JP2023105101A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上できる遊技機を提供すること。【解決手段】第2入球手段へと遊技球が入球可能な第1位置と、第2入球手段へと遊技球が入球困難な第2位置とに変位可能な変位手段が設けられている。判別手段による判別の結果が特定の判別結果であったことに基づいて発生する特定遊技状態において第1条件が成立したことに基づいて変位手段を第2位置から第1位置に変位させ、第1変位制御によって変位手段が第1位置に位置している状況において第2条件が成立したことに基づいて変位手段を第1位置から第2位置に変位させる。第1入球手段へと遊技球が入球した場合に、予め定められている所定価値が遊技者に付与される。判別が実行されたことに基づく第1態様と、特定遊技状態が発生したことに基づく第2態様と、第2入球手段への所定の入球に基づく第3態様とが少なくとも発生し得る。これにより、遊技の興趣を向上できる。【選択図】図1

Description

本発明は、パチンコ機に代表される遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、実行される変動演出の内容に応じて、抽選結果が当たり当選していることを遊技者に示唆することにより遊技者の遊技に対する興趣向上を図っているものがある。
特開2006-345901号公報
上記のような遊技機においては、更なる遊技の興趣向上が望まれている。
本発明は、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の遊技機は、遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、その発射手段によって発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて成立し得る第1条件が成立した場合に所定情報を取得可能な取得手段と、その取得手段によって取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段と、第1実行条件が成立した場合に前記記憶手段に記憶されている前記所定情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、を有し、その判別手段による前記判別の結果が特定の判別結果であったことに基づいて特定遊技状態を発生させることが可能な手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段とは異なる第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球を入球させることが可能な第1位置と、その第1位置よりも前記第2入球手段へと遊技球を入球させることが困難な第2位置とに変位可能な変位手段と、前記第2位置に位置している前記変位手段を前記第1位置へと変位させる第1変位制御と、前記第1位置に位置している前記変位手段を前記第2位置へと変位させる第2変位制御と、を少なくとも実行可能な変位制御手段と、を有し、前記変位制御手段は、前記特定遊技状態において成立し得る第1条件が成立したことに基づいて前記第1変位制御を実行し、前記第1変位制御によって前記変位手段が前記第1位置に位置している状況において成立し得る第2条件が成立したことに基づいて前記第2変位制御を実行するように構成され、前記遊技機は、少なくとも前記第1入球手段へと遊技球が入球した場合に、予め定められている所定価値が遊技者に付与されるように構成され、前記判別手段による前記判別が実行されたことに基づく第1態様と、前記特定遊技状態が発生したことに基づく第2態様と、前記第2入球手段への所定の入球に基づく第3態様とが少なくとも発生し得るように構成されている。
本発明の遊技機によれば、遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、その発射手段によって発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて成立し得る第1条件が成立した場合に所定情報を取得可能な取得手段と、その取得手段によって取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段と、第1実行条件が成立した場合に前記記憶手段に記憶されている前記所定情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、を有し、その判別手段による前記判別の結果が特定の判別結果であったことに基づいて特定遊技状態を発生させることが可能な手段と、前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段とは異なる第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球を入球させることが可能な第1位置と、その第1位置よりも前記第2入球手段へと遊技球を入球させることが困難な第2位置とに変位可能な変位手段と、前記第2位置に位置している前記変位手段を前記第1位置へと変位させる第1変位制御と、前記第1位置に位置している前記変位手段を前記第2位置へと変位させる第2変位制御と、を少なくとも実行可能な変位制御手段と、を有し、前記変位制御手段は、前記特定遊技状態において成立し得る第1条件が成立したことに基づいて前記第1変位制御を実行し、前記第1変位制御によって前記変位手段が前記第1位置に位置している状況において成立し得る第2条件が成立したことに基づいて前記第2変位制御を実行するように構成され、前記遊技機は、少なくとも前記第1入球手段へと遊技球が入球した場合に、予め定められている所定価値が遊技者に付与されるように構成され、前記判別手段による前記判別が実行されたことに基づく第1態様と、前記特定遊技状態が発生したことに基づく第2態様と、前記第2入球手段への所定の入球に基づく第3態様とが少なくとも発生し得るように構成されている。
よって、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 第1実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、(b)は、実際の表示画面を例示した図である。 第1実施形態における第3図柄表示装置で表示される演出の流れを示したタイミングチャートである。 (a)は、第1実施形態における大当たり遊技のエンディングの表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態における確変中の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第1実施形態における第1特別図柄の当たり変動開始後に第2特別図柄が非変動であった場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態におけるRUSH中に第2特別図柄が小当たりした場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第1実施形態における第1特別図柄の当たり変動開始後に第2特別図柄が変動中であった場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態における第1特別図柄の当たり変動中に第2特別図柄が変動を停止した場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第1実施形態におけるRUSH中に、第1特別図柄の変動表示の結果が大当たりAとなった状態の一例を示した図であり、(b)は、第1実施形態におけるRUSH中に、第1特別図柄の変動表示の結果が大当たりC、或いは、大当たりDとなった状態の一例を示した図である。 (a)は、第1実施形態におけるカード忘れ注意喚起画面を示した図であり、(b)~(d)は第1実施形態におけるカード忘れ注意喚起画面を表示するタイミングを示したタイミングチャートである。 第1実施形態におけるパチンコ機のゲームフローを模式的に示した模式図である。 第1実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について模式的に示した模式図である。 第1実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、小当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第2当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、小当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 変動パターン選択テーブルの構成を模式的に示した模式図である。 通常用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、時短・確変用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、潜確用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 普図変動パターンテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、停止表示態様選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、追加演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第1実施形態における表示制御装置の電気的構成のブロック図である。 (a)~(c)は、電源投入時画像を説明する説明図である。 (a)は、背面Aを説明する説明図であり、(b)は、背面B~Dを説明する説明図である。 (a)~(c)は、背面Eを説明する説明図である。 表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。 描画リストの一例を模式的に示した模式図である。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される遊技状態更新処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動実行中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動実行中処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ停止処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される小当たり動作設定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2入賞処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止種別コマンド受信処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり関連処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される残回数更新処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される仮停止関連処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動再開処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1用変動表示設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される各種カウンタ更新処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるブート処理を示すフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるV割込処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される停止種別コマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるオープニングコマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるラウンド数コマンド処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるエンディングコマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるラッシュ突入コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される追加演出コマンド処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される背面画像変更コマンド処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行されるエラーコマンド処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される表示設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される警告画像設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるポインタ更新処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される転送設定処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される描画処理を示したフローチャートである。 第2実施形態における確変状態で大当たりCに当選した場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 第2実施形態における確変状態が設定された後の特図1遊技の遊技内容と付与特典の関係図である。 (a)は、第2実施形態における第1特別図柄の当たり図柄停止時に第2特別図柄が変動中であった場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第2実施形態における第1特別図柄の当たり図柄停止中に第2特別図柄が停止した場合の表示内容の一例を示した図である。 第2実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 大当たり種別選択2テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、小当たり種別選択2テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、外れ種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 時短・確変用2テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄確定期間設定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される確定時間中処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄動停止処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄確定期間設定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図2外れ停止処理2を示すフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理2を示したフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される残回数更新処理2を示したフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される仮停止関連処理2を示したフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される再開処理を示したフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される図柄確定関連処理を示したフローチャートである。 第2実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される各種カウンタ更新処理2を示したフローチャートである。 第3実施形態における確変状態が設定された後の特図1遊技の遊技内容と付与特典の関係図である。 (a)は、第3実施形態における大当たり終了の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、大当たり後1変動目の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第3実施形態における大当たり後3変動目の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、大当たり後4変動目の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第3実施形態における大当たり後3変動目が大当たりの場合の大当たり後3変動目の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、大当たり後1~3変動の間に特図1小当たりに当選した場合の大当たり後2変動目の表示内容の一例を示した図である。 第3実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1当たり乱数3テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、小当たり乱数3テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、大当たり種別選択3テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、小当たり種別選択3テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、変動パターン選択3テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、確変用3テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、確変Aテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、確変Bテーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、確変Cテーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、確変Dテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 潜確用3テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第3実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第3実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第3実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 確変演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理3を示すフローチャートである。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理3を示すフローチャートである。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ停止処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理3を示すフローチャートである。 第3実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理3を示したフローチャートである。 第3実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞情報関連処理を示したフローチャートである。 第3実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理3を示したフローチャートである。 第3実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了時処理を示したフローチャートである。 第3実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理3を示したフローチャートである。 第3実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される確変用変動表示設定処理を示したフローチャートである。 第4実施形態におけるパチンコ機のゲームフローを模式的に示した模式図である。 (a)は、第4実施形態における確変状態中に特図1大当たりに当選した際の遊技の流れを示したタイミングチャートであり、(b)は、確変状態中に時短消化した際の流れを示したタイミングチャートである。 (a)は、第4実施形態における時短回数到達によるRUSH突入の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第4実施形態における特図1大当たり変動中のRUSHであることを報知する表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第4実施形態における潜確状態中に転落抽選に当選した際の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第4実施形態における潜確状態中に特図2で大当たりに当選した際の表示画面を示した図である。 第4実施形態におけるスーパーRUSH中の表示内容の一例を示した図である。 第4実施形態における主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について模式的に示した模式図である。 第4実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 第4実施形態における大当たり種別選択4テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第4実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第4実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第4実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、転落抽選テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、潜確モード選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、転落報知選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される遊技状態更新処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動停止処理4を示すフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理4を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド処理4を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される潜確モード設定処理を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される転落演出設定処理を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり関連処理4を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理4を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される転落報知処理を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1用変動表示設定処理4を示したフローチャートである。 第4実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理4を示したフローチャートである。 第5実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 小当たり用可変入賞装置の正面斜視図である。 小当たり用可変入賞装置の分解正面斜視図である。 小当たり用可変入賞装置を背面側から見た動作図である。 第5実施形態における確変状態中に特図1大当たりに当選した場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 第5実施形態における確変状態中に時短消化した場合の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 (a)は、第5実施形態における小当たりした時の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、小当たり遊技中の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第5実施形態における小当たり遊技中に転落ゲートを球が通過した場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、小当たり遊技中に転落ゲートを球が通過しなかった場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、小当たり終了の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、潜確状態(無敵モード)中の表示内容の一例を示した図である。 第5実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、小当たり種別選択5テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、動作シナリオ記憶エリアの内容を模式的に示した模式図である。 第5実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第5実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第5実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり入り口通過処理を示すフローチャートである。 第5実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される転落ゲート通過処理を示すフローチャートである。 第5実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理5を示すフローチャートである。 第5実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド処理5を示したフローチャートである。 第5実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連処理5を示したフローチャートである。 第5実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される球通過関連処理を示したフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 第6実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、大当たり状態フラグの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、小当たり状態フラグの内容を模式的に示した模式図である。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される変動条件判別処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動開始処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動開始処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される電動役物開閉処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるラウンド実行処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり中断処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるエンディング実行処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理6を示すフローチャートである。 第6実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり終了処理を示すフローチャートである。 第7実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第7実施形態における流路ユニットを拡大した拡大図である。 (a)は、第7実施形態における電動役物が閉状態(埋設状態)である場合の球流れを模式的に示した平面図であり、(b)は電動役物が閉状態(埋設状態)である場合の球流れを模式的に示した斜視図である。 (a)は、第7実施形態における電動役物が開状態(突出状態)である場合の球流れを模式的に示した平面図であり、(b)は電動役物が開状態(突出状態)である場合の球流れを模式的に示した斜視図である。 (a)は、第7実施形態における時短状態中において第2図柄当たり時の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態における時短状態中において第2入球口に球が入球した時の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態における時短状態中において特図2抽選の結果が外れである場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態における時短状態中において特図2変動中に球が遅延通路を流下している場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態における時短状態中において特図2変動中に球が通常通路を流下している場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態における小当たり遊技中にV通過した場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態における時短状態中において小当たり遊技中にV通過しなかった場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第7実施形態における時短状態として時短状態Aが設定された場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第7実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第7実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1当たり乱数7テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、特別図柄1乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、特別図柄2乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1当たり種別選択7テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、特図1大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、特図2大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第2当たり乱数7テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、小当たり種別選択7テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 変動パターン7テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1時短用変動パターンテーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第2時短用変動パターンテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 開放シナリオ7テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第7実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行の流れを模式的に示した模式図である。 第7実施形態における小当たりV通過時の遊技の流れを示したタイミングチャートである。 第7実施形態における第7実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 遅延通路状態フラグの内容を模式的に示した模式図である。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される時短回数更新処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始設定処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV入口通過処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される電動役物開閉処理7を示すフローチャートである。 第7実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時短演出関連処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図当たり終了時処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理7を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理を示したフローチャートである。 第7実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される球通過監視処理を示したフローチャートである。 第8実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第8実施形態における第2アタッカ3650が有する開閉扉3650fが開状態である場合を模式的に示した平面図であり、(b)は、第8実施形態における第2アタッカ3650が有する開閉扉3650fが閉状態である場合を模式的に示した平面図である。 第8実施形態における遊技盤の部分拡大図であって、第2アタッカへの球の流れを模式的に示した模式図である。 第8実施形態における遊技盤の部分拡大図であって、第2入球口への球の流れを模式的に示した模式図である。 (a)は、第8実施形態における大当たりCに対応した大当たり遊技中の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第8実施形態における大当たりCに対応した大当たり遊技中に球が第2入球口に入球した場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第8実施形態における大当たりCに対応した大当たり遊技のエンディング画面の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第8実施形態における大当たりCに対応した大当たり遊技後の特図2遊技中画面の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第8実施形態における通常状態時に特図2小当たりに当選した場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第8実施形態における特図2で大当たりHに当選した場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第8実施形態における時短状態中の特図2遊技中の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第8実施形態における時短状態中の最終特図変動終了時の表示内容の一例を示した図である。 第8実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行の流れを模式的に示した模式図である。 (a)は、第8実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第8実施形態における第1当たり乱数8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における第1当たり種別選択8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第8実施形態における動作シナリオ8テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第8実施形態における各シナリオ種別の内容を示した図である。 第8実施形態における第2当たり乱数8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における変動パターン選択8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第8実施形態における通常・潜確用8テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第8実施形態における時短・確変用8テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第8実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第8実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理を示すフローチャートである。 第8実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理8を示すフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理8を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される保留球数関連処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される減少時処理を示したフローチャートである。 第8実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理8を示したフローチャートである。 第9実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理9を示すフローチャートである。 第9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される時短終了処理を示すフローチャートである。 第9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される遊技状態更新処理9を示すフローチャートである。 第9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理9を示すフローチャートである。 第9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄大当たり判定処理9を示すフローチャートである。 第9実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2特別図柄変動停止処理9を示すフローチャートである。 第10実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第10実施形態における大当たり図柄の停止画面の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第10実施形態における大当たりCでの図柄確定期間中の表示内容の一例を示した図である。 第10実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図である。 第2当たり乱数10テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 大当たり種別選択10テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 特定入賞動作パターンテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第10実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理10を示すフローチャートである。 第10実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特定入球処理を示すフローチャートである。 第10実施形態の変形例におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第7実施形態の変形例における演出内容の一例を示した模式図である。 (a)は、第7実施形態の変形例における高確率用第2当たり乱数11テーブル202jaを示した模式図であり、(b)は、第7実施形態の変形例における低確率用第2当たり乱数11テーブル202jbを示した模式図である。 第7実施形態の変形例における主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理11を示すフローチャートである。 第7実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理11を示すフローチャートである。 第7実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図演出設定処理を示すフローチャートである。 (a)は、第4実施形態の変形例における潜確状態中において特図2小当たり当選した場合の表示内容の一例を示した図であり、(b)は、第4実施形態の変形例における潜確状態中において特図2外れ当選した場合の表示内容の一例を示した図である。 (a)は、第4実施形態の変形例における大当たり内容示唆演出の一例を示した図であり、(b)は、第4実施形態の変形例における大当たり内容示唆演出の演出結果の一例を示した図である。 (a)は、第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第4実施形態の変形例における示唆態様選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第4実施形態の変形例における示唆演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理11を示すフローチャートである。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連処理11を示すフローチャートである。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり関連処理11を示すフローチャートである。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される示唆演出設定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理11を示すフローチャートである。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される示唆態様設定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される液晶演出実行管理処理11を示すフローチャートである。 (a)は、第11実施形態において、大当たり終了後に確変状態、または時短状態が設定される大当たり遊技のエンディング期間に実行されるエンディング演出における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第11実施形態において、川突破演出が実行される前の確変状態、時短状態中における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第11実施形態において、川突破演出の開始時における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第11実施形態において、川突破演出において川の突破に成功し、チャンスゾーンの継続が報知された場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第11実施形態において、川突破演出で川の突破に成功し、潜確状態(RUSH)への移行が報知された場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第11実施形態において、川突破演出で川の突破に失敗し、通常状態への移行が報知された場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a),(b)は、第11実施形態において、大当たり終了後にチャンスゾーンが設定された場合における遊技状態、および演出態様の推移について示した図である。 第11実施形態において、第1特別図柄の抽選結果が大当たりである可能性が高いことを示唆する第2特別図柄の小当たり演出が実行されている場合の第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第11実施形態における第1当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態における小当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第11実施形態における時短・確変用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態における潜確用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における主制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第11実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行の流れを模式的に示した模式図である。 (a)は、第11実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 (a)は、第11実施形態における小当たり演出選択テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第11実施形態における入賞音選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理12を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される遊技状態更新処理12を示すフローチャートである。 第11実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第2入賞処理12を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される状態コマンド処理12を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり関連処理12を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理12を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時短中演出設定処理を示すフローチャートである。 第11実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理12を示すフローチャートである。 第12実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第12実施形態において、通常モード中における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第12実施形態において、通常モードにおいて確変回数を経過させて通常状態へと移行した場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第12実施形態において、連荘モードへと移行してから、実際に賞球を獲得可能な状態となるまでの間の準備状態における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第12実施形態において、準備状態において第2入球口へと遊技球が入球し、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第12実施形態において、通常モードから連荘モードへと移行した時点の第1特別図柄の保留球が外れ、且つ、準備モード中に第2特別図柄の抽選で2回連続して外れとなり、3回目の第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合における演出態様の経時変化について示した図であり、(a)は、第12実施形態において、通常モードから連荘モードへと移行した時点の第1特別図柄の保留球が「大当たりD12」に対応する抽選結果である場合における演出態様の経時変化について示した図である。 (a)は、第12実施形態における主制御装置のROMの構成を模式的に示した模式図であり、(b)は、第12実施形態における第1当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第12実施形態における小当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第12実施形態における変動パターンシナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における確変・潜確スタート時用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における時短スタート時用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第12実施形態における通常スタート時用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第12実施形態におけるRUSH用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第12実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行の流れを模式的に示した模式図である。 第12実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を模式的に示した模式図である。 第12実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理13を示すフローチャートである。 第12実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動処理を示すフローチャートである。 第12実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動パターン選択処理13を示すフローチャートである。 第12実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理13を示すフローチャートである。 第12実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ停止処理を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理13を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される天井演出設定処理を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される通常用演出設定処理を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理13を示すフローチャートである。 第12実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される準備状態設定処理を示すフローチャートである。 (a)は、第13実施形態における第1当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第13実施形態における第2当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第13実施形態における大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第13実施形態における確変・潜確スタート時用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第13実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行の流れを模式的に示した模式図である。 第13実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理14を示すフローチャートである。 第13実施形態の変形例におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第13実施形態の変形例において、電動役物が閉鎖された状態における遊技球の流下経路を示した図であり、(b)は第13実施形態の変形例において、電動役物が開放された状態における遊技球の流下経路を示した図である。 第14実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第14実施形態における変動パターンシナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における大当たり種別選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における確変用Aテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における確変用Bテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態における通常用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第14実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行の流れを模式的に示した模式図である。 第15実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第15実施形態において、時短状態中の遊技球の流下経路を示した図であり、(b)は第15実施形態において、潜確状態中の遊技球の流下経路を示した図である。 第15実施形態において、確変状態の間に第1特別図柄の大当たりに当選した場合における遊技状態、および演出態様の推移について示した図である。 (a)は、第15実施形態において、確変状態中の特図1当たり変動開始時における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第15実施形態において、大当たり変動中に時短回数が経過した場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。 第15実施形態における第2当たり乱数テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第15実施形態における時短・確変用テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第15実施形態における潜確用テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a),(b)は、第11実施形態の変形例における川突破演出が開始された場合の第3図柄表示装置の表示態様の一例を示した図である。 第16実施形態におけるパチンコ機の遊技盤を模式的に示した正面図である。 第16実施形態におけるパチンコ機の遊技状態の移行を模式的に示した遷移図である。 (a)及び(b)は、第16実施形態における遊技内容と一連演出の演出態様とを示したタイミングチャートである。 (a)及び(b)は、第16実施形態における遊技内容と最終変動演出の演出態様とを示したタイミングチャートである。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される表示内容を模式的に示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される普図変動演出の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置の主表示領域にて普図変動演出が実行される演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される普図当たり画面の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される特1変動中の特2入賞時の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される特2変動中演出(チャレンジゲーム)の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される特2変動で小当たり当選した場合の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される小当たり中に大当たりを獲得した場合の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される特1非変動中の特2入賞時の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される特2変動で小当たり当選した場合の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される普図当たり遊技開始から1秒経過時点における演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される普図当たり遊技中に球が第2入賞口に入賞しなかった場合の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される小当たり遊技開始から3秒経過時点における演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される小当たり遊技中に球がV入賞口に入賞しなかった場合の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短状態中の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短最終変動の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短最終変動の前半演出の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短最終変動の後半演出の演出態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短最終変動の後半演出の演出結果を示す演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短最終変動演出の結果表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短終了後の特2当たり時の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短最終変動演出の結果表示態様の一例を示した図である。 第16実施形態における第3図柄表示装置に表示される時短状態終了を示す演出態様の一例を示した図である。 第16実施形態における各種カウンタの概要を示した図である。 (a)は、第16実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における主制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第16実施形態における第1当たり乱数16テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における特別図柄1乱数16テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(c)は、第16実施形態における特別図柄2乱数16テーブルを模式的に示した模式図であり、(d)は、普通図柄当たり乱数16テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第16実施形態における第1当たり種別選択16テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における特図1大当たり種別選択16テーブルを模式的に示した模式図であり、(c)は、第16実施形態における特図2大当たり種別選択16テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第16実施形態における普図当たり種別選択16テーブルの内容を模式的に示した模式図であり、(b)は、普図当たり種別と遊技状態とに基づく電動役物の開放動作内容を示した図である。 (a)は、第16実施形態における小当たり種別選択16テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における特図1小当たり種別選択16テーブルを模式的に示した模式図であり、(c)は、第16実施形態における特図2小当たり種別選択16テーブルを模式的に示した模式図である。 第16実施形態における普図変動パターン選択テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、第16実施形態における変動パターン16テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における通常用変動パターン16テーブルを模式的に示した模式図である。 第16実施形態における変動パターン選択テーブルの一部である時短用変動パターン16テーブルの一例を模式的に示した模式図である。 (a)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第16実施形態における変動パターン選択16テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第16実施形態における時短最終用変動パターン選択16テーブルを模式的に示した模式図である。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される時短更新処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり開始設定処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普図先読み処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV入口通過処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるV通過処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり制御処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞情報コマンド処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞状況判別処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動パターンコマンド処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連コマンド処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される大当たり関連コマンド処理を示すフローチャートである。 (a)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり関連コマンド処理を示すフローチャートであり、(b)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される通常小当たり処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される一連演出用小当たり処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止コマンド処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出設定処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図用演出設定処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時短用演出設定処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり変動演出設定処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理16を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される一連演出更新処理を示すフローチャートである。 (a)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図当たり遊技中更新処理を示すフローチャートであり、(b)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり遊技中更新処理を示すフローチャートである。 第16実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される最終変動演出更新処理を示すフローチャートである。 第17実施形態におけるパチンコ機の遊技盤を模式的に示した正面図である。 (a)は、第17実施形態における時短最終変動中の演出態様の一例を示した図であり、(b)は、第17実施形態における第3図柄表示装置に表示されるサポートタイム中の演出態様の一例を示した図である。 第17実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第17実施形態における普図当たり種別選択17テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第17実施形態における普図当たり種別と遊技状態とに基づく電動役物の開放動作内容を模式的に示した模式図である。 第17実施形態における通常用変動パターン17テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第17実施形態における普図変動パターンテーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第17実施形態における時短A用普図変動パターンテーブルを模式的に示した模式図であり、(c)は、第17実施形態における時短B用普図変動パターンを模式的に示した模式図である。 第17実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理17を示すフローチャートである。 第17実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普図用演出設定処理17を示すフローチャートである。 第18実施形態におけるパチンコ機の遊技盤を模式的に示した正面図である。 第18実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の右側遊技領域を模式的に拡大した拡大図である。 第18実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の右側遊技領域を模式的に拡大した拡大図である。 (a)及び(b)は、第18実施形態におけるパチンコ機の演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。 (a)は、第18実施形態における主制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第18実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第18実施形態における変動パターン18テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第18実施形態における通常用変動パターン18テーブルを模式的に示した模式図である。 第18実施形態における普図変動パターン選択18テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第18実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止コマンド処理18を示すフローチャートである。 第18実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理18を示すフローチャートである。 第18実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるセット演出設定処理を示すフローチャートである。 第18実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図セット演出設定処理を示すフローチャートである。 第18実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理18を示すフローチャートである。 第18実施形態における一連演出の設定方法を示した図である。 (a)は、第19実施形態における音声ランプ制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第19実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 第19実施形態における普図シナリオテーブルの内容を模式的に示した模式図である。 第19実施形態における一連演出シナリオとして普図当たりシナリオ2が設定される流れを示したタイミングチャートである。 第19実施形態における一連演出シナリオとして普図当たりシナリオ4が設定される流れを示したタイミングチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞情報コマンド処理19を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される一連演出判別処理を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連コマンド処理19を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される普図当たり関連コマンド処理を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出設定処理19を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される常時監視中演出設定処理を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出設定処理19を示すフローチャートである。 第19実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される一連演出予測設定処理を示すフローチャートである。 (a)は、第20実施形態における音声ランプ制御装置のROMの内容の一部を模式的に示した模式図であり、(b)は、第20実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの内容の一部を模式的に示した模式図である。 (a)は、第20実施形態における最終変動演出テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第20実施形態における当たり用最終テーブルを模式的に示した模式図である。 第20実施形態における外れ用最終テーブルを模式的に示した模式図である。 (a)は、第20実施形態における最終演出可変設定テーブルを模式的に示した模式図であり、(b)は、第20実施形態における当たり用設定テーブルを模式的に示した模式図である。 第20実施形態における外れ用設定テーブルを模式的に示した模式図である。 第20実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理20を示すフローチャートである。 第20実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞情報コマンド処理20を示すフローチャートである。 第20実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される最終入賞処理を示すフローチャートである。 第20実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される時短用演出設定処理20を示すフローチャートである。 第20実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される最終変動演出更新処理20を示すフローチャートである。 第21実施形態におけるパチンコ機の遊技盤を模式的に示した正面図である。 (a)は、第21実施形態における第3図柄表示装置に表示される第1報知態様での右打ち報知画面の一例を示した図であり、(b)は、第21実施形態における第3図柄表示装置に表示される第2報知態様での右打ち報知画面の一例を示した図である。 第22実施形態におけるパチンコ機の遊技盤を模式的に示した正面図である。 第22実施形態におけるパチンコ機の演出の流れを模式的に示した図である。 第23実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第23実施形態における第3図柄表示装置の表示領域を模式的に示した図であり、(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される表示態様の一例を示した模式図である。 (a)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される背面モードのうち、確変状態の期待度が低い背面モードの表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される背面モードのうち、確変状態の期待度が高い背面モードの表示態様の一例を示した図である。 第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される背面モードのうち、変動開始時点における全ての保留球を消化するまでは少なくとも確変状態の継続が確定する背面モードの表示態様の一例を示した図である。 第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される確変継続示唆演出の開始時における表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される確変継続示唆演出において、低期待度の攻撃パターンの表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される確変継続示唆演出において、高期待度の攻撃パターンの表示態様の一例を示した図である。 (a),(b)は、第23実施形態における確変大当たり終了後の状態の推移を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される押下停止演出の実行中における表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される押下停止演出の実行中において、遊技者がPUSHボタンに対する1回目の操作(押下)を行った場合における表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示されるチャンスチャージ煽り演出の実行中における表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置において、チャンスチャージ図柄の停止後に実行されるチャンスチャージ演出の実行中における表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示されるチャンスチャージ演出の終了時の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される気合ゲージ消費時の表示態様の一例を示した図である。 (a)~(c)は、第23実施形態における押下停止演出が設定された変動表示演出の実行中における演出態様の経時変化を模式的に示した図である。 (a),(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される割り込み連打演出の実行中における表示態様の一例を示した図である。 (a)第23実施形態における割り込み連打演出の実行中において、PUSHボタンに対する連打操作が行われている間の音声の出力態様を模式的に示した図であり、(b)は、第23実施形態における割り込み連打演出の実行中において、連打操作の実行タイミングと、モンスターの減算数との対応関係について模式的に示した図である。 (a)~(c)は、第23実施形態における割り込み連打演出が設定された変動表示演出の演出態様の経時変化を模式的に示した図である。 (a),(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される保留一括変化演出の表示態様の一例を示した図である。 (a),(b)は、第23実施形態における第3図柄表示装置で表示される保留一括変化演出の実行中に遊技者がPUSHボタンを押下した場合の表示態様の一例を示した図である。 第23実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第23実施形態における各種カウンタの構成を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における主制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第23実施形態における主制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 (a)は、第23実施形態における特別図柄大当たり乱数23テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第23実施形態における普通当たり乱数23テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(c)は第23実施形態における転落抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における主制御装置のROMに設定された大当たり種別選択23テーブルの構成を示したブロック図であり、(b)は、第23実施形態における特図1大当たり用23テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(c)は、第23実施形態における特図2大当たり用23テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における主制御装置のROMに設定された変動パターン選択23テーブルの構成を示したブロック図であり、(b)は、第23実施形態における変動パターン選択23テーブルを構成する通常用テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第23実施形態における変動パターン選択23テーブルを構成する確変・時短用テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第23実施形態における状態の移行方法を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第23実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第23実施形態における背面モード抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における保留変化抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第23実施形態における変化ポイント算出テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第23実施形態における一括変化抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第23実施形態におけるチャンスチャージ抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第23実施形態における継続示唆演出選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第23実施形態における割込連打抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第23実施形態における音声出力装置の電気的構成を示すブロック図である。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特別図柄変動開始処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される先読み処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される普通図柄変動処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるスルーゲート通過処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり制御処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり動作設定処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される大当たり終了処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される入賞処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される異常処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される押下停止演出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される割込連打演出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される一括変化演出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるチャージ消費処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される押下検出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される停止操作検出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連打操作検出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変化操作検出処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞情報コマンド処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される保留予告抽選処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連コマンド処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出設定処理23を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される継続示唆演出設定処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される背面モード抽選処理を示すフローチャートである。 第23実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様選択処理を示すフローチャートである。 (a)は、第23実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートであり、(b)は、第23実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行されるコマンド割込処理を示したフローチャートである。 第23実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 第23実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行される連打音コマンド処理を示したフローチャートである。 第23実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行される中断コマンド処理を示したフローチャートである。 第23実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行される音声設定処理を示したフローチャートである。 (a),(b)は、第24実施形態における第3図柄表示装置で表示される長押し演出時の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第24実施形態において、長押し演出の間連続して長押しを行った場合の音声態様と表示態様との対応関係について模式的に示した図であり、(b)は、第24実施形態において、長押し演出の途中で押下を中断した場合の音声態様と表示態様との対応関係について模式的に示した図である。 (a),(b)は、第24実施形態において、長押し演出時のゲージ数の推移と経過時間との対応関係について模式的に示した図である。 (a)は、第24実施形態において、確変継続示唆演出の実行中における音声態様と表示態様との対応関係を模式的に示した図であり、(b)は、第24実施形態において、確変継続示唆演出の実行中に保留が0になる場合の音声態様と表示態様との対応関係を模式的に示した図である。 第24実施形態において、確変継続示唆演出の実行中に大当たりに当選する場合の音声態様と表示態様との対応関係を模式的に示した図である。 (a)は、第24実施形態における主制御装置のROMに設定された変動パターン選択23テーブルの構成を示したブロック図であり、(b)は、第24実施形態における主制御装置のROMに設定された示唆演出用テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第24実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第24実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された再生速度選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第24実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理24を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される長押し演出処理を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される長押し実行中処理を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される長押し開始処理を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される擬似変動設定処理を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理24を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動演出設定処理24を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される示唆演出中当選処理を示すフローチャートである。 第24実施形態における音声出力装置内のMPUにより実行される中断コマンド処理を示すフローチャートである。 第24実施形態の変形例において、継続示唆演出の実行中に保留が0になる場合の音声態様と表示態様との対応関係を模式的に示した図である。 (a)は、第25実施形態における第3図柄表示装置で表示される連打待機期間中の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第25実施形態における第3図柄表示装置で表示される連打期間中の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第25実施形態における第3図柄表示装置で表示される内部値が上限到達時の表示態様の一例を示した図であり、(b)は、第25実施形態における第3図柄表示装置で表示される表示値と内部値との差分が3以上の場合の表示態様の一例を示した図である。 第25実施形態における第3図柄表示装置で表示される連打期間経過後の表示態様の一例を示した図である。 第25実施形態における連打演出の流れを模式的に示した図である。 第25実施形態における連打演出中のシナリオ1セット時の演出パターンを模式的に示した図である。 第25実施形態における連打演出中のシナリオ1セット時の演出パターンの別パターンを模式的に示した図である。 第25実施形態における連打演出中のシナリオ2セット時の演出パターンの別パターンを模式的に示した図である。 第25実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図である。 (a)は、第25実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された内部シナリオテーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第25実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された押下抽選テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第25実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された上限値選択テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第25実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された差分上限値選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第25実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第25実施形態における音声ランプ制御装置のRAMに設定された連打演出設定フラグの規定内容を模式的に示した図である。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理25を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連打演出処理を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される第2連打演出処理を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される第3連打演出処理を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される押下検出処理25を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連打操作検出処理25を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様選択処理25を示すフローチャートである。 第25実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される基本演出態様選択処理25を示すフローチャートである。 (a)は、第26実施形態における第3図柄表示装置で表示される大当たり中演出として1回目の操作有効期間が設定された場合における表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第26実施形態における第3図柄表示装置で表示される2回目の操作有効期間が設定された場合における表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第26実施形態における第3図柄表示装置で表示される大当たり中演出として1回目の操作有効期間が設定された場合における表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第26実施形態における第3図柄表示装置で表示される2回目の操作有効期間が設定された場合における表示態様の一例を示した図である。 第26実施形態における大当たり遊技中に実行される大当たり中演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。 第26実施形態における連打演出中のシナリオ1セット時の演出パターンを模式的に示した図である。 第26実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図である。 (a)は、第26実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された移行タイマ開始タイミングテーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第26実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された演出回数選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第26実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理26を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連打演出処理26を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される第3連打演出処理26を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連打操作検出処理26を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり関連コマンド処理26を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり中演出設定処理を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるラウンド演出設定処理を示すフローチャートである。 第26実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される当たり中演出終了設定処理を示すフローチャートである。 (a)は、第27実施形態における第3図柄表示装置で表示される連打演出における演出可変時の表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第27実施形態における第3図柄表示装置で表示される連打演出における可変無効期間後の表示態様の一例を示した図である。 第27実施形態における操作有効期間が設定される連打演出中における操作手段への操作に対応して実行される各種演出の内容を示したタイミングチャートである。 (a)は、第27実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第27実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定されたボタン表示態様選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第27実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第27実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出更新処理27を示すフローチャートである。 第27実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出中タイマ処理を示すフローチャートである。 第27実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連打操作検出処理27を示すフローチャートである。 第27実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される通常操作処理を示すフローチャートである。 第27実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出中操作処理を示すフローチャートである。 第28実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第28実施形態における第3図柄表示装置で表示される潜確状態特図1小当たり変動中の表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第28実施形態における無敵モード中、且つ、特図2不利大当たり変動中の表示態様の一例を示した図である。 第28実施形態における第3図柄表示装置で表示される潜確状態の特図変動回数が50回を超えた後の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第28実施形態における主制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第28実施形態における主制御装置のROMに設定された第1当たり乱数28テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(c)は、第28実施形態における主制御装置のROMに設定された小当たり乱数28テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第28実施形態における主制御装置のROMに設定された大当たり種別選択28テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第28実施形態における主制御装置のROMに設定された小当たり種別選択28テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第28実施形態における主制御装置のROMに設定された変動パターン選択28テーブルの構成を示したブロック図であり、(b)は、第28実施形態における変動パターン選択28テーブルを構成する第1潜確用テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(c)は、第28実施形態における変動パターン選択28テーブルを構成する第2潜確用テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第28実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された変動パターンシナリオテーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第28実施形態における主制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第28実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動開始処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄大当たり判定処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動パターン選択処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ変動パターン選択処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動実行中処理を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される第1特別図柄変動停止処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される特図1外れ停止処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における主制御装置内のMPUにより実行される小当たり処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示設定処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1用変動表示設定処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2用変動表示設定処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図2潜確中処理を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される演出態様設定処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される各種カウンタ更新処理28を示すフローチャートである。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される小当たり関連処理28を示すフローチャートである。 第29実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 (a)は、第29実施形態における主制御装置のROMに設定された変動パターン選択29テーブルの構成を示したブロック図であり、(b)は、第29実施形態における変動パターン選択29テーブルを構成する第1潜確用29テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第29実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第28実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理29を示すフローチャートである。 第29実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される特図1用変動表示設定処理29を示すフローチャートである。 第29実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される入賞口判別処理を示すフローチャートである。 (a)は、第30実施形態における第3図柄表示装置で表示される時短最終変動中の表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第30実施形態における第3図柄表示装置で表示される時短最終変動中に全ストックを消費した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第30実施形態における第3図柄表示装置で表示される時短最終変動中にストックを使用しなかった場合の表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第30実施形態における第3図柄表示装置で表示される時短最終変動中に特殊ストックを消費した場合の表示態様の一例を示した図である。 (a)は、第30実施形態における第3図柄表示装置で表示される時短最終変動後半の表示態様の一例を模式的に示した図であり、(b)は、第30実施形態における第3図柄表示装置で表示される時短最終変動後半での復活大当たりの表示態様の一例を示した図である。 第30実施形態における時短状態中の特図2最終変動にて実行される演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。 (a)は、第30実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図であり、(b)は、第30実施形態における音声ランプ制御装置のRAMの構成を示したブロック図である。 第30実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定されたキャラ選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 (a)は、第30実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定されたキャラ選択テーブルの規定内容を模式的に示した図であり、(b)は、第30実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された表示アイコン選択テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第30実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される最終変動演出更新処理30を示すフローチャートである。 第30実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される第1期間演出設定処理を示すフローチャートである。 第30実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される第2期間演出設定処理を示すフローチャートである。 第30実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される第3期間演出設定処理を示すフローチャートである。 第30実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される枠ボタン入力監視・演出処理30を示すフローチャートである。 第31実施形態における時短最終変動において実行される演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。 第31実施形態における音声ランプ制御装置のROMの構成を示したブロック図である。 第31実施形態における音声ランプ制御装置のROMに設定された報知期間選択31テーブルの規定内容を模式的に示した図である。 第31実施形態における音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される最終変動演出更新処理31を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図87を参照し、第1実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球(遊技球)が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図12参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14および下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14および下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラス16aを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図12参照)へと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29~33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29~33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29~33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29~33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設される。
操作ハンドル51の内部には、球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する発射停止スイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)などが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が回動操作量に対応して変化し、その可変抵抗器の抵抗値に対応した強さ(発射強度)で球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび発射停止スイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車の他、レール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、第2入球口640、可変入賞装置65、アウト口66、スルーゲート67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側に取り付けられる。ベース板60は薄い板材を張り合わせた木材からなり、その正面側からベース板60の背面側に配設された各種構造体を遊技者に目視できないように形成される。一般入賞口63、第1入球口64、第2入球口640、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側からタッピングネジ等により固定されている。
遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図12参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、外レール62の外周面に沿うように発光手段である複数のLEDおよび7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37(37A,37B)が配設されている。第1図柄表示装置37(37A,37B)は、主制御装置110(図12参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本実施形態では、第1図柄表示装置37(37A,37B)は、球が、第1入球口64(上第1入球口64b1,下第1入球口64b2)へ入球したか、第2入球口640へ入球したかに応じて使い分けられるように構成されている。なお、詳細は図2を参照して後述するが、本実施形態では第1特別図柄の抽選契機として上第1入球口64b1と下第1入球口64b2とを設けている。以降の説明において、上第1入球口64b1と下第1入球口64b2との両方を示す場合には、単に第1入球口64の用語を用いて説明をする。
具体的には、球が第1入球口64へ入球した場合には、第1図柄表示装置37Aが作動し、一方で、球が第2入球口640へ入球した場合には、第1図柄表示装置37Bが作動するように構成されている。
また、第1図柄表示装置37A,37Bは、LEDにより、パチンコ機10が確変状態中か時短状態中か通常状態中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か通常大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるか、或いは小当たり図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。なお、複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、本パチンコ機10では、第1入球口64、第2入球口640のいずれかに入球があったことを契機として抽選が行われる。パチンコ機10は、その抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R時短大当たり、2R時短大当たりが用意されている。第1図柄表示装置37A,37Bには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態である確変状態へ移行する(を設定する)大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変状態へ移行する(を設定する)大当たりのことである。また、「15R時短大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態である時短状態を、所定の変動回数の間(例えば、50回)設定する大当たりのことであり、「2R時短大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に時短状態が所定の変動回数の間(例えば、50回)設定される大当たりのことである。
また、「特別図柄の高確率状態」とは、特別図柄の大当たり確率がアップした状態、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。「普通図柄の高確率状態」とは、普通図柄(第2図柄)の当たり確率がアップした状態、換言すれば、電動役物64aを開放させ易い遊技の状態のことである。
加えて、「普通図柄の高確率状態」が設定される遊技状態(確変状態、時短状態)は、普通図柄(第2図柄)の当たり確率がアップするだけではなく、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aが開放される時間として、「普通図柄の低確率状態」が設定される遊技状態(潜確状態、通常状態)と比して長い時間が設定される。電動役物64aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その電動役物64aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比して、下第1入球口64b2へ球が入賞しやすい状態となる。よって、確変状態中や時短状態中は、下第1入球口64b2へ球が入賞し易い状態となり、大当たり抽選が行われる回数を増やすことができる。
なお、確変状態中や時短状態中において、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開放時間を変更するのではなく、または、その開放時間を変更することに加えて、1回の当たりで電動役物64aが開放する回数を通常状態中よりも増やす変更を行うものとしてもよい。また、確変状態中や時短状態中において、第2図柄の当たり確率は変更せず、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aが開放される時間および1回の当たりで電動役物64aが開放する回数の少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、確変状態中や時短状態中において、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aが開放される時間や、1回の当たりで電動役物64aを開放する回数は変更せず、第2図柄の当たり確率だけを、通常状態中と比してアップするよう変更するものであってもよい。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64、第2入球口640のいずれかへの球の入球(始動入賞)をトリガ(契機)として、第1図柄表示装置37A,37Bにおける変動表示と同期させながら、第3図柄(装飾図柄)の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67への球の通過をトリガとして普通図柄(第2図柄)を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。
また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。このセンターフレーム86の中央に開口される開口部から第3図柄表示装置81が視認可能とされる。
第3図柄表示装置81は9インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図12参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中および下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図12参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37A,37Bで行われるのに対して、その第1図柄表示装置37A,37Bの表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
このように、第1図柄表示装置37A,37Bに表示される第1図柄(特別図柄)の動的表示に対応させるように装飾的な第3図柄を動的表示させ、第3図柄の動的表示態様を遊技者に報知するように構成することにより、主制御装置110により動作制御される第1図柄(特別図柄)の動的表示に対して、動的表示期間中の表示態様を統一(例えば、0.1秒単位で点灯、消灯を繰り替えす点滅表示態様)することで主制御装置110の処理負荷を軽減させたとしても、音声ランプ制御装置113にて設定される第3図柄の動的表示態様を例えば、第1図柄(特別図柄)の抽選結果に基づいて可変設定することにより、遊技者に対して特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示唆可能な動的表示態様(第3図柄を用いた演出態様)を第3図柄表示装置81に表示することができる。
第2図柄表示装置は、球がスルーゲート67を通過する毎に普通図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球がスルーゲート67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
パチンコ機10は、第2図柄表示装置における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、下第1入球口64b2に付随された電動役物64aが所定時間だけ作動状態となる(開放状態へと作動される)よう構成されている。
第2図柄の変動表示にかかる時間は、遊技状態として普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)の場合よりも、普通図柄の高確率状態(確変状態、時短状態)の方が短くなるように設定される。これにより、普通図柄の高確率状態中は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、当たり抽選を普通図柄の低確率状態よりも多く行うことができる。よって、当たり抽選において当たりとなる機会が増えるので、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。
よって、確変状態中および時短状態中は、下第1入球口64b2へ球が入賞しやすい遊技状態として設定することができる。なお、本実施形態では、遊技状態として確変状態が設定されている場合と、時短状態が設定されている場合とで、第3図柄の動的表示態様や、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される背景態様として同一の表示態様を設定するようにし、遊技者に対して現在の遊技状態を把握させ難くするように構成している。このように構成することで、遊技者に対して現在の遊技状況を推測させる楽しみを提供することができる。
さらに、本実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定される複数の遊技状態において、第3図柄の動的表示態様や、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される背景態様として同一の表示態様を設定するように構成している。よって、第3図柄表示装置81に表示される表示態様を統一した場合に、電動役物64aの作動状況によって現在の遊技状態が何であるのかを遊技者に容易に把握されてしまうことを抑制することができる。
なお、確変状態中または時短状態中において、当たり確率を高める、1回に当たりに対する電動役物64aの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法によっても、確変状態中または時短状態中に下第1入球口64b2へ球が入球しやすい状態としている場合は、第2図柄(普通図柄)の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄(普通図柄)の変動表示にかかる時間を、確変状態中または時短状態中において通常状態中よりも短く設定する場合は、当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する電動役物64aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
スルーゲート67は、可変表示装置ユニット80の右側の領域(右側領域)において遊技盤に組み付けられる。スルーゲート67は、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤を流下する球の一部が通過可能に構成されている。スルーゲート67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
球のスルーゲート67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37A,37Bにより表示されると共に第2図柄保留ランプ(図示せず)においても点灯表示される。第2図柄保留ランプは、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37A,37Bおよび第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、スルーゲート67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、スルーゲートの組み付け数は1つに限定されるものではなく、2つ以上の複数であっても良い。また、スルーゲート67の組み付け位置は可変表示装置ユニット80の右側に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の下方でも良い。また、第1図柄表示装置37A,37Bにより保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプにより点灯表示を行わないものとしてもよい。
次いで、本第1実施形態のパチンコ機10の遊技性について簡単に説明をする。本第1実施形態では、通常状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、且つ、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の高確率状態)および潜確状態(特別図柄の高確率状態、且つ、普通図柄の通常状態)の4つの遊技状態を設けている。そして、潜確状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態となるように構成している。
つまり、潜確状態が設定されている場合には、第1特別図柄の抽選よりも遊技者に有利な抽選結果となり易い第2特別図柄の抽選を示すための変動時間が他の遊技状態が設定されている場合よりも短くなるように規定することで、遊技者に有利な抽選を最も効率的に実行することができる。
本第1実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも、第2特別図柄の抽選の方が遊技者に有利とするために、第2特別図柄の抽選では、外れの一部で第1可変入賞装置65の第1特定入賞口65aが所定期間(1.5秒×1回、0.2秒×6回、または0.06秒×8回)開放される。このため、第2特別図柄の抽選では、大当たりに当選しなくても、球を第1特定入賞口65aへと入球させて賞球を獲得する機会が多く与えられるので、第1特別図柄の抽選よりも有利となる。以降、説明の簡略化のため、第1特定入賞口65aが開放される外れ抽選結果のことを「小当たり」と称する。
第2特別図柄の抽選では大当たりに加え、小当たりとなった場合にも第1特定入賞口65aを開放する構成とすることで、第2特別図柄の変動時間が短い潜確状態において、賞球を増加させ続けることができる。よって、潜確状態となることを期待して遊技を行わせることができる。一般的な遊技機では、確変状態が最も有利な遊技状態となるが、本実施形態では、確変状態よりも潜確状態の方が有利となるので、斬新な遊技性を提供することができる。
さらに、本第1実施形態では、第1特別図柄の抽選に基づく変動表示と、第2特別図柄の抽選に基づく変動表示とを同時に(並列して)実行可能に構成している(所謂、同時変動方式を採用している)。これにより、一方の特別図柄の変動表示が実行中でも、その変動表示の終了を待たずに他方の特別図柄の変動表示を実行することができるので、より効率良く特別図柄の抽選を実行させることができる。また、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時変動を行っている場合において、一方が大当たり又は小当たりの停止図柄で変動停止した場合には、他方の変動表示が残りの変動時間や抽選結果に関係なく外れの停止図柄で停止表示される。これにより、大当たりや小当たりの実行中に、他方の変動表示が当たり又は小当たりで確定表示され、大当たりや小当たりが重複して開始されてしまう不具合を防止することができる。
ここで、図2を参照して、本第1実施形態において遊技領域に設けられた各種構成、及び、遊技領域に向けて発射された球の流れについて説明をする。図2に示した通り、本実施形態の遊技盤13は、遊技領域の中央部に配設された可変表示装置ユニット80によって遊技領域を左側領域と右側領域とに区分けするように構成している。
本実施形態では、操作ハンドル51を初期位置(遊技者が回動させていない状態)から20度回動(時計回りに回転)するまでは、発射された球がファール球防止弁68を通過しない程度の発射強度で球が発射される。従って、発射された球は最終的に外レール62と内レール61との間に形成された発射流路を逆流しファール球となる。この逆流して流下したファール球は、発射流路の開始位置(図2で示す外レール62の左下端部)を通過し、上皿17(図1参照)へと連通するファール球口(図示せず)を流下し、上皿17へと環流される。このように構成することで、遊技者が所望の発射強度で球を発射させるために操作ハンドル51を操作する際にファール球が発生したとしても、そのファール球が発射経路に残留してしまい遊技に支障を来すことを抑制することができる。
次いで、操作ハンドル51の操作量(回動量)が初期位置(遊技者が回動させていない状態)から20~80度の範囲では、上述した左側領域を流下する程度の発射強度で球が発射され、81度~120度の範囲(81度~操作ハンドル51の最大回転量となる120度)では、上述した右側領域を流下する程度の発射強度で球が発射される。
つまり、本実施形態は、操作ハンドル51の操作量に基づいて、即ち、遊技者の操作に基づいて球が流下する領域を異ならせることが可能となるように構成されている。さらに、詳細は後述するが、本第1実施形態では、遊技状態として遊技者に有利となる遊技状態が設定された場合には、左側領域を球が流下するように操作ハンドル51の操作量を調整して行う遊技(以下、左打ち遊技と称す)では無く、右側領域を球が流下するように操作ハンドル51の操作量を調整して行う遊技(以下、右打ち遊技と称す)を行わせるように構成している。このように構成することで、遊技者に有利となる遊技状態が設定されている間は、遊技者は操作ハンドル51を上限まで回転させた状態(120度回転させた状態)を維持すれば良いことから、遊技者に適切な遊技を容易に行わせることができる。
次に、遊技盤13の左側領域について図2を参照して説明をする。詳細は後述するが、本第1実施形態では、遊技状態として通常状態(特別図柄低確率状態:普通図柄低確率(通常)状態)、時短状態(特別図柄低確率状態:普通図柄高確率(時短)状態)、確変状態(特別図柄高確率(確変)状態:普通図柄高確率(時短)状態)、潜確状態(特別図柄高確率(確変)状態:普通図柄低確率(通常)状態)の何れかが設定されるように構成されている。また、特別図柄の抽選結果が大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技状態と、特別図柄の抽選結果が小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技状態と、が設定されるように構成されている。
その中で、遊技状態として通常状態、時短状態、確変状態が設定されている場合には、遊技盤13の左側領域に球を流下させる左打ち遊技を行わせるように、可変表示装置ユニット80に設けられた第3図柄表示装置81の表示画面を用いて遊技者に遊技方法を案内し、潜確状態が設定されている場合には、遊技盤13の左側領域に球を流下させる右打ち遊技を行わせるように、第3図柄表示装置81の表示画面を用いて遊技者に遊技方法を案内するように構成している。また、大当たり遊技状態や小当たり遊技状態中は、当たりに当選する前の遊技状態に応じて遊技者の遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)を案内するように構成している。
なお、各遊技方法(左打ち遊技、右打ち遊技)の案内方法として、例えば、現在の遊技状態に適した遊技方法を常時表示するように構成したり、遊技方法が切り替わる場合にのみ切り替え後の遊技方法を表示するように構成したりしても良い。また、左打ち遊技と右打ち遊技とのうち、長い期間設定され易い遊技方法(本実施形態では左打ち遊技)を通常遊技とし、通常遊技以外の遊技方法(右打ち遊技)を行わせる場合に第3図柄表示装置81の表示画面に遊技方法を常時案内表示し、左打ち遊技を行わせる場合には案内表示を行わないように構成しても良い。
本実施形態のように、遊技者に選択させる遊技方法が2種類の場合においては、一方の遊技方法を案内する表示態様を表示しないことにより、他方の遊技方法を案内することができる。つまり、一の表示態様を表示するか否かによって、複数の遊技方法を案内することが可能となる。なお、本実施形態では、遊技者に遊技方法を案内するために第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示態様を用いているが、これに限ることは無い。上述したように特定の表示態様を表示しないことにより、遊技者に遊技方法を報知する構成を用いても良いし、音声やランプを用いて遊技者に報知するように構成しても良い。
遊技盤13の左側領域には、スルーゲート67、一般入賞口63が配設されている。また、可変表示装置ユニット80の下方位置には、左側領域を流下した球が入球可能となるように上第1入球口64b1が設けられている。そして、上第1入球口64b1の下方位置には、電動役物64aが付設された下第1入球口64b2が設けられている。この電動役物64aは、スルーゲート67を球が通過したことを契機に実行される普通図柄(第2図柄)抽選にて当たりに当選した場合に、球が下第1入球口64b2に入球困難(不可能)な閉鎖状態(第1状態)から、球が下第1入球口64b2に入球容易(可能)となる開放状態(第2状態)へと可変動作するように構成されている。
上述した通り、本第1実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選を実行可能な状態(特図1の変動が実行されておらず、且つ、大当たり遊技、小当たり遊技が実行されていない状態)において上第1入球口64b1、或いは下第1入球口64b2に球が入球した場合に、特図1の抽選が実行されるように構成されている。即ち、上第1入球口64b1、或いは下第1入球口64b2へ球が入球することは、第1特別図柄の抽選を実行させるための契機となるものである。
また、第1特別図柄(特図1)の抽選を新たに実行不可能な状態(特図1の変動が既に実行されている、又は、大当たり遊技、小当たり遊技が実行されている状態)において上第1入球口64b1、或いは下第1入球口64b2に球が入球した場合には、所定数(4つ)を上限に、球が入球した権利を記憶する記憶手段を有している。
よって、第1特別図柄(特図1)の抽選が実行されている間も遊技者に対して継続して遊技を行わせることができるため、遊技の稼働を向上させることができる。なお、本実施形態では、球が入球した権利を記憶する記憶手段と第1特別図柄にのみ設けている。
左打ち遊技によって左側領域を流下する球は、その80%がスルーゲート67を通過し、発射された球の約8%(100球に8球)の球が上第1入球口64b1に入球するように複数の釘や風車といった構造物により球流路が形成されている。また、電動役物64aが閉鎖状態である場合には下第1入球口64b2に入球する球が約0%で、電動役物64aが開放状態である場合には下第1入球口64b2に入球する球が約25%となるように球流路が形成されている。即ち、下第1入球口64b2(電動役物64a開放状態)、上第1入球口64b1、下第1入球口64b2(電動役物64a閉鎖状態)の順で球が入球し難くなるように構成している。
上第1入球口64b1、下第1入球口64b2は、上述した通り、第1特別図柄の抽選を実行させるという特典に加え、遊技者に賞球を払い出す特典も付与するように構成されており、球が1個入球する毎に、4個の賞球を遊技者に払い出すように構成している。なお、本実施形態では、上第1入球口64b1に球が入球した場合も、下第1入球口64b2に球が入球した場合も、同一数(4個)の賞球を付与するように構成しているが、これに限ること無く、それぞれに対して異なる数の賞球を設定しても良い。
一方、遊技盤13の右側領域には、第2入球口640、第1可変入賞装置65が設けられている。第2入球口640は、球が入球することにより第2特別図柄の抽選が実行されるように構成されており、右側領域を流下する球の約50%が入球するように複数の釘により球流路が形成されている。ここで、第2入球口640に入球しなかった球は右側領域の下方に設けられた第1可変入賞装置65に向けて流下する。
詳細な説明は後述するが、本実施形態では遊技状態として通常状態が設定されている状態では第2特別図柄の抽選が実行されてから抽選結果が表示されるまでの時間(変動時間)として長時間(10分間)の変動時間が設定され、潜確状態が設定されている状態では、短い変動時間(1秒)が設定されるように構成している。
つまり、遊技状態として通常状態が設定されている場合には、左打ち遊技を行い第1特別図柄の抽選を実行するべく第1入球口64へ球を入球させるよりも、右打ち遊技を行い第2特別図柄の抽選を実行するべく第2入球口640へ球を入球させるほうが球を入球させ易いが、長時間(10分間)の変動時間が設定されるため、遊技効率が非常に悪くなってしまう。よって、遊技者は通常状態では左打ち遊技を行い第1特別図柄の抽選を実行することになる。
また、第2入球口640は賞球が1個で設定されているため、通常状態が設定されている状態で右打ち遊技を行い、約50%の割合で右打ち遊技にて発射した球を第2入球口640に入球させたとしても、球が増加することが無い。
さらに、遊技状態として時短状態や確変状態が設定されている場合には、普通図柄の高確率状態となり、電動役物64aが開放し易い状態となる。しかし、電動役物64aを開放させるための普通図柄の抽選契機となるスルーゲート67は左側領域にしか設けられていないため、通常状態よりも球が入球し易くなる下第1入球口64b2へ球を入球させるために遊技者に左打ち遊技を行わせるように構成している。
一方、遊技状態として潜確状態が設定されている状態では、普通図柄が低確率状態となり電動役物64aが開放し難い状態となると共に、上述した通り、第2特別図柄の変動時間として短時間(1秒間)の変動時間が設定されるため、右打ち遊技を行い第2特別図柄の抽選を実行させることが適切な遊技となる。ここで、本第1実施形態では、第2特別図柄の抽選のみ小当たりに当選(当選確率約1/2)するように構成している。小当たりに当選した場合には、小当たり遊技として第1可変入賞装置65が所定期間(例えば、1.5秒間)開放し、第1可変入賞装置65に入球した球1個に対して10個の賞球が付与されるように構成している。
即ち、遊技状態として潜確状態が設定されている場合には、遊技者に継続して右打ち遊技を実行することで、小当たり当選を目指す第2特別図柄の抽選と、小当たり遊技と、を連続して実行することができる。
図2に示した通り、遊技領域の最下方には第2可変入賞装置650が配設されている。この第2可変入賞装置650は、特別図柄の抽選によって大当たりに当選した場合に回動扉650fが手前側に作動し第2特定入賞口650aに球が入賞可能な開放状態となるように開放動作されるものである。この第2可変入賞装置650は、左打ち遊技によって左側領域を流下した球も、右打ち遊技によって右側領域を流下した球も、均等に入球し得るように構成されている。よって、第2可変入賞装置650が開放動作される大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技が実行される前の遊技方法を継続して実行すれば良く、遊技者に対して遊技方法を煩雑に変更させることを抑制することができる。
上述した第1入球口64(上第1入球口64b1、下第1入球口64b2)へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図12参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Aで示される。
一方、第2入球口640へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図12参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Bで示される。
また、第1入球口64は、球が入球すると4個の球が賞球として払い出される入賞口となっており、第2入球口640は、球が入球すると1個の球が賞球として払い出される入賞口の1つになっている。なお、本実施形態においては、上第1入球口64b1へ球が入球した場合に払い出される賞球数と、第1入球口64へ球が入球した場合に払い出される賞球数とを同一(共に4個)にし、第2入球口640へ球が入球した場合に払い出される賞球数(1個)と異ならせたが、上第1入球口64b1へ球が入球した場合に払い出される賞球数と、下第1入球口64b2へ球が入球した場合に払い出される賞球数とを異ならせても良い。
この場合、例えば、上第1入球口64b1の賞球数を4個、下第1入球口64b2の賞球数を2個に設定し、球が入球し難い通常状態が設定されている場合において上第1入球口64b1に球が入球したことに対する特典を大きくし、特定の遊技状態(確変状態、時短状態)が設定されている場合に球が入球し易くなる下第1入球口64b2に頻繁に球が入球したとしても遊技者に過剰に賞球を獲得させないようにしても良いし、上第1入球口64b1の賞球数を4個、下第1入球口64b2の賞球数を5個に設定し、特定の遊技状態(確変状態、時短状態)が設定された場合に、遊技者に大きな特典を付与出来るように構成しても良い。
また、第1入球口64へ球が入球した場合に払い出される賞球数と第2入球口640へ球が入球した場合に払い出される賞球数と同一の数(例えば、共に5個)として構成してもよい。
下第1入球口64b2には電動役物64aが付随されている。この電動役物64aは開閉可能に構成されており、通常は電動役物64aが閉鎖状態(規制状態)となって、球が下第1入球口64b2へと入球しにくい状態となっている。一方、スルーゲート67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示(普通図柄の抽選)の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、電動役物64aが開放状態(許容状態)となり、球が下第1入球口64b2へ入球し易い状態となる。
上述した通り、確変状態中および時短状態中は、通常状態中と比して第2図柄の当たり確率が高く、また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなって、電動役物64aが開放状態(許容状態)となる回数が増える。更に、確変状態中または時短状態中は、電動役物64aが開放される時間も、通常状態中より長くなる。よって、確変状態中または時短状態中は、通常状態時と比して、下第1入球口64b2へ球が入球しやすい状態を作ることができる。
尚、上述した通り、下第1入球口64b2、即ち、電動役物64aが付随する入球口は、設定される遊技状態に応じて球が入球し易い状態(第1状態)と、球が入球し難い状態(第2状態)とを設定することができる。つまり、球の入球のし易さの観点では、第1状態が遊技者に有利となる有利遊技状態となり、第2状態が遊技者に不利(第1状態よりも不利)となる不利遊技状態となる。
ここで、第1入球口64に球が入球した場合(第1特別図柄の抽選が実行された場合)と第2入球口640へ球が入球した場合(第2特別図柄の抽選が実行された場合)とで、大当たりとなる確率は同一であり、特別図柄の低確率状態が設定されている場合は所定の低確率(例えば、1/280)で大当たりとなる抽選が実行され、特別図柄の高確率状態が設定されている場合は、低確率状態よりも当たり易い所定の高確率(例えば、1/30)で大当たりとなる抽選が実行される。しかしながら、大当たりとなった場合に選定(設定)される大当たりの種別は、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とで異ならせるように設定している。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、パチンコ機10の遊技状態に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方(遊技方法)を「左打ち(左打ち遊技)」と「右打ち(右打ち遊技)」とに変えさせることができる。よって、遊技者に対して、球の打ち方に変化をもたらすことができるので、遊技を楽しませることができる。
遊技盤13の下側における右隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
遊技盤13には、アウト口66が設けられている。遊技領域を流下する球であって、いずれの入賞口(入球口)63,64b1,64b2,65a,640,650aにも入賞(入球)しなかった球は、アウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。アウト口66は、下第1入球口64b2の下方に配設される。なお、本第1実施形態では遊技領域にアウト口66を1つ有する構成としているが、これ以外の構成を用いても良く、アウト口66を2つ以上の複数設けても良い。
このようにアウト口66を複数設けることにより、遊技領域に発射された球を最終的に1箇所(アウト口66が配設されている箇所)に集約するための球流路を形成する必要が無くなるため、遊技領域を構成する各種装置の配置自由度を高めることができる。具体的には、例えば、左側領域を流下した球専用のアウト口と、右側領域を流下した球専用のアウト口と、を設けると良い。また、複数のアウト口を設ける場合には、その入球口がアウト口である旨を遊技者に報知するための報知手段を設けると良い。これにより、遊技領域に設けられた入球口(実際はアウト口)に球が入球したにも関わらず何ら特典が付与されない事態が発生し、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)とが配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114、払出制御装置111および発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100~104に収納されている。基板ボックス100~104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)および基板ボックス102(払出制御装置111および発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図12参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図12参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明を行う。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄(第1図柄の動的表示に対応して動的表示される装飾図柄)は、「1」から「9」の数字を付した9種類の主図柄で構成されている。各主図柄は、各種の動物を模した後方図柄の上に「1」から「9」の数字を付して構成されている。具体的には、例えば、象を模した後方図柄に対して「1」の数字が付され、ライオンを模した後方図柄に対して「2」の数字が付されている。このように第3図柄を、後方図柄と数字とを対応付けて合成した表示態様にすることで、遊技者に対して、第3図柄の動的表示中であっても後方図柄の表示態様(色や輪郭やサイズ等)により大まかに第3図柄の種別を把握させると共に、第3図柄が停止表示された場合には後方図柄に付された数字を識別することにより確実に第3図柄の種別を把握させることができる。
なお、本第1実施形態では、第3図柄を形成する後方図柄と数字との組み合わせを可変させることは無いが、後方図柄と表示態様と、数字との組み合わせを可変させるように構成しても良い。このように構成することで、第3図柄が動的表示されている間に遊技者に予測させた抽選結果(第3図柄の種別)とは異なる抽選結果を表示することができ、遊技者に対して飽きの来ない遊技を提供することができる。また、第3図柄としての後方図柄と数字との組み合わせパターンを、例えば、特別図柄の抽選結果や設定されている遊技状態に応じて規則的に可変させるように設定することにより、第3図柄として停止表示される表示態様(後方図柄と数字との組み合わせ)に基づいた遊技内容の予測精度を高めることができ、遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110により行われる特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。一方、特別図柄の抽選結果が外れであった場合は、同一の主図柄が揃わない変動表示が行われる。さらに、本実施形態では特別図柄の抽選結果として小当たりに当選するように構成しており、特別図柄の抽選結果が小当たりであった場合は、主図柄が特定の組み合わせ(例えば「341」)で停止表示される。なお、本実施形態では、特別図柄の抽選結果に応じて、停止表示される主図柄の組み合わせを異ならせることにより、遊技者に対して抽選結果を分かり易くするようにしているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合と、小当たりであった場合とで同一の主図柄が停止表示するように構成しても良い。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、上側の約3/4が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の下側の約1/4が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、上、中、下の3つの図柄列L1,L2,L3が表示される。各図柄列L1~L3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列L1~L3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、図柄列L1~L3毎に周期性をもって左右方向(通常は右から左方向)へとスクロールして変動表示が行われる。特に、上図柄列L1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列L2及び下図柄列L3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、図柄列L1~L3毎に左・中・右の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの左側の縦のライン、中段の縦のライン、右側の縦のラインがそれぞれ有効ラインV1~V3として設定されている。加えて、主表示領域Dmにおける右下がりの斜めのライン、および右上がりの斜めのラインがそれぞれ有効ラインV4,V5として設定されている。毎回の遊技に際して、上図柄列L1→下図柄列L3→中図柄列L2の順に、有効ラインV1~V5上に第3図柄が停止表示(確定表示)される。この停止表示状態は最低1秒間保持される。このように、停止した第3図柄を一定期間(1秒以上)表示させておくことで、遊技者が大当たりに対応する第3図柄の組み合わせであるか否か(特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否か)を見落としてしまうことを抑制することができる。また、第3図柄の停止時に有効ラインV1~V5上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)が揃えば、大当たりとして大当たり動画(オープニング演出)が表示される。
また、停止表示された第3図柄の組み合わせが外れに対応する組み合わせであって、保留球が存在する場合は、1秒間の停止表示(確定表示)後に、保留球に基づく抽選に対応する変動表示が開始される。なお、複数の保留球が存在する場合は、時間的に最も古い入球に対応する保留球に基づいて抽選が実行される。
一方、保留球が存在しない状態で、特別図柄の外れに対応する組み合わせの第3図柄が1秒間停止表示(確定表示)された場合は、その後も第3図柄が停止表示された状態が継続する。この状態は、所定時間(例えば、30秒)が経過するか、または、第1入球口64、および第2入球口640のどちらかに対して新たに球が入球するまで継続する。そして、第3図柄が停止表示(確定表示)されてから所定時間(例えば、30秒)が経過した場合は、遊技が実行されていないことを示すデモ演出(客待ちデモ画面)が表示される。
遊技者が球を所定時間(例えば、30秒)連続して発射させているにも関わらず、第1入球口64、および第2入球口640への入球が無いという状況は稀であり、第3図柄が停止表示された状態が所定時間(例えば、30秒)継続する場合の多くは、遊技者が遊技を辞めたことで、パチンコ機10による遊技が全く行われていないことに起因する。よって、本実施形態のパチンコ機10では、第3図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、30秒)が経過した時点で、遊技者が遊技を行っていないと判断し、デモ演出を開始する。これにより、遊技を開始するためにパチンコ機10を選択しようとしている遊技者が、デモ演出の表示の有無に基づいて遊技が行われているか否かを容易に判断することができる。一方、所定時間(例えば、30秒)が経過する前に第1入球口64、および第2入球口640に対して新たに球が入球した場合は、その新たな入球に対応する第3図柄の変動表示が実行される。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも下方に横長に設けられている。この副表示領域Dsは、第1入球口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域である。本実施形態では、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて第1特別図柄の抽選に基づく変動表示が行われている間に球が第1入球口64へ入球した場合に、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、副表示領域Dsの小領域Ds1においても示される。この副表示領域Dsに表示される保留図柄の数によって、遊技者に対して現在変動表示が保留されている保留球数を明確に認識させることができる。なお、本実施形態では、第1特別図柄の変動表示のみが保留可能に構成されており、第2特別図柄の変動表示は保留記憶しない構成としている。このため、副表示領域Dsには、第1特別図柄の保留球数に応じた数の保留図柄のみが表示される。
なお、図4(a)を用いて示した表示画面では、主表示領域Dmの下方に副表示領域Dsを形成し、且つ、主表示領域Dmにて第3図柄の動的表示(変動表示)を含む演出(変動演出)を実行し、副表示領域Dsにて予告演出、キャラクタおよび保留球数などの表示を実行するように構成しているが、全ての遊技状態中において図4(a)で示した各領域を形成する必要は無く、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否かを示唆するための演出に遊技者を注視させる際には、副表示領域Dsの表示領域を縮小(消去)させ、主表示領域Dmの表示領域を拡大させることで迫力のある演出を実行するように構成しても良い。一方、保留図柄の表示態様を可変させる演出や、今後の遊技内容を説明する遊技案内を副表示領域Dsにて強調させて実行する際には、主表示領域Dmの表示領域を縮小させ、副表示領域Dsの表示領域を拡大させることで遊技者に分かり易い演出を実行するように構成しても良い。
さらに、設定されている遊技状態や、実行されている演出態様に応じて、主表示領域Dmに保留図柄の数を表示する領域や、予告演出を実行する領域を形成しても良いし、副表示領域Dsに第3図柄の変動表示を実行する領域を設けても良い。
次に、図4(b)を参照して、第3図柄表示装置81に対して実際に表示される表示内容の一例について説明する。実際の表示画面では、図4(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄および副図柄が合計9個表示される。また、表示領域Dmの右側および左側には、主図柄および副図柄の一部が3個ずつ表示される。これらは、通常状態、における第1特別図柄の抽選結果を示している。更に、主表示領域Dmの上部中央部分には、第2特別図柄の抽選結果を示す第3図柄を表示させるための小領域Dm1が表示される。この小領域Dm1では、「1」~「9」のいずれかの数字のみで構成された簡素な態様の3つの第3図柄の変動表示が実行される。この小領域Dm1においても、同一の数字で構成される3つの第3図柄が停止表示されることにより、大当たりが開始される。なお、第2特別図柄の抽選結果を示す第3図柄を、第1特別図柄の抽選結果を示す第3図柄に比べて簡素な態様で表示させているのは、通常状態や確変状態において基本的に第1特別図柄の抽選が実行され、第2特別図柄の抽選はほとんど実行される機会が無いためである。
よって、主として実行される第1特別図柄の変動表示をより大きな表示領域に表示させる構成とすることで、遊技結果をより明確に表示させている。なお、以降の説明では、各遊技状態において主として実行される特別図柄の変動表示(通常状態や確変状態では、第1特別図柄の変動表示が該当)のことを主変動と称し、各遊技状態において正規の遊技方法を行った場合にほとんど実行されない特別図柄の変動表示(通常状態や確変状態では、第2特別図柄の変動表示が該当)のことを副変動と称す。
さらに、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、確変状態が設定されている状態において、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に、長期間(最大で10分間)の変動表示(動的表示)が実行されると共に、その変動表示が開始されるタイミングで遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。そして、その潜確状態が設定されている期間(大当たりとなる変動表示が実行されてからその変動表示が終了し、大当たり遊技が開始されるまでの期間)中は、第2特別図柄の抽選にて小当たりを狙う遊技を実行させるように構成している。よって、遊技状態として潜確状態が設定されている場合は、第2特別図柄の変動表示が主変動となり、第1特別図柄の変動表示が副変動となる。
副表示領域Dsにおける小領域Ds1においては、鳥の顔を模した保留図柄が、第1図柄の保留球数と同じ個数だけ表示される。この保留図柄は、それぞれに対応する保留球に基づく変動表示の開始時に、小領域Ds1における右方に表示された家屋の内部へと入っていく演出が実行される。これにより、保留球に対応する変動表示が開始されたことを遊技者に対して容易に理解させることができる。また、小領域Ds1では、時として保留図柄が特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。
なお、本実施形態においては、第1入球口64への入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第2入球口640への入球を保留可能に構成してもよい。また、小領域Ds1における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
次に、図5を参照して、本実施形態における第3図柄の変動表示演出の流れについて説明をする。図5は、本実施形態のパチンコ機10の遊技状態、各特別図柄の変動状況に対応して実行される変動表示演出の内容を模式的に示したタイミングチャートである。ここで、本実施形態のパチンコ機10の遊技性について簡単に説明をする。本実施形態のパチンコ機10は、上述したとおり、第1特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(動的表示)と、第2特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(動的表示)と、を同時に(並行して)実行することが可能に構成している。
そして、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態において、第1特別図柄の大当たりに対応する変動表示が実行されると、普通図柄の高確率状態が低確率状態へと移行し、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。この潜確状態が設定されている間は、第2特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(動的表示)期間が短く設定されるため、第2特別図柄の抽選を数多く実行することができる期間(特図2変動有利期間)となる。
本実施形態では、第2特別図柄の抽選にて約1/2の確率で小当たりに当選するように構成しているため、遊技状態として潜確状態が設定されている期間中は、小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技を頻繁に実行し、多くの賞球を獲得可能な遊技者に有利な遊技状態(特図2有利状態)となる。
上述した通り、本実施形態にて潜確状態が設定される期間(特図2変動有利期間)は、確変状態にて大当たりに当選した第1特別図柄の変動表示期間(動的表示期間)中(特図1大当たり変動中)であることから、特図2有利状態が終了すると、大当たり遊技が実行されることになる。このように、遊技者に対して有利となる複数の状態(特図2有利状態、大当たり遊技状態)が連続して設定されるため、遊技者に対して継続して様々な特典を付与させることができる。
また、本実施形態では、一方の特別図柄(特図2)にて小当たりに当選し、小当たり遊技が実行されると、他方の特別図柄(特図1)の変動を中断(変動表示期間の計測を中断)し、その小当たり遊技が終了した場合に、中断していた変動表示期間の計測を再開するように構成している。このように構成することにより、小当たり遊技中に特図2変動有利期間が減算されてしまうことを防ぐことができるため、特図2変動有利期間中に実行される小当たり遊技の回数に関わらず一定の特図2変動有利期間を遊技者に提供することができる。
さらに、本実施形態では、一方の特別図柄(特図1)の抽選結果に基づいて大当たり遊技が実行されると、変動中の他方の特別図柄(特図2)を、外れを示す停止表示態様で強制停止するように構成している。このように構成することで、大当たり遊技中に小当たり遊技が実行されるという事態を防止することができる。
上述した通り、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果に応じて他方の特別図柄の変動に対する制御内容を異ならせている。具体的には、一方の特別図柄の抽選結果が大当たり(遊技者に第1特典を付与可能な抽選結果)である場合には、他方の特別図柄の変動を、抽選結果が外れであることを示す表示態様で停止表示させ、一方の特別図柄の抽選結果が小当たり(遊技者に第1特典とは異なる第2特典を付与可能な抽選結果)である場合には、他方の特別図柄の変動を、第2特典の付与が終了するまで(小当たり遊技が終了するまで)停止し、第2特典の付与終了後に再開させる。加えて、一方の特別図柄の抽選結果が外れの場合には、他方の特別図柄の変動をそのまま実行させるように構成している。
このように構成することにより、一方の特別図柄の抽選結果に基づいて、他方の特別図柄の抽選内容(抽選結果、抽選結果が表示されるまでの期間)を可変させることができ、遊技者の多様な遊技性を提供することができる。
さらに、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果が、遊技者に特典を付与可能な抽選結果である場合において、その特典の内容に応じて他方の特別図柄変動に対する制御内容を異ならせているため、例えば、遊技者に最も有利な特典(大当たり遊技)を付与する抽選結果である場合には、実行中の他方の特別図柄の変動に対応する抽選結果が特典を付与する抽選結果であったとしても、その変動を抽選結果が外れとなるように強制停止し、遊技者に過剰な特典が付与されることを抑制し、大当たり遊技よりも付与される特典が少ない抽選結果(小当たり)の場合には、実行中の他方の特別図柄の変動に対応する抽選結果を可変させること無く、小当たり遊技中に他方の特別図柄の抽選に基づく特典が付与されることを防ぐために、変動表示期間の計測のみを中断することが可能となる。
よって、複数の特別図柄(特図1、特図2)が同時に変動している状態において、遊技者にとって、最も有利では無い特典が付与されることにより、後に付与される最も有利な特典が付与されなくなる事態を抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまう事態が発生することを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技状態として潜確状態が設定されると第2特別図柄(特図2)の変動表示期間として短期間(0.5秒)の変動表示期間が設定され、小当たり遊技を頻繁に実行することができるように構成している。そして、遊技状態として潜確状態が設定される条件を、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合として、潜確状態が終了する条件を第1特別図柄が大当たりを示す表示態様で停止表示し、大当たり遊技が実行される場合としているため、小当たり遊技が頻繁に実行される遊技者に有利となる第1有利期間の終了後に、大当たり遊技が実行される第2遊技期間が設定されることになる。よって、遊技者に有利となる第1有利期間と第2有利期間とを連続して設定することができるため、第1有利期間が設定されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図5~図9を参照して、本実施形態のパチンコ機10における各遊技状態において第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容について説明をする。図5に示した通り、遊技状態として大当たり遊技状態が設定されている場合には、第3図柄表示装置81の表示画面には、大当たり遊技の内容として、例えば、現在実行中の大当たり遊技のラウンド数を示すためのラウンド数表示態様、獲得した球数を示すための獲得量表示態様、実行中の大当たり遊技の種別(ラウンド数、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態)を示唆するための種別示唆表示態様、遊技状態として通常状態が設定されること無く継続して非通常状態(確変状態、潜確状態、時短状態)が設定されている期間において当選した大当たりの回数(所謂、連チャン回数)等が表示される大当たり遊技表示態様が表示される。
そして、大当たり遊技が終了するタイミング(図5(a)参照)において、今回の大当たり種別が大当たり遊技終了後に遊技状態として確変状態を設定する大当たり種別(例えば、大当たりA)である場合には、図6(a)に示した通り、遊技者に有利な潜確状態が設定されることを目指す演出態様(チャンスゾーン態様)が表示される。
ここで、図6(a)を参照して、大当たり遊技の終了画面(エンディング画面)の表示内容について説明をする。図6(a)は、大当たり遊技の終了画面(エンディング画面)の表示内容を模式的に示した模式図である。図6(a)に示した通り、大当たり遊技のエンディング画面では、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを示す「チャンスゾーン突入!!」のコメントが副表示領域Dsに表示される。そして、主表示領域Dmには、確変状態や潜確状態が設定される期間中に表示されるキャラクタ811が表示される。このキャラクタ811は、通常状態が設定されている期間中には登場しない(表示されない)ように構成されており、第3図柄表示装置81の表示画面にキャラクタ811が表示されている期間を遊技者に有利な遊技状態(通常状態よりも有利な遊技状態)とするようにしている。
このように構成することにより、遊技者は表示画面にキャラクタ811が表示されているか否かを把握することにより、現在設定されている遊技状態の概要を把握することができるため、分かり易い遊技を提供することができる。
また、主表示領域Dmに潜確状態が設定されることを狙うための「RUSHを目指せ!!」のコメントが表示される。さらに、主表示領域Dmの案内表示領域Dm3には、遊技者に左打つ遊技を行わせるための案内表示態様として「左打ち」の文字が表示される。これにより、遊技者に対して確変状態が設定された場合に左側領域を狙う左側遊技を行うことを容易に把握させることができる。なお、本実施形態では、大当たり遊技中に開放動作される第2可変入賞装置650が、左打ち遊技により発射された球(左側領域を流下した球)も、右打ち遊技により発射された球も、入賞し得る位置(遊技領域の下流位置(図2参照))に配設しており、大当たり遊技中に案内表示領域Dm3に表示される文字(「左打ち」、「右打ち」)、即ち、大当たり遊技中に案内する遊技方法を、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に応じて可変させるように構成している。
具体的には、大当たりに当選した際の遊技状態を判別し、左打ち遊技が案内される遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態)であると判別した場合は、大当たり中の案内表示として「左打ち」を表示し、右打ち遊技が案内される遊技状態(潜確状態)であると判別した場合は、大当たり中の案内表示として「右打ち」を表示するように構成している。これにより、大当たり遊技が実行された際に、遊技者に対して遊技方法を可変させる手間を省くことができる。
また、主表示領域Dmには第1特別図柄に対応した第3図柄を表示するための特図1表示領域Dm1、第2特別図柄に対応した第3図柄を表示するための特図2表示領域Dm2が形成されており、図6(a)に示す例によれば、特図1表示領域Dm1には、現在実行中(エンディング画面表示中)の大当たり遊技に対応する表示態様として「777」が表示されている。なお、特図2表示領域Dm2には、第2特別図柄が変動表示していないことを示す非変動表示態様として「-」が表示されている。
本実施形態では、電源を投入してから一度も特別図柄が変動表示されていない場合には上述した非変動表示態様が表示されるように構成している。この非変動表示態様が表示されることにより、遊技者に対して、過去の遊技履歴(特別図柄の変動履歴)を予測させることが可能となる。
なお、本実施形態では上述した非変動表示態様を表示するように構成しているが、これに限ること無く、外れを示す予め定めた表示態様(初期表示態様)を表示するように構成しても良いし、前回変動表示が実行されてからの経過期間が所定期間(例えば、30分)を超えたと判別した場合に、特図1表示領域Dm1、特図2表示領域Dm2に表示される表示態様を初期表示態様や非変動表示態様に可変して表示するように構成しても良い。
図5に戻り説明を続ける。遊技状態として確変状態が設定されている状態(図5(b)参照)では、左打ち遊技によって第1特別図柄の抽選を実行し易い遊技状態となる。つまり、確変状態は、普通図柄の高確率状態が設定されていることから電動役物64aが開放し易い状態となり、下第1入球口64b2に球が入球し易い状態となる。
この確変状態中における第3図柄表示装置81の表示画面の内容について、図6(b)を参照して説明をする。図6(b)は確変状態中における表示画面の表示内容を模式的に示した模式図である。図6(b)に示した通り、現在の遊技状態が確変状態であることを示す「チャンスゾーン中」のコメントが副表示領域Dsに横方向(右から左方向)にスクロールするように表示される。
そして、主表示領域Dmではキャラクタ811が横方向(左から右方向)に移動する(走る)演出が表示される。そして、案内表示領域Dm3には「左打ち」が表示され、特図1表示領域Dm1には第1特別図柄が変動中であることを示す変動中表示が表示される。なお、この時点においても、図6(a)に示した状態から新たに第2特別図柄を変動させていないため(右打ち遊技により第2入球口640に球を入球させていないため)、特図2表示領域Dm2には非変動表示態様「-」が継続して表示される。
詳細な説明は省略するが、本実施形態のパチンコ機10では、確変状態においてキャラクタ811の動作表示パターンが複数記憶されており、確変状態中における第1特別図柄の抽選結果(当否判定結果)に応じてキャラクタ811の動作表示パターンを異ならせて設定するように構成している。これにより、確変状態中において第1特別図柄の抽選結果が大当たりに当選するか否かを遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
図6(b)に示した表示画面が表示された後、第1特別図柄の抽選結果が大当たりに当選したことを示すための変動表示が実行されると、図7(a)に示した表示画面が表示される。図7(a)は、確変状態中において大当たりに当選した変動表示が開始された場合に表示される表示内容を示した模式図である。上述した通り、本実施形態のパチンコ機10では、確変状態中に第1特別図柄が大当たりに当選したことを示す変動表示が開始されるタイミングで遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。
よって、第1特別図柄の変動が開始するタイミングで遊技状態が遊技者にとって有利な状態(潜確状態)へと移行するため、表示画面の特図1表示領域Dm1にて第1特別図柄の変動表示が実行されていることを示す変動表示態様が表示されている状態で、遊技者に遊技状態が移行したことを示すための演出図柄813の表示態様(「333」の表示態様)が停止表示される。これにより、遊技者には演出図柄813が停止表示されたことにより、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行したと思わせることができる。また、本実施形態では、演出図柄表示態様として、第3図柄の表示態様と同様の表示態様を用いているため、停止表示された演出図柄表示態様が、特別図柄の抽選結果を示すための表示態様と思わせることができる。
本実施形態は、潜確状態が設定されている期間において、第2特別図柄の変動表示を頻繁に実行することにより数多くの小当たり遊技を実行させることが可能となるように構成している。よって、少なくとも、潜確状態が設定されている期間中は遊技者に右打ち遊技を示すための「右打ち」が案内表示領域Dm3に表示される。そして、副表示領域Dsには遊技状態として潜確状態が設定されたことを示すための「RUSH突入!!右打ちしてね」のコメントが表示される。
上述した通り、本実施形態では、大当たりに当選した第1特別図柄の変動開始時に特図1表示領域Dm1の演出態様を可変することなく、主表示領域Dmに表示された演出図柄を停止表示させるように構成しているため、遊技者に対して、あたかも演出図柄の抽選結果に応じて遊技状態が移行したと思わせることができる。
そして、右打ち遊技が継続して実行されている潜確状態中(第1特別図柄の大当たり変動中)に、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、図7(b)に示した通り、小当たりに当選したことを示すための演出態様が表示される。ここで、図7(b)を参照して潜確状態が設定されている場合における表示内容について説明をする。図7(b)は、潜確状態中における表示画面の表示内容を模式的に示した模式図である。
図7(b)によれば、潜確状態が設定されている状態中(RUSH中)において、第2特別図柄の抽選に小当たりに当選すると、特図1表示領域Dm1には第1特別図柄が変動中(大当たり変動中)であることを示唆するための変動表示態様が表示され、特図2表示領域Dm2には、小当たりに当選したことを示した表示態様「341」が表示される。
そして、RUSH中の演出態様として表示される宝箱812を開放し、中から遊技結果を示すための演出図柄813として小当たりを示すための「V」が表示される。これにより、遊技者に対して潜確状態中(RUSH中)に第2特別図柄にて小当たりに当選し、小当たり遊技が実行されることを遊技者に報知することができる。
なお、本実施形態では、小当たりに当選した場合に回動動作される第1可変入賞装置65を右側領域に設けており、潜確状態中と同一の遊技方法(右打ち)で遊技を行えるように構成している。このように構成することで、潜確状態中に小当たり遊技が頻繁に実行されたとしても、遊技者は右打ち遊技を継続するだけで良いため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
上述した通り、本実施形態のパチンコ機10では、確変状態中に第1特別図柄の大当たり変動が開始された場合に、その大当たり変動開始時から潜確状態が設定されるようにし、潜確状態が設定されている状態では第2特別図柄(特図2)の抽選を効率良く行えるように構成している。
よって、潜確状態が設定されたと同時に(潜確状態が設定されたことに基づいて)遊技者に対して潜確状態が設定される期間を報知するように構成していた(図7(a))参照。
しかしながら、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動させることが可能であることから、確変状態が設定されている状態において、第1特別図柄も第2特別図柄も両方とも変動している場合がある。
このような場合では、潜確状態が設定されたタイミングで潜確状態(RUSH)が設定されたことを示す表示態様を表示(図7(a)参照)したとしても、現在変動中の第2特別図柄が変動停止するまでは潜確状態中における第2特別図柄の抽選を実行することができず、RUSH状態中にも関わらずいつまでたっても小当たり遊技が実行されないという問題が発生してしまう虞があった。
そこで、本実施形態では、潜確状態への移行条件が成立した場合(確変状態中に第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合)において、第2特別図柄の変動状況(変動の有無、変動残期間)を判別し、その判別結果に基づいて、RUSH状態が設定されたことを報知するタイミングを異ならせるように構成している。
ここで、図5、及び図8を参照して、潜確状態への移行条件が成立した場合(確変状態中に第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合)において、第2特別図柄(特図2)が変動している場合における演出内容について説明をする。図5に示した通り、確変状態が設定されている状態において第1特別図柄の大当たり変動が開始された時点において第2特別図柄が変動中の場合は(図5の(c)参照)、確変状態を示すための「チャンスゾーン」よりも、RUSH状態が設定される期待度を高めた「超チャンスゾーン」が表示される。
ここで、図8(a)を参照して、「超チャンスゾーン」中における表示画面の表示内容を説明する。図8(a)は、確変状態において第2特別図柄変動中に、第1特別図柄にて大当たりに当選した変動が実行された場合の図である。つまり、この「超チャンスゾーン」は、遊技状態としては、潜確状態が設定されている状態であるが、潜確状態が設定されるよりも前に実行された第2特別図柄の変動表示が終了していない状態を示す表示態様である。
「超チャンスゾーン」が設定されると、副表示領域Dsには「超チャンスゾーン中」であることを示すためのコメントが表示される。そして主表示領域Dmには、キャラクタ811が図6(b)よりも高速移動している態様で表示され、高速移動しているキャラクタ811が宝箱812を発見し易いように構成している。
そして、特図1表示領域Dm1には、第1特別図柄が変動中であることを示すための「変動表示態様」が表示され、特図2表示領域Dm2には、潜確状態が設定されるよりも前の時点から変動中の「変動表示態様」が表示されている。
図5に戻り説明を続ける。図8(a)に示した「超チャンスゾーン」の表示画面は、確変状態から潜確状態へと遊技状態を移行させるタイミングを跨いで実行される特図2変動が終了するタイミングまで表示され、その特図2変動が終了すると(図5(d)参照)、「RUSH」に突入したことを遊技者に報知する「RUSH」突入画面が表示される(図8(b)参照)。
ここで、図8(b)を参照して、「超チャンスゾーン」を経由して「RUSH」に突入した画面の内容について説明をする。図8(b)は、「超チャンスゾーン」を経由して「RUSH」に突入した画面を模式的に示した模式図である。図8(b)に示した通り、主表示領域Dmでは宝箱812の中から演出図柄813が表示され「RUSH」に突入したことを遊技者に報知する表示態様が表示される。そして、案内表示領域Dm3にラッシュ遊技中の遊技方法を案内する「右打ち」が表示される。この時点では特図1表示領域Dm1には第1特別図柄が変動中(大当たり変動中)であることを示唆するための変動表示態様が表示され、特図2表示領域Dm2には、外れを示した表示態様「346」が停止表示される。
図5に戻り説明を続ける。ラッシュ遊技中(RUSH中)、即ち、第1特別図柄の大当たり変動中は、右打ち遊技を行わせることにより変動時間が短い変動パターンが設定される第2特別図柄の抽選を頻繁に行わせる遊技が実行される。なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、一方の特別図柄にて大当たりに当選している状態(大当たり変動中も含む)において、他方の特別図柄の抽選で大当たりに当選することが無いように構成している。よって、ラッシュ遊技中における第2特別図柄の抽選では、抽選結果が小当たり、或いは、外れの何れかとなる。そして、第2特別図柄の抽選では高確率(約1/2)で小当たりに当選するように構成されている。
よって、ラッシュ遊技中は、1/2の確率で小当たりに当選し、小当たり遊技によって賞球を獲得する遊技が第1特別図柄の大当たり変動が終了するまで継続することになる。つまり、ラッシュ遊技中において頻繁に第2特別図柄の抽選を実行したしても、第2特別図柄の抽選によって大当たりに当選することが無いため、第1特別図柄の大当たり変動期間をフルに用いたラッシュ遊技を提供することができる。
そして、第1特別図柄の大当たり変動が終了すると(図5(f)参照)、今回当選した大当たり種別に応じた画面が表示される(図9(a)(b)参照)。ここで、図9(a)(b)を参照してラッシュ遊技終了時(特図1大当たり変動停止時)の表示画面について説明をする。
図9(a)は、遊技者にとって有利となる大当たり(大当たりA(図16(a)参照))が設定された場合における表示内容を模式的に示した図であって、図9(b)は、遊技者にとって不利となる大当たり(大当たりD(図16(a)参照))に当選した場合における表示内容を模式的に示した図である。
図9(a)に示した通り、大当たりA(図16(a)参照)に当選したことを示すための第3図柄(「777」)が特図1表示領域Dm1に表示されたタイミングで、特図2表示領域Dm2では、外れを示した「346」の第3図柄が強制停止されて表示される。そして、宝箱812の中から遊技者に有利な大当たりに当選したことを示す演出図柄813(「超V」)が表示され、副表示領域Dsには「おめでとう」のコメントが表示される。この場合は、案内表示領域Dm3には潜確状態中と同様の遊技方法である「右打ち」の文字が表示される。
一方で、図9(b)では、大当たりD(図16(a)参照)に当選したことを示すための第3図柄(「666」)が特図1表示領域Dm1に表示されたタイミングで、特図2表示領域Dm2では、外れを示した「346」の第3図柄が強制停止されて表示される。そして、宝箱812の中から遊技者に不利な大当たりに当選したことを示す演出図柄813(「終了?」)が表示され、副表示領域Dsには「左打ちに戻して下さい」のコメントが表示される。この場合は、遊技者にラッシュ遊技が終了したことを示唆するために案内表示領域Dm3には通常状態中と同様の遊技方法である「左打ち」の文字が表示される。
なお、図9(b)では、大当たりD(図16(a)参照)に当選した場合の表示画面を示したが、大当たりC(図16(a)参照)に当選した場合、即ち、大当たりDと同様の大当たり遊技が実行されるが、大当たり終了後に設定される遊技状態が大当たりDよりも遊技者に有利となる大当たりに当選した場合も同様の表示画面を表示し、大当たり遊技終了時に、復活演出として右打ち遊技を行わせる演出を実行するように構成している。これにより、遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。
次に、図10を参照して、遊技者に対して表示するカード忘れ注意喚起画面について説明をする。本実施形態のパチンコ機10では、遊技に用いる球を借りるためにカード(有価媒体)を、パチンコ機10に付随して設置されるカードユニットに挿入する必要がある。このようなパチンコ機10では、遊技者が遊技によって多くの賞球を獲得した場合に、カードをカードユニットに挿入していることを忘れてしまい、遊技終了時にカードを取り忘れてしまう事態が発生することがあった。
これに対して、本実施形態ではカード忘れ注意喚起画面(図10(a)参照)を所定タイミング(例えば、賞球を獲得し得る大当たり遊技時)で表示するように構成している。これにより、遊技者がカードを取り忘れてしまう事態を防ぐことが出来る。さらに、本実施形態では、大当たり遊技として賞球を獲得し易い大当たりと賞球し難い大当たりとを設定可能にし、さらに、短期間で頻繁に小当たり遊技を実行し得る遊技状態を設定可能にしており、遊技結果(所定期間における賞球数の累積)に応じてカード忘れ注意喚起画面を表示するタイミングを設定可能に構成している。
ここで、図10(a)を参照して、カード忘れ注意喚起画面の表示内容について説明をする。図10(a)はカード忘れ注意喚起画面の表示内容を模式的に示した模式図である。このように、パチンコ機10の第3図柄表示装置81の表示画面を用いてカードユニットからカードを取り出す際の動作を表示すると共に、「カードの取り忘れにご注意下さい」のコメントが表示される。
次に、図10(b)~図10(d)を参照して、カード忘れ注意喚起画面の表示タイミングについて説明をする。図10(b)は、初めての大当たりが「大当たりA(図16(a)参照)」、即ち、1回の大当たり遊技にて遊技者に多くの賞球を付与可能な大当たりに当選した場合のカード表示(カード忘れ注意喚起表示)の表示タイミングを示したタイミングチャートであって、図10(c)、図10(d)は、初めての大当たりが「大当たりA(図16(a)参照)」、即ち、1回の大当たり遊技にて遊技者に多くの賞球を付与可能な大当たりに当選した場合のカード表示(カード忘れ注意喚起表示)の表示タイミングを示したタイミングチャートである。
図10(b)に示した通り、初めての大当たり(遊技状態として通常状態が設定されている場合に当選した大当たり)が、大当たりAである場合には、その大当たり中に十分な賞球数を付与することになるため、その大当たりのエンディング期間(ED)にてカード表示が実行される。
一方で、図10(c),(d)に示した通り、初めての大当たりが、大当たりCである場合には、その大当たり中に十分な賞球数を付与することができず、遊技者が引き続きカードを用いて球を借りる可能性があるため、初めての大当たり(大当たりC)の終了画面にてカード表示を表示しない。
このような状態において、本実施形態では、初めての大当たりから再度通常状態が設定されるまでの期間を有利継続期間とし、その有利継続期間中に獲得した賞球数を累積し、その累積結果が所定量(例えば、250発)に到達したことをカード表示実行条件として、カード表示を実行するように構成している。
つまり、大当たりC終了後に連続して小当たり遊技が発生し、有利継続期間中の賞球数が所定量を超えた場合には、小当たり遊技のエンディング画面にてカード表示を行うように構成し(図10(c)参照)、大当たりCが繰り返し実行されることで有利継続期間中の賞球数が所定量を超えた場合には、大当たり遊技のエンディング画面にてカード表示を行うように構成している(図10(d)参照)。
<第1実施形態における遊技状態の移行について>
次に、図11を参照して、本第1実施形態におけるパチンコ機10の遊技状態の移行について説明する。図11は、本実施形態におけるパチンコ機10に設定されている4種類の遊技状態について、1の遊技状態から他の遊技状態への移行方法を模式的に示した模式図である。
まず、通常状態に滞在している場合における遊技状態の移行方法について説明する。上述した通り、通常状態では、右打ちで遊技を行うよりも左打ちで遊技を行った方が特別図柄の抽選頻度が高くなり易いため、左打ちの方が遊技者にとって有利となる。左打ちを行った場合、上第1入球口64b1へと入球し易くなるためである。なお、上述した通り、第1入球口64へと球が入球することに基づいて実行される第1特別図柄の抽選では、小当たりが抽選されないため、大当たりにならない限り持ち球が延々と減り続ける不利な状態となる。この通常状態では、大当たりとなった場合にのみ、他の遊技状態へと移行する可能性がある。なお、第1特別図柄の抽選で当選し得る大当たり種別としては、大当たりA~Dの4種類が設けられている。これらの大当たり種別の詳細については、図16(a)を参照して後述する。
図11の左側に示した通り、通常状態ST1において第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に合計65%の割合で決定される大当たりA,Cになると、大当たり終了後に、図11の中央に示した確変状態ST2へと移行する。また、通常状態ST1において第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に10%の割合で決定される大当たりDになると、大当たり終了後に、図11の右側に示した時短状態ST3へと移行する。これに対して、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に25%の割合で決定される大当たりBになると、大当たり終了後の遊技状態として通常状態が再度設定される(通常状態をループする)。
なお、通常状態では左打ちにより上第1入球口64b1を狙って遊技を行うのが通常であるが、遊技者が故意に右打ちを行って球が第2入球口640へと入球したり、左打ちを行った球の一部が第2入球口640へと入球した結果、第2特別図柄の抽選で大当たりになる可能性もある。本実施形態では第2特別図柄で大当たりに当選した場合に設定される大当たり種別として3種類の大当たり種別(大当たりE~G)を有しており、通常状態で第2特別図柄の大当たりに当選した場合の合計65%の割合で決定される大当たりE,Fになると、大当たり終了後に確変状態ST2へ移行し、35%の割合で決定される大当たりGになると、大当たり終了後の遊技状態として通常状態が再度設定される(通常状態をループする)。
このように、通常状態で第1特別図柄の抽選により大当たりとなった場合には、10%の割合(大当たりD)で通常状態よりも有利な時短状態へと移行する可能性がある一方で、通常状態で第2特別図柄の抽選により大当たりとなった場合には、時短状態へと移行する可能性が0となる。よって、通常状態において右打ちを行うことにより第2特別図柄の抽選を実行させる変則的な遊技方法を行った場合のデメリットを大きくすることができるので、変則遊技に対する抑制を図ることができる。また、通常状態において実行される第2特別図柄の抽選では、長時間(10分間)の変動時間を有する変動パターンが設定されるように構成しているため、遊技効率が左打ち遊技を行う場合に比べて著しく低下することから、通常状態において右打ちを行うことにより第2特別図柄の抽選を実行させる変則的な遊技方法を行った場合のデメリットをより大きくすることができる。
次に、確変状態に滞在している場合における遊技状態の移行方法について説明する。上述した通り、確変状態では、通常状態と同様に右打ちで遊技を行うよりも左打ちで遊技を行った方が特別図柄の抽選頻度が高くなり易いため、左打ちの方が遊技者にとって有利となる。なお、確変状態では、通常状態に比較して特別図柄の大当たり確率がアップするため、通常状態に比較すると有利となるが、潜確状態に比べると不利になる。確変状態ST2が設定された場合には、第1特別図柄の大当たりに当選(特図1大当たり変動が開始)したことを契機に潜確状態SP1へと移行する。
なお、確変状態では、通常状態と同様に左打ちにより上第1入球口64b1を狙いながら、上第1入球口64b1の下方に設けられた下第1入球口64b2を狙って遊技を行うことになる。つまり、確変状態中は普通図柄の高確率状態が設定されている状態であるため、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aが開放動作し易くなる。よって、第1特別図柄の抽選を通常状態よりも実行し易くなる遊技状態となる。
このように構成された確変状態では、通常、左打ち遊技を行い第1特別図柄の抽選を実行させるものであるが、第2入球口640へと球が入球して第2特別図柄の抽選により大当たりとなる可能性もある。この場合には、第2特別図柄の大当たりに当選した場合の合計65%の割合で決定される大当たりE,Fになると、大当たり終了後に確変状態ST2が再度設定され、35%の割合で決定される大当たりGになると、大当たり終了後の遊技状態として時短状態が設定される。
つまり、確変状態において第1特別図柄の抽選を実行した場合には、遊技者に最も有利となる潜確状態へと移行することが可能であるのに対して、第2特別図柄の抽選を実行した場合には、潜確状態へと移行する可能性が0となる。よって、確変状態において右打ちを行うことにより第2特別図柄の抽選を実行させる変則的な遊技方法を行った場合のデメリットを大きくすることができるので、変則遊技に対する抑制を図ることができる。
次に、潜確状態に滞在している場合における遊技状態の移行方法について説明する。上述した通り潜確状態では、通常状態や確変状態と異なり、第2特別図柄の変動時間が短くなるので、右打ちで遊技を行うことにより第2特別図柄の抽選を効率よく行わせることができる。よって、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利となる。
本実施形態では、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄の大当たりに当選した場合(第1移行条件)と、確変状態、時短状態が設定されている状態で大当たりCに当選した場合(第2移行条件)の2つの移行条件を有しており、第1移行条件が成立した場合には、大当たり遊技が開始される前段階、即ち、特別図柄の大当たり変動中に潜確状態が設定され、第2移行条件が成立した場合には、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定されるように構成している。
このように構成することで、遊技者に最も有利となる遊技状態(潜確状態)が設定されるタイミングを大当たり遊技の前にしたり、後にしたりすることができるため、遊技者に多彩な遊技性を提供することができる。
さらに、第1移行条件が成立した場合には、潜確状態が設定される期間が第1特別図柄の大当たり変動期間となることから、潜確状態が設定される期間を予め確定することができるため、潜確状態中に実行する演出を潜確状態が設定される期間に合わせて予め(潜確状態設定時)に容易に作成することができる。
加えて、確変状態が設定されている状態において第1特別図柄の抽選によって大当たりCに当選した場合は、大当たり遊技の前後何れにも潜確状態を設定することができるため、遊技者に対して意外性のある遊技性を提供することができる。
次に、図12を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図12は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37A,37Bおよび第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、各種エリア、カウンタ、フラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37A,37B、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプ、可変入賞装置65の開閉板65fの下辺を軸として右方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群およびスライド位置検出センサSや回転位置検出センサRを含むセンサ群などからなる各種スイッチ208、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための発射停止スイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、その他装置228、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。その他装置228には、駆動モータ420,530,630が含まれる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。
また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113および第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧およびバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201および払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110および払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110および払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110および払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
<第1実施形態における電気的構成について>
次に、図13~図21を参照して、第1実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。まず、パチンコ機10に設けられた主制御装置110(図12参照)の詳細について説明する。
主制御装置110では、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置(図示せず)における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ(図13参照)が設けられている。
ここで、図13を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定、第2図柄表示装置の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、大当たり(および小当たり)の抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別(大当たり図柄)の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、変動パターンの選択に使用する変動種別カウンタCS1と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1とが用いられる。また、普通図柄(第2図柄表示装置83)の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。また、小当たり種別の選択には、小当たり種別カウンタC5が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図31参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図52参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。詳細については後述するが、RAM203には、第1入球口64に対する入球について各カウンタ値が格納される第1特別図柄保留球格納エリア203aと第2入球口640に対する入球について各カウンタ値が格納される第2特別図柄実行エリア203bとが設けられている。本実施形態では、第1入球口64には、保留球が最大4個まで設けられている。このため、特別図柄が変動表示中でない場合や、特別図柄の大当たり遊技中でない場合等の特別図柄の抽選が可能な期間に、球が第1入球口64に入球すると、各カウンタ値が第1特別図柄保留球格納エリア203aに格納され、第2入球口640に球が入球すると、各カウンタ値が第2特別図柄実行エリア203bに格納される。その後、第1特別図柄保留球格納エリア203aに格納された各カウンタ値が第1特別図柄保留球格納エリア203a内に設けられた実行エリアに移動されて、第1特別図柄を変動表示(動的表示)するための各種設定や制御処理が実行される。また、第2特別図柄実行エリア203bに格納された各カウンタ値は、そのまま第2特別図柄を変動表示するための各種設定や制御処理に用いられる。
一方、第1特別図柄の変動表示中や第1特別図柄または第2特別図柄の大当たり遊技中等の第1特別図柄の抽選が不可能な期間に、球が第1入球口64に入賞し、且つ、第1入球口64の保留球数が上限値(本実施形態では、4個)未満である場合には、各カウンタ値の取得がされ、第1特別図柄保留球格納エリア203aに記憶される。また、第1入球口64に対する保留個数が上限値(本実施形態では、4個)以上である場合には、各カウンタ値等の取得はされずに賞球(本実施例では、4個の賞球)のみが遊技者に払い出される無効球として扱われる。また、第2特別図柄の変動表示中や第1特別図柄または第2特別図柄の大当たり遊技中等の第2特別図柄の抽選が不可能な期間に、球が第2入球口640に入球した場合には、各カウンタ値等の取得はされずに賞球(本実施例では、2個の賞球)のみが遊技者に払い出される無効球として扱われる。
なお、本実施形態では、保留球数の上限値は、第1入球口64に対して4個としたが、これに限られず、4個より少なく(例えば3個)してもよいし、4個より多く(例えば、8個)してもよい。また、上限値を設けない構成としてもよい。また、本実施形態では、第2入球口640に対する入球(第2特別図柄の抽選に基づく変動表示)が保留されない構成としていたが、第1入球口64と同様に保留記憶が可能に構成してもよい。
図13を参照して、各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0~479)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0~479の値を取り得るカウンタの場合は479)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0~479の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0~479の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図31参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図52参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64または第2入球口640に入球したタイミングでRAM203の第1特別図柄保留球格納エリア203aまたは第2特別図柄実行エリア203bに格納される。そして、特別図柄の大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される第1当たり乱数テーブル202a(図15(a)参照)に規定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、第1当たり乱数テーブル202aに規定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。また、特別図柄の小当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される小当たり乱数テーブル202b(図15(b)参照)に規定されている。
ここで、図15(a)を参照して、第1当たり乱数テーブル202aについて説明する。第1当たり乱数テーブル202aは、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、各遊技状態で当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。具体的には、図15(a)に示した通り、遊技状態として特別図柄の低確率状態(通常状態、時短状態)である場合には、第1特別図柄、または第2特別図柄の抽選において、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「7,8」のいずれかであるかが判別されて、「7,8」のいずれかであれば、大当たりであると判別される。
また、遊技状態として特別図柄の高確率状態(確変状態、潜確状態)である場合には、第1特別図柄、または第2特別図柄の抽選において、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「0~5」の範囲内であるか判別されて、「0~5」の範囲内であれば、大当たりであると判別される。つまり、本実施形態のパチンコ機10では、総数が480個の乱数カウンタのうち、特別図柄の低確率状態では2つの値を大当たりと判別する値として規定しているため、特別図柄の低確率状態時における大当たり確率は1/240となる。一方で、特別図柄の高確率状態時における大当たり確率は1/80となる。
次に、図15(b)を参照して、小当たり乱数テーブル202bについて説明する。小当たり乱数テーブル202bは、特別図柄の抽選において、小当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。具体的には、図15(b)に示した通り、第1特別図柄の抽選では、小当たりとなる乱数値が規定されていない。即ち、第1特別図柄の抽選では小当たりにならない。一方、第2特別図柄の抽選では、遊技状態に関係なく、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「212~432」の範囲内であるかが判別されて、「212~432」の範囲内であれば、小当たりであると判別される。
ここで、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリア、または第2特別図柄実行エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が、小当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の小当たり時のものとなる。
一方で、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリア、または第2特別図柄実行エリア203bに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0~479の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。上述した通り、特別図柄の低確率状態において、特別図柄の大当たりとなる第1当たり乱数カウンタC1の値は2個あり、その乱数値である「7,8」は、前述したように第1当たり乱数テーブル202aに格納されている。このように乱数値の総数が480ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が2なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/240」となる。一方、特別図柄の高確率状態において、特別図柄の大当たりとなる第1当たり乱数カウンタC1の値は4個あり、その乱数値である「0~5」は、前述したように第1当たり乱数テーブル202aに格納されている。このように乱数値の総数が480ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が6なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/80」となる。
更に、上述した通り、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる第1当たり乱数カウンタC1の値は221個あり、その乱数値である「212~432」は、小当たり乱数テーブル202bに格納されている。このように乱数値の総数が480ある中で、小当たりとなる乱数値の総数が221なので、特別図柄の小当たりとなる確率は「221/480」(約46%)である。
図13に戻って説明を続ける。第1当たり種別カウンタC2の値は、0~99の範囲のループカウンタとして構成されている。そして、特別図柄の抽選結果が大当たりとなった場合に、この第1当たり種別カウンタC2の値と大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)とに基づいて、大当たり種別が選択されることとなる。具体的には図16(a)を参照して後述する。
小当たり種別カウンタC5は、0~99の範囲のループカウンタとして構成されている。そして、特別図柄の抽選結果が小当たりとなった場合に、この小当たり種別カウンタC5の値と小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)とに基づいて、小当たり種別(小当たりA~C)が選択されることとなる。具体的には、図16(b)を参照して後述する。
変動種別カウンタCS1は、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、設定されている変動パターン選択テーブル202fより1の変動パターンが決定される。この変動パターンには、変動時間(動的表示期間)が設定されており、変動種別カウンタCS1は、変動時間を決定するカウンタでもある。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図52参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。尚、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した変動パターン選択テーブル202f(図17~図19参照)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
変動パターン選択テーブル202fには、変動パターンを選択するためのデータテーブルが複数規定されている(図17~19参照)。この変動パターン選択テーブル202fには、遊技状態に応じた複数の変動パターン選択テーブルが設定されており、それぞれに対して、当否判定結果別に変動パターン選択テーブルが設定されている。各変動パターン選択テーブルの詳細については、図17~図19を参照して後述する。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0~232の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり232)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理(図31参照)毎に、例えば定期的に更新され、球が普通始動口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の第2図柄保留球実行エリアに格納される。
そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される第2当たり乱数テーブル202c(図15(c)参照)に規定されており、第2当たり乱数カウンタC4の値が、第2当たり乱数テーブル202cに規定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄(第2図柄)の当たりと判定する。この第2当たり乱数テーブル202cの詳細について、図15(c)を参照して説明する。
図15(c)は、第2当たり乱数テーブル202cの内容を模式的に示した模式図である。この第2当たり乱数テーブル202cにおいて、遊技状態として普通図柄の低確率状態(通常状態中、潜確状態中)に、普通図柄の当たりとなる乱数値は11個あり、その範囲は「0~10」となっている。第2当たり乱数カウンタC4の取り得る乱数値の総数が233個ある中で、当たりとなる乱数値の総数が11個なので、普通図柄の当たりとなる確率は、「11/233」となる。
一方、普通図柄の高確率状態(確変状態、時短状態中)に、普通図柄の当たりとなる乱数値は232個あり、その範囲は「0~231」となっている。第2当たり乱数カウンタC4の取り得る乱数値の総数が233個ある中で、当たりとなる乱数値の総数が232個なので、普通図柄の当たりとなる確率は、「232/233」となる。このように、本実施形態では、普通図柄の当たりとなる乱数値が、普通図柄の低確率状態に対して、普通図柄の高確率状態とで約20倍の差が設けられるように構成している。また、普通図柄の変動時間や、普通図柄の当たりとなった場合における下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開放時間も普通図柄の低確率状態に対して、普通図柄の高確率状態のほうが有利(下第1入球口64b2に球を入球させ易い)となるように構成している。
球が普通始動口67を通過すると、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置において普通図柄の変動表示が3秒間実行される。そして、普通図柄の低確率状態において、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「0~10」の範囲内であれば当たりと判定されて、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、下第1入球口64b2が「1秒間×2回」だけ開放される。一方、普通図柄の高確率状態において、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「0~231」の範囲であれば当たりと判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、下第1入球口64b2が「1秒間×2回」だけ開放される。尚、本実施形態では、普通図柄の変動時間や、普通電動役物開放時間や開放回数については、遊技性を損なわない範囲で適宜変更してもよい。
普図変動種別カウンタCS2は、0~198の範囲で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄始動口(スルーゲート)67を球が通過した場合に、この普図変動種別カウンタCS2の値に基づいて、普通図柄の変動パターンを選択するための普図変動パターンテーブル202g(図20参照)は、主制御装置110のROM202に規定されている。この普図変動パターンテーブル202gの詳細については、図20を参照して後述する。
第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0~198)、タイマ割込処理(図31参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図52参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
次に、図14~図20を参照して、本実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容について説明する。図14は、本実施形態における主制御装置110のMPU201におけるROM202の内容を模式的に示した模式図である。ROM202には、既に上述した第1当たり乱数テーブル202aと、小当たり乱数テーブル202bと、第2当たり乱数テーブル202cとに加え、大当たり種別選択テーブル202dと、小当たり種別選択テーブル202eと、変動パターン選択テーブル202fと、普図変動パターンテーブル202gとが少なくとも設けられている。
まず、図16(a)を参照し、大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)は、大当たり種別を決定するための判定値が特別図柄の種別毎に記憶されているデータテーブルであり、第1当たり種別カウンタC2の判定値が、各大当たり種別に対応付けて規定されている。本実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の大当たりと判定された場合に、始動入賞に基づいて取得した第1当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別選択テーブル202dとが比較され、第1当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別が選択される。
図16(a)に示した通り、第1特別図柄(特図1)に対して、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~24」の範囲には、「大当たりA」が対応付けられて規定されている。この「大当たりA」は、ラウンド数が15ラウンドであり、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放させる大当たり遊技が設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりA」となるカウンタ値は25個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりA」が決定される割合は25%(25/100)である。
そして、「大当たりA」が選択された場合は、大当たりに当選した際の遊技状態に関わらず、大当たり終了時に確変状態が設定され(確変フラグ203gがオンに設定され)、10000回の時短回数が設定される(時短カウンタ203fに10000の値がセットされる)。つまり、「大当たりA」終了後には、次回の大当たりに当選するまでの間、確変状態が設定されることになる。
「大当たりA」は、ラウンド数が最も多い大当たり種別の一つなので、獲得できる賞球数の面では有利になる。また、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常状態よりも高くなるように設定されるため、通常状態よりは有利な遊技を行うことができる遊技状態となる。一方で、本実施形態では、確変状態よりも潜確状態のほうが遊技者に対して有利な特典を付与し易くなるように構成しており、複数の遊技状態の中では、潜確状態の次に有利な遊技状態となる。
第1当たり種別カウンタC2の値が「25~49」の範囲には、「大当たりB」が対応付けられて規定されている。この「大当たりB」は、上述した「大当たりA」と同一の大当たり遊技が実行されるものであって、ラウンド数が15ラウンドであり、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放させる大当たり遊技が設定される。「大当たりB」の終了後は、確変フラグ203gがオフに設定されると共に、時短カウンタ203fには当たり当選時における遊技状態に応じて異なる値が設定されるように構成している。
大当たり当選時における遊技状態が通常状態である場合には、時短カウンタ203fに「0」の値が設定され、大当たり当選時における遊技状態が時短状態、確変状態である場合には、時短カウンタ203fに「100」の値が設定される。つまり、通常状態が設定されている状態で「大当たりB」に当選した場合には、大当たり終了後に通常状態が設定されるのに対して、時短状態中に「大当たりB」に当選した場合には、大当たり終了後に時短状態(100回)が設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりB」となるカウンタ値は25個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりB」が決定される割合は25%(25/100)である。
「大当たりB」は、「大当たりA」同様にラウンド数が最も多い大当たり種別の一つなので、獲得できる賞球数の面では有利になるが、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態が設定されない分、「大当たりA」よりも不利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の値が「50~89」の範囲には、「大当たりC」が対応付けられて規定されている。この「大当たりC」は、ラウンド数が2ラウンドであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させる大当たり遊技が設定される。なお、詳細は後述するが、本実施形態では第2特別図柄の抽選にて小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技においても、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させるように構成しており、「大当たりC」に当選した場合と「小当たり」に当選した場合とを遊技者が判別し難いように構成している。
このように構成することで、第1アタッカが開放される当たり遊技が実行された場合に、遊技者に大当たり遊技が実行されたのか小当たり遊技が実行されたのかを分かり難くすることができる。上述した通り、本実施形態では第1特別図柄の大当たり変動期間中が小当たり遊技を頻繁に実行可能な潜確状態(RUSH状態)となるように構成していることから、遊技者は、第1アタッカが開放される当たり遊技が小当たり遊技であることを期待しながら遊技を行うことになる。つまり、通常であれば遊技者が最も所望する大当たり遊技が実行される状況を遊技者が所望しない遊技期間を設けることで、斬新な遊技性を提供することができる。
「大当たりC」の終了後は、確変フラグ203gがオンに設定されると共に、時短カウンタ203fには当たり当選時における遊技状態に応じて異なる値が設定されるように構成している。大当たり当選時における遊技状態が通常状態である場合には、時短カウンタ203fに「10000」の値が設定され、大当たり当選時における遊技状態が時短状態、確変状態である場合には、時短カウンタ203fに「0」の値が設定される。つまり、通常状態が設定されている状態で「大当たりC」に当選した場合には、大当たり終了後に確変状態が設定されるのに対して、確変状態、或いは時短状態中に「大当たりC」に当選した場合には、大当たり終了後に潜確状態が設定される。
このように、大当たりに当選した際の遊技状態において、同じ種別の大当たりであったとしても大当たり終了後に設定される遊技状態が異なるように構成することで、遊技者に対して単に大当たり当選を目指すだけでは無く、設定されている遊技状態にも注視させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、遊技状態として潜確状態が設定された場合に、遊技者に最も有利な遊技状態となるように構成しており、この潜確状態が設定される条件として、確変状態が設定されている状態にて特別図柄の大当たり変動が開始される第1設定条件と、確変状態、時短状態が設定されている状態にて大当たりCに当選する第2設定条件の2つを有している。つまり、大当たりに当選した際の遊技状態に応じて、潜確状態が設定される期待度(確率)を異ならせるように構成している。このように構成することで、遊技者に対して、遊技の進行に応じて(設定される遊技状態に応じて)遊技者に有利となる遊技状態が設定される期待度を徐々に高めさせることができ、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりC」となるカウンタ値は40個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりC」が決定される割合は40%(40/100)である。「大当たりC」は、上述した「大当たりA」、「大当たりB」と比べてラウンド数が少なく且つ、1回の開放動作期間が短い大当たり種別の一つなので、獲得できる賞球数の面では不利になるが、大当たり当選時の遊技状態によっては、大当たり終了後に設定される遊技状態として遊技者に最も有利となる潜確状態を設定し得る唯一の大当たり種別であることから、大当たり後に設定される遊技状態の面では、「大当たりA」、「大当たりB」よりも有利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の値が「90~99」の範囲には、「大当たりD」が対応付けられて規定されている。この「大当たりD」は、ラウンド数が2ラウンドであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させる大当たり遊技(「大当たりC」と同一)が設定される。
「大当たりD」の終了後は、確変フラグ203gがオフに設定されると共に、時短カウンタ203fには「0」の値が設定される。つまり、「大当たりC」に当選した場合には、大当たり終了後に通常状態が設定される。この「大当たりD」は上述した「大当たりC」と同一の大当たり遊技内容であることから、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を小当たり遊技と同一の開放動作で動作させるように構成している。
「大当たりD」の終了後は、上述した通り通常状態が設定されるように構成していることから、確変状態が設定されている状態において「大当たりD」に当選した変動表示(大当たり変動)が実行された場合には、大当たり変動中に小当たり遊技を頻繁に行った後に、大当たり遊技が実行され、その後、通常状態が設定される。
つまり、第1特別図柄の抽選にて「大当たりD」に当選した場合における潜確状態(RUSH状態)では、小当たり遊技と同一の開放動作が設定される「大当たりD」が終了した後に通常状態が設定されることから、遊技者に対して大当たり遊技が実行されることなる潜確状態が終了したように思わせることができる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりD」となるカウンタ値は10個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりD」が決定される割合は10%(10/100)である。「大当たりD」は、上述した「大当たりA」、「大当たりB」と比べてラウンド数が少なく且つ、1回の開放動作期間が短い大当たり種別の一つなので、獲得できる賞球数の面では不利となる。そして、大当たり当選時の遊技状態に関わらず、大当たり終了後には通常状態が設定されることから、大当たり後に設定される遊技状態の面においても不利となる。即ち、最も不利な大当たり種別となる。
以上、説明をした通り、本第1実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として4つの大当たり種別(「大当たりA」~「大当たりD」)を有している。そのうち、2つの大当たり種別(「大当たりA」、「大当たりB」)では、大当たり遊技中にのみ開放動作される第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放対象とした大当たり遊技を実行し、他の2つの大当たり種別(「大当たりC」、「大当たりD」)では、小当たり遊技と同一の第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放対象とした大当たり遊技を実行する。
即ち、本第1実施形態では、特別図柄の大当たりとして、遊技者に賞球を獲得させることを目的とした主大当たり遊技(「大当たりA」、「大当たりB」)と、遊技状態を可変させることを目的とし、且つ、遊技者に対して大当たりに当選したか否かを分かり難くする(小当たり遊技が大当たり遊技かを判別させ難くする)ことを目的とした副大当たり遊技(「大当たりC」、「大当たりD」)と、を実行可能に構成している。
また、本実施形態では、大当たり遊技では無く、小当たり遊技によって遊技者に対して賞球を獲得させることができる遊技性であることから、大当たり遊技中に大量の賞球を獲得し難く設定したとしても(大当たり種別によって、少量の賞球しか獲得できない大当たり遊技が実行されたとしても)、遊技者に不快感を与えることを抑制しながら、遊技状態を可変させることを目的とした大当たり遊技を設定することができる。
一方、第2特別図柄の抽選による大当たりの種別として、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~4」の範囲には、「大当たりE」が対応付けられて規定されている。この「大当たりE」は、ラウンド数が15ラウンドであり、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放させる大当たり遊技が設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりE」となるカウンタ値は5個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりE」が決定される割合は5%(5/100)である。
そして、「大当たりE」が選択された場合は、大当たりに当選した際の遊技状態に関わらず、大当たり終了時に確変状態が設定され(確変フラグ203gがオンに設定され)、10000回の時短回数が設定される(時短カウンタ203fに10000の値がセットされる)。つまり、「大当たりE」終了後には、次回の大当たりに当選するまでの間、確変状態が設定されることになる。
「大当たりE」は、ラウンド数が最も多い大当たり種別の一つなので、獲得できる賞球数の面では有利になる。また、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常状態よりも高くなるように設定されるため、通常状態よりは有利な遊技を行うことができる遊技状態となる。一方で、本実施形態では、確変状態よりも潜確状態のほうが遊技者に対して有利な特典を付与し易くなるように構成しており、複数の遊技状態の中では、潜確状態の次に有利な遊技状態となる。
第1当たり種別カウンタC2の値が「5~64」の範囲には、「大当たりF」が対応付けられて規定されている。この「大当たりF」は、ラウンド数が2ラウンドであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させる大当たり遊技が設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりF」となるカウンタ値は60個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりF」が決定される割合は60%(60/100)である。
そして、「大当たりF」が選択された場合は、大当たりに当選した際の遊技状態に関わらず、大当たり終了時に確変状態が設定され(確変フラグ203gがオンに設定され)、10000回の時短回数が設定される(時短カウンタ203fに10000の値がセットされる)。つまり、「大当たりF」終了後には、次回の大当たりに当選するまでの間、確変状態が設定されることになる。
「大当たりF」は、ラウンド数が最も少ない大当たり種別の一つであるため、獲得できる賞球数の面では不利になる。また、特別図柄の大当たり確率、及び、普通図柄の当たり確率が通常状態よりも高くなるように設定されるため、通常状態よりは有利な遊技を行うことができる遊技状態となる。一方で、本実施形態では、確変状態よりも潜確状態のほうが遊技者に対して有利な特典を付与し易くなるように構成しており、複数の遊技状態の中では、潜確状態の次に有利な遊技状態となる。
第1当たり種別カウンタC2の値が「65~99」の範囲には、「大当たりG」が対応付けられている。この「大当たりG」は、ラウンド数が2ラウンドであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させる大当たり遊技が設定される。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりG」となるカウンタ値は35個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりG」が決定される割合は35%(35/100)である。
そして、「大当たりG」が選択された場合は、大当たりに当選した際の遊技状態に関わらず、大当たり終了時に通常状態が設定され(確変フラグ203gがオフに設定され)、0回の時短回数が設定される(時短カウンタ203fに0の値がセットされる)。
「大当たりG」は、ラウンド数が最も少ない大当たり種別の一つであるため、獲得できる賞球数の面では不利になる。また、大当たり終了後に設定される遊技状態が通常状態であることから、大当たり後に設定される遊技状態の面においても不利となる。即ち、最も不利な大当たり種別となる。
以上、説明をした通り、本第1実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合と、第2特別図柄(特図2)の抽選で大当たりに当選した場合とで、大当たり終了後に確変フラグ203gをオンに設定する割合が65%(65/100)である点は一致しているが、大当たり遊技として15ラウンドが設定される割合(特図1は50%、特図2は5%)、開放対象として第2アタッカ(第2可変入賞装置650)が選択される割合(特図1は50%、特図2は5%)、大当たり当選時の遊技状態が時短状態、確変状態(即ち、普通図柄の高確率状態)である場合における大当たり終了後に時短カウンタ203fに10000の値が設定される割合(特図1は25%、特図2は65%)が異なるように構成している。
このように、大当たりに当選した特別図柄の種別に応じて大当たり遊技内容、及び、大当たり終了後の遊技状態を異ならせることにより、様々な遊技性を遊技者に提供することが可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本実施形態では特別図柄の種別に応じて上述した内容を異ならせるように構成しているが、これに限ること無く、上述した内容のうち一部のみを異ならせるように構成しても良いし、上述した内容以外、例えば、大当たり遊技のラウンド数を特図1に対応する大当たり種別のみ設定され得るラウンド数(例えば7ラウンド)を設定することにより、設定されるラウンド数を異ならせたり、確変フラグ203gをオンに設定する割合を異ならせたりするように構成しても良い。
また、大当たり遊技中に球が特定領域(例えば、第2可変入賞装置650に入賞した球が通過し得る領域)を通過したことを条件に、その大当たり終了後に確変フラグ203gをオンに設定するように構成された遊技機においては、特図1に対応する大当たり種別と、特図2に対応する大当たり種別とで、特定領域を球が通過する確率を異ならせるように構成しても良い。また、大当たり終了後に設定される各遊技状態において抽選結果を示すための変動パターンを選択するためのデータテーブルを、大当たり種別に応じて異ならせるように構成しても良い。
また、図16(a)に示した通り、本実施形態では、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)、共に1回のラウンド遊技において入賞可能な上限値を「10」に設定しているが、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)と、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)とで上限値を異ならせても良い。加えて、当選した大当たり種別(或いは、大当たりに当選した特別図柄の種別)に応じてラウンド遊技における開放動作の上限値を異ならせるように構成しても良い。
次に、図16(b)を参照して、小当たり種別選択テーブル202eの詳細について説明する。この小当たり種別選択テーブル202eは、第2特別図柄(特図2)の抽選で小当たりとなった場合において、小当たりの種別を決定するために参照されるデータテーブルである。この小当たり種別選択テーブル202eには、小当たり種別カウンタC5の値の範囲毎に、対応する小当たり種別が規定されている。
図16(b)に示した通り、小当たり種別カウンタC5の値が「0~93」の範囲には、「小当たりA」が対応付けて規定されている。この「小当たりA」は、小当たり遊技中に第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を1.5秒間×1回のみ、開放状態に設定させる小当たり種別である。
小当たり種別カウンタC5の取り得る100個の乱数値のうち、「小当たりA」となる乱数値が94個なので、第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、「小当たりA」が決定される割合は94%(94/100)である。
また、小当たり種別カウンタC5の値が「94~98」の範囲には、「小当たりB」が対応付けて規定されている。この「小当たりB」は、小当たり遊技中に0.2秒間×6回の開放状態を設定する小当たり種別である。小当たり種別カウンタC5の取り得る100個の乱数値のうち、「小当たりB」となる乱数値が5個なので、第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、「小当たりB」が決定される割合は5%(5/100)である。
更に、小当たり種別カウンタC5の値「99」には、「小当たりC」が対応付けて規定されている。この「小当たりC」は、小当たり遊技中に0.06秒×8回の開放状態を設定する小当たり種別である。小当たり種別カウンタC5の取り得る100個の乱数値のうち、「小当たりC」となる乱数値が1個なので、特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、「小当たりC」となる割合は1%(1/100)である。
次に、図17~図19を参照して、変動パターン選択テーブル202fの詳細について説明する。この変動パターン選択テーブル202fは、上述した通り、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、変動表示の変動パターン(変動時間)を決定する乱数値が規定されている。
図17に示した通り、変動パターン選択テーブル202fは、通常状態において変動パターン(変動時間)を決定するための通常用テーブル202f1、時短状態、確変状態において変動パターンを決定するための時短・確変用テーブル202f2と、潜確状態において変動パターンを決定するための潜確用テーブル202f3とが少なくとも含まれる。これらのテーブルの具体的な内容について図18、および図19を参照して説明する。なお、図18、および図19に図示した各テーブルにおいて、変動時間をミリ秒単位で表記しているが、以下の説明では理解を容易にするために、変動時間を秒単位で表記する。
まず、図18を参照して、通常用テーブル202f1について説明する。この通常用テーブル202f1は、遊技状態が通常状態でる場合に参照されるテーブルである。図18は、この通常用テーブル202f1の内容を模式的に示した模式図である。図18に示した通り、通常用テーブル202f1は、特別図柄の種別、および特別図柄の停止種別(当否判定結果)毎に、変動パターンの種別(変動時間)を決定するための乱数値(変動種別カウンタCS1のカウンタ値)が規定されている。
具体的に、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとしては、変動種別カウンタCS1の値が「0~50」の範囲に当たりノーマルリーチ(20秒)が対応付けられ、「51~100」の範囲に当たりスーパーリーチA(30秒)が対応付けられ、「101~150」の範囲に当たりスーパーリーチB(30秒)が対応付けられ、「151~198」の範囲に当たりスーパーリーチC(30秒)が対応付けられている。
一方、第1特別図柄の抽選で外れとなり、この通常用テーブル202f1が参照された場合には、第1特別図柄の保留球数(第1特別図柄保留球数カウンタ203dに設定されている値)に応じて変動種別カウンタCS1の値と、選択される変動パターンとの対応関係が可変する。具体的には、図18に示した通り、第1特別図柄の保留球数が0個または1個の範囲内の場合には、変動種別カウンタCS1の値として「0~70」の範囲に長外れ(12秒)の変動パターンが対応付けられ、「71~150」の範囲に外れノーマルリーチ(20秒)が対応付けられている。また、変動種別カウンタCS1の値として「151~170」の範囲に外れスーパーリーチA(30秒)が対応付けられ、「171~198」の範囲には外れスーパーリーチB(30秒)が対応付けられている。
これに対して、第1特別図柄の保留球数が2個または3個の場合には、変動種別カウンタCS1の値として「0~70」の範囲に短外れ(8秒)の変動パターンが対応付けられ、変動種別カウンタCS1の値として「71~130」の範囲に長外れ(12秒)の変動パターンが対応付けられ、「131~170」の範囲に外れノーマルリーチ(20秒)が対応付けられている。また、変動種別カウンタCS1の値として「171~185」の範囲に外れスーパーリーチA(30秒)が対応付けられ、「186~198」の範囲には外れスーパーリーチB(30秒)が対応付けられている。
なお、この通常用テーブル202f1を参照して第1特別図柄の変動パターンを選択する処理(図35のS505参照)は、第1特別図柄の保留球を減算する処理(図33のS303参照)よりも後段で実行される。よって、保留球が4個の状態で通常用テーブル202f1が参照されることはない。
このように、保留球数が少ない(0個、または1個)場合には、保留球数が多い(2個、または3個)場合に比べて長い変動時間の変動パターンが選択され易くなる。このように構成することで、保留球数が少ない場合には、保留球を貯める時間を確保して、変動表示が途切れ難くすることができる。よって、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止(抑制)することができる。一方、保留球数が多い場合には、変動時間が短くなることで保留が貯まり難くなるので、保留球数が上限値(4個)になった状態で更に第1入球口64へと球が入球してしまうことを防止(抑制)できる。よって、遊技者に損をしたと感じさせ難くすることができる。
これに対して、第2特別図柄の抽選が実行され、通常用テーブル202f1が参照された場合には、抽選結果に関係なく、変動時間として600秒(10分間)が設定される。即ち、第2特別図柄の抽選結果が大当たりの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して当たりロング変動A(600秒)が対応付けられ、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して小当たりロング変動A(600秒)が対応付けられ、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して外れロング変動A(600秒)が対応付けられている。これにより、通常状態において右打ちを行い、第2特別図柄の抽選が実行された場合には、毎回600秒の変動時間が設定されるので、左打ちを行うよりも遊技効率が極めて悪化する。このように構成することで、通常時に右打ちを行う変則的な遊技方法を抑制することができる。
次に、図19(a)を参照して、時短・確変用テーブル202f2の詳細について説明する。この時短・確変用テーブル202f2は、遊技状態として普通図柄の高確率状態(即ち、時短状態、或いは確変状態)が設定されている場合において変動パターンを選択する際に参照されるテーブルである。
図19(a)に示した通り、この時短・確変用テーブル202f2は特別図柄の種別、および特別図柄の停止種別(当否判定結果)毎に、変動パターンの種別(変動時間)を決定するための乱数値(変動種別カウンタCS1のカウンタ値)が規定されている。なお、時短・確変用テーブル202f2は、図18を参照して上述した通常用テーブル202f1とは異なり、第1特別図柄の保留球数に応じて異なる変動パターンが選択されることが無いように構成している。
つまり、遊技状態として通常状態が設定されている場合は、左打ち遊技を行いながら上第1入球口64b1を狙う遊技を行うため、第1特別図柄の保留球を常時確保することが難しく、第1特別図柄の抽選が実行されていない(第1特別図柄が変動していない)期間が発生する虞がある。そこで、図18に示した通り、第1特別図柄の保留球数が少ない場合には、変動時間が長い変動パターンが選択され易くなるように通常用テーブル202f1を構成している。これにより、通常状態において、第1特別図柄の変動表示が実行されていない状態が長時間継続してしまい、遊技者が遊技に飽きてしまうという問題を抑制することができる。
一方で、図19(a)に示した時短・確変用テーブル202f2は、左打ち遊技を行い、下第1入球口64b2に球を入球させる遊技が行われる時短状態、或いは確変状態中に参照されるデータテーブルである。この時短状態、確変状態中は、電動役物64aが頻繁に開放されるため、第1特別図柄の保留球を容易に貯めることができる遊技状態となる。
このように、第1特別図柄の保留球を容易に貯めることができる遊技状態が設定されている場合において、上述した通常用テーブル202f1と同様に第1特別図柄の保留球数が少ない場合に変動時間が長い変動パターンが選択され易くなる構成を追加してしまうと、遊技を休憩し、第1特別図柄の保留球数が少なくなった場合に実行される第1特別図柄(特図1)変動の変動時間が長くなってしまい、時短状態、確変状態中に効率良く遊技を行せることが困難になる。そこで、本実施形態では、第1特別図柄の保留球を容易に貯めることが可能な遊技状態(時短状態、確変状態)、即ち、普通図柄の高確率状態において参照される変動パターンテーブル(時短・確変用テーブル202f2)を、第1特別図柄の保留球数によって選択される変動パターンが異ならないように(第1特別図柄の保留球数が少ない場合に変動時間が長い変動パターンが選択されないように)構成している。これにより、時短状態、確変状態の遊技を効率良く実行することができる。
また、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、確変状態が設定されている状態で、大当たりに当選した場合には、その大当たり変動が開始されるタイミングで確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。具体的には、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄(特図1)の抽選を行い、その抽選結果(当否判定結果)が大当たりである場合に、時短・確変用テーブル202f2を参照し、当たりスペシャル変動(600秒)が選択された場合には、当たりスペシャル変動(600秒)が実行されている間、遊技状態が潜確状態となり、当たりスペシャル変動が終了すると、特図1の抽選結果が大当たりであることを示す組み合わせで特図1が停止表示され、大当たり遊技が開始される。
さらに、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に抽選、変動表示を実行可能に構成しているため、潜確状態が設定されている間(特図1の当たりスペシャル変動が実行されている間)に、第2特別図柄の抽選を行わせることができる。加えて、本実施形態では、第2特別図柄の抽選結果を示すための変動表示期間(変動時間)を潜確状態のみ短期間(1秒)に規定しており、且つ、第2特別図柄のみ小当たりに当選するように構成している。このように構成することで、潜確状態が設定されている間(特図1の当たりスペシャル変動が実行されている間)に、第2特別図柄の抽選を頻繁に行わせることで、遊技者に多くの賞球を獲得させることができる。
図19(a)に上述した通り、本実施形態では、確変状態が設定されている状態で特図1の大当たりに当選した場合には、取得した変動種別カウンタCS1の値によって、60秒~600秒の変動時間が設定されるように構成しており、この変動時間が直接的に潜確状態の継続期間となる。よって、特別図柄の抽選結果として、大当たりに当選したか否かの結果(当否判定結果)だけでは無く、選択された変動パターン(変動時間)に対しても遊技者を注目させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、第2特別図柄の抽選が実行され、時短・確変用テーブル202f2が参照された場合には、抽選結果に関係なく、変動時間として60秒(1分間)が設定される。即ち、第2特別図柄の抽選結果が大当たりの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して当たりロング変動(60秒)が対応付けられ、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して小当たりロング変動(60秒)が対応付けられ、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して外れロング変動(60秒)が対応付けられている。これにより、時短状態、確変状態において右打ちを行い、第2特別図柄の抽選が実行された場合には、毎回60秒の変動時間が設定されるので、左打ちを行うよりも遊技効率が極めて悪化する。このように構成することで、時短状態、確変状態時に右打ちを行う変則的な遊技方法を抑制することができる。
次に、図19(b)を参照して、潜確用テーブル202f3の詳細について説明する。この潜確用テーブル202f3は、遊技状態として潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている場合において変動パターンを選択する際に参照されるテーブルである。
図19(b)に示した通り、この潜確用テーブル202f3は特別図柄の種別、および特別図柄の停止種別(当否判定結果)毎に、変動パターンの種別(変動時間)を決定するための乱数値(変動種別カウンタCS1のカウンタ値)が規定されている。なお、潜確用テーブル202f3は上述した時短・確変用テーブル202f2と同様に第1特別図柄の保留球数に応じて異なる変動パターンが選択されることが無いように構成している。
この潜確用テーブル202f3は、確変状態中に特図1の大当たり変動が実行されている期間中における第2特別図柄(特図2)の変動パターンを選択する際や、時短状態、確変状態中において「大当たりC」の大当たり種別である大当たりに当選し、その大当たり遊技終了後に実行される第1特別図柄(特図1)、第2特別図柄(特図2)の変動パターンを選択する際に参照される。
この潜確用テーブル202f3は、図19(a)を参照して上述した、時短・確変用テーブル202f2に規定されている内容に対して、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に選択される各変動パターンに対して規定されている変動種別カウンタCS1の値を異ならせた点と、第2特別図柄の抽選において選択される各変動パターンの変動時間を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については詳細な説明を省略する。
図19(b)に示した通り、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとしては、変動種別カウンタCS1の値が「0~39」の範囲に当たりノーマル変動(60秒)が対応付けられ、「40~119」の範囲に当たりスーパー変動(180秒)が対応付けられ、「120~198」の範囲に当たりスペシャル変動(600秒)が対応付けられている。
一方、第1特別図柄の抽選で外れとなり、この潜確用テーブル202f3が参照された場合には、第1特別図柄の保留球数(第1特別図柄保留球数カウンタ203dに設定されている値)、及び、変動種別カウンタCS1の値に関わらず、外れミドル変動(30秒)が対応付けられている。
第2特別図柄の抽選が実行され、潜確用テーブル202f3が参照された場合には、抽選結果に関係なく、変動時間として1秒が設定される。即ち、第2特別図柄の抽選結果が大当たりの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して当たりショート変動(1秒)が対応付けられ、第2特別図柄の抽選結果が小当たりの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して小当たりショート変動(1秒)が対応付けられ、第2特別図柄の抽選結果が外れの場合には、変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)の値に対して外れショート変動(1秒)が対応付けられている。これにより、潜確状態中において第2特別図柄の抽選(変動)を数多く実行することができる。
次に、図20を参照して、普図変動パターンテーブル202gの詳細について説明する。上述した通り、普図変動パターンテーブル202gは、普通図柄の抽選が実行された場合に、普通図柄の変動パターンを選択するために参照されるテーブルである。図20に示した通り、この普図変動パターンテーブル202gには、普通図柄の抽選が実行された時点の遊技状態毎に、普図変動種別カウンタCS2の値の範囲と、変動パターン(変動時間)とが対応付けて規定されている。
より具体的には、図20に示した通り、遊技状態が通常状態、潜確状態、即ち、普通図柄の低確率状態の場合には、普図変動種別カウンタCS2の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が10秒の変動パターンが対応付けられている。また、遊技状態が確変状態の場合にも同様に、普図変動種別カウンタCS2の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が10秒の変動パターンが対応付けられている。
これに対して遊技状態が時短状態、確変状態、即ち、普通図柄の高確率状態の場合には、普図変動種別カウンタCS2の値が「0~198」の範囲に変動時間が3秒の変動パターンが対応付けられている。
なお、本第1実施形態では、潜確状態の場合にのみ複数の変動パターンのバリエーションを設ける構成としたが、これに限られるものではない。通常状態や確変状態でも、普通図柄の変動パターン(変動時間)にバリエーションを持たせてもよく、潜確状態において普通図柄の抽選が実行された場合に、変動時間として1秒または3秒の2種類のうち何れかを設定する構成としてもよい、変動時間は2種類に限られず、より多くの変動時間を選択可能に構成してもよい。変動時間にバリエーションを持たせる程、遊技者に変動時間を予測され難くなるので、潜確状態中により確実に連続して右打ちを行わせることができる。
さらに、本実施形態では、普通図柄の変動時間を遊技状態と取得した普図変動種別カウンタCS2の値とに基づいて設定する構成としているが、それ以外にも、普通図柄の保留球数に基づいて変動時間を変更する構成や、特別図柄の抽選回数に基づいて変動時間を変更する構成や、上述した各種構成を組み合わせた方法で普通図柄の変動時間を設定する構成を用いても良い。具体的には、遊技状態が潜確状態に移行してから特別図柄の抽選が所定回数(例えば50回)実行されるまでは、普通図柄の変動時間として1秒が設定され、それ以降(例えば、51回~100回まで)は、普通図柄の変動時間として3秒が設定されるように構成してもよい。
このように、前回大当たりの終了時からの特図変動回数(第1特別図柄、第2特別図柄)を計測し、その計測結果に対応した変動時間が選択、実行されるように構成することにより、普通図柄の高確率状態が設定されている期間中において、より有利な変動時間(例えば、短い変動時間)が多く実行されるように遊技者に期待感を持たせながら遊技を行わせることができる。
また、遊技状態が潜確状態に移行してから偶数回数目の特別図柄の抽選が実行されている間は、普通図柄の変動時間として1秒が設定され、それ以外(奇数回数目)は、普通図柄の変動時間として3秒が設定されるように構成してもよい。このように、特別図柄の抽選が実行される回数に基づいて普通図柄の変動時間を変更するように構成することで、遊技者に変動時間を予測され難くなるので、潜確状態中により確実に連続して右打ちを行わせることができる。なお、この場合、特別図柄の抽選が実行されていない状態では普通図柄の変動時間が長くなる(特別図柄の抽選が実行されている場合に比べて長くなる)ように構成したり、特別図柄の抽選を保留記憶している数が少ないほど普通図柄の変動時間が長くなるように構成したりするとよい。
また、普通図柄の保留球数に基づいて普通図柄の変動時間を設定する場合には、普通図柄の保留球数が多い程、長い変動時間が選択され易くなるように構成するとよい。このように構成することで、普通図柄の保留球数が貯まりにくい調整がされているパチンコ機10と普通図柄の保留球数が貯まりやすい調整がされているパチンコ機10とで、単位時間当たりの普通図柄抽選回数の均一化を図ることができる。
次に、RAM203の詳細について、図21を参照して説明する。図21は、主制御装置110のRAM203の構成を示すブロック図である。図21に示した通り、RAM203は、第1特別図柄保留球格納エリア203a、第2特別図柄実行エリア203b、普通図柄保留球格納エリア203c、第1特別図柄保留球数カウンタ203d、普通図柄保留球数カウンタ203e、時短カウンタ203f、確変フラグ203g、特図1大当たりフラグ203h、特図2大当たりフラグ203i、当選時状態格納エリア203j、小当たりフラグ203k、特図1変動時間カウンタ203m、特図2変動時間カウンタ203n、大当たり中フラグ203o、小当たり中フラグ203p、特図2変動停止フラグ203s、普図短変動フラグ203t、入賞カウンタ203u、特図1仮停止フラグ203v、その他メモリエリア203zを少なくとも有している。
第1特別図柄保留球格納エリア203aは、1つの実行エリア(第1特別図柄実行エリア)と、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタC5、変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、球が第1入球口64へ入球(始動入賞)したタイミングで、各カウンタの値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。なお、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、第1特別図柄保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1~C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1~C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
なお、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア~保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、第1特別図柄保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
第2特別図柄実行エリア203bは、第1特別図柄保留球格納エリア203aの第1特別図柄実行エリアと同様に、特別図柄の抽選を実行するための判定値(カウンタ値)が格納される。この第2特別図柄実行エリア203bには、第2入球口640への始動入賞が検出されたタイミングで取得される各カウンタ値が記憶される。
普通図柄保留球格納エリア203cは、第1特別図柄保留球格納エリア203aと同様に、1つの実行エリア(普通図柄保留球実行エリア)と、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、第2当たり乱数カウンタC4が格納される。
より具体的には、球がスルーゲート67を通過したタイミングで、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、第1特別図柄保留球格納エリア203aと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。なお、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリアに記憶されている第2当たり乱数カウンタC4の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された第2当たり乱数カウンタC4の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
なお、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、第1特別図柄保留球格納エリア203aの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
第1特別図柄保留球数カウンタ203dは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄の変動表示(第1図柄表示装置37、第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この第1特別図柄保留球数カウンタ203dは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される(図47のS1704参照)。一方、第1特別図柄保留球数カウンタ203dは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図33のS303参照)。
この第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(第1特別図柄における変動表示の保留回数N1)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図33のS304、図47のS1705参照)。保留球数コマンドは、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値が変更される度に、主制御装置110より送信される保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223cによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
なお、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81に保留球数図柄を表示する。
普通図柄保留球数カウンタ203eは、スルーゲート67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203eの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)は、初期値がゼロに設定されており、球がスルーゲート67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図49のS1904参照)。一方、普通図柄保留球数カウンタ203eは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される。
球がスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203eの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203cに記憶される(図49のS1905参照)。一方、球がスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203eの値が4であれば普通図柄保留球格納エリア203cには新たに何も記憶されない(図49のS1903:No参照)。
時短カウンタ203fは、時短状態における残りの特別図柄の変動回数をカウントするためのカウンタである。この時短カウンタ203fには、大当たり終了後に、当選した大当たり種別に対応した値が設定される。そして、時短カウンタ203fは、第1特別図柄、または第2特別図柄の変動表示の開始を設定した直後に実行される遊技状態更新処理の中で1ずつ減算される(図36のS308参照)。普通図柄の抽選を行う場合に、この時短カウンタ203fの値が1以上であれば、普通図柄の時短状態と判別され、高確率時用のテーブルを参照して普通図柄の当否判定が実行される。一方、時短カウンタ203fの値が0であれば、普通図柄の通常状態と判別され、低確率時用のテーブルを参照して普通図柄の当否判定が実行される。
確変フラグ203gは、特別図柄の高確率状態が設定されているか否かを示すフラグであって、オンに設定されている場合に、特別図柄が高確率状態であることを示すものである。つまり、確変フラグ203gがオンに設定されている場合は、遊技状態として、確変状態(特別図柄:高確率状態、普通図柄:高確率状態)、或いは、潜確状態(特別図柄:高確率状態、普通図柄:低確率状態)の何れかが設定されていることになる。
この確変フラグ203gは、当選した大当たり種別が大当たり終了後に確変状態、或いは潜確状態を設定する大当たりである場合に(図54のS2402:Yes)、その大当たりの終了時にオンに設定される(図54のS2403参照)。そして、特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示す図柄が停止表示されると、オフに設定される(図38のS806参照)。
なお、本実施形態では、上述した通り、特別図柄の大当たり当選に基づいて特別図柄の高確率状態を設定し、次回大当たりに当選するまで特別図柄の高確率状態を継続するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄の高確率状態を終了させるための特図高確終了条件として、特別図柄の高確率状態(特図高確状態)が設定されてからの特別図柄変動回数(特図変動回数)が予め定められた所定回数(例えば、50回)に到達した場合に、確変フラグ203gをオフに設定するように構成しても良い。この場合、確変フラグ203gをオフに設定するタイミングを図るために、特図高確終了条件としての特図変動回数を予め記憶しておく記憶手段と、特図高確状態が設定されてからの特図変動回数を計測する計測手段と、計測手段により計測された特図変動回数が記憶手段に記憶されている特図変動回数(特図高確終了条件)を満たしているかを判別する終了判別手段と、を設ければ良い。
さらに、特図高確終了条件を複数用意し、例えば、特図高確状態における第1特別図柄の変動回数のみに基づいて成立し得る特図1高確終了条件や、第2特別図柄の変動回数のみに基づいて成立し得る特図2高確終了条件や、特別図柄の抽選結果が所定の抽選結果(例えば、小当たりに当選する抽選結果)である場合に成立し得る抽選終了条件といった様々な特図高確終了条件を容易し、いずれかの特図高確終了条件が成立した場合に確変フラグ203gをオフに設定するように構成しても良い。
特図1大当たりフラグ203hは、第1入球口64に入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に大当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図34のS407参照)。この特図1大当たりフラグ203hは、大当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図38のS806)。
この特図1大当たりフラグ203hがオンの状態で、第1特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、第2特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理が実行される(図38のS804参照)。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄とで、一方の大当たりの実行中に他方が大当たり又は小当たりとなってしまう不具合を防止できる。
特図2大当たりフラグ203iは、第2入球口640に入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に大当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図40のS1007参照)。この特図2大当たりフラグ203iは、大当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図45のS1506)。
この特図2大当たりフラグ203iがオンの状態で、第2特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、第1特別図柄を外れ図柄で強制停止させる処理が実行される(図40のS1004参照)。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄とで、一方の大当たりの実行中に他方が大当たり又は小当たりとなってしまう不具合を防止できる。
当選時状態格納エリア203jは、大当たりに当選した時点における遊技状態を示す情報を格納するための記憶領域である。具体的には、大当たりに当選した時点の遊技状態が通常状態であれば(時短カウンタ203fの値が0で、確変フラグ203gがオフであれば)、この当選時状態格納エリア203jに、通常状態を示す情報として「00H」が格納される。一方、大当たりに当選した時点の遊技状態が確変状態であれば(時短カウンタ203fの値が1以上で、確変フラグ203gがオンであれば)、この当選時状態格納エリア203jに、確変状態を示す情報として「01H」が格納される。また、大当たりに当選した時点の遊技状態が潜確状態であれば(時短カウンタ203fの値が0で、確変フラグ203gがオンであれば)、この当選時状態格納エリア203jに、潜確状態を示す情報として「02H」が格納される。
この当選時状態格納エリア203jに格納された情報は、大当たりの終了時まで保持され、大当たりが終了した後の遊技状態を設定する際に参照される(図54のS2404参照)。
小当たりフラグ203kは、第2入球口640に入球したことに基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始時に小当たり判定値に一致すると判定された場合に、オンに設定されるフラグである(図41のS1102参照)。この小当たりフラグ203kは、小当たりに対応する停止図柄の表示を設定する際にオフに設定される(図46のS1605参照)。この小当たりフラグ203kがオンの状態で、第2特別図柄の変動表示の変動時間が終了すると、他方の特別図柄の変動を一時的に仮停止(特別図柄の変動時間を計測するカウンタの減算を停止)させる処理が実行される(図46のS1603参照)。これにより、第2特別図柄の小当たりを実行中に、第1特別図柄の抽選で大当たりとなり、小当たり中に大当たりが開始されてしまう不具合が発生してしまうことを防止(抑制)することができる。
特図1変動時間カウンタ203m、および特図2変動時間カウンタ203nは、それぞれ第1特別図柄、および第2特別図柄の変動時間を計時するためのカウンタであり、第1特別図柄、および第2特別図柄の変動パターンが選択された場合に、選択された変動パターンに対応する変動時間が設定される。この特図1変動時間カウンタ203m、および特図2変動時間カウンタ203nの計時結果によって各特別図柄の変動時間が終了したか否かが判別される。
大当たり中フラグ203oは、大当たり中であるか否かを示すフラグである。この大当たり中フラグ203oがオンであれば、パチンコ機10が大当たり中であることを示し、オフであれば、大当たり中ではないことを示す。この大当たり中フラグ203oは、大当たりの開始を設定した場合にオンに設定される。一方、大当たりの終了時に実行される大当たり終了処理の中でオフに設定される。
小当たり中フラグ203pは、小当たり中であるか否かを示すフラグである。この小当たり中フラグ203pがオンであれば、パチンコ機10が小当たり中であることを示し、オフであれば、小当たり中ではないことを示す。この小当たり中フラグ203pは、小当たりの開始を設定した場合にオンに設定される(図46のS1606参照)。一方、小当たりの終了時にオフに設定される(図55のS2512参照)。
本実施形態のパチンコ機10は、第2特別図柄のみ小当たりに当選するように構成されており、小当たりに当選した場合に(小当たり中フラグ203pがオンに設定された場合に)、第1特別図柄の変動表示を中断させるように構成している。つまり、複数種別の特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)のうち、一方の特別図柄(第2特別図柄)の抽選で小当たりに当選し、小当たり中フラグ203pがオンに設定されている状態では、他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動表示が終了することが無いため、遊技者に対して、小当たり遊技に注目させて遊技を行わせることができる。また、小当たり遊技中において、他方の特別図柄の変動表示が終了し、大当たり遊技が開始されてしまうことを防止することができる。
特図2変動停止フラグ203sは、第1特別図柄の変動が大当たりの停止図柄で停止表示(確定表示)されてから、大当たりを開始させるまでの間の期間であることを示すフラグである。この特図2変動停止フラグ203sがオンに設定されている場合には、第2入球口640に対して新たな入球があった場合にも、第2特別図柄の変動表示の実行が回避される(図39のS901:Yes参照)。この特図2変動停止フラグ203sは、第2特別図柄を外れ図柄で強制停止させる場合にオンに設定され(図38のS802参照)、第2特別図柄の変動表示を実行するための処理を回避した場合にオフに設定される(図39のS902)。
普図短変動フラグ203tは、普通図柄(第2図柄)の変動が短変動(3秒間変動)であったことを示すためのフラグであって、オンに設定されることで普通図柄(第2図柄)の短変動が実行されたことを示すものである。この普図短変動フラグ203tは、普通図柄変動処理(図48のS106参照)において普通図柄の変動時間を設定するタイミングが時短状態中(時短中)であると判別し(図48のS1811:Yes)、3秒の変動時間(短変動)が設定された場合にオンに設定され(図48のS1814)、普通図柄(第2図柄)の変動時間が経過したと判別され(図48のS1816:Yes)、今回の普通図柄(第2図柄)の抽選結果が当たりであると判別した場合(図48のS1818:Yes)に参照される(図48のS1819)。
ここで、普図短変動フラグ203tがオンに設定されていると判別した場合は(図48のS1819:Yes)、現在が時短状態中(時短中)であるかを判別し(図48のS1821)、時短状態中(時短中)であると判別した場合は(図48のS1821:Yes)、電動役物64aの開放動作として遊技者に有利な開放動作(ロング開放)が設定される(図48のS1822)。なお、普図短変動フラグ203tは、普通図柄変動処理(図48のS106)においてオンに設定されていると判別された後に、オフに設定される(図48のS1820)。
このように、普通図柄(第2図柄)の変動開始時(変動時間設定時)における遊技状態と、普通図柄(第2図柄)の変動時間が経過した後の電動役物64a開放動作設定時における遊技状態と、が共に時短状態である場合にのみ電動役物64aの開放動作として遊技者に有利な開放動作(ロング開放)を設定するように構成しているため、複数の遊技状態(通常状態と時短状態)を跨いで実行される普通図柄の変動(抽選)によって、電動役物64aがロング開放することを確実に防止することができ、遊技者に有利な特典(電動役物64aのロング開放)を遊技者に過剰に提供してしまうことを抑制することができる。
入賞カウンタ203uは、小当たり遊技のラウンドにおいて第1特定入賞口65aへと入賞(入球)した球の個数をカウントするカウンタである。この入賞カウンタ203uの値が上限値である10となった場合に、ラウンドの終了条件が成立したと判定されてラウンドが終了される(図57のS2706参照)。なお、大当たりの各ラウンドにおいて、入賞カウンタ203uの値が10に満たない場合でも、ラウンドに設定されたラウンド期間に達した場合はラウンドが終了される。この入賞カウンタ203uは、小当たりのラウンド有効期間中に第1特定入賞口65aに対する入球を検出する毎に値が1加算される。また、各ラウンドの終了時に値が0にリセットされる。
なお、詳細な説明は省略しているが、上述した入賞カウンタ203uは、小当たり遊技に限らず、大当たり遊技中の各ラウンドにおける第2特定入賞口650aへと入賞した球の個数もカウントする際にも用いられるものである。
本実施形態のパチンコ機10では、小当たり遊技の遊技内容として第1特定入賞口65aを開放させる期間が1.5秒で、入賞個数により成立するラウンドの終了条件が10個となるように設定している。つまり、小当たり遊技中に第1特定入賞口65aに球が10個入賞するまでに(入賞個数に対するラウンド終了条件が成立するまでに)、ラウンド遊技の有効期間(1.5秒)が経過することになる。よって、小当たり遊技の期間を一定にすることができるため、小当たり遊技中を跨いだ演出(一の特別図柄の変動開始から小当たり遊技を経由して他の特別図柄の変動終了までの期間に実行される一連の演出)の演出期間を予め定めることができる。よって、特別図柄の変動タイミングと演出の実行タイミングとを容易に同期することができ、演出効果を高めることができる。
特図1仮停止フラグ203vは、特図1の変動時間の更新(減算)を停止する期間を示すフラグであって、オンに設定されている場合に変動時間の更新(減算)を停止し、オンに設定された状態からオフに設定された場合に、停止されていた変動時間の更新(減算)が再開されるものである。
この特図1仮停止フラグ203vは、抽選結果が小当たりである第2特別図柄(特図2)の変動を停止する際にオンに設定され(図46のS1602)、特別図柄変動処理(図32参照)において参照される(図32のS202)。参照した結果、オンに設定されている場合には、特図1に対応する第1図柄表示装置37の表示を変動中と同様に更新する処理が実行される(図32のS203)。つまり、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されている間は、変動時間の更新(減算)は停止しているが、第1図柄表示装置37は変動表示が継続して実行される状態となる。これにより、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されたことにより、特図1の変動が強制停止されていないことを報知することができる。そして、第1特別図柄変動実行中処理(図37参照)においてオンに設定されていると判別された場合に(図37のS701:Yes)、オフに設定される(図37のS703)。
なお、本実施形態では、第2特別図柄の抽選のみ小当たりに当選し得るように構成しているため、小当たりに当選したことに基づいて変動表示が仮停止される特別図柄が第1特別図柄のみとなるが、第1特別図柄の抽選についても小当たりに当選し得るように構成した場合は、第2特別図柄の変動表示を仮停止させるために特図2仮停止フラグを設けても良い。
上述した通り、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果が大当たりである場合には、大当たりを示す組み合わせで一方の特別図柄が停止したことに基づいて(大当たり遊技が実行されることに基づいて)、他方の特別図柄の変動表示を強制的に外れで停止させる処理と、一方の特別図柄の抽選結果が小当たりである場合には、小当たりを示す組み合わせで一方の特別図柄が停止したことに基づいて、他方の特別図柄の変動表示を一旦停止(小当たり遊技が終了するまで停止)するように構成している。
即ち、一方の特別図柄の抽選結果に応じて、他方の特別図柄の変動表示を様々な態様に加工することができるように構成している。このように構成することで、一方の特別図柄の抽選結果が遊技者に最も有利な遊技結果(例えば、大当たり)となり、その遊技結果を示すための変動表示が実行されている最中に、他方の特別図柄(抽選結果は小当たり)が停止表示されてしまい、小当たりによって大当たりが消去されてしまうことを抑制することができる。
その他メモリエリア203zは、主制御装置110のMPU201が使用するその他カウンタ値等を一時的に記憶しておくためのエリアである。
このように、本第1実施形態のパチンコ機10には、様々なフラグやカウンタ等が設けられている。ROM202に設けられた各種テーブルと、RAM203に設けられたフラグやカウンタ等とに基づいて、パチンコ機10の基本的な機能や、図11に示した斬新な状態移行を実現することができる。
次に、図22、および図23を参照して、音声ランプ制御装置113の電気的構成の詳細について説明する。図22(a)は、音声ランプ制御装置113のMPU221に設けられたROM222の内容を模式的に示した模式図である。図22(a)に示した通り、ROM222は、変動パターン選択テーブル222aと、停止表示態様選択テーブル222bと、追加演出選択テーブル222cとを少なくとも有している。
変動パターン選択テーブル222aは、音声ランプ制御装置113は主制御装置110から出力された変動パターンコマンドに基づいて、その変動パターンコマンドが示す大まかな変動内容(変動時間、変動種別(リーチ、外れ等))から、第3図柄表示装置81に表示させる詳細な変動表示の内容を決定するために用いられる。これにより、さらに多様な変動態様を決定することができる。ここでは、主制御装置110から指示された大まかな変動内容に対して、抽選により複数種類のうち1の変動態様が決定される。
より具体的には、図19(a)に示した通り、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄にて大当たりに当選した場合には、変動時間が60秒の当たりノーマル変動、変動時間が180秒の当たりスーパー変動、変動時間が600秒の当たりスペシャル変動の何れかに対応する変動パターンコマンドが主制御装置110から出力され、音声ランプ制御装置113では受信した変動パターンコマンド(変動時間を示す情報)に対応する変動演出を設定することになる。
ここで、スペシャル変動(600秒)に対応する変動演出として、最初の60秒間が第1段階の演出態様(例えば、一人目の敵を倒す演出)を実行し、60秒~180秒の期間で第2段階の演出態様(例えば、二人目の敵を倒す演出)を実行し、180秒~600秒の期間で第3段階の演出態様(三人目の敵を倒す演出)を実行する変動演出が設定され、スーパー変動(180秒)に対応する変動演出として、最初の60秒間が第1段階の演出態様(例えば、一人目の敵を倒す演出)を実行し、60秒~180秒の期間で第2段階の演出態様(例えば、二人目の敵に倒される演出)を実行する変動演出が設定され、ノーマル変動(60秒)に対応する変動演出として、最初の60秒間が第1段階の演出態様(例えば、一人目の敵に倒される演出)を実行する変動演出が設定される。
このように、特別図柄の抽選結果として設定され得る変動時間の段階に対応して実行する変動演出に区切りを付けるように演出態様を設定することにより、遊技者に対して今回設定された変動パターンがどの種別なのかを予測させながら第3図柄表示装置81に表示される変動演出を楽しませることができ、演出効果を高めることができる。
なお、上述した変動演出を実行する場合において、各段階として設定された演出期間に対する残時間を遊技者に把握させるための残時間表示態様(例えば、次の段階へと演出態様が移行し得るタイミングまでの残時間をカウントダウン表示する演出態様)を表示するように構成しても良い。これにより、遊技者に対して少なくとも変動演出が継続して実行される期間(潜確状態が継続して設定される期間)を事前に把握させることができるため、安心して遊技を行わせることができる。
また、変動演出中に出現する敵の種類を複数設け、出現した敵の種別に応じて、変動演出が次の段階へと移行する期待度(敵に勝利する演出態様が選択される割合)や、今回の変動表示が終了した後に実行される大当たり遊技の内容や、その大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を示唆可能に構成すると良い。
加えて、この場合、例えば、敵の種別として敵Aが表示された場合には、今回設定されている変動パターンが当たりスーパー変動(180秒)であれば、遊技者に最も有利な大当たり種別が選択されていることを示し、変動パターンが当たりスペシャル変動(600秒)であれば、遊技者に最も有利な大当たり種別以外が選択されていることを示すように構成すると良い。このように構成することで、変動演出の演出態様(敵の種別)を、遊技者に有利な特典を付与するか否かを決定する複数の要素を複合させて決定することができるため、演出効果をより高めることができる。
停止表示態様選択テーブル222bは、遊技状態として潜確状態が設定され、第2特別図柄の抽選により頻繁に小当たり遊技を実行可能な期間(以下、ラッシュ期間と称す)が設定されたことを遊技者に報知するための演出図柄の停止表示態様(図7(a)、図8(b)参照)を選択する際に参照されるデータテーブルである。この停止表示態様選択テーブル222bは、第1特別図柄の抽選にて当選した大当たり種別と、実行されるラッシュ期間の長さと、に応じて異なる停止表示態様が選択されるように構成されている。
ここで、図23(a)を参照して、停止表示態様選択テーブル222bの内容について詳細に説明をする。図23(a)は、停止表示態様選択テーブル222bに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図23(a)に示した通り、停止表示態様選択テーブル222bは、各大当たり種別の有利度合い(ラウンド数、大当たり遊技後に設定される遊技状態)と、ラッシュ期間の長さと、を遊技者が予測し得るように演出図柄の停止表示態様が設定されるように規定されている。
具体的には、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別のうち、最も遊技者に有利な大当たり種別である「大当たりA」に当選し、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「0~60秒」、即ち、ラッシュ期間が60秒以内である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「666」が規定されている。
また、「大当たりA」に当選し、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「61秒~300秒」、即ち、ラッシュ期間が61~300秒以内である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「333」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「333」が規定され、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「301秒~」、即ち、ラッシュ期間が301秒以上である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「777」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「777」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「VVV」が規定されている。
そして、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別のうち、遊技者に不利な大当たり種別である「大当たりB」に当選し、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「0~60秒」、即ち、ラッシュ期間が60秒以内である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「222」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「444」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「666」が規定されている。
また、「大当たりB」に当選し、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「61秒~300秒」、即ち、ラッシュ期間が61~300秒以内である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「444」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「666」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「301秒~」、即ち、ラッシュ期間が301秒以上である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「333」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「333」が規定されている。
最後に、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別のうち、2番目に有利な大当たり種別である「大当たりC」、或いは、最も不利な大当たり種別である「大当たりD」に当選し、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「0~60秒」、即ち、ラッシュ期間が60秒以内である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「444」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「666」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「444」が規定されている。
また、「大当たりC」、「大当たりD」に当選し、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「61秒~300秒」、即ち、ラッシュ期間が61~300秒以内である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「666」が規定され、「40~79」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、「80~99」の範囲に、停止表示態様「111」が規定され、残時間格納エリア223p(ラッシュ期間の長さを示す情報を格納するエリア)に格納されている情報が「301秒~」、即ち、ラッシュ期間が301秒以上である場合は、取得した演出カウンタ223hの値が「0~39」の範囲に、停止表示態様「333」が規定され、「40~99」の範囲に、停止表示態様「777」が規定されている。
上述した通り、本実施形態では、ラッシュ期間が開始されるタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される演出図柄の停止表示態様によって、ラッシュ期間の長さ、及び、ラッシュ期間終了後に実行される大当たりの内容(大当たり種別)を遊技者に示唆するように構成している。これにより、演出図柄の停止表示態様を把握することで、今後の遊技内容を遊技者に予測させることができる。
さらに、本実施形態では、演出図柄の停止表示態様に所定の法則性を持たせるように規定しており、具体的には、演出図柄の停止表示態様が「偶数図柄」、「奇数図柄」、「777」、「VVV」の順で遊技者に付与される特典が多くなる(ラッシュ期間が長くなる、大当たり種別が有利になる)ように規定している。このように演出図柄の停止表示態様に所定の法則性を持たせることにより、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
また、大当たり種別とラッシュ期間の長さとを複合して演出図柄の停止表示態様を選択するように構成しているため、例えば、演出図柄の停止表示態様「111」は、遊技者に最も有利な大当たり種別である「大当たりA」が設定されている場合のみ、ラッシュ期間が60秒以内であっても選択されるように規定しているため、「111」が表示された場合には、遊技者に対してラッシュ期間が60秒で終了することを所望するという斬新な遊技性、つまり、通常であればより長いラッシュ期間を所望する遊技性に対し、大当たり種別とラッシュ期間の長さとを複合した停止表示態様を表示することにより、通常とは逆の遊技結果(短いラッシュ期間)を所望する遊技性を追加することができる。
加えて、演出図柄の停止表示態様として「VVV」が表示された場合は、大当たり種別もラッシュ期間の長さも共に遊技者に最も有利なものが選択されたことを示しているため、遊技者に対して安心して遊技を行わせることができる。
本実施形態では、遊技状態に応じて停止表示態様選択テーブル222bを参照して演出図柄の停止表示態様を選択するタイミング(第3図柄表示装置81の表示画面に演出図柄を停止表示するタイミング)を異ならせるように構成している。具体的には、潜確状態が設定された時点(確変状態が設定されている状態で、第1特別図柄の大当たり変動が開始した時点)において、第2特別図柄が変動中であるか否かを判別し、第2特別図柄が変動していないと判別した場合、即ち、潜確状態が設定された直後から第2特別図柄の抽選を実行し得る場合は、第1特別図柄の大当たり変動が開始したことに基づいて演出図柄を停止表示するように構成している。
一方で、潜確状態が設定された時点(確変状態が設定されている状態で、第1特別図柄の大当たり変動が開始した時点)において、第2特別図柄が変動していると判別した場合、即ち、現在実行中の第2特別図柄の変動表示が終了しない限り、潜確状態が設定された状態にて第2特別図柄の抽選を実行できない場合は、実行中の第2特別図柄の変動表示が終了したタイミングに基づいて演出図柄を停止表示するように構成している。
このように構成することにより、演出図柄を停止表示しラッシュ期間が開始された直後から潜確状態が設定された状態で第2特別図柄の抽選を実行することができるため、遊技者に違和感を与えることなく潜確状態中の遊技を行わせることができる。
さらに、本実施形態では、潜確状態が設定された時点(確変状態が設定されている状態で、第1特別図柄の大当たり変動が開始した時点)で、第2特別図柄が変動していると判別した場合において、実行中の第2特別図柄の変動表示が終了したタイミングからのラッシュ期間の長さを判別し、その判別結果が所定時間以内である場合には、演出図柄を停止表示させる演出(ラッシュ期間が開始されたことを示す演出)を実行しないように構成している。これにより、演出図柄が停止表示し、ラッシュ期間が開始された(ラッシュ遊技が開始された)ことを報知したにも関わらず、小当たり遊技が実行されることならラッシュ期間が終了してしまうことを抑制することができる。
加えて、本実施形態では、ラッシュ期間(ラッシュ遊技)が開始されたことを、第3図柄に類似した演出図柄にて表示するように構成しているため、あたかも、特別図柄に対応する第3図柄が停止表示されたことに基づいてラッシュ遊技が実行されたかのように思わせることができる。また、ラッシュ期間の長さが所定時間以内であり演出図柄を停止表示させなかった場合でも遊技者に対して大きな違和感を与えることを抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した通り、演出図柄を停止表示させるタイミングとして、第1特別図柄の大当たり変動が開始されたタイミング、或いは、潜確状態が設定されたタイミングにおいて実行中の第2特別図柄の変動表示が停止したタイミングを用いているが、これ以外のタイミングにて演出図柄を停止表示させるように構成しても良く、例えば、第1特別図柄保留球格納エリア203aに格納されている入賞情報を示す入賞情報コマンドを解析し、次の変動にて大当たり変動が実行されることを事前に判別した場合には、大当たり変動が実行される直前(大当たり変動の前変動にて第3図柄が停止表示されるタイミング)で演出図柄を停止表示させるように構成しても良い。このように構成することにより、潜確状態が設定された直後から第2特別図柄の抽選を実行することができる。
このように、大当たり変動が実行されるよりも前に演出図柄を停止表示させ、ラッシュ遊技が開始されることを報知する構成を用いる場合には、演出図柄を停止表示させたタイミングから第2入球口640を狙う遊技(右打ち遊技)を行った場合に、次の大当たり変動が開始されるよりも前に第2特別図柄の抽選が実行されないように構成すると良い。これにより、演出図柄が停止表示されたことに基づいて右打ち遊技を行った結果、潜確状態が設定されるよりも前(大当たり変動が開始される前)、即ち、確変状態中に第2特別図柄の抽選を実行してしまい、ラッシュ遊技が実行される期間を短縮してしまう事態を防止することができる。
追加演出選択テーブル222cは、第2特別図柄の抽選にて小当たりに当選したことにより仮停止された第1特別図柄の変動表示を再開する際の演出態様(追加演出態様)を選択する際に参照されるデータテーブルであって、再開後の第1特別図柄の残変動時間に応じて異なる追加演出態様(宝箱(図7(b)参照))が選択されるように構成している。ここで、追加演出選択テーブル222cに規定されている内容について、図23(b)を参照して説明をする。
図23(b)は、追加演出選択テーブル222cに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図23(b)に示した通り、追加演出選択テーブル222cは、残変動時間情報格納エリア223oに格納されている期間情報と、追加演出カウンタ223iと、に基づいて異なる追加演出種別が選択されるようにデータ内容が規定されており、選択された追加演出種別に対応する追加演出態様が実行されることにより、第1特別図柄の残変動時間(ラッシュ期間の残期間)を遊技者が予測し得るように構成している。
具体的には、残変動時間(残変動時間情報格納エリア223oに格納されている期間情報)が期間A(5秒未満)である場合は、取得した追加演出カウンタ223iの値が「0~99」の範囲に、追加演出種別「なし」が規定されており、「100~198」の範囲に、「追加演出A」が規定されている。また、残変動時間(残変動時間情報格納エリア223oに格納されている期間情報)が期間B(5秒~60秒)である場合は、取得した追加演出カウンタ223iの値が「0~99」の範囲に、追加演出種別「追加演出A」が規定され、「100~198」の範囲に、「追加演出B」が規定される。そして、残変動時間(残変動時間情報格納エリア223oに格納されている期間情報)が期間C(60秒以上)である場合は、取得した追加演出カウンタ223iの値が「0~99」の範囲に、追加演出種別「追加演出B」が規定され、「100~198」の範囲に、「追加演出C」が規定される。
ここで、「追加演出A」が設定された場合は、ラッシュ期間中において表示される宝箱812(図7(b)参照)の表示態様がボロボロの表示態様へと可変される。遊技者はボロボロの表示態様を把握することにより、ラッシュ期間が残り僅かであることを予測することが可能となる。また、「追加演出B」が設定された場合は、通常の表示態様の宝箱812(図7(b)参照)が表示され、「追加演出C」が設定された場合は、通常の表示態様よりも豪華な表示態様が設定される。また、「なし」が選択された場合は、残りのラッシュ期間中にて宝箱812を表示しない演出が設定される。
なお、本実施形態で示した追加演出選択テーブル222c(図23(b))では、ラッシュ期間の残変動時間と追加演出種別とが完全に対応付けられている例を示したが、これに限ること無く、少ない確率で、例えば、期間Bである場合に「追加演出C」が設定されたり、期間Cである場合に「追加演出A」や「なし」が設定されたりするように構成しても良い。これにより、遊技者に対して意外性のある演出を実行することができる。
以上、説明をした通り、本実施形態では、潜確状態となりラッシュ遊技が開始されるタイミングにおいて表示される演出図柄の停止表示態様にて、ラッシュ期間と大当たり種別とを複合した複合遊技情報を遊技者に提供し、ラッシュ期間中の追加演出によって、ラッシュ期間の残期間を示す遊技情報を遊技者に提供するように構成している。これにより、複合遊技情報として実行された演出図柄の停止表示態様と、追加演出の演出態様とを遊技者が総合的に判別することにより、より詳細な遊技内容を予測させることが可能となる。
次に、図22(b)を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221におけるRAM223について説明する。図22(b)は、RAM223の内容を示したブロック図である。RAM223には、コマンド記憶領域223aと、入賞情報格納エリア223bと、第1特別図柄保留球数カウンタ223cと、特図1変動開始フラグ223dと、特図2変動開始フラグ223eと、特図1停止種別選択フラグ223fと、特図2停止種別選択フラグ223gと、演出カウンタ223hと、追加演出カウンタ223iと、状態設定エリア223jと、残時短回数エリア223kと、特図1変動時間カウンタ223m、特図2変動時間カウンタ223nと、残変動時間情報格納エリア223oと、残時間格納エリア223pと、カード報知済フラグ223qと、カード報知可能フラグ223sと、ラッシュ表示済フラグ223t、賞球数カウンタ223u、電源断フラグ223yと、その他メモリエリア223zとが少なくとも設けられている。
コマンド記憶領域223aは、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ出力された各種コマンドがそのコマンドに対する処理が実行されるまで一時的に記憶され領域である。詳細には、リングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図60参照)が実行されると、コマンド記憶領域223aに記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
入賞情報格納エリア223bは、1つの実行エリアと、4つのエリア(第1エリア~第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、入賞情報がそれぞれ格納される。本パチンコ機10では、主制御装置110において第1入球口64に対する始動入賞が検出された場合に、その始動入賞に応じて取得された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、小当たり種別カウンタC5、及び変動種別カウンタCS1の各値から、その始動入賞に対応する特別図柄の抽選が行われた場合に得られる各種情報(当否、大当たりの場合の大当たり種別、変動パターン)が主制御装置110において予測(推定)され、その予測された各種情報が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ入賞情報コマンドによって通知される。
音声ランプ制御装置113では、入賞情報コマンドが受信されると、その入賞情報コマンドにより通知された各種情報(当否、大当たりの場合の大当たり種別、変動パターン)が入賞情報として抽出されて、その入賞情報が、入賞情報格納エリア223bに記憶される。より具体的には、抽出された入賞情報が、4つのエリア(第1エリア~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。
第1特別図柄保留球数カウンタ223cは、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる第1特別図柄の変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の変動演出の保留球数(待機回数)を特別図柄の種別毎に最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、第1特別図柄保留球数カウンタ223cにて、その保留球数を特別図柄の種別毎に管理するようになっている。
具体的には、主制御装置110では、第1入球口64への入球によって変動表示の保留球数が加算された場合、又は、主制御装置110において特別図柄における変動表示が実行されて保留球数が減算された場合に、加算後または減算後の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を取得して、第1特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する(図60のS4212参照)。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値と同期させながら、その値を更新することができる。
第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値は、第3図柄表示装置81における保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を第1特別図柄保留球数カウンタ223cに格納すると共に、格納後の第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81の副表示領域Dsに表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、第1特別図柄保留球数カウンタ223cは、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81の副表示領域Dsに表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
特図1変動開始フラグ223d、および特図2変動開始フラグ223eは、主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動パターンコマンド、および第2特別図柄の変動パターンコマンドを受信した場合にそれぞれオンされ(図60のS4206,S4209参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図69のS5102,S5108参照)。特図1変動開始フラグ223d、および特図2変動開始フラグ223eがオンになると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
特図1停止種別選択フラグ223f、および特図2停止種別選択フラグ223gは、主制御装置110から送信される第1特別図柄の停止種別コマンド、および第2特別図柄の停止種別コマンドを受信した場合にそれぞれオンされ(図61のS4301参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図69のS5112参照)。特図1停止種別選択フラグ223f、または特図2停止種別選択フラグ223gがオンになると、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に基づいて、停止種別が決定される。
演出カウンタ223hは、変動パターンの選択や、各種演出の選択等に使用されるカウンタである。この演出カウンタ223hは、0から198の範囲で更新される1バイトのループカウンタで構成されており、例えば、メイン処理(図59参照)が実行される毎に、値が1ずつ加算されて更新される。
追加演出カウンタ223iは、変動パターンの選択や、各種演出の選択等に使用されるカウンタである。この追加演出カウンタ223iは、0から198の範囲で更新される1バイトのループカウンタで構成されており、例えば、メイン処理(図59参照)が実行される毎に、値が1ずつ加算されて更新される。
状態設定エリア223jは、パチンコ機10の遊技状態に応じた情報が格納される記憶領域である。この状態設定エリア223jには、主制御装置110から出力される状態コマンドを受信する毎に、その状態コマンドにより示されるパチンコ機10の状態に対応した情報が格納される(図62のS4405参照)。より具体的には、状態設定エリア223jは、2ビットの記憶領域が割り当てられており、上位ビットから順に、特別図柄の高確率状態であるか否か、普通図柄の高確率状態であるか否かを示す値が格納される。例えば、状態設定エリア223jの値が「11B」であれば、確変状態(特別図柄の高確率状態、且つ、普通図柄の高確率状態)であることを意味し、「10B」であれば、潜確状態(特別図柄の高確率状態、且つ、普通図柄の低確率状態)であることを意味する。一方、「00H」であれば、通常状態(特別図柄の低確率状態、且つ普通図柄の低確率状態)であることを意味する。
主制御装置110から出力される状態コマンドに応じて、状態設定エリア223jを更新していくことにより、音声ランプ制御装置113において、パチンコ機10の状態を正確に把握することができる。
残時短回数エリア223kは、普通図柄の高確率状態の残り回数を格納する記憶領域である。この残時短回数エリア223kは、主制御装置110において時短カウンタ203fの値が更新される毎に出力される残時短回数コマンドにより通知された回数に更新される(図66のS4802参照)。これにより、主制御装置110の時短カウンタ203fの値に同期して、残時短回数エリア223kに格納される値を更新することができるので、音声ランプ制御装置113の把握する残りの時短回数を、主制御装置110により更新される実際の時短回数と一致させることができる。
特図1変動時間カウンタ223m、特図2変動時間カウンタ223nは、変動表示設定処理(図69のS4113参照)において、それぞれの変動表示が設定(実行)された場合に、対応する変動時間を示す値が設定され、各種カウンタ更新処理(図72のS4111参照)が実行される毎に、それぞれの値が1減算される(図72のS5402、S5404参照)。なお、主制御装置110から特図1仮停止コマンドを受信してから、特図1再開コマンドを受信するまでの期間は各種カウンタ更新処理(図72のS4111参照)が実行された場合であっても、特図1変動時間カウンタ223mの値を1減算することが無いように構成している。
そして、コマンド判定処理(図60のS4112参照)にて仮停止関連コマンドを受信したと判別した場合に実行される仮停止関連処理(図67のS4220参照)において、残変動時間を算出する際に参照される(図67のS4903参照)。
残変動時間情報格納エリア223oは、ラッシュ期間の残期間、即ち、第1特別図柄の大当たり変動の残時間を示す情報を格納するための記憶領域である。この残変動時間情報格納エリア223oには、仮停止された第1特別図柄変動表示の残変動時間を示すための残期間情報(期間A~期間C)が設定され、仮停止された第1特別図柄の変動表示を再開させる場合の追加演出を設定する際に格納されている残期間情報が参照される。
カード報知済フラグ223qは、カード忘れ注意喚起画面(図10(a)参照)を表示(報知)したか否かを示すためのフラグであって、カード忘れ注意喚起画面を表示した場合にオンに設定される。
カード報知可能フラグ223sは、カード忘れ注意喚起画面(図10(a)参照)を表示(報知)可能な状態であるか否かを示すためのフラグであって、カード忘れ注意喚起画面を表示可能な条件を満たしている場合にオンに設定される。
ラッシュ表示済フラグ223tは、潜確状態が設定されている状態において、ラッシュ遊技が開始されたか否かを示すためのフラグであって、ラッシュ遊技が開始されたことを示すラッシュ突入画面(図7(a)、図8(b)参照)が表示された場合にオンに設定される。
賞球数カウンタ223uは、大当たり遊技が開始されてからの賞球数を継続して計測するためのカウンタであって、遊技者にとって有利な遊技状態が継続して設定される期間中の賞球数が累積されるように構成している。具体的には、当たり関連処理(図63のS4216)において、賞球コマンドを受信したと判別した場合に(図63のS4505:Yes)、受信した賞球コマンドに対応する値が加算される(図63のS4506)。
上述した通り、本実施形態のパチンコ機10は、大当たり遊技に加え、小当たり遊技においても多量の賞球を獲得できるように構成しているため、賞球数カウンタ223uの値に応じて、小当たり遊技終了後や、少ないラウンド数が設定される大当たり遊技終了後にカード忘れ注意喚起表示を実行することができるように構成している。
電源断フラグ223yは、瞬間的な停電があったか否かを判別するために用いられるフラグである。この電源断フラグ223yは、主制御装置110から電源断コマンドを受信し、電源断処理が実行される前にオンに設定される(図59のS4117参照)。その後、RAM223は揮発性メモリであるため、RAM223の情報は一定時間(100ミリ秒)経過後に全て消えてしまう。よって、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理(図58参照)において、電源断フラグ223yがオンである場合は(図58の4008:Yes参照)、電源断フラグ223yがオンに設定されてから一定時間(100ミリ秒)経過前に音声ランプ制御装置113が立ち上がった場合、即ち、瞬間的な停電があった場合である。この場合には、RAM223の情報は全て消えておらず、RAM223の作業領域に不要な情報(または、一部の情報のみが消えてしまったことで不完全となった情報など)が残っている場合があるので、RAM223の作業領域の情報をクリアする(図58のS4009参照)。これにより、不要(または、不完全)な情報に基づいて処理が実行されることがなくなるので、音声ランプ制御装置113の各処理を正常に動作させることができる。
その他メモリエリア223zは上述したデータ以外のデータを格納する領域として設けられており、音声ランプ制御装置113のMPU221が使用するその他カウンタ値などを一時的に記憶しておくための領域である。
次に、図24を参照して、表示制御装置114の電気的構成について説明する。図24は、表示制御装置114の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置114は、MPU231と、ワークRAM233と、キャラクタROM234と、常駐用ビデオRAM235と、通常用ビデオRAM236と、画像コントローラ237と、入力ポート238と、出力ポート239と、バスライン240,241とを有している。
入力ポート238の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート238の出力側には、MPU231、ワークRAM233、キャラクタROM234、画像コントローラ237がバスライン240を介して接続されている。画像コントローラ237には、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が接続されると共に、バスライン241を介して出力ポート239が接続されている。また、出力ポート239の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
なお、パチンコ機10は、特別図柄の大当たりとなる抽選確率や、1回の特別図柄の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
以下では、先にMPU231、キャラクタROM234、画像コントローラ237、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236について説明し、次いで、ワークRAM233について説明する。
まず、MPU231は、主制御装置110の変動パターンコマンドに基づく音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御するものである。MPU231は、命令ポインタ231aを内蔵しており、命令ポインタ231aで示されるアドレスに格納された命令コードを読み出してフェッチし、その命令コードに従って各種処理を実行する。MPU231には、電源投入(停電からの復電を含む。以下、同じ。)直後に、電源装置115からシステムリセットがかけられるようになっており、そのシステムリセットが解除されると、命令ポインタ231aは、MPU231のハードウェアによって自動的に「0000H」に設定される。そして、命令コードがフェッチされる度に、命令ポインタ231aは、その値が1ずつ加算される。また、MPU231が命令ポインタの設定命令を実行した場合は、その設定命令により指示されたポインタの値が命令ポインタ231aにセットされる。
なお、詳細については後述するが、本実施形態において、MPU231によって実行される制御プログラムや、その制御プログラムで使用される各種の固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。
詳細については後述するが、キャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されている。これにより、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる。そして、キャラクタROM234に制御プログラム等を記憶させておけば、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方で、一般的にNAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅くなるという問題点がある。例えば、複数のページに連続して並んだデータの読み出しを行う場合において、2ページ目以降のデータは高速読み出しが可能であるが、最初の1ページ目のデータの読み出しには、アドレスが指定されてからデータが出力されるまでに大きな時間を要する。また、連続していないデータを読み出す場合は、そのデータを読み出す度に大きな時間を要する。このように、NAND型フラッシュメモリは、その読み出しに係る速度が遅いため、MPU231が直接キャラクタROM234から制御プログラムを読み出して各種処理を実行するように構成すると、制御プログラムを構成する命令の読み出しに時間がかかる場合が発生し、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、MPU231のシステムリセットが解除されると、まず、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに記憶されている制御プログラムを、各種データの一時記憶用に設けたワークRAM233に転送して格納する。そして、MPU231はワークRAM233に格納された制御プログラムに従って、各種処理を実行する。ワークRAM233は、後述するようにDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、高速でデータの読み書きが行われるので、MPU231は遅滞なく制御プログラムを構成する命令の読み出しを行うことができる。よって、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
キャラクタROM234は、MPU231において実行される制御プログラムや、第3図柄表示装置81に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU231とバスライン240を介して接続されている。MPU231は、バスライン240を介してシステムリセット解除後にキャラクタROM234に直接アクセスし、そのキャラクタROM234の後述する第2プログラム記憶エリア234a1に記憶された制御プログラムを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aへ転送する。また、バスライン240には画像コントローラ237も接続されており、画像コントローラ237はキャラクタROM234の後述するキャラクタ記憶エリア234a2に格納された画像データを、画像コントローラ237に接続されている常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236へ転送する。
このキャラクタROM234は、NAND型フラッシュメモリ234a、ROMコントローラ234b、バッファRAM234c、NOR型ROM234dをモジュール化して構成されている。
NAND型フラッシュメモリ234aは、キャラクタROM234におけるメインの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、MPU231によって実行される制御プログラムの大部分や第3図柄表示装置81を駆動させるための固定値データを記憶する第2プログラム記憶エリア234a1と、第3図柄表示装置81に表示させる画像(キャラクタ等)のデータを格納するキャラクタ記憶エリア234a2とを少なくとも有する。
ここで、NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しており、キャラクタROM234を容易に大容量化することができる。これにより、本パチンコ機において、例えば2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより、第3図柄表示装置81に表示させる画像として、多くの画像をキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させることができる。よって、遊技者の興趣をより高めるために、第3図柄表示装置81に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
また、NAND型フラッシュメモリ234aは、多くの画像データをキャラクタ記憶エリア234a2に記憶させた状態で、更に、制御プログラムや固定値データも第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させることができる。このように、制御プログラムや固定値データを、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させることなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させることができるので、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
ROMコントローラ234bは、キャラクタROM234の動作を制御するためのコントローラであり、例えば、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237から伝達されたアドレスに基づいて、NAND型フラッシュメモリ234a等から該当するデータを読み出し、バスライン240を介してMPU231又は画像コントローラ237へ出力する。
ここで、NAND型フラッシュメモリ234aは、その性質上、データの書き込み時にエラービット(誤ったデータが書き込まれたビット)が比較的多く発生したり、データを書き込むことができない不良データブロックが発生したりする。そこで、ROMコントローラ234bは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータに対して公知の誤り訂正を施し、また、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ234aへのデータの読み書きが行われるように公知のデータアドレスの変換を実行する。
このROMコントローラ234bにより、エラービットを含むNAND型フラッシュメモリ234aから読み出されたデータに対して誤り訂正が行われるので、キャラクタROM234としてNAND型フラッシュメモリ234aを用いたとしても、誤ったデータに基づいてMPU231が処理を行ったり、画像コントローラ237が各種画像を生成したりすることを抑制することができる。
また、ROMコントローラ234bによってNAND型フラッシュメモリ234aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU231や画像コントローラ237は、個々のNAND型フラッシュメモリ234aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM234へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタROM234へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
バッファRAM234cは、NAND型フラッシュメモリ234aから読み出したデータを一時的に記憶するバッファとして用いられるメモリである。MPU231や画像コントローラ237からバスライン240を介してキャラクタROM234に割り振られたアドレスが指定されると、ROMコントローラ234bは、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータがバッファRAM234cにセットされているか否かを判断する。そして、セットされていなければ、その指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分(例えば、2キロバイト)のデータをNAND型フラッシュメモリ234a(またはNOR型ROM234d)より読み出してバッファRAM234cに一旦セットする。そして、ROMコントローラ234bは、公知の誤り訂正処理を施した上で、指定されたアドレスに対応するデータを、バスライン240を介してMPU231や画像コントローラ237に出力する。
このバッファRAM234cは、2バンクで構成されており、1バンク当たりNAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分のデータがセットできるようになっている。これにより、ROMコントローラ234bは、例えば、一方のバンクにデータをセットした状態のまま他方のバンクを使用して、NAND型フラッシュメモリ234aのデータを外部に出力したり、MPU231や画像コントローラ237より指定されたアドレスに対応するデータを含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから一方のバンクに転送してセットする処理と、MPU231や画像コントローラ237によって指定されたアドレスに対応するデータを他方のバンクから読み出してMPU231や画像コントローラ237に対して出力する処理とを、並列して処理したりすることができる。よって、キャラクタROM234の読み出しにおける応答性を向上させることができる。
NOR型ROM234dは、キャラクタROM234におけるサブの記憶部として設けられる不揮発性のメモリであり、NAND型フラッシュメモリ234aを補完することを目的にそのNAND型フラッシュメモリ234aよりも極めて小容量(例えば、2キロバイト)に構成されている。このNOR型ROM234dには、キャラクタROM234に記憶される制御プログラムのうち、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されていないプログラム、具体的には、MPU231においてシステムリセット解除後に最初に実行されるブートプログラムの一部を格納する第1プログラム記憶エリア234d1が少なくとも設けられている。
ブートプログラムは、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動するための制御プログラムであり、システムリセット解除後にMPU231が先ずこのブートプログラムを実行する。これにより、表示制御装置114において各種制御が実行可能に状態とすることができる。第1プログラム記憶エリア234d1は、このブートプログラムのうち、バッファRAM234cの1バンク分(即ち、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分)の容量の範囲で、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令(例えば、1ページの容量が2キロバイトであれば、1024ワード(1ワード=2バイト)分の命令)を格納する。なお、第1プログラム記憶エリア234d1に格納されるブートプログラムの命令数は、バッファRAM234cの1バンク分の容量以下に収まっていればよく、表示制御装置114の仕様に合わせて適宜設定されるものであってもよい。
MPU231は、システムリセットが解除されると、ハードウェアによって命令ポインタ231aの値を「0000H」に設定すると共に、バスライン240に対して命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」を指定するように構成されている。一方、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240にアドレス「0000H」が指定されたことを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cの一方のバンクにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。
MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチすると、そのフェッチした命令コードに従って各種処理を実行するとともに、命令ポインタ231aを1だけ加算し、命令ポインタ231aにて示されるアドレスをバスライン240に対して指定する。そして、キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240によって指定されたアドレスがNOR型ROM234dに記憶されたプログラムを指し示すアドレスである間、先にNOR型ROM234dからバッファRAM234cにセットされたプログラムの中から、対応するアドレスの命令コードをバッファRAM234cより読み出して、MPU231に対して出力する。
ここで、本実施形態において、制御プログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに格納するのではなく、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納するのは、次の理由による。即ち、NAND型フラッシュメモリ234aは、上述したように、最初の1ページ目のデータの読み出しにおいて、アドレスを指定してからデータが出力されるまでに大きな時間を要する、というNAND型フラッシュメモリ特有の問題がある。
このようなNAND型フラッシュメモリ234aに対して制御プログラムを全て格納すると、システムリセット解除後にMPU231が最初に実行すべき命令コードをフェッチするためにMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定された場合、キャラクタROM234はアドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならない。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要することになるので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費する。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、NOR型ROM234dは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるので、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令をNOR型ROM234dに格納することによって、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができ、MPU231の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
さて、ブートプログラムは、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム、即ち、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムを除く制御プログラムや、その制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を、所定量(例えば、NAND型フラッシュメモリ234aの1ページ分の容量)ずつワークRAM233のプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送するようにプログラミングされている。そして、MPU231は、まず、システムリセット解除後に第1プログラム記憶エリア234d1から読み出したブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがセットされているバッファRAM234cのバンクとは異なるバンクを使用しながら、所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、格納する。
ここで、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、上述したように、バッファRAM234cの1バンク分に相当する容量で構成されているので、内部バスのアドレスが「0000H」に指定されたことを受けて第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムがバッファRAM234cにセットされる場合、そのブートプログラムはバッファRAM234cの一方のバンクにのみセットされる。よって、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムをプログラム格納エリア233aに転送する場合は、バッファRAM234cの一方のバンクにセットされた第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを残したまま、他方のバンクを使用してその転送処理を実行することができる。従って、その転送処理後に、第1プログラム記憶エリア234d1のブートプログラムを再度バッファRAM234cにセットし直すといった処理が不要であるので、ブート処理に係る時間を短くすることができる。
第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送すると、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第1の所定番地に設定するようにプログラミングされている。これにより、システムリセット解除後、MPU231によって第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムが所定量だけプログラム格納エリア233aに転送されると、命令ポインタ231aがプログラム格納エリア233aの第1の所定番地に設定される。
よって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち所定量のプログラムがプログラム格納エリア233aに格納されると、MPU231は、そのプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出して、各種処理を実行することができる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行することになる。後述するように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
ここで、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれている。一方、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムは、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに所定量だけ第2プログラム記憶エリア234a1から転送される制御プログラムの中に、その残りのブートプログラムが含まれるようにプログラミングされていると共に、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを第1の所定番地として命令ポインタ231aを設定するようにプログラミングされている。
これにより、MPU231は、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されているブートプログラムによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送した後、その転送した制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムを実行する。
この残りのブートプログラムでは、プログラム格納エリア233aに転送されていない残りの制御プログラムやその制御プログラムで用いられる固定値データ(例えば、後述する表示データテーブル、転送データテーブルなど)を全て第2プログラム記憶エリア234a1から所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送する処理を実行する。また、ブートプログラムの最後で、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233a内の第2の所定番地に設定する。具体的には、この第2の所定番地として、プログラム格納エリア233aに格納された、ブートプログラムによるブート処理(図73のS6001参照)の終了後に実行される初期設定処理(図73のS6002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定する。
MPU231は、この残りのブートプログラムを実行することによって、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムや固定値データが全てプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bに転送される。そして、ブートプログラムがMPU231により最後まで実行されると、命令ポインタ231aが第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムの殆どを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムをワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAM233から制御プログラムを読み出して各種制御を行うことができる。従って、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
また、上述したように、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
画像コントローラ237は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)である。画像コントローラ237は、MPU231から送信される後述の描画リスト(図30参照)に基づき1フレーム分の画像を描画して、後述する第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに描画した画像を展開すると共に、他方のフレームバッファにおいて先に展開された1フレーム分の画像情報を第3図柄表示装置81へ出力することによって、第3図柄表示装置81に画像を表示させる。画像コントローラ237は、この1フレーム分の画像の描画処理と1フレーム分の画像の表示処理とを、第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)の中で並列処理する。
画像コントローラ237は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231に対して垂直同期割込信号(以下、「V割込信号」と称す)を送信する。MPU231は、このV割込信号を検出する度に、V割込処理(図75(b)参照)を実行し、画像コントローラ237に対して、次の1フレーム分の画像の描画を指示する。この指示により、画像コントローラ237は、次の1フレーム分の画像の描画処理を実行すると共に、先に描画によって展開された画像を第3図柄表示装置81に表示させる処理を実行する。
このように、MPU231は、画像コントローラ237からのV割込信号に伴ってV割込処理を実行し、画像コントローラ237に対して描画指示を行うので、画像コントローラ237は、画像の描画処理および表示処理間隔(20ミリ秒)毎に、画像の描画指示をMPU231より受け取ることができる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
画像コントローラ237は、また、MPU231からの転送指示や、描画リストに含まれる転送データ情報に基づいて、画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236に転送する処理も実行する。
なお、画像の描画は、常駐用ビデオRAM235および通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて行われる。即ち、描画の際に必要となる画像データは、その描画が行われる前に、MPU231からの指示に基づき、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236へ転送される。
ここで、一般的にNAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅い。これに対し、表示制御装置114では、MPU231が、キャラクタROM234に格納されている画像データのうち一部の画像データを電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送するように、画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。そして、後述するように、常駐用ビデオRAM235に格納された画像データは、上書きされることなく常駐されるように制御される。
これにより、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データの転送が終了した後は、常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。よって、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110または表示制御装置114によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、表示制御装置114は、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データを用いて画像の描画を行う場合は、その描画が行われる前に、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して描画に必要な画像データを転送するように、MPU231が画像コントローラ237に対して指示するよう構成されている。後述するように、通常用ビデオRAM236に転送された画像データは、画像の描画に用いられた後、上書きによって削除される可能性はあるものの、画像描画時には、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がなく、その読み出しにかかる時間を省略できるので、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
また、通常用ビデオRAM236にも画像データを格納することによって、全ての画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておく必要がないため、大容量の常駐用ビデオRAM235を用意する必要がない。よって、常駐用ビデオRAM235を設けたことによるコスト増大を抑えることができる。
画像コントローラ237は、NAND型フラッシュメモリ234aの1ブロック分の容量である132キロバイトのSRAMによって構成されたバッファRAM237aを有している。
MPU231が、転送指示や描画リストの転送データ情報によって画像コントローラ237に対して行う画像データの転送指示には、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、転送先の情報(常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。なお、格納元最終アドレスに代えて、転送すべき画像データのデータサイズを含めてもよい。
画像コントローラ237は、この転送指示の各種情報に従って、キャラクタROM234の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM237aに格納し、常駐用ビデオRAM235または通常用ビデオRAM236の未使用時に、バッファRAM237aに格納された画像データを常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236に転送する。そして、転送指示により示された格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスに格納された画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する。
これにより、キャラクタROM234から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM237aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM237aから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM234から画像データが常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236へ転送される間に、常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM235や通常用ビデオRAM236が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM235,236が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置81への表示が間に合わないことを防止することができる。
また、バッファRAM234cから常駐用ビデオRAM235又は通常用ビデオRAM236への画像データへの転送は、画像コントローラ237によって行われるので、常駐用ビデオRAM235及び通常用ビデオRAM236が画像の描画処理や第3図柄表示装置81への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
常駐用ビデオRAM235は、キャラクタROM234より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられ、電源投入時主画像エリア235a、背面画像エリア235c、キャラクタ図柄エリア235e、エラーメッセージ画像エリア235fが設けられているほか、電源投入時変動画像エリア235b、第3図柄エリア235dが少なくとも設けられている。
電源投入時主画像エリア235aは、電源が投入されてから常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが格納されるまでの間に第3図柄表示装置81に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア235bは、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、上第1入球口64b1、または下第1入球口64b2への入球が検出された場合に、主制御装置110において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像に対応する画像データを格納する領域である。
MPU231は、電源部251から電源供給が開始されたときに、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237へ転送指示を送信する(図73のS6003,S6004参照)。
ここで、図25を参照して、電源投入時変動画像について説明する。図25は、表示制御装置114が電源投入直後において、常駐用ビデオRAM235に対して格納すべき画像データをキャラクタROM234から転送している間に、第3図柄表示装置81にて表示される電源投入時画像を説明する説明図である。
表示制御装置114は、電源投入直後に、キャラクタROM234から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを、電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bへ転送すると、続いて、常駐用ビデオRAM235に格納すべき残りの画像データを、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送する。この残りの画像データの転送が行われている間、表示制御装置114は、先に電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて、図25(a)に示す電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させる。
このとき、変動開始の指示コマンドである主制御装置110からの変動パターンコマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドを受信すると、表示制御装置114は、図25(b)に示すように、電源投入時主画像の表示画面上に、画面に向かって右下の位置に「○」図柄の電源投入時変動画像と、図25(c)に示すように、「○」図柄と同位置に「×」図柄の電源投入時変動画像とを、変動期間中、交互に繰り返して表示する。そして、主制御装置110からの変動パターンコマンドや停止種別コマンドに基づき音声ランプ制御装置113から送信される表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドから、主制御装置110にて行われた抽選の結果を判断し、「特別図柄の大当たり」である場合は図25(b)に示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させ、「特別図柄の外れ」である場合は図25(c)に示す画像を変動演出の停止後に一定期間表示させる。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に対して転送されるまで、画像コントローラ237に対し、電源投入時主画像エリア235aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像の描画を行うよう指示する。これにより、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、常駐用ビデオRAM235への画像データの転送が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、更に、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始し、上第1入球口64b1、または下第1入球口64b2に入球が検出された場合は、電源投入時変動画像エリア235bに常駐された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて電源投入時変動画像が描画され、図25(b)及び(c)に示す画像が交互に第3図柄表示装置81に表示されるように、MPU231から画像コントローラ237に対して指示される。これにより、電源投入時変動画像を用いて簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示される段階で、すでに電源投入時変動演出画像に対応する画像データが電源投入時変動画像エリア235bに常駐されているので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に上第1入球口64b1、または下第1入球口64b2に入球が検出された場合は、対応する変動演出を第3図柄表示装置81に即座に表示させることができる。
図24に戻って、説明を続ける。背面画像エリア235cは、第3図柄表示装置81に表示される背面画像に対応する画像データを格納する領域である。ここで、図26を参照して、背面画像と、その背面画像のうち、背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲について説明する。図26は、4種類の背面画像と、各背面画像に対して常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲を説明する説明図であり、図26(a)は、「街中ステージ」に対応する背面Aに対して、図26(b)は、「森ステージ」、「川ステージ」、および「空ステージ」に対応する背面B~Dに対してそれぞれ示したものである。また、図27は、「島ステージ」に対応する背面Eに対して示したものである。
各背面A~Dに対応する背面画像は、図26に示すように、いずれも第3図柄表示装置81において表示される表示領域よりも水平方向に長い画像が、キャラクタROM234に用意されている。画像コントローラ237は、その画像を水平方向に左から右へスクロールさせながら背面画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、画像の描画をおこなう。
各背面A~Dに用意された画像(以下、「スクロール用画像」と称す。)は、いずれも位置aおよび位置cのところで背面画像が連続するように画像が構成されている。そして、位置cから位置dの間の画像および位置aから位置a’の間の画像は、表示領域の水平方向の幅分の画像によって構成されており、位置cから位置dの間にある画像が表示領域として第3図柄表示装置81に表示された後に、位置aから位置a’の間にある画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示させると、第3図柄表示装置81にスムーズなつながりで背面画像がスクロール表示されるようになっている。
背面種別選択テーブル(図示せず)に基づいて背面種別の変更が決定され、ステージが「街中ステージ」、「森ステージ」、「川ステージ」、または「空ステージ」に変更されると、MPU231は、対応する背面画像のまず位置aから位置a’の間を表示領域の初期位置として設定し、その初期位置の画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、画像コントローラ237を制御する。そして、時間の経過とともに、表示領域をスクロール用画像に対して左から右に移動させ、順次その表示領域が第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御し、更に、表示領域が位置cから位置dの間の画像に到達した場合、再び表示領域を位置aから位置a’の画像として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御する。よって、第3図柄表示装置81には、位置aから位置cの間の画像を、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
一方、背面Eにおける背面画像は、図27に示すように、時間の経過とともに、図27の(a)→(b)→(c)→(a)→・・・の順で、第3図柄表示装置81に表示される。具体的には、背面Eは、島にそびえる山の画像と、山のふもとに広がる砂浜の画像と、島を囲む海の画像とが、その表示される位置が固定された状態で第3図柄表示装置81に表示される。一方、山の上に広がる空の画像は、その色調が時間経過とともに変化する。
ステージが「島ステージ」に変更されると、背面Eの初期背面画像として、図27(a)に示す背面画像が表示される。この図27(a)に示す背面画像では、朝やけを示すオレンジ色の空が表示される。そして、時間の経過とともに空の色調がオレンジ色から徐々に鮮やかな青色に変化して、所定時間経過後、図27(b)に示す背面画像が表示される。図27(b)に示す背面画像では、昼を示す鮮やかな青色の空が表示される。次に、時間の経過とともに空の色調が鮮やかな青色から徐々に黒色に変化して、所定時間経過後、図27(c)に示す背面画像が表示される。図27(c)に示す背面画像では、夜を示す黒色の空が表示される。その後、時間の経過とともに空の色調が黒色から徐々に白みはじめ更にオレンジ色に変化する。そして、所定時間経過後、図27(a)に示す背面画像に戻って、再び図27(a)~(c)の背面画像が第3図柄表示装置81に表示される。
次いで、各背面画像において、背面画像エリア235cに格納される背面画像の範囲について説明する。初期ステージである街中ステージに対応する背面Aは、図26(a)に示すように、その背面Aの全範囲、即ち、位置aから位置dに対応する画像データが全て常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される。通常、初期ステージである「街中ステージ」を表示させたまま、ステージを変更せずに遊技が行われる場合が多いので、多頻度で表示される「街中ステージ」に対応する背面Aの画像データを全て背面画像エリア235cに常駐させておくことで、キャラクタROM234へのデータアクセス回数を減らすことができる。よって、表示制御装置114にかかる処理負荷を軽減することができる。
一方、「森ステージ」に対応する背面B、「川ステージ」に対応する背面C、および「空ステージ」に対応する背面Dは、図26(b)に示すように、その背面の一部領域、即ち、位置aから位置bの間の画像に対応する画像データだけが常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される。また、島ステージに対応する背面Eは、図27(a)を含み、図27(b)を除く図27(a)~(b)の間の背面画像に対応する画像データが、電源投入後の立ち上げ処理の中で常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納され、常駐される。
ここで、即座に背面画像を変更するためには、全ての背面画像について全範囲の画像データを常駐用ビデオRAM235に常駐させておくことが理想的であるが、そのようにすると常駐用ビデオRAM235として非常に大きな容量のRAMを用いなければならず、コストの増大につながるおそれがある。
これに対し、本パチンコ機10では、ステージが変更された場合に最初に表示される背面画像の初期位置を、位置aから位置a’の範囲(または図27(a)~(b)の範囲)に固定し、その初期位置を含む位置aから位置bの間の画像(または図27(a)~(b)の間の画像)に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納しておく構成としているので、キャラクタROM234を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、変動開始時の抽選によりステージの変更が決定された場合に、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐されている画像データを用いることによって、即座にその背面B~Dの初期位置を第3図柄表示装置81に表示させることができ、また、時間経過とともにスクロール表示または色調を変化させながら表示させることができる。また、背面B~Dについては、一部範囲の画像に対応する画像データだけを格納するので、常駐用ビデオRAM235の記憶容量の増大を抑制でき、コストの増大を抑えることができる。
また、背面B~Dは、初期位置の画像が表示された後、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて位置aから位置bの範囲を左から右に向けてスクロールさせている間に、位置b’から位置dの画像に対応する画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送完了できるように、その位置aから位置bの範囲が設定されている。これにより、位置aから位置bの範囲をスクロールさせる間に位置b’から位置dの画像データを通常用ビデオRAM236へ転送できるので、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、遅滞なく通常用ビデオRAM236に格納された背面画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置81に表示させることができる。
同様に、背面Eは、初期位置の画像が表示された後、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて図27(a)~(b)の画像を表示させている間に、図27(b)~(c)および図27(c)~(a)に対応する画像の画像データがキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送が完了できるように、図27(a)~(b)の範囲が設定されている。これにより、図27(a)~(b)の画像を表示させている間に図27(b)~(c)および図27(c)~(a)の画像に対応する画像データを通常用ビデオRAM236へ転送できるので、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに常駐された画像データを用いて図27(a)~(b)の画像を表示させた後、遅滞なく通常用ビデオRAM236に格納された背面画像に対応する画像データを用いて、図27(b)~(c)および図27(c)~(a)の画像を時間経過とともに、順次、第3図柄表示装置81に表示させることができる。
なお、背面B~Eにおいて、通常用ビデオRAM236に格納される画像データは、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236a(図24参照)に設けられた背面画像専用のサブエリアに格納される。これにより、背面画像専用のサブエリアに格納された背面画像データが、他の画像データによって上書きされることがないので、背面画像を確実に表示させることができる。
また、背面B~Dにおいて、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納される画像データと、通常用ビデオRAM236に格納される画像データとでは、位置b’から位置bの間の画像に対応する画像データが重複して格納される。そして、MPU231による画像コントローラ237の制御により、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納された画像データを用いて位置bまでの画像を第3図柄表示装置81に表示させ、次いで、通常用ビデオRAM236に格納された画像データを用いて位置b’からの画像を第3図柄表示装置81に表示させることで、第3図柄表示装置81にスムーズなつながりで背面画像がスクロール表示されるようになっている。
更に、MPU231は、通常用ビデオRAM236の画像データを用いて、位置cから位置dの間の画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御すると、次いで、MPU231は、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cの画像データを用いて、位置aから位置a’の間の画像を表示領域として第3図柄表示装置81に表示されるように画像コントローラ237を制御する。これにより、第3図柄表示装置81には、位置a~位置cの間の画像が、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
図24に戻って、説明を続ける。第3図柄エリア235dは、第3図柄表示装置81に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。即ち、第3図柄エリア235dには、第3図柄である「0」から「9」の数字を付した上述の10種類の主図柄に対応する画像データが常駐される。これにより、第3図柄表示装置81にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM234から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、第3図柄表示装置81において素早く変動演出を開始することができる。よって、第1入球口64、または第2入球口640への入球が発生してから、第1図柄表示装置37では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置81において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
また、第3図柄エリア235dには、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄として、木箱といった後方図柄からなる主図柄や、後方図柄とかんな,風呂敷,ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄とからなる主図柄に対応する画像データも常駐される。これらの画像データは、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示されるデモ演出に用いられる。これにより、デモ演出が第3図柄表示装置81に表示されると、そのデモ演出において、第3図柄として数字の付されていない主図柄が表示される。よって、遊技者は、数字の付されていない主図柄を第3図柄表示装置81の表示画像から視認することによって、当該パチンコ機10がデモ状態にあることを容易に認識することができる。
キャラクタ図柄エリア235eは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、「少年」や「老人」、「少女」をはじめとする様々なキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア235eに常駐されることにより、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM234から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM235のキャラクタ図柄エリア235eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
エラーメッセージ画像エリア235fは、パチンコ機10内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機10では、例えば、遊技盤13の裏面に取り付けられた振動センサ(図示せず)の出力から、音声ランプ制御装置113によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置113は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置114に通知する。また、音声ランプ制御装置113により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置113は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラー種別と共に表示制御装置114へ通知する。表示制御装置114では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置81に表示させるように構成されている。
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機10では、エラーメッセージ画像エリア235fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置114は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM235のエラーメッセージ画像エリア235fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ237にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM234から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いても、エラーコマンドを受信してから対応するエラーメッセージを即座に表示させることができる。
通常用ビデオRAM236は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるもので、画像格納エリア236a、第1フレームバッファ236b、第2フレームバッファ236cが少なくとも設けられている。
画像格納エリア236aは、第3図柄表示装置81に表示させる画像の描画に必要な画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを格納するためのエリアである。画像格納エリア236aは、複数のサブエリアに分割されており、サブエリア毎に、そのサブエリアに格納される画像データの種別が予め定められている。
MPU231は、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データのうち、その後の画像の描画で必要となる画像データを、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリアのうち、その画像データの種別を格納すべき所定のサブエリアに転送するように、画像コントローラ237に対して指示をする。これにより画像コントローラ237は、MPU231により指示された画像データをキャラクタROM234から読み出し、バッファRAM237aを介して、画像格納エリア236aの指定された所定のサブエリアにその読み出した画像データを転送する。
なお、画像データの転送指示は、MPU231が画像コントローラ237に対して画像の描画を指示する後述の描画リストの中に、転送データ情報を含めることによって行われる。これにより、MPU231は、画像の描画指示と、画像データの転送指示とを、描画リストを画像コントローラ237に送信するだけで行うことができるので、処理負荷を低減することができる。
第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cは、第3図柄表示装置81に表示すべき画像を展開するためのバッファである。画像コントローラ237は、MPU231からの指示に従って描画した1フレーム分の画像を、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれか一方のフレームバッファに書き込むことによって、そのフレームバッファに1フレーム分の画像を展開すると共に、その一方のフレームバッファに画像を展開している間、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対してその画像情報を送信することによって、第3図柄表示装置81に、その1フレーム分の画像を表示させる処理を実行する。
このように、フレームバッファとして、第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cの2つを設けることによって、画像コントローラ237は、一方のフレームバッファに描画した1フレーム分の画像を展開しながら、同時に、他方のフレームバッファから先に展開された1フレーム分の画像を読み出して、第3図柄表示装置81にその読み出した1フレーム分の画像を表示させることができる。
そして、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、第3図柄表示装置81に画像を表示させるために1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとは、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に、MPU231によって、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかが交互に入れ替えて指定される。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
ワークRAM233は、キャラクタROM234に記憶された制御プログラムや固定値データを格納したり、MPU231による各種制御プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、DRAMによって構成される。このワークRAM233は、プログラム格納エリア233a、データテーブル格納エリア233b、簡易画像表示フラグ233c、表示データテーブルバッファ233d、転送データテーブルバッファ233e、ポインタ233f、描画リストエリア233g、計時カウンタ233h、格納画像データ判別フラグ233i、描画対象バッファフラグ233j、背面画像変更フラグ233w、背面画像判別フラグ233x、デモ表示フラグ233y、確定表示フラグ233zを少なくとも有している。
プログラム格納エリア233aは、MPU231によって実行される制御プログラムを格納するためのエリアである。MPU231は、システムリセットが解除されると、キャラクタROM234から制御プログラムを読み出してワークRAM233へ転送し、このプログラム格納エリア233aに格納する。そして、全ての制御プログラムをプログラム格納エリア233aに格納すると、以後、MPU231はプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを用いて各種制御を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
データテーブル格納エリア233bは、主制御装置110からのコマンドに基づき表示させる一の演出に対し、時間経過に伴い第3図柄表示装置81に表示すべき表示内容を記載した表示データテーブルと、表示データテーブルにより表示される一の演出において使用される画像データのうち常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データの転送データ情報ならびに転送タイミングを規定した転送データテーブルとが格納される領域である。
これらのデータテーブルは、通常、キャラクタROM234のNAND型フラッシュメモリ234aに設けられた第2プログラム記憶エリア234a1に固定値データの一種として記憶されており、システムリセット解除後にMPU231によって実行されるブートプログラムに従って、これらのデータテーブルがキャラクタROM234からワークRAM233へ転送され、このデータテーブル格納エリア233bに格納される。そして、全てのデータテーブルがデータテーブル格納エリア233bに格納されると、以後、MPU231は、データテーブル格納エリア233bに格納されたデータテーブルを用いて第3図柄表示装置81の表示を制御する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、各種データテーブルを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、第3図柄表示装置81を用いて、多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
ここで、各種データテーブルの詳細について説明する。まず、表示データテーブルは、主制御装置110からのコマンドに基づいて第3図柄表示装置81に表示される各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、変動演出、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出、デモ演出に対応する表示データテーブルが用意されている。
変動演出は、音声ランプ制御装置113からの表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81おいて開始される演出である。なお、表示用変動パターンコマンドが受信される場合には、変動演出の停止種別を示す表示用停止種別コマンドも受信される。例えば、変動演出が開始された場合に、その変動演出の停止種別が外れであれば、外れを示す停止図柄が最終的に停止表示される一方、その変動演出の停止種別が大当たりA、大当たりBのいずれかであれば、それぞれの大当たり示す停止図柄が最終的に停止表示される。遊技者は、この変動演出における停止図柄を視認することで大当たり種別を認識でき、大当たり種別に応じて付与される遊技価値を容易に判断することができる。
オープニング演出は、これからパチンコ機10が特別遊技状態へ移行して、通常時には閉鎖されている大開放口が繰り返し開放されることを遊技者に報知するための演出であり、ラウンド演出は、これから開始されるラウンド数を遊技者に報知するための演出である。エンディング演出は、特別遊技状態の終了を遊技者に報知するための演出である。
なお、デモ演出は、上述したように、一の変動演出が停止してから所定時間経過しても、始動入賞に伴う次の変動演出が開始されない場合に、第3図柄表示装置81に表示される演出であり、「0」から「9」の数字が付されていない主図柄からなる第3図柄が停止表示されると共に、背面画像のみが変化する。第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されていれば、遊技者やホール関係者が、当該パチンコ機10において遊技が行われていないことを認識することができる。
データテーブル格納エリア233bには、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出およびデモ演出に対応する表示データテーブルをそれぞれ1つずつ格納する。また、変動演出用の表示データテーブルである変動表示データテーブルは、設定される変動演出パターンが32パターンあれば、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。
ここで、図28を参照して、表示データテーブルの詳細について説明する。図28は、表示データテーブルのうち、変動表示データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。表示データテーブルは、第3図柄表示装置81において1フレーム分の画像が表示される時間(本実施形態では、20ミリ秒)を1単位として表したアドレスに対応させて、その時間に表示すべき1フレーム分の画像の内容(描画内容)を詳細に規定したものである。
描画内容には、1フレーム分の画像を構成する表示物であるスプライト毎に、そのスプライトの種別を規定すると共に、そのスプライトの種別に応じて、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報といった、スプライトを第3図柄表示装置81に描画させるための描画情報が規定されている。
スプライトの種別は、表示すべきスプライトを特定するための情報である。表示位置座標は、そのスプライトを表示すべき第3図柄表示装置81上の座標を特定するための情報である。拡大率は、そのスプライトに対して予め設定された標準的な表示サイズに対する拡大率を指定するための情報で、その拡大率に従って表示されるスプライトの大きさが特定される。なお、拡大率が100%より大きい場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも拡大されて表示され、拡大率が100%未満の場合は、そのスプライトが標準的な大きさよりも縮小されて表示される。
回転角度は、スプライトを回転させて表示させる場合の回転角度を特定するための情報である。半透明値は、スプライト全体の透明度を特定するためのものであり、半透明値が高いほど、スプライトの背面側に表示される画像が透けて見えるように画像が表示される。αブレンディング情報は、他のスプライトとの重ね合わせ処理を行う場合に用いられる既知のαブレンディング係数を特定するための情報である。色情報は、表示すべきスプライトの色調を指定するための情報である。そして、フィルタ指定情報は、指定されたスプライトを描画する場合に、そのスプライトに対して施すべき画像フィルタを指定するための情報である。
変動表示データテーブルでは、各アドレスに対応して規定される1フレーム分の描画内容として、1つの背面画像、9個の第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、その画像において光の差し込みなどを表現するエフェクト、少年画像や文字などの各種演出に用いられるキャラクタといった各スプライトに対する描画情報が、アドレス毎に規定されている。なお、エフェクトやキャラクタに関する情報は、そのフレームに表示すべき内容に合わせて、1つ又は複数規定される。
ここで、背面画像は、表示位置は第3図柄表示装置81の画面全体に固定され、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報は、時間経過に対して一定とされるので、変動表示データテーブルでは、背面画像の種別を特定するための情報である背面種別のみが規定されている。この背面種別は、遊技者によって選択されているステージ(「街中ステージ」、「森ステージ」、「川ステージ」、「空ステージ」、「島ステージ」のいずれか)に対応する背面A~Eのいずれかを表示させるか、背面A~Eとは異なる背面画像を表示させるかを特定する情報が記載されている。また、背面種別は、背面A~Eとは異なる背面画像を表示させることを特定する場合、どの背面画像を表示させるかを特定する情報も合わせて記載されている。
MPU231は、この背面種別によって、背面A~Eのいずれかを表示させることが特定される場合は、背面A~Eのうち抽選により決定されたステージに対応する背面画像を描画対象として特定し、また、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定する。一方、背面A~Eとは異なる背面画像を表示させることが特定される場合は、背面種別から表示させるべき背面画像を特定する。
なお、本実施形態では、表示データテーブルにおいて、背面画像の描画内容として背面種別のみを規定する場合について説明するが、これに代えて、背面種別と、その背面種別に対応する背面画像のどの範囲を表示すべきかを示す位置情報とを規定するようにしてもよい。この位置情報は、例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、位置情報により示される初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間に基づいて特定する。
また、位置情報は、この表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であってもよい。この場合、MPU231は、そのフレームに対して表示すべき背面画像の範囲を、表示用データベースに基づき画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始された段階で表示されていた背面画像の位置と、位置情報により示される該画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間とに基づいて特定する。
更に、位置情報は、背面種別に応じて、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報および表示データテーブルに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報のいずれかを示すものであってもよいし、背面種別および位置情報とともに、その位置情報の種別情報(例えば、初期位置に対応する範囲の背面画像が表示されてからの経過時間を示す情報であるか、表示用データベースに基づく画像の描画(もしくは、第3図柄表示装置81の表示)が開始されてからの経過時間を示す情報であるかを示す情報)を、背面画像の描画内容として規定してもよい。その他、位置情報は、経過時間を示す情報ではなく、表示すべき背面画像の範囲が格納されたアドレスを示す情報であってもよい。
第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)は、表示すべき第3図柄を特定するための図柄種別情報として、図柄種別オフセット情報が記載されている。このオフセット情報は、各第3図柄に付された数字の差分を表す情報である。第3図柄の種別を直接特定するのではなく、オフセット情報を特定するのは、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄および今回行われる変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動が開始されてから所定時間経過するまでの図柄オフセット情報では、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、変動が開始されてから所定時間経過後は、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110より受信した停止種別コマンド(表示用停止種別コマンド)に応じて設定される停止図柄からのオフセット情報を記載する。これにより、変動演出を、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄で停止させることができる。
なお、各第3図柄には固有の数字が付されているので、1つ前の変動演出における変動図柄や、主制御装置110より指定された停止種別に応じた停止図柄を、その第3図柄に付された数字で管理し、また、オフセット情報を、各第3図柄に付された数字の差分で表すことにより、そのオフセット情報から容易に表示すべき第3図柄を特定することができる。
また、図柄オフセット情報において、1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えられる所定時間は、第3図柄が高速に変動表示されている時間となるように設定されている。第3図柄が高速に変動表示されている間は、その第3図柄が遊技者に視認不能な状態であるので、その間に、図柄オフセット情報を1つ前に行われた変動演出の停止図柄のオフセット情報から今回行われている変動演出の停止図柄のオフセット情報に切り替えることによって、第3図柄の数字の連続性が途切れても、その数字の連続性の途切れを遊技者に認識させないようにすることができる。
表示データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、表示データテーブルの最終アドレス(図29の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレス「02F0H」との間の各アドレスに対して、その表示データテーブルで規定すべき演出態様に対応させた描画内容が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定し、その選定した表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに格納すると共に、ポインタ233fを初期化する。そして、1フレーム分の描画処理が完了する度にポインタ233fを1加算し、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容に基づき、次に描画すべき画像内容を特定して後述する描画リスト(図30参照)を作成する。この描画リストを画像コントローラ237に送信することで、その画像の描画指示を行う。これにより、ポインタ233fの更新に従って、表示データテーブルで規定された順に描画内容が特定されるので、その表示データテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置81に表示される。
このように、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、MPU231により実行すべきプログラムを変更するのではなく、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができる。
ここで、従来のパチンコ機のように、第3図柄表示装置81に表示させる演出画像を変更する度にMPU231で実行されるプログラムを起動するように構成した場合、演出画像の多種多様化に伴って複雑かつ膨大化するプログラムの起動や実行の処理に多大な負荷がかかるため、表示制御装置114における処理能力が制限となって、制御可能な演出画像の多様化に限界が生じてしまうおそれがあった。これに対し、本パチンコ機10では、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに適宜置き換えるという単純な操作だけで、第3図柄表示装置81に表示すべき演出画像を変更することができるので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種多様な演出画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
また、このように各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成することができるのは、パチンコ機10では、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づいて、予め第3図柄表示装置81に表示させる演出が決定されるためである。これに対し、パチンコ機といった遊技機を除くゲーム機などでは、ユーザの操作に基づいてその場その場で表示内容が変わるため、表示内容を予測することができず、よって、上述したような各演出態様に対応する表示データテーブルを持たせることはできない。このように、各演出態様に対応して表示データテーブルを用意し、表示すべき演出態様に応じた表示データテーブルバッファを設定して、その設定されたデータテーブルに従い、1フレームずつ描画リストを作成する構成は、パチンコ機10が、始動入賞に基づいて行われる抽選の結果に基づき予め第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を決定する構成であることに基づいて初めて実現できるものである。
次いで、図29を参照して、転送データテーブルの詳細について説明する。図29は、転送データテーブルの一例を模式的に示した模式図である。転送データテーブルは、演出毎に用意された表示データテーブルに対応して用意されるもので、上述したように、表示データテーブルで規定されている演出において使用されるスプライトの画像データのうち、常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送するための転送データ情報ならびにその転送タイミングが規定されている。
なお、表示データテーブルに規定された演出において使用されるスプライトの画像データが、全て常駐用ビデオRAM235に格納されていれば、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルは用意されていない。これにより、データテーブル格納エリア233bの容量増大を抑制することができる。
転送データテーブルは、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべきスプライトの画像データ(以下、「転送対象画像データ」と称す)の転送データ情報が記載されている(図29のアドレス「0001H」及び「0097H」が該当)。ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、その転送対象画像データの転送開始タイミングが設定されており、転送データテーブルでは、その転送開始タイミングに対応するアドレスに対応させて、転送対象画像データの転送データ情報が規定される。
一方、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスで示される時間に、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しない場合は、そのアドレスに対応して転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータが規定される(図29のアドレス「0002H」が該当)。
転送データ情報としては、その転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスが含まれる。
なお、転送データテーブルの先頭アドレスである「0000H」には、表示データテーブルと同様に、データテーブルの開始を示す「Start」情報が記載され、転送データテーブルの最終アドレス(図29の例では、「02F0H」)には、データテーブルの終了を示す「End」情報が記載されている。そして、「Start」情報が記載されたアドレス「0000H」と「End」情報が記載されたアドレスとの間の各アドレスに対して、その転送データテーブルで規定すべき転送対象画像データの転送データ情報が記載されている。
MPU231は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、使用する表示データテーブルを選定すると、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが存在する場合は、その転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、後述するワークRAM233の転送データテーブルバッファ233eに格納する。そして、ポインタ233fの更新毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図30参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
例えば、図29の例では、ポインタ233fが「0001H」や「0097H」となった場合に、MPU231は、転送データテーブルの当該アドレスに規定された転送データ情報を、表示データテーブルに基づいて作成した描画リストに追加して、その追加後の描画リストを画像コントローラ237へ送信する。一方、ポインタ233fが「0002H」である場合、転送データテーブルのアドレス「0002H」には、Nullデータが規定されているので、転送を開始すべき転送対象画像データが存在しないと判断し、生成した描画リストに転送データ情報を追加せずに、描画リストを画像コントローラ237へ送信する。
そして、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。
ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。そして、その画像格納エリア236aに格納された画像データを用いて、表示データテーブルに基づき、所定のスプライトの描画を行うことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、本パチンコ機10では、表示制御装置114において、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定されるので、その表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
また、転送データテーブルは、表示データテーブルと同様のデータ構造を有し、表示データテーブルにおいて規定されるアドレスに対応させて、そのアドレスで示される時間に転送を開始すべき転送対象画像データの転送データ情報が規定されているので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルに基づいて所定のスプライトの画像データが用いられる前に、確実にその画像データが通常用ビデオRAM236へ格納されるように、転送開始のタイミングを指示することができるので、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、多種多様な演出画像を容易に第3図柄表示装置81に表示させることができる。
簡易画像表示フラグ233cは、第3図柄表示装置81に、図25(a)~(c)に示す電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像)を表示するか否かを示すフラグである。この簡易画像表示フラグ233cは、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データが常駐用ビデオRAMの電源投入時主画像エリア235a又は電源投入時変動画像エリア235bに転送された後に、MPU231により実行されるメイン処理(図73参照)の中でオンに設定される(図73のS6005参照)。そして、画像転送処理の常駐画像転送処理によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM235に格納された段階で、第3図柄表示装置81に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図85(b)のS7605参照)。
この簡易画像表示フラグ233cは、画像コントローラ237から送信されるV割込信号を検出する毎にMPU231によって実行されるV割込処理の中で参照され(図75(b)のS6301参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置81に表示されるように、簡易コマンド判定処理(図75(b)のS6308参照)および簡易表示設定処理(図75(b)のS6309参照)が実行される。一方、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、コマンド判定処理(図76~図81参照)および表示設定処理(図82~図84参照)が実行される。
また、簡易画像表示フラグ233cは、V割込処理の中でMPU231により実行される転送設定処理の中で参照され(図85(a)のS7501参照)、簡易画像表示フラグ233cがオンである場合は、常駐用ビデオRAM235に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送する常駐画像転送設定処理(図85(b)参照)を実行し、簡易画像表示フラグ233cがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する通常画像転送設定処理(図86参照)を実行する。
表示データテーブルバッファ233dは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて第3図柄表示装置81に表示させる演出態様に対応する表示データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、その音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に基づいて、第3図柄表示装置81に表示させる演出態様を判断し、その演出態様に対応する表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに格納する。そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図30参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が表示される。
MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された描画内容に基づき、1フレーム毎に画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図30参照)を生成する。これにより、第3図柄表示装置81には、表示データテーブルに対応する演出が表示される。
転送データテーブルバッファ233eは、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド等に応じて、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを格納するためのバッファである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから選定して、その選定された転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに格納する。なお、表示データテーブルバッファ233dに格納される表示データテーブルにおいて用いられるスプライトの画像データが全て常駐用ビデオRAM235に格納されている場合は、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが用意されていないので、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに転送対象画像データが存在しないことを意味するNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする。
そして、MPU231は、ポインタ233fを1ずつ加算しながら、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいてそのポインタ233fで示されるアドレスに規定された転送対象画像データの転送データ情報が規定されていれば(即ち、Nullデータが記載されていなければ)、1フレーム毎に生成される画像コントローラ237に対する画像描画の指示内容を記載した後述の描画リスト(図30参照)に、その転送データ情報を追加する。
これにより、画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに転送データ情報が記載されていた場合、その転送データ情報に従って、転送対象画像データを、キャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定のサブエリアに転送する処理を実行する。ここで、上述したように、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されている。よって、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ポインタ233fは、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するためのものである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに表示データテーブルが格納されるのに合わせて、ポインタ233fを一旦0に初期化する。そして、画像コントローラ237から1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒ごとに送信されるV割込信号に基づいてMPU231により実行されるV割込処理の表示設定処理(図75(b)のS6303参照)の中で、ポインタ更新処理(図84のS7205参照)が実行され、ポインタ233fの値が1ずつ加算される。
MPU231は、このようなポインタ233fの更新が行われる毎に、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルから、ポインタ233fが示すアドレスに規定された描画内容を特定して、後述する描画リスト(図30参照)を作成すると共に、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルから、その時点において転送を開始すべき所定のスプライトの画像データの転送データ情報を取得して、その転送データ情報を作成した描画リストに追加する。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルに対応する演出が第3図柄表示装置81に表示される。よって、表示データテーブルバッファ233dに格納する表示データテーブルを変更するだけで、容易に第3図柄表示装置81に表示させる演出を変更することができる。従って、表示制御装置114の処理能力に関わらず、多種多様な演出を表示させることができる。
また、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルが格納されている場合は、その転送データテーブルに基づいて、対応する表示データテーブルによって所定のスプライトの描画が開始されるまでに、そのスプライトの描画で用いられる常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
描画リストエリア233gは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブル、及び、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルに基づいて生成される、1フレーム分の画像の描画を画像コントローラ237に指示する描画リストを格納するためのエリアである。
ここで、図30を参照して、描画リストの詳細について説明する。図30は、描画リストの内容を模式的に示した模式図である。描画リストは、画像コントローラ237に対して、1フレーム分の画像の描画を指示する指示表であり、図30に示すように、1フレームの画像で使用する背面画像、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄1)といったスプライト毎に、そのスプライトの詳細な描画情報(詳細情報)を記述したものである。また、描画リストには、画像コントローラ237に対して所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送させるための転送データ情報もあわせて記述される。
各スプライトの詳細な描画情報(詳細情報)には、対応するスプライト(表示物)の画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)を示す情報と、そのアドレスとが記述されており、画像コントローラ237は、そのRAM種別およびアドレスによって指定されるメモリ領域から、当該スプライトの画像データを取得する。また、その詳細な描画情報(詳細情報)には、表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報が含まれており、画像コントローラ237は、各種ビデオRAMより読み出した当該スプライトの画像データにより生成される標準的な画像に対し、拡大率に応じて拡大縮小処理を施し、回転角度に応じて回転処理を施し、半透明値に応じて半透明化処理を施し、αブレンディング情報に応じて他のスプライトとの合成処理を施し、色情報に応じて色調補正処理を施し、フィルタ指定情報に応じてその情報により指定された方法でフィルタリング処理を施した上で、表示位置座標に示される表示位置に各種処理を施して得られた画像を描画する。そして、描画した画像は、画像コントローラ237によって、描画対象バッファフラグ233jで指定される第1フレームバッファ236b又は第2フレームバッファ236cのいずれかに展開される。
MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに規定された描画内容と、その他の描画すべき画像の内容(例えば、保留球数図柄を表示する保留画像や、エラーの発生を通知する警告画像など)とに基づき、1フレーム分の画像の描画に用いられる全スプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を生成すると共に、その詳細情報をスプライト毎に並び替えることによって描画リストを作成する。
ここで、各スプライトの詳細情報のうち、スプライト(表示物)のデータの格納RAM種別とアドレスとは、表示データテーブルに規定されるスプライト種別や、その他の画像の内容から特定されるスプライト種別に応じて生成される。即ち、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
また、MPU231は、各スプライトの詳細情報のうち、その他の情報(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報およびフィルタ指定情報)について、表示データテーブルに規定されるそれらの情報をそのままコピーする。
また、MPU231は、描画リストを生成するにあたり、1フレーム分の画像の中で、最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えて、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)を記述する。即ち、描画リストでは、最初に背面画像に対応する詳細情報が記述され、次いで、第3図柄(図柄1,図柄2,・・・)、エフェクト(エフェクト1,エフェクト2,・・・)、キャラクタ(キャラクタ1,キャラクタ2,・・・,保留球数図柄1,保留球数図柄2,・・・,エラー図柄1)の順に、それぞれのスプライトに対応する詳細情報が記述される。
画像コントローラ237では、描画リストに記述された順番に従って、各スプライトの描画処理を実行し、フレームバッファにその描画されたスプライトを上書きによって展開していく。従って、描画リストによって生成した1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができるのである。
また、MPU231は、転送データテーブルバッファ233eに格納された転送データテーブルにおいて、ポインタ233fによって示されるアドレスに転送データ情報が記載されている場合、その転送データ情報(転送対象画像データが格納されたキャラクタROM234における格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスと、その転送対象画像データを格納すべき画像格納エリア236aに設けられたサブエリアの格納先先頭アドレス)を、描画リストの最後に追加する。画像コントローラ237は、描画リストにこの転送データ情報が含まれていれば、その転送データ情報に基づいて、キャラクタROM234の所定の領域(格納元先頭アドレスおよび格納元最終アドレスによって示される領域)から画像データを読み出して、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられた所定のサブエリア(格納先アドレス)に、転送対象となる画像データを転送する。
計時カウンタ233hは、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより第3図柄表示装置81にて表示される演出の演出時間をカウントするカウンタである。MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに一の表示データテーブルを格納するのに合わせて、その表示データテーブルに基づいて表示される演出の演出時間を示す時間データを設定する。この時間データは、演出時間を第3図柄表示装置81における1フレーム分の画像表示時間(本実施形態では、20ミリ秒)で割った値である。
そして、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図75(b)参照)の表示設定処理が実行される度に、計時カウンタ233hが1ずつ減算される(図82のS7207参照)。その結果、計時カウンタ233hの値が0以下となった場合、MPU231は、表示データテーブルバッファ233dに格納された表示データテーブルにより表示される演出が終了したことを判断し、演出終了に合わせて行うべき種々の処理を実行する。
格納画像データ判別フラグ233iは、対応する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されない全てのスプライトに対して、それぞれ、そのスプライトに対応する画像データが通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを表す格納状態を示すフラグである。
この格納画像データ判別フラグ233iは、電源投入時にメイン処理の中でMPU231により実行される初期設定処理(図73のS6002参照)によって生成される。ここで生成される格納画像データ判別フラグ233iは、全てのスプライトに対する格納状態が、画像格納エリア236aに格納されていないことを示す「オフ」に設定される。
そして、格納画像データ判別フラグ233iの更新は、MPU231により実行される通常画像転送設定処理(図86参照)の中で、一のスプライトに対応する転送対象画像データの転送指示を設定した場合に行われる。この更新では、転送指示が設定された一のスプライトに対応する格納状態を、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていることを示す「オン」に設定する。また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトの画像データは、一のスプライトの画像データが格納されることによって必ず未格納状態となるので、その他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定する。
また、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に画像データが常駐されていないスプライトの画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送する際に、格納画像データ判別フラグ233iを参照し、転送対象のスプライトの画像データが、既に通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに格納されているか否かを判断する(図86のS7713参照)。そして、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オフ」であり、対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されていなければ、その画像データの転送指示を設定し(図86のS7714参照)、画像コントローラ237に対して、その画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aの所定サブエリアに転送させる。一方、転送対象のスプライトに対応する格納状態が「オン」であれば、既に対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されているので、その画像データの転送処理を中止する。これにより、無駄にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
描画対象バッファフラグ233jは、2つのフレームバッファ(第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236c)の中から、画像コントローラ237によって描画された画像を展開するフレームバッファ(以下、「描画対象バッファ」と称す)を指定するためのフラグで、描画対象バッファフラグ233jが0である場合は描画対象バッファとして第1フレームバッファ236bを指定し、1である場合は第2フレームバッファ236cを指定する。そして、この指定された描画対象バッファの情報は、描画リストと共に画像コントローラ237に送信される(図87のS7802参照)。
これにより、画像コントローラ237は、描画リストに基づいて描画した画像を、指定された描画対象バッファ上に展開する描画処理を実行する。また、画像コントローラ237は、描画処理と同時並列的に、描画対象バッファとは異なるフレームバッファから先に展開済みの描画画像情報を読み出し、駆動信号と共に第3図柄表示装置81に対して、その画像情報を転送することで、第3図柄表示装置81に画像を表示させる表示処理を実行する。
描画対象バッファフラグ233jは、描画対象バッファ情報が描画リストと共に画像コントローラ237に対して送信されるのに合わせて、更新される。この更新は、描画対象バッファフラグ233jの値を反転させることにより、即ち、その値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。また、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理の描画処理(図75(b)のS6306参照)が実行される度に行われる。
即ち、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。これにより、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。これにより、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に入れ替えて指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
背面画像変更フラグ233wは、第3図柄表示装置81に表示される背面画像の種別を変更するか否かを判別するためのフラグである。この背面画像変更フラグ233wがオンであれば、背面画像の種別を変更することを意味し、オフであれば変更を行わないことを意味する。背面画像変更フラグ233wは、音声ランプ制御装置113から送信される背面画像変更コマンドを受信した場合にオンに設定される(図81(a)のS7001参照)。また、この背面画像変更フラグ233wは、通常画像転送設定処理において参照され(図86のS7709参照)、背面画像の変更処理が実行される際にオフに設定される(図86のS7710参照)。これにより、音声ランプ制御装置113から受信した背面画像変更コマンドや演出モード変更コマンドに対応した背面画像を表示することができる。
背面画像判別フラグ233xは、設定されている背面画像種別を示すフラグである。このフラグは、例えば1バイトで構成されており、各ビットに対して各背面種別が対応付けられている。この背面画像判別フラグ233xのうち、いずれかのビットがオンであれば、そのオンのビットに対応する背面種別が現在の背面種別として設定されていることを意味する。例えば、背面画像判別フラグ233xの0ビット目がオンであれば、背面Aが設定されていることを意味する。この背面画像判別フラグ233xは、音声ランプ制御装置113から送信される背面画像変更コマンドを受信した場合に、そのコマンドにより通知された背面画像に対応するビットがオンに設定される(図81(a)のS7002参照)。この際、他のビットは全てオフに設定される。この背面画像判別フラグ233xにより、容易に現在設定されている背面種別を特定することができる。
デモ表示フラグ233yは、デモ演出中であるか否かを示すフラグである。このデモ表示フラグ233yがオンであればデモ演出中であることを意味し、オフであればデモ演出中でないことを意味する。このデモ表示フラグ233yは、表示設定処理(図82参照)において、デモ用表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定した場合にオンに設定され(図82のS7221参照)、デモ用表示データテーブル以外の他の表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに対して設定された場合にオフに設定される(図77(a)のS6505、図78(a)のS6705、図78(b)のS6805、図79のS6905参照)。このデモ表示フラグ233yにより、現在がデモ演出中であるか否かを容易に判別することができる。
確定表示フラグ233zは、確定表示演出の実行中であるか否かを示すフラグである。ここで、確定表示演出とは、変動パターン後に停止図柄を所定期間(例えば、1秒)停止表示(確定表示)する演出を示す。この確定表示フラグ233zがオンであれば、確定表示演出中であることを意味し、オフであれば、確定表示演出中でないことを意味する。確定表示フラグ233zは、表示設定処理(図82参照)の中で、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定した場合にオンに設定され(図82のS7214)、確定表示データテーブル以外の他の表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに対して設定された場合にオフに設定される(図77(a)のS6505、図78(a)のS6705、図78(b)のS6805、図79のS6905参照)。この確定表示フラグ233zにより、現在が確定表示演出中であるか否かを容易に判別することができる。
<第1実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図31~図57のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図31は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では479)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では232)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第2当たり乱数カウンタC4及び小当たり種別カウンタC5の更新を実行する(S103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第2当たり乱数カウンタC4及び小当たり種別カウンタC5をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、479,99,232,99)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C4,C5の更新値を、RAM203の対応するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37において表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理を実行する(S104)。その後、第1入球口64への入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。尚、特別図柄変動処理、始動入賞処理の詳細は、図32~図47を参照して後述する。
始動入賞処理(S105)を実行した後は、第2図柄表示装置(図示せず)において表示を行うための処理と、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過に伴う処理を行う普通図柄変動処理を実行する(S106)。尚、普通図柄変動処理(S106)の詳細については、図48を参照して後述する。普通図柄変動処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S108)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S109)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための発射停止スイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
まず、図32を参照して、本実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(S104)の内容について説明をする。図32は特別図柄変動処理(S104)の内容を示すフローチャートである。特別図柄変動処理(S104)が実行されると、まず、現在が大当たり又は小当たり中であるかを判別し(S201)、大当たり中又は小当たり中であると判別した場合は(S201:Yes)、次に、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されているかを判別する(S202)。このS202の処理では、一方の特図が当たりを示す図柄で停止表示されたことにより、変動中の他方の特図変動時間の減算を中断している状態かを判別している。S202の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていると判別した場合は(S202:Yes)、仮停止されている特図に対応する第1図柄表示装置37の表示を更新し(S203)、即ち、変動時間の減算が中断されている特図に対して、第1図柄表示装置37の変動表示を継続させる処理を実行して、本処理を終了する。これにより、特図変動を強制停止していないことを遊技者に報知することができる。
一方、S201の処理において、現在が大当たり又は小当たり中であると判別した場合は(S201:No)、特図1変動時間カウンタ203mの値が0よりも大きいか(即ち、特図1が変動中であるか)を判別し(S204)、特図1変動時間カウンタ203mの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S204:No)、第1特別図柄変動開始処理(S208)を実行し、その後、特図2に関する変動処理を実行するS209に移行する。第1特別図柄変動開始処理(S208)の詳細については、図33を参照して後述する。
S204の処理において、特図1変動時間カウンタ203mの値が0よりも大きいと判別した場合は(S204:Yes)、第1特別図柄変動実行中処理(S205)を実行する。この第1特別図柄変動実行中処理(S205)は、特図1変動中の処理を実行するものであり、図37を参照してその詳細な説明を後述する。
第1特別図柄変動実行中処理(S205)を終えると、次に、変動時間の終了タイミングであるか(特図1変動時間カウンタ203mが0であるか)を判別し(S206)、変動時間の終了タイミングであると判別した場合は(S206:Yes)、第1特別図柄変動停止処理(S207)を実行し、その後、S209へ移行する。一方、S206の処理において、変動時間の終了タイミングでは無いと判別した場合は(S206:No)、S207の処理をスキップしてS209へ移行する。
S209~S213の処理では、特図1に対して実行したS204~S207と同様の処理が実行される。S209の処理が実行されると、まず、特図2変動時間カウンタ203nの値が0よりも大きいか(即ち、特図2が変動中であるか)を判別し(S209)、特図2変動時間カウンタ203nの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S209:No)、第2特別図柄変動開始処理(S210)を実行し、その後、本処理を終了する。この第2特別図柄変動開始処理(S210)の詳細については、図39を参照して後述する。
一方、S209の処理において、特図2変動時間カウンタ203nの値が0よりも大きいと判別した場合は(S209:Yes)、第2特別図柄変動実行中処理(S211)を実行する。この第2特別図柄変動実行中処理(S211)は、特図2変動中の処理を実行するものであり、図44を参照して後述する。
第2特別図柄変動実行中処理(S211)を終えると、次に、変動時間の終了タイミングであるか(特図2変動時間カウンタ203nが0であるか)を判別し(S212)、変動時間の終了タイミングであると判別した場合は(S212:Yes)、第2特別図柄変動停止処理(S213)を実行し、本処理を終了する。一方、S212の処理において、変動時間の終了タイミングでは無いと判別した場合は(S212:No)、S213の処理をスキップして本処理を終了する。
次に、図33を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(図32のS104)の一処理である第1特別図柄変動開始処理(S208)について説明する。図33は、この第1特別図柄変動開始処理(S208)を示すフローチャートである。
第1特別図柄変動開始処理(S208)では、まず、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を取得し(S301)、取得した第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0より大きい値であるか判別する(S302)。S302の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0より大きいと判別した場合には(S302:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を1減算して(S303)、減算後の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113に通知するための保留球数コマンドを設定する(S304)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)において、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第1特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値を更新するので、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値と同期させながら、その値を更新することができる。
S304の処理が終了すると、次に、第1特別図柄保留球格納エリア203aのデータを一つ前のデータにシフトする(S305)。より具体的には、保留エリア1→実行エリア、保留エリア2→保留エリア1、保留エリア3→保留エリア2、保留エリア4→保留エリア3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。
S305の処理が終了すると、次いで、第1特別図柄大当たり判定処理を実行する(S306)。この第1特別図柄大当たり判定処理(S306)については、図34を参照して、詳しく後述するが、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアにシフトされた第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、設定されている遊技状態に基づいて、大当たりか否かの大当たり判定を実行するための処理である。
S306の処理が終了すると、次に、第1特別図柄変動パターン選択処理を実行する(図35参照)。詳細については後述するが、この第1特別図柄変動パターン選択処理(S307)は、第1特別図柄の当否判定結果、および第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に基づいて変動パターンを選択するための処理である。
第1特別図柄変動パターン選択処理(S307)が終了すると、次いで、遊技状態更新処理を実行する(S308)。この遊技状態更新処理(図36のS308)は、詳細については後述するが、パチンコ機10の状態を示す、確変フラグ203gの状態、時短カウンタ203fの値を更新することにより、パチンコ機10の状態を更新するための処理である。S308の処理が終了すると、本処理を終了する。
一方、S302の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0であると判別した場合は(S302:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図34を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第1特別図柄変動開始処理(図33、S208)の一処理である第1特別図柄大当たり判定処理(S306)について説明する。図34は、この第1特別図柄大当たり判定処理(S306)を示すフローチャートである。本実施形態のパチンコ機10では、何れか一方の特別図柄において大当たりに当選した変動表示(大当たり変動)が実行されている期間中は、他方の特別図柄抽選にて大当たりに当選したか否かの判別を行わないように構成している。
つまり、一方の特別図柄抽選によって所定期間後(変動時間経過後)に大当たり遊技が実行されることが確定している状態において、他方の特別図柄抽選によって大当たりに当選し、短期間で複数回の大当たりに当選してしまい過剰に特典を付与してしまうことを抑制するように構成している。
このように、通常の特別図柄抽選と同様に各種カウンタ値を取得する処理を行い、その処理において取得した各種カウンタ値に基づく判定をスキップし、外れ図柄をセットするように構成することで、他方の特別図柄抽選の抽選結果にいち早く対応することができる。
第1特別図柄大当たり判定処理(S306)では、まず、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに記憶されている各カウンタ値を取得する(S401)。次いで、確変フラグ203gがオンに設定されているか判別する(S402)。即ち、特別図柄の高確率状態(確変状態、潜確状態)であるか否かを判別する。確変フラグ203gがオンである(即ち、特別図柄の確変状態である)と判別した場合には(S402:Yes)、高確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに規定された大当たりとなる乱数値と、カウンタ用バッファより取得された第1当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否か判別し、その判別結果(抽選結果)を取得する(S403)。一方、S402の処理において、確変フラグ203gがオフである(即ち、特別図柄の低確率状態である)と判別した場合には(S402:No)、低確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに規定された大当たりとなる乱数値と、カウンタ用バッファより取得された第1当たり乱数カウンタC1の値とが一致するか否か判別し、その抽選結果を取得する(S404)。
そして、特図2大当たりフラグ202iはオンであるかどうか判別する(S405)。オンではない(即ち、オフである)と判別した場合には(S405:No)、S403またはS404で取得した抽選結果が大当たりであるかを判定し(S406)、抽選結果が大当たりであれば(S406:Yes)、第1特別図柄に対して特図1大当たりフラグ203hをオンに設定し(S407)、第1特別図柄の抽選結果を大当たりに設定する(S408)。そして、取得した当たり種別カウンタの値に基づいて、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の大当たり図柄をセットし(S409)、現在の遊技状態に応じた値を当選時状態格納エリア203jに格納して(S410)、時短カウンタ203fに1をセットし(S411)本処理を終了する。
ここで、S411の処理において時短カウンタ203fの値を1にセットすることにより、第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照)にて第1特別図柄大当たり判定処理(図34のS306参照)よりも後段で実行される遊技状態更新処理(S308)にて普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させることができる。これにより、第1特別図柄の抽選によって大当たりに当選した場合には、その大当たり変動が開始されるタイミングで普通図柄の低確率状態を設定することが可能となる。よって、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄の大当たりに当選することで確変状態を潜確状態へと移行させることができる。
また、S411の処理にて時短カウンタ203fの値を1にセットする処理を行うことで、大当たりに当選したことを条件として普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理と、特別図柄の変動回数が所定回数に到達したことを条件として普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理と、の何れも遊技状態更新処理(S308)を用いて実行することができる。これにより、普通図柄の高確率状態を終了させる条件を複数設けた場合であっても、主制御装置110の処理が煩雑になることを防ぐことができる。
一方、S405の処理において、特図2大当たりフラグ203iがオンであると判別した場合(S405:Yes)、或いは、S406の処理において、抽選結果が外れであると判別された場合には(S406:No)、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の外れ図柄をセットし(S412)、その後、本処理を終了する。
次に、図35を参照して、第1特別図柄変動開始処理(図33のS208)の一処理である第1特別図柄変動パターン選択処理(S307)について説明する。図35はこの第1特別図柄変動パターン選択処理(S307)を示すフローチャートである。
第1特別図柄変動パターン選択処理(図35のS307)では、まず、第1特別図柄大当たり判定処理(図34のS306)において、第1特別図柄の抽選結果が大当たりと判定されたか、即ち、第1特別図柄の大当たりが設定されているか否かを判別する(S501)。ここで、大当たりであるか否かの判定は、特図1大当たりフラグ203hがオンであるか否かで判別される。この特図1大当たりフラグ203hは、上述した第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)におけるS407の処理でオンに設定されるものである。
S501の処理において、第1特別図柄の大当たりが設定されていると判別した場合には(S501:Yes)、上述した第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)におけるS401の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)より大当たり種別を決定し(S502)、S503の処理へ移行する。
一方、S501の処理において、第1特別図柄の抽選結果が外れである(即ち、特図1大当たりフラグ203hがオフである)と判別した場合には(S501:No)、S502の処理をスキップして、S503の処理へ移行する。
S503の処理では、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアから変動種別カウンタCS1の値を取得する(S503)。次いで、遊技状態に応じた変動パターン選択テーブル(図17~19参照)を読み出して(S504)、S505の処理へ移行する。なお、遊技状態は、確変フラグ203gの状態と、時短カウンタ203fの値とに基づいて判別される。S505の処理では、読み出した変動パターン選択テーブルから変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンを選択し(S505)、その後、選択した変動パターンに基づいて、特図1変動パターンコマンドを設定する(S506)。
S506の処理を終えると、停止図柄を示す特図1停止種別コマンドを設定し(S507)、次いで、第1図柄表示装置37で第1特別図柄の変動開始を設定し(S508)、S505の処理において選択した変動パターンの変動時間を示す値を、特図1変動時間カウンタ203mにセットし(S509)、本処理を終了する。
次に、図36を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第1特別図柄変動開始処理(図33参照)の一処理である遊技状態更新処理(S308)について説明する。図36は、この遊技状態更新処理(S308)を示すフローチャートである。本実施形態のパチンコ機10では遊技状態を設定するための条件である確変フラグ203gの状態と、時短カウンタ203fの値とのうち、時短カウンタ203fの値のみを特別図柄の変動開始時に更新するために、第1特別図柄変動開始処理(図33参照)の一処理である遊技状態更新処理(図36参照)において、時短カウンタ203fの値を更新する処理を実行するように構成している。
そして、詳細は後述するがオンに設定されている確変フラグ203gは、大当たり変動が終了し、大当たりを示す特別図柄が停止表示された場合(大当たり遊技が実行される場合)にオフに設定されるように構成している。
つまり、遊技状態を設定する際に参照される2つの条件要素(確変フラグ203gの状態、時短カウンタ203fの値)のうち、1の条件要素を特別図柄の変動開始時に更新し、他の条件要素を特別図柄の変動停止時に更新可能とすることにより、2つの条件要素を組み合わせて設定される遊技状態を多様化し易くすることができる。また、特別図柄の変動が開始されてから終了するまでの期間のみ特定の遊技状態(例えば、潜確状態)を設定することもできるため、予め定められた期間中のみ遊技者に対して有利な遊技状態を設定することが可能となる。
遊技状態更新処理(図36参照)が開始されると、まず、時短カウンタ203fの値が0より大きいか否かを判別する(S601)。時短カウンタ203fの値が0であると判別した場合には(S601:No)、そのまま本処理を終了する。一方、時短カウンタ203fの値が0より大きいと判別した場合には(S601:Yes)、時短カウンタ203fの値を1減算して(S602)、時短カウンタ203fの値を示す残時短回数コマンドを設定する(S603)。次に、時短カウンタ203fの値が0であるかを判別し(S604)、0であると判別した場合には(S604:Yes)、次いで確変フラグ203gがオンに設定されているか判別する(S605)。ここで、確変フラグ203gがオンに設定されていると判別した場合には(S605:Yes)、時短遊技が付与されていない確変状態(即ち、潜確状態)であるため、潜確状態を示す状態コマンドを設定し(S606)、本処理を終了する。一方、S605の処理において、確変フラグ203gがオンに設定されていないと判別した場合には(S605:No)、通常状態であるため、通常状態を示す状態コマンドを設定し(S607)、本処理を終了する。
一方、S604の処理において、時短カウンタ203fの値が0ではないと判別した場合には(S604:No)、そのまま本処理を終了する。
なお、本実施形態では、特別図柄の高確率状態が次に特別図柄の大当たりに当選するまでの間(大当たりを示す組み合わせで特別図柄が停止表示されるまでの間)継続して設定されるように構成しているが、これ以外に例えば、確変フラグ203gに代えて確変カウンタを設け、特別図柄の変動が実行される毎に確変カウンタの値を減算し、確変カウンタの値が0となった場合に特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるように構成しても良い。
このような構成を用いる場合は、図36を参照して示した遊技状態更新処理(S308)を特図変動開始時遊技状態更新処理とし、これとは別に特別図柄の変動表示が終了したタイミングで確変カウンタの値を更新する特図変動停止時遊技状態更新処理を設けることで、特別図柄の高確率状態を終了させるか否かを判別する処理と、普通図柄の高確率状態を終了させるか否かを判別する処理とを異なるタイミングで実行させることができる。
