JP3053734B2 - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JP3053734B2
JP3053734B2 JP6161611A JP16161194A JP3053734B2 JP 3053734 B2 JP3053734 B2 JP 3053734B2 JP 6161611 A JP6161611 A JP 6161611A JP 16161194 A JP16161194 A JP 16161194A JP 3053734 B2 JP3053734 B2 JP 3053734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関す
る。さらに詳しくは導電性支持体、下引き層、および感
光層からなる電子写真感光体の下引き層に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光導電性の感光体を用いた電子写真プロ
セスは、まず、感光体を暗所においてコロナ放電により
その表面を一様に帯電させた後、像露光を施して露光部
の電荷を選択的に放電させることによって、非露光部に
静電像を形成させる。次に、着色した荷電微粒子(トナ
ー)を静電引力などで潜像に付着させて可視像とし、画
像を形成する。これら一連のプロセスにおいて感光体に
要求される基本的な特性としては、 1)暗所において適当な電位に一様に帯電させることが
できる、 2)暗所において高い電荷保持能を有し、電荷の放電が
少ないこと、 3)光感度に優れており、光照射によって速やかに電荷
を放電すること などがあり、更には容易に感光体の表面を除電すること
ができ残留電位が少ないこと、機械的強度があり可撓性
にすぐれていることや、繰り返し使用する場合に電気的
特性、特に帯電性・光感度・残留電位等が変動しないこ
と、熱・光・温度・湿度やオゾン劣化等に対する耐性を
有していることなど、安定性・耐久性が大きい等の特性
が必要である。
【0003】現在、実用化されている電子写真感光体
は、導電性支持体の上に直接に感光層を形成して構成し
ているが、導電性支持体からのキャリア注入が生じやす
いために表面電荷が微視的にみて消失もしくは減少する
ことによる画像欠陥が発生する。これを防止し、さら
に、導電性支持体表面の欠陥の被覆、帯電性の改善、感
光層の接着性の向上、塗工性改善等のために、導電性支
持体と感光層との間に下引き層を設ける事が行われてい
る。
【0004】従来、下引き層としては、各種樹脂材料
や、酸化チタン粉末を含有するもの等が検討されてい
る。樹脂単一層で下引き層を形成する場合用いられる材
料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料や、これらの繰り
返し単位のうち二種以上を含む共重合体樹脂、さらに、
カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセ
ルロース等が知られているが、これらのうち特にポリア
ミド樹脂が好ましいとされている(特開昭51−14132
号、特開昭52−25638号)。しかし、ポリアミド等の樹
脂単一層を下引き層とした電子写真感光体は、残留電位
の蓄積が大きく感度の低下、画像のカブリが発生する。
この傾向は特に低温度の環境下で顕著になる。
【0005】そこで、画像欠陥の防止および残留電位の
改善のために、表面未処理の酸化チタン粉末を含有する
もの(特開昭56−52757号)や、さらに酸化チタン粉末
の分散性を改善するために、表面にアルミナなどを被覆
した酸化チタン微粒子を含有するもの(特開昭59−9345
3号、特開平2−181158号)などが提案されている。ま
た、酸化チタン粉末とバインダー樹脂とを混合したもの
を下引き層として用い、酸化チタンの使用割合を最適化
して感光体の長寿命化をはかる検討も行われている(特
開昭63−234261号、特開昭63−298251号)。
【0006】以上に述べた、酸化チタン粉末を含有する
下引き層においては、酸化チタン粉末として粒状のもの
が用いられてきた。又、電子写真感光体の塗布方法とし
ては、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブ
レード法、リング法、浸漬法等があげられる。特に図1
に示したような、浸漬塗布方法は、感光体塗布液を満た
した塗布槽に、導電性基体を浸漬した後、一定速度又
は、逐次変化する速度で引き上げることにより感光層を
形成する方法であるが、比較的簡単で、生産性及びコス
トの点で優れているために、電子写真感光体を製造する
場合に多く利用されている。
【0007】従って、下引き層用の樹脂としては、感光
層用塗布液の溶媒に難溶であることが望ましく、一般に
アルコール可溶性又は、水溶性の樹脂が使用され、アル
コール溶液又は分散液として下引き層用塗布液を調製
し、支持体上に塗布することにより、下引き層が設けら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】酸化チタン粉末を用い
る場合、酸化チタンの含有量が少なくバインダー樹脂の
含有量が多いと、下引き層の体積抵抗値が大きくなり、
光照射時に生成したキャリアの輸送が抑制阻止され、残
留電位が上昇し画像にカブリを生じることになる。ま
た、繰り返し使用すると、残留電位の蓄積や温湿度の影
響が大きく、特に低温度時に残留電位の蓄積が顕著にな
るなど、安定性にも問題があり十分な特性が得られなか
った。
【0009】酸化チタンの含有量を増加するに伴って、
これらの問題は軽減されるが、長期間繰り返し使用する
と残留電位の蓄積傾向が現れ、特に低湿度の環境でこの
傾向が著しく、長期の安定性と環境特性の問題は完全に
は無くならなかった。さらに酸化チタンの含有量が増加
しバインダー樹脂の含有量がほとんど無くなると、下引
き層の膜強度が低下したり、下引き層と導電性支持体と
の接着性が低下し、感光体を繰り返し使用すると膜の破
断などによる感度劣化や画像への影響が現れる。また、
急激に体積抵抗値が低下し帯電性が悪くなるという問題
もあった。
