JP4605860B2 - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、ゴム成分に低結晶性の特定ポリオレフィンを配合することにより、特に低発熱性(低燃費性)など他の良好な性能を維持しつつ、未加硫ゴム組成物の作業性が著しく改良されたゴム組成物、及びこのゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーの社会的な要請及び環境問題への関心の高まりに伴い、自動車の低燃費化に対する要求はより過酷なものとなりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の減少が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤ構造の最適化による手法についても検討されてきたものの、トレッドゴム層として、より発熱性の低いゴム組成物を用いることが最も一般的な手法として行われている。
上記発熱性の低いゴム組成物を得るためには、トレッドゴムを固くすることがエネルギーロス低減になり有利なことは知られている。しかし、一般にゴム組成物を固くすれば、未加硫ゴムの押出しにおける生産性は悪化し、押出しシートの収縮性が大きくなるなど作業性に悪影響を及ぼす。
【0003】
一方、近年、自動車の安全性への関心の高まりに伴い、低燃費性能のみならず、湿潤路面での性能(以下ウェット性能という)、特に、制動性能についても要求が高まってきた。このため、タイヤトレッドのゴム組成物に対する性能要求は、単なる転がり抵抗の低減に止まらず、ウェット性能と低燃費性能を高度に両立するものが必要とされている。このような、良好な低燃費性と良好なウェット性能とを同時にタイヤに与えるゴム組成物を得る方法として、補強用充填材として、これまで一般的に用いられてきたカーボンブラックに変えて含水ケイ酸などのシリカを用いる方法がすでに行われている。しかし、この場合においても、ゴムをより固くして高いレベルでの低燃費性能を求めれば、一方では作業性の悪化を伴った。
【0004】
上記作業性の向上のためには、ゴム配合面からはいくつかの手段が考えられる。例えば、プロセスオイルを増量すれば作業性は向上するが、一方では300%伸長時の引張応力は低下し低燃費性は悪化する。
また、液状イソプレンや液状ポリブタジエンなどを配合する場合には、加硫剤が余分に消費され、また粘稠体であるために配合時の秤量が困難となる。液状ポリブテンを配合した場合には、低分子量のためにブリードアウトし易く、秤量は困難であり、いずれにしても液状ポリマーを用いる場合は低燃費性の向上も図れない。石油樹脂やクマロンインデン樹脂などの樹脂を配合する場合には、樹脂のガラス転移温度が高いので低燃費性が悪化したり、タッキネスは大きくなって作業性不良を伴うことがある。
さらに、最近ではポリエチレンなどのオレフィン類をゴムに配合することも試みられているが、従来用いられているポリエチレンは結晶度が高く、分子量も大きいために、 300%伸長時の引張応力や硬度は大きくなる傾向があるうえ、ムーニー粘度は低下しないので作業性の改良は認められなかった。
このため、上記従来のいずれの方法においても、低燃費性と作業性の双方を高いレベルで向上させたゴムを得ることには困難であった。
【0005】
【課題が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、良好な低燃費性を維持すると共に、300%伸長時の引張応力,硬度などの他のゴム物性に悪影響を及ぼすことなく、作業性の著しく改良されたゴム組成物、並びにこのゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決すめためめの手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ゴム成分に、非結晶性もしくは低結晶性の特定ポリオレフィンを配合してなるゴム組成物が、その目的に適合し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、1kg荷重下で測定されるビカット軟化温度が110℃以下であり、かつ100℃におけるムーニー粘度(ML1+4 )が15以下であるポリオレフィンを配合したことを特徴とするゴム組成物を提供するものである。
また本発明は、天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、示差走査型熱量計(DSC)測定による結晶融解熱量が20J/g以下であるポリオレフィンを配合したことを特徴とするゴム組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、環球式軟化温度が100〜140℃であるポリオレフィンを配合したことを特徴とするゴム組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ、特にトレッドゴムに用いた空気入りタイヤを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における第一のゴム組成物は、ゴム成分に、1kg荷重下で測定されるビカット軟化温度が110℃以下であり、かつ100℃におけるムーニー粘度(ML1+4 )が15以下であるポリオレフィンを配合してなるものである。ビカット軟化温度が110℃を超えるものでは、未加硫ゴム組成物についての作業性は改良されない。ここで、ビカット軟化温度は、1kg荷重時として、JIS K7206−1982により測定される。また、100℃におけるムーニー粘度(ML1+4 )が15を超える場合はゴムとの相溶性が劣ることがある。
