JP3601569B2 - 樹脂強化エラストマー、その製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

樹脂強化エラストマー、その製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂強化エラストマー、その製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、モジュラスや強度、耐摩耗性及び耐疲労性などに優れ、かつ密度の小さい樹脂強化エラストマー、これを効率よく製造する方法及び上記特性を有する樹脂強化エラストマーをトレッドに用いた空気入りタイヤに関するものでる。
【0002】
【従来の技術】
従来、天然ゴムやポリイソプレンゴム,ポリブタジエンゴム,エチレン−プロピレンゴムなどの加硫可能なゴム中に少量のポリオレフィンを分散させ、耐亀裂成長性,モジュラス及び強度を改善した組成物、すなわち樹脂強化エラストマーは、一般にゴムにポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィンを配合し、加硫するなどの方法で製造されてきた。
例えば、特公平7−122005号公報には、自動車バンパー部品などにおいて、耐衝撃性を維持しつつ、引張強度の厚み依存性及び異方性が少なく、成形性が良好で外観の優れた成形品を提供する熱可塑性エラストマー組成物が記載されている。
また、特開平7−186606号公報には、トレッドゴム中に熱可塑性樹脂を含むゴム組成物よりなる空気入りタイヤが開示され、良好な牽引特性を保持しながら転がり抵抗が改善されている。
しかしながら、かかる方法により得られる樹脂強化エラストマーは、自動車のタイヤ部材などとして用いるには、樹脂が配向しているため方向性があるという問題や、強度,耐摩耗性や耐疲労性が不足しているなどの問題がある。特にトレッドゴムとしては、耐摩耗性,耐カット性及び発熱耐久性がバランスよく優れるとともに、押出加工性が改善されることが望まれるが、上記従来の樹脂強化エラストマーでは、これらの要求特性についても十分に満足すべきものではない。そのためこれらの点を改善した樹脂強化エラストマーの開発が求められているのが実情である。
また、低密度ポリエチレンを配合するという方法が、タイヤの諸性能を向上させるための有効な手段の一つとして知られているが、低密度ポリエチレンは融点が低いため、高温でのゴム組成物の物性の変化が著しく、走行中に温度が上昇するタイヤ用のゴム組成物としては好ましくない。また、融点を高めるために、高密度ポリエチレンを用いると、米国特許第 5,341,863号明細書にもあるように、未加硫ゴム組成物のムーニー粘度が上昇してしまい、押出し加工が非常に困難であるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、未加硫物は押出加工性に優れるとともに、加硫物についてはモジュラスが均一で方向性が少なく、引張強度,耐摩耗性及び耐疲労性に優れるなどの特性を有し、かつ密度の小さな樹脂強化エラストマーを提供すること、ならびにこれを効率よく製造する方法、及び上記の特性を有する樹脂強化エラストマーを用いた優れた性能を有する空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決のための手段】
このような目的のもとに開発された本発明は、ゴム及びポリオレフィンを主成分とする樹脂強化エラストマーにおいて、(1)ポリオレフィンの平均粒子径が1μm以下であり、かつ(2)ゴムとポリオレフィンとが結合していることを特徴とする樹脂強化エラストマーを提供するものである。なお、ここでゴムとポリオレフィンとが結合剤(c)を介して結合した構成の樹脂強化エラストマーが好ましい。
また本発明は、ポリオレフィン(a),第1のゴム(b)及び結合剤(c)を溶融混練して、ポリオレフィン(a)のマトリックス中に第1のゴム(b)が分散した組織からなる熱可塑性組成物(A)を調製し、さらに、これに第2のゴム(B)を追加して溶融混練し、上記熱可塑性組成物(A)のマトリックスを相転移させてポリオレフィン(a)をゴム相中に分散させることを特徴とする樹脂強化エラストマーの製造方法を提供するものである。
さらに本発明は、上記熱可塑性組成物(A)と第2のゴム(B)とを、ポリオレフィン(a)の含有量が第1のゴム(b)と第2のゴム(B)の合計100重量部に対して1〜40重量部となるように配合してなる樹脂強化エラストマーをトレッドに用いたことを特徴とする空気入りタイヤをも提供するものである。ここで上記樹脂強化エラストマー中のポリオレフィンの平均粒子径は1μm以下であること、また上記ポリオレフィンは、ポリエチレン,ポリプロピレン及びエチレン−プロピレン共重合体の中から選ばれた少なくとも一種であることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂強化エラストマーは、ゴム及びポリオレフィン(a)を主成分とするものである。ここで成分(a)として用いられる該ポリオレフィンが、融点,ビカット軟化点の高いものでは、得られるエラストマーの加工性に劣り、逆に低いものでは、加工性及び強度や耐熱性が悪くなる。したがって、この成分(a)であるポリオレフインとしては、加工性及び強度や耐熱性のバランスなどの面から、融点が80〜250℃の範囲にあるものが好ましく、また、ビカット軟化点が50℃以上、特に50〜200℃の範囲にあるものが好ましい。さらに、メルトフロー・インデックス(MFI)が0.2〜100g/10min.の範囲にあるものを好ましいものとして挙げることができる。