【0010】従来の下引き層に用いられている酸化チタ
ン粉末は、電子顕微鏡観察によると、粒子径が0.01
μm以上1μm以下の範囲で、そのアスペクト比の平均
値は、1以上1.3以下の範囲であり、やや凹凸はある
が、ほぼ球形に近い形の粒状である(以下これを単に粒
状と呼ぶ)。下引き層中に分散される酸化チタンが粒状
の場合は、粒子どうしの接触が点接触に近く接触面積が
小さいために、酸化チタンの含有量がある一定量を超え
なければ、下引き層の抵抗値は非常に高い値を示し、感
光体特性、特に感度および残留電位が悪化する。したが
って、粒状の酸化チタンを用いる場合には、酸化チタン
の含有量を非常に高くする必要がある。
【0011】しかし、含有量を増加して、特性を向上し
ても、粒子どうしの接触が弱いために、長期間の繰り返
し使用によって徐々に特性劣化が発生することは避けら
れない。さらに酸化チタンの含有量が多くなると酸化チ
タンのバインダーに対する分散性さらには下引き層用塗
布液の分散性と安定性が悪くなり、感光体製造過程にお
いて下引き層を塗布するときに、塗布ムラを生じ均一で
良好な画質特性が実現できない。これを改善するため
に、十分に満足できる分散性、安定性のある下引き層用
塗布液が得られていない。
【0012】本発明は、下引き層に針状酸化チタンを使
用し、帯電性が良く残留電位が低い良好な特性の電子写
真感光体を提供し、また繰り返し使用しても残留電位の
蓄積が少なく光感度の劣化の小さい、繰り返し安定性と
環境特性に優れた電子写真感光体を提供しようとするも
のである。さらに本発明は、導電性支持体の欠陥を実質
的に無くし、感光層を均一に塗布できる平滑な表面性を
有する電子写真感光体を提供しようとするものである。
本発明の別の目的は、塗布ムラのない良好な画質特性を
有する電子写真感光体の製造方法を提供しようとするも
のである。
【0013】又、本発明の更に別の目的は長期間にわた
って凝集がなく均一な塗布膜を形成することができる保
存安定性に優れた、下引き層用塗布液を提供しようとす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
は、導電性支持体と感光層との間に設けられた下引き層
が針状の酸化チタン微粒子を含有し、前記針状の酸化チ
タン微粒子の体積抵抗値が、プレス圧力100kg/cm2
の圧粉体においても、105Ω・cm以上1010Ω・cm以
下の範囲であることを特徴とするものである。
【0015】さらに、電子写真感光体を製造する方法に
おいて、下引き層用塗布液の溶媒が、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及びノ
ルマルプロピルアルコールよりなる群から選ばれた低級
アルコールとジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジク
ロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、トルエン、テトラ
ヒドロフランよりなる群から選ばれた他の有機溶媒の混
合溶媒好ましくは、共沸組成の混合溶媒であることを特
徴とする電子写真感光体の製造方法が提供される。
【0016】ここで、本発明でいう共沸とは、液体混合
物が一定圧力下において、溶液の組成と蒸気の組成が一
致し、定沸点混合液となる現象のことであり、その組成
は上記低級アルコールとジクロロメタン、クロロホル
ム、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロロプロパン、トル
エン、テトラヒドロフランよりなる群から選ばれた有機
溶媒の混合溶媒の任意の組合せにおいて決定される。そ
の割合は、当該分野で既知の割合(化学便覧、基礎編)
であって、例えば、メタノールと1,2-ジクロロエタンの
場合、メタノール35重量部、1,2-ジクロロエタン65
重量部の割合で混合した溶液が共沸組成となる。この共
沸組成により、均一な蒸発が起こり、下引き層の塗布膜
は、塗膜欠陥のない均一な膜に形成されるばかりでな
く、下引き層塗布液の保存安定性も向上する。
【0017】以下、本発明を更に詳細に説明する。下引
き層に含有される酸化チタン微粒子は、針状の形状であ
る。針状とは、棒状や柱状などを含む細長い形状であれ
ばよく、粒子の長軸の長さLと短軸の長さSの比L/
S、すなわちアスペクト比が1.5以上のものを針状と
呼ぶ。従って、必ずしも極端に細長く無くてもよく、先
端が鋭くとがっている必要もない。アスペクト比の平均
値は、好ましくは1.5以上300以下の範囲であり、
より好ましくは2以上10以下の範囲である。針状酸化
チタン微粒子の粒径は、好ましくは短軸が1μm以下、
長軸が100μm以下であるが、より好ましくは短軸が
0.5μm以下、長軸が10μm以下である。これらの
粒径およびアスペクト比を測定する方法としは、重量沈
降法や光透過式粒度分布測定法などの方法でも可能であ
るが、針状であるので、直接電子顕微鏡で測定する方が
好ましい。下引き層には酸化チタンおよびバインダー樹
脂が含有されるが、前記針状酸化チタン微粒子の含有量
は、10重量%以上99重量%以下好ましくは、30重
量%以上99重量%以下、さらに好ましくは、50重量
%以上95重量%以下の範囲である。
【0018】本発明は針状酸化チタン微粒子と粒状酸化
チタンとを混合したものを用いてもよい。酸化チタンの
結晶形としては、アナターゼ型とルチル型の2種類があ
るが、いずれを用いてもよく、また混合してもよい。針
状の酸化チタン微粒子の体積抵抗値は、プレス圧力10
0kg/cm2の圧粉体において、105Ω・cm以上1010Ω
・cm以下の範囲の高抵抗であることが肝要である(以
下、ブレス圧力100kg/cm2の圧粉体における体積抵
抗値を、粉体抵抗値と称する)。
【0019】針状の酸化チタン微粒子の粉体抵抗値につ
いては、105Ω・cmより小さくなると、下引き層とし
ての抵抗値が低下し電荷ブロッキング層として機能しな
くなる。例えば、アンチモンドープした酸化錫導電層な
どの導電処理を施した酸化チタンの場合には、100Ω
・cmないしは101Ω・cmと非常に粉体抵抗値が低く、