また、本発明における第二のゴム組成物は、ゴム成分に、示差走査型熱量計(DSC)測定による結晶融解熱量が20J/g以下であるポリオレフィンを配合してなるものである。結晶融解熱量が20J/gを超えるものではゴム組成物の作業性は改良されない。
さらに、本発明における第三のゴム組成物は、ゴム成分に、環球式軟化温度が100〜140℃であるポリオレフィンを配合してなるものである。環球式軟化温度が100〜140℃以外ではゴム組成物の作業性は改良されない。ここで、環球式軟化温度は、JIS K 2207−1996により測定される。
【0008】
このようなポリオレフィンとしては、特に限定されず様々なものが使用可能であるが、例えばポリエチレン類やポリプロピレン類、及びポリブテン類,ポリペンテン類,ポリヘキセン類などの高級ポリオレフィン類(炭素数4以上のモノマー単位からなるポリオレフィン類)、並びに異種のオレフィンモノマーの共重合体などが挙げられる。この中でも、ポリα−オレフィン、或いは炭素数2〜8のオレフィン単量体の一種又は二種以上を重合した単独重合体又は共重合体が好ましい。
ここで、ポリα−オレフィンの重合に用いられるα−オレフィン単量体としては、プロピレン,1−ブテン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−オクタデセンなどが挙げられる。また、炭素数2〜8のオレフィン単量体としては、エチレン,プロピレン,ブテン,オクテンなどが挙げられる。
【0009】
本発明におけるポリオレフィンには、これらのオレフィン単量体の一種又は二種以上を重合した単独重合体又は共重合体が用いられる。この中でも、特にプロピレンの単独重合体又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。この共重合体としては、例えばプロピレン−エチレン共重合体,プロピレンと1−ブテンとの共重合体などが挙げられる。前記ポリオレフィンは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において用いられるポリオレフィンの配合量は、特に限定されるものではないが、全ゴム分100重量部に対して、通常0.5〜50重量部、好ましくは2〜10重量部の割合で配合される。配合量が0.5重量部未満では、ムーニー粘度(ML1+4 ,130℃)の低下効果が得られないことがあり、50重量部を超えれば耐破壊特性が悪くなる場合がある。
【0010】
次に、ゴム成分としては、天然ゴム及び合成ゴムのいずれにも適用される。合成ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR),ブタジエンゴム(BR),1,2−ポリブタジエン(1,2−BR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),ニトリルゴム(NBR),クロロプレンゴム(CR)ブチルゴム(IIR),塩素化ブチルゴム,臭素化ブチルゴム, エチレン−プロピレンゴム(EPM)及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)などが挙げられる。これらのゴムは単独でも、二種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物においては、補強用充填材として従来より慣用されているカーボンブラックや、シリカ,アルミナなどの補強性無機充填剤を用いることができる。本発明においては、このゴム補強用充填材は、前記ゴム成分100重量部に対し、30〜150重量部の範囲で配合される。この量が30重量部未満では補強性や他の物性の改良効果が充分に発揮されず、また150重量部を超えると加工性などが低下する。補強性や他の物性及び加工性などを考慮すると、この成分の配合量は40〜120重量部の範囲が好ましい。また、補強性無機充填剤の総量は70〜80重量部が好ましい。
【0011】
また、本発明のゴム組成物においては、所望により、シランカップリング剤を配合することができる。このシランカップリング剤としては、特に制限はなく、従来ゴム組成物に使用されている公知のものを用いることができる。シランカップリング剤はシリカなどの補強性無機充填剤に対して、通常1〜20重量%の範囲で選定される。この量が1重量%未満ではカップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、また、20重量%を超えるとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。カップリング剤としての効果及びゲル化防止などの点から、このシランカップリング剤の好ましい配合量は、5〜15重量%の範囲である。
本発明のゴム組成物には、前記の配合剤以外に、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤,加硫促進剤,プロセス油,老化防止剤,スコーチ防止剤,亜鉛華,ステアリン酸などを含有させることができる。
【0012】
上記の如く、本発明のゴム組成物に配合される特定性状のポリオレフィンは比較的低分子量で、低結晶性であるためにゴムとの相溶性が良好であり、また該ポリオレフィンは、二重結合を含まないので加硫剤が余分に消費されることもなく化学的にも安定である。さらに、本発明のゴム組成物は、コンパウンドムーニーを著しく低下している一方、硬度やtanδとしての物性悪化は抑制されている。その上、該ポリオレフィンは室温では固型状であるために、取り扱い性に優れると共に、成形工程におけるブリードアウトの問題も生じない。したがって、本発明における上記ゴム組成物は、良好な作業性と低燃費性とを両立することができる