このようなポリオレフィンとしては、例えば炭素数が2〜8のオレフィンの単独重合体又は共重合体、及び炭素数が2〜8のオレフィンとアクリル酸あるいはそのエステルとの共重合体、炭素数が2〜8のオレフィンとスチレン,クロルスチレンあるいはα−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物との共重合体、炭素数が2〜8のオレフィンと酢酸ビニルとの共重合体、さらには炭素数が2〜8のオレフィンとビニルシラン化合物との共重合体などが好ましく用いられる。
【0006】
この成分(a)のポリオレフィンとしては、特に限定されず様々なものが使用可能であるが、例えばポリエチレン類やポリプロピレン類、及びポリブテン類,ポリペンテン類,ポリヘキセン類などの高級ポリオレフィン類(炭素数4以上のモノマー単位からなるポリオレフィン類)、並びに異種のオレフィンモノマーの共重合体などが挙げられる。具体的には、ポリエチレン類としては、高密度ポリエチレン(HDPE),低密度ポリエチレン(LDPE),線状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン、塩素化ポリエチレン,臭素化ポリエチレン,クロルスルフォン化ポリエチレンなどのハロゲン化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体,エチレン−アクリル酸メチル共重合体,エチレン−スチレン共重合体,エチレン−ビニルシラン共重含体,エチレン−ビニルトリエトキンシラン共重合体などのエチレンとオレフィン以外のモノマーとの共重合体が挙げられ、ポリプロピレン類としては、プロピレンホモポリマー(PP)やプロピレン−スチレン共重合体などのプロピレンとオレフィン以外のモノマーとの共重合体が挙げられ、異種のオレフィンモノマーの共重合体としては、エチレン−プロピレンブロック共重合体,エチレン−プロピレンランダム共重合体などが挙げられ、また、高級ポリオレフィン類としては、ポリ−4−メチルペンテン−1(P4MP1),ポリブテン−1,ポリヘキセン−1などが挙げられる。これらのポリオレフィンは、樹脂強化エラストマーの用途によって適宜選択できるが、特にポリエチレン類,ポリプロピレン類及びエチレン−プロピレン共重合体が、ゴムとの相容性,工業性などの点から好ましい。これらのポリオレフィンは、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0007】
一方、樹脂強化エラストマー中のゴム成分は、成分(b)の第1のゴムと成分(B)の第2のゴムとからなるものであって、成分(b)として用いられる第1のゴムは、加硫可能で室温でゴム状であり、ガラス転移温度が0℃以下であることが好ましく、特に好ましくは−20℃以下である。ガラス転移温度が高すぎる場合は、低温においてゴムとしての機能を発揮しにくくなるおそれがある。ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は、通常20〜150、好ましくは30〜80の範囲である。20未満では加硫ゴムの物性が低下することがある。一方150を超えると加工性が悪くなる場合がある。
【0008】
成分(b)である第1のゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR),イソプレンゴム(IR),ブタジエンゴム(BR),1,2−ポリブタジエン(1,2−BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),液状イソプレンゴム,液状ブタジエンゴム,液状スチレン−ブタジエンゴム,ニトリルゴム(NBR),クロロプレンゴム(CR),ニトリル−イソプレンゴム,ニトリル−クロロプレンゴム,スチレン−クロロプレンゴム,スチレン−イソプレンゴム,ビニルピリジン−ブタジエンゴム,ビニルピリジン−スチレン−ブタジエンゴム,ブチルゴム(IIR),塩素化ブチルゴム,臭素化ブチルゴム,カルボキシル化スチレン−ブタジエンゴム,カルボキシル化ニトリル−ブタジエンゴム,スチレン−ブタジエンブロック共重合体,スチレン−イソプレンブロック共重合体,カルボキシル化スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びカルボキシル化スチレン−イソプレンブロック共重合体などのジエン系ゴム、塩素化ポリエチレン,クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM),エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−プロピレンゴム(EPM),エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM),エチレン−ブテンゴム及びエチレン−ブテン−ジエン共重合体などのポリオレフィン系ゴム、ポリ塩化三フッ素化エチレン,アクリルゴム(ACM),エチレン−アクリルゴム,フッ素化ゴム及び水素添加ニトリル−ブタジエンゴムなどのポリメチレン型の主鎖を有するゴム、ポリエステル系熱可塑性ゴム,エピクロロヒドリンゴム(CO),エチレンオキシド−エピクロロヒドリンゴム(ECO),エチレンオキシド−エピクロロヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びプロピレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合体などの主鎖に酸素原子を有するゴム、ポリフェニルシロキサン,ポリジメチルシロキサン,ポリメチルエチルシロキサン,ポリメチルブチルシロキサンなどのシリコーンゴム、ポリアミド系熱可塑性ゴム,ニトロソゴム,ポリエステルウレタン及びポリエーテルウレタンなどの主鎖に炭素原子の他に窒素原子及び酸素原子を有するゴムなどが挙げられる。これらのゴムの誘導体、例えばエポキシ変性したものや、シラン変性あるいはマレイン化したものなども用いることができる。これらのゴムは単独でも、二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0009】
