JPH07330960A - ベルトクッションゴム組成物 - Google Patents

ベルトクッションゴム組成物

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JPH07330960A
JPH07330960A JP12538894A JP12538894A JPH07330960A JP H07330960 A JPH07330960 A JP H07330960A JP 12538894 A JP12538894 A JP 12538894A JP 12538894 A JP12538894 A JP 12538894A JP H07330960 A JPH07330960 A JP H07330960A
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rubber
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weight
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JP12538894A
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Koji Ishiguchi
康治 石口
Shinji Yamamoto
新治 山本
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加硫物の圧縮モデュラスが大きく、発熱特性
が改良された、ベルトクッションゴム組成物を得ること
を目的とする。 【構成】 ポリオレフィンとエラストマーからなるマト
リックス中に、熱可塑性ポリアミドが微細繊維状に分散
しており、該微細繊維がシランカップリング剤を介して
マトリックスと結合している繊維強化熱可塑性組成物
と、天然ゴムおよび/またはポリイソプレンと、天然ゴ
ムまたはポリイソプレン以外のジエン系ゴム、及びカー
ボンブラックを配合してなるベルトクッションゴム組成
物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加硫物の圧縮モジュ
ラスが大きく、発熱特性の改良されたベルトクッション
ゴム組成物に関するものである。本発明の組成物は、さ
らにタイヤにおけるトレッド、サイドウォール等のタイ
ヤ外部部材、カーカス、ビード、ベルト、チェーファ
ー、ベーストレッド等のタイヤ内部部材や、ホース、ベ
ルト、ゴムロール、ゴムクローラ等の工業用品にも、用
いることができる。
【0002】
【従来の技術】実際のタイヤ走行においては、ベルト或
いはブレーカーの両側端で歪が大きくなってタイヤの耐
久性を害するので、耐久性を向上させるためにベルト或
いはブレーカー層とカーカス層との間に緩衝層として別
の一層を配置することが一般的である。ベルト端に歪が
増大する一因は、この緩衝層の圧縮変形が大きいためで
ある。しかし、圧縮変形を小さくするために単にゴム硬
度を高くすると発熱特性が悪化して耐久性がかえって悪
くなる傾向にある。従って、発熱特性を悪化させない
で、圧縮モジュラスを大きくすることが必要である。
【0003】従来、高弾性率のゴムを得る方法としては
カーボンブラックの増量が一般的であるが、発熱特性が
悪化したり加工性が低下する等の点で好ましくない。プ
ロセス油の減量も一方法であるが、元来プロセス油は一
般的にはそれ程多量には使用されていないので、その減
量もおのずと限りがある。イオウの多量配合は、イオウ
がプルームすること、架橋密度の増大により耐久性が悪
くなる傾向にある等、欠点を有する。短繊維を単に配合
する方法は、短繊維とゴムとの結合が不十分なのでクリ
ープが大きくなったり、機械的強度が低下したりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
技術では高弾性率、即ち圧縮モジュラスを大きくする
と、ベルトクッションゴムとして基本的に必要な特性で
ある発熱特性が悪化する問題点があった。本発明は、加
硫物の圧縮モジュラスが大きく、発熱特性が改良され
た、ベルトクッションゴム組成物を得ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維強化熱可
塑性組成物、即ち、 (1)ポリオレフィン ((1)成分) (2)加硫可能なゴム ((2)成分) (3)主鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリマー
((3)成分) からなる組成物であって、(1)成分と(2)成分がマ
トリックスを構成しており、該マトリックス中に(3)
成分が微細な繊維として分散しており、且つ(3)成分
が、(1)成分、及び(2)成分と結合している組成物
(A)、天然ゴム、ポリイソプレン又は両者の混合物
(B)、天然ゴム及びポリイソプレンを除くジエン系ゴ
ム(C)、及び、カーボンブラック(D)を配合してな
り、且つ下記(i)乃至(iv)の条件を満足すること
を特徴とするベルトクッションゴム組成物に関するもの
である。 (i)前記熱可塑性ポリマー((3)成分)の量はゴム