これを用いた下引き層は電気ブロッキング層として機能
せず、感光体特性としての帯電性が悪化するので、使用
することはできない。また、酸化チタンの粉体抵抗値が
1010Ω・cm以上に高くなってバインダー樹脂の体積抵
抗値と同等あるいはそれ以上になると、下引き層として
の抵抗値が高過ぎて、光照射時に生成したキャリアの輸
送が抑制阻止され、残留電位が上昇するので好ましくな
い。
【0020】また、針状の酸化チタン微粒子の粉体抵抗
値をこの範囲に維持する限り、針状酸化チタン微粒子の
表面は、未処理であっても、Al23、SiO2、Zn
O等もしくはその混合物で被覆され、分散性や表面平滑
性を向上させられていても良い。下引き層に含有される
バインダー樹脂としては、前述の樹脂単一層で下引き層
を形成する場合と同様の材料が用いられ、これらのうち
特にポリアミド樹脂が好ましい。この理由は、バインダ
ー樹脂の特性として、下引き層の上に感光体層を形成す
る際に用いられる溶剤に対して溶解や膨潤などが起こら
ないことや、導電性支持体との接着性に優れ、可撓性を
有すること等の特性が必要とされるからである。ポリア
ミド系樹脂のうちより好ましくは、アルコール可溶性ナ
イロン樹脂を用いることができる。たとえば、6−ナイ
ロン、66−ナイロン、610−ナイロン、11−ナイ
ロン、12−ナイロン等を共重合させた、いわゆる共重
合ナイロンや、N−アルコキシメチル変性ナイロン、N
−アルコキシルニチル変性ナイロンのように、ナイロン
を化学的に変性させたタイプなどがある。
【0021】上記のポリアミド樹脂と酸化チタン微粒子
を前記の低級アルコールと前記の有機溶剤の混合溶媒、
好ましくは、共沸組成溶媒中に分散し作製した塗布液を
導電性支持体上に塗布し乾燥することにより、下引き層
が形成される。ここで、前記の有機溶媒を混合すること
によりアルコール系溶媒では、分散性が悪かったものが
改善され、塗布液の経時変化によるゲル化という問題点
も解決される。
【0022】さらに、塗布液の保存安定性(下引き層用
塗布液の作製後からの経過日数を以下ポットライフと称
する)の長期化や塗布液の再生が可能となる。下引き層
の膜厚は、好ましくは0.01μm以上、10μm以
下、より好ましくは0.05μm以上5μm以下の範囲
である。下引き層用塗布液の分散方法としては、ボール
ミル、サンドミル、アトライター、振動ミル、超音波分
散機等があり、塗布手段としては、前記の浸漬法など一
般的な方法が適用できる。
【0023】導電性支持体としてはアルミニウム、アル
ミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、ニッケル、チタ
ンなどの金属製ドラムおよびシート、ポリエチレンテレ
フタレート、ナイロン、ポリスチレンなどの高分子材料
や硬質紙上に金属箔ラミネートや金属蒸着処理を施した
ドラム、シートおよびシームレスベルト等があげられ
る。
【0024】下引き層の上に形成される感光層の構造と
しては、電荷発生層と電荷送層との二層から成る機能分
離型、および、これらが分離されずに単一層で形成され
る単層型があるが、いずれを用いてもよい。機能分離型
の場合、下引き層の上に電荷発生層が形成される。電荷
発生層に含有される電荷発生物質としては、クロロダイ
アンブルー等のビスアゾ系化合物、ジブロモアンサンス
ロン等の多環キノン系化合物、ペリレン系化合物、キナ
クリドン系化合物、フタロシアニン系化合物、アズレニ
ウム塩系化合物等が知られており、一種もしくは二種以
上併用することも可能である。電荷発生層の作成方法と
しては、真空蒸着で直接化合物を形成する方法および結
着性樹脂溶液中に分散し塗布して成膜する方法がある
が、一般に後者の方法が好ましい。塗布による作製の場
合、結着性樹脂溶液中への電荷発生物質の混合分散方
法、並びに塗布方法としては、下引き層と同様の方法が
用いられる。結着性樹脂としては、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フ
ェノキシ樹脂やこれらの繰り返し単位のうち二つ以上を
含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂な
どの絶縁性樹脂を挙げることができるが、一般に用いら
れるすべての樹脂を単独あるいは二種以上混合して使用
することができる。また、これらの樹脂を溶解させる溶
剤としては、塩化メチレン、2塩化エタン等のハロゲン
化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン
性極性溶媒などを用いることができる。電荷発生層の膜
厚は、好ましくは0.05μm以上5μm以下、より好
ましくは0.1μm以上1μm以下の範囲である。
【0025】電荷発生層の上に設けられる電荷輸送層の
電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系化合物、ピラゾリ
ン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、トリフェニ
ルメタン系化合物、スチルベン系化合物、オキサジアゾ
ール系化合物が使用可能であり、電荷輸送液は、結着性
樹脂溶液中へ電荷輸送物質を溶解して作製する。電荷輸
送層の塗布方法としては、下引き層と同様の方法が用い
られ、電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5μm以上50
μm以下、より好ましくは10μm以上40μm以下の
範囲である。
【0026】感光層が単層構造の場合には、感光層の膜
厚が、好ましくは5μm以上50μm以下、より好まし
くは10μm以上40μm以下の範囲である。なお、単
層構造、積層構造いずれの場合も、感光層は、下引き層
が導電性支持体からのキャリア注入に対して障壁となる
ために、および、高感度、高耐久性を有するために、負
帯電用の感光層が好ましい。
【0027】また、感度の向上、残留電位や繰り返し使
用時の疲労低減等を目的として、感光層に少なくとも一
種類以上の電子受容性物質を添加することができる。例
えば、パラベンゾキノン、クロラニル、テトラクロロ