また、成分(B)として用いられる第2のゴムは、前記成分(b)の第1のゴムとして用いられるものと同じグループから選ぶことができる。これらのゴムは単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂強化エラストマーにおいては、前記のゴムとポリオレフィンとが結合しており、特に結合剤(c)を介して結合しているのが好ましい。この成分(c)の結合剤としては、特に制限はなく高分子の結合剤として通常用いられているものが使用できるが、例えばシランカップリング剤,チタネートカップリング剤,ノボラック型アルキルフェノールホルムアルデヒド初期縮合物,レゾール型アルキルフェノールホルムアルデヒド初期縮合物,ノボラック型フェノールホルムアルデヒド初期縮合物,レゾール型フェノールホルムアルデヒド初期縮合物,不飽和カルボン酸,不飽和カルボン酸の誘導体及び有機過酸化物などが挙げられる。これらの結合剤のうち、成分(a)や成分(b)をゲル化させることが少なく、かつこれらの成分の界面に強固に結合する点からシランカップリング剤が好ましい。
【0010】
シランカップリング剤の具体例として、ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン,ビニルトリアセトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン,N−β−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン,N−β−(アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)アミノプロピルエチルジエトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピルメトキシシラン,γ−[N−(β−メタクリロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム(クロライド)]プロピルメトキシシラン及びスチリルジアミノシランなどか挙げられる。中でも、アルコキシ基などから水素原子を奪って脱離し易い基,極性基あるいはビニル基などを有するものが特に好ましい。これらは、単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。
【0011】
このシランカップリング剤以外では、チタネート系カップリング剤として、イソプロピルイソステアロイルチタネート,イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート,テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート,ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート,イソプロピルトリオクタノイルチタネート,イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート及びイソプロピルジメタクロイルジアクリルチタネートなどが挙げられる。
【0012】
成分(c)としてシランカップリング剤を用いる場合には、有機過酸化物を併用することができる。有機過酸化物を併用することにより成分(a)のポリオレフィンの分子鎖上にラジカルが形成され、このラジカルがシランカップリング剤と反応することにより、成分(a)とシランカップリング剤との間の反応を促進させると考えられる。この際の有機過酸化物の使用量は、成分(a)100重量部に対して0.01〜1.0重量部の範囲が好ましい。成分(b)に天然ゴムやポリイソプレン(イソプレン構造を有するゴム)を使用するときには有機過酸化物の使用は不要である。混練時の剪断による上記反応か起こるからである。
有機過酸化物としては1分間の半減期温度か溶融混練温度ないし、この温度より30℃程度高い温度の範囲にあるもの、具体的には1分間の半減期温度が110℃〜200℃程度のものが好ましく用いられる。
【0013】
この有機過酸化物としては、様々なものが使用できるが、好ましい具体例としては、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン;4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレリアン酸n一ブチルエステル;2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン)プロパンなどのパーオキシケタール類、パーオキシネオデカン酸2,2,4−トリメチルペンチル;パーオキシネオデカン酸α−クミル;パーオキシネオヘキサン酸t−ブチル;パーオキシネオピバリン酸t−ブチル;パーオキシ酢酸t−ブチル;パーオキシラウリル酸t−ブチル;パーオキシ安息香酸t−ブチル;パーオキシフタル酸t−ブチル;パーオキシイソフタル酸t−ブチルなどのアルキルパーエステル類などが挙げられる。この有機過酸化物の使用量は、状況に応じて適宜選定すればよいが、成分(a)100重量部に対して0.01〜1.0重量部の範囲が好ましい。