成分の合計100重量部に対して1〜15重量部であ
り、(ii)ゴム成分中の、(A)成分中の天然ゴム又
はポリイソプレンと(B)成分との合計量が100〜5
0重量%であり、(iii)カーボンブラック(D)の
量はゴム成分の合計100重量部に対して20〜33重
量部であり、(iv)組成物の加硫物は100%引張弾
性率M100 が20〜60kg/cm2 である。
【0006】又、本発明は、繊維強化熱可塑性組成物
(A)中の、主鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリマ
ー((3)成分)の微細な繊維が、0.05〜1.0μ
mの平均径を有するベルトクッションゴム組成物に関す
る。
【0007】又、本発明は、繊維強化熱可塑性組成物
(A)中の、ポリオレフィン((1)成分)が、50℃
以上の軟化点又は、80〜250℃の範囲の融点を有し
ているベルトクッションゴム組成物に関する。
【0008】更に、本発明は、繊維強化熱可塑性組成物
(A)中の、加硫可能なゴム((2)成分)は、ポリオ
レフィン((1)成分)100重量部に対して、10〜
400重量部であるベルトクッションゴム組成物に関す
る。
【0009】この発明のベルトクッションゴム組成物
は、加硫物についての後述の測定法による圧縮モジュラ
スが50kg/cm2 以上であり、ASTM D623
に規定されている発熱ΔTが15℃以下であり、加硫物
の圧縮モジュラスが大きく発熱特性が良好である。
【0010】この発明においては、(1)ポリオレフィ
ン、(2)加硫可能なゴム、(3)主鎖中にアミド基を
有する熱可塑性ポリマー、からなる組成物であって、
(1)成分と(2)成分がマトリックスを構成してお
り、該マトリックス中に(3)成分が微細な繊維として
分散しており、且つ(3)成分が、(1)成分、及び
(2)成分と結合している組成物を配合することが必須
であり、これによって熱可塑性ポリマーの繊維を配合す
るにも拘らず、加工性及び加硫物の発熱特性に優れたゴ
ム組成物を得ることができるのである。
【0011】先ず、本発明の繊維強化熱可塑性組成物に
ついて説明する。この繊維強化熱可塑性組成物は、
(1)ポリオレフィン、(2)加硫可能なゴム、及び
(3)主鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリマーを主
要な構成成分とし、(1)成分と(2)成分とがマトリ
ックスを成しており、(3)成分の殆どが微細な繊維と
して当該マトリックス中に分散しているという構造を有
している。そして、(3)成分の微細な短繊維は、当該
マトリックスと結合している。
【0012】以下、この繊維強化熱可塑性組成物の
(1)成分、(2)成分、及び(3)成分について説明
する。(1)成分は、ポリオレフィンであって、80〜
250℃の融点を有するものである。又、50℃以上の
ビカット軟化点、特に50〜200℃のビカット軟化点
をもつものも好ましく用いられる。このようなポリオレ
フィンとしては、C2 〜C8 のオレフィンの単独重合体
や共重合体、及び、C2 〜C8 のオレフィンとスチレン
やクロロスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニ
ル化合物との共重合体、C2 〜C8 のオレフィンと酢酸
ビニルとの共重合体、C2 〜C8 のオレフィンとアクリ
ル酸或いはそのエステルとの共重合体、C2 〜C8 のオ
レフィンとメタアクリル酸或いはそのエステルとの共重
合体、及びC2 〜C8 のオレフィンとビニルシラン化合
物との共重合体が好ましく用いられるものとして挙げら
れる。
【0013】具体的には、例えば、高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・
プロピレンブロック共重合体、エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体、線状低密度ポリエチレン、ポリ4−メ
チルペンテン−1、ポリブテン−1、ポリヘキセン−
1、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリ
ル酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、
エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アク
リル酸プロピル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル
共重合体、エチレン・アクリル酸2−エチルヘキシル共
重合体、エチレン・アクリル酸ヒドロキシエチル共重合
体、エチレン・ビニルトリメトキシシラン共重合体、エ
チレン・ビニルトリエトキシシラン共重合体、エチレン
・ビニルシラン共重合体、エチレン・スチレン共重合
体、及びプロピレン・スチレン共重合体等がある。又、
塩素化ポリエチレンや臭素化ポリエチレン、クロロスル
ホン化ポリエチレン等のハロゲン化ポリオレフィンも好
ましく用いられる。これらのポリオレフィンは1種のみ
用いてもよく、2種以上を組合せてもよい。