次に、図37を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(図31のS104参照)において実行される第1特別図柄変動実行中処理(S205)の内容について説明をする。図37は、第1特別図柄変動実行中処理(S205)の内容を示すフローチャートである。この第1特別図柄変動実行中処理(S205)では、特図1の変動時間の減算を中断している場合にその減算を再開する処理、および、変動時間を減算する処理が実行される。
第1特別図柄変動実行中処理(S205)が実行されると、まず、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されているかを判別する(S701)。ここで、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されている状態で本処理が実行される場合について簡単に説明をする。上述したように特図1仮停止フラグ203vは、特図1が変動中において、特図2が当たり(小当り)を示す図柄で停止表示される場合にオンに設定されるものである。そして、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されると、その処理内で大当たり中フラグ203oがオンに設定されるため、主制御装置110にて2ミリ秒毎に実行されるタイマ割込処理がループし、次回(特図1仮停止フラグ203vがオンに設定された2ミリ秒後)の特別図柄変動処理(図32)が実行される際には、S201の処理において大当たり中であると判別されるため、第1特別図柄変動実行中処理(S205)が実行されることがない。そして、大当たり遊技(又は小当り遊技)が終了し、S201の処理において大当たり中(又は小当り中)では無いと判別されることで、第1特別図柄変動実行中処理(S205)が実行されることになる。このように構成することで、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されている状態で第1特別図柄変動実行中処理(S205)が実行される状態が、大当たり(又は小当り)遊技が終了し、変動時間の減算を中断していた特図変動の変動時間の減算を再開するタイミングとなるように構成している。
図37に戻り説明を続ける。S701の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていると判別した場合は(S701:Yes)、次に、特図1変動再開コマンドを設定し(S702)、特図1仮停止フラグ203vをオフに設定し(S703)、S704へ移行する。一方、S701の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合は(S701:No)、S702,S703の処理をスキップしてS704の処理へ移行する。
S704の処理では特図1変動時間カウンタ203mを1減算して更新し(S704)、第1図柄表示装置37の表示を更新し(S705)、本処理を終了する。
次に、図38を参照して、特別図柄変動処理(図32のS104)の一処理である第1特別図柄変動停止処理(S207)について説明する。図38はこの第1特別図柄変動停止処理(S207)を示すフローチャートである。
第1特別図柄変動停止処理(S207)では、まず、第1特別図柄(特図1)に対して、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されているか判別する(S801)。第1特別図柄に対して特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合には(S801:Yes)、特図2変動停止フラグ203sをオンに設定し(S802)、特図2変動停止フラグ203sがオンになったことを示す特図2変動停止コマンドを設定する(S803)。次いで、第1図柄表示装置37の第2特別図柄を外れ図柄で停止表示する(S804)。
S804の処理を終えると、選択されている大当たり種別に対応する大当たりシナリオを設定し(S805)、特図1大当たりフラグ203hと確変フラグ203gと時短カウンタ203fとをリセットする(S806)。次いで、大当たり中フラグ203oをオンに設定し(S807)、S808の処理へ移行する。
一方、S801の処理において、第1特別図柄に対して特図1大当たりフラグ203hがオフに設定されていれば(S801:No)、S802~S807の処理をスキップし、S808の処理へ移行する。
S808の処理では、第1特別図柄を確定停止することを音声ランプ制御装置113に対して通知するための特図1確定コマンドを設定する(S808)。その後、第1図柄表示装置37で変動表示している第1特別図柄の変動表示を停止する処理を実行し(S809)、本処理を終了する。
このように、第1特別図柄停止処理(S207)では、第1抽選遊技の判定結果を示す図柄で変動表示を停止する処理(S802~S809)が実行される。また、第1特別図柄の抽選結果が大当たりと判別された場合に(S801:Yes)、変動表示中の第2特別図柄を強制的に停止する処理(S803,S804)が実行される。
なお、本第1実施形態では、第1特別図柄の停止図柄を大当たり図柄で停止表示させる場合に、変動表示中の第2特別図柄を外れ図柄で強制的に停止表示させる構成としているが、これに限られるものではない。例えば、第1特別図柄の大当たり図柄を停止表示させる時点で、第2特別図柄の変動表示を中断(仮停止)するように構成してもよい。そして、第1特別図柄の大当たりが終了した後で、第2特別図柄の変動表示を再開する構成としてもよい。これにより、外れで強制停止させる場合に比較して、自然な態様の演出にすることができる。また、本実施形態では、第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)にて当選時状態格納エリア203jに格納された遊技状態に基づいて、S805の処理にて大当たりシナリオを設定しているが、例えば、大当たり遊技のオープニング期間を用いて第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)にて当選時状態格納エリア203jに格納された遊技状態に基づいて、S805の処理にて大当たりシナリオを設定するようにしてもよい。
次に、図39を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(図32)において実行される第2特別図柄変動開始処理(S210)の内容について説明をする。図39は、第2特別図柄変動開始処理(S210)の内容を示すフローチャートである。この第2特別図柄変動開始処理(S210)では、特図2の変動を開始するための処理が実行される。尚、図39~図46を参照して上述した第1特別図柄の変動に関する処理に対して、変動の対象を第1特別図柄から第2特別図柄へと図柄の対象を異ならせただけである要素については、その詳細な説明を省略する。
第2特別図柄変動開始処理(S210)では、まず、特図2変動停止フラグ203sがオンに設定されているかを判別する(S901)。特図2変動停止フラグ203sがオンに設定されていると判別した場合には(S901:Yes)、特図2変動停止フラグ203sをオフに設定し(S902)、本処理を終了する。特図2変動停止フラグ203sは、上述した通り、第1特別図柄の大当たり変動が終了する際に、第2特別図柄を外れに対応する停止図柄で停止表示させると共にオンに設定されるフラグである。即ち、特図2変動停止フラグ203sがオンであれば、大当たりが開始されることを意味するので、第2特別図柄の変動開始を設定すべきではない。このため、S901の処理で特図2変動停止フラグ203sがオンの場合は、変動開始を設定するS902~S907の各処理を実行せずに、そのまま本処理を終了する構成としている。
一方、S901の処理において、特図2変動停止フラグ203sがオフに設定されている(即ち、オンに設定されていない)と判別した場合には(S901:No)、第2特別図柄実行エリア203bのデータ(各種カウンタ値)を取得する(S903)。次に、S903の処理において取得したデータに基づいて、取得したデータがあるかどうか判別する(S904)。即ち、第2特別図柄実行エリア203bにデータがないと判別した場合には(S904:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S903の処理において、データがあると判別した場合には(S904:Yes)、格納した各カウンタ値に基づいて第2特別図柄の大当たり判定を実行するための第2特別図柄大当たり判定処理を実行する(S905)。この第2特別図柄大当たり判定処理の詳細については、図40を参照して後述する。
S905の処理が終了すると、次いで、第2特別図柄の抽選結果、およびS903の処理で取得したデータに基づいて、変動パターンを選択するための第2特別図柄変動パターン選択処理を実行する(S906)。この第2特別図柄変動パターン選択処理(S906)の詳細については、図42を参照して後述する。S906の処理が終了した後は、上述した遊技状態更新処理(図36参照)を実行し(S907)、本処理を終了する。
次に、図40を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第2特別図柄変動開始処理(図39のS210)の一処理である第2特別図柄大当たり判定処理(S905)について説明する。図40はこの第2特別図柄大当たり判定処理(S905)を示すフローチャートである。
この第2特別図柄大当たり判定処理(S905)では、上述した第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)と同様の処理が実行されるので、第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)との相違点について中心に説明する。
第2特別図柄大当たり判定処理(S905)が実行されると、第2特別図柄実行エリア203bに格納された各カウンタ値を取得する(S1001)。そして、取得した各カウンタ値と、確変フラグ203gの状態とに基づいて大当たりか否かの抽選結果を取得するためのS1002~S1004の処理を実行する。これらの各処理では、抽選(判定)に用いるカウンタ値を第2特別図柄実行エリア203bから取得する点が相違するのみで、その他については第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)と同一の制御が実行される。
S1003、またはS1004の処理が終了すると、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されているか判別する(S1005)。特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていないと判別した場合には(S1005:No)、取得した抽選結果が大当たりであるか否かを判別し(S1006)、大当たりであると判別した場合は(S1006:Yes)、第2特別図柄の抽選結果を大当たりに設定するためのS1007~S1010の処理を実行し、本処理を終了する。これらのS1007~S1010の各処理では、それぞれ第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)において第1特別図柄の抽選結果を大当たりに設定するためのS407~S410の各処理と同様の処理が実行される。
一方、S1005の処理において、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合(S1005:Yes)、或いは、S1006の処理において、取得した第2特別図柄の抽選結果が大当たりでないと判別した場合は(S1006:No)、第2特別図柄の小当たり、または外れに対応する停止図柄を設定するための特図2外れ変動処理を実行し(S1011)、本処理を終了する。この特図2外れ変動処理(S1011)の詳細について、図41を参照して説明する。図41は、この特図2外れ変動処理(S1011)を示すフローチャートである。
特図2外れ変動処理(S1011)では、まず、図40のS1003、またはS1004の処理で取得した抽選結果が第2特別図柄の小当たりであるかを判定し(S1101)、抽選結果が小当たりであると判別した場合(S1101:Yes)、小当たりフラグ203kをオンに設定して(S1102)、第2特別図柄の抽選結果を小当たりに設定する(S1103)。そして、取得した小当たり種別カウンタC5の値に対応する小当たり種別を示す小当たり図柄を、第1図柄表示装置37に表示する停止図柄としてセットし(S1104)、本処理を終了する。
一方、S1101の処理において抽選結果が外れであると判別された場合には(S1101:No)、第1図柄表示装置37に表示する第2特別図柄の外れ図柄をセットし(S1105)、その後、本処理を終了する。
次に、図42を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第2特別図柄変動開始処理(図39のS210)の一処理である第2特別図柄変動パターン選択処理(S906)について説明する。図42はこの第2特別図柄変動パターン選択処理(S906)を示すフローチャートである。
第2特別図柄変動パターン選択処理(図42のS906)では、まず、第2特別図柄実行エリア203bから、変動種別カウンタCS1の値を取得する(S1201)。次いで、第2特別図柄大当たり判定処理(図40のS905)において、第2特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否か、即ち、第2特別図柄の大当たりが設定されているか否かを判別する(S1202)。ここで、大当たりであるか否かの判定は、第2特別図柄に対して特図2大当たりフラグ203iがオンであるか否かで判別される。この特図2大当たりフラグ203iは、上述した第2特別図柄大当たり判定処理(図40参照)におけるS1007の処理でオンに設定されるものである。
S1202の処理において、第2特別図柄の大当たりが設定されていると判別された場合には(S1202:Yes)、現在の遊技状態に対応した変動パターン選択テーブル(図17および図19参照)を読み出す(S1203)。そして、上述した第2特別図柄大当たり判定処理(図40参照)におけるS1001の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)より大当たり種別を決定する(S1204)。
S1204の処理が終了すると、読み出した変動パターン選択テーブルから変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターンを選択し(S1205)、その後、選択した変動パターンに基づいて、特図2変動パターンコマンドを設定する(S1206)。そして、S1208の処理へ移行する。
一方、S1202の処理において、第2特別図柄の大当たりが設定されていないと判別された場合には(S1202:No)、特図2外れ変動パターン選択処理(S1207)を実行し、S1208の処理へ移行する。
S1208の処理では、停止図柄を示す特図2停止種別コマンドを設定する(S1208)。次いで、第1図柄表示装置37で第2特別図柄の変動開始を設定し(S1209)、S1205の処理において選択した変動パターンの変動時間を示す値を、特図2変動時間カウンタ203nにセットし(S1210)、本処理を終了する。
次に、図43を参照して、この特図2外れ変動パターン選択処理(S1207)について説明する。図43は、特図2外れ変動パターン選択処理(S1207)の内容を示したフローチャートである。
特図2外れ変動パターン選択処理(図43のS1207)では、まず、第2特別図柄の抽選結果は、小当たりであるか判別する(S1301)。ここでは、小当たりフラグ203kがオンに設定されているか判別する(S1301)。小当たりフラグ203kがオンであると判別した場合には(S1301:Yes)、第2特別図柄実行エリア203bから小当たり種別カウンタC5の値を取得する(S1302)。そして、取得した小当たり種別カウンタC5の値と小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)に基づいて、小当たり種別を選択する(S1303)。
次に、現在の遊技状態に対応した変動パターン選択テーブル(図17~図19参照)を読み出し(S1304)、読み出した変動パターン選択テーブルから、変動種別カウンタCS1の値に対応する小当たりの変動パターンを選択する(S1305)。その後、選択した小当たり変動パターンを示す特図2変動パターンコマンドを設定し(S1306)、本処理を終了する。
一方、S1301の処理において、第2特別図柄の抽選結果が小当たりでない(即ち、外れである)と判別した場合には(S1301:No)、現在の遊技状態に対応した変動パターン選択テーブル(図17および図19参照)を読み出し(S1307)、読み出した変動パターン選択テーブルより、変動種別カウンタCS1の値に対応する外れの変動パターンを選択する(S1308)。その後、選択した外れの変動パターンに基づいて、特図2変動パターンコマンドを設定し(S1309)、本処理を終了する。
次に、図44を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(図32のS104参照)内の一処理である第2特別図柄変動実行中処理(S211)の内容について説明をする。図44は、第2特別図柄変動実行中処理(S211)の内容を示すフローチャートである。この第2特別図柄変動実行中処理(S211)では、特図2の変動時間の減算を中断している場合にその減算を再開する処理、および、変動時間を減算する処理が実行される。
第2特別図柄変動実行中処理(S211)が実行されると、まず、特図2変動時間カウンタ203nを1減算して更新し(S1401)、第1図柄表示装置37の第2特別図柄の表示を更新し(S1402)、本処理を終了する。
次に、図45を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第2特別図柄変動停止処理(S213)の内容について説明をする。図45は、第2特別図柄変動停止処理(S213)の内容を示すフローチャートである。この第2特別図柄変動停止処理(S213)は、特図2の変動を停止する際の処理を実行するものである。
第2特別図柄変動停止処理(S213)が実行されると、まず、特図2大当たりフラグ203iはオンに設定されているか判別し(S1501)、特図2大当たりフラグ203iはオンに設定されていると判別した場合には(S1501:Yes)、特図1変動の停止を示す特図1変動停止コマンドを設定する(S1503)。次にS1503の処理を終えると、第1図柄表示装置37の第1特別図柄を外れ図柄で停止表示させる(S1504)。次に、選択されている大当たり種別に対応する大当たりシナリオを設定し(S1505)、特図2大当たりフラグ203iと確変フラグ203gと時短カウンタ203fをリセットする(S1506)。次いで、大当たり中フラグ203oをオンに設定し(S1507)、S1509の処理へ移行する。
S1509の処理では、第2特別図柄を確定停止することを音声ランプ制御装置113に対して通知するための特図2確定コマンドを設定する(S1509)。その後、第1図柄表示装置37で変動表示している第2特別図柄の変動表示を停止する処理を実行し(S1510)、本処理を終了する。
一方、S1501の処理において、特図2大当たりフラグ203iがオンに設定されていないと判別した場合には(S1501:No)、特図2外れ停止処理を実行し(S1508)、上述したS1509、S1510の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図46を参照して、第2特別図柄変動停止処理(図45のS213)の一処理である特図2外れ停止処理(S1508)について説明する。図46は、特図2外れ停止処理(S1508)を示すフローチャートである。この特図2外れ停止処理(S1508)では、第2特別図柄(特図2)の抽選結果が大当たり以外(小当たり、外れ)である場合において、その抽選結果を示す特図2が停止表示される場合に実行する処理であって、特図2の抽選結果が小当たりである場合には、実行中の特図1変動を仮停止させるための処理が実行される。
特図2外れ停止処理(S1508)では、まず、小当たりフラグ203kがオンに設定されているか判別する(S1601)。小当たりフラグ203kがオンに設定されていると判別した場合には(S1601:Yes)、特図1仮停止フラグ203vをオンに設定する(S1602)。次いで、特図1仮停止フラグ203vのオンを示す特図1仮停止コマンドを設定する(S1603)。
S1603の処理を終えると、選択されている小当たり種別に基づいた小当たりシナリオを設定する(S1604)。その後、小当たりフラグ203kをオフに設定し(S1605)、小当たり中フラグ203pをオンに設定する(S1606)。
S1606の処理が終了すると、第2特別図柄を確定停止することを音声ランプ制御装置113に対して指示するための特図2確定コマンドを設定する(S1607)。その後、第1図柄表示装置37で変動表示している第2特別図柄を小当たり図柄で変動停止し(S1608)、本処理を終了する。
一方、S1601の処理において、小当たりフラグ203kがオフである(即ち、第2特別図柄の抽選結果が外れである)と判別された場合は(S1601:No)、第2特別図柄を確定停止することを音声ランプ制御装置113に対して指示するための特図2確定コマンドを設定する(S1609)。その後、第1図柄表示装置37で変動表示している第2特別図柄を外れ図柄で変動停止し(S1610)、本処理を終了する。
以上のように、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示の制御はそれぞれ独立して並行して実行可能に構成されているので、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動表示させることができる。よって、所定時間内に、より多くの特別図柄の抽選遊技を実行させることができ、遊技者に大当たりが所定時間内に付与される確率が高くできる。従って、遊技者は、効率よく遊技を行うことができる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とのどちらか一方で大当たりを示す特別図柄が停止表示される場合に、他方の特別図柄を強制的に停止表示させるように構成したが、それに限らず、他方の特別図柄を仮停止または変動時間の計測を中断した状態で変動表示するように構成してもよい。このような場合では、仮停止した特別図柄は、仮停止中であることが遊技者に分かる表示態様または報知態様で停止されているので、遊技者は変動表示途中であった抽選遊技が消滅していないことを把握することができ、安心して大当たり遊技を行うことができる。
次に、図47を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理(図31参照)の一処理である始動入賞処理(S105)を説明する。図47は、この始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。始動入賞処理(図47のS105)は、第1入球口(第1始動口)64に遊技球が入球(入賞)したかを判別して、入球(入賞)した場合には、保留上限個数(第1入球口64では最大4個)まで、取得した各カウンタ値を第1特別図柄保留球格納エリア203aに格納する処理である。また、保留球に基づいて取得された各カウンタ値が、第1特別図柄保留球格納エリア203aに記憶されると、第1特別図柄保留球格納エリア203aに記憶されている各カウンタ値に基づいて、事前に当否判定結果や選択される変動パターン等を予測する処理が実行される。以下、始動入賞処理(S105)について説明する。
始動入賞処理(S105)では、まず、球が第1始動口である第1入球口64に入球(始動入賞)したか否かを判別する(S1701)。ここでは、第1入球口64への球の入球を検出する第1入球スイッチ(図示せず)の検出結果を用いて判別する。球が第1入球口64に入球した(始動入賞があった)と判別されると(S1701:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が取得される(S1702)。取得した値(N1)は4未満であるか判別される(S1703)。これは、第1入球口64に対する保留個数の上限値である4個未満であるか(即ち、保留個数が上限値まで記憶されていないか)が判別される。取得した値(N1)は4未満であるか判別された場合には(S1703:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)に1加算される(S1704)。音声ランプ制御装置113に対して保留個数を通知するための保留球数コマンドが設定される(S1705)。各種カウンタ値である、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、変動種別カウンタCS1の各値をカウンタ用バッファから読み出し(取得して)、RAM203の第1特別図柄保留球格納エリア203aの対応する保留球数の記憶エリアに各々保留(格納)する(S1706)。
次に、格納した各カウンタ値に基づいて、第1特別図柄の当否判定結果、決定される当たり種別、および、変動パターンを予測する(S1707)。そして、予測した第1特別図柄の当否判定結果、当たり種別、および、変動パターンを含む入賞情報コマンドを設定し(S1708)、この処理を終了する。
このように、本実施形態では、第1始動口(第1入球口)64に遊技球が入賞して、新たに保留記憶されると、その保留記憶された情報に基づいて、当否判定結果が変動開始前に判別されて音声ランプ制御装置113に対して通知される。これにより、保留記憶されている当否判定結果に基づいて、保留球の表示態様を可変させて(例えば、保留球の色を通常とは異なる色で可変して)表示させたり、変動開始前に予告図柄等を表示して遊技者に当否判定結果を示唆する演出を実行したりすることができる。
次に、図48を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理(S106)について説明する。図48は、この普通図柄変動処理(S106)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理(S106)は、タイマ割込処理(図31参照)の中で実行され、第2図柄表示装置83において行う第2図柄の変動表示及び変動時間、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開放動作及び開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理(図48のS106)では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判別する(S1801)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされている最中と、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開閉制御がなされている最中とが含まれる。判別の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であると判別した場合は(S1801:Yes)、新たな普通図柄変動(抽選)を開始(実行)することができない状態であるため、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中では無いと判別した場合は(S1801:No)、次に、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中(普通図柄変動中)であるかを判別し(S1802)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中(普通図柄変動中)では無いと判別した場合(S1802:No)、即ち、現在が普通図柄の当たり中でも、普通図柄の変動中でも無い状態、つまり、新たな普通図柄変動(抽選)を開始(実行)することが可能な状態であると判別した場合は、普通図柄保留球格納エリア203cの実行エリアにデータ(第2当たり乱数カウンタC4の値)が格納されているか否かを判別し(S1804)、データが格納されていなければ(S1804:No)、普通図柄の抽選を実行することができないため、そのまま本処理を終了する。
一方、S1804の処理において、実行エリアにデータが格納されていると判別した場合は(S1804:Yes)、普通図柄保留球格納エリア203cの実行エリアに格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S1807)。そして、S1807の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、普通図柄(第2)当たり乱数テーブル202cとに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S1808)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、第2当たり乱数テーブル202cに格納されている乱数値と比較する。上述したように、普通図柄の低確率状態が設定されている場合は、第2当たり種別カウンタC4の値が「0~10」の範囲にあれば、普通図柄の当たりと判別し、普通図柄の高確率状態が設定されている場合は、第2当たり種別カウンタC4の値が「0~231」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判別し、「232」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判別する。
次に、S1808の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判別し(S1809)、普通図柄の当たりであると判別した場合には(S1809:Yes)、当たり時の表示態様を設定し(S1810)、S1811の処理へ移行する。このS1810の処理では、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。
一方、S1809の処理において、普通図柄の外れであると判別した場合には(S1809:No)、外れ時の表示態様を設定し(S1812)、S1811の処理へ移行する。このS1812の処理では、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「×」の図柄が点灯表示されるように設定する。外れ時の表示態様の設定が終了したら、S1811の処理へ移行する。
S1810又はS1812の処理が終了すると、S1811の処理において、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)であるかを判別し(S1811)、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)であると判別した場合は(S1811:Yes)、第2図柄表示装置における普通図柄の変動時間を3秒間に設定し(S1813)、次に普図短変動フラグ203tをオンに設定して(S1814)、本処理を終了する。一方、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)では無い(普通図柄の低確率状態である)と判別した場合は(S1811:No)、第2図柄表示装置における普通図柄の変動時間を10秒間に設定して(S1815)、本処理を終了する。
なお、S1814の処理でオンに設定された普図短変動フラグ203tは、普通図柄の抽選が実行されたタイミングにおける遊技状態を一時的に記憶するための構成であって、普通図柄の変動が停止表示され電動役物64aの開放動作を設定する際に参照されるものである。これにより、普通図柄の変動(抽選)開始タイミングと、電動役物64aの開放動作タイミングと、がどの遊技状態であるのかに応じて電動役物64aの開放動作内容を可変することができる。
本実施形態では、普通図柄の変動(抽選)開始(実行)タイミングにおける遊技状態を、専用のフラグを用いて一時的に記憶するように構成しているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、現在設定されている遊技状態を常に記憶可能な遊技状態記憶手段に、普通図柄の抽選結果が当たりであると判別した場合に、その普通図柄の抽選が実行された際における遊技状態を一時的に記憶するための記憶領域を設けるように構成しても良い。さらに、通常状態が設定されている期間を常に記憶する手段を設け、その手段に記憶されている期間(通常状態が設定されている期間)と、普通図柄の抽選が行われたタイミングとを比較することにより、普通図柄の抽選が行われたタイミングにおける遊技状態を判別することができるように構成しても良い。つまり、現在設定されている遊技状態を記憶可能な記憶手段と、過去の所定タイミングにおいて設定されていた遊技状態を少なくとも記憶可能な記憶手段を設けた構成であれば良い。
一方、S1802の処理において、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であると判別した場合は(S1802:Yes)、第2図柄表示装置83において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S1816)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置83において変動表示が開始される前に、S1810の処理またはS1812の処理によって予め設定された時間である。
S1813の処理において、変動時間が経過していないと判別した場合は(S1816:No)、本処理を終了する。一方、S1816の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していると判別すると(S1816:Yes)、次に、第2図柄表示装置の停止表示を設定する(S1817)。S1817の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、S1810の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、S1812の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置において停止表示(点灯表示)されるように設定される。なお、第2図柄が停止表示される期間は、第2図柄が変動中であることを示す点滅表示(「○」と「×」との交互表示)における1つの箇所を点灯させる期間よりも長くなるように(確定表示する)構成している。これにより、遊技者に対して第2図柄が停止表示されたことを容易に把握させることができる。
S1817の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図52参照)の第2図柄表示更新処理(図52のS2208)が実行された場合に、第2図柄表示装置における変動表示が終了し、S1810の処理またはS1812の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置に停止表示(点灯表示)される。
S1817の処理を終えると、次に、第2図柄表示装置において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理(S106)によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判別する(S1818)。今回の抽選結果が普通図柄の外れであると判別した場合は(S1818:No)、そのまま本処理を終了する。一方、今回の抽選結果が普通図柄の当たりであると判別した場合は(S1818:Yes)、次に、普図短変動フラグ203tがオンに設定されているかを判別する(S1819)。
S1819の処理において、普図短変動フラグ203tがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合、即ち、今回の普通図柄の抽選(変動)を開始したタイミングにおける遊技状態が通常状態であると判別した場合は(S1819:No)、電動役物64aの開放時間を0.2秒間に設定すると共に、その開放回数を1回に設定し(S1824)、S1823の処理へ移行する。
一方、S1819の処理において、普図短変動フラグ203tがオンに設定されていると判別した場合、即ち、今回の普通図柄の抽選(変動)を開始したタイミングにおける遊技状態が時短状態であると判別した場合は(S1819:Yes)、普図短変動フラグ203tをオフに設定し(S1820)、次いで、現在の遊技状態が時短状態(時短中)であるかを判別する(S1821)。
S1821の処理において、現在の遊技状態が時短状態でないと判別した場合は(S1821:No)、今回の普通図柄の抽選(変動)を開始したタイミングにおける遊技状態が通常状態で、現在の遊技状態(電動役物64aの開放動作を設定するタイミング)が通常状態であるため、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開放期間を0.2秒間に設定すると共に、その開放回数を1回に設定し(S1824)、S1823の処理へ移行する。
一方、現在の遊技状態が時短状態であると判別した場合は(S1821:Yes)、今回の普通図柄の抽選(変動)を開始したタイミング、及び、現在の遊技状態(電動役物64aの開放動作を設定するタイミング)が共に時短状態であるため、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開放期間を2秒間に設定すると共に、その開放回数を2回に設定(電動役物64aのロング開放動作を設定)し(S1822)、S1823の処理へ移行する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、普通図柄の抽選(変動)が実行されるタイミングと、普通図柄の当たり当選に基づいて実行される電動役物64aの開放動作を設定するタイミングと、が共に時短状態である場合にのみ、電動役物64aの開放動作として遊技者に有利な開放動作(ロング開放)を設定するように構成している。
このように構成することで、遊技者に有利となる開放動作が設定される条件を厳密に設定することができるため、例えば、遊技状態として通常状態が設定されている状態で普通図柄の抽選(変動)が実行されて当たりに当選し、その普通図柄の変動時間(10秒)が終了するまでの間に時短状態が設定されたとしても、電動役物64aの動作としてロング開放が設定されることが無い。また、同様に時短状態が設定されている状態で実行された普通図柄の変動(抽選)において当たりに当選し、その普通図柄の変動が停止するまでの間に遊技状態として通常状態が設定された場合にも電動役物64aのロング開放が設定されることが無い。よって、遊技者に対して過剰に有利な特典(電動役物64aのロング開放)が提供されてしまうことを抑制することができる。
さらに、遊技状態として通常状態が設定されている状態において電動役物64aがロング開放することを抑制することができるため、遊技者に有利な特別図柄(第2特別図柄)の抽選が実行され易い期間を時短状態中に制限することができる。なお、本実施形態では、普通図柄の抽選(変動)が開始されるタイミングと、電動役物64aの開放動作を設定するタイミングと、における遊技状態を判別し、各タイミングにおいて設定される遊技状態に基づいて電動役物64aの開放動作内容を設定する構成として、上述した構成を用いているが、それ以外の構成を用いても良い。
例えば、普通図柄の抽選(変動)が開始されるタイミングと、電動役物64aの開放動作を設定するタイミングと、が共に通常状態である場合のみ遊技者に不利となる開放動作(図48のS1824で設定される開放動作)を設定し(ショート開放を設定し)、それ以外の状態ではロング開放(図48のS1822で設定される開放動作)が設定されるように構成しても良い。このように構成することで、遊技者に有利な遊技状態である時短状態が設定されている前後の期間において実行される普通図柄変動に対しても遊技者に有利な特典(ロング開放)を提供することができるため、時短状態を遊技者により有利な状態をすることができる。
このように、遊技状態として時短状態が設定されている間は、通常状態が設定されている場合と比較して、普通図柄の変動時間が「10秒→3秒」と非常に短くなり、更に、下第1入球口64b2の開放期間が「0.2秒×1回→2秒間×2回」と非常に長くなるので、下第1入球口64b2へ球が入球し易い状態となる。なお、本実施形態では大当たり遊技が実行される場合には時短状態が終了するように構成しているため、大当たり遊技中は通常状態となる。一方、小当たり遊技が実行される場合には、時短終了条件が成立しない限り継続して時短状態が設定されるように構成しているため、時短状態が設定されている間に実行される小当たり遊技中は、小当たり遊技において第1可変入賞装置65が開放し、且つ、電動役物64aがロング開放する期間となり、複数の入賞口(第1特定入賞口65a、下第1入球口64b2)への球の入球が容易となる特定期間となる。
このような構成を用いることにより、例えば、図2に示した遊技盤13の構成に代えて、第1可変入賞装置65の上方に電動役物64a及び下第1入球口64b2を配設し、小当たり遊技中に2つの入賞口(特定入賞口65a、下第1入球口64b2)に球が入球するように構成すると良い、これにより、小当たり遊技中に獲得可能な賞球数を増加させることができ、遊技者により有利な特典を付与することが可能となる。
図48に戻り説明を続ける。S1820の処理では、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aの開閉制御開始を設定し(S1823)、本処理を終了する。S1823の処理によって、電動役物64aの開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図52参照)の電動役物開閉処理(S2206参照)が実行された場合に、電動役物の開閉制御が開始され、S1824の処理またはS1822の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物の開閉制御が継続される。
次に、図49のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるスルーゲート通過処理(S107)を説明する。図49は、このスルーゲート通過処理(S107)を示すフローチャートである。このスルーゲート通過処理(S107)は、タイマ割込処理(図31参照)の中で実行され、普通入球口(スルーゲート)67における遊技球の通過の有無を判断し、遊技球の通過があった場合に、第2当たり乱数カウンタC4が示す値を取得し保留するための処理である。
スルーゲート通過処理(図49のS107)では、まず、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したか否かを判別する(S1901)。ここでは、普通入球口(スルーゲート)67における遊技球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したと判別されると(S1901:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S1902)。そして、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S1903)。
遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過していないか(S1901:No)、或いは、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過していても普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)が4未満でなければ(S1903:No)、本処理を終了する。一方、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過し(S1901:Yes)、且つ、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)が4未満であれば(S1903:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)を1加算する(S1904)。
S1904の処理を終えると、上述したタイマ割込処理(図31参照)のS103で更新した第2当たり乱数カウンタC4の値を、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203cの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納し(S1905)、本処理を終了する。尚、S1905の処理では、普通図柄保留球数カウンタ203eの値を参照し、その値が1であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
詳細については後述するが、本実施形態では第1特別図柄に基づく抽選よりも第2特別図柄に基づく抽選のほうが遊技者に有利となるよう設定されている。よって、普通図柄(第2図柄)の抽選結果が当たりとなることで提供される下第1入球口64b2に球が入球可能な状態は、通常の遊技状態に比べ有利な遊技状態となる。
このような遊技状態が提供されるタイミングを普図の事前判定結果に基づいて示すことにより、遊技者は通常の遊技状態よりも有利な遊技状態を見逃すことなく遊技を行うことができる。なお、このような普図の事前判定結果を用いて演出を行う場合は普図の当否判定結果に基づく演出だけではなく、普図が当たりと判定された場合における電動役物64aが開放動作されるタイミングを示唆する演出を行うと良い。このようにすることで、通常の遊技状態は遊技盤13の左側の遊技領域を狙った遊技を行い、下第1入球口64b2(電動役物64aが付随する入球口)が遊技盤13の右側に配設されていたとしても、電動役物64aが開放動作を行う前に、遊技盤13の右側を狙う遊技(所謂、右打ち)に切り替えることが可能となり、通常の遊技状態であっても下第1入球口64b2への球が入球する可能性を高めることができるという効果がある。
図50は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S2001)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図51を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図51は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。
この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理(図51)では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S2101)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S2102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S2103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ(図12参照)がオンされているか否かを判別し(S2104)、オンされていれば(S2104:Yes)、処理をS2110へ移行する。一方、RAM消去スイッチ(図12参照)がオンされていなければ(S2104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S2105)、記憶されていなければ(S2105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS2110へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S2105:Yes)、RAM判定値を算出し(S2106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S2107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS2110へ移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S2110の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S2110)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S2111、S2112)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ(図12)を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ(図12)が押されていれば、RAM203の初期化処理(S2111、S2112)を実行する。
また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S2111、S2112)を実行する。RAMの初期化処理(S2111、S2112)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S2111)、その後、RAM203の初期値を設定する(S2112)。RAM203の初期化処理の実行後は、S2113の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ(図12)がオンされておらず(S2104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S2105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S2107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S2108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S2109)、S2113の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
次に、音声ランプ制御装置113に対して、各種演出を実行することを許可する演出許可コマンドを出力する(S2113)。その後、確変フラグ203gの状態および時短カウンタ203fの各値を読み出し(S2114)、読み出したカウンタ値に基づき、状態コマンドを設定する(S2115)。S2115の処理が終了すると、割込みを許可し(S2116)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図52を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図52は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では、大別して、カウンタの更新処理と、電源断時処理とが実行される。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図31参照)の中でRAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S2201)。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S2202)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203のカウンタ用バッファに格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S2203)を実行する。大当たり制御処理が実行される(S2204)。この大当たり制御処理(S2204)については、図53を参照して、詳細について後述するが、大当たり遊技における第1可変入賞装置65、第2可変入賞装置650の作動を設定する処理が実行される。
大当たり制御処理(S2204)が実行された後には、小当たり制御処理(S2205)が実行される。この小当たり制御処理(S2205)については、図55を参照して後述する。その後、電動役物開閉処理が実行される(S2206)。この電動役物開閉処理(S2206)では、電動役物64aの開閉処理が実行される。その後、第1図柄表示装置37の表示更新処理が実行される(S2207)。
次に、第2図柄表示装置による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示更新処理を実行する(S2208)。簡単に説明すると、球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置にて第2図柄(普通図柄)の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄(普通図柄)の抽選が実施され、第2図柄(普通図柄)の当たり状態になると、電動役物64aが所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S2209)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S2209:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S2210)、既に所定時間(4ms)が経過していれば(S2210:Yes)、処理をS2201へ移行し、上述したS2201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S2210:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1及び第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S2211,S2212)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S2211)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では479、232)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203のカウンタ用バッファにそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S2202の処理と同一の方法によって実行する(S2212)。
ここで、S2201~S2208の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動表示する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S2209の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S2209:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図50のNMI割込処理が実行されたということなので、S2213以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S2213)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S2214)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S2215)、RAM203のアクセスを禁止して(S2216)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S2209の処理は、S2201~S2208で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS2211とS2212の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS2201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS2201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S2101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S2201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図53のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理(S2204)を説明する。図53は、この大当たり制御処理(S2204)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理(S2204)は、メイン処理(図52参照)の中で実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、第1特定入賞口(大開放口)65a、第2特定入賞口650aを開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理(S2204)では、まず、大当たりシナリオが設定されているかを判別する(S2301)。大当たりシナリオが設定されていないと判別された場合は(S2301:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S2301の処理において、大当たりシナリオが設定されていると判別した場合は(S2301:Yes)、大当たりシナリオを更新し(S2302)、大当たりシナリオのオープニング開始のタイミングであるかを判別する(S2303)。より具体的には、S2302の処理において、大当たりシナリオカウンタ(図示せず)のカウンタ値に1を加算し、S2303の処理において、大当たりシナリオカウンタ(図示せず)のカウンタ値が大当たりシナリオのオープニング開始に該当する値であるかを判別する。
S2303の処理において、大当たりシナリオのオープニング開始(大当たり開始)のタイミングであると判別された場合は(S2303:Yes)、大当たり用オープニングコマンドを設定し(S2304)、本処理を終了する。一方、大当たりシナリオのオープニング開始のタイミングではないと判別した場合は(S2303:No)、次いで、大当たりシナリオの新たなラウンドの開始タイミングであるかを判別する(S2305)。
S2305の処理において、大当たりシナリオの新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合は(S2305:Yes)、大当たり中の特定入賞口650aの開閉動作を設定するための大当たり動作設定処理を実行し(S2306)、本処理を終了する。
一方、S2305の処理において、大当たりシナリオの新たなラウンドの開始タイミングではないと判別した場合は(S2305:No)、次に、現在実行されているラウンドのラウンド終了条件が成立したかを判別する(S2307)。ここで、本実施形態では、第1特定入賞口65a、或いは第2特定入賞口650aが開放されている間に、合計で球が所定数(例えば、10個)入賞した場合、または、第1特定入賞口65a、或いは第2特定入賞口650aの開放期間が所定時間(30秒)経過している場合に、ラウンド終了条件が成立したと判別する。ラウンド終了条件が成立していると判定した場合は(S2307:Yes)、S2308の処理にて現在開放中の第1特定入賞口65a、或いは第2特定入賞口650aが閉鎖されるよう設定し、本処理を終了する。なお、上述したS2305~S2307までの判別処理は、大当たりシナリオに設定されている大当たりのラウンド数分繰り返し実行される。
一方、S2307の処理において、現在実行されているラウンドのラウンド終了条件が成立していないと判別した場合は(S2307:No)、エンディング演出の開始タイミングであるかを判別し(S2309)、エンディング演出の開始タイミングであれば(S2309:Yes)、大当たり用エンディングコマンドを設定し(S2310)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において大当たりの終了を示すエンディング演出が開始される。
一方、S2309の処理において、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合は(S2309:No)、大当たりの終了タイミングであるかを判別する(S2311)。ここで、大当たりの終了タイミングとは、エンディング演出の実行期間が経過した場合を示す。S2311の処理において、大当たりの終了タイミングであると判別した場合は(S2311:Yes)、大当たり終了後の遊技状態を設定するための大当たり終了処理を実行し(S2312)、本処理を終了する。この大当たり終了処理(S2312)の詳細については、図54を参照して後述する。一方、大当たりの終了タイミングでなければ(S2311:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図54を参照して、主制御装置110のMPU201により実行される大当たり制御処理(図53のS2204)内の一処理である大当たり終了処理(S2312)について説明する。この大当たり終了処理(S2312)は、上述した通り、大当たり終了後の遊技状態を設定するための処理である。図54は、この大当たり終了処理(S2312)の内容を示したフローチャートである。
大当たり終了処理(S2312)では、まず、当選時状態格納エリア203jに基づいて、当選時の遊技状態を特定する(S2401)。次いで、今回の大当たりが確変大当たり(大当たり遊技終了後に確変フラグ203gをオンに設定する大当たり種別)であるかを判別する(S2402)。ここで、S2402の処理では、今回設定された大当たり種別に基づいて判別を行う。S2402の処理において、今回の大当たりが確変大当たりであると判別した場合は(S2402:Yes)、確変フラグ203gをオンに設定し(S2403)、S2404の処理に移行する。一方、S2402の処理において、今回の大当たりが確変大当たりでは無いと判別した場合には(S2402:No)、S2403の処理をスキップし、S2404の処理に移行する。これにより、大当たり後の遊技状態として特別図柄の低確率状態が設定される。
次に、S2401の処理によって読み出した当選時の遊技状態と、大当たり種別とに対応した値を時短カウンタ203fに設定する(S2404)。具体的には、大当たり種別として「大当たりA」が設定されている場合は、次回大当たりまで普通図柄の高確率状態を継続させるために時短カウンタ203fの値に「10000」を設定し、「大当たりB」が設定されている場合は、特別図柄の変動回数が100回となるまで普通図柄の高確率状態を継続させるために時短カウンタ203fの値に「100」を設定する。
S2404の処理を終えると、次いで、大当たり中フラグ203oをオフに設定し、当選時状態格納エリア203jをクリアする(S2405)。その後、設定した遊技状態に応じた状態コマンドを設定し(S2406)、本処理を終了する。
このように、本実施形態では、大当たり遊技の終了時に、今回当選した大当たりの大当たり種別と、当選時の遊技状態が判別されて、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための2つの条件要素(確変フラグ203g、時短カウンタ203f)の内容を設定するように構成している。よって、当選した大当たりの大当たり種別と、大当たりに当選した時点の遊技状態との両方に遊技者を注視させることができる。
次に、図55を参照して、主制御装置110のMPU201により実行されるメイン処理(図52参照)内の一処理である小当たり制御処理(S2205)について説明する。図55は、この小当たり制御処理(S2205)の内容を示したフローチャートである。
小当たり制御処理(S2205)では、まず、小当たりシナリオが設定されているかを判別する(S2501)。具体的には、特図2外れ停止処理(図46参照)のS1604の処理が実行され、小当たりシナリオが設定されているかを判別する。S2501の処理において、小当たりシナリオが設定されていなければ(S2501:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S2501の処理において、小当たりシナリオが設定されていれば(S2501:Yes)、小当たりシナリオを更新し(S2502)、小当たりシナリオのオープニング開始のタイミングであるかを判別する(S2503)。より具体的には、S2502の処理において、小当たりシナリオカウンタ(図示せず)のカウンタ値に1を加算し、S2503の処理において、小当たりシナリオカウンタ(図示せず)のカウンタ値が小当たりシナリオのオープニング開始に該当する値であるかを判別する。
S2503の処理において、小当たりシナリオのオープニング開始のタイミングであると判別した場合は(S2503:Yes)、小当たり用オープニングコマンドを設定し(S2504)、本処理を終了する。一方、小当たりシナリオのオープニング開始のタイミングでないと判別した場合は(S2503:No)、次いで、小当たりシナリオのラウンド開始のタイミングであるかを判別する(S2505)。
S2505の処理において、小当たりシナリオのラウンド開始のタイミングであると判別した場合は(S2505:Yes)、小当たり動作設定処理を実行し(S2506)、本処理を終了する。なお、小当たり動作設定処理(S2506)の詳細については、図56を参照して後述する。一方、小当たりシナリオのラウンド開始のタイミングでないと判別した場合は(S2505:No)、次いで、現在実行されているラウンドのラウンド終了条件が成立したかを判別する(S2507)。ここで、本実施形態では、特定入賞口65aが開放されている間に、合計で球が所定数(例えば、5個)入賞した場合、または、特定入賞口65aの開放期間が所定時間経過している場合に、ラウンド終了条件が成立したと判別する。
S2507の処理において、現在実行されているラウンドのラウンド終了条件が成立していると判定した場合は(S2507:Yes)、S2508の処理にて特定入賞口65aが閉鎖されるよう設定し、本処理を終了する。一方、特定入賞口65aのラウンド終了条件が成立していないと判別した場合は(S2507:No)、エンディング演出の開始のタイミングであるかを判別する(S2509)。
S2509の処理において、エンディング演出の開始のタイミングであると判別した場合は(S2509:Yes)、小当たり用エンディングコマンドを設定し(S2510)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において大当たりの終了を示すエンディング演出が開始される。
一方、S2509の処理において、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合は(S2509:No)、小当たりの終了タイミングであるかを判別する(S2511)。ここで、小当たりの終了タイミングとは、エンディング演出の実行期間が経過した場合を示す。
S2511の処理において、小当たりの終了タイミングであると判別した場合は(S2511:Yes)、小当たり中フラグ203pをオフに設定し(S2512)、本処理を終了する。一方、小当たりの終了タイミングでなければ(S2511:No)、第2入賞処理を実行し(S2513)、本処理を終了する。この第2入賞処理(S2513)の詳細については、図57を参照して後述する。
次に、図56を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり制御処理(図56のS2506)内の一処理である小当たり動作設定処理(S2506)について説明する。図56は、この小当たり動作設定処理(S2506)の内容を示したフローチャートである。
小当たり動作設定処理(S2506)では、まず、開始する小当たりのラウンド数に対応した開放動作が設定されている開放シナリオを読み込む(S2601)。特定入賞口65aの開放動作をS2601の処理で読み込んだデータにより設定し(S2602)、この処理を終了する。
このように、各ラウンドの開始毎に、可変入賞装置65の各動作が設定されるので、予期せぬ電源断が大当たり遊技中に発生しても、大当たり遊技が途中で終了してしまうような不具合を抑制できる。
次に、図57を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり制御処理(図56のS2506)内の一処理である第2入賞処理(S2513)の詳細について説明する。図57は、この第2入賞処理(S2513)を示すフローチャートである。この第2入賞処理(S2513)は、小当たり制御処理(図55参照)の中で実行され、上述した通り、特定入賞口65aへの入賞に応じた制御を行うための処理である。
この第2入賞処理(S2513)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別する(S2701)。ここで、ラウンド有効期間とは、ラウンド遊技が設定されている期間、即ち、特定入賞口65aが開放状態に設定されてから、インターバル期間(5秒)が終了するまでの期間である。S2701の処理において、ラウンド有効期間でなければ(S2701:No)、入賞カウンタ203uをリセットし(S2702)、そのまま本処理を終了する。
一方、S2701の処理において、現在がラウンド有効期間であると判別した場合は(S2701:Yes)、次いで、特定入賞口65aへの入賞を検出したかを判別し(S2703)、特定入賞口65aへの入賞を検出していなければ(S2703:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S2703の処理において、特定入賞口65aに対する入賞を検出していれば(S2703:Yes)、入賞カウンタ203uの値に1を加算して更新する(S2704)。そして、入賞カウンタ203uの値が上限値(本実施形態では、5)以上であるかを判別し(S2705)、入賞カウンタ203uの値が上限値(本実施形態では、5)以下であれば(S2705:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、入賞カウンタ203uの値が上限値(本実施形態では、5)以上であれば(S2705:Yes)、特定入賞口65a(に付随する開閉板65f1)の閉鎖を設定する(S2706)。次いで、小当たりシナリオをラウンドの終了に更新し(S2707)、本処理を終了する。
<第1実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図58から図72を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図58を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図58は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S4001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S4117の電源断処理(図59参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S4002)。図59を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断の発生情報を受信すると(図59のS4114参照)、S4117の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S4117の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S4002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS4117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S4003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S4006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S4003:Yes)、S4004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S4003:No)、S4008へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S4003:Yes)、S4004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS4116の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S4003:No)、S4008へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S4002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S4117の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS4004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S4004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S4004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S4005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S4006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S4005:No)、RAM223の異常を報知して(S4007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S4008の処理では、電源断フラグ223yがオンされているか否かを判別する(S4008)。電源断フラグ223yはS4117の電源断処理の実行時にオンされる(図59のS4116参照)。つまり、電源断フラグ223yは、S4117の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグ223yがオンされた状態でS4008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS4117の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S4008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S4009)、RAM223の初期値を設定した後(S4010)、状態コマンドに基づいて状態設定エリア223jを更新する(S4011)。次いで、割込み許可を設定して(S4012)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグ223yがオフされた状態でS4008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS4004からS4006の処理を経由してS4008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S4008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS4009をスキップして、処理をS4010へ移行し、RAM223の初期値を設定する(S4010)。
なお、S4009のクリア処理をスキップするのは、S4004からS4006の処理を経由してS4008の処理へ至った場合には、S4004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図59を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図59は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、該メイン処理が開始されてから、又は、前回S4101の処理が実行されてから1ミリ秒以上が経過したか否かが判別され(S4101)、1ミリ秒以上経過していなければ(S4101:No)、S4102~S4111の処理を行わずにS4112の処理へ移行する。S4101の処理で、1ミリ秒経過したか否かを判別するのは、S4102~S4111が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1ミリ秒以内)で編集する必要がないのに対して、S4112のコマンド判定処理やS4113の変動表示設定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S4112の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S4113の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動表示演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S4101の処理で1ミリ秒以上経過していれば(S4101:Yes)、まず、S4103~S4113の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S4102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS4108の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S4103)、その後電源投入報知処理を実行する(S4104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS4105の処理へ移行する。
S4105の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S4106)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S4107)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この処理では、枠ボタン22の遊技者による操作が検出されると、表示制御装置114に対して枠ボタン22が操作されたことを通知する枠ボタン操作コマンドを設定する。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S4108)、その後音編集・出力処理を実行する(S4109)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S4109の処理後、液晶演出実行管理処理が実行される(S4110)。この後、S4111の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS4108のランプ編集処理が実行される。なお、S4109の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S4110の処理後、各種カウンタ更新処理を実行し(S4111)、S4112の処理に移行する。この各種カウンタ更新処理の詳細については、図72を参照して後述する。
その後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理(S4112)が実行され、S4113の処理へ移行する。このコマンド判定処理(S4112)の詳細については、図60を参照して後述する。
S4113の処理では、第3図柄表示装置81において変動表示演出を表示させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し、そのコマンドを表示制御装置114に送信するために設定する処理である変動表示設定処理を実行する(S4113)。この変動表示設定処理の詳細については、図69を参照して後述する。
S4113の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S4114)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S4113の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S4114:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S4116)、電源断処理を実行する(S4117)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S4118)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S4114の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S4114:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S4115)、RAM223が破壊されていなければ(S4115:No)、S4101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S4115:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図60を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S4112)について説明する。図60は、このコマンド判定処理(S4112)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S4112)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図59参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。以下、コマンド判定処理(S4112)の詳細を説明する。
コマンド判定処理(S4112)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域223aから、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、主制御装置110より特図1停止種別コマンド、または特図2停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(S4201)。特図1停止種別コマンド、または特図2停止種別コマンドのいずれかを受信したと判別した場合は(S4201:Yes)、停止種別コマンド受信処理を実行し(S4202)、本処理を終了する。この停止種別コマンド受信処理(S4202)の詳細については図61を参照して後述する。
一方、S4201の処理において、特図1停止種別コマンドも、特図2停止種別コマンドも受信していないと判別した場合は(S4201:No)、主制御装置110より状態コマンドを受信したか否かを判別する(S4203)。状態コマンドを受信したと判別した場合には(S4203:Yes)、状態コマンド処理を実行し(S4204)、本処理を終了する。この状態コマンド処理(S4204)の詳細については、図62を参照して後述するが、主制御装置110から出力される状態コマンドに基づいてパチンコ機10の遊技状態(通常状態、確変状態、潜確状態)を状態設定エリア223jに設定する処理が実行される。
一方、S4203の処理において、状態コマンドを受信していないと判別した場合には(S4203:No)、特図1変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S4205)。ここで、特図1変動パターンコマンドは、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)を通知するためのコマンドである。
S4205の処理において、特図1変動パターンコマンドを受信したと判別された場合には(S4205:Yes)、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223dをオンに設定し(S4206)、受信した特図1変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出して(S4207)、本処理を終了する。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223のその他メモリエリア223zに、第1特別図柄の変動パターン種別であることを識別可能な形式で記憶され、後述の変動表示設定処理(図69参照)において、表示制御装置114に対して第1特別図柄の変動表示演出の開始と、その第1特別図柄の変動表示演出の表示態様とを通知する場合(第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定する場合)に用いられる。
一方、特図1変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合には(S4205:No)、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S4208)。なお、特図2変動パターンコマンドは、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)を通知するためのコマンドである。
S4208の処理において、特図2変動パターンコマンドを受信したと判別した場合には(S4208:Yes)、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223eをオンに設定し(S4209)、受信した特図2変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出して(S4210)、本処理を終了する。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223のその他メモリエリア223zに、第2特別図柄の変動パターン種別であることが識別可能な形式で記憶され、後述の変動表示設定処理(図69参照)において、表示制御装置114に対して第2特別図柄の変動表示演出の開始と、その第2特別図柄の変動表示演出の表示態様とを通知する場合(第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定する場合)に用いられる。
S4208の処理において、特図2変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合には(S4208:No)、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか判別する(S4211)。保留球数コマンドを受信したと判別された場合には(S4211:Yes)、受信した保留球数コマンドに含まれる主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(即ち、第1特別図柄の変動表示の保留球数)を抽出し、その抽出したカウンタ値に合わせて、音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値を更新して(S4212)、本処理を終了する。なお、本実施形態では第2特別図柄(特図2)の抽選を保留記憶する構成を有していないため、S4212の処理では第1特別図柄(特図1)保留球数カウンタ223cの値を更新する処理のみが実行される。
ここで、保留球数コマンドは、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したときに主制御装置110から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S4212の処理によって、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値を、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値が、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値とずれしまっても、始動入賞をしたことに基づいて保留球数コマンドが通知されれば、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223cの値を修正し、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値に合わせることができる。
また、S4211の処理において、保留球数コマンドを受信していないと判別した場合は(S4211:No)、主制御装置110より入賞情報コマンドを受信したか判別する(S4213)。S4213の処理において、入賞情報コマンドを受信したと判別した場合は(S4213:Yes)、受信した入賞情報コマンドの情報(特別図柄の抽選の当否、当たり種別、および、変動パターン)を対応する入賞情報格納エリア223bに設定し(S4214)、本処理を終了する。
一方、S4213の処理において、入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合は(S4213:No)、主制御装置より当たり関連コマンドを受信したか判別する(S4215)。S4215の処理において、当たり関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4215:Yes)、当たり関連処理を実行し(S4216)、本処理を終了する。当たり関連処理(S4216)の詳細については、図63を参照して後述するが、特別図柄の抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技又は小当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものである。
一方、S4215の処理において、当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4215:No)、主制御装置110より残時短回数コマンドを受信したか判別する(S4217)。S4217の処理において、残時短回数コマンドを受信したと判別した場合は(S4217:Yes)、残回数更新処理(S4218)を実行する。この残回数更新処理(S4218)の詳細については、図66を参照して説明するが、主制御装置110から出力される残時短回数コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81に表示するための演出表示の内容を設定する処理が実行される。
S4217の処理において、残時短回数コマンドを受信していないと判別した場合は(S4217:No)、主制御装置110より仮停止関連コマンドを受信したか判別する(S4219)。S4219の処理において、仮停止関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4219:Yes)、仮停止関連処理を実行し(S4220)、本処理を終了する。仮停止関連処理(S4220)の詳細については、図67を参照し後述するが、特図1仮停止コマンドまたは特図2仮停止コマンドを受信した場合における特図変動時間の残時間を判別する処理と、特図1変動再開コマンドまたは特図2変動再開コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81で実行する演出(追加演出)を設定する処理が実行される。
一方、S4219の処理において、仮停止関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4219:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行して(S4221)、本処理を終了する。S4221の処理では、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行うものである。
以上、説明をした通り、本実施形態の音声ランプ制御装置113にて実行されるコマンド判定処理(図60のS4112)では、状態コマンドを受信したかを判別する処理(図60のS4203参照)を、各特別図柄の変動パターンコマンドを受信したかを判別する処理(図60のS4205,S4208参照)よりも前段に構成している。
このように構成することで、変動パターンコマンドと状態コマンドとが同時に主制御装置110から出力される場合、即ち、主制御装置110の第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照)の中で、第1特別図柄変動パターン選択処理(図33のS307参照)を実行し、特図1変動パターンコマンドを設定し、その後に実行される遊技状態更新処理(図33のS308参照)において、遊技状態が可変したことを示す状態コマンドを設定した場合であっても、音声ランプ制御装置113側で現在設定されている遊技状態を特図1変動パターンコマンドよりも先に判定することができる。
よって、確変状態が設定されている状態で特図1の大当たりに当選し、その大当たり変動中に潜確状態が設定される場合において、音声ランプ制御装置113側では、潜確状態が設定されたと判別した状態で大当たり変動となる変動パターンコマンドに対応する変動演出(図7(a)参照)を、容易に設定することができる。
なお、本実施形態の構成とは異なり、状態コマンドの判別処理よりも前段に変動パターンコマンドに応じた処理を実行するように構成した場合、上述した大当たり変動に対応する変動パターンコマンドからは、確変状態中の第1特別図柄抽選によって大当たりに当選したことを示す情報のみを先に受信し、その受信内容に応じた変動表示が設定されることになる。よって、第1特別図柄の大当たり変動が開始されると同時に潜確状態が設定されたことを示す変動表示を実行することが困難となる。このように潜確状態が設定されたことを示す変動表示が遅れてしまうことにより、遊技者に対して右打ち遊技を行わせる旨を報知するタイミングが遅れてしまうことから、遊技者に不快感を与えてしますという問題が発生する。
これに対して、本実施形態では、上述した通り、主制御装置110側では、大当たりの当否判定(図33のS306参照)、変動パターン設定(図33のS307)の後に遊技状態を可変させる処理(遊技状態更新処理(図33のS308))を実行するのに対して、音声ランプ制御装置113側では、先に現在の遊技状態を判別する処理(図60のS4204)を実行し、その後に変動パターンに対応する変動表示を設定するように構成している。よって、潜確状態が設定されているにも関わらず、それより以前の遊技状態に対応した変動表示が設定、実行されてしまうことを確実に防止することができる。
また、音声ランプ制御装置113側にて主制御装置110から出力された各種コマンドの受信順序を規定するように構成することで、主制御装置110側にて各種コマンドの出力順序を規定する必要性を低減することが可能となる。よって、主制御装置110の制御負荷を軽減させることができる。
次に、図61を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される停止種別コマンド受信処理(S4202)について説明する。図61は、この停止種別コマンド受信処理(S4202)を示したフローチャートである。この停止種別コマンド受信処理(S4202)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図60参照)の中で実行される。以下、停止種別コマンド受信処理(S4202)の詳細を説明する。
停止種別コマンド受信処理(S4202)では、まず、受信したコマンドに対応して、特図1停止種別コマンドを受信した場合には、特図1停止種別選択フラグ223fをオンに設定し、特図2停止種別コマンドを受信した場合には、特図2停止種別選択フラグ223gをオンに設定する(S4301)。次に、受信した特図1停止種別コマンドまたは特図2停止種別コマンドから停止種別(大当たりA~大当たりG、小当たりA~小当たりC,外れ、リーチ外れ等)を抽出し(S4302)、本処理を終了する。
S4302において抽出した停止種別は、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223のその他メモリエリア223zに記憶される。なお、特図1停止種別コマンドから抽出された停止種別は、第1特別図柄の停止種別であることを識別可能に、特図2停止種別コマンドから抽出された停止種別は、第2特別図柄の停止種別であることを識別可能にそれぞれ記憶される。これにより、第1特別図柄(特図1)と第2特別図柄(特図2)とが同時に変動を開始したとしても停止種別をそれぞれ管理することが可能となり、適切な変動表示を実行することができる。
次に、図62を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される状態コマンド処理(S4204)について説明する。図62は、この状態コマンド処理(S4204)を示したフローチャートである。この状態コマンド処理(S4204)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図60参照)の中で実行される。以下、状態コマンド処理(S4204)の詳細を説明する。
この状態コマンド処理(S4204)では、主制御装置110から出力された状態コマンドに基づいて現在の遊技状態を状態設定エリア223jに設定する処理を実行すると共に、遊技状態が潜確状態に移行した場合に、潜確状態が設定されていることを遊技者に報知するための演出(チャンスゾーン演出(図6(b)参照))を設定するための処理と、遊技状態が通常状態へと移行した場合に、カード忘れ注意喚起画面(図10(a)参照)を表示するために用いた各種フラグやカウンタをクリアするための処理と、が実行される。
状態コマンド処理(S4204)では、まず、RAM223に設けられた状態設定エリア223jの値から、状態コマンドを受信する前の遊技状態を判別する(S4401)。即ち、どの遊技状態で状態コマンドを受信したのかを判別する。次いで、状態コマンドを受信する前の遊技状態が潜確状態であるかを判別する(S4402)。状態コマンドを受信する前の遊技状態が潜確状態でないと判別した場合は(S4402:No)、受信したコマンドが潜確状態への移行を示す状態コマンドであるか判別する(S4403)。S4403の処理において、受信したコマンドが潜確状態への移行を示す状態コマンドである場合は(S4403:Yes)、潜確状態の突入を報知する潜確報知演出を設定する(S4404)。そして、受信した状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに格納し(S4405)、S4406の処理へ移行する。
一方、4402の処理において、状態コマンドを受信する前の遊技状態が潜確状態であると判別した場合(S4402:Yes)、S4403,S4404の各処理をスキップして、S4405の処理を実行し、S4406の処理へと移行する。また、S4403の処理において、受信したコマンドが潜確状態への移行を示す状態コマンドでない場合は(S4403:No)、S4404,S4405の処理をスキップして、S4406の処理へ移行する。
次に、受信したコマンドが通常状態への移行を示す状態コマンドかどうか判別する(S4406)。受信したコマンドが通常状態への移行を示す状態コマンドではないと判別した場合には(S4406:No)、S4407~S4410の処理をスキップし、後述するS4411の処理を実行し、本処理を終了する。一方、受信したコマンドが通常状態への移行を示す状態コマンドであると判別した場合には(S4406:Yes)、カード報知済フラグ223qはオンに設定されているか判別する(S4407)。カード報知済フラグ223qはオンに設定されていると判別した場合には(S4407:Yes)、賞球数カウンタ223uの値を0にクリアし(S4408)、カード報知済フラグ223q、カード報知可能フラグ223s、ラッシュ表示済フラグ223tをオフに設定する(S4409)。次に、残変動時間情報格納エリア223oと残時間格納エリア223pの内容をクリアし(S4410)、その他状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに格納し(S4411)、本処理を終了する。一方、S4407の処理において、カード報知済フラグ223qはオフに設定されていると判別した場合には(S4407:No)、S4408及びS4409の処理をスキップし、S4410及びS4411の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図63を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図60参照)内の一処理である当たり関連処理(S4216)について説明する。図63は、当たり関連処理(S4216)の内容を示したフローチャートである。この当たり関連処理では、特別図柄の抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技又は小当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、大当たり又は小当たりに当選した場合に主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
加えて、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)中に獲得した賞球の数を示すための賞球数コマンドを受信した場合に、その賞球数コマンドが示す賞球数を累積し、累積結果に基づいてカード忘れ注意喚起画面(図10(a)参照)を表示するための処理が実行される。
当たり関連処理(S4216)では、まず、コマンド判定処理(図60参照)により受信したコマンドが、大当たり関連コマンドを受信したか判別する(S4501)。受信したコマンドが大当たり関連コマンドであると判別した場合には(S4501:Yes)、大当たり関連処理を実行し(S4502)、本処理を終了する。
ここで、図64を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり関連処理(図63のS4216)内の一処理である大当たり関連処理(S4502)について説明する。図64は、大当たり関連処理(S4502)の内容を示したフローチャートである。大当たり関連処理では、大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、大当たりに当選した場合に、主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
大当たり関連処理(S4502)では、まず、当たり関連処理(S4216)により受信した当たり関連のコマンドが、大当たり開始コマンドを受信したか判別する(S4601)。大当たり開始コマンドを受信した場合には(S4601:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定し(S4602)、本処理を終了する。ここで設定される表示用大当たり開始コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用大当たり開始コマンドを受信すると、大当たりの開始を示唆する演出を第3図柄表示装置81に表示する。
一方、S4601の処理において、大当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合には(S4601:No)、ラウンド数コマンドを受信したか判別する(S4603)。ラウンド数コマンドを受信した場合には(S4603:Yes)、ラウンド数に基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定し(S4604)、本処理を終了する。なお、本実施形態では主制御装置110からラウンド数コマンドとしてラウンド数を示す情報を送信しているため、受信したラウンド数コマンドに基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定しているが、例えば、主制御装置110から送信するコマンドデータの容量を軽減するために、主制御装置110から新たなラウンドが開始されたことを示すための情報をラウンド更新コマンドとして送信する構成する場合は、音声ランプ制御装置113のRAM223にラウンド更新コマンドを受信した場合に、受信したラウンド更新コマンドの数を蓄積するラウンド数蓄積カウンタを設け、そのラウンド数蓄積カウンタの値に基づいて音声ランプ制御装置113側で現在のラウンド数を算出し、表示用ラウンド数コマンドを設定するように構成しても良い。
一方、S4603の処理において、ラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合には(S4603:No)、エンディングコマンドを受信したか判別する(S4605)。エンディングコマンドを受信していないと判別した場合には(S4605:No)、そのまま本処理を終了する。一方、エンディングコマンドを受信したと判別した場合には(S4605:Yes)、表示用エンディングコマンドを設定し(S4606)、カード報知済フラグ223qはオンに設定されているか判別する(S4607)。カード報知済フラグ223qはオンに設定されていると判別した場合には(S4607:Yes)、カード報知を含まない表示用エンディングコマンドを設定する(S4608)。即ち、図10(a)の表示態様を第3図柄表示装置81に表示させないための処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S4607の処理において、カード報知済フラグ223qはオンに設定されていない(即ち、オフである)と判別した場合には(S4607:No)、今回の大当たり種別が大当たりA、或いは、大当たりBであるか判別する(S4609)。今回の大当たり種別が大当たりA、或いは、大当たりBであると判別した場合には(S4609:Yes)、カード報知を含む表示用エンディングコマンドを設定し(S4610)、カード報知済フラグ223qをオンに設定する(S4611)。即ち、第3図柄表示装置81に図10(a)の表示態様を表示させるための処理を実行し、本処理を終了する。
一方、今回の大当たり種別が大当たりA、或いは、大当たりBではないと判別した場合には(S4609:No)、カード報知可能フラグ223sはオンに設定されているか判別する(S4612)。カード報知可能フラグ223sがオンに設定されていると判別した場合には(S4612:Yes)、カード報知可能フラグ223sをオフに設定し(S4613)、上述したS4610~S4611の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S4612の処理において、カード報知可能フラグ223sはオンに設定されていないと判別した場合には(S4612:No)、上述したS4608の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をしたとおり、大当たり関連処理(図64のS4502)では、大当たり遊技中における第3図柄表示装置81の表示画面に表示する各種表示態様として、実行中の大当たり遊技に関する遊技情報(オープニング、エンディング、ラウンド数)の表示内容を設定する処理に加え、カード忘れ注意喚起画面(図10(a)参照)を表示するか否かの処理を実行するように構成している。
このカード忘れ注意喚起画面は、遊技者が所定量(例えば、250発)の賞球を当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)にて獲得した場合に、遊技者に対してカード(球を借りる際に用いられる有価媒体)を忘れないように注意喚起するための報知態様である。本実施形態では、通常状態から大当たりに当選し、再度通常状態へと移行するまでの期間(継続有利期間)において獲得した賞球数が所定量に到達し得る条件を満たした場合に上述したカード忘れ注意喚起画面を表示するように構成している。
具体的には、図64を参照して上述した通り、通常状態において当選した大当たり(初当たり)にて、所定量(例えば、250発)を超える賞球を容易に獲得できる大当たり(大当たりA、大当たりB)に当選した場合は、その大当たり遊技の終了時にカード忘れ注意喚起画面を表示するカード報知を実行し、それ以外の大当たり(大当たりC、大当たりD)に当選した場合は、カード報知を実行しないように構成している。
このように構成することで、所定量の賞球を獲得していない遊技者に対してカード忘れ注意喚起画面を表示してしまう事態を抑制することができ、継続して球を借りながら遊技を行う遊技者に対して不快感を与えてしまうことを防ぐことができる。
さらに、本実施形態は、大当たり遊技に加えて、小当たり遊技を頻繁に実行し易い遊技状態(潜確状態)を設定可能に構成しているため、小当たり遊技を繰り返すことにより、遊技者が所定量(例えば、250発)の賞球を獲得する場合がある。そこで、有利継続期間中に遊技者が獲得した賞球数(有利期間中に払い出される賞球数)を累積し、累積結果が所定量(250発)を超えた場合には、その時点において実行中の大当たり遊技、或いは小当たり遊技のエンディング画面にてカード忘れ注意喚起画面を表示するように構成している。これにより、遊技者に対して適正なタイミングでカード忘れ注意喚起画面を表示することができる。
また、本実施形態では、1回の有利継続期間中にカード忘れ注意喚起画面を1回のみ報知するように構成している。これにより、カード忘れ注意喚起画面が頻繁に表示され、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。なお、カード忘れ注意喚起画面を表示する方法は、本実施形態の内容に限ること無く、例えば、有利継続期間を計測する計測手段を設け、前回カード忘れ注意喚起画面を表示してからの経過期間が所定期間(例えば10分)を超えた場合には、再度カード忘れ注意喚起画面を表示するように構成しても良い。この場合、一度カード忘れ注意喚起画面を表示していることから(カード忘れ注意喚起画面を表示するための表示条件を既に満たしていることから)、特別図柄変動期間中(例えば、有利継続期間中において変動時間が5秒以上の変動パターンが選択された場合)でカード忘れ注意喚起画面を表示するように構成すると良い。
このように構成することで、大当たり遊技終了後にカード忘れ注意喚起画面が表示されるという遊技者の固定概念を利用し、遊技者に現在の遊技状況を分かり難くすることができる。また、同様の効果を奏する手法として、大当たり遊技が小当たり遊技のオープニング期間を用いてカード忘れ注意喚起画面を表示するようにしても良い。
図63に戻り、説明を続ける。S4501の処理において、受信したコマンドが大当たり関連コマンドではないと判別した場合には(S4501)、受信したコマンドが、小当たり関連コマンドを受信したか判別する(S4503)。受信したコマンドが小当たり関連コマンドであると判別した場合には(S4503:Yes)、小当たり関連処理(S4504)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図65を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり関連処理(図63のS4216)内の一処理である小当たり関連処理(S4504)について説明する。図65は、小当たり関連処理(S4504)の内容を示したフローチャートである。小当たり関連処理では、小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、小当たりに当選した場合に、主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
小当たり関連処理(S4504)では、まず、当たり関連処理(S4216)により受信した当たり関連のコマンドが、小当たり開始コマンドを受信したか判別する(S4701)。小当たり開始コマンドを受信した場合には(S4701:Yes)、表示用小当たり開始コマンドを設定し(S4702)、本処理を終了する。
一方、S4701の処理において、受信したコマンドが小当たり開始コマンドではないと判別した場合には(S4701:No)、エンディングコマンドを受信したか判別する(S4703)。受信したコマンドがエンディングコマンドではないと判別した場合には(S4703:No)、そのまま本処理を終了する。一方、受信したコマンドがエンディングコマンドであると判別した場合には(S4703:Yes)、表示用エンディングコマンドを設定し(S4704)、カード報知済フラグ223qはオンに設定されているか判別する(S4705)。カード報知済フラグ223qがオンに設定されていると判別した場合には(S4705:Yes)、カード報知を含まない表示用エンディングコマンドを設定し(S4706)、本処理を終了する。
一方、S4705の処理において、カード報知済フラグ223qはオンに設定されていないと判別した場合には(S4705:No)、カード報知可能フラグ223sはオンに設定されているか判別する(S4707)。カード報知可能フラグ223sはオンに設定されていると判別した場合には(S4707:Yes)、カード報知可能フラグ223sをオフに設定し(S4708)、カード報知を含む表示用エンディングコマンドを設定し(S4709)、カード報知済フラグ223qをオンに設定し(S4710)、本処理を終了する。一方、S4707の処理において、カード報知可能フラグ223sはオンに設定されていない(S4707:No)、上述したS4706の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、1回の遊技ではカード忘れ注意喚起画面を表示するための表示条件を満たすことの無い小当たり遊技においても、通常状態で大当たりに当選してから、再度通常状態が設定されるまでの遊技期間(有利継続期間)において獲得した賞球数の累積値が表示条件(例えば、獲得賞球数が250発に到達)を満たした場合には、小当たり遊技終了後にもカード忘れ注意喚起画面を表示するように構成している。これにより、遊技者に対して適正なタイミングでカード忘れ注意喚起画面を表示することができる。
図63に戻り、説明を続ける。S4503の処理において、受信したコマンドが小当たり関連コマンドではないと判別した場合には(S4503:No)、賞球コマンドを受信したかどうか判別する(S4505)。受信したコマンドが賞球コマンドではないと判別した場合には(S4505:No)、そのまま本処理を終了する。一方、受信したコマンドが、賞球コマンドであると判別した場合には(S4505:Yes)、受信したコマンドに対応する値を賞球数カウンタ223uの値に加算し(S4506)、次に、カード報知済フラグ223qはオンに設定されているか判別する(S4507)。カード報知済フラグ223qはオンに設定されていないと判別した場合には(S4507:No)、S4506の処理において加算された賞球数カウンタ223uの値が250以上であるか判別する(S4508)。加算後の賞球数カウンタ223uの値が250以上であると判別した場合には(S4508:Yes)、カード報知可能フラグ223sをオンに設定し(S4509)、表示用賞球数コマンドを設定し(S4510)、本処理を終了する。一方、S4507の処理において、カード報知済フラグ223qがオンに設定されていると判別した場合(S4507:Yes)、或いは、S4508の処理において、加算後の賞球数カウンタ223uが250未満であると判別した場合には(S4508:No)、上述したS4509の処理をスキップし、S4510の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態のパチンコ機10では、状態コマンド処理(図62のS4204参照)によって、通常状態が設定されたことが判別され、賞球数カウンタ223uの値をクリアされるまでの期間(有利継続期間)中に受信した賞球数コマンドに対応する賞球数を賞球数カウンタ223uにて累積するように構成している。そして、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)の終了時に(エンディング画面表示タイミングに)おける賞球数カウンタ223uの値に応じてカード忘れ注意喚起画面を表示するように構成している。
これにより、例えば、有利継続期間が設定される契機となる大当たり(初当たり)が大当たりC(1回の大当たり遊技にて所定量(250発)の賞球を獲得し難い大当たり)であった場合には、有利継続期間中に小当たり遊技に当選した場合や、再度大当たりCに当選した場合等にカード忘れ注意喚起画面を表示することができる。
次に、図66を参照して、残回数更新処理(S4218)について説明する。図66は、この残回数更新処理(S4218)の内容を示したフローチャートである。この残回数更新処理(S4218)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図60参照)の中で実行されるものであって、主制御装置110から残時短回数コマンドを受信したことに基づいて、残時短回数エリア223k、残変動時間情報格納エリア223o、残時間格納エリア223pに設定される内容を更新する処理が実行される。
残回数更新処理(S4218)では、まず、主制御装置110より残時短回数コマンドを受信したか判別する(S4801)。残時短回数コマンドを受信していないと判別した場合には(S4801:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S4801の処理において、残時短回数コマンドを受信したと判別した場合には(S4801:Yes)、受信したコマンドに対応する表示用時短回数コマンドを設定し(S4802)、本処理を終了する。
次に、図67を参照して、仮停止関連処理(S4220)の内容について説明をする。図67は、仮停止関連処理(S4220)の内容を示すフローチャートである。この仮停止関連処理(S4220)では、特図1仮停止コマンド受信した場合における特図変動時間の残時間を判別する処理と、特図1変動再開コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81で実行する演出(追加演出)を設定する処理とが実行される。
仮停止関連処理(S4220)が実行されると、まず、特図1仮停止コマンドを受信したかを判別し(S4901)、受信していないと判別した場合は(S4901:No)、変動再開処理(S4902)を実行する。変動再開処理(S4902)の詳細については、図68を参照して後述する。一方、S4901の処理において、特図1仮停止コマンドを受信したと判別した場合には(S4901:Yes)、現在設定されている変動パターンの残変動時間を算出する(S4903)。そして、S4903の処理で算出した残変動時間が2秒より少ないかを判別し(S4904)、2秒よりも少ないと判別した場合は(S4904:Yes)、残変動時間情報格納エリア223oに残変動時間が短いことを示す期間Aを設定し(S4905)、S4902の処理へ移行する。
一方、S4904の処理において、残変動時間が2秒よりも少なくない(2秒以上)と判別した場合には(S4904:No)、次に、残変動期間が2秒以上であり15秒よりも少ないかを判別し(S4906)、2秒以上であり15秒よりも少ないと判別した場合は(S4906:Yes)、残変動時間情報格納エリア223oに通常の残変動時間であることを示す期間Bを設定し(S4907)、S4902の処理へ移行する。
一方、S4906の処理において、残変動時間が15秒よりも少なくない(15秒を超過)と判別した場合は(S4906:No)、残変動時間情報格納エリア223oに残変動時間が長いことを示す期間Cを設定し(S4908)、S4902の処理へ移行する。このように、特図変動が再開した場合に実行される変動時間(残変動期間)を、特図変動を中断した(特図変動時間の減算を中断した)タイミングで算出し、その期間に対応する情報を設定しておくことにより、特図変動を再開するタイミングで遅滞なく、且つ、残変動時間に適した演出(追加演出)を実行することができる。
なお、本実施形態では、特図変動が再開した場合に実行される変動時間(残変動期間)に対応して残変動時間情報格納エリア223oに設定する期間情報(期間A~期間C)を異ならせるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、残時間が短い程、期間Aが選ばれ易く、残時間が長い程、期間Cが選ばれ易くなるように各期間情報の選択割合を残時間に応じて異ならせるように構成しても良いし、残期間を所定期間(例えば、30秒)間隔で区切り、各区切りに対して期間A~期間Cを順序立てて振り分けるように構成しても良い。
このように構成することで、残変動時間情報格納エリア223oに設定されている期間情報に基づいて実行される追加演出と残変動時間との関係性を遊技者に分かり難くすることができ、残変動時間を予測する楽しみを提供することができる。
次に、図68を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動再開処理(S4902)の内容について説明をする。図68は、変動再開処理(S4902)の内容を示すフローチャートである。この変動再開処理(S4902)は、特図1変動再開コマンドを受信した場合に、実行される追加演出を設定する処理を実行するものである。
変動再開処理(S4902)が実行されるとまず、特図1変動再開コマンドを受信したかを判別し(S5001)、受信していないと判別した場合は(S5001:No)、本処理を終了する。一方、S5001の処理において、特図1変動再開コマンドを受信したと判別した場合は(S5001:Yes)、次に、残変動時間情報格納エリア223oに格納されている残変動時間情報を読み出し(S5002)、読み出した残変動時間情報と追加演出カウンタ223iとに基づいて追加演出選択テーブル222cより追加演出種別を決定する(S5003)。次に、読み出した追加演出種別に対応する表示用追加演出コマンドを設定し(S5004)、残変動時間情報格納エリア223oに設定されている情報をクリアし(S5005)、本処理を終了する。
以上、説明をしたように本実施形態では特図変動が中断された場合において、通常演出(特図変動が開始された場合に実行される演出表示)が終了してから、特図変動が再開されるまでの期間で第3図柄を揺動表示する揺れ演出を実行し、特図変動が再開された場合に、再開後の特図変動期間(残変動期間)に対応した追加演出を実行するように構成しているが、それ以外の構成を用いても良い。
例えば、通常演出が実行される通常演出期間を判別する演出期間判別手段を設け、その演出期間判別手段により通常演出期間が終了したと判別された場合に、追加演出を実行するように構成してもよい。このように構成することで、通常演出と追加演出とを連続して実行することができるため、より遊技者に好適な演出表示を提供することができる。また、この場合、追加演出が実行される追加演出期間の終了タイミングと、再開後の特図変動期間とに誤差が生じる場合があるが、その誤差期間中は追加演出を継続して実行してもよいし、第3図柄を揺動表示させる揺れ演出を実行してもよい。さらに、誤差期間の長さを判別する誤差期間判別手段を設け、誤差期間判別手段により誤差期間が所定期間(例えば5秒)以上であると判別された場合に、再度、追加演出が実行されるように構成してもよい。
次に、図69を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S4113)について説明する。図69は、この変動表示設定処理(S4113)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(図69のS4113)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図59参照)の一処理である。上述したように、変動表示設定処理(図69のS4113)は、第3図柄表示装置81において変動表示演出を表示させるために、主制御装置110より受信した第1または特図2変動パターンコマンドに基づいて、第1特別図柄または第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し、そのコマンドを表示制御装置114に送信する処理を実行する。また、抽出した停止種別(大当たりA~大当たりG)に基づいて、その停止種別を表示制御装置114に通知するための表示用特図1または特図2停止種別コマンドを設定する処理を実行する。
変動表示設定処理(S4112)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223dがオンに設定されているか判別する(S5101)。そして、特図1変動開始フラグ223dはオフであると判別した場合には(S5101:No)、主制御装置110より特図1変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5107の処理へ移行する。一方、特図1変動開始フラグ223dはオンであると判別した場合には(S5101:Yes)、特図1変動開始フラグ223dをオフに設定する(S5102)。次に、現在の遊技状態が潜確状態であるか判別する(S5103)。現在の遊技状態が、潜確状態であると判別した場合には(S5103:Yes)、特図1用変動表示設定処理(S5104)を実行する。
ここで、図70を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S4113)内の一処理である特図1用変動表示設定処理(S5104)の詳細について説明する。図70は、特図1用変動表示設定処理(S5104)の内容を示すフローチャートである。この特図1用変動表示設定(S5104)では、現在の遊技状態が潜確状態である場合に、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドに基づいて、第1特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定し、表示制御装置114に送信する処理を実行する。
特図1用変動表示設定処理(S5104)では、まず、抽出した変動パターンに対応する変動時間の読み出しを実行し(S5201)、S5201の処理で読み出した変動時間に対応する値をサブ特図1変動時間カウンタ223mにセットする(S5202)。次に、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0より大きい値であるか判別する(S5203)。サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0であると判別した場合には(S5203:No)、表示用ラッシュ突入コマンドを設定し(S5204)、ラッシュ表示済フラグ223tをオンに設定する(S5205)。一方、S5203の処理において、特図2変動カウンタの値が0よりも大きいと判別した場合には(S5203:Yes)、上述したS5204及びS5205の処理をスキップし、S5206の処理に移行する。次に、抽出した変動パターンに基づいて、第1特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定し(S5206)、本処理を終了する。
図69に戻り、説明を続ける。S5103の処理において、現在の遊技状態が潜確状態ではないと判別した場合には(S5103:No)、コマンド判定処理(図60参照)のS4205の処理において特図1変動パターンコマンドより抽出された第1特別図柄の変動表示演出における変動パターンを、RAM223のその他メモリエリア223zより取得して、第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを生成する(S5105)。なお、第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドは、第1特別図柄に対応する表示用変動パターンコマンドであるか第2特別図柄の変動パターンコマンドであるかを識別可能に構成されている。具体的には、2バイト構成の表示用変動パターンコマンドの上位バイトの上位2ビットが「10」であれば、第1特別図柄に対応することを示し、「01」であれば第2特別図柄に対応することを示すように構成されている。
S5104、或いは、S5105の処理で設定された第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納し、メイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S4102)により表示制御装置114に対して送信する。表示制御装置114では、この第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される第1特別図柄の変動パターンで第3図柄表示装置81に対応する特別図柄の変動表示が行われるように、その変動表示演出の表示制御を開始する。
第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドの設定に伴い、その設定された表示用変動パターンコマンドに対応する特別図柄の保留球が消費される(即ち、第1特別図柄の保留球に対応する変動表示の設定が行われた)のに合わせて、入賞情報格納エリア223bのうち、第1特別図柄に対応するデータをシフトする(S5106)。
次に、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグ223eがオンに設定されているか判別する(S5107)。そして、特図2変動開始フラグ223eがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合には(S5107:No)、主制御装置110より特図2変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5111の処理を実行する。一方、特図2変動開始フラグ223eがオンであると判別した場合には(S5107:Yes)、特図2変動開始フラグ223eをオフに設定する(S5108)。次に、特図2用変動表示設定処理(S5109)の処理を実行する。
ここで、図71を参照して、変動表示設定処理(図69のS4113)内の一処理である特図2用変動表示設定処理(S5109)について説明する。図71は、特図2変動表示設定処理(S5109)の内容を示したフローチャートである。
特図2用変動表示設定処理(S5109)では、まず、コマンド判定処理(図60参照)のS4210の処理において、抽出した変動パターンに対応する変動時間の読み出しを実行し(S5301)、読み出した変動時間に対応する値を、サブ特図2変動時間カウンタ223nにセットする(S5302)。次に、現在の遊技状態が、潜確状態であるか判別する(S5303)。潜確状態であると判別した場合には(S5303:Yes)、ラッシュ表示済フラグ223tはオンであるか判別する(S5304)。ラッシュ表示済フラグ223tはオンではないと判別した場合には(S5304:No)、残時間格納エリア223pに格納されている残時間の読み出しを実行する(S5305)。次に、S5305の処理で読み出した残時間は1秒未満か判別する(S5306)。残時間は、1秒未満であると判別した場合には(S5306:Yes)、S5307の処理をスキップし、S5308の処理に移行する。
一方、S5306の処理において、読み出した残時間は1秒以上であると判別した場合には(S5306:No)、表示用ラッシュ突入コマンドを設定し(S5307)、ラッシュ表示済フラグ223tをオンに設定する(S5308)。次に、抽出した変動パターンに基づいて、第2特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定し(S5309)、本処理を終了する。一方、S5303の処理において、現在の遊技状態が潜確状態ではないと判別した場合(S5303:No)、或いは、S5304の処理において、ラッシュ表示済フラグ223tはオンに設定されていると判別した場合には(S5304:Yes)、上述したS5305~S5308の処理をスキップし、S5309の処理を実行し、本処理を終了する。
以上説明をしたとおり、本実施形態では、状態設定エリア223jに潜確状態が設定されている状態において、第1特別図柄の変動表示を設定する場合に、即ち、大当たり変動期間中が潜確状態となる第1特別図柄変動に対応する変動表示を設定する場合に、第2特別図柄(特図2)が変動中であるかを判別し、特図2が変動中では無いと判別した場合には、変動表示の演出態様として、ラッシュ突入コマンドを設定するように構成している。つまり、対象の特図1変動が実行されるタイミングで第3図柄表示装置81の表示画面にラッシュに突入したことを遊技者に報知する画面(図7(a)参照)を表示するように構成している。
一方で、大当たり変動期間中が潜確状態となる第1特別図柄変動に対応する変動表示を設定する場合に、第2特別図柄(特図2)が変動中であるかを判別し、特図2が変動中であると判別した場合には、変動表示の演出態様として、表示用ラッシュ突入コマンドを設定せずに、潜確状態中であることを示す画面(図6(b)参照)を表示するように構成している。
これにより、表示用ラッシュ突入コマンドを設定し、ラッシュに突入したことを遊技者に報知する画面(図7(a)参照)が表示された時点で右打ち遊技を行った場合には、即座に潜確状態中における第2特別図柄の抽選を実行することができ、遊技者に違和感の無い遊技を提供することができる。
また、大当たり変動期間中が潜確状態となる第1特別図柄変動に対応する変動表示を設定する場合に、第2特別図柄(特図2)が変動中であるかを判別し、特図2が変動中であると判別した場合には、変動中の特図2変動を強制的に終了させ、新たな特図2変動が実行し得るように構成しても良い。
なお、特図2変動中に遊技状態が潜確状態に移行した場合における表示用ラッシュ突入コマンドの設定タイミングとしては本実施形態の内容に限ること無く、遊技者に違和感の無い遊技を提供することができる構成で有れば良い。例えば、潜確状態が設定されたタイミングにおいて変動中の特図2変動が終了したと判別した場合に、表示用ラッシュ突入コマンドを設定しても良いし、潜確状態が設定されたタイミングにおいて変動中の特図2変動が終了するまでの残時間を判別し、その判別結果が所定時間(1秒)となった場合に表示用ラッシュ突入コマンドを設定するように構成してもよい。この場合、設定する所定時間としては、遊技者が操作ハンドル51を操作し、右打ち遊技を開始した時点から右打ち遊技によって発射された球が第2入球口640に入球するまでに要する期間よりも短い時間であれば良く、遊技盤13の構成に応じて適宜設定すれば良い。
図69に戻り説明を続ける。S5109の処理で設定された第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用リングバッファに一旦格納され、メイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S4102)により表示制御装置114に対して送信する。表示制御装置114では、この第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される第2特別図柄の変動パターンで第3図柄表示装置81に対応する特別図柄の変動表示が行われるように、その変動表示演出の表示制御を開始する。そして、入賞情報格納エリア223bのうち、第2特別図柄に対応するデータをシフトする(S5110)。
次に、特図1停止種別選択フラグ223fまたは特図2停止種別選択フラグ223gがオンに設定されているか判別する(S5111)。特図1停止種別選択フラグ223fまたは特図2停止種別選択フラグ223gがオンに設定されていない(即ち、オフである)と判別した場合には(S5111:No)、この処理を終了する。
一方、特図1停止種別選択フラグ223fまたは特図2停止種別選択フラグ223gがオンであると判別した場合には(S5111:Yes)、特図1停止種別選択フラグ223fがオンであった場合には、特図1停止種別選択フラグ223fをオフに設定し、特図2停止種別選択フラグ223gがオンであった場合には、特図2停止種別選択フラグ223gをオフに設定する(S5112)。
コマンド判定処理(図60参照)のS4201の処理において、受信した特図1停止種別コマンドまたは特図2停止種別コマンドより抽出された停止種別を設定し(S5113)、本処理を終了する。抽出した停止種別が第1特別図柄の停止種別である場合には、その停止種別に基づいて、表示制御装置114に停止種別を通知するための表示用特図1停止種別コマンドを設定する。また、抽出した停止種別が第2特別図柄の停止種別である場合には、その停止種別に基づいて、表示制御装置114に停止種別を通知するための表示用特図2停止種別コマンドを設定する。なお、主制御装置110から通知される特図1または特図2停止種別コマンドは、大当たりとなった場合に、その大当たり種別を通知するものであり、判定結果が外れの場合であっても通知される。判定結果が外れである場合には、その停止種別は参照されることなく、外れ図柄が設定されるものである。
次に、図72を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各種カウンタ更新処理(S4111)について説明する。図72は、この各種カウンタ更新処理(S4111)を示したフローチャートである。この各種カウンタ更新処理(図72のS4111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図59参照)の一処理であり、RAM223内に設けられている各種カウンタの値の更新を実行する処理である。
各種カウンタ更新処理(S4111)では、まず、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0よりも大きいか判別する(S5401)。サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0よりも大きいと判別した場合には(S5401:Yes)、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値を1減算する(S5402)。一方、S5401の処理において、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0よりも大きくない(即ち、0である)と判別した場合には(S5401:No)、S5402の処理をスキップし、S5403の処理に移行する。次に、サブ特図1変動時間カウンタ223mの値は0よりも大きいか判別する(S5403)。サブ特図1変動時間カウンタ223mの値は0よりも大きいと判別した場合には(S5403:Yes)、サブ特図1変動時間カウンタ223mの値を1減算する(S5404)。
次に、サブ特図1変動時間カウンタ223mの値とサブ特図2変動時間カウンタ223nの読み出しを実行し(S5405)、サブ特図1変動時間カウンタ223mの値からサブ特図2変動時間カウンタ223nの値を減算し、残時間を算出する(S5406)。S5406の処理で算出した残時間を残時間格納エリア223pに格納し(S5407)、その他各種カウンタの値を1減算し(S5408)、本処理を終了する。
一方、S5403の処理において、サブ特図1変動時間カウンタ223mの値は0よりも大きくない(即ち、0である)と判別した場合には(S5403:No)、上述したS5404~S5407をスキップし、S5408の処理を実行し、本処理を終了する。
<第1実施形態における表示制御装置の制御処理について>
次に、図73から図87を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置113よりコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込処理と、画像コントローラ237より1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に送信されるV割込信号をMPU231が検出した場合に実行されるV割込処理とがある。MPU231は、通常、メイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込信号の検出に合わせて、コマンド割込処理やV割込処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込信号の検出とが同時に行われた場合は、コマンド受信処理を優先的に実行する。これにより、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込処理を実行させることができる。
まず、図73を参照して、表示制御装置114内のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図73は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入時の初期化処理を実行するものである。
このメイン処理の起動は、具体的には、以下の流れに従って行われる。電源装置115から表示制御装置114に対して電源が投入され、システムリセットが解除されると、MPU231は、そのハードウェア構成によって、MPU231内に設けられた命令ポインタ231aを「0000H」に設定すると共に、命令ポインタ231aにて示されるアドレス「0000H」をバスライン240に対して指定する。キャラクタROM234のROMコントローラ234bは、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、NOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力する。そして、MPU231は、キャラクタROM234から受け取った命令コードをフェッチし、そのフェッチした命令に応じた処理の実行を開始することで、メイン処理を起動する。
ここで、仮にシステムリセット解除後にMPU231によって最初に処理されるブートプログラムを全てNAND型フラッシュメモリ234aに記憶させた場合、キャラクタROM234は、バスライン240に指定されたアドレスが「0000H」であることを検知すると、アドレス「0000H」に対応するデータ(命令コード)を含む1ページ分のデータをNAND型フラッシュメモリ234aから読み出してバッファRAM234cにセットしなければならない。そして、NAND型フラッシュメモリ234aの性質上、その読み出しからバッファRAM234cへのセットに多大な時間を要するので、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してからアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取るまでに多くの待ち時間を消費することとなる。よって、MPU231の起動にかかる時間が長くなるので、結果として、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御が即座に開始されないおそれがあるという問題点が生じる。
これに対し、本実施形態のように、ブートプログラムのうち、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令がNOR型ROM234dに格納されることにより、NOR型ROM234dは高速にデータを読み出すことが可能なメモリであるため、システムリセット解除後にMPU231からバスライン240を介してアドレス「0000H」が指定されると、キャラクタROM234は即座にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されたブートプログラムをバッファRAM234cにセットして、対応するデータ(命令コード)をMPU231へ出力することができる。よって、MPU231は、アドレス「0000H」を指定してから短い時間でアドレス「0000H」に対応する命令コードを受け取ることができるので、MPU231においてメイン処理の起動を短時間で行うことができる。従って、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234に制御プログラムを格納しても、表示制御装置114における第3図柄表示装置81の制御を即座に開始することができる。
以上のようにしてメイン処理が実行されると、まず、ブートプログラムによって実行されるブート処理を実行し(S6001)、第3図柄表示装置81に対する各種制御が実行可能となるように表示制御装置114を起動する。
ここで、図74を参照して、ブート処理(S6001)について説明する。図74は、表示制御装置114のMPU231において、メイン処理の中で実行されるブート処理(S6001)を示すフローチャートである。
上述したように、本実施形態では、MPU231によって実行される制御プログラムや固定値データは、従来の遊技機のように専用のプログラムROMを設けて記憶させるのではなく、第3図柄表示装置81に表示させる画像のデータを記憶させるために設けられたキャラクタROM234に記憶させている。そしてキャラクタROM234は、小面積で大容量化を図ることが可能なNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されているため、画像データだけでなく制御プログラム等を十分に記憶させておくことができる一方、制御プログラム等を記憶する専用のプログラムROMを設ける必要がない。よって、表示制御装置114における部品点数を削減することができ、製造コストを削減できるほか、部品数増加による故障発生率の増加を抑制することができる。
一方、NAND型フラッシュメモリは、特にランダムアクセスを行う場合において読み出し速度が遅いため、MPU231がNAND型フラッシュメモリ234aに格納された制御プログラムや固定値データを直接読み出して処理していては、MPU231として高性能のプロセッサを用いても、表示制御装置114の処理性能を悪化させてしまうおそれがある。そこで、本ブート処理では、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データを、DRAMによって構成されるワークRAM233に設けられたプログラム格納エリア233aやデータテーブル格納エリア233bへ転送し格納する処理を実行する。
具体的には、まず、上述のMPU231及びキャラクタROM234のハードウェアによる動作に基づき、システムリセット解除後にNOR型ROM234dの第1プログラム記憶エリア234d1より読み出されバッファRAM234cにセットされたブートプログラムに従って、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうち、所定量だけプログラム格納エリア233aへ転送する(S6101)。ここで転送される所定量の制御プログラムには、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが含まれる。
そして、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第1の所定番地、即ち、プログラム格納エリア233aに格納されたその残りのブートプログラムの先頭アドレスを設定する(S6102)。これにより、MPU231は、S6101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに含まれる残りのブートプログラムの実行を開始する。
また、S6102の処理により命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの所定番地に設定することで、MPU231は、そのワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納された制御プログラムを読み出しながら、各種処理を実行することになる。即ち、MPU231は、第2プログラム記憶エリア234a1を有するNAND型フラッシュメモリ234aから制御プログラムを読み出して命令フェッチするのではなく、プログラム格納エリア233aを有するワークRAM233に転送された制御プログラムを読み出して命令フェッチし、各種処理を実行する。上述したように、ワークRAM233はDRAMによって構成されるため、高速に読み出し動作が行われる。よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、MPU231は高速に命令をフェッチし、その命令に対する処理を実行することができる。
S6102の処理により命令ポインタ231aが設定されると、続いて、その設定された命令ポインタ231aによって実行が開始される残りのブートプログラムに従って、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムのうちプログラム格納エリア233aに未転送である残りの制御プログラムと固定値データとを、所定量ずつプログラム格納エリア233a又はデータテーブル格納エリア233bへ転送する(S6103)。具体的には、制御プログラムおよび一部の固定データを、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに格納し、また、固定値データのうち上述の各種データテーブル(表示データテーブル、転送データテーブル)をデータテーブル格納エリア233bに転送する。
そして、ブート処理に必要なその他の処理を実行(S6104)した後、命令ポインタ231aをプログラム格納エリア233aの第2の所定番地、即ち、このブート処理(図73のS6001参照)の終了後に実行すべき初期化処理(図73のS6002参照)に対応するプログラムの先頭アドレスを設定することで(S6105)、ブートプログラムの実行を終え、本ブート処理を終了する。
このように、ブート処理(S6001)が実行されることによって、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラム及び固定値データは、全てDRAMによって構成されたワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送され、格納される。そして、ブート処理の終了時に、命令ポインタ231aが上述の第2の所定番地に設定され、以後、MPU231は、NAND型フラッシュメモリ234aを参照することなく、プログラム格納エリア233aに転送された制御プログラムを用いて各種処理を実行する。
よって、制御プログラムを読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されるキャラクタROM234に記憶させた場合であっても、システムリセット解除後にその制御プログラムや固定値データをワークRAM233のプログラム格納エリア233a及びデータテーブル格納エリア233bに転送することで、MPU231は、読み出し速度が高速なDRAMによって構成されるワークRAMから制御プログラムや固定値データを読み出して各種制御を行うことができるので、表示制御装置114において高い処理性能を保つことができ、補助演出部を用いて多様化、複雑化させた演出を容易に実行することができる。
一方、NOR型ROM234dにブートプログラムを全て格納せずに、システムリセット解除後にMPU231によって最初に処理すべき命令から所定数の命令を格納しておき、残りのブートプログラムについては、NAND型フラッシュメモリ234aの第2プログラム記憶エリア234a1に記憶させても、第2プログラム記憶エリア234a1に記憶されている制御プログラムを確実にプログラム格納エリア233aに転送することができる。よって、キャラクタROM234は、極めて小容量のNOR型ROM234dを追加するだけで、MPU231の起動を短時間で行うことができるようになるので、その短時間化に伴うキャラクタROM234のコスト増加を抑制することができる。
なお、図74に示すブート処理では、S6101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムに、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが全て含まれるように構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、S6101の処理によってプログラム格納エリア233aに転送される所定量の制御プログラムは、S6102の処理に続いて処理すべきブート処理を実行するブートプログラムの一部としてもよい。ここで転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムを全て含む制御プログラムを所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、更に、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、プログラム格納エリア233aに格納された残り全てのブートプログラムによって、S6103~S6105の処理を実行するようにしてもよい。
また、S6101の処理によって転送されるブートプログラムは、残りのブートプログラムの一部を更に所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。また、この処理によってプログラム格納エリア233aに格納された一部のブートプログラムは、更に残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を実行するものであってもよい。そして、残りのブートプログラムの一部を所定量だけプログラム格納エリア233aに転送し、続いて、これによりプログラム格納エリア233aに格納されたブートプログラムの先頭アドレスを命令ポインタ231aに設定する処理を、S6101及びS6102の処理を含めて複数回繰り返した後、S6103~S6105の処理を実行するようにしてもよい。
これにより、ブートプログラムのプログラムサイズが大きく、第1プログラム記憶エリア234d1に記憶されていない残りのブートプログラムが一度にプログラム格納エリア233aへ転送できなくても、MPU231はプログラム格納エリア233aに既に格納されたブートプログラムを使用して、所定量ずつプログラム格納エリア233aに転送することができる。
また、本実施形態では、第1プログラム記憶エリア234d1に、ブートプログラムのうち、システムリセット解除時にまずMPU231によって実行されるブートプログラムの一部を記憶させる場合について説明したが、全てのブートプログラムを第1プログラム記憶エリア234d1に記憶させてもよい。この場合、MPU231は、ブート処理を開始すると、S6101及びS6102の処理を行わずに、S6103~S6105の処理を実行してもよい。これにより、ブートプログラムをプログラム格納エリア233aへ転送する処理が不要となるので、キャラクタROM234かプログラム格納エリア233aへのプログラムの転送処理回数が減るため、ブート処理の処理時間を減らすことができる。よって、ブート処理後に可能となるMPU231における補助演出部の制御の開始をより早く行うことができる。
ここで、図73の説明に戻る。ブート処理を終了すると、次いで、ワークRAM233のプログラム格納エリア233aに転送され格納された制御プログラムに従って、初期設定処理を実行する(S6002)。具体的には、スタックポインタの値をMPU231内に設定すると共に、MPU231内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。また、ワークRAM233、常駐用ビデオRAM235、通常用ビデオRAM236の記憶をクリアする処理などが行われる。更に、ワークRAM233に各種フラグを設け、それぞれのフラグに初期値を設定する。なお、各フラグの初期値として、特に明示した場合を除き、「オフ」又は「0」が設定される。
更に、初期設定処理では、画像コントローラ237の初期設定を行った後、第3図柄表示装置81に特定の色の画像が画面全体に表示されるように、画像コントローラ237に対して、画像の描画および表示処理の実行を指示する。これにより、電源投入直後において、第3図柄表示装置81には、まず、特定の色の画像が画面全体に表示される。ここで、電源投入直後に第3図柄表示装置81の画面全体に表示される画像の色が、パチンコ機の機種に応じて異なる色となるように設定されている。これにより、製造時の工場等における動作チェックにおいて、電源投入直後に、その機種に応じた色の画像が第3図柄表示装置81に表示されるか否かを検査することで、パチンコ機10が正常に起動開始できるか否かを簡易かつ即座に判断することができる。
次いで、電源投入時主画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aへ転送するように、画像コントローラ237に対して転送指示を送信する(S6003)。この転送指示には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスおよび最終アドレスと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時主画像エリア235aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラ237は、この転送指示に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aに転送される。
そして、転送指示により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ237は、MPU231に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU231はこの転送終了信号を受信することにより、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。なお、画像コントローラ237は、転送指示により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ237の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU231は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ237による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送指示で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
電源投入時主画像エリア235aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。S6003の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時主画像に対応する画像データの電源投入時主画像エリア235aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bへ転送するように、画像コントローラに対して転送指示を送信する(S6004)。この転送指示には、電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM235)と、転送先である電源投入時変動画像エリア235bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送指示に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の電源投入時変動画像エリア235bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア235bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
S6004の処理により画像コントローラ237に対して送信された転送指示に基づき、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア235bへの転送が終了すると、次いで、簡易画像表示フラグ233cをオンする(S6005)。これにより、簡易画像表示フラグ233cがオンの間は、後述する転送設定処理(図85(a)参照)において、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように画像コントローラ237へ転送を指示する常駐画像転送設定処理が実行される(図85(a)のS7502参照)。
また、簡易画像表示フラグ233cは、この常駐画像転送設定処理による画像コントローラ237への転送指示に基づき、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、V割込処理(図75(b)参照)において、電源投入時画像(電源投入時主画像や電源投入時変動画像)(図示せず)が描画されるように、簡易コマンド判定処理(図75(b)のS6308参照)および簡易表示設定処理(図75(b)のS6309参照)が実行される。
上述したように、本パチンコ機10では、キャラクタROM234にNAND型フラッシュメモリ234aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM235に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像をキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM235に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置81に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置114は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置81に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置81に表示されることによって、第3図柄表示装置81が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM234に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、パチンコ機10の表示制御装置114では、電源投入後に電源投入時主画像とあわせて電源投入時変動画像もキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、第1入球口64、または第2入球口640へ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置110より音声ランプ制御装置113を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンドを受信した場合は、電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置81に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている間は、第3図柄表示装置81に電源投入時主画像が表示され続けるが、キャラクタROM234は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによって構成されており、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機10では、電源投入後に常駐用ビデオRAM235に転送された電源投入時変動画像を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
S6005の処理の後、割込許可を設定し(S6006)、以後、メイン処理は電源が切断されるまで、無限ループ処理を実行する。これにより、S6006の処理によって割込許可が設定されて以降、コマンドの受信およびV割込信号の検出に従って、コマンド割込処理およびV割込処理を実行する。
次いで、図75(a)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるコマンド割込処理について説明する。図75(a)は、そのコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述したように、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信すると、MPU231によってコマンド割込処理が実行される。
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM233に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(S6201)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するV割込処理のコマンド判定処理または簡易コマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
次いで、図75(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理について説明する。図75(b)は、そのV割込処理を示すフローチャートである。このV割込処理では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行すると共に、第3図柄表示装置81に表示させる画像を特定した上で、その画像の描画リストを作成し、その描画リストを画像コントローラ237に送信することで、画像コントローラ237に対し、その画像の描画処理および表示処理の実行を指示するものである。
上述したように、このV割込処理は、画像コントローラ237からのV割込信号が検出されることによって実行が開始される。このV割込信号は、画像コントローラ237において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成され、MPU231に対して送信される信号である。よって、このV割込信号に同期させてV割込処理を実行することにより、画像コントローラ237に対して描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。よって、画像コントローラ237では、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファに、新たな描画指示に伴って画像が展開されたりすることを防止することができる。
ここでは、まず、V割込処理のフローの概略について説明し、次いで、各処理の詳細について他の図面を参照して説明する。このV割込処理では、図75(b)に示すように、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンであるか否かを判別し(S6301)、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば(S6301:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していることを意味するので、電源投入時画像ではなく、通常の演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、コマンド判定処理(S6302)を実行し、次いで、表示設定処理(S6303)を実行する。
コマンド判定処理(S6302)では、コマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された音声ランプ制御装置113からのコマンドの内容を解析し、そのコマンドに応じた処理を実行すると共に、表示用デモコマンドや表示用変動パターンコマンドが格納されていた場合は、デモ用表示データテーブル又は変動パターン種別に応じた変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定すると共に、設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定する。
このコマンド判定処理では、その時点でコマンドバッファ領域に格納されている全てのコマンドを解析して、処理を実行する。これは、コマンド判定処理が、V割込処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高いためである。特に、主制御装置110において、変動演出の開始が決定された場合、表示用変動パターンコマンドや表示用停止種別コマンドなどが同時にコマンドバッファ領域に格納されている可能性が高い。従って、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、主制御装置110や音声ランプ制御装置113によって選定された変動演出の態様や停止種別を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を第3図柄表示装置81に表示させるように、画像の描画を制御することができる。なお、このコマンド判定処理の詳細については、図76~図81を参照して後述する。
表示設定処理(S6303)では、コマンド判定処理(S6302)などによって表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルの内容に基づき、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を具体的に特定する。また、処理の状況などに応じて、第3図柄表示装置81に表示すべき演出態様を決定し、その決定した演出態様に対応する表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。なお、この表示設定処理の詳細については、図82~図84を参照して後述する。
表示設定処理が実行された後、次いで、タスク処理を実行する(S6304)。このタスク処理では、表示設定処理(S6303)もしくは簡易表示設定処理(S6309)によって特定された、第3図柄表示装置81に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次に、転送設定処理を実行する(S6305)。この転送設定処理では、簡易画像表示フラグ233cがオンである間は、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235の所定エリアへ転送させる転送指示を設定する。また、簡易画像表示フラグ233cがオフである間は、転送データテーブルバッファ233eに設定される転送データテーブルの転送データ情報に基づき、画像コントローラ237に対して、所定の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定すると共に、音声ランプ制御装置113から連続予告コマンドや背面画像変更コマンドを受信した場合にも、画像コントローラ237に対して、連続予告演出で使用する連続予告画像の画像データや変更後の背面画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aの所定サブエリアへ転送させる転送指示を設定する。なお、転送設定処理の詳細については、図85および図86を参照して後述する。
次いで、描画処理を実行する(S6306)。この描画処理では、タスク処理(S6304)で決定された、1フレームを構成する各種スプライトの種別やそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータと、転送設定処理(S6305)により設定された転送指示とから、図29に示す描画リストを生成し、描画対象バッファ情報と共に、その描画リストを画像コントローラ237に対して送信する。これにより、画像コントローラ237では、描画リストに従って、画像の描画処理を実行する(S6306)。なお、描画処理の詳細については、図87を参照して後述する。
次いで、表示制御装置114に設けられた各種カウンタの更新処理を実行する(S6307)。そして、V割込処理を終了する。S6307の処理によって更新されるカウンタとしては、例えば、停止図柄を決定するための停止図柄カウンタ(図示せず)がある。この停止図柄カウンタの値は、ワークRAM233に格納され、V割込処理が実行される度に、更新処理が行われる。そして、コマンド判定処理において、表示用停止種別コマンドの受信が検出されると、表示用停止種別コマンドにより示される停止種別(大当たりA、大当たりB、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)に対応する停止種別テーブルと停止種別カウンタとが比較され、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄が最終的に設定される。
一方、S6301の処理において、簡易画像表示フラグ233cがオンであると判別されると(S6301:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データの転送が完了していないことを意味するので、電源投入時画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、簡易コマンド判定処理(S6308)を実行し、次いで、簡易表示設定処理(S6309)を実行して、S6304の処理へ移行する。
次いで、図76~図81を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述のコマンド判定処理(S6302)の詳細について説明する。まず、図76は、このコマンド判定処理を示すフローチャートである。
このコマンド判定処理では、図76に示すように、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(S6401)、未処理の新規コマンドがなければ(S6401:No)、コマンド判定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(S6401:Yes)、オン状態で新規コマンドを処理したことを表示設定処理(S6303)に通知する新規コマンドフラグをオンに設定し(S6402)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(S6403)。
そして、未処理のコマンドの中に、表示用変動パターンコマンドがあるか否かを判別する(S6404)。そして、表示用変動パターンコマンドがあれば(S6404:Yes)、変動パターンコマンド処理を実行して(S6405)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図77(a)を参照して、変動パターンコマンド処理(S6405)の詳細について説明する。図77(a)は、変動パターンコマンド処理(S6405)を示すフローチャートである。この変動パターンコマンド処理(S6405)は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動パターンコマンドに対応する処理を実行するものである。
変動パターンコマンド処理では、まず、表示用変動パターンコマンドによって示される変動演出パターンに対応した変動表示データテーブルを決定し、その決定した変動表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6501)。
ここで、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用変動パターンコマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用変動パターンコマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用変動パターンコマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S6501の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用変動パターンコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する。
仮に、変動時間の長い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定してしまうと、実際には、設定した表示データテーブルよりも短い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合に、設定された変動表示データテーブルに従った変動演出を第3図柄表示装置81に表示させている最中に主制御装置110から次の表示用変動パターンコマンドを受信することとなり、別の変動表示が急に開始されてしまうので、遊技者に対して違和感を持たせるおそれがあった。
これに対し、本実施形態のように、変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定することで、実際には、設定した表示データテーブルよりも長い変動時間を有する変動演出が主制御装置110によって指示されていた場合であっても、後述するように、表示データテーブルバッファ233dに従った変動演出が終了したのち、主制御装置110から次の表示用パターンコマンドを受信するまでの間、デモ演出が表示されるように、表示設定処理によって、第3図柄表示装置81の表示が制御されるので、遊技者は違和感なく第3図柄表示装置81における第3図柄の変動を見続けることができる。
次いで、S6501で設定された表示データテーブルに対応する転送データテーブルを決定してデータテーブル格納エリア233bから読み出し、それを転送データテーブルバッファ233eに設定する(S6502)。そして、S6501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルに対応する変動パターンの変動時間を基に、その変動時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6503)、ポインタ233fを0に初期化する(S6504)。そして、デモ表示フラグ233yおよび確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6505)、変動パターンコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
この変動パターンコマンド処理が実行されることにより、表示設定処理では、S6505の処理によって初期化されたポインタ233fを更新しながら、S6501の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された変動表示データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された描画内容を抽出し、第3図柄表示装置81において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定すると同時に、S6502の処理によって転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルから、ポインタ233fに示されるアドレスに規定された転送データ情報を抽出し、設定された変動表示データテーブルにおいて必要なスプライトの画像データが、予めキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに転送されるように、画像コントローラ237を制御する。
また、表示設定処理では、S6503の処理によって時間データが設定された計時カウンタ233hを用いて、変動表示データテーブルで規定された変動演出の時間を計時し、変動表示データテーブルにおける変動演出が終了すると判断された場合、主制御装置110からの表示用停止種別コマンドに応じた停止図柄を第3図柄表示装置81に表示するように、その停止表示の設定を制御する。
ここで、図76の説明に戻る。S6404の処理において、表示用変動パターンコマンドがないと判別されると(S6404:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用停止種別コマンドがあるか否かを判別し(S6406)、表示用停止種別コマンドがあれば(S6406:Yes)、停止種別コマンド処理を実行して(S6407)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図77(b)を参照して、停止種別コマンド処理(S6407)の詳細について説明する。図77(b)は、停止種別コマンド処理を示すフローチャートである。この停止種別コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用変動種別コマンドに対応する処理を実行するものである。
停止種別コマンド処理(S6407)では、まず、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報(大当たりA~G、小当たりA~C、リーチ外れ、完全外れ、のいずれか)に対応する停止種別テーブルを決定し(S6601)、その停止種別テーブルと、V割込処理(図75(b)参照)が実行されるたびに更新される停止種別カウンタの値とを比較して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出後の停止図柄を最終的に設定する(S6602)。
そして、各停止図柄毎に設けられた停止図柄判別フラグのうち、S6602の処理によって設定された停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンすると共に、その他の停止図柄に対応する停止図柄判別フラグをオンに設定し(S6603)、コマンド判定処理に戻る。
ここで、上述したように、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過後において、第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定する種別情報として、S6602の処理によって設定された停止図柄からのオフセット情報(図柄オフセット情報)が記載されている。上述のタスク処理(S6304)では、変動が開始されてから所定時間が経過した後、S6603によって設定された停止図柄判別フラグからS6602の処理によって設定された停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。そして、この特定された第3図柄に対応する画像データが格納されたアドレスを特定する。第3図柄に対応する画像データは、上述したように、常駐用ビデオRAM235の第3図柄エリア235dに格納されている。
なお、主制御装置110において変動の開始の判断は、必ず数秒以上離れて行われるので、20ミリ秒以内に2以上の表示用停止種別コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の表示用停止種別コマンドが格納されている場合はあり得ないが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って表示用停止種別コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S6601の処理では、このような場合に備え、2以上の表示用停止種別コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合は、停止種別が完全外れであると仮定して、停止種別テーブルを決定する。これにより、完全外れに対応する停止図柄がS6602の処理によって設定される。
仮に、「特別図柄の大当たり」に対応する停止図柄が設定されてしまうと、実際には、「特別図柄の外れ」であった場合であっても、第3図柄表示装置81には「特別図柄の大当たり」に対応する停止図柄が表示されることとなり、遊技者にパチンコ機10が「特別図柄の大当たり」となったと勘違いさせてしまい、パチンコ機10の信頼性を低下させるおそれがあった。これに対し、本実施形態のように、完全外れに対応する停止図柄が設定されることで、実際には、「特別図柄の大当たり」であれば、第3図柄表示装置81に完全外れの停止図柄が表示されても、パチンコ機10が「特別図柄の大当たり」になるので、遊技者を喜ばせることができる。
図76に戻り、説明を続ける。S6406の処理において、表示用停止種別コマンドがないと判別されると(S6406:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用オープニングコマンドがあるか否かを判別し(S6408)、表示用オープニングコマンドがあれば(S6408:Yes)、オープニングコマンド処理を実行して(S6409)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図78(a)を参照して、オープニングコマンド処理(S6409)の詳細について説明する。図78(a)は、オープニングコマンド処理を示すフローチャートである。このオープニングコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信したオープニングコマンドに対応する処理を実行するものである。
オープニングコマンド処理では、まず、オープニング表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6701)。その後、オープニング表示データテーブルに対応する転送データテーブルを転送データテーブルバッファ233eに設定し(S6702)、設定したオープニング表示データテーブルを基に、時間データを計時カウンタ233hに設定する(S6703)。その後、ポインタ233fを0に初期化する(S6704)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6705)、オープニングコマンドを終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6408の処理において、表示用オープニングコマンドがないと判別されると(S6408:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用ラウンド数コマンドがあるか否かを判別し(S6410)、表示用ラウンド数コマンドがあれば(S6410:Yes)、ラウンド数コマンド処理を実行して(S6411)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図78(b)を参照して、ラウンド数コマンド処理(S6411)の詳細について説明する。図78(b)は、ラウンド数コマンド処理を示すフローチャートである。このラウンド数コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用ラウンド数コマンドに対応する処理を実行するものである。
ラウンド数コマンド処理では、まず、表示用ラウンド数コマンドによって示されるラウンド数に対応したラウンド数表示データテーブルを決定し、その決定したラウンド数表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6801)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6802)。
そして、S6801の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたラウンド数表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6803)、ポインタ233fを0に初期化する(S6804)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6805)、ラウンド数コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻って説明を続ける。S6410の処理において、表示用ラウンド数コマンドがないと判別されると(S6410:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用エンディングコマンドがあるか否かを判別し(S6412)、表示用エンディングコマンドがあれば(S6412:Yes)、エンディングコマンド処理を実行して(S6413)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図79を参照して、エンディングコマンド処理(S6413)の詳細について説明する。図79は、エンディングコマンド処理を示すフローチャートである。このエンディングコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用エンディングコマンドに対応する処理を実行するものである。
エンディングコマンド処理では、まず、表示用エンディングコマンドによって示されるエンディング演出の表示態様に対応したエンディング表示データテーブルを決定し、その決定したエンディング表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6901)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6902)。
次いで、S6901の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたエンディング表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6903)、ポインタ233fを0に初期化する(S6904)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6905)、エンディングコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6412の処理において、表示用エンディングコマンドがないと判別されると(S6412:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、表示用ラッシュ突入コマンドがあるか否かを判別し(S6414)、表示用ラッシュ突入コマンドがあれば(S6414:Yes)、ラッシュ突入コマンド処理を実行して(S6415)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図80(a)を参照して、ラッシュ突入コマンド処理(S6415)の詳細について説明する。図80(a)は、ラッシュ突入コマンド処理を示すフローチャートである。このラッシュ突入コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用エンディングコマンドに対応する処理を実行するものである。
ラッシュ突入コマンド処理では、まず、表示用ラッシュ突入コマンドによって示されるラッシュ突入演出の表示態様に対応したラッシュ突入表示データテーブルを決定し、その決定したラッシュ突入表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6931)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6932)。
次いで、S6931の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定されたラッシュ突入表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6933)、ポインタ233fを0に初期化する(S6934)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6935)、ラッシュ突入コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6412の処理において、表示用ラッシュ突入コマンドがないと判別されると(S6414:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、追加演出コマンドがあるか否かを判別し(S6416)、追加演出コマンドがあれば(S6416:Yes)、追加演出コマンド処理を実行して(S6417)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図80(b)を参照して、追加演出コマンド処理(S6417)の詳細について説明する。図80(b)は、追加演出コマンド処理を示すフローチャートである。この追加演出コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した表示用追加演出コマンドに対応する処理を実行するものである。
追加演出コマンド処理では、まず、表示用追加演出コマンドによって示される追加演出の表示態様に対応した追加演出表示データテーブルを決定し、その決定した追加演出表示データテーブルをデータテーブル格納エリア233bから読み出して、表示データテーブルバッファ233dに設定する(S6951)。次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S6952)。
次いで、S6951の処理によって表示データテーブルバッファ233dに設定された追加演出表示データテーブルを基に、その演出時間を表す時間データを計時カウンタ233hに設定し(S6953)、ポインタ233fを0に初期化する(S6954)。そして、デモ表示フラグ233y、および確定表示フラグ233zをいずれもオフに設定して(S6955)、追加演出コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
図76に戻り、説明を続ける。S6416の処理において、表示用追加演出コマンドがないと判別されると(S6416:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、背面画像変更コマンドがあるか否かを判別し(S6418)、背面画像変更コマンドがあれば(S6418:Yes)、背面画像変更コマンド処理を実行して(S6419)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図81を参照して、背面画像変更コマンド処理(S6419)の詳細について説明する。図81は、背面画像変更コマンド処理を示すフローチャートである。この背面画像変更コマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信した背面画像変更コマンドに対応する処理を実行するものである。
背面画像変更コマンド処理では、まず、オン状態で背面画像変更コマンドを受信したことに伴う背面画像の変更を通常画像転送設定処理(S7503)に通知する背面画像変更フラグ233wをオンに設定する(S7001)。そして、背面画像種別(背面A,B)毎に設けられた背面画像判別フラグ233xの各ビットのうち、背面画像変更コマンドによって示された背面画像種別に対応するビットをオンに設定すると共に、その他の背面画像種別に対応するビットをオフに設定して(S7002)、この背面画像変更コマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
通常画像転送設定処理では、S7001の処理により設定される背面画像変更フラグ233wがオンされていることを検出すると、S7002の処理によって設定される背面画像判別フラグ233xから、変更後の背面画像種別を特定する。
また、タスク処理では、表示データテーブルに規定された背面画像の背面種別によって、背面A,Bのいずれかを表示させることが規定されていた場合、S7002によって設定された背面画像判別フラグ233xから、その時点において表示すべき背面画像種別を特定し、更に、表示すべき背面画像の範囲を時間経過に合わせて特定して、その背面画像の範囲に対応する画像データが格納されているRAM種別(常駐用ビデオRAM235か、通常用ビデオRAM236か)と、そのRAMのアドレスを特定する。
なお、遊技者が枠ボタン22を20ミリ秒以下で連続して操作することはないので、20ミリ秒以内に2以上の背面画像変更コマンドを受信することはなく、したがって、コマンド判定処理を実行する場合に、コマンドバッファ領域に2以上の背面画像変更コマンドが格納されている場合はないはずであるが、ノイズ等の影響によってコマンドの一部が変化し、別のコマンドが誤って背面画像変更コマンドとして解釈されるおそれもあり得る。S7002の処理では、2以上の背面画像コマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、先に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグ233xをオンしてもよいし、後に受信した背面画像コマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグ233xをオンしてもよい。また、任意の1の背面画像変更コマンドを抽出し、そのコマンドによって示される背面画像種別に対応する背面画像判別フラグ233xをオンしてもよい。この背面画像の変更は、パチンコ機10における遊技価値の直接影響を与えるものではないので、パチンコ機10の特性や操作性に応じて、適宜設定するのが好ましい。
ここで、図76の説明に戻る。S6418の処理において、背面画像変更コマンドがないと判別されると(S6418:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、エラーコマンドがあるか否かを判別し(S6420)、エラーコマンドがあれば(S6420:Yes)、エラーコマンド処理を実行して(S6421)、S6401の処理へ戻る。
ここで、図81(b)を参照して、エラーコマンド処理(S6421)の詳細について説明する。図81(b)は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、音声ランプ制御装置113より受信したエラーコマンドに対応する処理を実行するものである。
エラーコマンド処理では、まず、オン状態でエラーが発生していることを示すエラー発生フラグをオンに設定する(S7101)。そして、エラー種別毎に設けられたエラー判別フラグのうち、エラーコマンドによって示されるエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンすると共に、その他のエラー判別フラグをオフに設定して(S7102)、エラーコマンド処理を終了し、コマンド判定処理に戻る。
表示設定処理では、S7101の処理によって設定されたエラー発生フラグに基づいて、エラーの発生を検出すると、S7102の処理によって設定されたエラー判別フラグから発生したエラー種別を判断し、そのエラー種別に対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させるように処理を実行する。
なお、2以上のエラーコマンドがコマンドバッファ領域に格納されていると判断される場合、S7102に処理では、それぞれのエラーコマンドによって示される全てのエラー種別に対応するエラー判別フラグをオンに設定する。これにより、全てのエラー種別に対応する警告画像が第3図柄表示装置81に表示されるので、遊技者やホール関係者が、エラーの発生状況を正しく把握することができる。
ここで、図76の説明に戻る。S6416の処理において、エラーコマンドがないと判別されると(S6420:No)、次いで、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(S6422)、S6401の処理へ戻る。
各コマンドの処理が実行された後に再び実行されるS6401の処理では、再度、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し、未処理の新規コマンドがあれば(S6401:Yes)、再びS6402~S6422の処理を実行する。そして、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがなくなるまで、S6401~S6422の処理が繰り返し実行され、S6401の処理で、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがないと判別されると、このコマンド判定処理を終了する。
なお、V割込処理(図75(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易コマンド判定処理(S6308)も、コマンド判定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易コマンド判定処理では、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドから、電源投入時画像を表示するのに必要なコマンド、即ち、表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止種別コマンドだけを抽出して、それぞれのコマンドに対応する処理である、変動パターンコマンド処理(図77(a)参照)および停止種別コマンド処理(図77(b)参照)を実行すると共に、その他のコマンドについては、そのコマンドに対応する処理を実行せずに破棄する処理を行う。
ここで、この場合に実行される、変動パターンコマンド処理(図77(a)参照)では、S6501の処理で、電源投入時変動画像の表示に対応した表示データテーブルバッファが表示データテーブルバッファ233dに設定され、また、その場合に必要となる電源投入時主画像および電源投入時変動画像の画像データは常駐用ビデオRAM235の電源投入時主画像エリア235aおよび電源投入時変動画像エリア235bに格納されているので、S6502の処理では、転送データテーブルバッファ233eにはNullデータを書き込み、その内容をクリアする処理が行われる。
次いで、図82~図84を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の表示設定処理(S6303)の詳細について説明する。図82は、この表示設定処理を示すフローチャートである。
この表示設定処理では、図82に示すように、まず、新規コマンドフラグがオンであるか否かを判別し(S7201)、新規コマンドフラグがオンではない、即ち、オフであれば(S7201:No)、先に実行されるコマンド判定処理において新規コマンドが処理されていないと判断して、S7202~S7204の処理をスキップし、S7205の処理へ移行する。一方、新規コマンドフラグがオンであれば(S7201:Yes)、先に実行されるコマンド判定処理において新規コマンドが処理されたと判断し、新規コマンドフラグをオフに設定した後(S7202)、S7203~S7204の処理によって、新規コマンドに対応する処理を実行する。
S7203の処理では、エラー発生フラグがオンであるか否かを判別する(S7203)。そして、エラー発生フラグがオンであれば(S7203:Yes)、警告画像設定処理を実行する(S7204)。
ここで、図83を参照して、警告画像設定処理の詳細について説明する。図83は、警告画像設定処理を示すフローチャートである。この処理は、発生したエラーに対応する警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる画像データを展開するための処理で、まず、エラー判別フラグを参照し、オンが設定された全てのエラー判別フラグに対応したエラーの警告画像を第3図柄表示装置81に表示させる警告画像データを展開する(S7301)。
タスク処理(S6304)では、この展開された警告画像データを元に、その警告画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
そして、警告画像設定処理では、S7301の処理の後、エラー発生フラグをオフに設定して(S7302)、表示設定処理に戻る。
ここで、図82の説明に戻る。警告画像設定処理(S7204)の後、又は、S7203の処理において、エラー発生フラグがオンではない、即ち、オフであると判別されると(S7203:No)、次いで、S7205の処理へ移行する。
S7205では、ポインタ更新処理を実行する(S7205)。ここで、図84を参照して、ポインタ更新処理の詳細について説明する。図84は、ポインタ更新処理を示すフローチャートである。このポインタ更新処理は、表示データテーブルバッファ233dおよび転送データテーブルバッファ233eの各バッファにそれぞれ格納された表示データテーブルおよび転送データテーブルから、対応する描画内容もしくは転送対象画像データの転送データ情報を取得すべきアドレスを指定するポインタ233fの更新を行う処理である。
このポインタ更新処理では、まず、ポインタ233fに1を加算する(S7401)。即ち、ポインタ233fは、原則、V割込処理が実行される度に1だけ加算されるように更新処理が行われる。また、上述したように、各種データテーブルは、アドレス「0000H」には、Start情報が記載されており、それぞれのデータの実体はアドレス「0001H」以降に規定されているところ、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに格納されるのに合わせてポインタ233fの値が0に初期化された場合は、このポインタ更新処理によってその値が1に更新されるので、アドレス「0001H」から順に、それぞれのデータテーブルから実体的なデータを読み出すことができる。
S7401の処理によって、ポインタ233fの値を更新した後、次いで、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータが「であるか否かを判別する(S7402)。その結果、End情報であれば(S7402:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルにおいて、その実体データが記載されたアドレスを過ぎてポインタ233fが更新されたことを意味する。
そこで、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルであるか否かを判別して(S7403)、デモ用表示データテーブルであれば(S7403:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されているデモ用表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S7404)、ポインタ233fを1に設定して初期化し(S7405)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、デモ用表示データテーブルの先頭から順に描画内容を展開することができるので、第3図柄表示装置81には、デモ演出を繰り返し表示させることができる。
一方、S7403の処理において、表示データテーブルバッファ233dに格納されている表示データテーブルがデモ用表示データテーブルでないと判別された場合は(S7403:No)、ポインタ233fの値を1だけ減算して(S7406)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。これにより、表示設定処理では、表示データテーブルバッファ233dにデモ用表示データテーブル以外の表示データテーブル、例えば、変動表示データテーブルが設定されている場合は、End情報が記載された1つ前のアドレスの描画内容が常に展開されるので、第3図柄表示装置81には、その表示データテーブルで規定される最後の画像を停止させた状態で表示させることができる。一方、S7402の処理において、更新後のポインタ233fで示されるアドレスのデータがEnd情報でなければ(S7402:No)、本処理を終了し、表示設定処理に戻る。
ここで、図82に戻り説明を続ける。ポインタ更新処理の後、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルから、ポインタ更新処理によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスの描画内容を取得する(S7206)。タスク処理(S6304)では、先に展開された警告画像などと共に、S7206の処理で展開された描画内容を元に、画像を構成するスプライト(表示物)の種別を特定すると共に、各スプライト毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度といった描画に必要な各種パラメータを決定する。
次いで、計時カウンタ233hの値を1だけ減算し(S7207)、減算後の計時カウンタ233hの値が0以下であるか否かを判別する(S7208)。そして、計時カウンタ233hの値が1以上である場合は(S7208:No)、そのまま表示設定処理を終了してV割込処理に戻る。一方、計時カウンタ233hの値が0以下である場合は(S7208:Yes)、表示データテーブルバッファ233dに設定されている表示データテーブルに対応する演出の演出時間が経過したことを意味する。このとき、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合は、その変動表示を終了すると共に停止表示を行うタイミングであるので、確定表示フラグ233zがオンであるか否かを確認する(S7209)。
その結果、確定表示フラグ233zがオフであれば(S7209:No)、まだ確定表示の演出を行っておらず、確定表示の演出を行うタイミングなので、まず、確定表示データテーブルを表示データテーブルバッファ233dに設定し(S7210)、次いで、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S7211)。そして、確定表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定し(S7212)、更に、ポインタ233fの値を0に初期化する(S7213)。そして、オン状態で確定表示演出中であることを示す確定表示フラグ233zをオンに設定した後(S7214)、停止図柄判別フラグの内容をそのままワークRAM233に設けられた前回停止図柄判別フラグにコピーして(S7215)、V割込処理に戻る。
これにより、表示データテーブルバッファ233dに変動表示データテーブルが設定されている場合などにおいて、その演出の終了に合わせて、変動演出における停止図柄の確定表示演出が第3図柄表示装置81に表示されるように、その描画内容を設定することができる。また、表示データテーブルバッファ233dに設定される表示データテーブルを確定表示データテーブルに変更するだけで、容易に、第3図柄表示装置81に表示させる演出を確定表示演出に変更することができる。そして、従来のように、別のプログラムを起動させることによって表示内容を変更する場合と比較して、プログラムが複雑かつ肥大化することなく、よって、MPU231に多大な負荷がかかることがないので、表示制御装置114の処理能力に関係なく、多種多様な演出画像を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
なお、S7215の処理によって設定された前回停止図柄判別フラグは、次に行われる変動演出において第3図柄表示装置81に表示すべき第3図柄を特定するために用いられる。即ち、上述したように、変動演出における第3図柄の表示は、1つ前に行われた変動演出の停止図柄に応じて変わるためであり、変動表示データテーブルでは、そのデータテーブルに基づく変動が開始されてから所定時間経過するまでは、1つ前に行われた変動演出の停止図柄からの図柄オフセット情報が記載されている。タスク処理(S6304)では、変動が開始されてから所定時間が経過するまで、S7215によって設定された前回停止図柄判別フラグから、1つ前に行われた変動演出の停止図柄を特定すると共に、その特定した停止図柄に対して表示設定処理により取得された図柄オフセット情報を加算することによって、実際に表示すべき第3図柄を特定する。これにより、1つ前の変動演出における停止図柄から変動演出が開始される。
一方、S7209の処理において、確定表示フラグ233zがオンであれば(S7209:Yes)、デモ表示フラグ233yがオンであるか否かを判別する(S7216)。そして、デモ表示フラグ233yがオフであれば(S7216:No)、確定表示演出の終了に伴って計時カウンタ233hの値が0以下になったことを意味するので、確定表示演出の終了から一定時間経過後に、第3図柄表示装置81にデモ演出を表示させるための処理を行う。
まず、デモ表示データテーブルを取得して表示データテーブルバッファ233dへ設定し(S7217)、転送データテーブルバッファ233eにNullデータを書き込むことで、その内容をクリアする(S7218)。そして、デモ表示データテーブルの演出時間に対応する時間データを計時カウンタ233hに設定する(S7219)。そして、ポインタ233fを0に初期化し(S7220)、オン状態でデモ演出中であることを示すデモ表示フラグ233yをオンに設定して(S7221)、本処理を終了し、V割込処理に戻る。
これにより、確定表示演出が終了した後に、次の変動演出開始を示す表示用変動パターンコマンドを受信しなかった場合には、自動的に、第3図柄表示装置81にデモ演出が表示されるように、その描画内容を設定することができる。
S7216の処理において、デモ表示フラグ233yがオンであれば(S7216:Yes)、確定表示演出が終了した後にデモ演出が行われ、そのデモ演出が終了したことを意味するので、そのまま表示設定処理を終了し、V割込処理に戻る。そして、この場合、次回のV割込処理の中で実行されるポインタ更新処理によって、上述したように、再びデモ演出が開始されるように、各種設定が行われるので、音声ランプ制御装置113より新たな表示用変動パターンコマンドを受信するまでは、デモ演出を繰り返し第3図柄表示装置81に表示させることができる。
なお、V割込処理(図75(b)参照)において簡易画像表示フラグ233cがオンの場合に実行される簡易表示設定処理(S6309)でも、表示設定処理と同様の処理が行われる。ただし、簡易表示設定処理では、電源投入時変動画像による変動演出の演出時間が終了した後、所定時間、表示用停止種別コマンドに基づいて設定された停止図柄に応じた電源投入時変動画像の一方の画像を停止表示させることを規定した表示データテーブルを、表示データテーブルバッファ233dに設定する処理が行われる。
次いで、図85及び図86を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の転送設定処理(S6305)の詳細について説明する。まず、図85(a)は、この転送設定処理を示すフローチャートである。
この転送設定処理では、まず、簡易画像表示フラグ233cがオンか否かを判別する(S7501)。そして、簡易画像表示フラグ233cがオンであれば、(S7501:Yes)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されていないので、常駐画像転送設定処理を実行して(S7502)、転送設定処理を終了し、V割込処理へ戻る。これにより、画像コントローラ237に対して、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送させるための転送指示が設定される。なお、常駐画像転送設定処理の詳細については、図85(b)を参照して後述する。
一方、S7501の処理の結果、簡易画像表示フラグ233cがオンではない、即ち、オフであれば、(S7501:No)、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に転送されている。この場合は、通常画像転送設定処理を実行し(S7503)、転送設定処理を終了して、V割込処理へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM236に対して行われるように転送指示が設定される。なお、通常画像転送設定処理の詳細については、図86を参照して後述する。
次いで、図85(b)を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S6305)の一処理である常駐画像転送設定処理(S7502)について説明する。図85(b)は、この常駐画像転送設定処理(S7502)を示すフローチャートである。
この常駐画像転送設定処理では、まず、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示をしているか否かを判別し(S7601)、転送指示を送信していれば(S7601:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S7602)。このS7602の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を行った後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S7602の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S7602:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S7602:Yes)、S7603の処理へ移行する。また、S7601の処理の結果、画像コントローラ237に対して、未転送の画像データの転送指示を送信していない場合も(S7601:No)、S7603の処理へ移行する。
S7603の処理では、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S7603)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S7603:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送するように、画像コントローラ237に対する転送指示を設定し(S7604)、本処理を終了する。
これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、未転送の常駐対象画像データに関する転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235へ転送することができる。なお、転送データ情報には、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM235)、及び転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM235に設けられたエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して一旦バッファRAM237aに格納した後、常駐用ビデオRAM235の未使用期間中に、常駐用ビデオRAM235の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S7603の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S7603:Yes)、簡易画像表示フラグ233cをオフに設定して(S7605)、本処理を終了する。これにより、V割込処理(図75(b)参照)において、簡易コマンド判定処理(図75(b)のS6308参照)および簡易表示設定処理(図75(b)のS6309参照)ではなく、コマンド判定処理(図76~図81参照)および表示設定処理(図82~図84参照)が実行されるので、通常時の画像の描画が設定されることになり、第3図柄表示装置81には通常時の画像が表示される。また、以後のキャラクタROM234からの画像データの転送は、通常画像転送設定処理(図86参照)により、通常用ビデオRAM236に対して行われる(図85(a)のS7501:No参照)。
MPU231は、この常駐画像転送設定処理を実行することにより、既にメイン処理の中で転送されている電源投入時主画像および電源投入時変動画像を除く、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM234から常駐用ビデオRAM235に対して転送することができる。そして、MPU231は、常駐用ビデオRAM235に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐画像転送設定処理によって常駐用ビデオRAM235に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM235に常駐されることになる。
よって、常駐用ビデオRAM235に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM235に転送された後、表示制御装置114は、この常駐用ビデオRAM235に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ237にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM235に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aで構成されたキャラクタROM234から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置81に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM235には、背面画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージといった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置110、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM234をNAND型フラッシュメモリ234aで構成しても、遊技者によって任意のタイミングで行われる種々の操作から、第3図柄表示装置81に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
次いで、図86を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行される転送設定処理(S6305)の一処理である通常画像転送設定処理(S7503)について説明する。図86は、この通常画像転送設定処理(S7503)を示すフローチャートである。
この通常画像転送設定処理では、まず、転送データテーブルバッファ233eに設定されている転送データテーブルから、先に実行された表示設定処理(S6303)のポインタ更新処理(S7205)によって更新されたポインタ233fで示されるアドレスに記載された情報を取得する(S7701)。そして、取得した情報が転送データ情報であるか否かを判別し(S7702)、転送データ情報であれば(S7702:Yes)、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出して、ワークRAM233に設けられた転送データバッファに格納し(S7703)、更に、ワークRAM233に設けられ、オン状態で転送開始すべき画像データが存在することを示す転送開始フラグをオンに設定して(S7704)、S7705の処理へ移行する。
また、S7702の処理において、取得した情報が転送データ情報ではなく、Nullデータであれば(S7702:No)、S7703及びS7704の処理をスキップして、S7705の処理へ移行する。S7705の処理では、画像コントローラ237に対して、前回行われた画像データの転送が終了した後に、新たに画像データの転送指示を設定したか否かを判別し(S7705)、転送指示を設定していれば(S7705:Yes)、更に、その転送指示に基づき画像コントローラ237により行われる画像データの転送が終了したか否かを判別する(S7706)。
このS7706の処理では、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定した後、画像コントローラ237から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S7706の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S7706:No)、画像コントローラ237において画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送設定処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S7706:Yes)、S7707の処理へ移行する。また、S7705の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ237に対して画像データの転送指示を設定していない場合も(S7705:No)、S7707の処理へ移行する。
S7707の処理では、転送開始フラグがオンか否かを判別し(S7707)、転送開始フラグがオンであれば(S7707:Yes)、転送開始すべき画像データが存在しているので、転送開始フラグをオフにし(S7708)、S7703の処理によって転送データバッファに格納した各種情報によって示されるスプライトの画像データを転送対象画像データに設定した上で、S7713の処理へ移行する。一方、転送開始フラグがオンではなく、オフであれば(S7707:No)、次いで、背面画像変更フラグ233wはオンか否かを判別する(S7709)。そして、背面画像変更フラグ233wがオンではなく、オフであれば(S7709:No)、転送開始すべき画像データが存在していないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。
一方、背面画像変更フラグ233wがオンであれば(S7709:Yes)、背面画像の変更を意味するので、背面画像変更フラグ233wをオフに設定した後(S7710)、背面画像種別毎に設けられた背面画像判別フラグ233xのうち、オン状態にある背面画像判別フラグ233xに対応する背面画像の画像データを特定し、その画像データを転送対象画像データに設定する(S7711)。更に、オン状態にある背面画像判別フラグ233xに対応する背面画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを取得し(S7712)、S7713の処理へ移行する。
S7713の処理では、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に既に格納されているか否かを判別する(S7713)。このS7713の処理における判別では、格納画像データ判別フラグ233iを参照することによって行われる。即ち、転送対象画像データとされたスプライトに対応する格納状態を格納画像データ判別フラグ233iより読み出して、その格納状態が「オン」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていると判断し、格納状態が「オフ」であれば、転送対象となったスプライトの画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていないと判断する。
そして、S7713の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていれば(S7713:Yes)、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して、その画像データを転送する必要がないので、そのまま通常画像転送設定処理を終了する。これにより、無駄に画像データがキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に対して転送されるのを抑制することができ、表示制御装置114の各部における処理負担の軽減や、バスライン240におけるトラフィックの軽減を図ることができる。
一方、S7713の処理の結果、転送対象画像データが通常用ビデオRAM236に格納されていなければ(S7713:No)、その転送対象画像データの転送指示を設定する(S7714)。これにより、描画処理において画像コントローラ237に対して送信される描画リストに、転送対象画像データの転送データ情報が含められることになり、画像コントローラ237は、その描画リストに記載された転送データ情報を基に、転送対象画像の画像データをキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。なお、転送データ情報には、転送対象画像の画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレスと最終アドレス、転送先の情報(この場合は、通常用ビデオRAM236)、及び転送先(ここで転送される転送対象画像の画像データを格納すべき通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aに設けられたサブエリア)の先頭アドレスが含められる。画像コントローラ237は、この転送データ情報に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM234から読み出して、指定されたビデオRAM(ここでは、通常用ビデオRAM236)の指定されたアドレスに転送する。そして、転送が完了すると、MPU231に対して、転送終了信号を送信する。
S7714の処理の後、格納画像データ判別フラグ233iを更新し(S7715)、この通常用転送設定処理を終了する。格納画像データ判別フラグ233iの更新は、上述したように、転送対象画像データとなったスプライトに対応する格納状態を「オン」に設定し、また、その一のスプライトと同じ画像格納エリア236aのサブエリアに格納されることになっているその他のスプライトに対応する格納状態を「オフ」に設定することによって行われる。
このように、この通常用画像転送処理を実行することによって、先に実行されたコマンド判定処理の中で、表示用停止種別コマンドに対応する処理が実行され、その結果、表示用停止種別コマンドによって示される停止種別情報が大当たりの停止種別であると判別された場合は、ファンファーレ演出において使用する画像データを遅滞なくキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。また、先に実行されたコマンド判定処理の中で背面画像変更コマンドの受信に基づいて背面画像の変更が行われた場合は、その背面画像で用いられる画像データのうち、常駐用ビデオRAM235の背面画像エリア235cに格納されていない画像データを、遅滞なく、キャラクタROM234から通常用ビデオRAM236に転送させることができる。
また、本実施形態では、主制御装置110からのコマンド等に基づき音声ランプ制御装置113から送信されるコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)等に応じて、表示データテーブルが表示データテーブルバッファ233dに設定されるのに合わせて、その表示データテーブルに対応する転送データテーブルが転送データテーブルバッファ233eに設定される。そして、MPU231は、通常画像転送設定処理を実行することにより、転送データテーブルバッファ233eに設定された転送データテーブルのポインタ233fで示されるエリアに記載されている転送データ情報に従って、画像コントローラ237に対し転送対象画像データの転送指示を設定するので、表示データテーブルバッファ233dに設定された表示データテーブルで用いられるスプライトの画像データを、所望のタイミングで確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
ここで、表示データテーブルに従って所定のスプライトの描画が開始されるまでに、その所定のスプライトに対応する画像データが画像格納エリア236aに格納されるように、転送データテーブルでは、転送対象画像データの転送データ情報が所定のアドレスに対して規定されているので、この転送データテーブルに規定された転送データ情報に従って、画像データをキャラクタROM234から画像格納エリア236aに転送することにより、表示データテーブルに従って所定のスプライトを描画する場合に、そのスプライトの描画に必要な常駐用ビデオRAM235に常駐されていない画像データを、必ず画像格納エリア236aに格納させておくことができる。
これにより、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ234aによってキャラクタROM234を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM234から読み出し、通常用ビデオRAM236へ転送しておくことができるので、表示データテーブルで指定された各スプライトの画像を描画しながら、対応する演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。また、転送データテーブルの記載によって、常駐用ビデオRAM235に非常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ転送することができる。
また、転送データテーブルでは、スプライトに対応する画像データ毎にキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236へ画像データが転送されるように、その転送データ情報を規定する。これにより、その画像データの転送をスプライト毎に管理し、また、制御することができるので、その転送に係る処理を容易に行うことができる。そして、スプライト単位でキャラクタROM234から通常用ビデオRAM236への画像データの転送を制御することにより、その処理を容易にしつつ、詳細に画像データの転送を制御できる。よって、転送にかかる負荷の増大を効率よく抑制することができる。
次いで、図87を参照して、表示制御装置114のMPU231で実行されるV割込処理の一処理である上述の描画処理(S6306)の詳細について説明する。図87は、この描画処理を示すフローチャートである。
描画処理では、タスク処理(S6304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別ならびにそれぞれのスプライトの描画に必要なパラメータ(表示位置座標、拡大率、回転角度、半透明値、αブレンディング情報、色情報、フィルタ指定情報)、及び、転送設定処理(S6305)により設定された転送指示から、描画リスト(図30参照)を生成する(S7801)。即ち、S7801の処理では、タスク処理(S6304)で決定された1フレームを構成する各種スプライトの種別から、各スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを特定し、その特定された格納RAM種別とアドレスとに対して、タスク処理で決定されたそのスプライトに必要なパラメータを対応付ける。そして、各スプライトを、1フレーム分の画像の中で最も背面側に配置すべきスプライトから前面側に配置すべきスプライト順に並び替えた上で、その並び替え後のスプライト順に、それぞれのスプライトに対する詳細な描画情報(詳細情報)として、スプライトの画像データが格納されている格納RAM種別ならびにアドレスおよびそのスプライトの描画に必要なパラメータを記述することで、描画リストを生成する。また、転送設定処理(S6305)により転送指示が設定された場合は、その描画リストの末尾に、転送データ情報として、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを追記する。
なお、上述したように、スプライト毎に、そのスプライトの画像データが格納される常駐用ビデオRAM235のエリア、又は、通常用ビデオRAM236の画像格納エリア236aのサブエリアが固定されているので、MPU231は、スプライト種別に応じて、そのスプライトの画像データが格納されている格納RAM種別とアドレスとを即座に特定し、それらの情報を描画リストの詳細情報に容易に含めることができる。
描画リストを生成すると、その生成した描画リストと、描画対象バッファフラグ233jによって特定される描画対象バッファ情報とを画像コントローラへ送信する(S7802)。ここでは、描画対象バッファフラグ233jが0である場合は、描画対象バッファ情報として第1フレームバッファ236bに描画された画像を展開するよう指示する情報を含め、描画対象バッファフラグ233jが1である場合は、描画対象バッファ情報として第2フレームバッファ236cに描画された画像を展開するよう指示する情報を含める。
画像コントローラ237は、MPU231より受信した描画リストに基づいて、その描画リストの先頭に記述されたスプライトから順に画像を描画し、それを描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファに対して上書きによって展開する。これにより、描画リストによって生成された1フレーム分の画像において、最初に描画したスプライトが最も背面側に配置させ、最後に描画したスプライトが最も前面側に配置させることができる。
また、描画リストに転送データ情報が含まれている場合は、その転送データ情報から、転送対象画像データが格納されているキャラクタROM234の先頭アドレス(格納元先頭アドレス)と最終アドレス(格納元最終アドレス)、及び、転送先(通常用ビデオRAM236)の先頭アドレスを抽出し、その格納元先頭アドレスから格納元最終アドレスまでに格納された画像データを順にキャラクタROM234から読み出してバッファRAM237aに一時的に格納した後、通常用ビデオRAM236が未使用状態にあるときを見計らって、バッファRAM237aに格納した画像データを通常用ビデオRAM236の転送先先頭アドレスによって示されるエリアに順次転送する。そして、この通常用ビデオRAM236に格納された画像データは、その後にMPU231より送信される描画リストに基づいて使用され、描画リストに従った画像の描画が行われる。
なお、画像コントローラ237は、描画対象バッファ情報によって指示されたフレームバッファとは異なるフレームバッファから、先に展開された画像の画像情報を読み出して、駆動信号と共にその画像情報を第3図柄表示装置81に送信する。これにより、第3図柄表示装置81に対して、フレームバッファに展開した画像を表示させることができる。また、一方のフレームバッファに描画した画像を展開しながら、一方のフレームバッファから展開した画像を第3図柄表示装置81に表示させることができ、描画処理と表示処理とを同時並列的に処理することができる。
描画処理は、S7802の処理の後、描画対象バッファフラグ233jを更新する(S7803)。そして、描画処理を終了して、V割込処理に戻る。描画対象バッファフラグ233jの更新は、その値を反転させることにより、即ち、値が「0」であった場合は「1」に、「1」であった場合は「0」に設定することによって行われる。これにより、描画対象バッファは、描画リストが送信される度に、第1フレームバッファ236bと第2フレームバッファ236cとの間で交互に設定される。
ここで、描画リストの送信は、1フレーム分の画像の描画処理および表示処理が完了する20ミリ秒毎に画像コントローラ237から送信されるV割込信号に基づいて、MPU231により実行されるV割込処理(図75(b)参照)の描画処理が実行される度に、行われることになる。これにより、あるタイミングで、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定されて、画像の描画処理および表示処理が実行されると、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒後に、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定される。よって、先に第1フレームバッファ236bに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第2フレームバッファ236cに新たな画像が展開される。
そして、更に次の20ミリ秒後には、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファとして第1フレームバッファ236bが指定され、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとして第2フレームバッファ236cが指定される。よって、先に第2フレームバッファ236cに展開された画像の画像情報が読み出されて第3図柄表示装置81に表示させることができると同時に、第1フレームバッファ236bに新たな画像が展開される。以後、1フレーム分の画像を展開するフレームバッファと、1フレーム分の画像情報が読み出されるフレームバッファとを、20ミリ秒毎に、それぞれ第1フレームバッファ236bおよび第2フレームバッファ236cのいずれかを交互に指定することによって、1フレーム分の画像の描画処理を行いながら、1フレーム分の画像の表示処理を20ミリ秒単位で連続的に行わせることができる。
なお、本第1実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示を同時並行して実行可能に構成していたが、これに限られるものではない。例えば、第1特別図柄であるか、第2特別図柄であるかに関係なく、1の変動表示が実行されている状態では、他の変動表示を実行不可能に構成してもよい。そして、保留球が存在する場合には、始動入賞が時間的に古い保留球から順番に変動表示を実行する構成としてもよい。このように構成することで、制御を単純にすることができるので、処理負荷を軽減することができる。
以上説明をしたように、本第1実施形態では、通常状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、且つ、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の高確率状態)および潜確状態(特別図柄の高確率状態、且つ、普通図柄の通常状態)の4つの遊技状態を設けている。そして、潜確状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態となるように構成している。
つまり、潜確状態が設定されている場合には、第1特別図柄の抽選よりも遊技者に有利な抽選結果となり易い第2特別図柄の抽選を示すための変動時間が他の遊技状態が設定されている場合よりも短くなるように規定することで、遊技者に有利な抽選を最も効率的に実行することができる。よって、遊技者に対して、潜確状態が設定させることを期待させるという斬新な遊技性を提供することができる。
具体的には、第2特別図柄の抽選では大当たりに加え、小当たりとなった場合にも第1特定入賞口65aを開放する構成とすることで、第2特別図柄の変動時間が短い潜確状態において、賞球を増加させ続けることができる。よって、潜確状態となることを期待して遊技を行わせることができる。一般的な遊技機では、確変状態が最も有利な遊技状態となるが、本実施形態では、確変状態よりも潜確状態の方が有利となるので、斬新な遊技性を提供することができる。
さらに、本第1実施形態では、第1特別図柄の抽選に基づく変動表示と、第2特別図柄の抽選に基づく変動表示とを同時に(並列して)実行可能に構成している(所謂、同時変動方式を採用している)。これにより、一方の特別図柄の変動表示が実行中でも、その変動表示の終了を待たずに他方の特別図柄の変動表示を実行することができるので、より効率良く特別図柄の抽選を実行させることができる。また、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時変動を行っている場合において、一方が大当たり又は小当たりの停止図柄で変動停止した場合には、他方の変動表示が残りの変動時間や抽選結果に関係なく外れの停止図柄で停止表示される。これにより、大当たりや小当たりの実行中に、他方の変動表示が当たり又は小当たりで確定表示され、大当たりや小当たりが重複して開始されてしまう不具合を防止することができる。
また、本第1実施形態では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態において、第1特別図柄の大当たりに対応する変動表示が実行されると、普通図柄の高確率状態が低確率状態へと移行し、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行するように構成している。この潜確状態が設定されている間は、第2特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(動的表示)期間が短く設定されるため、第2特別図柄の抽選を数多く実行することができる期間(特図2変動有利期間)となる。
本実施形態では、第2特別図柄の抽選にて約1/2の確率で小当たりに当選するように構成しているため、遊技状態として潜確状態が設定されている期間中は、小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技を頻繁に実行し、多くの賞球を獲得可能な遊技者に有利な遊技状態(特図2有利状態)となる。
上述した通り、本実施形態にて潜確状態が設定される期間(特図2変動有利期間)は、確変状態にて大当たりに当選した第1特別図柄の変動表示期間(動的表示期間)中(特図1大当たり変動中)であることから、特図2有利状態が終了すると、大当たり遊技が実行されることになる。このように、遊技者に対して有利となる複数の状態(特図2有利状態、大当たり遊技状態)が連続して設定されるため、遊技者に対して継続して様々な特典を付与させることができる。
また、本実施形態では、一方の特別図柄(特図2)にて小当たりに当選し、小当たり遊技が実行されると、他方の特別図柄(特図1)の変動を中断(変動表示期間の計測を中断)し、その小当たり遊技が終了した場合に、中断していた変動表示期間の計測を再開するように構成している。このように構成することにより、小当たり遊技中に特図2変動有利期間が減算されてしまうことを防ぐことができるため、特図2変動有利期間中に実行される小当たり遊技の回数に関わらず一定の特図2変動有利期間を遊技者に提供することができる。
さらに、本実施形態では、一方の特別図柄(特図1)の抽選結果に基づいて大当たり遊技が実行されると、変動中の他方の特別図柄(特図2)を、外れを示す停止表示態様で強制停止するように構成している。このように構成することで、大当たり遊技中に小当たり遊技が実行されるという事態を防止することができる。
上述した通り、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果に応じて他方の特別図柄の変動に対する制御内容を異ならせている。具体的には、一方の特別図柄の抽選結果が大当たり(遊技者に第1特典を付与可能な抽選結果)である場合には、他方の特別図柄の変動を、抽選結果が外れであることを示す表示態様で停止表示させ、一方の特別図柄の抽選結果が小当たり(遊技者に第1特典とは異なる第2特典を付与可能な抽選結果)である場合には、他方の特別図柄の変動を、第2特典の付与が終了するまで(小当たり遊技が終了するまで)停止し、第2特典の付与終了後に再開させる。加えて、一方の特別図柄の抽選結果が外れの場合には、他方の特別図柄の変動をそのまま実行させるように構成している。
このように構成することにより、一方の特別図柄の抽選結果に基づいて、他方の特別図柄の抽選内容(抽選結果、抽選結果が表示されるまでの期間)を可変させることができ、遊技者の多様な遊技性を提供することができる。
さらに、本実施形態では、一方の特別図柄の抽選結果が、遊技者に特典を付与可能な抽選結果である場合において、その特典の内容に応じて他方の特別図柄変動に対する制御内容を異ならせているため、例えば、遊技者に最も有利な特典(大当たり遊技)を付与する抽選結果である場合には、実行中の他方の特別図柄の変動に対応する抽選結果が特典を付与する抽選結果であったとしても、その変動を抽選結果が外れとなるように強制停止し、遊技者に過剰な特典が付与されることを抑制し、大当たり遊技よりも付与される特典が少ない抽選結果(小当たり)の場合には、実行中の他方の特別図柄の変動に対応する抽選結果を可変させること無く、小当たり遊技中に他方の特別図柄の抽選に基づく特典が付与されることを防ぐために、変動表示期間の計測のみを中断することが可能となる。
よって、複数の特別図柄(特図1、特図2)が同時に変動している状態において、遊技者にとって、最も有利では無い特典が付与されることにより、後に付与される最も有利な特典が付与されなくなる事態を抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまう事態が発生することを抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技状態として潜確状態が設定されると第2特別図柄(特図2)の変動表示期間として短期間(0.5秒)の変動表示期間が設定され、小当たり遊技を頻繁に実行することができるように構成している。そして、遊技状態として潜確状態が設定される条件を、確変状態が設定されている状態で第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合として、潜確状態が終了する条件を第1特別図柄が大当たりを示す表示態様で停止表示し、大当たり遊技が実行される場合としているため、小当たり遊技が頻繁に実行される遊技者に有利となる第1有利期間の終了後に、大当たり遊技が実行される第2遊技期間が設定されることになる。よって、遊技者に有利となる第1有利期間と第2有利期間とを連続して設定することができるため、第1有利期間が設定されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
上述した通り、本実施形態のパチンコ機10では、確変状態中に第1特別図柄の大当たり変動が開始された場合に、その大当たり変動開始時から潜確状態が設定されるようにし、潜確状態が設定されている状態では第2特別図柄(特図2)の抽選を効率良く行えるように構成している。
よって、潜確状態が設定されたと同時に(潜確状態が設定されたことに基づいて)遊技者に対して潜確状態が設定される期間を報知するように構成していた(図7(a))参照。
しかしながら、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動させることが可能であることから、確変状態が設定されている状態において、第1特別図柄も第2特別図柄も両方とも変動している場合がある。
このような場合では、潜確状態が設定されたタイミングで潜確状態(RUSH)が設定されたことを示す表示態様を表示(図7(a)参照)したとしても、現在変動中の第2特別図柄が変動停止するまでは潜確状態中における第2特別図柄の抽選を実行することができず、RUSH状態中にも関わらずいつまでたっても小当たり遊技が実行されないという問題が発生してしまう虞があった。
そこで、本実施形態では、潜確状態への移行条件が成立した場合(確変状態中に第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合)において、第2特別図柄の変動状況(変動の有無、変動残期間)を判別し、その判別結果に基づいて、RUSH状態が設定されたことを報知するタイミングを異ならせるように構成している。
具体的には、潜確状態への移行条件が成立した場合において、新たな第2特別図柄の変動を実行可能な状態であると判別した場合にRUSH状態が設定されたことを報知するように構成している。これにより、RUSH状態が設定されたことを報知したにも関わらず、新たな第2特別図柄の変動が開始されず、小当たり遊技が実行されない事態を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、潜確状態への移行条件が成立した場合において、新たな第2特別図柄の変動を実行可能な状態となってから、潜確状態が終了するまでの期間を判別し、判別した期間が所定期間未満である場合には、RUSH状態が設定されたことを報知しないように構成している。これにより、RUSH状態が設定されたことを報知したにも関わらず、小当たり遊技が実行されないまま大当たり遊技が開始されてしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、確変状態における第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合は、その大当たり変動が開始する時点において普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行することにより遊技状態として潜確状態を設定するように構成し、第2特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合は、その大当たり変動が開始する時点において普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させることなく、その大当たり変動中も確変状態を継続させるように構成している。このように構成することで、特別図柄の種別に応じて異なる遊技性を提供することができる。
なお、本実施形態の構成に限ること無く、確変状態において第2特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合にも、その大当たり変動が開始する時点において普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行することにより遊技状態として潜確状態を設定するように構成しても良いし、複数ある大当たり種別のうち、特定の大当たり種別が設定された場合のみ、その大当たり変動が開始する時点において普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行することにより遊技状態として潜確状態を設定するように構成しても良い。
さらに、有利継続期間中に当選した大当たり回数を計測し、その計測結果が所定回数に到達した場合に、その大当たり変動が開始する時点において普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行することにより遊技状態として潜確状態を設定するように構成しても良い。
本実施形態では、確変状態における第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合は、その大当たり変動が開始する時点において大当たり変動が終了するまでの期間に潜確状態を設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、始動入賞処理(図47参照)において大当たりに当選することを予測したことに基づいて、予測した入賞情報に対応する大当たり変動が終了するまでの期間(複数変動期間)潜確状態を設定するように構成しても良い。
本実施形態では、潜確状態が設定されている状態において第2特別図柄の変動パターンを選択する際に潜確状態設定中における第2特別図柄の変動回数に関わらず、常に一定の変動パターンテーブル(図19(b)参照)を用いる構成としているが、これに限ること無く、例えば、潜確状態が設定されてからの第2特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、50回)に到達したか否かを判別する判別手段を設け、その判別手段の判別結果に基づいて変動パターンを選択するデータテーブルを異ならせるように構成してもよい。
具体的には、第2特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、50回)に到達していない場合は変動時間の平均が約2秒となるデータテーブルを参照し、第2特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、50回)に到達している場合は変動時間の平均が約1秒となるデータテーブルを参照するように構成すると良い。これにより、第1特別図柄の大当たり変動として長時間の変動時間が設定される変動パターンが選択された場合に遊技者に対してより多くの小当たり遊技を提供することができる。
また、本実施形態では、確変状態における大当たり変動中に潜確状態が設定されるように構成しているが、これ以外にも、特別図柄の抽選結果が特定の外れ、或いは、小当たりである場合における変動表示中に潜確状態が設定されるように構成しても良いし、確変状態中において、特別図柄の抽選結果が特定の外れ、或いは、小当たりとなった回数が所定回数に到達した場合に潜確状態が設定されるように構成しても良い。
<第2実施形態>
次に、図88~図111を参照して、第2実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第1実施形態では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている状態において、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に、その大当たり変動中の遊技状態を潜確状態とし、潜確状態が設定されている場合に小当たり遊技が実行されやすくなるように構成していた。これに対して、本第2実施形態では、上述した第1実施形態の構成に加え、特別図柄の抽選結果を表示する図柄確定期間(第1図柄を停止表示する期間)中に遊技状態を可変させるように構成している。つまり、確変状態が設定されている状態において第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に、その抽選結果が表示される図柄確定期間の開始タイミング(大当たりを示す第1図柄が停止表示されるタイミング)で遊技状態として潜確状態を設定するように構成している。
さらに、本第2実施形態では、上述した第1実施形態に対して、特別図柄の抽選結果に基づいて異なる図柄確定期間が設定されるように構成している点で相違している。このように構成することにより、設定される図柄確定期間の長さに応じて遊技者に有利となる潜確状態が設定される期間の長さを異ならせることができる。また、上述した第1実施形態のように、特別図柄の変動時間(特別図柄を変動させている期間)に対応させて潜確状態を設定する構成に比べて、特別図柄の図柄確定期間(特別図柄を停止させている期間)に対応させて潜確状態を設定する構成を用いているため、潜確状態が設定されている状態における特別図柄に対応する表示態様を簡素化することができるため、パチンコ機10の制御を簡素化することができる。
さらに、上述した第1実施形態では、一度確変状態が設定されると、次回大当たりに当選するまで確変状態が継続するように構成していたが、本第2実施形態では、特別図柄の大当たりに当選していない場合であっても、所定の終了条件(確変状態が設定されてからの特別図柄変動回数が所定回数(50回)に到達すること)が成立した場合に確変状態を終了させるように構成している点で相違している。このように構成することで、確変状態が設定されている期間中に潜確状態へと移行させるための遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
ここで、図88を参照して、本第2実施形態における遊技の流れについて説明をする。図88は、確変状態が設定されている状態において、第1特別図柄(特図1)の抽選で特定の大当たり(大当たりC)に当選した場合における遊技の流れの一例を示したタイミングチャートである。図88に示した通り、本第2実施形態では、確変状態が設定されている状態において大当たりに当選した場合に、その大当たり変動が停止するタイミング(図88(c)参照)から、大当たり遊技が実行されるまでの期間(図柄確定期間)にて潜確状態が設定される。
そして、潜確状態が設定されている状態では、上述した第1実施形態と同様に、第2特別図柄(特図2)の抽選を行わせるための遊技が実行される。また、特図1の図柄確定期間中に特図2の小当たりに当選すると、小当たり遊技が実行されている期間、特図1の図柄確定期間の計測(減算)を中断するように構成している。加えて、本第2実施形態では、特別図柄の抽選結果が外れの場合や小当たりの場合においても、抽選結果に応じて異なる図柄確定期間が設定されるように構成している。これにより、遊技者は、潜確状態が設定される期間に対応する特図1の抽選結果(大当たりに当選した抽選結果)としては、図柄確定期間として長い期間が設定されることを所望し、潜確状態が設定されている状態においては、特図2の抽選をより多く実行するために、図柄確定期間として短い期間が設定されることを所望することになる。
つまり、抽選結果に応じて図柄確定期間を異ならせた本第2実施形態では、遊技状態や特別図柄の種別に応じて、長い図柄確定期間を所望する場合と、短い図柄確定期間を所望する場合とを遊技者に提供することができる。さらに、本第2実施形態では、同一の変動表示が実行され得る同一の変動パターンに対して、異なる図柄確定期間が設定されるように構成している。これにより、遊技者に対して、特別図柄の変動表示内容によって、図柄確定期間を事前に予測されてしまうことを抑制することができ、今回の特図抽選に対して、どの図柄確定期間が設定されているのかを実際に特別図柄が停止表示されるまで分かり難くすることができる。加えて、上述した構成を有しているため、一の変動時間(変動パターン)に対応して実行される変動演出(第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出態様)に対して、複数種類の図柄確定期間を設定するように構成しているため、1回の特別図柄の抽選に要する時間(特別図柄の抽選を行ってから、次の特別図柄の抽選が行えるようになるまでの時間)を複雑に設定した場合であっても、変動演出の統一化を図ることができる。
図88を参照して説明をした例では、確変状態が設定されている状態、即ち、残時短回数が47回である場合に、特図1の大当たりに当選した場合の遊技の流れを示しており、大当たり変動が停止した時点から潜確状態が設定されるように構成している。これに加えて、確変状態が終了する(確変カウンタ203aaの値が0となる)タイミング(例えば、確変状態が設定されてから50回目の特図抽選)にて特図1の大当たりに当選した場合には、その大当たり変動が開始されるタイミングから潜確状態が設定されるように構成している。
このように構成することにより、確変状態が設定されている状態において、特図1の大当たりに当選するタイミングに基づいて、異なる長さの有利期間が設定されることとなる。よって、遊技者に対して、長い有利期間が設定されるタイミングで大当たりに当選することを所望させながら遊技を行わせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、確変状態が設定されている場合に実行される第1特別図柄(特図1)の抽選に対して設定される遊技状態について、図89を参照して説明をする。図89は、確変状態が設定された後の特図1遊技の内容と付与得点の関係を示した図である。
図89に示した通り、本第2実施形態では、確変状態が設定されている状態で実行される特別図柄抽選の抽選結果、抽選回数(特図変動回数)に基づいて、遊技状態を可変設定するように構成している。具体的には、本第2実施形態では、特別図柄の抽選回数(変動回数)が、大当たりに当選すること無く所定回数(50回)に到達するまで継続して確変状態が設定されるように構成しており、そのうち、特別図柄の抽選回数(変動回数)が1~49回の間に大当たりに当選した場合は、その大当たり変動中は確変状態、大当たりを示す特別図柄が停止表示される図柄確定期間中は潜確状態が設定される。これにより、遊技者には、図柄確定期間中の潜確状態遊技(RUSH遊技)と、潜確状態終了後の大当たり遊技が特典として付与される。
次いで、特別図柄の抽選回数(変動回数)が50回目に大当たりに当選した場合は、その大当たり変動中、及び、図柄確定期間中に潜確状態が設定される。これにより、遊技者には、大当たり変動~図柄確定期間終了までの潜確状態遊技(RUSH遊技)と、潜確状態終了後の大当たり遊技が特典として付与される。つまり、本第2実施形態では、確変状態が設定されている状態において、特定条件(特定の抽選回数(50回目))が成立している状態で潜確状態への移行条件(大当たり当選)が成立した場合には、特定条件が成立していない状態で潜確状態への移行条件が成立した場合よりも、遊技者に有利な特典が付与されるように構成している。
そして、特別図柄の抽選回数が50回を超えてしまうと、予め定められた確変回数に到達し、遊技状態として通常状態が設定される。この通常状態中に大当たりに当選した場合には、特別図柄の変動中、及び、図柄確定期間中も通常状態が継続し、大当たり遊技が実行される。
一方、特別図柄の抽選回数(変動回数)が、確変状態が設定されてから1~49回目にて外れであった場合には、特別図柄の変動中、及び、図柄確定期間中も確変状態が継続し、50回目にて外れであった場合には、特別図柄の変動中、及び、図柄確定期間中に潜確状態が設定されるため、特図変動~図柄確定期間終了までの潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行可能となる。
なお、詳細な説明は後述するが、本第2実施形態では、確変状態における特別図柄の変動時間、及び、図柄確定期間について、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合には、大当たり以外(外れ、小当たり)である場合に比べて、長い時間が選択され易くなるように構成しており、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合には、その変動時間として「60秒~180秒」の変動時間が選択され、図柄確定期間として「5秒~150秒」の図柄確定期間が選択されるようにし、特別図柄の抽選結果が大当たり以外(例えば、外れ)である場合には、その変動時間として「0.5秒~150秒」の変動時間が選択され、図柄確定期間として「0.2秒~1.5秒」の図柄確定期間が選択されるように構成している。
このように構成することにより、特別図柄の抽選結果、及び、抽選回数に応じて潜確状態遊技(RUSH遊技)を最大で330秒(特図変動回数50回目で大当たりに当選した場合)、最小で5秒(特図変動回数1~49回目で大当たりに当選した場合)と、幅を持たせて遊技者に提供することができる。よって、今回の潜確状態がどのくらい継続するのかを遊技者に予測する楽しみを提供することができる。
さらに、本実施形態では、特別図柄の抽選結果に関わらず、確変状態が設定されてからの特別図柄抽選回数(変動回数)が50回目となった場合には、その特別図柄の変動中、及び、図柄確定期間中に潜確状態が設定されるように構成しているため、例え、確変状態中に大当たりに当選しなかったとしても、遊技者に対して潜確状態遊技(RUSH遊技)を提供することができる。よって、大当たりに当選した場合のみ潜確状態遊技(RUSH遊技)が提供される第1実施形態の構成よりも、遊技者に対して潜確状態遊技(RUSH遊技)を体験させ易くすることができる。よって、遊技を長時間行ったにも関わらず、潜確状態遊技(RUSH遊技)を体験することができず、遊技に飽きてしまう事態が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態では、確変状態中に大当たりに当選したことに基づいて潜確状態が設定されるほうが、大当たりに当選することなく潜確状態が設定されるよりも長い潜確状態が設定され易くなるように構成している。これにより、潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行される期間が長くなればなるほど、潜確状態遊技(RUSH遊技)終了後に大当たり遊技が実行され易くすることができる。よって、潜確状態遊技(RUSH遊技)中の遊技者に対して、大当たり遊技が実行されることを期待させながら遊技を行わせることができる。
なお、上述した本実施形態の構成とは異なり、大当たりに当選することなく潜確状態が設定される場合の一部において、大当たりに当選したことに基づいて潜確状態が設定される場合と同等、或いは、それ以上の長さの潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行されるように特別図柄の抽選結果が大当たり以外(外れ、小当たり)に対応する変動時間や図柄確定期間を設定しても良い。これにより、遊技者に対して特別図柄の抽選で大当たりに当選しないほうが有利となり得る状況を提供することができ、意外性のある遊技を提供することができる。
本実施形態では、上述した通り、確変状態中に大当たりに当選した場合に長い潜確状態が設定され易くしているが、これに限ることなく、確変状態中に大当たりに当選すること無く潜確状態が設定された場合に、長い潜確状態が設定されるように構成しても良い。この場合、例えば、確変回数(確変状態が連続して設定される特別図柄の抽選回数(変動回数))が50回で、確変状態、即ち、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を1/20に設定し、特別図柄の抽選の結果が50回連続で外れであった場合(約7%)に長い潜確状態が設定されるように構成すると良い。
次に、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容のうち、上述した第1実施形態と相違する表示内容について、図90を参照して説明をする。本第2実施形態では、上述した第1実施形態とは異なり、図柄確定期間中に潜確状態が設定されるため、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される演出内容に対する特図1表示領域Dm1、或いは、特図2表示領域Dm2の表示態様が上述した第1実施形態と相違する。図90(a)は、潜確状態中における表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図90(a)に示した通り、本第2実施形態では、第1特別図柄が停止表示(確定表示)されている期間中に潜確状態が設定されるため、潜確状態が設定されるタイミングを跨いで第2特別図柄の変動が実行されている状態を示す演出態様(超チャンスゾーン表示)の表示を、特図1表示領域Dm1に第1特別図柄(特図1)の抽選結果を示すための第2図柄が停止表示(確定表示)されている期間中に実行する点で、上述した第1実施形態の表示画面(図8(a)参照)と相違している。それ以外の表示要素については第1実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
図90(a)に示した例では、第1特別図柄(特図1)が大当たりに当選したことを示すための第3図柄の表示態様(「777」)が停止表示されており、今回の潜確状態が、確変状態中に第1特別図柄にて大当たりに当選したことに基づいて設定されたものであることを示している。なお、図90(a)に示した例では、遊技者が視認可能な表示態様で第3図柄が表示される特図1表示領域Dm1を形成しているため、遊技者は特図1表示領域Dm1に表示された第3図柄の表示態様と、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される潜確状態が設定されたことを示す演出態様を把握することにより、今後の遊技の流れに関する情報(潜確状態遊技終了後に大当たり遊技が実行されるか否かの情報)を予め獲得した状態で遊技を行うことができる。
また、本第2実施形態では、第1特別図柄の大当たり当選に基づいて潜確状態が設定される場合には、その潜確状態中において特別図柄の抽選が行われる際に転落抽選(特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための抽選)が行われないように構成している。よって、特図1表示領域Dm1に表示された第3図柄の表示態様を識別することにより、今回の潜確状態が遊技者にとって有利な有利潜確状態であるかを把握することができるため、安心して遊技を行わせることができる。
なお、本第2実施形態では、遊技者が特別図柄の抽選結果を容易に識別できるように第3図柄が表示される構成を用いているが、これに限ること無く、特別図柄の抽選結果を遊技者が識別し難くするために、表示領域を縮小したり、第3図柄表示装置81の表示画面以外(例えば、遊技盤13に付設される発光体や、第3図柄表示装置81以外に設けた液晶表示装置等)を用いて表示したりする構成を用いても良い。このように構成することで、遊技者に対して、何を契機に潜確状態が設定されたのかを分かり難くすることができるため、潜確状態遊技(RUSH遊技)終了後に大当たり遊技が実行されるか否か、或いは、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に転落抽選が実行されているか否かを予測しながら遊技を行わせることができる。
更に、本実施形態では、特図1表示領域Dm1に第3図柄が停止表示(確定表示)されてから、確定表示期間(図柄確定期間)が経過するまでの間、第3図柄の表示態様を可変させること無く完全に停止させる構成としているが、遊技者に対して現在が特別図柄の確定表示期間(図柄確定期間)中であることを報知するものであれば、これに限ること無く、例えば、確定表示期間中は第3図柄の変動表示は停止させるが、第3図柄の表示態様(色)を徐々に可変させるように構成しても良いし、遊技者が識別出来ない程度に第3図柄を揺動させるように構成しても良い。
加えて、遊技者に対して、現在が確定表示期間(図柄確定期間)中であるのか、新たに実行される特別図柄抽選の権利が未獲得の状態であるため特別図柄の新たな抽選(変動)が実行されていない状態であるのかを、遊技者に識別させるための表示態様を設定するように構成しても良く、例えば、特図1表示領域Dm1に「確定表示中」や「待機中」のコマンドを表示したり、「確定表示中」と「待機中」とで第3図柄の表示態様(色、デザイン)を可変させたりするように構成しても良い。このように構成することで、確定表示期間中において、保留記憶を有する状態にもかかわらず、新たな抽選が開始されないと誤認識されることを抑制することができる。
次に、図90(b)を用いて、本第2実施形態における潜確状態遊技(RUSH遊技)突入時の表示内容を説明する。図90(b)は、潜確状態遊技(RUSH遊技)突入時に第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図90(b)に示した通り、本実施形態では、第1特別図柄が停止表示(確定表示)されている期間中に潜確状態が設定されるため、潜確状態遊技(RUSH遊技)に突入することを示す演出態様を、特図1表示領域Dm1に第1特別図柄(特図1)の抽選結果を示すための第2図柄が停止表示(確定表示)されている期間中に実行する点で、上述した第1実施形態の表示画面(図8(b)参照)と相違している。それ以外の表示要素については第1実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
<第2実施形態における電気的構成について>
次に、図91~図96を参照して、第2実施形態における電気的構成について説明をする。本第2実施形態では、上述した第1実施形態に対して、主制御装置110のMPU201のROM202とRAM203の内容が変更されている点と、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容が変更されている点で相違する。その他の点については、第1実施形態と同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図91は、本第2実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図91に示した通り、本第2実施形態のROM202では、大当たり種別選択テーブル202dに代えて、大当たり種別選択2テーブル202aaを、小当たり種別選択テーブル202eに代えて、小当たり種別選択2テーブル202abを、変動パターン選択テーブル202fに代えて、変動パターン選択2テーブル202acを設け、さらに、外れ種別選択テーブル202adを設けた点で上述した第1実施形態と相違している。
大当たり種別選択2テーブル202aaは、上述した第1実施形態の大当たり種別選択テーブル202dに対して、大当たり種別の種類を変更した点と、大当たり終了後に設定される各種カウンタ(時短カウンタ203f、確変カウンタ203aa、確定時間カウンタ203ad,203ae)の内容を変更した点と、各大当たり種別に対応させる第1当たり種別カウンタC2の値を変更した点で相違している。ここで、図92を参照して本第2実施形態における大当たり種別選択2テーブル202aaについて説明をする。
図92は、本第2実施形態における大当たり種別選択2テーブル202aaの内容を模式的に示した模式図である。図92に示した通り、大当たり種別選択2テーブル202aaは、上述した第1実施形態の大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)に規定されている大当たり種別と同一の大当たり動作内容が規定されており、各大当たり種別に対して、時短カウンタ203f、確変カウンタ203aa、特図1確定時間カウンタ203ad、特図2確定時間カウンタ203aeの値が規定されている。
具体的には、上述した第1実施形態の大当たり種別選択テーブル202dの大当たりAと同一の大当たり動作内容が実行される大当たり種別(大当たりA1~大当たりA3)には、選択された際(大当たりに当選した際)の遊技状態が通常状態、或いは潜確状態の場合に時短カウンタ203fに「100」の値が、時短状態、確変状態の場合に「50」の値を設定されるように規定しており、確変カウンタ203aaに「50」の値が設定されるように規定している。
さらに、特別図柄の図柄確定期間として、大当たりA1は「5秒」、大当たりA2は「60秒」、大当たりA3は「150秒」が設定されるように規定しており、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「0~19」の範囲に大当たりA1が規定され、「20~23」の範囲に大当たりA2が規定され、「24」に大当たりA3が規定されている。つまり、本第2実施形態では、第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合の25%で大当たりA(大当たりA1~A3)に対応する大当たり動作が実行され、そのうちの80%(20/25)が大当たりD、16%(4/25)が大当たりA2、4%(1/25)が大当たりA3となるように規定している。
つまり、本実施形態では、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技が実行される大当たりに当選したとしても、その抽選結果を遊技者に停止表示するための期間(図柄確定期間)として短い図柄確定期間が選択された場合には、潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行される期間が短くなってしまうことになる。よって、特別図柄の抽選に対して、遊技者に大当たり当選の有無だけでは無く、図柄確定期間の長さにも注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本第2実施形態では図柄確定期間を大当たり種別に対応付けて規定している構成を用いているが、これに限ることなく、大当たり動作内容(大当たり種別)を選択するための抽選と、図柄確定期間を選択するための抽選と、を独立して実行するように構成しても良い。この場合、複数の大当たり種別に対して、複数の図柄確定期間を組み合わせることができるため、遊技者が予測し難い遊技性を提供することができる。
次いで、上述した大当たりA1~A3と同様に、大当たりB1~B3、大当たりC1~C3、大当たりD1~D3がそれぞれ規定されている。
具体的には、上述した第1実施形態の大当たり種別選択テーブル202dの大当たりBと同一の大当たり動作内容が実行される大当たり種別(大当たりB1~大当たりB3)には、選択された際(大当たりに当選した際)の遊技状態が通常状態、或いは潜確状態の場合に時短カウンタ203fに「0」の値が、時短状態、確変状態の場合に「100」の値を設定されるように規定しており、確変カウンタ203aaに「0」の値が設定されるように規定している。さらに、特別図柄の図柄確定期間として、大当たりB1は「5秒」、大当たりB2は「60秒」、大当たりB3は「150秒」が設定されるように規定している。
次に、図93(a)を参照して、小当たり種別選択2テーブル202abについて説明をする。図93(a)は、本第2実施形態における小当たり種別選択2テーブル202abの内容を模式的に示した模式図である。図93(a)に示した通り、小当たり種別選択2テーブル202abは、上述した第1実施形態の小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)に対して、各小当たり種別(小当たりA~小当たりC)を更に細分化して規定している点で相違している。それ以外は、小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)と同一である。同一の要素については、その詳細な説明を省略する。
具体的には、上述した第1実施形態の小当たりAに対応する小当たり動作(開放動作)が実行される小当たり種別として、小当たり種別カウンタC5の値が「0~9」の範囲に、図柄確定時間が「0.2秒」の「小当たりA1」が、「10~89」の範囲に、図柄確定時間が「0.5秒」の「小当たりA2」が、「90~93」の範囲に図柄確定時間が「1.5秒」の「小当たりA3」が、規定される。
そして、上述した第1実施形態の小当たりBに対応する小当たり動作(開放動作)が実行される小当たり種別として、小当たり種別カウンタC5の値が「94~95」の範囲に、図柄確定時間が「0.2秒」の「小当たりB1」が、「96~97」の範囲に、図柄確定時間が「0.5秒」の「小当たりB2」が、「98」の値に図柄確定時間が「1.5秒」の「小当たりB3」が、規定される。さらに、上述した第1実施形態の小当たりCに対応する小当たり動作(開放動作)が実行される小当たり種別として、小当たり種別カウンタC5の値が「99」に図柄確定時間が「1.5秒」の小当たり動作(開放動作)が規定されている。
次に、図93(b)を参照して、外れ種別選択テーブル202adの内容について説明をする。この外れ種別選択テーブル202adは、特別図柄の抽選結果が外れであった場合に、その外れ種別を選択するために参照するものであり、取得した小当たり種別カウンタC5の値に対応させて異なる図柄確定時間が規定されている。
本実施形態では、特別図柄の抽選結果として重複し得ないことを理由に、特別図柄の抽選結果が小当たりの場合と、外れの場合とで、同一のカウンタ値(小当たり種別カウンタC5の値)を参照して種別を選択するように構成している。これにより、主制御装置110が有するカウンタの個数を削減することができる。なお、上述した構成に限ること無く、特別図柄の抽選結果が小当たりの場合と、外れの場合とで、異なるカウンタを用いる構成としても良い。
図93(b)は、外れ種別選択テーブル202adに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図93(b)に示した通り、第1特別図柄、或いは第2特別図柄の抽選結果に対応して図柄確定時間が0.2秒~1.5秒の図柄種別(外れ種別)が小当たり種別カウンタC5の値に対応させて規定されている。
以上、説明をした通り、本第2実施形態では、特別図柄の抽選結果として、大当たり、小当たり、外れの抽選結果を設定可能にし、さらに、各抽選結果に対して異なる図柄確定時間を設定可能に構成している。これにより、特別図柄の抽選結果が同一の場合であっても、異なる図柄確定時間を設定することができる。
ここで、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たりであって、その図柄確定期間中に潜確状態が設定される場合においては、図柄確定時間として長い時間(例えば、150秒)が選択されるほど、潜確状態が設定される期間を長くすることができるため、遊技者に有利とすることができる。一方で、特別図柄の抽選結果が外れの場合は、長い図柄確定時間が選択されるほど、単位時間あたりの遊技回数(特別図柄抽選回数)が少なくなってしまうため、遊技者に不利となる。
さらに、第1特別図柄(特図1)の抽選結果が大当たりであることを示す特別図柄が停止表示されている期間において潜確状態が設定される場合における第2特別図柄(特図2)の抽選を実行させる潜確状態遊技(RUSH遊技)中では、特図2の抽選結果が小当たり、或いは、外れの場合に、長い図柄確定時間が選択されることで、予め定められた潜確状態期間(特図1の図柄確定期間)中に実行可能な特図2抽選回数が少なくなることから、遊技者に不利となる。
このように、特別図柄の抽選結果に応じて、設定される図柄確定期間の有利度合いを可変させることができるため、遊技者に斬新な遊技性を提供することができる。
なお、本実施形態では、特別図柄の図柄確定期間を可変させることにより、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態が設定される期間を可変させると共に、その潜確状態中に実行される特別図柄抽選の回数を可変させることにより、遊技者に対して提供する有利度合いを異ならせるように構成しているが、これ以外の構成を用いても良く、例えば、特別図柄の抽選で大当たりに当選したことを示す特別図柄の図柄確定期間が所定期間よりも長い場合のみ、遊技者に好ましい映像を表示する特典を付与するように構成しても良いし、大当たり遊技中に再生される音楽の選択操作を、図柄確定期間中に実行可能となるように構成しても良い。
次に、図94を参照して、時短・確変用2テーブル202ac2の内容について説明をする。図94は、本第2実施形態における時短・確変用2テーブル202ac2の内容を模式的に示した模式図である。図94に示した通り、時短・確変用2テーブル202ac2は、上述した第1実施形態の時短・確変用テーブル202f2(図19(a)参照)に対して、特図1に対応する変動パターンの長さを異ならせている点で相違している。それ以外は、時短・確変用テーブル202f2(図19(a)参照)と同一である。同一の要素については、その詳細な説明を省略する。
つまり、本実施形態では、確変状態中に特別図柄の抽選(特図1の抽選)で大当たりに当選した場合における特別図柄の停止表示期間(図柄確定期間)中に潜確状態を設定するように構成しているため、確変状態中における特図1の変動表示期間が第1実施形態よりも短くなるように構成している。
次に、図95を参照して、本第2実施形態における主制御装置110のMPU201のRAM203の構成について説明をする。図95は、主制御装置110のMPU201のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図95に示した通り、本第2実施形態は、上述した第1実施形態に対して確変フラグ203gに代えて確変カウンタ203aaを設けた件と、特図1図柄確定中フラグ203ab、特図2図柄確定中フラグ203ac、特図1確定時間カウンタ203ad、特図2確定時間カウンタ203aeを追加した点で相違している。それ以外の要素については、同一であり、同一の要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
確変カウンタ203aaは、特別図柄の高確率状態(潜確状態、確変状態)において実行される特別図柄の抽選回数を継続するためのカウンタであって、特別図柄の抽選が高確率で実行される期間を示すためのものである。
この確変カウンタ203aaは、上述した第1実施形態の大当たり終了処理(図54のS2312参照)において確変フラグ203gをオンに設定するタイミングにおいて、当選した大当たり種別に対応して規定されている値(図92参照)が設定され、その値が第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)で参照され(図98のS451)、確変カウンタ203aaに設定されている値に応じた大当たり抽選が実行される(図98のS403,S404参照)。また、同様に第2特別図柄の抽選を実行する際にも参照される(図102のS953参照)。
そして、特別図柄(特図1、特図2)の図柄確定期間が経過したタイミングで値が1減算されると共に、大当たりに当選した特別図柄の図柄確定期間が経過したタイミングで0にリセットされる。
特図1図柄確定中フラグ203abは、第1特別図柄(特図1)が停止表示されていることを示すためのフラグであって、オンに設定されている場合に、特図1の停止表示期間中(図柄確定期間中)であることを示すものである。この特図1図柄確定中フラグ203abは、第1特別図柄確定期間設定処理(図100のS852参照)においてオンに設定され(図100のS2802参照)、第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)において参照される。そして、図柄確定期間が経過したと判別した場合に(図99のS853:Yes)、オフに設定される。
特図2図柄確定中フラグ203acは、第2特別図柄(特図2)が停止表示されていることを示すためのフラグであって、オンに設定されている場合に、特図2の停止表示期間中(図柄確定期間中)であることを示すものである。この特図2図柄確定中フラグ203acは、上述した特図1図柄確定中フラグ203abに対して、対象となる特別図柄の種別を第1特別図柄(特図1)から第2特別図柄(特図2)へと変更した点で相違しているだけであり、その詳細な説明を省略する。
特図1確定時間カウンタ203ad、特図2確定時間カウンタ203aeは、第1特別図柄(特図1)、或いは第2特別図柄(特図2)の図柄確定期間を計測するためのカウンタであって、第1特別図柄(特図1)、或いは第2特別図柄(特図2)1が停止表示された場合に、対応するカウンタに今回の図柄確定期間を示す値が設定されるものである。そして、定期的に実行される確定時間中処理(図101のS860参照)において、カウンタの値が減算され、特図1確定時間カウンタ203ad、特図2確定時間カウンタ203aeの値が0になった場合に、特別図柄の図柄確定期間を終了させる処理が実行される。
なお、本第2実施形態では、特別図柄の抽選結果を示すための種別に応じて異なる図柄確定期間が設定されるように構成されている(図92、図93参照)。そして、この図柄確定期間中に遊技状態として潜確状態が設定されるように構成している。
次に、図96を参照して本第2実施形態の音声ランプ制御装置113のMPU221に格納されている情報について説明をする。図96は、本第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。図96に示した通り、本第2実施形態のRAM223では、上述した第1実施形態の電気的構成に加えて、特図1確定カウンタ223aa、特図2確定カウンタ223ab、残確定時間情報格納エリア223ac、確定中フラグ223adを追加した点で相違している。
特図1確定カウンタ223aaは、第1特別図柄を停止表示させる期間(図柄確定期間)を計測するためのカウンタであって、主制御装置110から第1特別図柄(特図1)の図柄確定期間を示すための情報を含む確定コマンドを受信した場合に、特図1の図柄確定期間に対応する値がセットされるものである。
この特図1確定カウンタ223aaにセットされた値は、1ミリ秒毎に実行される各種カウンタ更新処理2(図111参照)により定期的に減算される。本第2実施形態では、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態が、特別図柄(第1特別図柄)の図柄確定期間中に設定されるように構成されていることから、この特図1確定カウンタ223aaの値を管理することにより、潜確状態が継続して設定され続ける残期間を示す残期間情報を設定することが可能となる。
さらに、本実施形態では、特図1の図柄確定期間中(潜確状態遊技中)に、第2特別図柄の小当たりに当選した場合、その小当たり遊技中は特図1確定カウンタ223aaの値を減算する処理を中断するように構成している。よって、小当たり遊技が実行されている間に特図1の図柄確定期間が減算されてしまうことが無いため、図柄確定期間中に適切に第2特別図柄の抽選を実行することができる。
なお、上述した第2実施形態の構成に加えて、特図1確定カウンタ223aaの減算処理を中断している期間を累積する処理を設けても良い。具体的には、小当たり遊技が実行されている期間を計測する小当たり遊技中カウンタを設け、その小当たり遊技中カウンタを用いて、継続して設定される潜確状態中における小当たり遊技中の累積期間を算出するように構成しても良いし、特図1確定時間カウンタ203adの減算処理を中断するためのフラグがオンに設定されている期間を計測する中断中カウンタを設け、その中断中カウンタを用いて継続して設定される潜確状態中における小当たり遊技中の累積期間を算出するように構成しても良い。
このように、特図1の図柄確定期間の減算処理を中断させた期間を累積した累積中断情報を算出することにより、今回の潜確状態遊技(RUSH遊技)の結果を遊技者に報知することができる。さらに、潜確状態遊技(RUSH遊技)の詳細な遊技結果として、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に獲得した累積獲得球数と、当選した小当たりの累積小当たり回数と、上述した中断累積情報と、に基づいて、設計値よりも(或いは、過去履歴よりも)獲得した特典が多いか否かを示す遊技結果や、当選した小当たり回数に対して獲得球数が多いか否かを示す遊技結果や、当選した小当たり回数に対して中断累積情報が長いか否かを示す遊技結果を遊技者に報知するように構成しても良い。また、単に累積獲得球数や、累積小当たり回数や、累積中断情報を報知するように構成しても良い。
特図2確定カウンタ223abは、第2特別図柄を停止表示させる期間(図柄確定期間)を計測するためのカウンタであって、主制御装置110から第2特別図柄(特図2)の図柄確定期間を示すための情報を含む確定コマンドを受信した場合に、特図2の図柄確定期間に対応する値がセットされるものである。具体的な内容は、上述した特図1確定カウンタ223aaに対して、計測対象を特図1の図柄確定期間に代えて特図2の図柄確定期間とした点以外は同一であり、その詳細な説明を省略する。
残確定時間情報格納エリア223acは、第1特別図柄(特図1)の図柄確定期間の減算処理を中断(特図1の仮停止)した時点における図柄確定期間の残時間(残確定時間)を示す残確定時間情報を格納するためのデータ領域である。本第2実施形態では、残確定時間情報格納エリア223acに格納されている残確定時間情報に基づいて、図柄確定期間の減算処理を再開する際の演出態様が設定される。これにより、小当たり遊技が終了し、図柄確定期間の減算処理を再開する際に実行される演出態様を把握することにより、潜確状態が終了するまでの期間を予測することが可能となる。
この残確定時間情報格納エリア223acには、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理2(図106のS4162参照)にて仮停止関連コマンドを受信したと判別した場合(図106のS4219:Yes)に実行される仮停止関連処理2(図108のS4253参照)の中で設定された残確定時間情報(期間A~期間C)が格納される(図108のS4956,S4958,S4959参照)。そして、仮停止関連処理2(図108のS4253参照)の中で実行される再開処理(図109のS4952参照)にて図柄確定期間の減算処理を再開する際の演出態様を設定する際に読み出され(図109のS5002,S5052参照)、追加演出種別を決定する際に参照される(図109のS5003,S5053参照)。
このように様々な報知条件が成立することにより潜確状態遊技の残期間を示すための情報が報知されるように構成しているため、図柄確定期間の残期間、即ち、潜確状態遊技を実行し得る残期間を示す情報を、潜確状態中に実行される各種演出の演出態様を把握することにより獲得することが可能となる。よって、遊技者に対して演出を注視させることができ、演出効果を高めることができる。
なお、本第2実施形態では、図柄確定期間の残期間、即ち、潜確状態遊技を実行し得る残期間を所定範囲毎に区分し、区分された範囲を示すための残期間情報を遊技者に報知するように構成することで、遊技者に対して潜確状態遊技の残期間を大まかに把握させ、具体的な残期間を予測させる楽しみを遊技者に提供するように構成しているが、これに限ることなく、例えば、具体的な残期間を秒単位で遊技者に報知するように構成しても良い。
確定中フラグ223adは、特別図柄の停止表示期間(図柄確定期間)中であることを示すためのフラグであって、特別図柄の停止表示期間(図柄確定期間)中である場合にオンに設定される。この確定中フラグ223adは、第1特別図柄(特図1)、第2特別図柄(特図2)の何れの特別図柄が図柄確定期間中であってもオンに設定されるように構成されている。
確定中フラグ223adは、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理2(図106のS4162参照)において、図柄確定関連コマンドを受信したと判別した場合に(図106のS4254:Yes)実行される図柄確定関連処理(図110のS4255参照)においてオンに設定される(図110のS5077参照)。そして、仮停止関連処理2(図108のS4253参照)にて、特図1仮停止コマンドを受信したと判別した場合に(図108のS4951参照)、特図1の変動状態が図柄確定期間中であるか否かを判別するために参照される(図108のS4953参照)。また、仮停止関連処理2(図108のS4253参照)にて実行される再開処理(図109のS4952)において特図1再開コマンドを受信したと判別した場合にも(図109のS5001:Yes)、特図1の変動状態が図柄確定期間中であるか否かを判別するために参照される(図109のS5051参照)。
上述した通り、本第2実施形態では、第2特別図柄(特図2)の抽選によって小当たりに当選した時点(小当たり遊技が実行される時点)、或いは、小当たり遊技が終了した時点における第1特別図柄(特図1)の変動状態が変動表示期間中であるか、図柄確定期間中であるかを判別し、その判別結果に基づいて、特図1を仮停止(変動表示期間、図柄確定期間の減算を中断)する際の処理、及び、特図1を再開(変動表示期間、図柄確定期間の減算を再開)する際の演出態様を設定するように構成している。
このように構成することにより、第2特別図柄(特図2)の抽選で小当たりに当選したタイミングにて第1特別図柄(特図1)がどの変動状態であっても適切に処理を実行することができる。
<第2実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図97~図105を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第2実施形態における主制御装置110の制御処理は、上述した第1実施形態における主制御装置110の制御処理に対して、特別図柄変動処理(図32参照)に代えて特別図柄変動処理2(図97参照)、第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)に代えて第1特別図柄大当たり判定処理2(図98参照)、第1特別図柄変動停止処理(図38参照)に代えて第1特別図柄変動停止処理2(図99参照)、第2特別図柄大当たり判定処理(図40参照)に代えて第2特別図柄大当たり判定処理2(図102参照)、第2特別図柄変動停止処理(図45参照)に代えて第2特別図柄変動停止処理2(図103参照)、特図2外れ停止処理(図46参照)に代えて特図2外れ停止処理2(図105参照)を実行する点で相違し、第1特別図柄確定期間設定処理(図100参照)、第2特別図柄確定期間設定処理(図104参照)を新たに追加する点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ここで、本第2実施形態における主制御装置110にて実行される制御処理の内容の中で、上述した第1実施形態と大きく異なる点について簡単に説明をする。上述した第1実施形態では、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態を、一方の特別図柄(特図1)の変動表示期間中に設定するように構成していた。より詳しくは、確変状態が設定されている状態において、大当たりに当選した特別図柄の変動表示期間中に潜確状態を設定し、変動表示期間が終了するまでは潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行させ、変動表示期間が終了した直後に大当たり遊技を実行させるように構成していた。これにより、遊技者に対して、異なる2つの特典遊技(潜確状態中において小当たりを頻発させる遊技と、大当たり遊技)を連続して実行させることができ、遊技者に対して短期間で多くの特典を付与できるものであった。
さらに、大当たり遊技が実行される前段階の状態で潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行することができるため、安心して潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行させることができるものであった。つまり、一般的に小当たり遊技よりも遊技者に付与する特典が大きい大当たり遊技が連続する2つの特典遊技の後半側に設定されることにより、前半側の遊技結果が芳しくない場合であっても、後半側で実行される遊技(大当たり遊技)での特典獲得を意欲的に行わせることができるものであった。
加えて、潜確状態遊技(RUSH遊技)は、大当たり変動の実行中に行われるように構成しているため、潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行可能な期間を予め設定しておくことができる。よって、潜確状態遊技(RUSH遊技)が想定外に長く実行されてしまい過剰に特典を遊技者に付与してしまう事態が発生することを抑制することができるものであった。
また、大当たりに当選した場合に選択される変動パターンに応じて潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行可能な期間が可変する。つまり、特別図柄の1回の抽選によって、大当たり遊技の実行の有無と、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間の長さと、を決定するように構成しているため、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間の長さを予め設定するために専用の選択テーブルを用いた処理を実行する場合に比べて主制御装置110の処理負荷を軽減することができるものであった。
しかしながら、以上説明をした第1実施形態の構成では、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間が特別図柄の変動パターン(変動時間)によってのみ決定される構成であることから、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間を複数用意するには、複数の変動パターン(変動時間)を予め用意する必要があり、変動パターンを記憶するためのデータ領域を圧迫してしまう虞があった。
そこで、本第2実施形態では、上述した第1実施形態の構成に加え、特別図柄が停止表示されている期間(図柄確定期間)も潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行可能な期間となるように構成し、且つ、特別図柄の抽選結果に基づく図柄種別に応じて、図柄確定期間の長さを異ならせるように構成している。
このように構成することで、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間を、特別図柄の変動時間と、図柄確定期間とを合算して(組み合わせて)設定することができるため、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間を少ないデータ量で複数パターン設定することができる。
さらに、潜確状態遊技(RUSH遊技)中における第2特別図柄(特図2)の抽選においても、抽選結果に応じて異なる図柄確定期間が設定されるように構成されているため、設定される図柄確定期間によって、予め定められた潜確状態遊技(RUSH遊技)期間(特図1の変動表示時間)中に実行される特図2の抽選回数が異ならせることができる。
つまり、潜確状態遊技(RUSH遊技)の遊技期間を設定することになる第1特別図柄の抽選においては、より長い図柄確定期間が設定されることを所望し、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に繰り返し実行される第2特別図柄の抽選においては、より短い図柄確定期間が設定されることを所望する遊技性となり、抽選対象となる特別図柄種別によって異なる抽選結果を所望するという新規性のある遊技性を遊技者に提供することができる。
さらに、本第2実施形態では、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための処理(時短カウンタ203fの減算処理)を特別図柄の変動開始時に実行し、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための処理(確変カウンタ203aaの減算処理)を特別図柄の図柄確定期間終了時に実行するように構成し、且つ、特別図柄の高確率状態が設定されている状態で特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(50回)に到達した場合に特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させ、普通図柄の高確率状態が設定されている状態で特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(50回)に到達した場合に普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行し得るように構成している。
つまり、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態において、特別図柄の変動回数(抽選回数)が50回に到達すると、その変動(50回目の変動)が開始されるタイミングで遊技状態が潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行し、その変動(50回目の変動)が終了するタイミング(図柄確定期間終了時)にて遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行し得るように構成している。
このように構成することで、大当たりに当選していない場合であっても、予め定められた特定期間(50回目の変動期間(図柄確定期間含む))のみ潜確状態を設定することができるため、遊技者に対して、潜確状態遊技(RUSH遊技)を体験させ易くすることができる。
まず、図97を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理2(S154)について説明する。図97は、特別図柄変動処理2(S154)の内容を示したフローチャートである。特別図柄変動処理2(S154)は、上述した第1実施形態における特別図柄変動処理(S104)に対して、S251及びS252の処理を追加する点、第1特別図柄変動停止処理(S207)に代えて第1特別図柄変動停止処理2(S257)、第2特別図柄変動停止処理(S213)に代えて第2特別図柄変動停止処理2(S263)を実行する点で相違する。
特別図柄変動処理2(S154)では、S204の処理において特図1変動時間カウンタ203mの値が0であると判別した場合には(S204:No)、特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されているか判別する(S251)。特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていると判別した場合には(S251:Yes)、第1特別図柄変動停止処理2(S257)を実行し、S209の処理へ移行する。第1特別図柄変動停止処理2(S257)の詳細については、図99を参照して後述する。一方、S251の処理において、特図1図柄確定中フラグ203abがオフに設定されていると判別した場合には(S251:No)、第1特別図柄変動開始処理(S208)を実行し、S209の処理へ移行する。
上述したS206の処理において特図1変動時間カウンタ203mの値が0ではない(0よりも大きい)と判別した場合(S206:No)、或いは、S208,S257の処理を実行すると、次に、特図2変動時間カウンタ203nの値が0より大きいか判別する(S209)。特図2変動時間カウンタ203nの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合には(S209:No)、次いで、特図2図柄確定中フラグ203acがオンに設定されているか判別する(S252)。
S252の処理において、特図2図柄確定中フラグ203acがオンに設定されていないと判別した場合(S252:No)、即ち、S209,S252の処理によって、現在が第2特別図柄(特図2)の変動表示中でも図柄確定期間中でも無いと判別した場合は、新たに第2特別図柄(特図2)の変動を開始させるために第2特別図柄変動開始処理を実行し(S210)、その後、本処理を終了する。なお、第2特別図柄変動開始処理(S210)の処理内容は、上述した第1実施形態と同一であるためその詳細な説明は省略する。
一方、S252の処理において、特図2図柄確定中フラグ203acがオンに設定されていると判別した場合(S252:Yes)、即ち、現在が第2特別図柄(特図2)の図柄確定期間中であると判別した場合は、第2特別図柄変動停止処理2(S263)を実行し、本処理を終了する。第2特別図柄変動停止処理2(S263)の詳細については、図103を参照し後述する。
次に、図98を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄大当たり判定処理2(S356)について説明する。図98は、第1特別図柄大当たり判定処理2(S356)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄大当たり判定処理2(S356)は、上述した第1実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理(S306)に対して、S402の処理に代えて、確変カウンタ203aaの値が0より大きいか判別する処理(S451)を実行する点で相違する。
つまり、上述した第1実施形態では、特別図柄の高確率状態が設定された場合には特別図柄の大当たりに当選するまで特別図柄の高確率状態を継続する構成であったため、現在が特別図柄の高確率状態であることを示すための確変フラグ203gを用いていたが、本第2実施形態では、特別図柄の高確率状態を終了させる条件として、特別図柄の大当たり当選(第1終了条件)に加え、特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(例えば、50回)に到達した場合に成立する第2終了条件を有している。よって、特別図柄の高確率状態が継続して設定されている期間における特別図柄の変動回数(抽選回数)を計測するために確変カウンタ203aaを用いている。この確変カウンタ203aaは、上述した第2終了条件が成立するまでの特別図柄の変動回数(抽選回数)を計測するためのものであり、特別図柄の抽選が実行されることに基づいて値が更新されるように構成されている。
なお、本実施形態以外の構成であっても、上述した第2終了条件の成立の有無を判別可能な構成であれば良く、例えば、第1実施形態に用いた確変フラグ203gと、本第2実施形態に用いた確変カウンタ203aaと、を用いた構成でも良いし、遊技状態に関わらず常に特別図柄の変動回数(抽選回数)を計測する変動回数カウンタを設け、確変フラグ203gの設定状況と、変動回数カウンタの更新数とに基づいて確変状態中における特別図柄の変動回数を判別するように構成しても良い。
さらに、本第2実施形態では、特別図柄の変動回数、即ち、第1特別図柄(特図1)の変動回数と、第2特別図柄(特図2)の変動回数とを合算した回数に対して確変状態を終了させるための終了条件(第2終了条件)を設定しているが、これに限ることなく、第1特別図柄(特図1)の変動回数(抽選回数)のみを計測する特図1変動回数カウンタと、第2特別図柄(特図2)の変動回数(抽選回数)のみを計測する特図2変動回数カウンタと、を設け、各特別図柄の変動回数(抽選回数)に対してそれぞれ終了条件(確変状態を終了させるための終了条件)を設定するように構成しても良い。
また、本第2実施形態では、特別図柄の高確率状態(例えば、確変状態)を終了させるための終了条件として、特別図柄の大当たり当選に基づいた第1終了条件に加え、特別図柄の変動回数(抽選回数)に基づいた第2終了条件を設けているが、それ以外の終了条件を設けても良く、例えば、特別図柄の抽選結果が大当たり以外の特定の抽選結果(例えば、小当たり)となった回数が所定回数に到達した場合に成立する第3終了条件を設けても良い。さらに、この第3終了条件を、第1特別図柄の抽選結果と、第2特別図柄の抽選結果と、に対してそれぞれ設定しても良い。
加えて、特別図柄の高確率状態が設定されている時間を計時する計時カウンタを設け、その計時カウンタが所定時間を計時した場合に成立する第4終了条件や、特別図柄の高確率状態が設定されている状態において実行される普通図柄の抽選結果や抽選回数に基づいて成立し得る第5終了条件を設けても良い。
また、上述した複数の終了条件の何れかが成立した場合において、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるタイミングについても、本第2実施形態にて用いたタイミング以外を設定しても良く、例えば、特別図柄の抽選を開始する直前や、特別図柄の抽選が実行された直後や、特別図柄の変動を開始させるタイミングや、特別図柄の変動が開始されてから所定時間(例えば、5秒)経過したタイミングや、特別図柄の変動が停止したタイミングや、特別図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、0.1秒)経過したタイミングや、特別図柄の停止表示期間(図柄確定期間)の終了タイミングの何れかのタイミングで移行させるように構成しても良い。
このように特別図柄の高確率状態を終了させるための終了条件と、その終了条件が成立した場合における特別図柄の高確率状態を終了させるタイミングと、を複数設けることにより、遊技者に対して特別図柄の高確率状態がいつまで継続するのか、どのタイミング(特別図柄の変動開始時、変動停止時、図柄確定期間終了時)で終了するのかを分かり難くすることができるため、遊技者に対して緊張感を持たせながら遊技を行わせることができる。
第1特別図柄大当たり判定処理2(S356)のその他の処理に関しては、第1特別図柄大当たり判定処理(S306)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図99を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理2(S154)内の一処理である第1特別図柄変動停止処理2(S257)について説明する。図99は、第1特別図柄変動停止処理2(S257)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄変動停止処理2(S257)は、上述した第1実施形態における第1特別図柄変動停止処理(S207)に対して、特別図柄の図柄確定期間中に実行される処理(S851~S858,S860)の処理を追加した点と、大当たりに当選した第1特別図柄(特図1)を停止表示する際のリセット処理の内容を異ならせた点で相違する。その他の処理に関しては、第1特別図柄変動停止処理(S207)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、図97に戻り、第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257)が実行される条件について説明をする。この第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257)では、特別図柄の変動を停止させる処理と、特別図柄を停止表示させる期間(図柄確定期間)を設定する処理と、設定された図柄確定期間を計測する処理と、図柄確定期間経過後における特別図柄の抽選結果に対応した各種実行処理と、が実行されるように構成している。
よって、図97のS206の処理、即ち、第1特別図柄(特図1)の変動を終了させるタイミングか否かを判別する処理において、第1特別図柄(特図1)の変動を停止させるタイミングである(特図1変動時間カウンタ203mの値が0である)と判別した場合(図97のS206:Yes)、及び、S251の処理、即ち、現在が第1特別図柄(特図1)の停止表示中であるか否かを判別する処理において、第1特別図柄(特図1)の停止表示中である(特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されている)と判別した場合(図97のS251:Yes)に実行される。
図99に戻り説明を続ける。第1特別図柄変動停止処理2(S257)では、まず、特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されているか判別する(S851)。ここで、特図1の変動時間が経過し、特図1を停止表示させるために第1特別図柄変動停止処理2(S257)を実行する場合には、即ち、図97のS206の処理において、特図1変動時間カウンタ203mの値が0であると判別したことにより第1特別図柄変動停止処理2(S257)を実行する場合には、特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていないため、S851の処理において特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別し(S851:No)、第1特別図柄確定期間設定処理を実行する(S852)。
第1特別図柄確定期間設定処理(S852)では、特別図柄を停止表示させる期間(図柄確定期間)を設定するため処理が実行される。ここで、図100を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄変動停止処理2(S257)内の一処理である第1特別図柄確定期間設定処理(S852)について説明する。図100は、第1特別図柄確定期間設定処理(S852)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄確定期間設定処理(S852)では、確定時間(図柄確定期間)を設定し、第1図柄表示装置37に送信するコマンドを設定する処理,及び、今回の第1特別図柄(特図1)の抽選結果が大当たりである場合に、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための処理を実行する。
なお、本第2実施形態では、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる条件(時短終了条件)として、特別図柄の大当たりに当選した場合(第1時短終了条件)と、普通図柄の高確率状態が継続して設定されている状態において特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(例えば、50回)に到達した場合(第2時短終了条件)と、の2つの時短終了条件を有しており、上述した第1時短終了条件が成立した場合には、特別図柄が停止表示されるタイミング(図柄確定期間の開始タイミング)にて普通図柄の低確率状態が設定され、第2時短終了条件が成立した場合には、特別図柄の変動表示が開始されるタイミング(特別図柄の抽選が実行されたタイミング)にて普通図柄の低確率状態が設定されるように構成している。
このように、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる契機となる条件(時短終了条件)を複数設け、成立した時短終了条件に応じて低確率状態への移行タイミングを異ならせるように構成することで、普通図柄の高確率状態が設定される遊技状態(時短状態、確変状態)にて遊技を行っている遊技者に対してどのタイミングで普通図柄の低確率状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態)へと移行するのかを予測させ難くすることができるため、常に遊技内容に注視させることができ、飽きの来ない遊技を提供することができる。
本第2実施形態では、上述した内容で普通図柄の状態を移行させるように構成しているが、これ以外の構成を用いても良く、例えば、特別図柄の抽選を開始する直前や、特別図柄の抽選が実行された直後や、特別図柄の変動を開始させるタイミングや、特別図柄の変動が開始されてから所定時間(例えば、5秒)経過したタイミングや、特別図柄の変動が停止したタイミングや、特別図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、0.1秒)経過したタイミングや、特別図柄の停止表示期間(図柄確定期間)の終了タイミングの何れかのタイミングで移行させるように構成しても良い。
第1特別図柄確定期間設定処理(S852)では、まず、停止図柄に対応する確定時間(図柄確定時間)を示す値を特図1確定時間カウンタ203adに設定する(S2801)。本第2実施形態では、特別図柄の抽選において用いられる各種テーブル(大当たり種別選択2テーブル202aa、小当たり種別選択2テーブル202ab、外れ種別選択テーブル202ad)にて選択される各種別に対応させて確定時間(図柄確定期間)が規定されているため、今回停止表示される種別に対応した確定時間(図柄確定期間)を示す値が特図1確定時間カウンタ203adに設定される。具体的には、例えば、今回の第1特別図柄の抽選結果が大当たりであり、大当たり種別選択2テーブル202aa(図92参照)を用いて選択された大当たり種別が大当たりA3であった場合は、確定時間(図柄確定期間)として150秒が規定されているため、150秒を示す値が特図1確定時間カウンタ203adに設定される。
次に、特図1図柄確定中フラグ203abをオンに設定し(S2802)、特図1大当たりフラグ203hはオンに設定されているか判別する(S2803)。特図1大当たりフラグ203hはオンに設定されていると判別した場合(S2803:Yes)、即ち、今回、確定時間(図柄確定時間)を設定する第1特別図柄の抽選結果が大当たりであると判別した場合は、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるために、時短カウンタ203fの値をリセットする(S2804)。一方、特図1大当たりフラグ203hはオンに設定されていないと判別した場合には(S2803:No)、S2804の処理をスキップし、S2805の処理に移行する。これにより、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合のみ、特別図柄を停止表示させるタイミングで普通図柄の低確率状態を設定することができる。
なお、例えば、特別図柄の大当たりに当選した場合(第1時短終了条件)と、普通図柄の高確率状態が継続して設定されている状態において特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(例えば、50回)に到達した場合(第2時短終了条件)と、の2つの時短終了条件が同一の特別図柄抽選に基づいて成立した場合には、第1時短終了条件の成立の有無を判別する処理よりも、第2時短終了条件の成立の有無を判別する処理を優先して実行するように構成しているため、特別図柄の図柄確定期間を設定する場合において特別図柄の大当たりに当選した場合でもS2804の処理をスキップすることになる。
S2803、或いは、S2804の処理を実行した後、S2805の処理において、確変カウンタ203aaの値が0より大きいか判別する(S2805)。確変カウンタ203aaの値が0より大きいと判別した場合には(S2805:Yes)、潜確状態を示す状態コマンドを設定し(S2806)、S2808の処理に移行する。一方、S2805の処理において、確変カウンタ203aaの値が0であると判別した場合には(S2805:No)、通常状態を示す状態コマンドを設定し(S2807)、S2808の処理に移行する。S2806、或いは、S2807の処理を実行した後、特図1確定コマンドを設定する(S2808)。次に、第1図柄表示装置37の第1特別図柄の変動を停止し(S2809)、本処理を終了する。
図99に戻り説明を続ける。一方、S851の処理において特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていると判別した場合(S851:Yes)、即ち、現在が第1特別図柄(特図1)の図柄確定期間中であると判別した場合は、S852の処理をスキップしてS853の処理へ移行する。なお、特別図柄変動処理2(図97のS154参照)において特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていると判別し(図97のS251:Yes)、第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)が実行される場合に、S851の処理において特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていると判別される。
次に、特図1確定時間カウンタ203adの値が0であるかを判別する(S853)。即ち、現在が第1特別図柄(特図1)の図柄確定期間を経過したタイミングであるかを判別する。ここで、特図1確定時間カウンタ203adの値が0ではない(1以上である)と判別した場合、即ち、現在が第1特別図柄(特図1)の図柄確定期間中であると判別した場合は(S853:No)、確定時間中処理(S860)を実行し、本処理を終了する。この確定時間中処理(S860)は、図柄確定期間の経過時間を更新する処理を実行したり、小当たり遊技が実行されることに基づいて仮停止されていた図柄確定期間の経過時間を更新する処理を再開するための処理を実行したりするものであって、その詳細な内容については図101を参照して後述する。
一方、S853の処理において、特図1確定時間カウンタ203adの値が0であると判別した場合(S853:Yes)、即ち、確定時間(図柄確定期間)の終了タイミングであると判別した場合には、特図1図柄確定中フラグ203abをオフに設定する(S854)。次に、確変カウンタ203aaの値が0より大きいかどうか判別する(S855)。確変カウンタ203aaの値が0より大きいと判別した場合には(S855:Yes)、確変カウンタ203aaの値を1減算する(S856)。一方、確変カウンタ203aaの値が0であると判別した場合には(S855:No)、S856の処理をスキップし、S857の処理に移行する。S857の処理では、時短カウンタ203fと確変カウンタ203aaの値に応じた状態コマンドを設定する(S857)。
上述したS856の処理を実行することにより、本実施形態では、特別図柄の停止表示期間が経過した後(図柄確定期間の経過後)に、確変カウンタ203aaの値を減算する処理が実行され、減算後の確変カウンタ203aaの値が0となる場合に、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行するように構成している。これにより、特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(例えば、50回)に到達した場合に成立する確変終了条件(特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる条件)が成立した場合には、その特別図柄の停止表示期間が経過した後に特別図柄の低確率状態が設定されるため、対象となる特別図柄の変動表示期間中、及び、図柄確定期間中を特別図柄の高確率状態とすることができる。よって、例えば、第1特別図柄の変動(抽選)によって、上述した確変終了条件が成立したとしても、その第1特別図柄の変動表示期間中、図柄確定期間中においては、特別図柄の高確率状態が設定されている状態で第2特別図柄の変動(抽選)を実行することができる。
上述したS857の処理において設定される状態コマンドの内容について具体的に説明をすると、時短カウンタ203fの値が0よりも大きい場合(普通図柄の高確率状態が設定されている場合)において、確変カウンタ203aaの値が0よりも大きい場合は、遊技状態が確変状態であることを示す状態コマンドが設定され、確変カウンタ203aaの値が0である場合には、遊技状態が時短状態であることを示す状態コマンドが設定される。また、時短カウンタ203fの値が0である場合(普通図柄の低確率状態が設定されている場合)において、確変カウンタ203aaの値が0よりも大きい場合は、遊技状態が潜確状態であることを示す状態コマンドが設定され、確変カウンタ203aaの値が0である場合には、遊技状態が通常状態であることを示す状態コマンドが設定される。
さらに、S857の処理では、確変カウンタ203aaの値が0よりも大きい(1以上である)場合は、確変カウンタ203aaの値、即ち、残確変回数を示す情報として、残確変回数コマンドを設定する。S857の処理で設定された状態コマンド、及び残確変回数コマンドは、主制御装置110のメイン処理(図52参照)の外部出力処理(図52のS2201参照)によって、音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から出力された各種コマンドを受信し、コマンド判定処理2(図106のS4162参照)にて受信したコマンドに対応する処理が実行される。これにより、音声ランプ制御装置113側で現在の遊技状況を適正に判別することができる。
上述した通り、本第2実施形態では、第1時短終了条件(大当たりに当選した場合に成立する条件)が成立した場合には、特別図柄の停止表示タイミングで普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させ、第2時短終了条件(特別図柄の変動回数(抽選回数)に応じて成立する条件)が成立した場合には、特別図柄の変動開始タイミングで普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させると共に、確変終了条件(大当たりに当選した場合に成立する第1確変終了条件、特別図柄の変動回数(抽選回数)に応じて成立する第2確変終了条件)が成立した場合には、特別図柄の停止表示期間(図柄確定期間)の終了タイミングにおいて特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるように構成している。
このように構成することにより、遊技状態として遊技者に有利な遊技状態となる潜確状態が設定される期間を、成立する時短終了条件に応じて異ならせることができるため、遊技者に対して、特別図柄の抽選結果として大当たりか否かに期待させるだけではなく、有利な遊技状態が設定される期間の長さがより長くなることを期待させることができる。
次に、特図1確定期間終了コマンドを設定し(S858)、上述した第1実施形態におけるS801~S805の処理と同様の処理を実行する。次に、特図1大当たりフラグ203h、確変カウンタ203aaをリセットし(S859)、大当たり中フラグ203oをオンに設定し(S807)、本処理を終了する。
次に、図101を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257)内の一処理である確定時間中処理(S860)について説明する。図101は、確定時間中処理(S860)の内容を示したフローチャートである。
確定時間中処理(S860)では、まず、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されているかを判別する(S2901)。この特図1仮停止フラグ203vは、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選し、その抽選結果を停止表示した場合にオンに設定されるものである(図46のS1602参照)。そして、小当たり遊技が実行されている期間中は、特別図柄変動処理2(図97のS154参照)のS201の処理において、第1特別図柄変動停止処理2が実行されないように構成している。つまり、確定時間中処理(図101のS860参照)のS2901の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていると判別されるのは、小当たり遊技が終了した後に初めて特別図柄変動処理2(図97のS154参照)が実行された場合のみとなる。
そこで、S2901の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていると判別した場合は(S2901:Yes)、特図1再開コマンドを設定し(S2902)、特図1仮停止フラグ203vをオフに設定し(S2903)、S2904へ移行する。つまり、S2901の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていると判別する場合は(S2901:Yes)、小当たり遊技が終了している状態であるため、小当たり遊技が実行されることにより一時的に停止していた図柄確定期間の更新処理を再開させるために、S2902,S2903の処理が実行される。
一方、S2901の処理において、特図1仮停止フラグ203vがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合は(S2901:No)、S2902,S2903の処理をスキップしてS2904の処理へ移行する。
S2904の処理では特図1確定時間カウンタ203adを1減算して更新し(S2904)、第1図柄表示装置37の表示を更新し(S2905)、本処理を終了する。
次に、図102を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第2特別図柄大当たり判定処理2(S953)について説明する。図102は、第2特別図柄大当たり判定処理2(S953)の内容を示したフローチャートである。第2特別図柄大当たり判定処理2(S953)は、上述した第1実施形態における第2特別図柄大当たり判定処理(図40のS905)に対して、S1002の処理に代えて、確変カウンタ203aaの値は0より大きいか判別する処理(S1051)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては、第2特別図柄大当たり判定処理(S903)と同一であるため、詳細な説明は省略する。また、上述したS1051にて実行される処理の内容については、上述した第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)のS451にて実行される内容と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図103を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理2(S154)内の一処理である第2特別図柄変動停止処理2(S263)について説明する。図103は、第2特別図柄変動停止処理2(S263)の内容を示したフローチャートである。第2特別図柄変動停止処理2(S263)は、上述した第1実施形態における第2特別図柄変動停止処理(図45のS213参照)に対して、S1551~S1563の処理を追加する点と、S1506の処理に代えてS1560の処理を設けた点と、S1509,S1510の処理を削除した点で相違する。その他の処理に関しては、第2特別図柄変動停止処理(図45のS213)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
この第2特別図柄変動停止処理2(S263)は、上述した第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)と同様に、特別図柄の変動時間が経過してから図柄確定期間が経過するまでの処理が実行されるものであり、制御対象を第1特別図柄(特図1)から第2特別図柄(特図2)へと変更した点で相違している。なお、第2特別図柄変動停止処理2(S263)にて実行される各種処理のうち、上述した第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)の各種処理に対して、単に制御対象となる図柄種別を異ならせただけの処理については、その詳細な説明を省略する。
第2特別図柄変動停止処理2(S263)では、まず、特図2図柄確定中フラグ203acがオンに設定されているか判別する(S1551)。特図2図柄確定中フラグ203acがオンに設定されていると判別した場合には(S1551:Yes)、S1552の処理をスキップし、S1553の処理に移行する。一方、S1551の処理において、特図2図柄確定中フラグ203acがオフに設定されていると判別した場合には(S1551:No)、第2特別図柄確定期間設定処理(S1552)を実行する。
ここで、図104を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第2特別図柄変動停止処理2(図103のS263参照)内の一処理である第2特別図柄確定期間設定処理(S1552)について説明する。図104は、第2特別図柄確定期間設定処理(S1552)の内容を示したフローチャートである。この第2特別図柄確定期間設定処理(S1552)は、上述した第1特別図柄確定期間設定処理(図100のS852参照)にて実行される処理に対して対象とする図柄種別を第1特別図柄から第2特別図柄へと変更し、設定するコマンドを第2特別図柄に対応した特図2確定コマンドとし、第1図柄表示装置37にて停止表示させる図柄種別を第2特別図柄とした点で相違しているのみであり、その他の処理内容は同一である。よって、上述した第1特別図柄確定期間設定処理(図100のS852参照)の内容を参照し、本処理の詳細な説明を省略する。
図103に戻り説明を続ける。S1551、或いは、S1552の処理を実行した後、特図2確定時間カウンタ203aeの値が0であるかを判別し(S1553)、特図2確定時間カウンタ203aeの値が、0ではない(即ち、0より大きい)と判別した場合には(S1553:No)、特図2確定時間カウンタ203aeの値を更新し(S1562)、第1図柄表示装置37の第2特別図柄の表示を更新し(S1563)、本処理を終了する。
S1563の処理は、既に停止表示されている第2特別図柄の表示を更新するものである。本実施形態では第1図柄表示装置37にて特別図柄が停止していることを示すために図柄を点灯表示(遊技者が点灯していると認識する程度に高速で点滅させる表示を含む)するように構成しているため、S1563の処理では、第1図柄表示装置37に対して、第2特別図柄を点灯させるための指示を出力する。
なお、本実施形態のように図柄確定期間中に特別図柄を継続して点灯させるだけでの構成を用いる場合であれば、例えば、第2特別図柄確定期間設定処理(図104のS1552参照)のS3009の処理において、第2特別図柄を変動停止(停止表示)させるための指示を出力すると共に、停止表示させる期間(図柄確定期間)を示す情報も出力するように構成し、所定期間(図柄確定期間)の間、第2特別図柄が点灯表示するように予め設定するように構成しても良い。このように構成することで、短い周期で実行される処理において、その都度、第1図柄表示装置37の表示内容を更新するための処理を実行する必要が無くなるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
一方、特図2確定時間カウンタ203aeの値が0であると判別した場合には(S1553:Yes)、特図2図柄確定中フラグ203acをオフに設定する(S1554)。次に、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されているか判別し(S1555)、特図1大当たりフラグ203hがオフに設定されていると判別した場合には(S1555:No)、確変カウンタ203aaの値が0より大きいかどうか判別する(S1556)。
確変カウンタ203aaの値が0より大きいと判別した場合には(S1556:Yes)、確変カウンタ203aaの値を1減算し(S1557)、S1558の処理へ移行する。一方、S1555の処理において、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合(S1555:Yes)、或いは、S1556の処理において確変カウンタ203aaの値が0であると判別した場合には(S1556:No)、S1557の処理をスキップし、S1558の処理に移行する。
S1558の処理では、時短カウンタ203fと確変カウンタ203aaの値に応じた状態コマンドを設定し(S1558)、次いで、特図2確定期間終了コマンドを設定し(S1559)、その後、上述した第1実施形態と同一のS1501~S1505の処理を実行する。ここで、S1501の処理において、特図2大当たりフラグ203iがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合には(S1501:No)、特図2外れ停止処理2(S1561)を実行し、本処理を終了する。
また、S1505の処理を終えると、次に、特図2大当たりフラグ203iをオフに設定し、確変カウンタ203aaの値をリセットし(S1560)、上述した第1実施形態と同一のS1507の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図105を参照して、第2実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第2特別図柄変動停止処理2(S263)内の一処理である特図2外れ停止処理2(S1561)について説明する。図105は、特図2外れ停止処理2(S1561)の内容を示したフローチャートである。本第2実施形態における特図2外れ停止処理2(S1561)は、第1実施形態における特図2外れ停止処理(S1508)に対して、S1607~S1610の処理を実行しない点で相違する。その他の処理については同一の処理であるので、その詳細な説明は省略する。
<第2実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図106から図111を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第2実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理は、上述した第1実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理に対して、コマンド判定処理(図59参照)に代えてコマンド判定処理2(図106参照)、各種カウンタ更新処理(図72参照)に代えて各種カウンタ更新処理2(図111参照)を実行する点で相違し、その他は同一の処理が実行される。具体的には、主制御装置110にて実行される制御内容を第1実施形態から変更したことにより出力される各種コマンドを受信した場合に実行される処理と第2実施形態から追加された各種カウンタの値を更新する処理が追加されている。
まず、図106を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理2(S4162)について説明する。図106は、コマンド判定処理2(S4162)の内容を示したフローチャートである。コマンド判定処理2(S4162)は、上述した第1実施形態におけるコマンド判定処理(図60のS4112)に対して、S4251~S4255の処理を追加する点で相違する。その他の処理に関しては、第1実施形態におけるコマンド判定処理(S4112)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
コマンド判定処理2(S4162)が実行されると、まず、上述した第1実施形態におけるコマンド判定処理(図60のS4112)と同一のS4201~S4216の処理を実行する。そして、S4215の処理において、主制御装置110より当たり関連のコマンドを受信していないと判別した場合には(S4215:No)、次に、残回数関連のコマンドを受信したかどうか判別する(S4251)。
ここで、残回数関連のコマンドとしては、普通図柄の高確率状態が継続して設定される残回数(特別図柄の残変動回数)を示す残時短回数コマンド(図36のS603の処理により設定されるコマンド)と、特別図柄の高確率状態が継続して設定される残回数(特別図柄の残変動回数)を示す残確変回数コマンド(図99のS857の処理により設定されるコマンド)がある。残回数関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4251:Yes)、残回数更新処理2(S4252)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図107を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理2(S4162)内の一処理である残回数更新処理2(S4252)について説明する。図107は、残回数更新処理2(S4252)の内容を示したフローチャートである。残回数更新処理2(S4252)は、上述した第1実施形態における残回数更新処理(S4218)に対して、S4851~S4852の処理を追加する点で相違する。具体的には、残確変回数を表示するためのコマンドを、表示制御装置114に送信するための処理を追加する点で相違する。
残回数更新処理2(S4252)では、まず、主制御装置110より残時短回数コマンドを受信したかどうか判別する(S4801)。残時短回数コマンドを受信したと判別した場合には(S4801:Yes)、コマンドに対応する表示用残時短回数コマンドを設定する(S4802)。一方、残時短回数コマンドを受信していないと判別した場合には(S4801:No)、S4802の処理をスキップし、S4851の処理に移行する。次に、残確変回数コマンドを受信したかどうか判別する(S4851)。残確変回数コマンドを受信したと判別した場合には(S4851:Yes)、コマンドに対応する表示用残確変回数コマンドを設定し(S4852)、本処理を終了する。一方、残確変回数コマンドを受信していないと判別した場合には(S4851:No)、そのまま本処理を終了する。
図106に戻り説明を続ける。S4251の処理において、残回数関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4251:No)、仮停止関連コマンドを受信したかどうか判別する(S4219)。ここで、仮停止関連コマンドには、第1特別図柄を仮停止させるための特図1仮停止フラグ203vをオンに設定した場合に設定される特図1仮停止コマンド(図46のS1603参照)と、仮停止している第1特別図柄の変動表示、或いは、停止表示を再開させる場合に設定される特図1再開コマンド(図101のS2902参照)と、が含まれる。仮停止関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4219:Yes)、仮停止関連処理2(S4253)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図108を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理2(S4162)内の一処理である仮停止関連処理2(S4253)について説明する。図108は、仮停止関連処理2(S4253)の内容を示したフローチャートである。仮停止関連処理2(S4253)は、上述した第1実施形態における仮停止関連処理(S4203)に対して、残確定時間を算出するための処理が追加されている点で相違する。
この仮停止関連処理2(S4253)では、第1特別図柄の変動表示、或いは、停止表示の経過時間が一時的に中断(仮停止)された場合において、その仮停止された第1特別図柄の変動表示態様、或いは、停止表示態様に対応した演出態様を第3図柄表示装置81にて実行するための処理が行われる。仮停止関連処理2(S4253)では、まず、主制御装置110より特図1仮停止コマンドを受信したか判別する(S4951)。特図1仮停止コマンドを受信していないと判別した場合には(S4951:No)、再開処理(S4952)を実行し、本処理を終了する。再開処理(S4952)の詳細については、図109を参照して後述する。一方、S4951の処理において、特図1仮停止コマンドを受信したと判別した場合(S4951:Yes)、即ち、小当たり遊技の実行に伴って第1特別図柄(特図1)の変動表示、或いは、停止表示を仮停止させるタイミングであると判別した場合には、次に、確定中フラグ223adがオンに設定されているか判別する(S4953)。ここで、確定中フラグ223adがオンに設定されていると判別した場合は(S4953:Yes)、第1特別図柄が停止表示中(図柄確定期間中)であるため、設定されている図柄確定時間(第1特別図柄の図柄確定時間)の残時間を算出し(S4954)、S4955の処理に移行する。
S4954の処理では、特図1確定カウンタ223aaの値、即ち、第1特別図柄の図柄確定時間の残時間を示す値を読み出すことにより、設定されている図柄確定時間の残時間を算出する。次に、S4954の処理において算出した図柄確定時間の残時間が、2秒未満であるか判別する(S4955)。残時間が2秒未満であると判別した場合には(S4955:Yes)、残確定時間情報格納エリア223acに残確定時間が短いことを示す期間Aを設定し(S4956)、S4952の処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S4955の処理において、残時間が2秒未満ではない(2秒以上である)と判別した場合には(S4955:No)、次に、残時間が2秒以上であり、且つ60秒未満であるか判別する(S4957)。S4957の処理において、残時間が2秒以上であり、且つ、60秒未満であると判別した場合には(S4957:Yes)、残確定時間情報格納エリア223acに通常の残確定時間であることを示す期間Bを設定し(S4958)、S4952の処理を実行し、本処理を終了する。
そして、S4957の処理において、残時間が60秒未満ではない(60秒以上である)と判別した場合には(S4957:No)、残確定時間情報格納エリア223acに残確定時間が長いことを示す期間Cを設定し(S4959)、S4952の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S4953の処理において、確定中フラグ223adがオフに設定されていると判別した場合(S4953:No)、即ち、現在が、第1特別図柄の変動表示期間中であると判別した場合は、上述した第1実施形態の仮停止関連処理(図67のS4220参照)にて実行される第1特別図柄の残変動時間を算出するための処理(S4903~S4908参照)を実行し、S4952の処理へ移行する。なお、第1特別図柄の残変動時間を算出するための処理(S4903~S4908参照)については、上述した第1実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図109を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される仮停止関連処理2(S4253)内の一処理である再開処理(S4952)について説明する。図109は、再開処理(S4952)の内容を示したフローチャートである。
本第2実施形態では、第1特別図柄の変動表示中(変動表示期間中)に加え、停止表示中(図柄確定期間中)にも第2特別図柄の変動(抽選)を実行し得るように構成していることから、第2特別図柄の抽選結果に基づいて小当たり遊技が実行される場合に、第1特別図柄の停止表示を仮停止(図柄確定期間の減算を一時的に中断)させるように構成している。また、小当たり遊技が終了したタイミングで、第1特別図柄の停止表示を再開(図柄確定期間の減算を再開)するように構成している。よって、本第2実施形態では、第1特別図柄の変動表示、或いは、停止表示を再開させる場合における第1特別図柄の状況を判別し、その判別結果に基づいて、再開後の演出態様を設定するように構成している。
再開処理(S4952)では、まず、特図1再開コマンドを受信したかどうか判別する(S5001)。特図1再開コマンドを受信していないと判別した場合には(S5001:No)、そのまま本処理を終了する。一方、特図1再開コマンドを受信したと判別した場合には(S5001:Yes)、確定中フラグ223adがオンに設定されているかどうか判別する(S5051)。確定中フラグ223adがオンに設定されていると判別した場合(S5051:Yes)、即ち、特図1再開コマンドを受信したタイミングが、第1特別図柄の停止表示中である場合には、残確定時間情報格納エリア223acに格納されている残確定時間情報の読み出し(S5052)、読み出した残確定時間情報と追加演出カウンタ223iとに基づいて、追加演出選択2テーブル222aaより追加演出種別を決定し(S5053)、S5053の処理で決定した追加演出種別に対応する表示用追加演出コマンドを設定し(S5054)、残確定時間情報格納エリア223acに設定されている情報をクリアする(S5055)。そして、確定中フラグ223adをオフに設定し(S5056)、本処理を終了する。
一方、S5051の処理において、確定中フラグ223adはオフに設定されていると判別した場合(S5051:No)、即ち、特図1再開コマンドを受信したタイミングが、第1特別図柄の変動表示中である場合には、上述した第1実施形態の変動再開処理(図68のS4902)と同一のS5002~S5005の処理を実行し、本処理を終了する。
図106に戻り説明を続ける。S4219の処理において、仮停止関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4219:No)、図柄確定関連コマンドを受信したか判別する(S4254)。図柄確定関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4254:Yes)、図柄確定関連処理(S4255)を実行し、本処理を終了する。一方、図柄確定関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4254:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S4221)、本処理を終了する。
ここで、図110を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理2(S4162)内の一処理である図柄確定関連処理(S4255)について説明する。図110は、図柄確定関連処理(S4255)の内容を示したフローチャートである。
図柄確定関連処理(S4255)では、まず、主制御装置110より特図1確定コマンドを受信したか判別する(S5071)。特図1確定コマンドを受信したと判別した場合には(S5071:Yes)、受信したコマンドに対応する表示用特図1確定コマンドを設定する(S5072)。次に受信したコマンドに対応する値を特図1確定カウンタ223aaにセットし(S5073)、S5074の処理に移行する。一方、S5071の処理において、特図1確定コマンドを受信していないと判別した場合には(S5071:No)、S5072及びS5073の処理をスキップし、S5074の処理に移行する。
S5074の処理では、特図2確定コマンドを受信したかどうか判別する(S5074)。特図2確定コマンドを受信したと判別した場合には(S5074:Yes)、受信したコマンドに対応する表示用特図2確定コマンドを設定し(S5075)、受信したコマンドに対応する値を特図2確定カウンタ223abにセットし(S5076)、確定中フラグ223adをオンに設定し(S5077)、本処理を終了する。一方、S5074の処理において、特図2確定コマンドを受信していないと判別した場合には(S5074:No)、そのままS5075,S5076の処理をスキップしてS5077の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図111を参照して、第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種カウンタ更新処理2(S4161)について説明する。図111は、各種カウンタ更新処理2(S4161)の内容を示したフローチャートである。
各種カウンタ更新処理2(S4161)では、まず、特図1確定カウンタ223aaの値は、0より大きいかどうか判別する(S5451)。特図1確定カウンタ223aaの値は0より大きいと判別した場合には(S5451:Yes)、特図1確定カウンタ223aaの値を1減算する(S5452)。一方、特図1確定カウンタ223aaの値は0であると判別した場合には(S5451:No)、S5452の処理をスキップして、S5453の処理に移行する。S5453の処理では、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0より大きいかどうか判別する(S5453)。サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0より大きいと判別した場合には(S5453:Yes)、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値を1減算し(S5454)、特図1確定カウンタ223aaとサブ特図2変動時間カウンタ223nの値の読み出しを実行する(S5455)。次に、S5455の処理で読み出した特図1確定カウンタ223aaの値からサブ特図2変動時間カウンタ223nの値を減算し、残時間を算出する(S5456)。次にS5407及びS5408の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S5453の処理において、サブ特図2変動時間カウンタ223nの値が0であると判別した場合には(S5453:No)、S5454~S5456,S5407の処理をスキップし、S5408の処理を実行し、本処理を終了する。
<第3実施形態>
次に、図112~図135を参照して、第3実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第2実施形態は、上述した第1実施形態と同様に、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)と、が同時に変動するように構成し(所謂、同時変動タイプ)、遊技状態として潜確状態が設定されている期間中に特図2の抽選(変動)が実行されることにより、数多くの小当たり遊技(RUSH遊技)を実行可能となるように構成していた。
さらに、潜確状態が設定される条件(RUSH遊技が実行可能となる条件)として、確変状態が設定されている状態において、特図1の抽選で大当たりに当選した場合に成立する第1確変終了条件と、特別図柄の変動回数(抽選回数)が所定回数(50回)に到達した場合に成立する第2確変終了条件とを設け、第1確変終了条件が成立した場合には、大当たりに当選したことを示す特別図柄(特図1)が停止表示されている期間(図柄確定期間)が潜確状態となり、第2確変終了条件が成立した場合には、その特別図柄が変動表示されている期間(変動表示期間)、及び、図柄確定期間中が潜確状態となるように構成している。
また、特別図柄の抽選結果に応じて図柄確定期間の長さが異なるように構成しており、大当たりに当選した場合のほうが、大当たりに当選していない場合よりも図柄確定期間が長く設定されるように構成していた。
加えて、一方の特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選している場合には、他方の図柄(特図2)の抽選で大当たりに当選することが無い無効抽選が実行されるように構成し、この無効抽選によっては遊技状態が可変させるための条件に関する値が更新されないように構成していた。具体的には、特図1の抽選で大当たりに当選している期間中(大当たりに当選している特別図柄の変動表示期間中、及び、図柄確定期間中)において、特図2の抽選を実行したとしても、確変カウンタ203aaの値が更新(減算)されないように構成していた。
このように構成された第2実施形態では、確変状態が設定されている状態において、特図1の抽選で大当たりに当選した場合には、その大当たり当選に対する大当たり遊技が実行される期間(変動表示期間、図柄確定期間)が終了するまでは、特図2の変動(抽選)を何度実行したとしても、確変カウンタ203aaの値が更新(減算)されることが無いため、安心して特図2の変動を実行することができるものであった。
これに対して、本第3実施形態では、確変終了条件の種類を上述した第2実施形態よりも増加させ、潜確状態が設定される期間が上述した第2実施形態よりも長くなるよう構成している。具体的には、確変終了条件として、確変状態が設定されている状態において特図1で小当たりに当選した場合に確変終了条件(第3確変終了条件)が成立するように構成し、第3確変終了条件が成立した場合には、小当たり遊技が開始される時点で遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させるように構成している。
さらに、特別図柄の高確率状態が設定される期間(確変カウンタ203aaの値)と、普通図柄の高確率状態が設定される期間(時短カウンタ203fの値)と、を同一にし(例えば、「4」)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定された状態で、大当たりに当選しなかった場合には、遊技状態が確変状態から通常状態へと移行するように構成している。
つまり、本第3実施形態では、確変状態(特別図柄、普通図柄共に高確率状態)が設定されている間に、特図1の抽選で小当たりに当選し、普通図柄を低確率状態へと移行させることにより、その小当たり遊技の開始タイミングから特別図柄の低確率状態が設定されるまでの期間を潜確状態とすることができるように構成している。
このように構成することで、特図1の抽選で小当たりに当選するタイミングに応じて、遊技者に有利な遊技状態となる潜確状態が継続して設定される期間を可変させることができる。よって、特別図柄の抽選結果に対して遊技者により興味を持たせることができ、飽きの来ない遊技機を提供することができる。
さらに、本第3実施形態では、確変状態が終了する最終変動において大当たりに当選した場合に、変動時間が長い変動パターンが選択され易くなるように構成している。これにより、小当たりに当選することなく確変状態の最終変動に到達したとしても、長時間の潜確状態を設定することができるため、遊技者に対して最後まで期待を持たせた遊技を行わせることができる。
ここで、図112を参照して、本第3実施形態における確変状態中における特図1の遊技内容に基づいて付与される特典の種類について説明をする。図112は、確変状態が設定された後の特図1遊技の遊技内容と付与特典との関係をまとめた模式図である。図112に示した通り、本実施形態では、大当たり終了後の所定期間(特別図柄の4変動分)において確変状態が設定されるように構成されており、確変状態中の変動回数(大当たり後の特図変動回数)と、特図の抽選結果と、に応じて遊技者に対して付与される特典の内容を異ならせるようにしている。
具体的には、確変状態が設定されてから1,2回目の特図1変動(特図1抽選)では、抽選結果(特図1の抽選結果)が大当たりの場合には、遊技者が多くの賞球を獲得可能な大当たり遊技に加え、潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行可能な期間として、特図1が大当たりであることを示す表示態様で停止表示されている期間(図柄確定期間)が設定されるように規定している。また、抽選結果(特図1の抽選結果)が小当たりの場合には、潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行可能な期間として、特図1の抽選結果に基づいて小当たり遊技が実行されてから、大当たり後の特別図柄変動回数が4回に到達するまでの期間(図柄確定期間)が設定されるように規定している。
つまり、大当たり終了後1回目の特図1抽選において小当たりに当選した場合には、その小当たり遊技が開始されるタイミング(1回目の特別図柄変動が停止し、小当たり遊技が実行されるタイミング)から、大当たり終了後における4回目の特図変動が終了するまでの期間において潜確状態遊技(RUSH遊技)が設定される。よって、潜確状態(RUSH状態)が設定される期間としては、最も長い期間が設定され得る「超長」となる。また、確変状態が設定されてから1,2回目の特図1変動(特図1抽選)にて抽選結果(特図1の抽選結果)が外れの場合には、遊技者に対して何ら特典が付与されることが無い。
確変状態が設定されてから3回目の特図1変動(特図1抽選)では、上述した、確変状態が設定されてから1,2回目と同一の条件で潜確状態が設定されるように構成している。ここで、小当たりの当選した場合には、小当たり遊技中に加え、4回目の特図変動が終了するまでの期間が潜確状態として設定されるため、上述した確変状態が設定されてから1,2回目の特図1変動(特図1抽選)にて小当たりに当選した場合に比べて、潜確状態が設定される期間が短くなる。
また、本第3実施形態では、確変状態中において確変状態が設定されてからの特図1変動(特図1抽選)回数が増加するほど、大当たりに当選した場合に、長い変動時間を有する変動パターンが選択され易くなるように構成している。よって、上述した確変状態が設定されてから1,2回目の特図1変動(特図1抽選)にて大当たりに当選した場合に比べて、潜確状態が設定される期間を長くし易くすることができる。
次に、確変状態が設定されてから4回目の特図変動(特図抽選)、即ち、確変状態における特図最終変動では、特図抽選の結果に関わらず、その特図変動が開始されてから終了するまで(図柄確定期間経過後まで)の期間が潜確状態として設定される。なお、本第3実施形態では、確変状態における特図最終変動(確変状態が設定されてから4回目の特図変動)にて大当たりに当選した場合に、長時間の変動時間を設定し易く構成しており、潜確状態が設定される期間の長さは「長」となる。
そして、確変状態における特図最終変動で大当たりに当選しなかった場合は、その図柄確定期間経過後に通常状態が設定され、5回目以降の特図抽選が実行される。
<第3実施形態における演出表示内容について>
本第3実施形態では、図112を参照して上述した通り、成立する移行条件(確変終了条件)に応じて、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態が設定される期間が異なるように構成されており、確変状態中において、潜確状態が設定される可能性や、潜確状態が設定されるタイミングを遊技者に示唆するための示唆演出(ビンゴゲーム)が実行されるように構成している。
そこで、図113~115を参照して、第3実施形態において第3図柄表示装置81に表示される示唆演出(ビンゴゲーム)の表示内容について説明をする。尚、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される要素のうち、上述した各実施形態と同一の要素に対しては、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図113(a)を参照して、確変状態が設定される大当たり遊技の終了画面(エンディング画面)の表示内容について説明をする。図113(a)は、大当たり終了時の表示画面を模式的に示した模式図である。図113(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面のうち、主表示領域Dmには、上述した第2実施形態と同一の特図1表示領域Dm1、特図2表示領域Dm2、案内表示領域Dm3が形成され、加えて、特図1の保留球数を示す特図1保留数表示領域Dm4と、特図2の保留球数を示す特図2保留数表示領域Dm5と、が形成されている。
図113(a)は、特図1大当たりに基づいて実行された大当たり遊技の終了画面を示したものであり、特図1表示領域Dm1には特図1の抽選結果が大当たりであることを示した第3図柄の停止表示態様「777」が表示されており、特図2表示領域Dm2には、特図2変動が実行されていないことを示す「-」が表示されている。また、案内表示領域Dm3には、大当たり遊技を左打ち遊技で行わせていたことを示すための「左打ち」の文字が表示されている。
本第3実施形態では、上述した第2実施形態と同様に、大当たり遊技中に案内表示領域Dm3に表示される遊技内容(右打ち、又は、左打ち)が、大当たり当選時の遊技内容と同一となるように構成されている。つまり、図113(a)に示した状態は、左打ち遊技中に当選した大当たりである。
さらに、主表示領域Dmの中央部には、大当たり遊技終了後に設定される確変状態において用いられるビンゴカード820が表示されている。ここで、本第3実施形態において実行される示唆演出(ビンゴゲーム)について説明をする。本第3実施形態では、確変状態が設定されている期間中に、潜確状態が設定されるか否か、或いは、大当たりに当選するか否かを遊技者に示唆するための示唆演出としてビンゴゲームが実行されるように構成している。
このビンゴゲームでは、大当たり終了画面(エンディング画面)にて9個のマス目(縦3×横3)に対して任意の数字が配置されたビンゴカード820(図113(a)参照)が表示され、確変状態が設定されている状態において実行される特図1の抽選に基づいて数字が発表され、発表された数字と、ビンゴカード820に記載されている数字の配列とに基づいて遊技者に遊技結果(特図1の抽選結果)を示唆する演出が実行される。
次に、図113(b)~図115を参照して、ビンゴゲーム実行中に第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容(演出内容)について説明をする。ビンゴゲームが開始されると(確変状態中の特図1変動が開始されると)、図113(b)に示した表示が実行される。図113(b)は、大当たり終了後に特図1変動(1回目)が実行されている場合に表示される表示内容を模式的に示した模式図である。
図113(b)に示した通り、特図1変動(1回目)が実行されると、特図1表示領域Dm1には、特図1が変動中であることを示す表示態様が表示される。そして、特図1保留数表示領域Dm4には「3」が表示され、図113(a)に示す値(「4」)から、特図1が変動したことにより減算(更新)されたことを示している。
また、主表示領域Dmの左下側領域には、今回(特図1変動(1回目))の抽選結果に基づいたビンゴゲームの抽選結果821として「1」の数字が表示され、右下側領域には、ビンゴゲームの残回数「ラスト3」を示す残回数表示822が表示される。ここで、例えば、確変状態中の特図1変動(4回目)が大当たりである場合における演出例について、図114を参照して説明をする。
図114(a)は、確変状態中の特図1変動(4回目)が大当たりである場合における特図1変動(3回目)の変動中のビンゴゲーム内容を模式的に示した模式図であり、図114(b)は、特図1変動(4回目)の変動中の表示内容を模式的に示した模式図である。本実施形態では、図112を参照して説明をした通り、確変状態の最終変動(特図1変動(4回目))では、特図1の変動表示が開始されるタイミングで潜確状態が設定されるように構成しており、潜確状態中は右打ち遊技によって特図2の抽選を実行させる潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行される。
そこで、確変状態の最終変動が実行された直後に(特図1変動(3回目)の図柄確定期間経過後)に遊技者に対して即座に右打ち遊技を行わせるために、潜確状態が設定されることを報知するための演出結果(ビンゴ2列揃い表示)が、潜確状態が設定される特図1変動(4回目)よりも前(特図1変動(3回目)中)に実行されるように構成している。このように構成することで、遊技者に対して、潜確状態が設定される旨を十分に理解させた状態で潜確状態を設定することができる。
なお、詳細な説明は省略するが、本第3実施形態では、確変状態の最終変動における特図1の抽選で大当たりまたは小当たりに当選していない場合(外れとなった場合)には、短い変動時間(1秒)の変動パターンが選択され、且つ、ビンゴゲームにて潜確状態が設定されることを報知するための演出結果(ビンゴ2列揃い表示)が表示されないように構成している。これにより、実際には潜確状態が短い時間設定されていることを遊技者に報知することを無くし、ビンゴゲームの失敗演出を実行することができる。また、短時間の潜確状態が設定される場合において、遊技者に対して右打ち遊技を行わせる旨を案内表示領域Dm3に表示させないため、遊技に対する煩わしさを抑制することができる。
図114(a)に戻り、説明を続ける。図114(a)では、特図1変動(3回目)の変動表示が行われており、特図1変動(1回目)の抽選結果「1」、特図2変動(2回目)の抽選結果「8」が過去履歴823として主表示領域Dmの左側に表示され、今回の抽選結果821として「5」が表示されている。そして、ビンゴカード820では、今回のビンゴゲームにて表示された「1」、「8」、「5」に対応するマスが「バツ印」に可変され、2列のラインが形成表示されている。
さらに、現在の状況を示す状況表示態様824として「ダブルビンゴ」が表示され、副表示領域Dsには「スーパーラッキー」のコメントが表示される。このように、実際に大当たりに当選することとなる特図1変動(4回目)よりも前の変動中にビンゴゲームで成功した旨を遊技者に報知することで、遊技者に対して演出に成功した満足感を味わう期間を提供すると共に、次変動から右打ち遊技を行う必要があることを事前に報知することができる。
なお、本実施形態では、次変動から右打ち遊技が行われることを報知するコメント(右打ち遊技条件が成立したこと(潜確状態が設定される条件が成立したこと)を報知するコメント)として副表示領域Dsに「もうすぐ右打ち遊技だよ」を表示しているが、遊技者に対して、潜確状態が設定されるタイミング、即ち、右打ち遊技を行わせるタイミングを事前に報知する構成であれば良く、例えば、特図1変動(3回目)が終了するまでの残期間(特図1変動(3回目)の残変動表示期間と図柄確定期間とを合算した残期間)を算出する算出手段を設け、その算出手段の算出結果に基づいた情報(特図1変動(3回目)の残変動期間を示すための情報)を遊技者に報知するように構成しても良い。
本第3実施形態では、遊技状態として確変状態が設定されている状態で、第2入球口640に球を入球させた場合(特図2の始動条件を成立させた場合)には、抽選結果に関わらず短い変動時間(0.5秒~1秒)の変動パターンが設定されるように構成されている。これにより、確変状態が設定されている状態にて右打ち遊技を行い特図2の変動(抽選)を実行させてしまうと、潜確状態が設定され得る期間が、確変状態が設定されている状態にて左打ち遊技を行い特図2に変動(抽選)を実行する場合に比べて極端に短くなることから、確変状態中の右打ち遊技を遊技者に不利な不利遊技とすることができる。よって、第3図柄表示装置81の案内表示領域Dm3に「左打ち」と表示される確変状態中において、表示内容とは異なる変則的な遊技を意図的に行う行為を抑制することができる。
なお、上述した通り、本実施形態では、遊技状態として確変状態が設定されている状態で、第2入球口640に球を入球させた場合(特図2の始動条件を成立させた場合)には、抽選結果に関わらず短い変動時間(0.5秒~1秒)の変動パターンが設定されるように構成しているが、これに限ることなく、確変状態中の特図2変動時間を特図1変動時間よりも極端に長い変動時間(例えば、120秒)に構成しても良い。
このように構成することにより、例えば、第3図柄表示装置81にて実行される示唆演出(ビンゴゲーム)の進展内容を無視して確変状態が設定されている状態で右打ち遊技を行った場合に、長時間(例えば、120秒)の特図2変動が実行されてしまうため、その後、潜確状態が設定されたとしても(例えば、大当たりに当選した特図1変動(4回目)の変動表示が開始されたとしても)、特図2変動が実行されている状態であるため、潜確状態遊技(潜確状態が設定されている状態で特図2変動を実行させる遊技)を新たに実行させ難くすることが出来る。
そして、本実施形態では、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態を、特別図柄(特図1)の変動期間、及び、図柄確定期間に基づいて設定していることから、潜確状態が設定(所定の特図1変動が開始)されてから、実行中の特図2変動が終了するまでの期間が長くなるほど、潜確状態中の特図2変動を実行し得る期間(潜確状態遊技期間)が短くなってしまう。また、確変状態が設定されている状態において、特図2変動が実行されることを確実に防止するために、潜確状態が設定されてから十分な時間(例えば、5秒)が経過した時点から右打ち遊技を開始した場合も同様に潜確状態遊技期間が短くなってしまうことから、右打ち遊技を実行するタイミングを把握するために、遊技者に対して第3図柄表示装置81の表示画面の表示内容を注視させることができる。
そして、潜確状態中に右打ち遊技を行い、特図2変動が実行されると、図114(b)に示したRUSH遊技(潜確状態遊技)中の演出表示が第3図柄表示装置81の表示画面に表示される。図114(b)は、大当たり終了後(確変状態設定後)4回目の特図変動が大当たりであった場合の第3図柄表示装置81の表示内容を模式的に示した模式図である。本実施形態では、上述した第2実施形態と同様に、潜確状態が設定されると右打ち遊技によって特図2の変動(抽選)を実行させる潜確状態遊技(RUSH遊技)が行われる。つまり、潜確状態中は右打ち遊技が有利遊技となり、左打ち遊技が不利遊技となる。
図114(b)に示した表示画面では、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにて、案内表示領域Dm3に「右打ち」、特図1表示領域Dm1には特図1変動(4回目)の変動中であることを示す表示態様、特図2表示領域Dm2には特図2変動が実行中であることを示す表示態様が表示されており、特図1保留数表示領域Dm4には特図1の保留数が無いことを示す「0」が、特図2保留球数表示領域Dm5には特図2の保留数が無いことを示す「0」が表示されている。
このRUSH遊技が実行されている期間中は、ウサギを模したキャラクタ811が左方向から右方向へと走りながら途中で発見した宝箱812を開放していく演出(第1実施形態と同一の演出)が主表示領域Dmにて表示され、副表示領域Dsには、潜確状態遊技(RUSH遊技)中であることを示す「RUSH中」の文字が表示される。このように構成することで、現在が潜確状態遊技(RUSH遊技)中であることを遊技者に分かり易く報知することができる。
上述した図113~図114では、確変状態を終了させるための確変終了条件として、特別図柄の変動回数に基づいて成立する第2確変終了条件が成立した場合、即ち、確変状態の最終変動(4回目の特図変動)にて潜確状態が設定される場合における表示画面の一例を説明した。本第3実施形態では、確変状態を終了させる(確変状態を潜確状態へと移行させる)ための確変終了条件(普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる条件)として、第1確変終了条件(大当たり当選に基づいて成立する確変終了条件)、第2確変終了条件(特別図柄の変動回数に基づいて成立する確変終了条件)、第3確変終了条件(小当たり当選に基づいて成立する確変終了条件)を有しており、何れかの終了条件が成立した場合に、遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させるように構成している。
次に、図115(a)を参照して、上述した第2確変終了条件が成立する前に、第1確変終了条件が成立した場合において第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容について説明をする。図115(a)は、大当たり後(確変状態設定後)、3回目の特図変動が大当たりである場合における3回目の特図変動中に実行される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。
本第3実施形態では、第1確変終了条件(特別図柄の大当たりに当選)が成立した場合には、特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示すための特別図柄が停止表示されてから、その停止表示が終了するまでの期間(図柄確定期間)中に潜確状態が設定されるように構成している。よって、特図1の変動表示期間中(特図変動中)は継続して確変状態が設定されているため、図115(a)に示した模式図では、特図1表示領域Dm1には特図1が変動表示中であることを示す表示態様が表示され、案内表示領域Dm3には「左打ち」が表示される。そして、抽選結果821に「4」が表示され、ビンゴカード820が一列のラインが成立したことを示す表示態様で表示される。
また、詳細な説明は省略するが、本第3実施形態では、上述した第1確変終了条件が成立し、特別図柄の図柄確定期間中に潜確状態が設定される場合には、対象となる特別図柄の変動表示期間中にビンゴゲームの抽選結果821として異なる数字を複数回表示し得るように構成しており、今回のビンゴゲームの最終結果を示すための情報を段階的に遊技者に報知するように構成している。
つまり、図115(a)に示した例では、特図1が変動表示中において、一列のラインが成立している状態を示しているが、例えば、今回当選した大当たりの種別が、長い図柄確定期間(例えば、300秒)が設定される大当たり種別(例えば、大当たりC)である場合には、特図1の変動表示が終了するまでの残期間中に、ビンゴゲームの抽選結果821として異なる数字(例えば「5」)が新たに表示されるようにし、最終的にビンゴゲームの結果が「二列のライン成立」となる演出が実行される。
このように、特別図柄の変動表示中にビンゴゲームの結果(成立ライン数)が複数回可変するように構成している。これにより、遊技者に対して今回の特図変動が終了した時点で付与される特典(RUSH遊技、大当たり遊技)の内容を、特別図柄の変動表示期間の経過と共に把握させることができるため、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される演出内容を継続して注視させることができる。
また、今回当選した大当たりの種別が、短い図柄確定期間(例えば、5秒)が設定される大当たり種別(例えば、大当たりA)である場合には、ビンゴゲームの結果(成立ライン数)が可変しない数字(例えば「3」)が表示され、ビンゴゲームの結果が「一列のライン成立」となるように構成すれば良い。
このように構成することにより、ビンゴゲームにより表示される抽選結果821の数(過去履歴823に表示される数字の数)を統一しながらも、ビンゴゲームの結果(成立ライン数)と、特別図柄の変動表示終了後に付与される特典の内容(特典の量)とを対応付けることができる。よって、ビンゴゲームの内容、及び結果に対して遊技者を注視させることができるため、演出効果を高めることができる。
なお、本第3実施形態では、特別図柄の抽選結果に関わらず、ビンゴゲーム中に表示される抽選結果821の数(過去履歴823に表示される数字の数)を統一し、ビンゴゲームの結果(成立ライン数)が多くなるか否かについて遊技者をドキドキさせる演出を示したが、これに限ること無く、例えば、特別図柄の変動表示終了後に付与される特典の内容(特典の量)と、ビンゴゲーム中に表示される抽選結果821の数(過去履歴823に表示される数字の数)とを対応付けるように構成しても良い。これにより、ビンゴゲーム中に抽選結果821として多くの数字が表示されたほうが遊技者に有利な特典が付与されるようにすることができ、演出効果を高めることができる。
次に、図115(b)を参照して、第3確変終了条件が成立した場合において第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容について説明をする。図115(b)は、大当たり後(確変状態設定後)、2回目の特図変動が小当たりである場合における2回目の特図変動中に実行される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。
本第3実施形態は、成立した確変終了条件の種別によって、潜確状態が設定されるタイミングが異なるように構成されている。具体的には、第1確変終了条件が成立した場合は、対応する特別図柄の停止表示が開始された時点から、停止表示が終了するまで(大当たり遊技が開始されるまで)の期間(対象図柄の図柄確定期間)が潜確状態として設定され、第2確変終了条件が成立した場合は、対応する特別図柄の変動表示が開始された時点から、対応する特別図柄の停止表示が終了するまでの期間(対象図柄の変動表示期間及び図柄確定期間)が潜確状態として設定される。即ち、上述した第1確変終了条件、及び第2確変終了条件の何れが成立した場合であっても、特別図柄1変動の期間内に潜確状態が設定される。
これに対して、第3確変終了条件が成立した場合は、確変状態が設定されている期間内に実行され得る複数回(4回)の特図1変動の何れかにおいて小当たりに当選した場合に、抽選結果が小当たりであることを示す特別図柄の停止表示が開始された時点から、確変状態の最終変動となる特別図柄の停止表示が終了するまでの期間に潜確状態が設定される。即ち、確変状態が設定された直後に実行される特図抽選(1回目の特図抽選)において小当たりに当選した場合は、1回目の特別抽選の結果(小当たり)を示す特別図柄が停止表示されてから、2~4回目の特図抽選期間(変動表示期間及び図柄確定期間)を経て4回目の特図抽選の結果を示す特別図柄の停止表示が終了するまでの間(複数回の特図変動期間)、潜確状態が設定されることになる。
図115(b)に示した通り、第3確変終了条件が成立した場合には、抽選結果821に全ての数字が対象となる「ALL」が表示され、8ライン(全ライン)が成立したことを示す表示態様でビンゴカード820が表示される。そして、特図1表示領域Dm1には小当たりに当選したことを示す「341」が表示され、潜確状態遊技(RUSH遊技)が開始されたことを示すために案内表示領域Dm3には「右打ち」が表示される。
なお、詳細な説明は後述するが、本第3実施形態では、第1確変終了条件、或いは第2確変終了条件が成立の有無については、各確変終了条件が成立する特図変動(特図抽選)が実行されるよりも前に成立の有無を判別(事前判別)するように構成しているのに対し、第3確変終了条件は、事前判別を行わないように構成している。
このように構成することで、確変状態が設定されている期間において実行される複数回の特別図柄の変動に跨がって表示される示唆演出(ビンゴゲーム)の進展内容を、第1確変終了条件、或いは、第2確変終了条件の成立の有無に対応させて設定することができるため、遊技者に対して違和感の無い示唆演出を実行することができると共に、第3終了条件が成立した場合には、図115(b)に示した示唆演出が実行されるため、意外性のある演出を提供することができる。
なお、本第3実施形態では、第1確変終了条件、及び、第2確変終了条件の成立の有無について、事前判別するように構成し、第3確変終了条件の成立の有無については事前判別しないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄の変動回数に基づいて成立する第2確変終了条件のみ事前判別をするように構成しても良い。
また、上述した事前判別として、大当たり終了時(大当たり遊技のエンディング期間中)に、保留記憶されている特図1について事前判別を行い、保留記憶されている特図1の中に大当たりに当選する抽選結果に対応する情報が含まれているか否かを判別し、その判別結果に基づいてビンゴカード820に表示される数字の組み合わせを可変させるように構成している。
このように構成することで、大当たりに当選するまでに実行される特図変動の回数、及び、大当たりに当選することにより遊技者に付与される特典量に対して、違和感の無い示唆演出(ビンゴゲーム)を実行することができる。加えて、ビンゴカード820に表示される数字を遊技者が把握することで、今後の遊技結果を予め予測する楽しみを提供することができる。
<第3実施形態における電気的構成について>
次に、図116~図124を参照して、第3実施形態における本パチンコ機10の電気的構成について説明をする。本第3実施形態では、上述した第2実施形態に対して、主制御装置110のMPU201のROM202とRAM203の内容が変更されている点と、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容が変更されている点で相違する。その他の点については、第2実施形態と同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図116は、本第3実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図116に示した通り、第1当たり乱数テーブル202aに代えて第1当たり乱数3テーブル202baを、小当たり乱数テーブル202bに代えて小当たり乱数3テーブル202bbを、大当たり種別選択2テーブル202aaに代えて大当たり種別選択3テーブル202bcを、小当たり種別選択2テーブル202abに代えて小当たり種別選択3テーブル202bdを、変動パターン選択2テーブル202acに代えて変動パターン選択3テーブル202beを設けた点で上述した第2実施形態と相違している。
第1当たり乱数3テーブル202baは、上述した第2実施形態の第1当たり乱数テーブル202a(第1実施形態と同様であり図15(a)参照)に対して、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値の範囲と、特別図柄の高確率状態において大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値の範囲と、を変更した点で相違している。
ここで、図117(a)を参照して、第1当たり乱数3テーブル202baに規定されている内容について説明をする。図117(a)は、第1当たり乱数3テーブル202baの内容を模式的に示した模式図である。図117(a)に示した通り、遊技状態として特別図柄の低確率状態(通常状態、時短状態)である場合には、第1特別図柄、または第2特別図柄の抽選において、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「0~9」のいずれかであるかが判別されて、「0~9」のいずれかであれば、大当たりであると判別される。
また、遊技状態として特別図柄の高確率状態(確変状態、潜確状態)である場合には、第1特別図柄、または第2特別図柄の抽選において、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「0~99」の範囲内であるか判別されて、「0~99」の範囲内であれば、大当たりであると判別される。つまり、本第3実施形態のパチンコ機10では、総数が480個の乱数カウンタのうち、特別図柄の低確率状態では10個の値を大当たりと判別する値として規定しているため、特別図柄の低確率状態時における大当たり確率は1/48となる。一方で、特別図柄の高確率状態時における大当たり確率は1/4.8となる。
小当たり乱数3テーブル202bbは、上述した第2実施形態の小当たり乱数テーブル202b(第1実施形態と同様であり図15(b)参照)に対して、第1特別図柄(特図1)の抽選においても小当たりに当選するように変更した点で相違している。ここで、図117(b)を参照して、小当たり乱数3テーブル202bbに規定されている内容について説明をする。図117(b)は、小当たり乱数3テーブル202bbの内容を模式的に示した模式図である。図117(b)に示した通り、第1特別図柄(特図1)の抽選において、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が「10~14」のいずれかであるかが判別されて、「10~14」のいずれかであれば、小当たりであると判別される。
なお、第2特別図柄(特図2)の抽選においては、上述した小当たり乱数テーブル202b(図15(b)参照)と同一の内容が規定されているため、その詳細な説明を省略する。つまり、本第3実施形態では、第1特別図柄の抽選においても小当たりに当選し得るように構成している点で、上述した第2実施形態と異なっている。そして、本第3実施形態では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態で第1特別図柄の抽選にて小当たりに当選した場合に、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理、即ち、遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させる処理を実行するように構成している。
このように構成することで、確変状態中において遊技状態を潜確状態へと移行させる契機を増加させることができるため、確変状態中の遊技を実行している遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
図117(b)に示した通り、本第3実施形態では、特別図柄の高確率状態において、第1特別図柄の大当たりに当選する確率(1/48(図117(a)参照))よりも、第1特別図柄の小当たりに当選する確率(1/32(図117((b)参照))のほうが高くなるように構成している。これにより、確変状態中に特図1の大当たりに当選したことに基づいて潜確状態が設定される場合よりも、高確率で小当たり当選に基づいて潜確状態が設定されることになるため、確変状態中の遊技を実行している遊技者に対して、潜確状態遊技(RUSH遊技)と、大当たり遊技との両方が実行されるが当選し難い大当たり当選を目指す遊技と、潜確状態遊技(RUSH遊技)のみ実行され、大当たり当選よりも当選し易い小当たり当選を目指す遊技と、の両方を行わせることができる。
なお、本第3実施形態では、特図1の小当たりに当選する確率を、特別図柄の高確率状態における特図1の大当たり当選確率よりも高くなるように構成しているが、これに限ること無く、高確率状態における特図1の大当たり当選確率よりも低くなるように構成しても良く、例えば、特図1の小当たりに当選する確率を1/480といった低確率に設定しても良い。このように構成することで、確変状態が設定されている状態において、大当たり当選よりも先に小当たりに当選した場合に、大当たり遊技が実行されることの無い潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行させることができるため、遊技者に対して意外性のある遊技を提供することができる。
大当たり種別選択3テーブル202bcは、上述した第2実施形態の大当たり種別選択2テーブル202aaに対して、大当たり種別の種類を変更した点と、大当たり終了後に設定される各種カウンタ(時短カウンタ203f、確変カウンタ203aa、確定時間カウンタ203ad,203ae)の内容を変更した点と、各大当たり種別に対応させる第1当たり種別カウンタC2の値を変更した点で相違している。ここで、図118を参照して本第3実施形態における大当たり種別選択3テーブル202bcについて説明をする。
図118(a)は、本第3実施形態における大当たり種別選択3テーブル202bcの内容を模式的に示した模式図である。図118(a)に示した通り、大当たり種別選択3テーブル202bcは、上述した第1実施形態の大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)に規定されている各大当たり種別の大当たり動作内容に対して実行されるラウンド数のみを異ならせた大当たり動作内容が規定されており、各大当たり種別に対して、時短カウンタ203f、確変カウンタ203aa、特図1確定時間カウンタ203ad、特図2確定時間カウンタ203aeの値が規定されている。
具体的には、図柄種別が第1特別図柄(特図1)に対応して設定される大当たりAは、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「0~49」の範囲に規定されるものであり、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放させるラウンド遊技が2ラウンド(2R)実行される大当たり動作内容と、時短カウンタ203fに「4」の値が、確変カウンタ203aaに「4」の値が、特図1確定時間カウンタ203adに「5秒」を示す値が、設定されるように規定している。
図柄種別が第1特別図柄(特図1)に対応して設定される大当たりBは、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「50~96」の範囲に規定されるものであり、第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放させるラウンド遊技が2ラウンド(2R)実行される大当たり動作内容と、時短カウンタ203fに「4」の値が、確変カウンタ203aaに「4」の値が、特図1確定時間カウンタ203adに「100秒」を示す値が、設定されるように規定している。
図柄種別が第1特別図柄(特図1)に対応して設定される大当たりCは、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「97~99」の範囲に規定されるものであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させるラウンド遊技が2ラウンド(2R)実行される大当たり動作内容と、時短カウンタ203fに「4」の値が、確変カウンタ203aaに「4」の値が、特図1確定時間カウンタ203adに「300秒」を示す値が、設定されるように規定している。
また、図柄種別が第2特別図柄(特図2)に対応して設定される大当たりDは、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「0~64」の範囲に規定されるものであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させるラウンド遊技が2ラウンド(2R)実行される大当たり動作内容と、時短カウンタ203fに「4」の値が、確変カウンタ203aaに「4」の値が、特図1確定時間カウンタ203adに「0.5秒」を示す値が、設定されるように規定している。
図柄種別が第2特別図柄(特図2)に対応して設定される大当たりEは、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「65~99」の範囲に規定されるものであり、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を開放させるラウンド遊技が2ラウンド(2R)実行される大当たり動作内容と、時短カウンタ203fに「4」の値が、確変カウンタ203aaに「4」の値が、特図1確定時間カウンタ203adに「1秒」を示す値が、設定されるように規定している。
以上、説明をした通り、本第3実施形態では、特別図柄の大当たり確率を上述した第2実施形態よりも高く設定し、大当たりに当選し易くすると共に、大当たり遊技において遊技者に付与する特典(賞球)が少なくなるように構成している。このように構成することで、潜確状態が設定されるか否かの結果と、潜確状態が継続して設定される期間の長さによって、遊技者に付与される特典の量(賞球数)を大きく可変させることができるため、遊技者に対して斬新な遊技性を提供することができる。
小当たり種別選択3テーブル202bdは、上述した第1実施形態の小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)に対して、特図1に当選した場合に設定される小当たり種別の内容を追加して規定している点で相違している。ここで、図118(b)を参照して、小当たり種別選択3テーブル202bdについて説明をする。
図118(b)は、本第3実施形態における小当たり種別選択3テーブル202bdの内容を模式的に示した模式図である。図118(b)に示した通り、小当たり種別選択3テーブル202bdは、上述した第1実施形態の小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)に対して、図柄種別「特図1」に対応した小当たり種別として小当たりDを追加している点で小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)と相違しており、それ以外は、小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)と同一である。同一の要素については、その詳細な説明を省略する。
小当たり種別選択3テーブル202bdは、第1特別図柄(特図1)にて小当たりに当選した場合には、取得した小当たり種別カウンタC5の値に関わらず、第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を0.02秒間開放させる開放動作を1回実行する小当たり遊技が規定されている。即ち、特図1の抽選で小当たりに当選した場合には、遊技者が小当たり遊技にて賞球を獲得することが困難な小当たり遊技が実行される。
つまり、本第3実施形態では、特図1の小当たり当選を、小当たり遊技によって遊技者に特典(賞球)を付与する目的では無く、遊技状態として潜確状態を設定する契機とすることを目的としている。これにより、確変状態が設定されている状態において特図1の小当たりに当選した場合には、その旨を報知する演出(図115(b)参照)が実行された直後に右打ち遊技を実行したとしても、既に小当たり遊技が終了しているため(小当たり遊技期間よりも、右打ち遊技により発射された球が右側領域に到達するまでに要する期間が長いため)、スムーズに潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行することができる。
また、通常状態において特図1の小当たりに当選した場合には、遊技者に違和感を与えること無く小当たり遊技を実行させることができる。なお、本実施形態では、小当たり遊技による第1可変入賞装置65の開放時間が0.02秒と短く設定していることから、通常状態において特図1の小当たりに当選した場合は、当選した時点で(小当たり当選を示す特別図柄が停止表示された時点で)遊技方法を左打ち遊技から右打ち遊技へと可変させたとしても、小当たり遊技中に球を第1可変入賞装置65へと入賞させることが困難となるため、通常状態において特図1の小当たりに当選した場合に、第3図柄表示装置81の表示画面にて小当たりに当選したことを強調する演出や、案内表示領域Dm3にて右打ち遊技を案内する「右打ち」の表示が実行されないように構成している。
これにより、遊技者に対して煩わしい遊技操作を行わせることを抑制することができる。なお、通常状態において特図1の小当たりに当選したことを報知する報知手段を設けても良いし、通常状態における特図1小当たり当選に基づく小当たり遊技中である場合にも右打ち表示を実行するように構成しても良い。
変動パターン選択3テーブル202beは、上述した第1実施形態の変動パターン選択テーブル202fに対して、確変状態が設定されている場合に参照される時短・確変用テーブル202f2に代えて確変用3テーブル202be1を、潜確状態が設定されている場合に参照される潜確用テーブル202f3に代えて潜確用3テーブル202be2を設けた点で相違している。
ここで、図119~図121を参照して、変動パターン選択3テーブル202beの内容について説明をする。図119(a)は、変動パターン選択3テーブル202beに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図119(a)に示した通り、本第3実施形態では、遊技状態として通常状態が設定されている場合は、上述した第1実施形態と同一の通常用テーブル202f1が参照され、確変状態が設定されている場合は、確変用3テーブル202be1が参照され、潜確状態が設定されている場合は、潜確用3テーブル202be2が参照されるように規定されている。
なお、本第3実施形態では、図118(a)にて示した通り、大当たり終了後に時短カウンタ203fの値と、確変カウンタ203aaの値とが同一となるように構成しているため、確変カウンタ203aaの値が0となり、時短カウンタ203fの値が0よりも大きい値となる遊技状態(即ち、時短状態)が設定されることが無いため、時短状態が設定されている場合に参照される変動パターン選択テーブルを有していないものである。
次に、確変用3テーブル202be1の内容について、図119(b)を参照して説明をする。図119(b)は、確変用3テーブル202be1の内容を模式的に示した模式図である。本第3実施形態は、図118(a)を用いて上述した通り、大当たりに当選した場合に必ず確変状態が特別図柄4変動分設定されるように構成している。そして、確変状態が設定されている状態では、大当たり終了後からの特別図柄変動回数(特図変動回数)と、特別図柄の抽選結果とに応じて、異なる変動パターンテーブルを参照して変動パターン(変動時間)が選択されるように構成している。
このように構成することで、遊技状態として潜確状態が設定される条件(特図1の大当たり当選、或いは、小当たり当選)が成立するタイミング(特図変動回数)に応じて、潜確状態が設定される期間(特図変動時間)を異ならせることが可能となる。よって、遊技者に対して特別図柄の抽選結果だけでは無く、特図変動回数に対しても注視させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
具体的には、特別図柄の図柄種別が特図1であって、抽選結果が「大当たり」である場合には、大当たり終了後からの特図変動回数が「1~2回」の場合には、「確変Aテーブル202bea(確変A)」が参照され、「3回」の場合には、「確変Bテーブル202beb(確変B)」が参照され、「4回」の場合には、「確変Cテーブル202bec(確変C)」が参照されるように規定されている。また、抽選結果が「小当たり、外れ」である場合には、大当たり終了後からの特図変動回数が「1~3回」の場合には、「確変Aテーブル202bea(確変A)」が参照され、「4回」の場合には、「確変Cテーブル202bec(確変C)」が参照されるように規定している。
さらに、特別図柄の図柄種別が特図2である場合には、抽選結果、及び、大当たり終了後からの特図変動回数に関わらず、「確変Dテーブル202bed(確変D)」が参照されるように規定している。
次に、確変用3テーブル202be1にて参照される各種確変テーブル(確変Aテーブル202bea~確変Dテーブル202bed)に規定されている内容について、図119(c)~図120を参照して説明をする。図119(c)は、確変Aテーブル202beaに規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図120(a)は、確変Bテーブル202bebに規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図120(b)は、確変Cテーブル202becに規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図120(c)は、確変Dテーブル202bedに規定されている内容を模式的に示した模式図である。
図119(c)に示した通り、確変Aテーブル202beaでは、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとして、変動種別カウンタCS1の値が「0~99」の範囲に大当たり変動1(1秒)が対応付けられ、「100~197」の範囲に大当たり変動2(2秒)が対応付けられ、「198」の値に大当たり変動3(300秒)が対応付けられている。また、特図1の抽選で小当たり、或いは、外れに当選した場合には、変動種別カウンタCS1の値に関わらず小当たり変動1(1秒)、或いは外れ変動1(1秒)が対応付けられている。
図120(a)に示した通り、確変Bテーブル202bebでは、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとして、変動種別カウンタCS1の値が「0~99」の範囲に大当たり変動1(1秒)が対応付けられ、「100~149」の範囲に大当たり変動2(2秒)が対応付けられ、「150~198」の範囲に大当たり変動3(300秒)が対応付けられている。
図120(b)に示した通り、確変Cテーブル202becでは、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとして、変動種別カウンタCS1の値が「0」の値に大当たり変動1(1秒)が対応付けられ、「1」の値に大当たり変動2(2秒)が対応付けられ、「2~198」の範囲に大当たり変動3(300秒)が対応付けられている。また、特図1の抽選で小当たりに当選した場合には、変動種別カウンタCS1の値に関わらず小当たり変動2(240秒)が対応づけられ、外れに当選した場合には、変動種別カウンタCS1の値に関わらず外れ変動1(1秒)が対応付けられている。
図120(c)に示した通り、確変Dテーブル202bedでは、第2特別図柄(特図2)の抽選で大当たりとなった場合に決定される変動パターンとして、変動種別カウンタCS1の値に関わらず大当たり変動1(1秒)が対応づけられ、小当たりに当選した場合には、変動種別カウンタCS1の値に関わらず小当たり変動4(0.5秒)が対応付けられ、外れの場合には、変動種別カウンタCS1の値に関わらず外れ変動4(0.5秒)が対応付けられている。
次に、図121を参照して、潜確用3テーブル202be2に規定されている内容について説明をする。図121は、潜確用3テーブル202be2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図121に示した通り、本第3実施形態では、潜確状態が設定されている状態において、特図1の抽選が実行される場合に長時間の変動時間が設定される変動パターンが選択されるように構成している。
ここで、本第3実施形態では、確変状態が設定されている状態において、特図1抽選で小当たりに当選した場合に、潜確状態が設定されるように構成されているため、潜確用3テーブル202be2を参照して変動パターンが選択されるには、確変状態中に特図1の抽選で小当たりに当選させる必要がある。
以上、説明をした通り、本第3実施形態では、確変状態が設定されている状態における特別図柄変動回数に応じて異なるテーブルを参照して変動パターン(変動時間)が選択されるように構成しているため、特別図柄の抽選結果と、その抽選結果となった特別図柄変動回数(確変状態が設定されてからの変動回数)との両方に遊技者を注視させることができる。
次に、図122を参照して、本第3実施形態の主制御装置110のRAM203の内容について説明をする。図122は、本第3実施形態における主制御装置110のMPU201のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図122に示した通り、本第3実施形態のRAM203は、上述した第2実施形態のRAM203に対して、特図1小当たりフラグ203baと、特図1小当たり中フラグ203bbと、を追加した点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
特図1小当たりフラグ203baは、第1特別図柄(特図1)の抽選にて小当たりに当選したことを示すためのフラグであって、オンに設定されることで、特図1の抽選で小当たりに当選したことを示すものである。この特図1小当たりフラグ203baは、特図1の抽選で小当たりに当選してから、小当たり遊技が実行されるまでの期間オンに設定される。
特図1小当たり中フラグ203bbは、第1特別図柄(特図1)の小当たり当選に基づいて小当たり遊技が実行されることを示すためのフラグであって、オンに設定されることで、特図1の小当たり当選に基づいた小当たり遊技が実行されていることを示すものである。本第3実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定されている状態において、特図1の小当たり当選に基づく小当たり遊技が開始される場合に、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理を実行するように構成している。
この特図1小当たり中フラグ203bbは、特図1外れ停止処理(図128のS871参照)にて特図1小当たりフラグ203baがオンに設定されていると判別した場合に(図128のS3201:Yes)、オンに設定され(図128のS3207)、小当たり制御処理3(図129のS2255参照)において、小当たり開始のタイミングであると判別した場合に(図129のS2503参照)、参照される(図129のS2551)。
次いで、図129のS2551の処理において、オンに設定されていると判別された場合に(図129のS2551:Yes)、即ち、今回の小当たり遊技が特図1の抽選で小当たりに当選したことに基づいて実行される小当たりであると判別された場合に、時短カウンタ203fの値が0にセットされる。そして、小当たり制御処理3(図129のS2255参照)にて小当たりの終了タイミングであると判別した場合に(図129のS2511:Yes)、オフに設定される。
次に、図123(a)を参照して、本第3実施形態の音声ランプ制御装置113のROM222の内容について説明をする、図123(a)は、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の内容を模式的に示した模式図である。図123(a)に示した通り、本第3実施形態のROM222は、上述した第2実施形態(第1実施形態)のROM222に対して、追加演出選択テーブル222cに代えて確変演出選択テーブル222baを設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ここで、確変演出選択テーブル222baの内容について、図124を参照して説明をする。図124は、確変演出選択テーブル222baに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この確変演出選択テーブル222baは、図113(b)~図115(a)を参照して説明をした示唆演出(ビンゴゲーム)の最終態様を選択するためのデータテーブルであって、大当たりに当選する変動回数(大当たり終了後からの特図変動回数)と、当選し得る大当たり種別とに基づいて最終態様が規定されている。
具体的には、大当たり当選変動回数が「2」の場合、即ち、大当たり終了後から特別図柄変動2回目で再度大当たりに当選する場合には、当選する大当たり種別が「大当たりA」、「大当たりB」であれば、ビンゴで1列(ライン)成立する演出態様が設定され、「大当たりC」であれば、ビンゴで3列(ライン)成立する演出態様が設定されるように規定している。
そして、大当たり当選変動回数が「3」の場合、即ち、大当たり終了後から特別図柄変動3回目で大当たりに当選する場合には、当選する大当たり種別が「大当たりA」、「大当たりB」であれば、ビンゴで2列(ライン)成立する演出態様が設定され、「大当たりC」であれば、ビンゴで3列(ライン)成立する演出態様が設定されるように規定している。
最後に、大当たり当選変動回数が「4」の場合、即ち、大当たり終了後から特別図柄変動4回目(確変状態が設定される特図最終変動)で大当たりに当選する場合には、当選する大当たり種別が「大当たりA」であればビンゴで2列(ライン)成立する演出態様が設定され、「大当たりB」であれば、ビンゴで3列(ライン)成立する演出態様が設定され、「大当たりC」であれば、ビンゴで全列(ライン)成立する演出態様が設定されるように規定している。
なお、詳細な説明は後述するが、本第3実施形態では、大当たり終了後の1回目の特別図柄変動にて大当たりに当選する場合は、大当たり終了時の表示画面(通常であれば、ビンゴカード820が表示される画面(図113参照))にて、大当たり終了後に潜確状態が設定されることを案内する特別表示画面が表示されるように構成している。
この特別表示画面では、遊技者を祝福する画像が主表示領域Dmに表示されると共に、案内表示領域Dm3に右打ち遊技を案内するための「右打ち」が表示される。これにより、大当たり遊技終了時において、大当たり遊技終了後の遊技状態(潜確状態)に適した遊技(右打ち遊技)を行わせることができるため、潜確状態が設定されている期間をフルに活用して第2特別図柄(特図2)の抽選遊技を実行することができる。
本第3実施形態では、大当たり終了時の表示画面にて、大当たり終了後の1回目の特別図柄変動にて大当たりに当選する場合の特別表示画面を表示するように構成しているが、上述した特別表示画面を表示するタイミングは大当たり遊技中であればどのタイミングでも良く、大当たり遊技が開始されるタイミングでも良いし、大当たり遊技における所定のラウンド遊技が実行されるタイミングでも良い。この場合、通常状態で大当たりに当選した場合において、大当たり遊技のラウンド遊技が開始されるまでに、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報のうち、次に実行される特別図柄変動に対応する入賞情報(大当たり終了後1回目の特別図柄変動に対応する入賞情報)に大当たりに当選することを示す情報が含まれているかを事前判別する事前判別手段を設け、その事前判別手段による事前判別の結果、大当たりに当選することを示す情報が含まれている場合には、大当たり遊技を右打ち遊技で行わせるために案内表示領域Dm3に「右打ち」と表示すると共に、右打ち遊技を行わせるための演出態様を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmにて実行するように構成し、大当たりに当選することを示す情報が含まれていない場合には、案内表示領域Dm3に「左打ち」と表示するように構成すると良い。
このように構成することで、通常状態(左打ち遊技が行われる遊技状態)にて大当たりに当選した場合に、その大当たり遊技中の遊技方法を案内する案内表示領域Dm3の表示態様によって、大当たり遊技終了後の遊技内容を予測させることができる。なお、本第実施形態では、第1実施形態と同様の遊技盤13の構成を用いているため、第2可変入賞装置650を開放させる大当たり遊技が実行される場合に、左打ち遊技を行った場合と、右打ち遊技を行った場合とで、球が第2可変入賞装置650に入賞する割合が変わることが無いように構成している。よって、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報に基づいて大当たり遊技中の遊技方法(右打ち、左打ち)を可変する構成を用いたとしても、遊技者に対して大当たり遊技中に不利な状況を提供することが無い。
本実施形態では、大当たり関連処理3(図132のS4552参照)にてエンディングコマンドを受信したと判別した場合に(図132のS4605:Yes)実行される大当たり終了時処理(図133のS4651参照)において、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報(特図1の入賞情報)の中に大当たりに当選する当たり情報があるかを判別(図133のS5605参照)することで、大当たり遊技中に新たに発生した入賞情報も判別の対象とし、より多くの入賞情報を判別できるように構成しているが、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報(特図1の入賞情報)の中に大当たりに当選する当たり情報があるかを判別するタイミングとして本実施形態以外のタイミングを設定しても良く、例えば、大当たり遊技が開始されるタイミングや、特定のラウンド数(例えば、2ラウンド)に到達したタイミングや、特定のラウンド遊技(1ラウンド目のラウンド遊技)が終了したタイミングを、判別を実行するタイミングとしても良い。
次に、図123(b)を参照して、本第3実施形態の音声ランプ制御装置113のRAM223の内容について説明をする、図123(b)は、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。図123(b)に示した通り、本第3実施形態のRAM223は、上述した第2実施形態のROM222に対して、残確変回数エリア223ba、先読み当たりフラグ223bb、残変動回数カウンタ223bcを設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
残確変回数エリア223baは、確変状態中に実行可能な特別図柄変動として、新たな入賞情報を設定することが可能な変動回数を格納するための記憶領域である。この残確変回数エリア223baには、大当たり終了時処理(図133のS4651参照)にて既に入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報数を減算した値が設定される(図133のS5604)。そして、入賞情報関連処理(図131のS4271参照)にて、設定されている値が参照され(図131のS5504参照)、設定されている値が0よりも大きい場合、即ち、確変状態中に実行可能な特別図柄変動に対応する入賞情報を新たに受信可能な状態である場合に(図131のS5504;Yes)、確変状態中に実行される特別図柄変動として先読み処理(入賞情報に当たり情報が含まれているか否かを判別する処理)を実行し(図131のS5505)、その後、設定されている値を1減算する(図131のS5507)。
このように残確変回数エリア223baを用いて、確変状態中に実行可能な特別図柄変動として、新たな入賞情報を設定することが可能か否かを判別することにより、確変状態が設定されている状態で新たに受信した入賞情報が確変状態中に実行される特別図柄変動に対応するか否かを判別することが可能となる。よって、確変状態中に実行される確変演出を確変状態中に実行される特別図柄変動に対応する入賞情報にのみ基づいて設定することができるため演出効果を高めることができる。
先読み当たりフラグ223bbは、特別図柄の大当たりに当選している入賞情報があることを示すためのフラグであり、オンに設定されることで、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報の中に、大当たりに対応する入賞情報が含まれていること示すものである。
この先読み当たりフラグ223bbは、大当たり終了時処理(図133のS4651参照)において、入賞情報格納エリア223bに格納されている入賞情報の中に大当たりに当選していることを示す入賞情報があると判別した場合に(図133のS5605:Yes)、オンに設定される(図133のS5606)。また、入賞情報関連処理(図131のS4271参照)にて今回受信した入賞情報が確変状態中に実行される特別図柄変動に対応するものであると判別し(図131のS5504:Yes)、その入賞情報の中に大当たりに当選することを示す入賞情報があると判別した場合にも(図131のS5505:Yes)、オンに設定される(図131のS5506参照)。
そして、確変用変動表示設定処理(図135のS5151参照)にて参照され、先読み当たりフラグ223bbがオンに設定されていない場合(図135のS5702:No)と、オンに設定されている場合(図135のS5702:Yes)とで異なる演出態様が設定され得るように処理が実行される。
残変動回数カウンタ223bcは、大当たりに当選するまでの残特図変動回数をカウントするためのものであり、大当たり終了時処理(図133のS4651参照)にて、入賞情報格納エリア223bに格納される入賞情報に大当たりに当選する入賞情報が含まれている場合(図133のS5605:Yes)に、その大当たりに当選する入賞情報に対応する特別図柄が変動するまでの特別図柄変動回数に対応する値が設定される(図133のS5607参照)。そして、変動表示設定処理3(図134のS4173参照)にて確変状態中の変動表示を設定すると判別した場合(図134のS5103参照)に実行される確変用変動表示設定処理(図135のS5151参照)において、今回変動表示を設定する特別図柄が、大当たりに当選する入賞情報に対応する特別図柄の前変動である(次回が大当たり変動となる)と判別した場合に(図135のS5703:Yes)、確変演出選択テーブル222baを用いた演出態様が設定される。
<第3実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図125~図129を参照して、第3実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第3実施形態における主制御装置110の制御処理は、上述した第2実施形態における主制御装置110の制御処理に対して、第1特別図柄大当たり判定処理2(図98参照)に代えて第1特別図柄大当たり判定処理3(図125のS376参照)、第1特別図柄変動停止処理2(図99参照)に代えて第1特別図柄変動停止処理3(図127のS277参照)、小当たり制御処理(図55参照)に代えて小当たり制御処理3(図129参照)を実行する点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、上述した第2実施形態において、第1実施形態と同一の処理が実行されるため詳細な説明を省略した箇所については、第1実施形態の説明に用いた図を参照に説明をし、本実施形態において上述した第2実施形態と同一の処理が実行される箇所については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図125を参照して、第3実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄大当たり判定処理3(S376)について説明する。図125は、第1特別図柄大当たり判定処理3(S376)の内容を示したフローチャートである。本第3実施形態は、特図1の抽選にて小当たりに当選するように構成しているため、第1特別図柄大当たり判定処理3(S376)は、上述した第2実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)に対して、第1特別図柄(特図1)の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合に実行する処理の内容を異ならせている点で相違している。それ以外は同一であり、同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1特別図柄大当たり判定処理3(S376)が実行されると、上述した第1特別図柄大当たり判定処理2(図98参照)と同一の処理を実行し、S406の処理において、今回の変動が大当たりではないと判別した場合(S406:No)に、特図1外れ変動処理(S471)を実行し、本処理を終了する。この特図1外れ変動処理(S471)は、特図1の抽選結果が大当たり以外であると判別した場合に実行されるものであり、小当たりに当選しているか否かを判別し、その判別結果に対応した処理を実行するものである。
次に、図126を参照して、第3実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄大当たり判定処理3(S376)内の一処理である特図1外れ変動処理(S471)について説明する。図126は、特図1外れ変動処理(S471)の内容を示したフローチャートである。この特図1外れ変動処理(S471)は、第1図柄表示装置37に小当たり図柄や外れ図柄を表示するための処理を実行するものであり、第2特別図柄(特図2)を対象に実行される特図2外れ変動処理(図41のS1011)の処理内容に対して、対象となる特別図柄を特図2から特図1へと変更した点で相違するものである。
特図1外れ変動処理(S471)では、まず、第1特別図柄保留球格納エリア203aから取得した実行データが、小当たりかどうか判別する(S3101)。実行データが小当たりであると判別した場合には(S3101:Yes)、特図1小当たりフラグ203baをオンに設定し(S3102)、第1特別図柄の抽選結果を小当たりに設定する(S3103)。次に、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の小当たり図柄をセットし(S3104)、本処理を終了する。
一方、S3101の処理において、実行データが小当たりではない(外れである)と判別した場合には(S3101:No)、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の外れ図柄をセットし(S3105)、そのまま本処理を終了する。
次に、図127を参照して、第3実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄変動停止処理3(S277)について説明する。図127は、第1特別図柄変動停止処理3(S277)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄変動停止処理3(S277)は、上述した第2実施形態における第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257)に対して、第1特別図柄の抽選結果が大当たりでは無い場合、即ち、S801の処理において、特図1大当たりフラグ203hはオフであると判別した場合に(S801:No)、特図1外れ停止処理(S871)を実行する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
次に、図128を参照して、第3実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される。第1特別図柄変動停止処理3(S277)内の一処理である特図1外れ停止処理(S871)について説明する。図128は、特図1外れ停止処理(S871)の内容を示したフローチャートである。特図1外れ停止処理(S871)では、特図1の抽選結果が小当たりである場合において、小当たり遊技を開始させるための処理が実行される。
特図1外れ停止処理(図128のS871参照)では、まず、特図1小当たりフラグ203baがオンに設定されているか判別する(S3201)。特図1小当たりフラグ203baがオンに設定されていると判別した場合には(S3201:Yes)、変動中の特図2変動を、強制的に外れを示す抽選結果で停止表示させるために、特図2変動停止フラグ203sをオンに設定する(S3202)。
そして、特図2変動停止フラグ203sのオンを示す特図2変動停止コマンドを設定し(S3203)、第1図柄表示装置37の第2特別図柄を外れ図柄で停止表示する(S3204)。次に、選択されている小当たり種別に基づいた小当たりシナリオを設定し(S3205)、特図1小当たりフラグ203baをオフに設定し(S3206)、特図1小当たり中フラグ203bbをオンに設定し(S3207)、本処理を終了する。
一方、S3201の処理において、特図1小当たりフラグ203baはオンに設定されていない(即ち、第1特別図柄の抽選結果が外れである)と判別した場合には(S3201:No)、そのまま本処理を終了する。
このように構成することで、第1特別図柄(特図1)の抽選で小当たりに当選した場合において、変動中の特図2変動を強制的に停止することができるため、小当たり遊技を開始するタイミングで設定される潜確状態中に、新たな特図2変動を実行させ易くすることができる。なお、本第3実施形態では、特図1の小当たりに当選した場合に、実行中の特図2変動を抽選結果が外れを示す表示態様で強制的に停止させる処理を用いているが、これに限ること無く、例えば、小当たり遊技が実行されている期間中に実行中の特図2変動の変動時間が進行しないように、特図2変動の変動時間の計測を中断するように構成しても良い。
次に、図129を参照して、第3実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される。小当たり制御処理3(S2255)について説明する。図129は、小当たり制御処理3(S2255)の内容を示したフローチャートである。小当たり制御処理3(S2255)は、上述した第1実施形態における小当たり制御処理(S2205)に対して、S2551,S2552の処理を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
小当たり制御処理3(S2255)では、S2503の処理において、小当たり開始のタイミングであると判別した場合には(S2503:Yes)、即ち、S2502の処理により更新された小当たりシナリオが小当たり開始を示す内容である場合には、オープニングコマンドを設定し(S2504)、特図1小当たり中フラグ203bbがオンに設定されているか判別する(S2551)。特図1小当たり中フラグ203bbがオンに設定されていると判別した場合には(S2551:Yes)、時短カウンタ203fを0にセットし(S2552)、本処理を終了する。
本第3実施形態は、第1特別図柄(特図1)、第2特別図柄(特図2)の両方で小当たりに当選し得るように構成されており、そのうち、特図1の小当たりに当選した場合のみ、時短カウンタ203fの値を0にセット(クリア)するように構成している。
つまり、普通図柄の高確率状態(時短カウンタ203fの値が0よりも大きい状態)を終了させる条件として、特図1の小当たり当選(特図1の小当たり当選に基づく小当たり遊技の開始)を設定している。このように構成することで、予め定められた回数分、特別図柄の変動を実行する場合以外の条件で普通図柄の高確率状態を終了させることができるようになる。よって、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態では、どのタイミング(どの特別図柄抽選)でも、遊技者に有利な遊技状態となる潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行させることが可能となるため、遊技者に対して常に意欲的に遊技を行わせることができる。
さらに、本第3実施形態では、特別図柄の高確率状態が継続して設定される期間を、特別図柄の抽選(変動)が所定回数(4回)実行されるまでとなるように構成しているため、確変状態が設定されてから特図1の抽選で小当たりに当選するまでの期間が短くなればなるほど、潜確状態中に実行可能な特別図柄の抽選回数を多くすることができる。よって、遊技者に対してより意欲的に遊技を行わせることができる。
加えて、本第3実施形態では、第2特別図柄(特図2)の抽選にて小当たりに当選した場合には、普通図柄の高確率状態が終了しないように構成している。これにより、特図2の抽選において小当たりに当選する確率を、特図1の抽選において小当たりに当選する確率よりも高く設定したとしても、確変状態が設定されている状態において、特図2の抽選を実行するために右打ち遊技が行われてしまう事態を抑制することができる。
一方、S2551の処理において、特図1小当たり中フラグ203bbはオンに設定されていないと判別した場合には(S2551:No)、そのまま本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第3実施形態では、特別図柄の抽選によって大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後に必ず確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が所定期間(特別図柄変動4回分)設定されるように構成し、その確変状態中に普通図柄の高確率潜確状態を低確率状態へと移行させる様々な移行条件(潜確状態移行状態)を成立させることにより、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態を設定するように構成している。
そして、本第3実施形態では、潜確状態移行条件として、確変状態中に、大当たりに当選した場合に成立する第1潜確移行条件と、確変状態が設定される所定期間(特別図柄変動4回)の最終変動が実行された場合に成立する第2潜確移行条件と、確変状態中の特定の特別図柄(第1特別図柄(特図1))の抽選において小当たりに当選した場合に成立する第3潜確移行条件と、を有している。このように、様々な条件で潜確状態が設定されるように構成することにより、遊技者に対して飽きの来ない遊技性を提供することができる。
さらに、上述した複数の潜確移行条件は、それぞれ、成立後に潜確状態が設定される期間が異なるように構成されており、第1潜確移行条件が成立した場合には、その大当たりを示す特別図柄が停止表示される図柄確定期間中に潜確状態が設定され、第2潜確移行条件が成立した場合には、対象の特別図柄変動の変動期間中、及び、図柄確定期間中に潜確状態が設定され、第3潜確移行条件が成立した場合には、対象の小当たり遊技が実行されるタイミング(小当たり遊技として第1可変入賞装置65が開放動作するタイミング)から、確変状態の最終変動に対応する特別図柄の図柄確定期間が終了するタイミングまで設定されるように構成している。
このように構成することで、確変状態中に潜確状態を設定させるための遊技を行わせる上で、単に潜確状態を狙うのでは無く、潜確状態が設定される契機に対しても遊技者を注視させることができるため、より意欲的に遊技を行わせることができる。
また、本第3実施形態では、特別図柄の抽選結果に応じて、特別図柄の図柄確定期間を異ならせるように構成している。また、確変状態が設定されてからの特別図柄変動回数に応じて、特別図柄の抽選結果を示すための変動表示期間(変動時間)を異ならせるように構成している。
具体的には、第1潜確移行条件が成立する特別図柄の抽選結果、即ち、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、抽選結果に応じて、図柄確定期間が5秒~300秒の範囲で設定されるように構成している。このように構成することで、遊技者が、第1潜確移行条件が成立したことを判別したとしても(大当たりを示す特別図柄が停止表示されたとしても)、その後に設定される図柄確定期間の長さを容易に判別することができないため、潜確状態が継続して設定される期間として長い期間が設定されていることを期待させながら遊技を行わせることができる。
加えて、上述した第2潜確移行条件が成立した場合には、その第2潜確移行条件の成立に対応する特別図柄変動(確変状態における最終変動)の抽選結果によって、潜確状態が設定される期間の長さが大きく異なるように構成しており、例えば、確変状態における最終変動において、特別図柄の抽選結果が外れの場合には、潜確状態として設定される期間の長さが、潜確状態中に実行される特図2変動の変動時間以下(同一も含む)となるように構成している。このように構成することで、確変状態の最終変動が外れの場合は、内部的には一時的に潜確状態が設定されるが、その潜確状態中に特図2変動を実行させ、小当たり遊技を獲得することを不可能(困難)とする遊技者に不利となる不利潜確状態を設定することができる。
なお、上述した不利潜確状態が設定される場合には、第3図柄表示装置81の表示画面には、潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行されることを報知する演出態様を実行しないようにし、遊技者に対して潜確状態が設定されることを報知しないようにすると良い。
本実施形態では、上述した通り、確変状態の最終変動において特別図柄の抽選結果が外れの場合には、不利潜確状態が設定されるように構成しているが、例えば、特別図柄の抽選結果が外れである場合の一部において、長時間の図柄確定期間(例えば、抽選結果が大当たりの場合に設定され得る100秒)が設定されるようにしたり、特別図柄の抽選結果が外れである場合に選択される変動パターン(変動時間)として、抽選結果が大当たりの場合に設定され得る300秒を設定可能としたりするように構成しても良い。
このように構成することで、確変状態中に大当たり、或いは小当たりに当選しない場合にも、遊技者に有利となる潜確状態を設定することができるため、確変状態の最後まで期待を持たせながら遊技を行わせることができる。また、設定される図柄確定期間や変動パターンを大当たりに当選した場合に設定され得る期間(時間)と同一にすることにより、潜確状態終了後に大当たり遊技が実行されるのではと期待を抱かせることができる。
なお、上述した例において、図柄確定期間の長さを大当たりに当選した場合と同一の長さに設定することにより潜確状態遊技(RUSH遊技)を行わせる場合には、特別図柄の抽選結果を遊技者が把握し難い表示態様で特別図柄(第3図柄)を停止表示させると良い。これにより、特別図柄が停止表示されたタイミングで今回の特別図柄の抽選結果が判別されてしまい、潜確状態遊技中の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、本第3実施形態では、第1潜確移行条件が成立したタイミングに応じて、潜確状態が設定される期間の長さが異なる様に構成している。具体的には、確変状態における特別図柄変動回数が増えるほど潜確状態が長く設定され易くなるように構成している。これにより、確変状態における特別図柄変動回数が増えるほど、即ち、確変状態中に実行可能な特別図柄変動回数が減るほど、遊技者に有利となる潜確状態が設定され易くなるため、確変状態中にいち早く大当たりに当選させたい(第1潜確移行条件を成立させたい)と思わせたり、確変状態の終了間際に大当たりに当選させたいと思わせたりすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。加えて、確変状態の最終変動において大当たりに当選した場合、即ち、1回の特別図柄変動(抽選)で、第1潜確移行条件と、第2潜確移行条件と、が共に成立した場合には、大当たり変動が開始される期間から潜確状態が設定されることになるため、より長い期間潜確状態を提供することができる。
なお、本実施形態では、第1潜確移行条件の成立が遅れれば遅れるほど潜確状態が長期間設定され易くするように構成しているが、それ以外にも、特定の変動回数(例えば、変動回数が偶数回目の場合や、3回目)で大当たりに当選した場合に最も長い潜確状態期間が設定されるように構成しても良いし、第1潜確移行条件の成立が早ければ早いほど潜確状態が長期間設定され易くするように構成しても良い。
<第3実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図130から図135を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第3実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理は、上述した第2実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理に対して、コマンド判定処理2(図106参照)に代えてコマンド判定処理3(図130参照)、大当たり関連処理(図64参照)に代えて大当たり関連処理3(図132参照)、変動表示設定処理(図69参照)に代えて変動表示設定処理3(図134参照)を実行する点、また入賞情報関連処理(図131参照)、大当たり終了時処理(図133参照)、確変用変動表示処理(図135参照)を追加する点で相違し、その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図130を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理3(S4172)について説明する。図130は、コマンド判定処理3(S4172)の内容を示したフローチャートである。コマンド判定処理3(S4172)は、上述した第2実施形態におけるコマンド判定処理2(S4162)に対して、S4214の処理に代えてS4271の処理を実行する点で相違する。その他の処理に関しては、第2実施形態におけるコマンド判定処理2(S4162)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図131を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理3(S4172)内の一処理である入賞情報関連処理(S4271)について説明する。図131は、入賞情報関連処理(S4271)の内容を示したフローチャートである。