【0014】
本発明の樹脂強化エラストマーは、第1のゴム(b)及び第2のゴム(B)からなるゴム成分がマトリックスを形成し、ポリオレフィン(a)がゴム成分中に島状に分散した構造を有し、上記成分(a)と成分(b)とが互いに結合、特に結合剤(c)を介して界面で結合することにより、補強性充填剤の効果を十分に発現しうる。また、樹脂強化エラストマー中の成分(a)は、平均粒子径が1μm以下、好ましくは0.01〜1μmの微細な粒子として均一に分散している。 この樹脂強化エラストマー中の各成分の含有割合は、成分(a)100重量部に対して成分(b)は20〜250重量部の範囲が好ましく、特に50〜200重量部の範囲が好ましい。成分(a)100重量部に対して成分(b)の量が250重量部より多いと、後述する熱可塑性組成物(A)において、成分(a)がマトリックスを形成することが難しく、ペレット化が困難で作業性が悪くなり、一方20重量部より少ないと、成分(B)との溶融混練時に十分な相転移が行えず、成分(a)の分散が悪くなる傾向にある。
【0015】
また、成分(c)の割合は、特に制限はないが、成分(a)100重量部に対し、0.1〜2.0重量部の範囲が好ましく、特に0.2〜1.0重量部の範囲が好ましい。成分(c)の割合が0.1重量部より少ないと、強度の高い熱可塑性組成物〔後述するように、成分(a)のマトリックス中に成分(b)が分散した組織からなるもの〕が得られにくくなり、2.0重量部よりも多いとモジュラスに優れた熱可塑性組成物が得られにくくなる。成分(c)の割合が上記範囲内では、成分(a)と成分(b)との間で強固な結合が形成される。その結果、MFIが0.01〜50g/10min.(190℃,5.0kg)程度、密度が0.900〜1.200g/cm程度の熱可塑性組成物が得られる。MFIが50g/10min.を超えると機械的強度が弱くなり、0.01g/10min.より小さいと流動性が低く取扱いが難しくなり好ましくない。密度が1.200g/cm程度を超えるとカーボンブラックや無機充填剤などの通常のゴム補強剤との差が小さくなり、軽量化の効果が減少するので好ましくない。
【0016】
さらに、成分(a)の含有量は、加硫可能なゴム成分(成分(b)の第1のゴム及び成分(B)の第2のゴムの総量)100重量部に対して、1〜40重量部であることが好ましい。成分(a)が1重量部より少ないと、加硫物のモジュラス,強度,耐摩耗性,耐疲労性などが低くなり、軽量化の効果に乏しい傾向にある。反対に成分(a)が40重量部より多いと、ゴム弾性が低くなる傾向にある。成分(a)は、2〜30重量部含まれることがより好ましく、更に好ましい含有量は3〜20重量部である。
【0017】
本発明の樹脂強化エラストマーを製造する方法としては、前記の性状を有する樹脂強化エラストマーが得られる方法であればよく、特に制限はないが、以下に示す本発明の方法に従えば、所望の樹脂強化エラストマーを効率よく製造することができる。
本発明の方法においては、まず、成分(a)のポリオレフィン100重量部に対して、成分(b)の第1のゴムを、好ましくは20〜250重量部、より好ましくは50〜200重量部の割合で、また成分(c)の結合剤を、好ましくは0.1〜2.0重量部、より好ましくは0.2〜1.0重量部の割合で溶融混練することにより熱可塑性組成物(A)を調製する。ここでこの熱可塑性組成物(A)は、成分(a)のマトリックス中に成分(b)が分散した組織からなり、MFIが0.01〜50g/10min.(190℃,5.0kg)程度、密度が0.900〜1.200g/cm程度の組成物である。
この熱可塑性組成物(A)としての形態は、特に制限はないが、ペレット状のものが好ましい。ペレット状であると移動や取扱いが簡単で後記の成分(B)と容易に均一に混練りでき、カーボンブラックなどとの配合,混練り,分散が均一に、しかも簡単に行われ、微細なポリオレフィン粒子が均一に分散した樹脂強化エラストマーが容易に得られるからである。
【0018】
次に、このようにして得られた熱可塑性組成物(A)に、成分(B)の第2のゴムを、成分(b)と成分(B)の合計100重量部に対して、成分(a)が、好ましくは1〜40重量部、より好ましくは2〜30重量部の割合になるように追加して溶融混練し、上記熱可塑性組成物(A)のマトリックスを相転移させ、成分(a)をゴム相中に分散させることにより、所望の樹脂強化エラストマーが得られる。
この場合、熱可塑性組成物(A)中の成分(a)の融点より高い温度、好ましくは融点より5℃以上、さらに好ましくは融点より10℃以上高い温度で溶融混練することにより、熱可塑性組成物中でマトリックスを形成していた成分(a)が相転移を起こして第1のゴム及び第2のゴムからなるマトリックス中に成分(a)がミクロ分散する。成分(a)の融点より低い温度では、相転移が起こらず十分な分散を得ることが難しい。
【0019】
本発明の樹脂強化エラストマーは、例えば以下に示す工程により製造される。
工程(1):成分(a)及び成分(c)を成分(a)の融点以上、好ましくは融点より10℃以上高い温度で3〜5分間程度溶融混練して反応させる。
工程(2):工程(1)の反応生成物と成分(b)とを成分(a)の融点以上、好ましくは融点より10℃以上高い温度で3〜5分間程度溶融混練する。
工程(3):工程(2)の溶融混練物を成分(a)の融点以上の温度で押出し、押出し物を成分(a)の融点以下の温度でペレット化する。
