JP6473302B2 - タイヤ - Google Patents

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本発明は、所定のゴム組成物により構成されたインスレーションを有するタイヤに関する。
タイヤのカーカス層の内側には、空気入りタイヤの内圧を保持する目的で、タイヤの最内層にインナーライナーが設けられている。従来、このインナーライナー用ゴム組成物には、耐空気透過性を付与するため、ハロゲン化ブチルゴムが使用されている。しかし、ハロゲン化ブチルゴムを含有するインナーライナー用ゴム組成物は、カーカスコードとの接着性に劣るという問題がある。該問題に対して、インナーライナー層とカーカス層との間に、カーカスコードとの接着性に優れたインスレーション層を設ける方法が知られている。
通常、インスレーション層のゴム成分には、天然ゴム単独、または、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのジエン系ゴムとのブレンドを用いることが知られている。しかし、このようなインスレーション層は、インナーライナー層より耐空気透過性に劣り、内圧を保持する機能が不十分であるという問題がある。
特許文献1には、エポキシ化天然ゴムを含有することで、耐空気透過性を向上させたインスレーション用ゴム組成物が記載されている。しかし、エポキシ化天然ゴムは、ハロゲン化ブチルゴムに比べて耐空気透過性が低く、また、エポキシ化天然ゴムを含有することで、隣接部材との粘着性が悪化するという問題があり、まだ改善の余地がある。
特開平7−82418号公報
本発明は、耐空気透過性、隣接部材との接着性、および低燃費性にバランス良く優れたゴム組成物により構成されたインスレーションを有するタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、所定のゴム成分、ならびに所定量の混合樹脂および所定量の非反応性アルキルフェノール樹脂を含有する可塑剤を含有するゴム組成物とすることで、前記課題を解決できることを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)(a1)天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを20〜50質量%、(a2)クロロブチルゴムおよび/またはブロモブチルゴムを20〜60質量%、ならびに(a3)乳化重合スチレンブタジエンゴム、溶液重合スチレンブタジエンゴムおよび変性スチレンブタジエンゴムからなる群から選ばれる少なくとも1つのスチレンブタジエンゴムを10〜40質量%含有するゴム成分100質量部に対して、(B)混合樹脂を5〜15質量部、および非反応性アルキルフェノール樹脂を1.0〜7.0質量部含有する可塑剤を含有するゴム組成物で構成されるインスレーションを有するタイヤに関する。
さらに、(C)チッ素吸着比表面積が20〜80m2/gのカーボンブラックを30〜80質量部含有することが好ましい。
前記(B)可塑剤が、さらにプロセスオイルを2〜8質量部含有することが好ましい。
本発明によれば、所定の(A)ゴム成分および所定の(B)可塑剤を含有するゴム組成物で構成されるインスレーションを有するタイヤとすることで、耐空気透過性、隣接部材との接着性、および低燃費性にバランス良く優れたゴム組成物により構成されたインスレーションを有するタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤは、所定の(A)ゴム成分および所定の(B)可塑剤を含有するゴム組成物により構成されたインスレーションを有することを特徴とする。
前記(A)ゴム成分は、(a1)天然ゴム(NR)および/またはイソプレンゴム(IR)、(a2)クロロブチルゴム(Cl−IIR)および/またはブロモブチルゴム(Br−IIR)、ならびに(a3)乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)および変性スチレンブタジエンゴム(変性SBR)からなる群から選ばれる少なくとも1つのスチレンブタジエンゴム(SBR)を含有する。
前記(a1)におけるNRまたはIRとしては、ゴム工業において一般的なものを使用することができる。なかでも、分子量が大きく破壊強度に優れるという理由、分子量分布が広く加工性に優れるという理由などから、NRを用いることが好ましい。
(A)ゴム成分中の(a1)NRおよび/またはIRの含有量は、20質量%以上であり、30質量%以上が好ましい。(a1)の含有量が20質量%未満の場合は、隣接部材との粘着性や加工性が低下する傾向がある。また、(a1)の含有量は、50質量%以下であり、40質量%以下が好ましい。(a1)の含有量が50質量%を超える場合は、耐空気透過性が悪化する傾向がある。
