JP2011153168A - タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、破断伸びも高く、なおかつ低比重であるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーからなる群から選択された少なくとも1種のジエン系ゴム100質量部に対し、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物と、該タイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
【選択図】図1
【解決手段】天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーからなる群から選択された少なくとも1種のジエン系ゴム100質量部に対し、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物と、該タイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、高い破断伸びを付与し、なおかつ低比重であるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
近年、地球環境を保護する観点から、空気入りタイヤにも環境への配慮が求められ、具体的には高い強度を維持しながら燃費を向上させる性能が望まれている。燃費を改善するためには、走行時の発熱を抑制可能なゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製作すればよく、特に、走行時に路面に接するキャップトレッドや走行時の繰り返し変形が大きいサイドウォールの発熱を低減することにより、燃費を改善することができると考えられる。
しかし、発熱を抑えるために、ゴム組成物に配合するカーボンブラックの粒子径を大きくしたり、配合量を減らしたり、加硫系配合剤を増加したりすると、発熱は抑制されるがゴム組成物の硬さや破断伸びが悪化するという問題があった。また、無機充填剤を配合すると発熱が抑制される反面、破断伸びが悪化するという問題があった(例えば、特許文献1参照)。
したがって本発明の目的は、硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、高い破断伸びを付与し、なおかつ低比重であるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、意外にも、特定のジエン系ゴムに再生ポリエチレンテレフタレート粉末の特定量を配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーからなる群から選択された少なくとも1種のジエン系ゴム100質量部に対し、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
2.前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを1〜30質量部配合してなることを特徴とする前記1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
3.前記再生ポリエチレンテレフタレート粉末の平均粒径が、1〜100μmの範囲であることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
4.前記1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーからなる群から選択された少なくとも1種のジエン系ゴム100質量部に対し、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
2.前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを1〜30質量部配合してなることを特徴とする前記1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
3.前記再生ポリエチレンテレフタレート粉末の平均粒径が、1〜100μmの範囲であることを特徴とする前記1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
4.前記1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、特定のジエン系ゴムに再生ポリエチレンテレフタレート粉末の特定量を配合することにより、硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、高い破断伸びを付与し、なおかつ低比重であるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
また、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を利用することにより、地球環境を保護する観点からも好ましい。
さらに本発明によれば、ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンの特定量を配合することにより、前記効果をさらに高めることができる。
また、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を利用することにより、地球環境を保護する観点からも好ましい。
さらに本発明によれば、ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンの特定量を配合することにより、前記効果をさらに高めることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、乗用車用の空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。また、ビード部1においてはリムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
以下に説明する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上記のようなタイヤ用の各種部材に有用であり、とくにトレッド3とサイドウォール2に有用である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。また、ビード部1においてはリムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
以下に説明する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上記のようなタイヤ用の各種部材に有用であり、とくにトレッド3とサイドウォール2に有用である。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴム成分は、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)およびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)からなる群から選択された少なくとも1種である。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
本発明で使用されるジエン系ゴム成分は、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)およびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)からなる群から選択された少なくとも1種である。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
(再生ポリエチレンテレフタレート粉末)
本発明で使用される再生ポリエチレンテレフタレート粉末(以下、再生PET粉末という)は、商業的に入手可能なものを利用することができ、とくに制限されるものではないが、例えば未使用または使用済ポリエチレンテレフタレート製の成形品(例えばボトル)をフレーク状に粉砕した後、さらにこれを微粒子化したものである。微粒子化した再生PET粉末は、平均粒径が1μm〜100μm、好ましくは10μm〜50μmがよい。前記成形品をフレーク状に粉砕した後に微粒子化する工程を経ることにより、再生PET粉末の表面に物理的凹凸が発現し、さらに官能基が付加され、その結果、反応性や接着性が向上し、ベースポリマーになじみやすいという効果が奏されると推測される。本発明でいう平均粒径は、各種粒径測定装置により測定することができる。なお、本発明で使用する再生PET粉末は、繊維状のものを含まない。ここで本発明でいう繊維状とは、アスペクト比が5を超える繊維をいう。