本発明のゴム組成物は、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤトレッド,アンダートレッド,カーカス,サイドウォール,ビード部分等のタイヤ用途を始め、防振ゴム,ベルト,ホースその他の工業品等の用途にも用いることができ、特に乗用車タイヤやバス・トラック用タイヤのトレッドゴムとして好適に使用される。上記のゴム組成物を用いた本発明の空気入りタイヤは、通常の方法によって製造することができる。
【0013】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、未加硫ゴム及び加硫ゴムについての各種物性の評価は、下記の方法で測定した。
(1)ムーニー粘度
未加硫ゴム組成物のムーニー粘度[ML1+4 /130℃]は、JIS K6300−1994に準拠し、130℃にて測定した。また、ポリオレフィンのムーニー粘度[ML1+4 /100℃]は100℃にて測定した。
(2)加工性評価
未加硫ゴム組成物200gを、3インチロールを用い、ゲージ2mm,温度50℃の条件でロールへの巻き付き性を観察し、以下の指標で評価した。
◎ きれいに巻き付く
○ わずかに浮き上がる
△ 巻き付くが浮き上がる頻度が多い
× ほとんど巻き付かない
【0014】
(3)引張り特性,硬度
室温で、300%伸長時の引張応力(M300 ),切断時の強力(Tb)及び硬度をJIS K6301−1995に従って測定した。
(5)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率25%の摩耗量を測定し、第1表と第3表では比較例1の耐摩耗性を100とし、第2表では比較例3の耐摩耗性を100とし、また、第4表では比較例5の耐摩耗性を100として、それぞれ指数表示した。指数が大きい方が良好となる。
(6)動的特性
粘弾性測定装置を使用し、温度50℃、周波数15Hz、剪断歪み10%としてtanδで測定した。tanδが小さい程、低発熱性である。
【0015】
実施例1,2及び比較例1,2
SBR0120〔商標、ジェイエスアール(株)製、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムの油展ゴム(ゴム成分100重量部,アロマオイル37.5重量部)〕137.5重量部に対し、第1表に記載の種類と量のポリオレフィン,カーボンブラック〔東海カーボン(株)製、商標:シーストKH(N339)〕10重量部、シリカ〔日本シリカ工業(株)製、商標:ニプシルAQ〕60重量部、シランカップリング剤〔デグサ社製、商標:Si69、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド〕5重量部,ステアリン酸2重量部,老化防止剤6C〔N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン〕1重量部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG(ジフェニルグアニジン)1.0重量部,加硫促進剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)1重量部,加硫促進剤NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)1重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製した。なお、比較例1にはポリオレフィンは配合しなかった。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第1表に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0004605860
【0017】
(注)
*1)PP:ポリプロピレン、日本ポリケム(株)製、商標「ノバテックPP−MG05BS」(結晶融解熱量は85J/g、ムーニー粘度[ML1+4 /100℃]は200以上で測定不可能)
*2)APAO−1:プロピレン/1−ブテン=62/38のランダム共重合体,宇部興産(株)製、商標「UT2780」(環球式軟化温度は110℃、結晶融解熱量は7J/g、ムーニー粘度[ML1+4 /100℃]は0)
実施例3,4及び比較例3,4
SBR0120(前出)137.5重量部に対し、カーボンブラック(前出)37重量部、シリカ(前出)37重量部、シランカップリング剤「Si69」(前出)3.5重量部,ステアリン酸1重量部,老化防止剤6C(前出)1重量部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG(前出)1.0重量部,加硫促進剤DM(前出)1重量部,加硫促進剤NS(前出)1重量部及び硫黄2重量部を配合してゴム組成物を調製した。比較例3にはポリオレフィンは配合しなかった。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第2表に示す。
【0018】
【表2】
Figure 0004605860
【0019】
実施例5〜7
実施例2において、ポリオレフィンの種類を代え、第3表に示すポリオレフィンを用いて行なったこと以外は、実施例2と同様に行なった。結果を第3表に示す。なお、実施例6は実施例2と全く同様のものとした。
【0020】
【表3】
Figure 0004605860
【0021】
(注)
*3)APAO−2:プロピレン単独重合体(環球式軟化温度は138℃、結晶融解熱量は20J/g、ムーニー粘度[ML1+4 /100℃]は8)