前記(a2)におけるCl−IIRまたはBr−IIRとしては、一般にゴム配合に用いられるものであればよく、とくに制限はないが、ハロゲン含有率がCl−IIRで1.1〜1.3質量%、Br−IIRで1.8〜2.4質量%のものが好ましい。また、ムーニー粘度(ML(1+8)(125℃))は、25〜65であるのが加工性の点から好ましい。
(a2)におけるCl−IIRまたはBr−IIRとして具体的には、ブロモブチル2222(商品名、エクソン化学(株)製)、クロロブチル1066(商品名、エクソン化学(株)製)などが挙げられる。
(A)ゴム成分中の(a2)Cl−IIRおよび/またはBr−IIRの含有量は、20質量%以上であり、30質量%以上が好ましい。(a2)の含有量が20質量%未満の場合は、十分な耐空気透過性が得られない傾向がある。また、(a2)の含有量は、60質量%以下であり、50質量%以下が好ましい。(a2)の含有量が60質量%を超える場合は、隣接部材との粘着性が悪化する傾向、低燃費性が悪化する傾向がある。
前記(a3)におけるE−SBRは乳化重合により得られる未変性のスチレンブタジエンゴムであり、S−SBRは溶液重合により得られる未変性のスチレンブタジエンゴムである。また、変性SBRとしては、乳化重合変性SBR(変性E−SBR)および溶液重合変性SBR(変性S−SBR)が挙げられる。(a3)のSBRの中でも、特に低燃費性において優れるという点からは変性S−SBRを用いることが好ましい。
E−SBRのスチレン含有量は、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。E−SBRのスチレン含有量が15質量%未満の場合は、リバージョンが発生する傾向、複素弾性率E*が低下する傾向がある。また、E−SBRのスチレン含有量は、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。E−SBRのスチレン含有量が70質量%を超える場合は、低燃費性が悪化する傾向がある。
S−SBRのスチレン含有量は、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましい。S−SBRのスチレン含有量が10質量%未満の場合は、リバージョンが発生する傾向がある。また、S−SBRのスチレン含有量は、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。S−SBRのスチレン含有量が45質量%を超える場合は、低燃費性が悪化する傾向がある。
前記変性SBRとしては、スズやケイ素などでカップリングされたものが好ましく用いられる。特に、変性S−SBRのカップリング方法としては、常法に従って、たとえば、変性S−SBRの分子鎖末端のアルカリ金属(Liなど)やアルカリ土類金属(Mgなど)を、ハロゲン化スズやハロゲン化ケイ素などと反応させる方法などが挙げられる。
変性SBRは、共役ジオレフィン単独、または共役ジオレフィンと芳香族ビニル化合物とを(共)重合して得られた(共)重合体であり、第1級アミノ基やアルコキシシリル基を有することが好ましい。
第1級アミノ基は、重合開始末端、重合終了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに結合していてもよいが、重合体末端からエネルギー消失を抑制してヒステリシスロス特性を改良し得る点から、重合開始末端または重合終了末端に導入されていることが好ましい。
変性SBRのスチレン含有量は、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましい。変性SBRのスチレン含有量が5質量%未満の場合は、耐リバージョン性が悪化する傾向がある。また、変性SBRのスチレン含有量は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。変性SBRのスチレン含有量が30質量%を超える場合は、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、本明細書におけるSBRのスチレン含有量は、H1−NMR測定により算出される値である。
(A)ゴム成分中の(a3)E−SBR、S−SBRおよび変性SBRからなる群から選ばれる少なくとも1つのSBRの含有量は、10質量%以上であり、20質量%以上が好ましい。(a3)の含有量が10質量%未満の場合は、十分な低燃費性や加工性が得られない傾向がある。また、(a3)の含有量は、40質量%以下であり、30質量%以下が好ましい。(a3)の含有量が40質量%を超える場合は、耐空気透過性が悪化する傾向、隣接部材との粘着性が悪化する傾向がある。
(A)ゴム成分には、前記(a1)〜(a3)のゴム成分以外にも、通常ゴム工業で使用されるゴム成分を含有することができるが、耐空気透過性、隣接部材との粘着性、および低燃費性にバランス良く優れるという理由から、(a1)〜(a3)のゴム成分以外のゴム成分は含有しないことが好ましい。
前記(B)可塑剤は、混合樹脂および非反応性アルキルフェノール樹脂を含有する。