【0014】次に、(2)成分について説明する。
(2)成分は、加硫可能なゴムであって、天然ゴム、ポ
リイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン
ゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等を挙げること
ができる。これらの中でも天然ゴムが好ましい。又、こ
れらのゴムをエポキシ変性したものや、シラン変性、或
いはマレイン化したものも用いられる。
【0015】次に、(3)成分について説明する。
(3)成分は、主鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリ
マーであってシランカップリング剤で変性されたもので
ある。
【0016】主鎖にアミド基を有する熱可塑性ポリマー
としては、熱可塑性ポリアミド及び尿素樹脂が挙げられ
る。これらの内、好ましいものとしては融点が135℃
から350℃のものが挙げられ、特に好ましいものとし
て融点が150℃から300℃の熱可塑性ポリアミドが
挙げられる。
【0017】熱可塑性ポリアミドとしては、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン6−ナイロン66共重合
体、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、
ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6、キシ
リレンジアミンとアジピン酸との重縮合体、キシリレン
ジアミンとピメリン酸との重縮合体、キシリレンジアミ
ンとスペリン酸との重縮合体、キシリレンジアミンとア
ゼライン酸との重縮合体、キシリレンジアミンとセバシ
ン酸との重縮合体、テトラメチレンジアミンとテレフタ
ル酸の重縮合体、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル
酸の重縮合体、オクタメチレンジアミンとテレフタル酸
の重縮合体、トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレ
フタル酸の重縮合体、デカメチレンジアミンとテレフタ
ル酸の重縮合体、ウンデカメチレンジアミンとテレフタ
ル酸の重縮合体、ドデカメチレンジアミンとテレフタル
酸の重縮合体、テトラメチレンジアミンとイソフタル酸
の重縮合体、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の
重縮合体、オクタメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体、トリメチルヘキサメチレンジアミンとイソフタ
ル酸の重縮合体、デカメチレンジアミンとイソフタル酸
の重縮合体、ウンデカメチレンジアミンとイソフタル酸
の重縮合体、及びドデカメチレンジアミンとイソフタル
酸の重縮合体等が挙げられる。
【0018】これらの熱可塑性ポリアミドの内、最も好
ましいものとしては融点160〜265℃の熱可塑性ポ
リアミドが挙げられ、具体的にはナイロン6、ナイロン
66、ナイロン6−ナイロン66共重合体、ナイロン6
10、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン11、
及びナイロン12等が挙げられる。
【0019】本発明で使用される熱可塑性組成物におい
て、(1)成分と(2)成分はマトリックスを形成して
いる。このマトリックスは、(2)成分が(1)成分中
に島状に分散した構造を採っていてもよく、又、その逆
に(1)成分が(2)成分中に島状に分散した構造を採
っていてもよい。(1)成分と(2)成分はその界面で
互いに結合していることが好ましい。
【0020】(3)成分は、その殆どが微細な繊維とし
て上記マトリックス中に分散している。具体的には、そ
の70重量%、好ましくは80重量%、特に好ましくは
90重量%以上が微細な繊維として分散している。
(3)成分の繊維は、平均繊維径が1μm以下であるこ
とが好ましく、特に好ましい範囲は0.05〜0.8μ
mの範囲である。アスペクト比(繊維長/繊維径)は1
0以上であることが好ましい。そして、(3)成分は、
(1)成分及び(2)成分からなる上記マトリックス
と、その界面で結合している。これは、例えば以下のよ
うにして確かめることができる。先ず、(1)成分及び
(2)成分のみを溶解する溶媒例えばキシレン等の中で
繊維強化熱可塑性組成物を還流し、(1)成分及び
(2)成分を除去する。残った(3)成分の繊維を溶媒
に溶かし、NMRを測定すると、(1)成分及び(2)
成分に由来するピークが観察できる。このことは、当該
繊維の表面に(1)成分及び(2)成分が何らかの形で
結合していることを示していると考えられる。
【0021】(1)成分、(2)成分、及び(3)成分
の割合は、次のとおりであることが好ましい。(1)成
分100重量部に対し(2)成分は10〜400重量部
の範囲が好ましく、特に20〜250重量部の範囲が好
ましく、50〜200重量部の範囲が最も好ましい。
(1)成分100重量部に対し(2)成分の割合が30
