JP2015506896A - 塩化鉄(iii)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつこれを該溶液から分離する方法 - Google Patents

塩化鉄(iii)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつこれを該溶液から分離する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015506896A
JP2015506896A JP2014546238A JP2014546238A JP2015506896A JP 2015506896 A JP2015506896 A JP 2015506896A JP 2014546238 A JP2014546238 A JP 2014546238A JP 2014546238 A JP2014546238 A JP 2014546238A JP 2015506896 A JP2015506896 A JP 2015506896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
chloride
hydrochloric acid
solution
hydrogen chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014546238A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6468841B2 (ja
Inventor
ワイセンバック,ヘルベルト
ボグル,ディエター
Original Assignee
エスエムエス ジーマーク プロセス テクノロジーズ ゲーエムベーハー
エスエムエス ジーマーク プロセス テクノロジーズ ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from ATA1838/2011A external-priority patent/AT512351A1/de
Application filed by エスエムエス ジーマーク プロセス テクノロジーズ ゲーエムベーハー, エスエムエス ジーマーク プロセス テクノロジーズ ゲーエムベーハー filed Critical エスエムエス ジーマーク プロセス テクノロジーズ ゲーエムベーハー
Publication of JP2015506896A publication Critical patent/JP2015506896A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6468841B2 publication Critical patent/JP6468841B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B9/00General methods of preparing halides
    • C01B9/02Chlorides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B7/00Halogens; Halogen acids
    • C01B7/01Chlorine; Hydrogen chloride
    • C01B7/03Preparation from chlorides
    • C01B7/035Preparation of hydrogen chloride from chlorides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B7/00Halogens; Halogen acids
    • C01B7/01Chlorine; Hydrogen chloride
    • C01B7/07Purification ; Separation
    • C01B7/0706Purification ; Separation of hydrogen chloride
    • C01B7/0731Purification ; Separation of hydrogen chloride by extraction
    • C01B7/0737Purification ; Separation of hydrogen chloride by extraction hydrogen chloride being extracted
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G49/00Compounds of iron
    • C01G49/02Oxides; Hydroxides
    • C01G49/06Ferric oxide [Fe2O3]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G49/00Compounds of iron
    • C01G49/10Halides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G53/00Compounds of nickel
    • C01G53/08Halides
    • C01G53/09Chlorides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B3/00Extraction of metal compounds from ores or concentrates by wet processes
    • C22B3/04Extraction of metal compounds from ores or concentrates by wet processes by leaching
    • C22B3/06Extraction of metal compounds from ores or concentrates by wet processes by leaching in inorganic acid solutions, e.g. with acids generated in situ; in inorganic salt solutions other than ammonium salt solutions
    • C22B3/10Hydrochloric acid, other halogenated acids or salts thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B3/00Extraction of metal compounds from ores or concentrates by wet processes
    • C22B3/20Treatment or purification of solutions, e.g. obtained by leaching
    • C22B3/44Treatment or purification of solutions, e.g. obtained by leaching by chemical processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
    • C23G1/00Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
    • C23G1/36Regeneration of waste pickling liquors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

塩化鉄(III)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつ該溶液から前記金属塩化物を分離する方法であって、鉄を酸化鉄、好ましくはヘマタイトとして該溶液から沈殿させ、濾過装置中で濾別してから、それによりさらに濃縮された非加水分解性金属塩化物を塩酸濾液の少なくとも一部から取り出すことを特徴とする方法を記載する。

