JPH0673564A - ニッケル含有エッチング廃液を処理する方法 - Google Patents

ニッケル含有エッチング廃液を処理する方法

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JPH0673564A
JPH0673564A JP3361104A JP36110491A JPH0673564A JP H0673564 A JPH0673564 A JP H0673564A JP 3361104 A JP3361104 A JP 3361104A JP 36110491 A JP36110491 A JP 36110491A JP H0673564 A JPH0673564 A JP H0673564A
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fecl
liquid
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nickel
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JP3361104A
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Teruhiko Hirabayashi
輝彦 平林
Yoshiyuki Imakire
義之 今給黎
Toshiaki Kurihara
敏昭 栗原
Hidekazu Akiyoshi
英一 穐吉
Ryoichi Maekawa
良一 前川
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Toshiba Corp
Nippon Steel Eco Tech Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Nittetsu Kakoki KK
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F1/00Etching metallic material by chemical means
    • C23F1/46Regeneration of etching compositions
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10S423/01Waste acid containing iron

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 FeClを用いる、Ni又はNi合金のエ
ッチング廃液を無公害的に処理し、高付加価値物を回収
しながら再使用可能に再生する為の方法を提供する。 【構成】 NiCl、FeClあるいは更にFeC
を含有する当該廃液にHClを吸収させ、NiCl
を20℃乃至50℃に於て晶出分離する。母液は加熱
して、含有塩濃度に対応する塩酸の共沸点付近までHC
lとHOを留去濃縮する。次いでこの濃縮液を120
℃以下でFeCl・2.5HO以下2水塩相当液付
近まで減圧蒸留するか、HClとFeとを、Cl
の存在下に反応させて、残存する遊離のHClの大部
分を除去し、再生液を得る。一方先の晶出結晶部分は再
溶解噴霧焙焼し、Ni−Fe系複合酸化物を得ると共に
発生HClは回収濃縮して晶出用の高濃度HClを得
る。更に系内の低Ni含量のFeCl溶液の一部を必
要に応じて熱分解焙焼して前記脱HCl用のFe
とし、HClガスは前記同様回収濃縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はニッケルあるいはニッケ
ルを含有する鉄合金、例えば不変鋼(インバー)をFe
Clを含む水溶液でエッチングする際に生成する廃液
の再生処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョンやOA機器、コンピ
ューターの発達に伴い、CRTが多用されるようにな
り、しかも高精度、高品位のものの要求が高まってき
た。これにつれてシャドウマスクもインバーのような高
ニッケル合金が使用されるようになった。このような合
金膜又は純ニッケル膜のエッチングには作用が温和かつ
確実で、ガスの発生がないところから高濃度のFeCl
の水溶液が蝕刻剤として用いられている。エッチング
に伴ってニッケルや鉄等の素材である金属が部分的に溶
解すると、FeClは還元されてFeClとなる。
一方、鉄及びニッケルはそれぞれFeCl及びNiC