0重量部より多いと、ペレット化の困難な繊維強化熱可
塑性組成物しか得られないから好ましくない。(3)成
分の割合は、(1)成分100重量部に対し10〜40
0重量部の範囲であることが好ましく、特に5〜300
重量部の範囲が好ましく、10〜300重量部の範囲が
最も好ましい。(3)成分の割合が、(1)成分100
重量部に対し400重量部を越えると、繊維強化熱可塑
性組成物中で(3)成分の微細な繊維が形成されないの
で、このような繊維強化熱可塑性組成物を用いて繊維強
化弾性体を製造しても、強度の高い繊維強化弾性体は得
られないからである。
【0022】繊維強化熱可塑性組成物は以下に示すよう
な工程によりして製造できる。本発明の繊維強化熱可塑
性組成物は、以下の工程、即ち、 工程1:(1)成分と(2)成分からなるマトリックス
を調製する工程、 工程2:(3)成分を結合剤と反応させる工程、 工程3:上記マトリックスと、結合剤と反応させた
(3)成分とを溶融、混練する工程、 工程4:得られた混練物を、(3)成分の融点以上の温
度で押出し、次いで(3)成分の融点より低い温度で延
伸及び/又は圧延する工程、 により製造できる。
【0023】先ず、(1)成分と(2)成分からなるマ
トリックスを調製する工程について説明する。(1)成
分と(2)成分からなるマトリックスを調製するには、
例えば(1)成分を先に結合剤とともに溶融混練して反
応させ、これと(2)成分とを溶融・混練すればよい。
又、(1)成分と(2)成分とを結合剤とともに溶融、
混練してもよい。溶融、混練は、樹脂やゴムの混練に通
常用いられている装置で行うことができる。このような
装置としては、バンバリー型ミキサー、ニーダー、ニー
ダーエキストルーダー、オープンロール、一軸混練機、
二軸混練機等が挙げられる。
【0024】結合剤の量は、(1)成分100重量部に
対し0.1〜2.0重量部の範囲が好ましく、特に好ま
しくは0.2〜1.0重量部の範囲である。結合剤の量
が0.1重量部よりも少ないと、強度の高い組成物が得
られず、2.0重量部よりも多いとモジュラスに優れた
組成物が得られない。
【0025】結合剤としては、シランカップリング剤、
チタネートカップリング剤、ノボラック型アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド初期縮合物、レゾール型アルキ
ルフェノールホルムアルデヒド初期縮合物、ノボラック
型フェノールホルムアルデヒド初期縮合物、レゾール型
フェノールホルムアルデヒド初期縮合物、不飽和カルボ
ン酸及びその誘導体、有機過酸化物等、高分子のカップ
リング剤として通常用いられているものを用いることが
できる。これらの結合剤の内、(1)成分や(2)成分
をゲル化させることが少なく且つこれらの成分の界面に
強固な結合を形成し得る点で、シランカップリング剤が
好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルアルコ
キシシラン、ビニルトリアセチルシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−〔N−(β−
メタクリロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウ
ム(クロライド)〕プロピルメトキシシラン、及びスチ
リルジアミノシラン等、ビニル基、及びアルキロキシ基
等他から水素原子を奪って脱離し易い基及び/又は極性
基を有するシランカップリング剤が好ましく用いられ
る。
【0026】結合剤としてシランカップリング剤を用い
る際は、有機過酸化物を併用することができる。有機過
酸化物としては、1分半減期温度が、(1)成分の融点
或いは(2)成分の融点のいずれか高い方と同じ温度乃
至この温度より30℃程高い温度の範囲であるものが好
ましく用いられる。具体的には1分半減期温度が110
〜200℃程度のものが好ましく用いられる。かかる有
機過酸化物としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキ
シ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−
ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ
−t−ブチルパーオキシブタン、4,4−ジ−t−ブチ
ルパーオキシバレリン酸n−ブチルエステル、2,2−
ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサ
ン)プロパン、パーオキシネオデカン酸2,2,4−ト
リメチルペンチル、パーオキシネオデカン酸α−クミ
ル、パーオキシネオヘキサン酸t−ブチル、パーオキシ
ピバリン酸t−ブチル、パーオキシ酢酸t−ブチル、パ
ーオキシラウリル酸t−ブチル、パーオキシ安息香酸t
−ブチル、パーオキシイソフタル酸t−ブチル等が挙げ
られる。
【0027】有機過酸化物の使用量は、(1)成分10
0重量部に対し0.01〜1.0重量部の範囲が好まし
い。
【0028】但し、(1)成分と(2)成分とをシラン
カップリング剤とともに溶融、混練してシラン変性する