入賞情報関連処理(S4271)では、まず、状態設定エリア223jに格納されている遊技状態を示す情報の読み出しを実行する(S5501)。次に、S5501の処理において、読み出した遊技状態(即ち、現在の遊技状態)は確変中かどうか判別する(S5502)。読み出した遊技状態は、確変中であると判別した場合には(S5502:Yes)、残確変回数エリア223baの値の読み出しを実行する(S5503)。次に、S5503の処理において、読み出した残確変回数エリア223baの値は0より大きいか判別する(S5504)。残確変回数エリア223baの値は0より大きいと判別した場合には(S5504:Yes)、今回受信した入賞情報に当たり情報があるかどうか判別する(S5505)。入賞情報に当たり情報があると判別した場合には(S5505:Yes)、先読み当たりフラグ223bbをオンに設定する(S5506)。一方、入賞情報に当たり情報がないと判別した場合には(S5505:No)、S5506の処理をスキップし、S5507の処理に移行する。
次に、残確変回数エリア223baの値を1減算し(S5507)、受信した入賞情報コマンドの情報を対応する入賞情報格納エリア223bに格納し(S5508)、本処理を終了する。一方、S5502の処理において、読み出した遊技状態が確変中ではないと判別した場合(S5502:No)、或いは、S5504の処理において、残確変回数エリア223baの値は0であると判別した場合には(S5504:No)、受信した入賞情報に対応する表示用入賞コマンドを設定し(S5509)、上述したS5508の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図132を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される大当たり関連処理3(S4552)について説明する。図132は、大当たり関連処理3(S4552)の内容を示したフローチャートである。大当たり関連処理3(S4552)は、上述した第1実施形態における大当たり関連処理(S4502)に対して、上述したS4608、或いは、S4611の処理を実行した後、大当たり終了時処理(S4651)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図133を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される大当たり関連処理3(S4552)内の一処理である大当たり終了時処理(S4651)について説明する。図133は、大当たり終了時処理(S4651)の内容を示したフローチャートである。
大当たり終了時処理(S4651)では、まず、入賞情報格納エリア223bに格納されている全ての情報の読み出しを実行する(S5601)。次に、入賞情報があるか判別する(S5602)。入賞情報はないと判別した場合には(S5602:No)、そのまま本処理を終了する。一方、入賞情報があると判別した場合には(S5602:Yes)、確変設定回数(n=4)から、S5602の処理において判別した入賞情報数を減算する(S5603)。次に、S5603の処理において、減算した値を残確変回数エリア223baに設定する(S5604)。
次に、読み出した情報に当たり情報があるか判別する(S5605)。読み出した情報に、当たり情報があると判別した場合には(S5605:Yes)、次変動(即ち、大当たり遊技終了後に実行される1回目の変動)に対応する入賞情報に当たり情報が含まれているかを判別する(S5606)。S5606の処理において、次変動に対応する入賞情報に当たり情報が含まれていると判別した場合には(S5606:Yes)、大当たり終了後に即座に潜確状態が設定されることを遊技者に報知するための特別演出態様を設定し(S5607)、本処理を終了する。
一方で、次変動に対応する入賞情報に当たり情報が含まれていないと判別した場合は(S5606:No)、先読み当たりフラグ223bbをオンに設定し(S5608)、当たり情報が含まれる入賞情報が変動するまでの特図変動回数を残変動回数カウンタ223bcにセットし(S5609)、ビンゴゲーム表示態様を含む表示用エンディングコマンドを設定し(S5611)、本処理を終了する。
また、S5605の処理において、読み出した状態に当たり情報はないと判別した場合には(S5605:No)、残変動回数カウンタ223bcに確変設定回数(n=4)をセットし(S5610)、上述したS5611の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図134を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示設定処理3(S4173)について説明する。図134は、変動表示設定処理3(S4173)の内容を示したフローチャートである。変動表示設定処理3(S4173)は、上述した第1実施形態における変動表示設定処理(S4113)に対して、S5103の処理において、現在の遊技状態が潜確状態ではないと判別した場合に(S5103:No)、確変用変動表示設定処理(S5151)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図135を参照して、第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示設定処理3(S4173)内の一処理である確変用変動表示設定処理(S5151)について説明する。図135は、確変用変動表示設定処理(S5151)の内容を示したフローチャートである。確変用変動表示設定処理(S5151)では、現在の遊技状態が確変状態である場合に、主制御装置110より受信した特図1変動パターンコマンドに基づいて、第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し、表示制御装置114に送信する処理を実行する。
確変用変動表示設定処理(S5151)では、まず、今回の変動が小当たりかどうか判別する(S5701)。今回の変動は小当たりであると判別した場合には(S5701:Yes)、オールビンゴとなるような演出態様、即ち、図114(b)のような演出態様を設定し(S5709)、S5710の処理に移行する。一方、S5701の処理において、今回の変動は小当たりではないと判別した場合には(S5701:No)、先読み当たりフラグ223bbはオンに設定されているか判別する(S5702)。先読み当たりフラグ223bbはオンに設定されていると判別した場合には(S5702:Yes)、残変動回数カウンタ223bcの値は2であるか、即ち、残変動回数は2であるかどうか判別する(S5703)。残変動回数カウンタ223bcの値は2であると判別した場合には(S5703:Yes)、入賞情報格納エリア223bから次の変動に対応する入賞情報の読み出しを実行する(S5704)。
次に、S5704の処理において読み出した入賞情報と、変動回数とに基づいて、確変演出選択テーブル222baより演出態様を設定する(S5705)。次に、先読み当たりフラグ223bbをオフに設定し(S5706)、残確変回数エリア223baと残変動回数カウンタ223bcをリセットし(S5707)、S5710の処理に移行する。一方、S5702の処理において、先読み当たりフラグ223bbはオンに設定されていないと判別した場合(S5702:No)、或いは、S5703の処理において、残変動回数カウンタ223bcの値は2ではないと判別した場合には(S5703:No)、ビンゴが成立し得ない演出態様を設定し(S5708)、残変動回数カウンタ223bcの値を1減算し(S5711)、S5710の処理に移行する。
次に、抽出した変動パターンコマンドと、S5705,S5708,S5709のいずれかで設定した演出態様に対応する表示用変動パターンコマンドを設定し(S5710)、本処理を終了する。
<第4実施形態>
次に、図136~図160を参照して、第4実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した各実施形態は、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)と、が同時に変動するように構成し(所謂、同時変動タイプ)、遊技状態として潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている期間中に特図2の抽選(変動)が実行されることにより、数多くの小当たり遊技(RUSH遊技)を実行可能となるように構成していた。
そして、一度設定された潜確状態は、大当たり遊技が開始されることに基づいて成立する第1潜確終了条件、或いは、普通図柄の高確率状態が設定されてからの特別図柄の変動回数に基づいて成立する第2潜確終了条件の何れかが成立した場合に終了するように構成していた。
このように構成された上述した第1実施形態~第3実施形態では、例えば、第1潜確終了条件が成立する場合には、遊技者に有利となる第1有利遊技として潜確遊技状態(RUSH遊技)が、第2有利遊技である大当たり遊技が開始される直前まで実行されることになるため、遊技者に対して、異なる複数の有利遊技を連続して実行させることができ、遊技者に満足感を与えることができるものであった。
しかしながら、上述した各実施形態では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されてから、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行させる確変終了条件については複数種類設定可能に構成するものであったが、潜確状態を終了させる潜確終了条件については上述した2種類しか用いていないため、遊技者に対して潜確状態が継続する期間を容易に予測されてしまうという問題があった。
このような問題に対して、本第4実施形態では、特別図柄の抽選(大当たり抽選)が実行される毎に、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行(転落)させるための抽選(以下、転落抽選と称す)を実行するように構成し、この転落抽選に当選した場合に特別図柄の低確率状態が設定されるように構成している。
このように構成することで、特別図柄の高確率状態が継続して設定される期間を遊技者に容易に予測されてしまう問題を解決することができ、遊技者に有利となる有利遊技である潜確状態遊技(RUSH遊技)が長く継続することを期待させながら遊技を行わせることができる。
さらに、本第4実施形態では、一方の特別図柄において大当たりに当選したことを表示するための変動表示(特図変動表示)が実行されている期間(特図変動表示期間)中は、他方の特別図柄の抽選が実行されたとしても、転落抽選の抽選結果が無効となるように構成している。
これにより、第1確変終了条件(大当たり当選に基づいて成立する確変終了条件)が成立したことにより潜確状態が設定された場合は、その潜確状態中に実行される潜確状態遊技(RUSH遊技)において、転落抽選を無効にすることができるため、潜確状態遊技(RUSH遊技)を長期間実行可能な有利潜確状態遊技(超RUSH遊技)とすることができる。
一方で、第2確変終了条件(特別図柄の変動回数に基づいて成立する確変終了条件)が成立したことにより潜確状態が設定された場合は、その潜確状態中に転落抽選が実行されることになるため、転落抽選に当選したことに基づいて早期に潜確状態が終了してしまう虞があることから、潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行される期間が、上述した有利潜確状態遊技よりも短くなり易い通常潜確状態遊技とすることができる。
ここで、図136を参照して、本第4実施形態における確変状態中におけるパチンコ機10の遊技状態の移行について説明をする。図136は、本第4実施形態におけるパチンコ機10に設定されている4種類の遊技状態の移行方法を模式的に示した模式図である。本第4実施形態では、上述した第1実施形態にて用いたパチンコ機10における遊技状態の移行方法に対して、転落抽選に当選した場合における遊技状態の移行内容を追加した点と、各移行条件(所定条件)が成立するまでの要素を変更した点と、大当たり当選時に移行する移行割合を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、詳細な説明を省略する。
図136に示した通り、本第4実施形態では、特別図柄の高確率状態を、低確率状態へと移行させるための転落抽選を実行するように構成しており、確変状態中に転落抽選に当選した場合は、時短状態へと移行し、潜確状態中に転落抽選に当選した場合は、通常状態へと移行する。
このように構成することで、遊技者に有利となる遊技状態である潜確状態が設定されるためには、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定される状態において、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる条件(例えば、時短回数消化)が、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる条件(転落抽選の当選)よりも先に成立する必要がある。
よって、潜確状態が設定されるか否かが、各図柄(特別図柄、普通図柄)の移行条件の成立タイミングに応じて決定されるため、遊技者に遊技内容を注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、詳細は後述するが、本第4実施形態では、確変状態と時短状態とで、実行される遊技方法を同一(左打ち遊技)とし、第3図柄表示装置81にて表示される演出内容も同様となるように構成している。よって、普通図柄の移行条件(普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる条件)が成立するよりも前に、転落抽選に当選したとしても、その旨を遊技者が把握し難くすることができる。
次に、図137を参照して、本第4実施形態において潜確状態が設定される流れ、及び、潜確状態中の遊技の流れについて説明をする。図137(a)は、確変状態中に特図1大当たりに当選した場合(第1確変終了条件が成立した場合)の流れを模式的に示したタイミングチャートであって、図137(b)は、確変状態中に時短回数が0となった場合(第2確変終了条件が成立した場合)の流れを模式的に示したタイミングチャートである。
図137(a)に示した通り、本第4実施形態では、特別図柄の高確率状態(確変状態、或いは潜確状態)が設定されている状態において、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための抽選(転落抽選)が、特別図柄の抽選(変動)が実行される毎に行われるように構成されており、確変状態中に大当たりに当選した場合(第1確変終了条件が成立した場合)に設定される潜確状態中が、転落抽選が実行されない転落抽選無効期間として設定されるように構成している。
一方、第2確変終了条件が成立したことに基づいて潜確状態が設定された場合は、図137(b)に示した通り、潜確状態遊技(RUSH遊技)中にも転落抽選が有効に実行されるため、特図1変動が終了するよりも前に、転落抽選に当選したことに基づいて潜確状態が通常状態へと移行されることになる。よって、本実施形態では、第1確変終了条件が成立した場合には、第2確変終了条件が成立した場合よりも、有利となる潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行することができる。
<第4実施形態における演出表示内容について>
本第4実施形態では、確変状態中に実行される演出内容として上述した第1実施形態にて実行される演出内容に加え、潜確状態が設定される契機を遊技者に示唆(報知)するための演出と、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に転落抽選に当選したことを示唆(報知)するための演出を追加した点で相違している。
ここで、図138~図140を参照して、本第4実施形態のパチンコ機10にて追加された演出内容について説明をする。図138(a)は、第2確変終了条件(時短回数到達)が成立したことにより潜確状態遊技(RUSH遊技)が設定されることを示唆するための演出内容を模式的に示した模式図であり、図138(b)は、第1確変終了条件(大当たり当選)が成立したことにより潜確状態遊技(RUSH遊技)が設定されることを示唆するための演出内容を模式的に示した模式図である。
図138(a)、及び図138(b)に示した通り、本実施形態では宝箱812が開放した際に表示される演出図柄813の表示態様によって、潜確状態が設定される契機を遊技者に報知(示唆)するように構成しており、演出図柄813として「444」の表示態様が表示された場合には、第2確変終了条件(時短回数到達)が成立したことを報知し、「スーパーRUSH」の表示態様が表示された場合には、第1確変終了条件(大当たり当選)が成立したことを報知するように構成している。
なお、本第4実施形態では、確変状態中の演出結果として表示される演出図柄813の表示態様によって、遊技者に潜確状態が設定される契機を報知するように構成しているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、表示される演出図柄813の表示態様として成立した確変終了条件の種類に応じて選択割合を異ならせた表示態様を複数設けるように構成しても良い。このように構成することで、どの確変終了条件が成立したのかを予測する楽しみを遊技者に提供することができる。
ここで、図139(a)を参照して、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に転落抽選に当選した際の表示内容について説明をする。図139(a)は、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に転落抽選に当選した際の表示内容を模式的に示した模式図である。本第4実施形態では、特別図柄の抽選(大当たり抽選)を実行する特図抽選開始条件が成立する毎に転落抽選を実行するように構成しており、且つ、特図抽選開始条件が成立してから、大当たり抽選を実行するまでの期間中に、即ち、大当たり抽選を行うよりも前に転落抽選を実行するように構成している。
そこで、転落抽選に当選した場合は、図139(a)に示した通り、転落抽選の当選に対応する特別図柄(特図1)が変動表示されている間に潜確状態遊技(RUSH遊技)が終了したことを示す報知を行い、転落抽選当選後(潜確状態から通常状態へと遊技状態が移行した後)に、新たな特図2変動が実行されてしまうことを抑制している。加えて、転落抽選の当選に対応する特別図柄(特図1)が変動表示されている間に案内表示領域Dm3の表示態様を「右打ち」から「左打ち」へと可変表示させることにより、転落抽選当選後(潜確状態から通常状態へと遊技状態が移行した後)に、新たな特図2変動が実行されてしまうことを抑制している。
次に、図139(b)を参照して、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に大当たりに当選した場合に実行される演出内容について説明をする。図139(b)は、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に大当たりに当選した場合に実行される演出内容の一例を模式的に示した模式図である。
次に、図140を参照して、潜確状態遊技(RUSH遊技)の中でも遊技者に有利となる有利潜確状態遊技(スーパーRUSH遊技)中の演出内容について説明をする。上述した通り、本第4実施形態では、第1確変終了条件が成立したことに基づいて潜確状態が設定された場合には、その潜確状態の設定期間中に転落抽選を無効にする転落抽選無効期間が設定されるように構成しており、有利潜確状態遊技(スーパーRUSH遊技)中であることが、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域Dmに表示させる宝箱812の表示数を増加させ、副表示領域Dsに有利潜確状態遊技中であることを示す「スーパーRUSH中」のコメントが表示される。
<第4実施形態における電気的構成について>
次に、図141~図146を参照して、第4実施形態における電気的構成について説明をする。まずは、図141を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定、第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用されるものであり、上述した各実施形態に対して、転落抽選の抽選結果を判別する際に使用される転落抽選カウンタC6を追加した点で相違している。
転落抽選カウンタC6は、「0~239」の範囲で値が更新されるループカウンタであり、例えば、タイマ割込処理(図31参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図52参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファ(転落抽選カウンタバッファ)に格納される。
この転落抽選カウンタC6の値は、特別図柄の高確率状態が設定されている場合(確変フラグ203gがオンに設定されている場合)において実行される転落抽選にて参照されるものであり、取得した転落抽選カウンタC6の値が、転落抽選テーブル202cbに予め規定されている判定値であると判定された場合に、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行する(転落する)。
次に、図142を参照して、本第4実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容について説明をする。図142は、本第4実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図142に示した通り、本第4実施形態のROM202は、上述した第1実施形態のROM202に対して、大当たり種別選択テーブル202dに代えて大当たり種別選択4テーブル202caを設けた点と、転落抽選テーブル202cbを設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ここで、大当たり種別選択4テーブル202caの内容について、図143を参照して説明をする。図143は大当たり種別選択4テーブル202caに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図143に示した通り、本第4実施形態では、大当たりに当選し、大当たり遊技が実行される場合に、必ず第2アタッカ(第2可変入賞装置650)を開放させる動作内容(動作シナリオ)が設定される点で上述した第1実施形態とは相違している。また、大当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技のラウンド数として、少なくとも5ラウンド以上の大当たり遊技が実行されるように動作内容(動作シナリオ)が設定される点で上述した第1実施形態とは相違している。
即ち、上述した第1実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の大当たりに当選したのか、小当たりに当選したのかを遊技者に把握され難くするために、小当たり遊技中に実行される動作内容(動作シナリオ)と同一(遊技者が判別困難な程度の相違を含む概念)の動作内容が実行される大当たり遊技を規定し、遊技者が有利となる遊技状態である潜確状態が設定されるタイミングや終了するタイミングを分かり難くするものであったのに対し、本第4実施形態は、大当たりに当選したか、小当たりに当選したかを遊技者が容易に判別できるように(大当たり遊技の動作内容と小当たり遊技の動作内容とを異ならせることにより遊技者が容易に判別できるように)構成している。
このように、大当たり遊技が実行されたのか小当たり遊技が実行されたのかを遊技者に容易に判別させることで、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に実行された小当たり遊技の回数を容易に把握させることができる。
次に、図146(a)を参照して、転落抽選テーブル202cbについて説明する。図146(a)は、転落抽選テーブル202cbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。転落抽選テーブル202cbは、上述した転落抽選カウンタC6の判定値が記憶されているデータテーブルである。第1入球口64、または第2入球口640へ球が入球した際(始動入賞の際)に取得された転落抽選カウンタC6の値が、転落抽選テーブル202cbに規定されているいずれかの判定値と一致した場合に、特別図柄の低確率状態へと移行するように(転落するように)設定される。
より具体的には、特別図柄の高確率状態において転落と判定される判定値として、「43,107,195,222」の4つの判定値が規定されている。ここで、転落抽選カウンタC6は、「0~239」の範囲で値が更新されるループカウンタである。転落抽選カウンタC6の取り得る240個の値のうち、転落と判定される判定値が4個存在するので、特別図柄の確変状態において、転落する(特別図柄の低確率状態へと移行する)確率は、1/60(4/240)となる。
また、本第4実施形態では、特別図柄の高確率状態において大当たりに当選する確率が6/480となるように設定し(図15(a)参照)、特図2の抽選において小当たりに当選する確率が221/480となるように設定している(図15(b)参照)。即ち、大当たりに当選する確率よりも転落抽選に当選する確率のほうが若干高くなるように構成している。即ち、本第4実施形態では、潜確状態が設定されている状態において、小当たり、転落、大当たりの順で当選し易いように構成している。
なお、特別図柄の高確率状態における大当たり、小当たり、転落の各当選率については、本実施形態に示したものに限ることなく、当選のし易さを異ならせても良い。例えば、大当たり確率よりも転落確率(転落抽選に当選する確率)が低くなるように設定し、潜確状態中において、転落当選するまでの間、大当たり遊技と小当たり遊技とを繰り返し楽しむように構成しても良いし、小当たり確率と転落確率とが殆ど同じとなるよう(例えば、小当たり確率1/3、転落確率1/4)に設定し、潜確状態中に特別図柄の抽選が行われる毎に、遊技者をドキドキさせるような遊技性としても良い。また、転落確率を高く(例えば、1/2)設定し、最初の転落抽選にて転落しなかった場合のみ、潜確状態が設定された状態で特別図柄抽選を実行できるように構成しても良い。
なお、本実施形態における転落抽選テーブル202cbには、特別図柄の高確率状態において転落か否かを判定するための判定値のみが規定されており、特別図柄の低確率状態用の判定値は規定されていない。既に特別図柄の低確率状態となっている場合において、特別図柄の低確率状態へと移行させるか否かを判定するのは処理の無駄だからである。
本第4実施形態では、この転落抽選テーブル202cbと、定期的に更新される転落抽選カウンタC6とが比較されて、特別図柄の高確率状態から特別図柄の低確率状態へと移行させる(転落させる)か否かが判定される。即ち、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)から通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行するタイミングをランダムにすることができる。よって、潜確状態が設定されている期間中に行われる潜確状態遊技(RUSH遊技)中において潜確状態が終了するタイミングを分かり難くすることができる。
本実施形態では、特別図柄の高確率状態から特別図柄の低確率状態へと移行(転落)するか否かが抽選(判定)されていたが、他の状態へと移行することを抽選(判定)してもよい。例えば、普通図柄の高確率状態から普通図柄の低確率状態へと移行させるか否かを、特図図柄の変動毎に実行される抽選(特図抽選)により判別しても良い。これにより、普通図柄の高確率状態がいつまで続くのかをランダムとすることができるので、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)を潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行させるタイミングを遊技者に分かり難くすることができる。よって、確変状態が設定されている期間中は、潜確状態が設定されることを期待しながら常に遊技を行うことができる。また、例えば、特別図柄の低確率状態から特別図柄の高確率状態へと移行するか否かを抽選可能に構成してもよい。
次に、図144を参照して、本第4実施形態の主制御装置110のRAM203の内容について説明をする、図144は、本第4実施形態における主制御装置110のMPU201のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図144に示した通り、本第4実施形態のRAM203は、上述した第1実施形態のRAM203に対して、状態更新制限フラグ203caを設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
状態更新制限フラグ203caは、遊技状態を移行させるための各種条件に対応する各種パラメータの更新が制限されている状況であることを示すためのフラグであって、オンに設定されている場合に各種パラメータの更新が制限されている状況であることを示すものである。本第4実施形態では、状態更新制限フラグ203caがオンに設定されている場合には、時短カウンタ203fの値を更新する処理がスキップされる。
この状態更新制限フラグ203caは、第1特別図柄大当たり判定処理4(図147のS386参照)にて第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選したと判別した場合(図147のS406:Yes)、或いは、第2特別図柄大当たり判定処理4(図150のS975参照)にて第2特別図柄(特図2)の抽選で大当たりに当選したと判別した場合(図150のS1006:Yes)に、オンに設定される(図147のS487、図150のS1077)。
さらに、遊技状態更新処理4(図149のS388参照)において参照され(図149のS651参照)、オンに設定されていると判別した場合には(図149のS651:Yes)、時短カウンタ203fの値を更新(減算)する処理、即ち、遊技状態を移行させるための条件に対応するパラメータ(時短回数)を更新する処理がスキップされる。そして、第1特別図柄変動停止処理4(図148のS287参照)にて、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合に(図148のS801:Yes)、オフに設定される(図148のS871参照)。同様に、第2特別図柄変動停止処理4(図151のS293参照)において、特図2大当たりフラグ203iがオンに設定されていると判別した場合に(図151のS1501:Yes)も、オフに設定される(図151のS1571)。
つまり、本第4実施形態では、複数の特別図柄(特図1、特図2)の何れかで大当たりに当選した場合に、状態更新制限フラグ203caをオンに設定し、大当たりに当選した特別図柄の変動表示が実行されている期間中は、遊技状態を移行させないように構成している。
次に、図145(a)を参照して、本第4実施形態の音声ランプ制御装置113のROM222の内容について説明をする、図145(a)は、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222の内容を模式的に示した模式図である。図145(a)に示した通り、本第4実施形態のROM222は、上述した第1実施形態のROM222に対して、潜確モード選択テーブル222caと、転落報知選択テーブル222cbを設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
潜確モード選択テーブル222caは、潜確状態が設定されたことを遊技者に報知するための演出(潜確演出)の演出態様(潜確モード)を選択する際に参照されるデータテーブルである。この潜確モード選択テーブル222caには、潜確状態の設定契機(大当たり当選契機、時短回数到達(時短抜け)契機)と、後述するモード設定用演出カウンタ223caとに対応付けて複数の演出態様(演出モード)が規定されており、選択された潜確演出の演出態様によって、潜確状態の設定契機を遊技者に示唆することができる。
次に、潜確モード選択テーブル222caに規定されている詳細な内容について、図146(b)を参照して説明をする。図146(b)は、潜確モード選択テーブル222caに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図146(b)に示した通り、主制御装置110から受信した状態コマンドに含まれる情報が今回の潜確状態が大当たり潜確状態である場合には、取得したモード設定用演出カウンタ223caの値が「0~49」の範囲に「無敵モード」が規定され、「50~89」の範囲に「通常モードB」が規定され、「90~99」の範囲に「通常モードA」が規定されている。
そして、主制御装置110から受信した状態コマンドに含まれる情報が今回の潜確状態が時短抜け潜確状態である場合には、取得したモード設定用演出カウンタ223caの値が「0~49」の範囲に「通常モードA」が規定され、「50~89」の範囲に「通常モードB」が規定され、「90~99」の範囲に「通常モードB」が規定されている。
転落報知選択テーブル222cbは、転落抽選に当選したことを遊技者に報知(示唆)するための報知態様を選択するためのデータテーブルであって、時短状態(普通図柄の高確率状態)が継続して設定される残期間を示す残時短回数エリア223kの値と、転落報知用演出カウンタ223cfの値とに基づいて報知態様を選択するように構成している。
本第4実施形態は、遊技状態として確変状態が設定されている場合と、時短状態が設定されている場合とで、遊技方法(左打ち遊技)と、第3図柄表示装置81にて実行される各種表示態様と、が同一となるように構成している。このように構成することで、現在が確変状態なのか時短状態なのかを遊技者が容易に判別できないように構成している。さらに、本第4実施形態のパチンコ機10は、転落抽選が実行されるため、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態においてランダムなタイミングで時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように構成している。
そして、確変状態が設定されている状態で、普通図柄の高確率状態が低確率状態へと移行した場合には、遊技状態が確変状態から潜確状態へと移行し、遊技者に有利な潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行されるのに対し、時短状態が設定されている状態で、普通図柄の高確率状態が低確率状態へと移行した場合には、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行する。
ここで、転落報知選択テーブル222cbの具体的な内容について、図146(c)を参照して説明をする。図146(c)は、転落報知選択テーブル222cbの内容を模式的に示した模式図である。図146(c)に示した通り、この転落報知選択テーブル222cbには、転落当選した時点における残時短回数(残時短回数エリア223kの情報)と、転落報知用演出カウンタ223cfの値とに対応付けて、報知態様が規定されている。
具体的には、転落当選したタイミングが、残時短回数が0である場合(残時短回数エリア223kに格納されている情報が残時短回数0を示している場合)、即ち、普通図柄の高確率状態が終了する変動で転落抽選に当選した場合は、取得した転落報知用演出カウンタ223cfの値に関わらず「確定報知」が規定される。そして、転落当選したタイミングが、残時短回数が1~49の場合、即ち、普通図柄の高確率状態が設定される期間を半分以上経過している場合は、取得した転落報知用演出カウンタ223cfの値が「0~49」、或いは「90~99」の範囲に「示唆報知」が規定され、「50~89」の範囲に「確定報知」が規定されている。そして、残時短回数が50~98の場合、即ち、普通図柄の高確率状態が設定される期間が半分以上残っている場合は、取得した転落報知用演出カウンタ223cfの値が「0~89」の範囲に「示唆報知」が規定され、「90~99」の範囲に「確定報知」が規定されている。
ここで、報知態様として「確定報知」が選択された場合には、転落抽選に当選したことを遊技者が容易に把握可能な報知態様、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面に転落した旨を示す表示(例えば、「残念」の表示)を行ったり、音声や装飾部材の発光色により転落抽選に当選したことを報知したりする報知態様が設定される。
また、報知態様として「示唆報知」が選択された場合には、転落抽選に当選した可能性があることを遊技者に報知するための報知態様(例えば、「ピンチ」の表示)が設定される。なお、詳細な説明は省略するが、この「示唆報知」は、転落抽選に当選していない場合においても、報知条件が成立した場合に設定されるように構成されている。このように構成することにより、実際に転落抽選に当選している場合も、転落抽選に当選していない場合も「示唆報知」が実行されることになる。
以上、説明をした通り、本第4実施形態では、転落抽選に当選したか否かの報知(示唆)演出の態様を、普通図柄の高確率状態が継続して設定される残期間(残時短期間)に基づいて設定するように構成しており、残時短期間が長いほど「確定報知」が設定され難くなるように構成している。よって、残時短期間が長い状態で転落抽選に当選したことを遊技者が把握してしまい、残時短期間中の遊技意欲が低下してしまう事態を抑制することができる。
また、転落抽選に当選していない場合において設定される「示唆報知」の設定頻度についても、残時短期間の長さに基づいて可変するように構成すると良く、例えば、残時短期間が長いほど転落抽選に当選していない状態で「示唆報知」が設定され易くなるように構成すると良い。これにより、「示唆報知」が実行された場合における実際に転落抽選に当選している可能性を、残時短期間の長さに基づいて可変させることが可能となるため、「示唆報知」が実行される頻度(回数)と、残時短回数とを判別しながら転落抽選の当選の有無を遊技者に予測させながら残時短期間中の遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図145(b)を参照して、本第4実施形態の音声ランプ制御装置113のRAM223の内容について説明をする、図145(b)は、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。図145(b)に示した通り、本第4実施形態のRAM223は、上述した第1実施形態のRAM223に対して、モード設定用演出カウンタ223caと、潜確モード記憶エリア223cbと、小当たり回数カウンタ223ccと、転落フラグ223cdと、時短報知済フラグ223ceと、転落報知用演出カウンタ223cfと、を設けた点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
モード設定用演出カウンタ223caは、潜確モード選択テーブル222caを用いて潜確モードを選択する際に使用されるカウンタである。0~99の範囲で繰り返し更新される。図示は省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するメイン処理が実行される毎に1ずつ更新される。
潜確モード記憶エリア223cbは、現在設定されている潜確モードを記憶するための記憶領域であって、潜確モード設定処理(図154のS4451参照)において決定した潜確モードが記憶(設定)される(図154のS5804参照)。そして、特図1用変動表示設定処理4(図159のS5171参照)において参照され(図159のS5251参照)、表示用変動パターンコマンドが設定される(図159のS5252参照)。同様に、特図2用変動表示設定処理4(図160のS5175参照)において参照され(図160のS5351)、表示用変動パターンコマンドが設定される(図160のS5352)。この潜確モード記憶エリア223cbに記憶(設定)されている情報(潜確モード情報)は、状態コマンド処理4(図153のS4281参照)にて遊技状態が通常状態へと移行したと判別した場合にクリアされる(図153のS4454参照)。
小当たり回数カウンタ223ccは、潜確状態中に当選した小当たり回数を計測するためのカウンタであって、潜確状態中に小当たり関連処理4(図156のS4574参照)において小当たり開始コマンドを受信すると値が1加算される(図156のS4752参照)。そして、潜確状態中に当選した小当たり回数を判別する際に参照される(図156のS4753)。本実施形態では、小当たり回数カウンタ223ccの値に基づいて、第3図柄表示装置81の表示画面に小当たり回数表示825を表示すると共に、潜確状態が設定されている期間中に小当たりに当選した回数が所定回数(10の倍数)に到達した場合に、潜確状態の残時間を表示するように構成している。
転落フラグ223cdは、確変状態中に転落抽選に当選したことを示すためのフラグであって、オンに設定されることで転落抽選に当選したことを示すためのものである。
時短報知済フラグ223ceは、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)中に転落抽選に当選し、時短状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行した旨を遊技者に報知するための転落報知演出(転落報知選択テーブル222cbにて確定報知が選択された場合に実行される演出)が実行されたことを示すためのフラグであって、オンに設定されることで転落報知演出が設定されるものである。
転落報知用演出カウンタ223cfは、転落報知選択テーブル222cbを用いて転落抽選の報知態様を選択する際に使用されるカウンタである。0~99の範囲で繰り返し更新される。図示は省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するメイン処理が実行される毎に1ずつ更新される。
<第4実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図147~図151を参照して、第4実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第4実施形態における主制御装置110の制御処理は、上述した第1実施形態における主制御装置110の制御処理に対して、第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)に代えて第1特別図柄大当たり判定処理4(図147参照)、第1特別図柄変動停止処理(図38参照)に代えて第1特別図柄変動停止処理4(図148参照)、遊技状態更新処理(図36参照)に代えて遊技状態更新処理4(図149参照)、第2特別図柄大当たり判定処理(図40参照)に代えて第2特別図柄大当たり判定処理4(図150参照)、第2特別図柄変動停止処理(図45参照)に代えて第2特別図柄変動停止処理4(図151参照)を実行する点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図147を参照して、第4実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄大当たり判定処理4(S386)について説明する。図147は、第1特別図柄大当たり判定処理4(S386)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄大当たり判定処理4(S386)は、上述した第1実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理(S306)に対して、特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと移行(転落)させるか否かの抽選を実行する処理を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
第1特別図柄大当たり判定処理4(S386)では、まず、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアのデータを取得する(S401)。次に、特図2大当たりフラグ203iがオンであるかどうか判別する(S481)。特図2大当たりフラグ203iがオンであると判別した場合には(S481:Yes)、第2特別図柄の大当たりが実行中であるため、本処理を終了する。
一方、特図2大当たりフラグ203iがオフであると判別した場合には(S481:No)、確変フラグ203gがオンであるか、即ち、確変中であるかどうか判別する(S482)。確変フラグ203gがオフである、即ち、確変中ではないと判別した場合には(S482:No)、S404の処理に移行する。
一方、S482の処理において、確変フラグ203gがオンであると判別した場合、即ち、確変中であると判別した場合には(S482:Yes)、転落抽選テーブル202cbに基づいて、抽選結果を取得する(S483)。そして、転落抽選カウンタC6の値が、転落抽選テーブル202cbに規定されているいずれかの判定値(乱数値)と一致する(即ち、転落に対応する値である)か否かを判別し(S484)、転落に対応する値ではないと判別した場合には(S484:No)、S403の処理に移行する。
一方、S484の処理において、転落抽選カウンタC6の値が転落抽選テーブル202cbに規定されているいずれかの判定値(乱数値)に一致する(転落に対応する値である)と判別した場合は(S484:Yes)、確変フラグ203gをオフに設定することで、特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと移行(転落)させる(S485)。そして、音声ランプ制御装置113に対して特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと移行(転落)したことを通知するための転落コマンドを設定して(S486)、処理をS404へと移行する。また、本実施形態では、S406の処理において、今回の実行エリアのデータが、大当たりであると判別した場合には(S406:Yes)、S407~S411の処理を実行した後、状態更新制限フラグ203caをオンに設定し(S487)、本処理を終了する。
特別図柄変動開始処理4(S386)を実行することにより、特別図柄の低確率状態へと移行(転落)させるか否かの抽選と、特別図柄の大当たりか否かの抽選とを容易に実行することができる。なお、本実施形態では、特別図柄の確変状態における処理の順番として、先に特別図柄の低確率状態へと移行させるか否かの抽選(転落抽選)を実行してから、特別図柄の大当たりとなるか否かの抽選を実行するように構成されていたが、処理順はこれに限られるものではない。先に大当たりの抽選を実行してから転落抽選を行うものとしてもよい。
次に、図148を参照して、第4実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄変動停止処理4(S287)について説明する。図148は、第1特別図柄変動停止処理4(S287)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄変動停止処理4(S287)は、上述した第1実施形態における第1特別図柄変動停止処理(S207)に対して、S801~S805の処理を実行した後、状態更新制限フラグ203caをオフに設定する処理(S871)を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
次に、図149を参照して、第4実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される遊技状態更新処理4(S388)について説明する。図149は、遊技状態更新処理4(S388)の内容を示したフローチャートである。遊技状態更新処理4(S388)は、上述した第1実施形態における遊技状態更新処理(S308)に対して、状態更新制限フラグ203caがオンであるかどうか判別する処理(S651)を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
遊技状態更新処理4(S388)では、まず、状態更新制限フラグ203caがオンであるかどうか判別する(S651)。状態更新制限フラグ203caがオンであると判別した場合には(S651:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、S651の処理において、状態更新制限フラグ203caがオンではないと判別した場合には(S651:No)、S601の処理に移行する。
そしてS601~S604の処理を実行した後、S605の処理において、確変フラグ203gがオンであるかどうか(即ち、確変中であるかどうか)判別する(S605)。確変フラグ203gがオンであると判別した場合には(S605:Yes)、特図1大当たりフラグ203hがオンであるかどうか判別する(S652)。特図1大当たりフラグ203hがオンであると判別した場合には(S652:Yes)、大当たり潜確状態を示す状態コマンドを設定し(S653)、本処理を終了する。一方、S652の処理において、特図1大当たりフラグ203hがオンではないと判別した場合には(S652:No)、時短抜け潜確状態を示す状態コマンドを設定し(S654)、本処理を終了する。
次に、図150を参照して、第4実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第2特別図柄大当たり判定処理4(S975)について説明する。図150は、第2特別図柄大当たり判定処理4(S975)の内容を示したフローチャートである。第2特別図柄大当たり判定処理4(S975)は、上述した第1実施形態における第2特別図柄大当たり判定処理(S905)に対して、特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと移行(転落)させるか否かの抽選を実行する処理を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。また、図147を参照して、上述した第1特別図柄大当たり判定処理4(S386)に対して、変動の対象を第1特別図柄から第2特別図柄へと図柄の対象を異ならせた処理を実行するだけであるためその詳細な説明を省略する。
次に、図151を参照して、第4実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される第2特別図柄変動停止処理4(S293)について説明する。図151は、第2特別図柄変動停止処理4(S293)の内容を示したフローチャートである。第2特別図柄変動停止処理4(S293)は、上述した第1実施形態における第1特別図柄変動停止処理(S213)に対して、S1501,S1503~S1506を実行した後、状態更新制限フラグ203caをオフに設定する処理(S1571)を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
<第4実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図152から図160を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第4実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理は、上述した第1実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理に対して、コマンド判定処理(図60参照)に代えてコマンド判定処理4(図152参照)、変動表示設定処理(図69参照)に代えて変動表示設定処理4(図157参照)を実行する点で相違し、その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図152を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理4(S4182)について説明する。図152は、コマンド判定処理4(S4182)の内容を示したフローチャートである。コマンド判定処理4(S4182)は、上述した第1実施形態におけるコマンド判定処理(S4112)に対して、S4203の処理において、主制御装置110より状態コマンドを受信したと判別した場合には(S4203:No)、状態コマンド処理(S4204)に代えて状態コマンド処理4(S4281)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては、第1実施形態におけるコマンド判定処理(S4112)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図153を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理4(S4182)内の一処理である状態コマンド処理4(S4281)について説明する。図153は、状態コマンド処理4(S4281)の内容を示したフローチャートである。状態コマンド処理4(S4281)は、上述した第1実施形態における状態コマンド処理(S4204)に対して、潜確モード設定処理(S4451)が追加される点、転落に関するコマンドを受信したかどうか判別する処理が追加される点で相違する。その他の処理に関しては、第1実施形態における状態コマンド処理(S4204)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
状態コマンド処理4(S4281)では、今回受信したコマンドが潜確状態への移行を示す状態コマンドであると判別した場合には(S4403:Yes)、潜確モード設定処理(S4451)を実行する。潜確モード設定処理(S4451)の詳細については、図154を参照して後述する。次に、状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに格納し(S4405)、S4452の処理に移行する。一方、S4403の処理において、今回主制御装置110より受信したコマンドが、潜確状態への移行を示す状態コマンドではないと判別した場合には(S4403:No)、主制御装置110より転落コマンドを受信したかどうか判別する(S4452)。転落コマンドを受信したと判別した場合には(S4452:Yes)、転落演出設定処理を実行する(S4453)。転落演出設定処理(S4453)の詳細については、図155を参照して後述する。一方、S4452の処理において、主制御装置110より転落コマンドを受信していないと判別した場合には(S4452:No)、S4453の処理をスキップし、S4406の処理を実行する。次に、S4406~S4411の処理を実行した後、潜確モード記憶エリア223cb、小当たり回数カウンタ223cc、転落フラグ223cd、時短報知済フラグ223ceをクリアし(S4454)、本処理を終了する。
次に、図154を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される状態コマンド処理4(S4281)内の一処理である潜確モード設定処理(S4451)について説明する。図154は、潜確モード設定処理(S4451)の内容を示したフローチャートである。
潜確モード設定処理(S4451)では、まず、今回主制御装置110より受信した状態コマンドの種別の読み出しを実行する(S5801)。次に、受信した状態コマンドと、モード設定用演出カウンタ223caの値に基づいて、潜確モード選択テーブル222ca(図146(b)参照)を用いて、潜確モードを決定する(S5802)。次に、S5802の処理において、決定した潜確モードに対応する表示用潜確モードコマンドを設定し(S5803)、決定した潜確モードを潜確モード記憶エリア223cbに設定する(S5804)。次に、潜確状態の突入を報知する潜確報知演出を設定し(S5805)、状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに格納し(S5806)、本処理を終了する。
次に、図155を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される状態コマンド処理4(S4281)内の一処理である転落演出設定処理(S4453)について説明する。図155は、転落演出設定処理(S4453)の内容を示したフローチャートである。
転落演出設定処理(S4453)では、まず、現在の遊技状態が潜確状態であるか判別する(S5901)。現在の遊技状態が潜確状態であると判別した場合には(S5901:Yes)、潜確状態の終了を報知する潜確報知演出を設定し(S5902)、主制御装置110より受信した状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに格納し(S5903)、本処理を終了する。
一方、S5901の処理において、現在の遊技状態が、潜確状態ではないと判別した場合には(S5901:No)、次に、残時短回数が99以上であるか、即ち、残時短回数エリア223kに記憶されている値が、99以上であるかどうか判別する(S5904)。残時短回数が99以上であると判別した場合には(S5904:Yes)、時短状態の突入を報知する時短報知演出を設定し(S5905)、時短報知済フラグ223ceをオンに設定する(S5906)。一方、S5904の処理において、残時短回数が99以上ではないと判別した場合には(S5904:No)、S5905,S5906の処理をスキップし、S5907の処理に移行する。次に、転落フラグ223cdをオンに設定し(S5907)、主制御装置110より受信した状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに格納し(S5908)、本処理を終了する。
次に、図156を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される小当たり関連処理4(S4574)について説明する。図156は、小当たり関連処理4(S4574)の内容を示したフローチャートである。小当たり関連処理4(S4574)は、上述した第1実施形態における小当たり関連処理(S4504)に対して、残時間情報を表示させるための処理を追加する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
小当たり関連処理4(S4574)では、まず、主制御装置110より小当たり開始コマンドを受信したと判別した場合には(S4701:Yes)、現在の遊技状態が潜確状態中であるかどうか判別する(S4751)。現在の遊技状態が潜確状態であると判別した場合には(S4751:Yes)、小当たり回数カウンタ223ccの値に1を加算する(S4752)。次に、小当たり回数カウンタ223ccの値が、10の倍数であるか判別する(S4753)。小当たり回数カウンタ223ccの値が10の倍数であると判別した場合には(S4753:Yes)、残変動時間情報格納エリア223oに格納されている情報の読み出しを実行する(S4754)。残時間情報を示す表示用時間情報コマンドを設定し(S4755)、次に、表示用小当たり開始コマンドを設定し(S4702)、本処理を終了する。一方、S4751の処理において、潜確状態中ではないと判別した場合(S4751:No)、或いは、S4753の処理において、小当たり回数カウンタ223ccの値が10の倍数ではないと判別した場合には(S4753:No)、S4702の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図157を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示設定処理4(S4183)について説明する。図157は、変動表示設定処理4(S4183)の内容を示したフローチャートである。変動表示設定処理4(S4183)は、上述した第1実施形態における変動表示設定処理(S4113)に対して、特図1用変動表示設定処理(S5104)に代えて特図1用変動表示設定処理4(S5171)、特図2用変動表示設定処理(S5109)に代えて特図2用変動表示設定処理4(S5175)を実行する点、転落報知処理(S5173)を追加する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
変動表示設定処理4(S4183)では、まず、特図1変動開始フラグ223dがオンであるかどうか判別する(S5101)。特図1変動開始フラグ223dがオンであると判別した場合には(S5101:Yes)、特図1変動開始フラグ223dをオフに設定する(S5102)。次に、現在の遊技状態が潜確状態であるか判別する(S5103)。現在の遊技状態が潜確状態であると判別した場合には(S5103:Yes)、特図1用変動表示設定処理4(S5171)を実行し、入賞情報格納エリア223bのうち第1特別図柄に対応するデータをシフトする(S5106)。特図1用変動表示設定処理4(S5171)の詳細については、図159を参照して、後述する。
一方、S5103の処理において、現在の遊技状態が潜確状態ではないと判別した場合には(S5103:No)、転落フラグ223cdをオンであるかどうか判別する(S5172)。転落フラグ223cdがオンであると判別した場合には(S5172:Yes)、転落報知処理(S5173)を実行する。転落報知処理(S5173)の詳細については、図158を参照して後述する。次に、抽出した変動パターンに基づいて、第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し(S5105)、上述したS5106の処理に移行する。次に、S5171~S5173の特図1に対して実行した処理を、対象を特図2に変更した処理を実行する。
ここで、図158を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示設定処理4(S4183)内の一処理である転落報知処理(S5173)について説明する。図159は、転落報知処理(S5173)の内容を示したフローチャートである。
転落報知処理(S5173)では、まず、時短報知済フラグ223ceがオンであるかどうか判別する(S8001)。時短報知済フラグ223ceがオンであると判別した場合には(S8001:Yes)、抽出した変動パターンに基づいて、第1特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定し(S8009)、本処理を終了する。一方、時短報知済フラグ223ceがオフであると判別した場合には(S8001:No)、残時短回数エリア223kの情報の読み出しを実行する(S8002)。次に、S8002の処理において読み出した残時短回数と、転落報知用演出カウンタ223cfの値に基づいて、転落報知選択テーブル222cbを用いて、転落報知態様を決定する(S8003)。次に、S8003の処理において、決定した報知態様は確定報知態様か判別する(S8004)。確定報知態様であると判別した場合には(S8004:Yes)、時短報知済フラグ223ceをオフに設定し(S8005)、転落フラグ223cdをオフに設定する(S8006)。次に、時短状態の突入を報知する時短報知演出を設定し(S8007)、上述したS8009の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S8004の処理において、決定した報知態様が確定報知態様ではないと判別した場合には(S8004:No)、S8003の処理において決定した転落報知態様に対応する表示用転落報知コマンドを設定し(S8008)、上述したS8009の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図159を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示設定処理4(S4183)内の一処理である特図1用変動表示設定処理4(S5171)について説明する。図159は、特図1用変動表示設定処理4(S5171)の内容を示したフローチャートである。特図1用変動表示設定処理4(S5171)は、上述した第1実施形態における特図1用変動表示設定処理(S5104)に対して、S5201~S5205の処理を実行した後、S5206の処理に代えて、潜確モード記憶エリア223cbに記憶されている潜確モードの読み出しを実行し(S5251)、抽出した変動パターンと潜確モードに基づいて、第1特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定する処理(S5252)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図160を参照して、第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される変動表示設定処理4(S4183)内の一処理である特図2用変動表示設定処理4(S5175)について説明する。図160は、特図2用変動表示設定処理4(S5175)の内容を示したフローチャートである。特図2用変動表示設定処理4(S5175)は、上述した第1実施形態における特図2用変動表示設定処理(S5109)に対して、S5301~S5308の処理を実行した後、S5309の処理に代えて、潜確モード記憶エリア223cbに記憶されている潜確モードの読み出しを実行し(S5351)、抽出した変動パターンと潜確モードに基づいて、第2特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定する処理(S5352)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
以上説明をした通り、本第4実施形態では、上述した各第1実施形態に対して、抽選結果に基づいて特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる転落抽選を行う構成を有しているため、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態において、どのタイミングで時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)へと移行するのかを遊技者が予測することを困難とすることができる。
また、確変状態中に転落抽選に当選し、時短状態へと移行してしまうと、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行し難く(確変状態よりも移行し難く)なることから、一度確変状態が設定された場合に、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されるよりも前に転落抽選に当選しないようドキドキさせながら遊技を行わせることができる。
さらに、本実施形態では、確変状態が設定されている場合と、時短状態が設定されている場合と、で同一の遊技方法(左打ち遊技)を行わせるように構成しているため、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるかをより把握させ難くすることができる。
また、本第4実施形態では、確変状態が設定された直後(例えば、1回目の特別図柄変動)において、転落抽選に当選した場合には、確変状態が設定されたことを遊技者に報知すること無く、あたかも初めから(大当たり終了後に)時短状態が設定されたように見せる演出態様(時短報知演出)を実行するように構成しているため、潜確状態が設定される可能性が他の遊技状態よりも高い確変状態が短期間で終了してしまった不快感を遊技者に与えてしまうことを抑制することができる。
加えて、本第4実施形態では、確変状態中に転落抽選に当選した可能性を遊技者に示唆する演出(示唆報知)と、転落抽選に当選したことを遊技者に報知する演出(確定報知)と、を実行可能にし、確変状態を継続して設定可能な特別図柄の残変動回数に基づいて、示唆報知と確定報知との選択割合を異ならせるように構成している。具体的には、確変状態の残変動回数が多いほど、確定報知が実行され難くなるように構成している。これにより、残変動回数が多く残っている状態で確変状態から時短状態へと移行したことを認識してしまい、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。また、示唆報知を行う演出は、転落抽選に当選していない場合にも実行されるように構成している。
なお、本実施形態では、上述した示唆報知、或いは、確定報知によって遊技者に対して現在の遊技状態が確変状態、或いは時短状態の何れかであるかを判別させるように構成しているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、確変状態中にしか選択され得ない特別図柄の変動パターン(変動時間)や、時短状態中にしか選択され得ない特別図柄変動パターン(変動時間)を設け、実行される特別図柄の変動パターンによって遊技者に現在の遊技状態を予測させるように構成しても良い。この場合、確変状態専用の変動パターンと、時短状態専用の変動パターンとはその内容を大きく異ならせるのでは無く、例えば、変動時間が1秒異なる程度の誤差で設けると良い。これにより、若干の違和感程度の変動表示時間の誤差により現在の遊技状態を遊技者に報知することができるため、実行される特別図柄の変動表示を強く意識して注視させることができる。さらに、この場合、誤差の1秒を、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面にて第3図柄の変動を開始させるまでの期間に用いると良い、これにより、第3図柄の変動開始タイミングが通常よりも遅い、或いは、早いという若干の違和感により現在の遊技状態を遊技者に報知することができ、演出効果を高めることができる。
本第4実施形態では、一方の特別図柄にて大当たり変動が実行されている期間中には、他方の特別図柄変動(抽選)に伴う転落抽選の抽選結果を無効にするように構成している。これにより、例えば、特図1の大当たり当選に基づいて成立する第1潜確移行条件が成立したことにより、潜確状態が設定されている期間中は、転落抽選に当選することなく第2特別図柄(特図2)の抽選を受け続けることが可能となる。よって、その他の潜確移行条件の成立により設定される潜確状態よりも有利な(長く継続し易い)潜確状態を設定することができる。
なお、本第4実施形態では、特別図柄変動(抽選)が実行される場合に、併せて転落抽選を実行するように構成している。即ち、特別図柄変動(抽選)の実行条件が成立したことを契機に転落抽選を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特定の入球口(例えば、第1入球口64、第2入球口640、一般入賞口63)に球が入球したことや、スルーゲート67を球が通過したことや、普通図柄変動(抽選)の実行条件が成立したことや、特別図柄、或いは、普通図柄が停止表示タイミング、或いは、図柄確定期間の経過タイミングを転落抽選の実行契機としても良いし、特別図柄変動(抽選)の実行条件が成立した場合に、転落抽選を実行するか否かの判別を行い、その判別結果に基づいて転落抽選を実行するように構成しても良い。これにより、どのタイミングで転落抽選が実行されるのかを遊技者に分かり難くすることができる。よって、転落抽選に当選したタイミングを遊技者に容易に察知されてしまうことを抑制することができる。
本第4実施形態では、転落抽選が実行される場合に毎回同一の確率で転落の有無を判別するように構成しているが、これに限ること無く、転落抽選にて転落し易い(当選し易い)高確率状態と、転落し難い(当選し難い)低確率状態と、を設けるように構成しても良い。なお、この場合、例えば、大当たり種別に基づいて、大当たり終了後に設定される確変状態として高確変状態と、低確変状態とを設け、高確変状態では転落抽選の低確率状態が設定され、低確変状態では転落抽選の高確率状態が設定されるように構成しても良い。また、確変状態が設定されてから実行される特別図柄変動(抽選)の回数に基づいて転落抽選の状態(高確率状態、低確率状態)を可変させるように構成しても良く、例えば、確変状態が設定されてからの所定変動回数(例えば、10回)は、転落抽選に当選し易い転落抽選の高確率状態が設定され、その後、転落抽選の低確率状態が設定されるように構成しても良い。
このように構成することで、確変状態から転落し易い期間と、し難い期間とを設定することができるため、遊技者にメリハリを持たせた遊技性を提供することができる。また、本実施形態では転落抽選に当選した場合に、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理を実行するように構成しているが、これ以外にも、例えば、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる処理を実行しても良い。さらに、本第4実施形態では、転落抽選に当選した場合に、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるが、例えば、特別図柄の高確率状態から中確率状態(大当たり確率が高確率状態よりも低く、低確率状態よりも高い状態)へと移行するように構成し、この中確率状態へは、転落抽選に当選しない限り移行しないように構成しても良い。
<第5実施形態>
次に、図161~図179を参照して、第5実施形態の内容について説明をする。上述した第4実施形態では、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるため(転落させるため)の転落抽選を実行するように構成していた。このように構成することで、転落抽選の抽選結果に応じて、特別図柄の高確率状態が継続する期間を異ならせることができるため、遊技者に対して、特別図柄の高確率状態が長期間継続することを期待させながら遊技を行わせることができるものであった。
しかしながら、上述した第4実施形態の構成では、特別図柄抽選(変動)を実行させる毎に転落抽選が実行されるように構成していたため、遊技者が自分の意図で転落抽選の実行の有無を選択することができず、遊技意欲の低下を招く虞があった。そこで、本第5実施形態では、特別図柄の抽選結果が所定の抽選結果(小当たり)となった場合に実行される小当たり遊技中に球が入賞可能となる入賞装置(小当たり用可変入賞装置)2650を設け、その小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が通過し得る領域(流路)に、球が通過したことを検知した場合に特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる転落ゲート2650e3(図164参照)を設けるように構成している。
このように構成することで、上述した各実施形態と同様に、特図2抽選に基づいて小当たり遊技が頻発して実行される潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)中において、小当たり遊技中に遊技者が発射するか否かによって特別図柄の高確率状態が転落させるか否かを選択させることが可能となる。
さらに、本第5実施形態では、小当たりに当選した場合の種別(小当たり種別)に応じて、実行される小当たり遊技の動作内容(開放動作パターン)が異なる様に構成されており、実行される開放動作パターンによって、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が転落ゲート2650e3を通過する割合が異なるように構成している。
このように構成することで、特別図柄の高確率状態を転落させないように、且つ小当たり遊技によって特典(賞球)の獲得を狙う遊技を行うために、実行される小当たり遊技の内容を予測させながら遊技者に遊技を選択させることができる。
加えて、上述した第4実施形態と同様に、一方の特別図柄が大当たり変動を実行している期間中に設定される潜確状態では、他方の特別図柄変動(抽選)において小当たりに当選し、転落ゲート2650e3を球が通過したとしても、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行しないように構成している。
これにより、潜確状態が設定されている状態を、特別図柄の高確率状態が転落しない(し難い)有利潜確状態と、その有利潜確状態よりも特別図柄の高確率状態が転落し易い不利潜確状態と、を設定することができる。
<第5実施形態における遊技盤の構成について>
次に図161~図164を参照して、本第5実施形態における遊技盤13の構成について説明をする。本第5実施形態では、上述した第1実施形態の遊技盤13の構成(図2参照)に対して、遊技盤13の右側領域の構成を異ならせており、第1可変入賞装置65に代えて、小当たり用可変入賞装置2650を設けた点と、小当たり遊技中に開放動作される入賞装置(小当たり用可変入賞装置2650)を第2入球口640よりも上流側に設けた点で相違している。
ここで、図161を参照して、本第5実施形態の遊技盤13の構成を説明する。遊技盤13の右側領域には、小当たり用可変入賞装置2650が設けられている。この小当たり用可変入賞装置2650は、入賞した球が流下する複数の流路(特別図柄の高確率状態を低確率状態へと転落させるための流路、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと転落させることの無い流路)有しており、小当たり用可変入賞装置2650に球が入賞するタイミングに応じて入賞球が異なる流路を流下するように構成している。
この小当たり用可変入賞装置2650の内部構造について、図162~図164を参照して説明をする。次に、図162を参照して小当たり用可変入賞装置2650の構造について詳細に説明をする。図162は、この小当たり用可変入賞装置2650の分解斜視図である。
小当たり用可変入賞装置2650は、図162に示すように、遊技盤13の前面側に突出して配置される開口部形成部材2650b、その開口部形成部材2650bの背面側に組み合わされて、小当たり用可変入賞装置2650を遊技盤13にビス留めするためのベース部材2650cと、そのベース部材2650cの背面側に配置されてベース部材2650cの背面側よりパチンコ機10の前面側に対してLEDを点灯させるためのLEDが複数配置されたLED基板2650dと、そのLED基板2650dをベース部材2650cと狭持する裏カバー体2650eと、開口部形成部材2650bに形成されている小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650aを開閉するための開閉扉2650f1を有した開閉ユニット2650fと、裏カバー体2650eの背面側に組み合わされて流路を形成する流路カバー体2650gと、裏カバー体2650eと流路カバー体2650gとで形成された流路に突出して遊技球の流路を切り替える切替部材2650hと、その切替部材2650hと係止されるリンク部材2650iと、流路カバー体2650gの背面側に配置される背面カバー体2650jと、その背面カバー体2650jの背面側に固定されて、リンク部材2650iを作動させる流路ソレノイド2650kと、その流路ソレノイド2650kを背面側から覆って背面カバー体2650jにビスにより固定するための固定用カバー体2650mとで構成されている。
図163は、小当たり用可変入賞装置2650の断面図である。図163(c)は小当たり用可変入賞装置2650の上面図であり、図163(b)は、小当たり用可変入賞装置2650のLb-Lb断面図である。図163(b)に示すように、小当たり用可変入賞装置2650には、遊技球が入球可能な開口部である小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650aが形成されている。小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650aは、パチンコ機10の上方を略長方形状の開口が形成されており、その開口を通過した遊技球が図163(b)の左方向に誘導されるように左下方に傾斜した底面が形成されている。底面の左端部には、遊技球の入賞を検知するための磁気センサ(球検知スイッチ)2650c1で構成された検出口2650a1が配置されている。この検出口2650a1を通過した遊技球は、図163(b)で示す裏カバー体2650eの背面側に形成された振り分け流路へと誘導される。
なお、図163(b)に示すように小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650aの開口は、遊技盤13側より出没可能なシャッター機構で構成された開閉扉2650f1により球が入球可能な開放状態と入球不可能(入球困難)な閉鎖状態とに可変される。閉鎖状態では、開口が完全に開閉扉2650f1によって覆われ、開閉扉の上部を球が転動可能に構成される。また、開放状態では、開閉扉2650f1は、ベース部材2650cの内側(遊技盤13の内部)に退避されることにより小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650a内から退避されるように構成されている。
このように構成することで、小当たり用可変入賞装置2650の開口が閉鎖されている場合には、球が小当たり用可変入賞装置2650の開閉扉2650f1上面を転動して、第2入球口640側へと誘導されるように構成し、右打ち遊技中(潜確状態中)に、右打ち遊技を行った状態のまま、第2入球口640へと球を入球させることが可能となり、小当たり遊技が頻繁に実行される潜確状態中に左打ち遊技へと遊技方法を変更させる手間を軽減できる。従って、より楽に遊技を行うことができる。
また、開放状態においては、遊技球が流下する方向と直交する面を小当たり用可変入賞装置2650の開口として構成することができるので、より多くの遊技球を効率よく小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650a内に入賞させることができる。よって、小当たり遊技中に球を確実の小当たり用可変入賞装置2650に入賞させることができ、遊技の効率化を図ることができる。
図163(a)は、図163(b)に示すLa-La断面図である。図163(a)に示すように検出口2650a1を有する磁気センサ2650c1は、裏カバー体2650eの振り分け流路側へと検出口2650a1が傾くようにベース部材2650cに固定されている。
次に、図164を参照して、裏カバー体2650eの振り分け流路に誘導された球が後述する通常排出流路2650e1と特別排出流路2650e2とに振り分けられる構成について説明する。
図164(a)は、球が特別排流路2650e2に振り分けられるように切替部材2650hが作動された状態を示す裏カバー体2650eの背面図である。図164(a)に示すように、切替部材2650hは、リンク部材2650iの突部が挿入される係止穴2650h1と球を誘導する誘導片2650h2とを有しており、流路カバー体2650gに背面側より回動可能に軸支されている。ここで、流路カバー体2650gには、この誘導片2650h2を挿通することが可能な開口部が設けられており、流路カバー体2650gの背面側より振り分け流路内に誘導片2650hを回動可能に配置することが可能に構成されている。
図164(a)に示すように、検出口2650a1より振り分け流路内に誘導された球は、左斜め下方に配置された誘導片2650h2の上面に誘導されて特別排出流路2650e2に誘導される。特別排出流路2650e2は、流入した球が転落ゲート(転落スイッチ)2650e3を通過する転落ルートと、特別排出流路2650e2から分岐した第2通常排出流路2650e5を流下し、第2通常ゲート(第2通常スイッチ)2650e6を通過する第2通常ルートと、を有するように構成されており、特別排出流路2650e2に流入した球の通過を検出可能な転落スイッチ2650e3、或いは、第2通常スイッチ2650e6に検出され、その後、アウト球としてパチンコ機10外へ排出される。
ここで、詳細については後述するが、本実施形態におけるパチンコ機10では、小当たり遊技中に上記した転落スイッチ2650e3が球を検知した場合、即ち、転落ルートを球が通過することにより、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行(転落)するように構成されている。つまり、転落ゲート(転落スイッチ)2650e3は、特別図柄を高確率状態から低確率状態へと移行させるためのトリガとして構成されている。また、切替部材2650hは、小当たり中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球の流路として、転落ゲート(転落スイッチ)2650e3を通過可能な流路(特別排出流路2650e2)、或いは転落ゲート(転落スイッチ)2650e3を通過不可能(困難)な流路(通常排出流路2650e1)の何れかの流路を設定するためのものであって、流路ソレノイド2650kをオンに設定することで小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が特別排出流路2650e2を流下するように流路を切り替える(図164(a)参照)ように構成している。
本実施形態で用いられるパチンコ機10は、通常に遊技を行っている間は流路ソレノイド2650kがオフに設定されており、小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が特別排出流路2650e2を流下するように構成している。よって、小当たり遊技実行中では無いにも関わらず、小当たり用可変入賞装置2650の開閉扉2650f1が開放され球を入賞させるといった不正状態を検知した場合には、不正に入賞した球が転落スイッチ2650e3を通過するように構成している。
このように、流路ソレノイド2650kをオフに設定している状態を、パチンコ機10において長期間維持される状態として、さらに、遊技者に不利となる流路構成(小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が転落スイッチ2650e3を通過し得る流路構成)とすることで、パチンコ機10の使用電力を抑えることが出来ると共に、不正遊技を行った遊技に対してペナルティを課すことができる。
このように、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が流下する流下ルートにより特別図柄の高確率状態が終了するか否かを決定するので、小当たり遊技中にも遊技者の興趣を向上させることができる。なお、小当たり用可変入賞装置2650の小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650aから特別排出流路2650e2の入り口(切替部材2650hの誘導片2650h2により閉鎖される開口面)を通過するのに必要な時間は、最短でも1秒で構成されている。
また、通常排出流路2650e1の端部には球の通過を検出可能な磁気センサで構成された排出確認スイッチ(通常スイッチ)2650e4が設けられている。これにより、小当たり用可変入賞装置2650内に入賞した球が全て排出されたかを通常スイッチ2650e4と、第2転落スイッチ2650e6と、転落スイッチ2650e3と、の球検知数の合計により判別できる。即ち、球入賞スイッチ2650c1が検知した球数(小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数)と、3つの排出領域に設けられた各種スイッチ(通常スイッチ2650e4、第2転落スイッチ2650e6、転落スイッチ2650e3)のそれぞれが検知した球数(小当たり用可変入賞装置2650から排出された球数)とを比較することにより、小当たり用可変入賞装置2650内に球が残留しているか否かを判別することができる。
なお、小当たり遊技の終了タイミング(小当たり遊技の終了条件(小当たり用可変入賞装置2650に所定数(10個)の入賞があった場合、或いは、小当たり用可変入賞装置2650の開放シナリオが終了した場合)が成立した後に実行される小当たりエンディング期間を経過したタイミング)において、小当たり用可変入賞装置2650内に入球した遊技球が全て排出されていない場合には、小当たり用可変入賞装置2650内部の異常と判別し、外部に異常を報知したり、大当たり遊技や通常遊技が開始されないように遊技を停止させたりするように構成すると良い。これにより、パチンコ機10の一部において異常が発生している状態で遊技が進行してしまい2次的な異常が発生してしまうことを抑制することができる。
このように、小当たり用可変入賞装置2650の小当たり用入賞口(小当たり入賞口)2650aに入賞した球が球入賞スイッチ2650c1により検出され、それに基づいて、遊技者に特典として賞球(本実施形態では1球入賞に対して10個の賞球)が払い出され、その検出された後の球(球入賞スイッチ2650c1を通過した)を利用して、転落スイッチ2650e3を球が通過するか否かを振り分け可能に構成することで、小当たり遊技中に特別図柄の高確率状態が終了するか否かを決定することができる。よって、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための専用領域を小当たり用可変入賞装置2650とは別に設ける必要がなく、遊技盤13のスペースを有効に利用することができる。
次に、図165、図166を参照して、本第5実施形態における遊技の流れについて説明をする。まずは、図165を参照して、遊技状態として確変状態が設定されている状態で第1特別図柄(特図1)の大当たりに当選した際の遊技の流れについて説明をする。図165は確変状態中に特図1大当たりに当選した際の遊技の流れを示したタイミングチャートである。
図165に示した通り、本第5実施形態では、上述した第4実施形態と同様に確変状態が設定されている状態で特図1の抽選で大当たりに当選すると、その大当たり変動中に潜確状態が設定されるように構成している(図165(a)参照)。そして、潜確状態が設定されている期間中(特図1大当たり変動中)に、第2特別図柄(特図2)の抽選を実行させるために右打ち遊技を行うことにより、小当たり遊技が頻繁に実行される潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行されるように構成している。
さらに、本第5実施形態では、一方の特別図柄(例えば、特図1)の大当たり変動期間中(特別図柄の抽選で大当たりに当選してから、その抽選結果に基づいて大当たり遊技が実行されるまでの期間)は、他方の特別図柄(例えば、特図2)の抽選にて大当たりに当選することが無いように構成している。これにより、一方の特別図柄(例えば、特図1)の大当たり変動期間中に、他方の特別図柄(例えば、特図2)の抽選にて大当たりに当選し、他方の特別図柄の大当たり当選に基づく大当たり遊技が開始されることにより、潜確状態が設定される期間が短くなってしまうことを抑制することができる。つまり、本第5実施形態では、潜確状態が設定される場合に予め設定される潜確状態設定期間(例えば、特図1の大当たり変動時間)の間、確実に潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行させることができる。
加えて、本実施形態では、特別図柄の高確率状態が設定されている状態において、一方の特別図柄(例えば、特図1)の大当たり変動期間中(特別図柄の抽選で大当たりに当選してから、その抽選結果に基づいて大当たり遊技が実行されるまでの期間)は、小当たり用可変入賞装置2650内の転落スイッチ2650e3を球が通過したとしても、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行しない期間(転落無効期間)となるように構成している。
よって、大当たりに当選している特図1変動中に潜確状態が設定された場合には、その特図1変動期間が転落無効期間となるため、特別図柄の高確率状態が終了してしまうことを気にすること無く、潜確状態遊技(RUSH遊技)を実行することができる。なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、特図1の大当たり当選に基づいて潜確状態が設定されたことを(第1潜確移行条件の成立に基づいて潜確状態が設定されたことを)、遊技者に報知する無敵演出(図169参照)を実行するか否かを判別するように構成している。
この無敵演出(図169参照)を実行するように構成することにより、現在設定している潜確状態に転落無効期間が設定されていることを容易に把握させることができるため、遊技者に対して安心して潜確状態遊技(RUSH遊技)を行わせることができる。また、本第5実施形態では、転落無効期間が設定されている潜確状態であっても、上述した無敵演出を実行しない場合が発生するように構成している。このように構成することにより、無敵演出(図169参照)が実行されていない潜確状態遊技において、実際には転落無効期間が設定されている場合があるため、小当たり遊技中に球を小当たり用可変入賞装置2650に入賞させた場合に、転落する割合を減らすことができる。
そして、特図1大当たり変動の変動時間が経過すると(図165(b)参照)、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行する。このタイミングにおいて小当たり遊技が実行されていない状態であれば、大当たり遊技が開始される。一方、図165に示した通り、特図1大当たり変動の変動時間が経過したタイミングにおいて、小当たり遊技が実行されている場合は、小当たり遊技が終了するまで大当たり遊技の開始が延期される。このように構成することで、小当たり遊技の実行中に大当たり遊技が開始されてしまうことで、遊技者に分かり難い遊技を提供してしまうことを抑制することができる。
図165に示した特図1大当たり変動の変動時間が経過してから、大当たり遊技が開始されるまでの中断期間は、大当たり遊技中と同一の遊技状態(通常状態)が設定される。なお、本第5実施形態では、特図1大当たり変動の変動時間が経過したタイミングで、小当たり遊技が実行されている場合は、その小当たり遊技が終了するまで大当たり遊技の開始を中断(延期)するように構成しているが、小当たり遊技と大当たり遊技とが同時に実行されないように制御すれば良く、例えば、特図1大当たり変動の変動時間が経過したタイミングで小当たり遊技が実行されている場合に、実行中の小当たり遊技を強制的に終了させるように構成しても良い。
また、詳細な説明は図示も省略するが、本実施形態においても上述した各実施形態と同様に、一方の特別図柄(特図2)にて小当たりに当選し、小当たり遊技が実行されている期間は、他方の特別図柄(特図1)の変動時間の計測を中断するように構成している。
以上、説明をした通り、本実施形態では、特図1の大当たり当選に基づいて設定される潜確状態(有利潜確状態)が転落無効期間として設定されるため、遊技者に対して特別図柄の高確率状態が終了してしまうことを気にさせること無く、潜確状態遊技(RUSH遊技)を楽しませることができる。更に、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に開始された小当たり遊技を最後まで実行することができる。
次に、図166を参照して、遊技状態として確変状態が設定されている状態において、予め設定された時短回数を消化した際の遊技の流れについて説明をする。図166は確変状態中に時短回数をすべて消化した際の遊技の流れを示したタイミングチャートである。
図166に示した通り、本第5実施形態では、時短回数の減算を特別図柄の変動開始時に行っていることから、時短状態を継続して設定するためのカウンタ(時短カウンタ203f)の値が0となった場合に、実行される特図1変動から潜確状態が設定される(図166(a)参照)。なお、図166に示した通り、予め定められた時短回数を消化することにより設定される潜確状態は、その潜確状態期間中の転落抽選が有効に判別されるように構成している。よって、潜確状態遊技(RUSH)中に実行される小当たり遊技にて、可変入賞装置(小当たり用可変入賞装置2650)に入賞させた球によって、特別図柄の高確率状態が終了する可能性がある不利潜確状態となる。
<第5実施形態において実行される演出内容について>
次に、図167~図169を参照して、本第5実施形態において第3図柄表示装置81に表示される特徴的な演出内容について説明をする。なお、遊技者に有利な遊技状態である潜確状態が設定されるか否かを示唆するために確変状態中に実行される演出の態様については、上述した各実施形態にて説明をした演出態様と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
まず、図167(a)を参照して、潜確状態が設定されている状態において小当たりに当選した場合に表示される演出内容について説明をする。図167(a)は、本第5実施形態において小当たりに当選した場合の表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図167(a)に示した通り、特図1表示領域Dm1には、第1特別図柄(特図1)が変動表示していることを示す表示態様が表示され、特図2表示領域Dm2には、第2特別図柄(特図2)が小当たりに当選したことを示す表示態様(「341」)が表示されている。そして、案内表示領域Dm3には潜確状態中の遊技方法を案内するための「右打ち」が表示されている。
そして、主表示領域Dmには、キャラクタ811が小当たりに当選したことを報知するための表示態様で表示されると共に、「GET」の文字が表示される。また、副表示領域Dsには、小当たり遊技が開始されることを示す「小当たりゲームはじまるよ」のコメントが表示される。
小当たり遊技が開始されると、図167(b)の表示画面が表示される。図167(b)は、小当たり遊技中における表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図167(b)に示した図によれば、特図1表示領域Dm1には、上述した図167(a)と同一の表示態様、即ち、特図1が変動表示していることを示す表示態様が表示されているが、実際には、小当たり遊技中は、特図1の変動時間の減算が中断されている。なお、図167(b)に示した表示態様とは異なり、特図1が適正に変動表示している状態(変動時間の減算が行われている状態)と、特図1の変動表示を中断している状態(変動時間の減算が行われていない状態)と、で特図1表示領域Dm1に表示される表示態様を異ならせるように構成しても良い。
そして、主表示領域Dmでは、キャラクタ811が左方向から右方向へと疾走し、進行方向から宝箱812が出現する演出態様が表示される。本実施形態では、小当たり遊技中に第3図柄表示装置81の表示画面に表示される宝箱812を開ける演出が実行され、宝箱812の中から出現する演出図柄813の表示態様によって、今回の小当たり遊技の結果を遊技者に報知するように構成している。
次に、図168(a)、及び図168(b)を参照して、本第5実施形態における小当たり遊技の遊技結果を示すための表示内容について説明をする。図168(a)は、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させた結果、転落スイッチ2650e3が球を検知し、特別図柄の高確率状態が終了した際の表示内容の一例を示した模式図であり、図168(b)は、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させた結果、転落スイッチ2650e3が球を検知しなかった場合の表示内容の一例を示した模式図である。
図168(a)は、宝箱812の中から「バツ印」を示す演出図柄813が表示され、キャラクタ811が、小当たり遊技中に特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行したことを示す失敗表示態様で表示される。そして、副表示領域Dsでは、潜確状態遊技(RUSH遊技)が終了し、遊技方法が左打ち遊技へと戻ることを案内するコメントが表示される。つまり、RUSH遊技が行われる潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)中に、特別図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させることにより、遊技状態が潜確状態から通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)へと移行するため、左打ち遊技が実行させるためのコメントが副表示領域Dsに表示される。
一方、図168(b)は、宝箱812の中から「V」を示す演出図柄813が表示され、RUSH遊技が継続して実行されることを遊技者に報知するための表示態様(即ち、左から右へと疾走する表示態様)でキャラクタ811が表示される。
以上、説明をした通り、本実施形態では、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に実行される小当たり遊技中の遊技結果に対応した演出が第3図柄表示装置81にて実行されるため、遊技者は、第3図柄表示装置81にて実行される演出内容を把握するだけで、潜確状態遊技(RUSH遊技)の進展を容易に把握することができる。
なお、本実施形態では、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に実行される小当たり遊技の種別に応じて、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が、確変スイッチ2650e3が設けられた特別排出流路2650e2を流下する割合(可能性)を異ならせている。
そこで、例えば、図167(a)を用いて示した小当たり当選時の表示画面において、今回の小当たり遊技にて小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させるか否かを遊技者に選択させるためのコメント(例えば、「小当たり入賞で運が悪いとRUSH終了」、「不安な場合は打ち出しを止めてね」)を表示するように構成し、さらに、小当たり当選時に表示されるキャラクタ811の表示態様を、今回当選した小当たり種別が潜確状態遊技(RUSH遊技)を終了させ易い小当たりであるか否かに応じて可変させるように構成すると良い。
このように構成することで、遊技者に対して、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させるか否かを選択させることができる。また、予め定められた期間(特図1変動時間)のみ潜確状態が設定される本第5実施形態では、潜確状態中に実行可能な小当たり遊技数も限られているため、遊技者に対して、小当たり遊技中に特典(賞球)を獲得するか、或いは、潜確状態遊技(RUSH遊技)の終了を回避するかを考えさせながら遊技を行わせることができ、斬新な遊技性を提供することができる。
さらに、図167(b)を用いて示した小当たり遊技中の表示画面に表示される宝箱812の表示態様によって、実行中の小当たり遊技の種別を遊技者に報知するように構成しても良く、例えば、実行中の小当たり種別が潜確状態遊技(RUSH遊技)を終了させ易い小当たり種別であるほど、古くボロボロの宝箱812が表示されるように構成すると良く、加えて、表示される宝箱812の表示態様に応じたコメントを表示するように構成すると良い。さらに、小当たり遊技中に表示される表示態様としては、小当たりに当選した際に遊技者に対して今回当選した小当たり種別(RUSH遊技継続期待度)を示唆する内容よりも、より具体的な(信頼度の高い)内容を遊技者に報知するように構成すると良い。
このように構成することで、小当たり当選時に表示される表示画面に基づいて今回の小当たり遊技にて小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させるか否かを選択した遊技者に対して、より具体的なRUSH継続期待度を示すことができるため、遊技者に対して選択した遊技内容が正しいか否かを遊技者自身に予測させることができる。
この場合、特に、小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させないことを選択した遊技者に対して、球を入賞させたとしてもRUSH遊技が終了し難い小当たり種別であったことを強調して報知できるように構成すると良い。具体的には、今回の小当たり遊技の種別を判別する小当たり種別判別手段と、小当たり遊技が開始されてから所定期間の間に球が小当たり用可変入賞装置2650に入賞したか否かを判別する手段(或いは、小当たり当選後に右打ち遊技が実行されたことを判別する手段)と、を設け、小当たり種別判別手段による判別結果が、RUSH遊技が終了し難い小当たり種別である場合において、小当たり遊技が開始されてから所定期間の間に球が小当たり用可変入賞装置2650に入賞していないと判別した場合に、今回の小当たり遊技は球を発射させたほうが特典を獲得できたことを示す煽りコメント(例えば「球を発射すべきだったよ」、「弱虫」)を表示する表示手段を設けると良い。
これにより、遊技者に対して、小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させなかったことにより損をしたことを明確に報知することができるため、小当たり遊技中に積極的に小当たり用可変入賞装置2650へ球を入賞させるように促すことができる。つまり、小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させたことにより、RUSH遊技が終了した場合は、演出による煽りを実行しなくても、遊技結果をもって今回の選択が失敗であったことを遊技者は自覚することができるが、小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させない選択をした遊技者は今回の選択結果が有利であったか否かを自覚することができないため、表示手段により選択結果の評価を表示することで遊技者に対して今回の選択が成功であるか否かを容易に把握させることができる。
さらに、小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させない選択をした遊技者に対して、今回の小当たり種別が、RUSH遊技が終了し易い小当たり種別であったことを報知するための表示態様(例えば、「発射を止めて大正解」、「いい勘してるね」)を表示しても良いし、今回の小当たり種別が、RUSH遊技が終了し易い小当たり種別であったとしても、今回の小当たり遊技は球を発射させたほうが特典を獲得できたことを示す煽りコメント(例えば「球を発射すべきだったよ」、「弱虫」)を表示しても良い。
次に、図169を参照して、転落無効期間が設定される潜確状態(有利潜確状態)であることを報知する演出の表示内容について説明をする。図169は有利潜確状態中の小当たり終了時に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図169に示した通り、現在設定されている潜確状態が、転落無効期間が設定される有利潜確状態である場合において、上述した第4実施形態と同一の潜確モード設定処理(図154のS4451参照)にて現在の潜確モードとして無敵モードが設定されると、遊技者に対して現在設定されている潜確状態が有利潜確状態であることを示す演出態様(「無敵モード」)が表示される。
無敵モードに突入すると、キャラクタ811の表示態様が無敵モード専用の表示態様(周りにオーラを纏った表示態様)となる。そして、無敵モード中に転落ゲート2650e3を通過した球数を累積表示態様819として「ラッキーポイント×0」が表示される。この累積表示態様819には、主制御装置110から出力される転落スイッチ2650e3が検知した球数を示すコマンド(転落無効期間が設定されていなければ、転落している回数を示すコマンド)に対応した数字が表示される。これにより、無敵モードが遊技者に対して有利に働いた状況をわかり易く報知することができる。
なお、図169の図では示していないが、上述した第4実施形態にて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される小当たり回数表示825を表示しても良く、小当たり回数表示825と、累積表示態様819と、を併せて表示するように構成しても良い。また、遊技者が小当たり用可変入賞装置2650に球を入賞させなかった小当たり遊技の回数を計測する非遊技回数計測手段と、その非遊技回数計測手段により計測された回数を表示手段に表示するように構成しても良い。
このように構成することで、例えば、潜確状態遊技(RUSH遊技)中に実行された全ての小当たり遊技に対して、遊技者が遊技を実行した小当たり遊技回数と、遊技者が遊技を実行しなかった小当たり遊技回数と、を容易に把握することができるため、今後のRUSH遊技の参考とすることができる。
<第5実施形態の電気的構成について>
次に、図170~図173を参照して、第5実施形態における電気的構成について説明をする。まずは、図170を参照して、主制御装置110のROM202の内容について説明をする。図170は、本第5実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図170に示した通り、本第5実施形態のROM202は、上述した第1実施形態のROM202に対して、小当たり種別選択テーブル202eに代えて小当たり種別選択5テーブル202daを設けた点と、動作シナリオ記憶エリア202dbを追加した点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
ここで、小当たり種別選択5テーブル202daの内容について、図171を参照して説明をする。図171は小当たり種別選択5テーブル202daに規定されている内容を模式的に示した模式図である。本第5実施形態は、第2特別図柄(特図2)のみ小当たりに当選するように構成されており、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、小当たり種別選択5テーブル202daを参照して小当たり種別が選択される。
小当たり種別選択5テーブル202daには、小当たり種別カウンタC5の値の範囲毎に、対応する小当たり種別が規定されており、図171(a)に示した通り、小当たり種別カウンタC5の値が「0~14」の範囲には、「小当たりA」が対応付けて規定されている。この「小当たりA」は、小当たり遊技中にオープニング期間1.5秒経過後に第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を1.5秒間、開放状態に設定する小当たり種別である。なお、1.5秒間の開放状態が経過した後には、0.5秒間のエンディング期間が設定されるが、このエンディング期間は、全ての小当たり種別で同一であるため、図171(a)では省略する。
また、小当たり種別カウンタC5の値が「15~59」の範囲には、「小当たりB」が対応付けて規定されている。この「小当たりB」は、小当たり遊技中にオープニング期間0.5秒経過後に第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を0.1秒間、開放状態に設定(第1開放設定)した後に、1秒間のインターバル期間を経て、1.4秒間の開放状態を設定(第2開放設定)する小当たり種別である。なお、第2開放設定後には、0.5秒間のエンディング期間が設定されるが、このエンディング期間は、全ての小当たり種別で同一であるため、図171(a)では省略する。
小当たり種別カウンタC5の値が「60~79」の範囲には、「小当たりC」が対応付けて規定されている。この「小当たりC」は、小当たり遊技中にオープニング期間0.1秒経過後に第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を0.5秒間、開放状態に設定(第1開放設定)した後に、1秒間のインターバル期間を経て、0.1秒間の開放状態を設定(第2開放設定)する小当たり種別である。なお、第2開放設定後には、0.5秒間のエンディング期間が設定されるが、このエンディング期間は、全ての小当たり種別で同一であるため、図171(a)では省略する。
小当たり種別カウンタC5の値が「80~99」の範囲には、「小当たりD」が対応付けて規定されている。この「小当たりD」は、小当たり遊技中にオープニング期間0.1秒経過後に第1アタッカ(第1可変入賞装置65)を0.5秒間、開放状態に設定(第1開放設定)した後に、0.3秒間のインターバル期間を経て、1秒間の開放状態を設定(第2開放設定)する小当たり種別である。なお、第2開放設定後には、0.5秒間のエンディング期間が設定されるが、このエンディング期間は、全ての小当たり種別で同一であるため、図171(a)では省略する。
動作シナリオ記憶エリア202dbは、小当たり遊技中における流路ソレノイド2650hの動作シナリオが予め記憶されているデータ領域であって、実行される小当たり種別に関わらず、流路ソレノイド2650hが同一の動作を実行するように1つの動作シナリオが設定されている。
ここで、動作シナリオ記憶エリア202dbに記憶されている動作シナリオ内容について図171(b)を参照して説明する。図171(b)は、動作シナリオ記憶エリア202dbに規定されている動作シナリオの内容を模式的に示した模式図である。図171(b)に示した通り、動作シナリオ記憶エリア202dbには、小当たり遊技の開始タイミングに合わせて設定される動作シナリオが規定されている。
具体的には、小当たり開始タイミングから1.4秒が経過するまでは、流路ソレノイド2650hをオフに設定するように規定されており、小当たり開始から1.4秒後~小当たり終了までの期間、流路ソレノイド2650hをオンに設定するように規定されている。なお、この流路ソレノイド2650hの動作内容が規定される動作シナリオは、4ミリ秒毎に実行される主制御装置110のメイン処理が実行される毎に値が1加算されるループカウンタであるシナリオカウンタ(図示せず)によって管理されている。
以上、説明をした通り、本第5実施形態では、小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が特別排出流路2650e2を流下するか否かを、選択される小当たり種別と、流路ソレノイド2650hの動作シナリオによって、可変設定するように構成している。さらに、特別排出流路2650e2を流下した球が小当たり用可変入賞装置2650の内部構造によって、転落ゲート2650e3を通過する球と、通過しない球(第2通常スイッチ2650e6)と、に分岐されるように構成している。
具体的には、小当たり種別として「小当たりA」が設定された小当たり遊技では、オープニング期間(1.5秒)が、流路ソレノイド2650hがオフに設定される期間(小当たり開始から1.4秒間)よりも長く設定されているため、転落ルートを球が通過することが無く、且つ、開放期間が長く設定された遊技者に最も有利な小当たり遊技が実行される。
小当たり種別として「小当たりB」~「小当たりD」が設定された小当たり遊技では、1回目の開放期間が、入賞球が転落ルートを通過可能なタイミングとなる。さらに、「小当たりC」と、「小当たりD」は、オープニング期間が0.1秒と短く(「小当たりB」より短く)、且つ。1回目の開放期間が0.5秒の長いため(「小当たりB」より長いため)、転落ルートを球が通過し易い小当たり遊技となる。
加えて、「小当たりC」は、1回の開放動作で第1アタッカ(第1可変入賞装置)65が開放される期間が0.6秒と最も短いことから、遊技者に最も不利な小当たり遊技となる。なお、本第5実施形態では、右打ち遊技によって発射された球が小当たり用可変入賞装置2650に入賞し、流路ソレノイド2650hにより振り分けられる振り分け流路に到達するまでに約0.5秒要するように構成しており、小当たり当選時における特別図柄の図柄確定期間が0.5秒となるように構成している。
よって、特別図柄の抽選結果が小当たりであることを示す第3図柄が停止表示された直後に(図167(a)参照)、右打ち遊技を停止することで、小当たり遊技が開始される時点で、右打ち遊技を停止する前に発射された球が小当たり用可変入賞装置2650に入賞してしまう事態が発生することを抑制することができる。
次に、図172を参照して、主制御装置110のROM202の内容について説明をする。図172は、本第5実施形態における主制御装置110のMPU201のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図172に示した通り、本第5実施形態のRAM203は、上述した第4実施形態のRAM203に対して、小当たり入賞カウンタ203daと、転落通過カウンタ203dbと、通過フラグ203dcを追加した点で相違している。それ以外の要素は同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
小当たり入賞カウンタ203daは、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数を計測するためのカウンタであって、小当たり入り口通過処理(図174のS171参照)において、球通過センサ(球検知スイッチ2650c1)がオンであると判別したタイミングが、小当たり用入賞口2650a開放期間中であると判別した場合に(図174のS3302:Yes)、値が1加算され、加算後の値を示す情報に対応した入賞数コマンドが設定される(図174のS3305)。そして、小当たり制御処理5(図176のS2271参照)にて、小当たり遊技の終了タイミングであると判別した場合に(図176のS2511:Yes)、カウンタの値がクリアされる(図176のS2571)。
なお、詳細な説明は後述するが、本第5実施形態では、小当たり入賞カウンタ203daの値に対応して設定された入賞数コマンドに基づいて、音声ランプ制御装置113側で潜確状態が継続して設定されている期間中において小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数を累積するように構成している。これにより、一回の潜確状態遊技(RUSH遊技)において入賞した球数を第3図柄表示装置81に表示することができる。
さらに、本第5実施形態では、上述した通り、小当たり遊技中に遊技者が球を小当たり用可変入賞装置2650に入賞させるか否かを選択する遊技性を有していることか、遊技者の選択内容によっては、同一の小当たり遊技回数であっても、小当たり用可変入賞装置2650に入賞させた球数の累積値が大きく異なる場合がある。よって、小当たり遊技が実行された回数では無く、小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数を表示することにより詳細な遊技結果を提供することができる。
なお、上述した小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数と、小当たり遊技が実行された回数の両方を第3図柄表示装置81に表示したり、一回の小当たり遊技中に入賞した球数の平均値を表示したり、実行された小当たり遊技の小当たり種別毎に入賞履歴として入賞数を表示するように構成しても良い。
転落通過カウンタ203dbは、小当たり遊技中に転落ゲート2650e3を通過した球数を計測するためのカウンタであって、転落ゲート通過処理(図175のS172参照)にて、転落スイッチ2650e3が球を検知した場合に(図175のS3402:Yes)、値が1加算され(図175のS3403)、その加算後の値に対応した情報で通過数コマンドが設定される(図175のS3404)。そして、小当たり遊技の終了タイミングであると判別した場合に(図176のS2511:Yes)、カウンタの値がクリアされる(図176のS2571)。
本実施形態では、状態更新制限フラグ203caがオンに設定されている場合、即ち、有利潜確状態が設定されている場合は、転落ルートを通過した球数を常にカウントするように構成している。これにより、潜確モードとして「無敵モード」が設定されると、有利潜確状態では無かった場合に、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行してしまうルート(転落ルート)を通過した球数を遊技者に報知することができる(図169の累積表示態様819参照)。
通過フラグ203dcは、転落スイッチ2650e3が球を検知したことが有効に処理される場合(状態更新制限フラグ203caがオフに設定されている場合)に、転落スイッチ2650e3が球を検知したことを示すためのフラグであって、オンに設定されることで、転落スイッチ2650e3が球を検知したことを示すためのものである。
この通過フラグ203dcは、転落ゲート通過処理(図175のS172参照)において、転落ゲート2650e3を球が通過し、状態更新制限フラグ203caがオフに設定されていると判別した場合に(図175のS3405:No)、オンに設定される(図175のS3408参照)。そして、通過フラグ203dcがオンに設定されると、転落ゲート通過処理(図175のS172参照)にて新たな球が転落ゲート2650e3を通過したか否かを判別する処理がスキップされる。これにより、1回の小当たり遊技中に特別図柄の高確率状態を転落させるための処理が複数回実行されてしまう事態を抑制することができる。
次に、図173を参照して、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容について説明をする。図173は、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図173に示した通り、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223は、上述した第4実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223に対して、入賞数カウンタ223daと、通過数カウンタ223dbと、を追加した点で相違しており、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
入賞数カウンタ223daは、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数を計測するためのカウンタであって、球通過関連処理(図179のS4582参照)において、主制御装置110から入賞数コマンドを受信したと判別した場合に(図179のS8101:Yes)、値が1加算され、加算後の値に対応する情報を第3図柄表示装置81に表示するために表示用入賞数コマンドを設定する(図179のS8106参照)。
そして、遊技状態が潜確状態から通常状態へと移行した場合に、カウンタの値がクリアされる。つまり、入賞数カウンタ223daは、一度潜確状態が設定されると、その潜確状態が終了するまでの間に実行される複数回の小当たり遊技において小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球数を累積して計測することができるように構成している。
通過数カウンタ223dbは、転落ゲート2650e3を通過した球数を計測するためのカウンタであって、球通過関連処理(図179のS4582参照)において、主制御装置110から通過数コマンドを受信したと判別した場合に(図179のS8107:Yes)、今回の潜確状態が有利潜確状態である場合に値が1加算される(図179のS8110参照)。
<第5実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図174~図176を参照して、第5実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第5実施形態における主制御装置110の制御処理は、上述した第1実施形態における主制御装置110の制御処理に対して小当たり制御処理(図55参照)に代えて小当たり制御処理5(図176参照)を実行する点、小当たり入口通過処理(図174参照)、転落ゲート通過処理(図175参照)で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図174を参照して、第5実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される小当たり入口通過処理(S171)について説明する。図174は、小当たり入口通過処理(S171)の内容を示したフローチャートである。
小当たり入口通過処理(S171)では、まず、球通過センサがオンであるかどうか判別する(S3301)。球通過センサがオンではないと判別した場合には(S3301:No)、そのまま本処理を終了する。一方、球通過センサがオンであると判別した場合には(S3301:Yes)、小当たり用入賞口の開放期間中であるか判別する(S3302)。小当たり用入賞口の開放期間中であると判別した場合には(S3302:Yes)、小当たり入口通過コマンドを設定する(S3303)。ここで設定された小当たり入口通過コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理の外部出力処理の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。小当たり入賞カウンタ203daの値に1を加算する(S3304)。次に、S3304の処理において、加算後の小当たり入賞カウンタ203daの値に基づいて、入賞数コマンドを設定し(S3305)、本処理を終了する。一方、S3302の処理において、小当たり用入賞口の開放期間中ではないと判別した場合には(S3302:No)、エラーコマンドを設定し(S3306)、流路ソレノイドをオフに設定し(S3307)、本処理を終了する。
次に、図175を参照して、第5実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される転落ゲート通過処理(S172)について説明する。図175は、転落ゲート通過処理(S172)の内容を示したフローチャートである。
転落ゲート通過処理(S172)では、まず、通過フラグ203dcがオンであるかどうか判別する(S3401)。通過フラグ203dcがオンであると判別した場合には(S3401:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、通過フラグ203dcがオンではないと判別した場合には(S3401:No)、転落ゲートに通過があるかどうか判別する(S3402)。転落ゲートに通過がないと判別した場合には(S3402:No)、そのまま本処理を終了する。一方、転落ゲートに通過があると判別した場合には(S3402:Yes)、転落通過カウンタ203dbの値に1を加算し(S3403)、加算後の転落通過カウンタ203dbの値に基づいて、通過数コマンドを設定する(S3404)。次に、状態更新制限フラグ203caがオンであるかどうか判別する(S3405)。状態更新制限フラグ203caがオンであると判別した場合には(S3405:Yes)、本処理を終了する。一方、状態更新制限フラグ203caがオンではないと判別した場合には(S3405:No)、転落ゲート通過有効期間中であるかどうか判別する(S3406)。転落ゲート通過有効期間中であると判別した場合には(S3406:Yes)、確変フラグ203gをオフに設定し(S3407)、通過フラグ203dcをオンに設定する(S3408)。次に、転落コマンドを設定し(S3409)、本処理を終了する。一方、S3406の処理において、転落ゲート通過有効期間中ではないと判別した場合には(S3406:No)、エラーコマンドを設定し(S3410)、本処理を終了する。
次に、図176を参照して、第5実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される小当たり制御処理5(S2271)について説明する。図176は、小当たり制御処理5(S2271)の内容を示したフローチャートである。小当たり制御処理5(S2271)は、上述した第1実施形態における小当たり制御処理(S2205)に対して、S2511の処理において、小当たり終了のタイミングであると判別した場合には(S2511:No)小当たり入賞カウンタ203da、転落通過カウンタ203dbの値をクリアし(S2571)、通過フラグ203dcをオフに設定する(S2572)処理を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
<第5実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図177から図179を参照して、第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第5実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理は、上述した第4実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理に対して、状態コマンド処理(図62)参照)に代えて状態コマンド処理5(図177参照)、当たり関連処理(図63参照)に代えて当たり関連処理5(図178参照)を実行する点、球通過関連処理(図179参照)で相違し、その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図177を参照して、第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される状態コマンド処理5(S4291)について説明する。図177は、状態コマンド処理5(S4291)の内容を示したフローチャートである。状態コマンド処理5(S4291)は、上述した第4実施形態における状態コマンド処理4(S4281)に対して、S4411の処理を実行した後、S4454の処理に代えて、潜確モード記憶エリア223cb、小当たり回数カウンタ223cc、入賞数カウンタ223da、通過数カウンタ223db、転落フラグ223cd、および時短報知済フラグ223ceをクリアする処理(S4471)を追加する点で相違する。その他の処理に関しては、第4実施形態における状態コマンド処理4(S4281)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
次に、図178を参照して、第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される当たり関連処理5(S4292)について説明する。図178は、当たり関連処理5(S4292)の内容を示したフローチャートである。当たり関連処理5(S4292)は、上述した第4実施形態における当たり関連処理(S4216)に対して、球通過に関連する処理を追加する点で相違する。その他の処理に関しては同一であるため、詳細な説明は省略する。
当たり関連処理5(S4292)では、S4505の処理において、主制御装置110より賞球コマンドを受信していないと判別した場合には(S4505:No)、球通過関連コマンドを受信したかどうか判別する(S4581)。球通過関連コマンドを受信したと判別した場合には(S4581:Yes)、球通過関連処理(S4582)を実行し、本処理を終了する。一方、球通過関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S4581:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図179を参照して、第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される当たり関連処理5(S4292)内の一処理である球通過関連処理(S4582)について説明する。図179は、球通過関連処理(S4582)の内容を示したフローチャートである。
球通過関連処理(S4582)では、まず、今回主制御装置110より入賞数コマンドを受信したかどうか判別する(S8101)。入賞数コマンドを受信したと判別した場合には(S8101:Yes)、入賞数カウンタ223daの値に1を加算し(S8102)、潜確モード記憶エリア223cbに記憶されている潜確モードの読み出しを実行する(S8103)。次に、S8103の処理において読み出した潜確モードが無敵モードであるか判別する(S8104)。無敵モードではないと判別した場合には(S8104:No)、潜確状態の終了を示唆する示唆演出を設定し(S8105)、表示用入賞数コマンドを設定し(S8106)、本処理を終了する。一方、S8104の処理において、読み出した潜確モードが無敵モードであると判別した場合には(S8104:Yes)、S8105の処理をスキップし、S8106の処理に移行する。
一方、S8101の処理において、主制御装置110より入賞数コマンドを受信していないと判別した場合には(S8101:No)、通過数コマンドを受信したかどうか判別する(S8107)。通過数コマンドを受信したと判別した場合には(S8107:Yes)、状態設定エリア223jに格納されている値の読み出しを実行する(S8108)。次に、S8108の処理において、読み出した値が、時短抜け潜確を示す値であるかどうか判別する(S8109)。読み出した値が、時短抜け潜確を示す値ではないと判別した場合には(S8109:No)、通過数カウンタ223dbの値に1を加算する(S8110)。一方、S8109の処理において、読み出した値が、時短抜け潜確を示す値ではないと判別した場合には(S8109:Yes)、S8110の処理をスキップして、S8111の処理に移行する。
次に、潜確モード記憶エリア223cbに記憶されている潜確モードの読み出しを実行する(S8111)。次に、S8111の処理において読み出した潜確モードが無敵モードであるか判別する(S8112)。無敵モードではないと判別した場合には(S8112:No)、潜確状態の終了を示唆する示唆演出を設定し(S8113)、表示用通過数コマンドを設定し(S8114)、本処理を終了する。一方、S8112の処理において、読み出した潜確モードが無敵モードであると判別した場合には(S8112:Yes)、S8113の処理をスキップし、S8114の処理を実行し本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第5実施形態では、小当たりに当選した場合の種別(小当たり種別)に応じて、実行される小当たり遊技の動作内容(開放動作パターン)が異なる様に構成されており、実行される開放動作パターンによって、小当たり遊技中に小当たり用可変入賞装置2650に入賞した球が転落ゲート2650e3を通過する割合が異なるように構成している。
このように構成することで、特別図柄の高確率状態を転落させないように、且つ小当たり遊技によって特典(賞球)の獲得を狙う遊技を行うために、実行される小当たり遊技の内容を予測させながら遊技者に遊技を選択させることができる。
加えて、上述した第4実施形態と同様に、一方の特別図柄が大当たり変動を実行している期間中に設定される潜確状態では、他方の特別図柄変動(抽選)において小当たりに当選し、転落ゲート2650e3を球が通過したとしても、特別図柄の高確率状態が低確率状態へと移行しないように構成している。
これにより、潜確状態が設定されている状態を、特別図柄の高確率状態が転落しない(し難い)有利潜確状態と、その有利潜確状態よりも特別図柄の高確率状態が転落し易い不利潜確状態と、を設定することができる。
上記各実施形態では、時短カウンタ203fの値を更新する処理(時短回数を減算する処理)を、特別図柄の変動を開始するタイミング(例えば、第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照))にて実行するように構成しているため、第1特別図柄の変動(抽選)と、第2特別図柄の変動(抽選)と、を同時に実行可能な遊技機において、予め定められた回数分、時短遊技(普通図柄の高確率状態が設定されている遊技)を実行するように構成しているが、例えば、時短カウンタ203fの値に100を設定する場合(時短回数100回を設定する場合)において、100回目の特別図柄変動が開始されてから、101回目の特別図柄変動が開始されるまでの期間が非時短状態(普通図柄の低確率状態)となってしまうという問題があった。
普通図柄の高確率状態が設定されている期間中は、特別図柄とは異なる普通図柄の抽選(変動)においても、遊技者に有利な抽選(変動)を実行することができる期間となるため、100回目の特別図柄変動が開始されてから、101回目の特別図柄変動が開始されるまでの期間、即ち、予め定められた時短回数を超えた回数目の特別図柄変動が実行されるまでの期間において非時短状態が設定されることで遊技者に不快感を与えてしまうという問題があった。
しかしながら、時短カウンタ203fの値を更新する処理(時短回数を減算する処理)を、特別図柄の変動表示が終了するタイミング(図柄確定期間が終了するタイミング)において更新するように構成してしまうと、第1特別図柄の変動(抽選)と、第2特別図柄の変動(抽選)と、を同時に実行可能な遊技機において、予め定められた時短回数以上の特別図柄変動(抽選)を時短状態が設定されている状態で実行してしまうという問題があった。
上述した問題を解決するために、時短カウンタ203fの値が0となる場合に実行される特別図柄抽選(時短100回目)に対応する特別図柄(例えば、第1特別図柄)に対して時短終了条件(第1時短終了条件)を設定し、他方の特別図柄(例えば、第2特別図柄)に対しても時短終了条件(第2時短終了条件)を設定し、設定された2つの時短終了条件のうち、先に成立した時短終了条件に基づいて時短状態を終了させるように構成しても良い。
具体的には、時短状態が設定される期間として所定期間(例えば、時短100回)が設定される場合において、時短状態の最終変動(例えば、時短100回目)に対応する特別図柄変動が終了することにより成立する第1時短終了条件と、所定期間経過後に新たに実行される特別図柄変動(例えば、101回目の特別図柄変動)が開始される条件が成立した場合に成立する第2時短終了条件と、を設定し、第1時短終了条件が先に成立した場合、即ち、101回目の特別図柄変動が開始されるまでに、100回目の特別図柄変動期間(或いは、図柄確定期間)が終了した場合には、その時点で時短状態を終了させる。
一方で、第1時短終了条件の成立よりも先に、第2時短終了条件が成立した場合、即ち、100回目の特別図柄変動期間(或いは、図柄確定期間)が終了するよりも前に(特別図柄変動中に)、101回目の特別図柄変動の開始条件が成立した場合には、101回目の特別図柄抽選が実行される前の時点で時短状態を終了させるように構成すると良い。
このように構成することで、遊技状態として時短状態が設定されている状態において、予め定められた回数以上の特別図柄変動(抽選)が実行されることを防止しながらも、最大限の期間を時短状態として設定することができる。よって、普通図柄抽選(変動)として遊技者に有利な状態を極力長く設定することができる。
また、上記各実施形態では、特別図柄の高確率状態が設定される期間を計測するための確変カウンタ203aaと、普通図柄の高確率状態が設定される期間を計測するための時短カウンタ203fを有し、各カウンタの値を減算、中断させるように構成しているが、上記各実施形態において、確変カウンタ203aaの減算を中断する処理(計測を中断(スキップ)する処理)に代えて、時短カウンタ203fの減算を中断する処理を適用したり、その反対の処理を実行したりしても良い。
<第6実施形態>
次に、図180~図194を参照して、第6実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第2実施形態では、第1特別図柄の抽選(変動)と第2特別図柄の抽選(変動)とを同時に実行させることが可能な所謂同時変動タイプのパチンコ機10であって、さらに、特別図柄の抽選結果を表示する図柄確定期間(第1図柄を停止表示する期間)中に遊技状態を可変させるように構成していた。つまり、確変状態が設定されている状態において第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に、その抽選結果が表示される図柄確定期間の開始タイミング(大当たりを示す第1図柄が停止表示されるタイミング)で遊技状態を確変状態から潜確状態へと移行させるように構成していた。
このように構成することで、特図1の図柄確定期間中(大当たりを示す第1図柄が停止表示されてから大当たり遊技が実行されるまでの期間)に、潜確状態中の第2特別図柄(特図2)遊技を実行させることができ、遊技の興趣を向上させるものであった。
さらに、上述した第2実施形態では、大当たり遊技と特別図柄の抽選遊技とが同時に行われてしまい、遊技者が大当たり遊技に集中することができない事態が発生することを抑制するために、大当たり遊技が実行されている間は(大当たり遊技のオープニング期間が設定されてから、大当たり遊技のエンディング期間が終了するまでの間は)、特別図柄の変動(抽選)が実行されないように構成していた。このように構成されたパチンコ機10では、大当たり遊技中に特別図柄の抽選(変動)が実行されないため、遊技者を大当たり遊技に集中させることができるものであった。しかしながら、大当たり遊技中の全ての期間において特別図柄の抽選(変動)が行われないため、特別図柄抽選を実行する期間が制限されてしまい遊技効率(単位時間当たりの特別図柄抽選実行回数)が低下してしまうという問題があった。
これに対して、本第6実施形態では、大当たり遊技が実行されてからラウンド遊技が開始されるまでの期間(大当たり遊技のオープニング期間)中も、大当たりに当選していない側の特別図柄変動が実行されるように構成している。具体的には、例えば、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選し、その当選した大当たりに対応する大当たり遊技が開始されると(大当たり遊技のオープニング期間が設定されると)、そのオープニング期間中に第2特別図柄の抽選(変動)を実行するように構成している。
つまり、大当たり遊技中であっても、大当たり遊技により球が入球可能となるラウンド遊技(第1可変入賞装置65、或いは第2可変入賞装置650が球を入球させ易い開状態となる期間の遊技)以外の期間(例えば、オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間)は、特別図柄抽選を実行させることが可能となるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技におけるラウンド遊技中は大当たり遊技に注視させ、その他の期間は特別図柄変動に注視させることができるため、遊技者に効率の良い遊技を提供することができる。
さらに、本第6実施形態では、大当たり遊技中に実行される特別図柄の抽選にて大当たりに当選することが無いように構成している。これにより、遊技者に過度な大当たり遊技を提供してしまうことを抑制することができる。加えて、本実施形態では、特別図柄抽選の抽選結果が外れ(大当たり以外)であったとしても、少量の特典(賞球)を遊技者に付与可能な小当たりに当選し得るように構成している。よって、大当たり遊技中に実行される特別図柄抽選の抽選結果に遊技者を注視させることができる。
また、本第6実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで、小当たりに当選する確率を異ならせる様に構成している。よって、第1特別図柄の大当たり遊技中に実行される第2特別図柄抽選と、第2特別図柄の大当たり遊技中に実行される第1特別図柄抽選との有利度合いを異ならせることができる。
<第6実施形態における電気的構成について>
ここで、図180~図182を参照して、第6実施形態における電気的構成について説明をする。図180は第6実施形態における主制御装置110のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図180に示した通り、本第6実施形態のROM202は、上述した第2実施形態のROM202に対して、開放シナリオテーブル202eaを追加した点で相違し、それ以外の要素は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
開放シナリオテーブル202eaは、大当たり遊技、或いは、小当たり遊技(以下、当たり遊技と称す)中の遊技内容が記憶されているデータテーブルであって、実行される当たり遊技のシナリオが当たり種別に応じて記憶されている。具体的には、当たり遊技が開始されてから、1回目のラウンド遊技が開始されるまでの期間(オープニング期間)の長さと、ラウンド遊技期間の長さと、ラウンド遊技にて開状態となる可変入賞装置の種別と、ラウンド遊技が実行される回数と、ラウンド間遊技(インターバル期間)の長さと、全てのラウンド遊技が終了した後に設定されるエンディング期間の長さと、が記憶されている。
なお、当選した大当たり、或いは小当たりに対応する当たり遊技を実行するために読み出される情報(当たり遊技内容)は、予め定められていれば良く、本実施形態のように開放シナリオテーブル202eaを用いて情報を記憶しても良いし、上述した各実施形態にて用いた手法を採用しても良い。
次に、図181を参照して、本第6実施形態における主制御装置110のRAM203の内容を説明する。図181は、本第6実施形態における主制御装置110RAM203の内容を模式的に示した模式図である。図181に示した通り、本第6実施形態のRAM203は、上述した第2実施形態のRAM203に対して、大当たり状態フラグ203ea、小当たり状態フラグ203eb、特図変動可フラグ203ec、大当たり中断フラグ203ed、特図変動禁止フラグ203eeを追加している点で相違している。
大当たり状態フラグ203eaは、大当たり遊技中の状態を示すためのものであって、大当たりに当選した特別図柄の種別と、現在の大当たり遊技状況(オープニング期間中、ラウンド遊技中、インターバル期間中、エンディング期間中)の何れであるかを判別する場合に参照されるフラグである。ここで、大当たり状態フラグ203eaの内容について、図182(a)を参照して説明をする。図182(a)は、大当たり状態フラグ203eaの内容を模式的に示した模式図である。図182(a)に示した通り、大当たり状態フラグ203eaは、1バイトの記憶領域で構成され、下位4ビットの状態によって遊技状態を特定可能に構成されている。
具体的には、今回大当たりに当選した特別図柄が第1特別図柄(特図1)であって、その大当たり遊技のオープニング期間(OP)中は、下位4ビットが「0001」(図182(a)では「01」と記載)となり、ラウンド遊技(ラウンド)中は、下位4ビットが「0010」(図182(a)では「02」と記載)となり、ラウンド間遊技(インターバル)中は、下位4ビットが「0011」(図182(a)では「03」と記載)となり、エンディング期間(ED)中は、下位4ビットが「0100」(図182(a)では「04」と記載)となる。
そして、今回大当たりに当選した特別図柄が第2特別図柄(特図2)であって、その大当たり遊技のオープニング期間(OP)中は、下位4ビットが「0101」(図182(a)では「05」と記載)となり、ラウンド遊技(ラウンド)中は、下位4ビットが「0110」(図182(a)では「06」と記載)となり、ラウンド間遊技(インターバル)中は、下位4ビットが「0111」(図182(a)では「07」と記載)となり、エンディング期間(ED)中は、下位4ビットが「1000」(図182(a)では「08」と記載)となる。
また、大当たり遊技が実行されていない場合(大当たり中フラグ203oがオフに設定されている場合)は、初期状態として、下位4ビットが「0000」となる。大当たり状態フラグ203eaは、大当たり遊技中に実行される大当たり制御処理6(図188のS2272参照)において、更新される大当たりシナリオに応じてその値が更新されるように構成されており、当選時状態格納エリア203jに記憶されている情報、即ち、大当たりに当選した特別図柄の種別と、更新後の大当たりシナリオが示す内容(大当たり遊技状態)とに基づいて大当たり状態フラグ203eaが更新される。
なお、上述した通り、大当たり状態フラグ203eaの値は、大当たりシナリオに基づいて更新されるように構成しているため、例えば、大当たり状態フラグ203eaの更新内容を記憶する手段と、その記憶された内容(過去履歴)を判別する手段と、を設け、大当たり状態フラグ203eaの過去履歴の判別結果に基づいて大当たり遊技に対する異常の有無を判定する構成を用いても良い。具体的には、例えば、特図1の抽選によって大当たりに当選した場合に設定され得る値(図182(a)に示す「01」~「04」の値)から、特図2の抽選によって大当たりに当選した場合に設定され得る値(図182(a)に示す「05」~「08」の値)へと更新されたと判別した場合に、大当たり遊技の異常状態であると判定し、外部に異常報知を行うように構成すると良い。これにより、大当たり遊技中に遊技者が不正な遊技を行ったことを的確に判別することができる。
尚、本実施形態では、大当たり制御処理6(図188のS2272参照)の実行内容に応じて大当たり状態フラグ203eaの値を可変するように構成しているが、現在の大当たり遊技状況を判別可能な構成であれば良く、例えば、現在が大当たり中であるか否かを判別する手段と、可変入賞装置(第1可変入賞装置65、第2可変入賞装置650)の開放状態を検知する手段と、を設け、各手段の判別(検知)結果に基づいて大当たり状態フラグ203eaの値を設定するように構成しても良いし、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される画像の内容を判別する手段を設け、その手段の判別結果に基づいて現在の大当たり遊技状況を判別するように構成しても良い。
そして、大当たり状態フラグ203eaに設定された値を更新した場合には、その旨を示すための状態コマンドが設定され、音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113では大当たり状態フラグ203eaに設定された値が更新されたことを示すための状態コマンドを受信することにより、現在の大当たり遊技状況を判別し、大当たり遊技状況に応じた各種演出態様が設定される。
本第6実施形態では、大当たり遊技状況として、大当たりに当選した特別図柄種別も判別するように構成しているが、これに限ること無く、特別図柄種別は判別しないように構成しても良い。このように構成することで、大当たり遊技状況を区分けするための種別数を削減することができる。
小当たり状態フラグ203ebは、小当たり遊技中の状態を示すためのものであって、現在の小当たり遊技状況(オープニング期間中、ラウンド遊技中、インターバル期間中、エンディング期間中)が何れであるかを判別する場合に参照されるフラグである。ここで、小当たり状態フラグ203ebの内容について、図182(b)を参照して説明をする。図182(b)は、小当たり状態フラグ203ebの内容を模式的に示した模式図である。図182(b)に示した通り、小当たり状態フラグ203ebは、1バイトの記憶領域で構成され、下位2ビットの状態によって遊技状態を特定可能に構成されている。
具体的には、小当たり遊技のオープニング期間(OP)中は、下2ビットが「01」(図182(b)では「01」と記載)となり、ラウンド遊技(ラウンド)中は、下位2ビットが「10」(図182(b)では「02」と記載)となり、エンディング期間(ED)中は、下位2ビットが「11」(図182(b)では「03」と記載)となる。そして、小当たり遊技が実行されていない場合(小当たり中フラグ203pがオフに設定されている場合)は、下2ビットが「00」(図182(b)では「00」と記載)となる。
本実施形態では、小当たり遊技としてラウンド遊技が1回のみ実行されるように構成しているため、上述した大当たり状態フラグ203eaに対して、インターバル期間を示すための値が削除され、且つ、第1特別図柄の抽選において小当たりに当選することが無いように構成しているため、小当たりに当選した特別図柄の種別を判別するための値も削除されている。この小当たり状態フラグ203ebの値は、小当たり制御処理6(図193のS2273参照)において、更新される小当たりシナリオの更新内容に応じて設定されるように構成しており、小当たり状態フラグ203ebの値が更新された場合に、更新後の小当たり状態フラグ203ebの値を示すための状態コマンドが設定され、音声ランプ制御装置113へと出力される。
音声ランプ制御装置113では、小当たり状態フラグ203ebの値を示すための情報が含まれている状態コマンドを受信することで現在の小当たり遊技状況を把握し、現在の状況に応じた演出態様を設定する。
特図変動可フラグ203ecは、現在の状況が新たに特別図柄変動を実行可能な状態であるかを示すためのフラグであって、新たな特別図柄変動を実行可能な状態である場合にオンに設定されるものである。
大当たり中断フラグ203edは、大当たり遊技中において大当たりシナリオの更新を中断させるためのフラグであって、大当たりシナリオの更新を中断する場合にオンに設定されるものである。この大当たり中断フラグ203edは、例えば、大当たり遊技のオープニング期間中に実行される特別図柄の抽選結果が小当たりとなり、その小当たり遊技が実行される場合にオンに設定される。
本第6実施形態では、大当たり遊技中の一部の状態(ラウンド遊技が実行されていない状態)において新たな特別図柄抽選(変動)が実行されるように構成しており、その特別図柄抽選によって小当たりに当選した場合には、小当たり遊技を実行させるように構成している。この小当たり遊技中は大当たり中断フラグ203edがオンに設定され、大当たりシナリオが更新されないように構成している。
このように構成することで、例えば大当たり遊技のオープニング期間中に小当たり当選した場合であっても、大当たりのラウンド遊技が開始されることなく、小当たり遊技を確実に実行することができる。また、大当たりのオープニング期間といった予め定められた期間内において小当たりに当選した場合であっても、大当たりのオープニング期間の減算(大当たりシナリオの更新)が行われないため、小当たり遊技が数多く実行されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本第6実施形態では、大当たり遊技中に小当たり遊技が実行される場合に、大当たりシナリオの更新を中断させ、確実に小当たり遊技を実行させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たりシナリオの更新を中断させること無く、大当たりのラウンド遊技が実行されるタイミングに基づいて小当たり遊技を強制的に終了させたり、大当たりのラウンド遊技が終了するまで、小当たり遊技を一時的に中断させるように構成しても良い。
また、本第6実施形態では、小当たり遊技が実行されるタイミングに基づいて大当たり中断フラグ203edをオンに設定する構成としているため、小当たりに当選した特別図柄の変動時間中は大当たりシナリオが更新される。これにより、大当たり遊技中に小当たりに当選すること以外に、なるべく短い変動時間が設定される変動パターンが設定されることを期待しながら遊技者に遊技を行わせることができるため、遊技者に対して特別図柄抽選(変動)の内容を注視させることができる。
この場合、特別図柄の変動が開始されたタイミングにて今回実行される特別図柄変動の抽選結果に関わらず、設定された変動時間を示唆する変動時間示唆報知を実行するように構成すると良い。これにより、遊技者に短い変動時間が設定されたか否かを示唆することができるため、演出効果を高めることができる。また、たとえ特別図柄の抽選結果が外れであったとしても、短い変動時間が設定されることにより、次の特別図柄抽選を即座に実行させることができる。つまり、変動時間示唆報知は、特別図柄の抽選結果が当たりであるか外れであるか(当否判定結果)を示すことなく、遊技者に有利な抽選結果であるか否かを示す報知となる。
なお、本第6実施形態の構成以外にも、例えば、小当たりに当選した特別図柄変動が実行されたタイミングに基づいて大当たり中断フラグ203edをオンに設定しても良い。これにより、小当たりに当選した特別図柄変動が実行されている最中に大当たりのラウンド遊技が実行されてしまい、遊技者に分かり難い遊技を提供してしまうという問題を解決することができる。
また、上述した問題を解決するために、大当たり遊技のオープニング期間の残期間を判別する手段と、特別図柄の変動時間を判別する手段と、を設け、今回の特別図柄抽選(変動)がオープニング期間内に終了すると判別した場合は、特別図柄抽選の抽選結果(当否判定結果)に基づいた演出態様を設定し、今回の特別図柄抽選(変動)がオープニング期間内に終了しないと判別した場合には、特別図柄抽選の抽選結果(当否判定結果)が外れである場合に対応した演出態様を設定するように構成しても良い。このように構成することで、大当たりのラウンド遊技が実行されることにより強制的に終了させた特別図柄変動の抽選結果が小当たりであったとしても、遊技者に違和感を与えること無く特別図柄変動を停止させることができる。
<第6実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図183~図194を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第6実施形態における主制御装置110の制御処理は、上述した第2実施形態における主制御装置110の制御処理に対して特別図柄変動停止処理2(図97参照)に代えて特別図柄変動停止処理6(図183参照)、第1特別図柄変動開始処理(図33参照)に代えて第1特別図柄変動開始処理6(図185参照)、第2特別図柄変動開始処理(図39参照)に代えて第2特別図柄変動開始処理6(図186参照)、大当たり制御処理(図53参照)に代えて大当たり制御処理6(図188参照)、大当たり終了処理(図54参照)に代えて大当たり終了処理6(図192参照)、小当たり制御処理(図55参照)に代えて小当たり制御処理6(図193参照)を実行する点、変動条件判別処理(図184参照)、ラウンド実行処理(図189参照)、小当たり終了処理(図194参照)を追加した点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図183を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理6(S181)について説明する。図183は、特別図柄変動処理6(S181)の内容を示したフローチャートである。特別図柄変動処理6(S181)では、上述した第2実施形態の特別図柄変動処理2(図97参照)に対して、変動条件判別処理(S291)を追加する点、第1特別図柄変動開始処理(図33参照)に代えて第1特別図柄変動開始処理6(図185参照)、第2特別図柄変動開始処理(図39参照)に代えて第2特別図柄変動開始処理6(図186参照)を実行する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
特別図柄変動処理6(S181)では、まず、変動条件判別処理(S291)を実行する。変動条件判別処理(S291)の詳細については、図184を参照して後述する。次に、特図変動可フラグ203ecがオンであるかどうか判別する(S292)。特図変動可フラグ203ecがオンではないと判別した場合には(S292:No)、S202の処理に移行する。一方、特図変動可フラグ203ecがオンであると判別した場合には(S292:Yes)、S204の処理に移行する。
次に、図184を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理6(S181)内の一処理である変動条件判別処理(S291)について説明する。図184は、変動条件判別処理(S291)の内容を示したフローチャートである。
変動条件判別処理(S291)では、まず、特図変動禁止フラグ203eeがオンであるかどうか判別する(S3501)。特図変動禁止フラグ203eeがオンであると判別した場合には(S3501:Yes)、特図変動可フラグ203ecをオフに設定し(S3506)、S3507の処理に移行する。一方、特図変動禁止フラグ203eeがオンではないと判別した場合には(S3501:No)、大当たり中フラグ203oがオンであるかどうか判別する(S3502)。大当たり中フラグ203oがオンであると判別した場合には(S3502:Yes)、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報の読み出しを実行する(S3503)。次に、S3503の処理において、読み出した大当たり状態フラグ203eaの情報が、「01」或いは「05」かどうか判別する。即ち、大当たりのオープニング期間であるか判別する(S3504)。読み出した情報が「01」或いは「05」であると判別した場合には(S3504:Yes)、特図変動可フラグ203ecをオンに設定し(S3505)、S3507の処理に移行する。一方、S3504の処理において、読み出した情報が「01」或いは「05」ではないと判別した場合には(S3504:No)、特図変動可フラグ203ecをオフに設定し(S3506)、S3507の処理に移行する。
一方、大当たり中フラグ203oがオンではないと判別した場合には(S3502:No)、小当たり中フラグ203pがオンであるかどうか判別する(S3507)。小当たり中フラグ203pがオフであると判別した場合には(S3507:No)、特図変動化フラグ203ecをオンに設定して(S3512)、本処理を終了する。一方、S3507の処理において、小当たり中フラグ203pがオンであると判別した場合には(S3507:Yes)、小当たり状態フラグ203ebに設定されている情報の読み出しを実行する(S3508)。次に、S3508の処理において読み出した小当たり状態フラグ203ebの情報が「01」であるかどうか判別する(S3509)。情報は「01」であると判別した場合には(S3509:Yes)、特図変動可フラグ203ecをオンに設定し(S3510)、本処理を終了する。一方、読み出した情報が「01」ではないと判別した場合には(S3509:No)、特図変動可フラグ203ecをオフに設定し(S3511)、本処理を終了する。
次に、図185を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理6(S181)内の一処理である第1特別図柄変動開始処理6(S293)について説明する。図185は、第1特別図柄変動開始処理6(S293)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄変動開始処理6(S293)は、第2実施形態における第1特別図柄変動開始処理(図33のS208)に対して、大当たり状態フラグ203eaの情報の読み出しを実行する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
第1特別図柄変動開始処理6(S293)では、まず、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報の読み出しを実行する(S391)。次に、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報が「00」或いは「05」であるかどうか判別する。即ち、第2特別図柄の大当たりのオープニング期間であるか、あるいは大当たりの実行期間外であるかを判別する(S392)。大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報が「00」或いは「05」であると判別した場合には(S392:Yes)、S301の処理に移行する。一方、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報が「00」或いは「05」のどちらでもないと判別した場合には(S392:No)、本処理を終了する。
次に、図186を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される特別図柄変動処理6(S181)内の一処理である第2特別図柄変動開始処理6(S294)について説明する。図186は、第2特別図柄変動開始処理6(S294)の内容を示したフローチャートである。第2特別図柄変動開始処理6(S294)は、第2実施形態における第2特別図柄変動開始処理(図39のS210)に対して、大当たり状態フラグ203eaの情報を読み出し、第1特別図柄の大当たりのオープニング期間であるか或いはラウンド期間であるか判別する処理を追加する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
第2特別図柄変動開始処理6(S294)では、まず、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報の読み出しを実行する(S971)。次に、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報が「00」或いは「01」であるかどうか判別する。即ち、第1特別図柄の大当たりのオープニング期間であるか、或いは、大当たりの実行期間外であるかを判別する(S972)。大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報が「00」或いは「01」であると判別した場合には(S972:Yes)、S901の処理に移行する。一方、大当たり状態フラグ203eaに設定されている情報が「00」或いは「01」ではないと判別した場合には(S972:No)、S902の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図187を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される電動役物開閉処理6(S2271)について説明する。図187は、電動役物開閉処理6(S2271)の内容を示したフローチャートである。
電動役物開閉処理6(S2271)では、まず、開放の設定があるかどうか判別する(S3601)。開放の設定があると判別した場合には(S3601:Yes)、対応するアタッカのソレノイドをオンに設定し(S3602)、大当たり状態フラグ203eaを対応する値に設定し(S3606)、本処理を終了する。一方、S3601の処理において、開放の設定がないと判別した場合には(S3601:No)、閉鎖の設定があるかどうか判別する(S3603)。閉鎖の設定があると判別した場合には(S3603:Yes)、対応するアタッカのソレノイドをオフに設定し(S3604)、S3606の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S3603の処理において、閉鎖の設定がないと判別した場合には(S3603:No)、閉鎖シナリオの終了タイミングであるかどうか判別する(S3605)。閉鎖シナリオの終了タイミングであると判別した場合には(S3605:Yes)、S3606の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S3605の処理において、閉鎖シナリオの終了タイミングではないと判別した場合には(S3605:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図188を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される大当たり制御処理6(S2272)について説明する。図188は、大当たり制御処理6(S2272)の内容を示したフローチャートである。
大当たり制御処理6(S2272)では、まず、S2301の処理において、大当たりシナリオが設定されていると判別した場合には(S2301:Yes)、大当たり中断フラグ203edがオンであるかどうか判別する(S2351)。大当たり中断フラグ203edがオンであると判別した場合には(S2351:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、大当たり中断フラグ203edがオンではないと判別した場合には(S2351:No)、大当たりシナリオを更新する(S2302)。
次に、大当たりの開始タイミングであるか判別する(S2302)。大当たりの開始タイミングであると判別した場合には(S2303:Yes)、オープニングコマンドを設定し(S2304)、大当たり状態フラグ203eaに対応する値を設定し(S2352)、本処理を終了する。一方、S2303の処理において、大当たり開始のタイミングではないと判別した場合には(S2303:No)、新たなラウンドの開始タイミングであるか判別する(S2305)。新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合には(S2305:Yes)、ラウンド実行処理(S2353)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図189を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される大当たり制御処理6(S2272)内の一処理であるラウンド実行処理(S2353)について説明する。図189は、ラウンド実行処理(S2353)の内容を示したフローチャートである。
ラウンド実行処理(S2353)では、まず、今現在が、1ラウンド目の開始タイミングであるかどうか判別する(S3701)。1ラウンド目の開始タイミングであると判別した場合には(S3701:Yes)、大当たり中断処理を実行し(S3702)、S3703の処理に移行する。大当たり中断処理(S3702)の詳細については、図190を参照して後述する。一方、S3701の処理において、1ラウンド目の開始タイミングではないと判別した場合には(S3701:No)、大当たり状態フラグ203eaに対応する値を設定し(S3703)、大当たりシナリオに対応する処理を設定し(S3704)、本処理を終了する。
ここで、図190を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行されるラウンド実行処理(S2353)内の一処理である大当たり中断処理(S3702)について説明する。図190は、大当たり中断処理(S3702)の内容を示したフローチャートである。
大当たり中断処理(S3702)では、まず、小当たり中フラグ203pがオンであるかどうか判別する(S3801)。小当たり中フラグ203pがオンであると判別した場合には(S3801:Yes)、大当たり中断フラグ203edをオンに設定し(S3802)、大当たり中断コマンドを設定し(S3803)、S3805の処理に移行する。一方、S3801の処理において、小当たり中フラグ203pがオンではないと判別した場合には(S3801:No)、小当たりの開始を示すオープニングコマンドを設定し(S3804)、S3805の処理に移行する。
次に、特図1変動時間カウンタ203m、又は、特図2変動時間カウンタ203nの値が0より大きいかどうか、即ち、特別図柄の変動中であるか判別する(S3805)。特別図柄の変動中であると判別した場合には(S3805:Yes)、対応する特別図柄を外れ図柄で停止表示させ(S3806)、特図変動禁止フラグ203eeをオンに設定し(S3807)、本処理を終了する。一方、S3805の処理において、特別図柄の変動中ではないと判別した場合には(S3805:No)、そのまま本処理を終了する。
図188に戻り説明を続ける。一方、S2305の処理において、新たなラウンドの開始タイミングではないと判別した場合には(S2305:No)、ラウンドの終了タイミングであるか判別する(S2307)。ラウンドの終了タイミングであると判別した場合には(S2307:Yes)、特定入賞口の閉鎖を設定し(S2308)、本処理を終了する。一方、S2307の処理において、ラウンドの終了タイミングではないと判別した場合には(S2307:No)、特電の作動終了のタイミングであるか判別する(S2354)。特電の作動終了のタイミングであると判別した場合には(S2354:Yes)、エンディング実行処理(S2355)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図191を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される大当たり制御処理6(S2272)内の一処理であるエンディング実行処理(S2355)について説明する。図191は、エンディング実行処理(S2355)の内容を示したフローチャートである。
エンディング実行処理(S2355)では、まず、大当たり状態フラグ203eaに対応する値を設定し(S3901)、エンディングコマンドを設定し(S3902)、本処理を終了する。
図188に戻り説明を続ける。S2354の処理において、特電の作動終了タイミングではないと判別した場合には(S2354:No)、役連作動装置の作動終了タイミングであるか判別する(S2356)。役連作動装置の作動終了タイミングであると判別した場合には(S2356:Yes)、大当たり終了処理6(S2357)を実行し、本処理を終了する。一方、S2356の処理において、役連作動装置の作動終了タイミングではないと判別した場合には(S2356:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図192を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される大当たり終了処理6(S2357)について説明する。図192は、大当たり終了処理6(S2357)の内容を示したフローチャートである。大当たり終了処理6(S2357)では、上述した第2実施形態の大当たり終了処理(図54のS2312)に対して、状態コマンドを設定した後(S2406)、大当たり状態フラグ203eaに「00」を設定する処理(S2451)を追加する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
次に、図193を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される小当たり制御処理6(S2272)について説明する。図193は、小当たり制御処理6(S2272)の内容を示したフローチャートである。小当たり制御処理6(S2272)では、上述した第2実施形態の小当たり制御処理(図55のS2205)に対して、小当たり状態フラグ203ebに対応する値を設定する処理を追加する点と、S2512の処理に代えて小当たり終了処理(S2584)を実行する点で相違する。その他の処理については同一であるため、その詳細な説明については省略する。
小当たり制御処理6(S2272)では、S2503の処理において、小当たり開始のタイミングであると判別した場合には(S2503:Yes)、オープニングコマンドを設定し(S2504)、小当たり状態フラグ203ebに対応する値を設定し(S2581)、本処理を終了する。一方、S2503の処理において、小当たり開始タイミングではないと判別した場合には(S2503:No)、小当たりラウンドの開始タイミングであるか判別する(S2505)。小当たりラウンドの開始タイミングであると判別した場合には(S2505:Yes)、小当たり動作設定処理(S2506)を実行し、小当たり状態フラグ203ebに対応する値を設定し(S2582)、本処理を終了する。
そして、本実施形態では、S2509の処理において、エンディングのタイミングであると判別した場合には(S2509:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S2510)小当たり状態フラグ203ebに対応する値を設定し(S2583)、本処理を終了する。一方、S2509の処理において、エンディングのタイミングではないと判別した場合には(S2509:No)、小当たりの終了タイミングであるかどうか判別する(S2511)。小当たりの終了タイミングであると判別した場合には(S2511:Yes)、小当たり終了処理(S2584)を実行し、本処理を終了する。
ここで、図194を参照して、第6実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される小当たり制御処理6(S2272)内の一処理である小当たり終了処理(S2584)について説明する。図194は、小当たり終了処理(S2584)の内容を示したフローチャートである。
小当たり終了処理(S2584)では、まず、大当たり中断フラグ203edがオンであるか判別する(S2591)。大当たり中断フラグ203edがオンであると判別した場合には(S2591:Yes)、大当たり中断フラグ203edをオフに設定し(S2592)、特図変動禁止フラグ203eeをオンに設定する(S2593)。次に、大当たりシナリオの更新値を1減算し(S2594)、小当たり中フラグ203pをオフに設定し(S2595)、本処理を終了する。一方、S2591の処理において、大当たり中断フラグ203edがオンではないと判別した場合には(S2591:No)、S2592~S2594の処理をスキップし、S2595の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り本第6実施形態では、大当たり遊技が実行されてからラウンド遊技が開始されるまでの期間(大当たり遊技のオープニング期間)中も、大当たりに当選していない側の特別図柄変動が実行されるように構成している。具体的には、例えば、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選し、その当選した大当たりに対応する大当たり遊技が開始されると(大当たり遊技のオープニング期間が設定されると)、そのオープニング期間中に第2特別図柄の抽選(変動)を実行するように構成している。
つまり、大当たり遊技中であっても、大当たり遊技により球が入球可能となるラウンド遊技(第1可変入賞装置65、或いは第2可変入賞装置650が球を入球させ易い開状態となる期間の遊技)以外の期間(例えば、オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間)は、特別図柄抽選を実行させることが可能となるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技におけるラウンド遊技中は大当たり遊技に注視させ、その他の期間は特別図柄変動に注視させることができるため、遊技者に効率の良い遊技を提供することができる。
さらに、本第6実施形態では、大当たり遊技中に実行される特別図柄の抽選にて大当たりに当選することが無いように構成している。これにより、遊技者に過度な大当たり遊技を提供してしまうことを抑制することができる。加えて、本実施形態では、特別図柄抽選の抽選結果が外れ(大当たり以外)であったとしても、少量の特典(賞球)を遊技者に付与可能な小当たりに当選し得るように構成している。よって、大当たり遊技中に実行される特別図柄抽選の抽選結果に遊技者を注視させることができる。
また、本第6実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで、小当たりに当選する確率を異ならせる様に構成している。よって、第1特別図柄の大当たり遊技中に実行される第2特別図柄抽選と、第2特別図柄の大当たり遊技中に実行される第1特別図柄抽選との有利度合いを異ならせることができる。
<第7実施形態>
次に、図195~図233を参照して、第7実施形態について説明をする。上述した各実施形態では、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合にのみ大当たり遊技が実行されるように構成していた。これに対して本実施形態では、小当たり遊技中に開放される第2可変入賞装置(V入賞装置)650内に特定領域650Vを設け、小当たり遊技中に球が特定領域650Vを通過することで大当たり(所謂、2種当たり)遊技が実行されるように構成している。
加えて、詳細は後述するが、小当たり遊技中に開放される第2可変入賞装置(V入賞装置)650に向けて球を流下させる経路として、特定領域650Vを球が通過し難い第1流路ta(図196参照)と、特定領域650Vを球が通過し易い第2流路tb(図196参照)とを設けるように構成している。これにより、小当たり遊技中に何れの流路を球が流下するのかに対して遊技者が注視することになる。よって、遊技盤13上を流下する球の動きに対して遊技者に興味を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、電動役物3640aの開閉動作によって、上述した第1流路ta、或いは第2流路tbへと球が振り分けられるように構成されているため、電動役物3640aの動作に対しても遊技者に興味を持たせることができる。さらに、球が特定領域650Vを通過し易い第2流路tbを流下した場合において、V入賞装置650への球の入賞のし易さを特別図柄の変動時間に応じて異ならせるように構成している。
さらに、設定されている遊技状態と、当選した小当たり種別とに応じて、設定される特別図柄の変動時間を異ならせるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技終了後に時短状態が付与される大当たりに対応する小当たりに当選した場合に、特定領域650Vに球を通過させ易くする遊技状態(有利時短)と、大当たり終了後に時短状態が付与される大当たりに対応する小当たりに当選した場合に、特定領域650Vに球を通過させ易くする遊技状態(不利時短)と、を設定することができる。
そして、本実施形態では、上述した有利時短、不利時短の構成を用いることで、一度大当たりに当選(初当たり)した場合に、少なくとも初当たりを含めて合計で3回の大当たりが実行されるまで遊技者に有利な遊技状態が継続するように構成している。このように複数回の大当たり遊技が実行されることが保証された遊技状態を設定可能にすることにより、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
加えて、詳細な構成は図196~図198を参照して後述するが、本第7実施形態では、第2特別図柄の抽選にて小当たりに当選するように構成し、その第2特別図柄の抽選を実行する契機となる第2入球口3640へ球が入球させ易くなるように電動役物3640aが動作するように構成している。そして、電動役物3640a上を流下した球が第2入球口3640へ入球したことに基づいて電動役物3640aが閉状態へと移行し、その際に電動役物3640a上を流下していた球が、流下していた位置(上流側、下流側)に応じて第1流路ta、第2流路tbへと振り分けられるように構成している。
さらに、本第7実施形態では、電動役物3640a上の球流路の下流側に位置している球が遊技者に有利となる第2流路tbへ振り分けられるように構成し、継続して球を発射させた場合に、第2流路tbに球が流入し易くなるように構成している。
よって、第2特別図柄の抽選が実行されている最中に、第2流路tbに球を流入させるためには、遊技盤13の遊技領域に向けて継続して球を発射させる必要がある。よって、所定のタイミングに合わせて球を発射させることで有利な結果を得ようとする行為を抑制することができる。
ここで、図195を参照して、本第7実施形態における遊技盤13の構成について説明をする。図195は、本第7実施形態における遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。図195に示した通り、本第7実施形態は、上述した第1実施形態の遊技盤13の構成に対して、遊技盤13の右側領域の構成を大きく異ならせた点で相違している。
具体的には、遊技盤13の右側領域に流路ユニット660を設けた点と、その流路ユニット660の下方に第2可変入賞装置(V入賞装置)650を設けた点と、第2可変入賞装置(V入賞装置)650内に、球が通過したことに基づいて大当たり遊技を提供し得る特定領域650vを設けた点と、遊技盤13の中央下部に設けられていた第2可変入賞装置650、第2入球口640、電動役物64aが付設される下第1入球口64b2を削除した点と、で大きく異なるものである。それ以外の構成については、上述した第1実施形態の遊技盤13(図2参照)と同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、図196~図198を参照して、流路ユニット660の構成について説明をする。図196は、流路ユニット660付近を拡大した拡大図であり、図197(a)は、電動役物3640aが閉状態(埋設状態)である場合の球流れを模式的に示した平面図であって、図197(b)は、電動役物3640aが閉状態(埋設状態)である場合の球流れを模式的に示した斜視図である。そして、図198(a)は、電動役物3640aが開状態(突出状態)である場合の球流れを模式的に示した平面図であって、図198(b)は、電動役物3640aが開状態(突出状態)である場合の球流れを模式的に示した斜視図である。
なお、本第7実施形態に用いる電動役物3640aの可変状態を示す用語について説明をすると、電動役物3640aの閉状態とは、球を第2入球口3640へ入球させるための流路(電動役物3640a上に形成される流路)が閉ざされた状態、即ち、電動役物3640aが遊技盤13内に埋設している状態を示すために用いられる用語であり、機能的な表現として、制限状態(第2入球口3640への球の入球を制限する状態)という用語を用いる場合もある。
また、電動役物3640aの開状態とは、球を第2入球口3640へ入球させるための流路(電動役物3640a上に形成される流路)が開放された状態、即ち、電動役物3640aが遊技盤13から突出している状態を示すために用いられる用語であり、機能的な表現として、許容状態(第2入球口3640への球の入球を許容する状態)という用語を用いる場合もある。
図196に示した通り、流路ユニット660は、V入賞装置650に向けて球を流下させる球通路として、第1流路taを形成する第1通路660aと、第2流路tbを形成する第2通路660bと、を有し、さらに、右側領域の略中央部を流下した球が流入する第1流入口661と、第1流入口661から流入した球を電動役物3640aに向けて流下させる第1誘導路661a(図197(b)参照)と、右側領域の左側を流下した球が流入する第2流入口662と、第2流入口662から流入した球を、スルーゲート67を通過させて遊技盤13の下方領域に向けて流下させる第3通路660cと、右側領域の右側を流下した球が流入する第3流入口663と、第3流入口663から流入した球を遊技盤13外へと排出するためのアウト口66と、から構成されている。
右側領域を流下する球は、流路ユニット660の上方に配設された複数の釘(例えば、流路可変部材である釘660k(図195参照))によって、流路を可変させながら流路ユニット660に到達するように構成しており、右側領域を流下する球の約55%が第1流入口661へ流入し、約40%が第2流入口662へ流入し、約5%が第3流入口663へ流入するように構成している。なお、上述した振分け割合は、右打ち遊技を行った場合の平均的な数値を示したものであり、例えば、右打ち遊技が可能な発射強度のうち、最も弱い発射強度で球を発射し続けた場合は、第2流入口662へ流入する球の割合が多くなる。このように右打ち遊技における発射強度を遊技者が操作することにより、流路ユニット660に配設された各流入口への流入割合を可変させることができるようにすることで、遊技者に対して有利な遊技が実行されるように発射強度を可変させる楽しみを提供することができる。
また、第2流入口662を流下した球は、パチンコ機10の奥行き方向に形成される2つの流路に振り分けられるように構成されており、手前側の流路に振り分けられた球(約90%)はスルーゲート67が設けられた第3通路660cを流下し、奥側の流路(図示せず)に振り分けられた球(約10%)はアウト口66に流入し、パチンコ機10の外部へと排出されるように構成している。このように、本第7実施形態では、普通図柄の抽選結果が当たりである場合に開放動作される電動役物3640aの両端に近接する位置(電動役物3640aが開状態となった場合に形成される球流路の上流端と下流端とのそれぞれに近接する位置)にアウト口66を配設(アウト口66と空間を仕切るための仕切り壁を配設)している。
このように構成することにより、普通図柄の当たり遊技が実行される場合に動作される電動役物3640aの可動範囲を遊技者に分かり易く把握させることができるため、当たり遊技中の電動役物3640aの開放動作に対して遊技者が違和感を覚えてしまうことを抑制することができる。
なお、図196を用いて示した模式図では、アウト口66と電動役物3640aの可動領域との空間を仕切るための仕切り壁と、電動役物3640aとが当接しているが、実際には、球半個分未満の隙間が生じるように構成している。これにより、電動役物3640aの開放動作を複数回実行したとしても、摩擦によって電動役物3640a、或いは、仕切り壁が破損してしまうことを抑制することができる。また、隙間の大きさが球半個分未満であるため、その隙間から球が下方へこぼれ落ちてしまうことを抑制することができる。
次に、電動役物3640aが閉状態(埋設状態)である場合における右打ち遊技の球流れについて図196、及び図197を参照して説明をする。図196に示した通り、第1流入口661から流入した球は電動役物3640aに向けて流下するが、電動役物3640aが閉状態(埋設状態)である場合には、電動役物3640a上を流下すること無く、第1誘導路661a(図197(b)参照)の下方に設けられた第1通路660aへと流下する。この第1通路660aは第1流路taが形成される通路である。第1流路taは、球が通過するのに要する時間が約0.5秒となるように構成されており、後述する第2流路tbを流下する球よりも短い時間で球をV入賞装置650へと到達させることができる。
また、第2流入口662へ流入した球は、電動役物3640aの状態に関わること無く、その殆ど(約90%)がスルーゲート67を通過して、後述する第2通路660bよりも前面側(パチンコ機10を正面視した遊技者の視点で手前側)に形成された第3通路660cを流下して、遊技盤13の下方領域へと排出される。また、第2流入口662へ流入した球の一部(約10%)は、第3通路660cの奥側に設けられた第4通路(図示せず)を通過しアウト口66に流入する。
このように、遊技盤13の奥行き方向の空間を利用して複数の球通路を構成することにより、球が流下する流路を3次元的に形成することができるため、遊技盤13の遊技領域という限られた範囲でより多くの球通路を構成することができ、遊技者に飽きの来ない球流れを実現可能な遊技機を提供することができる。
上述した第2流入口662と同様に、第3流入口へ入球した球も、電動役物3640aの状態に関わること無く、アウト口66を通過してパチンコ機10の外部へと排出される。ここで、図196、及び図197(a)を参照して、電動役物3640aの上面(球流下面)の構造について説明をする。図196に示した通り、電動役物3640aは、パチンコ機10を正面視した視点において、右上方向から左下方向に向けて下り傾斜が形成されるように構成されており、電動役物3640aの上面に到達した球が自重で電動役物3640aの上面を上流側(右上側)から下流側(左下側)に向けて流下するように構成している。
そして、電動役物3640aの上面には、その上面を球が流下する流下速度を遅延させるための遅延部材が設けられている。具体的には、図197(a)に示した通り、第1遅延部材3641と、第2遅延部材3642が設けられており、電動役物3640aの上面を流下する球が第1遅延部材3641、第2遅延部材3642と当接しながら電動役物3640aの流下端側に設けられた第2入球口640に球が入球する。なお、本実施形態では、電動役物3640a上を流下する球の流下速度を遅延させるための遅延部材として、据付部材3643を有している。
この据付部材3643は、電動役物3640aでは無く、流路ユニット660に直接取り付けられている。よって、電動役物3640aの動作に関わること無く、常に一定の位置に配設される。このように電動役物3640aの上面を流下する球の流下速度を遅らせるための遅延部材を、電動役物3640aに付設された第1遅延部材3641、第2遅延部材3642と、流路ユニット660に付設された据付部材3643とで構成することにより、電動役物3640aが開状態(突出状態)(図198(a)参照)となっている場合は、電動役物3640a上を流下する球を蛇行させるための流路形成手段として機能し、電動役物3640aが閉状態(埋設状態)(図197(a)参照)となっている場合は、電動役物3640a上を球が流下することを不能(困難)にさせる流下抑制手段として機能させることができる。
ここで、上述した流下抑制手段について具体的に説明をすると、電動役物3640aが閉状態(図197(a)参照)、即ち、第2入球口へ球を入球させ難い状態である場合には、図197(a)に示した通り、電動役物3640aが遊技盤13の奥側に埋設された状態であるため、電動役物3640a上の第1遅延部材3641が、遊技盤13側に位置することになる。それにより、第1遅延部材3641と、据付部材3643との間の距離tcが狭くなる(第1遅延部材3641と、据付部材3643との間を球が通過できない程度の間隔(約5ミリ)となる)。同様に第2遅延部材3642と、据付部材3643との間の距離tdも球が通過できない程度の間隔(約7ミリ)となる。
これにより、電動役物3640aが閉状態となっている状態で不正に球を電動役物3640a上に載置させる行為が行われたとしても、その球が第2入球口3640へ入球することを抑制することができる。さらに、電動役物3640aを開状態(突出状態)とする際に、電動役物3640a上の各遅延部材を遊技盤13の内部に埋設する必要がなくなるため、電動役物3640aを埋設するために設ける遊技盤13の開口を狭くすることができ、遊技盤13の開口から埃やゴミがパチンコ機10の内部に侵入してしまう事態が発生してしまうことを抑制することができる。
さらに、本第7実施形態では、電動役物3640aを閉状態とした場合においても、電動役物3640aを完全に遊技盤13内に埋設するのでは無く、一部(第1遅延部材3641、第2遅延部材3642)が露出した状態が電動役物3640aの閉状態となるように構成している。これにより、電動役物3640aが閉状態に位置している場合であっても、電動役物3640aがどの位置に配設されているのかを遊技者が容易に把握することができる。また、電動役物3640a上に設けられた各遅延部材を露出させているため、電動役物3640aが開状態(突出状態)となった場合に、球がどのように電動役物3640a上を流下するのかを遊技者に把握させることができる。
つまり、本第7実施形態では、電動役物3640aが開状態となった場合に実行され得る球の動き(電動役物3640a上での球流れ)を、電動役物3640aが閉状態である状態で遊技者に対して予め把握させることができるため、実際に電動役物3640aが開状態となり電動役物3640a上を球が流下する状態を見逃してしまうことを抑制することができる。
一方、電動役物3640aが開状態(突出状態)である場合には、図198に示した通り、第1流入口661へ流入し、第1誘導路661aを流下した球が電動役物3640a上に到達する。そして、電動役物3640aの上面を傾斜および各遅延部材の形状に沿って蛇行しながら第2入球口3640に向けて流下する。
ここで、電動役物3640aが開状態(突出状態)である場合に、電動役物3640a上に形成される球流路について図198(a)を参照して説明をすると、電動役物3640a上には、第1誘導路661aから排出された球が第2入球口3640に到達するまでの蛇行状球流路が形成される。この蛇行状球流路を球が通過する時間は約2秒であり、第1誘導路661aの排出口から第1遅延部材3641の奥側までの流路(流路上流部ZA)を通過するのに要する時間が約0.8秒で、第1遅延部材3641の奥側から第2入球口3640までの流路(流路下流部ZB)を通過するのに要する時間が約1.2秒となるように構成している。
本実施形態では、電動役物3640aの動作終了条件として、開状態(突出状態)へと動作をしてからの経過時間が3秒となる場合に成立する第1普電終了条件と、第2入球口3640に球が1個入球した場合に成立する第2普電終了条件と、を設定しており、何れかの普電終了条件が成立した場合に、電動役物3640aが閉状態(埋設状態)へと動作するように構成している。
電動役物3640aが開状態(突出状態)から閉状態(埋設状態)へと動作する際に電動役物3640a上に滞在している球は、電動役物3640aの下方に望む第1通路660a、或いは、第2通路660bの何れかに転落するように構成される。即ち、電動役物3640aの開状態(突出状態)から閉状態(埋設状態)へと動作する際の移動距離(奥行き方向へと移動距離)は少なくとも球1個分(11ミリ)以上となるように構成されており、本実施形態では電動役物3640aの移動距離が球1個分(11ミリ)より大きく、球2個分(22ミリ)より小さい15ミリとなるように構成している。
このように構成することで、電動役物3640aが閉状態となった場合に、電動役物3640a上に位置していた球を確実に下方へ落下させることができると共に、2個の球がパチンコ機10の奥行き方向に連なって落下することが無いため、第1通路660aや第2通路660bの内部で球詰まりが発生してしまうことを抑制することができる。
蛇行状球流路の流路上流部ZA(図198(a)参照)に滞在している球は第1通路660aに、流路下流部ZB(図198(a)参照)に滞在している球は第2通路660bに転落するように構成している。なお、本実施形態では、電動役物3640a上を流下している球に働く慣性により、球が直下に落下する程度の速度で開状態(突出状態)から閉状態(埋設状態)へと移動するように構成されている。
本第7実施形態では、電動役物3640aが開状態(突出状態)であって、第2遅延部材3642と第2入球口3640との間に球が位置している状態で電動役物3640aが閉状態(埋設状態)へと移動した場合には、球が第2入球口3640側に向かって移動する第2遅延部材3642に衝突し、第2入球口3640に入球するように構成している。このように、電動役物3640a上における球の位置によっては、電動役物3640aの開状態から閉状態へと移動する動作を、球を第2入球口へと誘導するための誘導動作とすることができる。
本実施形態のパチンコ機10は、1分間に100発の球を発射可能に構成されており、右打ち遊技にて1分間に100発の球を発射すると、約2球に1球の割合で第1流入口661に球が流入する。つまり、0.6秒間隔で発射される球が2球に1球の割合で第1流入口661に流入するため、球が第1流入口661に流入する間隔は、平均で約1.2秒となる。
そして、上述した通り、流路下流部ZBは球の通過に1.2秒要するように構成していることから、上述した第2普電終了条件が成立する場合、即ち、第2入球口3640に球が入球したことにより電動役物3640aが閉状態(埋設状態)へと動作する場合において、連続して球を右打ち領域に発射している場合には、第2入球口3640に入球した球の次に第1流入口661に流入した球が流路下流部ZBに位置している状態で電動役物3640aが閉状態へと動作するため、第2通路660bに球を転落させ易くすることができる。
一方、意図的に球を発射させるタイミングを図って遊技が行われた場合には、第2入球口3640に球を入球させた状態で他の球を第2通路660bへと転落させ難くすることができる。よって、遊技者に有利となるV入賞装置650内の特定領域650Vへ球を入球させるために、連続して球を発射させることを促すことができる。
さらに、本実施形態では、遊技状態として時短状態が設定されている場合には、上述した通り電動役物3640aの第1普電終了条件として3秒が設定されるが、遊技状態が通常状態の場合は、第1普電終了条件が0.2秒に設定されるように構成している。この0.2秒は、電動役物3640a上に形成される蛇行状球流路の流路上流部を流下するのに要する時間(0.8秒)よりも短くなるように設定されているため、たとえ、通常状態中に右打ち遊技を行ったとしても、第2入球口3640に球を入球させられてしまうことが無い。よって、通常状態中に右打ち遊技を行うといった適正ではない遊技を行う遊技者に対して有利な特典が付与されることを無くすことができる。
加えて、第2通路660bに球を流下させることも防止することができるため、何らかの方法でV入賞装置650を開放させた状態で、第2通路660bに球を流下させることで特定領域650Vに球を通過させる不正行為を抑制することができる。
なお、本実施形態では、通常状態中の右打ち遊技や、時短状態中に連続して右打ち遊技を行っていない遊技者に対して、遊技者に有利となる第2通路660bに球を通過させ難くするために、電動役物3640aの下流側に第2通路660bを設けているが、これに限ること無く、電動役物3640aの上流側に第2通路660bを設けても良い。また、電動役物3640a上から転落した球を受け入れる通路を3つ以上にしても良いし、電動役物3640a上から転落した球の受け入れ口を複数設け、各受け入れ口によってV入賞装置650内の特定領域650Vを通過する確率を異ならせるように構成しても良い。さらに、電動役物3640a上から転落した球が特定領域650Vを通過し得る通路を複数設け、各通路によって特定領域650Vに到達するまでに要する時間(V入賞装置650に入賞するまでに要する時間)を異ならせる様に構成しても良い。
図195に戻り説明を続ける。流路ユニット660の下方には、第1可変入賞装置65が設けられている。この第1可変入賞装置65は上述した第1実施形態と同様に、特別図柄の抽選において大当たりに当選した場合に開放動作される。なお、大当たり遊技中において右打ち遊技で発射された球は、90%(第1流入口661に流入した球(50%)と、第2流入口662に流入した球(40%))は、何れも第1可変入賞装置65に入賞するように構成されているため、第1可変入賞装置65の上流側(上方)に流路ユニット660を設けたとしても、円滑に大当たり遊技を実行させることができる。また、第1流入口661に流入した球と、第2流入口662に流入した球とは、異なる流路を流下して第1可変入賞装置65へと到達するため、複数の球を同時に第1可変入賞装置65へ入賞させ易くすることができる。
<第7実施形態における演出内容について>
次に、図199~図202を参照して、本第7実施形態において実行される特徴的な演出について説明をする前に、本第7実施形態の遊技性について簡単に説明をする。本第7実施形態では、特別図柄の抽選によって大当たりに当選した場合、或いは、特別図柄の抽選によって小当たりに当選し、その小当たり遊技中に特定領域(特定領域650V)に球を通過させた場合に、大当たり遊技が実行されるように構成している(所謂、1種2種混合タイプ)。
また、第1特別図柄の抽選では小当たりに当選することが無く、第2特別図柄の抽選でのみ小当たりに当選するように構成している。そして、第2特別図柄の抽選の実行契機となる第2入球口3640は、遊技状態として時短状態が設定されている状態でのみ球を入球させることができるように構成している。そして、大当たり遊技が実行された場合には、所定の割合でその大当たり終了後に時短状態が設定されるように構成している。
加えて、本実施形態では、小当たり遊技においてV入賞装置650(図195参照)を開放動作させるように構成しており、そのV入賞装置650内に設けられた特定領域650Vへ球を通過させ難い第1流路(第1通路660a)と、通過させ易い第2流路(第2通路660b)とを有し、何れの流路を球が流下するかを遊技内容に応じて可変させることができるように構成されている。
さらに、本第7実施形態は、対応して設定される大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される有利小当たりと、時短状態が設定されない不利小当たりと、を有し、小当たりの種別に応じて設定される変動時間を可変させるように構成している。加えて、時短状態として有利小当たりに当選した場合に特定領域650Vに球を入球させ易くなる有利時短状態と、不利小当たりに当選した場合に特定領域650Vに球を入球させ易くなる不利時短状態と、を設定可能に構成している。
本実施形態では、第2特別図柄の変動が開始されることに基づいてV入賞装置650内の特定領域650Vに向けて球を流下させることが可能な第2流路(第2通路660b)に球を流下可能な状態を設定するように構成し、有利時短状態と、不利時短状態とで、小当たり当選時に設定される特別図柄の変動時間を可変させるように構成している。そして、有利時短状態が設定されている状態では、有利小当たりに当選した場合に第2流路を流下した球がV入賞装置650に入賞し、不利小当たりに当選した場合に第2流路を流下した球がV入賞装置650に入賞しないように各小当たり種別に対応させた特別図柄の変動時間が設定されるように構成している。
このように構成することで、有利時短状態が設定されている場合は、不利小当たりに当選したとしても球が特定領域650Vを通過することが無いため、大当たり遊技を跨いで時短状態を設定することができる。即ち、第1特別図柄の抽選において大当たり終了後に有利時短状態が設定される大当たり(初当たり)に当選した場合は、少なくとも、後2回(初当たりを含めると3回)の大当たり遊技を実行させることができる。
次に、図199(a)を参照して、時短状態中において普通図柄(第2図柄)当たりに当選した際に実行される演出について説明をする。図199(a)は、時短状態中において普通図柄(第2図柄)当たりに当選した際に実行される演出の一例を示した表示画面である。図199(a)に示した通り、時短状態が設定されている間は、遊技者に対して右打ち遊技を行わせるために案内表示領域Dm3に「右打ち」の文字が表示され、普図変動領域Dm5に普通図柄の抽選結果を示すための図柄が表示される。
この普図変動領域Dm5に表示される図柄は、球がスルーゲート67(図195参照)を通過した場合に実行される普通図柄(第2図柄)の抽選(変動)に対応して変動表示されるものであり、普通図柄(第2図柄)の変動が停止するタイミングと同期させて、今回の抽選結果を示すための表示態様で停止表示される。図199(a)では、普通図柄(第2図柄)の抽選結果が当たりであることを示す表示態様「2つの丸印を模した表示態様」を示している。なお、実施形態では普通図柄(第2図柄)の抽選結果が外れである場合には普図変動領域Dm5に「2つのバツ印を模した表示態様」が停止表示され、普通図柄(第2図柄)の変動表示中は、普図変動領域Dm5に「丸印とバツ印とを交互に可変表示させる表示態様」が表示される。
そして、図199(a)に示したように、普図抽選で当たりに当選した場合には、ウサギを模したキャラクタ811が橋851を渡ってレース会場852に向かう演出が実行される。この演出は、普図抽選で当たりに当選したことに基づいて閉状態(突出状態)へと動作された電動役物3640a上に球を流下させて第2入球口3640に球を入球させる遊技を示すものであり、電動役物3640aの動作状況を、第3図柄表示装置81の表示画面に表示された橋851の架設状態を用いて表現し、球が第2入球口3640に入球するか否かをキャラクタ811がレース会場852に到達するか否かで表現するように表示内容を設定している。
このように、実際の遊技性を連想させるような演出を第3図柄表示装置81の表示画面を用いて実行することにより、遊技者に対して複雑な遊技性を分かり易く報知することができる。
また、図199(a)の状態では、第1特別図柄、第2特別図柄の何れも変動が開始されていない状態であり、特図1表示領域Dm1、特図2表示領域Dm2の何れにも特別図柄変動が行われていないことを示す表示態様が表示されている。そして、副表示領域Dsには、「レース準備中」の文字が表示され、今後の演出内容を示唆している。
ここで、本実施形態における時短状態中に実行される演出内容の流れについて簡単に説明をすると、時短状態が設定されている状態でスルーゲート67に球を通過させたことに基づいて実行される普通図柄抽選(普図抽選)において当たりに当選すると、図199(a)に示した通り、開状態(突出状態)となる電動役物3640a上に球を流下させて第2入球口3640に球を入球させる遊技に対応する演出(レース会場に向かう演出)が実行される。
そして、第2入球口3640に球が入球し、第2特別図柄の変動が開始されると、キャラクタ811がレース会場に到達し、後述する図199(b)に示すレース演出が実行される。このレース演出の内容は、実行中の第2特別図柄の抽選結果(当否判定結果、変動時間)、及び、特定領域650Vに球を入球させ易い第2通路660bへの球の流入状況に応じて設定される。
その後、小当たり遊技にて特定領域650Vに球が通過した場合に、レース結果としてキャラクタ811が1着になる演出が実行される(図201(b)参照)。このように、時短状態中において実行される各遊技、即ち、普通図柄の当たりに当選させる遊技、第2入球口3640に球を入球させる遊技、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選させる遊技、小当たり遊技中に球を特定領域650Vへ通過させるための遊技の遊技結果を、一連の演出を用いて遊技者に報知することが可能となる。よって、遊技者は第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出(レース演出)を見ることで遊技結果を把握することができるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
ここで、レース演出中の表示画面について、図199(b)に戻り説明を続ける。図199(a)に示した表示が実行された状態、即ち、時短状態中に普通図柄(第2図柄)の当たりに当選し、電動役物3640aが開状態(許容状態)に可変動作された状態で電動役物3640a上を球が流下し、第2入球口3640に入球すると、図199(b)に示したレース開始画面が表示される。
レース開始画面では、ウサギを模したキャラクタ811が、カメを模したライバル860とのレースを実行する表示態様が表示される。図199(b)に示した状態は、時短状態が設定されてから1回目の第2特別図柄変動が実行されている状態であり、特図2変動領域Dm2には、第2特別図柄(特図2)が変動表示中であることを示す表示態様(動的表示態様)が表示され、残りの時短回数として「レースエントリー残り9回」の文字が残時短回数報知領域Dm6に表示されている。そして、副表示領域Dsには、遊技者に有利となる遊技結果に対応するレース演出の演出結果を案内するために「1着でゴールしろ」の文字が表示される。
次に、時短状態中に第2特別図柄(特図2)の抽選が実行されて、その抽選結果が外れである場合には、図200(a)に示した画面が表示される。図200(a)では、特図2変動領域Dm2に特図2の抽選結果が外れであることを示す「3,4,6」の停止表示態様が表示されるとともに、主表示領域Dmにて、レース演出が終了したことを示す演出態様(キャラクタ811が川に落ちてゴールできない表示態様)が表示される。そして、副表示領域Dsには、今回の特図2変動が遊技者に有利な遊技結果では無かった旨と、時短状態が継続する旨を示すための「次回に期待」の文字が表示される。
一方で、特図2の抽選が当たりである場合には、図200(b)、或いは、図201(a)に示した画面が表示される。図196を参照して上述した通り、本実施形態では、小当たり当選時に開放動作されるV入賞装置650に向けて球を流下させる流路が2つ形成されるように球通路が構成されており、何れの流路を球が通過するかによって、小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650へ到達するまでに要する時間を異ならせるように構成している。また、球が通過する流路によって、V入賞装置650内の特定領域650Vへの球の通過し易さを異ならせるように構成している。
そこで、第2特別図柄(特図2)の抽選で当たりに当選している場合の特別図柄変動中は、V入賞装置650に向けて球が流下している流路を検知し、その検知結果に基づいて演出態様を異ならせるように構成している。具体的には、特図2の小当たり変動中に球が遊技者に有利となる第2通路(遅延通路)660bを流下する場合に、図200(b)に示す演出態様が表示され、特図2の小当たり変動中に球が遊技者に不利となる第1通路(通常通路)660aを流下する場合に(第2通路660bを球が流下しない場合に)、図201(a)に示す演出態様が表示される。
図200(b)では、実行中の特図2変動が停止表示した後に実行される小当たり遊技において球が特定領域650Vを通過し易い状態であることを示すために、レース演出として、主表示領域Dmにキャラクタ811がライバル860よりも前を走る演出が実行される。そして、キャラクタ811の表示態様を通常とは異なる表示態様(オーラを纏った表示態様)に可変させると共に、今回のレース演出にてキャラクタ811が1着になる可能性が高いことを遊技者に報知するために、「スピードUP」の文字が表示される。また、副表示領域Dsにも今回のレース演出にてキャラクタ811が1着になる可能性が高いことを示すためのコメントとして「大チャンス」の文字が表示される。
一方で、図201(a)では、レース演出として、キャラクタ811とライバル860とがデットヒートを繰り広げながらゴールを目指す演出態様が表示される。このように、第2特別図柄(特図2)の抽選結果が同一の小当たり種別であったとしても、球が流下する流路の違いによって、第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出態様を異ならせることにより、遊技者にとって有利となる遊技結果となるか否かを遊技者に予測させることが可能となるため、第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される一連の演出(レース演出)の内容に対して遊技者に興味を持たせることができる。
そして、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過した場合、即ち、小当たり遊技終了後に大当たり遊技が実行されることが確定した場合には、図201(b)に示した演出態様が表示される。
これに対して、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過しなかった場合は、図202(a)に示した演出態様、即ち、レース演出においてキャラクタ811よりも先にライバル860がゴールをする演出態様が表示される。
また、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、時短状態として遊技者に有利となる第1時短状態(時短状態A)と、第1時短状態よりも遊技者に不利となる第2時短状態(時短状態B)とを設定可能に構成しており、時短状態A(第1時短状態)が設定された場合には、時短状態が付与される大当たり遊技に対応する小当たり種別の小当たりに当選した場合にのみV入賞装置650内の特定領域650Vへ球が通過するように構成している。
つまり、時短状態Aが設定されている状態では、小当たり当選に基づいて大当たり遊技が実行された場合に、その大当たり遊技終了後に遊技者に有利となる時短状態が確実に設定されるように構成している。
そこで、本第7実施形態では、時短状態Aが設定されたことを遊技者に示唆(報知)するために、図202(b)に示した演出態様が第3図柄表示装置81の表示画面に表示されるように構成している。図202(b)は、時短状態Aが設定された場合の第3図柄表示装置81の表示画面の一例を示した図である。
図202(b)に示した通り、時短状態Aが設定されると、海底を示した背景が設定される海底レースが実行される演出態様が設定される。そして、副表示領域Dsには大当たり遊技終了後に再度時短状態が設定されることを示唆する「レースに勝ったら豪華賞品確定!?」のコメントが表示される。このようにレースが実行される際の背景を可変させることで時短状態Aが設定されることを示唆することで、遊技者に分かり易い演出態様を設定することができると共に、実際のレース中の演出を共通化することができるため、演出態様を設定するために用いる画像データの容量を削減することができる。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、レース中演出の背景として、通常の背景と、上述した海底背景以外にも複数の背景画像を設定可能に構成しており、例えば、砂漠を模した背景や、樹海を模した背景や、都会を模した背景などを設定することができる。そして、各背景は現在設定されている時短状態(時短状態A、時短状態B)に応じて設定される割合を異ならせている。これにより、レース中演出の背景として設定された背景種別に基づいて現在設定されている時短状態が何れであるのかを予測する楽しみを遊技者に提供することができる。
さらに、時短状態Aが連続して設定された回数を計測する計測手段を設け、連続して時短状態Aが設定された回数が所定回数(例えば3回)に到達した場合にのみ設定可能な特殊背景を設けても良い。これにより、遊技者にとって有利となる時短状態が設定されているという安心感を提供すると共に、周りの遊技者に対して特別な遊技結果であることを知らせることで優越感を提供することができる。
以上、本第7実施形態において実行される特徴的な演出態様について説明をしたが、上述した内容はあくまでも一例であり、それ以外の演出態様を表示するように構成しても良い。例えば、図199~図202を参照して説明をした演出例では、遊技結果に対応した演出態様が設定される演出例を示したが、これに限ること無く、遊技結果によって設定され易い演出態様を異ならせるように構成しても良い。
また、本実施形態では、図199(b)の演出態様が表示される状態、即ち、時短状態中に第2入球口3640へ球が入球した(特図2変動を開始した)状態において、ライバル860の表示態様を、今回の特図2抽選の抽選結果に基づいて可変設定しても良く、例えば、特図2抽選にて遊技者に有利となる有利小当たり(小当たりA)に当選した場合と、有利小当たりよりは遊技者に不利となる不利小当たり(小当たりC)に当選した場合と、小当たりに非当選(外れに当選)の場合と、で、ライバル860の表示態様として設定されるキャラクタの種別が異なるように構成しても良い。
このように構成することで、特図2変動が開始された時点で、今後の遊技内容、即ち、特図2抽選の抽選結果、及び、当選した小当たり種別を予測可能な情報を遊技者に提供することができる。
なお、特図2変動が開始された時点で、今回の特図2変動の抽選結果を示唆する演出態様(表示態様)を表示(設定)した場合には、表示された演出態様の内容を把握し、遊技者に有利な抽選結果となる場合にのみ遊技を続行する行為が行われるという問題が生じるが、本実施形態では、第2入球口3640へ球を入球させる際に、連続して球を発射しなければ小当たり遊技中に特定領域650Vへ球を通過させることが困難となるように構成している。
これにより、特図2変動が開始された時点で、今回の特図2変動の抽選結果を示唆する演出態様(表示態様)を表示(設定)したとしても、その表示態様を確認した上で、小当たり遊技中にV入賞装置650へと球を入賞させるか否かを遊技者に判断させることが出来ないようにすることが出来るため、上述した問題を解決することができる。
加えて、特図2変動が開始されたタイミングから図199(b)に示したレースを開始することができるため、レースが実行される期間(レース中演出実行期間)を長くすることができ、演出効果を高めることができる。具体的には、特別図柄の変動期間をレース中演出実行期間に含ませることができるため、例えば、特別図柄の抽選により当たり(大当たり、小当たり)に当選したほうが、外れである場合よりも長い変動期間が設定され易くなるように構成することで、レース中演出実行期間が長くなるほど遊技者に対して当たりに当選したのでは、と思わせることができると共に、演出を実行する期間を長くすることで、当たりに当選したことを示唆する演出(当たり示唆演出)の演出効果を高めることができる。
さらに、本実施形態では、特図2変動が開始されてから、小当たり遊技が終了するまでの期間、判別手段(特図2)による判別が実行されてから、その判別結果が所定の判別結果(小当たり)である場合に実行される特定遊技(小当たり遊技)を用いて、キャラクタ811がレースを行う演出(図199(b)~図202(a)参照)を実行するように構成し、レース開始時(図199(b)参照)に残時短回数報知領域Dm6に表示された残時短回数(現在実行中の特図変動を除いた残回数)を示すための値(情報)をレース終了時(図202(a))まで、即ち特図変動(特図2変動)終了後に実行される小当たり遊技が終了するまで継続して表示するように構成している。
このように、特図変動が終了し、小当たり遊技が実行されたとしても、残時短回数報知領域Dm6の表示態様を可変させないように構成することで、遊技者に対してレース中演出を分かり易く報知することができる。
なお、本実施形態では、上述したように、一回の特図変動(抽選)、及び、その特図抽選にて小当たりに当選した場合の小当たり遊技が終了するまでの期間を用いてレース中演出を実行するように構成しているため、特図抽選結果に基づいてレース中演出実行期間が大きく異なってしまうという問題があった。つまり、特別図柄の抽選結果が外れとなった場合には、小当たり遊技が実行されないため、小当たり遊技が実行される期間をレース中演出実行期間に含ませることができず、レース中演出実行期間が短くなるという問題があった。
さらに、本実施形態では、レース中演出の演出態様を分岐させる要素として、少なくとも特別図柄の抽選結果、小当たり遊技の遊技結果、を有しているため、小当たりに当選しない限り、レース中演出の終盤に設定される演出態様(例えば、図200(b)、図201(a)参照)を遊技者に提供することが出来ず、遊技者に多彩な演出を楽しませる前に、遊技に飽きてしまうという問題が生じるおそれがあった。
このような問題を解決するために、例えば、特別図柄の抽選結果が外れとなった場合の一部において、特別図柄の抽選結果が小当たりとなった場合よりも長い変動時間、具体的には、小当たりに当選した場合に設定される変動時間と、小当たり遊技時間と、を合算した時間と類似する(同一な)変動時間、が設定される外れ変動パターン(ガセ演出用変動パターン)を設定可能に構成し、このガセ演出用変動パターンが設定された場合に、レース中演出として、あたかも特別図柄変動で小当たりに当選し、その小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過しなかったことを示すような演出態様(図202(a)参照)を設定するように構成すると良い。これにより、特図抽選にて小当たりに当選しなかった場合にも、レース中演出の終盤に設定される演出態様を遊技者に体感させることができる。
加えて、特図抽選にて大当たりに当選した場合には、小当たりに当選した場合に設定される変動時間と同一の変動時間を設定し、大当たり遊技の1ラウンド目のラウンド遊技と、小当たり遊技と、が同一の開放動作態様となるように大当たり遊技の開放動作を設定すると良い。これにより、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合にも、レース中演出を実行することができるため、レース中演出の演出結果が遊技者に有利な結果となる演出態様を、遊技者に提供し易くすることができる。
さらに、本実施形態では、1回の特別図柄抽選に基づいて設定される期間(特図変動期間、小当たり実行期間)を用いてレース中演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、複数の特別図柄抽選に基づいて設定される期間を用いてレース中演出を実行するように構成しても良い。このように構成することで、例えば、特別図柄の抽選結果が連続して外れである場合に、その連続する特図変動期間を用いてレース中演出を実行することが可能となる。
よって、特別図柄の抽選結果が外れである場合に設定される変動時間が、特別図柄の抽選結果が当たりである場合よりも短くなるように構成したとしても、レース中演出の終盤に設定される演出態様を遊技者に提供することができる。加えて、複数の外れ変動を用いて1つの演出態様を設定するため、遊技者に対して特別図柄の抽選が外れであったことを示すための演出態様を各々の特図抽選に対応させて設定する場合に比べて、特図抽選が外れであることを遊技者に報知する演出が実行される回数を減らすことができる。
以上、時短状態が設定されている場合における演出内容を説明したが、それ以外にも、例えば、第1特別図柄の抽選によって、大当たり遊技終了後に、時短状態Aが設定される大当たり種別に当選した場合に、その旨を報知するための特殊示唆演出を実行するように構成しても良く、例えば、通常停止表示される第3図柄の表示態様に代えて「VVV」という特殊な表示態様で第3図柄を停止表示させても良い。これにより、遊技者に有利な遊技状態が設定される旨をいち早く遊技者に報知することができるため、長期間の間安心して遊技を行わせることができる。
<第7実施形態における電気的構成について>
ここで、図203~図213を参照して、本第7実施形態における電気的構成について説明をする。図203(a)は第7実施形態における主制御装置110のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図203(a)に示した通り、本第7実施形態のROM202は、第1当たり乱数7テーブル202fa、第1当たり種別選択7テーブル202fb、第2当たり乱数7テーブル202fc、変動パターン7テーブル202fd、小当たり種別選択7テーブル202fe、開放シナリオ7テーブル202ffを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称(第7実施形態に用いたことを識別可能にするために付した「7」以外が同一の名称)の構成(テーブル)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
第1当たり乱数7テーブル202faは、上述した各実施形態で用いられた第1当たり乱数テーブル202aと同一の用途で用いられるデータテーブルであって、第1当たり乱数カウンタC1の値が、第1当たり乱数7テーブル202faによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。また、この第1当たり乱数7テーブル202faには、第1特別図柄用の特別図柄1乱数テーブル202fa1と、第2特別図柄用の特別図柄2乱数テーブル202fa2との2種類が設けられており、大当たりとなる乱数の個数は同一であるが、第2特別図柄用の特別図柄2乱数テーブル202fa2のみ小当たりとなる乱数の値を設定している(図204参照)。このように、小当たりとなる乱数の個数を異ならせる(一方のみ設定する)ことにより、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とで、遊技者への特典(大当たり又は小当たり)付与に対する期待度を異ならせることができる。
ここで、図204を参照して、第1当たり乱数7テーブル202faの内容について説明をする。図204(a)は、第1当たり乱数7テーブル202faに規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図204(b)は、特別図柄1乱数テーブル202fa1に規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図204(c)は、特別図柄2乱数テーブル202fa2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第1当たり乱数7テーブル202faは、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、大当たりと判定される乱数値(判定値)と小当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。
具体的には、第1特別図柄の抽選を実行する場合には特別図柄1乱数テーブル202fa1が参照される。図204(b)に示した通り、特別図柄1乱数テーブル202fa1は、第1当たり乱数カウンタC1の値のうち「0~4」が大当たり判定値として規定されており、それ以外の値が大当たり以外(即ち、外れ)の判定値として規定されている。そして、第1特別図柄の抽選において第1当たり乱数カウンタC1の値が判別され、その値が「0~4」のいずれかである場合に大当たりであると判別される。
第2特別図柄の抽選を実行する場合には特別図柄2乱数テーブル202fa2が参照される。図204(c)に示した通り、特別図柄2乱数テーブル202fa2は、第1当たり乱数カウンタC1の値のうち「0~4」が大当たり判定値として規定されており、「5~504」が小当たり判定値として規定されており、「505~999」がそれ以外(即ち、外れ)の判定値として規定されている。そして、第2特別図柄の抽選において第1当たり乱数カウンタC1の値が判別され、その値が「0~4」のいずれかである場合に大当たりと判別され、「5~504」のいずれかである場合に小当たりと判別される。
第1当たり種別選択7テーブル202fbは、上述した各実施形態で用いられた大当たり種別選択テーブル202d(図14参照)と同一の用途で用いられるデータテーブルであって、第1当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1当たり種別選択7テーブル202fbを参照して大当たりに当選した場合の大当たり種別を判別するように構成している。ここで、図205を参照して第1当たり種別選択7テーブル202fbの内容について説明をする。
図205(a)は、第1当たり種別選択7テーブル202fbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図205(a)に示した通り、本実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選時に、取得した第1当たり種別カウンタC2の値を判定する際に用いられる特図1大当たり種別選択テーブル202fb1と、第2特別図柄(特図2)の抽選時に、取得した第1当たり種別カウンタC2の値を判定する際に用いられる特図2大当たり種別選択テーブル202fb2と、を有している。これにより、特図1の抽選により大当たりに当選した場合の大当たり種別と、特図2の抽選により大当たりに当選した場合の大当たり種別とを異ならせる、或いは、複数種類の大当たり種別のそれぞれが選択される割合を異ならせることができるため、第1特別図柄(特図1)を用いた遊技と、第2特別図柄(特図2)を用いた遊技とで異なる遊技性を遊技者に提供することができ遊技の興趣を向上することができる。
次に、図205(b)を参照して第1特別図柄(特図1)の抽選時に用いられる特図1大当たり種別選択テーブル202fb1について説明をする。図205(b)は特図1大当たり種別選択テーブル202fb1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図205(b)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2において、乱数値が「0~9」のいずれかであった場合の大当たり種別は「大当たりA」となり、「10~49」のいずれかであった場合の大当たり種別は「大当たりB」となり、「50~99」のいずれかであった場合の大当たり種別は「大当たりC」となる。
「大当たりA」は、大当たり遊技としてラウンド数が15ラウンド(R)で、大当たり終了後の遊技状態が時短状態(実質時短回数10回)に設定される大当たり種別である。そして、大当たり終了後に設定される時短状態として、遊技者に有利な「時短A」が設定される。この「大当たりA」は、大当たり遊技のラウンド数が多い上に、大当たり後の遊技状態が遊技者にとって有利な時短状態の中でも更に有利な「時短A」に設定されるので、「大当たりA」は、遊技者にとって最も有利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりA」が選択される乱数値が10個なので、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりA」が選択される割合は10%である。
なお、本実施形態では、時短状態が設定されている場合は、第1特別図柄抽選(特図1抽選)よりも遊技者に有利となる第2特別図柄抽選(特図2抽選)の契機となる第2入球口3640に球が入球し易くなるように構成しており、時短状態において第1特別図柄(特図1)の抽選回数(変動回数)と、第2特別図柄(特図2)の抽選回数(変動回数)と、を合算した回数(合算回数)が100回に到達した場合、或いは、第2特別図柄(特図2)の抽選回数(変動回数)が10回に到達した場合に、時短状態が終了するように構成している。
このように構成することで、時短状態が設定された直後に、遊技者にとって不利となる第1特別図柄(特図1)の抽選が実行されたとしても、特図2の抽選を規定回数(10回)実行させることが可能となるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。これにより、例えば、時短状態中における特図1の変動回数と特図2の変動回数との合算回数が規定回数(10回)に到達した場合に時短状態が終了するように構成している場合において、大当たり終了後に時短状態が設定された際に特図1変動(抽選)が実行されてしまうことを防ぐために、特図1の保留が確保されないような遊技(連続して球を発射しない遊技(所謂、止め打ち遊技))が実行されることを防ぎ、遊技の稼働を向上させることができる。
「大当たりB」は、大当たり遊技としてラウンド数が5ラウンド(R)で、大当たり終了後の遊技状態が時短状態(時短回数10回)に設定される大当たり種別である。そして、大当たり終了後に設定される時短状態として、遊技者に不利な「時短B」が設定される。この「大当たりB」は、大当たり遊技のラウンド数は上述した「大当たりA」よりも少ないが、大当たり後の遊技状態が遊技者にとって有利な時短状態に設定されるため、遊技者に有利な大当たりとなるが、「大当たりA」に当選した場合に設定される時短状態「時短A」よりも、遊技者に不利となる「時短B」が設定される。
つまり、大当たりBは、大当たり終了後に時短状態が設定される有利大当たりではあるが、大当たり遊技のラウンド数、及び、大当たり終了後に設定される時短状態の種別が、上述した「大当たりA」よりも遊技者に不利となる。即ち、「大当たりB」は、上述した「大当たりA」よりは不利となる大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりB」が選択される乱数値が40個なので、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりB」が選択される割合は40%である。
「大当たりC」は、大当たり遊技としてラウンド数が5ラウンド(R)で、大当たり終了後の遊技状態が通常状態(非時短状態)に設定される大当たり種別である。ラウンド数も少なく、大当たり後に通常状態が設定されるので、「大当たりC」は、遊技者にとって不利な大当たり種別である。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりC」が選択される乱数値が50個なので、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりC」が選択される割合は50%である。
以上、説明をしたように、本実施形態のパチンコ機10では、第1特別図柄(特図1)の抽選において大当たりに当選した場合の10%の割合で15ラウンド(R)の大当たり遊技(大当たり終了後に時短A)が選択され、40%の割合で5ラウンド(R)の大当たり遊技(大当たり終了後に時短B)が選択される。つまり、50%の割合で大当たり遊技終了後の遊技状態が時短状態へと移行する大当たりが選択される。
なお、本実施形態では、遊技者に最も有利となる大当たり種別として、大当たり遊技中に実行されるラウンド数が最も多く(15ラウンド(R))、且つ、大当たり終了後に有利な時短状態(時短A)が設定される「大当たりA」、次に遊技者に有利となる大当たり種別として大当たり中に実行されるラウンド数(5ラウンド(R))と、大当たり終了後に設定される時短状態の種別と、が何れも「大当たりA」よりも遊技者に不利となる大当たり種別「大当たりB」と、大当たり終了後に時短状態が設定されず、遊技者に最も不利となる大当たり種別「大当たりC」と、が設定可能に構成しているが、それ以外の大当たり種別を設定可能に構成しても良く、例えば、大当たり遊技のラウンド数が最も多く(15ラウンド(R))、時短種別として「時短B」が設定される大当たり種別や、大当たり遊技のラウンド数は少ないが(5ラウンド(R))、時短種別として「時短A」が設定される大当たり種別や、大当たり遊技のラウンド数が最も多く(15ラウンド(R))、時短状態が設定されない大当たり種別を設定可能にしても良い。
加えて、設定される大当たり種別が遊技者に有利であるか否かの概念としては、本実施形態のように大当たり遊技のラウンド数と、大当たり終了後に設定される遊技状態と、を総合的に考えて有利不利の概念を規定しても良いし、大当たり遊技のラウンド数のみに基づいて有利不利の概念を規定しても良いし、大当たり終了後に設定される遊技状態のみに基づいて有利不利の概念を規定しても良い。
次に、図205(c)を参照して、第2特別図柄(特図2)の抽選時に用いられる特図2大当たり種別選択テーブル202fb2について説明をする。図205(c)は特図2大当たり種別選択テーブル202fb2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図205(c)に示した通り、第1当たり種別カウンタC2において、乱数値が「0~89」のいずれかであった場合の大当たり種別は「大当たりD」となり、乱数値が「90~99」のいずれかであった場合の大当たり種別が「大当たりE」となるように規定されている。
「大当たりD」は、大当たり遊技としてラウンド数が15ラウンド(R)で、大当たり終了後の遊技状態が時短状態(実質時短回数10回)に設定される大当たり種別である。そして、大当たり終了後に設定される時短状態として、遊技者に有利な「時短A」が設定される。即ち、この「大当たりD」は、上述した「大当たりA」と同一内容の大当たり種別であり、遊技者に最も有利となる大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりD」が選択される乱数値が90個なので、第2特別図柄(特図2)の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりD」が選択される割合は90%である。
「大当たりE」は、大当たり遊技としてラウンド数が15ラウンド(R)で、大当たり終了後の遊技状態が時短状態(実質時短回数10回)に設定される大当たり種別である。そして、大当たり終了後に設定される時短状態として、「時短A」よりも遊技者に不利な「時短B」が設定される。即ち、この「大当たりE」は、上述した「大当たりD」よりも不利な大当たり種別となる。第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値(乱数値)のうち、「大当たりE」が選択される乱数値が10個なので、第2特別図柄(特図2)の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりE」が選択される割合は10%である。
即ち、本実施形態では、第2特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、15ラウンド(R)の大当たり遊技が実行され、更に、大当たり終了後に必ず時短状態が設定されるように構成している。これにより、特図1抽選で大当たりに当選するよりも、特図2抽選で大当たりに当選したほうが遊技者に有利な大当たり遊技が提供されることになるため、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが遊技者に有利な抽選となる。
本実施形態では、大当たりの種類は5種類としたが、それに限らず、4種類以下でも良いし、6種類以上設けるように構成してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とで、同じ第1当たり種別カウンタC2の値であっても、異なる大当たり種別が選択されるように構成してもよい。このように構成することで、例えば、第2特別図柄で大当たりした場合に、よりラウンド数が多く実行される大当たり種別を設定しておくことで、第2特別図柄での当たりをより遊技者に期待させることができる。よって、高確率遊技状態での当たりをより遊技者に有利にすることができ、高確率状態中における遊技の趣向性を向上させることができる。従って、高確率状態へ移行させたいと遊技者に強く思わせることができ、より長く遊技を行わせることができる。
また、第1特別図柄と第2特別図柄とで選択される大当たり種別の種類と、各大当たり種別の選択率(振分率)を同一にし、各大当たり種別に対応させる第1当たり種別カウンタC2の範囲のみを異ならせるように構成しても良い。これにより特定のカウンタ値を狙って第1当たり種別カウンタC2の値を取得する不正行為が第1特別図柄と第2特別図柄との両方で実行されることを抑制することができる。
第2当たり乱数7テーブル202fcは、上述した各実施形態において用いられた第2当たり乱数テーブル202c(図14参照)と同一の用途で用いられるデータテーブルであって、第2当たり乱数カウンタC4の値を用いて、第2当たり乱数7テーブル202fcを参照して当たり当選の有無が判別される。
本実施形態では、上述した各実施形態と同様に普通図柄の低確率時(普通図柄の通常状態である期間)と、その低確率時より普通図柄の当たりとなる確率の高い高確率時(普通図柄の時短状態である期間)とで、当たりに対応する値の数が異なって設定されている。このように、当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、普通図柄の低確率時と普通図柄の高確率時とで、当たりとなる確率が変更される。
加えて、本第7実施形態では、普通図柄(第2図柄)の当たりに当選した際に実行される電動役物3640aの動作パターン(開放動作パターン)を複数設定可能に構成している。これにより、普通図柄(第2図柄)の当たりに基づいて電動役物3640aを開放させるタイミングを異ならせることができるため、電動役物3640aが開放するタイミング(第2入球口3640に球を入球させることが可能なタイミング)を図って球を発射させる遊技を抑制させることができる。
ここで、図206(a)を参照して、第2当たり乱数7テーブル202fcの内容について説明をする。図206(a)は、第2当たり乱数7テーブル202fcに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図206(a)に示した通り、第2当たり乱数7テーブル202fcには、第2当たり種別として、「普図当たりA」、「普図当たりB」、「外れ」が設定可能に構成されており、遊技状態(普通図柄の高確率状態、或いは、低確率状態)と、取得した第2当たり乱数カウンタC4の値とに基づいて第2当たり種別が規定されている。
具体的には、遊技状態が普通図柄の低確率状態(通常状態)の場合は、第2当たり乱数カウンタC4の値が「0」に「普図当たりA」が規定されており、「1」に「普図当たりB」が規定されており、「2~99」の範囲に「外れ」が規定されている。そして、遊技状態が普通図柄の高確率状態(時短状態)の場合は、第2当たり乱数カウンタC4の値が「0~79」の範囲に「普図当たりA」が規定されており、「80~98」の範囲に「普図当たりB」が規定されており、「99」に「外れ」が規定されている。
つまり、本第7実施形態では、遊技状態として普通図柄の低確率状態が設定されている場合には、普通図柄(第2図柄)の抽選で当たりに当選する確率が2%(2/100)であって、当たりに当選した場合には、50%の割合で「普図当たりA」と「普図当たりB」とが選択されるように構成されている。
そして、遊技状態が普通図柄の高確率状態(時短状態)の場合には、普通図柄(第2図柄)の抽選で当たりに当選する確率が99%(99/100)であって、当たりに当選した場合には、約80%(80/99)の割合で「普図当たりA」が選択され、約20%(20/99)の割合で「普図当たりB」が選択されるように構成している。
即ち、本第7実施形態では、普通図柄の低確率状態よりも普通図柄の高確率状態のほうが、当たりに当選する確率が高くなるように構成しており、且つ、当たり当選時において「普図当たりA」が選択され易くなるように構成している。このように、遊技状態に応じて普通図柄(第2図柄)の当たり確率や当たり種別を異ならせることにより、遊技者に対してより有利な遊技状態が設定されることを期待しながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
加えて、本第7実施形態では、遊技状態と当たり種別とに応じて第2図柄当選時における電動役物3640aの動作パターンを異ならせるように構成しており、普通図柄の低確率状態で第2図柄の当たりに当選した場合よりも、普通図柄の高確率状態で第2図柄の当たりに当選したほうが、遊技者に有利となる動作パターン、即ち、第2入球口3640に球を入球させやすい動作パターンが設定されるように構成している。これにより、普通図柄の高確率状態中に当たりに当選することが遊技者にとって有利な特典を付与する条件として設定される。
ここで、図206(a)を参照して、普通図柄の高確率状態中に実行される電動役物3640aの動作パターンの内容について説明をする。本第7実施形態では、当選した当たり種別に応じて異なる動作パターンが設定されるように構成されており、高確率状態中に「普図当たりA」が設定されると、オープニング期間が0.1秒(S)、開放期間が2秒(S)、エンディング期間が3.5秒(S)の動作パターンが実行され、「普図当たりB」が設定されると、オープニング期間が0.1秒(S)、開放期間が2.5秒(S)、エンディング期間が3秒(S)の動作パターンが実行される。
そして、何れの動作パターンが実行される場合であっても、電動役物3640aが開放動作中(開放期間設定中)に、第2入球口3640に球が1個入球すると、閉鎖条件が成立し、電動役物3640aの閉鎖動作が実行される。つまり、本第7実施形態では、電動役物3640aの開放状態を終了させる条件として、予め定められている開放期間に到達した場合に成立する条件と、予め定められた個数が第2入球口3640へ入球した場合に成立する条件とが設定されている。これにより、第2図柄(普通図柄)の抽選で当たりに当選した場合に、第2入球口3640に多数の球が入球してしまい、遊技者に過剰に特典(賞球)が付与されてしまうことを抑制することができる。
また、何れの動作パターンが実行される場合であっても、第2通路(遅延通路)660bを球が流下する期間(3秒)以上のエンディング期間が設定されるように構成している。よって、普図当たりに連続して当選した場合であっても、先の普図当たりに基づいて実行される特図2抽選によって小当たりに当選した場合に、その小当たり遊技中に、次の普図当たりに基づいて第2通路660bを流下した球がV入賞装置650に入賞する事態を確実に抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した構成を用いることで、複数の連続する遊技結果(普図抽選結果)に基づいて、意図しないタイミングで小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過しないように構成し、適正な遊技が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、連続して普図当たりに当選した場合に、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過し易くなるように構成しても良い。この場合、例えば、第2当たり(普図当たり)の当たり種別として、オープニング期間(0.1秒)、開放期間(2秒)、エンディング期間(0.1秒)が設定される当たり種別(普図当たりC)を設定可能にし、普図当たりCに当選した次の普図変動で再度当たりに当選した場合には、次の普図変動に対応する当たり遊技中に第2通路660bに流入した球が、普図当たりCに基づいて実行される特図2抽選で当選した小当たり遊技中に特定領域650Vを通過するように構成すれば良い。
このように構成することで、遊技者に対して意外性のある遊技を提供することができるため、遊技の興趣を向上させることができる。加えて、このような遊技性を採用する場合には、普図当たりCに対応させてレース中演出(図200(b))を実行し、その後、一旦レースに負ける演出(図202(a)参照)を実行した後に、次の普図当たりに基づいて第2通路660bに球が流入したことが遅延通路入球スイッチ660e1により検知された場合に、レースに負けた後の復活演出を実行するように構成すると良い。これにより、遊技者に対して意外性のある遊技に対応させた意外性のある演出を実行することができる。
さらに、スルーゲート67を通過した際に取得した第2当たり乱数カウンタC4の値を事前に判別可能な普図事前判別手段を設け、保留記憶された普図入賞情報に対応する事前判別結果として、普図当たりCに当選する普図入賞情報と、普図当たりに当選する普図入賞情報とが連続して保留記憶されていると判別した場合に、連続する複数の普図入賞に対応された演出(連続演出)を実行するように構成しても良い。このように、普図入賞情報の先読み処理を実行することにより、普図抽選(第2図柄抽選)の抽選結果を事前に判別した状態で演出を設定することができるため、演出効果の高い演出を実行することができる。
なお、本第7実施形態では、普図当たりに当選した際に実行される当たり遊技として、第2入球口3640に球を入球させることが可能な期間電動役物3640aを開状態にする当たり遊技のみが実行されるように構成されているが、これに限ること無く、例えば、第2入球口3640に球を入球させることが出来ないが第2通路660bに球を流入させることが可能な期間(例えば、1秒)電動役物3640aを開状態にするように構成しても良い。
変動パターン7テーブル202fdは、上述した各実施形態に用いられる変動パターン選択テーブル202f(図14参照)と同一の用途で用いられるデータテーブルであって、抽選が実行された特別図柄の種別と、その抽選の結果と、取得した変動種別カウンタCS1の値に対応させて、異なる変動時間が設定される変動パターンが規定されている。
ここで、図207、図208を参照して、変動パターン7テーブル202fdの内容について説明をする。図207は、変動パターン7テーブル202fdの内容を模式的に示した模式図であって、図208(a)は、変動パターン7テーブル202fdが規定する第1時短用変動パターンテーブル202fd2に規定されている内容を模式的に示した模式図であって、図208(b)は、変動パターン7テーブル202fdが規定する第2時短用変動パターンテーブル202fd3に規定されている内容を模式的に示した模式図である。
次に、図208(a)を参照して、第1時短用変動パターンテーブル202fd2の内容について説明をする。この第1時短用変動パターンテーブル202fd2は、遊技状態として時短状態A(時短A)が設定されている場合に参照される変動パターンテーブルであって、後述する第2時短用変動パターンテーブル202fd3(時短状態B(時短B)が設定されている場合に参照される変動パターンテーブル)よりも、遊技者に不利となる小当たり(例えば、小当たりC)に当選した場合において、V入賞装置650内の特定領域650Vを球が通過し難くなるような変動時間が設定され易くなるように変動時間を規定している。
ここで、第1時短用変動パターンテーブル202fd2に規定されている内容を具体的に説明すると、特別図柄の種別が特図1であって抽選結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「超短外れ」(変動時間0.5秒)が規定され、抽選結果が大当たりである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「超短当たり」(変動時間0.5秒)が規定されている。つまり、時短状態A(時短A)が設定されている場合、即ち、第2特別図柄の抽選を実行し易い状態において第1特別図柄の抽選が実行された場合には、必ず0.5秒の変動パターンが設定されるように構成している。
そして、特別図柄の種別が特図2であって、抽選結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「超短外れ」(変動時間0.5秒)が規定され、抽選結果が小当たりA、小当たりBの場合は、変動パターンとして「長小当たり」(変動時間3秒)が規定され、小当たりCの場合は、変動パターンとして「短小当たり(変動時間0.5秒)」が規定される。また、抽選結果が大当たりである場合には、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~149」の範囲である場合に、変動パターンとして「短大当たり(変動時間1秒)」が規定され、「150~198」の範囲である場合に、変動パターンとして「中大当たり(変動時間30秒)」が規定されている。
このように構成することで、第1時短用変動パターンテーブル202fd2が参照される場合、即ち、遊技状態として時短Aが設定されている状態では、変動時間が3秒の変動パターンが設定される小当たりA、或いは、小当たりBに当選した場合に、球がV入賞装置650内の特定領域650Vを通過し易くなるように構成している。一方で、変動時間が0.5秒の変動パターンが設定される小当たりCに当選した場合には、第2入球口3640へ球が入球した直後(第2特別図柄の抽選が実行された直後)に小当たり遊技が実行されてしまうため、第2流路tbを流下する球が第2流路tbから排出される前にV入賞装置650の開放動作が終了してしまうため、球がV入賞装置650内の特定領域650Vを通過し難くすることができる。
上述した通り、本第7実施形態では、小当たりCに対応する小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過したことに基づいて実行される大当たり遊技の終了後には、遊技状態として遊技者に不利となる通常状態が設定されるように構成しており、それ以外の小当たり(小当たりA、小当たりB)に当選したことに基づいて実行される大当たり遊技の終了後には、遊技状態として遊技者に有利となる時短状態(時短A、或いは、時短B)が設定されるように構成している。
このように、遊技状態として、時短Aが設定された場合には、第1時短用変動パターンテーブル202fd2を参照して変動パターンが設定され、設定される変動パターンによって遊技者に有利となる小当たり種別に当選した場合に、小当たり遊技経由の大当たり遊技が実行され易くなるため、次回の大当たり遊技終了後にも継続して有利な遊技状態が設定され易く、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
次に、図208(b)を参照して、第2時短用変動パターンテーブル202fd3の内容について説明をする。図208(b)は、第2時短用変動パターンテーブル202fd3の内容を模式的に示した模式図である。この第2時短用変動パターンテーブル202fd3は、遊技状態として時短Bが設定されている際に参照される変動パターンテーブルである。
図208(b)に示した通り、この第2時短用変動パターンテーブル202fd3は、上述した第1時短用変動パターンテーブル202fd2に対して、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選した際に設定される変動パターン(変動時間)を異ならせている点で相違し、それ以外の要素は同一である。
具体的には、抽選結果が小当たりAの場合は、変動パターンとして「長小当たり」(変動時間3秒)が規定され、小当たりBの場合は、変動パターンとして「短小当たり」(変動時間0.5秒)が規定され、小当たりCの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~169」の範囲である場合に、変動パターンとして「長小当たり」(変動時間3秒)が規定され、「170~198」の範囲である場合に、変動パターンとして「短小当たり」(変動時間0.5秒)が規定されている。
つまり、第2時短用変動パターンテーブル202fd3が参照される場合、即ち、遊技状態として時短Bが設定されている状態では、第2特別図柄の抽選を通常状態よりも実行され易くなるが、小当たりCに当選した場合に変動時間が3秒の変動パターンが設定されるため、上述した時短Aが設定されている状態よりも、次回大当たり遊技終了後に遊技状態として通常状態が設定され易い遊技状態となる。
以上、説明をした通り、本第7実施形態では、第1特別図柄よりも抽選結果に基づいて大当たり遊技が実行され易い第2特別図柄の抽選を、遊技状態として通常状態が設定されている場合よりも実行し易い時短状態を設定可能にし、さらに、時短状態として、次回大当たり終了後に遊技者に有利となる遊技状態(時短状態)が再度設定され易い遊技状態(時短A)と、次回大当たり終了後に遊技者に有利となる遊技状態(時短状態)が時短Aよりも設定され難い遊技状態(時短B)と、を設定可能に構成している。
このように構成することで、遊技者に最も有利となる遊技状態(時短A)が設定された場合に、1回の大当たり遊技が実行されただけで遊技状態が通常状態へと移行してしまうことを抑制することができるため、遊技者に対して安心して遊技を行わせることができる。また、時短Aよりも遊技者に不利となる時短Bが設定された場合であっても、通常状態が設定されている場合よりも、大当たり遊技終了後に時短Aが設定される確率を高くしているため、遊技者に対して意欲的に時短Aが設定されることを目指して遊技を行わせることができる。
また、図208(b)に示した通り、本第7実施形態では、大当たり遊技終了後に遊技状態として通常状態が設定される小当たりCに当選した場合であっても、球がV入賞装置650内の特定領域650Vを通過し難い変動パターン(変動時間が0.5秒の変動パターン)を選択し得るように構成しているため、小当たりの当選結果だけでは無く、球の流れに対しても遊技者に興味を持たせることができる。この場合、例えば、小当たりCに当選したことを遊技者に報知し、その後、特定領域650Vを球が通過するか否かを煽る演出を実行するように構成すると良い。このように構成することで、遊技者に対して、不利な小当たりに当選したにも関わらず、球が特定領域650Vを通過しなかったため、遊技者に不利な遊技状態が設定されてしまう事態を回避することができたことを遊技者に自覚させることができ、満足感を提供することができる。
さらに、遊技者に不利となる小当たりに当選した回数(小当たりCに当選した回数)を計測する手段を設け、小当たりCに基づく大当たり遊技の実行を回避した回数(小当たりCの小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過しなかった回数)を表示するように構成しても良い。これにより、遊技者に不利な遊技状態が設定されてしまう事態を回避することができたことを遊技者により具体的に把握させることができると共に、現在設定されている遊技状態が時短Aなのか時短Bなのかを遊技者が予測させ易くすることができる。
本第7実施形態では、図208(a),(b)に示して上述した通り、設定される時短状態に応じて、特別図柄の変動パターンを選択する際に参照されるデータテーブル(変動パターンテーブル)を異ならせることにより、遊技者に有利となる小当たりに当選した場合において特定領域650Vを球が通過し易い遊技状態(時短A)と、通過し難い遊技状態(時短B)と、を設定可能に構成している。言い換えれば、遊技者に不利となる小当たりに当選した場合において特定領域650Vを球が通過し易い遊技状態(時短B)と、通過し難い遊技状態(時短A)と、を設定可能に構成している。
加えて、本第7実施形態では、設定されている時短状態の種別(時短A、時短B)に応じて、小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し易い遊技状態と、通過し難い遊技状態と、を設定可能に構成している。具体的に説明をすると、遊技状態として時短Aが設定されている場合には、特別図柄の変動パターンを選択する際に第1時短用変動パターンテーブル202fd2が参照される。この第1時短用変動パターンテーブル202fd2を参照して特別図柄の変動パターンを選択する際には、小当たり当選時における90%(小当たりA当選時の100%と、小当たりB当選時の100%)で特定領域650Vを球が通過可能な変動時間が設定されるように構成している。
一方、遊技状態として時短Bが設定されている場合には、特別図柄の変動パターンを選択する際に第2時短用変動パターンテーブル202fd3が参照される。この第2時短用変動パターンテーブル202fd3を参照して特別図柄の変動パターンを選択する際には、小当たり当選時における約28.5%(小当たりA当選時の100%と、小当たりC当選時の約85%)で特定領域650Vを球が通過可能な変動時間が設定されるように構成している。
つまり、本第7実施形態では、設定される時短状態の種別に応じて、小当たり当選時において設定される変動パターン(変動時間)を異ならせるように構成し、且つ、小当たり当選時において特定領域650Vを球が通過可能な変動パターンが選択される割合を異ならせるように構成している。よって、設定される時短状態の種別によって、時短状態中に小当たり当選に基づく大当たり遊技を実行させる確率を異ならせることができる。
さらに、本第7実施形態では、時短状態を通常状態へと移行させる移行条件(時短終了条件)として、特別図柄の変動回数が10回に到達することを移行条件として設定しているため、時短状態の種別として時短Aが設定される場合よりも、時短Bが設定されるほうが、小当たり当選時に大当たり遊技が実行され難い分、移行条件を成立し易くすることができる。
なお、本第7実施形態では、上述した通り、遊技者に有利となる小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し易くし、且つ、小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し易い時短状態である時短Aと、遊技者に不利となる小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し易くし、且つ、小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し難い時短状態である時短Bと、が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、小当たり種別を1つにし、単に、小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過可能な変動パターンが設定される割合のみを異ならせるように、設定されている時短状態の種別に応じて参照する変動パターンテーブルを異ならせるように構成しても良い。
また、設定される時短状態の種別に応じて、時短状態を通常状態へと移行させるための移行条件(時短終了条件)を異ならせて設定しても良く、例えば、遊技者に有利な時短状態(例えば、時短A)が設定された場合ほうが、遊技者に不利な時短状態(例えば、時短B)よりも、成立し易い時短終了条件(例えば、少ない特別図柄変動回数で成立する時短終了条件)を設定しても良い。これにより、時短状態が設定されている期間中に大当たり遊技が実行される期待度が、設定される時短状態の種別に応じて大きく異なってしまうことを抑制することができるため、何れの時短状態が設定されたとしても、大当たり遊技を目指して意欲的に遊技を行わせることができる。
さらに、設定される時短状態の種別に応じて時短期間中に期待する遊技内容を異ならせることができるため、具体的には、時短終了条件が成立し易く、且つ、小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し易い時短状態が設定された場合には、時短状態中に小当たりに当選することに期待をさせ、時短終了条件が成立し難く、且つ、小当たり当選時に特定領域650Vを球が通過し難い時短状態が設定された場合には、時短状態中に当選した小当たりにおいて特定領域650Vを球が通過することに期待をさせることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
小当たり種別選択7テーブル202feは、上述した各実施形態に用いられる小当たり種別選択テーブル202e(図14参照)と同一の用途で用いられるデータテーブルであって、小当たりに当選した際に、その小当たりの種別を選択する際に参照されるものであり、取得した小当たり種別カウンタC5の値に応じて異なる小当たり種別が選択されるように構成している。
ここで、図206(b)を参照して小当たり種別選択7テーブル202feの内容について説明をする。図206(b)は小当たり種別選択7テーブル202feに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図206(b)に示した通り、小当たり種別選択7テーブル202feには第2特別図柄の小当たり種別として小当たりA~小当たりCの3種類が小当たり種別カウンタC5の値により選択されるように規定されている。具体的には、取得している小当たり種別カウンタC5の値が「0~19」のいずれかである場合の小当たり種別は、「小当たりA(V通過時10R実質時短10回大当たり)」となり、「20~89」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりB(V通過時10R実質時短10回大当たり)」となり、「90~99」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりC(V通過時10R時短無大当たり)」となる。
そして、「小当たりA」の当選に基づく大当たりが終了すると、遊技状態として「時短A」が設定され、「小当たりB」の当選に基づく大当たりが終了すると、遊技状態として「時短B」が設定され、「小当たりC」の当選に基づく大当たりが終了すると、遊技状態として「通常状態」が設定されるように構成している。
ここで、各小当たり種別(小当たりA~小当たりC)には、それぞれ小当たり遊技においてV入賞装置650内のVスイッチ650e3を球が通過した場合に、その小当たり遊技終了後に実行される大当たり遊技の種別が設定されている。「小当たりA」の場合には、10R実質時短10回大当たりが設定されており、小当たりAの実行後に、可変入賞装置65が10ラウンド(R)開放状態に設定される大当たりが実行され、その後に時短状態として10回の時短遊技(特別図柄の変動が合算で100回、或いは、第2特別図柄の変動が10回実行されるまでの期間)が設定されるように構成されている。
また、「小当たりB」の場合には、10ラウンド(R)実質時短10回大当たりが設定されており、小当たりBの実行後に、可変入賞装置65が10ラウンド(R)開放状態に設定される大当たりが実行され、その後に時短状態として10回の時短遊技(特別図柄の変動が合算で100回、或いは、第2特別図柄の変動が10回実行されるまでの期間)が設定されるように構成されている。「小当たりC」の場合には、10R時短無大当たりが設定されており、小当たりCの実行後に、可変入賞装置65が10ラウンド(R)開放状態に設定される大当たりが実行されるが、大当たり遊技後には、時短状態が設定されず、通常状態が設定されるように構成されている。
このように、選択される小当たり種別によって、小当たり遊技終了後に実行される大当たり遊技の内容およびその大当たり遊技後に設定される遊技状態を異ならせることができる。
具体的には、「小当たりA」は、大当たり遊技において実行されるラウンド数が多く(10R)、且つ、大当たり遊技終了後に遊技者に最も有利となる時短状態(時短A)が設定されるため、遊技者にとって最も有利な小当たりとして設定されており、小当たりBは、大当たり遊技において実行されるラウンド数が多く(10R)、上述した小当たりAと同一に設定されているが、大当たり遊技後に設定される時短状態が、時短Aがよりも遊技者に不利となる「時短B」が設定されるため、小当たりAよりも不利な小当たりとして設定される。「小当たりC」は、大当たり遊技において実行されるラウンド数は多いが(10R)、大当たり遊技後に時短状態が設定されないことから、遊技者にとって最も不利な小当たりとして設定される。
本実施形態では、当選した小当たりの種別に関わらず、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過した場合に実行される大当たり遊技が10ラウンド(R)のラウンド遊技となるように構成することにより、小当たり契機で実行される大当たり遊技中に、その大当たり遊技として実行されるラウンド遊技数(ラウンド数)を把握することで、今回当選した小当たりの種別を遊技者が容易に把握することを抑制しているが、これに限ること無く、各小当たり種別に対して異なるラウンド数の大当たり遊技を設定するように構成しても良い。これにより、各小当たり種別に対する有利度合いを大きく異ならせることができるため、遊技者に対して最も有利な小当たり種別に当選するように期待させながら遊技を行わせることができる。
なお、本実施形態では、時短状態の終了条件として、第2特別図柄の変動回数が10回(第1終了条件)、或いは、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動回数が合計で100回(第2終了条件)を設定している。このように構成することで、第1特別図柄の保留球数が1以上ある状態で大当たりに当選し、大当たり終了後に時短状態が設定された場合において、大当たり終了後に第1特別図柄(特図1)の変動が実行されたとしても時短状態が終了することが無い。また、第2特別図柄(特図2)の変動が実行された場合には上述した第2終了条件が成立し時短状態を終了させることができるため、時短状態中に任意の特別図柄(第2特別図柄)を確実に所定回数変動させることができる。
次に、時短状態中(普通図柄の高確率状態中)に当選した当たり種別と、第2入球口3640への球流れについて、図196を参照して説明をする。図196を参照して上述した通り、本第7実施形態では、普図当たりに当選し、電動役物3640aが突出状態(図198参照)へと可変することで、電動役物3640a上を球が流下することにより、第2入球口3640に球が入球し易い状態が構築される。
そして、電動役物3640aの閉鎖条件が成立すると、電動役物3640aが閉鎖動作を実行し、その時点で電動役物3640a上を流下していた球が電動役物3640aの直下に設けられた第1流路ta、或いは第2流路tbに流入する。ここで、第1流路taを流下した球は、0.5秒の流下期間を経て流路ユニット660の下方に設けられたV入賞装置650に到達し、第2流路tbを流下した球は、3秒の流下期間を経てV入賞装置650に到達する。
次に、電動役物3640aの閉鎖条件として第2入球口3640に球が入球した場合について説明をする。第2入球口3640に球が入球したことにより、電動役物3640aの閉鎖条件が成立した場合は、電動役物3640aの閉鎖動作が実行されると共に、第2特別図柄抽選が実行される。そして、第2特別図柄の抽選結果に応じて第2特別図柄の変動パターン(変動時間)が決定される。なお、本実施形態では、時短状態として遊技者に有利な有利時短(時短A)と、有利時短よりも遊技者に不利となる不利時短(時短B)と、を設定可能にし、設定される時短状態に応じて異なる変動パターンが設定されるように構成している。
開放シナリオ7テーブル202ffは、特別図柄の抽選で当たり(大当たり、小当たり)に当選した場合に実行される当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)の遊技内容(開放シナリオ)が、当選した当たり種別に対応させて規定されているデータテーブルであって、当たりに当選した場合に、設定された当たり種別に対応した開放シナリオが読み出され、当たり遊技が実行される。
ここで、図209を参照して、開放シナリオ7テーブル202ffの内容について説明をする。図209は開放シナリオ7テーブル202ffに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この開放シナリオ7テーブル202ffは、特別図柄の抽選結果が大当たり或いは小当たりであった場合に実行される特典遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)において球が入球可能となる入賞装置(可変入賞装置65、V入賞装置650)の開放動作を当選した当たり種別(大当たり種別、小当たり種別)に応じて異ならせるための動作データ(開放シナリオ)が規定されている。
このように、当選結果(大当たり或いは小当たり)および当たり種別(大当たり種別、小当たり種別)に応じて開放動作される入賞装置(可変入賞装置65、V入賞装置650)や開放動作内容(開放シナリオ)を異ならせることで、特典遊技の有利度合を複数段階設定することができるため、大当たり又は小当たりに当選した後も、遊技者に対してどの種別の当たりに当選したのかを楽しませることができる。
開放シナリオ7テーブル202ffには、当選した当たり種別(大当たり種別、小当たり種別)に対応して当たり遊技中の開始インターバル期間(当たり遊技が開始されてから最初に入賞装置が開放動作するまでの期間)と、入賞装置の開放動作態様(開放動作される入賞装置の種別、1回の開放動作(ラウンド遊技)の秒数、総開放動作回数(ラウンド数))と、ラウンド間インターバル期間(ラウンド間遊技に設定される入賞装置が閉鎖される期間)と、終了インターバル期間(全てのラウンド遊技が終了してから、当たり遊技が終了するまでの期間(新たな特別図柄変動の開始を許容するまでの期間))とが、それぞれ規定されている。
具体的には、当選した当たり種別が「大当たりA,D,E」に対応して、開始インターバル期間として「2秒」が、入賞装置の開放動作態様として「可変入賞装置65」を「15ラウンド」、1回のラウンド遊技として「継続して29秒」開放する開放動作態様が、ラウンド間インターバル期間として「1秒」が、終了インターバル期間として「4秒」が規定されている。よって、大当たり種別が大当たりA,D,Eの大当たりに当選した場合は、可変入賞装置65が15ラウンド分開放される大当たり遊技が実行されることになり、遊技者に多くの賞球が払い出される大当たり遊技となる。さらに、大当たり種別が大当たりA,Dの場合には、大当たり遊技終了後に遊技者に有利となる遊技状態である時短状態が設定される大当たりであるため、大当たりA,Dは遊技者にとって最も有利となる特典が付与される大当たりとなる。
次に、当たり種別が大当たりB,Cに対応して、開始インターバル期間として「2秒」が、入賞装置の開放動作態様として「可変入賞装置65」を「5ラウンド」、1回のラウンド遊技として「継続して29秒」開放する開放動作態様が、ラウンド間インターバル期間として「1秒」が、終了インターバル期間として「4秒」が規定されている。よって、大当たり種別が大当たりB,Cの大当たりに当選した場合は、可変入賞装置65が5ラウンド分開放される大当たり遊技が実行されることになり、遊技者に対して大当たりA,D,Eに対応する大当たり遊技の約1/3の賞球が払い出される大当たり遊技となる。
次いで、当たり種別が小当たりA~Cに対応して、開始インターバル期間として「0.1秒」が、入賞装置の開放動作態様として「V入賞装置650」を「1ラウンド目」に開放動作し、1ラウンド目の開放動作中(開放動作が終了してから、球捌け時間として設定される0.5秒も含む)に特定領域650Vを球が通過(V通過)した場合には、「可変入賞装置65」を「2~11ラウンド目」に開放動作し、1回のラウンド遊技として、1ラウンド目は「1.5秒間継続開放」し、2~11ラウンド目は「29秒間継続開放」する開放動作態様が、ラウンド間インターバル期間として、1ラウンド目終了後は「5秒」、それ以外は「1秒」が、終了インターバル期間として「4秒」が規定されている。つまり、本第7実施形態では、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過すると、その後、10ラウンド分の大当たり遊技が実行されるように構成している。
なお、本実施形態では、大当たりに当選した場合は、1ラウンド目から可変入賞装置65を開放する大当たり遊技が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、上述した小当たりA~Cと同様の開放シナリオが設定される大当たり種別(例えば、大当たりZ)を設けても良い。このように構成することで、大当たりZが設定された場合には、1ラウンド目にV入賞装置650が小当たりと同一の開放動作態様で動作されるため、遊技者に対して、今回の特別図柄で大当たりに当選したのか小当たりに当選したのかを分かり難くすることができる。
なお、この場合は、すでに大当たり遊技が実行されている状態であるため、大当たりZの1ラウンド目でV入賞装置650が開放動作されている間に特定領域650Vを球が通過していなくても、2ラウンド目以降のラウンド遊技が実行されることになる。よって、小当たり遊技と同様の開放動作態様が設定される大当たり遊技が実行される場合には、図201(b)に示した演出が第3図柄表示装置81の表示画面で表示されるように構成すると良い。これにより、今回の遊技結果が、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過したことにより大当たり遊技が実行されたと遊技者に思わせることができる。
また、実際に小当たり遊技中に特定領域650Vを通過した場合と、大当たりZに当選した場合とで、図201(b)に示した演出を実行することができるため、レース中演出において演出結果として遊技者に有利となる演出結果(図201(b)参照)が表示される割合を高めることができる。よって、レース中演出に期待感を持たせることができる。
尚、小当たり遊技と同様の開放動作態様が設定される大当たり種別(例えば、大当たりZ)に当選した場合と、各種小当たりに当選した場合とでは、第3図柄表示装置81にて表示される変動表示(変動演出)として同一の演出態様が実行されるようにし、且つ、特別図柄の抽選結果を示す第1図柄表示装置37の表示態様により遊技者に抽選結果を識別され難くするために、特別図柄の停止表示タイミングと、第3図柄表示装置81に表示される第3図柄の停止表示タイミングを異ならせたり、特別図柄の停止表示タイミングと第3図柄の停止表示タイミングは同期させるが、その停止表示タイミング或いはその前後の期間において、第3図柄の表示をそれ以外の期間よりも遊技者が識別し難くするために、表示態様や表示領域を可変させたり、特別図柄の停止表示タイミングにおいて、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示される演出用の図柄を第3図柄から普通図柄の変動表示に対応させた演出用普通図柄に切り替えたりすると良い。これにより、今回の抽選結果が小当たりなのか大当たりなのかを第3図柄の停止表示態様で容易に把握されてしまうことを抑制することができる。
次に、図203(b)を参照して、本第7実施形態における主制御装置110のRAM203の内容を説明する。図203(b)は、本第7実施形態における主制御装置110のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図203(b)に示した通り、本第7実施形態のRAM203は、第1特別図柄保留球格納エリア203a、第1特別図柄保留球数カウンタ203d、時短中合算カウンタ203fa、大当たり開始フラグ203fb、大当たり中フラグ203o、小当たり開始フラグ203fc、小当たり中フラグ203p、V通過大当たり種別格納エリア203fd、Vフラグ203fe、時短中特2カウンタ203ff、V通過フラグ203fg、その他メモリエリア203zを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称(第7実施形態に用いたことを識別可能にするために付した「7」以外が同一の名称)の構成(フラグ、カウンタ、エリア)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
時短中合算カウンタ203faは、時短状態中に実行される第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数を合算し、最大100回まで計数するためのカウンタである。この時短中合算カウンタ203faは、大当たりに当選した場合に初期値である0に設定され(図215のS10018参照)、大当たり終了時に100に設定され(図222のS10614参照)。そして、時短状態中に特別図柄の変動が終了する毎に1減算される(図217のS10202参照)。この時短中合算カウンタ203faの値は、時短状態の終了条件が成立したか否かを判別する際に参照されるものであり、カウンタ値が0まで減算されたと判別した場合に(図217のS10207:Yes)、遊技状態として通常状態が設定される(図217のS10208)。
上述したように、本実施形態では、時短状態中における第1特別図柄および第2特別図柄の変動を合算した回数が100回に到達(第1終了条件)、或いは、時短状態中における第2特別図柄の変動回数が10回に到達(第2終了条件)の何れかの条件が成立した場合に、時短状態が終了するように構成されており、そのうちの第1終了条件が成立したか否かを判別するために時短中合算カウンタ203faを用いている。なお、時短中合算カウンタ203faの値は、残時短回数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図217のS10205参照)。残時短回数コマンドは、時短中合算カウンタ203faの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、時短中合算カウンタ203faの値が変更される度に、主制御装置110より送信される残時短回数コマンドによって、時短状態の第1終了条件が成立するまでの残変動回数を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の遊技状態格納エリア223feによって管理される残時短回数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110の時短中合算カウンタ203faにより計数された実際の残変動回数からずれてしまった場合であっても、次に受信する残時短回数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
なお、音声ランプ制御装置113は、残時短回数コマンドに基づいて残時短回数を管理しているが、上述した時短中合算カウンタ203faの値に対応する残時短回数コマンド、即ち、時短状態の第1終了条件が成立するまでの残変動回数を示す情報を表示制御装置114に対して送信しないように構成している。これは、通常の遊技を行っている場合には、時短状態の第2終了条件が成立することで時短状態を通常状態へと移行させるように構成されているためであり、第1終了条件が成立するまでの残変動回数を第3図柄表示装置81に表示させた状態で第2終了条件が成立し、時短状態が終了してしまう事態を抑制している。
大当たり開始フラグ203fbは、大当たり遊技の開始タイミングであることを示すフラグである。抽選結果が大当たりと判定されている特別図柄の変動が停止する場合に、大当たり開始フラグ203fbがオンに設定される(図215のS10017)。大当たり開始フラグ203fbがオンであることが判別されて、大当たりの開始タイミングであることが識別されると、オフに設定される(図222のS10603)。なお、大当たり開始フラグ203fbは、初期状態ではオフに設定されるものであり、電源断等が発生した場合には、バックアップされて電源断直前の状態が保持されるように構成されている。
大当たり中フラグ203oは、大当たり遊技中であることを示すフラグである。判定結果が大当たりである特別図柄の変動が停止されるタイミングでオンに設定される(図215のS10017)。一方、大当たりの終了タイミングであると判別された場合(設定されている大当たり種別に対応するラウンド数の遊技が終了したと判別した場合)に、オフに設定される(図222のS10617)。この大当たり中フラグ203oは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。なお、この大当たり中フラグ203oは、上述した第1実施形態で用いられる大当たり中フラグ203oと同一の機能を有するものである。
小当たり開始フラグ203fcは、小当たり遊技の開始タイミングであることを示すフラグである。判定結果が小当たりである特別図柄の変動が停止されるタイミングでオンに設定される(図218のS10304)。小当たり開始フラグ203fcがオンであることが判別されて、小当たり遊技の開始タイミングであると識別されるとオフに設定される(図223のS10703)。この小当たり開始フラグ203fcは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
小当たり中フラグ203pは、小当たり遊技中であることを示すフラグである。判定結果が小当たりである特別図柄の変動が停止されるタイミングでオンに設定される(図218のS10304参照)。一方、小当たりの終了タイミングであると判別された場合(設定されている小当たりのラウンド数の遊技が終了したと判別した場合)に、オフに設定される(図223のS10717参照)。この小当たり中フラグ203pは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
V通過大当たり種別格納エリア203fdは、小当たり遊技が実行されている場合に、V入賞装置650に入賞した球が特定領域650Vを通過した場合(特定領域650Vを球が通過したことを検知スイッチ(図示せず)が検知した場合)に設定される大当たり種別を判別するためのデータが記憶される記憶エリアである。V通過大当たり種別格納エリア203fdは、判定結果が小当たりとなる特別図柄の変動が停止する場合に、判定されている小当たり種別に対応した大当たり種別に対応するデータ値が記憶される(図218のS10302参照)。V入賞装置650内の特定領域650Vを球が流下し、検知スイッチにより球が検知されると、V通過大当たり種別格納エリア203fdに記憶されているデータ値に対応する大当たり種別に対応するVフラグ203feがオンに設定されるように構成されている。小当たり遊技の終了時に、V通過大当たり種別格納エリア203fdに記憶されているデータ値がクリアされるように構成されている。このV通過大当たり種別格納エリア203fdは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
Vフラグ203feは、小当たり遊技中にV入賞装置650内の特定領域650Vを球が流下し、検知スイッチにより球が検知されると、実行している小当たり遊技の種別に対応した大当たり種別に対応したフラグがオンに設定されるものである。小当たり遊技の終了時に、このVフラグ203feがオンであるかを判別し(図223のS10712参照)、Vフラグ203feがオンであると判別した場合に(図223のS10712:Yes)、オンに設定されているフラグに基づいて実行される大当たり種別が判別されて対応する大当たり遊技の開始(大当たり種別に基づく開放シナリオ)が設定される(図223のS10713)。このVフラグ203feは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
時短中特2カウンタ203ffは、時短状態中に実行される第2特別図柄の変動回数を最大10回まで計数するためのカウンタである。この時短中特2カウンタ203ffは、大当たりに当選した場合に初期値である0に設定され(図215のS10018参照)、大当たり終了時に10に設定される(図222のS10614参照)。そして、時短状態中に第2特別図柄の変動が終了すると1減算される(図217のS10204参照)。この時短中特2カウンタ203ffの値は、時短状態の終了条件が成立したか否かを判別する際に参照されるものであり、カウンタ値が0まで減算されたと判別した場合に(図217のS10206:Yes)、遊技状態として通常状態が設定される(図217のS10208)。
上述したように、本実施形態では、時短状態中における第1特別図柄および第2特別図柄の変動を合算した回数が100回に到達(第1終了条件)、或いは、時短状態中における第2特別図柄の変動回数が10回に到達(第2終了条件)の何れかの条件が成立した場合に、時短状態が終了するように構成されており、そのうちの第2終了条件が成立したか否かを判別するために時短中特2カウンタ203ffを用いている。なお、時短中特2カウンタ203ffの値は、残時短回数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図217のS10205参照)。残時短回数コマンドは、時短中特2カウンタ203ffの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
なお、音声ランプ制御装置113は、残時短回数コマンドに基づいて残時短回数を管理しているが、上述した時短中特2カウンタ203ffの値に対応する残時短回数コマンド、即ち、時短状態の第2終了条件が成立するまでの残変動回数を示す情報を表示制御装置114に対して送信するように構成している。これは、通常の遊技を行っている場合には、時短状態の第2終了条件が成立することで時短状態を通常状態へと移行させるように構成されているためであり、遊技者に対して、時短状態が終了するまでの残変動回数を第3図柄表示装置81に表示させて分かり易い遊技を提供するためである。
V通過フラグ203fgは、小当たり遊技中において、Vフラグ203feがオンに設定されている状態を判別するために用いられるフラグであって、Vフラグ203feがオンに設定されている場合にオンに設定される。本実施形態では、小当たり遊技中においてV入賞装置650内の特定領域650Vを最初に通過した球に対応したV通過処理(図221参照)においてオンに設定される(図221のS10507)。
そして、V通過処理(図221参照)では、V通過フラグ203fgをオンに設定しているか判別し(図221のS10501)、オンに設定していると判別した場合は(図221のS10501:Yes)、V通過処理(図221の参照)のうちS10502~S10508の処理をスキップするように構成している。これにより、1回の小当たり遊技中に特定領域650Vを複数の球が通過した場合(特定領域650Vを通過した球を検知可能な検知スイッチ(図示せず)が、複数の球を検知した場合)であっても、最初に検知した球に対応したV通過処理のみが実行されることになる。よって、小当たり遊技中に実行される処理を簡素化することが出来ると共に、音声ランプ制御装置113へV通過コマンドを複数回送信してしまい、音声ランプ制御装置113側でのV通過管理は煩雑になることを抑制することができる。
次に、図210及び図211を参照して、本第7実施形態のパチンコ機10の遊技性について説明をする。図210は、特別図柄の抽選結果に基づいて以降する遊技状態の流れを模式的に示した遷移図であって、図211は、小当たり遊技中に実行される各種装置の動作の流れを模式的に示したタイミングチャートである。
本第7実施形態では、遊技盤13(図195参照)の左側領域を狙って球を発射させる左打ち遊技を行い第1特別図柄(特図1)の抽選を実行させる通常状態と、遊技盤13の右側領域を狙って球を発射させる右打ち遊技を行い第2特別図柄(特図2)の抽選を実行させる時短状態と、を設定可能に構成し、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが大当たり遊技を実行させ易く構成している。
さらに、時短状態として、遊技者に有利な時短状態A(時短A)と、時短状態Aよりも遊技者に不利となる時短状態B(時短B)との何れかが設定されるように構成している。ここで、本実施形態では、時短状態A(時短A)が設定されている状態で大当たり遊技が実行された場合に、その大当たり遊技終了後に通常状態が設定されない(され難い)ように構成している。このように構成することで、一度時短状態A(時短A)が設定されると、少なくとも2回の大当たり遊技が実行されない限り遊技状態として通常状態が設定されないため、遊技者にとって有利な時短状態を構築することができる。
図210に示した通り、通常状態が設定されている状態では、第1特別図柄(特図1)の抽選を遊技が実行され、特図1抽選にて大当たりに当選した場合は、その大当たりが時短大当たりのうち「大当たりA」(大当たりの10%)である場合には、大当たり遊技終了後に遊技状態として時短状態A(時短A)が設定され、「大当たりB」(大当たりの40%)である場合には、大当たり遊技終了後に遊技状態として時短状態B(時短B)が設定され、「大当たりC」(大当たりの50%)である場合には、大当たり遊技終了後に遊技状態として通常状態が設定される。
また、通常状態中に特図2抽選が実行され、大当たりに当選、或いは、小当たり当選に基づいて大当たり遊技が実行された場合には、その大当たり遊技終了後には通常状態が設定されるように構成している。これにより、通常状態中に不正に第2特別図柄(特図2)の抽選を実行する行為を抑制することができる。
時短状態A(時短A)が設定されている状態では、特図2抽選が主に実行される。この特図2抽選では、図205(c)を参照して説明をした通り、大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技終了後に必ず時短状態が設定されるため、時短状態A(時短A)中に大当たりに当選した場合に、その大当たり遊技終了後に通常状態が設定されることは無い。
また、特図2抽選で小当たりに当選した場合であっても、時短状態A(時短A)中に参照される第1時短用変動パターンテーブル202fd2に規定される変動パターンが設定されるため、大当たり遊技終了後に通常状態が設定される小当たり種別「小当たりC」に当選した場合には、V入賞装置650内の特定領域650Vを球が通過することが無い。従って、時短状態A(時短A)が設定された場合には、遊技状態が再度通常状態が設定されるまでに、複数回の大当たり遊技を実行することができる。よって、遊技者に対して有利となる有利遊技状態が設定されたにも関わらず、直ぐに有利遊技状態が終了してしまう事態を抑制することができ、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
なお、この時短状態Aが設定されている状態において、時短終了条件が成立した場合(特図2変動が10回実行された場合)には、時短状態が終了し、通常状態が設定されるように構成しているが、時短状態中では約1/2の確率で小当たりに当選し、その80%で特定領域650Vに球を通過させることができる小当たり遊技が実行されるため、継続して右打ち遊技を行う正常遊技を行う限り、時短終了条件が成立するよりも前に大当たり遊技を実行することができる。一方で、特定の小当たり種別に当選した場合に特定領域650Vに球を通過させるために、右打ち遊技を継続して行わない遊技を実行する場合には、特図2変動回数が10回に到達することで通常状態へと移行させることができる。これにより、時短状態中に不適切な遊技を行った遊技者に対してペナルティを課すことができる。
時短状態A(時短A)が設定されている状態で小当たりA(20%)に当選した場合は、小当たり当選に基づいた大当たり遊技が実行された後に、再度、時短状態A(時短A)が設定され、小当たりB(70%)に当選した場合は、小当たり当選に基づいた大当たり遊技が実行された後に、時短状態B(時短B)が設定される。なお、小当たりC(10%)に当選した場合には、図208(a)に示した通り、短い変動時間(0.5秒)が設定されるため、小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過することが無い。
また、時短状態B(時短B)が設定されている状態で大当たりに当選した場合には、上述した時短状態A(時短A)と同様に、大当たりD(90%)と大当たりE(10%)が設定される。また、小当たりに当選した場合は、第2時短用変動パターンテーブル202fd3(図208(b)参照)が参照され、小当たりAまたは小当たりCにおいて特定領域650Vを球が通過するように構成されている。
よって、小当たりA(20%)に当選した場合には、小当たり当選に基づいた大当たり遊技が実行された後に、時短状態A(時短A)が設定され、小当たりCに当選した場合は、小当たり当選に基づいた大当たり遊技が実行された後に、通常状態が設定される。また、時短状態A(時短A)と同様に、時短終了条件が成立した場合(特図2変動が10回実行された場合)には、時短状態が終了し、通常状態が設定されるように構成している。
次に、図211を参照して、小当たり遊技中における各種装置の動作の流れについて説明をする。図211(a)~(f)は小当たり遊技中の各種構成の流れを模式的に示した図である。図211(a)~(f)に示した通り、主制御装置110の制御処理によって小当たりに当選した特図変動表示が実行されると、表示制御装置114によって第3図柄表示装置81の表示画面にレース中演出(図199(b)~図202(a)参照)が実行される。そして、小当たり遊技が開始されてからt1(0.1秒)経過するとV入賞口ソレノイド(図示せず)が予め定められたシナリオに沿って1.5秒間駆動する(図209参照)。
V入賞装置650内の特定領域650Vを流下した球は検知スイッチ(図示せず)により検知され、小当たり遊技が開始されてから1秒後からの4秒間(V有効期間t5)の間に検知スイッチが球を検知することで、小当たり遊技終了後に大当たり遊技が実行され、大当たり遊技が開始されてからオープニング期間t6(2秒)が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技が開始され特定入賞口65aが開放される。
以上、説明をした通り、本第7実施形態では、遊技状態として通常状態と、時短状態Aと、時短状態Bと、設定可能とし、時短状態Aが設定された場合と、時短状態Bが設定された場合とで特別図柄の変動パターンを設定する際に参照するデータテーブルを異ならせるように構成している。
そして、時短状態Aが設定されている場合には、遊技者にとって不利となる小当たり(小当たりC)に当選した場合に、その小当たり遊技中に球が特定領域650Vを通過することが無い変動パターンが設定されるように構成している。具体的には、図196を参照して上述した通り、時短状態中において第2特別図柄(特図2)の抽選が実行された場合に、特定領域650Vを通過可能な流路(第2流路tb)を球が流下可能となり、その第2流路tbを球が通過するのに要する期間(3秒)よりも、小当たりCに当選した場合に設定される変動時間(0.5秒)と、小当たり遊技が開始されてからV入賞装置650の開放期間が終了するまでの時間(1.6秒)とを合算した時間のほうが短くなるように構成している。
また、時短状態Bが設定されている場合は、遊技者にとって不利となる小当たり(小当たりC)に当選した場合に、その小当たり遊技中に球が特定領域650Vを通過し得るように変動パターンが設定されるように構成している。このように構成することで、遊技状態として時短状態が設定されている場合であっても、変動パターンを設定する際に参照されるデータテーブルを異ならせるだけで、遊技者に対する有利度合いを大きく異ならせることができる。
<第7実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成について>
次に、図212及び図213を参照して、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成について説明をする。図212は、本実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図212に示した通り、本第7実施形態のRAM223は、入賞情報格納エリア223b、第1特別図柄保留球数カウンタ223d、変動開始フラグ223fa、停止種別選択フラグ223fb、演出カウンタ223h、SW有効時間記憶エリア223fd、変動時間カウンタ223fd、遊技状態格納エリア223fe、遅延通路状態フラグ223ff、長変動フラグ223fg、第2入球フラグ223fh、普図当たり中フラグ223fi、その他メモリエリア223zを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称の構成(フラグ、カウンタ、エリア)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
変動開始フラグ223faは、特別図柄の変動が開始されることを示す情報(変動パターンコマンド)を受信したことを示すためのフラグであって、特別図柄の変動が開始される場合にオンに設定されるものである。この変動開始フラグ223faは、音声ランプ制御装置113が受信した変動パターンコマンドに含まれる情報に基づいて、今回の特別図柄変動が第1特別図柄(特図1)の変動なのか、第2特別図柄(特図2)の変動なのか、を判別できるように構成されている。
具体的には、変動開始フラグ223faは、特図1変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合にオンに設定される特図1変動開始フラグ223fa1と、特図2変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合にオンに設定される特図2変動開始フラグ223fa2と、から形成されている。
そして、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信した場合に(図226のS12001:Yes)、受信した変動パターンコマンドに含まれる図柄種別情報に対応する変動開始フラグ223faがオンに設定され(図226のS12002参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフに設定される(図231のS5102、或いは、S5108参照)。変動開始フラグ223faの何れかがオンに設定されると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図225参照)のコマンド出力処理(図225のS4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
停止種別選択フラグ223fbは、主制御装置110から今回の特別図柄変動の停止種別を示すための情報を含むコマンド(停止種別コマンド)を受信したことを示すためのフラグであって、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信した場合にオンに設定され(図226のS12005参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図231のS5112参照)。停止種別選択フラグ223fbがオンに設定されると、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に基づいて、停止種別がそのまま設定される。
遊技状態格納エリア223feは、主制御装置110から遊技状態に関する状態コマンドを受信した場合に、その状態コマンドに対応する遊技状態を格納するための領域である。この遊技状態格納エリア223feに格納された情報(遊技状態)を参照することで、音声ランプ制御装置113側で現在の遊技状態を識別可能に構成している。なお、本実施形態では、音声ランプ制御装置113のRAM223は、パチンコ機10の電源が遮断された場合にデータが消去されるため、停電等の発生による電源遮断時には遊技状態格納エリア223feに格納されている現在の遊技状態を示す情報も消去されることとなる。しかしながら、本実施形態では電源投入後に実行される主制御装置の立ち上げ処理(図51参照)にて状態コマンドが設定されるため(図51のS2115)、電源復旧後、直ちに遊技状態格納エリア223feに電源遮断前に設定されていた遊技状態を示す情報が格納されることになる。よって、パチンコ機10に電源が投入されている状態では音声ランプ制御装置113側で常に遊技状態を識別することができる。
なお、主制御装置110から出力された状態コマンドは、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理7(図226のS4182参照)にて受信の有無を判別され、受信したと判別した場合に、受信した状態コマンドに含まれる遊技状態が遊技状態格納エリア223feに格納される処理が実行されるように構成しているが、図226では、その処理内容をその他のコマンドに応じた処理(図226のS12019参照)に含まれる処理としており、その詳細な説明を省略する。
遅延通路状態フラグ223ffは、流路ユニット660のうち、第2流路(遅延流路)tbを流下する球の状況を判別するためのフラグである。ここで遅延通路状態フラグ223ffの内容について、図213を参照して説明をする。図213は、遅延通路状態フラグ223ffの内容を模式的に示した模式図である。図213に示した通り、遅延通路状態フラグ223ffは、1バイトの記憶領域で構成され、下位4ビットの状態によって遅延流路の球流れ状態を特定可能に構成されている。
具体的には、第2通路(遅延通路)660bへ流入した球を検知する遅延通路入球スイッチ660e1がオフに設定され、第2通路(遅延通路)660bから流出した球を検知する遅延通路排出スイッチ660e2がオフに設定されている状態、即ち、第2通路(遅延通路)660bを球が通過していない状態では、下位4ビットが「0001」(図213では「00」と記載)となり、遅延通路入球スイッチ660e1がオンに設定され、遅延通路排出スイッチ660e2がオフに設定されている状態、即ち、第2通路(遅延通路)660b内を球が通過している状態では、下位4ビットが「0010」(図213では「01」と記載)となり、遅延通路入球スイッチ660e1がオフに設定され、遅延通路排出スイッチ660e2がオンに設定されている状態、即ち、第2通路(遅延通路)660b内から球が排出された状態では、下位4ビットが「0011」(図213では「02」と記載)となる。
ここで、遅延通路入球スイッチ660e1、及び、遅延通路排出スイッチ660e2は、共に第2通路660bに形成される第2流路tbを流下する球を検知可能な近接センサで構成されており、対象物を所定期間連続して検知した場合にオンに設定されるように構成される。そして、対象物を所定期間検知しなくなった場合にオフに設定されるように構成している。
ここで、遅延通路状態フラグ223ffの下位4ビットの設定状況が上述した「0001」、「0010」、「0011」である場合は、第2通路(遅延通路)660bを球が正常に流下する場合に設定され得る状態であるため、正常な球流下状態と判別される。
一方、遅延通路入球スイッチ660e1がオンに設定され、遅延通路排出スイッチ660e2もオンに設定されている状態、即ち、第2通路(遅延通路)660bに球が流入する状態と、球が排出する状態とが同時に検知されている状態では、下位4ビットが「0011」(図213では「03」と記載)となり、遅延通路入球スイッチ660e1が異常状態(図213では「-」と記載)となり、遅延通路排出スイッチ660e2がオンに設定されている状態、即ち、第2通路(遅延通路)660bの球流下状況を検知するセンサが故障している状態では、下位4ビットが「0100」(図213では「04」と記載)となり、異常な球流下状態と判別される。
<第7実施形態における主制御装置110により実行される制御処理について>
次に、図214~図224を参照して、第7実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。
図214は、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、第1実施形態におけるタイマ割込処理(図31参照)に代えて、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。
この第7実施形態におけるタイマ割込処理(図214参照)のうち、S101~S103,S105,S107,S110,S111の各処理では、それぞれ第1実施形態におけるタイマ割込処理(図31参照)のS101~S103,S105,S107,S110,S111の各処理と同一の処理が実行される。
また、タイマ割込処理(図214参照)では、S103の処理が終了すると、次に、第1図柄表示装置37において表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理7を実行し(S191)、その後、S105の処理へ移行する。なお、特別図柄変動処理7の詳細については、図215~図218を参照して後述する。
S105の処理を実行した後は、第2図柄表示装置において表示を行うための処理である普通図柄変動処理7を実行し(S192)、その後、S107の処理へ移行する。尚、普通図柄変動処理7の詳細については、図219を参照して後述する。S107の処理を実行した後は、V入賞装置650への入球に伴うV入口通過処理を実行する(S193)。その後、V入賞装置650に入賞した球が特定領域650Vを通過した場合に実行されるV通過処理を実行し(S194)、その後、S110の処理へ移行する。尚、V入口通過処理及びV通過処理の詳細は、図220及び図221を参照して後述する。
つまり、本第7実施形態では、小当たり遊技中にV入賞装置650内に設けられた特定領域650Vを球が通過した場合に、その小当たり遊技終了後に大当たり遊技を実行するための処理(2種当たり実行処理)として、V入口通過処理(図214のS193)、V通過処理(図214のS194)を設けた点と、第1図柄(特別図柄)の変動に関する処理と、第2図柄(普通図柄)の変動に関する処理の詳細な内容を異ならせた点で上述した第1実施形態と相違している。
次に、図215を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理7(S191)について説明する。図215は、この特別図柄変動処理7(S191)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理7(S191)は、第7実施形態におけるタイマ割込処理(図214参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
なお、本第7実施形態における特別図柄変動処理7(図215のS191参照)では、上述した第1実施形態における特別図柄変動処理(図32のS104参照)と同一内容の処理を実行する箇所もあるが、説明の便宜上、同一内容の処理に対して異なる符号を付けて説明をしている。なお、処理内容が同一の要素に対して、上述した各実施形態において説明をした各変形内容については当然適用することができるものである。
第7実施形態における特別図柄変動処理7(図215のS191)では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S10001)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S10001:Yes)、そのまま本処理を終了する。
特別図柄の大当たり中でなければ(S10001:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S10002)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中では無いと判別した場合は(S10002:No)、球が第2入球口3640へ入球したか否かを判別する(S10003)。
球が第2入球口3640へ入球したと判別した場合は(S10003:Yes)、第2入球コマンドを設定し(S10004)、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、小当たり種別カウンタC5の各値を特別図柄保留球実行エリアに格納する(S10005)。次いで、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理7を実行する(S10011)。なお、特別図柄変動開始処理7については、図216を参照して後述する。
一方、S10003の処理において、球が第2入球口3640へ入球していないと判別した場合には(S10003:No)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を取得する(S10006)。そして、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0より大きいか判別する(S10007)。第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0である(0よりも大きくない)と判別した場合には(S10007:No)、この処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0よりも大きい(0では無い)と判別した場合は(S10007:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を1減算し(S10008)、演算により変更された第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を示す保留球数コマンド(特図1保留球数コマンド)を設定する(S10009)。ここで、設定された保留球数コマンドは、第1特別図柄(特図1)の保留球数を示すためのコマンドであることを示すための情報が含まれるように構成されており、主制御装置110のメイン処理(図52参照)において実行される外部出力処理(図52のS2201参照)によって設定された保留球数コマンドが音声ランプ制御装置113へと出力される。これにより、音声ランプ制御装置113側で現在の保留球数を特別図柄の種別毎に把握することができる。
S10009の処理により特図1保留球数コマンドを設定した後は、第1特別図柄保留球格納エリア203aに格納されたデータをシフトする(S10010)。その後、S10011の処理が実行される。
また、S10002の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別した場合は(S10002:Yes)、第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S10012)。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していないと判別した場合は(S10012:No)、本処理を終了する。
一方、S10012の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S10012:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S10013)。停止図柄の表示態様は、図216を参照して後述する特別図柄変動開始処理7(S10011)によって予め設定される。この特別図柄変動開始処理7が実行されると、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりとなるか、外れとなるかが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たり種別(大当たりA~C)が決定される。
尚、本実施形態では、大当たりAになる場合には、第1図柄表示装置37において青色のLEDを点灯させる。また、小当たりである場合には、赤色のLEDを点灯させ、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S10013の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理7によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S10014)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S10014:Yes)、大当たり種別に基づいて、特定入賞口の開放シナリオを設定し(S10015)、その後、大当たりの開始の設定する(S10016)。次いで、大当たり開始フラグ203fbと大当たり中フラグ203oとをオンに設定し(S10017)、時短中合算カウンタ203faの値と、時短中特2カウンタ203ffの値を0に設定して(S10018)、S10019の処理へ移行する。S10019の処理では、停止コマンドを設定し(S10019)、本処理を終了する。
一方、S10014の処理において、今回の抽選結果が大当たりでないと判別した場合は(S10014:No)、時短回数更新処理(S10020)を実行し、今回の抽選結果が小当たりであるか否かを判別する(S10021)。なお、この時短回数更新処理(S10020)の詳細については、図217を参照し後述する。
S10021の処理において、今回の抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S10021:Yes)、小当たり開始設定処理を実行する(S10022)。次いで、S10019の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S10021の処理において、今回の抽選結果が小当たりでないと判別した場合は(S10021:No)、小当たり開始設定処理(S10022参照)をスキップしてS10019の処理を実行し、本処理を終了する。
上述した通り、本実施形態では、特別図柄の変動時間が経過し、今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合に、時短回数更新処理(S10020)を実行し、その後、今回の抽選結果が小当たりであるかを判別するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、小当たり開始設定処理(S10022)を実行した後に、時短回数更新処理(S10020)を実行するように構成しても良い。更に、例えば、時短回数更新処理を実行し、今回の特別図柄変動処理によって時短回数が終了すると判別した場合において、今回の特別図柄の抽選結果が外れである場合は、時短回数更新処理の実行タイミング(特別図柄の図柄停止タイミング)で時短状態を終了させ、今回の特別図柄の抽選結果が小当たりである場合は、その小当たり遊技が終了するタイミングで時短状態を終了させるように構成すれば良い。これにより、次の特別図柄変動が開始される直前まで時短状態を設定することができる。また、時短状態の最終変動において小当たり当選した場合であっても、その小当たり遊技を時短状態が設定されている状態で実行することができる。
次に、図216を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理7(S10011)について説明する。図216は、特別図柄変動開始処理7(S10011)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理7(S10011)は、タイマ割込処理(図214参照)の特別図柄変動処理7(図215参照)の中で実行される処理であり、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」、「特別図柄の小当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定する際に必要となる情報を設定する場合に実行する処理である。
特別図柄変動開始処理7(S10011)では、まず、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び、小当たり種別カウンタC5の各値を取得する(S10101)。次に、取得した特別図柄の種別に対応した第1当たり乱数7テーブル202fdに基づいて、抽選結果を取得する(S10102)。具体的には、第1入球口64への入球に基づく第1特別図柄の抽選であれば、第1当たり乱数カウンタC1の値と特別図柄1乱数テーブル202fa1(図204(b)参照)に格納されている乱数値を比較して大当たりか否かの判別を行い、第2入球口3640への入球に基づく第2特別図柄の抽選であれば、第1当たり乱数カウンタC1の値と特別図柄2乱数テーブル202fa2(図204(c)参照)に格納されている乱数値を比較して大当たりまたは小当たりの判別を行う。
次いで、抽選結果が大当たりであるか否かを判別する(S10103)。抽選結果が大当たりであると判別した場合(S10103:Yes)、取得した特別図柄の種別に対応した第1当たり種別選択7テーブル202faに基づいて、大当たり種別を取得する(S10104)。より具体的には、S10101の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値と、特図1大当たり種別選択テーブル202fb1または特図2大当たり種別選択テーブル202fb2に格納されている乱数値とを比較し、5種類ある特別図柄の大当たり(大当たりA~E)のうち、大当たり種別が何であるかを判定する(図205(b)または(c)参照)。
なお、本第7実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、大当たりと判定される判定値を同じとしたが、それに限らず、異なる乱数値としてもよい。このように構成することで、第1特別図柄では外れと判定される乱数値が第2特別図柄では、当たりと判定されるように構成され、大当たりの偏りを抑制できる。
また、本第7実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで、大当たり乱数値の個数を同じに設定したが、それに限らず、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たりと判定される乱数値の数を異なるように設定してもよい。このように、構成することで、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たりの確率を異ならせることができ、大当たり確率の高い方の特別図柄で抽選が実行される場合には、遊技者により大当たりへの期待を持たせることができる。
そして、特別図柄種別と大当たり種別とに対応した通常大当たり時の表示態様を設定する(S10105)。このS10105の処理では、判定された大当たり種別(大当たりA~E)に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37Aの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別(大当たりA~E)が停止種別として設定される。
その後、変動種別カウンタCS1の値に基づいて大当たり変動パターンを決定し(S10106)、S10113の処理へ移行する。S10106の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。具体的には、取得した特別図柄の種別、抽選結果およびRAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン7テーブル202fdが有する各変動パターンテーブルのうち、現在の遊技状態に対応したデータテーブルに規定されている値を比較して、図柄変動の変動時間を決定する(図207参照)。
S10113の処理では、S10106の処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(S10113)。次いで、S10105の処理で設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(S10114)。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、主制御装置110のメイン処理(図52参照)にて実行される外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。これにより、音声ランプ制御装置113側で特別図柄の変動パターン(変動時間)及び停止種別に対応させて第3図柄の変動表示態様(演出態様)を設定することができる。S10114の処理が終わると、特別図柄変動処理7(S191)へ戻る。
一方、抽選結果が大当たりではない場合は(S10103:No)、次いで、抽選結果が小当たりであるかを判別する(S10107)。抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S10107:Yes)、小当たり種別選択7テーブル202feに基づいて、小当たり種別を取得する(S10108)。より具体的には、S10101の処理で取得した小当たり種別カウンタC5の値と、小当たり種別選択7テーブル202feに規定されている乱数値とを比較し、3種類ある特別図柄の小当たり(小当たりA~C)のうち、小当たり種別が何であるかを判定する(図206(b)参照)。
なお、本第7実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選にて小当たりに当選することが無いように構成しているため、特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合には、今回の特別図柄の抽選が第2特別図柄の抽選であることが確定するため、小当たりに当選した特別図柄の種別を判別する処理を実行していないが、例えば、第1特別図柄、第2特別図柄の何れにおいても小当たりに当選するように構成した場合には、小当たりに当選したと判別した後に、今回の抽選に対応する特別図柄の種別を判定する処理を行い、その判定結果に応じて、小当たり種別を選択する処理を実行するように構成すると良い。このように構成することで、第1特別図柄で小当たりに当選した場合と、第2特別図柄で小当たりに当選した場合とで、異なる小当たり種別を設定可能にすることができ、遊技性に幅を持たせることができる。加えて、第1特別図柄と、第2特別図柄とで小当たりに当選した場合に設定され得る小当たりの種別は替えること無く、各小当たり種別の選択割合を異ならせるように構成しても良い。
次いで、小当たり種別に対応した小当たり時の表示態様を設定し(S10109)、変動種別カウンタCS1の値に基づいて小当たり変動パターンを決定する(S10110)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において小当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。なお、S10110にて実行される処理は、上述したS10106の処理内容に対して、対象となる特別図柄の抽選結果を大当たりに代えて小当たりとした点で相違しているが、設定された変動パターンに対して実行されるその後の処理(例えば、音声ランプ制御装置113へと出力する処理)は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
一方、S10107の処理において抽選結果が小当たりではない場合(S10107:No)、特別図柄に対応した外れ時の表示態様を設定する(S10111)。その後、保留球数に基づいて外れ時の変動パターンを決定する(S10112)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。次いで、上述したS10113及びS10114の処理を実行し、特別図柄変動処理7へ戻る。
なお、本実施形態では、特別図柄変動開始処理7(図216のS10011参照)において、特別図柄の抽選結果を、「大当たり」、「小当たり」、「外れ」の順に判別するように構成しているが、これに限ること無く、「外れ」を優先して判別するように構成しても良い。このような構成は、特別図柄の抽選結果として最も現出し易い抽選結果が「外れ」であることから、主制御装置110の各種処理において繰り返し実行される判別の数を削減するために有効な構成となる。
また、本第7実施形態では、特別図柄変動開始処理7(図216のS10011参照)において、変動パターンコマンドと、停止種別コマンドと、を同一処理内で設定するように構成しているが、変動パターンコマンドと、停止種別コマンドと、を異なるタイミングで設定するように構成しても良い。また、同一処理内で設定する場合であっても、音声ランプ制御装置113に出力するタイミングが同一とならないように、変動パターンコマンドが出力された所定期間後に停止種別コマンドが出力されるように構成しても良い。
次に、図217を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される時短回数更新処理(S10020)について説明する。図217は、時短回数更新処理(S10020)を示したフローチャートである。この時短回数更新処理(S10020)は、タイマ割込処理(図214参照)の特別図柄変動処理7(図215参照)の中で実行され、時短回数を更新し、遊技状態を通常状態に設定するための処理である。
時短回数更新処理(S10020)では、まず、時短中合算カウンタ203faの値が0よりも大きいかを判別する(S10201)。時短中合算カウンタ203faの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S10201:No)、即ち、現在の遊技状態が通常状態であると判別した場合は時短回数を更新する必要が無いため、そのまま本処理を終了する。一方、時短中合算カウンタ203faの値が0よりも大きいと判別した場合(S10201:Yes)、即ち、現在の遊技状態が時短状態であると判別した場合は、時短回数を更新(減算)するための処理を実行するための処理(S10202~S10209)を実行する。
S10202の処理では、時短中合算カウンタ203faの値を1減算し(S10202)、次いで、今回の特別図柄変動が第2特別図柄(特図2)の変動であるかを判別する(S10203)。今回の変動が第2特別図柄(特図2)であると判別した場合は(S10203:Yes)、時短中特2カウンタ203ffの値を1減算し(S10204)、S10205の処理へ移行する。一方S10203の処理において、今回の変動が第2特別図柄ではない(第1特別図柄である)と判別した場合は(S10203:No)、S10204の処理をスキップして、S10205の処理へ移行する。
S10205の処理では、演算により変更された時短中カウンタ(時短中合算カウンタ203faと時短中特2カウンタ203ff)の値を示す残時短回数コマンドを設定する(S10205)。ここで設定された残時短回数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、第1実施形態のメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。
その後、時短中特2カウンタ203ffの値が0であるかを判別し(S10206)、時短中特2カウンタ203ffの値が0ではないと判別した場合は(S10206:No)、次に、時短中合算カウンタ203faの値が0であるかを判別する(S10207)。S10207の処理で、時短中合算カウンタ203faの値が0ではないと判別した場合は(S10207:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S10206の処理で、時短中特2カウンタ203ffの値が0であると判別した場合(S10206:Yes)、或いは、S10207の処理で、時短中合算カウンタ203faの値が0であると判別した場合(S10207:Yes)は、遊技状態を通常状態に設定し(S10208)、時短中特2カウンタ203ff、時短中合算カウンタ203faの値を何れも0に設定し(S10209)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、時短状態を終了させるための時短終了条件を複数設定しており、何れかの時短終了条件が成立した場合に、時短状態を終了させる処理(通常状態を設定する処理)を実行するように構成している。具体的には、時短状態中における第1特別図柄の変動回数と、第2特別図柄の変動回数と、を合算した特別図柄変動回数(合算変動回数)が所定回数に到達した場合、即ち、時短状態が設定された際に時短中合算カウンタ203faに設定された値(例えば、100)が、特別図柄変動が実行される毎に減算され、その値が0となった場合に成立する時短終了条件と、時短状態中における第2特別図柄の変動回数が所定回数に到達した場合、即ち、時短状態が設定された際に時短中特2カウンタ203ffに設定された値(例えば、10)が、第2特別図柄(特2)変動が実行される毎に減算され、その値が0となった場合に成立する時短終了条件と、のうち何れかの時短終了条件が成立した場合に時短状態が終了するように構成している。
このように構成することにより、第1特別図柄の抽選よりも遊技者にとって有利な抽選が実行される第2特別図柄の抽選を、時短状態が設定されている間に所定回数(例えば、10回)確実に実行させることができる。なお、本実施形態では、上述した2つの時短終了条件を有する構成としているが、これに限ること無く、3つ以上の時短終了条件を設定可能に構成しても良い。また、時短状態が設定される契機となる特別図柄の大当たり当選において、当選した大当たりの種別に応じて時短終了条件が成立するための値を異ならせても良い。さらに、本実施形態では、複数の時短終了条件のうち、何れか一つの時短終了条件が成立した場合に、時短状態を終了させるように構成したが、これに限ること無く、例えば、3つの時短終了条件を予め設定しておき、そのうち2つの時短終了条件が成立した場合に時短状態を終了させるように構成しても良い。このように時短状態を終了させる条件を複雑に設定することで、遊技者に対して、時短状態(遊技者に有利となる有利遊技状態)がいつまで継続するのかを把握させ難くすることができ、緊張感を持たせた遊技を行わせることができる。
また、上述したように、複数の時短終了条件を設定する場合には、遊技者に対して時短状態が終了するまでの期間を報知する演出として、最も成立し易い時短終了条件に対応した値を報知する演出を実行すれば良い。本実施形態では、時短状態が設定されている状態では、右打ち遊技によって第2特別図柄の抽選(変動)を実行させるように構成しているため、時短状態中に実行される残時短回数報知は、複数ある時短終了条件のうち、第2特別図柄(特図2)の変動回数に基づいて成立する時短終了条件が成立するまでの値を報知するように構成している(図199(b)の残時短回数報知領域Dm6参照)。
次に、図218を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり開始設定処理(S10022)について説明する。図218は、小当たり開始設定処理(S10022)を示したフローチャートである。この小当たり開始設定処理(S10022)は、タイマ割込処理(図214参照)の特別図柄変動処理7(図215参照)の中で実行される処理であり、小当たり種別(小当たりA~C)に基づいて、小当たり遊技の開始(今回実行する小当たり遊技の遊技内容(動作シナリオ))を設定するための処理である。
ここで、第7実施形態におけるパチンコ機10は、小当たり遊技が開始されるとV入賞装置650を球が入賞可能(容易)な開放状態に可変し、そのV入賞装置650に入賞した球が特定領域650Vを通過することで、その小当たり遊技終了後に大当たり遊技が実行されるよう構成されている。
即ち、小当たり遊技が実行される遊技状態は、V入賞装置650に球が入賞可能となる(賞球を得ることが出来る)有利状態、且つ、通常遊技状態に比べて大当たり遊技が実行される可能性が高くなる有利状態となるよう構成されている。
小当たり開始設定処理(S10022)では、まず、小当たり種別に対応した開放シナリオ(動作シナリオ)を設定する(S10301)。この動作シナリオは、小当たり当選時に小当たり種別選択7テーブル202feを参照して設定した小当たり種別に基づき、開放シナリオ7テーブル202ffを参照して設定されるものである。
その後、V通過大当たり種別格納エリア203fdに小当たり種別に応じた大当たり種別を設定する(S10302)。より具体的には、小当たり種別と小当たり種別選択7テーブル202feに基づいて、V通過時大当たり種別(大当たりD~E)を判定する。図206(b)を参照して上述した通り、小当たり種別が小当たりAであれば、V通過時大当たり種別として、「10ラウンド時短10回大当たり、時短A」であると判定し、小当たり種別が小当たりBであれば、「10ラウンド時短10回大当たり、時短B」であると判定し、小当たり種別がCであれば、「10ラウンド時短無大当たり」であると判定する(図206(b)参照)。
次いで、小当たり種別に基づいて、小当たりの開始を設定し(S10303)、小当たり開始フラグ203fcと小当たり中フラグ203pをオンに設定する(S10304)。その後、本処理を終了する。
次に、図219を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理7(S192)について説明する。図219は、この普通図柄変動処理7(S192)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理7(S192)は、タイマ割込処理(図214参照)の中で実行され、第2図柄表示装置において行う第2図柄の変動表示や、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開放時間などを制御するための処理である。
なお、本第7実施形態では、普通図柄(第2図柄)の当たり種別として複数の当たり種別を設定可能に構成し、設定された当たり種別に応じて電動役物3640aの動作パターン(開放シナリオ)を異ならせるように構成している。これにより、普通図柄の当たりに当選した場合に、複数の動作パターンで電動役物3640aを開閉させることができるため、遊技者に対して電動役物3640aが動作しているタイミングを予測させ難くすることができる。
さらに、本第7実施形態では、電動役物3640aが動作している状態を第2入球口3640に球が入球し易い(電動役物3640aの動作していない状態よりも入球し易い)状態とし、且つ、電動役物3640aの動作が終了するタイミングにおいて電動役物3640a上を流下している球が、その流下位置に応じて異なる流路(第1流路ta、第2流路tb)へと排出されるように構成している(図195~図198参照)。
そして、第1流路taを流下した球よりも、第2流路tbを流下した球のほうが、小当たり遊技中にV入賞装置650内の特定領域650Vを通過し易いように構成している。このように、本実施形態では、電動役物3640aの開放動作内容を異ならせることで、第2入球口3640への球の入球のし易さを可変させることができる(第2入球口3640へ球が入球し易い第1開放状態と、入球容易状態よりも第2入球口3640へ球が入球し難い第2開放状態とを設定する)と共に、特定領域650Vへの球の通過のし易さを可変させることができる(特定領域650Vへ球が通過し易い第1誘導状態と、第1誘導状態よりも特定領域650Vへ球が通過し難い第2誘導状態と、を設定することができる)。
つまり、本第7実施形態では、普通図柄(第2図柄)の当たり種別として複数の当たり種別を設定可能に構成し、設定された当たり種別に応じて電動役物3640aの動作パターン(開放シナリオ)を異ならせることで、遊技者に対して特典を有するための複数の条件のそれぞれに対して、各条件の成立のし易さを異ならせることができるようにしているため、1つの可変手段(電動役物3640a)の動作内容に対して、遊技者により興味を持たせることができる。
なお、このように複数の遊技条件の成立のし易さを異ならせる構成として、本第7実施形態の構成以外を用いても良く、例えば、複数の動作パターンが設定される可変手段を、電動役物3640aに代えて大当たり当選時に動作パターンが設定される入賞装置(例えば、可変入賞装置65)としても良い。
この普通図柄変動処理7(S192)では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判定する(S801)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置において当たりを示す表示がなされている最中と、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御がなされている最中とが含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(S801:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(S801:No)、第2図柄表示装置の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S802)、第2図柄表示装置の表示態様が変動中でなければ(S802:No)、次に、普通図柄保留球実行エリアにデータ(第2当たり乱数カウンタC4の値)が格納されているかを判別する(S803)。
S803の処理において、普通図柄保留球実行エリアにデータが格納されていない、即ち、新たに、普通図柄(第2図柄)の変動を開始させる条件が成立していないと判別した場合は(S803:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球可能エリアにデータが格納されていると判別した場合、即ち、新たに、普通図柄(第2図柄)の変動を開始させる条件が成立していると判別した場合は(S803:Yes)、次いで、普通図柄保留球実行エリアに格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S804)。
そして、S804の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、第2当たり乱数7テーブル202fcとに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S805)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、第2当たり乱数7テーブル202fcに格納されている乱数値と比較する。上述したように、現在の遊技状態が普通図柄の高確率状態(時短状態)である場合は、第2当たり乱数カウンタC4の値が「0~79」の範囲にあれば、普図当たりAであると判定し、「80~98」の範囲にあれば、普図当たりBであると判定し、「99」の値であれば、外れであると判定する。また、現在の遊技状態が普通図柄の低確率状態(通常状態)である場合は、第2当たり乱数カウンタC4の値が「0」の値であれば、普図当たりAであると判定し、「1」の値であれば、普図当たりBであると判定し、「2~99」であれば外れであると判定する(図206(a)参照)。
次に、S805の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たり(普図当たりA、或いは、普図当たりB)であるかを判定し(S806)、普通図柄の当たりであると判定された場合には(S806:Yes)、当たり時の表示態様を設定し(S807)、S809の処理へ移行する。このS807の処理では、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、第2図柄の停止図柄(停止表示態様)として当たり種別が識別可能となるように「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。
一方で、S806の処理において、普通図柄の外れであると判定された場合には(S806:No)、外れ時の表示態様を設定する(S808)。このS808の処理では、第2図柄表示装置における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「×」の図柄が点灯表示されるように設定する。外れ時の表示態様の設定が終了したら、S809の処理へ移行する。
S807、或いはS808の処理が終了すると、S809の処理において、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)であるかを判別し(S809)、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)であれば(S809:Yes)、第2図柄表示装置における変動表示の変動時間を3秒間に設定して(S810)、本処理を終了する。一方、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)でない場合は(S809:No)、第2図柄表示装置における変動表示の変動時間を30秒間に設定して(S811)、本処理を終了する。
本第7実施形態では、時短状態が設定されているほうが、時短状態が設定されていない場合(通常状態が設定されている場合)よりも第2図柄の変動時間として短い変動時間が設定されるように構成している。これにより、通常状態よりも時短状態のほうが単位時間当たりにおける第2図柄の抽選回数を増加させることができるため、効率よく時短遊技を実行することができる。
なお、本第7実施形態では、時短状態が設定されている場合において、通常状態よりも普通図柄(第2図柄)の当たり確率を高くし、且つ、普通図柄(第2図柄)の変動時間を短くし、さらに、電動役物3640aの動作パターンを、第2入球口3640へ球が入球し易くすることにより、通常状態よりも第2特別図柄(特図2)の抽選が実行され易くなるように構成しているが、通常状態よりも時短状態のほうが第2特別図柄(特図2)の抽選が実行され易くなるように構成されていれば良く、例えば、通常状態よりも時短状態のほうが普通図柄(第2図柄)の変動時間を短くし、それ以外は同一としても良いし、通常状態よりも時短状態のほうが普通図柄(第2図柄)の当たり確率を高くし、それ以外を同一としても良いし、通常状態よりも時短状態のほうが電動役物3640aの動作パターンを、第2入球口3640へ球が入球し易くするようにし、それ以外は同一としても良い。
一方、S802の処理において、第2図柄表示装置の表示態様が変動中であれば(S802:Yes)、第2図柄表示装置において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S812)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置において変動表示が開始される前に、S810の処理またはS811の処理によって予め設定された時間である。
S812の処理において、変動時間が経過していなければ(S812:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S812の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S812:Yes)、第2図柄表示装置の停止表示を設定する(S813)。S813の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、S807の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、S808の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置において停止表示(点灯表示)されるように設定される。S813の処理により、停止表示が設定されると、次に、第1実施形態におけるメイン処理(図52参照)の第2図柄表示更新処理(S2208参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置における変動表示が終了し、S807の処理またはS808の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置に停止表示(点灯表示)される。
次に、第2図柄表示装置において実行中の変動表示が開始されたときに、今回の普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判定する(S814)。今回の抽選結果が普通図柄の外れであれば(S814:No)、本処理を終了する。一方、今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(S814:Yes)、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)であるかを判定する(S815)。
S815の処理において、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)で無い場合は(S815:No)、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開放期間を0.2秒間に設定すると共に、その開放回数を1回に設定し(S816)、S818の処理へ移行する。一方、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態(時短状態)であれば(S815:Yes)、普図当たりコマンドを設定し(S851)、今回設定された当たり種別と、現在の遊技状態とに対応する電動役物3640aの動作パターンを設定し(S817)、S818の処理へ移行する。
S818の処理では、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御開始を設定し(S818)、本処理を終了する。S818の処理によって、電動役物3640aの開閉制御開始が設定されると、主制御装置110のメイン処理(図52参照)の電動役物開閉処理(S2206参照)が実行された場合に、電動役物の開閉制御が開始され、S816の処理またはS817の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物の開閉制御が継続される。
次に、図220のフローチャートを参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるV入口通過処理(S193)を説明する。図220は、このV入口通過処理(S193)を示すフローチャートである。このV入口通過処理(S193)は、タイマ割込処理(図214参照)の中で実行されるV入口通過処理(S193)を示すフローチャートである。
V入口通過処理(S193)では、まずV入賞装置650に球が入賞したことを検知する球通過センサ(図示せず)がオンであるかを判別する(S10401)。この球通過センサは、球が通過した場合にオンとなる検知手段である。具体的には、球通過センサの検知領域を球が流下するのに要する期間が所定期間(例えば、30ミリ秒)となるように、球流路に近接して配設された近接センサで構成されており、この近接センサが30ミリ秒間継続して対象物を検知した場合にオンとなる(オン信号を出力する)ように構成している。これにより、例えば、パチンコ機10内で発生したノイズによって、30ミリ秒未満の間隔で球を検知した状態が現出したとしても、その状態を球が通過した状態と判定してしまう不具合を抑制することができる。
S10401の処理において、球通過センサがオンでないと判別した場合は(S10401:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S10401の処理において、球通過センサがオンであると判別した場合は(S10401:Yes)、V入賞装置650が開放期間中であるか否かを判別する(S10402)。
S10402の処理において、V入賞装置650の開放期間中であると判別した場合(S10402:Yes)、V入口通過コマンドを設定し(S10403)、本処理を終了する。ここで設定されたV入口通過コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、主制御装置110のメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113では、V入口通過コマンドを受信すると、V入口を通過した球をカウントすると共に、表示制御装置114へV入口通過に基づく演出を実行させるためのコマンドを送信する。これにより、V入賞装置650への入球に基づく小当たり遊技中の演出を実行することができる。
一方、V入賞装置650の開放期間中でないと判別した場合は(S10402:No)、小当たり遊技でないにも関わらず、V入賞装置650へ球が入賞した場合であるので、エラーコマンドを設定し(S10404)、その後、本処理を終了する。
次に、図221を参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行されるV通過処理(S194)について説明する。図221は、V通過処理(S194)を示すフローチャートである。このV通過処理(S194)は、第7実施形態におけるタイマ割込処理(図214参照)の中で実行される処理である。
V通過処理では、まず、V通過フラグ203fgがオンであるか否かを判別する(S10501)。S10501の処理において、V通過フラグ203fgがオンであると判別された場合は(S10501:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、S10501の処理において、V通過フラグ203fgがオンでないと判別された場合は(S10501:No)、V通過ありか否かを判別する(S10502)。即ち、球がV入賞装置650のV入賞スイッチ650e3を通過したか否かを判別する。S10502の処理において、V通過なしと判別された場合は(S10502:No)、そのまま本処理を終了する。
S10502の処理において、V通過ありと判別された場合は(S10502:Yes)、V通過有効期間中であるか否かを判別する(S10503)。V通過有効期間中であると判別された場合は(S10503:Yes)、V通過大当たり種別格納エリア203fdに格納されているV通過時大当たり種別値を取得し(S10504)、取得したV通過時大当たり種別に対応したVフラグ203feをオンに設定する(S10505)。そして、V通過コマンドを設定する(S10506)。
次いで、V通過フラグ203fgをオンに設定し(S10507)、その後、時短中合算カウンタ203faと時短中特2カウンタ203ffを0に設定して(S10508)、本処理を終了する。
一方、S10503の処理において、V通過有効期間中でないと判別された場合は(S10503:No)、エラーコマンドを設定し(S10509)、本処理を終了する。V有効期間中でない場合に、球がV入賞スイッチ650e3を通過した場合は、不正にV入賞スイッチ650e3へ球が入賞された場合であると考えられる。この場合、S10505の処理においてエラーコマンドを設定されることにより、エラーの出力が実行され、不正行為を発見することができる。
次に、図222のフローチャートを参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理7(S2282)を説明する。図222は、この大当たり制御処理7(S2282)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理7(S2282)は、メイン処理(図52参照)の中で、大当たり制御処理(S2204)に代えて実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)を開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理7(図222,S2282参照)では、まず、特別図柄の大当たりが開始されるかを判定する(S10601)。具体的には、特別図柄変動処理7(図215参照)のS10017の処理により大当たり開始フラグ203fbがオンに設定されていれば、特別図柄の大当たりが開始されると判定する。S10601の処理において、特別図柄の大当たりが開始される場合には(S10601:Yes)、オープニングコマンドを設定する(S10602)。そして、大当たり開始フラグ203fbをオフに設定して(S10603)、本処理を終了する。
一方、S10601の処理において、特別図柄の大当たりが開始されない場合には(S10601:No)、特別図柄の大当たり中であるかを判定する(S10604)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。S10604の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S10604:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S10604の処理において、特別図柄の大当たり中であると判別した場合には(S10604:Yes)、S10605の処理を実行する。S10605の処理では、新たなラウンドの開始タイミングであるか判別する(S10605)。S10605の処理において、新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合には(S10605:Yes)、開放シナリオ7テーブル202ffに基づき、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)を開放し(S10606)、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定する(S10607)。ラウンド数コマンドを設定した後は、本処理を終了する。ここで設定されたラウンド数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、第1実施形態においてMPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、ラウンド数コマンドを受信すると、ラウンド数に応じた表示用ラウンド数コマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用ラウンド数コマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において新たなラウンド演出が開始される。
詳細は後述するが、本第7実施形態では、音声ランプ制御装置113において、継続した大当たりが実行される場合には、ラウンド数の累積数に応じた表示用ラウンド数コマンドが送信されることとなる。よって、第3図柄表示装置81において継続した大当たりにおける累積されたラウンド数が表示されることとなる。これにより、大当たりが長く継続していることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
一方、S10605の処理において、新たなラウンドの開始タイミングでなければ(S10605:No)、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)の閉鎖条件が成立したかを判別する(S10608)。具体的には、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)を開放した後に所定時間(例えば、30秒)が経過した場合、または、第1可変入賞装置65又はV入賞装置650に球が所定数(例えば、合計10個)入賞した場合に、閉鎖条件が成立したと判別する。
S10608の処理において、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)の閉鎖条件が成立した場合には(S10608:Yes)、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)を閉鎖して(S10609)、本処理を終了する。一方、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)の閉鎖条件が成立していない場合には(S10608:No)、エンディング演出の開始タイミングであるかを判別する(S10610)。エンディング演出の開始タイミングは、15ラウンドが終了して開閉扉65f1が閉状態にされ、球はけ時間である待機時間(本実施形態では、3秒)が経過した場合に、エンディング演出の開始タイミングとして判別する。
S10610の処理において、エンディング演出の開始タイミングであると判別した場合は(S10610:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S10611)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、第1実施形態においてMPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81においてエンディング演出が開始される。
一方、S10610の処理において、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合は(S10610:No)、エンディング演出の終了タイミングであるかを判別する(S10612)。S10612の処理において、エンディング演出の終了タイミングでないと判別した場合は(S10612:No)、本処理を終了する。
一方、S10612の処理において、エンディング演出の終了タイミングであると判別した場合は(S10612:Yes)、実行されていた特別遊技が大当たりCであったか否かを判別する(S10613)。S10613の処理において、大当たりC(5R時短無大当たり)でないと判別された場合は(S10613:No)、時短中合算カウンタ203faに100を、時短中特2カウンタ203ffに10を設定し(S10614)、S10615の処理へ移行する。一方、S10613の処理において、大当たりC(5R時短無大当たり)であったと判別された場合は(S10613:Yes)、S10614の処理をスキップして、S10615の処理へ移行する。
S10615の処理では、大当たり後の状態に対応する状態コマンドを設定する(S10615)。そして、大当たりの終了を設定し(S10616)、大当たり中フラグ203oをオフに設定し(S10617)、その後、本処理を終了する。
次に、図223のフローチャートを参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり制御処理7(S2283)を説明する。図223は、この小当たり制御処理7(S2283)を示すフローチャートである。この小当たり制御処理7(S2283)は、第1実施形態におけるメイン処理(図52参照)の中で、小当たり制御処理(S2205)に代えて実行され、パチンコ機10が特別図柄の小当たり状態である場合に、小当たりに応じた各種演出の実行や、対応する入賞口(第1可変入賞装置65の特定入賞口65a又はV入賞装置650のV入賞口650a)を開放又は閉鎖するための処理である。
小当たり制御処理7(図223のS2283)では、まず、特別図柄の小当たりが開始されるかを判定する(S10701)。具体的には、小当たり開始フラグ203fcがオンに設定されていれば、特別図柄の小当たりが開始されると判定する。S10701の処理において、特別図柄の小当たりが開始される場合には(S10701:Yes)、オープニングコマンドを設定する(S10702)。そして、小当たり開始フラグ203fcをオフに設定して(S10703)、本処理を終了する。
一方、S10701の処理において、特別図柄の小当たりが開始されない場合には(S10701:No)、特別図柄の小当たり中であるかを判定する(S10704)。特別図柄の小当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の小当たり(特別図柄の小当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の小当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。S10704の処理において、特別図柄の小当たり中でなければ(S10704:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S10704の処理において、特別図柄の小当たり中であると判別した場合には(S10704:Yes)、S10705の処理を実行する。S10705の処理では、V入賞口開放タイミングであるか判別する(S10705)。S10705の処理において、V入賞口開放タイミングであると判別した場合には(S10705:Yes)、開放シナリオ7テーブル202ffに基づき、対応するV入賞口(V入賞装置650のV入賞口650a)を開放し(S10706)、本処理を終了する。
一方、S10705の処理において、V入賞口開放タイミングでなければ(S10705:No)、対応するV入賞口(V入賞装置650のV入賞口650a)の閉鎖条件が成立したかを判別する(S10707)。具体的には、小当たり遊技に対応して設定された開放シナリオが終了した場合、或いは、V入賞装置650に球が所定数(例えば、合計10個)入賞した場合に、閉鎖条件が成立したと判別する。
S10707の処理において、対応する入賞口(V入賞装置650のV入賞口650a)の閉鎖条件が成立したと判別した場合には(S10707:Yes)、対応する入賞口(V入賞装置650のV入賞口650a)を閉鎖して(S10708)、本処理を終了する。一方、対応する入賞口(V入賞装置650のV入賞口650a)の閉鎖条件が成立していない場合には(S10707:No)、エンディング演出の開始タイミングであるかを判別する(S10709)。S10709の処理において、エンディング演出の開始タイミングであると判別した場合は(S10709:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S10710)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、第1実施形態においてMPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81においてエンディング演出が開始される。
一方、S10709処理において、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合は(S10709:No)、エンディング演出の終了タイミングであるかを判別する(S10711)。S10711の処理において、エンディング演出の終了タイミングでないと判別した場合は(S10711:No)、本処理を終了する。
S10711の処理において、エンディング演出の終了タイミングであると判別した場合は(S10711:Yes)、Vフラグ203feがオンに設定されているかを判別し(S10712)、Vフラグ203feがオンに設定されていないと判別した場合は(S10712:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Vフラグ203feがオンに設定されていると判別した場合は(S10712:Yes)、Vフラグ203feの内容に対応する大当たり種別に基づく開放シナリオを設定し(S10713)、大当たり開始フラグ203fb、大当たり中フラグ203oをオンに設定し(S10714)、Vフラグ203feをオフに設定し(S10715)、V通過フラグ203fgをオフに設定し(S10716)、小当たり中フラグ203pをオフに設定し(S10717)、本処理を終了する。
次に、図224のフローチャートを参照して、第7実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される電動役物開閉処理7(S2281)を説明する。図224は、この電動役物開閉処理7(S2281)を示すフローチャートである。この電動役物開閉処理7(S2281)は、第1実施形態におけるメイン処理(図52参照)の中で、電動役物開閉処理(S2207)に代えて実行される処理である。
電動役物開閉処理7(S2281)では、まず、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御設定中であるか否かを判別する(S10801)。第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御設定中ではないと判別した場合は(S10801:No)、そのまま本処理を終了する。一方、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御設定中であると判別した場合は(S10801:Yes)、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開放タイミングであるか否かを判別する(S10802)。第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開放タイミングであると判別した場合は(S10802:Yes)、第2入球口3640に付随する電動役物3640aを開放し(S10803)、電動役物開放コマンドを設定し(S10804)、その後、本処理を終了する。
一方、S10802の処理において、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開放タイミングではないと判別した場合は(S10802:No)、次に、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの閉鎖タイミングであるか否かを判別する(S10805)。第2入球口3640に付随する電動役物3640aの閉鎖タイミングであると判別した場合は(S10805:Yes)、第2入球口3640に付随する電動役物3640aを閉鎖し(S10806)、電動役物閉鎖コマンドを設定し(S10807)、その後、本処理を終了する。
一方、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの閉鎖タイミングではないと判別した場合は(S10805:No)、次に、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御の終了タイミングであるか否かを判別する(S10809)。第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御の終了タイミングであると判別した場合は(S10809:Yes)、普図当たり終了コマンドを設定し(S10810)、その後、本処理を終了する。また、S10809の処理において、第2入球口3640に付随する電動役物3640aの開閉制御の終了タイミングではないと判別した場合も(S10809:No)、本処理を終了する。
<第7実施形態における音声ランプ制御装置113により実行される制御処理>
次に、図225から図233を参照して、第7実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。まず、図225を参照して、本第7実施形態におけるメイン処理について説明する。このメイン処理は、第6実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図59参照)に代えて実行される処理であり、第6実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図59参照)と同様の処理を行うための処理である。
この第7実施形態におけるメイン処理(図225参照)のうち、S4101~S4111、およびS4114~S4118の各処理では、それぞれ第6実施形態(および第1実施形態)におけるメイン処理(図59参照)のS4101~S4111、およびS4114~S4118の各処理と同一の処理が実行される。また、本第7実施形態における、メイン処理(図225参照)では、S4111の処理を実行した後、演出更新処理を実行する(S4181)。この演出更新処理(S4181)は、現在実行されている演出(既に設定されている変動表示)の内容を演出実行中に可変させるための処理を行うためのものである。
演出更新処理(S4181)の処理を実行した後、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理7を行う(S4182)。このコマンド判定処理7の詳細については、図226を参照して後述する。
次に、S4183の処理へ移行する。S4183の処理では、変動表示設定処理7が実行される(S4183)。変動表示設定処理7(S4183)では、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドが生成されて設定される。その結果、そのコマンドが表示制御装置114に送信される。尚、この変動表示設定処理7(S4183)の詳細については、図231を参照して後述する。
そして、変動表示設定処理7(S4183)を実行後、球通過監視処理を実行する(S4184)。この球通過監視処理(S4184)の詳細については図233を参照して後述する。
また、メイン処理が開始されてから、又は、今回のS4101の処理が実行されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S4101)、1m秒以上経過していなければ(S4101:No)、S4102~S4111,S4181の処理を行わずにS4182の処理へ移行する。
次に、図226を参照して、第7実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理7(S4182)について説明する。図226は、このコマンド判定処理7(S4182)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理7(S4182)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図225参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。また、この処理では、主制御装置110から入賞情報コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81による連続予告演出の開始の決定も行う。
コマンド判定処理7(S4182)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(S12001)。変動パターンコマンドを受信した場合には(S12001:Yes)、受信した変動パターンコマンドに対応した図柄種別の変動開始フラグ223faをオンに設定し(S12002)、また、受信した変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出して(S12003)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理7(図231参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定するために用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していない場合には(S12001:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判定する(S12004)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(S12004:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223fbをオンに設定し(S12005)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(S12006)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理7(図231参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
一方、停止種別コマンドを受信していない場合には(S12004:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判定する(S12007)。そして、保留球数コマンドを受信した場合には(S12007:Yes)、受信した保留球数コマンドに含まれている値、即ち、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223dに格納する(S12008)。また、S12008の処理では、更新された第1特別図柄保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定する。S12008の処理の終了後は、メイン処理に戻る。
ここで、特図1保留球数コマンドは、球が第1入球口64に入球(始動入賞)したとき、又は、特別図柄の抽選が行われたときに主制御装置110から送信されるので、始動入賞が検出される毎に、又は、特別図柄の抽選が行われる毎に、S12008の処理によって音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223dの値を主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223dの値が主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値とずれても、始動入賞の検出時や特別図柄の抽選時に、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223dの値を修正し、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値に合わせることができる。尚、S12008の処理が実行されると、更新された第1特別図柄保留球数カウンタ223dの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドが設定される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄が第3図柄表示装置81に表示される。
S12007の処理において、保留球数コマンドを受信していない場合には(S12007:No)、次いで、主制御装置110より入賞情報コマンドを受信したか判別する(S12009)。入賞情報コマンドを受信したと判別した場合には(S12009:Yes)、受信した入賞情報コマンドに基づいた入賞情報を入賞情報格納エリア223bに格納し(S12010)、その後、メイン処理に戻る。
一方、S12009の処理において、入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合は(S12009:No)、次に、当たり関連のコマンドを受信したかを判別し(S12011)、当たり関連のコマンドを受信したと判別した場合は(S12011:Yes)、当たり関連処理7を実行し(S12012)、本処理を終了する。この当たり関連処理7(S12012)は、特別図柄の抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選した場合に実行される大当たり遊技又は小当たり遊技に対応した演出表示を第3図柄表示装置81に実行させるための処理を行うものであり、大当たり又は小当たりに当選した場合に主制御装置110から送信される様々なコマンドに対応した処理が実行される。
ここで、当たり関連処理7(S12012)の内容について、図227を参照して説明をする。図227は第7実施形態において当たり関連処理7の内容を示したフローチャートである。この当たり関連処理(S12012)が実行されると、まず、大当たり開始コマンドを受信したか否かを判定する(S12101)。大当たり開始コマンドを受信したと判別された場合(S12101:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定し(S12102)、本処理を終了する。ここで設定される表示用大当たり開始コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、第7実施形態においてMPU221により実行されるメイン処理(図225参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用大当たり開始コマンドを受信すると、大当たりの開始を示唆する演出を第3図柄表示装置81に表示する。
一方、大当たり開始コマンドを受信していないと判別された場合は(S12101:No)、次いで、ラウンド数コマンドを受信したか否かを判別する(S12103)。S12103の処理において、ラウンド数コマンドを受信したと判別した場合(S12103:Yes)は、ラウンド数に基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定し(S12104)、本処理を終了する。なお、本第7実施形態では主制御装置110からラウンド数コマンドとしてラウンド数を示す情報を送信しているため、受信したラウンド数コマンドに基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定しているが、例えば、主制御装置110から送信するコマンドデータの容量を軽減するために、主制御装置110から新たなラウンドが開始されたことを示すための情報をラウンド更新コマンドとして送信する構成とする場合は、音声ランプ制御装置113のRAM223にラウンド更新コマンドを受信した場合に、受信したラウンド更新コマンドの数を蓄積するラウンド数蓄積カウンタを設け、そのラウンド数蓄積カウンタの値に基づいて音声ランプ制御装置113側で現在のラウンド数を算出し、表示用ラウンド数コマンドを設定するように構成しても良い。
S12103の処理において、ラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合は(S12103:No)、次に大当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する(S12105)。S12105の処理において、大当たり終了コマンドを受信したと判別した場合(S12105:Yes)、表示用大当たり終了コマンドを設定し(S12106)、本処理を終了する。
S12105の処理において、大当たり終了コマンドを受信していないと判別された場合は(S12105:No)、小当たり開始コマンドを受信したか否かを判定する(S12107)。
S12107の処理において、小当たり開始コマンドを受信したと判別した場合は(S12107:Yes)、小当たり開始処理を実行し(S12108)、本処理を終了する。また、この小当たり開始処理(S12108)の詳細については、図228を参照して後述する。
ここで、小当たり開始処理(S12108)の内容について、図228を参照して説明をする。図228は第7実施形態において小当たり開始処理の内容を示したフローチャートである。この小当たり開始処理(S12108)が実行されると、まず、RAM223に設けられた長変動フラグ223fgがオンであるか否かを判別し(S12201)、長変動フラグ223fgがオンであると判別した場合は(S12201:Yes)、遅延通路状態フラグ223ffの値を読み出す(S12202)。次に、遅延通路状態フラグ223ffの値が「01」であるか否かを判別する(S12203)。S12203の処理において、遅延通路状態フラグ223ffの値が「01」であると判別した場合は(S12203:Yes)、V期待度の高い小当たりを示す表示用小当たり開始コマンドを設定し(S12204)、その後、当たり関連処理7へ戻る。
一方、S12201の処理において長変動フラグ223fgがオンではないと判別した場合は(S12201:No)、S12205の処理へ移行する。また、S12203の処理において、遅延通路状態フラグ223ffの値が「01」ではないと判別した場合も(S12203:No)、S12205の処理へ移行する。
S12205の処理では、通常小当たりを示す表示用小当たり開始コマンドを設定し(S12205)、その後、当たり関連処理7へ戻る。
図227に戻り説明を続ける。S12107の処理において、小当たり開始コマンドを受信していないと判別された場合は(S12107:No)、小当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する(S12109)。S12109の処理において、小当たり終了コマンドを受信したと判別した場合は(S12109:Yes)、小当たり遊技の終了を示唆する演出を実行するため、表示用小当たり終了コマンドを設定し(S12110)、本処理を終了する。
一方、S12109の処理において、小当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合は(S12109:No)、V入口通過コマンドを受信したか否かを判別する(S12111)。S12111の処理において、V入口通過コマンドを受信したと判別された場合は(S12111:Yes)、表示用V入口通過コマンドを設定し(S12112)、本処理を終了する。また、S12111の処理において、V入口通過コマンドを受信していないと判別した場合は(S12111:No)、次にV通過コマンドを受信したかを判別する(S12113)。
S12113の処理において、V通過コマンドを受信したと判別した場合は(S12113:Yes)、V入賞装置650のVスイッチ650e3への入球に基づく演出を示すための表示用V演出コマンドを設定し(S12114)、本処理を終了する。一方、S12113の処理において、V通過コマンドを受信していないと判別した場合は(S12113:No)、そのまま本処理を終了する。
図226に戻り説明を続ける。S12011の処理において、当たり関連のコマンドを受信していないと判別した場合は(S12011:No)、次に、停止コマンドを受信したかを判別する(S12013)。停止コマンドを受信したと判別した場合は(S12013:Yes)、第3図柄の停止表示を設定し(S12014)、次いで、長変動フラグ223fgがオンであるか否かを判別する(S12015)。長変動フラグ223fgがオンであると判別した場合は(S12015:Yes)、長変動フラグ223fgをオフに設定し(S12016)、その後、メイン処理へ戻る。S12015の処理において、長変動フラグ223fgがオンではないと判別した場合は(S12015:No)、S12016の処理を実行せず、メイン処理へ戻る。
一方、S12013の処理において停止コマンドを受信していないと判別した場合は(S12013:No)、次いで、時短用演出関連コマンドを受信したか否かを判別する(S12017)。時短用演出関連コマンドを受信したと判別した場合は(S12017:Yes)、時短演出関連処理を実行し(S12018)、その後、メイン処理へ戻る。この時短演出関連処理(S12018)の詳細については、図229を参照して後述する。一方、S12017の処理において時短用演出関連コマンドを受信していないと判別した場合は(S12017:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S12019)、その後、メイン処理へ戻る。
次に、時短演出関連処理(S12018)の内容について、図229を参照して説明をする。図229は時短演出関連処理(S12018)の内容を示したフローチャートである。時短演出関連処理(S12018)は、第7実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理7(図226参照)の中で実行される処理である。
時短演出関連処理(S12018)が実行されると、まず、遊技状態格納エリア223feに格納されている遊技状態を読み出し(S12301)、次に、パチンコ機10が時短状態であるかを判別する(S12302)。パチンコ機10が時短状態ではないと判別した場合は(S12302:No)、そのまま本処理を終了し、コマンド判定処理7(図226のS4182)へ戻る。
一方、S12302の処理において、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であると判別した場合は(S12302:Yes)、次いで、普図当たりコマンドを受信したか否かを判別し(S12303)、普図当たりコマンドを受信したと判別した場合は(S12303:Yes)、受信した普図当たりコマンドに基づいて今回の普図当たり種別を解析し(S12304)、普図当たり種別に対応した時短演出を実行するための表示用時短演出開始コマンドを設定し(S12305)、普図当たり中フラグ223fiをオンに設定し(S12306)、その後、コマンド判定処理7へ戻る。
一方、S12303の処理において、普図当たりコマンドを受信していないと判別した場合は(S12303:No)、次いで、第2入球コマンドを受信したか否かを判別する(S12307)。第2入球コマンドを受信したと判別した場合は(S12307:Yes)、第2入球フラグ223fhをオンに設定し(S12308)、時短演出を更新させる表示用演出コマンドを設定し(S12309)、その後、コマンド判定処理7へ戻る。
一方、S12307の処理において、第2入球コマンドを受信していないと判別した場合は(S12307:No)、次いで、普図当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する(S12310)。普図当たり終了コマンドを受信したと判別した場合は(S12310:Yes)、普図当たり終了時処理を実行し(S12311)、その後、コマンド判定処理7へ戻る。S12310の処理において普図当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合は(S12310:No)、そのままコマンド判定処理7へ戻る。また、普図当たり終了時処理(S12311)の詳細については、図230を参照して後述する。
次に、普図当たり終了時処理(S12311)の内容について、図230を参照して説明をする。図230は普図当たり終了時処理(S12311)の内容を示したフローチャートである。普図当たり終了時処理(S12311)は、第7実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される時短演出関連処理(図229参照)の中で実行される処理である。
普図当たり終了時処理(S12311)が実行されると、まず、第2入球フラグ223fhがオンであるか否かを判別する(S12401)。第2入球フラグ223fhがオンであると判別した場合は(S12401:Yes)、第2入球フラグ223fhをオフに設定し(S12402)、S12404の処理へ移行する。また、第2入球フラグ223fhがオンではないと判別した場合は(S12401:No)、時短演出を終了させる表示用演出コマンドを設定し(S12403)、S12404の処理へ移行する。
S12404の処理では、普図当たり中フラグ223fiをオフに設定し(S12404)、その後、本処理を終了し、時短演出関連処理(図229のS12018)へ戻る。
次に、図231を参照して、第7実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理7(S4183)について説明する。図231は、この変動表示設定処理7(S4183)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理7(S4183)は、第7実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図225参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
変動表示設定処理7(S4183)では、まず、RAM223に設けられた特図1変動開始フラグ223fa1がオンかを判別する(S5101)。そして、特図1変動開始フラグfa1がオンではない(即ち、オフである)と判別した場合(S5101:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5107の処理へ移行する。一方、特図1変動開始フラグfa1がオンであると判別した場合(S5101:Yes)、特図1変動開始フラグfa1をオフに設定し(S5102)、次いで、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを取得した変動パターン種別に基づいて生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S5181)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。S5181の処理を終えると、入賞情報格納エリア223bのデータをシフトし(S5182)、S5107の処理へ移行する。
S5107の処理では、RAM223に設けられた特図2変動開始フラグfa2がオンかを判別する(S5107)。そして、特図2変動開始フラグfa2がオンではない(即ち、オフである)と判別した場合(S5107:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S5111の処理へ移行する。一方、特図2変動開始フラグfa2がオンであると判別した場合(S5107:Yes)、特図2変動開始フラグfa2をオフに設定し(S5108)、次いで、特図2用変動表示設定処理7を実行する(S5183)。この特図2用変動表示設定処理7(S5183)の詳細については図232を参照して後述する。S5183の処理を終えると、入賞情報格納エリア223bのうち第2特別図柄に対応するデータをシフトし(S5110)、S5111の処理へ移行する。
S5111の処理では、RAM223に設けられた特図1停止種別選択フラグfb1または特図2停止種別選択フラグfb2がオンかを判別する(S5111)。そして、特図1変動開始フラグfa1または特図2変動開始フラグfa2がオンではない(即ち、オフである)と判別した場合(S5111:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、そのまま本処理を終了する。一方、特図1変動開始フラグfa1または特図2変動開始フラグfa2がオンであると判別した場合(S5111:Yes)、特図1変動開始フラグfa1または特図2変動開始フラグfa2をオフに設定し(S5112)、次いで、コマンドから抽出した停止種別に基づいて表示用特図1または特図2停止種別コマンドを設定し(S5113)、その後、本処理を終了する。
次に、図232を参照して、第7実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される特図2用変動表示設定処理7(S5183)について説明する。図232は、この特図2用変動表示設定処理7(S5183)を示したフローチャートである。この特図2用変動表示設定処理7(S5183)は、第7実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理7(図231参照)の中で実行される処理である。
特図2用変動表示設定処理7(S5183)では、まず、RAM223に設けられた遊技状態格納エリア223feに格納されている遊技状態を読み出し(S12501)、次いで、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを判別する(S12502)。パチンコ機10が普通図柄の時短状態ではないと判別した場合は(S12502:No)、対応する表示用変動パターンコマンドを設定し(S12510)、その後、本処理を終了する。
一方、S12502の処理において、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であると判別した場合は(S12502:Yes)、次いで、抽選結果が大当たりであるか否かを判別する(S12503)。抽選結果が大当たりであると判別した場合は(S12503:Yes)、大当たりに対応する表示用変動パターンコマンドを設定し(S12504)、その後、本処理を終了する。一方、S12503の処理において、抽選結果が大当たりではないと判別した場合は(S12503:No)、次いで、抽選結果が小当たりであるか否かを判別する(S12505)。抽選結果が小当たりではないと判別した場合は(S12505:No)、時短演出の終了を示す変動パターンコマンドを設定し(S12506)、その後、本処理を終了する。
一方、S12505の処理において、抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S12505:Yes)、次いで、小当たりの変動パターンが長変動であるか否かを判別する(S12507)。小当たりの変動パターンが長変動であると判別した場合は(S12507:Yes)、長変動フラグ223fgをオンに設定し(S12508)、S12509の処理へ移行する。一方、S12507の処理において、小当たりの変動パターンが長変動ではないと判別した場合は(S12507:No)、S12508の処理をスキップして、S12509の処理へ移行する。
S12509の処理では、小当たりに対応する表示用変動パターンコマンドを設定し(S12509)、その後、本処理を終了する。
次に、図233を参照して、第7実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される球通過監視処理(S4184)について説明する。図233は、この球通過監視処理(S4184)を示したフローチャートである。この球通過監視処理(S4184)は、第7実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図225参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
球通過監視処理(S4184)では、まず、遅延通路入球スイッチ(図示せず)がオンであるか否かを判別する(S12601)。遅延通路入球スイッチがオンであると判別した場合は(S12601:Yes)、次いで、RAM223に設けられた普図当たり中フラグ223fiがオンであるか否かを判別する(S12602)。普図当たり中フラグ223fiがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合は(S12602:No)、S12611の処理へ移行する。
S12602の処理において、普図当たり中フラグ223fiがオンではあると判別した場合は(S12602:Yes)、遅延通路状態フラグ223ffの値を読み出し(S12603)、次いで、遅延通路状態フラグ223ffの値が「00」であるか否かを判別する(S12604)。遅延通路状態フラグ223ffの値が「00」であると判別した場合は(S12604:Yes)、遅延通路状態フラグ223ffの値を「01」に設定し(S12605)、S12610の処理へ移行する。S12604の処理において、遅延通路状態フラグ223ffの値が00ではないと判別した場合は(S12604:No)、S12605の処理をスキップし、S12610の処理へ移行する。
一方、S12601の処理において、遅延通路入球スイッチがオンではない(即ちオフである)と判別した場合は(S12601:No)、次いで、遅延通路排出スイッチ(図示せず)がオンであるか否かを判別する(S12606)。遅延通路排出スイッチがオンではない(即ちオフである)と判別した場合は(S12606:No)、そのまま本処理を終了する。遅延通路排出スイッチがオンであると判別した場合は(S12606:Yes)、遅延通路状態フラグ223ffの値を読み出し(S12607)、次いで、遅延通路状態フラグ223ffの値が「01」であるか否かを判別する(S12608)。遅延通路状態フラグ223ffの値が「01」であると判別は(S12608:Yes)、遅延通路状態フラグ223ffの値を「02」に設定し(S12609)、その後、本処理を終了する。
一方、S12608の処理において、遅延通路状態フラグ223ffの値が「01」ではないと判別した場合は(S12608:No)、S12610の処理へ移行する。S12610の処理では、遅延通路状態フラグ223ffに対応する値を設定し(S12610)、エラーコマンドを設定し(S12611)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、小当たり遊技中に開放される第2可変入賞装置(V入賞装置)650内に特定領域650Vを設け、小当たり遊技中に球が特定領域650Vを通過することで大当たり(所謂、2種当たり)遊技が実行されるように構成している。
加えて、小当たり遊技中に開放される第2可変入賞装置(V入賞装置)650に向けて球を流下させる経路として、特定領域650Vを球が通過し難い第1流路ta(図196参照)と、特定領域650Vを球が通過し易い第2流路tb(図196参照)とを設けるように構成している。これにより、小当たり遊技中に何れの流路を球が流下するのかに対して遊技者が注視することになる。よって、遊技盤13上を流下する球の動きに対して遊技者に興味を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、電動役物3640aの開閉動作によって、上述した第1流路ta、或いは第2流路tbへと球が振り分けられるように構成されているため、電動役物3640aの動作に対しても遊技者に興味を持たせることができる。さらに、球が特定領域650Vを通過し易い第2流路tbを流下した場合において、V入賞装置650への球の入賞のし易さを特別図柄の変動時間に応じて異ならせるように構成している。
さらに、設定されている遊技状態と、当選した小当たり種別とに応じて、設定される特別図柄の変動時間を異ならせるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技終了後に時短状態が付与される大当たりに対応する小当たりに当選した場合に、特定領域650Vに球を通過させ易くする遊技状態(有利時短)と、大当たり終了後に時短状態が付与される大当たりに対応する小当たりに当選した場合に、特定領域650Vに球を通過させ易くする遊技状態(不利時短)と、を設定することができる。
そして、本実施形態では、上述した有利時短、不利時短の構成を用いることで、一度大当たりに当選(初当たり)した場合に、少なくとも初当たりを含めて合計で3回の大当たりが実行されるまで遊技者に有利な遊技状態が継続するように構成している。このように複数回の大当たり遊技が実行されることが保証された遊技状態を設定可能にすることにより、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
加えて、本第7実施形態では、第2特別図柄の抽選にて小当たりに当選するように構成し、その第2特別図柄の抽選を実行する契機となる第2入球口3640へ球が入球させ易くなるように電動役物3640aが動作するように構成している。そして、電動役物3640a上を流下した球が第2入球口3640へ入球したことに基づいて電動役物3640aが閉状態へと移行し、その際に電動役物3640a上を流下していた球が、流下していた位置(上流側、下流側)に応じて第1流路ta、第2流路tbへと振り分けられるように構成している。
さらに、本第7実施形態では、電動役物3640a上の球流路の下流側に位置している球が遊技者に有利となる第2流路tbへ振り分けられるように構成し、継続して球を発射させた場合に、第2流路tbに球が流入し易くなるように構成している。
よって、第2特別図柄の抽選が実行されている最中に、第2流路tbに球を流入させるためには、遊技盤13の遊技領域に向けて継続して球を発射させる必要がある。よって、所定のタイミングに合わせて球を発射させることで有利な結果を得ようとする行為を抑制することができる。
なお、本第7実施形態では、第2流路tbを流下した球、即ち、電動役物3640aの開放動作によって遊技者に有利となる流路に振り分けられた球がV入賞装置650に向かって流下するように構成しているが、遊技者に有利となる流路を流下した球が一般入球口63に入球し得るように構成しても良い。これにより、遊技者に対して多くの賞球を提供することができる。
さらに、V入賞装置650内に特定領域650Vを球が通過可能な第1状態と、通過困難な第2状態とに可変する弁部材を設け、その弁部材が第1状態である場合にV入賞装置650に入賞する変動時間と、第2状態である場合にV入賞装置650に入賞する変動時間とを設定される時短状態に応じて可変させるように構成しても良い。
また、V入賞装置650の代わりに、大当たり遊技中に開放動作されるVアタッカを設け、そのVアタッカ内の特定領域を球が通過することで確変状態(特別図柄の高確率状態)が付与されるパチンコ機10に適用しても良い。
<第8実施形態>
次に、図234~図259を参照して、第8実施形態について説明をする。上述した第1実施形態では、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)と、を同時に(並行して)実行することができるように構成し、遊技状態として潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている場合に、第2特別図柄の抽選(変動)を実行させ易くし、第2特別図柄の抽選結果に基づいて小当たり遊技を頻繁に発生させるように構成していた。
このように、遊技状態として潜確状態が設定された場合、即ち、普通図柄の低確率状態において第2特別図柄の抽選で小当たり遊技を頻発させるためには、同様に普通図柄の低確率状態が設定される通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)においても、第2特別図柄の抽選を容易に実行し得る構成を用いる必要があった。また、通常状態において、第2特別図柄の抽選が頻繁に実行されることを防ぐためには、通常状態中に設定される第2特別図柄の変動パターンとして、変動時間が長い(例えば、10分)変動パターンを設定する必要があった。
このように、容易に抽選が実行される第2特別図柄において長い変動時間が実行されるように構成してしまうと、遊技者が誤って第2特別図柄の抽選を実行してしまった場合に、その変動パターンが終了するまでは次の特別図柄の抽選が実行されず遊技に支障を来してしまうことから、上述した第1実施形態では、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)と、を同時に(並行して)実行することができるように構成していた。
これに対して、本第8実施形態では、大当たり遊技中、或いは、普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)にて実行される小当たり遊技中に、第2特別図柄の実行契機となる第2入球口640に球が入球可能となる(し易くなる)ように構成している。これにより、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されない限り第2特別図柄の抽選が実行されないようにすることができるため、上述した第1実施形態のように、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)と、を同時に(並行して)実行させる構成を用いなくても、潜確状態中にのみ第2特別図柄の抽選に基づいて小当たり遊技を頻繁に発生させることが可能となる。よって、遊技機の制御処理を簡素化することができる。
さらに、当選した当たり(大当たり、小当たり)の種別に応じて、第2入球口640に球が入球し易い当たり種別と、入球し難い当たり種別とを設定可能に構成されているため、当たり(大当たり、小当たり)に当選した場合に、当たり遊技中に獲得可能な特典(賞球数)の大小だけでは無く、その当たり遊技中に第2入球口640に球が入球するか否かについて遊技者に関心を持たせることができる。
加えて、本第8実施形態では、第1特別図柄の抽選で当たりに当選した場合と、第2特別図柄の抽選で当たりに当選した場合とで、第2入球口640に球が入球し易い当たり種別が設定される割合を異ならせるように構成している。具体的には、第1特別図柄で当たりに当選した場合よりも第2特別図柄で当たりに当選したほうが、第2入球口640に球が入球し易い当たり種別が設定され易くなるように構成している。
このように構成することで、一旦、第2特別図柄(特図2)の抽選を実行可能な状態へ移行した後は、特図2の抽選を継続して実行し易くすることができるため、遊技者に有利な有利遊技モード(特図2の抽選を実行可能なモード)が設定されたにも関わらず、即座に有利遊技モードが終了してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
また、本第8実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、当たり(大当たり、小当たり)に当選する確率が高くなるように構成している。具体的には、第1特別図柄の抽選では小当たりに当選すること無く、大当たり当選(低確率時1/400)のみが設定されているのに対して、第2特別図柄の抽選では大当たり当選(低確率時1/400)の確率は上述した第1特別図柄と同一だが、小当たりにも当選(300/400)するように設定されている。このように、本第8実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、小当たりに当選する確率が高くなるように設定することで、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、当たり(大当たり、小当たり)に当選し易くなるように構成している。
これにより、第2入球口640に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の抽選が実行された場合に、高確率で当たり(大当たり、小当たり)に当選させることができるため、第2特別図柄の抽選に基づく当たり遊技を短期間で頻繁に実行させることができる。
さらに、本第8実施形態では、大当たりに当選した場合よりも小当たりに当選した場合のほうが、高確率で第2入球口640に球を入球させ易い当たり遊技が実行されるように構成している。これにより、第2特別図柄の抽選によって小当たりに当選した場合に、その当たり遊技の終了後に再度第2特別図柄の抽選を実行させ易くすることができる。
また、本第8実施形態では、第2特別図柄の抽選を実行する権利(特図2保留)を複数個(4個)記憶(保留記憶)可能に構成しており、当選した当たり種別に応じて、1回の当たり遊技中に保留記憶させることが可能な個数が異なるように当たり遊技の開放動作パターンを規定している。
このように構成することで、1回の当たり遊技によって、より多くの保留記憶を確保しようと意欲的に遊技を行わせることができる。ここで、本第8実施形態では、当たり遊技にて開放動作される第2アタッカ3650に付設された第2開閉扉3650fが開状態(第2特定入賞口3650aに球を誘導可能な状態)から閉状態(第2特定入賞口3650aに球を誘導できない状態)へと可変した際に、第2開閉扉3650f上からこぼれ落ちた球の一部が第2入球口640へ入球し得る流路を通過するように構成している。このように当たり遊技中に開放動作される第2アタッカ3650に入球することができなかった球が第2入球口640に入球可能となるように構成することで、当たり遊技中において、第2特定入賞口3650aに入球させる球の動きと、第2入球口640に入球させる球の動きとを遊技者に注視させることができる。
ここで、図234を参照して、本第8実施形態における遊技盤13の構成について説明をする。図234は、本第8実施形態における遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。図234に示した通り、本第8実施形態は、上述した第1実施形態の遊技盤13の構成に対して、遊技盤13の右側領域の構成を大きく異ならせた点で相違している。
具体的には、図234に示した通り、遊技盤13の右側領域における上方に第1アタッカ(可変入賞装置)650aを設けた点と、右側領域の略中央位置に第2アタッカ3650を設けた点と、その第2アタッカ3650の下方位置に誘導通路3660を設けた点と、その誘導通路3660の流出口が臨む位置に電動役物640aが付随する第2入球口640を設けた点と、で大きく異なるものである。それ以外の構成については、上述した第1実施形態の遊技盤13(図2参照)と同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、図234を参照して、本実施形態の遊技機における右打ち遊技時の球流れについて簡単に説明をする。通常時(第2アタッカ3650が開放動作される当たり遊技時以外)は、右打ち遊技によって遊技盤13の右側領域に向けて発射された球は、閉状態(埋設状態)である開閉扉3650fを通過し、誘導通路3660の右側の遊技領域を通過しながら、一般入球口63に入球するように流下する。
なお、この一般入球口63(第2入球口640の右側に配設された一般入球口63)は、球が入球した際に付与される特典として賞球1個が設定されている。よって、通常状態において右打ち遊技を行われたとしても、球が増加することが無い。
一方、第2アタッカ3650が開放動作される当たり遊技中においては、開閉扉3650fが開状態(突出状態)、即ち、第2特定入賞口3650aに向けて開閉扉3650f上を球が流下可能な状態である場合には、右打ち遊技によって発射された球が開閉扉3650f上を流下し、第2特定入賞口3650aへ入賞する。そして、第2アタッカ3650の閉鎖条件(予め定められた開放期間の経過、或いは、第2特定入賞口3650aへ入賞した球数が予め定められた上限入賞数に到達)が成立し、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)に可変した際に、開閉扉3650fの下流側を流下していた球が誘導通路3660に流入するように構成している。
つまり、本第8実施形態では、通常時(第2アタッカ3650が開放動作される当たり遊技時以外)において右打ち遊技を行ったとしても、第2入球口640に入球可能な球流路が形成される誘導通路3660内を球が流下することが無いように構成している。このように構成することで、当たり遊技によって第2アタッカ3650が開放動作されない限り誘導通路3660内を流下した球が第2入球口640に入球することが無いため、第2特別図柄の抽選が実行される期間を制限することができる。
さらに、開閉扉3650fと誘導通路3660の流入口との間にスルーゲート67が配設されており、誘導通路3660に流入する球は、スルーゲート67を通過してから誘導通路3660に流入するように構成している。そして、誘導通路3660は、誘導流路を球が流下するのに要する期間が約2.5秒となるように構成されている。このように、第2入球口640に入球し得る流路を流下する球が、スルーゲート67を必ず通過するように構成し、且つ、スルーゲート67から第2入球口640に到達するまでの時間が一定(約2.5秒)となるように構成することで、設定された普通図柄の変動時間によって、誘導通路3660を通過する球が第2入球口640に入球するか否かを容易に可変させることができる。
ここで、本第8実施形態では、設定されている遊技状態に応じて、設定される普通図柄の変動時間を異ならせている。具体的には、普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)では2秒の変動時間が設定され、普通図柄の高確率状態(時短状態、確変状態)では0.1秒の変動時間が設定されるように構成している。これにより、普通図柄の低確率状態が設定されている場合に、誘導通路3660を球が通過した場合には、第2入球口640に球が入球し易く、普通図柄の高確率状態が設定されている場合に、誘導通路3660を球が通過した場合には、第2入球口640に球が入球し難くなるようにすることができる。
次に、図235を参照して、本第8実施形態の第2アタッカ3650の開閉扉3650fの構成について説明をする。図235(a)は、開状態(突出状態)である場合の開閉扉3650fを模式的に示した平面図であって、図235(b)は、閉状態(埋設状態)である場合の開閉扉3650fを模式的に示した平面図である。本実施形態の開閉扉3650fは、図235(a)に示した通り、開閉扉3650fの傾斜(図234参照)に沿って、開閉扉3650fの右側上面3650y1から開閉扉3650fの上面3650f1を介して第2特定入賞口3650aに向けて流出するように構成されている。
そして、開閉扉3650fの上面3650f1を球が蛇行するように第1遅延部材3650fa、第2遅延部材3650fb、第3遅延部材3650fcが設けられており、球が開閉扉3650fを流下する流下期間が1.2秒となるように構成している。この流下期間(1.2秒)は、第2アタッカ3650が当たり遊技(大当たりB、大当たりC,小当たり)によって開放動作される際の開状態を維持する期間(1.5秒)よりも短くなるように構成されている。このように構成することで、第2アタッカ3650を開放動作する当たり遊技において、球を第2特定入賞口3650aへ入賞させることができる。
なお、本実施形態では、第2アタッカ3650を開放動作する当たり遊技が実行された場合において、全ての当たり遊技において、球が第2特定入賞口3650aへ入賞し得るように開放動作のシナリオを設定しているが、これに限ること無く、例えば、当たり遊技中に設定される開放動作シナリオとして、球が第2特定入賞口3650aへ入賞し易い開放動作シナリオと、球が誘導通路3660に流入し易い開放動作シナリオと、を設定するように構成しても良い。
この場合、例えば、第2アタッカ3650の開放動作シナリオとして、開閉扉3650fの上面3650f1を流下する球が、誘導通路3660を臨む位置(上面3650f1の下流位置ZD)まで流下する期間(例えば、0.5秒)が、開放動作される際に開閉扉3650fの開状態を維持する期間となるように開放動作シナリオを規定すると良い。このように規定された開放動作シナリオが設定されると、当たり遊技中に第2特定入賞口3650aに球が入球し難くなり、開閉扉3650fの上面3650f1を流下した球が誘導通路3660に流入し易くなる。
これにより、例えば、当たり遊技の終了条件として、第2特定入賞口3650aへの球の入賞上限数と、開閉扉3650fの開放上限期間と、が設定されている場合において、第2特定入賞口3650aへ球が入賞し難い開放動作が実行されるため、当たり遊技を長期間継続させることができる。よって、1回の当たり遊技中に誘導通路3660に流入する球数を増加させることができ、より多くの特図2保留記憶を獲得することができる。
次に、開閉扉3650fの閉鎖条件が成立すると、図235(a)に示した状態から、図235(b)に示した閉状態(埋設状態)へと可変する。この状態において、下流位置ZDに位置していた球はスルーゲート67を通過し、上流位置ZCに位置していた球は誘導通路3660も右側領域を通過する。
以上、説明をした通り、本第8実施形態では、開閉扉3650fの上面球が流下する時間が1.2秒(上流位置ZCが0.5秒、下流位置ZDが0.7秒)となるように構成されており、1回の小当たり遊技で開閉扉3650fを1.5秒間開放させるように構成している。これにより、先に流下した球が第2アタッカ3650に入賞し、検知スイッチ3650Zに検知された時点で、次の球を下流位置ZDに位置させることが可能となる。よって、小当たり遊技が実行された場合に、誘導通路3660内に球を確実に通過させることができる。
なお、本実施形態の構成に代えて、次のような構成を用いても良い。つまり、第2アタッカ3650に入賞した球を検知する検知スイッチ3650Zの位置を第2アタッカ3650の奥側(図235の変形例の位置)に位置させ、第2アタッカ3650の開口から検知スイッチ3650Zまでの距離ZEを、球が通過するのに0.3秒要するように構成すると良い。このように構成することで、開閉扉3650fの距離を短くしたとしても、次に流下する球を確実に下流位置ZDに位置させることができる。
さらに、小当たり遊技において実効される開閉扉3650fの開放パターンを複数用意し、第2アタッカ3650に入賞しないが、スルーゲート67を球が通過し得る開放期間が設定される小当たり遊技を実行可能に構成しても良い。つまり、小当たり遊技を用いて、第2アタッカ3650に球を入賞させるための遊技と、特図2の保留記憶を獲得させるための遊技と、を実行させることが可能となる。
次に、図236及び図237を参照して、本第8実施形態における遊技盤13の右側領域の球流れについて詳細に説明をする。図236は、第2アタッカ3650が開状態(突出状態)である場合の球流れを示した模式図であって、図237は、第2アタッカ3650が閉状態(埋設状態)である場合の球流れを示した模式図である。
図236に示した通り、開閉扉3650fが開状態(突出状態)である場合には、右打ち遊技によって発射された全ての球が、開閉扉3650fに受け止められるように(遊技盤13の右側領域を遮蔽するように)開閉扉3650fが配設されている。このように構成することで、第2アタッカ3650が開放動作される当たり遊技が実行された場合に、右打ち遊技を行うだけで簡単に第2特定入賞口3650aへ球を入賞させることができる。
また、開閉扉3650fが開状態(突出状態)に位置している場合は、その開閉扉3650fによって誘導通路3660の流入口が遮蔽され、誘導通路3660に球が流入不可能(困難)となるように構成している。つまり、本第8実施形態では、当たり遊技によって開放動作される開閉扉3650fを、第2特定入賞口3650aへ球を入賞させ易くするための機能と、誘導通路3660への球の流下を規制するための機能と、を有する手段として用いている。
次に、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)である場合には、右打ち遊技にて右打ち領域に発射された球が誘導通路3660の右側の領域を流下する(図237の矢印参照)。ここで、本第8実施形態では、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)である場合に実行された右打ち遊技によって右打ち領域を流下した球が、誘導通路3660に流入できないように(困難となるように)構成している。
具体的には、遊技盤13の右側領域のうち、開閉扉3650fの上方に植設された釘K1が、開閉扉3650fの下方であって、誘導通路3660の流入口を形成するように植設された釘K2よりも距離Kz(約10ミリ)分右側(図237視点で右側)に位置するように構成している。そして、釘K1と釘K2との高さ方向の間隔が球1個分(約15ミリ)となるように構成している。このように構成することで、右打ち遊技によって釘K1の右側を流下した球が、釘K2の左側に形成される誘導通路3660の流入口に流入することを確実に防止することができる。
さらに、開閉扉3650fの流下端部まで流下した球が入賞し得る第2特定入賞口3650aの配設位置についても、釘K1との幅方向の間隔よりも高さ方向の間隔のほうが短くなるように配設しているため、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)である場合に、第2特定入賞口3650aに球が入賞することが無いように構成している。なお、本実施形態では、開閉扉3650fの開放動作によって第2特定入賞口3650aへ球が入賞可能な状態と、入賞不可能(困難)な状態とを可変させるように構成しているが、これ以外の構成を用いても良く、例えば、第2特定入賞口3650aの開口部を開放させる開放位置と、閉鎖させる閉鎖位置とに可変可能な可変部材を、第2特定入賞口3650aと開閉扉3650fの流下端部との間に設け、その可変部材を、開閉扉3650fの開放動作と同期させて可変させるように可変制御しても良い。
この場合、例えば、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)である場合、即ち、第2特定入賞口3650aへ球が入賞しない状態である場合には、可変部材が閉鎖位置に位置するように可変制御し、開閉扉3650fが開状態(突出状態)である場合、即ち、第2特定入賞口3650aへの球の入賞を許容する状態である場合には、可変部位が開放位置に位置するように可変制御すると良い。これにより、意図しないタイミングで球が第2特定入賞口3650aへ入賞してしまう事態が発生してしまうことをより確実に防止することができる。
さらに、上述した例の構成を用いる場合には、1つの駆動源(例えばモータやソレノイド等)を用いて可変部材と開閉扉3650fとを駆動させるように構成すると良い。これにより、2つの部材を、規則性を持たせて容易に駆動させることができる。また、開閉扉3650fの開閉タイミングに対して、球の流下時間を考慮した猶予期間分遅らせて可変部材が可変するように構成すると良い。これにより、より開閉扉3650fの下流端部まで流下した球が可変部材の可変動作によって第2特定入賞口3650aに入賞できなくなる事態を抑制することができる。
次に、開閉扉3650fの上面3650f1(図235(a)参照)を球が流下中に、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)へと可変した場合における球流れについて図237を参照して説明をする。図237に示した通り、開閉扉3650fの下方であって、開閉扉3650fの下流側1/3の位置付近には釘K2が植設されており、その釘K2の右側と左側とで異なる流路が形成されている。よって、開閉扉3650fの上流側2/3の範囲を流下している球は、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)へと可変した場合に、誘導通路3660の右側の領域を流下する。一方で、開閉扉3650fの下流側1/3の範囲を流下している球は、開閉扉3650fが閉状態(埋設状態)へと可変した場合に、スルーゲート67を通過して、誘導通路3660に流入する。
本第8実施形態に用いられる誘導通路3660は、第2入球口640に球が到達するまでの時間(流下時間)を長くするために、蛇行状に形成されており、誘導通路3660の流入位置3661aから排出位置3661bまでの流路tyを球が流下するのに要する時間が約2.5秒となるように構成している。
そして、スルーゲート67を通過し、流路tyを流下した球が第2入球口640に到達した際に電動役物640aが開放していれば第2入球口640に入球し、電動役物640aが閉鎖していれば第2入球口640に入球すること無く、アウト口66に向けて流下する。
なお、本実施形態では、第1アタッカ(可変入賞装置)650aを右側領域の上方に設けたが、これに限ること無く、誘導通路3660の下方に設けても良い。これにより、複数の流路を流下した球が同様のタイミングで第1アタッカ(可変入賞装置)650aに入球させることができる。
さらに、本実施形態にて用いた誘導通路3660の球流下面に球の流下速度を遅延させるための遅延部材を設けるように構成しても良い。
<第8実施形態における演出内容について>
次に、図238~図241を参照して、本第8実施形態において実行される特徴的な演出について説明をする。本第8実施形態では、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されている期間中に第2特別図柄の抽選の権利(特図2保留記憶)が獲得し易くなるように構成しており、第2特別図柄の抽選は第1特別図柄の抽選よりも小当たりに当選し易くなるように構成している。つまり、通常状態が設定されている状態では、左打ち遊技によって第1特別図柄の抽選を実行し、大当たりに当選し、大当たり遊技が開始されると右打ち遊技を実行し、その大当たり遊技において開放動作されるアタッカ(第1アタッカ650a、第2アタッカ3650)に球を入賞させて賞球(特典)を獲得しながら、第2特別図柄の抽選の権利(特図2保留記憶)を獲得する遊技が行われる。
そして、当たり遊技中に特図2保留記憶を獲得した場合には、当たり遊技終了後に第2特別図柄(特図2)の抽選が実行され、その特図2の抽選結果が大当たり、または小当たりであると、再度当たり遊技が実行される。本第8実施形態では、第2特別図柄の抽選において高確率で小当たりに当選するように構成されているため、特図2の抽選が一旦実行されると、繰り返し特図2の抽選が実行され易い遊技状態となる。
そこで、本第8実施形態では、特図2の抽選が実行されるか否か(特図2の抽選を実行可能な状態に移行したか否か)を遊技者に示唆するための演出が実行されるように構成している。これにより、遊技者は第3図柄表示装置81にて表示される演出の内容を確認しながら遊技を行うことができるため、遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができる。
上述した通り、本実施形態では、当たり遊技(第2アタッカ3650が開放動作される当たり動作)が実行されることにより、特図2保留記憶を獲得可能に構成しているため、まず、図238(a)に示した通り、当たり遊技(第2アタッカ3650が開放動作される当たり動作)の実行中に特図2保留記憶を獲得することを促す演出が実行される。図238(a)は、第2アタッカ3650が開放動作される大当たりである大当たりCに当選した場合の大当たり遊技中に表示される表示画面の一例を示した模式図である。
図238(a)に示した通り、大当たりCに対応した大当たり遊技が開始されると、大当たり遊技中に右打ち遊技を行わせることを遊技者に案内するために、案内表示領域Dm3には「右打ち」が表示される。そして、主表示領域Dmではキャラクタ811が鍵871を収集する演出が実行される。この鍵871は、第2特別図柄(特図2)の保留記憶数に対応した個数が収集されるように演出態様を設定しており、キャラクタ811が多くの鍵871を収集することにより、特図2の保留記憶数が多いことを遊技者に示唆(報知)するものである。
そして、主表示領域Dmには、演出のゲーム性を説明するための「宝の鍵を集めろ」のコメントが表示される。詳細は後述するが、本実施形態では、大当たり遊技中に特図2の保留記憶を獲得し(鍵871を収集し)、大当たり遊技終了後に実行される特図2の抽選結果を、収集した鍵871を用いて宝箱873(図239参照)を開け、その宝箱873の中身の態様で遊技者に報知する演出が実行される。
また、主表示領域Dmの下位置には大当たり遊技中に獲得した賞球数に関する値が加算表示される獲得表示領域Dm12aと、現在のラウンド遊技数を示すラウンド数表示領域Dm12bとが形成される。図238(a)に示した例は、大当たり遊技が開始された直後であるため、獲得表示領域Dm12aには「00000」が表示され、大当たり遊技中に賞球を獲得していない状態であることを示している。そして、ラウンド数表示領域Dm12bには「ラウンド1」が表示されている。
また、大当たり遊技中の演出において、収集した鍵871の個数を遊技者に報知するための獲得済み表示領域Dm10a~Dm10dが主表示領域Dmの右位置に形成される。本実施形態において実行される演出では、特図2の保留記憶を1つ獲得する毎に、鍵871を1つ収集するように構成しているため、獲得済み表示領域Dm10a~Dm10dには最大で4個の鍵871が表示されるように構成している。なお、この獲得済み表示領域Dm10a~Dm10dは、特図2の保留球数を示すための表示領域でもある。
さらに、副表示領域Dsには遊技者に遊技内容を示すための「継続して右打ちしてね」もコメントが表示されると共に、案内表示領域Dm3の下方に形成された第2案内表示領域Dm11に、第2入球口640付近の構成を模式的に示した図が表示される。上述した通り、本実施形態では、継続して球を発射したほうが特図2の保留記憶を獲得し易いように構成されているため、遊技者に不利な遊技を提供しないように、他の演出に用いられる表示態様よりも強調した表示態様(文字の大きさを大きくした表示態様)で遊技内容を示すためのコメントが表示される。このように、主表示領域Dmと副表示領域Dsとを用いて、大当たり遊技中に目指す遊技内容を詳細に説明することにより、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
そして、図238(a)の表示が実行された後、大当たり遊技を実行し、第2特別図柄(特図2)の保留記憶を獲得した場合には、図238(b)に示した演出内容が第3図柄表示装置81に表示される。図238(b)は、大当たり遊技中に第2入球口640に球が入球した場合に表示される演出内容の一部を示した模式図である。
図238(b)に示した通り、大当たり遊技中に第2入球口640に球が入球すると、主表示領域Dmにて、第2入球口640に球が入球したことを(特図2の保留記憶を獲得したことを)遊技者に報知するための演出として鍵871を収集したことを示す演出が実行され、「おめでとう」のコメントが表示される。
さらに、獲得済み表示領域Dm10aには、鍵871を1つ獲得したことを表示するために鍵871が表示される。また、第2案内表示領域Dm11には、球が入球したことを遊技者に対して視覚的に報知するために、第2入球口640を模した位置に特定のエフェクトが表示される。そして、獲得表示領域Dm12aには、大当たり遊技中に獲得した賞球数として「00085」が表示され、ラウンド数表示領域Dm12bには現在が2ラウンド目であることを示す「2」が表示されている。
そして、大当たり遊技が終了すると、図239(a)に示した画面が表示される。図239(a)は、大当たり遊技のエンディング期間中に表示される表示内容の一例を示した模式図である。このエンディング期間中において、今回の大当たり遊技中に獲得した特図2の保留記憶数の合計を遊技者に報知するための報知態様(鍵を2つ収集したことを示す表示態様872)が主表示領域Dmに表示されると共に、大当たり遊技終了後にも右打ち遊技を継続させる旨を示すための「右打ち継続」のコメントが副表示領域Dsに表示される。
さらに、大当たり遊技が終了しても、継続して右打ち遊技を遊技者に行わせるために、案内表示領域Dm3の表示態様として、大当たり遊技中の案内表示領域Dm3の表示態様(図238(a)参照)よりも強調された表示態様が設定される。これにより、遊技者に対して大当たり遊技終了後も右打ち遊技を継続しなければならない旨を確実に報知することができる。
その後、大当たり遊技が終了し、第2特別図柄(特図2)の抽選(変動)が実行される場合には、図239(b)に示した通り、大当たり遊技中に収集した鍵871を用いて宝箱873を開かせる演出が実行される。図239(b)は、大当たり遊技終了後に特図2変動が実行される場合に実行される演出の一例を示した模式図である。
図239(b)は、特図2変動が実行されている状態であるため、特図2表示領域Dm2には、第2特別図柄(特図2)が変動表示中であることを示す変動表示態様が表示されている。そして、大当たり遊技中に収集した2つの鍵871(特図2保留)の1つを用いた演出が実行される。よって、獲得済み表示領域Dm10a~Dm10dに表示される鍵871の個数が大当たり終了時の2個から1個に減少する。
また、大当たり遊技中から継続した演出が実行されている間は、獲得表示領域Dm12aが常に表示され、特図2抽選によって小当たり当選した場合に、第2アタッカ3650に球を入賞させることで獲得した賞球数に関する情報も加算表示される。これにより、第2特別図柄(特図2)の抽選を実行可能な期間(有利期間)中に獲得した球数を遊技者に分かり易く報知することができる。
さらに、ラウンド数表示領域Dm12bも、上述した獲得表示領域Dm12aと同様に継続して表示され、特図2変動に基づく遊技が行われている間は「ラウンドエクストラ」の文字が表示される。これにより、大当たり遊技が終了した後も有利な状態が延長して設定されていることを遊技者に分かり易く報知することができる。
なお、本実施形態では、特図2変動を実行可能な遊技期間に対して「ラウンドエクストラ」の文字を表示するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特図2変動を実行可能な遊技期間中に獲得した賞球数を合算する合算手段を設け、その合算手段により合算された賞球数が、大当たり遊技中に実行される1回のラウンド遊技において獲得可能な賞球数に到達したと判別した場合に、大当たり遊技中に表示していたラウンド数を1加算するように構成しても良いし、特図2変動を実行可能な遊技期間中に当選した小当たりの回数を計測する小当たり回数計測手段を設け、その小当たり回数計測手段によって計測された小当たり回数が所定回数(例えば、10回)に到達した場合に、大当たり遊技中に表示していたラウンド数を1加算するように構成しても良い。
このように構成することで、遊技者に対して大当たり遊技が延長して実行されていると思わせることができる。また、この場合、大当たり遊技が実行されている最中においても、鍵871を用いて宝箱873を開放させる演出(図239(b)参照)を実行するように構成すると良い。これにより、現在が大当たり遊技中であるか否かを実行されている演出から判別することが困難となるため、遊技者に先の遊技を容易に予測されてしまうことを抑制することができる。
図239(b)に示した演出が実行されている状態で小当たりに当選すると、図240に示した通り、宝箱873が開放し、宝箱873の中身が露出する演出が実行される。図240(a)は、遊技状態として通常状態が設定されている場合において、小当たりに当選した場合に表示される演出内容の一例を示した模式図である。
本実施形態では、遊技状態として普通図柄の高確率状態(確変状態、時短状態)が設定されている場合よりも、普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)が設定されている場合のほうが、小当たり遊技中に特図2保留記憶を獲得し易いように構成している。そして、図240(a)で示した例では、通常状態が設定されている状態で小当たりに当選しているため、特図2保留記憶を獲得可能な小当たり遊技が実行されることを示す「V」が宝箱873の中身の表示態様として表示される。
なお、宝箱873の中身を示す表示態様は「V」以外にも複数あり、例えば、特図2の抽選結果が外れである場合は「×」を、特図2の抽選結果が特図2保留記憶を獲得困難な小当たりであれば「?」を、模した表示態様が設定される。加えて、保留記憶されている第2特別図柄の入賞情報を事前に判別する事前判別処理を実行し、その事前判別処理の判別結果が、保留記憶されている保留情報の中に大当たり或いは遊技者に有利となる小当たりが存在していることを示す判別結果である場合には、その保留情報に対応する第2特別図柄(特図2)の変動が実行されるまでに実行される他の特図2の抽選結果を示す表示態様を用いて、大当たり或いは遊技者に有利となる小当たりが保留記憶されている保留情報の中に含まれていることを示唆する表示態様を設定するように構成しても良い。
ここで、特図2変動の結果、遊技者に不利となる大当たり、即ち、大当たり遊技終了後に普通図柄の高確率状態(例えば、時短状態)が設定される大当たりに当選した場合には、図240(b)に示した通り、宝箱873の中身を示す表示態様として「ドクロ」を模した表示態様が設定される。
さらに、今回実行されている特図2の抽選結果や、保留記憶されている保留情報に対する事前判別結果に基づいて、鍵871の表示態様や宝箱873の表示態様を可変させるように構成しても良く、例えば、図241(a)に示した通り、特別図柄の抽選結果が外れであることを示唆する表示態様(錆びた鍵と、ボロボロの宝箱)を表示するように構成しても良い。これにより、宝箱873を開放する前に遊技者に対して今回の特別図柄の抽選結果を予測させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
上述した図238(a)~図241(a)に示した各演出を繰り返し実行した後、鍵871が無くなると(特図2の保留記憶が無くなると)、遊技者に有利な有利期間が終了するため、図241(b)に示したエンディング画面が表示される。このエンディング画面では、今回の有利期間(大当たり遊技期間と、特図2変動期間とを融合した期間)において獲得した賞球数を示す値(獲得表示領域Dm12aに表示される値)と、小当たりに当選した回数と、が表示される。そして、遊技方法を左打ち遊技に戻すことを遊技者に案内するための案内表示領域Dm3の表示態様を「左打ち」に可変表示すると共に、副表示領域Dsに、「左打ちに戻してね」のコメントを表示する。
なお、本実施形態では、遊技状態の移行タイミングでは無く、特図2の保留記憶が無くなったタイミングで遊技方法を右打ち遊技から左打ち遊技に切り替えるように案内表示領域Dm3の表示態様を可変させている。つまり、遊技状態として時短状態が設定されている状態において、特図2保留が有る場合は、右打ち遊技を案内し、特図2保留が無い場合は、左打ち遊技を案内するように構成している。これにより、遊技者が不利な遊技を実行することなく適切な遊技を実行させることができる。
次に、図242を参照して、本第7実施形態における各遊技状態の移行の流れについて説明をする。図242は、本第7実施形態における各遊技状態の移行の流れを示した遷移図である。本第7実施形態では、図244を参照して後述するように、第1特別図柄の抽選において大当たりに当選した場合に設定される大当たり種別を5種類(大当たりA~E)有し、第2特別図柄の抽選において大当たりに当選した場合に設定される大当たり種別を3種類(大当たりF~H)有している。
そして、大当たり当選時に設定された大当たり種別と、大当たり当選時に設定されている遊技状態と、に応じて大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が異なるように構成されている。このように構成することで、パチンコ機10にて実行される遊技において各遊技状態を複雑に移行させることが可能となるため遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
また、遊技者に最も有利となる有利遊技状態(潜確状態)へと移行し易い遊技状態(準有利遊技状態)と、移行し難い遊技状態と、を設けることで、準有利遊技状態が設定されている場合に、遊技者に継続して遊技を行わせることができるため、遊技の稼働を高めることができる。
図242に示した通り、パチンコ機10にて遊技が開始される時点では、遊技状態として通常状態が設定された状態で第1特別図柄(特図1)の抽選を行う遊技が実行される。そして、特図1の大当たりに当選すると、65%の確率で確変状態が設定され(大当たりA,B当選)、25%の確率で時短状態が設定され(大当たりE当選)、10%の確率で通常状態が設定される(大当たりC,D当選)。
そのうち、大当たりCに当選した場合は(5%)、その大当たり遊技の一部で第2アタッカ3650が開放動作するため、その大当たり遊技中に特図2の保留記憶を獲得することが可能となる。
よって、大当たり遊技終了後に通常状態が設定される大当たりに当選した場合のうち、大当たりD(5%)は、再度、特図1の抽選を行う遊技が実行され、大当たりC(5%)は、特図2の抽選を行う遊技が実行される。そして、特図2は約75%の確率で小当たりに当選し、普通図柄の低確率状態(通常状態)で実行される小当たり遊技では、その小当たり遊技中に特図2の保留記憶を獲得可能に構成されているため、通常状態において特図2の抽選が実行されると、特図2の保留記憶が消滅しない限り、特図2遊技を継続して実行することができる遊技期間となる。
遊技状態として通常状態が設定されている状態で、実行される特図2の抽選で大当たりに当選した場合は、30%の確率で確変状態が設定され(大当たりF当選)、35%の確率で潜確状態が設定され(大当たりG当選)、35%の確率で時短状態が設定される(大当たりH当選)。
次に、確変状態が設定されている場合は、普通図柄の高確率状態が設定されているため、特図2の保留記憶に基づいて実行される特図2の抽選で小当たりに当選したとしても、その小当たり遊技中に新たな特図2の保留記憶を獲得することが出来ない(困難)ように構成している。よって、本第8実施形態では、確変状態は、特別図柄の大当たり当選確率が高い分、時短状態よりは有利な遊技状態となるが、特図2の保留記憶を有する状態であっては、特図2抽選で小当たりに当選したとしても、新たな特図2の保留記憶を獲得することができないため、遊技者に不利な遊技状態となる。
確変状態が設定されている状態において、特図1の抽選で大当たりに当選すると、35%の確率で再度確変状態が設定され(大当たりA当選)、30%の確率で潜確状態が設定され(大当たりB当選)、10%の確率で通常状態が設定され(大当たりC,D当選)、25%の確率で時短状態が設定される(大当たりE当選)。そして、特図2の抽選で大当たりに当選すると、30%の確率で再度確変状態が設定され(大当たりF当選)、35%の確率で潜確状態が設定され(大当たりG当選)、35%の確率で時短状態が設定される(大当たりH当選)。
次に、潜確状態が設定されている場合は、普通図柄の低確率状態が設定されているため、特図2の保留記憶に基づいて実行される特図2の抽選で小当たりに当選した場合に、その小当たり遊技中に新たな特図2の保留記憶を獲得することが出来るように構成している。よって、本第8実施形態では、潜確状態は、特別図柄の大当たり当選確率が高く、且つ、特図2の保留記憶を有する状態であって、特図2抽選で小当たりに当選した場合に、新たな特図2の保留記憶を獲得することが出来るため、遊技者に最も有利な遊技状態となる。
潜確状態が設定されている状態において、特図1の抽選で大当たりに当選すると、65%の確率で再度潜確状態が設定され(大当たりA,B当選)、10%の確率で通常状態が設定され(大当たりC,D当選)、25%の確率で時短状態が設定される(大当たりE当選)。そして、特図2の抽選で大当たりに当選すると、65%の確率で確変状態が設定され(大当たりF,G当選)、35%の確率で潜確状態が設定され(大当たりG当選)、35%の確率で時短状態が設定される(大当たりH当選)。
最後に、時短状態が設定されている場合は、普通図柄の高確率状態が設定されているため、特図2の保留記憶に基づいて実行される特図2の抽選で小当たりに当選したとしても、その小当たり遊技中に新たな特図2の保留記憶を獲得することが出来ない(困難)ように構成している。よって、本第8実施形態では、時短状態は、特別図柄の大当たり当選確率が低く、特図2の保留記憶を有する状態であっては、特図2抽選で小当たりに当選したとしても、新たな特図2の保留記憶を獲得することができないため、遊技者に最も不利な遊技状態となる。
時短状態が設定されている状態において、特図1の抽選で大当たりに当選すると、65%の確率で確変状態が設定され(大当たりA,B当選)、10%の確率で通常状態が設定され(大当たりC,D当選)、25%の確率で再度時短状態が設定される(大当たりE当選)。そして、特図2の抽選で大当たりに当選すると、30%の確率で確変状態が設定され(大当たりF当選)、35%の確率で潜確状態が設定され(大当たりG当選)、35%の確率で再度時短状態が設定される(大当たりH当選)。
以上説明をした通り、本実施形態においては、特図2の保留記憶が無い状態では、遊技状態に関わらず、新たに第2入球口640に球を入球させることができないように構成している。さらに、第1特別図柄の変動時間を普通図柄の高確率状態と低確率状態とで変わらないように構成している。よって、特図2の保留記憶が無い状態では、普通図柄の状態が可変したとしても、遊技者への有利具合が変わることが無い。
つまり、特図1の変動(抽選)を実行している状態においては、特別図柄の低確率状態(通常状態、時短状態)が同一の有利度合いとなり、特別図柄の高確率状態(確変状態、潜確状態)は特別図柄の大当たり確率が高くなる分、特別図柄の低確率状態よりも有利な遊技状態となる。