になって溶解する。
【0003】生成したFeClは塩素ガスあるいは塩
酸の存在下Hを用いること等によって容易に元の
FeClに酸化されるが、このような方法のみによっ
ては系内にNiClが蓄積し、遂には反応速度や平衡
の点からみて使用不能に到る。従ってエッチング液を循
環使用するためには、少なくともその一部をエッチング
廃液として抜き取ってニッケル成分を除去した後、系内
に戻すことが必要となる。このようなエッチング廃液か
らニッケルを除去する方法として種々の手段が提案され
ている。すなわち、(a)廃液を電解してカソード還元
により金属ニッケルを析出させる方法(特開昭59−3
1868)、(b)グリオキシムのようなニッケルに選
択的な錯化剤を用いて錯体として沈殿分離する方法(特
開昭59−190367)、(c)金属鉄を用いてニッ
ケルを置換析出させ、次いで塩素を用いてFe2+をF
3+に酸化する方法(特公昭61−44814)、
(d)エッチング廃液を加熱濃縮してから冷却し、先ず
FeCl・4HOの結晶を除き、母液を5〜−10
℃に冷却しつつHClガスを導入してニッケルのみをN
iCl結晶として析出させて回収する一方、被処理液
よりHClストリップすることにより、被処理液をFe
Clの濃厚液として回収すると共に、ストリップし回
収したHClを前記の冷却晶析工程にリサイクルする方
法(特公昭63−10097)、(e)エッチング廃液
にHClガスを吸収させNiClと同時にFeCl
の結晶も晶出させ、固液分離した分離液を加熱蒸留して
HClガスと水分の一部を除いた残液に水と鉄片を加え
て中和後Clで酸化する方法(特開昭62−2220
88)等が提案されている。
【0004】更に回収塩酸をFeClを抽剤として抽
出蒸留して高濃度HClとする方法(特公昭63−10
093)も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来法の(a)は
Fe2+とNi2+がそれぞれ金属として析出標準電極
電位が近い上、ニッケルは過電圧を生じ易く、ニッケル
のみを選択的に還元析出させることが困難であり、Fe
3+も還元されるので経済的でない。(b)は脱ニッケ
ル率は高くできるが、錯化剤が高価であり、一般に再生
回収液としてはニッケルを完全に除去する必要はないの
でメリットが少ない。(c)はFe3+がすべてFe
2+に還元された後でなければニッケルが析出しないた
め、多量のFeClが生成し、それを酸化するのに大
量のClを消費するので、FeClを回収するため
には必ずしも良い方法ではない。(d)は最も望ましい
方法の一つであるが、5〜−10℃の低温に冷却する必
要があり、電力費が嵩む上、被処理液を単に常圧濃縮だ
けでFeCl水溶液として回収している関係上本発明
者らの経験によれば再生循環するエッチング用液中の塩
化水素を充分に除去することが困難である。エッチング
用液が遊離の塩化水素を一定限度以上含むときはエッチ
ングに際して水素が発生する等精密かつ安定な操作が妨
げられる恐れが大きい上、安全上も問題がある。従って
CRTのシャドウマスクのような精度の高いエッチング
を必要とする場合は、(e)の例のように回収塩化鉄溶
液に多量の金属鉄や酸化鉄を投入して遊離の塩酸を中和
する必要を生ずる。
【0006】しかしながら鉄分によって中和する方法に
おいては、鉄はHClと反応して危険な水素を発生する
だけでなく、FeClとも同程度反応するからFe
2+の増加が不必要に著るしくなり、Fe3+としてエ
ッチング用に回収するためには、酸化剤の消費もふえ
る。HCl中和用の酸化鉄として入手し易いものはFe
、Fe等である。しかしながら前者はFe
O・Feの複合酸化物としてみた場合FeO成分
は比較的溶け易いとされているが、Fe分は後者
の場合も含めて一般にHClに難溶性であり問題を残
す。ここにおいて解決すべき問題点は、比較的低濃度の
HClを用いても容易に酸化鉄を溶解させることの出来
る方法を見い出すこと、更にこれを応用して、エッチン
グ廃液を脱ニッケル処理した後のHClを含むFeCl
水溶液中のHCl濃度をFeClの大量の生成なく
して下げる方法を開発することである。
【0007】更にHClを吸収させてNiClを晶出
させる方法においては、NiClの含水結晶、共沈す
るFeClの結晶、あるいは母液に濃厚に含まれるF
eCl等の腐蝕性物質を含有するスラッジが生成する
のでこれの処分に困難を来していた。その上濃厚なHC
lを合理的に回収する有効なプロセスに欠けていた。即
ち前記特公昭63−10093のFeClを用いる抽