場合において(2)成分に天然ゴムやポリイソプレン、
或いはスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合
体を用いるときは、有機過酸化物を用いなくてもよい。
天然ゴムやポリイソプレン、及びスチレン・イソプレン
・スチレンブロック共重合体のようにイソプレン構造を
持つゴムは、混練時にメカノケミカル反応によって主鎖
の切断が起こり、主鎖末端に−COO・基を有する一種
の過酸化物が生成し、これが上記の有機過酸化物とほぼ
同様の作用をすると考えられるからである。
【0029】次に、(3)成分を上記マトリックスと混
練する工程について説明する。(3)成分は、予め結合
剤と溶融混練して反応させてから上記マトリックスと溶
融混練してもよいし、結合剤の存在下で上記マトリック
スと溶融混練してもよい。溶融混練は、樹脂やゴムの混
練に通常用いられている装置、例えばバンバリー型ミキ
サー、ニーダー、ニーダーエキストルーダー、オープン
ロール、一軸混練機、及び二軸混練機等で行うことがで
きることは、上記マトリックス調製の場合と同様であ
る。
【0030】(3)成分に対する結合剤の場合は、
(3)成分と結合剤の合計量を100重量%としたと
き、0.1〜5.5重量%の範囲が好ましく、0.2〜
5.5重量%の範囲が特に好ましく、0.2〜3重量%
の範囲が最も好ましい。
【0031】結合剤としては、シランカップリング剤、
チタネートカップリング剤、ノボラック型アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド初期縮合物、レゾール型アルキ
ルフェノールホルムアルデヒド初期縮合物、ノボラック
型フェノールホルムアルデヒド初期縮合物、レゾール型
フェノールホルムアルデヒド初期縮合物、不飽和カルボ
ン酸及びその誘導体、有機過酸化物等、高分子のカップ
リング剤として通常用いられているものを用いることが
できる。これらの結合剤の内、(3)成分をゲル化させ
ることが少なく、且つマトリックスとの界面に強固な結
合を形成し得る点で、シランカップリング剤が最も好ま
しい。シランカップリング剤としては、アルキルオキシ
基等、脱水反応や脱アルコール反応等により(3)成分
の−NHCO−結合の窒素原子と結合を形成し得る基を
有するものが挙げられる。かかるシランカップリング剤
としては、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン等のビニルアルコキシシラン、ビニル
トリアセチルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−〔N−(β−メタクリロキシエチ
ル)−N,N−ジメチルアンモニウム(クロライド)〕
プロピルメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、及びスチリルジア
ミノシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン
等が挙げられる。
【0032】この工程において、マトリックスと(3)
成分とを溶融、混練する温度は、(3)成分の融点以上
である必要がある。(3)成分の融点よりも低い温度で
溶融、混練を行っても、混練物は、マトリックス中に
(3)成分の微細な粒子が分散した構造にはならず、従
って、係る混練物を紡糸、延伸しても、(3)成分は微
細な繊維にはなり得ないからである。又、混練温度は、
(1)成分のポリオレフィンの融点又はビカット軟化点
以上の温度であることが好ましい。
【0033】上記工程で得られた混練物を、紡糸口金或
いはインフレーションダイ又はTダイから押出し、次い
でこれを延伸又は圧延する。
【0034】この工程においては、紡糸又は押出によっ
て、混練物中の(3)成分の微粒子が繊維に変形する。
この繊維は、それに引続く延伸又は圧延によって延伸処
理され、より強固な繊維となる。従って、紡糸及び押出
は(3)成分の融点以上の温度で実施する必要があり、
延伸及び圧延は(3)成分の融点よりも低い温度で実施
する必要がある。
【0035】紡糸又は押出、及びこれに引続く延伸或い
は圧延は、例えば、混練物を紡糸口金から押出して紐状
乃至糸状に紡糸し、これをドラフトを掛けつつボビン等
に巻取る等の方法で実施できる。ここでドラフトを掛け
るとは、紡糸速度よりも巻取速度を高くとることをい
う。巻取速度/紡糸速度の比(ドラフト比)は1.5〜
100の範囲とすることが好ましく、2〜50の範囲と
することが特に好ましい。最も好ましいドラフト比の範
囲は3〜30である。
【0036】この工程は、この他、紡糸した混練物を圧
延ロール等で連続的に圧延することによっても実施でき
る。更に、混練物をインフレーション用ダイやTダイか
ら押出しつつ、これをドラフトを掛けつつロール等に巻
取ることによっても実施できる。又、ドラフトを掛けつ
つロールに巻取る代わりに圧延ロール等で圧延してもよ
い。
【0037】延伸或いは圧延後の繊維強化熱可塑性組成
物は、ペレットとすることが好ましい。繊維強化熱可塑
性組成物(A)は、ペレットとすることによって、天然
ゴム、ポリイソプレン又は両者の混合物(B)、天然ゴ