Description

本発明は、塩化鉄(III)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつこれを該溶液から分離する方法に関する。
鉄含有塩酸溶液は、広範なプロセスで、とりわけ、製鉄業におけるピクリング(酸洗い)の時に生成され、ここではスケールは、塩酸を用いる化学的反応によって除去される。また、鉄含有塩酸溶液は、非鉄産業でも生成されるが、ここでは、広範な鉱石が塩酸に溶解されて、非鉄金属がその後の湿式冶金プロセスで得られる。鉄は実質上、常に鉱石中に存在するので、鉄含有塩酸溶液もまたここで生成される。塩化鉄(III)含有溶液からの金属塩化物の分離については、広範な背景および要求がある。
経済的な実現性という理由によって、塩化鉄が廃棄物として生成される製造プラントのオペレーターは、再生プロセスで塩酸を回収し、それによって閉じた塩化物回路を製造プラントの場所で生成することを目標とする。
産業プロセスでは、生成された鉄含有塩酸溶液は、通常は純粋型で存在するのではない。製鉄業でのピクリングプロセス由来の鉄含有塩酸溶液の場合、このような塩酸溶液には、鋼の中に存在する合金元素、例えば、Mn、Zn、Niなどが混入している。ここで、オペレーターの目的は、このような合金元素を、製造プラントと再生プロセスとの間で閉じた塩化物回路から取り出し、それによって混入物の蓄積を防ぐことである。湿式冶金プロセスでは、目的はわずかに異なる。ここでは、鉄含有塩酸溶液の中に低濃度で含まれる混入物は、抽出すべき価値のある物質である。
鉄含有塩酸溶液から塩化水素を回収するための従来の回収方法の場合、水熱分解法と湿式法(Hydrothermal法)とに区別される。
2つの公知の水熱分解法は、Ruthner法(噴霧ロースト法としても公知)、およびLurgi法(流動床法としても公知)である。基本的に、両方の方法とも同じ原理で機能し、それらは主にロースターの設計が異なる。生成される塩化鉄溶液は、燃料で焼かれる炉に直接注入され、塩化鉄溶液に存在する水が気化し、塩化鉄は、水と反応し、また塩化鉄(II)の場合には酸素とも反応して、ヘマタイトの形態の酸化鉄(ロースターから連続して排出される)、および塩化水素(燃焼に由来する蒸気およびバーンオフとともにリアクターから気体の形態で排出される)を形成する。噴霧ロースターの場合、塩化鉄溶液は、上部からリアクター中に微細に噴霧され、形成する酸化鉄粉末は下向きに落ちて取り出される。ロースターガスの出口温度は典型的には約400℃に設定される。
Lurgi法では、流動床炉を、ロースター炉として用いる。ここでは、このプロセスに必要な燃焼のバーンオフを、流動化媒体として用いる。生成された酸化鉄顆粒を、床材として用いる。塩化鉄溶液を、ランス(lance)によって流動床に加圧せずに塗布する。ここでは、酸化鉄顆粒を、塩化鉄溶液で湿して、塩化鉄溶液をローストして、酸化鉄を、ヘマタイトおよび塩酸の形態で生成する。850℃という高温により、新しく形成された酸化鉄の層を基材と焼結して、酸化鉄顆粒を成長させる。酸化鉄顆粒を、リアクターから連続して取り出して、それによって床の高さを一定に保つ。Ruthner法と同様に、形成された塩化水素を、蒸気および燃焼のバーンオフとともにリアクターから気体の形態で取り出す。
両方の方法とも、ロースターのガスを、最初にベンチュリエバポレーター中で冷却し、ここで塩化鉄溶液を冷却材として用いて、エバポレーションによって濃縮する。得られた濃縮された塩化鉄の溶液をこのロースター中に注入する。
塩化水素を、多段階のガススクラビング中で冷却されたロースターガスから洗い出す。ここで塩酸を生成して、次にこれを、もとの生成プロセスで用いてもよい。
水熱分解性の再生法の場合、加水分解は、水相では生じない。酸をリアクター中に注入して、水を気化して、鉄含有塩酸溶液中に含まれる金属塩化物を晶出させて、ローストする。これは、金属塩化物が、炉内雰囲気中で水と反応して金属酸化物を形成して、塩化水素を放出することを意味する。この方法の利点は、鉄含有塩酸溶液中に存在する混入物のほとんどが、これらの条件下でローストされ、従って、閉じた塩化物回路から排出されるということである。ローストできない元素、例えば、K、Ca及びNaでさえ、酸化物中の塩化物混入物として排出される。
昇華温度が低い金属塩化物、例えば、ZnClまたはFeClは、この方法に適切ではない。なぜならこれらの金属塩化物は、リアクターから蒸気として取り出されて、プラントの冷却領域で凝縮し、極めて微細な粒子を形成し、これが、排ガス送気管での堆積や目詰まりをもたらすからである。
特許文献1(亜鉛含有塩酸鉄ピクリング溶液を再生するための方法)は、塩化亜鉛の混入した鉄含有塩酸溶液(例えば、ガルバニックプロセスからのピクリング溶液)が、噴霧ロースター中の硫酸の添加によって処理される方法(ここでは、亜鉛が、硫酸亜鉛として、生成された酸化鉄中に存在する)を記載する。
塩化鉄溶液を処理するためのさらなる方法は、水熱再生によって構成され、ここではヘマタイトが塩化鉄(III)溶液から直接沈殿される。このことは、溶解された塩化鉄(III)が水と反応して、ヘマタイトおよび塩化水素を形成することを意味する。塩化水素は、この溶液から気化によって排出される。塩化水素は、反応平衡から連続して取り出されるので、加水分解反応は、塩化鉄(III)によって誘導される。
塩化鉄(III)の加水分解は、特許文献2に記載されており、PORIプロセスとして公知である。ここで、鋼鉄のピクリングに由来する塩化鉄(II)溶液は、第一の方法工程で濃縮され、次いで酸素によって酸化されて、塩化鉄(III)溶液が形成される。加水分解リアクター中の気化に必要なエネルギーは、燃焼のバーンオフによって得られる。エネルギーは塩化鉄(III)溶液と熱いバーンオフとの間の直接接触によってリアクター中に導入される。塩化水素を、ガス洗浄器中の排気ガスから洗い出して、塩酸溶液を回収する。
特許文献3は、水熱原理による塩化鉄溶液の再生のための方法を記載しており、ここでは、加水分解を、120℃〜150℃の温度で、かつ陰圧で行い、それによって塩化鉄(III)溶液の沸点を下げる。PORIプロセスとは対照的に、気化に必要なエネルギーを、熱交換器を介して間接的に加水分解リアクター中に導入する。しかし、試験によって、溶液から沈殿される酸化鉄は、所望の質を有さないことが示された。加水分解リアクター中の塩化鉄(III)溶液の沸点を下げるために陰圧を与えることによって、このような塩化鉄(III)溶液は、気液の平衡に起因して高い塩化鉄(III)濃度になり、従って、水の欠如により、望ましくないことに酸塩化鉄がヘマタイトの代わりに形成される。
特許文献4による方法では、加水分解リアクターを大気圧で作動して、エネルギーを熱交換器によって間接的に供給する。2つのさらなる方法工程が、加水分解の前に配置される。最初に、塩化鉄溶液が濃縮され、これに必要なエネルギーは、加水分解リアクターから蒸気の凝縮エネルギーによって得られる。内部の処理熱の巧みな使用によって、水熱再生のエネルギー消費は、水熱分解方法と比較して半分まで低下できる。
オーストリア特許第315603号明細書 米国特許第3682592号明細書 特開2006−137118号明細書 国際公開第2009/153321号
鉄含有塩酸溶液中に含まれる混入物、例えば、Mn、Zn、Ca、K、Mg、Naなどは、一般には水溶液中で加水分解されず、その結果、このような元素は、加水分解リアクター中で濃縮される。しかし、非加水分解性金属の濃度の漸増につれて、気液平衡も変化し、それによって、非加水分解性金属の濃度はある特定のポイントまでは許容される。
一般には、鋼鉄のピクリングから鉄含有塩酸溶液中に混入される合金元素は、経済的な価値がない。従って、このことは、当該合金元素を閉じた塩化物回路から排出して利用できる水熱分解性の再生方法と比較して、不利である。現在、非加水分解性金属の濃度を調節できるように、ある程度の加水分解溶液が連続して廃棄されている。ここでは、利用可能な塩化鉄(III)もまた廃棄され、それによって、塩化水素の回収の程度は下がる。加水分解リアクター中の鉄含有塩酸溶液中の非加水分解性金属の濃度の程度が大きいほど、廃棄されるべき鉄含有塩酸溶液の割合は低くなる。水熱分解性の再生方法と比較した塩化水素の回収の程度の低さにもかかわらず、水熱再生は、エネルギー効率のおかげで経済的である。
湿式冶金方法では、有用な物質として鉄含有塩酸溶液中に存在する金属塩化物を回収することが目的である、例えば:Li、Be、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Te、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po、Fr、Ra、Ac、Th、Pa、U、Np、およびPuなどである。ここで、水溶液中の塩化鉄(III)の加水分解により、溶解した鉄は、酸化鉄、好ましくはヘマタイトとして水溶液から沈殿可能であるが、非加水分解性金属は、この水溶液中に塩化物として溶解したままである。
本発明は、塩化鉄(III)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつ該溶液から前記金属塩化物を分離する方法であって、鉄を酸化鉄、好ましくはヘマタイトとして該溶液から沈殿させ、濾過装置中で濾別してから、それによりさらに濃縮された非加水分解性金属塩化物を塩酸濾液の少なくとも一部から取り出すことを特徴とする方法に関する。当該濃縮された鉄含有塩酸溶液中の非加水分解性金属塩化物の濃度は、多くとも30重量%、好ましくは多くとも20重量%であり、この溶液中の塩化鉄(III)の濃度は、30〜80重量%、好ましくは40重量%〜75重量%である。
本発明による方法は、連続的にまたはバッチで行われてもよい。本明細書において、以降では、単純にするために、連続法の配列について述べる。また、当業者は、この連続法を適切に改変してバッチで容易に行うこともできる。金属塩化物と混合した鉄含有塩酸溶液(ここでは溶解された鉄は、大部分は三価型で存在する)は、加水分解リアクター中に運ばれる。そこで、加水分解反応が生じ、ここでは、鉄含有塩酸溶液の中に存在する塩化鉄(III)が水と反応して、塩化水素および酸化鉄、好ましくは、ヘマタイトを形成する。このような加水分解反応は、平衡反応であり、反応の進行を維持するために、塩化水素は、溶液から連続的に排出されなければならない。気液平衡は、非加水分解性金属塩化物の存在によって変更され(実施例1および2を参照のこと)、従って加水分解リアクターにおける作動条件は、新しい観点から考慮すべきである。加水分解リアクターは、ここでは、150℃〜300℃の温度、好ましくは160℃〜200℃の温度で、−0.8バールから20バール、好ましくは−0.5〜10バールで作動される。加水分解蒸気における塩化水素濃度は、10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%である。