出蒸留は思った程気液平衡に及ぼす効果がなく、それ自
身不安定で酸化鉄とみられる沈殿物を生成し易い等利用
し難い。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の様なNi
含有スラッジの処理問題、回収循環液中の遊離HClの
低減、濃厚HClガスの合理的経済的再生乃至回収使用
を可能とする新しいプロセスを提供するものであって、
その方法は
【0009】Ni又はNi合金をFeCl水溶液を用
いてエッチングする工程から排出されるNiCl、F
eClあるいは更にFeClを含有する廃液にHC
lガスを溶解させて、NiClあるいは更にFeCl
の結晶を晶出分離した後の、多量にHClを含有する
FeCl溶液からHClを除去してHCl含有量の少
ない溶液としてエッチング工程に戻す方法に於て、Ni
Cl結晶の晶出分離を20℃以上50℃以下の温度で
行う工程1、工程1の母液は大量のHClを含有してい
るのでそれを加熱して母液中の塩濃度に対応する塩酸の
共沸点附近までHClとHOを溜去濃縮し、溜出した
HCl−HO混合ガスは分縮することによって高濃度
HClを得る工程2、工程2で得られた濃縮液を、減圧
下で接液部の伝熱面温度が150℃以下、かつ気相部分
の接する壁面は殆ど常に濡れている状態で、液温が12
0℃以下かつ凝固点以上の温度の下に加熱し、液相全系
の水分がFeCl・2.5HO相当以下、FeCl
・2HO相当付近までHClとHOを溜去濃縮
し、HClのほとんど無いFeCl溶液を得る工程3
(a)、又は、工程2で得られた濃縮液に酸化鉄を加
え、更に必要に応じて酸化鉄の溶解を促進する成分例え
ばClを存在させて遊離のHClと反応させHCl含
有量の少ないFeCl溶液を得る工程3(b)、そし
て工程1で得られた塩化物結晶部分を熱分解してNi−
Fe系複合酸化物を得ると共に発生するHClを水吸収
後、加圧蒸留又は公知の抽出蒸留して高濃度のHClを
得る工程4とを含み、工程2と工程4とから得られる高
濃度HClを工程1の晶出用に用いることを特徴とする
ニッケル含有エッチング廃液の処理方法であって、工程
3で用いる酸化鉄が外部のものである場合以外に場合に
よっては前記の工程で得られるNiClを除いた母
液、工程2の濃縮液または工程3のFeCl溶液の少
なくとも一つから得られた溶液を焙焼して得られたもの
でありかつ、ここで得られるHCl含有ガスが工程4で
利用されることを特徴とする方法である。更に上記3
(b)の工程に関連して本発明者らはHCl中における
Feの溶解速度を向上させる方法を見い出すべく
鋭意研究を行った結果、反応系内にClおよび又はC
発生の前駆体例えばClOを存在させることによ
ってFeとHClの反応速度が飛躍的に上昇する
ことを見い出した。更にこの方法をニッケル系エッチン
グ廃液の脱ニッケル処理した後の、HClを含有するF
eClの水溶液に応用し、HCl濃度を実用的範囲に
まで速やかに低下させることに成功した。即ち本発明者
らはFeをHClに溶解する際に反応をCl
たは、その前駆体であるClO等の存在下に行わせる
ことによって、満足すべき解決を見い出した。尚ここで
用いるFeは鉄鉱石、パイライトシンダ−ピクリ
ング廃液の焙焼物等、目的、経済性等に応じて各種のも
のを用いることが出来るのはいうまでもない。
【0010】なお、純粋なFeCl・2HOの融点
は約74℃付近とされているが、HCl等を吸収してい
るとその融点は降下する。本発明の場合、FeCl
2HOは多少の不純物を含有しているので、一般に6
0〜70℃程度までは凝固しないこともある。然し連続
操作においては特に流動性を保持する為に、関連する容
器や配管の保温加熱等には充分注意を払う必要がある。
【0011】以下に本発明を図示のフローチャートに基
いて説明する。Ni板あるいはインバー等のニッケル合
金板がFeCl水溶液でエッチングされるとNiCl
及びFeClが生成してエッチング液中に溶解す
る。通常エッチング液はFeCl濃度を一定に保つた
め、酸化槽(図示せず)に送られ、Cl等でFeCl
がFeClに酸化され濃度が恢復した後別途送られ
る補充用FeClと必要に応じて混合され使用され
る。NiCl濃度がある程度、例えば5wt%以上に
なるとエッチングに不適となるので、エッチング液の一
部は抜き取られてエッチング廃液として再生処理にかけ
られる。この廃液は通常FeClを約40〜50wt
%、FeClを約0〜10wt%、NiClを2〜
5%wt含有する。
【0012】T1はこの廃液の貯槽である。廃液は管路