ム及びポリイソプレンを除くジエン系ゴム(C)、及び
カーボンブラック(D)等と、均一に混練できるからで
ある。次に、この発明のベルトクッションゴム組成物
は、前記の繊維強化熱可塑性組成物(A)、天然ゴム、
ポリイソプレン又は両者の混合物(B)、天然ゴム及び
ポリイソプレンを除くジエン系ゴム(C)、及びカーボ
ンブラック(D)を配合してなるものである。
【0038】前記のジエン系ゴム(C)としては、ポリ
ブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソ
プレン−イソブチレン共重合体等が挙げられる。カーボ
ンブラック(D)としては、粒子径90mμ以下、ジブ
チルフタレート(DBP)吸油量70ml/100g以
上のものが好適に使用される。カーボンブラックとし
て、例えばHAF、FF、GPF、SAF、ISAF、
SRF等の各種カーボンブラックが使用される。
【0039】前記各成分を、(i)前記熱可塑性ポリマ
ー((3)成分)の量はゴム成分の合計100重量部に
対して1〜15重量部であり、(ii)ゴム成分中の、
(A)成分中の天然ゴム又はポリイソプレンと(B)成
分との合計量が100〜50重量%であり、(iii)
カーボンブラック(D)の量はゴム成分の合計100重
量部に対して20〜33重量部であり、(iv)組成物
の加硫物は100%引張弾性率M100 が20〜60kg
/cm2である、との各条件を満足すべく配合する。
【0040】前記熱可塑性ポリマーの量が前記下限より
少ないと、加硫物の圧縮モジュラスの大きいゴムが得ら
れず、熱可塑性ポリマーの量が前記上限より多いと組成
物のMLが大きくなりすぎ加工が難しくなる。天然ゴム
又はポリイソプレンの配合割合が前記範囲外であると加
硫物の発熱特性が悪くなる傾向にある。カーボンブラッ
クの量が前記下限より少ないと加硫物の引張弾性率及び
圧縮モジュラスが小さくなり、カーボンブラックの量が
前記上限より多いとゴム組成物のMLが大きくなる。
又、加硫物の引張弾性率が前記範囲外であるとベルトク
ッションゴム組成物として適当ではない。
【0041】この発明のベルトクッションゴム組成物
は、前記各成分をバンバリーミキサー、ニーダー、オー
プンロール、二軸混練機等の混練機を用い、混合するこ
とで得られる。混練温度は、当該繊維強化熱可塑性組成
物中の微細な短繊維を構成する熱可塑性ポリマーの融点
よりは低い必要がある。この熱可塑性ポリマーの融点よ
り高い温度で混練すると、繊維強化熱可塑性組成物中の
微細な短繊維が溶けて球状の粒子等に変形してしまうか
ら好ましくない。
【0042】又、繊維強化熱可塑性組成物としてはペレ
ット状のものを用いることが好ましい。ペレット状の繊
維強化熱可塑性組成物を用いれば、繊維強化熱可塑性組
成物(A)は(B)、(C)、(D)の成分と均一に混
練でき、微細な繊維が均一に分散したベルトクッション
ゴム組成物が容易に得られるからである。
【0043】この発明のベルトクッションゴム組成物に
は、加硫剤等の添加剤が配合される。加硫剤としては公
知の加硫剤、例えばイオウ、有機過酸化剤、含イオウ化
合物等を使用することができる。加硫剤をゴム組成物に
配合する方法については特に制限はなく、それ自体公知
の配合方法を採用することができる。加硫剤とともに、
ホワイトカーボン、活性化炭酸カルシウム、超微粉けい
酸マグネシウム、ハイスチレン樹脂、クマロンインデン
樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、
石油樹脂等の補強剤、各種グレードの炭酸カルシウム、
塩基性炭酸マグネシウム、クレー、亜鉛華、けいそう
土、再生ゴム、粉末ゴム、エボナイト粉末等の充填剤、
アルデヒド、アンモニア類、アルデヒド・アミン類、グ
アニジン類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム
類、ジチオカーバメート類、キサンテート類等の加硫促
進剤、金属酸化物、脂肪酸等の加硫促進助剤、アミン・
アルデヒド類、アミン・ケトン類、アミン類、フノール
類、イミダゾール類、含イオウ系或いは含リン系老化防
止剤、ナフテン系やアロマティック系のプロセス油等を
この発明の効果を損なわない範囲で配合して組成物を調
製することができる。特に、この発明のゴム組成物には
ゴム100重量部に対して1〜30重量部のプロセス油
を配合するのが好ましい。
【0044】本発明のゴム組成物の加硫温度は100〜
190℃程度が好ましい。但し加硫温度は、ゴム組成物
中の微細な繊維を構成する熱可塑性樹脂の融点よりも低
い温度である必要がある。この熱可塑性樹脂の融点以上
の温度で加硫を行うと、折角繊維強化熱可塑性組成物の
調製の段階で形成された繊維が溶けてしまい、圧縮モジ
ュラスの高いゴム組成物が得られないからである。
【0045】この発明のゴム組成物は、発熱ΔTが小さ
く圧縮モジュラスが大きいためタイヤの転動抵抗の低減
が図られ、又高モジュラスで機械的強度が大きく薄肉化
が可能であり、従来公知のベルトクッションゴム組成物
に代えて、乗用車、バス、トラック、飛行機等のタイヤ
部材として他のタイヤ部材(サイドウォール、トレッ