前記混合樹脂とは、2種以上の樹脂の混合物をいう。混合樹脂に使用する樹脂成分としては、例えば、フェノール性樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、クマロンインデン樹脂などの芳香族炭化水素系樹脂、C5、C8、C9などの脂肪族炭化水素系樹脂などが挙げられ、これらのなかから2種以上を選択して混合したものを使用することができる。なかでも、芳香族炭化水素系樹脂と脂肪族炭化水素系樹脂との組み合わせが好ましい。なお、本明細書において、後述する非反応性アルキルフェノール樹脂は、混合樹脂に含まれる樹脂成分とは別に配合される樹脂である。
混合樹脂として具体的には、ストラクトール社製のストラクトール40MS、ラインケミー社(Rhein Chemie Corp.)製のレノジン145A、フローポリマー社(Flow Polymers Inc.)製のプロミックス400などが挙げられる。
(A)ゴム成分100質量部に対する混合樹脂の含有量は、5質量部以上であり、6質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましい。また、混合樹脂の含有量は、15質量部以下であり、13質量部以下が好ましく、12質量部以下がより好ましい。混合樹脂の含有量が上記範囲内である場合は、可塑剤として未加硫ゴム組成物の加工性を担保すること、加硫ゴム組成物の均質性を向上させ耐空気透過性を向上させることができる。
前記非反応性アルキルフェノール樹脂とは、鎖中のベンゼン環の水酸基のオルト位およびパラ位(特にパラ位)にアルキル鎖を有し、加硫時に架橋反応への寄与が小さいものをいう。なお、前述のように、本明細書における非反応性アルキルフェノール樹脂は、前記混合樹脂に含まれる樹脂成分とは別に配合される樹脂である。
非反応性アルキルフェノール樹脂として具体的には、(株)日本触媒製のSP1068などが挙げられる。非反応性アルキルフェノール樹脂を配合することにより、タイヤ成形時の隣接部材との接着性が向上する。
(A)ゴム成分100質量部に対する非反応性アルキルフェノール樹脂の含有量は、1.0質量部以上であり、1.5質量部以上が好ましく、2.0質量部以上がより好ましい。非反応性アルキルフェノール樹脂の含有量が1.0質量部未満の場合は、非反応性アルキルフェノール樹脂を配合した効果を十分に得られない傾向がある。また、非反応性アルキルフェノール樹脂の含有量は、7.0質量部以下であり、5.0質量部以下が好ましく、4.5質量部以下がより好ましく、4.0質量部以下がさらに好ましい。非反応性アルキルフェノール樹脂の含有量が7.0質量部を超える場合は、配合コストが増加する。
本発明に係るゴム組成物は、さらに、(B)可塑剤として、プロセスオイルなどのオイルを含有することが、隣接部材との接着性、加工性などの観点から好ましい。
前記プロセスオイルは、通常タイヤ工業で使用するものを好適に使用することができる。一般にプロセスオイルは、パラフィン成分、ナフテン成分およびアロマ成分からなるものである。プロセスオイルの具体例としては、出光興産(株)製のダイアナプロセスPA32(パラフィン成分:67質量%、ナフテン成分:28質量%、アロマ成分:5質量%)の他、AC−12、AC−460、AH−24、AH−58など、あるいは、H&R社製のVivatec40(TDAEオイル:パラフィン成分:49質量%、ナフテン成分:27質量%、アロマ成分:23質量%)などが挙げられ、単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
プロセスオイル中のアロマ成分の含有量は、15質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。アロマ成分の含有量が15質量%を超える場合は、ブチルゴムとの相溶性が悪くなり、プロセスオイルがゴムシート表面にブリードし、成形粘着性が低下する傾向がある。
(B)可塑剤としてプロセスオイルを含有する場合の(A)ゴム成分100質量部に対するプロセスオイルの含有量は、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。プロセスオイルの含有量が2質量部未満である場合は、隣接部材との粘着性や加工性が悪化する傾向がある。また、プロセスオイルの含有量は、8質量部以下が好ましく、6質量部以下がより好ましい。プロセスオイルの含有量が8質量部を超える場合は、低燃費性が悪化する傾向がある。
(A)ゴム成分100質量部に対する(B)可塑剤の合計含有量は、10質量部以上が好ましく、12質量部以上がより好ましく、14質量部以上がさらに好ましい。(B)可塑剤の合計含有量が10質量部未満の場合は、他部材との粘着力が低く、成形が困難となる傾向がある。また、(B)可塑剤の合計含有量は、26質量部以下が好ましく、24質量部以下がより好ましく、22質量部以下がさらに好ましい。(B)可塑剤の合計含有量が26質量部を超える場合は、低分子成分が増加し、空気透過性が悪化する傾向がある。
