JP3045425B2 - ステンレス鋼表面不動態化処理 - Google Patents

ステンレス鋼表面不動態化処理

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JP3045425B2 JP4113724A JP11372492A JP3045425B2 JP 3045425 B2 JP3045425 B2 JP 3045425B2 JP 4113724 A JP4113724 A JP 4113724A JP 11372492 A JP11372492 A JP 11372492A JP 3045425 B2 JP3045425 B2 JP 3045425B2
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願】1991年3月3日に出願された第69
5,476号の一部継続出願である1991年11月1
2日に出願された第790,952号の一部継続出願で
ある。
【0002】
【発明の背景】本発明は、吸着及び吸収された湿気を除
去し、腐食性物質に対する耐食性を向上させることによ
ってステンレス鋼の表面を不動態化する、ステンレス鋼
のための処理に関するものである。更に詳しくは、本発
明は、実質的に酸素を含んでいない化学的に非反応性の
乾燥ガス流体を、処理する表面上で流通させ、次にステ
ンレス鋼を予定時間ベークしてから冷却する、というよ
うな表面不動態化処理に関するものである。
【0003】パイプ、バルブ、チャンバなどを含む超高
純度ガス分配システムにおいては、システム自体が湿気
や粒状物質のような汚染物をガスに添加してしまうこと
によって、分配ガスを汚染してしまうことのないように
することが重要である。湿気に関しては、一般的に、シ
ステムを使用する前に、湿気を放出させるために不活性
ガスを超高純度ガス分配システムに流通させるので、そ
の後のシステム運転の間、湿気による汚染は防止され
る。腐食によって起こり得る微粒子汚染を防止するため
に、超高純度ガス分配システムの部材は通常、ステンレ
ス鋼から二次加工される。従来技術においては、ステン
レス鋼は酸化クロムに富む表面を有しているので、耐食
性であることが知られている。一般的に、ステンレス鋼
においては、クロムの含有率が高くなればなる程、腐食
作用に対して抵抗性となる。しかしながら、塩化水素又
はシランのような腐食性ガスを分配しなければならない
場合は、たとえステンレス鋼による部材であっても、そ
れらのガスと反応して、分配しなければならないガスに
対して、許容量を超える量の汚染物を添加してしまうこ
とがある。
【0004】従来技術において関心の中心となっている
腐食は、腐食性ガスによる腐食でなく、むしろ中性のp
Hの塩水溶液による塩化物攻撃によって引き起こされる
腐食である。磨かれたステンレス鋼部材の表面における
そのような塩化物攻撃に対する耐食性は、高真空炉で該
部材をベークして該部材表面の酸化クロム含量を増加さ
せることによって、向上させることができることが知ら
れている。例えば、アサミらによる「高真空における加
熱によって惹起されるFe−Cr合金の表面組成におけ
る変化」 腐食化学(Corrosion Science)Vol. 18, 197
8, pp.125 - 137 には、温度約380℃の真空において
磨きステンレス鋼を加熱した時には、X線光電子分光法
によって、増強された表面のクロム富化を観察すること
ができることが記載されている。ハルトクイスト(Hult
quist)らの「ステンレス鋼上の高性能保護膜」 材料の
科学と工学(Material Science and engineering)Vol.