工程(4):工程(3)で得られたペレット状の熱可塑性組成物(A)と成分(B)とを成分(a)の融点以上、好ましくは融点より10℃以上高い温度で溶融混練する。
また、工程(1)と工程(2)は同時に行っても逆に行ってもよい。すなわち工程(1)で成分(a)と成分(b)とを溶融混練後、工程(2)で成分(c)を反応させてもよい。また、成分(a),成分(b)及び成分(c)を同時に溶融,混練,反応させる方法でもよい。
【0020】
溶融混練は樹脂やゴムの混練に通常用いられる装置で行うことができ、このような装置として、バンバリー型ミキサー,ニーダー,ニーダーエキストルーダー,オープンロール,一軸混練機及び二軸混練機などが挙げられる。
また、本発明の樹脂強化エラストマーには、さらに通常の短繊維を配合することができる。短繊維としては、例えばナイロン短繊維,ポリエステル短繊維,アラミド短繊維,綿短繊維,ビニロン短繊維,レーヨン短繊維,天然セルローズ短繊維,アクリル短繊維などを用いることができる。
【0021】
成分(B)の混練工程においては、必要に応じて、加硫剤,加硫助剤,充填剤,老化防止剤,プロセスオイル,亜鉛華,ステアリン酸など、通常ゴム業界で用いられる薬品を投入して混練してもよい。
この際の加硫剤の量は、特に制限はないが、通常はゴム成分100重量部に対して0.1〜5.0重量部、特に0.5〜3.0重量部の範囲が好ましい。加硫助剤を加える場合、その量はゴム成分100重量部に対して0.01〜2.0重量部、特に0.1〜1.0重量部の範囲が好ましい。
加硫剤としては、公知の加硫剤、例えば硫黄,有機過酸化物,樹脂加硫剤,酸化マグネシウムなどの金属酸化物などが用いられる。
加硫助剤としては、公知の加硫助剤、例えばアルデヒド類,アンモニア類,アミン類,グアニジン類,チオウレア類,チアゾール類,チウラム類,ジチオカーバメイト類,キサンテート類などから選択される。
充填剤としては、各種のカーボンブラック,ホワイトカーボン,活性化炭酸カルシウム,超微粒子珪酸マグネシウム,ハイスチレン樹脂,フェノール樹脂,リグニン,変性メラミン樹脂,クマロンインデン樹脂及び石油樹脂などの補強剤、炭酸カルシウム,塩基性炭酸マグネシウム,クレー,リサージュ,珪藻土,再生ゴム及び粉末ゴムなどが挙げられる。
【0022】
老化防止剤としては、アミン−ケトン系,イミダゾール系,アミン系,フェノール系,硫黄系及び燐系などが挙げられる。
プロセスオイルは、アロマティック系,ナフテン系,パラフィン系のいずれを用いてもよい。
本発明の樹脂強化エラストマーの加硫温度は、通常のゴムの加硫温度で良く、100〜190℃程度が好ましい。
本発明の樹脂強化エラストマーは、タイヤのトレッドやサイドウォールなどのタイヤ外部部材、カーカス,ビード及びチェーファーなどのタイヤ内部部材、さらにホース,ベルト,ゴムロール及びゴムクローラーなどの工業製品のゴム部材として幅広く有効に適用される。
【0023】
次に、樹脂強化エラストマーを用いた本発明の空気入りタイヤへの適用について説明する。
本発明の空気入りタイヤは、前記の熱可塑性組成物(A)、すなわち、成分(a)のポリオレフィン100重量部に対して、成分(b)の第1のゴムを、好ましくは20〜250重量部、より好ましくは50〜200重量部の割合で、かつ成分(c)の結合剤を、好ましくは0.1〜2.0重量部、より好ましくは0.2〜1.0重量部の割合で溶融混練することにより得られた成分(a)のマトリックス中に成分(b)が分散した組織からなる熱可塑性組成物(A)と、成分(B)の第2のゴムとを配合し、溶融混練してなる樹脂強化エラストマーをトレッドに用いたものである。なお、ここで熱可塑性組成物(A)の形態は作業性等の点からペレット状のものが特に好適である。
上記樹脂強化エラストマーは、第1のゴム(b)及び第2のゴム(B)からなるゴム成分がマトリックスを形成し、ポリオレフィン(a)が、該ゴム成分中にその100重量部に対して、1〜40重量部、好ましくは2〜30重量部の割合で島状に分散した構造を有し、上記成分(a)と成分(b)とが互いに結合剤(c)を介して界面で結合することにより、補強性充填剤の効果を発現し得る。また、樹脂強化エラストマー中の成分(a)は、平均粒子径が好ましくは1μm以下、より好ましくは0.01〜1μmの微細な粒子として均一に分散している。
【0024】
また、成分(a)のポリオレフィンとしては、前述したものの中から適宜選び用いることができるが、特にポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体が好ましく、これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、第1のゴム(b)及び第2のゴム(B)の種類は、前述したように各種のものが挙げられるが、好ましくは天然ゴム(NR),イソプレンゴム(IR),ブタジエンゴム(BR),1,2−ポリブタジエン(1,2−BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR)などがあり、特に全ゴム分(第1のゴム(b)及び第2のゴム(B)の合計)の40重量%以上が天然ゴムあるいはイソプレンゴムであることが好ましい。
さらに、この樹脂強化エラストマーには、カーボンブラックを充填剤として配合することができるが、このカーボンブラックは全ゴム分100重量部に対して、通常30〜70重量部の割合で配合される。
【0025】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらによって制約されるものではない。
