JP5231155B2 - 液相状態の化合物の精製装置 - Google Patents
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Description
少なくとも一種類の不純物を含有する液相状態の化合物を収容する第一の容器と;
精製された化合物を収容する第二の容器と;
前記第一の容器と前記第二の容器との間を連絡し、前記化合物が気相状態で前記第一の容器から前記第二の容器へ移送される第一の流体経路と;
温度制御機構と;を備える。
少なくとも一種類の不純物を含有する液相状態の化合物を、第一の容器の中で前記化合物の沸点以上の温度に加熱する工程と;
第二の容器を、少なくとも第一の流体経路を介して、前記第一の容器に連絡させる工程と;
前記化合物を、前記第一の容器から前記第一の流体経路を介して前記第二の容器へ、圧力差を利用して移送し、その結果、前記第一の容器から移送され前記第二の容器に収容された前記化合物中での不純物の濃度を、前記第一の容器内での濃度よりも減少させる工程と;
を備えたことを特徴とする。
少なくとも一種類の不純物を含有する液相状態の化合物であって、第一の容器内における前記化合物の気相の分圧が、第一の容器内における前記少なくとも一種類の不純物の気相の分圧よりも大きい化合物を、第一の容器内に収容する工程と;
前記化合物及び前記少なくとも一種類の不純物を、前記化合物の沸点よりも高い温度に維持することによって、前記化合物を気相状態に変える工程と;
気相状態の前記化合物を、圧力差を利用して第二の容器に移送する工程と;
を備えたことを特徴とする。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ガス 気相中 液相中
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
HCl 317 5623
Cl2 1 2000
HBr 200 5336
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(単位:ppb)
図2及び表2に、HCl、Cl2、HBrについて、液相中における金属系不純物レベルについて、原料と受入れコンテナ内の再凝縮液との間で比較した結果を示す。例えば、鉄の減少は、少なくとも数千ppbである。ただし、この数値は当初の原料に依存する。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ガス 原料コンテナ中 充填コンテナ中
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
HCl 10000 400
Cl2 4369 200
HBr 5336 200
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(単位:ppb)
次に、本発明に基づく装置の好ましい実施態様について、構成装置毎に、詳細に説明する。同時に、好ましい充填方法についても説明する。
(2)ガスの流れの中でミストが実質的に発生しない様に、ガスライン116中での流量と温度、及び受入コンテナ104内での温度をコントロールすること。
温度変化に曝されても少なくとも圧力20バールまで内部リークを起こさず、且つ、その内部の接液面からの金属の浸出が実質的に無い高圧用コンテナが、受入コンテナとして使用された。この受入コンテナとして、Taiatu Glass Co. Ltd. 社製の市販のコンテナが選ばれた。その理由は、このコンテナが、60/cm2 までの耐リーク性を備えていることによる。−80℃と室温との間の温度変化の後における耐リーク性を確認するため、冷却槽の中で−80℃まで冷却しながら、コンテナにCO2を充填して液化させた。次に、冷却槽を取り除くことにより、このコンテナの温度を上昇させ、その内部の圧力を測定した。上記の温度変化の後、50バールにおいてもリークは認められなかった。
原料シリンダ(10リットル、SS)のシリンダバルブのクリーニングを行った。原料シリンダをガス充填ラインに接続した後、それぞれのパージを行い、続いて濾過されたN2を用いてガライン全体のパージを行なった。受入コンテナとして使用される高圧コンテナ(Taiatu Glass Co. Ltd. 社製)については、ガスラインに接続する前に、別に、30分間、真空引きを行った。
気相状態での充填の終了後、HBrを全て受入コンテナから300ccmで抜き取り、二つのPFAインピンジャー(PFA impinger:粒子の採取装置)へ送った。各インピンジャーは、既に、100ミリリットルのDI水で満たされている。受入コンテナの中で気化されたHBrは、全て、上記の二つの容器の中で合計200ミリリットルの水を用いて加水分解された。次いで、受入コンテナを構成するPTFE製の内側容器を、ステンレス鋼製の外側容器から取り外し、PTFE製の内側容器の中の残さを、50ccの2%HNO3を用いて洗浄した。
原料シリンダから採取されたサンプルガスの濾過を行い、GFAASを用いて金属の分析を行った。サンプリング用の膜フィルタ(PVDF,47mm)を濃縮された王水で洗浄し、クラス100のクリーンベンチの中で乾燥を行った。前洗浄されたフィルタを、ポリプロピレン製のフィルタホルダに装着した。気相状態のHBr中の特定の不純物をトラップした後、膜フィルタを、希釈された王水で洗浄し、洗浄溶液をGFAASを用いて分析した。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