42, 1980, pp.199 - 206 には、高真空炉において温度
約277〜477℃でステンレス鋼をベークしてステン
レス鋼の耐食性を向上させる方法が記載されている。更
に、アダムス(Adams)の「ステンレス鋼表面の再検討
(A Review of the Stainless Steel Surface)」 真空
化学技術誌(Journal of Vacuum Science Technology)
Vol. A1(1), 1983, pp.12 - 18 は、温度約250〜5
00℃、酸素分圧5×10-7〜約10-5 トルでタイプ
316のステンレス鋼を加熱して、クロム富化と耐食性
を向上させることについて考察している。
【0005】前記した従来技術の主な欠点は、従来技術
の全てが、コストを高くし、且つ処理を複雑にする高真
空装置の利用を含んでいることである。少なくとも従来
技術においては、真空又は低酸素分圧の条件下で、磨き
ステンレス鋼をベークして、塩化水素ガス又はシランの
ような腐食性ガスに対してステンレス鋼の表面を化学的
に不動態化することを含む技術を用いてはいなかった。
【0006】以下で考察するように、本発明は、ステン
レス鋼から湿気を放出させる程度まで減圧させる高価な
真空装置を用いずに、ステンレス鋼と腐食性物質との間
の表面化学反応に対して抵抗性を提供するのに有効なス
テンレス鋼のための不動態化処理を提供する。それによ
って新たに加わる重要な利点は、ステンレス鋼を湿気に
暴露した後でも、本発明の処理を行うと、ステンレス鋼
の湿気放出を極めて低いレベルまで抑制することと関係
のあるその後のガス流体の流通時間が少なくて済むこと
である。
【0007】
【発明の概要】本発明は、ステンレス鋼のための表面不
動態化処理方法を提供する。本発明に含まれる方法は、
分配ガスが塩化水素又はシランのような腐食性ガスであ
る場合に、超高純度ガス分配システムのステンレス鋼部
材を処理して、該システム中の分配ガスに汚染物が混入
するのを防止することに対して、適用可能性を有する。
【0008】本発明者は、ステンレス鋼がその表面で湿
気を吸着し、更に金属水酸化物を形成することによって
湿気を吸収することを見出した。分配ガスを汚染する前
述の湿気は、超高純度ガス分配システムのステンレス鋼
部材から放出される。又、前述の湿気は他の汚染物を導
入する役割もする。例えば、部材が塩化水素ガスに対し
て暴露されて湿気が塩化水素ガスと反応する時に、塩酸
水溶液が形成されることがある。その塩化物イオンは酸
化鉄を攻撃し、酸化クロムを不足させ、塩化鉄化合物を
生成させて、粒状汚染源を形成する。塩化鉄は水溶性で
あるので、更なる攻撃を受けやすい新鮮な表面を提供す
る。シランも又、湿気と反応して二酸化ケイ素と水素の
汚染物粒子を生成させる。
【0009】又、塩化水素ガスはステンレス鋼の表面に
存在している酸化鉄と直接反応し、その反応の結果とし
て生成する塩化鉄と水から微粒子汚染が生じることも見
出した。前述の事柄に加えて、シランの超高純度サンプ
ルでさえも、湿気と反応して塩酸を生成させ得る不純物
のクロロシランを含んでいる可能性がある。この機構に
よって形成される塩酸は、塩化水素ガスによって製造さ
れる塩酸と同様な様式で反応し得る。
【0010】本発明によれば、超高純度ガス分配システ
ムの部材のようなステンレス鋼製品を予定時間、予定温
度でベークしてから、冷却して、表面を不動態化する。
製品をベークして冷却している間、ガス流体を流通させ
ることによって、不動態化する製品の表面をガス流体を
含む大気に対して暴露する。ガス流体はステンレス鋼に
対して化学的に非反応性であり、且つ室温において実質
的に湿気と酸素を含んでいない。当分野において公知の
ように、ステンレス鋼製品の表面は、酸化クロム、クロ
ム、金属水酸化物の形態の水酸化物、酸化鉄、及び吸着
湿気を含む酸化皮膜によって、形成される。本発明にお
いては、表面が不動態化するように、予定時間、予定温
度で、前記製品をベークする。本明細書で用いている
「不動態化」という用語は、一般的に、クロム含量の増
加による耐食性の増大、及び酸化皮膜における吸着湿気
と吸着水酸化物の含量の減少、並びにステンレス鋼製品
中の吸着湿気と吸着水酸化物の含量の減少、を意味して
いる。更に、本明細書で用いている「乾燥」という用語
は、H2Oの含量が10.0 ppb 未満であることを意味
している。製品を冷やしている間、不動態化する表面上
で冷却ガスを流通させることによって、冷却ガスを含む
環境に該表面を暴露する。冷却ガスは実質的に、室温に
おいて酸素と湿気を含んでいない。ガス流体と冷却ガス
は、同じガスとすることができることに注目すべきであ
る。
【0011】ベーク中に、ステンレス鋼製品のある種の
サンプルは、窒素に暴露しても耐食性の増大が起こらな
いことを見出した。そのようなサンプルの場合は、ベー
ク中に稀ガス雰囲気に暴露することが必要である。従っ