12を通して晶析缶1へ送られ、そこで管路13から送
られる高濃度(例えば100%近く)のHClガスと接
触しHClを吸収する。HClの吸収は発熱反応である
ので冷却器14を循環する管路15から抜き出された液
が冷却されることにより缶内温度が所定の温度に保たれ
る。この冷却方式は種々変形し得るものであるが本発明
にあって重要なことは缶内晶析温度を20〜50℃好ま
しくは35〜40℃附近としΔТ(冷却水温度と晶析温
度との温度差)を大きくとると共に冷却水の供給を容易
にしてある。この為にはNiClの晶析を促進するべ
くHClを充分吸収させることが肝要である。HClの
吸収によってNiCl及びFeClは共通イオンの
効果により溶解度が下り、一方FeClはクロロ鉄酸
塩HFeCl等となって溶解度が著増する事実はよく
知られている。しかし晶析温度が50℃以上となると、
NiClの溶解度が増大し、分離効率が落ち、母液中
への残存量が増すので好ましくない。
【0013】ここで晶出したNiCl・2HOの結
晶を主体とするスラリーは缶底から管路16を通って結
晶分離器2へ送られNiCl、FeCl等の含水結
晶が分離され、FeClあるいはHFeClは遊離
のHClと共に母液となって貯槽T2へ送られる。分離
された結晶は少量の水41で再溶解され管路17を通り
貯槽T3を経て、焙焼炉5で550℃乃至950℃の温
度で焙焼され、所謂ニッケルフェライトとなる。この為
分離器2における結晶と母液の分離は必ずしも完全であ
ることを要せず、目的とするNi−Fe複合酸化物の組
成に応じて適宜の量の母液を含むものであってよい。こ
の目的のためには晶析槽缶底に沈降したNi含有スラッ
ジ乃至スラリーを、分離器2を経ることなく、直接点線
で示した管路18を通して貯槽T3に送り溶液として焙
焼に供してもよい。この時は管路15を循環する上澄液
の一部を抜いて貯槽T2へ送ればよい。尚FeCl
揮発性に富んでいるからNi成分との組成ずれを防止す
る為、特開平1−192708号公報に開示されている
様な、併流式の噴霧焙焼法が好適に用いられる。生成し
たNi−Fe複合酸化物は電気集塵器6の様な収塵装置
により気固分離を行って製品となる。なおフェライトの
有効成分としてZnCl、CoCl等を添加して焙
焼することによって変成しても良いことはいうまでもな
い。
【0014】さて、冷却晶析缶1を出た上澄液である脱
ニッケル液は管路15と点線で示した管路43を経てあ
るいは分離器2からの母液42として貯槽T2に送ら
れ、そこから管路19を通ってHCl回収蒸留塔3へ送
られる。ここで脱ニッケル液は加熱濃縮されHClの約
2/3、HOの約1/4強が塔頂から留去される。こ
のHCl−HO混合ガスは分縮器21で冷却分縮され
約100%濃度のHClガスと、約35%の塩酸22と
に分離される。この塩酸の一部は管路40を通り加圧さ
れたのち後述の加圧蒸留塔の上段に送られ高濃度HCl
回収用に供され、過剰分は貯槽T6に送られる。
【0015】HCl蒸留塔3の塔底液中のHCl濃度は
脱HClの目的からすると出来るだけ低い方が望ましい
が、液温が115℃を、特に120℃を超えると加水分
解による酸化鉄と思われる物質の生成が急増してくるの
で120℃を越えるのは好ましくない。したがって、本
発明では、略々、この温度、濃度付近までまず常圧で濃
縮することになる。この時の塔底液濃度はFeCl
0〜60wt%、HCl15〜8wt%残りHOを主
成分とするものである。又液温は100〜120℃であ
る。これ以上高温になると急激に腐食性が増大するため
装置の保守上も120℃以下に抑えることが望ましい。
なお蒸留塔3で蒸留する場合、始めから減圧蒸留するこ
とも可能である。しかし、初期にはHCl濃度が高いの
で、常圧でも(高温となりやすい)気液の界面や、液中
にFe、FeCl等の固体が析出することによ
るトラブルが少ないし、又動力消費等の面から始めは常
圧で蒸留を行い、次いで減圧下に仕上げの脱HClを本
発明に詳記した条件下に行うことが好ましい方法であ
る。
【0016】HCl回収蒸留塔3を出た塔底液の遊離塩
酸低減方法は2つある。1つは図1に示した接液部の伝
熱面温度が150℃以下、そして、液温が120℃以下
から凝固点付近以上の温度で減圧加熱し液相全系の水分
がFeCl・2.5HO相当以下、FeCl・2
O相当付近までHClとHOを溜去濃縮する事で
遊離塩酸を低減する方法、2つめは図2に示すCl
存在下で遊離塩酸と酸化鉄を反応させ低減する方法であ
る。
【0017】先ず初めに、図1を用いて液温120℃以
下を保つ様な減圧加熱で液相全系の水分がFeCl