また、特図2の保留記憶がある状態では、普通図柄の高確率状態では、新たな特図2の保留記憶を獲得することができないため、普通図柄の高確率状態(確変状態、時短状態)よりも、普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)のほうが遊技者に有利な遊技状態となる。よって、遊技者に最も有利な遊技状態は潜確状態となり、最も不利な遊技状態が時短状態となる。
さらに、大当たりに当選した場合において、遊技者に最も有利な潜確状態へと移行する割合について説明をすると、特図1の抽選に基づいて潜確状態が設定される割合は、確変状態が最も高い(30%)。よって、確変状態が、最も有利な有利遊技状態(潜確状態)に移行し易い準有利遊技状態となる。
<第8実施形態における電気的構成について>
次に、図243~図250を参照して、本第8実施形態における電気的構成について説明をする。図243(a)は、第8実施形態における主制御装置110のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図243(a)に示した通り、本第8実施形態のROM202は、第1当たり乱数8テーブル202ga、第1当たり種別選択8テーブル202gb、第2当たり乱数8テーブル202gc、変動パターン選択8テーブル202gd、動作シナリオ8テーブル202geを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称(第8実施形態に用いたことを識別可能にするために付した「8」以外が同一の名称)の構成(テーブル)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
図243は、第8実施形態における主制御装置110のROM202の内容を模式的に示した模式図である。図243(a)に示した通り、本第8実施形態のROM202は、第1当たり乱数8テーブル202ga、第1当たり種別選択8テーブル202gb、第2当たり乱数8テーブル202gc、変動パターン選択8テーブル202gd、動作シナリオ8テーブル202geを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称(第8実施形態に用いたことを識別可能にするために付した「8」以外が同一の名称)の構成(テーブル)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
第1当たり乱数8テーブル202gaは、上述した各実施形態で用いられた第1当たり乱数テーブル202aと同一の用途で用いられるデータテーブルであって、第1当たり乱数カウンタC1の値が、第1当たり乱数8テーブル202gaによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。
また、この第1当たり乱数8テーブル202gaは、大当たりとなる乱数の個数は第1特別図柄と第2特別図柄とで同一に規定しているが、第2特別図柄の抽選のみ小当たりとなる乱数の値を規定している(図243(b)参照)。このように、小当たりとなる乱数の個数を異ならせる(一方の特別図柄にのみ設定する)ことにより、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とで、遊技者への特典(大当たり又は小当たり)付与に対する期待度を異ならせることができる。
ここで、図243(b)を参照して、第1当たり乱数8テーブル202gaの内容について説明をする。図243(b)は、第1当たり乱数8テーブル202gaに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第1当たり乱数8テーブル202gaは、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、大当たりと判定される乱数値(判定値)と小当たりと判定される乱数値(判定値)が規定されたデータテーブルであって、特別図柄変動開始処理8(図252参照)において抽選結果を取得する際に参照される(図252のS11003,S11004参照)。
第1当たり乱数8テーブル202ga(図243(b)参照)は、第1当たり乱数カウンタC1の値と、抽選結果との対応関係が規定されているデータテーブルである。具体的には、特別図柄の低確率状態において、大当たりと判定される判定値の範囲として「0~1」が規定され(図243(b)の202ga1参照)、第1特別図柄の外れと判定される判定値の範囲として「2~399」が規定されている(図243(b)の202ga2参照)。
また、第2特別図柄の外れと判定される判定値の範囲として「2~99」が規定され(図243(b)の202ga2参照)、第2特別図柄の小当たりと判定される判定値の範囲として「100~399」が規定されている(図243(b)の202ga3参照)。また、特別図柄の高確率状態(確変状態)において、大当たりと判定される判定値の範囲として「0~19」が規定され(図243(b)の202ga4参照)、第1特別図柄の外れと判定される判定値の範囲として「20~399」が規定されている(図243(b)の202ga5参照)。また、第2特別図柄の外れと判定される判定値として「20~99」が規定され(図243(b)の202ga5参照)、第2特別図柄の小当たりと判定される判定値として「100~399」が規定されている(図243(b)の202ga6参照)。
始動入賞に基づいて取得した第1当たり乱数カウンタC1の値が、この第1当たり乱数8テーブル202ga(図243(b)参照)に規定されている大当たりに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、特別図柄の大当たりであると判別され、小当たりに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、特別図柄の小当たりであると判別される。
次に、図244を参照して、第1当たり種別選択8テーブル202gbの内容について説明をする。図244は、第1当たり種別選択8テーブル202gbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。本第8実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に設定される大当たり種別が5種類(大当たりA~大当たりE)、第2特別図柄(特図2)の抽選で大当たりに当選した場合に設定される大当たり種別が3種類(大当たりF~大当たりH)規定されており、大当たり種別に応じて、大当たり遊技中に設定される開放動作シナリオ(動作シナリオ)や、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を異ならせている。
具体的には、大当たりに当選した図柄種別が第1特別図柄(特図1)で、取得した第1当たり種別カウンタC2の判定値が「0~34」の場合、大当たり種別として「大当たりA」が設定される。この「大当たりA」は、10ラウンド確変大当たりであり、開放動作シナリオ(動作シナリオ)として動作Aが設定される。なお、動作シナリオに規定されている具体的な内容については、図245に記載されている動作シナリオ8テーブル202geを用いて後述する。
また、本実施形態では、大当たりに当選した時点における遊技状態に応じて、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が異なるように規定しており、「大当たりA」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)であれば、大当たり遊技終了後に確変状態が設定され、大当たり当選時の遊技状態が潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)であれば、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定されるように規定されている。
取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「35~64」の場合、大当たり種別として「大当たりB」が設定される。この「大当たりB」は、上述した「大当たりA」と同一の大当たり遊技が実行されるものであり(10ラウンド確変大当たりで、開放動作シナリオ(動作シナリオ)として動作Aが設定される大当たり遊技)、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を異ならせている。
具体的には、「大当たりB」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、或いは、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)であれば、大当たり遊技終了後に確変状態が設定され、大当たり当選時の遊技状態が確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)であれば、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定されるように規定されている。
このように、大当たり遊技の遊技内容(動作シナリオ)が同一であり、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が異なる大当たり種別を設けることにより、大当たり遊技を実行している遊技者に対して、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を事前に(大当たり遊技が終了するまでに)把握されることを抑制することができる。また、大当たり遊技の遊技内容によって大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を予測され難くすることにより、例えば、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を遊技者に示唆するための示唆演出を大当たり遊技中に実行するための示唆演出実行手段を設けると良い。このように構成することで、示唆演出実行手段により実行される示唆演出を遊技者が注視することになるため、演出効果を高めることができる。
さらに、この場合、大当たり遊技中に実行される示唆演出の演出態様を、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、大当たり遊技の遊技内容と、に基づいて設定するための示唆演出設定を設けるように構成すると良い。具体的には、大当たり遊技の遊技内容と、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、を遊技者に有利となる順番でそれぞれランク付けし、今回当選した大当たり種別に該当する各ランクを融合(合算)させた値(情報)に基づいて複数の演出態様の中から一の演出態様を設定するように構成すると良い。これにより、大当たり遊技が進行するにつれて(大当たり遊技の遊技内容が判明していくにつれて)、実行される示唆演出の演出態様に基づいて大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を予測し易くなるため、遊技者に対して、大当たり遊技中の長期間に渡って示唆演出を注視させることができ、演出効果をより高めることができる。
取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「65~69」の場合には、大当たり種別として「大当たりC」が設定される。この「大当たりC」は、上述した「大当たりA」と同様に10ラウンドの大当たり遊技が実行されるものであるが、設定される動作シナリオの内容が異なっており、第1アタッカ650と第2アタッカ3650の両方を開放動作させる遊技内容が規定されている動作Bのシナリオが設定される大当たりである。そして、大当たり遊技終了後の遊技状態として特別図柄の低確率が設定される通常大当たりである。
具体的には、「大当たりC」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)、即ち、大当たり当選時の遊技状態に関わらず、大当たり遊技終了後に通常状態が設定されるように規定している。
次に、取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「70~74」の場合には、「大当たりD」が設定される。この「大当たりD」は、大当たり遊技の遊技内容は上述した「大当たりA」と同一となるように動作Aの動作シナリオが設定される。そして、上述した「大当たりC」と同様に大当たり遊技終了後の遊技状態として特別図柄の低確率が設定される通常大当たりである。
具体的には、「大当たりD」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)、即ち、大当たり当選時の遊技状態に関わらず、大当たり遊技終了後に通常状態が設定されるように規定している。
取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「75~99」の場合には、「大当たりE」が設定される。この「大当たりE」は、上述した「大当たりD」と同一の大当たり遊技が実行されるものであり(10ラウンド通常大当たりで、開放動作シナリオ(動作シナリオ)として動作Aが設定される大当たり遊技)、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態のみ「大当たりD」と異ならせている。
具体的には、「大当たりE」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)、即ち、大当たり当選時の遊技状態に関わらず、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されるように規定している。
一方、大当たりに当選した図柄種別が第2特別図柄(特図2)で、取得した第1当たり種別カウンタC2の判定値が「0~29」の場合、大当たり種別として「大当たりF」が設定される。この「大当たりF」は、上述した「大当たりA」と同一の遊技内容の大当たり遊技、即ち、10ラウンド確変大当たりであり、開放動作シナリオ(動作シナリオ)として動作Aが設定される。そして、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)、即ち、大当たり当選時の遊技状態に関わらず、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されるように規定している。
取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「30~64」の場合には、「大当たりG」が設定される。この「大当たりG」は、2ラウンドの大当たり遊技が実行される2ラウンド確変大当たりであって、第2アタッカ3650を開放動作させる遊技内容が規定されている動作Cの動作シナリオが設定される。そして、「大当たりG」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)であれば、大当たり遊技終了後に潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定され、大当たり当選時の遊技状態が潜確状態であれば、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されるように規定している。
最後に、取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「65~99」の場合には、「大当たりH」が設定される。この「大当たりH」は、上述した「大当たりD」と同一の遊技内容の大当たり遊技が実行されるように動作Aの動作シナリオが設定される10ラウンド通常大当たりである。そして、「大当たりH」に当選した場合は、大当たり当選時の遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)、或いは潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)、即ち、大当たり当選時の遊技状態に関わらず、大当たり遊技終了後に時短状態が設定されるように規定している。
ここで、本実施形態では、第2特別図柄の抽選を実行可能な状態(特図2の保留記憶を確保している状態)においては、普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)が設定されているほうが普通図柄の高確率状態(確変状態、時短状態)が設定されているよりも遊技者に有利な遊技を提供することができるように構成している。
具体的には、第2特別図柄の抽選が実行されると約75%の確率で小当たりに当選するように構成されており、小当たりに当選した場合には第2アタッカ3650(開閉扉3650f)が開放動作されるように構成している。そして、小当たり遊技により第2アタッカ3650が開放動作することにより、スルーゲート67を通過して誘導通路3660(図243参照)に球が流入し易い状態が提供される。普通図柄の低確率状態が設定されている場合には、スルーゲート67を通過した球が第2入球口640に到達するまでの時間に適した普通図柄の変動時間(2秒)が設定されることから、スルーゲート67を通過した球が第2入球口640に入球し易くなるように構成している。
一方で、普通図柄の高確率状態が設定されている場合には、スルーゲート67を通過した球が第2入球口640に到達するまでの時間よりも短い普通図柄の変動時間(0.1秒)、詳細には、スルーゲート67を通過した球が第2入球口640に到達するまでに、そのスルーゲート67を通過したことに基づいて実行される普図当たり遊技(電動役物640aの開放動作)が終了してしまうほど短い変動時間が設定される。よって、スルーゲート67を通過した球が第2入球口640に入球し難くなるように構成している。
このように構成することで、小当たりに当選した際に設定されている遊技状態に応じて、その小当たり遊技中における第2特別図柄の保留記憶の獲得数を異ならせることができる。なお、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合は、その大当たり遊技中は普通図柄の低確率状態が設定されるため、大当たりに当選した際に設定されている遊技状態に関わらず、第2特別図柄の保留記憶を獲得させ易くすることができる。
動作シナリオ8テーブル202geは、遊技状態が大当たり、或いは、小当たりの場合の第1アタッカ650と第2アタッカ3650の動作を規定したテーブルである。動作シナリオ8テーブル202geは、シナリオ種別ごとに、動作内容と動作中の特図2保留獲得が可能かどうか規定している。
ここで、図245(a)を参照して動作シナリオ8テーブル202geの内容について説明をする。図245(a)は、動作シナリオ8テーブル202geに規定されている内容を模式的に示した模式図である。動作シナリオ8テーブル202geは、大当たりでシナリオ種別がAの場合には、第1アタッカ650が10ラウンド開放される大当たり遊技が規定されている。よって、シナリオAが設定されている場合は、第2アタッカ3650が開放動作されないため、大当たり遊技中に特図2の保留記憶を新たに獲得することができないものである。次に、大当たりでシナリオ種別がBの場合には、第2アタッカ3650が1~2ラウンドの間、開放され、第1アタッカ650が3~10ラウンドの間、開放される大当たり遊技が規定されている。よって、シナリオBが設定されている場合は、第2アタッカ3650が開放動作されるため、大当たり遊技中に特図2の保留記憶を新たに獲得することができる。
次に、大当たりでシナリオ種別がCの場合には、第2アタッカ3650が1~2ラウンドの間、開放される大当たり遊技が規定されている。よって、シナリオCが設定されている場合は、第2アタッカ3650が開放動作されるため、大当たり遊技中に特図2の保留記憶を新たに獲得することができる。そして小当たりの場合には、第2アタッカ3650が1ラウンド開放される。よって、小当たり遊技中に特図2の保留記憶を新たに獲得することができる。
ここで、図245(b)を参照して、動作シナリオ8テーブル202geに規定されている各シナリオの内容について説明をする。図245(b)は、各シナリオの内容を示した図である。図245(b)に示した通り、シナリオAが設定されると、大当たり遊技のオープニング期間(OP期間)として2秒が設定され、1回のラウンド遊技として第1アタッカ650を30秒間、或いは、入賞数が10球となるまでの間、開放される。1回のラウンド遊技が終了すると、2秒間のインターバル期間が設定され、次のラウンド遊技が実行されるシナリオが設定される。そして、10回目のラウンド遊技が終了すると、エンディング期間(ED期間)として4秒が設定され、エンディング期間が経過すると大当たり遊技が終了する。
シナリオBが設定されると、大当たり遊技のオープニング期間(OP期間)として2秒が設定され、1回のラウンド遊技が第2アタッカ3650を1.5秒間の開放が3回実行される、或いは、入賞数が3球となるまでの間設定される。1回のラウンド遊技が終了すると、2秒間のインターバル期間が設定され、次のラウンド遊技が実行されるシナリオが設定される。そして、2回目のラウンド遊技後のインターバル期間を経過すると、3回目のラウンド遊技として、第1アタッカ650を30秒間、或いは、入賞数が10球となるまでの間、開放される。10回目のラウンド遊技が終了すると、エンディング期間(ED期間)として4秒が設定され、エンディング期間が経過すると大当たり遊技が終了する。
シナリオCが設定されると、大当たり遊技のオープニング期間(OP期間)として0.5秒が設定され、1回のラウンド遊技が第2アタッカ3650を1.5秒間の開放が3回実行される、或いは、入賞数が3球となるまでの間設定される。1回のラウンド遊技が終了すると、2秒間のインターバル期間が設定され、次のラウンド遊技が実行されるシナリオが設定される。そして、2回目のラウンド遊技が終了すると、エンディング期間(ED期間)として4秒が設定され、エンディング期間が経過すると大当たり遊技が終了する。
小当たり遊技中に設定されるシナリオでは、小当たり遊技のオープニング期間(OP期間)として0.5秒が設定され、1回のラウンド遊技が第2アタッカ3650を1.5秒間の開放が1回実行される、或いは、入賞数が1球となるまでの間設定される。1回のラウンド遊技が終了すると、エンディング期間(ED期間)として4秒が設定され、エンディング期間が経過すると大当たり遊技が終了する。
以上、説明をした通り、本第8実施形態では、大当たり遊技の一部(大当たりB、大当たりC)と、小当たり遊技において第2アタッカ3650を開放させる当たり遊技が実行されるように構成している。よって、当たり遊技中に球をスルーゲート67に通過させることができ、第2入球口640に球を入球させることが可能となる。また、図245(b)に示した通り、大当たり遊技において第2アタッカ3650を開放させる場合には、小当たり遊技において第2アタッカ3650を開放させる場合よりも、第2アタッカ3650を開放させる回数が多くなるように設定しているため、1回の当たり遊技においては、大当たり遊技のほうが小当たり遊技よりも第2入球口640に球を多く入球させることができる。
さらに、上述した通り、本第8実施形態では、普通図柄の高確率状態(時短状態、確変状態)が設定されている場合には、スルーゲート67に球を通過させたとしても、誘導通路3660を流下した球が第2入球口640に入球できない(困難となる)ように構成しており、大当たり遊技が実行される場合には普通図柄の低確率状態が設定され、小当たり遊技が実行される場合には小当たり当選時の遊技状態のまま小当たり遊技が実行されるように構成している。よって、大当たり遊技は、小当たり遊技よりも第2入球口640に球を入球させ易い当たり遊技となる。
第2当たり乱数8テーブル202gcは、上述した各実施形態において用いられた第2当たり乱数テーブル202c(図15参照)と同一の用途で用いられるデータテーブルであって、第2当たり乱数カウンタC4の値を用いて、第2当たり乱数8テーブル202gcを参照して当たり当選の有無が判別される。
ここで、図246を参照して第2当たり乱数8テーブル202gcの内容について説明をする。図246は、第2当たり乱数8テーブル202gcに規定されている内容を模式的に示した模式図である。第2当たり乱数8テーブル202gc(図246参照)は、普通図柄の当たり判定値が規定(記憶)されているデータテーブルである。具体的には、普通図柄の通常状態において、普通図柄の当たりとなる判定値として、「0~237」が規定されている(図246の202gc1参照)。また、普通図柄の高確率状態において、普通図柄の当たりとなる判定値として、「0~238」が規定されている(図246の202gc3参照)。本実施形態のパチンコ機10では、普通入球口(スルーゲート)67を球が通過することに基づいて取得される第2当たり乱数カウンタC4の値と、第2当たり乱数8テーブル202gcとを参照し、普通図柄の当たりであるか否かを判定している。
また、普通図柄の通常状態において、普通図柄の外れとなる判定値として、「238,239」が規定されている(図246の202gc2参照)。また、普通図柄の高確率状態において、普通図柄の外れとなる判定値として、「239」が規定されている(図246の202gc4参照)。
変動パターン選択8テーブル202gdは、上述した各実施形態に用いられる変動パターン選択テーブル202f(図14参照)と同一の用途で用いられるデータテーブルであって、抽選が実行された特別図柄の種別と、その抽選の結果と、取得した変動種別カウンタCS1の値に対応させて、異なる変動時間が設定される変動パターンが規定されている。
ここで、図247、図248を参照して、変動パターン選択8テーブル202gdの内容について説明をする。図247は、変動パターン選択8テーブル202gdの内容を模式的に示した模式図であって、図248(a)は、変動パターン選択8テーブル202gdが規定する通常・潜確用8テーブル202gd1に規定されている内容を模式的に示した模式図であって、図248(b)は、変動パターン選択8テーブル202gdが規定する時短・確変用8テーブル202gd2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。
ここで、図248(a)を参照して、通常・潜確用8テーブル202gd1の内容について説明をする。この通常・潜確用8テーブル202gd1は、遊技状態として、通常状態・潜確状態が設定されている場合に参照される変動パターンテーブルであって、後述する時短・確変用8テーブル202gd2(時短状態、或いは確変状態が設定されている場合に参照される変動パターンテーブル)よりも、第2入球口640、或いは、第2アタッカ3650を球が通過し易くなるような変動時間が設定され易くなるように変動時間を規定している。
通常・潜確用8テーブル202gd1に規定されている内容を具体的に説明すると、特別図柄の種別が特図1であって抽選結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「外れ変動」(変動時間30~120秒)が規定され、抽選結果が大当たりである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~99」の範囲に対して、変動パターンとして「当たりノーマル変動」(変動時間30秒)が規定されている。一方、「100~179」の範囲に対して、「当たりスーパー変動」(変動時間60秒)が規定され、「180~198」の範囲に対して、変動パターンとして「当たりスペシャル変動」(変動時間120秒)が規定されている。
そして、特別図柄の種別が特図2であって、抽選結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「外れ変動」(変動時間5秒)が規定され、抽選結果が小当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「小当たり変動」(変動時間5秒)が規定され、抽選結果が当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「当たり変動」(変動時間5秒)が規定されている。即ち、通常・潜確状態での特図2遊技では、抽選結果に関わらず、変動時間は5秒に設定されている。
次に、図248(b)を参照して、時短・確変用8テーブル202gd2に規定されている内容を具体的に説明する。特別図柄の種別が特図1であって抽選結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「外れミドル変動」(変動時間30~60ミリ秒)が規定され、抽選結果が大当たりである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~39」の場合は、変動パターンとして「当たりノーマル変動」(変動時間30ミリ秒)が規定されている。「40~119」の場合は、「当たりスーパー変動」(変動時間60ミリ秒)が規定されている。「120~198」の場合は、変動パターンとして「当たりスペシャル変動」(変動時間120ミリ秒)が規定されている。
そして、特別図柄の種別が特図2であって、抽選結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「外れショート変動」(変動時間1ミリ秒)が規定され、抽選結果が小当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「小当たりショート変動」(変動時間1ミリ秒)が規定され、抽選結果が当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして「当たりショート変動」(変動時間1ミリ秒)が規定されている。即ち、時短状態、或いは、確変状態での特図2遊技では、抽選結果に関わらず、変動時間は1ミリ秒に設定されている。
次に、図249を参照して、本第8実施形態における主制御装置110のRAM203の内容を説明する。図249は、本第8実施形態における主制御装置110のRAM203の内容を模式的に示した模式図である。図249に示した通り、本第8実施形態のRAM203は、第1特別図柄保留球格納エリア203a、第2特別図柄保留球格納エリア203ga、普通図柄保留球格納エリア203c、第1特別図柄保留球数カウンタ203d、第2特別図柄保留球数カウンタ203gb、普通図柄保留球数カウンタ203e、確変フラグ203g、変動時間カウンタ203gc、大当たり中フラグ203o、小当たり中フラグ203p、ラウンド終了フラグ203gd、その他メモリエリア203zを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称の構成(フラグ、カウンタ、エリア)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態のその他メモリエリア203zには、現在設定されている遊技状態を記憶可能なデータ領域を有しており、特別図柄の高確率状態、低確率状態、或いは、普通図柄の高確率状態、低確率状態を記憶可能とし、さらに、各状態が終了する(他の状態へと移行する)までの条件、及び、その条件に対する現在の状況を更新可能としている。具体的な内容については、上述した各実施形態における確変フラグ、確変カウンタ、時短カウンタに対する制御処理と同一であるためその詳細な説明を省略する。
第2特別図柄保留球格納エリア203gaは、第1特別図柄保留球格納エリア203aに対して、第2特別図柄に対応する記憶エリアであることのみ相違する。より具体的には、球が第2入球口640へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1~C3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。なお、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、第2特別図柄保留球格納エリア203gaの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1~C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1~C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア~保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、第1特別図柄保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア~第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
第2特別図柄保留球数カウンタ203gbは、第2入球口640に入賞したことに基づく保留球をカウントするカウンタであり、その他の構成については、第1特別図柄保留球数カウンタ203dと同一であるのでその詳細な説明は省略する。
変動時間カウンタ203gcは、変動時間をカウントするためのカウンタである。この変動時間カウンタ203gcには、変動パターン選択8テーブル202gdに基づいて決定された変動パターンの変動時間に対応するカウンタ値が設定される(図252のS11011参照)。また、この変動時間カウンタ203gcは、特別図柄変動処理8(図251参照)の中で1ずつ減算され(図251のS10914参照)、この変動時間カウンタ203gcの値に基づいて変動時間が経過したかが判別される。
次に、図250を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成について説明をする。図250(a)は、本実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図250(a)に示した通り、本第10実施形態のROM222は、上述した第1実施形態と同一内容の電気的構成で構成されているため、その詳細な説明を省略する。図250(b)は、本実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図250(b)に示した通り、本第10実施形態のRAM223は、入賞情報格納エリア223b、第1特別図柄保留球数カウンタ223c、第2特別図柄保留球数カウンタ223ga、変動開始フラグ223fa、停止種別選択フラグ223fb、変動時間カウンタ223fd、遊技状態格納エリア223fe、大当たり演出延長フラグ223gb、その他メモリエリア223zを有している。なお、上述した各実施形態の何れかに用いた電気的構成と同一名称の構成(フラグ、カウンタ、エリア)は、その用途については上述した各実施形態と同一であるため詳細な説明を省略する。
第2特別図柄保留球数カウンタ223gaは、第2入球口640に入賞したことに基づく保留球をカウントするカウンタであり、その他の構成については、第1特別図柄保留球数カウンタ223cと同一であるのでその詳細な説明は省略する。
大当たり演出延長フラグ223gbは、大当たり遊技中の演出(図238(a)参照)を、大当たり遊技終了後も継続して実行することを示すためのフラグであって、大当たり遊技終了後も継続して実行する(大当たり演出を延長する)と判別した場合にオンに設定されるものである。この大当たり演出延長フラグ223gbは、主制御装置110より、第2特別図柄の保留球数の増加を示すコマンドを受信した場合にオンされ(図257のS12806)、受信したコマンドが、保留球数が0であることを示すコマンドであると判別した場合にオフにされる(図258のS12906)。大当たり演出延長フラグ223gbがオンされていると、大当たり遊技後に大当たり延長演出が実行される(図239(a)参照)。
<第8実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図251を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理8(S9001)について説明する。図251は、この特別図柄変動処理8(S9001)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理8(S9001)は、タイマ割込処理(図31参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理8では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中、又は小当たり中であるか否かを判別する(S10901)。具体的には、大当たり中フラグ203o、および小当たり中フラグ203pのいずれかがオンであるかを判別する。判別の結果、特別図柄の大当たり中、或いは、小当たり中であると判別した場合は(S10901:Yes)、そのまま本処理を終了する。
S10901の処理において、特別図柄の大当たり中でも、小当たり中でもないと判別した場合は(S10901:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S10902)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中では無いと判別すると(S10902:No)、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(第2特別図柄の抽選に基づく変動表示の保留回数N2)を取得する(S10903)。次に、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)が0よりも大きいか否かを判別する(S10904)。第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)が0でなければ(S10904:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)を1減算し(S10905)、演算により変更された第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値を示す保留球数コマンドを設定する(S10906)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第2特別図柄保留球数カウンタ223gaに格納する。
S10906の処理により保留球数コマンドを設定した後は、第2特別図柄保留球格納エリア203gaに格納されたデータをシフトする(S10907)。S10907の処理では、第2特別図柄保留球格納エリア203gaの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトし、S10913の処理へ移行する。
一方、S10904の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)が0である場合は(S10904:No)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(第1特別図柄の抽選に基づく変動表示の保留回数N1)を取得し(S10908)、取得した第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0よりも大きいか否かを判別する(S10909)。
S10909の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0であると判別した場合は(S10909:No)、第1特別図柄、第2特別図柄共に、新たに変動を開始することができない状態であるため、そのまま本処理を終了する。一方、S10909の処理において、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が0でない(即ち、1以上である)と判別した場合は(S10909:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を1減算し(S10910)、演算により変更された第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンドを設定する(S10911)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第1特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する。
S10911の処理により保留球数コマンドを設定した後は、第1特別図柄保留球格納エリア203aに格納されたデータを、S10907の処理と同一の手法によりシフトして(S10909)、処理をS10913へと移行する。S10907、またはS10912の処理後に実行されるS10913の処理では、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理8を実行し(S10913)、本処理を終了する。なお、この特別図柄変動開始処理8の詳細については、図252を参照して後述する。
S10902の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S10902:Yes)、変動時間カウンタ203gcの値を1減算することにより更新し(S10914)、更新後の変動時間カウンタ203gcの値に基づいて第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S10915)。即ち、S10914の処理で更新された変動時間カウンタ203gcの値が0になったか否かを判別する。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S10915:No)、第1図柄表示装置37の表示態様を更新し(S10916)、本処理を終了する。
一方、S10915の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S10915:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S10917)。停止図柄の表示態様は、図252を参照して後述する特別図柄変動開始処理8(S10913)によって予め設定されている。この特別図柄変動開始処理8(S10913)が実行されると、実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりA~Hのいずれかが決定される。
S10916の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理8によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S10918)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S10918:Yes)、確変フラグ203gをオフに設定し(S10919)、特別図柄の大当たりの開始を設定して(S10920)、S10921の処理へと移行する。S10919の処理によって、特別図柄の大当たりの開始が設定されると、メイン処理(図52参照)の大当たり制御処理(S1004)が実行された場合に、S1101:Yesへ分岐して、オープニングコマンドが設定される(S1102)。その結果、第3図柄表示装置81において、大当たり演出が開始される。
S10918の処理において、今回の抽選結果が特別図柄の外れであれば(S10918:No)、S10919,S10920の処理をスキップして、処理をS10921へと移行する。
なお、本第8実施形態における特別図柄変動処理8(図251のS9001参照)において、上述した第2実施形態のように、特別図柄を所定期間停止表示させるための技術思想、及び、制御内容を追加するように構成しても良い。これにより、遊技者に対して特定図柄の抽選結果を分かり易く報知することができる。
次に、図252を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理8(S10913)について説明する。図252は、特別図柄変動開始処理8(S10913)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理8(S10913)は、タイマ割込処理(図31参照)の特別図柄変動処理8(図251参照)の中で実行される処理であり、第1特別図柄保留球格納エリア203aおよび第2特別図柄保留球格納エリア203gaの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動パターン)を決定するための処理である。
特別図柄変動開始処理8では、まず、第1特別図柄保留球格納エリア203a、または第2特別図柄保留球格納エリア203gaの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、及び、停止種別選択カウンタC3の各値を取得する(S11001)。
次に、確変フラグ203gを読み出して、パチンコ機10が確変状態であるかを判定する(S11002)。このS11002の処理では、確変フラグ203gがオンならば特別図柄の確変状態であると判定し、確変フラグ203gがオフであれば、特別図柄の低確率状態(確変状態でない)と判定する。S11002の処理において、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であると判定した場合は(S11002:Yes)、S11001の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、高確率時用の第1当たり乱数8テーブル202gaとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S11003)。特別図柄の抽選結果を取得したら、S11005の処理へ移行する。
一方、S11002の処理において、パチンコ機10が確変状態でない(特別図柄の低確率状態である)と判定した場合は(S11002:No)、S11001の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、低確率時用の第1当たり乱数8テーブル(図243(b)参照)とに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S11004)。特別図柄の抽選結果を取得したら、S11005の処理へ移行する。
そして、S11003またはS11004の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるかを判定し(S11005)、特別図柄の大当たりであると判定された場合には(S11005:Yes)、S11001の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S11006)。
このS11006の処理では、判定された大当たり種別(大当たりA~H)に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別(大当たりA~H)が停止種別として設定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S11007)。S11007の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン選択8テーブル202gd(図247参照)とを比較し、変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターン(変動時間)を決定する。
一方、S11005の処理において、特別図柄の外れ(小当たり含む)であると判定された場合には(S11005:No)、外れ(小当たり)時の表示態様を設定する(S11008)。S11008の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ(小当たり)図柄に対応した表示態様に設定すると共に、実行エリアに格納されている停止種別選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる停止種別として、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるか、小当たりであるかを設定する。
ここでは、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であれば、S11001の処理で取得した停止種別選択カウンタC3の値と、高確率時用の停止種別選択テーブルに格納されている乱数値とを比較して、停止種別を設定する。具体的には、停止種別選択カウンタC3の値が「0~89」の範囲にあれば、完全外れを設定し、「90~97」の範囲にあれば前後外れ以外リーチを設定し、「98,99」であれば前後外れリーチを設定する。一方、パチンコ機10が特別図柄の通常状態であれば、停止種別選択カウンタC3の値と、低確率時用の停止種別選択テーブルに格納されている乱数値とを比較して、停止種別を設定する。具体的には、停止種別選択カウンタC3の値が「0~79」の範囲にあれば、完全外れを設定し、「80~97」の範囲にあれば前後外れ以外リーチを設定し、「98,99」であれば前後外れリーチを設定する。
次に、外れ(小当たり)時の変動パターンを決定する(S11009)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ(小当たり)図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S11007の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、変動パターン選択8テーブル202gdとを比較し、変動種別カウンタCS1の値に対応する変動パターン(変動時間)を決定する。
S11007の処理またはS11009の処理が終わると、次に、S11007の処理またはS11009の処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(S11010)。次いで、今回の変動パターンの変動時間に対応するカウンタ値を、変動時間カウンタ203gcに設定する(S11011)。そして、S11006又はS11008の処理で設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(S11012)。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、メイン処理(図52参照)のS1001の処理で、音声ランプ制御装置113に送信される。S11012の処理が終わると、特別図柄変動処理8へ戻る。
なお、本第8実施形態の特別図柄変動開始処理8(図252のS10913参照)では、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合(図252のS11005:Yes)と、大当たりでは無い(外れ、或いは小当たり)場合(図252のS11005:No)とで、実行する処理内容を異ならせるように構成しているが、上述した各実施形態の何れかに用いたように、大当たりでは無いと判別した場合に、外れ用に制御処理を実行し、その中で、今回の抽選結果が、外れであるか小当たりであるかを判別するように構成し、外れである場合と、小当たりである場合とで実行する処理内容を異ならせるように構成しても良い。なお、この場合に実行される制御処理の詳細な内容については、上述した各実施形態の何れかと同一であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図253のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される始動入賞処理8(S9002)を説明する。図253は、この始動入賞処理8(S9002)を示すフローチャートである。この始動入賞処理8(S9002)は、タイマ割込処理(図31参照)の中で実行され、第1入球口64、および第2入球口640への入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合に、各種カウンタが示す値の保留処理を実行するための処理である。
始動入賞処理8が実行されると、まず、球が第1入球口64に球が入賞(始動入賞)したか否かを判定する(S11101)。ここでは、第1入球口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S11101:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を取得する(S11102)。そして、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S11103)。
そして、球が第1入球口64への入賞がないか(S11101:No)、或いは、球が第1入球口64への入賞があっても第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が4未満でなければ(S11103:No)、処理をS11107へと移行する。一方、第1入球口64への入賞があり(S11101:Yes)、且つ、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)が4未満であれば(S11103:Yes)、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N1)を1加算する(S11104)。そして、演算により変更された第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を示す保留球数コマンド(特図1保留球数コマンド)を設定する(S11105)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第1特別図柄保留球数カウンタ223cに格納する。
S11105の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理(図31参照)のS103で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値を、RAM203の第1特別図柄保留球格納エリア203aの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納して(S11106)、処理をS11107へと移行する。尚、S11106の処理では、第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
S11107の処理では、球が第2入球口640に入賞(始動入賞)したか否かを判定する(S11107)。本処理でも、S11101の処理と同様に、第2入球口640への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第2入球口640に入賞したと判別されると(S11107:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(特別図柄における変動表示の保留回数N2)を取得し(S11108)、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S11109)。
そして、第2入球口640への入賞がないか(S11107:No)、或いは、第2入球口640への入賞があっても第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)が4未満でない(即ち、4である)と判定した場合は(S11109:No)、処理をS11113へと移行する。一方、第2入球口640への入賞があり(S11107:Yes)、且つ、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)が4未満であれば(S11109:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値(N2)に1を加算する(S11110)。そして、演算により変更された第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値を示す保留球数コマンドを設定する(S11111)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第2特別図柄保留球数カウンタ223gaに格納する。
S11111の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理のS103の処理で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値を、RAM203の第2特別図柄保留球格納エリア203gaの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納し(S11112)、S11113の処理へ移行する。尚、S11112の処理では、S11106の処理と同様に、第2特別図柄保留球格納エリア203gaの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
S11113の処理では、始動入賞に基づいて取得した各種カウンタ値から当否を先読みするための先読み処理を実行して(S11113)、本処理を終了する。この先読み処理の詳細について、図254を参照して説明する。
図254は、先読み処理(S11113)を示すフローチャートである。この先読み処理(S11113)では、まず、今回の始動入賞処理8(図253参照)において第1入球口64、または第2入球口640に対する新たな入球を検出していたか否かを判別し(S11201)、新たな入球を検出していなければ(S11201:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S11201の処理において、新たな入球を検出していたと判別した場合は(S11201:Yes)、次に、検出した入球に対応する保留球数が上限値(即ち、4)であるか否かを判別し(S11202)、上限値であると判別した場合は(S11202:Yes)、そのまま本処理を終了する。これに対し、S11202の処理において、保留球数が上限値未満であると判別した場合は(S11202:No)、当該入球に基づく変動表示を開始するタイミングが特別図柄の確変状態であるか否かを判別する(S11203)。このS11203の処理では、現在の遊技状態と、今回の入球以前に保留された保留球の先読み結果とに応じて、確変状態であるか否かを判別している。具体的には、保留球の中に大当たりが含まれていなければ、現在の遊技状態と、今回検出した入球に基づく変動表示を開始するタイミングとが一致するので、現在の遊技状態が確変状態であると判別する。また、保留球の中に大当たりが含まれている場合は、大当たりの種別に応じて遊技状態が変更される可能性がある。具体的には、確変大当たりが保留されている場合は当該大当たり後に確変状態へと移行し、通常大当たりが保留されている場合は、当該大当たり後に通常状態へと移行する。これらを加味して、今回検出した入球に基づく変動表示の開始タイミングが確変状態であるか否かを判別する。
S11203の処理において、今回検出した入球に基づく変動の開始時が特別図柄の確変状態であると判別した場合は(S11203:Yes)、入球を検出した入球口の種別と、高確率時用の第1当たり乱数8テーブル202gaとに基づいて、今回の入球に基づく抽選結果を取得し(S11204)、処理をS11206へと移行する。一方、変動開始時が特別図柄の低確率状態であると判別した場合は(S11203:No)、入球を検出した入球口の種別と、低確率時用の第1当たり乱数8テーブル202gaとに基づいて、今回の入球に基づく抽選結果を取得し(S11205)、処理をS11206へと移行する。
S11204、またはS11205の処理後に実行されるS11206の処理では、今回の入球を検出した入球口の種別と、S11204、またはS11205の処理で取得した抽選結果とに基づいて入賞情報コマンドを設定し(S11206)、本処理を終了する。ここで設定された入賞情報コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、入賞情報コマンドを受信すると、その入賞情報コマンドにより通知された入球口の種別、および抽選結果を入賞情報格納エリア223aに格納する。
次に、図255を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理8(S9003)について説明する。図255は、普通図柄変動処理8(S9003)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理8(S9003)は、タイマ割込処理(図31参照)の中で実行され、第2図柄表示装置83において行う普通図柄(第2図柄)の変動表示や、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理8(S9003)では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判定する(S11301)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされている最中と、第2入球口640に付随する電動役物640aの開閉制御がなされている最中とが含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(S11301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(S11301:No)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S11302)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中でなければ(S11302:No)、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S11303)。次に、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)が0よりも大きいか否かを判別し(S11304)、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)が0であれば(S11304:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)が0でなければ(S11304:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203eの値(M)を1減算する(S11305)。
次に、普通図柄保留球格納エリア203cに格納されたデータをシフトする(S11306)。S11306の処理では、普通図柄保留球格納エリア203cの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球格納エリア203cの実行エリアに格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S11307)。
次に、普通図柄の高確率状態(時短状態)であるか否かを判定する(S11308)。S11308の処理では、RAM203のその他メモリエリア203zが有する情報に基づいて普通図柄が高確率状態であるか否かを判定する。
S11308の処理において、普通図柄の高確率状態であると判定した場合は(S11308:Yes)、S11307の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の第2当たり乱数8テーブル202gc(図246参照)と基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S11309)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の第2当たり乱数8テーブル202gcに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「0~238」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図246参照)。
S11308の処理において、普通図柄の高確率状態でないと判定した場合は(S11308:No)、S11310の処理へ移行する。S11310の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり遊技中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の低確率状態(通常状態)であるので、S11307の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の第2当たり乱数8テーブル202gcとに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S11310)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の第2当たり乱数8テーブル202gcに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「0~237」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「238,239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図246参照)。
次に、S11309またはS11310の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判定し(S11311)、普通図柄の当たりであると判定した場合には(S11311:Yes)、当たり時の表示態様を設定する(S11312)。このS11312の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。
そして、普通図柄の時短状態(高確率状態)であるかを判定し(S11314)、普通図柄の時短状態(高確率状態)であれば(S11314:Yes)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を0.1秒間に設定して(S11315)、本処理を終了する。一方、普通図柄の時短状態(高確率状態)でないと判定した場合は(S11314:No)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を2秒間に設定して(S11316)、本処理を終了する。
また、S11302の処理において、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であれば(S11302:Yes)、第2図柄表示装置83において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S11317)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置83において変動表示が開始される前に、S11315の処理またはS11316の処理によって予め設定された時間である。
S11317の処理において、変動時間が経過していないと判別した場合は(S11317:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S11317の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S11317:Yes)、第2図柄表示装置83の停止表示を設定する(S11318)。S11318の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、S11312の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、S11313の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。S11318の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図52参照)の第2図柄表示更新処理(S1007参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置83における変動表示が終了し、S11313の処理またはS11318の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)される。
次に、第2図柄表示装置83において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判定する(S11319)。今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(S11319:Yes)、次いで、普通図柄の時短状態中(高確率状態)であるかを判別し(S11320)、時短状態中(高確率状態中)でなければ(S11320:No)、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間、および開放回数を「0.9秒間×1回」に設定して(S11321)、処理をS11323へと移行する。一方、S11320の処理において、普通図柄の時短中(高確率状態中)であると判別した場合は(S11320:Yes)、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間、および開放回数を「1秒間×1回」に設定して(S11322)、処理をS11323へと移行する。
S11323の処理では、S11321、またはS11322の処理で決定された開放時間、および開放回数の開閉制御開始を設定し(S11323)、本処理を終了する。S11323の処理によって、電動役物640aの開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図52参照)の電動役物開閉処理(S1005参照)が実行された場合に、電動役物640aの開閉制御が開始され、S11321の処理またはS11322の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物640aの開閉制御が継続される。一方、S11319の処理において、今回の抽選結果が普通図柄の外れであれば(S11319:No)、S11320~S11323の各処理をスキップして、本処理を終了する。
<第8実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図256~図259を参照して、本第8実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される制御処理について説明をする。本第8実施形態の音声ランプ制御装置113の制御処理は、上述した第7実施形態の制御処理に対して、コマンド判定処理の内容を変更した点で相違している。それ以外の要素については同一であるため、その詳細な説明を省略する。なお、説明の便宜上、上述した各実施形態と同一の処理に対して異なる符号を付している場合もあるが、同一名称の処理については、同一の用途で用いられるものである。
まず、図256を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理8(S4191)について説明する。図256は、このコマンド判定処理8(S4191)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理8(S4191)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図59参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定するための処理である。
コマンド判定処理8では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(S12701)。S12701の処理において、変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には(S12701:Yes)、RAM223に設けられた変動開始フラグ223faをオンし(S12702)、また、受信した変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出して(S12703)、本処理を終了する。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図52参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定するために用いられる。
一方、S12701の処理において、変動パターンコマンドを受信していないと判定した場合には(S12701:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判定する(S12704)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(S12704:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223fbをオンに設定し(S12705)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(S12706)、本処理を終了する。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、変動表示設定処理が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
一方、S12704の処理において、停止種別コマンドを受信していないと判定した場合には(S12704:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判定する(S12707)。そして、保留球数コマンドを受信したと判定した場合には(S12707:Yes)、保留球数関連処理を実行し(S12708)、本処理を終了する。保留球数関連処理(S12708)の詳細については、図257を参照して後述する。
ここで、保留球数コマンドは、球が第1入球口64、若しくは第2入球口640に入賞(始動入賞)したとき、または特別図柄の抽選が行われたときに主制御装置110から送信されるので、始動入賞が検出される毎に、又は、特別図柄の抽選が行われる毎に、S12708の処理によって音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223c、および第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値を主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値、および第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223c、および第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203d、および第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値とずれても、始動入賞の検出時や特別図柄の抽選時に、音声ランプ制御装置113の第1特別図柄保留球数カウンタ223c、および第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値を修正し、主制御装置110の第1特別図柄保留球数カウンタ203d、および第2特別図柄保留球数カウンタ203gbの値に合わせることができる。
尚、S12708の処理が実行されると、更新された第1特別図柄保留球数カウンタ223c、および第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドが設定される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄が第3図柄表示装置81に表示される。
S12707の処理において、保留球数コマンドを受信していないと判定した場合には(S12707:No)、次いで、主制御装置110より状態コマンドを受信したか否かを判定する(S12709)。そして、状態コマンドを受信したと判定した場合には(S12709:Yes)、受信したコマンドに応じて遊技状態格納エリア223feのデータを更新する(S12710)。これにより、パチンコ機10の遊技状態が変更された場合に、その変更を音声ランプ制御装置113が容易に把握することができる。
一方、S12709の処理において、状態コマンドを受信していないと判定した場合には(S12709:No)、次いで、入賞情報コマンドを受信したか否かを判別する(S12711)。S12711の処理において、入賞情報コマンドを受信したと判別した場合は(S12711:Yes)、受信した入賞情報コマンドに対応する情報を入賞情報格納エリア223bに設定し(S12712)、本処理を終了する。
S12711の処理において、入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合は(S12711:No)、次いで、当たり(大当たり、小当たり)に関連するコマンド(各当たりに関するオープニングコマンド、ラウンド数コマンド、エンディングコマンド)を受信したか否かを判定する(S12713)。そして、当たりに関連するコマンドを受信したと判定した場合には(S12713:Yes)、当たりに関連するコマンドの種別に対応する制御を実行するための当たり関連処理8を実行して(S12714)、本処理を終了する。
一方、S12713の処理において、大当たりに関連するコマンドを受信していないと判定した場合には(S12713:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S12715)、本処理を終了する。S12715の処理では、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行うものである。
次に、図257を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理8(S4191)内の一処理である保留球数関連処理(S12708)について説明する。図257は、この保留球数関連処理(S12708)を示したフローチャートである。
保留球数関連処理(S12708)では、まず、特図2関連コマンド、即ち、第2特別図柄(特図2)の保留球数に関するコマンドを受信したかどうか判別する(S12801)。特図2関連コマンドを受信したと判別した場合には(S12801:Yes)、受信した特図2関連コマンドが、特図2の保留球数増加を示すコマンドかどうか判別する(S12802)。増加を示すコマンドであると判別した場合には(S12802:Yes)、遊技状態格納エリア223feの情報の読み出しを実行する(S12803)。次に、読み出した遊技状態格納エリア223feの情報が、大当たり中、或いは小当たり中であるか判別する(S12804)。大当たり中、或いは小当たり中であると判別した場合には(S12804:Yes)、大当たり演出延長フラグ223gbがオンであるかどうか判別する(S12805)。大当たり演出延長フラグ223gbがオフであると判別した場合には(S12805:No)、大当たり中に実行された演出の延長を設定するために、大当たり演出延長フラグ223gbをオンに設定し(S12806)、大当たり延長演出を設定し(S12807)、S12808の処理へ移行する。一方、S12805の処理において、大当たり演出延長フラグ223gbがオンであると判別した場合には(S12805:Yes)、大当たり延長の演出を設定する必要がないため、S12806~S12807の処理をスキップしS12808の処理へ移行する。
このように構成することで、当たり遊技が行われている最中に特図2の保留記憶を獲得した場合には、大当たり遊技の終了後に特図2変動(抽選)が実行されることから、大当たり延長演出を設定することができる。つまり、当たり遊技終了後に実行される演出を、当たり遊技終了後に設定される遊技状態では無く、特図2の保留記憶の有無に基づいて設定するため、本第8実施形態のように、特定の条件下でのみ実行可能な特図2の抽選(変動)に対応した演出態様を容易に設定することができるため、遊技者に分かり易い演出を実行することができる。
S12808では、今回受信したコマンドに対応する鍵表示態様(獲得済み表示領域Dm10a~Dm10dの表示態様)を設定する(S12808)。次に、受信したコマンドから保留球数を抽出し第2特別図柄保留球数カウンタ223gaに格納し(S12810)、S12811の処理に移行する。一方、S12804の処理の処理において、現在の遊技状態が大当たり中、或いは小当たり中ではないと判別した場合には(S12804:No)、エラーコマンドを設定し(S12809)、S12810の処理へ移行する。
一方、S12802の処理において、今回受信した特図2関連コマンドが、増加を示すコマンドではないと判別した場合には(S12802:No)、減少時処理を実行し(S12813)、S12811の処理へ移行する。
ここで、図258を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される保留球数関連処理(S12708)内の一処理である減少時処理(S12813)について説明する。図258は、この減少時処理(S12813)を示したフローチャートである。
減少時処理(S12813)では、まず、今回受信したコマンドから保留球数を抽出し第2特別図柄保留球数カウンタ223gaに格納する(S12901)。次に、保留球数が0か、即ち、第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が0であるか判別する(S12902)。S12902の処理において、保留球数が0である、即ち、第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が0であると判別した場合には(S12902:Yes)、大当たり終了のタイミングであるため、エクストララウンドの終了を示す表示用演出コマンドを設定する(S12903)。次に、左打ちを示す表示用指示コマンドを設定する(S12904)。次に、右打ちコマンドをオフに設定し(S12905)、大当たり演出延長フラグ223gbをオフに設定し(S12906)、本処理を終了する。
一方、S12902の処理において、保留球数が0ではない(即ち、1以上である)と判別した場合には(S12902:No)、保留球数に対応する鍵表示態様を設定し(S12907)、本処理を終了する。
図257に戻り説明を続ける。S12801,S12810,或いはS12813のいずれかの処理が終了すると、S12811の処理へ移行する。S12811の処理では、特図1関連コマンドを受信したかどうか判別する(S12811)。S12811の処理では、特図1関連コマンドを受信したかどうか判別する(S12811)。特図1関連コマンドを受信したと判別した場合には(S12811:Yes)、受信したコマンドから保留球数を抽出し第1特別図柄保留球数カウンタ223cに格納し(S12812)、本処理を終了する。一方、特図1関連コマンドを受信していないと判別した場合には(S12811:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図259を参照して、当たり関連処理8(S12714)の内容について説明をする。図259は、当たり関連処理8(S12714)の内容を模式的に示したフローチャートである。この当たり関連処理8(S12714)では、当たり関連コマンド(大当たり、小当たりに関するコマンド)を受信した場合に実行される。
当たり関連処理8(S12714)が実行されると、まず、今回受信した当たり関連コマンドが大当たり関連コマンドであるかを判別し(S12151)、大当たり関連コマンドであると判別した場合は(S12151:Yes)、対応する表示用コマンドを設定し(S12152)、本処理を終了する。なお、S12152の処理において設定される各種表示用コマンドは、上述した各実施形態において実行されるコマンド判定処理にて大当たり関連コマンドを受信した場合に実行される処理と同一の処理によって設定されるものであり、その詳細な説明を省略する。
一方、S12151の処理において、今回受信した当たり関連コマンドが大当たり関連コマンドでは無いと判別した場合は(S12151:No)、次に、今回受信した当たり関連コマンドが小当たり開始コマンドであるかを判別し(S12107)、小当たり開始コマンドであると判別した場合には(S12107:Yes)、小当たり開始処理8を実行し(S12158)、本処理を終了する。
この小当たり開始処理8(S12158)は、上述した第7実施形態の小当たり開始処理7(S12108)にて実行される処理に対して、設定される表示用コマンドの内容を、普通図柄の高確率状態が設定されている場合に実行される表示用コマンドと、普通図柄の低確率状態が設定されている場合に実行される表示用コマンドと、を判別して設定する点で相違するが、それ以外は同一であるため詳細な説明は省略する。
S12107の処理において、今回受信した当たり関連コマンドが小当たり開始コマンドでは無いと判別した場合は(S12107:No)、次に、小当たり終了コマンドを受信したかを判別し(S12109)、小当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合は(S12109:No)、そのまま本処理を終了する。
一方で、S12109の処理において、小当たり終了コマンドを受信したと判別した場合は(S12109:Yes)、次いで、小当たり中フラグ203pをオフに設定し(S12153)、次いで、第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が0よりも大きいかを判別する(S12154)。即ち、S12154の処理では、小当たり遊技が終了したタイミングで特図2の保留記憶の有無が判別される。
S12154の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が0よりも大きいと判別した場合は(S12154:Yes)、小当たり遊技終了後に特図2変動が実行されるため、そのまま本処理を終了する。一方、S12154の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が0よりも大きくない(0である)と判別した場合は(S12154:No)、次に、大当たり演出延長フラグ223gbがオンに設定されているかを判別し(S12155)、オンに設定されていると判別した場合は(S12155:Yes)、大当たり演出延長フラグ223gbをオフに設定し(S12156)、本処理を終了する。
これにより、小当たり遊技終了後に、特図2変動が実行されない場合、即ち、小当たり遊技中に特図2の保留記憶が獲得できなかった場合は、小当たり遊技の終了後に大当たり延長演出が実行されないようにすることができる。なお、詳細な説明は省略したが、当たり関連処理8において、小当たり終了コマンドを受信した場合に(S12109:Yes)、第2特別図柄保留球数カウンタ223gaの値が0であると(S12154:No)、小当たり遊技終了時に大当たり延長演出の終了画面(図241(b)参照)が表示されるように構成されている。よって、遊技者に対して大当たり延長演出が終了することを確実に報知することができる。
以上説明をした通り、本第8実施形態では、大当たり遊技中、或いは、普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)にて実行される小当たり遊技中に、第2特別図柄の実行契機となる第2入球口640に球が入球可能となる(し易くなる)ように構成している。これにより、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されない限り第2特別図柄の抽選が実行されないようにすることができるため、上述した第1実施形態のように、第1特別図柄の抽選(変動)と、第2特別図柄の抽選(変動)と、を同時に(並行して)実行させる構成を用いなくても、潜確状態中にのみ第2特別図柄の抽選に基づいて小当たり遊技を頻繁に発生させることが可能となる。よって、遊技機の制御処理を簡素化することができる。
さらに、当選した当たり(大当たり、小当たり)の種別に応じて、第2入球口640に球が入球し易い当たり種別と、入球し難い当たり種別とを設定可能に構成されているため、当たり(大当たり、小当たり)に当選した場合に、当たり遊技中に獲得可能な特典(賞球数)の大小だけでは無く、その当たり遊技中に第2入球口640に球が入球するか否かについて遊技者に関心を持たせることができる。
加えて、本第8実施形態では、第1特別図柄の抽選で当たりに当選した場合と、第2特別図柄の抽選で当たりに当選した場合とで、第2入球口640に球が入球し易い当たり種別が設定される割合を異ならせるように構成している。具体的には、第1特別図柄で当たりに当選した場合よりも第2特別図柄で当たりに当選したほうが、第2入球口640に球が入球し易い当たり種別が設定され易くなるように構成している。
このように構成することで、一旦、第2特別図柄(特図2)の抽選を実行可能な状態へ移行した後は、特図2の抽選を継続して実行し易くすることができるため、遊技者に有利な有利遊技モード(特図2の抽選を実行可能なモード)が設定されたにも関わらず、即座に有利遊技モードが終了してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
また、本第8実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、当たり(大当たり、小当たり)に当選する確率が高くなるように構成している。具体的には、第1特別図柄の抽選では小当たりに当選すること無く、大当たり当選(低確率時1/400)のみが設定されているのに対して、第2特別図柄の抽選では大当たり当選(低確率時1/400)の確率は上述した第1特別図柄と同一だが、小当たりにも当選(300/400)するように設定されている。このように、本第8実施形態では、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、小当たりに当選する確率が高くなるように設定することで、第1特別図柄の抽選よりも第2特別図柄の抽選のほうが、当たり(大当たり、小当たり)に当選し易くなるように構成している。
これにより、第2入球口640に球が入球したことに基づいて第2特別図柄の抽選が実行された場合に、高確率で当たり(大当たり、小当たり)に当選させることができるため、第2特別図柄の抽選に基づく当たり遊技を短期間で頻繁に実行させることができる。
さらに、本第8実施形態では、大当たりに当選した場合よりも小当たりに当選した場合のほうが、高確率で第2入球口640に球を入球させ易い当たり遊技が実行されるように構成している。これにより、第2特別図柄の抽選によって小当たりに当選した場合に、その当たり遊技の終了後に再度第2特別図柄の抽選を実行させ易くすることができる。
また、本第8実施形態では、第2特別図柄の抽選を実行する権利(特図2保留)を複数個(4個)記憶(保留記憶)可能に構成しており、当選した当たり種別に応じて、1回の当たり遊技中に保留記憶させることが可能な個数が異なるように当たり遊技の開放動作パターンを規定している。
このように構成することで、1回の当たり遊技によって、より多くの保留記憶を確保しようと意欲的に遊技を行わせることができる。ここで、本第8実施形態では、当たり遊技にて開放動作される第2アタッカ3650に付設された第2開閉扉3650fが開状態(第2特定入賞口3650aに球を誘導可能な状態)から閉状態(第2特定入賞口3650aに球を誘導できない状態)へと可変した際に、第2開閉扉3650f上からこぼれ落ちた球の一部が第2入球口640へ入球し得る流路を通過するように構成している。このように当たり遊技中に開放動作される第2アタッカ3650に入球することができなかった球が第2入球口640に入球可能となるように構成することで、当たり遊技中において、第2特定入賞口3650aに入球させる球の動きと、第2入球口640に入球させる球の動きとを遊技者に注視させることができる。
なお、上述した第7実施形態のように特定条件が成立した場合に球が流下可能となる流路(誘導通路3660)に球が流入したことを検知する流入検知手段と、その流路から球が排出されたことを検知する排出検知手段と、を設け、各検知手段の検知結果に基づいて、演出態様を設定する演出態様設定手段を設けても良いし、各検知手段の検知結果に基づいて遊技動作を制限する動作制限手段を設けても良い。
<第9実施形態>
次に、図260~図266を参照して、第9実施形態について説明をする。上述した第1実施形態では、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)と、が同時に(並行して)動的表示可能に構成していた(所謂、同時変動タイプ)。さらに、特別図柄の判別を効率良く実行させるために、電動役物64aを開放し易い遊技状態(普通図柄の高確率状態)を設定可能にし、その普通図柄の高確率状態(例えば、時短状態)が予め定められた所定期間(例えば、大当たり終了後に特別図柄の判別(変動)の回数(時短回数)が100回に到達するまでの期間)継続するように構成していた。
上述した第1実施形態では、特図1と特図2とが同時に(並行して)判別(変動)を実行可能に構成していることから、普通図柄の高確率状態が上述した予め定められた所定期間よりも長く設定されてしまうことを防止するために、第1特別図柄或いは第2特別図柄の変動が開始するタイミングで、普通図柄の高確率状態を継続させる期間を判別する際に参照する時短情報(例えば、時短カウンタ203f)を更新するように構成した(図36参照)。
上述した通り、第1実施形態では、各特別図柄の変動を開始するタイミングで時短情報を更新するように構成しているため、同時変動タイプの遊技機において、特別図柄の判別(変動)回数に基づいて時短回数を設定したとしても、予め定めた時短回数を超えて時短状態が設定されることを防止することができるものであった。
しかしながら、上記第1実施形態の構成では、同時変動タイプの遊技機において、各特別図柄の判別(変動)タイミングによっては、時短状態が設定される期間が短くなり遊技者に不快感を与えてしまうという問題があった。
具体的には、例えば、第1特別図柄の判別(変動)として、100回転目(時短回数の最終回)の特図変動が実行された直後に、第2特別図柄の判別(変動)、即ち、101回転目の特図変動が実行される場合は、100回目の特図変動が実行されるタイミング(101回転目の特図変動が実行される直前)で時短状態が終了させることができるため、遊技者に不快感を与えることは無いが、100回転目(時短回数の最終回)の特図変動が実行された状態で101回転目の特図変動が実行されない場合、例えば、100回転目の特図変動が終了した後に、101回転目の特図変動が開始されるような場合では、100回転目の特図変動が実行されるタイミングで時短状態が終了してしまうため、100回転目の特図変動中の普通図柄の状態に対して遊技者に不快感を与えてしまうという問題があった。
これに対して、本第9実施形態では、普通図柄の高確率状態を終了させるための時短終了条件として特図変動回数(例えば、100回)が設定されている場合において、時短終了条件が成立する特図変動(例えば、100回転目の特図変動)の終了タイミングと、時短終了条件が成立した以降において最初に実行される特図変動(例えば、101回転目の特図変動)の開始タイミングと、を判別可能にし、何れかタイミングのうち、先に実行されるタイミングに基づいて時短状態を終了させるように構成している。
このように構成することで、普通図柄の高確率状態をより長く設定することができ、遊技者に不快感を与えてしまう事態が発生することを抑制することができる。
また、本第9実施形態では、101回転目の特図変動が実行されるタイミングとして、101回転目の特図変動を実行可能な条件が成立したタイミングを判別可能に構成し、101回転目の特別図柄の判別が行われる前に時短状態が終了するように構成している。これにより、予め定められた時短回数を超えた範囲で時短状態を設定してしまい、その時短状態において特別図柄の抽選が実行されてしまうことを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、時短終了条件が成立する特図変動の終了タイミングと、時短終了条件が成立する特図変動の次に特図変動が実行されるタイミングと、のうち、先に成立するタイミングに基づいて時短状態を終了させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短終了条件が成立する特図変動の次に特図変動が実行されるタイミングのみに基づいて時短状態を終了させるように構成しても良い。
このように構成することで、例えば、100回転目の特図変動が終了した後、101回転目の特図変動が実行されるまでに空き期間があった場合、即ち、100回転目の特図変動が終了した後にデモ画面(待機画面)が表示される場合において、その空き期間中も時短状態を継続させることができるため、遊技者に有利な遊技状態(普通図柄の高確率状態)をより長く設定することができる。
なお、この場合、普通図柄の変動を開始させるためのスルーゲート67に球を通過させるための遊技を行った場合に、その遊技によって発射された球が特別図柄の変動を開始させるための入球口に球が入球可能となるように遊技盤13の遊技領域を構成すると良い。このように構成することで、特別図柄の変動を開始させること無く、普通図柄の変動のみを開始させる遊技が行われることを抑制することができる。
さらに、普通図柄の判別(抽選)で当たりに当選した場合には、電動役物64aが開放され、特別図柄の変動を開始させるための入球手段に球が入球し易くなるように構成しているため、普通図柄の判別(抽選)のみを実行する遊技が長期間継続してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に、電動役物64aを開放させ、下第1入球口64b2に球が入球し易くなるように構成しているが(図2参照)、電動役物64aを開放させることで球が入球し易くなる入球口として、特別図柄の変動を開始させるための入球口では無く、球が入球したことに基づいて、所定数の賞球を付与するように構成しても良い。
<第9実施形態における電気的構成について>
次に、図260を参照して、第9実施形態における電気的構成について説明をする。本第9実施形態では、上述した第1実施形態に対して、主制御装置110のRAM203に規定されている内容を変更した点で相違し、それ以外の電気的構成は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。図260は、第9実施形態の主制御装置110が有するRAM203に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図260に示した通り、本第9実施形態のRAM203は、上述した第1実施形態のRAM203に対して時短終了待機フラグ203haを追加した点で相違している。
時短終了待機フラグ203haは、時短状態を終了させる待機状態であることを示すためのフラグであって、時短状態を終了させる待機状態である場合にオンに設定される。本第9実施形態では、特別図柄の変動回数(特図変動回数)に基づいて時短状態を終了させるためのタイミング(時短終了タイミング)が複数設定されており、複数の時短終了タイミングのうち、何れか一方のタイミングとなった場合に、時短状態が終了するように構成されている。
そして、複数の時短終了タイミングが成立し得る状態(待機状態)となった場合に、時短終了待機フラグ203haがオンに設定される。具体的には、主制御装置110において第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照)、および第2特別図柄変動開始処理(図39のS210参照)の中で、遊技状態更新処理(S308)に代えて実行される遊技状態更新処理9(図263のS396参照)にて、時短カウンタ203fの値が0であると判別した場合に(S604:Yes)、オンに設定される(S691参照)。
次いで、特別図柄の変動停止処理(第1特別図柄変動停止処理9(図264のS297参照)、第2特別図柄変動停止処理9(図266のS298参照))が実行された場合、或いは、新たな特別図柄の判別を実行する場合(第1特別図柄大当たり判定処理9(図261のS395参照))、第2特別図柄大当たり判定処理9(図265のS991参照))において参照され、時短終了待機フラグ203haがオンに設定されている場合に、時短状態を終了させるための時短終了処理(図262のS492参照)が実行され、時短終了待機フラグ203haがオフに設定される(S11404)。
このように構成することで、時短終了待機フラグ203haがオンに設定されている状態(即ち、待機状態)である場合において、何れかの時短終了タイミングが到来した場合に、各タイミングに応じて確実に時短終了処理を実行させることができる。また、時短終了処理(図262のS492参照)が実行されると時短終了待機フラグ203haがオフに設定されるため、複数のタイミングで重複して時短終了処理が実行されてしまうことを確実に防止することができる。
<第9実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図261~図266を参照して、第9実施形態における主制御装置110のMPU201によって実行される各種制御処理について説明を行う。本第9実施形態における主制御装置110の制御処理は、上述した第1実施形態における主制御装置110の制御処理に対して第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)に代えて第1特別図柄大当たり判定処理9(図261参照)、遊技状態更新処理(図36参照)に代えて遊技状態更新処理9(図263参照)、第1特別図柄変動停止処理(図38参照)に代えて第1特別図柄変動停止処理9(図264参照)、第2特別図柄大当たり判定処理(図40参照)に代えて第2特別図柄大当たり判定処理9(図265参照)、第2特別図柄変動停止処理(図45参照)に代えて第2特別図柄変動停止処理9(図266参照)を実行する点、時短終了処理(図262参照)を追加した点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図261を参照して、主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄大当たり判定処理9(S395)について説明をする。図261は、第1特別図柄大当たり判定処理(S395)の詳細を示したフローチャートである。本第9実施形態では、第1実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)に対して、S491,S492の処理を追加する点で相違する。その他の処理については、同一であるためその詳細な説明を省略する。
第1特別図柄大当たり判定処理9(S395)では、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアのデータを取得した後(S401)、時短終了待機フラグ203haがオンであるか、即ち、今回の変動開始が時短終了のタイミングであるか判別する(S491)。時短終了のタイミングであると判別した場合には(S491:Yes)、時短終了処理を実行し(S492)、S402の処理へと移行する。時短終了処理(S492)の詳細については、図262を参照して後述する。一方、S491の処理において、時短終了待機フラグ203haはオンではない、即ち、今回の変動開始は時短終了のタイミングではないと判別された場合には(S491:No)S402の処理に移行する。
上述したように、本実施形態では、特別図柄の抽選結果を取得する前に、時短終了のタイミングであるかどうか判別する。このように抽選結果を取得する前に構成することで、時短終了のタイミングである変動の最後まで、遊技状態として時短を設定することが出来る。
次に、図262を参照して本第9実施形態における主制御装置110のMPU201により実行する時短終了処理(S492)について説明する。図262は、時短終了処理(S492)の詳細について示したフローチャートである。時短終了処理(S492)では、時短終了後の遊技状態を設定するための処理を実行する。
時短終了処理(S492)では、まず、確変フラグ203gはオンであるかどうか判別する(S11401)。確変フラグ203gはオンであると判別した場合には(S11401:Yes)、潜確状態を示す状態コマンドを設定し(S11402)、処理をS11404へと移行する。一方、S11401の処理において、確変フラグ203gはオンではないと判別した場合には(S11401:No)、通常状態を示す状態コマンドを設定し(S11403)、処理をS11404へと移行する。S11404の処理では、時短終了待機フラグ203haをオフに設定して(S11404)、本処理を終了する。
次に、図263を参照して、主制御装置110のMPU201によって実行される遊技状態更新処理9(S396)について説明をする。図263は、遊技状態更新処理9(S396)の詳細を示したフローチャートである。本第9実施形態では、第1実施形態における遊技状態更新処理(図36参照)に対して、時短カウンタ203fの値を減算した後(S602)、時短カウンタ203fの値が0であると判別した場合に(S604:Yes)、時短終了待機フラグ203haをオンに設定する処理(S691)を追加する点で相違する。
次に、図264を参照して、主制御装置110のMPU201によって実行される第1特別図柄変動停止処理9(S297)について説明をする。図264は、第1特別図柄変動停止処理9(S297)の詳細を示したフローチャートである。本第9実施形態では、第1実施形態における第1特別図柄変動停止処理(図38のS207参照)に対して、S891,S892の処理を追加した点で相違する。その他の処理については、同一であるためその詳細な説明を省略する。
第1特別図柄変動停止処理9(S297)では、第1図柄表示装置37の第1特別図柄の変動を停止した後(S809)、時短終了待機フラグ203haはオンであるか、即ち、今回の変動の停止のタイミングが時短終了のタイミングであるかどうかを判別する(S891)。S891の処理において、時短終了待機フラグ203haがオフであると判別した場合は(S891:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S891の処理において、時短終了待機フラグ203haがオンであると判別した場合は、時短状態を終了させるための時短終了処理を実行して(S892)、本処理を終了する。なお、この時短終了処理(S892)は、上述した第1特別図柄大当たり判定処理9(図261参照)の中で実行される時短終了処理(S492、図262参照)と同一の処理を実行するにすぎないため、ここではその詳細な説明については省略する。
なお、第2特別図柄大当たり判定処理9(図265参照)、および第2特別図柄変動停止処理9(図266参照)に関しては、それぞれ第1特別図柄大当たり判定処理9(図261参照)、および第1特別図柄変動停止処理9(図264参照)に対する変更内容と同一の変更(時短終了待機フラグ203haがオンである場合に時短終了処理(図262参照)を実行する制御処理の追加 )を行っているにすぎないため、その詳細な説明については省略する。
以上、説明をした通り、本第9実施形態では、普通図柄の高確率状態を終了させるための時短終了条件として特図変動回数(例えば、100回)が設定されている場合において、時短終了条件が成立する特図変動(例えば、100回転目の特図変動)の終了タイミングと、時短終了条件が成立した以降において最初に実行される特図変動(例えば、101回転目の特図変動)の開始タイミングと、を判別可能にし、何れかタイミングのうち、先に実行されるタイミングに基づいて時短状態を終了させるように構成している。
このように構成することで、普通図柄の高確率状態をより長く設定することができ、遊技者に不快感を与えてしまう事態が発生することを抑制することができる。
また、本第9実施形態では、101回転目の特図変動が実行されるタイミングとして、101回転目の特図変動を実行可能な条件が成立したタイミングを判別可能に構成し、101回転目の特別図柄の判別が行われる前に時短状態が終了するように構成している。これにより、予め定められた時短回数を超えた範囲で時短状態を設定してしまい、その時短状態において特別図柄の抽選が実行されてしまうことを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、時短終了条件が成立する特図変動の終了タイミングと、時短終了条件が成立する特図変動の次に特図変動が実行されるタイミングと、のうち、先に成立するタイミングに基づいて時短状態を終了させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短終了条件が成立する特図変動の次に特図変動が実行されるタイミングのみに基づいて時短状態を終了させるように構成しても良い。
このように構成することで、例えば、100回転目の特図変動が終了した後、101回転目の特図変動が実行されるまでに空き期間があった場合、即ち、100回転目の特図変動が終了した後にデモ画面(待機画面)が表示される場合において、その空き期間中も時短状態を継続させることができるため、遊技者に有利な遊技状態(普通図柄の高確率状態)をより長く設定することができる。
なお、この場合、普通図柄の変動を開始させるためのスルーゲート67に球を通過させるための遊技を行った場合に、その遊技によって発射された球が特別図柄の変動を開始させるための入球口に球が入球可能となるように遊技盤13の遊技領域を構成すると良い。このように構成することで、特別図柄の変動を開始させること無く、普通図柄の変動のみを開始させる遊技が行われることを抑制することができる。
さらに、普通図柄の判別(抽選)で当たりに当選した場合には、電動役物64aが開放され、特別図柄の変動を開始させるための入球手段に球が入球し易くなるように構成しているため、普通図柄の判別(抽選)のみを実行する遊技が長期間継続してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に、電動役物64aを開放させ、下第1入球口64b2に球が入球し易くなるように構成しているが(図2参照)、電動役物64aを開放させることで球が入球し易くなる入球口として、特別図柄の変動を開始させるための入球口では無く、球が入球したことに基づいて、所定数の賞球を付与するように構成しても良い。
<第10実施形態>
次に、図267から図278を参照して、第10実施形態について説明をする。上述した各実施形態は、2種類の特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)を有し、各特別図柄の抽選が特定の抽選結果(例えば、大当たりや小当たり)となった場合に、可変入賞装置(例えば、第1可変入賞装置65、第2可変入賞装置650)を作動させる特典遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するように構成していた。
このように、特別図柄の抽選に応じて特典遊技を実行する場合には、抽選結果が特定の抽選結果となった場合に特典遊技が実行されるため、抽選結果が特定の抽選結果となった遊技者に対しては満足感を付与することができるものであったが、特別図柄の抽選を複数回実行したとしても、その抽選結果が特定の抽選結果とならない虞があり、特別図柄の抽選を実行した遊技者に対して、何ら特典を付与することができないものであった。
これに対して、本第10実施形態では、球が入球したことが判別された場合に可変入賞装置(例えば、第1可変入賞装置65、第2可変入賞装置650)が作動される特定入球手段(特定入球口4640(図267参照))を設けている。このように、球が特定入球手段に入球するだけで可変入賞装置が作動するように構成することにより、遊技者の遊技内容(球の発射結果)に対して直接的に特典を付与することが可能となるため、遊技者に対して不満感を与えてしまうことを抑制することができる。
ここで、図267を参照して、本第10実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明をする。本第10実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成は、上述した第1実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成に対して、第2入球口640、第1可変入賞装置65、電動役物64a、下第1入球口64b2を削除し、上第1入球口64b1に代えて、入球口464を設け、新たに、特定入球口4640と、その特定入球口4640に付随する特定役物4640aと、小アタッカ4650と、を設けた点で相違している。それ以外の構成は同一であり、同一の構成についてはその詳細な説明を省略する。
図267に示した通り、本第10実施形態におけるパチンコ機10では、遊技盤13に形成される遊技領域のうち、左側領域(可変表示装置ユニット80の正面視左側の領域)と、その左側領域に発射された球が流下する下方領域(可変表示装置ユニット80の正面視下側の領域)に遊技に関する装置が集中して配設されており、遊技者に対して左側領域に球を発射させる左打ち遊技を行わせるように構成している。
具体的には、左側領域の上流側にスルーゲート67が設けられ、下方領域には、上から順に、入球口464、特定入球口4640、小アタッカ4650、第2可変入賞装置650が設けられている。ここで、本実施形態のパチンコ機10にて左打ち遊技を行った際の遊技の流れについて説明をする。
左打ち遊技によって発射された球は、その殆どがスルーゲート67を通過し、下方領域に向けて流下していく。スルーゲート67を球が通過すると、その通過を検知(図示しない検知スイッチにより検知)したことに基づいて普通図柄の判別(抽選)が実行される。本実施形態では、普通図柄の当たりに当選した場合に、後述する特定役物4640aが開放される当たり遊技が実行される。
下方領域に到達した球のうち、20球に1球が入球口464に入球するように入球口464が配設される。入球口464に球が入球したことを検知(図示しない検知スイッチにより検知)すると、その検知に基づいて特別図柄(第1特別図柄)の抽選が実行される。加えて、1個の入球に対して4個の賞球が遊技者に付与される。そして、入球口464に入球しなかった球は、入球口464の下方に設けられた特定入球口4640、小アタッカ4650、第2可変入賞装置650に向けて流下する。
ここで、特定入球口4640には、球の入球を困難にする閉状態と、その閉状態よりも球の入球を容易にする開状態とに可変可能な可変手段である特定役物4640aが付設されており、特定役物4640aの可変状況に応じて球の入球のし易さが異なるように構成している。この特定役物4640aは、普通図柄の抽選結果に応じて状態が可変するように可変制御手段(主制御装置110にて実行される普通図柄変動処理(図48のS106参照))により可変制御されるものであり、スルーゲート67を球が通過したことに基づいて実行される普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に、特定入球口4640に球が入球し易い開状態となるように可変制御される。
なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、遊技状態として特定役物4640aが開状態となり易い状態(普通図柄の高確率状態)と、その普通図柄の高確率状態よりも開状態となり難い状態(普通図柄の低確率状態)と、を設定可能に構成しているが、普通図柄の低確率状態が設定されている場合であっても、特定入球口4640に球が入球し得るように構成されている。
図267に戻り説明を続ける。入球口464に入球しなかった球が特定入球口4640に到達したタイミングで、特定役物4640aが開状態となっている場合は、球が特定入球口4640に入球し、特定役物4640aが閉状態となっている場合は、閉状態の特定役物4640a上を通過して小アタッカ4650に向けて流下する。
特定入球口4640に球が入球すると、特別図柄(第1特別図柄)の抽選が実行されると共に、1個の入賞に対して1個の賞球が付与される。本実施形態では、特定入球口4640に球が入球した場合に実行される特別図柄(第1特別図柄)抽選の権利を最大で4個保留可能に構成している。
本第10実施形態では、遊技盤13上に複数の釘が植設されており、遊技領域を流下する球が複数の釘によって下方領域の各種装置が配設されている位置へ誘導されるように流下する。また、下方領域のうち、上側に設けられている装置(例えば、入球口464)に向けて誘導される球の数よりも下側に設けられている装置(例えば、第2可変入賞装置650)に向けて誘導される球の数のほうが多くなるように構成されている。
具体的には、左打ち遊技によって発射された球のうち、約4球に1球が入球口464に入球し得る位置(入球口464の上方位置)へと誘導され、そのうち5球に1球程度(即ち、左打ち遊技によって発射された球の20球に1球程度)が入球口464に入球するように構成されている。
そして、特定入球口4640及び小アタッカ4650へは、左打ち遊技によって発射された球のうち、約2球に1球が誘導されるように構成されている。この特定入球口4640には、入球口464に入球し得る位置(入球口464の上方位置)へと誘導されたにも関わらず、入球口464に入球することなく流下した球と、左側領域を流下する段階で入球口464へと誘導できなかった球と、が含まれる。最後に、第2可変入賞装置650へは、左打ち遊技によって発射された球の略全てが誘導されるように構成されている。
また、本第10実施形態では、図267に示した通り、右打ち遊技を行うことも可能に構成されており、右打ち遊技によって発射された球は、左打ち遊技によって発射された球よりも、入球口464、特定入球口4640、小アタッカ4650には誘導され難く、第2可変入賞装置650には同等の割合で誘導されるように構成している。
このように、遊技者が球を発射させる位置によって、各入球口への入球のし易さを異ならせることにより、遊技者に対して技量を競いながら遊技を行わせることができ、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
なお、本第10実施形態に設けた遊技盤13の構成に限ること無く、例えば、左打ち遊技を行うよりも、右打ち遊技を行った方が、小アタッカ4650に球を誘導させ易くするように構成しても良い。これにより、遊技結果(特定入球口4640への球の入球の有無)に応じて遊技方法(左打ち、右打ち)を可変される遊技を遊技者に行わせることができるため、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
図267に戻り説明を続ける。小アタッカ4650には、球の入球を困難にする閉状態と、その閉状態よりも球の入球を容易にする開状態とに可変可能な可変手段である小開閉扉4650aが付設されており、小開閉扉4650aの可変状態に応じて球の入球のし易さが異なるように構成している。この小開閉扉4650aは、特定入球口4640に球が入球した場合に状態が可変するように特定可変制御手段(主制御装置110にて実行される特定入球処理(図278のS196参照))により可変制御される。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、特定入球口4640に球が入球した場合に、ランダムに更新されるカウンタ(第1当たり種別カウンタC2)の値と、設定されている遊技状態とに基づいて、小開閉扉4650aの開放パターンを異ならせるように構成している。
具体的には、球が特定入球口4640に入球してから小開閉扉4650aが開放するまでの期間(開放待機時間)を異ならせるように構成している。これにより、例えば、球が特定入球口4640に入球してから小開閉扉4650aが開放するまでの期間(開放待機時間)が長く設定される遊技状態(例えば、通常状態)では、単位時間当たりにおける小アタッカ4650への球の入賞数を抑えることができ、球が特定入球口4640に入球してから小開閉扉4650aが開放するまでの期間が短く設定され易い遊技状態(例えば、潜確状態)では、単位時間当たりにおける小アタッカ4650への球の入賞数を増加させることができる。
本第10実施形態では、球が小アタッカ4650に入賞した場合に、入賞球1個に対して10個の賞球を付与するように構成しており、上述した入球口464や、特定入球口4640よりも多くの賞球が付与されるように構成している。よって、遊技状態に応じて単位時間当たりにおける小アタッカ4650への球の入賞数を可変させることにより、例えば、小アタッカ4650への球の入賞によって遊技者に対して、発射した球数よりも多くの球数を賞球として付与することが可能となる。
このように構成することで、特別図柄の抽選に基づく遊技の他に、特定入球手段(特定入球口4640)への球の入球に基づく遊技を遊技者に行わせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
最後に、小アタッカ4650にも入賞しなかった球は、小アタッカ4650の下方に設けられた第2可変入賞装置650へ向けて流下する。この第2可変入賞装置650は上述した第1実施形態と同様に、特別図柄の抽選において大当たりに当選した場合に作動する(大当たり遊技中に作動する)可変手段である。なお、詳細な内容は上述した第1実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。この第2可変入賞装置650に入賞しなかった球は、遊技盤13の遊技領域の最下方位置に形成されるアウト口66へ流入し、パチンコ機10外へと排出される。
なお、本実施形態では、遊技領域の右側領域へと球を発射可能(右打ち遊技可能)な構成としているが、これに限ること無く、例えば、遊技領域の右柄領域に球を発射させる遊技(右打ち遊技)が実行不可能となるように、右側領域を完全に無くすように構成しても良い。また、本第10実施形態では、全ての遊技(通常状態における遊技から)を左打ち遊技のみで実行可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、スルーゲート67や特定入球口4640を右側領域に設け、遊技状態に応じて遊技内容を可変させるように構成しても良い。
<第10実施形態における演出内容について>
次に、図268を参照して、本第10実施形態において実行される特徴的な演出について説明をする。本第10実施形態では、上述した第2実施形態と同様に、大当たりに当選したことを示すための特別図柄が停止表示されてから大当たり遊技が実行されるまでの期間(確定期間)が大当たり種別に応じて異なるように規定されている。
そして、本第10実施形態では、確定期間中に小アタッカ4650が開放されやすい遊技状態(潜確状態)が設定されるように構成している。つまり、大当たりに当選したことを示すための特別図柄の確定期間を用いて、小アタッカ4650を連続して開放させる遊技(所謂、小当たりRUSH)を実行可能に構成している。
このように構成することにより、大当たり遊技が実行される前に、小当たりRUSHを実行することができる。なお、大当たり遊技が実行される前に、小当たりRUSHを実行する技術思想については、上述した第2実施形態と同一であるため、その詳細な説明や、本技術思想に基づいて想到し得る派生案や、別案については上述した第2実施形態と同一でありその説明を省略する。
なお、本第10実施形態では、小当たりRUSHを実行する期間として上述した第2実施形態と同一の特別図柄の確定期間を用いているが、これに限ること無く、上述した各実施形態において小当たり遊技を頻繁に実行させるために用いられた期間を用いても良い。たとえば、上述した第6実施形態のように、大当たり遊技が開始されてからラウンド遊技が開始されるまでの期間(オープニング期間)を用いても良い。さらに、特別図柄の抽選結果に基づいて。遊技状態として潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されるように構成し、その潜確状態中において小当たりRUSHを実行するように構成しても良い。
図268に戻り、説明を続ける。図268(a)は、大当たり図柄が停止表示された場合における第3図柄表示装置81の表示画面の一例を示した図であり、図268(b)は、特別図柄の図柄確定期間中において実行される演出画面の一例を示した図である。
図268(a)に示した通り、特別図柄の大当たりに当選した場合は、主表示領域Dmの特図1表示領域Dm1に「777」が停止表示され、案内表示領域Dm3には「左打ち」が表示される。本実施形態では、全ての遊技状態において左打ち遊技が実行されるように構成しているため、案内表示領域Dm3には常に「左打ち」が表示される。なお、本実施形態のように、常に同一の遊技方法(左打ち)が実行されるように構成している場合は、遊技者が遊技方法を可変させる必要が無いため、案内表示領域Dm3を表示しないように構成しても良い。
そして、主表示領域Dmには、キャラクタ811が表示され、小アタッカ4650を頻繁に開放させる遊技期間が始まることを遊技者に示す「RUSHを目指せ」のコメントが表示される。そして、副表示領域Dsには遊技者に有利な遊技状態が設定されたことを示す「チャンスゾーン突入」のコメントが表示される。
本第10実施形態では、上述した第2実施形態と同様に、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)にて特別図柄の大当たりに当選すると、その大当たりに当選した特別図柄の確定期間中に潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されるように構成している。そして、遊技状態が潜確状態に設定されると、特定入球口4640に球が入球してから第1アタッカ650が開放されるまでの期間(開放待機時間)が短い動作パターンが設定され易くなるように構成しているため、遊技者に対して単位時間当たりにおける小アタッカ4650への球の入賞数を増加させることが可能な遊技(RUSH遊技)が、特別図柄の確定期間が終了するまで実行される。
さらに、本第10実施形態では、当選した大当たり種別に応じて特別図柄の確定期間が異なるように構成されている。よって、特別図柄の確定期間が長い大当たり種別に当選したほうがRUSH遊技を実行可能な期間を長くすることができるため、遊技者に有利な大当たりとなる。
ここで、上述した各実施形態では、特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示すための第3図柄の停止表示態様を、大当たり遊技中の遊技内容が遊技者に有利であるか否か(大当たり遊技中に遊技者に付与可能な特典(賞球数)の大小)や、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が遊技者に有利であるか否かに応じて設定するように構成しており、例えば、遊技者に有利な大当たりに当選した場合には、第3図柄の停止表示態様を、同一の奇数の数字(例えば、「777」)で設定し、遊技者に有利ではない(不利な)大当たりに当選した場合には、第3図柄の停止表示態様を、同一の偶数の数字(例えば、「222」)で設定するように構成していた。
これに対して、本第10実施形態では、第3図柄の停止表示態様として、上述した大当たり遊技中の遊技内容が遊技者に有利であるか否か(大当たり遊技中に遊技者に付与可能な特典(賞球数)の大小)や、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態が遊技者に有利であるか否に加え、図柄確定期間の長さが遊技者に有利であるか否かにも応じて設定するように構成している。
このように構成することで、第3図柄の停止表示態様を把握することで、大当たり遊技前に実行されるRUSH遊技、大当たり遊技、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、3つの遊技内容を予測しながら遊技を行うことができる。なお、この場合、例えば、RUSH遊技が実行される期間(図柄確定期間)と、大当たり遊技の遊技内容と、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、が全て遊技者に有利な内容である場合にのみ設定される第3図柄の停止表示態様(例えば、「VVV」)を設けると良い。これにより、遊技者に対して満足感を与えながら遊技を行わせることができる。
また、第3図柄の停止表示態様を所定のタイミング毎に可変させるように構成しても良く、例えば、特別図柄の変動停止時においては、今回の特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示す停止表示態様のうち、遊技者に不利な大当たりであることを示す停止表示態様(例えば、「222」)を設定し、その後、図柄確定期間中(RUSH遊技中)に「777」、大当たり遊技中に「VVV」、と徐々に遊技者に有利な大当たりに当選したことを示すように第3図柄の停止表示態様を可変させるように構成しても良い。
このように構成することで、第3図柄の停止表示態様が可変することを期待しながら第3図柄表示装置81の表示画面に表示される演出を遊技者に注視させることができる。また、本実施形態では、大当たり当選に基づいて遊技者に付与される複数の特典の大小を複合して第3図柄の停止表示態様を設定しているが、これに限ること無く、各特典の大小をそれぞれ異なる態様で表示するようにしても良い。
例えば、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態に応じて第3図柄の停止表示図柄(数字)の種別を設定し、大当たり遊技中の遊技内容に応じて第3図柄の大きさを可変させて設定し、図柄確定期間の長さに応じて第3図柄の色を可変させて設定するように構成しても良い。これにより、遊技者に対して、今後実行される遊技の内容を詳細に報知することができる。
さらに、本第10実施形態では、図柄確定期間中に遊技状態として潜確状態が設定される場合には、効率の良いRUSH遊技が実行されるが、図柄確定期間中に通常状態が設定される場合、即ち、遊技状態が通常状態、或いは、時短状態である場合に大当たりに当選した場合には、効率の悪いRUSH遊技が実行されるように構成されている。よって、第3図柄の停止表示態様として図柄確定期間の長さに基づいて停止表示態様を設定する際には、大当たり当選時における遊技状態に基づいて設定される第3図柄の停止表示態様を可変させるように構成すると良い。これにより、遊技者に対してより分かり易く今後実行される遊技内容を報知することができる。
図268(a)の表示がされた後、図柄確定期間に突入すると、図268(b)に示した表示画面が表示される。図268(b)に示した通り、RUSH遊技が実行されている期間中は主表示領域Dmに「チャンスゾーン中」と表示されると共に、図柄確定期間の残期間を示すための残期間表示態様として「残り時間30秒」が表示される。この残期間表示態様は、経過時間に応じて表示される秒数が更新されるように構成されており、遊技者に対してチャンスゾーン(図柄確定期間)の残期間を報知している。また、副表示領域Dsには、チャンスゾーン中(図柄確定期間中)の遊技内容を示すための「小アタッカーを狙え」のコメントが表示される。
なお、この残期間表示態様に表示される秒数は、チャンスゾーン突入時に残りの残期間の全てを示すように設定しても良いし、設定される図柄確定期間よりも短い期間(秒数)を示すように設定し、時間の経過に合わせて表示されている残期間表示態様の秒数に新たな秒数を加算するように設定しても良い。また、設定される図柄確定期間よりも短い期間(秒数)を示すように設定し、設定された期間が経過した後に、残期間表示態様を「?秒」と設定し、残り期間が遊技者に分からないようにしても良い。
また、本第10実施形態では、図柄確定期間の残期間を秒数で示すように残期間表示態様を設定しているが、遊技者に対して残期間が減っていることを把握させることが出来る態様であれば良く、例えば、キャラクタ811が敵に捕まるまでのアニメーションを用いて残期間を示唆するように構成しても良いし、液体の入った容器が空になるまでの期間を用いて残期間を示唆するように構成しても良い。このように、秒数では無く、物語の過程を示したアニメーションを用いることにより、残期間を予測し難くさせることができる。
<第10実施形態における電気的構成について>
次に、図269から図273を参照して、本第10実施形態における電気的構成について説明をする。本第10実施形態では、上述した第2実施形態に対して、主制御装置110のMPU201のROM202の内容と、RAM203の内容を異ならせている点で相違している。それ以外の電気的構成については同一であり、その詳細な説明を省略する。
図269は、本第10実施形態における主制御装置110のMPU201のROM202に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図269に示した通り、本第10実施形態では、上述した第2実施形態におけるROM202に対して、小当たり乱数テーブル202bと、小当たり種別選択2テーブル202abと、外れ種別選択テーブル202adを削除し、第2当たり乱数テーブル202cに代えて第2当たり乱数10テーブル202iaを、大当たり種別選択2テーブル202aaに代えて大当たり種別選択10テーブル202ibを設け、新たに特定入球動作パターンテーブル202icを追加した点で相違している。
第2当たり乱数10テーブル202iaは、上述した第2当たり乱数テーブル202c(図15(c)参照)に対して、普通図柄の低確率状態が設定されている状態において当たりと判別される第2当たり乱数カウンタC4の範囲を異ならせている点で相違しており、それ以外は同一であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、第2当たり乱数10テーブル202iaに規定されている内容について、図270を参照して説明をする。図270は、第2当たり乱数10テーブル202iaに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図270に示した通り、この第2当たり乱数10テーブル202iaにおいて、遊技状態として普通図柄の低確率状態(通常状態中、潜確状態中)に、普通図柄の当たりとなる乱数値は231個あり、その範囲は「0~230」となっている。第2当たり乱数カウンタC4の取り得る乱数値の総数が233個ある中で、当たりとなる乱数値の総数が231個なので、普通図柄の当たりとなる確率は、「231/233」となる。
一方、普通図柄の高確率状態(確変状態、時短状態中)に、普通図柄の当たりとなる乱数値は232個あり、その範囲は「0~231」となっている。第2当たり乱数カウンタC4の取り得る乱数値の総数が233個ある中で、当たりとなる乱数値の総数が232個なので、普通図柄の当たりとなる確率は、「232/233」となる。このように、本第10実施形態では、普通図柄の当たりとなる乱数値が、普通図柄の低確率状態に対しても高確率(231/233)となるように構成している。
このように構成することで、普通図柄の低確率状態が設定される遊技状態(通常状態、潜確状態)であっても、普通図柄の高確率状態が設定される遊技状態(確変状態、時短状態)であっても、普通図柄の抽選において当たりに当選し易くすることができる。なお、普通図柄の低確率状態よりも普通図柄の高確率状態のほうが当たりに当選する確率が若干高くなるように構成しているため、普通図柄の低確率状態に対して、普通図柄の高確率状態のほうが有利となるように構成している。さらに、当たりに当選した際に実行される当たり遊技にて実行される特定役物4640aの開放パターンが、普通図柄の低確率状態にて当たり当選した場合よりも、普通図柄の高確率状態にて当たり当選したほうが特定入球口4640に球が入球し易い開放パターンが設定されるため、普通図柄の低確率状態に対して、普通図柄の高確率状態のほうが有利となるように構成している。なお、普通図柄の当たり遊技にて実行される特定入球口4640の開放パターンを、普通図柄の抽選で当たり当選した場合における普通図柄の状態(高確率状態、低確率状態)では無く、当たり遊技を実行する時点における普通図柄の状態(高確率状態、低確率状態)に応じて設定するように構成しても良い。
大当たり種別選択10テーブル202ibは、特別図柄の抽選で大当たりに当選した際に大当たり種別を選択するためのデータテーブルであって、上述した第2実施形態の大当たり種別選択2テーブル202aaと同様に、第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けて複数の大当たり種別が規定されている。
ここで、図271を参照して、大当たり種別選択10テーブル202ibの内容について詳細に説明をする。図271は、大当たり種別選択10テーブル202ibに規定されている内容を模式的に示した模式図である。なお、上述した第2実施形態で用いた大当たり種別選択2テーブル202aaに規定されている要素と同一の要素(例えば、時短カウンタ203f、特図1確定時間カウンタ203ad)については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図271に示した通り、大当たり種別選択10テーブル202ibには、第1当たり種別カウンタC2の値に対応付けて複数の大当たり種別が規定されており、各大当たり種別に対して、時短カウンタ203fに設定される値、確変フラグ203gの設定状況、確定時間カウンタ203adに設定される値が規定されている。
具体的には、15ラウンドのラウンド遊技が実行される大当たりAの大当たり種別(大当たりA1~大当たりA3)には、選択された際(大当たりに当選した際)の遊技状態に関わらず時短カウンタ203fに「10000」の値が設定されるように規定しており、確変フラグ203gがオンに設定されるように規定している。つまり、大当たり種別として大当たりA(大当たりA1~A3)が選択された場合には、次回大当たりに当選するまで確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されるように規定している。なお、本第10実施形態では、普通図柄の高確率状態を次回大当たりに当選するまで継続させるために時短カウンタ203fの値として「10000」を設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、次回大当たりに当選するまでオンに設定されるフラグを用いても良い。
さらに、特別図柄の図柄確定期間として、大当たりA1は「5秒」、大当たりA2は「60秒」、大当たりA3は「150秒」が設定されるように規定しており、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「0~19」の範囲に大当たりA1が規定され、「20~23」の範囲に大当たりA2が規定され、「24」に大当たりA3が規定されている。つまり、本第10実施形態では、第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合の25%で大当たりA(大当たりA1~A3)に対応する大当たり動作が実行され、そのうちの80%(20/25)が大当たりA1、16%(4/25)が大当たりA2、4%(1/25)が大当たりA3となるように規定している。
つまり、本第10実施形態では、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技(15ラウンドの大当たり遊技)が実行される大当たりに当選したとしても、その抽選結果を遊技者に停止表示するための期間(図柄確定期間)として短い図柄確定期間が選択された場合には、潜確状態遊技(RUSH遊技)が実行される期間が短くなってしまうことになる。よって、特別図柄の抽選に対して、遊技者に大当たり当選の有無だけでは無く、図柄確定期間の長さにも注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本第10実施形態では図柄確定期間を大当たり種別に対応付けて規定している構成を用いているが、これに限ることなく、大当たり動作内容(大当たり種別)を選択するための抽選と、図柄確定期間を選択するための抽選と、を独立して実行するように構成しても良い。この場合、複数の大当たり種別に対して、複数の図柄確定期間を組み合わせることができるため、遊技者が予測し難い遊技性を提供することができる。
次いで、上述した大当たりA1~A3と同様に、大当たりB1~B3、大当たりC1~C3、大当たりD1~D3がそれぞれ規定されている。
具体的には、大当たりAよりも遊技者に不利となる大当たり遊技の遊技内容(5ラウンド遊技)が設定される大当たりB(大当たりB1~大当たりB3)には、選択された際(大当たりに当選した際)の遊技状態が通常状態(普通図柄の低確率状態)の場合に時短カウンタ203fに「10000」の値が、時短状態、確変状態の場合に「10」の値が設定されるように規定しており、確変フラグ203gがオンに設定されるように規定している。
つまり、大当たりBに当選した場合には、大当たりAよりも不利な大当たり遊技が実行されるが、遊技状態として時短状態、或いは確変状態が設定されている場合には、大当たり遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態が設定され得る状態(次回大当たりまで特別図柄の高確率状態で、普通図柄の高確率状態が特図変動10回で終了する遊技状態)を提供することができるように規定されている。よって、大当たりAと大当たりBとは、大当たり遊技内容としては、大当たりAのほうが有利となる大当たりであるが、大当たり終了後に設定される遊技状態としては大当たりBのほうが有利となり得る。
さらに、特別図柄の図柄確定期間として、大当たりB1は「30秒」、大当たりB2は「90秒」、大当たりB3は「120秒」が設定されるように規定しており、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「25~29」の範囲に大当たりB1が規定され、「30~44」の範囲に大当たりB2が規定され、「45~49」に大当たりB3が規定されている。
つまり、本第10実施形態では、第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合の25%で大当たりB(大当たりB1~B3)に対応する大当たり動作が実行され、そのうちの20%(5/25)が大当たりB1、60%(15/25)が大当たりB2、20%(5/25)が大当たりB3となるように規定している。ここで、上述した大当たりAの場合に設定され得る図柄確定期間と、大当たりBの場合に設定され得る図柄確定期間とについて説明をすると、大当たりAのほうが大当たりBよりも図柄確定期間の最大値が長くなるように規定されているが、大当たりBのほうが大当たりAよりも設定される図柄確定期間の平均値が長くなるように規定している。
このように、設定され得る図柄確定期間の最大値が大きいが、平均値が小さい大当たり種別(ハイリスクハイリターン)と、設定され得る図柄確定期間の最大値は小さいが、平均値が大きい大当たり種別(ローリスクローリターン)と、を設け、選択された大当たり種別に基づいて図柄確定期間を設定するように構成することにより、完全にランダムで図柄確定期間を設定するよりも、設定される図柄確定期間に対して遊技者に何らかの法則性があるのではと思わせることができる。よって、遊技を予測する楽しみを遊技者に提供することができる。
なお、本実施形態では、大当たり種別の大別(大当たりA~大当たりC)に応じて設定され得る図柄確定期間の傾向を異ならせているが、これに限ること無く、各大当たり種別の大別(大当たりA~大当たりC)内に、ハイリスクハイリターンの図柄確定期間選択群と、ローリスクローリターンの図柄確定期間選択群と、を設けるように構成しても良い。また、設定され得る図柄確定期間の平均値(期待値)が同一にも関わらず、設定され得る図柄確定期間の最大値と最小値とを異ならせた複数の図柄確定期間選択群の中から、遊技者が所望の図柄確定期間選択群を選択可能に構成し、遊技者によって選択された図柄確定期間選択群を用いて図柄確定期間を設定するように構成しても良い。
図271に戻り説明を続ける。上述した通り、本実施形態では、大当たり遊技終了後に確変フラグ203gをオンに設定する大当たり種別(大当たりA1~大当たりB3)、所謂確変大当たりが選択される割合が全体の50%(50/100)となるように規定されており、残りの50%は、大当たり遊技終了後に確変フラグ203gをオフに設定する大当たり種別、所謂、通常大当たりが選択される。
具体的には、上述した大当たりAと同一の大当たり遊技の遊技内容(15ラウンド遊技)が設定される大当たりC(大当たりC1~大当たりC3)には、選択された際(大当たりに当選した際)の遊技状態に関わらず時短カウンタ203fに「50」の値が設定されるように規定しており、確変フラグ203gがオフに設定されるように規定している。
つまり、大当たりCに当選した場合には、大当たりA同様に遊技者に有利な大当たり遊技が実行されるが、大当たり遊技終了後に特別図柄の高確率状態が設定されること無く、50回の時短状態が設定されるように規定されている。よって、大当たりCは、上述した大当たりBよりも遊技者に有利となる大当たり遊技が実行されるが、大当たり終了後に設定される遊技状態としては上述した大当たりA、大当たりBのよりも不利となる大当たり種別である。
さらに、特別図柄の図柄確定期間として、大当たりC1は「5秒」、大当たりC2は「60秒」、大当たりC3は「150秒」が設定されるように規定しており、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「50~54」の範囲に大当たりC1が規定され、「55~64」の範囲に大当たりC2が規定され、「65~74」に大当たりC3が規定されている。
つまり、本第10実施形態では、第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合の25%で大当たりC(大当たりC1~C3)に対応する大当たり動作が実行され、そのうちの20%(5/25)が大当たりC1、40%(10/25)が大当たりC2、40%(10/25)が大当たりC3となるように規定している。ここで、大当たりCは、上述した大当たりAと、設定され得る図柄確定期間の種類(5秒、60秒、150秒)は同一であるが、選択割合が異なるように規定されており、上述した大当たりAよりも設定され得る図柄確定期間の平均値(期待値)が高くなるように規定している。これにより、大当たりCは、大当たり遊技内容と、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、では、大当たりAよりも不利となる大当たり種別であるが、RUSH遊技が実行される図柄確定時間に関しては大当たりAよりも有利な大当たり種別となる。
最後に、上述した大当たりBと同一の大当たり遊技の遊技内容(5ラウンド遊技)が設定される大当たりD(大当たりD1~大当たりD3)には、選択された際(大当たりに当選した際)の遊技状態に関わらず時短カウンタ203fに「50」の値が設定されるように規定しており、確変フラグ203gがオフに設定されるように規定している。
つまり、大当たりDに当選した場合には、大当たりB同様に遊技者に不利な大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後には、大当たりC同様に遊技者に不利な遊技状態が設定されるように規定されている。よって、大当たりDは、上述した各大当たり種別の中で最も遊技者に不利となる大当たり種別である。
さらに、特別図柄の図柄確定期間として、大当たりD1は「30秒」、大当たりD2は「90秒」、大当たりD3は「120秒」が設定されるように規定しており、取得した第1当たり種別カウンタC2(0~99)の値が「75~84」の範囲に大当たりD1が規定され、「85~94」の範囲に大当たりD2が規定され、「95~99」に大当たりD3が規定されている。
つまり、本第10実施形態では、第1特別図柄の抽選にて大当たりに当選した場合の25%で大当たりD(大当たりD1~D3)に対応する大当たり動作が実行され、そのうちの40%(10/25)が大当たりD1、40%(10/25)が大当たりD2、20%(8/25)が大当たりD3となるように規定している。ここで、大当たりDは、上述した大当たりBと、設定され得る図柄確定期間の種類(30秒、90秒、120秒)は同一であるが、選択割合が異なるように規定されており、上述した大当たりBよりも設定され得る図柄確定期間の平均値(期待値)が低くなるように規定している。
このように、大当たりDは、大当たり遊技内容と、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態と、RUSH遊技が実行される図柄確定時間の何れにおいても最も遊技者に不利となる大当たり種別である。
特定入球動作パターンテーブル202icは、特定入球口4640に球が入球した場合に実行される小アタッカ4650の開放動作の内容が規定されているデータテーブルであって、小アタッカ4650が開放されるまでの時間(開放待機時間)、小アタッカ4650の開放動作内容が第1当たり種別カウンタC2の値と、球が入球した時点における遊技状態とに応じて規定されている。
ここで、図272を参照して、特定入球動作パターンテーブル202icに規定されている内容について説明をする。図272は、特定入球動作パターンテーブル202icに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図272に示した通り、本第10実施形態では、小アタッカ4650の動作内容は遊技状態に関わらず同一の動作内容が規定されており、遊技状態と、第1当たり種別カウンタC2の値とに応じて開放待機時間が異なるように規定されている。
具体的には、小アタッカ4650の動作内容としては、小アタッカ4650の開閉扉4650aが1回開放される開放動作が設定され、その開放動作は、開放時間が1.5秒に到達するか、球の入賞数が10個に到達するまで継続する。そして、開放動作が終了し開閉扉4650aが閉状態となるエンディング期間が0.5秒間設定されるように規定されている。
次いで、遊技状態が通常状態であって、第1当たり種別カウンタC2が「0~89」の範囲に、開放待機時間が20秒の「通常1」が規定され、「90~98」の範囲に、開放待機時間が2秒の「通常2」が規定され、「99」の値に、開放待機時間が0.5秒の「通常3」が規定されている。また、遊技状態が時短状態、或いは確変状態であって、第1当たり種別カウンタC2が「0~39」の範囲に、開放待機時間が10秒の「時短1」が規定され、「40~89」の範囲に、開放待機時間が5秒の「時短2」が規定され、「90~99」の値に、開放待機時間が2秒の「時短3」が規定されている。さらに、遊技状態が潜確状態であって、第1当たり種別カウンタC2が「0~89」の範囲に、開放待機時間が0.5秒の「潜確1」が規定され、「90~97」の範囲に、開放待機時間が0.2秒の「潜確2」が規定され、「98~99」の値に、開放待機時間が2秒の「潜確3」が規定されている。
このように、本第10実施形態では、遊技状態に応じて、開放待機時間が大きく異なるように構成されており、遊技状態として通常状態が設定されている場合には、小アタッカ4650に球が入球したとしても、遊技者の持ち球が増加することは無く、一方で、遊技状態として潜確状態が設定されている場合には、頻繁に小アタッカ4650が開放するため、遊技者の持ち球を増加させることができる。
次に、図273を参照して、本第10実施形態のRAM203の構成について説明をする。図273は、本第10実施形態におけるRAM203に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図273に示した通り、本第10実施形態のRAM203は、上述した第2実施形態のRAM203(図95参照)に対して、第2特別図柄実行エリア203b、特図2大当たりフラグ203i、小当たりフラグ203k、特図2変動時間カウンタ203n、特図2変動停止フラグ203s、普図短変動フラグ203t、入賞カウンタ203u、確変カウンタ203aa、特図2図柄確定中フラグ203ac、特図2確定時間カウンタ203aeを削除し、確変フラグ203g、特定入球中フラグ203ia、特定入球無効フラグ203ibを追加した点で相違している。なお、それ以外の要素については、上述した第2実施形態のRAM203と同一であるため、同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。また、確変フラグ203gは、上述した第1実施形態のRAM203(図21参照)と同一の内容であるため、その詳細な説明を省略する。
特定入球中フラグ203iaは、特定入球口4640に球が入球したことを示すためのフラグであって、特定入球口4640に球が入球したと判別した場合にオンに設定されるものである。この特定入球中フラグ203iaは、主制御装置110のタイマ割込処理(図274参照)において実行される特定入球処理(図278のS196参照)において、特定入球口4640に球が入球したと判別した場合に(図278のS11501:Yes)、オンに設定される(図278のS11505参照)。
そして、第1特別図柄大当たり判定処理10(図276のS395参照)において、オンに設定されているかを判別され(図276のS496参照)、オンであると判別された場合には(図276のS496:Yes)、今回実行される第1特別図柄の抽選結果を強制的に外れとする処理が実行される(図276のS412参照)。次いで、特定入球動作が完了した場合にオフに設定される。
このように、本第10実施形態では、特定入球口4640に球が入球することで小アタッカ4650が開放されるように構成されており、この小アタッカ4650を開放させるための特定入球動作シナリオが設定されている場合には、第1特別図柄の抽選結果が大当たりとならないように強制的に外れとする処理が実行される。これにより、小アタッカ4650が開放されている期間中に第1特別図柄の大当たりに当選することが無くなるため、小アタッカ4650を開放させる動作が重複して実行されてしまうことを抑制することができる。更には、通常時において球が入球し難い状態(閉状態)である可変入球手段(小アタッカ4650、第2可変入賞装置650)を球が入球し易い状態(開状態)とさせるための制御が同時に(重複して)実行されてしまうことを抑制することができる。
特定入球無効フラグ203ibは、特定入球口4640に球が入球した場合に、小アタッカ4650を開放させる動作が行われない期間(特定入球無効期間)を示すためのものであって、特定入球無効期間が設定されている場合にオンに設定されるものである。
この特定入球無効フラグ203ibは、第1特別図柄変動停止処理10(図277のS296参照)において、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合(図277のS801:Yes)、オンに設定される(図277のS892参照)。そして、特定入球処理(図278のS196)において、設定状況が判別され(図278のS11502)、特定入球無効フラグ203ibがオンに設定されていると判別した場合は(図278のS11502:Yes)、特定入球動作シナリオが設定される処理(図278のS11504)がスキップされる。これにより、大当たり遊技が実行されている期間中に特定入球口4640に球が入球したことに基づいて小アタッカ4650が開放動作されることを抑制することができる。
<第10実施形態における制御処理について>
ここで、図274~図278を参照して、本第10実施形態における制御処理について説明をする。本第10実施形態では、上述した第2実施形態に対して、第2特別図柄の構成を削除し、特定入球口4640の構成を追加しているため、実行される制御処理の内容においても、第2特別図柄の抽選(判別)に関する制御処理が削除され、特定入球口4640に球が入球した際に実行される制御処理が追加されている点で相違している。また、上述した制御処理の相違点に伴う制御処理が相違している。
具体的には、上述した第2実施形態における主制御装置110のタイマ割込処理(図31参照)に代えてタイマ割込処理10(図274参照)を、特別図柄変動処理2(図97のS154)に代えて特別図柄変動処理10(図275のS195参照)を、第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)に代えて第1特別図柄大当たり判定処理10(図276のS395参照)を、第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)に代えて第1特別図柄変動停止処理10(図277のS296参照参照)を実行する点、特定入球処理(図278のS196)を追加した点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
なお、上述した内容以外にも、本第10実施形態の構成に対応させて制御処理の具体的な内容(例えば、第2特別図柄変動に関する処理内容)を変更している場合があるが、上述した箇所以外については、単に該当する処理を削除しただけの違いで有り、当業者であれば容易に想到し得るものであるため、その詳細な説明は省略する。
まず、図274を参照して、主制御装置110のMPU201によって実行されるタイマ割込処理10の内容について説明をする。図274は、タイマ割込処理10の内容を詳細に示したフローチャートである。本第10実施形態では、第2実施形態におけるタイマ割込処理(図31参照)に対して、特別図柄変動処理2(S154)に代えて特別図柄変動処理10(S195)のサブルーチンを実行する点と、特定入球処理(S196)のサブルーチンを実行する点で相違する。その他の処理については、同一であるためその詳細な説明を省略する。
タイマ割込処理10が実行されると、上述したタイマ割込処理と同様に、S101~S103の処理を実行し、その後に、特別図柄変動処理10(S195)を実行する。この特別図柄変動処理10(S195)は、上述した特別図柄変動処理2(図97参照)に対して、第2特別図柄に関する変動処理を削除した点と、新たな特別図柄変動を実行させることが可能か否かを判別する処理内容を変更した点で相違している。なお、特別図柄変動処理10(S195)の詳細な内容については、図275を参照して後述する。
図274に戻り説明を続ける。タイマ割込処理10において特別図柄変動処理10(S195)を終えると、次に、上述した特別図柄変動処理2(図97参照)と同一のS105~S108の処理を実行し、次いで、特定入球処理(S196)を実行した後に、そのほかの処理(S109)を実行し、本処理を終了する。
ここで、特定入球処理(S196)は、特定入球口4640(図267参照)に球が入球した場合に実行される処理であって、特定入球口4640への球の入球に基づいて、小アタッカ4650を開放させるか否か、或いは、今回の入球を有効に取り扱うか否かを判別し、その判別結果に基づいた設定を行うための処理が行われる。具体的には、特定入球処理(S196)の詳細な内容については、図278を参照して後述する。
次に、図275を参照して、本実施形態における特別図柄変動処理10の内容について説明をする。図275は、本第10実施形態における特別図柄変動処理10(S195)制御内容を示したフロー図である。この特別図柄変動処理10(S195)が実行されると、まず、現在の遊技状態が大当たり中、または特定入球中であるかを判別する(S295)。このS295の処理では、大当たり中フラグ203oがオンに設定されていると判別した場合に現在が大当たり中であると判別し、特定入球中フラグ203iaがオンに設定されていると判別した場合に現在が特定入球中であると判別する。
S295の処理において、現在の遊技状態が大当たり中、または特定入球中であると判別した場合は(S295:Yes)、上述した第2実施形態の特図変動処理2(図97のS154参照)と同一のS202,S203の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S295の処理において、現在の遊技状態が大当たり中、または特定入球中では無いと判別した場合は(S295:No)、上述した第2実施形態の特図変動処理2(図97のS154参照)と同一のS204,S205,S206,S251の処理を実行する。
そして、S251の処理において、特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合は、第1特別図柄変動開始処理10(S297)を実行し、本処理を終了する。この第1特別図柄変動開始処理10(S297)は、上述した第2実施形態における特別図柄変動処理2(図97のS154参照)にて実行される第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照)に対して、第1特別図柄大当たり判定処理(図34のS306参照)に代えて第1特別図柄大当たり判定処理10(図276のS395参照)を実行する点で相違する。この第1特別図柄大当たり判定処理10(図276のS395参照)については、このそれ以外は同一であるためその詳細な説明を省略する。
また、S206の処理において、特図1変動時間カウンタ203mの値が0であると判別した場合(S206:Yes)、或いは、S251の処理において、特図1図柄確定中フラグ203abがオンに設定されていると判別した場合(S251:Yes)に、第1特別図柄変動停止処理10(S296)を実行し、本処理を終了する。
次に、図276を参照して第1特別図柄大当たり判定処理10(S395)について説明をする。図276は第1特別図柄大当たり判定処理10(S395)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄大当たり判定処理10(S395)では、上述した上述した第2実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)に対して、現在が特別図柄の高確率状態であるかを判別する際に確変カウンタ203aaの代わりに確変フラグ203gを参照する点と、今回の第1特別図柄の抽選(大当たり判定)を実行するか否かを判別する際に、特図2大当たりフラグ203iに代えて特定入球中フラグ203iaを参照する点とで相違している。それ以外の要素については同一であり同一の要素については同一の符号を伏してその詳細な説明を後述する。
この第1特別図柄大当たり判定処理10(S395)が実行されると、まず、上述した第2実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)と同一のS401の処理を行い、その後、確変フラグ203gがオンに設定されているかを判別する(S495)。S495の処理において確変フラグ203gがオンに設定されていると判別した場合は、現在が特別図柄の高確率状態であるため、高確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに基づいて今回の抽選結果を取得する(S403)。
一方、S495の処理において確変フラグ203gがオンに設定されていないと判別した場合は、現在が特別図柄の低確率状態であるため、低確率時用の第1当たり乱数テーブル202aに基づいて今回の抽選結果を取得する(S404)。次いで、上述したS403、或いはS404の処理を終えると、特定入球中フラグ203iaがオンに設定されているかを判別し(S496)、オンに設定されていると判別した場合(S496:Yes)、即ち、特定入球口4640に球が入球し、特定入球動作が実行されていると判別した場合は、実行中の特別図柄の判定(大当たり判定)に基づく処理(S407~S410)をスキップし、上述した第2実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)と同一のS412の処理を実行した後に本処理を終了する。
一方、S496の処理において、特定入球中フラグ203iaがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合は(S496:No)、上述した第2実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理2(図98のS356参照)と同一のS406~S410の処理を実行し、本処理を終了する。
次に図277を参照して、第1特別図柄変動停止処理10(S296)の内容について説明をする。図277は第1特別図柄変動停止処理10(S296)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄変動停止処理10(S296)は、上述した第2実施形態の第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)に対して、確変カウンタ203aaに関する更新処理を削除し、時短カウンタ203fと確変フラグ203gとの設定状況に応じた状態コマンドを設定する制御を追加した点と、第1大当たりフラグ203hがオンに設定されている場合に実行される処理の内容を一部変更した点で相違している。
具体的には、第1特別図柄変動停止処理10(S296)が実行されると、まず、上述した第2実施形態の第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)と同一のS851~S854の処理を実行する。また、S853の処理において、特図1確定時間カウンタ203adの値が0では無い(1以上である)と判別した場合も(S853:No)、上述した第2実施形態の第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)と同一の確定時間中処理(S860)を実行する。
S854の処理を終えると、次に、時短カウンタ203fの設定状況、確変フラグ203gの設定状況に応じた状態コマンドを設定し(S891)、その後、第1特別図柄の確定期間が終了したことを示すための特図1確定期間終了コマンドを設定する(S858)。その後、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されているかを判別し(S801)、オンに設定されていると判別した場合は(S801:Yes)、特定入球無効フラグ203ibをオンに設定し(S892)、特定入球無効フラグ203ibがオンに設定されていることを示すための特定入球無効コマンドを設定する(S893)。ここで設定されてコマンドは、主制御装置110の他の制御処理にて設定されるコマンドと同様に主制御装置110のメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)によって音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113は特定入球無効コマンドを受信することにより、特定入球口4640に球が入球したとしても特定入球動作が実行されない期間を判別し、その判別結果に基づいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示態様を可変設定することができる。
S893の処理を終えると、次いで上述した第2実施形態の第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)と同一のS805、S807の処理を実行し本処理を終了する。なお、本実施形態では、S805の処理と、S807の処理との間に、特図1大当たりフラグ203hと確変フラグ203gをオフに設定する処理(S894)を設けているが、このS894の処理は、上述した第2実施形態の第1特別図柄変動停止処理2(図99のS257参照)にて確変カウンタ203aaに対して実行した処理の対象を確変フラグ203gに変更しただけであるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図278を参照して、特定入球処理(S196)の内容について説明をする。図278は特定入球処理(S196)の内容を示したフローチャートである。この特定入球処理(S196)は、主制御装置110にて2ミリ秒毎に繰り返し実行されるタイマ割込処理10(図274参照)にて実行されるものであり、特定入球口4640に球が入球したと判別された場合に各種処理が実行される。
具体的には、特定入球処理(S196)が実行されると、まず、特定入球口4640への球の入賞(入球)があるかを判別する(S11501)。このS11501の処理では、特定入球口4640に球が入球したことを検知するための検知スイッチ(図示せず)の検知結果を参照した判別が実行される。S11501の処理において、特定入球口4640への球の入賞(入球)が無いと判別した場合は(S11501:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、S11501の処理において、特定入球口4640に球が入賞(入球)したと判別した場合は(S11501:Yes)、次いで、特定入球無効フラグ203ibがオンに設定されているかを判別し(S11502)、オンに設定されていると判別した場合(S11502:No)、即ち、現在が特定入球口4640への球の入賞(入球)に基づいた特定入球動作を実行させない期間である場合は、そのまま本処理を終了する。S11502の処理において、特定入球無効フラグ203ibがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合は(S11502:No)、次に、特定入球動作パターンテーブル202icに基づいて、今回の特定入球パターンを決定する(S11503)。
ここで、S11503の処理において実行される内容について説明をする。特定入球動作パターンテーブル202icは、図272を参照して上述した通り、取得した第1当たり種別カウンタC2の値と、現在の遊技状態とに対応させて複数の特定入球パターン(特定入球動作のシナリオパターン)が規定されているものであり、S11503の処理では、現在の遊技状態をRAM203のその他メモリエリア203zに記憶されている遊技状態情報から読み出し、第1当たり種別カウンタC2の値を取得することで今回の特定入球パターンを決定する。
S11503の処理を終えると、次に、決定した特定入球パターンに対応した特定入球動作シナリオを設定し(S11504)、特定入球中フラグ203iaをオンに設定する(S11505)。そして、特定入球動作シナリオが設定されている期間であることを示すための特定入球コマンドを設定し(S11506)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第10実施形態では、球が入球した場合に、小アタッカ4650を開放させる動作が実行される特定入球口4640を設けているため、遊技者に対して球の流下状況を注視させ易くすることができる。
また、特定入球口4640に球が入球してから小アタッカ4650を開放させるまでの期間(待機期間)を、特定入球口4640に球が入球した時点において設定されている遊技状態に応じて異ならせるように構成しているため、遊技状態に応じて小アタッカ4650を開放させ易い状態と、させ難い状態とを設定することができる。よって、遊技者に対して、現在設定されている遊技状態に興味を持たせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本第10実施形態では、上述した第2実施形態と同様に、特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示す第3図柄が停止表示されている期間(図柄確定期間)中に、遊技者に有利な有利遊技状態(潜確状態)が設定されるように構成しており、この有利遊技状態が設定されている状態で特定入球口4640に球が入球した場合に、他の遊技状態が設定されている状態よりも、特定入球口4640に球が入球してから小アタッカ4650を開放させるまでの期間(待機期間)が短い開放動作が設定されるように構成している。
これにより、特別図柄の大当たりに当選し、その抽選結果を示すための図柄(特別図柄、第3図柄)が停止表示されてから大当たり遊技が開始されるまでの期間、即ち、遊技者に大当たりに当選したことを報知してから実際に大当たり遊技が開始されるまでの期間において、頻繁に小アタッカ4650を開放可能な特殊遊技を実行させることができる。
なお、本第10実施形態では、特別図柄の抽選結果が大当たりであることを示す第3図柄が停止表示されている期間(図柄確定期間)中に小アタッカ4650が開放し易い遊技状態(潜確状態)が設定されるように構成しているが、これ以外のタイミングにおいて小アタッカ4650が開放し易い遊技状態(潜確状態)が設定されるように構成しても良く、例えば、上述した第1実施形態のように、大当たりに当選したことを示すための特別図柄の変動表示中に設定しても良いし、上述した第6実施形態のように、大当たり遊技が開始されてからラウンド遊技が実行されるまでの期間(大当たり遊技のオープニング期間)に設定しても良い。さらに、上述した各期間の何れかのみに設定しても良いし、複数の期間を組み合わせて設定しても良い。
さらに、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合において、今回の抽選結果が大当たりであると遊技者に報知する前に頻繁に小アタッカ4650を開放可能な特殊遊技を実行するように構成しても良い。このように構成することにより、特殊遊技が実行されたことにより、この特殊遊技の終了後に大当たり遊技が実行されることを遊技者に予測させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本第10実施形態のように特殊遊技と大当たり遊技とが連続して実行されるように構成している場合は、第3図柄表示装置81に表示される表示演出の少なくとも一部が、特殊遊技と大当たり遊技とを跨ぐような一連演出となるように構成すると良い。この場合、例えば、特殊遊技を実行可能な期間、即ち、今回設定された図柄確定期間の長さに関する情報と、大当たり遊技の遊技内容(ラウンド数)に関する情報と、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態に関する情報と、に基づいて、上述した一連演出の演出態様を設定すると良い。これにより、一連演出が表示されている間に実行される遊技内容(特殊遊技の遊技内容、大当たり遊技の遊技内容)と、表示中の一連演出の演出内容と、に基づいて、今後実行される遊技の内容を遊技者に予測させることが可能となる。
また、本第10実施形態のように特殊遊技の終了後に大当たり遊技が連続して実行されるように構成している場合には、特殊遊技と大当たり遊技とを1つの大当たり遊技として遊技者に報知する演出態様を設定しても良い。このように構成することにより、演出上の大当たり遊技の内容を、特殊遊技の設定内容と、大当たり遊技の設定内容と、を組み合わせたものにすることができるため、1回の大当たり遊技の遊技内容を多種に渡って設定することができる。
なお、本第10実施形態では、大当たり当選を示す特別図柄の確定表示期間が終了(経過)すると、大当たり遊技が実行される構成を用いているが、これに限ること無く,例えば、特別図柄の確定表示期間が経過した状態で、特定領域を球が通過した場合に、大当たり遊技が実行されるように構成し、特別図柄の確定表示期間が経過してから特定領域を球が通過するまでの期間に小アタッカ4650が開放し易い遊技状態(潜確状態)を設定するように構成しても良い。
<第10実施形態の変形例について>
ここで、図279を参照して、上述した第10実施形態の変形例について説明をする。本変形例では、上述した第10実施形態に対して、遊技盤13の左側領域(可変表示装置ユニット80の正面視左側領域)を流下した球が通過可能な位置に始動ゲート670を設けた点と、特定入球口4640、小アタッカ4650の配置位置を可変させた点と、で相違している。それ以外の構成については、第10実施形態と同一であり、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した第10実施形態では、特別図柄の大当たりに当選した場合には、特別図柄を変動表示期間として設定された所定期間変動表示し、所定期間経過後に特別図柄を図柄確定期間として設定された特定期間停止表示させた後に大当たり遊技を実行するように構成していた。これに対して、本変形例では、所定期間経過後に特別図柄を図柄確定期間として設定された特定期間停止表示させた後に、球が始動ゲート670を通過したことに基づいて大当たり遊技を実行するように構成している。
そして、特別図柄が停止表示されてから大当たり遊技が実行されるまでの期間、即ち、図柄確定期間と、図柄確定期間経過後に球が始動ゲート670を通過するまでの始動期間とを合算した期間において、遊技者に有利となる有利遊技状態(潜確状態)が設定されるように構成している。
このように構成された本変形例によれば、予め定めた所定期間では無い期間に対して遊技者に有利となる有利遊技状態を設定することができる。よって、遊技者に対してより長く有利遊技状態が継続することを期待させながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図279に示した通り、本変形例では、小当たりアタッカ4650に球を入賞させる特殊遊技を実行するために発射された球、即ち、左打ち遊技によって発射された球が通過可能な位置に始動ゲート670を設けている。これにより、上述した始動期間中において、始動ゲート670に球を通過させること無く特殊遊技が行われてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例では、始動ゲート670を球が通過してから大当たり遊技によって第2可変入賞装置650が開放状態となるまでの時間が、始動ゲート670を通過した球が第2可変入賞装置650に到達するまでに要する時間よりも短くなるように構成している。これにより、始動ゲート670を通過した球が第2可変入賞装置650へ到達した際に、第2可変入賞装置650を開放状態とさせることが可能となるため、効率良く大当たり遊技を行わせることができる。
なお、図279に示した通り、本変形例では、遊技盤13に植設された複数の釘によって、球の流下方向が可変されるように構成し、その流下方向が始動ゲート670を通過させる方向へと可変された場合に、始動ゲート670を球が通過するように構成しているため、遊技者に対して始動期間がいつまで継続するのかを分かり難くさせると共に、遊技盤13の遊技領域を流下する個々の球の流れに対して遊技者に興味を持たせることができるものであったが、球の流下方向が複数の釘によって不規則に可変することから、始動期間が長期間継続する場合もあれば、即座に終了してしまう場合もあった。
そこで、遊技盤13の遊技領域のうち、始動ゲート670に向けて球を流下させることが可能な領域に、規則的に球の流下方向を第1方向と第2方向とに振分可能な振分手段を設け、その振分手段によって振り分けられる一方の流路(第1方向の流路)よりも他方の流路(第2方向の流路)を流下した球のほうが始動ゲート670に向かって流下し易くなるように構成しても良い。
このように構成することで、遊技盤13の遊技領域を流下する球の流れに所定の規則性を持たせることが可能となるため、始動期間中に即座に始動ゲート670を球が通過してしまうという事態が発生してしまうことを抑制することができる。
<第7実施形態の変形例について>
次に、図280~図284を参照して、第7実施形態の変形例について説明をする。上述した第7実施形態は、1回の第2図柄(普通図柄)の当たり遊技によって、第2入球口3640への球の入球と、小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650内の特定領域650Vへの球の通過の有無とを設定可能に構成するものであった。
これに対し、本変形例では、上述した第7実施形態の構成に加え、複数の第2図柄(普通図柄)の当たり遊技によっても、第2入球口3640への球の入球と、小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650内の特定領域650Vへの球の通過の有無とを設定可能にしている点で相違している。さらに、スルーゲート67を通過することで取得可能な第2当たり乱数カウンタC4の値を最大で4個保留記憶可能に構成している。なお、第2当たり乱数カウンタC4を保留記憶させる詳細な構成及び制御内容については、上述した第1実施形態と同一であるためその詳細な説明を省略する。
まず、図280を参照して、本変形例の構成を用いたことにより実行される本変形例特有の演出内容について説明をする。図280は、第2図柄(普通図柄)に連続で当選し、V入賞装置650内の特定領域650Vに球が通過し得る状態となった場合に実行される復活演出の一例を模式的に示した模式図である。
図280に示した通り、復活演出が実行されると、図202(a)を用いて上述したレース中演出での負け演出からキャラクタ811が復活し、勝利となる演出が実行される。この復活演出中は、主表示領域Dmにてライバルのキャラクタ860やレース中演出のゴールを弾き飛ばしてキャラクタ811が激走する演出が実行される。ここで、復活演出が実行される条件について簡単に説明をする。本変形例では、時短状態が設定されている状態で所定の当たり遊技が実行され、その直後に(間を開けること無く実行された次の普図抽選で)通常状態が設定されている状態で特定の当たり遊技が実行された場合に、先に実行された当たり遊技によって第2入球口3640に球が入球し、その入球に基づいて実行された特図2抽選にて当選した小当たりの小当たり遊技中に、次に実行された当たり遊技によって第2通路660b(図195参照)に流入した球が特定領域650Vを通過し得るように構成されており、このような状態が発生し得る状態、即ち、連続して実行される普図抽選の結果(普図保留に含まれる普図入賞情報を事前に判別した結果)が、特定の当選結果であり、且つ、各当選結果に基づく当たり遊技が実行される際の遊技状態が所定条件を満たし、更に、連続する当たり遊技のうち、少なくとも次の(2回目の)当たり遊技において第2通路660bに球が流入した場合に、上述した復活演出が実行される。
このように、複数の普図抽選に基づいて、遊技者に有利な遊技結果(小当たり遊技中に特定領域650Vを球が通過する状態)を提供可能に構成することで、遊技者に意外性のある遊技を提供することができ、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。さらに、上述した意外性のある遊技に対応させて意外性のある演出(復活演出)を実行可能にすることで、演出効果を高めることができる。
次に、図281を参照して、本変形例の主制御装置110のROM202に設けられる電気的構成について説明をする。尚、本変形例は、上述した第7実施形態の変形例であり、基本的な電気的構成は第7実施形態と同一である。ここでは、上述した第7実施形態とは異なる構成のみを説明し、それ以外の説明は省略する。図281(a)は、高確率用第2当たり乱数11テーブル202jaに規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図281(b)は、低確率用第2当たり乱数11テーブル202jbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。
図281(a)に示した通り、高確率用第2当たり乱数11テーブル202jaは、普通図柄の高確率状態において第2図柄の当否判定を実行する際に参照されるものであって、上述した第7実施形態の普通図柄変動処理7(図219のS192参照)の、抽選結果を取得する処理(図219のS805参照)において、現在設定されている遊技状態が普通図柄の高確率状態当である場合に参照される。
この高確率用第2当たり乱数11テーブル202jaは、上述した第7実施形態に対して第2当たり種別(普図当たり種別)を増加させた点で相違している。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値が「80~98」の範囲に普図当たりCを規定している。なお、第2当たり種別の普図当たりA及び普図当たりBについては、第2当たり乱数カウンタC4の値の対応範囲を異ならせているだけでそれ以外は上述した第7実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
さらに、選択された第2当たり種別(普図当たり種別)は、当たり動作が実行されるタイミングにおいて設定されている遊技状態に応じて実行される当たり動作の動作内容が異なるように設定されている。
普通図柄の高確率状態が設定されている状態において実行される、普図当たりA、普図当たりBの当たり動作は、上述した第7実施形態と同一であるため省略するが、普図当たりCの当たり動作は、オープニング期間が0.1秒、開放期間が2.5秒、エンディング期間が1秒であって、開放期間中に第2入球口3640に球が1個入球することで開放期間が終了する当たり動作が実行される。
つまり、上述した第7実施形態では、球が第2通路660bを通過するのに要する時間(3秒)以上のエンディング期間を設定することにより、一の普図当たりによる特図2変動に基づいて実行された小当たり遊技中に、他の普図当たりに基づいて第2通路660bに流下した球が特定領域650Vを通過しないように構成しているのに対して、本変形例の普図当たりCに対応する当たり遊技(当たり動作)では、エンディング期間を球が第2通路660bを通過するのに要する時間(3秒)よりも短く設定し(0.1秒)、直後に実行される普図抽選の結果に基づいて第2通路660bに流入した球が小当たり遊技中に特定領域650Vを通過可能に構成している。
具体的には、普図当たりC当選に基づく当たり動作によって特図2抽選が実行されると、特図2抽選開始の0.1秒後には、次の普図抽選が実行可能となり、その次の普図抽選によって普図当たりAに当選し、その普図当たりA中に最短(1.3秒)で第2入球口3640に球が入球すると、先に実行された普図当たりCに基づく特図2抽選が開始されてから1.4秒後に球が第2通路660bに流入することになる。
このような場合において、普図当たりC当選に基づく当たり動作によって実行された特図2抽選の抽選結果が小当たりであり、小当たり遊技が実行されると、その小当たり遊技中に、普図当たりA当選に基づいて第2通路660bに流入した球が特定領域650Vを通過し得る状態を構築することができる。
以上、説明をした通り、本変形例では、特定の当たり種別(普図当たりC)に当選した直後に所定の当たり種別(普図当たりA,B)に当選することにより、複数の普図当たりに跨がって実行される特図2抽選と、第2通路660bへの球流下によって遊技者に有利な遊技状態(小当たり遊技中の特定領域650Vへの球通過)を提供することができる。
低確率用第2当たり乱数11テーブル202jbは、普通図柄の低確率状態において第2図柄の当否判定を実行する際に参照されるものであって、上述した第7実施形態の普通図柄変動処理7(図219のS192参照)の、抽選結果を取得する処理(図219のS805参照)において、現在設定されている遊技状態が普通図柄の低確率状態当である場合に参照される。
この低確率用第2当たり乱数11テーブル202jbは、上述した第7実施形態に対して第2当たり種別(普図当たり種別)に応じて異なる普電動作パターンが規定されている点で相違している。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値が「0~19」の範囲に普図当たりAが規定される。この普図当たりAに当選し、当たり動作を実行する際の遊技状態が低確率状態であれば、オープニング期間が0.1秒、開放期間が1秒、エンディング期間が0.1秒の当たり遊技が実行されるように規定されている。
また、第2当たり乱数カウンタC4の値が「20」の値に普図当たりBが規定される。この普図当たりBに当選し、当たり動作を実行する際の遊技状態が低確率状態であれば、オープニング期間が2秒、開放期間が0.2秒、エンディング期間が3秒の当たり遊技が実行されるように規定され、第2当たり乱数カウンタC4の値が「21」の値に普図当たりCが規定される。この普図当たりCに当選し、当たり動作を実行する際の遊技状態が低確率状態であれば、オープニング期間が2秒、開放期間が0.2秒、エンディング期間が3秒の当たり遊技が実行されるように規定されている。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値が「22~99」の範囲には「外れ」が規定されている。
ここで、普通図柄の低確率状態が設定されている状態で普図当たりに当選した場合には、その当たり遊技によって、第2入球口3640に球が入球し得ない程度の期間しか電動役物3640aが開放されないように構成しているが、その中で、普図当たりA基づく当たり遊技のみ電動役物3640aの開放期間が長く(1秒)設定されている。この1秒間の開放期間が設定されると球は電動役物3640a上を流下し、第2通路660bに臨む位置まで流下することとなる(図198参照)。
そして、開放期間が1秒を経過すると電動役物3640aが閉状態となり、球が第2通路660bに流入し、そのままアウト口66に向けて流下する。なお、通常状態では、第2入球口3640に球が入球することが無いため、V入賞装置650が開放動作されていることは無い。
このように普通図柄の低確率状態において実行される当たり遊技において、設定される第2当たり種別(普図当たり種別)に応じて電動役物3640aの動作パターン(普電動作パターン)を可変させることで、球が流下する通路を異ならせることにより、例えば、大当たり遊技中に開放動作される第1可変入賞装置65に対して、複数の流路を通過した球を入賞させることが可能となるため、一度に複数の球を入賞させることが可能となる。
さらに、本変形例では、普通図柄の高確率状態が設定されている状態で、普図当たりCに基づく当たり遊技が実行され、その直後に普通図柄の低確率状態が設定され普図当たりAに対応する当たり遊技が実行された場合に、低確率状態中の普図当たりAに対応する当たり遊技によって第2通路660bを流下した球が、高確率状態中に実行された普図当たりCに基づいて実行された小当たり遊技中に特定領域650Vを通過し得るように構成している。
これにより、一度、普通図柄の低確率状態へと移行したにも関わらず、小当たり遊技に基づく大当たり遊技を実行可能にすることができるため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができると共に、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図282を参照して、本変形例における主制御装置110が実行する制御処理の内容について説明をする。図281はスルーゲート通過処理11を示すフローチャートである。このスルーゲート通過処理11は、上述した第7実施形態が実行するスルーゲート通過処理(図49のS107参照)に対して、スルーゲート67を球が通過した際に、その通過時に取得した(格納した)各種カウンタの値に基づいて遊技結果を事前に判別(予測)する処理を実行する点で相違している。
スルーゲート通過処理11(S157)が実行されると、まず、上述した第7実施形態が実行するスルーゲート通過処理(図49のS107参照)と同一のS1901~S1905の処理を実行し、その後、S1905の処理によって格納したカウンタ値に基づいて普通図柄の抽選の当否、普図当たり種別を予測する(S1951)。そして、予測した当否、普図当たり種別を示す情報を含む普図入賞情報コマンドを設定し(S1952)、本処理を終了する。
なお、S1951、及びS1952において実行される処理の詳細な内容は、特別図柄を対象に実行される始動入賞処理(図47のS105)のS1707及びS1708の処理の対象を普通図柄に代えたものであるためその詳細な説明を省略する。
次に、図283及び284を参照して、本変形例における音声ランプ制御装置113が実行する制御処理の内容について説明をする。図283はコマンド判定処理11を示すフローチャートである。このコマンド判定処理11は、上述した第7実施形態が実行するコマンド判定処理7(図226のS4182参照)に対して、入賞情報として特別図柄の入賞情報以外に普通図柄の入賞情報を示すコマンド(普図入賞情報コマンド)が受信したことを判別するための処理(S12051参照)と、普図入賞情報コマンドを受信した場合に実行される処理(S12052参照)を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図283に示した通り、入賞情報関連コマンド(入賞情報コマンド、普図入賞情報コマンド)を受信したと判別した場合は(S12051:Yes)、受信した入賞情報コマンド(普図入賞情報コマンド)に基づいた入賞情報を入賞情報格納エリア223bに格納する(S12010)。ここで、本変形例で用いられる入賞情報格納エリアでは、特別図柄の保留球格納エリアに加え、普通図柄の保留球格納エリアに対しても受信した入賞情報を格納可能に構成されている。そして、S12010の処理を終えると、普図演出設定処理(S12052)を実行し、本処理を終了する。
次に、図284を参照して、普図演出設定処理(S12052)の内容について説明をする。普図演出設定処理(S12052)は、受信した普図入賞情報コマンドに基づいて、普通図柄保留球格納エリア203c(図21参照)に格納されている各情報を判別し、特定条件が成立しているかを判定し、特定条件が成立していると判定した場合に、特殊演出を実行可能と特定するための処理が実行される。
普図演出設定処理(S12052)が実行されると、まず、今回受信した入賞関連情報が普図入賞情報コマンドであるかを判別し(S13001)、普図入賞情報コマンドであれば、そのコマンドに高確普図当たりCを示す情報が含まれているかを判別する(S13002)。S13002の処理において、高確普図当たりCを示す情報が含まれていると判別した場合は(S13002:Yes)、普図C当選フラグをオンに設定し(S13003)、本処理を終了する。
この普図C当選フラグは、高確普図当たりCを示す情報(コマンド)を受信した場合にオンに設定されるものであり、次に普図入賞情報コマンドを受信した際にオフに設定されるものである。これにより、高確普図当たりCを示す普図入賞の次に受信した普図入賞情報コマンドを判別可能に構成している。
一方、S13002の処理において、高確普図当たりCを示す情報が含まれていないと判別した場合は(S13002:No)、低確普図当たりAを示す情報が含まれているかを判別し(S13004)、含まれていないと判別した場合は(S13004:No)、普図C当選フラグをオフに設定し(S13007)、本処理を終了する。
S13004の処理において低確普図当たりAを示す情報が含まれていると判別した場合は(S13004:Yes)、普図C当選フラグがオンに設定されているかを判別し(S13005)、オンに設定されていると判別した場合は(S13005:Yes)、対応する普図入賞情報に特殊演出可情報を設定し(S13006)、普図C当選フラグをオフに設定し、本処理を終了する。
また、S13005の処理においてオンに設定されていないと判別した場合は(S13005:No)、そのまま本処理を終了する。これにより、高確普図C当たりの次に、低確普図当たりAが実行されることを事前に予測することができ、その予測結果に応じた特殊演出を設定することができる。
なお、本変形例のように、普通図柄の高確率状態と低確率状態とに跨がって遊技者に有利となる特典を付与する場合には、例えば、小当たりに当選した回数(小当たり遊技が実行される回数)に基づいて普通図柄の高確率状態を終了させるように構成すると良い。これにより、1回目の普図抽選を高確率状態で実行し、その当たり遊技によって特図2抽選を実行させ小当たりに当選させる。そして、その小当たり遊技が実行されるタイミングで普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させる。
特図2抽選が実行されるタイミングではまだ普通図柄の高確率状態が設定されているため、次の普図抽選は、高確率状態で実行される。そして、特図2の抽選で小当たりに当選した際の変動時間経過後に、実行される小当たり遊技の開始タイミングよりも後に、次の普図抽選に基づく当たり遊技が実行されるように、高確率状態における普図変動の変動時間を設定する。このように構成することで、次の普図抽選に基づく当たり遊技を低確率状態の動作パターンで容易に実行することができる。
<第4実施形態の変形例>
次に、図285から図296を参照して、第4実施形態の変形例について説明をする。上述した各実施形態のうち、第1実施形態の技術思想を用いた実施形態においては、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている状態において、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に、その大当たり変動中の遊技状態が潜確状態となるように設定し、潜確状態が設定されている場合に第2特別図柄(特図2)の抽選を実行し易くすることで、小当たり遊技が実行されやすくなるように構成していた。
このように構成された実施形態では、特図1の大当たり変動中の期間を用いて小当たり遊技を頻繁に発生される遊技(所謂、RUSH遊技)を遊技者に提供することができるため、遊技者に対して、異なる複数の特典遊技(RUSH遊技、大当たり遊技)を連続して提供することが可能となることから、遊技者に対して、より意欲的に大当たり当選を目指させることでき、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、上述した第1実施形態では、特別図柄の大当たり当選が重複してしまい、遊技者に過剰の特典が付与されることを抑制するために、特図1の抽選で大当たりに当選したこと基づく大当たり変動中に実行される特図2の抽選では大当たりに当選しないように構成している。これにより、特図1の大当たり変動中において複数回の特図2抽選を実行したとしても、特図2の大当たりに当選することが無い。よって、特図1の大当たり変動が終了し、大当たり遊技が開始されるまでの期間(特図1の大当たり変動期間)をRUSH遊技期間とすることができる。
加えて、上述した第1実施形態では、特図1の大当たりに当選した場合に設定され得る変動時間の長さ(最短で60秒、最長で600秒)に幅を持たせるように規定し(図19(b)参照)、遊技状態として確変状態が設定されている状態において、特図1の大当たりに当選した場合に、即ち、RUSH遊技が実行される場合には、図7(a)を参照して上述した通り、第3図柄表示装置81に今回の大当たり変動期間を示唆するための演出図柄813を停止表示させるように構成した。そして、今回設定された特図1の変動時間や、当選した大当たりの種別に応じて特図1の大当たり変動が開始される際に第3図柄表示装置81に停止表示される演出図柄813の表示態様を可変させるように構成していた。
このように、第3図柄表示装置81に演出図柄813を停止表示させ、特図抽選の当否判定ではなく、設定された特図変動時間の長さを示唆するように構成することで、遊技者に対して、第3図柄表示装置81に停止表示される図柄の表示態様により興味を持たせることができ、演出効果を高めることができた。
しかしながら、上述した第1実施形態の演出では、特図1の大当たり変動が開始される時点で(RUSH遊技が開始される時点で)、今回のRUSH遊技期間の長さや、RUSH遊技終了後に実行される大当たり遊技の内容を遊技者に示唆してしまうため、示唆内容によっては、RUSH遊技中における遊技意欲を低下させてしまう虞があった。具体的には、例えば、RUSH期間(特図1変動期間)として短い変動期間(例えば、60秒)が設定され、且つ、当選した大当たり種別が他の大当たり種別よりも遊技者に不利となる大当たり種別(例えば、大当たりD)である場合には、停止表示された演出図柄813の表示態様を把握することにより、今回の特図1の大当たり当選が、遊技者にあまり有利ではない抽選結果であると予測されてしまい、RUSH期間中の遊技の興趣が低下してしまう問題があった。
ここで、演出図柄813の表示態様と、RUSH遊技期間の長さや、RUSH遊技終了後に実行される大当たり遊技の内容とに関連性を持たせないように構成すれば、上述した問題は発生することは無いが、演出図柄813の表示態様に基づいて今後の遊技展開(RUSH遊技期間や、大当たり遊技内容)を予測するという楽しみが無くなるため、有効な対策とはならない。
これに対して、本第4実施形態の変形例では、特図1の変動期間中において実行される特図2抽選に基づいて、変動中の特図1の抽選結果(変動時間、大当たり遊技内容、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態)が示唆される示唆演出を実行するように構成している。そして、特図1の変動期間中に実行される特図2抽選の結果(当たりの有無)や、回数によって示唆演出の演出態様を可変させるように構成している。
このように構成することで、特図1の変動期間中において特図2抽選を実行すればするほど、変動中の特図1の抽選結果を予測し易くすることができるため、特図1変動期間中に遊技者に対して意欲的に特図2抽選を実行させることができる。
さらに、本第4実施形態の変形例では、上述した第1実施形態と同様に、潜確状態が設定されている特図1の変動期間中において、特図2抽選によってRUSH遊技が実行されるように構成しているため、特図1の変動期間中により意欲的に特図2抽選を実行させることができる。
なお、本第4実施形態の変形例は、上述した第1実施形態の構成を用いた第4実施形態に対して、音声ランプ制御装置113の電気的構成の一部を変更した点と、実行される演出態様を変更した点と、で相違しており、それ以外の要素は同一となるように構成している。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
<第4実施形態の変形例における演出内容について>
次に、図285、図286を参照して、本第4実施形態の変形例において実行される特徴的な演出について説明をする。本第4実施形態の変形例では、RUSH遊技期間中(潜確状態が設定されている特図1大当たり変動期間中)に、特図2の抽選に基づいて、今回の特図1大当たりの抽選結果を示唆するための示唆演出を実行する点で上述した第4実施形態とは異なるように構成している。
本第4実施形態の変形例では、示唆演出として、当選した大当たり種別に対応する大当たり遊技内容や、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を遊技者に示唆する演出が実行されるように構成している。そして、特図2の抽選結果を示すために第3図柄表示装置81の特図2表示領域Dm2に停止表示される第3図柄の表示態様や、数字の組み合わせを可変させたり、RUSH期間中の特図2抽選の結果を示すRUSH中演出(宝箱812の中から演出図柄813を表示させる演出)の演出態様を可変させたりすることで、示唆演出を実行するように構成している。
次に、実際の演出内容の一例について説明をする。ここでは、特図1の大当たり変動時間として110秒が設定され、大当たり遊技として15ラウンド分のラウンド遊技が実行され、その大当たり終了後に遊技者に有利となる確変状態が設定される大当たり(大当たり(15R確変))に当選した場合における一例について説明をする。図285(a)は、RUSH期間中において小当たり当選した場合に表示される表示画面の一例を示した図であり、図285(b)は、RUSH期間中において外れ当選した場合に表示される表示画面の一例を示した図である。
図285(a)に示した通り、本第4実施形態の変形例では、上述した第1実施形態の表示画面(図7(b))に対して、今回のRUSH遊技期間の残時間を表示する残時間表示851と、今回のRUSH遊技期間中に小当たりに当選した回数を示す小当たり回数表示825と、が表示されるように構成している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素(表示内容)については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図285(a)は、特図1変動が開始されてから10秒後における第3図柄表示装置81の表示画面を示したものであって、残時間表示851として、「100秒」、即ち。110秒の変動時間から既に経過した10秒を減算した値が表示され、RUSH遊技期間中に当選した小当たり回数が1回であることを示す「1」が小当たり回数表示825に表示されている。なお、小当たり回数表示825の値は、小当たり遊技が開始されるタイミングで更新(1加算)されるように構成していることから、図285(a)に示した状態は、既に、1回の小当たり遊技が実行されている状態で2回目の小当たりに当選した(停止表示された)状態を示すものとなる。
次に、示唆演出に関する演出内容について、図286(b)を参照して説明をする。図286(b)は特図2の抽選結果が外れである場合の表示画面を示したものである。この図柄286(b)では、残時間表示851として「95秒」が表示されている。なお、本変形例では、上述した第1実施形態と同様に、小当たり遊技が実行されている期間中は、特図1変動の変動時間が減算されないように構成しているため、図286(b)に示した状態は、上述した図286(a)に示した状態から小当たり遊技が終了し、その後5秒が経過した状態である。よって、小当たり回数表示825の値が図286(a)よりも1加算されて「2」が表示されている。
上述した通り、本第4実施形態の変形例では、RUSH遊技期間中において実行される特図2抽選の抽選結果を示すための表示態様(第3図柄、或いは演出図柄813の表示態様)を用いて、現在変動表示中の特図1抽選の結果を遊技者に示唆するように構成している。
具体的には、図285(b)に示した通り、示唆表示態様として、特図2表示領域Dm2に停止表示される特図2の抽選結果を示すための第3図柄の停止表示態様(漢字を用いた表示態様)を通常の停止表示態様(図285(b)に示した表示態様)とは異ならせたり、宝箱812の中から表示される演出図柄813として、通常の表示態様とは異ならせた煌びやかな表示態様が表示される。
このように、特図2の抽選結果を示すための表示態様を用いて特図1の抽選結果を示唆するように構成することで、特図2の抽選結果と、特図1の抽選結果と、を1つの図柄の表示態様で判別することが可能となるため、遊技者に対して停止表示される図柄の表示態様により興味を持たせることができる。
さらに、詳細は後述するが、RUSH遊技期間の残期間が少なくなるほど、特図1の抽選結果を判別し易い演出態様が示唆態様として設定され易くなるように構成している。よって、RUSH遊技期間中の何れの期間においても、特図2抽選を実行することにより特図1の抽選結果を事前に把握しようと意欲的に遊技を行わせることができる。
次に、図286を参照して大当たり内容示唆演出の演出内容について説明をする。図285を参照して上述した通り、本第4実施形態の変形例では、RUSH遊技期間中に実行される特図2抽選の結果を示すための図柄(第3図柄、或いは演出図柄813)の表示態様を、変動表示中の特図1の抽選結果に応じて可変させる示唆表示態様を表示するように構成している。これに加え、本第4実施形態の変形例では、RUSH遊技期間中に実行された特図2の抽選結果に基づいて所定条件が成立した場合(例えば、小当たり当選回数が10回に到達した場合)に、特図1の抽選結果を示唆するための大当たり内容示唆演出が所定期間(例えば、5秒)実行されるように構成している。
これにより、遊技者は、RUSH遊技期間中に大当たり内容示唆演出が実行されることを期待しながら意欲的に特図2抽選を実行することになるため、遊技の稼働を向上させることができる。
ここで、具体的な演出内容について説明をする。図286(a)は、大当たり内容示唆演出中に表示される表示内容の一例を示した図であって、図286(b)は、大当たり内容示唆演出の演出結果が表示される表示内容の一例を示した図である。図286(a)では、小当たり回数表示825として「10」が表示されている。そして、小当たり回数が10回に到達したことが大当たり内容示唆演出の実行タイミング(成立条件)であることを遊技者に報知するために、小当たり回数表示825の表示態様を通常の表示態様(図285(b)参照)とは異ならせた強調表示態様が表示される。
さらに、大当たり内容示唆演出が実行されると、主表示領域Dmの左下部に現在実行されている演出の概要を遊技に報知するための報知態様として次回大当たり予告865が表示させ、主表示領域Dmに、3つの宝箱(宝箱812、宝箱860、宝箱870)が表示される。こ3つの宝箱のうち、宝箱812は、図285を参照して上述した通り、特図2の抽選結果を示すための演出図柄813を表示するために用いるものである。
そして、宝箱860は、次回大当たりの終了後(現在変動表示されている特図1に基づく大当たりの終了後)の遊技状態が遊技者に有利な遊技状態であるか否かを遊技者に示唆(報知)するために用いられるものであって、その旨を示すために「確」の文字を付した表示態様で表示される。また、宝箱870は、次回実行される大当たり遊技の内容(ラウンド数等)を遊技者に示唆(報知)するために用いられるものであって、その旨を示すための「R」の文字を付した表示態様で表示される。これにより、複数の宝箱が主表示領域Dmに表示されたとしても、遊技者はどの宝箱が何を示唆(報知)するものであるのかを容易に把握することができるため、分かり易い演出を提供することができる。
副表示領域Dsには、現在がRUSH遊技期間中であることを示すための「RUSH中」の表示と、大当たり内容示唆演出を案内するための「Vの力で箱を開けろ」のコメントが表示される。なお、この大当たり内容示唆演出は、図286(a)に示した通り、特図2の抽選結果を示すための演出(宝箱812を用いた演出)とは独立して実行されるものであり、この大当たり内容示唆演出が実行されている期間中は、特図2の抽選結果を示すための演出よりも、大当たり内容示唆演出のほうが優先して(強調して)表示されるように構成されている。具体的には、大当たり内容示唆演出に用いられる宝箱(宝箱860、宝箱870)のほうが、特図2の抽選結果を示すための演出に用いられる宝箱(宝箱812)よりも大きな表示態様で表示されるように構成している。このように構成することで、遊技者に大当たり内容示唆演出を注視させ易くすることができる。
そして、大当たり内容示唆演出の演出結果を示すタイミングになると、図286(b)に示した通り、宝箱860と宝箱870とが開き、中から次回大当たりの内容を示す表示態様が表示される。図286(b)に示した例では、宝箱860が開いて遊技状態示唆表示861として「ラッキー」の文字が表示され、宝箱870が開いてラウンド数示唆表示871として「奇数」の文字が表示される。
また、一のRUSH遊技期間中に実行された大当たり内容示唆演出の演出結果が履歴として示唆履歴表示880に表示される。本変形例では1回のRUSH遊技期間中に大当たり内容示唆演出の実行条件が複数回成立し得るように構成されており、大当たり内容示唆演出の実行回数が増加するほど、示唆内容の信頼度が高くなるように(遊技者が実際の抽選結果を把握し易くなるように)構成している。
このように構成された本変形例において示唆履歴表示880を用いて、大当たり内容示唆演出の演出結果を履歴として表示することで遊技者に分かり易い演出を提供することができる。また、この示唆履歴表示880は、大当たり内容示唆演出の演出結果と、実際の特図1抽選結果とに基づいて複数段階の表示態様(「バツ印」、「三角印」、「丸印」)を表示するように構成しているため、遊技者が演出に早期に飽きてしまうことを抑制するために大当たり内容示唆演出の演出結果を示す表示態様を多彩にしたとしても、履歴として分かり易い演出結果を報知することができる。
なお、本変形例では、1回の大当たり内容示唆演出の演出結果に対応させて示唆履歴表示880の表示態様を可変するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、1回のRUSH遊技期間中に複数回の大当たり内容示唆演出が実行され、その各演出結果が特定の組み合わせである場合にのみ、示唆履歴表示880が特定の表示態様になるように構成しても良い。このように構成することで、1回目の大当たり内容示唆演出が遊技者に不利となる演出結果(例えば、ラウンド遊技数が少ない大当たりであることを示唆する演出結果)であったとしても、次回の大当たり内容示唆演出が実行されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
詳細は後述するが、この大当たり内容示唆演出の演出結果を示す表示内容(表示態様)には、遊技者が予測し易い強示唆表示と、その強示唆表示よりも予測し難い弱示唆表示と、が設定されるように構成されており、特図1の抽選結果や、示唆履歴表示880の表示態様(既に実行された大当たり内容示唆演出の演出結果)や、大当たり内容示唆演出の実行回数に基づいて強示唆表示と弱示唆表示との選択割合が異なるように構成している。さらに、特定条件が成立した場合にのみ、次回の大当たり内容を確定報知する演出や、大当たり内容の示唆とは異なる特典演出を実行するように構成している。
このように構成することで、既に実行された大当たり内容示唆演出によって次回の大当たり内容をほぼ判別してしまった遊技者に対しても引き続き大当たり内容示唆演出の成立条件を成立させようと意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本変形例では、特図2の抽選結果を示すための演出に用いられる宝箱(宝箱812)と、大当たり内容示唆演出に用いられる宝箱(宝箱860、宝箱870)とを分けるように構成しているが、これに限ること無く、一つの宝箱を用いて、特図2の抽選結果を示すための演出と、大当たり内容示唆演出と、を実行するように構成しても良い。この場合、演出図柄813を表示するタイミングと、大当たり内容示唆演出の演出結果を表示するタイミングが異なるように大当たり内容示唆演出の演出態様を可変するように構成すると良い。これにより、一つの宝箱を用いたとしても遊技者に分かり易い演出を提供することができるとともに、特図2の抽選が実際よりも多く実行されていると思わせることができる。
また、本変形例では、大当たり内容示唆演出の演出結果として大当たり内容を示すための複数の要素(ラウンド遊技数と、終了後の遊技状態)を個々に表示するように構成しているが、これに限ること無く、何れか一方のみを1回の大当たり内容示唆演出の演出結果として表示するように構成しても良い。この場合、遊技者が何れの要素に対する大当たり内容示唆演出を実行するのかを選択できるように構成しても良い。
さらに、本変形例では、大当たり内容示唆演出の演出結果として大当たり内容を示すための複数の要素(ラウンド遊技数と、終了後の遊技状態)に対する演出結果を同時に表示するように構成しているが、これに限ること無く、タイミングをずらして表示するように構成しても良い。この場合、遊技者に有利な抽選結果となる要素と、遊技者に不利な抽選結果となる要素とを判別し、その判別結果に基づいて先に表示する要素を決定するように構成しても良い。具体的には、遊技者に有利な抽選結果となる要素が後に表示されるように構成すると良い。これにより、遊技者に対して多くの大当たり内容示唆演出が実行されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
加えて、本第4実施形態の変形例では、1回のRUSH遊技期間中における特図2抽選の結果として、小当たりに当選した回数や特図2抽選が実行された回数に基づいて、大当たり内容示唆演出の実行条件が成立するように構成しているが、これ以外に、例えば、特図2抽選によって外れに当選した回数が所定回数(例えば、10回)に到達したことを大当たり内容示唆演出の実行条件として設定しても良い。これにより、特図2抽選の結果が遊技者に不利となる抽選結果(外れ)である場合でも、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。また、1回のRUSH遊技期間中における特図2抽選の結果だけでは無く複数回のRUSH遊技期間を跨ぐように大当たり内容示唆演出の実行条件を設定するように構成しても良い。このように構成することで、次回の大当たり遊技の内容が遊技者に不利な内容であることが判明した後でも、次のRUSH遊技期間中にて大当たり内容示唆演出が実行され易くなるように意欲的に遊技を行わせることができる。
また、本第4実施形態の変形例では、大当たり内容示唆演出の演出結果として大当たり内容を示すための複数の要素(ラウンド遊技数と、終了後の遊技状態)を示唆するように構成しているが、これに限ること無く、上述した複数の要素を融合させた演出結果を示唆するようにしても良い。また、RUSH遊技期間の残期間を遊技者が把握出来ないように構成し、大当たり内容示唆演出の演出結果として、RUSH遊技期間の残期間、即ち、特図1の残変動時間を示唆するように構成しても良い。
<第4実施形態の変形例における電気的構成について>
次に、図287~図289を参照して、本第4実施形態の変形例における電気的構成について説明をする。本第4実施形態の変形例では、上述した第4実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222及びRAM223の内容が変更されている点で相違する。その他の点については、第4実施形態と同一であり、同一の要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図287(a)は、本第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222の内容を模式的に示した模式図である。図287(a)に示した通り、示唆態様選択テーブル222jaを設けた点と、示唆演出選択テーブル222jbを設けた点で上述した第4実施形態と相違している。
示唆態様選択テーブル222jaは、第1特別図柄(特図1)の大当たり変動中に遊技状態として潜確状態が設定された場合に実行されるRUSH遊技中において、第2特別図柄(特図2)の抽選結果を示すための演出態様を用いて、大当たり変動中の特図1の抽選内容(大当たり遊技内容、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態)を示唆する示唆態様を設定する際に参照されるデータテーブルである。
ここで、図288を参照して、示唆態様選択テーブル222jaに規定されている内容について説明をする。図288は、示唆態様選択テーブル222jaの内容を模式的に示した模式図である。図288に示した通り、示唆態様選択テーブル222jaは、取得した特図2変動回数カウンタ223jbの値と、残時間格納エリア223pに格納されている残時間情報と、示唆演出カウンタ223jcの値に対応させて、複数の示唆態様が選択されるように規定されている。
本第4実施形態の変形例では、示唆態様選択テーブル222jaに規定されている示唆態様の種別として、示唆態様が設定されない「ノーマル」と、示唆内容が弱い、即ち、遊技者が特図1抽選の抽選結果(大当たり内容)を判別し難い「示唆弱」と、「示唆弱」よりも遊技者が特図1抽選の抽選結果(大当たり内容)を判別し易い「示唆強」とが規定されており、示唆態様として「ノーマル」が選択された場合は、特図2抽選の抽選結果を示すための演出態様として、通常の演出態様(図285(a)参照)が表示される。
また、示唆態様として「示唆弱」が選択された場合は、例えば、特図1抽選の抽選結果を遊技者に具体的に判別させることは出来ないが、遊技者にとって有利な抽選結果であるか否かを示唆する程度の演出態様(図285(b)参照)が表示される。さらに、示唆態様として「示唆強」が選択された場合は、例えば、特図1抽選の抽選結果を遊技者が具体的に判別可能な程度の示唆態様(例えば、特図2の抽選結果を示すための演出態様に、当選した大当たり遊技にて実行されるラウンド数や、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を示すための識別情報を付した示唆態様)が表示されるように構成している。このように、本第4実施形態の変形例では、示唆態様選択テーブル222jaを用いて示唆度合いの異なる複数の示唆態様の種別から一つの種別を選択するように構成しているため、RUSH遊技期間中に示唆態様が複数回表示されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
上述した複数の示唆態様種別に対する規定内容を具体的に説明すると、特図2変動回数カウンタ223jbの値が「1~5」であって、残時間格納エリア223pに格納されている残時間情報が「10秒以内」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jcの値の範囲に関わらず「ノーマル」が規定されており、残時間情報が「11秒~90秒」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jcの値が「0~89」の範囲に「ノーマル」が、「90~99」の範囲に「示唆弱」が規定されている。そして、残時間情報が「91秒以上」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jc値の範囲に関わらず「ノーマル」が規定されている。
また、特図2変動回数カウンタ223jbの値が「6~39」であって、残時間格納エリア223pに格納されている残時間情報が「10秒以内」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「ノーマル」が規定され、「60~89」の範囲に「示唆強」が規定され、「90~99」の範囲に「示唆弱」が規定されている。また、残時間情報が「11秒~90秒」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jc値が「0~89」の範囲に「ノーマル」が、「90~99」の範囲に「示唆弱」が規定されている。そして、残時間情報が「91秒以上」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jc値が「0~59」の範囲、或いは「90~99」の範囲に「ノーマル」が規定され、「60~89」の範囲に「示唆弱」が規定されている。
加えて、特図2変動回数カウンタ223jbの値が「40以上」であって、残時間格納エリア223pに格納されている残時間情報が「10秒以内」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「ノーマル」が規定され、「60~99」の範囲に「示唆強」が規定されている。また、残時間情報が「11秒~90秒」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jc値が「0~89」の範囲に「示唆弱」が、「90~99」の範囲に「示唆強」が規定されている。そして、残時間情報が「91秒以上」である場合は、取得した示唆演出カウンタ223jc値の値に関わらず「示唆強」が規定されている。
上述した通り、本第4実施形態の変形例では、上述した示唆態様選択テーブル222jaの規定内容によって、特図2変動回数カウンタ223jbの値が大きくなればなるほど、大当たり変動中の特図1の抽選内容を遊技者が把握し易くすることができるため、遊技者に対してなるべく多く特図2抽選を実行させることができる。
さらに、特図2変動回数カウンタ223jbの値は「1~5」であって、残時間格納エリア223pに格納されている情報が残時間10秒以内であることを示している場合は、示唆態様が選択されないように構成している。つまり、RUSH遊技が実行されている状態にて、特図2抽選回数が少なく、且つ、残時間が短い場合は、RUSH遊技を積極的に行っていない場合が考えられるため、後に実行される大当たり遊技の内容を遊技者に容易に示唆してしまうことを抑制するために示唆態様が選択され難く構成している。このように構成することで、現在変動中の特図1の抽選結果をいち早く把握しようと、特図2抽選を意欲的に実行させることができる。
加えて、本第4実施形態の変形例では、RUSH遊技期間中における特図2変動回数カウンタ223jbの値が多くなればなるほど、遊技者が判別し易い示唆態様が選択され易くなるように構成している。このように構成することで、遊技者に対してより意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本第4実施形態の変形例では、特図2変動回数カウンタ223jbの値、及び、残時間格納エリア223pの情報に基づいて示唆態様を選択するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、変動中の特図1の抽選結果に応じて示唆態様が選択される割合を可変させるように構成しても良く、例えば、遊技者に有利となる大当たり種別(例えば、大当たりA)に当選した場合は、大当たりAよりも遊技者に不利となる大当たり種別(例えば、大当たりD)に当選した場合よりも、示唆態様が選択され易くなるように構成しても良い。また、この場合、特図2変動回数カウンタ223jbの値が所定値(例えば、39)以下の場合は、示唆態様が選択される割合を同一(若干の誤差を含む同様の概念も含む)とし、所定値(例えば、39)よりも大きい場合に示唆態様が選択される割合を異ならせるように構成すると良い。このように構成することで、遊技者に対してより意欲的に遊技を行わせることができる。
さらに、本変形例では、示唆態様が表示されることにより、その表示内容に基づいて遊技者に対して次回大当たり遊技の内容を示唆するように構成しているが、これに限ること無く、示唆態様が表示される頻度を当選した大当たり種別(実行される大当たり遊技)に応じて可変させ、示唆態様が何回表示されたかに応じて遊技者に対して次回大当たり遊技の内容を示唆するように構成しても良い。
この示唆態様選択テーブル222jaは、特図2用変動表示設定処理11(図294のS5195参照)において、潜確状態が設定されていると判別された場合に実行される示唆態様設定処理(図295のS5392参照)にて参照され、示唆態様が選択されると、その後、設定された特図2の変動パターンと、選択された示唆態様種別とに対応した表示態様が設定される(図295のS14204参照)。これにより、対応する特図2の変動パターンが外れである場合は、特図2の抽選結果が外れであることを示す図柄(第3図柄、演出図柄813)の表示態様を、選択された示唆態様に対応する表示態様に可変して表示させることができるため、遊技者に対して、特図2の抽選結果の報知と、特図1の抽選結果の示唆と、を一度に提供することができる。
図287(a)に戻り説明を続ける。示唆演出選択テーブル222jbは、第1特別図柄(特図1)の大当たり変動中に遊技状態として潜確状態が設定された場合に実行されるRUSH遊技中において、第2特別図柄(特図2)の抽選結果が所定条件を満たした場合に、大当たり変動中の特図1の抽選内容(大当たり遊技内容、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態)を示唆する示唆演出を設定する際に参照されるデータテーブルである。
ここで、図289を参照して、示唆演出選択テーブル222jbに規定されている内容について説明をする。図289は、示唆演出選択テーブル222jbの内容を模式的に示した模式図である。図289に示した通り、示唆演出選択テーブル222jbは、取得した小当たり回数カウンタ223ccの値と、示唆済情報格納エリア223jaに格納されている示唆済情報と、特図1の抽選にて当選した大当たり種別を示す情報と、示唆演出カウンタ223jcの値と、に対応させて、複数の示唆演出が選択されるように規定されている。
本第4実施形態の変形例では、示唆演出選択テーブル222jbに規定されている示唆演出の種別として、示唆演出が実行されない「失敗」と、示唆内容が弱い、即ち、遊技者が特図1抽選の抽選結果(大当たり内容)を判別し難い「示唆弱」と、「示唆弱」よりも遊技者が特図1抽選の抽選結果(大当たり内容)を判別し易い「示唆強」と、遊技者に対して特図1抽選の抽選結果(大当たり内容)を報知する「確定」と、遊技者に対して既に特図1抽選の抽選結果を報知済の場合に実行される「特典演出」と、示唆内容が含まれていない煽り演出である「ドキドキ演出」と、が規定されている。
この示唆演出選択テーブル222jbは、小当たり関連処理11(図292のS14574参照)において、示唆演出の実行条件(小当たり当選回数が10の倍数)が成立したと判別された場合に(図292のS4753:Yes)実行される示唆演出設定処理(図293のS14001参照)において、RUSH遊技期間の残時間が5秒以上あると判別されると(図293のS14102:Yes)、示唆演出を実行するために参照される(図293のS14106)。
示唆演出として「失敗」が選択された場合は、示唆演出は実行されるが(図286(a)の表示画面は表示されるが)、宝箱860,870が開くこと無く演出が終了する失敗演出が実行される。つまり、遊技者に対して特図1の抽選結果を何ら示唆することが無い演出が実行される。示唆演出として「示唆弱」や「示唆強」が選択された場合は、図286(b)に示した通り、示唆演出の演出結果として宝箱860,870が開いて中から特図1の抽選結果(大当たり内容)を示唆するコメント(遊技状態示唆表示861、ラウンド数示唆表示871)が現れる。このコメントの内容は、示唆演出として選択された示唆演出種別に対応して可変設定される。
また、示唆演出として「確定」が選択された場合は、示唆演出の演出結果として、特図1の抽選結果を報知するコメントが宝箱860,870から現れる演出が実行される。なお、本変形例では、遊技者に最も有利となる抽選結果である場合にのみ示唆演出として「確定」が選択されるように構成している。
さらに、示唆演出として「特典演出」が設定された場合は、他では見ることが困難である演出(例えば、キャラクタが特別な衣装を纏って遊技者を祝福する演出)が実行される。これにより、RUSH遊技期間中に既に次回の大当たり内容を把握してしまった遊技者に対しても、継続して示唆演出を実行させようと意欲的に遊技を行わせることができる。
加えて、示唆演出として「ドキドキ演出」が設定された場合は、上述した失敗演出と同様に大当たり内容を遊技者に示唆する演出結果は表示されないが、宝箱860,870(図286(b)参照)が開く演出までは実行される。このように、大当たり内容を遊技者に示唆する演出結果は表示されない演出(ガセ演出)として、大当たり内容を遊技者に示唆する演出結果が表示される演出と同一の演出態様が実行される過程を異ならせたガセ演出を設定可能とすることで、遊技者に対して最後まで示唆演出の内容に注視させることができる。
本第4実施形態の変形例では、示唆演出選択テーブル222jbを用いて選択された示唆演出態様の種別に対応して複数の演出態様(各宝箱から表示されるコメント内容)が記憶されている記憶手段を有しており(図示せず)、その記憶手段に記憶されている複数の演出態様の中から一の演出態様が設定される。これにより、遊技者に対しては示唆演出選択テーブル222jbに規定されている示唆演出種別の数よりも多岐にわたる示唆演出を提供することができる。また、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの示唆履歴表示880に表示される示唆演出履歴は、示唆演出選択テーブル222jbを用いて選択された示唆演出態様の種別に対応した表示態様が表示されるように構成している。これにより、多岐にわたる示唆演出が実行されたとしても、その示唆演出が実行された後に、遊技者に対して示唆演出履歴を分かり易く報知することができる。
上述した複数の示唆演出種別に対する規定内容を具体的に説明すると、小当たり回数カウンタ223ccの値が「10」である場合、即ち、RUSH遊技期間中に初めて示唆演出の実行条件が成立した場合は、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報が格納されておらず(「-」)、特図1の大当たり種別に関わること無く、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「失敗」が規定され、「60~99」の範囲に「示唆弱」が規定されている。
小当たり回数カウンタ223ccの値が「20」である場合は、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報が格納されていない場合(「-」)、即ち、小当たり回数カウンタ223ccの値が「10」である場合に実行された示唆演出において「失敗」が選択された場合は、特図1の大当たり種別に関わること無く、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「示唆弱」が規定され、「60~89」の範囲に「示唆強」が規定され、「90~99」の範囲に「失敗」が規定されている。
一方で、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報が格納されている場合(「あり」)、即ち、小当たり回数カウンタ223ccの値が「10」である場合に実行された示唆演出において「示唆弱」が選択された場合は、特図1の大当たり種別が「A」であって、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「失敗」が規定され、「60~89」の範囲に「示唆強」が規定され、「90~99」の範囲に「失敗」が規定されている。また、特図1の大当たり種別が「B~D」であって、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~89」の範囲に「失敗」が規定され、「90~99」の範囲に「示唆強」が規定されている。
小当たり回数カウンタ223ccの値が「30」である場合は、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報が格納されていない場合(「-」)、即ち、小当たり回数カウンタ223ccの値が「10」、及び「20」である場合に実行された示唆演出において「失敗」が選択された場合は、特図1の大当たり種別が「A」であって、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「示唆強」が規定され、「60~99」の範囲に「示唆弱」が規定されている。また、特図1の大当たり種別が「B~D」であって、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~99」の範囲に「示唆弱」が規定されている。
一方で、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報として「示唆弱」(あり、弱)が格納されている場合は、特図1の大当たり種別に関わらず、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「示唆強」が規定され、「60~99」の範囲に「失敗」が規定されている。また、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報として「示唆強」(あり、強)が格納されている場合は、特図1の大当たり種別が「A,B」であって、示唆演出カウンタ223jcの値が「0~59」の範囲に「失敗」が規定され、「60~89」の範囲に「確定」が規定され、「90~99」の範囲に「失敗」が規定されている。また、特図1の大当たり種別が「C,D」である場合には、示唆演出カウンタ223jcの値に関わらず、「失敗」が規定されている。
そして、小当たり回数カウンタ223ccの値が「40」以上であって、且つ10の倍数である場合は、示唆済情報格納エリア223jaに示唆済情報として「確定」が格納されており、且つ、特図1の大当たり種別が「A,B」である場合に、示唆演出「0~99」の範囲に「特典演出」が規定され、それ以外の場合に対しては、全て「ドキドキ演出」が規定されている。
本第4実施形態の変形例では小当たり回数カウンタ223ccの値が所定値(10の倍数)となったことを示唆演出の実行条件としているが、これ以外の用件を示唆演出の実行条件として設定しても良い。また、本変形例では、1回のRUSH遊技期間中に示唆演出を複数回実行可能となるように構成し、過去に実行された示唆演出よりも示唆度合いが低い示唆演出が実行されないように構成しているため、遊技者に対して示唆演出を最後まで楽しませることができる。
次に、図287(b)を参照して、本第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容について説明をする。図287(b)は、本第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。図287(b)に示した通り、示唆済情報格納エリア223jaと、特図2変動回数カウンタ223jbと、示唆演出カウンタ223jcと、示唆演出中フラグ223jdと、を設けた点で上述した第4実施形態と相違している。
示唆済情報格納エリア223jaは、実行された示唆演出(図286参照)の内容を一時的に記憶しておくためのデータ領域であって、1回のRUSH遊技期間中に実行された示唆演出の履歴を格納可能なものである。この示唆済情報格納エリア223jaには、示唆演出設定処理(図293のS14001参照)において選択された示唆演出態様を示す情報が格納され(図293のS14108)、次回の示唆演出態様を選択する際に格納されている情報が読み出される(図293のS14104)。そして、RUSH遊技が終了するタイミング(大当たり遊技が開始されるタイミング)で格納されている情報がクリアされる(図291のS4692参照)。また、示唆済情報格納エリア223jaに格納されている情報に基づいて示唆履歴表示880が表示される。
特図2変動回数カウンタ223jbは、RUSH遊技期間中に実行された第2特別図柄(特図2)の変動回数(抽選回数)を計測するためのカウンタであって、特図2用変動表示設定処理11(図294のS5195参照)において、潜確状態が設定されていると判別された場合に(図294のS5303:Yes)、カウンタの値が1更新される(図294のS5393参照)。特図2変動回数カウンタ223jbの値は、特図2の抽選結果を示すための演出態様を用いて変動中の特図1の抽選結果を示す示唆態様を設定する際に参照される(図295のS14201参照)。そして、RUSH遊技が終了するタイミング(大当たり遊技が開始されるタイミング)でカウンタの値がクリアされる(図291のS4691参照)。
示唆演出カウンタ223jcは、上述した示唆態様や示唆演出を選択する際に参照されるカウンタであって、0~99の範囲で繰り返し更新される。図示は省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するメイン処理が実行される毎に1ずつ更新される。詳細な構成については、上述した演出カウンタ223hと同様であるためその詳細な説明を省略する。
示唆演出中フラグ223jdは、示唆演出が実行中であることを示すためのフラグであって、示唆演出が実行されている間オンに設定される。この示唆演出中フラグ223jdは、示唆演出設定処理(図293のS14001参照)を実行した場合にオンに設定される(図293のS14109)。そして、特図2用変動表示設定処理11(図294のS5195参照)において参照される(図294のS5391参照)。ここで、示唆演出中であると判別した場合は(図294のS5391:Yes)、示唆演出と並行して特図2の変動演出するための特別な表示用変動パターンコマンドが設定される(図294のS5394参照)。この表示用変動パターンコマンドが設定された場合に、図286に示した態様の変動演出(示唆演出よりも演出効果の低い演出)が実行される。そして、液晶演出実行管理処理11(図296のS4160参照)において、示唆演出が終了するタイミングであると判別した場合に(S14302:Yes)、オフに設定される(図296のS14303参照)。
<第4実施形態の変形例における制御処理について>
次に、図290~図296を参照して、本第4実施形態の変形例における制御処理について説明をする。本第4実施形態の変形例では、上述した第4実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理に対してコマンド判定処理4(図152のS4182参照)に代えてコマンド判定処理11(図290のS14182参照)を、大当たり関連処理(図64のS4502参照)に代えて大当たり関連処理11(図291のS4592参照)を、小当たり関連処理4(図156のS4574参照)に代えて小当たり関連処理11(図292のS14574参照)を、特図2用変動表示設定処理4(図160のS5175参照)に代えて特図2用変動表示設定処理11(図294のS5195参照)を、液晶演出実行管理処理(図59のS4110参照)に代えて液晶演出実行管理処理11(図296のS4160参照)を実行する点、示唆演出設定処理(図293のS14001参照)と、示唆態様設定処理(図295のS5392参照)を追加した点で相違する。その他は同一の処理が実行される。なお、同一の処理については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、図290を参照して、第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理11(S14182)について説明する。図290は、コマンド判定処理11(S14182)の内容を示したフローチャートである。コマンド判定処理11(S14182)は、上述した第4実施形態におけるコマンド判定処理4(図152のS4182参照)に対して、S4215の処理において、主制御装置110より当たり関連コマンドを受信したと判別した場合に(S4215:Yes)、当たり関連処理(S4216)に代えて当たり関連処理11(S14574)を実行する点で相違する。その他の処理に関しては、第4実施形態におけるコマンド判定処理4(S4182)と同一であるため、詳細な説明は省略する。
また、S14574において実行される当たり関連処理11は、上述した当たり関連処理(S4216)に対して、大当たり関連コマンドを受信した場合に実行される大当たり関連処理(図64のS4502参照)に代えて大当たり関連処理11(図291のS4592)を、小当たり関連処理4(図156のS4574参照)に代えて小当たり関連処理11(図292のS14574)を実行する点で相違し、それ以外の要素は同一であるためその詳細な説明を省略する。
次に、図291を参照して、本第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理11(図290のS14182参照)内の一処理である当たり関連処理11(S14574参照)にて実行される大当たり関連処理11(図291のS4592参照)について説明する。図291は、大当たり関連処理11(S4592)の内容を示したフローチャートである。大当たり関連処理11(S4592)は、上述した第4実施形態における大当たり関連処理(図64のS4502)に対して、大当たり開始コマンドを受信した場合に実行される処理の内容を変更した点で相違し、それ以外は同一の処理が実行される。同一の処理内容の要素についてはその詳細な説明を省略する。
大当たり関連処理11(S4592)が実行されると、まず、大当たり開始コマンドを受信したかを判別し(S4601)、大当たり開始コマンドを受信したと判別した場合は(S4601:Yes)、表示用大当たり開始コマンドを設定し(S4602)、次いで、特図2変動回数カウンタ223jbの値をクリアし(S4691)、示唆済情報格納エリア223jaに格納されている情報(RUSH遊技期間中に実行された示唆演出の履歴情報)をクリアし(S4692)、本処理を終了する。
一方で、S4601の処理において、大当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4601:No)、上述した大当たり関連処理(図64のS4502)と同一のS4603~S4613の処理を実行し本処理を終了する。
つまり、大当たり関連処理11(S4592)では、大当たりの開始タイミングにて、大当たり開始前に実行されたRUSH遊技中に一時的に記憶されていた各パラメータを初期化する処理が実行される。これにより、RUSH遊技が複数回実行されたとしても、過去のRUSH遊技に関する情報に基づいてRUSH遊技中の演出態様が設定されてしまうことを確実に抑制することができる。
本第4実施形態の変形例では、特図1の大当たり変動中にRUSH遊技が実行されるように構成しているため、RUSH遊技の終了と大当たり遊技の開始とが同一のタイミングとなることからRUSH遊技中に一時的に記憶されていた各パラメータの初期化処理を大当たり遊技の開始タイミングとしているが、これに限ること無く、RUSH遊技が終了したことを判別する判別手段を設け、その判別手段によりRUSH遊技が終了したと判別された場合に各パラメータの初期化処理を実行するように構成しても良い。また、RUSH遊技が実行され得る条件が遊技状態として潜確状態が設定されている場合であることから、現在の遊技状態を判別する遊技状態判別手段の判別結果が潜確状態では無いと判別した場合にRUSH遊技中に一時的に記憶されていた各パラメータの初期化処理を実行するように構成しても良い。
さらに、本第4実施形態の変形例では、1回のRUSH遊技が終了する毎に各パラメータの初期化処理を実行するように構成しているが、大当たり遊技後所定期間内に再度RUSH遊技が実行される場合には各パラメータの情報(値)を継続して更新できるように構成しても良い。これにより、複数回のRUSH遊技を継続して実行されようと意欲的に遊技を行わせることができる。この場合、大当たり遊技の終了後、所定期間(例えば、特図抽選の実行回数が30回行われるまでの期間)が経過したか否かを判別する経過期間判別手段を設け、その経過期間判別手段により所定期間の経過が判別された場合に各パラメータの初期化処理を実行するように構成すれば良い。
次に、図292を参照して、本第4実施形態の変形例における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるコマンド判定処理11(図290のS14182参照)内の一処理である当たり関連処理11(S14574参照)にて実行される小当たり関連処理11(図292のS14574参照)について説明する。図292は、小当たり関連処理11(S14574)の内容を示したフローチャートである。小当たり関連処理11(S14574)は、上述した第4実施形態における小当たり関連処理4(図156のS4574)に対して、小当たり開始コマンドを受信した場合に実行される処理の内容を変更した点で相違し、それ以外は同一の処理が実行される。同一の処理内容の要素についてはその詳細な説明を省略する。
小当たり関連処理11(S14574)が実行されると、まず、小当たり開始コマンドを受信したかを判別し(S4701)、小当たり開始コマンドを受信したと判別した場合は(S4701:Yes)、上述した第4実施形態の小当たり関連処理4(図156のS4574参照)と同一のS4741~S4753の処理を実行し、S4753の処理において、小当たり回数カウンタ223ccの値が10の倍数であると判別した場合に(S4753:Yes)、示唆演出設定処理を実行する(S14001)。その後、表示用小当たり開始コマンドを設定し(S4702)、本処理を終了する。一方、S4701の処理において、小当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4701:No)、上述した第4実施形態の小当たり関連処理4(図156のS4574参照)と同一のS4703~S4710の処理を実行し本処理を終了する。
S14001の処理において実行される示唆演出設定処理は、示唆演出の演出態様を設定するための処理である。つまり、上述したS4753の処理が示唆演出を実行するための実行条件が成立しているか否かを判別する判別手段となる。本変形例では、示唆演出を実行するための実行条件として小当たり回数カウンタ223ccの値が所定値(10の倍数の値)であることを設定しているが、それ以外の要素を実行条件として設定しても良く、例えば、潜確状態が設定されている間に実行された特図2抽選の回数が所定値(例えば、20の倍数の値)となることを実行条件として設定しても良い。この場合、特図2変動回数カウンタ223jbの値を読み出して判別するように構成すれば良い。
また、本変形例では潜確状態中(RUSH遊技期間中)に当選した小当たり回数に基づいて示唆演出を設定するように構成しているため、小当たり関連処理11(S14574)が示唆演出設定処理(S14001)を有するように構成しているが、示唆演出の実行条件を異ならせた場合には、対応する処理が示唆演出設定処理を有するように構成すれば良い。さらに、示唆演出の実行条件を複数設定する場合には、一つの示唆演出実行条件が成立した場合には、他の示唆演出実行条件が所定期間内(例えば、特図2の抽選回数が5回に到達するまでの期間内や、30秒間)に成立することを制限する制限手段を設けると良い。このように構成することで、複数の異なる示唆演出実行条件が短期間に成立してしまい示唆演出が頻繁に発生してしまうことを抑制することができる。加えて、上述した制限手段を設ける場合には、複数の示唆演出実行条件の成立順序に基づいて示唆演出の演出態様を可変させると良い。これにより、遊技者に対して、示唆演出が実行されることだけでなく、どの示唆演出実行条件が成立したのかに対しても興味を持たせることができるため、演出効果を更に高めることができる。
なお、RUSH遊技期間中に実行される示唆演出の実行条件としては、第2特別図柄(特図2)の抽選回数、小当たり当選回数、外れ当選回数の累積値が予め定められた所定値に到達した場合に成立し得る累積値条件の他に、外れに連続して当選した回数が所定値(例えば、5回)に到達した場合に成立し得る連続当選条件を設定しても良い。さらに、遊技者が操作可能な操作手段(枠ボタン22)に対して特定の操作を実行した場合に成立する操作条件を設けても良い。これにより、遊技者に対してRUSH遊技期間中に積極的に操作手段を操作させることが可能となるため、遊技への参加意欲を高めることができる。また、RUSH遊技期間中に実行される特図2抽選以外の遊技結果に基づいて示唆演出の実行条件が成立するように構成しても良く、例えば、入球口に入球した球数が所定数に到達した場合や、保留記憶数が上限に到達している状態でさらに第1入球口64や第2入球口640に入球した球(所謂、オーバー入賞球)が所定数に到達した場合に示唆演出の実行条件が成立するように構成しても良い。
次に、図293を参照して、小当たり関連処理11(図292のS14574参照)にて実行される示唆演出設定処理(図293のS14001)の内容について説明をする。図293は示唆演出設定処理(S14001)の内容を示したフローチャートである。この示唆演出設定処理では、RUSH遊技期間中に実行される示唆演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
示唆演出設定処理(S14001)が実行されると、まず、残時間格納エリア223pに格納されている時間情報、即ち、RUSH遊技期間の残時間を取得し(S14101)、取得した時間情報が5秒よりも長い時間を示しているかを判別する(S14102)。ここで、本第4実施形態の変形例では5秒間の示唆演出が実行されるように構成されている。よって、S14102の処理において、RUSH遊技期間の残期間が5秒以下であると判別された場合には、示唆演出の終了タイミングにおいてRUSH遊技期間が終了してしまうため、新たな示唆演出が実行されないように構成している。
なお、本変形例では示唆演出の時間を5秒間に固定しているが、これに限ること無く、複数の演出時間の示唆演出が実行されるように構成しても良い。この場合、先に実行する示唆演出の演出時間を決定し、次いで、RUSH遊技期間の残期間が決定された演出時間よりも長いか否かを判別し、その判別結果に基づいて示唆演出の実行の有無を決定するように構成しても良い。また、先にRUSH遊技期間の残期間を判別し、その残期間内で実行可能な演出時間の中から示唆演出を設定するように構成しても良い。
S14102の処理において、残時間が5秒以下であると判別した場合は(S14102:No)、示唆演出を実行可能な期間が無いため本処理を終了する。一方、残時間が5秒よりも長いと判別した場合は(S14102:Yes)、次に、小当たり回数カウンタ223ccの値を読み出し(S14103)、示唆済情報格納エリア223jaに格納されている情報(今回のRUSH遊技期間中に既に実行された示唆演出の種別を示す情報)を読み出し(S14104)、次いで、入賞情報格納エリア223bに格納されている現在実行中の特図1抽選の抽選結果を示す情報(大当たり種別を示す情報)を取得する(S14105)。
次に、S14103~S14105の処理にて取得した(読み出した)各情報に基づいて示唆演出選択テーブル222jbを用いて今回実行する示唆演出の演出態様を選択し(S14106)、選択した示唆演出態様に対応する表示用示唆演出コマンドを設定する(S14107)。ここで、本変形例ではS14106の処理において選択された示唆演出態様に対して、複数の演出態様が設定されるように構成しており、S14107の処理では、選択された示唆演出態様に対応する複数の演出態様の中から、1の演出態様に対応する表示用示唆演出コマンドが設定される(S14107)。
そして、S14107の処理を終えると、今回選択した示唆演出態様を示す情報を示唆済情報格納エリア223jaに格納し(S14108)、示唆演出中フラグ223jdをオンに設定し(S14109)、本処理を終了する。
次に、図294を参照して、特図2用変動表示設定処理11(S5195)の内容について説明をする。図294は特図2用変動表示設定処理11(S5195)の内容を示したフローチャートである。この特図2用変動表示設定処理11(S5195)は、特図2の変動パターンに対応した変動演出を設定するための処理であって、上述した第4実施形態の特図2用変動表示設定処理4(図160のS5175)の処理に対して、示唆演出が実行されている場合における表示用変動パターンコマンドを設定する処理と、RUSH遊技期間中の示唆態様を設定する処理とを追加した点で相違しており、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
特図2用変動表示設定処理11(S5195)が実行されると、まず、上述した第4実施形態の特図2用変動表示設定処理4(図160のS5175)と同一のS5301~S5351までの処理を実行する。そして、S5351の処理を終えると、示唆演出中フラグ223jdがオンに設定されているかを判別する(S5391)。S5391の処理において、示唆演出中フラグ223jdがオンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合、即ち、示唆演出が実行されていないと判別した場合は(S5391:No)、上述した第4実施形態の特図2用変動表示設定処理4(図160のS5175)と同一のS5352の処理を実行し、S5392の処理へ移行する。
一方で、S5391の処理において、示唆演出中フラグ223jdがオンに設定されていると判別した場合は(S5391:Yes)、抽出した変動パターンと潜確モードに基づいて、第2特別図柄(特図2)の表示用示唆演出中潜確変動パターンコマンドを設定し(S5394)、S5393の処理へ移行する。つまり、潜確状態中において、示唆演出が実行されている場合と実行されていない場合とで特図2の変動演出を異ならせて設定するように構成している。具体的には、示唆演出が実行されていない場合は、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの全体を用いて特図2の変動演出を実行する(図285(a)参照)のに対して、示唆演出が実行されている場合は、示唆演出を強調するために、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmの大半を用いて示唆演出を実行し、残りの一部分を用いた特図2の変動演出が実行される(図286(a)参照)。
このように構成することで、遊技者に対して最も注目すべき演出を分かり易く報知することができる。なお、本変形例では、上述したとおり、示唆演出の実行の有無に基づいて音声ランプ制御装置113にて設定される表示用コマンドを異ならせるように構成しているが、これに限ること無く例えば、同一の表示用コマンドを設定し、表示制御装置114にて受信した表示用コマンドと、示唆演出の実行の有無に基づいて特図2の変動演出を表示する領域を可変させるように構成しても良い。これにより、示唆演出の有無に応じて特図2の変動演出の内容を可変すること無く、表示位置(表示態様の大きさ)のみを可変する場合には、音声ランプ制御装置113の制御負荷を容易に軽減することができる。
S5352の処理を終えると、示唆態様設定処理(S5392)が実行され、次いで特図2変動回数カウンタ223jbの値を1加算して(S5393)、本処理を終了する。S5392の処理では、今回の特図2変動演出を用いて実行中(変動中)の特図1抽選の結果を示唆するための示唆態様を設定するための処理が実行される。
本変形例では、上述した通り、示唆演出中フラグ223jdがオンに設定されている場合には、示唆態様設定処理(S5392)が実行されないように構成している。つまり、示唆演出によって特図1の抽選結果(大当たり内容)を示唆する演出が実行されている期間中は、特図2の変動演出を用いて特図1の抽選結果(大当たり内容)を示唆する演出が実行されないように構成している。これにより、複数の示唆演出が同時に発生してしまい、遊技者に分かり難い演出を提供してしまうことを抑制することができる。
次に、図295を参照して、示唆態様設定処理(S5392)の内容について説明をする。図295は示唆態様設定処理(S5392)の内容を示したフローチャートである。示唆態様設定処理(S5392)が実行されると、まず、特図2変動回数カウンタ223jbの値を読み出し(S14201)、残時間格納エリア223pに格納されている情報(特図1の残変動時間を示す情報)を読み出し(S14202)、S14201の処理にて読み出したカウンタ値と、S14202の処理にて読み出した格納情報とに基づいて示唆態様選択テーブル222jaを用いて今回の演出態様を選択する(S14203)。そして、設定された変動パターンコマンドと、選択された演出態様とに対応した表示用コマンドを設定し(S14204)、本処理を終了する。
このように構成することで、特図2の変動演出を設定する際にその特図2の変動演出を用いて特図1の抽選結果を示唆するための示唆態様を設定することができるため、遊技者に対して1つの変動演出にて複数の情報(特図2の抽選結果、特図1の抽選結果)を報知(示唆)することが可能となり、遊技者に変動演出を注視させることができる。なお、本第4実施形態の変形例では、特図2の変動演出を用いた示唆態様として、演出図柄813の表示態様を可変させる示唆態様(図285(b)参照)や、第3図柄の表示態様を可変させる示唆態様(図285(b)参照)といった特図2抽選の結果を示すための停止表示態様を用いているが、これに限ること無く、変動表示中の態様を用いて示唆態様を設定しても良い。例えば、第3図柄が変動表示されている際に背景の色を可変させることで特図1の抽選結果を示唆可能に構成したり、演出図柄813が格納されている宝箱812の表示態様を可変させることで特図1の抽選結果を示唆可能に構成したりしても良い。また、第3図柄表示装置81に表示されている表示態様だけでは無く、パチンコ機10に設けられた音声出力装置226や、ランプ表示装置227を用いて特図1の抽選結果を示唆可能に構成しても良い。具体的には、特図2の変動表示が実行されている期間中に出力される音声を可変させたり、特図2の変動表示が実行されている期間中のランプの発光態様を可変させたりすることで特図1の抽選結果を示唆可能に構成しても良い。
次に、図296を参照して、液晶演出実行管理処理11(S4160)の内容について説明をする。図296は液晶演出実行管理処理11(S4160)の内容を示したフローチャートである。この液晶演出実行管理処理11(S4160)では、上述した第4実施形態の音声ランプ制御装置113のメイン処理(図59参照)において実行される液晶演出実行管理処理(S4110)に対して、示唆演出の実行期間中であるか否かを判別するための処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。
上述した液晶演出実行管理処理(図59のS4110参照)について簡単に説明をすると、音声ランプ制御装置113にて設定された各演出の演出期間や実行中の演出の更新期間を常時判別するための処理が実行されるものである。具体的には、音声ランプ制御装置113のMPU221が有する計時手段(タイマ)と、設定された演出のシナリオ(実行中の演出シナリオ)と、を常時管理しており、実行中の演出を終了させるタイミングや、演出態様を切り替えるタイミングを管理するための処理が実行される。
液晶演出実行管理処理11(S4160)が実行されると、まず、示唆演出中フラグ223jdがオンに設定されているかを判別し(S14301)、オフに設定されていると判別した場合は(S14301:No)、処理をS14304へと移行する。一方、S14301の処理において、示唆演出中フラグ223jdがオンに設定されていると判別した場合は(S14301:Yes)、現在が示唆演出終了タイミングであるかを判別する(S14302)。S14302の処理において示唆演出終了タイミングであると判別した場合は(S14302:Yes)、示唆演出中フラグ223jdをオフに設定し(S14303)、処理をS14304へと移行する。一方、S14302の処理において、示唆演出終了タイミングではないと判別した場合は(S14302:No)、S14303の処理をスキップして、処理をS14304へと移行する。S14304の処理では、その他液晶演出実行管理を実行し(S14304)、本処理を終了する。
S14302の処理について説明をすると、本第4実施形態の変形例では、5秒間の示唆演出が実行されるように構成されており、示唆演出が実行されるタイミングからの経過時間を音声ランプ制御装置113のMPU221が有する計時手段を用いて計測し、その計測結果に基づいて判別が実行される。なお、上述した処理以外であっても示唆演出の終了タイミングを判別可能な処理であれば良く、例えば、示唆演出が実行される場合に演出時間をカウント可能なカウント手段に5秒に対応した値を設定し、そのカウント手段の値が5秒の経過を示す値となったことで示唆演出の終了タイミングを判別するように構成しても良い。
以上説明をした通り、本第4実施形態の変形例では、第1特別図柄(特図1)の変動中に実行される第2特別図柄(特図2)の抽選に基づいて、変動中の特図1の抽選結果を遊技者に示唆(報知)するための示唆演出を実行可能に構成しているため、遊技者に対して特図1の抽選結果を事前に予測させることが可能となる。よって、演出効果を高めることができる。
また、特図2の抽選結果を示すための変動演出を用いて上述した示唆演出を実行するように構成しているため、特図2の抽選結果と特図1の抽選結果とを1の演出で遊技者に示唆(報知)することができるため、演出効果を高めることができる。
加えて、特図2の抽選結果が所定条件を満たした場合に示唆演出を実行するように構成しているため、遊技者に対して意欲的に特図2抽選を実行させることができる。なお、本第4実施形態の変形例では、特図2の抽選が実行されるほど示唆演出が実行され易くなるように構成しているため、遊技者の遊技意欲をより高めることができる。
つまり、本第4実施形態の変形例では、第1特別図柄(特図1)の変動中に実行される第2特別図柄(特図2)の抽選が、特図1の抽選結果を示唆するための示唆演出の実行条件を成立させる役割と、示唆演出を実行する役割との両方を有しているように構成している。これにより、特図2の変動表示を用いた示唆演出が実行されるか、特図2の変動表示とは異なる示唆演出が実行されるかについて遊技者に興味を持たせることができる。
さらに、本第4実施形態の変形例では、示唆演出の演出態様として、遊技者が特図1の抽選結果を予測し易い示唆演出(示唆強)と、その示唆演出よりも特図1の抽選結果を予測し難い示唆演出(示唆弱)と、を少なくとも設定可能に構成しているため、示唆演出の演出態様に注視させることができる。また、本第4実施形態の変形例では、1回の特図変動期間中に複数回の示唆演出を実行可能に構成しており、示唆演出の実行回数が増加するほど、特図1の抽選結果を予測し易い示唆演出(示唆強)が設定され易くなるように構成している。これにより、遊技者に対してより多くの示唆演出が実行されるように意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本第4実施形態の変形例では、特図1変動中における特図2抽選に基づいて上述した示唆演出を実行するように構成しているが、同時に実行可能な複数の抽選を用いていれば良く、例えば、特図1変動中における普通図柄(第2図柄)の抽選に基づいて上述した示唆演出を実行しても良いし、普通図柄(第2図柄)変動中における特別図柄(第1図柄)の抽選に基づいて普通図柄の抽選結果を示唆するための示唆演出を実行しても良い。また、特図1と特図2とが同時に変動中における普通図柄抽選に基づいて特図1或いは特図2の抽選結果を示唆するための示唆演出を実行するように構成しても良い。
本第4実施形態の変形例では、特図1の抽選が大当たりに当選している大当たり変動中における特図2抽選に基づいて当選した大当たりの内容を示唆するように構成しているが、これに加え、特図1の残変動時間も示唆するように構成しても良い。また、本第4実施形態の変形例では、複数の特別図柄のうち、一方の特別図柄が大当たりに当選している場合(大当たり当選の変動中も含む)には、他方の特別図柄の抽選で大当たりに当選しないように構成している。よって、特図1大当たり変動中に実行される特図2抽選が大当たりに当選することが無いため、特図1の抽選結果(大当たり内容)を示唆したとしても、その示唆内容とは異なる大当たり遊技(特図2抽選で当選した大当たりに対応する大当たり遊技)が実行されてしまう事態を抑制することができる。
なお、本第4実施形態の変形例では、大当たりに当選した特図1変動中において実行される特図2抽選に基づいて示唆演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、大当たりに当選していない特図1変動中において実行される特図2抽選に基づいて示唆演出を実行するように構成しても良い。これにより、示唆演出が実行されることにより遊技者に対して変動中の特図1が大当たりに当選しているのではと思わせることができる。
また、本第4実施形態の変形例では、上述した第4実施形態と同様に、確変状態が設定されている状態で大当たりに当選すると、その大当たり変動中に潜確状態が設定され、特図2の抽選が実行され易くなるように構成している。これにより、特図1大当たり変動中に特図2抽選をより多く実行させることができるため、遊技者に示唆演出を提供し易くすることができる。また、潜確状態が設定されている状態では特図2抽選にて大当たりとは異なる小当たりに当選し易くなることから、より積極的に特図2抽選を実行させ易くすることができる。
本第4実施形態の変形例では、特図1の大当たり変動中に実行された特図2抽選に基づいて特図1の抽選結果を示唆するための示唆演出を、特図1の大当たり遊技が開始されるまでに実行するように構成しているが、これ以外の期間で示唆演出を実行しても良く、例えば、上述した第6実施形態に本変形例の技術を適用し、特図1の大当たり遊技中において実行された特図2抽選に基づいて特図1の抽選結果(大当たり遊技内容や大当たり遊技終了後に設定される遊技状態)を示唆するように構成しても良い。
また、本第4実施形態の変形例では、特図1の大当たり変動中にのみ特図2抽選に基づいて示唆演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、特図1の外れ変動中に実行される特図2抽選に基づいて示唆演出を実行するように構成しても良い。これにより、示唆演出が実行された場合に、遊技者に対して変動中の特図1抽選が大当たりであるか否かを楽しませることができる。
上述した第4実施形態の変形例では、特図1変動中に実行された特図2抽選に基づいて特図1の抽選結果を示唆するための示唆演出を、上記第4実施形態に追加した例を示したが、本第4実施形態の変形例に用いられた示唆演出を、上述した他の実施形態に追加するように構成しても良く、例えば、上記第3実施形態に追加するように構成しても良い。
上記第3実施形態では、大当たり終了後に確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定され、その確変状態が設定されている状態にて所定の移行条件(大当たり当選、小当たり当選、特別図柄の4回目の抽選)が成立した場合に、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)を所定の終了条件(特別図柄の4回目の抽選結果が停止表示される)が成立するまでの期間設定されるように構成している。
このように構成された第3実施形態において上述した示唆演出を実行する場合には、潜確状態が設定されている特図1変動中に実行された特図2抽選に基づいて特図1の抽選結果だけでは無く、潜確状態が設定された契機(移行条件)を示唆する示唆演出も実行するように構成すると良い。
つまり、上記第3実施形態には、潜確状態が設定される移行条件が複数規定されており、成立した移行条件に応じて潜確状態が設定される期間が異なるように構成している。具体的な内容については図112を参照して上述しているためその説明を省略する。さらに、上記第3実施形態に用いた構成によれば、潜確状態への移行条件が成立した特図1変動が停止表示されるまでは、遊技者に対して今回の潜確状態への移行契機が何であったのかを報知することができないものであった。
そこで、上記第3実施形態の構成に対し、上記第4実施形態の変形例を用いて説明をした示唆演出を追加することにより、潜確状態への移行条件が成立した特図1変動中に実行された特図2抽選に基づいて変動中の特図1の抽選結果を示唆することが可能となる。このように構成することで、遊技者は実行される示唆演出を見ることで今回の潜確状態への移行契機を予測することが可能となる。
つまり、遊技状態として遊技者に有利な第1遊技状態(例えば、潜確状態)と、その第1遊技状態よりも不利となる第2遊技状態(例えば、確変状態)とを設定可能にし、所定の移行条件が成立した場合に、第2遊技状態から第1遊技状態へと移行可能に構成し、第1遊技状態が設定されている場合の特図1変動中において実行される特図2変動(抽選)に基づいて、今回の第1遊技状態が設定されることになった移行条件が何であったかを遊技者に示唆するための示唆演出を実行可能に構成すると良い。
上述した第4実施形態の変形例では、特図1の大当たり変動中(RUSH遊技期間中)に特図2の抽選を実行することで、頻繁に小当たり遊技(RUSH遊技)を実行させることで、大当たり遊技を実行すること無く遊技者に賞球を付与可能な構成において、その特図2の抽選に基づいて特図1の抽選結果(大当たり遊技内容、大当たり遊技終了後の遊技状態、特図1変動の残変動時間)を示唆する示唆演出を実行可能に構成しているため、RUSH遊技期間中における特図2抽選に複数の意味合いを持たせることができる。具体的には、RUSH遊技期間中に実行される特図2抽選によって、賞球を得るための小当たり当選に期待させながら、変動中の特図1の抽選結果として遊技者に有利な抽選結果であることを示唆する示唆演出が実行されることを期待させることができる。
このように構成する場合、例えば、特図2抽選が有する複数の意味合いのうち、一方が遊技者に不利となる意味合いとなる場合に、他方が遊技者に有利となる意味合いとするように制御すると良い。具体的には、例えば、特図2抽選の結果として変動時間が長い小当たり(例えば小当たりA)と、その小当たりAよりも変動時間が短い小当たり(小当たりB)を設定可能に構成する。この場合、RUSH遊技期間という限られた期間内に多くの小当たり遊技を実行するためには、特図2の抽選結果として、変動時間が短い抽選結果が多く選択される必要がある。つまり、上述した小当たりAに当選した場合は、小当たりBに当選した場合よりも遊技者に不利な抽選結果となる。
このような場合において、小当たりAに当選したほうが小当たりBに当選するよりも、示唆演出が実行され易くなるように構成すると良い。これにより、遊技者に不利となる特図2抽選の結果となった場合に、別の付加価値(示唆演出)を提供し易くすることができるため、遊技者の遊技意欲が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
なお、上述した例以外にも、例えば、小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技の遊技態様として遊技者に有利となる第1小当たり遊技と、その第1小当たり遊技よりも遊技者に不利な小当たり遊技が実行される第2小当たり遊技とを設定可能にし、遊技者に不利となる小当たり遊技に当選した場合に、別の付加価値(示唆演出)を提供し易くすることができるように構成しても良い。
<第11実施形態>
次に、図297から図316を参照して、第11実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第1実施形態では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている状態において、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に、その大当たり変動中の遊技状態を潜確状態とし、潜確状態が設定されている場合に小当たり遊技が実行されやすくなるように構成していた。
これに対して第11実施形態では、および確変状態において先に普通図柄の時短状態が終了した場合(時短回数が終了した場合)、および大当たりに当選した場合の一部で、有利な潜確状態へと移行する構成としている。なお、潜確状態以外の遊技状態においては、大当たりになったとしても、潜確状態が設定される割合は極めて低確率(例えば、5%)となるように構成されているため、他の遊技状態から潜確状態へと移行する際は、その大半が、確変状態において普通図柄の時短状態が終了した場合である。
また、本第11実施形態では、不利な通常状態において確変大当たりに当選した場合よりも、比較的有利な時短状態や確変状態において再度確変大当たりに当選した場合の方が、大当たり終了後に設定される確変状態において時短状態の終了条件が成立し易くなる(少ない時短回数が設定され易くなる)ように構成した。これにより、普通図柄の時短状態を終了させることができずに(即ち、潜確状態へと移行させることができずに)確変大当たりに当選した場合であっても、潜確状態へと移行し易くなる可能性が高くなるため、遊技者の潜確状態に対する期待感をより向上させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
この第11実施形態におけるパチンコ機10が、上述した第1実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、主制御装置110におけるROM202およびRAM203の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113におけるROM222およびRAM223の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第1実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、本第11実施形態における遊技状態について簡単に説明する。詳細については図306を参照して後述するが、本第11実施形態では、4種類の遊技状態が設けられている。即ち、遊技者にとって最も不利な通常状態と、通常状態よりも有利度合いが高い時短状態と、時短状態よりも有利度合いが高い確変状態と、遊技者にとって最も有利な潜確状態と、が設けられている。
時短状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態)は、第1実施形態と同様に、下第1入球口64b2に付随する電動役物64aが開放され易くなり、下第1入球口64b2へと入球し易くなるため、左打ち遊技を行うことで、通常状態に比較して第1特別図柄の抽選を効率良く実行させることができるようになる。即ち、発射される遊技球の個数と、下第1入球口64b2等への入球に基づいて払い出される賞球の個数とが略同一となるため、持ち球を減らすことなく第1特別図柄の抽選を実行させることができる有利な状態を形成する。また、確変状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態)は、普通図柄の時短状態となることに加え、特別図柄の抽選で大当たりとなる確率が高くなるため、時短状態よりも更に有利となる。また、潜確状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の通常状態)は、第2特別図柄の抽選が実行された場合における変動時間が他の遊技状態よりも大幅に短くなる(10分→1秒)上に、第2特別図柄の抽選が実行されると高確率(59/60)で小当たり(外れの一種であり、第1可変入賞装置65の第1特定入賞口65aが所定期間開放されて、賞球を獲得する機会が与えられる抽選結果)になるため、第2入球口640を狙って右打ち遊技を実行するだけで、第1特定入賞口65aへと遊技球が頻繁に入球して賞球を獲得し続けることが可能となる極めて有利な遊技状態となる。
次に、図297から図301を参照して、本第11実施形態における第3図柄表示装置81において表示される特徴的な興趣演出について説明する。上述した通り、本第11実施形態では、比較的有利な確変状態において時短状態が終了した場合に、最も有利な潜確状態へと移行する構成としている。このため、確変状態においては、特別図柄の抽選で大当たりになることよりも、設定された時短回数に渡って連続して特別図柄の抽選で外れとなることにより、潜確状態に移行することをより強く期待させるという斬新な遊技性を提供することができる。そこで、本第11実施形態では、確変状態へと移行した場合に、表示演出により、潜確状態へと移行するまでの残りの抽選回数を示唆する演出を実行する構成としている。これにより、確変状態へと移行した場合は、第3図柄表示装置81を確認するだけで、潜確状態へと移行するまでの残りの抽選回数の目安を確認することができるので、遊技者の利便性を向上させることができる。
まず、図297(a)を参照して、本第11実施形態において、大当たり終了後に確変状態、または時短状態が設定される大当たり遊技のエンディング期間において実行されるエンディング演出の表示態様について説明する。図297(a)に示した通り、本第11実施形態におけるエンディング演出が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面における中央上部(ウサギを模したキャラクタ811の上方)に対して、「最大3つの川を突破すればRUSH確定!?」という文字が表示された表示領域HR1が形成される。この表示内容により、キャラクタ811が川を最大で3つ突破することによりRUSH(潜確状態)への移行が確定するということを遊技者に対して容易に理解させることができる。なお、その他の表示内容については、第1実施形態におけるエンディング演出の表示内容(図6(a)参照)と同一であるため、その詳細な説明については省略する。
なお、本第11実施形態では、大当たり終了後に直接潜確状態(RUSH)に移行する大当たり種別(大当たりA11、大当たりH11)も設けられている。図示については省略したが、大当たり種別となった場合には、エンディング期間において潜確状態(RUSH)突入が報知される。
次に、図297(b)から図299を参照して、本第11実施形態における普通図柄の時短状態の間(即ち、確変状態、または時短状態の間)に実行される表示演出について説明する。詳細については後述するが、普通図柄の時短状態が設定されている間は、特定回数(25回、または15回)の特別図柄の抽選が実行される毎に、普通図柄の時短状態が終了されて最も有利な潜確状態へと移行するか、普通図柄の時短状態が終了されて最も不利な通常状態へと移行するか、普通図柄の時短状態が継続する(維持される)かを遊技者に示唆(報知)する演出が実行される。即ち、キャラクタ811が川を突破するか否かによって、当該変動終了後の遊技状態を示唆(報知)することが可能な川突破演出(図298、図299参照)が実行される。なお、川突破演出が実行される周期は、時短状態が終了する可能性がある変動回数に設定されている。即ち、通常状態において大当たりになり、確変状態、又は普通図柄の時短状態が設定される場合には、25回、50回、又は75回のいずれかの時短回数が設定される。また、確変状態や時短状態において大当たりになり、確変状態が設定される場合には、10回、25回、又は40回のいずれかの時短回数が設定される。時短状態が終了する可能性がある変動回数となる毎に川突破演出を実行することにより、川突破演出が実行される毎に、潜確状態への移行が報知されることを期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
まず、図297(b)を参照して、川突破演出が実行される前における演出態様(表示態様)について説明する。図297(b)に示した通り、川突破演出が実行されるまでの間は、第3図柄表示装置81の表示画面において、キャラクタ811が正面視右方向へ向かって走る演出が実行される。また、キャラクタ811の正面視右方向に、横長略長方形形状の表示領域HR2が形成される。この表示領域HR2には、次の川にキャラクタ811が到達するまでの残りの特別図柄の抽選回数を示す(示唆する)文字(表示態様)が表示される。なお、図297(b)では、「第1の川まで残り20回」という文字が表示された状態を例示している。この表示内容により、あと20回の特別図柄の抽選に渡って連続して外れとなることにより、有利な潜確状態へと移行するチャンスであるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。なお、その他の表示内容については、第1実施形態におけるチャンスゾーン態様(図6(b)参照)と同一であるため、その詳細な説明については省略する。ここで、本第11実施形態における「チャンスゾーン」とは、普通図柄の時短状態が設定されている間の状態を示す。
次に、図298(a)を参照して、川突破演出の開始時における表示内容について説明する。図298(a)は、川突破演出の開始時における第3図柄表示装置81の表示画面を示した図である。図298(a)に示した通り、川突破演出が開始されると、キャラクタ811が川を模した川画像KGを発見する演出が実行される。また、表示画面の上部に形成(表示)されている表示領域HR1に対して、「第1の川に到達!!川を飛び越えろ!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、当該変動において普通図柄の時短状態が終了する(即ち、時短回数が経過する)可能性があるということを容易に理解させることができる。即ち、有利な潜確状態へと移行する可能性があると共に、不利な通常状態へと移行してしまう可能性があるということを遊技者に理解させることができる。よって、川突破演出に注目して遊技を行わせることができる。
図298(b)は、川突破演出において、川の突破に成功し、普通図柄の時短状態(チャンスゾーン)の継続が報知された場合における表示態様の一例を示した図である。図298(b)に示した通り、川突破演出で成功が報知される場合、キャラクタ811が跳躍して、川画像KGの対岸に着地する演出が実行される。また、図298(b)に示した通り、川を飛び越えた先(対岸)には、看板を模した看板画像815が表示される。この看板画像815は、キャラクタ811が川画像KGを飛び越えた(突破した)ことによる特典を示唆する(報知する)ために表示される。図298(b)では、次の変動表示以降も普通図柄の時短状態が継続する(時短回数が残存している)ことを示す、「継続」という文字が表示された場合を例示している。また、看板画像815が表示されるのに合わせて、画面中央上部に形成されている表示領域HR1に対して、「第1の川突破!!チャンスゾーン継続!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して普通図柄の時短状態が次の変動表示移行も継続するということを容易に理解させることができる。よって、次の川突破演出まで外れを連続させることにより、潜確状態へと移行させるチャンスを得たいという目的意識を抱かせながら遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、普通図柄の時短状態が継続する場合、特別図柄の抽選結果は外れとなる。よって、第1特別図柄の抽選結果を表示するための小領域Dm1には、外れを示す組合せの第3図柄(例えば、「8」と「1」と「5」の組合せ)が表示される。
なお、キャラクタ811が川画像KGを飛び越えることに成功してから、看板画像815が表示される(即ち、川を突破したことに対する特典が示唆される)までの間には、タイムラグ(例えば、1秒間)が生じるように構成されている。これにより、この1秒間の間、川画像811を飛び越えたことによる特典として潜確状態への移行(RUSH)が報知されることを遊技者に期待させることができる。よって、川突破演出に成功する毎に、少なくとも1秒間の間、潜確状態が報知されることを強く期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図299(a)は、川突破演出において、川の突破に成功し、潜確状態(RUSH)への移行(確変状態において普通図柄の時短状態が終了されること)が報知された場合における表示態様の一例を示した図である。図299(a)に示した通り、潜確状態への移行が報知される場合においても、普通図柄の時短状態の継続が報知される場合(図298(b)参照)と同様に、キャラクタ811が川画像KGを飛び越えて対岸へと着地する演出が実行される。一方で、潜確状態への移行が報知される場合には、看板画像815に対して「RUSH」という文字が表示されると共に、表示領域HR1に対して、「第1の川突破!!RUSH突入!!」という文字が表示される。また、小領域Dm3に表示される文字が「右打ち」に切り替わると共に、副表示領域Dsの表示内容が「RUSH突入!!右打ちしてね!!」という表示内容に切り替わる。これらの表示内容により、最も有利な潜確状態(RUSH)に移行したこと、および右打ち遊技を行えば良いことを遊技者に対して容易に理解させることができる。
図299(b)は、川突破演出において、川の突破に失敗し、通常状態への移行(時短状態において普通図柄の時短状態が終了されること)が報知された場合における表示態様の一例を示した図である。図299(b)に示した通り、通常状態への移行が報知される場合は、キャラクタ811が川画像KGの対岸へ向けて跳躍するものの、川画像KGを飛び越えることができずに川画像KGに向けて落下してしまう演出が実行される。また、表示領域HR1に対して、「突破失敗・・・チャンスゾーン終了・・・」という文字が表示されると共に、副表示領域Dsに対して、「チャンスゾーン終了!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して不利な通常状態へと移行したことを容易に理解させることができる。
次に、図300を参照して、本第11実施形態において、大当たり終了後にチャンスゾーンが設定された(即ち、大当たり終了後の遊技状態として確変状態、または時短状態が設定された)場合における遊技状態、および演出態様の推移について説明する。まず、図300(a)を参照して、通常状態において大当たりC11に当選した場合における遊技状態および演出態様の推移について説明する。なお、詳細については図303を参照して後述するが、大当たりC11は、大当たり終了後の遊技状態が確変状態に設定され、且つ、時短回数が50回、確変回数が100回に設定される大当たり種別である。つまり、大当たり終了後50回連続で特別図柄の抽選で外れになった場合、その後、大当たりに当選しない限り、大当たり終了後特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、有利な潜確状態となる種別の大当たりである。
図300(a)に示した通り、通常状態において大当たりC11に当選すると、大当たり終了後50回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間、普通図柄の時短状態が継続し、50回目の特別図柄の抽選が実行されるタイミングで、普通図柄の時短状態が終了されて普通図柄の通常状態に設定される。また、一方で、特別図柄の確変状態は、特別図柄の抽選が50回以上実行されても継続する(最大で特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間継続する)。一方で、図300(a)に示した通り、演出態様としては、24回目の特別図柄の抽選が実行されたことに基づく変動表示の実行中に、継続が報知される川突破演出(図298(b)参照)が実行され、49回目の特別図柄の抽選が実行されたことに基づく変動表示の実行中に、潜確状態への移行が報知される川突破演出(図299(a)参照)が実行される。そして、以降は、潜確状態中であることを示すRUSH演出が、第1実施形態と同様の表示態様で実行される(図7(b)参照)。なお、時短回数が25回に設定される確変大当たり(大当たりD11)となった場合は、1回目の川突破演出により潜確状態への移行が報知される。一方、時短回数が75回に設定される確変大当たり(大当たりB11)となった場合は、1回目、および2回目の川突破演出において普通図柄の時短状態(チャンスゾーン)の継続が報知され、3回目の川突破演出(74回目の特別図柄の抽選が実行されたことに基づく変動表示において実行される川突破演出)において潜確状態への移行が報知される。
次に、図300(b)を参照して、通常状態において大当たりF11に当選した場合における遊技状態および演出態様の推移について説明する。ここで、大当たりF11は、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定され、且つ、時短回数が50回に設定される大当たり種別である。つまり、大当たり終了後50回連続で特別図柄の抽選で外れになった場合、その後、不利な通常状態となる種別の大当たりである。
図300(b)に示した通り、通常状態において大当たりF11に当選すると、大当たり終了後50回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間、普通図柄の時短状態が継続し、50回目の特別図柄の抽選が実行されるタイミングで、普通図柄の時短状態が終了されて普通図柄の通常状態に設定される。また、特別図柄の状態は、大当たり終了時から、特別図柄の低確率状態が維持される。よって、大当たり終了後50回目の特別図柄の抽選が実行されることで、遊技状態が通常状態へと移行する。一方で、図300(b)に示した通り、演出態様としては、24回目の特別図柄の抽選が実行されたことに基づく変動表示の実行中に、継続が報知される川突破演出(図298(b)参照)が実行され、49回目の特別図柄の抽選が実行されたことに基づく変動表示の実行中に、川の突破に失敗する態様の川突破演出(図299(b)参照)が実行されて、通常状態への移行が報知される。そして、以降は、通常状態用の通常演出が実行される。なお、時短回数が25回に設定される通常大当たり(大当たりG11)となった場合は、1回目の川突破演出により通常状態への移行が報知される。一方、時短回数が75回に設定される通常大当たり(大当たりE11)となった場合は、1回目、および2回目の川突破演出において普通図柄の時短状態(チャンスゾーン)の継続が報知され、3回目の川突破演出(74回目の特別図柄の抽選が実行されたことに基づく変動表示において実行される川突破演出)において通常状態への移行が報知される。
このように、本第11実施形態では、大当たり終了後の遊技状態が確変状態または時短状態に設定された場合に、普通図柄の時短状態が終了する可能性がある変動回数となる毎に、川突破演出を実行することにより、普通図柄の時短状態が継続するのか、普通図柄の時短状態が終了されて潜確状態へと移行するのか、普通図柄の時短状態が終了されて通常状態へと移行するのかを周期的に(特別図柄の抽選が25回毎、または15回毎に)報知する構成としている。このように構成することで、チャンスゾーン(普通図柄の時短状態)が設定されている間、遊技者に対して、次の川突破演出が実行されることを一つの楽しみに遊技を行わせることができる。また、少なくとも次の川突破演出までの間、特別図柄の抽選で連続して外れになって欲しいと願う斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。更に、川突破演出に失敗することで通常状態に移行する可能性もある構成とすることにより、川突破演出において時短状態の継続が報知された(川を突破したのに潜確状態に移行しなかった)としても、通常状態が報知されるよりはましだと思わせることができる。即ち、潜確状態が報知されなかったとしても、遊技者を落胆させてしまうことを抑制できる。
次に、図301を参照して、本第11実施形態における潜確状態で実行され得る小当たり演出について説明する。ここで、本第11実施形態では、小当たり演出として態様の異なる複数の演出が設けられており、第1特別図柄の変動表示が実行されている場合において、変動中の第1特別図柄の抽選結果を示唆するために実行される。なお、潜確状態において、第1特別図柄の変動表示が実行されている場合としては、主として、第1特別図柄の保留球が貯まり易い確変状態において普通図柄の時短状態が終了され、第1特別図柄の保留球を所持した状態で潜確状態へと移行した場合である。この場合、保留されていた第1特別図柄の保留球に基づく変動表示が実行されている間に第2入球口640へと遊技球が入球することで、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが重複して実行される。この、第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合における小当たり演出によって、第1特別図柄の抽選結果を示唆可能に構成している。
図301は、第1特別図柄の抽選結果が大当たりである可能性が高いことを示唆する小当たり演出(高期待度用の小当たり演出)の表示態様の一例を示した図である。高期待度用の小当たり演出が実行されると、図301に示した通り、通常の小当たり演出(図7(b)参照)における演出図柄813に比較して派手な表示態様の演出図柄816が表示される。この演出図柄816は、図301に示した通り、小当たりを示すための「V」という文字色が演出図柄813における文字色(黒色)とは異なる文字色(黄色)に設定されると共に、「V」という文字の周囲のエフェクトが派手な見た目となる。これらの表示態様により、通常の小当たり演出(図7(b)参照)とは異なる小当たり演出が実行されたということを、遊技者に対して容易に理解させることができるので、大当たりとなることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
なお、図示については省略したが、本第11実施形態では、通常の小当たり演出(低期待度用の小当たり演出)、および高期待度用の小当たり演出に加えて、期待度が中程度の小当たり演出(中期待度用の小当たり演出)も設けられている。このように構成することで、潜確状態への移行直後等の、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とが重複して実行され易い期間においては、第2特別図柄の小当たり演出の種別によって第1特別図柄の抽選結果を予測する斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
ここで、従来より、特別図柄の抽選結果が実行される毎に、当該抽選結果を示すための図柄の変動表示演出を実行する遊技機が広く知られている。係る従来型の遊技機では、図柄の変動表示演出の実行中に、特別図柄の抽選結果を示唆する各種の興趣演出を実行することで、遊技者の興趣向上を図っていた。しかしながら、複数の変動表示を同時に実行することが可能な仕様の遊技機においては、一方の変動表示に伴う演出態様に注目している間、他方の変動表示演出における演出態様を見逃してしまうという問題点があった。特に、一方の変動表示を他方よりも視認し易い態様で表示させるタイプの遊技機においては、他方(視認し難い側)の変動表示における演出態様を確認し難くなってしまい、他方の変動表示演出に遊技者が注目していない状態において大当たりが開始されてしまった場合に、遊技者を戸惑わせてしまう可能性があるという問題点があった。
これに対して本第11実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態において主として実行される第2特別図柄の変動表示を、実行され難い第1特別図柄の変動表示よりも優先的に(視認し易い態様で)表示しておきつつ第1特別図柄の変動表示が合わせて実行されている場合には、第2特別図柄の小当たり演出(変動表示に伴う演出態様)によって第1特別図柄の抽選結果を示唆する構成としている。このように構成することで、第2特別図柄の変動表示に伴う演出態様に注目しておくだけで、第1特別図柄の抽選で大当たりとなる期待度も確認することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、本第11実施形態では、第2特別図柄の小当たり演出における表示態様によって、同時に実行されている第1特別図柄の抽選結果が大当たりである期待度を示唆する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、第2特別図柄の変動表示中に実行する演出の演出態様によって第1特別図柄の抽選結果を示唆する構成としてもよい。また、例えば、第2図柄表示装置における普通図柄の変動表示の表示態様により、第1特別図柄の抽選結果や第2特別図柄の抽選結果が大当たりとなる期待度を示唆(報知)する構成としてもよい。このように構成することで、視認し易い側の変動表示演出を確認するだけで、視認し難い側の変動表示演出の結果についても遊技者に示唆することができるので、より解り易い演出を実現することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
<第11実施形態の電気的構成>
次に、図302から図304を参照して、本第11実施形態における主制御装置110のROM202について説明する。本第11実施形態におけるROM202は、第1実施形態におけるROM202の構成(図15(a)参照)に対して、第1当たり乱数テーブル202aの規定内容と、小当たり乱数テーブル202bの規定内容と、大当たり種別選択テーブル202dの規定内容と、変動パターン選択テーブル202fの規定内容とが一部変更となっている点で相違している。その他の構成については、第1実施形態における主制御装置110の構成(図15(a)参照)と同一であるため、その詳細な説明については後述する。
まず、図302(a)を参照して、本第11実施形態におけるROM202に設けられている第1当たり乱数テーブル202aの詳細について説明する。図302(a)は、この第1当たり乱数テーブル202aの規定内容を示した図である。この第11実施形態における第1当たり乱数テーブル202aは、第1実施形態における第1当たり乱数テーブル202a(図15(a)参照)と同様に、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、各遊技状態で当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたデータテーブルである。
図302(a)に示した通り、本第11実施形態における第1当たり乱数テーブル202a(図302(a)参照)には、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「7,8」の2つが規定されている一方で、特別図柄の高確率状態(確変状態)において大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~7」の8個の乱数値が規定されている。よって、本第11実施形態においては、特別図柄の低確率状態における大当たり確率が1/240(2/480)となり、特別図柄の確変状態における大当たり確率が1/60(1/480)となる。
次に、図302(b)を参照して、本第11実施形態における小当たり乱数テーブル202bについて説明する。図302(b)は、本第11実施形態における小当たり乱数テーブル202bの規定内容を示した図である。この小当たり乱数テーブル202bは、第1実施形態における小当たり乱数テーブル202b(図15(b)参照)と同様に、特別図柄の抽選において、小当たりと判定される乱数値(カウンタ値)が設定されたテーブルである。図302(b)に示した通り、本第11実施形態における小当たり乱数テーブル202bにおいては、第1特別図柄の抽選に対して、小当たりとなる乱数値が規定されていない。即ち、第1特別図柄の抽選では小当たりに当選することはない。一方、第2特別図柄の抽選に対しては、「8~479」の472個の乱数値(カウンタ値)が対応付けて規定されている。よって、本第11実施形態においては、第2特別図柄の抽選が実行されると、59/60(472/480)の確率で小当たりとなる。即ち、本第11実施形態では、潜確状態において第2特別図柄の抽選が実行されると、大当たり、若しくは小当たりとなる。よって、潜確状態の有利度合いをより高めることができる。
次に、図303を参照して、本第11実施形態における大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。図303は、大当たり種別選択テーブル202dの規定内容を示した図である。この第11実施形態における大当たり種別選択テーブル202dは、第1実施形態における大当たり種別選択テーブル202d(図16(a)参照)と同様に、大当たり種別を決定するための判定値が特別図柄の種別毎に記憶されているデータテーブルである。
図303に示した通り、本第11実施形態における大当たり種別選択テーブル202dには、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、「大当たりA11」~「大当たりG11」の7個の大当たり種別が規定されている。一方、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりH11」~「大当たりJ11」の3個の大当たり種別が規定されている。
図303に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~4」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA11」が対応付けて規定されている。この「大当たりA11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、大当たり当選時の遊技状態に応じて、普通図柄の時短状態が設定されるか否かが可変する。より具体的には、通常状態、時短状態、および確変状態において「大当たりA11」に当選した場合、普通図柄の時短状態は設定されない(時短カウンタ203fの値に0が設定される)。即ち、通常状態、時短状態、および確変状態において「大当たりA11」に当選すると、最も有利な潜確状態へと移行する。この際、確変回数が100回に設定される(確変カウンタ203jに100が設定される)ので、最大で、「大当たりA11」が終了してから100回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間、有利な潜確状態が継続する。これに対し、潜確状態において「大当たりA11」に当選した場合は、時短回数が50に設定される(時短カウンタ203fの値に50が設定される)ので大当たり終了後、最大で特別図柄の抽選が50回実行されるまでの間、比較的有利な確変状態となる。よって、「大当たりA11」は、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。一方、潜確状態において当選した場合、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる(潜確状態が設定される大当たり種別よりは不利だが、時短状態が設定される大当たり種別よりは有利となる)。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりA11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりA11」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「5~14」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB11」が対応付けて規定されている。この「大当たりB11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりB11」に当選した場合は、時短回数が75回に設定される一方で、時短状態、および確変状態において「大当たりB11」に当選した場合、時短回数が40回に設定される。即ち、通常状態、時短状態、および確変状態において「大当たりB11」に当選すると、比較的有利な確変状態へと移行する。これに対し、潜確状態において「大当たりB11」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりB11」は、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合、遊技状態の面で比較的有利な大当たり種別となる。一方、潜確状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりB11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が10個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりB11」が決定される割合は10%(10/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「15~69」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC11」が対応付けて規定されている。この「大当たりC11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりC11」に当選した場合は、時短回数が50回に設定される一方で、時短状態、および確変状態において「大当たりC11」に当選した場合、時短回数が25回に設定される。即ち、上記3つの遊技状態において「大当たりB11」に当選した場合よりも、少ない時短回数が設定されるため、潜確状態へと移行し易くなる(普通図柄の時短状態が終了するまで外れを連続させ易くなる)。よって、通常状態、時短状態、および確変状態においては、「大当たりC11」は、「大当たりB11」よりも有利な大当たり種別である。これに対し、潜確状態において「大当たりB11」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりC11」は、潜確状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりC11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が55個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりC11」が決定される割合は55%(55/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「70~79」に対して、大当たり種別として「大当たりD11」が対応付けて規定されている。この「大当たりD11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりD11」に当選した場合は、時短回数が25回に設定される一方で、時短状態、および確変状態において「大当たりD11」に当選した場合、時短回数が10回に設定される。即ち、上記3つの遊技状態において「大当たりB11」や「大当たりC11」に当選した場合よりも少ない時短回数が設定されるため、潜確状態へと移行し易くなる(普通図柄の時短状態が終了するまで外れを連続させ易くなる)。よって、通常状態、時短状態、および確変状態においては、「大当たりD11」は、「大当たりB11」や「大当たりC11」よりも有利な大当たり種別である。これに対し、潜確状態において「大当たりD11」に当選した場合は、時短回数が0に設定されるので、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な潜確状態となる。よって、「大当たりD11」は、潜確状態において当選した場合、遊技状態の面で最も有利な大当たり種別となる。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりD11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が10個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりD11」が決定される割合は10%(2/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「80,81」に対して、大当たり種別として「大当たりE11」が対応付けて規定されている。この「大当たりE11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の低確率状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりE11」に当選した場合は、時短回数が75回に設定される一方で、時短状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりE11」に当選した場合、時短回数が100回に設定される。時短状態は、時短回数を経過したとしても、通常状態へと移行するのみである(有利な潜確状態に移行することがない)ため、遊技者にとって不利な大当たり種別の一種である。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりE11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が2個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりE11」が決定される割合は2%(2/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「82~98」に対して、大当たり種別として「大当たりF11」が対応付けて規定されている。この「大当たりF11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の低確率状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりF11」に当選した場合は、時短回数が50回に設定される一方で、時短状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりF11」に当選した場合、時短回数が100回に設定される。よって、「大当たりF11」は、通常状態において「大当たりE11」よりも不利な大当たり種別であり、且つ、時短状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりE11」と同等の有利度合いの大当たりである。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりF11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が17個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりF11」が決定される割合は17%(17/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「99」に対して、大当たり種別として「大当たりG11」が対応付けて規定されている。この「大当たりG11」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の低確率状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。なお、通常状態において「大当たりG11」に当選した場合は、時短回数が25回に設定される一方で、時短状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりG11」に当選した場合、時短回数が100回に設定される。よって、「大当たりG11」は、通常状態において「大当たりE11」や「大当たりF11」よりも不利な大当たり種別であり、且つ、時短状態、確変状態、および潜確状態において「大当たりE11」や「大当たりF11」と同等の有利度合いの大当たりである。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりG11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が1個であるので、第1特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりG11」が決定される割合は1%(1/100)である。
このように、本第11実施形態では、第1特別図柄の大当たりとして、通常状態において当選した場合に75回、50回、および25回の時短回数が設定される確変大当たり(「大当たりB11」~「大当たりD11」)と、75回、50回、および25回の時短回数が設定される通常大当たり(「大当たりE11」~「大当たりG11」)とが設けられている。即ち、普通図柄の時短状態が終了するタイミングを、大当たり終了後75回、50回、25回の3パターンとする構成としている。このように構成することで、普通図柄の時短状態が設定されてから25回、50回、および75回の特別図柄の抽選が実行されるタイミングとなる毎に、潜確状態へと移行することを期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本第11実施形態では、時短回数が25回に設定される大当たりの割合は、通常大当たりの振り分けが極めて低く(1%)なっている。よって、遊技者にとって最も不利な(時短回数が少ない上に潜確状態に移行する可能性が無い)大当たり種別が決定され難いので、遊技者にとって不利となりすぎてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションが低下してしまうことを抑制することができる。また、時短回数が75回に設定される通常大当たり(大当たりE11)の割合についても、比較的低くなる(2%)ように構成している。これにより、時短回数が50回を超えた時点(即ち、2回目の川突破演出で継続が報知された時点)で、確変状態であることに対する期待感を向上させることができる。よって、2回目の川突破演出で潜確状態への移行が報知されなくても(即ち、継続が報知されたとしても)、次の(即ち、3回目の)川突破演出に対する期待感をより向上させることができる。
また、本第11実施形態では、時短状態や確変状態において、確変大当たりに当選する(即ち、連荘する)と、通常状態で大当たりになった場合(即ち、所謂初当たりの場合)よりも少ない時短回数が設定される構成としている。つまり、通常状態で確変大当たりに当選するよりも、時短状態や確変状態において確変大当たりに当選した場合の方が、普通図柄の時短状態の終了条件を成立させ易くなるように構成している。言い換えれば、普通図柄の時短状態の間に確変大当たりに当選した方が、潜確状態へと移行する可能性が高くなる構成となっている。これにより、普通図柄の時短状態において大当たりに当選する程、潜確状態へと近づいているかのような感覚を遊技者に抱かせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、時短状態や確変状態において通常大当たりに当選した場合は、大当たり種別によらず、時短回数として100回が設定されるように構成している。これにより、時短状態や確変状態において不利な(即ち、普通図柄の時短状態の終了条件を成立させても潜確状態へと移行しない)通常大当たりとなった場合における有利度合いを高めることができる。よって、確変大当たりになった場合についても、通常大当たりになった場合についても、所謂初当たり時よりも、所謂連荘が発生した場合の方が有利度合いを高めることができるので、連荘が発生した場合における遊技者の期待感をより向上させることができる。
また、図303に示した通り、第2特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~74」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりH11」が対応付けて規定されている。この「大当たりH11」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(16ラウンド確変大当たり)である。なお、潜確状態以外の状態において「大当たりH11」に当選した場合は、時短回数が100回に設定される一方で、潜確状態において「大当たりH11」に当選した場合、時短回数が0回に設定される。つまり、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりH11」に当選すると、大当たり合終了後の遊技状態が確変状態に設定される一方で、潜確状態において「大当たりH11」に当選すると、大当たり終了後の遊技状態が潜確状態に設定される。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりH11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が75個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりH11」が決定される割合は75%(75/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「75~79」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりI11」が対応付けて規定されている。この「大当たりI11」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の確変状態に設定される種別の大当たり(16ラウンド確変大当たり)である。なお、潜確状態以外の状態において「大当たりI11」に当選した場合は、時短回数が100回に設定される一方で、潜確状態において「大当たりI11」に当選した場合、時短回数が50回に設定される。即ち、「大当たりI11」に当選すると、当選時の遊技状態によらず、大当たり終了後の遊技状態が確変状態に設定される。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりI11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が5個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりH11」が決定される割合は5%(5/100)である。
また、図303に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「80~99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりJ11」が対応付けて規定されている。この「大当たりJ11」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、大当たり終了後が特別図柄の低確率状態に設定される種別の大当たり(16ラウンド通常大当たり)である。なお、潜確状態以外の状態において「大当たりJ11」に当選した場合は、時短回数が0回に設定される一方で、潜確状態において「大当たりJ11」に当選した場合、時短回数が100回に設定される。即ち、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりJ11」に当選すると、大当たり終了後が通常状態に設定される一方で、潜確状態において「大当たりJ11」に当選すると、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定される。
第1当たり種別カウンタC2の取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、「大当たりJ11」に対応付けられている乱数値(カウンタ値)が20個であるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、「大当たりJ11」が決定される割合は20%(20/100)である。
このように、本第11実施形態では、潜確状態以外の遊技状態において第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合、大当たり終了後の遊技状態が比較的不利となるように構成している。これは、潜確状態ではないにもかかわらず、右打ち遊技を行って第2特別図柄の抽選を実行させる変則的な遊技方法に対する抑制を図る趣旨である。即ち、潜確状態以外の遊技状態にで当選した第2特別図柄の大当たりにおいて、潜確状態と同一の遊技状態が設定される構成としてしまうと、右打ちにより第2特別図柄の抽選を意図的に実行させる遊技方法により、75%という高い割合で最も有利な潜確状態へと移行することとなってしまい、遊技者にとって過剰に有利になってしまう。これに対して本第11実施形態では、左打ち遊技を行うべき遊技状態において右打ちを行って大当たりになったとしても、潜確状態に移行する可能性が無い確変状態(即ち、時短回数の経過と同時に確変状態が終了される確変状態)が設定されるか、または、最も不利な通常状態が設定されるので、第2特別図柄の抽選で大当たりになった方が遊技者にとって不利になる。よって、左打ち遊技を行うべき遊技状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図304を参照して、本第11実施形態における変動パターン選択テーブル202fの詳細について説明する。この変動パターン選択テーブル202fは、第1実施形態における変動パターン選択テーブル202f(図17参照)と同様に、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、変動表示の変動パターン(変動時間)を決定するためのデータテーブルである。本第11実施形態では、変動パターン選択テーブル202fのうち、時短・確変用テーブル202f2と、潜確用テーブル202f3との規定内容が一部変更となっている。具体的に、本第11実施形態における時短・確変用テーブル202f2は、図304(a)に示した通り、第1実施形態における時短・確変用テーブル202f2(図19(a)参照)よりも、第1特別図柄の当たりとなった場合における変動時間が短くなる(10秒~20秒)ように構成されている。また、第1特別図柄の外れ時の変動パターンとして、変動時間が1秒の外れショート変動と、変動時間が10秒の外れミドル変動と、変動時間が15秒の外れスーパー変動とが設けられている。これにより、時短状態や確変状態における遊技効率を向上させると共に、外れ時の変動パターンを多様化することができる。また、平均の変動時間が、通常状態よりも短くなる(図18参照)ので、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態における遊技効率を向上させることができる。なお、第2特別図柄の変動パターンについては、第1実施形態と同様に抽選結果によらず60秒間が設定されるように構成している。これにより、左打ち遊技を行うべき時短状態や確変状態において右打ちを行った場合に、遊技効率を悪化させることができるので、左打ち遊技を行うべき遊技状態において右打ち遊技を行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
また、図304(b)に示した通り、本第11実施形態における潜確用テーブル202f3jにおいて、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に関しては、時短・確変用テーブル202f2と同一である。一方、第2特別図柄の変動パターンについては、抽選結果によらず、1秒間の変動パターンが設定される。よって、潜確状態に移行し、右打ち遊技を行うと、比較的短い間隔(約1秒間隔)で小当たり遊技が実行されるので、第1特定入賞口65aが頻繁に開放されることにより、賞球を頻繁に獲得することができる。よって、潜確状態における遊技者の有利度合いを向上させることができる。
このように、本第11実施形態では、潜確状態になると、大当たり確率が高くなる上に、1秒間隔で第1特定入賞口65aが開放される極めて有利な遊技状態となる。よって、遊技者に対して、潜確状態へと移行することを一つの目標として遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図305を参照して、本第11実施形態における主制御装置110内に設けられているRAM203の構成について説明する。図305は、本第11実施形態におけるRAM203の構成を示したブロック図である。図305に示した通り、本第11実施形態におけるRAM203の構成は、第1実施形態におけるRAM203の構成(図21参照)に対して、確変フラグ203gに代えて、確変カウンタ203jaが追加されている点で相違している。
確変カウンタ203jaは、特別図柄の確変状態が終了するまでの残りの特別図柄の抽選回数をカウントするためのカウンタである。この確変カウンタ203jaの値が1以上であれば、特別図柄の確変状態であることを示し、値が0であれば、特別図柄の低確率状態であることを示す。この確変カウンタ203jaは、初期値が0に設定されており、大当たり当選時に値が0に設定される。そして、当選した大当たりが確変大当たりであれば、当該確変大当たりの終了時に値として100が設定される。また、この確変カウンタ203jaの値が1以上の間は、新たに特別図柄の抽選が実行される毎に、値が1ずつ減算して更新される(図310のS623参照)。特別図柄の抽選が実行される際は、この確変カウンタ203jaの値が参照されて、確変状態であるか否かが判別され、大当たり判定を行うためのテーブル(高確率時用の第1当たり乱数テーブル、または低確率時用の第1当たり乱数テーブルのうちいずれか)が選択される。
次に、ROM202に規定された各種テーブルと、RAM203に設けられた各種フラグおよびカウンタに基づいて制御を行うことにより実現される、本パチンコ機10の状態移行の方法について、図306を参照して説明する。図306は、本第11実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法を示した図である。
図306に示した通り、本第11実施形態のパチンコ機10には、大別して4つの遊技状態が設けられている。即ち、図306の上部に示した通常状態と、図306の中央左側に示した確変状態と、図306の中央右側に示した時短状態と、図306の下部に示した潜確状態と、が設けられている。
通常状態は、上述した通り、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、大当たりとなる確率が低く、電動役物64aが開放され難い(遊技球が下第1入球口64b2へと入球し難い)ため、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。また、確変状態は、上述した通り、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たり確率が高く、且つ、左打ち遊技を行うことにより下第1入球口64へと遊技球が頻繁に入球する(電動役物64aが頻繁に開放される)ので遊技者にとって比較的有利な遊技状態となる。また、時短状態は、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たり確率は低いものの、左打ち遊技を行うことにより、確変状態と同様に、下第1入球口640へと遊技球が頻繁に入球するので、通常状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態を形成する。更に、上述した通り、潜確状態は、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、大当たり確率が高い上に、第2特別図柄の抽選が実行された場合に設定される変動時間が、他の3つの遊技状態よりも大幅に短くなる(60秒→1秒になる)ため、右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄の抽選を効率良く実行させることができる。そして、上述した通り、第2特別図柄の抽選では、高確率(59/60)で小当たりに当選して、第1特定入賞口64aが開放されるため、右打ち遊技を行うだけで、第2入球口640、および第1特定入賞口64aへと頻繁に遊技球が入球して、大当たりを介さずに多量の賞球を獲得することができる極めて有利な遊技状態を形成する。よって、潜確状態は、遊技者にとって最も有利な遊技状態となる。
図306の上部に示した通り、通常状態から他の状態へは、大当たりとなった場合にのみ移行する可能性がある。具体的には、図306の上部に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA11が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に潜確状態へと移行する。よって、大当たりA11になると、直接最も有利な潜確状態へと移行するので、通常状態では、大当たりA11は遊技者にとって最も喜ばしい種別の大当たりである。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として75%の割合で決定される大当たりB11~D11のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利な確変状態へと移行する。更に、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE11~G11のいずれかが選択された場合には、大当たり終了後に時短状態へと移行する。なお、上述した通り、大当たり終了後の遊技状態として確変状態、および時短状態が設定された場合、いずれの遊技状態が設定されたのかが認識困難になるように構成している(いずれの遊技状態でも、同様のタイミングで川突破演出が実行される構成としている)。よって、川突破演出の結果に注目して遊技を行わせることができる。
また、図306の中央左側に示した通り、確変状態から他の状態へは、大当たりとなった場合の他、普通図柄の時短状態が終了した場合にも他の遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、確変状態において大当たりとなり、5%の割合で決定される大当たりA11が選択された場合には、大当たり終了後に有利な潜確状態へと移行する。また、20%の割合で決定される大当たりE11~G11が選択されると、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定される。一方、大当たりに当選する前に普通図柄の時短状態が終了した場合は、最も有利な潜確状態へと移行する。これらに対し、第1特別図柄の大当たり種別として、75%の割合で決定される大当たりB11~D11のいずれかになった場合は、大当たり終了後の遊技状態が再度、確変状態に設定される(確変状態をループする)。つまり、確変状態においては、大当たりに当選しても低確率(5%の割合)でしか有利な潜確状態へと移行しないため、遊技者に対して、時短回数を経過させた方が潜確状態へと移行し易いと感じさせることができる。よって、設定された時短回数に渡って外れが連続することを期待するという斬新な遊技性を実現することができる。なお、上述した通り、通常状態において確変大当たりに当選したことに基づいて移行した確変状態(初当たり後に移行した確変状態)よりも、確変状態や時短状態において確変大当たりに当選したことに基づいて移行した確変状態(連荘発生後に移行した確変状態)の方が、設定される時短回数の平均値が少なくなるように構成している。即ち、初当たり時に設定される時短回数の平均が50回であるのに対し、連荘発生時に設定される時短回数の平均は25回である。よって、連荘発生時の方が、より時短回数を経過させ易くなるため、確変状態において時短回数を経過させるよりも前に大当たりに当選してしまい、確変状態をループしてしまったとしても、潜確状態へと移行し易い時短回数(少ない時短回数)が設定されている可能性が高くなるため、遊技者の落胆を和らげることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションが低下してしまうことを抑制できる。
また、図306の中央右側に示した通り、時短状態から他の状態へは、大当たりとなった場合の他、普通図柄の時短状態が終了した場合にも他の遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、時短状態において大当たりとなり、5%の割合で決定される大当たりA11が選択された場合には、大当たり終了後に有利な潜確状態へと移行する。また、75%の割合で決定される大当たりB11~D11が選択されると、大当たり終了後の遊技状態が確変状態に設定される。一方、大当たりに当選する前に普通図柄の時短状態が終了した場合は、最も不利な通常状態へと移行する。これらに対し、第1特別図柄の大当たり種別として、20%の割合で決定される大当たりE11~G11のいずれかになった場合は、大当たり終了後の遊技状態が再度、時短状態に設定される(時短状態をループする)。つまり、時短状態においては、普通図柄の時短回数が経過したとしても不利な通常状態へと移行してしまうため、大当たりに当選した方が有利となる。なお、上述した通り、普通図柄の時短状態が設定されているのか、確変状態が設定されているのかを演出の内容等から見分けることが困難に構成されているため、時短状態が設定されている間も、確変状態であることを期待させることができる。つまり、普通図柄の時短回数が経過することを期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図306の下部に示した通り、潜確状態から他の状態へは、大当たりとなった場合の他、確変回数が経過した場合にも他の遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、潜確状態において第2特別図柄の抽選で大当たりとなり、5%の割合で決定される大当たりI11が選択された場合には、大当たり終了後に確変状態へと移行する。また、20%の割合で決定される大当たりJ11が選択されると、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定される。一方、大当たりに当選する前に確変回数が終了した場合は、最も不利な通常状態へと移行する。これらに対し、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に75%の割合で決定される大当たりH11になった場合は、大当たり終了後の遊技状態が再度、潜確状態に設定される(潜確状態をループする)。つまり、潜確状態においては、確変回数が経過するよりも前に大当たりに当選することにより、高い割合(75%の割合)で有利な潜確状態をループするため、潜確状態に移行した後は、大当たりとなることを期待しながら遊技を行わせることができる。
このように、本第11実施形態では、確変状態においては外れが連続することを期待させる遊技性を実現することができる一方で、潜確状態においては大当たりとなることを期待させる遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図307(a)を参照して、本第11実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているROM222の構成について説明する。図307(a)は、本第11実施形態におけるROM222の構成を示したブロック図である。図307(a)に示した通り、本第11実施形態におけるROM222の構成は、第1実施形態におけるROM222の構成(図22(a)参照)に対して、小当たり演出選択テーブル222jaと、入賞音選択テーブル222jbとが追加されている点で相違している。
小当たり演出選択テーブル222jaは、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合に、当該小当たり遊技の実行中における小当たり演出の種別を選択するために参照されるデータテーブルである。上述した通り、潜確状態へと移行した直後等、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが重複して(同時に)実行されている場合においては、この小当たり演出の種別によって、第1特別図柄の抽選結果を示唆可能に構成されている。この小当たり演出選択テーブル222jaの詳細については、図308(a)を参照して後述する。
入賞音選択テーブル222jbは、小当たり遊技の実行中に特定入賞口65aに対する入賞を検出した場合に出力する入賞音を選択するために参照されるデータテーブルである。本第11実施形態では、小当たり遊技中に出力される入賞音によっても、第1特別図柄の抽選結果を示唆(報知)可能に構成している。これにより、小当たり演出だけでなく、入賞音にも注意して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。この入賞音選択テーブル222jbの詳細については、図308(b)を参照して後述する。
次に、図308(a)を参照して、上述した小当たり演出選択テーブル222jaの詳細について説明する。図308(a)は、この小当たり演出選択テーブル222jaの規定内容を示した図である。図308(a)に示した通り、小当たり演出選択テーブル222jaには、第1特別図柄の入賞情報の種別(入賞情報格納エリア223bにおける第1特別図柄に対応する記憶領域に格納されているデータの種別)毎に、演出カウンタ(演出抽選カウンタ)223hのカウンタ値の範囲と、小当たり演出の演出態様とが対応付けて規定されている。
より具体的には、図308(a)に示した通り、第1特別図柄の入賞情報として、実行エリアに大当たりを示すデータが格納されている場合(即ち、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当たりである場合)は、演出カウンタ223hの値が「0~69」の範囲に対して、通常の演出態様(図7(b)参照)が対応付けて規定され、「70~89」の範囲に対して、中期待度用の演出態様が対応付けて規定され、「90~99」の範囲に対して、高期待度用の演出態様(図301参照)が対応付けて規定されている。よって、第1特別図柄の大当たり変動中に通常の演出態様、中期待度用の演出態様、および高期待度用の演出態様が選択される割合は、それぞれ70%(70/100)、20%(20/100)、および10%(10/100)である。
また、図308(a)に示した通り、第1特別図柄の入賞情報として、実行エリア以外のエリアに大当たりを示すデータが格納されている場合(第1特別図柄の保留球に大当たりが含まれている場合)、および実行エリアに外れスーパー変動を示すデータが格納されている場合(実行中の第1特別図柄の変動表示が外れスーパー変動)は、演出カウンタ223hの値が「0~84」の範囲に対して、通常の演出態様(図7(b)参照)が対応付けて規定され、「85~97」の範囲に対して、中期待度用の演出態様が対応付けて規定され、「98,99」の範囲に対して、高期待度用の演出態様(図301参照)が対応付けて規定されている。よって、第1特別図柄の保留球に大当たりが含まれている場合や、第1特別図柄の外れスーパー変動の実行中である場合に、通常の演出態様、中期待度用の演出態様、および高期待度用の演出態様が選択される割合は、それぞれ85%(85/100)、13%(13/100)、および2%(2/100)である。即ち、第1特別図柄の大当たり変動中である場合よりも、高期待度用、および中期待度用の演出態様の選択割合が低下すると共に、通常の演出態様の選択割合が上昇するように構成されている。よって、高期待度用の演出態様や中期待度用の演出態様が実行された時点で第1特別図柄の変動表示が実行されている場合は、当該第1特別図柄の変動表示が大当たりを示すための変動表示であることをより強く期待させることができる。よって、小当たり演出に注目して遊技を行わせることができる。
また、図308(a)に示した通り、第1特別図柄の大当たり変動の実行中でも、外れスーパー変動の実行中でもなく、且つ、第1特別図柄の保留球の中に大当たりが含まれていない場合には、演出カウンタ223hの値が「0~94」の範囲に対して、通常の演出態様(図7(b)参照)が対応付けて規定され、「95~98」の範囲に対して、中期待度用の演出態様が対応付けて規定され、「99」に対して高期待度用の演出態様(図301参照)が対応付けて規定されている。よって、第1特別図柄の大当たり変動の実行中でも、外れスーパー変動の実行中でもなく、且つ、第1特別図柄の保留球の中に大当たりが含まれていない場合に、通常の演出態様、中期待度用の演出態様、および高期待度用の演出態様が選択される割合は、それぞれ95%(95/100)、4%(4/100)、および1%(1/100)である。即ち、第1特別図柄の大当たり変動または外れスーパー変動の実行中である場合や、保留内に大当たりが含まれている場合よりも、高期待度用、および中期待度用の演出態様の選択割合が低下すると共に、通常の演出態様の選択割合が上昇するように構成されている。よって、高期待度用の演出態様や中期待度用の演出態様が実行された時点で第1特別図柄の変動表示が実行されている場合、および第1特別図柄の保留球が存在する場合は、実行中の変動表示が大当たりとなるか、又は保留内に大当たりが含まれていることを期待して遊技を行わせることができる。よって、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる毎に、小当たり演出の演出態様から第1特別図柄の抽選結果を予測する遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
ここで、従来より、特別図柄の抽選結果が実行される毎に、当該抽選結果を示すための図柄の変動表示演出を実行する遊技機が広く知られている。係る従来型の遊技機では、図柄の変動表示演出の実行中に、特別図柄の抽選結果を示唆する各種の興趣演出を実行することで、遊技者の興趣向上を図っていた。しかしながら、複数の変動表示を同時に実行することが可能な仕様の遊技機においては、一方の変動表示に伴う演出態様に注目している間、他方の変動表示演出における演出態様を見逃してしまうという問題点があった。特に、一方の変動表示を他方よりも視認し易い態様で表示させるタイプの遊技機においては、他方(視認し難い側)の変動表示における演出態様を確認し難くなってしまい、他方の変動表示演出に遊技者が注目していない状態において大当たりが開始されてしまった場合に、遊技者を戸惑わせてしまう可能性があるという問題点があった。
これに対して本第11実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態において主として実行される第2特別図柄の変動表示を、実行され難い第1特別図柄の変動表示よりも優先的に(視認し易い態様で)表示しておきつつ第1特別図柄の変動表示が合わせて実行されている場合には、第2特別図柄の小当たり演出(変動表示に伴う演出態様)によって第1特別図柄の抽選結果を示唆する構成としている。このように構成することで、第2特別図柄の変動表示に伴う演出態様に注目しておくだけで、第1特別図柄の抽選で大当たりとなる期待度も確認することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、本第11実施形態では、第2特別図柄の小当たり演出における表示態様によって、同時に実行されている第1特別図柄の抽選結果が大当たりである期待度を示唆する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、第2特別図柄の変動表示中に実行する演出の演出態様によって第1特別図柄の抽選結果を示唆する構成としてもよい。また、例えば、第2図柄表示装置における普通図柄の変動表示の表示態様により、第1特別図柄の抽選結果や第2特別図柄の抽選結果が大当たりとなる期待度を示唆(報知)する構成としてもよい。このように構成することで、視認し易い側の変動表示演出を確認するだけで、視認し難い側の変動表示演出の結果についても遊技者に示唆することができるので、より解り易い演出を実現することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
次に、図308(b)を参照して、入賞音選択テーブル222jbの詳細について説明する。この入賞音選択テーブル222jbは、上述した通り、小当たり遊技の実行中に特定入賞口65aに対する入賞を検出した場合に出力する入賞音を選択するために参照されるデータテーブルである。図308(b)に示した通り、入賞音選択テーブル222jbには、第1特別図柄の実行エリアの入賞情報の種別(実行中の第1特別図柄の変動表示の変動種別)毎に、演出カウンタ(演出抽選カウンタ)223hのカウンタ値の範囲と、入賞音の種別(通常音、チャンス音、および確定音の3種類の何れか)とが対応付けて規定されている。通常音は、比較的短く、且つ、地味な音声(例えば、「チャリン」という音声)で構成され、チャンス音は、通常音に比較して長く、且つ、派手な音声(例えば、「ジャキーン」という音声)で構成され、確定音は、3種類の中で最も派手な音声(例えば、「ドッカーン」という音声)で構成されている。なお、詳細については後述するが、確定音は、大当たり変動中に第1特定入賞口65aへと遊技球が入球(入賞)した場合にしか出力されない特別な音声である。
図308(b)に示した通り、第1特別図柄の大当たり変動が実行中である場合には、演出抽選カウンタ223hの値が「0~79」の範囲に対して、入賞音として通常音が対応付けて規定され、「80~98」の範囲に対して、入賞音としてチャンス音が対応付けて規定され、「99」に対して、入賞音として確定音が対応付けて規定されている。よって、第1特別図柄の大当たり変動の実行中に第1特定入賞口65aに対する入賞を検出した場合に、通常音、チャンス音、および確定音が出力される割合は、それぞれ80%、19%、および1%である。上述した通り、確定音は、大当たり変動の実行中にしか選択されない特別な音声である。よって、確定音が出力された場合に、遊技者に対して大きな喜びを与えることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図308(b)に示した通り、第1特別図柄の外れスーパー変動が実行中である場合には、演出抽選カウンタ223hの値が「0~89」の範囲に対して、入賞音として通常音が対応付けて規定され、「90~99」の範囲に対して、入賞音としてチャンス音が対応付けて規定されている。一方、確定音に対しては演出カウンタ223hの値が対応付けられていない。よって、第1特別図柄の外れスーパー変動の実行中に第1特定入賞口65aに対する入賞を検出した場合に、通常音、チャンス音、および確定音が出力される割合は、それぞれ90%、10%、および0%である。つまり、大当たり変動中の場合よりも、チャンス音が出力される割合が減少する(約半分になる)と共に、通常音が出力される割合が増加する。そして、確定音が出力される可能性が無くなる。
また、図308(b)に示した通り、第1特別図柄の大当たり変動の実行中でも、外れスーパー変動の実行中でもない場合には、演出抽選カウンタ223hの値が「0~94」の範囲に対して、入賞音として通常音が対応付けて規定され、「95~99」の範囲に対して、入賞音としてチャンス音が対応付けて規定されている。一方、確定音に対しては演出カウンタ223hの値が対応付けられていない。よって、第1特別図柄の外れスーパー変動の実行中に第1特定入賞口65aに対する入賞を検出した場合に、通常音、チャンス音、および確定音が出力される割合は、それぞれ95%、5%、および0%である。つまり、外れスーパー変動の実行中である場合よりも、更に、チャンス音の出力割合が減少すると共に、通常音の出力割合が増加する。よって、チャンス音が出力された場合に、大当たり変動の実行中であることに対する期待感を向上させることができる。また、確定音が出力されることにより、大当たり変動の実行中であることが確定するため、遊技者に対して大きな喜びを抱かせることができる。よって、小当たり演出だけでなく、小当たり遊技の間に出力される入賞音にも注意して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図307(b)を参照して、本第11実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているRAM223の詳細について説明する。図307(b)は、本第11実施形態におけるRAM223の構成を示したブロック図である。図307(b)に示した通り、本第11実施形態におけるRAM223の構成は、第1実施形態におけるRAM223の構成(図22(b)参照)に対して、変動回数カウンタ223jaと、初当たりフラグ223jbとが追加されている点で相違している。
変動回数カウンタ223jaは、特別図柄の変動回数(抽選回数)をカウントするためのカウンタである。この変動回数カウンタ223jaは、初期値が0に設定されており、変動表示演出の開始タイミングとなる毎に(即ち、主制御装置110から変動パターンコマンドを受信する毎に)値が1ずつ加算されて更新される(図314のS5121,S5125参照)。また、大当たり終了時に0にリセットされる(図312のS4422参照)。普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(確変状態、時短状態)においては、この変動回数カウンタ223jaの値を参照して、川突破演出の実行可否が判定される(図315のS5132,S5133参照)。
初当たりフラグ223jbは、初当たり後に設定された普通図柄の時短状態であるか否かを示すフラグである。この初当たりフラグがオンであれば、初当たり後に設定された普通図柄の時短状態の間であることを意味し、オフであれば、初当たり後の時短状態ではないことを意味する。普通図柄の時短状態においては、特別図柄の変動表示演出の開始タイミングとなる毎に、この初当たりフラグ223jbが参照されて、初当たり後の時短状態であるのか、連荘発生後の時短状態であるのかが判別される。そして、初当たり後の時短状態であれば、大当たり終了後24回目、49回目、および74回目の変動表示の開始時に川突破演出が設定される(図315のS5132参照)。一方、連荘発生後の時短状態であれば、9回、24回、および39回の変動表示の開始時に川突破演出が設定される(図315のS5133)。これは、上述した通り、初当たり後に設定される普通図柄の時短状態と、連荘後に設定される普通図柄の時短状態とで、普通図柄の時短状態が終了する可能性がある変動回数(特別図柄の抽選回数)が異なるためである。
<第11実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図309から図311を参照して、本第11実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。まず、図309を参照して、本第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(S321)について説明する。この第1特別図柄大当たり判定処理12(S321)は、第1実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)と同様に、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアにシフトされた第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、設定されている遊技状態に基づいて、大当たりか否かの大当たり判定を実行するための処理である。
この第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(図309参照)では、第1実施形態における確変フラグ203gに代えて確変カウンタ203jaが設けられたことによる制御内容の変更を行っている。より具体的には、第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(図309参照)のうち、S401,S403~S410,S412の各処理では、それぞれ第1実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理(図34参照)のS401,S403~S410,S412の各処理と同一の処理が実行される。また、本第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(図309参照)では、S401の処理が終了すると、確変カウンタ203jaの値が0より大きい値(即ち、1以上の値)であるか否かを判別して(S421)、確変カウンタ203jaの値が0より大きいと判別した場合は(S421:Yes)、処理をS403へと移行する。一方で、S421の処理において、確変カウンタ203jaの値が0であると判別した場合は(S421:No)、処理をS404へと移行する。
なお、図示については省略したが、第2特別図柄大当たり判定処理(図40参照)についても、制御内容について同様の変更を施している。
次に、図310を参照して、本第11実施形態における遊技状態更新処理12(S322)の詳細について説明する。図310は、第11実施形態における遊技状態更新処理12(S322)を示したフローチャートである。この遊技状態更新処理12(S322)は、第1実施形態における遊技状態更新処理(図36参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における遊技状態更新処理(図36参照)と同様に、パチンコ機10の状態を示す各種のフラグやカウンタを更新することにより、パチンコ機10の状態を更新するための処理である。
この第11実施形態における遊技状態更新処理12(S322)では、第1実施形態における確変フラグ203gに代えて確変カウンタ203jaが設けられたことによる制御内容の変更を行っている。より具体的には、第11実施形態における遊技状態更新処理12(S322)のうち、S601~S604,S606、およびS607の各処理では、それぞれ第1実施形態における遊技状態更新処理(図36参照)のS601~S604,S606、およびS607の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第11実施形態における遊技状態更新処理12(図310参照)では、S604の処理において、時短カウンタ203fの値が0より大きい値であると判別した場合(S604:Yes)、次いで、確変カウンタ203jaの値が0より大きい値であるか否かを判別し(S621)、確変カウンタ203jaの値が0より大きい値であると判別した場合は(S621:Yes)、処理をS606へと移行する一方で、確変カウンタ203jaの値が0であると判別した場合は(S621:No)、処理をS607へと移行する。
また、本第11実施形態における遊技状態更新処理12(図310参照)では、S606、またはS607の処理が終了すると、次いで、確変カウンタ203jaの値が0より大きい値であるか否かを判別し(S622)、確変カウンタ203jaの値が0より大きい値(即ち、1以上の値)であると判別した場合は(S622:Yes)、次に、確変カウンタ203jaの値を1減算して更新し(S623)、更新後の確変カウンタ203jaの値を示す残確変回数コマンドを設定する(S624)。S624の処理が終了すると、次いで、S623の処理による更新後の確変カウンタ203jaの値が0になったか否かを判別し(S625)、確変カウンタ203jaの値が0になったと判別した場合は(S625:Yes)、通常状態へと移行したことを示す状態コマンドを設定して(S626)、本処理を終了する。
これに対して、S622の処理において、確変カウンタ203jaの値が0であると判別した場合(S622:No)、およびS625の処理において、確変カウンタ203jaの値が0になっていないと判別した場合は、そのまま本処理を終了する。
次に、図311を参照して、本第11実施形態における第2入賞処理12(S2521)の詳細について説明する。図311は、本第11実施形態における第2入賞処理12(S2521)を示したフローチャートである。この第2入賞処理12(S2521)は、第1実施形態における第2入賞処理(図57参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における第2入賞処理(図57参照)と同様に、小当たり遊技の実行中に検出された第1特定入賞口65aへの入賞に応じた制御を行うための処理である。
この第11実施形態における第2入賞処理12(図311参照)のうち、S2701~S2707の各処理では、それぞれ第1実施形態における第2入賞処理(図57参照)のS2701~S2707の各処理と同一の処理が実行される。また、第11実施形態における第2入賞処理12(図311参照)では、S2704の処理が終了すると、小当たり遊技の実行中に第1特定入賞口65aへの入賞を検出したことを音声ランプ制御装置113に通知するための小当たり入賞コマンドを設定して(S2711)、処理をS2705へと移行する。
ここで設定された小当たり入賞コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図52参照)の外部出力処理(S2201)において、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、小当たり入賞コマンドを受信すると、第1特別図柄の入賞情報と、演出カウンタ223hの値とを参照して、入賞音選択テーブル222jb(図308(b)参照)から入賞音を選択し、その選択した入賞音の出力を設定する。これにより、第1特別図柄の変動表示の結果を、第2特別図柄の小当たり遊技において第1特定入賞口65aへの入賞が発生する毎に入賞音の種別によって示唆することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第11実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図312から図316を参照して、本第11実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各種制御処理について説明する。まず、図312を参照して、本第11実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される状態コマンド処理12(S4231)について説明する。この第11実施形態における状態コマンド処理12(S4231)は、第1実施形態における状態コマンド処理(図62参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における状態コマンド処理(図62参照)と同様に、主制御装置110から出力された状態コマンドに基づいて現在の遊技状態を状態設定エリア223jに設定するための処理である。
この第11実施形態における状態コマンド処理12(図312参照)のうち、S4401~S4406,S4410、およびS4411の各処理では、それぞれ第1実施形態における状態コマンド処理(図62参照)のS4401~S4406,S4410、およびS4411の各処理と同一の処理が実行される。また、本第11実施形態における状態コマンド処理12(図312参照)では、S4401の処理が終了すると、次いで、今回の状態コマンドが大当たり終了後の遊技状態を示すための状態コマンドであるか否かを判別して(S4421)、大当たり終了後の遊技状態を示すための状態コマンドであると判別した場合は(S4421:Yes)、変動回数カウンタ223jaの値を0にリセットする(S4422)。
S4422の処理が終了すると、次に、大当たり当選時の遊技状態(S4401の処理において判別した遊技状態)が通常状態であるか否かを判別し(S4423)、大当たり当選時の遊技状態が通常状態であると判別した場合は(S4423:Yes)、初当たりフラグ223jbをオンに設定して(S4424)、処理をS4436へと移行する。一方、S4423の処理において、大当たり当選時の遊技状態が通常状態ではないと判別した場合は(S4423:No)、初当たりフラグ223jbをオフに設定して(S4425)、処理をS4426へと移行する。
S4424、またはS4425の処理後に実行されるS4426の処理では、状態コマンドにより通知された遊技状態に対応する値を状態設定エリア223jに設定して(S4426)、処理をS4402へと移行する。一方、S4421の処理において、今回受信した状態コマンドが、大当たり終了後の遊技状態を示すための状態コマンドではないと判別した場合は(S4421:No)、S4422~S4426の各処理をスキップして、処理をS4402へと移行する。
この状態コマンド処理12(図312参照)を実行することにより、大当たりが初当たり(通常状態において当選した大当たり)であるか、連荘(通常状態以外の遊技状態で当選した大当たり)であるかに応じて、初当たりフラグ223jbを適切に更新することができる。よって、川突破演出(図298、図299参照)を適切なタイミング(普通図柄の時短状態が終了する可能性のある変動回数)で実行することができる。
次に、図313を参照して、本第11実施形態における小当たり関連処理12(S4521)の詳細について説明する。図313は、本第11実施形態における小当たり関連処理12(S4521)を示したフローチャートである。この小当たり関連処理12(S4521)は、第1実施形態における小当たり関連処理(図65参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における小当たり関連処理(図65参照)と同様に、小当たりに関連するコマンドの種別に応じた制御を実行するための処理である。
この第11実施形態における小当たり関連処理12(図313参照)のうち、S4701~S4710の各処理では、それぞれ第1実施形態における小当たり関連処理(図65参照)のS4701~S4710の各処理と同一の処理が実行される。また、本第11実施形態における小当たり関連処理12(図313参照)では、S4701の処理において、主制御装置110から小当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合は(S4701:No)、次いで、小当たり入賞コマンドを受信したか否かを判別し(S4721)、小当たり入賞コマンドを受信したと判別した場合は(S4721:Yes)、次いで、入賞音選択テーブル222jb(図308(b)参照)を読み出して(S4722)、入賞情報格納エリア223bのうち、第1特別図柄の実行エリアのデータと、演出カウンタ223hの値と、に対応する入賞音を選択して出力を設定し(S4723)、本処理を終了する。
これに対し、S4721の処理において、小当たり入賞コマンドを受信していないと判別した場合は(S4721:No)、処理をS4703へと移行する。
次に、図314を参照して、本第11実施形態における変動表示設定処理12(S4121)について説明する。この変動表示設定処理12(S4121)は、第1実施形態における変動表示設定処理(図69参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における変動表示設定処理(図69参照)と同様に、第3図柄表示装置81において変動表示演出を表示させるために、主制御装置110より受信した第1または特図2変動パターンコマンドに基づいて、第1特別図柄または第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し、そのコマンドを表示制御装置114に送信するための処理である。
この第11実施形態における変動表示設定処理12(図314参照)のうち、S5101,S5102,S5106~S5108、およびS5110~S5113の各処理では、それぞれ第1実施形態における変動表示設定処理(図69参照)のS5101,S5102,S5106~S5108、およびS5110~S5113の各処理と同一の処理が実行される。また、本第11実施形態における変動表示設定処理11(図314参照)では、S5101の処理において、特図1変動開始フラグ223dがオンであると判別した場合に(S5101:Yes)、次いで、変動回数カウンタ223jaの値に1を加算して更新し(S5121)、特図1変動開始フラグ223dをオフに設定する(S5102)。
S5102の処理が終了すると、次いで、現在が普通図柄の時短状態であるか否かを判別する(S5122)。このS5122の処理では、状態設定エリア223jに設定(格納)されているデータが確変状態、または時短状態のうちいずれかを示すデータであるか否かを判別する。S5122の処理において、普通図柄の時短状態であると判別した場合は(S5122:Yes)、普通図柄の時短状態における演出態様(例えば、川突破演出)を設定するための時短中演出設定処理を実行して(S5123)、処理をS5106へと移行する。この時短中演出設定処理(S5123)の詳細については、図315を参照して後述する。
一方で、S5122の処理において、普通図柄の時短状態ではないと判別した場合は(S5122:No)、変動パターンコマンドより抽出した変動パターンに応じた変動表示態様を示す、第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定して(S5124)、処理をS5106へと移行する。
また、本第11実施形態における変動表示設定処理12(図314参照)では、S5107の処理において、特図2変動開始フラグ223eがオンであると判別した場合に(S5107:Yes)、次いで、変動回数カウンタ223jaの値に1を加算して更新し(S5125)、特図2変動開始フラグ223eをオフに設定する(S5108)。次いで、第1実施形態における特図2用変動表示設定処理(図71参照)に代えて、特図2用変動表示設定処理12を実行して(S5126)、処理をS5110へと移行する。この特図2用変動表示設定処理12(S5126)の詳細については、図316を参照して後述する。
次に、図315を参照して、上述した時短中演出設定処理(S5123)の詳細について説明する。この時短中演出設定処理(S5123)は、上述した通り、普通図柄の時短状態における演出態様を設定するための処理である。この時短中演出設定処理(S5123)が実行されると、まず、初当たりフラグ223jbがオンであるか否かを判別し(S5131)、初当たりフラグ223jbがオンであると判別した場合は(S5131:Yes)、次に、変動回数カウンタ223jaの値が24、49、および74のうち何れかの値であるか(即ち、初当たり後における川突破演出の実行タイミングであるか)否かを判別する(S5132)。S5132の処理において、変動回数カウンタ223jbの値が24、49、および74のうち何れかであると判別した場合は(S5132:Yes)、川突破演出の演出態様を設定するための処理(S5134~S5137の各処理)を実行する。一方で、S5132の処理において、変動回数カウンタ223jbの値が24、49、および74の何れとも異なる値であると判別した場合は(S5132:No)、川突破演出の実行タイミングではないことを意味するため、川突破演出の演出態様を設定するための処理(S5134~S5137の各処理)をスキップして、処理をS5139へと移行する。
これに対して、S5131の処理において、初当たりフラグ223jbがオフであると判別した場合は(S5131:No)、変動回数カウンタ223jaの値が9、24、39のうちいずれかの値であるか(即ち、連荘発生後における川突破演出の実行タイミングであるか)否かを判別する(S5133)。S5133の処理において、変動回数カウンタ223jaの値が9、24、39のうちいずれかの値である(即ち、連荘発生後における川突破演出の実行タイミングである)と判別した場合は(S5133:Yes)、川突破演出の演出態様を設定するための処理(S5134~S5137の各処理)を実行する。一方で、S5133の処理において、変動回数カウンタ223jaの値が9、24、39いずれの値でもない(即ち、連荘発生後における川突破演出の実行タイミングではない)と判別した場合は(S5133:No)、川突破演出の演出態様を設定するための処理(S5134~S5137の各処理)をスキップして、処理をS5139へと移行する。
川突破演出の演出態様を設定するための処理(S5134~S5137の各処理)では、まず、残時短回数が1であるか否かを判別し(S5134)、残時短回数が1ではない(2以上である)と判別した場合は(S5134:No)、チャンスゾーンの継続を示す態様(図298(b)参照)の川突破演出の実行を決定して(S5135)、処理をS5139へと移行する。一方、S5134の処理において、残時短回数が1であると判別した場合は(S5134:Yes)、次いで、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを判別する(S5136)。S5136の処理において、遊技状態が確変状態であると判別した場合は(S5136:Yes)、次の変動開始時に潜確状態へと移行することを意味するため、RUSH突入を報知する態様の川突破演出(図299(a)参照)の実行を決定して(S5137)、処理をS5139へと移行する。これに対し、S5136の処理において、確変状態ではない(即ち、時短状態である)と判別した場合は(S5136:No)、次の変動開始時に通常状態へと移行することを意味するため、川の突破に失敗する態様の川突破演出(図299(b)参照)の実行を決定して(S5138)、処理をS5139へと移行する。S5139の処理では、変動パターンコマンドから抽出した変動パターンに基づいて、第1特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し(S5139)、本処理を終了する。
この時短中演出設定処理(図315参照)を実行することにより、普通図柄の時短状態が設定されている間、時短状態が終了する可能性がある変動回数となる毎に、川突破演出を実行することができる。
次に、図316を参照して、上述した特図2用変動表示設定処理12(S5126)の詳細について説明する。この特図2用変動表示設定処理12(S5126)は、第1実施形態における特図2用変動表示設定処理(図71参照)に代えて実行される処理であり、第1実施形態における特図2用変動表示設定処理(図71参照)と同様に、第2特別図柄の変動表示態様を設定するための処理である。
この第11実施形態における特図2用変動表示設定処理12(図316参照)のうち、S5301~S5303、およびS5309の各処理では、それぞれ第1実施形態における特図2用変動表示設定処理(図71参照)のS5301~S5303、およびS5309の各処理と同一の処理が実行される。また、本第11実施形態における特図2用変動表示設定処理12(図316参照)では、S5303の処理において、現在の遊技状態が潜確状態であると判別した場合(S5303:Yes)、次いで、今回の第2特別図柄の抽選結果が小当たりであるか否かを判別する(S5311)。S5311の処理において、抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S5311:Yes)、小当たり演出選択テーブル222ja(図308(a)参照)を読み出して(S5312)、入賞情報格納エリア223bの第1特別図柄に対応するデータと、演出カウンタ223hの値とに対応する演出態様を特定する(S5313)。次に、特定した演出態様を示す第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定して(S5314)、本処理を終了する。一方、S5311の処理において、今回の抽選結果が小当たりではないと判別した場合は(S5311:No)、処理をS5309へと移行する。
この特図2用変動表示設定処理12(図316参照)を実行することにより、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる毎に、当該小当たりを示す変動表示演出の演出態様によって、実行中、または保留されている第1特別図柄の抽選結果を示唆することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上説明した通り、本第11実施形態におけるパチンコ機10では、確変状態において時短回数が経過することにより、潜確状態へと移行する構成としている。潜確状態においては、高確率で小当たりに当選して頻繁に第1特定入賞口65aが開放される(賞球を獲得する機会を頻繁に得られる)上に、大当たりになった場合に比較的高い割合で同一の状態を繰り返す(ループする)ため、遊技者にとって非常に有利な遊技状態を形成する。このため、確変状態においては、普通図柄の時短回数を経過させて潜確状態へと移行させることを一つの目標として遊技を行う斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、本第11実施形態では、通常状態において確変大当たりに当選したことに基づいて移行した確変状態(初当たり後に移行した確変状態)よりも、確変状態や時短状態において確変大当たりに当選したことに基づいて移行した確変状態(連荘発生後に移行した確変状態)の方が、設定される時短回数の平均値が少なくなるように構成している。即ち、初当たり時に設定された確変状態よりも、連荘発生時に設定された確変状態の方が、潜確状態への移行条件が成立し易くなる(設定された時短回数に渡って外れを連続させることが容易となる)ように構成している。よって、連荘発生時の方が、より時短回数を経過させ易くなるため、確変状態において時短回数を経過させるよりも前に大当たりに当選してしまい、確変状態をループしてしまったとしても、潜確状態へと移行し易い時短回数(少ない時短回数)が設定されている可能性が高くなるため、遊技者の落胆を和らげることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションが低下してしまうことを抑制できる。
また、本第11実施形態では、大当たり終了後の遊技状態が確変状態または時短状態に設定された場合に、普通図柄の時短状態が終了する可能性がある変動回数となる毎に、川突破演出を実行することにより、普通図柄の時短状態が継続するのか、普通図柄の時短状態が終了されて潜確状態へと移行するのか、普通図柄の時短状態が終了されて通常状態へと移行するのかを周期的に(特別図柄の抽選が25回毎、または15回毎に)報知する構成としている。このように構成することで、チャンスゾーン(普通図柄の時短状態)が設定されている間、遊技者に対して、次の川突破演出が実行されることを一つの楽しみに遊技を行わせることができる。また、少なくとも次の川突破演出までの間、特別図柄の抽選で連続して外れになって欲しいと願う斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。更に、川突破演出に失敗することで通常状態に移行する可能性もある構成とすることにより、川突破演出において時短状態の継続が報知された(川を突破したのに潜確状態に移行しなかった)としても、通常状態が報知されるよりはましだと思わせることができる。即ち、潜確状態が報知されなかったとしても、遊技者を落胆させてしまうことを抑制できる。
また、本第11実施形態におけるパチンコ機10では、第2特別図柄の小当たり変動中の演出態様、および小当たり遊技の実行中に第1特定入賞口65aに対する入賞を検出した場合に出力される入賞音の種別によって、他方の特図変動(第1特別図柄の変動表示)の結果が大当たりとなる期待度を示唆可能に構成している。ここで、従来より、特別図柄の抽選結果が実行される毎に、当該抽選結果を示すための図柄の変動表示演出を実行する遊技機が広く知られている。係る従来型の遊技機では、図柄の変動表示演出の実行中に、特別図柄の抽選結果を示唆する各種の興趣演出を実行することで、遊技者の興趣向上を図っていた。しかしながら、複数の変動表示を同時に実行することが可能な仕様の遊技機においては、一方の変動表示に伴う演出態様に注目している間、他方の変動表示演出における演出態様を見逃してしまうという問題点があった。特に、一方の変動表示を他方よりも視認し易い態様で表示させるタイプの遊技機においては、他方(視認し難い側)の変動表示における演出態様を確認し難くなってしまい、他方の変動表示演出に遊技者が注目していない状態において大当たりが開始されてしまった場合に、遊技者を戸惑わせてしまう可能性があるという問題点があった。これに対して本第11実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態において主として実行される第2特別図柄の変動表示を、実行され難い第1特別図柄の変動表示よりも優先的に(視認し易い態様で)表示しておきつつ第1特別図柄の変動表示が合わせて実行されている場合には、第2特別図柄の小当たり演出(変動表示に伴う演出態様)によって第1特別図柄の抽選結果を示唆する構成としている。このように構成することで、第2特別図柄の変動表示に伴う演出態様に注目しておくだけで、第1特別図柄の抽選で大当たりとなる期待度も確認することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、本第11実施形態では、第2特別図柄の小当たり演出における表示態様によって、同時に実行されている第1特別図柄の抽選結果が大当たりである期待度を示唆する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、第2特別図柄の変動表示中に実行する演出の演出態様によって第1特別図柄の抽選結果を示唆する構成としてもよい。また、例えば、第2図柄表示装置における普通図柄の変動表示の表示態様により、第1特別図柄の抽選結果や第2特別図柄の抽選結果が大当たりとなる期待度を示唆(報知)する構成としてもよい。このように構成することで、視認し易い側の変動表示演出を確認するだけで、視認し難い側の変動表示演出の結果についても遊技者に示唆することができるので、より解り易い演出を実現することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
本第11実施形態では、確変回数を100回としていたが、確変回数は100回に限られるものではなく、任意に定めてもよい。確変回数を少なくすることにより、遊技者にとっての有利度合いが低くなるため、射幸性を抑えることができる。一方、確変回数を多くすることにより、最も有利な潜確状態になった場合おける有利度合いをより高めることができるので、潜確状態へと移行させることをより強く期待して遊技を行わせることができる。また、時短回数についても同様に、任意に定めることができる。時短回数を少なくすることにより、確変状態から潜確状態へと移行し易くなるため、遊技者にとって有利となり易くすることができるし、時短回数を多くすることにより、潜確状態へと移行し難くなって射幸性を抑えることができる。
本第11実施形態では、初当たり(通常状態において当選した大当たり)であるか、連荘発生後(通常状態以外の状態において当選した大当たり)であるかによって、潜確状態への移行し易さ(普通図柄の時短状態の終了条件の成立し易さ)を異ならせる構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、連荘回数が多くなる程、大当たり終了後に設定される時短回数が少なくなっていくように構成してもよい。これにより、潜確状態へと移行させることができなくても、連荘が発生する毎に潜確状態へと近づいているかのように遊技者に感じさせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、本第11実施形態では、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に5%の割合で「大当たりA11」が決定されて、大当たり終了後に有利な潜確状態が設定される。この意味では、上述した第11実施形態の構成でも、連荘回数が増加するほど潜確状態へと移行する可能性が高くなると言える。
本第11実施形態では、潜確状態において第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、第1特別図柄の大当たり変動中であることに対する期待度を示唆する演出を実行する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、潜確状態に移行する大当たり種別である期待度を示すように構成しても良い。これにより、有利な潜確状態が継続することに対する期待感を向上させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、潜確状態へと移行した時点における保留内に、大当たりが含まれていないことに対する期待度を第2特別図柄の変動演出中に報知(示唆)する構成としてもよい。即ち、潜確状態に移行したにもかかわらず、第1特別図柄の抽選で大当たりになると、比較的早期に潜確状態が終了されてしまい、遊技者をがっかりさせてしまう可能性がある。よって、潜確状態において第1特別図柄の大当たりに当選して欲しくないと遊技者が感じている可能性がある。よって、保留内に大当たりが含まれていないということを示唆する構成とすることにより、少なくとも第1特別図柄の大当たりでは潜確状態が終了されないということを遊技者に理解させることができるので、遊技者に対して潜確状態が長く継続することを期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。更に、逆に潜確状態において第1特別図柄の抽選で通常大当たりに当選してしまうピンチであることに対する期待度(ピンチ度)を第2特別図柄の変動演出中(および小当たり遊技中)に報知(示唆)する構成としてもよい。このように構成することで、ピンチ度が高い演出が実行された場合に、緊張感を抱かせながら遊技を行わせることができるので、遊技にメリハリを付けることができる。この場合において、第2特別図柄の抽選で特定の種別の小当たり遊技が開始された場合に、第1特別図柄の変動表示を外れで強制停止させることが可能に構成してもよい。つまり、通常大当たりを外れに変換することにより、潜確状態を延命させることが可能に構成してもよい。このように構成することで、ピンチ度合いが高い演出が実行された後で、特定の種別の小当たり遊技が実行されることにより、遊技者に対して大きな安堵感を抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第12実施形態>
次に、図317から図339を参照して、第12実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第11実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態を、第2特別図柄の抽選が実行され易く、小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態として構成した。また、潜確状態へと移行する場合の多くを、確変状態において普通図柄の時短状態が終了した場合とすることにより、確変状態において設定されている時短回数に渡って外れが連続することを期待させる斬新な遊技性を実現可能に構成していた。
これに対して本第12実施形態におけるパチンコ機10では、通常状態を、第2特別図柄の抽選が実行され易く、小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態として構成し、潜確状態を最も不利な遊技状態として構成した。そして、潜確状態において確変回数を終了させることにより、最も有利な通常状態へと移行する構成とした。つまり、第12実施形態では、最も不利な遊技状態から、大当たりを介さずに直接最も有利な遊技状態へと移行可能に構成した。このように構成することで、最も不利な潜確状態において、確変回数を経過させることを一つの目標として遊技を行わせることができる。
この第12実施形態におけるパチンコ機10が、第11実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113のRAM223の構成が一部変更となっている点、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第11実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第11実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、本第12実施形態における遊技状態について簡単に説明する。上述した通り、本第12実施形態では、通常モードを最も有利な遊技状態として構成し、潜確状態を最も不利な遊技状態として構成している。また、時短状態や確変状態は、潜確状態よりも有利度合いが高い遊技状態として構成している。通常状態が有利になるという特殊な仕様を採用しているため、移行の説明では、有利な通常状態を「連荘モード」と称することにする。また、不利な潜確状態のことを「通常モード」と称し、比較的有利な確変状態、および時短状態のことを、それぞれ「チャンスモードA」、および「チャンスモードB」と称することにする。
次に、図317を参照して、本第12実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図317に示した通り、本第12実施形態における遊技盤13の盤面構成は、上述した第11実施形態(および第1実施形態)における遊技盤13の盤面構成(図2参照)に対して、上第1入球口64b1、および下第1入球口64b2が削除され、代わりに中央第1入球口64cが設けられている。また、中央第1入球口64cの下方には、第1特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に開放される小アタッカ4650が設けられている。なお、この小アタッカ4650は、その左右および上方を釘および中央第1入賞口64cに囲まれているため、第1特別図柄の小当たり開放期間において遊技球を入球させることは極めて困難となる。本第12実施形態において第1特別図柄の小当たりを設けているのは、連荘モード以外の状態において第2入球口640へと遊技球が入球してしまい、第2特別図柄がロング変動を行ってしまった場合において、当該ロング変動を強制的に終了させる目的で搭載されており、賞球を獲得させるためのものではないためである。即ち、第2特別図柄がロング変動していたとしても、第1特別図柄の抽選が実行された場合に高確率(475/480)で小当たりに当選するように構成しているので、小当たりの開始を契機として、ロング変動していた第2特別図柄を外れの停止図柄で強制的に停止させることができる。よって、連荘モード以外の遊技状態において第2入球口640へと入球してしまい、第2特別図柄のロング変動が開始されてしまったとしても、左打ち遊技に戻すことで容易にロング変動を終了させることができる。
また、図317に示した通り、遊技盤13における可変表示装置ユニット80の右側には、第2入球口(スルーゲート)67と、そのスルーゲート67の下流に設けられた右第1入球口64rと、その右第1入球口64rの上面を開放および閉鎖することが可能な右電動役物64raと、その右電動役物64raが閉鎖されている間に右電動役物64raの上面を通過した遊技球が入球可能な位置に設けられている第2入球口640と、が設けられている。図317に示した通り、第2入球口640へは、右電動役物64raが閉鎖されている状態でスルーゲート67を通過した遊技球のみが到達可能となるように、遊技球の流下経路が設定されている。つまり、右電動役物64raが開放された状態となり易い普通図柄の時短状態において右打ちを行ったとしても、スルーゲート67を通過したほぼ全ての遊技球が右第1入球口64rへと入球してしまうため、第2入球口640へと遊技球を入球させることができない。このように構成することで、確変状態(チャンスモードA)や時短状態(チャンスモードB)においても、右打ち遊技によって遊技を進行することが可能となるように構成できる。
また、図317に示した通り、本第12実施形態における遊技盤13では、第2可変入賞装置650が削除されており、第1可変入賞装置65のみが設けられている。これにより、大当たり、および第2特別図柄の小当たりとなった場合には、いずれも第1可変入賞装置65を開放させる構成としている。即ち、普通図柄の時短状態が設定されるチャンスモードAやチャンスモードB、第2入球口640へと遊技球を入球させることで頻繁に小当たりが発生する最も有利な連荘モード、および大当たり状態を、全て右打ちにより進行することが可能に構成している。言い換えれば、遊技者にとって最も不利な遊技状態(潜確状態)以外の状態(遊技者にとって何らかの面で有利な状態)を、全て右打ちで進行可能に構成している。これにより、右打ち遊技を有利な状態、左打ち遊技を不利な状態として切り分けることができるので、遊技者にとってより分かり易い遊技性を実現することができる。
なお、大当たり遊技の実行中は普通図柄の通常状態が設定されるため、大当たり中に第1特定入賞口65aへと入球させることにより賞球を獲得しようとして右打ち遊技を行うと、ほぼ、第2入球口640へと4個以上の遊技球が入球して保留球数が上限値となる。これにより、大当たり遊技の終了後は、ほぼ、第2特別図柄の変動が開始される。しかしながら、上述した通り、第1特別図柄の抽選が実行されることにより、高確率で小当たりとなって第2特別図柄の変動表示を外れで強制的に終了させることができるので、大当たり終了後の遊技状態として通常状態以外の遊技状態が設定され、第2特別図柄の変動表示が開始されたとしても、問題無く遊技を進行させることができる。
次に、図318から図320を参照して、本第12実施形態における特徴的な各種興趣演出について説明する。まず、図318を参照して、通常モード(潜確状態)における演出態様の一例について説明する。上述した通り、本第12実施形態では、潜確状態において確変回数を経過させることにより、直接、最も有利な連荘モード(通常状態)へと移行する構成としている。このため、通常モードでは、潜確状態を目指す演出が実行される。具体的には、例えば、図318(a)に示した通り、ウサギを模したキャラクタ811が岩山をよじ登っていく演出が実行される。また、岩山を登るキャラクタ811の上方に形成される表示領域HR1には、「頂上を目指せ!!」という文字が表示されると共に、キャラクタ811の右側に形成される表示領域HR2には、通常モードが終了される(確変回数が経過する)までの残りの変動回数を示唆する表示内容が表示される。図318(a)の例では、表示領域HR2に対して「残り50m」という文字が表示されている場合を例示している。この頂上までの残りのメーター表示は、変動表示が1回実行される毎に1mずつ減算表示されるので、遊技者に対して、頂上までの残りのメーター(距離)が、連荘モードへと移行するまでの残りの変動回数であるということを容易に理解させることができる。
図318(b)は、通常モードにおいて確変回数を経過させた(潜確状態の100回の確変に渡って連続して外れになった)場合における表示内容の一例を示した図である。図318(b)に示した通り、確変回数が経過して、連荘モードへと移行すると、キャラクタ811が岩山の頂上に到達する演出が実行されると共に、表示領域HR1に対して、「頂上到達!!」という文字が表示される。また、表示領域HR2に対して、「残り0m」という文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して連荘モードへと移行したということを容易に理解させることができる。
図319(a)は、連荘モードへと移行してから、実際に賞球を獲得可能な状態となるまで(第2特別図柄の抽選で小当たりに当選するまで)の間の状態(準備状態)における表示態様を示した図である。図319(a)に示した通り、準備状態では、小領域Dm3に「右打ち」という文字が表示されると共に、表示領域HR1に対して、「右打ちでRUSHを開始させるんだ!!」という文字が表示される。また、副表示領域Dsに対して、「RUSH準備中」という文字が表示される。これらの表示内容により、右打ちを行うことで賞球を獲得可能なRUSH状態に突入するということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
なお、図319(a)に示した通り、連荘モードへと移行すると、小領域Dm1が第2特別図柄の変動表示を行うための表示領域に切り替わる。即ち、本第12実施形態においては、小領域Dm1が、各遊技状態において主として実行される側の特別図柄の変動表示を表示させるための表示領域として構成される。また、他方の特別図柄の変動表示を表示させるための小領域Dm2は、副表示領域Dsの右下側に、小領域Dm1よりも相対的に小さい表示領域で(遊技者にとって視認し難い態様で)表示される。これにより、遊技状態によらず、小領域Dm1のみを確認するだけで、主として実行される側の特別図柄の変動表示を視認することができるので、遊技者の利便性を向上させることができる。また、主として実行される側とは異なる側の変動表示を視認し難い態様で表示させることにより、小領域Dm1に注目させることができる。即ち、主として実行される側の変動表示がいずれであるかを容易に遊技者に理解させることができる。よって、遊技者にとって分かり易い遊技性を提供することができる。
図319(b)は、準備状態において第2入球口640へと遊技球が入球し、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。図319(b)に示した通り、準備状態において第2入球口640へと入球し、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、表示領域HR1に対して、「RUSH開始!!」という文字が表示されると共に、副表示領域Dsに対して、「RUSH突入!!」という文字が表示される。また、宝箱812が第3図柄表示装置81の表示画面の中央部分に拡大表示される。これらの表示内容により、遊技者に対して連荘モードにおいて賞球を獲得可能な状態(RUSH)が開始されたということを容易に理解させることができる。よって、遊技者にとって理解し易い遊技性を実現することができる。
なお、本第12実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりに当選する確率が1/2となるように構成している。つまり、第2入球口640へと遊技球が入球したとしても、単なる外れとなる可能性が比較的高い(約1/2の確率で外れとなる)。本第12実施形態では、準備状態において第2特別図柄の抽選で外れとなった場合に、準備状態がそのまま継続されるように構成している。つまり、小当たりに当選し、実際に賞球を獲得可能な状態となるまでの間は、RUSH開始を報知しない構成としている。これにより、RUSH開始が報知されたにもかかわらず、賞球が獲得できない状態が続いてしまい、遊技者に対して不満感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
また、本第12実施形態では、一方の特別図柄の抽選で大当たりになると、大当たり変動の実行中に実行された他方の特別図柄の抽選が強制的に外れとなるように制御する構成を採用している。このため、通常モードから連荘モードへと移行した時点で、第1特別図柄の保留球が存在し、連荘モードの開始と同時に開始された第1特別図柄の変動表示が大当たりであった場合には、当該大当たり変動が実行されている間、第2特別図柄の抽選で必ず外れとなる。即ち、準備状態へと移行した時点で第1特別図柄の大当たり変動が開始された場合は、右打ち遊技を継続して行い、第2特別図柄の抽選が連続して実行されたとしても、外れが連続する(小当たりに当選しない)ことにより、準備状態が長く(大当たり変動が終了するまでの間)継続することになる。上述した通り、第2特別図柄の小当たり確率は1/2であるので、準備状態において外れが連続する程、第1特別図柄の大当たり変動の実行中である期待感を向上させることができる。より具体的には、例えば、準備状態において外れが4回以上連続する可能性は約6%であり、6回以上連続する可能性は約1%である。よって、準備状態において第2特別図柄の抽選で外れになったとしても、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができるので、準備状態における遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
なお、本第12実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる確率を1/2に設定していたが、これに限られるものではなく、小当たり確率は任意に定めてもよい。例えば、小当たり確率を高くして、第11実施形態と同様に、第2特別図柄の抽選が実行されると、ほぼ(例えば、59/60の確率で)小当たりとなるように構成してもよい。このように構成した場合、準備状態において1度でも外れが発生すると、変動中の第1特別図柄が大当たりであることに対する期待感を向上させることができるので、準備状態において第2特別図柄の外れとなった場合における遊技者の興趣を向上させることができる。また、小当たり確率が高ければ高い程、準備状態が短くなり易い(連荘モードに移行してから小当たりに当選するまでの平均の抽選回数が少なくなる)ので、連荘モードに移行した後、賞球により持ち玉を確保するまでの期間を短くすることができる。つまり、遊技者に対してより早く賞球を付与することが可能となるため、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。一方、小当たり確率を低くして、準備状態中に外れになり易く構成しても良い。このように構成することで、外れが連続し易くなるので、第1特別図柄の大当たり変動中であることに対する期待感を、より頻繁に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図320を参照して、本第12実施形態における準備状態の前後(RUSH開始の前後)における演出態様の経時変化について説明する。まず、図320(a)を参照して、通常モードから連荘モードへと移行した時点の第1特別図柄の保留球が外れで、且つ、準備モード中に第2特別図柄の抽選で2回連続して外れとなり、3回目の第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合における演出態様の経時変化について説明する。
図320(a)に示した通り、本第12実施形態では、通常モード(100回の確変回数が設定される潜確状態)において、99回目の特別図柄の抽選が実行されると、上述した岩山の頂上に到達する演出(図318(b)参照)が実行される。そして、100回目の特別図柄の変動表示が開始されると共に、準備状態を示す表示態様(図319(a)参照)に切り替わって、右打ち遊技を行うように報知される。この準備状態の間に右打ちにより第2入球口640へと遊技球を入球させると、第2特別図柄の変動表示が小領域Dm1で実行される。そして、図320に示した通り、2回の第2特別図柄の外れ変動の間は、準備状態を示す表示が継続され、3回目の第2特別図柄の変動表示(小当たり変動)が開始された時点で、RUSH突入を示す表示態様(図319(b)参照)に設定される。また、小当たり遊技の開始時に、変動中だった第1特別図柄の外れ変動が強制的に停止表示される。そして、以降は連荘モードが終了するまでの間、RUSH表示が継続される。なお、本第12実施形態では、連荘モードを通常状態(特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態)にする構成としているため、大当たりに当選しない限り、有利な連荘モードが継続する。よって、なるべく長い抽選回数に渡って、大当たりに当選しないことを期待して遊技を行わせる斬新な遊技性を実現することができる。
次に、図320(b)を参照して、通常モードから連荘モードへと移行した時点の第1特別図柄の保留球が「大当たりD12」に対応する抽選結果である場合における演出態様の経時変化について説明する。ここで、「大当たりD12」は、大当たり終了後に時短回数が2回の時短状態が設定される種別の大当たりである。言い換えれば、大当たり終了後、最大2回の特別図柄の抽選で連続して外れになることで、連荘モードへと移行する種別の大当たりであり、比較的連荘モードへと移行し易い(遊技者にとって喜ばしい)種別の大当たりである。本第12実施形態では、連荘モードへと移行した時点で「大当たりD12」に対応する変動表示が開始された場合にのみ、連荘モードへの移行を報知する構成とし、その他の第1特別図柄の大当たり(比較的連荘モードへと移行し難い)大当たりが保留されている場合には、連荘モードへの移行を報知せずに大当たり当選を報知する構成としている。これにより、連荘モードへと移行したにもかかわらず、一度も小当たりに当選することなく連荘モードが終了してしまい、遊技者を落胆させてしまうことを抑制できる。
図320(b)に示した通り、連荘モードへと移行し、「大当たりD12」に対応する第1特別図柄の変動表示が開始されると、その大当たり変動の実行中に開始された第2特別図柄の変動表示は、全て外れとなる。よって、大当たり変動が実行されている間、外れが連続することになるので、外れが連続する程に、遊技者に対して第1特別図柄の大当たり変動が実行されていることに対する期待感を向上させることができる。なお、本第12実施形態では、連荘モードにおいて第1特別図柄の抽選で大当たりに当選すると、10秒間の変動時間が設定される。一方、第2特別図柄の抽選で外れになると、高確率で1秒間の変動時間が設定される。よって、連荘モードに移行してから第2入球口640へと遊技球が入球するまでの間の期間や、第2特別図柄の抽選結果を確定表示させる機関等も加味すると、大当たり変動(10秒間)の間に5回前後の第2特別図柄の変動表示を実行させることができる。第1特別図柄の大当たり変動中ではない状態で第2特別図柄の抽選で、5回連続で外れとなる確率は低い(3%程度)ので、外れが連続することにより、第1特別図柄の大当たり変動中であることに対する遊技者の確信を強めていくことができる。よって、準備状態における遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第12実施形態における電気的構成>
次に、図321(a)を参照して、本第12実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明する。図321(a)は、本第12実施形態におけるROM202の構成を示したブロック図である。図321(a)に示した通り、本第12実施形態におけるROM202の構成は、上述した第11実施形態(および第1実施形態)におけるROM202の構成(図14参照)に対して、変動パターンシナリオテーブル202kaが追加されている点で相違している。また、本第12実施形態におけるROM202は、第1当たり乱数テーブル202aの一部と、小当たり乱数テーブル202bの一部と、変動パターン選択テーブル202fの一部とが変更となっている点でも相違している。
変動パターンシナリオテーブル202kaは、変動パターン選択テーブル202fから変動パターンを決定するためのテーブルを選択するために参照されるデータテーブルである。特別図柄の抽選が実行されると、この変動パターンシナリオテーブル202kaが参照されて、変動パターン選択テーブル202fから1の変動パターンテーブルが選択され、当該選択された変動パターンテーブルに基づいて変動パターンが決定される。この変動パターンシナリオテーブル202kaの詳細については、図322(b)を参照して後述する。
まず、図321(b)を参照して、本第12実施形態におけるROM202に規定(記憶)されている第1当たり乱数テーブル202aの構成について説明する。図321(b)は、本第12実施形態における第1当たり乱数テーブル202aの規定内容を示した図である。図321(b)に示した通り、本第12実施形態における第1当たり乱数テーブル202aでは、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~3」の4個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。一方、図321(b)に示した通り、特別図柄の高確率状態において大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~4」の5個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。
よって、特別図柄の低確率状態において特別図柄の抽選が実行された場合に大当たりとなる確率は、1/120(4/480)となる一方で、特別図柄の高確率状態において特別図柄の抽選が実行された場合に大当たりとなる確率は1/96(5/480)となる。なお、本第12実施形態における大当たり確率の変更は、連荘モードが過剰に有利になり過ぎてしまうこと、および通常モードが遊技者にとって過剰に不利になり過ぎてしまうことを抑制する趣旨である。即ち、特別図柄の低確率状態における大当たり確率が低い場合(例えば、第11実施形態と同一の1/240の場合)、一旦連荘モードへと移行すると、その移行した連荘モードが終了し難くなってしまい、遊技者にとって過剰に有利となってしまうため、ホールに対して不利益となってしまう可能性がある。また、特別図柄の高確率状態における大当たり確率が高い場合(例えば、第11実施形態と同一の1/60の場合)、通常モードにおいて確変回数を経過させる(100回の特別図柄の抽選に渡って連続して外れになる)可能性が低くなってしまうため、連荘モードへと移行する可能性が極めて低くなってしまう。これにより、遊技者にとって過剰に不利になってしまう虞があり、パチンコ機10での遊技を敬遠されてしまう可能性がある。よって、本第12実施形態では、特別図柄の低確率状態における大当たり確率を高くして、連荘モードに移行した場合に過剰に有利になってしまうことを抑制すると共に、特別図柄の高確率状態における大当たり確率を低くして、通常モードが過剰に不利になってしまうことを抑制している。
次に、図322(a)を参照して、本第12実施形態における小当たり乱数テーブル202bの詳細について説明する。図322は、本第12実施形態における小当たり乱数テーブル202bの規定内容を示した図である。この第12実施形態における小当たり乱数テーブル202bでは、図322(a)に示した通り、第1特別図柄の抽選で小当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「5~479」の475個の乱数値が規定されている。一方、第2特別図柄の抽選で小当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「240~479」の240個の乱数値が規定されている。
即ち、本第12実施形態では、第1特別図柄の抽選が実行された場合に高確率(475/480の確率)で小当たりに当選する構成としている。これは、上述した通り、連荘モード以外の状態において第2入球口640へと遊技球が入球してしまい、第2特別図柄がロング変動を行ってしまった場合において、当該ロング変動を強制的に終了させるためである。即ち、第2特別図柄のロング変動が実行された場合に、第1特別図柄の抽選を実行させることにより、ほぼ、小当たりとなって小当たり開始時に第2特別図柄のロング変動を外れで停止表示させることができる。よって、連荘モード以外の遊技状態において第2入球口640へと入球してしまい、第2特別図柄のロング変動が開始されてしまったとしても、左打ち遊技に戻すことで容易にロング変動を終了させることができる。
また、第2特別図柄の小当たり確率を1/2(240/480)に設定したことにより、準備状態における第2特別図柄の抽選で、比較的高い割合で外れとなる構成とした。これにより、準備状態において外れが連続した場合に、第2特別図柄の抽選で外れになったのか、第1特別図柄の大当たり変動が実行されていることにより、小当たりが強制的に外れに設定されているのかを分かり難くすることができる。よって、準備状態において第2特別図柄の外れが連続する程、他方側の特別図柄の(即ち、第1特別図柄の)大当たり期待度が高くなるという斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、本第12実施形態における変動パターンシナリオテーブル202kaの詳細について説明する。図322(b)は、本第12実施形態における変動パターンシナリオテーブル202kaの規定内容を示した図である。図322(b)に示した通り、変動パターンシナリオテーブル202kaは、前回の大当たり種別毎に、大当たり終了後(若しくはRAMクリア後)の特別図柄の抽選回数と、選択される変動パターンとの対応関係が規定されている。
具体的には、図322(b)に示した通り、前回の大当たり種別が確変大当たりである場合に対しては、特別図柄の抽選回数が1回~99回の範囲に対して、確変・潜確スタート時用テーブル202f11が対応付けて規定されている。この確変・潜確スタート時用テーブル202f11の詳細については、図324を参照して後述する。一方で、抽選回数が100回以上の範囲に対しては、RUSH用テーブル202f14が対応付けて規定されている。詳細については図326(b)を参照して後述するが、このRUSH用テーブル202f14が参照されて変動パターンが選択された場合、第2特別図柄の変動パターンとして、短い変動時間(1秒や10秒)の変動パターンが選択されるようになる。よって、右打ち遊技を行うだけで第2特別図柄の抽選が短い期間で連続して実行され、高確率(1/2)で小当たりに当選する有利な状態を形成する。
また、図322(b)に示した通り、前回の大当たり種別が通常大当たりである場合に対しては、特別図柄の抽選回数が1回~99回の範囲に対して、時短スタート時用テーブル202f12が対応付けて規定されている。この時短スタート時用テーブル202f12の詳細については、図325を参照して後述する。一方で、抽選回数が100回以上の範囲に対しては、RUSH用テーブル202f14(図326(b)参照)が対応付けて規定されている。
また、図322(b)に示した通り、1度も大当たりに当選していない状態(所謂、RAMクリア後の状態)においては、特別図柄の抽選回数が1回~99回の範囲に対して、通常スタート時用テーブル202f13が対応付けて規定されている。詳細については図326(a)を参照して後述するが、通常スタート時用テーブル202f13は、第2特別図柄の抽選が実行された場合に、抽選結果によらず、変動時間が比較的長い(60秒の)ロング変動が設定されるテーブルである。これにより、RAMクリアを行うことによりパチンコ機10を初期化して、通常状態にした場合に、遊技者に有利な連荘モードと同一の状態になってしまうことを抑制できる。言い換えれば、一般的な遊技機と同様に、初期化を行った場合に遊技者にとって不利な状態に設定することができる。よって、初期化直後から遊技者に有利な状態となってしまい、ホールに対して不測の不利益を被らせてしまうことを抑制できる。一方で、特別図柄の抽選回数が100回以上の範囲に対しては、RUSH用テーブル202f14(図326(b)参照)が対応付けて規定されている。このため、パチンコ機10を初期化した後も、大当たり確率以外は通常モードと同様の動作(100回の特別図柄の抽選で連続して外れになることで連荘モードに移行する動作)にすることができる。よって、初期化後の状態が遊技者にとって過剰に不利となってしまい、遊技者がパチンコ機10による遊技を敬遠してしまうことを抑制できるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
なお、本第14実施形態において、RAMクリア(初期化)を行った後の状態であるか否かについては、例えば、RAM203に対して、RAMクリア後、1回以上大当たりに当選済みであるか否かを示すフラグ(初回当選済みフラグ)を設けることにより判別可能に構成されている。初回当選済みフラグがオフであれば、初期化後の通常状態であると判断されて、変動回数が1回~99回の範囲内であれば、通常スタート時用テーブル202f13が参照され、100回以上の範囲ではRUSH用テーブル202f14が参照される変動パターンシナリオがセットされる。一方、大当たりに当選することで、初回当選済みフラグがオンに設定されるため、以降は、通常スタート時用テーブル202f13が参照されないシナリオがセットされるように制御される。
次に、図323を参照して、本第12実施形態における大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。図323は、本第12実施形態における大当たり種別選択テーブル202dの規定内容を示した図である。図323に示した通り、本第12実施形態では、第1特別図柄の大当たり種別として、「大当たりA12」~「大当たりF12」の6個の大当たり種別が規定されている。また、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりG12」、および「大当たりI12」の2個の大当たり種別が規定されている。
図323に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~4」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA12」が対応付けて規定されている。この「大当たりA12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモードA(確変状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。このチャンスモードAは、大当たり終了後、最大で100回の特別図柄の抽選が実行されるまで継続し、100回が経過することで、連荘モードへと移行する。よって、「大当たりA12」は、大当たり終了後の遊技状態の面では、比較的有利な大当たり種別となる。
また、図323に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「5~49」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB12」が対応付けて規定されている。この「大当たりB12」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後が通常モード(潜確状態)、若しくはチャンスモードA(確変状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。より具体的には、通常モードや連荘モードにおいて「大当たりB12」に当選した場合には、大当たり終了後が不利な通常モードに設定される一方で、時短状態や確変状態において「大当たりB12」となった場合は、大当たり終了後が比較的有利なチャンスモードAに設定される。よって、「大当たりB12」は、チャンスモードAやチャンスモードBにおいて当選すると比較的有利となるが、通常モードや連荘モードでは比較的不利となる。
また、図323に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「50~69」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりC12」が対応付けて規定されている。この「大当たりC12」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後が最も不利な通常モード(潜確状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。即ち、「大当たりC12」は、遊技状態の面で最も不利となる大当たり種別である。
また、図323に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「70」に対しては、大当たり種別として「大当たりD12」が対応付けて規定されている。この「大当たりD12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモードB(時短状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。このチャンスモードBは、大当たり終了後2回の特別図柄の抽選が実行された時点で終了する(時短回数が2に設定される)。つまり、最大でも2回連続で特別図柄の抽選で外れとなることにより連荘モードへと移行するので、連荘モードへと極めて移行し易い有利な大当たり種別となる。
また、図323に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「71~74」に対しては、大当たり種別として「大当たりE12」が対応付けて規定されている。この「大当たりE12」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモードB(時短状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド通常大当たり)である。このチャンスモードBは、通常モードや潜確モードにおいて「大当たりE12」に当選した場合、50回が設定される一方で、時短状態や確変状態において「大当たりE12」に当選した場合、25回が設定される。チャンスモードBは、チャンスモードAよりも大当たり確率が低い上に、時短回数を経過させることにより連荘モードへと移行するので、遊技者にとって有利となる。
また、図323に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「75~99」に対しては、大当たり種別として「大当たりF12」が対応付けて規定されている。この「大当たりF12」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモードB(時短状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド通常大当たり)である。なお、「大当たりF12」の終了後に設定されるチャンスモードBの時短回数は、「大当たりE12」の終了後に設定されるチャンスモードBの時短回数よりも多い回数が設定される。よって、「大当たりF12」の終了後のチャンスモードBの方が、時短回数を経過させ難い不利な状態となる。
一方、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~69」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりG12」が対応付けて規定されている。この「大当たりG12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が100回のチャンスモードA(確変状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。また、第1当たり種別カウンタC2の値が「70~99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりI12」が対応付けて規定されている。この「大当たりI12」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が2回のチャンスモードB(時短状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。上述した通り、2回の時短回数を経過させることは極めて容易である一方で、100回の確変状態に渡って連続して外れとなるのは比較的困難であるので、「大当たりI12」の方が、「大当たりG12」よりも連荘モードへと移行し易い種別(即ち、有利な種別)の大当たりと言える。
このように,本第12実施形態では、時短回数が0の通常大当たり(大当たり終了後に直接連荘モードへと移行する大当たり)を設けずに、最低でも2回の時短回数を設定する構成としている。大当たり終了後の遊技状態を直接通常状態に設定しないように構成することで、パチンコ機10を初期化した場合と同一の状態になってしまうことを抑制することができる。つまり、第2特別図柄の変動時間が長くなり、左打ちにより遊技を進行しなければならなくなる不利な状態(後述する通常スタート時用テーブル202d13が参照されて変動パターンが決定される状態)となってしまうことを抑制し、時短スタート時用テーブル202f12を参照して変動パターンを決定することができる。即ち、時短回数が経過することで、即座にRUSH状態に移行するように構成することができる。よって、パチンコ機10の初期化時の状態が遊技者にとって過剰に有利となることを抑制しつつ、実質的に連荘モードへと直接移行するのに等しい大当たり種別(時短回数が2回の大当たり種別)を設けることができる。なお、大当たり遊技の実行中は、普通図柄の低確率状態となるため、右電動役物64raが開放され難い状態となる結果、大当たり遊技の間に第2入球口640へと遊技球が頻繁に入球する。つまり、大当たり遊技の終了と同時に、第2特別図柄の抽選が実行されて、第2特別図柄のロング変動が開始される。よって、時短回数として2回が設定された場合、大当たりの終了と同時に1回目の時短回数が消化される。この第2特別図柄のロング変動中に右打ちにより右第1入球口64rへと遊技球を入球させることにより、高確率で小当たりとなって、第2特別図柄のロング変動を外れで強制的に終了させることができる。よって、2回の時短回数が設定された場合、実質的に大当たり終了後に1回の始動入賞が発生するだけで、連荘モードへと移行させることができる。
次に、図324を参照して、上述した確変・潜確スタート時用テーブル202f11の詳細について説明する。図324は、確変・潜確スタート時用テーブル202f11の規定内容を示した図である。図324に示した通り、確変・潜確スタート時用テーブル202f11には、特別図柄の種別毎に、特別図柄の抽選を実行する時点における遊技状態と、選択され得る変動パターンとの対応関係が規定されている。より具体的には、確変状態(チャンスモードA)よりも、潜確状態(通常モード)の方が、第1特別図柄の変動時間として、長い変動時間が選択されるようになる。これにより、左打ち遊技を行う通常モードにおいては、変動表示態様を多様化させることができる一方で、チャンスモードAでは、遊技効率をアップさせることができる。
一方、第2特別図柄に関しては、変動種別や遊技状態によらず、60秒間のロング変動が設定されるこれにより、連荘モード以外の遊技状態において第2特別図柄を変動させると、著しく遊技効率が悪化するので、連荘モード以外の状態で第2入球口640を狙って遊技球を発射する変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図325を参照して、上述した時短スタート時用テーブル202f12の詳細について説明する。図325は、時短スタート時用テーブル202f12の規定内容を示した図である。図325に示した通り、第1特別図柄の変動パターンを選択するために時短スタート時用テーブル202f12が参照された場合、時短状態(チャンスモードB)においては、比較的短い(1秒~20秒の)変動時間が選択される。これにより、チャンスモードBにおける遊技効率を向上させることができる。一方で、通常状態(即ち、時短回数の経過後)においては、極めて短い(0.1秒または10秒の)変動時間が選択される。これにより、大当たり終了後が時短状態に設定され、時短回数が経過した後(連荘モードに移行した後)は、第1特別図柄の保留球が残っている場合に、極めて短時間で保留球が消化される。
一方、第2特別図柄に関しては、変動種別によらず、時短状態が継続している間は60秒間のロング変動が設定され、時短状態が経過した後は10秒又は1秒の短い変動時間が設定される。これにより、連荘モード以外の遊技状態において第2入球口640を狙って遊技球を発射する変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。また、連荘モードに移行した後は、短時間で第2特別図柄の抽選と小当たり遊技とが繰り返される極めて有利な状態を形成することができる。よって、時短回数を経過させることを目標として遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図326(a)を参照して、上述した通常スタート時用テーブル202f13の詳細について説明する。図326(a)は、時短スタート時用テーブル202f13の規定内容を示した図である。図326(a)に示した通り、第1特別図柄の変動パターンを選択するために通常スタート時用テーブル202f13が参照された場合、比較的長い変動時間(7秒~90秒)が選択される。よって、潜確状態と同様に左打ち遊技を行うべき状態において、変動表示態様を多様化させることができる。
一方、第2特別図柄に関しては、変動種別によらず、60秒間のロング変動が設定される。これにより、連荘モード以外の遊技状態において第2入球口640を狙って遊技球を発射する変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図326(b)を参照して、上述したRUSH用テーブル202f14の詳細について説明する。図326(b)は、RUSH用テーブル202f14の規定内容を示した図である。図326(b)に示した通り、第1特別図柄の変動パターンを選択するためにRUSH用テーブル202f13が参照された場合、極めて短い(0.1秒または10秒の)変動時間が選択される。また、第2特別図柄の変動パターンを選択するためにRUSH用テーブル202f14が参照された場合も、短い(1秒又は10秒の)変動時間が選択される。これにより、RUSH状態(連荘モード)に移行した後における有利度合いをより高めることができる。
次に、ROM202に規定された各種テーブルと、RAM203に設けられた各種フラグおよびカウンタに基づいて制御を行うことにより実現される、本パチンコ機10の状態移行の方法について、図327を参照して説明する。図327は、本第12実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法を示した図である。
図327に示した通り、本第12実施形態のパチンコ機10には、大別して4つのモード(遊技状態)が設けられている。即ち、図327の上部に示した通常モード(潜確状態)と、図327の中央左側に示したチャンスモードA(確変状態)と、図327の中央右側に示したチャンスモードB(時短状態)と、図327の下部に示した連荘モード(通常状態)と、が設けられている。
通常モードは、上述した通り、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、大当たりとなる確率が高く、右電動役物64raが開放され難い(遊技球が右第1入球口64rへと入球し難い)ため、遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。また、チャンスモードAは、上述した通り、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たり確率が高く、且つ、右打ち遊技を行うことにより右第1入球口64rへと遊技球が頻繁に入球する(電動役物64raが頻繁に開放される)ので遊技者にとって比較的有利な遊技状態となる。また、チャンスモードBは、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たり確率は低いものの、右打ち遊技を行うことにより、確変状態と同様に、右第1入球口640rへと遊技球が頻繁に入球するので、通常モードよりも遊技者にとって有利となる遊技状態を形成する。更に、上述した通り、連荘モードは、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、第2特別図柄の抽選が実行された場合に設定される変動時間が、他の3つの遊技状態よりも大幅に短くなる(60秒→1秒になる)ため、右打ち遊技を行うことで、第2特別図柄の抽選を効率良く実行させることができる。そして、上述した通り、第2特別図柄の抽選では、高確率(1/2)で小当たりに当選して、第1特定入賞口64aが開放されるため、右打ち遊技を行うだけで、第2入球口640、および第1特定入賞口64aへと頻繁に遊技球が入球して、大当たりを介さずに多量の賞球を獲得することができる極めて有利な遊技状態を形成する。よって、連荘モードは、遊技者にとって最も有利な遊技状態となる。
図327の上部に示した通り、通常モードから他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の確変回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図327の上部に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA12が選択(決定)された場合には、大当たり終了後にチャンスモードAへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として30%の割合で決定される大当たりD12~F12のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利なチャンスモードBへと移行する。更に、通常モードが設定されてから、規定の確変回数(100回)を経過させることにより、最も有利な連荘モードへと直接(大当たりを介さずに)移行する。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として65%の割合で決定される大当たりB12又は大当たりC12が決定された場合には、大当たり終了後に再度、通常モードが設定される。よって、通常モードにおいては、大当たりになるよりも、規定の確変回数を経過させた方が有利になり易いため、遊技者に対して規定回数に渡って外れが連続することを期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図327の中央左側に示した通り、チャンスモードA(確変状態)から他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の確変回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図327の中央左側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として30%の割合で決定される大当たりD12~F12のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利なチャンスモードBへと移行する。更に、チャンスモードAが設定されてから、規定の抽選回数(100回)を経過させることにより、直接、最も有利な連荘モードへと移行する(確変回数と時短回数とが同じタイミングで終了する)。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりC12が決定された場合には、大当たり終了後に通常モードが設定される。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として50%の割合で決定される大当たりA12又は大当たりB12のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に再度、チャンスモードAへと移行する(チャンスモードAをループする)。よって、チャンスモードAにおいては、大当たりになったとしても不利な通常モードへと移行し難くなる(チャンスモードAが設定される割合が高くなる)ので、確変回数が経過するよりも前に大当たりに当選した(連荘モードに移行させることができなかった)としても、遊技者が落胆してしまうことを抑制できる。なお、チャンスモードAにおいては、通常モードと同様に、大当たり確率が比較的高い(1/96)ので、確変回数を経過させることは比較的困難となる。よって、チャンスモードAでは、大当たりに当選することと、外れが連続することとの両方を期待する遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図327の中央右側に示した通り、チャンスモードB(確変状態)から他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の時短回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図327の中央右側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として50%の割合で決定される大当たりA12、又はB12のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利なチャンスモードAへと移行する。更に、チャンスモードAが設定されてから、規定の時短回数(2回、25回、50回、および100回のいずれか)を経過させることにより、直接、最も有利な連荘モードへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりC12が決定された場合には、大当たり終了後に不利な通常モードが設定される。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として30%の割合で決定される大当たりA12又は大当たりB12のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に再度、チャンスモードBへと移行する(チャンスモードBをループする)。よって、チャンスモードBにおいては、チャンスモードAと同様に、大当たりになったとしても不利な通常モードへと移行し難くなる(チャンスモードAが設定される割合が高くなる)ので、時短回数が経過するよりも前に大当たりに当選した(連荘モードに移行させることができなかった)としても、遊技者が落胆してしまうことを抑制できる。また、チャンスモードBでは、大当たり確率が比較的低い上に、時短回数として50回以下の回数が設定される場合があるため、チャンスモードAや通常モードに比較して、大当たりを介さずに直接連荘モードへと移行する可能性が高くなる。よって、チャンスモードBへと移行した時点で、連荘モードへと移行する可能性が高いと遊技者に感じさせることができるので、遊技者の連荘モードに対する期待感を向上させることができる。
また、図327の下部に示した通り、連荘モード(通常状態)から他の状態へは、大当たりとなった場合にのみ、移行する可能性がある。具体的には、図327の下部に示した通り、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として70%の割合で決定される大当たりG12が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利なチャンスモードAへと移行する。また、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として30%の割合で決定される大当たりI12が決定された場合には、大当たり終了後に、チャンスモードAよりも連荘モードへと移行し易いチャンスモードBへと移行する。なお、大当たりI12となった場合には、時短回数として2回が設定されるため、大当たりI12後にチャンスモードBが設定された場合は、ほぼ、時短回数を経過させて再度、連荘モードへと移行させることができる。よって、大当たりI12は、大当たりG12よりも有利な大当たり種別と言える。この連荘モードは、上述した通り、第2特別図柄の変動時間が他のモードに比べて大幅に短くなり、且つ、第2特別図柄の抽選で、高確率(1/2の確率)で小当たりとなるため、右打ち遊技を行うだけで、第2入球口640への入球に基づく第2特別図柄の抽選と、小当たり期間中(第1特定入賞口65aの開放期間中)における第1特定入賞口65aへの入賞とを頻繁に発生させることができる。よって、第2特別図柄の抽選で大当たりになるまでの間、第1特定入賞口65aへの入球に基づく賞球を獲得し続けることができる(即ち、右打ちを継続するだけで多量の賞球を獲得することが可能な)極めて有利な遊技状態を形成する。なお、上述した通り、パチンコ機10を初期化したことに基づいて移行する通常状態については、第2特別図柄の変動時間としてロング変動(60秒)が設定される構成としているため、通常モードと同様に不利な遊技状態を形成する。これにより、パチンコ機10を初期化することで遊技者に過剰に有利となってしまい、ホールに対して不測の不利益を与えてしまうことを抑制することができる。
このように、本第12実施形態では、通常モード、チャンスモードA、チャンスモードB、および連荘モードの4つのモード(遊技状態)を行き来する構成としている。これにより、モードが変更される毎に遊技性が変化するので、遊技に対してメリハリを付けることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図328を参照して、本第12実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明する。図328は、本第12実施形態におけるRAM223の構成を示したブロック図である。図328に示した通り、本第12実施形態におけるRAM223は、第11実施形態におけるRAM223の構成(図307(b)参照)に対して、当選済みフラグ223kaと、準備状態中フラグ223kbと、RUSH中フラグ223kcとが追加されている点で相違している。
当選済みフラグ223kaは、パチンコ機10の電源が立ち上げられてから、1回以上大当たりに当選しているか否かを示すフラグである。この当選済みフラグ223kaがオンであれば、電源立ち上げ後、1回以上大当たりに当選していることを意味し、オフであれば、電源立ち上げ後、大当たりに1回も当選していないことを意味する。変動開始時に遊技状態が通常状態である場合には、この当選済みフラグ223kaの状態が参照されて、オフであれば、電源立ち上げ後の通常状態(即ち、第2特別図柄の変動パターンとしてロング変動が設定される不利な状態)であると判別して(特図抽選回数が100回未満の間は)通常モード用の演出を実行する一方で、オンであれば、連荘モード用の演出を実行する。
準備状態中フラグ223kbは、準備状態であるか否かを示すためのフラグであり、オンであれば準備状態(図319(a)参照)であることを意味し、オフであれば準備状態ではないことを意味する。通常状態においては、この準備状態中フラグ223kbが参照されて、既に準備状態が終了されている(RUSH中の表示に切り替わっている)か否かが判別され、準備状態の演出を実行するか、RUSH状態の演出を実行するかを決定する。
RUSH中フラグ223kcは、連荘モードであるか否かを示すためのフラグであり、オンであれば連荘モードであることを意味し、オフであれば連荘モードではないことを意味する。通常状態においては、準備状態中フラグ223kbと、このRUSH中フラグ223kcとが参照されて、いずれの状態用の演出態様を設定するかが判別される。
天井演出実行中フラグ223kdは、確変回数、または時短回数が残り1の状態において実行される、岩山の頂上へとキャラクタ811が到達する演出態様の演出(頂上到達演出)の実行中であるか否かを示すフラグである。この天井演出実行中フラグ223kdがオンであれば、頂上到達演出(図318(b)参照)の実行中であることを意味し、オフであれば、頂上到達演出の実行中ではないことを意味する。この天井演出実行中フラグ223kdがオンの状態で図柄停止タイミングになることで、連荘モードへと移行して準備状態となる。
<第12実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図329から図333を参照して、本第12実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。まず、図329を参照して、本第12実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理13(S331)の詳細について説明する。図329は、本第12実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理13(S331)を示したフローチャートである。この第1特別図柄大当たり判定処理13(S331)は、第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(図309参照)に代えて実行される処理であり、第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(図309参照)と同様に、第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアにシフトされた第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、設定されている遊技状態に基づいて、大当たりか否かの大当たり判定を実行するための処理である。
この第12実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理13(図329参照)のうち、S401,S403~S410,S412、およびS421の各処理では、それぞれ第11実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理12(図309参照)のS401,S403~S410,S412、およびS421の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第12実施形態における第1特別図柄大当たり判定処理13(図329参照)では、S406の処理において今回の第1特別図柄の抽選結果が大当たりではないと判別した場合に、次いで、小当たりに当選しているか否かを判別し、その判別結果に対応した処理を実行するための特図1外れ変動処理を実行し(S431)、本処理を終了する。この特図1外れ変動処理(S431)について、図330を参照して説明する。
図330は、特図1外れ変動処理(S431)を示したフローチャートである。この特図1外れ変動処理(S431)では、まず、第1特別図柄の抽選結果が小当たりか否かを判別し(S3111)、抽選結果が小当たりであると判別した場合は(S3111:Yes)、第1特別図柄の小当たり変動中であることを示すための特図1小当たりフラグをオンに設定し(S3112)、次いで、第1特別図柄の抽選結果を小当たりに設定する(S3113)。そして、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄として、小当たり図柄をセットして(S3114)、本処理を終了する。
これに対し、S3111の処理において、第1特別図柄の抽選結果が小当たりではない(即ち、外れである)と判別した場合は(S3111:No)、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄として、外れ図柄をセットして(S3115)、本処理を終了する。この特図1外れ変動処理(図330参照)は、第1特別図柄の抽選で外れとなった場合に、小当たりに当選し得る構成としたことにより追加された制御処理である。
次に、図331を参照して、本第12実施形態における第1特別図柄変動パターン選択処理13(S332)の詳細について説明する。この第12実施形態における第1特別図柄変動パターン選択処理13(S332)は、第11実施形態(および第1実施形態)における第1特別図柄変動パターン選択処理(図35参照)に代えて実行される処理であり、第1特別図柄変動パターン選択処理(図35参照)と同様に、第1特別図柄の当否判定結果、および第1特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された変動種別カウンタCS1の値に基づいて変動パターンを選択するための処理である。
この第12実施形態における第1特別図柄変動パターン選択処理13(図331参照)のうち、S501~S503、およびS505~S509の各処理では、それぞれ第11実施形態(および第1実施形態)における第1特別図柄変動パターン選択処理(図35参照)のS501~S503、およびS505~S509の各処理と同一の処理が実行される。また、本第12実施形態におけるだい1特別図柄変動パターン選択処理13(図331参照)では、S503の処理が終了すると、次いで、変動パターンシナリオテーブル202ka(図322(b)参照)を読み出して、前回の大当たり種別と、特図抽選回数とに応じた変動パターン選択テーブルを読み出す(S521)。具体的には、前回の大当たりが確変大当たりであり、且つ、特図抽選回数が99回以下であれば、変動パターン選択テーブルとして潜確・確変スタート時用テーブル202f11(図324参照)を読み出し、前回の大当たりが通常大当たりであり、且つ、特図抽選回数が99回以下であれば、変動パターン選択テーブルとして時短スタート時用テーブル202f12(図325参照)を読み出す。また、パチンコ機10の初期化後、一度も大当たりに当選していない状態で、且つ、特図抽選回数が99回以下であれば、変動パターン選択テーブルとして通常スタート時用テーブル202f13(図326(a)参照)を読み出す。一方、特図抽選回数が100以上の場合は、前回の大当たりの種別によらず、変動パターン選択テーブルとして、RUSH用テーブル202f14(図326(b)参照)を読み出す。S521の処理が終了すると、処理をS505へと移行する。