て、不動態化する表面上で稀ガスを流通させることによ
って、稀ガスを含み、且つ室温において実質的に湿気、
酸素、及び窒素を含んでいない雰囲気に、該表面を暴露
する。本明細書で用いている「稀ガス」という用語は、
アルゴンを含む周期表の第VIII族ガスの全てを含んでい
る。
【0012】超高純度ガス分配システムを運転する前
に、乾燥不活性ガス(本発明方法を実施するのに用いた
ガス流体である必要はない)を流通させて、システムを
構成している部材から湿気を放出させる。本発明に従っ
て、前記部材の酸化皮膜における吸着湿気と吸着水酸化
物の含量を減少させることによって、前述の流通時間を
短くすることができる。従って、本発明に従って処理し
た部材を組み入れている超高純度ガス分配システムは、
未処理の部材を組み入れている該システムに比べて、極
めて早く運転を開始することができるので有利である。
更に、上述したように、製品の酸化皮膜のクロム含量が
増加するので、従来技術の下で考慮されている中性pH
塩溶液から起こる塩化物攻撃による腐食だけでなく、塩
酸のような酸性溶液、及び塩化水素ガスの直接攻撃によ
る腐食にも耐える。酸化皮膜の厚さを増加させて、酸化
クロムと酸化鉄を増加させても、本発明によって企図さ
れたクロム含量の増加は起こらない(製品から製品まで
の酸化皮膜の実験誤差と実験変動値の範囲内)、その理
由は、ガス流体が実質的に酸素を含んでいないからであ
る。しかし酸素が約1.0 ppm 程度のわずかな濃度でも
存在している場合、酸化皮膜の厚さが増すと酸化クロム
と酸化鉄の量も増加することを見出した。以上考察した
事から考えられるように、酸化鉄が増加すると、汚染の
可能性が増大する。
【0013】HI,HBr,HF,及びHClのような
全てのハロゲン化物は、塩化水素ガスと同様の様式で酸
化鉄と反応することに注目すべきである。本発明は、そ
のようなハロゲン化物又は湿気と反応してハロゲン化物
含有酸性溶液を生成させる任意の他の物質に対して不動
態化を提供する場合に適用することができる。更に、シ
ランに加えて、水と反応する任意のハロゲン化物に対し
て、処理表面を不動態化する場合にも適用することがで
きる。
【0014】前述の事柄に加えて、本発明のベーク方法
は、通常は高真空の利用を含んでいないので、超高純度
ガス分配システムの部材の周囲に巻いたテープを加熱す
ることによって該システムを加熱しながら、吸着体の中
に通すアルゴンのような乾燥不活性ガスの供給源と超高
純度ガス分配の全システムとを接続して、該システムを
処理することができる。別法として、個々の部材を、例
えば比較的安価なパイプ炉で処理してから設置場所まで
運搬するために、クリーンルームの中で密封することが
できる。
【0015】本明細書は、出願人が発明と考えている主
題事項を明確に示している特許請求の範囲を含んでいる
が、以下に示した添付の図面を参照すれば、更に深く本
発明が理解されると思われる: 図1は、本発明の方法を実施する時に用いる装置の概略
図である; 図2は、直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを2週間にわたって乾燥塩化水素ガスに暴露した
後、X線光電子分光法を用いて該チューブの表面構成物
質について作成したグラフである; 図3は、直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを本発明方法に従って処理し、2週間にわたって
乾燥塩化水素ガスに暴露した後、X線光電子分光法を用
いて該チューブの表面構成物質について作成したグラフ
である; 図4は、直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを3週間にわたってシランに暴露した後、X線光
電子分光法を用いて該チューブの表面構成物質について
作成したグラフである; 図5は、直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを本発明方法に従って処理し、3週間にわたって
シランに暴露した後、X線光電子分光法を用いて該チュ
ーブの表面構成物質について作成したグラフである; 図2〜5のグラフで、縦座標はカウント、横座標は電子
ボルト単位の結合エネルギーである; 図6は、本発明に従う不動態化処理を施したパイプの試
験結果を記載した表である; 図7は、本発明に従う不動態化処理を施さなかったパイ
プの試験結果を記載した表である; 図8は、本発明に従う不動態化処理において窒素を用い
た時に得られた試験結果を記載した表である; 図9は、図8の実施例20に示した不動態化処理に従っ
て用いたガスと温度-時間分布のグラフである; 図10は、図8の実施例21に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度-時間分布のグラフである; 図11は、図8の実施例22に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度-時間分布のグラフである;及び