元素 充填前 充填後
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Al 12.60 0.09
Ca 35.40 1.81
Co 26.00 3.47
Cr 415.00 0.43
Cu N.D. 0.89
Fe 5320.00 1.87
Mn 15.30 7.71
Na 6.19 0.24
Ni 680.00 0.74
Zn 11.60 2.24
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(単位:wt.ppb)
Claims (22)
- 液相状態の腐食性ガス化合物から少なくとも一種類の不純物を取り除くための方法であって:
前記少なくとも一種類の不純物を含有する前記液相状態の腐食性ガス化合物を、第一の容器の中で、前記液相状態の腐食性ガス化合物の沸点よりも高い温度に加熱して、気相状態の腐食性ガス化合物を形成する工程と;
少なくとも第一の流体経路を介して前記第一の容器につながっている第二の容器を用意する工程と;
前記気相状態の腐食性ガス化合物を、前記第一の容器から前記第一の流体経路を介して、前記第二の容器へ圧力差により移送する工程と;
を備え、
前記第一の容器から移送された前記第二の容器の中の前記化合物は、前記第一の容器の中の前記液相状態の腐食性ガス化合物の中での前記少なくとも一種類の不純物の濃度と比べて、低い濃度の前記少なくとも一種類の不純物を含んでいること;
前記移送する工程は、前記化合物を、気相状態のみで移送することを更に含んでいること;
前記移送する工程は、ヒータを使用して、前記第一の流体経路の中の気相状態の前記化合物を、前記化合物を気相状態で維持するために十分な温度以上に維持することを更に含んでいること;
液相状態の前記化合物が第一の容器の中から無くなる前に、前記移送する工程を停止し、この移送を停止する工程は、重量計を使用して、第一の容器の中の液相状態の前記化合物の重量を測定することを更に含んでいること;
を特徴とする方法。 - 下記特徴を有する請求項1に記載の方法:
前記第二の容器の中で前記気相状態の化合物を液化することを更に含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項2に記載の方法:
前記液化する工程は、前記気相状態の化合物を冷却することを含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項1に記載の方法:
前記化合物は、HBr、HCl、Cl2、BCl3、NH3、及びWF6からなるグループから選択される化合物である。 - 下記特徴を有する請求項1に記載の方法:
前記少なくとも一種類の不純物は、金属原子を含む化合物であって、この金属原子は、アルミニウム、カルシウム、コバルト、ナトリウム、ニッケル、亜鉛、鉄、クロム、モリブデン、銅、マンガン、マグネシウム、及び砒素からなるグループから選択される金属原子である。 - 下記特徴を有する請求項1に記載の方法:
前記移送する工程は、前記第一の容器から前記第二の容器への気相状態の化合物の流量を制御することを更に含んでいる。 - 液相状態の腐食性ガス化合物から少なくとも一種類の不純物を取り除くための方法であって、
前記少なくとも一種類の不純物を含有する前記液相状態の腐食性ガス化合物を、第一の容器の中で、前記液相状態の腐食性ガス化合物の沸点よりも高い温度に加熱して、気相状態の腐食性ガス化合物を形成する工程と;
少なくとも第一の流体経路を介して前記第一の容器につながっている第二の容器を用意する工程と;
前記気相状態の腐食性ガス化合物を、気相状態のみで、前記第一の容器から前記第一の流体経路を介して、前記第二の容器へ圧力差により移送する工程と;
を備え、
前記移送する工程は、ヒータを使用して、前記第一の流体経路の中の気相状態の前記化合物を、前記化合物を気相状態で維持するために十分な温度以上に維持することを更に含んでいること;
前記第一の容器から移送された前記第二の容器の中の前記化合物は、前記第一の容器の中の前記液相状態の腐食性ガス化合物の中での前記少なくとも一種類の不純物の濃度と比べて、低い濃度の前記少なくとも一種類の不純物を含んでいること;
前記移送する工程は、前記第一の容器から前記第二の容器への気相状態の化合物の流量を制御することを更に含んでいること;
前記第一の容器に出入りする流れを制御するための第一のバルブを用意すること;
前記第二の容器に出入りする流れを制御するための第二のバルブを用意すること;
前記流量を制御する工程は、前記第一のバルブ及び前記第二のバルブの内の少なくとも一つを介して、流量を調整することを含んでいること;
液相状態の前記化合物が第一の容器の中から無くなる前に、前記移送する工程を停止し、この移送を停止する工程は、重量計を使用して、第一の容器の中の液相状態の前記化合物の重量を測定することを更に含んでいること;
を特徴とする方法。 - 下記特徴を有する請求項7に記載の方法:
前記第二の容器の中で前記気相状態の化合物を液化することを更に含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項8に記載の方法:
前記液化する工程は、前記気相状態の化合物を冷却することを含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項7に記載の方法:
