JPH0328334A - タンタルスクラップから高純度タンタル及びその誘導体の回収法 - Google Patents

タンタルスクラップから高純度タンタル及びその誘導体の回収法

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JPH0328334A
JPH0328334A JP1162580A JP16258089A JPH0328334A JP H0328334 A JPH0328334 A JP H0328334A JP 1162580 A JP1162580 A JP 1162580A JP 16258089 A JP16258089 A JP 16258089A JP H0328334 A JPH0328334 A JP H0328334A
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Akira Igarashi
章 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、タンタルスクラップから高純度タンタル及び
タンタル誘導体の回収に関するものである。詳しくは、
Mn,FeSAl、Ni,Mg等を微量不純物として含
むタンタル含有スクラップから高純度のタンタル及びタ
ンタル誘導体を回収し、電子材料及び耐蝕材料として再
供給するものである。またさらに、今後のタンタル高純
度かつニオブを含まないことを特徴とする機能性材料の
展開においても期待される。
[発明の背景] タンタルの用途としては現在、70%がコンデンサー用
であり、世界においてタンタルコンデンサースクラップ
の発生は増加傾向にあり世界的に枯渇しているタンタル
をコンデンサー及び他のスクラップから高純度タンタル
及びタンタル誘導体を回収することは非常に大きな意味
を持つことになる。さらに、タンタルと同族元素である
ニオブの分離技術が完全には確立されておらず、電子材
料分野においては使用用途において限られている。
このようにニオブを含まないタンタルのユーザー要望に
対応すべく鋭意研究を進めた結果本発明を完成するに至
った。
[従来技術及びその問題点] 従来のタンタルスクラップからのタンタルの回収法は使
用済みタンタルコンデンサーを微粉化し被酸化性の酸浸
出により二酸化マンガンを除去した後、酸素を含むタン
タル粉末を固相真空脱ガス法または高真空電子ビーム溶
解法により精製高純度化する方法である。固相真空脱ガ
ス法及び高真空電子ビーム法では、タンタルの低級酸化
物( T a O ,T a O 2等)の蒸発により
、脱酸が進行する。また、この段階では酸浸出後のタン
タル粉末中の微量残存するMn及び他のFe,Ni等の
微量金属不純物を蒸発させ除去するという効果がある。
しかしながら、この方法ではタンタル中のニオブの分離
は出来ずまたタンタルロスが大きく経済性のあるプロセ
スとは言い難い。そのほか、スクラップコンデンサーを
水素−プラズマまたは水素雰囲気アーク溶解による方法
等もあるが前述の方法と同じくタンタル中のニオブの分
離精製までに至っていない。
[発明の構或] 本発明者らは、前述の状況に鑑みタンタルの高純度化か
つニオブフリーの回収法に関して鋭意研究を進めた結果
、本発明を完威させるに至った。
すなわち、本発明の第lの目的はタンタルスクラップを
、 a)250℃以上に加熱して直接塩素ガスと反応させ無
水塩化物を得る連続塩素化工程 b)  a)工程で得られる塩化物の沸点差を利用し、
タンタル以外の低沸点物及び高沸点物を蒸留精製により
除去する工程 C)  a)工程またはa)工程及びb)工程から得ら
れる五塩化タンタルを水素還元しタンタル同族元素であ
るニオブを分離除去して高純度五塩化タンタルを回収す
る工程 d)  c)工程から得られた五塩化タンタルをアルコ
ールと反応させタンタルアルコキサイドを得る工程 からなることを特徴とする高純度タンタルアルコキサイ
ドの回収法を提供するものであり、第2の目的は、前記
方法により得られたタンタルアルコキサイドを必要に応
じこれに炭素を共存させ加水分゛解することを特徴とす
る高純度タンタル酸化物の回収法を提供するものであり
、また、第3の目的は前記方法により得られたタンタル
酸化物またはタンタルアルコキサイドを炭素を共存下に
加水分解して得たタンタル酸化物・炭素複合物を真空還
元することを特徴とする高純度タンタルの回収法を提供
するものである。
次に、本発明を更に詳細に説明する。第1図に本発明の
フローを示したのでそれに基づいて説明する。一般に金
属と塩素の反応は進行することから本発明も大気圧下で
タンタルスクラップを250℃以上、好ましくは300
−500℃において直接塩素ガスを反応させ、塩素化反
応熱を利用し連続塩素化反応を生じせしめる。このとき