2.5HO相当以下、FeCl・2HO相当付近
までHClとHOを溜去濃縮する事で遊離塩酸を低減
させる方法について詳しく説明する。
【0018】HCl回収蒸留塔3を出た塔底液は管路4
5を通って減圧蒸留塔46に送られる。HClを15〜
8wt%を含むFeCl溶液は減圧蒸留塔で接液部の
伝熱面温度が150℃以下、液温が120℃以下から凝
固点以上の温度で減圧加熱し液相全系の水分がFeCl
・2.5HO相当以下、FeCl・2HO相当
付近までHClとHOを溜去濃縮を行い、HClのほ
とんど無い減圧蒸留塔塔底液を得る。この際最終的な圧
力は約60〜100Torrであり、又液温は70〜1
20℃であり、装置材質的にも好ましい温度内に納ま
る。
【0019】減圧蒸留塔46で減圧にせず常圧で加熱
し、液相全系の水分がFeCl・2.5HO相当以
下まで濃縮を行おうとすると液温は約180℃となり、
加水分解による酸化鉄と思われる物質がかなりの量生成
する。そして、この酸化鉄と思われる物質は非常に微細
でろ過に多大な動力と時間が必要となり、かつ溶解しに
くく操業上問題であった。そこで、本発明では接液部の
伝熱面温度が150℃以下、そして、液温を120℃以
下から凝固点付近の約75℃以上の温度で減圧加熱する
事で加水分解による酸化鉄と思われる物質の生成無しで
濃縮できる事を見い出した。また液温が凝固点付近以下
になると急激に固化し操業が困難となる。そして、液相
全系の水分がFeCl・2.5HO相当以下、Fe
Cl・2HO相当付近のFeCl濃度約80%前
後まで濃縮を行えばHClは0.5wt%以下になり、
FeCl・2.5HOの結晶の析出、再溶解等を行
う事なく、単に水を加えFeCl濃度を約45〜50
wt%に調整する事でそのままエッチングの再生液とす
る事ができる。
【0020】ここで重要な事は、減圧蒸留塔の液温を1
20℃以下にするだけでなく、接液部の伝熱面温度を1
50℃以下にする事である。これにより壁付近での酸化
鉄と思われる物質の生成をおさえる事が出来る。そし
て、用いる加熱器は伝熱面が常に液で覆われている型式
のものが好ましい。たとえば、多管式熱交、流下液膜式
熱交等を使い液を外部循環して加熱する型式やジャケッ
ト型式の場合、ジャケット面が常に液面より下にある様
な加熱方法等などで気相と接する壁面が乾燥状態になら
ないようにした伝熱面が常に液で覆われている型式のも
のが好ましい。加熱においても液状の熱媒体や、一定圧
力の水蒸気等を用い局所的な過熱部分のない様にするの
が肝要で好ましい方法である。
【0021】減圧蒸留塔46で溜去されたHCl−H
O混合ガスは塔項より管路50を通り凝縮器51へ送ら
れ凝縮され凝縮液貯槽52に貯留される。また、真空ポ
ンプ55により、減圧蒸留塔46を減圧に保つ。そし
て、貯槽52の凝縮液は管路53を通り後述(図2で説
明)の吸収除害塔9の吸収部の上部に送られて高濃度H
Cl回収用に供される。
【0022】減圧蒸留塔46を出た塔底液は管路47を
通り、水48を加えて稀釈しFeCl濃度をエッチン
グに適した45〜50wt%とした後、冷却器49へ送
られる。そして、冷却された後、貯槽T5に送られ再生
液となる。
【0023】凝縮液貯槽52に貯留された凝縮液は、加
圧蒸留塔10によらずに公知(例えばUSP35898
64参照)の抽剤CaClを用いた抽出蒸留を行い高
濃度HClを回収し工程1の晶出用に用いてもよい。
【0024】次に、Clの存在下で酸化鉄を加え遊離
塩酸を低減させる方法について、図2に基いて説明す
る。HCl回収蒸留塔3を出た塔底液は、管路20を通
って遊離塩酸低減のため反応槽4へ送られる。反応槽4
へは酸化鉄がポッパ−11から供給され、
【0025】 Fe+6HCl=FeCl+3H
【0026】に従って遊離の塩酸と反応する。この場
合、Clガスを管路23から送って反応系に共存させ
ると溶解反応が非常に促進されることを見い出した。酸
化鉄としてFeやFeOを用いることも出来る
が、これらの場合FeClが生成し、その酸化のため
にClが消費されるのでFeを使用する方が好
ましい。
【0027】反応は固体流体の混相反応であるので攪拌
することが好ましいが、本実施態様においてはポンプP
1を用いて反応液を管路24を通して外部循環すること
により行っている。勿論一般の攪拌機でも良いことはい
うまでもない。尚この例ではFeClの溶液中に酸化
鉄を投入して反応させたが、酸化鉄を保持した塔等に溶
液を灌いで流下させつつ反応を行ってもよい。
【0028】ここで用いられる反応促進剤であるCl