1,2−ベンゾキノン、ハイドロキノン、2,6−ジメ
チルベンゾキノン、メチル1,4−ベンゾキノン、α−
ナフトキノン、β−ナフトキノン等のキノン系化合物、
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、1,3,
6,8−テトラニトロカルバゾール、p−ニトロベンゾ
フェノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン、2−ニトロフルオレノン等のニトロ化合物、テ
トラシアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキ
ノジメタン、4−(P−ニトロベンゾイルオキシ)−
2’,2’ジアノビニルベンゼン、4−(m−ニトロベ
ンゾイルオキシ)−2’,2’ジシアノビニルベンゼン
等のシアノ化合物などを挙げることができる。これらの
うち、フルオレノン系、キノン系化合物や、Cl,C
N,NO2等電子吸引性の置換基のあるベンゼン誘導体
が特に好ましい。また、安息香酸、スチルベン化合物や
その誘導体、トリアゾール化合物、イミダゾール化合
物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、およ
びその誘導体等の含窒素化合物類などのような紫外線吸
収剤や酸化防止剤を含有させることもできる。
【0028】さらに、必要であれば、感光層表面を保護
するために保護層を設けてもよい。表面保護層には、熱
可塑性樹脂や、光または熱硬化性樹脂を用いることがで
きる。保護層中に、前記紫外線防止剤や酸化防止剤、お
よび、金属酸化物等の無機材料、有機金属化合物、電子
受容性物質等を含有させることもできる。また感光層お
よび表面保護層に必要に応じて、二塩基酸エステル、脂
肪酸エステル、リン酸エステル、フタル酸エステルや塩
素化パラフィン等の可塑剤を混合させて、加工性および
可塑性を付与し、物性の改良を施してもよく、シリコン
樹脂などのレベリング剤を使用することもできる。
【0029】
【作用】針状の酸化チタン微粒子は、粒子が細長いため
に、酸化チタンの微粒子どうしが接触しやすく接触面積
が大きくなるので、粒状の酸化チタンを使用する場合よ
りも、下引き層中の酸化チタンの含有量を低下させて
も、同等の性能をもつ下引き層が容易に作製できる。酸
化チタンの含有量を少なくできることは、下引き層の膜
強度及び導電性支持体との接着性の向上に役立つ。そし
て、酸化チタンどうしの接触が強固であるので、長期間
の繰り返し使用によっても特性劣化が発生せず、優れた
安定性が得られる。
【0030】また、酸化チタンの含有量が同じ場合に
は、粒状よりも針状の酸化チタン微粒子を用いた方が下
引き層の抵抗値が低くなり、その分下引き層の膜厚を厚
くすることができ、下引き層表面には導電性支持体の表
面欠陥が現れず、平滑な下引き層表面を得る上で有利で
ある。さらに針状の酸化チタン微粒子の場合、表面処理
を特に施さなくても、下引き層用塗布液に使用する低級
アルコール及びその他の有機溶媒との混合溶媒もしくは
その共沸組成の混合溶媒に対して、非常に安定な分散性
を示し、長期間にわたってその安定性が持続するばかり
でなく塗布ムラもなく、均一で良好な画質特性が得られ
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明を、その実施例を示す図面に基
づいてさらに具体的に説明するが本発明は、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の実施例では
機能分離型の構造を採用したが、単層型の構造を用いて
も同様の効果が得られる。
【0032】(実施例1〜5)図2は、本発明の実施例
の構造である機能分離型の電子写真感光体を示す概略断
面図である。導電性支持体1の上に下引き層2が形成さ
れ、その上に電荷発生層3および電荷輸送層4とから成
る感光層5が積層された構造になっており、電荷発生層
3には電荷発生物質30が、電荷輸送層4には電荷輸送
物質40が、それぞれ含まれている。
【0033】メチルアルコール28.7重量部と1,2
ージクロロエタン53.3重量部の混合溶媒に、針状酸
化チタン微粒子として、表面処理なし、粉体抵抗値約9
×105Ω・cm、長軸長さL=0.05μm、短軸S=
0.01μm、アスペクト比5の堺化学製STR−60
Nを1.8重量部と、バインダー樹脂として共重合ナイ
ロン樹脂(東レ製CM8000)を16.2重量部混合
したものを、ペイントシェーカーにて8時間分散し、下
引き層用塗布液を作製する。導電性支持体1として、厚
さ100μmのアルミニウム製導電性支持対を用い、こ
の上に前記下引き層用塗布液を、ベーカーアプリケータ
ーによってコーティングし、110°Cで10分間の熱
風乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの下引き層2を設け
る。溶媒は乾燥時に蒸発するので、針状酸化チタン微粒
子および共重合ナイロンが下引き層として残り、針状酸
化チタン微粒子の含有量は10重量%となる。
【0034】その上に、1,2ージメトキシエタン97
重量部に下記構造式化1のビスアゾ顔料(クロロダイア
ンブルー)1.5重量部とフェノキシ樹脂(ユニオンカ
ーバイド社製PKHH)1.5重量部を混合したものを
ペイントシェーカーで8時間分散し作製した電荷発生層
用塗布液を、ベーカーアプリケーターにてコーティング
し90°Cの乾燥温度で10分間の熱風乾燥を行い、乾
燥膜厚が0.8μmの電荷発生層3を設ける。
【0035】さらにその上に、ジクロロメタン8重量部
に下記構造式化2のヒドラゾン系化合物1重量部とポリ
カーボネート樹脂(三菱瓦斯化学製Z−200)0.5
重量部、ポリアリレート樹脂(ユニチカ製U−100)
0.5重量部を混合したものをマグネティックスターラ
ーにて撹拌溶解し作製した電荷輸送層用塗布液を、ベー
カーアプリケーターにてコーティングし、80°Cの乾
燥温度で1時間の熱風乾燥を行い、乾燥膜厚が20μm
の電荷輸送層4を設け、機能分離型電子写真感光体を作
製した。
【0036】
【化1】