ド、チェーファー、リム等)とともに使用することがで
きる。
【0046】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して、本発明に
ついて具体的に説明する。実施例及び比較例において、
繊維強化熱可塑性組成物中の(3)成分の分散形状の観
察、及び得られたベルトクッションゴム組成物のムーニ
ー粘度、加硫物の引張弾性率、圧縮モジュラス、反撥弾
性率、及び発熱特性については、以下のようにして測定
した。
【0047】(1)繊維強化熱可塑性組成物中の(3)
成分の分散形状の観察:各サンプルのペレットをo−ジ
クロルベンゼンとキシレンの混合溶媒(容量比50:5
0)中で100℃で還流して中のポリオレフィン及びエ
ラストマーを抽出、除去し、残った繊維を電子顕微鏡で
観察した。 (2)ムーニー粘度 JIS K6300に従い、100℃のムーニー粘度M
1+4 を測定した。 (3)引張弾性率、引張強さ JIS K6301に従い、引張弾性率M100 、引張強
さを測定した。 (4)圧縮モジュラス 圧縮モジュラスはBS903に従い、直径29mm、高
さ12.7mmの円柱状試験片について圧縮速度10m
m/minで20%圧縮時のモジュラスを測定した。 (5)反撥弾性率 BS903に従って測定した。 (6)発熱ΔT ASTM D623に従って測定した。
【0048】〔サンプル1〕(1)成分として、ポリプ
ロピレン(宇部興産株式会社製、ウベポリプロ JI0
9、融点165〜170℃、メルトフローインデックス
9g/10分)を用い、(2)成分として天然ゴム(N
R、SMR−L)を、(3)成分としてナイロン6(宇
部興産株式会社製、宇部ナイロン1030B、融点21
5〜220℃、分子量30,000)を用いた。(1)
成分は、当該(1)成分100重量部に対し、0.5重
量部のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、及び0.1重量部の4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシバレリン酸n−ブチルエーテルと溶融混練して変性
した。(3)成分は、当該(3)成分100重量部に対
し、1.0重量部のN−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシランと溶融混練して変性した。
先ず、上記のようにして変性した(1)成分100重量
部を、(2)成分100重量部とバンバリー型ミキサー
で混練しマトリックスを調製した。これを170℃でダ
ンプ後ペレット化した。次いで、このマトリックスと
(3)成分100重量部を、240℃に加温した二軸混
練機で混練し、混練物をペレット化した。得られた混練
物を245℃にセットした一軸押出機で紐状に押出し、
ドラフト比10で引取りつつペレタイザーでペレット化
した。得られたペレットをo−ジクロルベンゼンとキシ
レンの混合溶媒中で還流して、ポリオレフィン及びNR
を除去し、残った繊維の形状や直径を電子顕微鏡で観察
したところ、平均繊維径0.2μの繊維で有ることが確
認できた。
【0049】〔サンプル2〕(3)成分のナイロン6の
割合を、(1)成分のポリプロピレン100重量部に対
し200重量部に増量した以外は、サンプル1と同様に
して、サンプル2を調製し、これをペレット化した。得
られたペレットをo−ジクロルベンゼンとキシレンの混
合溶媒中で還流して、ポリオレフィン及びNRを除去
し、残った繊維の形状や直径を電子顕微鏡で観察したと
ころ、平均繊維径0.2μの繊維で有ることが確認でき
た。
【0050】〔サンプル3〕(1)成分のポリプロピレ
ンを100重量部、(2)成分の天然ゴムを75重量
部、(3)成分のナイロン6を87.5重量部とした以
外は、サンプル1と同様にしてサンプル3を調製し、こ
れをペレット化した。得られたペレットをo−ジクロル
ベンゼンとキシレンの混合溶媒中で還流して、ポリオレ
フィン及びNRを除去し、残った繊維の形状や直径を電
子顕微鏡で観察したところ、平均繊維径0.2μの繊維
で有ることが確認できた。以上、サンプル1〜3の各成
分の割合及びナイロン6の繊維の形状を表1に示す。
【0051】〔実施例1〕100℃、77rpmにセッ
トしたB型バンバリー(容量1.7リットル)で、繊維
強化熱可塑性組成物としてサンプル1を用い、表2に示
す配合処方のうち、加硫促進剤、イオウを除く配合剤を
混練し、ベルトクッションゴム組成物である混練物を得
た。この際、最高混練温度を170〜180℃に調製し
た。次いで、この混練物を10インチロール上で加硫促
進剤、イオウを混練し、これをシート状にロール出しし
た後、金型に入れて加硫し、加硫物を得た。加硫は、1
45℃、40分で行った。結果をまとめて表2に示す。
【0052】〔実施例2、3〕使用する繊維強化熱可塑
性組成物を表2に示すサンプルに変えた以外は、実施例
1と同様にして、ベルトクッションゴム組成物を得た。
結果をまとめて表2に示す。
【0053】〔実施例4〜8〕各成分の配合割合を表2
に示すように変えた他は実施例1と同様にして、ベルト
クッションゴム組成物を得た。結果をまとめて表2に示
す。