熱エネルギーを加えることによって、水および塩化水素を、操作の間に気化する。次いで、一部の溶液を加水分解リアクターから取り出し、この溶液から沈殿した酸化鉄、好ましくは、ヘマタイトを濾過装置中で濾別する。さらなる方法工程では、それによりさらに濃縮された非加水分解性金属塩化物を、鉄含有塩酸濾液の少なくとも一部から取り出す。ここで、当該さらなる方法工程の前に、鉄含有塩酸溶液を、水で冷却および/または希釈して、塩化鉄(III)の制御できない結晶化を妨ぐことができる。本発明による変形例では、沈殿した酸化鉄、好ましくはヘマタイトの濾過の前であっても、鉄含有塩酸溶液を水で冷却および/または希釈することができる。さらなる処理をされていない濾液の一部は、加水分解リアクター中に(またはこのプロセスにおける上流の別の方法工程へ)ポンピングして戻される。
本発明の好ましい実施形態によれば、濾別された鉄含有塩酸溶液から濃縮された非加水分解性金属塩化物を分離するために、個々の金属塩化物を、リアクターからの溶媒抽出によって選択的に回収する。残りの鉄含有塩酸溶液は、加水分解リアクター中に、またはこのプロセスにおける上流の別の方法工程にポンピングして戻される。ストリッピングプロ法では、金属塩化物は、次に、有機相から、例えば、水相へ逆抽出される。有機相は、回収されて、さらなる溶媒抽出に用いられる。
この方法の結果として、鉄含有塩酸溶液が廃棄されないので、水熱酸再生の場合における塩化水素の回収の程度を増大することが可能である。この方法のさらなる重要な利点は、鉄含有塩酸溶液中の非加水分解性金属塩化物の濃度が、潜在的に極めて低いということであり、本発明の結果として、鉄含有塩酸溶液中のこれら金属塩化物を濃縮し、それらを溶媒抽出によって回収することが初めて可能になる。
本発明による方法によれば、また、鉄含有塩酸溶液から抽出すべき各金属塩化物について、前記各金属塩化物にあわせた溶媒抽出方法が順次行われることが好ましい。
本発明のさらなる好ましい実施形態によれば、鉄含有塩酸濾液に含まれる塩化鉄(III)は溶媒抽出によって直接的に抽出され、次いで、得られた鉄を含まない溶液から、個々の非加水分解性金属塩化物が溶媒抽出によって選択的に回収される。
本発明のさらに別の実施形態では、濾過された鉄含有塩酸溶液から濃縮された非加水分解性金属塩化物を分離するために、個々の金属塩化物を、リアクターからイオン交換体によって選択的に回収する。
本発明による方法では、濃縮された非加水分解性金属塩化物を、好ましくは、鉄含有塩酸溶液中の遊離の塩化水素の濃度を増加させることによって、当該溶液から沈殿させる。水溶液中の塩化鉄(III)の溶解度は、遊離の漸増濃度の塩化水素にはほとんど影響されない一方、非加水分解性金属塩化物、例えば、NiまたはZnの溶解度は低下する。このようにして沈殿した金属塩化物は、濾過されて、必要に応じて、濃縮された塩酸で洗浄され、回収された濾液および洗浄液は、加水分解リアクター中に、または別の前の方法工程の中に戻されてもよい。
非加水分解性金属塩化物が、鉄含有塩酸溶液中の遊離の塩酸の濃度を増加させることによって結晶化される、本発明による方法の変形例によれば、当該溶液中の塩化鉄(III)の存在が特に有利であることが証明された。鉄含有塩酸溶液中の塩化鉄(III)の濃度が高いと、純粋な金属酸化物/水/塩化水素系と比較して、遊離の塩酸によって、非加水分解性金属塩化物の溶解度が低下する(実施例5を参照のこと)。
このことは、本発明による方法の当該変形例には、かなり低濃度の遊離の塩酸が必要であり、これによって一方では、この方法は、塩化水素の増加による金属塩化物の結晶化について初めて用いることができるということ、他方では、純粋な塩酸の処理は、減少されるか、そうでなければプロセス全体のエネルギー消費が減少されるということを意味する。
本発明による結晶化は、10〜200℃、好ましくは20〜150℃の温度で、−0.8〜30バール、好ましくは−0.5〜20バールの圧力で作動され、鉄含有塩酸溶液は、10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%の塩化鉄(III)を含む。当該溶液中の遊離の塩化水素の濃度は、多くとも50重量%、好ましくは多くとも40重量%まで増大される。
本発明による方法の変形例によれば、とりわけ、塩酸溶液からの結晶化プロセスによる非加水分解性金属塩化物の分離のためには、当該溶液と塩化鉄(III)とを混合して、それによって遊離の塩酸を増加させて結晶化を可能にすることが目的にかなう。さらに、鉄が二価型で存在する鉄含有塩酸溶液では、そのような二価の塩化鉄は、このプロセスで酸化によって三価の塩化鉄に変換され、それによって塩化鉄の酸化鉄、好ましくはヘマタイトへの加水分解が可能になる。
本発明による方法の本実施形態による重要なポイントは、金属塩化物の結晶化に必要な塩化水素である。この目的を達成するためには、加水分解から得られる再生物の一部が取り出され、少なくとも70%、好ましくは80重量%の濃度を有する純粋な塩化水素が、再生からの濃縮工程で得られ、結晶化に用いられる。水分平衡のバランスをとるために、濃縮工程で塩化水素から分離された水を、加水分解リアクターに戻す。従って、塩化物回路は、加水分解リアクターから濃縮工程を介して結晶化へのプロセス内で、および濾液の戻りを介した加水分解リアクターへのプロセス内で生成される。
濃縮工程、すなわち、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%の純度を有する調製された塩化水素の生成に関しては異なる方法がある。一つには、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%の純度の塩化水素は、比較的エネルギーの強い圧力変化調整を介して生成できる。さらなる可能性は、塩酸を高濃度に濃縮された硫酸と接触させることに依拠する。硫酸は極めて吸湿性であり、塩酸中に、または再生物中に含まれる水は、硫酸に結合され、一方で純粋な塩化水素は、気体の形態で取り出され得る。効率を増大するために、この方法は、向流原理により、多数の段階で行われ得る。希釈された硫酸は、精留カラムで再生できる。
塩化水素の直接圧力変化調整と比較した、塩化水素を生成するための最後に述べた方法の重要な利点は、硫酸の精留で共沸点を跳び超える必要はないということである。なぜなら共沸点は、硫酸の場合には96%であるからである。これは、装備の出費およびエネルギー消費の両方に関して利点をもたらす。しかし、CaClのような他の金属塩化物が用いられる、同調因子蒸留も、この時点において可能である。
濃縮のさらなる可能性は、膜蒸留によって得られ、膜蒸留は、純粋な塩酸を用いて直接、および硫酸または他の金属塩化物、例えば、同調因子として、CalClを用いる迂回路を介しての両方で用いられ得る。
この方法はさらに進行するので、エネルギー効率の増大のために改変できる。ここで、金属塩化物濾過に由来する塩酸溶液は、プレエバポレーターに運ばれて、ここでこの溶液に含まれる塩化水素の大部分が、エネルギー供給により排出され、再生物として回収される。次いで、濃縮された溶液は、このプロセス内の回路を完成するために、プレエバポレーターから加水分解リアクターにポンピングされる。プレエバポレーションに必要なエネルギーは、加水分解リアクターから放出される塩化水素含有蒸気の凝縮エネルギーによって利用可能になり得る。遊離の塩酸は、加水分解リアクターへの導入の前に、鉄含有塩酸溶液から排出されるという事実に起因して、加水分解リアクター中への塩化物の負荷は低減され、それによって、塩濃度および気液平衡を制御するための水の添加は、順次低減され得る。これと比較して、WO2009/153321の遊離の塩化水素は、上流の酸化反応によって加水分解リアクターの前に消費される。製造プラントで形成される、調製されるべき鉄含有塩酸溶液は、プレエバポレーター中、および直接加水分解リアクター中の両方に導入されてもよい。
続けて、本発明による方法の変形例をここで示す。本方法は精製された塩酸の生成のための費用を低減し、従って、エネルギーおよび経済的な実現性に関してさらに好ましい。本発明による方法の当該変形例は、加水分解リアクター由来の塩化水素含有蒸気中の塩化水素の濃度が超共沸領域であることを前提とする。
超共沸塩化水素濃度を有する、加水分解リアクター由来の塩化水素含有蒸気は、濃縮プロセスにおいて、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%の塩化水素濃度を有する塩化水素画分、および、少なくとも10%、好ましくは少なくとも15重量%の塩化水素を含むさらなる画分(これは、完全な塩化物回路を得るために、再生された酸として生成プロセスに直接戻される)という2つの画分に分けられる。塩化水素を濃縮するために既に言及された方法とは別に、また超共沸精留カラムを直接用いてもよい。ここで、少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%の濃度を有する高度に濃縮された塩化水素が、ヘッド生成物として得られる。塩酸はボトム生成物として沈殿され、その濃度は、作動圧では少なくとも共沸濃度に相当する。共沸カラムは、多くとも50バール、好ましくは30バールまでの範囲の作動圧で作動される。
加水分解リアクター由来の塩化水素含有蒸気は、一方で濃縮されて液体の形態で運ばれるか、または他方では、蒸気の形態で直接濃縮物中に運搬される。本発明の方法による当該変形例は、特に、エネルギーに関して好ましい。なぜなら、塩酸の濃縮は、共沸点より上では行われないからである。
超共沸領域では、塩化水素濃度の増大した塩化水素含有蒸気の凝縮温度は、急速に低下する。大気圧では、共沸混合物(これはほぼ20重量%の塩化水素である)の沸点は108℃であり、純粋な塩化水素の凝縮温度は−70℃である。超共沸混合物を含む塩化水素含有蒸気の凝縮を考えれば、従って、塩化水素含有蒸気を完全に凝縮させるためには、比較的低温の冷却材が必要である。35重量%の塩化水素濃度を有する塩化水素含有蒸気の完全な凝縮のためには、71℃という凝縮温度が必要である。プレエバポレーターの操作のプロセス内で、放出された凝縮エネルギーが用いられる場合、この温度値は既に低すぎる場合がある。なぜならこのようなプレエバポレーターからの蒸気の凝縮エネルギーはまた、冷却水によって引き続き除去されなければならないからである。ここで、さらに低い温度値を、このプロセス内で考慮すべきである。利用可能な冷却材の温度値が加水分解リアクターからの塩化水素含有蒸気の完全な凝縮には低すぎるという場合には、従って、加水分解リアクターから蒸気へさらに水を、好ましくはこのプロセスからの水をさらに注入し、それによって再生された酸の希釈を妨げ、加水分解リアクターからの塩化水素含有蒸気の濃度を共沸点の方向にシフトさせる必要がある。このような蒸気中の塩化水素の濃度を、例えば、35%〜27%に減らすことによって、完全な凝縮の温度範囲は71〜107℃から100〜108℃に上昇する。このプロセスでは、加水分解リアクターからの塩化水素含有蒸気中の塩化水素の濃度は、その場では測定されないので、蒸気中の塩化水素の濃度を減らすために水注入の自動制御の必要性はない。しかし、超共沸精留カラムを用いて、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%の純度の塩化水素を生成させる、本発明による方法の前記変形例を実施する場合、超共沸塩化水素濃度は、加水分解リアクターからの塩化水素含有蒸気の希釈にかかわらず存在することが不可欠である。