【0037】
【化2】
【0038】このようにして作製した電子写真感光体を
実際の機器(シャープ製SF−8870)に搭載して、
現像部での感光体表面電位、具体的には帯電性をみるた
めに露光プロセスを除いた暗中での感光体表面電位V0
と、除電後の感光体表面電位VR、および、感度をみる
ために露光を行った時の白地部分の感光体表面電位VL
とを測定した。これら感光体特性を初期および2万回繰
り返し後について、それぞれ5°C/20%RHの低温
/低湿(以下「L/L」と略す)、25°C/60%R
Hの常温/常湿(以下「N/N」と略す)、35°C/
85%RHの高温/高湿(以下「H/H」と略す)の各
環境下で測定を行った。これらの結果を表1の実施例1
に示す。
【0039】下引き層中の針状酸化チタン微粒子と共重
合ナイロン樹脂との混合比率を変えて、酸化チタン含有
量が50,80,95,99重量%となるように、上記
と同様に下引き層を形成し、それぞれについて電子写真
感光体を作製した後、上記と同様に感光体特性を測定し
た結果を同じく表1の実施例2〜5に示す。
【0040】(実施例6〜10)針状酸化チタン微粒子と
して、実施例1〜5と同じ堺化学製STR−60Nを用
い、下引き層中のバインダー樹脂として、Nーメトキシ
メチル化ナイロン樹脂(帝国化学製EF−30T)を用
い、実施例1〜5と同様にその混合比率を変えて下引き
層を形成し、電子写真感光体を作製した後、感光体特性
を測定した結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示された結果より、表面処理なし、
アスペクト比5の針状酸化チタン微粒子の含有量が、1
0重量%以上99重量%以下の範囲で良好な感光体特性
を示し、各環境において繰り返し安定性に優れた感光体
が得られる。
【0043】(実施例11〜15)針状酸化チタン微粒子と
して、表面処理なし、粉体抵抗値約3×105Ω・cm、
L=3〜6μm、S=0.05〜0.1μm、アスペク
ト比30〜120の石原産業製FTL−100を用い,
下引き層中のバインダー樹脂として、共重合ナイロン樹
脂(東レ製CM8000)を用いて、実施例1〜5と同
様に、その混合比率を変えて下引き層を形成し、電子写
真感光体を作製した後、感光体特性を測定した結果を表
2に示す。
【0044】(実施例16〜20)針状酸化チタン微粒子と
して、実施例11〜15と同じ石原産業製FTL−10
0を用い、下引き層中のバインダー樹脂として、Nーメ
トキシメチル化ナイロン樹脂(帝国化学製EF−30
T)を用い、実施例1〜5と同様に、その混合比率を変
えて下引き層を形成し、電子写真感光体を作製した後、
感光体特性を測定した結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】表2に示された結果より、表面処理なし、
アスペクト比30〜120の針状酸化チタン微粒子の含
有量が、10重量%以上99重量%以下の範囲で良好な
感光体特性を示し、各環境において繰り返し安定性に優
れた感光体が得られる。
【0047】(実施例21〜25)針状酸化チタン微粒子と
して、表面Al23被覆、粉体抵抗値約4×106Ω・c
m、L=0.05μm、S=0.01μm、アスペクト
比5の堺化学製STR−60を用い,下引き層中のバイ
ンダー樹脂として、共重合ナイロン樹脂(東レ製CM8
000)を用い、実施例1〜5と同様に、その混合比率
を変えて下引き層を形成し、電子写真感光体を作製した
後、感光体特性を測定した結果を表3に示す。
【0048】(実施例26〜30)針状酸化チタン微粒子と
して、実施例21〜25と同じ堺化学製STR−60を
用い、下引き層中のバインダー樹脂として、Nーメトキ
シメチル化ナイロン樹脂(帝国化学製EF−30T)を
用い、実施例1〜5と同様に、その混合比率を変えて下
引き層を形成し、電子写真感光体を作製した後、感光体
特性を測定した結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3に示された結果より、表面にAl23
被覆を施し、アスペクト比5の針状酸化チタン微粒子の
含有量が、10重量%以上99重量%以下の範囲で良好
な感光体特性を示し、各環境において繰り返し安定性に
優れた感光体が得られる。
【0051】(比較例1〜5)粒状酸化チタンとして、
表面処理なし、粉体抵抗値約5×105Ω・cm、平均粒
径0.03μmの石原産業製TTO−55Nを用い、下
引き層中のバインダー樹脂として、共重合ナイロン樹脂
(東レ製CM8000)を用い、実施例1〜5と同様
に、その混合比率を変えて下引き層を形成し、電子写真
感光体を作製した後、感光体特性を測定した結果を表4
に示す。
【0052】(比較例6〜10)粒状酸化チタンとして、
比較例1〜5と同じ石原産業製TTO−55Nを用い、
下引き層中のバインダー樹脂として、Nーメトキシメチ
ル化ナイロン樹脂(帝国化学製EF−30T)を用い、
実施例1〜5と同様に、その混合比率を変えて下引き層
を形成し、電子写真感光体を作製した後、感光体特性を
測定した結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】表4に示された結果より、表面処理なし、
粒状の酸化チタンを用いた場合、含有量が10重量%、
50重量%では、2万回繰り返し後は、残留電位VR
蓄積が大きくなり、感度VLの劣化も大きい。含有量を
増加するに伴い感光体特性の劣化は改善され、95重量
%、99重量%では、N/N、H/H環境下で比較的良
好な感光体特性を示すが、L/L環境下で2万回繰り返
し後は、残留電位VRの蓄積が大きくなり、感度VLが劣
化する。
【0055】(比較例11〜15)粒状酸化チタンとして、
表面Al23被覆、粉体抵抗値約4×107Ω・cm、平
均粒径0.03μmの石原産業製TTO−55Aを用
い、下引き層中のバインダー樹脂として、共重合ナイロ
ン樹脂(東レ製CM8000)を用い、実施例1〜5と
同様に、その混合比率を変えて下引き層を形成し、電子
写真感光体を作製した後、感光体特性を測定した結果を
表5に示す。
【0056】(比較例16〜20)粒状酸化チタンとして、