本発明に係るゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルクなどの補強用充填剤、ワックス、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
前記補強用充填剤としては、ゴム強度が優れるという理由から、(C)カーボンブラックを含有することが好ましい。使用できるカーボンブラックとしては、特に限定されず、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられる。これらのカーボンブラックは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、20m2/g以上が好ましく、25m2/g以上がより好ましい。N2SAが20m2/g未満の場合は、耐久性が低下する傾向がある。また、(C)カーボンブラックのN2SAは、80m2/g以下が好ましく、70m2/g以下がより好ましい。N2SAが80m2/gを超える場合は、加工性が悪化する傾向がある。なお、本明細書におけるカーボンブラックのN2SAは、JIS K6217のA法に準じて測定される値である。
(C)カーボンブラックを含有する場合のゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量は、30質量部以上が好ましく、40質量部以上がより好ましい。(C)カーボンブラックの含有量が30質量部未満の場合は、十分な補強性が得られない傾向がある。また、(C)カーボンブラックの含有量は、80質量部以下が好ましく、70質量部以下がより好ましく、50質量部以下がさらに好ましい。(C)カーボンブラックの含有量が80質量部を超える場合は、発熱が大きくなり、低燃費性が悪化する傾向がある。
前記酸化亜鉛としては、特に限定されず、タイヤなどのゴム分野で使用されているものを用いることができる。酸化亜鉛はブチルゴム中のイソプレン部での架橋を促進する効果があり、これにより、複素弾性率E*を向上し、かつ低燃費性を向上することができる。
酸化亜鉛を含有する場合の(A)ゴム成分100質量部に対する酸化亜鉛の含有量は、0.8質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましい。酸化亜鉛の含有量が0.8質量部未満の場合は、複素弾性率E*および低燃費性の向上効果が十分に得られない傾向がある。また、酸化亜鉛の含有量は、2.9質量部以下が好ましく、2.0質量部以下がより好ましく、1.8質量部以下がさらに好ましい。酸化亜鉛の含有量が2.9質量部を超える場合は、酸化亜鉛の未分散塊がゴム焼けの原因となり、シート加工性が悪化する傾向がある。また、酸化亜鉛の未分散塊の周囲空隙から空気が流れてしまい、耐空気透過性が悪化する傾向がある。更に、配合コストも増加する。
本発明に係るゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明に係るゴム組成物は、タイヤのインスレーションに使用する。インスレーションとは、インナーライナー層とカーカス層との間に設けられる部材であり、具体的には、特開2008−150523号公報の図1および2、特開2007−269876号公報の図1、特開2007−284537号公報の図1および2などに示されるインスレーション部である。
本発明のタイヤは、本発明に係るゴム組成物を用いて、通常の方法により製造できる。すなわち、ゴム成分に対して前記の配合剤を必要に応じて配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのインスレーションの形状にあわせて押出し加工し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成形することにより、未加硫タイヤを形成し、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明のタイヤを製造することができる。なお、本発明のタイヤは、乗用車用タイヤ、バス用タイヤ、トラック用タイヤ等として好適に用いられる。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例にのみ限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
NR:TSR20
IR:日本ゼオン(株)製のNipol IR2200
ハロゲン化ブチルゴム:エクソン化学(株)製のクロロブチル1066(ハロゲン化率:1.2質量%、ムーニー粘度(ML(1+8)(125℃)):38)
変性S−SBR:JSR(株)製のHPR340(スチレン含有量:10質量%、ビニル結合量:42モル%、アルコキシシランでカップリングし、末端に導入)
E−SBR:日本ゼオン(株)製のNipol BR1502(スチレン含有量:23質量%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックG(N660、N2SA:28m2/g)