従って、本発明による方法の前記変形例によれば、純粋な塩化水素の生成のためには、超共沸の塩酸を生成することが都合がよい。なぜなら加水分解リアクターからの塩化水素含有蒸気の凝縮は、2段階で行われ、それによってプロセス制御は、かなり簡単になるからである。第一のの凝縮段階では、加水分解リアクターからの超共沸蒸気は、低凝縮濃度で部分的に凝縮され、このような塩化水素濃縮物に運ばれる。第一の凝縮工程で凝縮しない加水分解リアクターからの塩化水素含有蒸気は、さらなる凝縮工程で凝縮される。この目的のために、水がさらに、加水分解蒸気へ注入される。塩化水素の濃度は、ここでは、共沸点の方向にシフトされ、それによって、塩化水素含有蒸気の凝縮温度は、高くなる。このプロセス内の水は好ましくは、このプロセスの水分平衡(再生された酸を希釈する)に影響しないように用いられる。
湿式精錬の分野では、塩酸で鉱石を分解することによって、金属を鉱石から分離する。種々の鉱石の組成は、沈着物によって異なり、一般には、希土類のような物質の濃度値はppm範囲である場合が多いが、主な構成要素は鉄である。他の非加水分解性金属塩化物、例えば、CaCl、MgCl、NaCl、KCl等も含まれ、濃度は数重量%の範囲内である。
さらに、Harrisらは、「The Jaguar Nickel Inc. Sechol Laterite Project Atmospheric Chloride Leach Process」、International Laterite Nickel Symposium;2004において、金属塩化物塩、例えば、塩化マグネシウムを高濃度で添加し、それによって浸出過程の間の遊離の塩酸の活性を増大させる鉱石浸出方法を記載している。ここでも、価値のある物質(この場合はニッケルである)は、別の非加水分解性金属塩化物、すなわち、塩化マグネシウムによって濃縮中で重ねあわされる。
溶液中の有用物質の濃度が他の非加水分解性金属塩化物と比べて低い鉄含有塩酸溶液からの有用物質の回収のためには、従って、三価の鉄の加水分解、および溶液中の遊離の塩化水素の濃度を多段階で増加させることによる、本発明による選択的な結晶化により、非加水分解性金属塩化物の濃縮を行う必要がある。
鉄含有塩酸溶液は、加水分解リアクター中に運ばれ、ここで、酸化鉄、好ましくはヘマタイト、および塩化水素が、三価の鉄の加水分解によって形成される。非加水分解性金属塩化物は、このプロセスの間に濃縮される。濃縮された鉄含有塩酸溶液の中の非加水分解性金属塩化物の濃度は、多くとも30重量%、好ましくは多くとも20重量%であるが、当該溶液中の塩化鉄(III)の濃度は、30〜80重量%、好ましくは40重量%〜75重量%である。加水分解リアクターは、ここでは、150℃〜300℃の温度、好ましくは160℃〜200℃の温度で、かつ−0.8バール〜20バール、好ましくは−0.5〜10バールの圧力で作動される。加水分解蒸気中の塩化水素濃度は、10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%である。
濃縮された鉄含有塩酸溶液の一部を加水分解リアクターから取り出して、酸化鉄、好ましくはヘマタイトとして沈殿された鉄を濾別する。さらなる方法工程、濾過および/または結晶化の前に濃縮された鉄含有塩酸溶液を冷却し、ならびに適用可能な場合には当該溶液を希釈して、塩化鉄(III)の制御できない結晶化を妨げることが可能である。濾別された鉄含有塩酸溶液は、完全にまたは部分的に結晶化に進められる。当該鉄含有塩酸溶液の残渣を、加水分解リアクター中に、または上流の工程段階に、例えば、プレエバポレーターに戻す。鉄含有塩酸溶液中の遊離の塩化水素の濃度を増加させることによって、結晶化リアクター中の当該溶液から非加水分解性金属塩化物を選択的に結晶化し、鉄から分離する。結晶化は、10〜200℃、好ましくは20〜150℃の温度で、かつ−0.8〜30バール、好ましくは−0.5〜20バールの圧力で行う。鉄含有塩酸溶液は、10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%の塩化鉄(III)を含む。当該溶液中の遊離の塩化水素の濃度は、多くとも50重量%、好ましくは多くとも40重量%まで増大される。
非加水分解性金属塩化物の溶解度は、濃度の増大とともに一貫して低下する。第一の結晶化工程における遊離の塩化水素の濃度は、好ましくは、複数の有用物質の濃縮物を含む非加水分解性金属塩化物が、好ましくは当該結晶化工程において沈殿するように、選択され得るが、溶液中の遊離の塩化水素で得られる濃度では、当該有用物質の溶解度の限界値には達しない。
結晶化された非加水分解性金属塩化物の濾過後、非加水分解性金属塩化物の枯渇した鉄含有塩酸溶液は、第二の加水分解リアクターに運ばれ、ここで非加水分解性金属塩化物がさらに濃縮される。加水分解リアクター中の塩濃度、従って、気液平衡は、水の添加によって制御され、ここでは、このプロセス内からの水が、水分平衡に関する理由で好ましい。鉄含有塩酸溶液の一部は、再度、第二の加水分解リアクターから取り出され、酸化鉄、好ましくはヘマタイトが濾別され、遊離の塩化水素の濃度を増加させることにより、第二の結晶化工程において、非加水分解性金属塩化物が結晶化され、濾別される。
事実、もとの鉄含有塩酸溶液中に含まれるさらに高濃縮された金属塩化物は、最初の結晶化工程では完全に結晶化できず、従って、第二のプロセス段階に達する。非加水分解性金属塩化物と有用物質の濃度の相違がかなりある場合、例えば、CaClが1〜5%で、希土類の塩化物が1〜1000ppmの範囲である場合、二段階の方法は、第二の加水分解工程で当該有用物質、例えば希土類金属を濃縮するのに十分ではない場合があるが、、第二の結晶化工程で遊離の塩化水素濃度を増加させることによって、当該有用物質をできるだけ多く結晶化し得る。この場合、加水分解および結晶化は、何回も繰り返される。最終の結晶化工程の後に、濾別された鉄含有塩酸溶液は、上流の工程段階のうちの1つに戻される。
本発明は、ここで添付の図面を参照して詳細に説明されるが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明による方法であって、鉄含有塩酸溶液中に含まれる非加水分解性金属塩化物が鉄含有塩酸溶液中で濃縮され、次にさらなる方法工程において、当該鉄含有塩酸溶液からの溶媒抽出によって直接および選択的に得られる方法を例示する。
鉄含有塩酸溶液は、供給ライン(1)を介して、加水分解リアクター1にポンピングされ、ここで、加水分解反応が生じる。ここでは、溶液中の塩化鉄(III)が水と反応して、塩酸および酸化鉄、好ましくはヘマタイトを形成し、これが、溶液から沈殿する。従って、鉄含有塩酸溶液中の非加水分解性金属塩化物が濃縮される。溶液の一部は加水分解リアクター1から取り出され、循環ライン(4)を介して、例えば、蒸気または熱伝達オイルで作動される外部熱交換器4の中にポンピングされる。この溶液は、この熱交換器4の中で過熱され、水および塩化水素の気化によって加水分解リアクター1の中で除圧される。この加水分解蒸気は、加水分解リアクター1から排出ライン(2)を介して取り出され、凝縮器5の中で凝縮される。生成された再生物は、ドレイン(3)を介してこのプロセスから取り出され、次に、製造プラントで用いられて、これによって塩化物回路が完了する。
溶媒抽出による、鉄含有塩酸溶液からの非加水分解性金属塩化物の実際の分離の前に、加水分解リアクター1から取り出された鉄含有塩酸溶液は、供給ライン(5)を介して、濾過装置2に送られる。鉄含有塩酸溶液から沈殿した酸化鉄、好ましくは、ヘマタイトを濾別して、ドレイン(6)を介してこのプロセスから排出する。ここで得られた鉄含有塩酸濾液は、少なくとも一部は、供給ライン(8)を介して溶媒抽出用の装置3にポンピングされる。残りの濾液を、戻りライン(7)を介して、加水分解リアクター1にポンピングして戻す。
鉄含有塩酸溶液を、当該溶液と不混和性である1つ以上の有機相と直接接触させる。非加水分解性金属塩化物は、鉄含有塩酸濾液から有機相中へ選択的に抽出される。次に、非加水分解性金属塩化物が除かれた鉄含有塩酸溶液を、戻りライン(9)を介して装置3から加水分解リアクター1にポンピングして戻す。抽出された金属塩化物を含み生成された有機溶液は、供給ライン10を介して、有機相のストリッピングをするために装置6にポンピングされる。有機相をストリッピングするための水は、供給ライン(12)を介して装置6中にポンピングされる。抽出された金属塩化物は、有機相から水相に抽出され、金属塩化物を含んだ水相は、ドレインライン(13)を介して金属の生成のために進められる。非加水分解性金属塩化物が除かれた有機相は、装置6から戻りライン(11)を介して、溶媒抽出用の装置3に戻される。
本発明による方法のさらなる実施形態は、図2に図示され、ここでは鉄含有塩酸溶液に含まれる非加水分解性金属塩化物は濃縮され、次に、さらなる方法工程において、溶媒抽出により、当該鉄含有塩酸溶液から鉄が直接かつ選択的に得られる。同じ参照番号を有し、ここに明示されていないラインおよび装置は、図1の説明において説明されている。
原則的に、この方法は、図1に関して上記される方法と同様であり、ここでは、溶媒抽出用の装置3において、溶液に含まれる鉄の残りもまた、水相から有機相へ抽出される。水相中に残っている金属塩化物は、ドレイン(13)を介してさらなる処理工程に供給される。鉄を含んだ有機相は、供給ライン(10)を介して、有機相のストリッピング用の装置6にポンピングされて、供給ライン(12)を介して装置6に供給された水と接触させられる。有機相中に含まれる鉄は水相中に抽出され、戻りライン(9)を介して加水分解リアクター1の中にポンピングされる。
本発明による方法のさらなる実施形態は図3に図示され、ここでは鉄含有塩酸溶液中に含まれる非加水分解性金属塩化物が鉄含有塩酸溶液中で濃縮され、次いで、さらなる方法工程において、濃縮された鉄含有塩酸溶液中の塩酸の濃度を増加させることによって、当該非加水分解性金属塩化物が金属塩化物塩として沈殿される。同じ参照番号を有し、ここに明示されていないラインおよび装置は、図1の説明において説明されている。