各種測定は以下のように測定した。
(1)熱可塑性組成物(A)の評価方法
▲1▼ペレット化の可否
ペレット化可能のものを○、ペレット化不能のものを×とした。
▲2▼メルトフローインデックス(MFI)
190℃,5000gの荷重で、内径2mm,長さ8mmのオリフィスを溶融樹脂が通過した量をg/10min.で表した値で示した。
▲3▼密度
JIS K7112に従い、密度勾配管を用いて測定した。
【0026】
(2)樹脂強化エラストマーの評価方法
▲1▼引張応力,引張強度及び伸び
JIS K6251に従い、加硫物の100%及び300%引張応力,引張強度及び伸びをJIS3号ダンベルに打ち抜いてシート出し方向に対して平行及び垂直について測定した。
▲2▼硬度
JIS K6251に従い、A型で測定した。
▲3▼耐摩耗性
JIS K6464に従い、ランボーン摩耗を測定し比較例1を100として指数で評価した。
▲4▼耐疲労性
定伸長疲労試験機(安田精機製作所製)を用い、500gの荷重と100%の定歪みを繰り返しかけて、試験片が切断するまでの回数で評価した。
▲5▼粒子径
樹脂強化エラストマーの加硫物の電子顕微鏡写真からゴムマトリックス中に分散したポリオレフィンの粒子径を測定して平均粒子径とした。
【0027】
(3)試験タイヤ性能の評価方法
▲1▼耐カット性及び耐チッピング性
タイヤを10トントラックに装着し、内圧0.71MPaで主として悪路を完摩(最大残溝深さが3mm以下の状態)まで走行させた。
・耐カット性は、タイヤトレッド部を剥がし、ベルトまで到達しているカットの個数を測定した。
・耐チッピング性は、タイヤトレッド接地面内で、1cm以上のもげ欠けが生じている部分の個数を測定した。
▲2▼発熱耐久性
JIS D4230−1986 表5.5. に示された耐久性試験に準拠してステップロードにて、タイヤが走行不能になるレベルの破壊を起こすまでの走行距離を測定し、比較例T−2の値を100とする指数で評価した。数値が大きいほど、発熱耐久性に優れていることを表わす。
▲3▼耐摩耗性
それぞれのタイヤを実際にトラックに装着し、2万km走行した時点でのトレッドの溝の深さを測定し、比較例T−2の値を100とする指数で評価した。数値が大きいほど耐摩耗性に優れていることを表わす。
▲4▼加工性
上記タイヤトレッド用に混練した未加硫ゴムについて、モンサント社製,加工性試験機(MPT)を用い、100℃,剪断速度10sec−1の条件下での粘度を測定し、比較例T−2の値を100とする指数で評価した。数値が大きいほど押し出し加工性は良好である。
【0028】
<熱可塑性組成物(A)の調製>
調製例1
サンプル1の調製
成分(a)として高密度ポリエチレン(HDPE,丸善ポリマー社製,商品名ケミレッツHD3070:密度0.952g/cm,MFI8.0g/10min.,融点130℃)を用い、成分(b)としてNR(SMR−L)を、成分(c)としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いた。先ず、成分(a)100重量部と成分(c)1.0重量部をB型バンバリーミキサー(容量1.7リットル)で溶融混練(温度140℃,時間3分)した。得られた溶融混練物と成分(b)130重量部(成分(a)100重量部に対して)を同様にしてB型バンバリー型ミキサー(容量1.7リットル)で溶融混練(温度150℃,時間3分)した後、170℃でダンプし、40mm押出機を用いてダイ温度160℃でペレット化した。密度は0.934g/cm,MFIは2.0 g/10min.であった。組成及び物性を第1表に示す。
【0029】
調製例2
サンプル2の調製
成分(a)としてポリプロピレン(PP,字部興産社製,商品名ウベポリプロJ309G:密度0.905g/cm,MFI=9.0g/10min.,融点148℃)を用いて溶融混練(温度150℃,時間3分)した以外は、調製例1と同様にして、サンプル2を調製し、これをペレット化した。密度は0.913g/cm,MFIは1.9g/10min.であった。組成及び物性を第1表に示す。
【0030】
調製例3
サンプル3の調製
成分(c)を使用しなかった以外は、調製例2と同様にして、サンプル3を調製し、これをペレット化した。密度は0.912g/cm、MFIは2.5g/10min.であった。組成及び物性を第1表に示す。
【0031】
調製例4
サンプル4の調製
成分(a)として超高分子量ポリエチレン(HMPE,三井石油化学社製,商品名ハイゼックス・ミリオン340M:密度0.930g/cm、融点136℃)を用いた以外は、調製例2と同様にしたが、ペレット化できなかった。組成及び物性を第1表に示す。
【0032】
調製例5
サンプル5の調製
成分(b)としてNRを500重量部にした以外は、調製例2と同様にしたが、ぺレット化できなかった。組成及び物性を第1表に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003601569
【0034】
【表2】
Figure 0003601569
【0035】
<樹脂強化エラストマーの調製>
実施例1〜4
120℃,68rpmにセットしたラボプラストミル(容量250ml)で熱可塑性組成物(A)のサンプルと成分(B)のNRを、第2表に示す配合処方で投入し30秒間素練し、次いでカーボンブラック(三菱化学社製,商品名ISAF,平均粒子径21μm,DBP吸油量117ml/100g),亜鉛華,ステアリン酸,老化防止剤(商品名810NA(N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン))を混合して3分間混練した。ダンプ物温度は160〜170℃であった。次に、80℃にセットしたオープンロール上で加硫促進剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド),加硫促進剤D(ジフェニルグアニジン)及び硫黄を配合した。得られた混練物を金型に入れて145℃で25分間加硫して、樹脂強化エラストマーを得、その物性を評価した。結果を第2表に示す。