の塩素化反応式は一般的に M+nC 12−MC l2n として表され、各金属塩化物を生成し各金属塩化物は凝
縮器にて回収される。この時、高沸点塩化物は塩素化反
応装置下部に部分的に蓄積され定期的に排出除去される
。また不純物としての鉄、アルミニウムは塩化物出口に
食塩塔を設置することにより300℃以上、好ましくは
300−400℃にて難揮発性錯塩のFeNaC14及
びA I N a C I aとして分離除去される。
この時外装被覆材等により反応開始に若干の間があるが
一端反応が生じると連続的に継続する。このように鉄、
アルミニウム及びニッケル、タングステン等の高沸点塩
化物を分離除去された五塩化タンタルは更に、四塩化珪
素等の低沸点塩化物を蒸留分離後、五塩化タンタル沸点
242℃にて蒸留精製し高沸点塩化物から常圧蒸留分離
する。以上の操作から得られたニオプ以外の不純物は除
去され高純度の五塩化タンタルとなっている。しかしな
がら、当該五塩化タンタルは五塩化ニオプ沸点254℃
と非常に近接しており十分な分離精製は困難である。我
々はこの点において鋭意研究を進めた結果、五塩化ニオ
プと水素との反応により三八塩化二オブ生或ならびに五
塩化タンタルがこの還元反応に関与しない熱力学的条件
下にてニオブを析出分離除去することを見いだし、本発
明を完威するに至った。五塩化二オブと水素の反応にお
いては、塩素の配位数の異なった低級塩化物が生成され
るが、本発明においては反応温度4 0 0−6 0 
0℃、好ましくは500−580℃にて五塩化ニオブを
ガスーガス還元することにより三八塩化ニオブを析出分
離除去することができる。このとき同時に五塩化タンタ
ルは反応系外に排出され、凝縮器にてニオブを含まない
高純度五塩化タンタルとして得ることが出来る。
これらの過程を化学反応式にて述べるとNbC 15(
g> +1/2H2(g)−NbC14(g)・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・(1)7NbC14(g)− Nb  C l8(s)+4NbC l5(g)−(2
)3 となり、(2)式の反応速度は早く(1)式の反応が律
速となっている。この(1)及び(2)の反応において
共存する五塩化タンタルは、反応に関与せず三八塩化二
オブ生成ゾーンから系外へ排出されニオブを析出分離す
ることが出来る。設定温度以上においては、三八塩化二
オブよりさらに低級塩化物(非常に不安定)生或及び不
均化反応が生じ所望の塩化物は得られず、ニオブ塩化物
は五塩化タンタルと共に反応系外に排出され二オブ分離
精製効果は上がらない。このようにして回収された高純
度五塩化タンタルはアルコールとの反応及びアンモニア
またはアミン等の中和剤にて副生塩酸を中和することか
らタンタルは容易に高純度タンタルアルコキサイドとし
て回収できる。この反応は T a C 1 s + 5 R O H= T a 
( O R ) 5+5 H C 1・・・・・・・・
・・・・・・・(1)HC 1+N}13−NHC 1
4・・・・・・・・・・・・・・・(2)(1)および
(2)式からなり、副生塩化アンモニウムは濾別分離に
よりタンタルアルコキサイドが回収される。この反応に
おいて、アルコールは特に限定するものではなく、エチ
ルアルコール,プロビルアルコール,ブチルアルコール
等が好ましく用いられる。この反応から得られたアルコ
キサイドは過剰のアルコール、ベンゼンが共存しており
、容易に減圧蒸留にてこの混合溶媒を回収リサイクルす
ることができかつタンタルアルコキサイドの商品化とな
り、アルコキサイドはCvD材料等へ供給される。. 次にこのアルコキサイドに水を添加し加水分解反応を行
わせることにより従来法のタンタル酸化物を得るために
用いられた中和剤すなわちアルカリ、アルカリ土類金属
の汚染を伴わないタンタル酸化物かつサブミクロンオー
ダーの超微粉が回収できる。この反応は T a  ( O R )   + 5 H 2 05 一Ta205+5ROH・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・(3)で表され、この加水分解反応段階
において金属化に対処すべく微粉活性炭を水と同時添加
することにより均質超微粒子の酸化物・炭素複合体が得
られ、真空炉温度1300℃にて、従来にない低温での
タンタル酸化物の還元ができる。この還元反応は Ta205+5C−2Nb+5CO−・・−(4)で表
され、高純度かつニオブを含まない金属タンタルが回収
される。
以下、本発明の実施例を示し、具体的に説明する。
実施例1 表−1.タンタルコンデンサースクラップ組成表−3 
高純度五塩化ニオプ 表−1に示したタンタルスクラップを、第2図に示した
石英製塩素化精製装置に500g挿入後窒素ガスにて空