この第1特別図柄変動パターン選択処理13(図331参照)を実行することにより、前回の大当たり種別、および特図抽選回数に応じた変動パターン選択テーブルを参照して変動パターンを選択することができるので、変動パターンを多様化させることができる。また、パチンコ機10に対する初期化を行ったことに基づいて設定された通常状態と、他の得遊技状態から移行した通常状態とで有利度合いを異ならせ、初期化後は一般的な遊技機と同様に、遊技者にとって不利な状態に設定することができる一方で、他の遊技状態を介して移行した通常状態を遊技者にとって最も有利な遊技状態として形成することができる。なお、図示については省略したが、第2特別図柄変動パターン選択処理(図42参照)においても同様に、変動パターンシナリオテーブル202kaを参照して(即ち、前回の大当たり種別と、特図抽選回数とに応じて)変動パターン選択テーブルを読み出すように変形されている。
次に、図332を参照して、本第12実施形態における第1特別図柄変動停止処理13(S221)の詳細について説明する。この第1特別図柄変動停止処理13(S221)は、第11実施形態(および第1実施形態)における第1特別図柄変動停止処理(図38参照)に代えて実行される処理であり、第1特別図柄変動停止処理(図38参照)と同様に、第1特別図柄の停止表示を設定するための処理である。
この第12実施形態における第1特別図柄変動停止処理13(図332参照)のうち、S801~S809の各処理では、それぞれ第11実施形態(および第1実施形態)における第1特別図柄変動停止処理(図38参照)のS801~S809の各処理と同一の処理が実行される。また、本第12実施形態における第1特別図柄変動停止処理13(図332参照)では、S801の処理において、特図1大当たりフラグ203hがオフであると判別した場合に(S801:No)、第1特別図柄の外れの停止図柄を設定するための特図1外れ停止処理を実行して(S821)、本処理を終了する。この特図1外れ停止処理(S821)の詳細について、図333を参照して説明する。
図333は、特図1外れ停止処理(S821)を示したフローチャートである。この特図1外れ停止処理(S821)では、特図1小当たりフラグがオンであるか否かを判別し(S3211)、特図1小当たりフラグがオンであると判別した場合は(S3211:Yes)、特図2変動停止フラグ203sをオンに設定すると共に(S3212)、特図2変動停止フラグ203sをオンに設定したこと(即ち、第2特別図柄の強制停止を設定したこと)を示すための特図2変動停止コマンドを設定する(S3213)。次いで、第1図柄表示装置37において第2特別図柄を外れ図柄で停止表示させ(S3214)、今回の小当たり種別に対応する小当たりシナリオを設定する(S3215)。そして、特図1小当たりフラグをオフに設定すると共に(S3216)、小当たり中フラグ203pをオンに設定して(S3217)、本処理を終了する。一方、S3211の処理において、特図1小当たりフラグがオフであると判別した場合は(S3211)、第2特別図柄の変動表示を強制停止させる可能性も、小当たりを開始させる可能性も無いため、そのまま本処理を終了する。
この特図1外れ停止処理(図333参照)を実行することにより、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合に、小当たり図柄の停止と同時に、第2特別図柄の変動表示を外れで強制的に停止表示させることができる。よって、第2特別図柄のロング変動が実行されている状態において、第1特別図柄の抽選を実行させて小当たりに当選するだけで、第2特別図柄のロング変動を強制終了させることができる。
<第12実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図334から図339を参照して、本第12実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各種制御処理について説明する。まず、図334を参照して、本第12実施形態における変動表示設定処理13(S4121)について説明する。この変動表示設定処理13(S4121)は、第11実施形態における変動表示設定処理12(図314参照)に代えて実行される処理であり、第11実施形態における変動表示設定処理12(図314参照)と同様に、第3図柄表示装置81において変動表示演出を表示させるために、主制御装置110より受信した第1または特図2変動パターンコマンドに基づいて、第1特別図柄または第2特別図柄の表示用変動パターンコマンドを設定し、そのコマンドを表示制御装置114に送信するための処理である。
この第12実施形態における変動表示設定処理13(図334参照)のうち、S5101,S5102,S5106~S5108,S5110~S5113,S5121、およびS5125の各処理では、それぞれ第11実施形態における変動表示設定処理12(図314参照)のS5101,S5102,S5106~S5108,S5110~S5113,S5121、およびS5125の各処理と同一の処理が実行される。また、本第12実施形態における変動表示設定処理13(図334参照)では、S5102の処理が終了すると、次いで、変動パターンコマンドにより通知された第1特別図柄の変動種別に応じた演出態様を設定するための演出態様設定処理を実行して(S5141)、処理をS5106へと移行する。この演出態様設定処理(S5141)の詳細については、図335を参照して後述する。
また、本第12実施形態における変動表示設定処理13(図334参照)では、S5108の処理が終了すると、次に、第11実施形態における特図2用変動表示設定処理12(図316参照)に代えて、特図2用変動表示設定処理13を実行して(S5142)、処理をS5110へと移行する。この特図2用変動表示設定処理13(S5142)の詳細については、図338を参照して後述する。
また、本第12実施形態における変動表示設定処理13(図334参照)では、S5113の処理が終了すると、次いで、準備状態(図319(a)参照)を設定するための準備状態設定処理を実行して(S5143)、本処理を終了する。この準備状態設定処理の詳細については、図339を参照して後述する。
次いで、上述した演出態様設定処理(S5141)の詳細について説明する。この演出態様設定処理(S5141)は、上述した通り、変動パターンコマンドにより通知された第1特別図柄の変動種別に応じた演出態様を設定するための処理である。この演出態様設定処理(S5141)では、まず、通常状態(連荘モード)であるか否かを判別し(S13101)、通常状態ではないと判別した場合は(S13101:No)、次いで、時短状態(チャンスモードB)であるか否かを判別する(S13102)。S13102の処理において、時短状態ではないと判別した場合は(S1302:No)、潜確状態(通常モード)、または確変状態(チャンスモードA)であることを意味し、100回の確変回数を経過させない限り、連荘モードへと移行する可能性が無いことを意味するので、次に、変動回数カウンタ223jaの値が99であるか否かを判別する(S13103)。
S13103の処理において、変動回数カウンタ223jaの値が99であると判別した場合は(S13103:Yes)、連荘モードへと移行する前の最後の変動表示演出の演出態様を選択するための天井演出設定処理を実行して(S13104)、処理をS13111へと移行する。一方で、S13102の処理において、遊技状態が時短状態であると判別した場合は(S13102:Yes)、次いで、残時短回数が1であるか否かを判別し(S13105)、残時短回数が1であれば、上述した天井演出設定処理(S13104)と同一の処理を実行して(S13110)、処理をS13111へと移行する。一方、S13105の処理において、残時短回数が1ではないと判別した場合(S13105:No)、およびS13103の処理において、変動回数カウンタ223jaの値が99ではないと判別した場合は(S13103:No)、連荘モードへと移行する可能性が無いため、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様を決定して(S13106)、処理をS13111へと移行する。
これに対し、S13101の処理において、現在の遊技状態が通常状態であると判別した場合は(S13101:Yes)、次いで、当選済みフラグ223kaがオンであるか否かを判別し(S13107)、当選済みフラグ223kaがオンであると判別した場合は(S13107)、通常状態用の演出態様を設定するための通常用演出設定処理を実行して(S13108)、処理をS13111へと移行する。この通常用演出設定処理(S13108)の詳細については、図337を参照して後述する。
一方、S13107の処理において、当選済みフラグ223kaがオフであると判別した場合は(S13107:No)、次に、変動回数カウンタ223jaの値が99であるか否かを判別し(S13109)、変動回数カウンタ223jaの値が99であると判別した場合は(S13109)、天井演出設定処理(S13110)を実行して、処理をS13111へと移行する。これに対し、S13109の処理において、変動回数カウンタ223jaの値が99ではないと判別した場合は(S13109:No)、処理をS13108へと移行する。
S13104,S13106,S13108,S13110のうち何れかの処理後に実行されるS13111の処理では、S13104,S13106,S13108,S13110のうち何れかの処理で決定した演出態様を示す表示用変動パターンコマンドを設定して(S13111)、本処理を終了する。
次に、図336のフローチャートを参照して、上述した天井演出設定処理(S13104,S13110)の詳細について説明する。図336に示した通り、天井演出設定処理(S4131)では、まず、入賞情報格納エリア223bのうち、第1特別図柄に対応する実行エリアのデータを読み出して(S13201)、読み出した実行エリアのデータが大当たりに対応するデータであるか否かを判別し(S13202)、大当たりであると判別した場合は(S13202:Yes)、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様(大当たりを報知するための演出態様を決定して(S13203)、本処理を終了する。
これに対し、S13202の処理において、実行エリアから読み出したデータが大当たりを示すデータではないと判別した場合は(S13202:No)、次いで、入賞情報格納エリア223bのうち、第1特別図柄の保留第1エリアのデータを読み出して(S13204)、読み出した保留第1エリアのデータが大当たりに対応するデータであるか否かを判別する。即ち、連荘モードへと移行した直後に大当たりに当選するか否かを判別する。S13205の処理において、保留第1エリアのデータが大当たりであると判別した場合は(S13205:Yes)、次いで、大当たりD12を示すデータであるか(即ち、大当たり終了後、比較的短時間で(2回連続で特別図柄の抽選で外れになることにより)連荘モードへと移行する大当たり種別であるか)否かを判別し(S13206)、大当たりD12ではないと判別した場合は(S13206:No)、今回実行する変動表示の変動時間に10秒間(即ち、連荘モードにおける大当たり変動の変動時間)を加算した演出時間の演出態様の大当たり演出(即ち、2回分の第1特別図柄の変動時間に跨がった大当たり演出)を決定して(S13207)、本処理を終了する。即ち、本第12実施形態では、先読みにより連荘モード開始直後に大当たりD12以外の大当たり種別の大当たり変動が開始されると判別された場合に、連荘モードへの移行(図318(b)参照)を報知せずに、連荘モードの直前で大当たりに当選したかのような演出態様を実行する構成としている。このように構成することで、連荘モードに移行したにもかかわらず、一度も小当たり遊技を楽しむことなく大当たりが開始されてしまい、遊技者に対して失望感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
一方、S13205の処理において、第1特別図柄の保留第1エリアのデータが大当たりを示すデータではないと判別した場合(S13205:No)、およびS13206の処理において、保留第1エリアのデータが大当たりD12を示すデータであると判別した場合は(S13206:Yes)、岩山の頂上にキャラクタ811が到達する演出態様(図318(b)参照)を決定し(S13208)、天井演出実行中フラグ223kdをオンに設定して(S13209)、本処理を終了する。
この天井演出設定処理(図336参照)を実行することにより、連荘モード(通常状態)へと移行した(時短回数、若しくは確変回数が終了した)時点における第1特別図柄の抽選結果の先読み結果に応じて、頂上到達演出(図318(b)参照)の実行可否を好適に設定することができる。
次に、図338のフローチャートを参照して、上述した特図2用変動表示設定処理13(S5143)の詳細について説明する。この特図2用変動表示設定処理13(S5143)は、上述した通り、第11実施形態における特図2用変動表示設定処理12(図316参照)に代えて実行される処理である。この特図2用変動表示設定処理13(図316参照)が実行されると、まず、RUSH中フラグ223kcがオンであるか否かを判別し(S13401)、RUSH中フラグ223kcがオフであると判別した場合は(S13401:No)、次いで、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する第2特別図柄の変動表示態様を決定して(S13402)、本処理を終了する。一方、S13401の処理において、RUSH中フラグ223kcがオンであると判別した場合は(S13401:Yes)、次に、準備状態中フラグ223kbがオンであるか否かを判別し(S13403)、準備状態中フラグ223kbがオフであると判別した場合は(S13403:No)、連荘モードにおいて準備状態が終了していることを意味するため、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する連荘モード用の演出態様を決定して(S13404)、本処理を終了する。一方、S13403の処理において、準備状態中フラグ223kbがオンである(即ち、準備状態中である)と判別した場合は(S13403:Yes)、次いで、変動パターンコマンドにより小当たりの変動種別が通知されたか否かを判別し(S13405)、小当たりの変動種別が通知されたと判別した場合は(S13405:Yes)、準備状態中フラグ223kbをオフに設定し(S13406)、今回の変動表示演出の演出態様として、RUSH突入を報知する演出態様(図319(b)参照)を決定して(S13407)、本処理を終了する。
これに対し、S13405の処理において、小当たりの変動種別ではないと判別した場合は(S13405:No)、少なくとも当該変動が終了するまでの間、準備状態が継続することを意味するため、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する準備状態用の演出態様を決定して(S13408)、本処理を終了する。
この特図2用変動表示設定処理13(図338参照)を実行することにより、第2特別図柄の抽選を実行された際の状況(準備状態中であるか、RUSH突入を報知済みの状態であるか、連荘モード以外の状態であるか)に応じて適切な態様の演出を実行することができる。
次に、図339を参照して、上述した準備状態設定処理(S5144)の詳細について説明する。この準備状態設定処理(S5144)は、上述した通り、準備状態(図319(a)参照)を設定するための処理である。この準備状態設定処理(S5144)では、まず、天井演出実行中フラグ223kdがオンであるか否かを判別し(S13501)、オフであると判別した場合は(S13501:No)、準備状態に移行させる可能性が無いため、そのまま本処理を終了する。一方、S13501の処理において、天井演出実行中フラグ223kdがオンであると判別した場合は(S13501:Yes)、天井演出実行中フラグ223kdをオフに設定し(S13502)、RUSH準備中の表示態様(図319(a)参照)を設定する(S13503)。次いで、RUSH中フラグ223kc、および準備状態中フラグ223kbをいずれもオンに設定して(S13504)、本処理を終了する。
この準備状態設定処理(図339参照)を実行することにより、連荘モードへと移行した時点から、準備状態の表示態様を設定することができる。
以上説明した通り、本第12実施形態におけるパチンコ機10では、通常状態を、第2特別図柄の抽選が実行され易く、小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態(連荘モード)として構成し、潜確状態を最も不利な通常モードとして構成した。そして、通常モードにおいて確変回数を終了させることにより、最も有利な連荘モードへと移行する構成とした。つまり、最も不利な遊技状態から、大当たりを介さずに直接最も有利な遊技状態へと移行可能に構成した。このように構成することで、最も不利な通常モード(潜確状態)において、確変回数を経過させることを一つの目標として遊技を行わせることができる。
ここで、従来より、潜確状態を最も不利な遊技状態に設定し、潜確状態において確変回数を終了させることにより、比較的有利な通常状態へと移行する遊技機が知られている。しかしながら、係る従来型の遊技機では、潜確状態において大当たりになった場合よりも、通常状態において大当たりになった場合の方が、大当たり終了後に有利な時短状態が付与され易い構成とすることにより、通常状態の方が有利となるように構成しているのであり、通常状態に滞在している間(即ち、大当たりに当選するまでの間)は、持ち球が減り易い不利な状態を形成するものであった。つまり、潜確状態において確変回数を経過させて通常状態へと移行したとしても、その時点で遊技者にとって有利となるものではなく、更に、大当たりに当選させる必要があったため、潜確状態から大当たりを介さずに直接通常状態へと移行したとしても、遊技者に対して満足感を抱かせるには至らず、遊技者の興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して本第12実施形態では、不利な通常モード(潜確状態)において確変回数を終了(経過)させることにより、直接、最も有利な連荘モード(通常状態)へと移行する構成とした。つまり、大当たりに当選しなくても、右打ち遊技を継続するだけで容易に賞球を断続的に獲得し続けることができる有利な状態に移行する構成としている。このように構成することで、確変回数を終了させることができた場合に、遊技者に対してより大きな満足感や達成感を抱かせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本第12実施形態におけるパチンコ機10では、パチンコ機10を初期化することで設定された通常状態と、他の遊技状態において確変回数、若しくは時短回数を終了させることにより移行した通常状態とで、遊技者の有利度合いを異ならせる構成としている。即ち、初期化により設定された通常状態と、他の遊技状態を介して移行した通常状態とで、異なる変動パターン選択テーブルを参照する(大当たり終了後に設定された遊技状態に対応する変動パターンシナリオに基づく変動パターン選択テーブルを参照する)構成としている。このように構成することで、他の遊技状態を介して移行した通常状態を、遊技者にとって最も有利な遊技状態として形成しつつ、パチンコ機10を初期化することで設定された通常状態を、遊技者にとって不利となる遊技状態として形成することができる。言い換えれば、一般的な遊技機と同様に、初期化を行った場合に遊技者にとって不利な状態に設定することができるので、初期化直後から遊技者に有利な状態となってしまい、ホールに対して不測の不利益を被らせてしまうことを抑制できる。また、本第12実施形態では、初期化後に移行した通常状態においても、特別図柄の抽選回数が100回以上となった場合には、遊技者にとって最も有利となる状態を形成するように構成している。このため、パチンコ機10を初期化した後も、大当たり確率以外は通常モードと同様の動作(100回の特別図柄の抽選で連続して外れになることで連荘モードに移行する動作)にすることができる。よって、初期化後の状態が遊技者にとって過剰に不利となってしまい、遊技者がパチンコ機10による遊技を敬遠してしまうことを抑制できるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
また、本第12実施形態におけるパチンコ機10では、連荘モードへと移行してから、第2特別図柄の抽選で最初に小当たりに当選するまでの間を準備状態として報知する構成とし、実際に賞球を獲得し得る状況となった場合(即ち、小当たり変動が開始された場合)に、有利な状態(RUSH状態)となったことを報知する構成としている。このように構成することで、RUSH状態が報知されたにもかかわらず賞球が獲得できない状況が長く続いてしまい、遊技者に不満感を抱かせてしまうことを抑制することができる。更に、本第12実施形態では、一方の特別図柄の抽選で大当たりになると、大当たり変動の実行中に実行された他方の特別図柄の抽選が強制的に外れとなるように制御する構成を採用している。このため、通常モードから連荘モードへと移行した時点で、第1特別図柄の保留球が存在し、連荘モードの開始と同時に開始された第1特別図柄の変動表示が大当たりであった場合には、当該大当たり変動が実行されている間、第2特別図柄の抽選で必ず外れとなる。即ち、準備状態へと移行した時点で第1特別図柄の大当たり変動が開始された場合は、右打ち遊技を継続して行い、第2特別図柄の抽選が連続して実行されたとしても、外れが連続する(小当たりに当選しない)ことにより、準備状態が長く(大当たり変動が終了するまでの間)継続することになる。これにより、準備状態において外れが連続する程、第1特別図柄の大当たり変動の実行中である期待感を向上させることができるという斬新な遊技性を実現することができる。
なお、本第12実施形態では、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる確率を1/2に設定していたが、これに限られるものではなく、小当たり確率は任意に定めてもよい。例えば、小当たり確率を高くして、第11実施形態と同様に、第2特別図柄の抽選が実行されると、ほぼ(例えば、59/60の確率で)小当たりとなるように構成してもよい。このように構成した場合、準備状態において1度でも外れが発生すると、変動中の第1特別図柄が大当たりであることに対する期待感を向上させることができるので、準備状態において第2特別図柄の外れとなった場合における遊技者の興趣を向上させることができる。また、小当たり確率が高ければ高い程、準備状態が短くなり易い(連荘モードに移行してから小当たりに当選するまでの平均の抽選回数が少なくなる)ので、連荘モードに移行した後、賞球により持ち玉を確保するまでの期間を短くすることができる。つまり、遊技者に対してより早く賞球を付与することが可能となるため、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。一方、小当たり確率を低くして、準備状態中に外れになり易く構成しても良い。このように構成することで、外れが連続し易くなるので、第1特別図柄の大当たり変動中であることに対する期待感を、より頻繁に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第12実施形態では、基本的に、確変回数、若しくは時短回数が終了した場合に連荘モードへと移行する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、大当たり終了後に、直接連荘モードが設定される種別の大当たりを設ける構成としてもよい。この場合において、直接連荘モードが設定される種別の大当たりに当選した場合は、大当たり終了直後からRUSH用テーブル202f14が参照されるように構成してもよい。このように構成することで、パチンコ機10の初期化後が過剰に有利となってしまうことを抑制しつつ、大当たり終了後に直接連荘モードへと移行する種別の大当たりを設けることができるので、大当たり種別により注目して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、連荘モードへの移行条件として、例えば、確変状態が特定回数(例えば、5回)連続した状態で再度、確変大当たりに当選した場合に、強制的に大当たり終了後の遊技状態を通常状態に設定する構成としてもよい。即ち、所謂、確変リミット機能を搭載してもよい。このように構成することで、不利な通常モードにおいて連続して確変大当たりに当選したとしても、連荘モードへと近づいているかのような感覚を抱かせることができるので、遊技者の遊技に対するモチベーションを高めることができる。
本第12実施形態では、パチンコ機10の初期状態が過剰に有利とならないように、初期状態がにおいては専用の変動パターンテーブルが参照されるように構成していたが、初期状態においても連荘モードとなるように構成しても良い。このように構成することで、初期化されていることを期待してホールの開店直後からパチンコ機10での遊技を開始したいと遊技者に思わせることができるので、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
本第12実施形態では、準備状態の間に第2特別図柄の抽選で外れが連続するほど、第1特別図柄の抽選で大当たりとなっている期待度が高くなるように構成していたが、これに加え、準備状態中に外れが連続した回数を示す(即ち、第1特別図柄の大当たり変動中である期待度を示す)演出を実行する構成としてもよい。具体的には、例えば、外れが2回連続する毎に、準備状態中の表示画面における背景色が青→緑→赤→虹色と変化していく構成としてもよい。このように構成することで、本実施形態におけるパチンコ機10の使用を知らない遊技者に対しても、第2特別図柄の外れが連続するほど良いということを容易に理解させることができる。よって、遊技者にとって理解し易い遊技性を実現することができる。
<第13実施形態>
次に、図340から図344を参照して、第13実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第12実施形態におけるパチンコ機10では、通常状態を、第2特別図柄の抽選が実行され易く、小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態とする一方で、潜確状態を、遊技者にとって最も不利となる遊技状態となるように構成した。また、通常状態へと移行する場合の多くを、潜確状態において確変回数が終了した場合とすることにより、不利な潜確状態において設定されている確変回数に渡って外れが連続することを期待させる斬新な遊技性を実現可能に構成していた。
これに対して本第13実施形態では、潜確状態および通常状態の2つの遊技状態を小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態として構成する一方で、確変状態や時短状態を、遊技者にとって不利となる遊技状態として構成している。これにより、一般的な遊技機においては有利となる時短状態が設定されている間を不利な状態とし、時短状態が設定されていない状態を有利な状態とすることができるので、時短状態が終了することを願って遊技を行う斬新な遊技性を実現することができる。
この第13実施形態におけるパチンコ機10が、第12実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が第1実施形態における遊技盤13の盤面構成(図2参照)に変更となっている点、主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点、および主制御装置110のMPU201により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行されるその他の処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第12実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第12実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、本第13実施形態におけるモードについて簡単に説明する。本第13実施形態では、通常状態が最も有利な状態として構成され、潜確状態についても、通常状態よりは有利度合いが低いものの、遊技者にとって有利な遊技状態として構成されている。一方、確変状態、および時短状態は、左打ち遊技により遊技を進行すべき不利な遊技状態として構成されている。なお、確変状態よりも時短状態の方が、最も有利な通常状態へと移行し易いので、遊技者にとって時短状態の方が有利であると言える。本第13実施形態では、最も不利な確変状態のことを通常モードと称し、時短状態のことをチャンスモードと称し、遊技者にとって有利な潜確状態のことを連荘モードAと称し、遊技者にとって最も有利な通常状態のことを連荘モードBと称する。なお、上述した第12実施形態と同様に、パチンコ機10を初期化したことに基づいて設定される通常状態では、第2特別図柄の抽選が実行された場合にロング変動のみが選択されるため、左打ちにより遊技を行う必要がある不利な状態を形成する。
<第13実施形態における電気的構成>
まず、図340から図342を参照して、本第13実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202について説明する。ここで、本第13実施形態におけるROM202は、第12実施形態におけるROM202に対して、第1当たり乱数テーブル202aの規定内容と、第2当たり乱数テーブル202cの規定内容と、大当たり種別選択テーブル202dの規定内容と、変動パターン選択テーブル202fの規定内容とが一部変更となっている。まず、図238(a)を参照して、本第13実施形態における本第12実施形態におけるROM202に規定(記憶)されている第1当たり乱数テーブル202aの構成について説明する。図321(b)は、本第12実施形態における第1当たり乱数テーブル202aについて説明する。
図340(a)は、第1当たり乱数テーブル202aの規定内容を示した図である。図340(a)に示した通り、本第13実施形態における第1当たり乱数テーブル202aでは、特別図柄の低確率状態において大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~3」の4個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。一方、図340(a)に示した通り、特別図柄の高確率状態において大当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~7」の8個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。
よって、特別図柄の低確率状態において特別図柄の抽選が実行された場合に大当たりとなる確率は、1/120(4/480)となる一方で、特別図柄の高確率状態において特別図柄の抽選が実行された場合に大当たりとなる確率は1/60(8/480)となる。なお、本第13実施形態における大当たり確率の変更は、通常状態の優位性をより高めるために行われている。即ち、潜確状態において大当たりに当選し易く構成することで、潜確状態が長く続き難くなるように構成している。よって、小当たりに頻繁に当選する状態が長く続き易い通常状態に移行することをより強く期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図340(b)を参照して、本第13実施形態における第2当たり乱数テーブル202cの詳細について説明する。図340(b)は、本第13実施形態における第2当たり乱数テーブル202cの規定内容を示した図である。図340(b)に示した通り、本第13実施形態における第2当たり乱数テーブル202cでは、普通図柄の低確率状態において普通図柄の当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0」が規定されている。一方、図340(b)に示した通り、普通図柄の時短状態において普通図柄の当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0,1」の2個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。
つまり、本第13実施形態では、普通図柄の時短状態においても、低確率でしか普通図柄の当たりとならないように構成している。これにより、時短状態や確変状態において左打ち遊技を行っても、電動役物64aが開放され難いため、下第1入球口64b2へと遊技球が入球することはほとんど無い。よって、左打ち遊技によって上第1入球口64b1へと遊技球を入球させることにより第1特別図柄の抽選を実行させる必要があるため、確変状態や時短状態は、持ち球が減り易い不利な遊技状態となる。
次に、図341を参照して、本第13実施形態における大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。図341は、本第13実施形態における大当たり種別選択テーブル202dの規定内容を示した図である。図341に示した通り、本第13実施形態では、第1特別図柄の大当たり種別として、「大当たりA13」~「大当たりG13」の7個の大当たり種別が規定されている。また、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりH13」~「大当たりJ13」の3個の大当たり種別が規定されている。
図341に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~4」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA13」が対応付けて規定されている。この「大当たりA13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が連荘モードA(潜確状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。上述した通り、連荘モードAは、右打ちを行うだけで小当たり遊技が頻繁に実行される遊技な遊技状態であるため、「大当たりA13」は、大当たり終了後の遊技状態の面では、比較的有利な大当たり種別となる。
また、図341に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「5~9」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB13」が対応付けて規定されている。この「大当たりB13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が最も不利な通常モード(確変状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりB13」の終了後に設定される時短回数は25回が設定されるので、時短回数を終了させることが比較的容易となる。時短回数を終了させることにより、以降は確変回数(100回)が終了するまでの間、連荘モードAとなる。
また、図341に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「10~29」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりC13」が対応付けて規定されている。この「大当たりC13」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後が最も不利な通常モード(確変状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりC13」が終了した後の通常モードは、時短回数が50回に設定されるので、「大当たりB13」よりも連荘モードAへと移行させることが困難になる。よって、「大当たりC13」は、「大当たりB13」よりも不利な種別の大当たりである。
また、図341に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「30~74」に対しては、大当たり種別として「大当たりD13」が対応付けて規定されている。この「大当たりD13」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後が通常モード(確変状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりD13」が終了した後の通常モードは、時短回数が75回に設定されるので、「大当たりC13」よりも、更に、連荘モードAへと移行させることが困難になる。よって、「大当たりD13」は、「大当たりB13」や「大当たりC13」よりも不利な種別の大当たりである。
また、図341に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「75」に対しては、大当たり種別として「大当たりE13」が対応付けて規定されている。この「大当たりE13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモード(時短状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。なお、「大当たりE13」が終了した後に設定されるチャンスモードは、時短回数が2回に設定されるので、時短回数を終了させることが極めて容易となる。チャンスモードにおいて時短回数が終了すると、最も有利な連荘モードB(通常状態)へと移行するので、「大当たりE13」は、第1特別図柄の大当たり種別の中で最も有利な大当たりである。
また、図341に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「76~80」に対しては、大当たり種別として「大当たりF13」が対応付けて規定されている。この「大当たりF13」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモード(時短状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド通常大当たり)である。なお、「大当たりF13」の終了後に設定されるチャンスモードの時短回数は50回が設定されるので、「大当たりE13」よりも連荘モードBへと移行させることが困難となる。よって、「大当たりF13」は、「大当たりE13」よりも不利な種別の大当たりである。なお、チャンスモードでは大当たり確率が低い上に、時短回数を終了させることで直接最も有利な連荘モードBへと移行するので、通常モードへと移行する「大当たりB13」~「大当たりD13」よりは有利(連荘モードBへと移行し易い)大当たり種別と言える。また、大当たり確率が低くなる点のみに着目すれば、「大当たりB13」~「大当たりD13」よりも不利であるとも言える。
また、図341に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「81~99」に対しては、大当たり種別として「大当たりG13」が対応付けて規定されている。この「大当たりG13」は、大当たりのラウンド数が2ラウンドであり、大当たり終了後がチャンスモード(時短状態)に設定される種別の大当たり(2ラウンド通常大当たり)である。なお、「大当たりG13」の終了後に設定されるチャンスモードの時短回数は75回が設定されるので、「大当たりE13」や「大当たりF13」よりも連荘モードBへと移行させることが困難となる。よって、「大当たりG13」は、「大当たりE13」や「大当たりF13」よりも不利な種別の大当たりである。
一方、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~24」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりH13」が対応付けて規定されている。この「大当たりH13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が連荘モードA、若しくは通常モードに設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。より具体的には、図341に示した通り、連荘モードB(通常状態)において「大当たりH13」に当選すると、大当たり終了後が連荘モードA(潜確状態)に設定される一方で、通常モード(確変状態)、チャンスモード(時短状態)、および連荘モードA(潜確状態)において「大当たりH13」に当選すると、大当たり終了後が通常モードに設定される。
また、第1当たり種別カウンタC2の値が「25~74」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりI13」が対応付けて規定されている。この「大当たりI13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態が連荘モードA、若しくは通常モードに設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。より具体的には、図341に示した通り、連荘モードA(潜確状態)や連荘モードB(通常状態)において「大当たりH13」に当選すると、大当たり終了後が連荘モードA(潜確状態)に設定される一方で、通常モード(確変状態)やチャンスモード(時短状態)において「大当たりH13」に当選すると、大当たり終了後が通常モードに設定される。
また、第1当たり種別カウンタC2の値が「75~99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりJ13」が対応付けて規定されている。この「大当たりJ13」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後の遊技状態がチャンスモードに設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。より具体的には、図341に示した通り、連荘モードBにおいて「大当たりJ13」に当選すると、時短回数として2回が設定されるので、極めて時短回数を終了させ易い有利な状態を形成する。また、連荘モードAにおいて「大当たりJ13」に当選すると、時短回数として75回が設定され、通常モードやチャンスモードで「大当たりJ13」に当選すると、時短回数として100回が設定される。
なお、通常モードやチャンスモードにおいて、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合に、時短回数として100回を設定するのは、左打ち遊技を行うべき遊技状態において右打ち遊技により第2入球口640を狙う変則的な遊技方法に対する抑制を図るためである。上述した通り、本第13実施形態では、普通図柄の時短状態が設定されている間は遊技者にとって不利な遊技状態を形成する。よって、通常モードやチャンスモードにおいて第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、不利な普通図柄の時短状態が長く(100回)継続する構成とすることにより、遊技者に対して変則的な遊技方法を行いたくないと思わせることができる。よって、左打ち遊技を行うべき遊技状態において右打ち遊技を行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、図342を参照して、本第13実施形態における確変・潜確スタート時用テーブル202f11について説明する。本第13実施形態における確変・潜確スタート時用テーブル202f11は、第12実施形態における確変・潜確スタート時用テーブル202f11(図324参照)に対して、潜確状態において第1特別図柄の抽選が実行された場合に選択される変動パターンとして、変動時間が短い(0.1秒若しくは10秒の)変動パターンのみが選択される点、潜確状態において第2特別図柄の抽選が実行された場合に選択される変動パターンとして、変動時間が短い(1秒若しくは10秒の)変動パターンのみが選択される点で相違している。この変更は、第12実施形態における潜確状態が、遊技者にとって不利な通常モードであったのに対し、本第13実施形態の潜確状態が、遊技者にとって有利な連荘モードAとして構成したことによるものである。
次に、ROM202に規定された各種テーブルと、RAM203に設けられた各種フラグおよびカウンタに基づいて制御を行うことにより実現される、本パチンコ機10の状態移行の方法について、図343を参照して説明する。図343は、本第13実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法を示した図である。
図343に示した通り、本第13実施形態のパチンコ機10には、大別して4つのモード(遊技状態)が設けられている。即ち、図343の上部に示した通常モード(確変状態)と、図343の中央に示したチャンスモード(時短状態)と、図343の下部左側に示した連荘モードA(潜確状態)と、図343の下部右側に示した連荘モードB(通常状態)と、が設けられている。
通常モードは、上述した通り、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たりとなる確率が高く、普通図柄の通常状態よりも電動役物64aが開放され易いものの、開放される確率は低確率であり、下第1入球口64b2へと遊技球が入球することはほとんど無い。よって、左打ち遊技により上第1入球口64b1へと遊技球を入球させることで遊技を進行させる必要があるため、遊技者にとって不利な遊技状態を形成する。また、チャンスモードは、上述した通り、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、通常モードと同様に左打ち遊技によって遊技を進行する必要があるものの、通常モードよりも、最も有利な連荘モードAへと移行し易くなるため、通常モードよりも有利度合いが高い遊技状態である。また、連荘モードAは、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、右打ち遊技を行うことにより、頻繁に小当たり遊技が実行される有利な遊技状態を形成する。また、連荘モードAは、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、連荘モードAと同様に、小当たり遊技が頻繁に実行される極めて有利な遊技状態を形成する。
図343の上部に示した通り、通常モードから他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の確変回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図343の上部に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA13が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に連荘モードAへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として25%の割合で決定される大当たりE13~G13のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利なチャンスモードへと移行する。更に、通常モードが設定されてから、規定の確変回数(100回)を経過させることにより、遊技者に有利な連荘モードAへと直接(大当たりを介さずに)移行する。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として70%の割合で決定される大当たりB13~C13が決定された場合には、大当たり終了後に再度、通常モードが設定される。よって、通常モードにおいては、大当たりになるよりも、規定の確変回数を経過させた方が有利になり易いため、遊技者に対して規定回数に渡って外れが連続することを期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図343の中央に示した通り、チャンスモードから他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の時短回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図343の中央に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA13が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に連荘モードAへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として70%の割合で決定される大当たりB13~D13のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に不利な通常モードへと移行する。更に、チャンスモードが設定されてから、規定の時短回数(2回、25回、50回、75回、100回のいずれか)を経過させることにより、遊技者にとって最も有利な連荘モードBへと直接(大当たりを介さずに)移行する。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として25%の割合で決定される大当たりE13~G13が決定された場合には、大当たり終了後に再度、チャンスモードが設定される。よって、チャンスモードにおいては、大当たりになっても、現状維持、若しくは不利な通常モードに転落してしまう割合が極めて高くなるので、大当たりになるよりも、規定の時短回数を経過させた方が有利になり易い。よって、遊技者に対して規定の時短回数に渡って外れが連続することを期待させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図343の下部左側に示した通り、連荘モードAから他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の確変回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図343の下部左側に示した通り、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として25%の割合で決定される大当たりH13が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に不利な通常モードへと移行する。また、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として25%の割合で決定される大当たりJ13が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に不利なチャンスモードへと移行する。更に、連荘モードAが設定されてから、規定の確変回数(前回の大当たり終了後100回)を経過させることにより、遊技者にとって最も有利な連荘モードBへと直接(大当たりを介さずに)移行する。一方で、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として50%の割合で決定される大当たりI13が決定された場合には、大当たり終了後に再度、連荘モードAが設定される。よって、連荘モードAにおいては、連荘モードに滞在している間に賞球を獲得できる上に、大当たりになった場合に、比較的同一のモードをループし易くなるため、遊技者にとって有利となる。更に、確変回数を経過させることができれば、最も有利な連荘モードBへと移行するため、大当たりになっても、外れ(小当たり)が連続しても遊技者にとってメリットがある有利な状態を形成する。
また、図343の下部右側に示した通り、連荘モードBから他の状態へは、大当たりとなった場合にのみ移行する可能性がある。具体的には、図343の下部右側に示した通り、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として75%の割合で決定される大当たりH13,I13が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に遊技者に有利な連荘モードAへと移行する。一方で、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として25%の割合で決定される大当たりJ13が決定された場合には、大当たり終了後にチャンスモードが設定される。大当たりJ13の終了後に設定されるチャンスモードは、時短回数が2回に設定されるため、ほぼ、時短回数を終了させて連荘モードBへと移行させることができる。よって、連荘モードAへと移行する大当たりH13,I13よりも遊技者にとって喜ばしい大当たり種別となる。このように、連荘モードBにおいては、連荘モードに滞在している間に賞球を獲得できる上に、大当たりになった場合に、遊技者に不利な通常モードへと移行する可能性がないため、遊技者にとって非常に有利となる。
<第13実施形態における主制御装置の制御処理>
次に、図344を参照して、本第13実施形態における主制御装置110のMPU201により実行される制御処理について説明する。図344は、本第13実施形態における普通図柄変動処理14(S121)を示したフローチャートである。この普通図柄変動処理14(S121)は、第12実施形態(および第1実施形態)における普通図柄変動処理(図48参照)に代えて実行される処理であり、第12実施形態における普通図柄変動処理(図48参照)と同様に、第2図柄表示装置(図示せず)において表示を行うための処理と、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過に伴うための処理とを行うための処理である。
この第13実施形態における普通図柄変動処理14(図344参照)のうち、S1801,S1802,S1804,S1807~S1810,S1812,S1814,S1816~S1818,S1821、およびS1823の各処理では、それぞれ第12実施形態(および第1実施形態)における普通図柄変動処理(図48参照)のS1801,S1802,S1804,S1807~S1810,S1812,S1814,S1816~S1818,S1821、およびS1823の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第13実施形態における普通図柄変動処理14(図344参照)では、S1810、またはS1812の処理が終了すると、次いで、普通図柄の変動時間として60秒を設定して(S1831)、処理をS1814へと移行する。つまり、本第13実施形態では、普通図柄の抽選結果や遊技状態によらず、長い変動時間が設定される。よって、普通図柄の時短状態が設定される確変状態や時短状態においても、電動役物64aが開放される機会を少なくすることができる。
また、本第13実施形態における普通図柄変動処理14(図344参照)では、S1821の処理において、普通図柄の時短状態中ではないと判別した場合に(S1821:No)、電動役物64aの開放時間及び回数を、「0.1秒間×1回」に設定して(S1832)、処理をS1823へと移行する。一方、S1821の処理において、普通図柄の時短状態中であると判別した場合は(S1821:Yes)、電動役物64aの開放時間及び回数を、「0.2秒間×1回」に設定して(S1833)、処理をS1823へと移行する。このように、本第13実施形態では、普通図柄の時短状態でも、普通図柄の変動時間が長い(60秒)上に、電動役物64aの開放時間も短いため、確変状態や時短状態において下第1入球口64b2へと遊技球を入球し難くすることができる。よって、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態を遊技者にとって不利な状態に設定することができる。
以上説明した通り、本第13実施形態におけるパチンコ機10では、潜確状態および通常状態の2つの遊技状態を、小当たり遊技が頻繁に実行される有利な遊技状態として構成している。ここで、従来より、潜確状態において第2特別図柄の抽選を実行させることで、高確率で小当たりに当選するように構成し、確変状態よりも潜確状態の方が有利となる遊技機が提案されている。つまり、大当たりに当選しなくても賞球を獲得可能となる有利な状態(所謂、小当たりRUSH機能)を搭載した遊技機が提案されている。しかしながら、かかる従来型の遊技機では、確変状態等の潜確状態以外の有利状態へと移行したとしても、潜確状態(小当たりRUSH状態)へと移行しなければ遊技者に対して満足感を抱かせることが困難であった。これに対して本第13実施形態では、所謂小当たりRUSH状態として、有利度合いの異なる2種類の状態を設ける構成とし、比較的有利度合いの低い小当たりRUSH状態(連荘モードA)には、比較的容易に移行する構成とした。このように構成することで、小当たりRUSH状態を比較的気軽に体験することが可能なパチンコ機10を形成することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第13実施形態の変形例>
次いで、図345、および図346を参照して、上述した第13実施形態の変形例について説明する。上述した第13実施形態では、潜確状態、および通常状態の2種類の遊技状態を、小当たりに当選する確率が高い第2特別図柄の抽選が実行され易い(第2特別図柄の変動時間が短い)有利な状態として形成した。即ち、継続して右打ちを行うだけで、第2特別図柄の小当たりが頻繁に発生し、第1特定入賞口65aが頻繁に開放されることにより、大当たりに当選しなくても賞球を継続的(断続的)に獲得することが可能となる有利な状態を形成する構成としていた。
これに対して第13実施形態の変形例では、左打ち遊技により第1入球口64b1を狙って遊技を行うことにより、第1特別図柄の小当たりが頻繁に発生し、且つ、当該小当たり遊技の間に開放される第2特定入賞口650aへと遊技球を入球させ易い有利状態(潜確状態)と、右打ち遊技により第2入球口640を狙って遊技を行うことにより、第2特別図柄の小当たりが頻繁に発生し、且つ、当該小当たり遊技の間に開放される第2特定入賞口650aへと遊技球を入球させ易い有利状態(通常状態)とを設ける構成とした。即ち、左打ち遊技を行うことにより、大当たりに当選しなくても賞球を断続的(連続的)に獲得することが可能となる有利状態(潜確状態)と、右打ち遊技を行うことにより、大当たりに当選しなくても賞球を断続的(連続的)に獲得することが可能となる有利状態(通常状態)と、の2種類を設ける構成とした。また、第1特別図柄の小当たり確率(例えば、1/5)の方が、第2特別図柄の小当たり確率(例えば、59/60)よりも低くなるように構成することで、通常状態の方が、潜確状態よりも賞球を獲得し易いより有利な状態となるように構成した。
この第13実施形態の変形例におけるパチンコ機10が、第13実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、小当たり確率が変更されている点、電動役物64ajの開閉制御が変更となっている点、および遊技盤13の盤面構成が変更されている点である。図345および図346を参照して、本変形例の遊技盤13の盤面構成について説明する。
図345に示した通り、本変形例における遊技盤13は、下第1入球口64b2に付随して設けられていた電動役物64aに代えて、電動役物64ajが設けられている点で飲み相違する。この電動役物64ajは、第13実施形態(および第1実施形態)における電動役物64aと同様に、通常時は下第1入球口64b2へと遊技球が入球困難となる閉状態(第1状態)を形成し、普通図柄の抽選で当たりになった場合に、閉状態に比較して下第1入球口64b2へと遊技球が入球し易くなる開状態(第2状態)を形成する。なお、詳細については図346を参照して後述するが、本変形例では、開状態に設定されたとしても、ほぼ、下第1入球口64b2へと遊技球が入球することはない。なお、本変形例では、大当たりとなった場合、および第2特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、第1特定入賞口65aが開放されるように構成し、第1特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に、第2特定入賞口650aが開放されるように構成している。
次に、電動役物640ajの状態と、遊技球の流下経路との対応関係について、図346を参照して説明する。まず、図346(a)を参照して、電動役物64ajが閉鎖された状態における遊技球の流下経路について説明する。図346(a)に示した通り、電動役物64ajが閉鎖された状態において、電動役物64ajに向けて上方から流下してきた遊技球は、電動役物64ajに衝突(干渉)することで経路を変更され(可変され)、第2可変入賞装置650の右側へと流下したり(経路Ka1)、電動役物64ajに衝突(干渉)して経路が変更されたことにより、第2可変入賞装置650へ向けて流下したり(経路Ka2)、電動役物64ajに衝突(干渉)せずに、直接第2可変入賞装置650へ向けて流下する(経路Ka3)。即ち、電動役物64ajが閉鎖された状態においては、下第1入球口64b2へと入球させることはできないものの、第2可変入賞装置650へと到達させることは比較的容易となる。よって、普通図柄の通常状態が設定される(電動役物64ajが開放され難い)潜確状態においては、左打ち遊技を行うことにより、第1特別図柄の抽選が実行されて1/5の確率で小当たりになり、第2特定入賞口650aが開放された場合に、比較的容易に第2特定入賞口650aへと遊技球を入球させることが可能となる。なお、潜確状態において第2特別図柄の抽選が実行されると、抽選結果によらずロング変動が設定されるので、右打ちを継続的に行ったとしても、遊技者にとってのメリットは少ない(小当たりには当選するものの、小当たり遊技の間隔が長くなるため、賞球を獲得し難くなる)。
また、図346(b)は、電動役物64ajが開放された状態における遊技球の流下経路を示した図である。図346(b)に示した通り、電動役物64ajが開放された状態においては、電動役物64ajの上方から流下してきた遊技球が、電動役物64ajに衝突(干渉)して流下経路が変更されたとしても、第2可変入賞装置650の方向へと反射される可能性が低くなる(経路Kb1,Kb2)。また、電動役物64ajが開放されることで、電動役物64ajと下第1入球口64b2との間に形成される領域の面積が広くなるため、釘等に干渉することで下第1入球口64b2へと遊技球が比較的入球し易くなる(例えば、200球に1球程度の割合)。なお、あくまでも閉鎖状態に比較して入球し易くなっているというだけで、他の実施形態における普通図柄の時短状態に比べると、遊技球が入球し難い状態として構成される。よって、普通図柄の時短状態が設定される確変状態や時短状態においては、遊技球が下第1入球口64b2へも第2特定入賞口650aへも入球し難くなるため、第1特別図柄の抽選が実行される毎に、1/5の確率で第2特定入賞口650aが開放されるにもかかわらず、第2特定入賞口650aへと遊技球を入球させることができない不利な状態を形成する。なお、本変形例では、普通図柄の時短状態において、スルーゲート67を遊技球が通過する毎に、0.1秒間の変動時間が設定され、高確率(例えば、232/233)で当たりとなり、当たりの場合には電動役物64ajが2.5秒間開放される。即ち、左打ち遊技を行うことで、0.1秒間の変動と2.5秒間の開放とを繰り返す動作となる。言い換えれば、電動役物64ajが、ほとんど開放したままのような状態となる。よって、時短状態や確変状態において第2特定入球口650aへと遊技球が入球することを抑制することができる。
このように、第13実施形態の変形例では、普通図柄の当たりとなった場合に開放される電動役物64ajによって、第2特定入賞口650aを塞ぐ構成とすることにより、時短状態や確変状態において左打ちを行って小当たりになったとしても、賞球を獲得することが困難となるように構成した。これにより、普通図柄の通常状態(電動役物64ajが開放され難い状態)において左打ちを行って第1特別図柄の抽選で小当たりとなった場合にのみ、第2特定入賞口650aへと遊技球が入球容易(可能)となる有利状態を形成することができる。つまり、潜確状態において左打ちを行うことにより、比較的有利な状態を形成する構成としている。よって、左打ちにより賞球が獲得し易くなる有利状態と、右打ちにより賞球が獲得しやすくなる有利状態とを形成することができるので、遊技方法を多様化させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、本変形例では、左打ちにより賞球を獲得し易くなる潜確状態と、右打ちにより賞球を獲得しやすくなる通常状態とで、有利度合いを異ならせる(賞球の獲得頻度を異ならせる)構成としている。これにより、遊技にメリハリを付けることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本変形例では、第1特別図柄の小当たりとなる確率よりも、第2特別図柄の小当たりとなる確率を高くすることにより、第1特別図柄の抽選が主として実行される潜確状態よりも、第2特別図柄の抽選が主として実行される通常状態の方が有利となるように構成していたが、これに限られるものではない。小当たり確率を特別図柄の種別に応じて異ならせるのに代えて、又は加えて、例えば、第1特別図柄の小当たりでは、第2特別図柄の小当たりよりも、1回の小当たり遊技において入賞させることが可能な遊技球の個数が少なくなり易くなるように構成することで、第2特別図柄の抽選が主として実行される通常状態の方が有利となるように構成してもよい。また、これらに代えて、または加えて、第1特別図柄の小当たりとなった場合に開放される第2特定入賞口650aへの入球に基づく賞球数を、第2特別図柄の小当たりとなった場合に開放される第1特定入賞口65aへの入球に基づく賞球数よりも少なくすることにより、第2特別図柄の抽選が主として実行される通常状態の方が有利となるように構成してもよい。これらの変形を施すことにより、有利度合いをより多面的に可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
第13実施形態、およびその変形例では、通常状態の方が潜確状態よりも有利となるように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、潜確状態の方が通常状態よりも有利となるように構成してもよい。
<第14実施形態>
次に、図347から図341を参照して、第14実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第13実施形態では、通常状態と潜確状態との2種類の遊技状態において、小当たりによる賞球を獲得し易い有利な状態を形成する構成としていた。また、通常状態と潜確状態との有利度合いを異ならせ、通常状態の方が、潜確状態よりも有利となるように構成することにより、メリハリのついた遊技性を実現していた。
これに対して第14実施形態におけるパチンコ機10では、第1実施形態等と同様に、潜確状態のみを、小当たりによる賞球を獲得し易い有利な遊技状態として構成した。また、本第14実施形態では、潜確状態において実行された特別図柄の抽選回数に応じて、有利度合い(賞球の獲得し易さ)が可変する構成とした。より具体的には、潜確状態として、小当たりに当選する確率の高い(例えば、59/60の確率)第2特別図柄の抽選が実行され易い最も有利な状態(潜確状態A)と、小当たりに当選する確率の低い(例えば、1/5の確率)第1特別図柄の抽選が実行され易い潜確状態Aよりも有利度合いが低い状態(潜確状態B)との2種類の状態を切り替えることが可能に構成した。これにより、小当たり遊技が実行され易い有利な潜確状態においても、更に、有利度合いを可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
この第14実施形態におけるパチンコ機10が、第13実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、および主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点である、その他の構成については第13実施形態におけるパチンコ機10の構成と同一である。以下、第13実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図347を参照して、本第14実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図347は、本第14実施形態における遊技盤13の正面図である。図347に示した通り、本第14実施形態における遊技盤13は、第13実施形態(および第1実施形態)における遊技盤13の構成(図2参照)に対して、上第1入球口64b1、および下第1入球口64b2に代えて、中央電動役物64caが付随した中央第1入球口64cが設けられている点、第2入球口640に代えて、振分装置6400Dが設けられている点、および、大当たり又は第1特別図柄の小当たりとなった場合に開放される第2可変入賞装置650の配置が盤面右側に移動されると共に、左打ちにより発射された遊技球が入球し難くなるように左上側を複数の釘によって塞がれている点が変更となっている。第2可変入賞装置650の配置を変更したのは、第1特別図柄の抽選により比較的高い確率(1/5の確率)で小当たりに当選するため、左打ち遊技を行うべき遊技状態(潜確状態以外の遊技状態)において第2可変入賞装置650へと遊技球が入球して遊技者にとって有利となってしまうことを防止する趣旨である。
中央第1入球口64cに付随する電動役物64caは、第13実施形態における電動役物64aと同様に、普通図柄の当たりとなった場合に開放される。このため、普通図柄の時短状態が設定される時短状態や確変状態においては、中央第1入球口64cへと遊技球が入球し易くなるので、持ち球が消費し難くなる。よって、時短状態や確変状態では遊技効率が向上するため、遊技者にとって有利となる。
振分装置6400Dは、入球した遊技球を内部に設けられている第1入球口6400D1と、第2入球口6400D2とのいずれかに振り分ける(入球させる)ことが可能に構成されている。第1入球口6400D1は、中央第1入球口64cと同様に、第1特別図柄の抽選の契機となる入球口として構成される。一方、第2入球口6400D2は、第2特別図柄の抽選の契機となる入球口として構成される。また、図347に示した通り、振分装置6400Dの内部には、入球した遊技球を受け止めて、当該受け止めた遊技球を第1入球口6400D1、第2入球口6400D2のどちらかへと流下させる振分部材6400Daが設けられている。この振分部材6400Daは、上方から流下してきた球を受け止めることが可能な受止部がその左右に設けられている。振分部材6400Daは、右側の受止部が、振分装置6400Dの開口部(遊技球が入球可能な位置)の直下に来る配置と、左側の受止部が振分装置6400Dの開口部の直下に来る配置との2通りの配置を取り得る。図347は、右側の受止部が開口部の直下に来る配置を例示している。
右側の受止部が開口部の直下に来る配置となっている状態で、開口部を介して振分装置6400Dへと入球した遊技球が右側の受止部によって受け止められた場合は、遊技球の重さにより振分部材6400aが軸6400Dbを回転軸として時計回り方向に回動する結果、左側の受止部が開口部の直下に来る配置になる。また、回動により右側の受止部が正面視右下方向に傾斜した状態となるため、遊技球が傾斜に沿って転動する結果、振分部材6400Daの右下方向へと流下する。即ち、第2入球口6400D2の方向へと流下して、第2入球口6400D2へと入球する。
一方、左側の受止部が開口部の直下に来る配置となっている状態で、振分装置6400Dへと入球した遊技球が左側の受止部によって受け止められた場合は、遊技球の重さにより振分部材6400Daが軸6400Dbを回転軸として反時計回り方向に回動する結果、右側の受止部が開口部の直下に来る配置になる。また、回動により左側の受止部が正面視左下方向に傾斜した状態となるため、遊技球が傾斜に沿って転動する結果、振分部材6400Daの左下方向へと流下する。即ち、第1入球口6400D1の方向へと流下して、第1入球口6400D1へと入球する。このため、振分装置6400Dへと遊技球が入球する毎に、第1入球口6400D1と、第2入球口6400D2とに交互に振り分けることができる。
詳細については後述するが、本第14実施形態では、潜確状態において、第1特別図柄の変動時間の方が短くなり易い(第2特別図柄の変動中に第1特別図柄の小当たりが開始されることで、第2特別図柄の変動が外れで強制停止されるという事象が発生し易い)状態(潜確状態B)と、第2特別図柄の変動時間の方が短くなり易い(第1特別図柄の変動中に第2特別図柄の小当たりが開始されることで、第1特別図柄の変動が外れで強制停止されるという事象が発生し易い)状態(潜確状態A)とのいずれかの状態が設定される構成としている。即ち、潜確状態において、1/5の確率で小当たりに当選する第1特別図柄の抽選を主として実行する状態と、59/60の確率で小当たりに当選する第2特別図柄の抽選を主として実行する状態との2種類の状態を設ける構成とした。これに伴って、潜確状態において右打ちを行うだけで第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選との両方を実行させることが可能に構成するために、遊技盤13における可変表示装置ユニット80の右側の領域に対して第1入球口6400D1と第2入球口6400D2とに交互に遊技球を振り分けることが可能な振分装置6400Dを設ける構成とした。
<第14実施形態における電気的構成>
次いで、図348から図352を参照して、本第14実施形態におけるパチンコ機10における主制御装置110のROM202について説明する。ここで、本第14実施形態におけるROM202は、第13実施形態におけるROM202の構成に対して、大当たり種別選択テーブル202d、変動パターン選択テーブル202f、および変動パターンシナリオテーブル202kaの構成が一部変更となっている点で相違する。その他の構成については第13実施形態におけるROM202の構成と同一であるため、その詳細な説明については省略する。
まず、図348を参照して、本第14実施形態における変動パターンシナリオテーブル202kaの詳細について説明する。図348に示した通り、本第14実施形態における変動パターンシナリオテーブル202kaでは、前回の大当たり種別が大当たりA14、又はG14である場合に、特別図柄の抽選回数が1回~99回の範囲に対して、変動パターン選択テーブルとして、確変用Aテーブル202f21が対応付けて規定されている。詳細については図350を後述するが、この確変用Aテーブル202f21は、特別図柄の確変状態が設定されている間において参照され得るテーブルの1つであり、潜確状態において本テーブルが参照されると、第2特別図柄の小当たり遊技が実行され易くなる最も有利な状態を形成する一方で、確変状態において本テーブルが参照されると、右打ちよりも左打ちの方が、遊技効率が高くなる比較的有利な遊技状態を形成する。これに対し、図348に示した通り、特別図柄の抽選回数が100回以降の範囲に対しては、変動パターン選択テーブルとして、通常用テーブル202f23が対応付けて規定されている。詳細については図352を参照して後述するが、この通常用テーブル202f23はが参照されると、通常状態において右打ちを実行することで遊技効率が悪化する極めて不利な状態を形成する。
また、図348に示した通り、前回の大当たり種別が大当たりB14、D14、およびF14の何れかである場合に、特別図柄の抽選回数が1回~99回の範囲に対して、確変用Bテーブル202f22が対応付けて規定されている。この確変用Bテーブル202f22は、特別図柄の確変状態が設定されている間において参照され得るテーブルの1つであり、潜確状態において本テーブルが参照されると、第1特別図柄の小当たり遊技が実行され易くなる有利な状態を形成する一方で、確変状態において本テーブルが参照されると、右打ちよりも左打ちの方が、遊技効率が高くなる比較的有利な遊技状態を形成する。これに対し、図348に示した通り、特別図柄の抽選回数が100回以降の範囲に対しては、変動パターン選択テーブルとして、通常用テーブル202f23(図352参照)が対応付けて規定されている。
また、図348に示した通り、前回の大当たり種別が大当たりC14である場合に、特別図柄の抽選回数が1回~24回の範囲に対して、確変用Bテーブル202f22(図351参照)が対応付けて規定され、25回~99回の範囲に対して、確変用Aテーブル202f21(図350参照)が対応付けて規定されている。この確変用Bテーブル202f22は、特別図柄の確変状態が設定されている間において参照され得るテーブルの1つであり、潜確状態において本テーブルが参照されると、第1特別図柄の小当たり遊技が実行され易くなる有利な状態を形成する一方で、確変状態において本テーブルが参照されると、右打ちよりも左打ちの方が、遊技効率が高くなる比較的有利な遊技状態を形成する。これに対し、図348に示した通り、特別図柄の抽選回数が100回以降の範囲に対しては、変動パターン選択テーブルとして、通常用テーブル202f23(図352参照)が対応付けて規定されている。
これらに対して、図348に示した通り、前回の大当たり種別が通常大当たりである場合には、特別図柄の抽選回数によらず、通常用テーブル202f23(図352参照)が対応付けて規定されている。
このように、本第14実施形態では、確変用Aテーブル202f21が参照されるか、確変用Bテーブル202f22が参照されるかに応じて(即ち、前回の大当たり種別に応じて)、潜確状態となった場合における有利度合いを可変させる構成としている。即ち、潜確状態において、比較的有利度合いが低い、第1特別図柄の抽選に基づく小当たり遊技が実行され易い状態(潜確状態B)と、第2特別図柄の抽選に基づく小当たり遊技が実行され易い状態(潜確状態A)と、の2種類の状態を形成することができる。よって、遊技者の有利度合いの異なる状態をより多く形成することができるので、遊技を多様化することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図349を参照して、本第14実施形態における大当たり種別選択テーブル202dの詳細について説明する。図349は、大当たり種別選択テーブル202dの規定内容を示した図である。
図349に示した通り、本第14実施形態では、第1特別図柄の大当たり種別として、「大当たりA14」~「大当たりE14」の5個の大当たり種別が規定されている。また、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりF14」~「大当たりH14」の3個の大当たり種別が規定されている。
図349に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~4」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA14」が対応付けて規定されている。この「大当たりA14」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が最も有利な潜確状態A(第2特別図柄の小当たり遊技が実行され易い潜確状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。潜確状態Aは、最も有利な遊技状態であるため、「大当たりA14」は、大当たり終了後の遊技状態の面では、最も利な大当たり種別となる。
また、図349に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「5~19」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB14」が対応付けて規定されている。この「大当たりB14」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合に、大当たり終了後が比較的有利な確変状態に設定される一方で、潜確状態において当選した場合に、大当たり終了後が潜確状態B(第1特別図柄の小当たり遊技が実行され易い有利な状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりB14」の終了後に確変状態が設定された場合には、時短回数を経過させる(終了させる)ことにより、確変回数(100回)が終了するまでの間、潜確状態Bとなる。
また、図349に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「10~29」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりC14」が対応付けて規定されている。この「大当たりC14」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合に、大当たり終了後が比較的有利な確変状態に設定される一方で、潜確状態において当選した場合に、大当たり終了後が潜確状態A(第2特別図柄の小当たり遊技が実行され易い最も有利な状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりC14」終了後、特別図柄の抽選が25回実行されることにより、潜確状態Aから有利度合いの低い潜確状態Bに移行する(図348参照)。また、「大当たりB14」の終了後に確変状態が設定された場合には、時短回数を経過させる(終了させる)ことにより、確変回数(100回)が終了するまでの間、潜確状態Bとなる。
また、図349に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「70~79」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりD14」が対応付けて規定されている。この「大当たりD14」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合に、大当たり終了後が比較的有利な確変状態に設定される一方で、潜確状態において当選した場合に、大当たり終了後が潜確状態B(第1特別図柄の小当たり遊技が実行され易い有利な状態)に設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりD14」の終了後に確変状態が設定された場合には、時短回数を経過させる(終了させる)ことにより、確変回数(100回)が終了するまでの間、潜確状態Bとなる。ここで、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりD14」に当選した場合は、「大当たりB14」や「大当たりC14」よりも少ない確変回数が設定されるので、より有利な潜確状態へと移行することに対する期待感を遊技者に対して強く抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図349に示した通り、第1当たり種別カウンタC2の値が「80~99」の範囲に対しては、大当たり種別として「大当たりE14」が対応付けて規定されている。この「大当たりE14」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後が100回の時短状態に設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。本第14実施形態における時短状態は、確変状態よりも不利であるので、「大当たりE14」は、第1特別図柄の大当たり種別の中で最も不利な大当たりである。
一方、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~4」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりF14」が対応付けて規定されている。この「大当たりF14」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合に、大当たり終了後が比較的有利な確変状態に設定される一方で、潜確状態において当選した場合に、大当たり終了後が潜確状態B(第1特別図柄の小当たり遊技が実行され易い有利な状態)に設定される種別の大当たり(16ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりF14」の終了後に設定される確変状態は、時短回数として100回が設定されるので、時短回数の終了と同時に特別図柄の確変状態も終了する。よって、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりF14」に当選した場合は、有利な潜確状態へと移行する可能性が無い。これは、潜確状態以外の遊技状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図る趣旨である。
また、第1当たり種別カウンタC2の値が「5~79」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりG14」が対応付けて規定されている。この「大当たりG14」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合に、大当たり終了後が比較的有利な確変状態に設定される一方で、潜確状態において当選した場合に、大当たり終了後が潜確状態A(第2特別図柄の小当たり遊技が実行され易い最も有利な状態)に設定される種別の大当たり(16ラウンド確変大当たり)である。なお、「大当たりG14」の終了後に設定される確変状態は、時短回数として100回が設定されるので、「大当たりF14」と同様に、潜確状態以外の遊技状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
また、第1当たり種別カウンタC2の値が「80~99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりH14」が対応付けて規定されている。この「大当たりH14」は、大当たりのラウンド数が16ラウンドであり、潜確状態以外の遊技状態において当選した場合に、大当たり終了後が最も不利な通常状態に設定される一方で、潜確状態において当選した場合に、大当たり終了後が時短状態に設定される種別の大当たり(16ラウンド通常大当たり)である。なお、潜確状態以外の遊技状態において「大当たりH14」に当選した場合に、最も不利な通常状態を設定するのは、潜確状態以外の遊技状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図るためである。
次に、図350を参照して、本第14実施形態における確変用Aテーブル202f21の詳細について説明する。図350は、確変用Aテーブル202f21の規定内容を示した図である。図350に示した通り、確変用Aテーブル202f21には、特別図柄の種別毎に、特別図柄の抽選を実行する時点における遊技状態と、選択され得る変動パターンとの対応関係が規定されている。より具体的には、確変状態において第2特別図柄の保留球数が0の場合に、第2特別図柄の保留球が1以上の場合よりも、第1特別図柄の変動時間が短くなるようになる。また、潜確状態においては、確変状態において第2特別図柄の保留球が1以上の場合と同様に、第1特別図柄のロング変動のみが選択されるように構成される。
一方、第2特別図柄に関しては、確変状態の場合に抽選結果によらず600秒間のロング変動が設定される一方で、潜確状態の場合は、0.1秒~1秒間の短い変動時間が設定される。これにより、確変状態において右打ちを行って振分装置6400Dへと遊技球が連続して入球すると、第1入球口6400D1と第2入球口6400D2とに交互に遊技球が振り分けられる結果、第2特別図柄の保留球が1以上となって、第1特別図柄の変動時間も、第2特別図柄の変動時間も長くなる、遊技効率が極めて悪い状態になる。よって、確変状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。これに対し、潜確状態において右打ちを行うと、第1入球口6400D1と第2入球口6400D2とに交互に入球するので、右打ちを開始した直後は第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが重複して実行される。しかしながら、図350に示した通り、潜確状態においては、第1特別図柄のロング変動が設定される一方で、第2特別図柄の変動時間が1秒以下となるため、右打ち遊技を継続して行うことにより、第2特別図柄の抽選を第1特別図柄の抽選よりも高い頻度で実行させることができる。即ち、第2特別図柄の小当たりばかりに連続して当選する有利な状態を形成する。よって、遊技者に最も有利な潜確状態Aを形成する。
次に、図351を参照して、本第14実施形態における確変用Bテーブル202f22の詳細について説明する。図351は、確変用Bテーブル202f22の規定内容を示した図である。図351に示した通り、確変用Bテーブル202f22では、確変状態において選択される変動パターンが、確変用Aテーブル202f21(図350参照)と全く同一となるように構成されている。これにより、確変用Bテーブル202f22が参照されて変動パターンが決定されるシナリオが設定されている確変状態において右打ちを行って振分装置6400Dへと遊技球が連続して入球すると、確変用Aテーブル202f21が参照される場合と同様に、第1入球口6400D1と第2入球口6400D2とに交互に遊技球が振り分けられる結果、第2特別図柄の保留球が1以上となって、第1特別図柄の変動時間も、第2特別図柄の変動時間も長くなる、遊技効率が極めて悪い状態になる。よって、確変状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
また、潜確状態においては、第1特別図柄の変動時間が1秒以下となる一方で、第2特別図柄の変動時間として、第2特別図柄の抽選結果によらず600秒のロング変動が設定される。これにより、潜確状態において右打ちを行うと、第1特別図柄の1秒以下の変動表示と、第2特別図柄のロング変動とが重複して実行されるので、右打ち遊技を継続して行うことにより、第1特別図柄の抽選を第2特別図柄の抽選よりも高い頻度で実行させることができる。即ち、第1特別図柄の小当たりばかりに連続して当選する有利な状態(潜確状態B)を形成する。なお、第1特別図柄の抽選で小当たりとなる確率は1/5であるのに対し、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる確率は59/60であるので、潜確状態Bは、潜確状態Aよりも小当たり遊技が実行される頻度が低くなる。つまり、潜確状態Bは、潜確状態Aよりも有利度合いが低い状態を形成する。このため、潜確状態においては、確変用Aテーブル202f21(図350参照)が参照されて変動パターンが決定された方が遊技者に取って有利となる。
次に、図352を参照して、本第14実施形態における通常用テーブル202f23の詳細について説明する。図352は、通常用テーブル202f23の規定内容を示した図である。図352に示した通り、通常用テーブル202f23では、確変状態において選択される変動パターンと同一の変動時間が選択されるように構成されている。即ち、左打ちにより第1特別図柄の抽選を実行させることにより、20秒以下の変動時間の変動パターンが設定される一方で、通常状態、時短状態、および確変状態では、全て、右打ちを継続して行うことにより、第1入球口6400D1と第2入球口6400D2とに交互に遊技球が振り分けられる結果、第2特別図柄の保留球が1以上となって、第1特別図柄の変動時間も、第2特別図柄の変動時間も長くなる、遊技効率が極めて悪い状態になる。よって、潜確状態以外の状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
次に、ROM202に規定された各種テーブルと、RAM203に設けられた各種フラグおよびカウンタに基づいて制御を行うことにより実現される、本パチンコ機10の状態移行の方法について、図343を参照して説明する。図341は、本第14実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法を示した図である。
図341に示した通り、本第14実施形態のパチンコ機10には、大別して5つの状態が設けられている。即ち、図341の上部左側に示した通常状態と、図341の上部右側に示した時短状態と、図341の中央に示した確変状態と、図341の下部左側に示した潜確状態Bと、図341の下部右側に示した潜確状態Aと、が設けられている。
通常状態は、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、大当たりとなる確率が低く(1/240)、電動役物64aが開放され難い最も不利な遊技状態を形成する。また、時短状態は、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たりとなる確率が低い(1/240)ものの電動役物64aが開放され易いため、左打ちを行うことで、持ち球を減らさずに遊技を行うことができる比較的有利な遊技状態を形成する。また、確変状態は、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たりとなる確率が高く(1/80)、電動役物64aが開放され易いため、左打ちを行うことで持ち球を減らさずに遊技を行うことができる時短状態よりも有利な遊技状態を形成する。また、潜確状態A、および潜確状態Bは、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、大当たりとなる確率が高く(1/80)、電動役物64aが開放され難い遊技状態である。なお、潜確状態Bでは、右打ちを行うことにより第1特別図柄の小当たり遊技が実行され易くなるので、右打ちにより遊技球を入球させることが可能な第2特定入賞口650aへと遊技球を比較的頻繁に(第1特別図柄の抽選が約5回実行される毎に)入球させて賞球を獲得できる有利な状態を形成する。一方、潜確状態Aでは、上述した通り、右打ちを行うことにより第2特別図柄の小当たり遊技が実行され易くなるので、右打ちにより遊技球を入球させることが可能な第1特定入賞口65aへと頻繁に(ほぼ、第2特別図柄の抽選が実行される毎に)入球させて賞球を獲得できる潜確状態Bよりも有利な状態を形成する。
図341の上部に示した通り、通常状態から他の状態へは、大当たりとなった場合にのみ、移行する可能性がある。具体的には、図341の上部左側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に最も有利な潜確状態Aへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として75%の割合で決定される大当たりB14~D14のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利な確変状態へと移行する。更に、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に時短状態へと移行する。よって、通常状態においては、大当たりに当選することで、必ず、通常状態に比較して有利な状態へと移行するため、大当たりとなることを期待して遊技を行わせることができる。
また、図341の上部右側に示した通り、時短状態から他の状態へは、大当たりとなった場合の他、時短回数が終了した場合にも移行する可能性がある。具体的には、図341の上部右側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に最も有利な潜確状態Aへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として75%の割合で決定される大当たりB14~D14のいずれかが選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利な確変状態へと移行する。更に、時短状態が設定されてから、規定の時短回数(100回)を経過(終了)させることにより、遊技者にとって最も不利な通常状態へと直接(大当たりを介さずに)移行する。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE14が決定された場合には、大当たり終了後に再度、時短状態が設定される。よって、時短状態においては、大当たりになった場合に、より有利度合いの高い遊技状態へと移行するか、最低でも現状の遊技状態(時短状態)が維持される一方で、時短回数が終了してしまうと、不利な通常状態へと移行してしまうため、時短状態が終了するよりも前に大当たりに当選することを期待して遊技を行わせることができる。
また、図341の中央に示した通り、確変状態から他の状態へは、大当たりとなった場合、および規定の時短回数を経過させた場合に移行する可能性がある。具体的には、図341の中央に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に確変状態よりも不利な時短状態へと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりA14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に最も有利な潜確状態Bへと移行する。更に、確変状態が設定されてから、規定の時短回数(10回、25回、又は50回)を経過させることにより、遊技者にとって比較的有利な連荘モードAへと直接(大当たりを介さずに)移行する。一方で、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として75%の割合で決定される大当たりB14~D14のいずれかが決定された場合には、大当たり終了後に再度、確変状態が設定される。よって、確変状態においては、大当たりになった場合により有利な状態へと移行する割合が低い(5%の割合)一方で、時短状態が終了することで、確実に、より有利な潜確状態へと移行するので、時短状態が終了することをより強く期待する斬新な遊技性を実現することができる。
また、図341の下部左側に示した通り、潜確状態Bから他の状態へは、大当たりとなった場合の他、規定の確変回数(大当たり終了後100回)が終了した場合にも移行する可能性がある。具体的には、図341の下部左側に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として55%の割合で決定される大当たりA14,C14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に最も有利な潜確状態Bへと移行する。また、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりE14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に不利な時短状態へと移行する。また、確変回数(大当たり終了後100回)が終了した場合には、最も不利な通常状態へと移行する。これに対し、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として25%の割合で決定される大当たりB14,D14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に再度、潜確状態Bが設定される。このため、潜確状態Bにおいては、確変回数が終了して最も不利な通常状態へと移行してしまうよりも前に、大当たりに当選することを期待させる遊技性を実現することができる。
また、図341の下部右側に示した通り、潜確状態Aから他の状態へは、大当たりとなった場合の他、規定の確変回数(大当たり終了後100回)が終了した場合にも移行する可能性がある。具体的には、図341の下部右側に示した通り、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として5%の割合で決定される大当たりF14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に比較的有利度合いが低い潜確状態Aへと移行する。また、第2特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として20%の割合で決定される大当たりH14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に不利な時短状態へと移行する。また、確変回数(大当たり終了後100回)が終了した場合には、最も不利な通常状態へと移行する。これに対し、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として75%の割合で決定される大当たりG14が選択(決定)された場合には、大当たり終了後に再度、潜確状態Aが設定される。このため、潜確状態Aにおいては、確変回数が終了して最も不利な通常状態へと移行してしまうよりも前に、大当たりに当選することで、最も有利な潜確状態Aを高確率(75%の割合)でループする極めて有利な遊技状態を形成する。
以上説明した通り、本第14実施形態では、小当たり遊技によって大当たりを介さずに賞球を獲得することが可能な有利状態として、潜確状態Aと、潜確状態Bとの2種類の遊技状態を設ける構成とした。これらの状態は、共に潜確状態(特別図柄の確変状態、且つ普通図柄の通常状態)で構成され、変動パターンシナリオを異ならせることで、小当たり確率が高い第2特別図柄の抽選に偏って(偏重して)実行される潜確状態Aと、小当たり確率が低い第1特別図柄の抽選に偏って(偏重して)実行される潜確状態Bとを形成する構成としている。このように構成することで、1の潜確状態において異なる遊技性(より多くの賞球を獲得可能な遊技性と、賞球を獲得し難い遊技性と)を実現することができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、上述した第13実施形態とは異なり、潜確状態を最も有利な遊技状態とし、通常状態を最も不利な遊技状態として形成できるので、パチンコ機10の初期化を行った場合に移行する通常状態と、他の遊技状態を介して移行する通常状態とで、何ら制御を異ならせる必要がなくなる。よって、パチンコ機10の処理負荷を軽減することができる。
なお、本第14実施形態では、通常状態を最も不利な遊技状態として構成していたが、これに限られるものではない。例えば、第13実施形態と同様に、通常状態を小当たり遊技が実行され易い有利状態の1つとして構成してもよい。即ち、潜確状態A、および潜確状態Bに加えて、通常状態も遊技者にとって有利な状態とする構成としてもよい。このように構成することで、有利な状態がより多くなるため、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第14実施形態では、潜確状態以外の状態において第2特別図柄の保留球が1以上である場合に、常に、第1特別図柄の変動パターンとしてロング変動が設定される構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、大当たり終了直後や、潜確状態において確変回数が経過した場合等、右打ち遊技から左打ち遊技に切り替わる際は、特定回数(例えば、4回)の第1特別図柄の抽選に渡って、第2特別図柄の保留球数が1以上でもロング変動を設定しない(20秒以下の変動時間を設定する)ように構成してもよい。即ち、変動パターンシナリオとして、大当たり終了後1回目や、大当たり終了後100回目に実行される変動表示が第1特別図柄の変動表示である場合に、変動パターンとして、保留球の状況によらず、20秒以下の変動時間が選択されるシナリオを設定する構成としてもよい。また、この場合において、大当たり終了後5回以内、および大当たり終了後100回~105回の範囲では、第2特別図柄の変動時間が極めて短くなる(例えば、0.1秒間になる)ように構成してもよい。このように構成することで、大当たり終了後、最初の第1特別図柄の変動表示が終了するよりも前に、第2特別図柄の保留球を0にすることができるので、正規の遊技方法を行ったにもかかわらず、第1特別図柄も第2特別図柄もロング変動を行ってしまう不利な状態になってしまうことを抑制することができる。
本第14実施形態では、潜確状態以外の状態において、第2特別図柄の保留球数が1以上となった場合に、第1特別図柄の変動時間が長くすることにより、潜確状態以外の遊技状態で右打ち遊技を行った場合における遊技効率を悪化させ、潜確状態以外の状態において右打ち遊技を行う変則的な遊技方法に対する抑制を図る構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、潜確状態以外の状態においては、保留球数の合計が5以上となった場合に第1特別図柄がロング変動を行うように構成してもよい。潜確状態以外の状態において、正規の遊技方法(左打ち遊技)を行った場合、第1特別図柄の保留球のみが貯まるので、保留球数は最大でも4つとなる。一方で、潜確状態以外の遊技状態において右打ちを行う変則的な遊技方法を行うと、第1入球口6400D1と、第2入球口6400D2とに交互に遊技球が入球する結果、保留球が5個を超えてしまう。よって、右打ちを継続することにより、第1特別図柄も第2特別図柄もロング変動となる極めて不利な遊技状態を形成するので、潜確状態以外の遊技状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。なお、一見、第1特別図柄の変動表示が開始されたら右打ちを停止し、第1特別図柄の変動が終了した時点で右打ちを再開するという方法により、保留球数が4以下となるように調節して遊技を行う方法が成立するようにも思われる。しかしながら、この方法を行った場合、第1特別図柄の抽選回数が増加するにつれて、抽選結果や保留球数によらずロング変動を行う第2特別図柄の保留球が増加するため、第1特別図柄の抽選を4回行わせた時点で、ほぼ、保留球が4つの状態となる。よって、以降は第1特別図柄もロング変動となってしまうため、遊技効率が著しく悪い不利な状態を形成する。これにより、潜確状態以外の状態において右打ちを行う変則的な遊技方法に対する抑制を図ることができる。
第14実施形態では、第1特別図柄の小当たりとなる確率よりも、第2特別図柄の小当たりとなる確率を高くすることにより、第1特別図柄の抽選が主として実行される潜確状態Bよりも、第2特別図柄の抽選が主として実行される潜確状態Aの方が有利となるように構成していたが、これに限られるものではない。小当たり確率を特別図柄の種別に応じて異ならせるのに代えて、又は加えて、例えば、第1特別図柄の小当たりでは、第2特別図柄の小当たりよりも、1回の小当たり遊技において入賞させることが可能な遊技球の個数が少なくなり易くなるように構成することで、第2特別図柄の抽選が主として実行される潜確状態Aの方が有利となるように構成してもよい。また、これらに代えて、または加えて、第1特別図柄の小当たりとなった場合に開放される第2特定入賞口650aへの入球に基づく賞球数を、第2特別図柄の小当たりとなった場合に開放される第1特定入賞口65aへの入球に基づく賞球数よりも少なくすることにより、第2特別図柄の抽選が主として実行される潜確状態Aの方が有利となるように構成してもよい。これらの変形を施すことにより、有利度合いをより多面的に可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第15実施形態>
次に、図354から図359を参照して、第15実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第1実施形態におけるパチンコ機10では、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている状態において、時短状態を終了させることにより、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている状態において、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選した場合に、その大当たり変動中の遊技状態を潜確状態(小当たり遊技が実行され易い有利な状態)となるように構成していた。また、上述した第11実施形態におけるパチンコ機10では、確変状態において確変回数よりも先に時短回数が終了することにより、確変状態から潜確状態(小当たり遊技が実行され易い有利な状態)へと移行する構成としていた。
これに対して、本第15実施形態では、確変状態において第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に、当該大当たり変動の実行中に第2特別図柄の抽選を実行させることで、時短回数を減算させ、大当たり変動の実行中に潜確状態へと移行させることが可能となるように構成した。即ち、大当たり変動の実行中においても、小当たり遊技が実行され易い有利な状態を形成することが可能となるように構成した。また、第11実施形態と同様の状態移行を採用することにより、確変状態よりも潜確状態の方が大当たり終了後の遊技状態が有利となり易く構成した。これにより、大当たり変動の終了までの残り時間がわずかの場合(小当たり遊技が実行され易くなったとしても、ほとんど小当たり遊技を実行させることができずに大当たり遊技が開始されてしまう場合)であっても、時短回数を終了させたいと遊技者に思わせることができる。よって、大当たり変動の実行中において、第2特別図柄の抽選を積極的に実行させる遊技性を実現することができる。
この第15実施形態におけるパチンコ機10が、第11実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、遊技盤13の盤面構成が一部変更となっている点、および主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行される各種処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行される各種処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第11実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第11実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図354、および図355を参照して、本第15実施形態における遊技盤13の盤面構成について説明する。図354は、図354は本第15実施形態における遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。図354に示した通り、本第15実施形態のパチンコ機10の遊技盤13は、上述した第11実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13に対して、遊技盤13の右側領域(右打ち遊技により発射された球が流下する領域)の構成を異ならせた点で相違している。また、上第1入球口64b1、および下第1入球口64b2に代えて、中央第1入球口64cを設けた点で相違している。
図354に示した通り、遊技盤13の右側領域には、遊技球が流下(通過)可能な球経路ZK1を形成し、その球経路ZK1の上流側から順に、スルーゲート67、可変入賞装置1650、電動役物640aが付随する第2入球口640、小当たり遊技中に開放動作される小当たり用可変入賞装置2650が配設されるように構成している。また、第2入球口640の上方には、遊技球が入球することで第1特別図柄の抽選契機となる右第1入球口64rを設ける構成としている。なお、球経路ZK1を流下した遊技球が右第1入球口64rは、球経路ZK1に沿って転動した遊技球が入球し難い位置(球経路ZK1や他の遊技球と反発(干渉)した場合にのみ入球し得る位置)に設けられている。よって、右打ちされた遊技球の9割以上は第2入球口640へと入球するか、または第2入球口640を通過して小当たり用可変入賞装置2650またはアウト口66へと入球する。右第1入球口64rへと入球する遊技球の割合は、約20個に1個である。
球経路ZK1に配設される可変入賞装置1650は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の抽選にて大当たりに当選した場合に所定の開放シナリオに沿って開閉動作が行われる装置であって、特定入賞口1650aと、その特定入賞口1650aに球が入球可能な開放状態と、その開放状態よりも入球が困難(不可能)となる閉鎖状態とに可変する開閉扉1650fとを有しており、大当たり遊技中に球が1個入球する毎に、賞球として15個の球が払い出されるように構成している。
第2入球口640は、球経路ZK1の球流下面の一部を切り欠くように形成された開口部を有しており、球が1個入球する毎に、賞球として1個の球が払い出されるように構成している。また、上述した第1実施形態と同様に、第2特別図柄の抽選(変動)のトリガとなるように構成している。この第2入球口640の開口部は、電動役物640aにより覆われており、その電動役物640aを、球が入球可能な開放状態と、その開放状態よりも入球が困難(不可能)となる閉鎖状態とに可変制御することにより、球の入球のし易さを異ならせることができるように構成している。
第2入球口640の開口部を電動役物640aが覆っている状態(閉鎖状態)では、球経路ZK1を流下した球は、電動役物640a上を通過し、球経路ZK1の下流側へと流下するように構成している。つまり、球経路ZK1のうち、第2入球口640よりも下流側へと流下する遊技球は、第2入球口640に入球しなかった(出来なかった)遊技球ということになる。
球経路ZK1のうち、第2入球口640よりも下流側を流下する球は、小当たり用可変入賞装置2650に到達する。この小当たり用可変入賞装置2650は、小当たり用入賞口2650aと、その小当たり用入賞口2650aの開口部を覆うための開閉扉2650fとから構成され、小当たり用入賞口2650aは、球経路ZK1の球流下面の一部を切り欠くように形成された開口部を有しており、球が1個入球する毎に、賞球として10個の球が払い出されるように構成している。
この小当たり用可変入賞装置2650は、特別図柄(第2特別図柄)の抽選において小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技中に開放動作するものであり、開閉扉2650fを予め定められた開放シナリオで開放させることにより、球が入球可能な開放状態と、その開放状態よりも入球困難(不可能)な閉鎖状態とに可変制御される。なお、本第15実施形態では、上述した第11実施形態と同様に、第2特別図図柄の抽選が実行された場合に高確率(例えば、59/60)で小当たりに当選する構成としている。
開閉扉2650fが小当たり用入賞口2650aを閉鎖している閉鎖状態では、球経路ZK1を流下した球は開閉扉2650fの上面を通過し、アウト口66に向けて流下するように構成している。この開閉扉2650fの上面(球通路面)は、球の流下を遅延させるための遅延手段が設けられており、球が開閉扉2650f上を通過するために1秒を要するように構成している。この遅延手段を設けることにより、より小さなスペースで必要な球通過時間を確保することができる。詳細な説明は省略するが本第15実施形態では遅延手段として、摩擦抵抗(摩擦係数)の高い(球経路ZK1の他の球通路面よりも摩擦抵抗の高い)球通路となるように、開閉扉2650fの上面に球が乗り越え可能な凹凸部を形成している。
なお、遅延手段としては、球通路面の構造を工夫することで球遅延通路(例えば、球経路がつづら折り状になる通路)を形成したり、球通路面の材質を工夫することで球遅延通路を形成したり、球が所定区間を通過するための通過時間を遅らせるものであれば何でも良い。
さらに、左打ち遊技(可変表示装置ユニット80の左側の領域(左側領域)を狙う遊技)によって発射された球が上述した球経路ZK1に設けられた各入賞口(入球口)に入球してしまうことを規制するための規制部材(規制手段)として、遊技盤13の下方(第1入球口64の下方、および右方)に釘を植設している。このように構成することで、右打ち遊技と左打ち遊技とで異なる遊技を遊技者に提供することができるため、遊技者に対して飽きの来ない(飽き難い)遊技を提供することができる。
次に、本第15実施形態における右側領域の球流れの詳細について、図355を参照して説明をする。図355(a)は、遊技状態として時短状態または確変状態が設定されている状態における球流れを模式的に示した模式図であり、図355(b)は、遊技状態として潜確状態が設定されている状態における球流れを模式的に示した模式図である。
本第15実施形態の遊技盤13の球経路ZK1は、スルーゲート67から第2入球口640までの球通過時間(スルーゲート67を通過した球が第2入球口640に到達するまでに要する時間)が0.5秒となるように構成している。また、第2入球口640を覆う電動役物640a上の球通過時間(電動役物640aの上流端から下流端まで球が通過(流下)するのみ要する時間)が1秒となるように構成している。
詳細な説明は後述するが、本第15実施形態では、遊技状態として普通図柄の高確率状態(時短状態、確変状態)が設定されている場合には、普通図柄の変動時間が0.1秒~0.4秒、即ち、スルーゲート67から第2入球口640までの球通過時間よりも短い時間が設定されるように構成している。さらに、普通図柄の抽選にて当たりに当選した場合には、0.2秒の開放動作を0.8秒の閉鎖期間を挟んで2回実行するように構成している。つまり、球が電動役物640a上を通過する時間(1秒)よりも短い閉鎖期間が設定される開放動作を実行するように構成している。
よって、図355(a)に示した通り、遊技状態として時短状態が設定されている場合に右打ち遊技をすると、殆どの球が第2入球口640へ入球することになる。さらに、本第15実施形態では、スルーゲート67から第2入球口640までの球通過時間(0.5秒)の半分未満の時間で普通図柄の変動時間が設定されるため、普通図柄の抽選の結果が外れとなる抽選が1回行われたとしても、次の抽選において当たりに当選することにより、外れの抽選の起因となった球を第2入球口640へ入球させることができる。
一方、遊技状態として普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)が設定されている場合には、普通図柄の変動時間が3~5秒、即ち、スルーゲート67から第2入球口640までの球通過時間(0.5秒)よりも長い時間が設定されるように構成している。さらに、普通図柄の抽選にて当たりに当選した場合には、0.04秒の開放動作を1回実行するように構成している。つまり、3~5秒の期間に対して0.04秒のみ、球が第2入球口640へ入球可能となるように構成している。
よって、図355(b)に示した通り、遊技状態として潜確状態が設定されている場合に右打ち遊技をすると、殆どの球が第2入球口640へ入球することなく。小当たり用入賞装置2650へ向けて球が流下することになる。なお、本第15実施形態では電動役物640a上を球が通過する時間が1秒となるように構成しており、且つ、球が0.6秒に1発発射されるように構成していることから、継続して右打ち遊技を行うことで、常に、1個の球が電動役物640a上に滞在するように構成している。
このように構成することで、普通図柄の抽選で当たりに当選した場合に、確実に第2入球口640に球を入球させ、第2特別図柄の抽選を実行させることができるため、右打ち遊技を実行する遊技状態(確変状態、時短状態、潜確状態)において、第2特別図柄の抽選が実行されない事態が発生することを抑制することができる。上述した通り、第2特別図柄の抽選が実行されると、高確率で小当たりに当選するため、潜確状態では、3~5秒間隔で第2入球口640へと遊技球を入球させつつ、小当たり用入賞装置2650へ遊技球を入球させて賞球を獲得することが可能となる。つまり、第2特別図柄の抽選により頻繁に小当たり遊技が実行され、且つ、小当たりに基づく賞球を頻繁に獲得可能な有利状態を形成する。一方で、時短状態や確変状態では、右打ちされたほぼ全ての遊技球が第2入球口640(若しくは右第1入球口64r)へと入球するため、頻繁に小当たり遊技が実行されるものの、小当たり遊技の実行期間の間に遊技球を小当たり用入賞装置2650へと到達させることが極めて困難になる。よって、確変状態や、時短状態は、単に遊技球を効率良く第2入球口640(若しくは右第1入球口64r)へと入球させることが可能となるのみの状態となるため、潜確状態に比較して有利度合いが低くなる(賞球を獲得することが困難になる)。
次に、図356を参照して、本第15実施形態における特徴的な動作である、確変状態中に第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合の各種動作について説明する。図356は、本第15実施形態におけるパチンコ機10の遊技状態、各特別図柄の変動状況に対応して実行される変動表示演出の内容を模式的に示したタイミングチャートである。ここで、本第15実施形態のパチンコ機10の遊技性について簡単に説明をする。本実施形態のパチンコ機10は、上記各実施形態と同様に、第1特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(動的表示)と、第2特別図柄の抽選結果を示すための変動表示(動的表示)と、を同時に(並行して)実行することが可能に構成している。
図356に示した通り、確変状態においては、演出態様としてチャンスゾーン表示(図297(b)参照)が設定される。また、確変状態の間は、上述した通り、右打ちにより発射された遊技球の大半が第2入球口640へと入球し、稀に(例えば、20個に1個の割合で)右第1入球口64rへと入球する。よって、確変状態の間は、基本的に第2特別図柄の抽選が実行されることにより時短回数が減算されていく。また、確変状態の間に第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合は、上述した第11実施形態と同様に、約75%の割合で確変状態をループし、20%の割合で時短状態に移行(転落)するように構成されている。言い換えれば、確変状態において大当たりになっても、有利な潜確状態へと移行する可能性が低いため、第11実施形態と同様に、大当たりになるよりも、時短回数が終了する(外れが連続する)ことをより強く期待して遊技を行わせることができる。なお、右第1入球口64rへと遊技球が入球して第1特別図柄の抽選が実行されたとしても、小当たりに当選することはないが、確変状態においては、上述した通り、小当たり用入賞装置2650へと遊技球を入球させることが極めて困難であるため、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とが重複して(同時に)実行されることにより、時短回数をより多く減算することができたという印象を遊技者に抱かせることができる。よって、確変状態においては、右第1入球口64rへと遊技球が入球する程、遊技者に対して潜確状態に近づいているという印象を抱かせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
そして、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定されている状態において、時短回数が終了すると、上述した通り、より有利な潜確状態へと移行し、頻繁に第2特別図柄の小当たり遊技が実行され、且つ、小当たり用入賞装置2650へと容易に遊技球を入賞させることが可能となる極めて有利な状態を形成する。なお、潜確状態においては、第1特別図柄の抽選が実行されると、小当たりに当選することがないため、残りの確変回数が無駄に1回減算されたかのような印象を遊技者に抱かせることができる。よって、確変状態においては、右第1入球口64rへと遊技球がより多く入球して欲しいと期待させる遊技性を実現できるのに対し、潜確状態では、右第1入球口64rへと遊技球が入球しないことを期待させる遊技性を実現することができる。即ち、遊技状態に応じて、右第1入球口64rの役割(入球することが好ましい入球口であるか否か)を切り替えることが可能となる斬新な遊技性を実現することができる。
また、本第15実施形態では、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放制御を遊技状態毎に異ならせることにより、時短状態や確変状態でも、第2特別図柄の変動表示を主として実行させる構成とした。つまり、上述した第11実施形態のように、時短状態や確変状態において第2特別図柄のロング変動を設定せず、第1特別図柄の抽選が実行されても、第2特別図柄の抽選が実行されても、比較的短い変動時間が設定されるように構成した。これにより、確変状態においては、第2特別図柄の抽選によって時短回数を消化して、最も有利な潜確状態を目指す遊技性を実現している。この構成を採用したことにより、第1特別図柄の大当たり変動の実行中に、第2特別図柄の時短回数を消化する遊技性を実現することができる。
図356に示した通り、遊技状態として確変状態が設定されている状態では、右打ち遊技によって第2特別図柄の抽選を実行し易く、且つ、比較的低い割合(例えば、発射された遊技球の1/20の割合)で第1特別図柄の抽選も実行される遊技状態となる。つまり、確変状態は、普通図柄の高確率状態が設定されていることから電動役物640aが開放し易い状態となり、第2入球口640へと遊技球が入球し易く、且つ、小当たり用入賞装置2650へと遊技球が入球困難になる遊技状態を形成する。この確変状態において、第1特別図柄の抽選で大当たりになると、図356に示した通り、大当たり変動の間、右打ちにより第2特別図柄の抽選のみが実行される状態となる。なお、本第15実施形態では、確変状態において第1特別図柄の抽選で大当たりになると、600秒間のロング変動が実行される構成としている。この確変状態における大当たり変動の間は、また、第2特別図柄の抽選で小当たりとなる毎に第1特別図柄の変動表示が中断される。これらにより、第1特別図柄の変動表示の実行中に、複数回の第2特別図柄の抽選を実行させることが可能となる。言い換えれば、第1特別図柄の大当たり変動の実行中に、残りの時短回数分の第2特別図柄の変動表示を実行することが可能となる。この場合、第1特別図柄の大当たり変動中である(特図1大当たりフラグ203hがオンである)ため、第2特別図柄の抽選で重複して大当たりに当選することはない(抽選結果が外れ又は小当たりとなる)。よって、第1特別図柄のロング変動が実行されている間は、第2特別図柄の抽選で大当たりになって確変状態や時短状態が設定されてしまう可能性が無い。これにより、第2特別図柄の抽選が実行される毎に時短回数を確実に減算することが可能なきわめて有利な状態となる。また、第2特別図柄の変動時間としては、9割以上が1秒の変動時間に設定されるため、第1特別図柄のロング変動の間に右打ちを継続して実行することで、ロング変動の開始時における時短回数によらず、ほぼ、ロング変動の間に時短回数を終了させることができる。なお、この第1特別図柄の大当たり変動(ロング変動)の実行中は、後述する超チャンスゾーン演出(図357参照)が実行される。即ち、右打ちを実行して時短回数を終了させることにより、有利な潜確状態へと移行することを示すための演出態様が実行される。
図356に示した通り、超チャンスゾーン演出の実行中(即ち、確変状態における第1特別図柄の大当たり変動中)に、時短回数が経過(終了)するまでに渡って第2特別図柄の抽選が実行されると、遊技状態が確変状態から潜確状態に変更される。つまり、小当たり用入賞装置2650へと遊技球を到達させることが困難な状態から、小当たり用入賞装置2650へと遊技球を到達させることが容易な状態に移行する。よって、大当たりが開始されるまでの間、小当たり遊技に頻繁に当選して小当たり用入賞装置2650への入賞に基づく賞球を獲得することが可能な有利遊技を楽しませることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、潜確状態に移行した後は、第1実施形態等と同様に、RUSH演出(図7(b)参照)が実行される。更に、潜確状態になってから大当たりが開始されることにより、大当たり終了後の遊技状態(時短回数)について、潜確状態を参照して設定させることができる。つまり、同一の状態をループする割合が高い(75%の割合で、大当たり終了後に再度潜確状態が設定される)潜確状態において大当たりに当選したとして取り扱うことが可能となるため、大当たりの終了後においても、潜確状態が継続される可能性が高くなるように構成することができる。よって、超チャンスゾーン演出が開始された時点で、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、第2特別図柄の抽選で大当たりになった場合については、右打ちを行っても右第1入球口64rへと入球し難い上に、第2特別図柄の大当たり変動の変動時間も短いため、第1特別図柄の抽選によって残りの時短回数を消化することが困難となる。よって、第2特別図柄の大当たり変動中は、通常の大当たり演出が実行される。
次に、図357を参照して、本第15実施形態における特徴的な演出について説明する。まず、図357(a)を参照して、超チャンスゾーン演出について説明する。この超チャンスゾーン演出は、確変状態における第1特別図柄の大当たり変動中に実行される演出である。この超チャンスゾーン演出が実行されると、キャラクタ811が人参を模した人参画像NG1~NG3を発見する演出が実行されると共に、表示領域HR1に対して、「人参発見!!食べ尽くせ!!」という文字が表示される。また、表示領域HR2に対して、「残り15本」という文字が表示される。更に、副表示領域Dsに対して、「超チャンスゾーン突入!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、キャラクタ811が人参画像で示される人参を全て食べ尽くすことにより、遊技者にとってより有利となるということを容易に理解させることができる。なお、本第15実施形態では、超チャンスゾーン演出が開始されて以降は、第2特別図柄の変動表示が実行される毎に、キャラクタ811が人参を1本ずつ食べる演出が実行される。これにより、残りの時短回数と人参の残りの本数とがリンク(同期)しているということを遊技者に対して容易に理解させることができる。言い換えれば、人参を全て食べ尽くすことで、潜確状態へと移行するということを容易に理解させることができる。よって、遊技者にとって理解し易い演出態様を実現することができる。
確変状態において、第1特別図柄の大当たり変動が終了するよりも前に、キャラクタ811が人参を食べることができた(時短回数が終了した)場合には、図357に示した通り、表示領域HR1に対して、「完食!!RUSH開始!!」という文字が表示されると共に、表示領域HR2に対して、「残り0本」という文字が表示される。また、副表示領域Dsに対して、「RUSH突入!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、最も有利な潜確状態(RUSH状態)に突入(移行)したということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
なお、本第15実施形態では、超チャンスゾーン演出として、変動毎にキャラクタ811が人参を1本ずつ食べる演出を実行することにより、潜確状態となるまでの残りの抽選回数を示唆可能に構成したが、これに限られるものではない。残りの回数を示唆することができる態様であれば本形態に限られず、例えば、第12実施形態のように、岩山を登った高さ(頂上までの残りの距離)によって残りの時短回数を示唆する構成としてもよい。
本第15実施形態では、超チャンスゾーン演出として、時短回数が終了するまでの残りの抽選回数を示唆する演出を実行する構成としていたが、これに代えて、又は加えて、第1特別図柄の大当たり変動が終了するまでの間の残り時間を示唆する演出(例えば、残り時間のカウントダウン表示等)を実行する構成としてもよい。このように構成することで、示唆された残り時間が経過するよりも前に時短回数を終了させようとして、より真剣に右打ち遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第15実施形態における電気的構成>
次に、図358、および図359を参照して、本第15実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明する。まず、図358を参照して、本第15実施形態における第2当たり乱数テーブル202cの詳細について説明する。図358に示した通り、本第15実施形態における第2当たり乱数テーブル202cでは、普通図柄の低確率状態において普通図柄の当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~230」の230個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。一方、図358に示した通り、普通図柄の時短状態において普通図柄の当たりと判定される乱数値(カウンタ値)として、「0~231」の231個の乱数値(カウンタ値)が規定されている。
つまり、本第15実施形態では、普通図柄の時短状態においても、普通図柄の通常状態においても、スルーゲート67を通過する毎に、ほぼ、普通図柄の当たりとなるように構成されている。これにより、時短状態や確変状態において右打ち遊技を行った場合も、潜確状態において右打ち遊技を行った場合も、第2入球口640に付随する電動役物640aを開放させて第2入球口640へと入球可能な状態を形成することができる。なお、上述した通り、時短状態や確変状態においては、普通図柄の変動時間が短くなり、開放時間が長くなる一方で、潜確状態では、普通図柄の変動時間が長くなり、開放時間が短くなる。これにより、時短状態や確変状態においては、第2入球口640まで到達したほぼ全ての遊技球を第2入球口640へと入球させることができる。一方、潜確状態においては、第2入球口640が閉鎖されている間に第2入球口640を遊技球が通過し易くなるので、小当たり用入賞装置2650へと遊技球が入球し易くなる。よって、時短状態や確変状態よりも遊技者に有利な状態を形成することができる。
次に、図359(a)を参照して、本第15実施形態における時短・確変用テーブル202f2について説明する。図359(a)は、時短・確変用テーブル202f2の規定内容を示した図である。図359(a)に示した通り、本第15実施形態における時短・確変用テーブル202f2は、第1特別図柄の抽選で大当たりになると、変動種別カウンタCS1の値によらず、600秒の当たりロング変動が設定される一方で、第1特別図柄の抽選で外れになると、10秒間の外れミドル変動が設定される。一方で、図359(a)に示した通り、第2特別図柄の変動パターンとしては、1秒~20秒の比較的短い変動パターンが対応付けて規定されている。これにより、確変状態において第1特別図柄の抽選で大当たりになると、右打ちを継続することで第2特別図柄の抽選のみを連続して実行させることが可能となる。よって、確変状態において継続して右打ちを行うことで、比較的短い間隔で第2特別図柄の抽選を行わせ、時短回数を消化させることができる。よって、大当たり変動の実行中に最も有利な潜確状態へと容易に移行させることができる。
次に、図359(b)を参照して、本第15実施形態における潜確用テーブル202f3について説明する。図359(b)は、潜確用テーブル202f3の規定内容を示した図である。図359(b)に示した通り、本第15実施形態における潜確用テーブル202f3は、第1特別図柄の変動時間として抽選結果によらず600秒間のロング変動が設定される一方で、第2特別図柄の変動時間として、20秒以下の比較的短い変動時間が規定されている。よって、潜確状態や確変状態よりも、第2特別図柄の抽選が実行され易いより有利な遊技状態を形成する。即ち、第2特別図柄の小当たり遊技ばかりが実行されると共に、小当たり用入賞装置2650へと入球する機会が多くなるため、確変回数が終了するか、若しくは大当たりとなるまでの間、右打ちにより多量の賞球を獲得し続けることが可能な遊技状態を形成する。
以上説明した通り、本第15実施形態におけるパチンコ機10では、確変状態および時短状態において右打ちを行うことで、小当たり用入賞装置2650へと遊技球が到達することを抑制しつつ、第2特別図柄の抽選が実行され易くなるように、盤面構成、および時短状態における電動役物640aの制御を構成した。一方で、潜確状態においては、右打ちを行うことで、第2入球口640へも小当たり用入賞装置2650にも遊技球がバランス良く入球する有利な遊技状態を形成する構成とした。即ち、通常状態以外の遊技状態においては、主として第2特別図柄の抽選を実行させることにより遊技を進行するように構成しつつ、潜確状態以外の状態において小当たり用入賞装置2650へと遊技球が入球することを抑制する構成としている。このように構成することで、通常状態以外の遊技状態では、全て第2特別図柄の抽選により遊技を進行するという分かり易い遊技性を実現することができる。
また、本第15実施形態におけるパチンコ機10では、確変状態において第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に、当該大当たり変動の実行中に第2特別図柄の抽選を実行させることで、時短回数を減算させ、大当たり変動の実行中に潜確状態へと移行させることが可能となるように構成した。即ち、大当たり変動の実行中においても、小当たり遊技が実行され易い有利な状態を形成することが可能となるように構成した。更に、大当たり変動の実行中に時短状態を消化させて潜確状態へと移行させることが可能に構成することにより、第1特別図柄の抽選で大当りとなった場合に、潜確状態になってから大当たりを開始させることが容易となる。つまり、大当たり終了後の遊技状態について、潜確状態を参照して設定させることができるので、大当たりの終了後においても、潜確状態が継続される可能性が高くなるように構成することができる。これにより、時短状態の残り回数によらず、第1特別図柄の大当たり変動の間に時短回数を終了させることを目指して大当たり変動中も右打ちを継続するという極めて特殊且つ斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第15実施形態では、時短状態と確変状態とで共通の変動パターン選択テーブル(時短・確変用テーブル202f2)を参照して変動パターンを決定する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、時短状態の場合には、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、変動時間が短くなるように構成してもよい。時短状態において時短回数を消化したとしても、遊技者にとって何らのメリットも存在しないからである。
本第15実施形態では、確変状態において第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、600秒のロング変動のみが設定される構成としていたが、これに限られず、任意の変動時間を設定してもよい。短い変動時間とするほど、確変状態の間に第2特別図柄の抽選を連続して実行させても時短回数を終了させるよりも前に大当たりが開始されてしまう可能性が高まるため、第1特別図柄の大当たり変動が実行された場合(超チャンスゾーン演出が開始された場合)に、緊張感を抱かせながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。一方、第1特別図柄の大当たり変動の変動時間を長くする程、大当たり変動の間に時短回数を終了させることが容易となるため、超チャンスゾーンが開始された場合に、安心感を抱かせながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第11実施形態の変形例>
次いで、図360を参照して、上述した第11実施形態の変形例について説明する。上述した第11実施形態では、時短回数が経過(終了)する可能性がある抽選回数となる毎に、川突破演出(図298、図299参照)を実行する構成としていた。これに加えて本変形例では、チャンスゾーン(普通図柄の時短状態)の間に大当たりに当選したことを示唆する演出としても、川突破演出を実行するように構成した。また、川突破演出の開始時において、川を突破した場合に遊技者に付与され得る特典(報酬)を予め報知する構成とした。これにより、遊技者に対してより多様な期待感を抱かせることができる。
まず、図360(a)を参照して、本変形例における川突破演出の開始時における表示態様について説明する。図360(a)は、時短回数が終了する可能性がある抽選回数において実行された川突破演出における表示態様の一例を示した図である。図360(a)に示した通り、本変形例における川突破演出では、表示領域HR1に対して、今回の川突破演出において川を突破した場合に遊技者に付与される特典(報酬)を表示する構成としている。図360(a)の例では、川の突破に成功することで、特典としてRUSHが付与される(潜確状態に移行する)ことが報知された場合を例示している。即ち、表示領域HR1に対して、「第1の川に到達!!突破でRUSH!落下で終了・・・」という文字が表示された状態を示している。この表示内容により、川を突破することによりRUSHに突入するということを遊技者に理解させることができるので、川突破演出の結果により注目して遊技を行わせることができる。図360(a)の例意外にも、例えば、「突破で継続!落下で終了・・・」という示唆内容や、「突破で大当たり!落下で終了・・・」という示唆内容等が設けられている。このように、示唆内容にバリエーションを持たせることにより、遊技者の川突破演出に対する期待感を示唆内容に応じて異ならせることができる。例えば、「突破でRUSH!落下で終了・・・」という表示内容である場合は、突破する場合と落下する場合とで、有利度合いに大きな差が生じるため、突破することをより強く期待させることができる。また、「突破で大当たり!落下で終了・・・」という表示内容である場合は、時短回数が終了する可能性があるタイミングで、偶然大当たりとなったか、若しくは時短回数が終了するかのどちらかであるため、大当たりである可能性が低いと感じさせることができる。よって、時短状態が終了したとしても、そのショックを和らげることができる。更に、この表示態様において川を突破する演出が実行されることで、遊技者に対して大きな驚きと、喜びとを与えることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本変形例では、上述した通り、時短状態が終了する可能性が無いタイミングでも、川突破演出を実行可能に構成している。即ち、大当たりとなった場合、および外れの場合の一部(例えば、外れの場合の1/100)で、川突破演出が実行されるように構成している。この場合の表示態様について、図360(b)を参照して説明する。図360(b)は、大当たりになった場合、および外れの場合の一部で実行される川突破演出における表示態様を示した図である。図360(b)に示した通り、時短回数が終了する可能性が無い場合には、通常の川突破演出よりも細い態様の川画像KGが表示される。また、表示領域HR1に対して、「小川発見!!飛び越えれば大当たりor継続!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、川を突破すること自体は確定しているということを遊技者に対して容易に認識させることができる。なお、大当たりの場合は、川の突破時に大当たりが報知される一方で、外れの場合は継続が報知される。
このように、本変形例では、チャンスゾーンの間に大当たりになった場合においても、川突破演出により当該大当たりの報知を行う構成としている。このように構成することで、チャンスゾーンにおける演出に統一感を持たせることができる。よって、遊技者にとってより分かり易い演出態様を実現することができる。また、本変形例では、川突破演出の開始時に、川を突破した場合に付与される特典(報酬)を予め報知する構成としている。このように構成することで、川突破演出に対する遊技者の期待感を、特典の内容に応じて可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、大当たり、または外れの場合に実行される川突破演出の開始時に、大当たりとなった場合における大当たり種別や大当たり終了後に設定される時短回数も示唆可能に構成してもよい。より具体的には、例えば、「大当たり」の文字色として、白、緑、赤の4つを設ける構成とし、白の場合は通常大当たりの可能性が高く、緑の場合は確変大当たりの可能性が高く、赤の場合は確変大当たりで、且つ、少ない時短回数(0回や10回)の可能性が高くなる(即ち、潜確状態に移行し易くなる)ように構成してもよい。このように構成することで、緑文字や赤文字が表示された場合に、大当たりが報知されることをより強く期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
<第16実施形態>
次に、本発明の第16実施形態について、図361~図423を参照して説明する。なお、上述した各実施形態と同一の要素についても、説明の便宜上繰り返し説明をする。また、上述した各実施形態において説明をした内容についても説明の便宜上、異なる符号を付して重複して説明している箇所がある。具体的には、上述した各実施形態では、各制御処理にSの符号を付して説明をしたが、本実施形態では、Cの符号を付して説明し、同一の処理に対しても、異なる番号を付し、改めて説明をする。そして、上述した各実施形態において説明をした内容と同一の要素について詳細な説明を省略している箇所については、上述した各実施形態において説明をした内容が適応されるものである。
本第16実施形態の遊技機は、遊技者が有利となる特典遊技(大当たり遊技)が実行される契機として、特別図柄の抽選で大当たりに当選して大当たり遊技(図柄大当たり遊技)が実行される契機(第1契機)と、特別図柄の抽選で小当たりに当選し、その小当たり遊技中に遊技球が特定領域(小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650(図361参照)内に設けられたV領域(図示せず))を通過したことに基づいて大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行される契機(第2契機)と、の2つの契機を有している。
このように構成することで、遊技者に対して様々な契機で大当たり遊技を提供することが可能となるたるため、遊技性を向上させた遊技を提供することができる。さらに、本第16実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選よりも、第2特別図柄(特図2)の抽選のほうが、小当たりに当選し易いように構成している。そして、大当たり遊技の終了後に設定され得る遊技状態である時短状態中は、特図2の抽選が実行され易くなるように構成している。これにより、時短状態が設定された場合には、通常状態が設定されている場合よりも大当たり遊技が実行され易くすることができる。即ち、通常状態では特図1の抽選が主に実行されるのに対して、時短状態では特図2の抽選が主に実行されるため、上述した第2契機を成立させ易くすることができる。よって、時短状態を遊技者に有利な遊技状態とすることができるため、遊技者に対して時短状態が設定されることを目指して意欲的に遊技を行わせることができる。
加えて、本第16実施形態では、通常状態が設定されている状態において、特図2の抽選が実行され易くなる期間を一時的に現出させることができるように構成している。詳細な説明は、図361を参照して後述するが、通常状態における普通図柄抽選によって、特定の当たり(ロング開放当たり)に当選した場合に、電動役物640aを長期間(1.5秒間)開放させるようにし、特図2抽選の実行契機である第2入球口(入賞口)640へ球が入球し易い期間を設定するよう構成している。これにより、通常状態の遊技を行っている遊技者に対しても、特図2抽選を実行させることができるため、特図2抽選を実行すること無く(時短状態に移行すること無く)、遊技に飽きてしまうことを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、大当たり遊技終了後に設定される時短状態の継続条件(終了条件)として、少なくとも第1条件(例えば、時短状態中に特図2変動を5回実行、或いは、小当たり遊技終了)と、その第1条件よりも時短状態を継続し易い(終了させ難い)第2条件(例えば、時短状態中に特図変動(特図1変動と特図2変動との累計)を99回実行、或いは、小当たり遊技終了)と、を設定可能に構成している。そして、通常状態で実行された特図2抽選に基づいてV大当たり遊技が実行される場合と、時短状態で実行された特図2抽選に基づいてV大当たり遊技が実行される場合とで、時短状態の継続条件(終了条件)の設定割合を異ならせている。具体的には、通常状態中の特図2抽選に基づいて実行されたV大当たり遊技の終了後のほうが、時短状態中の特図2抽選に基づいて実行されたV大当たり遊技の終了後よりも、時短状態が継続し易い(終了し難い)継続条件(終了条件)が設定され易くなるように構成している。
このように構成することで、遊技者に対して、特別図柄(特図)の抽選結果だけでは無く、特図抽選が実行された場合における遊技状態に対しても興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、本第16実施形態では上述した通り、遊技者に有利となる遊技状態(時短状態)が設定されている場合よりも、その時短状態よりも遊技者に不利となる遊技状態(通常状態)が設定されている場合のほうが、V大当たり遊技終了後に継続し易い時短状態が設定され易くなるように構成している。よって、通常状態が設定されている場合も、時短状態が設定されている場合も、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
加えて、本第16実施形態では、第2特別図柄(特図2)の入賞情報を最大で4個、保留記憶可能に構成しており、時短状態における特図2最終変動の抽選結果を示す変動演出を用いて保留記憶されている特図2の入賞情報の先読み結果を遊技者に報知するように構成している。つまり、時短状態中に実行される変動演出の演出結果として、当該特図変動の抽選結果に加え、時短状態から通常状態へと遊技状態が移行した後に実行される特図2抽選(通常状態に移行した時点で保留記憶されている特図2の入賞情報に対する抽選)の結果を報知するように構成している。このように構成することで、変動演出の演出結果が当たり(例えば、小当たり)に当選したことを示す演出結果である場合に、今回の小当たり当選が、時短状態で当選したのか、通常状態で当選したのかを遊技者に把握させ難くすることができる。
また、上述した通り、本第16実施形態では、時短状態で小当たり当選した場合と、通常状態で小当たり当選した場合とで、小当たり遊技を経由して実行される大当たり遊技(V大当たり遊技)の終了後に設定される時短状態の継続のし易さを異ならせており、具体的には、通常状態中の特図2抽選で小当たりに当選した場合のほうが、時短状態中の特図2抽選で小当たりに当選した場合よりも、時短状態が継続し易い(終了し難い)継続条件(終了条件)が設定され易くなるように構成しており、さらに、通常状態へと移行した後に実行される特図2抽選に対応する先読み結果が、時短状態が継続し易い小当たりに当選するとの判別結果である場合に、時短状態における特図2最終変動の抽選結果を示す変動演出にて、先読み結果(時短状態から通常状態へと移行した後に実行される特図2抽選の先読み結果)を報知するように構成している。
このように構成することで、時短状態中に実行される変動演出によって、小当たりに当選したことが報知された場合に、当選した小当たりが、時短状態が継続し易い小当たりである割合を高めることができる。ここで、近年の遊技機(例えば、パチンコ機10)では、遊技の健全化を図るために、遊技者に有利な遊技状態(例えば、時短状態や確変状態)が大当たり遊技終了後に設定される割合(所謂、継続率)を低く(例えば、65%以下)設定することにより遊技の射幸性を抑えるものがある。このような遊技機では、例えば、遊技者に有利な有利遊技状態が設定されている状態で当たり(例えば、大当たり、小当たり)に当選したとしても、その当たり遊技終了後に再度、有利遊技状態が設定される割合が抑えられてしまうため、有利遊技状態中における当たり報知演出に期待感を抱かせることが困難になるという問題があった。
これに対して、本第16実施形態では、有利遊技状態(時短状態)中に実行される当たり報知演出(変動演出)にて、有利遊技状態(時短状態)中に当選した当たり(小当たり)の報知に加え、有利遊技状態(時短状態)から不利遊技状態(通常状態)へと移行した後に実行される特図2抽選の先読み結果にて、時短状態が継続し易い小当たりに当選すると事前判別された場合の報知も行うように構成している。これにより、有利遊技状態(時短状態)中に当たり報知演出が実行された場合における時短状態が継続し易い小当たりの当選割合を高めることができ、有利遊技状態中における当たり報知演出に対する遊技者の期待感を高めることができる。
さらに、本第16実施形態では、時短状態の最終変動(特図2変動)、或いは、時短状態終了後(通常状態移行後)に実行される特図2変動(通常状態移行時に存在する残特図2保留に対応する特図2変動)の何れで小当たりに当選したのかを遊技者に分かり難くする変動演出が実行されるように構成している。詳細な説明は後述するが、本第16実施形態では、時短状態の最終変動期間に対応して実行される変動演出によって、当該変動の抽選結果に加え、時短状態終了後(通常状態移行後)に実行される特図2変動(通常状態移行時に存在する残特図2保留に対応する特図2変動)の先読み結果も報知するように構成し、時短状態終了後(通常状態移行後)に実行される特図2変動(通常状態移行時に存在する残特図2保留に対応する特図2変動)の変動時間を短時間(例えば、0.5秒)とし、その短時間変動が終了するまで、時短状態の最終変動期間に対応して実行される変動演出の演出結果を表示するように構成している。このように、時短状態の最終変動と、時短状態終了後(通常状態移行後)に実行される特図2変動(通常状態移行時に存在する残特図2保留に対応する特図2変動)と、が実行される期間を用いて一連の演出を実行し、その一連の演出の演出結果を、複数変動に跨がって表示させることで、今回の一連の演出がどの特図変動に対応する特図抽選の結果を報知しているのかを遊技者に分かり難くすることができる。
まず、図361を参照して、本第16実施形態における遊技盤13の構成について説明する。遊技盤13の正面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の正面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の正面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の正面であって2本のレール61,62とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図12参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図361の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図361の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。
遊技領域の正面視左側下部(図361の左側下部)には、発光手段である複数のLED及び7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37A,37Bが配設されている。第1図柄表示装置37A,37Bは、主制御装置110(図12参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本実施形態では、第1図柄表示装置37A,37Bは、球が、第1入賞口64へ入賞したか、第2入賞口640へ入賞したかに応じて使い分けられるように構成されている。具体的には、球が、第1入賞口64へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Aが作動し、一方で、球が、第2入賞口640へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Bが作動するように構成されている。
また、第1図柄表示装置37A,37Bは、LEDにより、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。なお、複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
第1入賞口64は、可変表示ユニット80の下方に配置されている。可変表示ユニット80が遊技盤13上の遊技領域を左右に区画するように配置されており、可変表示ユニット80の左側を遊技球が流下可能な左側流路と、可変表示ユニット80の右側を遊技球が流下可能な右側流路とが形成されている。左側流路を流下した遊技球は、右側流路を流下しないように構成されている。第1入賞口64は、左側流路を流下した遊技球も、右側流路を流下した遊技球も入球可能な位置に配置されている。
第2入賞口640は、右側流路を流下した遊技球が、左側流路を流下した遊技球よりも入球し易い位置に配置されている。第2入賞口640は、遊技盤13に横長矩形状の開口部が形成されており、その開口部に遊技球が流下することが可能な流路が形成されており、開口部に入球した遊技球を検知するフォトセンサが設けられている。開口部の前面側には開口部を塞ぐことが可能な横長矩形状の開閉板として電動役物640aが付随して設けられており、その開閉板の可変を軸として正面側に開閉駆動するための開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。第2入賞口640の開口部は、通常時は、遊技球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。普通図柄(第2図柄)の当たりの際には開放口ソレノイドを駆動して電動役物640aを正面下側に傾倒し、球が第2入賞口640の開口部に入賞しやすい開放状態を一時的に形成し、その開放状態と通常時の閉鎖状態との状態を遊技状態により定められた所定回数繰り返すように作動する。
尚、本パチンコ機10では、第1入賞口64及び第2入賞口640へ入賞があったことを契機として抽選が行われる。パチンコ機10は、その抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、第1入賞口64に入賞した場合に変動表示される第1特別図柄に対応して設定されている15R時短(99回)大当たり(大当たりAA)、7R時短(5回)大当たり(大当たりAB)、7R時短(1回)大当たり(大当たりAC)が用意されている。また、第2入賞口640に入賞した場合に変動表示される第2特別図柄に対応して設定されている15R時短(99回)大当たり(大当たりAD)、12R時短(99回)大当たり(大当たりAE)、7R時短(99回)大当たり(大当たりAF)が用意されている。第1図柄表示装置37A,37Bには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
ここで、「15R時短(99回)大当たり(大当たりAA)」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)が99回変動されて、99回目の変動が停止するまでの期間、普通図柄(第2図柄)の抽選確率が高確率状態へ移行し、普通図柄(第2図柄)の短い変動時間が選択され易い時短遊技状態が設定される大当たりのことである。「7R時短(5回)大当たり(大当たりAB)」とは、最大ラウンド数が7ラウンドの大当たりの後に特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)が5回変動されて、5回目の変動が停止するまでの期間、普通図柄(第2図柄)の抽選確率が高確率状態へ移行し、普通図柄(第2図柄)の短い変動時間が選択され易い時短遊技状態が設定される大当たりのことである。また、「7R時短(1回)大当たり(大当たりAC)」は、最大ラウンド数が7ラウンドの大当たりの後に、5回目の変動が停止するまでの期間、普通図柄(第2図柄)の抽選確率が高確率状態へ移行し、普通図柄(第2図柄)の短い変動時間が選択され易い時短遊技状態が設定される大当たりのことである。
時短中(時短遊技状態中)は、第2図柄の当たり確率がアップするだけではなく、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間も変更され、通常中と比して長い時間が設定される。電動役物640aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その電動役物640aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比して、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態となる。よって、時短中は、第2入賞口640へ球が入賞し易い状態となり、大当たり抽選が行われる回数を増やすことができる。
なお、時短中において、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開放時間を変更するのではなく、または、その開放時間を変更することに加えて、1回の当たりで電動役物640aが開放する回数を通常中よりも増やす変更を行うものとしてもよい。また、時短中において、第2図柄の当たり確率は変更せず、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間および1回の当たりで電動役物640aが開放する回数の少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、時短中において、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間や、1回の当たりで電動役物640aを開放する回数はせず、第2図柄の当たり確率だけを、通常中と比してアップするよう変更するものであってもよい。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示ユニット80が配設されている。可変表示ユニット80には、第1入賞口64及び第2入賞口640への入賞(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37A,37Bにおける変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、普通図柄始動口(スルーゲート)67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。また、可変表示ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は9インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図12参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図12参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37A,37Bで行われるのに対して、その第1図柄表示装置37A,37Bの表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第2図柄表示装置83は、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過する毎に表示図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置83において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
パチンコ機10は、第2図柄表示装置における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2入賞口640に付随された電動役物640aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
第2図柄の変動表示にかかる時間は、遊技状態が通常中の場合よりも、時短中の方が短くなるように設定される。これにより、時短中は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、当たり抽選(第2図柄の変動表示回数)を通常中よりも多く行うことができる。よって、当たり抽選において当たりとなる機会が増えるので、第2入賞口640の電動役物640aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。よって、時短中は、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態とすることができる。なお、第2入賞口640に球が入球することで、賞球として遊技者に4個の球が上皿17に払い出されるので第2入賞口640へ球が入賞し易い状態となることで、遊技者の持ち球が減少することを抑制しながら遊技を行うことができ、追加で球を貸し出す為の投資を抑制させることができながら、特別図柄の抽選を時短期間中行わせることができる。
なお、時短中において、当たり確率を高める、1回に当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法によっても、時短中に第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、時短中において通常中よりも短く設定する場合は、当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
普通図柄始動口(スルーゲート)67は、可変表示ユニット80の左側流路と右側流路との領域においてそれぞれ遊技盤に組み付けられ、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤の左側と右側とを流下する球の一部が通過可能に構成されている。普通図柄始動口(スルーゲート)67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
球の普通図柄始動口(スルーゲート)67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37A,37Bにより表示されると共に第2図柄保留ランプ(図示せず)においても点灯表示される。第2図柄保留ランプは、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の組み付け数は1つに限定されるものではなく、複数(例えば、2つ)であっても良い。また、普通図柄始動口(スルーゲート)67の組み付け位置は可変表示ユニット80の右方に限定されるものではなく、例えば、可変表示ユニット80の左方でも良い。また、第1図柄表示装置37A,37Bにより保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプにより点灯表示を行わないものとしてもよい。
可変表示ユニット80の下方には、球が入賞し得る第1入賞口64が配設されている。この第1入賞口64へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図12参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Aで示される。なお、本実施形態では、普通図柄始動口(スルーゲート)67を遊技球が通過した場合には、賞球は払いだされない構成としたが、それに限らず、例えば、1球等の所定数の賞球を払い出すように構成してもよい。
また、第1入賞口64および第2入賞口640は、それぞれ、球が入賞すると4個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。なお、本実施形態においては、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを同じに構成したが、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを異なる数、例えば、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を3個とし、第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を5個として構成してもよい。
第2入賞口640には電動役物640aが付随されている。この電動役物640aは開閉可能に構成されており、通常は電動役物640aが閉鎖状態となって、球が第2入賞口640へ入賞しにくい状態となっている。一方、普通図柄始動口(スルーゲート)67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、電動役物640aが開放状態となり、球が第2入賞口640へ入賞しやすい状態となる。
上述した通り、時短中は、通常中と比して第2図柄の当たり確率が高く、また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなって、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となる回数が増える。更に、確変中および時短中は、電動役物640aが開放される時間も、通常中より長くなる。よって、時短中は、通常時と比して、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態を作ることができる。
なお、本第16実施形態では、左側遊技領域の中流部(可変表示ユニット80の左側)に、球が通過可能なスルーゲート67が形成されている。これにより、遊技者が左側遊技領域に球を流下させる遊技(左打ち遊技)を行っている間も、普通図柄(普図)の抽選が実行される。詳細な説明は後述するが、本実施形態では、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている間に、特定の普図当たりに当選すると、第2入賞口640に球を容易に入球させることができる普図当たり遊技が実行されるように構成している。
このように、通常状態中に第2入賞口640へ球を入球させ易い期間(状態)を提供可能に構成することにより、遊技状態を時短状態に移行させなくとも特図2抽選を用いた遊技性、即ち、小当たり当選に基づいて大当たり遊技を実行させる遊技性を遊技者に提供することができる。よって、通常状態中の遊技を長時間実行している遊技者が、特図2抽選を用いた遊技性を体験することなく遊技に飽きてしまうことを抑制することができる。
また、通常状態中の遊技として、第1入賞口64への球の入賞に基づいて実行される第1特別図柄(特図1)の抽選にて大当たりを狙う遊技と、スルーゲート67への球の通過に基づいて第2特別図柄(特図2)の抽選にて大当たりを狙う遊技と、を同時に実行させることができるため、通常状態中における遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第1入賞口64に球が入賞した場合と第2入賞口640へ球が入賞した場合とでは、大当たりとなる確率は、低確率状態であっても高確率状態でも同一である。しかしながら、大当たりとなった場合に選定される大当たりの種別として、第2入賞口640へ球が入賞し(第2特別図柄に対応する抽選)大当たり(大当たりAD、大当たりAE、大当たりAF)となった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態として100%の割合で、時短が99回(特別図柄の変動が99回実行されるまで普通図柄の高確率状態が設定される)付与される遊技状態が設定される。そして、第1入賞口64へ球が入賞した(第1特別図柄に対応する抽選で大当たりとなった)場合には、99回の時短遊技状態が付与される大当たりは、大当たりAA(大当たりとなった場合の1%の割合)のみであり第2入賞口640に球が入賞した場合の方が遊技者に有利となる大当たり種別が選択されるように構成されている。このように構成することで、通常遊技状態(低確率遊技状態で時短が付与されていない状態)では、第1入賞口64に球が第2入賞口640よりも入賞し易くなっており、第1入賞口64に遊技球を入賞させることで、時短遊技状態の終了条件として、99回の特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動回数が付与される大当たり(大当たりAA)が選択される割合を低くして設定し、時短が付与されて第2入賞口640に球が入賞し易い状態となった場合に、第2特別図柄で大当たりとなると、時短状態が容易に継続するように構成できる。よって、時短が付与されることへの価値を高めることができる。
本第16実施形態では、右側遊技領域に、スルーゲート67、第2入賞口640(電動役物640a)、可変入賞装置65、V入賞装置650を配設し、普通図柄(普図)の抽選を行う遊技、第2特別図柄(特図2)の抽選を行う遊技、及び、当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)中の遊技を、右打ち遊技にて実行することが可能に構成している。これにより、時短状態中の遊技と小当たり遊技と大当たり遊技とが繰り返し実行される期間中において、遊技者に球の発射方向(左側遊技領域方向、右側遊技領域方向)を変更させる必要が無くなる。よって、球の発射方向の変更が煩雑に行われてしまうことを抑制し、快適に遊技を行わせることができる。また、本第16実施形態では、遊技状態として通常状態が設定されている場合よりも、遊技者に有利となる遊技状態(時短状態、小当たり遊技状態、大当たり遊技状態)が設定されている場合に、右打ち遊技を行わせるように構成しているため、遊技者に対して、右打ち遊技中は有利な状態であると分かり易く報知することができる。
V入賞装置650は、小当たり遊技が実行される場合に開放動作される入賞装置であって、V入賞口650aに球が入賞可能な開放状態と、入賞困難な閉鎖状態とに可変可能なV入賞扉650bを有している。このV入賞扉650bは、閉鎖状態に位置している場合にその上面に球流路が形成されるように構成しており、V入賞装置650が閉鎖状態中は、右打ち遊技によって発射された球がV入賞扉650bの上面を、可変入賞装置65方向に向かって流下するように構成している。また、V入賞口650aの内部に、図示しない特定領域(V領域)を有しており、小当たり遊技中(小当たり遊技終了後の球捌け期間も含む)にV入賞口650aに入賞した球が特定領域(V領域)を通過した場合に、大当たり遊技が実行されるように構成している。
なお、V入賞装置650内に設けられる特定領域(V領域)の構成については、当業界において周知一般的な技術であるため、その詳細な説明を省略するが、例えば、V入賞装置650内に球が通過可能な流路を複数設け、そのうち特定の流路を通過した球のみが特定領域(V領域)を通過できるように構成しても良いし、V入賞装置650内を流下する球の流下方向を振り分ける振分部材、例えば、パチンコ機10の電源投入時から予め定められた規則で常時駆動する振分部材や、大当たり遊技が開始されてから予め定められた規則で常時駆動する振分部材や、大当たり遊技の特定数のラウンド遊技が開始されてから予め定められた規則で常時駆動する振分部材等を設け、その振分部材によって振り分けられた球が特定領域(V領域)を通過した場合に大当たり遊技が実行されるように構成しても良い。
さらに、小当たりに当選した場合に実行される小当たり遊技の種類を複数設け、例えば、小当たり遊技中にV入賞装置650内の特定領域(V領域)を球が通過し易い小当たり遊技が実行される小当たり種別と、特定領域(V領域)を球が通過し難い小当たり遊技が実行される小当たり種別とを設定可能に構成しても良い。この場合、当選した小当たりの種別に応じて、V入賞扉650bの開放パターンを異ならせ、特定領域(V領域)を球が通過し難い小当たり遊技を実行する場合には、V入賞口650aに球が入球し難くなるV入賞扉650bの開放パターンが設定されるように構成したり、V入賞装置650内に設けられた振分部材によって球が特定領域(V領域)以外に振り分けられるタイミングで球が振分部材に到達するようにV入賞扉650bの開放パターンを設定されるように構成したりしても良い。加えて、小当たり当選に基づいて実行される小当たり遊技として、V入賞装置650では無く、可変入賞装置65を開放動作させる小当たり遊技を設定可能に構成し、その小当たり遊技が実行された場合には、物理的にV入賞装置650内の特定領域(V領域)を球が通過できないように構成しても良い。
可変入賞装置65は、大当たり遊技中の開放動作される入賞装置であって、特定入賞口65aに球が入賞し易い開放状態と、入球し難い閉鎖状態と、に可変可能な入賞扉65bを有している。この入賞扉65bは、閉鎖状態に位置している場合にその上面に球流路が形成されるように構成しており、可変入賞装置65が閉鎖状態中は、右打ち遊技によって発射された球が入賞扉65bの上面を、アウト口66方向に向かって流下するように構成している。
<第16実施形態におけるパチンコ機10のゲーム性について>
次に、図362を参照して、本第16実施形態のパチンコ機10のゲーム性について説明をする。図362は、本第16実施形態の遊技の流れを模式的に示した模式図である。図362に示した通り、本第16実施形態のパチンコ機10では、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)のいずれかが設定されるように構成している。
そして、通常状態中に左打ち遊技を行い、第1特別図柄(特図1)の抽選で大当たりに当選(大当たり確率1/250)すると、その大当たり遊技終了後には必ず時短状態が設定される。ここで、通常状態中に特図1大当たりに当選した場合に設定される時短状態の設定内容について説明をする。詳細な内容は図381を参照して後述するが、通常状態中に特図1大当たりに当選した場合には、3種類の大当たり種別のうち何れかの大当たり種別が設定され、各大当たり種別に対して異なる時短終了条件が規定されている。時短終了条件とは、時短状態を終了させる条件のことであり、その時短終了条件が成立した場合に、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行する。
通常状態で特図1大当たりに当選した場合は、図362に示した通り、第1特別図柄(特図1)の変動回数、及び、第2特別図柄(特図2)の変動回数が99回に到達した場合に時短終了条件が成立する大当たり種別(大当たりAA)が1%の割合で設定され、第2特別図柄(特図2)の変動回数が5回に到達した場合に時短終了条件が成立する大当たり種別(大当たりAB)が15%の割合で設定され、第2特別図柄(特図2)の変動回数が1回に到達した場合に時短終了条件が成立する大当たり種別(大当たりAC)が84%の割合で設定されるように構成している。つまり、通常状態中に特図1大当たりに当選した場合は、大当たり遊技終了後に必ず時短状態が設定されるが、設定された大当たり種別に応じて、その時短状態の継続のし易さ(時短終了条件)を異ならせている。
なお、詳細は後述するが、本第16実施形態では、特図2の入賞情報を最大で4個保留記憶させることができるように構成しているため、時短終了条件として時短1回が設定された場合であっても、1回目の特図2変動が実行されている最中は(1回目の特図2変動が停止するまでは)時短状態が設定され、電動役物640aが開放し易い状態であることから、特図2の入賞情報を保留記憶させ易くすることができる。よって、時短1回の時短終了条件が設定された場合でも、時短状態中の特図2変動が1回実行されている期間中に、特図2の入賞情報(特図2保留)を保留記憶させる遊技を行うことにより、時短状態から通常状態へと移行した後の特図2変動を最大で4回実行することができる。このように構成することで、大当たりに当選した場合に、特図2抽選を数多く実行させることができるため、小当たり当選経由の大当たり遊技を遊技者に体験させ易くすることができる。
一方、通常状態中に特図1抽選で特小当たりに当選(小当たり確率1/500)した場合は、その小当たり遊技中に球が特定領域(V領域)を通過することで実行される大当たり遊技の終了後に、必ず時短状態が設定される。具体的には、第1特別図柄(特図1)の変動回数、及び、第2特別図柄(特図2)の変動回数が99回に到達した場合に時短終了条件が成立する小当たり種別(小当たりAA)が10%の割合で設定され、第2特別図柄(特図2)の変動回数が5回に到達した場合に時短終了条件が成立する小当たり種別(小当たりAB)が40%の割合で設定され、第2特別図柄(特図2)の変動回数が1回に到達した場合に時短終了条件が成立する小当たり種別(小当たりAC)が50%の割合で設定されるように構成している。
上述した通り、本第16実施形態では、通常状態が設定されている状態で実行される特図1抽選によって、大当たりに当選した場合(図柄大当たりに当選した場合)と、小当たりに当選し、その小当たり遊技中に特定領域を球が通過し大当たり遊技が実行される場合(V大当たりした場合)と、の何れの契機で大当たり遊技が実行された場合であっても、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定されるように構成しており、特図1抽選に基づいて実行される大当たり遊技であっても、その大当たり遊技の実行契機によって時短状態の継続のし易さを異ならせている。上述した通り、大当たり遊技の実行契機のうち、成立し易い実行契機(特図1抽選による大当たり当選)の場合は、大当たり遊技終了後に設定される時短状態の平均継続回数が2.58回となり、成立し難い実行契機(特図1抽選による小当たり当選)の場合は、大当たり遊技終了後に設定される時短状態の平均継続回数が12.4回となる。
このように、大当たり遊技の実行契機を複数有するパチンコ機10において、実行契機の成立のし易さと、成立後に設定され得る有利遊技状態(時短状態)の継続のし易さとを関連付けることにより、何れの実行契機で大当たり遊技が実行されたとしても、遊技者に期待感を抱かせることができる。
本第16実施形態では、図361を参照して上述した通り、通常状態中の左打ち遊技を実行している最中も普通図柄(普図)の抽選が実行されるように構成しており、1/10の確率で普図当たりに当選しているように構成している。そして、普図当たりに当選した場合の1/100の割合で電動役物640aを長期間(1.5秒間)開放させる普図当たり遊技(ロング開放当たり遊技)が実行されるように構成している。つまり、通常状態が設定されている間に実行される普図抽選の約1/1000の確率で特図2抽選を実行可能な状態(ロング開放当たり遊技)が設定される。
ロング開放当たり遊技中に第2入賞口640に球を入賞させると、通常状態における特図2抽選が実行される。ここで、通常状態中における特図2抽選で大当たりに当選した場合の遊技の流れについて図362を参照して説明する。本第16実施形態では、特図1抽選と特図2抽選とで、大当たりに当選する確率が同一(1/250)に設定されている。そして特図2抽選で大当たりに当選した場合には、第1特別図柄(特図1)の変動回数、及び、第2特別図柄(特図2)の変動回数が99回に到達した場合に時短終了条件が成立する大当たり種別(大当たりAD~AF)の何れかが設定される(図381参照)。つまり、通常状態では、大当たり確率が同一の特図1抽選と特図2抽選のうち、特図抽選の実行契機が成立し難い(対応する始動入賞口に球を入賞させ難い)特図2抽選のほうが、大当たり遊技終了後に時短終了条件が成立し難い時短状態が設定され易くなるように構成している。このように構成することにより、普図抽選によって当たりに当選し、ロング開放当たり遊技が実行された場合(1/1000)に、遊技者に対して意欲的に特図2抽選を実行させることができる。
次に、通常状態中における特図2抽選で小当たりに当選した場合の遊技の流れについて説明をする。本実施形態では、特図2抽選で小当たりに当選する確率(約1/7.1)が、特図1抽選で小当たりに当選する確率(1/500)よりも高確率になるように構成している(図380参照)。そして、その小当たり遊技中に球が特定領域(V領域)を通過することで実行される大当たり遊技の終了後に、必ず時短状態が設定される。具体的には、第1特別図柄(特図1)の変動回数、及び、第2特別図柄(特図2)の変動回数が99回に到達した場合に時短終了条件が成立する小当たり種別(小当たりAD)が40%の割合で設定され、第2特別図柄(特図2)の変動回数が5回に到達した場合に時短終了条件が成立する小当たり種別(小当たりAE)が60%の割合で設定されるように構成している。つまり、通常状態において、特図2抽選の小当たり経由で設定される時短状態の平均継続回数が42.6回となり、通常状態における特図1抽選の小当たり経由で大当たり遊技が実行される場合よりも時短終了条件が成立し難い(継続し易い)時短状態が設定され易くなる。
このように、通常状態中の遊技では、低確率ではあるが普図抽選によって当たりに当選し、ロング開放当たり遊技が実行された場合(1/1000)に、特図抽選で大当たりに当選するよりも遊技者に有利となる時短状態が設定されやすく構成することにより、通常状態を遊技している遊技者に対して、特図1抽選で大当たり、或いは小当たりを目指す遊技を行わせながら、普図抽選の当たり当選を契機に、特図2抽選で大当たり、或いは小当たりを目指す遊技を行わせることができる。
また、図361に示した通り、第1入賞口64に球を入賞させようと左打ち遊技を行った場合に遊技領域に発射される球(左側遊技領域を流下する球)が通過可能な位置にスルーゲート67を配設しているため、通常状態を遊技している遊技者に対して、球の発射方向を変更させること無く、特図1抽選を行う遊技と、普図抽選を行う遊技とを並行して行わせることができる。
なお、本実施形態では、成立し難い契機で大当たり遊技が実行される程、遊技者に有利な時短状態が設定され易くなるように構成しているが、これに限ること無く、成立し易い契機で大当たり遊技が実行された場合のほうが、遊技者に有利な時短状態が設定され易くなるように構成しても良いし、予め定められた特定の契機(例えば、特図1抽選の小当たり当選)で大当たり遊技が実行された場合に、遊技者に有利な時短状態が設定され易くなるように構成しても良い。
なお、上述した小当たり遊技(特図1抽選、或いは特図2抽選にて小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技)中に、球が特定領域(V領域)を通過しなかった場合は(非V入賞の場合は)、小当たり遊技終了後に通常状態が設定される(図361の点線で示した流れに相当)。これにより、小当たり遊技が実行されている間に意図的に特定領域(V領域)に球を入球させない不正遊技を行う遊技者に対して過剰な特典が付与されることを抑制することができる。
次に、図362を参照して、時短状態が設定されている場合における遊技の流れについて説明をする。本実施形態では、時短状態が設定されると電動役物640aが開放され易くなり、第2入賞口640に球を入賞させ易くなるため、主として特図2抽選を実行させる右打ち遊技が実行される。
この時短状態は、所定の時短終了条件が成立するまで継続し、時短終了条件が成立すると通常状態へと移行するように構成している。この時短終了条件は特図抽選で当選した大当たりに対して設定される大当たり種別、或いは、当選した小当たりに対して設定される小当たり種別に応じて異なる条件が設定されるように構成している。具体的には、どの当たり種別(大当たり種別、小当たり種別)が設定された場合であっても、共通条件として設定される共通時短終了条件と、当たり種別に応じて異なる条件が設定される対応時短終了条件と、が規定されており、共通時短終了条件としては、大当たり当選時(大当たり遊技開始時)に成立する第1終了条件と、小当たり遊技終了時に成立する第2終了条件と、時短状態中に実行された特別図柄(特図)変動の回数(特図1変動の回数と特図2変動の回数の累積)が99回に到達した場合に成立する第3終了条件が設定され、対応時短終了条件としては、時短状態中に実行される特図2変動回数が1回となった場合に成立する短終了条件、特図2変動回数が5回となった場合に成立する中終了条件が当たり種別に応じて設定される。
上述した通り、対応時短終了条件は、時短状態中において主に変動される特図2変動の回数に基づいて終了条件が設定されているため、例えば、時短状態が設定された時点で存在している特図1変動の保留記憶に基づいて、時短状態中に特図1変動が実行されたとしても、対応時短終了条件が成立することが無い。よって、遊技者に有利な時短状態が設定されたにも関わらず、特図2抽選が実行されること無く、時短状態が終了してしまうことを抑制することができる。また、特図2変動の回数に基づいて対応時短終了条件が成立するように構成しているため、時短状態中に実行される特図2変動の回数を容易に規定することができ、遊技者に過剰な特典(特図2抽選)を提供してしまうことを抑制することができる。
なお、本第16実施形態では時短終了条件として、共通時短終了条件と、対応時短終了条件と、を上述した内容で設定可能に構成しているが、本実施形態の設定内容に限ること無く、例えば、本第16実施形態では共通時短終了条件に既定されている小当たり遊技に関する終了条件として、小当たり遊技が実行された回数が特定回数(例えば、3回)となった場合に終了条件が成立するように構成しても良いし、小当たり遊技に関する終了条件を対応時短終了条件とし、当たり種別に応じて、小当たり遊技に関する終了条件が成立する小当たり遊技の実行回数を異ならせるように構成しても良い。また、本実施形態では、小当たり当選時に設定される小当たり種別に関わらず、小当たり遊技が実行された場合に第2終了条件が成立するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特定の小当たり種別に応じた小当たり遊技が実行された場合に第2終了条件が成立するように構成しても良い。さらに、本実施形態では小当たり遊技が終了した時点で第2終了条件が成立するように構成されているが、これに限らず、小当たり遊技開始時(小当たり当選時)に第2終了条件が成立するように構成しても良い。
このように構成することにより、時短状態中の小当たり当選に基づいて時短終了条件が成立するタイミングを遊技者に分かり難くすることができるため、時短状態がいつまで継続するのか緊張感を持たせて遊技を行わせることができる。
図362に戻り、時短状態中の遊技の流れについて説明をする。時短状態中に特図2抽選で大当たりに当選した場合には、通常状態と同様に、第1特別図柄(特図1)の変動回数、及び、第2特別図柄(特図2)の変動回数が99回に到達した場合に時短終了条件が成立する大当たり種別(大当たりAD~AF)の何れかが設定される(図381参照)。つまり、時短終了条件として、共通時短終了条件のみが設定される。
一方、時短状態中に特図2抽選で小当たりに当選した場合には、小当たり当選を経由して実行される大当たり遊技終了後に、上述した共通時短終了条件に加え、小当たり種別に応じた対応時短終了条件が設定された時短状態が設定される。具体的には、時短状態中に特図2抽選で小当たりに当選し、小当たり当選を経由して実行される大当たり遊技終了後には、10%の割合で対応時短終了条件として特図2変動回数5回が設定され、90%の割合で対応時短終了条件設定されない(実質99回が設定される)ように構成している。
上述した通り、本第16実施形態では、特図2抽選の小当たり当選に基づく大当たり遊技終了後に設定される時短状態の終了条件(時短終了条件)の設定割合を、小当たり当選時における遊技状態に応じて異ならせており、通常状態中に特図2抽選で小当たり当選したほうが、時短状態中に特図2抽選で小当たりに当選した場合よりも、時短終了条件が成立し難い(対応時短終了条件が設定されない)時短状態が設定され易くなるように構成している。
このように構成することで、例えば、特図2抽選を実行させ易い有利遊技状態である時短状態が終了し、通常状態へと移行した時点で保留記憶されている特図2抽選によって小当たり当選することで、遊技者に有利な時短状態が設定され易くなるため、時短状態が終了する直前まで特図2の保留記憶を多く獲得しようと意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、時短状態の最終変動(対応時短終了条件が成立する特図2変動)に対応させて実行される変動演出(最終変動演出)によって、当該変動の抽選結果に加え、保留記憶されている特図2の入賞情報の先読み結果も報知するように構成している。このように構成することで、最終変動演出の演出結果が最大で5回の特図2抽選の抽選結果を報知することが可能となる。よって、最終変動演出の演出結果として当たり当選(小当たり当選、大当たり当選)が報知される確率を、1回の特図2抽選の抽選結果のみを報知する変動演出よりも高く設定することが可能となり、遊技者に演出内容を興味深く注視させることができる。
また、時短状態中の特図2抽選と、通常状態中の特図2抽選との抽選結果(先読み結果含む)を一度に報知するように構成しているため、今回の最終変動演出によって当たり当選が報知された場合に、当たり当選した特図2抽選が、時短状態中の特図2抽選なのか通常状態中の特図2抽選なのかを、遊技者に分かり難くすることができる。このように構成することで、本実施形態のように、小当たり当選時における遊技状態に応じて異なる割合で時短終了条件が設定される場合に、今回の小当たり当選に基づいて実行される大当たり遊技の終了後にどのような時短終了条件を有する時短状態が設定されるのかを、変動演出の演出態様(演出タイミング)によって遊技者に容易に把握されてしまうことを抑制することができる。
加えて、本実施形態では、時短状態から通常状態へと移行した後に実行される特図2変動の変動時間として短時間(0.5秒)の変動時間が設定されるように構成し、その短時間変動の変動演出として、上述した最終変動演出の演出結果を表示するように構成している。これにより、時短状態の最終変動に対応させて実行される最終変動演出にて、保留記憶されている特図2の入賞情報の先読み結果も報知するように構成したとしても、その先読み結果の対象となる特図2変動が終了するまで最終変動演出を継続して表示させることができる。そして、時短状態終了後の特図2残保留に対応した特図2変動(通常状態中の特図2変動)が終了すると(特図2保留記憶数が0になると)、特図1抽選の実行を狙う左打ち遊技が行われる。
以上、説明をした通り、本第16実施形態では、通常状態が設定されている場合であっても、所定条件が成立することにより(普図抽選にてロング開放当たりに当選することにより)、特図2抽選を実行することができるように構成し、特図2抽選は、特図1抽選よりも小当たりに当選する確率が高くなるように構成している。これにより、通常状態において、第1入賞口64を狙うことで特図1抽選を実行させる遊技と並行して普図抽選を実行させる遊技を遊技者に行わせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
<第16実施形態における演出の流れについて>
次に、図363~図377を参照して、本第16実施形態のパチンコ機10にて実行される特徴的な演出内容について説明をする。本第16実施形態のパチンコ機10では、通常状態が設定されている場合は、第3図柄表示装置81の表示画面にて特図1変動に対応した変動演出が実行されるように構成されており、その特図1変動の実行中において、普図抽選にてロング開放当たりに当選した場合には、その特図1変動の変動演出に割り込むように普図変動演出が表示されるように構成されている。
ここで、普図変動演出は、普図変動の開始タイミングから、普図当たり遊技(電動役物640aの開放)期間を経て、第2入賞口640に球を入賞させ、その入賞球に対応した特図2変動によって小当たり当選し、その小当たり当選に基づいて大当たり遊技が実行されるまでの期間を用いた一連演出の一部として実行される。
ここで、近年、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)中に電動役物640aを長期間(例えば、1.5秒間)開放させる普図当たり(ロング開放当たり)に当選し得るように普図抽選の抽選内容を設定し、通常状態中において一時的に有利な特図抽選(例えば、特図2抽選)を実行させようとするものがある。このような遊技機では、通常状態中の遊技を長期間実行している遊技者に対して、有利な特図抽選を実行させることができ遊技の興趣を向上させることができるものであった。また、このような遊技機において、普図変動の抽選結果を示すための普図変動演出を実行し、遊技者に対してロング開放当たりの当たり遊技が実行されるまでに、普図抽選の結果を予測させる楽しみを提供可能な演出を、第3図柄表示装置81の表示画面の一部(特図変動に対応する変動演出が実行される表示領域よりも小さな表示領域)を用いて実行するものもある。
しかしながら、ロング開放当たりの当たり遊技が実行される旨を遊技者に報知可能な普図変動演出のみを実行する近年の遊技機では、その当たり遊技によって獲得した特図2抽選の変動演出と、上述した普図変動演出とに関連性が無く、ロング開放当たりの当たり遊技によって遊技者に付与される特典、即ち、ロング開放当たりの当たり遊技が実行されたことにより、特図2抽選が実行されたことを分かり易く報知することが出来ず、普図変動演出の演出効果を高めることが出来ないという問題があった。
これに対し、本第16実施形態では、普図変動の開始タイミングから、普図当たり遊技(電動役物640aの開放)期間を経て、第2入賞口640に球を入賞させ、その入賞球に対応した特図2変動によって小当たり当選し、その小当たり当選に基づいて大当たり遊技が実行されるまでの期間を用いて一連演出を実行するように構成している。これにより、一連演出を実行することにより、普図抽選の抽選結果に基づいて、大当たり遊技が実行されるまでの遊技の流れを遊技者に分かり易く報知することができ、演出効果を高めることができる。
ここで、上述した一連演出を実行する場合において、普図ロング開放当たりの当たり遊技中、即ち、電動役物640aを長期間開放させている間に第2入賞口640に球を入賞させた場合に、その入賞に基づいた特図2変動が開始されるタイミングが、特図1変動の変動状況に応じて大きく異なるという問題が発生する。具体的には、例えば、第2入賞口640に球を入賞させた時点で、特図1変動が実行中であり、且つ、その特図1変動の変動残時間が120秒である場合には、第2入賞口640に球を入賞させてから特図2変動が開始されるまでの期間(待機期間)が120秒になる。このような状況において一連演出を継続して実行してしまうと、一連演出の演出態様が間延びしてしまい、遊技者が演出に飽きてしまうという問題があった。
このような問題に対して、本第16実施形態では、上述した待機期間が60秒以上である場合には、一連演出を疑似的に終了させた後に、再度疑似的に一連演出を実行させる演出態様が設定されるように構成している。このように構成することで、一連演出の演出態様が間延びしてしまう事態を抑制することができる。
ここで、図363を参照して、通常状態中に実行される特図変動に関する変動演出と、普図変動に関する変動演出との流れを説明する。図363(a)は、第2入賞口640に球が入賞してから特図2変動が開始されるまでの待機期間が所定期間未満(60秒未満)である場合に実行される演出の流れを示したタイミングチャートであり、図363(b)は、第2入賞口640に球が入賞してから特図2変動が開始されるまでの待機期間が所定期間以上(60秒以上)である場合に実行される演出の流れを示したタイミングチャートである。
図363(a)に示した通り、普図変動にて普図ロング開放当たりに対応する変動(ロング開放変動)が実行されるまでは、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域Dmの全面を用いて特図1変動に対応した変動演出(特1演出)が実行される。ここで、図365(a)を参照して、特図1変動に対応した変動演出の表示画面について説明をする。図365(a)は、特図1変動に対応した変動演出(特図1変動演出)の一例を示した模式図である。図365(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面は、主表示領域Dmと、副表示領域Dsとに上下方向で区画形成されており、主表示領域Dmにおける正面視右上(主表示領域Dmの中心から見て右上方向側)には、小表示領域Dm1,Dm2が形成されている。この小表示領域Dm1,Dm2は、特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すための識別情報(第4図柄)が表示される領域であって、第1特別図柄(特図1)の抽選状況を示すための第4図柄(特図1第4図柄)が小表示領域Dm1に表示され、第2特別図柄(特図2)の抽選状況を示すための第4図柄(特図2第4図柄)が小表示領域Dm2に表示されるように構成している。
このように小表示領域Dm1,Dm2を設けることにより、特別図柄の抽選状況を表示することができる。なお、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、第4図柄を、数字を用いた表示態様で示しており、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を変動表示(図365(a)では下方向の矢印で表示)させることで、特別図柄が変動している状況を示し、小表示領域Dm1,Dm2にて第4図柄を停止表示させることで(図368(a)参照)、特別図柄の抽選結果を示すように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第4図柄として図形を模した表示態様や、複数の色を示す表示態様を用いて、図形を変形させる表示態様や、色を可変させる表示態様によって特別図柄が変動していることを示し、特定の図柄や色を示す表示態様を停止表示させることで、特別図柄の抽選結果を示すように構成しても良い。
さらに、本実施形態では、第4図柄を用いて、特別図柄の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すように構成しているが、これに限ること無く、特別図柄が抽選中(変動中)であるか否かのみを報知するように構成しても良い。また、図365(a)に示した通り、本実施形態では、特別図柄の抽選状況を示すための第4図柄が表示される第4図柄表示領域(小表示領域Dm1,Dm2)を、主表示領域Dmの右上側に形成する例を示しているが、この第4図柄表示領域が形成される位置や、大きさを、主表示領域Dmの中央部分で実行される変動演出の演出態様に応じて異ならせても良い。
具体的には、主表示領域Dmの全面を用いて実行される変動演出において、実行中の変動演出が特図1変動に対応しているのか、特図2変動に対応しているのかを分かり難くするための演出態様が設定されている場合には、第4図柄表示領域(小表示領域Dm1,Dm2)を遊技者が視認困難となるように可変させると良い。また、例えば、各特別図柄に対応する第4図柄の表示領域の位置を切り替えたり、一方のみの表示領域のみを表示したりすることで、遊技者が第4図柄表示領域の表示態様を見ただけでは実行中の特別図柄の種別を容易に判別できないように構成しても良い。このように構成することで、第4図柄表示領域の表示態様によって、現在実行中の特別図柄の種別が把握されてしまい主表示領域Dmにて実行される変動演出の演出効果が低下してしまうという事態が発生することを抑制できる。
なお、上述した通り、特別図柄(特図)が変動している期間に対応する第4図柄表示領域の表示態様によって特図が変動していることは報知するが、変動している特図の種別を判別し難い表示態様で変動表示されるように構成した場合は、その変動表示終了後の停止表示態様によって、対応する特図変動(抽選)の結果と、特図種別と、を報知できるように構成すると良く、例えば、停止表示された第4図柄の表示態様(停止表示態様)として、赤色の停止表示態様が表示された場合は特図1に対応する第4図柄(特1第4図柄)で、青色の停止表示態様が表示された場合は特図2に対応する第4図柄(特2第4図柄)であることを報知するように構成すれば良い。
このように構成することで、第4図柄表示領域によって、変動演出が実行される領域が制限されてしまい、演出効果が低下してしまうことを抑制することができる。なお、この場合、第4図柄表示領域を第3図柄表示装置81の主表示領域Dmから削除し、可変表示装置ユニット80に設けられた発光手段(LED等)を用いて第4図柄の変動表示を実行するように構成すると良い。
さらに、小表示領域Dm1の近傍(左側)には小表示領域Dm1aが形成され、特図1の保留球数を示す表示態様が表示される。また、小表示領域Dm2の近傍(左側)には小表示領域Dm2aが形成され、特図2の保留球数を示す表示態様が表示される。なお、本実施形態では、後述する図365(a)に示した通り、保留数表示領域(小表示領域Dm1a,Dm1b)にて、各特図の保留球数を、数字を用いた表示態様で表示するように構成しているが、これに限ること無く、獲得図の保留球数が識別できるような色や記号を用いた表示態様を表示するように構成しても良い。
主表示領域Dmにおける正面視左上(主表示領域Dmの中心から左上方向)には、小表示領域Dm4が形成されている。この小表示領域Dm4には、遊技者に対して球を発射させる方向(遊技方向)を案内するための案内表示態様が表示される(図366(b)参照)。
本第16実施形態では、小表示領域Dm4を案内表示領域として用いている。このように構成することで、遊技者は案内表示領域Dm4に表示されている案内表示態様を視認するだけで、遊技盤13のどの領域に向けて球を発射すれば良いのかを容易に把握することができるため、遊技者に分かり易い遊技機を提供することができる。
この案内表示領域(小表示領域Dm4)には、遊技者に対して右打ち遊技を行わせることを案内するための「右打ち」の表示態様と、遊技者に対して左打ち遊技を行わせることを案内するための「左打ち」の表示態様と、が表示されるように構成されており、「右打ち」の表示態様は、右打ち遊技が遊技者にとって有利となる遊技状態、即ち、時短状態中、及び、大当たり遊技中、小当たり遊技中に表示され、「左打ち」の表示態様は、右打ち遊技が終了してから所定期間(例えば、10秒間)表示されるように構成している。また、左打ち遊技が遊技者にとって有利となる遊技状態、即ち、通常状態中に右打ち遊技が実行されていることを検知した場合にも、所定期間(例えば、10秒間)「左打ち」の表示態様が表示されるように構成している。
図365(a)に戻り説明を続ける。詳細な説明は省略するが、上述した小表示領域Dm1a,Dm2aは、対応する特別図柄の保留球数を示すための値以外に、保留記憶されている入賞情報を事前に判別した結果(先読み結果)を遊技者に示唆報知可能な表示態様を表示するように構成している。このように構成することで、遊技者に対して今後実行される遊技(保留記憶されている特別図柄の抽選結果)に対して期待を持たせながら遊技を行わせることができる。
また、小表示領域Dm1,Dm2の下方には、小表示領域Dm3が形成される。この小表示領域Dm3は、普通図柄(普図)の抽選状況(抽選中(変動中)であるか否か、及び、抽選結果)を示すための識別情報が表示される領域であって、普通図柄(普図)の抽選状況を示すための第4図柄(普図第4図柄)が小表示領域Dm3に表示されるように構成している。
加えて、小表示領域Dm3の近傍には、小表示領域Dm3aが形成され、普通図柄の保留球数が表示される。なお、上述した小表示領域Dm3aは、対応する普通図柄の保留球数を示すための値以外に、保留記憶されている入賞情報を事前に判別した結果(先読み結果)を遊技者に示唆報知可能な表示態様を表示するように構成している。このように構成することで、遊技者に対して今後実行される遊技(保留記憶されている普通図柄の抽選結果)に対して期待を持たせながら遊技を行わせることができる。
さらに、主表示領域Dmの下方には、副表示領域Dsが形成される。この副表示領域Dsは、図365(b)に示す通り、実行中の遊技内容に対するコメントが表示されるように構成されている。このように構成することで、遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができる。なお、副表示領域Dsを別の目的に用いても良く、例えば、小表示領域Dm1a,Dm2aに示した各特別図柄の保留球数を示すための情報を、副表示領域Dsに表示するように構成しても良い。
この場合、例えば、副表示領域Dsに、各特別図柄の保留球数を個々に示すための保留表示態様(例えば、円形からなる保留図柄表示態様)を表示するように構成すると良い。そして、保留表示態様の表示数によって、現在の特別図柄の保留球数を遊技者が把握できるように構成すると良い。さらに、保留記憶されている各特別図柄に対応する入賞情報を事前に判別し、その判別結果に基づいて、対応する保留表示態様を可変させるように構成すると良い。
このように構成することで、複数存在し得る保留図柄のうち、表示態様が可変された保留図柄に対応する特別図柄の抽選にて、大当たりに当選するのではと期待を持たせながら遊技を行わせることができる。さらに、本実施形態とは異なり、個々の保留記憶数に対応する保留図柄表示するように構成しているため、複数ある保留図柄のうち、遊技者に有利となり得る遊技結果を示すための表示態様に可変された保留図柄表示を容易に表示する結果表示を設定することができる。
さらに、本実施形態では、その他に、遊技者に対して遊技結果(各図柄の抽選結果)を示唆するための遊技結果示唆態様や、主表示領域Dmにて実行されている演出表示の内容を説明するための演出説明態様や、枠ボタン22を操作するタイミングや操作した結果を示すための枠ボタン関連表示態様や、大当たり遊技に関する情報が表示される当たり関連情報表示態様が副表示領域Dsに表示されるように構成されており、副表示領域Dsに表示する内容によって、主表示領域Dmと副表示領域Dsとの表示領域の割合が異なるように設定されている。
また、停止表示された第3図柄の組み合わせが外れに対応する組み合わせであって、保留球が存在する場合は、抽選結果が外れであることを示す表示態様で第3図柄を1秒間停止表示させた後に確定表示し、その後、保留球に基づく抽選に対応する変動表示が開始される。なお、複数の保留球が存在する場合は、時間的に最も古い入球に対応する保留球に基づいて抽選が実行される。
一方、保留球が存在しない状態で、特別図柄の外れに対応する組み合わせの第3図柄が1秒間停止表示された場合は、その後も第3図柄が停止表示された状態が継続する。この状態は、所定時間(例えば、30秒)が経過するか、または、第1入賞口64、第2入賞口640に対して球が入賞するまで。そして、第3図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、30秒)が経過した場合は、遊技が実行されていないことを示すデモ演出が表示される。遊技者が球を所定時間(例えば、30秒)連続して発射させているにも関わらず、第1入賞口64、第2入賞口640の何れにも入賞(入球)が無いという状況は稀であり、第3図柄が停止表示された状態が所定時間(例えば、30秒)継続する場合の多くは、遊技者が遊技を辞めたことで、パチンコ機10による遊技が全く行われていないことに起因する。
よって、本実施形態のパチンコ機10では、第3図柄が停止表示されてから所定時間(例えば、30秒)が経過した時点で、遊技者が遊技を行っていないと判断し、デモ演出を開始する。これにより、遊技を開始するためにパチンコ機10を選択しようとしている遊技者が、デモ演出の表示の有無に基づいて遊技が行われているか否かを容易に判断することができる。一方、所定時間(例えば、30秒)が経過する前に第1入賞口64、第2入賞口640に球が入賞した場合は、その新たな入球に対応する第3図柄の変動表示が実行される。
なお、図365(a)では、説明の便宜上、小表示領域(案内表示領域)Dm4が主表示領域Dmに表示されているように示しているが、遊技者に対して遊技方法(方向)を案内する表示態様が表示されていない場合は、小表示領域Dm4自体が表示されないように構成されている。このように、遊技方法(方向)を案内する必要が無い状態では、案内表示領域が表示される表示領域を削除することにより、その他の表示態様(例えば、変動演出表示態様)を表示させる領域を広くすることができるため、演出効果を高めることができる。
図363(a)に戻り説明を続ける。特図1変動が実行されている最中に、スルーゲート67を球が通過し、普図ロング開放変動が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域Dmの一部を用いて普通図柄(普図)変動を示すための普図変動演出が実行される(図363(a)の地点A参照)。なお、図363(a)の地点Aのタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容については、図365(b)を参照して後述する。
その後、普図ロング開放変動の変動時間が所定時間を経過すると、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域Dmにて表示される特図変動演出と、普図変動演出の表示領域の大きさが切り替わる処理が実行され、主表示領域Dmの全面を用いて普図変動演出が実行され、主表示領域Dmの一部の領域で特図変動演出が実行される(図363(a)の地点B参照)。なお、図363(a)の地点Bのタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容については、図366(a)を参照して後述する。
本実施形態では、特図変動演出と、普図変動演出との表示領域の大きさを切り替えるタイミングとして普図変動演出の開始から10秒経過後を設定している。詳細な説明は後述するが、本実施形態では、普図抽選の結果が外れである場合の一部において、10秒間の変動時間が設定されるように構成しており、その10秒間の普図外れ変動が設定された場合においても普図変動演出(図365(b)参照)が実行されるように構成している。
このように構成することにより、普図外れ変動(10秒)に基づいて普図変動演出が実行された場合は、特図変動演出と普図変動演出との表示領域が切り替わること無く、普図変動演出が終了する演出が実行される。よって、普図変動演出が実行された後に、特図変動演出と普図変動演出との表示領域が切替表示されることで(図366(a)参照)、実行中の普図変動演出が普図ロング開放変動である期待度を高めることができる。
その後、普図ロング開放変動の変動時間が経過すると、普図当たり遊技(ロング開放遊技)が実行され、普図当たり遊技中の表示画面が表示される(図363(a)の地点C参照)。なお、図363(a)の地点Cのタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容については、図366(b)を参照して後述する。
ここで、普図変動に基づいて実行される普図変動演出の表示内容について図365(b)~図366(b)を参照して説明をする。図365(b)は、普図変動演出が開始された直後(図363(a)の地点A参照)に表示される演出内容の一例を示した模式図である。図365(b)に示した通り、普図変動演出が実行されると、主表示領域Dmの右下側(主表示領域Dmの中心から見て右下方向)に小表示領域Dm5が形成され、普図変動演出が開始される。
つまり、小表示領域Dm5は、普図変動演出が実行される普図変動演出表示領域となる。そして、普図変動演出として、キャラクタ851が宝箱852を見つけ、近づいていく演出が実行される。なお、図365(b)に示した状態では、特図1変動と普図変動が実行中であるため、小表示領域Dm1にて特図1が変動表示されていることを示す表示態様(図365(b)では、「下方向の矢印」で表示)が表示され、小表示領域Dm3にて普図が変動表示されていることを示す表示態様(図365(b)では、「下方向の矢印」で表示)が表示されている。
そして、副表示領域Dsには、普図変動演出が実行された旨と、普図変動演出の演出内容を示すためのコメントとして「宝箱発見!!たどり着けるとチャンス!!」の文字が表示される。これにより、主表示領域Dmの一部分で実行された普図変動演出が今後どのような演出に進展すれば良いのかを遊技者に分かり易く報知することができる。
その後、普図変動演出の開始から10秒が経過すると、図366(a)に示した表示画面が表示される。図366(a)は、普図変動演出の表示領域が切り替わった直後(図363(a)の地点B参照)に表示される演出内容の一例を示した模式図である。図366(a)に示した通り、普図変動演出の開始から10秒が経過すると、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域全面を用いて普図変動演出が実行され、第1特別図柄(特図1)の変動表示演出が、主表示領域Dmの一部分(左下部分)に形成される小領域Dm6にて表示される。そして、副表示領域Dsには、普図変動演出が進展したことを示す(普図抽選の結果が普図外れ変動では無かったことを示す)「大チャンス」のコメントが表示される。
図365(b)、及び図366(a)に示した通り、複数の図柄抽選(特図抽選、普図抽選)の抽選結果を示すための変動演出(特図変動演出、普図変動演出)が同時に実行される場合において、各変動演出が実行される表示領域の大きさを、各図柄抽選の抽選結果の示唆状況に応じて可変させることにより、遊技者に対して複数の図柄抽選の抽選結果を示すための変動演出が同時に実行されていることを報知すると共に、各変動演出が実行される表示領域の大きさによって、何れの変動演出を注視すればよいのかを分かり易く報知することができる。
なお、図示は省略するが、実行された普図変動演出が普図外れ変動(10秒)の場合は、図365(b)の表示画面から、小表示領域Dm5が徐々に小さくなり最終的に小表示領域Dm5が表示されなくなる演出が実行され、今回の普図変動演出に対応する普図抽選の抽選結果が外れであることが遊技者に報知される。このように普図外れ変動に基づいて普図変動演出が実行される場合には、特図変動表示演出よりも小さい表示領域を用いた普図変動演出のみが実行されるため、外れ用の普図変動演出が特図変動演出を阻害することが無い。
つまり、上述した例によれば、普図変動演出の演出結果(普図変動演出の実行契機となった普図抽選の結果)として外れ(普図外れ変動(10秒))が選択されている可能性がある期間、即ち、普図変動演出が開始されてから10秒が経過するまでの期間は、図365(b)に示した表示態様を実行することで、特図変動演出と普図変動演出が同時に実行されていることを遊技者に報知し、普図変動演出が開始されてから10秒が経過すると、普図変動演出の演出結果(普図変動演出の実行契機となった普図抽選の結果)として外れ(普図外れ変動(10秒))が選択されている可能性が無くなる分、今回の普図抽選が当たりである可能性が高くなることから、図366(a)に示した通り、普図変動演出の表示領域が大きく(特図変動演出が実行される表示領域よりも大きく)なる表示態様が実行される。
これにより、普図変動演出の抽選結果として遊技者に有利となる抽選結果、即ち、電動役物640aがロング開放する当たり遊技が実行される抽選結果である可能性が高くなるにつれて、普図変動演出が実行される表示領域を大きくすることができるため、遊技者に対して普図変動演出を適切に注視させることができる。また、例えば、普図外れ変動(10秒)に基づいて普図変動演出が実行させた場合は、特図変動演出よりも小さい表示領域(図365(b)参照)で実行される普図変動演出のみで終了するため、特図変動演出の視認性を妨げること無い。加えて、普図抽選の抽選結果に関わらず、普図変動演出開始時における表示領域の大きさを統一させているため、普図変動演出が開始された直後の表示態様によって普図抽選の抽選結果を遊技者に予測されてしまうことを抑制することができる。
なお、本第16実施形態では、図365(b)、及び図366(a)に示した通り、普図変動演出が実行される表示領域として、特図変動演出が実行される表示領域よりも小さい表示領域(小表示領域Dm5(図365(b)参照))と、特図変動演出が実行される表示領域(小表示領域Dm6(図366(a)参照)よりも大きい表示領域(図366(a)参照)と、の2種類の大きさを設けているが、これに限ること無く、普図変動演出の表示領域の大きさを3種類以上設けても良く、例えば、特図変動演出が実行される表示領域と同程度の大きさの表示領域を用いても良い。
また、本第16実施形態では、普図変動演出が進展するにつれて、その普図変動演出が実行される表示領域が徐々に大きくなるように構成しているが、これに限ること無く、普図変動演出が実行される表示領域を初期範囲(図365(b)参照)よりも縮小させた後に、最終範囲(図366(a)参照)の大きさへと可変するように構成しても良い。このように構成することにより、遊技者に対して、普図変動演出が終了してしまうと思わせながら、普図変動演出を継続させることができるため、意外性のある演出を提供することができる。
さらに、本第16実施形態では、特図変動演出と普図変動演出とが同時に実行される場合において、各変動演出が実行される表示領域の大きさを可変させることで、遊技者が注視すべき変動演出を示すように構成しているが、これに限ることなく、例えば、各変動演出が実行される表示領域の態様(例えば、表示領域の外郭の色や、表示領域の背景の色を可変させた態様)や、各変動演出に対応する音声の出力態様(例えば、一方の変動演出に対応する音声のみを出力させたり、各変動演出に対応する音声の出力レベル(音量)を可変させる出力態様)を設定することにより、複数の変動演出のうち、何れかの変動演出を遊技者に注視させるように構成しても良い。
加えて、本第16実施形態では、普図変動演出の進展状況(経過時間)に応じて、普図変動演出が実行される表示領域の範囲を可変させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、枠ボタン22)に対する操作内容に基づいて普図変動演出が実行される表示領域の範囲が可変するように構成し、普図変動演出の進展状況(経過時間)や、普図抽選の抽選結果(当否判定結果)に基づいて、普図変動演出が実行される表示領域の可変可能な範囲を設定するように構成しても良い。
このように構成することにより、普図変動演出中において普図抽選の抽選結果をいち早く把握したい遊技者に対しては、操作手段の操作に基づいて可変する表示領域の範囲に基づいて普図抽選の抽選結果をいち早く把握させることができ、普図変動演出の演出結果をもって普図抽選結果を把握したい遊技者に対しては、操作手段を操作させないことで普図変動演出が実行される表示領域の範囲を可変させることなく普図変動演出を実行させることができる。
そして、普図ロング開放変動の変動時間が経過し、普図抽選の抽選結果がロング開放当たりであることが表示されると、その後、ロング開放当たりが実行され、図366(b)に示した表示画面が表示される。図366(b)は、普図ロング開放当たりに当選し、ロング開放当たり遊技が実行されている場合に表示される表示内容の一例を示した模式図である。
図366(b)に示した通り、普図ロング開放当たりに当選すると、主表示領域Dmにてキャラクタ851が宝箱852を開け、宝箱852の中から普図ロング開放当たりに当選したことを示すためのカプセル853が出現する演出が実行される。そして、小表示領域Dm3には、普図抽選の結果がロング開放当たりであることを示すための表示態様(図では、「3つの丸印)で表示)が表示され、小表示領域Dm4には、第2入賞口640に球を入賞させる遊技(右打ち遊技)を行わせるために「右打ち」が表示され、小表示領域Dm5には、右打ち遊技によって球を入賞させる位置を視覚的に報知するための案内表示態様として、遊技盤13の右側遊技領域の一部(第2入賞口640近傍)を模式的に示した案内図が表示される。
なお、図366(b)に示した例では、普図ロング開放当たり遊技が実行されている最中も特図1変動が実行中であるため、小表示領域Dm1には特図1が変動中であることを示す表示態様で特図1第4図柄が表示され、主表示領域Dmの左下側に形成された小表示領域Dm6にて特図変動演出が縮小表示(図366(a)の表示画面よりも縮小表示)されている。このように、普図変動演出が実行される表示領域の大きさを変更しなくても、特図変動演出が実行される表示領域を縮小することにより、特図変動演出が実行される表示領域に対して普図変動演出が実行される表示領域を相対的に大きくすることができるため、遊技者に対して普図変動演出の演出内容をより目立たせることができる。
そして、副表示領域Dsには、「チャレンジGET」のコメントが表示され、普図変動演出がさらに進展することを遊技者に報知している。ここで、本第16実施形態では、普図抽選の抽選結果が当たりの場合の一部において、普図ロング開放当たり当選時に設定される変動時間(60秒)と同一の変動時間である普図ショート開放変動(60秒)が設定されるように構成している。この普図ショート開放変動に対応して普図変動演出が実行された場合は、図366(b)に示した表示画面と同様の表示態様が表示されるまで普図変動演出が進行し、宝箱852の中から普図抽選の抽選結果が外れであることを示すための外れ態様が表示される演出が実行される。
つまり、普図抽選で当たりに当選し、当たり遊技としてショート開放動作が実行された場合は、球が第2入賞口640に入賞し得ない程度に電動役物640aが開放されるように構成している。この場合、右打ち遊技を実行したとしても球を第2入賞口640に入賞させることが出来ない(困難である)ため、小表示領域Dm4に「右打ち」のコメントが表示されることが無い。
なお、本実施形態では、普図抽選で当たりに当選した場合に実行される当たり遊技(電動役物640aを開放動作させる遊技)として、第2入賞口640に球を入賞可能なロング開放当たり遊技と、第2入賞口640に球を入賞させ難いショート開放当たり遊技と、の2種類の当たり遊技を実行可能に構成しているが、これに限ること無く、3種類以上の当たり遊技を実行可能に構成しても良く、例えば、第2入賞口640に球を入賞可能なロング開放当たり遊技として、電動役物640aの開放タイミングや開放時間を異ならせた当たり遊技を実行可能に構成しても良い。
このように構成することで、普図ロング開放遊技中における電動役物640aの開放タイミングを遊技者に把握させ難くすることができるため、当たり遊技中において所定のタイミングでのみ球を発射させて第2入賞口640に球を入賞させる遊技が行われることを抑制することができる。また、同様に効果を奏するために、例えば、普図変動演出の実行タイミング(普図当たり遊技が開始されることを報知する表示態様を表示するタイミング)を、異ならせるように構成しても良い。これにより、第3図柄表示装置81の表示画面にて表示される演出態様に基づいて第2入賞口640に入賞可能な球発射タイミングを把握させ難くすることができる。
図363(a)に戻り、演出の流れについて説明をする。普図当たり遊技が実行されている最中に、右打ち遊技が行われ、球が第2入賞口640に入賞すると(図363(a)の地点C参照)その旨を示す表示態様が第3図柄表示装置81の表示画面に表示される。なお、図363(a)の地点Cのタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容については、図367(a)を参照して後述する。
ここで、本第16実施形態では、特図1抽選の抽選結果を示すための特図1変動と、特図2抽選の抽選結果を示すための特図2変動と、を同時に(並行して)実行することができず、特図1変動に対して特図2変動を優先的に実行するように構成している。
よって、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞した時点で、特図1変動が実行されている場合は、特図2の入賞情報が保留記憶され、実行中の特図1変動が終了するまでの期間(待機期間)、特図2変動の実行が待機される。その後、実行中の特図1変動が終了すると、保留記憶されている入賞情報に基づいた特図2変動が優先的に実行され、上述した普図変動演出の演出態様を進展させた特図2変動演出が実行される(図363(a)の地点D参照)。なお、図363(a)の地点Dのタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容については、図367(b)を参照して後述する。
その後、特図2変動が終了し、小当たり当選を示す表示態様で特図2が停止表示した場合には(図363(a)の地点E参照)、小当たり当選を示すための特図2変動演出が実行される。なお、図363(a)の地点Eのタイミングにおいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示内容については、図368(a)を参照して後述する。そして、小当たり遊技が実行されている間に、V入賞装置650内に設けられた特定領域(Vゲート(V領域))を球が通過すると(図363(a)の地点F参照)、小当たり遊技終了後に大当たり遊技が実行されることを示す表示態様が表示される(図368(b)参照)。
ここで、図367(a)から図368(b)を参照して、通常状態中に普図ロング開放当たり遊技が実行され、その当たり遊技に基づいて大当たり遊技が実行されるまでに第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出内容について説明をする。
本第16実施形態では、通常状態において普図ロング開放変動が実行されてから大当たり遊技が実行されるまでの一連の遊技(普図変動、普図当たり、特図2変動、特図2小当たり、大当たりの流れで実行される遊技)に対して、ストーリー性を持たせた一連演出を実行するように構成している。具体的には、図365(b)から図366(b)を参照して説明した普図変動演出の演出内容が進展し、その演出の進展状況によって大当たり遊技が実行される旨を遊技者に示唆することが可能となる。
このように構成することにより、大当たり遊技の実行契機として、特別図柄(特図)の抽選で大当たりに当選した場合に成立する実行契機よりも複雑な実行契機の成立の有無を、一連演出を用いて示唆することが可能となるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
図367(a)は、図366(b)に示した状態、即ち、特図1変動中に実行されたロング開放当たり遊技が実行されている状態において、第2入賞口640に球が入賞したことを示すための表示画面を模式的に示した模式図である。図367(a)に示した通り、普図ロング開放当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞すると、カプセル853が割れて、カプセル853の中から今後実行される遊技内容を示唆する示唆態様として「チャレンジゲーム」を記載されたチケット854が表示される。そして、副表示領域Dsには、今後、チャレンジゲームが実行されることを報知する「チャレンジゲームGET」のコメントが表示される。
ここで、図367(a)で示した例によれば、特図1変動が実行中であるため、第2入賞口640に球が入賞したことに基づいて、即座に特図2変動が実行されること無く、特図2の入賞情報が保留記憶されることになる。よって、小表示領域Dm2aには特図2の入賞情報を1つ獲得したことを示す「1」が表示される。そして、図367(a)の状態で実行されていた特図1変動が終了すると、次いで、特図2変動が開始されると共に、第3図柄表示装置81の表示画面にてチャレンジゲームが開始される(図367(b)参照)。
図367(b)は、チャレンジゲーム中の表示画面を模式的に示した模式図である。図367(b)に示した通り、一連演出の実行中に特図2変動が実行されると、チャレンジゲームが開始される。このチャレンジゲームは、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域Dmにて実行される演出であり、図367(a)に示した通り、演出結果を示すための複数の結果表示態様861a~861eが順に回転し、結果表示領域860内に停止表示された結果表示態様861a~861eが今回の演出結果となる演出が実行される。
本第16実施形態では、結果表示態様として、特図2抽選の抽選結果が「外れ」であることを示すための「バツ印」が付された結果表示態様861aと、「小当たり」であることを示すための「V」が付された結果表示態様861dと、「大当たり」であることを示すための「777」が付された結果表示態様861cと、特図2の抽選結果を報知しない「?」が付された結果表示態様861bと、再度、チャレンジゲームが実行されることを示す「NEXT」が付された結果表示態様861eとを有している。
ここで、チャレンジゲームの演出結果として、「?」が付された結果表示態様861bは、特図2抽選の抽選結果が、「大当たり」、「小当たり」、「外れ」の何れかである場合に選択され得るものであり、チャレンジゲームにて特図2抽選の抽選結果を報知しない演出が実行される。なお、この結果表示態様861bが結果表示領域860に停止表示された場合にも小領域Dm4に「右打ち」が表示される。
このように構成することで、チャレンジゲームの演出結果として結果表示態様861bが結果表示領域860に停止表示された場合には、特図2抽選の抽選結果を把握すること無く、右打ち遊技を行うことになるため、右打ち遊技によって発射された球が、小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650に入賞するのか、大当たり遊技中に開放動作される可変入賞装置65に入賞するのか、普図当たり遊技中に開放動作される第2入賞口640に入賞するのか、それとも、特図当たり(大当たり、小当たり)、及び普図当たりに当選しておらず、どの入賞口にも入賞しないのかを、実際の球の流下挙動を見ながら判別することができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本第16実施形態では、結果表示態様861bが結果表示領域860に停止表示された場合に、チャレンジゲームの演出結果を遊技者が把握できないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、結果表示態様861bが結果表示領域860に停止表示された後に、結果表示態様861bの表示態様を可変させることにより、チャレンジゲームの演出結果として今回の特図2抽選の抽選結果を報知することができるようにしてもよい。
このように構成することにより、チャレンジゲームの実行中は結果表示態様861bがどの特図2抽選の抽選結果に対応しているのかを遊技に分かり難く報知することができ、且つ、チャレンジゲームが終了すると、今回のチャレンジゲームの演出結果、即ち、特図2の抽選結果を遊技者に報知することができる。
また、図367(b)に示した結果表示態様861e(「NEXT表示」)は、チャレンジゲームが再度実行される場合に結果表示領域860に停止表示されるものである。本第16実施形態では、ロング開放当たり遊技中に特図2の入賞情報を複数獲得した場合には、特図2の抽選で大当たり又は小当たりに当選するまで、特図2の抽選が継続して実行される。この場合、例えば、一回目の特図2抽選の抽選結果が外れの場合は、引き続き二回目の特図2抽選が実行されるため、1回目の特図2変動に対応して実行されるチャレンジゲームの演出結果として結果表示態様861eが結果表示領域860に停止表示され、2回目の特図2変動が開始される。一方、一回目の特図2抽選の抽選結果が当たり(大当たり、小当たり)である場合は、その抽選結果を示すための結果表示態様861b~861dの何れかが結果表示領域860に停止表示される。
このように構成することで、ロング開放当たり遊技中に獲得した特図2の入賞情報の数に対応した演出(チャレンジゲーム)を遊技者に違和感無く提供することができる。また、詳細な説明は省略するが、通常状態における特図2抽選において設定される変動時間として、チャレンジゲーム1回分に対応する変動時間(10秒)と、2回分に対応する変動時間(20秒)とが設定可能に構成されており、特図2抽選の抽選結果が外れである場合には、20秒の変動時間が、10秒の変動時間よりも選択され難く構成している。
これにより、1回の特図2変動の変動演出でチャレンジゲームが2回実行された場合には、特図2抽選で当たり(大当たり、小当たり)に当選する可能性を高く設定することができる。また、チャレンジゲームによって「NEXT」が付された結果表示態様861eが結果表示領域860に停止表示され、再度チャレンジゲームが実行された場合に、その2回目のチャレンジゲームが、1回の特図2変動時間内で実行されたのか、2回の特図2変動に跨がって実行されたのかを分かり難くすることができる。
図367に示した状態は、特図2変動が実行されている状態であるため、小表示領域Dm1には、図367(a)で示した時点で変動していた特図1変動が外れを示す表示態様「451」で停止表示され、小表示領域Dm2にて、特図2変動が実行中であることを示す表示態様(図では下方向の矢印で表示)で特図2第4図柄が表示されている。また、図367(a)で示した時点で保留記憶されていた特図2の入賞情報を用いて特図2変動が実行されたため、小表示領域Dm2aに表示されている値として「0」が表示されている。
そして、一連演出として、普図変動演出が実行されていた表示領域を用いて特図2変動演出が実行されるため、図367(a)で特図変動演出(特図1変動演出)が実行されていた小表示領域Dm6が主表示領域Dmから消去される。また、小表示領域Dm4には、遊技者に右打ち遊技を行わせるための「右打ち」の文字が継続して表示され、副表示領域Dsには、今回のチャレンジゲームの演出を煽るための「何が出るかな?」のコメントが表示される。
なお、図367(b)に示した模式図によれば、現在の遊技状況を説明するために、小表示領域Dm1~Dm3、及びDm1a~Dm3aを視認可能な大きさで表示しているが、実際には、遊技者が視認困難な表示態様で表示されている。これにより、連続主表示領域Dmにて実行されている演出態様(チャレンジゲーム)の演出効果をより高めることができる。
また、図367(b)に示した状態は、上述した通り、普図ロング開放当たり遊技が終了し、特図2変動が実行されている状態であるため、そのタイミングでは右側遊技領域に設けられた各入賞口(第2入賞口640、特定入賞口65a、V入賞口650a)の何れも球の入賞が容易になっていない状態である。しかしながら、図367(b)に示した状態の直前までは、普図ロング開放当たり遊技により第2入賞口640に球が入賞し易い状態であり、例えば、実行中の特図2抽選によって小当たりに当選した場合、或いは、大当たりに当選した場合には、V入賞口650a、或いは特定入賞口65aに球が入賞し易い状態となる。
このように、瞬間的には、右側遊技領域に球を流下させる右打ち遊技を行ったとしても遊技者に有利な遊技方法とはならない場合であっても、継続して右打ち遊技を行わせる「右打ち」の文字を小表示領域Dm4に表示させることにより、遊技者が右打ち遊技と左打ち遊技とを頻繁に切り替える煩わしさを解消すると共に、遊技方法の切替操作が遅れてしまい、例えば、小当たり遊技が実行された状態で右打ち遊技が行えず、小当たり遊技中にV入賞口650aに球を入賞させることができなくなるという事態が発生することを抑制することができる。
本実施形態では、上述した理由により、所定間隔(特図2変動が実行されている期間)を空けて右打ち遊技を実行し得る場合において、その所定間隔の間も連続して小表示領域Dm4に「右打ち」の文字を表示するように構成しているが、これに限ること無く、実際に右打ち遊技が遊技者に有利となる状態のみ小表示領域Dm4に「右打ち」の文字を表示するように構成しても良いし、実際に右打ち遊技が遊技者に有利となる状態(普図ロング開放当たり期間、小当たり遊技期間)と、その状態の間の期間(特図2変動期間)と、で異なる表示態様で小表示領域Dm4に「右打ち」の文字を表示するように構成しても良い。
このように構成することで、遊技に馴れていない遊技者に対しては、連続して右打ち遊技を行わせ、遊技者に不利な遊技状況(小当たり遊技中にV入賞口650aに球を入賞させることが出来ない状況)が発生し難くし、熟練の遊技者に対しては、小表示領域Dm4に表示される「右打ち」の表示態様に応じて遊技方法を選択させることができる。よって、遊技者の技量に応じた遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、チャレンジゲームの演出結果として「V」が付された結果表示態様861dが結果表示領域860に停止表示された場合、即ち、小当たりに当選した場合に表示される表示内容について図368(a)を参照して説明する。図368(a)は、チャレンジゲームで小当たり当選が報知された場合に表示される表示画面の一例を示した模式図である。
図368(a)に示した通り、特図2変動が小当たりを示す表示態様で停止表示されると、小表示領域Dm2に小当たり当選を示す表示態様「341」で特図2第4図柄が表示され、結果表示領域860に結果表示態様861dが停止表示される。そして、副表示領域Dsには小当たりに当選したことを示す「小当たりGET!!」のコメントが表示され、主表示領域Dmの小表示領域Dm7には、小当たり遊技中に遊技者が狙うV入賞装置650を視覚的に案内するための案内表示態様として、V入賞装置650近傍を拡大表示した模式図が表示される。
そして、小当たり遊技中に球がV入賞口650a内の特定領域(Vゲート(V領域))を通過すると、小当たり遊技の終了後に大当たり遊技が実行される権利を獲得したことを報知するための表示画面として図368(b)に示した表示画面が表示される。図368(b)は、小当たり遊技中に大当たり遊技の権利を獲得した場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
図368(b)に示した通り、主表示領域Dmに大当たり遊技が実行されることを示す「777」の文字が表示され、副表示領域Dsには遊技者を祝福する「大当たり!!おめでとう!!」のコメントが表示される。
以上、説明をした通り、本第16実施形態では、通常状態にて普通図柄(普図)のロング開放当たり変動が開始された場合に実行される普図変動演出(図365(b)参照)、電動役物640aが開放動作される普図当たり遊技中に実行される普図当たり遊技演出(図366(b)参照)、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球を入賞させ、特図2の入賞情報を獲得した場合に実行される特図2保留獲得演出(図367(a)参照)、特図2変動(抽選)が開始された場合に実行される特図2変動演出(図367(b)参照)、特図2変動(抽選)で小当たりに当選したことを示す小当たり当選演出(図368(a)参照)、小当たり遊技中に大当たり遊技の権利を獲得した場合に実行される小当たり遊技中演出(図368(b)参照)を、ストーリー性を持たせて一連演出として実行するように構成しているため、複数の条件を満たした場合に成立する大当たり遊技の実行契機を有するパチンコ機10において、その遊技性を遊技者に分かり易く報知することが出来る。
図363に戻り説明を続ける。上述した通り、図363(a)で示した遊技の流れによれば、一連演出を実行することにより、遊技者に分かり易い遊技を提供することが可能になるものであるが、普図当たり遊技中において第2入賞口640に球を入賞させた際の遊技状態によっては、上述した一連演出の演出態様では、遊技者に遊技の進行状況を分かり易く報知することが出来ない場合があった。
具体的には、図363(a)の地点Cのタイミングでは、特図1変動が実行中であるため、特図2変動の開始タイミングが所定期間(実行中の特図1変動の残期間)待機される場合の表示画面(図367(a)参照)が表示される一連演出の演出態様を用いているが、例えば、特図1変動が実行されていない状態で、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球を入賞させた場合には、即座に特図2変動が開始されることになる。よって、上述した一連演出の演出態様を用いた場合には、図366(b)の表示画面から、直接、図367(b)の表示画面へと移行してしまい、一連演出として実行される各演出の関連性が弱くなってしまうという問題があった。
そこで、本第16実施形態では、一連演出が実行されている期間中に特図2の入賞情報を取得したタイミングにおいて、特図1変動が実行されているか否かを判別し、その判別結果に基づいて、特図2の入賞情報を取得した後の演出態様を可変させるように構成している。ここで、一連演出が実行されている期間中に特図2の入賞情報を取得したタイミングにおいて、特図1変動が実行されていない場合の演出内容を、図369を参照して説明する。
図369(a)は、特図1非変動中に特図2の入賞情報を取得した場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図であって、図369(b)は、図369(a)にて取得した入賞情報に基づいて実行される特図2抽選の抽選結果が小当たりである場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
図369(a)に示した通り、特図1変動が実行されていない状態で、第2入賞口640に球が入賞すると、即座に特図2変動が開始されるため、図366(b)に示した演出によって、宝箱852の中から現れたカプセル853をキャラクタ851がハンマー851aaを用いて破壊する演出が実行される。そして、特図2変動が停止するタイミングに到達すると、図369(b)に示した表示画面が表示される。図369(b)は、特図1変動が非変動中に球が第2入賞口640に入賞したことに基づいて実行された特図2変動が停止した場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
図369(b)に示した通り、特図2変動が停止すると、その特図2変動の抽選結果を示す結果表示態様855がカプセル853の中から現れる演出が実行される。図369(b)で示した例では、特図2変動の抽選結果が小当たりであるため、小当たり当選を示す「V」を付した結果表示態様855が表示される。なお、結果表示態様855の表示態様は、特図2変動の抽選結果に応じて可変するように構成されており、具体的には、図367(b)にて示したチャレンジゲームの演出結果を示す表示態様と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
上述した通り、一連演出中において、特図1変動中に第2入賞口640に球が入賞した場合には、宝箱852の中からカプセル853が現れる演出が普図当たり期間に対応(第1段階演出)し、そのカプセル853の中からチケット854を獲得する演出が特図2保留獲得期間(特図1の残変動期間)に対応(第2段階演出)し、チャレンジゲーム演出が特図2変動期間に対応(第3段階演出)するように演出態様が設定されるのに対し、特図1非変動中に第2入賞口640に球が入賞した場合には、宝箱852の中からカプセル853が現れる演出が普図当たり期間に対応(第1段階演出)し、そのカプセル853を破壊する演出が特図2変動期間に対応(第2段階演出)するように演出態様が設定されるように構成している。
このように、一連演出中の遊技状況に応じて、特図2変動の待機期間が発生する場合としない場合とで異なる演出態様を設定可能に構成することで、遊技者に対して違和感を与えること無く分かり易い一連演出を実行することができる。
図363に戻り、演出の流れについて説明を続ける。図365~図369を参照して上述した一連演出では、一連演出が実行されている状態において正常な遊技が実行された場合に表示され得る演出内容について説明をした。具体的には、普図ロング開放当たり遊技中に正常に球が第2入賞口640に入賞した場合の演出内容や、小当たり遊技中に球がV入賞口650aに入賞した場合の演出内容について説明をした。
ここで、一連演出が実行されている状態において正常な遊技が実行されなかった場合に実行される演出内容について説明をする。まず、図370を参照して、普図ロング開放当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞しなかった場合の演出内容について説明をする。図370(a)は、普図ロング開放当たり遊技が開始されてから1秒が経過した時点で球が第2入賞口640に入賞していない場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図であって、図370(b)は、普図ロング開放当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞すること無く、普図ロング開放当たり遊技が終了した場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
図370(a)に示した通り、普図ロング開放当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞するまでは、カプセル853が転がってキャラクタ851から離れていく演出が主表示領域Dmにて実行されると共に、副表示領域Dsには第2入賞口640に球を急いで入賞させることを注意喚起するための「急げ!!急げ!!」のコメントが表示される。また、普図ロング開放当たり遊技が所定期間経過しても球が第2入賞口640に入賞していない事態が発生する要因として、遊技者が右打ち遊技を行っていない場合が考えられるため、小表示領域Dm4にて表示される「右打ち」の案内表示態様が、通常よりも強調させた表示態様(図370(a)では、小表示領域Dm4の外郭を二重線で表示)で表示される。加えて、音声出力装置226からも、右打ち遊技を行う旨を報知するための音声が出力される。
なお、本第16実施形態では、普図ロング開放当たり遊技として、電動役物640aが1秒間開放した後に、1.5秒間の閉鎖期間を経て、再度0.5秒間電動役物640aが開放する当たり遊技(開放動作)が実行されるように構成している。よって、普図ロング開放当たり遊技開始から1秒が経過した時点で、図370(a)に示した注意喚起画面を表示し、その表示に気付いた遊技者が右打ち遊技を行えば、後半の開放期間(0.5秒)の間に球を第2入賞口640に入賞させることができるように構成している。これにより、注意喚起画面の表示内容を視認してから右打ち遊技を行った遊技者に対して、第2入賞口640に球を入賞させる機会を提供することができる。
その後、第2入賞口640に球が入賞すること無く、普図ロング開放当たり遊技の遊技時間(3秒間)が経過した場合には、図370(b)に示した通り、一連演出が終了したことを示す演出が実行される。図370(b)に示した通り、カプセル853を獲得することができず悔しがるキャラクタ851が主表示領域Dmに表示され、副表示領域Dsには一連演出が終了したことを示す「終了」のコメントが表示される。また、小表示領域Dm4には、通常状態において特図1抽選を実行させる通常の遊技を実行させるための「左打ち」の文字が表示される。このように構成することで、一連演出の途中段階で正常な遊技(普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞させる遊技)が実行されなかった場合には、一連演出が終了する演出が実行されるため、例えば、特図2の入賞情報を獲得していない状態で一連演出が最後まで進展し、遊技者に過度な期待を抱かせてしまうことを抑制することができる。
次に、一連演出が実行されている状態において正常な遊技が実行されなかった場合に実行される演出内容として、小当たり遊技中に球がV入賞口650aに入賞しなかった場合、或いは、特定領域(Vゲート(V領域))を通過しなかった場合の演出内容について、図371を参照して説明をする。図371(a)は、小当たり遊技が開始されてから3秒が経過した時点で球がV入賞口650aに入賞していない場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図であって、図371(b)は、小当たり遊技中に球がV入賞口650aに入賞すること無く、小当たり遊技が終了した場合に表示される表示画面の一例を模式的に示した模式図である。
図371(a)に示した通り、小当たり遊技が開始されてから3秒が経過した時点でV入賞口650aに球が入賞していないと、主表示領域Dmの一部に形成される小表示領域Dm8にて小当たり遊技の残期間を示すための残期間情報として「ラスト5秒!!」の文字が表示され、時間の経過と共に、その値が減少するカウントダウン表示が実行される。そして、主表示領域Dmでは、小当たり遊技の遊技結果を示すための表示態様が煙りに巻かれている状況が表示される。また、上述した図370(a)と同様に小表示領域Dm4にて右打ち遊技の案内を強調した強調表示態様が表示され、副表示領域Dsには、現在が小当たり遊技中であることと、急いで遊技を行うことを示すための「小当たり中!!急げ!!」のコメントが表示される。
そして、小当たり遊技中にV入賞口650aに球を入賞させること無く、小当たり遊技が終了すると、上述した図370(b)と同一の一連演出が終了する画面が表示される(図371(b)参照)。このように、一連演出の各時点において、一連演出が終了する事態が発生した場合に、同一の画像データを用いることで、パチンコ機10のデータ容量を削減することができる。また、正常な遊技を行っている場合には、表示され得ないものであるため、同一の画像データを用いたとしても、遊技者に対して同一の画像データを使い回していると思われ難いものである。
図363に戻り説明を続ける。一連演出中における特図1の変動状況に応じて、特図2変動の待機期間が設定される状態と設定されない状態とが発生し、各状態における一連演出の演出態様については上述したが、特図2変動の待機期間が設定される状態においても、新たな問題が発生した。
つまり、特図2変動の待機期間は、実行中の特図1変動の残変動時間に対応して設定されるものであり、且つ、第2入賞口640への球の入賞タイミングは、特図1の変動タイミングとは無関係に設定されるものである。さらに、特図1変動の変動時間の長さは様々であることから、例えば、一連演出中における特図2変動の待機期間が100秒を越えてしまう事態が発生する可能性もある。このような状況において、特図2変動の待機期間を示す表示画面(図367(a)参照)が継続して表示されてしまうと、同一の表示態様が100秒間も表示され続けることになり、遊技者に違和感を与えてしまうと共に、一連演出が間延びしてしまい演出効果が低下してしまうという問題があった。
これに対して、本第16実施形態では、一連演出中において第2入賞口640に球が入賞した時点で特図1変動の有無、及び、特図1変動の残変動時間を判別し、特図1変動の残変動時間が所定時間(60秒)以上である場合には、特殊一連演出を実行するように構成している。
ここで、図363(b)を参照して、特殊一連演出を実行する場合の遊技の流れについて説明をする。図363(b)は、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞してから特図2変動が実行されるまでの期間(実行中の特図1残変動期間)が60秒以上である場合において実行される演出(特殊一連演出)の流れを示したタイミングチャートである。なお、図363(a)に示した流れと同一の要素については、その詳細な説明を省略する。
図363(b)に示した通り、普図ロング開放変動に基づいて一連演出(普図変動演出)が実行される際に、特図1変動(図では特1変動と示す)として特図1ロング外れ変動(特1ロング変動(外れ))が実行されており、普図ロング開放当たり遊技中に第2入賞口640に球が入球した時点で、実行中の特図1変動の残期間が60秒以上であると判別されると、実行中の一連演出を疑似的に外れ演出で終了させる(図363(b)の地点G参照)。その後、実行中の特図1ロング外れ変動の残時間が10秒に到達すると、疑似的な一連演出が実行され、特図2変動の開始タイミングに合わせてチャレンジゲーム(図367(b)参照)が開始される演出態様が設定される(図363(b)の地点H参照)。
ここで、図372を参照して、上述した特殊一連演出の演出内容について説明をする。図372(a)は、図363(b)の地点Gにおいて第3図柄表示装置81の表示画面にて表示される一例を模式的に示した模式図である。図363(b)に示した通り、第2入賞口640に球が入賞した時点において実行中の特図1変動の残変動時間が60秒以上であると判別した場合は、小表示領域Dm2aにて特図2の入賞情報を1つ保留記憶していることを示す「1」が表示された状態にも関わらず、主表示領域Dmに、一連演出が終了したことを示す終了画面が表示される。
その後、特殊一連演出として、一旦、一連演出を終了した後には、実行中の特図1変動に対応した特図変動演出が特図1変動の残時間が10秒に到達するまで実行される。そして、特図1変動の残時間が10秒に到達すると(10秒後に特図2変動が実行されるタイミングになると)、図372(b)に示した表示態様が表示される。
次に、図364を参照して、本第16実施形態のパチンコ機10において時短状態中に実行される演出内容について説明をする。図364は(a)は、通常状態において特図1抽選で大当たりに当選し、その大当たり遊技終了後に時短状態(1回)が設定された場合に実行される演出の流れを模式的に示したタイミングチャートであり、図364(b)は、時短状態中において特図2抽選で小当たりに当選し、その小当たりに基づいて実行される大当たり遊技の終了後に時短状態(5回)が設定された場合に実行される演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。
図364(a)に示した通り、大当たり遊技終了後に時短状態が設定された時点で特図1保留(以下、特1保留ともいう。)があり、特図2保留(以下、特2保留ともいう)が無い場合、即ち、特図1抽選を実行させる遊技(左打ち遊技)によって大当たりに当選した場合には、時短状態中に右打ち遊技を行うことで特図2抽選が実行されるよりも前に、保留記憶されている特図1抽選が全て実行されるように構成している。
具体的には、時短状態が設定された状態で実行される普図変動時間(普通図柄の高確率状態中に設定される普図変動時間)よりも、時短状態が設定された状態で実行される特図1の変動時間のほうが短くなるように構成している。このように構成することにより、特図1保留を有している状態で時短状態中の遊技が進行していくことを抑制することができる。よって、時短状態中における各種演出が実行されている最中に、特図2変動よりも小当たり当選し難い特図1変動が実行されてしまい、各種演出の演出バランスが崩れてしまうという問題を抑制することができる。
なお、詳細な説明は省略するが、本第16実施形態では、時短状態中に特図1抽選が実行された場合には、その特図1抽選の抽選結果に関わらず、0.2秒の変動時間が設定されるように構成している。そして、大当たり遊技の終了を示す大当たり遊技終了画面が、大当たり遊技が終了してから所定期間(3秒)が経過するまで、或いは、特図2変動が実行されるまで表示されるように構成している。
よって、大当たり遊技終了後に、大当たり遊技開始時点で既に獲得していた特図1保留に基づく特図変動(特図1変動)が実行される期間(特図1保留数が4の場合で約1秒)は、第3図柄表示装置81の表示画面にて大当たり遊技終了を示す表示態様が表示されることになる。このように構成することにより、遊技者に対して違和感を与えることなく特図1保留を消化することができる。
また、上述した特図1変動(大当たり遊技終了直後に実行される特図1変動)において、大当たりに当選、或いは、V通過可能な小当たりに当選した場合は、大当たり遊技終了画面から再度大当たり遊技中の表示画面が表示されるように構成し、大当たり遊技内容を示す遊技情報(例えば、1回の大当たり遊技中に実行されるラウンド数を示すラウンド数情報や、1回の大当たり遊技中に獲得した球数を示す獲得球数情報)として、前回の大当たり遊技の遊技情報との累積値を示す遊技情報を設定し、その設定された遊技情報に対応する表示態様が表示されるように構成している。
このように構成することにより、遊技者に対して、複数回の大当たり遊技をあたかも1回の大当たり遊技と思わせることができるため、2回目の大当たり遊技(大当たり遊技終了画面が表示されている期間中に新たに実行された大当たり遊技)に対応する特図変動(特図1変動)を遊技者が識別困難な変動表示態様(短時間(0.2秒)変動、且つ、第3図柄の変動表示無し)で実行したとしても、遊技者に違和感を与えることが無い。
加えて、1回の大当たり遊技の遊技情報として表示可能な値の上限値を高めることができるため、遊技者に対して、大当たり当選に対する期待感をより強く抱かせることができる。さらに、本第16実施形態は、大当たり遊技も時短状態中の遊技も右打ち遊技が適切な遊技となるように構成されているため、内部的には大当たり遊技が終了し時短状態が設定されている特図1変動期間中(大当たり遊技終了画面が表示されている特図1変動期間中)に第3図柄表示装置81の表示画面の小表示領域Dm4には「右打ち」の文字が表示される。これにより、第3図柄表示装置81の表示画面の小表示領域Dm4の表示態様によって、現在が大当たり遊技中なのか時短状態中なのかを遊技者に判別されてしまうことを抑制することができる。
なお、詳細は後述するが、本第16実施形態のパチンコ機10は、特図1保留よりも特図2保留のほうが優先して消化されるように構成している。よって、時短状態が設定されている状態において、例えば、遊技者が遊技操作を誤り、特図2保留がある状態で特図1保留を獲得したとしても、特図2保留が無くなるまで特図1保留に基づく特図変動(特図1変動)が実行されることが無い。そして、時短状態中は右打ち遊技を継続して実行する限り、特図2保留が無くならないように構成している。このように構成することで、時短状態中に無用に特図1変動が実行されてしまうことを抑制することができる。
また、本第16実施形態では、時短状態を終了させるための時短終了条件の一部である対応時短終了条件として、特図2変動の実行回数に基づいて成立する終了条件を設定しているため、大当たり遊技終了後に特図1変動が所定回数(最大で4回)実行されたとしても、その特図1変動の変動回数に基づいて、対応時短終了条件が成立するまでの遊技状況が更新されることが無い。
なお、上述した通り、本第16実施形態では、特図2変動のほうが特図1変動よりも優先して実行するように構成し、時短状態が設定されている状態において特図2変動が実行されていない期間中に特図1変動を短時間変動させることで時短状態中に特図1保留が無くなるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特図1変動のほうが特図2変動よりも優先して実行されるように構成しても良い。
大当たり遊技終了後に対応時短終了条件として、「特図2変動1回」が設定された場合には、時短状態中に実行される特図2変動の変動期間を用いて、当該特図2変動の抽選結果と、当該時短状態中に獲得した特図2保留の先読み結果に対応する演出態様で時短最終変動演出が実行される。
ここで、図373~図377を参照して、本第16実施形態における時短状態中に実行される演出の内容について説明をする。上述した通り、本第16実施形態のパチンコ機10では、時短状態中の演出として、時短状態の特図最終変動以外の特図2変動に対応して設定される第1時短変動演出と、特図最終変動となる特図2変動に対応して設定される第2時短変動演出と、を実行するように構成している。
そして、第1時短変動演出は、当該変動の抽選結果を示すための変動演出が実行され、第2時短変動演出が、当該変動の抽選結果と、特図2保留の先読み結果と、を示すための変動演出が実行される。まず、図373(a)を参照して、第1時短変動演出の表示内容について説明をする。図373(a)は、時短状態中の変動演出における表示内容の一例を模式的に示した模式図である。図373(a)に示した表示内容は、時短回数「5回」が設定された時短状態において、最初の特図2変動が実行されている場合の表示画面である。
図373(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面の主表示領域Dmには、現在が時短状態であることを示すための「時短モード」の文字が表示され、ウサギを模したキャラクタ851が走りながら今回の特図抽選の結果を示す抽選結果態様871a~871cの何れかをゲットする演出が実行される。本第16実施形態では、図386を参照して後述するが、時短状態中(時短最終変動を除く)に設定される変動時間に応じてキャラクタ851が抽選結果態様871a~871cをゲットしようとするゲット演出が1回の変動期間中に複数回実行されるように構成されており、1回の変動期間中に実行されるゲット演出の回数が増えるほど今回の特図変動の抽選結果が遊技者に有利となる抽選結果である確率が高くなるように構成している。このように構成することにより、個々のゲット演出の演出結果は勿論のこと、ゲット演出の実行回数にも遊技者を注視させることができ、演出効果を高めることができる。
また、小表示領域Dm4には、時短状態中の遊技方法を案内するための「右打ち」の文字が表示され、しょう表示領域Dm20には、時短状態が終了するまでの期間を示す「ラスト4回」の文字が表示される。つまり、特図2変動が後4回実行されたら時短状態が終了することを報知している。なお、本第16実施形態では、特図変動回数に基づいて成立する時短終了条件を複数設定可能に構成しているが第3図柄表示装置81の表示画面には、複数の時短終了条件のうち、最も成立し易い時短終了条件が成立するまでの残期間を表示するように構成している。
このように構成することで、複数存在する時短終了条件の全てを表示し、さらに表示された全ての時短終了条件が成立するまでの期間(残期間)を表示する場合に比べて、最も成立し易い時短終了条件を遊技者に分かり易く報知することができる。また、時短終了条件の成立のし易さが重複した場合には、重複する時短終了条件を全て表示するように構成しても良いし、重複する時短終了条件のうち、何れか一方のみを表示するように構成しても良い。
なお、本実施形態は、図373(a)では、抽選結果態様871a~871cとして、大当たり当選を示す「777」が付された第1抽選結果態様871aと、小当たり当選を示す「V」が付された第2抽選結果態様871bと、外れを示す「バツ印」が付された第3抽選結果態様871cと、が表示され、ゲット演出が実行される毎に、キャラクタ851が何れかの抽選結果態様871a~871cを獲得するが獲得できないアクションが行われ、最終的に何れかの抽選結果態様871a~871cを獲得して当該変動の抽選結果を報知する演出が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、ゲット演出で遊技者に有利となる抽選結果を示す抽選結果態様871a,871bを獲得する期待度が高いことを示す「チャンス」を付した抽選結果示唆態様や、ゲット演出が実行される残回数を示唆する「ネクスト」を付した演出回数示唆態様を表示し、キャラクタ851が、抽選結果示唆態様や演出回数示唆態様を獲得するゲット演出を実行するように構成しても良い。
このように構成することで、キャラクタ851が何れかの表示態様を獲得するアクションを1回の変動表示演出中に複数回実行することができるため、遊技者が演出に飽きてしまいことを抑制することができる。また、特図変動期間の途中段階で今回の特図変動の抽選結果を予測することが可能となるため、遊技者に演出を注視させることができ遊技の興趣を向上させることができる。
また、図373(a)に示した表示画面では、時短状態が設定される残期間として特図2変動の残実行回数を示すための表示態様が小表示領域Dm20に表示されているが、これに限ること無く、例えば、特図2変動の変動時間に基づいて時短状態が設定される残時間を示すための表示態様を表示しても良いし、今回の時短状態中に実行されるゲット演出の残回数を示すための表示態様を表示しても良い。さらに、時短状態が設定された時点における特図2変動の残実行回数、即ち、今回の時短状態で設定された時短終了条件(特図2変動回数)や、時短状態中に実行された特図2変動の回数を示す表示態様を表示画面に表示するように構成しても良い。
次に、図373(b)を参照して、時短状態の最終変動にて実行される時短最終変動演出(第2時短変動演出)の表示内容について説明をする。図373(b)は、時短最終変動演出の前半期間に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。本第16実施形態では、時短最終変動に変動演出として、遊技者に特図2保留球を獲得させるための保留球獲得演出と、当該変動の抽選結果と、特図2保留の先読み結果と、を遊技者に報知するための第2時短変動演出と、を実行可能に構成しており、時短最終変動演出の前半期間(例えば、5秒間)に保留球獲得演出を実行し、後半期間(例えば、25秒間)に第2時短変動演出を実行するように構成している。
時短最終変動演出の前半期間にて保留球獲得演出が実行されると、図373(b)に示した通り、副表示領域Dsにて前半期間の遊技性を説明する「キャラクタを集合させろ!!」とのコメントが表示され、主表示領域Dmにてキャラクタ851の周辺に味方キャラクタが集合する演出が実行される。図373(b)では、「カメ」を模した味方キャラクタ851aと、「ゾウ」を模した味方キャラクタ851bとが集合している状態が表示されている。そして、小表示領域Dm20には今回の特図変動が時短状態の最終変動であることを遊技者に報知するために「ラスト」の文字が表示される。
この味方キャラクタ851は、獲得済の特図2保留球数に対応付けて可変表示されるものであり、小表示領域Dm2aに「2」が表示されていることから、図373(b)では、特図2保留を2つ獲得している状態を示しているため、味方キャラクタ851が2個集合していることになる。そして、小表示領域Dm7には、集合した味方キャラクタ851の集合した順に表示される集合履歴表示が表示され、第1履歴872aとして「カメ」、第2履歴872bとして「ゾウ」が表示されている。
この小表示領域Dm7では、集合履歴表示が表示されるが、ここの表示される順序は、特図2保留の消化順に対応付けられており、後述する第2時短変動演出にて用いられる味方キャラクタ851の種類と、集合履歴表示の表示順序とに基づいて、例えば、当たり当選した場合に、どの特図2保留が当たり当選したのかを示唆可能に構成している。
そして、保留球獲得演出の実行中に特2保留数が上限値(4個)に到達すると、図374(a)に示した通り、特図2保留球数が4個となったことを示す演出態様が表示される。具体的には、キャラクタ851の周辺に、新たに、「ヘビ」を模した味方キャラクタ851cと、「ライオン」を模した味方キャラクタ851dと、が増え、合計で4個の味方キャラクタ851a~851dが集合した演出が表示される。また、小表示領域Dm21には、第3履歴872cに「ヘビ」、第4履歴872dに「ライオン」が表示されており、副表示領域Dsには特図2保留球数が上限に到達したことを示す「全員集合!!」のコメントが表示される。なお、上述した通り、保留球獲得演出の実行中は、味方キャラクタ851の集合個数が特図2保留球数に対応付けられているため、小表示領域Dm2aには、特図2保留球数が上限値(4個)であることを示す「4」が表示されている。
その後、時短最終変動演出の前半期間が経過し、後半期間に到達すると、図374(b)に示した第2時短変動演出が開始される。図374(b)は、時短最終変動演出の後半期間が開始された場合に表示される表示内容(第2時短変動演出)の一例を模式的に示した模式図である。図374(b)に示した通り、第2時短変動演出では、時短最終変動演出の前半期間にて獲得した味方キャラクタの何れかが、ミッションに挑み、ミッション成功で当たり当選を報知し、ミッション失敗で当たり非当選を報知する演出が実行される。そして、この第2時短変動演出の演出結果は、時短最終変動演出の前半期間が経過した時点で獲得している特図2保留の先読み結果までを反映させて設定されるように構成している。
図374(b)に示した例によれば、第2時短変動演出として実行されるミッション演出として「カメ」を模した味方キャラクタ851aを用いたミッション演出が実行されている。ここで、実行されるミッション演出の内容(図374(b)では、「落石に耐えろ」)は、複数パターン設定可能に構成してあり、ミッション演出の内容と、選択された味方キャラクタ851の種類と、に応じて、ミッション成功期待度を異ならせている。このように構成することで、第2時短変動演出の演出結果だけでは無く、演出結果が表示されるまでの演出過程に対しても遊技者に興味を持たせることができる。
そして、ミッション演出に成功すると、図375(a)に示した通り、ミッション成功の演出が実行される。なお、図375(a)に示した例では、1個目の特図2保留(次に実行される特図2保留)、即ち、通常状態へ移行してから1回転目の特図2変動で小当たりに当選することを先読みし、その先読み結果を第2時短変動演出の演出結果として用いているため、図375(a)に示した通り、第2時短変動演出の演出結果としてミッション成功表示がされている時短最終変動の変動停止タイミングでは、小表示領域Dm2には、今回の特図2抽選の結果が外れであることを示す「351」の表示態様が表示されている。
この後、図375(b)に示した通り、主表示領域Dmにて当たり当選することを報知するための疑似図柄「VVV」を揺動表示させたまま、小当たり当選する特図2変動が終了するまで、第2時短変動演出の演出結果を遊技者に報知するための報知画面が表示される。なお、図375(b)の時点では、遊技状態として通常状態が設定され、特図2変動中(非大当たり遊技中、非小当たり遊技中)であるため、実際には右打ち遊技を行っても遊技者に有利な遊技を行うことが出来ない状態であるが、直後に小当たり遊技が実行される状態であるため、時短状態中から継続して右打ち遊技を案内する「右打ち」の表示が小表示領域Dm4に表示されている。これにより、遊技者に球の発射方向を変更させる行為を行わせること無く円滑な遊技を行わせることができる。
そして、第2時短変動演出が実行されている時点で1個目の特図2保留に格納されていた入賞情報に基づく特図2変動が停止表示されると、図376(a)に示した通り、小当たり当選を遊技者に表示する表示態様が表示されると共に、主表示領域Dmには、第3図柄が今回の小当たり当選で設定された小当たり種別を示すための「777」の表示態様で表示される。
一方、図374(b)を参照して上述したミッション演出の演出結果として失敗演出が設定された場合は(当該変動の抽選結果、特図2保留の先読み結果が何れも外れであった場合は)、図376(b)に示したミッション失敗演出が表示され、その後、通常状態にて特図2保留に対応する特図2変動が終了するまでの期間、図377に示した時短状態終了画面が表示される。
なお、詳細は後述するが、時短最終変動演出の前半期間が終了したタイミングにて、特図2保留が上限値に到達しておらず、第2時短変動演出が開始されてから(第2時短変動演出の演出結果が設定された後に)、新たに特図2保留を獲得した場合には、時短最終変動終了後、通常状態における1回目の特図2変動開始タイミングで、新たに獲得した特図2保留(第2時短変動演出の演出結果に反映されていない特図2保留)に対して先読み処理を実行し、その先読み処理の結果が、当たり当選である場合には、図377の表示画面から急に小当たり当選画面(図376(a)参照)が表示される演出が実行される。
次に、図378を参照して、本第16実施形態におけるカウンタ用バッファの構成について説明をする。図378は、第16実施形態における各種カウンタの構成を模式的に示した図である。図378に示した通り、本第16実施形態では、上述した第1実施形態におけるカウンタ用バッファ(図13参照)に対して、停止種別カウンタC3を追加した点と、特別図柄1保留球格納エリア203laと特別図柄2保留球格納エリア203lbと、停止種別選択カウンタC3の値を格納するための停止種別選択カウンタ格納エリアを設けた点と、変動種別カウンタCS1の値を格納するための変動種別カウンタ格納エリアを設けた点と、普通図柄保留球格納エリア203lcに、第2当たり種別カウンタC6の値を格納するための第2当たり種別カウンタ格納エリア、第2変動種別カウンタCS2の値を格納するための第2変動種別カウンタ格納エリアを設けた点と、各保留球格納エリアに格納されるカウンタ値に対応させて、特別図柄保留球実行エリア、普通図柄保留球実行エリアの構成を変更した点と、で相違している。それ以外の要素は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
停止種別選択カウンタC3は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止種別選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される外れ時の停止種別が選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90~97の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば0~89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止種別選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64、または第2入球口640に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203la、または特別図柄2保留球格納エリア203lbに格納される。
なお、停止種別選択カウンタC3の値(乱数値)から、特別図柄の停止種別を決定するための乱数値は、停止種別選択テーブル(図示せず)により設定されており、このテーブルは、主制御装置110のROM202内に設けられている。また、本実施形態ではこのテーブルを、特別図柄の高確率時用と、特別図柄の低確率時用とに分けており、テーブルに応じて、外れの停止種別ごとに設定される乱数値の範囲を変えている。これは、パチンコ機10が特別図柄の高確率状態であるか、特別図柄の低確率状態であるか等に応じて、停止種別の選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0~89と広い高確率時用のテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90~97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0~79と狭い低確率時用のテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。
この停止種別選択テーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が80~97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口64への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。なお、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
第2当たり乱数カウンタC4の値は、例えば定期的に(本実施形態では主制御装置のタイマ割込処理毎に1回)更新され、球がスルーゲート67を通過したタイミングでRAM203の普通図柄保留球格納エリア203lcに格納される。そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に設けられた普通図柄当たり乱数16テーブル202lc(図380(d)参照)に規定されている。第2当たり乱数カウンタC4の値が、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcに規定された普図当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄の当たりと判定される。
ここで、図380(d)を参照して、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcについて説明する。普通図柄当たり乱数16テーブル202lcは、普通図柄の抽選において、各遊技状態(普通図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)で当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。具体的には、図380(d)に示した通り、遊技状態が普通図柄の低確率状態(通常状態)である場合には、普通図柄の抽選において、取得した第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~28」の範囲内であるかが判別されて、「5~28」の範囲内であれば、普図当たりであると判別される。また、遊技状態が普通図柄の高確率状態(時短状態)である場合には、普通図柄の抽選において、取得した第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~204」の範囲内であるか判別されて、「5~204」の範囲内であれば、普図当たりであると判別される。
つまり、本第16実施形態では、普通図柄の低確率状態(通常状態)では、1/10の確率で当たりに当選し、普通図柄の高確率状態(時短状態)では、5/6の確率で当たりに当選するように構成している。そして、詳細な説明は後述するが、通常状態中は、普通図柄の当たり(普図当たり)に当選した場合の1/100の確率で普図当たり遊技として球が第2入賞口640に入賞し易いロング開放当たり遊技が実行されるように構成している。また、時短状態中は、普図当たりに当選した場合に必ずロング開放当たり遊技が実行されるように構成している。
このように構成することで、通常状態中であっても、1/1000の確率で第2入賞口640に球を入賞させることが可能な当たり遊技を実行することが可能となるため、通常状態を遊技している遊技者に対して、特図1抽選を実行させる遊技と、特図2抽選を実行させる遊技(普図抽選にて特定の当たり当選を狙う遊技)と、を同時に実行させることができる。
第2変動種別カウンタCS2は、例えば0~999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり999)に達した後0に戻る構成となっている。第2変動種別カウンタCS2によって、設定されている普図変動パターン選択テーブル202lfより1の普図変動パターンが決定される。この普図変動パターンには、変動時間(動的表示期間)が設定されており、第2変動種別カウンタCS2は、変動時間を決定するカウンタでもある。第2変動種別カウンタCS2の値は、主制御装置110のメイン処理(図403参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。尚、第2変動種別カウンタCS2の値(乱数値)から、普通図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した普図変動パターン選択テーブル202lf(図384参照)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
図378に戻り、説明を続ける。本第16実施形態では、特別図柄1保留球格納エリア203la、特別図柄2保留球格納エリア203lbに変動種別カウンタ格納エリアを設け、保留記憶に記憶されている入賞情報を事前に(特図変動する前に)判別することにより、実際に実行される変動パターン(変動時間)を先読み可能に構成している。このように構成することで、保留記憶している特別図柄の入賞情報に対応する特図変動が実行されるタイミングを判別することが可能となる。
また、本第16実施形態では、普通図柄の入賞情報、即ち、スルーゲート67を球が通過した際に取得される各カウンタ値の種類として、普通図柄の当たり抽選に用いられる第1当たり乱数カウンタC2と、普通図柄の変動パターン(変動時間)を決定する際に用いられる第2変動種別カウンタCS2と、普図当たりの当たり遊技の種別を設定する際に用いられる。
<本第16実施形態のパチンコ機10の電気的構成について>
次に、図379(a)を参照して、本第16実施形態における主制御装置110のMPU201の有するROM202の電気的構成について説明をする。図379は、本第16実施形態における主制御装置110のMPU201の有するROM202の電気的構成の規定されている内容を模式的に示した模式図である。ROM202には、第1当たり乱数16テーブル202laと、第1当たり種別選択16テーブル202lbと、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcと、変動パターン16テーブル202leと、小当たり種別選択16テーブル202lgと、大当たりシナリオ16テーブル202lhと、小当たりシナリオ16テーブル202liと、普図当たり種別選択16テーブル202ldと、普図変動パターン選択テーブル202lfとが少なくとも設けられている。
第1当たり乱数16テーブル202laは、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選において、各遊技状態で当たりと判定される乱数値(判定値)が設定されたテーブルである。
まず、図380を参照して、第1当たり乱数16テーブル202laに規定されている内容について説明をする。図380(a)は、第1当たり乱数16テーブル202laの内容を模式的に示した模式図である。図380(a)に示した通り、第1当たり乱数16テーブル202laは、第1特別図柄(特図1)の当たり抽選の際に参照される特別図柄1乱数16テーブル202la1と、第2特別図柄(特図2)の当たり抽選を実行する際に参照される特別図柄2乱数16テーブル202la2とを有している。
次に、図380(b)を参照して、特別図柄1乱数16テーブル202la1に規定されている内容について説明をする。図380(b)は、特別図柄1乱数16テーブル202la1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図380(b)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「0~3」の範囲に「大当たり」が規定され、「10,11」に「小当たり」が規定されている。即ち、本第16実施形態では、特図1の抽選で大当たりに当選する確率が1/250で、小当たりに当選する確率が1/500となる。
次いで、図380(c)を参照して、特別図柄2乱数16テーブル202la2に規定されている内容について説明をする。図380(c)は、特別図柄2乱数16テーブル202la2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図380(c)に示した通り、第1当たり乱数カウンタC1の値が「0~3」の範囲に「大当たり」が規定され、「10~149」に「小当たり」が規定されている。即ち、本第16実施形態では、特図2の抽選で大当たりに当選する確率が1/250で、小当たりに当選する確率が約1/7.1となる。
即ち、本第16実施形態では、特図1抽選と、特図2抽選とで同一の大当たり確率が設定され、小当たり確率は特図2抽選のほうが高くなるように構成している。上述した通り、本第16実施形態では、小当たり当選が大当たり遊技の実行契機となり得るように構成しているため、特図1抽選よりも特図2抽選のほうが、大当たり遊技が実行され易い特図抽選となる。
なお、本第16実施形態では、上述した通り、特図1抽選と特図2抽選とで、同一の大当たり確率を設定しているが、これに限ること無く、特図1抽選と特図2抽選とで異なる大当たり確率を設定しても良い。また、大当たり確率と、小当たり確率とを遊技状態に関わらず一定値にしているが、これに限ること無く、遊技状態に応じて、大当たり或いは小当たりに当選する確率が高くなる高確率状態(特別図柄の高確率状態)と、低くなる低確率状態(特別図柄の低確率状態)と、を設定するように構成しても良い。
第1当たり種別選択16テーブル202lbは、第1特別図柄に対する大当たり遊技の種別を決定するためのデータテーブルである特図1大当たり種別選択16テーブル202lb1と、第2特別図柄に対する大当たり遊技の種別を決定するためのデータテーブルである特図2大当たり種別選択16テーブル202lb2とがそれぞれ設定されている。
まず、図381(a)を参照して、第1当たり種別選択16テーブル202lbの内容について説明をする。図381(a)は、第1当たり種別選択16テーブル202lbの内容を模式的に示した模式図である。図381(a)に示した通り、第1当たり種別選択16テーブル202lbには、特図1抽選で大当たりに当選した場合に参照される特図1大当たり種別選択16テーブル202lb1と、特図2抽選で大当たりに当選した場合に参照される特図2大当たり種別選択16テーブル202lb2と、を有している。
ここで、図381(b)を参照して、特図1大当たり種別選択16テーブル202lb1に規定されている内容について説明をする。図381(b)は、特図1大当たり種別選択16テーブル202lb1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。本第16実施形態のパチンコ機10では、特図1抽選で大当たりに当選した場合に、大当たりAA~大当たりACまでの3種類が第1当たり種別カウンタC2の値により選択されるように設定されている。具体的には、取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「0」に、大当たり種別として「大当たりAA(15R時短99回大当たり)」が規定され、「1~15」の範囲に「大当たりAB(7R時短5回大当たり)」が規定され、「16~99」の範囲に「大当たりAC(7R時短1回大当たり)」が規定されている。
つまり、左打ち遊技を行い特図1抽選が実行される通常状態では、特図1抽選にて大当たりに当選すると、その大当たり遊技終了後に必ず時短状態が設定(付与)されるように構成している。そして、設定された大当たり種別に応じて、時短状態の終了条件を異ならせて設定しているように構成している。
具体的には、大当たり種別として大当たりAAが設定された場合は、上述した共通時短終了条件のみが設定されるため、特図抽選で当たり(大当たり、又は小当たり)に当選するか、特図変動(特図1変動と特図2変動との合算)が99回に到達するまで時短状態が継続する。本第16実施形態では、時短状態中に特図2抽選を実行させる右打ち遊技が行われ、特図2抽選において、大当たりに当選する確率が1/250、小当たりに当選する確率が1/7.1となるように設定しているため、例えば、大当たりAAに基づく時短状態が設定された場合において、特図2抽選にて当たり当選すること無く特図変動が所定回数(99回)に到達する確率は0.01%以下となる。よって、大当たりAAが選択された場合は、実質、次回大当たり遊技が実行されるまで時短状態が設定される遊技状態となる。
次に、大当たり種別として大当たりABが設定された場合は、上述した共通時短終了条件に加え、対応時短終了条件として「特図2変動の変動回数が5回」が設定される。よって、特図2抽選にて当たり当選すること無く特図変動が所定回数(5回)に到達する確率(対応時短終了条件が成立し時短状態が終了してしまう確率)は約46%となる。つまり、大当たりABが設定された場合、即ち、時短終了条件として特図2変動回数5回が設定された場合には、その時短終了条件が成立するまでに当たりに当選する確率(連チャン確率)が約54%となる。
また、大当たり種別として大当たりACが設定された場合は、上述した共通時短終了条件に加え、対応時短終了条件として「特図2変動の変動回数が1回」が設定される。よって、特図2抽選にて当たり当選すること無く特図変動が所定回数(1回)に到達する確率(対応時短終了条件が成立し時短状態が終了してしまう確率)が85%となる。つまり、大当たりACが設定された場合、即ち、時短終了条件として特図2変動回数1回が設定された場合には、その時短終了条件が成立するまでに当たりに当選する確率(連チャン確率)が約15%となる。
以上、説明をした通り、特図1で大当たりに当選した場合に設定される大当たり種別に応じて、設定される時短状態の有利度合い(連チャン確率)が異なる様に構成されており、大当たりAAが最も有利な大当たり種別となり、次いで、大当たりABが有利な大当たり種別となり、大当たりACが最も不利な大当たり種別となる。
また、大当たり遊技として実行されるラウンド遊技の数も大当たり種別に応じて異なる値が規定されており、大当たりAAは「15R」、大当たりAB、及びACは「7R」のラウンド遊技が実行されるように規定されている。1回の大当たり遊技においてラウンド遊技の数が多いほど、遊技者が獲得可能な球数(賞球数)が多くなることから、実行される大当たり遊技の点においても、大当たりAAは最も遊技者に有利な大当たり種別となる。
なお、本第16実施形態では、連チャン確率が最も高い大当たり種別(大当たりAA)が、最も多いラウンド数(15R)の大当たり遊技を実行するように構成しているが、これに限ること無く、連チャン確率が最も高い大当たり種別と、ラウンド数が最も多い大当たり遊技が実行される大当たり種別と、を異ならせても良い。
このように構成することにより、遊技状況に応じて最も有利な遊技状態を異ならせることが可能となる。例えば、遊技場の閉店間際に大当たりに当選した場合は、連チャン確率が高い時短状態が付与(設定)される大当たり種別よりも、1回の大当たり遊技で多くの賞球を獲得可能な大当たり種別のほうが有利な大当たり種別となるし、大当たり遊技を跨いで時短状態が設定される回数に制限値(リミット)を設けたパチンコ機10であれば、リミット到達直前の大当たり当選において1回の大当たり遊技で多くの賞球を獲得可能な大当たり種別のほうが有利な大当たり種別となる。一方、例えば、連チャン回数(一度も通常状態へと移行すること無く、大当たり遊技が実行された回数)が所定回数(例えば、5回)に到達した場合に、遊技者に特典(例えば、貴重画像)を付与可能なパチンコ機10において、特典を獲得しようとする遊技者であれば、連チャン確率が高い時短状態が付与(設定)される大当たり種別のほうが有利な大当たり種別となる。
なお、上述した連チャン確率は、時短状態中に実行される特図2抽選に基づいて当たり当選する確率を示したものであるが、本第16実施形態は、特図2抽選を、所定個数(4個)を上限に保留記憶可能に構成している。よって、時短終了条件が成立し、通常状態へと移行した後も、保留記憶されている特図2保留の数(残特図2保留数)だけ特図2抽選を実行することができ、その特図2抽選によって小当たり当選を狙うことが可能となるように構成している。上述した通り、本第16実施形態では特図2抽選によって小当たりに当選する確率が約1/7.1と高確率に設定されているため、残特図2保留数(最大で4)に対応した回数の特図2抽選によって、小当たり当選を十分に狙うことが可能となる。
具体的には、残特図2保留数が1個の場合は、残特図2保留に基づく特図2抽選で小当たりに当選する確率(引き戻し確率)は約14%であり、残特図2保留数が2個の場合は、引き戻し確率が約28.5%で、残特図2保留数が3個の場合は、引き戻し確率が約39.6%で、残特図2保留球数が4個の場合は、引き戻し確率が約49%となる。
このように、特図2抽選を保留記憶可能に構成し、時短状態から通常状態へと移行した後も、残特図2保留に基づく特図2抽選が実行されるように構成することで、時短状態中の特図2抽選結果に関わらず、時短状態が終了する最後まで、特図2保留を獲得しようと意欲的に遊技を行わせることが可能となる。よって、遊技の稼働を向上させることができる。
また、一度時短状態が設定された場合には、上述した時短状態中の遊技期間(連チャン期間)と、通常状態中における残特図2保留に基づく特図2抽選が実行される期間(引き戻し期間)と、の2つの期間において、特図2抽選で小当たり当選を狙うことが可能となるため、時短状態が設定されたにも関わらず、一度も大当たり遊技が実行されること無く特図1抽選を狙う通常状態へと移行してしまう確率を低減させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本第16実施形態では、時短状態中に特図2抽選で小当たり当選し、その小当たり当選に基づいて大当たり遊技(連チャン大当たり遊技)が実行される場合よりも、通常状態中に特図2抽選で小当たりに当選し、その小当たり当選に基づいて大当たり遊技(引き戻し大当たり遊技)が実行される場合のほうが遊技者に有利な時短状態が設定され易くなるように構成している。これにより、連チャン期間が経過したとしても、引き戻し期間中に小当たり当選することを期待させながら遊技者に遊技を行わせることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
次に、図381(c)を参照して、特図2大当たり種別選択16テーブル202lb2に規定されている内容について説明をする。図381(c)は、特図2大当たり種別選択16テーブル202lb2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。本第16実施形態のパチンコ機10では、特図2抽選で大当たりに当選した場合に、大当たりAD~大当たりAFまでの3種類が第1当たり種別カウンタC2の値により選択されるように設定されている。具体的には、取得した第1当たり種別カウンタC2の値が「0~19」の範囲に、大当たり種別として「大当たりAD(15R時短99回大当たり)」が規定され、「20~69」の範囲に「大当たりAE(12R時短99回大当たり)」が規定され、「70~99」の範囲に「大当たりAF(7R時短99回大当たり)」が規定されている。
つまり、特図2抽選によって、大当たりに当選した場合は、その大当たり遊技終了後に必ず特図変動が99回に到達するまで時短状態が継続する有利遊技状態が設定されるように構成している。これにより、特図1抽選よりも実行頻度が低下する特図2抽選にて、小当たりに当選する確率よりも3倍以上低確率に設定される大当たりに当選した場合に、遊技者に有利な遊技状態を確実に提供することができる。よって、特図2抽選で大当たり当選という発生頻度が低い特別な体験をした遊技者に対して、遊技者に不利となる遊技(例えば、時短1回の設定)を設定してしまい、遊技意欲を著しく低下させてしまうことを抑制することができる。
なお、特図2大当たり種別選択16テーブル202lb2に規定されている各大当たり種別も、上述した特図1大当たり種別選択16テーブル202lb1と同様に、大当たり種別に応じて1回の大当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の数を異ならせており、大当たりADは「15R」、大当たりAEは「12R」、大当たりAFは「7R」のラウンド遊技が実行されるように規定されている。1回の大当たり遊技においてラウンド遊技の数が多いほど、遊技者が獲得可能な球数(賞球数)が多くなることから、実行される大当たり遊技の点において、大当たりADは最も遊技者に有利な大当たり種別となる。
次に、図380(d)を参照して、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcの内容について説明をする。図380(d)は、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcに規定されている内容を模式的に示した模式図である。
図380(d)に示した通り、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcには、普通図柄の低確率状態において普図当たり抽選を実行する場合に参照される値と、普通図柄の高確率状態において普図当たり抽選を実行する場合に参照される値と、が規定されており、具体的には、普通図柄の低確率状態では、第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~28」の範囲に「当たり」が規定され、普通図柄の高確率状態では、第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~204」の範囲に「当たり」が規定されている。
普図当たり種別選択16テーブル202ldは、普図当たり種別を選択するためデータテーブルであって、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcを参照して普通図柄(普図)抽選を実行し、当たり当選した場合に参照されるものである。本第16実施形態では、普通図柄の低確率状態で普図当たりに当選した場合に実行される普図当たり遊技として、球が第2入賞口640に入賞可能となるように電動役物640aを開放動作させるロング開放当たり遊技と、そのロング開放当たり遊技よりも第2入賞口640に球が入賞困難となるように電動役物640aを開放動作させるショート開放当たり遊技と、を実行可能に構成しており、普図当たり当選時に選択される普図当たり種別に応じて異なる当たり遊技が実行される。
ここで、図382を参照して、普図当たり種別選択16テーブル202ldに規定されている内容について説明をする。図382(a)は、普図当たり種別選択16テーブル202ldに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図382(a)に示した通り、普図当たり種別選択16テーブル202ldは、普通図柄の確率状態と、取得した第2当たり種別カウンタC6の値とに応じて、2種類の普図当たり種別(普図当たりA、普図当たりB)が選択されるように構成されている。
具体的には、普通図柄の確率状態が低確率状態(普図低確)であって、取得した第2当たり種別カウンタC6の値が「0」に「普図当たりA」が規定され、「1~99」の範囲に「普図当たりB」が規定されている。また、普通図柄の確率状態が高確率状態(普図高確)であって、取得した第2当たり種別カウンタC6の値が「0,1」の範囲に「普図当たりA」が規定され、「2~99」の範囲に「普図当たりB」が規定されている。
次に、普図当たり種別選択16テーブル202ldにて選択される普図当たり種別と、普図当たり遊技が実行される時点における遊技状態との関係性について、図382(b)を参照して説明をする。図382(b)は、普図当たり種別と遊技状態とに基づく電動役物640aの開放動作内容との関係性を示した図である。
本第16実施形態のパチンコ機10では、普通図柄(普図)の当たり抽選を実行するタイミング(普図変動開始タイミング)において設定されている遊技状態に応じた普図当たり抽選を実行し、当たりに当選した場合は、普図当たり遊技を実行するタイミング(普図変動停止タイミング)において設定されている遊技状態に応じて普図当たり遊技内容を設定するように構成している。つまり、本第16実施形態のパチンコ機10では、特別図柄(特図)の抽選状況、変動状況に応じて遊技状態が移行するように構成されているため、特図抽選遊技とは独立して実行される普図抽選遊技において、普図抽選を実行するタイミングと、その普図抽選で当たり当選した場合に実行される普図当たり遊技を実行するタイミングと、で異なる遊技状態が設定されているケースがある。
例えば、時短終了条件が成立している状態の特図変動(時短最終変動)中に普図抽選が実行された場合は、普通図柄当たり乱数16テーブル202lcの普通図柄の高確率状態(普図高確)に規定されている判定値を用いて当たり抽選が実行される。そして、当たり当選した場合には、所定の普図変動時間(例えば、2秒)経過後に、普図変動が停止し、その後、普図当たり遊技が実行される。ここで、普図変動中に時短最終変動が終了し、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行した場合には、普図当たり遊技が実行されるタイミングでは遊技状態として通常状態が設定されることになる。
このような場合において、普図抽選が実行された時点において設定されている遊技状態に応じて普図当たり遊技の遊技態様を設定してしまうと、通常状態が設定されているにも関わらず、普図当たり遊技として時短状態中に実行される普図当たり遊技(ロング開放当たり遊技)が実行されてしまい、遊技者に過剰に有利な特典(特図2抽選)を提供してしまうという問題があった。
これに対して、本第16実施形態では、普図当たり遊技を実行するタイミングにおいて設定されている遊技状態を判別し、その判別結果に基づいて普図当たり遊技の内容を設定しているため、上述した例のように、普図変動中に遊技状態が通常状態へと移行した場合において、普通図柄の低確率状態に対応した普図当たり遊技を実行することができる。よって、遊技者に過剰に有利な特典(特図2抽選)を提供してしまうことを抑制することができる。
具体的には、普図当たり種別として普図当たりAが選択(設定)されている場合には、普図当たり遊技の実行タイミング(電動役物640aの開放動作時)に設定されている遊技状態に関わらず、普図ロング開放当たり遊技が実行される。一方、普図当たり種別として普図当たりBが選択(設定)されている場合には、普図当たり遊技の実行タイミング(電動役物640aの開放動作時)に設定されている遊技状態が普通図柄の低確率状態(普図低確)である場合は、普図ショート開放当たり遊技が、普通図柄の高確率状態(普図高確)である場合は、普図ロング開放当たり遊技が実行されるように規定されている。
ここで、普図当たり遊技である普図ロング開放当たり遊技と、普図ショート開放当たり遊技と、の当たり遊技内容について説明をする。普図ロング開放当たり遊技は、第2入賞口640に球が容易に入賞し得るように電動役物640aを長期間開放させる(開放状態に位置させる)普図当たり遊技であって、0.1秒の閉鎖状態(オープニング期間)を経て、電動役物640aを1秒間開放させ(第1開放期間)、その後、1.5秒の閉鎖状態(待機期間)を経て、再度0.5秒間開放させる(第2開放期間)普図当たり遊技が実行される。この開放動作の流れは、図示しない普図当たりシナリオに規定されており、普図当たり遊技を実行する際に、普図当たり種別と遊技状態とに対応した普図当たりシナリオが設定され、主制御装置110のメイン処理において普図当たりシナリオを定期的に更新することで、上述した普図当たり遊技の流れに対応させて電動役物640aの開放動作が実行される。
なお、本第16実施形態では、普図ロング開放当たり遊技が実行された場合に、球が第2入賞口640に入賞可能な程度の期間を確保した2つの開放期間が設定されるように構成している。そして、2つの開放期間のうち、第1開放期間が経過した時点で、第2入賞口640に球が入賞したかを判別し、その判別結果が第2入賞口640に球が入賞していないと判別した場合に、遊技者に対して第2入賞口640に球を入賞させる遊技を行わせることを注意喚起するための注意画面(図370(a)参照)を表示するように構成している。
このように構成することにより、通常状態が設定されている状態(左打ち遊技を行っている状態)において、普図ロング開放当たり遊技(右打ち遊技)が実行されたことに気付いていない遊技者に対して、再度、右打ち遊技を実行させるための報知を行うことができ、遊技者が不利な遊技結果となることを抑制することができる。また、本第16実施形態では、注意画面(図370(a)参照)を表示してから所定期間(1.5秒)の待機期間を経て、2回目の開放動作(0.5秒)が実行されるように構成している。
この待機期間(1.5秒)は、遊技者が右打ち遊技を行うことで発射された球が第2入賞口640に到達するまでの時間(約0.5秒)よりも長い期間が設定されている。これにより、注意画面(図370(a)参照)の表示を見てから右打ち遊技を実行した遊技者が第2入賞口640に球を入賞させ易くすることができる。
また、本第16実施形態では、時間の経過に伴って普図当たりシナリオが更新され終了を示すシナリオに到達した場合に普図当たり遊技を終了させる場合と、普図当たり遊技中に第2入賞口640へ入賞した球数が所定個数(例えば、1個)に到達した場合に普図当たり遊技を終了させる場合の2種類の普図当たり終了条件が設定されている。
そして、第1開放期間中に球が第2入賞口640に入賞した場合と、第2開放期間中に球が第2入賞口640に入賞した場合とで、球が第2入賞口640に入賞したことを示すための報知態様が異なるように構成している。具体的には、第2開放期間中に球が第2入賞口640に入賞した場合は、普図当たり遊技の開始段階から適正な遊技(右打ち遊技)が実行されていない可能性が高いため、次回の普図当たり遊技時に適正な遊技が行えるよう遊技説明(「普図ロング開放当たり遊技中は必ず右打ちして下さい」といったコメント)を表示するように構成している。これにより、遊技者に遊技内容を分かり易く報知することができる。また、第1開放期間中に第2入賞口640に球を入賞させた遊技者には上述した遊技説明を報知することが無いため、遊技者が把握済の遊技内容を繰り返し報知してしまい遊技意欲を低下させてしまうことを抑制することができる。
一方、普図ショート開放当たり遊技は、0.1秒の閉鎖状態(オープニング期間)を経て、電動役物640aを0.1秒間開放させる普図当たり遊技が実行される。この開放動作の流れは、図示しない普図当たりシナリオに規定されており、普図当たり遊技を実行する際に、普図当たり種別と遊技状態とに対応した普図当たりシナリオが設定され、主制御装置110のメイン処理において普図当たりシナリオを定期的に更新することで、上述した普図当たり遊技の流れに対応させて電動役物640aの開放動作が実行される。
上述した普図ショート開放当たり遊技は、電動役物640aの開放期間が0.1秒と短いため、実質的に球を第2入賞口640へと入賞させることが出来ない普図当たり遊技となる。また、この普図ショート開放当たり遊技は、図382(b)にて示した通り、普通図柄の低確率状態(普図低確)中にのみ実行される普図当たり遊技であって、上述した通り、普図ショート開放当たり遊技が開始されてから0.2秒経過後に普図当たり遊技が終了するため、遊技者が左打ち遊技を実行している状態で普図ショート開放当たり遊技が実行され、右打ち遊技を行ったとしても、右打ち遊技で発射された球が第2入賞口640に到達するまでに(0.5秒)、普図当たり遊技が終了することになる。このように構成することにより、普図ショート開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞させ難くすることができる。
なお、普図ショート開放当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞し得ないように電動役物640aを構成しても良く、例えば、電動役物640aの構成を、電動役物640aが開放状態である場合に、その電動役物640aの上面を球が一端側から他端側へと流下可能に構成し、電動役物640aの上面の他端側から流出した球のみが入賞し得る位置に第2入賞口640を配置し、電動役物640aの上面を球が流下する期間が最短でも0.5秒となるように構成すると良い。このように構成することで、普図ショート開放当たり遊技が実行された場合には、電動役物640aが開放状態となる期間(0.1秒)中に電動役物640aの上面を流下する球が他端側に到達し得ないため、球が第2入賞口640に入賞することを確実に抑制することができる。
以上、説明をした通り、本第16実施形態のパチンコ機10では、普図当たり遊技が実行されるタイミングにて設定されている遊技状態に応じて普図当たり遊技の当たり遊技内容が設定されるため、例え、高確率で普図当たりに当選する時短状態(普図高確状態)にて普図当たりに当選し、その普図当たり当選に基づく普図当たり遊技が通常状態(普図低確状態)にて実行されたとしても、普図ロング開放当たり遊技が実行され難くすることができる。
なお、図382(a)に示した通り、本第16実施形態では、遊技状態に関わらず、普図ロング開放当たり遊技が実行される普図当たり種別(普図当たりA)が選択される割合を普通図柄の低確率状態(普図低確)と、普通図柄の高確率状態(普図高確)とで、異ならせており、普図低確時は1%の確率で、普図高確率時は2%の確率で選択されるように構成している。このように構成することにより、普図低確時に普図当たりに当選し、普図低確時に普図当たり遊技が実行される場合よりも、普図高確時に普図当たりに当選し、普図低確時に普図当たり遊技が実行される場合のほうが、普図低確時における普図ロング開放当たり遊技が実行される確率を高めることができる。よって、普図当たり遊技が実行されるタイミングにおける遊技状態に応じて普図当たり遊技の遊技内容を設定する構成を用いた場合であっても、時短状態から通常状態へと移行した際に実行される普図当たり遊技が普図ロング開放当たり遊技となる確率を高めることができ、遊技者に普図当たり遊技がどの遊技内容で実行されるかを注視させることができる。
変動パターン16テーブル202leは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する際に参照されるデータテーブルであって、取得した変動種別カウンタCS1の値と、特別図柄の種別と、特別図柄抽選(特図抽選)の抽選結果と、設定されている遊技状態と、に基づいて、様々な変動パターン(変動時間)が選択されるように構成している。なお、変動パターン16テーブル202leの基本的な技術思想は、上述した各実施形態、或いは、各実施形態にて用いられている各種変動パターンと同一であるため詳細な説明を省略し、本第16実施形態で用いられる変動パターン16テーブル202leの特徴的な内容を中心に説明を続ける。
ここで、図385(a)を参照して、変動パターン16テーブル202leの内容について説明をする。図385(a)は、変動パターン16テーブル202leに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図385(a)に示した通り、変動パターン16テーブル202leは、遊技状態が通常状態である場合に参照される通常用変動パターン16テーブル202le1と、遊技状態が時短状態である場合に参照される時短用変動パターン16テーブル202le2と、を有しており、特別図柄の変動パターンを選択する際に設定されている遊技状態に対応したデータテーブルを用いて特別図柄の変動パターンが選択される。
次に、図385(b)を参照して、変動パターン16テーブル202leが有する通常用変動パターン16テーブル202le1の内容について説明をする。図385(b)は、通常用変動パターン16テーブル202le1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図385(b)に示した通り、変動パターン16テーブル202leは、特別図柄の図柄種別と、通常状態が設定されてからの特別図柄変動回数と、特別図柄の抽選結果と、取得した変動種別カウンタCS1の値とに応じて異なる変動パターンが規定されている。
上述した通り、本第16実施形態では、遊技状態として通常状態が設定されている場合は、特図1抽選が主に実行される遊技が行われるように構成しており、第2特別図柄(特図2)の抽選が実行されるパターンとしては、時短状態終了時点で保留記憶されている特図2保留に応じた特図2抽選が実行されるパターンと、普図抽選にてロング開放当たりに当選し、ロング開放当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞することに基づいて特図2抽選が実行されるパターンと、がある。
さらに、本第16実施形態では、時短状態の最終変動に対応する変動演出として、時短最終変動開始時に保留記憶されている特図2保留の先読み結果を報知可能な時短最終変動演出を実行するように構成している。そして、時短最終変動演出の演出結果を、時短状態が終了した後に(通常状態に)実行される特図2変動が終了するまで継続して表示するように構成している。
変動パターン16テーブル202leは、通常状態中に実行される第2特別図柄(特図2)変動の変動パターンとして、特図変動回数1~4回の間に実行される特図2抽選に対応する変動パターンが特殊変動パターンとなるように構成している。
具体的には、通常状態が設定されてからの特別図柄変動1回目が特図2変動である場合は、その特図2変動の抽選結果が「外れ」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず「短外れA(0.5秒)」が選択され、「当たり(大当たり、小当たり)」の場合は、「短当たりA(2秒)」が選択される。また、通常状態が設定されてからの特別図柄変動2回目が特図2変動である場合は、その特図2変動の抽選結果が「外れ」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず「短外れA(0.5秒)」が選択され、「当たり」の場合は、「短当たりB(1.5秒)」が選択され、通常状態が設定されてからの特別図柄変動3回目が特図2変動である場合は、その特図2変動の抽選結果が「外れ」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず「短外れA(0.5秒)」が選択され、「当たり」の場合は、「短当たりC(1秒)」が選択される。そして、通常状態が設定されてからの特別図柄変動4回目が特図2変動である場合は、その特図2変動の抽選結果が「外れ」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値に関わらず「短外れA(0.5秒)」が選択され、「当たり」の場合は、「短当たりD(0.5秒)」が選択される。
このように構成することで、時短状態が終了した時点で特図2保留数が最大数(4個)である場合には、その特図2保留に対応する特図2抽選で当たり(小当たり、大当たり)に当選するまでの期間(当たりを示す表示態様で第2特別図柄(特図2)が停止表示される期間)と、特図2保留に対応する特図2抽選の抽選結果が全て外れとなるまでの期間と、を2秒間に統一することができる。
よって、例えば、特図2保留内に当たりとなる入賞情報がある場合も、無い場合も、時短最終変動が終了してから2秒間の結果表示を行うように制御するだけで、遊技者に違和感を与えること無く通常状態中の特図2変動を実行することができる。また、特図2保留の何個目で当たり当選した場合であっても、その当たり当選を示す識別情報が停止表示されるタイミングを統一(通常状態が設定されてから2秒後)することができるため、遊技者に対して、何個目の特図2保留で当たりに当選したのかを分かり難くすることができる。
また、図385(b)に示した通り、通常状態における特図2変動の変動時間として、特別図柄変動回数が「5回以上」の場合は、時短状態が終了した時点における特図2保留数を越えているため、通常状態にて普図ロング開放当たり遊技が実行され、第2入賞口640に球が入賞したことに基づいて実行される特図2抽選であることから、上述した一連演出を適正に実行するための変動パターン(変動(10秒))が選択され、選択された変動パターンに基づいて、現在が一連演出中における特図2変動期間であることを示すための表示態様(演出態様)が設定される。
次に、時短状態が設定されている場合に参照される時短用変動パターン16テーブル222ee2の内容について説明する。図386は、時短状態が設定されている場合に実行される特図抽選の変動パターン模式的に示した模式図である。
本第16実施形態では、時短状態が設定されると、特図1抽選に対して遊技者に有利な抽選結果となり易い特図2抽選が、通常状態よりも実行され易くなるため、時短状態が設定されると特図2抽選を実行されるための右打ち遊技が実行される。そして、図361に示した通り、右打ち遊技を行った場合に、特図1抽選の実行契機となる第1入賞口64に球が入賞し難くなるように遊技盤13が構成されている。よって、右打ち遊技が実行される時短状態中に実行される特図1抽選は、時短状態が設定される大当たり遊技終了タイミングにおいて既に獲得している特図1保留に基づいて実行される特図1抽選となる。
具体的には、通常状態が設定されている状態で大当たりに当選し、その大当たり遊技の終了後に時短状態が設定された状態(時短初設定状態)では、第2入賞口640に球が入賞し易い遊技が行われていないことから特図2保留を獲得できず、その時点で特図1保留がある場合には、特図1抽選が実行されることになる。
この場合、時短初設定状態にて特図2抽選が実行されるまでの期間中に実行される特図1抽選の変動パターン(変動時間)として、長時間(例えば、60秒)の変動時間が設定されてしまうと、その特図1変動が終了するまで特図2変動を実行させることが出来ず、時短状態中の遊技を円滑に行うことができないという問題があった。
これに対して、本第16実施形態では、時短状態中に実行される特図1変動の変動時間として短時間(0.2秒)が設定されるように構成している。これにより、特図1保留を最大数(4個)確保している状態で時短状態が設定されたとしても、特図2変動を阻害すること無く特図1変動を実行することができる。
また、本第16実施形態では、大当たり遊技の終了画面を、大当たり遊技が終了してからも特図2変動が実行されるまで継続表示させるように構成している。これにより、時短状態中に特図1変動が短時間で変動していることを遊技者に分かり難くすることができる。さらに、時短状態中に実行される特図1抽選の抽選結果が大当たりである場合は、継続表示されている大当たり遊技の終了画面を大当たり遊技画面へと移行させるように構成している。
普図変動パターン選択テーブル202lfは、普通図柄変動(普図変動)の変動パターン(変動時間)を選択する際に参照されるデータテーブルであって、普図変動を実行する時点の遊技状態と、普図変動の抽選結果と、取得した第2変動種別カウンタCS2の値とに基づいて、異なる変動パターン(変動時間)が選択されるように構成されている。
ここで、図384を参照して、普図変動パターン選択テーブル202lfの内容について説明をする。図384は、普図変動パターン選択テーブル202lfに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図384に示した通り、本第16実施形態では、普図変動の変動時間として、短い変動時間が設定されるショート変動(2秒)と、ショート変動よりも長い変動時間が設定されるロング変動(30秒~60秒)と、が選択されるように構成している。
そして、普図変動の変動時間としてロング変動が選択された場合に、普図変動演出が実行されるように構成している。なお、本第16実施形態では、普図ロング開放当たりに当選し難い通常状態が設定されている期間中のみ、普図ロング開放当たりに当選したことを示唆するための普図変動演出を実行するように構成しているため、通常状態中に参照されるデータテーブルにのみロング変動(30秒~60秒)が規定されている。
具体的には、普図変動が実行される時点の遊技状態が通常状態(普通図柄の低確率状態)であって、普図変動の抽選結果が「普図当たりA」である場合は、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「0~499」の範囲に「普図ロング変動A(30秒)」が、「500~999」の範囲に「普図ロング変動B(60秒)」が、それぞれ規定されており、普図変動の抽選結果が「普図当たりB」である場合は、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「0~999」の範囲に「普図ショート変動A(2秒)」が規定されている。また、普図変動の抽選結果が「外れ」である場合は、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「0~996」の範囲に「普図ショート変動A(2秒)」が、「997,998」に「普図ロング変動A(30秒)」が、「999」に「普図ロング変動B(60秒)」が、それぞれ規定されている。一方、普図変動が実行される時点の遊技状態が時短状態(普通図柄の高確率状態)である場合は、普図変動の抽選結果、及び、第2変動種別カウンタCS2の値に関わらず、「普図ショート変動A(2秒)」が規定されている。
以上、説明をした通り、本第16実施形態では、普図変動の抽選結果が「普図当たりA」、即ち、普図ロング開放当たりである場合に、普図変動時間として普図ロング変動が選択され易くなるように構成している。よって、普図変動演出が実行されることで遊技者に普図ロング開放当たりに当選したことを期待させることができる。また、普図変動演出が実行されるロング変動として、異なる変動時間(30秒、或いは60秒)が選択され得るように構成している。これにより、普図変動演出が実行されてから普図ロング開放当たり遊技が開始されるまでの期間を遊技者に予測させ難くすることができるため、例えば、普図変動演出が開始された時点で球の発射を止め、特定期間(例えば、60秒)の経過を待ってから再度球を発射させるという遊技が行われ難くすることができる。
また、僅かではあるが、普図変動の抽選結果が外れの場合であっても、普図ロング変動が選択されるように構成しているため、普図変動演出が実行されたとしても、普図ロング開放当たりに当選していない可能性を残すことができる。よって、遊技者に対して普図変動演出を最後まで楽しませることができる。
なお、本第16実施形態では、普図ロング開放当たりとなる「普図当たりA」に当選した場合に、必ずロング変動(30秒、或いは60秒)が選択されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、「普図当たりA」に当選した場合の一部において「ショート変動」や、「ショート変動」よりも長く「ロング変動」よりも短い「ミドル変動(10~15秒)も選択可能となるように構成しても良い。そして、「ロング変動」以外の変動パターンが選択された場合は、普図変動演出が実行されないように構成すると良い。
このように構成することで、普図変動演出が実行されること無く普図ロング開放当たり遊技を実行させることが可能となるため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができると共に、普図ロング開放当たり遊技の実行タイミングを予測し、その予測タイミングに合わせて球を発射する遊技を行われ難くすることができる。
また、本第16実施形態では、普図変動の抽選結果が、普図当たり遊技として「普図ショート当たり遊技」が実行される「普図当たりB」である場合には、「ロング変動」が実行されないように構成しているが、これに限ること無く、「ロング変動」が選択されるように構成しても良い。
小当たり種別選択16テーブル202lgは、特図抽選にて小当たりに当選した場合に設定される小当たり種別を選択する際に参照されるデータテーブルである。
ここで、図383を参照して、小当たり種別選択16テーブル202lgについて説明をする。図383(a)は、小当たり種別選択16テーブル202lgの内容を示した模式図であって、図383(b)は、特図1小当たり種別選択16テーブル202lg1に規定されている内容を模式的に示した模式図であって、図383(c)は、特図2小当たり種別選択16テーブル202lg2に規定されている内容を模式的に示した模式図である。
第1特別図柄の小当たり種別としては、小当たりAA、小当たりABおよび小当たりACの3種類が小当たり種別カウンタC5の値により選択されるように設定されている。具体的には、取得している小当たり種別カウンタC5の値が「0~39」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAA(V通過時7R時短5回大当たり)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「0~39」の値が設定されている。取得している小当たり種別カウンタC5の値が「40~49」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAB(V通過時7R時短9回大当たり)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「40~49」の値が設定されている。そして、取得している小当たり種別カウンタC5の値が「50~99」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAC(V通過時2R時短無し)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「50~99」の値が設定されている。
ここで、小当たりAAと小当たりABとには、それぞれ小当たり遊技においてV入賞口650へ遊技球が入球した場合に、その後に実行される大当たり遊技の種別が設定されている。また、小当たりACは、小当たり遊技において、V入賞口650に遊技球が通過しない小当たりとなる。小当たりAAの場合には、7R時短5回大当たりが設定されており、小当たりAAの実行後に、可変入賞装置65が5R開放状態に設定される大当たりが実行され、その後に時短遊技状態として5回の時短遊技(特別図柄の変動が5回実行され停止表示されるまでの期間)が設定されるように構成されている。また、小当たりABの場合には、7R時短99回大当たりが設定されており、小当たりABの実行後に、可変入賞装置65が7R開放状態に設定される大当たり遊技が実行され、大当たり遊技後には、5回の時短遊技(特別図柄の変動が5回実行され停止表示されるまでの期間)が設定されるように構成されている。
そして、小当たりACの場合には、2R時短無大当たりが設定されており、小当たりACの実行後に、可変入賞装置65が2R開放状態に設定される大当たり遊技が実行され、大当たり遊技後は、時短遊技状態が設定されず、通常遊技状態が設定される。このように、小当たりABは、大当たり遊技における実行されるラウンド数は小当たりAAと同じラウンド数が実行されるが、大当たり遊技後に時短遊技状態が他の小当たり種別に比べ最も多い99回(特別図柄の変動が99回実行され停止表示されるまでの期間)が設定されるため、遊技者にとって最も有利な小当たりとなるよう設定されている。そして、小当たりAAは、大当たり遊技における実行されるラウンド数は小当たりABと同じラウンド数が実行されるが、大当たり遊技終了後の時短遊技状態として5回(特別図柄の変動が5回実行され停止表示されるまでの期間)が設定されるため、小当たりABと比べた場合には、遊技者にとって不利な小当たりとなる。また、小当たりACは、大当たり遊技におけるラウンド数は2ラウンドであり、さらに、大当たり遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態が設定されず、通常遊技状態が設定されるため、遊技者にとって最も不利な小当たり種別となる。
図383(c)は、特図2小当たり種別選択16テーブル202lb2の内容を模式的に示した模式図である。第2特別図柄の小当たり種別としては、上記した小当たりADと小当たりAEとの2種類が小当たり種別カウンタC5の値により選択されるように設定されている。具体的には、遊技状態が時短遊技状態である場合に、取得している小当たり種別カウンタC5の値が「0~9」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAD(V通過時15R時短99回大当たり)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「0~9」の値が設定されている。取得している小当たり種別カウンタC5の値が「10~99」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAE(V通過時7R時短5回大当たり)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「10~99」の値が設定されている。
また遊技状態が通常遊技状態である場合には、取得している小当たり種別カウンタC5の値が「0~39」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAD(V通過時15R時短99回大当たり)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「0~39」の値が設定されている。また、取得している小当たり種別カウンタC5の値が「140~99」のいずれかであった場合の小当たり種別は、「小当たりAE(V通過時7R時短5回大当たり)」となる。即ち、判定値として小当たり種別カウンタC5の「40~99」の値が設定されている。
ここで、小当たりADと小当たりAEには、それぞれ小当たり遊技においてV入賞口650へ遊技球が入球した場合に、その後に実行される大当たり遊技の種別が設定されている。小当たりADの場合には、15R時短99回大当たりが設定されており、小当たりADの実行後に、可変入賞装置65が15R開放状態に設定される大当たりが実行され、その後に時短遊技状態として99回の時短遊技(特別図柄の変動が99回実行され停止表示されるまでの期間)が設定されるように構成されている。また、小当たりAEの場合には、7R時短5回大当たりが設定されており、小当たりAEの実行後に、可変入賞装置65が7R開放状態に設定される大当たり遊技が実行され、その後に可変入賞装置65が5R開放状態に設定される大当たりが実行され、その後に時短遊技状態として5回の時短遊技(特別図柄の変動が5回実行され停止表示されるまでの期間)が設定されるように構成されている。
このように、第2特別図柄に対する小当たり種別については、第1特別図柄に対する小当たり種別よりもV入賞口650に入賞した場合に、遊技者に有利となる時短遊技状態が設定される小当たり種別が選択される割合が高く設定されている。これにより、時短遊技状態が設定されている場合に、第2特別図柄の抽選が実行され易くなり、第1特別図柄の抽選よりも小当たりと判定される確率も高く設定されていることから、小当たりと判定され、V入賞口650に入賞させることで再び時短遊技状態が設定される大当たり遊技を実行させやすくできる。これにより、時短遊技状態を継続させながら、大当たり遊技を遊技者に付与することができ、より時短遊技状態の価値を高めることができる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄、第2特別図柄が小当たりと判定されて、変動表示が停止した場合に、第1図柄表示装置37の小当たり種別に対応したLEDが点灯表示されるように構成されている。よって、遊技者は、時短遊技中である場合には、残りの時短回数を有効に使ってより有利な大当たり遊技(時短遊技状態が設定される大当たり遊技)が実行されるように遊技を行いたい。そして、第1図柄表示装置37に表示された小当たり遊技種別を判別して、時短遊技状態が付与されない小当たり種別である場合に限り、遊技球の発射を停止させてV入球口650aへ遊技球が入球しないように遊技を行うという遊技店側に不利益となる遊技方法が実行される虞がある。しかしながら、本実施形態では、第1特別図柄、第2特別図柄における小当たりと判定された変動表示が停止表示された後に0.1秒後に、V入賞扉650bが1.6秒開放状態に設定されるのみであるので、0.6秒間隔で発射され、V入球口650aまで2秒を要する本実施形態の構成では、第1図柄表示装置37を確認した後に、遊技球を発射していては、V入球口650aへと入球させることは困難であり、第1特別図柄、第2特別図柄が小当たりと判定されて変動が停止し、右打ち報知が第3図柄表示装置81で実行されたら直ちに遊技球を右側領域へと発射させて遊技を行わないと、すべての小当たり種別における小当たり遊技においてV入球口600aへと遊技球を入球させることは困難であるように構成されている。これにより、遊技店側が著しく不利益となる遊技方法の実行を抑制できる。
大当たりシナリオ16テーブル202lhは、大当たり遊技中の動作内容が設定された大当たりシナリオが規定されているデータテーブルであり、大当たり遊技のオープニング期間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンド目のラウンド遊技が実行されるまでの期間)、ラウンド期間(1ラウンドのラウンド遊技が設定される最大期間)、ラウンド間インターバル期間(ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの期間)が大当たり種別に対応して規定されている。
小当たりシナリオ16テーブル202liは、小当たり遊技中の動作内容が設定された小当たりシナリオが設定されているデータテーブルである。
大当たりシナリオ16テーブル202lh、及び、小当たりシナリオ16テーブル202liは、上述した第A1実施形態の大当たりシナリオテーブル202aa、小当たりシナリオテーブル202abに対して、各シナリオに規定されている内容を、本第16実施形態にて実行される大当たり遊技、或いは、小当たり遊技の内容に対応させた点で相違するだけであり、それ以外は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
次に、図379(b)を参照して、本第16実施形態の主制御装置110のRAM203の構成について説明をする。本第16実施形態の主制御装置110のRAM203は、特別図柄1保留球格納エリア203la、特別図柄2保留球格納エリア203lb、普通図柄保留球格納エリア203lc、特別図柄1保留球数カウンタ203ld、特別図柄2保留球数カウンタ203le、普通図柄保留球数カウンタ203lf、時短中カウンタ203lg、大当たり開始フラグ203lh、大当たり中フラグ203li、小当たり開始フラグ203lj、小当たり中フラグ203lk、V通過地大当たり種別値203lm、Vフラグ203ln、その他メモリエリア203lzを有している。
特別図柄1保留球格納エリア203laは、図378に示すように1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、第1入球口64に入賞したことに基づいて取得された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、小当たり種別カウンタC5の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1~C3,C5の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、特別図柄1保留球格納エリア203laの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1~C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1~C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア~保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、特別図柄1保留球格納エリア203laにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア~第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
特別図柄2保留球格納エリア203lbは、特別図柄1保留球格納エリア203laに対して、第2入賞口640への入賞に対して取得されたカウンタ値がそれぞれ記憶される点で異なるのみで、その他の構成については、同一であるので、詳細な説明については省略する。
普通図柄保留球格納エリア203lcは、特別図柄1保留球格納エリア203laまたは特別図柄2保留球格納エリア203lbと同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、第2当たり乱数カウンタC4が格納される。
より具体的には、球が左右何れかのスルーゲート67を通過したタイミングで、カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、特別図柄1保留球格納エリア203laと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203lcの保留第1エリアに記憶されているカウンタC4の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC4の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、特別図柄1保留球格納エリア203laの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
特別図柄1保留球数カウンタ203ldは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる第1特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄1保留球数カウンタ203ldは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図394のC304参照)。一方、特別図柄1保留球数カウンタ203ldは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図390のC210参照)。
この特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)は、特別図柄1保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図390のC211、図394のC305参照)。特別図柄1保留球数コマンドは、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値が変更される度に、主制御装置110より送信される特別図柄1保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223bによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
なお、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81の保留球数図柄(保留図柄)を表示する。
特別図柄2保留球数カウンタ203leは、特別図柄1保留球数カウンタ203ldに対して、第2入賞口640に入賞して、保留された保留球の数が格納される点で相違する点で異なるので、その詳細な説明については省略する。なお、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値が変更されると、特別図柄2保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に対して通知される。
普通図柄保留球数カウンタ203lfは、スルーゲート67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203lfは、初期値がゼロに設定されており、球がスルーゲート67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される。一方、普通図柄保留球数カウンタ203lfは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される。
球が左右何れかのスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203lcに記憶される。一方、球が左右いずれかのスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203lfの値が4であれば、普通図柄保留球格納エリア203lcには新たに何も記憶されない。
時短中カウンタ203lgは、時短遊技状態における残りの特別図柄の変動回数をカウントするためのカウンタである。時短中カウンタ203lgに時短回数に対応したカウンタ値が設定され、特別図柄の変動が停止するタイミングで1ずつ減算されることで、時短遊技状態で設定された特別図柄の変動回数が終了するまで時短遊技状態が設定されるように構成されている。
大当たり開始フラグ203lhは、大当たり遊技の開始タイミングであることを示すフラグである。抽選結果が大当たりと判定されている特別図柄の変動が停止する場合に、大当たり開始フラグ203lhがオンに設定される(図390:C219参照)。大当たり開始フラグ203lhがオンであることが判別されて、大当たりの開始タイミングであることが識別されると、オフに設定される。なお、大当たり開始フラグ203lhは、初期状態ではオフに設定されるものであり、電源断等が発生した場合には、バックアップされて電源断直前の状態が保持されるように構成されている。
大当たり中フラグ203liは、大当たり遊技中であることを示すフラグである。判定結果が大当たりである特別図柄の変動が停止し、大当たり遊技が開始されるタイミングでオンに設定される(図404:C1203)。一方、大当たりの終了タイミングであると判別された場合(設定されている大当たり種別に対応するラウンド数の遊技が終了したと判別した場合)に、オフに設定されるように構成されている。この大当たり中フラグ203liは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
小当たり開始フラグ203ljは、小当たり遊技の開始タイミングであることを示すフラグである。判定結果が小当たりである特別図柄の変動が停止されるタイミングでオンに設定される。小当たり開始フラグ203ljがオンであることが判別されて、小当たり遊技の開始タイミングであると識別されるとオフに設定される。この小当たり開始フラグ203ljは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
小当たり中フラグ203lkは、小当たり遊技中であることを示すフラグである。判定結果が小当たりである特別図柄の変動が停止されるタイミングでオンに設定される。一方、小当たりの終了タイミングであると判別された場合(設定されている小当たりのラウンド数の遊技が終了したと判別した場合)に、オフに設定されるように構成されている。この小当たり中フラグ203lkは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
V通過時大当たり種別値203lmは、小当たり遊技が実行されている場合に、V有効期間内にV入賞口650に球が入賞すると設定される大当たり種別を判別するためのデータが記憶される記憶エリアである。V通過時大当たり種別値203lmは、判定結果が小当たりとなる特別図柄の変動が停止する場合に、判定されている小当たり種別に対応した大当たり種別に対応するデータ値が記憶される。V有効期間中にV入賞口650に球が入賞すると、V通過時大当たり種別値203lmに記憶されているデータ値に対応する大当たり種別に対応するVフラグ203lnがオンに設定されるように構成されている。小当たり遊技の終了時に、V通過時大当たり種別値203lmに記憶されているデータ値がクリアされるように構成されている。このV通過時大当たり種別値203lmは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
Vフラグ203lnは、小当たり遊技におけるV有効期間中にV入賞口650に球が入球した場合に、実行している小当たり遊技の種別に対応した大当たり種別に対応したフラグがオンに設定される。小当たり遊技の終了時に、このVフラグ203lnがオンであるか判別されることにより、V有効期間中にV入賞口650への入賞があったことが識別されて、オンに設定されているフラグより実行される大当たり種別が判別されて対応する大当たり遊技の開始が設定される。このVフラグ203lnは、RAMクリア等の初期状態では、オフに設定されるフラグであり、電断等が発生した場合には、電断等の発生直前の状態がバックアップされることにより保持されるように構成されている。
特図2変動回数カウンタ203llは、第2特別図柄の変動回数を計測するためのカウンタであって、時短状態が設定される場合に特定のカウンタ値が設定される。そして、時短状態中に特図2変動が実行されると、カウンタ値が減算され、減算後のカウンタ値が0になると時短状態が終了する。つまり、特図2変動回数カウンタ203llは、時短状態を終了させるか否かを判別する際に参照されるものであり、複数設定される時短終了条件の一部を構成するものである。
本第16実施形態では、当選した大当たり種別に応じて、特図2変動回数カウンタ203llに設定されるカウンタ値を異ならせるように構成している。これにより、大当たり種別に応じて、時短状態の終了のし易さを異ならせることができる。よって、遊技者に対して、大当たり当選の有無だけでは無く、設定される大当たり種別についても興味を持たせることができる。
次に、図387を参照して、本第16実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成について説明をする。図387(a)は、本第16実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の構成を模式的に示した模式図である。図387(a)に示した通り、本実施形態におけるROM222は、変動パターン選択16テーブル222laが少なくとも設けられている。
まず、図388を参照して、変動パターン選択16テーブル222laの内容について説明をする。図388(a)は、変動パターン選択16テーブル222laの構成を模式的に示した模式図であって、図388(b)は、変動パターン選択16テーブル222laが有する時短最終用変動パターン選択16テーブル222la3に規定されている内容を模式的に示した模式図である。
図388(a)に示した通り、変動パターン選択16テーブル222laは、遊技状態や変動状況に対応付けて3つの変動パターン選択テーブルを有しており、具体的には、遊技状態が通常状態である場合に参照される通常用変動パターン選択16テーブル222la1、時短状態である場合に参照される時短用変動パターン選択16テーブル222la2、及び、時短状態の最終変動である場合に参照される時短最終用変動パターン選択16テーブル222la3と、を有している。
上述した、通常用変動パターン選択16テーブル222la1、及び、時短用変動パターン選択16テーブル222la2については、上述した各実施形態、或いは、各実施形態にて説明をした変動パターン選択テーブルと同一の技術思想に基づくものであり、主制御装置110から受信した変動パターンコマンドに含まれる変動パターン(変動時間、抽選結果、図柄種別)に対応した表示用変動パターン(演出態様)が選択されるデータテーブルであり、その詳細な説明を省略する。
時短最終用変動パターン選択16テーブル222la3は、時短状態における最終変動、即ち、当該変動が実行されることにより時短終了条件が成立する場合における特図変動に対する変動演出の演出態様を選択する際に参照されるデータテーブルであって、当該変動の図柄種別、抽選結果、に加え、特図2保留球数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)、保留内当たりの有無(入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報に当たりを示す入賞情報が含まれているかの判別結果)に基づいて異なる変動パターン(演出態様)が選択されるように構成している。
具体的には、図388(b)に示した通り、時短最終変動が特図1である場合、即ち、時短終了条件のうち、共通時短終了条件の1つである「特図変動回数99回」が成立する際の特図変動が特図1変動である場合には、当該変動の抽選結果、特図2保留球数、に関わらず、変動パターンとして「特図1用時短最終」が選択される。
次に、時短最終変動が特図2であって、当該変動の抽選結果(当否判定結果)が「当たり」で、特図2保留球数が「0」の場合は、変動パターンとして「時短最終A」が選択され、特図2保留球数が「1,2」で、その特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれている場合は、変動パターンとして「時短最終A」が選択され、特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれていない場合は、変動パターンして「時短最終B」が選択される。
そして、当該変動の抽選結果(当否判定結果)が「当たり」で、特図2保留球数が「3」で、その特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれている場合は、変動パターンとして「時短最終C」が選択され、特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれていない場合は、変動パターンして「時短最終D」が選択される。
一方、時短最終変動が特図2であって、当該変動の抽選結果(当否判定結果)が「外れ」で、特図2保留球数が「0」の場合は、変動パターンとして「時短最終E」が選択され、特図2保留球数が「1,2」で、その特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれている場合は、変動パターンとして「時短最終B」が選択され、特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれていない場合は、変動パターンして「時短最終F」が選択される。
また、当該変動の抽選結果(当否判定結果)が「外れ」で、特図2保留球数が「3」で、その特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれている場合は、変動パターンとして「時短最終D」が選択され、特図2保留内に当たりを示す入賞情報が含まれていない場合は、変動パターンして「時短最終E」が選択される。
次に、図387(b)を参照して、本第16実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。図387(b)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成を模式的に示した模式図である。図387(b)に示した通り、本第16実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223は、音声ランプ制御装置113のRAM223には、入賞情報格納エリア223la、特別図柄1保留球数カウンタ223lbと、特別図柄2保留球数カウンタ223lc、変動開始フラグ223ld、停止種別選択フラグ223le、演出カウンタ223lf、SW有効時間カウンタ223lg、状態格納エリア223lh、一連演出フラグ223li、疑似一連演出フラグ223lj、時短最終変動フラグ223lk、小当たり注意フラグ223ll、非変動時入賞フラグ223lm、特図変動時間カウンタ223ln、普図変動時間カウンタ223lo、連続一連演出フラグ223lp、一連演出カウンタ223lq、その他メモリエリア223zが少なくとも設けられている。
入賞情報格納エリア223laは、1つの実行エリアと、4つのエリア(第1エリア~第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、入賞情報がそれぞれ格納される。この入賞情報格納エリア223laに格納される情報により、保留球の抽選結果等が変動開始前に音声ランプ制御装置113により判別できる。
特別図柄1保留球数カウンタ223lbは、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203lldと同様に、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。即ち、第1特別図柄に対応する保留球の数が、主制御装置110より出力される保留球数コマンドに基づいて設定される。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203lに格納されている特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、特別図柄1保留球数カウンタ223lbにて、その第1特別図柄の保留球数を管理するようになっている。
具体的には、主制御装置110では、第1入賞口64への入球によって変動表示の保留球数が加算された場合、又は、主制御装置110において特別図柄における変動表示が実行されて保留球数が減算された場合に、加算後または減算後の特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値を取得して、特別図柄1保留球数カウンタ223lbに格納する。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、特別図柄1保留球数カウンタ223lbの値を更新するので、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203lldと同期させながら、その値を更新することができる。
特別図柄1保留球数カウンタ223lbの値は、第3図柄表示装置81における保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を特別図柄1保留球数カウンタ223lbに格納すると共に、格納後の特別図柄1保留球数カウンタ223lbの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223lbの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、特別図柄1保留球数カウンタ223lbは、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203lldと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81に表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203lldの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
特別図柄2保留球数カウンタ223lcは、特別図柄1保留球数カウンタ223lbに対して、第2特別図柄に対応する保留球の数が主制御装置110から出力される保留球数コマンドに基づいて記憶される点で異なるのみであるので、その詳細な説明については省略する。
変動開始フラグ223ldは、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる。変動開始フラグ223ldがオンになると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
停止種別選択フラグ223leは、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信した場合にオンされ(図406のC2105参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図415のC4007参照)。停止種別選択フラグ223leがオンになると、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に基づいて、停止種別がそのまま設定される。
演出カウンタ223lfは、予告演出や、各種抽選に使用されるカウンタである。0~198の範囲で繰り返し更新される。図示は省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するメイン処理(図59参照)が実行される毎に1ずつ更新される。
SW有効時間カウンタ223lgは、枠ボタン22が有効として判別される期間が記憶される記憶される記憶エリアである。
状態格納エリア223lhは、現在の遊技状態を一時的に記憶するための記憶領域であって、主制御装置110から出力された状態コマンドに含まれる情報が記憶されるものである。本実施形態では、状態格納エリア223lhに、遊技状態(通常状態、時短状態)を示す情報と、時短状態の時短終了条件を示す情報と、大当たり当選した場合に設定される当たり種別(大当たり種別、小当たり種別)を示す情報と、が記憶されるように構成されている。そして、この状態格納エリア223lhに格納された各種情報に基づいて、演出態様を可変設定するように構成している。
また、詳細な説明は省略するが、状態格納エリア223lhには、現在の遊技状態を示す情報以外に、過去に設定された遊技状態も一時的に記憶するように構成している。このように構成することで、遊技状態の移行状況(どの遊技状態からどの遊技状態へ移行したのか)に基づいた変動を実行することが可能となる。
一連演出フラグ223liは、一連演出の実行条件が成立したことを示すためのフラグであって、一連演出の実行条件が成立した場合にオンに設定されるものである。ここで、本実施形態では、通常状態中において、当たり当選した特図抽選の変動パターンとして一連演出が設定された場合、或いは、普通図柄のロング変動が実行される場合に、一連演出の実行条件が成立するように構成している。
この一連演出フラグ223liは、普図演出設定処理(図417のC4112参照)において、一連演出が設定される場合(図417のC4207)、或いは、当たり変動演出設定処理(図419のC4112参照)において、一連演出が設定される場合(図419のC4402:Yes)に、オンに設定され(図417のC4208、図419のC4403)、小当たり関連コマンド処理(図412(a)のC3504参照)において、小当たり遊技中の演出態様を設定する場合に参照される(図412(a)のC3701)。また、変動演出設定処理(図416のC4004)や普図用演出設定処理(図417のC4117参照)において、新たな一連演出を実行可能か否かの判別を行う際に参照される。そして、一連演出更新処理(図421のC4503参照)において、一連演出の継続実行条件が成立していないと判別した場合にオフに設定される(図421のC4613参照)。
上述した通り、本実施形態では、複数の契機(特図抽選、普図抽選)によって一連演出が実行されるように構成している。このように構成している場合であっても、一連演出フラグ223liを用いることで、一連演出が重複して設定(実行)されてしまうことを抑制することができる。
疑似一連演出フラグ223ljは、特図変動の抽選結果が外れであって一連演出の実行条件が成立したことを示すためのフラグであって、特図外れ変動の変動演出として一連演出が設定された場合にオンに設定されるものである。この疑似一連演出フラグ223ljは、上述した一連演出フラグ223liよりも優先度が低く設定されており、同一の一連演出が実行されている状態において、一連演出フラグ223liがオンに設定されている場合と、疑似一連演出フラグ223ljがオンに設定されている場合とで、異なる演出設定処理が実行されるように構成している。
具体的には、普図用演出設定処理(図417のC4117参照)において、一連演出フラグ223liがオンに設定されている場合(例えば、特図変動の当たり変動演出として一連演出が実行されている場合)は、普図変動が一連演出の実行条件を満たしている場合であっても、新たな一連演出が実行されないように構成しているのに対して、疑似一連演出フラグ223ljがオンに設定されている場合(例えば、特図変動の外れ変動演出として一連演出が実行されている場合)は、普図変動が一連演出の実行条件を満たしている場合で、且つ、特殊条件を満たしている場合に、新たな一連演出(特殊一連演出)を実行可能に構成している(図417のC4211参照)。
このように、同一の一連演出が実行されている状態において、実行中の一連演出の実行契機に基づいて、新たな一連演出を実行する処理(実行中の一連演出の演出態様を差し替える処理)を行うか否かを可変させることができるため、一連演出の演出内容を多様化させることができる。また、実行中の一連演出の演出結果よりも遊技者に有利となる演出結果を表示可能な場合のみ、一連演出の演出態様を差し替えるように構成しているため、実行中の一連演出の演出態様が可変することを期待しながら遊技者に一連演出を注視させることができる。
時短最終変動フラグ223lkは、今回の特図変動が時短状態の最終変動であることを示すためのフラグであって、今回の特図変動が時短状態の最終変動である場合にオンに設定される。この時短最終変動フラグ223lkをオンに設定することにより、時短最終変動用の演出態様を設定することができる。
小当たり注意フラグ223llは、小当たり遊技中に所定期間が経過しても特定領域を球が通過していないことを示すフラグであって、小当たり遊技が開始されてから所定期間(1秒)が経過しても球が特定領域を通過していない場合にオンに設定される。そして、小当たり注意フラグ223llがオンに設定されることにより、小当たり遊技中に右打ち遊技を行わせるための案内表示態様(図371(a)参照)が表示される。そして、小当たり遊技が終了するタイミングでオフに設定される。
非変動時入賞フラグ223lmは、通常状態においてスルーゲート67を球が通過した時点で特図1変動が実行されていないことを示すためのフラグであって、スルーゲート67を球が通過した時点で特図1変動が実行されていない場合にオンに設定される。本実施形態のパチンコ機10は、通常状態では左打ち遊技を行い、第1入賞口64に球を入賞させ特図1抽選を実行させるように構成している。そして、左側遊技領域に設けられたスルーゲート67を球が通過したことに基づいて普図抽選を実行し、その普図抽選の抽選結果が普図ロング開放当たりである場合に、電動役物640aがロング開放する普図ロング開放当たり遊技が実行されるため、第2入賞口640に球を入賞させるために右打ち遊技が行われる。
つまり、正常に遊技を行っている場合は、スルーゲート67に球を通過させたタイミングにおいて、特図1変動が実行されていることになる。一方、例えば、通常状態が設定されている状態で、遊技盤13の右側遊技領域に設けられたスルーゲート67に球を通過させるだけの遊技を行っている場合は、スルーゲート67に球を通過させたタイミングにおいて特図1変動が実行されていないことになる。ここで、本第16実施形態の遊技盤13の盤面構成として、左打ち遊技によって発射された球が左側遊技領域に設けられたスルーゲート67を通過する割合よりも、右打ち遊技によって発射された球が右側遊技領域に設けられたスルーゲート67を通過する割合のほうが高くなるように構成している。
このように通常状態中において、右打ち遊技を行い普図抽選のみを実行しようとする悪意のある遊技を行う場合には、普図抽選によってロング開放当たりに当選した場合であっても、普図変動演出を実行しないように構成している。このように構成することにより、通常状態において右打ち遊技を行う遊技者に対して、普図ロング開放当たり遊技が実行されるタイミングを分かり難くすることができる。
特図変動時間カウンタ223ln、及び普図変動時間カウンタ223loは、各図柄変動時間を計測するためのカウンタであって、図柄変動が実行される場合に、今回の変動時間に対応する値が設定される。そして、音声ランプ制御装置113のメイン処理において定期的にその値が減算される。この特図変動時間カウンタ223ln、及び普図変動時間カウンタ223loの値を用いることで、図柄変動中における各図柄変動時間の残時間を判別することができる。
連続一連演出フラグ223lpは、一連演出が実行されている期間中において、特図2変動の待機期間が所定期間(30秒)以上である場合に実行される連続一連演出(図363(b)参照)が設定されていることを示すためのフラグであって、連続一連演出が実行される場合にオンに設定される。
一連演出カウンタ223lqは、一連演出の演出シナリオを更新するためのカウンタであって、一連演出が設定された場合に、今回実行される一連演出の演出期間に対応する値が設定され、その値が、音声ランプ制御装置113のメイン処理の中で定期的に実行される演出更新処理16(図420のC3112参照)にて更新される。なお、この一連演出カウンタ223lqは、一連演出が最後まで完遂(大当たり遊技が実行される演出(図368(b)参照)が実行される)までの期間を示すための値が設定されるように構成されており、更新後のカウンタ値に応じた演出態様が設定される。そして、一連演出の実行中において、演出終了条件(例えば、普図当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞せず、特図2保留を獲得出来なかった場合に成立する条件)が成立し、一連演出を終了させる場合には、一連演出の終了を示すための演出態様を設定すると共に、一連演出カウンタ223lqの値が0にリセットされる。
再先読みフラグ223lrは、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報に対して、再度先読み処理を実行する必要があることを示すためのフラグであって、再度先読み処理を実行する必要がある場合にオンに設定される。本第16実施形態では、時短状態の最終特図変動に対応する変動演出として、特図2保留の先読み結果に基づく演出態様が設定された変動演出(時短最終変動演出)を実行するように構成しており、最終特図変動期間の特定タイミングにおいて獲得済の特図2保留に対して先読み処理を実行し、その先読み結果に対応する演出態様を設定するように構成している。
上述した再先読みフラグ223lrは、最終特図変動の実行中で、且つ、最終特図変動期間の特定タイミング経過後に新たな特図2保留を獲得した場合にオンに設定され、オンに設定された場合は、時短状態終了後1回転目の特図2変動の実行タイミングにおいて、特図2保留に対する先読み処理を再度実行し、その先読み処理の結果に基づく変動演出が実行される。
保留上限フラグ223lsは、特図2保留球数が上限値(4)に到達しているかを判別するためのフラグであって、特図2保留球数が上限値(4)に到達した場合にオンに設定される。そして、時短最終変動演出の演出態様を設定する際に参照される。具体的には、本第16実施形態では、時短状態の最終特図変動に対応する変動演出として、最終特図変動期間のうち、第1期間中に特図2保留を獲得させるための保留球獲得演出を実行可能にし、第1期間よりも後の第2期間中に、当該変動の抽選結果、及び、特図2保留の先読み結果を示すための時短最終変動演出を実行可能にするように構成されており、第1期間の開始時点において保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合は、第1期間と第2期間とを用いて時短最終変動演出を実行するように構成している。
このように構成することにより、既に特図2保留を上限まで獲得している遊技者に対して、新たな特図2保留を獲得させるための演出(保留球獲得演出)が実行されることを抑制することができると共に、特図2保留を常に上限値近くまで獲得し続ける遊技、即ち、右打ち遊技を継続して実行している遊技者に対して、時短最終変動演出の実行期間を長く設定することができる。よって、遊技者に対して継続して遊技を行わせることができ、遊技の稼働を向上させることができる。
実行済フラグ223ltは、最終特図変動に対応する変動演出として、時短最終変動演出が実行されていることを示すためのフラグであって、通常、時短最終変動期間の第2期間から実行される時短最終変動演出が、第2期間よりも前に設定される第1期間から実行されている場合にオンに設定されるものである。つまり、時短最終変動期間の第1期間開始時点において、特図2保留数が上限に到達しており、第1期間中に時短最終変動演出(第1期間と第2期間とを用いた演出)を実行させると判別した場合にオンに設定され、第2期間開始時点において実行済フラグ223ltがオンに設定されているかが判別され、オンに設定されていると判別した場合には、既に第2期間中に実行される演出態様が設定されていることから、新たな演出態様を設定する処理がスキップされるように構成している。そして、時短最終変動に対応する停止コマンドを受信した場合にオフに設定される。
特2入賞フラグ223luは、普図当たり遊技中(電動役物640aの開放動作中)に、第2入賞口640に球が入賞したことを示すためのフラグであって、普図当たり遊技中(電動役物640aの開放動作中)に、第2入賞口640に球が入賞した場合にオンに設定されるものである。この特2入賞フラグ223luは、普図当たり遊技中更新処理(図422(a)参照)において、第2入賞口640に球が入賞したと判別された場合に(図422(a)のC4701:Yes)、オンに設定され(図422(a)のC4705参照)、一連演出を継続するか否かの判別をするために、一連演出更新処理(図421のC4503参照)において参照される(図421のC4608)。C4608の処理において、オンに設定されていない(オフに設定されている)と判別した場合は(図421のC4608:No)、特図2変動が実行されない状態となり、一連演出の終了条件が成立するため、一連演出を終了させるための処理(C4612)が実行される。
<第16実施形態における主制御装置110により実行される制御処理について>
次に、図389から図405のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理16と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。なお、本第16実施形態では、上述した各実施形態において説明をした内容についても説明の便宜上、異なる符号を付して重複して説明している箇所があるが、上述した各実施形態において説明をした内容と同一の要素について詳細な説明を省略している箇所については、上述した各実施形態において説明をした内容が適応されるものである。また、上述した各実施形態において説明をした技術思想については、本第16実施形態にも当然適用されるものであり、上述した各実施形態において説明をした変形例や追加例についても本第16実施形態に当然適用されるものである。
図389は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理16を示すフローチャートである。タイマ割込処理16は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理16では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(C101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(C102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では239)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、第2当たり乱数カウンタC4、小当たり種別カウンタC5、第2当たり種別カウンタC6の更新を実行する(C103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、第2当たり乱数カウンタC4、小当たり種別カウンタC5、及び第2当たり種別カウンタC6をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、999,99,239,239,99,99)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C6の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37a,37bにおいて表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理16を実行する(C104)。その後、第1入賞口64または第2入賞口640への入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理16を実行する(C105)。尚、特別図柄変動処理16、始動入賞処理16の詳細は、図390~図395を参照して後述する。
始動入賞処理16(C105)を実行した後は、第2図柄表示装置において表示を行うための処理である普通図柄変動処理16を実行する(C106)。尚、普通図柄変動処理16の詳細は、図396を参照して後述する。普通図柄変動処理16を実行した後は、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過に伴うスルーゲート通過処理16を実行する(C107)。尚、スルーゲート通過処理16の詳細は、図397及び図398を参照して後述する。
スルーゲート通過処理16を実行した後は、V入口通過処理16を実行し(C108)、その後、V通過処理16(C109)を実行する。ここで、V入口通過処理16、V通過処理16の詳細については図399及び図400を参照して後述する。
V通過処理16(C109)を実行した後は、発射制御処理を実行し(C110)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(C111)、タイマ割込処理16を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための発射停止スイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図390を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理16(C104)について説明する。図390は、この特別図柄変動処理16(C104)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理16(C104)は、タイマ割込処理16(図389参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37a,37bにおいて行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理16では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判別する(C201)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37a,37b及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(C201:Yes)、特別図柄変動(特図変動)を実行することができない状態であるため、そのまま本処理を終了する。
特別図柄の大当たり中でなければ(C201:No)、第1図柄表示装置37a,37bの表示態様が変動中(特図変動中)であるか否かを判定し(C202)、第1図柄表示装置37a,37bの表示態様が変動中(特図変動中)でなければ(C202:No)、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(特別図柄における変動表示の保留回数N2)を取得する(C203)。次に、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(N2)が0よりも大きいか否かを判別する(C204)。
特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(N2)が0でなければ(C204:Yes)、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(N2)を1減算し(C205)、演算により変更された特別図柄2保留球数カウンタ203leの値を示す保留球数コマンド(特図2保留球数コマンド)を設定する(C206)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図403参照)の外部出力処理(C1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203ld、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223lb、特別図柄2保留球数カウンタ223lcにそれぞれ格納する。
C206の処理により特図2保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄2保留球格納エリア203lbに格納されたデータをシフトする(C207)。C207の処理では、特別図柄2保留球格納エリア203lbの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、第1図柄表示装置37a,37bにおいて変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理16を実行する(C213)。なお、特別図柄変動開始処理16については、図391を参照して後述する。
一方、C204の処理において、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(N2)が0であると判別した場合には(C204:No)、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)の値を取得し(C208)、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)が0より大きいか判別する(C209)。特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)が0であると判別した場合(C209:No)、即ち、新たに特別図柄変動を開始させるための保留球が存在しない場合は、そのまま本処理を終了する。
一方、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)が0でなければ(C209:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)を減算し(C210)、C210の処理により変更(減算)された特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)を示す保留球数コマンド(特図1保留球数コマンド)を設定する(C211)。C211の処理により特図1保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄1保留球格納エリア203laに格納されたデータをシフトする(C212)。その後、C213の処理を実行し、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第16実施形態では、新たな特別図柄変動(特図変動)を実行する際に、特別図柄1保留球数カウンタ(N1)の値よりも先に、特別図柄2保留球数カウンタ(N2)の値を判別するように構成し、特別図柄2保留球数カウンタ(N2)の値が0よりも大きいと判別した場合に、第2特別図柄(特図2)の特別図柄変動(特図変動)を開始するための処理(特別図柄変動開始処理16(C213参照))を実行するように構成している。これにより、第1特別図柄よりも第2特別図柄を優先して変動させることができる。
また、C202の処理において、第1図柄表示装置37a,37bの表示態様が変動中であれば(C202:Yes)、第1図柄表示装置37a,37bにおいて実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(C214)。第1図柄表示装置37a,37bにおいて実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(C214:No)、本処理を終了する。
一方、C214の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(C214:Yes)、第1図柄表示装置37a,37bの停止図柄に対応した表示態様を設定する(C215)。停止図柄の設定は、図391を参照して後述する特別図柄変動開始処理16(C213)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理16が実行されると、特別図柄1保留球格納エリア203laまたは特別図柄2保留球格納エリア203lbの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の抽選結果が大当たりの場合は、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりAA、大当たりAB、大当たりAC、大当たりAD、大当たりAE及び大当たりAFの何れかを決定し、特別図柄の抽選結果が小当たりの場合は、小当たり種別カウンタC5の値に応じて小当たりAA、小当たりAB、小当たりAC、小当たりAD、小当たりAE及び小当たりEの何れかを決定する。
尚、本実施形態では、第1図柄表示装置37a,37bの表示態様(点灯態様)によって、今回の特別図柄の抽選結果(各種別カウンタの決定結果)を遊技者に報知するように構成しており、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合には、第1図柄表示装置37a,37bにおいて青色のLEDを点灯させ、小当たりである場合には、赤色のLEDを点灯させ、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。
そして、特別図柄の抽選結果が大当たりであり、且つ、大当たりAAが決定された場合は、第1図柄表示装置37a,37bにおいて青色のLEDを、大当たりAAを示す態様(例えば、アルファベットの「a」を模した態様)で点灯させ、大当たりABが決定された場合は、大当たりABを示す態様(例えば、アルファベットの「b」を模した態様)で点灯させ、大当たりACが決定された場合は、大当たりACを示す態様(例えば、アルファベットの「c」を模した態様)で点灯させ、大当たりADが決定された場合は、大当たりADを示す態様(例えば、アルファベットの「d」を模した態様)で点灯させる。
また、特別図柄の抽選結果が小当たりである場合にも、上述した大当たりに当選した場合と同様に、赤色のLEDを各小当たり種別(小当たりAA、小当たりAB、小当たりAC、小当たりAD、小当たりAE及び小当たりE)に応じた態様で点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。また、本実施形態では上述したように決定された各当たり種別(大当たり種別や小当たり種別)を遊技者が把握できるように各当たり種別の内容を示す態様(特別図柄の抽選結果に対応した色、各当たり種別に対応した点灯態様から形成される態様)で第1図柄表示装置37a,37bを点灯させるように構成しているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、抽選結果や、決定された当たり種別が異なっている場合であっても第1図柄表示装置37a,37bの点灯態様として同一の点灯態様を用いるように構成しても良い。
さらに、本実施形態では、第1図柄表示装置37a,37bの点灯態様を確認することで、今回の特別図柄の抽選結果や決定される当たり種別を把握することが可能となるように構成しているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、特別図柄の抽選結果が異なるものであることを遊技者が判別可能な程度に区分けされた点灯態様で表示するように構成しても良い。
C215の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37a,37bにおいて実行中の変動表示に対応する特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判別する(C216)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(C216:Yes)、大当たり種別に基づいて、大当たりシナリオを設定し(C217)、その後、今回の大当たりにおいて決定された大当たり種別に対応させて大当たりの開始の設定(15ラウンド等の大当たりの設定)を実行する(C218)。
なお、C217の処理で大当たりシナリオが設定されると、大当たりシナリオテーブル202lhに規定されている各大当たりシナリオテーブルのうち、今回の大当たり種別に対応する大当たりシナリオテーブルが設定される。
C218の処理を終えると、次に、大当たり開始フラグ203lh、大当たり中フラグ203liをオンに設定し(C219)、時短中カウンタ203lgの値を0に設定し(C220)、停止コマンドを設定し(C225)、本処理を終了する。
一方、C216の処理において、今回の抽選結果が大当たりではないと判別した場合は(C216:No)、時短更新処理を実行する(C221)。この時短更新処理の詳細については、図392を参照して後述するが、時短状態が設定されている場合に、時短終了条件を成立させるための各種パラメータ(第2特別図柄(特図2)の変動回数、特別図柄の合計変動回数)を更新する処理が実行される。C221の処理を実行後、今回の抽選結果が小当たりであるかを判別し(C222)、小当たりであると判別した場合は(C222:Yes)、小当たり開始設定処理16(C223)を実行し、後に上述したC225の処理を実行し、本処理を終了する。なお、小当たり開始設定処理16(C223)の詳細については、図393を参照して後述する。
一方、C222の処理において、今回の抽選結果が小当たりではない(外れである)と判別した場合は(C222:No)、そのまま本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第16実施形態では、特別図柄変動が終了したタイミング(特図変動時間が経過したタイミング)で時短更新処理を実行するように構成している。このように構成することで、例えば、時短終了条件の一部である対応時短終了条件として「特図2変動回数1回」を設定した場合において、時短状態が設定され、特図2変動が実行されたとしても、その特図2変動が停止するまでの期間を時短状態とすることができるため、特図2保留を獲得する期間を確保することができる。
なお、本第16実施形態の構成に限ること無く、特別図柄の変動開始時に時短更新処理を実行するように構成しても良く、この場合、特図2変動1回分の期間を時短状態として確保するためには、対応時短終了条件として「特図2変動回数2回」を設定するように構成すれば良い。
次に、図391を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理16(C213)について説明する。図391は、特別図柄変動開始処理16(C213)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理16(C213)は、タイマ割込処理16(図389参照)の特別図柄変動処理16(図390参照)の中で実行される処理であり、特別図柄1保留球格納エリア203laと特別図柄2保留球格納エリア203lbとの共通の実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」、「特別図柄の小当たり」、或いは「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37a,37bおよび第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定するための処理である。
特別図柄変動開始処理16では、まず、特別図柄保留球格納エリア(特別図柄1保留球格納エリア203la、特別図柄2保留球格納エリア203lb)の共通の実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、及び、小当たり種別カウンタC5、変動種別カウンタCS1の各値を取得する(C231)。次に、特別図柄の種別(特別図柄1、特別図柄2)に対応した特別図柄大当たり乱数テーブル(特別図柄1乱数16テーブル202la1、特別図柄2乱数16テーブル202la2)に基づいて特別図柄の抽選結果を取得し(C232)、C233の処理へ移行する。
具体的には、今回の処理で実行される特別図柄変動が第1特別図柄(特図1)の場合は、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値を、特別図柄1乱数16テーブル202la1(図380(b)参照)に設定された4つの乱数値と1つ1つ比較する。上述したように、第1特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「0~3」の4個が設定されており、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの大当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判別する。同様に、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄1乱数16テーブル202la1(図380(b)参照)に設定される小当たりとなる乱数値「10,11」の2個とが一致する場合には、特別図柄の小当たりであると判別する。
なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、大当たりと判定される判定値を同じとしているが、それに限らず、異なる乱数値としてもよい。このように構成することで、第1特別図柄では外れと判定される乱数値が第2特別図柄では、当たりと判定されるように構成され、大当たりの偏りを抑制できる。
また、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで、大当たり乱数値の個数を同じに設定したが、それに限らず、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たりと判定される乱数値の数を異なるように設定してもよい。このように、構成することで、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たりの確率を異ならせることができ、大当たり確率の高い方の特別図柄で抽選が実行される場合には、遊技者により大当たりへの期待を持たせることができる。
本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、小当たりと判定される判定値の数が異なるように構成している。このように構成することで、特別図柄の種別に応じて抽選結果が小当たりとなる確率を異ならせることができ、小当たり確率の高い方の特別図柄で抽選が実行させようと遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄との何れも小当たりに当選するように第1当たり乱数16テーブル202laを設定しているが、何れか一方の特別図柄のみ小当たりに当選するように第1当たり乱数16テーブル202laを設定しても良い。具体的には、第1特別図柄に対応する特別図柄1乱数16テーブル202la1には特別図柄の小当たりとなる乱数値を設定せず、第2特別図柄に対応する特別図柄2乱数16テーブル202la2にのみ特別図柄の小当たりとなる乱数値を設定するように設定すると良い。このように構成することで、特別図柄の種別に応じて遊技者に付与可能な特典(小当たり遊技)を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1当たり乱数カウンタC1の値の所定範囲(0~3)に、特別図柄の大当たりを対応させ、それ以外の範囲(4~999)内に特別図柄の種別に応じて特別図柄の小当たりを対応させているが、それ以外の構成として、例えば、第1特別図柄では大当たりとなる範囲の一部(例えば、0~2)の値を、第2特別図柄では小当たりとなる範囲として設定しても良い。
さらに、本実施形態では、第1当たり乱数カウンタC1の値と、第1当たり乱数16テーブル202laとを用いて特別図柄の抽選(大当たり、小当たり、外れ)を行うように構成しているが、それ以外の構成として、複数の当たり乱数テーブルを用いて特別図柄の抽選を行うように構成しても良く、例えば、1つ目の乱数テーブルを用いて特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否かを判別し、1つ目の乱数テーブルを用いた抽選結果が大当たりでは無い場合に、2つ目の乱数テーブルを用いて特別図柄の抽選結果が小当たりであるか否かを判別するように構成しても良い。このように複数の乱数テーブルを用いて特別図柄の抽選を行うことにより、特別図柄の抽選結果をよりランダムに設定することができ、特別図柄の抽選結果を操作する不正行為を抑制することができる。
本実施形態では、特別図柄の抽選を行う場合に第1当たり乱数カウンタC1の値を用いているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、複数の乱数カウンタの値と、第1当たり乱数16テーブル202laとを用いて特別図柄の抽選を行っても良い。この場合、例えば、1つ目の乱数カウンタの値に基づいて特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否かを判別し、2つ目の乱数カウンタの値に基づいて特別図柄の抽選結果が小当たりであるか否かを判別するように構成しても良い。
図391に戻り説明を続ける。C233の処理ではC232の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるかを判別する(C233)。特別図柄の大当たりであると判別した場合には(C233:Yes)、今回の特別図柄抽選に対応する特別図柄の種別に対応した第1当たり種別選択16テーブル202lbに基づいて大当たり種別を取得し(C234)、特別図柄と大当たり種別とに対応した大当たり時の表示態様を設定し(C235)、変動種別カウンタCS1の値に基づいて大当たり変動パターンを決定し(C236)、今回決定した大当たり変動パターンに対応する変動パターンコマンドを設定し(C243)、本処理を終了する。
一方、C233の処理において、今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合は(C233:No)、次に、今回の抽選結果が小当たりであるかを判別し(C237)、小当たりであると判別した場合は(C237:Yes)、今回の特別図柄抽選に対応する特別図柄の種別に応じた小当たり種別選択16テーブル202lgに基づいて小当たり種別を取得し(C238)、特別図柄と小当たり種別とに対応した小当たり時の表示態様を設定し(C239)、変動種別カウンタCS1の値に基づいて小当たり変動パターンを決定し(C240)、今回決定した小当たり変動パターンに対応する変動パターンコマンドを設定し(C243)、本処理を終了する。
また、C237の処理において、今回の抽選結果が小当たりでは無いと判別した場合(C237:No)、即ち、今回の抽選結果が外れであると判別した場合は、特別図柄の種別に対応した外れ時の表示態様を設定し(C241)、保留球数に基づいて外れ時の変動パターンを決定し(C242)、今回決定した外れ時の変動パターンに対応する変動パターンコマンドを設定し(C243)、本処理を終了する。
なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、特別図柄の抽選結果が大当たり又は小当たりである場合には、保留球数に関わらず変動パターンが決定されるのに対して、特別図柄の抽選結果が外れである場合には、保留球数に応じて変動パターンが異なるように構成している。具体的には、特別図柄変動開始処理16(C213)が実行されるタイミングにおける保留球数が多い程、変動時間が短い変動パターンが決定され易くなるように構成している。これにより、特別図柄の抽選結果が遊技者に特典を付与することの無い抽選結果(外れ)が表示されるまでの期間を保留球数が多い程短くすることが出来るため、単位時間当たりに実行される特別図柄の抽選回数を増加させるために、多くの保留球数を常に確保しようと遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。また、多くの保留球数を確保することが出来ない場合には、1回の特別図柄変動時間を長くすることができるため、遊技中において特別図柄が変動していない状態が発生することを抑制することができ、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、特別図柄変動開始処理16(C213)の処理が実行されるタイミングにおける保留球数に基づいて変動パターンを異ならせるように構成しているが、それ以外にも、例えば、特別図柄が変動している最中に保留球数が所定数(例えば、3個)以上になったことを条件に、実行中の変動パターンに設定されている変動時間を短縮させるように構成しても良い。このように構成することで、特別図柄が変動している間も多くの保留球数を確保しようと意欲的に遊技を行わせることができる。
また、本実施形態では、特別図柄の抽選結果が外れの場合のみ、保留球数に基づいて変動パターンを異ならせているが、特別図柄の抽選結果が大当たりや小当たりの場合にも、保留球数に基づいて変動パターンを異ならせても良いし、保留球数が多い程、長い変動時間の変動パターンが決定され易くなるように構成しても良い。さらに、変動パターンを決定する際に参照する保留球数については、第1特別図柄の保留球数と、第2特別図柄の保留球数とを合算した値でも良いし、第1特別図柄と第2特別図柄とのうち、優先して特別図柄変動開始処理が実行される第2特別図柄の保留球数の値のみでも良いし、今回実行される特別図柄変動開始処理の対象となる側の特別図柄の保留球数の値のみでも良い。
次に、図392を参照して、時短更新処理(C221)について説明をする。図392は、時短更新処理(C221)を示したフローチャートである。
時短更新処理(C221)では、まず、RAM203の時短中カウンタ203lgの値が1以上であるかを判別する(C251)。尚、時短中カウンタ203lgは、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203lgの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態であることを示し、時短中カウンタ203lgの値が0であれば、パチンコ機10が普通図柄の低確率状態であることを示す。なお、本第16実施形態では、2つの遊技状態を設定可能に構成されている。具体的には、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)との2つの遊技状態を設定可能に構成している。つまり、本実施形態では、特別図柄の確率状態は常に一定で、普通図柄の確率状態のみ可変設定することができるように構成している。よって、普通図柄の高確率状態を示す用語として時短状態、普通図柄の低確率状態を示す用語として通常状態を用いる場合がある。
時短中カウンタ203lgの値が0である場合は(C251:No)、時短状態が設定されていないため、そのまま本処理を終了する。一方、時短中カウンタ203lgの値が1以上である場合は(C251:Yes)、即ち、現在が時短状態中であると判別した場合は、時短中カウンタ203lgの値を1減算し(C252)、次に、今回の特図変動が第2特別図柄(特図2)の変動であるか否かを判別する(C253)。今回の特図変動が特図2の変動である場合は(C253:Yes)、特図2変動回数カウンタ203llの値を1減算し(C254)、各種カウンタの値を示す残時短回数コマンドを設定し(C255)、C256の処理へ移行する。
C255の処理では、時短中カウンタ203lgの値と、特図2変動回数カウンタ203llの値とを示す残時短回数コマンドが設定される。ここで設定された残時短回数コマンドは、後述するメイン処理(図403参照)の外部出力処理(図403のC1001参照)によって、遊技状態を示す状態コマンドの一部として音声ランプ制御装置113へと出力される。音声ランプ制御装置113側では、コマンド判定処理16(図406のC3113参照)にて状態コマンド(残時短回数コマンド)を受信したと判別した場合に(図406のC3212)、受信したコマンドに含まれる情報を抽出し、状態格納エリア223lhに現在の遊技状態(残時短回数)を格納する。これにより、音声ランプ制御装置113にて現在設定されている時短状態の残期間を予測(判別)することができ、時短状態の残期間に応じた演出態様を設定することができる。
なお、本実施形態では、時短更新処理(図392のC221参照)が実行される毎に、主制御装置110から残時短回数を示すための残時短回数コマンドを出力するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短状態が設定された時点(大当たり遊技が終了した時点)で設定される時短終了条件を示すための時短終了条件コマンドを音声ランプ制御装置113へと出力するように構成し、音声ランプ制御装置113側で受信した時短終了条件コマンドから時短終了条件を抽出し、その後、主制御装置110側から出力される特図変動を示すコマンド(変動パターンコマンド)の受信回数を累積し、累積後の値によって時短終了条件が成立するか否かを判別するように構成しても良い。このように構成することにより、主制御装置110側の処理負荷を軽減することができる。
C253の処理において、今回の特図変動が特図2の変動ではない場合は(C253:No)、C254及びC255の処理を行わず、C256の処理へ移行する。
C256の処理では、時短中カウンタ203lgの値が0であるか否かを判別する(C256)。時短中カウンタ203lgの値が0である場合は(C256:Yes)、時短終了条件(共通時短終了条件)が成立した場合であるため、時短終了条件のうち対応時短終了条件の成立具合を判別するための特図2変動回数カウンタ203llの値を0にリセットし(C257)、C260の処理へ移行する。
C256の処理において、時短中カウンタ203lgの値が0ではない場合は(C256:No)、次に、特図2変動回数カウンタ203llの値が0であるか否かを判別する(C258)。特図2変動回数カウンタ203llの値が0である場合は(C258:Yes)、時短終了条件(対応時短終了条件)が成立した場合であるため、時短終了条件のうち共通時短終了条件の成立具合を判別するための時短中カウンタ203lgの値を0にリセットし(C259)、その後、C260の処理へ移行する。一方、C258の処理において特図2変動回数カウンタ203llの値が0ではない場合は(C258:No)、そのまま本処理を終了する。
C260の処理では、遊技状態を通常状態に設定し(C260)、通常状態を示す状態コマンドを設定し(C261)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、時短更新処理(図392のC221)は、時短終了条件のうち、特別図柄の変動回数に基づいて成立し得る複数の時短終了条件(共通時短終了条件の一部、及び対応時短終了条件)の成立状況を判別可能に構成し、何れかの時短終了条件が成立した場合に、他の時短終了条件を成立させるためのパラメータの値もリセットするように構成している。これにより、どのパラメータの値に基づいて時短終了条件が成立したとしても、時短状態を終了させた後の状態を統一化することができる。
なお、本実施形態では、時短終了条件として、どの大当たり種別に基づいて設定された時短状態であっても共通して設定される共通時短終了条件(大当たり当選時に成立する第1終了条件、小当たり遊技終了後に成立する第2終了条件、特図変動回数(特図1と特図2の累計)が99回に到達した場合に成立する第3終了条件)と、大当たり種別に対応して設定される対応時短終了条件(特図2変動回数が所定回数に到達した場合に成立する条件)と、を設定するように構成しているが、時短状態を終了させるための条件はこれに限ること無く、例えば、小当たり当選の回数が所定回数に到達した場合や、特定の小当たり種別が選択された回数が所定回数に到達した場合に成立する小当たり終了条件を設定しても良い。この場合、小当たり終了条件を共通時短終了条件として設定しても良いし、対応時短終了条件として設定しても良い。加えて、特別図柄変動(特図変動)の実行に基づいて時短状態を終了させるか否かを抽選する終了抽選手段を設け、終了抽選手段の抽選結果が時短状態を終了させる抽選結果である場合に、時短状態を終了させるように構成しても良い。
このように構成することで、どのタイミングで時短状態が終了するのかを遊技者に分かり難くすることができるため、遊技者に対してドキドキ感を持たせながら時短状態の遊技を実行させることができる。また、時短状態中に所定の継続条件(例えば、特別図柄の抽選結果として特定の外れを示す抽選結果となった場合に成立する条件)が成立した場合に、時短終了条件に関する各種パラメータが所定期間更新されないように構成しても良い。さらに、特定の大当たり種別が選択された場合に設定される時短状態のみ、時短状態が設定されてから所定期間が経過するまでは(例えば、特図変動回数が30回に到達するまでは)、時短終了条件に関する各種パラメータが更新されないように構成しても良い。このように構成することで、確実に時短状態が継続する期間を設定することができるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
また、小当たり遊技が実行されたにも関わらず、V入賞口650aに球が入賞しなかったことを判別可能な判別手段を設け、その判別手段により、V入賞口650aに球が入賞しなかったことが判別された場合に成立する時短強制終了条件を共通時短終了条件として設定するように構成しても良い。このように構成することで、小当たり当選した際に設定される小当たり種別を判別し、その判別結果が遊技者にとって不利となる小当たり種別(例えば、V入賞口650a内の特定領域に球を通過させた場合に遊技者に不利となる大当たり遊技(ラウンド数が少ない大当たり遊技や、終了後に遊技者に有利な遊技状態(時短状態)が設定されない大当たり遊技)であると判別した場合に、小当たり遊技中に球を発射させず、次の小当たり当選を目指すといった不正な遊技を行う遊技者に対してペナルティーを課すことができる。
次に、図393を参照して、小当たり開始設定処理16(C223)について説明をする。図393は、小当たり開始設定処理16(C223)を示したフローチャートである。この小当たり開始設定処理16(C223)では、特別図柄の抽選で小当たりに当選した場合にV入賞扉650bを開放させるためのソレノイド(V入口ソレノイド)209を開閉動作させるためのシナリオを設定する処理が実行される。
小当たり開始設定処理16(C223)では、まず、小当たりシナリオ16テーブル202liに基づいて、設定された小当たり種別に対応するシナリオ(当たりシナリオ)を設定する(C291)。次いで、V通過時大当たり種別値に決定された小当たり種別に応じた小当たり種別を設定し(C292)、小当たり種別に対応した小当たりの開始を設定し(C293)、小当たり中フラグ203lkをオンに設定し(C294)、本処理を終了する。
次に、図394を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される始動入賞処理16(C105)について説明する。図394は、本実施形態におけるタイマ割込処理16(図389参照)の中で実行される始動入賞処理16(C105)を示すフローチャートである。この始動入賞処理16(C105)は、タイマ割込処理16(図389参照)の中で実行され、第1入球口(入賞口)64または第2入球口(入賞口)640への入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合に、各種乱数カウンタを取得し、その値の保留処理を実行するための処理である。
始動入賞処理16(図394のC105参照)が実行されると、まず、球が第1入球口(入賞口)64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(C301)。ここでは、第1入球口(入賞口)64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第1入球口(入賞口)64に入賞したと判別されると(C301:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を取得する(C302)。そして、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(C303)。
そして、第1入球口(入賞口)64への入賞がないか(C301:No)、或いは、第1入球口(入賞口)64への入賞があっても特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)が4未満でなければ(C303:No)、C307の処理へ移行する。一方、第1入球口(入賞口)64への入賞があり(C301:Yes)、且つ、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)が4未満であれば(C303:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(N1)を1加算する(C304)。そして、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値を示す保留球数コマンド(特図1保留球数コマンド)を設定する(C305)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図403参照)の外部出力処理(C1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223lbに格納する。
C305の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理16(図389参照)のC103で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、第2当たり乱数カウンタC4、小当たり種別カウンタC5、変動種別カウンタCS1の各値を、RAM203の特別図柄1保留球格納エリア203laの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納する(C306)。尚、C306の処理では、特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
次いで、C307~C312までの処理では、C301~C306までの処理に対して、同様の処理が第2入球口(入賞口)640の入賞に対しても実行される。第2入球口(入賞口)640の入賞に対して、第2特別図柄(特図2)に対する保留処理が実行される点で異なるのみで、その他の処理については同一であるので、その詳細な説明は省略する。そして、C307の処理において球が第2入球口(入賞口)640へ入賞していないと判別した場合(C307:No)と、特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(N2)が4未満でない場合(C309:No)と、C312の処理の後、先読み処理16を実行する(C313)。その後、この処理を終了する。
次に、図395を参照して、先読み処理16(C313)について説明する。図395は先読み処理16(C313)を示すフローチャートである。先読み処理16(C313)が実行されると、まず新たな入賞があるか否かを判別する(C321)。新たな入賞がない場合は(C321:No)、そのまま本処理を終了する。一方、新たな入賞がある場合は(C321:Yes)、次いで、その入賞が第1特別図柄(特図1)の入賞であるか否かを判別する(C322)。
C322の処理において、入賞が第1特別図柄(特図1)の入賞であると判別した場合は(C322:Yes)、始動入賞処理16(図394のC105参照)のC306、或いはC312の処理によって取得した各種カウンタ値を用いて、特別図柄1乱数16テーブル202la1(図380(b)参照)、特図1大当たり種別選択16テーブル202lb1(図381(b)参照)および特図1小当たり種別選択16テーブル202lg1(図383(b)参照)に基づいて抽選結果、大当たり種別および小当たり種別を取得し(C323)、C325の処理へ移行する。
一方、C322の処理において、入賞が第2特別図柄(特図2)の入賞であると判別した場合は(C322:No)、特別図柄2乱数16テーブル202la2(図380(c)参照)、特図2大当たり種別選択16テーブル202lb2(図381(c)参照)および特図2小当たり種別選択16テーブル202lg2(図383(c)参照)に基づいて抽選結果、大当たり種別および小当たり種別を取得し(C324)、C325の処理へ移行する。C325の処理では、上述したC323、或いはC324の処理において取得した各抽選結果(大当たり判定結果、大当たり種別、小当たり判定結果、小当たり種別)を示すための情報を含む入賞情報コマンドを設定する(C325)。そして、本処理を終了する。
なお、詳細な説明は省略するが、本第16実施形態における先読み処理16(図395のC313参照)では、上述した先読み結果に加え、対応する入賞情報に基づく特図変動が実行される場合に設定される変動パターン(変動時間)も事前に判別可能に構成している。具体的には、始動入賞処理16(図394のC105参照)のC306、或いはC312の処理によって変動種別カウンタCS1の値も取得するように構成し、先読み処理16(図395のC313参照)のC323、或いはC324の処理において、変動パターン16テーブル202le(図385参照)に基づいて変動パターン(変動時間)を事前に判別し、その判別結果をC325の処理で入賞情報に含ませるように構成している。これにより、音声ランプ制御装置113側にて、保留記憶されている入賞情報に対応する特図変動がどのタイミングで(何秒後に)実行されるのかを予測することが可能となる。
次に、図396を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理16(C106)について説明する。図396は、この普通図柄変動処理16(C106)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理16(C106)は、タイマ割込処理16(図389参照)の中で実行され、第2図柄表示装置83において行う第2図柄の変動表示や、電動役物640aの開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理16では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判別する(C601)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされている最中と、電動役物640aの開閉制御がなされている最中が含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(C601:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(C601:No)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であるか否かを判定し(C602)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中でなければ(C602:No)、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(C603)。次に、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)が0よりも大きいか否かを判別し(C604)、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)が0であれば(C604:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)が0でなければ(C604:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)を1減算する(C605)。
次に、普通図柄保留球格納エリア203lcに格納されたデータをシフトする(C606)。C606の処理では、普通図柄保留球格納エリア203lcの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球格納エリア203lcの実行エリアに格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(C607)。
次に、RAM203の時短中カウンタ203lgの値が1以上であるかを判別する(C608)。尚、時短中カウンタ203lgは、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203lgの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であることを示し、時短中カウンタ203lgの値が0であれば、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であることを示す。
時短中カウンタ203lgの値が1以上である場合は(C608:Yes)、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中でなくて、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるので、C607の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の普通図柄当たり乱数16テーブル202lc(図380(d)参照)に基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(C609)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の普通図柄当たり乱数16テーブル202lcに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~204」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0~4,205~239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判別する(図380(d)参照)。
C608の処理において、時短中カウンタ203lgの値が0である場合は(C608:No)、C610の処理へ移行する。C610の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、C607の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の普通図柄当たり乱数16テーブル202lc(図380(d)参照)とに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(C610)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の普通図柄当たり乱数16テーブル202lcに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり乱数カウンタC4の値が「5~28」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0~4,29~239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判別する(図380(d)参照)。
次に、C609またはC610の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判定し(C611)、普通図柄の当たりであると判別した場合には(C611:Yes)、次に、普図当たり種別選択16テーブル202ldを用いて普図当たり種別(普図当たりA,普図当たりB)を設定する(C612)。具体的には、第2当たり種別カウンタC6の値と、普図当たり種別選択16テーブル202ldに格納されている乱数値と比較する。上述したように、現在の遊技状態が時短状態(普図の高確率状態)の場合は、第2当たり種別カウンタC6の値が「0,1」の範囲にあれば、普図当たりAであると判定し、「2~99」の範囲にあれば、普図当たりBであると判別する(図382(a)参照)。または、現在の遊技状態が通常状態(普図の低確率状態)の場合は、第2当たり種別カウンタC6の値が「0」の範囲にあれば、普図当たりAであると判定し、「1~99」の範囲にあれば、普図当たりBであると判別する(図382(a)参照)。
次に、C612の設定結果に基づいた当たり時の表示態様を設定し(C613)、C615の処理へ移行する。このC613の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。一方、C611の処理において、普通図柄の当たりでは無いと判別した場合は(C611:No)、今回の普通図柄抽選(普図抽選)が外れの場合であるため、外れ時の表示態様を設定し(C614)、C615の処理へ移行する。
C615の処理では、時短中カウンタ203lgの値が1以上であるかを判定し(C615)、時短中カウンタ203lgの値が1以上であれば(C615:Yes)、普図変動パターン選択テーブル202lfのうち、時短状態(普図高確)に対応する規定内容を用いて普図変動時間(2秒)を設定し(C617)、その後、本処理を終了する。C615の処理において、時短中カウンタ203lgの値が0である場合は(C615:No)、普図変動パターン選択テーブル202lfのうち、通常状態(普図低確)に対応する規定内容を用いて普図変動時間(2~60秒)を設定し(C616)、その後、今回の処理にて設定された各種内容(普通図柄保留球数カウンタ203lfの値、普通図柄の抽選結果、普通図柄の変動時間)に対応するコマンドを設定し(C623)、本処理を終了する。
一方、C602の処理において、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であれば(C602:Yes)、第2図柄表示装置83において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(C618)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置83において変動表示が開始される前に、C616の処理またはC617の処理によって予め設定された時間である。
C618の処理において、変動時間が経過していなければ(C618:No)、C623へ移行し、本処理を終了する。一方、C618の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(C618:Yes)、第2図柄表示装置83の停止表示を設定する(C619)。C619の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、C613の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、C614の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。C619の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図403参照)の第2図柄表示更新処理(C1008参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置83における変動表示が終了し、C613の処理またはC614の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)される。
次に、第2図柄表示装置83において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理16によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判別する(C620)。今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(C620:Yes)、普図当たり種別と遊技状態に応じて電動役物の開放パターンを設定し(C621)、電動役物の開閉制御処理を設定し(C622)、その後、C623へと移行し、C621の処理によって設定された普図当たり遊技の内容を示すためのコマンドを設定し、本処理を終了する。C621の処理によって、電動役物640aの開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図403参照)の電動役物開閉処理(C1006参照)が実行された場合に、電動役物640aの開閉制御が開始され、C616の処理またはC617の処理で設定された開放時間が終了するまで電動役物の開閉制御が継続される。一方、C620の処理において、今回の抽選結果が普通図柄の外れであれば(C620:No)、C621及びC622の処理をスキップして、C623の処理へ移行し、普通図柄の外れ変動停止したことを示すコマンドを設定し、本処理を終了する。
次に、図397を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるスルーゲート通過処理16(C107)について説明をする。このスルーゲート通過処理16(C107)は、この普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過の有無を判断し、球の通過があった場合に、第2当たり乱数カウンタC4が示す値を取得し保留するための処理である。
具体的には、まず、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したか否かを判別する(C431)。ここでは、普通図柄始動口(スルーゲート)67における球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過したと判定されると(C431:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(C432)。そして、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(C433)。
球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過していないか(C431:No)、或いは、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過していても普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)が4未満でなければ(C433:No)、C437の処理へ移行する。一方、球が普通図柄始動口(スルーゲート)67を通過し、且つ、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)が4未満であれば(C433:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値(M)を1加算し(C434)、普図保留球数コマンドを設定する(C435)。そして、上述したタイマ割込処理16のC103で更新した第2当たり乱数カウンタC4、第2当たり種別カウンタC6の値、及び、後述するメイン処理(図403参照)のC1002の処理で更新した第2変動種別カウンタCS2の値を、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203lcの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納し(C436)、C437の処理へ移行する。
尚、普通図柄保留球格納エリア203lcの空き保留エリアのうち最初のエリアに第2当たり乱数カウンタC4の値を格納する際には、普通図柄保留球数カウンタ203lfの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
C437の処理では、普図先読み処理を実行し(C437)、その後、本処理を終了する。また、この普図先読み処理の詳細については図398を参照して後述するが、取得した普図保留に対してC436の処理で対応する普通図柄保留球格納エリア203lcに格納した各カウンタ値に基づいて、普通図柄変動(普図変動)が実行されるまでに、その普図保留の抽選結果や変動パターンを事前に判別する処理が実行される。
次に、図398を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普図先読み処理(C437)について説明する。図398は、スルーゲート通過処理16(図397参照)の中で実行される普図先読み処理(C437)を示すフローチャートである。
普図先読み処理(C437)では、まず、普通図柄当たり乱数16テーブル202lc(図380(d)参照)と、普図当たり種別選択16テーブル202ld(図382(a)参照)と、普図変動パターン選択テーブルに基づいて抽選結果を取得し(C451)、各抽選結果を示すための入賞情報コマンドを設定し(C452)その後、本処理を終了する。ここで設定された入賞情報コマンド(普図の先読み結果を示す入賞情報コマンド)は、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図403参照)の外部出力処理(C1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、入賞情報コマンドを受信すると、受信した入賞情報コマンドが特図変動に関する入賞情報コマンドか、普図変動に関する入賞情報コマンドかを判別し、対応する入賞情報格納エリア223la格納する。ここで格納された入賞情報は、実際に、その入賞情報コマンドに対応する図柄変動(特図変動、或いは、普図変動)が実行されるよりも前のタイミングで、その図柄変動の抽選結果を示唆する示唆演出を設定する際に参照する。
次に、図399を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるV入口通過処理16(C108)について説明する。図399は、タイマ割込処理16(図389参照)の中で実行されるV入口通過処理16(C108)を示すフローチャートである。
V入口通過処理16(C108)では、まず現在が当たり遊技中(小当たり遊技中)であるか否かを判定し(C501)、現在が当たり遊技中(小当たり遊技中)でなければ(C501:No)、そのまま本処理を終了する。一方、現在が当たり遊技中(小当たり遊技中)であると判定した場合は(C501:Yes)、次に、V入賞口開放期間中、即ち、小当たり遊技中であるか否かを判別する(C502)。C502の処理において、V入賞口開放期間中であると判別した場合は(C502:Yes)、V入口通過コマンドを設定し(C503)、本処理を終了する。小当たり遊技中ではないと判別した場合は(C502:No)、小当たり遊技で無いにも関わらず、V入賞装置650のV入賞口650aに球が入賞した場合であるので、エラーコマンドを設定し(C504)、本処理を終了する。
C503の処理において設定されたV入口通過コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図403参照)の外部出力処理(C1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113では、V入口通過コマンドを受信すると、V入口を通過した遊技球をカウントすると共に、表示制御装置114へV入口通過に基づく演出を実行させるためのコマンドを送信する。これにより、V入賞装置650への入賞に基づく小当たり遊技中の演出を実行することができる。
次に、図400を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるV通過処理16(C109)について説明する。図400は、タイマ割込処理16(図389参照)の中で実行されるV通過処理16(C109)を示すフローチャートである。
V通過処理16(C109)が実行されると、まず、V通過ありか、即ち、V入賞口650a内の特定領域(Vゲート(V領域))に球が入賞したかを判別し(C601)、入賞していないと判別した場合は(C601:No)、そのまま本処理を終了する。一方、入賞したと判別した場合は(C601:Yes)、次いで、現在がV有効期間中であるかを判別する(C602)。C602の処理では、小当たり遊技中に設定される小当たりシナリオの進行状況が特定期間内である場合に、V有効期間中であると判別し、それ以外の場合に、V有効期間中では無いと判別する。
C602の処理において、V有効期間中であると判別した場合は(C602:Yes)、次に、現在が小当たり遊技中であるかを判別し(C603)、小当たり遊技中であれば(C603:Yes)、今回の小当たり遊技の小当たり種別に対応するV通過時大当たり種別値を取得し(C604)、大当たり種別に対応したVフラグをオンに設定し(C605)、時短中カウンタ203lgを0に設定し(C606)、特図2変動回数カウンタ203llを0に設定し(C607)、C608の処理へ移行する。
つまり、C604~C607の処理では、小当たり遊技中に遊技球がV入賞口650aへ入賞したことに基づいて、大当たり遊技を実行するための処理が実行される。一方、C603の処理において、小当たり遊技中では無いと判別した場合は(C603:No)、新たに大当たり遊技を実行するための処理を行う必要が無いため、C604~C607の処理をスキップして、C608の処理へ移行する。
C608の処理では、V通過コマンドを設定し(C608)、本処理を終了する。ここで設定されるV通過コマンドは、主制御装置110の制御処理で設定される他のコマンドと同様に音声ランプ制御装置113へと送信される。音声ランプ制御装置113がV通過コマンドを受信した場合、例えば、小当たり遊技中にV通過コマンドを受信した場合は、小当たり遊技中に実行されるVチャレンジに成功し、小当たり遊技に続いて、大当たり遊技が実行されることを示すための演出を実行する。また、大当たり遊技中にV通過コマンドを受信した場合は、小当たり遊技中にV通過コマンドを受信した場合と同様の演出を実行する。一方で、小当たり遊技中の所定タイミングでV通過コマンドを受信しなかった場合は、小当たり遊技中に球が特定領域を通過しなかったことを示す残念演出を実行する。
なお、本実施形態では、V入賞口650a内の特定領域を球が入賞(通過)したことを示すためのコマンド(V通過コマンド)のみを設定する構成を示したが、V入賞口650aに遊技球が入賞しなかったことを示すためのコマンド(例えば、V非通過コマンド)を設定するように構成しても良い。これにより、音声ランプ制御装置113にて適切な演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。また、上述した構成を用いることで、V入賞装置650内で遊技球が詰まったことを迅速に判別することができる。
一方、C602の処理において、現在がV有効期間中では無いと判別した場合は(C602:No)、エラーコマンドを設定し(C609)、本処理を終了する。C609の処理を行うことで、V有効期間外に遊技球がV入賞口650aに入賞した状態、即ち、不正に遊技球をV入賞口650aに入賞させる遊技が行われた場合、或いは、V入賞口650a内の球流路の不具合(玉詰まり等)が発生している場合を迅速に外部に報知することができる。
次に、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理について図401を参照して説明をする。図401は、NMI割込処理の内容を示したフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される(C801)。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について図402を参照して説明する。図402は、立ち上げ処理の内容を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(C901)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(C902)。そして、RAM203のアクセスを許可する(C903)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判別し(C904)、オンされていれば(C904:Yes)、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(C912)。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(C904:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(C905)、記憶されていなければ(C905:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(C912)。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(C905:Yes)、RAM判定値を算出し(C906)、算出したRAM判定値が正常でなければ(C907:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(C912)。なお、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし(C913)、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理を実行し、(C914)。その後、C910の処理へ移行する。RAMの初期化処理では、RAM203の使用領域を0クリア、その後、RAM203の初期値を設定する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず、電源断の発生情報が記憶されており、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(C907:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(C908)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信する(C909)。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
そして、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し(C910)、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する(C911)。次いで、割込みを許可して後述するメイン処理に移行する。
次に、図403を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図403は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてC1001~C1008の各処理が実行され、その残余時間でC1011,C1012のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理(図403参照)においては、まず、タイマ割込処理16(図389参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(C1001)。具体的には、タイマ割込処理16(図389参照)におけるC101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理16(図390参照)や始動入賞処理16(図394参照)やV入口通過処理16(図399参照)やV通過処理16(図400参照)で設定された各種コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。また、大当たり制御処理16(図404参照)で設定されたオープニングコマンド、ラウンド数コマンド、エンディングコマンドや後述する小当たり制御処理16(図405参照)で設定される各種コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1、及び第2変動種別カウンタCS2の値を更新する(C1002)。具体的には、各種変動種別カウンタ(変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2)を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、各種変動種別カウンタの更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。なお、詳細な説明は省略するが、本第16実施形態では、変動種別カウンタCS1の値は特別図柄変動(特図変動)の変動パターンを参照する際に用いられ、第2変動種別カウンタCS2の値は普通図柄変動(普図変動)の変動パターンを参照する際に用いられる。そして、特図変動と普図変動とは別個独立した契機の成立によって実行されるように構成している。これにより、変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2の値を更新するタイミングや更新する内容を同期させたとしても、実際に各図柄変動を実行する際に用いられるカウンタ値が同期することは無い。よって、遊技に影響を与えること無く主制御装置110における処理内容を簡素化することができる。
なお、これに限らず、各種変動種別カウンタの値を更新する処理が同期しないように構成しても良く、例えば、メイン処理が実行される所定回数実行される毎に一方の変動種別カウンタの値のみを更新し、上述した所定回数とは異なる特定回数実行される毎に他方の変動種別カウンタの値のみを更新するように構成しても良い。このように各種変動種別カウンタの更新内容を異ならせることにより、一方の変動種別カウンタの取得値に基づいて、他方の変動種別カウンタの値が判別されてしまうことを抑制することができる。
また、本第16実施形態では、特図変動の変動パターンを選択する際に参照する変動種別カウンタCS1と、普図変動の変動パターンを選択する際に参照する第2変動種別カウンタCS2と、を別に設け、それぞれのカウンタ値を定期的に更新するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、変動種別カウンタCS1の値に基づいて、特図変動、及び普図変動の変動パターンを選択するように構成しても良い。
変動種別カウンタCS1、及び第2変動種別カウンタCS2の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(C1003)、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理16を実行する(C1004)。大当たり制御処理16では、大当たり状態のラウンド毎に入賞扉65bを開放動作させることで特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判別する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。尚、本実施形態では、大当たり制御処理16(C1004)をメイン処理(図403参照)において実行しているが、タイマ割込処理16(図389参照)において実行しても良い。また、この大当たり制御処理16の詳細については図404を参照して後述する。