の作用は明らかでないが恐らく触媒的に働くものと考え
られる。FeCl水溶液へのClの溶解度は純水中
に於けるそれよりも小さいので、Clの使用量は僅か
である。過剰のClはエッチング液の賦活のためのF
eClの酸化用に用いられ得るから無駄になることは
ない。ここでの滞留時間は30分〜5時間である。
【0029】反応槽4の反応液は管路25へ出て冷却器
26により冷却され、フィルター27や沈降槽(図示せ
ず)により、同伴された酸化鉄が分離された後、貯槽T
5に送られ、濃度調製されて再利用される。尚、冷却や
濾過を特に行わず、貯槽T5に直接蓄わえておく事によ
り、酸化鉄と残存HClの反応と冷却を時間をかけて行
うことも余裕があれば一方法でありこうすれば反応槽4
を小さくすることも出来る。最終的なHCl濃度の調製
は金属Feあるいは水酸化鉄、炭酸鉄の如きHClに対
して活性な化合物を用いて行ってもよい。貯槽T5には
濃度調製用の水44が加えられ、再生液となる。
【0030】さて、先の集塵器6を出た排ガスは多量の
HClを含有しているのでそれを回収する必要がある。
排ガスは管路29を通って吸収除害塔9の底部へ導入さ
れる。吸収除害塔9の吸収部上部には、約2気圧に保た
れた加圧蒸留塔10の塔底液が管路30に抜き出され図
示しない冷却器で冷却され、かつ減圧弁V2で減圧され
てHCl吸収用に戻される。31は補給水である。HC
l吸収液は塔底から抜かれてポンプP2により約2気圧
に昇圧され、管路41を通って加圧蒸留塔10の中段に
供給される。吸収除害塔9上部は排ガス中の未吸収のH
Cl等を環境基準値にまで低減させて大気防散するため
の洗浄塔であり、水及び/又はアルカリ等が吸収液とし
て用いられる。加圧蒸留塔10の塔頂からは分縮器32
を通った100%に近いHClガスが減圧弁V1を通っ
て略々大気圧となり、管路33及び13を通って晶析缶
1へ戻される。
【0031】以上の説明はClの存在下で遊離塩酸と
酸化鉄を反応させ低減する方法の場合、酸化鉄を購入品
等で補給する場合についてのものであるが、次に本発明
の他の特徴の一つである酸化鉄を自己補給する場合につ
いて説明する。
【0032】通常、鉄を含む合金をエッチングする場合
塩化鉄(FeCl)又は(FeCl)が次第に蓄積
過剰となるのは反応上巳むを得ない。この過剰の塩化鉄
の処分に困るとき、あるいは酸化鉄の入手が容易ではな
い場合等に本発明は極めて有効となる。
【0033】即ち、本発明の場合系内に酸化鉄の原料と
なる塩化鉄溶液がふんだんにある。つまり晶析分離の母
液の貯槽T2の液を管路34(点線で示す)より抜き出
すか、HCl回収蒸留塔3の塔底液を管路20から分岐
して管路35へ抜き出したものあるいは貯槽T5の再生
液がその原料として好適に利用し得る。T4はこの原料
液の為に必要に応じて用いられる貯槽である。この原料
液が例えば図示の流動焙焼炉7において流動焙焼されて
酸化鉄となる。焙焼温度はFeも製品とする目的
では550℃〜950℃程度の範囲であるが、余り高温
焙焼をすると生成した酸化鉄の塩酸に対する溶解性が落
ちるので、HCl低減用には低温で焙焼した方が良い。
特にHClとの反応用にだけ用いるのであれば更に低温
で加水分解するのがよい。この焙焼は前記のNi−Fe
複合酸化物製造に用いた噴霧焙焼形式の反応器で行って
もよく、多少のコンタミネーションを許すならば焙焼炉
5を共用して交互に反応を行わせることもまた可能であ
る。又前述の様に必要に応じて、Zn,Coの第3成分
を加えて複合酸化物とすることも可能である。
【0034】焙焼炉7を出た酸化鉄微粉は集塵器例えば
電気集塵器8において捕集され、ポッパー11へ移送さ
れてHCl低減用の原料酸化鉄となる。一方電気集塵器
8を出た排ガスは多量のHClを含有するので管路37
を通って、Ni−Fe複合酸化物製造時の排ガス管路2
9の排ガスと合流されて前述の吸収除害塔9及び加圧蒸
留塔10においてHClが回収され略々100%HCl
となって晶析缶1へ送られる。
【0035】従って、本焙焼装置も併設する時は、ある
いは装置を共用して、過剰塩化鉄の加水分解焙焼を行う
ときは取扱の困難なFeClの過剰液の排出をなくす
ことも出来、利用価値の高いニッケルフェライトと共
に、磁性酸化鉄、35%塩酸という有用物質の生産と僅
かな除害塔の吸収廃液(希塩酸又はその中和液NaCl
等)の排出となる。
【0036】
【実施例】
実施例1 図1のフローチャートに従って、遊離塩酸低減法を、液
温が120℃以下になる様な減圧加熱(工程3(a))
で行った操業結果を以下の表1〜表3に示す。
【0037】