【0036】
比較例1
第2表に示す処方に従って、熱可塑性組成物(A)を使用しないで、ポリプロピレン樹脂を配合した以外は、実施例1〜4と同様にして樹指強化エラストマーを得、その物性を評価した。結果を第2表に示す。実施例に比較し耐摩耗性及び耐疲労性が劣っていた。
【0037】
比較例2
第2表に示す処方に従って、熱可塑性組成物(A)(サンプル2)と成分(B)のNR量を変えた以外は、実施例1〜4と同様にして樹脂強化エラストマーを得、その物性を評価した。結果を第2表に示す。実施例と比較してモジュラスは非常に大きいが、完全な海−島構造を形成せず引張強度や伸びが低く、耐摩耗性及び耐疲労性も劣っていた。
【0038】
比較例3〜5
第2表に示す処方に従って、熱可塑性組成物(A)(サンプル3〜5)と成分(B)のNR量を変えた以外は、実施例1〜4と同様にして樹脂強化エラストマーを得、その物性を評価した。結果を第2表に示す。実施例に比較し引張強度や耐摩耗性及び耐疲労性が劣っていた。
【0039】
【表3】
Figure 0003601569
【0040】
【表4】
Figure 0003601569
【0041】
(注)上記以外の配合剤(重量部):
カーボンブラック(40),亜鉛華(3),ステアリン酸(2),老化防止剤810NA(1),加硫促進剤DM(0.6),加硫促進剤D(0.2),硫黄(1.5)
【0042】
<試験タイヤの作製と性能評価>
第3表の配合処方に従って、熱可塑性組成物(A)と成分(B)、さらにカーボンブラック(HAF)およびアロマオイルなどの配合剤を添加して調製した樹脂強化エラストマーをトレッドに用い、常法により、サイズ10.00R20 14PRのタイヤを作製し、その性能を調べた。
【0043】
比較例T−1〜比較例T−4
タイヤトレッドの特性を変更する代表的な手法の1つである、カーボンブラック(HAF)の配合量を40重量部から55重量部まで変量させたゴム組成物をタイヤのトレッドに使用してタイヤを作製し、その性能を調べた。結果を第3表に示す。
【0044】
比較例T−5
熱可塑性組成物のサンプル1を、全ゴム分100重量部に対してポリオレフィンの量が0.5重量部になるように配合した以外は、比較例T−4と同様に実施した。結果を第3表に示す。
この結果からわかるように、同じカーボンブラックの添加量である比較例T−4に対して改良の効果が認められない。
【0045】
実施例T−1〜実施例T−5
熱可塑性組成物のサンプル1を、全ゴム分100重量部に対してポリオレフィンの量が1.5重量部から10量量部になるように配合した以外は、比較例T−4と同様に実施した。結果を第3表に示す。
この結果から、比較例T−1〜比較例T−4と比べれば、発熱耐久性と耐摩耗性の双方が著しく優れているとともに、押出加工性も極めて良好であることがわかる。
【0046】
実施例T−6及び実施例T−7
熱可塑性組成物のサンプル1を、全ゴム分100重量部に対してポリオレフィンの量が15重量部から18量量部になるように配合した以外は、比較例T−4と同様に実施した。結果を第3表に示す。
この結果から、押出加工性がほぼ同等である比較例T−1と比べれば、発熱耐久性,耐摩耗性及び耐カット性の全てにおいて優れていることがわかる。
【0047】
実施例T−8
カーボンブラックの添加量を増加した以外は、実施例T−3と同様に実施した。タイヤの各種性能を第3表に示す。この場合も、比較例T−1に対して耐カット性,発熱耐久性,耐摩耗性が優位であることがわかる。
実施例T−9
ポリオレフィンとしてポリプロピレンを用いた熱可塑性組成物のサンプル2を用いた以外は、実施例T−3と同様に実施した。タイヤの各種性能を第3表に示す。この場合、比較例T−1〜比較例T−4に対して、押出し加工性,発熱耐久性,耐摩耗性等にバランス的に優れている。また、成分(A)としての熱可塑性組成物を使用せずに単にポリプロピレンを配合時に添加した後述の比較例T−7に比べれば、押出し加工性,耐摩耗性に優れていることがわかる。
【0048】
比較例T−6及び比較例T−7
熱可塑性組成物(A)を使用しないで単にポリオレフィンを配合したこと以外は、実施例T−3と同様に試験タイヤを作製した。結果を第3表に示す。
ポリエチレンを配合時に添加した場合の比較例T−6は、熱可塑性組成物のサンプル1を使用した実施例T−3に比べて、押出し加工性,発熱耐久性,耐摩耗性など、特に押出し加工性に劣ることがわかる。
【0049】
実施例T−10及び比較例T−8
成分(B)としてNRとBR(日本合成ゴム社製,商品名BR01)のブレンド物を使用した以外は、各々実施例T−3及び比較例T−4と同様に試験タイヤを作製した。結果を第3表に示す。
この結果からわかるように、実施例T−10は、比較例T−8に比べて、発熱耐久性はほぼ同じであるが、耐チッピング性,耐カット性及び耐摩耗性が大幅に改善されている。
【0050】
実施例T−11,比較例T−9及び比較例T−10