次に、小当たり制御処理16(C1005)を実行する。この小当たり制御処理16(C1005)については、図405を参照して詳細な説明を後述する。その後、第2入球口(入賞口)640に付随する電動役物640aの開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(C1006)。電動役物開閉処理では、普通図柄変動処理16(図396参照)のC622の処理によって電動役物の開閉制御開始が設定された場合に、電動役物の開閉制御を開始する。尚、この電動役物の開閉制御は、普通図柄変動処理16におけるC616の処理またはC617の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで継続される。
次に、第1図柄表示装置37a,37bの表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(C1007)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理16(図391参照)のC236の処理、C240の処理またはC242の処理によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37a,37bにおいて開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37a,37bのLEDの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理16(図391参照)のC236の処理、C240の処理またはC242の処理によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37a,37bにおいて実行されている変動表示を終了し、特別図柄変動開始処理16(図391参照)のC235,C239,C241の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37a,37bに停止表示(点灯表示)する。
次に、第2図柄表示装置の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(C1008)。第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理16(図396参照)のC616の処理またはC617の処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理16(図396参照)のC619の処理によって第2図柄表示装置の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動処理16(図396参照)のC613の処理またはC619の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置に停止表示(点灯表示)する。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(C1009)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(C1009:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(C1010)、既に所定時間が経過していれば(C1010:Yes)、処理をC1001へ移行し、上述したC1001以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(C1010:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(C1011,C1012)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(C1011)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299、239)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1、及び第2変動種別カウンタCS2の更新を、C1002の処理と同一の方法によって実行する(C1012)。
ここで、C1001~C1008の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に各種変動種別カウンタについてもランダムに更新することができる。
なお、本第16実施形態のように変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2とを更新する構成において、各種変動種別カウンタの更新タイミングを異ならせるためには、例えば、メイン処理のC1002の処理では何れの変動種別カウンタも更新処理を実行し、C1012の処理では一方の変動種別カウンタ(例えば、変動種別カウンタCS1)のみを更新するように構成すれば良い。
また、C1009の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(C1009:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、NMI割込処理が実行されたということなので、C1013以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(C1013)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(C1014)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(C1015)、RAM203のアクセスを禁止して(C1016)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、C1009の処理は、C1001~C1008で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるC1011とC1012の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をC1001の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をC1001の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、C1001の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図404のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理16(C1004)を説明する。図404は、この大当たり制御処理16(C1004)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理16(C1004)は、メイン処理(図403参照)の中で実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口65aを開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理16(C1004)では、まず、大当たり開始フラグ203lhがオンであるかを判別する(C1201)。この大当たり開始フラグ203lhは、特別図柄変動処理16(図390のC104参照)のC219の処理においてオンに設定される。大当たり開始フラグ203lhがオンであると判別した場合は(C1201:Yes)、オープニングコマンドを設定し(C1202)、大当たり中フラグ203liをオンに設定し、大当たり開始フラグ203lhをオフに設定し(C1203)、その後、本処理を終了する。
一方、C1201の処理において、大当たり開始フラグ203lhがオフであると判別した場合は(C1201:No)、次いで、大当たり中フラグ203liがオンであるか否かを判別する(C1204)。
C1204の処理において、大当たり中フラグ203liがオフであると判別した場合は(C1204:No)、そのまま本処理を終了する。大当たり中フラグ203liがオンであると判別した場合は(C1204:Yes)、現在が新たなラウンドの開始タイミングであるか否かを判別する(C1215)。C1205の処理において現在が新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合は(C1205:Yes)、ラウンド数に対応する特定入賞口が開放されるよう設定し(C1206)(特定入賞口65aの開閉扉65bが開状態となるよう特定入賞口ソレノイドをオンに設定し)、次いで、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定し(C1207)、その後、本処理を終了する。
ここで設定されたラウンド数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図403参照)の外部出力処理(C1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、ラウンド数コマンドを受信すると、そのラウンド数コマンドからラウンド数を抽出する。そして、抽出したラウンド数に応じた表示用ラウンド数コマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用ラウンド数コマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において新たなラウンド演出が開始される。
詳細な説明は省略するが、本第16実施形態では、複数回の大当たり遊技が所定の連続条件を満たした状態で実行された場合に、複数回の大当たり遊技中に実行されるラウンド数を累積した累積ラウンド数を第3図柄表示装置81の表示画面に表示するように構成している。そしてこの累積ラウンド数は、音声ランプ制御装置113側で大当たり遊技が開始されたことを(大当たりに当選したこと)を示すコマンドを受信した場合に、連続条件が成立しているかを判別し、連続条件が成立していると判別した場合には、受信したラウンド数コマンドを累積する累積ラウンド数カウンタの値をクリアせずに新たに受信したラウンド数コマンドに基づいて累積ラウンド数カウンタの値を更新し、その更新結果を示す表示態様で累積ラウンド数を表示するように構成している。
このように構成することにより、遊技者に対して連続して実行された大当たり遊技が1回の大当たり遊技であると思わせることができるため、遊技者に対して1回の大当たり遊技で設定されるラウンド数の最大値を多く見せることができる。よって、1回の大当たり遊技によって提供される特典(賞球数)の大きさに期待感を抱かせながら遊技を行わせることができる。
なお、本実施形態では、音声ランプ制御装置113側で連続条件の成立の有無判別処理と、ラウンド数の累積処理と、を実行するように構成しているが、これに限ること無く、累積ラウンド数表示を実行するための処理の一部を主制御装置110側で実行するように構成しても良く、例えば、累積ラウンド数表示を実行するための連続条件として、大当たり遊技終了後に実行される特図変動の回数が所定回数(例えば、特図2変動5回)以内に大当たり遊技が実行される場合に成立する連続条件を設定し、主制御装置110側に大当たり遊技の累積ラウンド数を計測する累積ラウンド数カウンタを設け、累積ラウンド数カウンタの値を示すコマンドをラウンド数コマンドとして設定する。そして、大当たり遊技終了後に特図2変動が5回実行された場合に累積ラウンド数カウンタの値をクリアするように構成する。
このように構成することで、大当たり遊技が実行された場合に連続条件が成立している場合は、累積ラウンド数カウンタの値として、前回の大当たり遊技のラウンド数を累積した値が設定されるため、音声ランプ制御装置113はラウンド数コマンドを受信した場合に、そのコマンドが含むラウンド数(累積ラウンド数)情報に基づいて第3図柄表示装置81の表示画面に表示させるラウンド数表示態様を設定するだけで、累積ラウンド数を遊技者に報知することができる。
なお、複数回の大当たり遊技にて実行されるラウンド数を累積表示させるための連続条件として、他の条件を設定しても良く、例えば、大当たり遊技終了後も所定期間(例えば、特図2変動が実行されるまでの期間、大当たり遊技が終了してから10秒が経過するまでの期間)継続して表示される大当たり遊技終了画面が表示されている期間中に大当たり遊技が実行される場合(例えば、特図1抽選の抽選結果に基づいて大当たり遊技が実行される場合)に成立する条件や、遊技状態として特定遊技状態(例えば、時短状態)が設定されている期間中に大当たり遊技が実行された場合に成立する条件を設定するように構成しても良い。加えて、第3図柄表示装置81の表示画面に、上述した累積ラウンド数カウンタの値(累積ラウンド数)と、今回の大当たり遊技のラウンド数(単独ラウンド数)と、の両方を表示するように構成しても良い。
C1205の処理において、現在が新たなラウンドの開始タイミングではないと判別した場合は(C1205:No)、次いで、特定入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かを判別する(C1208)。特定入賞口の閉鎖条件が成立していると判別した場合は(C1208:Yes)、特定入賞口を閉鎖し(特定入賞口65aの開閉扉65bが閉状態となるよう特定入賞口ソレノイド65f2をオフに設定し)(C1209)、その後、本処理を終了する。C1208の処理において、特定入賞口の閉鎖条件が成立していないと判別した場合は(C1208:No)、次いで、現在がエンディング演出の開始タイミングであるか否かを判別する(C1210)。現在がエンディング演出の開始タイミングであると判別した場合は(C1210:Yes)、エンディングコマンドを設定し(C1211)、その後、本処理を終了する。
なお、C1208の処理で閉鎖条件が成立していると判別した場合は、その閉鎖条件はクリアされ、次回以降の大当たり制御処理において再度閉鎖条件が成立していると判別されないよう構成されている。
一方、C1210の処理において、現在がエンディング演出の開始タイミングではないと判別した場合は(C1210:No)、現在がエンディング演出の終了タイミングであるか否かを判別する(C1212)。現在がエンディング演出の終了タイミングであると判別した場合は(C1212:Yes)、大当たり種別に対応する時短終了条件を、時短中カウンタ203lg及び特図2変動回数カウンタ203llに設定し(C1213)、大当たり後の遊技状態に対応する状態コマンドを設定し(C1214)、大当たりの終了を設定し(C1215)、その後、本処理を終了する。
ここで、C1213の処理にて各カウンタの値に設定される値は、実行中の大当たり遊技に対応する大当たり種別に応じて異ならせており(図381、図383参照)、大当たり種別AA、大当たり種別AD~AFが設定されている場合には、時短中カウンタ203lgに「99」が設定され、特図2変動回数カウンタ203llには未設定であることを示す「-」が設定される。これにより、大当たり種別AAに基づく大当たり遊技の終了後には、時短終了条件として、特図2変動回数に基づいて成立する対応時短終了条件が設定されず、共通時短終了条件(大当たり当選、小当たり遊技の終了、特図変動回数が99回に到達)のみが設定されることになる。
大当たり種別として大当たりABが設定されている場合は、時短中カウンタ203lgに「99」、特図2変動回数カウンタ203llに「5」が設定され、大当たりACが設定されている場合は、時短中カウンタ203lgに「99」、特図2変動回数カウンタ203llに「1」が設定される。
また、小当たり当選に基づいて大当たり遊技が実行される場合は、設定される小当たり種別に対応する大当たり種別の値が参照されるように構成しており、図383に示した通り、小当たり種別AA、AEが設定された小当たり当選に基づいた大当たり遊技の終了時には、時短中カウンタ203lgに「99」、特図2変動回数カウンタ203llに「5」が設定され、小当たり種別AB、ADが設定された小当たり当選に基づいた大当たり遊技の終了時には、時短中カウンタ203lgに「99」、特図2変動回数カウンタ203llには未設定であることを示す「-」が設定される。一方で、小当たり種別ACが設定された小当たり当選に基づいた大当たり遊技の終了時には、時短中カウンタ203lgに「0」、特図2変動回数カウンタ203llに「0」が設定される。
一方、C1212の処理において、現在がエンディング演出の終了タイミングではないと判別した場合は(C1212:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図405のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される小当たり制御処理16(C1005)を説明する。図405は、この小当たり制御処理16(C1005)を示すフローチャートである。この小当たり制御処理16(C1005)は、メイン処理(図403参照)の中で実行され、小当たりに応じた各種演出を音声ランプ制御装置113にて実行させるためのコマンドの設定や、V入賞口650aに付随するV入賞扉600bを開閉するためのV入賞ソレノイドの動作を制御する処理である。
小当たり制御処理16(C1005)では、まず、小当たり遊技の開始タイミングであるかを判別する(C1301)。C1301の処理では、小当たり開始設定処理16(図393のC223参照)のC291の処理にて設定された小当たりシナリオが、小当たり遊技開始を示す内容であるかが判別される。小当たり遊技の開始タイミングであると判別した場合は(C1301:Yes)、小当たり用オープニングコマンドを設定し(C1302)、小当たり中フラグ203lkをオンに設定し(C1303)、小当たり用の動作シナリオの開始を設定し(C1304)、その後、本処理を終了する。
一方、C1301の処理において、小当たり遊技の開始タイミングでは無いと判別した場合は(C1301:No)、次いで、小当たり中フラグ203lkがオンであるか否かを判別する(C1305)。小当たり中フラグ203lkがオフであると判別した場合は(C1305:No)、現在が小当たり遊技中では無い場合であるため、そのまま本処理を終了する。C1305の処理において小当たり中フラグ203lkがオンであると判別した場合は(C1305:Yes)、次いで、小当たり遊技の終了タイミングであるか否かを判別する(C1306)。小当たり遊技の終了タイミングではないと判別した場合は(C1306)、そのまま本処理を終了する。
一方、C1306の処理において、小当たり遊技の終了タイミングであると判別した場合は(C1306:Yes)、小当たり中フラグ203lkをオフに設定し(C1307)、時短中カウンタ203lgの値を0にリセットし(C1308)、Vフラグ203lnがオンに設定されているかを判別する(C1309)。上述した通り、本第16実施形態では、小当たり遊技中に球が特定領域を通過したか否かに関わらず、小当たり遊技の終了後に時短中カウンタ203lgの値として「0」が設定されるように構成している。
このC1308の処理によって時短終了条件(共通時短終了条件)の一条件が設定される。つまり、時短状態中において小当たり遊技が実行された場合には、その小当たり遊技の終了と共に時短状態も終了するため、例えば、時短状態中において、実行中の小当たり遊技が遊技者に不利な小当たり種別(例えば、遊技者に不利な大当たり遊技が実行され得る小当たり種別)であると判別した場合に、実行中の小当たり遊技に基づく大当たり遊技が実行されないように、小当たり遊技中に球を発射しない(特定領域に球を通過させない)遊技が行われてしまうことを抑制することができる。
なお、本第16実施形態では、小当たり遊技が終了した場合に必ず時短中カウンタ203lgの値を「0」に設定(リセット)するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特定の小当たり種別に基づく小当たり遊技が実行された場合に、その小当たり遊技終了後に時短中カウンタ203lgの値を「0」に設定(リセット)するように構成しても良い。
C1309の処理において、Vフラグ203lnがオフであると判別した場合は(C1309:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Vフラグ203lnがオンであると判別した場合は(C1309:Yes)、次いで、大当たり種別格納エリアのデータに対応する大当たりの開始を設定し(C1310)、Vフラグ203lnをオフに設定して(C1311)、その後、本処理を終了する。
なお、本実施形態では小当たり遊技をすべて1ラウンドの遊技として設定しているため、大当たり遊技の動作制御を実行する大当たりシナリオと異なり、ラウンド数に関するコマンドを設定する処理、及び、インターバル期間(ラウンド間インターバル期間)に対応したシナリオを有していないが、複数ラウンドを有する小当たり遊技を設ける場合には、上述した大当たり遊技にて用いた大当たりシナリオと同様なシナリオを設定すればよい。
また、本実施形態では小当たり遊技が実行される期間を対象に小当たりシナリオが設定されるよう構成しているが、例えば、小当たり遊技終了後、所定期間(例えば1秒)が経過するまでの間を対象に小当たりシナリオを設定してもよい。このように構成することにより、例えば、小当たり遊技終了後1秒経過するまでをV通過有効期間と設定することが可能となる。よって、異なる遊技状態を跨って設定される期間を1つのシナリオによって設定することが可能となり、制御処理の容量を削減することができるという効果がある。
なお、本実施形態では、小当たり遊技においてV入賞口650aにより遊技球が検出された場合には、その小当たりに対応して予め設定された大当たり種別に対応する大当たり遊技が実行されるように構成したが、それに限らず、V入賞口650aにより遊技球が検出されたことに基づいて第1当たり種別カウンタC2の値を取得して大当たり種別を決定するように構成してもよい。
<第16実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図406から図421を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。なお、本第16実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理のうち、上述した各実施形態と同一の処理を実行する箇所については、その詳細な説明や図示を省略する。
また、本実施形態の音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理については、上述した第1実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221におけるメイン処理(図59参照)において、各種カウンタ更新処理(S4111)を実行した後、後述する演出更新処理16(図420のC3112参照)を実行する点と、コマンド判定処理(図59のS4112参照)に代えてコマンド判定処理16(図406のC3113参照)、変動表示設定処理(図59のS4113参照)に代えて変動表示設定処理16(図415のC3114)を実行する点とで相違するのみであり、図示を省略する。なお、メイン処理内のその他の処理については、同一の処理が実行されるため、第1実施形態におけるメイン処理(図59参照)と同一の符号を付し、その説明を省略する。
本第16実施形態では、図363に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面にて、特別図柄変動(特図変動)に応じた特図変動演出と、普通図柄変動(普図変動)に応じた普図変動演出と、を実行可能に構成している。
そして、普図変動演出は、普図変動期間、普図当たり遊技期間、特図2変動期間、小当たり遊技期間を跨いで一連の演出が実行される一連演出として実行されるように構成している。このように構成することで、普図抽選によって特定の普図当たり(普図ロング開放当たり)に当選した場合の遊技、即ち、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞させ、その入賞に基づいて実行される特図2抽選によって小当たりに当選し、その小当たり遊技中に球がV入賞口650a内の特定領域を通過することにより大当たり遊技が実行される遊技の流れを一連演出の演出態様によって遊技者に分かり易く報知することができる。
また、上述した一連演出は、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点における遊技状況(特図1変動の有無)に応じて実行期間が大きく異なるため、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点における遊技状況(特図1変動の有無)に応じて、異なる演出態様を設定するように構成している。つまり、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点において、特図1変動が実行されている場合は、実行中の特図1変動が終了した後に特図2変動が実行されるため、その特図1変動の残変動期間(待機期間)の長さに応じた演出態様が設定される。具体的には、待機期間が所定期間未満である場合は、通常一連演出に対応する演出態様が設定され、待機期間が所定期間以上である場合は、一連演出を疑似的に終了させ、実行中の特図1変動の残変動期間(待機期間)が特定期間に到達した場合に、再度疑似的に一連演出を実行させる連続一連演出が設定される。このように、一連演出の演出態様を、待機期間の長さに応じて可変設定可能に構成することにより、遊技者に対して違和感を与えることの無い一連演出を提供することができるため、一連演出の実行期間が無駄に長くなり、遊技者が遊技に飽きてしまうことを抑制することができる。
一方、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点において、特図1変動が実行されていない場合は、球が第2入賞口640に入賞した直後に特図2変動が実行されるため、通常一連演出よりも短い短縮一連演出が設定される。
即ち、本第16実施形態は、遊技状態として通常状態が設定されている場合には左打ち遊技によって特図1抽選を実行させる遊技が行わせるように構成しており、上述した一連演出は、通常状態中に実行される普図抽選(スルーゲート67を球が通過したことに基づいて実行される抽選)の抽選結果が特定の抽選結果(普図ロング開放当たり)である場合に実行されるように構成しているため、一連演出が実行されている間は、特図1変動が実行されている可能性が高い状態となる。よって、通常の一連演出は、普図変動期間、普図当たり遊技期間、待機期間(実行中の特図1変動の終了まで待機する期間)、特図2変動期間、小当たり遊技期間と、を跨がって実行され、各期間を移行する段階に応じて演出内容を可変させるように構成している。
ここで、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点で特図1変動が実行されていない場合は、上述した一連演出が実行される各期間のうち、待機期間が発生しないことから、普図当たり遊技期間の経過後、特図2変動期間が設定されることになる。このような状態が発生し得える中で、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点における遊技状況(特図1変動の有無)に関わらず同一の演出態様を設定してしまうと、不要な演出(例えば、待機期間が設定されないにも関わらず、待機期間中であることを示す演出)が実行されてしまい、演出効果の低下を招いてしまう虞があった。
これに対して、本第16実施形態では、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口640に入賞した時点で特図1変動が実行されていない場合は、上述した待機期間中の演出をスキップさせた一連演出が実行されるように構成している。また、待機期間の演出をスキップしたとしても演出効果が低下することが無いように普図当たり遊技期間から特図2変動期間へとスキップした場合に、遊技者に違和感を与えることの無い演出態様が設定されるように構成している。このように構成することで、普図抽選の抽選結果に基づいて実行される普図変動演出(一連演出)を分かり易く報知することができる。
さらに、本第16実施形態では、図364に示した通り、時短状態中の特図2抽選の抽選結果を示す変動演出として、当該特図2抽選の抽選結果のみを示唆報知する第1示唆演出と、当該特図2抽選の抽選結果に加え、特図2保留に含まれる入賞情報に対応する特図2抽選の抽選結果を事前に判別する事前判別の判別結果も含めて示唆報知する第2示唆演出と、を実行可能に構成している。
具体的には、時短状態中において、今回実行される特図変動(特図2変動)が時短状態中の最終変動であるかを判別し、その判別結果が最終変動(時短最終変動)では無いと判別した場合は、その特図2変動に対応する変動演出として上述した第1示唆演出(図373(a)参照)を実行し、時短最終変動であると判別した場合は、その特図2変動に対応する変動演出として上述した第2示唆演出(図373(b)~図375(a)参照)が実行される。
このように構成することで、時短最終変動に対応する変動演出では、時短状態中に実行される特図2抽選と、時短状態終了後(通常状態移行後)に実行される特図2抽選と、の抽選結果(事前判別結果)に基づいた第2示唆演出が実行されるため、遊技者に対して時短状態終了後に実行される特図2抽選の抽選結果を、あたかも時短状態中に実行される特図2抽選の抽選結果を思わせることができるため、時短状態中における当たり確率(大当たり確率、小当たり確率)を実際の設定値よりも高く思わせることができる。
また、時短状態中に実行される専用演出(例えば、図374(b)に示したミッション演出)にて当たり当選を示す演出態様(図375(a)に示した成功演出態様)が設定され易くなるため、専用演出の演出効果を高めることができる。
さらに、本第16実施形態では、時短状態が終了した後に実行される特図2変動(時短状態終了時に保留記憶されていた特図2保留に対応する特図2変動)の変動時間(通常状態中に実行される特図2変動の変動時間)として短い変動時間(0.5秒)が設定されるように構成しており、当該特図2変動の変動期間中は、時短最終変動に対応して実行される第2示唆演出の演出結果が表示されるように構成している。このように構成することで、第2示唆演出として特図2保留内に当たり(小当たり)当選を示す入賞情報が含まれていることに基づいて成功演出を実行した場合に、小当たり当選する特図2変動が停止表示するまでの間、遊技者に違和感を与えること無く第2示唆演出を継続して実行することができる。
加えて、本第16実施形態では、時短最終変動に対応して実行される変動演出の演出期間を複数の演出期間に区分けし、各演出期間を異なる目的で用いるように構成している。具体的には、時短最終変動が実行されてから所定期間(例えば、10秒)が経過するまでの第1期間中は、当該変動が終了するまでに多くの特図2保留を遊技者に獲得させるための演出(保留獲得演出)を実行し、第1期間よりも後に設定される第2期間中は、上述した第2示唆演出を実行するように構成している。
そして、時短最終変動の第2期間中に実行される第2示唆演出の演出態様は、第2期間が設定されるよりも前の特定タイミング(例えば、第1期間の終了タイミング)における特図2保留の数、及び事前判別結果に基づいて設定されるように構成している。
このように構成することで、例え時短状態が終了した場合(時短最終変動の抽選結果が外れの場合)であっても、通常状態中に特図2抽選を最大回数(4回)実行させることができるため、遊技者に不利な遊技が実行されることを抑制することができる。
上述した通り、本第16実施形態では、時短最終変動において、保留獲得演出と第2示唆演出とを実行するように構成している。これは、時短最終変動よりも前に実行される特図2変動中に保留獲得演出を実行し、保留獲得演出が実行されている最中に特図2保留を上限数(4個)獲得したとしても、時短最終変動として特図2変動が実行される場合に、特図2保留が減算されてしまうため、遊技者に通常状態中に特図2抽選を最大回数(4回)実行させることが出来ないという問題を解決するためである。
なお、本第16実施形態では、時短最終変動において実行される第2示唆演出として、演出の対象となる複数の特図2抽選(時短最終変動の特図2抽選、特図2保留に対応する特図2抽選)の抽選結果に当たり当選が含まれているか否かを遊技者に示唆するための演出態様が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、演出の対象となる複数の特図2抽選の中に含まれる当たり当選となる抽選結果の数を遊技者に示唆報知する演出態様を設定するように構成しても良い。この場合、例えば、第2示唆演出の演出態様として、演出の対象となる複数の特図2抽選の中に当たり当選が少なくとも1つは含まれていることを、通常の第2示唆演出の演出態様よりも早く遊技者に報知可能な特殊演出態様を設定し、その特殊演出態様の中で当たり当選個数を遊技者に示唆報知する当たり個数示唆演出を実行するように構成しても良い。このように、当たり当選が含まれていることを遊技者にいち早く報知することで遊技者に対して安心感を与えながら、当たり当選が幾つ含まれているのかを示唆する演出を楽しませることができる。
まず、図406を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理16(C3113)について説明する。図406は、このコマンド判定処理16(C3113)の内容を示したフローチャートである。このコマンド判定処理16(C3113)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図60のS4112参照)に替えて実行される処理であり、メイン処理(図59参照)の中で実行され、主制御装置110から受信したコマンドの種別に応じた制御を実行するための処理である。
コマンド判定処理16では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より入賞情報コマンドを受信したか否かを判別する(C3201)。そして、入賞情報コマンドを受信したと判別した場合には(C3201:Yes)、入賞情報コマンド処理16を実行し(C3202)、本処理を終了する。
ここで、入賞情報コマンド処理16(C3202)について図407を参照して説明をする。図407は入賞情報コマンド処理16(C3202)の内容を示したフローチャートである。この入賞情報コマンド処理16(C3202)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理16(C3113)の中で主制御装置110より入賞情報コマンドを受信した場合に実行される処理であって、受信した入賞情報コマンドに含まれる情報をRAM223に設けられた入賞情報格納エリア223laのうち対応する領域(入賞情報コマンドに対応する保留記憶エリア)に格納するための処理を実行する。
入賞情報コマンドに含まれる情報としては、当否判定結果に関する情報、停止種別に関する情報、変動パターンに関する情報、今回の入賞情報が対応する図柄種別(特図1、特図2、普図)といった、今回の入賞球を対象とした情報となるが、それ以外の情報を含めても良く、例えば、既に入賞済みの球(過去に入賞情報コマンドを受信した)に関する入賞情報を含めてもよい。また、詳細な説明は省略するが、本第16実施形態では、主制御装置110が普通図柄の先読み結果を示すための入賞情報コマンドを設定するように構成しているため(図398参照)、入賞情報格納エリア223laには、特別図柄の入賞情報を格納するエリアに加え、普通図柄の入賞情報を格納エリアも形成されている。
入賞情報コマンド処理16(C3202)が実行されると、まず、受信した入賞情報コマンドの情報(先読み情報)を対応する入賞情報格納エリア223laに格納し(C3401)、入賞状況判別処理(C3402)を実行する。入賞情報格納エリア223laは、上述したように、第1特別図柄(特図1)の入賞情報コマンドを最大で4個、第2特別図柄(特図2)の入賞情報コマンドを最大で4個、普通図柄の入賞コマンドを最大で4個、合計で12個の入賞情報コマンドを格納可能に構成されており、入賞情報コマンドを受信した順番に応じて指定の記憶領域に入賞情報コマンドが格納される。
ここで、入賞状況判別処理(C3402)について図408を参照して説明をする。図408は入賞状況判別処理(C3402)の内容を示したフローチャートである。この入賞状況判別処理(C3402)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される入賞情報コマンド処理16(C3202)の中で実行される処理であって、普通図柄(普図)の入賞情報コマンドを受信した時点における遊技状態を判別し、その判別結果に基づいて異なる演出態様を設定するための処理と、通常状態において、適正な遊技(左打ち遊技)が行われていることを判別するための処理が実行される。
入賞状況判別処理(C3402)では、まず、普図入賞の有無(今回受信した入賞情報コマンドが普図に対応するコマンドであるか)を判別する(C3451)。普図入賞では無いと判別した場合は(C3451:No)、後述するC3458の処理へ移行する。普図入賞であると判別した場合は(C3451:Yes)、次に、RAM223に設けられた状態格納エリア223lhから現在の遊技状態を読み出し(C3452)、その遊技状態が通常状態であるかを判別する(C3453)。遊技状態が通常状態ではないと判別した場合(C3453:No)、即ち、時短状態であると判別した場合は、そのまま本処理を終了し、入賞情報コマンド処理16へ戻る。
一方、C3453の処理において、遊技状態が通常状態であると判別した場合は(C3453:Yes)、次に、現在が第1特別図柄(特図1)の変動中であるかを判別する(C3454)。ここでは、特図1変動に対応する特図変動時間カウンタ223lnの値が0よりも大きいかを判別することにより現在が特図1変動中であるか判別する。現在が特図1の変動中ではないと判別した場合は(C3454:No)、通常状態中に特図1変動が実行されていない状態で普図変動が実行された状態であるため、RAM223に設けられた非変動時入賞フラグ223lmをオンに設定し(C3455)、C3458の処理へ移行する。
C3455の処理において非変動時入賞フラグ223lmをオンに設定することにより、通常状態中で、且つ、特図1非変動中に普図の入賞情報コマンドを受信したことを記憶することができ、今回の普図の入賞情報コマンドに対応する普図変動パターンコマンドを受信した場合に、非変動時入賞フラグ223lmの設定状況を判別することで、普図入賞(スルーゲート67通過)時における特図1変動状況に応じて異なる変動演出態様を設定することが可能となる。
なお、本第16実施形態では、図406を参照して上述した通り、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理16(C3113)において変動パターンコマンドを受信した場合に実行する処理(図406のC3203,C3204)よりも優先して入賞情報コマンドを受信した場合に実行する処理(図406のC3201,C3202)を実行するように構成している。
ここで、主制御装置110のメイン処理(図403参照)の外部出力処理(図403のC1001)にて、普図入賞に対する入賞情報コマンドと、各図柄(特別図柄、普通図柄)に対する変動パターンコマンドと、が同一の処理で出力されたとしても、具体的には、普図変動が実行されていない状態で、普図入賞が発生した場合には、主制御装置110のタイマ割込処理(図389参照)のC105の処理にて入賞情報コマンドを設定し、その次(2ミリ秒後)に実行されるタイマ割込処理(図389参照)のC104の処理にて変動パターンコマンドが設定される。そして、4ミリ秒毎に実行される主制御装置110のメイン処理(図403参照)のC1001の処理(外部出力処理)にて、音声ランプ制御装置113へと出力可能なコマンドが出力されることから、タイマ割込処理の実行タイミングと、メイン処理の実行タイミングとによっては、普図入賞に対する入賞情報コマンドと、変動パターンコマンドと、が同一の処理で音声ランプ制御装置113へと出力される場合がある。
このような場合において、本第16実施形態では、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理(図406のC3113参照)において、入賞情報コマンド処理16(図407のC3202)、変動パターンコマンド処理16(図409のC3204)の順で処理が実行されるため、主制御装置110から入賞情報コマンドと変動パターンコマンドとが同時に出力されたとしても、普図変動の変動パターンを設定する際に、非変動時入賞フラグ223lmの設定状況を取りこぼすこと無く判別に用いることができる。
C3454の処理において、現在が特図1の変動中であると判別した場合は(C3454:Yes)、次に、特図1の変動時間が30秒以上であるか否かを判別する(C3456)。特図1の変動時間が30秒以上ではないと判別した場合は(C3456:No)、その後、C3458の処理へ移行する。
C3456の処理において、特図1の変動時間が30秒以上であると判別した場合は(C3456:Yes)、入賞情報に対応する先読み演出を示す表示用コマンドを設定し(C3457)、その後、C3458の処理へ移行する。
C3458の処理に移行すると、今回受信した入賞情報コマンドが第1特別図柄(特図1)に対応する入賞情報コマンドであるかを判別し(C3458)、特図1の入賞情報コマンドであると判別した場合は(C3458:Yes)、次に、非変動時入賞フラグ223lmがオンに設定されているかを判別し(C3459)、オンに設定されていると判別した場合は(C3459:Yes)、非変動時入賞フラグ223lmをオフに設定し(C3460)、本処理を終了する。
一方、C3458の処理において、今回受信した入賞情報コマンドが特図1の入賞情報コマンドでは無いと判別した場合は(C3458:No)、左打ち遊技を行っていることを示す情報を受信したかを判別する(C3461)。C3461の処理では、例えば、遊技盤13の左側遊技領域に設けられた各入賞口(一般入賞口63)への球の入賞を示す入賞情報を受信したかが判別される。
C3461の処理において、左打ち遊技を検知したと判別した場合は(C3461:Yes)、上述したC3459の処理へ移行し、左打ち遊技を検知していないと判別した場合は(C3461:No)、そのまま本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第16実施形態は、普図入賞(スルーゲート67を球が通過)した時点で特図1変動が実行されているかを判別し、特図1変動が実行されていないと判別した場合には、その旨を示すための非変動時入賞フラグ223lmをオンに設定するように構成している。また、非変動時入賞フラグ223lmがオンに設定されている状態で特図1入賞、或いは、左打ち遊技を行っていることを示す情報を受信した場合に非変動時入賞フラグ223lmをオフに設定するように構成している。
そして、詳細は後述するが、非変動時入賞フラグ223lmがオンに設定されている状態で普図ロング変動が実行される場合には、その普図ロング変動に対応する変動演出(一連演出)を実行しないように構成している。
このように構成することで、通常状態が設定されている状態で、左打ち遊技を行うこと無く普図変動を実行させている遊技状況(右打ち遊技によって、右側遊技領域に設けられたスルーゲート67に球を通過させる遊技状況)を判別し、その場合には普図ロング変動に対応する変動演出(普図当たり遊技が実行されることを示唆する演出)を実行させないようにすることができる。
また、本第16実施形態では、適正に左打ち遊技を実行している場合であっても、第1入賞口64への球の入賞具合によっては、普図入賞が発生したタイミングで特図1変動が実行されていない場合があるため、普図入賞時にオンに設定した非変動時入賞フラグ223lmを、左打ち遊技によってオフに設定可能に構成している。これにより、例えば、普図入賞してから普図変動が開始されるまでの所定期間内に左打ち遊技が実行されることで、普図ロング変動に対応する変動演出(普図当たり遊技が実行されることを示唆する演出)を正常に実行させることが可能となる。よって、適正な遊技を行っている遊技者に対して不利となる演出態様が設定されることを抑制することができる。
なお、適正な遊技(通常状態中における左打ち遊技)が行われていることを判別可能な構成であれば、上述した第16実施形態の構成に限ること無く、例えば、操作ハンドル51の回転操作量、或いは、回転操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器の抵抗値(発射強度)に基づいて左打ち遊技が実行されているかを判別可能に構成しても良いし、遊技盤13の左側遊技領域の一部(左側遊技領域を流下する球の殆どが通過する上流域)に球の通過を検知する検知手段を設け、その検知手段に検知結果に基づいて左打ち遊技が実行されているかを判別可能に構成しても良い。
また、上述した第16実施形態では、左打ち遊技が実行されているか否かを判別する構成を用いているが、これに限らず、右打ち遊技が実行されているか否かを判別する構成を用い、右打ち遊技が実行されていると判別されている状態で、所定の普図変動(普図ロング変動)が実行される場合に、普図ロング変動に対応する変動演出(普図当たり遊技が実行されることを示唆する演出)の実行を制限するように構成しても良い。なお、この場合において右打ち遊技が実行されていることを判別するための構成としては、右側遊技領域に設けられた所定領域(例えば、スルーゲート67)を球が通過したことを検知した場合に右打ち遊技が実行されていると判別する構成や、操作ハンドル51の回動操作量、或いは、回転操作量(回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)の抵抗値(発射強度)に基づいて右打ち遊技が実行されているかを判別可能に構成しても良い。
さらに、本第16実施形態では、普図入賞してから普図変動が開始されるまでの期間にて遊技者が適正な遊技を実行しているか否かの判別を行うように構成しているが、これに限ること無く、適正な遊技を実行しているか否かの判別に用いる期間(判別対象期間)を長く設定しても良い。この場合、例えば、遊技状況を一時的に記憶可能な遊技状況記憶手段を設け、遊技者が左打ち遊技を行っているか否かの遊技状況(過去履歴)を遊技状況記憶手段に記憶させるように構成し、普図入賞したタイミングにおいて、遊技状況記憶手段に記憶されている遊技状況に基づいて適正な遊技中に普図入賞したかの判別を実行するように構成すると良い。
さらに、普図入賞した場合に設定される入賞情報コマンド(普図入賞情報コマンド)として、左側遊技領域に配設されているスルーゲート67を球が通過したことを示す入賞情報コマンド(左普図入賞情報コマンド)と、右側遊技領域に配設されているスルーゲート67を球が通過したことを示す普図入賞情報コマンド(右普図入賞情報コマンド)と、を音声ランプ制御装置113側で識別可能に構成し、受信した普図入賞情報コマンドの種別と、遊技状況とに基づいて、普図ロング変動に対応する変動演出(普図当たり遊技が実行されることを示唆する演出)の実行制限を可変設定するように構成しても良い。
図407に戻り説明を続ける。今回受信した入賞情報コマンドに含まれる情報(先読み情報)として、特2当たり情報があるかを判別する(C3403)。C3403の処理において、特2当たり情報が無いと判別した場合は(C3403:No)、その後、C3406の処理へ移行する。一方、特2当たり情報があると判別した場合は(C3403:Yes)、次いで、RAM223に設けられた時短最終変動フラグ223lkがオンであるか否かを判別する(C3404)。時短最終変動フラグ223lkがオフであると判別した場合は(C3404:No)、C3405の処理をスキップし、C3406の処理へ移行する。
C3404の処理において時短最終変動フラグ223lkがオンであると判別した場合は(C3404:Yes)、対応する入賞情報格納エリア223laに当たり報知を示す情報をセットし(C3405)、その後、C3406の処理へ移行する。
C3406の処理において、その他入賞情報に関する演出態様を設定し(C3406)、設定した演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(C3407)、その後、本処理を終了しコマンド判定処理16に戻る。
本実施形態では、変動表示の序盤に設定される特定演出(例えば、変動開始から5秒後に実行される特定演出(特定演出C))を、他の期間に設定される特定演出(例えば、変動開始から20秒後に実行される特定演出)よりも大当たり期待度が高いことを示す演出となるように規定している。つまり、特別図柄の大当たり当選に対応した変動パターンの方が、特定演出Cを実行可能な変動パターンが選択されやすくなるように規定している。
これにより、複数の変動表示を跨いで示唆演出が実行される場合に、遊技者に対して次回以降の変動で大当たりに当選する期待感を高めさせることができる。さらに、複数の変動を跨いだ示唆演出が実行されるように、遊技者に対して特別図柄の保留を意欲的に貯めさせることができる。
なお、本実施形態では上述したように受信した入賞情報コマンドに含まれる入賞情報、及び、入賞情報コマンドを受信したタイミング(実行中の変動表示の残期間)に基づいて、複数の変動表示を跨いで示唆演出を実行するか否かを判別しているが、それ以外の構成を用いても良く、例えば、入賞情報コマンドを受信したタイミング(実行中の変動表示の残期間)に基づいて示唆演出を実行するか否かを判別し、実行すると判別した場合に、示唆演出として前兆演出を実行し、次の変動表示を開始するタイミングにおいて、特定演出の設定を行うように構成しても良いし、前兆演出が実行されている期間中における遊技者の枠ボタン22の操作内容に基づいて特定演出を設定(複数の特定演出から示唆演出の対象となる特定演出を設定)するように構成しても良い。このように構成することで、示唆演出が開始された後の遊技状況(次変動の抽選結果や変動パターン、或いは、操作手段(枠ボタン22)への操作内容)に基づいて、示唆演出の演出態様を設定することができる。よって、示唆演出の演出態様を予め定めてから実行する構成に比べて演出の自由度を高めることができる。
また、本実施形態では、複数の変動表示を跨いで示唆演出を実行する例として、実行中の変動表示と、その変動表示中に入賞した入賞情報に基づいて次回実行される変動表示と、を用いた示唆演出を説明しているが、それに限ること無く、複数の変動表示を跨いで示唆演出を実行する構成であれば良く、例えば、変動表示中に入賞した入賞情報が次々回に実行される変動表示の場合であれば、実行中の変動表示から次々回に実行される変動表示に跨がるように示唆演出を実行しても良いし、次回に実行される変動表示から次々回に実行される変動表示に跨がるように示唆演出を実行しても良い。この場合、入賞情報コマンドを受信したタイミング(実行中の変動表示の残期間)に基づいて示唆演出を実行するタイミングを実行中の変動表示に設定するか、次回の変動表示に設定するかを判別する手段を設けると良い。
入賞情報格納エリア223laに格納された入賞情報は、音声ランプ制御装置113にて設定される各種演出の内容を選択する際に参照され、例えば、特別図柄の保留球数が表示される保留表示エリアDn4において、大当たりを示す入賞情報に対応する保留表示(保留図柄)を示唆するために、保留表示の表示態様を変化させる保留変化予告演出を設定したり、大当たりを示す入賞情報に対応する特別図柄よりも前に変動が開始される特別図柄の演出として大当たりを期待させる連続予告演出を設定したりする場合に参照される。
また、本第16実施形態では、大当たりに当選した時点や、大当たり遊技中、大当たり終了時に入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報を参照し、保留内に大当たりを示す入賞情報が含まれているか(保留内連荘の有無)を判別し、その判別結果に基づいて大当たり遊技中や大当たり終了後の演出を設定するように構成している。加えて、確変状態中に実行される継続演出においても、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報に基づいて、演出内容が選択されるよう構成している。
詳細な説明は省略しているが、本実施形態では、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報を参照した演出(先読み演出)を実行している場合には、その旨を示すフラグ(例えば、先読み演出中フラグ)をオンに設定し、その先読み演出中フラグがオンに設定されている場合には、新たな入賞情報コマンドを受信した場合に、その入賞情報コマンドに含まれている入賞情報に基づいた新たな先読み演出が実行されないように構成している。これにより、複数の先読み演出が間を開けること無く連続して実行されてしまい遊技者に違和感を与えてしまうという問題が発生することを抑制している。
なお、上述した問題を解決するための上述した内容以外の制御を用いても良く、例えば、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報に基づいて設定される複数の先読み演出に優先ランクを付与し、現在実行されている先読み演出の優先ランクと、新たな入賞情報コマンドに含まれている入賞情報に基づいて設定可能な先読み演出の優先ランクとを比較して、優先ランクが高い先読み演出を実行するように制御しても良い。この場合、新たな先読み演出の優先ランクの方が、優先ランクが高いと判別した場合には、実行中の先読み演出が途中で終了することを遊技者に報知するための先読み演出切替報知を実行した後に、新たな先読み演出を実行させたり、実行中の先読み演出の演出態様を、当初設定していた終了タイミングよりも早めた短縮先読み演出態様に可変した後に、新たな先読み演出を実行させたりしても良い。
また、先読み演出の優先ランクとしては、大当たりに当選していることを示す入賞情報に対応する先読み演出の優先ランクは最も高くなるように、大当たりに当選している期待度が高い程、優先ランクが高くなるように設定するとよい。これにより、実行中の先読み演出が途中で終了した場合に、遊技者に大当たりに対する期待感を持たせることができ、次に実行される新たな先読み演出を注視させることができる。
図406に戻り説明を続ける。C3201の処理において、入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合は(C3201:No)、次に、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(C3203)。変動パターンコマンドを受信したと判別した場合には(C3203:Yes)、変動パターンコマンド処理16を実行し(C3204)、その後、メイン処理に戻る。変動パターンコマンド処理16において抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理16(図415参照)の中で、変動パターンの詳細な表示態様を決定するために参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定するために用いられる。また、本第16実施形態では、音声ランプ制御装置113が、特別図柄(特図)用の変動パターンと、普通図柄(普図)用の変動パターンとを設定するように構成しており、今回受信した変動パターンコマンドが特図用か普図用かを判別し、判別結果に基づく処理も実行される。
ここで、変動パターンコマンド処理16(C3204)について図409を参照して説明をする。図409は変動パターンコマンド処理16(C3204)の内容を示したフローチャートである。この変動パターンコマンド処理16(C3204)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理16(C3113)の中で主制御装置110より変動パターンコマンドを受信した場合に実行される処理である。
変動パターンコマンド処理16(C3204)では、まず、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが特図変動パターンコマンドであるか否かを判別する(C3301)。主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが特図変動パターンコマンドでないと判別した場合は(C3301:No)、C3302,C3303の処理をスキップし、C3304の処理へ移行する。一方、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが特図変動パターンコマンドであると判別した場合は(C3301:Yes)、RAM223に設けられた特図用の変動開始フラグ223ldをオンに設定し(C3302)、受信した特図用変動パターンコマンドから変動パターンを抽出し(C3303)、その後、C3304の処理へ移行する。
C3304の処理では、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが普図用変動パターンコマンドであるか否かを判別する(C3304)。主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが普図用変動パターンコマンドではないと判別した場合は(C3304:No)、C3305,C3306の処理をスキップし、コマンド判定処理16へ戻る。
一方、C3304の処理において、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドが普図用変動パターンコマンドであると判別した場合は(C3304:Yes)、RAM223に設けられた普図用の変動開始フラグ223ldをオンに設定し(C3305)、受信した普図用変動パターンコマンドから変動パターンを抽出し(C3306)、その後、本処理を終了しコマンド判定処理16へ戻る。
図406に戻り説明を続ける。C3203の処理において、変動パターンコマンドを受信していないと判定した場合には(C3203:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判別する(C3205)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(C3205:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223leをオンに設定し(C3206)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(C3207)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理16(図415参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
一方、C3205の処理において、停止種別コマンドを受信していないと判定した場合は(C3205:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(C3208)。そして、保留球数コマンドを受信していると判別した場合には(C3208:Yes)、受信した保留球数コマンドから保留球数を抽出し、特別図柄(特別図柄1、または特別図柄2)の特別図柄保留球数カウンタ、又は、普通図柄の普通図柄保留球数カウンタ203lfから受信した保留球数コマンドに含まれている値を格納し(C3209)、その後、メイン処理へ戻る。具体的には、今回受信した保留球数コマンドが特別図柄1に対応する保留球数コマンドである場合は、受信した保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203ldの値(特別図柄1における変動表示の保留回数N1)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた特別図柄1保留球数カウンタ223lbに格納する。一方、今回受信した保留球数コマンドが特別図柄2に対応する保留球数コマンドである場合は、受信した保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄2保留球数カウンタ203leの値(特別図柄2における変動表示の保留回数N2)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113のRAM223に設けられた特別図柄2保留球数カウンタ223lcに格納する。
図406に戻り説明を続ける。C3208の処理において、保留球数コマンドを受信していないと判別した場合は(C3208:No)、次に、当たり関連コマンドを受信したかを判別し(C3210)、当たり関連コマンドを受信した場合は(C3210:Yes)、当たり関連コマンド処理16(C3211)を実行し、当たり関連コマンド処理16(C3211)の終了後、本処理を終了する。
ここで、当たり関連コマンド処理16(C3211)の内容について、図410を参照して説明する。図410は、当たり関連コマンド処理16(C3211)の内容を示したフローチャートである。当たり関連コマンド処理16(C3211)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理16(C3113)の中で実行される処理である。当たり関連コマンド処理16では、まず、主制御装置110より大当たり関連コマンドを受信したか否かを判別する(C3501)。そして、大当たり関連コマンドを受信したと判別した場合には(C3501:Yes)、大当たり関連コマンド処理を実行し(C3502)、その後、C3503の処理へ移行する。
ここで、大当たり関連コマンド処理(C3502)の内容について、図411を参照して説明する。図411は、大当たり関連コマンド処理(C3502)の内容を示したフローチャートである。大当たり関連コマンド処理(C3502)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり関連コマンド処理16(C3211)の中で実行される処理である。大当たり関連コマンド処理(C3502)では、まず、主制御装置110よりオープニングコマンドを受信したか否かを判別する(C3601)。そして、オープニングコマンドを受信したと判別した場合には(C3601:Yes)、表示用のオープニングコマンド処理を実行し(C3602)、その後、C3608の処理へ移行する。
ここで設定された表示用オープニングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S3102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用オープニングコマンドを受信すると、第3図柄表示装置81においてオープニング演出を開始する。
C3601の処理において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合は(C3601:No)、次いで、ラウンド数コマンドを受信したかを判別する(C3603)。ここで、ラウンド数コマンドを受信した場合は(C3603:Yes)、受信したラウンド数コマンドからラウンド数を抽出し(C3604)、その後、今回抽出したラウンド数に応じた表示用ラウンド数コマンドを設定して(C3605)、その後、C3608の処理へ移行する。ここで設定された表示用ラウンド数コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S3102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用ラウンド数コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において新たなラウンド演出を開始する。
ここで、詳細な説明は省略するが、本第16実施形態では、所定の連続条件が成立している状態で大当たり遊技が実行された場合に、前回の大当たり遊技にて実行されたラウンド遊技の数に、今回実行される大当たり遊技のラウンド遊技の数を累積して表示するように構成している。具体的には、時短状態が設定されている期間、及び、時短状態から通常状態へと移行した後に特図1変動が実行されるまでの期間オンに設定される期間フラグを設ける。そして、大当たり遊技が開始される場合に、期間フラグがオンに設定されているかを判別し、オンに設定されていると判別した場合には、前回の大当たり遊技にて実行されたラウンド遊技の数(ラウンド数)に今回の大当たり遊技のラウンド数を累積して表示するように構成している。
一方、C3603の処理において、ラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合には(C3603:No)、次いで、主制御装置110よりエンディングコマンドを受信したか否かを判別する(C3606)。そして、エンディングコマンドを受信したと判別した場合には(C3606:Yes)、表示用エンディングコマンドを設定し(C3607)、その後、C3608の処理へ移行する。ここで設定された表示用エンディングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S3102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用エンディングコマンドを受信すると、第3図柄表示装置81においてエンディング演出を開始する。
C3606の処理において、エンディングコマンドを受信していない判定した場合は(C3606:No)、C3608の処理へ移行する。C3608の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(C3608)、本処理を終了し、当たり関連コマンド処理16に戻る。
図410に戻り説明を続ける。C3501の処理において、主制御装置110より大当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(C3501:No)、次に、主制御装置110より小当たり関連コマンドを受信したか否かを判別する(C3503)。そして、小当たり関連コマンドを受信したと判別した場合には(C3503:Yes)、小当たり関連コマンド処理を実行し(C3504)、その後、C3505の処理へ移行する。
ここで、小当たり関連コマンド処理(C3504)の内容について、図412(a)を参照して説明する。図412(a)は、小当たり関連コマンド処理(C3504)の内容を示したフローチャートである。小当たり関連コマンド処理(C3504)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり関連コマンド処理16(C3211)の中で実行される処理である。小当たり関連コマンド処理(C3504)では、まず、RAM223に設けられた一連演出フラグ223liがオンであるか否かを判別する(C3701)。一連演出フラグ223liがオフである(オンではない)と判別した場合は(C3701:No)、通常小当たり処理を実行し(C3702)、その後、本処理を終了して当たり関連コマンド処理16に戻る。
上述した通り、本第16実施形態では、小当たり遊技が実行される場合の演出態様を、小当たり遊技実行タイミングが一連演出中であるか否かに応じて可変設定するように構成している。つまり、一連演出中に小当たり遊技が実行される場合は、一連演出の一環として小当たり遊技演出(図370参照)が実行されるように構成している。このように構成することにより、遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
ここで、通常小当たり処理(C3702)の内容について、図412(b)を参照して説明する。図412(b)は、通常小当たり処理(C3702)の内容を示したフローチャートである。通常小当たり処理(C3702)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される小当たり関連コマンド処理(C3504)の中で実行される処理である。通常小当たり処理(C3702)では、まず、主制御装置110より小当たり開始コマンドを受信したか否かを判別する(C3801)。そして、小当たり開始コマンドを受信したと判別した場合には(C3801:Yes)、表示用小当たり開始コマンドを設定し(C3802)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
C3801の処理において、小当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合には(C3801:No)、次に、主制御装置110より小当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する(C3803)。小当たり終了コマンドを受信したと判別した場合には(C3803:Yes)、表示用小当たり終了コマンドを設定し(C3804)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
C3803の処理において、小当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合には(C3803:No)、次に、主制御装置110よりV通過コマンドを受信したか否かを判別する(C3805)。V通過コマンドを受信したと判別した場合には(C3805:Yes)、表示用V通過コマンドを設定し(C3806)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
図412(a)に戻り説明を続ける。C3701の処理において一連演出フラグ223liがオンであると判別した場合は(C3701:Yes)、今回の小当たり遊技が一連演出中に実行される小当たり遊技であるため、一連演出用小当たり処理を実行し(C3703)、その後、本処理を終了して当たり関連コマンド処理16に戻る。
ここで、一連演出用小当たり処理(C3703)の内容について、図413を参照して説明する。図413は、一連演出用小当たり処理(C3703)の内容を示したフローチャートである。一連演出用小当たり処理(C3703)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される小当たり関連コマンド処理(C3504)の中で実行される処理である。一連演出用小当たり処理(C3703)では、まず、主制御装置110より小当たり開始コマンドを受信したか否かを判別する(C3901)。そして、小当たり開始コマンドを受信したと判別した場合には(C3901:Yes)、一連演出用当たり開始コマンドを設定し(C3902)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
C3901の処理において、小当たり開始コマンドを受信していないと判別した場合には(C3901:No)、次に、主制御装置110よりV通過コマンドを受信したか否かを判別する(C3903)。V通過コマンドを受信したと判別した場合には(C3903:Yes)、次いで、RAM223に設けられた小当たり注意フラグ223llがオンであるか否かを判別する(C3904)。小当たり注意フラグ223llがオフであると判別した場合は(C3904:No)、一連演出表示用V演出コマンドを設定し(C3905)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
ここで、小当たり注意フラグ223llは、小当たり遊技が実行されているにも関わらず、所定期間(例えば、3秒)が経過しても球がV入賞口650a内の特定領域を通過していない場合にオンに設定されるフラグである。本第16実施形態では、右打ち遊技を行うことで発射された球がV入賞装置650に到達するまでに要する期間が約1秒となるように遊技盤13を構成しているため、小当たり遊技が実行されたことに基づいて右打ち遊技を行う場合には、小当たり注意フラグ223llはオンに設定されないように構成している。
一方で、小当たり遊技が実行されていることに気付かず左打ち遊技を行っている場合や、小当たり遊技中に発射する球数を意図的に少なく(0含む)する不適切遊技を行っている場合には、小当たり遊技が開始されてから3秒経過後の時点で球がV入賞口650a内の特定領域を通過していない状態が発生し得るため、小当たり注意フラグ223llがオンに設定されやすくなる。この小当たり注意フラグ223llがオンに設定されることにより、第3図柄表示装置81の表示画面にて遊技者に右打ち遊技を行わせるための強調案内表示(図371(a)参照)が実行される。また、V入賞口650a内の特定領域を球が通過したタイミングでも小当たり注意フラグ223llがオンに設定されている場合と、オフに設定されている場合とで、異なる表示態様が設定されるように構成しており、例えば、小当たり注意フラグ223llがオンに設定されている状態でV通過コマンドを受信した場合は、次回の小当たり遊技にて、いち早く右打ち遊技を行わせるための案内演出が実行される。
C3904の処理において、小当たり注意フラグ223llがオンであると判別した場合は(C3904:Yes)、一連演出表示用特殊V演出コマンドを設定し(C3906)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。ここで設定された一連演出表示用特殊V演出コマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S3102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、一連演出表示用特殊V演出コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において、一連演出の一環として、今回の小当たり遊技にて球がV通過したタイミングが遅かったことを示す演出態様(例えば、「次回はもっと早くから右打ちしよう」のコメント)を含むV演出を開始する。
一方、C3903の処理において、V通過コマンドを受信していないと判別した場合には(C3903:No)、次に、主制御装置110より小当たり終了コマンドを受信したか否かを判別する(C3907)。小当たり終了コマンドを受信したと判別した場合には(C3907:Yes)、次いで、V通過があるかを判別し(C3908)、V通過があると判別した場合は(C3908:Yes)、一連演出表示用小当たり終了コマンドを設定し(C3909)、その後、小当たり注意フラグ223llをオフに設定し(C3912)、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
一方、C3908の処理において、V通過がないと判別した場合は(C3908:No)、一連演出終了を示す表示用コマンドを設定し(C3910)、一連演出フラグ223liをオフに設定し(C3911)、小当たり注意フラグ223llをオフに設定し(C3912)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
つまり、一連演出中の小当たり遊技において球が特定領域を通過しなかった場合には、一連演出の演出結果として大当たり遊技の発生を示す演出結果を表示することができないため、一連演出の終了(失敗)を示す演出態様(図371(b)参照)が設定される。また、C3907の処理において小当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合も(C3907:No)、その後、本処理を終了して小当たり関連コマンド処理に戻る。
図410に戻り説明を続ける。C3503の処理において、主制御装置110より小当たり関連コマンドを受信していないと判別した場合は(C3503:No)、次に、主制御装置110より普図当たり関連コマンドを受信したか否かを判別する(C3505)。そして、普図当たり関連コマンドを受信したと判別した場合には(C3505:Yes)、普図当たり関連コマンドに対応する表示用コマンドを設定し(C3506)、その後、本処理を終了してコマンド判定処理16に戻る。
図406に戻り、説明を続ける。C3210の処理において、主制御装置110より当たり関連コマンドを受信していないと判定した場合には(C3210:No)、次に、主制御装置110より状態コマンドを受信したかを判別し(C3212)、状態コマンドを受信したと判別した場合は(C3212:Yes)、受信したコマンドから、現在の遊技状態を抽出し、状態格納エリア223lhに格納し(C3213)表示用状態コマンドを設定し(C3214)、その後、本処理を終了する。
C3212の処理において、状態コマンドを受信していないと判別した場合は(C3212:No)、次に、停止コマンドを受信したかを判別し(C3215)、停止コマンドを受信した場合は(C3215:Yes)、停止コマンド処理16(C3216)を実行し、停止コマンド処理16の終了後、本処理を終了する。
ここで、停止コマンド処理16(C3216)の内容について、図414を参照して説明する。図414は、停止コマンド処理16(C3216)の内容を示したフローチャートである。停止コマンド処理16(C3216)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理16(C3113)の中で実行される処理である。停止コマンド処理16では、まず、特図用停止コマンドを受信したかを判別し(C3951)、特図用停止コマンドを受信したと判別した場合は(C3951:Yes)、次いで、特図変動時間カウンタ223lnの値を0にリセットし(C3952)、疑似一連演出フラグ223ljがオンに設定されているかを判別する(C3953)。
C3953の処理において、疑似一連演出フラグ223ljがオンに設定されていると判別した場合は(C3953:Yes)、今回受信した停止コマンドが、特図外れ変動の変動演出として一連演出を実行した特図変動であるため、疑似一連演出フラグ223ljをオフに設定し(C3954)、S3955の処理へ移行する。一方、C3953の処理において、疑似一連演出フラグ223ljがオンに設定されていないと判別した場合は(C3953:No)、C3954の処理をスキップしてC3955の処理へ移行する。
C3955の処理では、時短最終変動フラグ223lkがオンに設定されているかを判別し(C3955)、オンに設定されていると判別した場合は(C3955:Yes)、再先読みフラグをオン設定し(C3956)、時短最終変動フラグをオフに設定し(C3957)、本処理を終了する。一方、C3955の処理において、時短最終変動フラグ223lkがオンに設定されていないと判別した場合は(C3955:No)、そのまま本処理を終了する。
図406に戻り、説明を続ける。C3215の処理において、主制御装置110より停止コマンドを受信していないと判定した場合には(C3215:No)、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(C3217)、本処理を終了する。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM223に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信するように、コマンドの設定を行う。
本処理により、主制御装置110から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置114に対して各種設定を行うためのコマンドを設定することができる。
次に、図415を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理16(C3114)について説明する。図415は、この変動表示設定処理16(C3114)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理16(C3114)は、第1実施形態において音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図59参照)内の変動表示設定処理(図59のS4113参照)に代えて実行される処理であり、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
本第16実施形態の変動表示設定処理16(C3114)は、上述した各実施形態にて用いられる変動表示設定処理に対して、普通図柄の表示用変動パターンコマンドを設定するように構成した点と、設定される変動演出の内容を変更した点と、で大きく相違しており、それ以外の要素(技術思想)については同一である。上述した各実施形態にて用いられる変動表示設定処理と同一の要素(技術思想)についてはその詳細な説明を省略する。
変動表示設定処理16(C3114)では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223ldがオンか否かを判別する(C4001)。C4001の処理では、上述した変動パターンコマンド処理16(図409のC3204参照)のC3302、及びC3305の処理にて特図用の変動開始フラグ223ld、或いは、普図用の変動開始フラグ223ldの何れかがオンに設定されているかを判別する。
そして、変動開始フラグ223ldがオンではない(即ち、特図用の変動開始フラグ223ld、普図用の変動開始フラグ223ldが両方ともオフである)と判別した場合(C4001:No)は、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、C4006の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223ldがオンであると判別した場合(C4001:Yes)は、対応する変動開始フラグ223ldをオフに設定し(C4002)、次いで、変動パターンコマンド処理16(図409参照)のC3303およびC3306の処理において、変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得し(C4003)、変動演出設定処理を実行する(C4004)。変動演出設定処理の詳細については、図416を参照して後述する。
そして、取得した変動パターン種別、変動演出設定処理(図416のC4004)にて設定された変動パターンに基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定し(C4005)。その後、C4006の処理へ移行する。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
C4006の処理では、RAM223に設けられた停止種別選択フラグ223leがオンか否かを判別する(C4006)。そして、停止種別選択フラグ223leがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(C4006:No)、主制御装置110より停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動表示設定処理を終了する。一方、停止種別選択フラグ223leがオンであると判別された場合(C4006:Yes)、対応する停止種別選択フラグ223leをオフし(C4007)、次いで、コマンド判定処理16(図406のC3207)処理において、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(C4008)。次に、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(C4009)、C4010の処理へ移行する。C4010の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定し(C4010)、その後、本処理を終了する。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。
次に、図416を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理(C4004)について説明する。図416は、この変動演出設定処理(C4004)を示したフローチャートである。この変動演出設定処理(C4004)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理16(図415参照)の中で実行される処理であって、特別図柄の変動演出態様、或いは、普通図柄の変動演出態様を設定するための処理が実行される。
変動演出設定処理(C4004)では、まず、今回の変動演出設定処理が特別図柄変動(特図変動)の変動演出を設定するものであるかを判別する(C4101)。このC4101の処理では、変動表示設定処理16(図415のC3114参照)のC4001の処理において、特図用変動開始フラグ223ldがオンに設定されていると判別した場合に、今回の変動演出設定処理が特図変動の変動演出を設定するものであると判別する。ここで、特図変動演出を設定しない(普図変動演出を設定する)と判別した場合は(C4101:No)、普図用演出設定処理を実行し(C4117)、その後、本処理を終了する。普図用演出設定処理の詳細については、図417を参照して後述するが、所定の実行条件が成立している場合に、第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される普図変動に基づく変動演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
C4101の処理において、特図変動演出を設定すると判別した場合は(C4101:Yes)、状態格納エリア223lhに格納されている遊技状態を示す情報を読み出し(C4102)、現在の遊技状態が通常状態であるかを判別する(C4103)。現在の遊技状態が通常状態ではない(時短状態である)と判別した場合は(C4103:No)、時短用演出設定処理を実行し(C4104)、その後、C4116の処理へ移行する。時短用演出設定処理(C4104)は、時短状態に実行される変動演出の演出態様を設定するための処理である。この時短用演出設定処理(C4104)については、図418を参照して詳細な説明を後述する。
一方、C4103の処理において、遊技状態が通常状態であると判別した場合は(C4103:Yes)、再先読みフラグ223lrがオンに設定されているかを判別し(C4105)、再先読みフラグ223lrがオンに設定されていると判別した場合(C4105:Yes)、即ち、今回の変動演出が、時短状態が終了してから1回転目の特図変動に対応する変動演出であって、且つ、時短状態中に獲得した特図2保留のうち、時短最終変動にて実行される時短最終変動演出に先読み結果が反映されていない特図2保留がある場合は、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報(特図2に対応する入賞情報)のうち、先読み処理が実行されていない入賞情報(特図2に対応する入賞情報)を抽出し(C4106)、抽出した入賞情報の中に当たり当選情報を含む入賞情報があるかを判別する(C4107)。
C4107の処理において、当たり当選情報を含む入賞情報があると判別した場合は(C4107:yes)、時短変動演出の結果表示態様を復活当たり表示態様に差し替えるための表示用コマンドを設定し(C4108)、再先読みフラグ223lrをオフに設定し(C4109)、C4110の処理へ移行する。一方、C4105の処理において、再先読みフラグ223lrがオンに設定されていないと判別した場合は(C4105:No)、今回の変動演出設定処理が、時短変動演出の結果表示態様を可変させるタイミングで実行されるものでは無いため、C4106の~C4109の処理をスキップし、C4110の処理へ移行する。また、C4107の処理において、抽出した入賞情報の中に当たり当選情報を含む入賞情報が無いと判別した場合は(C4107:No)、今回の変動演出設定処理が、時短変動演出の結果表示態様を可変させるタイミングではあるが、結果表示態様を可変させる条件(新たな先読み結果が当たりを含む)が成立していない場合であるため、C4108の処理をスキップし、C4109の処理を実行し、C4110の処理へ移行する。
C4110の処理では、現在が時短状態中に実行される時短変動演出の延長表示期間内であるかを判別し(C4110)、延長表示期間内である、即ち、時短状態中の遊技結果が表示される終了画面(図377参照)が表示されている状態であると判別した場合は(C4110:Yes)、当該変動に対応する変動演出を設定すること無く本処理を終了する。一方、延長表示期間内では無いと判別した場合は(C4110:No)、次に、図415のC4003の処理にて取得した変動パターンに基づいて、今回の変動パターンが当たりの変動パターンであるかを判別する(C4111)。
C4111の処理において、今回の変動パターンが当たりの変動パターンであると判別した場合は(C4111:Yes)、当たり変動演出設定処理を実行し(C4112)、その後、C4116の処理へ移行する。この当たり変動演出設定処理(C4112)では、今回の特図変動演出として一連演出を実行するか否かの判別処理と、普図変動演出として一連演出が実行されている場合に、当該一連演出の演出結果を差し替え処理と、が実行される。この当たり変動演出設定処理(C4112)については、図419を参照して詳細な説明を後述する。
一方、C4111の処理において、今回の変動パターンが当たりの変動パターンではないと判別した場合は(C4111:No)、次に、一連演出フラグ223liがオンであるか否かを判別し(C4113)、一連演出フラグ223liがオンであると判別した場合は(C4113:Yes)、その後、C4116の処理へ移行する。
C4113の処理において、一連演出フラグ223liがオフであると判別した場合(C4113:No)、抽出した変動パターンに基づいて、今回の変動パターンが一連演出の変動パターンであるか否かを判別する(C4114)。今回の変動パターンが一連演出の変動パターンではないと判別した場合は(C4114:No)、その後、C4116の処理へ移行する。
一方、C4114の処理において、今回の変動パターンが一連演出の変動パターンであると判別した場合は(C4114:Yes)、疑似一連演出フラグ223ljをオンに設定し(C4115)、その後、C4116の処理へ移行する。
C4116の処理では、特図変動時間カウンタ223lnを設定し(C4116)、その後、本処理を終了して変動表示設定処理16に戻る。
次に、図417を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される普図用演出設定処理(C4117)について説明する。図417は、この普図用演出設定処理(C4117)を示したフローチャートである。この普図用演出設定処理(C4117)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理(図416参照)の中で実行されるものであり、普図変動に基づく変動演出(一連演出)を設定するための処理が実行される。
普図用演出設定処理(C4117)では、まず、RAM223に設けられた状態格納エリア223lhより、現在の遊技状態を読み出し(C4201)、読み出した現在の遊技情報が通常状態であるか否かを判別する(C4202)。現在の遊技情報が通常状態ではないと判別した場合は(C4202:No)、その後、本処理を終了する。
C4202の処理において、現在の遊技情報が通常状態であると判別した場合は(C4202:Yes)、次に、変動時間が30秒以上であるか否かを判別する(C4203)。変動時間が30秒以上ではないと判別した場合は(C4203:No)、その後、本処理を終了する。変動時間が30秒以上であると判別した場合は(C4203:Yes)、次に、一連演出フラグ223liがオンであるか否かを判別する(C4204)。
C4204の処理において一連演出フラグ223liがオンであると判別した場合は(C4204:Yes)、その後、本処理を終了する。一方、一連演出フラグ223liがオフであると判別した場合は(C4204:No)、次に、非変動時入賞フラグ223lmがオンであるか否かを判別する(C4205)、非変動時入賞フラグ223lmがオフであると判別した場合は(C4205:No)、次に、疑似一連演出フラグ223ljがオンであるか否かを判別する(C4206)。疑似一連演出フラグ223ljがオフであると判別した場合は(C4206:No)、一連演出を設定し(C4207)、一連演出フラグ223liをオンに設定し(C4208)、その後、本処理を終了する。
C4206の処理において、疑似一連演出フラグ223ljがオンであると判別した場合は(C4206:Yes)、特図変動時間の残期間に対応した普図変動パターンを設定し(C4209)、その後、本処理を終了する。
一方、C4205の処理において、非変動時入賞フラグ223lmがオンであると判別した場合は(C4205:Yes)、次に、特図変動時間カウンタ223lnの値が0よりも大きいかを判別し(C4210)、特図変動時間カウンタ223lnの値が0よりも大きく無い(0である)と判別した場合は(C4210:No)、特図変動が実行されていない状態で普図変動が実行される場合であるため、普図変動の抽選結果を示すための普図変動演出を設定すること無くそのまま本処理を終了する。
なお、本第16実施形態では、特図変動が実行されていない場合には普図変動演出を設定しないように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普図変動演出を通常とは異なるタイミングで実行させる普図変動演出を実行するように構成しても良く、実行される普図変動演出に基づいて、今回の普図抽選の抽選結果に応じて電動役物640aがロング開放するタイミングを遊技者に容易に判別され難くなるように構成すれば良い。
C4210の処理において、特図変動時間カウンタ223lnの値が0よりも大きいと判別した場合は(C4210:Yes)、特殊一連演出を設定し(C4211)、一連演出フラグ223liをオンに設定し(C4212)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第16実施形態では、普図変動時間が所定時間(30秒)以上である場合において、一連演出の実行状況、及び、実行中の特図変動の状況に基づいて普図変動演出(普図用演出)を設定するように構成している。このように構成することで、特図変動の抽選結果を表示するための特図変動演出として遊技者に有利な抽選結果を報知し易い演出が実行されている場合に、普図用演出がその特図変動演出を阻害してしまう事態を抑制することができ、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
次に、図418を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される時短用演出設定処理(C4104)について説明する。図418は、この時短用演出設定処理(C4104)を示したフローチャートである。この時短用演出設定処理(C4104)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理(図416参照)の中で実行される。
時短用演出設定処理(C4104)では、まず、今回の特図変動が特図2の変動であるか否かを判別する(C4301)。今回の特図変動が特図2の変動ではないと判別した場合は(C4301:No)、そのまま本処理を終了する。今回の特図変動が特図2の変動であると判別した場合は(C4301:Yes)、次に、今回の特図変動が時短最終変動であるか否かを判別する(C4302)。今回の特図変動が時短最終変動ではないと判別した場合は(C4302:No)、そのまま本処理を終了する。今回の特図変動が時短最終変動であると判別した場合は(C4302:Yes)、時短最終変動フラグ223lkをオンに設定し(C4303)、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報を読み出し(C4304)、当該変動の抽選結果と入賞情報に含まれる抽選結果とに基づいて、最終変動の変動パターンを設定し(C4305)、その後、本処理を終了する。
次に、図419を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される当たり変動演出設定処理(C4112)について説明する。図419は、この当たり変動演出設定処理(C4112)を示したフローチャートである。この当たり変動演出設定処理(C4112)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理(図416参照)の中で実行される。
当たり変動演出設定処理(C4112)では、まず、一連演出フラグ223liがオンあるか否かを判別する(C4401)。一連演出フラグ223liがオフであると判別した場合は(C4401:No)、次に、今回の変動パターンが一連演出の変動パターンであるか否かを判別する(C4402)。今回の変動パターンが一連演出の変動パターンではないと判別した場合は(C4402:No)、そのまま本処理を終了する。今回の変動パターンが一連演出の変動パターンであると判別した場合は(C4402:Yes)、一連演出フラグ223liをオンに設定し(C4403)、その後、本処理を設定する。
一方、C4401の処理において、一連演出フラグ223liがオンであると判別した場合は(C4401:Yes)、変動停止タイミングと一連演出分岐タイミングとを分析し(C4404)、次に、結果差替可能であるか否かを判別する(C4405)。結果差替可能ではないと判別した場合は(C4405:No)、そのまま本処理を終了する。結果差替可能であると判別した場合は(C4405:Yes)、一連演出の演出結果を差替える変動パターンを示す表示用差替コマンドを設定し(C4406)、その後、本処理を終了する。
次に、図420を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理16(C3112)について説明する。図420は、演出更新処理16(C3112)を示したフローチャートである。この演出更新処理16(C3112)は、第16実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理の中で実行され、特別図柄の変動に関わらず、経過時間に基づいて制御される演出を設定するための処理である。
演出更新処理16(C3112)が実行されると、まず、各種変動時間カウンタの値を更新し(C4501)、次に、一連演出フラグ223liがオンであるか否かを判別する(C4502)。一連演出フラグ223liがオフであると判別した場合は(C4502:No)、次に、疑似一連演出フラグ223ljがオンであるか否かを判別する(C4504)。疑似一連演出フラグ223ljがオフであると判別した場合は(C4504:No)、C4505の処理へ移行する。
C4502の処理において、一連演出フラグ223liがオンであると判別した場合(C4502:Yes)と、C4504の処理において、疑似一連演出フラグ223ljがオンであると判別した場合(C4504:Yes)は、一連演出更新処理を実行し(C4503)、その後、C4505の処理へ移行する。また、一連演出更新処理の詳細については、図421の処理を参照して後述する。
C4505の処理では、時短最終変動フラグ223lkがオンであるか否かを判別する(C4505)。時短最終変動フラグ223lkがオンであると判別した場合は(C4505:Yes)、最終変動演出更新処理を実行し(C4506)、C4507の処理へ移行する。
一方、C4505の処理において、時短最終変動フラグ223lkがオンであると判別した場合は(C4505:Yes)、その他演出更新処理を実行し(C4507)、その後、本処理を終了する。
次に、図421を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される一連演出更新処理(C4503)について説明する。図421は、この一連演出更新処理(C4503)を示したフローチャートである。この一連演出更新処理(C4503)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理16(図420参照)の中で実行される。
一連演出更新処理(C4503)では、まず、一連演出カウンタの値が0であるか否かを判別する(C4601)。一連演出カウンタの値が0ではないと判別した場合は(C4601:No)、一連演出カウンタの値を更新し(C4603)、次に、一連演出カウンタの値が0であるか否かを判別する(C4604)。一連演出カウンタの値が0ではないと判別した場合は(C4601:No)、C4605の処理へ移行する。一方、一連演出カウンタの値が0ではないと判別した場合は(C4604:Yes)、一連演出フラグ223liをオンに設定し(C4612)、その後、本処理を終了する。
一方、C4601の処理において、一連演出カウンタの値が0であると判別した場合は(C4601:Yes)、一連演出カウンタに今回の一連演出に対応する値を設定し(C4602)、C4605の処理へ移行する。
C4605の処理では、現在が普図当たりの遊技中であるか否かを判別する(C4605)。現在が普図当たりの遊技中であると判別した場合は(C4605:Yes)、普図当たり遊技中更新処理を実行し(C4606)、その後、本処理を終了する。
一方、C4605の処理において、現在が普図当たりの遊技中ではないと判別した場合は(C4605:No)、次に、普図当たり遊技が終了したか否かを判別する(C4607)。普図当たり遊技が終了したか否かを判別する(C4607)。普図当たり遊技が終了していないと判別した場合は(C4607:No)、C4609の処理へ移行する。普図当たり遊技が終了したと判別した場合は(C4607:Yes)、次に、特2入賞フラグがオンであるか否かを判別する(C4608)。特2入賞フラグがオフであると判別した場合は(C4608:No)、一連演出フラグ223liをオンに設定し(C4612)、その後、本処理を終了する。C4608の処理において、特2入賞フラグがオンであると判別した場合は(C4608:Yes)、C4609の処理へ移行する。
C4609の処理では、現在が小当たりの遊技中であるか否かを判別する(C4609)。現在が小当たりの遊技中であると判別した場合は(C4609:Yes)、小当たり遊技中更新処理を実行し(C4610)、その後、本処理を終了する。
一方、C4609の処理において、現在が小当たりの遊技中ではないと判別した場合は(C4609:No)、一連演出カウンタの値に対応する表示用コマンドを設定し(C4611)、その後、本処理を終了する。
次に、図422を参照して、一連演出更新処理(図421のC4503参照)において実行される普図当たり遊技中更新処理(C4606)の内容について説明をする。図422は、普図当たり遊技中更新処理(C4606)の内容を示したフローチャートである。この普図当たり遊技中更新処理(C4606)では、普図当たり遊技中であるにも関わらず、所定期間の間、球が第2入賞口640に入賞しない場合に遊技者に対して注意喚起を行うための処理が実行される。
普図当たり遊技中更新処理(C4606)が実行されると、まず、第2入賞口640に球が入賞したかを判別し(C4701)、第2入賞口640に球が入賞していないと判別した場合は(C4701:No)、次に、普図当たり遊技開始から1秒が経過したかを判別する(C4702)。ここで、1秒が経過したと判別した場合は(C4702:Yes)、表示用注意喚起コマンドを設定し(C4703)、本処理を終了する。一方、C4702の処理において、普図当たり遊技が開始されてから1秒が経過したタイミングでは無いと判別した場合は(C4702:No)、そのまま本処理を終了する。
ここで、C4703の処理において、表示用注意喚起コマンドが設定されると、普図当たり遊技が終了するまでに第2入賞口640に球を入賞させるための注意喚起画面(図370(a)参照)が表示される。なお、本実施形態では普図当たり遊技として、普図ロング開放当たり遊技が実行されると、電動役物640aを1秒間開放させた後に、1.5秒間の閉鎖期間を経て、再度0.5秒間電動役物640aを開放させる普図当たり遊技が実行されるように構成している。そして、図370(a)に示した注意喚起画面は、普図当たり遊技が開始されてから1秒経過後に表示される。このように構成することで、注意喚起画面を見た遊技者が右打ち遊技を行った場合に、その右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口640に入賞し易くすることができる。
一方、C4701の処理において、第2入賞口640に球が入賞した(特2入賞があった)と判別した場合は(C4701:Yes)、特2入賞を示すための表示用コマンドを設定し(C4704)、特2入賞フラグ223luをオンに設定し(C4705)、本処理を終了する。ここで、C4704の処理において表示用コマンドが設定されると、第3図柄表示装置81の表示画面に特2入賞を報知する表示態様が表示される。これにより、遊技者に対して特2入賞が発生したことを分かり易く報知することができる。
次に、図422(b)を参照して、小当たり遊技中更新処理(C4610)の内容について説明をする。図422(b)は、小当たり遊技中更新処理(C4610)の内容を示したフローチャートである。この小当たり遊技中更新処理(C4610)では、小当たり遊技中に球がV入賞口650a内の特定領域を通過したかを判別し、小当たり遊技が開始されてから所定期間(3秒)が経過したにも関わらず、球がV入賞口650a内の特定領域を通過していない場合に、遊技者に注意喚起を行うための処理が実行される。
小当たり遊技中更新処理(C4610)が実行されると、まず、小当たり注意フラグ223llがオンに設定されているかを判別し(C4751)、小当たり注意フラグ223llがオンに設定されていないと判別した場合は(C4751:No)、次に、小当たり遊技開始から3秒が経過したかを判別する(C4752)。ここで小当たり遊技から3秒が経過したと判別した場合は(C4752:Yes)、現時点でV入賞口650a内の特定領域を球が通過しているかを判別し(C4753)、通過していないと判別した場合は(C4753:No)、小当たり注意フラグ223llをオンに設定し(C4754)、表示用注意喚起コマンドを設定し(C4755)、本処理を終了する。
一方、C4751の処理において、既に小当たり注意フラグ223llがオンに設定されていると判別した場合(C4751:Yes)、C4752の処理において、小当たり遊技開始から3秒が経過したタイミングでは無いと判別した場合(C4752:No)、C4753の処理において、球がV入賞口650a内の特定領域を通過したと判別した場合(C4753:Yes)は、C4754、及びC4755の処理をスキップして本処理を終了する。
次に、図423を参照して、最終変動演出更新処理(C4506)の内容について説明をする。図423は、最終変動演出更新処理(C4506)の内容を示したフローチャートである。この最終変動演出更新処理(C4506)では、時短状態の最終変動に対応する変動演出を設定するための処理が実行される。上述した通り、本実施形態では、時短状態中の変動演出として、当該変動の変動結果(抽選結果)のみを示唆する第1示唆演出と、当該変動の変動結果(抽選結果)に加え、特図2保留の先読み結果を示唆する第2示唆演出と、を実行可能に構成しており、時短状態の最終変動では、第2示唆演出が実行されるように構成している。
さらに、本実施形態の時短状態の最終変動では、時短状態が設定されている期間中に、特図2保留を上限値(4個)まで獲得することを遊技者に促すための保留獲得演出も実行可能に構成しており、最終変動の変動期間の前半期間にて保留獲得演出を実行し、後半期間にて第2示唆演出(時短最終変動演出)を実行するように構成している。そして、前半期間の終了タイミングにおいて獲得している特図2保留の先読み結果が第2示唆演出の演出結果に反映されるように構成している。
このように構成することで、遊技者に多くの特図2保留を獲得させた後に、その獲得した特図2保留に対する先読み結果を反映させた第2示唆演出(時短最終変動演出)を実行させることができるため、時短最終変動演出の演出態様として当たり当選を示す演出態様が設定され易くすることができ、演出効果を高めることができる。
加えて、保留獲得演出を実行するまでのタイミング(前半期間の開始タイミング)にて、獲得済の特図2保留球数が上限数(4個)以上である場合には、保留獲得演出を実行させず、前半期間から第2示唆演出を実行するように構成している。これにより、遊技者に対して無用な演出、つまり、既に特図2保留球数が上限に到達しているにも関わらず特図2保留を獲得させようとする保留獲得演出が実行されることを防ぎ、遊技者が演出内容に困惑してしまう事態を抑制することができる。さらに、前半期間から第2示唆演出を実行させることにより、第2示唆演出の演出期間を長くすることができるため、より興趣に富んだ第2示唆演出を実行することができる。そして、興趣に富んだ第2示唆演出を実行させようと、遊技者に対して意欲的に遊技(右打ち遊技)を行わせることができるため、遊技の稼働を向上させることができる。
図423を参照して説明をする最終変動演出更新処理(図423のC4506)では、演出更新処理16(図420のC3112参照)のC4501の処理にて更新された時短状態の最終変動に対応して実行される最終変動演出の経過期間(特図2変動の経過期間)を判別し、その判別結果に基づいた処理が実行される。最終変動演出更新処理(C4506)で実行されると、まず、現在のタイミングが待機期間経過タイミングであるかを判別し(C4801)、待機期間経過タイミングであると判別した場合は(C4801:Yes)、次に、特図2保留球数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が上限値である「4」であるかを判別する(C4802)。
C4802の処理において、特図2保留球数が「4」であると判別した場合は(C4802:Yes)、保留上限フラグ223lsをオンに設定し(C4803)、そのまま本処理を終了する。一方、C4802の処理において、特図2保留球数が「4」では無い、即ち、「3」以下であると判別した場合は(C4802:No)、保留上限フラグ223lsをオンに設定すること無く本処理を終了する。
C4801の処理において、現在が待機期間経過タイミングでは無いと判別した場合は(C4801:No)、次に、現在が第1期間開始タイミングであるかを判別し(C4804)、第1期間開始タイミングであると判別した場合は(C4804:Yes)、保留上限フラグ223lsがオンに設定されているかを判別し(C4805)、オンに設定されていると判別した場合、即ち、第1期間の開始タイミングにおいて特図2保留球数を上限数である所定数(4個)確保していると判別した場合は(C4805:Yes)、時短最終変動演出として第1期間、第2期間を用いた時短変動演出を示す表示用演出コマンドを設定し(C4806)、保留上限フラグ223lsをオフに設定し、実行済フラグ223ltをオンに設定し(C4808)、本処理を終了する。
一方、C4805の処理において、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていないと判別した場合は(C4805:No)、特図2保留を上限値(4)まで獲得させるための保留球数獲得演出を示す表示用演出コマンドを設定し(C4809)、そのまま本処理を終了する。このように構成することにより、待機期間経過タイミングにおける特図2保留球数に応じて、第1期間中に実行される演出の演出態様を可変させることができ、遊技者に多様な演出を提供することができる。
C4804の処理において、現在が第1期間開始タイミングでは無いと判別した場合は(C4804:No)、次に、現在が第2期間の開始タイミングであるかを判別し(C4810)、第2期間の開始タイミングであると判別した場合は(C4810:Yes)、実行済フラグ223ltがオンに設定されているかを判別する(C4811)。
ここで、実行済フラグ223ltがオンに設定されていると判別した場合、即ち、第1期間の開始タイミングにおいて、第2期間中に実行する演出の演出態様が設定されていると判別した場合は(C4811:Yes)、新たに演出態様を設定する必要が無いため、実行済フラグ223ltをオフに設定し(C4812)、本処理を終了する。
一方、C4811の処理において、実行済フラグ223ltがオンに設定されていないと判別した場合は(C4811:No)、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報を読み出し(C4813)、当該変動の抽選結果(当たり判定結果)と、読み出した入賞情報に含まれる先読み結果(事前判別結果)と、に基づく時短変動演出を示す表示用演出コマンドを設定し(C4814)、本処理を終了する。
このように、時短最終変動の実行タイミングでは無く、時短最終変動が実行されてから所定時間経過後のタイミング(第2期間が設定されるタイミング)で、特図2保留の先読み結果に基づく演出態様を設定することにより、当該変動を実行する際に減算される特図2保留球数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)を、再加算させた状態で特図2保留の先読み結果に基づく演出態様を設定することができる。よって、先読みされる特図2保留の数を増加させることができるため、第2期間中に実行される演出(時短最終変動演出)において、当たりを示す演出結果が表示され易くすることができ、演出効果を高めることができる。
C4810の処理において、現在が第2期間開始タイミングでは無いと判別した場合は(C4810:No)、次に、現在が第2期間の終了タイミングであるかを判別する(C4815)。第2期間の終了タイミングであると判別した場合は(C4815:Yes)、第2期間中に新たな特2保留を獲得したかを判別し(C4816)、新たな特2保留を獲得したかを判別した場合は(C4816:Yes)、再先読みフラグ223lrをオンに設定し(C4817)、本処理を終了する。
ここで、C4816で実行される処理の内容について説明をすると、入賞情報格納エリア223laには、各図柄保留に対応する格納エリアが形成されており、本実施形態では、第1特別図柄(特図1)用の格納エリアと、第2特別図柄(特図2)用の格納エリア、普通図柄(普図)用の格納エリアとが、各図柄の上限保留記憶数(4個)に対応する個数形成されている。そして、各格納エリアは主制御装置110から出力された入賞情報コマンドに含まれる先読み情報と、音声ランプ制御装置113にて各種演出を設定する際に先読み結果が参照されたか否かを示す参照済情報とが記憶されるように構成している。
つまり、C4816の処理では、C4806、或いはC4814の処理によって参照された特図2保留(特2保留)以外に新たな特2保留が入賞情報格納エリア223laに格納されているかを、各格納エリアに記憶される参照済情報の有無に基づいて判別し、入賞情報格納エリア223laの特図2保留(特2保留)に対応する格納エリア(4個)に、先読み情報が記載され、且つ、参照済情報が記憶されていない格納エリアがあると判別した場合に、新たな特2保留があると判別する。
そして、C4817の処理において再先読みフラグ223lrをオンに設定することにより、次に実行される特図変動(時短終了後1回目の特図変動)に対応する変動演出として、再度、特図2保留の先読み結果に基づく変動演出が実行される。
一方、C4816の処理において、新たな特2保留が無いと判別した場合は(C4816:No)、現在獲得している特図2保留の全てが先読みされ、その先読み結果に基づく演出態様で第2期間中の時短最終変動演出が実行されている場合であるため、そのまま時短変動演出の結果を示す表示用演出結果コマンドを設定し(C4818)、本処理を終了する。C4815の処理において、第2期間の終了タイミングでは無いと判別した場合は(C4815:No)、次に、その他更新内容に対応する表示用コマンドを設定し(C4819)、本処理を終了する。C4819の処理では、最終変動演出の経過期間に基づく演出態様の設定や、最終変動の残期間を示すための残期間表示態様の更新設定や、最終変動の経過期間を示すための経過期間表示態様の更新設定や、最終変動中に遊技者が操作手段(枠ボタン22)を操作したことに基づいて実行される操作表示態様の設定等が実行される。
<第17実施形態>
次に、図424から図431を参照して、第17実施形態について説明をする。上述した第16実施形態では、第2特別図柄の保留球数を最大で4個記憶可能に構成し、時短状態が終了し、通常状態へと移行した時点で保留記憶されている特図2保留(最大4個)に対して、通常状態の抽選確率で特図2抽選を実行するように構成していた。
さらに、上述した第16実施形態は、時短状態中の特図2抽選よりも、通常状態中の特図2抽選のほうが、遊技者に有利な抽選結果となり易くなるように構成したため、時短状態が終了する時点で多くの特図2保留を獲得しようと意欲的に遊技を行わせるものであった。
上述した第16実施形態では、時短状態の最終変動中に継続して右打ち遊技を行うだけで、容易に特図2保留を最大数獲得することができるため、遊技者に対して安心して遊技を行わせることができるものであったが、時短状態終了後に実行され得る特図2抽選の回数に差を持たせることができず、更なる技術改良が求められた。
これに対して、本第17実施形態では、第2特別図柄(特図2)の最大保留球数を「1」に設定し、時短状態中に実行される普通図柄変動の変動時間として短い変動時間が選択され易い期間を、時短状態の種別、及び、時短状態中の特図変動回数に応じて設定可能に構成し、さらに、時短状態中に実行される普図当たり遊技として、当たり遊技期間が長いロング開放当たり遊技を複数種類設定可能に構成している。また、時短状態終了後に実行される特図2変動の変動時間として、短時間変動(0.1秒変動)が設定され易い状態を設定可能に構成している。
このように構成することにより、時短状態終了後(通常状態設定後)に実行可能な特図2抽選の回数を、様々な遊技条件の成立具合に応じて異ならせることができる。よって、遊技者に対して、時短状態が終了する時点でどのような遊技条件が成立するのかを楽しませることができる。
まず、図424を参照して、本第17実施形態のおけるパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明をする。図424は、本実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13を模式的に示した正面図である。本第17実施形態のパチンコ機10の遊技盤13は、上述した第16実施形態のパチンコ機10の遊技盤に対して、第2入賞口640に付随する電動役物640aの構成を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図424に示した通り、本第17実施形態では、第2入賞口640に球が入賞し難い閉鎖状態(図424の実線で表示)と、入賞し易い開放状態(図424の点線で表示)と、に可変可能な電動役物640aを設けている。この電動役物640aは、上述した第16実施形態の電動役物640a(図361参照)に対して、開放状態となった場合に、複数の球を第2入賞口640に入賞させ易くなるように構成されている。また、詳細な説明は省略するが、球の流下状況によって、開放状態である電動役物640aを通過してから第2入賞口640に入賞するまでの期間が異なるように構成している。例えば、第2入賞口640を有する構造体に沿って流下し電動役物640aの基部(第2入賞口640を有する構造体側)付近に到達した球と、電動役物640aの先端部(第2入賞口640を有する構造体から離れた側)付近に到達した球とで、第2入賞口640に入賞し得る流下位置に位置してから第2入賞口640に入賞するまでに要する球流下期間の差が0.1秒よりも大きくなるように構成している。
このように構成することで、電動役物640aを開放状態へと位置させる普図当たり遊技中において、0.1秒以上の時間差を設けて球を第2入賞口640に入賞させ易くすることができる。詳細は後述するが、本実施形態では、遊技状態として通常状態が設定されている場合における特図2変動の変動時間として、最短で0.1秒の変動時間が設定されるように構成している。
つまり、本実施形態では、1回の普図当たり遊技中における複数入賞球の発生タイムラグよりも、短い変動時間で特図2変動が実行され得るように構成している。よって、1回の普図当たり遊技中に複数の球が第2入賞口640に入賞したとしても、その入賞数に応じた回数分、特図2抽選を実行させ易くすることができる。
なお、本実施形態では、図424に示した通り、開放状態に位置する電動役物640aに対して、電動役物640aのどの部位に球が到達するかによって、入賞球のタイムラグを発生させる構成としているが、これに限ること無く、例えば、第2入賞口640へ連通する開口部を複数(第1開口部、第2開口部)設け、各開口部に流入した球が第2入賞口640に到達するまでの期間を少なくとも0.1秒以上異ならせるように構成し、さらに、1回の普図当たり遊技にて、各開口部を開放させる普図当たり遊技を実行するように構成しても良い。
このように構成することにより、普図当たり遊技中において、略同タイミングで第1開口部を通過した球と、第2開口部を通過した球とで第2入賞口640に到達するまでの期間を異ならせることができるため、より確実に、入賞数に応じた回数分、特図2抽選を実行させることができる。
また、この場合、各開口部に対して電動役物640aを設けても良いし、1つの電動役物640aが複数の開口部を開放状態、閉鎖状態へと移行するように構成しても良い。
<第17実施形態におけるパチンコ機10にて実行される演出内容について>
次に、図425を参照して、本第17実施形態における表示画面の表示内容について説明をする。本実施形態では、時短状態終了タイミングにおいて所定の遊技条件が成立すると、時短状態終了後も所定期間の間、特図2抽選を実行し易い状態(サポート状態)が設定されるように構成されており、時短状態の最終変動(時短最終変動演出)において、時短終了後にサポート状態が設定されることを示唆する示唆演出を実行するように構成している。
図425(a)は、時短状態の最終変動中の時短最終変動演出にて表示される表示内容の一例を示した模式図である。図425(a)に示した通り、本第17実施形態では、上述した第16実施形態とは異なり、時短状態の最終変動においても、当該変動の抽選結果を示すための変動演出(第1示唆演出)が実行されるため、上述した第16実施形態の時短状態中の非最終変動に対応して実行される変動演出(図373(a)参照)と同様の演出画面が表示される。なお、上述した第16実施形態の表示画面(図373(a)参照)と同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本第17実施形態では、上述した第16実施形態の表示画面(図373(a)参照)に対して、抽選結果態様871a~871cに加え、時短終了後にサポート状態が設定されることを示唆する「サポート」の文字が付された状態示唆態様871dが表示される点で相違している。この状態示唆態様871dは、時短状態の終了が近づく毎に表示され易くなるように構成されており、時短最終変動の抽選結果が外れで、且つ、時短終了後にサポート状態が設定される場合において、キャラクタ851が状態示唆態様871dをゲットする演出態様が設定される。なお、時短最終変動の抽選結果が当たりの場合は、当たりを示す抽選結果態様871a~871bをゲットする演出態様が設定される。
時短状態終了後にサポート状態が設定されると、図425(b)に示す表示画面が表示される。図425(b)は、サポート状態中に表示される表示内容の一例を模式的に示した模式図である。詳細は後述するが、本実施形態では、時短状態中に当選した普図当たり遊技がロング開放当たり遊技であって、時短状態終了後もロング開放当たり遊技が継続して実行され、通常状態中に球が第2入賞口640に入賞し得る場合にサポート状態が設定される。
このサポート状態中は、通常状態であるが、球が第2入賞口640に入賞し得るため、小表示領域Dm4では「右打ち」が強調表示される。そして、小表示領域Dm31には、第2入賞口640に球を入賞させる遊技を行うことを遊技者に視覚的に報知させる案内表示態様が表示され、副表示領域Dsには、サポート状態が設定されていることを示す「サポートタイム突入」のコメントが表示される。
また、小表示領域Dm6では、実行中の特図2変動に対応する第3図柄が変動表示されると共に、今回のサポート状態中に実行された特図2変動回数を示す情報が小表示領域Dm30に「サポート回数」として表示される。図425(b)に示した例では、サポート状態が設定されてから1回目の特図2変動が実行されている状態であるため、「サポート回数×1」が表示されている。主表示領域Dmではキャラクタ851が立ち上がろうとする演出が実行され、「ガンバレ」のコメントが表示されている。このサポート状態中は、特図2変動として短変動(0.1秒変動)が実行可能となるように構成されており、場合によっては数多くの特図2変動が実行される。サポート状態中の特図2変動において当たりに当選した場合は、キャラクタ851が立ち上がる演出が実行される。
<第17実施形態の電気的構成について>
次に、図426から図429を参照して、本実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明をする。本実施形態では、上述した第16実施形態のパチンコ機10の電気的構成に対して、主制御装置110のMPU201が有するROM202の構成を変更した点と、特図2保留の上限数を1に変更したことに伴い主制御装置110のMPU201が有するRAM203の特別図柄2保留球格納エリア203lb、特別図柄2保留球数カウンタ203leの構成を変更した点と、で相違しており、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、RAM203の相違点についても、その詳細な説明を省略する。
図426は、本第17実施形態における主制御装置110のMPU201が有するROM202の内容を模式的に示した模式図である。図426に示した通り、上述した第16実施形態に対して、普図当たり乱数5テーブル202ldに替えて普図当たり6テーブル202fdを、変動パターン16テーブル202leに替えて変動パターン17テーブル202meを、普図変動パターン選択テーブル202lfに替えて普図変動パターン選択17テーブル202mfを、設けた点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
ここで、図427(a)を参照して、普図当たり種別選択17テーブル202mdの内容について説明をする。図427(a)は、普図当たり種別選択17テーブル202mdの内容を模式的に示した模式図である。本第17実施形態では、図427(a)に示した通り、普図当たり種別として、普図当たりAと普図当たりB1と普図当たりB2とを設けた点で、上述した普図当たり種別選択16テーブル202ldと相違している。
具体的には、普通図柄の確率状態が低確率状態(普図低確)であって、取得した第2当たり種別カウンタC6の値が「0」に「普図当たりA」が規定され、「1~50」の範囲に「普図当たりB1」が規定され、「51~99」の範囲に「普図当たりB2」が規定されている。また、普通図柄の確率状態が高確率状態(普図高確)であって、取得した第2当たり種別カウンタC6の値が「0,1」の範囲に「普図当たりA」が規定され、「2~50」の範囲に「普図当たりB1」が規定され、「51~99」の範囲に「普図当たりB2」が規定されている。
次に、普図当たり種別選択17テーブル202mdにて選択される普図当たり種別と、普図当たり遊技が実行される時点における遊技状態との関係性について、図427(b)を参照して説明をする。図427(b)は、普図当たり種別と遊技状態とに基づく電動役物640aの開放動作内容との関係性を示した図である。
本第17実施形態では、上述した第16実施形態に対して、普図当たり種別として「普図当たりB」に替えて「普図当たりB1」と「普図当たりB2」とを設けた点で相違しているが、本実施形態の「普図当たりB1」に対する電動役物640aの開放動作内容は、上述した第16実施形態の「普図当たりB」の開放動作内容と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
普図当たり種別が「普図当たりB2」であって、普図当たり遊技が開放される時点での遊技状態が時短状態(普図高確)である場合には、普図当たり遊技として「ロング開放B」の開放動作が実行される。この「ロング開放B」が設定されると、0.1秒の閉鎖状態(オープニング期間)を経て、電動役物640aを1.5秒間開放させる普図当たり遊技が実行される。この開放動作の流れは、図示しない普図当たりシナリオに規定されており、普図当たり遊技を実行する際に、普図当たり種別と遊技状態とに対応した普図当たりシナリオが設定され、主制御装置110のメイン処理において普図当たりシナリオを定期的に更新することで、上述した普図当たり遊技の流れに対応させて電動役物640aの開放動作が実行される。
つまり、本第17実施形態では、時短状態中に普図当たりに当選すると、普図ロング開放当たり遊技として「ロング開放A」と「ロング開放B」との何れかの普図当たり遊技が実行される。何れの普図当たり遊技が実行されたとしても、電動役物640aが開放している期間は1.5秒と共通であり、時短状態中に普図当たり遊技が実行される場合は、何れの普図当たり遊技が実行されたとしても遊技者に対して同一の特典を付与可能な状態を提供することができるように構成している。
しかし、「ロング開放A」と「ロング開放B」とでは、普図当たり遊技が開始されてから、電動役物640aが開放状態(第2入賞口640に球を入賞させ易い状態)となる期間が異なっており、「ロング開放A」が設定された場合には、普図当たり遊技が開始されてから、2.6秒後(0.1秒のオープニング期間含む)~3.1秒後までの期間で電動役物640aを開放状態に開放動作させるように構成している。
よって、時短状態が終了する間際において、「ロング開放A」の開放動作が実行される普図当たりに当選した場合には、同タイミングで「ロング開放B」の開放動作が実行される普図当たりに当選する場合よりも、時短状態が終了し、通常状態が設定された後に電動役物640aが開放状態となり易くすることができる。
次に、図428を参照して、変動パターン17テーブル202meが有する通常用変動パターン17テーブル202me1の内容について説明をする。図428は、通常用変動パターン17テーブル202me1に規定されている内容を模式的に示した模式図であって、上述した第16実施形態の通常用変動パターン16テーブル202le1(図385(b)参照)に対して、第2特別図柄(特図2)の変動パターンとして選択される内容を異ならせている点で相違しており、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
本第17実施形態では、大当たり終了後に設定された時短状態の種別(時短A、時短B)に応じて、大当たり終了後からの特図変動回数が所定回数に到達するまでに実行される特図2変動の変動パターン(変動時間)を異ならせるように構成している。
具体的には、時短状態として時短A(時短1回、或いは時短99回)が設定された場合は、大当たり遊技終了後からの特図変動回数が「1~99回目」の範囲で通常状態中における特図2変動が実行された場合には、変動種別カウンタCS1の値、及び、特図2抽選の結果に関わらず「短変動(10秒)」が設定され、「100~151回目」の範囲では、変動種別カウンタCS1の値に関わらず、特図2抽選の結果が「外れ」の場合は「超短外れ(0.1秒)」が、「当たり(大当たり、小当たり)」の場合は「ロング当たり(20秒)」が設定され、「152回目以降」の範囲では、変動種別カウンタCS1の値、及び、特図2抽選の結果に関わらず「短変動(10秒)」が設定されるように規定されている。
ここで、本第17実施形態では、上述した第16実施形態と同様に、時短状態を終了させる時短終了条件として複数の時短終了条件(共通時短終了条件、対応時短終了条件)が設定されるように構成されており、例えば、時短99回が設定される時短状態(特図2変動の変動回数が99回に到達した場合に成立する対応時短終了条件が設定された時短状態)であっても、小当たり遊技が実行され、その小当たり遊技中に球がV入賞口650a内の特定領域を通過せず、大当たり遊技が実行されなかった場合に、共通時短終了条件が成立し時短状態が終了するように構成している。よって、時短99回が設定された場合であっても、大当たり終了後からの特図変動回数が2回目移行に通常状態における特図2抽選が実行される可能性がある。
図428に示した通り、時短Aが設定された場合は、大当たり終了後からの特図変動回数が「100~151回目」において特図2変動が実行される場合に0.1秒の変動時間が設定されるように構成している。つまり、時短状態が設定された状態で当たり当選すること無く時短99回を完走した場合には、その時点で保留記憶されている特図2保留に対する変動時間として0.1秒の変動時間が設定される。また、時短状態の終了タイミングを跨ぐように普図当たり遊技が実行される場合には、通常状態中に球が第2入賞口640に入賞し、0.1秒の変動時間で特図2変動が実行されるため、普図当たり遊技中に複数の球が第2入賞口640に入賞したとしも、その入賞数に応じた回数の特図2変動が実行され易くなるように構成している。
一方、時短回数1回の時短状態が設定された場合は、時短状態の終了タイミングを跨ぐように普図当たり遊技が実行される場合であっても、特図2変動として10秒の変動時間が設定されるため、普図当たり遊技中に複数の球が第2入賞口640に入賞したとしも、その特図2保留の記憶数を上限とした回数しか特図2変動が実行されないように構成している。
また、時短B(時短5回が設定される時短状態)が設定された場合は、大当たり遊技終了後からの特図変動回数が「1~5回目」の範囲で通常状態中における特図2変動が実行された場合には、変動種別カウンタCS1の値、及び、特図2抽選の結果に関わらず「短変動(10秒)」が設定され、「6~20回目」の範囲では、変動種別カウンタCS1の値に関わらず、特図2抽選の結果が「外れ」の場合は「超短外れ(0.1秒)」が、「当たり(大当たり、小当たり)」の場合は「ロング当たり(20秒)」が設定され、「21回目以降」の範囲では、変動種別カウンタCS1の値、及び、特図2抽選の結果に関わらず「短変動(10秒)」が設定されるように規定されている。
以上、説明をした通り、本実施形態では、異なる時短終了条件が設定される3つの時短状態(時短1回、時短5回、時短99回)のうち、時短5回が設定される時短状態と、時短99回が設定される時短状態と、の2種類の時短状態において、特図変動回数が規定する時短回数に到達することにより時短状態が終了し通常状態が設定される場合に、0.1秒の特図2変動を実行可能に構成している。
そして、特図2変動として設定される0.1秒は、上述した通り、普図ロング開放当たり遊技における電動役物640aの連続開放期間(0.5秒、1秒、1.5秒)よりも短いため、1回の普図ロング開放当たり遊技において、複数の球を第2入賞口640に入賞させることで多くの特図2変動を実行させることが可能となる。
よって、設定された時短状態、及び、成立した時短終了条件に応じて、時短状態終了後における特図2抽選の実行のし易さを異ならせることができるため、遊技者に対して、時短状態が終了する場合における遊技意欲の低下を抑制することができる。
加えて、本実施形態では、時短1回の時短状態が設定された場合において、大当たり遊技終了後からの特図変動回数が「100~151」となる期間内に特図2変動が実行された場合、即ち、時短1回の時短状態が終了し、その後、通常状態の左打ち遊技を実行している最中に、普図ロング開放当たりに当選し、特図2抽選が実行されるタイミングが大当たり遊技終了後からの特図変動回数が「100~151」となる場合には、特図2抽選の抽選結果が外れの場合に0.1秒の短変動が実行されるように構成しているため、通常状態中の普図ロング開放当たり当選時に複数回の特図2変動が実行可能となる。
このように構成することで、時短状態終了後だけでは無く、通常状態における普図ロング開放当たり当選時においても、特図2抽選を有利に実行可能な期間を設定することができるため、遊技者に対して、特図変動回数を意識させて通常状態の遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、長期間遊技を行っている遊技者は、前回の時短状態の内容(時短回数)を把握することができ、更に、通常状態中の普図ロング開放当たり当選にて特図2抽選を有利に実行可能な特図変動回数(大当たり遊技終了後からの特図変動回数)を予測することができ、他の遊技者よりも有利に遊技を行うことができることから、継続して遊技を行う意欲を高めさせることができる。
なお、本第17実施形態では、特定の時短状態が設定された場合において、その時短状態が特定の時短終了条件の成立によって終了した場合において、特図2変動の変動時間として短時間(0.1秒)の変動パターンが選択されるように構成しているが、これに限ること無く、通常状態中の普図ロング開放当たりに当選したタイミングに応じて、短時間(0.1秒)の変動パターンが選択される範囲を別途設けるように構成しても良い。これにより、どのタイミングで普図ロング開放当たりに当選した場合に特図2抽選を有利に実行させることができるのかを遊技者に分かり難くすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、特図2変動の変動パターンを、時短状態の種別、及び、大当たり遊技終了後からの特図変動回数に基づいて選択するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短状態の種別と、時短状態が終了してからの特図変動回数とに基づいて特図2変動の変動パターンを選択するように構成しても良い。このように構成することで、どの時短終了条件で時短状態が終了したとしても、時短状態終了後における特図2変動の変動パターンとして同一の変動パターンを選択することが可能となり、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
また、同一の時短状態の種別が設定された場合に、異なる変動パターンが選択されるように構成しても良く、例えば、時短状態として時短5回が設定される時短種別を複数設け、その複数の時短種別のうち、特定の時短種別が設定された場合にのみ、時短状態終了後に短時間(0.1秒)の特図2変動が実行され得るように構成しても良い。これにより、時短状態が設定された時点で(残時短回数を把握した時点で)、時短状態終了後の遊技内容を遊技者に予測され難くすることができる。
加えて、本実施形態では、特図2抽選が有利に実行される状態(サポート状態)として、0.1秒の変動時間が設定されるように構成しているが、普図当たり遊技における電動役物640aの開放時間よりも短い変動時間が設定されるように構成していれば良く、複数種類の変動時間(例えば、0.1秒の他に、0.2秒、0.3秒)の中から一の変動時間が選択されるように構成しても良い。このように構成することで、特図2抽選が有利に実行される状態(サポート状態)において設定される特図2変動時間の長さによって、サポート状態中に実行可能な特図2抽選の回数が可変することになるため、遊技者にサポート状態中の遊技内容を注視させることができる。
次に、普図変動パターン選択17テーブル202mfの内容について、図429を参照して説明をする。図429(a)は、普図変動パターン選択17テーブル202mfの内容を模式的に示した模式図であり、図429(b)は、普図変動パターン選択17テーブル202mfが有する時短A用普図変動パターンテ-ブル202mf2に規定されている内容を模式的に示した模式図であり、図429(c)は、普図変動パターン選択17テーブル202mfが有する時短B用普図変動パターンテーブル202fe3に規定されている内容を模式的に示した模式図である。
図429(a)に示した通り、普図変動パターン選択17テーブル202mfは、遊技状態として通常状態が設定された場合に参照される通常用普図変動パターンテーブル202mf1と、時短状態の種別として「時短A」が設定された場合に参照される時短A用普図変動パターンテ-ブル202mf2と、「時短B」が設定された場合に参照される時短B用普図変動パターンテ-ブル202mf3、を有している。
通常用普図変動パターンテーブル202mf1に規定されている内容については、上述した第16実施形態における普図変動パターン選択テーブル202lfの通常状態(普図低確)時に参照される内容と同一であるため、その詳細な説明を省略する。一方、時短状態(普図高確)時に参照される普図変動パターンテーブルは、上述した第16実施形態の普図変動パターン選択テーブル202lfに対して、設定される時短状態の種別、及び、大当たり終了後の特図変動回数に基づいて選択される普図変動パターンを異ならせるように構成している点で相違している。
ここで、図429(b)を参照して、時短A用普図変動パターンテ-ブル202mf2に規定されている内容について説明をする。この時短A用普図変動パターンテ-ブル202mf2は、時短状態の種別として「時短A」、即ち、時短回数1回、或いは99回が設定された場合に参照されるデータテーブルであって、図429(b)に示した通り、大当たり終了後からの特図変動回数と、取得した第2変動種別カウンタCS2の値とに基づいて様々な普図変動パターン(変動時間)が規定されている。
具体的には、大当たり終了後からの特図変動回数が「1~98回」であって、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「0~629」の範囲には、「短変動(2秒)」が、「630~999」の範囲には、「超短変動(0.1秒)」が規定されており、特図変動回数が「99回」であって、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「0~709」の範囲には、「超短変動(0.1秒)」が、「710~989」の範囲には、「中変動(10秒)」が規定され、「990~999」の範囲には、「短変動(2秒)」が規定されている。
つまり、時短1回が設定された場合における時短最終変動では、普図変動パターンとして、63%が2秒、37%が0.1秒を選択するように構成され、時短99回が設定された場合における時短最終変動では、普図変動パターンとして、71%が0.1秒、28%が10秒、1%が2秒を選択するように構成されている。ここで、普図変動パターンとして短い変動時間が設定される程、時短状態の終了タイミングを跨ぐように普図当たり遊技が実行され易くなることから、時短1回が設定された時短状態よりも、時短99回が設定された時短状態のほうが、時短状態終了後に第2入賞口640に球を入賞させ易い状態(サポート状態)が設定され易くすることができる。
一方、特図変動回数が「99回」の場合では、28%の確率で10秒の普図変動時間が選択されるように構成しており、この10秒の普図変動時間が選択された場合には、時短状態の終了タイミングを跨ぐように普図当たり遊技が実行され難くなる。また、本実施形態では、時短終了条件として時短99回が設定された場合において、その時短終了条件が成立する特図変動(99回目の特図変動)の実行中における普図変動時間として、他の期間よりも0.1秒の普図変動時間が選択され易くなるように構成しているため、時短状態の最終変動を実行させること無く、0.1秒の普図変動を継続して実行させることで過剰に特典(第2入賞口640に球を入賞させることにより払い出される賞球)を獲得する遊技を行われ難くすることができる。
また、時短最終変動として設定される特図変動と、普図変動とが異なる契機で設定され、且つ、右打ち遊技によって発射された球により何れかの実行契機が成立し得るように遊技盤13を構成しているため、特図変動の終了タイミングに合わせて普図変動(普図当たり変動)を実行させる遊技を行われ難くすることができる。
次に、図429(c)を参照して、時短B用普図変動パターンテ-ブル202mf3に規定されている内容について説明をする。時短B用普図変動パターンテ-ブル202mf3は、時短状態の種別として「時短B」、即ち、時短回数5回が設定された場合に参照されるデータテーブルであって、図429(c)に示した通り、大当たり終了後からの特図変動回数と、取得した第2変動種別カウンタCS2の値とに基づいて様々な普図変動パターン(変動時間)が規定されている。
具体的には、大当たり終了後からの特図変動回数が「1~4回」であって、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「0~629」の範囲には、「短変動(2秒)」が、「630~999」の範囲には、「超短変動(0.1秒)」が規定されており、特図変動回数が「5回」である場合は、取得した第2変動種別カウンタCS2の値に関わらず「超短変動(0.1秒)」が規定されている。なお、時短状態は最高で5回に設定されているため、特図変動回数6回目以降に対応する値は設定されていない。
上述した通り、時短5回の時短状態が設定された場合には、その時短最終変動中は必ず0.1秒の変動時間で普図変動が実行されるように構成されている。よって、時短状態の終了タイミングを跨ぐように普図当たり遊技が実行され易くなる。
以上、説明をした通り、本実施形態では設定された時短状態の種別(時短A、B)に応じて、特別図柄の変動時間、及び、普通図柄の変動時間を異ならせて設定可能に構成しており、時短5回が設定される時短種別(時短B)が最も時短状態終了後に特図2抽選を実行し易い状態(サポート状態)を設定し易くし、次いで、時短99回、時短1回の順となるように構成している。
これにより、時短状態中に大当たり遊技を実行させる条件が成立しなかった場合に、遊技者に対して特典(サポート状態)を付与可能とし、さらに、設定された時短状態の種別に応じて、特典付与確率を異ならせることで、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、特図2変動の変動パターンを選択する際、或いは、普図変動の変動パターンを選択する際に、大当たり遊技終了後の特図変動回数を参照するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、特図2変動の変動回数のみを参照して各変動パターンを選択するように構成しても良いし、普図変動の変動回数を参照するように構成しても良い。また、設定された時短終了条件の成立具合を参照して各変動パターンを選択するように構成しても良い。
また、本実施形態では、特図2変動の変動パターンを選択する際、或いは、普図変動の変動パターンを選択する際に、大当たり遊技終了後の特図変動回数を参照するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、時短状態中に当選した小当たり種別に基づいて、各変動パターンを選択する際に用いる変動パターンテーブルを可変させても良いし、小当たり遊技終了後の特図変動回数や普図変動回数に基づいて各変動パターンを選択するように構成しても良い。
<第17実施形態における制御処理について>
次に、図430、図431を参照して、本第17実施形態における制御処理の内容について説明をする。本実施形態では、上述した第16実施形態に対して、普通図柄変動処理16(図396のC106参照)に替えて普通図柄変動処理17(図430のC136参照)を実行する点と、主制御装置110における各種判別処理において参照するデータテーブルの内容(図426~図429参照)が異なる点と、で相違しており、それ以外は同一である。同一の制御処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、参照するデータテーブルの内容を変更した点、及び、参照するデータテーブルの内容を変更したことに対応して変更される各種処理内容についても、単に数値を変更しただけであり技術思想的には同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、図430を参照して、普通図柄変動処理17(C136)の内容について説明をする。図430は、普通図柄変動処理17(C136)の内容を示したフローチャートである。普通図柄変動処理17(C136)が実行されると、上述した第16実施形態の普通図柄変動処理16(図396のC106参照)と同一のC601~C611の処理を実行し、C611の処理において、今回の普通図柄の抽選が当たりであると判別した場合は(C611:Yes)、普図当たり種別選択17テーブル202mdを参照して今回の普図当たり種別を設定し(C641)、当たり時(普図当たり時)の表示態様を設定し(C613)、C642の処理へ移行する。一方、C611の処理において、今回の普通図柄の当たり抽選が外れであると判別した場合は(C611:No)、外れ時の表示態様を設定し(C614)、C642の処理へ移行する。
C642の処理では、普図変動パターン選択17テーブルに基ついて今回の普図変動パターンを設定し(C642)、各設定内容(当たり抽選の当否判定、普図変動パターン)に対応するコマンドを設定し(C623)、本処理を終了する。一方、C602の処理において、現在が普図変動中であると判別した場合は(C602:Yes)、上述した第16実施形態の普通図柄変動処理16(図396のC106参照)と同一のC618~C623の処理を実行し、本処理を終了する。
次に、図431を参照して、本第17実施形態の音声ランプ制御装置113の制御処理について説明をする。本実施形態の音声ランプ制御装置113の制御処理内容は、上述した第16実施形態の音声ランプ制御装置113の制御処理に対して、普図用演出設定処理(図417のC4117参照)に替えて普図用演出設定処理17(図431のC4167参照)を実行するように構成した点で相違している。それ以外の制御処理は同一であり、同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
図431は、普図用演出設定処理17(C4167)の内容を示したフローチャートである。図431に示した通り、普図用演出設定処理17(C4167)では、上述した普図用演出設定処理(図417のC4117参照)に対して、時短状態の特図最終変動期間中に実行される演出態様を設定するための処理を追加した点で相違し、それ以外は同一であり、同一の制御処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
普図用演出設定処理17(C4167)が実行されると、上述した第16実施形態の普図用演出設定処理(図417のC4117参照)と同一のC4201~C4212の処理を実行し、本処理を終了する。また、C4202の処理において、現在の遊技状態が通常状態では無いと判別した場合は(C4202:No)、次に、現在が時短状態の最終変動中であるかを判別し(C4251)、最終変動中では無いと判別した場合は(C4251:No)、そのまま本処理を終了する。一方、C4251の処理において、現在が時短状態の最終変動中であると判別した場合は(C4251:Yes)、特図変動時間カウンタ223lnの値を取得し、実行中の特図変動の残期間を抽出する(C4252)。
そして、実行中の特図変動の終了タイミングが普図ロング当たり遊技中となるかを判別し(C4253)、普図ロング開放当たり遊技中となると判別した場合は(C4253:Yes)、今回の時短状態終了タイミングを跨ぐ用に普図ロング開放当たり遊技が実行されるため、時短終了後に特図2変動ゾーン(サポート状態)が設定されることを示唆するための表示用コマンドを設定し(C4254)、本処理を終了する。C4254の処理によって表示用コマンドが設定されると、その表示用コマンドが他の表示用コマンドと同様の処理で表示制御装置114へと出力され、図425(a)に示す演出画面が第3図柄表示装置81の表示画面に表示される。
C4253の処理において、時短終了タイミングでロング開放されないと判別した場合は(C4253:No)、そのまま本処理を終了する。なお、本実施形態ではC4253の処理において時短終了タイミングでロング開放されないと判別した場合に(C4253:No)そのまま本処理を終了するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、設定された時短状態はサポート状態を設定し易い時短状態(例えば、時短B)であったが、特図変動と普図変動との実行タイミングが悪くサポート状態が設定されなかったのか、そもそも、サポート状態を設定し難い時短状態(例えば、時短A)が設定されていたのかを判別する手段を設け、遊技者にその判別結果を報知(示唆)可能な表示態様を表示するように構成しても良い。また、今回の普図変動の終了タイミング、及び、今回の普図変動に基づいて実行される普図当たり遊技の終了タイミングにおいて、時短状態の最終変動が終了しているか否かを判別する手段を設け、今回の普図変動の終了タイミング、及び、今回の普図変動に基づいて実行される普図当たり遊技の終了タイミングにおいて、時短状態の最終変動が終了していないと判別した場合は、その判別結果を示唆(報知)するように構成しても良い。
以上、説明をした通り、本第17実施形態は、上述した第16実施形態と同様に、第1特別図柄抽選(特図1抽選)よりも、第2特別図柄抽選(特図2抽選)のほうが小当たりに当選し易くなるように設定し、遊技状態として時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定された場合に、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定された場合よりも、特図2抽選が実行され易くなるように構成している。そして、小当たり遊技中に開放状態となるV入賞口650aに球を入賞させ、その球が特定領域(Vゲート)を通過した場合に、大当たり遊技の実行契機が成立するように構成している。
そして、時短状態を終了させるための時短終了条件として第1終了条件(特図変動回数(特図2変動回数)が規定回数(例えば、5回))に到達した場合に成立する条件)と、第2終了条件(時短状態中における特図抽選によって、特定の小当たりに規定回数(例えば、1回)当選した場合に成立する条件)と、を少なくとも有し、第1終了条件が成立する場合にのみ、遊技者に有利な有利状態を付与可能に構成している。具体的には、第1終了条件が成立する特図変動中において、普通図柄の変動時間を極端に短く(普図変動時間0.1秒)し、1回の特図変動期間内に多くの普図変動を実行可能に構成している。
これにより、第1終了条件が成立したことに基づいて時短状態が終了する場合には、その時短状態の最終変動(特図最終変動)にて、実行される普図変動の変動期間を短くすることができる。これにより、時短状態の最終変動(特図最終変動)中に普図ロング開放当たり遊技を実行させ易くすることができ、ひいては、普図ロング開放当たり遊技の実行中に時短状態が終了し、通常状態が設定された後も、普図ロング開放当たり遊技を継続させ易くすることができる。
つまり、本実施形態では、時短状態(1回、5回、99回)が設定されている状態において、特図2抽選を実行し、第1特典(小当たり当選(小当たり当選確率約1/7))が付与されることを目指す遊技を行わせる一方、時短状態中に実行される特図2抽選にて小当たりに当選すること無く所定回数の特図2抽選が実行される場合において、第1特典とは異なる第2特典(普図変動として短変動が実行される期間)が付与されるように構成している。このように構成することで、時短状態中における遊技結果(特図2抽選結果)として小当たりに当選する場合も、当選しない場合も遊技者に有利な特典を付与することができるため、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、特定の時短状態(例えば、時短5回)における特図最終変動の実行期間中に普図変動として短変動が実行される期間が設定されるように構成しているため、時短状態が終了した時点で、第2特別図柄(特図2)の保留記憶数を上限(4個)まで獲得させ易くすることができる。さらに、普図変動時間を短くすることで、単位時間当たりにおいて電動役物1640aが開放している期間が占める割合を増加させることができるため、普図当たり遊技が実行されている状態(電動役物1640aが開放している状態、或いは、電動役物1640aが開放する期間を残した状態)で通常状態が設定され易くすることができる。
これにより、通常状態が設定された後にも第2入賞口1640に球を入賞させ易くすることができるため、第2特典が付与された場合には、第2特典が付与されなかった場合よりも多くの特図2抽選を実行させることができ、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本第17実施形態におけるパチンコ機10は、特定遊技(例えば、小当たり遊技)中に、球が入球し難い第1状態(閉鎖状態)から、その第1状態よりも球が入球し易い第2状態(開放状態)へと可変される特定入球手段(V入賞口650a)を設け、その特定入球手段(V入賞口650a)に入球した球が特定領域(Vゲート)を通過したことに基づいて、大当たり遊技が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、小当たり遊技が実行された場合に開放動作されるV入賞口650aに球が入球した場合に、遊技者に所定数の賞球を払い出す特典が付与されるパチンコ機10に本実施形態にて説明をした技術を適用しても良い。この場合においても、特図1抽選に対して特図2抽選のほうが小当たりに当選する確率が高くなるように構成することで、上述した第2特典が付与された場合に遊技者に有利な遊技状態を提供することができる。
さらに、本第17実施形態では、図429を参照して説明をした通り、上述した第2特典が付与される期間が、時短状態の最終変動が実行されている期間(特定の時短終了条件が成立する期間)としているが、これに限ること無く、例えば、時短99回が設定されている場合において、時短状態が設定された直後(例えば、時短状態が設定されてからの特図変動回数が1~5回の期間)や、時短状態が設定されてから所定期間経過後(例えば、時短状態が設定されてからの特図変動回数が45~50回の期間)の期間において第2特典が付与されるように、普図変動パターン選択17テーブル202mfに規定されている内容を構成しても良い。また、同一の時短終了条件が設定される時短状態に対して、複数の時短種別を設け、設定される時短種別に応じて、第2特典が付与される期間を異ならせるように構成しても良い。
このように構成することで、時短状態が設定された場合において、どのタイミングで第2特典が付与されるのかを遊技者に分かり難くさせることができるため、第2特典が付与されることを期待させながら時短状態中の遊技を行わせることができる。
<第17実施形態の変形例について>
次に、上述した第17実施形態の変形例について説明をする。上述した第17実施形態では、時短状態において所定条件が成立すると、即ち、特定の時短状態(時短5回の時短状態)が設定されている状態で、5回目の特図変動が実行されると、普通図柄(普図)の変動時間として短時間(0.1秒)の変動時間が選択され易い有利遊技が実行されるように構成し、時短状態の終了間際、或いは、時短状態の終了直後において球を第2入賞口640に入賞させ易くするように構成していた。そして、上述した第17実施形態では、図424に示した通り、遊技盤13の右側遊技領域に電動役物640aが付随する第2入賞口640を設け、右打ち遊技を実行した場合に、第2入賞口640には入賞し得るが、第1入賞口64には球が入賞し得ないように構成していた。
これに対し、本変形例では、右側遊技領域に設けられた第2入賞口640の下方位置、具体的には、電動役物640aが閉鎖状態である場合は、右打ち遊技によって発射された球が入賞可能であって、電動役物640aが開放状態である場合は、右打ち遊技によって発射された球が入賞困難となる位置に、第1入賞口64が配設された遊技盤13を用いている。なお、それ以外の遊技盤13の構成は、上述した第17実施形態と同一であるためその説明を省略する。
さらに、本変形例では、第1特別図柄(特図1)と、第2特別図柄(特図2)と、が取得情報を取得した順(対応する入賞口に球が入賞した順)で変動(抽選)が実行されるように構成している点と、特図2の取得情報を保留記憶する構成を削除した点と、で上述した第17実施形態と相違している。それ以外の内容については上述した第17実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
このように構成された本変形例では、時短状態中に第2特典(普図変動時間として短時間(0.1秒)が設定され易い遊技期間)が付与され、普図当たり遊技中に通常状態が設定された場合には、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口640に入賞し易くなり、第1入賞口64に入賞し難くすることができる。よって、通常状態中に特図2変動を実行させ易くすることができる。一方、普図当たり遊技中以外のタイミングで通常状態が設定された場合には、右打ち遊技によって発射された球が第1入賞口64に入賞し易くなる。そして、特図2の保留を記憶するための構成を有していないことから、特図1変動が実行されている最中に第2入賞口640に球が入賞したとしても特図2変動が実行されないように構成されている。
つまり、本変形例では、電動役物640aの開放動作が、第2入賞口640へ球を誘導するための誘導手段と、第1入賞口64への球の入賞を制限するための制限手段として機能するように構成している。このように構成することで、時短状態中に第2特典が付与された場合と、付与されなかった場合とで、時短状態が終了し、通常状態が設定された場合において遊技者に付与される特典を大きく異ならせることができる。よって、遊技者に対して、第2特典が付与されることを期待させながら遊技を行わせることができる。
<第18実施形態>
次に、図432から図443を参照して、第18実施形態について説明をする。上述した第16実施形態では、第1特別図柄(特図1)の抽選結果、或いは、普通図柄の抽選結果に基づいて実行される変動演出として一連演出を実行可能に構成し、一連演出が実行された場合に、今回の一連演出の実行契機が特図抽選なのか普図抽選なのかを分かり難くし、遊技者に演出結果(抽選結果)を予測させる楽しみを提供するように構成していた(図363参照)。
しかしながら、実行される当たり遊技(普図当たり遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)によって、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技方法を可変させるための報知態様(主表示領域Dmの小表示領域Dm4の表示態様)が表示されるタイミングによって、今回の一連演出がどの図柄抽選に基づくものであるのかを判別されてしまう虞があった。
これに対して、本第18実施形態では、特別図柄抽選(特図抽選)、或いは普通図柄抽選(普図抽選)を契機に実行される演出(セット演出)にて、何れの図柄抽選であっても、同一タイミングで左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技方法を可変させるための報知態様(主表示領域Dmの小表示領域Dm4の表示態様)を表示可能に構成している。以下、本第18実施形態の特徴的な構成、及び制御内容について説明をする。なお、上述した第16実施形態と同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
<第18実施形態のパチンコ機10における遊技盤構成について>
まず、図432~図434を参照して、本第18実施形態のパチンコ機10における遊技盤13の構成について説明をする。本第18実施形態のパチンコ機10における遊技盤13は、上述した第16実施形態のパチンコ機10における遊技盤13の構成(図361参照)に対して、右側遊技領域の構成を異ならせており、それ以外は同一である。同一の構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図432は、本第18実施形態のパチンコ機10における遊技盤13を模式的に示した模式図である。本第18実施形態では、遊技者が右打ち遊技を行うことで右側遊技領域を流下する球が、各当たり遊技(普図当たり遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)によって入賞可能となる各入賞口(第2入賞口640、V入賞口650a、特定入賞口65a)へと到達する時間が異なるように構成されており、具体的には、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口640に到達するまでの時間が約4秒、V入賞口650aに到達するまでの時間が約2秒、特定入賞口65aに到達するまでの時間が約6秒となるように構成している。
ここで、本実施形態の右側遊技領域の構成について、図432~図434を参照して詳細に説明をする。図432に示した通り、右側遊技領域の上方には、球を複数の球経路に振分可能な振分手段700が設けられており、振分手段700によって振り分けられた球が第1経路701と、第2経路702とに交互に振り分けられるように構成されている。
第1経路701は、蛇行状の球通路によって形成されており、球が第1経路701を通過するのに約3秒要するように構成されている。そして、第1経路701を通過した球は、可変入賞装置65、と、電動役物640aとが設けられた流路ユニットの上面に到達する。流路ユニットは、その上面がアウト口66方向に向けて下り傾斜となるように構成されており、その上面に形成される流路の一部として、電動役物640a、及び、入賞扉65bが設けられている。電動役物640a、及び、入賞扉65bが共に閉鎖状態である場合は、流路ユニットの上面を流下した球が流路ユニットの上面の最下端(アウト口66側の端)から流出し、アウト口66に流入するように構成されている。
第1経路701を通過した球が電動役物640aの上面に到達するまでに要する時間が約1秒となるように構成し、さらに、電動役物640aの上面(流路ユニットの上面の球流路を形成している面)には、球の流下を遅延させるための遅延部材が設けられており、電動役物640aの上面を球が流下するのに要する時間が約2秒となるように構成している。ここで、本第18実施形態では、電動役物640aの上面を球が直線上に流下しないように奥行き方向に蛇行させた蛇行流路が電動役物640aの上面に構成されている。これにより、球の流下を遅延させることが可能となる。
一方、振分手段700によって、第2経路702へと振り分けられた球は第1経路の奥行き方向に形成された直線上の通過流路の開口部704aに流入し、通過流路出口付近に設けられたV入賞口650aに向けて流下するように構成しており、右打ち遊技によって発射された球が約2秒でV入賞口650aに到達するように構成している。
以上説明をした通り、本実施形態のパチンコ機10では、右打ち遊技によって発射された球が各当たり遊技(普図当たり遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)によって入賞可能となる各入賞口(第2入賞口640、V入賞口650a、特定入賞口65a)へと到達する時間が異なるように構成されており、具体的には、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口640に到達するまでの時間が約4秒、V入賞口650aに到達するまでの時間が約2秒、特定入賞口65aに到達するまでの時間が約6秒となるように構成している。
このように構成することにより、右打ち遊技によって発射された球がどの入賞口に入賞するのかを順を追って確認することができるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。また、詳細は後述するが、本実施形態では、特図抽選において小当たり当選した場合と、大当たり当選した場合とで異なる特図変動時間が設定されるように構成し、各当たり遊技が実行された直後に球を当たり遊技によって開放された入賞口に入賞させるために、特図変動時間中に右打ち遊技を案内する報知を行うように構成している。そして、小当たり当選した場合も、大当たり当選した場合も、特図変動が開始されてからセット演出を実行し、特定時間が経過した同一タイミングで右打ち遊技を案内する報知を行うように構成している。これにより、右打ち遊技を案内する報知が行われたタイミングによって、今回の抽選結果を遊技者に判別されてしまう事態が発生することを抑制することができる。
加えて、本実施形態では、普図抽選によって普図ロング開放当たりに当選した場合において、セット演出の特定タイミングで右打ち遊技を案内する報知を行うようにセット演出の実行タイミングを設定するように構成している。このように構成することにより、セット演出が実行され、右打ち遊技を案内する報知が行われたとしても、今回のセット演出の演出結果がどの当たり遊技を示しているのかを遊技者に分かり難くすることができ演出効果を高めることができる。
次に、図435を参照して、本第18実施形態における各図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)の変動演出として用いられる一連演出と、右打ち遊技を案内する右打ち報知の表示タイミングとの関係について説明をする。図435は、各図柄変動における実行演出(報知)の流れを模式的に示したタイミングチャートである。
図435に示した通り、本実施形態では、図柄変動が開始されてから所定期間(54秒)の演出(一連演出)が実行され、その後、遊技者に対して右打ち遊技を案内する案内報知(右打ち報知)が実行される。そして、案内報知が実行されたことに基づいて遊技者が右打ち遊技を実行すると、右打ち遊技によって発射された球が、今回実行されている図柄変動の抽選結果に応じて開放動作される各入賞口(第2入賞口640、V入賞口650a、特定入賞口65a)に入賞するように構成されている。
具体的には、大当たり当選している特図1変動(60秒)に基づいて一連演出(54秒)が実行された場合は、変動開始から54秒後(特図1変動中)に右打ち報知が実行される。そして、右打ち遊技によって発射された球が特定入賞口65aに到達するタイミング(右打ち遊技を行ってから6秒後)で大当たり遊技が開始される。
また、小当たり当選している特図1変動(58秒)に基づいて、一連演出(54秒)が実行された場合は、変動開始から54秒後(特図1変動中)に右打ち報知が実行される。そして、右打ち遊技によって発射された球がV入賞口650aに到達するタイミング(右打ち遊技を行ってから4秒後)に小当たり遊技が開始される。なお、本実施形態では、小当たり遊技中に球がV入賞口650aに入賞した場合に、必ずVゲートを通過するように構成されており、小当たり遊技中に球がV入賞口650aに入賞した場合には、小当たり遊技の開始から2秒後に大当たり遊技が開始されるように構成されている。これにより、特図1変動で大当たりに当選した場合と、小当たりに当選した場合とで、変動開始から実行される変動演出(一連演出)の演出態様、及び、右打ち遊技を案内する案内報知の実行タイミング、に加え、変動開始から大当たり遊技が開始されるタイミングまで同一にすることが可能となる。よって、遊技者に対して、今回の変動演出(セット演出)の演出結果がどの当たり遊技を示しているのかを遊技者に分かり難くすることができ演出効果を高めることができる。
さらに、当たり当選している普図変動(54秒)に基づいて、一連演出(54秒)が実行された場合は、変動開始から54秒後(普図変動停止時)に右打ち報知が実行される。そして、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口640に到達するタイミング(右打ち遊技を行ってから2秒後)で普図当たり遊技が開始される。なお、この普図変動に基づいて一連演出が実行された場合も、普図当たり遊技を経由した大当たり遊技の開始タイミングを、上述した特図1抽選で大当たり当選した場合、小当たり当選した場合と同一にすることができるように構成している。よって、遊技者に対して、今回の変動演出(セット演出)の演出結果がどの当たり遊技を示しているのかを遊技者に分かり難くすることができ演出効果を高めることができる。
また、本実施形態では、右打ち遊技を案内するための案内報知(右打ち報知)が実行されてから、大当たり遊技が開始されるまでの期間(右打ち球流下期間)の複数タイミングにおいて、今回の演出結果が失敗(大当たり遊技が実行されない)であることを報知する失敗演出を実行可能に構成している。具体的には、右打ち報知が実行された2秒後、4秒後、6秒後に失敗報知タイミングを設定している。
つまり、詳細な説明、及び図示は省略するが、特図1抽選の結果が外れである場合の一部において、変動時間が56秒、58秒、60秒の変動パターンを設定するように構成し、その変動パターンが選択された際に、上述した内容と同一の変動演出を実行し、変動時間が経過したタイミングで失敗報知を実行するように構成している。そして、上述した失敗報知タイミングは、普図当たり遊技中に球を第2入賞口640へ入賞させることができなかったことが確定するタイミング、第2入賞口640に球を入賞させたことに基づいて実行される特図2変動の抽選結果が報知されるタイミング、或いは、特図2抽選の結果、小当たりに当選し、その小当たり遊技が終了するタイミングと一致するように構成している。
このように構成することで、特図1抽選の結果が外れである場合に実行される外れ一連演出の演出態様と、普図当たり当選に基づいて実行される一連演出であって、普図当たり遊技後の遊技過程において、大当たり遊技の実行に至らなかった場合に設定される演出態様とを、同一にすることが可能となる。よって、遊技者に対して、今回の変動演出(セット演出)の演出結果がどの当たり遊技を示しているのかを遊技者に分かり難くすることができ演出効果を高めることができる。
さらに、本実施形態では、例えば、特図1変動で大当たりに当選し、60秒の特図変動が実行されている場合であっても、上述した失敗報知が実行されるか否かを煽るための煽り演出を実行するように構成している。この場合、内部的には特図1大当たり当選している状態であるため、煽り演出の結果として、失敗しないことを遊技者に報知するための成功演出態様が設定され、演出として実行される。
このように、煽り演出を実行することで、実際に失敗報知が実行される一連演出と、失敗報知が実行されない一連演出との演出態様の差異を減らすことができ、今回の変動演出(セット演出)の演出結果がどの当たり遊技を示しているのかを遊技者に分かり難くすることができ演出効果を高めることができる。また、遊技者に対して実行される演出(第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出)を注視させることができるため、右側遊技領域の球流れ状況に基づいて、今回の演出結果が何であるかを事前に判別され難くすることができる。
<第18実施形態における電気的構成について>
次に、図436~図438を参照して、本実施形態における電気的構成について説明をする。本実施形態では、上述した第16実施形態に対して主制御装置110のMPU201が有するROM202の構成と、音声ランプ制御装置113のMPU221が有するRAM223の構成を一部変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図436(a)を参照して、本第18実施形態の主制御装置110のMPU201が有するROM202の内容について説明をする。図436(a)は、本第18実施形態の主制御装置110のMPU201が有するROM202の内容を模式的に示した模式図である。本実施形態では、上述した第16実施形態に対して、変動パターン16テーブル202leに替えて変動パターン18テーブル202neを、普図変動パターン選択テーブル202lfに替えて普図変動パターン選択18テーブル202nfを設けた点で相違しており、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図437を参照して、変動パターン18テーブル202neの内容について説明をする。図437(a)は、変動パターン18テーブル202neの内容を模式的に示した模式図である。図437(a)に示した通り、変動パターン18テーブル202neは、通常用変動パターン18テーブル202ne1と、時短用変動パターン16テーブル202le2を有しており、上述した第16実施形態に対して、通常状態が設定されている状態で参照される変動パターンテーブルの内容を異ならせている。
ここで、図437(b)を参照して、通常用変動パターン18テーブル202ne1の内容について説明をする。図437(b)は、通常用変動パターン18テーブル202ne1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図437(b)に示した通り、通常用変動パターン18テーブル202ne1は、上述した第16実施形態の通常用変動パターン16テーブル202le1(図385(b)参照)に対して、第1特別図柄(特図1)の変動パターンを選択する際に参照されるデータテーブルに規定されている内容を異ならせており、第2特別図柄(特図2)の変動パターンを選択する際に参照されるデータテーブルに規定されている内容は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
通常用変動パターン18テーブル202ne1では、特図1抽選の抽選結果が「外れ」、「大当たり」、「小当たり」の何れであっても、セット演出を実行するための専用の変動パターン(変動時間)が選択されるように構成されており、具体的には、特図1の抽選結果が「外れ」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~139」の範囲に「短外れ(7秒)」が、「140~179」の範囲に「外れ(30秒)」が、「180~189」の範囲に「短セット演出(30秒)」が、「190~194」の範囲に「スーパーリーチ各種(60秒)」が、「195~198」の範囲に「「セット演出(60秒)」が規定されている。
また、特図1の抽選結果が「大当たり」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~29」の範囲に「ノーマルリーチ各種(30秒)」が、「30~39」の範囲に「短セット演出(30秒)」が、「40~179」の範囲に「スーパーリーチ各種(60秒)」が、「180~198」の範囲に「セット演出(60秒)」が規定され、抽選結果が「小当たり」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~99」の範囲に「スーパーリーチ各種(60秒)」が、「100~198」の範囲に「小当たりセット演出(56秒)」が規定されている。
以上、説明をした通り、本実施形態では、特図1の抽選結果に関わらず、所定の割合でセット演出を実行するための変動パターンが選択されるように構成している。そして、小当たり当選時と大当たり当選時とでセット演出として設定される変動パターン(変動時間)が異なるように構成している。具体的には、大当たり当選時はセット演出として60秒の変動時間が選択され得るようにし、小当たり当選時はセット演出として56秒の変動時間が選択され得るようにしている。つまり、大当たり当選時のセット演出の変動時間よりも、小当たり当選時のセット演出の変動時間のほうが4秒短くなるように構成している。
ここで、図432を参照して後述した通り、本実施形態の遊技盤13は、右打ち遊技を実行した場合に、小当たり遊技中に開放状態となるV入賞口650aに球が到達するのに要する時間(約2秒)よりも、大当たり遊技中に開放状態となる特定入賞口65aに球が到達するのに要する時間(約6秒)のほうが、4秒長くなるように構成している。そして、後述するが、本実施形態では、セット演出(60秒)が実行された場合に、設定されている変動時間(特図変動時間)に関わらず、セット演出が実行されてから54秒後に右打ち遊技を案内する報知(右打ち報知)を実行するように構成している。
このように構成することで、セット演出が実行されてから右打ち報知が実行されるまでのタイミングを大当たり当選、小当たり当選共に同一にすることができるため、遊技者にセット演出の演出結果を分かり難くすることができる。さらに、セット演出が実行されてから54秒経過後に右打ち報知を行い、その右打ち報知に基づいて遊技者が右打ち遊技をした場合に、今回のセット演出の実行契機となる特図抽選結果が何れ(大当たり、小当たり)であったともして、右打ち遊技によって発射された球を開放状態となる何れかの入賞口に入賞させることができる。
次に、普図変動パターン選択18テーブル202nfの内容について、図438を参照して説明をする。図438は、普図変動パターン選択18テーブル202nfの内容を示した模式図である。図438に示した通り、普図変動パターン選択18テーブル202nfは、上述した第16実施形態の普図変動パターン選択テーブル202lf(図384参照)において普図ロング変動B(60秒)が規定されていた範囲に、普図ロング変動C(58秒)を規定した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
普図変動パターン選択18テーブル202nfに示した通り、遊技状態が通常状態(普図低確)で普図抽選の結果が普図当たりAで、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「500~999」の範囲、及び、遊技状態が通常状態(普図低確)で普図抽選の結果が外れで、取得した第2変動種別カウンタCS2の値が「800~999」の範囲に、変動パターンとして「普図ロング変動C(58秒)」が規定されている。
そして、普図ロング変動Cが選択された場合には、セット演出が実行され得るように構成している。つまり、普図ロング変動Cに基づいてセット演出が実行された場合にも、そのセット演出が実行されてから54秒経過後に右打ち報知が実行される。そして、その右打ち報知に基づいて遊技者が右打ち遊技を行った場合に、発射された球が第2入賞口640に入賞するように構成している。
このように構成することで、セット演出が実行されてから右打ち報知が実行されるまでのタイミングを大当たり当選、小当たり当選、普図当選で同一にすることができるため、遊技者にセット演出の演出結果を分かり難くすることができる。さらに、セット演出が実行されてから54秒経過後に右打ち報知を行い、その右打ち報知に基づいて遊技者が右打ち遊技をした場合に、今回のセット演出の実行契機となる図柄抽選結果が何れ(大当たり、小当たり、普図当たり)であったともして、右打ち遊技によって発射された球を開放状態となる何れかの入賞口(特定入賞口65a、V入賞口650a、第2入賞口640)に入賞させることができる。
さらに、本実施形態では、特図保留及び普図保留を先読みし、特図変動の開始タイミングが、所定期間(例えば、70秒)の間、特図抽選で当たり当選とならない場合で、且つ、その特図変動の開始タイミングから所定範囲期間後(例えば、58秒~62秒後)に普図抽選で当たり当選し、当たりロング開放当たり遊技が実行されるタイミングであると判別した場合に、その特図変動の開始タイミングからセット演出を実行するように構成し、その特図変動の開始タイミングから実行されるセット演出が開始されてから54秒後に普図ロング開放当たり遊技に対応した右打ち報知を実行するように構成している。
このように、特図変動の内容と普図変動の内容とを先読みし、何れかの図柄変動開始タイミングにてセット演出を実行可能と判別した場合にセット演出を実行可能にすることで、セット演出が実行される頻度を高めることができ、演出効果を高めることができる。また、特図変動の開始タイミングで実行されたセット演出の演出結果が普図ロング開放当たり当選を示すものとすることができるため、遊技者に以外性のある遊技を行わせることができる。
なお、セット演出の開始タイミングと、右打ち報知の実行タイミングとの関係が大きく逸脱しなければ良く、例えば、通常セット演出が実行されてから54秒後に実行される右打ち報知の実行タイミングを、数秒(2秒)前後にずらしても良いし、実際にはセット演出を実行が実行されてから58秒後に右打ち遊技により発射された球が入賞口に入賞するタイミングとなるが、セット演出が実行されてから54秒後に右打ち報知を実行しても良い。このように若干のズレを許容してセット演出を実行可能とすることにより、よりセット演出を実行可能な条件が成立し易くなり演出効果を高めることができる。
また、本実施形態では図柄変動の開始タイミングにセット演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、上述したセット演出を実行条件が成立する場合であれば、例えば、特図変動の実行中からセット演出を実行するように構成しても良い。この場合、セット演出が実行される前に、遊技者に対して特図変動が終了したと思わせるための疑似停止表示態様を表示するように構成すると良い。これにより、特図変動の実行途中から開始されるセット演出を、遊技者に違和感無く実行させることができる。
次に、図436(b)を参照して、本第18実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の内容について説明をする。本実施形態では、上述した第16実施形態に対して演出禁止フラグ223naを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
演出禁止フラグ223naは、新たなセット演出の設定を禁止するためのフラグであって、新たなセット演出の設定を禁止する場合にオンに設定されるものである。本実施形態では、セット演出が実行されている期間に加え、特図変動に基づいて特定のスーパーリーチ演出(外れ含む)が実行されている期間中もセット演出が実行されないように構成しており、特定のスーパーリーチ演出が実行される期間中においても演出禁止フラグ223naがオンに設定される。このように構成することで、実行中の演出(特に、当たり期待度の高い演出)が途中でセット演出に切り替わってしまい、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
<第18実施形態における制御処理について>
次に、図439~図443を参照して、本第18実施形態における制御処理内容について説明をする。本第18実施形態では、上述した第16実施形態における制御処理内容に対して、主制御装置110では各種判別処理(当たり判別処理等)や各種選択処理(当たり種別選択処理、変動パターン選択処理等)にて参照されるデータテーブルを異ならせているため、処理結果が異なる点、及び、処理結果に基づいて実行される各種処理(コマンドを設定する処理、処理結果を記憶する処理等)の具体的な内容について相違しているが、技術思想としては同一であるため、その詳細な説明を省略する。
また、音声ランプ制御装置113の制御処理では、停止コマンド処理16(図414のC3216参照)に替えて停止コマンド処理18(図439のC3246参照)を、変動表示設定処理16(図415のC3114参照)に替えて変動表示設定処理18(図440のC3144参照)を、演出更新処理16(図420のC3112参照)に替えて演出更新処理18(図443のC3142参照)を、実行する点で相違している。それ以外は同一であり、同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
まず、図439を参照して、停止コマンド処理18(C3246)の内容について説明をする。図439は、停止コマンド処理18(C3246)の内容を示したフローチャートである。図439に示した通り、停止コマンド処理18(C3246)は、上述した停止コマンド処理16(図414のC3216参照)に対して、演出禁止フラグ223naの設定処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
停止コマンド処理18(C3246)が実行されると、まず、上述した停止コマンド処理16(図414のC3216参照)と同一のC3951~C3956の処理を実行し、その後、今回の停止コマンドが演出禁止フラグ223naをオンに設定した対象変動の停止を示すものであるかを判別し(C3971)、対象変動の停止を示すものであると判別した場合は(C3971:Yes)、演出禁止フラグ223naをオフに設定し(C3972)、本処理を終了する。一方、C3971の処理において、対象変動の停止を示すものでは無いと判別した場合は(C3972:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図440を参照して、変動表示設定処理18(C3144)の内容について説明をする。図440は、変動表示設定処理18(C3144)の内容を示したフローチャートである。図440に示した通り、変動表示設定処理18(C3144)は、上述した変動表示設定処理16(図415のC3114参照)に対して、セット演出の演出態様を設定するための処理を追加した点と、取得した変動パターンがスーパーリーチである場合に演出禁止フラグ223naをオンに設定する処理を追加した点と、で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
変動表示設定処理18(C3144)が実行されると、上述した変動表示設定処理16(図415のC3114参照)と同一のC4001~C4004の処理を実行し、その後、セット演出設定処理(C4041)を実行する。このセット演出設定処理(C4041)については、図441を参照して後述するが、今回の変動表示設定処理が特図変動に基づいて実行されたのか普図変動に基づいて実行されたのかを判別し、その判別結果に基づいて、それぞれセット演出の実行条件が成立しているかの判別を実行し、セット演出の実行条件が成立している場合にセット演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
図440に戻り説明を続ける。C4041の処理を終えると、次いで、今回取得した変動パターンがスーパーリーチであるかを判別し(C4042)、スーパーリーチであると判別した場合は(CS24042:Yes)、演出禁止フラグ223naをオンに設定し(C4043)、表示用変動パターンコマンドを設定し(C4044)、上述した変動表示設定処理16(図415のC3114参照)と同一のC4006~C4010の処理を実行し本処理を終了する。一方、C4042の処理において、今回取得した変動パターンがスーパーリーチでは無いと判別した場合は(C4042:No)、C4043の処理をスキップしてC4044の処理へ移行する。
次に、図441を参照して、セット演出設定処理(C4041)の内容について説明をする。図441はセット演出設定処理(C4041)の内容を示したフローチャートである。セット演出設定処理(C4041)では、特図変動、或いは、普図変動に開始タイミングにおいて、セット演出を設定するための処理が実行される。
セット演出設定処理(C4041)が実行されると、まず、現在の遊技状態が通常状態であるかを判別し(C4901)、通常状態では無い(時短状態である)と判別した場合は(C4901)、セット演出を実行する遊技状態では無いため、そのまま本処理を終了する。一方、通常状態であると判別した場合は(C4901:Yes)、次に、今回の変動表示設定処理18(図440のC3144参照)が特図変動の変動表示を設定する(演出を設定する)処理であるかを判別し(C4902)、特図変動の変動表示を設定する処理であると判別した場合は(C4902:Yes)、変動表示設定処理18(図440のC3144参照)のC4003の処理で取得した変動パターンがセット演出に対応する変動パターンであるかを判別する(C4903)。
C4903の処理において、セット演出に対応する変動パターンでは無いと判別した場合は(C4903:No)、そのまま本処理を終了する。一方、セット演出に対応する変動パターンであると判別した場合は(CS24903:Yes)、次いで、演出禁止フラグ223naがオンに設定されているかを判別し(C4904)、オンに設定されていないと判別した場合は(C4904:No)、現在が普図当たりロング変動中であるかを判別する(C4905)。
C4905の処理において、現在が普図当たりロング変動中であると判別した場合は(C4905:Yes)、普図変動時間カウンタ223loの値と、特図変動時間カウンタ223lnの値と、を比較し(C4906)、普図変動の残期間が今回の特図変動時間よりも短いかを判別する(C4907)。そして、今回の特図変動時間のほうが長いと判別した場合は(C4907:No)、入賞情報格納エリア223laに格納されている普通図柄の入賞情報を読み出し(C4908)、読み出した入賞情報の中に普図ロング変動に対応する入賞情報があるかを判別し(C4909)、普図ロング変動に対応する入賞情報があると判別した場合は(C4909:Yes)、今回の変動パターンに応じたセット演出を設定し(C4910)、演出禁止フラグ223naをオンに設定し(C4911)、本処理を終了する。
一方、C4909の処理において、C4908の処理にて読み出した入賞情報の中に普図ロング変動が無いと判別した場合は(C4909:No)、そのまま本処理を終了する。また、C4907の処理において、普図変動の残期間のほうが長いと判別した場合は(C4907:Yes)、普図変動停止タイミングに合わせたセット演出を設定し(C4912)、演出禁止フラグ223naをオンに設定し(C4920)、本処理を終了する。
なお、C4905の処理において、普図当たりロング変動中であると判別する状態、即ち、C4904の処理で演出禁止フラグ223naがオンに設定されていないと判別したにも関わらず、普図当たりロング変動中である場合としては、例えば、実行中の普図当たりロング変動の開始タイミングにおいて、特図変動の変動演出としてスーパーリーチ演出が実行されている場合である。
上述した通り、本実施形態では、C4909の処理を設け、入賞情報の中に普図ロング変動がある場合に、セット演出を設定するように構成している。このように構成することで、入賞情報の中に普図ロング変動があると判別した場合は、特図変動に基づくセット演出の実行中に普図ロング変動が実行されるため、セット演出の実行中に普図変動が短時間で複数回実行されてしまい、例えば、普図ショート当たり遊技が実行されることにより、今回のセット演出が特図変動に基づいて実行されたセット演出であることを遊技者に容易に把握されることを抑制することができる。なお、本実施形態ではC4909の処理を設けているが、これに限ること無く、セット演出を設定するように構成しても良い。
また、C4912の処理において設定されるセット演出では、特図変動の開始タイミングでは無く、普図変動停止タイミングに合わせたタイミングでセット演出が実行されるため、セット演出の演出結果として普図ロング開放当たりを報知することになる。なお、今回の特図変動開始時点における普図変動の残期間がセット演出の演出態様を実行可能な期間(15秒)よりも短い場合は、セット演出を設定するのでは無く、普図ロング開放当たりを示す専用の演出態様が設定されるように構成すると良い。これにより、普図ロング開放当たりに当選したことを遊技者に確実に報知することができる。
一方、C4904の処理において、演出禁止フラグ223naがオンに設定されていると判別した場合(C4904:Yes)、或いは、C4905の処理において、普図当たりロング変動中では無いと判別した場合(C4905:No)は、現在実行されている普図抽選の抽選結果を取得し(C4913)、普図当たり(普図ロング開放当たり)に当選しているかを判別し(C4914)、普図当たり(普図ロング開放当たり)に当選していない(或いは、普図抽選が実行されていない)と判別した場合は(C4914:No)、上述したC4910の処理へ移行する。
C4914の処理において、普図当たりに当選していると判別した場合は(C4914:Yes)、次いで、今回の特図変動が当たり変動であるかを判別し(C4915)、当たり変動であると判別した場合は(C4915:Yes)、普図変動時間カウンタ223loの値と、特図変動時間カウンタ223lnの値と、を比較し(C4916)、普図変動の残期間が今回の特図変動時間よりも短いかを判別する(C4917)。そして、実行中の普図変動の残期間よりも今回の特図変動の変動時間のほうが短いと判別した場合は(C4917:Yes)、普図変動を対象に実行されているセット演出を、今回の特図変動の抽選結果を示すセット演出に設定し(C4918)、本処理を終了する。
一方、C4915の処理において、今回の特図変動が当たり変動では無いと判別した場合(C4915)、或いは、C4917の処理において、実行中の普図変動の残期間よりも今回の特図変動の変動時間のほうが長いと判別した場合は(C4917:Yes)、今回の特図変動に対応するセット演出を設定すること無く、本処理を終了する。
また、C4902の処理において、今回の変動表示設定処理18(図440のC3144参照)が、普通図柄の変動表示を設定する処理であると判別した場合は(C4902:No)、普図セット演出設定処理を実行し(C4919)、本処理を終了する。
ここで、図442を参照して普図セット演出設定処理(C4919)の内容について説明をする。図442は、普図セット演出設定処理(C4919)の内容を示したフローチャートである。普図セット演出設定処理(C4919)が実行されると、まず、今回の変動パターンがセット演出であるかを判別し(C5001)、セット演出であると判別した場合は(C5001:Yes)、次に、演出禁止フラグ223naがオンに設定されているかを判別する(C5002)。
C5002の処理において演出禁止フラグ223naがオンに設定されていないと判別した場合は(C5002:No)、今回の変動パターンに応じたセット演出を設定し(C5003)、演出禁止フラグ223naをオンに設定し(C5004)、本処理を終了する。一方、C5002の処理において、演出禁止フラグ223naがオンに設定されていると判別した場合は(C5002:Yes)、今回の普図変動が当たり変動(ロング開放当たり変動)であるかを判別し(C5005)、ロング開放当たり変動であると判別した場合は(C5005:Yes)、実行中の特図抽選結果を取得し(C5006)、特図当たりであるかを判別する(C5007)。即ち、特図外れ変動に基づいて演出禁止フラグ223naがオンに設定されているかを判別する。
C5007の処理において、特図当たりでは無いと判別した場合は(C5007:No)、次いで、普図変動時間カウンタ223loの値と、特図変動時間カウンタ223lnの値と、を比較し(C5008)、今回の普図変動時間が実行中の特図変動の残時間よりも短いかを判別し(C5009)、今回の普図変動時間のほうが短いと判別した場合は(C5009:Yes)、実行中の特図演出(特図変動に基づいて実行されるセット演出)によって、普図抽選結果(ロング開放当たり)を報知するための差替演出(セット演出)を設定し(C5010)、本処理を終了する。一方、C5007の処理において、実行中の特図変動が当たり変動であると判別した場合(C5007:Yes)、或いは、C5009の処理において、今回の普図変動時間が実行中の特図変動の残時間よりも長いと判別した場合(C5009:No)は、そのまま本処理を終了する。
次に、図443を参照して、演出更新処理18(C3142)の内容について説明をする。図443は、演出更新処理18(C3142)の内容を示したフローチャートである。図443に示した通り、演出更新処理18(C3142)は、上述した第16実施形態の演出更新処理16(図420のC3112参照)に対して、セット演出が実行された場合における右打ち報知処理を追加した点で相違している。それ以外は同一であり、同一の内容については詳細な説明を省略する。
演出更新処理18(C3142)が実行されると、まず、上述した第16実施形態の演出更新処理16(図420のC3112参照)と同一のC4501~C4506の処理を実行する。そして、C4505の処理において時短最終変動フラグ223lkがオンに設定されていないと判別した場合(C4505:No)、或いは、最終変動演出更新処理(C4506)を終えた場合に、セット演出が実行されているかを判別する(C4541)。このC4541の処理では、セット演出が実行された場合に、その演出時間を計測するためにセットされる演出時間計測カウンタ(図示せず)の値を参照することで判別が行われる。
C4541の処理において、セット演出の実行中である(演出時間計測カウンタの計測中である)と判別した場合は(C4541:Yes)、セット演出が開始されてから54秒が経過したタイミングであるかを判別し(C4542)、54秒が経過したタイミングであると判別した場合には(C4542:Yes)、右打ち遊技を示す表示用案内コマンドを設定し(C4543)、C4507の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。一方、C4541の処理において、セット演出の実行中では無いと判別した場合(C4541:No)、或いは、C4542の処理において、54秒が経過したタイミングでは無いと判別した場合には(C4542:No)、C4543の処理を行うこと無く、C4507の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。
なお、図443で示した演出更新処理18(C3142)では、セット演出が実行されていると判別した場合にのみ、演出開始から54秒の経過タイミングにて右打ち遊技を示すように構成しているが、実際にはそれ以外のタイミングでも右打ち遊技を示すための表示用案内コマンドを設定するように構成している。具体的な図示は省略しているが、例えば、図437(b)の通常用変動パターン18テーブル202ne1にて示した通り、30秒のセット演出が設定された場合は、セット演出が実行されてから24秒が経過したタイミングで右打ち遊技を示すための表示用案内コマンドを設定が設定される。また、実行中のセット演出の演出結果を途中で差し替える場合には、さらに異なるタイミングで右打ち遊技を示すための表示用案内コマンドを設定するように構成しても良い。これにより、通常とは異なるタイミングで右打ち遊技が報知されるため、遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。
<第19実施形態>
次に、図444から図456を参照して、第19実施形態について説明をする。本第19実施形態では上述した第16実施形態に対して一連演出の演出態様の設定方法を異ならせた点で相違している。まず、上述した第16実施形態における一連演出の設定方法について図444を参照して説明をする。図444は、上述した第16実施形態における一連演出設定の流れを模式的に示した模式図である。
図444に示した通り、上述した第16実施形態では、普図当たり(普図ロング開放当たり)に当選した場合と、第1特別図柄(特図1)抽選で大当たり又は小当たりに当選した場合とで、一連演出が設定可能に構成しており、一連演出の演出データを複数のシナリオ種別に区分けして格納している。
具体的には、普図変動中に実行される演出態様(図365(b)、図366(a)参照)に対応するシナリオ1と、普図当たり遊技中に実行される演出態様(図366(b)参照)に対応するシナリオ2と、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞した際に実行される演出態様(図369(a)参照)に対応するシナリオ3と、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞してから、その入賞した球に基づく特図2抽選が実行されるまでの期間(待機期間)が10~30秒の場合に実行される演出態様(図367(a)参照)に対応するシナリオ3-1と、特図2変動中に実行される演出態様(図367(b)参照)に対応するシナリオ4と、小当たり遊技中に実行される演出態様(図368(b)参照)に対応するシナリオ5と、一連演出が途中で終了する際に実行される演出態様(図370(b)、図371(b)参照)に対応するシナリオ7と、が格納されている。
そして、特図1抽選で大当たり又は小当たりに当選した場合は、対応する特図1変動の変動パターンコマンドに対応させて複数の演出データを用いた一連演出を一括で設定するように構成している。具体的には、特図1抽選で大当たりに当選した場合は、上述したシナリオ1~シナリオ5までの演出データを一括に設定した変動演出(一連演出)を実行し、特図1抽選で小当たりに当選した場合は、上述したシナリオ1~シナリオ4までの演出データを一括に設定した変動演出(一連演出)を実行するように構成している。
一方、普図当たり当選に基づいて設定される一連演出は、一連演出を構成する各シナリオを個々に設定し、一のシナリオに対してシナリオ移行条件の成立に基づいて次のシナリオを設定するように構成している。具体的には、普図抽選によって普図ロング開放当たりに当選した場合で、一連演出の実行条件が成立した場合には、一連演出の開始を示すシナリオ1が設定され、普図ロング開放当たりを示す停止コマンドを受信した場合に、次いで、シナリオ2が設定される。なお、第16実施形態では、普図ロング開放当たりに当選していない状態で、シナリオ1が設定される場合(所謂、ガセ演出)があり、その場合は、シナリオ1の経過時間が終了すると共に、一連演出が終了する。
次に、シナリオ2に対応する演出態様が普図ロング開放当たり遊技中に実行され、球が第2入賞口640に入賞した場合には、その旨を示す特図2(特2)入賞コマンドが主制御装置110から出力され、一連演出が実行される表示レイヤとは異なるレイヤに球が第2入賞口640に入賞したことを示す報知態様が表示される(図367(a)の副表示領域Ds参照)。そして、特図2入賞コマンドを受信した場合に、シナリオ3が設定される。なお、シナリオ2が設定されている期間中に球が第2入賞口640に入賞しなかった場合は、一連演出を終了させるため、シナリオ7が設定され、所定期間(3秒間)の終了画面が表示される。
上述した第16実施形態では、シナリオ3に移行する際、即ち、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞する際に特図2抽選が実行されるまでの期間(待機期間)が、第1特別図柄(特図1)の変動状況に基づいて判別され、待機期間の長さに応じて異なるシナリオが設定されるように構成している。具体的には、待機期間が10秒未満の場合は、シナリオ3(図369(a)参照)が設定され、待機期間が4~30秒の場合は、シナリオ3-1(図367(a)参照)が設定される。ここで、待機期間が30秒以上の場合は、実行中の一連演出を疑似的に終了させ(シナリオ7を設定し)、所定期間経過後に再度一連演出を開始させる特殊一連演出(連続一連演出)が実行される(図372参照)。また、シナリオ3-1が設定された場合は、シナリオ移行条件が成立するまでシナリオ3-1に対応する演出態様が継続して表示される。
次いで、シナリオ3、或いはシナリオ3-1が設定された状態で特図2変動パターンコマンドを受信すると、次のシナリオへの移行条件が成立し、シナリオ4が設定される。シナリオ4は特図2変動の停止を示す特図2停止コマンドを受信するまで設定されるものであり、特図2変動の変動時間(15秒)と同一の長さの演出態様が実行される。そして、特図2停止コマンドを受信した際に、今回の特図2変動が当たりを示すものであれば、シナリオ5へ移行する。一方、特図変動が外れを示すものであれば、シナリオ7へ移行し、一連処理を終了する。
ここで、本実施形態では、シナリオ4が設定されている状態において実行中の特図2変動が小当たりである場合も大当たりである場合も同一の変動時間が設定され、シナリオ5へ移行させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、通常状態中における特図2変動で大当たりに当選した場合に、変動時間として小当たり変動時間(15秒)と小当たり遊技時間(10秒)とを合算させた25秒の変動時間を設定するように構成し、特図2の大当たり変動中にシナリオ4からシナリオ5へ移行させ、特図2の大当たり変動の停止タイミングに合わせて、大当たり遊技が実行されるように構成しても良い。
特図2変動が小当たりである場合においてシナリオ5が設定されると、小当たり遊技中にV通過コマンドを受信するまで、或いは、小当たり遊技が終了するまでシナリオ5に対応する演出態様が実行され、V通過コマンドを受信した場合は、その旨を示す報知態様を一連演出が実行される表示レイヤとは異なるレイヤに表示し、大当たり遊技へと移行する。一方、小当たり遊技期間(10秒間)が経過した状態でV通過コマンドを受信していない場合は、一連演出を終了させるためにシナリオ7に移行する。
以上、説明をした通り、第16実施形態では、特図1変動に基づいて一連演出を実行する際には、特図1変動の変動パターンに対応させて一連演出シナリオを一括で設定し、普図変動に基づいて一連演出を実行する際には、各シナリオに応じた移行条件の成立具合に応じて一連演出の演出態様を更新するように構成している。よって、同一の演出態様で一連演出を実行する場合において、演出態様の更新が確定している場合には一連演出を設定する処理を簡素化できると共に、演出態様の更新内容が遊技状況によって可変する場合には、各遊技状況に応じて柔軟に演出態様を可変させることができる。
なお、本第16実施形態では、普図抽選に基づいて一連演出を実行する場合において、一連演出のシナリオを個々に設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普図抽選に基づいて実行される一連演出のうち、演出態様の更新が確定している部分については、複数のシナリオを纏めて設定するように構成しても良い。これにより、は一連演出を設定する処理を簡素化することができる。
図444を参照して上述した第16実施形態における一連演出の設定方法は、同一の演出態様で一連演出を実行する場合において、演出態様の更新が確定している場合には一連演出を設定する処理を簡素化できると共に、演出態様の更新内容が遊技状況によって可変する場合には、各遊技状況に応じて柔軟に演出態様を可変させることができるものであったが、待機期間の長さに応じて可変設定可能な演出態様がシナリオ3に対応する演出態様だけであるため、所定期間で実行される一連演出の他のシナリオに基づく演出態様と比較して遊技者が違和感を覚えてしまうという問題があった。
ここで、上述した問題を解決するために、本第19実施形態では、普図変動が実行される際に、普図当たり遊技中における特別図柄(第1特別図柄)の変動状況を予測し、その予測結果に基づいて普図変動に対応する一連演出の演出態様を設定するように構成している。つまり、普図変動が実行される際に、今回実行される普図変動の変動時間と普図抽選結果、及び、普図当たり遊技の遊技時間(最大時間)と、を算出し、算出結果に基づいて、普図当たり遊技中に現在実行中の特図1変動が終了するか否かを判別し、その判別結果に基づいて普図変動に対応する一連演出の演出態様を設定するように構成している。
このように構成することで、例えば、実行中の特図1変動の変動終了タイミングが、第2入賞口640に球が入賞し得る期間、即ち、普図当たり遊技期間(最大期間)よりも後である場合は、特図2変動が実行し得るタイミング(待機期間の長さ)を、普図変動を実行する時点で予測することが可能となる。これにより、待機期間中に実行される各種演出態様として、待機期間の長さに基づいた演出態様を設定することができる。よって、上述した第16実施形態に対して、待機期間の長さに応じて一連演出の演出態様のうち、可変設定可能な期間を長くすることができるため、一連演出の長さに応じた一連演出を実行させ易くすることができる。
<第19実施形態における電気的構成について>
次に、図445、及び図446を参照して、本第19実施形態における電気的構成について説明をする。本第19実施形態では、上述した第16実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221が有するROM222の一部構成と、RAM223の一部構成と、を変更した点で相違している。具体的には、ROM222に一連演出シナリオテーブル222oaを追加した点と、RAM223に普図当たり中フラグ223oa、演出シナリオ格納エリア223ob、常時監視フラグ223ocを追加した点で相違している。それ以外の要素については同一であり、同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図445(a)を参照して、本第19実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の構成について説明をする。図445(a)は、第19実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の内容を模式的に示した模式図である。図445(a)に示した通り、第19実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222は、一連演出シナリオテーブル222oaを追加した点で第16実施形態と相違している。
一連演出シナリオテーブル222oaは、進行する遊技状況に対応させて実行される一連演出の演出態様が規定されているデータテーブルである。ここで、図446を参照して一連演出シナリオテーブル222oaのうち、普図変動に基づいて設定される一連演出の演出シナリオが規定されている普図シナリオテーブル222oa1の内容について説明をする。
図446は、一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている内容を模式的に示した模式図である。なお、図446では、一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている内容のうち、本第19実施形態の特徴的な内容(普図変動に基づいて設定される一連演出の演出シナリオ)についてのみ示しており、上述した第16実施形態と同一の内容、即ち、特図変動の変動期間に対応させて設定される一連演出の演出態様の内容についてはその記載および説明を省略している。
図446に示した通り、本第19実施形態では、普図変動に基づいて一連演出の演出態様を設定する際に、複数の普図当たりシナリオ(普図当たりシナリオ1~4)を設定可能に構成しており、普図変動時において実行される第1予測(一連演出実行中に発生し得る待機期間の長さについての予測)の結果に基づいて、異なる普図当たりシナリオを設定するように構成している。
具体的には、普図ロング開放当たりに当選した普図変動の開始時において、第1特別図柄(特図1)変動中であるかを判別し、特図1変動中であると判別した場合に、実行中の特図1変動の残期間を判別する。次いで、今回の普図変動に基づいて実行される普図ロング開放当たり遊技の遊技期間と、実行中の特図1変動の残期間とを比較し、実行中の特図1変動の終了タイミングが今回の普図変動に基づいて実行される普図ロング開放当たり遊技の終了時間よりも後であるかを判別し、後であると判別した場合に、普図ロング開放当たり遊技の終了時点から特図1変動が終了するまでの待機期間(特図2変動が実行され得るまでの期間)を判別する。そして、上述した処理で判別された待機期間の長さに対応した普図当たりシナリオを設定するように構成している。
このように構成することで、普図変動開始時点において、特図2変動が実行されることが無い待機期間の長さを事前に予測することが可能となるため、待機期間の長さに応じた演出態様で一連演出を実行させることが可能となる。
なお、上述した第1予測では、普図変動の開始タイミングにおいて、特図1変動が実行中で無い場合、或いは、実行中の特図1変動の終了タイミングが、普図ロング当たり遊技期間よりも前である場合には、待機期間を事前に予測することができないため、普図変動開始時に、普図変動時間に対応する一連演出の演出態様のみが設定される。
図446に示した通り、一連演出シナリオテーブル222oaには、普図変動開始時に実行される第1予測の予測結果に基づいて設定される複数の普図当たりシナリオが規定されており、第1予測の予測結果として待機期間(特図2待機期間)が、「2秒未満」である場合には「普図当たりシナリオ1」が設定され、「2秒以上で30秒未満」である場合には「普図当たりシナリオ2」が設定され、「30秒以上」である場合には「普図当たりシナリオ3」が設定されるように規定されている。また、第1予測の予測結果が「予測不可」である場合には「普図当たりシナリオ4」が設定されるように規定されている。
ここで、各普図当たりシナリオの内容について説明をする。「普図当たりシナリオ1」が設定されると、一連演出の演出態様として、「普図変動中」に「シナリオ1」、「普図当たり遊技中」に「シナリオ2」、「特図2変動中」に「シナリオ3」に対応する演出態様が設定されるように当たりシナリオ内容が規定されている。つまり、「普図当たりシナリオ1」が設定される場合、即ち、特図2待機期間が短い場合は、特図2待機期間専用の演出態様を設定すること無く、普図当たり遊技を示す演出態様から特図2変動を示す演出態様へと移行する一連演出が実行される。
このように構成することで、特図2待機期間を示す演出態様が短期間(例えば、0.5秒間)設定されることにより、遊技者に分かり難い演出が実行されてしまうことを抑制することができる。なお、本実施形態では、普図当たりシナリオ1が設定された場合において、普図ロング開放当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞した場合に発生する2秒未満の特図2待機期間中に、普図当たり遊技中に設定され得る演出態様が継続して設定されるように構成しているが、これに限ること無く、2秒未満の特図2待機期間中に特図2変動中に設定され得る演出態様を設定するように構成しても良い。
「普図当たりシナリオ2」が設定されると、一連演出の演出態様として、「普図変動中」に「シナリオ1」、「普図当たり遊技中」に「シナリオ2」、「特図2変動待機中」に「シナリオ3」、「特図2変動中」に「シナリオ4」に対応する演出態様が設定されるように当たりシナリオ内容が規定されている。つまり、「普図当たりシナリオ2」が設定される場合、即ち、特図2待機期間が所定期間存在する場合は、特図2待機期間専用の演出態様を設定するように構成している。
このように構成することで、特図2待機期間が所定期間発生した場合において、遊技者に違和感(間延び感)を与えることの無い一連演出を実行することができる。さらに、本実施形態では、「普図当たりシナリオ1」が設定された場合では「特図2変動中」に設定される「シナリオ3」を、「普図当たりシナリオ2」が設定された場合には「特図2待機中」に対応させて設定するように構成している。このように構成することで、特図2待機期間の有無に関わらず、一連演出として「シナリオ2」から「シナリオ3」へと移行する演出態様を設定することが可能となる。よって、遊技者に対してより違和感を与えることが無い一連演出を実行することができる。
次に、「普図当たりシナリオ3」が設定されると、一連演出の演出態様として、「普図変動中」に「シナリオ1」、「普図当たり遊技中」に「シナリオ2」、「特図2変動待機中」に「シナリオ2」、「シナリオ3」、「特図2変動中」に「シナリオ4」に対応する演出態様が設定されるように当たりシナリオ内容が規定されている。つまり、「普図当たりシナリオ3」が設定される場合、即ち、特図2待機期間が所定期間以上である場合は、普図当たり遊技中に対応する「シナリオ2」が設定される期間が、他の普図当たりシナリオよりも長くなるように構成している。
このように構成することで、遊技者に対して、特図2待機期間が長い場合であっても、その一期間が普図当たり遊技中であると思わせることが可能となる。よって、特図2待機期間が長いと思わせ難くすることができる。また、普図当たり遊技中に対応する演出態様(シナリオ2)を長期間表示するように構成しているため、遊技者に対して特図2待機期間では無く、普図当たり遊技が長時間実行されていると思わせることができる。
また、「普図当たりシナリオ4」が設定される場合は、普図ロング開放当たり遊技中における特図1変動の変動状況を、普図変動開始時に予測することができない場合であるため、「普図変動中」に対応する「シナリオ1」のみを設定し、本処理を終了する。尚、「普図当たりシナリオ4」が設定された場合は、上述した第16実施形態の様にシナリオ切替タイミングにおいてシナリオ移行条件が成立したかを判別し、その判別結果に基づくシナリオが設定されるように構成している。
また、普図当たりシナリオとして異なる普図当たりシナリオが設定された場合であっても小当たり遊技中、及び、大当たり遊技中は同一の演出態様が設定されるように構成している。
次に、図447、および、図448を参照して、本第19実施形態の一連演出として、普図当たりシナリオ2が設定される場合における流れについて説明をする。図447は、一連演出として普図当たりシナリオ2が設定される場合における流れを模式的に示したタイミングチャートである。
図447に示した通り、普図変動が実行される時点で待機期間(特図2待機期間)の長さを判別するための第1予測処理が実行される。そして、第1予測処理の処理結果として待機期間「20秒」と判別されると、普図変動開始時に、一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている「普図当たりシナリオ2」に対応する演出データを設定し、後述する演出シナリオ格納エリア223obに格納する。そして、時間の経過に基づいて演出シナリオ格納エリア223obに格納されている演出データに対応する演出態様で一連演出が実行される。
このように、普図変動開始時において、今後の遊技内容を予測可能な場合は、複数の演出データ(シナリオ)をまとめて設定するように構成することで、一連演出の演出態様を設定するための処理を簡素化することができる。
次に、図448を参照して、一連演出として普図当たりシナリオ4が設定される場合における流れについて説明をする。図448は、一連演出として普図当たりシナリオ4が設定される場合における流れを模式的に示したタイミングチャートである。
図448に示した通り、普図変動が実行される時点で待機期間(特図2待機期間)の長さを判別するための第1予測処理が実行される。そして、第1予測処理の処理結果として実行中の特図1変動の停止タイミングが、普図当たり変動の停止タイミングよりも前であると判別した場合は、待機期間の長さを予測することが不可能であるため、第1予測処理の処理結果が「予測不可」と判別され、普図変動開始時に、一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている「普図当たりシナリオ4」に対応する演出データが設定される。
つまり、図448に示した例によれば、実行中の特図1変動が停止してから、普図ロング開放当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞するまでの期間において、新たな特図1変動が実行されるか否かを予測することができないため、待機期間の長さを予測することが出来ない状況である。このような場合は、普図変動開始時において、一連演出の演出態様として普図変動に対応する期間中の演出態様(シナリオ1)のみが設定され、普図変動停止時(普図当たり開始時)に第2予測処理が実行される。
第2予測処理は、普図変動停止時(普図当たり開始時)において、再度、待機期間の長さを判別するためのものであり、第1予測処理において待機期間の長さが判別できなかった場合に実行される処理である。この第2予測処理では、普図変動停止時(普図当たり開始時)において特図1変動が実行されているかを判別し、特図1変動中であると判別した場合は、実行中の特図1変動の残期間と、普図ロング開放当たり遊技の遊技期間とを比較し、待機期間の長さが判別される。そして、その判別結果に基づいて、一連演出の演出態様を一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている内容に基づいて設定する。
図448に示した通り、第2予測処理においても待機期間を予測することができなかった場合は(第2予測処理が実行されるタイミングにて特図1変動が実行されていない場合は)、現時点においても、待機期間を判別することができない状態であるため、普図当たり遊技(普図ロング開放当たり遊技)中における特図1変動の開始、或いは、特図2変動の開始を常時監視するための常時監視処理が実行される。そして、常時監視処理によって、新たな特図1変動が実行される前に特図2変動が実行されることが判別された場合には、その特図2変動の開始に対応させて特図2変動中に対応する演出態様(シナリオ3)が設定される。
以上、説明をした通り、本第19実施形態では、普図変動に基づいて実行される一連演出の演出態様を設定する際に、遊技状況に応じて不定期な期間が設定される待機期間の長さを予測し、その予測結果に応じた一連演出を実行するように構成している。このように構成することにより、一連演出が実行される期間中において長い待機期間が設定されたとしても、遊技者に違和感の無い一連演出を提供することができる。
また、本第19実施形態では、一連演出が実行されるタイミングにおいて、待機期間を予測するように構成しているため、実際に待機期間が設定される時点よりも前に実行される一連演出の演出態様を、待機期間の長さに応じて可変設定することが可能となる。よって、一連演出の演出態様のうち、待機期間に対応して設定される演出態様のみが待機期間の長さに応じて可変される場合に比べて、違和感の無い一連演出を実行することができる。
さらに、本第19実施形態では、待機期間が設定されている状態において、待機期間以外の期間(例えば、普図当たり遊技期間)であることを示す演出態様を設定可能に構成しているため、遊技者に対して長い待機期間が設定されていることを分かり難くすることができる。なお、本第19実施形態では、上述した第16実施形態と同様に、一連演出中に右打ち遊技を行わせるように構成しているため、遊技方法によって現在が待機期間であるか否かを遊技者に判別され難くすることができる。
加えて、本第19実施形態では、普図変動開始時において、待機期間の長さを予測困難(不可能)である場合に、異なるタイミング(普図当たり遊技開始タイミング)にて、再度待機期間の長さを予測するための処理(第2予測処理)を実行するように構成している。このように、待機期間が設定されるまでの期間において、待機期間の長さを予測するタイミングを複数設けることにより、待機期間の長さに対する予測精度を高めることができる。
また、待機期間を予測する処理において、待機期間を予測することができない場合にのみ、普図当たり遊技中の遊技状況を常時監視するように構成し、常時監視の結果に基づいて待機期間に対応する演出態様を設定するように構成しているため、一連演出の演出態様を設定するための処理を簡素化することができる。
なお、本第19実施形態では、待機期間を予測するための処理(第1予測処理、第2予測処理)において、実行中の特図1変動の残変動時間を用いて待機期間の長さを予測(判別)するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、入賞情報格納エリア223laに格納されている特図1保留の入賞情報を先読みし、その先読み結果に基づいて、次に実行される特図1変動の変動時間も用いて待機期間の長さを予測するように構成しても良い。
このように構成することで、例えば、図448に示した例のように、実行中の特図1変動の停止タイミングが、普図当たり遊技の開始タイミングよりも前である場合、即ち、実行中の特図1変動が終了した時点で特図2変動の開始条件(第2入賞口640への球の入賞)が成立し得ない場合に、次に実行される特図1変動の変動時間を先読みし、その先読み結果に基づいて待機期間の長さを予測することが可能となる。よって、待機期間の長さに対する予測精度を高めることができる。
さらに、本第19実施形態では、上述した第16実施形態と同様に、特図1変動よりも優先して特図2変動が実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第1入賞口64、第2入賞口640への球の入賞順序に従って特図1変動と特図2変動とが実行されるように構成しても良いし、特図2変動よりも優先して特図1変動が実行されるように構成しても良い。
<第19実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図449から図456のフローチャートを参照して、本第19実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理の内容について説明をする。本実施形態では、上述した第16実施形態に対して、入賞情報コマンド処理16(図407参照)に替えて入賞情報コマンド処理19(図449参照)を実行する点と、一連演出判別処理(図450参照)を実行する点と、当たり関連コマンド処理16(図410参照)に替えて当たり関連コマンド処理19(図451参照)を実行する点と、普図当たり関連コマンド処理(図452参照)を実行する点と、変動演出設定処理16(図415の参照)に替えて変動演出設定処理19(図453参照)を実行する点と、常時監視中演出設定処理(図454参照)を実行する点と、普図用演出設定処理(図417の参照)に替えて変動演出設定処理19(図455参照)を実行する点と、一連演出予測設定処理(図456参照)を実行する点と、で相違しており、それ以外は同一である。同一の制御処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、参照するデータテーブルの内容を変更した点、及び、参照するデータテーブルの内容を変更したことに対応して変更される各種処理内容についても、単に数値を変更しただけであり技術思想的には同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、図449を参照して、入賞情報コマンド処理19(C3242)の内容について説明をする。図449は、本第19実施形態において実行される入賞情報コマンド処理19(C3242)の内容を示したフローチャートである。この入賞情報コマンド処理19(C3242)では、上述した入賞情報コマンド処理16(図407参照)に対して、一連演出実行中に入賞情報コマンドを受信した場合に実行される処理(一連演出判別処理(図450のC3441参照))を追加した点で相違し、それ以外は同一であるため、その詳細な説明は省略する。
入賞情報コマンド処理19(C3242)が実行されると、上述した第16実施形態の入賞情報コマンド処理16(図407参照)と同一のC3401~C3405の処理を実行した後、C3403の処理において、特2当たり情報が無いと判別した場合は(C3403:No)、C3441の処理を実行する。C3441の処理では、一連演出判別処理を実行する(C3441)。この一連演出判別処理(C3441)の詳細については、図450を参照して後述する。
C3441の処理を実行後、C3406,C3407の処理を実行し、その後、本処理を終了する。
次に、図450を参照して、一連演出判別処理(C3441)の内容について説明をする。図450は、本第19実施形態において入賞情報コマンド処理19(図449)の中で実行される一連演出判別処理(C3441)の内容を示したフローチャートである。この一連演出判別処理(C3441)では、現在が一連演出実行中であるかが判別され、一連演出実行中であると判別された場合に、今回受信した入賞コマンドの種別(特図1、特図2、普図)に対応した処理が実行される。
一連演出判別処理(C3441)が実行されると、まず、一連演出カウンタ223lqの値を取得し(C5101)、次いで、一連演出カウンタ223lqの値が0であるかを判別する(C5102)。C4101の処理で取得される一連演出カウンタ223lqは、一連演出が実行される場合にその演出期間に対応した値が設定され、定期的に実行される演出更新処理において減算(更新)され、カウンタ値が「0」となる場合に一連演出が終了するように構成されるものである。つまり、C5102の処理では、一連演出が実行されているかを判別することになる。
C5102の処理において、一連演出カウンタ223lqの値が0よりも大きく無い(0である)と判別した場合は(C5102:No)、現在が一連演出中では無いため、一連演出実行中における各種表示態様を設定するためのC5103~C5110の処理をスキップしてC5111の処理へ移行する。
一方、一連演出カウンタ223lqの値が0よりも大きいと判別した場合は(C5102:Yes)、一連演出実行中であるため、次いで、今回受信した入賞情報コマンドが特図2入賞(特2入賞)に関するコマンドであるかを判別し(C5103)、特2入賞であると判別した場合は(C5103:Yes)、演出シナリオ格納エリア223obの情報を読み出し(C5104)、次いで、常時監視フラグ223ocがオンであるかを判別する(C5105)。常時監視フラグ223ocがオフであると判別した場合は(C5105:No)、C5108の処理へ移行する。
一方、常時監視フラグ223ocがオンであると判別した場合(C5105:Yes)、即ち、今回の一連演出が実行される演出期間のうち、特図2変動の実行が待機される待機期間を事前に予測できていない状態である場合は、待機期間を算出する(C5106)。
ここで、C5106の処理において実行される算出内容について説明をする。C5106の処理は、特図2入賞(特2入賞)を示す入賞情報コマンドを受信した場合に実行される処理であることから、現時点が第2入賞口640(特図2変動の始動入賞口)に球が入賞し、特図2変動の実行契機の一部である条件が成立している状態となる。本実施形態では、特図1変動と特図2変動とが同時に(重複して)実行されることが無いように構成しており、更に、特図1変動よりも特図2変動が優先して実行されるように構成している。
つまり、現時点で特図1変動が実行されている場合は、実行中の特図1変動が終了した後に、今回受信した入賞情報コマンドに対応する特図2変動が実行されることになる。よって、現時点で実行中の特図1変動の残時間を特図変動時間カウンタ223lnの値を用いて抽出し、その抽出結果を待機期間として算出する。また、現時点で特図1変動が実行されていない場合は、今回受信した入賞情報コマンドに対応する特図2変動が即座に実行されることになるため、待機期間として「0」が設定される。
なお、本実施形態では、1回の一連演出の実行中に(1回の普図ロング開放当たり遊技中に)、第2入賞口640に入賞する球数が1個となるように構成しているため、C5103の処理において特図2入賞(特2入賞)を示す入賞情報コマンドを受信した場合に、必ず、待機期間を算出するための処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、1回の一連演出の実行中に(1回の普図ロング開放当たり遊技中に)第2入賞口640に2個以上の球が入賞可能となるように構成する場合には、C5106の処理において待機期間を算出したことを示すフラグ(算出済フラグ)をオンに設定するようにし、C5105の処理にて常時監視フラグ223ocがオンであると判別した後に(C5105:Yes)、上述した算出済フラグがオンに設定されているかを判別するように構成し、算出済フラグがオンに設定されている場合は、C5106,C5107の処理をスキップして、C5108の処理へ移行するように構成すると良い。
このように構成することで、一連演出が実行されている間に、複数の球が第2入賞口640に入賞し、特図2入賞を示す入賞情報コマンドを複数回受信した場合であっても、最初に受信した特図2入賞を示す入賞情報コマンドに基づいてのみ待機期間を算出することができるため、不要な処理が実行されてしまうことを抑制することができる。つまり、本実施形態では、一連演出実行中において最初に特図2入賞したタイミングから特図2変動が実行されるまでの期間を待機期間として設定し、その待機期間の長さに応じた演出態様を設定することで、特図2入賞したにも関わらず特図2変動が実行されない期間(待機期間)が長い場合であっても、一連演出の途中段階で実行される演出(待機期間中に実行される演出)が間延びしてしまい演出効果を低下してしまうことを抑制するように構成しているため、一連演出が実行されている間に、複数の球が第2入賞口640に入賞し、特図2入賞を示す入賞情報コマンドを複数回受信した場合であっても、2回目以降に受信した特図2入賞を示す入賞情報コマンドに基づく待機期間の長さを算出する処理は不要な処理となる。
なお、本実施形態のように、一連演出が実行されている期間中において、特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信する毎に、待機期間を算出するように構成する場合は、最初に特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信した場合は、特図1変動の実行の有無、及び、実行中であれば、その残期間を判別し、待機期間を算出すれば良く、2個目の特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信した場合は、実行中の特図変動が特図1変動であるか特図2変動であるかを判別し、特図1変動の実行中であれば、実行中の特図1変動の残期間と、先に受信した特図2入賞を示す入賞情報コマンドと、に基づいて、待機期間を算出すれば良い。
この場合、先に受信した特図2入賞を示す入賞情報コマンドに対応する特図2変動の抽選結果を先読みし、その先読み結果が外れである場合に、今回受信した特図2入賞を示す入賞情報コマンドに対応する特図2変動が実行されるまでの残期間、即ち、実行中の特図1変動の残期間と、次に実行される外れ変動の変動時間とを合算した期間を待機期間として設定するように構成すると良い。このように構成することで、特図2の外れ変動が実行されている期間を待機期間として設定することができるため、特図2抽選で外れに当選したことを遊技者に分かり難くすることができる。
図450に戻り説明を続ける。C5108の処理では、特図2入賞に対応する表示用コマンドを設定し(C5108)、C5109の処理へ移行する。このC5108の処理では、特図2入賞したことを示す表示用コマンドが設定される。ここで設定される表示用コマンドとしては、例えば、特図2入賞したことを直接的に表示する直接表示態様や、当該入賞に対応する特図変動が実行されるまでの残期間を示唆する表示態様、即ち、特図2入賞したことを間接的に表示する間接表示態様と、が表示される。
なお、本実施形態では、特図2入賞に対応する表示用コマンドを用いて、上述した直接表示態様と、間接表示態様と、を設定可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、当該変動の抽選結果に基づいて、演出態様を設定するように構成しても良いし、一連演出の待機期間の長さに基づいて構成しても良い。また、一連演出中に最初に第2入賞口640に球が入賞したことを示す報知態様と、2回目以降の第2入賞口640に球が入賞したことを示す報知態様と、を異ならせても良い。
次に、C5109の処理では、V入賞口650aに入賞した球が特定領域(V領域)を通過したか(V入賞があったか)を判別する(C5109)。V入賞口650aに入賞した球が特定領域(V領域)を通過したと判別した場合は(C5109:Yes)、V入賞に対応する表示用コマンドを設定し(C5110)、C5111の処理へ移行する。V入賞口650aに入賞した球が特定領域(V領域)を通過していないと判別した場合は(C5109:No)、その後、C5111の処理へ移行する。
C5111の処理では、その他入賞情報に関する演出態様を設定し(C5111)、設定した演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(C5112)、その後、本処理を終了する。
次に、図451を参照して、当たり関連コマンド処理19(C3261)の内容について説明をする。図451は、本第19実施形態において実行される当たり関連コマンド処理19(C3261)の内容を示したフローチャートである。この当たり関連コマンド処理19(C3261)では、一連演出が実行されている期間中における普図当たり遊技が実行されることに基づいて、一連演出の各期間における演出態様が設定される。
当たり関連コマンド処理19(C3261)が実行されると、上述した第16実施形態の当たり関連コマンド処理16(図410参照)と同一のC3501~C3504の処理を実行し、C3505の処理において、主制御装置110より普図当たり関連コマンドを受信したと判別した場合は(C3505:Yes)、普図当たり関連コマンド処理を実行し(C3551),その後、本処理を終了する。この普図当たり関連コマンド処理(C3551)の詳細については、図452を参照して後述する。
次に、図452を参照して、普図当たり関連コマンド処理(C3551)の内容について説明をする。図452は、本第19実施形態において実行される普図当たり関連コマンド処理(C3551)の内容を示したフローチャートである。この、普図当たり関連コマンド処理(C3551)は、普図当たりに関する当たり関連コマンドを受信した場合(図451のC3505:Yes)に実行されるものであり、普図当たり遊技の開始タイミング、及び終了タイミングにおいて、一連演出の演出態様を設定するための各種処理が実行される。
普図当たり関連コマンド処理(C3551)では、まず、主制御装置110よりオープニングコマンドを受信したか否かを判別する(C5201)。そして、オープニングコマンドを受信したと判別した場合には(C5201:Yes)、一連演出カウンタ223lqの値が0よりも大きいか、即ち、現在が一連演出の実行中であるかを判別する(C5202)。一連演出カウンタ223lqの値が0よりも大きくないと判別した場合は(C5202:No)、表示用のオープニングコマンド処理を実行し(C5203)、普図当たり中フラグ223oaをオンに設定し、C5215の処理へ移行する。
ここで設定された表示用オープニングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、第16実施形態においてMPU221により実行されるメイン処理(図59参照)のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用オープニングコマンドを受信すると、第3図柄表示装置81においてオープニング演出を開始する。
一方、C5202の処理において、一連演出カウンタ223lqの値が0よりも大きいと判別した場合は(C5202:Yes)、演出シナリオ格納エリア223obに格納されている情報を読み出し(C5205)、次いで、演出シナリオ格納エリア223obに格納されている情報が普図当たりシナリオ4であるか否かを判別する(C5206)。
ここで、演出シナリオ格納エリア223obには、普図変動(普図抽選)を実行する場合に行われる一連演出予測設定処理(図456のC4251)において設定される普図当たりシナリオを示す情報が格納されており、C5206の処理において、普図当たり遊技中の期間に対応する演出態様が設定されない普図当たりシナリオである「普図当たりシナリオ4(図446参照)」であると判別した場合には、一連演出における普図当たり遊技中の演出態様を設定するための処理が実行される。
C5206の処理において、演出シナリオ格納エリア223obに格納されている情報が普図当たりシナリオ4ではない(普図当たりシナリオ1~3である)と判別した場合は(C5206:No)、既に、普図当たり遊技中の演出態様が設定されているため、即ち、普図変動(普図抽選)を実行する場合に行われる一連演出予測設定処理(図456のC4251)において、予め、普図当たり遊技中の期間に対応させた演出態様が設定されている場合であるため、今回の処理にて普図当たり遊技中の期間に対応させた演出態様を設定すること無く(C5207~C5210の処理をスキップして)C5204の処理へ移行する。
一方、C5206の処理において、演出シナリオ格納エリア223obに格納されている情報が普図当たりシナリオ4であると判別した場合は(C5206:Yes)、特図変動時間カウンタ(特図1変動時間カウンタ)223lnの値と普図当たり遊技期間とを比較する(C5207)。C5207の処理内容について詳細に説明をすると、まず、特図変動時間カウンタ223lnの値を用いて、第1特別図柄(特図1)の残変動時間を算出する。例えば、60秒の特図1変動が実行される場合には、当該特図1変動の開始タイミングにて変動時間60秒に対応する値(本実施形態では、特図変動時間カウンタ223lnの値が、メイン処理(図59参照)内で1ミリ秒毎に実行される演出更新処理18(図443のC3142参照))にて1減算するように構成しているため、60秒に対応する値として「60000」)が設定される。そして、特図1変動が開始されてから30秒が経過した時点で本処理が実行された場合には、特図1変動の変動時間を示す特図変動時間カウンタ223lnの値が「30000」であるため、特図1変動の残変動時間として「30秒」を算出する。次いで、今回実行される普図当たり遊技の種別に基づいて算出する。本実施形態では、主制御装置110から出力されたオープニングコマンドに今回実行される普図当たり遊技の種別を示す情報が含まれているため、その情報に基づいて普図当たり遊技期間を算出する。なお、ここでは、普図当たり遊技期間として、時間経過に基づいて成立する終了条件として規定されている時間が算出される。
具体的には、普図当たり遊技が開始されてから3秒が経過した場合、或いは、第2入賞口640への球の入賞数が10個に到達した場合に普図当たり遊技が終了するように終了条件が予め設定されている場合には、普図当たり遊技が継続し得る最大時間である「3秒」が普図当たり遊技期間として設定される。これにより、一連演出の演出態様を設定するために事前に待機期間(特図2入賞してから特図2変動が実行されるまでの期間)を予測する処理において、予測に用いた普図当たり遊技期間よりも実際に実行される普図当たり遊技期間のほうが長くなってしまう事態が発生することを防ぐことが可能となるため、第2入賞口640へ球が入賞可能な期間として予測した期間の経過後に第2入賞口640へ球が入賞し、特図2変動が実行される事態を回避することができる。よって、予測結果に基づいて予め演出態様を設定した場合であっても実際の遊技内容と、実行される演出内容とを乖離し難くすることができるため、演出効果を高めることができる。
なお、上述したように普図当たり遊技期間を算出した場合には、算出した普図当たり遊技期間よりも短い期間で普図当たり遊技が終了する、即ち、普図当たり遊技期間内に所定個数(10個)の球が第2入賞口640に入賞したことによって普図当たり遊技が終了する場合がある。この場合は、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞した場合となり、普図当たり遊技が終了する時点では、待機期間に対応する演出、或いは、特図2変動期間に対応する演出が実行されるため、遊技者に違和感を与えることが無いように構成している。
図452に戻り説明を続ける。C5207の処理を終えると、次いで、C5207の比較結果に基づいて、特図1残期間(特図1変動の残期間)が普図当たり遊技期間より大きい(長い)か、即ち、実行中の特図1変動が終了するタイミングが、今回実行する普図当たり遊技の終了タイミングよりも後であるかを判別する(C5208)。C5208の処理において、特図1残期間が普図当たり遊技期間よりも短いと判別した場合は(C5208:No)、普図当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞した時点で特図1変動が実行されていない可能性があるため、常時監視フラグ223ocをオンに設定し(C5209)、C5210の処理へ移行する。
一方、C5208の処理において、特図1残期間が普図当たり遊技期間より長い、即ち、実行中の特図1変動が今回実行される普図当たり遊技中に終了しないと判別した場合は(C5208:Yes)、普図当たり遊技中に球が第2入賞口640に入賞した時点で特図1変動が実行中となることが確定するため、常時監視フラグ223ocを設定する処理(C5209)をスキップし、C5210の処理へ移行する。
C5210の処理では、対応する普図当たり遊技中一連演出シナリオを設定し(C5210)、その後、C5204の処理へ移行する。C5204の処理では、普図当たり中フラグをオンに設定し(C5204)、その後、C5215の処理へ移行する。ここで、上述したC5210の処理内容について詳細に説明をすると、C5208の処理において、特図1残期間が普図当たり遊技期間より長いと判別した場合(C5208:Yes)は、その差分期間、つまり、普図当たり遊技が終了してから特図1残変動が終了するまでの期間を算出する。そして、その算出結果を特図2待機期間として用いて、一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている普図当たりシナリオテーブルのうち、特図2待機期間が該当する普図当たりシナリオを選択し、演出態様を設定する。
一方、C5208の処理において、特図1残期間が普図当たり遊技期間より短いと判別した場合は(C5208:No)、実際に第2入賞口640に球が入賞したタイミングで演出態様(一連演出における待機期間に応じた演出態様)を設定することになるため、上述した第16実施形態と同一の演出態様を設定する。
次に、C5201の処理において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合は(C5201:No)、次いで、主制御装置110よりエンディングコマンドを受信したかを判別する(C5211)。そして、エンディングコマンドを受信したと判別した場合には(C5211:Yes)、普図当たり中フラグ223oaをオフに設定し(C5212)、常時監視フラグ223ocをオフに設定し(C5213)、表示用エンディングコマンドを設定し(C5214)、その後、C5215の処理へ移行する。ここで設定された表示用エンディングコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理のコマンド出力処理(S4102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114は、表示用エンディングコマンドを受信すると、第3図柄表示装置81においてエンディング演出を開始する。
一方、C5211の処理において、エンディングコマンドを受信していないと判別した場合は(C5211:No)、C5215の処理へ移行する。C5215の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(C5215)、本処理を終了する。
次に、図453を参照して、変動演出設定処理19(C4044)の内容について説明をする。図453は、本第19実施形態において実行される変動演出設定処理19(C4044)の内容を示したフローチャートである。この変動演出設定処理19(C4044)では、常時監視フラグ223ocがオンに設定されている場合(一連演出中に実行される普図当たり遊技中であって、待機期間の長さが設定されていない場合)において実行される変動演出を設定するための処理を追加した点と、普通図柄の変動演出を設定するための処理の内容を変更した点と、で上述した第16実施形態の変動演出設定処理5(図416参照)と相違しており、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
変動演出設定処理19(C4044)が実行されると、上述した第16実施形態の変動演出設定処理5(図416参照)と同一のC4101の処理を実行し、特図変動演出を設定しない(普図変動演出を設定する)と判別した場合は(C4101:No)、変動演出設定処理19を実行し(C4167)、その後、本処理を終了する。この変動演出設定処理19(C4167)の詳細については、図455を参照して後述する。
一方、C4101の処理において、特図変動演出を設定すると判別した場合は(C4101:Yes)、次いで、常時監視フラグ223ocがオンに設定されているかを判別する(C4151)。常時監視フラグ223ocがオンであると判別した場合は(C4151:Yes)、常時監視中演出設定処理を実行し(C4152)、C4102の処理へ移行する。この常時監視中演出設定処理(C4152)の詳細については図454を参照して後述する。一方、C4151の処理において、常時監視フラグ223ocがオンに設定されていないと判別した場合は、C4152の処理をスキップしてC4102の処理へ移行する。C4152の処理を実行後は、上述した第16実施形態の変動演出設定処理5(図416参照)と同一のC4102~C4116の処理を実行し、その後、本処理を終了する。
次に、図454を参照して、常時監視中演出設定処理(C4152)の内容について説明をする。図454は、本第19実施形態において実行される常時監視中演出設定処理(C4152)の内容を示したフローチャートである。この常時監視中演出設定処理(C4152)では、変動演出設定処理19(図453のC4044参照)にて実行されるものであり、特別図柄変動に対応する変動パターンコマンドを受信した場合に実行されるものである。
常時監視中演出設定処理(C4152)では、まず、特図1変動に対応する変動パターンコマンドを受信したか(特1変動の開始であるか)を判別し(C5301)、特図1変動に対応する変動パターンコマンドを受信した(特1変動の開始である)と判別した場合は(C5301:Yes)、変動パターンコマンド処理16(図409のC3204参照)のC3303の処理にて抽出した変動パターンに基づいて、今回の特図1変動の変動時間(特図1変動時間)を抽出する(C5302)。次いで、特図1変動時間が普図当たり期間より大きい(長い)かを判別する(C5303)。
C5303の処理では、C5302の処理にて抽出した特図1変動時間と、実行中の普図当たり遊技の残期間(普図当たり期間)とを比較し、特図1変動時間の終了タイミングが、普図当たり期間の終了タイミングよりも後であるかを判別する。本実施形態では、常時監視中演出設定処理(C4152)が、常時監視フラグ223ocがオンに設定されている場合、即ち、少なくとも普図当たり遊技中に実行されるように構成しているため、C5303の処理は、普図当たり遊技中に実行されることになるが、普図当たり遊技が実行されていない状態でC5303の処理を実行可能に構成する場合には、普図当たり遊技が実行されていない状態として、普図当たり期間「0」を用いて特図1変動時間と普図当たり期間とを比較するように構成すれば良い。
C5303の処理において、特図1変動時間が普図当たり遊技期間より長い(特図1変動の終了タイミングが普図当たり遊技の終了タイミングよりも後である)と判別した場合は(C5303:Yes)、普図当たり遊技中に特図1変動が終了することが無いため、C5303の判別結果に基づいて普図当たり遊技中の演出態様(一連演出の演出シナリオ)を設定し(C5304)、常時監視フラグ223ocをオフに設定し(C5305)、C5306の処理へ移行する。
ここで、C5304の処理について詳細に説明をする。まず、特図1変動時間が普図当たり遊技期間より長い(特図1変動の終了タイミングが普図当たり遊技の終了タイミングよりも後である)と判別した場合は(C5303:Yes)、その差分期間、即ち、普図当たり遊技が終了してから特図1変動が終了するまでの期間を算出し、その算出した期間を第2特別図柄(特図2)変動の待機期間(特図2待機期間)とし、一連演出シナリオテーブル222oaに規定されている普図当たりシナリオ1~3のうち、今回算出された特図2待機期間に対応する普図当たりシナリオに基づいて演出態様を設定する。一方、C5303の処理において、特図1変動時間が普図当たり期間よりも長くない(特図1変動の終了タイミングが普図当たり遊技の終了タイミングよりも先である)と判別した場合は(C5303:No)、今回の特図1変動が実行されたとしても、特図2待機期間を予測することができないため、即ち、今回の特図1変動中に第2入賞口640に球が入賞しなかった場合では、今回実行される特図1変動が終了した後も、普図当たり遊技が実行中であることから、残りの普図当たり遊技中に特図1変動が実行されるか、特図2変動が実行されるかを予測できないため、C5304とC5305の処理をスキップし、C5306の処理へ移行する。この場合、常時監視フラグ223ocがオフに設定されないため、引き続き、常時監視中演出設定処理(C4152)が実行される。
本第19実施形態では、図447および図448を参照して上述した通り、普図変動が実行されてから大当たり遊技が実行されるまでの期間を用いて関連性を持たせた期間演出(一連演出)を実行する場合において、先の遊技内容(特図2待機期間の長さ)を複数タイミング(普図変動開始タイミング、普図当たり遊技開始タイミング)で予測し、その予測結果に基づいて演出態様を設定するように構成している。そして、各予測タイミングにおいて、予測不能と判別された場合にのみ、常時監視中演出設定処理(C4152)を実行し、普図当たり遊技中に特図変動が実行されるかを常時監視するように構成している。
このように構成することで、予め先の遊技内容(特図2待機期間の長さ)を予測可能な範囲に対しては一括で一連演出の演出態様を設定することができるため、一連演出の演出態様を設定するための処理を簡素化することができる。また、先の遊技内容を予測するための処理を複数タイミングで実行可能に構成しているため、予測精度を高めることができる。さらに、複数の予測タイミングにて先の遊技内容を予測することができなかった場合は、実際の遊技内容に基づいて一連演出の演出態様を実行するように構成しているため、一連演出の演出態様を確実に設定することができる。
図454に戻り、説明を続ける。C5301の処理において、特図1変動に対応する変動パターンコマンドを受信していない(特1変動の開始では無い)と判別した場合は(C5301:No)、次いで、特図2変動に対応する変動パターンコマンドを受信したか(特2変動の開始であるか)を判別し(C5306)、特図2変動に対応する変動パターンコマンドを受信した(特2変動の開始である)と判別した場合は(C5306:Yes)、普図当たり遊技中に特図2変動が実行された状態であるため、図448を参照して上述した通り、普図当たり遊技中であっても特図2変動期間に対応する一連演出の演出態様としてシナリオ3を設定し(C5307)、常時監視フラグ223ocをオフに設定し(C5308)、表示用特2変動コマンドを設定し(C5309)、その後、C5310の処理へ移行する。
なお、上述したC5307の処理は、普図変動に基づいて一連演出が実行される場合であり、普図変動開始タイミングにおいて実行される第1予測処理、及び、普図当たり遊技開始タイミングにおいて実行される第2予測処理の何れにおいても特図2待機期間を予測することができず、普図当たり遊技中に常時監視中演出設定処理が実行されている期間中に、特図2変動が実行される場合に行われるものである。つまり、特図2待機期間を予測すること無く特図2変動が実行される場合である。このように、特図2待機期間を予測できない状態において特図2変動が実行される場合には、C5307の処理において、特図2変動期間に対応する演出態様が設定されるように構成することにより、複数の予測タイミングにて先の遊技内容を予測することができない場合であっても、実際の遊技内容に基づいて一連演出の演出態様を実行するように構成しているため、一連演出の演出態様を確実に設定することができる。
一方、C5306の処理において、特図2の変動が開始されていないと判別した場合は(C5306:No)、C5310の処理へ移行する。C5310の処理では、その他のコマンドに応じた処理を実行し(C5310)、その後、本処理を終了する。
次に、図455を参照して、変動演出設定処理19(C4167)の内容について説明をする。図455は、本第19実施形態において実行される変動演出設定処理19(C4167)の内容を示したフローチャートである。この変動演出設定処理19(C4167)は、普図変動の一連演出を実行する条件が成立した場合において、後の遊技内容を予測して一連演出を設定するための一連演出予測設定処理処理(第1予測処理)を実行する点で上述した第16実施形態の普図用演出設定処理(図417参照)と相違している。それ以外の内容は上述した第16実施形態の普図用演出設定処理(図417参照)と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
変動演出設定処理19(C4167)では、まず、上述した第16実施形態の普図用演出設定処理(図417参照)と同一のC4201~C4206の処理を実行し、C4206の処理において、疑似一連演出フラグ223ljがオフであると判別した場合は(C4206:No)、一連演出予測設定処理を実行し(C4251)、その後、C4208の処理へ移行する。この一連演出予測設定処理(C4251)の詳細については図456を参照して後述する。次いで、上述した第16実施形態の普図用演出設定処理(図417参照)と同一のC4208~C4212の処理を実行後、非変動時入賞フラグ223lmをオフに設定し(C4252)、その後、本処理を終了する。
次に、図456を参照して、一連演出予測設定処理(C4251)の内容について説明をする。図456は、本第19実施形態において実行される一連演出予測設定処理(C4251)の内容を示したフローチャートである。この一連演出予測設定処理(C4251)では、普図変動開始時において今後の遊技内容(特図2待機期間)を予測(第1予測)し、その予測結果(第1予測結果)に基づいて一連演出が実行される期間中の演出態様を設定するための処理が実行されるものであり、第1予測結果として特図2待機期間の長さを予測した場合と、予測できなかった場合とで、一連演出が実行される期間のうち、異なる期間に対して演出態様を設定するための処理が実行されるものである。
一連演出予測設定処理(C4251)では、まず、今回の普図変動が当たり変動であるかを判別する(C5401)。今回の普図変動が当たり変動では無いと判別した場合は(C5401:No)、一連演出を実行するための条件が成立していないため、そのまま本処理を終了する。一方、今回の普図変動が当たり変動であると判別した場合は(C5401:Yes)、特図変動時間カウンタ(特図1変動時間カウンタ)223lnの値を読み出し(C5402)、特図変動時間カウンタ223lnの値が0より大きいかを判別する(C5403)。
C5403の処理において、特図変動時間カウンタ223lnの値が0である、即ち、現時点が特図1変動中ではない状態であると判別した場合は(C5403:No)、そのまま本処理を終了する。つまり、本実施形態では、普図当たり変動が実行される場合において一連演出を実行するための条件、具体的には、図455に示した通り、遊技状態が通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)で、今回の普図変動時間が30秒以上で、一連演出カウンタ223gaがオフに設定されており、非変動時入賞フラグ223lmがオフに設定されており、疑似一連演出フラグ223ljがオフに設定されている状態であって、さらに、図456に示した通り、今回の普図変動が、普図当たり変動である場合に成立する条件が成立していたとしても、本処理が実行される時点で特図1変動が実行されていない場合は、一連演出を実行(設定)しないように構成している。
このように構成することで、普図当たり変動に基づいて実行され得る一連演出の実行の有無を、特別図柄変動(特図1変動)の実行状況に応じて設定することができるため、通常状態において右打ち遊技を実行し、普図変動のみを実行させる遊技を行っている遊技者に対して、一連演出を実行させないようにすることができる。
C5403の処理において、特図変動時間カウンタ223lnの値が0より大きいと判別した場合(C5403:Yes)、即ち、特図1変動中であると判別した場合は、特図変動時間カウンタ223lnの値に基づいて特図1残変動時間を算出し(C5404)、今回の普図変動時間と、今回の普図変動終了後に実行される普図当たり遊技時間とを抽出し、合算する(C5405)。このC5405の処理では、普図変動時間と、普図当たり遊技期間とを合算することで、現時点(普図変動開始時点)から普図当たり遊技が終了するまでの期間(普図当たり終了期間)を算出するための処理が実行される。
そして、C5404の処理において算出した特図1残変動時間と、C5405の処理において合算(算出)した合算時間(普図当たり合算時間)と、を比較し(C5406)、その比較結果が特図1残変動時間のほうが普図当たり合算時間より大きい(長い)か否かを判別する(C5407)。特図1残変動時間が普図当たり合算時間より大きい(長い)と判別した場合は(C5407:Yes)、実行中の特図1変動が終了するまでに、普図当たり遊技が終了する場合であるため、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞した際の特図2待機期間を予測可能となる。よって、一連演出シナリオテーブル223haを参照し、特図1残変動時間と普図当たり合算時間との差分時間(特図2待機期間)に基づく普図当たりシナリオを設定し(C5408)、その後、本処理を終了する。
一方、C5407の処理において、特図1残変動時間が普図当たり合算時間よりも短いと判別した場合は(C5407:No)、現時点において、特図2待機期間の有無、および長さを予測することができないため、普図当たりシナリオ4を設定し(C5409)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第19実施形態では、普図変動が実行される際に、普図当たり遊技中における特別図柄(第1特別図柄)の変動状況を予測し、その予測結果に基づいて普図変動に対応する一連演出の演出態様を設定するように構成している。つまり、普図変動が実行される際に、今回実行される普図変動の変動時間と普図抽選結果、及び、普図当たり遊技の遊技時間(最大時間)と、を算出し、算出結果に基づいて、普図当たり遊技中に現在実行中の特図1変動が終了するか否かを判別し、その判別結果に基づいて普図変動に対応する一連演出の演出態様を設定するように構成している。
このように構成することで、例えば、実行中の特図1変動の変動終了タイミングが、第2入賞口640に球が入賞し得る期間、即ち、普図当たり遊技期間(最大期間)よりも後である場合は、特図2変動が実行し得るタイミング(待機期間の長さ)を、普図変動を実行する時点で予測することが可能となる。これにより、待機期間中に実行される各種演出態様として、待機期間の長さに基づいた演出態様を設定することができる。よって、上述した第16実施形態に対して、待機期間の長さに応じて一連演出の演出態様のうち、可変設定可能な期間を長くすることができるため、一連演出の長さに応じた一連演出を実行させ易くすることができる。
なお、上述した第19実施形態は、上述した第16実施形態と同様に、普図当たり遊技として、ショート開放当たり遊技(閉鎖期間(オープニング期間)が0.1秒、開放期間が0.1秒)と、ロング開放当たり遊技(閉鎖期間(オープニング期間)が0.1秒、第1開放期間が1秒、閉鎖期間(待機期間)が1.5秒、第2開放期間が0.5秒)と、を実行可能に構成していることから、普図変動時において実行される第1予測処理(一連演出予測設定処理(図456のC4251参照))において、今回の普図変動にて当選した普図当たりの当たり種別を判別し、その判別結果に基づいて、第1予測の予測範囲(第2入賞口640に球が入賞可能な期間)を設定するように構成しても良い。加えて、今回判別された普図当たり種別に対応する予測範囲の態様(第2入賞口640に球が入賞可能な期間の長さやタイミング)、即ち、実行される普図当たり遊技の遊技態様に基づいて、普図当たり遊技中における第2入賞口640への球の入賞のし易さを判定し、第1予測処理において、待機期間(第2入賞口640に球が入賞してから、その入賞に基づく特図2変動が実行されるまでの期間)を予測することができなかった場合には、第2入賞口640への球の入賞のし易さを判定するための入賞難度判定手段の判定結果に基づいて、普図変動期間中の演出態様を設定するように構成しても良い。
具体的には、入賞難度判定手段により、入賞難度が低い(正常な遊技を行うことで、略第2入賞口640に球を入賞させることが可能)と判定された普図当たり遊技(例えば、普図ロング開放当たり遊技)に対応する普図当たり種別(例えば、普図当たりA(図382(b)参照))が設定される場合には、普図変動期間中に設定される演出態様として、一連演出として設定される次の演出態様へと移行し易い演出態様を設定し、入賞難度が高い(正常な遊技を行ったとしても、第2入賞口640に球を入賞させることが困難)と判定された普図当たり遊技(例えば、普図ショート開放当たり遊技)に対応する普図当たり種別(例えば、普図当たりB(図382(b)参照))が設定される場合には、普図変動期間中に設定される演出態様として、一連演出が終了することを示唆する演出態様(一連演出として設定される次の演出態様へと移行し難い演出態様)を設定するように構成すると良い。このように、第1予測処理を実行するタイミングで待機期間を予測できない場合において、実行される普図当たり遊技の種別に基づいて普図変動期間中に実行される演出の演出態様を可変させることにより、普図変動が開始された時点で、遊技者に対して今回の普図変動を契機に大当たり遊技が実行され易いか否かを予測させることが可能となるため、第1予測処理を実行するタイミングで待機期間を予測できない場合に実行される演出の演出効果を高めることができる。
また、入賞難度が高い(正常な遊技を行ったとしても、第2入賞口640に球を入賞させることが困難)と判定された普図当たり遊技(例えば、普図ショート開放当たり遊技)に対応する普図当たり種別(例えば、普図当たりB(図382(b)参照))が設定される場合には、一連演出に対応する演出態様を設定しないように構成しても良い。このように構成することで、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球を入賞させることができず、大当たり遊技に向けての遊技(特図2変動、小当たり当選、小当たり遊技)が進行し難い場合に一連演出が実行されることを抑制することができる。なお、この場合、入賞難度が高い普図当たり遊技中に第2入賞口640に球が入賞したと判別した場合には、その入賞タイミングから一連演出を実行するように構成すると良く、例えば、第2入賞口640に球が入賞した時点における待機期間(今回の入賞に基づく特図2変動が実行されるまでの期間)の長さが所定期間以上(例えば、30秒以上)である場合には、第2入賞口640に球が入賞した時点から所定期間(例えば、30秒)を用いて、通常、普図変動期間中に設定される演出態様を設定するように構成すると良い。
このように、入賞難度が高い普図当たり遊技が実行される場合には、一連演出の開始タイミングを普図変動開始タイミングでは無く、第2入賞口640に球が入賞したタイミングとすることで、一連演出が実行されたにも関わらず、その一連演出の途中段階で一連演出が終了してしまう頻度を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、入賞難度が低い普図当たり遊技に対応する普図当たり種別を1つ設けた例を示したが、これに限ること無く、入賞難度が低い普図当たり遊技に対応する普図当たり種別を複数設定可能に構成し、各普図当たり種別に対応して実行される普図当たり遊技の遊技態様を異ならせても良く、例えば、入賞難度が低い普図当たり遊技に対応する普図当たり種別として普図当たり種別αと、普図当たり種別βと、を少なくとも設定可能に構成し、普図当たり種別αに対応する普図当たり遊技(普図当たり遊技α)の遊技態様として、閉鎖期間0.1秒、開放期間3秒の遊技態様を設定し、普図当たり種別βに対応する普図当たり遊技(普図当たり遊技β)の遊技態様として、閉鎖期間0.1秒、第1開放期間0.1秒、閉鎖期間(待機期間)3秒、第2開放期間(2.9秒)の遊技態様を設定するように構成しても良い。
この場合、入賞難度が低い普図当たり遊技が実行される場合において、設定される普図当たり種別に応じて、第2入賞口640に球が入賞し易い期間が異なることから、普図変動開始タイミングにおいて実行される第1予測処理において、普図当たり種別に基づいて第2入賞口640に球が入賞し易い期間を判別し、その判別手段の判別結果に基づいて第1予測処理にて実行する予測の範囲を異ならせるように構成すると良い。具体的には、上述した普図当たり遊技αが実行される場合は、第1予測処理にて実行する予測の範囲を普図当たり遊技の開始から0.1秒から3.1秒の範囲(開放期間の範囲)に基づいて設定し、普図当たり遊技βが実行される場合は、第1予測処理にて実行する予測の範囲を普図当たり遊技の開始から3.3秒から6.1秒の範囲(第2開放期間の範囲)に基づいて設定するように構成すると良い。
このように、実行される普図当たり遊技の遊技態様(入賞難度、入賞可能期間の設定タイミング)に基づいて、予測する範囲を対応付けて設定することにより、第1予測処理にて実行する予測の範囲を狭くすることが可能となる。これにより、第1予測処理において待機期間を予測し易くすることができる。よって、一連演出を実行させ易くし、演出効果を高めることができる。
さらに、入賞難度が低い普図当たり遊技に対応する普図当たり種別として普図当たり種別γ設定可能に構成し、普図当たり種別γに対応する普図当たり遊技(普図当たり遊技γ)の遊技態様として、閉鎖期間0.1秒、第1開放期間1.5秒、閉鎖期間(待機期間)3秒、第2開放期間(1.5秒)の遊技態様を設定するように構成した場合、即ち、第2入賞口640に球が入賞し得る開放期間が複数設定される普図当たり遊技が実行される場合には、第1予測処理において、まず、後に設定される第2開放期間に対応する範囲と実行中の特図1変動の残期間(残変動期間)と、を比較し、特図1変動の残期間(残変動期間)が第2開放期間よりも後であるかを判別し、特図1変動の残期間(残変動期間)の経過タイミングが第2開放期間の終了タイミングよりも後であると判別された場合には、第2開放期間の終了タイミングから実行中の特図1変動の終了タイミングまでを待機期間として設定するように構成し、一方、特図1変動の残期間(残変動期間)の経過タイミングが第2開放期間の終了タイミングよりも前であると判別された場合には、次に、特図1変動の残期間(残変動期間)の経過タイミングと、第1開放期間に対応する範囲と、を比較する。
そして、第1開放期間の経過タイミングが、特図1変動の残期間(残変動期間)の経過タイミングよりも前であると判別した場合は、第1開放期間の終了タイミングから実行中の特図1変動の終了タイミングまでを待機期間として設定するように構成し、一方、第1開放期間の経過タイミングよりも、第1開放期間の経過タイミングのほうが後であると判別された場合、即ち、第1開放期間が経過するまでに実行中の特図1変動が停止表示される場合は、第1予測処理において待機期間を予測することができなかったとして、上述する第2予測処理が実行されるように構成すると良い。
<第20実施形態>
次に、図457~図466を参照して、第20実施形態について説明をする。本第20実施形態は、上述した第16実施形態に対して、時短状態の最終変動において実行される最終変動演出に対する制御処理を異ならせた点で相違している。
上述した第16実施形態では、時短状態の最終変動において実行される最終変動演出を用いて、当該変動の抽選結果、及び、当該変動後に実行される特図2変動(時短状態が終了し、通常状態が設定されている状態で実行される特図2変動)に対する事前判別結果を示唆するように構成していた。このように構成することで、時短状態が終了した後に実行される特図2変動によって当たり(大当たり、小当たり)に当選する場合に、その旨を最終変動演出で示唆することが可能となる。
本第20実施形態では、上述した第16実施形態に対して、最終変動演出の演出態様を設定するための処理を詳細に説明している点で相違している。具体的には、時短状態の最終変動を実行する場合に、当該変動の抽選結果および、特図2保留球数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)に基づいて、最終変動演出の演出態様を設定するように構成している。
さらに、時短状態の最終変動が外れ変動である場合は、特図2保留球数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)に基づいて最終変動演出の演出期間を設定するように構成している。つまり、時短状態の最終変動が外れ変動である場合は、当該変動終了後に最終変動演出の示唆対象となる次の特図2変動(通常状態中に実行される特図2変動)が実行されることから、時短状態の最終変動が外れ変動である場合は、時短状態の最終変動の開始タイミングにて、既に獲得している特図2保留に対応する特図2変動の変動期間に対して予め演出態様(最終変動演出)を設定するように構成している。
<第20実施形態の電気的構成について>
次に、図457~図461を参照して、本第20実施形態における電気的構成について説明をする。本第20実施形態は、上述した第16実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221が有するROM222および、RAM223の内容を一部変更している点で相違しており、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図457(a)を参照して、本第20実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の内容について説明をする。図457(a)は、第20実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の内容を模式的に示した模式図である。図457(a)に示した通り、本第20実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222は、上述した第16実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222に対して、最終変動演出テーブル222pa、及び最終演出可変設定テーブル222pbを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
最終変動演出テーブル222paは、最終変動演出の演出態様を設定する際に参照されるデータテーブルであって、時短状態の最終変動(特図2変動)に対応する変動パターンコマンドを受信した場合に参照されるものである。ここで、最終変動演出テーブル222paの内容について、図458及び図459を参照して説明をする。
図458(a)は、最終変動演出テーブル222paの内容を模式的に示した模式図である。図458(a)に示した通り、最終変動演出テーブル222paは、当該変動の抽選結果が当たりである場合に参照される当たり用最終テーブル222pa1と、当該変動の抽選結果が外れである場合に参照される外れ用最終テーブル222ib2と、を有している。
ここで、最終変動演出における演出期間について説明をする。本第20実施形態では、上述した第16実施形態と同様に、最終変動演出の演出期間として、「待機期間」、「第1期間」、「第2期間」、「第3期間」が形成されるように構成しており、各期間に対して演出態様を設定可能に構成している。上述した第16実施形態では、当該変動(時短最終変動)の抽選結果に関わらず、「待機期間」に、最終変動演出が始めることを報知するための演出態様(待機演出)が設定され、「第1期間」に、特図2保留を多く獲得させるための演出態様(獲得演出)が設定され、「第2期間」に、当該変動の抽選結果、及び、特図2保留の先読み結果を示唆するための演出態様(ミッション演出)が設定され、「第3期間」に、ミッション演出の演出結果を示すための演出態様(結果演出)が設定されるように構成していた。
さらに、「待機期間」経過時における特図2保留球数に基づいて、「第1期間」中に実行される演出として獲得演出を実行するか、ミッション演出を実行するかを判別するように構成し、「待機期間」経過時における特図2保留球数が所定数以上であれば(上限数(4)であれば)、「第1期間」にてミッション演出を実行するように構成していた。
これに対して、本第20実施形態では、時短最終変動(特図2変動)が実行されるタイミングにおける特図2保留球数に基づいて、最終変動演出の演出態様を設定するように構成している点で上述した第16実施形態と相違している。また、当該変動の抽選結果に基づいて、時短最終変動(特図2変動)が実行されるタイミングにおいて設定される最終変動演出の演出態様を異ならせている点で上述した第16実施形態と相違している。さらに、最終変動演出の演出態様を設定するタイミングを複数設けた点でも上述した第16実施形態と相違している。
まず、図458(b)を参照して、最終変動演出テーブル222paが有する当たり用最終テーブル222pa1に規定されている内容について説明をする。図458(b)は、当たり用最終テーブル222pa1に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図458(b)に示した通り、当たり用最終テーブル222pa1には、特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値(特図2保留球数)と、取得した演出カウンタ223lfの値とに応じて、最終変動演出の各演出期間に設定される演出態様が規定されている。
具体的には、特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値が「0」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~169」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンAが規定され、「170~189」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンBが規定され、「190~198」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンCが規定されている。また、特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値が「1,2」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~169」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンAが規定され、「170~198」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンBが規定されている。さらに、特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値が「3」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~109」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンAが規定され、「110~198」の範囲には、最終変動演出の演出パターンとして演出パターンBが規定されている。
ここで、当たり用最終テーブル222pa1に規定されている各種演出パターンの詳細な内容について説明をする。演出パターンAは、上述した第16実施形態と同様の最終変動演出が実行されるものであり、図364を参照して上述した通り、最終変動演出が実行される演出期間のうち、最初に設定される待機期間(第0期間)に、最終変動演出が実行される旨を示すための演出態様である「待機演出(演出a)」が設定され、待機期間が経過した後の第1期間に、遊技者に対して、後の遊技を有利に実行させる(特図2保留を獲得させる)遊技方法を案内するための演出態様である「獲得演出(演出b)」が設定され、第1期間が経過した後の第2期間に、最終変動演出の対象となる図柄の抽選結果(時短最終変動となる特図2変動の抽選結果、現時点で獲得している特図2保留に対する先読み結果)を示唆するための演出態様である「ミッション演出(演出c)」が設定され、第2期間が経過した後の第3期間に、第2期間中に実行された「ミッション演出(演出c)」の演出結果(抽選結果)を示すための演出態様である「結果演出(演出d)」が設定される。
演出パターンBは、時短最終変動が当たり(大当たり、小当たり)に当選している場合に設定される演出パターンであって、最終変動演出として、遊技者に当たりに当選したことを報知するための演出態様である「特殊演出1(演出e)」が設定される。
演出パターンCは、最終変動演出を設定する際の特図2保留数が所定数以下(0)である場合に設定される演出態様であって、最終変動演出の演出期間のうち、待機期間(第0期間)に「待機演出(a)」が設定される。この演出パターンCが設定された場合は、待機期間(第0期間)終了後に、再度、最終変動演出の演出態様(第1期間~第3期間のそれぞれで実行される演出態様)を設定するための処理(最終演出可変処理)が実行されるように構成している。
この最終演出可変処理についての詳細な内容は後述するが、最終演出可変処理では、待機期間(第0期間)中に獲得した特図2保留数、及び、待機期間(第0期間)終了時点における特図2保留数に応じて異なる演出態様を第1期間~第3期間のそれぞれに設定するための処理が実行される。
以上、説明した通り、本第20実施形態では、上述した第16実施形態における最終変動演出の設定方法に対して、最終変動演出の設定時(時短最終変動の開始時)にて最終変動演出の演出態様を設定するように構成している点、及び、最終変動演出の対象となる抽選結果(先読み結果)を、当該変動の抽選結果と、最終変動演出の設定時(時短最終変動の開始時)にて獲得済の特図2保留の先読み結果と、に限定している点で相違している。
このように構成することで、時短最終変動が実行される時点における特図2保留の獲得状況に応じて実行される最終変動演出の演出態様を可変させることができるため、時短最終変動が実行される前(時短状態中)に実行する特図2保留を獲得するための遊技に多様性を持たせることが可能となる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。なお、本実施形態のように、時短最終変動が実行される時点における特図2保留の獲得状況に応じて実行される最終変動演出の演出態様を可変させる場合には、時短最終変動が実行される時点において獲得している特図2保留数が特定数(例えば、上限数である3)である場合にのみ設定可能な演出態様を設けると良い。このように構成することで、時短最終変動が実行される時点で特図2保留数が特定数(例えば、上限数である3)となるように、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
上述した当たり用最終テーブル222pa1は、当該変動(時短最終変動)が当たりに当選している場合に参照されるデータテーブルであるため、当たり用最終テーブル222pa1を参照して設定する最終変動演出の実行期間は、時短最終変動の変動パターン(変動時間)に対応した期間となる。つまり、当たり用最終テーブル222pa1を参照して設定された最終変動演出の終了後に、当該変動の抽選結果に対応した当たり遊技が実行される。このように、時短最終変動が当たり当選している場合は、特図2保留に基づいて実行される特図2変動の変動時間を考慮すること無く、当該変動の変動時間に対応させて最終変動演出の演出態様を一括で設定することができるため、演出態様を設定するための処理を簡素化することができる。
上述した通り、本第20実施形態で用いられる当たり用最終テーブル222pa1は、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が少ないほど、演出パターンCが選択され易くなるように規定されている。つまり、時短最終変動が実行される時点で特図2保留数が少ないほど、待機期間(第0期間)中に獲得可能な特図2保留数を増やすことができるため、待機期間(第0期間)中に獲得した特図2保留数に応じて演出態様を可変設定可能な演出パターンCが選択され易くなるように構成している。このように構成することで、特図2保留数が少ない状態で時短最終変動が実行される場合において、異なる最終変動演出を実行させることが可能となる。
また、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が多いほど、最終変動演出として演出パターンBが選択され易くなるように規定されている。このように構成することで、特図2保留数が多い状態で時短最終変動が実行されるほうが、当たり当選したことを示す特殊演出1を実行させ易くすることができる。よって、遊技者に対して意欲的に特図2保留数を獲得するための遊技を行わせることができ、遊技の稼働を向上させることができる。
次に、図459を参照して、最終変動演出テーブル222paが有する外れ用最終テーブル222ib2の内容について説明をする。図459は、外れ用最終テーブル222ib2の内容を模式的に示した模式図である。この外れ用最終テーブル222ib2は、時短最終変動である特図2変動の抽選結果が外れである場合に参照されるデータテーブルであって、当該変動の変動期間に、保留記憶されている特図2保留に対応する特図2変動の変動時間を加えた期間を演出期間とした最終変動演出の演出態様を設定するために用いられるものである。
本第20実施形態では、上述した第16実施形態と同様に、時短状態の最終変動(時短最終変動)において実行される最終変動演出を用いて、当該変動の抽選結果、及び、当該変動後に実行される特図2変動(時短状態が終了し、通常状態が設定されている状態で実行される特図2変動)に対する事前判別結果を示唆するように構成している。そして、時短最終変動の抽選結果が当たり(大当たり、小当たり)当選している場合は、当該変動の終了後に当たり遊技が実行されるため、当該変動の変動期間に対応した期間で最終変動演出が実行されるように構成している。
一方、時短最終変動の抽選結果が外れである場合には、当該変動の終了後に保留記憶されている特図2保留に対応する特図2変動が実行される。本実施形態では、時短最終変動が終了した時点において保留記憶されている特図2変動の変動期間も含めて最終変動演出を実行するように構成している。
図459に示した通り、外れ用最終テーブル222ib2は、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)と、特図2保留に対する先読み結果と、取得した演出カウンタ223lfの値と、に応じて最終変動演出の演出態様が規定されている。また、最終変動演出が実行される演出期間として、時短最終変動の変動期間と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)が終了し、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)にて実行される特図2変動(時短状態中に獲得した特図2保留に対応する特図2変動)の変動期間と、が規定されている。
そして、時短最終変動の実行タイミングにおいて、既に獲得している特図2保留数に対応して実行される特図2変動の変動期間に対しても最終変動演出の演出態様を設定するように構成している。このように構成することで、複数の特図変動(特図2変動)に跨がって実行される演出(最終変動演出)の演出態様を一括で設定することができるため、各特図変動が実行される毎に最終変動演出の演出態様を設定する場合に比べて、演出態様を設定するための処理を簡素化することができる。
さらに、本実施形態では、最終変動演出の演出態様を設定する時点で獲得済の特図2保留の中に、当たり当選を示す入賞情報がある場合(先読み結果が当たりである場合)と、当たり当選を示す入賞情報がない場合(先読み結果が外れである場合)と、で、最終変動演出中に実行される獲得演出の実行内容(実行の有無、実行される期間)を異ならせるように構成しており、獲得済の特図2保留の中に、当たり当選を示す入賞情報がある場合(先読み結果が当たりである場合)は、それ以外の場合に比べて、獲得演出が実行され難く、或いは、実行された場合であっても実行期間が短くなるように構成している。
このように構成することで、最終変動演出として実行される変動演出の演出態様に応じて、特図2保留の先読み結果を遊技者に予測させることができるため、演出効果を高めることができる。また、時短状態が終了し得る状態、即ち、時短最終変動に対応する特図2変動が外れ変動であり、且つ、時短最終変動が実行される時点で獲得済の特図2保留の先読み結果が外れである状態において、時短状態が終了した後に実行される有利遊技(通常状態中の特図2抽選)の実行回数を増加させるための演出態様(獲得演出(演出b))を、其れ以外の場合に比べて強調させることが可能となる。よって、時短状態が終了した後に実行される有利遊技の実行回数を増加させ易くすることができる。
ここで、外れ用最終テーブル222ib2に規定されている内容について図459を参照して具体的に説明をすると、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が0であって、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~159」の範囲の場合に、待機期間に「演出a」が、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が設定される演出データが規定されている。また、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が0であって、取得した演出カウンタ223lfの値が「160~179」の範囲の場合に、待機期間、および、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が設定される演出データが規定されている。また、取得した演出カウンタ223lfの値が「180~198」の範囲の場合に、待機期間に「演出a」が設定される演出データが規定されている。
なお、本外れ用最終テーブル222ib2では、現時点における最終変動演出の最終演出期間で実行される演出態様を設定しない(図459では、未設定であることを示す表示態様として「○」を表示)ように構成している。つまり、時短最終変動の実行タイミングにて把握可能な特図抽選結果(先読み結果)に当たりが含まれていない場合は、時短最終変動の実行タイミング以降に獲得した特図2保留に対応する特図2変動が、時短最終変動の実行タイミングにて先読み処理の対象となった特図2変動の後に実行される場合がある。
このように、最終変動演出が実行されてから当該最終変動演出が終了するまでの期間において実行され得る特図変動の抽選結果によって最終変動演出の演出結果(演出態様)を可変させる必要がある場合は、時短最終変動の実行タイミング以外のタイミングでも最終変動演出の演出態様を可変設定することができるように構成している。よって、様々な演出態様で最終変動演出を実行させることができる。
図459に戻り、説明を続ける。特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が1であって、特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報が含まれており「保留内当たりあり」である場合、即ち、今回実行される特図2変動(時短状態最後の特図2変動)が外れ変動で、次に実行される特図2変動(通常状態が設定されてから最初に実行される特図2変動)が当たり変動となる場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず(0~198の全範囲に対応させて)、待機期間に「演出a」が、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が、第3期間、及び通常状態が設定されてから1回目の特図2変動(以下、通常特図2変動1と称す)の変動期間(通1)に「演出d」が設定される演出データが規定されている。
一方、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が1であって、特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報が含まれておらず「保留内当たりなし」である場合、即ち、今回実行される特図2変動(時短状態最後の特図2変動)が外れ変動で、次に実行される特図2変動(通常状態が設定されてから最初に実行される特図2変動)も外れ変動となる場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~189」の範囲である場合に、待機期間に「演出a」が、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が、第3期間に「演出c(ミッション演出)」の演出結果が表示されることを遅延させるための表示態様である「継続演出(演出f)」が設定される演出データが規定されている。
ここで、上述した「継続演出」とは、ミッション演出(図374(b)参照)が実行された後に、表示される演出態様であって、ミッション演出の演出結果を示す演出態様(図375(a)参照)、即ち、結果演出(演出d)が、第3図柄表示装置81の表示画面に表示されるまでの期間を延長する場合に実行される演出態様である。
詳細な表示内容についてはその説明を省略するが、例えば、ミッション演出として図374(b)に示した演出態様が第3図柄表示装置81の表示画面に表示される場合には、落石873の落下速度を低下させることで実行中のミッション演出の演出結果(成功又は失敗)が表示されるまでの過程を示す期間を延長させたり、実行中のミッション演出の演出結果として、ミッション演出が継続する(2回目のミッション演出が実行される)ことを示すための表示態様(例えば、「継続!」の文字)が表示されるように構成し、1回の最終変動演出にて複数回のミッション演出を実行したり、ミッション演出の演出結果として、実際の演出結果とは異なる演出結果を示唆する表示態様を一時的に表示する疑似結果表示演出を実行したりする演出態様が設定される。
このように、最終変動演出として「継続演出」を実行するように構成することで、例えば、最終変動演出が実行された後に、特図2保留を獲得し、実行中の最終変動演出の実行期間を延長させる場合において、遊技者に違和感を与えること無く、最終変動演出の演出期間を延長させることができる。
次に、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が2であって、特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報が含まれており(保留内当たり「あり」)である場合、即ち、今回実行される特図2変動(時短状態最後の特図2変動)が外れ変動で、獲得済の2つの特図2保留のうち少なくとも何れかに対応する特図変動が当たり変動となる場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず(0~198の全範囲に対応させて)、待機期間に「演出a」が、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が、第3期間、及び、通常状態が設定されてから1回目の特図2変動(以下、通常特図2変動1と称す)の変動期間(通1)、2回目の特図2変動(以下、通常特図2変動2と称す)の変動期間(通2)のうち、当たり変動が終了するまでの期間に「演出d」が設定される演出データが規定されている。
一方、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が2であって、特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報が含まれておらず「保留内当たりなし」である場合、即ち、今回実行される特図2変動(時短状態最後の特図2変動)が外れ変動で、次に実行される特図2変動(通常状態が設定されてから最初に実行される特図2変動)も外れ変動となる場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~189」の範囲である場合に、待機期間に「演出a」が、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が、第3期間に「演出c(ミッション演出)」の演出結果が表示されることを遅延させるための表示態様である「継続演出(演出f)」が設定される演出データが規定されている。
次に、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が3であって、特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報が含まれており(保留内当たり「あり」)である場合、即ち、今回実行される特図2変動(時短状態最後の特図2変動)が外れ変動で、獲得済の3つの特図2保留のうち少なくとも何れかに対応する特図変動が当たり変動となる場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず(0~198の全範囲に対応させて)、待機期間に「演出a」が、第1期間に「演出b」が、第2期間に「演出c」が、第3期間、及び、通1変動期間、通2変動期間、通3変動期間のうち、当たり変動が終了するまでの期間に「演出d」が設定される演出データが規定されている。
また、特図2保留数(特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値)が3であって、特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報が含まれていない(保留内当たり「なし」)場合、即ち、今回実行される特図2変動(時短状態最後の特図2変動)が外れ変動で、獲得済の3つの特図2保留に対応する特図2変動がいずれも外れ変動となる場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず(0~198の全範囲に対応させて)、待機期間に「演出a」が設定される演出データが規定されている。
図457(a)に戻り説明を続ける。最終演出可変設定テーブル222pbは、時短状態の最終変動(特図2変動)において実行される最終変動演出の演出態様を選択するために用いられるデータテーブルであって、最終変動演出の演出態様を、最終変動演出テーブル222paを用いて設定する際に、演出態様が設定されなかった演出期間(未設定期間)がある場合において、最終変動演出の実行中に未設定期間に対して演出態様を設定するために用いられるものである。具体的には、最終変動演出更新処理20(図466のC4566)において、待機期間(第0期間)が終了したと判別し(図466のC4863:Yes)、演出可変フラグ223pcがオンに設定されていると判別した場合(図466のC4864:Yes)、即ち、演出態様が設定されなかった演出期間(未設定期間)がある場合に、参照される(図466のC4865参照)。
ここで、図460、及び図461を参照して、最終演出可変設定テーブル222pbの内容について説明をする。図460(a)は、最終演出可変設定テーブル222pbの内容を模式的に示した模式図である。図460(a)に示した通り、最終演出可変設定テーブル222pbは、実行中の特図2変動(時短最終変動)が当たり変動である場合に参照される当たり用設定テーブル222pb1と、実行中の特図2変動(時短最終変動)が外れ変動である場合に参照される外れ用設定テーブル222pb2と、を有しており、実行中の特図2変動(時短最終変動)の抽選結果に応じて、異なる演出態様が設定されるように構成している。また、詳細な説明は後述するが、実行中の特図2変動(時短最終変動)の抽選結果が当たりの場合と、外れの場合とで、演出態様を設定する際に参照される要素を異ならせている。
このように構成することで、最終変動演出として設定される演出態様を、実際の遊技内容(特図抽選結果と、保留球数の増加具合)に対応させて設定することができるため、遊技者に対して実行される最終変動演出の演出内容に興味を持たせることができる。
次に、図460(b)を参照して、当たり用設定テーブル222pb1の内容について説明をする。図460(b)は、当たり用設定テーブル222pb1の内容を模式的に示した模式図である。図460(b)に示した通り、当たり用設定テーブル222pb1は、保留数増加カウンタ223paの値、即ち、最終変動演出が実行されてから待機期間(第0期間)が終了するまでの期間中に獲得した特図2保留数と、取得した演出カウンタ223lfの値と、に基づいて異なる演出態様が規定されている。
具体的には、保留数増加カウンタ223paの値が「0,1」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~198」の範囲である場合には、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3期間に「演出d」を設定するように規定されている。なお、最終変動演出の実行時において既に演出態様が設定されている期間に対して新たな演出態様を設定すること無く、最終変動演出の実行時において演出態様が設定されていない未設定期間(図458(b)の「○」で示した期間)に対してのみ本テーブルを参照して演出態様が設定される。
次に、保留数増加カウンタ223paの値が「2」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~149」の範囲である場合には、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3期間に「演出d」を設定するように規定され、「150~198」の範囲である場合には、第1期間、第2期間、第3期間に、実行中の最終変動演出の演出結果が特別図柄(特図2)の当たり当選を示す演出結果となる可能性が高いことを示すための高期待度報知態様である「特殊演出2(演出g)」を設定するように規定されている。
上述した「特殊演出2(演出g)」とは、通常、最終変動演出として実行されるミッション演出(図374(b)参照)とは異なる演出が実行される演出態様であって、詳細な説明は後述するが、ミッション演出が実行されるよりも今回の最終変動演出の演出結果が当たり当選を示す演出結果となり易くなるように選択割合が規定されている。
この「特殊演出2」の詳細な表示内容についてはその説明を省略するが、例えば、待機演出が実行された後に、第3図柄表示装置81の表示画面が暗くなり、当たり当選を示す演出結果である当たり表示態様(「V」の文字を模した表示態様)と、外れ当選を示す演出結果である外れ表示態様(「バツ印」を模した表示態様)とが表示され、最後まで表示されていた表示態様が最終変動演出の演出結果となる演出が実行される。このように、待機期間が終了した直後から、通常とは異なる演出が実行されることを遊技者に分かり易く報知することにより、遊技者に対して、当たり当選を期待させながら実行される演出を注視させることができる。
なお、「特殊演出2」の演出内容としては、上述した内容に限ること無く、例えば、図374(a)に示した例によれば、ミッション演出に用いる味方キャラクタ(851a~851d)の種別として、小表示領域Dm21に表示されていないキャラクタ(例えば、クジラを模したキャラクタ)を設定し、通常とは異なるミッション演出が実行されるように構成しても良いし、同一の味方キャラクタ(851a~851d)を用いて特殊ミッションが実行される演出を実行するように構成しても良い。
このように構成することで、「特殊演出2」として実行される演出の画像データの一部として、通常のミッション演出で用いられる画像データを流用することができるため、パチンコ機10の画像データ容量を削減することができる。
次に、保留数増加カウンタ223paの値が「3」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~119」の範囲である場合には、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3期間に「演出d」を設定するように規定され、「120~198」の範囲である場合には、第1期間、第2期間、第3期間に「演出g」を設定するように規定されている。
最後に、保留数増加カウンタ223paの値が「4」で、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~149」の範囲である場合には、第1期間、第2期間、第3期間に「演出g」を設定するように規定され、「150~198」の範囲である場合には、第1期間、第2期間、第3期間に、実行中の最終変動演出の演出結果が特別図柄(特図2)の当たり当選を示す演出結果となることを報知するための確定報知態様である「特殊演出3(演出h)」を設定するように規定されている。
上述した「特殊演出3(演出h)」とは、通常、最終変動演出として実行されるミッション演出(図374(b)参照)とは異なる演出が実行されるものであって、時短最終変動(特図2変動)の抽選結果が当たりである場合にのみ実行されるものである。この「特殊演出3」の詳細な表示内容についてはその説明を省略するが、例えば、待機演出が実行された後に、第3図柄表示装置81の表示画面が暗くなり、当たり当選を示す演出結果である当たり表示態様(「V」の文字を模した表示態様)が表示される演出が実行される。このように、最終変動演出の待機期間が終了した直後から、遊技者に対して、当たり当選を報知することで当たり遊技に向けての心の準備を遊技者に行わせることができる。また、特殊演出2開始時の表示態様と、特殊演出3開始時の表示態様と、を同一(第3図柄表示装置81の表示画面が暗く(ブラックアウト)する態様)にすることで、遊技者に対して、今回の最終変動演出が特殊演出2或いは特殊演出3であることを先に報知することができる。これにより、遊技者は、特殊演出3が実行されることを期待しながら最終変動演出を注視することになるため、演出効果を高めることができる。
なお、本第20実施形態では、特殊演出3に対応する演出が実行される場合に遊技者に付与される特典として、最終変動演出が終了する前の時点で最終変動演出の演出結果を報知する特典を付与するように構成しているが、それ以外の特典を付与するように構成しても良く、例えば、特殊演出3が設定されるタイミングにおいて獲得済の特図2保留の先読み結果に基づいて当たり当選する回数を遊技者に報知する特典を付与するように構成しても良い。具体的には、4つの特図2保留のうち、先読み結果が当たり当選となる特図2保留が2つある場合には、特殊演出3の演出態様として、第3図柄表示装置81の表示画面が暗くなり、当たり当選を示す演出結果である当たり表示態様(「V」の文字を模した表示態様)が複数表示される演出が実行され、最終的に第3図柄表示装置81の表示画面に表示された当たり表示態様の数が当たり当選する回数を示すように構成すれば良い。このように、特別な演出条件が成立した場合に実行される特別演出(特殊演出3)として、当該特別演出が実行されたことに基づいて遊技者に第1特典(当たり当選の報知)を付与し、その第1特典が付与された後に、第1特典よりも遊技者に有利な第2特典(当たり当選回数の報知)を付与可能とすることにより、第1特典が付与された後も、遊技者に対して実行される特別演出(特殊演出3)の演出内容に興味を持たせることができ、演出効果を高めることができる。
次に、図461を参照して。外れ用設定テーブル222pb2の内容について説明をする。図461は、外れ用設定テーブル222pb2の内容を模式的に示した模式図である。この外れ用設定テーブル222pb2は、時短状態における最終変動(特図2変動)に対応して実行される最終変動演出を設定する際に、外れ用最終テーブル222ib2を用いた場合(図465のC4364参照)において、演出態様が設定されない未設定期間(図459の「○」で表示した期間)に対して演出態様を設定するために用いられるデータテーブルであって、最終変動演出更新処理20(図466のC4566参照)において、待機期間(第0期間)の終了タイミングであると判別された場合(図466のC4863:Yes)に参照される(図466のC4865参照)。
図461に示した通り、外れ用設定テーブル222pb2には、保留球数増加カウンタ223iaの値(待機期間中に獲得した特図2保留の数)と、追加当たりの有無(待機期間中に獲得した特図2保留の先読み結果に基づく当たり当選の有無)と、保留上限フラグ223lsの設定状況と、取得した演出カウンタ223lfの値とに基づいて、最終変動演出の各演出期間に対して設定される演出態様が規定されている。
なお、時短状態における最終変動(特図2変動)に対応して実行される最終変動演出を、外れ用最終テーブル222ib2を用いて設定した際に(図465のC4364参照)、既に演出態様が設定されている演出期間に対しては新たな演出態様を設定すること無く、未設定期間に対してのみ外れ用設定テーブル222pb2を参照して演出態様が設定されるように構成している。
次に、外れ用設定テーブル222pb2に規定されている内容について、図461を参照して具体的に説明をする。まず、保留球数増加カウンタ223iaの値が「0」の場合、即ち、待機期間中に、新たな特図2保留を獲得しなかった場合は、追加当たりの有無や保留上限フラグ223lsの設定状況、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3期間~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、最終変動演出が開始された時点と、特図2保留数に変化が無い状態であるため、専用の演出態様を設定すること無く、最後の結果演出(演出d)として、外れを示す演出結果が設定される。
次に、保留球数増加カウンタ223iaの値が「1」で、追加当たりが「あり」で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合、即ち、最終変動演出の開始時における特図2保留数が3で、獲得済の特図2保留(3個)の先読み結果が何れも外れである状態において、待機期間中に新たに獲得した特図2保留の先読み結果が当たりである場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~169」の範囲には、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていることから、新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行しないように規定されている。このように構成することで、遊技者に対して、無用な演出(特図2保留数が上限に到達しているにも関わらず、特図2保留を獲得させる遊技を行わせる獲得演出)が行われてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者が実行される演出内容に不信感を持ってしまい、演出効果が低くなってしまうことを抑制することができる。また、取得した演出カウンタ223lfの値が「170~198」の範囲には、第1期間、第2期間、第3~通4期間に「演出g」を設定するように各種演出態様が規定されている。
また、保留球数増加カウンタ223iaの値が「1」で、追加当たりが「なし」の場合は、保留上限フラグ223lsの設定状況、及び取得した演出カウンタ223lfの値の範囲に関わらず、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3期間~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、最終変動演出が開始された時点に対して、新たな特図2保留を1個獲得し、その特図2保留の先読み結果が外れである場合には、専用の演出態様を設定すること無く、最後の結果演出(演出d)として、外れを示す演出結果が設定される。
次に、保留球数増加カウンタ223iaの値が「2」で、追加当たりが「あり」で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合、即ち、最終変動演出の開始時における特図2保留数が2で、獲得済の特図2保留(2個)の先読み結果が何れも外れである状態において、待機期間中に新たに獲得した2個の特図2保留の先読み結果として、少なくとも何れかの特図2保留の先読み結果が当たりである場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていることから、新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行しないように規定されている。
このように構成することで、遊技者に対して、無用な演出(特図2保留数が上限に到達しているにも関わらず、特図2保留を獲得させる遊技を行わせる獲得演出)が行われてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者が実行される演出内容に不信感を持ってしまい、演出効果が低くなってしまうことを抑制することができる。
一方、保留球数増加カウンタ223iaの値が「2」で、追加当たりが「なし」で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合、即ち、最終変動演出の開始時における特図2保留数が2で、獲得済の特図2保留(2個)の先読み結果が何れも外れである状態において、待機期間中に新たに獲得した2個の特図2保留の先読み結果も外れである場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていることから、新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行しないように規定されている。
また、保留球数増加カウンタ223iaの値が「2」で、追加当たりが「なし」で、保留上限フラグ223lsがオフに設定されている場合、即ち、最終変動演出の待機期間中に獲得した特図2保留(2個)の先読み結果が何れも外れである状態において、待機期間中に新たに獲得した2個の特図2保留の先読み結果も外れであり、さらに、現在の特図2保留数が上限数(4)に到達していない場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオフに設定されていることから、第1期間を用いて新たに特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行するように構成している。
次に、保留球数増加カウンタ223iaの値が「3」で、追加当たりが「あり」で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~109」の範囲には、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されているにも関わらず、獲得演出(演出b)が実行されるように構成している。このように、最終変動演出の演出結果として当たり当選を示す演出結果が表示される場合において、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている状態、即ち、これ以上新たな特図2保留を獲得することができない状態であっても、意図的に獲得演出を実行するように構成することで、実際の特図2保留球数と、実行される演出態様とに差異を持たせることができる。
また、本第20実施形態では、最終変動演出の演出結果が当たり当選を示す演出結果である場合にのみ上述した演出(保留上限フラグ223lsがオンに設定されているにも関わらず、獲得演出(演出b)が実行される演出)が実行されるように構成しているため、実際の特図2保留球数と、実行される演出態様とに差異を持たせた演出が実行されることで、最終変動演出の演出結果が当たり当選を示す演出結果となることを報知することができる。よって、実際の遊技内容と実行される演出内容とに差異が生じているか否かを遊技者に注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、保留球数増加カウンタ223iaの値が「3」で、追加当たりが「あり」で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「110~198」の範囲には、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていることから、新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行しないように規定されている。
次に、保留球数増加カウンタ223iaの値が「3」で、追加当たりが「あり」で、保留上限フラグ223lsがオフに設定されている場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオフに設定されているにも関わらず、獲得演出(演出b)が実行されないように構成している。このように、最終変動演出の演出結果として当たり当選を示す演出結果が表示される場合において、保留上限フラグ223lsがオフに設定されている状態、即ち、新たな特図2保留を獲得することができる状態であっても、意図的に獲得演出を実行しないように構成することで、実際の特図2保留球数と、実行される演出態様とに差異を持たせることができる。
この場合においても、実際の特図2保留球数と、実行される演出態様とに差異を持たせた演出が実行されることで、最終変動演出の演出結果が当たり当選を示す演出結果となることを報知することができる。よって、実際の遊技内容と実行される演出内容とに差異が生じているか否かを遊技者に注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
保留球数増加カウンタ223iaの値が「3」で、追加当たりが「なし」で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されている場合、即ち、最終変動演出の開始時における特図2保留数が2で、獲得済の特図2保留(2個)の先読み結果が何れも外れである状態において、待機期間中に新たに獲得した2個の特図2保留の先読み結果も外れである場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていることから、新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行しないように規定されている。
また、保留球数増加カウンタ223iaの値が「3」で、追加当たりが「なし」で、保留上限フラグ223lsがオフに設定されている場合、即ち、最終変動演出の待機期間中に獲得した特図2保留(2個)の先読み結果が何れも外れである状態において、待機期間中に新たに獲得した2個の特図2保留の先読み結果も外れであり、さらに、現在の特図2保留数が上限数(4)に到達していない場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間に「演出b」、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオフに設定されていることから、第1期間を用いて新たに特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行するように構成している。
最後に、保留球数増加カウンタ223iaの値が「4」の場合、即ち、最終変動演出が実行される時点における特図2保留数が「0」で、待機期間中に4個の特図2保留を新たに獲得した場合は、追加当たりが「あり」で取得した演出カウンタ223lfの値が「0~99」の範囲には、第1期間、第2期間、第3~通4期間に「演出g」を設定するように各種演出態様が規定され、「100~198」の範囲には、第1期間、第2期間、第3~通4期間に「演出h」を設定するように各種演出態様が規定されている。そして、追加当たりが「なし」の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値に関わらず、第1期間、第2期間に「演出c」、第3~通4期間に「演出d」を設定するように各種演出態様が規定されている。即ち、待機期間が終了した時点で、保留上限フラグ223lsがオンに設定されていることから、新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(演出b)を実行しないように規定されている。
次に、図457(b)を参照して、本第20実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。本第20実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223は、上述した本第16実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成に対して、保留数増加カウンタ223paと、変動期間格納エリア223pbと、演出可変フラグ223pcとを追加した点で相違しており、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
保留数増加カウンタ223paは、特定期間(時短状態の最終変動に対応して実行される最終変動演出の演出期間の一部として設定される待機期間、及び第1期間)内に獲得した特図2保留の数を計測するためのカウンタであって、特定期間内に新たな特図2保留を獲得する毎にそのカウンタの値が1加算されるものである。この保留数増加カウンタ223paは、入賞情報コマンド処理20(図463のC3262参照)にて実行される最終入賞処理(図464のC3461参照)にて特図2入賞に対応する入賞情報コマンドを受信したと判別し(C5501:Yes)、演出可変フラグ223pcがオンに設定されていると判別した場合(C5502:Yes)、即ち、最終変動演出の演出態様を設定するために、待機期間中獲得した特図2保留の数をカウントする必要がある場合に、カウンタ値が1加算される(図464のC5503参照)。
そして、最終変動演出更新処理20(図466のC4566参照)において、待機期間が終了したと判別した場合に(図466のC4863:Yes)、カウンタ値に対応する演出態様が最終演出可変設定テーブル222pbを参照して設定される(図466のC4865参照)。さらに、第1期間が終了したと判別した場合に(図のC4866:Yes)、最終変動演出中に獲得した特図2保留の変動期間を、最終変動演出の演出期間とする演出延長処理を実行ために、カウンタ値が参照され(C4868)、その後、カウンタ値が初期値(0)にリセットされる。
このように、特定期間中(例えば、待機期間中)に獲得した特定の保留記憶(例えば、特図2保留)の数をカウントする構成を設けることにより、特定期間の終了時における特定の保留記憶数だけでは無く、特定期間中に獲得した特定の保留記憶数に基づいて特定期間以降の演出態様を設定することができるため、多種多様な演出態様を設定することが可能となる。また、遊技者に対して、所定期間内に多くの保留記憶を獲得させるという新たな遊技性を提供することができ遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、特定期間中(例えば、待機期間中)に獲得した特定の保留記憶(例えば、特図2保留)の数をカウントする構成として、専用のカウンタ(保留数増加カウンタ223pa)を用いているが、これに限ること無く、例えば、特定期間の開始時点における保留記憶数を一時的に記憶する記憶手段を設け、特定期間の終了時点における保留記憶数と、記憶手段に記憶された保留記憶数とを比較することにより、特定期間中に獲得した保留記憶の数を算出するように構成しても良い。
また、本実施形態では、特定の保留記憶(例えば、特図2保留)の獲得数を計測する特定期間(例えば、待機期間)を、1回の特図変動期間内(例えば、特図2変動期間内)に設定しているため、特定期間内に保留記憶の数が減少することが無く、単純に獲得した保留記憶の数を加算するだけの構成を用いているが、特定の保留記憶の獲得数を計測する特定期間として、特定の保留記憶の獲得数が減少し得る期間(例えば、複数回の特図2変動を跨いで設定される期間)を設定するように構成しても良く、この場合は、特定の保留記憶(例えば、特図2保留)の数をカウントする構成として、特定の保留記憶(例えば、特図2保留)を獲得する毎にカウンタ値を1加算し、特定の保留記憶が減少する毎に(例えば、特図2保留を用いた特図2変動が実行される毎に)カウンタ値を1減算するように構成すれば良い。加えて、この場合は、特定期間の開始時点よりも、特定期間の終了時点のほうが特定の保留記憶の数が少なくなる場合も考えられるため、特定の保留記憶(例えば、特図2保留)の数をカウントする構成として、特定の保留記憶を記憶可能な上限数よりも大きな値をカウンタの初期値として設定しておくと良い。このように構成することにより、特定期間中における特定の保留記憶の増減に対応させてカウンタ値を増減させた場合に、そのカウンタ値が0よりも小さくなることを確実に防止することができる。
また、特定の保留記憶の獲得数を計測する特定期間として、特定の保留記憶の獲得数が減少し得る期間(例えば、複数回の特図2変動を跨いで設定される期間)を設定するように構成した場合において、上述したように特定の保留記憶が特定期間内において実際に増加した数をカウントする構成では無く、特定期間内で新たに獲得した特定の保留記憶の数を加算するだけの構成を用いても良い。
さらに、本第20実施形態では、予め定められた特定期間内(待機期間内)における特定の保留記憶(特図2保留)の増加数に基づいて、特定期間経過後の演出態様を設定するように構成しているが、これに限ること無く、遊技内容(各図柄の抽選結果や遊技状態等)や遊技者の操作手段(例えば、枠ボタン22)への操作内容に応じて、特定期間を可変させるように構成しても良く、例えば、連続しない複数の期間を特定期間として設定しても良いし、1つの特定期間の長さを可変させるように構成しても良い。この場合、遊技者に対して特定期間が設定されているタイミングを報知しないように構成することで、遊技者に対してどのタイミングで保留記憶された値がカウントされているのかを分かり難くすることができるため、遊技者に対して意外性のある演出を実行することができる。
また、所定の削除条件(例えば、遊技者が操作手段を用いて、特定期間を設定しない旨を示す操作を行った場合に成立する条件)が成立したことに基づいて特定期間を設定しないように構成しても良い。このように構成することで、各遊技者に応じた態様で演出を実行させることができる。
変動期間格納エリア223pbは、時短状態の最終変動(時短最終変動)において実行される最終変動演出の演出態様を一時的に記憶するための記憶領域である。この変動期間格納エリア223pbには、時短状態の最終変動期間に対応付けた待機期間(第0期間)、第1期間、第2期間、第3期間と、時短状態の終了後(通常状態の設定後)に実行される特図2変動(時短状態中に獲得した特図2保留に基づく特図2変動)に対応付けた通1期間(通常状態が設定されてから1回目の特図2変動期間)、通2期間(通常状態が設定されてから2回目の特図2変動期間)、通3期間(通常状態が設定されてから3回目の特図2変動期間)、通4期間(通常状態が設定されてから4回目の特図2変動期間)の各期間に対して設定された演出態様を記憶するために、各期間に対応した記憶領域が形成されている。
そして、時短用演出設定処理20(図465のC4164参照)において設定された最終変動演出の演出態様を示す情報が、対応する記憶領域に記憶され(図465のC4365参照)、最終変動演出更新処理(図466のC4566参照)において、待機期間の終了タイミングと判別された場合(図466のC4863:Yes)に、設定された演出態様(C4865)や、第1期間の終了タイミングと判別された場合(図466のC4866:Yes)に、設定された演出態様が対応する記憶領域に記憶される(図466のC4869参照)。そして、図示は省略するが、最終変動演出が終了した場合に、各記憶領域に記憶されている演出態様を示す情報がクリアされる。
このように、所定期間を用いて実行される期間演出の演出態様を複数のタイミング(期間演出を開始するタイミング、期間演出の実行中の所定タイミング)で設定可能な構成を用いる場合において、期間演出の演出態様が設定される毎に、その設定された演出態様を記憶する記憶領域を設けることにより、先に設定された演出態様の内容に基づいて、後の演出態様を設定することが可能となる。よって、複数のタイミングで設定された演出態様を用いて1の期間演出を実行する場合において、違和感の無い演出態様を設定することができる。
演出可変フラグ223pcは、時短状態の最終変動(時短最終変動)において実行される最終変動演出の演出態様として、演出態様が設定されていない期間(未設定期間)があることを示すためのフラグであって、未設定期間があると判別された場合にオンに設定されるものである。具体的には、時短用演出設定処理20(図465のC4164参照)にて、最終変動演出の演出態様を設定し(図465のC4362,C4364参照)、演出態様が設定されていない未設定期間があると判別した場合に(図465のC4366:Yes)、オンに設定される(図465のC4367参照)。
そして、最終変動演出更新処理20(図466のC4566)において、待機期間が終了したタイミングである(図466のC4863:Yes)、第1期間が終了したタイミングである(図466のC4866:Yes)、即ち、最終変動演出の演出態様を設定することが可能なタイミングであると判別した場合に、設定状況が判別され(図466のC4864,C4867)、オンに設定されていると判別した場合に、未設定期間に対して新たな演出態様が設定される(図466のC4864,C4867)。そして、未設定期間に対して演出態様を設定した後にオフに設定される(図466のC4871参照)。
<第20実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図462から図466のフローチャートを参照して、本第20実施形態における音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理の内容について説明をする。本実施形態では、上述した第16実施形態に対して、コマンド判定処理16(図406参照)に替えてコマンド判定処理20(図462参照)を実行する点と、入賞情報コマンド処理16(図407参照)に替えて入賞情報コマンド処理20(図463参照)を実行する点と、最終入賞処理(図464参照)を実行する点と、時短用演出設定処理(図418の参照)に替えて時短用演出設定処理20(図465参照)を実行する点と、最終変動演出更新処理(図423参照)に替えて最終変動演出更新処理20(図466参照)を実行する点と、で相違しており、それ以外は同一である。同一の制御処理内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。また、参照するデータテーブルの内容を変更した点、及び、参照するデータテーブルの内容を変更したことに対応して変更される各種処理内容についても、単に数値を変更しただけであり技術思想的には同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、図462を参照して、コマンド判定処理20(C3163)の内容について説明をする。図462は、本第20実施形態において実行されるコマンド判定処理20(C3163)の内容を示したフローチャートである。
コマンド判定処理20(C3163)が実行されると、上述したC3201の処理において、主制御装置110より入賞情報コマンドを受信したと判別した場合には(C3201:Yes)、入賞情報コマンド処理20を実行し(C3262)、本処理を終了する。この入賞情報コマンド処理20(C3262)の詳細な説明については、図463を参照して後述する。一方、C3201の処理において、入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合には(C3201:No)、上述した第16実施形態のコマンド判定処理16(図406参照)と同一のC3203~C3209の処理を実行した後、特2保留数(特図2保留数)が上限であるかを判別する(C3261)。ここで、C3261の処理では、特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値が上限値である「4」であるかを判別する。
C3261の処理において、特2保留数(特図2保留数)が上限であると判別した場合は(C3261:Yes)、保留上限フラグ223lsをオンに設定し(C3262)、その後、本処理を終了する特2保留数(特図2保留数)が上限ではないと判別した場合は(C3261:No)、C3262の処理を実行せず、本処理を終了する。
また、上述した第16実施形態のコマンド判定処理16(図406参照)と同一のC3210~C3217の処理を実行した後、本処理を終了する。
次に、図463を参照して、入賞情報コマンド処理20(C3262)の内容について説明をする。図463は、本第20実施形態において実行される入賞情報コマンド処理20(C3262)の内容を示したフローチャートである。この入賞情報コマンド処理20(C3262)では、上述した入賞情報コマンド処理16(図407参照)に対して、時短最終変動フラグ223lkがオンに設定されていると判別した場合に実行される処理の内容を変更した点で相違している。
入賞情報コマンド処理20(C3262)が実行されると、上述した第16実施形態の入賞情報コマンド処理16(図407参照)と同一のC3401~C3402の処理を実行した後、C3403の処理を実行せず、C3404の処理において、時短最終変動フラグ223lkがオンであると判別した場合は(C3404:Yes)、最終入賞処理を実行し(C3461)、C3406の処理へ移行する。この最終入賞処理(C3461)の詳細については図464を参照して後述する。
一方、C3404の処理において、時短最終変動フラグ223lkがオフであると判別した場合は(C3404:No)、C3461の処理をスキップし、C3406の処理へ移行する。その後、C3406とC3407の処理を実行し、本処理を終了する。
ここで、図464を参照して、最終入賞処理(C3461)の内容について説明をする。図464は、本第20実施形態において実行される最終入賞処理(C3461)の内容を示したフローチャートである。この最終入賞処理(C3461)では、時短状態の最終変動(特図2変動)が実行されている最中に第2入賞口640に球が入賞し、新たな特図2保留(入賞情報)を獲得したことを示す入賞情報コマンドを受信した場合における演出態様を設定するための処理が実行される。
最終入賞処理(C3461)が実行されると、まず、今回受信した入賞情報コマンドが、第2入賞口640に球が入賞したことを示す入賞情報コマンドか(特図2入賞があったか)を判別し(C5501)、第2入賞口640に球が入賞したことを示す入賞情報コマンドを受信していない(特図2入賞では無い)と判別した場合は(C5501:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、第2入賞口640に球が入賞したことを示す入賞情報コマンドを受信した(特図2入賞である)と判別した場合は(C5501:Yes)、次いで、演出可変フラグ223pcがオンであるかを判別する(C5502)。演出可変フラグ223pcがオンであると判別した場合は(C5502:Yes)、保留数増加カウンタ223paの値に1を加算し(C5503)、C5504の処理へ移行する。演出可変フラグ223pcがオフであると判別した場合は(C5502:No)、C5503の処理をスキップし、C5504の処理へ移行する。
C5504の処理では、変動期間格納エリア223pbの情報を読み出し(C5504)、次いで、現在が獲得演出中であるかを判別する(C5505)。現在が獲得演出中であると判別した場合は(C5505:Yes)、獲得演出中の保留獲得を示す表示用コマンドを設定し(C5506)、その後、本処理を終了する。C5505の処理において、現在が獲得演出中ではないと判別した場合は(C5505:No)、保留獲得を示す表示用コマンドを設定し(C5507)、その後、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、時短状態の最終変動(特図2変動)に対応させて最終変動演出を実行可能とし、その最終変動演出の一部として新たな特図2保留を遊技者に獲得させるための獲得演出(図373(b)参照)を実行するように構成している。そして、新たな特図2保留を獲得したタイミング(特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信したタイミング)が獲得演出の実行中である場合に専用の演出が実行されるように構成している。このように構成することにより、実行されている演出の内容と、実際の遊技状況とに関連性を持たせることができるため、遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
なお、本実施形態では、新たな特図2保留を獲得したタイミング(特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信したタイミング)において実行中の演出内容に基づいて特図2保留を獲得したことを示す演出態様を異ならせるように構成しているが、これ以外の構成を用いても良く、例えば、新たな特図2保留を獲得したタイミングと時短状態の残期間(時短最終変動の残変動時間)とに基づいて演出態様を設定するように構成しても良い。この場合、例えば、特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信したことを示す入賞判別手段と、特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信した時点における時短状態の残時間を判別する残時間判別手段と、を設け、入賞判別手段により特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信した(特図2入賞があった)と判別された時点における時短状態の残期間、即ち、特図2保留を容易に獲得できる残期間が所定期間(例えば、3秒)以上であった場合には、特図2入賞によって特図2保留数が増加したことを示す表示態様(例えば、「プラス1」のコメント)を表示し、所定期間未満であった場合には、特図2入賞によって特図2保留数が増加したことを示す表示態様(例えば、「プラス1」のコメント)に加え、特図2保留を容易に獲得できる残期間が少ない状態で特図2保留数が増加したことを示す表示態様(例えば、「ギリギリセーフ」のコメント)を表示するように構成すると良い。
このように構成することで、遊技者に対して、新たな特図2保留を獲得したタイミングが余裕のあるタイミングであるか否かを判別させることができるため、今後の遊技の参考とすることができる。また、この場合、時短状態の残期間、即ち、特図2保留を容易に獲得できる残期間を遊技者に報知しないように構成すると良い。これにより、遊技者は、特図2保留を獲得した際に表示される表示態様に基づいて時短状態の残期間を判別することになるため、特図2保留を獲得した際に表示される表示態様を注視させることができる。加えて、特図2保留を獲得した際に表示される表示態様を、特図2保留数に応じて異ならせるように構成しても良く、例えば、獲得済の特図2保留の数が所定数以下(例えば、「2」以下)の状態で、特図2入賞を示す入賞情報コマンドを受信した際の、時短状態の残期間、即ち、特図2保留を容易に獲得できる残期間が所定期間(例えば、3秒)未満であった場合には、特図2入賞によって特図2保留数が増加したことを示す表示態様(例えば、「プラス1」のコメント)に加え、特図2保留の数を上限数にすることが困難であることを示唆する表示態様(例えば「厳しいかも」のコメント)を表示するように構成しても良い。
また、時短状態の残期間を判別する方法としては、時短終了条件が成立するまでの期間(例えば、時短状態の最終特図変動が終了するまでの期間)を時短状態の残期間として設定しても良いし、時短状態において実行される最後の普図当たり遊技が終了するまでの期間を時短状態の残期間として設定するように構成しても良い。
つまり、本実施形態では、時短状態中に特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、第2特別図柄(特図2)の変動回数が1回、5回)に到達した場合に時短状態が終了するように構成している。よって、時短状態が終了するまでの残期間を特別図柄の変動回数および変動時間に基づいて算出することが可能となる。また、時短状態が設定されている状態では、普通図柄の変動時間として2秒の変動時間が設定され、さらに、第2入賞口640に球が入賞し易い普図当たり(普図ロング開放当たり)に当選し易くなるように構成している。また、普通図柄は、抽選が実行される時点の遊技状態と、普図当たり遊技が実行される時点の遊技状態と、に応じて遊技態様が設定されるように構成されており、具体的には、普通図柄抽選(普図抽選)が実行される際に時短状態が設定されていれば、普通図柄の高確率状態として普図抽選および普図変動時間の設定が実行され、普図当たり遊技が実行される際に時短状態が設定されていれば、普通図柄の高確率状態として普図当たり遊技が実行されるように構成されている。よって、時短状態中に実行された普図抽選によって普図当たりに当選したとしても、その普図当たりに基づく普図当たり遊技が実行される時点で通常状態が設定されている場合には、普通図柄の低確率状態として普図当たり遊技が実行されることになる。
このように構成された本実施形態では、特別図柄の変動タイミングと、普通図柄の変動タイミングによっては、時短状態中に実行される最後の特図変動(特図2変動)が終了するよりも前に、第2入賞口640に球が入賞し易い状態が終了する場合がある。この場合において、時短状態中に実行される最後の特図変動(特図2変動)が終了するまでの期間を時短状態の残期間として判別してしまうと、その残期間内に、第2入賞口640に球が入賞し易い状態では無い期間が含まれてしまうことになり、遊技者の遊技意欲を低下させてしまうという問題が発生する。
そこで、時短状態の残期間を判別する際に、第2入賞口640に球が入賞し易い状態が終了するまでの期間、即ち、時短状態中に普図当たり遊技が実行され得る期間を判別するように構成すると良い。このように構成することで、時短状態に残期間として、遊技者に有利な期間(第2入賞口640に球が入賞し易い状態が設定され易い期間)を正確に判別することが可能となるため、時短状態の残期間を報知する演出を実行する場合において、その報知内容の精度を高めることができる。また、このように時短状態の残期間を判別する場合には、時短状態が終了し、通常状態が設定された後であっても、遊技者に有利な期間(第2入賞口640に球が入賞し易い状態が設定され易い期間)が継続している場合は、その期間が終了するまでを時短状態の残期間として判別するように構成すると良い。即ち、時短状態中に実行された普図当たり遊技(普図ロング開放当たり遊技)が、時短状態と通常状態とを跨いで実行される場合には、その普図当たり遊技(普図ロング開放当たり遊技)が終了するまでの期間を時短状態の残期間として判別するように構成すると良い。これにより、遊技者に有利な期間(第2入賞口640に球が入賞し易い状態が設定され易い期間)を正確に判別することが可能となるため、時短状態の残期間を報知する演出を実行する場合において、その報知内容の精度をより高めることができる。
次に、図465を参照して、時短用演出設定処理20(C4164)の内容について説明をする。図465は、本第20実施形態において実行される時短用演出設定処理20(C4164)の内容を示したフローチャートである。この時短用演出設定処理20(C4164)は、上述した第16実施形態の時短用演出設定処理(図418参照)に対して、時短最終変動として特図2変動が実行される場合の演出態様を設定するための処理を変更した点で相違している。
時短用演出設定処理20(C4164)が実行されると、上述した第16実施形態の時短用演出設定処理(図418参照)と同一のC4301およびC4302の処理を実行した後、C4302の処理において、今回の特図変動が時短最終変動であると判別した場合は(C4302:Yes)、今回の特図2変動(時短最終変動)が当たり変動であるかを判別する(C4361)。今回の特図2変動(時短最終変動)が当たり変動であると判別した場合は(C4361:Yes)、最終変動演出テーブル222paが有する当たり用最終テーブル222pa1を参照して演出態様を設定し(C4362)、C4365の処理へ移行する。また、C4301の処理において、今回の特図変動が特図2変動では無いと判別した場合(C4301:No)、或いは、C4302の処理において、今回の特図変動が時短状態の最終変動では無いと判別した場合(C4302:No)は、そのまま本処理を終了する。
一方、今回の特図2変動(時短最終変動)が当たり変動ではない(外れ変動である)と判別した場合は(C4361:No)、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報(第2特別図柄(特図2)に関する入賞情報を読み出し(C4363)、最終変動演出テーブル222paが有する外れ用最終テーブル222ib2を参照して演出態様を設定し(C4364)、C4365の処理へ移行する。
C4365の処理では、上述したC4362の処理、及びC4364の処理によって設定した演出内容(演出態様)を対応する変動期間格納エリア223pbに格納し(C4365)、次いで、演出未設定期間があるか否かを判別する(C4366)。演出未設定期間があると判別した場合は(C4366:Yes)、演出可変フラグ223pcをオンに設定し(C4367)、その後、本処理を終了する。また、演出未設定期間がないと判別した場合は(C4366:No)、C4367の処理をスキップし、そのまま本処理を終了する。
ここで、図466を参照して、最終変動演出更新処理20(C4566)の内容について説明をする。図466は、本第20実施形態において実行される最終変動演出更新処理20(C4566)の内容を示したフローチャートである。最終変動演出更新処理20(C4566)では、第16実施形態における演出更新処理16(図420のC3112参照)のC4501の処理にて更新された時短状態の最終変動に対応して実行される最終変動演出の経過期間(特図2変動の経過期間)を判別し、その判別結果に基づいた処理が実行される。
最終変動演出更新処理20(C4566)が実行されると、まず、変動期間格納エリア223pbの情報を読み出し(C4861)、読み出した変動期間格納エリア223pbの情報(設定されている演出期間)と特図変動時間カウンタ223lnの値(特図2変動の変動時間を示す値)とに基づいて現在の演出状況を抽出し(C4862)、次いで、現在のタイミングが待機期間終了タイミングであるか否かを判別し(C4863)、待機期間終了タイミングであると判別した場合は(C4863:Yes)、次に、演出可変フラグ223pcがオンであるか否かを判別する(C4864)。演出可変フラグ223pcがオンであると判別した場合は(C4864:Yes)、当該変動の当否判定結果に対応する最終演出可変設定テーブルを用いて演出態様を設定し(C4865)、その後、本処理を終了する。一方、演出可変フラグ223pcがオフであると判別した場合は(C4864:No)、C4865の処理をスキップし、そのまま本処理を終了する。
C4863の処理において、現在が待機期間終了タイミングではないと判別した場合は(C4863:No)、次に、現在が第1期間終了タイミングであるかを判別し(C4866)、第1期間終了タイミングであると判別した場合は(C4866:Yes)、次に、演出可変フラグ223pcがオンであるか否かを判別する(C4867)。演出可変フラグ223pcがオンであると判別した場合は(C4867:Yes)、次いで、保留数増加カウンタ223paの値が0より大きいか否かを判別する(C4868)。保留数増加カウンタ223paの値が0より大きいと判別した場合は(C4868:Yes)、増加分に対応する演出期間を変動期間格納エリア223pbに格納し(C4869)、C4870の処理へ移行する。C4868の処理において、保留数増加カウンタ223paの値が0であると判別した場合は(C4868:No)、C4869の処理をスキップし、C4870の処理へ移行する。
C4870の処理では、演出最終期間の演出態様を設定し(C4870)、演出可変フラグ223pcをオフに設定し(C4871)、C4872の処理へ移行する。また、演出可変フラグ223pcがオフであると判別した場合も(C4867:No)、C4872の処理へ移行する。C4872の処理では、保留数増加カウンタ223paの値をクリアし(C4872)、その後、本処理を終了する。
一方、C4866の処理において、現在が第1期間終了タイミングでは無いと判別した場合は(C4866:No)、次に、現在が第2期間終了タイミングであるか否かを判別する(C4873)。第2期間終了タイミングであると判別した場合は(C4873:Yes)、第2期間中に新たな特2保留を獲得したかを判別し(C4874)、新たな特2保留を獲得したかを判別した場合は(C4874:Yes)、再先読みフラグ223lrをオンに設定し(C4875)、本処理を終了する。
ここで、C4874で実行される処理の内容について説明をすると、入賞情報格納エリア223laには、各図柄保留に対応する格納エリアが形成されており、本実施形態では、第1特別図柄(特図1)用の格納エリアと、第2特別図柄(特図2)用の格納エリア、普通図柄(普図)用の格納エリアとが、各図柄の上限保留記憶数(4個)に対応する個数形成されている。そして、各格納エリアは主制御装置110から出力された入賞情報コマンドに含まれる先読み情報と、音声ランプ制御装置113にて各種演出を設定する際に先読み結果が参照されたか否かを示す参照済情報とが記憶されるように構成している。
つまり、C4874の処理では、C4806、或いはC4814の処理によって参照された特図2保留(特2保留)以外に新たな特2保留が入賞情報格納エリア223laに格納されているかを、各格納エリアに記憶される参照済情報の有無に基づいて判別し、入賞情報格納エリア223laの特図2保留(特2保留)に対応する格納エリア(4個)に、先読み情報が記載され、且つ、参照済情報が記憶されていない格納エリアがあると判別した場合に、新たな特2保留があると判別する。
そして、C4875の処理において再先読みフラグ223lrをオンに設定することにより、次に実行される特図変動(時短終了後1回目の特図変動)に対応する変動演出として、再度、特図2保留の先読み結果に基づく変動演出が実行される。
一方、C4874の処理において、新たな特2保留が無いと判別した場合は(C4874:No)、現在獲得している特図2保留の全てが先読みされ、その先読み結果に基づく演出態様で第2期間中の時短最終変動演出が実行されている場合であるため、そのまま時短変動演出の結果を示す表示用演出結果コマンドを設定し(C4876)、本処理を終了する。
一方、C4873の処理において、第2期間終了タイミングでは無いと判別した場合は(C4873:No)、次に、その他更新内容に対応する表示用コマンドを設定し(C4877)、本処理を終了する。C4877の処理では、最終変動演出の経過期間に基づく演出態様の設定や、最終変動の残期間を示すための残期間表示態様の更新設定や、最終変動の経過期間を示すための経過期間表示態様の更新設定や、最終変動中に遊技者が操作手段(枠ボタン22)を操作したことに基づいて実行される操作表示態様の設定等が実行される。
以上、説明をした通り、本第20実施形態では最終変動演出の設定時(時短最終変動の開始時)にて最終変動演出の演出態様を設定するように構成している点、及び、最終変動演出の対象となる抽選結果(先読み結果)を、当該変動の抽選結果と、最終変動演出の設定時(時短最終変動の開始時)にて獲得済の特図2保留の先読み結果と、に限定している点で相違している。
このように構成することで、時短最終変動が実行される時点における特図2保留の獲得状況に応じて実行される最終変動演出の演出態様を可変させることができるため、時短最終変動が実行される前(時短状態中)に実行する特図2保留を獲得するための遊技に多様性を持たせることが可能となる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。なお、本実施形態のように、時短最終変動が実行される時点における特図2保留の獲得状況に応じて実行される最終変動演出の演出態様を可変させる場合には、時短最終変動が実行される時点において獲得している特図2保留数が特定数(例えば、上限数である3)である場合にのみ設定可能な演出態様を設けると良い。このように構成することで、時短最終変動が実行される時点で特図2保留数が特定数(例えば、上限数である3)となるように、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本第20実施形態では、時短状態の最終変動が実行されるタイミングから上述した最終変動演出を開始するように構成しているが、これに限ること無く、時短状態の残期間が所定期間となった場合、例えば、残時短回数が2回となった場合に最終変動演出を実行するように構成しても良い。また、本第20実施形態では、時短状態中の特図変動1回分の期間と、通常状態中の特図変動数回分の期間と、を用いて最終変動演出を実行する構成について説明をしており、最終変動演出が実行されている最中における特図2保留数の増減状況として、時短状態中の特図変動が終了するまでは、特図2保留数が増加し、通常状態中の特図変動が開始されてからは、特図2保留数が減少するパターンのみを説明したが、それ以外のパターンとして、例えば、時短状態中に実行された普図ロング開放当たり遊技の実行中に時短状態が終了し(時短状態の最終変動(特図2変動)が停止し)、通常状態中の特図変動(特図2変動)が開始された後に、第2入賞口640に球が入賞する場合が有る。このような場合においては、例えば、最終変動演出を実行するタイミングにおいて、普通図柄の抽選状況(実行中の普図抽選の当否結果、及び実行される当たり遊技の種別と、保留記憶されている普図情報(当否結果、当たり遊技種別))を判別可能に構成し、その判別結果に基づいて、通常状態移行後に第2入賞口640に球が入賞し得る状態であるかを判定し、その判定結果に基づいて最終変動演出の演出態様を可変させるように構成しても良く、例えば、通常状態移行後に第2入賞口640に球が入賞し得る(し易い)状態であると判定した場合には、通常状態移行後の第2入賞口640への入賞に基づく特図2抽選の抽選結果、及び変動期間を、最終変動演出に反映させ易い演出態様(演出期間を延長し易い静止画像を用いた演出態様や、演出結果を急に変更可能な演出態様)を設定するように構成しても良い。
また、時短状態における複数の特図2変動期間を用いて最終変動演出を実行する場合には、最終変動演出を実行する際における残時短回数(時短状態中に実行可能な残特図2変動回数)を判別し、その判別結果に基づいて、最終変動演出中に実行可能な特図2変動回数の最大数を算出し、その算出結果に基づいた演出態様を設定するように構成しても良い。この場合、最終変動演出中に実際に実行される特図2変動の回数が、算出した最大数よりも多くなることは無いが少なくなる場合がある(例えば、最終変動演出中に遊技を止めてしまい、特図2保留が0となる場合)。よって、上述した算出結果に基づく演出態様としては、急に特図2変動回数が減ったとしても演出効果が低下しない演出態様を設定するように構成すると良い。
さらに、特図2変動を対象に最終変動演出が実行されている状態において、特図1変動が実行された場合は、その特図1変動の変動期間に対しても最終変動演出を継続して実行させても良いし、最終変動演出を一時中断させ、その中断期間中に特図1変動に対応する演出を実行させるように構成しても良い。
<第21実施形態>
次に、図467及び図468を参照して、第21実施形態について説明をする。上述した第16実施形態では、図361を参照して上述した通り、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定されている場合における遊技(左打ち遊技)にて普図抽選を実行可能に構成し、通常状態中に実行された普図抽選にて特定の当たり(普図ロング開放当たり)に当選したことを示唆する示唆演出(一連演出)を実行するように構成していた。
そして、遊技者に対して普図ロング開放当たり遊技の実行タイミングに合わせて右側遊技領域に設けられた第2入賞口640に球を入賞させるための案内表示態様(右打ち表示)を表示(一連演出実行中に表示)し、普図ロング開放当たり遊技中に遊技者が第2入賞口640に球を容易に入賞させることができるように構成していた。さらに、遊技者により不適切な遊技(例えば、通常状態中に右打ち遊技)が行われている間は普図ロング開放当たりに当選した場合に、上述した示唆演出や案内表示態様の表示を行わず、普図ロング開放当たり遊技中に遊技者が第2入賞口640に球を入賞させ難くするように構成していた。
これに対して、本第21実施形態では、普図抽選によって普図ロング開放当たり遊技が行われている間に、左打ち遊技によって発射された球(左側遊技領域を流下する球)も、右打ち遊技によって発射された球(右側遊技領域を流下する球)も入賞可能な位置に、普図当たり遊技中に開放動作される電動役物1640aと、第2入賞口1640とを配設した点で相違している。
さらに、左打ち遊技によって発射された球のうち電動役物1640aに到達する球の割合と、右打ち遊技によって発射された球のうち電動役物1640aに到達する球の割合とが異ならせ、右打ち遊技のほうが、左打ち遊技よりも高い割合で電動役物1640aに球が到達するように構成している。
加えて、本第21実施形態では、通常状態中に普図ロング開放当たりに当選した場合の一部において、普図ロング開放当たりに当選した旨を普図ロング開放当たり遊技が実行されるよりも前(例えば、当たり当選した普図変動中や、当たり当選する普通図柄(普図)の入賞情報を取得してから当該普図変動が実行されるまでの期間)に遊技者に報知可能な報知演出を実行するように構成している。
このように構成することで、普図ロング開放当たりに当選した場合において、報知演出が実行されるか否かによって、第2入賞口640への球の入賞のし易さを異ならせることができるため、遊技者に対して実行される演出に興味を持たせることができ、演出効果を高めることができる。
また、左打ち遊技によって発射された球も入賞可能な位置に第2入賞口1640を配設しているため、報知演出が実行されない場合であっても、第2入賞口1640に球を入賞させることが可能となる。よって、報知演出が実行されない場合であっても、遊技者に極端に不利な遊技が実行させることを抑制することができる。
<第21実施形態のパチンコ機の構成について>
次に、図467を参照して、本第21実施形態のパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明をする。図467は、第21実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。本第21実施形態では上述した第16実施形態に対して、右側遊技領域に配設された各構成の位置を異ならせており、具体的には、スルーゲート67、電動役物1640a、及び第2入賞口1640の配設位置を異ならせている。
図467に示した通り、本第21実施形態の遊技盤13では、第1入賞口64の下方に電動役物1640aが付随する第2入賞口1640が設けられており、左打ち遊技によって左側遊技領域を流下した球と、右打ち遊技によって右側遊技領域を流下した球とが、何れも第2入賞口1640に到達し得るように構成している。
具体的には、第1入賞口64と、開放状態の電動役物1640a(図467では黒色で記載)の左端側(図467正面視で左側)と、の間の領域に規制部材(釘)を植設し、当該領域を球が通過困難となるように構成している。これにより、左側遊技領域を流下した球のうち、遊技盤13に植設された釘に誘導され、第1入賞口64の上方領域を通過した球のみが第2入賞口1640に到達するように構成される。本第21実施形態では、左側遊技領域を流下する球のうち、第2入賞口1640に到達する球の割合が約10%となるように遊技盤13を構成している。
一方、右打ち遊技によって発射され、右側遊技領域を流下する球は、閉鎖状態に位置しているV入賞扉650b、及び、閉鎖状態に位置している入賞扉65bの上面に形成される球流路を流下し、その殆ど(約100%)が第2入賞口1640に到達するように遊技盤13を構成している。
このように構成することで、普図ロング開放当たり遊技中、即ち、球が第2入賞口1640に入賞可能な状態では、左側遊技領域を流下する球よりも、右側遊技領域を流下する球のほうが第2入賞口1640に入賞させ易くすることができる。よって、遊技者に対して、左打ち遊技を行うか右打ち遊技を行うかを選択させることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図467に示した通り、本実施形態では、通常状態において、右側遊技領域を流下する球が入賞可能な入賞口(遊技者に特典(賞球)を付与可能な入賞口)よりも、左側遊技領域を流下する球が入賞可能な入賞口(遊技者に特典(賞球、抽選)を付与可能な入賞口)のほうが多くなるように構成している。具体的には、右側遊技領域を流下する球は、スルーゲート67、或いは、第2入賞口1640に入賞(通過)可能であるのに対して、左側遊技領域を流下する球は、スルーゲート67、第1入賞口64、第2入賞口1640、一般入賞口63に入賞(通過)可能となるように構成している。
このように構成することにより、通常状態において、第2入賞口1640に球が入賞可能な期間(普図ロング開放当たり遊技期間)以外は、右側遊技領域に向けて球を発射させる右打ち遊技よりも、左側遊技領域に向けて球を発射させる左打ち遊技のほうが、遊技者に有利な遊技方法となる。これにより、通常状態中において、遊技者に継続して右打ち遊技が行われることを抑制し、左打ち遊技を行わせることができる。よって、通常状態中に、右打ち遊技をどのタイミングで行うかを予測する楽しさを提供することができる。
また、本第21実施形態では、左打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に到達するまでに要する時間(左打ち到達時間)が、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に到達するまでに要する時間(右打ち到達時間)よりも長くなるように構成している。具体的には、左打ち到達時間が約4秒となるのに対し、右打ち到達時間が約3秒となるように構成している。
このように構成することで、左打ち遊技によって発射された球と、その左打ち遊技の後に実行される右打ち遊技によって発射された球(例えば、前に実行された左打ち遊技の1秒後に実行される右打ち遊技によって発射された球)と、を同一タイミングで第2入賞口1640に到達させることが可能となる。
よって、普図ロング開放当たり遊技が実行される場合において、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技方法を切り替えるタイミングによって、普図ロング開放当たり遊技中に第2入賞口1640への球の入賞のし易さを異ならせることができるため、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。
また、詳細な説明は省略するが、本第21実施形態では、上述した第16実施形態と同様に普図ロング開放当たり遊技の当たり遊技期間が3秒(開放期間1秒、閉鎖期間1.5秒、開放期間0.5秒)となるように構成している。つまり、普図ロング開放当たり遊技が実行されてから右打ち遊技を実行した場合には、その右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に入賞し難い、即ち、第2入賞口1640に球が到達する時点で普図ロング開放当たり遊技が終了している可能性があるように構成している。
これにより、普図ロング開放当たり遊技が実行されるまで球の発射を行わず、普図ロング開放当たり遊技が開始されてから球を右打ち遊技を行う遊技者に対して特典(第2入賞口1640へ球を入賞させることにより付与される特典(賞球、特図2抽選))を付与させ難くすることができるため、遊技者に対して継続的に球を発射させることができ、遊技の稼働を向上させることができる。
なお、上述した通り、本第21実施形態では、普図ロング開放当たり遊技の当たり遊技期間を3秒に設定し、普図ロング開放当たり遊技が開始されてから右打ち遊技を実行したとしても、球が第2入賞口1640に入賞し難くなるように構成しているが、これに限ること無く、普図ロング開放当たり遊技の当たり遊技期間を、右打ち到達時間(右打ち遊技で発射した球が第2入賞口1640に到達するまでに要する時間)よりも長くする(例えば、5秒(開放期間1秒、閉鎖期間1秒、開放期間3秒))ように構成しても良い。これにより、普図ロング開放当たり遊技中の遊技を遊技者に安心して行わせることができる。
<第21実施形態における演出内容について>
次に、第21実施形態において実行される特徴的な演出の内容について、図468を参照して説明をする。図467を参照して説明をした遊技盤13の構成を用いた本第21実施形態では、普図ロング開放当たり遊技が実行されている最中に球を第2入賞口1640に入賞させ易くするために、遊技者に対して遊技方法を案内するための案内報知(例えば、右打ち報知)を実行可能に構成しており、その案内報知の報知態様として、遊技者が遊技方法を識別し易い第1案内報知態様と、その第1案内報知態様よりも遊技者が遊技方法を識別し難い第2案内報知態様と、を設定可能に構成している。
このように構成することで、実行された案内報知の報知態様が第1案内報知態様であるか、第2案内報知態様であるかによって、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口1640に入賞させ易い状態と、させ難い状態とを設定することが可能となる。
第1案内報知態様は、特図変動に対応して実行される特図変動演出の一部として設定される報知態様であって、普図ロング開放当たりに当選している普図変動中において、特定の変動パターン(例えば、90秒以上の変動時間が設定される変動パターン)で特図変動が実行されている場合に設定されるものであって、第3図柄表示装置81の表示画面にて上述した特定の変動パターンに対応する変動演出が実行されている場合に、第3図柄表示装置81の表示画面の一部(例えば、主表示領域Dmの小表示領域Dm4)を用いて遊技者に遊技方法を案内するための案内表示態様(例えば、「右打ち」のコメント)が表示される(図366(b)参照)。
さらに、本第21実施形態では、普図ロング開放当たり遊技が実行されるよりも前に(例えば、普図ロング開放当たりに当選している普図変動期間中、当該普図変動が終了し普通図柄が停止表示(確定表示)されている期間中、或いは、普通図柄の入賞情報コマンドとして普図ロング開放当たりに当選する入賞情報コマンドを受信してから普図ロング開放当たり遊技が実行されるまでの期間中)第1案内報知態様を表示可能に構成している。このように構成することで、第1案内報知態様が表示されていることを認識してから第1案内報知態様の表示内容(例えば、「右打ち」)に応じた遊技を実行したとしても、普図ロング開放当たり遊技によって球が入賞し易い開放状態となっている第2入賞口1640に容易に球を到達させることができる。
一方、第2案内報知態様は、普図ロング開放当たり遊技が実行された際に必ず表示されるものであり、上述した第1案内報知態様よりも、遊技者が識別困難な表示態様で表示されるものである。具体的には、第3図柄表示装置81の表示画面の端部に、小表示領域Dm4に表示される第1案内報知態様よりも小さく遊技方法を案内するための案内表示態様(例えば「右打ち」を示すアイコン)が表示される。
上述した通り、本第21実施形態では、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に到達するまでに要する期間が約3秒となるように遊技盤13が形成されているため、第2案内報知態様の報知内容を認識した後に、報知内容に応じた遊技方法(例えば、右打ち遊技)を行った場合、球の流下状況によっては、普図ロング開放当たり遊技中に球を第2入賞口1640へ到達させることができない状態が発生する。
よって、遊技者に対して、第1案内報知態様の報知条件が成立した状態で、普図ロング開放当たりに当選させるために意欲的に遊技を行わせることができる。なお、本第21実施形態では、第1案内報知態様の報知条件が成立した状態で、普図ロング開放当たりに当選した場合に、その当たり当選に基づいて普図ロング開放当たり遊技が実行される3秒前に第1案内報知態様が表示され、普図ロング開放当たり遊技が実行された時点で第2案内報知態様が表示されるように構成している。このように構成することで、実際に普図ロング開放当たり遊技が実行される前に第1案内報知態様を表示させた場合であっても、普図ロング開放当たり遊技の実行中であることを第2案内報知態様にて遊技者に報知することができる。
なお、本第21実施形態では、90秒以上の変動時間が設定された変動パターンで特別図柄変動が実行されていることを、第1案内報知態様の報知条件として設定しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が操作可能な操作手段(例えば、枠ボタン22)に対して、所定の操作が行われたことを報知条件として設定しても良いし、遊技状態の移行状況、具体的には、時短状態が終了して通常状態へと移行したことを報知条件として設定しても良い。
また、報知条件が成立したことを示すフラグ(報知条件成立フラグ)を設け、報知条件が成立した場合に報知条件成立フラグをオンに設定し、報知条件成立フラグがオンに設定されている期間中は上述した第1案内報知態様、及び第2案内報知態様を表示可能に構成し、報知条件成立フラグがオフに設定されている場合は、第2案内報知態様のみを表示するように構成しても良い。この場合、オンに設定されている報知条件成立フラグをオフに設定するための報知終了条件を設定し、報知終了条件が成立した場合に、報知条件成立フラグをオフに設定するように構成すると良い。
具体的には、報知条件成立フラグがオンに設定されてから所定期間(特図変動回数が所定回数(例えば10回に到達、或いは、経過時間が所定時間(例えば3分)に到達))が経過した場合に報知終了条件が成立するように設定しても良いし、所定の実行契機(例えば、特図抽選の実行、各入賞口への球の入賞)が成立した場合に実行される抽選が所定の抽選結果となった場合に報知終了条件が成立するように構成しても良い。
さらに、普図ロング開放当たりに複数の種別(例えば、普図ロング当たりA、普図ロング当たりB)を設け、当選した普図ロング開放当たりの種別に応じて、報知条件と報知終了条件とを異ならせることで、第1案内報知態様が表示され易い普図ロング開放当たりと、表示され難い普図ロング開放当たりとを設定可能に構成しても良い。
また、遊技者の遊技状況に基づいて報知条件を可変させても良く、例えば、前回の大当たり遊技(小当たり遊技)からの経過期間(特図変動回数、経過時間)が所定条件を満たしている場合(例えば、特図変動回数が大当たり確率の逆数に対応する回数に到達した場合)は、普図ロング開放当たりに当選した場合に必ず第1案内報知態様を表示するように構成しても良い。
加えて、遊技者が不適切な遊技(例えば、通常状態が設定されている場合に行う右打ち遊技(右打ち遊技が行われる遊技状態(時短状態)から通常状態へと移行した後の所定期間を除く))が行われている場合に、遊技者に対して遊技方法を修正するための注意喚起表示(例えば、第3図柄表示装置81の表示画面の小表示領域Dm4にて「左打ちに戻して下さい」とのコメントを表示)を行った後にも不適切な遊技を継続していると判別した場合には、報知条件が成立しないように構成しても良い。
以上、説明をした第1案内報知態様、及び第2案内報知態様を表示させるための技術については、本第21実施形態に限ること無く、上述した各実施形態に適用しても良く、例えば、上述した第16実施形態のように、右打ち遊技を実行しなければ第2入賞口640に球を入賞させることができないように遊技盤13が形成されているパチンコ機10に適用しても良い。この場合、第1案内報知態様が表示されるか否かによって、遊技者に付与される特典が大きく異なることになるため、報知条件を成立させるための遊技を遊技者に対して意欲的に行わせることができる。
また、報知条件を成立させるための遊技方法を遊技者に報知する報知手段を設けても良く、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面の副表示領域Dsにて報知条件を成立させるために必要な必要情報(例えば、スーパーリーチを出してね)を表示するように構成すると良い。さらに、この必要情報の表示の有無を、特別図柄の抽選結果を示唆するための示唆情報としても共有するように構成すると良い。このように構成することで、必要情報として表示された表示内容に応じた遊技が実行された場合に、第1案内報知態様を表示させるための報知条件が成立するのか、特別図柄の抽選結果が所定の抽選結果(例えば、大当たり当選を示す抽選結果)となったのかを遊技者に分かり難く報知することができるため、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、現在が第1案内報知態様を報知可能な状態(報知条件が成立している状態)であることを遊技者に報知可能な報知手段を設けても良い。これにより、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
また、本第21実施形態では、普図ロング開放当たり遊技が実行される旨を示唆する案内報知態様として、第1案内報知態様と、その第1案内報知態様よりも遊技者が報知内容を判別し難い第2案内報知態様と、を設定可能に構成しているが、第1案内報知態様を報知可能な状態において、さらに特別な実行条件(例えば、操作手段(枠ボタン22)へ特別な操作が行われた場合に成立する条件)が成立した場合に、第1案内報知態様よりも遊技者に有利となる特別案内報知態様を設定するように構成しても良い。
ここで、特別案内報知態様とは、遊技者に対して報知内容に応じた遊技方法(例えば、右打ち遊技)を実行するタイミングを報知する案内報知態様であり、その案内報知態様にて案内されたタイミングで報知内容に応じた遊技方法を実行することにより、遊技者により有利な特典が付与され易くなる遊技を行わせることができるものである。上述した通り、本第21実施形態のパチンコ機10の遊技盤13は、左打ち遊技によって発射された球も、右打ち遊技によって発射された球も、第2入賞口1640に到達可能に構成されており、左打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に到達するまでに要する期間が約4秒、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に到達するまでに要する期間が約3秒、となるように構成している。そして、操作ハンドル51を操作することで、1分間に100発の球を発射可能に構成している。
よって、普図ロング開放当たり遊技の実行タイミングに合わせて、左打ち遊技から右打ち遊技へと遊技方法を変更することで、左打ち遊技によって発射された球と、右打ち遊技によって発射された球とを略同一のタイミングで第2入賞口640へ到達させることができるように構成している。上述した特別案内報知態様は、普図ロング開放当たり遊技が実行されるタイミングに基づいて、遊技者に対して実行中の遊技方法(例えば、左打ち遊技)から報知内容に応じた遊技方法(例えば、右打ち遊技)へと変更するタイミングや、実行中の遊技方法(例えば、左打ち遊技)の球の発射タイミングとして、第2入賞口640に複数の球が略同時到達し得るタイミングを遊技者に報知するための報知態様が設定されている。
このように構成することで、遊技者は、より有利な案内報知態様が表示されるように意欲的に遊技を行うことになるため、遊技の興趣を向上させることができる。なお、上述した例では、第1案内報知態様の報知条件が成立している場合に、上述した特別案内報知態様を設定可能に構成しているが、これに限ること無く、第1案内報知態様の報知条件が成立していない場合であっても、特別案内報知態様を設定するための特別な実行条件が成立し得るように構成しても良く、その特別な実行条件は、第1案内報知態様の報知条件が成立している場合のほうが、第1案内報知態様の報知条件が成立していない場合よりも成立し易くなるように構成しても良い。
また、各種案内報知態様を設定するための報知条件(実行条件)として、複数の条件を設定しておき、そのうち所定数(例えば、2個)の条件が成立した場合に、対応する案内報知態様を設定するように構成しても良い。さらに、遊技者が操作可能な操作手段(枠ボタン22)に対する操作結果に基づいて各種案内報知態様を設定するための報知条件(実行条件)の成立のし易さを異ならせても良く、遊技者が操作手段に対して特定の操作を実行する毎に、各種案内報知態様を設定するための報知条件(実行条件)が成立し易くなるように各報知条件(実行条件)を可変設定するように構成しても良い。これにより、遊技者の遊技に対する参加意欲を高めることができ、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
以上、説明をした通り、本第18実施形態では、第2入賞口1640に球を入賞可能とする普図当たり遊技(普図ロング開放当たり遊技)が実行されることを、普図当たり遊技が実行されることになる抽選結果である普図変動の実行中に遊技者に報知するための案内報知(例えば、右打ち報知)を実行するように構成し、普図当たり遊技が開始されるよりも前(普図変動が停止表示されるよりも前)の時点で、遊技者が実行する遊技方法を左打ち遊技から右打ち遊技へと可変させるように構成し、普図当たり遊技が開始されるよりも前に右打ち遊技によって発射された遊技球を普図ロング開放当たり遊技中に第2入賞口1640に入賞させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普図ロング開放遊技のオープニング期間として所定期間(例えば、4秒)を設定し、上述した案内報知(例えば、右打ち報知)を、普図ロング開放当たり遊技のオープニング期間(普図当たり遊技が開始されてから、電動役物1640aが開放動作されるまでの期間)中に実行するように構成しても良い。
このように構成することで、当たり当選する普図変動が停止表示(確定表示)されてから案内報知(右打ち報知)を実行することができるため、案内報知(右打ち報知)が実行されたにも関わらず、普図当たり遊技が実行されないという事態を防止することができる。なお、この場合も、第21実施形態と同様に、第1案内報知態様の報知条件が成立しているかを判別し、成立していると判別した場合にのみ第1案内報知態様が設定された案内報知を実行するように構成すると良い。また、第1案内報知態様の報知条件が成立していないと判別した場合は、普図変動期間と、普図当たり遊技のオープニング期間とを用いて、普図抽選の抽選結果を示すための演出を実行し、その演出結果として普図当たりに当選したことを示す表示態様を普図当たり遊技のオープニング期間終了タイミング(電動役物640aの開放動作タイミング)にて表示するように構成すると良い。
これにより、第1案内報知態様の報知条件が成立していない場合には、普図当たり遊技として電動役物640aの開放動作が実行されるタイミングにて普図当たりに当選したことが報知されるため、その報知により普図当たりに当選したことを識別した遊技者が右打ち遊技を行ったとしても、右打ち遊技によって発射された球を第2入賞口1640に入賞させ難くすることができる。なお、上述した例では、第1案内報知態様の報知条件が成立していないと判別した場合に、普図当たり遊技として電動役物1640aの開放動作が実行されるタイミングで普図当たりに当選したことを報知する例を示したが、これに限ること無く、普図当たり遊技のオープニング期間において、そのオープニング期間の残期間が所定期間(例えば、1秒)未満となった場合に普図当たりに当選したことを報知するように構成しても良い。つまり、普図当たりに当選したことを認識した遊技者が右打ち遊技を行ったとしても、普図当たり遊技中に第2入賞口1640に球を入賞させ難くなるタイミング、例えば、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口1640に到達するまでに要する期間よりも、普図当たりに当選したことを報知してから普図当たり遊技が終了(球を第2入賞口1640に入賞可能な期間が終了)するまでの期間が短くなるように構成すると良い。
さらに、第1特別図柄(特図1)の変動が実行されていることに基づいて、第1案内報知態様の報知条件が成立している場合には、普図当たり遊技が実行されるまでの期間における特図1変動に対応する変動演出にて、普図当たりに当選する旨を示唆する演出を実行し、普図当たり遊技のオープニング期間にて第1案内報知態様が設定された演出を実行するように構成しても良く、特図変動の変動演出の演出態様と、普図当たり遊技のオープニング演出の演出態様とを融合させることで、遊技者に右打ち遊技を行わせるタイミングを報知するように構成しても良い。
加えて、特図変動に基づいて実行される特図演出によって特図抽選の抽選結果を示すための第1報知を実行し、普図変動に基づいて実行される普図演出によって普図抽選の抽選結果を示すための第2報知を実行し、さらに、第1報知と第2報知とを関連性を持たせて実行(連続させて実行、或いは、重複させて実行)することにより、普図当たり遊技に対して遊技者に右打ち遊技を実行される右打ちタイミングを示すための第3報知を実行するように構成しても良い。
また、実行される普図当たり遊技の種別に応じて、設定されるオープニング期間の長さを異ならせ、オープニング期間として所定期間(例えば、3秒)以上の期間が設定される普図当たり遊技と、オープニング期間として所定期間(例えば、3秒)未満の期間が設定される普図当たり遊技と、で普図当たり遊技中に第2入賞口640への球の入賞のし易さを異ならせても良いし、設定された案内報知態様(第1案内報知態様)の種別と、実行される普図当たり遊技の種別とが所定の組合せ条件を満たす場合に、その組合せ条件を満たさない場合よりも、普図当たり遊技中に第2入賞口640に球を入賞させ易くするための案内報知が実行されるように構成しても良い。これにより、実行される普図当たり遊技の種別、設定される案内報知態様の種別、第1案内報知態様の報知条件の成立の有無によって、遊技者に対して異なる特典(第2入賞口640への球の入賞のし易さ)を付与することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
第17実施形態では、普図当たり遊技中に第2入賞口640へ球を入賞させ易くするための案内報知態様の設定方法について説明をしたが、特定の当たり遊技(例えば、普図当たり遊技)が実行されることに基づいて、一の発射強度で球を発射させる遊技(例えば、左打ち遊技)から、一の発射強度とは異なる所定の発射強度で球を発射させる遊技(例えば、右打ち遊技)へと可変させることで特定の入賞口(例えば、第2入賞口640)へ球を入賞させ易くするものであれば良く、例えば、左打ち遊技中に実行される特図抽選によって小当たり当選した場合に実行される小当たり遊技として、右打ち遊技によって発射された球が入賞可能な位置(例えば、右側遊技領域)に小当たり遊技中に開放状態となる入賞口(例えば、V入賞口650a)を設けた構成であれば、特図変動期間と、小当たり遊技のオープニング期間とを用いて、本実施形態と同一思想の案内報知態様を設定するように構成しても良い。
<第22実施形態について>
次に、図469、及び図470を参照して、第22実施形態について説明をする。図469は、第22実施形態におけるパチンコ機10の盤面13を模式的に示した正面図である。本実施形態のパチンコ機10の盤面13は、上述した第18実施形態のパチンコ機10の盤面13に対して、右側遊技領域の構成を変更している点で相違している。それ以外の構成は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
図469に示した通り、本実施形態におけるパチンコ機10では、第1流路701の流路に球の流下速度を低下させる(球が第1流路701を通過するのに要する時間を遅延させる)ための遅延部材701y、及び701zを配設しており、第1流路701を球が通過するのに要する時間(球通過時間)が約4秒となるように構成している。そして、第1流路701の流下端部に作動ゲート670を設けている。
ここで、作動ゲート670について説明をする。本実施形態では、球の通過を検知することが可能なフォトセンサで構成された開始ゲート720aが配置されている。上述した各実施形態では、特別図柄の抽選によって大当たりに当選した場合は、所定時間の特別図柄変動(特図変動)を経て、大当たり当選を示す表示態様で特別図柄が停止表示(確定表示)されると、大当たり遊技が実行されるように構成している。これに対して、本実施形態では、特別図柄が大当たり当選を示す表示態様で停止表示(確定表示)された後、球が作動ゲート670を通過したと判別された場合に、大当たり遊技が実行されるように構成している。つまり、作動ゲート670は、大当たり実行条件が成立している場合(特別図柄が大当たり当選を示す表示態様で停止表示されている場合)において、大当たり遊技を実行させるための実行手段として用いられる。
さらに、本実施形態では、上述した第18実施形態に対し、電動役物640aと、V入賞装置650の配置位置を変更している点で相違している。また、第2入賞口640の構成を球が通過可能なゲート形状に変更している点で相違している。遊技盤13のそれ以外の構成については同一であるため、その詳細な説明を省略する。
また、本実施形態のパチンコ機10では、上述した第18実施形態のパチンコ機に対して、選択される特別図柄の変動時間、及び、普通図柄の変動時間が異なるように構成している。具体的には、通常状態における第1特別図柄(特図1)抽選にて大当たりに当選した場合、或いは小当たりに当選した場合に選択され得る変動パターンとして、変動時間が50秒の特殊特図1変動パターンを選択可能にし、通常状態における第2特別図柄(特図2)抽選にて小当たりに当選した場合に選択され得る変動パターンとして、変動時間が1秒の特殊特図2変動パターンを選択可能にし、さらに、普通図柄のロング開放当たりに当選した場合に選択され得る普図変動パターンとして、変動時間が50秒の特殊普図変動パターンを選択可能に構成している。
そして、小当たり遊技の終了条件として、球の入賞数が1個に到達した場合に成立する第1終了条件と、小当たり遊技にてV入賞口650aが開放されている期間が1.5秒に到達した場合に成立する第2終了条件と、が規定されている。
このように構成された本実施形態のパチンコ機10では、特殊特図1変動パターンが設定された特図変動が停止表示した場合、或いは、特図普図変動パターンが設定された普図変動が停止表示した場合に、遊技者に対して遊技方法として右打ち遊技を行わせるための案内報知(図366(b)参照)を実行するように構成している。
ここで、実行された案内報知(右打ち報知)が、大当たり当選に基づく場合は、右打ち遊技によって発射された球が第1流路701を流下し、作動ゲート670を通過することで、大当たり遊技が開始される。上述した通り、右打ち遊技によって発射された球が作動ゲート670に到達するまでに要する時間は約5秒であることから、右打ち遊技を行ってから約5秒後に大当たり遊技が開始されることになる。
また、実行された案内報知(右打ち報知)が、小当たり当選に基づく場合は、右打ち遊技によって発射された球が第2流路702を流下し、V入賞口650aに入賞することで、大当たり遊技が開始される。上述した通り、右打ち遊技によって発射された球がV入賞口650aに到達するまでに要する時間は約4秒であり、小当たり遊技中に球が1個入賞することで小当たり遊技が終了し、且つ、V入賞口650aに球が入賞した場合に、その入賞した球がVゲート(V領域)を必ず通過するように構成していることから、右打ち遊技を行ってから約5秒後に大当たり遊技が開始されることになる。
さらに、実行された案内報知(右打ち報知)が、普図当たり当選に基づく場合は、右打ち遊技によって発射された球が第2流路702に流入し、第2入賞口640を通過し、その通過に基づいて実行される特図2抽選が小当たりである場合には、1秒の変動時間を経て小当たり遊技が実行される。第2入賞口640を通過した球が、V入賞口650aに到達するまでの時間が約2秒となるように第2流路702が形成されているため、特図2抽選で小当たりに当選した場合は、第2入賞口640を通過した球がV入賞口650aに入賞することになる。よって、右打ち遊技を行ってから約5秒後に大当たり遊技が開始されることになる。
つまり、本実施形態では、通常状態における第1特別図柄(特別図柄)の抽選で大当たりに当選した場合と、小当たりに当選した場合とで同一の変動時間を設定し、その変動時間が経過したタイミングで遊技方法を変更させるための案内報知(右打ち報知)を実行した場合において、その案内報知に基づいて遊技者が右打ち遊技を行うことで、同タイミングで大当たり遊技を実行させることが可能に構成されている。
このように構成することで、遊技者に対して、今回の大当たり遊技が大当たり当選に基づいて実行されたものなのか、小当たり当選を経由して実行されたものなのかを分かり難くすることができる。さらに、上述した実施形態のように、特別図柄の大当たり当選に当選した場合に実行される大当たり遊技と、小当たり当選を経由して実行される大当たり遊技(V大当たり遊技)とで、遊技者に付与される特典(大当たり遊技中の賞球数、大当たり終了後に設定される有利遊技状態(時短状態))の大小を異ならせている場合には、何を契機に大当たり遊技が実行されたのかを分かり難くすることで、大当たり遊技中、や大当たり遊技終了後に設定される遊技状態に期待を抱きながら遊技を行わせることができる。
さらに、本実施形態では、上述した通り、普通図柄の抽選で特定の当たり(普図ロング開放当たり)に当選した場合にも、案内報知(右打ち報知)が実行されてから大当たり遊技が開始されるまでの期間が、特別図柄の大当たり当選、或いは小当たり当選時と同一となるように構成している。よって、より遊技者に大当たり遊技の実行契機を分かり難くすることができる。
加えて、本実施形態では、大当たり遊技が実行され得る抽選結果(特図抽選結果、普図抽選結果)となった場合に、同一の変動時間(50秒)が選択されるように構成しているため、その変動時間を用いた演出として同一の演出態様を用いた特殊変動演出を設定することが可能となる。これにより、特殊変動演出が実行されている最中も、実行中の特殊変動演出が特図変動に基づく特殊変動演出なのか、普図変動に基づく特殊変動演出なのかを遊技者に分かり難くすることができる。
なお、上述した例では、50秒の変動時間が設定された特殊変動パターンに対して特殊変動演出を設定する場合について説明をしたが、これに限ること無く、例えば、50秒以上の変動時間が設定される変動パターンに対応した変動演出のうち、その変動時間の残変動時間が50秒となった場合に上述した特殊変動演出を実行するように構成しても良い。さらに、特別図柄の抽選結果が外れである場合の一部において、変動時間が50秒の特殊外れ変動パターンを設定可能に構成し、特殊変動演出の演出結果として変動時間経過後に右打ち遊技の案内報知が実行されない演出パターン(失敗演出)を実行可能に構成しても良い。このように構成することで、特殊変動演出が実行された場合であっても、右打ち遊技が案内されないパターン(ガセパターン)を設けることができるため、遊技者を特殊変動演出の内容に注目させることができる。
また、各実施形態で上述した通り、普通図柄の抽選で特定の当たり(普図ロング開放当たり)に当選し、右打ち遊技を案内する案内報知が実行され、右打ち遊技によって球を第2入賞口640に入賞(通過)させた場合において、特図1変動が実行中である場合には、即座に特図2変動が実行されない、即ち、実行中の特図1変動が終了するまで特図2変動が実行されない待機期間が設定されることになる。この場合は、案内報知が実行されたにも関わらず、大当たり遊技が実行されない失敗パターンとして失敗演出を実行すると良い。また、右打ち遊技によって球を第2入賞口640に入賞(通過)させ、即座に特図2抽選が実行された場合において、特図2抽選の結果が外れである場合にも上述した失敗演出を実行するように構成すると良い。
このように構成することで、特図2抽選で外れに当選した場合と、特図2抽選の待機期間が設定された場合とで同一の演出態様を設定することが可能となる。そして、待機期間が所定時間(例えば、3秒)以内で、且つ、待機期間経過後に実行される特図2抽選の抽選結果が小当たり当選である場合には、上述した失敗演出から小当たり当選したことを示す演出態様へと切り替える演出(復活演出)が実行されるように構成すると良い。これにより、遊技者に対して最後まで期待を抱かせることが可能な演出を実行することができる。
なお、特図2抽選の待機期間については、上述した各実施形態にて用いた各種技術を用いて算出、予測すれば良く、各実施形態にて用いた各種技術を適宜組み合わせれば良い。さらに、普図当たり当選に基づいて右打ち遊技を行わせる場合、或いは、小当たり当選に基づいて小当たり遊技を行わせる場合には、上述した各実施形態と同様に、球が特定の入賞口(第2入賞口640、V入賞口650a)に入賞(通過)しない場合がある。この場合についても、上述した第16実施形態にて説明をした演出態様(例えば、図370(b)参照)を表示するように構成すれば良い。また、特図抽選で大当たりに当選している場合においても、所定タイミング、例えば、右打ち遊技によって発射された球が第2入賞口640付近を通過し得るタイミング(案内報知態様が表示されてから約1秒後)や、球がV入賞口650aに到達し得るタイミング(案内報知態様が表示されてから約4秒後)に疑似的に失敗演出を実行するように構成しても良い。
上述した実施形態では、複数の契機によって大当たり遊技を実行可能なパチンコ機10において、遊技者に対して大当たり遊技を実行可能な条件が成立したことを報知(本実施形態では「右打ち報知」)してから実際に大当たり遊技が実行されるまでの期間を、大当たり遊技が実行されるまでの契機に関わらず同一とすることで、遊技者に対して、大当たり遊技が実行されることを事前に報知しながらも、どの契機で大当たり遊技が実行されるのかを分かり難くするように構成しているため、実際にどの遊技態様の大当たり遊技が実行されるか、或いは、大当たり遊技終了後の遊技状態としてどの遊技状態が設定されるのか、を遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
なお、大当たり遊技を実行可能な条件が成立したことを報知する報知態様としては、本実施形態の構成に限ること無く、例えば、各図柄変動に対応して実行される変動演出の演出態様を、大当たり遊技を実行可能な条件が成立していることを示す演出態様に設定しても良く、当該報知態様に基づく報知が実行されてから実際に大当たり遊技が実行されるまでの期間を統一することができるものであれば、その報知タイミングや報知態様は適宜設定すれば良い。
また、小当たり遊技を介して大当たり遊技を実行する契機を用いる場合は、小当たり遊技中のどのタイミングでV入賞口650aに球が入賞したとしても、小当たり遊技が開始されてから予め定められた時間が経過した後に大当たり遊技が実行されるように構成すると良い。これにより、当該報知態様に基づく報知が実行されてから実際に大当たり遊技が実行されるまでの期間をより統一させることができる。
さらに、小当たり遊技中において球が特定領域(Vゲート)を通過した時点で、後に実行される大当たり遊技の種別(大当たり種別)を設定する構成を用いるパチンコ機10においては、小当たり遊技中に球が入賞可能となるV入賞口650a内に複数の特定領域(Vゲート)を設け、その上流側に、V入賞口650aに入賞した球を複数の特定領域(Vゲート)の何れかに振り分ける振分可動部材を設け、その振分可動部材を、小当たり遊技開始からの経過時間に応じて可動させるように構成することで、小当たり遊技が開始されてから、V入賞口650a内の振分可動部材に球が到達するまでの時間に応じて異なる特定領域(Vゲート)を球が通過するように構成する。そして、各特定領域(Vゲート)を通過した場合にそれぞれ異なるオープニング期間が設定される大当たり遊技が実行される大当たり種別が設定されるように構成することで、各特定領域(Vゲート)を球が通過したことに基づいて大当たり遊技が実行される構成を用いた場合でも、大当たり遊技において特定入賞口65が開放状態となるタイミングが統一されるように構成しても良い。
<各実施形態の電断時における演出対応例について>
次に、上述した各実施形態にて実行される各種演出のうち、主制御装置110にて異なる遊技制御(特図変動遊技、普図変動遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)が行われる複数期間に跨がって実行される期間演出(一連演出、最終変動演出)の実行中にパチンコ機10への電力供給が遮断された場合における音声ランプ制御装置113の制御処理内容について説明をする。上述した通り、各実施形態のパチンコ機10は、主制御装置110の制御処理内容(RAM203に記憶される各種情報)は、パチンコ機10への電力供給が遮断された場合であっても、その情報を一時的に保持可能(バックアップ可能)に構成されている一方で、音声ランプ制御装置113の制御処理内容(RAM223に記憶される各種情報)は、パチンコ機10への電力供給が遮断された場合に消去されるように構成している。
このように構成されたパチンコ機10において、音声ランプ制御装置113の制御処理に基づいて上述した期間演出を実行している最中にパチンコ機10への電力供給が遮断されてしまう(電断状態になる)と、パチンコ機10への電力供給が再開された際に(復電時)、電断状態の直前にどのような期間演出を実行していたかを読み出すことが不可能となるため、期間演出を再開させることができないという問題があった。
そこで、本対応例では、復電時の遊技状況を示す復帰時コマンドを主制御装置110の立ち上げ処理(図402参照)にて設定するように構成し(図402のC910の後に設定)、その復帰時コマンドとして、特図変動の有無、普図変動の有無、現在の遊技状態、大当たり遊技の有無、小当たり遊技の有無、右打ち報知の有無の、遊技状態が移行するまでの残期間情報の各情報を含むコマンドを設定するように構成し、音声ランプ制御装置113が上述した復帰時コマンドを受信した場合に、現在(復電時)が、期間演出を実行し得る状態(電断直前に期間演出を実行していた可能性がある状態)であるか否かを判別する判別処理(電断前演出判別処理)を実行可能に構成している。
そして、電断前演出判別処理において、現在が期間演出を実行し得ない状態(例えば、大当たり遊技中)であると判別した場合は、主制御装置110から出力されるコマンドに応じた演出を実行するようにし、電断前演出判別処理において、現在が期間演出を実行し得る状態であると判別した場合は、後に、主制御装置110から出力されるコマンドに基づいて期間演出を再開させるための準備処理状態を設定し、遊技者に対して演出が再開する可能性があることを示す演出準備中のコメントが表示されるように構成している。
そして、準備処理状態が設定されている状態で、主制御装置110から当たり関連コマンドとして一連演出が実行される小当たり当選(普図ロング開放当たり遊技)を示す小当たり種別の情報を含むコマンドが出力されたと判別した場合に、その小当たり遊技の開始時から、期間演出を再開するように構成している。このように構成することで、主制御装置110にて異なる遊技制御(特図変動遊技、普図変動遊技、小当たり遊技、大当たり遊技)が行われる複数期間に跨がって実行される期間演出(一連演出、最終変動演出)の実行中にパチンコ機10への電力供給が遮断された場合において、その期間演出の全てが破棄されてしまうことを抑制することができる。
さらに、本対応例では、準備処理状態が設定されている間に、新たな演出(期間演出)の実行条件が成立したとしても、新たな演出(期間演出)の実行を制限する制限手段を有している。つまり、電断前に実行されていた演出(期間演出)の再開処理のほうが、復電後に新たに演出(期間演出)を実行させる処理よりも優先して実行されるように構成している。このように構成することで、既に遊技者に提供(一部を提供)した演出(期間演出)を優先して実行されることができるため、遊技者に違和感の無い演出を提供することができる。また、電断前に実行中の演出(期間演出)の演出態様と、その演出(期間演出)とは無関係に新たに設定された演出(期間演出)の演出態様とを組み合わせた場合に、遊技者に有利な演出結果となってしまうことを確実に防止することができる。
また、準備処理状態が設定されている状態では、主制御装置110から受信される様々なコマンドを受信する毎に、電断直前に演出(期間演出)を実行していた可能性がある状態であるか否かを判別する判別処理を繰り返し実行するように構成しており、その判別結果に基づいて、電断直前が演出(期間演出)を実行し得ない状態であると判別した場合は、遊技者に対して演出(期間演出)が再開する可能性があることを示す演出準備中のコメントを消去し、通常の音声ランプ制御装置113の制御処理を実行するように構成している。
さらに、準備処理状態が設定されている状態が所定期間(例えば、主制御装置110から受信したコマンド数が10に到達するまでの期間、復電時後、20秒)継続した場合には、電断前に実行されていた可能性がある演出(期間演出)を再開不能と判別し、遊技者に対して、電断前の演出(期間演出)を再開させることができない旨の表示態様(例えば、「停電前の演出内容は全て無効になりました」のコメント)を表示し、通常の音声ランプ制御装置113の制御処理を実行するように構成している。
このように構成することで、電断前に実行されていた演出(期間演出)を再開させることができない場合であっても、再開できなかったことを遊技者に報知することができるため、例えば、電断前に「10回転以内に3のリーチが発生すると大当たり!」といったミッション演出が実行されており、復電後に、電断前に実行されていた演出内容とは無関係に「3のリーチ」を実行してしまい、遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。また、上述した課題を解決するために、復電後の所定期間(例えば、ミッション演出が設定され得る最大期間(特図変動回数が30回等))は、ミッション演出に演出結果と重複し得る演出態様が設定されないように構成しても良い。具体的には、ミッション演出として特定のリーチ態様(例えば、「3」,「5」,「7」のリーチ)の何れかを成立させるためのミッションを設定可能な遊技では、復電後の所定期間において、特図抽選の結果が外れである場合には、上述した特定のリーチ態様が設定されないように構成し、特図抽選の結果が当たりである場合には、上述した特定のリーチ態様が設定され得るように構成すると良い。このように構成することで、復電後の所定期間内にも制限範囲内で演出を実行させることができる。また、特図抽選の結果が当たりである場合には、特定のリーチ態様が設定可能となるため、電断前にミッション演出(例えば、「3」のリーチを発生させろ)が実行されており、偶然、復電後の所定期間内に「3のリーチ」が発生したとしても、その抽選結果が当たりとなるため、遊技者に違和感を与えることが無い。
以上、説明をした通り、上述した各実施形態では、遊技者が有利となる特典遊技(大当たり遊技)が実行される契機として、特別図柄の抽選で大当たりに当選して大当たり遊技(図柄大当たり遊技)が実行される契機(第1契機)と、特別図柄の抽選で小当たりに当選し、その小当たり遊技中に遊技球が特定領域(小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650(図361参照)内に設けられたV領域(図示せず))を通過したことに基づいて大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行される契機(第2契機)と、の2つの契機を有する遊技機を用いているが、これに限ること無く、遊技者が有利となる特典遊技(大当たり遊技)が実行される契機として、特別図柄の抽選で大当たりに当選して大当たり遊技(図柄大当たり遊技)が実行される契機(第1契機)のみを有する遊技機に対して、上述した各実施形態の技術を転用しても良い。
また、上述した各実施形態では、遊技状態として通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、時短状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の高確率状態)と、を設定可能に構成しているが、これに限ること無く、大当たり遊技の終了後に特別図柄の当たり当選確率を高くした特別図柄の高確率状態を設定可能に構成し、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)や潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)を設定可能に構成しても良い。
そして、遊技状態として特定の遊技状態(潜確状態)が設定された場合に、他の遊技状態が設定されている場合よりも特定の特図抽選(特図2抽選)を実行させ易く(特図2抽選の実行契機となる始動口へ球を入賞させ易くする。または、特図2抽選の変動時間を短くする)し、特図2抽選の小当たり当選に基づく小当たり遊技を頻繁に現出させる遊技を実行可能に構成しても良い。このように構成することで、特図抽選で大当たりに当選しなくても、多くの賞球を獲得可能な遊技を遊技者に行わせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
以上、説明をした通り、上述した第16実施形態から第21実施形態では、大当たり遊技を実行させるための大当たり実行契機を複数有するパチンコ機10を用いており、具体的には、第1特別図柄(特図1)の抽選によって大当たりに当選したことを契機とする第1大当たり実行契機と、第1特別図柄(特図1)の抽選によって小当たりに当選し、小当たり当選に基づいて実行される小当たり遊技に開放状態となるV入賞口650a(図361参照)に球を入賞させることを契機とする第2大当たり実行契機と、を有している。加えて、特別図柄の抽選を実行させるための特図変動実行契機として、第1入賞口64に球を入賞させることを契機とする第1特図変動実行契機と、スルーゲート67に球を通過させることにより普通図柄(普図)の抽選を実行し、その普図抽選で当たりに当選した場合に実行される普図当たり遊技によって開放状態となる第2入賞口640(図361参照)に球を入賞させることを契機とする第2特図変動実行契機と、を有している。そして、各大当たり実行契機、及び各特図変動実行契機の成立具合に応じて、様々な遊技過程を経て大当たり遊技を実行させるように構成している。このように構成することで、遊技者に対して、様々な遊技過程を経て大当たり遊技を実行させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
上述した第16実施形態では、特定の抽選権利(特図2抽選の実行契機となる第2入賞口640への球の入賞)を得やすい一の遊技状態(時短状態)から、その一の遊技状態よりも特定の抽選権利を得にくい他の遊技状態(通常状態)へと移行する移行条件が成立する場合に、一の遊技状態中に特定の抽選権利を獲得させるための獲得案内報知を実行し、他の遊技状態へと移行した後に、特定の抽選を実行させ易くするように構成することで、一の遊技状態の終了間際まで遊技者に意欲的に遊技を行わせることが可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、大当たり遊技中のほうが、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態よりも特定の抽選権利を獲得し易い場合であれば、大当たり遊技中に獲得案内報知を実行し、大当たり遊技終了後に特定の抽選が実行され易くなるように構成しても良い。
また、特定の抽選権利となる入賞口(始動入賞口)への球の入賞のし易さを可変させることにより特定の抽選権利の獲得のし易さを異ならせてもよいし、遊技状態の設定期間の長さを異ならせることにより、その遊技状態中における特定の抽選権利の獲得のし易さを異ならせても良い。
さらに、上述した第16実施形態では、一の遊技状態と他の遊技状態とで特定の抽選権利の獲得のし易さを異ならせるように構成しているが、遊技者に付与される特典の度合いを異ならせ、一の遊技状態中に獲得した特典に基づいて他の遊技状態における遊技内容を可変できるものであれば良く、例えば、遊技盤13の所定領域に球を貯留(滞留)可能な貯留部材(滞留部材)を設け、一の遊技状態が設定されている場合のほうが、他の遊技状態が設定されている場合よりも、貯留部材に球を貯留させ易くなるように構成する。そして、他の遊技状態では貯留部材に球を貯留させた状態で遊技を行う方が、貯留部材に球を貯留させていない状態で遊技を行うよりも遊技者に有利となるように構成しても良い。
<第23実施形態>
次に、本発明の第23実施形態について図471~図541を参照して説明する。なお、本第23実施形態において用いられる構成にて、上記各実施形態と同一の構成に対して異なる符号を付しているものもあるが、それは、本第23実施形態の発明を分かり易く説明するためのものであり、具体的な構成の内容については上記各実施形態の対応する構成と同一であるためその詳細な説明を省略する。また、上述した各実施形態において説明した内容についても、異なる符号を付して重複して説明している箇所がある。具体的には、上述した各実施形態では、各制御処理に対して、「S」、或いは、「C」の符号を付して説明したが、本実施形態では「Z」の符号を付して説明し、同一の処理に対しても、異なる番号を付して重複して説明する。
まず、本第23実施形態におけるパチンコ機10の概要(仕様)について説明する。本第23実施形態におけるパチンコ機10は、特別図柄の抽選で大当たりになった場合に入球可能となる可変入賞装置65の内部に、遊技球が入球可能な第1領域(V領域)と、その第1領域とは異なる第2領域(非V領域)と、可変入賞装置65の内部へと流入した遊技球を第1領域と第2領域とのどちらかへと振り分ける振分装置(V役物)とが設けられている。1の大当たりの間に、少なくとも1個の遊技球が第1領域へと入球(通過)することにより、大当たり終了後に特別図柄の確変状態が付与される一方で、1の大当たりの間に第1領域へと遊技球が1個も入球しなかった場合には、大当たり終了後、最大で特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、普通図柄の時短状態が付与される。よって、大当たり遊技が実行された場合には、振分装置(V役物)によって遊技球が第1領域(V領域)へと振り分けられることを期待して遊技を行わせることができる。
振分装置(V役物)は、基本的に第2領域へと遊技球を振り分け可能な配置(第1領域へと振り分け不可能な配置)に維持され、大当たりにおける所定のラウンド(例えば、5ラウンド目)において、特定期間(例えば、5ラウンド目の開始後5秒経過時~10秒経過時の5秒間)の間のみ、第1領域へと遊技球を振り分けることが可能な配置に可変する。この特定期間の間に遊技球を特定入賞口65aへと入球させることで、遊技球を第1領域へと入球させることが可能となり、大当たり終了後の遊技状態を有利な特別図柄の確変状態へと移行させることができる。
なお、本第23実施形態では、5ラウンド目における特定期間の間に遊技球が振分装置へと到達可能となる開閉パターン(例えば、5ラウンド目の開始後5秒経過時~9.5秒経過時の4.5秒間の間、特定入賞口65aが開放される開閉パターン)で特定入賞口(大開放口)65aが開閉される大当たり種別(確変大当たり)と、特定期間の間に振分装置へと到達不可能となる開閉パターン(例えば、5ラウンド目の開始時点から4.5秒経過時までの4.5秒間の間、特定入賞口65aが開放される開閉パターン)で特定入賞口(大開放口)65aが開閉される大当たり種別(通常大当たり)と、が少なくとも設けられている。前者の大当たり種別(確変大当たり)では、大当たりの5ラウンド目において特定入賞口(大開放口)65aを狙って遊技球を発射し続けるだけで、容易に振分装置により第1領域へと遊技球を振り分けさせることができるので、大当たり終了後は、ほぼ、特別図柄の確変状態となる。一方、後者の大当たり種別(通常大当たり)では、大当たりの5ラウンド目において特定入賞口(大開放口)65aを狙って遊技球を発射し続けたとしても、振分装置に到達した遊技球は全て第2領域へと振り分けられるため、確変状態が付与されることはない(時短状態が付与される)。
また、本第23実施形態におけるパチンコ機10では、特別図柄の確変状態へと移行した場合に、特別図柄の抽選条件が成立する毎に、特別図柄の低確率状態へと転落させるか否かの抽選を実行する構成としている。より詳述すると、特別図柄の確変状態において特別図柄の抽選条件が成立すると、まず、特別図柄の低確率状態へと転落させるか否かの抽選(転落確率1/500)を実行し、転落に対応する抽選結果となった場合には、特別図柄の低確率状態における抽選確率(1/250)で大当たり抽選を実行する一方で、転落に対応する抽選結果でなければ、特別図柄の高確率状態における抽選確率(1/125)で大当たり抽選を実行する構成としている。一方で、本第23実施形態におけるパチンコ機10では、確変大当たりであるか、通常大当たりであるかによらず、大当たり終了後特別図柄の抽選が100回終了するまでの間、普通図柄の時短状態に維持される構成としている。即ち、確変大当たりとなって大当たり終了後に特別図柄の確変状態が設定された場合には、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間に転落に対応する抽選結果になったか否かによらず、大当たり終了後、100回目の特別図柄の抽選条件が成立するまでの間は、普通図柄の通常状態が継続する。このため、大当たり終了後、特別図柄の抽選が100回実行されるまでは、大当たり確率以外の動作がほぼ同一となるので、特別図柄の低確率状態であるのか、特別図柄の確変状態であるのかを遊技者に対して認識困難にすることができる。よって、前回の大当たりが通常大当たりであり、大当たり終了後から特別図柄の低確率状態であった場合や、前回の大当たりが確変大当たりであったものの、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間に低確率状態へと転落してしまった場合でも、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、特別図柄の確変状態であることに対する期待感を遊技者に対して持続して抱かせ続けることができる。よって、遊技者の遊技に対するモチベーションを維持させることができる。
図471は、第23実施形態におけるパチンコ機A10の遊技盤A13の正面図である
。図471に示すように、遊技盤A13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板A
60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車(図示せず)の他、レール61,62、
一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、可変入賞装置65、スルーゲート
67、可変表示装置ユニットA80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図
1参照)に固定される。
ベース板A60は光透過性の樹脂材料からなり、その正面側からベース板A60の背面
側に配設された各種構造体を遊技者に視認させることが可能に形成される。一般入賞口6
3、第1入賞口64、第2入賞口640、可変表示装置ユニットA80は、ルータ加工に
よってベース板A60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤A13の正面側からタッピ
ングネジ等により固定されている。
遊技盤A13の正面中央部分は、正面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠1
2の正面側から視認することができる。以下に、主に図471を参照して、遊技盤A13
の構成について説明する。
遊技盤A13の正面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール6
2が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形
成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊
技盤A13の正面外周が囲まれ、遊技盤A13とガラスユニット16(図1参照)とによ
り前後が囲まれることにより、遊技盤A13の正面には、球の挙動により遊技が行われる
遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤A13の正面であって2本のレール61,6
2とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材A73とにより区画して形成される領域(入賞口等
が配設され、発射された球が流下する領域)である。
なお、本実施形態では、外縁部材A73に金属製の金属板状部材75(図308参照)
が組み込まれることにより遊技盤A13及び外縁部材A73を合わせた強度(剛性)が強
化するよう構成されているが、詳細は後述する。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される
複数の一般入賞口63が配設されている。本実施形態では、配置ごとに一般入賞口63を
配設する狙いが異なっている。以下、このことについて説明する。
本実施形態では、通常中の遊技では、第3図柄表示装置81の左側を通るルートで第1
入賞口64へ球を入賞させることを狙って球の発射を行うことになるが、第1入賞口64
に到達することなく第1入賞口64の左側の領域を流下する球の一部が、遊技領域の左側
に配設される一般入賞口63に入賞する。即ち、遊技領域の左側に配設される一般入賞口
63は、通常中の遊技に影響を与えることを狙って配設されている。例えば、この一般入
賞口63への入賞可能性が高いほど、通常中に、少ない個数の球で第1入賞口64への入
賞回数を多く発生させ易くなる。
一方で、時短中または確変中の遊技では、第3図柄表示装置81の右側を通るルートで
第2入賞口640へ球を入賞させることを狙って球の発射を行うことになるが、第2入賞
口640に到達することなく第2入賞口640の右側の領域を流下する球の一部が、遊技
領域の右側に配設される一般入賞口63に入賞する。即ち、遊技領域の右側に配設される
一般入賞口63は、確変中または時短中の遊技に影響を与えることを狙って配設されてい
る。例えば、この一般入賞口63への入賞可能性が高いほど、確変中や時短中の球減りを
抑制することができる。
球減りを抑制することで、確変中にタイミングよく球の発射を止める発射態様で遊技を
しなくとも(打ちっぱなしでも)、上皿17に保持された球が無くなる前に次の大当たり
を獲得し易くなるので、遊技に伴い遊技者が受けるストレス(疲労感)を低減することが
できる。そのため、確変中に次の大当たりまでの回転数が頻繁に多くなる(例えば、10
0回転以上になる)場合であっても、遊技者に快適に遊技を実行させることができる。
特別遊技状態における遊技では、第3図柄表示装置81の右側を通るルートで特定入賞
口65aへ球を入賞させることを狙って球の発射を行うことになるが、第2入賞口640
の右側の領域を流下する球の一部が、特定入賞口65a側(左側)ではなく、一般入賞口
63側(右側)へ流下し、一般入賞口63aへ入賞する。この一般入賞口63への入賞に
伴う賞球は、特定入賞口65aへの賞球とは別の賞球として払い出されるので、遊技者は
、特別遊技状態の終了までに、その特別遊技状態により予定される特定入賞口65aへの
入賞個数に基づく賞球に加えて、一般入賞口63への入賞個数に基づく賞球を得ることが
できる。
即ち、遊技領域の右側に配設される一般入賞口63は、特別遊技状態において遊技者が
獲得可能な払い出し賞球個数を増大させることを狙って配設されている。ここで、一般入
賞口63への入賞個数が多くなるほど、特定入賞口65aへの入賞の時間効率が下がるこ
とから、特別遊技状態が終了するまでの経過時間が長くなる傾向になる。換言すれば、こ
の一般入賞口63の配設箇所、配設個数および上流側流路の設計により、特別遊技状態の
ラウンド数やカウント数(ラウンド毎の規定入賞個数)が制御上同一であっても、特別遊
技状態の終了までに要する時間(長短)や、遊技者に払い出される賞球個数(多少)を異
ならせることができる。
なお、特別遊技状態において第3図柄表示装置81に払い出し賞球個数に対応する数字
を表示する場合の表示態様は何ら限定されるものではない。例えば、特定入賞口65aへ
の入賞に基づく払い出し賞球個数と一般入賞口63への入賞に基づく払い出し賞球個数と
を分けて表示しても良いし、特定入賞口65aへの入賞に基づく払い出し賞球個数と一般
入賞口63への入賞に基づく払い出し賞球個数とを合計した数字を表示しても良いし、そ
れらを組み合わせて表示しても良い。
上述した通り、確変中および時短中は、通常中と比して第2図柄の当たり確率が高く、
また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」
の図柄が表示され易くなって、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となる回数が増
える。更に、確変中および時短中は、電動役物640aが開放される時間も、通常中より
長くなる。よって、確変中および時短中は、通常時と比して、第2入賞口640へ球が入
賞しやすい状態を作ることができる。
ここで、第1入賞口64に球が入賞した場合と第2入賞口640へ球が入賞した場合と
で、大当たりとなる確率は、低確率状態であっても高確率状態でも同一である。しかしな
がら、大当たりとなった場合に選定される大当たりの種別として15R確変大当たりとな
る確率は、第2入賞口640へ球が入賞した場合のほうが第1入賞口64へ球が入賞した
場合よりも高く設定されている。一方、第1入賞口64は、第2入賞口640にあるよう
な電動役物は有しておらず、球が常時入賞可能な状態となっている。
よって、通常中においては、第2入賞口640に付随する電動役物640aが閉鎖状態
にある場合が多く、第2入賞口640に入賞しづらいので、電動役物のない第1入賞口6
4へ向けて、可変表示装置ユニットA80の左方を球が通過するように球を発射し(所謂
「左打ち」)、第1入賞口64への入賞によって大当たり抽選の機会を多く得て、大当た
りとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
一方、確変中や時短中は、スルーゲート67に球を通過させることで、第2入賞口64
0に付随する電動役物640aが開放状態となりやすく、第2入賞口640に入賞しやす
い状態であるので、第2入賞口640へ向けて、可変表示装置80の右方を球が通過する
ように球を発射し(所謂「右打ち」)、スルーゲート67を通過させて電動役物640a
を開放状態にすると共に、第2入賞口640への入賞によって15R確変大当たりとなる
ことを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
なお、本実施形態におけるパチンコ機A10は、遊技盤A13の構成が左右非対称とさ
れ、遊技状態に応じて球を左右で打ち分けることが要求されたが、必ずしもこれに限られ
るものではない。例えば、遊技盤A13の構成を左右対称としても良い(図471参照)
。この場合、「右打ち」で第1入賞口64を狙うことも、「左打ち」で第2入賞口640
を狙うこともできる。そのため、遊技状態(確変中であるか、時短中であるか、通常中で
あるか)に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方を「左打ち」と「右打ち」とに変えさ
せることを不要にできる。よって、球の打ち方を変化させる煩わしさを解消することがで
きる。
なお、本実施形態では、音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス
及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されて
いる。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置
226、ランプ表示装置227、その他装置228、枠ボタン22などがそれぞれ接続さ
れている(図4参照)。その他装置228には、駆動モータAMT1や、駆動モータAM
T2や、演出ユニットA710を昇降動作させるための駆動モータ等が含まれる。
なお、図471等を参照して上述した通り、第2入球口(第2入賞口)640は、第3図柄表示装置81に対して正面視右側に設けられている流路を流下した遊技球が入球可能となる位置(正面視左側に設けられている流路を流下した遊技球が入球不可能(困難)となる位置)に設けられている。即ち、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放され易い(即ち、第2入球口640へと遊技球が入球し易い)普通図柄の時短状態が設定される確変状態および時短状態においては、正面視右側の流路に向けて遊技球を発射することで、第2入球口640へと高い割合(例えば、3球に1球の割合)で遊技球が入球するので、効率よく遊技を行わせることができる。一方、普通図柄の通常状態が設定される通常状態においては、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放され難い(即ち、第2入球口640へと遊技球が入球し難い)ので、第3図柄表示装置81に対して正面視左側に設けられている流路を流下した遊技球が入球可能となる位置(正面視右側に設けられている流路を流下した遊技球が入球不可能(困難)となる位置)に設けられている第1入球口(第1入賞口)64を狙って遊技球を発射する遊技方法で遊技を行うことになる。以降、説明の簡略化のため、第3図柄表示装置81に対して正面視左側の流路に向けて遊技球を発射することを「左打ち」と称し、正面視右側の流路に向けて遊技球を発射することを「右打ち」と称する。また、第1入球口(第1入賞口)64へと遊技球が入球したことに基づいて実行される特別図柄の抽選のことを、第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)と称し、第2入球口(第2入賞口)640へと遊技球が入球したことに基づいて実行される特別図柄の抽選のことを、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)と称する。
次に、本実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容について図472を参照して説明する。図472(a)は、本第23実施形態における第3図柄表示装置81の表示画面の構成を模式的に示した模式図であり、図472(b)は、本第23実施形態における第3図柄表示装置81の表示内容を模式的に示した模式図である。第3図柄表示装置81は、9インチサイズの液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図487参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。
第3図柄表示装置81に表示される第3図柄は、「1」から「9」の数字を付した9種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「1」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に盾、剣、マント等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図487参照)により行われる特別図柄の抽選結果が大当たり(大当たりA~E)であった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。これに対し、特別図柄の抽選結果が外れであった場合は、同一の主図柄が揃わない変動表示が行われる。
更に、当選した大当たりの種別が通常大当たりであれば、必ず偶数番号を付した同一の主図柄が揃う変動表示が行われる一方で、確変大当たりであれば、偶数番号を付した同一の主図柄が揃う変動表示と、奇数番号を付した同一の主図柄が揃う変動表示とのどちらかが実行される。つまり、奇数番号を付した同一の主図柄が揃う変動表示が実行されることにより、大当たりだけで無く、大当たり終了後の確変状態も確定する。なお、本第23実施形態では、確変大当たりとなった場合に奇数番号を付した同一の主図柄が揃う変動表示が実行される割合は極めて低確率(例えば、1%の割合)に設定されている。これにより、大当たりに当選した際に揃った図柄の種別から確変大当たりであることを把握可能な場合を稀とすることができる。上述した通り、大当たり終了後100回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間は、普通図柄の時短状態に維持される(電動役物640aの動作態様から確変状態であるか否かを見分けることが困難となる)ので、大当たり当選時に揃った主図柄の種別から確変大当たりであるか否かを把握し難く構成することにより、大当たりが終了してから特別図柄の抽選が100回終了するまでの間、確変状態であるか、時短状態であるのか分からないという状況をより頻繁に発生させることができる。よって、確変大当たりになった場合も、通常大当たりになった場合も、その大当たりが終了してから100回の特別図柄の抽選が終了するまでの間、確変状態となっていることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
図472(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、第3図柄を変動表示する際や、第3図柄を停止表示する際に第3図柄を表示させるための主表示領域Dmと、第1特別図柄の保留球数を表示するための小領域Ds1と、第2特別図柄の保留球数を表示するための小領域Ds2と、所定の演出(例えば、後述する割込連打演出)を実行している間、第3図柄の変動演出を縮小して表示させるための小領域Ds3とによって構成されている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1~Dm3に区分けされており、その3つの表示領域Dm1~Dm3に、それぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1~Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、図柄列Z1~Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、図柄列Z1~Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)が揃えば、大当たりとして大当たり動画が表示される。
一方、小領域Ds1は、第1入球口64に入球した球のうち変動が未実行である球(保留球)の数(第1特別図柄の保留球数)を表示する領域であり、小領域Ds2は、第2入球口640に入球した球のうち変動が未実行である球(保留球)の数(第2特別図柄の保留球数)を表示する領域であり、小領域Ds3は、主表示領域において変動演出とは異なる表示演出を実行する場合等に、変動演出を縮小して表示する領域である。変動演出を縮小して表示することにより、変動演出とは異なる表示演出が第3図柄により遮蔽されて見え難くなることを抑制することができる。
実際の表示画面では、図472(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計3個表示されると共に、第3図柄の背景において、大当たりの期待度を示す表示演出等が実行される。
第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37A,37B)において変動表示が行われている間に遊技球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37Aにより示されると共に、小領域Ds1においても示される。同様に、遊技球が第2入球口640へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37Bにより表示されると共に、小領域Ds2においても示される。小領域Ds1には、第1特別図柄の保留球数1球につき1つの保留球数図柄が表示され、小領域Ds2には、第2特別図柄の保留球数1球につき1つの保留球数図柄が表示される。即ち、小領域Ds1又は小領域Ds2に1つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が1球であることを示し、4つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が4球であることを示す。また、保留球数図柄が表示されていない場合は、第1特別図柄の保留球数が0球である、即ち、保留球が存在しないことを示す。図472(b)では、第1特別図柄の保留球数が4であり、第2特別図柄の保留球数が0である場合を例示している。
なお、本第23実施形態においては、第1入球口64および第2入球口640への入球は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、小領域Ds1,Ds2における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37A,37Bにより保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
次に、図473から図486を参照して、本第23実施形態におけるパチンコ機10により実行される各種の興趣演出について説明する。まず、図473から図476を参照して、本第23実施形態において、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(時短状態、または確変状態)の間に第3図柄表示装置81において実行される表示演出について説明する。上述した通り、本第23実施形態では、大当たり終了後、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、時短状態であるか、確変状態であるかを遊技者が区別困難となるように構成している。即ち、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定された場合も、確変状態に設定された場合も、大当たりとならない限り、前回の大当たりが終了してから特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、普通図柄の時短状態に維持される構成としている。この普通図柄の時短状態は、100回実行されるまでの間に特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと転落した場合であっても維持されるので、大当たり終了時に設定された遊技状態だけでなく、特別図柄の確変状態から低確率状態へと転落したタイミングについても、遊技者にとって識別困難にすることができる。
しかしながら、パチンコ機10の特別図柄の状態(特別図柄の確変状態であるか、低確率状態であるか)を全く識別不可能に構成してしまうと、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態が継続している間の遊技が単調となってしまい、遊技者の遊技に対する興趣を十分に向上させることができなくなってしまう虞がある。そこで、本第23実施形態では、第3図柄表示装置81の表示態様によって、確変状態の可能性をある程度遊技者が予測することが可能に構成している。より具体的には、特別図柄の変動表示を実行する毎に、その実行時点における遊技状態等を加味して、確変状態の期待度を示唆する3種類の背面モードの中から1の背面モードを設定する構成としている。これにより、背面モードの態様から特別図柄の状態を予測する遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
まず、図473(a)を参照して、現在の状態が確変状態である期待度が比較的低い表示態様(背面モード)について説明する。図473(a)に示した通り、確変状態である期待度が比較的低い背面モード(洞窟探索モード)が設定されると、冒険者を模したキャラクタ801が、剣と松明とを所持して洞窟内を探索する表示態様が表示される。また、第3図柄表示装置81の表示画面における正面視右下側に、普通図柄の時短状態が終了する可能性がある抽選回数となるまでの残りの特別図柄の抽選回数(普通図柄の時短状態の保証回数)を示すための横長略長方形形状の表示領域802が表示される。図473(a)の例では、保証回数として90回が表示されている場合を例示している。即ち、大当たりが終了してから特別図柄の抽選が10回実行された後の状態を例示している。更に、第3図柄表示装置81の表示画面における正面視下方に、横長略長方形形状の表示領域803が表示される。この表示領域803の内部には、「右打ち」という文字が表示された横長略楕円形形状の右打ち画像が左右に表示されるとともに、これらの右打ち画像の間に、「洞窟探索モード」という文字が表示される。これらの表示態様により、少なくともあと90回特別図柄の抽選が実行されるまでは、普通図柄の時短状態が継続すること(90回の抽選が終了すると時短状態が終了する可能性があること)、および右打ちにより遊技を行えばよいことを遊技者に対して容易に理解させることができる。また、後述する神殿探索モード(図473(b)参照)や、超神殿探索モード(図474参照)に比較して、地味な表示内容となることにより、遊技者に対して直感的に、確変状態が継続している可能性が比較的低いということを理解させることができる。
図473(b)は、洞窟探索モードに比較して、現在の状態が確変状態である期待度が高い背面モード(神殿探索モード)が設定された場合における表示態様を示した図である。神殿探索モードが設定されると、冒険者を模したキャラクタ801が神殿内を探索する表示態様が表示されると共に、表示領域803の内部における右打ち画像の間の文字が、「神殿探索モード」に変更される。神殿探索モードの表示内容は、洞窟探索モードよりも見た目が明るく、派手な印象を遊技者に抱かせ易い表示態様となるため、遊技者に対して確変状態である期待度が比較的高いということを直感的に理解させることができる。
図474は、神殿探索モードよりも更に確変状態である期待度が高いことを示す背面モード(超神殿探索モード)が設定された場合における表示態様を示した図である。この超神殿探索モードが設定されると、神殿の柱に「CHANCE」という文字が表示されると共に、神殿の柱に松明が設置される。更に、表示領域803における「神殿探索モード」という文字の左上側に、「超」という文字が表示された略円形形状の表示領域804が表示される。これらの表示態様により、神殿探索モード(図473(b)参照)よりも更に派手な印象を遊技者に抱かせることができるので、確変状態であることに対する期待感をより向上させることができる。なお、この超神殿探索モードは、遊技状態が確変状態であり、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない場合にのみ設定される(移行する)可能性がある背面モードである。つまり、超神殿探索モードに移行した時点で、確変状態が確定するだけでなく、少なくとも移行時点における保留球を消化するまでは確変状態が継続することまで確定するので、超神殿探索モードへと移行することで、遊技者を喜ばせることができる。
このように、本第23実施形態では、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態の間、確変状態の期待度が比較的低い洞窟探索モード、確変状態の期待度が比較的高い神殿探索モード、および確変状態であることが確定する上に保留内に転落に対応する抽選結果が含まれていない(保留を消化するまでは少なくとも確変状態が継続する)ことまで確定する超神殿探索モードの3種類の背面モードのいずれかを、特別図柄の抽選結果に基づく変動表示演出の実行時に設定する構成としている。このように構成することで、普通図柄の時短状態が設定されている間、遊技者に対して背面モードから現在の遊技状態を予測する楽しみを与えることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、超神殿探索モードが設定されることにより、遊技状態が確変状態であることが確定するので、確変状態であると予測している間に超神殿モードへと移行した場合は、遊技者に対して自己の予測が合っていたことに対する喜びを抱かせることができる。一方で、特別図柄の低確率状態であると予測していたにもかかわらず超神殿モードへと移行した場合は、予想よりも有利な遊技状態に設定されていたことに対する喜びを遊技者に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。更に、超神殿モードが設定されることにより、保留内に転落に対応する抽選結果が含まれないことまでが確定する(少なくとも保留球数分の抽選を、確変状態の大当たり確率で実行させることができる)ため、保留内で大当たりになることをより強く期待して遊技を行わせることができる。
次に、図475および図476を参照して、本第23実施形態において、普通図柄の時短状態が設定された状態で大当たりに当選せずに所定回数(例えば、96回)の特別図柄の抽選が実行された場合に実行される確変継続示唆演出について説明する。図475は、この確変継続示唆演出の開始時における表示態様を示した図である。この確変継続示唆演出は、遊技状態が確変状態であるか否かを示唆するための演出であり、大当たり終了後、96回目の変動表示演出から99回目の変動表示演出に渡って実行される。即ち、時短状態の保証回数である100回目の特別図柄の抽選が実行される直前まで実行される演出である。なお、本第23実施形態では、時短状態において、特別図柄の変動開始時に残りの時短回数を減算する構成としている。即ち、時短状態においては、大当たり終了後、100回目の変動表示の開始時に時短回数が0となるため、100回目の変動表示の実行中は、既に、時短状態が終了した状態(通常状態に移行済みの状態)となる。よって、確変状態であっても、時短状態であっても確実に普通図柄の時短状態に維持される99回目の変動表示演出にて、確変状態であるか否かの報知を行う構成としている。このように構成することで、確変継続示唆演出の結果を確認するまでは確変状態が継続しているか否かを特定することが困難となる(即ち、電動役物640aの動作から時短状態であるか確変状態であるかを見抜くことが困難となる)ので、遊技者に対して確変継続示唆演出により注目して遊技を行わせることができる。
図475に示した通り、確変継続示唆演出が開始されると、冒険者を模したキャラクタ801の前に扉806が出現する演出が実行される。また、扉806の上方に、「扉突破モード開始!!」という文字と、「扉を突破すれば確変継続!?」という文字とが表示された表示領域805が表示される。更に、表示領域803における右打ち画像の間に表示される文字が、「扉突破モード」に変更される。これらの表示内容により、キャラクタ801が扉を突破することができれば確変状態が継続していることを意味するということを、遊技者に対して容易に理解させることができる。この確変継続示唆演出(扉突破モード)では、変動表示が実行される毎に扉806に対して攻撃を加える演出が実行され、最終的に扉806を破壊(突破)することができれば、確変状態の継続が報知される演出が実行される。