【表1】
【表2】
【表3】
【0038】実施例2 図2のフローチャートに従って、遊離塩酸低減法をCl
存在下で遊離塩酸と酸化鉄を反応させ低減する方法
(工程3(b))で行った操業結果を以下の表4〜表6
に示す。
【0039】
【表4】
【表5】
【表6】
【0040】表4〜表6では図2上で点線で囲った流動
焙焼炉の部分について例示していない。しかし、この部
分を稼働すれば、原料塩化鉄の採取場所によって蒸留塔
3の負荷が軽減されたり、反面加圧蒸留塔の負荷が多少
増したりするが、反応槽4の負荷は一貫して軽減され
る。
【0041】次にHCl水溶液とFeの反応にお
ける、Cl及びClOの添加による反応促進効果に
ついて実施例をもって示す。
【0042】比較例1 市販の酸化鉄粉末(Fe和光純薬試薬特級)を5
%HClに対して2倍当量を加え、三角フラスコ中還流
下温和に1.5時間還流した。反応液を濾過して得たF
eCl溶液中のHCl濃度は1.4wt%であった。
【0043】比較例2 上記の反応を60℃で行った場合酸化鉄は殆ど溶解せ
ず、90℃で行った時のHCl濃度は4wt%であっ
た。
【0044】実施例3 比較例1と同様の反応系内に、KMnOに濃HClを
時々注ぐことによって、Clを発生させてバブリング
させた。時々三角フラスコをゆり動して攪拌しつゝ、温
浴中90℃で1.5時間反応させた。反応後分離したF
eClを含有する濾液中のHCl濃度は0.8wt%
であった。
【0045】比較例3 インバーのエッチング廃液にHClを吹き込んでNiC
、FeCl等を析出分離した後、加熱してHCl
を蒸留分離したFeCl50wt%、NiCl0.
1wt%、FeCl<0.1wt%、微量のMnCl
及びHCl 7wt%を含有する液に、遊離HClに
対して2倍当量のFe粉末を加え、比較例1と同
様の実験を反応温度90℃で行った。反応後未反応のF
を濾別し、濾液のHCl濃度を測定した所3.
8wt%であった。
【0046】実施例4 比較例3と同様の反応系に実施例3と同じ様にCl
スを導入した。反応後濾液のHCl濃度は0.5wt%
であった。尚、比較例1並びに実施例2のどちらの場合
にもFeClの存在は認められなかった。
【0047】実施例5 実施例3に於いてClガスを導入する代りに反応液全
量の1wt%に相当するClOを溶解した後加熱し
た。反応後の濾液のHCl濃度は1.5wt%であっ
た。
【0048】尚これらの例ではFeClの溶液中にF
を投入して反応させたが、Feを保持し
た塔等に溶液を注いで流下させつつ反応を行ってもよ
い。
【0049】
【発明の効果】本発明はNiあるいはNi−Fe合金、
特に今後益々増加する傾向にある高細精度、高品位のC
RTのシャドウマスク用のニッケル合金のエッチング廃
液の無公害的再生回収に有効であって、 1.NiClの晶析を常温で行うことによる省エネル
ギー 2.回収母液からのHCl回収除去を常圧における母液
の塩濃度に対応する塩酸の共沸開始点附近までの加熱に
止めたことによる省エネルギーと装置腐食性の回避 3.残存するHClの除去を減圧加熱法で行う場合は、
低温で特定の条件下に行う事により加水分解による微細
な物質の生成をおさえろ過工程を簡略化することによる
省エネルギー及び低温による腐食の回避 4.残存するHClの除去をClの存在下で酸化鉄と
反応させる場合は、反応速度の増大と酸化鉄の利用性の
増大 5.NiCl含有スラッジの焙焼による有価物たるN
i−Fe系複合酸化物とHClの回収とスラッジ処分の
困難性の回避 6.塩化鉄溶液の焙焼による酸化鉄の自給と取扱の安全
簡便化 7.上記4.項と関連し本発明の方法によれば常態の共
沸点(110℃,20.8%HCl)をはるかに下廻る
稀薄なHClによってFeからFeClを早い
反応速度でつくることが出来るので例えば排水処理用の
FeClを工業的利用価値の低い稀塩酸を用いて安価
に製造出来る。また例えば本発明のようにエッチング液
の回収処理に於いては、Feによって過剰のHC
lの低減を図ることが出来るので、Feで中和する場合
と比較して、2価のFeClが出来ないし、危険なH
の発生がない。又反応温度を下げることが出来るので
腐食性液の取扱上材質的に有利となる。更にFe
はFeClの加水分解によって容易に製造可能である
ので必要に応じて自給可能である 等が加圧蒸留や抽出蒸留による高濃度HClの製造と相
まって、総合的な省エネルギー、装置のコンパクト化と
省スペース、排出物の附加価値と取扱安全性の増大等が