図12は、図8の実施例23に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度-時間分布のグラフである。
【0016】図1を参照しつつ、本発明の方法に従って
パイプ12をベークするためのチューブ炉10を説明す
る。チューブ炉10は加熱コイル16と18によって取
り巻かれているチャンバ14を備えている。一対の入口
ライン20と排気ライン22はチャンバ14の内部と連
絡しており、パイプ12の対末端においてパイプ12に
接続されている一対の軸継手24と26を備えている。
化学的に非反応性のガス流体の供給源28(該ガス流体
はステンレス鋼と反応しないガス流体で、好ましくはア
ルゴンのタンク、あるいは任意の他の不活性ガス、不活
性ガスの混合物、窒素、又はステンレス鋼に対して化学
的に非反応性であるガスの混合物のタンク)は、ガス流
体の湿気を約10.0 ppb 以下まで減少させることがで
きる清浄器30に接続されている。清浄器30は入口ラ
イン20と接続されていて、且つ比例バルブ32を備え
ている。バイパスライン34はチャンバ14の内部と連
絡していて、且つライン比例バルブ36を備えている。
ライン締切バルブ40を有する排気ライン38もチャン
バ14の内部と連絡している。
【0017】磨いて製品の表面の粗さを減少させたステ
ンレス鋼製品を用いると、本発明の方法は最も効果的に
実施される。パイプのような多くの標準金属成形品は、
二次加工業者によって電解研磨されているので、表面の
粗さが減少している状態で入手することができる。以下
の実施例で用いたステンレス鋼パイプは、電解研磨され
ていて、プロフィロメーター(profilometer)で測定し
た時に約0.127ミクロンの平均表面粗さを有してい
た。
【0018】本発明方法に従って、必要な表面粗さを有
するパイプ12をチャンバ14中に配置して、軸継手2
4と26に接続する。コイル16と18に電圧を印加し
てチャンバ14とパイプ12を加熱する。それと同時
に、バルブ32、36、及び40を開けて、乾燥ガス流
体をパイプ12の内部に連続して流通させる。パイプ1
2の内部に連続して流通させると、酸化によって引き起
こされるパイプ12の表面層の変色を防止することがで
きる。しかしながら、流通は任意に行われ、表面の変色
が問題とされない場合は、バルブ40を開けて空気をチ
ャンバ14の中に通している間、バルブ36を閉めてお
くことによって、本方法のこの工程は完全に省くことが
できることがわかる。パイプ12の内部を通っているガ
ス流体の流れは、パイプ12からベークされて出て来る
湿気を運び去るのに十分な流量と流速でなければならな
いことに留意することが大切である。この事は、流れが
不十分である場合に、部材が完全に不動態化されるのを
妨げる空所が生じることがあるバルブと真空ポンプのよ
うな部材においては、特に重要である。
【0019】ベーキングを完了したら、コイル16と1
8の電源を切って、パイプ12を周囲温度まで冷やす。
冷却する時には、ガス流体を連続的にパイプ12の内部
に流通させることが大切である。冷却が完了したら、バ
ルブ32を閉めて、パイプ12を炉10から取出す。
【0020】上記の方法は、好ましくは高温で行う。本
発明方法の有益な耐食性効果は、約500.0℃を超え
るベーキング温度および約250.0℃未満のベーキン
グ温度では低下する傾向があることを見出した。更に、
ベーキング時間が約2.0時間以下の時にも有益な耐食
性効果が低下する傾向がある。この点に関して、本発明
は、既に議論した温度範囲において、ベーキング時間が
約4.0時間又はそれ以上の時に最も有益な結果を与え
るが、ベーキング時間を4時間を超えて増加させても効
果は増加しないことに留意すべきである。更に、ベーキ
ング温度は、好ましくは約275.0〜450.0℃であ
るが、最も好ましくは約300.0〜375.0℃であ
る。最良の結果は、ベーキング温度が約320.0℃、
ベーキング時間が約4.0時間の時に得られた。
【0021】実施例として、316Lのステンレス鋼か
ら二次加工された、約9.53mmの直径と約0.127
ミクロン未満の表面粗さを有する電解研磨チューブを、
ベーキング温度約415.0℃で約4.0時間、前述の方
法でベークした。用いたガス流体は、清浄器30によっ
て湿気濃度約10 ppb まで清浄にした酸素を約10 pp
b 含むアルゴンであった(露点 約−100.0℃未
満)。パイプ内をフラッシュするアルゴンの流量は約2
0.0リットル/分 であった。パイプをベークしている
間、パイプ内に流通させたアルゴンの流量は約30.0
リットル/分 であった。ベーキング温度まで昇温して
いる間、及びベーキング時間の後、パイプ内に約20.