調製されるべき鉄含有塩酸溶液に含まれる金属塩化物は、先に記載された2つの変形例における加水分解リアクター1中で濃縮される。濾過装置2中での酸化鉄、好ましくはヘマタイトの濾過後、鉄含有塩酸濾液は、供給ライン(18)を介して、結晶化リアクター7中にポンピングされる。装置9からの調製された塩化水素は、塩化水素の濃縮のために、供給ライン(14)を介して結晶化リアクター7に導入され、ここで、非加水分解性金属塩化物の低い溶解度により、これらは、溶液から金属塩化物塩として沈殿する。沈殿した金属塩化物塩を含む鉄含有塩酸溶液は、供給ライン(17)を介して、金属塩化物塩の濾過用の装置8の中にポンピングされる。濾液は、戻りライン(9)を介して、加水分解リアクター中にポンピングされ、この金属塩化物塩は、ドレイン(13)を介して取り出される。
結晶化に必要な塩化水素を生成するために、凝縮器5で生成された再生物の一部を、供給ライン(15)を介して、塩化水素の濃縮用の装置9にポンピングする。水分平衡のバランスをとるために、塩化水素の濃縮の結果得られた水は、戻りライン(16)を介して加水分解リアクター(1)に戻される。
本発明のさらなる実施形態は図4で図示される。非加水分解性金属塩化物と混合された鉄含有塩酸溶液は、供給ライン(20)を介して、プレエバポレーター10中に運ばれる。さらに、戻りラインは、鉄含有塩酸溶液(9)をプレエバポレーター10中に組み込むが、ある可能な実施形態では、当該溶液を加水分解リアクター1へ組み込むこともできる。鉄含有塩酸溶液は、プレエバポレーター10において濃縮される。これに必要なエネルギーは、加水分解リアクター1からの塩化水素含有蒸気の凝縮によって提供される。ある可能な実施形態として、プレエバポレーターの循環ライン(19)は、凝縮器5を介してガイドされる。従って、プレエバポレーター10における鉄含有塩酸溶液は、凝縮器5中で凝縮された加水分解リアクター1からの塩化水素含有蒸気の冷却材である。
プレエバポレーター10からの蒸気は、排出ライン(21)を介して取り出され、プレエバポレーター用の凝縮器11中に凝縮される。結果として生成される蒸留物は、水の戻り(16)を介してこのプロセス内で収集され分配される。水は、一方では、鉄含有塩酸溶液の濃度の制御のために加水分解リアクター1に必要とされる。他方では、水は、濾過後、鉄含有塩酸溶液を冷却する際の塩化鉄(III)の制御できない結晶化を回避するために、加水分解リアクター1から取り出された鉄含有塩酸溶液を希釈するのに必要である。ドレイン(3)を介して、このプロセスから、過剰の水を塩化水素の生成用の装置9で生成された塩酸と一緒に放出する。
本発明によるこの改変法は、この時点で閉じた水分平衡を有することに注目されるべきである。これに関して、可能な場合、このプロセスへ水が外部から導入されることを妨げることが重要である。平衡限界を考慮すると、水および塩化物は供給ライン(20)を介して排他的にこのプロセスに導入されることが明らかであるが、一方で、ドレイン(13)を介するこのプロセスからの非加水分解性の金属塩化物の除去による塩化物損失とは別に、塩化物および水は、ドレイン(3)を介して再生物としてこのプロセスから排出される。したがって、この生成プロセスでもともと用いられていた再生物中の塩化水素濃度に帰着する。追加的にかつ外部からこのプロセスに導入される水は、必然的に再生物の希釈をもたらす。
濃縮された鉄含有塩酸溶液は、供給ライン(1)を介して、プレエバポレーター10から加水分解リアクター1へ移される。加水分解リアクター1の中で加水分解が生じ、塩化鉄(III)は、溶液中で水と直接的に反応して、酸化鉄、好ましくはヘマタイトが溶液から沈殿するように形成され、また、塩化水素が形成される。水および塩化水素は、排出ライン(2)を介して加水分解リアクター1からの気化によって取り出される。エネルギーは、加水分解リアクター中の循環ライン(4)中に熱交換器4を組み込むことによって外から提供される。この熱交換器4は、蒸気もしくは熱伝達オイルまたは他のエネルギー伝達媒体で作動され得る。
同時に、非加水分解性金属塩化物は溶液中に残るため、加水分解リアクター1中で濃縮され、その一方で、鉄は、その溶液から酸化鉄、好ましくはヘマタイトとして沈殿し、水および塩化水素は、この溶液から排出される。
加水分解リアクター1中の鉄含有塩酸溶液の金属塩化物の濃度を制御するために、プレエバポレーターからの凝縮蒸気の一部は、戻り(16)を介して加水分解リアクター1に導入される。
加水分解リアクター1中の気液平衡は、このプロセスの設計のために重要なことである。加水分解リアクター1中の鉄含有塩酸溶液中の塩化鉄(III)の濃度以外に、気液平衡に影響する重要な変数としては、また、非加水分解性金属塩化物の濃度が挙げられる。
超共沸状態の塩化水素濃縮物を含む塩化水素含有蒸気は、凝縮器5中で凝縮される。放出された凝縮熱を用いて、プレエバポレーター1を加熱する。本例では、プレエバポレーター10中の鉄含有塩酸溶液の利用可能な冷却材の温度値は、加水分解リアクター1から塩化水素含有蒸気の完全な凝縮を保証するのに十分低い。加水分解リアクター1からの完全に凝縮した塩化水素含有蒸気は、次に、供給ライン(15)を介して、塩化水素の生成用の装置9の中に運ばれる。塩化水素の生成用の装置9は、加水分解リアクター1からの塩化水素含有蒸気中の塩化水素の濃度が超共沸である場合、超共沸カラムとして形成され得る。少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%という濃度に濃縮された塩化水素は、供給ライン(14)を介して、ヘッド生成物として結晶化リアクター7中に運ばれる。超共沸カラムのボトム生成物中の塩化水素の濃縮物は、超共沸精留カラムの作動圧で少なくとも共沸組成を有する。超共沸精留によって共沸点を跳び越すことはできない。当該ボトム生成物は、プレエバポレーター10からの凝縮蒸気の残りとともに、ドレイン(3)を介して再生物としてこのプロセスから排出される。鉄含有塩酸溶液の一部は、供給ライン(5)を介して加水分解リアクター1から濾過装置2にポンピングされる。加水分解リアクター1の中で形成される、酸化鉄、好ましくはヘマタイトは、鉄含有塩酸溶液から濾別され、回収されて、ドレイン(6)を介してこのプロセスから取り出される。濾液の少なくとも一部は、供給ライン(18)を介して、濾過装置2から結晶化リアクター7へポンピングされる。濾液の残りは、濾液の戻り(7)を介して、加水分解リアクター1にポンピングされる。濾液が冷却される際の塩化鉄(III)の制御できない結晶化を防ぐために、濾液を水で希釈する。ここで、本例では、プレエバポレーターからの凝縮された蒸気は、結晶化リアクター7の前に、戻り(16)を介して濾液と混合される。このような戻り(16)はまた、加水分解リアクターからの鉄含有塩酸溶液の除去直後に、またはその間の任意のポイントに組み込まれてもよい。
結晶化リアクター7では、非加水分解性金属塩化物は、鉄含有溶液中の遊離の塩化水素の濃度を増加させることによって、溶液から結晶化される。調製された塩化水素は、塩化水素の生成用の装置から、塩化水素の供給ライン(14)を介して、結晶化リアクター7中へ導入される。沈殿した非加水分解性金属塩化物を含んだ鉄含有塩酸溶液は、金属塩化物の濾過用の装置8中へ供給ライン(17)を介してポンピングされる。固体の金属塩化物は、金属塩化物の濾過用の装置8で濾別されて、ドレイン(13)を介してこのプロセスから排出され、さらなる工程段階に供される。濾液は、戻りライン(9)を介してプレエバポレーターにポンピングして戻される。
[実施例1]
実施例1では、大気圧下の濃縮された塩化鉄(III)溶液中における、非加水分解性の要素としての塩化マンガンの気液平衡を決定するための試験を決定する。還流冷却器は、外部加熱されたガラスリアクター上に導入される。試験すべき溶液は、リアクターに入れられ、沸騰させられる。温度は連続して記録される。一旦、平衡に達してから、ガラスリアクター中および蒸留物中の濃縮された塩化鉄(III)溶液の組成を分析する。沸点はまた、サンプル取り出しの時点でも記録する。
試験マトリックスを選択した。ここで金属塩(塩化マンガンおよび塩化鉄(III))の総濃度は76重量%である。塩化鉄(III)の濃度は、溶液中の塩化マンガン濃度の増大とともに明確に低下する。
塩化マンガン濃度の増大とともに、蒸気相の塩化水素の濃度は低下し、沸点も同様に低下する。
Figure 2015506896
本結果により、気液平衡は、非加水分解性金属塩化物の存在によって大きく影響されることが示される。
[実施例2]
さらなる試験において、塩化鉄(III)溶液中のニッケルの蒸気圧を決定した。この試験は、75重量%の総塩濃度に基づいて行った。
Figure 2015506896
塩化マンガンの気液試験と対照的に、塩化ニッケルの沸点は、濃度増大とともに上昇するが、蒸気相の塩化水素の濃度は低下する。
[実施例3]
総塩濃度を増大することによって、蒸気相中の沸点および塩化水素濃度が増大される。72.8重量%の塩化鉄(III)および4.6重量%のニッケル濃度を有する濃縮された塩化鉄(III)水溶液は、184℃の沸点を有する。蒸気中の塩化水素の濃度は、27.6重量%である。
[実施例4]
半連続加水分解を実施例4で行った。純粋な塩化鉄(III)合成溶液(75重量%)を、加熱されたガラスリアクターに入れる。蒸気は、蒸留器ブリッジを介して運ばれて、凝縮される。凝縮物は収集される。加水分解リアクター中の溶液は、沸騰される。一旦、沸点に達すれば、供給物を加水分解リアクター中に導入する。供給溶液の組成は、30重量%の塩化鉄(III)と2重量%の塩化ニッケルである。供給率を制御して、ガラスリアクター中の沸点を、170℃で一定に保持する。試験は3時間を超えて行われ、鉄含有塩酸加水分解溶液中の塩化ニッケルの濃度は、この試験の終わりにおいて1.1重量%である。全体的にみれば、約200gの酸化鉄が生成された。酸化鉄中のニッケル濃度は、GDMS(グロー放電質量分析)によって決定され、200ppmであった。この試験によって、ニッケルは加水分解せず、従って、加水分解リアクター中で濃縮され得ることが示される。
[実施例5]
鉄含有塩酸溶液からの塩化ニッケルの沈殿のための結晶化試験を、実施例5で行った。塩化鉄(III)および塩化ニッケルの合成溶液を、結晶化リアクター中に入れた。試験の開始時点において、この溶液は、47重量%の塩化鉄(III)および11重量%の塩化ニッケルを含む。純粋な塩化水素をリアクター中に注入し、鉄含有塩酸溶液中に溶解する。試験は、60℃で行った。温度は、サーモスタットによって外部で制御した。
Figure 2015506896
塩化ニッケルおよび塩化鉄の濃度が、遊離の塩化水素濃度の増大につれてどのように進展するかが表に示される。開始時点で、溶液中の塩化ニッケルの濃度および塩化鉄(III)の濃度は、両方とも低下する。溶液中に塩化水素を溶解することによって、両方の金属塩化物が「希釈」される。5重量%の遊離の塩化水素濃度から、塩化ニッケルの溶解度限界が達成され、これは結晶化する。塩化ニッケルの結晶化による鉄含有塩酸溶液の質量喪失は、塩化水素の溶解による質量獲得によって補償されないので、塩化鉄(III)濃度は、この時点からやがて再び低下する。塩化ニッケルがこの溶液からほぼ完全に沈殿されると、塩化鉄(III)濃度は、遊離の塩化水素濃度の増大によって再度低下する。