前記化合物は、HBr、HCl、Cl2、BCl3、NH3、及びWF6からなるグループから選択される化合物である。 - 下記特徴を有する請求項7に記載の方法:
前記少なくとも一種類の不純物は、金属原子を含む化合物であって、この金属原子は、アルミニウム、カルシウム、コバルト、ナトリウム、ニッケル、亜鉛、鉄、クロム、モリブデン、銅、マンガン、マグネシウム、及び砒素からなるグループから選択される金属原子である。 - 液相状態の腐食性ガス化合物から少なくとも一種類の不純物を取り除くための方法であって:
前記少なくとも一種類の不純物を含有する前記液相状態の腐食性ガス化合物を、第一の容器の中で加熱する工程、ここで、前記第一の容器の中での前記腐食性ガス化合物の気相の分圧は、前記第一の容器の中での前記少なくとも一種類の不純物の気相の分圧と比べて実質的に高い;
前記液相状態の腐食性ガス化合物及び前記少なくとも一種類の不純物を、前記液相状態の腐食性ガス化合物の沸点よりも高い温度に維持することによって、気相状態の腐食性ガス化合物を発生させる工程と;
前記気相状態の腐食性ガス化合物を、気相状態のみで、第二の容器に圧力差により移送する工程と;
を備え、
前記移送する工程は、第一の流体経路を介して、気相状態の前記化合物を移送し、且つ、ヒータを使用して、前記第一の流体経路の中の気相状態の前記化合物を、前記化合物を気相状態で維持するために十分な温度以上に維持することを更に含んでいること;
液相状態の前記化合物が第一の容器の中から無くなる前に、前記移送する工程を停止し、この移送を停止する工程は、重量計を使用して、第一の容器の中の液相状態の前記化合物の重量を測定することを更に含んでいること;
を特徴とする方法。 - 下記特徴を有する請求項12に記載の方法:
前記第二の容器の中で前記気相状態の化合物を液化することを更に含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項13に記載の方法:
前記液化する工程は、前記気相状態の化合物を冷却することを含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項12に記載の方法:
前記化合物は、HBr、HCl、Cl2、BCl3、NH3、及びWF6からなるグループから選択される化合物である。 - 下記特徴を有する請求項12に記載の方法:
前記少なくとも一種類の不純物は、金属原子を含む化合物であって、この金属原子は、アルミニウム、カルシウム、コバルト、ナトリウム、ニッケル、亜鉛、鉄、クロム、モリブデン、銅、マンガン、マグネシウム、及び砒素からなるグループから選択される金属原子である。 - 下記特徴を有する請求項12に記載の方法:
前記移送する工程は、前記第一の容器から前記第二の容器への気相状態の化合物の流量を制御することを更に含んでいる。 - 液相状態の腐食性ガス化合物から少なくとも一種類の不純物を取り除くための方法であって;
前記少なくとも一種類の不純物を含有する前記液相状態の腐食性ガス化合物を、第一の容器の中で加熱する工程、ここで、前記第一の容器の中での前記腐食性ガス化合物の気相の分圧は、前記第一の容器の中での前記少なくとも一種類の不純物の気相の分圧と比べて実質的に高い;
前記液相状態の腐食性ガス化合物及び前記少なくとも一種類の不純物を、前記液相状態の腐食性ガス化合物の沸点よりも高い温度に維持することによって、気相状態の腐食性ガス化合物を発生させる工程と;
前記気相状態の腐食性ガス化合物を、気相状態のみで、第二の容器に圧力差により移送する工程と;
を備え、
前記移送する工程は、ヒータを使用して、前記第一の流体経路の中の気相状態の前記化合物を、前記化合物を気相状態で維持するために十分な温度以上に維持することを更に含んでいること;
前記移送する工程は、前記第一の容器から前記第二の容器への気相状態の化合物の流量を制御することを更に含んでいること;
前記第一の容器に出入りする流れを制御するための第一のバルブを用意すること;
前記第二の容器に出入りする流れを制御するための第二のバルブを用意すること;
前記流量を制御する工程は、前記第一のバルブ及び前記第二のバルブの内の少なくとも一つを介して、流量を調整することを更に含んでいること;
液相状態の前記化合物が第一の容器の中から無くなる前に、前記移送する工程を停止し、この移送を停止する工程は、重量計を使用して、第一の容器の中の液相状態の前記化合物の重量を測定することを更に含んでいること;
を特徴とする方法。 - 下記特徴を有する請求項18に記載の方法:
前記第二の容器の中で前記気相状態の化合物を液化することを更に含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項19に記載の方法:
前記液化する工程は、前記気相状態の化合物を冷却することを含んでいる。 - 下記特徴を有する請求項18に記載の方法:
前記化合物は、HBr、HCl、Cl2、NH3、BCl3、及びWF6からなるグループから選択される化合物である。 - 下記特徴を有する請求項18に記載の方法:
前記少なくとも一種類の不純物は、金属原子を含む化合物であって、この金属原子は、アルミニウム、カルシウム、コバルト、ナトリウム、ニッケル、亜鉛、鉄、クロム、モリブデン、銅、マンガン、マグネシウム、及び砒素からなるグループから選択される金属原子である。
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