*4)APAO−3:プロピレン/エチレン=85/15のランダム共重合体、日本ポリケム(株)製、商標「UT2535」(環球式軟化温度は129℃、結晶融解熱量は10J/g、ムーニー粘度[ML1+4 /100℃]は2)
【0022】
実施例8,9及び比較例5,6
BR01(ジェイエスアール(株)製、シス−1,4−ポリブタジエン)70重量部と天然ゴム30重量部とからなるゴム成分100重量部に対し、第1表に記載の種類と量のポリオレフィン、カーボンブラック(前出)40重量部,シリカ(前出)40重量部,シランカップリング剤「Si69」(前出)4重量部,アロマオイル26.25重量部,ステアリン酸2重量部,老化防止剤6C(前出)1重量部を配合してマスターバッチを調製し、さらに亜鉛華3重量部,加硫促進剤DPG(前出)0.8重量部,加硫促進剤DM(前出)1重量部,加硫促進剤NS(前出)1重量部及び硫黄1.5重量部を配合してゴム組成物を調製した。ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第4表に示す。
【0023】
【表4】
Figure 0004605860
【0024】
上記の結果は、本発明による特定ボリオレフィンを配合した実施例1のゴム組成物は、比較例1に比べて、ムーニー粘度の大きな低下が得られており、それにもかかわらず、300%モジュラス、硬度,tanδ(低燃費性)においては、いずれも良好な性能が維持されていることがわかる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、特定性状のポリオレフィンを配合することにより、300%モジュラスや硬度を増大させることなく、低発熱性と作業性の双方を高いレベルで改良されたゴム組成物を得ることができ、このものは特にタイヤ用部材、特にタイヤトレッドゴムに好適に用いられる。

Claims (15)

  1. 天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム及びクロロプレンゴムから選ばれる少なくとも一種からなるゴム成分に、100℃におけるムーニー粘度(ML1+4 )が15以下であるポリオレフィンを配合したことを特徴とするゴム組成物。
  2. 天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム及びクロロプレンゴムから選ばれる少なくとも一種からなるゴム成分に、示差走査型熱量計(DSC)測定による結晶融解熱量が20J/g以下であるポリオレフィンを配合したことを特徴とするゴム組成物。
  3. 天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム及びクロロプレンゴムから選ばれる少なくとも一種からなるゴム成分に、環球式軟化温度が100〜140℃であるポリオレフィンを配合したことを特徴とするゴム組成物。
  4. ポリオレフィンが、ポリα−オレフィンである請求項1ないし3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. ポリオレフィンが、炭素数2〜8のオレフィン単量体の一種又は二種以上を重合したものである請求項1ないし4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記ゴム成分100重量部に対し、補強用充填材が30〜150重量部配合されたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  9. 天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、100℃におけるムーニー粘度(ML 1+4 )が15以下であるポリオレフィンを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  10. 天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、示差走査型熱量計(DSC)測定による結晶融解熱量が20J/g以下であるポリオレフィンを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  11. 天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも一種からなるゴム成分に、環球式軟化温度が100〜140℃であるポリオレフィンを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  12. ポリオレフィンが、ポリα−オレフィンである請求項9ないし11のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  13. ポリオレフィンが、炭素数2〜8のオレフィン単量体の一種又は二種以上を重合したものである請求項9ないし12のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記ゴム組成物が、前記ゴム成分100重量部に対し、補強用充填材を30〜150重量部配合したものである請求項9ないし13のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  15. 請求項9〜14のいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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