図476(a)は、確変継続示唆演出(扉突破モード)において、確変状態が継続している期待度が比較的低いことを示唆する演出態様を示した図である。この低期待度の演出態様が実行されると、図476(a)に示した通り、冒険者を模したキャラクタ801が、剣によって扉806を切りつける攻撃を行うことにより、扉806を破壊(突破)しようとする演出が実行される。一方で、図476(b)は、確変継続示唆演出(扉突破モード)において、確変状態が継続している期待度が比較的高いことを示唆する演出態様を示した図である。この高期待度の演出態様が実行されると、図476(b)に示した通り、冒険者を模したキャラクタ801が、巨大なハンマーによって扉806を殴打する攻撃を行うことにより、扉806を破壊(突破)しようとする演出が実行される。
扉806を破壊するためには、剣で切りつけるよりもハンマーで殴打した方が効果的であることは、多くの遊技者に取って直感的に明らかであるので、ハンマーで殴打する演出の方が、扉806を突破する期待度が高いということを、遊技者に対して容易に理解させることができる。よって、確変継続示唆演出の実行中において、より多くの回数、ハンマーで扉806を殴打する演出が実行されることを期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第23実施形態では、確変継続示唆演出の開始時に、確変継続示唆演出の実行範囲である96回目~99回目までの抽選結果を先読みして、99回目の特別図柄の抽選まで確変状態が継続しているか否かを判別し、99回目の特別図柄の抽選まで確変状態が継続している場合には高期待度の攻撃パターンが発生し易い演出シナリオの選択率が高くなる構成としている。一方、99回目の特別図柄の抽選が実行されるよりも前に時短状態に転落している(若しくは前回の大当たり終了後が時短状態であった)場合には、低期待度の攻撃パターンが発生しやすい演出シナリオの選択率が高くなる構成としている。このように、演出の終了時における遊技状態に基づいて演出態様を設定する構成とすることにより、演出終了後の遊技状態をより正確に報知することができる。
ここで、演出開始時における遊技状態のみに基づいて確変継続示唆演出を実行する構成とした場合、確変継続示唆演出の実行中に低確率状態へと転落してしまい、確変状態の継続が報知されたにもかかわらず100回目の特別図柄の抽選の開始と共に時短状態が終了される虞がある。この場合、演出内容と実際の動作とが矛盾することにより、遊技者に対してパチンコ機10やホールへの不信感を抱かせてしまう可能性がある。また、この対策として、確変継続示唆演出を、1変動で完結する演出によって構成するという方法も考えられるが、この方法では、演出期間を十分に確保することが困難となるため、演出態様を多様化し難くなってしまう。
これに対して本第23実施形態では、普通図柄の時短状態が保証される最後の4回の変動表示に渡って確変継続示唆演出を実行する構成とし、且つ、確変継続示唆演出の報知内容を、確変継続演出の実行範囲における最後の特別図柄の抽選が実行される時点における遊技状態に基づいて決定する構成としている。このように構成することで、演出終了時の遊技状態を正確に報知することを可能としつつ、演出態様を多様化することができる。なお、演出開始時において確変状態であり、且つ、演出終了分までの保留球が保留されていない場合には、比較的高期待度の攻撃パターンが発生し易い演出が選択されるように構成されている。これは、転落に対応する抽選結果となる確率が大当たりとなる確率よりも低く、演出期間内に特別図柄の低確率状態へと転落することは極めて稀である(比較的高い確率で確変状態のまま演出が終了する)ためである。
次に、図477を参照して本第23実施形態における確変大当たり終了後の各種状態の推移について説明する。まず、図477(a)を参照して、確変大当たりの終了後、100回以内に低確率状態に転落する場合における状態の推移について説明する。図477(a)に示した通り、100回以内に転落する場合は、転落した時点で特別図柄の低確率状態へと移行するものの、普通図柄の時短状態は、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間継続する。そして、96回目から99回目の変動表示演出において実行される確変継続示唆演出では扉806の突破に失敗する演出が実行されて、通常状態への移行が報知される。
一方で、図477(b)は、確変大当たりの終了後100回以降の特別図柄の抽選で特別図柄の低確率状態へと転落した場合における状態の推移を示した図である。図477(b)に示した通り、大当たり終了後、100回以降に転落する場合には、転落するまでの間、普通図柄の時短状態、および特別図柄の確変状態が維持される。このため、96回目から99回目の変動表示の実行期間に渡って実行される確変継続示唆演出では、扉806の突破に成功する演出が実行されて確変状態の継続が報知される。
なお、本第23実施形態では、100回以降の特別図柄の抽選で転落した場合と同様に、普通図柄の時短状態の間に特別図柄の抽選で大当たりとなった場合にも、変動開始時に普通図柄の時短状態が終了する構成としている。このため、特別図柄の抽選回数が100回以内(即ち、時短状態の保証回数内)において時短状態が終了された場合には、その時点で大当たりの当選が確定する。一方で、100回以降(即ち、時短状態の保証回数経過後)において時短状態が終了された場合には、大当たりおよび転落の何れかであることを意味する。そして、転落する確率(1/500)よりも、大当たりに当選する確率(1/125)の方が高いため、100回以降において変動開始時に時短状態が終了された場合にも、大当たりとなることを期待させることができる。よって、時短状態が継続しているか否かに注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図478を参照して、本第23実施形態における押下停止演出について説明する。この押下停止演出は、首振り操作部材10310に設けられているレンズ部材(PUSHボタン)10317を押下する毎に、各図柄列が停止表示される演出である。つまり、各図柄列の停止タイミングを、遊技者のPUSHボタン10317に対する操作タイミングによって遊技者の任意のタイミングとすることができる演出である。
図478(a)は、押下停止演出の実行中における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。この押下停止演出では、図478(a)に示した通り、変動表示中の各図柄列の下方に、それぞれPUSHボタン10317を模したボタン画像(左ボタン画像807aL、中央ボタン画像807aC、右ボタン画像807aR)が表示される。また、各ボタン画像の下方には、各図柄列に対する停止操作が有効となる残り期間を示す有効期間ゲージ(左有効期間ゲージ807bL、中央有効期間ゲージ807bC、右有効期間ゲージ807bR)が表示される。これらの表示内容により、PUSHボタン10317を押下する毎に各図柄列が停止表示されるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
図478(b)は、押下停止演出の実行中において、遊技者がPUSHボタン10317に対する1回目の操作(押下)を行った場合における表示態様の一例を示した図である。図478(b)に示した通り、1回目の操作(押下)が実行されると、左図柄列が停止表示される。なお、操作有効期間内に2回目の操作が実行された場合は、右図柄列が停止表示され、3回目の操作が実行された場合は、中央図柄列が停止表示される。このように、図柄停止のタイミングを遊技者の任意に決定可能に構成することで、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、遊技者の操作タイミングに応じて各図柄列を停止表示させる構成とした場合、遊技者の操作が早すぎると、全図柄列停止後に時間が余りすぎてしまう場合がある。この対策として、本第23実施形態では、早期に(例えば、有効期間の開始後1秒以内に)3回の停止操作を実行された場合には、中央図柄列を即座に停止表示させずに、特定の演出を経て中央図柄列の停止表示を実行する構成とすることにより、停止表示後の期間が余りすぎてしまうことを抑制する構成としている。より具体的には、図479(a)に示した通り、3回目の操作(押下)が実行されたことに基づいて、特定の図柄(Chance Chargeという文字が付された図柄)を含む複数(3つ)の図柄が中央図柄列において上下動作した後で(即ち、3つの図柄のいずれかが中央図柄列の停止図柄として表示される可能性があることを示唆した後で)、特定の図柄(チャンスチャージ図柄)以外の図柄が停止表示される演出(チャンスチャージ煽り演出)を実行する構成としている。このように、中央図柄列の停止操作(PUSHボタン10317に対する3回目の押下)を行った時点における残りの操作有効期間の長さに応じて、即座に中央図柄列を停止表示させるか、チャンスチャージ煽り演出により時間を埋めるかを切り替える構成とすることにより、全ての図柄列が停止表示された状態が不自然に長くなってしまうことを抑制することができる。よって、より自然な演出態様を実現することができる。
なお、本第23実施形態では、押下停止演出において、チャンスチャージ図柄が中央図柄列に停止表示されるパターンの演出も別途存在する。この場合は、中央図柄列に対する停止操作が実行されたタイミングとは無関係に、チャンスチャージ煽り演出(図479(a)参照)を経て、チャンスチャージ図柄が停止表示される。このチャンスチャージ図柄の停止表示が発生すると、後述するチャンスチャージ演出(図479(b)参照)に発展する。実際にチャンスチャージ図柄が停止表示される演出パターンを設定しておくことにより、単なる外れの演出として操作停止演出が選択され、チャンスチャージ煽り演出が発生したとしても、チャンスチャージ演出に発展する可能性があると遊技者に思わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図479(b)および図480を参照して、上述したチャンスチャージ演出の演出態様について説明する。図479(b)は、チャンスチャージ演出が開始された時点における第3図柄表示装置81の表示態様の一例を示した図である。チャンスチャージ演出が開始されると、第3図柄表示装置81の表示画面における中央に、冒険者を模したキャラクタ801が表示されると共に、その周囲が発光した態様(オーラを纏った態様)に設定される。また、キャラクタ801の右方には、縦長略長方形形状の気合ゲージKGが表示される。この気合ゲージKGは、キャラクタ801の気合の貯まり具合をメーター形式で表示するためのものであり、1から6段階で表示することができる。また、キャラクタ801の上方に表示される表示領域805には、「気合が貯まる程チャンスがストックされるよ」という文字が表示される。更に、表示領域803に対して、「Chance Charge 残り5回」という文字が表示される。1のチャンスチャージ演出では、キャラクタ801が気合を貯めようと試みる動作が5回実行され、貯まった気合の量が、キャラクタ801の周囲の光の大きさ(纏うオーラの量)、および気合ゲージKGのメーター量によって報知される。これらの表示内容により、気合が貯まる程良いことがあるということを、遊技者に対して容易に理解させることができる。
図480(a)は、チャンスチャージ演出の終了時における表示態様の一例を示した図である。図480(a)に示した通り、キャラクタ801の周囲の光の大きさ(纏うオーラの量)および気合ゲージKGのメーター量に加え、表示領域805に表示される文字によっても、気合の貯まり具合が報知される。図480(a)の例では、6段階中5段階目まで気合が貯まった状態を例示しており、表示領域805には、「チャージレベル5!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、最終的に貯まった気合の量を、遊技者に対して容易に理解させることができる。
なお、チャンスチャージ演出において貯まった気合ゲージは、チャンスチャージ演出の開始時における保留球を消化するまでにおける各タイミングで、何らかのチャンスアップ演出を発生させるために消費される。チャンスアップ演出とは、大当たりの期待度が高まる演出のことであり、例えば、保留球数図柄の表示態様の変化や、所謂擬似連の発生や、カットイン演出の発生や、赤文字の台詞の発生等が挙げられる。なお、気合ゲージは必ず0になるまで消費されるように構成されている。即ち、消費されずに破棄されることが無いように構成されている。このように構成することで、チャンスアップ演出の残り回数を遊技者に容易に把握させることができるので、次にどのようなチャンスアップ演出が発生するのかを楽しみにして遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第23実施形態では、主として、チャンスチャージ演出の開始時の保留球数に基づいて、チャンスチャージ演出で貯まる気合ゲージKGのゲージ量を決定する構成としている。そして、チャンスチャージ演出の終了後は、各保留球の抽選結果を加味して、チャンスアップ演出を実行する(即ち、気合ゲージを消費する)ペースを可変させる構成としている。このように構成することで、チャンスチャージ演出の開始時における処理負荷(ゲージ数を決定する際の処理負荷)を軽減することができる。
図480(b)は、気合ゲージを消費する際の表示態様の一例を示した図である。図480(b)では、気合ゲージを1ゲージ消費して、チャンスアップ演出として、所謂保留変化演出が実行された場合を例示している。即ち、図480(b)に示した通り、気合ゲージKGのゲージ量が1ゲージ分少なくなる(消費される)と同時に、小領域Ds1における第3保留球数図柄Hz3の表示態様が白色から青色に変化する(期待度がアップする)演出が実行される。このように、気合ゲージKGのゲージ量の減少と共に、当たり期待度が高くなる何らかの演出(チャンスアップ演出)が実行される構成とすることにより、気合ゲージKGのゲージ量が残っている間、いつ、どのようなチャンスアップ演出が次に発生するのかを楽しみに遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図481を参照して、押下停止演出が設定された変動表示演出における表示態様(演出態様)の経時変化について説明する。まず、図481(a)を参照して、チャンスチャージ演出に発展しない押下停止演出において、3回目の停止操作(中図柄列に対する停止操作)が有効期間の開始から1秒以降に実行された場合の演出態様の経時変化について説明する。図481(a)に示した通り、押下停止演出のみが設定された(即ち、チャンスチャージ演出が実行されない)変動表示が実行されると、変動開始から6秒が経過するまでの間、通常の変動表示(単に各図柄列が縦方向に高速で変動する変動表示)が実行され、6秒経過時に、押下停止演出(図478(a)参照)が開始される。そして、押下停止演出の有効期間が開始されてから1秒以降(図481(a)の例では2秒経過時)に3回目の停止操作が実行されると、既に停止されている左図柄列、および右図柄列に加え、中央図柄列が擬似的に停止表示される。なお擬似的な停止表示とは、最終的な停止表示と区別し難い態様(例えば、極めて小さな振幅で振動する態様)で表示されることを意味する。この擬似停止は、本来の変動表示の停止表示タイミング(主制御装置110から停止コマンドを受信するタイミング)までの間継続し、停止表示タイミングとなることで各図柄列が完全に停止表示される。
次に、図481(b)を参照して、チャンスチャージ演出に発展しない押下停止演出において、3回目の停止操作(中図柄列に対する停止操作)が有効期間の開始から1秒以下の範囲で実行された場合の演出態様の経時変化について説明する。図481(b)に示した通り、押下停止演出のみが設定された(即ち、チャンスチャージ演出が実行されない)変動表示が実行されると、変動開始から6秒が経過するまでの間、通常の変動表示が実行され、6秒経過時に、押下停止演出(図478(a)参照)が開始される。そして、押下停止演出の有効期間が開始されてから1秒以下の範囲(図481(b)の例では0.5秒経過時)において3回目の停止操作が実行されると、チャンスチャージ煽り演出(図479(a)参照)が実行された後、停止表示タイミングにおいて外れ図柄の組合せが停止表示される演出が実行される。これにより、有効期間の開始後、比較的早い段階で3回の停止操作が実行されたとしても、チャンスチャージ煽り演出によって停止表示までの間の期間をつなぐ(埋める)ことができるので、外れ図柄の停止表示までの演出態様の推移を自然な形に見せることができる。よって、遊技者に対して違和感の少ない演出態様を提供することができる。
次に、図481(c)を参照して、チャンスチャージ演出に発展する場合の演出態様の経時変化について説明する。図481(c)に示した通り、チャンスチャージ演出に発展する場合も、押下停止演出が実行されるまでの間はチャンスチャージ演出が実行されない場合と同一の演出態様の推移となる。そして、チャンスチャージ演出が設定された変動表示においては、押下停止演出において3回の停止操作が実行されると、3回目の停止操作のタイミングによらず、チャンスチャージ煽り演出(図479(a)参照)が発生して、その後、変動開始から10秒経過時に、チャンスチャージ演出に発展する。
このように、本第23実施形態では、押下停止演出のみが設定される変動表示でも、停止操作の終了タイミングによって、チャンスチャージ煽り演出を実行させることができるので、チャンスチャージ演出が実行されることに対する期待感を、より多くの回数、抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図482から図484を参照して、本第23実施形態における興趣演出の一種である割り込み連打演出について説明する。この割り込み連打演出は、通常の変動表示、若しくはリーチ変動中に、突如、それまで表示されていた表示演出とは異なる態様の演出が割り込んで来たかのような表示態様の演出である。より具体的には、図482(a)に示した通り、通常の変動表示演出(図472(b)参照)の実行中に割り込み連打演出が実行されることにより、通常の変動表示演出の画像に重畳して(手前側のレイヤーに)、モンスターの顔がアップで表示されたカットイン領域CRが形成(表示)される。即ち、図482(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面における左上側から右下側へと下る向きの帯状に形成された表示領域(カットイン領域CR)が表示される。このカットイン領域CRは、図482(a)に示した通り、表示範囲が第3図柄表示装置81の表示画面における7割程度の面積を占め、そのカットイン領域CRの中央部分にモンスターを模した画像が拡大表示される。また、カットイン領域CRにおけるモンスターを模した画像の上方に、「モンスター群強襲!!」という文字が表示された表示領域805が表示(形成)される。これらの表示内容により、遊技者に対して、そのカットイン領域CRが表示されるまでの間に実行されていた演出とは全く異なる演出が実行された(割り込んできた)ということを容易に理解させることができる。カットイン領域CRが形成されている間(即ち、割り込み連打演出が実行されている間)は、その直前まで実行されていた表示演出が中断される。即ち、カットイン領域CRの背面側のレイヤーの表示演出は全て一時停止され、割り込み連打演出の終了と共に、中断時の状況から演出態様が再開される。なお、音声(楽曲)に関しては、状況に応じて一時停止(中断)されるか、再生を継続するかが切り替えられる。本第23実施形態では、通常の変動表示の実行中に割り込み連打演出が実行されると、表示態様と音声態様との両方が、割り込み連打演出の終了まで中断されるように制御する一方で、リーチが発生した後(リーチ変動中)に割り込み連打演出が実行された場合は、表示態様のみを中断させる構成とした。これは、通常の変動表示の実行中に比較して、リーチ発生後の方が派手な楽曲(BGM)が流れるので、比較的派手なBGMが中断されることにより、遊技者に対して違和感を抱かせてしまうことを抑制する趣旨である。
割り込み連打演出が実行されて、モンスターを模した画像等が表示されたカットイン領域CRが形成された後は、遊技者に対して連続してPUSHボタン10317に対する押下を行うこと(連打)を促す表示態様が表示される。より具体的には、図482(b)に示した通り、カットイン領域CR内に、PUSHボタン10317を模したボタン画像BGが表示されると共に、その下方に、PUSHボタン10317に対する操作が有効となる残りの期間をゲージ形式で示すゲージ画像GGが表示される。また、ボタン画像BGの上方には、「連打」という文字と、PUSHボタン画像BGを向いた3つの矢印の画像と、が表示される。更に、表示領域805に対して、「連打でモンスターを減らせ!!」という文字が表示されると共に、ボタン画像BGの右側に、「残り100体」という文字が表示された表示領域808が形成(表示)される。これらの表示内容により、連打有効期間内にPUSHボタン10317を押下する程、モンスターの数を減らすことができるということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
なお、本第23実施形態では、割り込み連打演出の種別として、連打有効期間の間に減らすことができるモンスター数の数(表示される残りのモンスター数の下限値)が少なくとも異なる複数の種別が設けられている。そして、基本的に、より多くのモンスターを討伐する(残りのモンスター数をより少なくする)ほど、大当たり期待度が高くなるように構成されている。より具体的には、大当たりの変動表示に対して割り込み連打演出が設定された場合には、100体全てのモンスターを討伐する(残りのモンスター数を0にする)ことが可能となる種別の演出態様を選択可能となる一方で、外れの変動表示では、モンスター数を0まで減らすことが不可能となる(最大でも3体までしか減らすことができない)ように構成されている。
なお、本第23実施形態では、PUSHボタン10317に対する1回の押下によって討伐(減算)されるモンスターの数を、残りの有効期間の長さに応じて可変させる構成としている。より具体的には、残りの有効期間が長い程、1回の押下による討伐数(減算数)が少なくなるように構成している。このように構成することで、連打のペースが速い遊技者が遊技を行っている場合であっても、演出開始後、早期に下限のモンスター数まで減算されてしまうことを抑制することができる。
ここで、従来より、興趣演出の一種として、操作ボタン等の操作手段を所定期間の間に連続して操作することにより、演出態様が可変していく操作演出が知られている。この操作演出では、演出毎に、演出態様の可変回数(発展回数)の上限値が設定されているものが一般的であり、操作回数が特定回数となることで、上限の発展態様まで可変するものが通常であった。しかしながら、かかる仕様の演出では、操作の速度が速い遊技者が遊技を行っている場合に、早期に当該演出における上限の段階まで発展(可変)しきってしまうため、その上限の段階が低期待度を示す段階であった場合に、遊技者の興趣を損ねてしまう可能性があるという問題点があった。更に、操作の速度が遅い遊技者が遊技を行っている場合には、積極的に操作を行っているにもかかわらず、上限の発展態様まで発展させるための規定回数の操作を行う前に操作有効期間が終了されてしまい、遊技者の興趣を損ねてしまう可能性がある。
これに対して第23実施形態におけるパチンコ機10では、残りの有効期間の長さに応じて1回の押下によって討伐(減算)されるモンスターの数を可変させ、残りの有効期間が長い程、討伐数が少なくなるように構成したので、早いペースで押下したとしても、下限のモンスター数まで早期に討伐されてしまうことを抑制することができる。即ち、外れの場合に設定され易い残り10体や、残り4体で押下に基づくモンスター数の減算がストップしてしまい、遊技者の大当たりに対する期待感を損ねてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、押下のペースが遅い遊技者が遊技を行っている場合においても、連打有効期間の後半において押下を行うと、比較的多い討伐数が選択され易くなるので、下限のモンスター数間で到達する可能性を高くすることができる。よって、押下のペースが遅い遊技者に対しても割り込み連打演出を楽しませることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図483(a)を参照して、割り込み連打演出等、PUSHボタン10317に対する連続的な操作が有効となる演出において、当該演出の連打有効期間内にPUSHボタン10317に対する操作(押下)を検出する毎に出力される音声の出力態様について説明する。図483(a)に示した通り、連打有効期間の間にPUSHボタン10317に対する押下(操作)を検出する毎に、後述する音声出力装置226(図501参照)における、音声データを再生するために設けられている複数のチャンネルのうち、CN2およびCN3のどちらかに対して、押下に対応する音声データが再生される。より具体的には、連打有効期間において最初に押下が検出されると、CN2に対して第1の音声データ(第1連打音)が再生される。この第1連打音に対応する音声データは、図483(a)に示した通り、再生することで、「ビシーーー」という音声が出力される音声データで構成される。また、連打有効期間において2回目に押下が検出されると、CN3に対して第2の音声データ(第2連打音)が再生される。この第2連打音に対応する音声データは、図483(a)に示した通り、再生することで、「バシーーー」という音声が出力される音声データで構成される。以降も、押下を検出する毎に、CN2に対して第1連打音に対応する音声データを再生する制御と、CN3に対して第2連打音に対応する音声データを再生する制御とが、交互に繰り返される。このように、押下を検出する毎に、異なる音声に対応する音声データを出力する構成とすることにより、連打を行っている間における音声態様を多様化させることができる。言い換えれば、音声態様が単調となってしまうことを抑制できるので、連打有効期間における遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、単に単一のチャンネルで第1連打音と第2連打音とを交互に再生する構成とした場合(即ち、再生中の一方の音声の出力を打ち切って他方の音声の出力を行う制御を繰り返す構成とした場合)に比較して、一方の音声が出力された状態を維持したまま、他方の音声も出力することができる(第1連打音と第2連打音とを重複させて出力することができる)ので、連打の実行中における音声態様をより賑やかにすることができる。より詳述すると、単一のチャンネルで第1連打音と第2連打音とを交互に再生する構成とした場合、連打の間隔が早い遊技者が連打操作を行うと、各音声データの先頭部分のみが交互に繰り返される単調な音声態様となってしまう。これに対して複数のチャンネルで複数の音声データを順番に再生する構成としておけば、1のチャンネルで再生された1の音声データの出力が中断されることなく、他のチャンネルにおいて他の音声データを再生させることができる。即ち、1の音声データに基づく音声と、他の音声データに基づく音声とを、合成して出力させることができる。よって、各音声における先頭部分以外の音声も出力され易くなるように構成できるので、音声態様をより多様化させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第23実施形態では、PUSHボタン10317に対する押下を検出する毎に、2種類の音声データを2つのチャンネルに対して交互に再生させることにより、音声態様を多様化する構成としていたが、これに限られるものではなく、3種類以上の音声データを順番にCN1とCN2とに交互に再生する構成としてもよい。これにより、音声態様をより多様化させることができる。また、この場合において、音声データを再生するためのチャンネル数も2つに限られるものではなく、3以上のチャンネルに対して音声データを順番に再生させる構成としてもよい。このように構成することで、1のチャンネルに対して1の音声データが再生されてから、同一のチャンネルに対して次に音声データが再生される(再生中の音声データが終了される)までの期間をより長くすることができるので、音声態様をより多様化させることができる。更に、連打の間隔に応じて、出力される音声データの種別を異ならせる構成としてもよい。具体的には、例えば、連打の間隔が比較的短い(例えば、0.5秒間隔以下)遊技者が遊技を行っている場合には、3種類の音声態様を3つのチャンネルに順番に再生する構成とする一方で、連打の間隔が比較的長い(例えば、0.5秒間隔よりも長い間隔)遊技者が遊技を行っている場合には、2種類の音声データを2つのチャンネルに順番に(交互に)再生する構成としてもよい。このように構成することで、連打間隔に応じても音声の出力態様を可変させることができるので、連打間隔を調節する遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
本第23実施形態では、連打操作に連動させていずれかの連打音を出力する構成としていたが、所定条件下では、連打操作が行われなくても連打音を出力可能に構成しても良い。より具体的には、例えば、連打操作の有効期間において最後に出力された連打音が第1連打音であった場合には、終了後に第2連打音を出力する構成としてもよい。このように構成することで、連打操作に応じて第1連打音と第2連打音とがセットで出力されていたにもかかわらず、最後に出力される音声が第1連打音となってしまい(即ち、対となる第2連打音が出力されなくなってしまい)、音声態様が中途半端になってしまうことを抑制することができる。よって、音声態様をより好適に設定することができる。なお、この場合において、最後に出力された連打音が第1連打音であった場合に、終了後に第2連打音を出力する制御を、所定の変動種別(抽選結果)に対応する変動表示(例えば、大当たり変動)の実行中のみ設定する構成としてもよい。このように構成することで、所定の変動種別であるか否かを知りたいと希望する遊技者に対して、割り込み連打演出の間に最後に出力する連打音を、敢えて第1連打音にするという遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第23実施形態では、遊技者の連打の間隔によらず、第1連打音と第2連打音とを交互に出力する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、音声が再生されていない状態で連打操作を検出した場合には、必ず第1連打音を出力するように構成しても良い。即ち、連打の間隔が長すぎて、1の連打音の再生が終了した後で次の連打操作が実行される連打間隔になっている場合には、第1連打音のみが出力され続けるように構成してもよい。このように構成することで、音声態様を多様化させたいと希望する遊技者に対して、より速いペースで連打操作を実行させることができるので、遊技者の割り込み連打演出に対する参加意欲を向上させることができる。
次に、図483(b)を参照して、割り込み連打演出の連打有効期間における押下タイミングと、モンスターの減算数との対応関係について説明する。図483の例では、最大で100体のモンスターを討伐することが可能となる種別の割り込み連打演出における対応関係を例にとって説明を行う。図483(b)は、PUSHボタン10317に対する押下を検出した時点における経過時間(横軸)と、モンスターの討伐数(縦軸)との対応関係を示したグラフである。図483(b)に示した通り、押下のタイミングが遅くなる程、モンスターの減算数(討伐数)が多くなる。これにより、遊技者が早いペースでPUSHボタン10317を押下したとしても、下限のモンスター数まで早期に討伐されてしまうことを抑制することができる。即ち、外れの場合に設定され易い残り10体や、残り4体で押下に基づくモンスター数の減算がストップしてしまい、遊技者の大当たりに対する期待感を損ねてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、押下のペースが遅い遊技者が遊技を行っている場合においても、連打有効期間の後半において押下を行うと、比較的多い討伐数が選択され易くなるので、下限のモンスター数間で到達する可能性を高くすることができる。よって、押下のペースが遅い遊技者に対しても割り込み連打演出を楽しませることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、押下タイミングと、モンスターの減算数との対応関係は、図483(b)に示すものに限られず、任意に定めることができる。具体的には、例えば、図483(b)にしめした対応関係に対して、傾きを小さくする(例えば、半分にする)ことにより、積極的に連打を行ったとしても、下限のモンスター数となるまでモンスターを減算することをより困難にすることができる。よって、より真剣に連打を行わせることができるので、遊技者の割り込み連打演出に対する参加意欲をより向上させることができる。一方で、逆に、傾きを大きくした場合は、連打により下限のモンスター数となるまでモンスター数を減算することが比較的容易となるため、連打操作が苦手な遊技者でも、下限のモンスター数を容易に確認することが可能となる。よって、連打が苦手な遊技者に対しても、積極的に割り込み連打演出に対して参加させることができる。また、本第23実施形態では、押下タイミングとモンスターの減算数との対応関係が比例関係(一次関数)となるように構成していたが、二次関数的な対応関係や、対数関数的な対応関係や、指数関数的な対応関係など、設計者の任意の対応関係を設定することができる。また、対応関係は、割り込み連打演出の演出種別に応じて異ならせる構成としてもよい。このように構成することで、連打における減算数の推移からも、大当たり期待度を遊技者に予測させる遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
次に、図484を参照して、割り込み連打演出が設定された変動表示演出の実行中における演出態様の経時変化について説明する。まず、図484(a)を参照して、割り込み連打演出が実行されない変動表示演出の実行中における演出態様の経時変化を説明する。図484(a)に示した通り、割り込み連打演出が設定されていない変動演出が実行されると、10秒間に渡って、通常の変動表示が実行される。そして、通常の変動表示が実行されている間、通常の変動表示に対応する変動表示BGM(楽曲1)がループ再生される。この楽曲1は、Aパート、Bパート、およびCパートの3つのメロディーパートで構成されており、10秒間の間ループ再生を行うことで、10秒経過時に、丁度、末尾の再生位置となるように構成されている。
そして、図484(a)に示した通り、10秒経過時にノーマルリーチが発生して、ノーマルリーチの変動表示態様に変化する。このノーマルリーチ発生の際、図484(a)に示した通り、音声がノーマルリーチ変動に対応するBGM(楽曲2)に切り替えられる。この楽曲2も、楽曲1と同様に、ループ再生を行うことにより、ノーマルリーチ演出の演出時間に合わせて終了するように再生時間が設定されている。
これに対して、ノーマルリーチ演出が発生するよりも前に割り込み連打演出が発生する変動表示演出では、図484(b)に示した通り、通常の変動表示演出が開始されてから2秒経過時点で、通常の変動表示演出が中断されて、割り込み連打演出が開始される(割り込まれる)。割り込み連打演出が実行されると、表示態様(通常の変動表示演出)だけでなく、音声(通常の変動表示BGM)も中断される。そして、変動開始後9秒経過時(割り込み連打演出の開始から7秒経過時)に割り込み連打演出が終了されて、通常の変動表示演出および変動表示BGMが中断箇所から再開される。その後、変動開始から17秒が経過したタイミングで、通常の変動表示が終了されてノーマルリーチが発生する。即ち、通常の変動表示がトータル10秒間実行された後で、ノーマルリーチが発生する。ノーマルリーチに発展した後は、割り込み連打演出が設定されていない変動表示における表示態様の推移(図484(a)参照)と同一であるため、ここではその説明については省略する。
また、ノーマルリーチ演出が発生した後で割り込み連打演出が発生する変動表示演出では、図484(c)に示した通り、10秒間の通常の変動表示が実行された後で、リーチ演出に発展するところまでは、割り込み連打演出が設定されていない変動表示演出の表示態様の推移(図484(a)参照)と同一である。そして、ノーマルリーチ演出に発展してから5秒が経過すると、ノーマルリーチ演出が中断されて、割り込み連打演出が7秒間実行される。そして、7秒間の割り込み連打演出が終了すると、中断されていたノーマルリーチ演出が再開される。なお、リーチ発生後に割り込み連打演出が実行される場合は、表示態様のみが中断され、音声出力態様についてはそのまま維持される。つまり、リーチ演出用のBGMの再生を維持しつつ、他のチャンネル(例えば、CN2~CN4)において、割り込み連打演出用のBGMを再生する構成としている。このように構成することで、比較的賑やかなリーチ演出用のBGMが突如として途切れてしまい、遊技者に対して違和感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
なお、本第23実施形態では、ノーマルリーチが発生する変動種別として、変動時間が30秒のノーマルリーチ(外れノーマルリーチA、当たりノーマルリーチA)と、変動時間が37秒のノーマルリーチ(外れノーマルリーチB、当たりノーマルリーチB)とが設けられている。即ち、割り込み連打演出の演出時間である7秒間、変動時間が相違する異なる変動種別が設定されている。そして、割り込み連打演出は、変動時間が37秒間の変動種別の場合にのみ、実行可否が抽選される構成としている。このように構成することで、30秒間の変動パターンに対して設定され得る演出態様(30秒分の演出態様)と、割り込み連打演出の演出態様とを組み合わせることで、丁度、37秒間の変動時間を埋めることができる。即ち、割り込み連打演出が設定された場合専用の演出態様を設ける必要がなくなるため、表示データや音声データを削減することができる。よって、パチンコ機10の記憶容量を削減することができる。なお、リーチが発生しない外れの変動種別や、スーパーリーチまで発展する変動種別についても同様に、変動時間が7秒間異なる複数の種別が設定されているが、割り込み連打演出は、7秒間長い変動種別に対してのみ、設定され得る構成としている。これにより、7秒間短い変動種別において選択され得る演出態様と、割り込み連打演出の演出態様とを組み合わせるだけで、7秒長い変動時間を丁度埋めることができるので、パチンコ機10の記憶容量を増加させずに、好適に演出を実行することができる。
ここで、詳細については後述するが、本第23実施形態では、特別図柄の抽選の実行に伴って、特別図柄の抽選結果を示すための第1図柄の変動時間を主制御装置110において抽選により決定し、その決定した変動時間を、変動パターンコマンドにより音声ランプ制御装置113に対して通知する構成としている。そして、音声ランプ制御装置113は、変動パターンコマンドにより通知された変動時間に適合する演出期間の変動表示演出を選択して、第1図柄の変動表示に同期させて、第3図柄の変動表示演出を実行する構成としている。そして、主制御装置110から出力される変動パターンコマンドは、基本の変動時間を示す基本時間コマンドと、追加の変動時間を示す追加時間コマンドとで構成されており、7秒長い変動時間であるか否かについては、追加時間コマンドにより通知される構成としている。より具体的には、30秒の変動時間の変動パターンが決定された場合には、基本時間コマンドとして30秒に対応するコマンドが通知されると共に、追加の変動時間として0秒に対応するコマンドが通知される。一方で、37秒の変動時間の変動パターンが決定された場合には、基本時間コマンドとして30秒に対応するコマンドが通知されると共に、追加の変動時間として7秒に対応するコマンドが通知される。つまり、追加時間コマンドの通知内容により、7秒長い変動種別であるか否かを識別可能に構成されている。これにより、追加時間コマンドの内容を確認するだけで、割り込み連打演出の実行可否の抽選対象の変動種別であるか否かを判別することができる。また、割り込み連打演出の実行が決定された場合には、基本時間コマンドにより通知された変動時間(7秒短い変動時間)に対応する演出態様を設定することにより、丁度、変動時間を埋めることができる。従って、割り込み連打演出専用の演出態様を用意すること無く、演出態様の終了タイミングと変動表示演出の終了タイミングとを容易に合致させることができるので、好適な演出態様を提供することができる。
次に、図485から図486を参照して、本第23実施形態における興趣演出の一種である保留一括変化演出について説明する。この保留一括変化演出は、複数の保留球が存在する場合に実行される可能性がある演出であり、複数の保留球数図柄のうち、少なくとも一部の保留球数図柄が、遊技者の1の操作に基づいて期待度の高い表示態様に変更される演出である。図485から図486では、4つの保留球が存在し、且つ、第2保留球数図柄Hz2が青色の表示態様に、第3保留球数図柄Hz3が緑色の表示態様にそれぞれ変更された状態で、保留一括変化演出が実行された場合を例にとって説明する。なお、保留球数図柄の表示態様としては、白色、青色、緑色、赤色の順に大当たりとなる期待度が高くなるように構成されている。保留球数図柄の表示態様は、基本的に、始動入賞(第1入球口64又は第2入球口640に対する入球)が検出された際に、その始動入賞に基づいて取得された各種乱数値(カウンタ値)に基づいて決定される。より詳述すると、始動入賞時に取得された各種乱数値から、特別図柄の抽選が実行された場合の当否、および変動種別を予め予測(先読み)しておき、その予測結果(先読み結果)に応じた抽選確率で、保留球数図柄をいずれの表示態様に設定するかを抽選する。この抽選では、期待度が高い抽選結果に対応する先読み結果となる程、期待度が高い態様の保留球数図柄に設定される割合が高くなるように制御される。なお、始動入賞のタイミングは、遊技者の遊技の状況(遊技球の発射のペース等)に応じて可変するものであるため、保留一括変化演出は、変動表示演出とは独立して実行される。即ち、複数の変動表示演出の変動期間に跨がって実行される可能性がある(1の変動期間内に収まる可能性もある)演出である。
図485(a)は、保留一括変化演出が実行された時点における表示態様を示した図である。この保留一括変化演出は、新たな始動入賞を検出した時点で、複数の保留球が存在する場合に実行される可能性がある。保留一括変化演出が実行されると、まず、保留一括変化演出の開始を示唆する保留変化キャラクタHCが、表示画面の上方から表示が面内へとフレームインする。この保留変化キャラクタHCは、図485(a)に示した通り、顔に相当する部分が、PUSHボタン10317を模した態様で表示される。この保留変化キャラクタHCの表示態様により、PUSHボタン10371を押下する演出が実行されることを、予め遊技者に示唆することができる。
保留変化キャラクタHCが出現した(フレームインした)後は、図485(b)に示した通り、各保留球数図柄Hz1~Hz4が、全て、岩を模した表示態様に変更される。つまり、一時的に、保留球数図柄の示す期待度(保留球数図柄の表示色)が秘匿された状態に変更される。また、保留変化キャラクタHCの上方に、吹き出しを模した吹き出し画像FGが表示されると共に、その吹き出し画像FGの内部に、「ボタンPUSHで保留ランクUP!?」という文字が表示される。この表示態様により、遊技者に対してPUSHボタン10317を押下することにより、いずれかの保留球数図柄の期待度(表示色)が向上するということを遊技者に対して容易に理解させることができる。
図486(a)は、保留一括変化演出の実行中に遊技者がPUSHボタン10317を押下した場合の表示態様を示した図である。図486(a)に示した通り、遊技者がPUSHボタン10317を押下すると、岩を模した表示態様に変更されていた全ての保留球数図柄の周囲の岩がはじけ飛んで、通常の保留球数図柄の表示態様に戻る演出が実行される。また、この際に、少なくとも一部の保留球数図柄の示す期待度が、保留一括変化演出の発生前よりも上昇する。図486(a)の例では、保留一括変化演出の実行前に青色の表示態様に設定されていた第2保留球数図柄Hz2が、保留一括変化演出を経て、赤色の表示態様に変更された場合を示している。
この保留一括変化演出が実行されることにより、少なくとも1の保留球数図柄の示す期待度が上昇することが確定するため、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができる。また、いずれの保留球数図柄が変化する(期待度が上昇する)のかが、PUSHボタン10317を押下するまで分からないため、どの保留球数図柄が変化されるのかを楽しみにPUSHボタン10317に対する操作を行わせることができる。更に、PUSHボタン10317を押下することで期待度が報知されるので、報知タイミングを遊技者の好みのタイミングに調節することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
図486(b)は、保留一括変化演出の有効期間において、保留変化キャラクタHC(ミニキャラ)が画面外にフェードアウトした状態を示している。保留変化キャラクタHCが画面外にフェードアウトすると、保留一括変化演出における操作有効期間が残存していたとしても、その有効期間が中断される。よって、図486(b)に示した通り、たとえ遊技者がPUSHボタン10317を押下したとしても、各保留球数図柄の期待度が変化する演出(図486(a)参照)が実行されることはない。このミニキャラが不在になる演出は、例えば、PUSHボタン10317に対する操作を伴う他の操作演出と保留一括変化演出とが競合した場合に実行される。保留一括変化演出に対応する保留変化キャラクタHCが不在となることにより、操作有効期間が一時的に中断されたことを遊技者に対して容易に理解させることができる。よって、保留一括変化演出において、PUSHボタン10317に対する操作が有効であると勘違いして操作を行い、演出が発展しないことに対して不満感を抱かせてしまうことを抑制することができる。よって、より好適な演出態様を実現することができる。
<第23実施形態における電気的構成>
次に、図487を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図487は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタを格納するカウンタ用バッファ(図488参照)が設けられている。
ここで、図488を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定、第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する特別当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する特別当たり種別カウンタC2と、停止種別を選択するために使用する停止種別カウンタC3と、特別図柄の確変状態からの転落抽選に使用する転落抽選カウンタC4と、変動パターンの選択に使用する変動種別カウンタCS1と、特別当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1とが用いられる。また、普通図柄(第2図柄表示装置83)の抽選には、普通当たり乱数カウンタC5が用いられ、普通当たり乱数カウンタC5の初期値設定には普通初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図502参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図511参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)からなる特別図柄1保留球格納エリア203qaが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への入球タイミングに合わせて、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4、および変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。また、RAM203には、4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)からなる特別図柄2保留球格納エリア203qbが設けられており、これらの各エリアには、第2入球口640への入球タイミングに合わせて、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4、および変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。また、RAM203には、特別図柄保留球実行エリアが設けられており、抽選を実行する対象となる特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4、および変動種別カウンタCS1の各値が格納される。更に、RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1~第4エリア)とからなる普通図柄保留球格納エリア203qcが設けられており、これらの各エリアには、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したタイミングに合わせて、普通当たり乱数カウンタC5の値が格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。特別当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0~999)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0~999の値を取り得るカウンタの場合は999)に達した後0に戻る構成となっている。特に、特別当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINI1の値が当該特別当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、初期値乱数カウンタCINI1は、特別当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、特別当たり乱数カウンタC1が0~999の値を取り得るループカウンタである場合には、初期値乱数カウンタCINI1もまた、0~999の範囲のループカウンタである。この初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図502参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図511参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
特別当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、遊技球が第1入球口64に入球した場合には、その値がRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203qaに格納される。一方、遊技球が第2入球口640に入球した場合には、その値が特別図柄2保留球格納エリア203qbに格納される。
特別図柄の大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa(図490(a)参照)によって設定されており、特別当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qaによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。また、この特別図柄大当たり乱数23テーブル202qaは、特別図柄の低確率時(特別図柄の低確率状態である期間)用と、その低確率時より特別図柄の大当たりとなる確率の高い高確率時(特別図柄の確変状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている(図490(a)参照)。このように、大当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、特別図柄の低確率時と特別図柄の高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
特別当たり種別カウンタC2は、特別図柄の大当たりとなった場合に、第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0~99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0~99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後0に戻る構成となっている。特別当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、遊技球が第1入球口64に入球した場合には、その値がRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203qa(特別図柄の抽選が実行中でない場合は特別図柄保留球実行エリア)に格納される。一方、遊技球が第2入球口640へと入球した場合には、その値がRAM203の特別図柄2保留球格納エリア203qb(特別図柄の抽選が実行中でない場合は特別図柄保留球実行エリア)に格納される。
ここで、特別図柄保留球実行エリアに格納された特別当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数でなければ、即ち、特別図柄の外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の外れ時のものとなる。
一方で、特別図柄保留球実行エリアに格納された特別当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ特別図柄1保留球格納エリア203qa、または特別図柄2保留球格納エリア203qbに格納されている特別当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
本実施形態のパチンコ機10における特別当たり乱数カウンタC1は、0~999の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この特別当たり乱数カウンタC1において、特別図柄の低確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は4個あり、その乱数値である「0~3」は、低確率時用の特別図柄大当たり乱数23テーブルに格納されている(図490(a)参照)。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が1000ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が4なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/250」となる。なお、大当たりとなる乱数値(カウンタ値)は、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とで共通である。
一方で、特別図柄の高確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は8個あり、その値である「4~11」は、高確率時用の特別図柄大当たり乱数23テーブルに格納されている(図490(a))。このように特別図柄の高確率時には、乱数値の総数が1000ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が8なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/125」となる。
また、本実施形態のパチンコ機10における特別当たり種別カウンタC2の値は、0~99の範囲のループカウンタとして構成されている。そして、図491(b)に示すように、第1特別図柄の抽選で大当たりとなり、特別当たり種別カウンタC2の値が「0~9」であった場合の大当たり種別は、「大当たりA」(15ラウンド確変大当たり)となる。また、値が「10~49」であった場合の大当たり種別は、「大当たりB」(5ラウンド確変大当たり)となり、値が「50~99」であった場合の大当たり種別は、「大当たりC」(5ラウンド通常大当たり)となる。
一方、第2特別図柄の抽選で大当たりとなり、特別当たり種別カウンタC2の値が「0~79」であった場合の大当たり種別は、「大当たりD」(15ラウンド確変大当たり)となる。また、値が「80~99」であった場合の大当たり種別は、「大当たりE」(15ラウンド通常大当たり)となる。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、特別図柄の種類、および特別当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、5種類の大当たり種別(大当たりA~E)の中から1の大当たり種別が決定されるように構成されている。
停止種別選択カウンタC3は、例えば0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止種別選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される停止図柄の停止種別が選択される。停止種別としては、例えば、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」や、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」や、リーチ発生しない「完全外れ」等が選択される。停止種別選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、遊技球が第1入球口64に入球した場合は、その値がRAM203の特別図柄1保留球格納エリア203qa(特別図柄の抽選が実行中でない場合は特別図柄保留球実行エリア)に格納される。また、遊技球が第2入球口640に入球した場合は、その値がRAM203の特別図柄2保留球格納エリア203qb(特別図柄の抽選が実行中でない場合は特別図柄保留球実行エリア)に格納される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114により第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図511参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。なお、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した変動パターン選択23テーブル202qb(図492(a)参照)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
次に、図492、及び図493を参照して、主制御装置110が変動パターンを選択する場合に使用する変動パターン選択23テーブル202qbについて説明する。図492(a)は、変動パターン選択23テーブル202qbの構成を示した図である。図492(a)に示した通り、本第23実施形態における変動パターン選択23テーブル202qbは、通常状態において特別図柄の抽選が実行された場合に、その特別図柄の抽選結果を示すための図柄変動の変動時間を決定するために参照される通常用テーブル202qb1と、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(確変状態、および時短状態)において特別図柄の抽選が実行された場合に、図柄変動の変動時間を決定するために参照される確変・時短用テーブル202qb2と、で少なくとも構成されている。
まず、図492(b)を参照して、通常用テーブル202qb1について説明する。図492(b)は、この通常用テーブル202qb1の規定内容を示した図である。この通常用テーブル202qb1には、特別図柄の抽選結果に対応させて、各種変動パターンがそれぞれ規定されており、その変動パターンのそれぞれに対して、停止種別選択カウンタC3の値と、変動種別カウンタCS1との値が割り付けされている。また、当否判定結果が当たりである場合には、決定される大当たり種別(取得している特別当たり種別カウンタC2の値により大当たり種別選択23テーブル202qdより決定される大当たり種別)に対応してそれぞれ変動パターンが設定されている。具体的には、特別図柄の種別(図柄種別)が第1特別図柄(特図1)で、当否判定結果が大当たりであって、取得した停止種別選択カウンタC3の値が「0~50」で、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「0~180」の場合は、変動パターンとして変動時間が30秒の当たりノーマルリーチAが規定されている。この当たりノーマルリーチAが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が30秒間、追加時間が0秒間を示す組合せのコマンドが出力される。追加時間が0秒であるため、この当たりノーマルリーチAが音声ランプ制御装置113に対して通知された場合には、上述した通り、割り込み連打演出(図482参照)が実行されることはない。また、取得した停止種別選択カウンタC3の値が「0~50」で、取得した変動種別選択カウンタCS1の値が「181~198」の場合は、変動パターンとして変動時間が37秒の当たりノーマルリーチBが規定されている。この当たりノーマルリーチBが決定されると、変動パターンコマンドとして、基本時間が30秒間、追加時間が7秒間を示す組合せのコマンドが出力される。追加時間が7秒であるため、この当たりノーマルリーチBが音声ランプ制御装置113に対して通知された場合には、上述した通り、割り込み連打演出(図482参照)の実行可否が抽選される。
また、図492(b)に示した通り、停止種別選択カウンタC3の値が「51~250」であって、変動種別選択カウンタCS1の値が「0~150」の範囲には、変動パターンとして、変動時間が60秒の当たりスーパーリーチAが規定され、変動種別選択カウンタCS1の値が「151~198」の範囲には、変動時間が67秒の当たりスーパーリーチBが規定されている。当たりスーパーリーチAでは、追加時間が0秒であるため、割り込み連打演出が実行される可能性が無い一方で、当たりスーパーリーチBでは、追加時間が7秒間であることを示す追加時間コマンドが音声ランプ制御装置113に対して通知されるので、割り込み連打演出の実行可否が抽選される。
また、図柄種別が特図1で、当否判定結果が外れの場合についても同様に、図492(b)に示した通り、停止種別選択カウンタC3の値と、変動種別カウンタCS1の値とに応じて、8秒~67秒の変動時間が設定される変動パターンが規定されている。外れの場合についても、7秒の追加時間に対応する追加時間コマンドが規定されている変動パターンでは、音声ランプ制御装置113において割り込み連打演出の実行可否が抽選される一方で、0秒の追加時間に対応する追加時間コマンドが規定されている変動パターンでは、割り込み連打演出が実行されることはない。
一方、図492(b)に示した通り、図柄種別が特図2の場合は、当否判定結果が当たり(大当たりD、大当たりE)の場合、停止種別選択カウンタC3の値、および変動種別選択カウンタCS1の値に関わらず、変動パターンとして変動時間が150秒の当たりロング変動Aが規定されており、当否判定結果が外れの場合は、停止種別選択カウンタC3の値、および変動種別選択カウンタCS1の値に関わらず、変動時間が150秒の外れロング変動が規定されている。これは、通常状態において大当たりの振り分けが有利な(即ち、確変大当たりとなる割合が高い)第2特別図柄の抽選を実行させようとして右打ちを行った場合に、遊技効率を悪化させることにより、通常時に右打ちを行う変則的な遊技方法を抑制する趣旨である。
次に、図493を参照して、確変・時短用テーブル202qb2の規定内容について説明する。確変・時短用テーブル202qb2においても、図493に示した通り、特別図柄の抽選結果に対応させて、各種変動パターンがそれぞれ設定されており、その変動パターンのそれぞれに対して、停止種別選択カウンタC3の値と、変動種別カウンタCS1との値が割り付けされている。なお、確変・時短用テーブル202qb2では、通常用テーブル202qb1に対して、比較的短い変動時間が設定され易くなる点、および第1特別図柄の抽選と第2特別図柄の抽選とで共通の変動時間が選択されるように構成されている点が相違しているのみであるため、ここではその詳細な説明については省略する。短い変動時間が設定され易くなるように構成することにより、普通図柄の時短状態が設定される確変状態、および時短状態の間は、他の遊技状態よりも効率良く特別図柄の抽選を実行可能にすることができる。
図488に戻って説明を続ける。普通当たり乱数カウンタC5は、例えば0~239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり239)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、普通当たり乱数カウンタC5が1周した場合、その時点の普通初期値乱数カウンタCINI2の値が当該普通当たり乱数カウンタC5の初期値として読み込まれる。普通当たり乱数カウンタC5の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、遊技球がスルーゲート67を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203qcに格納される。
そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM202に格納される普通当たり乱数23テーブル202qc(図490(b)参照)に規定されており、普通当たり乱数カウンタC5の値が、普通当たり乱数23テーブル202qcに規定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄の当たりと判定する。また、この普通当たり乱数23テーブル202qcは、普通図柄の低確率時(普通図柄の通常状態である期間)用と、その低確率時より普通図柄の当たりとなる確率の高い高確率時(普通図柄の時短状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている(図490(b)参照)。このように、当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、普通図柄の低確率時と普通図柄の高確率時とで、当たりとなる確率が変更される。
図490(b)に示すように、普通図柄の低確率時に、普通図柄の当たりとなる乱数値は2個あり、その値は「5,6」である。このように、普通図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が2なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/120」となる。
パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過すると、普通当たり乱数カウンタC5の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が30秒間実行される。そして、取得された普通当たり乱数カウンタC5の値が「5,6」の範囲内であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第2入球口640に付随する電動役物640aが「0.2秒間×1回」だけ開放される。なお、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら電動役物640aが「0.2秒間×1回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「0.5秒間×2回」開放しても良い。
一方で、普通図柄の高確率時に、普通図柄の大当たりとなる乱数値は200個あり、その範囲は「5~204」となっている。これらの乱数値は、高確率時用の普通当たり乱数23テーブルに格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が200なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/1.2」となる。
パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過すると、普通当たり乱数カウンタC5の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が3秒間実行される。そして、取得された普通当たり乱数カウンタC5の値が「5~204」の範囲であれば普通図柄の当たりと判定される。この場合、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、電動役物640aが「1秒間×2回」開放される。このように、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、電動役物640aの開放期間が「0.2秒×1回→1秒間×2回」と非常に長くなるので、第2入球口640へ遊技球が入球し易い状態となる。なお、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら電動役物640aが「1秒間×2回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「3秒間×2回」開放しても良い。
普通初期値乱数カウンタCINI2は、普通当たり乱数カウンタC5と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0~239)、タイマ割込処理(図502参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図511参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
図487に戻り、説明を続ける。RAM203は、図488に図示したカウンタ用バッファのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図511参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図510参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図509参照)が即座に実行される。
次に、ROM202の具体的な内容について、図489(a)を参照して説明する。図489(a)は、本実施形態における主制御装置110内に設けられたROM202の構成を示すブロック図である。主制御装置110のROM202には、上記した固定値データの一部として、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa、変動パターン選択23テーブル202qb、普通当たり乱数23テーブル202qc、大当たり種別選択23テーブル202qd、転落抽選テーブル202qe、開放パターン選択テーブル202qfが少なくとも記憶されている。
特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa(図490(a)参照)は、特別当たり乱数カウンタC1の値と、抽選結果との対応関係が規定されているデータテーブルである。具体的には、特別図柄の低確率状態において、大当たりと判定される判定値の範囲として「0~3」が規定され、特別図柄の高確率状態(確変状態)において、大当たりと判定される判定値の範囲として「4~11」が規定されている(図490(a)参照)。始動入賞に基づいて取得した特別当たり乱数カウンタC1の値が、この特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa(図490(a)参照)に規定されている大当たりに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、特別図柄の大当たりであると判別される。
大当たり種別選択23テーブル202qd(図491(a)参照)は、大当たり種別を決定するための判定値が特別図柄の種別毎に記憶されているデータテーブルであり、特別当たり種別カウンタC2の判定値が、各大当たり種別に対応付けて規定されている。本実施形態のパチンコ機10では、特別図柄の大当たりと判定された場合に、始動入賞に基づいて取得した特別当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別選択23テーブル202qdとが比較され、特別当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別が選択される。
図491(a)に示した通り、大当たり種別選択23テーブル202qdは、第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)で大当たりとなった場合に、大当たり種別を決定するために参照される特図1大当たり用23テーブル202qd1と、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)で大当たりとなった場合に、大当たり種別を決定するために参照される特図2大当たり用23テーブル202qd2とで少なくとも構成されている。まず、図491(b)を参照して、特図1大当たり用23テーブル202qd1の詳細について説明する。
図491(b)に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「0~9」の範囲には、「大当たりA」が対応付けられて規定されている(図491(b)参照)。この「大当たりA」は、ラウンド数が15ラウンドであり、大当たり終了後に、確変状態が付与される(V領域に振り分けられる期間に特定入賞口65aへと入球可能となる開閉パターンが設定される)大当たりである。特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりA」となるカウンタ値は10個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりA」が決定される割合は10%(10/100)である。この「大当たりA」は、第1特別図柄の大当たりの中で最もラウンド数が多く、且つ、大当たり終了後に有利な確変状態が付与されるので、第1特別図柄の大当たりの中で最も有利な大当たり種別である。
また、特別当たり種別カウンタC2の値が「10~49」の範囲には、「大当たりB」が対応付けられて規定されている(図491(b)参照)。この「大当たりB」は、ラウンド数が5ラウンドであり、大当たり終了後に、確変状態が付与される(V領域に振り分けられる期間に特定入賞口65aへと入球可能となる開閉パターンが設定される)大当たりである。特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりB」となるカウンタ値は40個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりB」が決定される割合は40%(40/100)である。この「大当たりB」は、「大当たりA」よりもラウンド数が少ないものの、大当たり終了後に有利な確変状態が付与されるので、比較的有利な大当たり種別である。
また、特別当たり種別カウンタC2の値が「50~99」の範囲には、「大当たりC」が対応付けられて規定されている(図491(b)参照)。この「大当たりC」は、ラウンド数が5ラウンドであり、大当たり終了後に、時短状態が付与される(V領域に振り分けられる期間に特定入賞口65aへと入球不可能となる開閉パターンが設定される)大当たりである。特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりC」となるカウンタ値は50個なので、第1特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりC」が決定される割合は50%(50/100)である。この「大当たりC」は、ラウンド数が最も少なく、且つ、大当たり終了後の遊技状態も比較的不利な時短状態に設定されるので、第1特別図柄の大当たりの中で最も不利な大当たり種別である。
次に、図491(c)を参照して、特図2大当たり用23テーブル202qd2の詳細について説明する。図491(c)に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「0~79」の範囲には、「大当たりD」が対応付けられて規定されている(図491(c)参照)。この「大当たりD」は、ラウンド数が15ラウンドであり、大当たり終了後に、確変状態が付与される(V領域に振り分けられる期間に特定入賞口65aへと入球可能となる開閉パターンが設定される)大当たりである。特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりD」となるカウンタ値は80個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりD」が決定される割合は80%(80/100)である。この「大当たりD」は、大当たりの中で最もラウンド数が多く、且つ、大当たり終了後に有利な確変状態が付与されるので、最も有利な大当たり種別である。
また、図491(c)に示した通り、特別当たり種別カウンタC2の値が「80~99」の範囲には、「大当たりE」が対応付けられて規定されている(図491(c)参照)。この「大当たりE」は、ラウンド数が15ラウンドであり、大当たり終了後に、時短状態が付与される(V領域に振り分けられる期間に特定入賞口65aへと入球不可能となる開閉パターンが設定される)大当たりである。特別当たり種別カウンタC2の取り得る100個のカウンタ値のうち、「大当たりE」となるカウンタ値は20個なので、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に「大当たりE」が決定される割合は20%(20/100)である。この「大当たりE」は、大当たりの中で最もラウンド数が多いものの、大当たり終了後に不利な時短状態が付与されるので、大当たり終了後の遊技状態の面では不利となる大当たり種別である。
このように、本第23実施形態では、第1特別図柄の抽選で大当たりになると、確変大当たり(大当たりA,B)が50%の割合で決定されるように構成されている一方で、第2特別図柄の抽選で大当たりになると、確変大当たり(大当たりD)が80%の割合で決定されるように構成されている。よって、第2特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、遊技者に対して確変状態をより強く期待させることができる。なお、上述した通り、本第23実施形態では、大当たり種別が遊技者に明示される場合は極めて稀(確変大当たりとなった場合の1%)となるように構成されている。そして、大当たり終了後は、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、普通図柄の時短状態に維持される。よって、大当たりが終了してから特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、確変状態が設定されたのか、時短状態が設定されたのかを遊技者に把握困難にすることができるので、たとえ不利な時短状態が設定されていたとしても、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、確変状態であることを期待して遊技を行わせることができる。また、100回以内に大当たりとなった場合には、それがたとえ時短状態における大当たりだったとしても、確変状態中に大当たりになったかのように思わせることができるので、本来よりも確変状態の突入率、および継続率が高いかのように感じさせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
普通当たり乱数23テーブル202qc(図490(b)参照)は、普通図柄の当たり判定値が規定(記憶)されているデータテーブルである。具体的には、普通図柄の通常状態(低確率状態)において、普通図柄の当たりとなる判定値として、「5,6」が規定されている(図490(b)参照)。また、普通図柄の高確率状態において、普通図柄の当たりとなる判定値として、「5~204」が規定されている(図490(b)参照)。本第23実施形態のパチンコ機10では、普通入球口(スルーゲート)67を遊技球が通過することに基づいて取得される普通当たり乱数カウンタC5の値と、普通当たり乱数23テーブル202qcとを参照し、普通図柄の当たりであるか否かを判定している。
変動パターン選択23テーブル202qb(図492(a)参照)は、変動パターンの表示態様を決定するための変動種別カウンタCS1の判定値が表示態様毎にそれぞれ規定されているデータテーブルである。なお、変動パターン選択23テーブル202qbの詳細については、変動種別カウンタCS1の説明において上述した通りであるので、ここではその詳細な説明について省略する。
転落抽選テーブル202qeは、転落と判定される転落抽選カウンタC4の判定値が規定されているデータテーブルである。特別図柄の確変状態において、第1入球口64、または第2入球口640へ球が入球した際(始動入賞の際)に取得された転落抽選カウンタC4の値が、転落抽選テーブル202qeに規定されているいずれかの判定値と一致した場合に、特別図柄の低確率状態へと移行するように(転落するように)設定される。
より具体的には、特別図柄の確変状態において転落と判定される判定値として、「0,1」の2つの判定値が規定されている。ここで、転落抽選カウンタC4は、「0~999」の範囲で値が更新されるループカウンタである。転落抽選カウンタC4の取り得る1000個の値のうち、転落と判定される判定値が2個存在するので、特別図柄の確変状態において、転落する(特別図柄の低確率状態へと移行する)確率は、1/500(2/1000)となる。
なお、本実施形態における転落抽選テーブル202qeには、特別図柄の確変状態において転落か否かを判定するための判定値(特別図柄の確変状態用の判定値)のみが規定されており、特別図柄の低確率状態用の判定値は規定されていない。既に特別図柄の低確率状態となっている場合において、特別図柄の低確率状態へと移行させるか否かを判定するのは処理の無駄だからである。
本実施形態では、この転落抽選テーブル202qeと、定期的に更新される転落抽選カウンタC4とが比較されて、特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと移行させる(転落させる)か否かが判定される。即ち、確変状態から時短状態に移行するタイミングをランダムにすることができる。よって、確変状態へと移行した場合に、いつ確変状態が終了するか分からないことに対する緊張感を抱かせながら遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第23実施形態では、特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと移行(転落)するか否かが抽選(判定)されていたが、他の状態へと移行することを抽選(判定)可能に構成してもよい。例えば、普通図柄の時短状態から普通図柄の通常状態へと移行するか否かを、変動毎に実行される抽選により判別してもよい。これにより、普通図柄の時短状態の継続回数をランダムとすることができるので、この場合も、緊張感を抱かせながら遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
開放パターン選択テーブル202qfは、大当たりの5ラウンド目における開放パターン(特定入賞口65aの開閉パターン)として、大当たり種別に応じたパターンを設定するためのデータが規定されたデータテーブルである。図示については省略したが、確変大当たり(大当たりA,B,D)の5ラウンド目では、振分装置(V役物)が第1領域(V領域)へと遊技球を振り分ける状態に配置されている期間(5ラウンド目の開始後5秒経過時~10秒経過時)の間に振分装置へと遊技球が到達可能となる開放期間(5ラウンド目の開始から5秒経過時~9.5秒経過時までの開放期間)を設定するためのデータが読み出される。一方、通常大当たり(大当たりC,E)の5ラウンド目では、振分装置(V役物)が第2領域(非V領域)へと遊技球を振り分ける状態に配置されている期間(5ラウンド開始直後~5秒経過時までの期間)の間に振分装置へと遊技球が到達可能となる開放期間(5ラウンド目の開始直後から4.5秒経過時までの4.5秒間)を設定するためのデータが読み出される。
次に、RAM203の詳細について、図489(b)を参照して説明する。図489(b)は、主制御装置110のRAM203の構成を示すブロック図である。図486(b)に示した通り、RAM203は、特別図柄1保留球格納エリア203qa、特別図柄2保留球格納エリア203qb、普通図柄保留球格納エリア203qc、特別図柄1保留球数カウンタ203qd、特別図柄2保留球数カウンタ203qe、普通図柄保留球数カウンタ203qf、時短中カウンタ203qg、確変フラグ203qh、大当たり開始フラグ203qi、大当たり中フラグ203qj、確変設定フラグ203qk、確変通過カウンタ203qm、入賞個数カウンタ203qp、残球タイマフラグ203qq、残球タイマ203qr、確変有効フラグ203qs、確変有効タイマ203qt、排出個数カウンタ203qu、その他メモリエリア203zを少なくとも有している。
特別図柄1保留球格納エリア203qaは、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)を有しており、これらの各エリアには、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、及び停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4、変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、遊技球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1~C4,CS1の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。なお、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、特別図柄1保留球格納エリア203qaの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1~C4,CS1の値が、特別図柄保留球実行エリア(図488参照)へシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1~C4,CS1の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
なお、保留第1エリアから特別図柄保留球実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア~保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本第23実施形態では、特別図柄1保留球格納エリア203qaにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(保留第2エリア~保留第4エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
特別図柄2保留球格納エリア203qbは、特別図柄1保留球格納エリア203qaと同様に、4つの保留エリアを有している。この特別図柄2保留球格納エリア203qbには、第2入球口640への始動入賞に基づいて取得される各カウンタ値が記憶される。カウンタ値の格納方法等については、特別図柄1保留球格納エリア203qaと同様であるため、その詳細な説明については省略する。
普通図柄保留球格納エリア203qcは、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、普通当たり乱数カウンタC5が格納される。より具体的には、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したタイミングで、カウンタC5の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、特別図柄1保留球格納エリア203qaや、特別図柄2保留球格納エリア203qbと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203qcの保留第1エリアに記憶されているカウンタC5の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC5の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
なお、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、特別図柄1保留球格納エリア203qaや、特別図柄2保留球格納エリア203qbの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
特別図柄1保留球数カウンタ203qdは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄1保留球数カウンタ203qdは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ遊技球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される(図505のZ404参照)。一方、特別図柄1保留球数カウンタ203qdは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図503のZ210参照)。
この特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(第1特別図柄における変動表示の保留回数N1)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図503のZ211、図505のZ405参照)。保留球数コマンドは、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値が変更される度に、主制御装置110より送信される保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223qaによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
なお、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81に保留球数図柄を表示する。
特別図柄2保留球数カウンタ203qeは、第2入球口640への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄2保留球数カウンタ203qeは、初期値がゼロに設定されており、第2入球口640へ遊技球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1ずつ加算される(図505のZ410参照)。一方、特別図柄2保留球数カウンタ203qeは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図503のZ205参照)。この特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値も、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値と同様に、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113へと通知される。
普通図柄保留球数カウンタ203qfは、普通入球口(スルーゲート)67における遊技球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203qfは、初期値がゼロに設定されており、遊技球がスルーゲート67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図508のZ704参照)。一方、普通図柄保留球数カウンタ203qfは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される(図507のZ605参照)。
遊技球がスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、普通当たり乱数カウンタC5の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203qcに記憶される(図508のZ705)。一方、遊技球がスルーゲート67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203qfの値が4であれば普通図柄保留球格納エリア203qcには新たに何も記憶されない(図508のZ703:No)。
時短中カウンタ203qgは、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203qgの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であることを示し、時短中カウンタ203qgの値が0、且つ、確変フラグ203qhがオフであれば、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であることを示す。この時短中カウンタ203qgは、初期値がゼロに設定されており、主制御装置110において特別図柄の抽選が行われ、大当たりとなる度に、その大当たりの終了時に100がセットされる(図514のZ1303参照)。また、大当たり種別に関わらず、特別図柄の抽選により大当たりとなった場合は、その大当たりを示す変動表示の開始時に値が0に設定される(図504のZ310参照)。大当たりを示す変動表示の開始時に値が0に設定される構成とすることにより、普通図柄の時短状態において実行された変動表示中に普通図柄の外れとなる等、時短状態が終了された可能性がある挙動となった場合に、大当たりに対する期待感を向上させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、時短中カウンタ203qgの値、および確変フラグ203qhの状態が参照され、時短中カウンタ203qgの値が1以上であるか、確変フラグ203qhがオンであれば、普通図柄の時短中と判別される。この場合、高確率時用の普通当たり乱数23テーブル202qcに基づいて、普通図柄の抽選が行われる(図507のZ609参照)。一方、時短中カウンタ203qgの値が0であり、且つ、確変フラグ203qhがオフであれば、普通図柄の通常状態と判別されて、低確率時用の普通当たり乱数23テーブル202qcに基づいて、普通図柄の抽選が行われる(図507のZ610参照)。
確変フラグ203qhは、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であるか否かを示すフラグであり、確変フラグ203qhがオンであれば、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であることを示し、確変フラグ203qhがオフであれば、パチンコ機10が特別図柄の低確率状態であることを示す。また、上述した通り、特別図柄の確変状態の間は、普通図柄の時短状態となる。よって、確変フラグ203qhがオンであれば、特別図柄の確変状態であると共に、普通図柄の時短状態であることも示している。
確変フラグ203qhは、初期値がオフに設定されており、大当たりの5ラウンド目において遊技球が可変入賞装置65内の第1領域(V領域)へと入球した場合に、その大当たりの終了時にオンに設定される(図514のZ1302参照)。また、確変フラグ203qhは、確変状態において転落に対応する抽選結果となった場合(図504のZ305参照)、および大当たりの変動表示が開始される場合に(図504のZ310参照)オフにリセット設定される。
この確変フラグ203qhは、特別図柄変動開始処理23において遊技状態が確変状態であるか否かを判別するために参照される(図504のZ302参照)。具体的には、特別図柄変動開始処理23(図504、Z208)が実行されると、特別図柄の抽選が行われる。特別図柄変動開始処理23(図504、Z208)では、確変フラグ203qhが参照され、オンであれば、まず、転落抽選を実行し、転落していなければ、高確率時用の第1当たり乱数テーブル202qa(図490(a)参照)に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。一方、確変フラグ203qhがオフであるか、確変フラグ203qhがオンで、且つ、転落抽選により転落と判定された場合には、低確率時用の特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa(図490(a)参照)に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。
また、確変フラグ203qhは、普通図柄変動処理23において遊技状態が時短状態であるか否かを判別するためにも参照される(図507のZ608,Z614,Z620)。具体的には、普通図柄変動処理23の中で確変フラグ203qh、および上述した時短中カウンタ203qgが参照され、確変フラグ203qhがオンであるか、または時短中カウンタ203qgの値が1以上であれば、普通図柄の時短状態中と判別されて、高確率時用の普通当たり乱数23テーブル202qc(図490(b)参照)に基づいて、普通図柄の抽選が行われる(図507のZ609参照)。一方、確変フラグ203qhがオフであり、且つ、時短中カウンタ203qgの値が0であれば、普通図柄の通常状態中と判別されて、低確率時用の第2当たり乱数テーブル202qc(図490(b)参照)に基づいて普通図柄の抽選が行われる(図507のZ610参照)。また、普通図柄変動処理23では、普通図柄の変動時間や、普通図柄の当たりとなった場合における電動役物640aの開放時間を決定する際にも確変フラグ203qhが参照される(図507のZ614,Z620参照)。
大当たり開始フラグ203qiは、大当たりを開始させるか否かを示すフラグである。この大当たり開始フラグ203qiがオンであれば、大当たりを開始させるタイミングであることを意味し、オフであれば、大当たりを開始させるタイミングではないことを意味する。この大当たり開始フラグ203qiは、大当たりを示す変動表示の終了タイミングとなった場合にオンに設定される(図503のZ217参照)。また、大当たり開始フラグ203qiは、大当たりの開始を設定した場合にオフに設定される(図512のZ1103参照)。
大当たり中フラグ203qjは、大当たり(特別遊技状態)中であるか否かを示すフラグである。この大当たり中フラグ203qjがオンであれば、大当たり中であることを意味し、オフであれば大当たり中でないことを意味する。大当たり中フラグ203qjは、特別図柄の抽選により大当たりとなり、大当たり(特別遊技状態)が開始されると共にオンに設定される(図512のZ1103参照)。また、大当たり(特別遊技状態)の終了時にオフに設定される(図514のZ1305参照)。特別図柄変動処理23(図503参照)では、この大当たり中フラグ203qjが参照されて、大当たり中であるか否かが判別される(図503のZ201参照)。
確変設定フラグ203qkは、大当たり遊技後に遊技状態を確変状態に移行させるか否かを示すフラグである。本パチンコ機10では、遊技状態が確変状態に設定されるか否かは、大当たり遊技中に第1領域(V領域)に遊技球が入球したか否かにより決定される。ここで、この第1領域へと遊技球が入球したこと(第1領域に設けられている確変スイッチの通過)を検出すると、確変設定フラグ203qkがオンに設定される(図515のZ1415)。一方、この確変設定フラグ203qkは、大当たりの終了時にオフに設定される(図514のZ1305参照)。なお、この確変設定フラグ203qkは、電源断時にはバックアップされ、復帰時(電源投入時)には電源断直前の状態に設定される。また、パチンコ機10が初期化された状態ではオフに設定される。
なお、電源投入時に確変設定フラグ203qkがオンに設定されている場合には、確変スイッチに電源断前に通過したかを判別して、通過していると判別できた場合に、確変設定フラグ203qkを正式にオンに設定して復帰するように構成してもよい。この場合、電源断前に確変スイッチを通過しているかの判別は、後述する確変通過カウンタ203qmが0より大きい値であるかにより判別できる。このように構成することで、電源断されている状態で、確変設定フラグ203qkのみをオンに書き換えて電源を再投入されるような不正を判別して、遊技店側の被害を低減することができる。
確変通過カウンタ203qmは、大当たり遊技中の1つのラウンド(本実施形態では、大当たりの1ラウンド)で確変スイッチを通過した(V領域に入球した)遊技球の数をカウントするためのカウンタである。なお、この確変通過カウンタ203qmと後述する排出個数カウンタ203quとの合計により可変入賞装置65の特定入賞口65aに入賞した遊技球が全て排出されたかを判別することができる。この確変通過カウンタ203qmは、確変スイッチを通過した(V領域への入球を検出した)場合に1ずつ加算されて更新される(図515のZ1414)。また、可変入賞装置65に入賞した遊技球の数と排出個数が一致するか否かの判定処理を実行した後に、初期値である「0」にリセットされる(図516のZ1511)。なお、この確変通過カウンタ203qmは、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
入賞個数カウンタ203qpは、大当たり遊技における1つのラウンドで可変入賞装置65の特定入賞口65aに入賞した遊技球の数をカウントするためのカウンタであり、特定入賞口65aへの入賞が検出されたことに基づいて、1ずつ加算されて更新される(図515のZ1403)。一方、1つのラウンドが終了した場合に、可変入賞装置65に入賞した個数(入賞個数カウンタ203qpの値)と排出された個数(排出個数カウンタ203quと確変通過カウンタ203qmとの合計値)とが一致しているか判別された後に、初期値である「0」にリセットされる(図516のZ1511参照)。なお、この入賞個数カウンタ203qpの値は、電源断時にはバックアップされる。また、初期化された状態では、0に設定される。
残球タイマフラグ203qqは、1のラウンドが終了し、特定入賞口65aが閉鎖した後の球はけ期間であるか否かを示すフラグである。この残球タイマフラグ203qqがオンに設定されている場合は、球はけ期間であることを意味する。この残球タイマフラグ203qqがオンに設定されている間は、後述する残球タイマ203qrが1ずつ加算されて更新される(図516のZ1505参照)。残球タイマ203qrは、特定入賞口65aが閉鎖されてからの時間を判別するためのカウンタであり、可変入賞装置65内の遊技球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。
残球タイマ203qrは、予め設定されている1のラウンドが終了して可変入賞装置65の特定入賞口65aが閉鎖した場合に、可変入賞装置65に入賞した遊技球が排出されるのに必要な時間が経過したかを判別するためのカウンタである。本実施形態では、可変入賞装置65に入賞した遊技球が排出されるまでに必要な時間は0.5秒であり、本実施形態では、予め0.8秒に対応するカウンタ値が残球タイマ203qrの上限値として設定されている。この残球タイマ203qrの上限値(本実施形態では、0.8秒)となったことに基づいて、可変入賞装置65への入賞個数とその排出個数とが一致しているかの判別が実行される(図516のZ1507)。一致しない場合には、エラーコマンドが設定されて、その旨が報知される。よって、可変入賞装置65内に遊技球が球詰まりしていることを早期に知らせることができる。また、不正に可変入賞装置65内に球を残存させておき、大当たりCや大当たりEの5ラウンド目の開始から5秒が経過したタイミングを見計らって遊技球を振分装置(V役物)へと流下させる不正を抑制できる。
なお、入賞個数と排出個数が一致しない場合には、専用のフラグをオンに設定しておき、そのフラグがオンである場合には確変スイッチを遊技球が通過しても確変設定フラグ203qkをオンに設定しない構成にしてもよい。このように構成することで、不正に確変状態が付与されることを抑制できる。
確変有効フラグ203qsは、V役物が第1領域(V領域)に振り分け不可能な配置に切り替わった後に、遊技球が確変スイッチを通過した(V領域に入球した)場合に、その通過(入球)を有効とするか否かを判別するためのフラグである。この確変有効フラグ203qsがオンに設定されている場合には、確変スイッチを遊技球が通過することが正常な期間であることを示している。
確変有効タイマ203qtは、上述した確変有効フラグ203qsがオンに設定されてからの時間をカウントする為のカウンタである。この確変有効タイマ203qtによりV役物が非V側の配置に切り替わった後に、確変スイッチを正常に通過するのに必要な期間を判別することができる。本実施形態では、V役物に到達した遊技球が確変スイッチを通過するのに要する時間は0.3秒である。確変有効タイマ203qtの上限値は0.5秒に対応するカウンタ値に設定されており、それ以後に確変スイッチを通過しても不正と判別して通過と判別しない。
これにより、不正に遊技球をV領域に入球させて確変スイッチを通過させたり、確変スイッチの下方よりピアノ線等で遊技球を押し上げて通過させたり、電波等により磁気センサを通過と誤検出させたりする不正による被害を抑制できる。
排出個数カウンタ203quは、1のラウンドで可変入賞装置65から排出された遊技球の数をカウントするためのカウンタである。この排出個数カウンタ203quは、可変入賞装置65に入賞した球の数と排出個数との一致が判別された後に、初期値である0にリセットされる(図516のZ1511)。
その他メモリエリア203zは、主制御装置110のMPU201が使用するその他カウンタ値等を一時的に記憶しておくためのエリアである。
このように、主制御装置110のRAM203には、各種のカウンタやフラグが設けられている。
次に、ROM202に規定された各種テーブルと、RAM203に設けられた各種フラグおよびカウンタに基づいて制御をおこなうことにより実現される、本パチンコ機10の状態移行の方法について、図494を参照して説明する。図494は、本第23実施形態におけるパチンコ機10の状態移行の方法を示した図である。
図494に示した通り、本第23実施形態のパチンコ機10には、大別して3つの遊技状態が設けられている。即ち、図494の上部に示した通常状態と、図494の中段に示した確変状態と、図494の下部に示した時短状態とが設けられている。
通常状態は、上述した通り、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の通常状態のことを示しており、大当たりとなる確率が低く、遊技球が第2入球口640へ入球し難い(電動役物640aが開放され難い)ため遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。また、確変状態は、上述した通り、特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たり確率が高く、且つ、右打ちを行うことにより第2入球口640へと遊技球が頻繁に入球するので遊技者にとって最も有利な遊技状態となる。また、時短状態は、特別図柄の低確率状態、且つ、普通図柄の時短状態のことを示しており、大当たり確率は低いものの、右打ちを行うことにより第2入球口640へと遊技球が頻繁に入球するので、遊技者にとって比較的有利となる遊技状態となる。
図494の上部に示した通り、通常状態から他の状態へは、大当たりとなった場合にのみ移行する可能性がある。具体的には、図494に示した通り、第1特別図柄の大当たりとなり、大当たり種別として大当たりA,Bのいずれかが選択された場合には、大当たりの5ラウンド目に遊技球がV領域へと入球したことを条件として、大当たり終了後に確変状態へと移行する。大当たりA,Bでは、単に5ラウンドにおいて右打ちを行うだけで、ほぼV領域に遊技球を入球させることができる。なお、5ラウンド目に遊技者が遊技球を打ち出さなかった等により、5ラウンド目にV領域へと遊技球が1個も入球しなかった場合は、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定される。一方、図494の上部に示した通り、第1特別図柄の大当たり種別として大当たりCが選択された場合には、大当たりの5ラウンド目に遊技球をV領域に入球させることは不可能(困難)となるため、大当たり終了後に時短状態へと移行する。
また、図494の中断に示した通り、確変状態から他の状態へは、大当たりとなった場合の他、転落抽選で転落した場合にも、他の遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、確変状態において大当たりとなり、20%の割合で決定される大当たりEになると、大当たり終了後の遊技状態が時短状態に設定される。また、確変状態に設定されてから特別図柄の抽選が100回実行されるよりも前に、転落抽選で転落に対応する抽選結果となった場合も、時短状態へと移行する。更に、確変状態に設定されてから、特別図柄の抽選が100回以上実行された後で、転落抽選で転落に対応する抽選結果となった場合は、通常状態へと移行する。これらに対して、確変状態において大当たりとなり、80%の割合で決定される大当たりDになると、大当たり終了後の遊技状態が再度、確変状態に設定される(最も有利な確変状態をループする)。このため、確変状態においては、転落するよりも前に大当たりとなって、且つ、大当たりDになることを期待して遊技を行わせることができる。
また、図494の下部に示した通り、時短状態から他の遊技状態へは、大当たりに当選した場合の他、大当たり終了後、規定回数の特別図柄の抽選が実行された場合にも、他の状態へと移行する。より具体的には、時短状態において大当たりとなり、80%の割合で決定される大当たりDになると、大当たり終了後の遊技状態が最も有利な確変状態に設定される。また、前回の大当たりが終了してから特別図柄の抽選が100回実行されることにより、最も不利な通常状態へと移行する。これに対し、第2特別図柄の大当たりとなった場合に20%の割合で決定される大当たりEになった場合は、大当たり終了後の遊技状態が、再度、時短状態に設定される(時短状態をループする)。時短状態においては、大当たりとなる確率が通常状態と同一の1/250となるため、100回以内に再度大当たりに当選する可能性はさほど高くはない(約33%の割合で再度大当たりになる)。よって、時短状態になると、通常状態へと移行する可能性が高くなる。なお、上述した通り、時短状態と、確変状態とを正確に区別することは困難である(電動役物640aの動作態様等、大当たり確率以外の動作は同一になる)ため、普通図柄の時短状態が設定されている間は、遊技者に対して確変状態であることに対する期待感を抱かせ続けることができる。つまり、確変状態に比較して不利な(即ち、通常状態に移行し易い)時短状態が設定されていても、確変状態で遊技を行っているかのように思わせることができるので、遊技者の遊技に対するモチベーションを高く維持することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
このように、本第23実施形態では、3種類の遊技状態を行き来する斬新な遊技性を提供することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図487に戻って、説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、特定入賞口65aを閉鎖または開放するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられたRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図509参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により遊技球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた遊技球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、遊技球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29~33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動表示演出(変動表示)といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223と、を有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22、PUSHボタン10317などがそれぞれ接続されている。
また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からのコマンドや、音声ランプ制御装置113に接続された各種装置等の状況に応じてエラーを判定し、そのエラーの種別を含めてエラーコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114では、受信したエラーコマンドによって示されるエラー種別(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に遅滞無く表示させる制御が行われる。
次に、音声ランプ制御装置113の電気的構成の詳細について説明する。図495(a)は、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222の内容を模式的に示した模式図である。ROM222は、変動パターン選択テーブル222qaと、背面モード抽選テーブル222qbと、保留変化抽選テーブル222qcと、変化ポイント算出テーブル222qdと、一括変化抽選テーブル222qeと、チャンスチャージ抽選テーブル222qfと、継続示唆演出選択テーブル222qgと、割込連打抽選テーブル222qhとを少なくとも有している。
変動パターン選択テーブル222qaは、音声ランプ制御装置113は主制御装置110から出力された変動パターンコマンドに基づいて、その変動パターンコマンドが示す大まかな変動内容(変動時間、変動種別(リーチ、外れ等))から更に詳細な変動内容を決定するために用いられる。これにより、さらに多様な変動態様を決定することができる。ここでは、主制御装置110から指示された大まかな変動内容に対して、抽選により複数種類のうち1の変動態様が決定される。
背面モード抽選テーブル222qbは、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態(確変状態、時短状態)において、確変状態が設定されている期待度を示すための背面モードの変更を抽選するためのデータが規定されているデータテーブルである。この背面モード抽選テーブル222qbの詳細について、図496を参照して説明する。図496は、背面モード選択テーブル222qbの規定内容を示した図である。
図496に示した通り、背面モード抽選テーブル222qbには、現状の遊技状態が確変状態であり、且つ、保留内に転落に対応する抽選結果が含まれていないことも確定した状態において背面モードの変更を抽選するために参照される確変継続用テーブルと、現状の遊技状態が確変状態であるものの、保留内に転落に対応する抽選結果が含まれている状態において背面モードの変更を抽選するために参照される未転落用テーブルと、既に時短状態に転落済みである状態において背面モードの変更を抽選するために参照される転落済み用テーブルと、で少なくとも構成されている。
図496に示した通り、背面モード抽選テーブル222qbは、現在の背面モードの種別と、移行先(変更後)の背面モードとの組合せ毎に、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が対応付けて規定されている。ここで、演出抽選カウンタ223qyは、定期的に値が更新される乱数カウンタで構成されており、更新タイミングとなる毎に、「0~99」の範囲内のいずれかの値に更新される。この演出抽選カウンタ223qyの値を用いて、各種演出の演出態様等が選択される。なお、演出抽選カウンタ223qyは、抽選を実行する演出の種別毎に、別個独立した乱数カウンタが設けられている。つまり、演出抽選カウンタ223qyとは、各種演出の抽選に用いられる乱数カウンタの総称である。
図496に示した通り、確変継続用テーブルにおいて、現状の背面モードが洞窟探索モード、移行先の背面モードが神殿探索モードの組合せ(洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行)に対して、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~19」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が20個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない状態において、洞窟探索モードから神殿探索モードへと移行する(変更される)割合は20%(20/100)である。また、図496に示した通り、洞窟探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値「20,21」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、洞窟探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が2個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない状態において、洞窟探索モードから超神殿探索モードへと移行する(変更される)割合は2%(2/100)である。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「22~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、洞窟探索モードが維持される。
このように、洞窟探索モードが設定されている状態において、確変継続用テーブルが参照された場合(確変状態、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない場合)には、変動表示が実行される毎に洞窟探索モードから他のモードへと22%の割合で移行する。即ち、洞窟探索モードの継続回数が平均5回程度と少なくなる。言い換えれば、洞窟探索モードに設定されても、比較的短期でより期待度の高い他のモードへと移行するので、洞窟探索モードに設定されている期間が短くなり易くなる(期待度の高いモードの滞在比率が高くなり易くなる)。よって、期待度の高いモードに滞在している期間が長い程、確変状態が継続していることに対する遊技者の期待感を向上させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図496に示した通り、確変継続用テーブルにおいて、神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行に対して、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値(カウンタ値)のうち、神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が1個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない状態において、神殿探索モードから洞窟探索モードへと移行する(変更される)割合は1%(1/100)である。また、図496に示した通り、神殿探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「1~10」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、神殿探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が10個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない状態において、神殿探索モードから超神殿探索モードへと移行する(変更される)割合は10%(10/100)である。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「11~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、神殿探索モードが維持される。
このように、神殿探索モードが設定されている状態において、確変継続用テーブルが参照された場合(確変状態、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない場合)には、変動表示が実行される毎に1%の割合で洞窟探索モードへと移行し、10%の割合で、確変状態が確定し、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていないことが確定する超神殿モードへと移行する。即ち、期待度の低い洞窟探索モードへと移行し難く、期待度が高い超神殿モードへと移行し易い構成となっている。
また、図496に示した通り、確変継続用テーブルにおいて、超神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。また、超神殿探索モードから神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~4」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、超神殿探索モードから神殿探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が5個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれていない状態において、超神殿探索モードから神殿探索モードへと移行する(変更される)割合は5%(5/100)である。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「5~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、超神殿探索モードが維持される。
このように、超神殿探索モードが設定されている状態においては、5%の割合でしか他のモードへと移行せず、また、モードが移行されたとしても、比較的期待度の高い神殿探索モードに移行するため、最も期待度が高い超神殿モードから他の背面モードへと移行したとしても、遊技者の確変状態に対する期待感を持続させることができる。
また、図496に示した通り、未転落用テーブルにおいて、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~4」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が5個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれている状態において、洞窟探索モードから神殿探索モードへと移行する(変更される)割合は5%(5/100)である。一方、洞窟探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「5~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、洞窟探索モードが維持される。
また、図496に示した通り、未転落用テーブルにおいて、神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~9」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が10個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれている状態において、神殿探索モードから洞窟探索モードへと移行する(変更される)割合は10%(10/100)である。一方、神殿探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「10~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、神殿探索モードが維持される。
また、図496に示した通り、未転落用テーブルにおいて、超神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。一方、超神殿探索モードから神殿探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~99」が対応付けて規定されている。即ち、超神殿探索モードが設定されている状態において、未転落用テーブルが参照された場合には、必ず神殿探索モードに移行(転落)する。超神殿探索モードにおいて未転落用テーブルが参照される場合とは、前回の変動開始時点では、保留内に転落の抽選結果が含まれず、且つ、今回の変動表示の開始までに保留された新たな保留球が転落の抽選結果である場合のみである。よって、転落の抽選結果が含まれることとなったにもかかわらず、超神殿モードが維持されてしまうことを防止するため、この場合は必ず神殿探索モードへと移行させる構成としている。
このように、未転落用テーブルが参照されて(即ち、保留内に転落に対応する抽選結果が含まれている状態で)背面モード移行抽選が実行された場合には、確変継続用テーブルが参照される場合よりも、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行率が低くなる上に、神殿探索モードへと移行したとしても、洞窟探索モードへと転落する割合が高くなる。即ち、期待度の低い洞窟探索モードの滞在割合が高くなる。よって、洞窟探索モードの滞在比率を手掛かりとして、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを予測する遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図496に示した通り、転落済み用テーブルにおいて、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0,1」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が2個なので、現在の遊技状態が時短状態である場合に、洞窟探索モードから神殿探索モードへと移行する(変更される)割合は2%(2/100)である。一方、洞窟探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「2~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、洞窟探索モードが維持される。
また、図496に示した通り、転落済み用テーブルにおいて、神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~29」が対応付けて規定されている。演出抽選カウンタ223qyの取り得る100個の乱数値のうち、神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行に対応付けられている乱数値の個数が30個なので、現在の遊技状態が確変状態で、且つ、保留内に転落の抽選結果が含まれている状態において、神殿探索モードから洞窟探索モードへと移行する(変更される)割合は30%(30/100)である。一方、神殿探索モードから超神殿探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。なお、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が上記以外(即ち、「30~99」の範囲)である場合は、モード移行は行われない。即ち、神殿探索モードが維持される。
また、図496に示した通り、転落済み用テーブルにおいて、超神殿探索モードから洞窟探索モードへのモード移行に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。一方、超神殿探索モードから神殿探索モードへのモード移行には、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~99」が対応付けて規定されている。即ち、超神殿探索モードが設定されている状態において、転落済み用テーブルが参照された場合には、未転落用テーブルが参照された場合と同様に、必ず神殿探索モードに移行(転落)する。超神殿探索モードにおいて転落済み用テーブルが参照される場合とは、前回の変動開始時点では、確変状態であり、且つ、今回の特別図柄の抽選で転落の抽選結果となった場合のみである。よって、転落の抽選結果が含まれることとなったにもかかわらず、超神殿モードが維持されてしまうことを防止するため、この場合は必ず神殿探索モードへと移行させる構成としている。
このように、転落済み用テーブルが参照されて(即ち、時短状態において)背面モード移行抽選が実行された場合には、未転落用テーブルが参照された場合よりも、更に、洞窟探索モードから神殿探索モードへのモード移行率が低くなる上に、神殿探索モードへと移行したとしても、洞窟探索モードへと転落する割合が大幅に高くなる。即ち、期待度の低い洞窟探索モードの滞在割合が高くなる。よって、洞窟探索モードの滞在比率を手掛かりとして、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを予測する遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図495(a)に戻って説明を続ける。保留変化抽選テーブル222qcは、第1入球口64または第2入球口640に対する始動入賞を検出したことに基づいて実行される先読み結果を参照して、当該始動入賞に対応する保留球数図柄の表示態様の抽選を実行する際に参照されるデータテーブルである。この保留変化抽選テーブル222qcの詳細について、図497(a)を参照して説明する。図497(a)は、この保留変化抽選テーブル222qcの規定内容を示した図である。
図497(a)に示した通り、保留変化抽選テーブル222qcには、先読み結果(変動種別)毎に、各保留図柄態様(白色、青色、緑色、赤色)が選択される演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が対応付けて規定されている。より具体的には、図497(a)に示した通り、変動種別が「長外れ」に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~98」の範囲に対して、白色の保留図柄態様が対応付けて規定され、演出抽選カウンタ223qyの値「99」に対して、青色の保留図柄態様が対応付けて規定されている。一方、緑色、および赤色の保留図柄態様に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。よって、先読み結果が長外れの変動種別となった(入賞情報コマンドにより主制御装置110から長外れの先読み結果が通知された)場合には、始動入賞に対応する保留球数図柄として、99%(99/100)の割合で白色の保留図柄態様が設定され、1%の割合(1/100)で青色の保留図柄態様が設定される。即ち、長外れの場合には、ほぼ、白色の保留図柄態様が設定され、保留変化(白色以外の保留図柄態様)が設定される場合は極めて稀である。
また、図497(a)に示した通り、変動種別が「外れノーマルリーチ」に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~94」の範囲に対して、白色の保留図柄態様が対応付けて規定され、演出抽選カウンタ223qyの値が「95~99」の範囲に対して、青色の保留図柄態様が対応付けて規定されている。一方、緑色、および赤色の保留図柄態様に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。よって、先読み結果が外れノーマルリーチの変動種別となった場合には、始動入賞に対応する保留球数図柄として、95%(95/100)の割合で白色の保留図柄態様が設定され、5%(5/100)の割合で青色の保留図柄態様が設定される。即ち、外れノーマルリーチの場合にも、比較的高い割合で白色の保留図柄態様が設定され、保留変化(白色以外の保留図柄態様)が設定される割合は低くなるように構成されている。
また、図497(a)に示した通り、変動種別が「外れスーパーリーチ」に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~74」の範囲に対して、白色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「75~89」の範囲に対して、青色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「90~97」の範囲に対して、緑色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「98,99」の範囲に対して、赤色の保留図柄態様が対応付けて規定されている。即ち、変動時間が長く、比較的派手な(賑やかな)演出態様が実行される外れスーパーリーチの変動種別の場合には、白色の保留図柄態様となる割合が75%(75/100)と他の外れの変動種別よりも低くなり、青色の保留図柄態様となる割合が15%(15/100)と高くなる。更に、緑色や赤色の保留図柄態様にも設定され得る。即ち、緑色の保留図柄態様となる割合が8%(8/100)となり、赤色の保留図柄態様となる割合が2%(2/100)となる。よって、緑色や赤色の保留図柄態様となった場合には、少なくともノーマルリーチ外れ以下の変動種別(期待度の低い変動種別)が否定されることとなるため、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができる。
また、図497(a)に示した通り、変動種別が「当たりノーマルリーチ」に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~74」の範囲に対して、白色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「75~84」の範囲に対して、青色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「85~94」の範囲に対して、緑色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「95~99」の範囲に対して、赤色の保留図柄態様が対応付けて規定されている。即ち、外れスーパーリーチの場合よりも、緑色や赤色の保留図柄態様に設定される割合が高くなる。
更に、図497(a)に示した通り、変動種別が「当たりスーパーリーチ」に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~49」の範囲に対して、白色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「50~59」の範囲に対して、青色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「60~84」の範囲に対して、緑色の保留図柄態様が対応付けて規定され、「85~99」の範囲に対して、赤色の保留図柄態様が対応付けて規定されている。即ち、外れスーパーリーチや当たりノーマルリーチの変動種別よりも、保留変化の発生率自体が向上する上に、緑色や赤色の保留図柄態様が選択される割合も高くなる。よって、緑色や赤色の保留図柄態様に設定された場合に、大当たりに対する期待感をより向上させることができる。
図495に戻って説明を続ける。変化ポイント算出テーブル222qdは、保留一括変化演出(図485、図486参照)の実行可否を抽選する際の判断基準となる変化ポイントを算出する際に参照されるデータテーブルである。詳細については後述するが、この変化ポイントは、保留一括変化演出の抽選時点において、各保留球の変動種別と、保留図柄態様から示される大当たり期待度とが乖離している(期待度を低く報知しすぎている)程、多いポイント数に設定されるように構成されている。保留変化演出により比較的低めの期待度の保留図柄態様が設定されている程、保留一括変化演出によって期待度を向上させる演出が実行され易くなるように構成されている。これにより、保留図柄態様によってより適切に期待度を報知することができる。この変化ポイント算出テーブル222qdの詳細について、図497(b)を参照して説明する。
図497(b)に示した通り、変化ポイント算出テーブル222qdには、保留球の変動種別(先読み結果)、およびその保留球に対して設定されている保留図柄態様毎に、変化ポイントが対応付けて規定されている。本第23実施形態では、始動入賞を検出した時点で複数の保留球が保留されている場合に、この変化ポイント算出テーブル222qdによって各保留球の変化ポイントを算出して、その変化ポイントの合計値に基づいて保留一括変化演出の実行可否を抽選する構成としている。即ち、変化ポイントの合計値が多いほど、保留一括変化演出の実行割合が高くなるように構成している。これにより、保留変化演出において一旦低めの期待度が報知されたとしても、保留一括変化演出により期待度を向上させる機会を与えることができるので、保留図柄態様により期待度をより適切に報知することができる。
図497(b)に示した通り、短外れ、および長外れの変動種別に対しては、保留図柄態様によらず、変化ポイントとして「0」が対応付けて規定されている。また、外れノーマルリーチの変動種別に対しては、白保留の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして「1」が対応付けて規定され、その他の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして「0」が対応付けて規定されている。また、外れスーパーリーチの変動種別に対しては、白保留の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして「2」が対応付けて規定され、青保留の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして「1」が対応付けて規定され、その他の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして「0」が対応付けて規定されている。また、当たりノーマルリーチおよび当たりスーパーリーチの変動種別に対しては、白保留の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして3が対応付けて規定され、青保留の保留図柄態様に対して、変化ポイントとして2が対応付けて規定され、緑保留の保留図柄態様に対して変化ポイントとして1が対応付けて規定され、赤保留の保留図柄態様に対して変化ポイントとして0が対応付けて規定されている。
このように、本第23実施形態では、期待度の高い変動種別の保留球に対して期待度の低い保留図柄態様が設定されている程、変化ポイントが多くなるように構成されている。即ち、保留図柄態様の期待度を向上させる余地が大きい程、変化ポイントが多くなることにより、保留一括変化演出の実行が許容され易くなるように構成されている。このように構成することで、保留図柄態様によって、より適切な期待度を報知することができる。
図495(a)に戻って説明を続ける。一括変化抽選テーブル222qeは、保留一括変化演出の実行可否の抽選を行う際に参照されるデータテーブルである。この一括変化抽選テーブル222qeの詳細について、図498(a)を参照して説明する。図498(a)は、この一括変化抽選テーブル222qeの規定内容を示した図である。図498(a)に示した通り、一括変化抽選テーブル222qeには、変化ポイントの合計値毎に、保留一括変化演出の実行が決定される演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が対応付けて規定されている。具体的には、図498(a)に示した通り、変化ポイントの合計値が0に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。また、変化ポイントの合計値が1に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値「0~9」が対応付けて規定され、変化ポイントの合計値が2に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値「0~24」が対応付けて規定され、変化ポイントの合計値が3以上に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値「0~49」が対応付けて規定されている。つまり、変化ポイントが1であれば、10%の割合で保留一括変化演出が選択され、変化ポイントが2であれば、25%の割合で保留一括変化演出が選択され、変化ポイントが3であれば、50%の割合で保留一括変化演出が選択される。
このように、本第23実施形態では、変化ポイントの合計が多くなる(期待度の高い変動種別の保留球に対して期待度の低い保留図柄態様が設定されている)程、保留一括変化演出の実行を決定する割合が高くなるように構成されている。これにより、保留図柄態様の期待度を向上させる余地が大きい程、変化ポイントが多くなることにより、保留一括変化演出の実行が許容され易くなるように構成されている。このように構成することで、保留図柄態様によって、より適切な期待度を報知することができる。
図495(a)に戻って説明を続ける。チャンスチャージ抽選テーブル222qfは、チャンスチャージ演出の実行可否を抽選するために参照されるデータテーブルである。このチャンスチャージ抽選テーブル222qfの詳細について、図498(b)を参照して説明する。図498(b)は、チャンスチャージ抽選テーブル222qfの規定内容を示した図である。図498(b)に示した通り、チャンスチャージ抽選テーブル222qfには、変動種別毎に、保留球数と、チャンスチャージ演出を実行すると判定される演出抽選カウンタ223qyの値の範囲とが対応付けて規定されている。
具体的には、図498(b)に示した通り、外れノーマルリーチ、および外れスーパーリーチの変動パターンにおいて、保留球数が0,1に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~4」が対応付けて規定されている。また、保留球数が2に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~14」が対応付けて規定され、保留球数が3以上に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~24」が対応付けて規定されている。つまり、保留球数が0又は1であれば、5%の割合でチャンスチャージ演出の実行が決定され、保留球数が2であれば、15%の割合でチャンスチャージ演出の実行が決定され、保留球数が3以上であれば、25%の割合でチャンスチャージ演出の実行が決定される。
また、図498(b)に示した通り、当たりノーマルリーチの変動パターンにおいて、保留球数が0,1に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~34」が対応付けて規定されている一方、保留球数が2以上に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。つまり、保留球数が0又は1であれば、35%の割合でチャンスチャージ演出の実行が決定される一方、保留球数が2以上であれば、チャンスチャージ演出の実行が決定されることはない。即ち、保留球数が1以下の場合、外れの変動パターンに比較して、チャンスチャージ演出の決定割合が高くなる。また、保留球数が2以上の場合にチャンスチャージ演出の実行を行わないのは、気合ゲージが貯まりすぎて、消費しきる前に大当たりが開始されてしまう不具合を抑制するためである。即ち、当たりノーマルリーチの場合、比較的変動時間が短い(チャンスアップ演出を実行する機会が少ない)ため、チャンスアップが可能なタイミングを超えて、気合ゲージが貯まってしまう可能性が高くなる。そして、チャンスチャージ演出において貯まる気合ゲージの数は、保留球数のみに応じて決定される。つまり、保留球数が多いほど多い気合ゲージ数が設定される可能性が高くなる。よって、本実施形態では、当該変動で当たりとなる状況下において、保留球数が多い場合には、チャンスチャージ演出の実行を回避する構成としている。これにより、気合ゲージ数を消費しきる前に大当たりが開始されてしまう不具合を抑制することができる。
また、図498(b)に示した通り、当たりスーパーリーチの変動パターンにおいて、保留球数が0~2に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~49」が対応付けて規定され、保留球数が3に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲「0~9」が対応付けて規定されている。一方、保留球数が4に対しては、演出抽選カウンタ223qyの値が対応付けられていない。つまり、保留球数が0~2であれば、50%の割合でチャンスチャージ演出の実行が決定され、保留球数が3であれば、10%の割合でチャンスチャージ演出の実行が決定される一方、保留球数が4であれば、チャンスチャージ演出の実行が決定されることはない。即ち、保留球数が2以下の場合、外れの変動パターンや当たりノーマルリーチの変動パターンに比較して、チャンスチャージ演出の決定割合が高くなる。また、保留球数が3の場合には、チャンスチャージ演出の実行割合が低くなり、保留球数が4の場合には、チャンスチャージ演出の実行を行わない。これは、当たりノーマルリーチと同様に、気合ゲージを消費しきる前に大当たりが開始されてしまう不具合を抑制する趣旨である。
図495(a)に戻って説明を続ける。継続示唆演出選択テーブル222qgは、大当たり終了後(即ち、普通図柄の時短状態の開始後)、96回~99回目の変動表示演出に渡って実行される継続示唆演出の演出シナリオを選択する際に参照されるデータテーブルである。この継続示唆演出選択テーブル222qgの詳細について、図499を参照して説明する。
図499は、継続示唆演出選択テーブル222qgの規定内容を示した図である。図499に示した通り、継続示唆演出選択テーブル222qgは、継続示唆演出の終了時まで確変状態の継続が確定している場合に参照される継続確定用テーブルと、継続示唆演出の終了分までの保留球は保留されていないが、保留内では確変状態が維持されることが確定している場合に参照される継続濃厚用テーブルと、継続示唆演出の終了時が、時短状態であることが確定する非継続用テーブルと、で少なくとも構成されている。各テーブルには、96回目~99回目の変動表示において実行する演出態様の組合せ(シナリオ)が複数規定されている。
図499に示した通り、継続確定用テーブルには、「01H」~「07H」の7つのシナリオに対して、それぞれ演出抽選カウンタ223qyの値の範囲が対応付けて規定されている。具体的には、図499に示した通り、96回目~98回目の変動表示において、期待度の低い弱攻撃(図476(a)参照)が実行され、99回目の変動表示において期待度の高い強攻撃(図476(b)参照)が実行されて扉806を突破する態様の演出シナリオ「01H」に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「0~9」が対応付けて規定されている。また、96,97回目の変動表示において弱攻撃(図476(a)参照)が実行され、98,99回目の変動表示において強攻撃(図476(b)参照)が実行されて扉806を突破する態様の演出シナリオ「02H」に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「10~19」が対応付けて規定され、96回目の変動表示において弱攻撃(図476(a)参照)が実行され、97~99回目の変動表示において強攻撃(図476(b)参照)が実行されて扉806を突破する態様の演出シナリオ「03H」に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「20~59」が対応付けて規定され、96~99回目の全ての変動表示において強攻撃(図476(b)参照)が実行されて扉806を突破する態様の演出シナリオ「04H」に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「60~89」が対応付けて規定されている。即ち、強攻撃の回数が少ない演出シナリオの選択率が低く、強攻撃の回数が多い演出シナリオの選択率が高くなるように構成されている。
また、図499に示した通り、継続確定用テーブルには、99回未満の変動回数で扉806を突破する特別な態様の演出シナリオが設けられている。即ち、96回目の変動演出で弱攻撃を行ってそのまま扉806を突破する態様の演出シナリオ「05H」(演出抽選カウンタ223qyの値「90,91」の範囲)と、96回目に弱攻撃、97回目に強攻撃を行って扉806を突破する態様の演出シナリオ「06H」(演出抽選カウンタ223qyの値「92~94」の範囲)と、96回目、および97回目に弱攻撃を行い、98回目に強攻撃を行って扉806を突破する態様の演出シナリオ「07H」(演出抽選カウンタ223qyの値「95~99」の範囲)とが設定されている。これらの特別な態様のシナリオは、継続確定用テーブルが参照された場合にのみ設定される可能性がある。即ち、99回目の変動表示が終了する時点まで、確変状態が継続していることが確定している状態でのみ実行される可能性があるため、特別な態様のシナリオが実行されることにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図499に示した通り、継続濃厚用テーブルには、「08H」~「0BH」の4つのシナリオが規定されている。演出シナリオ「08H」~「0BH」の演出の流れは、それぞれ上述した演出シナリオ「01H」~「04H」と全く同一であるため、ここではその詳細については省略する。図499に示した通り、演出シナリオ「08H」には、演出抽選カウンタ223qyの値「0~14」が対応付けて規定され、演出シナリオ「09H」には、演出抽選カウンタ223qyの値「15~29」が対応付けて規定され、演出シナリオ「0AH」には、演出抽選カウンタ223qyの値「30~69」が対応付けて規定され、演出シナリオ「0BH」には、演出抽選カウンタ223qyの値「70~99」が対応付けて規定されている。即ち、継続確定用テーブルと同様に、強攻撃の回数が少ない演出シナリオの選択率が低く、強攻撃の回数が多い演出シナリオの選択率が高くなるように構成されている。なお、継続濃厚用テーブルに規定されたシナリオの進行中に、転落に対応する抽選結果となった場合には、その転落の抽選結果となった変動表示から、非継続用テーブルに規定された演出シナリオの1つである、演出シナリオ「0CH」に切り替えられる。これにより、継続示唆演出の開始時点で99回目の変動表示までの分の保留球が保留されていなかった場合でも、途中でシナリオを切り替えることにより、99回目の変動終了時点における遊技状態を正確に報知することができる。
また、図499に示した通り、非継続用テーブルには、「0CH」~「0FH」の4つのシナリオが規定されている。演出シナリオ「0CH」~「0FH」の演出の流れは、最終的に扉806の突破に失敗する点以外、それぞれ上述した演出シナリオ「01H」~「04H」と全く同一であるため、ここではその詳細については省略する。図499に示した通り、演出シナリオ「0CH」には、演出抽選カウンタ223qyの値「0~39」が対応付けて規定され、演出シナリオ「0DH」には、演出抽選カウンタ223qyの値「40~79」が対応付けて規定され、演出シナリオ「0EH」には、演出抽選カウンタ223qyの値「80~94」が対応付けて規定され、演出シナリオ「0FH」には、演出抽選カウンタ223qyの値「95~99」が対応付けて規定されている。即ち、継続確定用テーブルや、継続濃厚用テーブルとは正反対に、強攻撃の回数が少ない演出シナリオの選択率が高く、強攻撃の回数が多い演出シナリオの選択率が低くなるように構成されている。よって、強攻撃の回数が多いほど、非継続用テーブルが参照されて演出シナリオが決定された可能性が低くなるので、継続示唆演出の実行中において、毎回の攻撃の内容に注目して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図495(a)に戻って説明を続ける。割込連打抽選テーブル222qhは、割り込み連打演出(図482参照)の実行可否、および演出種別を抽選するために参照されるデータテーブルである。この割込連打抽選テーブル222qhの詳細について、図500を参照して説明する。図500は、割込連打抽選テーブル222qhの規定内容を示した図である。図500に示した通り、割込連打抽選テーブル222qhには、変動種別毎に、演出種別と、演出抽選カウンタ223qyの値の範囲とが対応付けて規定されている。
より具体的には、図500に示した通り、長外れの変動パターンでは、通常の変動演出期間の間に実行され、最小で残り10体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「0~4」が対応付けて規定されている。このため、長外れの場合には、5%の割合(5/100)で、割込連打演出が実行される。
また、図500に示した通り、外れノーマルリーチの変動パターンでは、通常の変動演出期間の間に実行され、最小で残り5体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「0~9」が対応付けて規定され、リーチ変動中に実行され、最小で残り4体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「10~14」が対応付けて規定されている。このため、外れノーマルリーチの変動パターンでは、トータルで15%の割合出割込連打演出の実行が決定される。即ち、長外れの場合よりも高い割合で割込連打演出の実行が決定される。
また、図500に示した通り、外れスーパーリーチの変動パターンでは、通常の変動演出期間の間に実行される割込連打演出として、最小で残り5体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「0~4」が対応付けて規定され、最小で残り4体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「5~9」が対応付けて規定されている。また、リーチ変動中に実行される割込連打演出として、最小で4体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「10~14」が対応付けて規定され、最小で3体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「15~19」が対応付けて規定されている。即ち、外れノーマルリーチよりもトータルの割込連打演出の実行割合が高くなる上に、より少ないモンスター数までモンスターを減らすことができるので、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができる。
また、図500に示した通り、当たりノーマルリーチの変動パターンでは、通常の変動演出期間の間に実行される割込連打演出として、最小で残り5体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「0~3」が対応付けて規定され、0体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「4」が対応付けて規定されている。また、リーチ変動中に実行される割込連打演出として、最小で4体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「5~24」が対応付けて規定され、0体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「25」が対応付けて規定されている。即ち、外れの場合よりも、トータルの割込連打演出の実行割合が高くなる上に、全てのモンスターを倒す可能性があるため、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができる。
また、図500に示した通り、当たりスーパーリーチの変動パターンでは、通常の変動演出期間の間に実行される割込連打演出として、最小で残り4体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「0,1」が対応付けて規定され、0体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「2」が対応付けて規定されている。また、リーチ変動中に実行される割込連打演出として、最小で4体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「3~19」が対応付けて規定され、3体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「20~39」が対応付けて規定され、0体までモンスターを減らすことができる演出態様の演出種別に対して、演出抽選カウンタ223qyの値「40,41」が対応付けて規定されている。即ち、外れや当たりノーマルリーチの場合よりも、トータルの割込連打演出の実行割合が高くなる上に、全てのモンスターを倒す可能性がより高くなるため、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができる。
このように、本第23実施形態では、割込連打演出の実行タイミング、および討伐可能なモンスターの数を、変動種別毎に異ならせる構成とし、大当たりの場合にのみ、モンスターを全て討伐する演出が選択され得る構成とした。このように構成することで、割込連打演出の実行中に、より積極的に連打操作を行わせることができるので、遊技者の割込連打演出に対する参加意欲を向上させることができる。
次に、図495(b)を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221におけるRAM223について説明する。図495(b)は、RAM223の内容を示したブロック図である。RAM223には、特別図柄1保留球数カウンタ223qaと、特別図柄2保留球数カウンタ223qbと、普通保留球数カウンタ223qcと、変動開始フラグ223qdと、停止種別選択フラグ223qeと、遊技状態格納エリア223qfと、時短保証回数カウンタ223qgと、継続シナリオ格納エリア223qhと、右打ち中当選フラグ223qiと、連打種別格納エリア223qjと、チャンスチャージ待機フラグ223qkと、チャージ数カウンタ223qmと、チャージ状態回数カウンタ223qnと、一括変化フラグ223qpと、変化ポイント格納エリア223qqと、保留図柄状態格納エリア223qrと、変動時間タイマ223qsと、操作有効期間タイマ223qtと、停止操作回数カウンタ223quと、連打有効期間タイマ223qvと、一括変化期間タイマ223qxと、演出抽選カウンタ223qyと、その他メモリエリア223zとが少なくとも設けられている。
特別図柄1保留球数カウンタ223qaは、主制御装置110において保留されている第1特別図柄の抽選に対応する保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタであり、特別図柄2保留球数カウンタ223qbは、第2特別図柄の抽選に対応する保留球数を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている特別図柄1保留球数カウンタ203qd、および特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbにて、その保留球数を特別図柄の種別毎に管理するようになっている。
具体的には、主制御装置110では、第1入球口64、第2入球口640への入球によって変動表示の保留球数が加算された場合、又は、主制御装置110において特別図柄における変動表示が実行されて保留球数が減算された場合に、加算後または減算後の特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値、または特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203qd、または特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値を取得して、特別図柄1保留球数カウンタ223qa、または特別図柄2保留球数カウンタ223qbに格納する(図528のZ3910参照)。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbの値を更新するので、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203qd、および特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値と同期させながら、その値を更新することができる。
特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbの値は、第3図柄表示装置81における保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbに格納すると共に、格納後の特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81の副表示領域Dsに表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、特別図柄1保留球数カウンタ223qa、および特別図柄2保留球数カウンタ223qbは、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203qd、特別図柄2保留球数カウンタ203qeと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の特別図柄1保留球数カウンタ203qd、特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
普通保留球数カウンタ223qcは、上述した特別図柄1保留球数カウンタ223qa、及び特別図柄2保留球数カウンタ223qbと同様の内容を、対象を特別図柄から普通図柄へと変更した点で相違しているだけであり、その技術的制御思想は同一であるため詳細な説明を省略する。
変動開始フラグ223qdは、主制御装置110から送信される第1特別図柄の変動パターンコマンド、または第2特別図柄の変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図528のZ3904参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図532のZ4202参照)。変動開始フラグ223qdがオンになると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図518参照)のコマンド出力処理(Z3102)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
停止種別選択フラグ223qeは、主制御装置110から送信される特別図柄の停止種別コマンドを受信した場合にそれぞれオンされ(図528のZ3907参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図532のZ4208参照)。停止種別選択フラグ223qeがオンになると、受信した停止種別コマンドから抽出された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に基づいて、停止種別が決定される。
遊技状態格納エリア223qfは、パチンコ機10の遊技状態に応じたデータを格納しておくための記憶領域である。この遊技状態格納エリア223qfは、主制御装置110から、パチンコ機10の遊技状態に変更が生じる毎に出力される状態コマンドを受信する毎に更新される(図528のZ3902参照)。なお、遊技状態格納エリア223qfは、例えば1バイトの記憶領域で構成され、下位2ビットの状態によって遊技状態を特定可能に構成されている。より具体的には、例えば、最下位のビットが普通図柄の時短状態であるか否かを示し、下位2ビット目のビットが特別図柄の確変状態であるか否かを示す。よって、「特別図柄の低確率状態」、且つ「普通図柄の通常状態」では、下位2ビットが「00B」となり、「特別図柄の低確率状態」、且つ「普通図柄の時短状態」では、下位2ビットが「01B」となり、「特別図柄の確変状態」、且つ「普通図柄の時短状態」では、下位2ビットが「11B」となる。音声ランプ制御装置113のMPU221は、この遊技状態格納エリア223qfに格納されたデータに基づいて、音声ランプ制御装置113側でパチンコ機10の遊技状態を把握することができる。
時短保証回数カウンタ223qgは、時短状態が保証される残りの変動回数をカウントするためのカウンタである。この時短保証回数カウンタ223qgは、初期値が0に設定されており、大当たり終了時に値に100が設定される(図531のZ4107参照)。また、新たな変動表示の実行を設定する毎に、値が1ずつ減算される(図533のZ4304参照)。上述した通り、本第23実施形態では、大当たり終了後、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、普通図柄の時短状態が維持される構成としている。この時短保証回数カウンタ223qgによって、時短保証回数をカウントしておくことにより、音声ランプ制御装置113側でも、保証回数を正確に把握することができる。
継続シナリオ格納エリア223qhは、確変継続示唆演出の開始時に継続示唆演出選択テーブル222qg(図499参照)から決定された演出シナリオの種別を示すデータを格納しておくための記憶領域である。この継続シナリオ格納エリア223qhは、初期値が00Hに設定されており、確変継続示唆演出の開始タイミングで継続示唆演出選択テーブル222qg(図499参照)を用いた抽選により演出シナリオが決定されると、その演出シナリオを示すデータが格納される(図534のZ4409参照)。確変継続示唆演出の実行中は、この継続シナリオ格納エリア223qhのデータに基づいて、各変動表示の開始時における変動表示態様が決定される(図534のZ4415参照)。
右打ち中当選フラグ223qiは、実行中の大当たりが、右打ち遊技状態(普通図柄の時短状態)の間に当選した大当たりであるか否かを示すフラグである。この右打ち中当選フラグ223qiがオンであれば、右打ち遊技状態の間に当選した大当たりであることを示し、オフであれば、左打ち遊技状態の間に当選した大当たり(即ち、初当たり)であることを示す。大当たり終了時には、この右打ち中当選フラグ223qiの状態に応じて背面モードを設定する。即ち、オンであれば神殿探索モードを設定し、オフであれば、洞窟探索モードを設定する(図531のZ4109,Z4110参照)。上述した通り、左打ち遊技状態で大当たりになった(即ち、第1特別図柄の抽選で大当たりになった)場合、50%の割合でしか確変状態に移行しない一方で、右打ち遊技状態で大当たりになる(即ち、第2特別図柄の抽選で大当たりになる)と、80%の割合で確変状態に移行する。この割合の差を背面モードにより示される期待度によって報知する構成としている。
連打種別格納エリア223qjは、割り込み連打演出の種別(演出の実行タイミング、およびモンスターの減算数の下限値)を示すデータを格納するための記憶領域である。この連打種別格納エリア223qjのデータに応じて、割り込み連打演出の開始タイミングや、PUSHボタン10317の押下に対するモンスターの減算数等が設定される。
チャンスチャージ待機フラグ223qkは、チャンスチャージ演出の実行が決定されてから、チャンスチャージ演出が実際に開始されるまでの間の期間(チャンスチャージ待機期間)であるか否かを示すフラグであり、オンであればチャンスチャージ待機期間であることを示す。このチャンスチャージ待機フラグ223qkは、初期値がオフに設定されており、チャンスチャージ演出の実行が決定された場合にオンに設定され(図536のZ4564参照)、チャンスチャージ演出の実行が開始された場合にオフに設定される(図520のZ3313参照)。このチャンスチャージ待機フラグ223qkがオンの間に新たな始動入賞を検出した場合は、その後に実行されるチャンスチャージ演出において貯まる気合ゲージ数として予め決定されたゲージ数に対して、ゲージ数を上乗せするか否かが判別される。
チャージ数カウンタ223qmは、チャンスチャージ演出において報知される気合ゲージのゲージ数を示すカウンタである。このチャージ数カウンタ223qmは、初期値が0に設定されており、チャンスチャージ演出の実行が決定された場合に、その決定時点の保留球数に1を加算した値が設定される(図536のZ4563参照)。また、チャンスアップ演出が実行されることにより、気合ゲージが消費される毎に、その値が1ずつ減算して更新される(図523のZ3559,Z3561参照)。
チャージ状態回数カウンタ223qnは、チャンスチャージ演出によって貯まった気合ゲージの消費が完了するまでの残りの変動回数を示すカウンタである。このチャージ状態回数カウンタ223qnは、チャンスチャージ演出の開始時に、現状の保留球数に応じた値が設定され(図520のZ3314参照)、新たな変動表示演出の実行を設定する毎に、値が1ずつ減算される(図533のZ4302参照)。このチャージ状態回数カウンタ223qnの値が1以上の間は、チャンスアップ演出を実行可能なタイミングとなる毎に、気合ゲージを消費してチャンスアップ演出を実行させるか否かの判定が実行される。
一括変化フラグ223qpは、保留一括変化演出の実行中であるか否かを示すフラグであり、オンであれば、保留一括変化演出の実行中であることを意味し、オフであれば保留一括変化演出の実行中ではないことを示す。この一括変化フラグ223qpは、初期値がオフに設定されており、保留一括変化演出の実行が設定された場合にオンに設定される(図530のZ4059参照)。
変化ポイント格納エリア223qqは、上述した変化ポイント算出テーブル222qdを参照して特定された変化ポイントを格納しておくための記憶領域である。この変化ポイント格納エリア223qqには、各保留球の変化ポイントを別個に格納しておくことが可能に構成されている。
保留図柄状態格納エリア223qrは、各保留球数図柄の保留図柄態様を示すデータを格納しておくための記憶領域である。この保留図柄状態格納エリア223qrに格納されたデータによって、各保留球数図柄の保留図柄態様を正確に把握することができる。
変動時間タイマ223qsは、変動時間を計測するためのタイマである。この変動時間タイマ223qsのタイマ値によって、変動表示演出の進行状況を正確に判断することができる。
操作有効期間タイマ223qtは、押下停止演出(図478参照)において、PUSHボタン10317が有効となる期間を計測するためのタイマである。この操作有効期間タイマ223qtにより、押下停止演出におけるPUSHボタン10317に対する操作を有効として取り扱うか否かが判別される。なお、押下停止演出では、表示画面上は、図柄列ごとに別々のボタン画像および有効期間ゲージが表示されるが、実際には単一の操作有効期間により、PUSHボタン10317の操作を有効とするか否かが判別される。このように構成することで、各図柄列の停止操作を有効とするか否かの判別を簡素化することができるので、音声ランプ制御装置113の処理負荷を軽減することができる。
停止操作回数カウンタ223quは、押下停止演出(図478参照)において実行可能な残りの停止操作の回数を示すカウンタである。この停止操作回数カウンタ223quの値が3の状態で、操作有効期間の間に停止操作が検出されると、左図柄列が停止表示され、値が2の状態で、操作有効期間の間に停止操作が検出されると、右図柄列が停止表示され、値が1の状態で、操作有効期間の間に停止操作が検出されると、中央図柄列が停止表示される。
連打有効期間タイマ223qvは、割り込み連打演出(図482参照)において、PUSHボタン10317に対する連打操作が有効となる期間を計測するためのタイマである。この連打有効期間タイマ223qvにより、割り込み連打演出におけるPUSHボタン10317に対する操作を有効として取り扱うか否かが判別される。
一括変化期間タイマ223qxは、保留一括変化演出(図486、図487参照)において、PUSHボタン10317が有効となる期間を計測するためのタイマである。この一括変化期間タイマ223qxにより、保留一括変化演出におけるPUSHボタン10317に対する操作を有効として取り扱うか否かが判別される。
演出抽選カウンタ223qyは、上述した通り、演出態様の抽選を実行するための乱数カウンタである。
その他メモリエリア223zは上述したデータ以外のデータを格納する領域として設けられており、音声ランプ制御装置113のMPU221が使用するその他カウンタ値などを一時的に記憶しておくための領域である。このその他メモリエリア223zには、例えば、主制御装置110から受信した入賞情報コマンドに基づく入賞情報を格納するための入賞情報格納エリア等が設けられている。なお、入賞情報格納エリアは、4つのエリア(第1エリア~第4エリア)からなる記憶エリアを、第1特別図柄、および第2特別図柄のそれぞれに対して有している。加えて、1つの実行エリアを有している。各エリアには、入賞情報がそれぞれ格納される。本パチンコ機10では、主制御装置110において始動入賞が検出された場合に、その始動入賞に応じて取得された特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値から、その始動入賞に対応する特別図柄の抽選が行われた場合に得られる各種情報(当否、停止種別、変動パターン)が主制御装置110において予測(推定)され、その予測された各種情報が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ入賞情報コマンドによって通知される。
音声ランプ制御装置113では、入賞情報コマンドが受信されると、その入賞情報コマンドにより通知された各種情報(当否、停止種別、変動パターン)が入賞情報として抽出されて、その入賞情報が、RAM223の記憶領域である入賞情報格納エリア(図示せず)に記憶される。より具体的には、抽出された入賞情報が、4つのエリア(第1エリア~第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1~第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)や、演出時間を計時する経時タイマなどを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理23(図528参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理23(図528のS3114参照)によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示(変動演出)や連続予告演出を制御するものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110~114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110~114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図509参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図501を参照して、本第23実施形態における音声出力装置226について説明する。図501は、音声出力装置226の電気的構成を示したブロック図である。図501に示した通り、音声出力装置226は、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU301が搭載されている。MPU301には、当該MPU301により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM302と、そのROM302内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM303とが内蔵されている。
音声出力装置226のMPU301は、入出力ポート305、および音声合成部306と電気的に接続されている。音声ランプ制御装置113から音声出力装置226に対して、音声データを指定するコマンドを受信した場合には、そのコマンドが入出力ポート305を介してMPU301へ入力される。また、音声ランプ制御装置113によって指定された音声データは、ROM302から読み出されて、音声合成部306の、音声種別に対応するチャンネルに対して出力される。
音声合成部306は、各チャンネルに入力された音声データを合成して、合成音声データとしてアンプ部307へと出力する公知の音声合成LSIで構成されている。合成音声データは、アンプ部307によって増幅され、スピーカー部308に入力される。これにより、スピーカー部308から、音声ランプ制御装置113によって指定された各種音声を出力することができる。
次に、図501を参照して、本第23実施形態における音声出力装置226のMPU301に設けられたROM302の構成について説明する。図501に示した通り、ROM302には、音声ファイル記憶エリア(音声ファイル)302aが少なくとも設けられている。
音声ファイル記憶エリア(音声ファイル)302aには、パチンコ機10で実行される各種演出において楽曲や効果音等を出力するために用いる音声ファイル(音声データ)が記憶されている記憶領域である。各種演出の実行が音声ランプ制御装置113により通知された場合には、この音声ファイル記憶エリア(音声ファイル)302aから演出に対応する音声ファイルが読み出され、音声合成部306の対応するチャンネルに出力される。
次に、音声出力装置226に設けられたRAM303の構成について説明する。図501に示した通り、RAM303は、連打音出力フラグ303aと、再生位置格納エリア303bと、楽曲出力中フラグ303cと、が少なくとも設けられている。
連打音出力フラグ303aは、割り込み連打演出の実行中において、直近に出力した連打音の種別(第1連打音であるか、第2連打音であるか)を示すフラグである。この連打音出力フラグ303aが01Hであれば、直近に出力した連打音が、第1連打音であることを示し、「02H」であれば、第2連打音であることを示す。この連打音出力フラグ303aにより、直近に出力した連打音の種別を把握可能に構成することで、連打操作を検出する毎に、異なるチャンネルに対して異なる種別の連打音を交互に再生することができる。よって、連打操作の実行中における音声態様を多様化することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
再生位置格納エリア303bは、楽曲の再生の中断を指示された場合に、その中断時の再生位置を示すデータを格納しておくための記憶領域である。楽曲の再生を再開する場合は、この再生位置格納エリア303bに格納されているデータに基づいて、中断された再生位置から正確に再生を再開させることができる。
楽曲出力中フラグ303cは、変動表示演出等が実行され、音声ファイルに基づく楽曲の出力中であるか否かを示すフラグである。この楽曲出力中フラグ303cがオンであれば、楽曲の出力中であることを意味し、オフであれば、楽曲の出力中でないことを意味する。
<第23実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図502から図516のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図502は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(Z101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、初期値乱数カウンタCINI1と普通初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(Z102)。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では999)に達した際、0にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、普通初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では239)に達した際、0にクリアし、その普通初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4、変動種別カウンタCS1、普通当たり乱数カウンタC5の更新を実行する(Z103)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、999,99,250,999,198,239)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C5,CS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37において表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理23を実行し(Z104)、その後、第1入球口64、および第2入球口640への入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理23を実行する(Z105)。尚、特別図柄変動処理23、始動入賞処理23の詳細は、図503~図506を参照して後述する。
始動入賞処理23を実行した後は、第2図柄表示装置83において表示を行うための処理である普通図柄変動処理23を実行し(Z106)、普通入球口における球の通過に伴うスルーゲート通過処理23を実行する(Z107)。尚、普通図柄変動処理23、及び、スルーゲート通過処理23の詳細は、図507および図508を参照して後述する。スルーゲート通過処理23を実行した後は、発射制御処理を実行し(Z108)、次に、その他入賞処理を実行する(Z109)。更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(Z110)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図503を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理23(Z104)について説明する。図503は、この特別図柄変動処理23(Z104)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理23(Z104)は、タイマ割込処理(図502参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理23では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(Z201)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(Z201:Yes)、そのまま本処理を終了する。
特別図柄の大当たり中でなければ(Z201:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(Z202)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(Z202:No)、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)と、特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値(特別図柄における変動表示の保留回数N2)を取得する(Z203)。次に、特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値(N2)が0よりも大きいか否かを判別し(Z204)、特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値(N2)が0でなければ(Z204:Yes)、特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値(N2)を1減算し(Z205)、演算により変更された特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値を示す保留球数コマンドを設定する(Z206)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図511参照)の外部出力処理(Z1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第2特別図柄保留球数カウンタ223qbに格納する。
Z206の処理により保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄2保留球格納エリア203qbに格納されたデータをシフトする(Z207)。Z207の処理では、特別図柄2保留球格納エリア203qbの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。Z207の処理が実行された後には、Z208の処理へ移行する。
一方、Z204の処理において、第2特別図柄保留球数カウンタ203qdの値が0であると判別された場合には(Z204:No)、Z203の処理において取得した特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)が0であるか判別する(Z209)。特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)が0であると判別した場合には(Z209:No)、この処理を終了する。一方、Z209の処理において、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)が0でないと判別した場合には(Z209:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)を1減算し(Z210)、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値を示す保留球数コマンドを設定する(Z211)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図511参照)の外部出力処理(Z1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値を抽出し、抽出した値をRAM223の第1特別図柄保留球数カウンタ223qaに格納する。
Z211の処理により保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄1保留球格納エリア203qaに格納されたデータをシフトする(Z212)。Z212の処理では、特別図柄1保留球格納エリア203qaの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、特別図柄(第1図柄)の変動開始を設定するための特別図柄変動開始処理23を実行し(Z208)、本処理を終了する。なお、特別図柄変動開始処理23については、図504を参照して後述する。
Z202の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(Z202:Yes)、第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(Z213)。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(Z213:No)、第1図柄表示装置の表示を更新し(Z214)、本処理を終了する。
一方、Z213の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(Z213:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(Z215)。停止図柄の設定は、図504を参照して後述する特別図柄変動開始処理23(Z208)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理23(Z208)が実行されると、特別図柄1保留球格納エリア203qaと特別図柄2保留球格納エリア203qbとに共通して設けられた実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、特別当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たり種別が決定される。
尚、本実施形態では、第1図柄(特別図柄)の停止図柄として、大当たりAになる場合には、第1図柄表示装置37において青色のLEDを点灯させ、大当たりBになる場合には赤色のLEDを点灯させ、大当たりCになる場合には、緑色のLEDを点灯させ、大当たりDになる場合には、青色のLEDと赤色のLEDを点灯させ、大当たりEになる場合には、赤色のLEDと緑色のLEDを点灯させる。また、外れである場合には青色のLEDと緑色のLEDとを点灯させるように設定されている。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
Z215の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理23(Z208)によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(Z216)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(Z216:Yes)、大当たり開始フラグ203qiをオンに設定する(Z217)。そして、停止コマンドを設定し(Z218)、本処理を終了する。
一方、Z216の処理において、今回の抽選結果が大当たりではないと判別した場合には(Z216:No)、Z217の処理をスキップし、Z218の処理を実行後、本処理を終了する。
次に、図504を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理23(Z208)について説明する。図504は、特別図柄変動開始処理23(Z208)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理23(Z208)は、タイマ割込処理(図502参照)の特別図柄変動処理23(図503参照)の中で実行される処理であり、特別図柄1保留球格納エリア203qaおよび特別図柄2保留球格納エリア203qbの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定するための処理である。
特別図柄変動開始処理23(Z208)では、まず、特別図柄保留球実行エリアに格納されている特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別カウンタC3、転落抽選カウンタC4、変動種別カウンタCS1の各値を取得する(Z301)。次に、現在、遊技状態が確変中(特別図柄の高確率状態)であるか判別する(Z302)。なお、確変中であるか否かの判断は、確変フラグ203qhの値が1以上であるか判別することにより実行される。ここで確変フラグ203qhは、大当たり遊技が終了したことに基づいて予め定められた値が設定される。一方、大当たり遊技の開始に基づいて、その値が0に設定される。
Z302の処理において、確変中であると判別した場合には(Z302:Yes)、パチンコ機10が確変中(特別図柄の高確率状態)であるので、Z301の処理で取得した転落抽選カウンタC4の値と、転落抽選テーブル202qe(図490(c)参照)とを比較することにより、特別図柄の確変状態から特別図柄の低確率状態へと転落させるか否かの抽選(転落抽選)を行う(Z303)。具体的には、転落抽選カウンタC4の値を、転落抽選テーブル202qeに格納されている2個の乱数値と1つ1つ比較する。上述したように、確変中(特別図柄の高確率状態)において低確率状態への転落に対応する乱数値は、「0,1」の2個が設定されており、転落抽選カウンタC4の値と、これらの転落に対応する乱数値とが一致する場合に、低確率状態へ転落させると判定する。Z303の処理で転落抽選の抽選結果を取得したら、Z304の処理へ移行する。
Z304の処理では、特別図柄の低確率状態への転落に対応する抽選結果であるか否かを判別し(Z304)、転落に対応する抽選結果であると判別した場合は(Z304:Yes)、確変フラグ203qhをオフに設定し(Z305)、低確率状態への転落を示す状態コマンドを設定して(Z306)、Z307の処理へ移行する。
一方、Z302の処理において、パチンコ機10が確変中(特別図柄の高確率状態)では無い、即ち、特別図柄の低確率状態であると判別した場合には(Z302:No)、Z303~Z306の処理をスキップし、Z307の処理へ移行する。
Z307の処理では、Z301の処理で取得した特別当たり乱数カウンタC1の値と、低確率時用の特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa(図490(a)参照)とに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(Z307)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値を、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qaに格納されている4つの乱数値と1つ1つ比較する。特別図柄の低確率状態における特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「0~3」の4個が設定されており、特別当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、Z309の処理へ移行する。
一方、Z304の処理において、転落に対応する抽選結果ではないと判別した場合は(Z304:No)、Z308の処理へ移行する。Z308の処理では、Z301の処理で取得した特別当たり乱数カウンタC1の値と、高確率時用の特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa(図490(a)参照)とに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(Z308)。具体的には、特別当たり乱数カウンタC1の値を、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qaに格納されている8個の乱数値と1つ1つ比較する。特別図柄の高確率状態における特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「4~11」の8個が設定されており、特別当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、Z309の処理へ移行する。
Z309の処理では、Z307またはZ308の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるか(即ち、取得している特別当たり乱数カウンタC1の値と、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qaに設定されている判定値と一致するか)を判別し(Z309)、特別図柄の大当たりであると判別された場合には(Z309:Yes)、時短中カウンタ203qg、確変フラグ203qhの値を初期値にリセットし(Z310)、Z301の処理で取得した特別当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(Z311)。より具体的には、Z301の処理で取得した特別当たり種別カウンタC2の値と、大当たり種別選択23テーブル202qdに格納されている乱数値とを比較し、5種類の特別図柄の大当たり種別(大当たりA~大当たりE)のうち、今回の大当たり種別が何れであるかを判別する。上述したように、第1特別図柄の大当たりにおいて、特別当たり種別カウンタC2の値が「0~9」の範囲にあれば、大当たりA(15R確変大当たり)であると判別し、「10~49」の範囲にあれば、大当たりB(5R確変大当たり)であると判別し、「50~99」の範囲にあれば、大当たりC(5R通常大当たり)であると判別する(図491(b)参照)。また、第2特別図柄の大当たりにおいて、特別当たり種別カウンタC2の値が「0~79」の範囲にあれば、大当たりD(15R確変大当たり)であると判別し、「80~99」の範囲にあれば、大当たりE(15R通常大当たり)と判別する(図491(c)参照)。
このZ311の処理では、判別された大当たり種別(大当たりA~E)に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37A,37Bの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別(大当たりA~E)が停止種別として設定される。このZ311の処理において設定された停止図柄の表示態様が、上述した特別図柄変動処理23(図503参照)のZ215の処理によって停止表示される。
次に、変動パターン選択23テーブル202qb(図492(a)、図493参照)を参照して、大当たり当選時の変動パターンを選択する。ここで、本実施形態では、図492(b)、および図493を参照して上述した通り、設定されている遊技状態に応じて異なる変動パターンが設定され易くするために、設定されている遊技状態に応じて異なるデータテーブルを参照して特別図柄の変動時間が設定されるように構成している。具体的には、遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン選択23テーブル202qbのうち通常用テーブル202qb1(図492(a)参照)を参照して変動パターンを決定する一方で、遊技状態が確変状態、又は時短状態である場合には、変動パターン選択23テーブル202qbのうち確変・時短用テーブル202qb2(図493参照)を参照して変動パターンを決定する(Z312)。Z312の処理が終了した後は、処理をZ318へと移行する。Z312の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203の特別図柄保留球実行エリアに格納されている変動種別カウンタCS1の値と、停止種別選択カウンタC3の値とに基づいて、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
一方、Z309の処理において、特別図柄の抽選結果が外れであると判別した場合には(Z309:No)、次に、時短中カウンタ203qgの値が0より大きい値であるか否かを判別する(Z313)。Z313の処理において、時短中カウンタ203qgの値が0より大きい(即ち、1以上の値である)と判別した場合は(Z313:Yes)、時短中カウンタ203qgの値を1減算し(Z314)、減算後の時短中カウンタ203qgの値を示す状態コマンドを設定して(Z315)、Z316の処理へ移行する。一方、Z313の処理において、時短中カウンタ203qgの値が0であると判別した場合は(Z313:No)、Z314およびZ315の処理をスキップし、Z316の処理へ移行する。
Z316の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、特別図柄1保留球格納エリア203qaおよび特別図柄保留球実行エリアに格納されている停止種別選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の値に基づいて、外れ時の変動パターン(変動時間)を決定する(Z317)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、Z312の処理と同様に、特別図柄保留球実行エリアに格納されている停止種別選択カウンタC3および変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
Z312の処理、またはZ317の処理が終了した後で実行されるZ318の処理では、Z312の処理、またはZ317の処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(Z318)。次いで、Z312の処理またはZ317の処理で設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(Z319)。Z319の処理が終わると、特別図柄変動処理23(Z104)へ戻る。
次に、図505を参照して、主制御装置110のMPU201により実行される始動入賞処理23(Z105)を説明する。図505は、この始動入賞処理23(Z105)を示すフローチャートである。この始動入賞処理23(Z105)は、タイマ割込処理(図502参照)の中で実行され、第1入球口64への入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合に、各種乱数カウンタが示す値の保留処理と、その保留された各種乱数カウンタが示す値から、特別図柄における抽選結果の先読みを実行するための処理である。
始動入賞処理23(Z105)が実行されると、まず、遊技球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判定する(Z401)。ここでは、第1入球口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、遊技球が第1入球口64に入賞したと判別すると(Z401:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(特別図柄における変動表示の保留回数N1)を取得する(Z402)。そして、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(Z403)。
そして、Z401の処理において、第1入球口64への入賞がないと判別した場合は(Z401:No)、Z408の処理へ移行し、第1入球口64への入賞があっても(Z401:Yes)、Z403の処理において、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)が4未満でない(即ち、上限値である4)と判別した場合は(Z403:No)、Z407の処理へ移行する。これらに対し、Z401の処理において、第1入球口64への入賞があったと判別し(Z401:Yes)、且つ、Z403の処理において、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)が4未満であると判別した場合は(Z403:Yes)、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)を1加算する(Z404)。そして、演算により変更された特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)を示す第1特別図柄の保留球数コマンドを設定する(Z405)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図511参照)の外部出力処理(Z1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄1保留球数カウンタ223qaに格納する。
Z405の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理のZ103で更新した特別当たり乱数カウンタC1、特別当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、転落抽選カウンタC4、変動種別カウンタCS1の各値を、RAM203の特別図柄1保留球格納エリア203qaの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納する(Z406)。尚、Z406の処理では、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。Z406の処理を終えると、次に、先読み処理23を実行し(Z407)、Z408の処理へ移行する。この先読み処理23(Z407)の詳細な内容については、図506を参照して後述するが、第1入球口64または第2入球口640への入球に対して取得された各種カウンタの値に基づいて、変動開始時に実行される各抽選結果を事前に判定する(先読みする)処理を実行する。
なお、Z408~Z413の各処理については、第1入球口64への入球に基づく上述したZ401~Z406の各処理を、第2始動口640への入球に基づく処理に変更したのみで、Z401~Z406と実質的に同一の処理が実行されるので、その詳細な説明については省略する。Z413の処理を実行した後には、先読み処理23を実行し(Z414(Z407))、その後、本処理を終了する。
なお、本実施形態では、各カウンタの値を入球に基づいて取得するように構成したが、変動開始時に取得するように構成してもよい。このように構成することで、変動開始時まで、各カウンタの値を記憶しておく記憶領域が必要なく、RAM203の記憶領域の使用を抑制できる。また、各カウンタのうち、一部のカウンタ(例えば、変動種別カウンタCS1のみ)を変動開始時に取得するように構成してもよい。このように構成することで、入球時に当否判定に関わるカウンタを取得し、当否判定に関わらないカウンタについては、後から取得することができ、遊技の公平性を保ちつつ、記憶するデータ量を抑制することができる。
次に、図506を参照して、主制御装置110のMPU201により実行される始動入賞処理23(Z105)内の一処理である先読み処理23(Z407(Z414))について説明する。図506は、この先読み処理23(Z407(Z414))を示したフローチャートである。
先読み処理23では、まず、新たな入賞があるかを判別する(Z501)。このZ501の処理では、特別図柄1保留球数カウンタ203qdの値(N1)、或いは、特別図柄2保留球数カウンタ203qeの値(N2)が加算された場合に、新たな入賞があったと判別する。Z501の処理において、新たな入賞が無いと判別した場合は(Z501:No)、そのまま本処理を終了する。一方、新たな入賞があると判別した場合は(Z501:Yes)、次に、今回の入賞が特別図柄1(第1特別図柄)であるかを判別し(Z502)、特別図柄1であると判別した場合は(Z502:Yes)、今回取得した各カウンタ値に対する抽選結果を、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa、特図1大当たり用23テーブル(特図1大当たり種別選択23テーブル)202qd1に基づいて事前に取得し(Z503)、Z504の処理へ移行する。Z504の処理では、事前に取得した抽選結果として、大当たり判定結果、大当たり種別を含む入賞情報コマンドを設定し(Z504)、本処理を終了する。
一方、Z502の処理において、今回の入賞が特別図柄1(特図1)では無い、即ち、特別図柄2(特図2)であると判別した場合は(Z502:No)、今回取得した各カウンタ値に対する抽選結果を、特別図柄大当たり乱数23テーブル202qa、特図2大当たり用23テーブル(特図2大当たり種別選択23テーブル)202qd2に基づいて事前に取得し(Z505)、事前に取得した抽選結果として、大当たり判定結果、大当たり種別を含む入賞情報コマンドを設定し(Z504)、本処理を終了する。
このように、変動開始となる前に、事前に当否判定をした結果が、保留球が成立した毎に音声ランプ制御装置113に対して入賞情報コマンドとして出力されるので、音声ランプ制御装置113は、事前に当否判定結果とその当たり種別を認識できる。よって、音声ランプ制御装置113によって、入賞情報コマンドに基づいて、遊技者に事前に保留球に対する当否判定結果を報知する予告演出(例えば、保留図柄の色について当否判定結果を示唆する色に可変させたり、保留球の中の当否判定結果を報知するための報知音を出力する等の演出)を実行させることができる。また、入賞情報コマンドは、保留球が成立した毎にその保留球に対して一つの入賞情報コマンドが出力されるので、音声ランプ制御装置113では、保留球の成立に対しても認識することができる。なお、本実施形態における先読み処理23(図506のZ407参照)では、Z501の処理において新たな入賞が無いと判別した場合(Z501:No)に、そのまま本処理を終了するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、既に特別図柄1保留球格納エリア203qaや特別図柄2保留球格納エリア203qbに格納されている各カウンタ値に対して再度入賞情報コマンドを設定するように構成しても良い。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で受信した入賞情報コマンドに対して、予告演出を実行しないと判別した場合であっても、同一の保留図柄に対して再度予告演出を実行するか否かの判別を行わせることができる。また、本実施形態では、主制御装置110側で取得した各カウンタ値に基づく抽選結果を事前に判別し、その事前判別結果を示すための情報を入賞情報コマンドとして設定するように構成しているが、これに限ること無く、取得した各カウンタ値を示すための情報を入賞情報コマンドとして設定し、音声ランプ制御装置113側で受信した入賞情報コマンドに基づいて抽選結果を事前に判別するように構成しても良い。加えて、取得した各カウンタ値を示すための情報を入賞情報コマンドとして設定する場合には、その入賞情報コマンドを不正に取得した遊技者に今回取得したカウンタ値が特定されないように暗号化したり、複数のタイミングに分けて入賞情報コマンドを出力したりするように構成すると良い。
次に、図507を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理23(Z106)について説明する。図507は、この普通図柄変動処理23(Z106)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理23(Z106)は、タイマ割込処理(図502参照)の中で実行され、第2図柄表示装置83において行う第2図柄の変動表示や、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理23では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判定する(Z601)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされている最中と、第2入球口640に付随する電動役物640aの開閉制御がなされている最中とが含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(Z601:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(Z601:No)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であるか否かを判定し(Z602)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中でなければ(Z602:No)、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(Z603)。次に、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)が0よりも大きいか否かを判別し(Z604)、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)が0であれば(Z604:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)が0でなければ(Z604:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)を1減算する(Z605)。
次に、普通図柄保留球格納エリア203qcに格納されたデータをシフトする(Z606)。Z606の処理では、普通図柄保留球格納エリア203qcの保留第1エリア~保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球格納エリア203qcの実行エリアに格納されている普通当たり乱数カウンタC5の値を取得し(Z607)、Z608の処理へ移行する。
Z608の処理では、時短中(普通図柄の高確率状態)であるか否かを判別する(Z608)。このZ608の処理では、時短中カウンタ203qgの値と、確変フラグ203qhの状態とを確認して、時短中カウンタ203qgの値が1以上であるか、又は確変フラグ203qhがオンであれば、時短中であると判別し、時短中カウンタ203qgの値が0で、且つ、確変フラグ203qhがオフであれば、時短中ではないと判別する。Z608の処理において、時短中(普通図柄の高確率状態)である(時短中カウンタ203qgの値が1以上であるか、又は確変フラグ203qhがオンである)と判別した場合は(Z608:Yes)、パチンコ機10が普通図柄の高確率状態であるので、Z603の処理で取得した普通当たり乱数カウンタC5の値と、高確率時用の普通当たり乱数23テーブル(普通図柄当たり乱数テーブル)202qc(図490(b)参照)とに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得し(Z609)、処理をZ611へと移行する。Z609の処理では、具体的には、普通当たり乱数カウンタC5の値と、高確率時用の普通当たり乱数23テーブル(普通図柄当たり乱数テーブル)202qc(図490(b)参照)に格納されている乱数値と比較する。上述したように、普通当たり乱数カウンタC5の値が「5~204」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0~4,205~239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図490(b)参照)。
一方、Z608の処理において、時短中(普通図柄の高確率状態)ではない(時短中カウンタ203qgの値が0で、且つ、確変フラグ203qhがオフである)と判別した場合は(Z608:No)、パチンコ機10が普通図柄の低確率状態(通常状態、潜確状態)であるので、Z603の処理で取得した普通当たり乱数カウンタC5の値と、低確率時用の普通当たり乱数23テーブル(普通図柄当たり乱数テーブル)202qc(図490(b)参照)とに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(Z610)。具体的には、普通当たり乱数カウンタC5の値と、低確率時用の普通当たり乱数23テーブル(普通図柄当たり乱数テーブル)202qc(図490(b)参照)に格納されている乱数値と比較する。上述したように、普通当たり乱数カウンタC5の値が「5,6」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0~4,7~239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図490(b)参照)。
本実施形態では、特別図柄の大当たり中は、普通図柄の抽選が当たりとなりにくくなるように構成されている。これは、特別図柄の大当たり中(即ち、特別遊技状態中)は、遊技者が特定入賞口65aに入賞させようとして球を打つので、第2入球口640に付随する電動役物640aが開放されて、特定入賞口65aに入賞させようとした遊技球が、第2入球口640に入ることをできるだけ抑制するためである。
Z609またはZ610の処理を実行後、Z611の処理へ移行する。Z611の処理では、Z609またはZ610の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判定し(Z611)、普通図柄の当たりであると判定された場合には(Z611:Yes)、当たり時の表示態様を設定し(Z612)、Z614の処理へ移行する。このZ612の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。
一方、Z611の処理で、普通図柄の外れであると判定されると(Z611:No)、外れ時の表示態様を設定し(Z613)、Z614の処理へ移行する。このZ613の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「×」の図柄が点灯表示されるように設定する。
Z614の処理では、現在が時短中か否か(普通図柄の高確率状態であるか否か)を判定し(Z614)、時短中(普通図柄の高確率状態)であれば(Z614:Yes)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を3秒間に設定して(Z615)、本処理を終了する。一方、Z614の処理で時短中(普通図柄の高確率状態)ではない、即ち、普通図柄の低確率状態であれば(Z614:No)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を30秒間に設定して(Z616)、本処理を終了する。
一方、Z602の処理において、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であれば(Z602:Yes)、第2図柄表示装置83において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(Z617)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置83において変動表示が開始される前に、Z615の処理またはZ616の処理によって予め設定された時間である。
Z617の処理において、変動時間が経過していなければ(Z617:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z617の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(Z617:Yes)、第2図柄表示装置83の停止表示を設定する(Z618)。Z618の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、Z612の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、Z613の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。Z618の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図511参照)の第2図柄表示更新処理(Z1007参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置83における変動表示が終了し、Z612の処理またはZ613の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)される。
次に、第2図柄表示装置83において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理23によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判定する(Z619)。今回の抽選結果が普通図柄の当たりでなければ(Z619:No)、そのまま本処理を終了する。一方、今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(Z619:Yes)、次いで、現在が時短中であるか否かを判別する(Z620)。時短中であると判別した場合は(Z620:Yes)、第2入球口640に付随する電動役物640aの開放時間及び回数を1秒間×2回に設定し(Z622)、Z623の処理へ移行する。
一方、Z620の処理において、時短中ではないと判別した場合は(Z620:No)、第2入球口640に付随する第1電動役物640aの開放時間及び回数を0.2秒間×1回に設定し(Z622)、Z623の処理へ移行する。
Z621、またはZ622の処理後に実行されるZ623の処理では、第2入球口640に付随する電動役物640aの開閉制御開始を設定し(Z623)、本処理を終了する。Z623の処理によって、電動役物640aの開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図511参照)の電動役物開閉処理(Z1005参照)が実行された場合に、電動役物640aの開閉制御が開始され、図507のZ621の処理またはZ622の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物640aの開閉制御が継続される。
このように、特別図柄の大当たり中を除き、普通図柄の高確率状態では、普通図柄の低確率状態と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第2入球口640の解放期間が「0.2秒×1回→1秒間×2回」と非常に長くなるので、第2入球口640へ球が入球し易い状態となる。
なお、本実施形態では、長時間当たりにおける開放時間や開放回数を、通常状態、潜確状態で同一の動作としたが、それに限らず、異なる開放時間、開放回数で設定するように構成してもよい。また、本実施形態では、普通図柄の変動開始時(抽選時)において設定されている遊技状態に基づいて第1電動役物640aの開放動作内容を設定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普通図柄の変動開始時(抽選時)において設定されている遊技状態に基づいて普通図柄の当否判定を実行し、当たりに当選した普通図柄の変動時間が経過した時点における遊技状態に基づいて第1電動役物640aの開放動作内容を設定するように構成しても良い。つまり、本実施形態では、特別図柄の抽選に基づいて遊技状態が可変設定されるように構成されていることから、普通図柄の変動中に遊技状態が可変設定される場合がある。このような場合において、普通図柄の変動開始時(抽選時)において設定されている遊技状態に基づいて第1電動役物640aの開放動作内容を設定してしまうと、例えば、大当たり遊技中や普通図柄の高確率状態中に第1電動役物640aが長時間開放してしまうという問題がある。これに対して、当たりに当選した普通図柄の変動時間が経過した時点における遊技状態に基づいて第1電動役物640aの開放動作内容を設定するように構成することで、第1電動役物640aの開放動作を設定されている遊技状態に適した内容で実行することができる。
次に、図508のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるスルーゲート通過処理23(Z107)を説明する。図508は、このスルーゲート通過処理23(Z107)を示すフローチャートである。このスルーゲート通過処理23(Z107)は、タイマ割込処理(図502参照)の中で実行され、普通入球口(スルーゲート)67における球の通過の有無を判断し、球の通過があった場合に、普通当たり乱数カウンタC5が示す値を取得し保留するための処理である。
スルーゲート通過処理23では、まず、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したか否かを判定する(Z701)。ここでは、普通入球口(スルーゲート)67における球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過したと判定されると(Z701:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(Z702)。そして、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(Z703)。
遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過していないか(Z701:No)、或いは、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過していても普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)が4未満でなければ(Z703:No)、本処理を終了する。一方、遊技球が普通入球口(スルーゲート)67を通過し(Z701:Yes)、且つ、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)が4未満であれば(Z703:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値(M)を1加算する(Z704)。そして、上述したタイマ割込処理のZ103で更新した普通当たり乱数カウンタC5の値を、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203qcの空き保留エリア(保留第1エリア~保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納し(Z705)、その後、本処理を終了する。尚、Z705の処理では、普通図柄保留球数カウンタ203qfの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
次に、図509を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理について説明をする。図509は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(Z801)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図510を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図510は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(Z901)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒のウエイト時間を設定するための処理)を実行する(Z902)。そして、RAM203のアクセスを許可する(Z903)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122がオンされているか否かを判別し(Z904)、オンされていれば(Z904:Yes)、処理をZ913へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(Z904:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(Z905)、記憶されていなければ(Z905:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をZ913へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(Z905:Yes)、RAM判定値を算出し(Z906)、算出したRAM判定値が正常でなければ(Z907:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をZ913へ移行する。なお、図511のZ1014の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
Z913の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(Z913)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(Z914,Z915)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(Z914,Z915)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(Z914,Z915)を実行する。RAMの初期化処理(Z914,Z915)では、RAM203の使用領域を0クリアし(Z914)、その後、RAM203の初期値を設定する(Z915)。RAM203の初期化処理の実行後は、Z911の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(Z904:No)、電源断の発生情報が記憶されており(Z905:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(Z907:Yes)、時短中カウンタ203qgの値、および確変フラグ203qhの状態(即ち、立ち上げ時の遊技状態)を示す状態コマンドを送信する(Z908)。次に、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(Z909)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(Z910)、Z911の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
Z911の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(Z912)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図511を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図511は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてZ1001~Z1007の各処理が実行され、その残余時間でZ1010,Z1011のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図502参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(Z1001)。具体的には、タイマ割込処理(図502参照)におけるZ101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理23(図503参照)や始動入賞処理23(図505参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、始動入賞処理23(図505参照)や先読み処理23(図506参照)で設定された入賞コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(Z1002)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(Z1003)、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理23を実行する(Z1004)。大当たり制御処理23では、実行される大当たり遊技の内容(大当たり種別)に応じて特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。この大当たり制御処理23(Z1004)の詳細については、図512~図516を参照して後述する。尚、本実施形態では、大当たり制御処理23(Z1004)をメイン処理において実行しているが、タイマ割込処理において実行しても良い。また、本実施形態では、大当たり種別に対応した大当たり遊技内容(開放される入球口の種別、開放時間、開放回数(ラウンド数)、及び、オープニング期間、インターバル期間、エンディング期間)が大当たりシナリオとして予め記憶されており、大当たり当選時に設定された大当たり種別に対応した大当たりシナリオが読み出され、読み出された大当たりシナリオに基づいた大当たり遊技が実行される。
次に、第2入球口640に付随する電動役物640aの開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(Z1005)。電動役物開閉処理では、普通図柄変動処理23(図507参照)のZ623の処理によって電動役物640aの開閉制御開始が設定された場合に、電動役物640aの開閉制御を開始する。尚、この第1電動役物640aの開閉制御は、普通図柄変動処理23における図507のZ621の処理またはZ622の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで継続される。
次に、第1図柄表示装置37A,37Bの表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(Z1006)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理23(図504参照)のZ312の処理またはZ317の処理によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて開始する。本実施形態では、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理23(図504参照)のZ312の処理またはZ317の処理によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37において実行されている変動表示を終了し特別図柄変動開始処理23(図504参照)のZ311の処理またはZ316の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37に停止表示(点灯表示)する。
次に、第2図柄表示装置83の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(Z1007)。第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理23(図507参照)のZ615の処理またはZ616の処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置83において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置83では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理23(図507参照)のZ618の処理によって第2図柄表示装置83の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置83において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動処理23(図507参照)のZ612の処理またはZ613の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)する。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(Z1008)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(Z1008:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(Z1009)、既に所定時間が経過していれば(Z1009:Yes)、処理をZ1001へ移行し、上述したZ1001以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(Z1009:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2および変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(Z1010,Z1011)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(Z1010)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では999、239)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、Z1002の処理と同一の方法によって実行する(Z1011)。
ここで、Z1001~Z1007の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、特別当たり乱数カウンタC1の初期値、普通当たり乱数カウンタC5の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、Z1008の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(Z1008:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図509のNMI割込処理が実行されたということなので、Z1012以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(Z1012)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(Z1013)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(Z1014)、RAM203のアクセスを禁止して(Z1015)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、Z1008の処理は、Z1001~Z1007で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるZ1010とZ1011の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をZ1001の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をZ1001の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、Z1001の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図512のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり制御処理23(Z1004)を説明する。図512は、この大当たり制御処理23(Z1004)を示すフローチャートである。この大当たり制御処理23(Z1004)は、メイン処理(図511参照)の中で実行され、パチンコ機10が特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たりに応じた各種演出の実行や、特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための処理である。
大当たり制御処理23(Z1004)では、まず、大当たり開始フラグ203qiがオンであるか否かを判別する(Z1101)。大当たり開始フラグ203qiがオンであると判別した場合は(Z1101:Yes)、大当たり用オープニングコマンドを設定し(Z1102)、大当たり開始フラグ203qiをオフ、大当たり中フラグ203qjをオンにそれぞれ設定し(Z1103)、本処理を終了する。一方、Z1101の処理において、大当たり開始フラグ203qiがオフであると判別した場合は(Z1101:No)、次に、現在が特別図柄の大当たり中であるか(即ち、大当たり中フラグ203qjがオンであるか)否かを判別する(Z1104)。Z1104の処理において、現在が大当たり中ではない(大当たり中フラグ203qjがオフである)と判別した場合は(Z1104:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z1104の処理において、現在が大当たり中である(大当たりフラグ203qjがオンである)と判別した場合は(Z1104:Yes)、次いで、新たなラウンドの開始タイミングであるか否かを判別する(Z1105)。
Z1105の処理において、新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合は(Z1105:Yes)、ラウンド数に応じた特定入賞口65aの開閉動作を設定するための大当たり動作設定処理23を実行し(Z1106)、本処理を終了する。この大当たり動作設定処理23の詳細については図513を参照して後述する。
一方、Z1105の処理において、新たなラウンドの開始タイミングではないと判別した場合は(Z1105:No)、次に、現在実行されているラウンドのエンディング期間の開始タイミングであるかを判別する(Z1107)。ここで、本実施形態では、大当たりの最終ラウンドが終了した場合に、エンディング期間の開始タイミングであると判別する。エンディング期間の開始タイミングであると判定した場合は(Z1107:Yes)、エンディングコマンドを設定し(Z1108)、本処理を終了する。ここで設定されたエンディングコマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図511参照)の外部出力処理(Z1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、エンディングコマンドを受信すると、表示用エンディングコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114によって表示用エンディングコマンドが受信されると、第3図柄表示装置81において大当たりの終了を示すエンディング演出が開始される。
一方、Z1107の処理において、現在実行されているエンディング期間の開始タイミングではないと判別した場合は(Z1107:No)、次に、大当たりの終了タイミングであるかを判別する(Z1109)。ここで、大当たりの終了タイミングとは、エンディング演出の実行期間が経過した場合を示す。Z1109の処理において、大当たりの終了タイミングであると判別した場合は(Z1109:Yes)、大当たり終了後の遊技状態を設定するための大当たり終了処理23を実行し(Z1110)、本処理を終了する。この大当たり終了処理23の詳細については図514を参照して後述する。一方、Z1109の処理において、大当たり終了のタイミングではないと判別した場合には(Z1109:No)、特定入賞口65aへの入賞に応じた制御を行うための入賞処理23を実行し(Z1111)、特定入賞口65aに対して入球した球が正常に排出されたかを判別するための異常処理23を実行し(Z1112)、その後、本処理を終了する。入賞処理23および異常処理23の詳細については図515および図516を参照して後述する。
次に、図513のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり動作設定処理23(Z1106)の詳細について説明する。図513は、この大当たり動作設定処理23(Z1106)を示すフローチャートである。この大当たり動作設定処理23(Z1106)は、大当たり制御処理23(図512参照)の中で実行され、上述した通り、ラウンド数に応じた特定入賞口65aの開閉動作を設定するための処理である。
この大当たり動作設定処理23(図513参照)が開始されると、まず、5ラウンド(即ち、V役物が作動するラウンド)の開始タイミングであるかを判別する(Z1201)。Z1201の処理において、5ラウンドの開始タイミングであると判別した場合は(Z1201:Yes)、V役物の動作シナリオの開始を設定し(Z1202)、大当たり種別に対応する特定入賞口65aの開放パターンを設定して(Z1203)、処理をZ1205へと移行する。
なお、上述した通り、本第23実施形態では、大当たり種別によらず(無関係に)、V役物に対して共通の動作シナリオが設定されるように構成している。具体的には、5ラウンド開始後5秒経過時~10秒経過時までV領域へと遊技球を振り分け可能となる配置に可変した状態となる動作シナリオが設定される。一方、上述した通り、特定入賞口65aの開放パターンについては、確変大当たりであるか、通常大当たりであるかによって異なる開放パターンが設定される。具体的には、確変大当たりの場合は、V役物がV領域へと遊技球を振り分ける配置に可変している間に遊技球がV役物へと到達可能となる開閉パターン(5ラウンド目の開始後5秒経過時~9.5秒経過時の4.5秒間の間、特定入賞口65aが開放される開閉パターン)で特定入賞口(大開放口)65aが開閉される一方で、通常大当たりの場合は、V役物がV領域へと遊技球を振り分ける配置に可変している間にV役物へと到達不可能となる開閉パターン(5ラウンド目の開始時点から4.5秒経過時までの4.5秒間の間、特定入賞口65aが開放される開閉パターン)で特定入賞口(大開放口)65aが開閉される。
一方、Z1201の処理において、5ラウンド目の開始タイミングではないと判別した場合は(Z1201:No)、特定入賞口65aの開放を設定し(Z1204)、処理をZ1205へと移行する。Z1203、またはZ1204の処理後に実行されるZ1205の処理では、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定して(Z1205)、本処理を終了する。
ここで設定されたラウンド数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図511参照)の外部出力処理(Z1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、ラウンド数コマンドを受信すると、新たに開始されたラウンド数を第3図柄表示装置81において表示するための表示用ラウンド数コマンドを設定する。これにより、大当たりのラウンド数に合わせて第3図柄表示装置81の表示内容を更新することができる。
この大当たり動作設定処理23(図513参照)を実行することにより、大当たりの各ラウンドにおいて特定入賞口65aを開放することができると共に、5ラウンド目にV領域に入球可能となる状態に設定することができる。これにより、大当たりA,B,Dでは、5ラウンド目に遊技者が右打ちを行うだけで、ほぼ確実に遊技球がV領域へと入球して確変スイッチを通過するので、大当たりの終了後に確変状態(特別図柄の確変状態、且つ、普通図柄の時短状態)へと移行させることができる。また、大当たりC,Eの場合は、右打ちを行ってもV領域へと遊技球を入球させることが困難になるので、大当たり終了後を時短状態に設定することができる。これにより、大当たりとなった場合に比較的高い割合(50%の割合)で大当たりCが決定される第1特別図柄の抽選を、遊技者にとって不利な抽選とし、大当たりとなった場合に比較的低い割合(20%の割合)で大当たりEが決定される第2特別図柄の抽選を、遊技者にとって有利な抽選とすることができる。
次に、図514のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される大当たり終了処理23(Z1110)の詳細について説明する。図514は、この大当たり終了処理23(Z1110)を示すフローチャートである。この大当たり終了処理23(Z1110)は、大当たり制御処理23(図512参照)の中で実行され、上述した通り、大当たり終了後の遊技状態を設定するための処理である。
この大当たり終了処理23(Z1110)では、まず、確変設定フラグ203qkがオンであるかを判別する(Z1301)。Z1301の処理において、確変設定フラグ203qkがオンであると判別した場合は(Z1301:Yes)、大当たり中に確変スイッチを遊技球が通過したことを意味するので、確変フラグ203qhをオンに設定することで大当たり後の状態を確変状態に設定し(Z1302)、Z1303の処理へ移行する。一方、Z1301の処理において、確変設定フラグ203qkがオフであれば(Z1301:No)、大当たりの間に確変スイッチを遊技球が通過していないことを意味するため、Z1302の処理をスキップすることにより、大当たり終了後を特別図柄の低確率状態に設定して、Z1303の処理へ移行する。
Z1303の処理では、時短中カウンタ203qgの値に100を設定し(Z1303)、確変フラグ203qhおよび時短中カウンタ203qgの状態に基づいて、大当たり終了後の遊技状態を示すための状態コマンド(大当たり終了コマンド)を設定する(Z1304)。ここで設定された状態コマンド(大当たり終了コマンド)は、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行されるメイン処理(図511参照)の外部出力処理(Z1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、状態コマンドを受信すると、その状態コマンドで通知された遊技状態に合わせて遊技状態格納エリア223qfを更新する。これにより、音声ランプ制御装置113において、パチンコ機10の遊技状態を正確に把握することができる。次いで、大当たり中フラグ203qjおよび確変設定フラグ203qkを共にオフに設定して(Z1305)、本処理を終了する。
この大当たり終了処理23(図514参照)を実行することにより、大当たり中に確変スイッチを遊技球が通過したか否かに応じて大当たり終了後の遊技状態を正確に設定することができる。
次に、図515のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される入賞処理23(Z1111)の詳細について説明する。図515は、この入賞処理23(Z1111)を示すフローチャートである。この入賞処理23(Z1111)は、大当たり制御処理23(図512参照)の中で実行され、上述した通り、特定入賞口65aへの入賞に応じた制御を行うための処理である。
この入賞処理23(Z1111)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別する(Z1401)。ここで、ラウンド有効期間とは、ラウンド遊技が設定されている期間、即ち、特定入賞口65aの開放状態からインターバル期間が終了するまでの期間である。Z1401の処理において、ラウンド有効期間でなければ(Z1401:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、Z1401の処理において、現在がラウンド有効期間であると判別した場合は(Z1401:Yes)、次いで、特定入賞口65aへの入賞を検出したかを判別し(Z1402)、特定入賞口65aに対する入賞を検出していれば(Z1402:Yes)、入賞個数カウンタ203qpの値に1を加算して更新し(Z1403)、特定入賞口65aへの入賞を検出したことを示す入賞コマンドを設定して(Z1404)、Z1405の処理へ移行する。これに対し、Z1402の処理において、特定入賞口65aへの入賞を検出していなければ(Z1402:No)、Z1403,Z1404の処理をスキップし、Z1405の処理へ移行する。
Z1405の処理では、入賞個数カウンタ203qpの値が10以上であるかを判別し(Z1405)、入賞個数カウンタ203qpの値が10以上であれば(Z1405:Yes)、Z1407の処理へ移行する。一方、Z1405の処理において、入賞個数カウンタの値が9以下であると判別した場合は(Z1405:No)、ラウンド時間が経過したかを判別し(Z1406)、ラウンド時間が経過していれば(Z1406:Yes)、Z1407の処理へと移行する。なお、このZ1406の処理では、ラウンドの開始から30秒間が経過した場合にラウンド時間が経過したと判別する。
Z1407の処理では、特定入賞口65aの閉鎖を設定し(Z1407)、特定入賞口65aの閉鎖が設定されたことを示す閉鎖コマンドを設定する(Z1408)。次いで、今回の特定入賞口65aの閉鎖が5ラウンドの終了に基づく閉鎖であるかを判別し(Z1409)5ラウンドの終了に基づく閉鎖であると判別した場合は(Z1409:Yes)、V役物を可変させるための流路ソレノイドをオフに設定することで、V役物の状態を、非V領域へと遊技球が振り分けられる配置に設定して(Z1410)、処理をZ1411へと移行する。一方、Z1409の処理において、今回の特定入賞口65aの閉鎖が5ラウンド以外のラウンドが終了したことによる閉鎖であると判別した場合は(Z1409:No)、流路ソレノイドがオンに設定されている可能性がないため、Z1410の処理をスキップして、処理をZ1411へと移行する。
Z1411の処理では、残球タイマフラグ203qq、確変有効フラグ203qs、ラウンド終了フラグをオンに設定し(Z1411)、処理をZ1412へと移行する。また、Z1405の処理において入賞個数カウンタ203qpの値が9以下と判別され(Z1405:No)、且つ、Z1406の処理においてラウンド時間が経過していないと判別された場合には(Z1406:No)、Z1407~Z1411の処理をスキップして、処理をZ1412へと移行する。
Z1412の処理では、ラウンド終了フラグがオンであるかを判定し(Z1412)、ラウンド終了フラグがオフであれば(Z1412:No)、Z1413の処理へ移行する。一方、Z1412の処理においてラウンド終了フラグがオンであると判定した場合は(Z1412:Yes)、次いで、確変有効フラグ203qsがオンであるかを判別する(Z1416)。Z1416の処理において、確変有効フラグ203qsがオフであれば(Z1416:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、確変有効フラグ203qsがオンであれば(Z1416:Yes)、確変有効タイマ203qtの値に1を加算し(Z1417)、次いで、確変有効タイマ203qtの値が上限値であるかを判別する(Z1418)。そして、確変有効タイマ203qtの値が上限値でなければ(Z1418:No)、Z1413の処理へ移行し、確変スイッチを監視して確変設定フラグ203qkを更新する処理を実行する。これにより、確変有効タイマ203qtが上限値でないと、確変スイッチを球が通過したか判別されるので、球はけの時間を考慮して確変状態を設定できる。また、有効と判別される時間に上限があるので、不正に確変スイッチに遊技球を通過させて確変状態が付与されることを抑制できる。
一方、確変有効タイマ203qtの値が上限値であれば(Z1418:Yes)、確変有効フラグ203qs、ラウンド終了フラグをオフに設定し(Z1419)、確変有効タイマ203qtの値をリセットして(Z1420)、本処理を終了する。
また、Z1413の処理では、遊技球が確変スイッチを通過したか否かを判別し(Z1413)、遊技球が確変スイッチを通過していなければ(Z1413:No)、本処理を終了する。一方、遊技球が確変スイッチを通過していれば(Z1413:Yes)、確変通過カウンタ203qmの値に1を加算し(Z1414)、確変設定フラグ203qkをオンに設定して(Z1415)、本処理を終了する。
次に、図516のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される異常処理23(Z1112)を説明する。図516は、この異常処理23(Z1112)を示すフローチャートである。この異常処理23(Z1112)は、大当たり制御処理23(図512参照)の中で実行される処理であり、上述した通り、特定入賞口65aに対して入球した球が正常に排出されたかを判別するための処理である。
異常処理23(Z1112)では、まず、現在がラウンド有効期間であるかを判別し(Z1501)、ラウンド有効期間でなければ(Z1501:No)、そのまま本処理を終了する。一方、ラウンド有効期間であると判別した場合は(Z1501:Yes)、次いで、遊技球が球排出口スイッチを通過したか(可変入賞装置65から排出された遊技球を検出したか)否かを判別する(Z1502)。
Z1502の処理において、遊技球が球排出口スイッチを通過した(可変入賞装置65から遊技球が排出された)と判別した場合は(Z1502:Yes)、排出個数カウンタ203quの値に1を加算し(Z1503)、Z1504の処理へ移行する。一方、Z1502の処理において、遊技球が球排出口スイッチを通過していなければ(Z1502:No)、Z1503の処理をスキップしZ1504の処理へ移行する。
Z1504の処理では、残球タイマフラグ203qqがオンであるかを判別する(Z1504)。残球タイマフラグ203qqがオフであると判別した場合は(Z1504:No)、そのまま本処理を終了する。一方、残球タイマフラグ203qqがオンであれば(Z1504:Yes)、球はけ期間中であるので、残球タイマ203qrの値に1を加算して更新する(Z1505)。次に、残球タイマ203qrの値が上限値であるかを判別し(Z1506)、残球タイマ203qrの値が上限値でなければ(Z1506:No)、そのまま本処理を終了する。一方、残球タイマ203qrの値が上限値であると判別した場合は(Z1506:Yes)、次いで、排出個数(確変通過カウンタ203qmの値と、排出個数カウンタ203quの値との合計値)が入賞個数(入賞個数カウンタ203qpの値)と一致しているかを判別する(Z1507)。
Z1507の処理において、排出個数と入賞個数とが一致していないと判別した場合は(Z1507:No)、エラーコマンドを設定し(Z1508)、Z1509の処理へ移行する。エラーコマンドを音声ランプ制御装置113が受信することにより、エラー表示(例えば、入賞個数不一致エラーの文字を表示)がされ、ホールコンピュータに対して、エラー信号の出力がされる。よって、V領域が閉鎖されている期間に、不正に遊技球をV領域へと入球させて確変スイッチを通過させる不正行為を抑制できる。
一方、Z1507の処理において、排出個数と入賞個数とが一致したと判別した場合は(Z1507:Yes)、Z1508の処理をスキップし、Z1509の処理へと移行する。Z1509の処理では、残球タイマフラグ203qqをオフに設定し(Z1509)、次いで、残球タイマ203qrの値をリセットする(Z1510)。その後、入賞個数カウンタ203qp、排出個数カウンタ203qu、確変通過カウンタ203qmの値をそれぞれリセットし(Z1511)、本処理を終了する。
この異常処理23(図516参照)を実行することにより、可変入賞装置65の内部で球詰まりが生じる等により、特定入賞口65aへと入球した球が正常に排出されなくなってしまう不具合の発生を早期に検出し、報知することができる。
<第23実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図517から図535を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図517を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図517は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(Z3001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、Z3119の電源断処理(図518参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(Z3002)。図518を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図518のZ3116参照)、Z3119の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、Z3119の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(Z3002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってZ3119の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(Z3003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、Z3006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(Z3003:Yes)、Z3004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(Z3003:No)、Z3008の処理へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(Z3003:Yes)、Z3004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってZ3119の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(Z3003:No)、Z3008の処理へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(Z3002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、Z3119の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をZ3004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
Z3004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(Z3004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(Z3005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(Z3006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(Z3005:No)、RAM223の異常を報知して(Z3007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
Z3008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(Z3008)。電源断フラグはZ3119の電源断処理の実行時にオンされる(図518のZ3118参照)。つまり、電源断フラグは、Z3119の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でZ3008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってZ3119の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(Z3008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(Z3009)、RAM223の初期値を設定した後(Z3010)、割込み許可を設定する(Z3011)。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。Z3011の処理が終了すると、次に、主制御装置110より状態コマンドを受信したか判別する(Z3012)。なお、この状態コマンドは、主制御装置110のMPU201が実行する立ち上げ処理(図510参照)のZ908の処理において設定されるコマンドである。Z3012の処理において、状態コマンドを受信していると判別した場合には(Z3012:Yes)、受信した状態コマンドを示す情報を状態設定エリアに設定し(Z3013)、メイン処理(図518参照)へと移行する。一方、Z3012の処理において、状態コマンドを受信していないと判別した場合には(Z3012:No)、Z3013の処理をスキップし、メイン処理(図518参照)へと移行する。
一方、電源断フラグがオフされた状態でZ3008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにZ3004からZ3006の処理を経由してZ3008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(Z3008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるZ3009をスキップして、処理をZ3010へ移行し、上述したZ3010~Z3013の処理を実行して、メイン処理(図518参照)へと移行する。
このように、電源投入時に、普通図柄の長時間当たり中であるか否かを判別できるコマンドが主制御装置110より出力されることで、音声ランプ制御装置113側も、その状態を判別することができる。
なお、Z3009のクリア処理をスキップするのは、Z3004からZ3006の処理を経由してZ3008の処理へ至った場合には、Z3004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図518を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図518は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから、又は、今回のZ3101の処理が実行されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(Z3101)、1m秒以上経過していなければ(Z3101:No)、Z3102~Z3113の処理を行わずにZ3114の処理へ移行する。Z3101の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、Z3102~Z3113が主に表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、Z3114のコマンド判定処理23や、Z3115の変動表示設定処理23や、図示を省略した各種カウンタ値を更新する処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。即ち、Z3114の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、Z3115の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理23(図528のS3114参照)によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
Z3101の処理で1m秒以上経過していれば(Z3101:Yes)、まず、Z3103~Z3115の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(Z3102)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するZ3108の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(Z3103)、その後電源投入報知処理を実行する(Z3104)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにZ3105の処理へ移行する。
Z3105の処理では客待ち演出処理が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(Z3106)。客待ち演出処理では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、特別図柄1保留球数カウンタ223qa、特別図柄2保留球数カウンタ223qbの値や、普通保留球数カウンタ223qcの値に応じて保留ランプ(図示せず)を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(Z3107)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理を実行し(Z3108)、その後音編集・出力処理を実行する(Z3109)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29~33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
Z3109の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(Z3110)、Z3111の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行管理処理で設定された時間に基づいてZ3108のランプ編集処理が実行される。Z3109の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
Z3110の処理が終わると、次いで、変動表示演出の実行中において実行される各種演出の演出態様を更新するための演出更新処理23を実行する(Z3111)。この演出更新処理23(Z3111)については、図519~446を参照して後述する。演出更新処理23(Z3111)を実行した後には、次いで、PUSHボタン10317の操作状況(押下の有無)を監視して、押下を検出した場合に、その押下の状況に応じた制御を実行するための押下検出処理を実行する(Z3112)。この押下検出処理(Z3112)の詳細については、図524~450を参照して後述する。
Z3112の処理が終わると、カウンタ更新処理を実行する(Z3113)。このカウンタ更新処理(Z3113)では、各種演出を実行する際に必要となるカウンタ(例えば、演出態様を抽選するための演出抽選カウンタ223qy)の値を更新するための処理を実行する。
Z3113の処理が終了すると、次に、主制御装置110から受信した各種のコマンドに応じた制御を実行するためのコマンド判定処理23を実行する(Z3114)。このコマンド判定処理23の詳細(Z3114)については、図528~454を参照して後述する。コマンド判定処理23(Z3114)を実行した後には、変動表示設定処理23が実行される(Z3115)。変動表示設定処理23では、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドが生成されて設定される。その結果、そのコマンドが表示制御装置114に送信される。尚、この変動表示設定処理23の詳細については、図532~459を参照して後述する。
Z3115の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(Z3116)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。Z3116の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(Z3116:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(Z3118)、電源断処理を実行する(Z3119)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(Z3120)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、Z3116の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(Z3116:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(Z3117)、RAM223が破壊されていなければ(Z3117:No)、Z3101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(Z3117:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図519を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理23(Z3111)について説明する。図519は、この演出更新処理23(Z3111)を示したフローチャートである。この演出更新処理23(Z3111)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図518参照)の中で実行され、上述した通り、変動表示演出の実行中において実行される各種演出の演出態様を更新するための処理である。
演出更新処理23(Z3111)では、まず、変動時間タイマ223qsの値が0より大きい値であるか否かを判別し(Z3201)、値が0であると判別した場合は(Z3201:No)、現在が変動表示の実行中ではないことを意味し、更新するべき演出を実行している可能性が無いことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、変動時間タイマ223qsの値が0より大きい値である(即ち、1以上の値である)と判別した場合は(Z3201:Yes)、変動時間タイマの値を減算し(Z3202)、次いで、押下停止演出(図478参照)の実行中における演出態様を更新するための押下停止演出処理を実行する(Z3203)。なお、この押下停止演出処理の詳細については、図520を参照して後述する。
Z3203の処理が終了すると、次いで、割り込み連打演出(図482参照)の実行中における演出態様を更新するための割込連打演出処理を実行する(Z3204)。なお、この割込連打演出処理(Z3204)の詳細については、図521を参照して後述する。また、Z3204の処理が終了すると、次に、保留一括変化演出(図485、図486参照)の実行中における演出態様を更新するための一括変化演出処理を実行する(Z3205)。なお、この一括変化演出処理(Z3205)の詳細については、図522を参照して後述する。Z3205の処理が終了すると、チャンスチャージ演出(図480参照)においてチャージされた気合ゲージの消費を設定するためのチャージ消費処理を実行し(Z3206)、本処理を終了する。このチャージ消費処理の詳細については図523を参照して後述する。
次に、図520を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される押下停止演出処理(Z3203)について説明する。図520は、この押下停止演出処理(Z3203)を示したフローチャートである。この押下停止演出処理(Z3203)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理23(図519参照)の中で実行され、上述した通り、押下停止演出(図478参照)の実行中における演出態様を更新するための処理である。
この押下停止演出処理(図520参照)では、まず、押下停止演出(図478参照)の開始タイミングであるか否かを判別する(Z3301)。Z3301の処理において、押下停止演出(図478参照)の開始タイミングであると判別した場合は(Z3301:Yes)、押下停止演出の開始を設定し(Z3302)、操作有効期間タイマ223qtの値に3秒に対応するタイマ値を設定する(Z3303)。次いで、停止操作回数カウンタ223quの値に3を設定して(Z3304)、本処理を終了する。
一方、Z3301の処理において、押下停止演出の開始タイミングではないと判別した場合は(Z3301:No)、次いで、操作有効期間タイマ223qtの値が0より大きいか否かを判別する(Z3305)。Z3305の処理において、操作有効期間タイマ223qtの値が0より大きいと判別した場合は(Z3305:Yes)、操作有効期間タイマ223qtの値を更新し(Z3306)、次いで、更新後の操作有効期間タイマ223qtの値が0であるか否かを判別する(Z3307)。Z3307の処理において、更新後の操作有効期間タイマ223qtの値が0ではないと判別した場合は(Z3307:No)、そのまま本処理を終了する。更新後の操作有効期間タイマ223qtの値が0であると判別した場合は(Z3307:Yes)、次に、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオンであるか否かを判別する(Z3308)。Z3308の処理において、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオンであると判別した場合は(Z3308:Yes)、チャンスチャージ図柄の停止表示を設定し(Z3309)、本処理を終了する。これに対し、Z3308の処理において、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオフであると判別した場合は(Z3308:No)、今回の変動表示演出に対して押下停止演出(図478参照)のみが設定されていた(チャンスチャージ演出の実行が設定されていなかった)状態で、遊技者による停止操作が行われずに操作有効期間(3秒間)が経過したことを意味するため、外れ図柄の停止表示を設定して(Z3310)、本処理を終了する。
一方、Z3305の処理において、操作有効期間タイマ223qtの値が0であると判別した場合は(Z3305:No)、次いで、チャンスチャージ図柄の停止表示期間が経過したか否かを判別する(Z3311)。チャンスチャージ図柄の停止表示期間が経過していないと判別した場合は(Z3311:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z3311の処理において、チャンスチャージ図柄の停止表示期間が経過したと判別した場合は(Z3311:Yes)、チャージ数カウンタ223qmの値に対応するチャンスチャージ演出の開始を設定し(Z3312)、チャンスチャージ待機フラグ223qkをオフに設定する(Z3313)。次いで、チャージ状態回数カウンタ223qnの値に現在の保留球数に対応する値を設定して(Z3314)、本処理を終了する。
次に、図521を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される割込連打演出処理(Z3204)について説明する。図521は、この割込連打演出処理(Z3204)を示したフローチャートである。この割込連打演出処理(Z3204)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理23(図519参照)の中で実行され、割り込み連打演出(図482参照)の実行中における演出態様を更新するための処理である。
この割込連打演出処理(図521参照)が実行されると、まず、割込連打演出の開始タイミングであるか否かを判別する(Z3401)。Z3401の処理において、割込連打演出の開始タイミングであると判別した場合は(Z3401:Yes)、次いで、変動時間タイマ223qsの値から、現在の変動時間がリーチ前を示す時間であるか否かを判別する(Z3402)。Z3402の処理において、リーチ前を示す変動時間であると判別した場合は(Z3402:Yes)、表示と音声との両方の一時停止を設定した上で、一時停止フラグに「01H」を設定し(Z3404)、Z3405の処理へ移行する。具体的には、Z3404の処理では、表示態様の停止(中断)の開始を示す表示用中断コマンドを表示制御装置114に対して出力するように設定すると共に、BGMの出力停止(中断)の開始を示す音声用中断コマンドを音声出力装置226に対して出力するように設定する。
一方、Z3402の処理において、変動時間タイマ223qsの値がリーチ前を示すタイマ値ではないと判別した場合は(Z3402:No)、表示態様のみの一時停止(中断)を設定すると共に、一時停止フラグに「02H」を設定し(Z3403)、Z3405の処理へ移行する。Z3403、又はZ3404の処理が終了した後で実行されるZ3405の処理では、割込連打演出(図482参照)の開始を設定して(Z3405)、本処理を終了する。
一方、Z3401の処理において、割込連打演出の開始タイミングではないと判別した場合は(Z3401:No)、次に、連打期間の開始タイミングであるか否かを判別する(Z3406)。Z3406の処理において、連打期間の開始タイミングであると判別した場合は(Z3406:Yes)、連打有効期間タイマ223qvの値に5秒に対応するタイマ値を設定し(Z3407)、本処理を終了する。
一方、Z3406の処理において、連打期間の開始タイミングではないと判別した場合は(Z3406:No)、次に、連打有効期間タイマ223qvの値が0より大きいか否かを判別する(Z3408)。連打有効期間タイマ223qvの値が0より大きいと判別した場合は(Z3408:Yes)、連打有効期間タイマ223qvの値を1減算し(Z3409)、次に、減算後の連打有効期間タイマ223qvの値が0であるか否かを判別する(Z3410)。減算後の連打有効期間タイマ223qvの値が0であると判別した場合は(Z3410:Yes)、そのまま本処理を終了する。一方、Z3410の処理において、減算後の連打有効期間タイマ223qvの値が0ではないと判別した場合は(Z3410:No)、割込連打演出の終了画像の表示を設定し(Z3411)、その後、本処理を終了する。
一方、Z3408の処理において、連打有効期間タイマ223qvの値が0であると判別した場合は(Z3408:No)、次に、割込連打演出の終了タイミングであるか否かを判別する(Z3412)。Z3412の処理において、割込連打演出の終了タイミングであると判別した場合は(Z3412:Yes)、一時停止フラグの値が「01H」であるか否かを判別する(Z3413)。一時停止フラグの値が「01H」であると判別した場合は(Z3413:Yes)、割込連打演出の開始時に、表示および音声の両方を停止(中断)させていたことを意味するので、表示態様および音声態様の両方を、一時停止位置から再開するように設定する(Z3414)。即ち、表示制御装置114に対して、表示態様の中断の終了を示す表示用中断コマンドの出力を設定すると共に、音声出力装置226に対して、音声態様の中断の終了を示す音声用中断コマンドの出力を設定する。Z3414の処理が終了すると、処理をZ3415へと移行する。
一方、Z3413の処理において、一時停止フラグの値が「01H」ではないと判別した場合は(Z3413:No)、一時停止フラグの値が「02H」であることを意味し、表示態様のみが一時停止(中断)されていることを意味するため、一時停止位置からの表示態様の再開を設定(即ち、表示制御装置114に対して、表示態様の中断の終了を示す表示用中断コマンドの出力を設定)して(Z3416)、処理をZ3415へと移行する。Z3414、またはZ3416の処理後に実行されるZ3415の処理では、一時停止フラグに初期値である「00H」を設定することで(Z3415)、音声および表示のいずれも一時停止(中断)されていないことを示し、本処理を終了する。
これに対し、Z3412の処理において、割込連打演出の終了タイミングではないと判別した場合は(Z3412:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図522を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される一括変化演出処理(Z3205)について説明する。図522は、この一括変化演出処理(Z3205)を示したフローチャートである。この一括変化演出処理(Z3205)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理23(図519参照)の中で実行され、保留一括変化演出(図485、図486参照)の実行中における演出態様を更新するための処理である。
一括変化演出処理(図522参照)では、まず、一括変化フラグ223qpがオンであるか否かを判別し(Z3501)、一括変化フラグ223qpがオンではない(オフである)と判別した場合は(Z3501:No)、保留一括変化演出(図485、図486参照)の実行期間中ではないことを意味し、保留一括変化演出に関する設定を行う可能性が無いため、そのまま本処理を終了する。一括変化フラグ223qpがオンであると判別した場合は(Z3501:Yes)、次に、保留一括変化演出において、保留図柄態様を一括変化させるためのPUSHボタン10317に対する操作の有効期間が開始されるタイミングであるか否かを判別する(Z3502)。Z3502の処理において、PUSHボタン10317に対する操作の有効期間の開始タイミングであると判別した場合は(Z3502:Yes)、一括変化期間タイマ223qxの値に3秒に対応するタイマ値を設定することで(Z3503)、PUSHボタン10317に対する操作の有効期間を3秒間に設定して、本処理を終了する。
一方、3502の処理において、有効期間の開始タイミングではないと判別した場合は(Z3502:No)、次に、一括変化期間タイマ223qxの値が0より大きいか(即ち、PUSHボタン10317に対する操作の有効期間内であるか)否かを判別する(Z3504)。Z3504の処理において、一括変化期間タイマ223qxの値が0より大きいと判別した場合は(Z3504:Yes)、一括変化期間タイマ223qxの値を1減算し(Z3505)、減算後の一括変化期間タイマ223qxの値が0であるか否かを判別する(Z3506)。Z3506の処理において、減算後の一括変化期間タイマ223qxの値が0ではないと判別した場合は(Z3506:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z3506の処理において、減算後の一括変化期間タイマ223qxの値が0であると判別した場合は(Z3506:Yes)、保留図柄態様格納エリア223rのデータが示す保留図柄態様に各保留球数図柄が変更されて表示されるように設定し(Z3507)、一括変化フラグ223qp、変化ポイント格納エリア223qq、一括変化期間タイマ223qxの値を全てリセットして(Z3508)、本処理を終了する。これに対し、Z3504の処理において、一括変化期間タイマ223qxの値が0であると判別した場合は(Z3504:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図523を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるチャージ消費処理(Z3206)について説明する。図523は、このチャージ消費処理(Z3206)を示したフローチャートである。このチャージ消費処理(Z3206)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される演出更新処理23(図519参照)の中で実行され、上述した通り、チャンスチャージ演出(図480参照)においてチャージされた気合ゲージの消費を設定するための処理である。
チャージ消費処理(Z3206)では、まず、チャージ数カウンタ223qmの値が0より大きいか否かを判別し(Z3551)、チャージ数カウンタ223qmの値が0であると判別した場合は(Z3551:No)、気合ゲージを消費してチャンスアップ演出を発生させる余地が無いことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、Z3551の処理において、チャージ数カウンタ223qmの値が0より大きいと判別した場合は(Z3551:Yes)、次に、チャージ消費演出の実行可能タイミングであるか否かを判別する(Z3552)。Z3552の処理において、チャージ消費演出の実行可能タイミングではないと判別した場合は(Z3552:No)、そのまま本処理を終了する。
これに対し、Z3552の処理において、チャージ消費演出の実行可能タイミングであると判別した場合は(Z3552:Yes)、次に、チャージ状態回数カウンタ223qnの値が0であるか否かを判別する(Z3553)。チャージ状態回数カウンタ223qnの値が0であると判別した場合は(Z3553:Yes)、気合ゲージを消費することが可能となる最後の変動表示であることを意味し、この変動表示内で気合ゲージを消費しきる必要があるため、気合ゲージを消費してチャンスアップ演出を設定するための処理(Z3560,Z3561の各処理)を実行する。
一方、Z3553の処理において、チャージ状態回数カウンタ223qnの値が0ではないと判別した場合は(Z3553:No)、次に、現在実行中の変動表示(当該変動)がスーパーリーチ以上の期待度を示す演出態様が設定された変動表示であるか否かを判別する(Z3554)。当該変動がスーパーリーチ以上の期待度ではない(ノーマルリーチ演出以下である)と判別した場合は(Z3354:No)、次に、チャージ状態の範囲内にスーパーリーチ以上の保留が含まれているか否かを判別する(Z3555)。チャージ状態の範囲内にスーパーリーチ以上の保留が含まれていると判別した場合は(Z3555:Yes)、次に、チャージ数カウンタ223qmの値がチャージ範囲内の保留球数に2を足した値より大きいか否かを判別する(Z3556)。チャージ数カウンタ223qmの値がチャージ範囲内の保留球数に2を足した値より大きいと判別した場合は(Z3556:Yes)、チャンスアップ演出の実行可能機会が多いスーパーリーチ演出以上の保留球が含まれていることを加味しても、保留球数に対して気合ゲージのゲージ数(チャージ数)が多く残存していることを意味するため、当該変動において気合ゲージを減らしておくべく、気合ゲージを消費してチャンスアップ演出を設定するための処理(Z3558,Z3559の各処理)を実行する。
一方、Z3556の処理において、チャージ数カウンタ223qmの値がチャージ範囲内の保留球数に2を足した値以下であると判別した場合は(Z3556:No)、スーパーリーチ演出が設定された変動表示における複数回のチャンスアップ演出の実行タイミングにおいて気合ゲージを消費させることにより、チャージ状態回数カウンタ223qnの値の範囲内で十分に気合ゲージを消費しきることが可能であることを意味するため、当該変動における気合ゲージの消費を設定せずに、そのまま本処理を終了する。
また、Z3555の処理において、チャージ状態の範囲内にスーパーリーチ以上の保留が含まれていないと判別した場合は(Z3555:No)、次に、チャージ数カウンタ223qmの値がチャージ範囲内の保留球数より大きいか否かを判別する(Z3557)。チャージ数カウンタ223qmの値がチャージ範囲内の保留球数以下であると判別した場合は(Z3557:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z3557の処理において、チャージ数カウンタ223qmの値がチャージ範囲内の保留球数より大きいと判別した場合は(Z3557:Yes)、保留球数に対して気合ゲージのゲージ数(チャージ数)が多く残存していることを意味するため、当該変動において気合ゲージを減らしておくべく、気合ゲージを消費してチャンスアップ演出を設定するための処理(Z3558,Z3559の各処理)を実行する。
Z3558の処理では、実行タイミングに応じた演出態様のチャージ消費演出を設定し(Z3558)、チャージ数カウンタ223qmの値を1減算し(Z3559)、その後、本処理を終了する。一方、Z3554の処理において、当該変動はスーパーリーチ以上であると判別した場合は(Z3354:Yes)、実行タイミングに応じた演出態様のチャージ消費演出を設定し(Z3560)、チャージ数カウンタ223qmの値を1減算し(Z3561)、その後、本処理を終了する。
次に、図524を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される押下検出処理(Z3112)について説明する。図524は、この押下検出処理(Z3112)を示したフローチャートである。この押下検出処理(Z3112)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図518参照)の中で実行され、PUSHボタン10317の操作状況(押下の有無)を監視して、押下を検出した場合に、その押下の状況に応じた制御を実行するための処理である。
押下検出処理(Z3112)では、まず、PUSHボタン10317に対する押下を検出したか否かを判別し(Z3601)、PUSHボタン10317に対する押下を検出していないと判別した場合は(Z3601:No)、そのまま本処理を終了する。一方、PUSHボタン10317に対する押下を検出したと判別した場合は(Z3601:Yes)、次に、操作有効期間タイマ223qtの値が0より大きいか否かを判別する(Z3602)。操作有効期間タイマ223qtの値が0より大きいと判別した場合は(Z3602:Yes)、押下停止演出(図478参照)における有効期間の間にPUSHボタン10317が押下(操作)されたことを意味するので、押下停止演出の実行中における停止操作に対応する制御を行うための停止操作検出処理を実行し(Z3603)、本処理を終了する。なお、この停止操作検出処理の詳細については、図525を参照して後述する。
Z3602の処理において、操作有効期間タイマ223qtの値が0であると判別した場合は(Z3602:No)、次に、連打有効期間タイマ223qvの値が0より大きいか(即ち、割り込み連打演出における連打操作の有効期間であるか)否かを判別する(Z3604)。連打有効期間タイマ223qvの値が0より大きいと判別した場合は(Z3604:Yes)、割り込み連打演出の実行中における連打操作に対応する制御を実行するための連打操作検出処理を実行し(Z3605)、その後、本処理を終了する。なお、この連打操作検出処理の詳細については、図526を参照して後述する。
Z3604の処理において、連打有効期間タイマ223qvの値が0であると判別した場合は(Z3604:No)、次に、一括変化期間タイマ223qxの値が0より大きいか(即ち、保留一括変化演出におけるPUSHボタン10317の有効期間であるか)否かを判別する(Z3606)。一括変化期間タイマ223qxの値が0より大きいと判別した場合は(Z3606:Yes)、保留一括変化演出の実行中において、一括変化を設定するための制御を行うための変化操作検出処理を実行し(Z3607)、その後、本処理を終了する。なお、この変化操作検出処理の詳細については、図527を参照して後述する。一方、Z3606の処理において、一括変化期間タイマ223qxの値が0であると判別した場合は(Z3606:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図525を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される停止操作検出処理(Z3603)について説明する。図525は、この停止操作検出処理(Z3603)を示したフローチャートである。この停止操作検出処理(Z3603)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される押下検出処理(図524参照)の中で実行され、上述した通り、押下停止演出の実行中における停止操作に対応する制御を行うための処理である。
停止操作検出処理(Z3603)では、まず、停止操作回数カウンタ223quの値が1より大きいか否かを判別し(Z3701)、停止操作回数カウンタ223quの値が1より大きいと判別した場合は(Z3701:Yes)、停止操作回数カウンタ223quの値に対応する図柄列の停止表示を設定し(Z3702)、Z3709の処理へ移行する。Z3702の処理では、停止操作回数カウンタ223quの値が3であれば、左図柄列の停止操作を設定する一方で、停止操作回数カウンタ223quの値が2であれば、右図柄列の停止操作を設定する。
一方、Z3701の処理において、停止操作回数カウンタ223quの値が1以下であると判別した場合は(Z3701:No)、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオンであるか否かを判別する(Z3703)。Z3703の処理において、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオンであると判別した場合は(Z3703:Yes)、チャンスチャージ演出の実行が設定されている変動表示の実行中であることを意味するため、残余期間でチャンスチャージ図柄の停止表示演出を設定することで、チャンスチャージ演出が開始されることを報知して(Z3707)、Z3708の処理へ移行する。
一方、Z3703の処理において、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオフであると判別した場合は(Z3703:No)、次に、操作有効期間が2秒以上残っているか否かを判別する(Z3704)。操作有効期間が2秒以上残っていると判別した場合は(Z3704:Yes)、残余期間でチャンスチャージ煽り演出(図479(a)参照)の実行を設定し(Z3705)、Z3708の処理へ移行する。Z3705の処理を実行することにより、押下停止演出のみが設定された変動表示において、有効期間における早い段階(開始後1秒以内)に3回の押下が完了されてしまった場合に、即座に外れ図柄を停止させるよりも演出期間の長いチャンスチャージ煽り演出を実行することができる。よって、遊技者の操作(押下)の早さに合わせて演出期間を可変させることができるので、より好適な演出態様を実現することができる。
Z3704の処理において、操作有効期間が2秒以上残っていない(2秒未満である)と判別した場合は(Z3704:No)、外れ図柄の組み合わせとなるように中図柄列の停止表示を設定し(Z3706)、Z3708の処理へ移行する。
Z3705~Z3707の各処理のいずれかが実行された後で実行されるZ3708の処理では、操作有効期間タイマ223qtの値を0にリセットし(Z3708)、Z3709の処理へ移行する。Z3702、またはZ3708の処理が実行された後で実行されるZ3709の処理では、停止操作回数カウンタ223quの値を1減算して更新し(Z3709)、本処理を終了する。
次に、図526を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される連打操作検出処理(Z3605)について説明する。図526は、この連打操作検出処理(Z3605)を示したフローチャートである。この連打操作検出処理(Z3605)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される押下検出処理(図524参照)の中で実行され、上述した通り、割り込み連打演出の実行中における連打操作に対応する制御を実行するための処理である。
連打操作検出処理(Z3605)では、まず、連打有効期間タイマ223qvの値から残りの有効期間(T)を特定し(Z3751)、次いで、今回の割込連打演出の演出種別に対応するモンスター数の下限値(D)を算出する(Z3752)。なお、モンスター数の下限値は、上述した通り割込連打抽選テーブル222qh(図500参照)において、演出種別毎に予め規定されている。Z3752の処理が終了すると、次に、「T/5秒×(100体-D)」を算出し(Z3753)、算出した値を、現状の残りのモンスター数から減算した値を算出する(Z3754)。なお、Z3754の処理では、小数点以下の値は四捨五入される。Z3754の処理が終了すると、次に、算出したモンスター数が、今回の割り込み連打演出の演出種別における下限値未満であるか否かを判別する(Z3755)。
Z3755の処理において、下限値を下回るモンスター数が算出されたと判別した場合は(Z3755:Yes)、残りのモンスター数の表示を下限値に更新し(Z3756)、本処理を終了する。一方、Z3755の処理において、算出したモンスター数が下限値以上であると判別した場合は(Z3755:No)、残りのモンスター数の表示から特定した減算数を減算して更新し(Z3757)、その後、本処理を終了する。
次に、図527を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変化操作検出処理(Z3607)について説明する。図527は、この変化操作検出処理(Z3607)を示したフローチャートである。この変化操作検出処理(Z3607)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される押下検出処理(図524参照)の中で実行され、上述した通り、保留一括変化演出の実行中において、一括変化を設定するための制御を行うための処理である。
変化操作検出処理(Z3607)では、まず、変化ポイント格納エリア223qqのデータから各保留球に対応する変化ポイントを特定し(Z3801)、変化ポイントが1以上の保留球の態様が一律1段階アップするように保留図柄態様格納エリア223rのデータを更新する(Z3802)。次に、保留1の変動種別を特定し(Z3803)、特定した変動種別と、保留変化抽選テーブル222qcと、演出抽選カウンタとに応じて保留図柄態様を特定する(Z3804)。そして、特定した保留図柄態様が保留図柄態様格納エリア223rのデータよりも高期待度であるか否かを判別する(Z3805)。特定した保留図柄態様が保留図柄態様格納エリア223rのデータよりも高期待度であると判別した場合は(Z3805:Yes)、保留図柄態様格納エリア223rのデータを、特定した保留図柄態様を示すデータに更新し(Z3806)、Z3807の処理へ移行する。
一方、Z3805の処理において、特定した保留図柄態様が保留図柄態様格納エリア223rのデータよりも高期待度ではないと判別した場合は(Z3805:No)、Z3806の処理をスキップし、Z3807の処理へ移行する。
Z3807の処理では、Z3804~Z3806の処理による保留図柄態様のランクアップ抽選が、全ての保留球に対して完了したか否かを判別し(Z3807)、全ての保留球に対する抽選が終了していないと判別した場合は(Z3807:No)、今回の抽選の対象となった保留球よりも、始動入賞を検出した時間が新しい保留球の変動種別を特定し(Z3808)、Z3804の処理へ戻る。
Z3807の処理において、全ての保留球に対するランクアップ抽選が終了したと判別した場合は(Z3807:Yes)、保留図柄態様格納エリア223rのデータが示す保留図柄態様の表示を設定し(Z3809)、一括変化フラグ223qp、変化ポイント格納エリア223qq、一括変化期間タイマ223qxの値を全てリセットして(Z3810)、本処理を終了する。
次に、図528を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理23(Z3114)について説明する。図528は、このコマンド判定処理23(Z3114)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理23(Z3114)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図518参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。
コマンド判定処理23(Z3114)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、主制御装置110より受信した未処理のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より受信した未処理のコマンドの中に状態コマンドが含まれているか否かを判別する(Z3901)。Z3901の処理において、主制御装置110より受信した未処理のコマンドの中に状態コマンドが含まれていると判別した場合は(Z3901:Yes)、受信したコマンドにより通知された遊技状態に応じて遊技状態格納エリア223qfのデータを更新し(Z3902)、その後、本処理を終了する。一方、Z3901の処理において、状態コマンドを受信していないと判別した場合は(Z3901:No)、次に、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信している(未処理のコマンドの中に変動パターンコマンドが含まれている)か否かを判別する(Z3903)。Z3903の処理において、変動パターンコマンドを受信したと判別した場合には(Z3903:Yes)、変動開始フラグ223qdをオンに設定し(Z3904)、受信した変動パターンコマンドから変動パターンを抽出し(Z3905)、その後、本処理を終了する。
一方、Z3903の処理において、変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合は(Z3903:No)、次いで、主制御装置110から停止種別コマンドを受信しているか否かを判別する(Z3906)。Z3906の処理において、停止種別コマンドを受信したと判別した場合には(Z3906:Yes)、RAM223に設けられた停止種別選択フラグ223qeをオンに設定し(Z3907)、受信したコマンドから停止種別を抽出して(Z3908)、本処理を終了する。
一方、Z3909の処理において、停止種別コマンドを受信していないと判別した場合には(Z3906:No)、次いで、保留球数コマンドを受信したか否かを判別する(Z3909)。Z3909の処理において、保留球数コマンドを受信したと判別した場合には(Z3909:Yes)、受信したコマンドから保留球数を抽出し、対応する特別図柄保留球数カウンタ(特別図柄1保留球数カウンタ223qa、特別図柄2保留球数カウンタ223qb)の値を更新して(Z3910)、本処理を終了する。ここでは、第1特別図柄に対応する保留球数については、特別図柄1保留球数カウンタ223qaに格納され、第2特別図柄に対応する保留球数については、特別図柄2保留球数カウンタ223qbに格納される。また、普通図柄の保留球数を示す保留球数コマンドを受信した場合には、その保留球数を示すための情報を普通保留球数カウンタ223qcに格納する。本実施形態では主制御装置110から送信される保留球数コマンドに現在の保留球数を示す情報が含まれているため、例えば、停電等により音声ランプ制御装置113側の各保留球数カウンタの値が消去されたとしても、次に送信される保留球数コマンドを受信することで各保留球数カウンタの値を適正な値に復元することができる。この場合、主制御装置110の立ち上げ処理(図510参照)の状態コマンドを送信する処理(図510のZ908参照)において、各保留球数コマンドを送信するように構成すると良い。
一方、Z3909の処理において、保留球数コマンドを受信しなかった場合には(Z3909:No)、次いで、主制御装置110から入賞情報コマンドを受信しているか否かを判別する(Z3911)。Z3911の処理において、入賞情報コマンドを受信していると判別した場合には(Z3911:Yes)、入賞情報コマンドにより通知された入賞情報の種別に応じて、各種の演出(先読み演出)を設定するための入賞情報コマンド処理23を実行し(Z3912)、本処理を終了する。この入賞情報コマンド処理23(Z3912)の詳細については、図529および図530を参照して後述する。
Z3911の処理において、入賞情報コマンドを受信していないと判別した場合には(Z3911:No)、次いで、当たりに関連する各種のコマンド(オープニングコマンド、ラウンド数コマンド、大当たり終了コマンド、およびエンディングコマンドのいずれか)を受信しているか否かを判別し(Z3913)、当たり関連のコマンドを受信していると判別した場合は(Z3913:Yes)、当たりに関連するコマンドの種別に応じた制御を実行するための当たり関連コマンド処理23を実行し(Z3914)、本処理を終了する。この当たり関連コマンド処理23(Z3914)については、図531を参照して後述する。一方、Z3913の処理において、主制御装置110から当たりに関連するコマンドを受信していないと判別した場合は(Z3913:No)、その後、本処理を終了する。
次に、図529を参照して、コマンド判定処理23(Z3114)内の一処理である入賞情報コマンド処理23(Z3912)の詳細について説明する。図529は、この入賞情報コマンド処理23(Z3912)を示したフローチャートである。この入賞情報コマンド処理23(Z3912)では、まず、コマンドにより通知された抽選結果を示すデータを、入賞情報格納エリアの空きエリアに格納し(Z4001)、Z4002の処理へ移行する。Z4001の処理では、入賞情報格納エリアの第1エリア~第4エリアのうち、最も番号の小さい空きエリアに対して、コマンドにより通知された入賞情報を示すデータを格納する。
Z4002の処理では、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオンであるか否かを判別する(Z4002)。チャンスチャージ待機フラグ223qkがオンであると判別した場合は(Z4002:No)、チャンスチャージ演出が設定された変動表示演出の実行中であり、且つ、チャンスチャージ演出が未だ開始されていないことを意味するので、新たに検出された始動入賞の内容に応じて、チャンスチャージ演出においてチャージされる気合ゲージのゲージ数(チャージ数)を、変動開始時に予め決定されていた値に対して上乗せするための処理を実行する。より具体的には、まず、今回の入賞情報コマンドが、当たりを示す入賞情報コマンドであるか否かを判別し(Z4003)、当たりを示す入賞情報コマンドであると判別した場合は(Z4003:Yes)、チャージ数カウンタ223qmの値に2を加算して更新し(Z4004)、Z4006の処理へ移行する。一方、Z4003の処理において、今回の入賞情報コマンドが、当たりを示す入賞情報コマンドではない(外れを示す入賞情報コマンドである)と判別した場合は(Z4003:No)、チャージ数カウンタ223qmの値に1を加算して更新し(Z4005)、Z4006の処理へ移行する。
一方、Z4002の処理において、チャンスチャージ待機フラグ223qkがオフであると判別した場合は(Z4002:No)、気合ゲージのゲージ数(チャージ数)を上乗せする可能性が無いため、Z4003~Z4005の各処理をスキップして、Z4006の処理へ移行する。Z4006の処理では、転落に対応する抽選結果が通知されたか否かを判別する(Z4006)。Z4006の処理において、転落に対応する抽選結果が通知されたと判別した場合は(Z4006:Yes)、次いで、確変継続示唆演出における継続濃厚用シナリオに対応する演出態様を実行中であるか否かを判別する(Z4007)。このZ4007の処理では、継続シナリオ格納エリア223qhのデータが継続濃厚用のシナリオに対応する「08H」~「0BH」のいずれかである場合に、継続濃厚用シナリオに対応する演出態様を実行中であると判別する。
Z4007の処理において、継続濃厚用シナリオの継続示唆演出が実行中であると判別した場合は(Z4007:Yes)、次に、今回の入賞情報コマンドにより通知された入賞情報が、確変継続示唆演出の実行中に消化される入賞情報であるか否かを判別する(Z4008)。即ち、新たな入賞情報により、確変継続示唆演出の実行中に、特別図柄の確変状態から低確率状態へと転落することが確定するか否かを判別し、継続示唆演出の実行中に消化される入賞情報である(確変継続示唆演出の実行中に転落することが確定した)と判別した場合は(Z4008:Yes)、継続示唆演出選択テーブル222qg(図499参照)の非継続用テーブルを参照して、継続示唆演出シナリオを決定し(Z4009)、選択したシナリオを示すデータを継続シナリオ格納エリア223qhに上書きし(Z4010)、Z4011の処理へ移行する。Z4009,Z4010の各処理では、非継続テーブルのうち、「0CH」の演出シナリオを継続シナリオ格納エリア223qhに格納する。
なお、本第23実施形態では、新たな始動入賞が、確変継続示唆演出の実行範囲内の変動回数における転落に対応する抽選結果である場合に、必ず「0CH」の演出シナリオを設定する構成としていたが、これに限られず、非継続用テーブルに規定されている4つの演出シナリオ(「0CH」~「0FH」のいずれか)の中から1のシナリオを抽選により決定する構成としてもよい。このように構成することで、転落時の演出態様をより多様化することができる。
一方、Z4006の処理において、転落に対応する抽選結果が通知されていないと判別した場合(Z4006:No)、継続濃厚用シナリオの確変継続示唆演出が実行中ではないと判別した場合(Z4007:No)、および今回の入賞情報コマンドにより通知された新たな入賞情報が、確変継続示唆演出の実行中に消化される入賞情報ではないと判別した場合は(Z4008:No)、確変継続示唆演出における演出シナリオを非継続用テーブルのシナリオに書き換える必要が無いため、そのままZ4011の処理へ移行する。
このZ4006~Z4010の各処理を実行することにより、確変継続示唆演出の開始時が確変状態であり、且つ、確変継続示唆演出が終了する変動回数までの分の保留球が貯まっていない状況で確変継続示唆演出が実行され、その後に転落に対応する始動入賞が発生した場合に、非継続用の演出シナリオ(「0CH」の演出シナリオ)に切り替えることにより、確変継続示唆演出の結果において、転落済みであることを報知することができる。即ち、転落済みであるにもかかわらず、継続したかのような演出態様となってしまうことを抑制できるので、より好適な演出態様を実現することができる。
また、Z4011の処理では、入賞情報コマンドにより通知された入賞情報に基づいて、保留変化演出、および保留一括変化演出の実行可否を抽選するための保留予告抽選処理を実行し(Z4011)、本処理を終了する。この保留予告抽選処理の詳細について、図530を参照して説明する。
図530は、この保留予告抽選処理(Z4011)を示したフローチャートである。この保留予告抽選処理(Z4011)では、まず、保留図柄態様格納エリア223rの空きエリアに、白保留の保留図柄態様を示すデータを格納する(Z4051)。より具体的には、保留図柄態様格納エリア223rの空きエリアのうち、最も番号が小さいエリアに対して、白保留の保留図柄態様を示すデータを格納する。Z4051の処理が終了すると、次いで、一括変化フラグ223qpがオンであるか否かを判別し(Z4052)、一括変化フラグ223qpがオンであると判別した場合は(Z4052:Yes)、白保留の保留図柄態様を、新たな入賞情報に対応する保留図柄として表示するように設定し(Z4053)、本処理を終了する。このZ4053の処理を実行することにより、保留一括変化演出により岩を模した態様に変更された保留球数図柄と、保留一括変化演出の開始後に新たに検出された始動入賞に基づく保留球数図柄とで保留図柄態様を異ならせることができるので、保留一括変化演出の対象となる保留球数図柄の範囲を遊技者に対して容易に理解させることができる。よって、遊技者にとってより分かり易い演出態様を実現することができる。
なお、本第23実施形態では、保留一括変化演出の開始後に検出された始動入賞に基づく保留球数図柄を、一律で白保留の保留図柄態様に設定する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、新たな保留球数図柄について、保留変化抽選テーブル222qc(図497(a)参照)を用いた保留図柄態様の抽選を実行する構成としてもよい。これにより、保留一括変化演出の対象となっている保留球数図柄だけでなく、新たな始動入賞に基づく保留球数図柄に対しても、大当たりとなる期待感を抱かせることができる。また、例えば、保留一括変化演出の開始後に検出された新たな始動入賞についても、保留一括変化演出の対象に追加するように構成しても良い。この場合において、新たな始動入賞に基づく保留球数図柄を、必ず保留一括変化演出の対象に追加する構成としてもよいし、所定の条件下でのみ、保留一括変化演出の対象に追加する構成としてもよい。なお、所定の条件としては、例えば、新たな始動入賞に対応する入賞情報がスーパーリーチ外れ以上の大当たり期待度を示すものである場合に、保留一括変化演出の実行対象に含める構成としてもよいし、例えば、保留一括変化演出が設定されている範囲の保留球よりも期待度が高い変動種別に対応する入賞情報が新たに通知された場合にのみ、保留一括変化演出の実行対象に含める構成としてもよい。このように構成することで、新たな始動入賞に基づく保留球数図柄が保留一括変化演出の実行対象に追加された場合に、遊技者の大当たりに対する期待感をより向上させることができる。
Z4052の処理において、一括変化フラグ223qpがオフであると判別した場合は(Z4052:No)、次に、保留球数が1より大きいか否かを判別し(Z4054)、保留球数が1以下であると判別した場合は(Z4054:No)、保留一括変化演出を実行する可能性が無いため、新たな入賞情報に対応する保留球数図柄の保留図柄態様を抽選するためのZ4060の処理へ移行する。これに対し、Z4054の処理において、保留球数が1より大きい(2以上である)と判別した場合は(Z4054:Yes)、入賞情報格納エリアのデータと、保留図柄態様格納エリア223rのデータと、変化ポイント算出テーブル222qdとに応じて変化ポイントを算出し(Z4055)、算出した変化ポイントと、一括変化抽選テーブル222qeと、演出抽選カウンタとの値に応じて保留一括変化演出の実行可否を判定する(Z4056)。次に、Z4056の処理による判定結果が、保留一括変化演出の実行に対応する判定結果となったか否かを判別し(Z4057)、保留一括変化演出の実行に対応する判定結果ではないと判別した場合は(Z4057:No)、新たな入賞情報に対応する保留球数図柄の保留図柄態様を抽選するためのZ4060の処理へ移行する。一方、Z4057の処理において、保留一括変化演出の実行に対応する判定結果になった判別した場合は(Z4057:Yes)、保留一括変化演出の実行を設定し(Z4058)、一括変化フラグ223qpをオンに設定して(Z4059)、本処理を終了する。
Z4060の処理では、保留変化抽選テーブル222qc(図497(a)参照)を読み出し(Z4060)、読み出した保留変化抽選テーブル222qcと、コマンドにより通知された入賞情報と、演出抽選カウンタの値とに応じて保留図柄態様を決定する(Z4061)。次いで、Z4061の処理で決定した保留図柄態様に応じて、保留図柄態様格納エリア223rのうち最新の入賞情報に対応するデータを更新し(Z4062)、更新後のデータが示す態様の保留図柄態様の表示を設定して(Z4063)、本処理を終了する。
この保留予告抽選処理(図530参照)を実行することにより、保留球数図柄を用いた各種演出態様を好適に設定することができる。
次に、図531を参照して、上述した当たり関連コマンド処理23(Z3914)の内容について説明する。図531は、当たり関連コマンド処理23(Z3914)の内容を示したフローチャートである。この当たり関連コマンド処理23(Z3914)は、音声ランプ制御装置113のコマンド判定処理23(図528参照)にて実行されるものであって、主制御装置110から当たりに関連するコマンドを受信した場合に、その受信したコマンドの種別に応じた制御を行うための処理である。
当たり関連コマンド処理23(図531参照)では、まず、今回受信したコマンドがオープニングコマンドであるか否かを判別し(Z4101)。今回受信したコマンドがオープニングコマンドであると判別した場合は(Z4101:Yes)、受信したオープニングコマンドに応じた表示用オープニングコマンドを設定し(Z4102)、その後、本処理を終了する。
Z4101の処理において、今回受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判別した場合は(Z4101:No)、次に、今回受信したコマンドがラウンド数コマンドであるかを判別し(Z4103)、ラウンド数コマンドであると判別した場合は(Z4103:Yes)、受信したラウンド数コマンドに含まれるラウンド数情報が示すラウンド数に基づいて表示用ラウンド数コマンドを設定し(Z4104)、本処理を終了する。
Z4103の処理で、今回受信したコマンドがラウンド数コマンドでは無いと判別した場合は(Z4103:No)、今回受信したコマンドが大当たり終了コマンドであるかを判別し(Z4105)、大当たり終了コマンドであると判別した場合は(Z4105:Yes)、受信した大当たり終了コマンドに含まれる大当たり終了後の遊技状態を示す情報に応じて、遊技状態格納エリア223qfのデータを更新し(Z4106)、時短保証回数カウンタ223qgの値に100を設定する(Z4107)。次に、右打ち中当選フラグ223qiがオンであるか否かを判別し(Z4108)、右打ち中当選フラグ223qiがオンであると判別した場合は(Z4108:Yes)、右打ちにより遊技を行う確変状態、若しくは時短状態の間に大当たりになった(即ち、所謂連荘が発生した)ことを意味し、確変大当たりの割合が高い第2特別図柄の抽選で大当たりになったことを意味するため、高期待度用の背面モード(図473(b)参照)を設定し(Z4110)、本処理を終了する。一律に高期待度用の背面モードを設定するのは、時短状態が設定されたのか、確変状態が設定されたのかを分かり難くすることにより、現在の遊技状態を遊技者に予測させる遊技性を実現するためである。
一方、Z4108の処理において、右打ち中当選フラグ223qiがオフであると判別した場合は(Z4108:No)、左打ちにより遊技を行う通常状態において大当たりになった(所謂、初当たりに当選した)ことを意味し、確変大当たりの割合が低い第1特別図柄の抽選で大当たりになったことを意味するので、低期待度用の背面モード(図473(a)参照)を設定し(Z4109)、その後、本処理を終了する。一律に低期待度用の背面モードを設定するのは、時短状態が設定されたのか、確変状態が設定されたのかを分かり難くすることにより、現在の遊技状態を遊技者に予測させる遊技性を実現するためである。
また、Z4105の処理において大当たり終了コマンドを受信していないと判別した場合は(Z4105:No)、次に、今回受信したコマンドがエンディングコマンドであるかを判別し(Z4111)、エンディングコマンドであると判別した場合は(Z4111:Yes)、表示用エンディングコマンドを設定し(Z4112)、本処理を終了する。また、Z4111の処理においてエンディングコマンドを受信していないと判別した場合は(Z4111:No)、その後、本処理を終了する。
次に、図532を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理23(Z3115)について説明する。図532は、この変動表示設定処理23(Z3115)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理23(Z3115)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図518参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定するための処理である。
変動表示設定処理23(Z3115)では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223qdがオンか否かを判別する(Z4201)。そして、変動開始フラグ223qdがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合には(Z4201:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、Z4207の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223qdがオンであると判別した場合には(Z4201:Yes)、変動開始フラグ223qdをオフし(Z4202)、表示用変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得する(Z4203)。
次いで、抽出した変動パターン(変動時間)で実行する演出態様を設定するための変動演出設定処理23を実行する(Z4204)。この変動演出設定処理23の内容については、図533を参照して後述する。Z4204の処理が終了すると、Z4204の処理で決定した演出態様を表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(Z4205)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
次に、入賞情報格納エリアに格納されたデータをシフトする(Z4206)。この処理では、入賞情報格納エリアの第1エリア~第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、第1エリア→実行エリア、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、Z4207の処理へ移行する。
Z4207の処理では、RAM223に設けられた停止種別選択フラグ223qeがオンか否かを判別する(Z4207)。そして、停止種別選択フラグ223qeがオンではない(即ち、オフである)と判別した場合には(Z4207:No)、本処理を終了する。一方、停止種別選択フラグ223qeがオンであると判別した場合には(Z4207:Yes)、停止種別選択フラグ223qeをオフし(Z4208)、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(Z4209)。次に、主制御装置110からの停止種別コマンドによって指示された停止種別をそのまま、第3図柄表示装置81における変動演出の停止種別として設定し(Z4210)、Z4211の処理へ移行する。
Z4211の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(Z4211)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。Z4211の処理が実行された後、本処理を終了する。
次に、図533を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理23(図532参照)内の一処理である変動演出設定処理23(Z4204)の内容について説明をする。図533は、変動演出設定処理23(Z4204)の内容を示したフローチャートである。この変動演出設定処理23(Z4204)では、特別図柄の変動に対応した第3図柄の変動演出の詳細な演出態様(予告内容)を設定するための処理が実行される。
変動演出設定処理23(Z4204)では、まず、チャージ状態回数カウンタ223qnの値が0より大きいか否かを判別し(Z4301)、チャージ状態回数カウンタ223qnの値が0より大きいと判別した場合は(Z4301:Yes)、チャージ状態回数カウンタ223qnの値を1減算し(Z4302)、Z4303の処理へ移行する。一方、Z4301の処理において、チャージ状態回数カウンタ223qnの値が0であると判別した場合は(Z4301:No)、Z4302の処理をスキップし、Z4303の処理へ移行する。
Z4303の処理では、時短保証回数カウンタ223qgの値が0より大きいか否かを判別する(Z4303)。時短保証回数カウンタ223qgの値が0であると判別した場合は(Z4303:No)、Z4311の処理へ移行する。一方、Z4303の処理において、時短保証回数カウンタ223qgの値が0より大きいと判別した場合は(Z4303:Yes)、時短保証回数カウンタ223qgの値を1減算し(Z4304)、次に、減算後の時短保証回数カウンタ223qgの値が0より大きいか否かを判別する(Z4305)。Z4305の処理において、減算後の時短保証回数カウンタ223qgの値が0であると判別した場合は(Z4305:No)、Z4311の処理へ移行する。一方、Z4305の処理において、減算後の時短保証回数カウンタ223qgの値が0より大きいと判別した場合は(Z4305:Yes)、次に、減算後の時短保証回数カウンタ223qgの値が4より大きいか否かを判別する(Z4306)。Z4306の処理において、減算後の時短保証回数カウンタ223qgの値が4より大きいと判別した場合は(Z4306:Yes)、Z4312の処理へ移行する。
Z4311の処理では、現在の遊技状態が確変状態であるかを判別する(Z4311)。ここでは、遊技状態格納エリア223qfに格納されているデータに基づいて現在の遊技状態が確変状態であるかを判別する。Z4311の処理において、現在が確変状態であると判別した場合は(Z4311:Yes)、大当たり終了後、100回を超えて確変状態が継続していることを意味するので、背面モードの抽選を行うために、Z4312の処理へ移行する。一方、Z4311の処理において、現在が確変状態ではないと判別した場合は(Z4311:No)、Z4312の処理をスキップし、Z4313の処理へ移行する。
Z4312の処理では、右打ちで遊技を行う遊技状態(時短状態、確変状態)において、遊技状態に応じた抽選確率で確変状態の期待度を示す複数の背面モードの中から1の背面モードを抽選するための背面モード抽選処理を実行し(Z4312)、Z4313の処理へ移行する。なお、この背面モード抽選処理の詳細については、図535を参照して後述する。
Z4313の処理では、変動表示演出における演出態様を選択するための演出態様選択処理を実行し(Z4313)、その後、本処理を終了する。なお、この演出態様選択処理の詳細については、図536を参照して後述する。
また、本第23実施形態における変動演出設定処理23では、Z4306の処理において、減算後の時短保証回数カウンタ223qgの値が4以下であると判別した場合は(Z4306:No)、確変継続示唆演出の実行期間(大当たり終了後96~99回目の変動表示の変動期間)であることを意味するため、次に、特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否かを判別する(Z4307)。Z4307の処理において、抽選結果が大当たりであると判別した場合は(Z4307:Yes)、継続示唆演出の実行期間専用の大当たり用演出態様を今回の変動表示態様として設定し(Z4308)、右打ち中当選フラグをオンに設定して(Z4309)、本処理を終了する。なお、継続示唆演出の実行期間専用の大当たり用演出態様としては、例えば、扉806を突破する演出により扉806を突破した冒険者が、扉806の向こう側で宝物を発見する演出が実行されて、大当たりが報知される演出等が実行される。
一方、Z4307の処理において、特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりではないと判別した場合は(Z4307:No)、確変継続示唆演出の実行期間における演出態様を設定するための継続示唆演出設定処理を実行し(Z4310)、本処理を終了する。なお、この継続示唆演出設定処理(Z4310)の詳細については、図534を参照して後述する。
次に、図534を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理23(図533参照)内の一処理である継続示唆演出設定処理(Z4310)の内容について説明をする。図534は、継続示唆演出設定処理(Z4310)の内容を示したフローチャートである。
継続示唆演出設定処理(Z4310)が実行されると、まず、時短保証回数カウンタ223qgの値が4であるか否かを判別し(Z4401)、時短保証回数カウンタ223qgの値が4ではない(3以下である)と判別した場合は(Z4401:No)、継続シナリオ格納エリア223qhのデータを読み出し(Z4411)、読み出したシナリオが継続濃厚用のシナリオであるか否かを判別する(Z4412)。Z4412の処理において、読み出したシナリオが継続濃厚用のシナリオではないと判別した場合は(Z4412:No)、Z4415の処理へ移行する。一方、Z4412の処理において、読み出したシナリオが継続濃厚用のシナリオであると判別した場合は(Z4412:Yes)、今回の特別図柄の抽選結果が転落の抽選結果であるか否かを判別し(Z4413)、転落の抽選結果ではないと判別した場合は(Z4413:No)、Z4415の処理へ移行する。一方、Z4413の処理において、転落の抽選結果であると判別した場合は(Z4413:Yes)、演出シナリオを「0CH」に切り替えて(Z4414)、Z4415の処理へ移行する。
Z4415の処理では、継続シナリオ格納エリア223qhから読み出したシナリオから、時短保証回数カウンタ223qgの値に対応する変動回数の演出態様を読み出し(Z4415)、読み出した演出態様を今回の変動パターンの表示態様として設定する(Z4416)。次に、シナリオの最後の演出態様を設定したか否かを判別して(Z4417)、シナリオの最後の演出態様を設定したと判別した場合は(Z4417:Yes)、継続シナリオ格納エリア223qhのデータを「00H」にリセットし(Z4418)、本処理を終了する。一方、Z4417の処理において、シナリオの最後の演出態様を設定していないと判別した場合は(Z4417:No)、Z4418の処理をスキップし、そのまま本処理を終了する。
一方、Z4401の処理において、時短保証回数カウンタ223qgの値が4であると判別した場合は(Z4401:Yes)、確変継続示唆演出(図475参照)の開始タイミングであることを意味するので、確変継続示唆演出の演出シナリオを決定するための処理を実行する。具体的には、まず、現在の遊技状態が確変状態であるかを判別する(Z4402)。Z4402の処理において、現在の遊技状態が確変状態であると判別した場合は(Z4402:Yes)、入賞情報格納エリアのデータを読み出し(Z4403)、入賞情報の中に転落の抽選結果が含まれているか否かを判別する(Z4404)。Z4404の処理において、入賞情報の中に転落の抽選結果が含まれていないと判別した場合は(Z4404:No)、次に、4つの入賞情報が格納されているか(即ち、確変継続示唆演出の終了までの保留球が既に保留されている化)否かを判別する(Z4405)。
Z4405の処理において、4つの入賞情報が格納されていると判別した場合は(Z4405:Yes)、継続示唆演出選択テーブル222qg(図499参照)における継続確定用テーブルを参照して、継続示唆演出シナリオを決定し(Z4406)、Z4409の処理へ移行する。一方、Z4405の処理において、4つの入賞情報が格納されていないと判別した場合は(Z4405:No)、継続示唆演出選択テーブル222qg(図499参照)における継続濃厚用テーブルを参照して、継続示唆演出シナリオを決定し(Z4407)、Z4409の処理へ移行する。
これに対して、Z4402の処理において、現在の遊技状態が確変状態ではないと判別した場合は(Z4402:No)、およびZ4404の処理において、入賞情報の中に転落の抽選結果が含まれていると判別した場合は(Z4404:Yes)、継続示唆演出選択テーブル222qg(図499参照)における非継続用テーブルを参照して、演出シナリオを決定し(Z4408)、処理をZ4409へと移行する。
Z4406~Z4408の各処理の何れかが実行された後で実行されるZ4409の処理では、選択した演出シナリオを示すデータを継続シナリオ格納エリア223qhに格納し(Z4409)、決定したシナリオにおける1変動目の演出態様を、今回の変動パターンの演出態様として設定して(Z4410)、本処理を終了する。
次に、図535を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理23(図533参照)内の一処理である背面モード抽選処理(Z4312)の内容について説明をする。図535は、背面モード抽選処理(Z4312)の内容を示したフローチャートである。
背面モード抽選処理(Z4312)が実行されると、まず、現在の変動パターンが大当たりの変動パターンであるか否かを判別する(Z4501)。現在の変動パターンが大当たりの変動パターンであると判別した場合は(Z4501:Yes)、変動表示態様として、大当たり用の変動表示態様を選択し(Z4502)、右打ち中当選フラグ223qiをオンに設定して(Z4503)、本処理を終了する。
一方、Z4501の処理において、現在の変動パターンが大当たりの変動パターンではないと判別した場合は(Z4501:No)、次に、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを判別する(Z4504)。現在の遊技状態が確変状態ではないと判別した場合は(Z4504:No)、背面モード抽選テーブル222qb(図496参照)における転落済み用テーブルと、演出抽選カウンタ223qyの値とを参照して背面モードを抽選し(Z4505)、Z4510の処理へ移行する。
一方、Z4504の処理において、現在の遊技状態が確変状態であると判別した場合は(Z4504:Yes)、入賞情報格納エリアのデータを読み出し(Z4506)、次に、入賞情報内に転落の抽選結果が含まれているか否かを判別する(Z4507)。Z4507の処理において、入賞情報内に転落の抽選結果が含まれていると判別した場合は(Z4507:Yes)、背面モード抽選テーブル222qb(図496参照)における未転落用テーブルと、演出抽選カウンタ223qyの値とを参照して背面モードを抽選し(Z4508)、Z4510の処理へ移行する。
一方、Z4507の処理において、入賞情報内に転落の抽選結果が含まれていないと判別した場合は(Z4507:No)、背面モード抽選テーブル222qb(図496参照)における確変継続用テーブルと、演出抽選カウンタ223qyの値とを参照して背面モードを抽選し(Z4509)、Z4510の処理へ移行する。
Z4505,Z4508,Z4509の各処理の何れかが実行された後で実行されるZ4510の処理では、各処理の抽選結果が、現状の背面モードとは異なる背面モードへの変更を示す抽選結果であるか否かを判別する(Z4510)。Z4510の処理において、背面モードの変更に対応する抽選結果であると判別した場合は(Z4510:Yes)、変更後の背面モードを示す表示用背面変更コマンドを設定し(Z4511)、本処理を終了する。一方、Z4510の処理において、背面モードを変更しないと判別した場合は(Z4510:No)、Z4511の処理をスキップし、そのまま本処理を終了する。
次に、図536を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動演出設定処理23(図533参照)内の一処理である演出態様選択処理(Z4313)の内容について説明をする。図536は、演出態様選択処理(Z4313)の内容を示したフローチャートである。
演出態様選択処理(Z4313)が実行されると、まず、追加時間コマンドを含む(7秒の追加時間を示す追加時間コマンドを含む)変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(Z4551)。追加時間コマンドを含む変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合は(Z4551:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z4551の処理において、追加時間コマンドを含む変動パターンコマンドを受信したと判別した場合は(Z4551:Yes)、割込連打抽選テーブル222qh(図500参照)を読み出して(Z4552)、演出抽選カウンタ223qyの値に応じて割り込み連打演出の実行可否および種別を判定し(Z4553)、次に、割り込み連打演出の実行に対応する抽選結果となったか否かを判別する(Z4554)。Z4554の処理において、割り込み連打演出の実行に対応する抽選結果になったと判別した場合は(Z4554:Yes)、実行する割り込み連打演出の種別に応じたデータを連打種別格納エリア223qjに格納し(Z4555)、次に、割り込み連打演出の種別が、リーチ前に実行される種別であるか否かを判別する(Z4556)。Z4556の処理において、リーチ前に実行される種別の割り込み連打演出であると判別した場合は(Z4556:Yes)、基本時間コマンドが示す変動時間に対応する音声態様を決定し(Z4558)、Z4559の処理へ移行する。
一方、Z4556の処理において、決定された割り込み連打演出の種別が、リーチ前に実行される種別ではないと判別した場合は(Z4556:No)、基本時間コマンドが示す変動時間と、追加時間コマンドが示す変動時間との和に対応する音声態様を決定し(Z4557)、Z4559の処理へ移行する。
Z4559の処理では、基本時間コマンドが示す変動時間に対応する表示態様を決定し(Z4559)、本処理を終了する。このように、本第23実施形態では、追加時短コマンドの有無によって、7秒長い変動種別であるか否かを容易に識別可能に構成されている。これにより、追加時間コマンドの内容を確認するだけで、割り込み連打演出の実行可否の抽選対象の変動種別であるか否かを判別することができる。また、割り込み連打演出の実行が決定された場合には、基本時間コマンドにより通知された変動時間(7秒短い変動時間)に対応する演出態様を設定することにより、丁度、変動時間を埋めることができる。従って、割り込み連打演出専用の演出態様を用意すること無く、演出態様の終了タイミングと変動表示演出の終了タイミングとを容易に合致させることができるので、好適な演出態様を提供することができる。
一方、Z4554の処理において、割込連打演出を実行していないと判別した場合は(Z4554:No)、チャンスチャージ抽選テーブル222qf(図498(b)参照)を読み出し(Z4560)、今回の変動種別と、保留球数と、演出抽選カウンタ223qyの値とに応じてチャンスチャージ演出(図479(b)、図480(a)参照)の実行可否を判定し(Z4561)、次に、Z4561の処理による判定(抽選)でチャンスチャージ演出の実行が決定されたか否かを判別する(Z4562)。Z4562の処理において、チャンスチャージ演出の実行が決定されていないと判別した場合は(Z4562:No)、変動パターンコマンドが示す変動種別に対応する演出態様を決定し(Z4566)、本処理を終了する。
一方、Z4562の処理において、チャンスチャージ演出の実行が決定されたと判別した場合は(Z4562:Yes)、チャージ数カウンタ223qmの値に、保留球数に1加算した値を設定し(Z4563)、チャンスチャージ待機フラグ223qkをオンに設定し(Z4564)、今回の変動表示態様として、チャンスチャージ演出を含む演出態様を決定して(Z4565)、本処理を終了する。このように、本第23実施形態では、チャンスチャージ演出の実行が決定された場合に、その決定時点における保留球数に基づいて、チャンスチャージ演出で貯まる気合ゲージKGのゲージ量(チャージ数カウンタ223qmの値)を決定する構成としている。そして、チャンスチャージ演出の終了後は、各保留球の抽選結果を加味して、チャンスアップ演出を実行する(即ち、気合ゲージを消費する)ペースを可変させる構成としている。このように構成することで、チャンスチャージ演出の開始時における処理負荷(ゲージ数を決定する際の処理負荷)を軽減することができる。
<第23実施形態における音声出力装置の制御処理について>
次に、図537から図541を参照して、本第23実施形態における音声出力装置226のMPU301により実行される各種制御処理について説明する。まず、図537(a)を参照して、音声出力装置226のMPU301により実行されるメイン処理について説明する。図537(a)は、このメイン処理の内容を示したフローチャートである。
この音声出力装置226のメイン処理が実行されると、まず、音声ランプ制御装置113から受信した各種コマンドに応じた制御を行うためのコマンド判定処理を実行する(20001)。このコマンド判定処理(Z20001)の詳細については、図538を参照して後述する。Z20001の処理後、演出に応じた音声データ(音声ファイル)を再生する音声設定処理を実行する(Z20002)。この音声設定処理(Z20002)の詳細については、図541を参照して後述する。
Z20002の処理が終わると、ワークRAM303に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(Z20003)。Z20003の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(Z20003:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(Z20005)、電源断処理を実行する(Z20006)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(Z20007)、その後、処理を無限ループする。
一方、Z20003の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(Z20003:No)、RAM303に記憶されるキーワードに基づき、RAM303が破壊されているか否かが判別され(Z20004)、RAM303が破壊されていなければ(Z20004:No)、Z20001の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM303が破壊されていれば(Z20004:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
次に、図537(b)を参照して、音声出力装置226のMPU301により実行されるコマンド割込処理について説明する。図537(b)は、このコマンド割込処理の内容を示したフローチャートである。このコマンド割込処理(図537(b)参照)は、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信する毎に実行する処理である。
このコマンド割込処理では、受信したコマンドデータを抽出し、RAM303に設けられたコマンドバッファ領域に、その抽出したコマンドデータを順次格納して(Z20101)、終了する。このコマンド割込処理によってコマンドバッファ領域に格納された各種コマンドは、後述するコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに応じた処理が行われる。
次に、図538を参照して、音声出力装置226のMPU301により実行されるメイン処理(図537(a)参照)内の一処理であるコマンド判定処理(Z20001)について説明する。図538は、このコマンド判定処理(Z20001)の内容を示したフローチャートである。
コマンド判定処理(Z20001)では、まず、コマンドバッファ領域に未処理の新規コマンドがあるか否かを判別し(Z20201)、未処理の新規コマンドがなければ(Z20201:No)、コマンド判定処理を終了してメイン処理に戻る。一方、未処理の新規コマンドがあれば(Z20201:Yes)、オン状態で新規コマンドを処理したことを示す新規コマンドフラグをオンに設定し(Z20202)、次いで、コマンドバッファ領域に格納されている未処理のコマンドすべてについて、そのコマンドの種別を解析する(Z20203)。
そして、未処理のコマンドの中に、まず、音声用変動パターンコマンドがあるか否かを判別する(Z20204)。この音声用変動パターンコマンドは、音声ランプ制御装置113の変動表示設定処理23(図532参照)の中で、表示用変動パターンコマンドを出力する際に(図532のZ4205参照)、あわせて、その表示態様に対応して再生すべき音声の種別および出力タイミングを通知するために設定される。
Z20204の処理において、未処理のコマンドの中に音声用変動パターンコマンドがあると判別されると(Z20204:Yes)、通知された変動パターンコマンドの実行中に用いる楽曲、効果音を特定し(Z20205)、特定した楽曲、効果音の出力チャンネル、出力タイミングを設定して(Z20206)、Z20201の処理へ戻る。
一方、Z20204の処理において、音声用変動パターンコマンドがないと判別されると(Z20204:No)、次いで、未処理のコマンドの中に、音声用連打コマンドが含まれているか否かを判別し(Z20207)、音声用連打コマンドが含まれていれば(Z20207:Yes)、遊技者によって連打操作が行われたことを意味するため、連打音の再生(出力)を設定するための連打音コマンド処理を実行して(Z20208)、Z20201の処理に戻る。この連打音コマンド処理(Z20208)の詳細については、図539を参照して後述する。
一方、Z20207の処理において、未処理のコマンドの中に音声用連打音コマンドが含まれていないと判別した場合は(Z20207:No)、次いで、音声用中断コマンドが含まれているか否かを判別し(Z20209)、未処理のコマンドの中に音声用連打音コマンドが含まれていると判別した場合は(Z20209:Yes)、再生中のBGMの中断および再開を設定するための中断コマンド処理を実行して(Z20210)、Z20201の処理に戻る。なお、この中断コマンド処理の詳細については、図540を参照して後述する。一方、Z20209の処理において、未処理のコマンドの中に音声用中断コマンドがなければ(Z20209:No)、その他の未処理のコマンドに対応する処理を実行し(Z20211)、Z20201の処理へ戻る。
次に、図539を参照して、連打音コマンド処理(Z20208)の詳細について説明する。図539は、連打音コマンド処理(Z20208)を示すフローチャートである。この連打音コマンド処理(Z20208)は、音声出力装置226のMPU301におけるコマンド判定処理(図538)の中で実行され、上述した通り、連打音の再生(出力)を設定するための処理である。
この連打音コマンド処理(Z20208)では、まず、連打音出力フラグ303aの値に「00H」が設定されているか否かを判別する(Z20301)。Z20301の処理において、連打音出力フラグ303aの値に「00H」が設定されていると判別した場合は(Z20301:Yes)、割り込み連打演出(図482参照)における初回の連打操作に対する連打音コマンドを受信したことを意味するため、第1連打音を再生するために、Z20305の処理へ移行する。
一方、連打音出力フラグ303aの値に「00H」が設定されていないと判別した場合は(Z20301:No)、次に、連打音出力フラグ303aの値に「01H」が設定されているか否かを判別する(Z20302)。Z20302の処理において、連打音出力フラグ303aの値に「01H」が設定されていない(即ち、連打音出力フラグ303aの値が「02H」である)と判別した場合は(Z20302:No)、1の割り込み連打演出において前回出力された連打音が第2連打音であることを意味するため、この場合も、第1連打音を再生するために、Z20305の処理へ移行する。
Z20305の処理では、音声合成部306(図501参照)のCN2対して、第1連打音に対応する音声ファイルの再生を設定し(Z20305)、連打音出力フラグ303aを第1連打音に対応する「01H」に更新(設定)して(Z20306)、本処理を終了する。
一方、Z20302の処理において、連打音出力フラグ303aの値に「01H」が設定されている(即ち、前回出力された連打音が第1連打音である)と判別した場合は(Z20302:Yes)、音声合成部306(図501参照)のCN3に対して、第2連打音に対応する音声ファイルの再生を設定し(Z20303)、連打音出力フラグ303aを第2連打音に対応する「02H」に更新(設定)して(Z20304)、本処理を終了する。
この連打音コマンド処理を実行することにより、連打操作が実行される毎に、2種類の音声データを2つのチャンネルに対して交互に再生させることができるので、音声態様を多様化することができる。また、単に単一のチャンネルで第1連打音と第2連打音とを交互に再生する構成とした場合(即ち、再生中の一方の音声の出力を打ち切って他方の音声の出力を行う制御を繰り返す構成とした場合)に比較して、一方の音声が出力された状態を維持したまま、他方の音声も出力することができる(第1連打音と第2連打音とを重複させて出力することができる)ので、連打の実行中における音声態様をより賑やかにすることができる。より詳述すると、単一のチャンネルで第1連打音と第2連打音とを交互に再生する構成とした場合、連打の間隔が早い遊技者が連打操作を行うと、各音声データの先頭部分のみが交互に繰り返される単調な音声態様となってしまう。これに対して複数のチャンネルで複数の音声データを順番に再生する構成としておけば、1のチャンネルで再生された1の音声データの出力が中断されることなく、他のチャンネルにおいて他の音声データを再生させることができる。即ち、1の音声データに基づく音声と、他の音声データに基づく音声とを、合成して出力させることができる。よって、各音声における先頭部分以外の音声も出力され易くなるように構成できるので、音声態様をより多様化させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第23実施形態では、連打操作を検出する毎に、2つのチャンネルに対して2種類の音声データ(連打音)を交互に出力する構成としていたが、これに限られるものではなく、3種類以上の音声データを順番にCN1とCN2とに交互に再生する構成としてもよい。これにより、音声態様をより多様化させることができる。また、この場合において、音声データを再生するためのチャンネル数も2つに限られるものではなく、3以上のチャンネルに対して音声データを順番に再生させる構成としてもよい。このように構成することで、1のチャンネルに対して1の音声データが再生されてから、同一のチャンネルに対して次に音声データが再生される(再生中の音声データが終了される)までの期間をより長くすることができるので、音声態様をより多様化させることができる。更に、連打の間隔に応じて、出力される音声データの種別を異ならせる構成としてもよい。具体的には、例えば、連打の間隔が比較的短い(例えば、0.5秒間隔以下)遊技者が遊技を行っている場合には、3種類の音声態様を3つのチャンネルに順番に再生する構成とする一方で、連打の間隔が比較的長い(例えば、0.5秒間隔よりも長い間隔)遊技者が遊技を行っている場合には、2種類の音声データを2つのチャンネルに順番に(交互に)再生する構成としてもよい。このように構成することで、連打間隔に応じても音声の出力態様を可変させることができるので、連打間隔を調節する遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
本第23実施形態では、連打操作に連動させていずれかの連打音を出力する構成としていたが、所定条件下では、連打操作が行われなくても連打音を出力可能に構成しても良い。より具体的には、例えば、連打操作の有効期間において最後に出力された連打音が第1連打音であった場合には、終了後に第2連打音を出力する構成としてもよい。このように構成することで、連打操作に応じて第1連打音と第2連打音とがセットで出力されていたにもかかわらず、最後に出力される音声が第1連打音となってしまい(即ち、対となる第2連打音が出力されなくなってしまい)、音声態様が中途半端になってしまうことを抑制することができる。よって、音声態様をより好適に設定することができる。なお、この場合において、最後に出力された連打音が第1連打音であった場合に、終了後に第2連打音を出力する制御を、所定の変動種別(抽選結果)に対応する変動表示(例えば、大当たり変動)の実行中のみ設定する構成としてもよい。このように構成することで、所定の変動種別であるか否かを知りたいと希望する遊技者に対して、割り込み連打演出の間に最後に出力する連打音を、敢えて第1連打音にするという遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第23実施形態では、遊技者の連打の間隔によらず、第1連打音と第2連打音とを交互に出力する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、音声が再生されていない状態で連打操作を検出した場合には、必ず第1連打音を出力するように構成しても良い。即ち、連打の間隔が長すぎて、1の連打音の再生が終了した後で次の連打操作が実行される連打間隔になっている場合には、第1連打音のみが出力され続けるように構成してもよい。このように構成することで、音声態様を多様化させたいと希望する遊技者に対して、より速いペースで連打操作を実行させることができるので、遊技者の割り込み連打演出に対する参加意欲を向上させることができる。
次に、図540を参照して、中断コマンド処理(Z20210)について説明する。図540は、この中断コマンド処理(Z20210)を示したフローチャートである。中断コマンド処理(Z20210)は、音声出力装置226のMPU301におけるコマンド判定処理(図538のZ20001参照)の中で実行され、再生中のBGMの中断および再開を設定するための処理である。
中断コマンド処理(Z20210)では、まず、受信したコマンドが中断の開始を示すコマンドであるか否かを判別する(Z20401)。受信したコマンドが中断の開始を示すコマンドであると判別した場合は(Z20401:Yes)、再生中の変動用BGMの再生位置を示すデータを再生位置格納エリア303bに格納し(Z20402)、CN1において割込連打演出用のBGMの再生を設定し(Z20403)、その後、本処理を終了する。
一方、Z20401の処理において、受信したコマンドが中断の開始を示すコマンドではない(即ち、中断の終了を示すコマンドである)と判別した場合は(Z20401:No)、割込連打演出用のBGMの再生を終了し(Z20404)、再生位置格納エリア303bのデータを読み出し(Z20405)、読み出した再生位置からの変動用BGMの再生をCN1において再開し(Z20406)、その後、本処理を終了する。
次に、図541を参照して、音声設定処理(Z20002)の詳細について説明する。図541は、音声設定処理(Z20002)を示すフローチャートである。この音声設定処理(Z20002)は、音声出力装置226のMPU301におけるメイン処理(図537)の中で実行される。
この音声設定処理(Z20002)では、まず、現在が楽曲の出力タイミングであるか否かを判別する(Z20501)。現在が楽曲の出力タイミングではないと判別した場合は(Z20501:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、Z20501の処理において、現在が楽曲の出力タイミングであると判別した場合は(Z20501:Yes)、今回の楽曲に対応する音声ファイルを読み出し(Z20502)、読み出した音声ファイルを対応するチャンネルに再生し(Z20503)、楽曲出力中フラグ303cをオンに設定して(Z20504)、本処理を終了する。
以上説明した通り、本第23実施形態におけるパチンコ機10では、大当たりに当選すると、その大当たり種別にかかわらず、大当たり終了後、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、普通図柄の時短状態が継続する構成とした。即ち、確変大当たりと通常大当たりとで、大当たり終了後100回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間の動作(電動役物640aの動作態様)が共通となるように構成した。そして、大当たり終了後100回の特別図柄の抽選が終了した時点において、遊技状態が確変状態である場合にのみ、100回以降も普通図柄の時短状態が継続する構成とした。即ち、大当たり終了後の遊技状態として、時短状態が設定されていた場合、および大当たり終了後の遊技状態として確変状態が設定され、且つ、100回以内に特別図柄の低確率状態へと移行していた場合には、100回目の特別図柄の抽選が実行されるタイミングで普通図柄の時短状態が終了されて、通常状態に移行する構成とした。このように構成することで、大当たり終了後に比較的不利な時短状態が設定されていた場合や、確変状態が設定された後、100回以内に低確率状態へと転落していた場合であっても、100回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間は、時短状態であるか、確変状態であるかを遊技者が区別困難になるので、少なくとも100回の特別図柄の抽選が実行されるまでの間、遊技状態が確変状態であることに対する期待感を遊技者に抱かせ続けることができる。
また、本第23実施形態では、大当たり当選時点において普通図柄の時短状態であった場合には、その大当たりを示すための変動表示の開始時に遊技状態を通常状態に設定する(普通図柄の時短状態を終了させる)構成としている。このように構成することで、大当たり終了後、100回以内に普通図柄の時短状態が終了される場合を、大当たりの変動パターンが開始される場合に限定することができるので、大当たり終了後、100回以内における変動表示演出の実行中に、普通図柄の時短状態が終了された可能性が高い挙動(例えば、普通図柄の変動時間が3秒間を超えた場合や、普通図柄の抽選で外れになった場合や、電動役物640aの開放パターンとして0.2秒×1回のパターンが実行された場合)となった時点で、遊技者を喜ばせることができる。よって、大当たり終了後、特別図柄の抽選が100回実行されるまでの間、普通図柄の抽選結果や、電動役物640aの動作態様等に注目して遊技を行わせることができる。
また、本第23実施形態では、第3図柄表示装置81の表示態様によって、確変状態の可能性をある程度遊技者が予測することが可能に構成している。より具体的には、普通図柄の時短状態が設定される遊技状態の間、確変状態の期待度が比較的低い洞窟探索モード、確変状態の期待度が比較的高い神殿探索モード、および確変状態であることが確定する上に保留内に転落に対応する抽選結果が含まれていない(保留を消化するまでは少なくとも確変状態が継続する)ことまで確定する超神殿探索モードの3種類の背面モードのいずれかを、特別図柄の抽選結果に基づく変動表示演出の実行時に設定する構成としている。このように構成することで、普通図柄の時短状態が設定されている間、遊技者に対して背面モードから現在の遊技状態を予測する楽しみを与えることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、超神殿探索モードが設定されることにより、遊技状態が確変状態であることが確定するので、確変状態であると予測している間に超神殿モードへと移行した場合は、遊技者に対して自己の予測が合っていたことに対する喜びを抱かせることができる。一方で、特別図柄の低確率状態であると予測していたにもかかわらず超神殿モードへと移行した場合は、予想よりも有利な遊技状態に設定されていたことに対する喜びを遊技者に抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。更に、超神殿モードが設定されることにより、保留内に転落に対応する抽選結果が含まれないことまでが確定する(少なくとも保留球数分の抽選を、確変状態の大当たり確率で実行させることができる)ため、保留内で大当たりになることをより強く期待して遊技を行わせることができる。
また、本第23実施形態では、遊技状態によらず、普通図柄の時短状態が保証される100回の特別図柄の抽選が終了するよりも前に実行される特定範囲の変動表示に渡って(即ち、100回の特別図柄の抽選が終了する直前の、大当たり終了後96回目~99回目の変動表示に渡って)、確変状態が継続しているか否かを報知するための確変継続示唆演出を実行する構成としている。この確変継続示唆演出を開始する際は、確変継続示唆演出の実行範囲である96回目~99回目までの抽選結果を先読みして、99回目の特別図柄の抽選まで確変状態が継続しているか否かを判別し、99回目の特別図柄の抽選まで確変状態が継続している場合には高期待度の攻撃パターンが発生し易い演出シナリオの選択率が高くなる構成としている。一方、99回目の特別図柄の抽選が実行されるよりも前に時短状態に転落している(若しくは前回の大当たり終了後が時短状態であった)場合には、低期待度の攻撃パターンが発生しやすい演出シナリオの選択率が高くなる構成としている。このように、演出の終了時における遊技状態に基づいて演出態様を設定する構成とすることにより、演出終了後の遊技状態をより正確に報知することができる。ここで、演出開始時における遊技状態のみに基づいて確変継続示唆演出を実行する構成とした場合、確変継続示唆演出の実行中に低確率状態へと転落してしまい、確変状態の継続が報知されたにもかかわらず100回目の特別図柄の抽選の開始と共に時短状態が終了される虞がある。この場合、演出内容と実際の動作とが矛盾することにより、遊技者に対してパチンコ機10やホールへの不信感を抱かせてしまう可能性がある。また、この対策として、確変継続示唆演出を、1変動で完結する演出によって構成するという方法も考えられるが、この方法では、演出期間を十分に確保することが困難となるため、演出態様を多様化し難くなってしまう。これに対して本第23実施形態では、普通図柄の時短状態が保証される最後の4回の変動表示に渡って確変継続示唆演出を実行する構成とし、且つ、確変継続示唆演出の報知内容を、確変継続演出の実行範囲における最後の特別図柄の抽選が実行される時点における遊技状態に基づいて決定する構成としている。このように構成することで、演出終了時の遊技状態を正確に報知することを可能としつつ、演出態様を多様化することができる。なお、演出開始時において確変状態であり、且つ、演出終了分までの保留球が保留されていない場合には、比較的高期待度の攻撃パターンが発生し易い演出が選択されるように構成されている。これは、転落に対応する抽選結果となる確率が大当たりとなる確率よりも低く、演出期間内に特別図柄の低確率状態へと転落することは極めて稀である(比較的高い確率で確変状態のまま演出が終了する)ためである。
また、本第23実施形態では、興趣演出の一種として、遊技者のPUSHボタン10317に対する操作タイミングに応じて、各図柄列の停止操作が実行される押下停止演出を実行可能に構成した。この押下停止演出は、基本的に、チャンスチャージ演出に発展する可能性があることを示唆する演出である。この押下停止演出では、チャンスチャージ演出に発展しない場合は、遊技者の押下タイミングに応じて、各図柄列が単なる外れの組み合わせで停止表示される一方で、チャンスチャージ演出に発展する場合は、チャンスチャージ図柄が(擬似的に)停止表示されてチャンスチャージ演出への発展が報知される。このように、遊技者の押下タイミングに応じて各図柄列の停止タイミングを可変させる構成とすることで、チャンスチャージ演出に発展するか否かが報知されるタイミングを、遊技者の好みのタイミングに調節させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、チャンスチャージ演出に発展しない押下停止演出では、全ての図柄列に対する停止操作が行われたタイミングに応じて、少なくとも中央図柄列の停止表示時の態様を異ならせる構成としている。より具体的には、停止操作の有効期間の開始後、所定期間(1秒間)以内(即ち、比較的早い段階)で規定回数(3回)の停止操作が完了した場合には、比較的演出時間が長いチャンスチャージ煽り演出によって中央図柄列の停止表示が行われる一方で、所定期間(1秒間)が経過した後で規定回数の停止操作が完了した場合には、即座に中央図柄列が外れ図柄で停止表示される演出(即ち、比較的短い演出)が実行される。このように構成することで、遊技者の停止操作の完了タイミングによって、停止表示後の期間が長くなりすぎてしまったり、逆に短くなってしまうことを抑制し、停止操作の完了タイミングによらず外れ図柄の停止表示までの演出態様の推移を自然な形に見せることができる。よって、遊技者に対して違和感の少ない演出態様を提供することができる。また、本第23実施形態における押下停止演出では、表示画面上は、図柄列ごとに別々のボタン画像および有効期間ゲージが表示されるが、実際には単一の操作有効期間により、PUSHボタン10317の操作を有効とするか否かが判別される。そして、1の操作有効期間において停止操作(PUSHボタン10317に対する押下)が実行された回数に応じて、停止表示を設定する図柄列を可変させる(全ての図柄列に対する停止操作が実行されたかを判別する)構成としている。これにより、各図柄列の停止操作を有効とするか否かの判別を簡素化することができるので、音声ランプ制御装置113の処理負荷を軽減することができる。
また、本第23実施形態では、興趣演出の一種として、チャンスチャージ演出を実行可能に構成している。このチャンスチャージ演出は、所定の変動回数内(演出開始時点で保留されている保留球を全て消化するまでの間)において特定の演出態様(チャンスアップ演出)が行われる回数(最低保障回数)を予め遊技者に示唆(報知)する態様の演出である。このチャンスチャージ演出において報知されたチャンスアップ演出の保証回数(貯まった気合ゲージのゲージ数)は、チャンスチャージ演出の開始時における保留球を消化するまでにおける各タイミングで、何らかのチャンスアップ演出を発生させるために消費される。ここで、チャンスアップ演出とは、大当たりの期待度が高まる演出のことであり、例えば、保留球数図柄の表示態様の変化や、所謂擬似連の発生や、カットイン演出の発生や、赤文字の台詞の発生等が挙げられる。なお、気合ゲージは必ず0になるまで消費されるように構成されている。即ち、消費されずに破棄されることが無いように構成されている。このように構成することで、チャンスアップ演出の残り回数を遊技者に容易に把握させることができるので、次にどのようなチャンスアップ演出が発生するのかを楽しみにして遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、本第23実施形態では、主として、チャンスチャージ演出の開始時の保留球数に基づいて、チャンスチャージ演出で貯まる気合ゲージのゲージ量を決定する構成としている。そして、チャンスチャージ演出の終了後は、各保留球の抽選結果を加味して、チャンスアップ演出を実行する(即ち、気合ゲージを消費する)ペースを可変させる構成としている。このように構成することで、チャンスチャージ演出の開始時における処理負荷(ゲージ数を決定する際の処理負荷)を軽減することができる。
また、本第23実施形態では、興趣演出の一種として、割り込み連打演出を実行可能に構成している。この割り込み連打演出は、通常の変動表示、若しくはリーチ変動中に、突如、それまで表示されていた表示演出とは異なる態様の演出が割り込んで来たかのような表示態様の演出であり、遊技者に対してPUSHボタン10317を特定の操作態様(連打操作態様)で操作するように促す演出態様の演出で構成される。この割り込み連打演出では、遊技者の連打操作に応じて演出態様の段階が発展していく(表示されるモンスターの数が減らされていく)程、大当たりとなる期待度が高いことを示す演出である。これにより、遊技者に対して積極的に連打操作を行わせることができるので、遊技者の割り込み連打演出に対する参加意欲を向上させることができる。この割り込み連打演出は、変動パターンコマンドを構成する基本時間コマンドと、追加時間コマンドとのうち、追加時間コマンドが0秒を示すコマンドではない(7秒を示すコマンドである)と判別された場合に実行される可能性がある演出である。ここで、変動時間は、基本時間コマンドにより通知された基本時間と、追加時間コマンドにより通知された追加時間との和によって設定される。そして、割り込み連打演出の実行が決定された場合には、追加時間コマンドにより通知された追加時間と同一の長さの期間で割り込み連打演出を実行し、通常の変動表示演出(割り込み連打演出の実行期間以外の期間の演出態様)については、基本時間コマンドにより通知された基本時間と同一の長さの期間の演出態様を設定する構成としている。このように構成することで、割り込み連打演出が設定された変動表示演出が実行されたとしても、基本時間コマンドに対応する演出態様を使い回することができるので、パチンコ機10の記憶容量を削減することができる。
また、本第23実施形態における割り込み連打演出では、連打操作が実行される毎に、複数の種別の音声データ(第1連打音に対応する音声データと、第2連打音に対応する音声データと)の中から1の音声データを再生する構成としている。より具体的には、1の割り込み連打演出における連打操作の有効期間において、奇数回目の連打操作を検出した場合は、第1連打音に対応する音声データを音声合成部306におけるCN2に対して再生する一方で、偶数回目の連打操作を検出した場合は、第2連打音に対応する音声データを音声合成部306におけるCN3に対して再生する構成としている。このように、連打操作が実行される毎に、異なる複数の音声データのいずれかを、複数の異なるチャンネルのいずれかに出力する(第1連打音と第2連打音とをCN1とCN2とに交互に出力する)構成とすることで、連打操作を行っている間における音声態様を多様化させることができる。言い換えれば、音声態様が単調となってしまうことを抑制できるので、連打有効期間における遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、単に単一のチャンネルで第1連打音と第2連打音とを交互に再生する構成とした場合(即ち、再生中の一方の音声の出力を打ち切って他方の音声の出力を行う制御を繰り返す構成とした場合)に比較して、一方の音声が出力された状態を維持したまま、他方の音声も出力することができる(第1連打音と第2連打音とを重複させて出力することができる)ので、連打の実行中における音声態様をより賑やかにすることができる。より詳述すると、単一のチャンネルで第1連打音と第2連打音とを交互に再生する構成とした場合、連打の間隔が早い遊技者が連打操作を行うと、各音声データの先頭部分のみが交互に繰り返される単調な音声態様となってしまう。これに対して複数のチャンネルで複数の音声データを順番に再生する構成としておけば、1のチャンネルで再生された1の音声データの出力が中断されることなく、他のチャンネルにおいて他の音声データを再生させることができる。即ち、1の音声データに基づく音声と、他の音声データに基づく音声とを、合成して出力させることができる。よって、各音声における先頭部分以外の音声も出力され易くなるように構成できるので、音声態様をより多様化させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本第23実施形態における割り込み連打演出では、連打操作が有効となる有効期間において、押下のタイミングが遅くなる(有効期間の残り時間が少なくなる)程、モンスターの減算数が多くなる(より高期待度の段階の演出態様が設定され易くなる)ように構成している。これにより、遊技者が早いペースでPUSHボタン10317を押下したとしても、下限のモンスター数まで早期に討伐されてしまうことを抑制することができる。即ち、外れの場合に設定され易い残り10体や、残り4体で押下に基づくモンスター数の減算がストップしてしまい、遊技者の大当たりに対する期待感を損ねてしまうことを抑制することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、押下のペースが遅い遊技者が遊技を行っている場合においても、連打有効期間の後半において押下を行うと、比較的多い討伐数が選択され易くなるので、下限のモンスター数間で到達する可能性を高くすることができる。よって、押下のペースが遅い遊技者に対しても割り込み連打演出を楽しませることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本第23実施形態では、興趣演出の一種として、保留されている複数の保留球数図柄が通常の保留図柄態様とは異なる特定の態様(岩のような見た目の表示態様)に変更される保留一括変化演出を実行可能に構成している。この保留一括変化演出では、複数の保留球数図柄が特定の態様に可変された後で、遊技者が特定の操作(PUSHボタン10317に対する押下操作)を行うことにより、少なくとも1の保留球数図柄が、特定の態様に変更される前の保留図柄態様よりも期待度が高い態様に変更される演出が実行される。この保留一括変化演出が実行されることにより、少なくとも1の保留球数図柄の示す期待度が上昇することが確定するため、遊技者の大当たりに対する期待感を向上させることができる。また、いずれの保留球数図柄が変化する(期待度が上昇する)のかが、PUSHボタン10317を押下するまで分からないため、どの保留球数図柄が変化されるのかを楽しみにPUSHボタン10317に対する操作を行わせることができる。更に、PUSHボタン10317を押下することで期待度が報知されるので、報知タイミングを遊技者の好みのタイミングに調節することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、本第23実施形態では、割り込み連打演出の実行中において、PUSHボタン10317に対する押下を検出する毎に、2種類の音声データを2つのチャンネルに対して交互に再生させることにより、音声態様を多様化する構成としていたが、これに限られるものではなく、3種類以上の音声データを順番にCN1とCN2とに交互に再生する構成としてもよい。これにより、音声態様をより多様化させることができる。また、この場合において、音声データを再生するためのチャンネル数も2つに限られるものではなく、3以上のチャンネルに対して音声データを順番に再生させる構成としてもよい。このように構成することで、1のチャンネルに対して1の音声データが再生されてから、同一のチャンネルに対して次に音声データが再生される(再生中の音声データが終了される)までの期間をより長くすることができるので、音声態様をより多様化させることができる。更に、連打の間隔に応じて、出力される音声データの種別を異ならせる構成としてもよい。具体的には、例えば、連打の間隔が比較的短い(例えば、0.5秒間隔以下)遊技者が遊技を行っている場合には、3種類の音声態様を3つのチャンネルに順番に再生する構成とする一方で、連打の間隔が比較的長い(例えば、0.5秒間隔よりも長い間隔)遊技者が遊技を行っている場合には、2種類の音声データを2つのチャンネルに順番に(交互に)再生する構成としてもよい。このように構成することで、連打間隔に応じても音声の出力態様を可変させることができるので、連打間隔を調節する遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
本第23実施形態では、割り込み連打演出の実行中において、連打操作に連動させていずれかの連打音を出力する構成としていたが、所定条件下では、連打操作が行われなくても連打音を出力可能に構成しても良い。より具体的には、例えば、連打操作の有効期間において最後に出力された連打音が第1連打音であった場合には、終了後に第2連打音を出力する構成としてもよい。このように構成することで、連打操作に応じて第1連打音と第2連打音とがセットで出力されていたにもかかわらず、最後に出力される音声が第1連打音となってしまい(即ち、対となる第2連打音が出力されなくなってしまい)、音声態様が中途半端になってしまうことを抑制することができる。よって、音声態様をより好適に設定することができる。なお、この場合において、最後に出力された連打音が第1連打音であった場合に、終了後に第2連打音を出力する制御を、所定の変動種別(抽選結果)に対応する変動表示(例えば、大当たり変動)の実行中のみ設定する構成としてもよい。このように構成することで、所定の変動種別であるか否かを知りたいと希望する遊技者に対して、割り込み連打演出の間に最後に出力する連打音を、敢えて第1連打音にするという遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
本第23実施形態では、割り込み連打演出の実行中において、遊技者の連打の間隔によらず、第1連打音と第2連打音とを交互に出力する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、音声が再生されていない状態で連打操作を検出した場合には、必ず第1連打音を出力するように構成しても良い。即ち、連打の間隔が長すぎて、1の連打音の再生が終了した後で次の連打操作が実行される連打間隔になっている場合には、第1連打音のみが出力され続けるように構成してもよい。このように構成することで、音声態様を多様化させたいと希望する遊技者に対して、より速いペースで連打操作を実行させることができるので、遊技者の割り込み連打演出に対する参加意欲を向上させることができる。
本第23実施形態では、連打操作を検出する毎に、第1連打音に対応する音声データ(音声ファイル)と、第2連打音に対応する音声データ(音声ファイル)と、を異なるチャンネルに交互に再生させる構成としていたが、所定の条件下で、音声データの再生方法を異ならせる(若しくは音声データに対して所定の加工を施す)構成としてもよい。より具体的には、例えば、遊技者の連打操作の間隔に応じて、各連打音の出力期間が可変するように再生速度を可変させる(若しくは音声データを加工する)ように構成してもよい。即ち、遊技者の連打操作の間隔が所定間隔(例えば、1秒間隔)よりも長い場合には、出力期間が長く(例えば、1.5秒以上に)なるように構成してもよい。このように構成することで、連打間隔が長い遊技者が遊技を行っている場合においても、一方の連打音の出力中に他方の連打音を重ねて出力させることが比較的容易となるので、音声態様を多様化させることができる。なお、本第23実施形態では、連打操作が実行されたことに基づいて、第1連打音と第2連打音とを異なるチャンネルに対して交互に出力(再生)する構成としていたが、本制御は、連打操作に基づく場合に限定されるものではない。始動入賞に基づく始動入賞音を出力する際や、特定入賞口65aへの入賞を検出したことに基づく入賞音を出力する際にも同様の制御を実行してもよい。このように構成することで、音声をより好適に出力することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。また、単に、変動表示演出の一部として予め出力期間が設定されている効果音を出力する際にも、本制御を採用することができる。このように構成することで、効果音等が比較的短時間で連続的に出力される場合に、音声をより好適に出力することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
本第23実施形態では、割り込み連打演出の実行タイミングがリーチ前であれば、表示態様および音声態様の両方を中断して割り込み連打演出を実行する一方で、割り込み連打演出の実行タイミングがリーチ演出中であれば、表示態様のみを中断して割り込み連打演出を実行する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、リーチ前に実行される割り込み連打演出では、表示態様のみを中断する構成とする一方で、リーチ発生後に実行される割り込み連打演出では、表示態様と音声態様との両方を中断する構成としてもよい。リーチ前に出力される音声は、比較的地味なため、出力を中断しなくても、割り込み連打演出の音声を妨害し難くなる。一方、リーチ後は派手な音声が出力されやすいため、音声態様を中断しておくことにより、割り込み連打演出の音声が聞こえ難くなることを防止できる。よって、割り込み連打演出の音声態様をより好適に設定することができる。また、例えば、割り込み連打演出の実行タイミングによらず、表示態様と音声態様との両方を中断する構成としてもよいし、逆に、実行タイミングによらず、表示態様のみを中断する構成としてもよい。また、割り込み連打演出の実行タイミングに応じて中断する対象(音声態様、および表示態様の少なくとも一方)を切り替える制御に限定されるものでもなく、他の条件に応じて切り替えるように制御しても良い。より具体的には、例えば、割り込み連打演出の開始時に抽選により音声と表示との両方を中断させるか、片方のみを中断させるかを決定する構成としてもよい。この場合において、大当たりであるか、外れであるかに応じて、両方を中断させると決定される確率を異ならせる構成としてもよい。このように構成することで、音声と表示の両方が中断されたのか、片方のみが中断されたのかに注目して遊技を行わせることができるので、割り込み連打演出の開始時における遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、本第23実施形態では、割り込み連打演出として、演出時間が7秒間の演出のみを設ける構成としていたが、演出時間が異なる複数の割り込み連打演出を設ける構成としてもよい。この場合において、追加時間コマンドとして、0秒間および7秒間とは異なる追加時間を示すコマンドを設けることにより、その追加時間コマンドにより通知された追加時間に応じた演出時間の割り込み連打演出を実行するように構成しても良い。これにより、演出態様をより多様化させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、追加時間コマンドにより通知可能な追加時間のバリエーションを増加させるのに代えて、または加えて、変動パターンコマンドにより通知されたトータル(即ち、基本時間コマンドにより通知された基本時間と、追加時間コマンドにより通知された追加時間との和)の変動時間と、割り込み連打演出の演出時間との差分が、基本時間コマンドにより通知され得る基本時間となるように、割り込み連打演出の演出時間を決定する構成としてもよい。より具体的には、例えば、変動時間が67秒間の外れスーパーリーチBの変動パターン通知された場合において、外れノーマルリーチの基本時間となる30秒間が残るように、割り込み連打演出の演出時間として37秒間を設定する構成としてもよい。このように構成することで、基本時間である30秒分の演出態様を設定するだけで、割り込み連打演出の演出時間と合わせて、丁度、変動時間の終了に合わせて変動表示演出を終了させることができるので、割り込み連打演出の専用の変動表示態様を設けることなく、割り込み連打演出が設定された変動表示演出の演出態様を好適に設定することができる。なお、本制御(基本時間分の変動時間が余るように割り込み連打演出の演出時間を決定する制御)を採用する場合は、追加時間が0秒であっても、割り込み連打演出を実行することができる。即ち、追加時間コマンドがそもそも存在しないような仕様のパチンコ機10にも適用することができる。よって、割り込み連打演出の実行機会を増加させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
本第23実施形態では、大当たり終了後、特別図柄の抽選回数が100回を超えて確変状態が継続している場合に、転落に対応する抽選結果となったことに基づいて、特別図柄の低確率状態へと転落させると共に、普通図柄の時短状態を終了させる構成としていたが、これに限られるものではない。特別図柄の抽選回数が100回を超えた後においても、普通図柄の時短状態を終了させる条件を、特別図柄の低確率状態に転落する条件と異ならせる構成としてもよい。具体的には、例えば、普通図柄の時短状態から普通図柄の通常状態へと転落させるか否かの抽選を、確変状態からの転落抽選とは別に、変動開始時に実行するように構成してもよい。また、例えば、特別図柄の抽選で特定の抽選結果となった場合に、時短状態のみを終了させる構成としてもよい。このように構成することで、普通図柄の時短状態が終了されたとしても、特別図柄の確変状態が継続している可能性があるように構成できるので、普通図柄の時短状態が終了した直後に遊技者が遊技を辞めてしまうことを抑制し、特別図柄の確変状態が継続していることを期待して遊技を継続させることができる。よって、パチンコ機10の稼働率を向上させることができる。
本第23実施形態では、保留一括変化演出の開始後に検出された始動入賞に基づく保留球数図柄を、一律で白保留の保留図柄態様に設定する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、新たな保留球数図柄について、保留変化抽選テーブル222qc(図497(a)参照)を用いた保留図柄態様の抽選を実行する構成としてもよい。これにより、保留一括変化演出の対象となっている保留球数図柄だけでなく、新たな始動入賞に基づく保留球数図柄に対しても、大当たりとなる期待感を抱かせることができる。また、例えば、保留一括変化演出の開始後に検出された新たな始動入賞についても、保留一括変化演出の対象に追加するように構成しても良い。この場合において、新たな始動入賞に基づく保留球数図柄を、必ず保留一括変化演出の対象に追加する構成としてもよいし、所定の条件下でのみ、保留一括変化演出の対象に追加する構成としてもよい。なお、所定の条件としては、例えば、新たな始動入賞に対応する入賞情報がスーパーリーチ外れ以上の大当たり期待度を示すものである場合に、保留一括変化演出の実行対象に含める構成としてもよいし、例えば、保留一括変化演出が設定されている範囲の保留球よりも期待度が高い変動種別に対応する入賞情報が新たに通知された場合にのみ、保留一括変化演出の実行対象に含める構成としてもよい。このように構成することで、新たな始動入賞に基づく保留球数図柄が保留一括変化演出の実行対象に追加された場合に、遊技者の大当たりに対する期待感をより向上させることができる。
<第24実施形態>
次に、図542から図557を参照して、第24実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第23実施形態では、興趣演出の一種として、チャンスチャージ演出を実行可能に構成していた。即ち、所定の変動回数内(演出開始時点で保留されている保留球を全て消化するまでの間)において特定の演出態様(チャンスアップ演出)が行われる回数(最低保障回数)を、演出中に貯まった気合ゲージKGのゲージ数によって予め遊技者に示唆(報知)する態様の演出を実行可能に構成していた。このチャンスチャージ演出により、チャンスアップ演出の残り回数を遊技者に予め把握させておく構成とすることで、次にどのようなチャンスアップ演出が発生するのかを予測する遊技性を実現し、遊技者の遊技に対する興趣向上を図っていた。
これに加えて本第24実施形態では、チャンスチャージ演出において獲得される気合ゲージのゲージ数(チャンスアップ演出の残り回数)を、遊技者のPUSHボタン10317に対する操作内容に応じて可変させる構成としている。より具体的には、チャンスチャージ演出において遊技者に対してPUSHボタン10317に対する操作(押下)を促す演出態様を表示させ、遊技者がPUSHボタン10317を操作(押下)した期間の長さに応じて、気合ゲージKGのゲージ数が増加していく演出を実行する構成としている。なお、気合ゲージKGの最大のゲージ数は、チャンスチャージ演出の開始時に決定される。この最大のゲージ数に関しては、第23実施形態と同様に、演出が開始された時点における保留球数に基づいて決定される。気合ゲージKGのゲージ数を、遊技者の操作(押下)内容に応じて可変させる構成とすることで、チャンスアップ演出の回数を遊技者自身で決定しているかのような印象を抱かせることができる。よって、遊技者のチャンスチャージ演出に対する参加意欲を向上させることができる。
また、上述した第23実施形態では、大当たり終了後、96回~99回の変動表示(普通図柄の時短状態が保証される最後の4回の変動表示)に渡って、100回以降の状態が確変状態であるか、通常状態に移行するのかを示すための確変継続示唆演出を実行する構成としていた。この確変継続示唆演出は、演出の実行範囲における最後(99回目)の特別図柄の抽選が終了した時点における遊技状態に応じて演出の結果(チャンスゾーンの継続が報知されるか、チャンスゾーンの終了が報知されるか)を可変させる構成としていた。
これに加えて本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行中において、変動表示演出単位でBGMを設定する構成としている。即ち、確変継続示唆演出用のBGMとして、96回~99回の変動表示の変動表示期間に渡るBGMを設定するのではなく、変動表示毎の変動時間に応じた変動表示BGMを設定する構成としている。このように構成することで、確変継続示唆演出の実行範囲において、変動停止状態となった場合であっても、変動表示の終了タイミングと、変動表示BGMの終了タイミングとがずれてしまうことを抑制することができる。より詳述すると、確変継続示唆演出は、保留球の状況等によらず、大当たり終了後、96回目~99回目の変動表示の変動表示期間に渡って(即ち、固定のタイミングで)実行される演出であり、演出開始時点(即ち、大当たり終了後96回目の変動表示の開始時点)において、演出終了(即ち、99回目の変動表示)までの分の保留球が保留されているか否かとは無関係に実行される演出である。よって、演出中に保留球がなくなる可能性もあるため、演出が開始されてから終了するまでの間の期間が不定となってしまう。係る状況下において、確変継続示唆演出の開始を契機として、固定の再生期間のBGMを再生する構成とした場合、BGMの再生終了タイミングと、演出の終了タイミングとが不一致となってしまい、遊技者に対して違和感を抱かせてしまう可能性がある。これに対して、変動表示単位でBGMを設定することにより、演出の終了タイミングと、BGMの終了タイミングとを確実に一致させることができるので、音声態様と表示態様とを好適に実行することができる。
この第24実施形態におけるパチンコ機10が、第23実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、主制御装置110のROM202の構成が一部変更となっている点、音声ランプ制御装置113のROM222、およびRAM223の構成が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行される各種処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第23実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第23実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
まず、図542を参照して、チャンスチャージ演出において長押し演出(遊技者に、PUSHボタン10317に対する所定の操作態様の操作を促す演出)が実行された場合における表示態様について説明する。図542(a)は、長押し演出が開始された時点における表示態様の一例を示した図である。図542(a)に示した通り、本第24実施形態では、チャンスチャージ演出が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面の略中央部分に、PUSHボタン10317を継続して押下し続ける(長押しする)ことを促す態様の画像(長押し画像NG)が表示される。より具体的には、PUSHボタン10317を模した画像と、そのPUSHボタン10317を上方向から指し示す向きの矢印の画像と、「長押し!!」という文字とで構成された長押し画像NGが表示される。また、表示領域805に対して、「長押しで気合を溜めろ!!」という文字が表示される。これらの表示内容により、遊技者に対してPUSHボタン10317を継続して押下し続ける(長押しする)ことで気合ゲージKGのゲージ数が増加していくということを容易に理解させることができる。
また、図542(a)に示した通り、表示領域803における正面視右側に対して、「残り10.00秒」という文字が表示される。この残りの秒数の表示は、経過時間に応じてカウントダウンされていき、残りの秒数が0.00となった時点で長押し演出が終了されて、その時点での気合ゲージKGのゲージ数が、その後のチャンスアップ演出の発生回数として確定される。これにより、長押し演出の終了タイミングを遊技者に対して容易に理解させることができるので、遊技者にとってより理解し易い演出を実現することができる。なお、その他の表示内容については、第23実施形態におけるチャンスチャージ演出の表示内容(図479(b)参照)と同一であるため、ここではその詳細な説明については省略する。
図542(b)は、長押し演出において遊技者が長押しを行っている間における表示態様の一例を示した図である。図542(b)に示した通り、遊技者がPUSHボタン10317を継続して押下し続ける(長押しする)ことにより、気合ゲージKGのゲージ数が上昇していく。図542(b)の例では、長押しによって気合ゲージKGのゲージ数が2ゲージまで上昇した状態を例示している。このように、PUSHボタン10317を押下している期間の長さに応じて気合ゲージKGのゲージ数が増加していく構成とすることにより、遊技者に対してより長くPUSHボタン10317を押下したいと思わせることができる。よって、遊技者の長押し演出に対する参加意欲を向上させることができる。なお、本第24実施形態では、1の長押し演出においてPUSHボタン10317に対する押下期間の合計が1秒を経過する毎に、気合ゲージKGのゲージ数が1ゲージずつ上昇する構成となっている。また、長押しを中断した場合でも、それまでに長押しを行った期間は記憶され、長押しを再開した場合には、長押し期間のカウントも長押しの中断時点から再開されるように構成している。これにより、遊技者の利便性をより向上させることができる。
次に、図543を参照して、本第24実施形態における長押し演出の実行中の、音声態様と表示態様との対応関係について説明する。図543(a)は、長押し演出において継続してPUSHボタン10317を押下し続けた場合の対応関係を示した図である。図543(a)に示した通り、長押し演出の間に遊技者がPUSHボタン10317に対する長押しを行い続けた場合、ゲージ数の増加に伴って(同期して)ゲージ数に対応する音声態様が出力されるように構成している。具体的には、ゲージ数が0の間(長押し期間が1秒未満の間)は、「タ」という音声が1秒間の間に3回出力される音声態様(0ゲージ用音声)となる。また、図543(a)に示した通り、ゲージ数が1の間(長押し期間が1秒以上、2秒未満の間)は、「ダ」という音声が1秒間の間に3回出力される音声態様(1ゲージ用音声)となる。この1ゲージ用音声は、0ゲージ用音声よりも派手な(大きな)音声態様である。
更に、図543(a)に示した通り、ゲージ数が2の間(長押し期間が2秒以上、3秒未満の間)は、「ド」という音声が1秒間の間に3回出力される音声態様(2ゲージ用音声)となる。この2ゲージ用音声は、0ゲージ用音声や1ゲージ用音声よりも派手な(大きな)音声態様である。以降(3ゲージ~5ゲージ)についても同様に、ゲージ数が増加するにつれて、長押し中に出力される音声として派手な(大きな)音声が出力されるように構成している。これにより、気合ゲージKGのゲージ数だけでなく、音声態様からもゲージ数(チャンスアップ演出の回数)を遊技者に対して容易に把握させることができるので、遊技者の利便性を向上させることができる。
図543(b)は、長押し演出の途中(ゲージ数が1ゲージとなっている間)に長押しを中断して、その後に長押しを再開した場合における音声態様と表示態様との対応関係を示した図である。図543(b)に示した通り、長押し演出の途中で長押しを中断すると、音声の出力(1ゲージ用音声)の出力が中断される一方で、表示態様は中断直前の表示態様のまま維持される。即ち、気合ゲージKGのゲージ数が1の状態で音声の出力が停止される。これらの音声態様、および表示態様により、遊技者に対して、長押しを中断することでゲージ数の増加が中断されたということを容易に理解させることができる。また、図543(b)に示した通り、長押しを再開すると、中断時点で出力されていた音声態様の続きから音声が出力される。このように構成することで、ゲージ数が増加するタイミングと、音声態様が切り替わるタイミングとを、中断の有無にかかわらず一致させる(同期させる)ことができるので、長押し演出の演出態様をより好適に設定することができる。
次に、図544を参照して、遊技者の遊技方法毎の、長押し演出時の気合ゲージKGのゲージ数の推移について説明する。図544(a)は、ゲージ数の上限が4ゲージの長押し演出において、演出開始後、1秒経過時点から長押し演出の終了までPUSHボタン10317に対する長押しを継続して実行した場合におけるゲージ数の推移を示した図である。
図544に示した通り、長押し演出の間、長押しを継続して行い続けると、1秒経過毎にゲージ数が1ずつ上昇していき、5秒経過時点で上限である4ゲージに到達する。以降は、演出期間が終了するまでの間(長押し演出の開始から10秒間が経過するまでの間)、ゲージ数が4に維持される。
図544(b)は、長押し演出において、長押しの途中で長押しを中断して、その後、長押しを再開した場合におけるゲージ数の推移を示した図である。図544(b)の例では、長押し演出の開始後、2.5秒経過時~3.5秒経過時の間、および、5秒経過時~9.3秒経過時の間、長押しを中断した場合におけるゲージ数の推移を示している。図544(b)に示した通り、長押し演出の開始後、1秒経過時点から2.5秒経過時点までの間、長押しを継続して実行した場合、2秒経過時点でゲージ数が1ゲージに増加すると共に、1ゲージ用音声が出力され、2.5秒経過時点まで1ゲージの状態が維持される。そして、2.5秒経過時点(即ち、1ゲージの状態に移行してから0.5秒間が経過した時点)において、遊技者が長押しを中断した場合、ゲージ数(気合ゲージKGの表示態様)は1ゲージの状態に維持されたまま、音声の出力が中断される。即ち、長押し(PUSHボタン10317に対する押下)の中断に連動して、音声の出力も中断される。これにより、長押しを中断することでゲージ数の増加が中断するということを、表示態様を変えることなく、遊技者に対して容易に理解させることができる。
そして、図544(b)に示した通り、遊技者が長押しを再開した時点で、1ゲージ用音声の出力が再開される。この際、再開される音声の再生位置は、前回再生を中断した再生位置に設定される。即ち、長押しを中断した場合に、再生位置が記憶(バックアップ)されて、長押しの再開時には、バックアップしておいた再生位置から長押し用の音声が再開されるように構成している。このように構成することで、長押しが中断された場合にも、表示態様(気合ゲージKGのゲージ数)の変化に同期させて音声態様を変化(発展)させることができるので、音声態様と表示態様とを好適に設定することができる。よって、演出態様を好適に設定することができる。
図544(b)に示した通り、ゲージ数が1ゲージに増加してからのトータルの長押し期間が1秒間に達した時点(即ち、長押し演出の開始後4秒間が経過した時点)で、ゲージ数が2ゲージに増加すると共に、音声態様が1ゲージ用音声から2ゲージ用音声に切り替わる。即ち、気合ゲージKGのゲージ数が2ゲージに増加すると共に、音声態様が2ゲージ用音声に切り替わる。
図544(b)に示した通り、ゲージ数が2ゲージの状態において、遊技者が長押しを継続している間、2ゲージ用の音声が出力(再生)され続ける。そして、長押し演出の開始後4.9秒経過時点(2ゲージの状態となってから0.9秒経過時点)で遊技者が長押しを中断することにより、2ゲージ用音声の出力が中断される一方で、気合ゲージKGは2ゲージの状態のまま維持される。この状態(音声態様の出力(再生)のみが中断されている状態)は、遊技者が長押しを再開するまで(図544(b)の例では、長押し演出の開始後9.3秒経過時点まで)継続される。そして、長押しが再開されることにより、再度、音声態様の出力が再開される。なお、詳細については後述するが、本第24実施形態では、長押しを再開した時点において、長押しを実行可能な残り期間(長押し有効期間)の長さと、今回の長押し演出における上限のゲージ数とを判別して、ゲージ数の増加速度(音声態様の再生速度、および表示態様の更新速度)を可変させる構成としている。より具体的には、長押しが再開される毎に、2倍速を限度として、長押し有効期間の終了までに上限のゲージ数まで増加させることが可能となる再生速度(更新速度)を設定する構成としている。このように構成することで、気合ゲージKGのゲージ数がより多い状態でチャンスチャージ演出を終了させることができるので、チャンスチャージ演出の終了後に発生するチャンスアップ演出の回数をより多くすることができる。よって、演出効果をより向上させることができる。
図544(b)の例では、長押しの再開の時点(9.3秒経過時点)において、残りの長押し有効期間が0.7秒間となる一方で、上限のゲージ数(4ゲージ)までの残りのゲージ数が2ゲージ残っている状態を示した図である。長押しが中断されるまでの間に、2ゲージの状態で0.9秒間の長押しが実行されているので、本来であれば、3ゲージに上昇させるための残りの長押し期間である0.1秒間と、3ゲージから4ゲージに上昇させるための残りの長押し期間である1秒間との合計である1.1秒間にわたって長押しを行い続けなければ、上限値である4ゲージまで上昇させることが不可能となる。つまり、再生速度を可変させない場合、残り0.7秒間で2ゲージを増加させることは不可能となる。これに対して、図544(b)に示した通り、長押しの再開後に再生速度を2倍速に設定することで、0.7秒間の間に上限である4ゲージまでゲージ数を上昇させることが可能となる。即ち、再開後、0.05秒経過時点(長押し演出の開始後9.35秒経過時点)で3ゲージに増加し、3ゲージに増加後、0.5秒経過時点(長押し演出の開始後9.85秒経過時点)で4ゲージまで増加するように制御を行う(通常、1ゲージを増加させるのに1秒を要する再生速度が設定されるところを、1ゲージを増加させるのに0.5秒を要する再生速度(2倍速の再生速度)に設定する)ことにより、長押し有効期間の範囲内において、上限である4ゲージまでゲージ数を増加させることが可能となる。これにより、ゲージ数がより多い状態でチャンスチャージ演出を終了させることができるので、演出効果を高めることができる。
ここで、再生速度を2倍速にしたとしても、上限のゲージ数まで上昇させることが不可能である場合には、再生速度を通常の再生速度に設定する構成としている。これにより、再生速度が過度に速くなってしまい、遊技者に対して違和感や不快感を抱かせてしまうことを抑制することができる。
なお、本第24実施形態では、2倍速に設定したとしても上限のゲージ数まで上昇させることが不可能な場合には、通常の再生速度で再生を実行する構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、上限のゲージ数まで上昇させることが不可能な場合であっても、2倍速に設定する構成としてもよい。このように構成することで、上限のゲージ数に満たない場合でも、より多いゲージ数の状態でチャンスチャージ演出を終了させることができるので、演出効果を高めることができる。
次に、図545、および図546を参照して、本第24実施形態の継続示唆演出の実行中における音声態様と表示態様との対応関係について説明する。まず、図545(a)を参照して、継続示唆演出の実行期間内における特別図柄の抽選結果が全て外れで、且つ、4回分の変動表示が連続して(即ち、保留が途中で切れることなく)実行された場合における対応関係を示した図である。図545(a)に示した通り、継続示唆演出の間、変動表示が連続して実行される場合は、特別図柄の変動表示における変動表示期間に同期して、確変継続示唆演出の表示態様(図476参照)が表示される。また、音声態様についても同様に、4回の変動表示のそれぞれの変動表示期間に同期して変動用BGMが再生される。なお、本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行期間である大当たり終了後96回目~99回目の特別図柄の抽選で外れとなった場合における変動表示期間は、4.5秒間の固定期間となるように構成している。よって、継続示唆演出の実行中における各変動表示に対応する表示態様および音声態様としては、4.5秒間の態様のみを用意しておけば良い。よって、表示態様および音声態様のバリエーションを最低限とすることができるので、表示制御装置114や音声出力装置226の記憶容量を削減することができる。
また、図545(a)に示した通り、確変継続示唆演出の実行期間における変動停止状態の間は、表示態様として第3図柄の停止表示が表示されると共に、音声態様として変動停止音が出力(再生)される。なお、変動終了後の確定表示期間が一律で0.5秒間に設定されるため、停止表示時の表示態様や変動停止音のバリエーションを最低限に抑えることができる。よって、表示制御装置114や音声出力装置226の記憶容量を削減することができる。
次に、図545(b)を参照して、確変継続示唆演出の実行中に保留が0になる場合の表示態様および音声態様の対応関係について説明する。図545(b)では、96回目の特別図柄の抽選が実行された時点で保留球が0となり、変動終了後も保留0の状態が継続する場合を例示している。図545(b)に示した通り、96回目の変動表示が終了して、変動停止状態(保留球が0であり、特別図柄の抽選が実行不可能な状態)となると、表示態様として、デモ表示態様に切り替わる。このデモ表示態様は、例えば、直前(96回目)の継続示唆演出の表示態様、および停止図柄がそのまま表示され続ける表示態様が設定される。また、音声態様としては、96回目の停止音が出力された後は無音となる。これらの表示態様および音声態様により、保留球が0であるということを遊技者に対して容易に理解させることができるので、新たな始動入賞を目指して遊技球を積極的に発射させることができる。なお、図545(b)に示した通り、デモ表示中に始動入賞が発生した場合は、特別図柄の変動表示が実行されると共に、継続示唆演出が続きから開始される。
このように、音声態様を変動表示単位で出力する構成とすることで、確変継続示唆演出の実行途中で保留球が0になってしまったとしても、その後に音声態様と表示態様とがずれてしまうことを防止することができる。よって、確変継続示唆演出における演出効果をより好適に設定することができる。
次に、図546を参照して、確変継続示唆演出の実行中に大当たりに当選した場合における表示態様および音声態様の対応関係について説明する。ここで、上述した第23実施形態では、特別図柄の抽選結果によらず、確変継続示唆演出において実行される1の変動表示毎に、予め設定されている演出シナリオに対応する1の演出を実行する構成としていた。このため、確変継続示唆演出において早い段階(96回目や97回目の特別図柄の抽選)で大当たりとなった場合は、確変継続示唆演出を十分に楽しむ間も無く大当たりが報知されることとなり、遊技者の興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行中に大当たりとなった場合は、大当たり変動の実行中に、残りの確変継続示唆演出の回数分の擬似的な変動表示を実行する構成とし、確変継続示唆演出の結果として大当たりが報知されるように構成した。つまり、確変継続示唆演出において扉806を破壊(突破)した場合に、大当たりが報知され得るように構成した。このように構成することで、確変継続示唆演出の途中で大当たりになった場合も、確変継続示唆演出の回数分の演出を実行することができるので、確変継続示唆演出をより楽しませることができる。
図546は、大当たり終了後、97回目の特別図柄の抽選で大当たりとなった場合における表示態様と音声態様との対応関係を示した図である。図546に示した通り、96回目の外れ変動では、図545(a),(b)と同様に、1回目の示唆演出が表示されると共に、1変動分の再生時間(4.5秒間)の変動用BGMが再生(出力)される。そして、特別図柄の変動停止に同期させて、表示態様として第3図柄が0.5秒間停止表示されると共に、音声態様として変動停止音が再生(出力)される。その後、97回目の特別図柄の変動表示(大当たり変動)が実行されると、図546に示した通り、1の大当たり変動の変動表示期間の間に、3回分の示唆演出が擬似的に実行され、各示唆演出の終了時に、第3図柄が擬似的に停止表示される。また、図546に示した通り、擬似的な示唆演出に同期させて、変動表示BGM、および変動停止音が擬似的に出力(再生)される。そして、4回目の示唆演出において、扉806の破壊に成功する演出が表示されて、大当たりが報知される。大当たり変動の変動停止期間(0.5秒間)が経過した後は、大当たりがかいしされて、第3図柄表示装置81において大当たり用の表示態様が表示されると共に、大当たりのオープニング用のBGMが出力される。
なお、本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行中に大当たりとなった場合に、確変継続示唆演出の演出期間の間の全ての特別図柄の抽選が外れとなった場合と同一の期間で確変継続示唆演出が終了されるように、大当たりの変動時間が設定されている。例えば、図546に示した大当たり後97回目の特別図柄の抽選で大当たりとなる場合には、大当たり変動の変動時間として、3回分の外れ変動の変動時間(4.5秒間×3)と、2回分の停止表示期間(0.5秒間×2)の合計である14.5秒間の変動時間が設定される。これにより、大当たり変動中に実行される擬似的な示唆演出や擬似的な第3図柄の停止表示において、外れ変動中と同一の表示態様および演出態様を流用することができるので、表示態様および音声態様のバリエーションを最低限とすることができる。よって、表示制御装置114や音声出力装置226の記憶容量を削減することができる。
このように、本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行中に大当たりとならない(4回連続で外れとなる)場合には、音声態様(変動用BGM)を変動表示単位で出力する構成とすることで、確変継続示唆演出の実行途中で保留球が0になってしまったとしても、その後に音声態様と表示態様とがずれてしまうことを防止することができる。よって、確変継続示唆演出における演出効果をより好適に設定することができる。また、確変継続示唆演出の実行中に大当たりとなる場合には、大当たりに当選した時点で未実行の回数分の示唆演出を、1の大当たり変動中に擬似的に実行する構成としている。このように構成することで、大当たりに当選した場合でも、確変継続示唆演出を最後まで確認させることができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。また、確変状態が継続していることを報知する態様と同様の態様(扉806を破壊する態様)で大当たりを報知する構成としているので、扉806を破壊した場合に、大当たりを期待させることができる。よって、確変継続示唆演出に対する期待感をより高めることができる。
<第24実施形態における電気的構成>
次に、図547を参照して、本第24実施形態における主制御装置110内に設けられているROM202の構成について説明する。ここで、本第24実施形態におけるROM202の構成は、第23実施形態におけるROM202の構成に対して、変動パターン選択23テーブル202qbの規定内容が一部変更となっている点でのみ相違している。よって、ここでは変動パターン選択23テーブル202qbの変更点についてのみ説明し、ROM202のその他の構成の詳細については、説明を省略する。
図547(a)は、本第24実施形態における変動パターン選択24テーブル202rbの構成を示したブロック図である。図547(a)に示した通り、本第24実施形態における変動パターン選択24テーブル202rbは、第23実施形態における変動パターン選択23テーブル202qbの構成(図492(a)参照)に対して、示唆演出用テーブル202r1が追加されている点で相違している。この示唆演出用テーブル202r1は、確変継続示唆演出の実行期間である大当たり終了後96回~99回目の特別図柄の抽選結果を示すための特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択するために参照されるデータテーブルである。つまり、本第24実施形態では、大当たり終了後1回目から95回目の特別図柄の抽選が実行された場合には、確変・時短用テーブル202qb2が参照されて変動パターンが決定され、96回~99回の特別図柄の抽選が実行された場合には、示唆演出用テーブル202r1が参照されて変動パターンが決定される。そして、100回以降は、遊技状態に応じて、通常用テーブル202qb1、または確変・時短用テーブル202qb2のいずれかが参照されて変動パターンが決定される。
図547(b)は、示唆演出用テーブル202r1の規定内容を示した図である。図547(b)に示した通り、示唆演出用テーブル202r1には、特別図柄の抽選結果(当否判定結果)、および大当たり後の特別図柄の抽選回数(96回~99回)毎に、選択される変動パターンが対応付けて規定されている。具体的には、図547(b)に示した通り、当否判定結果が大当たりで、且つ、特別図柄の抽選回数が96回の状況に対しては、停止種別選択カウンタC3、および変動種別カウンタCS1の値によらず、変動パターンとして変動時間が19.5秒の当たり特殊変動Aが対応付けて規定されている。この19.5秒間という変動時間は、確変継続示唆演出における4回分の外れ変動の変動時間(4.5秒間×4)と、3回分の停止表示期間(0.5秒間×3)との和に一致する時間である。即ち、実際の大当たり変動の変動停止期間を含めて、丁度、4回分の(擬似的な)外れ変動および変動停止を実行することが可能となる期間で構成されている。このため、確変継続示唆演出の開始後、1回目特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、当該大当たり変動において、擬似的な変動表示を4回実行することにより、通常の確変継続示唆演出と同様に、4回の示唆演出を実行することができる。
また、図547(b)に示した通り、当否判定結果が大当たりで、且つ、特別図柄の抽選回数が97回の状況に対しては、停止種別選択カウンタC3、および変動種別カウンタCS1の値によらず、変動パターンとして変動時間が14.5秒の当たり特殊変動Bが対応付けて規定されている。この14.5秒間という変動時間は、確変継続示唆演出における3回分の外れ変動の変動時間(4.5秒間×3)と、2回分の停止表示期間(0.5秒間×2)との和に一致する時間である。即ち、実際の大当たり変動の変動停止期間を含めて、丁度、3回分の(擬似的な)外れ変動および変動停止を実行することが可能となる期間で構成されている。このため、確変継続示唆演出の開始後、1回目特別図柄の抽選で外れとなり、且つ、2回目の抽選で大当たりとなった場合に、当該大当たり変動において、擬似的な変動表示を3回実行することにより、1回の外れ変動と合わせて4回の示唆演出を実行することができる。
また、図547(b)に示した通り、当否判定結果が大当たりで、且つ、特別図柄の抽選回数が98回の状況に対しては、停止種別選択カウンタC3、および変動種別カウンタCS1の値によらず、変動パターンとして変動時間が9.5秒の当たり特殊変動Cが対応付けて規定されている。この9.5秒間という変動時間は、確変継続示唆演出における3回分の外れ変動の変動時間(4.5秒間×2)と、1回分の停止表示期間(0.5秒間)との和に一致する時間である。即ち、実際の大当たり変動の変動停止期間を含めて、丁度、2回分の(擬似的な)外れ変動および変動停止を実行することが可能となる期間で構成されている。このため、確変継続示唆演出の開始後、1回目および2回目の特別図柄の抽選で外れとなり、且つ、3回目の抽選で大当たりとなった場合に、当該大当たり変動において、擬似的な変動表示を2回実行することにより、2回の外れ変動と合わせて4回の示唆演出を実行することができる。
更に、図547(b)に示した通り、当否判定結果が大当たりで、且つ、特別図柄の抽選回数が99回の状況に対しては、停止種別選択カウンタC3、および変動種別カウンタCS1の値によらず、変動パターンとして変動時間が4.5秒の当たり特殊変動Dが対応付けて規定されている。この4.5秒間という変動時間は、外れの変動時間と同一の変動時間で構成されているので、外れ時と同様に示唆演出を実行することで、4変動分の示唆演出を違和感無く実行することができる。
一方、図547(b)に示した通り、当否判定結果が外れの場合には、特別図柄の抽選回数によらず、変動パターンとして変動時間が4.5秒の外れ特殊変動が対応付けて規定されている。このため、確変継続示唆演出の実行期間である大当たり終了後96回~99回の特別図柄の抽選で外れとなる毎に、5秒間の示唆演出を実行することができる。よって、確変継続示唆演出を毎回同一の演出時間で実行することができるので、遊技者にとってより分かり易い演出態様を実現することができる。
このように、本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行中に大当たりとなる場合も、ならない場合も、確変継続示唆演出が終了するまでの間のトータルの変動時間(および停止表示時間)が20秒間となるように構成している。このように構成することで、確変継続示唆演出の演出期間を毎回固定化することができるので、遊技者にとってより分かり易い演出を提供することができる。
なお、本第24実施形態では、確変継続示唆演出の演出期間を20秒間に固定化する構成としていたが、演出期間は必ずしも20秒に限られるものではなく、特定回数(4回)の示唆演出を実行可能であれば、20秒よりも長くても良いし、短くてもよい。
次に、図548を参照して、本第24実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているROM222の構成について説明する。図548(a)は、本第24実施形態におけるROM222の構成を示したブロック図である。図548(a)に示した通り、本第24実施形態におけるROM222は、第23実施形態におけるROM222の構成(図495(a)参照)に対して、再生速度選択テーブル222raが追加されている点で相違している。その他の構成については、第23実施形態におけるROM222の構成と同一であるため、ここではその詳細な説明については省略する。
再生速度選択テーブル222raは、長押し演出(図542参照)の実行中において、最大のゲージ数へと増加させるために必要な残りの長押し期間(A)と、長押しを開始(再開)した時点における残りの長押し有効期間(B)とに応じて、長押し中の演出態様の(表示態様および音声態様)再生速度を選択するためのデータが規定されたデータテーブルである。この再生速度選択テーブル222raの規定内容について、図548(b)を参照して説明する。
図548(b)は、再生速度選択テーブル222raの規定内容を示した図である。図548(b)に示した通り、再生速度選択テーブル222raには、最大のゲージ数へと増加させるために必要な残りの長押し期間(A)と、長押しを開始(再開)した時点における残りの長押し有効期間(B)との対応関係毎に、表示態様および音声態様の再生速度(更新速度)が対応付けて規定されている。具体的には、図548(b)に示した通り、BがA以上の長さの期間である場合(即ち、長押し有効期間の終了まで長押しを継続することで最大のゲージ数まで増加させることが可能となる場合)は、再生速度として1倍速が選択されるように構成されている。
また、図548(b)に示した通り、BがA未満の長さで、且つ、Aの2/3以上の長さの期間である場合は、再生速度として1.5倍速が選択されるように構成されている。また、BがAの2/3未満の長さで、且つ、Aの半分以上の長さの期間である場合には、再生速度として2倍速が選択されるように構成されている。一方で、BがAの半分未満の長さであれば、再生速度として1倍速が選択されるように構成されている。
このように、本第24実施形態では、再生速度選択テーブル222raを参照して再生速度を設定することにより、長押し有効期間の残時間内に上限のゲージ数まで増加させることが可能となる再生速度を設定可能に構成している。よって、チャンスチャージ演出において、より多いゲージ数まで増加した状態で演出を終了させることができるので、チャンスアップ演出の実行回数をより多く確保することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、図549を参照して、本第24実施形態における音声ランプ制御装置113内に設けられているRAM223の構成について説明する。図549は、本第24実施形態におけるRAM223の構成を示したブロック図である。図549に示した通り、本第24実施形態におけるRAM223の構成は、第23実施形態におけるRAM223の構成(図495(b)参照)に対して、長押し演出中フラグ223raと、長押し期間タイマ223rbと、長押し中タイマ223rcと、長押し実行フラグ223rdと、長押し中断フラグ223reと、気合ゲージカウンタ223rfと、ゲージ上昇タイミング格納エリア223mgと、擬似変動回数カウンタ223rhと、擬似変動タイマ223rjとが追加されている点で相違している。
長押し演出中フラグ223raは、長押し演出(図542参照)の実行中であるか否かを示すフラグであり、オンであれば長押し演出の実行中であることを意味する一方で、オフであれば長押し演出の実行中ではないことを意味する。この長押し演出中フラグ223raは、長押し演出の開始タイミングでオンに設定され(図551のZ5902参照)、長押し有効期間が経過することでオフに設定される(図551のZ5908参照)。
長押し期間タイマ223rbは、長押し演出における長押し有効期間を計時するためのタイマであり、長押し演出の開始時に10秒に対応するカウンタ値が設定される(図551のZ5903参照)。この長押し有効期間の間は、遊技者が長押しを行うことにより気合ゲージKGのゲージ数が増加される。
長押し中タイマ223rcは、1の長押し演出の間に遊技者がPUSHボタン10317を操作したトータルの期間(長押し期間)を計時するためのタイマである。基本的に、気合ゲージKGのゲージ数が上限値に到達するまでの間は、この長押し中タイマ223rcの値が1秒分増加する毎にゲージ数が1ずつ増加する。なお、再生速度が1.5倍速や2倍速の場合は、再生速度に応じたタイミングでゲージ数が増加する。
長押し実行フラグ223rdは、長押し演出において遊技者が長押しを実行しているか否かを示すためのフラグである。この長押し実行フラグ223rdがオンであれば、遊技者が長押しを実行していることを意味し、オフであれば、長押しを実行していないことを意味する。この長押し実行フラグ223rdは、長押し有効期間において新たにPUSHボタン10317に対する操作(押下)を検出した場合にオンに設定され(図553のZ6101参照)、長押しが中断された場合にオフに設定される(図552のZ6002参照)。
長押し中断フラグ223reは、1の長押し有効期間において、長押しが中断されているのか否かを示すためのフラグであり、オンであれば長押しが中断された状態であることを意味し、オフであれば長押しが中断されていないことを意味する。この長押し中断フラグ223reは、長押しが中断された場合にオンに設定され(図552のZ6002参照)、長押しが再開された場合にオフに設定される(図553のZ6105参照)。
気合ゲージカウンタ223rfは、長押し演出の間に遊技者が長押しを実行することにより実際に増加した気合ゲージKGのゲージ数をカウントするためのカウンタである。この気合ゲージカウンタ223rfは、初期値が0に設定されており、気合ゲージKGのゲージ数が増加する毎に値が1ずつ加算して更新される(図552のZ6007参照)。この長押し演出の終了時には、この気合ゲージカウンタ223rfの値がチャージ数カウンタ223qmの値に上書きされる(図551のZ5907参照)。これにより、実際に遊技者の操作によって増加したゲージ数を、その後に実行されるチャンスアップ演出の回数として反映させることができる。
ゲージ上昇タイミング格納エリア223mgは、長押し演出の実行中において、気合ゲージKGのゲージ数が増加するまでの残りの期間を示すデータが格納される記憶領域である。長押し演出において遊技者が長押しを行っている間は、このゲージ上昇タイミング格納エリア223mgに格納されているデータと、長押し中タイマ223rcの値とに応じて、ゲージ数を上昇させるか否かが判別される(図552のZ6005参照)。
擬似変動回数カウンタ223rhは、確変継続示唆演出における大当たり変動の間に実行するべき残りの擬似変動演出(擬似的な示唆演出)の回数をカウントするためのカウンタである。この擬似変動回数カウンタ223rhは、確変継続示唆演出の間に特別図柄の抽選で大当たりとなった場合に、大当たりとなった時点の時短保証回数カウンタ223qgの値(即ち、確変継続示唆演出の残りの演出回数)が設定され(図557のZ6202参照)、擬似変動演出が実行される毎に値が1ずつ減算される(図554のZ6206参照)。この擬似変動回数カウンタ223rhにより擬似変動演出の回数をカウントすることにより、毎回の確変継続示唆演出において、確実に4回の示唆演出を実行することができる。よって、確変継続示唆演出を好適に実行することができる。
擬似変動タイマ223rjは、擬似変動演出における残りの演出期間を計時するためのタイマである。この擬似変動タイマ223rjは、擬似変動演出の開始を設定する毎に、5秒間に対応するタイマ値が設定される(図557のZ6203参照)。この擬似変動タイマ223rjによって擬似変動演出の演出期間を管理することにより、大当たり変動の変動時間に一致した1又は複数回の擬似変動演出を実行することができる。よって、確変継続示唆演出を好適に実行することができる。
<第24実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図550から図557を参照して、本第24実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される各種制御処理について説明する。本第24実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される処理では、第23実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される各種制御処理に対して、演出更新処理23(図519のZ3111)に代えて演出更新処理24(図550のZ3181)、変動表示設定処理23(図532のZ3115)に代えて変動表示設定処理24(図555のZ3182)、変動演出設定処理23(図533のZ4204)に代えて変動演出設定処理24(図556のZ4281)を実行する点で相違する。その他の処理については同一であるためその詳細な説明は省略する。
まず、図550を参照して、本第24実施形態における演出更新処理24(Z3181)について説明する。この演出更新処理24(Z3181)は、第23実施形態における演出更新処理23(図519参照)に代えて実行され、第23実施形態における演出更新処理23(図519参照)と同様に、変動表示演出の実行中において実行される各種演出の演出態様を更新するための処理である。
この第24実施形態における演出更新処理24(図550参照)のうち、Z3201~Z3206の各処理では、それぞれ第23実施形態における演出更新処理23(図519参照)のZ3201~Z3206の各処理と同一の処理が実行される。
また、本第24実施形態における演出更新処理24(図550参照)では、Z3206の処理が終了すると、長押し演出(図542参照)における演出態様を更新するための長押し演出処理(Z3261)を実行し、次いで、擬似変動演出(図546参照)の実行中における表示態様を更新するための擬似変動設定処理(Z3262)を実行して、本処理を終了する。これらの長押し演出処理(Z3261)、および擬似変動設定処理(Z3262)の詳細については、それぞれ図551~図553、および図554を参照して後述する。
次に、図551を参照して、上述した長押し演出処理(Z3261)について説明する。図551は、長押し演出処理(Z3261)の内容を示したフローチャートである。この長押し演出処理(Z3261)は、上述した通り、長押し演出(図542参照)における演出態様を更新するための処理である。
この長押し演出処理(Z3261)では、まず、現在が長押し演出の開始タイミングであるか否かを判別する(Z5901)。現在が長押し演出の開始タイミングであると判別した場合は(Z5901:Yes)、長押し演出中フラグ223raをオンに設定し(Z5902)、長押し期間タイマ223rbの値に、10秒に対応するカウンタ値を設定して(Z5903)、本処理を終了する。これにより、長押し演出における長押し有効期間を10秒間に設定することができる。
一方、Z5901の処理において、現在が長押し演出の開始タイミングではないと判別した場合は(Z5901:No)、次に、長押し演出中フラグ223raがオンであるか(即ち、長押し演出の実行中であるか)否かを判別する(Z5904)。長押し演出中フラグ223raがオフである(即ち、長押し演出の実行中ではない)と判別した場合は(Z5904:No)、長押し演出に関する演出態様の更新を行う可能性が無いため、そのまま本処理を終了する。
一方、Z5904の処理において、長押し演出中フラグ223raがオンである(即ち、長押し演出の実行中である)と判別した場合は(Z5904:Yes)、長押し期間タイマ223rbの値を減算し(Z5905)、次に、減算後の長押し期間タイマ223rbの値が0であるか否かを判別する(Z5906)。減算後の長押し期間タイマ223rbの値が0であると判別した場合は(Z5906:Yes)、長押し演出の終了タイミングであることを意味するため、チャージ数カウンタ223qmの値に気合ゲージカウンタ223rfの値を上書きすることにより、長押し演出において実際に増加(到達)したゲージ数を、その後のチャンスアップ演出の回数として設定する(Z5907)。
Z5907の処理が終了すると、次いで、長押し演出中フラグ223ra、長押し中タイマ223rc、長押し実行フラグ223rd、気合ゲージカウンタ223rf、長押し中断フラグ223reの値を全てリセットし(Z5908)、チャンスチャージ演出の終了を設定して(Z5909)、本処理を終了する。
一方、Z5906の処理において、減算後の長押し期間タイマ223rbのタイマ値が0ではない(長押し演出の終了タイミングではない)と判別した場合は(Z5906:No)、長押し実行フラグ223rdがオンである(即ち、遊技者がPUSHボタン10317を長押ししている)か否かを判別する(Z5910)。長押し実行フラグ223rdがオンであると判別した場合は(Z5910:Yes)、遊技者が長押しを行っている間における演出態様の更新を行うための長押し実行中処理を実行し(Z5911)、本処理を終了する。この長押し実行中処理(Z5911)の詳細については、図552を参照して後述する。
一方、Z5910の処理において、長押し実行フラグ223rdがオフである(即ち、遊技者がPUSHボタン10317を長押ししていない)と判別した場合は(Z5910:No)、次に、PUSHボタン10317に対する押下を検出したか否かを判別する(Z5912)。PUSHボタン10317に対する押下を検出していないと判別した場合は(Z5912:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z5912の処理において、PUSHボタン10317に対する押下を検出したと判別した場合は(Z5912:Yes)、長押しを開始したことに対する制御を設定するための長押し開始処理を実行して(Z5913)、本処理を終了する。この長押し開始処理(Z5913)の詳細については、図553を参照して後述する。
次に、図552を参照して、本第24実施形態における長押し実行中処理(Z5911)について説明する。図552は、長押し実行中処理(Z5911)の内容を示したフローチャートである。この長押し実行中処理(Z5911)は、上述した通り、遊技者が長押しを行っている間における演出態様の更新を行うための処理である。
この長押し実行中処理(Z5911)では、まず、PUSHボタン10317が押下されているか否かを判別し(Z6001)、PUSHボタン10317が押下されていないと判別した場合は(Z6001:No)、長押し実行フラグ223rdをオフに設定すると共に、長押し中断フラグ223reをオンに設定する(Z6002)。そして、表示および音声の一時停止を設定して(Z6003)、本処理を終了する。より具体的には、表示制御装置114、および音声出力装置226に対してそれぞれ中断コマンドを設定する。
一方、Z6001の処理において、PUSHボタン10317が押下されていると判別した場合は(Z6001:Yes)、長押し中タイマ223rcの値に1を加算して更新し(Z6004)、次に、気合ゲージKGのゲージ数の上昇タイミングに対応するタイマ値であるか否かを判別する(Z6005)。Z6005の処理において、ゲージ数の上昇タイミングに対応するタイマ値ではないと判別した場合は(Z6005:No)、そのまま本処理を終了する。これに対し、Z6005の処理において、ゲージ数の上昇タイミングに対応するタイマ値であると判別した場合は(Z6005:Yes)、次に、気合ゲージカウンタ223rfの値がチャージ数カウンタ223qmの値より小さいか否かを判別する(Z6006)。
Z6006の処理において、気合ゲージカウンタ223rfの値がチャージ数カウンタ223qmの値より小さいと判別した場合は(Z6006:Yes)、気合ゲージカウンタ223rfの値に1を加算して更新し(Z6007)、更新後の気合ゲージカウンタ223rfの値に対応する表示態様および音声態様の実行を設定して(Z6008)、本処理を終了する。
一方、Z6006の処理において、気合ゲージカウンタ223rfの値がチャージ数カウンタ223qmの値以上であると判別した場合は(Z6006:No)、今回の長押し演出においてこれ以上ゲージ数を増加させることができないことを意味するため、現状の気合ゲージカウンタ223rfの値に対応する表示態様および音声態様の実行を設定して(Z6009)、本処理を終了する。
次に、図553を参照して、本第24実施形態における長押し開始処理(Z5913)について説明する。図553は、長押し開始処理(Z5913)の内容を示したフローチャートである。長押し開始処理(Z5913)は、上述した通り、遊技者が長押しを開始したことに対する制御を設定するための処理である。
長押し開始処理(Z5913)では、まず、長押し実行フラグ223rdをオンに設定し(Z6101)、次に、長押し中断フラグ223reがオンであるか否かを判別する(Z6104)。Z6104の処理において、長押し中断フラグ223reがオフであると判別した場合は(Z6104:No)、長押し演出において遊技者が初めてPUSHボタン10317に対する操作を行ったことを意味するため、ゲージ上昇タイミング格納エリア223rgに対して1秒毎の上昇を示すデータを格納し(Z6102)、長押し用の表示態様および音声態様を1倍速で再生し(Z6103)、その後、本処理を終了する。最初の長押しで斬時間によらず1倍速を設定するのは、最初から1.5倍速や2倍速で表示および音声を再生してしまうと、遊技者に対して違和感を抱かせてしまう可能性があるため、これを抑制する趣旨である。
一方、Z6104の処理において、長押し中断フラグ223reがオンであると判別した場合は(Z6104:Yes)、長押し中断フラグ223reをオフに設定し(Z6105)、チャージ数カウンタ223qmの値×1秒から長押し中タイマ223rcの値を減算した値(A)を算出する(Z6106)。次に、10秒に対応するタイマ値から長押し期間カウンタの値を減算した値(B)を算出し(Z6107)、再生速度選択テーブル222ra(図548(b)参照)から、A,Bの各値に対応する再生速度を選択する(Z6108)。次いで、再生速度選択テーブル222raから選択した再生速度に応じて、ゲージ上昇タイミング格納エリア223rgのデータを更新し(Z6109)、選択した再生速度での表示態様および音声態様の再生を開始して(Z6110)、本処理を終了する。
この長押し開始処理(図553参照)を実行することにより、長押しを再開したタイミングに応じて好適な再生速度を設定することができる。
次に、図554を参照して、本第24実施形態における擬似変動設定処理(Z3262)について説明する。図554は、擬似変動設定処理(Z3262)の内容を示したフローチャートである。擬似変動設定処理(Z3262)は、上述した通り、擬似変動演出(図546参照)の実行中における表示態様を更新するための処理である。
擬似変動設定処理(Z3262)では、まず、擬似変動回数カウンタ223rhの値が0より大きいか否かを判別する(Z6201)。Z6201の処理において、擬似変動回数カウンタ223rhの値が0であると判別した場合は(Z6201:No)、そのまま本処理を終了する。一方、Z6201の処理において、擬似変動回数カウンタ223rhの値が0より大きいと判別した場合は(Z6201:Yes)、擬似変動タイマ223rjの値を1減算し(Z6202)、次に、減算後の擬似変動タイマ223rjの値が0であるか否かを判別する(Z6203)。Z6203の処理において、減算後の擬似変動タイマ223rjの値が0ではないと判別した場合は(Z6203:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、Z6203の処理において、減算後の擬似変動タイマ223rjの値が0であると判別した場合は(Z6203:Yes)、減算後の擬似変動回数カウンタ223rhの値に対応する5秒間の擬似変動演出の開始を設定し(Z6204)、5秒用の変動用BGMの再生を設定する(Z6205)。次いで、擬似変動回数カウンタ223rhの値を1減算し(Z6206)、本処理を終了する。
この擬似変動設定処理(図554参照)を実行することにより、確変継続示唆演出の実行中に大当たりに当選した場合に、擬似変動演出を好適に実行することができる。
次に、図555を参照して、本第24実施形態における変動表示設定処理24(Z3182)について説明する。この変動表示設定処理24(Z3182)は、第23実施形態における変動表示設定処理23(図532参照)に代えて実行され、第23実施形態における変動表示設定処理23(図532参照)と同様に、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるための処理である。
この変動表示設定処理24(Z3182)のうち、Z4201~Z4203、Z4205、Z4206~Z4211の各処理では、それぞれ第23実施形態における変動表示設定処理23(図532参照)のZ4201~Z4203、Z4205、Z4206~Z4211の各処理と同一の処理が実行される。また、本第24実施形態における変動表示設定処理24(Z3182)では、Z4203の処理が終了すると、次いで、第23実施形態における変動演出設定処理23(図533参照)に代えて、変動演出設定処理24を実行する(Z4281)。この変動演出設定処理24(Z4281)の詳細については、図556を参照して後述する。
また、本第24実施形態における変動表示設定処理24(図555参照)では、Z4205の処理が終了すると、次に、擬似変動タイマ223rjの値が0より大きいか否かを判別する(Z4282)。擬似変動タイマ223rjの値が0であると判別した場合は(Z4282:No)、変動時間に応じた変動BGMの再生を設定し(Z4283)、処理をZ4206へと移行する。一方、Z4282の処理において、擬似変動タイマ223rjの値が0より大きいと判別した場合は(Z4282:Yes)、Z4283の処理をスキップし、処理をZ4206へと移行する。
次に、図556を参照して、本第24実施形態における変動演出設定処理24(Z4281)について説明する。この変動演出設定処理24(Z4281)は、第23実施形態における変動演出設定処理23(図533参照)に代えて実行され、第23実施形態における変動演出設定処理23(図533参照)と同様に、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるための処理である。
この変動演出設定処理24(Z4281)のうち、Z4301~Z4307、Z4310~Z4313の各処理では、それぞれ第23実施形態における変動演出設定処理23(図533参照)のZ4301~Z4307、Z4310~Z4313の各処理と同一の処理が実行される。また、本第24実施形態における変動演出設定処理24(Z4281)では、Z4307の処理において、抽選結果が大当たりであると判別した場合は(Z4307:Yes)、確変継続示唆演出の実行期間の間に大当たり変動が開始されることを意味するため、大当たり変動の間に未実行の残りの示唆演出の実行を設定するための示唆演出中当選処理を実行し(Z4381)、本処理を終了する。この示唆演出中当選処理(Z4381)の詳細について、図557を参照して説明する。
図557は、示唆演出中当選処理(Z4381)の内容を示したフローチャートである。この示唆演出中当選処理(Z4381)では、まず、右打ち中当選フラグ223qiをオンに設定し(Z6201)、次いで、擬似変動回数カウンタ223rhの値に時短保証回数カウンタ223qgの値を設定する(Z6202)。Z6202の処理が終了すると、擬似変動タイマ223rjの値に5秒に対応するタイマ値を設定し(Z6203)、5秒間の擬似変動演出の開始を設定すると共に(Z6204)、5秒用の変動用BGMの再生を設定することにより(Z6205)、5秒間の擬似変動演出の実行を設定する。そして、擬似変動回数カウンタ223rhの値を1減算して(Z6206)、本処理を終了する。
この示唆演出中当選処理(Z4381)を実行することにより、大当たり変動の実行中に、未実行の全ての示唆演出を完了させることができるので、確変継続示唆演出をより好適に実行することができる。
<第24実施形態における音声出力装置の制御処理について>