気を置換したのち温度250℃に昇温後、塩素800−
1000ml/minの速度にて流し、表−2に示した
組成の塩化物を得た。
表−2 精製五塩化タンタル不純物分析値W,  Zr
.  Cu,  Mg,  Sn,  Na,  Ca
,Co,V.  ・・・・・・ND 次にT I C 1 4等の低沸点塩化物を分離すべく
230−240℃にて常圧蒸留をおこない、更に温度2
45℃にあげ五塩化タンタルの蒸留分離を行い表−3に
示した高純度五塩化タンタルを回収した。
この段階ではニオプは完全に除去されておらず、第3図
に示した水素還元装置を用い、還元温度;550℃、■
 流量; 6 2 ml / m in s N 2流
量;2 62ml/min,塩化物追出温度;245℃の条件に
て反応を行わせ還元1段目及び還元2段目においてニオ
ブを析出分離した。
凝縮器にて回収した五塩化タンタルの不純物分析値を表
−4に示した。
表−4 五塩化タンタル中の不純物(PPM)次に得ら
れた五塩化タンタル;50グラムをN−ブタノール;1
00mlおよびベンゼン3 0 0 ml混合溶液に加
えて反応させ、さらにアンモニアガスを吹き込み、塩化
アンモニウム白色沈殿を濾別したのち200トールにて
、47℃でベンゼンを除去し、82℃にてアルコールを
蒸留分離し最終的に120℃まで加熱精製し高純度のタ
ンタルブトキサイドを得た。
表−5 タンタルアルコキサイド中の不純物(PPM) 一6に得られた高純度タンタルの不純物分析値を示した
表−6 高純度金属タンタルの不純物分析値(PPM) さらに0.2M−タンタルブトキサイドのブタノール溶
液1 0 0 0 mlとIM一水ブタノール1000
mlを混合し、常温にて加水分解反応を行い生成白色沈
殿を遠心分離、水洗を繰り返した後、真空乾燥により粒
径分布0.2−0.5μmのタンタル酸化物の超微分を
得た。
また、0.2M−タンタルプトキサイドのプタノール溶
液1000mlに5、4グラムの活性炭を混合し、IM
一水のブタノール溶液を加え加水分解させ沈殿を遠心分
離、水洗、真空乾燥を行い活性炭を核にしたタンタル・
活性炭複合体を回収した。得られた複合粉体をプレスに
て10關φ*5lIm Hの円盤成形し、真空還元炉に
て1300℃にて還元が進行し高純度の金属タンタルを
得た。表[発明の効果] 本発明は、タンタルスクラップから高純度タンタル及び
タンタル誘導体が容易に回収でき、資源のリサイクル及
び付加価値の増大が可能となる。
l〉 同族元素であるニオブを含まない、ニオプフリー
の高純度タンタル及び誘導体が回収できる。
2)無水塩化物を経由することから ◆機能性材料の出発原料であるアルコキサイドを容易に
高純度で製造できる。
・超微分酸化物がアルカリ・アルカリ土類金属の汚染な
くして容易に製造できる。
これらの点から、新たな新機能性を開発することができ
、かつ、ニオブフリーからの機能性の解明に寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のタンタル及びタンタル誘導体の回収フ
ローチャートを示すものであり、第2図は本発明の一実
施例で用いる塩素化・精製装置の概念図を、第3図は本
発明の一実施例で用いる水素還元装置の概念図を示すも
のである。 l・・・塩素化塔、    2・・・食塩塔3・・・凝
縮器、     4・・・塩化物蒸発器5・・・還元回
収塔1段目、6・・・還元回収塔2段目7・・・未反応
塩化物回収トラップ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、タンタルスクラップを、 a)250℃以上に加熱して直接塩素ガスと反応させ無
    水塩化物を得る連続塩素化工程 b)a)工程で得られる塩化物の沸点差を利用し、タン
    タル以外の低沸点物及び高沸点物を蒸留精製により除去
    する工程 c)a)工程またはa)工程及びb)工程から得られる
    五塩化タンタルを水素還元しタンタル同族元素であるニ
    オブを分離除去して五塩化タンタルを回収する工程 d)c)工程から得られた五塩化タンタルをアルコール
    と反応させタンタルアルコキサイドを得る工程 からなることを特徴とする高純度タンタルアルコキサイ
    ドの回収法。 2、特許請求の範囲第1項で得られたタンタルアルコキ
    サイドを必要に応じこれに炭素を共存させ加水分解する
    ことを特徴とする高純度タンタル酸化物の回収法。 3、特許請求の範囲第2項で得られたタンタル酸化物ま
    たはタンタルアルコキサイドを炭素を共存下に加水分解
    して得たタンタル酸化物・炭素複合物を真空還元するこ
    とを特徴とする高純度タンタルの回収法。
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