比較例11〜15と同じ石原産業製TTO−55Aを用
い、下引き層中のバインダー樹脂として、Nーメトキシ
メチル化ナイロン樹脂(帝国化学製EF−30T)を用
い、実施例1〜5と同様に、その混合比率を変えて下引
き層を形成し、電子写真感光体を作製した後、感光体特
性を測定した結果を表5に示す。
【0057】
【表5】
【0058】表5に示された結果より、表面Al23
覆、非導電性で粒状の酸化チタンを用いた場合、含有量
が10重量%、50重量%では2万回繰り返し後は、残
留電位VRの蓄積が大きくなり、感度VLの劣化も大き
い。含有量を増加するに伴い感光体特性の劣化は改善さ
れ、95重量%、99重量%では、N/N、H/H環境
下で比較的良好な感光体特性を示すが、L/L環境下で
2万回繰り返し後は、残留電位VRの蓄積が大きくな
り、感度VLが劣化する。
【0059】(比較例21〜25)針状酸化チタン微粒子と
して、表面SnO2(Sbドープ)導電処理、粉体抵抗
値約1×101Ω・cm、L=3〜6μm、S=0.05
〜0.1μm、アスペクト比30〜120の石原産業製
FTL−1000を用い、下引き層中のバインダー樹脂
として、共重合ナイロン樹脂(東レ製CM8000)を
用い、実施例1〜5と同様に、その混合比率を変えて下
引き層を形成し、電子写真感光体を作製した後、感光体
特性を測定した結果を表6に示す。
【0060】(比較例26〜30)針状酸化チタン微粒子と
して、比較例21〜25と同じ石原産業製FTL−10
00を用い、下引き層中のバインダー樹脂として、Nー
メトキシメチル化ナイロン樹脂(帝国化学製EF−30
T)を用い、実施例1〜5と同様に、その混合比率を変
えて下引き層を形成し、電子写真感光体を作製した後、
感光体特性を測定した結果を表6に示す。
【0061】
【表6】
【0062】表6に示された結果より、表面に導電処理
を施した針状酸化チタン微粒子を用いた場合は、含有量
が増加するに伴い帯電性V0が低下し、そのうえ2万回
繰り返すと顕著に悪化し、ほとんど帯電しなくなる。
【0063】(実施例31)針状酸化チタン微粒子を17.1
重量部、バインダー樹脂として共重合ナイロン樹脂を0.
9重量部使用して作製した下引き層用塗布液を、1mm(t)
×80mm(φ)×348mm最大表面粗さ0.5μmのアルミニウ
ム製ドラム状導電性支持体に図1に示すような浸漬塗布
装置を用いて浸漬塗布し、電荷発生層用塗布液、電荷輸
送用塗布液ともに浸漬塗布する以外は、実施例1 と同様
にして機能分離型電子写真感光体を作製する。これを、
実際の機器(シャープ製 SF-8870)に搭載して画像特性
の評価を行った。その結果を表7に示す。
【0064】(実施例32〜35)実施例31の下引き層用塗
布液の有機溶媒を1,2-ジクロロエタンに変えて、それぞ
れ1,2-ジクロロプロパン、クロロホルム、テトラヒドロ
フラン、トルエンを用い、メチルアルコールとの混合比
を表7に示すような共沸組成にし、実施例31と同様の方
法にて画像特性の評価を行った。その結果を表7に示
す。
【0065】(実施例36〜40)実施例31〜35の下引き層
用塗布液にて、メチルアルコールとそれぞれの有機溶媒
との比率を41:41重量部にし、実施例31と同様の方法に
て画像特性の評価を行った。その結果を表7に示す。
【0066】(比較例31)実施例31の下引き層用塗布液
の溶媒をメチルアルコール単独で82重量部用い、実施例
31と同様の方法にて画像特性の評価を行った。その結果
を表7に示す。
【0067】
【表7】
【0068】(実施例41〜50)実施例31〜40の下引き層
用塗布液で、それぞれポットライフが30日経過したもの
を、実施例31〜40と同様の方法にて画像特性の評価を行
った。その結果を表8に示す。
【0069】(比較例32)比較例31の下引き層用塗布液
のポットライフが30日経過したものを、実施例31と同様
の方法にて画像特性の評価を行った。その結果を表8に
示す。
【0070】
【表8】
【0071】(実施例51)実施例31の下引き層用塗布液
の濁度を積分球式濁度計(三菱化成製:SEP-PT-501D)で
測定し、分散性と安定性の評価を行った。その結果を表
9に示す。
【0072】(実施例52)実施例51において使用した下
引き層用塗布液でポットライフが30日経過したものの濁
度を実施例51と同様の方法にて測定し、分散性と安定性
の評価を行った。その結果を表9に示す。
【0073】(実施例53)実施例31の下引き層用塗布液
の溶媒を、エチルアルコール41重量部と1,2-ジクロロプ
ロパン41重量部にし、濁度を実施例51と同様の方法にて
測定し、分散性と安定性の評価を行った。その結果を表
9に示す。
【0074】(実施例54)実施例53において使用した下
引き層用塗布液でポットライフが30日経過したものの濁
度を実施例51と同様の方法にて測定し、分散性と安定性
の評価を行った。その結果を表9に示す。
【0075】(比較例33)比較例31の下引き層用塗布液
の濁度を実施例51と同様の方法にて測定し、分散性と安
定性の評価を行った。その結果を表9に示す。
【0076】(比較例34)比較例32において使用したポ
ットライフが30 日経過した下引き層用塗布液の濁度を
実施例51と同様の方法にて測定し、分散性と安定性の評
価を行った。その結果を表9に示す。
【0077】(比較例35)実施例31の下引き層用塗布液
に用いた表面未処理の針状酸化チタン微粒子に変えて、
同じく表面未処理の紛体抵抗値107Ω・cm、平均粒径0.0
3μmの粒状酸化チタン(石原産業:TT-55N)を用い
て、実施例51と同様の方法にて測定し、分散性と安定性
の評価を行った。その結果を表9に示す。
【0078】
【表9】
【0079】実施例31から54の結果から、表面未処理の
針状酸化チタン微粒子と、溶媒として本発明による混合
溶媒を使用することで、塗布液の分散性と安定性の改善
が図れた。
【0080】(実施例55〜56)実施例31、32の下引き層
用塗布液を、1mm(t)×80mm(φ)×348mm 、最大表面粗
さ0.2μmのアルミニウム製ドラム状導電性支持体に浸
漬塗布し、乾燥膜厚1.0μmの下引き層を有する実施例3