可能となり、産業上極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例を示すフローチャート
である。
【図2】本発明の実施態様の他の一例を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 冷却晶析缶 2 分離器 3 HCl回収蒸留塔 4 反応槽 5 焙焼炉 6 電気集塵器 7 流動焙焼炉 8 電気集塵器 9 吸収除害塔 10 加圧蒸留塔 11 ホッパー 14 冷却器 21 分縮器 22 塩酸 26 冷却器 27 フィルター 31 補給水 32 分縮器 38 バーナー 39 冷却器 40 水 42 母液 46 減圧蒸留塔 49 冷却器 51 凝縮器 52 凝縮液貯槽 55 真空ポンプ 12、13、15〜20、23〜25 管路 28〜30、33〜37、40、43 管路 45、47、48、50、53、54 管路 イ〜ケ 位置 a〜s 位置 P1、P3 ポンプ T1〜T6 貯槽 V1、V2 減圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 穐吉 英一 兵庫県姫路市余部区上余部50株式会社東芝 姫路工場内 (72)発明者 前川 良一 兵庫県姫路市余部区上余部50株式会社東芝 姫路工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni又はNi合金をFeCl水溶液を
    用いてエッチングする工程から排出されるNiCl
    FeClあるいは更にFeClを含有する廃液にH
    Clを溶解させて、NiClあるいは更にFeCl
    の結晶を晶出分離した後の、多量にHClを含有するF
    eCl溶液からHClを除去してHCl含有量の少な
    い溶液としてエッチング工程に戻す方法に於て、NiC
    結晶の晶出分離を20℃以上50℃以下の温度で行
    う工程1、工程1の母液を加熱して母液中の塩濃度に対
    応する塩酸の共沸点附近までHClとHOを溜去濃縮
    し、HCl−HO混合ガスは分縮して高濃度HClを
    得る工程2、工程2で得られた濃縮液を、減圧下その接
    液部の伝熱面温度が150℃以下、そして、液本体の温
    度が120℃以下かつ凝固点以上の温度条件において、
    加熱し液相全系の水分含有がFeCl・2.5H
    相当以下、FeCl・2HO相当付近となるまでH
    ClとHOを溜去濃縮し、HClのほとんど無いFe
    Cl溶液を得る工程3(a)、又は工程2で得られた
    濃縮液を酸化鉄と接触させることにより遊離のHClと
    反応させHCl含有量の少ないFeCl溶液を得る工
    程3(b)、そして工程1で得られた塩化物結晶部分を
    熱分解してNi−Fe系複合酸化物を得ると共に発生す
    るHClを水吸収後、加圧蒸留又は抽出蒸留して高濃度
    のHClを得る工程4とを含み、工程2と工程4とから
    得られる高濃度HClを工程1の晶出用に用いることを
    特徴とするニッケル含有エッチング廃液を処理する方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の工程3の酸化鉄との反応をC
    の存在下に行わせることを特徴とする請求項1のニ
    ッケル含有エッチング廃液を処理する方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の工程3で用いる酸化鉄が工程
    1の分離、母液工程2の濃縮液及び工程3のFeCl
    溶液から選ばれたものを焙焼して得られたものであるこ
    とを特徴とする請求項1のニッケル含有エッチング廃液
    を処理する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の工程3(a)で用いる加熱器
    は、接液部の伝熱面温度が150℃以下、そして、伝熱
    面及び加熱部付近の気相と接する壁部分が常に液で覆わ
    れているか、濡れている型式のものを用いる事を特徴と
    する請求項1のニッケル含有エッチング廃液を処理する
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の酸化鉄の塩酸による溶解をC
    及び/又はClOの存在下に行うことを特徴とす
    る請求項1のニッケル含有エッチング廃液を処理する方
    法。
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