【0054】〔実施例9〜11〕配合するカーボンブラ
ックの種類を変えた他は実施例1と同様に実施した。結
果をまとめて表2に示す。
【0055】〔比較例1、2〕繊維強化熱可塑性組成物
を使用しないで各成分の割合を表2に示すように変えた
他は実施例1と同様にして、ベルトクッションゴム組成
物を得た。結果をまとめて表2に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】(注1)BR:ポリブタジエン(UBEP
OL−BR100、宇部興産(株)製) (注2)SBR:スチレン−ブタジエン共重合体ゴム
(SBR−1500、日本合成ゴム(株)製) (注3)N−330:HAF、粒子径30mμ、DBP
吸油量 110ml/100g N−440:FF、 粒子径38mμ、DBP吸油量
75ml/100g N−550:FEF、粒子径41mμ、DBP吸油量 1
22ml/100g N−660:GPF、粒子径84mμ、DBP吸油量
81ml/100g (注4)他の配合剤 亜鉛華:4部、ステアリン酸:2部、老化防止剤 N−
フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミ
ン:1部、加硫促進剤 N−オキシジエチレンベンゾチ
アジル−2−スルフェンアミド:0.8部、イオウ:2
部(比較例1、2のみ2.5部)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/00 LQS

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化熱可塑性組成物、即ち、 (1)ポリオレフィン (以下、(1)成分という) (2)加硫可能なゴム (以下、(2)成分という) (3)主鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリマー
    (以下、(3)成分という) からなる組成物であって、(1)成分と(2)成分がマ
    トリックスを構成しており、該マトリックス中に(3)
    成分が微細な繊維として分散しており、且つ(3)成分
    が、(1)成分、及び(2)成分と結合している組成物
    (A)、天然ゴム、ポリイソプレン又は両者の混合物
    (B)、天然ゴム及びポリイソプレンを除くジエン系ゴ
    ム(C)、及び、カーボンブラック(D)を配合してな
    り、且つ下記(i)乃至(iv)の条件を満足すること
    を特徴とするベルトクッションゴム組成物。 (i)前記熱可塑性ポリマー((3)成分)の量はゴム
    成分の合計100重量部に対して1〜15重量部であ
    り、 (ii)ゴム成分中の、(A)成分中の天然ゴム又はポ
    リイソプレンと(B)成分との合計量が100〜50重
    量%であり、 (iii)カーボンブラック(D)の量はゴム成分の合
    計100重量部に対して20〜33重量部であり、 (iv)組成物の加硫物は100%引張弾性率M100
    20〜60kg/cm2 である。
  2. 【請求項2】 繊維強化熱可塑性組成物(A)中の、主
    鎖中にアミド基を有する熱可塑性ポリマー((3)成
    分)の微細な繊維が、0.05〜1.0μmの平均径を
    有する請求項1に記載のベルトクッションゴム組成物。
  3. 【請求項3】 繊維強化熱可塑性組成物(A)中の、ポ
    リオレフィン((1)成分)が、50℃以上の軟化点又
    は、80〜250℃の範囲の融点を有している請求項1
    又は請求項2に記載のベルトクッションゴム組成物。
  4. 【請求項4】 繊維強化熱可塑性組成物(A)中の、加
    硫可能なゴム((2成分)は、ポリオレフィン((1)
    成分)100重量部に対して、10〜400重量部であ
    る、請求項1〜3に記載のベルトクッションゴム組成
    物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100346517B1 (ko) * 1999-08-20 2002-07-26 금호산업 주식회사 가류활성제를 사용하는 벨트 쿠션용 고무조성물
WO2009051097A1 (ja) * 2007-10-16 2009-04-23 Bridgestone Corporation ゴム組成物及びそれを用いた重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP2016160360A (ja) * 2015-03-03 2016-09-05 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

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WO2009051097A1 (ja) * 2007-10-16 2009-04-23 Bridgestone Corporation ゴム組成物及びそれを用いた重荷重用空気入りラジアルタイヤ
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