カーボンブラック及びアロマオイルを増量してスタッドレスタイヤ配合にしたこと以外は、各々実施例T−10及び比較例T−8と同様にして、実施例T−11及び比較例T−9の試験タイヤを作製した。また、比較例T−10は、比較例T−6において、カーボンブラック及びアロマオイルを増量するとともに、成分(B)としてNRとBRのブレンド物を使用した以外は、比較例T−6と同様に試験タイヤを作製した。結果を第3表に示す。
【0051】
上記実施例T−10,実施例T−11及び比較例T−9,比較例T−10の結果から、成分(B)として使用するゴムの種類を変更した場合でも、オイルの量を変更した場合でも熱可塑性組成物を使用した場合は、使用しない場合、あるいはポリオレフィンを配合時に添加した場合に比べて、耐カット性,耐摩耗性などに優れていることがわかる。また、実施例T−11によるタイヤは、発熱耐久性は比較例T−9とほぼ同じであるが、耐チッピング性,耐カット性及び耐摩耗性では優れており、さらに、比較例T−10と比べれば、タイヤの性能は殆ど同じであるにもかかわらず、特に押出加工性が著しく改善されていることがわかる。
【0052】
【表5】
Figure 0003601569
【0053】
【表6】
Figure 0003601569
【0054】
【表7】
Figure 0003601569
【0055】
【表8】
Figure 0003601569
【0056】
(注)上記以外の配合剤(重量部):
亜鉛華(4),ステアリン酸(2),パラフィンワックス(2),老化防止剤サントフレックス13(1),加硫促進剤CZ(1),硫黄(2)
【0057】
【発明の効果】
この発明によれば、モジュラスが均一で方向性が少なく、引張特性,耐疲労性及ぴ耐摩耗性に優れており、かつ密度が小さく、しかも成形加工性に優れ、生産性のよい樹脂強化エラストマーが提供される。また、この樹脂強化エラストマーをトレッドに用いた空気入りタイヤは、耐カット性,耐チッピング性,耐摩耗性及び発熱耐久性のバランスが、従来のタイヤに比べて一段と向上したものとなる。しかも、トレッドゴムの押出加工性も改善することができる。

Claims (11)

  1. ゴム及びポリオレフィンを主成分とする樹脂強化エラストマーにおいて、(1)ポリオレフィンの平均粒子径が1μm以下であり、かつ(2)ゴムとポリオレフィンとが結合していることを特徴とする樹脂強化エラストマー。
  2. ゴムとポリオレフィンとが結合剤(c)を介して結合していることを特徴とする請求項1に記載の樹脂強化エラストマー。
  3. 樹脂強化エラストマー中のゴムが、第1のゴム(b)及び第2のゴム(B)とからなり、かつポリオレフィン(a)100重量部に対して、第1のゴム(b)の含有量が20〜250重量部及び結合剤(c)の含有量が0.1〜2.0重量部であって、樹脂強化エラストマー中のポリオレフィン(a)の含有量が第1のゴム(b)及び第2のゴム(B)の合計100重量部に対して1〜40重量部であることを特徴とする請求項2に記載の樹脂強化エラストマー。
  4. 樹脂強化エラストマー中のポリオレフィンの粒子が、0.01〜1μmの平均粒子径を有することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の樹脂強化エラストマー。
  5. ポリオレフィン(a),第1のゴム(b)及び結合剤(c)を溶融混練して、ポリオレフィン(a)のマトリックス中に第1のゴム(b)が分散した組織からなる熱可塑性組成物(A)を調製し、さらに、これに第2のゴム(B)を追加して溶融混練し、上記熱可塑性組成物(A)のマトリックスを相転移させてポリオレフィン(a)をゴム相中に分散させることを特徴とする樹脂強化エラストマーの製造方法。
  6. 樹脂強化エラストマー中の各成分の含有割合が、ポリオレフィン(a)100重量部に対して、第1のゴム(b)が20〜250重量部及び結合剤(c)が0.1〜2.0重量部であり、かつ第1のゴム(b)と第2のゴム(B)の合計100重量部に対して、ポリオレフィン(a)が1〜40重量部であることを特徴とする請求項5に記載の樹脂強化エラストマーの製造方法。
  7. 熱可塑性組成物(A)のメルトフロー・インデックスが0.010〜50g/10min.であるとともに、該組成物の密度が0.900〜1.200g/cmであることを特徴とする請求項5又は6に記載の樹脂強化エラストマーの製造方法。
  8. ポリオレフィン(a),第1のゴム(b)及び結合剤(c)を溶融混練して得られた、ポリオレフィン(a)のマトリックス中に第1のゴム(b)が分散した組織からなる熱可塑性組成物(A)と、第2のゴム(B)とを、ポリオレフィン(a)の含有量が第1のゴム(b)と第2のゴム(B)の合計100重量部に対して1〜40重量部となるように配合してなる樹脂強化エラストマーをトレッドに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  9. 熱可塑性組成物(A)において、ポリオレフィン(a)100重量部に対して、第1のゴム(b)の含有量が20〜250重量部及び結合剤(c)の含有量が0.1〜2.0重量部であることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 樹脂強化エラストマー中のポリオレフィンの平均粒子径が、1μm以下であることを特徴とする請求項8又は9に記載の空気入りタイヤ。
  11. ポリオレフィンが、ポリエチレン,ポリプロピレン及びエチレン−プロピレン共重合体の中から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項8,9又は10に記載の空気入りタイヤ。
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