また、再生PET粉末の融点はおよそ180℃以上であるため、これより低温ではカーボンブラックやシリカ等のフィラーと一緒に混合できるため、ゴム中への分散性、混合加工性が向上するため好ましい。なお、再生PET粉末を加えた後の組成物は、170℃以上の高温で混合しないことが、溶解、凝集を避け微粒子状態を維持するという理由から好ましい。
本発明で使用される再生ポリエチレンテレフタレート粉末(以下、再生PET粉末という)は、商業的に入手可能なものを利用することができ、とくに制限されるものではないが、例えば未使用または使用済ポリエチレンテレフタレート製の成形品(例えばボトル)をフレーク状に粉砕した後、さらにこれを微粒子化したものである。微粒子化した再生PET粉末は、平均粒径が1μm〜100μm、好ましくは10μm〜50μmがよい。前記成形品をフレーク状に粉砕した後に微粒子化する工程を経ることにより、再生PET粉末の表面に物理的凹凸が発現し、さらに官能基が付加され、その結果、反応性や接着性が向上し、ベースポリマーになじみやすいという効果が奏されると推測される。本発明でいう平均粒径は、各種粒径測定装置により測定することができる。なお、本発明で使用する再生PET粉末は、繊維状のものを含まない。ここで本発明でいう繊維状とは、アスペクト比が5を超える繊維をいう。
また、再生PET粉末の融点はおよそ180℃以上であるため、これより低温ではカーボンブラックやシリカ等のフィラーと一緒に混合できるため、ゴム中への分散性、混合加工性が向上するため好ましい。なお、再生PET粉末を加えた後の組成物は、170℃以上の高温で混合しないことが、溶解、凝集を避け微粒子状態を維持するという理由から好ましい。
(カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレン)
本発明では、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを特定量でもって配合することにより、本発明の効果をさらに高めることができ、好ましい。
カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンとは、ポリエチレンをα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物を用いてグラフト変性したものや、エチレンモノマーとα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物とをランダム共重合させたものが例示される。α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられるが、無水マレイン酸が好適である。
なお、ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等)等が挙げられる。
本発明では、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを特定量でもって配合することにより、本発明の効果をさらに高めることができ、好ましい。
カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンとは、ポリエチレンをα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物を用いてグラフト変性したものや、エチレンモノマーとα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物とをランダム共重合させたものが例示される。α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられるが、無水マレイン酸が好適である。
なお、ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等)等が挙げられる。
(充填剤)
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、用途により適宜選択すればよいが、例えばカーボンブラック、無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばシリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。中でもカーボンブラック、シリカが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、各種充填剤を配合することができる。充填剤としてはとくに制限されず、用途により適宜選択すればよいが、例えばカーボンブラック、無機充填剤等が挙げられる。無機充填剤としては、例えばシリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等を挙げることができる。中でもカーボンブラック、シリカが好ましい。
(タイヤ用ゴム組成物の配合割合)
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、再生PET粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とする。
前記再生PET粉末の配合量が1質量部未満では、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に80質量部を超えると破断強度、破断伸びが悪化する。
カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを使用する場合、その配合量はジエン系ゴム100質量部に対し、1〜30質量部が好ましい。1質量部未満では、配合量が少な過ぎてカルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンの添加効果を奏することができない。逆に30質量部を超えると弾性率が高くなり好ましくない。
さらに好ましい前記再生PET粉末の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、3〜30質量部である。
さらに好ましい前記カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、3〜20質量部である。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、再生PET粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とする。
前記再生PET粉末の配合量が1質量部未満では、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に80質量部を超えると破断強度、破断伸びが悪化する。
カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを使用する場合、その配合量はジエン系ゴム100質量部に対し、1〜30質量部が好ましい。1質量部未満では、配合量が少な過ぎてカルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンの添加効果を奏することができない。逆に30質量部を超えると弾性率が高くなり好ましくない。
さらに好ましい前記再生PET粉末の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、3〜30質量部である。
さらに好ましい前記カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、3〜20質量部である。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のタイヤ用ゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜11および比較例1〜8
サンプルの調製
表1〜2に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで150℃で5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて100℃で混練し、タイヤ用ゴム組成物を得た。次に得られたタイヤ用ゴム組成物を所定の金型中で160℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片について以下に示す試験法で物性を測定した。
サンプルの調製
表1〜2に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで150℃で5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて100℃で混練し、タイヤ用ゴム組成物を得た。次に得られたタイヤ用ゴム組成物を所定の金型中で160℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片について以下に示す試験法で物性を測定した。