1、32と同様の方法で作製した電子写真感光体につき、
実施例31の方法にて、初期および2万回繰返し後につい
て、それぞれ、5℃/20%RHのL/L、25℃/60%RHのN
/N、35℃/85%RHのH/Hでの画像特性評価を行っ
た。
【0081】実施例55〜56の結果、いずれの環境下にお
いても、導電性支持体の欠陥および塗布ムラなどに起因
する画像ムラのない優れた画質を得ることができた。ま
た、2万回繰返し後も初期の画像と同様に良好な画質特
性であった。
【0082】(実施例57〜58)実施例31、32の下引き層
用塗布液のバインダー樹脂をN-メトキシメチル化ナイロ
ン樹脂(帝国化学製:EF-30T)に変えて、実施例55と同
様に電子写真感光体を作製し、画像特性評価を行った。
【0083】実施例57〜58の結果、いずれの環境下にお
いても、画像ムラのない優れた画質を得ることができ
た。また、2万回繰返し後も初期の画像と同様に良好な
画質特性であった。
【0084】(比較例36)実施例31の下引き層用塗布液
のバインダー樹脂を共重合ナイロンでない、ブチラール
樹脂(電気化学工業製:3000K)に変えて、実施例55と同
様に電子写真感光体を作製し、画像特性評価を行った。
【0085】比較例36の結果、電荷発生層浸漬塗布時、
電荷発生層用溶剤に下引き層が溶解し、電荷発生層の塗
布膜に、タレやムラが発生した。また、これらの塗布ム
ラに起因する画像ムラが生じた。とくに、いずれの環境
下においても、2万回繰返し後は、顕著に現れた。
【0086】(比較例37)針状酸化チタン微粒子とし
て、表面SnO2(Sbドープ)導電処理、紛体抵抗値1×10
1Ω・cm、L=3 〜 6μm、S=0.05〜 0.1μm、アスペク
ト比30〜 120の石原産業製FTL-1000を用いて、実施例55
と同様に電子写真感光体を作製し、画像特性評価を行っ
た。
【0087】比較例37の結果、非常に帯電性が悪く、黒
ベタの画像濃度が著しく低下した。とくに、いずれの環
境下においても、2万回繰返し後は、顕著に現れた。
【0088】(比較例38)実施例55の下引き層に用いた
酸化チタンを除き、共重合ナイロン樹脂を18重量部と
し、実施例55と同様に電子写真感光体を作製し、画像特
性評価を行った。
【0089】比較例38の結果、非常に残留電位が高く、
感度の低下が著しく、白地部分のカブリが生じた。とく
に、低温低湿下においては、1000回繰り返しただけで、
顕著に現れた。以上の結果から明らかなように、下引き
層用塗布液の溶媒として、本発明による混合溶媒中で針
状の酸化チタンを用いることにより、塗布液の分散性、
安定性の改善が図れ、塗りムラのない良好な画像特性を
有する電子写真感光体が得られる。
【0090】(実施例59〜61)実施例31において、下引
き層用塗布液の針状酸化チタン微粒子を1.8重量部、バ
インダー樹脂を16.2重量部とした(下引き層中針状酸化
チタン微粒子含有量:10重量%)以外は同様にして、機
能分離型電子写真感光体を作製し、実施例31と同様の方
法にて画像特性の評価を行った。その結果を表10の実施
例59に示す。
【0091】さらに下引き層中の針状酸化チタン微粒子
とバインダー樹脂との混合比率を変えて、酸化チタン含
有量が、30、50重量%となるようにして、画像特性の評
価を行った。その結果を表10の実施例60、61に示す。
【0092】(実施例62〜64)実施例31において、下引
き層用塗布液のバインダー樹脂をN-メトキシメチル化ナ
イロン樹脂(帝国化学製:EF-30T)とし、実施例59〜61
と同様に下引き層中の針状酸化チタン微粒子との混合比
率を変え、実施例31と同様の方法にて画像特性の評価を
行った。その結果を表10に示す。
【0093】(比較例39〜41)粒状酸化チタンとして、
表面未処理の紛体抵抗値約107Ω・cm、平均粒径0.03μ
mの粒状酸化チタン(石原産業製:TTO-55N)を用いる
以外は、実施例59〜61と同様にして、下引き層中の粒状
酸化チタンとの混合比率を変え、実施例31と同様の方法
にて画像特性の評価を行った。その結果を表10に示す。
【0094】(比較例42〜44)比較例39〜41と同様に粒
状酸化チタンを用い、バインダー樹脂をN-メトキシメチ
ル化ナイロン樹脂(帝国化学製:EF-30T)と変え、実施
例59〜61と同様にして、下引き層中の粒状酸化チタンと
の混合比率を変え、実施例31と同様の方法にて画像特性
の評価を行った。その結果を表10に示す。
【0095】
【表10】
【0096】(実施例65〜67)実施例32において、下引
き層中の針状酸化チタン微粒子とバインダー樹脂の混合
比率を10、30、50重量%となるように変え、実施例31と
同様の方法にて画像特性の評価を行った。その結果を表
11に示す。
【0097】(実施例68〜70)実施例32のバインダー樹
脂をN-メトキシメチル化ナイロン樹脂(帝国化学製:EF
-30T)と変え、実施例65〜67と同様に下引き層中の針状
酸化チタン微粒子とバインダー樹脂の混合比率を変え、
実施例31と同様の方法にて画像特性の評価を行った。そ
の結果を表11に示す。
【0098】(実施例71〜73)実施例31において、下引
き層用塗布液に用いた針状酸化チタン微粒子とバインダ
ー樹脂をそれぞれ9重量部とし、かつ下引き層用塗布液
に含まれる溶媒をそれぞれ以下の組み合わせの共沸組
成:メチルアルコール10.33重量部とクロロホルム71.67
重量部、メチルアルコール25.50重量部とテトラヒドロ
フラン56.50重量部、メチルアルコール58.30重量部とト
ルエン23.70重量部とし、実施例31と同様の方法にて画
像特性の評価を行った。その結果を表11に示す。
【0099】
【表11】
【0100】本発明に用いられる針状酸化チタン微粒子
の具体的な商品としては、上記以外に次のものがある。
表面未処理のルチル型酸化チタンFTL−100(L=
3〜6μm,S=0.05〜0.1μm,アスペクト比
30〜120)、FTL−200(L=4〜12μm,
S=0.05〜0.15μm,アスペクト比27〜24
0)(以上、石原産業製)、STR−60N(L=0.