0リットル/分 の流量のアルゴンを流通させた。アル
ゴンの流量はバルブ32、36、及び40で適当に調節
した。本実施例の方法で処理したチューブを、温度約2
1.0℃、湿度約60.0%に保った雰囲気に、約24.
0時間、暴露した。その後、約1.0 ppb 未満の湿分を
有する清浄窒素を、流量 約0.45リットル/分 でチ
ューブの中に流した。パイプから出て来る窒素中の湿分
は、極低温露点計によってモニターし、湿分が約1.0
ppb に達するまで示度を読んだ。前記濃度の湿分に達す
るのに、未処理試験片が221.0分要したのに比べ
て、処理した試験片では約166.0分要することを見
出した。約320.0℃のベーキング温度でベークして
同様に処理した試験片は、約1.0 ppb の湿分に達する
のに約141.0分を要したことに注目すべきである。
処理されたパイプの後続の窒素流通時間が短いというこ
とは、処理したパイプの吸着湿分と吸着水酸化物の含量
が小さい、ことを示している。更に、そのような処理パ
イプで超高純度ガス分配システムを作った場合、短い流
通時間は前記システムのユーザーには好都合であると思
われる。
【0022】温度約415℃でベークした実施例に従っ
て処理したチューブの処理内面を、当分野において「X
PS」として知られているX線光電子分光法で調べた。
この検査法から、未処理のパイプ試験片においては、ク
ロムの鉄に対する割合は約2.0で、金属酸化物の水酸
化物に対する割合は約0.4であることが分かった。処
理したパイプ試験片においては、前記の割合は、それぞ
れ、2.6と2.8へと増大した。更に、処理試験片と未
処理試験片の酸化物の厚さはほぼ等しいことも見出し
た。故に、処理試験片では、酸化クロム層と酸化鉄層の
厚さは増加していないが、酸化皮膜においてクロムが富
化していることがわかった。従って、酸素含量が 10
ppb であるということは、実質的に酸素がないというこ
とである。なぜならば、前述の酸素量は、酸化クロム、
および重要なことには、酸化鉄の測定可能な増加を生じ
させるのに十分な量ではないからである。これに対し
て、酸素含量 1 ppm を有する窒素をアルゴンの代わり
に用いたことを除いて、温度約415℃でベークし、実
施例に従ってチューブを処理した時は、酸化皮膜は、酸
素10 ppb を含むアルゴンで処理したチューブのそれ
と比べて、ほぼ1.4倍の厚さに増大している、ことを
見出した。又、前記チューブは、本発明に従って処理し
たサンプルと比べて、より多くの酸化鉄を含んでいる、
ことも見出した。従って、許容酸素濃度は、好ましくは
100 ppb 未満、より好ましくは 50 ppb 未満、理
想的には約10 ppb 又はそれ未満である、と言わなけ
ればならない。
【0023】図2と図3参照。約415℃でベークした
サンプルにおいて用いた方法で処理した試験片は、乾燥
塩化水素ガスに暴露された時に起こり得る効果に対して
より優れた抵抗性を有することを見出した。図2と図3
は、2週間、乾燥塩化水素ガスに暴露した後、未処理の
チューブ試験片と実施例に従って処理したチューブ試験
片の表面組成物について、XPS法を用いて作成した線
図である。対照試験片(CTL)の表面組成物も双方の
図に載せた。図2(未処理)と図3(本発明の処理)を
比較すると、未処理試験片はクロムカウントが多い、こ
とが分かる。この事は、ガスと未処理試験片との反応度
の増加を示している。
【0024】図4と図5参照。約415℃でベークした
サンプルで用いた方法で処理した試験片は、シランに対
する反応の活性が低いことも見出した。図4と図5は、
3週間、シランに暴露した後、未処理のチューブ試験片
と実施例に従って処理したチューブ試験片の表面組成に
ついて、XPS法を用いて作成した線図である。対照試
験片(CTL)の表面組成についても図4と図5に載せ
た。図4(未処理)と図5(本発明の処理)を比較する
と、大きなスパイクは、シランとより多く反応して二酸
化ケイ素を形成する未処理試験片のケイ素カウントを示
している。
【0025】一般的に、上記の結果は広範な用途で利用
されると思われる。しかしながら、外径約9.53m
m、内径約7.53mm、長さ約2mを有するSUS3
16Lステンレス鋼パイプから二次加工したステンレス
鋼チューブのサンプルは、窒素の存在下で処理するので
はなく、アルゴン、ヘリウムなどのような稀ガスの存在