一旦試験が完了すれば、その溶液を濾過する。濾過ケークを水に溶解し、ICP−OESによって分析した。濾過ケークは、分析のために洗浄されなかったことを考慮すべきである。濾過ケークは、37%のNi、5.7%のFe、および45%のClを含む。残りは結晶水である。
この試験によって、塩化鉄(III)溶液から非加水分解性金属塩化物を選択的に結晶化することができることが示された。
比較のために、80℃でのNiCl−HCI−HO系における塩化ニッケルの溶解を、以下の表に示す(無機および有機金属化合物に対する溶解度;SeidellおよびLinke;1965)。
Figure 2015506896
NiCl−HCl−HO系における26.2重量%の塩化水素濃度を考慮すれば、塩化ニッケルの溶解度は8.63重量%である。このことは塩化ニッケルの溶解度限界が、塩化鉄(III)の存在によって低下されることを意味する。比較のために、39.2重量%の塩化鉄(III)及び20.4重量%の遊離の塩化水素の場合、塩化ニッケルの溶解度は、0.3重量%である。
[実施例6]
2つの非加水分解性金属塩化物である塩化ニッケルおよび塩化コバルトを含む塩化鉄(III)溶液を用いてさらなる結晶化試験を行った。
Figure 2015506896
この結果、塩化水素の結晶化による塩化鉄(III)溶液からの非加水分解性金属塩化物の分離はまた、2つの非加水分解性金属塩化物でも機能することが示される。試験終了時における未洗浄の濾過ケークは、9.2%のFe、8.5%のCo、15.2%のNiおよび45%のClを含む。残りは、包埋された結晶水である。
[実施例7]
塩化セリウム(III)でのさらなる結晶化試験を行った。
Figure 2015506896
試験が一旦完了した際に得られた、未洗浄の濾過ケークは、3.5重量%のFe、34.2重量%のCe、および32重量%のClを含む。残りは、結晶水である。
この試験によって、希土類金属セリウムの塩化物は、鉄含有塩酸溶液から、塩化水素による選択的結晶化によって分離され得ることが示される。
[実施例8]
実施例8では、本発明による方法の変形例のバランスが示され、図4に図示される。ここでは非加水分解金属塩化物、具体的には塩化ニッケルと混合された鉄含有塩酸溶液が処理される。鉄含有塩酸溶液中に含まれる塩化ニッケルは、最初に、加水分解リアクター中で濃縮され、当該塩化ニッケルは、さらなる方法工程において結晶化リアクター中の鉄含有塩酸溶液中の遊離の塩化水素の濃度を増加させることによって結晶化され、鉄から分離される。
このプロセスでは、プレエバポレーターの供給ライン(20)によってプレエバポレーター1へ運ばれる、1000kgの鉄含有塩酸溶液を、1時間で処理する。当該鉄含有塩酸溶液は、25重量%の塩化鉄(III)および1重量%の塩化ニッケルから構成される。プレエバポレーター10では、鉄含有塩酸溶液は、気化によって濃縮される。これに必要なエネルギー、すなわち、500kWは、加水分解リアクター1からの塩化水素含有蒸気の凝縮によって提供される。エバポレーションは、陰圧で行われ、それによって、プレエバポレーター10中で約60℃まで沸点を下げる。金属塩化物の濾過用の装置8からの鉄含有塩酸溶液の戻り(9)をまた、プレエバポレーター1に組み込む。このプロセスの質量流量の戻りは、450kg/hであり、44重量%の塩化鉄(III)、0.5重量%の塩化ニッケルおよび15重量%の塩化水素から構成される。
約6重量%の塩化水素を含む775kg/hの蒸気を、プレエバポレーターのための排出ライン(21)を介してプレエバポレーター10から取り出し、プレエバポレーター用の凝縮器11中で凝縮する。放出された凝縮エネルギー(すなわち510kW)は、冷却水によって取り出される。凝縮された蒸気は、このプロセス内に水の戻り(16)を介して、塩濃縮物の調節のため加水分解リアクター1中に(515kg/h)および希釈のために結晶化リアクター7中に(125kg/h)ポンピングされる。残りの水(135kg/h)は、再生物のための分岐ライン(16)に組み込まれ、塩化水素の生成の用の装置9から取り出された塩酸と混合される。
この時点では、この方法は、閉じた水分平衡を有することが注目されるべきである。外部の水の導入は必然的に、再生物の希釈を自動的にもたらす。金属塩化物として組み込まれる水および塩化物は、プレエバポレーター11の供給ラインを介して鉄含有塩酸溶液として排他的にこのプロセスに導入される。金属塩化物のドレイン(13)を介したこのプロセスからの塩化ニッケルの取り出しによる塩化物の喪失とは別に、塩化物および水は、再生物のためのドレイン(3)を介して塩酸の形態でこのプロセスからの再生物として放出される。従って、この生成プロセスで用いられる再生物中の塩化水素の濃度は、自動的に与えられる。
約675kg/hの濃縮された鉄含有塩酸溶液を、加水分解リアクターへの供給ライン(1)を介して、プレエバポレーター10から加水分解リアクター1へポンピングする。当該濃縮された鉄含有塩酸溶液は、約66重量%の塩化鉄(III)および1.9重量%の塩化ニッケルおよび3重量%の遊離の塩化水素を含む。
加水分解は、加水分解リアクター1において生じ、この間に塩化鉄(III)が水と反応して、酸化鉄、好ましくは、ヘマタイト、および塩化水素を形成する。加水分解反応によって形成される、塩化水素および水は、イオン含有塩酸溶液からの気化によって排出される。これに必要な熱エネルギーは、590kWである。塩化ニッケルは、加水分解リアクター1中では加水分解せず、ただし同時に、鉄は、加水分解によって、酸化鉄、好ましくは、ヘマタイトとして、鉄含有塩酸溶液から沈殿し、水および塩化水素は気化されるので、塩化ニッケルは、加水分解リアクター1の中で濃縮される。加水分解リアクター1の中の、この鉄含有塩酸溶液は、73重量%の塩化鉄(III)および4.6重量%の塩化ニッケルを含む。塩化水素含有蒸気の組成は、加水分解リアクター1中の鉄含有塩酸溶液上の気液平衡に依存する。塩化鉄(III)の濃度以外に、重要な影響を持つ変数としてはまた、非加水分解性金属塩化物の濃度が挙げられる。上述のイオン含有塩酸溶液上の蒸気中の塩化水素の平衡濃度は、沸点183℃で27.6重量%である。従って、加水分解リアクター1中の塩濃度を一定に維持できるようにするためには、加水分解リアクター1への水の戻り(16)を介して515kg/hの水をさらにポンピングすることが必要である。
790kg/hの塩化水素含有蒸気は、加水分解リアクターの放出ライン(2)を介して、加水分解リアクター1から熱交換器5に運ばれ、そこで蒸気は完全に凝縮される。放出された凝縮エネルギー、すなわち、500kWは、プレエバポレーター10を加熱するために用いられる。27.6重量%の塩化水素濃度を有する加水分解リアクター1からの塩化水素含有蒸気の完全な凝縮のために、107.6℃〜101℃の温度範囲で凝縮が行われる。プレエバポレーター10における沸点は、熱交換器5における熱伝達を保証するために、陰圧を加えることによって60℃まで低下される。
熱交換器5の後に、完全に凝縮した塩化水素含有蒸気を、塩化水素濃縮のための装置への再生物の供給ライン(15)を介して、加水分解リアクター1から塩化水素の生成用の装置9へポンピングする。本実施例では、塩化水素の生成用の装置9は、超共沸精留カラムとして形成される。ヘッド生成物として、95重量%の純度を有する70kg/hの塩化水素を生成して、塩化水素の供給ライン(14)を介して結晶化リアクター7へ運ぶ。ボトム生成物として、21重量%の塩化水素濃度を有する720kg/hの塩酸が生成される。このような濃縮された塩酸を、このプロセスでは必要ないプレエバポレーター10からの凝縮蒸気(135kg/hr)と混合して、再生物用のドレイン(3)を介して、再生された酸としてこのプロセスから排出する。このプロセスは、19重量%の濃度を有する860kg/hの塩酸を生成する。
超共沸精留カラムの作動のために必要な塩化水素調製のための熱出力は、40kWであり、カラムヘッドで必要な冷却出力は10kWである。
400kg/hの鉄含有塩酸溶液を加水分解リアクター1から取り出し、濾過装置への供給ライン(5)を介して濾過装置2へ運び、ここで120kg/hの酸化鉄が鉄含有塩酸溶液から濾別されて、酸化鉄のドレイン(6)を介してこのプロセスから放出される。
270kg/hの濾液を、濾過装置への供給ライン(18)を介して濾過装置2から結晶化リアクター7へ運ぶ。濾液が冷却される際の塩化鉄(III)の制御できない結晶化を防ぐために、濾液をプレエバポレーター10からの凝縮蒸気(125kg/h)と混合する。希釈された濾液は、50重量%の塩化鉄(III)および3.2重量%の塩化ニッケルを含む。
70kg/hの濃縮された塩化水素を、塩化水素の供給ライン(14)を介して結晶化リアクター7中に導入する。この結晶化リアクターを60℃で作動させる。ここで、結晶化リアクター7の中の鉄含有塩酸溶液中の遊離の塩化水素の濃度は、15重量%まで増加される。塩化ニッケルの溶解度は、これらの作動条件下では0.6重量%である。
塩化ニッケルは、二水和物として晶出し、金属塩化物の濾過装置中で鉄含有塩酸溶液から濾別される。塩化鉄(III)による10重量%の不純物を有する14kg/hの塩化ニッケルを、金属塩化物のためのドレイン(13)を介してこのプロセスから放出し、さらなる処理工程で処理する。
金属塩化物の濾過用の装置8からの濾液を、鉄含有塩酸溶液の戻り(9)を介してプレエバポレーター10中に戻す。この質量流量は、450kg/hであり、44重量%の塩化鉄(III)、0.6重量%の塩化ニッケルおよび15%の遊離の塩化水素から構成される。
装置
1 加水分解リアクター
2 濾過装置
3 溶媒抽出用の装置
4 熱交換器
5 凝縮器
6 有機相のストリッピング用の装置
7 結晶化リアクター
8 金属塩化物の濾過用の装置
9 塩化水素の生成用の装置
10 プレエバポレーター
11 プレエバポレーター用の凝縮器
ライン
(1) 加水分解リアクターへの供給ライン
(2) 加水分解リアクターからの排出ライン
(3) 再生物用のドレイン
(4) 加水分解リアクター中の循環ライン
(5) 濾過装置への供給ライン
(6) 酸化鉄のドレイン
(7) 濾液の戻り
(8) 溶媒抽出用の装置への供給ライン
(9) 鉄含有塩酸溶液の戻り
(10) 有機相のストリッピング用の装置への供給ライン
(11) 有機相の戻りライン
(12) 水用の供給ライン
(13) 金属塩化物のドレイン
(14) 塩化水素の供給ライン
(15) 塩化水素濃縮用の装置への再生物用の供給ライン
(16) 水の戻り
(17) 金属塩化物の濾過用の装置への供給ライン
(18) 結晶化リアクターへの供給ライン
(19) プレエバポレーター用の循環ライン
(20) プレエバポレーター用の供給ライン
(21) プレエバポレーター用の放出ライン