比重:JIS K 6268に準拠して測定した。この値が小さいほどタイヤ軽量化の観点から好ましい。
硬度(20℃):JIS K6253に準拠して、デュロメータのタイプAにより温度20℃で測定した。この値が高いほど硬度が高く良好な結果といえる。
発熱性:JIS K6394に準拠して、(株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件で60℃におけるtanδを測定した。この値が低いほど低発熱性に優れることを示す。
100%モジュラス:JIS K6251に準拠して、500mm/分の引張速度にて引張試験を行い、室温における100%伸長時のモジュラスを測定した。この値が大きいほど補強効果が高く、強度が高いことを示す。
破断伸び(室温:%):JIS K6251に準拠して、JIS3号ダンベルに打抜き、500mm/分の引張速度にて引張試験を行い、室温における破断伸び(%)を測定した。この値が高いほど破断伸びが高く良好な結果といえる。
結果を表1および2に併せて示す。
硬度(20℃):JIS K6253に準拠して、デュロメータのタイプAにより温度20℃で測定した。この値が高いほど硬度が高く良好な結果といえる。
発熱性:JIS K6394に準拠して、(株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件で60℃におけるtanδを測定した。この値が低いほど低発熱性に優れることを示す。
100%モジュラス:JIS K6251に準拠して、500mm/分の引張速度にて引張試験を行い、室温における100%伸長時のモジュラスを測定した。この値が大きいほど補強効果が高く、強度が高いことを示す。
破断伸び(室温:%):JIS K6251に準拠して、JIS3号ダンベルに打抜き、500mm/分の引張速度にて引張試験を行い、室温における破断伸び(%)を測定した。この値が高いほど破断伸びが高く良好な結果といえる。
結果を表1および2に併せて示す。
*1:SBR(日本ゼオン(株)製Nipol 1502)
*2:NR(RSS#3)
*3:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BR 1220)
*4:オイル(昭和シェル石油(株)製エクストラクト4号S)
*5:シリカ(UNITED SILICA INDUSTRIAL製ULTRASIL VN-3G)
*6:カーボンブラック(東海カーボン(株)製シーストF)
*7:再生PET粉末((株)セイシン企業製、平均粒径26μm、使用済ポリエチレンテレフタレート製ボトルをフレーク状に粉砕し微粒子化したもの。)
*8:亜鉛華(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*9:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*10:老化防止剤(FLEXSYS社製サントフレックス6PPD)
*11:シリカカップリング剤(エボニックデグッサジャパン(株)製Si69)
*12:硫黄(細井化学工業(株)製油処理硫黄)
*13:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ)
*14:無水マレイン酸変性ポリエチレン(三菱化学(株)製、商品名モディックL502)
*15:PET短繊維(原料として、ポリエチレンテレフタレート繊維を短繊維にしたもの。ポリエチレンテレフタレート短繊維。平均径10μm、繊維長200μm。)
*2:NR(RSS#3)
*3:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BR 1220)
*4:オイル(昭和シェル石油(株)製エクストラクト4号S)
*5:シリカ(UNITED SILICA INDUSTRIAL製ULTRASIL VN-3G)
*6:カーボンブラック(東海カーボン(株)製シーストF)
*7:再生PET粉末((株)セイシン企業製、平均粒径26μm、使用済ポリエチレンテレフタレート製ボトルをフレーク状に粉砕し微粒子化したもの。)
*8:亜鉛華(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*9:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*10:老化防止剤(FLEXSYS社製サントフレックス6PPD)
*11:シリカカップリング剤(エボニックデグッサジャパン(株)製Si69)
*12:硫黄(細井化学工業(株)製油処理硫黄)
*13:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ)
*14:無水マレイン酸変性ポリエチレン(三菱化学(株)製、商品名モディックL502)
*15:PET短繊維(原料として、ポリエチレンテレフタレート繊維を短繊維にしたもの。ポリエチレンテレフタレート短繊維。平均径10μm、繊維長200μm。)
上記の表1を参照すると、実施例1〜5で調製されたタイヤ用ゴム組成物は、特定のジエン系ゴムに再生PET粉末の特定量を配合しているので、従来の代表的な比較例1に対し、硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、破断伸びも高く、なおかつ低比重であることが分かる。また、無水マレイン酸変性ポリエチレンを特定範囲内でもって配合した実施例5では、上記効果がさらに高まっているのが分かる。
比較例2は、再生PET粉末に替えて、合成したポリエチレンテレフタレート短繊維を使用した例であるが、本発明の効果を奏することができなかった。
比較例2は、再生PET粉末に替えて、合成したポリエチレンテレフタレート短繊維を使用した例であるが、本発明の効果を奏することができなかった。
上記の表2は、ジエン系ゴムの組成を変更した例を示している。
実施例6〜11で調製されたタイヤ用ゴム組成物は、特定のジエン系ゴムに再生PET粉末の特定量を配合しているので、従来の代表的な比較例3,5,7に対し、硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、破断伸びも高く、なおかつ低比重であることが分かる。なお、無水マレイン酸変性ポリエチレンを特定範囲内でもって配合した実施例7,9,11では、上記効果がさらに高まっているのが分かる。
比較例4,6,8は、再生PET粉末に替えて、合成したポリエチレンテレフタレート短繊維を使用した例であるが、本発明の効果を奏することができなかった。
実施例6〜11で調製されたタイヤ用ゴム組成物は、特定のジエン系ゴムに再生PET粉末の特定量を配合しているので、従来の代表的な比較例3,5,7に対し、硬度およびモジュラスを維持しながら低発熱性を達成し、破断伸びも高く、なおかつ低比重であることが分かる。なお、無水マレイン酸変性ポリエチレンを特定範囲内でもって配合した実施例7,9,11では、上記効果がさらに高まっているのが分かる。
比較例4,6,8は、再生PET粉末に替えて、合成したポリエチレンテレフタレート短繊維を使用した例であるが、本発明の効果を奏することができなかった。
1 ビード部
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション
Claims (4)
- 天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーからなる群から選択された少なくとも1種のジエン系ゴム100質量部に対し、再生ポリエチレンテレフタレート粉末を1〜80質量部配合してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに、カルボキシル基または無水カルボキシル基含有ポリエチレンを1〜30質量部配合してなることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記再生ポリエチレンテレフタレート粉末の平均粒径が、1〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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JP2016164231A (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-08 | 横浜ゴム株式会社 | サイドウォール用ゴム組成物及びこれを使用する空気入りタイヤ |
JP2016172789A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-29 | 横浜ゴム株式会社 | ゴム組成物及びこれを使用する空気入りタイヤ |
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