下で処理した場合、耐食性が増大することを見出した。
簡単に言えば、ベーキング中に窒素に暴露されているこ
とが原因で耐食性が望ましく増大していない、というこ
とが分かっているサンプルの場合は、ベーキング中に窒
素を用いるべきではない。しかしながら、上記の処理
は、冷却中ではなく、ベーキング中において、窒素を排
除している。冷却においては、実際には、不動態化処理
の間に用いたアルゴンの損失を小さくするために窒素を
用いることができる。前述の事柄は、図1に示した装置
を改良することによって、即ち、清浄器30の前にT字
管を加え、T字管の脚にバルブを加え、窒素源を前記バ
ルブのうちの1つに接続し、更に稀ガスのタンクを前記
バルブのうちの他のバルブに接続することによって達成
することができる。
【0026】このサンプルに関して行った実験は、図
6、7、及び8に抄録してある。実験を実施する時に
は、まず最初に、サンプル表面をH2SO4- H3PO4
水溶液を用いる陽極溶解によって電解研磨処理に暴露し
た。生じた好ましい表面粗さは約0.1〜1.0μm で
あった。次に、アルゴン、窒素、又はヘリウムを用い
て、上記実施例で用いた流量で、これらのガスをパイプ
に流通させた。
【0027】実験から、稀ガスは、湿気や酸素のような
不純物だけでなく、既に説明したように、窒素のような
不純物も、できる限り低濃度で含んでいるべきであるこ
とを見出した。この点においては、水分濃度 10.0 p
pb 以下 、酸素濃度 1 ppm未満、好ましくは100 pp
b 未満、より好ましくは50 ppb 未満、理想的には1
0 ppb 以下を有するアルゴンを用いることができる。
更に、窒素濃度は10ppb 以下であるべきである。10
ppm を超える水分濃度は耐食性を低下させる。又、好
ましい処理温度は約350〜425℃であることを見い
だした。それに次いで好ましい加熱温度は250℃〜約
450℃である。好ましくは、加熱時間は約2時間以上
であり、特に好ましくは約4時間である。
【0028】図6参照。実施例1、2、3、及び4に
は、アルゴンとヘリウムを用いる、本発明に従う不動態
化処理を示した。該処理によって、表の最後の欄に文字
「0」で示した抜群の耐食性が生じた。
【0029】次に示す試験を、図6の実施例1〜4で行
った。即ち、クロムの鉄に対する割合、酸化皮膜の厚
さ、及び耐食性を測定するためのXPS分析である。耐
食性試験は、処理した後、パイプに塩化水素ガスを充填
し、室温で約10日間そのまま放置して行った。10日
後、パイプ表面を観察して、耐食性の質を決定した。観
察は走査電子顕微鏡を用いて行った。パイプ表面の試験
前と試験後の顕微鏡写真を比較して、その違いが最小の
時は耐食性が良いと判断した。点食が増加しているサン
プルは耐食性が良くないサンプルであると判断した。図
には示していないが、図6のサンプルは、湿気と塩素ガ
スを含む雰囲気に対して、並びにシラン雰囲気に対して
も、殆ど同等な耐食性を示した。
【0030】文字「X」で示した、耐食性が図6の実施
例1〜4と比較して良くなかった比較実施例を、図7に
示した。図7において実施した試験は図6のサンプルに
関して実施した試験と同じであった。
【0031】比較実施例10に関しては、加熱時間は1
時間であり、クロムの鉄に対する割合は2.1であっ
た。その割合は図6のサンプル1とサンプル3のそれと
比べて低かった。
【0032】比較実施例11では、パイプを電解研磨し
たが、本発明に従って処理しなかった。その結果、前記
パイプの耐食性は良くなかった。比較実施例12では、
本発明に従った処理を、流通ガスとして窒素ガスを用い
て行った。耐食性は良くない。
【0033】比較実施例13と14は、本発明で用いた
酸素濃度と比べて高い酸素濃度を用いた処理について説
明している。これら2つの実施例では、たとえ酸化皮膜
の厚さが他の態様の酸化皮膜のそれと比べて厚くても、
耐食性は良くないことを認めた。比較実施例15は、水
分濃度が本発明の範囲を超えているような処理について
説明している。該実施例においてはクロムの鉄に対する
割合は高いが、耐食性は良くない。
【0034】比較実施例16では、ベーキング温度は本
発明の範囲を超えていた。記載してあるように、クロム
の鉄に対する割合はすべてのサンプルの中で最も高く、
酸化皮膜も最も厚いが、耐食性は標準以下である。
【0035】比較実施例17は、加熱温度が本発明の範