Claims (6)

  1. 塩化鉄(III)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつ該溶液から前記金属塩化物を分離する方法であって、鉄を酸化鉄、好ましくはヘマタイトとして該溶液から沈殿させ、濾過装置中で濾別してから、それによりさらに濃縮された非加水分解性金属塩化物を塩酸濾液の少なくとも一部から取り出すことを特徴とする方法。
  2. 前記非加水分解性金属塩化物が、該鉄含有塩酸濾液の少なくとも一部からの溶媒抽出によって選択的に取り出され、かつ該金属塩化物がストリッピング法により有機相から逆抽出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 抽出される各金属塩化物にあわせた溶媒抽出方法が順次行われることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 該鉄含有塩酸濾液に含まれる塩化鉄(III)が、溶媒抽出によって直接的に抽出されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記濃縮された非加水分解性金属塩化物を、前記鉄含有塩酸溶液中の遊離の塩化水素の濃度を増加させることによって該溶液から沈殿させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 加水分解により得られる再生物の一部が取り出され、結晶化のための純粋な塩化水素が濃縮工程において前記再生物から得られることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
JP2014546238A 2011-12-16 2012-12-12 塩化鉄(iii)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつこれを該溶液から分離する方法 Active JP6468841B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ATA1838/2011A AT512351A1 (de) 2011-12-16 2011-12-16 Verfahren zur aufkonzentrierung und abtrennung von metallchloriden in/aus einer salzsaure eisen(iii)chloridhaltigen lösung
ATA1838/2011 2011-12-16
ATA50205/2012A AT512384A1 (de) 2011-12-16 2012-05-25 Verfahren zur Aufkonzentrierung und Abtrennung von Metallchloriden in/aus einer eisen(III)chloridhaltigen salzsauren Lösung
ATA50205/2012 2012-05-25
PCT/AT2012/050195 WO2013086555A1 (de) 2011-12-16 2012-12-12 Verfahren zur aufkonzentrierung und abtrennung von metallchloriden in/aus einer eisen(iii)chloridhaltigen salzsauren lösung