05μm,S=0.01μm,アスペクト比5)(以
上、堺化学製)や、Al23被覆を施したルチル型酸化
チタンSTR−60(L=0.05μm,S=0.01
μm,アスペクト比5)、Al23とSiO2表面処理
されたSTR−60A(L=0.05μm,S=0.0
1μm,アスペクト比5)、SiO2で表面処理された
STR−60S(L=0.05μm,S=0.01μ
m,アスペクト比5)(以上、堺化学製)などが挙げら
れる。
【0101】また、バインダー樹脂の具体的な商品とし
ては、上記の他に、CM4000(東レ製)、Fー3
0,MF−30(以上、帝国化学産業製)等があげられ
る。
【0102】
【発明の効果】本発明においては、導電性支持体上に下
引き層が設けられ、該下引き層の上に感光層が設けられ
た電子写真感光体において、下引き層中に、針状酸化チ
タン微粒子を用い、酸化チタンの含有量を少なくしても
帯電性が良く残留電位が低い良好な特性の、繰り返し安
定性と環境特性に優れた電子写真感光体を得ることがで
きる。また、前記下引き層が表面未処理の針状の酸化チ
タン微粒子を含有しているとき、該下引き層用塗布液の
溶媒として、メチルアルコール、エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール及びノルマルプロピルアルコール
よりなる群から選択される低級アルコールとジクロロメ
タン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジクロ
ロプロパン、トルエン、テトラヒドロフランよりなる群
から選択される有機溶媒の混合溶媒好ましくは共沸組成
混合溶媒である該塗布液を使用し、下引き層を設けるこ
とにより、良好な画質特性を有する高感度かつ長寿命の
電子写真感光体及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電子写真感光体を製造するため
に用いる浸漬塗布装置の一例である。
【図2】本発明の実施例における機能分離型の電子写真
感光体の構造を示す図である。
【符号の説明】
11 ドラム状導電性支持体 12 ドラム状導電性支持体装着具 13 モーター 14,17 塗布槽 15 塗布液 16 ポンプ 18 攪拌棒 1 導電性支持体 2 下引き層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 感光層 30 電荷発生物質 40 電荷輸送物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 悦昌 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 西垣 敏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−54739(JP,A) 特開 平4−37861(JP,A) 特開 平7−181705(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/14

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体の上に下引き層が設けら
    れ、該下引き層の上に感光層が設けられた電子写真感光
    体において、 下引き層が、針状酸化チタン微粒子とバインダー樹脂か
    らなり、該針状酸化チタン微粒子が、プレス圧力100Kg/
    cm2の圧粉体で、105Ω・cm以上1010Ω・cm以下の範囲の
    体積抵抗値を示すことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 針状酸化チタン微粒子が、短軸の長さが
    1μm以下、長軸の長さが100μm以下で、アスペクト
    比の平均値が、1.5以上300以下の範囲である請求項1記
    載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 針状酸化チタン微粒子が、短軸の長さが
    0.5μm以下、長軸の長さが10μm以下で、アスペクト
    比の平均値が、2以上10以下の範囲である請求項1記載
    の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 針状酸化チタン微粒子が下引き層中10重
    量%以上99重量%以下の範囲で含有される請求項1記載
    の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 針状酸化チタン微粒子が下引き層中30重
    量%以上99重量%以下の範囲で含有される請求項1記載
    の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 針状酸化チタン微粒子が下引き層中50重
    量%以上95重量%以下の範囲で含有される請求項1記載
    の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 針状酸化チタン微粒子が表面未処理であ
    る請求項1記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 バインダー樹脂がポリアミド樹脂である
    請求項1記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 針状酸化チタン微粒子が、表面未処理で
    あり、プレス圧力100kg/cm2の圧粉体で、105Ω・cm以上
    1010Ω・cm以下の範囲の体積抵抗値を示し、短軸の長さ
    が0.5μm以下、長軸の長さが10μm以下、アスペクト
    比の平均値が2以上10以下の範囲であり、針状酸化チタ
    ン微粒子が下引き層中50重量%以上95重量%以下の範囲
    で含有される請求項1記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の電子写真感光体の製造
    に当たり、下引き層が、針状酸化チタン微粒子、バイン
    ダー樹脂と有機溶媒とからなる塗布液を用いて形成さ
    れ、バインダー樹脂がポリアミド樹脂、有機溶媒が炭素
    数1〜3の低級アルコール、及び/またはジクロロメタ
    ン、クロロホルム、1、2−ジクロロエタン、1、2−
    ジクロロプロパン、トルエン、テトラヒドロフランより
    なる群から選ばれた他の有機溶媒である電子写真感光体
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 有機溶媒が炭素数1〜3の低級アルコ
    ールとジクロロメタン、クロロホルム、1、2−ジクロ
    ロエタン、1、2−ジクロロプロパン、トルエン、テト
    ラヒドロフランよりなる群から選ばれた他の有機溶媒と
    の組合せである請求項10の電子写真感光体の製造方
    法。
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