囲と比べて低い時の結果を示している。サンプルの耐食
性は良くなかった。
【0036】比較実施例18では、窒素を用い、酸素濃
度は本発明の範囲を超える濃度を用いた。耐食性は良く
なかった。比較実施例19では、水分濃度と酸素濃度を
本発明の範囲内にあるように制御したが、窒素濃度は本
発明の範囲を超えていた。耐食性は良くなかった。
【0037】図8参照。実施例20のパイプを図9に示
した温度時間分布に従って処理した。約415℃で約
3.5時間熱処理した後では、サンプルを塩化水素ガス
に暴露しても表面状態には殆ど何の変化も認められなか
った。このケースは、冷却工程を窒素ガスを用いて行う
ことができるので、経済的見地から有利である。又、ア
ルゴンを流通させている間に、温度約150℃で約1時
間30分、サンプルを予熱したことも付記しておかなけ
ればならない。本方法のそのような予熱工程は、実際に
は、温度約100〜150℃で約30分間〜1時間30
分行うことができる。実施例21と22は、それぞれ図
10と図11の温度時間分布を有する処理である。該実
施例の2つのサンプルの耐食性は良くなかった。実施例
23は図12の温度時間分布を有する処理である。この
実施例のサンプルには注目すべき耐食性は認められなか
った。
【0038】本発明の好ましい態様を示して説明して来
たが、本発明の精神と範囲から逸脱することなしに改良
が可能であることは当業者には容易に理解することがで
きると思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する時に用いた装置の概略図
である。
【図2】直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを2週間にわたって乾燥塩化水素ガスに暴露した
後、X線光電子分光法を用いて該チューブの表面構成物
質について作成したグラフである。
【図3】直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを本発明方法に従って処理し、2週間にわたって
乾燥塩化水素ガスに暴露した後、X線光電子分光法を用
いて該チューブの表面構成物質について作成したグラフ
である。
【図4】直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを3週間にわたってシランに暴露した後、X線光
電子分光法を用いて該チューブの表面構成物質について
作成したグラフである。
【図5】直径約9.53mmの電解研磨ステンレス鋼チ
ューブを本発明方法に従って処理し、3週間にわたって
シランに暴露した後、X線光電子分光法を用いて該チュ
ーブの表面構成物質について作成したグラフである。図
2〜5のグラフにおいては、縦座標はカウント、横座標
は電子ボルト単位の結合エネルギーである。
【図6】本発明に従う不動態化処理を施したパイプの試
験結果を記載した表である。
【図7】本発明に従う不動態化処理を施さなかったパイ
プの試験結果を記載した表である。
【図8】本発明に従う不動態化処理において窒素を用い
た時に得られた試験結果を記載した表である。
【図9】図8の実施例20に示した不動態化処理に従っ
て用いたガスと温度-時間分布のグラフである。
【図10】図8の実施例21に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度-時間分布のグラフである。
【図11】図8の実施例22に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度-時間分布のグラフである。
【図12】図8の実施例23に示した不動態化処理に従
って用いたガスと温度-時間分布のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー・デビッドソン アメリカ合衆国ニュージャージー州 07041,ミルバーン,リンデン・ストリ ート 49 (72)発明者 ロバート・シャーマン アメリカ合衆国ニュージャージー州 07974,ニュー・プロヴィデンス,ホウ ソーン・ドライブ 15 (72)発明者 リチャード・パシエ アメリカ合衆国ペンシルバニア州19446, ランズデール,ダーラム・ウェイ 126 (72)発明者 阪中 隆 埼玉県鶴ヶ島市富士見2丁目22−25 グ リーンプラザ 611 (72)発明者 林 茂樹 大阪府堺市大仙中町2−13−309 (72)発明者 仲原 喜行 大阪府大阪市西成区千本北2−19−16 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 8/06,8/02