混合樹脂:ストラクトール社製のストラクトール40MS(芳香族炭化水素系樹脂および脂肪族炭化水素樹脂の混合物、軟化点:90〜110℃)
非反応性アルキルフェノール樹脂:(株)日本触媒製のSP1068
プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスPA32(パラフィン成分:67質量%、ナフテン成分:28質量%、アロマ成分:5質量%)
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「桐」
老化防止剤:フレキシス社製のサントフレックス13(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD))
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド)
実施例および比較例
表1に示す配合内容に従い、上記各種薬品(酸化亜鉛、硫黄および加硫促進剤を除く)を、1.7Lバンバリーミキサーにて、排出温度130℃で4分間混練りし、混練り物を得た。得られた混練り物に、酸化亜鉛、硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、得られた未加硫ゴム組成物を150℃の条件下で30分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物および加硫ゴム組成物について、下記評価を行った。結果を表1に示す。
<耐空気透過性試験>
ASTM D−1434−75M法に従い、加硫ゴム組成物の空気透過量を測定した。比較例1の空気透過量を100として、下記計算式により、各配合の空気透過量を指数表示した。耐空気透過性指数が大きいほど加硫ゴム組成物の空気透過量が小さく、耐空気透過性に優れることを示す。
(耐空気透過性指数)=(比較例1の空気透過量)/(各配合の空気透過量)×100
<粘着性試験>
未加硫ゴム組成物を、ロールを用いて厚み1mmのシート状に押し出し、得られた未加硫ゴムシートについて、(株)東洋精機製作所製のタックテスターを用いて、未加硫ゴムシートの粘着性を測定した。比較例1の測定値を100として、下記計算式により、各配合の測定値を指数表示した。粘着性指数が大きい程、隣接部材との粘着性に優れることを示す。
(粘着性指数)=(各配合の測定値)/(比較例1の測定値)×100
<低燃費性試験>
(株)上島製作所製のスペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hzおよび温度50℃の条件下で加硫ゴム組成物の損失正接(tanδ)を測定した。比較例1のtanδを100として、下記計算式により、各配合のtanδを指数表示した。低燃費性指数が大きいほど、tanδが低減され、低燃費性が優れていることを示す。
(低燃費性指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
<加工性試験>
JIS K6300:1994に従い、100℃における未加硫ゴム組成物のムーニー粘度を測定した。比較例1のムーニー粘度を100として、下記計算式により、各配合のムーニー粘度を指数表示した。加工性指数が大きいほど、粘度が低く、加工性に優れることを示す。
(加工性指数)=(比較例1のムーニー粘度)/(各配合のムーニー粘度)×100
Figure 0006473302
表1の結果より、所定のゴム成分および所定の可塑剤を含有するゴム組成物は、耐空気透過性、隣接部材との接着性、および低燃費性にバランス良く優れることが分かる。

Claims (4)

  1. (A)(a1)天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを20〜50質量%、
    (a2)クロロブチルゴムおよび/またはブロモブチルゴムを20〜40質量%、ならびに
    (a3)変性スチレンブタジエンゴムを10〜40質量%含有するゴム成分100質量部に対して、
    (B)芳香族炭化水素系樹脂と脂肪族炭化水素系樹脂とからなる2種以上の樹脂を5〜15質量部、および鎖中のベンゼン環の水酸基のパラ位にアルキル鎖を有するアルキルフェノール樹脂を1.0〜7.0質量部含有する可塑剤
    を含有するゴム組成物で構成されるインスレーションを有するタイヤ。
  2. (a2)がクロロブチルゴムである請求項1記載のタイヤ。
  3. さらに、(C)チッ素吸着比表面積が20〜80m2/gのカーボンブラックを30〜80質量部含有する請求項1または2記載のタイヤ。
  4. (B)可塑剤が、さらにプロセスオイルを2〜8質量部含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
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