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015506896A true JP2015506896A (ja) 2015-03-05
JP6468841B2 JP6468841B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=47559003

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014546238A Active JP6468841B2 (ja) 2011-12-16 2012-12-12 塩化鉄(iii)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつこれを該溶液から分離する方法

Country Status (14)

Country Link
US (1) US20140308182A1 (ja)
EP (1) EP2791060B8 (ja)
JP (1) JP6468841B2 (ja)
CN (1) CN104114493B (ja)
AT (1) AT512384A1 (ja)
AU (1) AU2012350389B2 (ja)
BR (1) BR112014014197B1 (ja)
CA (1) CA2859207C (ja)
CL (1) CL2014001589A1 (ja)
ES (1) ES2721323T3 (ja)
MY (1) MY170297A (ja)
PE (1) PE20142094A1 (ja)
RU (1) RU2615527C2 (ja)
WO (1) WO2013086555A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101767758B1 (ko) 2015-12-21 2017-08-14 주식회사 포스코 니켈 습식제련 공정 부산물로부터 염화철 회수방법

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101594700B1 (ko) * 2014-10-14 2016-02-17 주식회사 포스코 니켈 습식제련 공정의 향상된 염소 부산물 회수 방법
CN110072805B (zh) * 2016-12-13 2022-10-28 阿凡田知识中心有限公司 用于纯化污染的盐酸组合物的方法
NL2022821B1 (en) * 2019-03-27 2020-10-02 Urban Mining Corp Bv Stock solution
EP3747537A1 (en) * 2019-06-06 2020-12-09 CMI UVK GmbH Reactor for treating a metal containing acid solution, in particular a pickling sludge, and/or for regenerating an acid component from a metal containing acid solution, preheater device, method
CN110467223A (zh) * 2019-07-17 2019-11-19 李柏丛 钢厂酸洗液生产的氧化铁红制备高性能氧化铁用于软磁材料的新工艺
RU2725322C1 (ru) * 2020-02-18 2020-07-02 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Федеральный исследовательский центр "Кольский научный центр Российской академии наук" (ФИЦ КНЦ РАН) Способ очистки хлоридного раствора от железа
RU2752352C1 (ru) * 2020-09-16 2021-07-26 Общество с ограниченной ответственностью "Объединенная Компания РУСАЛ Инженерно-технологический центр" Способ переработки отходов растворов хлоридов железа
CN113479937B (zh) * 2021-07-02 2023-01-03 内蒙古科技大学 一种制备类球形氧化铁的方法
CN113533629B (zh) * 2021-07-20 2024-03-26 广东先导稀材股份有限公司 一种四氯化碲样品中游离盐酸含量的测定方法
CN114014480A (zh) * 2021-11-09 2022-02-08 洛阳昊冶分离环保科技有限公司 一种盐酸酸洗废水浓缩结晶分离零排放设备

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4947214A (ja) * 1972-04-26 1974-05-07
JPH0673564A (ja) * 1991-03-22 1994-03-15 Nittetsu Kakoki Kk ニッケル含有エッチング廃液を処理する方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4042664A (en) * 1970-05-26 1977-08-16 Deepsea Ventures, Inc. Method for separating metal constituents from ocean floor nodules
AU6043173A (en) * 1972-10-03 1975-03-20 Ici Australia Ltd Process
ATE155438T1 (de) * 1991-11-22 1997-08-15 Tech Resources Pty Ltd Regenerierung von salzsäure
CN1053645C (zh) * 1994-08-05 2000-06-21 郑隆鳌 从氯化亚铁溶液制造氧化铁产品的方法
ZA981820B (en) * 1997-03-05 1998-09-03 Edv Systemanalyse Und Systemde Process for the preparation of superazeotropic hydrochloric acid from metal chloride solutions
EP0968961A3 (en) * 1998-06-04 2001-08-22 Tessenderlo Chemie N.V. Elemental chlorine-free conversion of waste HCl liquor by oxidation and concentration to form aqueous ferric chloride solution
US6375923B1 (en) * 1999-06-24 2002-04-23 Altair Nanomaterials Inc. Processing titaniferous ore to titanium dioxide pigment
AU4375001A (en) * 2000-06-07 2001-12-13 Iluka Resources Limited Hydrochloric acid leaching and regeneration method
WO2002002833A2 (en) * 2000-06-19 2002-01-10 Leonid Irineevich Sklokin Preparation of pure ferric chloride from hydrochloric acid solutions by solvent extraction
WO2002008477A1 (en) * 2000-07-21 2002-01-31 Nichromet Extraction Inc. Method for recovering nickel and cobalt from laterite ores
CA2548225A1 (en) * 2003-05-16 2004-11-16 Jaguar Nickel Inc. A process for the recovery of value metals from material containing base metal oxides
RU2373140C1 (ru) * 2008-04-28 2009-11-20 Открытое Акционерное Общество "Каустик" Способ комплексной очистки водных растворов хлоридов металлов от примесей железа и сульфат-ионов
RU2495827C2 (ru) * 2008-06-19 2013-10-20 Смс Симаг Акциенгезельшафт Способ регенерации оксида железа и хлористоводородной кислоты

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4947214A (ja) * 1972-04-26 1974-05-07
JPH0673564A (ja) * 1991-03-22 1994-03-15 Nittetsu Kakoki Kk ニッケル含有エッチング廃液を処理する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101767758B1 (ko) 2015-12-21 2017-08-14 주식회사 포스코 니켈 습식제련 공정 부산물로부터 염화철 회수방법

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013086555A1 (de) 2013-06-20
EP2791060A1 (de) 2014-10-22
CL2014001589A1 (es) 2014-12-19
ES2721323T3 (es) 2019-07-31
EP2791060B8 (de) 2019-04-10
CN104114493A (zh) 2014-10-22
CA2859207A1 (en) 2013-06-20
AU2012350389A1 (en) 2014-07-24
US20140308182A1 (en) 2014-10-16
RU2014129074A (ru) 2016-02-10
CN104114493B (zh) 2017-03-15
RU2615527C2 (ru) 2017-04-05
JP6468841B2 (ja) 2019-02-13
BR112014014197B1 (pt) 2020-12-08
MY170297A (en) 2019-07-17
AU2012350389B2 (en) 2016-03-17
EP2791060B1 (de) 2019-01-23
AT512384A1 (de) 2013-07-15
CA2859207C (en) 2020-06-16
BR112014014197A2 (pt) 2017-06-13
PE20142094A1 (es) 2014-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6468841B2 (ja) 塩化鉄(iii)含有塩酸溶液中の金属塩化物を濃縮し、かつこれを該溶液から分離する方法
JP6025868B2 (ja) 赤泥を処理するプロセス
US20160265082A1 (en) Processes for treating magnesium-containing materials
MX2012009550A (es) Proceso para la recuperacion de metales y acido clorhidrico.
JP2013508566A (ja) 貴金属の回収法
KR20150114383A (ko) 희토류 추출을 위한 시스템 및 방법
CN108603247A (zh) 钪的回收方法
CN110616330A (zh) 含铼高温合金废料中稀贵金属的回收方法
JP4275939B2 (ja) タンタル化合物及び/又はニオブ化合物の回収方法
KR101767777B1 (ko) 니켈의 습식제련 공정에서 발생하는 수소 가스 중의 염산 제거 및 회수 설비 및 방법
KR20000001579A (ko) 석유탈황 폐촉매로부터 니켈 및 바나디움과 몰리브덴의 분리,회수방법
EP2814993B1 (en) Process for zinc oxide production from ore
US9631259B2 (en) Method for producing aqueous solution of perrhenic acid from rhenium sulfide
KR101778399B1 (ko) 니켈 습식 제련 공정의 비산 산화철 회수 방법
WO2003072503A1 (fr) Procédé de purification d'un composé de niobium et/ou de tantale
CN114207160B (zh) 从氧化矿石中回收金属的方法
JP4175034B2 (ja) 硝酸アンモニウムセリウム(iv)の製造方法
JPH07126013A (ja) 粗酸化亜鉛中の塩化物の処理方法
JPH0235693B2 (ja)
JPH01263228A (ja) パラジウムの精製方法
AT512351A1 (de) Verfahren zur aufkonzentrierung und abtrennung von metallchloriden in/aus einer salzsaure eisen(iii)chloridhaltigen lösung
JPH07500146A (ja) ニオビウム金属の回収

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171013

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20171030

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20171208

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6468841

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250