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼から二次加工した製品の表
    面を不動態化する方法であって、下記の工程を含む方
    法: 不動態化するステンレス鋼の表面上で、ステンレス鋼と
    化学的に反応しない、室温で実質的に湿気と酸素を含ん
    でいないガス流体を流通させることによって、該ガス流
    体を含む雰囲気に該表面を暴露する工程; 不動態化する表面上でのガス流体の流通を行っている間
    に、予定温度で予定時間、製品をベークして、該表面を
    不動態化する工程; 製品を冷やす工程;及び製品を冷やしている間に、不動
    態化する表面上で、室温で実質的に湿気と酸素を含んで
    いない冷却ガスを流通させることによって、該冷却ガス
    を含む環境に該表面を暴露する工程。
  2. 【請求項2】 更に、製品の不動態化する表面を電解研
    磨する工程を含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ガス流体と冷却ガスがアルゴンを含み; 該アルゴンガス中において湿気と酸素がそれぞれ10 p
    pb 以下の濃度で存在している、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 予定温度が250.0〜500.0℃であ
    る、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 予定温度が275.0〜450.0℃であ
    る、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 予定温度が300.0〜375.0℃であ
    る、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 予定時間が4.0時間以上である、請求
    項5又は6記載の方法。
  8. 【請求項8】 ガス流体が10.0 ppb 以下の水分含量
    と酸素含量をそれぞれ有するアルゴンである、請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 更に、製品の不動態化する表面を電解研
    磨する工程を含む、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 ガス流体が室温で実質的に窒素を含ん
    でいない稀ガスである、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 製品を250〜450℃の温度でベー
    クする、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 冷却ガスが窒素を含む、請求項10記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 冷却ガスが稀ガスを含む、請求項10
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 製品をベークする前に、不動態化する
    表面を電解研磨処理する、請求項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 製品をベークする前に、及び稀ガス雰
    囲気で表面を不動態化している間に、100〜150℃
    の温度で30分〜1時間30分の間、製品を予熱する工
    程を更に含む、請求項10記載の方法。
  16. 【請求項16】 予定時間が2〜4時間である、請求項
    10記載の方法。
  17. 【請求項17】 湿気、酸素、及び窒素が、それぞれ1
    0 ppb 以下の濃度で稀ガス中に存在している、請求項
    10記載の方法。
  18. 【請求項18】 稀ガスがアルゴンを含む、請求項10
    記載の方法。
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