次に、図558を参照して、本第24実施形態における音声出力装置226のMPU301により実行される制御処理について説明する。本第24実施形態では、上述した第23実施形態における中断コマンド処理(図540参照)に代えて、中断コマンド処理24(Z20221)を実行している点でのみ相違する。この中断コマンド処理24(Z20221)の詳細について、図558を参照して説明する。なお、音声出力装置226のMPU301により実行されるその他の制御処理については、第23実施形態におけるパチンコ機10と同一であるため、ここではその詳細な説明については省略する。
図558は、中断コマンド処理24(Z20221)を示したフローチャートである。この中断コマンド処理24(Z20221)は、上述した第23実施形態における中断コマンド処理(図540参照)に代えて実行される処理であり、第23実施形態における中断コマンド処理(図540参照)と同様に、音声ランプ制御装置113より受信した中断コマンドに応じた制御を行うための処理である。
この第24実施形態における中断コマンド処理24(図558参照)では、まず、変動用BGMに対応する中断コマンドであるか否かを判別し(Z20601)、変動用BGMに対応する中断コマンドであると判別した場合は(Z20601)、変動用BGMの中断および再開を設定するための変動用BGM中断処理を実行して(Z20602)、本処理を終了する。この変動用BGM中断処理(Z20602)は、第23実施形態における中断コマンド処理(図540参照)と同一の処理が実行される。中断コマンド処理(図540参照)については、第23実施形態において既に説明しているため、中断コマンド処理(図540参照)と同一内容の変動用BGM中断処理(Z20602)の詳細な説明については省略する。
また、Z20601の処理において、変動用BGMに対応する中断コマンドではないと判別した場合は(Z20601:No)、長押し演出中に再生(出力)される音声態様(長押し演出用音声)を中断または再開させるための中断コマンドであることを意味するため、次いで、今回の中断コマンドが中断の開始を示すコマンドであるか(遊技者が長押しを中断したことに基づくコマンドであるか)否かを判別する。Z20603の処理において、中断の開始を示すコマンドであると判別した場合は(Z20603:Yes)、再生中の長押し演出用音声の再生位置を示すデータを再生位置格納エリア303bに格納し(Z20604)、長押し演出用音声の再生の中断を設定して(Z20605)、本処理を終了する。
これに対し、Z20603の処理において、中断の開始を示す中断コマンドではない(即ち、長押し演出用音声の再開を示す中断コマンドである)と判別した場合は(Z20603:No)、次いで、再生位置格納エリア302bに格納されているデータを読み出して(Z20606)、読み出したデータが示す再生位置から、中断コマンドにより通知された再生速度での長押し演出用音声の再生を再開させて(Z20607)、本処理を終了する。
この中断コマンド処理24(図558参照)を実行することにより、長押し演出の実行中に遊技者が長押しを中断および再開したタイミングに同期させて、長押し演出用音声の中断および再開を正確に設定することができる。よって、長押し演出をより好適に実行することができる。
以上説明した通り、本第24実施形態におけるパチンコ機10では、PUSHボタン10317に対する継続的な押下(特定の操作内容の操作)を遊技者に促す長押し演出を実行可能に構成している。この長押し演出が実行されると、長押しの継続期間に応じて、気合ゲージKGのゲージ数が段階的に増加していく演出が実行されるように構成されている。これにより、遊技者の操作内容(長押しの継続期間)に応じて、ゲージ数(その後に実行されるチャンスアップ演出の回数)に影響を与える斬新な演出態様を実現できるので、遊技者の興趣をより向上させることができる。また、本第24実施形態では、遊技者が長押しを行っている間、気合ゲージKGのゲージ数の表示に同期させて音声態様を出力する構成としている。即ち、気合ゲージKGのゲージ数が増加する毎に、増加後のゲージ数に対応する音声態様が出力されるように構成されている。そして、本第24実施形態では、長押し演出において遊技者が長押しを中断した場合には、音声の再生位置を記憶しておき、その後に遊技者が長押しを再開した場合には、記憶しておいた再生位置から音声が出力されるように構成している。このように構成することで、ゲージ数が増加するタイミングと、音声態様が切り替わるタイミングとを、長押しの中断の有無にかかわらず一致させる(同期させる)ことができるので、長押し演出の演出態様をより好適に設定することができる。
更に、本第24実施形態では、長押し演出において長押しが再開された場合には、長押し有効期間と、今回の長押し演出において増加させることが可能な上限のゲージ数までの残りのゲージ数とを判別して、その判別結果に応じてその後の長押し中における音声態様および表示態様の更新速度(再生速度)を可変させる構成としている。即ち、残りの長押し有効期間が短い場合には、1.5倍速、若しくは2倍速を設定することにより、有効期間内で可能な限り、最大のゲージ数まで上昇可能となるように制御する構成している。このように構成することで、毎回の長押し演出を、より多くのゲージ数が溜まった状態で終了させることができる。よって、その後により多くのチャンスアップ演出を実行することができる状態とすることができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
また、本第24実施形態では、上述した第23実施形態と同様に、大当たり終了後96回~99回目の変動表示期間に渡って、一連のストーリー性のある演出(確変継続示唆演出)を実行する構成としている。また、確変継続示唆演出の実行期間の間は、変動表示単位で音声態様、および表示態様を設定する構成としている。言い換えれば、4変動分の変動時間に渡る表示態様および音声態様設定するのではなく、変動毎に、変動開始時に設定された変動時間で表示態様および音声態様が終了するように設定する構成としている。このように構成することで、確変継続示唆演出の実行途中で保留球が0になってしまったとしても、その後に音声態様と表示態様とがずれてしまうことを防止することができる。よって、確変継続示唆演出における演出効果をより好適に設定することができる。
なお、本第24実施形態では、確変継続示唆演出の実行中において保留球が0となった場合には、確変継続示唆演出を中断させる(デモ表示を表示させる)構成としていたが、これに限られるものではない。例えば、保留が0になった場合も、擬似的に変動表示演出を実行して、これに合わせて示唆演出用の表示態様および音声態様を設定する構成としてもよい。このように構成することで、確変継続示唆演出を中断され難く構成できるので、よりテンポの良い演出を実現することができる。なお、擬似的な変動表示演出を実行するのは、演出の結果が既に決定している場合に限るように構成してもよい。より具体的には、遊技状態が時短状態であり、100回目の特別図柄の抽選が実行されることで通常状態へと移行することが確定している場合にのみ、確変継続示唆演出を擬似的に終了させる構成としてもよい。これにより、演出内容と実際の挙動とに矛盾が生じてしまうことを抑制できので、より好適な演出態様を実現することができる。
<第24実施形態の変形例>
次いで、図559を参照して、上述した第24実施形態におけるパチンコ機10の変形例について説明する。上述した第24実施形態では、確変継続示唆演出において、変動表示単位で音声態様および表示態様を設定する構成としていた。これに対して本変形例では、演出を新たに設定するタイミングにおいて、保留球の状況に応じて、確実に連続的に実行される範囲までの演出態様(表示態様、および演出態様)を一括して設定する構成とした。この場合に、連続的に実行される範囲に渡る連続的な表示態様および演出態様を設定する構成とした。これにより、変動表示単位で演出が途切れてしまうことを抑制することができるので、よりテンポの良い演出態様を実現することができる。
この第24実施形態の変形例における音声態様と表示態様との対応関係について、図559を参照して説明する。図559は、本変形例において、確変継続示唆演出における2回目の示唆演出を設定した時点で保留が0となる場合の表示態様及び音声態様の対応関係を湿した図である。図559に示した通り、1回目の示唆演出の開始時に、保留球が1個存在するという状況においては、当該変動表示、および保留球に対応する変動表示の分の表示態様、および音声態様を一括して設定するように構成されている。即ち、図559に示した通り、示唆演出1、および示唆演出2の実行を設定すると共に、2回分の変動表示に渡る再生時間の変動用BGMを設定する構成としている。このように構成することで、確変継続示唆演出のストーリー性をより強調させることができるので、演出効果を高めることができる。なお、変動停止状態になった後は、上述した第24実施形態と同様に、デモ表示が設定されると共に、音声態様が停止され、新たな始動入賞を契機として、示唆演出の実行が再開される。
このように、実行が確定している範囲の示唆演出までに渡る音声態様を設定する構成とすることにより、確変継続示唆演出におけるストーリー性をより際立たせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができる。
なお、上述した第24実施形態、およびその変形例では、確変継続示唆演出の実行期間中に再生されるBGMが、変動表示単位で終了するように構成していたが、これに限られるものではない。例えば、確変継続示唆演出の開始時に、所定のBGMのループ再生を設定し(即ち、終了タイミングを定めずに再生を開始させ)、確変継続示唆演出の実行中に保留球が0になると判別される場合は、最後の変動表示の終了タイミングの前後の所定範囲(例えば、終了前後1秒以内の範囲)において、きりの良い再生位置(例えば、メロディーが変化する再生位置)を判別する。そして、その判別したきりの良い再生位置で演出が中断するように表示態様を設定するとともにBGMの中断を設定してもよい。このように構成することで、変動表示単位でBGMを設定する必要が無くなるため、確変継続示唆演出の実行中における処理負荷を軽減することができる。
<第25実施形態>
次に、図560から図579を参照して、第25実施形態について説明をする。上述した第23実施形態及び第24実施形態では、遊技者が操作可能な操作手段(PUSHボタン10317)を設け、その操作手段(PUSHボタン10317)への操作が有効に判別される操作有効期間内に操作手段(PUSHボタン10317)を操作することにより、実行中の演出の演出態様を可変させる操作演出を実行可能に構成していた。より詳細には、操作有効期間内に操作手段(PUSHボタン10317)を複数回操作することで、段階的に演出態様を可変させる連続操作演出(所謂、連打演出)を実行可能に構成していた。
この連打演出は、演出態様が可変すればするほど遊技者に有利となる特典(例えば、特別図柄抽選による大当たり当選)が付与される可能性が高いことを示唆するように構成しており、枠ボタン22が押下される毎に、演出態様を可変させるか否かの判別を実行し、演出態様を可変させると判別された場合に、演出態様を可変させるように連打演出が制御されるものであった。
しかしながら、上述した各実施形態における連打演出では、遊技者が意欲的にPUSHボタン10317を操作(押下)することにより、演出態様の可変回数が早期に上限回数に到達してしまい、残りの操作有効期間内において、PUSHボタン10317を何回操作(押下)しても、演出態様が可変しない状況が発生してしまうという問題があった。つまり、上述した各実施形態にて実行される連打演出では、遊技者がPUSHボタン10317を複数回押下しない限り演出態様を上限回数まで可変させることが出来ないにも関わらず、遊技者が意欲的にPUSHボタン10317を操作した場合において、演出態様が可変することの無い期間が継続し、遊技者に対してPUSHボタン10317を操作する意欲を低下させてしまうという問題があった。
これに対して、本第25実施形態では、操作有効期間の経過状況に応じて、演出態様を可変可能な範囲(可変回数や可変値)を制限するように構成している。このように構成することで、操作有効期間内に操作手段に対して同一の操作を実行した場合であっても、その操作に基づく演出態様の可変内容を、操作有効期間の経過状況に応じて異ならせることができる。よって、遊技者に対して、操作演出中に実行するPUSHボタン10317への操作内容に加え、操作有効期間におけるPUSHボタン10317の操作タイミングにも興味を持たせることが可能となり、実行される操作演出に対して遊技者が早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
また、本第25実施形態では、操作有効期間の経過状況に応じて演出態様の可変範囲を制限するための制限内容をシナリオ管理するように構成し、且つ、そのシナリオ種別として内容の異なる複数のシナリオ種別の中から1のシナリオ種別を選択するように構成している。具体的には、操作有効期間の前半期間である第1操作有効期間だけで演出態様の可変範囲が上限に到達し得るシナリオ種別や、第1操作有効期間中は演出態様の可変範囲が制限され、第1操作有効期間よりも後の第2操作有効期間にて演出態様の可変範囲が上限に到達し得るシナリオ種別等を設定可能に構成している。このように構成することにより、設定されるシナリオ種別に応じて、操作有効期間中における操作手段の操作回数や操作タイミングに基づく演出態様の可変度合いを容易に異ならせることができるため、操作演出のバリエーションを容易の多様化することができる。
よって、PUSHボタン10317が押下される毎に演出態様を可変させるか否かを判別する従来型の構成に比べて、操作有効期間内における演出態様の可変パターンに規則性を持たせることができるため、例えば、特典が付与されるか否かの判定結果に応じて設定されるシナリオの種別を異ならせることにより、演出態様の可変回数が上限回数に到達するよりも前の段階にて、即ち、演出態様の可変状況に応じて、今回の操作演出の演出結果を遊技者に予測させ易くすることができ、演出効果を高めることができる。
加えて、本第25実施形態では、1回のPUSHボタン10317の操作に応じて可変可能な演出態様の可変量も制限されている。具体的には、PUSHボタン10317への操作に基づいて、演出態様を5段階で可変可能な操作演出が実行されるように構成しており、1回のPUSHボタン10317の操作によって、最大で3段階分しか演出態様が可変しないように可変量を制限している。このように構成することで、遊技者に対して、連打演出中にPUSHボタン10317を意欲的に複数回操作させ易くすることができる。
この第25実施形態におけるパチンコ機10が、上述した第24実施形態におけるパチンコ機10と構成上において相違する点は、音声ランプ制御装置113のROM222、およびRAM223の構成が一部変更となっている点、および音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が一部変更となっている点である。その他の構成や、主制御装置110のMPU201によって実行される各種処理、音声ランプ制御装置113のMPU221によって実行されるその他の処理、表示制御装置114のMPU231によって実行される各種処理については、第24実施形態におけるパチンコ機10と同一である。以下、第24実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その図示と説明とを省略する。
<第25実施形態における演出内容について>
ここで、図560から図562を参照して、本第25実施形態において実行される各種演出のうち特徴的な演出の内容について説明をする。上述した通り、本第25実施形態では、上述した第24実施形態に対して、連打演出(操作演出)の内容を異ならせており、連打演出中における第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示態様も、実行される連打演出に応じて異ならせている点で相違している。なお、本第25実施形態の演出内容を説明する上で、上述した第24実施形態と同一の内容については、その詳細な説明を省略する。また、同一の要素に付される符号については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
まず、連打演出が実行された場合における表示態様について説明する。本第25実施形態では、連打演出が実行される演出期間(連打演出期間)として、遊技者に対して操作手段を操作させる演出が実行されることを報知するための待機期間と、操作手段への操作が有効に判別される操作有効期間が設定され、操作手段への操作結果に基づいて表示態様(演出態様)が可変される実行期間と、実行期間中における操作手段への操作結果に基づく連打演出の演出結果を報知するための結果期間と、が区分けされ、待機期間中には待機演出が、実行期間中には連打期間演出が、結果期間中には結果演出がそれぞれ実行される。
図560(a)は、上述した連打演出が実行される連打演出期間のうち、待機期間中に実行される待機演出中における表示態様の一例を示した図である。この待機演出は、操作有効期間が設定されるよりも前に実行される演出であって、遊技者に対して、操作有効期間が設定される旨を事前に報知するための演出である。このように構成することで、操作有効期間が設定されたことに気付かず、操作手段(枠ボタン22)を操作し忘れる、又は、所望する操作が実行できない事態が発生することを抑制し易くすることができる。
図560(a)に示した通り、本第25制御例では、待機演出が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面の略中央部分に、次に設定される操作有効期間中の操作対象となる操作手段がPUSHボタン10317であり、操作有効期間中に遊技者に実行させる操作が連打操作であることを示す表示態様の画像NGが表示される。より具体的には、PUSHボタン10317を模した画像と、「連打」の文字とで構成された画像NGが表示される。なお、待機演出中は、操作有効期間が設定されておらず、遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作しても演出態様が可変することが無いため、画像NGには、遊技者に対して操作手段(PUSHボタン10317)への操作を促す態様(例えば、「押せ」の文字や、PUSHボタン10317を模した画像を上方向から差し示す向きの矢印の画像等)は表示されることが無い。
また、画像NGの正面視左側には、キャラクタ801が初期態様の気合い(オーラ)を纏っている状態で表示され、正面視右側には、操作有効期間中の操作手段(PUSHボタン10317)への操作に基づく気合いの貯まり具合を示すためのゲージ数が5段階で表示される気合ゲージKGが表示される。これらの表示内容により、PUSHボタン10317を連打操作することにより、気合ゲージKGのゲージ数を増加させる演出が間もなく実行されることを遊技者に容易に理解させることができる。
また、キャラクタ801の上方に表示される表示領域805には、「連打待機中」という文字が表示される。これにより、現在が、操作有効期間が設定される前の状態であることを遊技者に容易に理解させることができる。更に、表示領域803に対して、「ボタン連打開始まで あと2秒」という文字が表示される。
詳細な説明は後述するが、連打演出は、特別図柄変動が開始されるタイミングにて選択される変動演出パターンとして設定されるものであり、待機演出が実行される(待機期間が設定される)タイミング、連打期間演出が実行される(実行期間が設定される)タイミング、結果演出が実行される(結果期間が設定される)タイミングが、特別図柄変動の経過時間(変動演出の経過時間)に対応させて規定されている。
よって、特別図柄変動の経過時間(変動演出の経過時間)に基づいて、何秒後に連打期間演出が実行されるかを判別することができるため、その判別結果に基づいた表示態様を表示領域803に表示させることができる。よって、待機演出の演出内容を把握した遊技者に対して、操作有効期間が設定される連打期間演出が実行される旨だけでは無く、その実行タイミングまで容易に理解させることができる。なお、詳細な説明は省略するが、待機期間中に表示領域803に表示される待機期間の残時間表示(連打期間演出が実行されるまでの残時間表示)は、その表示態様が秒単位で更新されるように構成しており、さらに、残時間が無い、即ち、0秒を示す表示タイミングが、連打期間演出の実行タイミングよりも若干手前(0.5秒前)となるように構成している。
このように構成することで、待機演出中に表示領域803に表示される残時間表示が0秒となった時点で操作手段(PUSHボタン10317)への操作(連打操作)を開始した場合に、操作有効期間が設定された直後から遊技者に対してPUSHボタン10317を操作させることができる。なお、この残期間表示が示すタイミングは、連打期間演出が実行されるタイミング(操作有効期間が設定されるタイミング)に基づいて設定されれば良く、例えば、連打期間演出が実行されるタイミング(操作有効期間が設定されるタイミング)をそのまま示すように構成しても良いし、連打期間演出が実行されるタイミング(操作有効期間が設定されるタイミング)よりも若干遅れたタイミング(例えば、0.5秒後)を示すように構成しても良い。また、連打期間演出が実行されるタイミング(操作有効期間が設定されるタイミング)に基づくこと無く、待機演出の終了タイミングや、待機演出の実行タイミングからの経過時間が所定時間となるタイミングを示すように構成しても良い。
さらに、本第25実施形態では、連打期間演出が実行されるタイミングを、秒数を用いて遊技者に予測可能に構成しているが、これに限ること無く、連打期間演出が実行されるタイミングが近づいていることを遊技者に理解させることが可能な態様、例えば、風船が徐々に膨らんでいき、破裂したら連打期間演出が実行されることを示す態様や、所定の移動体が第1位置から第2位置に徐々に近づいて行き、移動体が第2位置に到達した場合に連打期間演出が実行されることを示す態様等を用いても良い。つまり、待機演出中に表示領域803に表示される表示態様の更新状況に応じて、連打期間演出が実行されるタイミングを遊技者に理解(予測)させることが可能なものであれば良い。
次に、図560(b)を参照して、連打演出のうち、操作有効期間が設定される連打期間演出中における表示態様について説明をする。図560(b)は、連打期間演出中における表示態様の一例を示した図である。この連打期間演出は、操作有効期間が設定されている状態で実行される演出であって、遊技者に対して、操作有効期間が設定されている旨を報知するための第1演出と、遊技者による操作手段(PUSHボタン10317)への操作に基づいて演出態様が可変される第2演出と、操作有効期間中に遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作したことを示すための第3演出と、が少なくとも実行されるものである。
このように構成することで、操作有効期間が設定されている状態であることを第1演出によって遊技者に分かり易く報知することができる。また、操作手段への操作に応じて第2演出の演出態様を可変させることができるため、遊技者に対して積極的に操作手段(PUSHボタン10317)を複数回操作させることができる。加えて、第3演出を実行することで、操作有効期間中に遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作した場合に第2演出の演出態様が可変しなかったとしても、操作手段への操作が有効に受け付けられていたことを遊技者に容易に理解させることができる。
詳細な説明は後述するが、本第25実施形態では、操作有効期間中に操作手段(PUSHボタン10317)が操作された場合に、所定の可変抽選を実行し、その可変抽選に当選した場合に第2演出の演出態様を可変させる可変条件が成立するように構成している。よって、操作有効期間中に遊技者が複数回操作手段(PUSHボタン10317)を操作したとしても、第2演出の演出態様が可変しない事態が発生し得る。
このように、操作手段への操作回数が一定回数に到達した場合に必ず第2演出の演出態様が可変するのでは無く、操作手段への操作に基づいて実行される可変抽選に当選した場合に第2演出の演出態様が可変するように構成した場合には、遊技者に対してどのタイミングで第2演出が可変するのか、また、今回の連打演出にて演出態様がどの段階まで可変するのかを遊技者に予測され難くすることができ、演出効果を高めることができる。しかしながら、操作手段を複数回操作したにも関わらず、長時間の間、可変抽選に当選しない場合には、長時間の間、第2演出の演出態様が可変されないため、遊技者に対して、パチンコ機10の故障により、操作手段への操作が有効に受け付けられていないのではと思われてしまい、操作手段を操作する意欲を低下させてしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態では、操作有効期間中に遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作したことを示すための第3演出を実行可能に構成しているため、長時間の間、可変抽選に当選しない事態が発生したとしても、操作手段への操作が有効に受け付けられていることを遊技者に容易に把握させることができるため、遊技者の操作意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
図560(b)に示した通り、連打期間演出が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面の中央付近にPUSHボタン10317を連打操作することを促すための画像NGが表示される。より具体的には、PUSHボタン10317を模した画像と、「連打」の文字と、PUSHボタン10317を複数回押下することを促すための複数の矢印画像と、が表示される。そして、表示領域805には、「連打で気合を貯めろ!!」の文字が表示される。これらの表示により、現在が、操作有効期間が設定されている状態であることを遊技者に容易に理解させることができる。つまり、上述した表示態様が、連打期間演出中に実行される第1演出に相当する。
さらに、表示領域803には、連打期間演出が実行される実行期間の残期間(操作有効期間の残期間)が表示される。これにより、連打期間演出の実行期間の長さを遊技者に分かり易く報知することができる。なお、本第25実施形態では、この連打期間演出の残期間(操作有効期間の残期間)を遊技者に理解させるために、残時間を秒数で表示するように構成しているが、それ以外の構成を用いても良く、連打期間演出(操作有効期間)の終了タイミングが近づいていることを遊技者に理解させることが可能な態様、例えば、風船が徐々に膨らんでいき、破裂したら連打期間演出が終了することを示す態様や、所定の移動体が第1位置から第2位置に徐々に近づいて行き、移動対が第2位置に到達した場合に連打期間演出が終了することを示す態様等を用いても良い。つまり、連打期間演出中に表示領域803に表示される表示態様の更新状況に応じて、連打期間演出が終了するタイミングを遊技者に理解(予測)させることが可能なものであれば良い。
本第25実施形態では、連打期間演出の演出期間(操作有効期間)として10秒間が設定されるように構成しており、図560(b)に示した例では、連打期間演出が実行されてから(操作有効期間が設定されてから)3.5秒が経過した時点の表示態様、即ち、連打期間演出(操作有効期間)の残時間が6.5秒である時点の表示態様が表示されており、既に経過した操作有効期間(3.5秒)の間におけるPUSHボタン10317への連打操作によって、気合ゲージKGが2段階目のゲージ数まで増加し、キャラクタ801が纏っている気合(オーラ)が、ゲージ数に対応する態様(初期状態(図560(a)参照)よりも大きい態様)で表示されている。つまり、キャラクタ801の表示態様、及び、気合ゲージKGのゲージ数を可変させる可変態様が、連打期間演出中に実行される第2演出に相当する。
さらに、画像NGに表示されるPUSHボタン10317を模した画像は、遊技者がPUSHボタン10317を操作(押下)したことに基づいて、その態様が可変表示されるように構成している。具体的には、遊技者がPUSHボタン10317を押下していない場合は、図560(a)に示した初期表示態様で表示され、遊技者がPUSHボタン10317を押下している場合は、図560(b)に示した通り、初期表示態様(図560(a)参照)よりも、PUSHボタン10317を模した画像がへこんでいる押下表示態様で表示されるように構成している。つまり、画像NGに表示されるPUSHボタン10317を模した画像の可変態様が、連打期間演出中に実行される第3演出に相当する。これにより、第2演出の演出態様が可変されない期間が継続したとしても、遊技者による操作手段への操作が有効に受け付けられていることを、遊技者に容易に理解させることができる。
なお、本第25実施形態では、操作有効期間が設定されている状態において、遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作(押下)したことを検知した場合に、画像NGに表示されるPUSHボタン10317を模した画像の表示態様として押下表示態様を表示させるように構成しているが、遊技者に対して操作手段への操作が有効に判別されていることを報知可能な構成であれば、それ以外の構成を用いても良く、例えば、押下表示態様が最短でも0.5秒間は継続し、その押下表示態様の後に表示される初期表示態様も最短でも0.5秒間は継続するように表示制御しても良い。この場合、表示態様の可変条件が成立してから0.5秒間は、可変条件の成立有無を判別しないように構成すれば良い。このように構成することで、短時間で操作手段が複数回操作された場合、例えば、0.1秒間隔でボタンが押下された場合であっても、画像NGに表示される表示画像が初期表示態様と押下表示態様とに、遊技者が視認可能な程度の間隔(0.5秒間隔)で交互に可変表示されるため、遊技者による操作手段への操作が有効に受け付けられていることを、遊技者に容易に理解させることができる。
さらに、上述した連打期間演出中に実行される第3演出としては、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示演出だけでは無く、音声出力装置226(図487参照)から出力される音声によって遊技者による操作手段への操作が有効に受け付けられていることを報知可能な音声演出を実行可能に構成しても良い。この場合、表示演出と音声演出とで実行間隔を異ならせても良く、例えば、表示演出は、実際の操作手段の操作間隔に関わらず、その演出態様が第1間隔(0.5秒間隔)で可変され、音声演出は、実際の操作手段の操作間隔に応じて実行されるように構成しても良い。
また、本実施形態では、上述した第3演出、即ち、遊技者による操作手段への操作が有効に受け付けられていることを報知するための演出の演出態様として、操作有効期間の残期間や、第2演出の演出態様(可変状況)に関わらず同一の演出態様が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、操作有効期間の残期間や、第2演出の演出態様(可変状況)に応じて異なる演出態様を設定可能に構成しても良く、例えば、操作有効期間の残期間が短くなればなるほど、第3演出の演出態様の可変状況を遊技者が理解し易くなるように演出態様を可変させたり、理解し難くなるように演出態様を可変させたりしても良いし、第2演出の演出態様(可変状況)が、上限に近付けば近付くほど第3演出の演出態様の可変状況を遊技者が理解し易くなるように演出態様を可変させたり、理解し難くなるように演出態様を可変させたりしても良い。
次に、図561を参照して、連打期間演出中における第2演出の可変内容について説明をする。本第25実施形態では、連打期間演出中における第2演出の可変度合いを制御可能に構成している。具体的には、今回の連打演出にて到達可能な上限値を予め決定し、且つ、操作有効期間の経過状況に応じて、予め決定されている上限値を上限に内部値を決定可能に構成している。そして、第2演出の可変条件が成立した場合には、その時点における内部値を上限に第2演出の演出態様を可変させるように構成している。このように構成することで、連打期間演出が実行された直後に、第2演出の可変条件が複数回成立し、操作有効期間の残期間を多く残した状態で、第2演出が上限値まで可変してしまうことを抑制することができる。
さらに、本第25実施形態では、上述した内部値の移行度合いを示すシナリオとして、内部値の移行状況を異ならせた複数のシナリオの中から1のシナリオを設定可能に構成している。これにより、連打期間演出中における第2演出の可変度合いを、設定されているシナリオに応じて異ならせることができるため、遊技者に飽きのこない演出を実行することができる。
加えて、本第25実施形態では、連打演出が実行される変動パターンの種別、即ち、演出の対象となる特別図柄抽選の結果に応じて、内部値の移行度合いを示すシナリオの選択割合を異ならせている。つまり、特別図柄抽選で大当たり当選している大当たり変動演出の一部として連打演出が実行される場合と、特別図柄抽選で外れ当選している外れ変動演出の一部として連打演出が実行される場合と、で異なるシナリオが設定され易くなるように構成している。このように構成することで、連打演出中における第2演出の可変状況に基づいて、設定されているシナリオ種別を遊技者に想定させ、その想定結果に基づいて、対応する特別図柄抽選の結果を予測させることが可能となる。よって、遊技者に対して、特に、特別図柄抽選の結果をいち早く把握したい遊技者に対して、連打演出の演出内容に興味を持たせると共に、意欲的に操作手段を操作させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図561(a)は、連打期間演出中における第2演出(気合ゲージKGの表示態様、キャラクタ801の表示態様を可変させるための演出)の演出態様が内部値に到達した状態の表示態様を示した図である。上述した通り、本第25実施形態では、連打期間演出中に設定される操作有効期間の時間経過に応じて内部値が移行(上昇)するようにシナリオ管理されており、その時点における内部値を上限に第2演出の表示態様を可変するように構成している。よって、第2演出の表示態様が内部値に対応する表示態様まで可変している場合には、時間経過に応じて内部値が更新(上昇)されるまでの期間、第2演出の演出態様が可変しない期間(可変中断期間)となる。
本第25実施形態では、図561(a)に示した通り、可変中断期間になると、通常の実行期間(連打期間演出が実行されている期間)とは異なる表示態様となり、遊技者に対して、今回の連打期間演出で、第2演出の演出態様が更に可変される可能性がある、即ち、内部値が移行(更新)し得る状態であることを示唆するように構成している。これにより、第2演出の表示態様が所定期間(内部値が更新されるまでの期間)可変されない場合であっても、遊技者に対して、第2演出の演出態様を可変させようと意欲的に操作手段(PUSHボタン10317)を操作させることができる。
ここで、図561(a)を参照して、可変中断期間中の表示態様について説明する。可変中断期間中の表示態様は、通常の実行期間中の表示態様(図560(b)参照)に対して、画像NGの表示態様と、表示領域805の表示態様が異なる点で相違している。それ以外の表示態様は同一であり、同一の表示態様についてはその詳細な説明を省略する。
より具体的には、画像NGでは、PUSHボタン10317を模した画像が、通常の実行期間中の表示態様(図560(b)参照)に対して若干縮小したサイズで表示される。詳細な説明は省略するが、現在が可変中断期間であることを示すためのコマンドが音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へと出力された場合に、表示制御装置114にてPUSHボタン10317を模した画像を表示するための制御として、通常時よりも縮尺を小さく(例えば、通常時は縮尺率100%に対して、可変中断時は縮尺率90%)する制御を実行するように構成している。
このように構成することで、可変中断期間中であることを示すための専用の画像データを用いること無く、通常の実行期間中の表示態様とは異なる表示を容易に設定することができるため、画像データのデータ量を削減することができる。また、PUSHボタン10317を模した画像の尺度を異ならせることで画像NGの表示態様を可変させているため、可変中断期間中の表示態様と、通常の実行期間中の表示態様と、を相対的に判別可能な程度遊技を行っている遊技者に対して、それ以外の遊技者よりも、画像NGの表示態様に基づいて現在が可変中断期間であることを認識させ易くすることができ、遊技を長時間行っている遊技者に対して付加価値を付与することができる。
また、表示領域805には「まだまだ連打しろ!!」の文字が表示される。このように構成することで、第2演出の表示態様が所定期間(内部値が更新されるまでの期間)可変されない場合であっても、遊技者に対して、第2演出の演出態様を可変させようと意欲的に操作手段(PUSHボタン10317)を操作させることができる。
以上、図561(a)を参照して説明をした画像NGの表示態様、及び表示領域805の表示態様は、現時点では第2演出の演出態様を可変させることが出来ないが、連打期間演出の残期間中に内部値が更新される状態、換言すれば、暫くすると、第2演出の演出態様を可変させることが可能な状態となることを遊技者に示唆するための示唆態様に相当する。
本第25実施形態では、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一か否か(小さいか否か)を判別し、同一では無い(小さい)と判別した場合において、可変中断期間と判別し、図561(a)に示した示唆態様を表示するように構成しているが、例えば、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一であると判別した場合の一部においても、上述した示唆態様を表示するように構成しても良い。これにより、第2演出の演出態様が上限値に対応する表示態様まで可変されている場合においても、遊技者に対して、第2演出の演出態様がさらに可変することを期待させながら意欲的に操作手段(PUSHボタン10317)を操作させることができる。この場合、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一では無い場合のほうが、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一である場合よりも、上述した示唆態様が表示され易くなるように構成すると良い。これにより、示唆態様が表示された場合における期待度、即ち、今後、第2演出の演出態様が可変される期待度が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
詳細な図示は省略するが、本第25実施形態では、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一であると判別した場合であって、第2演出の演出態様が内部値に対応する表示態様まで可変された場合に、今回の連打期間演出にて、これ以上第2演出の演出態様が可変しないことを遊技者に示唆するための上限示唆演出を実行可能に構成している。この上限示唆演出では、表示領域805に「これ以上気合が貯まらないかも!?」の文字が表示され、画像NGの表示態様として、可変中断期間中の表示態様よりも、さらに、PUSHボタン10317を模した画像が縮小(例えば、縮尺率50%)された表示態様が設定される。このように構成することで、遊技者に対して、無駄にPUSHボタン10317を操作させてしまうことを抑制することができる。
なお、上述した上限示唆演出を、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値とは異なると判別した場合の一部においても実行可能に構成しても良い。このように構成することで、上限示唆演出が実行された状態であっても、操作手段への操作に基づいて第2演出の演出態様が可変する可能性を残すことができるため、遊技者に対して意外性のある演出を行わせることができる。この場合、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一である場合のほうが、現在の内部値が、実行中の連打期間演出に設定された上限値と同一では無い場合よりも、上述した上限示唆演出が実行され易くなるように構成すると良い。これにより、上限示唆演出が実行された場合における信頼度、即ち、今後、第2演出の演出態様が可変されない信頼度が著しく低下してしまうことを抑制することができる。
次に、図561(b)を参照して、連打期間演出中において遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作しなかった場合に表示される表示内容について説明をする。図561(b)は、連打期間演出が実行されてから4秒が経過した状態において、遊技者が一度も操作手段(PUSHボタン10317)を操作しなかった場合の表示態様を模式的に示した図である。
上述した通り、本第25実施形態では、連打演出中において、操作有効期間が設定されてからの経過時間に応じて内部値を移行(更新)させるためのシナリオを設定され、第2演出の演出態様を可変させるための可変条件が成立した場合に、その時点において、設定されているシナリオの内容に応じて決定された内部値を上限とした範囲内で第2演出の演出態様を可変可能に構成していた。つまり、操作有効期間が設定されると、実際の操作手段に対する操作状況に関わらず、内部値が移行(更新)されるように構成している。
そして、実際に表示されている表示値(第2演出の演出態様が示す可変度合い)と、内部値との差が所定値(本実施形態では3)以上となった場合に、連打期間演出の演出態様(表示態様)として特定の表示態様(押下促進態様)を表示するように構成している。このように構成することで、PUSHボタン10317を操作した場合に、第2演出の演出態様(表示値)が可変し易い状態であることを遊技者に理解させ易くすることができるため、遊技者に対してPUSHボタン10317を意欲的に操作させることができる。
また、本実施形態では、連打演出に対応する特別図柄抽選の結果が大当たりの場合と、外れの場合とで、操作有効期間中に設定されるシナリオ種別の選択割合を異ならせるように構成している。よって、連打期間演出が実行された場合において、敢えてPUSHボタン10317を操作せず、上述した押下促進態様が表示されるタイミングに基づいて、今回の連打期間演出に対して設定されたシナリオの種別を判別し、その判別結果に基づいて特別図柄抽選の結果を予測するという斬新な遊技性を提供することもできる。
押下促進態様の内容を図561(b)を参照して具体的に説明すると、通常時の連打期間演出中の表示態様(図560(b)参照)に対して、表示領域805に「もっと連打してね」の文字を表示し、画像NGに「連打!!」の文字を表示している点で相違し、それ以外は同一である。このように、通常時の連打期間演出中の表示態様(図560(b)参照)に対して、若干の相違点を持たせるように押下促進態様を設定することで、遊技を長時間行っている遊技者に対して付加価値を付与することができる。
なお、図561(b)に示した例では、操作期間演出が実行されてから1回もPUSHボタン10317が押下されていない場合であるため、第2演出の演出態様(気合ゲージKGのゲージ数)が初期状態(0段階目)であり、キャラクタ801の表示態様も初期状態(初期状態と同一のオーラ)の状態が表示されている。
次に、連打期間演出が終了した後に実行される結果演出の演出内容について図562を参照して説明をする。図562は、連打演出における結果演出の表示態様の一例を模式的に示した図である。この結果演出は、連打期間演出中に獲得した気合(第2演出の可変状況)に応じた演出結果を表示する演出であって、この演出内容によって、遊技者に対して対応する特別図柄抽選の結果を示唆するものである。
図562に示した通り、結果演出が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面にてキャラクタ801が対象アイコン806を攻撃し、破壊された対象アイコン806から演出結果を示すための結果表示806が表示される演出が実行される。図562に示した例では、気合ゲージKGのゲージ数が4段階目まで上昇している状態で結果演出が実行される例を示しており、表示画面の右側には、連打期間演出中に表示されていた気合ゲージKGが継続して表示され、キャラクタ801も気合ゲージKGのゲージ数に対応する表示態様(4段階目のオーラ)で表示されている。そして、結果表示806には、「大チャンス」の文字が表示されている。また、表示領域803には、結果演出の演出態様を案内するための案内態様として「貯めた気合で攻撃だ」の文字が表示されている。
上述した表示内容によって、連打期間演出中に貯めた気合(気合ゲージKGのゲージ数)に応じた演出態様で結果演出が実行されることを遊技者に分かり易く理解させることができる。また、本実施形態では、大当たり当選している特別図柄変動に対応する連打演出のほうが、大当たり当選していない特別図柄変動に対応する連打演出よりも、連打期間演出中に設定される上限値が高くなり易く(可変量が大きくなり易く)なるように構成している。そして、結果演出では、特別図柄の抽選結果では無く、連打期間演出中に貯めた気合(気合ゲージKGのゲージ数)に応じて演出態様(キャラクタ801の攻撃パターン、結果表示806aの表示内容)を決定するように構成している。
このように構成することにより、遊技者に対して、連打期間演出中に気合ゲージKGのゲージ数をより上昇させようと(第2演出の演出態様をより多く可変させようと)、意欲的にPUSHボタン10317を操作させ易くすることができ、演出効果を高めることができる。なお、本実施形態では、結果演出の演出態様を、連打期間演出の演出内容に応じて決定するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、連打期間演出の演出内容と、対応する特別図柄抽選の結果と、を複合的に判別して結果演出の演出態様を決定しても良いし、連打期間演出中の演出内容(気合ゲージKGのゲージ数)と、連打期間演出に設定された上限値と、の差分値に基づいて結果演出の演出態様を決定するように構成しても良い。
この場合、例えば、連打期間演出中に気合ゲージKGのゲージ数が4段階目となった場合に、上限値が4であるか5であるかを判別し、上限値が4である場合は、連打期間演出中に積極的にPUSHボタン10317を操作したと判別し、遊技者に有利となる演出結果(例えば、「大チャンス」の表示)を表示し、上限値が5である場合は、連打期間演出中に積極的にPUSHボタン10317を操作していないと判別し、上限値が4である場合よりも遊技者に不利となる演出結果(例えば、「大チャンス」よりも、大当たり当選期待度が低いことを示す「チャンス」の文字)を表示するように構成するとよい。これにより、遊技者に対して、連打期間演出中に気合ゲージKGのゲージ数をより上昇させようと(第2演出の演出態様をより多く可変させようと)、意欲的にPUSHボタン10317を操作させ易くすることができる。
また、結果演出の演出態様の一部(例えば、対象アイコン806の表示態様)を、連打期間演出中における操作手段への操作回数に応じて可変させても良い。このように、気合ゲージKGのゲージ数の上昇度合いとは関係無く、操作手段への操作回数によって結果演出の演出態様を可変可能に構成することで、純粋に操作手段を操作する楽しみを遊技者に提供することができる。なお、本実施形態では、連打期間演出中に貯めた気合ゲージKGのゲージ数に応じて結果演出の演出態様を決定するように構成しているが、これ以外の要素に基づいて結果演出の演出態様を決定しても良く、例えば、気合ゲージKGのゲージ数が上昇したタイミングや、設定されていたシナリオの種別に基づいて結果演出の演出態様を決定するように構成しても良い。このように構成することで、連打期間演出中に貯めた気合ゲージKGのゲージ数が同一の場合であっても、結果演出の演出態様を異ならせることができるため、結果演出の演出内容に対して遊技者に興味を持たせ易くすることができる。
次に、図563を参照して、本第25実施形態における連打演出の流れについて説明をする。図563は、特別図柄変動(特図変動)と、連打演出の関係を模式的に示した模式図である。図563に示した通り、本実施形態では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)が実行されると、所定期間の特別図柄変動(特図変動)が実行され、所定期間の特図変動が終了した後に、特別図柄抽選の結果が停止表示されるように構成している。このように特図変動が実行される期間を経て特別図柄抽選の結果が表示されるように構成することで、短時間に多数の特別図柄抽選が実行されることを抑制している。
また、特図変動が実行されている間に、遊技者が遊技に飽きてしまうことを抑制するために、特図変動の変動期間に対応させた変動演出が実行されるように構成しており、その変動演出の演出態様に基づいて、実際に特別図柄抽選の結果が停止表示されるよりも前に、対応する特別図柄抽選の結果を遊技者が予測することができるように構成している。このように変動演出を実行可能に構成することで、特図変動期間中は変動演出の演出態様に注視させることができるため、遊技者が遊技に飽きてしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、上述した第23実施形態と同様に、特別図柄抽選の結果、及び、設定されている遊技状態に応じて、特図変動が実行される期間として2秒~150秒の特図変動期間が選択されるように構成しており、図563では、特図変動として60秒の変動時間が設定された場合の例を示している(図563(a)参照)。60秒の特図変動時間が設定された場合には、特図変動時間と同一の長さである60秒の変動演出が実行される(図563(b)参照)。なお、特別図柄抽選が実行されてから、変動演出が実行されるまでの各種制御処理の内容については、上述した第23実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、変動演出の演出態様を決定する流れについて簡単に説明をする。主制御装置110にて特別図柄抽選(判別手段による判別)が実行されると、その特別図柄抽選の結果を示すための特別図柄変動(判別手段の判別結果を示すための識別図柄の動的表示)の変動パターン(動的表示期間)が選択される。そして、選択された変動パターン(動的表示期間)と、特別図柄抽選の抽選結果(判別手段の判別結果)と、を示すための情報を少なくとも含む変動パターンコマンドが主制御装置110から音声ランプ制御装置113へと出力される。
音声ランプ制御装置113では、変動パターンコマンドを受信したことに基づいて、第3図柄表示装置81にて変動表示(動的表示)させる第3図柄(識別情報)の変動演出パターンとして、変動パターンコマンドに含まれる動的表示期間に対応した期間の変動演出パターンを決定し、変動演出を実行する。つまり、第3図柄表示装置81の表示面にて実行される各種変動演出の演出態様は、主制御装置110にて実行される特別図柄抽選の結果に基づいて決定され、特別図柄変動が開始されるタイミングにて変動演出が実行される。
そして、特別図柄変動(変動演出)の経過時間に基づいて、予め決定されている変動演出の演出態様に応じた演出態様で変動演出が実行される。また、変動演出の実行中において、演出態様の可変条件(例えば、遊技者による操作手段への操作や、主制御装置110から入賞情報コマンドを受信)が成立した場合に、演出態様を可変させる処理が実行される。
図563に示した例では、60秒の変動演出として、10秒経過時から20秒間の連打演出が実行される変動演出パターンが決定された場合の流れを示している。この連打演出は、図560から図562を参照して上述した各表示態様の演出が実行されるものであって、遊技者による操作手段(PUSHボタン10317)への操作に基づいて、演出態様を可変させることが可能な演出である。
この連打演出が実行される20秒の演出期間は、待機演出(図560(a)参照が実行される待機期間(5秒)、連打期間演出(図560(b)~図561(b)参照)が実行される実行期間(10秒)、待機演出(図562参照)が実行される待機期間(5秒)から構成されている。そして、連打期間演出中には、遊技者による操作手段への操作が有効に判別される操作有効期間(10秒)が設定されるように構成している。
次に、連打演出にて実行される各演出の演出態様を決定する流れについて説明をする。まず、全体の変動演出パターンを決定するタイミング、即ち、変動演出の開始タイミングにおいて、連打演出の実行タイミング、及び、演出期間が決定される。さらに、待機演出の演出態様(図560(a)参照)、及び、連打期間演出の実行時における演出態様も決定される。つまり、上述した演出態様は、連打演出が実行されるよりも前に予め定められた演出態様となる。
そして、連打期間演出中(操作有効期間中)にPUSHボタン10317が操作され、演出態様の可変条件が成立した場合には、連打期間演出の演出態様として可変後の演出態様が決定され、決定された演出態様が表示される(図560(b),図561(a)参照)。また、連打期間演出の経過時間に基づいて演出態様の可変条件が成立した場合も、連打期間演出の演出態様として可変後の演出態様が決定され、決定された演出態様が表示される(図561(b)参照)。つまり、上述した演出態様は、連打期間演出中に成立した可変条件に応じて決定される演出態様となる。
最後に、待機演出の演出態様を決定する流れについて説明する。待機演出の演出態様は、実行期間が終了し、待機期間が設定される場合に決定されるように構成している。具体的には、実行期間が終了した時点における演出態様(気合ゲージKGのゲージ数)に応じた演出態様が決定され、決定された演出態様に応じた演出が一定期間(5秒間)実行される。つまり、待機演出の演出態様は、連打演出における所定タイミングにて決定される演出態様であって、連打演出のうち、待機演出が実行されるまでの演出内容(連打期間演出の演出内容)に応じて異なる内容が決定される演出態様となる。
なお、本実施形態では、図563に示した通り、連打演出が実行される期間を、待機期間、実行期間、結果期間と、3つの期間で構成しているが、これに限ること無く、4つ以上の期間で構成しても良い。この場合、例えば、待機期間と実行期間とが繰り返し設定されるように構成し、1の連打演出にて、操作有効期間が複数回設定されるように構成しても良い。また、連打演出を構成する期間の一部、例えば、実行期間と結果期間との間に、連打演出が実行されるよりも前に予め定められた演出態様が設定されるインターバル期間を設定可能に構成しても良い。このようにインターバル期間を設けることにより、例えば、結果演出として、第3図柄表示装置81の表示面を用いた表示演出だけでは無く、パチンコ機10が有する装飾役物を用いた可動役物演出を実行する場合において、インターバル期間中に結果演出の準備処理を実行することが可能となり、結果演出を円滑に実行することができる。
上述した通り、本実施形態では、結果演出の演出態様を、実行期間が終了したタイミングで決定するように構成しているため、例えば、連打演出の実行中に実行期間の長さ(操作有効期間の長さ)を短縮、或いは延長する処理が実行された場合であっても、結果演出の演出態様を適切に設定することができる。
また、図563に示した通り、本実施形態では、実行期間と操作有効期間との長さが同一となるように構成しているが、実行期間中に操作有効期間が含まれていれば良く、例えば、実行期間を設定してから0.2秒後に操作有効期間を設定するように構成しても良いし、実行期間の終了タイミングよりも前に操作有効期間の終了タイミングがくるように構成しても良い。また、実行期間中に操作有効期間が複数回設定されるように構成しても良い。
次に、図564から図566を参照して、本第25実施形態における連打期間演出中における操作手段への操作内容と、第2演出の演出態様の可変状況(気合ゲージKGのゲージ数の可変状況)と、の関係性について説明をする。
本第25実施形態では、連打期間演出中に操作有効期間が設定されるように構成しており、操作有効期間中に遊技者がPUSHボタン10317を操作した場合に、その操作が有効に判別され、第2演出の演出態様(気合ゲージKGのゲージ数を示す表示値)を可変させるか否かの可変抽選を行い、可変抽選で当たり当選した場合に、気合ゲージKGのゲージ数を示す表示値を上昇させるように構成している。
さらに、連打期間演出における上限値を、対応する特別図柄抽選の結果に基づいて設定し、連打期間演出中に表示値が上限値よりも大きい値へと上昇しないように構成している。加えて、操作有効期間の時間経過に応じて、最大値が上限値となるように更新(上昇)可能な内部値を決定可能に構成し、表示値の可変条件が成立した場合において、その時点における内部値を上限に表示値を更新(上昇)させるように構成している。
本第25実施形態では、操作有効期間中に更新(上昇)される内部値の移行状況(推移状況)をシナリオで管理するように構成しており、内部値の移行状況を異ならせた複数のシナリオ種別のうち、1のシナリオ種別を設定することで、設定されたシナリオ種別に応じて内部値が操作有効期間の時間経過に応じて更新されるように構成している。
ここで、詳細な説明は後述するが、本第25実施形態では、内部値を更新させるためのシナリオの種別として、時間経過と比例して内部値が上昇する均等型の「シナリオ1」と、操作有効期間(10秒)の後半期間(6~10秒)のほうが、前半期間(1~5秒)よりも内部値が上昇し易い後半型の「シナリオ2」と、操作有効期間(10秒)の後半期間(6~10秒)のよりも、前半期間(1~5秒)のほうが内部値が上昇し易い前半型の「シナリオ3」と、時間経過に関わらず、内部値が上昇、下降するランダム型の「シナリオ4」と、を設定可能に構成している。このように、内部値を移行(更新)させる傾向が異なる複数のシナリオ種別(シナリオ1~シナリオ4)の中から、1のシナリオを設定するように構成することにより、連打期間演出中における表示値(第2演出の演出態様)の上昇度合い(可変度合い)に様々なバリエーションを持たせることができ、演出効果を高めることができる。
また、本第25実施形態では、決定されたシナリオ種別と、表示値の上限値と、操作有効期間の長さと、に基づいて、内部値の移行データ(移行ライン)を作成し、その作成した移行データに基づいて内部値を移行(更新)させるように構成している。よって、操作有効期間として異なる長さの期間を設定したり、特別図柄抽選の結果に基づいて様々な上限値を決定したりする場合であっても、各パターンに対応した移行データを予め用意する場合に比べて演出を実行するために用いるデータ量を削減することができる。
さらに、上述した通り、操作有効期間が設定される毎に内部値の移行データを作成するように構成しているため、内部値の移行内容(更新内容)に対して追加条件を用意に設定することができ、例えば、内部値を移行(更新)させる開始タイミングを、操作有効期間の設定タイミングとは異ならせる追加条件や、途中段階でシナリオ種別を可変させる追加条件や、内部値の移行(更新)を所定期間中断させる追加条件等を設けたとしても、その追加条件を含めた内容の内部値の移行データを容易に作成することができる。
図564は、シナリオ種別として「シナリオ1」が、上限値として「4」が設定された場合における連打期間演出中の演出パターンを模式的に示した図である。図564に示した通り、連打演出として連打期間演出(10秒)中は(図564(a)参照)、操作有効期間が10秒間設定される(図564(b)参照)。そして、操作有効期間が設定されると同時に内部移行データがセットされ、内部値の移行(更新)が開始される(図564(c)参照)。
図564(d)は、遊技者による操作手段(PUSHボタン10317)の押下状況を示した図であり、遊技者がPUSHボタン10317を押下した場合にオンとなり、PUSHボタン10317を離した場合にオフとなる。本第25実施形態では、遊技者がPUSHボタン10317を離したタイミング(オンからオフへと移行したタイミング)で、遊技者による操作手段への操作が実行されたと判定しており、その判定タイミングが操作有効期間内である場合において、表示値を可変させるか否かの抽選が実行される。
よって、図564(d)に示した通り、操作有効期間が設定されていない状況、例えば、待機演出が実行されている待機期間(5秒)中に、遊技者が操作手段を操作したとしても(図564(d)における1回目の操作タイミング)、その操作が有効に判別されることが無く、表示値を可変させるか否かの抽選は行われない。
本第25実施形態では、変動演出の演出パターンを設定するタイミング、即ち、対応する特別図柄変動が実行されるタイミングにおいて、今回の連打演出に用いられる操作有効期間の長さと、表示値の上限値と、内部値の移行状況を示すシナリオ種別と、を決定し、決定した各種内容に基づいて内部値移行データを作成する処理が実行されるように構成している。
図564に示した例では、時間経過に応じて内部値が均等に上昇するシナリオ種別「シナリオ1」が設定され、上限値として「4」が設定され、操作有効期間として「10秒」が設定されており、それら設定内容に基づいて、内部値移行データとして、開始から9秒間に内部値を「4」まで上昇させる内部値移行データが作成される。これにより、操作有効期間が設定された直後から、内部値が均等に上昇していき、2.25秒経過時に内部値が「1」に到達し、4.5秒経過時に内部値が「2」に到達し、6.75秒経過時に内部値が「3」に到達し、9秒経過時に内部値が「4」に到達するように更新される。
なお、本実施形態では、操作有効期間の残り時間を少なくとも所定期間(1秒)残した状態で内部値が上限値へと到達するように内部値移行データが作成されるように構成している。このように構成することで、内部値が上限値に到達してからの操作有効期間が短く、意欲的に操作手段を操作している遊技者に対して、表示値を上限値へと上昇させることができない事態が発生してしまうことを抑制することができる。
この内部値を上限値まで上昇させた時点から操作有効期間が終了するまでの残余期間の長さは、予め定められた固定値(例えば、1秒)を用いても良いし、設定されたシナリオ種別に対応させた値を用いても良いし、ランダムに設定される値を用いても良いし、操作有効期間の長さに対応させた値を用いても良い。このように残余期間の長さとして複数の長さから1の長さを選択するように構成した場合には、内部値移行データを作成する場合の追加条件の1つとして、残余期間の長さを設定するように構成すれば良い。
次に、図564(c)~(e)を参照して、連打期間演出中における内部値と、PUSHボタン10317の操作状況と、表示値の可変状況と、の関係性について説明をする。操作有効期間が設定されてから(連打期間演出が実行されてから)2.25秒が経過するまでは、内部値が「1」に到達していないため、2回目、3回目のボタン操作において表示値が可変することが無い。そして、2.25秒経過後に実行された4回目のボタン操作、即ち、内部値が「1」に到達している状態(表示値を可変可能な状態)におけるボタン操作では、表示値を可変させるか否かを決定するための可変抽選にて外れ当選(図ではバツ印で表示)したため、この4回目のボタン操作において表示値が可変することが無い。
次いで、5回目のボタン操作が、2.25秒経過後であって、4.5秒経過前のタイミング、即ち、内部値が「1」であるタイミングで実行され、可変抽選にて当たり当選(図では丸印で表示)したため、表示値が「0」から「1」へと可変される。ここで、表示値が「0」から「1」へと可変されると、図560(a)に示した気合ゲージKGのゲージ数が初期状態(気合ゲージKGが全て黒塗りで表示される状態)から、ゲージ数1の状態(気合ゲージKGの一番下の枠のみ白塗りで表示される状態)へと可変表示され、キャラクタ801の表示態様が初期状態(図560(a)に示したオーラの態様)から、オーラの態様を1段階大きくした態様へと可変表示される。
ここで、5回目のボタン操作によって、内部値「1」と、表示値「1」とが同一の値となったため、内部値が更新(上昇)されるまでは、ボタン操作を実行したとしても、表示値が上昇し得ない期間となるため、図561(a)に示した表示態様が表示される。6回目のボタン操作が実行された時点では、内部値が「1」のままであるため、図561(a)に示した表示態様が表示されている最中にボタン操作が実行されたことになり、表示値が可変されることが無い。また、7回目のボタン操作は、上述した4回目のボタン操作と同様に、内部値は表示値よりも大きな値が設定されているが、可変抽選にて外れ当選しているため、表示値が可変されることが無い。
次に、8回目のボタン操作は、5回目のボタン操作と同様に、可変抽選にて当たり当選し、表示値が「1」から「2」へと可変する。以降、時間経過に伴う内部値の推移と、ボタン操作タイミングと、可変抽選の抽選結果とに基づいて、10回目のボタン操作によって表示値が「2」から「3」へと可変し、11回目のボタン操作によって表示値が「3」から「4」へと可変する。
以上、説明をした通り、本実施形態では、内部移行データに基づいて内部値を更新(上昇)させ、操作有効期間内における表示値の可変度合い(上昇度合い)を、内部値によって制限するように構成しているため、操作有効期間の全体にわたって表示値を可変させ易くすることが可能となる。よって、操作有効期間の前半期間にて表示値が上限値に到達してしまい、操作有効期間の残期間中に無駄な操作を遊技者に実行させてしまい遊技意欲が低下してしまう事態を抑制することができる。また、操作有効期間の前半期間のみで表示値が上限値に到達してしまうことを防ぐために、操作有効期間中における操作手段への操作に対して、表示値を可変させる可変条件が成立し難くなるように構成したことにより、操作有効期間中に表示値が上限値まで到達しない事態が発生してしまうことも抑制することができる。
次に、図565を参照して、上述した図564に示した例と同一の条件下において、図564に示した例と、遊技者によるボタン操作内容を異ならせた場合の演出内容について説明をする。図565は、連打演出中に遊技者が操作手段を意欲的に操作しなかった場合における演出の流れの一例を模式的に示した図である。図565では、上述した図564に対して、ボタン操作内容(図565(d)参照)と、表示値の可変状況(図565(e)参照)とが異なる点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
図565(d)に示した通り、連打期間演出が実行されてから6.75秒が経過するまで遊技者がボタン操作を実行しなかった場合には、表示値が「0」のまま、内部値が「3」に推移することになる。この場合、表示値と内部値との差分が所定値以上(3以上)となるため、図561(b)に示した押下促進態様の表示態様が表示される。このように、押下促進態様の表示態様が表示されることにより、遊技者に対して、PUSHボタン10317を押下すれば表示値が可変(上昇)し易い状態であることを分かり易く報知することができる。
そして、2回目のボタン操作(操作有効期間が設定されてから6.75秒~9秒の間に実行されたボタン操作)において、可変抽選に当たり当選し、表示値が「0」から「2」へと可変する。ここで、本実施形態では、1回のボタン操作にて可変させることが可能な表示値の可変量として2段階が上限となるように構成している。よって、内部値が「3」である状態である2回目のボタン操作に基づいて表示値が可変される場合に、「0」から2段階上昇させた「2」までしか表示値が可変されない。このように構成することで、連打期間演出中に遊技者に対して意欲的に複数回PUSHボタン10317を操作させ易くすることができる。
なお、本実施形態では、表示値を可変させる可変条件が成立した場合(可変抽選にて当たり当選した場合)において、表示値と内部値とに複数段階の差が生じている場合には、上述した可変量の上限まで表示値を可変させるように構成しているが、これに限ること無く、1回のボタン操作によって可変させる表示値の可変量を抽選によって決定するように構成しても良い。このように構成することで、表示値と内部値とに複数段階の差が生じている場合であっても、1回のボタン操作によって1段階のみ表示態様を可変させることが可能となるため、遊技者に対して、表示値が可変する事象を数多く体験させ易くすることができる。
次に、図566を参照して、内部値の移行傾向が後半型であるシナリオ種別「シナリオ2」が設定された場合における連打期間演出中の演出パターンについて説明をする。図566は、シナリオ種別として「シナリオ2」が、上限値として「4」が設定された場合における連打期間演出中の演出パターンを模式的に示した図である。なお、図566に示した内容のうち、図564を参照して上述した内容と同一の箇所については、その詳細な説明を省略する。
シナリオ種別「シナリオ2」が設定された場合には、シナリオ種別「シナリオ1」が設定された場合(図564参照)よりも、後半期間に内部値が急激に上昇する内部値移行データが作成される。なお、本実施形態では、設定されたシナリオ種別に関わらず、内部値が1に移行するまでの期間が2.25秒となるように構成している。これにより、連打期間演出が実行された直後に、今回設定されたシナリオ種別を遊技者が容易に判別してしまうことを抑制することができる。
図566に示した通り、シナリオ内部値移行データが示す内部値の移行度合いが、指数関数的に上昇する場合には、遊技者が操作手段を複数回操作する間に、具体的には、操作手段への操作に基づいて実行される可変抽選に当選する間に、内部値が複数個上昇している場合がある。本実施形態では、可変抽選に当選した場合において、1度の上昇可能な表示値に上限を設けている。図566では、表示値の上昇上限値として「2」が設定されている場合の例を示している。つまり、表示値と内部値とが乖離している状態であっても、1回の可変表示によって最大で2段階しか表示値を上昇させることが出来ないように構成している。よって、11回目のボタン操作(PUSHボタン10317への操作)にて可変抽選に当選した場合に、その時点における内部値は「4」まで上昇しているが、表示値が「1」であるため、表示値が「3」となる。
このように構成することで、連打期間演出中に遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を複数回操作しないと、上限値まで表示値を上昇させ難くすることができるため、遊技者に対して、意欲的に遊技を行わせることができる。
<第25実施形態における音声ランプ制御装置の電気的構成について>
次に、図567から図571を参照して、本第25実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のMPU221が有するROM222、及びRAM223の構成について説明をする。本第25実施形態のパチンコ機10は、上述した第23実施形態のパチンコ機10に対して、音声ランプ制御装置113が有するROM222の構成の一部と、RAM223の構成の一部と、を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図567を参照して、ROM222の構成について説明をする。図567は、ROM222の構成を模式的に示した図である。図567に示した通り、本第25実施形態では、上述した第23実施形態のROM222(図495(a)参照)に対して、内部シナリオテーブル222saと、押下抽選テーブル222sbと、上限値選択テーブル222scと、差分上限値選択テーブル222sdと、を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
内部シナリオテーブル222saは、連打期間演出中における内部値の移行傾向を選択する場合に参照されるデータテーブルであって、内部値の移行傾向を異ならせた複数のシナリオ種別を選択可能に構成されている。この内部シナリオテーブル222saは、変動演出を設定するための実行される演出態様選択処理25(図578のZ4353参照)において実行される基本演出態様選択処理25(図579のZ4581参照)にて、今回の変動パターンに連打演出が含まれていると判別した場合(図579のZ6701:Yes)に、連打演出の演出態様を設定するために参照される(図579のZ6702参照)。そして、内部シナリオテーブル222saを参照して選択されたシナリオ種別を用いて、今回の連打演出中に設定される操作有効期間中における内部値の移行状況を示す内部移行データが作成される。
ここで、内部シナリオテーブル222saに規定されている内容について、図568(a)を参照して説明する。図568(a)は、内部シナリオテーブル222saに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図568(a)に示した通り、内部シナリオテーブル222saには4種類のシナリオ種別(シナリオ1~シナリオ4)が、今回の変動パターンに対応する特別図柄抽選の結果と、取得したシナリオ用演出カウンタ223saの値とに対応付けて規定されている。
具体的には、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合には、シナリオ用演出カウンタ223saの値が「0~39」の範囲に「シナリオ1」が、「40~69」の範囲に「シナリオ2」が、「70~89」の範囲に「シナリオ3」が、「90~98」の範囲に「シナリオ4」がそれぞれ規定されている。また、特別図柄抽選の結果が外れである場合には、シナリオ用演出カウンタ223saの値が「0~59」の範囲に「シナリオ1」が、「60~79」の範囲に「シナリオ2」が、「80~89」の範囲に「シナリオ3」が、「90~98」の範囲に「シナリオ4」がそれぞれ規定されている。
ここで、内部シナリオテーブル222saに規定されている各シナリオ種別の内容について説明をする。「シナリオ1」は、図564を参照して上述した通り、内部値が操作有効期間の経過に対して均等に上昇(可変)する移行傾向を示している。つまり、この「シナリオ1」が選択された場合には、操作有効期間の全範囲に渡って、均等に表示値を上昇(可変)させ得る連打期間演出が実行されることになる。よって、操作有効期間の前半期間中に表示値が上限値に到達してしまい、PUSHボタン10317を複数回操作したにも関わらず、表示値が上昇(可変)しない期間が長時間継続してしまい、遊技者の操作手段を操作する意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
次に、「シナリオ2」は、図566を参照して上述した通り、内部値が操作有効期間の前半期間よりも後半期間のほうが上昇(可変)し易い移行傾向を示している。つまり、この「シナリオ2」が選択された場合には、操作有効期間の前半期間よりも後半期間のほうが表示値を上昇(可変)させ易い連打期間演出が実行されることになる。よって、操作有効期間が終了する最後まで遊技者に期待感を持たせたまま操作手段を操作させることができる。また、本実施形態では、シナリオ種別は、内部値の移行傾向を決定するために選択されるものであるため、図566を参照して上述したように、内部値が「1」に到達するまでは、「シナリオ1」と同一の経過を辿るように構成し、それ以降の内部値の更新状況が「シナリオ2」の傾向に沿って作成されるように構成している。よって、「シナリオ2」が選択された場合であっても、操作有効期間の前半期間中に表示値が可変しない状態が長時間継続してしまうことを抑制することができる。
また、内部値が所定値(例えば、「1」)に到達するまでの経過が、他のシナリオ種別と同一となるように構成することにより、操作有効期間が設定された直後(連打期間演出が実行された直後)に今回の連打期間演出に採用されたシナリオ種別が特定されてしまうことを抑制することができる。
「シナリオ3」は、上述した「シナリオ2」と逆の傾向を示すものであって、内部値が操作有効期間の後半期間よりも前半期間のほうが上昇(可変)し易い移行傾向を示している。つまり、この「シナリオ3」が選択された場合には、操作有効期間の後半期間よりも前半期間のほうが表示値を上昇(可変)させ易い連打期間演出が実行されることになる。よって、連打期間演出が実行された直後から表示値が上昇し易くなり、今回の連打期間演出にて設定される上限値として、大きい値(例えば「5」)が設定されているのではと遊技者に思わせ易くすることができる。
なお、この「シナリオ3」に基づいて内部移行データを作成する場合も、内部値が「1」に到達するまでは、「シナリオ1」と同一の経過を辿るように構成し、それ以降の内部値の更新状況が「シナリオ3」の傾向に沿って作成されるように構成しても良い。このように構成することで、内部値が所定値(例えば、「1」)に到達するまでの経過が、他のシナリオ種別と同一となり、操作有効期間が設定された直後(連打期間演出が実行された直後)に今回の連打期間演出に採用されたシナリオ種別が特定されてしまうことを抑制することができる。
最後に、「シナリオ4」は、他のシナリオとは異なり、操作有効期間の経過に応じて内部値が上昇と下降とを繰り返す移行傾向を示すものである。つまり、上述した「シナリオ1」~「シナリオ3」は、操作有効期間の経過に応じて内部値が上昇する傾向のみで示されているのに対して、「シナリオ4」は、操作有効期間の経過に応じて内部値が下降する場合がある点で大きく相違している。
つまり、この「シナリオ4」が選択された場合には、操作有効期間の第1タイミング(例えば、3秒経過時点)より、その第1タイミングよりも後の第2タイミング(例えば、3.5秒経過時点)のほうが、内部値が小さくなることになる。よって、連打期間演出中におけるPUSHボタン10317の操作タイミングによって、表示値の上昇度合いを大きく異ならせることができるため、今回の連打期間演出にて設定される上限値を遊技者に予測させ難くすることができる。
なお、上述した「シナリオ4」が選択された場合には、表示値よりも内部値のほうが小さく(低く)なる状態が発生し得る。即ち、内部値が「3」に推移している状態において、表示値の可変条件(可変抽選の当たり当選)が成立し、表示値が「3」へと可変された後に、内部値が「2」に推移する場合がある。この場合、表示値よりも内部値のほうが小さいことを示唆する特殊態様で連打期間演出を実行するように構成しても良い。これにより、今回の連打期間演出において、「シナリオ4」に基づいた内部移行データが設定されていることを遊技者に予測させることができる。また、表示値よりも内部値のほうが小さい場合であっても、表示値と内部値とが同一である場合と同じ態様(図561(a)参照)を表示するように構成しても良い。これにより、今回の連打期間演出において、「シナリオ4」に基づいた内部移行データが設定されていることを遊技者に予測させ難くすることができる。
図568(a)に示した通り、本第25実施形態では、連打演出が実行される変動演出に対応する特別図柄抽選の結果(大当たり、外れ)に応じて、各シナリオ種別の選択割合を異ならせており、大当たり当選している場合は、「シナリオ1」の選択割合が約40%、「シナリオ2」の選択割合が約30%、「シナリオ3」の選択割合が約20%、「シナリオ4」の選択割合が約10%となるように規定し、大当たり当選していない場合(外れ当選している場合)は、「シナリオ1」の選択割合が約60%、「シナリオ2」の選択割合が約20%、「シナリオ3」の選択割合が約10%、「シナリオ4」の選択割合が約10%となるように規定している。
つまり、大当たり当選している場合のほうが、大当たり当選していない場合(外れ当選している場合)よりも、「シナリオ2」及び「シナリオ3」が選択され易くなるように構成し、「シナリオ1」が選択され難くなるように構成している。このように構成することで、連打期間演出中に設定される内部移行データに基づく内部値の推移状況を予測することにより、選択されたシナリオ種別を判別し、その判別結果に基づいて、連打演出が終了するよりも前に、対応する特別図柄抽選の結果を予測する楽しみを提供することができる。
また、大当たり当選時には、外れ当選時よりも「シナリオ1」の選択割合が低くなるように規定しているが、その低く規定された「シナリオ1」の選択割合が各シナリオ種別のうち、最も高い選択割合となるように規定しているため、連打演出が実行される度に、連打演出が終了するよりも前に、対応する特別図柄抽選の結果を容易に把握されてしまう事態が発生することを抑制できる。
なお、本実施形態では、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合と、外れである場合とで、同一のシナリオ種別を選択可能に構成し、選択されたシナリオ種別のみで特別図柄抽選の結果が特定され難くなるように構成しているが、これに限ること無く、各シナリオ種別の中で最も低い選択割合(例えば、0.5%)で、特別図柄抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、大当たり当選)である場合にのみ選択可能なシナリオ種別(例えば、「シナリオV」)を規定するように構成すると良い。
このように構成することで、「シナリオV」が選択されたことを判別した場合に、連打演出が終了するよりも前に、対応する特別図柄抽選の結果を把握することができるため、連打期間演出において、どのシナリオ種別が選択されたのかを予測する楽しみを提供することができる。なお、このように特定の抽選結果である場合にのみ選択され得る「シナリオV」を設ける場合には、他のシナリオ種別とは明らかに異なる内部移行データが作成されるようにシナリオが有する内部値の移行傾向を規定すると良く、例えば、設定される上限値に関わらず、内部値が所定値(例えば「2」)までしか上昇しない制限傾向や、内部値が一切上昇しない無効傾向や、操作有効期間の経過に関わらず、常に内部値が上限値を示す上限傾向といった移行傾向を示すように構成すると良い。これにより、「シナリオV」に基づいて作成された内部移行データに基づいて、内部値を推移させた場合に、選択されたシナリオ種別を遊技者に予測させ易くすることができる。
本第25実施形態では、図568(a)に示した通り、対応する特別図柄抽選の結果、即ち、大当たり当選しているか否かに基づいて、シナリオ種別の選択割合を異ならせるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、操作有効期間の長さに基づいてシナリオ種別の選択割合を異ならせるように構成しても良いし、対応する変動演出に設定される演出期間の長さ(特別図柄の変動時間の長さ)に基づいてシナリオ種別の選択割合を異ならせるように構成しても良いし、獲得済みの特図保留が有する入賞情報(先読み情報)の結果に基づいてシナリオ種別の選択割合を異ならせるように構成しても良い。さらに、特別図柄の低確率状態における大当たり確率として、確率の異なる複数の値から1の値を設定可能な確率設定機能を有するパチンコ機10(所謂、設定機能付きパチンコ機10)であれば、設定されている大当たり確率を示す値(設定値)に応じてシナリオ種別の選択割合を異ならせるように構成しても良い。つまり、選択されたシナリオ種別を把握することにより、遊技者に対して有利となる特典を付与可能にすれば良い。
押下抽選テーブル222sbは、連打演出中における操作有効期間内に遊技者がPUSHボタン10317(操作手段)を操作した場合に、表示値(表示態様)を可変させるか否かを決定するための可変抽選を実行するために用いられるデータテーブルであって、実行中の連打演出に対応する特別図柄抽選の結果(大当たり、外れ)と、取得した抽選用演出カウンタ223sbの値と、に対応させて、抽選結果(当選、外れ)がそれぞれ規定されている。この押下抽選テーブル222sbを用いて実行した可変抽選の結果が当選である場合には、表示値の可変条件が成立し、表示値を可変させることが可能な状態となり、可変抽選の結果が外れである場合には、表示値の可変条件が成立すること無く、表示値を可変させることができない状態となる。
このように、操作有効期間中において、遊技者による操作手段への操作が有効に判別された場合において、その操作に基づいて可変抽選を実行し、その可変抽選結果に基づいて表示態様(表示値)の可変条件を成立させるように構成することで、表示値を可変させることが可能な状態を、不規則に設定することが可能となるため、遊技者に対して意外性のあるタイミングで表示態様を可変させ易くすることができ、演出効果を高めることができる。
ここで、図568(b)を参照して、押下抽選テーブル222sbに規定されている内容について説明をする。図568(b)は、押下抽選テーブル222sbの内容を模式的に示した模式図である。図568(b)に示した通り、押下抽選テーブル222sbには抽選結果として「当選」と「外れ」が、今回の変動パターンに対応する特別図柄抽選の結果と、取得した抽選用演出カウンタ223sbの値とに対応付けて規定されている。
具体的には、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合には、抽選用演出カウンタ223sbの値が「0~29」の範囲に「当選」が、「30~98」の範囲に「外れ」がそれぞれ規定されている。また、特別図柄抽選の結果が外れである場合には、抽選用演出カウンタ223sbの値が「0~19」の範囲に「当選」が、「20~98」の範囲に「外れ」がそれぞれ規定されている。
つまり、対応する特別図柄抽選の結果が大当たりである場合のほうが、外れである場合よりも、押下抽選にて当選し易くなるように構成している。このように構成することで、連打期間演出中における表示値の可変頻度によって、対応する特別図柄抽選の結果を予測し易くすることができ、連打期間演出中の演出内容に対して遊技者に興味を持たせ易くすることができる。
なお、本実施形態では、連打期間演出中の操作有効期間中において操作手段への操作が有効に判別された場合に、常に押下抽選テーブル222sbを参照して、可変条件の成立の有無を判別するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、押下抽選テーブル222sbを参照して実行する可変抽選にて連続して外れとなった回数を計測可能な計測手段を設け、その計測手段による計測結果が所定回数(例えば、10回)に到達した場合に、可変抽選で当選し易くなるように構成しても良い。これにより、可変抽選に連続して当選すること無く、連打期間演出の演出効果が低下してしまう事態を抑制することができる。
また、1回の操作有効期間内における可変抽選の当選回数と、操作有効期間の残期間の長さとに基づいて可変抽選の当選確率を可変するように構成しても良く、例えば、操作有効期間の残期間が所定期間(例えば、5秒)以上ある場合に、可変抽選の当選回数が所定回数(例えば、2回)になると、可変抽選の当選確率が低くなるように構成すると良い。これにより、操作有効期間の残期間が多く残っている状態において、表示値が上限値に到達してしまう事態が発生することを抑制することができる。また、操作有効期間の残期間が所定期間(例えば、5秒)未満での状態で、可変抽選の当選回数が特定回数(例えば、0回)である場合に、可変抽選の当選確率が高くなるように構成しても良い。これにより、可変抽選に連続して当選すること無く、連打期間演出の演出効果が低下してしまう事態を抑制することができる。
上限値選択テーブル222scは、連打期間演出中において表示可能な表示値の上限を設定する際に参照されるデータテーブルであって、対応する特別図柄抽選の結果と、取得した上限値用演出カウンタ223scの値とに対応させて「2」~「5」の範囲で上限値が設定されるように構成している。
この上限値は、連打期間演出中に第3図柄表示装置81の表示画面に表示される表示値、具体的には、気合ゲージKGのゲージ数やキャラクタ801の表示態様(図560参照)の上限を示すものである。そして、対応する特別図柄抽選で大当たり当選した場合のほうが、大当たり当選しなかった場合よりも上限値として大きな値(例えば「5」)が選択され易くなるように構成している。このように構成することで、連打期間演出中において表示値が大きな値へと可変されるほど、対応する特別図柄抽選が大当たり当選している期待度を高めることができるため、遊技者に対して表示値が上昇するように意欲的に遊技を行わせることができる。
ここで、図569(a)を参照して、上限値選択テーブル222scに規定されている内容について説明をする。図569(a)は、上限値選択テーブル222scの内容を模式的に示した模式図である。図569(a)に示した通り、上限値選択テーブル222scには、上限値「2」~「5」が、今回の変動パターンに対応する特別図柄抽選の結果(当否判定結果)と、取得した上限値用演出カウンタ223scの値とに対応付けて規定されている。
具体的には、特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が大当たりである場合には、上限値用演出カウンタ223scの値が「0~39」の範囲に上限値「5」が、「40~89」の範囲に「4」が、「90~98」の範囲に上限値「3」がそれぞれ規定されている。また、特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が外れである場合には、上限値用演出カウンタ223scの値が「0~9」の範囲に上限値「5」が、「10~69」の範囲に「4」が、「70~89」の範囲に上限値「3」が、「90~98」の範囲に「2」が、それぞれ規定されている。
つまり、対応する特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が大当たりである場合には、その約40%で上限値「5」が設定されるのに対して、当否判定結果が外れである場合には、その約10%でしか上限値「5」が設定されることが無い。よって、連打期間演出中に表示値が「5」まで上昇(可変)した場合には、対応する特別図柄抽選が大当たり当選している期待度を高めることができるため、遊技者に対して表示値が上昇するように意欲的に遊技を行わせることができる。
また、上述した通り、本第25実施形態では、連打期間演出中における表示値の上昇度合いを、設定された上限値だけでは無く、内部移行データに応じて推移する内部値によって規制するように構成している。よって、上限値「5」が設定された連打期間演出中であっても、内部値が「5」に到達するまでは、表示値が「5」に可変することが無いため、遊技者に対して、連打期間演出の全期間において、表示値が「5」まで上昇することを期待させながら遊技を行わせ易くすることができる。
差分上限値選択テーブル222sdは、内部値と表示値との差分に対する規定値(差分上限値)を選択する際に参照されるデータテーブルである。この差分上限値は、押下促進態様(図561(b)参照)を表示するか否かを判別する際、及び、表示値を上昇(可変)させる場合における上昇量(可変量)を判別する際に用いられる。
ここで、図569(b)を参照して、差分上限値選択テーブル222sdに規定されている内容について説明をする。図569(d)は、差分上限値選択テーブル222sdに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この差分上限値選択テーブル222sdには、差分上限値「2」~「4」が、今回の変動パターンに対応する特別図柄抽選の結果(当否判定結果)と、取得した差分値用演出カウンタ223sdの値とに対応付けて規定されている。
具体的には、特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が大当たりである場合には、差分値用演出カウンタ223sdの値が「0~4」の範囲に差分上限値「4」が、「5~64」の範囲に差分上限値「3」が、「65~98」の範囲に差分上限値「2」がそれぞれ規定されている。また、特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が外れである場合には、差分値用演出カウンタ223sdの値が「0~59」の範囲に差分上限値「3」が、「60~98」の範囲に「2」が、それぞれ規定されている。
つまり、特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が大当たりである場合のみ、差分上限値として「4」を選択可能に構成し、差分上限値「3」は、当否判定結果に関わらず同一の割合(約60%)で選択されるように構成し、差分上限値「2」は、当否判定結果が大当たりである場合のほうが、外れである場合よりも選択され難くなるように構成している。
このように構成することで、例えば、連打期間演出中において表示値が可変表示される場合に、表示値が4段階上昇(例えば、気合ゲージKGのゲージ数が「0」~「4」に上昇)する態様で表示された場合には、対応する特別図柄抽選で大当たり当選していることを報知することと同等の演出となる。よって、遊技者に対して、連打期間演出中に表示される表示値の値だけでは無く、表示値の可変度合いに対しても興味を持たせることができるため、連打期間演出の演出効果をより高めることができる。
なお、本第25実施形態では、押下促進態様を表示するか否かを判別する際に用いる値(内部値と表示値との差分値)と、1回の可変表示にて表示値を可変させることが可能な可変量(範囲)とを、差分上限値選択テーブル222sdにて選択された差分上限値としているが、これに限ること無く、別々の値を参照するように構成しても良く、この場合、押下促進態様を表示するか否かを判別する際に用いる値(内部値と表示値との差分値)を選択可能な選択テーブルと、1回の可変表示にて表示値を可変させることが可能な可変量(範囲)を選択可能な選択テーブルと、を設けるように構成すれば良い。
また、本実施形態では、差分上限値選択テーブル222sdを参照して決定した差分上限値を、連打期間演出の全期間において用いるように構成しているが、これに限ること無く、連打期間演出の進行度合い、例えば、連打期間演出の時間経過や、表示値の表示内容や、内部値の推移状況に応じて、差分上限値を可変させるように構成しても良い。
次に、図570を参照して、本第25実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223に規定されている内容について説明をする。図570は、本第25実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成を模式的に示した図である。本第25実施形態のおける音声ランプ制御装置113のRAM223は、上述した第23実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成(図495(b)参照)に対して、シナリオ用演出カウンタ223saと、抽選用演出カウンタ223sbと、上限値用演出カウンタ223scと、差分値用演出カウンタ223sdと、上限値格納エリア223eと、差分上限値格納エリア223sfと、上限値格納エリア223seと、差分上限値格納エリア223sfと、内部移行データ格納エリア223sgと、表示値格納エリアエリア223shと、連打演出設定フラグ223siと、を追加している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
シナリオ用演出カウンタ223sa、抽選用演出カウンタ223sb、上限値用演出カウンタ223sc、差分値用演出カウンタ223sdは、対応する演出の演出態様を選択する場合に参照される乱数値を更新するためのカウンタであって、「0~99」の範囲で値が更新されるループカウンタで構成されている。この各種カウンタの値は、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図518参照)にて実行されるカウンタ更新処理(図518のZ3113参照)にて更新される。また、音声ランプ制御装置113のメイン処理を実行する場合に発生する残余期間を用いても更新されるように構成している。本第25実施形態では、音声ランプ制御装置113のメイン処理(図518参照)が複数回実行されるまでに(カウンタ更新処理が繰り返し実行されるまでに)、様々な演出態様を選択する処理を実行するように構成している。つまり、演出態様を選択する場合に参照される乱数値を更新するためのカウンタを1つしか有さない場合には、様々な演出態様を選択する際に同一の乱数値が用いられることになり、選択される演出態様の組合せが単調となるという問題があった。また、その問題を解決するために、音声ランプ制御装置113のメイン処理が実行される毎に演出態様を選択する処理を1回だけ実行可能にする構成を用いた場合には、複数の演出態様を選択するまでに長い時間を要することになり、円滑な演出を実行することができないという新たな問題があった。
これに対して、本第25実施形態では、1回の音声ランプ制御装置113のメイン処理が実行される場合に実行され得る演出態様の選択処理の数に対応させて演出態様を選択する際に参照される乱数値を更新可能なカウンタを設けている。これにより、1回の音声ランプ制御装置113のメイン処理が実行される場合に実行され得る演出態様の選択処理において、異なる乱数値を用いることができるため、選択される演出態様の組合せにバリエーションを持たせることができ、演出効果を高めることができる。また、1回の音声ランプ制御装置113のメイン処理にて複数の演出態様を選択することができるため、円滑に演出を実行する(設定する)ことができる。
上限値格納エリア223seは、連打期間演出中に表示可能な表示値の上限値を一時的に格納するための記憶エリアであって、上限値選択テーブル222scを参照して選択された上限値が記憶される。そして、記憶されている上限値を用いて内部移行データが作成される。また、表示値の可変条件が成立した場合において、表示値とその時点における内部値とが同一であると判別した場合に、記憶されている上限値と、その時点における内部値との差分に基づいて態様を選択する際に参照される。その後、連打演出の終了タイミングにて記憶されている値がクリアされる。
差分上限値格納エリア223sfは、内部値と表示値との差分に対する規定値である差分上限値を一時的に格納するための記憶エリアであって、上述した差分上限値選択テーブル222sdを参照して選択された差分上限値を一時的に格納される。そして、表示値の可変条件が成立し、表示値を可変(上昇)させる場合に、表示値の可変量を決定するために格納されている差分上限値が読み出される。また、押下促進態様の表示態様を表示するか否かを判別する場合にも、判定基準として差分上限値が読み出される。その後、連打演出の終了タイミングにて記憶されている値がクリアされる。
内部移行データ格納エリア223sgは、連打期間演出中における内部値の移行内容を示すため内部移行データを一時的に格納するための記憶エリアであって、変動演出の演出態様を選択するための処理において、作成された内部移行データが格納される。そして、開始タイミング(操作有効期間の設定タイミング)にて読み出され、内部移行データに示した内容で内部値が移行(更新)される。その後、連打演出の終了タイミングにて記憶されているデータがクリアされる。
表示値格納エリア223shは、連打期間演出中における表示値、即ち、第3図柄表示装置81の表示面に表示されている気合ゲージKGのゲージ数に対応する値が一時的に記憶される記憶エリアであって、遊技者に対して既に報知済の値を記憶するための記憶エリアである。そして、表示値の可変条件が成立した場合において読み出され、内部値、或いは上限値との差分値に応じた表示態様が決定される。その後、連打演出の終了タイミングにて記憶されている値がクリアされる。
連打演出設定フラグ223siは、連打演出の実行状況を管理するためのフラグであって、連打演出設定フラグ223siの設定状況に基づいて、連打演出の実行状況を判別可能に構成している。
ここで、図571を参照して、連打演出設定フラグ223siの内容について説明をする。図571は、連打演出設定フラグ223siの内容を模式的に示した模式図である。図571に示した通り、連打演出設定フラグ223siは、00H~05Hの6種類の状態が設定され得る構成となっている。図563を参照して上述した通り、本第25実施形態では、連打演出の実行状況として、変動演出として連打演出が実行されることが確定しており、連打演出が未実行の「開始前」、即ち、特別図柄変動の開始タイミングで実行される演出態様選択処理25(図578のZ4353参照)にて、連打演出が実行される変動演出が設定されている状況と、連打演出のうち、待機演出が実行されている状況である「待機中」と、連打期間演出が実行されている状況である「実行中」と、結果演出が実行されている状況である「結果」と、内部値が、差分上限値と表示値とを合算した値よりも大きい状況である「特殊」と、連打演出が実行されることが確定してない状況である「-」と、を判別可能に構成している。
図571に示した通り、連打演出設定フラグ223si高の値「00H」は、「-」の状況に対応しており、「01H」は、「開始前」の状況に対応しており、「02H」は、「待機中」の状況に対応しており、「03H」は、「実行中」の状況に対応しており、「04H」は、「結果」の状況に対応しており、「05H」は、「特殊」の状況に対応している。このように連打演出に関する状況を判別可能に構成することにより、各状況における演出態様(表示態様)を、他の状況における演出結果や遊技結果に応じて、様々なタイミングで可変させ易くすることができる。
<第25実施形態における音声ランプ制御装置の制御内容について>
次に、図572から図579を参照して、本第25実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容について説明する。本第25実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第24実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容に対して、演出更新処理24(図550のZ3181参照)に代えて、演出更新処理25(図572のZ3191)を、押下検出処理(図524のZ3112)に代えて押下検出処理25(図576のZ3192)を、演出態様選択処理(図536のZ4313)に代えて、演出態様選択処理25(図578のZ4353)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。なお、上述した第24実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第23実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容を参照して説明しているため、本第25実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容を説明する際に、適宜、上述した第23実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容を用いる。
まず、図572を参照して、演出更新処理25(Z3191)の内容について説明をする。図572は、演出更新処理25(Z3191)の内容を示したフローチャートである。この演出更新処理25(Z3191)は、上述した演出更新処理24(図550のZ3181参照)に対して、演出の時間経過に関して各種タイマを更新するための処理(Z3271)を実行するように構成した点と、連打演出処理(Z3272)の処理を追加した点で相違し、それ以外は同一であるため、詳細な説明を省略する。
次に、図573を参照して、連打演出処理(Z3272)内容について説明をする。図573は連打演出処理(Z3272)の内容を示したフローチャートである。この連打演出処理(Z3272)では、連打演出における各種制御が実行される。
連打演出処理(Z3272)が実行されると、まず連打演出設定フラグ223siの設定状況が「00H」、即ち、連打演出に関する設定が何ら為されていない状態であるかを判別する(Z6501)。Z6501の処理において、「00H」であると判別された場合(Z6501)は、そのまま本処理を終了する。一方、「00H」では無い、即ち、連打演出に関する何らかの情報が設定されていると判別した場合は(Z6501:No)、次に、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「01H」であるか、即ち、連打演出が設定されている変動演出の実行中であって、まだ連打演出の開始タイミングが到来していない状況であるかを判別し(Z6502)、「01H」であると判別した場合は(Z6502:Yes)、次に、連打演出の開始タイミングであるかを判別する(Z6503)。
Z6503の処理では、演出更新処理25(図572のZ3191参照)において更新される各種タイマのうち、変動演出の経過時間を更新するタイマに値に基づいて、変動演出の経過時間が連打演出の開始タイミングであるか判別される。Z6503の処理において開始タイミングであると判別した場合は(Z6503:Yes)、連打演出設定フラグ223siの設定状況を「02H」、即ち、連打演出の待機期間を示す設定状況に設定し(Z6504)、連打演出の開始を設定し(Z6505)、本処理を終了する。一方、Z6503の処理において、連打演出の開始タイミングでは無いと判別した場合は(Z6503:Yes)、そのまま本処理を終了する。
Z6502の処理において、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「01H」では無いと判別した場合は(Z6502:No)、次に、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「02H」であるかを判別し(Z6506)、「02H」であると判別した場合は(Z6506:Yes)、連打期間の開始タイミングであるかを判別し(Z6507)、連打期間の開始タイミングであると判別した場合は(Z6507:Yes)、連打有効期間タイマ223qvの値に、操作有効期間に対応するタイマ値を設定し(Z6508)、連打演出設定フラグ223siの設定状況を「03H」、即ち、連打期間(実行中期間)であることを示す設定状況に設定し(Z6509)、内部値移行データ格納エリア223sgに格納されている内部移行データを読み出し(Z6510)、読み出したデータ(内部値移行データ)に基づく内部値の移行を開始する(Z6511)。
また、Z6506の処理において、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「02H」では無いと判別した場合は(Z6506:No)、次に、第2連打演出処理を実行し(Z6512)、その後、本処理を終了する。
次に、図574を参照して、第2連打演出処理(Z6512)の内容について説明をする。図574は、第2連打演出処理(Z6512)の内容を示したフローチャートである。この第2連打演出処理(Z6512)では、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「03H」である場合における各種処理が実行される。
第2連打演出処理(Z6512)が実行されると、まず、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「03H」であるかを判別し(Z6531)、「03H」であると判別した場合は(Z6531:Yes)、次に、連打有効期間タイマ223qvの値が0であるかを判別する(Z6532)。
Z6532の処理において、連打有効期間タイマ223qvの値が0では無い、即ち、まだ操作有効期間中であると判別した場合は(Z6532:No)、内部移行データ格納エリア223sgのデータと、連打有効期間タイマ223qvの値とに基づいて、現在の内部値(A)を算出し(Z6533)、表示値格納エリア233shに格納されている表示値(B)を読み出し(Z6534)、差分上限値格納エリア223sfに格納されている差分上限値(C)を読み出す(Z6535)。
そして、内部値(A)が表示値(B)と差分上限値(C)とを合算した値よりも大きいかを判別し(Z6536)、大きいと判別した場合は(Z6536:Yes)、ボタン押下を促すための表示用コマンドを設定し(Z6537)、連打演出設定フラグ223siの設定状況に「05H」を設定し、本処理を終了する。
ここで、Z6537の処理によって設定された表示用コマンドによって、図561(b)に示したような、遊技者に対してPUSHボタン10317を押下させることを促す演出が実行される。
一方、Z6532の処理において、連打有効期間タイマ223qvの値が0であると判別した場合(Z6532:Yes)は、連打演出設定フラグ223siの設定状況を「04H」に設定し(Z6539)、表示値格納エリア223shに格納されている表示値を読み出し(Z6540)、読み出した表示値に対応する結果演出の演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(Z6541)、本処理を終了する。
また、Z6531の処理において、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「03H」では無いと判別した場合は(Z6531:No)、次に、第3連打演出処理を実行し(Z6542)、本処理を終了する。
ここで、図575を参照して、第3連打演出処理(Z6542)の内容について説明をする。図575は、第3連打演出処理(Z6542)の内容を示したフローチャートである。この第3連打演出(Z6542)では、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「04H」、即ち、連打演出を終了させる際の各種処理が実行される。
第3連打演出処理(Z6542)が実行されると、まず、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「05H」、即ち、特殊状況であるかを判別し(Z6571)、「05H」であると判別した場合は(Z6571:Yes)、次に、現在の内部値(A)が、表示値(B)と差分上限値(C)とを合算した合算値よりも大きいかを判別する(Z6572)。
Z6572の処理において、内部値(A)のほうが大きいと判別した場合は(Z6572:Yes)、連打有効期間タイマ223qvの値が0であるかを判別し(Z6573)、0であると判別した場合には(Z6573:Yes)、連打演出設定フラグ223siの設定状況に「04H」を設定し(Z6574)、表示値格納エリア233shに格納されている表示値を読み出し(Z6575)、読み出した表示値を1減算した値に対する結果演出の演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(Z6576)、本処理を終了する。
つまり、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「05H」に設定された場合、即ち、遊技者が連打期間中にPUSHボタン10317を意欲的に操作せず、内部値の値と、表示値の値とが大きく乖離した場合には、ペナルティとして、結果演出の演出態様として実際に表示されている表示値よりも少ない表示値に対応する演出態様が設定されるように構成している。このように構成することで、遊技者に対して意欲的に操作手段を操作させることができる。また、連打演出に興味を持たない遊技者(連打期間中に軽く操作手段を操作する程度の遊技者)に対しては、連打演出の結果演出の内容によって、大当たり当選の期待度を予測させ難くすることができるため、遊技者に対して不要な情報が報知されてしまい遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、上述した通り、連打演出に意欲的に参加していない遊技者を判別する手法として、連打演出設定フラグ223siの設定状況を用いて、部値の値と、表示値の値との乖離度合いを判別する手法を用いているが、これに限ること無く、例えば、操作有効期間内において、遊技者が操作手段を操作していない期間の長さに基づいて、連打演出に意欲的に参加していない遊技者を判別する手法を用いても良い。
一方、Z6572の処理において、内部値(A)のほうが大きくないと判別した場合は(Z6572:No)、連打演出設定フラグ223siの設定状況を、特殊状況を示す「05H」から実行中を示す「03H」へと変更し(Z6577)、本処理を終了する。このように構成することで、内部値の値と、表示値の値とが乖離し、特殊状況となった遊技者であっても、その後、積極的に操作手段を操作することにより、正常な状況へと復帰することができる。よって、連打演出が実行されていることに気付かなかった遊技者や、内部移行データとして、短期間で内部値が大きく上昇するシナリオ傾向(例えば、シナリオ種別「2」,「3」)に基づく内部移行データが作成されている場合において、可変抽選に連続して外れてしまい、意欲的に操作手段を操作しているにも関わらず、特殊状況が設定された遊技者に対しても、適切な連打演出を提供することができる。
また、Z6571の処理において、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「05H」では無いと判別した場合は(Z6571:No)、次に、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「04H」、即ち、連打有効期間タイマ223qvの値が0であるか(操作有効期間が終了したか)を判別し(Z6578)、「04H」であると判別した場合は(Z6578:Yes)、連打演出の終了タイミングであるかを判別する(Z6579)。
Z6579の処理において、連打演出の終了タイミング、即ち、結果演出の終了タイミングであると判別した場合は(Z6579:Yes)、連打演出設定フラグ223siの設定状況を「00H」に設定し(Z6580)、上限値格納エリア223se、差分上限値格納エリア223sf、内部移行データ格納エリア223sg、表示値格納エリア233shに格納されている値をクリアし(Z6581)、本処理を終了する。
一方、Z6578の処理において、連打演出設定フラグ223siの設定状況が「04H」では無いと判別した場合(Z6578:No)、或いは、Z6579の処理において、連打演出の終了タイミングでは無いと判別した場合(Z6579:No)は、そのまま本処理を終了する。
次に、図576を参照して、押下検出処理25(Z3192)の内容について説明をする。図576は、押下検出処理25(Z3192)の内容を示したフローチャートである。この押下検出処理25(Z3192)は、上述した押下検出処理(図524のZ3112参照)に対して、連打有効期間タイマ223qvの値が0よりも大きいと判別された場合(Z3604:Yes)に実行される処理を、連打操作検出処理(Z3605)から連打操作検出処理25(Z3651)へと変更した点で相違し、それ以外が同一であるため、詳細な説明を省略する。
次に、図577を参照して、連打操作検出処理25(Z3651)の内容について説明をする。図577は、連打操作検出処理25(Z3651)の内容を示したフローチャートである。この連打操作検出処理25(Z3651)では、連打期間中(連打有効期間タイマ223qvの計測中)における操作手段(PUSHボタン10317)の操作に基づいて各種演出が実行される。
連打操作検出処理25(Z3651)が実行されると、まず、押下抽選テーブル222sbを参照して、押下抽選を実行し(Z6601)、ボタン押下を示すための報知用コマンドを設定する(Z6602)。つまり、押下抽選の結果に関わらず、報知用コマンドが設定されるように構成している。これにより、遊技者に対してPUSHボタン10317が押下されたことが適正に判別されていることを分かり易く報知することができる。
次いで、押下抽選に当選したかを判別し(Z6603)、当選していない場合は(Z6603:No)、そのまま本処理を終了する。一方、当選していると判別した場合は(Z6603:Yes)、次に、内部移行データ格納エリア223sgに格納されているデータに基づいて、現在の内部値を抽出し(Z6604)、表示値格納エリア233shに格納されている表示値を読み出し(Z6605)、内部値と表示値とが同一であるかを判別する(Z6606)。
Z6606の処理において、同一では無いと判別した場合は(Z6606:No)、差分上限値格納エリア223sfに格納されている差分上限値を読み出し(Z6607)、内部値と表示値との差分が差分上限値よりも大きいかを判別し(Z6608)、大きく無いと判別した場合は(Z6608:No)、差分値の値を表示値に加算し(Z6609)、加算後の表示値を示すための表示用コマンドを設定し(Z6610)、表示値格納エリア223shに加算後の表示値を示す値をセットし(Z6611)、本処理を終了する。
一方、Z6608の処理において、内部値と表示値との差分が差分上限値よりも大きいと判別した場合は(Z6608:Yes)、差分上限値の値を表示値に加算し(Z6612)、その後、上述したZ6610へと移行する。
Z6606の処理において、内部値と表示値とが同一であると判別した場合は(Z6606:Yes)、上限値格納エリア223seに格納されている上限値を読み出し、表示値と上限値とが同一であるかを判別し(Z6614)、同一では無いと判別した場合は(Z6614:No)、現状は表示値を更新させることが出来ないが、内部値が更新されることにより、表示値を可変させることが可能な状況であるため、継続連打で表示値が上昇することを示唆するための示唆コマンドを設定し(Z6615)、本処理を終了する。
また、Z6614の処理において、表示値と上限値とが同一であると判別した場合は(Z6614)、これ以上表示値が上昇するのが困難であることを示唆するための示唆コマンドを設定し(Z6616)、本処理を終了する。
次に、図578を参照して、演出態様選択処理25(Z4353)の内容について説明をする。図578は、演出態様選択処理25(Z4353)の内容を示したフローチャートである。この演出態様選択処理25(Z4353)は、上述した演出態様選択処理(図536のZ4313参照)に対して、追加時間コマンドを含む変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合(Z4551:No)に、基本演出態様選択処理25(Z4581)を実行するように構成した点で相違し、それ以外は同一であるため、詳細な説明を省略する。
ここで、基本演出態様選択処理25(Z4581)の内容について、図579を参照して説明する。図579は、基本演出態様選択処理25(Z4581)の内容を示したフローチャートである。この基本演出態様選択処理25(Z4581)では、連打演出が含まれている変動パターン(変動演出パターン)を抽出した場合における連打演出に関する初期設定処理が実行される。
基本演出態様選択処理25(Z4581)が実行されると、まず、抽出した変動パターンに連打演出が含まれているかを判別し(Z6701)、含まれていると判別した場合は(Z6701:Yes)、内部シナリオテーブル222saを参照して、内部シナリオを決定する(Z6702)。そして、今回の連打演出に設定される操作有効期間を変動パターンより抽出し(Z6703)、決定した内部シナリオと、抽出した操作有効期間と、に基づいて内部移行データを作成し(Z6704)、作成した移行データ(内部移行データ)を、内部移行データ格納エリア223sgに格納する(Z6705)。
その後、上限値選択テーブル222scを参照して上限値を決定し(S6706)、決定した上限値を上限値格納エリア223seに格納し(Z6707)、次いで、差分上限値選択テーブル222sdを参照して差分上限値を決定し(Z6708)、決定した差分上限値を差分上限値格納エリア223sfに格納し(Z6709)、連打演出設定フラグ223siの設定状況を「01H」に設定し、本処理を終了する。一方、Z6701の処理において、連打演出が無いと判別した場合は(Z6701:No)、抽出した変動パターンに対応する演出態様を決定し(Z6711)、本処理を終了する。
<第26実施形態について>
次に、図580から図594を参照して第26実施形態について説明をする。上述した第25実施形態では、1回の操作有効期間に対して、時間経過に応じて内部値を移行させるための内部移行データを作成し、操作有効期間中の遊技者による操作手段への操作内容と、内部移行データが示す内部値と、既に表示されている表示値とに基づいて、表示値を更新させるように構成することで、操作有効期間が設定される操作演出の演出効果を向上させることができるものであった。
これに対して、本第26実施形態では、複数回設定される操作有効期間に跨がって内部値を移行させることができるように構成している。具体的には、大当たり遊技中に実行される大当たり中演出として、操作有効期間が複数回設定される大当たり中演出を実行可能とし、1回の大当たり中演出にて設定される複数回の操作有効期間を跨ぐように内部値が移行(更新)されるように構成している。
このように構成することで、1の演出期間内に複数の操作有効期間が設定される場合において、1の演出内で実行される各操作有効期間内における演出態様(表示値)の可変度合いを、1の演出全体に合わせて設定することが可能となるため、遊技者に違和感を与えること無く、操作演出を複数回実行させることができる。
また、1の演出期間内に操作有効期間が複数回設定される場合において、先に設定される操作有効期間中に、表示値が上限値に到達してしまい、その後、演出の意味を為さない操作有効期間が設定されてしまい、演出効果が低下してしまうことを抑制することができる。さらに、複数の操作有効期間の全期間に対して1の内部移行データを作成するように構成しているため、先に設定される操作有効期間中に演出態様(表示値)が上昇しなかったとしても、後半型のシナリオ種別である「シナリオ2」に基づいた内部移行データが設定されていることを期待しながら、残りの操作有効期間中に操作手段(PUSHボタン10317)を意欲的に操作させることができる。
詳細は後述するが、本第26実施形態では、複数回の操作有効期間を跨ぐように内部値を移行(更新)するために、内部値を移行(更新)させる移行期間を専用の計測手段(移行タイマ223ta)で計測するように構成している点で上述した第25実施形態と相違している。つまり、上述した第25実施形態では、設定されている操作有効期間の時間経過を計測するための計測手段(連打有効期間タイマ223qv)を用いて、内部値を移行(更新)するように構成していたため、内部値を移行(更新)させるために専用の計測手段を設ける必要が無く、製造コストを抑えることが出来ると共に、操作演出に係る制御処理を簡素化することができるものであったが、内部値が移行(更新)する期間と、操作有効期間とが同一期間となるため、操作演出のバリエーション(特に、操作手段が操作されたことに基づいて実行される演出態様の可変パターン)が乏しくなるという問題があった。
これに対して、本第26実施形態では、上述した通り、内部値を移行(更新)させる移行期間を専用の計測手段(移行タイマ223ta)で計測するように構成しているため、操作有効期間が設定される期間とは異なる期間において内部値を移行(更新)させることが可能となる。これにより、操作有効期間が設定されたタイミングにおける内部値を異ならせることができるため、遊技者による操作手段への操作に対する演出態様の可変状況を容易に異ならせることが可能となり、バリエーションに富んだ操作演出を実行させ易くすることができる。
この第26実施形態におけるパチンコ機10は、上述した第25実施形態におけるパチンコ機10に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221が有するROM222の構成の一部と、RAM223の構成の一部と、音声ランプ制御装置113のMPU221にて実行される制御処理の一部とを変更している点、及び、上述した変更点に基づいて第3図柄表示装置81の表示面にて実行される演出の演出態様を変更している点で相違しており、それ以外は同一である。同一の要素についてはその詳細な説明を省略する。また、上述した相違点を上述した第25実施形態におけるパチンコ機10に用いるにあたって、変更を必要とする点のうち、当業者であれば容易に想到し得る点についてもその詳細な説明を省略する。
<第26実施形態における演出内容について>
まず、図580及び図581を参照して、本第26実施形態のパチンコ機10にて実行される各種演出のうち、本26実施形態における特徴的な演出である大当たり遊技中の演出(大当たり中演出)の内容について説明をする。
図580(a)は、大当たり中演出として1回目の操作有効期間が設定された場合における表示態様の一例を模式的に示した図であって、図580(b)は、1回目の操作有効期間が終了した場合における表示態様の一例を模式的に示した図である。そして、図581(a)は、大当たり中演出として、2回目の操作有効期間が設定されることを示唆する表示態様の一例を模式的に示した図であって、図581(b)は、2回目の操作有効期間が設定された場合における表示態様の一例を模式的に示した図である。
ここで、本実施形態では、大当たり遊技終了後に遊技者に有利となる確変状態が設定される確変大当たりと、大当たり遊技終了後に確変状態よりも遊技者に不利となる時短状態が設定される時短大当たりと、を実行可能に構成しており、当選した大当たりが確変大当たりであるか、時短大当たりであるかを、大当たり当選を示す第3図柄の停止表示態様で遊技者に報知可能に構成している。具体的には、大当たり当選を示す第3図柄の停止表示態様として同一の奇数図柄で表示される停止表示態様(例えば、「777」)が表示された場合には、当選した大当たりが確変大当たりであることを遊技者に報知する。
このように構成することで、大当たり遊技が実行される前に、今回の大当たりが確変大当たりであることを遊技者に把握させることができるため、遊技者に安心感を持たせながら大当たり遊技を実行させることができる。
一方、大当たり遊技が実行される前に、当選した大当たりが確変大当たりであるか時短大当たりであるかを全て報知してしまうと、時短大当たりに当選した遊技者の遊技意欲が低下してしまうことから、確変大当たりの一部、及び、時短大当たりに当選した場合において、大当たり当選を示す第3図柄の停止表示態様として同一の偶数図柄で表示される停止表示態様(例えば、「666」)が表示されるように構成し、大当たり遊技中に実行される操作ラウンド演出によって、今回の大当たりが確変大当たりであるか時短大当たりであるかを煽る演出(所謂、確変昇格演出)を実行するように構成している。
このように構成することで、大当たり遊技が終了するまでの間、今回の大当たりが確変大当たりである可能性を残すことができるため、遊技者の遊技意欲を維持したまま遊技を行わせ易くすることができる。
本第26実施形態では、大当たり遊技中に実行される大当たり中演出として、特定のラウンド遊技において操作有効期間が設定される操作ラウンド演出を実行するように構成している。また、1回の大当たり中演出の演出期間内に実行される操作ラウンド演出の回数が1回~3回の中から選択されるように構成している。さらに、1回の大当たり中演出の演出期間を合算した累計操作有効期間に基づいて、内部移行データを作成するように構成している。
これらの構成を用いることにより、大当たり遊技中に実行される操作ラウンド演出の回数に応じて、1回の操作ラウンド演出に対して設定される操作有効期間が、累計操作有効期間に占める割合を異ならせることができるため、1の操作ラウンド演出中における表示値の可変状況のみで今回の大当たり中演出の演出結果を予測させ難くすることができる。
また、本第26実施形態では、1の大当たり中演出にて実行される操作ラウンド演出の回数を遊技者に報知しない(把握させ難い)ように構成している。よって、1の操作ラウンド演出において表示態様が大きく可変(上昇)しなかった場合であっても、再度、操作ラウンド演出が実行されることを期待させながら大当たり遊技を行わせることができる。
まず、操作ラウンド演出が実行されると、図580(a)に示した通り、第3図柄表示装置81の表示画面の中央付近には、遊技者に対してPUSHボタン10317を連打させることを案内するための画像KGが表示され、その上方には、今回の大当たり中演出にて実行された操作ラウンド演出の回数を示すための表示領域826bが形成され、1回目の操作ラウンド演出中であることを示す表示態様として「1回目!!」の文字が表示領域826bに表示される。
そして、表示領域Ds10には、現在のラウンド数が2ラウンド目であることを示すための「2ラウンド」が表示されており、表示領域Ds3には、大当たり当選時に停止表示された第3図柄の停止表示態様を示すための「666」が表示されている。つまり、図580(a)に示した状態は、第3図柄が「666」の停止表示態様で停止表示された大当たり遊技の2ラウンド目であって、確変昇格演出として1回目の操作ラウンド演出が実行されている状態を示した図となる。
表示画面の右方には、操作ラウンド演出中に演出態様が可変される連打ゲージRGと、確変昇格演出の演出結果を示すためのアイコン826aが表示されている。そして、表示領域803には、確変昇格演出の演出内容を案内するための案内表示態様として「ボタン連打でゲージを貯めて爆発させろ!!」の文字が表示されている。また、大当たり遊技中の遊技方法を遊技者に案内するための遊技案内表示態様803aとして「右打ち」の文字が表示されている。
つまり、本第26実施形態では、確変昇格演出として遊技者がPUSHボタン10317を連打操作し、連打ゲージRGのゲージ数を上昇させる遊技が実行され、連打ゲージRGのゲージ数が上限値である「5」に到達した場合に、アイコン826aが爆発し、表示領域Ds3に表示されている第3図柄の表示態様を可変させる演出が実行されるように構成している。
このように連打ゲージRGのゲージ数を上昇させる演出を実行することにより、確変昇格演出の進行状況を遊技者に分かり易く報知することができるため、遊技者に対して、確変昇格演出中におけるPUSHボタン10317の連打操作を継続して実行させ易くすることができる。
ここで、操作ラウンド演出中に表示される画像NGの内容について具体的に説明をすると、上述した第25実施形態における連打期間演出中に表示される画像NG(図560(b)参照)と同様に、PUSHボタン10317を模した画像と、連打操作を促すための「連打」の文字と、複数の矢印画像とが表示され、加えて、今回の操作ラウンド演出に設定される操作有効期間の長さを示すための残期間表示態様として、残期間ゲージが表示される。
図580(a)に示した状態は、操作ラウンド演出が実行された直後であるため、残期間ゲージが減少していない態様(図では、黒色で表示)で表示されており、操作有効期間の時間経過に応じて、左側から徐々に残期間が減少していく態様で表示される。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、操作ラウンド演出中に10秒間の操作有効期間が設定されるように構成されており、操作ラウンド演出の対象となるラウンド遊技が実行されるタイミングで操作有効期間が設定され、ラウンド遊技が実行されてから10秒が経過すると、操作ラウンド演出が終了するように構成している。また、上述した各実施形態と同様にラウンド遊技の終了条件として、30秒が経過した場合に成立する終了条件と、10個の遊技球が特定入賞口65a(図470参照)に入賞した場合に成立する終了条件と、を有しており、例えば、10秒が経過するよりも前に(操作ラウンド演出が終了するよりも前に)、ラウンド遊技の終了条件が成立した場合には、その時点で操作ラウンド演出が終了するように構成している。
なお、本第26実施形態にて用いられる連打ゲージRGのゲージ数を上昇表示させるための演出態様や、制御内容については、上述した第25実施形態における気合ゲージKGのゲージ数を上昇表示させるための演出態様や、制御内容と同一であるため、その詳細な説明は省略する。
そして、1回目の操作ラウンド演出が終了した場合には、図580(b)に示した表示態様が表示される。図580(b)に示した表示態様は、1回目の操作ラウンド演出において、操作有効期間(10秒)が経過した時点における表示態様であって、画像NGには、操作有効期間の残時間が0秒であることを示す残期間ゲージ(図では、白色で表示)が、操作有効期間が終了したことを示す「END」の文字と共に表示されており、遊技者に対してPUSHボタン10317を操作しても有効に判別されることの無い状態であることを示すために、PUSHボタン10317を模した画像が消去され、代わりに、1回目の操作ラウンド演出において、連打ゲージRGのゲージ数が上限値(5)に到達しなかったことを示す「残念」の文字が表示されている。
また、連打ゲージRGは、1回目の操作ラウンド演出においてゲージ数が2段階目まで上昇したことを示す表示態様(図では、黒色で表示)が表示されており、表示領域803には、今回の大当たり中演出にて、再度、操作ラウンド演出が実行されることを示唆するための示唆態様として「2回目があるかも!!」の文字が表示される。
なお、連打ゲージRG及びアイコン826aは、1回目の操作ラウンド演出の終了後も継続して表示されるように構成している。そして、2回目の操作ラウンド演出が実行された場合には、1回目の操作ラウンド演出の演出結果、即ち、1回目の操作ラウンド演出にて上昇させた連打ゲージRGのゲージ数を引き継いた操作ラウンド演出が実行されるように構成している。よって、2回目の操作ラウンド演出が実行されることを期待しながら大当たり遊技を実行している遊技者に対して、操作ラウンド演出が実行されていない期間であっても、現状の連打ゲージRGのゲージ数を容易に把握させることができる。
図580を参照して上述した大当たり中演出は、2ラウンド目に1回目の操作ラウンド演出が実行され(図580(a)参照)、4ラウンド目に2回目の操作ラウンド演出が実行される大当たり中演出であり、2回目の操作ラウンド演出が実行される4ラウンド目のラウンド遊技が開始される前のタイミング、具体的には、3ラウンド目のラウンド遊技が開始されるタイミングで、間もなく2回目の操作ラウンド演出が実行される旨を遊技者に報知するための予告表示が実行される。
図581(a)に示した通り、3ラウンド目のラウンド遊技中を示す表示態様として表示領域Ds10には「3ラウンド」の文字が表示され、予告表示として、表示画面の中央付近において「次のラウンドで2回目の連打チャンスが始まるよ!!」の文字が表示される。上述した通り、連打ゲージRG及びアイコン826aは、操作ラウンド演出が実行されていない期間も継続して表示されており、2ラウンド目に実行された1回目の操作ラウンド演出の演出結果(図580(b)参照)がそのまま表示されている。
本第26実施形態では、間もなく操作ラウンド演出が実行される旨を、操作ラウンド演出が実行されるラウンド(4ラウンド目)の1つ前のラウンド(3ラウンド)が実行されるタイミングにて予告表示を用いて遊技者に報知するように構成しているが、これに限ること無く、3ラウンド目のラウンド遊技が終了するタイミングで予告表示を表示するように構成しても良いし、3ラウンド目と4ラウンド目との間に設定されるインターバル期間を用いて予告表示を表示するように構成しても良い。
また、操作ラウンド演出が実行されるラウンドが連続した場合には、1回目の操作ラウンド演出が実行されたラウンドと、2回目の操作ラウンド演出が実行されるラウンドとの間に設定されるインターバル期間や、1回目の操作ラウンド演出が実行されている期間中に予告表示を表示するように構成しても良い。このように、実際に操作ラウンド演出が実行されるよりも前に、操作ラウンド演出が実行される旨を遊技者に報知することで、操作ラウンド演出中に設定される操作有効期間中に操作手段を操作させ易くすることができる。
大当たり遊技が、4ラウンド目まで進行すると、1回目の操作ラウンド演出の演出結果を引き継いだ2回目の操作ラウンド演出が実行され、図581(b)に示した表示態様が表示される。図581(b)では、現在が4ラウンド目であることを示すために表示領域Ds10に「4ラウンド」が表示され、表示領域826bには、2回目の操作ラウンド演出が実行されていることを示す「2回目」が表示されている。そして、2回目の操作ラウンド演出中に連打ゲージRGのゲージ数が上限値である「5」に到達し、アイコン826aが爆発すると共に、表示領域Ds3に表示されていた第3図柄の停止表示態様が、確変大当たりを示す「777」へと切り替わった(昇格した)表示態様が表示されている。
つまり、図581では、2回の操作ラウンド演出を跨いで、連打ゲージRGのゲージ数を上昇させる演出(確変昇格演出)が実行され、演出結果として、確変昇格成功を示す演出結果が表示されている。このように、複数回の操作ラウンド演出を跨いで、確変昇格演出の演出結果を表示可能に構成することにより、1回の操作ラウンド演出の演出結果が、悪かった場合(例えば、連打ゲージRGのゲージ数が1段階しか上昇しなかった場合)であっても、次に実行される操作ラウンド演出に期待を持たせることができる。
さらに、本第26実施形態では、複数の操作ラウンド演出を跨ぐように、連打ゲージRGのゲージ数を上昇させることが可能な内部値を更新(上昇)させる内部移行データが設定されるため、確変大当たり当選している大当たり遊技中に実行される確変昇格演出において、1回目の操作ラウンド演出中に連打ゲージRGのゲージ数が上昇し難い演出態様を意図的に創り出すことが可能となる。よって、1回の操作ラウンド演出の演出結果が、悪かった場合(例えば、連打ゲージRGのゲージ数が1段階しか上昇しなかった場合)であっても、次に実行される操作ラウンド演出に期待を持たせることができる。
また、複数の操作ラウンド演出を跨ぐように、連打ゲージRGのゲージ数を上昇させることが可能な内部値を更新(上昇)させる内部移行データが設定されるため、時短大当たり当選している大当たり遊技中に実行される確変昇格演出において、1回目の操作ラウンド演出中に連打ゲージRGのゲージ数が上昇し易い演出態様を意図的に創り出すことが可能となる。よって、確変昇格することの無い確変昇格演出であっても、1回の操作ラウンド演出の演出結果として良い状態(例えば、連打ゲージRGのゲージ数が4段階上昇した状態)を、提供することができ、大当たり中演出における最後の操作ラウンド演出が終了するまで確変昇格することを期待させながら遊技を行わせることができる。
加えて、本第26実施形態では、連打ゲージRGのゲージ数が上限値(5)に到達しない場合であっても、確変昇格する可能性が残るように構成している。この場合、確変昇格演出にてアイコン826aが爆発すること無く、確変昇格失敗の演出が実行され、大当たり遊技のエンディング期間、或いは、大当たり遊技終了後に、確変大当たりであることを遊技者に報知するように構成している。このように構成することで、大当たり遊技終了後に実際に遊技状態が設定されるまで、確変大当たりであることを期待させ続けることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
なお、この場合、大当たり当選した大当たり種別が確変大当たりであるか、時短大当たりであるかを報知するタイミングとしては、確変昇格演出による報知、即ち、大当たり遊技が実行されているタイミングでの報知が最も選ばれ易く、次に、大当たり遊技開始前、即ち、大当たり当選を示す第3図柄の停止表示態様で報知するタイミング、大当たり遊技が終了する付近のタイミングの順で選ばれ易くなるように構成すると良い。このように構成することで、長期間に渡って確変昇格するか否かを遊技者に煽るために実行される確変昇格演出における確変昇格割合を高めることができるため、演出効果を高めることができる。
次に、図582を参照して、本第26実施形態における大当たり遊技中に実行される演出の流れについて説明をする。図582は、大当たり遊技中に実行される大当たり中演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。図582に示した通り、特図変動(特別図柄変動)の結果、大当たりに当選した場合には、大当たり遊技として、OP(オープニング)期間を経て、1ラウンド目~最終ラウンド目までのラウンド遊技が実行され、その後、ED(エンディング)期間を経て、大当たり遊技が終了するように構成している。そして、各ラウンド遊技間には所定期間(例えば、3秒)のインターバル期間が設定されている(図582(a)参照)。
特図変動中は、第3図柄表示装置81の表示面にて特別図柄抽選(特図抽選)の結果を示すための変動演出が実行される。そして、大当たり遊技中は、大当たり中演出が実行される。この大当たり中演出は、OP期間に実行されるOP演出、ラウンド遊技中に実行されるラウンド演出、ED期間中に実行されるED演出、インターバル期間中に実行されるインターバル演出から構成されている(図52(b)参照)。
本第26実施形態では、上述した大当たり中演出のうち、各ラウンド遊技に対して実行されるラウンド演出にて、今回の大当たりが、確変大当たりであるか否かを報知するための確変昇格演出を実行可能に構成しており、その確変昇格演出において、複数のラウンド遊技を跨いで連打演出を実行するように構成している。また、連打演出が実行される前の時点で、連打演出が実行されることを予告する連打予告演出を実行するように構成している。
上述した第25実施形態と同様に、連打演出中には、操作有効期間が設定されるように構成しており(図582(c)参照)、大当たり中演出にて設定される全ての操作有効期間、図582の例では、2ラウンド目と4ラウンド目に実行される2回の連打演出に対して設定される操作有効期間を合算した合算操作有効期間に対して、内部値の移動度合いを示す内部値移行データが作成され、その作成された内部値移行データに基づいて内部値が可変(上昇)するように構成している。なお、本第26実施形態における内部値移行データの作成方法については、操作有効期間の算出方法が異なる点で相違するだけで、他は上述した第25実施形態と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
そして、1の連打演出(操作有効期間)が終了してから、次の連打演出(操作有効期間)が開始されるまでの間は、内部値移行データが更新されないように構成している(図582(d)参照)。このように構成することで、大当たり中演出にて連打演出が間隔を空けて実行されたとしても、内部値移行データを連続して更新させることができる。
なお、本実施形態では、内部値移行データの更新期間を操作有効期間が設定されている期間としているが、これに限ること無く、例えば、連打演出が実行されるラウンド遊技終了後のインターバル期間も内部値移行データを更新させるように構成しても良い。このように操作有効期間とは異なる期間において、内部値移行データに基づいて内部値を更新させるように構成することで、次に実行される連打演出において、遊技者に意外性のある表示値の可変態様を提供し易くすることができる。
また、本実施形態では、時間経過に基づいて、内部値移行データを参照して内部値を更新(可変)させるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、連打演出が実行されるラウンド遊技の終了タイミングが早い場合、即ち、ラウンド遊技の終了条件(10個の遊技球を入賞)が早く成立した場合において、内部値の更新条件を成立させ、実際の時間経過よりも早く内部値移行データを進めるように構成しても良い。このように構成することで、連打演出が実行されるラウンド遊技が早く終了してしまい、大当たり遊技中に内部値が上限値まで到達し得ない事態を抑制することができる。
さらに、大当たり遊技中に所定条件(例えば、終了条件を成立させるための入賞数(10個)よりも多く特定入賞口65aに入賞した遊技球数(オーバー入賞数)の累計が特定数(例えば、10個)に到達した場合に成立する条件)が成立した場合において、内部値移行データの内容に関わらず、内部値を上限値まで更新する強制更新処理を実行するように構成しても良い。これにより、連打演出が実行されていない期間における大当たり遊技の遊技内容に応じて、内部値を更新させることができるため、意欲的に遊技者に遊技を行わせることができる。
また、この場合、上述した所定条件が成立したことを報知する報知演出、及び、所定条件が成立するまでの情報を報知する報知演出を実行するように構成すると良い。これにより、意欲的に遊技者に遊技を行わせることができる。
次に、図583を参照して、本第26実施形態における連打演出の演出内容のうち、上述した第25実施形態における連打演出の演出内容と相違する点について説明をする。上述した第25実施形態では、作成した内部移行データを操作有効期間の設定タイミングに合わせてセットし、操作有効期間中における内部値の更新(上昇)を、セットされた内部移行データに基づいて実行するように構成していた。これに対して、本第26実施形態では、作成した内部移行データをセットするタイミングを、操作有効期間の設定タイミングとは異ならせることができるように構成している点で相違している。具体的には、内部移行データをセットするタイミングとして、操作有効期間の設定タイミングを基準タイミングとして、その基準タイミングよりも2秒早いタイミング、或いは、10秒遅いタイミングで内部移行データをセットすることができるように構成している。
このように内部移行データのセットタイミングを異ならせることにより、同一の内部移行データが作成された場合であっても、操作有効期間の時間経過に対する内部値の更新状況を異ならせることが可能となる。よって、同一の内部移行データが作成され、操作有効期間中に同一の操作内容で遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作した場合であっても、表示値の可変度合いを異ならせることができ、演出効果を高めることができる。
図583は、内部値の移行傾向を示すシナリオ種別として「シナリオ1」が選択された場合における連打期間演出中の演出パターンを模式的に示した図であって、上述した第25実施形態の図564に示した図に対して、内部移行データがセットされるタイミングを2秒早めた点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については詳細な説明を省略する。
図583(c)に示した通り、内部移行データが操作有効期間が設定されるタイミング(連打期間演出の実行タイミング)の2秒前からセットされているため、操作有効期間が設定されてから0.25秒後には、内部値が「1」に到達し、2.5秒後に「2」に到達し、4.75秒後に「3」に到達し、7秒後に「4」に到達する。即ち、内部移行データのセットタイミングを早めれば早めるほど、操作有効期間内において早期に内部値を更新(上昇)させ易くすることができる。
なお、図583に示した例は、内部移行データのセットタイミングを操作有効期間が設定されるタイミングの2秒前としているため、内部値が上限値に到達するタイミングも、図564に示した第25実施形態に比べて2秒早くなるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、内部値が上限値に到達するタイミングを、操作有効期間の残期間に対して固定し、その固定されたタイミングと、内部移行データのセットタイミングとの間の期間を内部値の更新期間として算出し、その更新期間の長さに応じて内部移行データを作成するように構成しても良い。
また、上述した通り、第26実施形態では、内部移行データがセットされるタイミングを操作有効期間の設定タイミングから10秒遅らせることも可能に構成している。ここで、内部移行データのセットタイミングを、10秒遅らせた場合には、操作有効期間が10秒であることから、操作有効期間中に内部移行データに基づいて内部値が更新されないように構成している。よって、この場合、連打期間演中(操作有効期間中)に操作手段を操作したとしても、内部値が「0」のままとなるため、表示値が可変(更新)されることが無い。
本第26実施形態では、対応する特別図柄抽選が大当たりである場合にのみ、内部移行データがセットされるタイミングを操作有効期間の設定タイミングから10秒遅らせることが可能に構成している。また、特別図柄抽選の結果に関わらず、連打期間演出における上限値として少なくとも「2」以上の値が選択されるように構成している。
よって、連打期間演出中に積極的にPUSHボタン10317を操作すれば、特別図柄抽選の結果に関わらず、表示値を少なくとも「2」まで更新(上昇)させることが可能であるが、上述したように、内部移行データがセットされるタイミングを操作有効期間の設定タイミングから10秒遅らせた場合には、連打期間演出中にどのようにPUSHボタン10317を操作したとしても、表示値が「0」から可変(更新)されることが無い状態を設定することができる。
このように構成することで、表示値が可変(更新)すればするほど遊技者に有利となる連打期間演出において、操作手段を意欲的に操作したにも関わらず、表示値が可変(更新)されない場合にも遊技者に有利な演出結果とすることが可能となるため、操作有効期間中における操作手段への操作内容、及び、操作手段への操作に基づく表示値の可変状況に対して、遊技者に興味を持たせることができる。
<第26実施形態における音声ランプ制御装置113の電気的構成について>
次に、図584から図586を参照して、本第26実施形態の音声ランプ制御装置113の電気的構成について説明をする。まず、図584を参照して、第26実施形態の音声ランプ制御装置113のMPU221が有するROM222の構成について説明する。図584は、本第26実施形態におけるパチンコ機10のROM222の構成を模式的に示した図である。
図584に示した通り、本第26実施形態におけるパチンコ機10のROM222は、上述した第25実施形態におけるパチンコ機10のROM222(図567参照)に対して、移行タイマ開始タイミング選択テーブル222taと、演出回数選択テーブル222tbと、を追加した点で相違している。それ以外の要素については同一であり、同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
移行タイマ開始タイミング選択テーブル222taは、内部移行データをセットするタイミングを選択する際に参照されるデータテーブルであり、変動パターン(変動演出)を設定する場合に内部移行データのセットタイミングが選択され、その選択されたセットタイミングに基づいて内部移行データが更新可変される。
移行タイマ開始タイミング選択テーブル222taの内容について、図585を参照して説明をする。図585(a)は、移行タイマ開始タイミング選択テーブル222taの内容を模式的に示した模式図である。移行タイマ開始タイミング選択テーブル222taには、対応する特別図柄の抽選結果(当否判定結果)と、取得した演出抽選カウンタ223yとに対応させて、移行タイマの開始タイミング(移行タイマによる時間計測を開始するタイミング)として、「-5秒」,「原点」,「+10秒」がそれぞれ規定されている。
具体的には、対応する特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が大当たり(当たり)の場合は、取得した演出抽選カウンタ223qyの値が「0~19」の範囲に、開始タイミングとして「-5秒」が、「20~94」の範囲に「原点」が、「95~98」の範囲に「+10秒」がそれぞれ規定されている。一方、対応する特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が外れの場合は、取得した演出抽選カウンタ223qyの値が「0~9」の範囲に、開始タイミングとして「-5秒」が、「10~98」の範囲に「原点」がそれぞれ規定されている。
つまり、対象となる特別図柄抽選の結果が「当たり」である場合のほうが、「外れ」である場合よりも、移行タイマの開始タイミングとして「-5秒」が選択され易くし、さらに、「当たり」である場合のみ、移行タイマの開始タイミングとして「+10b秒」が選択され易くしている。このように構成することで、連打期間演出中における表示値の移行(可変)状況に基づいて内部移行データが設定されたタイミングを予測し、その予測結果に基づいて当否判定手段の判定結果を遊技者に予測させる楽しみを提供することができる。
なお、本実施形態では、図585(a)に示した通り、内部移行データのセットタイミングとして、原点(操作有効期間をセットするタイミング)とは異なるタイミングを選択可能に構成している。具体的には、原点よりも早いタイミング(-2秒)と、遅いタイミング(+10秒)と、を選択可能に構成しているが、これ以外のタイミングを選択可能に構成しても良く、例えば、原点よりも早いタイミングとして、異なる2種類以上のタイミングを選択可能に構成しても良い。また、本第26実施形態では、原点よりも遅いタイミングが選択された場合には、操作有効期間が終了するまで、内部移行データに応じて内部値が更新されない程度、開始タイミングを遅らせるように構成しているが、これに限ること無く、操作有効期間が終了するまでの範囲内で遅らせた移行タイマの開始タイミング(例えば、+5秒)を選択可能に構成しても良い。
加えて、本第26実施形態では、操作有効期間が設定されるタイミングを原点とし、その原点に対して、移行タイマの開始タイミングを異ならせて選択可能に構成しているが、操作有効期間が設定されるタイミングに関わらず、例えば、変動演出が実行されてからの経過時間(特別図柄変動が開始されてからの経過時間)に基づいて移行タイマの開始タイミングを複数のタイミングから選択可能に構成しても良いし、所定の開始条件(例えば、遊技者による操作手段への操作に基づいて成立する開始条件や、変動演出として特定の演出が実行されることにより成立する開始条件)が成立したことに基づいて内部移行データをセットするように構成しても良い。このように構成することで、操作有効期間が設定されるタイミングが複数存在する演出パターンや、1の操作有効期間の長さとして異なる長さを選択可能な演出パターンを有するパチンコ機10において、内部移行データによる内部値の更新状況と、操作有効期間の経過状況との関係性をより多彩にすることができるため、演出効果を高めることができる。
演出回数選択テーブル222tbは、大当たり中演出にて実行される操作ラウンド演出の演出回数を選択する場合に参照されるデータテーブルであって、対象となる大当たりの種別(確変大当たり、通常(時短)大当たり)と、取得した演出カウンタ223qyの値とに基づいて異なる演出回数(1~3)が選択されるものである。この演出回数選択テーブル222tbは、当たり関連コマンドを受信した場合に実行される当たり関連コマンド処理26(図591のZ3974参照)において、オープニングコマンドを受信したと判別した場合に(図590のZ4101:Yes)実行される当たり中演出設定処理(図592のZ4151参照)にて、今回の大当たり図柄(停止表示された第3図柄)が確変図柄(例えば、「777」)では無いと判別された場合に(図592のZ6801:No)、操作ラウンド演出である連打演出回数を決定するために参照される(図592のZ6805参照)。
ここで、図585(b)を参照して、演出回数選択テーブル222tbに規定されている内容について説明をする。図585(b)は、演出回数選択テーブル222tbの内容を模式的に示した模式図である。図585(b)に示した通り、演出回数選択テーブル222tbには、対象となる大当たりの種別(確変大当たり、通常(時短)大当たり)と、取得した演出カウンタ223qyの値とに基づいて異なる演出回数(1~3)が規定されており、対象となる大当たり種別が確変大当たりである場合のほうが、通常(時短)大当たりである場合よりも選択される演出回数が多くなり易くなるように規定されている。
具体的には、大当たり種別が確変大当たりであって、取得した演出抽選カウンタ223qyの値が「0~29」の範囲には演出回数「1」が、「30~89」の範囲には演出回数「2」が、「90~98」の範囲には演出回数「3」がそれぞれ規定されている。一方、大当たり種別が通常(時短)大当たりであって、取得した演出抽選カウンタ223qyの値が「0~39」の範囲には演出回数「1」が、「40~98」の範囲には演出回数「2」が規定されている。
つまり、確変大当たりである場合のみ、演出回数「3」が選択され得るように構成し、且つ、演出回数「2」も、通常(時短)大当たりよりも、確変大当たりのほうが選択され易くなるように規定している。本第26実施形態では、1の大当たり中演出、即ち、1回の大当たり遊技中に実行される操作ラウンド演出の回数を、この演出回数選択テーブル222tbを参照して決定し、決定された回数の操作ラウンド演出全体を通して、今回の大当たりが確変大当たりであるか否かを煽るための確変昇格演出を実行するように構成している。
このように構成することで、確変昇格演出の演出結果だけで無く、確変昇格演出中に実行される操作ラウンド演出の回数だけでも、今回の大当たりが確変大当たりであるか否かを遊技者に予測させることが可能となる。よって、確変昇格演出の演出結果だけでは無く、確変昇格演出の演出内容についても遊技者に興味を持たせることができるため、大当たり中演出の演出効果を高めることができる。
また、上述した通り、本実施形態では、1の大当たり中演出にて実行される操作ラウンド演出の操作有効期間を合算し、その合算操作有効期間に対して1の内部移行データを作成するように構成しているため、確変大当たりに基づく大当たり中演出にて実行される1回目の操作ラウンド演出中に可変される内部値の値を、操作ラウンド演出の演出回数に応じて異ならせることができる。よって、1回の操作ラウンド演出しか実行されない確変昇格演出にて、表示値が上限まで到達しないにも関わらず、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されたり、複数回の操作ラウンド演出が実行される確変昇格演出であるにも関わらず、1回目の操作ラウンド演出にて表示値が上限に到達してしまい、残りの操作ラウンド演出が無意味な演出となってしまったりすることで、演出効果が低下してしまう事態が発生することを抑制することができる。
次に、図586を参照して、本第26実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。図586は、第26実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成を模式的に示した模式図である。図586に示した通り、本第26実施形態のパチンコ機10におけるRAM223の構成は、上述した第25実施形態のパチンコ機10における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成(図570参照)に対して、移行タイマ223taと、演出回数カウンタ223tbと、ラウンド演出格納エリア223tcと、昇格済フラグ223tdと、移行タイマ中断フラグ223teと、を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
移行タイマ223taは、内部移行データがセットされてからの経過時間を計測するためのタイマであって、内部移行データの内容と、移行タイマ223taが示す経過時間とに基づいて現在の内部値が決定される。この移行タイマ223taは、連打演出処理26(図588のZ3282参照)において、内部値の移行開始タイミング、即ち、内部移行データをセットするタイミングであると判別された場合に(図588のZ6521:Yes)、1の値がセットされ(図588のZ6524)、演出更新処理26(図587のZ3198参照)において、移行タイマ223taの値が1以上であると判別された場合に(図587のZ3275:Yes)、その値が更新される(図587のZ3277)。そして、連打操作検出処理26(図590のZ3671参照)にて、押下抽選に当選した場合において(図590のZ6603:Yes)、内部移行データに基づいて内部値を特定するために参照される。そして、大当たり中演出が終了する場合(大当たり遊技が終了する場合)に、移行タイマ223taの値が0にクリアされる。
本実施形態では、上述した通り、複数の操作有効期間に跨がって内部移行データに基づいて内部値を更新するように構成しており、1の操作有効期間が終了してから、次の操作有効期間が設定されるまでの間は、移行タイマ223taの値が更新されないように構成している。よって、操作有効期間が設定されている連打演出(操作ラウンド演出)が終了した場合に、移行タイマ223taによる経過時間の計測が中断され、次の連打演出(操作ラウンド演出)が開始される場合に、中断されていた移行タイマ223taにより経過時間の計測が再開されるように構成している。このように構成することで、複数の操作有効期間の間に設けられる非操作有効期間の長さに関わること無く、複数の操作有効期間を跨ぐように、内部移行データによる内部値の更新を実行することができる。
演出回数カウンタ223tbは、大当たり中演出にて実行される連打演出(操作ラウンド演出)の回数を計測するためのカウンタであって、演出回数選択テーブル222tbにて選択された演出回数に対応する値がセットされ、連打演出(操作ラウンド演出)が実行される毎に減算される。このように構成することで、大当たり中演出にて実行される連打演出(操作ラウンド演出)の回数、及び、残回数に対応した演出態様を設定することができ、遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
ラウンド演出格納エリア223tcは、大当たり遊技における各ラウンド遊技に対して実行されるラウンド演出の種別を一時的に記憶するための記憶エリアであって、大当たり遊技が開始される場合(大当たり当選してから1回目のラウンド遊技が実行されるまでの期間のうち、何れかの期間)にて設定される各ラウンド遊技で実行されるラウンド演出の内容が一時的に記憶される。そして、新たなラウンド遊技が開始される毎に記憶されているラウンド演出の内容を読み出し、その内容に基づいたラウンド演出が実行される。
本第26実施形態では、ラウンド演出の種別として、通常ラウンド演出と、操作ラウンド演出と、予告用ラウンド演出と、の3種類が各ラウンド遊技に対して決定されるように構成している。
昇格済フラグ223tdは、大当たり遊技中に実行される確変昇格演出の演出結果として確変昇格に成功したことを示すためのフラグであって、確変昇格に成功した場合にオンに設定され、成功しなかった場合にオフに設定される。そして、新たなラウンド遊技の開始タイミングにて実行されるラウンド演出設定処理(図593のZ4152参照)にて設定状況が判別され(図593のZ6901)、オンであると判別された場合(図593のZ6901:Yes)、即ち、既に、確変昇格演出の演出結果として確変昇格成功を示した表示態様(図581(b)参照)が表示されていると判別された場合には、確変昇格を祝福する表示態様のラウンド演出が実行され、オフであると判別された場合(図593のZ6901:No)、即ち、確変昇格演出の演出結果として確変昇格成功を示した表示態様が表示されていないと判別された場合には、予め定められて各ラウンド遊技に対応するラウンド演出が実行されるように構成している。
また、昇格済フラグ223tdは、大当たり遊技のエンディング期間における演出態様を設定する際にも参照され、大当たり遊技のエンディング期間を示すコマンドを受信した場合に実行される当たり中演出終了処理(図594のZ4153参照)にて、昇格済フラグ223tdがオンに設定されていると判別された場合は(図594のZ4153:Yes)、大当たり遊技終了後に確変状態が設定されることを示すための演出態様が設定され(図594のZ7002参照)、昇格済フラグ223tdがオフに設定されていると判別された場合は(図594のZ4153:No)、今回の大当たり種別が確変大当たりである場合には(図594のZ7004:Yes)、エンディング期間中において、確変昇格を示す演出態様が設定され(図594のZ7005)、確変大当たりでは無い、即ち、通常(時短)大当たりである場合には(図594のZ7004:No)、非確変状態(時短状態)が設定されることを示すための演出態様が設定される(図594のZ7006参照)。
本第26実施形態では、確変昇格演出中における遊技者のPUSHボタン10317(操作手段)への操作度合い、或いは、内部移行データの移行度合いに応じて、確変大当たりしている場合であっても、確変昇格演出中(操作ラウンド演出中)に、確変昇格を示す表示態様が表示されない場合がある。よって、確変昇格を示す表示態様が表示されたか否かを昇格済フラグ223tdの設定状況により判別可能にすることで、確変昇格演出の演出内容に対応させたラウンド演出を設定することができ、遊技者に違和感を与えること無く大当たり中演出を実行することができる。
移行タイマ中断フラグ223teは、移行タイマ223taによる時間経過の計測を中断するためのフラグであって、移行タイマ223taによる時間経過の計測を中断させる場合にオンに設定されるものである。この移行タイマ中断フラグ223teは、操作有効期間が設定される連打演出(操作ラウンド演出)が終了した場合にオンに設定され、次の連打演出(操作ラウンド演出)が開始される場合にオフに設定される。これにより、複数の操作有効期間に対して、跨がるように移行タイマ223taによる時間経過の計測を行うことができる。
<第26実施形態における音声ランプ制御装置の制御内容について>
次に、図587から図594を参照して、本第26実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容について説明をする。本第26実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第25実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容に対して、演出更新処理25(図572のZ3191参照)に代えて、演出更新処理26(図587のZ3198参照)を、連打演出処理(図573のZ3272参照)に代えて、連打演出処理26(図588のZ3282参照)を、第3連打演出処理(図575のZ6542参照)に代えて、第3連打演出処理26(図589のZ6592参照)を連打操作検出処理25(図577のZ3651参照)に代えて、連打操作検出処理26(図590のZ3671参照)を、当たり関連コマンド処理に代えて当たり関連コマンド処理26(図591のZ3974参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図587を参照して、演出更新処理26(Z3198)の内容について説明をする。図587は、演出更新処理26(Z3198)の内容を示したフローチャートである。この演出更新処理26(Z3198)は、上述した演出更新処理25(図572のZ3191参照)に対して、変動時間タイマの値が0である場合における処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。
演出更新処理26(Z3198)が実行されると、変動時間タイマの値が0よりも大きいかを判別し(Z3201)、大きいと判別した場合は(Z3201:Yes)、上述した演出更新処理25(図572のZ3191参照)と同一のZ3271~Z3262の処理を実行し、本処理を終了する。一方、Z3201の処理において、変動時間タイマの値が0であると判別した場合には(Z3201:No)、現在が大当たり中(大当たり遊技中)であるかを判別し(Z3274)、大当たり中(大当たり遊技中)であると判別した場合は(Z3274:Yes)、移行タイマ223taの値が1以上であるかを判別する(Z3275)。
Z3275の処理において、1以上であると判別した場合は(Z3275:Yes)、移行タイマ中断フラグ223teがオンに設定されているかを判別し(Z3276)、オンに設定されていないと判別した場合は(Z3276:No)、移行タイマ223taの値を更新し(Z3277)、本処理を終了する。また、Z3274の処理において、大当たり中では無いと判別した場合(Z3274:No)、移行タイマ223taの値が1以上では無いと判別した場合(Z3275:No)、移行タイマ中断フラグ223teがオンに設定されている場合(Z3276:Yes)は、Z3277の処理を実行すること無く、本処理を終了する。これにより、内部移行データを更新するための移行タイマ223taの値を適正に更新させることができる。
次に、図588を参照して、連打演出処理28(Z3282)の内容について説明する。図588は、連打演出処理28(Z3282)の内容を示したフローチャートである。この連打演出処理28(Z3282)は、上述した連打演出処理(図573のZ3272参照)に対して、移行タイマ223ta及び移行タイマ中断フラグ223teを設定するための処理を追加している点で相違し、それ以外は同一である。
連打演出処理28(Z3282)が実行されると、まず、内部値の移行開始タイミングであるかを判別し(Z6521)、移行開始タイミングであると判別した場合は(Z6521:Yes)、次に、内部移行データ格納エリア223sgに格納されているデータ(内部移行データ)を読み出し(Z6522)、読み出したデータ(内部移行データ)に基づく内部値の移行を開始し(Z6523)、移行タイマ223taの値に1をセットし(Z6524)、その後、上述した連打演出処理(図573のZ3272参照)と同一のZ6501~6509,Z6512の処理を実行する。
そして、Z6509の処理を終えると、次に、移行タイマ中断フラグ223teがオンに設定されているかを判別し(Z6525)、オンに設定されていると判別した場合は(Z6525:Yes)、移行タイマ中断フラグ223teをオフに設定し(Z6526)、本処理を終了する。また、Z6525の処理において、オンに設定されていないと判別した場合は(Z6525:No)、Z6526の処理をスキップして本処理を終了する。
次に、図589を参照して、第3連打演出処理26(Z6592)の内容について説明をする。図589は、第3連打演出処理26(Z6592)の内容を示したフローチャートである。この第3連打演出処理26(Z6592)では、上述した第3連打演出処理(図575のZ6542参照)に対して、移行タイマ中断フラグ223teを設定する処理を追加した点で相違する。
具体的には、Z6579の処理において、連打演出の終了タイミングであると判別した場合に(Z6579:Yes)、移行タイマ中断フラグ223teをオンに設定し(Z6594)、連打演出設定フラグ223siの設定状況を「01H」に設定し(Z6580)、次いで、演出回数カウンタtbの値が1以上であるかを判別する(Z6595)。つまり、Z6595の処理では、今回実行された連打演出が、大当たり中演出における最後の連打演出であるかを判別する。
Z6595の処理において、演出回数カウンタtbの値が1以上では無い(0である)と判別した場合は(Z6595:No)、今回が最後の連打演出であるため、上述した第3連打演出(図575のZ6542参照)と同一のZ6581の処理を実行し、本処理を終了する。一方、Z6595の処理において、演出回数カウンタtbの値が1以上である、即ち、大当たり中演出内で次の連打演出が実行される状態であると判別した場合は(Z6595:Yes)、演出回数カウンタtbのカウンタ値を1減算し(Z6596)、減算後の演出回数カウンタtbの値が0であるかを判別し(Z6597)、0であると判別した場合は(Z6597:Yes)、表示値に対応した演出態様を設定し(Z6598)、本処理を終了する。
また、Z6597の処理において、演出回数カウンタtbの値が0では無いと判別した場合は(Z6597:No)、連打演出が継続することを示唆する演出態様(図580(b)参照)を設定し、本処理を終了する。このように、複数の連打演出を跨いで1の全体演出を実行するように構成した場合には、1の連打演出が終了した場合に、残りの連打演出が存在するかを判別し、その判別結果に基づいて、連打演出終了時に表示される表示態様(演出態様)を設定するように構成することで、1の全体演出を一連の演出として円滑に実行することができる。
なお、本実施形態では、図589に示した通り、最後の連打演出の終了タイミングのみ、表示値(連打ゲージRGのゲージ数)に応じた演出態様を設定し、それ以外の連打演出の終了タイミングでは、次の連打演出が実行されることを示唆するように構成しているが、これに限ること無く、最後の連打演出以外の連打演出の終了タイミングにて、表示値(連打ゲージRGのゲージ数)に応じた演出態様を設定するように構成しても良い。これにより、大当たり中演出を楽しんでいる遊技者に対して、大当たり中演出として実行される連打演出が全て終了したと思わせ、その後、更なる連打演出が実行されるという意外性のある演出を提供することができる。
また、最後の連打演出の終了タイミングにおいて、次の連打演出が実行されることを示唆する演出態様を設定するように構成しても良い。これにより、大当たり中演出が終了する最後まで、新たな連打演出が実行されることを遊技者に期待させながら遊技を行わせることができる。
なお、本実施形態では、大当たり中演出において連打演出が実行される期間をラウンド遊技期間としているが、これに限ること無く、大当たりのインターバル期間やエンディング期間にて連打演出を実行するように構成しても良い。これにより、どのタイミングで連打演出が実行されるかを遊技者に分かり難くすることができる。
次に、図590を参照して、連打操作検出処理26(Z3671)の内容について説明をする。図590は、連打操作検出処理26(Z3671)の内容を示したフローチャートである。この連打操作検出処理26(Z3671)では、上述した連打操作検出処理25(図577のZ3651参照)に対して、大当たり中(大当たり遊技中)に実行される連打演出(昇格演出)に関する処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の処理内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
連打操作検出処理26(Z3671)が実行されると、連打操作検出処理25(図577のZ3651参照)と同一のZ6601~Z6616の処理が実行される。そして、Z6611の処理を終えると、加算後の表示値が5であるかを判別し(Z6651)、5であると判別した場合は(Z6651:Yes)、次に、大当たり中であるかを判別する(Z6652)。
Z6652の処理において、大当たり中であると判別した場合、即ち、大当たり中演出(昇格演出)にて、表示値が5に到達し、図581(b)に示した昇格画面が表示された場合には(Z6652:Yes)、昇格済フラグ223tdをオンに設定し(Z6653)、本処理を終了する。本実施形態では、昇格済フラグ223tdがオンに設定されると、以降のラウンド遊技にて、昇格成功を示す(確変大当たりを示す)ための演出態様でラウンド演出が実行されるように構成している。よって、昇格画面(図581(b)参照)が実行されたにも関わらず、以降のラウンド演出で再度連打演出(昇格演出)が実行されてしまうという不具合を回避することができる。
次に、図591を参照して、当たり関連コマンド処理26(Z3974)の内容について説明をする。図591は、当たり関連コマンド処理26(Z3974)の内容を示したフローチャートである。この当たり関連コマンド処理26(Z3974)は、上述した第23実施形態における当たり関連コマンド処理23(図531のZ3914参照)に対して、各コマンドを受信した場合に実行される処理の内容を一部変更した点で相違している。同一の処理無いようについては同一の符号を付してその説明を省略する。
当たり関連コマンド処理26(Z3974)が実行されると、Z4101の処理において、オープニングコマンドを受信したと判別すると(Z4101:Yes)、当たり中演出設定処理を実行し(Z4151)、Z4102の処理を実行し、本処理を終了する。なお、当たり中演出設定処理(Z4151)の詳細な内容については、図592を参照して後述する。
Z4103の処理において、ラウンド数コマンドを受信したと判別した場合は(Z4103:Yes)、Z4104の処理を実行し、その後、ラウンド演出設定処理を実行し(Z4152)、本処理を終了する。なお、ラウンド演出設定処理(Z4152)の詳細な内容については、図593を参照して後述する。
また、Z4103の処理において、ラウンド数コマンドを受信していないと判別した場合は(Z4103:No)、上述した第23実施形態における当たり関連コマンド処理23(図531のZ3914参照)と同一のZ4105~Z4111の処理を実行する。そして、Z4111の処理においてエンディングコマンドを受信したと判別した場合は(Z4111:Yes)、当たり中演出終了処理を実行し(Z4153)、Z4112の処理を実行し、本処理を終了する。なお、当たり中演出終了処理(Z4153)の詳細な内容については、図594を参照して後述する。
次に、上述した当たり関連コマンド処理26(Z3974)にて実行される当たり中演出設定処理(Z4151)の内容について、図592を参照して説明する。図592は当たり中演出設定処理(Z4151)の内容を示したフローチャートである。この当たり中演出設定処理(Z4151)では、大当たり遊技の種別及び、大当たり当選を示す第3図柄の種別(確変図柄又は通常図柄)に応じて、今回の大当たり遊技中に実行される大当たり中演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
当たり中演出設定処理(Z4151)が実行されると、まず、大当たり図柄(第3図柄)が確変図柄であったかを判別する(Z6801)。ここで、本実施形態では、特別図柄変動が実行されている期間に対応させて、第3図柄表示装置81の表示画面にて第3図柄を変動表示させる変動演出が実行される。そして、特別図柄が大当たり当選を示す組合せで停止表示されるタイミングに合わせて、第3図柄も大当たり当選を示す組合せ(例えば、同一数字の組合せ(666等))で停止表示される。第3図柄の大当たり当選を示す組合せとして、その当選した大当たりの大当たり種別(確変大当たり、通常(時短)大当たり等)も報知可能な組合せ(例えば、確変大当たりを示す確変図柄「777」等)と、大当たり種別を報知しない組合せ(例えば、確変大当たりでも通常大当たりでも表示され得る通常図柄「666」等)を有している。そして、大当たり種別を報知しない第3図柄の組合せで停止表示された場合には、大当たり遊技中に実行される大当たり中演出にて今回の大当たり種別(確変大当たり、通常(時短)大当たり)を報知する昇格演出を実行するように構成している。
このように構成することで、第3図柄の停止表示タイミングで(大当たり遊技の開始前に)大当たり種別を報知する場合と、大当たり遊技中(大当たり中演出の実行中)に大当たり種別を報知する場合と、を設けることができるため、遊技者に対して、より有利な大当たり(確変大当たり)に当選したことを期待させながら長期間遊技を行わせることができ、演出効果を高めることができる。
Z6801の処理では、大当たり遊技の開始前にすでに確変大当たりであることを遊技者に報知しているか否かが判別され、大当たり図柄が確変図柄では無い、即ち、通常図柄であると判別された場合には(Z6801:No)、次に、今回の大当たり種別が確変大当たりであるかを判別し(Z6802)、確変大当たりであると判別した場合は(Z6802:Yes)、上限値格納エリア223seに5を設定し(Z6803)、確変大当たりでは無いと判別した場合、即ち、通常(時短)大当たりである場合は(Z6802:No)、上限値格納エリア223seに4を設定し(Z6804)、それぞれ、Z6805の処理へ移行する。
図580及び581を参照して上述した通り、本実施形態では、大当たり遊技中に、複数回の連打演出が実行されるように構成しており、その複数回の連打演出にて、連打ゲージRGのゲージ数を上昇させ、ゲージ数が5まで上昇した場合に、確変大当たりであることを示す昇格演出を実行するように構成している。よって、Z6803,Z6804の処理にて説明をした通り、今回の大当たりが確変大当たりである場合のみ、上限値格納エリア223seに5が設定されるようにすることで、確変大当たり以外の大当たり遊技中に、連打ゲージRGのゲージ数が5まで上昇してしまう不具合を防止することができる。
図592に戻り、説明を続ける。Z6805では、演出回数選択テーブル222tbを参照して、今回の当たり中演出にて実行される連打演出の回数を決定し(Z6805)、決定した回数を演出回数カウンタtbの値に設定する(Z6806)。そして、連打演出が実行されるラウンド数を決定し、各ラウンドに対応するラウンド演出を示す情報をラウンド演出格納エリア223tcに格納し(Z6807)、内部シナリオテーブル222saを参照して内部シナリオを決定し(Z6808)、連打演出回数と内部シナリオとに基づいて内部値の移行データ(内部値移行データ)を作成し(Z6809)、作成した内部値移行データを、内部移行データ格納エリア223sgに格納し(Z6810)、差分上限値格納エリアに5を設定し(Z6811)、本処理を終了する。
Z6811の処理に示した通り、本第26実施形態では、上述した第25実施形態とは異なり、差分上限値として、連打ゲージRGのゲージ数の上限である5が設定されるように構成している。つまり、確変大当たりであって、内部値が5まで上昇している場合には、例えば、現状の表示値が0であったとしても、1回の操作手段への操作に基づいて、確変大当たりを示す表示値5を表示させることが可能となる。これにより、遊技者に対して意外性のある演出を提供することができる。
なお、本実施形態のように、1回の操作手段への操作に基づいて、表示値が上限値まで上昇し得る技術思想を、上述した第25実施形態に用いても良いし、上述した第25実施形態に用いた技術思想、即ち、1回の操作手段への操作では、表示値を上限値まで上昇させることができない技術思想を本第26実施形態に用いても良い。
さらに、本実施形態のように構成した場合には、例えば、内部値が5に上昇するまで、遊技者に操作手段を操作させることを促す演出を実行しないように構成するだけで、連打演出を、1回押し演出へと可変させることができる。この場合、図580(a)に示した表示画面に対して、「連打」の文字に代えて、画像NGにて操作手段を1回押下することを促す表示態様として「一撃PUSH」の文字を表示させ、表示領域803にて、1回のPUSHボタン10317操作によって、昇格演出の演出結果が表示される旨を示す案内表示を表示させれば良い。
また、このように、大当たり中演出として、連打演出と、1回押し演出と、を実行可能にする場合には、遊技者に対して大当たり遊技中に実行させる演出種別を選択可能に構成しても良いし、演出種別に応じて、確変大当たり期待度を異ならせて、実際の大当たり種別に基づいて所定の抽選により実行する演出種別を決定するように構成しても良い。
図592に戻り、説明を続ける。Z6801の処理において、大当たり図柄が確変図柄であると判別した場合は(Z6801:Yes)、次に、確変大当たりを示すための当たり中演出の演出態様を設定し(Z6812)、本処理を終了する。つまり、大当たり遊技が開始されるよりも前に既に確変大当たりであることを遊技者に報知している場合には、大当たり中演出(当たり中演出)にて、昇格演出を実行する必要が無いため、異なる演出が実行される。
このように構成することで、確変大当たりに当選した場合には、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態は、確変大当たりの報知タイミングによって変わることは無いが、大当たり中演出の演出態様が異ならせることができる。この場合、大当たり遊技が開始されるよりも前に既に確変大当たりであることを遊技者に報知している場合(確変図柄で大当たりした場合)に実行される大当たり中演出にて、大当たり種別とは異なる遊技者に有となる特典を付与可能な演出(例えば、大当たり確率を複数段階に設定可能な仕様のパチンコ機10であれば、その設定値、大当たり遊技を挟んで特別図柄の高確率状態が連続して設定される回数に上限を設けられている仕様のパチンコ機10(所謂、リミット機)であれば、上限(リミット)に到達するまでの残回数、大当たり当選時の遊技状態等を報知可能な演出)を実行するように構成すると良い。これにより、同一の大当たり種別(確変大当たり)に当選した場合において、その大当たり種別が報知されるタイミングによって、遊技者が獲得可能な特典(演出から取得可能な有利情報)を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、上述した技術思想を用いた場合、例えば、昇格演出にて確変大当たりが報知された後の残ラウンド遊技期間において、確変図柄が停止表示された場合における大当たり中演出の演出態様を実行可能にし、その確変図柄が停止表示された場合における大当たり中演出の演出態様として、後半に行けばいくほど、特典が付与され易い演出態様を設けると良い。これにより、昇格演出が実行された場合であっても、いち早く、確変大当たり報知をさせたほうが、遊技者に有利な状況を創出することができるため、遊技者に対して意欲的に操作手段を操作させることができる。
次に、図593を参照して、ラウンド演出設定処理(Z4152)の内容について説明をする。図593は、ラウンド演出設定処理(Z4152)の内容を示したフローチャートである。このラウンド演出設定処理(Z4152)は、上述した当たり関連コマンド処理26(図591のZ3974参照)にてラウンド数コマンドを受信した場合に実行されるものであり、ラウンド演出格納エリア223tcに格納されているラウンド演出情報に基づいて、新たに開始されるラウンド遊技に対する演出態様を設定する処理が実行される。
ラウンド演出設定処理(Z4152)が実行されると、まず、昇格済フラグ223tdがオンに設定されているかを判別し(Z6901)、オンに設定されていると判別した場合は(Z6901:Yes)、確変大当たりを示すための当たり中演出の演出態様を設定し(S6902)、本処理を終了する。つまり、本実施形態のように、昇格演出が、複数のラウンド遊技を跨ぐように実行され、且つ、その昇格演出の演出結果(確変大当たりを報知するタイミング)が、遊技者による操作手段への操作結果に基づくように構成した場合には、どのタイミングで確変大当たり報知が実行されるかが不明となる。
つまり、昇格演出として、2ラウンド目に実行される連打演出中に、確変大当たり報知可能な状況、即ち、内部値が5まで上昇する内部値移行データが設定されていたとしても、2ラウンド目の連打演出にて遊技者が操作手段を操作しなかった場合には、確変大当たり報知が実行されないままラウンド遊技が終了し、次の連打演出(例えば、4ラウンド目)が実行される。一方、2ラウンド目に遊技者が意欲的に操作手段を操作した場合には、2ラウンド中に確変大当たりが報知される場合もある。
よって、本実施形態では、新たなラウンドが開始される度に、昇格済フラグ223tdがオンに設定されているかを判別し、オンに設定されている場合には、予め定められている演出態様(ラウンド演出格納エリア223tcに格納されている情報に基づく演出態様)とは異なる専用の演出態様が設定されるように構成している。これにより、大当たり中演出における各ラウンド演出の内容に対して遊技者に違和感を与え難くすることができる。
なお、本実施形態では、確変大当たり報知が実行されたことを示す昇格済フラグ223tdがオンに設定された場合に、予め定められている演出態様(ラウンド演出格納エリア223tcに格納されている情報に基づく演出態様)とは異なる専用の演出態様が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、大当たり中演出にて昇格演出(連打演出)を強制的に実行させないようにすることを示すフラグ(規制フラグ)を設け、その規制フラグがオンに設定されていると判別した場合にも、予め定められている演出態様(ラウンド演出格納エリア223tcに格納されている情報に基づく演出態様)が実行されないように構成しても良く、この場合、例えば、大当たり遊技のオープニング期間中に、遊技者に対して、昇格演出の実行の有無を選択させる選択画面を表示し、遊技者が昇格演出を実行しないことを選択した場合に、規制フラグをオンに設定するように構成すれば良い。
Z6901の処理において、昇格済フラグ223tdがオンに設定されていないと判別した場合は(Z6901:No)、次に、ラウンド演出格納エリア223tcに格納されている情報を読み出し、今回のラウンド数に対応するラウンド演出を特定し(Z6903)、特定したラウンド演出が連打演出であるかを判別し(Z6904)、連打演出であると判別した場合は(Z6904:Yes)、連打演出設定フラグ223siに「02H」を設定し(Z6905)、連打演出の開始を設定し(Z6906)、本処理を終了する。
また、Z6904の処理において、ラウンド演出が連打演出では無いと判別した場合は(Z6904:No)、次いで、ラウンド演出が連打予告演出であるかを判別し(Z6907)、連打予告演出であると判別した場合は(Z6907:Yes)、連打予告演出の開始を設定し(Z6908)、本処理を終了する。一方で、連打予告演出では無いと判別した場合は(Z6907:No)、通常のラウンド演出の開始を設定し(Z6909)、本処理を終了する。
次に、図594を参照して、当たり中演出終了処理(Z4153)の内容を説明する。図594は、当たり中演出終了処理(Z4153)を示したフローチャートである。この当たり中演出終了処理(Z4153)は、上述した当たり関連コマンド処理26(図591のZ3974参照)にてエンディングコマンドを受信した場合に実行されるものであり、昇格済フラグ223tdの設定状況に応じて異なる演出態様を設定するための処理や、大当たり中演出を終了させるための処理が実行される。
当たり中演出終了処理(Z4153)が実行されると、まず、昇格済フラグ223tdがオンに設定されているかを判別し(Z7001)、オンに設定されていると判別した場合は(Z7001;Yes)、確変状態突入を示す演出態様を決定し(Z7002)、昇格済フラグ223tdをオフに設定し(Z7003)、後述するZ7007の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。一方、Z7001の処理において、昇格済フラグ223tdがオンに設定されていないと判別した場合は(Z7001:No)、次に、今回の大当たりが確変大当たりであるかを判別し(Z7004)、確変大当たりであると判別した場合は(Z7004:Yes)、確変昇格を示す演出態様を決定し(Z7005)、後述するZ7007の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。
また、Z7004の処理において、確変大当たりでは無いと判別した場合は(Z7004:No)、非確変状態突入を示す演出態様を決定し(Z7006)、上限値格納エリア223se、差分上限値格納エリア223sf、内部移行データ格納エリア223sg、表示値格納エリア233sh、ラウンド演出格納エリア223tc、移行タイマの値をクリア(リセット)し(Z7007)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、上述した第25実施形態、及び第26実施形態では、遊技者が操作手段を操作することに基づいて表示態様を可変させる可変表示を実行可能な操作演出において、目標値(上限値)を予め設定し、さらに、経過時間に基づいて可変表示可能な値(内部値)の範囲を規定するように構成することで、操作演出の全期間(操作有効期間が設定される全期間)に渡って可変表示を継続して実行させることができるため、演出効果を高めることができる。
さらに、経過時間に基づいて規定される値(内部量)の移行度合いとして、図568(a)に示した通り、異なる傾向(数式)に基づいた様々な移行度合いを作成することができるため、操作演出における演出のバリエーションを増加させることができる。
なお、上述した第25実施形態、及び第26実施形態では、1の演出期間(1の演出期間中に設定される操作有効期間の合算期間)に対して、特定の移行度合いを作成するように構成しているが、これに限ること無く、一部期間に対して、優先的に移行度合いを作成し、その後、他の期間に対して移行度合いを作成するように構成しても良い。
具体的には、10秒間の操作有効期間、上限値が10に設定された操作演出に対して移行度合い(内部移行データ)を作成する場合において、先に後半の5秒に対する優先内部移行データを作成する。この場合、優先内部移行データは、5秒間に内部値を最大で10個上昇させることができる条件で作成されることになる。そして、優先内部移行データとして、5秒間に内部値を8上昇させる優先内部移行データが作成された場合には、次に、前半の5秒に対して、内部値を2秒上昇させる内部移行データが作成されることになる。
このように、1の演出期間を、複数の小期間に区分けし、各小期間に対して、優先度を設けながら、個々に内部移行データを作成し、最終的に、1の演出期間における上限値と合致する全体内部移行データを作成可能に構成することで、例えば、1の演出期間内に実行される操作演出のうち、遊技者が最も注視することになる期間(例えば、操作演出の終盤期間や、通常とは異なる態様の操作演出が実行される期間)に対して、内部値が大きく上昇するように内部移行データを作成することが可能となる。
よって、遊技者が注視する期間における操作手段への操作によって、表示態様を可変させ易く(上昇させ易く)することが可能となり、演出効果をより高めることができる。なお、上述した各実施形態では、操作演出(連打演出)として、表示態様(連打ゲージRGのゲージ数)を、上昇させるパターンについて記載したが、表示態様を複数回可変させることが可能な演出態様であれば良く、例えば、表示態様が示す値を減少させるように構成しても良いし、値の概念を有さない表示態様(例えば、複数のリーチ態様を個々に示す複数の表示態様)を、可変させるように構成しても良い。
また、上述した第25実施形態、及び第26実施形態では、操作演出が実行される際に、内部移行データを作成するように構成しているが、これに限ること無く、操作演出の経過時間に応じて、経過時間後の内部移行データを作成するように構成しても良い。この場合、例えば、操作演出の前半期間における遊技者の操作結果を判別可能な判別手段を設け、その判別手段の結果に基づいて、操作演出の後半期間における内部移行データを作成するように構成すると良く、具体的には、前半期間において、可変表示可能な上限(前半期間経過時における内部値)に到達しているか否か(遊技者が意欲的に操作手段を操作しているか否か)を判別し、可変表示可能な上限に到達していると判別した場合に、後半期間において、内部値が上限値(今回の操作演出期間中に可変表示可能な上限値)へと到達し易い内部移行データ(後半期間の序盤で内部値が上昇し易い内部移行データ)が作成されるように構成したり、上限値を上昇させるように構成したりすると良い。
このように構成することで、遊技者に対して、操作演出の全期間に渡って積極的に遊技を行わせることができる。
また、図568に示した通り、上述した第25実施形態、及び第26実施形態では、内部移行データの移行度合いの傾向を示すシナリオとして、4種類の内部シナリオのうち、1の内部シナリオを選択可能にし、その選択した内部シナリオが示す傾向に基づいて内部移行データを作成するように構成しているが、これに限ること無く、複数の内部シナリオを選択可能にし、その選択された複数の内部シナリオを融合した融合シナリオを作成した上で、その融合シナリオに基づいて内部移行データを作成するように構成しても良い。
さらに、上述した内部シナリオを加工する加工手段を設け、例えば、各内部シナリオの傾向を示す曲線(図568(a)参照)を伸縮させたり、増長させる加工処理を施すことにより、同一の内部シナリオが選択された場合に作成される内部移行データのバリエーションを増加させるように構成しても良い。
さらに、上述した第25実施形態、及び第26実施形態では、内部移行データを作成する際に、内部シナリオを読み出すように構成しているが、これに限ること無く、例えば、パチンコ機10に電源が投入されてからの経過時間や、特定の変動パターンで特別図柄変動が実行されてからの変動時間や、大当たり遊技が開始されてからの経過時間や、大当たり遊技が終了してからの経過時間や、パチンコ機10が有する計時手段(例えば、RTC)により計時された計時結果等に基づいて、内部シナリオを示す波形が進行するように構成し、内部移行データを作成すると判別した場合に、進行中の波形に基づいて内部移行データを作成するように構成しても良い。このように構成することで、操作演出が実行されるタイミングによって、作成され易い内部移行データに偏りを持たせることができるため、長時間遊技を行っている遊技者に対して、操作演出における表示態様の可変度合いと、その操作演出に対応する特別図柄の抽選結果との関連性を予測させ易くすることができる。
<第27実施形態>
次に、図595から図603を参照して、第27実施形態について説明をする。従来より、上述した第25実施形態のように、遊技者が操作可能な操作手段(PUSHボタン10317)を設け、その操作手段(PUSHボタン10317)への操作が有効に判別される操作有効期間内に操作手段(PUSHボタン10317)を操作することにより、実行中の演出の演出態様を可変させる操作演出を実行するものがある。そして、操作演出の一部として、操作有効期間内に操作手段(PUSHボタン10317)を複数回操作することで、段階的に演出態様を可変させている連続操作演出(所謂、連打演出)がある。
この連打演出は、演出態様が可変すればするほど遊技者に有利となる特典(例えば、特別図柄抽選による大当たり当選)が付与される可能性が高いことを示唆するように構成しており、操作手段(PUSHボタン10317)が操作(押下)される毎に、演出態様を可変させるか否かの判別を実行し、演出態様を可変させると判別された場合に、演出態様を可変させるように連打演出が制御されるものであった。そして、遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作する毎に、操作手段(PUSHボタン10317)が操作されたことを遊技者に報知するための操作報知(例えば、押下音の出力)を実行することにより、PUSHボタン10317を操作したにも関わらず演出態様が可変されない場合において、遊技者に対してPUSHボタン10317が操作(押下)されたことを確実に報知することで、操作手段が故障していないことを分かり易く理解させるものがある。
しかし、上述した従来型の連打演出を実行した場合には、PUSHボタン10317が操作される毎に、演出態様を可変させるか否かの判別を実行するように構成しているため、短期間の間に操作された複数回のPUSHボタン10317への操作において、何れも演出態様を可変させるとの判別結果になった場合に、演出態様を可変させるための可変演出が終了するよりも前に、次の可変演出が実行されてしまい、遊技者に分かり難い操作演出が実行されてしまうという問題があった。
これに対して、本第27実施形態は、操作有効期間内に操作手段(PUSHボタン10317)が操作され、その操作手段への操作に基づいて演出態様を可変させる可変演出が実行された場合には、その可変演出の演出期間が経過するまで、次の可変演出が実行されないように構成している。このように構成することで、操作手段への操作に基づいて実行される可変演出が重複して実行される、或いは、実行中の可変演出を中止し、新たな可変演出が実行されることによって、操作演出の演出効果が低下してしまうことを抑制することができる。
また、可変演出の演出期間中においても、遊技者が操作手段を操作した場合に実行される操作報知は実行可能となるように構成している。これにより、操作有効期間内に遊技者が実行した操作手段への操作が正しく認識されていることを遊技者に報知することができるため、新たな可変演出が実行される。
さらに、本第27実施形態では、可変演出の演出期間中において、遊技者が操作手段を操作した場合に、可変演出が実行されない代わりに、遊技者に有利となる内部抽選を実行するように構成しており、その内部抽選の結果に基づいて、可変演出が終了した後における演出態様を可変可能に構成している。よって、可変演出が実行されている最中も遊技者に対して意欲的に操作手段を操作させることができる。また、このように構成することで、可変演出の演出期間を長く設定したとしても、遊技者に対して操作手段への操作意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
本第27実施形態におけるパチンコ機10は、上述した第25実施形態におけるパチンコ機10に対して、音声ランプ制御装置113のROM222の構成の一部と、RAM223の構成の一部と、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する制御処理の一部を変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
<第27実施形態の演出内容について>
図595から図596を参照して、本第27実施形態におけるパチンコ機10が実行する各種演出内容のうち、特徴的な演出内容について説明をする。具体的には、操作有効期間が設定されている状態で遊技者が操作手段を操作したことに基づいて実行される演出の内容について説明をする。
まず、図595(a)を参照して、連打演出中において、演出態様が可変される場合における態様について説明をする。図595(a)は、連打演出における演出可変時の表示態様を模式的に示した図である。この図595(a)に示した内容は、上述した第25実施形態において、図560(b)を参照して説明をした表示態様と同一の可変内容を示した図であって、遊技者が操作手段を操作した直後(0.1秒後)の表示態様を示している。図595(a)では、上述した図560(b)との相違点のみを説明し、同一の内容については、その説明を省略する。
操作有効期間が設定されている状態で遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作すると、音声出力装置226から押下音(図では「ダッ」で表示)が0.1秒出力され、気合ゲージKGのゲージ数を可変(上昇)させる演出表示と、キャラクタ801が纏うオーラの表示態様を可変(大きく)させる演出表示と、が0.5秒間実行される。図595(a)に示した図は、遊技者がPUSHボタン10317を操作した直後(約0.1秒後)であるため、気合ゲージKGの2段目のゲージが表示途中で、キャラクタ801のオーラを1段階大きくさせる表示途中の表示態様を示している。そして、表示領域803には、操作有効期間の残期間を示す「残り6.50秒」の文字が表示されている。
そして、本第27実施形態では、第3図柄表示装置81の表示画面にて気合ゲージKGのゲージ数を可変(上昇)させる可変演出表示と、キャラクタ801が纏うオーラの表示態様を可変(大きく)させる可変演出表示とが終了するまでの期間(0.5秒間)は、遊技者がPUSHボタン10317を操作したとしても、押下音が出力されるだけであり、新たな可変演出が実行されないように構成している。よって、実行中の可変演出表示が終了するまで、新たな可変演出が開始されることを禁止することができるため、第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出表示を遊技者に分かり易く理解させることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、遊技者がPUSHボタン10317を操作したことを判別するために、最短で0.15秒を要するように構成している。つまり、0.15秒よりも短い間隔で遊技者がPUSHボタン10317を連打したとしても、0.15秒以上の間隔を空けたタイミングでPUSHボタン10317を押下した操作が操作判別の対象となるように構成している。このように構成することで、押下音の出力期間(0.1秒)よりも、PUSHボタン10317の押下間隔のほうが長くすることができるため、複数の押下音が重複して出力され得る事態が発生することを物理的に抑制することができる。
さらに、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、可変演出表示が実行されている期間(0.5秒間)に操作手段が操作された場合、即ち、新たな可変演出が実行されない期間中に操作手段が操作された場合に、上述した可変演出表示の態様を可変させるための抽選では無く、表示画面に表示されているPUSHボタン10317を模した画像の表示態様を可変させるためのボタン表示可変抽選を実行可能に構成しており、そのボタン表示可変抽選に当選した場合には、実行中の可変演出表示が終了した後に、表示画面に表示されているPUSHボタン10317を模した画像の表示態様を可変させる演出表示が実行されるように構成している。
つまり、本実施形態では、1の表示態様(例えば、キャラクタの表示態様)を、遊技者が操作手段を操作したことに基づいて可変可能に構成し、その1の表示態様を可変させている期間(可変期間)を、遊技者が操作手段を操作しても、その1の表示態様を可変させない無効期間とすることで、1の表示態様が重複して可変してしまう事態を防ぐように構成している。そして、その無効期間中に操作手段を操作した場合には、1の表示態様を可変させるための処理(可変)とは異なる処理として、1の表示態様とは異なる他の表示態様を可変させるための処理を実行するように構成している。このように構成することで、1の表示態様が重複して可変してしまう事態が発生することを抑制することができると共に、1の表示態様が可変されている期間(可変期間)においても、遊技者に対して意欲的に操作手段を操作させることができる。
次に、図595(b)を参照して、ボタン表示可変抽選に当選した状態で、可変演出表示が終了した場合の表示態様について説明をする。図595(b)は、PUSHボタン10317の表示態様を可変させた場合における表示態様の一例を模式的に示した図であって、上述した図595(a)に示した状態から0.4秒後に表示される表示態様を示した図である。
図595(b)に示した通り、可変演出表示(気合ゲージKGのゲージ数、及び、キャラクタ801の表示態様を可変させる演出表示)が終了すると、可変演出表示期間中に実行されたボタン表示可変抽選の結果に基づいて、画像NGに表示されるPUSHボタン10317を模した画像の表示態様が通常の表示態様とは異なる態様(図では、縁を黒塗りした態様)で表示される。そして、表示領域803には、「残り6.10秒」の文字が表示されている。
詳細は後述するが、ボタン表示可変抽選では、PUSHボタン10317を模した画像の表示態様を可変させるか否かを決定するボタン表示可変抽選と、ボタン表示可変抽選で当選した場合に、表示態様の種別を決定する表示態様抽選と、が実行される。そして、ボタン可変抽選にて当選した場合は、可変演出表示の終了後に実行される1回目の操作手段への操作に基づいて、表示値の可変条件が成立する(可変抽選を実行すること無く、必ず、可変条件が成立する)という特典が遊技者に付与されるように構成している。
さらに、表示態様抽選では、対象となる特別図柄抽選の結果(当否判定結果)の種別(大当たり、外れ)及び、連打演出に対して設定されている上限値の値に基づいて、異なる表示態様が選択されるように構成している。つまり、PUSHボタン10317を模した画像の表示態様が可変した場合に、その表示態様の種別によって、対象となる特別図柄抽選の結果を遊技者に予測させることが可能となるという特典を付与可能に構成している。
よって、可変演出表示が実行されている最中であっても、遊技者に対して操作手段を意欲的に操作させることができる。また、可変演出表示の演出期間が長くなるほど、限られた期間である操作有効期間内において、新たに表示値を可変させる機会が減少してしまい、演出効果が低下してしまうという問題が発生してしまうが、その可変演出表示の演出期間を用いて、ボタン可変抽選を実行可能に構成することで、操作有効期間中における演出効果が低下してしまうことを抑制することができる。
なお、本実施形態では、新たな可変演出が実行されない期間(追加可変無効期間)において、遊技者が操作手段(PUSHボタン10317)を操作した場合に、特別図柄抽選の結果を遊技者に予測させることが可能な演出を、PUSHボタン10317を模した画像の表示態様を可変させることで実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、追加可変無効期間が設定された場合に、画像NGに新たな表示態様(例えば、岩を模した岩アイコン)を表示することで、操作手段への操作が岩アイコンによって規制されていることを示す演出態様を実行しても良い。このように構成することで、遊技者に対して追加可変無効期間が設定されていることを分かり易く報知することができる。
さらに、上述した岩アイコンが追加可変無効期間中における操作手段への操作に基づいて可変するように構成し、所定条件が成立した場合(可変抽選に当選した場合)に、岩アイコンが破壊され、遊技者に有利な特典を付与可能な表示アイコンが表示されるように構成しても良い。この場合、遊技者に有利な特典としては、可変演出の結果(気合ゲージKGを可変させた結果)に基づいて提供される特典(大当たり当選期待度)とは異なる特典を付与するように構成すると良く、例えば、大当たり当選した場合における、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を示唆する特典や、大当たり当選した場合に実行されるラウンド遊技の数を示唆する特典や、現在設定されている遊技状態を示唆する特典を付与するように構成すると良い。
このように構成することで、連打演出の実行期間中において、遊技者に分かり難い演出(重複した可変演出)が実行されることを抑制することができると共に、複数の演出によって、遊技者に有利となる特典を複数提供可能となるため、遊技者に意欲的に操作手段を操作させることができる。
次に、図596を参照して、操作有効期間が設定される連打演出中における操作手段(PUSHボタン10317)への操作に対応して実行される各種演出の内容について説明する。図596は、操作有効期間が設定される連打演出中における操作手段(PUSHボタン10317)への操作に対応して実行される各種演出の内容を示したタイミングチャートである。
図596に示した通り、遊技者がPUSHボタン10317を押下すると、0.1秒の押下音(図では「ダッ」で表示)が音声出力装置226から出力され、可変抽選に当選した場合には、第3図柄表示装置81の表示面にて0.5秒間の可変演出(気合ゲージKGのゲージ数を上昇させる演出、キャラクタ801の表示態様を可変させる演出)が実行される。そして、この可変演出が実行されている間は、遊技者がPUSHボタン10317を操作しても、新たな可変演出が実行されることの無い追加可変無効期間となる。
この追加可変無効期間中であっても、PUSHボタン10317が押下される毎に、押下音が出力される。これにより、遊技者に対して、押下操作が適正に認識されていることを報知することができる。さらに、追加可変無効期間中であっても、PUSHボタン10317への押下操作に基づいて、可変抽選が実行されるように構成しており、その可変抽選に当選した場合には、内部的に可変抽選に当選し易い状態が設定される(図592(a)の4回目のPUSHボタン10317押下に相当)。
そして、内部的に可変抽選に当選し易い状態が設定されると、追加可変無効期間が終了した後に実行されるPUSHボタン10317の押下時にて、可変抽選を実行すること無く、可変演出が実行される(図596(a)の黒丸参照)。このように構成することで、追加可変無効期間中であっても、遊技者に意欲的に操作手段(PUSHボタン10317)を操作させることができる。
なお、図596(a)に示した例では、可変演出の実行期間として0.5秒が設定される例を示しているが、可変演出の実行期間は、可変演出の種別に応じて異ならせている。具体的には、気合ゲージKGのゲージ数が1段階目から2段階目、及び、2段階目から3段階目へと移行する際の可変演出の実行期間は0.5秒、3段階目から4段階目、及び4段階目から5段階目へと移行する際の可変演出の実行期間は1秒となるように構成している。つまり、可変演出による大当たり当選の期待度が高まるほど、可変演出の実行期間が長くなるように構成し、遊技者に対してよりインパクトのある演出が実行されるように構成している。
このように構成することで、可変演出における大当たり当選の期待度を遊技者に分かり易く報知することができる。さらに、可変演出が進行するほど(ゲージ数が上昇するほど)、可変演出の実行期間が長くなるため、追加可変無効期間が長くなる。よって、連打演出中に実行される可変演出とは異なる演出(PUSHボタン10317の表示態様を可変させるための演出)を実行させるための操作期間を長くすることができる。
また、本実施形態では、可変演出が実行されている期間と、追加可変無効期間が設定される期間と、を同一の期間としているが、これに限ること無く、可変演出が実行されている期間よりも、追加可変無効期間が長くなるように構成しても良い。このように構成することで、可変演出が終了した直後に、次の可変演出が実行されてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、連打演出の演出態様として、図595に示した通り、気合ゲージKGのゲージ数が上昇する演出態様を用いているが、遊技者による操作手段への操作に基づいて表示態様が可変し、その可変状況によって遊技者に有利となる特典(例えば、大当たり当選)の付与期待度を異ならせるような演出態様であれば良く、例えば、遊技者による操作手段への操作に基づいて、特定の値が減少し、その減少量によって特典の付与期待度を異ならせた演出態様を用いても良いし、遊技者による操作手段への操作に基づいて表示態様が可変した回数によって特典の付与期待度を異ならせた演出態様を用いても良い。また、本実施形態とは逆の思想として、操作手段による操作手段への操作に基づいて、表示態様が可変しないほうが特典の付与期待度が高くなる演出態様を用いても良い。
さらに、本実施形態では、遊技者に対して操作手段を複数回操作させることにより、表示態様を複数回可変させる演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、遊技者が操作手段を継続して押下している期間の長さに応じて、表示態様を複数回可変させる演出(長押し演出)や、遊技者が操作手段を操作する際に操作手段へと加えた圧力(衝撃)の強さや方向に基づいて表示態様を複数回可変させる演出を用いても良い。
また、図596に示した通り、本実施形態では、操作有効期間中において、PUSHボタン10317が操作(押下)されたことを示す音声として「ダッ」の1種類を用いて説明をしているが、これに限ること無く、例えば、表示態様を可変可能な期間における操作手段に対する操作時と、表示態様を可変出来ない期間(追加可変無効期間)における操作手段に対する操作時と、で異なる音声を出力可能に構成しても良い。このように構成することで、操作手段(PUSHボタン10317)を操作した場合に出力される音声の種別によって、操作手段が操作されたことが有効に認識されていることと、現在が表示態様を可変可能な期間であるか否かを遊技者に分かり易く報知することができる。
また、本第27実施形態では、連打演出として、表示態様(気合ゲージKGのゲージ数)を複数段階可変(上昇)させることが可能な演出を実行するように構成しているが、これに限ること無く、可変される態様がアナログ的に推移するものでも良いし、可変度合いがパーセンテージで表示されるものであっても良い。また、表示態様が減少するほう遊技者に有利となったり、表示態様が可変した回数が大きいほど遊技者に有利となるように構成しても良い。
<第27実施形態における電気的構成について>
次に、図597及び図598を参照して、本第27実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第27実施形態におけるパチンコ機10は、上述した第25実施形態におけるパチンコ機10に対して、おける音声ランプ制御装置113のMPU221が有するROM222の構成の一部と、RAM223の構成の一部と、を変更した点で相違し、それ以外の電気的構成は同一である。同一の要素については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図597(a)を参照して、ROM222の構成について説明をする。図597(a)は、本第27実施形態におけるROM222の構成を模式的に示した模式図である。図597(a)に示した通り、本第27実施形態では、上述した第25実施形態のROM222に対して、ボタン表示態様選択テーブル222uaを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、その説明を省略する。
ボタン表示態様選択テーブル222uaは、第3図柄表示装置81の表示画面に表示されるPUSHボタン10317を模した画像の表示態様を選択する際に参照されるデータテーブルであって、条件に応じて、複数種類の表示態様(表示色)が選択されるように構成している。このボタン表示態様選択テーブル222uaは、演出タイマ処理(図601のZ3281参照)において、後述する演出中タイマ223uaの値が0と判別され(図601のZ7102:Yes)、後述する確定フラグ223ubがオンに設定されていると判別された場合(図601のZ7103:Yes)、即ち、可変演出表示が終了した状態において、その可変演出表示中にPUSHボタン10317の表示態様を可変することが決定された場合に、PUSHボタン10317の表示態様を選択するために参照される(図601のZ7104)。
ここで、図597(b)を参照して、ボタン表示態様選択テーブル222uaの内容について説明をする。図597(b)は、ボタン表示態様選択テーブル222uaの内容を模式的に示した模式図である。このボタン表示態様選択テーブル222uaには、対象となる特別図柄の抽選結果(当否判定結果)と、実行中の連打演出に対して設定されている上限値と、取得した演出抽選カウンタ223qyの値とに対応して、4種類の表示態様(青、黄、赤、虹)がそれぞれ規定されている。なお、上限値については上限値格納エリア223sfに格納されている情報を読み出して特定される。
具体的には、当否判定結果が当たり(大当たり)で、上限値として「5」が設定されている場合は、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~59」の範囲に「黄」が、「60~89」の範囲に「赤」が、「90~98」の範囲に「虹」が規定されており、上限値として「~4」(「5」以外)が設定されている場合は、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~59」の範囲に「黄」が、「60~89」の範囲に「青」が、「90~98」の範囲に「赤」が規定されている。
一方、当否判定結果が外れで、上限値として「5」が設定されている場合は、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~59」の範囲に「黄」が、「60~89」の範囲に「青」が、「90~98」の範囲に「赤」が規定されており、上限値として「~4」(「5」以外)が設定されている場合は、演出抽選カウンタ223qyの値が「0~59」の範囲に「青」が、「60~89」の範囲に「黄」が、「90~98」の範囲に「赤」が規定されている。
つまり、ボタン表示態様選択テーブル222uaにて選択可能な4種類の表示態様が、遊技者に対する有利度合いを異ならせて規定されており、遊技者に最も不利となる表示態様が「青」、次いで、「黄」,「赤」の順で徐々に有利となり、「虹」が遊技者に最も有利とな表示態様となるようにボタン表示態様選択テーブル222uaの内容を規定している。
詳細に説明をすると、表示態様「虹」は、当否判定結果が「当たり(大当たり)」の場合しか選択し得ない表示態様であることから、PUSHボタン10317を模した画像の表示態様が「虹」で表示された場合には、実行中の連打演出の演出結果が表示されるよりも前に、当否判定結果が当たり(大当たり)であることを遊技者に理解させることができる。よって、特別図柄抽選の結果が大当たりであることをいち早く把握したい遊技者に対して、最も、有利な表示態様となる。
また、本実施形態では、対象となる特別図柄抽選の結果(当否判定結果)が大当たりである場合で、且つ、設定されている上限値が「5」の場合のみ、表示態様として「虹」が選択され得るように構成しているため、表示態様「虹」が選択された場合には、実行中の連打演出にて表示値が最大の「5」まで可変(上昇)することを事前に報知することになる。よって、連打演出中に表示値を最大値まで可変(上昇)させたい遊技者に対しても、連打演出中に表示値が最大値まで可変(上昇)可能な状況であることを報知することができるため、遊技者に有利な表示態様となる。
さらに、他の表示態様(「青」,「黄」,「赤」)は、当否判定結果、及び、設定されている上限値に応じて、選択割合が異なるように規定されており、遊技者に不利な当否判定結果(外れ)で、且つ、遊技者に不利な上限値(「5」以外)である場合に、表示態様「青」が最も選択され易く、次いで、「黄」,「赤」の順で選択され難くなるように構成している。よって、遊技者に最も不利な状況における選択割合の観点で見ると、表示態様「青」が最も遊技者に不利な表示態様となる。そして、表示態様「黄」は、表示態様「青」よりは遊技者に有利となるが、表示態様「赤」よりは不利な表示態様となる。
なお、当否判定結果が当たり(大当たり)である場合における各表示態様の選択割合と、当否判定結果が外れである場合における各表示態様の選択割合と、を比較した場合であっても、表示態様「青」は、当否判定結果が外れの場合に最も選択され易く、当否判定結果が当たり(大当たり)である場合に最も選択され難い表示態様となり、次いで、表示態様「黄」、表示態様「赤」の順で、当たり当選時に選択され易くなるように規定されている。よって、当否判定結果が遊技者に有利となる結果(当たり)である場合における選択割合の観点で見ても、当否判定結果が遊技者に不利となる結果(外れ)である場合における選択割合の観点で見ても、表示態様「青」が最も遊技者に不利な表示態様となる。そして、表示態様「黄」は、表示態様「青」よりは遊技者に有利となるが、表示態様「赤」よりは不利な表示態様となる。
次に、図598を参照して、本第27実施形態におけるパチンコ機10のRAM223の構成について説明をする。図598は、本第27実施形態におけるパチンコ機10のRAM223の内容を模式的に示した模式図である。図598に示した通り、本第27実施形態におけるパチンコ機10のRAM223は、上述した第25実施形態におけるパチンコ機10のRAM223の構成(図570参照)に対して、演出中タイマ223uaと、確定フラグ223ubと、を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
演出中タイマ223uaは、操作有効期間中(連打期間演出中)に実行される可変演出表示の演出期間を計測するためのタイマであって、連打操作検出処理27(図601のZ3681参照)にて実行される通常操作処理(図602のZ7206参照)にて、可変演出が実行される場合に、その可変演出の演出期間(0.5秒)に対応する値が設定される。そして、演出更新処理27(図599のZ3188参照)のZ3271の処理が実行される毎にタイマが更新される。この演出中タイマ223uaの値が0よりも大きい場合、即ち、可変演出表示の実行中である場合には、連打操作検出処理27(図601のZ3681参照)にて、押下抽選テーブル222sbを参照して可変抽選を実行する処理、及び、可変演出表示(表示値を可変させる演出表示)を実行する処理(図601のZ7203~Z7207の処理)がスキップされる。よって、可変演出表示中に新たな可変演出表示が実行されることを確実に抑制することができる。
さらに、連打操作検出処理27(図601のZ3681参照)にて、演出中タイマ223uaの値が1以上であると判別した場合には(図601のZ7202:Yes)、上述したPUSHボタン10317の表示態様を可変させるためのボタン可変抽選を実行するための演出中操作処理(図603のZ7208参照)が実行される。
そして、演出中タイマ223uaの値が0まで更新されたかが、演出更新処理27(図599のZ3188参照)にて実行される演出中タイマ処理(図600のZ3281参照)にて判別され、0まで更新された、即ち、可変演出表示が終了したと判別された場合に(図600のZ7102:Yes)、可変演出表示終了後の表示態様を決定するための処理が実行される。
確定フラグ223ubは、PUSHボタン10317の表示態様を可変させることが確定したことを示すためのフラグであって、PUSHボタン10317の表示態様を可変させることが確定した場合にオンに設定される。この確定フラグ223ubは、連打操作検出処理27(図601のZ3681参照)にて、演出中タイマ223uaの値が1以上であると判別した場合(図601のZ7202:Yes)、即ち、現在が可変演出表示中であると判別した場合に実行される演出中操作処理(図603のZ7208参照)において、押下抽選に当選した場合にオンに設定される(図603のZ7354参照)。
そして、演出中タイマ処理(図600のZ3281参照)にて、演出中タイマ223uaの値が0になった場合に設定状況が判別される(図600のZ7102)。この判別結果に基づいて、可変演出表示終了後におけるPUSHボタン10317の表示態様が決定される。また、可変演出表示終了後において遊技者が操作手段を操作した場合に、連打操作検出処理27(図601のZ3681参照)にて参照され(図601のZ7203参照)、オンに設定されていると判別した場合には、押下抽選を実行すること無く、通常操作処理(図602のZ7206参照)が実行される。
つまり、本第27実施形態では、確定フラグ223ubの設定状況に基づいて、可変演出表示終了後の表示態様を決定すると共に、可変演出表示終了後に実行された遊技者による操作手段への操作に基づく表示値の可変表示のし易さを異ならせるように構成している。このように構成することで、新たな可変演出表示が実行されることの無い期間中においても、操作手段を意欲的に操作させることができる。
<第28実施形態>
次に、図604から図629を参照して、第28実施形態について説明をする。本第28実施形態は、上述した第12実施形態と同様に、一方の特別図柄変動(例えば、第1特別図柄変動)が実行されている最中であっても、他方の特別図柄変動(例えば、第2特別図柄変動)を実行可能に構成している。そして、上述した第12実施形態では、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)を小当たり遊技が頻繁に実行される遊技者に最も有利な遊技状態として設定しているのに対して、本第28実施形態では、遊技者に最も有利となる遊技状態が、上述した第1実施形態と同様に潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)となるように設定している点で相違している。
また、潜確状態中に実行される第1特別図柄抽選で大当たり当選する場合よりも、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合のほうが、遊技者に不利となる大当たり種別が選択され易くなるように構成している。
さらに、第1特別図柄抽選で小当たり当選し、その抽選結果(小当たり当選)を示すための第1特別図柄が停止表示(確定表示)された時点において、実行中の第2特別図柄抽選(変動)が大当たり当選している場合には、大当たり当選している第2特別図柄変動を、外れを示す抽選結果で強制的に停止表示させるように構成している。
そして、本第28実施形態では、第1特別図柄抽選にて小当たり当選した場合に設定される特別図柄変動の変動時間が第2特別図柄抽選にて大当たり当選した場合に設定される特別図柄変動の変動時間よりも短くなるように構成している。
このように構成することで、潜確状態中に第1特別図柄抽選にて小当たり当選した場合に、小当たり当選している第1特別図柄変動が停止表示されるまでの期間を、第2特別図柄抽選で大当たり当選したとしても、その大当たり当選を無効にすることができる。よって、遊技者に対して、大当たり当選に基づいて潜確状態が終了してしまうことを危惧すること無く、安心して遊技を行わせることが可能な期間を設定することができる。
加えて、本第28実施形態では、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合に設定される大当たり種別として、大当たり遊技終了後に潜確状態以外の遊技状態が設定される不利大当たり種別と、大当たり遊技終了後に潜確状態が設定される有利大当たり種別と、を設定可能に構成しており、設定される大当たり種別に応じて異なる変動時間が設定されるように構成している。具体的には、不利大当たり種別が設定された場合のほうが、有利大当たり種別が設定された場合よりも、長い変動時間が設定され易くなるように構成しており、特に、有利大当たり種別が設定された場合には、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に設定される変動時間よりも短い変動時間(例えば、1秒)を設定可能に構成しいている。
これにより、第1特別図柄抽選で小当たり当選したことに基づいて、遊技者に有利となる大当たり種別(有利大当たり種別)が設定されている第2特別図柄の大当たり変動を、遊技者に不利となる大当たり種別(不利大当たり種別)が設定されている第2特別図柄の大当たり変動よりも破棄され難くすることができる。
より詳細には、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に設定される第1特別図柄の変動時間と、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合であって、不利大当たり種別が設定される第2特別図柄の変動時間とがほぼ同一の長さ(約30秒)となるように構成している。つまり、第2特別図柄抽選で不利大当たり当選し、30秒の変動時間で第2特別図柄変動が実行された後に、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、第1特別図柄の小当たりよりも第2特別図柄の大当たりのほうが先に停止表示されるように構成している。
よって、第2特別図柄の不利大当たり変動が実行された後に、実行中の不利大当たり変動を破棄させるために左打ち遊技を行うという変則的な遊技が行われてしまうことを抑制することができる。
本第28実施形態におけるパチンコ機10は、上述した第12実施形態におけるパチンコ機10に対して、主制御装置110が有するROM202及びRAM203の構成の一部と、音声ランプ制御装置113が有するROM222及びRAM223の構成の一部と、主制御装置110のMPU201により実行される制御処理の一部と、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理の一部と、を変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、本第28実施形態における遊技状態について簡単に説明する。上述した通り、本第28実施形態では、遊技状態として3つの遊技状態、具体的には、通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)と、確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)と、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)と、を設定可能に構成している。
そして、潜確状態が遊技者に最も有利な遊技状態として構成し、通常状態を最も不利な遊技状態として構成している。また、確変状態は、通常状態よりも有利度合いが高い遊技状態として構成している。以降の説明では、有利な潜確状態を「RUSHモード」と称することにする。また、不利な通常状態のことを「通常モード」と称し、比較的有利な確変状態のことを、それぞれ「チャンスモード」と称することにする。
ここで、図604を参照して、本第28実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成について説明をする。図604は、本第28実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成を模式的に示した正面図である。図604に示した通り、本第28実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13は、上述した第12実施形態におけるパチンコ機10の遊技盤13の構成(図317参照)と同一の構成をしている。
つまり、可変表示ユニット80の下方に、中央第1入球口64cが設けられている。また、中央第1入球口64cの下方には、第1特別図柄の抽選で小当たりとなった場合に開放される小アタッカ4650が設けられている。なお、この小アタッカ4650は、その左右および上方を釘および中央第1入賞口64cに囲まれているため、第1特別図柄の小当たり開放期間において遊技球を入球させることは極めて困難となる。本第28実施形態において第1特別図柄の小当たりを設けているのは、RUSHモード以外の状態(例えば、確変状態が設定されるチャンスモード)において第2入球口640へと遊技球が入球してしまい、第2特別図柄がロング変動を行ってしまった場合において、当該ロング変動を強制的に終了させる目的、及び、RUSHモード中において、第2特別図柄抽選で遊技者に不利となる抽選結果となり、その不利抽選結果を示すための第2特別図柄変動(不利特図2変動)が実行された場合に、当該不利特図2変動を強制的に終了(外れを示す停止表示態様で強制停止させる)目的で搭載されており、賞球を獲得させるためのものではないためである。
即ち、第2特別図柄がロング変動していたとしても、第1特別図柄の抽選が実行された場合に高確率(120/480)で小当たりに当選するように構成しているので、小当たり遊技の開始を契機(小当たりを示す停止図柄が確定表示されたことを契機)として、RUSHモード以外の遊技状態にてロング変動していた第2特別図柄を外れの停止図柄で強制的に停止させることができる。また、RUSHモード中にて不利特図2変動中の第2特別図柄を外れの停止図柄で強制的に停止させることができる。よって、RUSHモード以外の遊技状態(例えば、右打ち遊技が実行される確変状態)において第2入球口640へと入球してしまい、第2特別図柄のロング変動が開始されてしまったとしても、第2特別図柄のロング変動が終了するのを待つこと無く、第2特別図柄のロング変動を終了させることができる。
本第28実施形態では、確変状態が設定された状態で、大当たりに当選すること無く特別図柄抽選を所定回数(100回)実行した場合(時短終了条件が成立した場合)に、潜確状態へと移行するように構成している。よって、確変状態が設定されている状態において実行される右打ち遊技において、遊技球が勢いよく右側領域(可変表示ユニット80の右方に設けられた遊技領域)を流下し、右電動役物64raを飛び越えて第2入球口640へと入球し、第2特別図柄のロング変動が実行されてしまう虞がある。
そして、第2特別図柄のロング変動が実行されている最中であっても、第1特別図柄抽選が実行されるように構成しているため、第1特別図柄抽選が複数回実行されることにより、上述した時短終了条件が成立し、確変状態から潜確状態へと移行し得るように構成している。この場合、遊技者に最も有利となる遊技状態である潜確状態(RUSHモード)が設定されたとしても、第2特別図柄の新たな抽選が実行されない限り、RUSHモードにおいて遊技球を獲得することが困難となるため(第2特別図柄抽選で小当たり当選することにより遊技球を獲得することが出来ないため)、遊技者に有利なRUSHモードを提供することが出来ないという問題があった。
これに対して、本第28実施形態では、上述した第12実施形態と同様に、確変状態中に右打ち遊技によって右第1入球口64rに遊技球を入球させ、第1特別図柄抽選を実行させる遊技が行われるため、確変状態中に第2特別図柄のロング変動が実行されたとしても、確変状態中に主として実行される第1特別図柄抽選によって実行中の第2特別図柄のロング変動を強制終了させることが可能となる。よって、確変状態が設定されている状態で時短終了条件が成立し、遊技者に有利なRUSHモード(潜確状態)が設定される場合において、第2特別図柄がロング変動している事態が発生することを抑制することができる。
なお、本第28実施形態では、特別図柄抽選で特定大当たり(潜確大当たり)に当選した場合も、その大当たり遊技終了後にRUSHモード(潜確状態)が実行(設定)されるように構成しているが、第1特別図柄、第2特別図柄ともに、大当たり当選した場合には、その大当たり図柄が停止表示(確定表示)されたこと(大当たり遊技が実行されること)に基づいて、実行中の特別図柄変動を強制終了させるように構成しているため、大当たり遊技終了後にRUSHモード(潜確状態)が設定される場合には、新たな第2特別図柄変動が開始されることになり、第2特別図柄がロング変動している事態が発生することを抑制することができる。
加えて、本第28実施形態では、上述した第12実施形態のパチンコ機10よりも、主として第2特別図柄抽選が実行され、第2特別図柄抽選で小当たり当選することにより賞球を獲得可能な遊技状態(RUSHモード)中に第1特別図柄抽選が実行され易くなるように構成している。具体的には、普通図柄の低確率状態が設定されるRUSHモード(潜確状態)中であっても、普通図柄に当選し易くなるように構成している。
そして、RUSHモード中に第1特別図柄抽選が実行され小当たり当選した場合には、特定の変動時間(30秒)で第1特別図柄変動が実行されるように構成し、小当たり当選した第1特別図柄変動が停止表示された時点で変動中の第2特別図柄変動が小当たり変動である場合は、その小当たり変動を中断させ、大当たり変動、或いは、外れ変動である場合には、抽選結果が外れを示す表示態様で強制停止させるように構成している。
このように構成することで、RUSHモード中に実行される第2特別図柄抽選にて、RUSHモードを終了させる契機となり得る大当たり(不利大当たり)に当選した場合であっても、その不利大当たり変動中に第1特別図柄が小当たり当選を示す図柄で停止表示(確定表示)されることにより、不利大当たりを破棄することができる。
また、本第28実施形態では、RUSHモード中に実行される第2特別図柄抽選にて、その大当たり遊技終了後に再度RUSHモード(潜確状態)が設定される有利大当たりと、大当たり遊技終了後に通常モード(通常状態)が設定される不利大当たりと、に当選し得るように構成しており、有利大当たりに当選した場合に設定される第2特別図柄変動(有利特図2変動)の変動時間よりも、不利大当たりに当選した場合に設定される第2特別図柄変動(不利特図2変動)の変動時間のほうが、長くなり易くなるように構成している。
これにより、RUSHモード中に第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合に、有利大当たりに当選した場合よりも、不利大当たりに当選した場合のほうが、変動時間が長くすることができるため、第1特別図柄抽選の結果に基づいて破棄され易くすることができる。よって、遊技者に有利となる有利大当たりが破棄されてしまい遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
さらに、本第28実施形態では、RUSHモード中における第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、その特別図柄変動(特図1小当たり変動)の変動時間として30秒の変動時間が選択され易くし、上述した不利特図2変動(不利大当たりに当選した場合に設定される第2特別図柄変動)も、30秒の変動時間が選択され易くなるように構成している。これにより、特図1小当たり変動期間中は、新たに実行される第2特別図柄抽選にて不利大当たりに当選したとしても、不利大当たりを示す図柄で第2特別図柄が停止表示されるよりも前に、小当たりを示す図柄で第1特別図柄が停止表示させることができる。よって、特図1小当たり変動期間中を、RUSHモードが終了することが無い期間(無敵期間)とすることができる。
また、上述した通り、RUSHモード中における特図1小当たり変動と、不利特図2変動とで同一の長さの変動時間(30秒変動)が実行され易くなるように構成しているため、例えば、RUSHモード中に第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選した後に、第1特別図柄で小当たり当選させたとしても、特図1小当たり変動よりも先に不利特図2変動が終了することになる。よって、不利特図2変動が実行されたことを判別した後に、左打ち遊技を実行し、第1特別図柄抽選で小当たり当選を目指すという変則的な遊技が実行されることを抑制することができる。
また、図604に示した通り、遊技盤13における可変表示装置ユニット80の右側には、第2入球口(スルーゲート)67と、そのスルーゲート67の下流に設けられた右第1入球口64rと、その右第1入球口64rの上面を開放および閉鎖することが可能な右電動役物64raと、その右電動役物64raが閉鎖されている間に右電動役物64raの上面を通過した遊技球が入球可能な位置に設けられている第2入球口640と、が設けられている。図604に示した通り、第2入球口640へは、右電動役物64raが閉鎖されている状態でスルーゲート67を通過した遊技球のみが到達可能となるように、遊技球の流下経路が設定されている。つまり、右電動役物64raが開放された状態となり易い普通図柄の高確率状態(確変状態)において右打ちを行ったとしても、スルーゲート67を通過したほぼ全ての遊技球が右第1入球口64rへと入球してしまうため、第2入球口640へと遊技球を入球させることができない。このように構成することで、確変状態(チャンスモード)においても、右打ち遊技によって遊技を進行することが可能となるように構成できる。
なお、詳細な説明は省略するが、普通図柄の低確率状態において右打ち遊技を行った場合に実行し得る第1特別図柄抽選の回数よりも、普通図柄の低確率状態において左打ち遊技を行った場合に実行し得る第1特別図柄抽選の回数のほうが、多くなり易くなるように構成している。これにより、通常モード(通常状態)が設定されている状態にて、右打ち遊技を実行し、第1特別図柄抽選を実行させる行為が行われることを抑制することができる。
さらに、本第28実施形態では、RUSHモード中に実行された第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、その特図1小当たり変動中が、RUSHモードが終了し得ない期間であることを遊技者に示すための報知演出(無敵モード)を実行可能に構成している。これにより、無敵モードが表示されている期間中は、不利大当たり遊技が実行されることを気にすること無く、積極的に第2特別図柄を変動させ、小当たり遊技によって賞球を獲得させることができる。
一方、RUSHモード中において、不利大当たりとは異なる有利大当たりに当選していた場合は、有利特図2変動の変動時間として、不利大当たりに対応する変動時間よりも短い変動時間(例えば、1秒)が選択され易くなるように構成している。このように、遊技者への有利度合いに合わせて、特別図柄の変動状況(変動時間)を可変させることにより、特図1小当たり当選に基づく第2特別図柄変動の可変態様を表示することができる。
さらに、本第28実施形態では、RUSHモードが設定された場合には、特別図柄抽選で大当たりに当選するまでRUSHモードが継続するように構成している。そして、大当たり当選すること無く、RUSHモード中に特別図柄抽選が所定回数(50回)実行されると、上述した無敵モードが実行され易い特別状態(無敵モード高確率状態)へと移行するように構成している。
具体的には、RUSHモード(潜確状態)中に実行される特別図柄変動の変動時間を選択する際に参照される変動パターンテーブルとして、RUSHモード中に特別図柄抽選が所定回数(50回)実行されるまで参照される第1潜確用テーブルと、RUSHモード中に特別図柄抽選が所定回数(50回)実行された以降に参照される第2潜確用テーブルと、を有しており、第1潜確用テーブルは、第2潜確用テーブルよりも、第1特別図柄抽選で外れ当選した場合に長時間(30秒)の変動時間が選択され易くなるように構成している。つまり、小当たり当選していないにも関わらず、長時間の第1特別図柄変動が実行されることにより、単位時間当たりに実行される第1特別図柄抽選の回数が減少し、結果として、単位時間当たりにおける第1特別図柄抽選による小当たり当選期待度が低くなるように構成している。
よって、RUSHモードが長時間継続すれば、より遊技者に有利となる遊技を実行させることができるため、RUSHモード中の遊技が単調になることを抑制することができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
<第28実施形態における演出内容について>
次に、図605及び図606を参照して、本第28実施形態のパチンコ機10にて実行される各種演出内容のうち、特徴的な演出の内容について実行する。本第27実施形態では、上述した第12実施形態に対して、遊技者に最も有利となる遊技状態(潜確状態)が設定されている場合に実行されるRUSHモード中の演出内容の一部を変更している点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図605(a)を参照して、RUSHモード中において、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合の表示態様について説明をする。図605(a)は、潜確状態(RUSHモード)中に第1特別図柄抽選で小当たり当選したことを示す特別図柄変動(特図1小当たり変動)が実行された場合に表示される表示態様の一例を示した模式図である。
図605(a)に示した通り、特図1小当たり変動が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面の中央付近に炎を纏ったウサギを模したキャラクタ811が表示され、下方には、「無敵モード突入!!」の文字が表示される。これら表示により、遊技者に対して、不利大当たりに基づく大当たり遊技が実行されることの無い状態であることを容易に理解させることができる。つまり、上述した表示態様が、現在が遊技者にとって有利となる有利期間であることを報知するための案内報知態様となる。
さらに、画面右下側には、上述した無敵モードが継続する期間、即ち、特図1小当たり変動の残変動時間を示すための残期間表示が表示領域Dm28aに表示される。図605(a)では、特図1小当たり変動が開始された直後であるため、特図1小当たり変動の変動時間を示す「残り30:00秒」の文字が表示されている。この残期間表示は、時間経過に応じて値が減少していき、30秒が経過し、「残り0:00秒」と表示されると、第1特別図柄が小当たり当を示す表示態様で停止表示(確定表示)される。
この表示領域Dm28aによる残期間表示によって、遊技者は、無敵モードの残期間を容易に判別することができるため、無敵期間中により多く、第2特別図柄抽選を実行させようと意欲的に遊技を行わせることができる。なお、本第28実施形態では、特図1小当たり変動中に実行された第2特別図柄抽選にて小当たり当選(特図2小当たり当選)し、特図1小当たり変動が停止表示されるよりも前に、特図2小当たり当選を示す第2特別図柄変動(特図2小当たり変動)が停止表示されると、特図2小当たり当選に対応する小当たり遊技が実行されている小当たり遊技期間中は、特図1小当たり変動の残期間が減少すること無く、小当たり遊技終了後に、再度、特図1小当たり変動の残期間が減少するように構成している。よって、無敵モード中に第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合であっても、その小当たり遊技中に無敵モードの残期間が減少すること無く、遊技者に対して、無敵モード期間における遊技を最大限楽しませることができる。
そして、無敵モード期間中に実行される第2特別図柄抽選にて、遊技者に不利となる大当たり、即ち、大当たり遊技終了後に通常状態が設定される不利大当たりに当選した場合には、その旨を遊技者に報知するための排除演出が実行される。
ここで、図605(b)を参照して、排除演出の演出内容について説明をする。図605(b)は、無敵モード期間中であって、第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選した場合に実行される排除演出の表示態様を模式的に示した模式図である。
上述した通り、本第28実施形態では、RUSHモード中に実行される第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に実行される特図1小当たり変動として30秒の変動時間が設定され易くし、同様にRUSHモード中に実行される第2特別図柄抽選で不利大当たり当選した場合に実行される不利大当たり変動として30秒の変動時間が設定され易くなるように構成している。このように、特図1小当たり変動に設定される変動時間と、不利大当たり変動に設定される変動時間とが同一となるように構成することで、特図1小当たり変動中に第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選した場合に、特図1小当たりによって不利大当たりを破棄することができるため、特図1小当たり変動期間中を遊技者に有利な期間(無敵モード)とすることができる。
しかしながら、無敵モードが設定された直後に実行された第2特別図柄抽選にて不利大当たりに当選した場合には、第1特別図柄変動として特図1小当たり変動が、第2特別図柄変動として不利大当たり変動がそれぞれ約30秒間実行される状態となり、RUSHモード中にも関わらず、小当たり遊技が実行され無い期間が続き、遊技者の遊技意欲が低下してしまう虞があった。
そこで、無敵モード中に不利大当たり変動が実行された場合には、図605(b)に示した通り、特図1小当たりによって、不利大当たりが破棄されることを遊技者に示唆するための排除演出を実行するように構成している。このように専用の演出を設けることにより、第3図柄表示装置81の表示画面にて実行される演出内容に遊技者の注目を集めることができるため、小当たり遊技が実行されない期間が継続することによる遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
排除演出が実行されると、表示画面の中央下部にウサギを模したキャラクタ811が、カメを模した敵キャラクタ860を追いかける演出が実行され、その上方に「敵を排除するまで、あと○○秒」の文字が表示される。そして、特図1小当たり変動の残時間を示す表示領域Dm28aに表示される「10:00」の値が挿入表示される。これにより、特図1小当たりによって、不利大当たりが破棄されるまでの残期間が10秒であることを遊技者に分かり易く報知することができる。
さらに、RUSHモード中の遊技方法を案内するための案内表示態様「右打ち」が表示される表示領域Dm3が、通常のRUSHモード中の表示(図605(a)参照)よりも縮小表示される。これにより、RUSHモード中において新たな第2特別図柄抽選が実行され難い状態、即ち、右打ち遊技を行ったとしても、通常のRUSHモード中よりも遊技者に不利となる状態であることを遊技者に示唆することができる。つまり、表示領域Dm3の大きさによって、案内表示態様に応じた遊技方法で遊技を行った場合における有利度合いを遊技者に示唆するように構成している。
なお、本第28実施形態では、排除演出がRUSHモード中における特図1小当たり変動中で、且つ、第2特別図柄で不利大当たりに当選した場合にのみ実行されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合の一部において、30秒の変動時間が選択されるように構成し、この30秒の小当たり変動が実行された場合に、第1特別図柄変動の有無に関わらず、排除演出を実行するように構成しても良いし、第2特別図柄抽選で有利大当たり当選した場合の一部において、30秒の変動時間が選択されるように構成し、この30秒の有利大当たり変動が実行された場合に、第1特別図柄変動の有無に関わらず、排除演出を実行するように構成しても良い。
このように構成することで、排除演出の演出結果として、特図1小当たり遊技(小アタッカ4650を開放させる小当たり遊技)と、特図2小当たり遊技(第1可変入賞装置65を開放させる小当たり遊技)と、特図2大当たり遊技(第1可変入賞装置65を開放させる大当たり遊技)と、を提供可能とすることができるため、遊技者に対して排除演出の演出期間中においても、より有利な遊技結果が提供されることを期待させながら遊技を行わせることができる。
また、第2特別図柄抽選で外れ当選した場合の一部で30秒の外れ変動を実行可能に構成し、この30秒の外れ変動が実行された場合に、第1特別図柄変動の有無に関わらず、排除演出を実行するように構成しても良いし、第2特別図柄抽選の結果に関わらず、特図1小当たり変動の変動演出パターンとして、変動途中(例えば、特図1小当たり変動の残期間が20秒となったタイミング)から排除演出が実行されるような変動演出パターンを設定可能に構成しても良い。
このように構成することで、実際に第2特別図柄抽選で不利大当たりとならない場合であっても、あたかも無敵モード中に不利大当たりに当選し、その不利大当たりが破棄されたと遊技者に思わせることができるため、演出効果を高めることができる。また、RUSHモード中において、短時間で遊技者に過剰に賞球が付与されることを抑制するために、第2特別図柄の外れ変動の変動時間を長く設定するように構成した場合において、その外れ変動の変動期間を用いて、排除演出を実行することができるため、長時間の外れ変動が実行されたことにより遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
次に、図606を参照して、RUSHモード中において、特別図柄抽選が所定回数(50回)実行された後に設定される無敵モード高確率状態中の演出内容について説明する。図606は、無敵モード高確率状態中に表示される表示態様の一例を示した模式図である。
本第28実施形態では、RUSHモード中において、特別図柄抽選が所定回数(50回)実行されると、特別図柄変動の変動時間を選択する際に参照される変動パターンテーブルの種別が切り替わるように構成している。具体的には、第1特別図柄変動の変動時間として、小当たり変動時及び外れ変動時の一部において30秒変動が選択される変動パターンテーブル(第1潜確用テーブル)から、小当たり変動時のみ30秒変動が選択される変動パターンテーブル(第2潜確用テーブル)へと参照される変動パターンテーブルが切り替わるように構成している。
よって、第2潜確用テーブルが参照される状態(RUSHモード中において、特別図柄抽選が所定回数(50回)よりも多く実行されている状態)では、小当たり変動以外の第1特別図柄変動が早期に終了することから、単位時間当たりにおける第1特別図柄抽選の実行回数を増加させることができ、結果として、単位時間当たりにおける特図1小当たり変動が占める割合を高くすることができる状態(無敵モード高確率状態)となる。
無敵モード高確率状態が設定されると、表示画面の下方の表示領域Dm28bにて「高確率状態中」の文字が表示されると共に、その下方にて現状の遊技内容を案内するための案内態様として、「無敵モードに入り易いよ!!」の文字が表示される。これらの表示により、RUSHモード中のうち、より遊技者に有利となる遊技状態であることを遊技者に分かり易く報知することができる。
<第28実施形態における電気的構成について>
次に、図607から図613を参照して、本第28実施形態における電気的構成について説明をする。本第28実施形態は、上述した第12実施形態に対して、主制御装置110のMPU201が有するROM202の一部構成と、RAM203の一部構成と、音声ランプ制御装置113のROM222の一部構成と、RAM223の一部構成と、を異ならせた点で相違しており、それ以外は同一である。同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
まず、図607(a)を参照して、本第28実施形態における主制御装置110のROM202に規定されている内容について説明をする。図607(a)は、本第28実施形態における主制御装置110のROM202に規定されている内容を模式的に示した模式図である。図607(a)に示した通り、本第28実施形態のROM202は、上述した第12実施形態のROM202(図321(a)参照)に対して、第1当たり乱数テーブル202aに代えて第1当たり乱数28テーブル202vaを、小当たり乱数テーブル202bに代えて小当たり乱数28テーブル202vbを、大当たり種別選択テーブル202dに代えて大当たり種別選択28テーブル202vdを、小当たり種別選択テーブル202eに代えて小当たり種別選択28テーブル202veを、変動パターン選択テーブル202fに代えて変動パターン選択28テーブル202vfを、変動パターンシナリオテーブル202kaに代えて変動パターンシナリオ28テーブル202vgを設けた点で相違し、それ以外は同一である。
まず、図607(b)を参照して、第1当たり乱数28テーブル202vaの内容について説明をする。図607(b)は、第1当たり乱数28テーブル202vaに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この第1当たり乱数28テーブル202vaは、上述した第12実施形態における第1当たり乱数テーブル202a(図321(b)参照)に対して、特別図柄の状態(低確率状態、高確率状態)に対して、大当たりと判定される第1当たり乱数カウンタC1の値を異ならせて規定している点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
図607(b)に示した通り、特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)に関わらず、特別図柄の低確率状態にて大当たりと判定される値として、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値「7,8」が規定され、特別図柄の高確率状態にて大当たりと判定される値として、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値「0~5」が規定されている。第1当たり乱数カウンタC1が取り得る値の範囲は「0~479」であるため、特別図柄の低確率状態では大当たり確率が、2/480(1/240)となり、特別図柄の高確率状態では大当たり確率が、6/480(1/80)となる。
次に、図607(c)を参照して、小当たり乱数28テーブル202vbの内容について説明をする。図607(c)は、小当たり乱数28テーブル202vbに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図607(c)に示した通り、小当たり乱数28テーブル202vbは、上述した第12実施形態における小当たり乱数テーブル202b(図322(a)参照)に対して、第1特別図柄に対して小当たりと判定される第1当たり乱数カウンタの値の範囲を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
具体的には、図柄種別が第1特別図柄に対して、特別図柄の確率状態に関わらず、第1当たり乱数カウンタC1の値が「360~479」の範囲に小当たり判定値が規定され、図柄種別が第2特別図柄に対して、特別図柄の確率状態に関わらず、第1当たり乱数カウンタC1の1の値が「240~479」の範囲に小当たり判定値が規定されている。
つまり、本第28実施形態では、第1特別図柄抽選が実行された場合の約1/4の確率で小当たり当選し、第2特別図柄抽選が実行された場合の約1/2の確率で小当たり当選するように構成している。なお、本実施形態では、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、その小当たり遊技中に球が入賞し得ない(し難い)小アタッカ4650が開放動作される小当たり遊技が実行され、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、大当たり遊技中に開放動作される第1可変入賞装置65が開放動作される小当たり遊技が実行されるように構成している。よって、第1特別図柄抽選にて高確率で小当たり当選するように設定したとしても、遊技者に対して過剰に特定(賞球)が付与されてしまうことを抑制することができる。また、第2特別図柄抽選では、第1特別図柄抽選の小当たり確率よりも高い確率で小当たり当選するように設定されており、第2特別図柄抽選が第1特別図柄抽選よりも実行され易い潜確状態において、頻繁に小当たり遊技を実行させることが可能となり、遊技者の持ち球を増加させ易く(減少させ難く)することができる。よって、本第28実施形態におけるパチンコ機10は、潜確状態が遊技者に最も有利な遊技状態となる。
次に、図608を参照して、大当たり種別選択28テーブル202vdの内容について説明をする。図608は、大当たり種別選択28テーブル202vdに規定されている内容を模式的に示した模式図である。図608に示した通り、この大当たり種別選択28テーブル202vdは、上述した第12実施形態における大当たり種別選択テーブル202d(図323参照)に対して、選択され得る大当たり種別の種類を変更している点で相違している。また、選択され得る大当たり種別の種類を変更したことに伴い、各大当たり種別に対して規定されている時短カウンタ203fの設定値や確変フラグ203gの設定内容も異ならせている点、及び、各大当たり種別の選択割合も相違している。なお、それ以外の要素、例えば、大当たり遊技の開放対象となる可変入賞装置の種別、及び、その開放動作内容については同一であるため、その詳細な説明を省略する。
図608に示した通り、本第28実施形態では、第1特別図柄の大当たり種別として、「大当たりA28」~「大当たりC28」の3個の大当たり種別が規定されている。また、第2特別図柄の大当たり種別として、「大当たりD28」、および「大当たりE28」の2個の大当たり種別が規定されている。
図608に示した通り、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~34」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりA28」が対応付けて規定されている。この「大当たりA28」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後に通常モード(通常状態)が設定される種別の大当たり(8ラウンド通常大当たり)である。
本実施形態では、上述した第12実施形態と同様に、大当たり当選時における遊技状態に応じて、大当たり遊技終了時(大当たり遊技終了後)に設定される時短カウンタ203fの値を異ならせるように構成しているが、この「大当たりA28」に当選した場合には、大当たり当選時の遊技状態が何れの遊技状態(通常状態、確変状態、潜確状態)であっても、時短カウンタ203fの値に0が設定される。また、大当たり遊技終了時(大当たり遊技終了後)に、確変フラグ203gはオンに設定されない(オフに設定される)ように構成している。つまり、大当たり遊技終了後には、必ず通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定される大当たり種別となる。よって、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態の観点で見ると、遊技者に最も不利な大当たり種別となる。
次に、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、第1当たり種別カウンタC2の値が「35~79」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりB28」が対応付けて規定されている。この「大当たりB28」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態が設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。
この「大当たりB28」に当選した場合には、大当たり当選時の遊技状態に応じて時短カウンタ203fの値に異なる値が設定されるように構成しており、大当たり当選時の遊技状態が通常状態である場合には、時短カウンタ203fの値に0が、確変状態である場合には、時短カウンタ203fの値に100が、潜確状態である場合には、時短カウンタ203fの値に50が設定されるように規定されている。また、大当たり遊技終了時(大当たり遊技終了後)に、確変フラグ203gがオンに設定されるように規定されている。つまり、通常状態において、「大当たりB28」に当選した場合は、大当たり遊技終了後に、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定され、確変状態、及び潜確状態において、「大当たりB28」に当選した場合は、大当たり遊技終了後に確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定される。
また、確変状態において「大当たりB28」に当選した場合のほうが、潜確状態において「大当たりB28」に当選した場合よりも、時短カウンタ203fに大きな値が設定されるように構成している。この時短カウンタ203fは上述した第12実施形態にて説明をした通り、普通図柄の高確率状態が継続する期間を示すためのカウンタであって、特別図柄抽選が実行されることに基づいてカウンタ値が減算され、カウンタ値が0になった場合に普通図柄の低確率状態が設定されるように構成している。
つまり、確変状態において「大当たりB28」に当選した場合のほうが、潜確状態において「大当たりB28」に当選した場合よりも、普通図柄の低確率状態が設定され難い遊技状態が設定されることになる。本第28実施形態では、潜確状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の低確率状態)が最も遊技者に有利な遊技状態となることから、確変状態において「大当たりB28」に当選するよりも、潜確状態において「大当たりB28」に当選したほうが、遊技者に有利な大当たりとなる。
次に、第1特別図柄(特図1)の大当たり種別として、第1当たり種別カウンタC2の値が「80~99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりC28」が対応付けて規定されている。この「大当たりC28」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態が設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。
この「大当たりC28」に当選した場合には、大当たり当選時の遊技状態が何れの遊技状態(通常状態、確変状態、潜確状態)であっても、時短カウンタ203fの値に10000が設定される。また、大当たり遊技終了時(大当たり遊技終了後)に、確変フラグ203gがオンに設定されるように規定している。つまり、大当たり遊技終了後には、必ず確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定される大当たり種別となる。
以上、説明した通り、本第28実施形態では、第1特別図柄抽選で大当たり当選した場合には、35%の割合で「大当たりA28」が選択され、45%の割合で「大当たりB28」が選択され、20%の割合で「大当たりC28」が選択されるように構成している。そして、どの大当たり種別が選択された場合であっても、大当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の数は同一(8ラウンド)であるため、大当たり遊技中に獲得可能な賞球の観点で見ると、有利不利の無い大当たり遊技が実行される。また、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態の有利度合いの観点でみると、「大当たりA28」が最も遊技者に不利となり、「大当たりB28」が最も遊技者に有利な大当たり種別となる。また、「大当たりC28」は、「大当たりA28」よりは遊技者に有利で、「大当たりB28」よりは遊技者に不利な大当たり種別となる。
一方、第2特別図柄(特図2)の大当たり種別としては、第1当たり種別カウンタC2の値が「0~34」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりD28」が対応付けて規定されている。この「大当たりD28」には、上述した第1特別図柄(特図1)の大当たり種別の1つである「大当たりA28」と同一の内容が規定されている。つまり、この「大当たりD28」に当選した場合には、大当たり当選時の遊技状態が何れの遊技状態(通常状態、確変状態、潜確状態)であっても、時短カウンタ203fの値に0が設定される。また、大当たり遊技終了時(大当たり遊技終了後)に、確変フラグ203gはオンに設定されない(オフに設定される)ように構成している。つまり、大当たり遊技終了後には、必ず通常状態(特別図柄の低確率状態、普通図柄の低確率状態)が設定される大当たり種別となる。よって、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態の観点で見ると、遊技者に最も不利な大当たり種別となる。
次に、第1当たり種別カウンタC2の値が「35~99」の範囲に対して、大当たり種別として「大当たりE28」が対応付けて規定されている。この「大当たりE28」は、大当たりのラウンド数が8ラウンドであり、大当たり終了後に特別図柄の高確率状態が設定される種別の大当たり(8ラウンド確変大当たり)である。
この「大当たりE28」に当選した場合には、大当たり当選時の遊技状態が何れの遊技状態(通常状態、確変状態、潜確状態)であっても、時短カウンタ203fの値に100が設定される。また、大当たり遊技終了時(大当たり遊技終了後)に、確変フラグ203gがオンに設定されるように規定している。つまり、大当たり遊技終了後には、必ず確変状態(特別図柄の高確率状態、普通図柄の高確率状態)が設定される大当たり種別となる。
次に、図609を参照して、本第28実施形態における小当たり種別選択28テーブル202veの内容について説明をする。図609は、小当たり種別選択28テーブル202veに規定されている内容を模式的に示した模式図である。この小当たり種別選択28テーブル202veは、上述した小当たり種別選択テーブル202e(図16(b)参照)に対して、第1特別図柄に対しても小当たり種別を規定した点と、小当たり遊技にて開放動作される開放対象を変更した点と、図柄確定時間を変更した点と、実行中の特別図柄変動に対して行う制御内容を変更した点とで相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
小当たり種別選択28テーブル202veに規定されている内容について具体的に説明をすると、第1特別図柄(特図1)に対して、小当たり種別カウンタC5の取り得る全範囲「0~99」に対して「小当たりA28」が対応付けられている。小当たり種別カウンタC5の取り得る値の範囲は「0~99」の100個であることから、第1特別図柄抽選の小当たり当選時において「小当たりA28」が選択される割合は100%(100/100)となるように構成している。
「小当たりA28」が選択された場合は、第2アタッカ(小アタッカ)4650を0.1秒間開放させる小当たり遊技が実行される。図604を参照して上述した通り、小アタッカ4650は、開放動作が実行されたとしても遊技球が入賞し難い位置に配設されており、且つ、開放時間が0.1秒と短いため、「小当たりA28」に基づく小当たり遊技では、遊技者は賞球を殆ど獲得できない。
なお、詳細な説明は省略するが、通常状態において実行される第1特別図柄抽選において小当たり当選した場合には、その小当たり遊技(0.1秒)が終了するまで、第3図柄表示装置81の表示面には、第1特別図柄抽選が大当たり当選しなかったことを示す表示態様(例えば、「341」)で第3図柄が停止表示されるように構成している。つまり、通常状態において第1特別図柄抽選にて小当たり当選した場合に、遊技者に対して小当たり当選したこと、及び、小当たり遊技が実行されていることを報知するための表示態様を表示しないように構成している。このように構成することで、賞球を獲得し得ない(し難い)小当たり遊技が実行されること(されていること)を遊技者に分かり難くすることができるため、小当たり遊技が実行されているのに、賞球を獲得することができず、遊技者の遊技意欲を低下させてしまう事態が発生することを抑制することができる。
また、「小当たりA28」に当選した場合には、第1特別図柄の図柄確定期間、即ち、抽選結果を示す停止表示態様が継続して停止表示される期間として「0.1秒」という比較的短い時間が規定されている。これにより、第1特別図柄が「小当たりA28」を示す停止表示態様で停止表示されてから、小当たり遊技が終了するまでの期間を短くすることができるため、小当たり遊技が終了するまでの間、第3図柄を停止表示させたとしても、遊技者に違和感を与え難くすることができる。
さらに、「小当たりA28」が選択された場合には、実行中の第2特別図柄変動(特図2変動)に対して、中断或いは破棄の処理が実行される。詳細な説明は後述するが、本第28実施形態では、一方の特別図柄抽選の結果に基づい小当たり遊技が実行される場合(小当たりを示す特別図柄が確定表示された場合)に、実行中の他方の特別図柄変動に対する特別図柄抽選の結果を判別し、その判別結果に基づいて、変動中の他方の特別図柄に対して実行する制御処理の内容を異ならせるように構成している。
より具体的には、他方の特別図柄が大当たり変動中である場合、或いは外れ変動中である場合には、他方の特別図柄変動(大当たり変動又は外れ変動)を破棄(外れを示す表示態様で強制的に停止表示させる)する制御を、他方の特別図柄が小当たり変動である場合には、その小当たり変動を中断(変動時間の減算を小当たり遊技が終了するまで停止させる)する制御を実行可能に構成している。
このように構成することで、例えば、潜確状態が設定されているRUSHモード中において、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に、第2特別図柄が大当たり変動中であれば、その大当たり変動を破棄し、小当たり変動中であれば、その小当たり変動を破棄しないようにすることができる。これにより、潜確状態が終了し得る第2特別図柄の抽選結果(大当たり当選)を停止表示させ難くすることができるため、RUSHモードを遊技者に長時間楽しませ易くすることができる。
また、本第28実施形態では、第2特別図柄抽選で大当たり当選した場合において、その大当たり遊技終了後に再度RUSHモード(潜確状態)が設定される有利大当たりと、その大当たり遊技終了後に通常モード(通常状態)が設定される不利大当たりとで、異なる長さの変動時間が設定されるように構成しており、具体的には、有利大当たりに当選した場合のほうが、不利大当たりに当選した場合よりも、短い変動時間(1秒)が選択され易くなるように構成している。
これにより、有利大当たりの特別図柄変動中よりも、不利大当たりの特別図柄変動中のほうが、第1特別図柄を、小当たり当選を示す表示態様で停止表示させ易くすることができる。つまり、有利大当たりよりも不利大当たりのほうが、破棄され易くすることができる。よって、潜確状態中において、第2特別図柄抽選で小当たり当選し、小当たり遊技によって賞球を獲得しながら、第1特別図柄抽選で小当たり当選し、不利大当たりが破棄され易い状況が創出されることを期待させるという斬新な遊技性を提供することができる。
ここで、第1特別図柄の小当たりに当選したことに基づいて、実行中の第2特別図柄変動を中断させる際の制御内容について、簡単に説明をする。実行中の第2特別図柄変動(特図2変動)を中断させる制御処理が実行されると、実行中の第2特別図柄変動の変動時間経過を計測するための処理を中断させるための処理が実行される。具体的には、小当たり遊技が実行される場合に、特図2仮停止フラグをオンに設定し、特図2仮停止フラグがオンに設定されている間、第2特別図柄(特図2)の変動時間(残変動時間)を示す特図2変動時間カウンタ203nの値を更新する処理をスキップさせる処理を実行する。そして、小当たり遊技の終了を契機に再開条件を成立させ(特図2仮停止フラグをオフに設定し)、中断されていた特図2変動時間カウンタ203nの値を更新する処理を再開させる。このように構成することで、小当たり遊技が実行されている間(中断条件が成立している間)、実行中の第2特別図柄変動の残変動時間が減少することを禁止することができるため、小当たり遊技が実行されている間に、例えば、当たり当選している第2特別図柄変動が停止表示されてしまい重複して当たり遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されてしまうことを禁止することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
また、実行中の特別図柄変動の変動時間経過を計測する処理を中断(スキップ)させているだけであるため、再開条件が成立した後に、小当たり遊技前に実行していた第2特別図柄変動を再開させることができる。よって、既に実行された特別図柄抽選の結果を遊技者に確実に報知することができる。なお、本実施形態では、小当たり当選したことを契機に中断条件が成立した場合に、実行中の特別図柄変動を中断させる処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動は継続して実行し、特別図柄変動の変動時間が経過した状態で第2特別図柄変動の停止表示を中断させるように構成しても良い。つまり、中断条件が成立した場合であっても、特別図柄変動の変動時間を更新する更新処理は継続して実行し、予め設定された変動時間が経過するまで更新処理を実行した場合に、中断条件が成立しているか否かを判別し、中断条件が成立していると判別した場合に、再開条件が成立するまで特別図柄変動の停止表示を実行しないように構成しても良い。これにより、特別図柄変動の変動時間を更新する更新処理を途中で中断させる必要が無くなるため、処理負荷を軽減させることができる。
次に、図609に戻り、小当たり種別選択28テーブル202veに規定されている内容のうち、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に選択され得る小当たり種別(「小当たりC28」、小当たりE28)の内容について説明をする。小当たり種別カウンタC5の値が「0~89」の範囲には、「小当たりC28」が対応付けられており、「90~99」の範囲には「小当たりE28」が対応付けられている。小当たり種別カウンタC5の取り得る値の範囲は「0~99」の100個であることから、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合において「小当たりC28」が選択される割合は90%(90/100)、「小当たりE28」が選択される割合は10%(10/100)となるように構成している。
「小当たりC28」が選択された場合は、第1アタッカ(第1可変入賞装置)65を1.5秒間開放させる小当たり遊技が実行される。また、特別図柄の図柄確定時間として「0.5秒」が選択される。また、「小当たりE28」が選択された場合も、上述した「小当たりC28」と同一の小当たり遊技が実行される。つまり、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、遊技球を入賞させ易い位置に配設された第1アタッカ65が1.5秒間開放される小当たり遊技が実行されるため、遊技者が容易に賞球を獲得可能な小当たり遊技が実行される。
つまり、本第28実施形態では、第1アタッカ65を開放動作させ、遊技球を容易に入賞させることが可能な第1小当たり遊技と、第2アタッカ4650を開放動作させ、遊技球を入賞させることが困難な第2小当たり遊技と、を実行可能に構成している。この第1小当たり遊技と第2小当たり遊技とは、小当たり遊技中に獲得可能な賞球数の観点で見ると、第1小当たり遊技のほうが、第2小当たり遊技よりも有利な小当たり遊技となる。
なお、図609に示した通り、上述した第1小当たり遊技(第1アタッカ65を開放動作させる小当たり遊技)を実行させる小当たり種別(小当たりC28、小当たりE28)には、上述した第2小当たり遊技(第2アタッカ4650を開放動作させる小当たり遊技)を実行させる小当たり種別(小当たりA28)よりも、長い図柄確定時間(0.5秒)が規定されている。このように構成することで、遊技者に対して小当たり当選したこと、及び、小当たり遊技が実行されることを認識させる演出を実行可能な期間を設けることができ、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。上述した通り、第2小当たり遊技は賞球を獲得し得ない(し難い)小当たり遊技であることから、第1小当たり遊技が実行される小当たり種別よりも図柄確定時間を短くすることで、遊技者に対して小当たり当選したこと、及び、小当たり遊技が実行されることを認識させ難くすることができる。
さらに、「小当たりC28」、及び「小当たりE28」が選択された場合においても、上述した「小当たりA28」と同様に、実行中の他方の特別図柄変動を中断、或いは破棄させる制御が実行される。なお、この場合における制御内容は、上述した「小当たりA28」に対して、他方の特別図柄の種別が、第2特別図柄から第1特別図柄に切り替わった点で相違するだけであり、それ以外は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
加えて、「小当たりE28」が選択された場合には、普通図柄の高確率状態を低確率状態へと移行させるための時短終了条件が成立するように構成している。このように構成することで、例えば、チャンスモードである確変状態中に第2特別図柄抽選が実行され、「小当たりE28」が選択される小当たりに当選したことに基づいて「チャンスモード」から「RUSHモード」へと移行することになる。
このように、特別図柄抽選の実行回数が所定回数に到達した場合以外にも成立し得る時短終了条件を設けることにより、「チャンスモード」を遊技している遊技者に対して、常に「RUSHモード」への移行を期待させながら遊技を行わせることができるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができる。
なお、本第28実施形態では、小当たり当選に基づいて時短終了条件が成立する小当たり種別(小当たりE28)を、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合にのみ規定しているが、これに限ること無く、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合にも、時短終了条件が成立し得る小当たり種別が選択され得るように構成しても良い。このように構成することで、「チャンスモード」中に主として実行される第1特別図柄抽選において、特別図柄抽選の実行回数に関わらず、時短終了条件を成立させることが可能となるため、「チャンスモード」を遊技している遊技者に対して、より「RUSHモード」への移行を期待させ易くすることができる。
さらに、本第28実施形態では、小当たりE28に1回当選したことに基づいて時短終了条件が成立するように構成しているが、これに限ること無く、特定の小当たり種別に複数回(例えば、5回)当選した場合に成立する時短終了条件を設けても良い。このような時短終了条件を設けることにより、小当たり当選に基づく時短終了条件が成立する確率を一定にした場合において、特定の小当たり種別が選択される割合を高めることができる。よって、遊技者の遊技結果に応じて、時短終了条件が成立するまでに要する期間にばらつきを持たせ易くすることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、このように、特定の小当たり種別に複数回(例えば、5回)当選した場合に成立する時短終了条件を有するパチンコ機10であれば、特定の小当たり種別に当選した回数や、時短終了条件が成立するまでに必要な残当選回数を、遊技者が把握させるための回数報知演出を実行するように構成すると良い。
加えて、本第28実施形態では、小当たり当選に基づいて成立し得る時短終了条件を1種類設けているが、これに限らず、複数の時短終了条件を設けても良く、例えば、特定の小当たり種別の1つである第1小当たり種別に5回当選した場合に成立する第1時短終了条件と、特定の小当たり種別の1つであって第1小当たり種別とは異なる第2小当たり種別に2回当選した場合に成立する第2時短終了条件と、を設けても良い。そして、第1小当たり種別のほうが、第2小当たり種別よりも選択され易くなるように構成すると良い。このように構成することで、遊技者に対して、何れの時短終了条が成立し易い状況であるかを把握させながら、異なる小当たり種別が選択されることを期待させることができる。
本第28実施形態では、小当たり当選に基づいて成立し得る時短終了条件を1種類設けているが、これに限らず、小当たり当選に基づいて時短終了条件が成立し易い状態と、時短終了条件が成立し難い状態と、を設定可能に構成しても良く、例えば、大当たり遊技終了後に確変状態が設定される大当たり種別において、確変状態中に時短終了条件が成立し易い大当たり種別と、時短終了条件が成立し難い大当たり種別と、を選択可能に構成しても良い。
より具体的には、特定の第1小当たり種別に5回当選した場合に時短終了条件が成立する確変状態を設定可能な第1大当たり種別と、特定の第1小当たり種別に3回当選した場合に時短終了条件が成立する確変状態を設定可能な第2大当たり種別と、を選択可能に構成しても良い。このように構成することで、同一の確変状態が設定される大当たり種別であっても、時短終了条件の成立のし易さを異ならせることができる。また、この場合、遊技者に対して、確変状態が設定された場合に、どの大当たり種別が選択されたのかを分かり難くする演出を実行すると良く、例えば、遊技者に最も有利となる時短終了条件が成立するまでの残回数を報知する演出を実行するように構成すると良い。そして、残回数が0になる場合に、時短終了条件が成立するか否かを煽る演出を実行し、遊技者に最も有利となる時短終了条件が設定される大当たり種別が選択されていた場合には、そのままRUSHモードへと移行する演出を実行し、遊技者に最も有利となる時短終了条件以外の時短終了条件が設定されている場合には、引き続き確変状態の遊技を継続させる演出を実行するように構成すると良い。これにより、「チャンスモード」である確変状態中において、いつ「RUSHモード」である潜確状態へと移行するのかを、遊技者に楽しませる演出を実行することができる。
さらに、小当たり当選に基づいて成立し得る時短終了条件(小当たり時短終了条件)と、特別図柄抽選の実行回数に基づいて成立し得る時短終了条件(変動回数時短終了条件)と、をそれぞれ設定可能なパチンコ機10においては、変動回数時短終了条件として同一の時短終了条件(例えば、50回)が設定され、小当たり時短終了条件のみを上述したように選択される大当たり種別に応じて異ならせても良いし、小当たり時短終了条件として同一の時短終了条件(例えば、特定の小当たり種別に5回当選)が設定され、変動回数時短終了条件のみを上述したように選択される大当たり種別に応じて異ならせても良い。このように構成することで、選択される大当たり種別に応じて、成立し易い時短終了条件の種別(小当たり時短終了条件、変動回数時短終了条件)を異ならせることができ、より遊技の興趣を向上させることができる。
また、変動回数時短終了条件として、本第28実施形態では、第1特別図柄の変動回数(抽選回数)と、第2特別図柄の変動回数(抽選回数)と、を合算した合算変動回数に基づいて規定しているが、これに限ること無く、一方の特別図柄の変動回数(抽選回数)のみを対象としてカウントする変動回数時短終了条件を設定するように構成しても良い。
本第28実施形態では、一方の特別図柄が特定の抽選結果を示す表示態様で停止表示された場合に、実行中の他方の特別図柄変動を破棄させたり、中断させたりすることが可能に構成している。このように、実行中の特別図柄変動を破棄、或いは中断させることが可能なパチンコ機10においては、特別図柄の抽選回数(変動開始回数)と、特別図柄の変動回数(抽選結果を示す態様で停止表示された回数)と、が合致しない場合がある。この場合においては、時短終了条件を成立させるための要素として、特別図柄の抽選が実行された回数を用いても良いし、特別図柄変動が実行された回数(抽選結果を示す態様で停止表示された回数)を用いても良い。特に、後者の回数を用いた場合は、例えば、実行中の他方の特別図柄変動が破棄された場合には、回数がカウントされず、また、実行中の他方の特別図柄変動を中断させた場合は、再開後の(例えば、大当たり終了後に再開された)特別図柄変動が停止表示された時点で回数がカウントされることになる。よって、どのタイミングで時短終了条件が成立するのかを分かり難くすることができ、遊技者に興味を持たせながら遊技を行わせることができる。
本第28実施形態では、本実施形態では一方の特別図柄抽選で小当たり当選した場合において、実行中の他方の特別図柄変動に対して実行する制御の内容を、他方の特別図柄変動抽選結果に基づいて切替可能に構成しているが、これに限ること無く他方の特別図柄変動の変動状況(残変動時間)に基づいて切替可能に構成しても良く、具体的には、実行中の他方の特別図柄変動に対して設定されている変動パターンが30秒以上の変動時間を有する変動パターンである場合には、その特別図柄変動を強制停止(破棄)し、30秒未満の変動時間を有する変動パターンである場合には、その特別図柄変動を中断させるように制御内容を切替可能に構成しても良い。のように構成することで、実行中の特別図柄変動の変動状況に応じて、実行中の特別図柄抽選の抽選結果を破棄するか否かが決定されるため、小当たり当選を示す特別図柄が停止表示されるタイミングに対しても遊技者に興味を持たせることができる。
さらに、この場合、変動パターンの内容、即ち、変動時間の長さが実行中の特別図柄変動に対する制御内容を切り替える条件として設定しているため、例えば、遊技者に不利な抽選結果に対応する変動パターンの変動時間が長くなるように変動パターンテーブルを規定しておくだけで遊技者に不利な抽選結果に対応する特別図柄変動を強制停止(破棄)させ易くすることができる。なお、制御内容を決定する際に用いる条件はこれに限ること無く、例えば、実行中の特別図柄変動の残変動時間や、抽選結果が特定条件を満たしているか否かを判別し、その判別結果に基づいて制御内容の結果を決定しても良い。さらに、実行中の第1特別図柄変動と、小当たり当選した第2特別図柄の抽選結果との組合せに基づいて実行中の第1特別図柄変動に対して実行する制御内容を決定しても良い。
次に、図610を参照して、本第28実施形態における変動パターン選択28テーブル202vfのうち、潜確状態中に参照される第1潜確用テーブル202vf1と、第2潜確用テーブル202vf2とについて説明をする。まず、図610(a)は、変動パターン選択28テーブル202vfに規定されている内容を模式的に示した図である。図610(a)に示した通り、変動パターン選択28テーブル202vfは、上述した第1実施形態のパチンコ機10の変動パターン選択テーブル202f(図17参照)に対して、潜確状態中に参照される変動パターンテーブル内容を変更した点と、遊技状態として時短状態が設定されないため、時短・確変用テーブル202f2(図17参照)の名称を確変用テーブル202f2に変更した点とで相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
変動パターン選択28テーブル202vfには、図610(a)に示した通り、通常状態中に参照される通常用テーブル202f1と、確変状態中に参照される確変用テーブル202f2と、潜確状態中に参照される第1潜確用テーブル202vf1と、第2潜確用テーブル202vf2と、が規定されている。
本第28実施形態では、潜確状態が設定された直後では、第1潜確用テーブル202vf1が参照され、その後、所定の移行条件が成立すると、それ以降、第2潜確用テーブル202vf2が参照されるように構成している。第1潜確用テーブル202vf1と第2潜確用テーブル202vf2とでは、第1特別図柄(特図1)の変動時間として規定されている内容が相違している。
ここで、図610(a)を参照して、第1潜確用テーブル202vf1の内容について説明をする。図610(a)は、第1潜確用テーブル202vf1に規定されている内容を模式的に示した図である。本第28実施形態では、潜確状態(RUSHモード)中は、右打ち遊技によって第2入球口640へと遊技球を入球させることにより抽選契機が成立する第2特別図柄抽選が主に実行されるように、第2特別図柄変動に対して短い変動時間が選択されるように構成している。
また、潜確状態(RUSHモード)中における右打ち遊技によって、スルーゲート67を遊技球が通過することにより実行される普図当たり抽選にて、普図当たりに当選すると、電動役物64rが開放動作し、右第1入球口64raに遊技球が入球し、第1特別抽選が実行される。そして、この第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合(「小当たりA28」が選択された場合)には、実行中の第2特別図柄変動を中断、或いは破棄させるように構成している。
第1潜確用テーブル202vf1に規定されている内容について具体的に説明をすると、特別図柄の種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が大当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が2秒の大当たり短変動が規定され、当否判定結果が小当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が30秒の小当たり変動が規定され、当否判定結果が外れの場合は、変動種別カウンタCS1の値が「0~149」の範囲に対して変動時間が10秒の外れ短変動が規定され、「150~198」の範囲に対して変動時間が30秒の外れ変動が規定されている。
また、特別図柄の種別が第2特別図柄(特図2)であって、当否判定結果が大当たりのうち、遊技者に不利となる不利大当たりとなる大当たり種別「大当たりD28」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が30秒の大当たり変動が規定され、当否判定結果が大当たりのうち、遊技者に有利となる有利大当たりとなる大当たり種別「大当たりE28」の場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が1秒の大当たり短変動が規定され、当否判定結果が小当たりの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が1秒の小当たり変動が規定され、当否判定結果が外れの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が1秒の外れ変動が規定されている。
本第28実施形態では、図609を参照して上述した通り、一方の特別図柄が小当たり当選を示す表示態様で停止表示された場合に、実行中の他方の特別図柄変動が大当たり変動である場合には、その大当たり変動を破棄(強制停止)させるように構成している。そして、上述した第1潜確用テーブル202vf1では、第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選した場合には、30秒の変動時間が選択されるように構成し、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合にも30秒の変動時間が選択されるように構成している。
つまり、第1特別図柄抽選で小当たり当選し、30秒間の小当たり変動が実行されている期間中においては、第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選したとしても、その不利大当たり変動が確実に破棄されるように構成している。よって、第1特別図柄変動が小当たり変動を実行している期間中は、RUSHモード(潜確状態)が終了してしまう不利大当たりに当選することが無い有利期間となる。本第28実施形態では、この有利期間が到来したことを示すための演出として「無敵モード」(図605参照)を実行可能に構成している。これにより、遊技者に対して、安心して遊技を行わせる期間を提供することができる。
さらに、本第28実施形態では、第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選した場合も、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合も30秒の変動時間が選択されるように構成しているため、例えば、第2特別図柄抽選で不利当たりに当選し、30秒の第2特別図柄変動期間(不利大当たり変動期間)中に、第1特別図柄抽選で小当たり当選したとしても、先に不利大当たりが停止表示されるため、不利大当たり変動が破棄されないように構成している。このように構成することで、例えば、右打ち遊技によって、長時間(30秒)の第2特別図柄変動が実行されたことに気付いた後に、左打ち遊技を実行して第1特別図柄抽選で小当たり当選を狙うといった変則的な遊技が実行されることを抑制することができる。
また、第1特別図柄抽選で大当たりに当選した場合には、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合に選択される変動時間よりも長い変動時間が選択されるように構成している。本実施形態では、第2特別図柄抽選にて高確率(約50%)で小当たり当選するように構成しているため、RUSHモード中は、継続して第2特別図柄抽選を実行することで、第1特別図柄抽選の大当たり変動を殆ど破棄することができる。一方、第2特別図柄抽選で有利大当たり、即ち、大当たり遊技終了後に再度RUSHモードが設定される大当たり種別である大当たりE28に当選した場合には、変動時間が1秒の第2特別図柄変動(有利大当たり変動)が実行されるため、不利大当たり変動よりも第1特別図柄抽選の小当たりによって破棄され難くすることができる。
さらに、図610(b)に示した通り、第1潜確用テーブル202vf1では、第1特別図柄抽選にて外れ当選した場合において、約1/4の割合で30秒の変動時間が選択されるように構成している。このように、小当たり当選以外の抽選結果である場合にも長時間の変動時間を選択可能に構成することで、第1特別図柄の抽選結果を、実行されている特別図柄変動の変動時間に基づいて判別されてしまうことを抑制することができる。また、潜確状態中に実行される第1特別図柄抽選の頻度を抑えることができるため、過剰に「無敵モード」が設定されてしまい遊技者に過剰に有利な遊技を提供することを抑制することができる。
次に、図610(c)を参照して、第2潜確用テーブル202vf2の内容について説明をする。図610(c)は、第2潜確用テーブル202vf2に規定されている内容を模式的に示した図である。本実施形態では、RUSHモード(潜確状態)中において、特定の移行条件が成立した場合に、特別図柄変動の変動時間を選択する際に参照される変動パターンテーブルの種別を切り替えるように構成しており、特定の移行条件が成立するまでは、上述した第1潜確用テーブル202vf1を参照して特別図柄変動の変動時間が選択され、特定の移行条件が成立した後は、第2潜確用テーブル202vf2を参照して特別図柄変動の変動時間が選択されるように構成している。
この第2潜確用テーブル202vf2は、上述した第1潜確用テーブル202vf1に対して、第1特別図柄抽選で外れ当選した場合に選択され得る変動時間の長さを異ならせている点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
図610(c)に示した通り、第2潜確用テーブル202vf2には、特別図柄の種別が第1特別図柄(特図1)であって、当否判定結果が外れの場合は、取得した変動種別カウンタCS1の取り得る値の全範囲(0~198)に対して変動時間が1秒の外れ短変動が規定されている。つまり、第1特別図柄抽選において外れ当選した場合には、必ず変動時間が1秒の外れ変動が実行されるように構成している。
このように構成することで、RUSHモード中に実行される第1特別図柄変動が、小当たり変動(無敵モード)以外で長時間変動されることが無くなるため、単位時間当たりにおける第1特別図柄抽選の実行回数を、第1潜確用テーブル202vf1を参照して変動時間が選択されている状態よりも増加させることができると共に、遊技期間に占める無敵モード期間の長さを大きくし易くすることができる。
つまり、RUSHモード中において、第1潜確用テーブル202vf1が参照される第1期間よりも、遊技者に有利となる第2期間を設定可能とすることができる。よって、RUSHモード中の遊技を行っている遊技者に対して、特定の移行条件が成立することを期待させながら遊技を行わせることができる。
また、本第28実施形態では、第1潜確用テーブル202vf1が参照される第1期間から、第2潜確用テーブル202vf2が参照される第2期間へと移行するための移行条件として、特別図柄変動の実行回数が規定されており、具体的には、50回の特別図柄変動が実行された場合に移行条件が成立し、第2期間へと移行するように構成している。よって、RUSHモード中の遊技者に対して、大当たり当選しないことを期待しながら遊技を行わせるという斬新な遊技性を提供することができる。さらに、第2期間が設定された場合には、より大当たり当選しにくい状態(大当たり変動が破棄され易い状態)となるため、RUSHモードを長期間継続させ易くすることができる。
次に、図611を参照して、変動パターンシナリオ28テーブル202vgの内容について説明をする。図611は、変動パターンシナリオ28テーブル202vgに規定されている内容を模式的に示した図である。図611に示した通り、本第28実施形態では、潜確状態が設定されている場合において、特別図柄変動の回数(特図変動回数)に応じて異なる変動パターンを参照して変動時間を選択するように構成している。
具体的には、潜確状態が設定されてから特別図柄変動が50回実行されるまでは、第1潜確用テーブル202vf1が参照され、それ以降は、第2潜確用テーブル202vf2が参照されるように構成している。つまり、潜確状態(RUSHモード)の期間が長くなると、第1潜確用テーブル202vf1よりも遊技者に有利となる第2潜確用テーブル202vf2が参照されるように構成している。これにより、RUSHモード中の遊技者に対して、RUSHモードを長期間継続させようと意欲的に遊技を行わせることができる。
なお、本第28実施形態では、RUSHモードが継続するほど遊技者に有利となるように変動パターンシナリオ28テーブル202vgの内容を規定しているが、RUSHモード中に移行条件が成立したことに基づいて、遊技者への有利度合いを異ならせるように構成する技術思想の基、別の構成を用いても良く、例えば、RUSHモードが設定された直後が遊技者に最も有利となる状態となるように変動パターンシナリオ28テーブル202vgの内容を規定しても良い。このように構成することで、RUSHモードに突入させた遊技者に対して、均等に有利状態による遊技を実行させることができる。
また、本第28実施形態では、第1特別図柄抽選により外れ当選した場合に選択される変動パターン(変動時間)を異ならせることにより遊技者に対する有利度合いを可変させているが、これに限ること無く、例えば、第1特別図柄抽選により小当たり当選した場合に選択される変動パターン(変動時間)、即ち、無敵モード期間の長さを異ならせることにより遊技者に対する有利度合いを可変させたり、第2特別図柄抽選により有利大当たり当選した場合に選択される変動パターン(変動時間)を異ならせたり、不利大当たりに当選した場合に選択される変動パターン(変動時間)を異ならせたりすることで、遊技者に対する有利度合いを可変させたりするように構成しても良い。
この場合、例えば、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に選択され得る変動時間として、30秒と、2秒と、を選択可能に構成し、さらに、第2特別図柄抽選で不利大当たり当選した場合に選択される変動時間として、30秒よりも長い変動時間と、30秒よりも短い変動時間とを選択可能に構成すると良い。このように構成することで、第1特別図柄の小当たり変動中に第2特別図柄抽選で不利大当たり当選した場合において、選択されている変動時間に応じて、不利大当たりが破棄される場合とされない場合とを創出させることができる。そして、遊技者に有利な有利状態では、不利状態よりも第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に30秒の特別図柄変動が選択され易くし、且つ、第2特別図柄変動で不利大当たりに当選した場合に30秒よりも長い変動時間が選択され易くなるように構成すると良い。
また、上述した例によれば、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に、2秒の変動時間が選択され得るため、例えば、第2特別図柄抽選で不利大当たりに当選し、不利大当たり変動が実行された後でも、第1特別図柄抽選で小当たり当選させることで不利大当たり変動を破棄させることが可能となる。よって、不利大当たり当選を示す第2特別図柄が停止表示されるまで不利大当たり変動を破棄させる可能性を持たせることができ、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができる。
本第28実施形態では、潜確状態中に参照される変動パターンテーブルの種別を2種類設け、参照される変動パターンテーブルの種別によって、遊技者への有利度合いを異ならせているが、潜確状態中に参照される変動パターンテーブルの種別を3種類以上設けてもよい。また、本第28実施形態では、変動パターンシナリオ28テーブル202vgにて、参照される変動パターンテーブルを切り替える切替タイミングを1つ設けた例を示したが、これに限ること無く、複数のタイミングで変動パターンテーブルが切り替わるようにシナリオ内容を規定しても良い。
また、本第28実施形態では、変動パターンテーブルを切り替えるための移行条件として、特別図柄変動の実行回数を設定しているが、これに限ること無く、例えば、特別図柄抽選の結果に基づいて成立する移行条件、例えば、特定の小当たりに当選したことを契機に変動パターンテーブルを切り替えたり、大当たり遊技を挟んで連続してRUSHモードが設定される回数(連荘回数)に基づいて変動パターンテーブルを切り替えたりしても良い。さらに、このように、複数の移行条件を有するパチンコ機10であれば、各移行条件が成立する順序によって、参照される変動パターンを異ならせるように構成しても良く、例えば、特定順序で各移行条件が成立した場合にのみ参照され得る特殊変動パターンテーブルを設けておき、その特殊変動パターンテーブルが参照される状態が、遊技者にとって最も有利な状態、或いは、最も不利な状態となるように特殊変動パターンテーブルの内容を規定すると良い。
このように構成することで、遊技者に対して、移行条件の成立の有無だけでは無く、移行条件の成立順序に対しても興味を持たせることができる。
次に、図612を参照して、本第28実施形態における主制御装置110が有するRAM203の構成について説明をする。図612は、主制御装置110が有するRAM203に規定されている内容を模式的に示した図である。図612に示した通り、本第28実施形態のRAM203は、上述した第1実施形態のRAM203(図21参照)に対して、第2特別図柄実行エリア203bを削除し、第2特別図柄保留球格納エリア203vaと、第2特別図柄保留球数カウンタ203vbと、特図2仮停止フラグ203vcと、特図1減算フラグ203vdと、特図2減算フラグ203veと、時短終了待機フラグ203vfと、を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2特別図柄保留球格納エリア203vbは、第2特別図柄の抽選権利を一時的に記憶しておくための記憶エリアである。上述した第1実施形態では、第1特別図柄の抽選権利は所定個数(4個)を上限に記憶可能に構成されていたが、第2特別図柄の抽選権利は記憶可能に構成されておらず、第2特別図柄の抽選権利を獲得した時点において、第2特別図柄抽選の実行を許容する状態であれば、第2特別図柄実行エリア203bに取得した各値を格納し、即、第2特別図柄抽選を実行するように構成していた。
これに対して、本第28実施形態では、第2特別図柄に対しても、抽選権利を所定個数(4個)を上限に記憶するように構成している点で相違している。この、第2特別図柄保留球格納エリア203vbの内容は、第1実施形態にて上述した第1特別図柄保留球格納エリア203aに対して、格納される特別図柄の種別を変更しただけで、それ以外の内容は同一である。つまり、第2入球口640への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3、小当たり種別カウンタC5、及び変動種別カウンタCS1の各値がそれぞれ格納される。
そして、第2特別図柄の始動条件(変動条件)が成立した場合に、第2特別図柄保留球格納エリア203vaの保留第1エリアに格納されている各種値を第2特別図柄実行エリアへシフトし、格納されている各種値に基づいた特別図柄変動が開始される。
以上、説明をした通り、本実施形態のパチンコ機10は、第1特別図柄の抽選と、第2特別図柄の抽選とを同時に(並行して)実行可能に構成されているため、各特別図柄保留球格納エリア(第1特別図柄保留球格納エリア203a、第2特別図柄保留球格納エリア203va)がそれぞれ実行エリアを有するように構成している。これにより、各特別図柄の始動条件が成立した場合に、速やかに次の特別図柄変動を実行させることができる。
第2特別図柄保留球数カウンタ203vbは、第2特別図柄の抽選権利(保留球)数を計測するためのカウンタであって、上述した第1特別図柄保留球数カウンタ203dに対して、カウント対象を第1特別図柄保留球数から第2特別図柄保留球数へと変動した点で相違し、それ以外は同一である。
この第2特別図柄保留球数カウンタ203vbは、2ミリ秒毎に定期的に実行されるタイマ割込処理の中で検出される第2入球口640への遊技球の入球に基づいて、第1図柄表示装置37で行われる変動表示演出(第3図柄表示装置81で行われる変動表示演出)の保留球数(待機回数)をそれぞれ最大4回まで計数するカウンタである。第2特別図柄保留球数カウンタ203vbは、電源投入後のRAM203の初期設定処理によって、初期値としてゼロが設定される。そして、始動入賞が検出されて変動表示の保留球数が増加する毎に、それぞれ最大値4まで1加算される。一方、第2特別図柄保留球数カウンタ203vbは、変動表示演出が実行される毎に1減算される。
また、第2特別図柄保留球数カウンタ203vbの値(即ち、保留球数)は、第2入球口640に球が入球(始動入賞)したことに基づいて、第2特別図柄保留球格納エリア203vaにカウンタ値が格納された場合に、主制御装置110から出力される第2特別図柄保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される。第2特別図柄保留球数コマンドは、始動入賞が検出されて第2特別図柄保留球数カウンタ203vbが1加算される毎に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
特図1減算フラグ203vdは、第1特別図柄の変動において、変動停止時に時短カウンタ203fの値を減算するべき変動であるか否かを示すフラグである。この特図1減算フラグ203vdは、第1特別図柄変動開始処理28(図614のS10208参照)において、時短カウンタ203fの値が0より大きい値であると判別した場合に(図614のS10301:Yes)、オンに設定され(図614のS10302)、時短更新処理(にて、特図1減算フラグ203vdがオンであると判別した場合に、時短カウンタ203fの値を減算してから、オフに設定される。
なお、第1特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合には、第1特別図柄変動停止処理28(図620のS10221参照)において、オフに設定される。また同様に、第2特別図柄の抽選において、大当たりに当選した場合には、第2特別図柄変動停止処理28(図示せず)において、オフに設定される。また、特別図柄の抽選で大当たりに当選した場合に特図1減算フラグ203vdをオフに設定することで、大当たり遊技終了後、第1特別図柄の変動が仮停止している場合には、変動が再開されてからその変動停止時に、特図1減算フラグ203vdがオフであるかどうかを判別し、特図1減算フラグ203vdがオフであると判別した場合には、時短カウンタ203fの値を減算する処理をスキップし、その変動を停止する処理を実行する。
特図2減算フラグ203veは、第2特別図柄の変動において、変動停止時に時短カウンタ203fの値を減算するべき変動であるか否かを示すためのフラグである。詳細な内容は、上述した特図1減算フラグ103vdに対して対象を第1特別図柄から第2特別図柄へと変更させた点で相違するのみであり、それ以外は同一であるため、詳細な説明を省略する。
時短終了待機フラグ203vfは、時短状態の終了条件が成立する特図変動が開始されたことを示すフラグである。この時短終了待機フラグ203vfは、第1特別図柄変動開始処理28(図614のS10208参照)において、時短カウンタ203fの値が1である(即ち、時短状態の規定回数の最終変動である)か判別し(S10303)、時短カウンタ203fの値が1であると判別した場合に(S10303:Yes)、オンに設定される(図614のS10304)。
そして、特別図柄の変動停止タイミングである時短更新処理(図621のS10908参照)が実行された場合に、オフに設定される。このように構成することで、時短終了待機フラグ203vfがオンに設定されている状態(即ち、待機状態)である場合において、何れかの時短終了タイミングが到来した場合に、各タイミングに応じて確実に時短終了処理を実行させることができる。
<第28実施形態における主制御装置の制御処理について>
次に、図614から図622を参照して、本第28実施形態における主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。本第28実施形態は、上述した第12実施形態における主制御装置110の制御処理に対して、時短カウンタ203fを更新するための制御処理内容と、小当たりに当選した場合に実行される制御処理内容と、上述した相違点に対応する制御処理内容が相違している。それ以外の要素については同一であり、同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。なお、上述した第12実施形態では、主制御装置110の制御処理の内容を上述した第1実施形態を参考に説明しているため、本第28実施形態における主制御装置110の制御処理内容を説明する上で、適宜、第1実施形態における主制御装置110の制御処理内容を引用して説明する。
まず、図614を参照して、第1特別図柄変動開始処理28(S10208)の内容について説明をする。図614は、第1特別図柄変動開始処理28(S10208)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄変動開始処理28(S10208)は、上述した第1実施形態における第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照)に対して、遊技状態更新処理(図33のS308参照)に代えて、時短カウンタ203fの値に応じた処理を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
第1特別図柄変動開始処理28(S10208)が実行されると、まず、上述した第1実施形態における第1特別図柄変動開始処理(図33のS208参照)と同一のS301~S307の処理を実行する。そして、次に、時短カウンタ203fの値が0より大きい値であるか、即ち、現在の遊技状態が時短中であるかどうかを判別する(S10301)。時短カウンタ203fの値が0より大きい値であると判別した場合には(S10301:Yes)、特図1減算フラグ203vdをオンに設定し(S10302)、S10303の処理に移行する。一方、S10301の処理において時短カウンタ203fの値が0より大きい値ではないと判別した場合には(S10301:No)、遊技状態は通常状態であるため、そのまま本処理を終了する。このように、時短カウンタ203fの値が0より大きい値である場合、即ち、時短中である場合には、特図1減算フラグ203vdをオンに設定することで、変動停止時に時短中に開始された変動であるかを判別することができ、変動停止時に時短の終了条件を更新(時短カウンタ203fの値を減算)することができる。
上述したS10302の処理を実行した後、時短カウンタ203fの値が1であるか判別する(S10303)。即ち、時短状態の終了条件である最終変動であるか判別する。時短カウンタ203fの値が1であると判別した場合には(S10303:Yes)、時短終了待機フラグ203vfをオンに設定し(S10304)、本処理を終了する。一方、S10303の処理において、時短カウンタ203fの値が1ではないと判別した場合には、時短遊技状態の最終変動ではないため、そのまま本処理を終了する。
次に、図615を参照して、第1特別図柄大当たり判定処理28(S10331)の内容について説明をする。図615は、第1特別図柄大当たり判定処理28(S10331)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄大当たり判定処理28(S10331)は、上述した第1実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理(図34のS306)に対して、時短終了待機フラグ203vfの設定状況に基づく処理を追加した点と、第1特別図柄抽選で大当たり当選しなかった場合に実行される処理を変更した点で相違し、それ以外は同一である。
第1特別図柄大当たり判定処理28(S10331)では、まず、第1特別図柄保留球実行エリア(図示せず)に記憶されている各カウンタ値を取得する(S401)。そして、時短の終了条件が成立し待機している状態であるか、即ち、第2特別図柄の抽選で時短の最終変動が実行されている状態であるか否かを判別するために、時短終了待機フラグ203vfがオンに設定されているかを判別する(S10401)。時短終了待機フラグ203vfがオンであると判別した場合には(S10401:Yes)、今回設定されている時短状態の期間は終了しているため、主制御装置110のRAM203が有する遊技状態格納エリア(図示せず)に通常状態を設定し(S10402)、時短終了待機フラグ203vfと特図2減算フラグ203veをオフに設定する(S10403)。次に、時短カウンタ203fの値を0に設定し(S10404)、遊技状態が通常状態に切り替わったことを示す状態コマンドを設定し(S10405)、S10406の処理に移行する。一方、S10401の処理において、時短終了待機フラグ203vfがオンではないと判別した場合(S10401:No)、時短状態の最終変動が実行されている状態ではないため、S10402~S10405の処理をスキップし、S10406の処理に移行する。
このように、時短状態の終了を待機している状態(他方の特別図柄で時短状態の最終変動が開始されている状態)である場合には、特別図柄の抽選結果を取得する前に、遊技状態を通常状態に設定することで、時短遊技状態が終了しているにも関わらず、時短状態の最終変動が実行されている特別図柄の変動が終了するまで、他方の特別図柄で時短遊技状態に基づく遊技を実行してしまうという不具合をなくすことが出来る。よって、適正な遊技を遊技者に提供することができる。
次いで、S10406の処理では、第1当たり乱数28テーブル202vaに基づいて抽選結果を取得し(S10406)、取得した抽選結果が大当たりであるかを判別し(S406)、大当たりであると判別した場合は(S406:Yes)、上述した第1実施形態の第1特別図柄大当たり判定処理(図34のS306)と同一のS407~S410の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S406の処理において、大当たりでは無い(外れ、小当たりである)と判別した場合は(S406:No)、特図1外れ変動処理28を実行し(S10407)、本処理を終了する。
次に、図616を参照して、特図1外れ変動処理28(S10407)の内容について説明をする。図616は、特図1外れ変動処理28(S10407)の内容を示したフローチャートである。この特図1外れ変動処理28では、第1特別図柄抽選にて大当たり当選していない場合(外れ当選している場合)において、小当たり当選の有無を判定するための処理が実行される。なお、詳細な内容については、上述した特図2外れ変動処理(図41のS1011参照)に対して、処理対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えた点で相違しているだけであり、それ以外は同一である。
特図1外れ変動処理28(S10407)では、まず、今回の抽選結果(第1特別図柄大当たり判定処理28(図615参照)のS406の抽選結果)が小当たりであるかを判別する(S3111)。
S3111の処理で小当たりに当選していると判別した場合は(S3111:Yes)、小当たりフラグ203kに対して特図1小当たりを示す情報を設定し(S3112)、第1特別図柄の抽選結果を小当たりに設定し(S3113)、次いで、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の小当たり図柄をセットし(S3113)、本処理を終了する。
一方、S3111の処理において、今回の抽選結果が小当たりでは無い、即ち、外れであると判別した場合は(S3111:No)、第1図柄表示装置37に表示する第1特別図柄の外れ図柄をセットし(S3115)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、第1特別図柄変動開始処理28(図614のS10208参照)の一処理として実行される特図1外れ変動処理28(図616のS10407)、即ち、特別図柄の変動(抽選)を開始するタイミングにて実行される処理で小当たりに当選したと判別した場合に小当たりフラグ203kをオンに設定することで、第1特別図柄の変動停止タイミングでその小当たりフラグ203kの設定状況に基づいて小当たり当選に対応する処理を容易に実行することができる。
なお、本実施形態で用いられる小当たりフラグ203kは、第1特別図柄抽選で小当たり当選したことを示す特図1領域と、第2特別図柄抽選で小当たり当選したことを示す特図2領域と、を有するように構成しており、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、特図1領域のフラグをオンに設定し、第2特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、特図2領域のフラグをオンに設定するように構成している。これにより、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とで重複して小当たり当選した場合であっても、その状態を容易に記憶させておくことができる。
次に、図617を参照して、第1特別図柄変動パターン選択処理28(S10332)の内容について説明をする。図617は、第1特別図柄変動パターン選択処理28(S10332)の内容を示したフローチャートである。第1特別図柄変動パターン選択処理28(S10332)は、上述した第1実施形態にて実行される第1特別図柄変動パターン選択処理(図35のS307参照)に対して、大当たり当選以外の変動パターンを選択するための処理を追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第1特別図柄変動パターン選択処理28(S10332)が実行されると、第1特別図柄変動パターン選択処理(図35のS307参照)と同一のS501~S505の処理を実行し、本処理を終了する。一方、S501の処理において今回の抽選結果が大当たりでは無いと判別した場合は(S501:No)、特図1外れ変動パターン選択処理28を実行し(S10501)、その後、上述したS503の処理へ移行する。特図1外れ変動パターン選択処理28(S10501)の内容については、図618を参照して後述する。
ここで、図618を参照して、特図1外れ変動パターン選択処理28(S10501)の内容について説明をする。図618は、特図1外れ変動パターン選択処理28(S10501)の内容を示したフローチャートである。特図1外れ変動パターン選択処理28(S10501)では、上述した第7実施形態の特図2外れ変動パターン選択処理(図43のS1207参照)と同一の処理内容を、対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えた処理が実行される。
特図1外れ変動パターン選択処理28(S10501)が実行されると、今回の第1特別図柄の抽選結果(特図1抽選結果)が小当たりでは無いと判別した場合は(S10591:No)、特図2外れ変動パターン選択処理(図43のS1207参照)のS1307~S1309と同一内容の処理を、処理対象を第1特別図柄に変更して実行し(S10597~S10599)、その後、本処理を終了する。一方、S10591の処理において小当たりであると判別した場合は(S10591:Yes)、小当たり種別カウンタC5の値を取得し(S10592)、取得した小当たり種別カウンタC5の値に基づいて小当たり種別選択28テーブル202veを参照して小当たり種別を選択する(S10593)。次いで、特図2外れ変動パターン選択処理(図43のS1207参照)のS1304~S1306の処理と同一内容の処理を、処理対象を第1特別図柄に変更して実行し(S10594~S10596)、本処理を終了する。
次に、図619を参照して、第1特別図柄変動実行中処理(S10205)について説明をする。本第28実施形態では、上述した第1実施形態の第1特別図柄変動実行中処理(図37のS205参照)と同一のS701~S705の処理を実行する。よって、詳細な説明を省略する。
次に、図620を参照して、第1特別図柄変動停止処理28(S10221)の内容について説明をする。図620は、第1特別図柄変動停止処理28(S10221)の内容を示したフローチャートである。この第1特別図柄変動停止処理28(S10221)は、上述した第1特別図柄変動停止処理(図38のS207参照)に対して、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていないと判別した場合に(S801:No)、即ち、今回変動停止される第1特別図柄変動が外れ変動である場合に、特図1外れ停止処理28(S10801)を実行するように変更した点と、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合(S801:Yes)に実行される処理内容を変更した点で相違している。なお、説明の便宜上、各処理に対して付される番号(S番号)、及び、処理内容を文言を異ならせているが、上述した第1実施形態における第1特別図柄変動停止処理(図38のS207参照)と同一の処理内容については、詳細な説明を省略する。
第1特別図柄変動停止処理28(S10221)が実行され、特図1大当たりフラグ203hがオンに設定されていると判別した場合には(S801:Yes)、次に、特図2変動中、即ち第2特別図柄変動が実行されているかを判別する(S10802)、ここで、特図2変動中であると判別した場合は(S10802:Yes)、特図変動の停止を示す特図2変動停止コマンドを設定し(S10803)、第1図柄表示装置の第2特別図柄を外れ図柄で停止表示し(S10804)、特図2変動時間カウンタ203nの値を0にセットし(S10805)、S10806へと移行する。
つまり、第1特別図柄が大当たりを示す抽選結果で停止表示された場合には、実行中の特別図柄変動を、外れで強制停止させるための処理が上述したS10803~S10805の処理にて実行される。なお、本実施形態では、実行中の特図2変動の抽選結果に関わらず、実行中の特別図柄変動を、外れで強制停止させるように構成している。このように構成することで、大当たり遊技終了後において、第1特別図柄の保留球と、第2特別図柄の保留球とを共に有する場合において、両方の特別図柄変動を同時に実行させることができる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄が大当たりを示す抽選結果で停止表示された場合に、実行中の特図2変動の抽選結果に関わらず外れで強制停止させるように構成しているが、これに限ること無く、特図2変動の抽選結果に応じて、制御内容を可変させても良い。
一方、S10802の処理において、第2特別図柄変動が実行されていないと判別した場合は(S10802:No)、S10803~S10808の処理をスキップし、S10809の処理へ移行する。
S10806の処理では、S10802の処理において変動中と判別された特図2変動が大当たり変動であるかを判別するために、特図2大当たりフラグ203iがオンであるかを判別し(S10806)、オンであると判別した場合は(S10806:Yes)、特図2大当たりフラグ203iをオフに設定し(S10807)、特図2大当たりに対する記憶情報を削除し(S10808)、S10809の処理へ移行する。また、S10806の処理において、特図2大当たりフラグ203iがオンに設定されていないと判別した場合(S10806:No)は、S10807及びS10808の処理をスキップしてS10809の処理へ移行する。つまり、S10807~S10808の処理は、大当たり当選している特別図柄抽選の結果を、破棄するための処理である。これにより、実行中の特図2変動を外れ強制停止させた後に、大当たりに関する情報が残ってしまうことを防止することができる。
S10809の処理では、第1特別図柄抽選で大当たり当選したことに基づく大当たりシナリオを設定し(S10809)、特図1大当たりフラグ203h、特図1減算フラグ203vd、特図2減算フラグ203ve、時短終了待機フラグ203vf、確変フラグ203gをオフに設定し、時短カウンタ203gの値を0にリセットする(S10810)。その後、大当たり中フラグ203oをオンに設定し(S10811)、特図1確定コマンドを設定し(S10812)、第1特別図柄表示装置の第1特別図柄の変動を大当たりを示す表示態様で停止表示し(S10813)、本処理を終了する。
次に、図621を参照して、特図1外れ停止処理28(S10801)について説明をする。図621は、特図1外れ停止処理28(S10801)の内容を示したフローチャートである。この特図1外れ停止処理28(S10801)では、上述した第1実施形態の特図2外れ停止処理(図46のS1508参照)と同様の処理を、処理対象を第2特別図柄から第1特別図柄へと切り替えて実行し、且つ、小当たり処理28(S10902)を実行する点と、時短更新処理(図10908)を実行する点で相違し、それ以外は同一であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、特図1外れ停止処理28(図621のS10801参照)にて実行される小当たり処理28(S10902)について、図622を参照して説明をする。図622は、小当たり処理28(S10902)の内容を示したフローチャートである。この小当たり処理28(S10902)は、当選した小当たり種別に対応した各種制御処理が実行される。具体的には、特定の小当たり種別(小当たりA,B,C)に当選した場合に、実行中の特別図柄変動の変動パターンに応じた処理(中断処理、強制停止(破棄)処理)を実行するように構成している。
小当たり処理28(S10902)が実行されると、まず、今回の特別図柄変動に対して設定されている小当たり種別を読み出し(S11001)、読み出した小当たり種別が「小当たりA又は小当たりC」であるかを判別する(S11002)。「小当たりA」又は「小当たりC」であると判別した場合は(S11002:Yes)、現在が特図変動中(他方の特別図柄が変動中)であるかを判別し(S11003)、特図変動中であると判別した場合は(S11003:Yes)、次に、その特図変動が小当たり変動であるかを判別する(S11004)。
そして、S11004の処理において小当たり変動中であると判別した場合は、実行中の特別図柄変動が中断(仮停止)することを示す仮停止フラグ、即ち、今回の処理が、第1特別図柄が小当たり停止した場合における小当たり処理28であれば、第2特別図柄に対応する仮停止フラグ(特図2仮停止フラグ)、今回の処理が、第2特別図柄が小当たり停止した場合における小当たり処理28であれば、第1特別図柄に対応する仮停止フラグ(特図1仮停止フラグ203v)をオンに設定し(S11005)、仮停止フラグのオンを示す仮停止コマンドを設定し(S11006)、本処理を終了する。
また、S11004の処理において、小当たり変動中では無いと判別した場合、即ち、大当たり変動、或いは、外れ変動であると判別した場合は(S11004:No)、実行中の特図変動の停止を示す特図変動停止コマンドを設定し(S11007)、第1特別図柄表示装置37にて、対応する特別図柄を外れ図柄で停止表示させ(S11008)、対応する特図(特別図柄)の変動時間カウンタ(特図1変動時間カウンタ203m、又は特図2変動時間カウンタ203n)の値を0にセットする(S11009)。
次に、強制停止させた特図変動に基づいて大当たりフラグ(特図1大当たりフラグ203h、又は特図2大当たりフラグ203i)がオンに設定されているかを判別し(S11010)、オンに設定されていると判別した場合は(S11010:Yes)、対応する大当たりフラグ(特図1大当たりフラグ203h、又は特図2大当たりフラグ203i)をオフに設定し(S11011)、大当たりに対する記憶情報を削除し(S11012)、本処理を終了する。
また、S11003の処理において、特図変動中では無いと判別した場合は(S11003:No)、S11004~S11006の処理をスキップして本処理を終了する。
一方、S11002の処理において、「小当たりA」又は「小当たりC」では無いと判別した場合(S11002:No)、即ち、「小当たりB」であると判別した場合は、時短カウンタ203fの値が0よりも大きいか、即ち、現在が、普通図柄の高確率状態中であるかを判別する(S11013)。現在が普通図柄の高確率状態中であると判別した場合(S11013:Yes)は、次に、時短終了待機フラグ203vfがオンに設定されているかを判別し(S11014)、時短終了待機フラグ203vfがオンでは無いと判別した場合(S11014:No)、即ち、確変状態の最終変動では無いと判別した場合は、時短終了待機フラグ203vfをオンに設定し(S11015)、上述したS11003の処理へ移行する。
以上、説明をした通り、本第28実施形態では、小当たり遊技が実行される場合に、実行中の特別図柄変動の内容に応じて処理内容を決定するように構成している。より具体的には、一方の特別図柄抽選に基づいて小当たり遊技が実行される時点(小当たり当選を示す特別図柄が停止表示される時点)において、実行中の他方の特別図柄変動の抽選結果を判別し、その抽選結果が特定の抽選結果(例えば、外れ、大当たり)である場合には、実行中の他方の特別図柄変動を破棄(外れ強制停止)し、特定の抽選結果以外である場合には、実行中の他方の特別図柄変動を中断させることができるように構成している。つまり、実行中の特別図柄変動に対して特殊処理を実行する特定条件が成立した場合に、実行中の特別図柄の抽選結果を参照して特殊処理の処理内容を決定するように構成している。
このように構成することで、一方の特別図柄で小当たり当選した時点(小当たり停止した時点)において実行されている他方の特別図柄変動の抽選結果を遊技者に注目させることができる。
なお、これに限ること無く、例えば、設定されている遊技状態に応じて特定条件が成立した場合に決定される特殊処理の内容を異ならせても良い。具体的には、通常状態が設定されている場合は、特定条件が成立したとしても、特殊処理として「中断」のみが決定され、確変状態が設定されている場合には、「中断」或いは「破棄」が設定されるように構成しても良い。このように設定されている遊技状態に応じて特殊処理の決定内容を異ならせることにより、各遊技状態における遊技性に多様性を持たせることができる。
また、本実施形態では、第1特別図柄で小当たり当選した場合も、第2特別図柄で小当たり当選した場合も、上述した小当たり処理28を実行するように構成しているが、これに限ること無く、特定条件が成立した特別図柄の種別に応じて、決定される特殊処理の内容を異ならせても良く、例えば、第1特別図柄にて特定条件が成立した場合よりも、第2特別図柄にて特定条件が成立した場合のほうが、「破棄」が決定され易くなるように構成しても良い。具体的には、第1特別図柄抽選のほうが第2特別図柄抽選よりも特定条件が成立し難くなるように(小当たり当選し難くなるように)構成しても良いし、特定条件が成立した場合において、「破棄」が決定される条件を、第1特別図柄にて特定条件が成立した場合のほうが第2特別図柄にて特定条件が成立した場合よりも成立し難い条件(となるように構成しても良い。これにより、何れの特別図柄種別で特定条件が成立したかによって、特殊処理の内容を異ならせることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本第28実施形態では、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選との何れの抽選においても小当たり当選し得るように構成している点で上述した第12実施形態と相違している。このように構成することで、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選との何れか一方で大当たり当選した場合であっても、他方の小当たり当選によって大当たり当選を破棄することができるため、特別図柄の保留球数に応じて、大当たり当選時における確変大当たりが占める割合を確実に異ならせることができる。
上述した第28実施形態では、一方の特別図柄変動(例えば、第1特別図柄変動)に対して特殊処理(中断、或いは破棄)を実行する契機となる条件(特定条件)として、他方の特別図柄変動(例えば、第2特別図柄変動)にて特定の小当たりに当選した場合に成立する条件を示しているが、これ以外に特定条件を成立させる契機を設けても良く、例えば、球が特定の入球口に入球した場合に特定条件が成立するように構成しても良いし、パチンコ機10に対して供給させる電力が正常では無い状態(例えば、ノイズが発生し、一時的に電源が断される状態)であると判別した場合に特定条件が成立するように構成しても良い。また、遊技者が実行する遊技方法が不正な遊技方法(例えば、磁力を検出する磁気センサを設け、その磁気センサが磁力を検出した場合における遊技方法や、パチンコ機10に対する衝撃を検出する衝撃検知センサを設け、その衝撃検知センサが所定量の衝撃を検知した場合における遊技方法)を検知した場合に特定条件が成立するように構成しても良い。
また、上述した各実施形態では、普通図柄の高確率状態が設定される場合(確変状態、時短状態が設定されている場合)において実行される特別図柄変動が破棄(強制停止)された場合に、破棄された特別図柄変動に応じて時短回数(確変回数)が加算されないように構成している。具体的には、確変状態が設定されている状態で特別図柄変動の回数が所定回数(例えば、50回)に到達した場合に、潜確状態が設定されるように構成された遊技機において、確変状態中に実行された特別図柄変動が破棄(強制停止)された場合には、時短回数(確変回数)が加算されないように構成している。このような構成を用いたパチンコ機10では、例えば、第3図柄表示装置81の表示面にて確変状態が終了するまでの時短回数(確変回数)を示すための表示態様も、時短回数に同期して表示態様が更新されないように構成している。よって、遊技者に対して、時短回数を更新させること無く特別図柄変動が破棄されたことを分かり易く報知することができる。なお、この場合において、例えば、第3図柄表示装置81の表示面に表示された時短回数(確変回数)を示すための表示態様を特別図柄変動の開始タイミングで更新するように構成しているパチンコ機10であれば、特別図柄変動が破棄されたことに基づいて、表示態様を復元(例えば、残時短回数を表示している場合であれば加算、経過した時短回数を表示している場合であれば減算)させる演出を実行すれば良い。
また、確変状態から潜確状態へと移行させるための移行条件(普通図柄の高確率状態を終了させるための終了条件(時短終了条件))として、複数の時短終了条件(例えば、第1特別図柄変動と第2特別図柄変動との合算回数が100回に到達した場合に成立する第1時短終了条件と、第2特別図柄変動が5回実行された場合に成立する第2時短終了条件)を設定しているパチンコ機10であって、第3図柄表示装置81の表示面には、複数の時短終了条件のうち、最も成立し易い終了条件(例えば、第2特別図柄変動5回に対応する「5」)のみを表示することで、遊技者に遊技内容を分かり易く報知するように構成されたパチンコ機10であれば、確変状態が設定された直後に第1特別図柄変動が実行されたとしても、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される「5」の表示態様が更新されないように構成している。そして、確変状態が設定されてから第1特別図柄変動を95回実行した状態で、更に第1特別図柄変動を実行させた場合(96回目の第1特別図柄変動を実行させた場合)には、第3図柄表示装置81の表示面にて表示される「5」の表示を「4」へと更新する表示制御を実行するように構成している。このように、確変(時短)状態中に特別図柄変動が実行される特別図柄種別に応じて、第3図柄表示装置81の表示面に表示される時短回数表示を更新するか否かを決定することで、確変状態が終了するまでの期間を遊技者に分かり易く報知することができる。
<第28実施形態における音声ランプ制御装置の制御内容について>
次に、図623から図629を参照して、本第28実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御内容について説明をする。本第28実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御内容は、上述した第12実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御内容に対して、変動表示設定処理13(図334のS4121参照)に代えて、変動表示設定処理28(図623のS14121参照)を、各種カウンタ更新処理(図72のS4111参照)に代えて、各種カウンタ更新処理28(図628のS14111参照)を、小当たり関連処理(図65のS4504参照)に対して、小当たり関連処理28(図629のS14504参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。なお、上述した第12実施形態では、音声ランプ制御装置113の制御処理の内容を上述した第1実施形態を参考に説明しているため、本第28実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理内容を説明する上で、適宜、第1実施形態における音声ランプ制御装置113の制御処理内容を引用して説明する。
まず、図623を参照して、変動表示設定処理28(S14121)の内容について説明をする。この変動表示設定処理28(S14121)は、上述した変動表示設定処理13(図334のS4121参照)に対して、潜確状態中における第1特別図柄(特図1)変動に対応する演出態様(変動表示内容)を設定するための特図1用変動表示設定処理28(S15102)と、第2特別図柄(特図2)変動に対応する演出態様(変動表示内容)を設定するための特図2用変動表示設定処理28(S15104)と、特別図柄種別に関わらず実行される演出態様設定処理28(S15105)を実行する点で相違し、それ以外の内容は同一である。
ここで、特図1用変動表示設定処理28(S15102)の内容について、図624を参照して説明する。図624は、特図1用変動表示設定処理28(S15102)の内容を示したフローチャートである。この特図1用変動表示設定処理28(S15102)では、上述した特図1用変動表示設定処理(図70のS5104参照)に対して、小当たり変動中における演出態様を設定する処理を実行する点で相違している。
特図1用変動表示設定処理28(S15102)が実行されると、まず、上述した特図1用変動表示設定処理(図70のS5104参照)と同一のS5201及びS5202の処理を実行する。そして、今回の特図1変動が小当たり変動であるかを判別し(S15201)、小当たり変動であると判別した場合は(S15201:Yes)、無敵状態を示すための表示用コマンドを設定し(S15202)、無敵中フラグ223vaをオンに設定し(S15203)、抽出した変動パターンに基づいて、第1特別図柄の表示用潜確変動パターンコマンドを設定し(S5206)、本処理を終了する。一方、S15201の処理において、小当たり変動では無いと判別した場合は(S15201:No)、S5206の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。
なお、本実施形態では、上述した通り、潜確状態中において特図1抽選にて小当たり当選した場合には、必ず、無敵状態を示すための表示用コマンドが設定されるように構成しているが、無敵状態を示すための表示用コマンドを設定するか否かを抽選によって決定しても良いし、実行中の特図2変動の抽選結果や、獲得済みの特図2保留に対する先読み結果(事前判別結果)に基づいて、無敵状態を示すための表示用コマンドを設定するか否かを判定するように構成しても良い。
具体的には、今回実行される特図1変動(小当たり変動)が停止表示されるまでに、停止表示され得る特図2抽選の結果を判別(事前判別)し、今回実行される特図1変動(小当たり変動)が停止表示されるまでに、特図2抽選の結果が大当たり当選すると判別された場合には、無敵状態を示すための表示用コマンドを設定しないように構成すると良い。これにより、無敵状態を示すための表示用コマンドに基づく表示態様(図605(a)参照)が表示されたにも関わらず、不利大当たり遊技が実行されてしまう事態を抑制することができる。
上述した第28実施形態では、一方の特別図柄抽選の抽選結果が小当たりであることを示す表示態様で特別図柄が停止表示(確定表示)された場合に、実行中の他方の特別図柄変動の抽選結果を判別し、その判別結果に応じて、他方の特別図柄変動に対する処理内容を決定するように構成していた。そして、他方の特別図柄抽選で遊技者に不利となる大当たりに当選した場合と、遊技者に有利となる大当たりに当選した場合と、で設定される変動時間の長さを異ならせることにより、有利大当たりよりも不利大当たりのほうが小当たり当選に基づいて破棄され易くなるようにすることで、不利大当たりに当選するよりも前に、不利大当たりが破棄され易い特定期間を設定可能に構成していたが、特定期間を設定するための構成はこれに限ること無く、例えば、一方の特別図柄抽選の抽選結果が小当たりであることを示す表示態様で特別図柄が停止表示(確定表示)された場合に、実行中の他方の特別図柄変動の抽選結果を判別し、その判別結果として、不利大当たりに当選していると判別した場合にのみ、実行中の他方の特別図柄変動を破棄(外れを示す抽選結果が強制停止)するように構成しても良い。
また、上述した第1実施形態において特別図柄の大当たり変動中に用いられる無効抽選処理、即ち、一方の特別図柄が大当たり当選している特別図柄変動中において、他方の特別図柄抽選にて大当たり当選し得ないように制御する処理を小当たり当選している特別図柄変動中に実行するように構成しても良い。この場合であっても、一方の特別図柄が小当たり変動している特定期間中において、遊技者に対して、大当たり当選に基づいて潜確状態が終了してしまうことを危惧すること無く、安心して遊技を行わせることが可能な期間を設定することができる。なお、この場合、特定期間中に、特別図柄抽選にて遊技者に有利となる大当たり種別が設定される大当たりにも当選し得ないが、上述した第1実施形態と同様に小当たり当選し得るため、小当たり遊技によって賞球を獲得する遊技を、大当たり当選を気にすること無く安心して実行することができる。
上述した第A実施形態では、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合に、小当たり当選に対応する特別図柄変動期間が、遊技者に不利な大当たりに当選し得ない(し難い)特定期間となるように構成していた。そして、第1特別図柄抽選にて小当たり当選しなかった場合、即ち、大当たり又は外れに当選した場合は短時間(1秒)の変動時間が設定されるように構成していた。よって、例えば、潜確状態が設定された後に、第2特別図柄の抽選契機を成立させること無く、第1特別図柄の抽選契機のみを成立させるために左打ち遊技を実行し、第1特別図柄変動が1秒以上経過した場合に、右打ち遊技を行うという変則的な遊技が行われてしまう虞があった。つまり、第1特別図柄が小当たり変動している間のみ、右打ち遊技によって第2特別図柄抽選を実行させることで、潜確状態中に不利大当たり遊技が実行され難くする遊技が行われてしまうという問題があった。
この問題を解決するために、本第A実施形態では、潜確状態中において第1特別図柄抽選が実行される場合において、当該第1特別図柄変抽選が左打ち遊技によって抽選契機を成立させたものか、右打ち遊技によって抽選契機を成立させたものかを判別し、右打ち遊技によって抽選契機を成立させたものであると判別した場合に、左打ち遊技によって抽選契機を成立させたものであると判別した場合よりも、特定期間が設定されたことを遊技者に報知し易くなるように構成している。
これにより、潜確状態中において左打ち遊技にて第1特別図柄抽選を実行させる遊技者に対して、実行中の第1特別図柄変動が小当たり当選しているか否か(特定期間中であるか否か)を把握させ難くすることができるため、潜確状態中における変則的な遊技(左打ち遊技)を行われ難くすることができる。
なお、実行される第1特別図柄変抽選が左打ち遊技によって抽選契機を成立させたものか、右打ち遊技によって抽選契機を成立させたものかを判別するための手法としては、例えば、主制御装置110から出力される入賞コマンドに、中央第1入球口64cに遊技球が入球したか、或いは、右第1入球口64rに遊技球が入球したかを示すための入球種別情報を設定可能に構成することで、音声ランプ制御装置113側にて、何れの入球口(中央第1入球口64c、或いは、右第1入球口64r)に遊技球が入球したことに基づいて設定された入賞コマンドであるかを判別可能に構成しても良いし、主制御装置110から出力される変動パターンコマンドに、今回変動パターンが設定された特別図柄変動に対応する入球種別情報を設定するように構成しても良い。
また、主制御装置110から出力される各種コマンドに基づいて、音声ランプ制御装置113側にて、何れの入球口(中央第1入球口64c、或いは、右第1入球口64r)に遊技球が入球したかを判別可能に構成するのでは無く、例えば、遊技者が左打ち遊技を行っていることを検知するための左打ち遊技検知手段と、右打ち遊技を行っていることを検知するための右打ち遊技検知手段と、を設け、各検知手段の検知結果を音声ランプ制御装置113が受信可能に構成することにより、遊技者の遊技状況(右打ち遊技、左打ち遊技)を主制御装置110を介すること無く、直接、音声ランプ制御装置113が判別可能となるように構成しても良い。このように構成することにより、主制御装置110が実行すべき処理を削減することができるため、主制御装置110に係る処理負荷を軽減させることができ、円滑な遊技を提供し易くすることができる。
さらに、本第28実施形態とは異なり、潜確状態中に実行される第1特別図柄抽選において外れ、或いは大当たり当選した場合の少なくとも一部に対して、小当たり当選時と同一の変動時間(例えば、30秒)が設定されるように構成すると良い。このように構成することで、潜確状態中に左打ち遊技を実行している遊技者に対して、実行中の第1特別図柄変動の変動時間に基づいて抽選結果を把握させ難くすることができ、現在が特定期間中であるか否かをより判別させ難くすることができる。
加えて、上述した変動時間の設定方法を用いた別例であれば、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合よりも、外れ当選した場合のほうが、特定期間であることを遊技者に報知するための報知演出が実行され易くなるように構成すると良い。これにより、内部的には特定期間が設定されていないにも関わらず、遊技者に対して積極的に右打ち遊技を実行させることができる。
なお、本第28実施形態では、遊技盤13に、第1特別図柄抽選の抽選契機を成立させるための始動入賞口として複数の入球手段(中央第1入球口64c、右第1入球口64r)を設け、第1特別図柄の抽選結果を示すための特別図柄変動に対応して第3図柄表示装置81にて実行される変動演出の演出態様を、抽選契機を成立させた入球手段の種別に応じて異ならせるように構成しているが、それ以外にも、抽選契機を成立させた入球手段の種別に応じて演出態様を異ならせるものであれば良く、例えば、同一の抽選契機を成立させるための入球手段を3つ以上設けても良い。
また、同一の入球手段への遊技球の入球に基づいて抽選契機が成立した場合であっても、その抽選契機が成立したタイミングに応じて変動演出の演出態様を異ならせても良いし、抽選契機が成立する頻度に応じて変動演出の演出態様を異ならせても良い。さらに、遊技球が入球手段に入球するまでの過程(例えば、流下経路)を判別可能な手段を設け、その判別結果に基づいて変動演出の演出態様を異ならせても良い。この場合、例えば、遊技盤13の遊技領域に複数の流路が形成され、遊技領域を流下する遊技球が様々な流下パターンで1の入球手段へと入球し得るように構成されたパチンコ機10であれば、遊技球が流下する流路の種別を検知可能な検知手段を設け、その検知手段の検知結果に基づいて、遊技球が入球手段に入球するまでの過程(例えば、流下経路)を判別するように構成すると良い。
また、本第28実施形態では、特別図柄の抽選契機を成立させるための入球手段(中央第1入球口64c、或いは、右第1入球口64r)に遊技球が入球したことに基づいて実行される変動演出の演出態様を、入球手段の種別に応じて異ならせる構成について説明をしたが、同一の目的で設けられている複数の入球手段であれば、特別図柄の抽選契機を成立させるための入球手段以外を対象としても良く、例えば、普通図柄の抽選契機を成立させるための入球手段(スルーゲート67)を遊技盤13に複数設けている場合、例えば、右打ち遊技によって発射された遊技球よりも、左打ち遊技によって発射された遊技球のほうが流下し易い左側領域と、左打ち遊技によって発射された遊技球よりも、右打ち遊技によって発射された遊技球のほうが流下し易い右側領域と、にそれぞれスルーゲート67を設けた場合であれば、普通図柄の抽選結果を示すための変動演出の演出態様を、普通図柄の抽選契機を成立させた入球手段(スルーゲート67)への種別に応じて異ならせるように構成しても良いし、遊技球を入球させることにより所定数(例えば、10個)の賞球を払い出す一般入球口63を遊技盤13に複数設けている場合であれば、一般入球口63に遊技球が入球したことを示すための入球演出の演出態様を、遊技球が入球した一般入球口63の種別に応じて異ならせても良い。
このように構成することで、入球手段に遊技球が入球したことに基づいて実行される各種演出の演出態様を把握することにより、どの入球手段へと遊技球が入球したのかを判別することができるため、遊技者に対して自身が実行していた過去の遊技内容を分かり易く把握させることができる。
<第29実施形態>
次に、図630から図635を参照して、第29実施形態について説明をする。本第29実施形態は、上述した第28実施形態に対して、潜確状態(RUSHモード)中に選択される変動パターンを変更した点と、音声ランプ制御装置113にて、第1特別図柄の抽選契機が成立した入球口の種別(中央第1入球口64c又は右第1入球口64r)を判別可能に構成した点と、第1特別図柄の抽選契機が成立した入球口の種別に応じて第1特別図柄変動に対応する変動演出の演出態様を異ならせるように構成した点で大きく相違している。
上述した第28実施形態では、潜確状態(RUSHモード)中に第1特別図柄抽選を実行させ、小当たり当選(小当たりA28当選)した場合には、その特別図柄変動中(特図1小当たり変動中)において、第2特別図柄抽選で遊技者に不利となる大当たり(大当たりD28)に当選したとしても、その大当たりが破棄されるように構成している。そして、右打ち遊技によって発射された遊技球が流下し得る遊技領域(右側領域)に、第1特別図柄の抽選契機となる第1入球口(右第1入球口64r)を設けることにより、潜確状態中に実行される右打ち遊技中にも定期的に第1特別図柄抽選が実行されるように構成している。このように構成することで、潜確状態中に主として実行される第2特別図柄抽選において遊技者に不利となる大当たり遊技が実行されることの無い特殊期間(無敵モード期間)を設定可能とし、潜確状態中の遊技を実行している遊技者に対して安心して遊技することができる期間を提供することができるものであった。
しかしながら、上述した第28実施形態では、潜確状態(RUSHモード)中に第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合には、その特図1小当たり変動中に、遊技者に対して特殊期間(無敵モード期間)であることを報知するための演出が実行されるように構成しているため、例えば、潜確状態中に左打ち遊技、即ち、第2特別図柄抽選が実行されること無く、第1特別図柄抽選のみを実行可能とする遊技を実行し、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合にのみ、右打ち遊技を実行し、第2特別図柄抽選を実行させるという変則遊技が実行されてしまう虞があった。
さらに、上述した第28実施形態では、潜確状態中における第1特別図柄抽選で外れ当選した場合には短時間(1秒)の変動時間が選択され易くすることで、特殊期間(無敵モード期間)が設定されることの無い第1特別図柄変動の変動時間を短くし、潜確状態中に特殊期間(無敵モード期間)が設定され易く(新たな第1特別図柄抽選を実行させ易く)なるように構成しているが、このように構成した場合には、潜確状態が設定されている状態において1秒よりも長い変動時間の第1特別図柄変動が実行された時点で小当たり当選している特別図柄変動であることを遊技者に容易に把握され易くなるため、特殊期間(無敵モード期間)が設定されていることを遊技者に報知するための報知演出を実行しない場合であっても、遊技者に対して特殊期間(無敵モード期間)が設定されているか否かを容易に判別されてしまうという問題があった。
これに対して、本第29実施形態では、上述した第28実施形態よりも、潜確状態中に実行される第1特別図柄抽選で外れ当選した場合に30秒の変動時間が選択され易く構成している。これにより、潜確状態中に実行される第1特別図柄抽選の抽選結果が小当たりであるか外れであるかを第1特別図柄の変動時間に基づいて遊技者に判別され難くすることができる。
さらに、本第29実施形態では、左打ち遊技によって第1特別図柄の抽選契機を成立させた場合(中央第1入球口64cに遊技球を入球させた場合)と、右打ち遊技によって第1特別図柄の抽選契機を成立させた場合(右第1入球口64rに遊技球を入球させた場合)と、で第1特別図柄変動に対応させて実行される変動演出の演出態様を異ならせるように構成し、潜確状態中において、右打ち遊技によって第1特別図柄抽選を実行させたほうが、左打ち遊技によって第1特別図柄抽選を実行させた場合よりも、小当たり当選している第1特別図柄変動が実行されていること、即ち、特殊期間(無敵モード期間)が設定されていることを遊技者に把握させ易くするように構成している。このように構成することにより、潜確状態が設定された状態で左打ち遊技が実行されてしまう事態を抑制することができる。
加えて、本第29実施形態では、潜確状態中に左打ち遊技によって第1特別図柄の抽選契機を成立させた場合(中央第1入球口64cに遊技球を入球させた場合)において、第1特別図柄の抽選結果が外れであったとしても、特殊期間(無敵モード期間)が設定されていることを示唆する変動演出を実行可能に構成し、一方、第1特別図柄の抽選結果が小当たりであった場合でも、特殊期間(無敵期間)が設定されていることを示唆する変動演出を実行しないように構成している。
これにより、潜確状態中に左打ち遊技によって第1特別図柄の抽選契機を成立させた場合(中央第1入球口64cに遊技球を入球させた場合)において、特殊期間(無敵期間)が設定されているか否かをより分かり難くすることができるため、潜確状態が設定された状態で左打ち遊技が実行されてしまう事態をより抑制することができる。
まず、図630を参照して、本第29実施形態のパチンコ機10における遊技盤13の構造について説明をする。本第29実施形態では、上述した第28実施形態のパチンコ機10の遊技盤13(図604参照)に対して、中央第1入球口64cに遊技球が入球したことを検知するための第1検知センサ64s1と、右第1入球口64rに遊技球が入球したことを検知するための第2検知センサ64s2と、を設けた点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本第29実施形態では、各検知センサ(64s1,64s2)の検知結果は、主制御装置110を介すること無く音声ランプ制御装置113が受信するように構成している。このように構成することで、音声ランプ制御装置113側で何れの入球口に遊技球が入球して第1特別図柄の抽選契機が成立したのかを判別することが可能となり、第1特別図柄の抽選契機を成立させた入球口の種別に応じた演出態様で第1特別図柄変動に対応する変動演出を設定することができる。
また、本第29実施形態では、主制御装置110を介すること無く、音声ランプ制御装置113側で何れの入球口に遊技球が入球して第1特別図柄の抽選契機が成立したのかを判別することができるため、主制御装置110の処理負荷を軽減させることができる。
<第29実施形態における電気的構成について>
次に、図631及び図632を参照して、本第29実施形態における電気的構成について説明する。本第29実施形態のパチンコ機10は、上述した第28実施形態のパチンコ機10に対して、主制御装置110が有するROM202の構成の一部、及び、音声ランプ制御装置113が有するRAM223の構成の一部を変更した点で相違している。具体的には、ROM202の構成として、変動パターン選択28テーブル202vfに代えて変動パターン選択29テーブル202wfを設けた点が、RAM223の構成として、変則入賞フラグ223waを追加して点が、それぞれ相違している。それ以外の要素は上述した第28実施形態のパチンコ機10の電気的構成と同一であり、同一の要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
まず、図631を参照して、変動パターン選択29テーブル202wfの内容について説明をする。図631(a)は、変動パターン選択29テーブル202wfに規定されている内容を模式的に示した図である。図631(a)に示した通り、変動パターン選択29テーブル202wfは、上述した変動パターン選択28テーブル202vfに対して、第1潜確用テーブル202vf1に代えて第1潜確用29テーブル202wf1を設けた点で相違し、それ以外は同一である。
ここで、図631(b)を参照して、第1潜確用29テーブル202wf1の内容について説明をする。図631(b)は、第1潜確用29テーブル202wf1に規定されている内容を模式的に示した図である。第1潜確用29テーブル202wf1は、上述した第1潜確用テーブル202vf1よりも、第1特別図柄の当否判定結果が外れである場合に、30秒の変動時間が選択され易くなるように規定している点で相違しており、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
具体的には、第1特別図柄(特図1)の当否判定結果が外れである場合は、取得した変動種別カウンタCS1の値が「0~149」の範囲に変動時間が30秒の外れ変動が、「150~198」の範囲に変動時間が1秒の外れ変動が規定されている。つまり、潜確状態が設定されている状態において、第1特別図柄変動が実行された場合に、抽選結果(当否判定結果)が、小当たりの場合と、外れの場合とで、同一の変動時間(30秒)が選択され易くすることができる。これにより、第1特別図柄の変動時間によって、第1特別図柄抽選の結果が遊技者に容易に把握されてしまうことを抑制することができる。
次に、図632を参照して、本第29実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。図632は、本第29実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成を模式的に示した図である。図632に示した通り、本第29実施形態では、上述した第28実施形態におけるパチンコ機10のRAM223(図613参照)に対して、変則入賞フラグ223waを追加した点で相違し、それ以外は同一である。
変則入賞フラグ223waは、設定されている遊技状態に対して、適正では無い遊技によって特別図柄の抽選契機が成立したことを示すためのフラグであって、適正では無い遊技によって特別図柄の抽選契機が成立した場合にオンに設定される。本第29実施形態では、第1特別図柄の抽選契機を成立させるための入球口として、左打ち遊技(可変表示ユニット80の左側に形成された遊技領域を目指して遊技球を発射させる遊技)によって発射された遊技球が入賞し得る中央第1入球口64cと、右打ち遊技(可変表示ユニット80の右側に形成される遊技領域を目指して遊技球を発射させる遊技)によって発射された遊技球が入賞し得る右第1入球口64rと、を有している。
そして、遊技状態として通常状態が設定されている場合は、左打ち遊技が遊技者に有利な遊技方法となり、確変状態、及び潜確状態が設定されている場合は、右打ち遊技が遊技者に有利な遊技方法となるように構成している。
この変則入賞フラグ223waは、潜確状態が設定されている状態において、中央第1入球口64cに遊技球が入球したことを検知した場合にオンに設定される。具体的には、中央第1入球口64cに入球した遊技球を検知可能な第1検知センサ64s1が遊技球を検知した場合に、オンに設定される。そして、第1特別図柄変動に対応する変動演出の演出態様を決定するための特図1用変動表示設定処理29(図634のS15172参照)において参照され、変則入賞フラグ223waがオンに設定されていると判別した場合に、オフに設定され(図634のS15174参照)、第1特別図柄抽選の結果に関わらず、30秒変動に対して無敵状態が設定される(図634のS15202参照)。
つまり、本第29実施形態では、潜確状態中において実行されている遊技者の遊技方法を判別可能に構成し、その判別結果に基づいて、同一の特別図柄変動に対して設定される変動演出の演出態様を異ならせるように構成している。具体的には、潜確状態において、変則入賞フラグ223waがオンに設定されていない場合は、第1特別図柄抽選で小当たり当選している場合のみ無敵状態を設定し、変則入賞フラグ223waがオンに設定されている場合は、第1特別図柄抽選の結果を示すための変動パターンが30秒変動である場合、即ち、第1特別図柄抽選の結果が、小当たり当選又は外れである場合に無敵状態を設定し得るように構成している。
このように構成することで、潜確状態において、適正な遊技(右打ち遊技)が行われていない場合は、特図1小当たり変動中以外にも無敵状態が設定されるため、遊技者に対して、小当たり変動中であるか否かを把握させ難くすることができる。よって、潜確状態中において、左打ち遊技を実行し、第1特別図柄抽選で小当たり当選した場合(無敵状態が設定された場合)に右打ち遊技を行うといった遊技を抑制することができる。
<第29実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理内容について>
次に、図633から図634を参照して、本第29実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容について説明をする。本第29実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第28実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容に対して、メイン処理(図59参照)に代えて、メイン処理29(図633参照)を、特図1用変動表示設定処理28(図624のS15102参照)に代えて特図1用変動表示設定処理29(図634のS15172参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。なお、上述した第28実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第1実施形態、及び第12実施形態を参照して説明をしているため、本第29実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容を説明する際に、適宜、上述した第1実施形態、及び第12実施形態を参照して説明する。
まず、図633を参照して、メイン処理29の内容について説明をする。図633は、メイン処理29の内容を示したフローチャートである。このメイン処理29では、上述した第1実施形態におけるメイン処理(図59参照)に対して、入賞口判別処理(S14101)を追加した点で相違し、それ以外は同一である。この入賞口判別処理(S14101)の内容については、図635を参照して後述する。
次に、図634を参照して、特図1用変動表示設定処理29(S15172)の内容について説明をする。図634は、特図1用変動表示設定処理29(S15172)の内容を示したフローチャートである。この特図1用変動表示設定処理29(S15172)は、上述した特図1用変動表示設定処理28(図624のS15102参照)に対して、潜確状態中における第1特別図柄変動における演出態様の設定方法(無敵状態の設定方法)を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。
特図1用変動表示設定処理29(S15172)が実行されると、上述した特図1用変動表示設定処理28(図624のS15102参照)と同一のS5201、及びS5202の処理を実行する。その後、変則入賞フラグ223waがオンに設定されているかを判別し(S15173)、オンに設定されていると判別した場合は(S15173:Yes)、変則入賞フラグ223waをオフに設定し(S15174)、今回の特図1変動が30秒変動であるかを判別する(S15175)。
本第29実施形態では、第1潜確用29テーブル202wf1(図631(b)参照)に示した通り、第1特別図柄抽選(特図1抽選)の結果が小当たり当選した場合の全てと、外れ当選した場合の約75%で30秒変動が選択されるように構成している。よって、S15175の処理では、小当たり変動であるか、外れ変動(30秒)であるかが判別される。S15175の処理において、30秒変動であると判別した場合は(S15175:Yes)、小当たり当選の有無に関わらず、無敵状態を示すための表示用コマンドを設定し(S15202)、無敵中フラグ223vaをオンに設定し(S15203)、S5206の処理へ移行する。一方、S15173の処理において、変則入賞フラグ223waがオンに設定されていないと判別した場合は(S15173:No)、上述した特図1用変動表示設定処理28(図624のS15102参照)と同一のS15201~S15203の処理を実行し、その後、S5206の処理を実行し、本処理を終了する。
つまり、本実施形態では、変則入賞フラグ223waがオンに設定されている場合、即ち、潜確状態中に左打ち遊技を実行している場合には、第1特別図柄抽選(特図1抽選)の結果が小当たりで無い場合にも、無敵状態を示す演出(図605(a)参照)が実行されるように構成している。よって、潜確状態が設定された後に、左打ち遊技によって特図1抽選のみを実行させ、特図1抽選が小当たり変動している期間(無敵期間)のみ右打ち遊技を行うことで、特図2抽選で不利大当たりに当選し得ないようにする変則遊技を実行させ難くすることができる。
次に、図635を参照して、入賞口判別処理(S14101)の内容について説明をする。図635は、入賞口判別処理(S14101)の内容を示したフローチャートである。この入賞口判別処理(S14101)では、潜確状態中において変則遊技が実行されているかを判定するための処理が実行される。
入賞口判別処理(S14101)が実行されるとまず、現在の遊技状態が潜確状態であるかを判別し(S14151)、潜確状態であると判別した場合は(S14151:Yes)、次いで第1入球センサ64s1(図630参照)がオンであるかを判別する(S14152)。第1入球センサ64s1がオンであると判別した場合(S14152:Yes)、即ち、潜確状態中に中央第1入球口64cに遊技球が入球した場合は、変則入賞フラグ223waをオンに設定し(S14153)、本処理を終了する。
一方、S14151の処理において、潜確状態が設定されていない(S14151:No)と判別した場合、或いは、S14152の処理において、第1入球センサ64s1がオンでは無いと判別した場合(S14152:No)には、そのまま本処理を終了する。
なお、本実施形態では、変則入賞フラグ223waがオンに設定されている状態で、第1特別図柄抽選が実行される毎に、変則入賞フラグ223waがオフに設定されるように構成しているが、これに限ること無く、変則入賞フラグ223waがオンに設定されている状態において、30秒変動が実行された場合に、変則入賞フラグ223waがオフに設定されるように構成しても良い。このように構成することで、変則遊技を行った場合には、必ず、変動時間に基づいた無敵状態(小当たり当選に関わらず実行される無敵状態)を設定することができるため、特図2抽選で不利大当たりに当選し得ないようにする変則遊技を実行させ難くすることができる。
また、変則入賞フラグ223waをオフにする条件として、変則入賞フラグ223waがオンに設定されている状況で、第2入球センサ64s2(図630参照)が遊技球を所定個数(10個)検知した場合に、変則入賞フラグ223waをオフに設定する条件を設けても良い。このように構成することで、一度変則遊技を実行した遊技者に対して、所定期間、変動時間に基づいた無敵状態(小当たり当選に関わらず実行される無敵状態)を設定することができるため、特図2抽選で不利大当たりに当選し得ないようにする変則遊技をより実行させ難くすることができる。
さらに、本第29実施形態では、潜確状態中に第1入球センサ64s1がオンであると判別した場合に変則入賞フラグ223waをオンに設定する処理を実行するように構成しているが、これに限ること無く、潜確状態中に第1入球センサ64s1がオンであると判別した回数が所定回数(例えば、5回)に到達した場合に変則入賞フラグ223waをオンに設定するように構成しても良い。このように、変則入賞フラグ223waをオンに設定するまでに許容範囲を設けることにより、右打ち遊技を行ったにも関わらず、遊技球が左側領域を流下してしまい第1入球センサ64s1がオンになった場合に変則入賞フラグ223waがオンに設定され難くすることができる。よって、意図的に変則遊技を実行している遊技者に対してのみ、所定期間、変動時間に基づいた無敵状態(小当たり当選に関わらず実行される無敵状態)を設定することができるため、特図2抽選で不利大当たりに当選し得ないようにする変則遊技をより実行させ難くすることができる。
上述した通り、本実施形態では、第1特別図柄抽選の抽選契機が複数の要件で成立し得るように構成しており、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて、第1特別図柄抽選の抽選結果を示すための演出態様を異ならせるように構成している。つまり、抽選契機を成立させるための要件を異ならせることで、異なる演出を実行させることができる。
本第29実施形態では、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて、遊技者に有利となる有利演出態様(小当たり当選に基づく無敵状態)と、遊技者に不利となる不利演出態様(変動時間に基づく無敵状態)と、を設定可能に構成しているが、これに限ること無く、同一の演出態様に対して設定される追加態様を可変させるように構成しても良い。
また、遊技者の有利度合いを可変させる技術思想では無く、演出効果の向上という技術思想の基、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて、第1特別図柄抽選の抽選結果を示すための演出態様を異ならせるように構成しても良い。さらに、本実施形態では、特別図柄の抽選結果を示すための演出態様(変動演出)を、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて異ならせるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、普通図柄の抽選結果を示すための演出態様(変動演出)を、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて異ならせるように構成しても良い。
加えて、本第29実施形態では、同一の抽選に対して、抽選契機を成立させるための要素を2つ設けた例を示したが、これに限ること無く、抽選契機を成立させるための要素を3つ以上設けても良い。
さらに、本実施形態では、特定の遊技状態(潜確状態)が設定されている場合においてのみ、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて、第1特別図柄抽選の抽選結果を示すための演出態様を異ならせるように構成し、特定の遊技状態(潜確状態)以外の遊技状態が設定されている場合には、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて、第1特別図柄抽選の抽選結果を示すための演出態様を異ならせないように構成しているが、これに限ること無く、設定されている遊技状態に関わらず、抽選契機を成立させるための要件種別に応じて、第1特別図柄抽選の抽選結果を示すための演出態様を異ならせても良い。また、異ならせる演出態様の種別を、設定されている遊技状態に応じてさらに異ならせるように構成しても良い。
<第30実施形態>
次に、図636から図647を参照して、第30実施形態に対して説明する。本第30実施形態は、上述した第16実施形態のパチンコ機10に対して、実行される変動演出の演出態様を異ならせた点で相違している。
上述した第16実施形態では、遊技者が有利となる特典遊技(大当たり遊技)が実行される契機として、特別図柄の抽選で大当たりに当選したことに基づいて大当たり遊技(図柄大当たり遊技)が実行される契機(第1契機)と、特別図柄の抽選で小当たりに当選し、その小当たり遊技中に遊技球が特定領域(小当たり遊技中に開放動作されるV入賞装置650(図361参照)内に設けられたV領域(図示せず))を通過したことに基づいて大当たり遊技(V大当たり遊技)が実行される契機(第2契機)と、の2つの契機を有し、さらに、第1特別図柄(特図1)の抽選よりも、第2特別図柄(特図2)の抽選のほうが、小当たりに当選し易いように構成していた。そして、大当たり遊技の終了後に設定され得る遊技状態である時短状態中は、特図2の抽選が実行され易くなるように構成していた。
これにより、特図2の抽選が主に実行される時短状態では、上述した第2契機を成立させ易くすることができる分、通常状態中よりも大当たり遊技を実行させ易くすることができるため、時短状態が遊技者に有利な遊技状態となり、遊技者に対して時短状態が設定されることを目指して意欲的に遊技を行わせることができるものであった。
加えて、上述した第16実施形態では、第2特別図柄(特図2)の入賞情報を最大で4個、保留記憶可能に構成しており、時短状態における特図2最終変動の抽選結果を示す変動演出を用いて、保留記憶されている特図2入賞情報の先読み結果を遊技者に報知するように構成していた。より具体的には、時短状態における特図2最終変動に対応する演出として、第1演出(最終変動演出)と、その第1演出よりも後に実行される第2演出(結果報知演出)と、を実行可能に構成し、最終変動の演出態様を、保留記憶されている特図2入賞情報の先読み結果に基づいて設定するように構成していた。つまり、時短状態中に実行される変動演出の演出結果として、当該特図変動の抽選結果に加え、時短状態から通常状態へと遊技状態が移行した後に実行される特図2抽選(通常状態に移行した時点で保留記憶されている特図2の入賞情報に対する抽選)の結果を報知するように構成していた。
しかしながら、時短状態における特図2最終変動の抽選結果を示す最終変動演出によって、時短状態から通常状態へと遊技状態が移行した後に実行される特図2抽選(通常状態に移行した時点で保留記憶されている特図2の入賞情報に対する抽選)の結果を全て遊技者に報知(事前報知)するように構成していたため、時短状態における特図2最終変動に対する変動演出(最終変動演出)に対して遊技者を注視させることができるものであったが、当たり当選していないことを示す演出態様で最終変動演出が実行された場合には、遊技者の遊技意欲が一気に低下してしまうという問題があった。
また、上述した第16実施形態では、最終変動演出の実行タイミングにおいて獲得済みの特図2保留数を判別し、その判別結果に基づいて最終変動演出の演出態様を設定するように構成しているため、例えば、時短状態における特図2最終変動期間の終了間際、即ち、最終変動演出が終了し、結果報知演出が実行されるタイミング付近で特図2保留を上限数まで獲得するよう遊技を行うことで、最終変動演出の演出態様として、時短状態から通常状態へと遊技状態が移行した後に実行される特図2抽選(通常状態に移行した時点で保留記憶されている特図2の入賞情報に対する抽選)の結果を反映させないようにすることができるものであったが、最終変動演出の演出態様にて全ての特図2抽選の結果を反映させないようにするためには、特図2保留の獲得タイミングを遅らせる必要があることから、最悪の場合、特図2保留を上限数まで獲得すること無く、時短状態から通常状態へと移行してしまい、遊技者に不利な遊技を提供してしまうという問題があった。
これに対して、本第30実施形態では、最終変動演出の対象となる先読み範囲を異ならせて実行することが可能に構成している。具体的には、最終変動演出の演出内容が、当該変動の抽選結果を示す場合と、獲得済みの特図2保留の一部も含めた抽選結果を示す場合と、獲得済みの全特図2保留を含めた抽選結果を示す場合と、のうち何れかとなるように構成している。そして、最終変動演出の演出内容に含まれなかった特図2保留の抽選結果は、特図2最終変動期間と、通常状態中に実行される特図2変動期間とに跨がって実行される結果報知演出(時短結果表示演出)を用いて遊技者に報知されるように構成している。
このように構成することで、最終変動演出の演出内容が外れを示す演出内容であった場合であっても、その演出内容がどの範囲の特図2保留の先読み結果を対象としたものかを遊技者に分かり難くすることができるため、時短結果表示画面が表示されている期間においても当たり当選に期待感を持たせることができる。
さらに、本第30実施形態では、最終変動演出の演出内容に反映させる特図2保留の範囲を、遊技者による操作手段への操作内容に基づいて決定するように構成している。このように構成することで、最終変動演出の演出内容に反映させる特図2保留の範囲の全部、或いは、一部を遊技者が決定することが可能となるため、遊技者が所望する遊技内容に沿った演出態様で特図2最終変動において実行される各種演出(最終変動演出、結果報知演出)の演出態様を設定し易くすることができる。
また、本第30実施形態では、最終変動演出の演出内容に反映させる特図2保留の範囲が遊技者に把握され難くなるように構成している。このように構成することで、最終変動演出の演出内容が第2特別図柄抽選何個分の抽選結果(先読み結果)に基づいて設定されたのかを分かり難くすることができるため、例え、最終変動演出の演出内容が外れを示す演出内容であったとしても、結果報知演出の対象となる特図2保留の数が多いことを期待しながら最後まで演出を楽しませることができる。
加えて、本第30実施形態では、結果報知演出が実行される際に、最終変動演出の対象とならなかった特図2保留の数を遊技者に報知可能に構成している。このように構成することで、結果報知演出中に当たり当選を示す演出が実行される期待度を遊技者に予測させながら結果報知演出に注目させることができる。
<第30実施形態における演出内容について>
まず、図636から図639を参照して、本第30実施形態のパチンコ機10にて実行される各種演出のうち、特徴的な演出内容について説明をする。具体的には、時短状態の最終変動(特図2最終変動)中に実行される演出のうち、上述した第16実施形態のパチンコ機10にて実行される演出内容とは異なる点を中心に説明をする。
まず、図639を参照して、本第30実施形態のパチンコ機10において、特図2最終変動中に実行される演出の内容について、上述した第16実施形態のパチンコ機10における特図2最終変動中に実行される演出内容(図364参照)との相違点を中心に説明をする。図639は、時短状態中における特図2最終変動にて実行される演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。
図639に示した通り、本第30実施形態では、図364を参照して上述した第16実施形態と同様に、時短最終変動となる第2特別図柄変動(特図2最終変動)として、30秒の変動期間が設定され、最初の5秒間が待機期間となり、遊技者に対して第2特別図柄の保留球(特図2保留)を獲得させることを促すための演出態様である待機演出を実行するように構成している。
その後、操作有効期間が設定される第1期間が5秒間設定される。この第1期間中に実行される演出(押下演出)の内容については、図636(a)を参照して後述する。そして、第1期間が経過すると、15秒間の第2期間が設定される。この第2期間中は、第1期間中に実行された押下演出の演出結果に基づいた表示態様のミッション演出(リーチ演出)が実行される。なお、ミッション演出(リーチ演出)の内容は、上述した第16実施形態の図374(b)及び図375(a)に示した演出と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
そして、第2期間が終了すると、特図2最終変動の残期間(5秒)と、時短終了時における特図2保留(最大4個)を消化するための変動時間(2秒)と、からなる第3期間が設定され、第3期間中に、時短状態中の遊技結果を表示するための結果報知演出が実行される。この結果報知演出の演出内容については、図638を参照して後述する。なお、本第30実施形態においても、上述した第16実施形態と同様に、時短終了時における特図2保留に含まれる特図2抽選結果が全て外れの場合に要する変動時間も、特図2保留に含まれる何れかの特図2抽選結果が当たりの場合に要する変動時間も、同一の変動時間(2秒)となるように構成している。
具体的には、上述した第16実施形態において、通常状態中の第2特別図柄変動の変動時間を選択する際に参照される通常用変動パターン16テーブル202le1(図385参照)によって、4個の特図2保留が全て外れで消化される合計変動時間(0.5秒×4回=2秒)と、1個目の特図2保留が当たりの場合の変動時間(2秒)と、1個目の特図2保留が外れで、2個目の特図2保留が当たりの場合の合計変動時間(0.5秒+1.5秒=2秒)と、1個目、2個目の特図2保留が外れで、3個目の特図2保留が当たりの場合の合計変動時間(0.5秒×2回+1秒=2秒)と、が同一となるように構成している。
このように構成することで、時短終了時に獲得している特図2保留(4個)に対応する抽選結果に関わらず、第3期間として一定の期間を設定することが可能となる。
なお、図639では、時短終了時に獲得している特図2保留が上限値(4個)である場合を例に示しているが、これに限ること無く、時短終了時において獲得している特図2保留数に応じて、抽選結果が外れである場合において選択される変動時間を異ならせることで、時短終了時に獲得している特図2保留数が何れであったとしても、全ての特図2保留を消化するまでに要する変動時間(合計変動時間)が2秒となるように構成しても良い。
例えば、時短終了時に獲得している特図2保留が1個である場合には、その特図2保留が外れである場合に、2秒の変動時間が選択されるように構成し、時短終了時に獲得している特図2保留が2個であって、何れの抽選結果も外れである場合には、1個目の特図2保留に対応する特図2変動の変動時間として0.5秒、2個目の特図2保留に対応する特図2変動の変動時間として1.5秒の変動時間が選択されるように構成すれば良い。これにより、時短終了後に実行される特図2変動の変動時間を、時短終了時に獲得している特図2保留数、及び、各特図2保留に対応する特図2抽選の結果に関わらず統一することができる。
次に、図636(a)を参照して、特図2最終変動の第1期間(図639参照)にて実行される演出(押下演出)の内容について説明をする。図636(a)は、押下演出中に表示される表示態様の一例を模式的に示した図である。なお、上述した第16実施形態のパチンコ機10において、特図2最終変動中に表示される表示態様と同一の内容については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ここで、押下演出の内容について説明をする。本実施形態では、特図2最終変動の第1期間中に、遊技者が枠ボタン22(操作手段)を操作可能な操作有効期間が設定され、その操作有効期間中の枠ボタン22への操作内容に基づいて、演出態様を可変可能な押下演出を実行可能に構成している。
図636(a)に示した通り、押下演出が実行されると、第3図柄表示装置81の表示画面の中央部付近に遊技者に操作させる操作手段(枠ボタン22)を示すためのボタンアイコン829aが表示され、副表示領域Dsに、押下演出中の演出内容を説明するための案内態様として、「ボタンPUSHでストックを放出」の文字が表示される。さらに、表示領域Dm21にて、獲得済みの特図2保留数に対応した数の押下アイコン(872a~872d)が表示される。図636(a)は、特図2保留数を示すための小表示領域Dm2aに「4」が表示されている状態、即ち、特図2保留を4個獲得している状態であるため、表示領域Dm21に、4個の押下アイコンが表示されている。
この押下演出期間中に遊技者が枠ボタン22を押下すると、第1押下アイコン872a、第2押下アイコン872b、第3押下アイコン872c、第4押下アイコン872dの順に押下アイコンの表示態様が可変表示される。本第30実施形態では、押下演出中に遊技者が枠ボタン22を押下したことに基づいて、獲得済みの特図2保留の中から、先読みする特図2保留を抽選で決定し、その決定された特図2保留の先読み結果に基づいて、可変後の表示態様を設定するように構成している。また、本第30実施形態では、各押下アイコンに対して枠ボタン22を押下した場合に、先読みする特図2保留が重複して決定されるように構成している。
つまり、獲得済みの特図2保留数に対応した数の保留アイコンが表示され、遊技者が枠ボタン22を押下する毎に、各保留アイコンが先読み結果を示す表示態様へと可変表示されるため、各保留アイコンが、対応する特図2保留の先読み結果を示すための表示態様へと可変表示されているように見せながら、実際は、ランダムに選択(重複選択含む)された特図2保留の先読み結果を示す表示態様へと保留アイコンを可変表示させることができる。
このように構成することで、実際に先読みされた特図2保留の数を遊技者に分かり難くした押下演出を実行することができるため、特図2最終変動にて実行される各種演出が、当該変動の抽選結果に加え、特図2保留の先読み結果をどの範囲で含ませているのかを把握され難い演出を実行することができる。
なお、本実施形態では、上述した通り、押下アイコン872a~872dが順に押下されるように構成しているが、これに限ること無く、遊技者が押下アイコン872a~872dの押下順を選択可能に構成しても良く、この場合、操作手段を模した画像829aとして、第1押下アイコン872aに対応する画像、第2押下アイコン872bに対応する画像、第3押下アイコン872cに対応する画像、第4押下アイコン872dに対応する画像を表示するように構成し、表示された複数の画像が順に選択されるように構成し、操作手段を操作した時点において選択されていた画像に対応する押下アイコン872a~872dが表示アイコンへと可変するように構成すると良い。
また、この場合、押下アイコン872a~872dのそれぞれに対して、対象となり得る特図2保留の分布を可変させるように規定すると良い。これにより、遊技者が押下アイコン872a~872dのうち、所望の押下アイコンを選択する操作によって、対象となる特図2保留の選択割合を異ならせることができる。なお、遊技者が任意に押下アイコン872a~872dを選択して操作可能な構成を用いた場合には、各押下アイコン872a~872dが各特図2保留と完全に対応するように構成しても良い。
次に、図636(b)を参照して、押下演出中に全ての(4個の)押下アイコンの表示態様を可変表示させた場合の演出内容について説明をする。図636(b)は、押下演出中に全ての(4個の)押下アイコンの表示態様を可変表示させた場合に表示される表示態様の一例を模式的に示した図である。
図636(b)に示した通り、可変表示された押下アイコンの表示態様に対応させてキャラクタ851の表示態様が可変される。図636(b)では、第1押下アイコン872aが「チャンス」を示す表示態様に可変され、第2押下アイコン872bが「剣」を示す表示態様に可変され、第3押下アイコン872cが「オーラ大」を示す表示態様に可変され、第4押下アイコン872dが「チャンス」を示す表示態様に可変されている。
そして、キャラクタ851の表示態様が、可変標示された各押下アイコンの表示態様に対応した表示態様へと可変されており、「オーラ大」を纏ったキャラクタ851が、剣を装備した表示態様が表示されている。そして、キャラクタ851の下方に「チャンス」の文字が表示される。また、副表示領域Dsには、押下演出の次に実行されるミッション演出(第2期間中の演出態様)の内容を示すための案内表示として「放出パワーでミッションをクリアしろ」の文字が表示される。
この場合、各押下アイコンに対して決定された特図2保留の先読み結果を含む演出態様でミッション演出が実行される。上述した通り、本実施形態では、各押下アイコンに対してランダムに先読み対象となる特図2保留が決定されるように構成しているため、決定された先読み対象となる特図2保留の数に応じてミッション演出の期待度を異ならせることができる。
なお、本実施形態では、図636(b)に示した通り、各押下アイコンに対する表示アイコンの種別が重複し得るように構成しているが、これに限ること無く、同一の表示アイコンが選択されないように構成しても良い。このように構成することで、押下アイコンを押下するほど、多彩な表示アイコンを表示させることができるため、遊技者に意欲的に操作手段を操作させることができる。
一方、図636(a)の状態において、遊技者が枠ボタン22を一度も押下すること無く、第1期間(押下演出期間)が経過すると、図637(a)に示す表示態様が表示される。図637(a)は、押下演出中に枠ボタン22を一度も押下しなかった場合(ストック未使用時)における表示態様の一例を模式的に示した図である。図637(a)に示した通り、押下演出中に枠ボタン22を押下しなかった場合は、各押下アイコン(872a~872d)に対して、先読み対象となる特図2保留が決定されていない状態であるため、先読み対象の特図2保留の先読み結果(抽選結果)を示すための表示態様へと各押下アイコン(872a~872d)を可変表示させることができない。よって、図637(a)に示した通り、各押下アイコン(872a~872d)の表示態様を「?」を示す表示態様へと可変表示させている。
この場合、先読み対象となる特図2保留が無いため、押下演出の後に実行されるミッション演出は、当該変動の抽選結果に対応した演出態様で実行される。つまり、特図2保留を4個獲得している状態であっても、押下演出中に枠ボタン22を押下しないことで、最終変動演出(ミッション演出)の演出態様を、特図2保留の先読み結果を用いること無く、設定することができる。
なお、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、押下演出中に表示態様が可変されるキャラクタ851の種別を、当該変動(特図2最終変動)の抽選結果に基づいて決定するように構成している。具体的には、当該変動(特図2最終変動)の抽選結果が当たり(小当たり、又は大当たり)である場合のほうが、外れである場合よりも選択され易いキャラクタ(有利キャラクタ)と、当該変動(特図2最終変動)の抽選結果が当たり(小当たり、又は大当たり)である場合よりも、外れである場合のほうが選択され易いキャラクタ(不利キャラクタ)と、を含む複数のキャラクタの中から1のキャラクタを決定(選択)可能に構成している。
このように構成することで、押下演出として表示されたキャラクタ851の種別に応じて、押下演出中に枠ボタン22を押下するか否かを遊技者に選択させることが可能となる。例えば、押下演出にて有利キャラクタが表示された場合には、当該変動の抽選結果のみを対象としてミッション演出を実行させてもその演出結果が当たりを示す演出結果をなり易いため、押下演出中に枠ボタン22を操作しない遊技を選択したり、逆に、押下演出にて有利キャラクタが表示された場合において、ミッション演出の演出結果が当たりを示す演出結果となる確率をより高めるために、押下演出中に枠ボタン22を操作する遊技を選択したりすることができる。
なお、本実施形態では、上述した通り、当該変動の抽選結果を示唆する示唆演出として押下演出中に表示されるキャラクタ851の表示態様を異ならせるように構成しているが、これに限ること無く、当該変動の抽選結果に関わること無く特定のキャラクタ851を決定しても良い。この場合、押下演出の後に実行されるミッション演出の演出態様を当該変動の演出結果に応じて異ならせても良い。つまり、本実施形態では、当該変動の抽選結果を予測した上で、押下演出において、特図2保留の先読み対象を異ならせるように構成しているのに対して、当該変動の抽選結果を予測させること無く、押下演出において、特図2保留の先読み対象を異ならせるように構成しても良い。
次に、図637(b)を参照して、押下演出中に実行される特殊パターンの表示態様について説明をする。図637(b)は、特図2保留内に複数の当たり当選を示す入賞情報が含まれている場合に表示される表示態様の一例を模式的に示した図である。
詳細な説明は後述するが、本第30実施形態では、第4押下アイコン872dの表示態様を可変させるために遊技者が枠ボタン22を操作した場合の一部において、先読み対象とする特図2保留が1個では無く複数(全特図2保留)となるように構成している。そして、複数の特図2保留を対象とした場合において、その複数の特図2保留に対して先読み結果として、当たり当選を示す入賞情報を有する特図2保留が複数あると判別された場合に、特図2保留内に複数の当たり当選があることを遊技者に示すための特殊パターンで各押下アイコンの表示態様が表示されるように構成している。
特殊パターンの表示態様が表示されると、図637(b)に示した通り、表示領域Dm21には、各押下アイコンを融合させた特殊表示態様として「V」を示す表示態様が表示され、キャラクタ851も「V」のマークを装着した表示態様で表示される。そして、副表示領域Dsには、今回の押下演出の演出結果が遊技者にとって有利となる特殊演出結果であることを示すための案内表示態様として「プレミアアイテムGET」の文字が表示される。これら表示により、遊技者に対して、特別な特典(複数の小当たり当選)が付与されることを容易に理解させることができる。
上述した通り、本第30実施形態では、特殊パターンの表示態様が表示される条件として、獲得済みの特図2保留数が上限(4個)であり、且つ、第4押下アイコン872dの表示態様を可変させるために遊技者が枠ボタン22を操作した場合に成立する条件を設定している。よって、特殊パターンの表示態様が表示されることを目指して、特図2保留数が上限に到達するように意欲的に遊技を行わせ、更に、押下演出中に積極的に枠ボタン22を操作させることができる。
次に、図638を参照して、ミッション演出にて外れを示す演出内容が実行された場合において、第3期間(図639参照)中に実行される演出内容について説明をする。
ここで、第3期間中に実行される演出内容について簡単に説明をする。この第3期間は、図639を参照して上述した通り、ミッション演出が実行される第2期間の後に設定される演出期間である。そして、第3期間が開始されるタイミングにおいて、第2期間までの演出結果に応じた演出内容が設定されるように構成している。
具体的には、ミッション演出の結果が当たり当選を示す演出結果である場合には、そのまま当たり当選を示す演出態様(図375(b)参照)が設定され、ミッション演出の結果が外れを示す演出結果である場合には、時短状態が終了することを示す表示画面(時短終了画面)が表示される結果報知演出が実行されるように構成している。そして、第1期間中に実行された押下演出において、先読み対象に含まれなかった特図2保留の先読み結果に当たり当選が含まれている場合には、この結果報知演出中に当たり当選を示す演出(復活演出)が実行されるように構成している。このように構成することで、第1期間が設定される時点で獲得済みの特図2保留に対する先読み結果を、押下演出の演出結果に応じて、第2期間中に報知するか、第3期間中に報知するかが決定されるため、遊技者に対して特図2最終変動演出が終了するまで当たり当選への期待感を持たせたまま遊技を行わせることができる。
図638(a)は、第3期間中に実行される結果報知演出中に表示される表示態様の一例を模式的に示した図である。図638(a)に示した通り、結果報知演出が実行されると、上述した第16実施形態の図377を参照して上述した内容と同一の時短終了画面が表示される。さらに、本第30実施形態では、押下演出にて先読み対象とならなかった特図2保留数に対応する数の宝箱アイコンが表示される。そして、副表示領域Dsには、未だに先読み対象になっていない特図2保留があることを遊技者に案内するための「ん?宝箱があるぞ」の文字が表示されている。
図638(a)に示した例では、押下演出の結果、1個の特図2保留の先読み結果のみが先読み対象とされた場合における結果報知演出を示しており、押下演出にて先読み対象とならなかった特図2保留数が3個であることを示すために、3個の宝箱アイコン829b1~829b3が表示されている。
このように、結果報知演出において、未だ先読み結果が実行演出に反映されていない特図2保留数を遊技者に報知可能に構成することで、結果報知演出中に当たり当選を示す演出が実行される期待度を遊技者に予測させることができる。よって、宝箱アイコンが多く表示された場合には、当たり当選の期待を込めて結果報知演出に注目させることができ、宝箱アイコンの表示数が少ない場合には、結果報知演出に対して過度な期待を持たせること無く遊技を行わせることができる。
結果報知演出では、表示された宝箱アイコン(図では、3個の宝箱アイコン829b1~829b3)を順に開放する演出が実行され、結果報知演出の対象となる特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報を含む特図2保留がある場合には、図638(b)に示す表示態様が表示される。図638(b)は、結果報知演出において、当たり当選を示す場合に表示される表示態様の一例を模式的に示した図である。
図638(b)に示した通り、結果報知演出の対象となる特図2保留内に当たり当選を示す入賞情報を含む特図2保留がある場合には、対象となる宝箱アイコン(図では宝箱アイコン829b1)が開き、中から当たり当選することを示す疑似図柄881a~881cが表示される。そして、副表示領域Dsには、当たり当選(小当たり当選)を報知するための案内表示態様として「復活大当たりおめでとう」の文字が表示される。
なお、図638に示した表示態様が表示されるタイミングは、小表示領域Dm2、及び小表示領域Dm2aに示した通り、特図2最終変動期間中である。つまり、疑似図柄881a~881cは、当該変動の抽選結果を示すものでは無く、後に実行される特図2抽選の結果を事前に報知するものとなる。よって、本第30実施形態では、上述した第16実施形態と同様に、結果報知演出にて疑似図柄881a~881cが表示されてから、実際に当たり当選する特図2変動が停止表示されるまでの間、疑似図柄881a~881cを揺動表示(図では、曲線の矢印で表示)するように構成しており、当たり当選する特図2変動が停止表示するタイミングに合わせて、疑似図柄881a~881cを、当たり当選を示す第3図柄(例えば777)へと切り替えて表示するように構成している。
このように構成することで、実際に実行中の第2特別図柄変動に対応する抽選結果が当たり当選していると誤認されてしまうことを抑制することができる。つまり、本実施形態では、後に実行される特別図柄抽選の結果を事前に報知するための図柄(疑似図柄)と、実行中の特別図柄変動に対応する特別図柄抽選の結果を報知するための図柄(第3図柄)と、表示態様を異ならせて表示することで、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるように構成している。
なお、図示は省略するが、結果報知演出に対応する特図2保留に、当たり当選を示す入賞情報が含まれていない場合は、全ての宝箱アイコンが開かない表示態様(図では、バツ印で表示)で表示され、そのまま、時短状態が終了する。
本第30実施形態では、図638(a)に示した通り、結果報知演出において、未だ先読み結果が実行演出に反映されていない特図2保留数を遊技者に報知可能に構成しているが、これに限ること無く、例えば、未だ先読み結果が実行演出に反映されていない特図2保留数に関わらず、1個の宝箱アイコンを表示するように構成し、その宝箱アイコンの表示態様を、対象となる特図2保留の先読み結果に基づいて異ならせるように構成しても良い。
この場合、例えば、結果報知演出の先読み対象となる特図2保留に当たり当選を示す入賞情報を有する特図2保留(当たり特図2保留)がある場合のほうが、当たり特図2保留が無い場合よりも選択され易い有利表示態様と、当たり特図2保留が無いほうが、当たり特図2保留がある場合よりも選択され易い不利表示態様と、を選択可能に構成すると良い。このように構成することで、特図2最終変動演出において、どの演出がどの程度の特図2保留を先読み結果として用いたかを遊技者により分かり難くすることができる。また、特図2保留の先読み結果として、当たり(大当たり、小当たり)当選を示す保留数の数に応じて宝箱アイコンの表示態様を可変させるように構成しても良い。
<第30実施形態における電気的構成について>
次に、図640から図642を参照して、本第30実施形態のパチンコ機10の電気的構成について説明をする。本第30実施形態のパチンコ機10における電気的構成は、上述した第16実施形態のパチンコ機10における電気的構成に対して、音声ランプ制御装置113のRAM223のROM222の構成の一部と、RAM223の構成の一部と、を変更した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、その詳細な説明を省略する。
まず、図640(a)を参照して、本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222の構成について説明をする。図640(a)は、本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のROM222に規定されている内容を模式的に示した図である。図640(a)に示した通り、本実施形態では、上述した第16実施形態のパチンコ機10におけるROM222に対して、変動パターン選択16テーブル222laに代えて変動パターン選択30テーブル222xaを設けた点と、キャラ選択テーブル222xbと、対象保留選択テーブル222xcと、表示アイコン選択テーブル222xdと、を追加した点で相違している。
変動パターン選択30テーブル222xaは、遊技状態に対応付けて2つの変動パターン選択テーブルを有しており、具体的には、遊技状態が通常状態である場合に参照される通常用変動パターン選択16テーブル222la1、時短状態である場合に参照される時短用変動パターン選択30テーブル222xa2を有している。通常用変動パターン選択16テーブル222la1は、上述した第16実施形態と同一であるため、その説明を省略する。また、時短用変動パターン選択30テーブル222xa2は、上述した各実施形態にて説明をした変動パターン選択テーブルと同一の技術思想に基づくものであり、主制御装置110から受信した変動パターンコマンドに含まれる変動パターン(変動時間、抽選結果、図柄種別)に対応した表示用変動パターン(演出態様)が選択されるデータテーブルであり、時短状態における第2特別図柄の最終変動として30秒の変動時間が規定されている変動パターンが必ず選択されるように構成した点で上述した第16実施形態と異なり、それ以外は同一であるため、その図示、及び詳細な説明を省略する。
本第30実施形態では、時短状態の最終変動(特図2最終変動)が必ず30秒変動となるように構成している。よって、特図2最終変動に対応して実行される変動演出の演出パターンを統一化することができ、音声ランプ制御装置113の処理負荷を軽減させることができる。また、時短状態の最終変動として第1特別図柄変動が実行された場合には、上述した第16実施形態(図386参照)と同様に、0.2秒の短変動が実行され、その短変動に対応する変動演出として、時短終了画面が表示されるように構成している。つまり、時短状態中において変則的な遊技を行い、第1特別図柄変動が実行されたことに基づいて時短終了条件が成立した場合には、時短状態における最終変動期間において、特図2保留を獲得させるのに十分な期間が設定されず、さらに、特図2保留を獲得させることを促す演出(待機演出)が実行されないように構成している。これにより、時短状態中において、意図的に変則的な遊技を実行する行為を抑制することができる。
キャラ選択テーブル222xbは、特図2最終変動の演出期間のうち、第1期間中に実行される押下演出にて表示させるキャラクタ851(図636参照)の種別を選択する際に参照されるデータテーブルである。このキャラ選択テーブル222xbは、時短状態における最終変動の演出態様を決定するための実行される最終変動演出更新処理30(図643のC4596参照)において、第1期間開始タイミングと判別された場合に実行される第1期間演出設定処理(図644のC4882参照)にて、キャラクタ851の種別を選択する場合に参照される(図644のC8001参照)。このキャラ選択テーブル222xbには、特図2最終変動に対応する第2特別図柄抽選の結果(当否判定結果)に応じてキャラクタ851の種別選択の割合が異なるように規定されている。
ここで、キャラ選択テーブル222xbに規定されている内容について図641を参照して説明する。図641は、キャラ選択テーブル222xbに規定されている内容を模式的に示した図である。図641に示した通り、キャラ選択テーブル222xbには、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果と、取得した演出カウンタ223lfの値と、に対応させて3種類の選択キャラ(キャラクタ種別)が規定されている。
具体的には、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果が大当たりである場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~49」の範囲に「ウサギ」が、「50~98」の範囲に「勇者」がそれぞれ規定されており、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果が小当たりである場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~49」の範囲に「ウサギ」が、「50~79」の範囲に「カメ」が、「80~98」の範囲に「勇者」がそれぞれ規定されており、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果が外れである場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲に「カメ」が、「40~89」の範囲に「ウサギ」が、「90~98」の範囲に「勇者」がそれぞれ規定されている。
つまり、キャラ選択テーブル222xbを参照して選択可能な3種類のキャラクタのうち、「勇者」が最も遊技者に有利なキャラクタ種別となり、「カメ」が最も遊技者に不利なキャラクタ種別となり、「ウサギ」は、「勇者」よりは遊技者に不利となり、「カメ」よりは遊技者に有利なキャラクタ種別となる。
このように、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果に基づいて、選択されるキャラクタ種別を異ならせることにより、押下演出として表示されたキャラクタ851の種別に基づいて、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果を遊技者に予測させることが可能となる。よって、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果の予測結果に応じて、押下演出中に枠ボタン22を操作するか否かを遊技者に選択させることができるため、特図2最終変動中に実行される演出のバリエーションを増加させ易くすることができる。
なお、本実施形態では、何れのキャラクタ種別が選択されたとしても、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果として「外れ」の可能性が残るようにキャラ選択テーブル222xbの内容を規定しているが、これに限ること無く、例えば、当該変動(特図2最終変動)に対応する当否判定結果が当たり(大当たり、小当たり)である場合にのみ選択されている特殊キャラクタ(例えば、天使を模したキャラクタ)を選択可能に構成しても良い。このように構成することで、当該変動が当たり当選することを理解した上で、押下演出中に枠ボタン22を操作するか否かを遊技者に選択させることができる。これにより、例えば、無用に先読み結果を事前に把握したくない遊技者であれば、押下演出中に枠ボタン22を操作しない遊技を選択することが可能となり、また、押下演出にて枠ボタン22を積極的に操作し、押下アイコンの表示態様を可変させることにより、特図2保留に含まれる外れ数を予測する遊技を選択することも可能となる。
対象保留選択テーブル222xcは、押下演出中において、遊技者が押下アイコン872a~872dに対して枠ボタン22を押下した場合に、各押下アイコンの表示態様を可変させるために参照される特図2保留の種別を選択するためのデータテーブルである。この対象保留選択テーブル222xcは、遊技者が枠ボタン22を操作したことを定期的に監視するための枠ボタン入力監視・演出処理30(図647のC3157参照)において、押下演出が実行される第1期間中であると判別され(図647のC8201:Yes)、且つ、表示態様が可変されていない押下アイコンがあると判別された場合に(図647のC8202:Yes)、対象となる特図2保留を選択するための参照される(図647のC8203参照)。そして、選択された特図2保留(対象保留)の当否判定結果(先読み結果)に応じて、後述する表示アイコン選択テーブル222xdにより可変後の表示態様が選択される。
ここで、図642(a)を参照して、対象保留選択テーブル222xcに規定されている内容について説明をする。図642(a)は、対象保留選択テーブル222xcに規定されている内容を模式的に示した図である。図642(a)に示した通り、対象保留選択テーブル222xcには、今回の選択対象となる押下アイコンの種別と、獲得済みの特図2保留数と、取得した演出カウンタ223lfの値と、に対応させて、対象保留(対象とする特図2保留)が規定されている。
なお、対象保留として規定されている「1」~「4」の値は、入賞情報格納エリア223laに格納されている順番を示しており、例えば、対象保留「1」は、次に第2特別図柄抽選が実行される特図2保留(第1特図2保留)を示しており、対象保留「2」は、その次に第2特別図柄抽選が実行される特図2保留(第2特図2保留)を示しており、以下、対象保留「3」は、第3特図2保留、対象保留「4」は、獲得済みの特図2保留のうち最後に第2特別図柄抽選が実行される特図2保留(第4特図2保留)を示している。
具体的には、1個目の押下アイコン872a(押下演出にて最初に表示態様が可変される押下アイコン)が対象であって、獲得済みの特図2保留数が1個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~79」の範囲で対象保留「1」が、「80~98」の範囲で対象保留「-」、即ち、対象保留無しが規定されている。また、獲得済みの特図2保留数が2個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「1」が、「40~79」の範囲で対象保留「2」が、「80~98」の範囲で対象保留「-」、即ち、対象保留無しが規定されている。獲得済みの特図2保留数が3個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「1」が、「40~79」の範囲で対象保留「2」が、「80~89」の範囲で対象保留「3」が、「90~98」の範囲で対象保留「-」、即ち、対象保留無しが規定されている。獲得済みの特図2保留数が4個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「1」が、「40~79」の範囲で対象保留「2」が、「80~89」の範囲で対象保留「3」が、「90~98」の範囲で対象保留「4」が規定されている。
次いで、2個目の押下アイコン872b(押下演出にて2番目に表示態様が可変される押下アイコン)が対象であって、獲得済みの特図2保留数が2個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「2」が、「40~79」の範囲で対象保留「-」が、「80~89」の範囲で対象保留「1」が、「90~98」の範囲で対象保留「-」が規定されている。獲得済みの特図2保留数が3個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「2」が、「40~79」の範囲で対象保留「3」が、「80~89」の範囲で対象保留「1」が、「90~98」の範囲で対象保留「-」が規定されている。獲得済みの特図2保留数が4個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「2」が、「40~79」の範囲で対象保留「3」が、「80~89」の範囲で対象保留「1」が、「90~98」の範囲で対象保留「4」が規定されている。
3個目の押下アイコン872c(押下演出にて3番目に表示態様が可変される押下アイコン)が対象であって、獲得済みの特図2保留数が3個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「3」が、「40~79」の範囲で対象保留「2」が、「80~89」の範囲で対象保留「1」が、「90~98」の範囲で対象保留「-」が規定されている。獲得済みの特図2保留数が4個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「3」が、「40~79」の範囲で対象保留「4」が、「80~89」の範囲で対象保留「2」が、「90~98」の範囲で対象保留「1」が規定されている。
最後に、4個目の押下アイコン872d(押下演出にて最後(4番目)に表示態様が可変される押下アイコン)が対象であって、獲得済みの特図2保留数が4個の場合は、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲で対象保留「2」が、「40~79」の範囲で対象保留「3」が、「80~89」の範囲で対象保留「4」が、「90~98」の範囲で対象保留「全」が規定されている。
なお、4個目の押下アイコン872dに対する対象保留をとして選択され得る対象保留「全」は、全ての特図2保留を対象保留にすることを示している。このように構成することで、1個の押下アイコンに対して複数の特図2保留の当否判定結果を参照して可変後の表示態様を決定することができるため、1個の特図2保留の当否判定結果を参照して可変後の表示態様を決定する場合に比べて、当否判定結果に当たり当選が含まれる確率を高めることができることから、可変後の表示態様として遊技者に有利な表示態様を選択させ易くすることができる。
さらに、複数の特図2保留の当否判定結果に、複数の当たり当選が含まれていることを判別することができるため、複数の当たり当選が含まれていることを示す特殊表示態様(図637(b)参照)を表示させることが可能となる。
以上、説明をした通り、本実施形態では、特図2最終変動の一部期間(第1期間)にて実行される押下演出として、特図2保留数に対応した数の押下アイコン872a~872dを表示するように構成し、第1期間中に遊技者が操作手段(枠ボタン22)を押下することで、押下アイコン872a~872dの表示態様を順に可変表示させるように構成している。そして、押下アイコン872a~872dの表示態様を可変表示させる場合には、各押下アイコンに対して対象となる特図2保留をランダムに選択し、選択された特図2保留の先読み結果に基づいて可変表示後の演出態様を決定するように構成している。さらに、各押下アイコンの対象となる特図2保留が重複し得るように構成し、且つ、対象保留を設けずに押下アイコンの表示態様を可変させることも可能に構成している。
このように構成することで、押下演出中に可変表示された押下アイコンの表示態様が、何個の特図2保留の先読み結果を示しているのかを遊技者に分かり難くすることができるため、押下演出の後に実行されるミッション演出の演出結果が外れを示す演出結果であったとしても、特図2保留の先読み結果が反映されていないミッション演出が実行されている可能性があるため、結果報知演出にて当たり当選が報知されることを期待しながら遊技を行わせることができる。
また、各押下アイコンの表示態様として、当たり当選時に選択され易い表示態様が複数選択された場合に、その複数の表示態様が、特定の当たり特図2保留を対象として選択されたものか、それとも、複数の当たり特図2保留が存在しているのかを遊技者に判別させ難くすることができるため、今後実行される遊技内容に対して遊技者に興味を持たせることができる。
なお、本実施形態では、押下アイコンの対象保留として、1の特図2保留、或いは、全ての特図2保留の何れかが選択され得るように構成しているが、これに限ること無く、2つの特図2保留や3つの特図2保留を対象保留として選択できるように構成しても良い。また、本実施形態では、対象保留選択テーブル222xcを参照した選択結果次第では、同一の特図2保留が対象保留となる押下アイコンが3個以上発生し得るように構成しているが、これに限ること無く、同一の特図2保留が対象保留となる押下アイコンの数に上限を設けても良いし、必ず重複しないように構成しても良い。このように構成することで、押下演出中に遊技者が操作手段を操作した回数と、先読み結果を参照する特図2保留の数とを一致させ易くすることができるため、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)に用いる特図2保留数と、結果報知演出に用いる特図2保留数と、を遊技者が所望する内容に設定し易くすることができる。
さらに、本実施形態では、押下演出中に遊技者が操作手段を操作すればするほど、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)に用いる特図2保留数が増加するように構成しているが、これに限ること無く、例えば、押下演出中に遊技者が操作手段を操作すればするほど、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)に用いる特図2保留数を減少させるように構成しても良い。この場合、図636(a)に示した、押下演出の開始画面において、「ボタンPUSHでストックを破棄!!」と表示し、押下演出中に枠ボタン22を操作することで、表示領域Dm21に表示されている押下アイコン872a~872dを順に消去する演出を実行し、押下演出の終了タイミングにおいて表示領域Dm21に表示されている押下アイコン872a~872dに対して、本実施形態と同様に対象保留を決定し、対象保留の当否判定結果に応じた表示態様へと可変させるように構成すれば良い。
このように構成することで、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)にて特図2保留を先読み結果を反映させたくない遊技者に対して意欲的に枠ボタン22を操作させることが可能となる。また、押下演出として第1押下演出と第2押下演出と、を実行可能に構成し、第1押下演出として、本実施形態のように、遊技者が操作手段を操作すればするほど、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)に用いる特図2保留数が増加する押下演出を実行し、第2押下演出として、遊技者が操作手段を操作すればするほど、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)に用いる特図2保留数を減少させる押下演出を実行するように構成しても良い。これにより、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)にて特図2保留を先読み結果を反映させたくない遊技者に対しても、最終変動演出(押下演出およびミッション演出)にて特図2保留を先読み結果を反映させたい遊技者に対しても押下演出中に枠ボタン22を操作させることが可能となり、演出効果を高めることができると共に、枠ボタン22を操作したくない遊技者に対しても、異なる態様で最終変動演出を実行させることが可能となり、演出効果を高めることができる。
表示アイコン選択テーブル222xdは、各押下アイコンの可変後の表示態様を選択するためのデータテーブルである。ここで、図642(b)を参照して、表示アイコン選択テーブル222xdに規定されている内容について説明をする。図642(b)は、表示アイコン選択テーブル222xdに規定されている内容を模式的に示した図である。図642(b)に示した通り、表示アイコン選択テーブル222xdには、対象保留選択テーブル222xcを参照して選択された各押下アイコン872a~872dの対象保留の当否判定結果(先読み結果)と、演出カウンタ223lfの値と、に基づいて異なる表示態様(表示アイコン)が規定されている。
具体的には、当否判定結果が「当たり」の場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~49」の範囲に表示アイコン「オーラ大」が規定され、「50~89」の範囲に表示アイコン「剣」が規定され、「90~98」の範囲に表示アイコン「チャンス」が規定されている。また、当否判定結果が「外れ」の場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲に表示アイコン「?」が規定され、「40~79」の範囲に表示アイコン「剣」が規定され、「80~89」の範囲に表示アイコン「チャンス」が規定され、「90~98」の範囲に表示アイコン「オーラ大」が規定されている。
さらに、当否判定結果が「-」の場合、即ち、対象保留を設けない場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~49」の範囲に表示アイコン「チャンス」が規定され、「50~98」の範囲に表示アイコン「?」が規定されている。また、当否判定結果が「複数当たり」の場合、即ち、対象保留選択テーブル222xcにて、対象保留「全」が選択され、且つ、全ての特図2保留の中に、複数の小当たり当選を示す当否判定結果(先読み結果)が存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfが取り得る全範囲である「0~98」の範囲に表示アイコン「特殊V」が規定されている。
このように、対象保留の当否判定結果(先読み結果)に応じて、選択される表示アイコン(可変後の表示態様)の選択割合を異ならせることにより、押下演出にて表示された表示態様に基づいて、特図2保留の先読み結果を予測させることが可能となる。よって、例えば、押下演出中に1個目の押下アイコン872aに対して操作手段を操作し、押下アイコン872aの表示態様が「オーラ大」、即ち、対象保留が当たり当選している場合に選択され易い表示態様へと可変表示された場合に、その時点で押下演出中の操作手段への操作を止めるか、それとも、さらに操作手段を操作し、2個目の「オーラ大」が表示されることを目指すかを遊技者に選択させる楽しみを提供することができる。
次に、図640(b)を参照して、本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成について説明をする。図640(b)は、本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成を模式的に示した模式図である。図640(b)に示した通り、本第30実施形態の音声ランプ制御装置113のRAM223は、上述した第16実施形態における音声ランプ制御装置113のRAM223の構成(図387(b)参照)に対して、押下カウンタ223xa、使用保留情報格納エリア223xb、未使用保留情報格納エリア223xc、済フラグ223xdを追加した点で相違し、それ以外は同一である。同一の要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
押下カウンタ223xaは、押下演出中に表示される押下アイコン872a~872dの数を計測するためのカウンタである。この押下カウンタ223xaは、最終変動演出更新処理30(図643のC4596参照)において、待機期間経過タイミングと判別された場合に(図643のC4801:Yes)、特別図柄2保留球数カウンタ223lcの値に基づいて特図2保留数に対応する値が設定される(図643のC4881参照)。そして、第1期間中(押下演出中)に枠ボタン22が操作されたことが有効に判別された場合に減算される(図647のC8207)。また、押下演出が実行される第1期間の終了タイミングにて押下カウンタ223xaの値が判別され(図643のC4885)、値が0よりも大きい、即ち、押下演出終了時に表示態様を可変させていない押下アイコンが存在すると判別された場合に(図643のC4885:Yes)、押下カウンタ223xaの値に対応する押下アイコンの表示態様を「?」へと可変表示した後に、値が0にクリアされる(図643のC4887参照)。
使用保留情報格納エリア223xb及び未使用保留情報格納エリア223xcは、押下演出において、先読み結果が用いられた特図2保留を管理するための情報を格納するための記憶エリアである。
済フラグ223xdは、最終変動演出(押下演出及びミッション演出)において、当たり当選することを示す演出が実行されたことを示すためのフラグであって、当たり当選することを示す演出が実行された場合にオンに設定される。そして、第3期間演出設定処理(図646のC4891参照)において、設定状況が判別され、その判別結果に基づいた演出態様が設定される。つまり、第1期間及び第2期間にて実行される演出(最終変動演出)にて当たり当選することを示す演出が実行された場合には、第3期間において、当たり当選を祝福する演出を実行し(図646のC8111参照)、その後、オフに設定される(図646のC8112)。
一方、第1期間及び第2期間にて実行される演出(最終変動演出)にて当たり当選することを示す演出が実行されていない場合には、第3期間演出にて、時短終了画面を表示するための結果報知演出を実行し、さらに、結果報知演出中の復活演出を実行するか否かの判別、及び、その判別結果に応じた演出態様が決定される。これにより、特図2最終変動期間中に実行される複数の演出を一連の演出として遊技者に違和感を与えること無く実行することができる。
第1期間中フラグ223xeは、最終変動演出の第1期間中であることを示すためのフラグであって、第1期間が設定された場合にオンに設定される。そして、第1期間の終了タイミングにオフに設定される。
<第30実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図643から図647を参照して、本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容について説明をする。本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第16実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容に対して、最終変動演出更新処理(図423のC4506参照)に代えて、最終変動演出更新処理30(図643のC4596参照)を、枠ボタン入力監視・演出処理(C3107)に代えて、枠ボタン入力監視・演出処理(図647のC3157参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。なお、上述した第16実施形態では、音声ランプ制御装置113の制御処理内容について、第1実施形態を参照して説明している。よって、本第30実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容を説明する際の一部において、適宜第1実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容(詳細にはS番をC番へと変更した内容)を用いて説明する。
まず、図643を参照して、最終変動演出更新処理30(C4596参照)の内容について説明をする。図643は最終変動演出更新処理30(C4596参照)の内容を示したフローチャートである。この最終変動演出更新処理30(C4596参照)では、最終変動演出(特図2最終変動演出)の実行中において、各演出の開始、又は終了タイミングを判別し、その判別結果に応じた制御処理が実行される。
最終変動演出更新処理30(C4596参照)が実行されると、まず、待機期間経過タイミングであるかを判別し(C4801)、待機期間経過タイミングであると判別した場合は(C4801:Yes)、特図2保留数に対応する値を押下カウンタ223xaに設定し(C4881)、本処理を終了する。
また、C4801の処理において、待機期間経過タイミングでは無いと判別した場合は(C4801:No)、次に、第1期間開始タイミングであるかを判別し(C4804)、第1期間開始タイミングであると判別した場合は(C4804:Yes)、第1期間演出設定処理を実行し(C4882)、本処理を終了する。なお、第1期間演出設定処理(C4882)については、図644を参照して後述する。
C4804の処理において、第1期間開始タイミングでは無いと判別した場合は(C4804:No)、次に、第1期間終了タイミングであるかを判別し(C4883)、第1期間終了タイミングであると判別した場合は(C4883:Yes)、第1期間中フラグ223xeをオフに設定し(C4884)、押下カウンタ223xaの値が0よりも大きいかを判別し(C4885)、0よりも大きいと判別した場合に(C4885:Yes)、押下カウンタ223xaの値に対応する押下アイコンを「?」を示す表示態様にするための表示用コマンドを設定し(C4886)、押下カウンタ223xaの値を0にクリアし(C4887)、本処理を終了する。また、C4885の処理において、押下カウンタ223xaの値が0であると判別した場合は(C4885:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、C4883の処理において、第1期間終了タイミングでは無いと判別した場合には(C4883:No)、第2期間開始タイミングであるかを判別し(C4888)、第2期間開始タイミングであると判別した場合は(C4888:Yes)、第2期間演出設定処理を実行し(C4889)、本処理を終了する。なお、第2期間演出設定処理(C4889)については、図645を参照して後述する。一方、C4888の処理において、第2期間開始タイミングでは無いと判別した場合は(C4888:No)、次いで、第3期間開始タイミングであるかを判別し(C4890)、第3期間開始タイミングであると判別した場合は(C4890:Yes)、第3期間演出設定処理を実行し(C4891)、本処理を終了する。なお、第3期間演出設定処理(C4891)については、図646を参照して後述する。また、C4890の処理において、第3期間開始タイミングでは無いと判別した場合は(C4890:No)、そのまま本処理を終了する。
次に、図644を参照して、第1期間演出設定処理(C4882)の内容について説明をする。図644は、第1期間演出設定処理(C4882)の内容を示したフローチャートである。この第1期間演出設定処理(C4882)では、第1期間に対する演出態様、即ち、押下演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
第1期間演出設定処理(C4882)が実行されると、まず、最終変動の当否判定結果に基づいてキャラ選択テーブル222xbを参照してキャラを選択する(C8001)。そして、選択したキャラを示す表示用コマンドを設定し(C8002)、次に、押下カウンタ223xaの値に対応する押下アイコン872a~872dを示す表示用コマンドを設定し(C8003)、第1期間中フラグ223xeをオンに設定し(C8004)、本処理を終了する。
次に、図645を参照して、第2期間演出設定処理(C4889)の内容について説明する。図645は、第2期間演出設定処理(C4889)の内容を示したフローチャートである。この第2期間演出設定処理(C4889)では、第2期間に対応する演出態様、即ち、ミッション演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
第2期間演出設定処理(C4889)が実行されると、まず、使用保留情報格納エリア223xbの情報を読み出し(C8051)、当たり情報があるかを判別する(C8052)。そして、当たり情報があると判別した場合は(C8052:Yes)、ミッション演出の演出結果として当たり当選を示す演出態様を決定し(C8053)、済フラグ223xdをオンに設定し(C8054)、決定した演出態様を示す表示用コマンドを設定し(C8055)、本処理を終了する。
一方、C8052の処理において、当たり情報が無いと判別した場合は(C8052:No)、入賞情報格納エリア223laに格納されている入賞情報のうち、未だ使用されていない入賞情報に対する保留数、当否判定結果(先読み結果)を示す情報を未使用保留情報格納エリア223xcに格納し(C8056)、外れを示す第2期間演出(ミッション演出)の演出態様を決定し(C8057)、C8055の処理へ移行し、その後、本処理を終了する。
次に、図646を参照して、第3期間演出設定処理(C4891)の内容について説明する。図646は、第3期間演出設定処理(C4891)の内容を示したフローチャートである。この第3期間演出設定処理(C4891)では、第3期間に対応する演出態様、即ち、結果報知演出の演出態様を設定するための処理が実行される。
第3期間演出設定処理(C4891)が実行されると、まず、済フラグ223xdがオンに設定されているかを判別し(C8101)、オンに設定されていないと判別した場合、即ち、ミッション演出にて当たり当選を示す演出が実行されていないと判別した場合は(C8101:No)、未使用保留情報格納エリア223xcに格納されている情報を読み出し(C8102)、読み出した保留数に対応する宝箱アイコン829bの数を決定し(C8103)、C8102の処理で読み出した情報に当たり情報があるかを判別する(C8104)。
C8104の処理において、当たり情報ありと判別した場合は(C8104:Yes)、対応する宝箱アイコン829bを用いた当たり当選を示す演出態様を決定し(C8105)、決定した演出態様を示す表示用コマンドを設定し(C8106)、本処理を終了する。
一方、C8104の処理において、当たり情報が無いと判別した場合は(C8104:No)、入賞情報格納エリア223laに格納されている情報を読み出し(C8107)、読み出した情報に当たり情報が格納されているかを判別する(C8108)。
ここで、C8108の処理内容について説明をする。本実施形態では、結果報知演出の開始時に、未使用保留情報格納エリア223xcに格納されている情報の数に対応する宝箱アイコン829bを表示し、結果報知演出中に当たり報知する演出を実行可能に構成している。しかし、この未使用保留情報格納エリア223xcに情報が格納されるタイミングは、第2期間の開始タイミングである。このため、例えば、第2期間の開始時点において、特図2保留を上限数(4個)まで獲得していない場合には、未使用保留情報格納エリア223xcに情報を格納した後に、新たな特図2保留を獲得する場合が発生する。
よって、C8108の処理によって、未使用保留情報格納エリア223xcに格納されず、且つ、入賞情報格納エリア223laに格納されている特図2保留に対応する入賞情報を事前判別することで、時短終了時において獲得済みの特図2保留全てを対象として結果報知演出中に当たり報知を実行することが可能となる。
C8108の処理において、当たり情報ありと判別した場合は(C8108:Yes)、外れ宝箱を表示後に当たり当選を示す演出態様を決定し(C8109)、C8106の処理へ移行する。また、当たり情報無しと判別した場合は(C8108:No)、外れ当選を示す態様を決定し(C8110)、C8106の処理へ移行する。
一方、C8101の処理において、済フラグ223xdがオンに設定されていると判別した場合は(C8101:Yes)、当たりを祝福する演出態様を決定し(C8111)、済フラグ223xdをオフに設定し(C8112)、C8106の処理へ移行する。
次に、図647を参照して、枠ボタン入力監視・演出処理30(C3157)の内容について説明をする。図647は、枠ボタン入力監視・演出処理30(C3157)の内容を示したフローチャートである。この枠ボタン入力監視・演出処理30(C3157)では、遊技者が操作手段(枠ボタン22)を操作したことに基づいて実行される各種演出を設定するための処理が実行される。
枠ボタン入力監視・演出処理30(C3157)が実行されると、まず、第1期間中フラグ223xeがオンに設定されているかを判別し(C8201)、オンに設定されていると判別した場合は(C8201:Yes)、押下カウンタ223xaの値が0よりも大きいか、即ち、押下アイコン872a~872dが表示されている状態かを判別する(C8202)。
C8202の処理において、押下カウンタ223xaの値が0よりも大きいと判別した場合は(C8202:Yes)、対象保留選択テーブル222xcを参照して対象保留を決定し(C8203)、決定した対象保留の入賞情報に基づいて表示アイコン選択テーブル222xdを参照して表示アイコンを決定し(C8204)、押下カウンタ223xaの値に対応する押下アイコン872の表示態様を、決定した表示アイコンに決定し(C8205)、表示アイコンの内容と対応させたキャラの表示態様を決定し(C8206)、押下カウンタ223xaの値を1減算し(C8207)、決定した内容に対応する表示用コマンドを設定し(C8208)、本処理を終了する。
また、C8202の処理において、押下カウンタ223xaの値が0であると判別した場合、即ち、押下演出中において、表示された押下アイコン872を全て可変表示させた状態であると判別した場合は(C8202:No)、賑やかし用の演出態様を決定し(C8209)、C8208の処理へ移行する。一方、C8201の処理において、第1期間中フラグ223xeがオンに設定されていないと判別した場合は(C8201:No)、その他枠ボタン入力に関する処理を実行し(C8210)、C8208の処理へ移行する。
なお、本第30実施形態では、時短状態中における最終変動(特図2最終変動)にて実行される複数の演出(最終変動演出、結果報知演出)において、参照される特図2保留の先読み結果が選択されるように構成しているが、これに限ること無く、時短状態中に実行される特図2変動に対応する変動演出として、特図2最終変動以外の特図2変動に対応する変動演出(非最終変動演出)でも、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行した後に実行される特図2抽選の事前判別結果に基づいて演出態様を可変可能に構成しても良い。そして、非最終変動演出の演出態様及び最終変動演出の演出態様に基づいて、既に獲得している特図2保留内に含まれる当たり当選数を遊技者に把握させることが可能に構成しても良い。具体的には、非最終変動演出として特別変動演出が実行された場合において、その特別変動演出の演出結果が当たり当選を示す演出結果である場合には、その非最終変動演出に対応する特図2変動が当たり変動であることを示し、特別変動演出の演出結果が外れを示す演出結果である場合には、その非最終変動演出に対応する特図2変動の後に実行される複数の特図2抽選の中に、複数の当たり当選が含まれていることを示すように構成しても良い。
このように構成することで、特別変動演出が実行された場合において、遊技者に対して、当該変動が外れ変動であることを期待させるという斬新な演出を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
<第31実施形態>
次に、図648から図651を参照して、第31実施形態について説明をする。本第31実施形態は、上述した第30実施形態に対して、時短最終変動の演出態様を決定する手法を異ならせた点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
上述した第30実施形態では、時短状態の最終変動(特図2最終変動)における待機期間の終了タイミング(第1期間の開始タイミング)において、獲得している特図2保留の数に応じて、押下演出中に操作(押下)可能な表示態様(押下アイコン872a~872d)を表示させ、押下演出中に操作手段を操作した場合に、獲得済みの特図2保留のうち何れかの特図2保留に対する先読み結果を示すための情報を遊技者に報知するように構成していた。
これに対して、本第31実施形態では、時短状態の最終変動(特図2最終変動)における待機期間の終了タイミング(第1期間の開始タイミング)において、獲得済みの特図2保留に対する先読みを実行し、当たり当選する特図2保留があると判別した場合に、その当たり当選する特図2保留(当たり特図2保留)が存在することを報知するタイミングを抽選で決定するように構成している点で大きく相違している。
このように構成することで、時短最終変動の演出内容として遊技者が最も所望する演出内容である当たり特図2保留が存在することを報知する演出(当たり演出)の実行タイミングをランダムに設定することができるため、遊技者に対して時短最終変動の演出を最後まで楽しませることができる。
ここで、図648を参照して、本第31実施形態において実行される時短最終変動の演出内容について、上述した第30実施形態とは異なる点を中心に説明する。図648は、時短最終変動(特図2最終変動)において実行される演出の流れを模式的に示したタイミングチャートである。図648に示した通り、本第31実施形態のパチンコ機10において実行される時短最終変動の演出は、上述した第30実施形態のパチンコ機10において実行される時短最終変動の演出(図639参照)に対して、遊技者による操作手段への操作が有効に判別される操作有効期間が設定される期間、即ち、押下演出が実行される期間を削除した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容についてはその詳細な説明を省略する。
より具体的には、時短最終変動(特図2最終変動)では、30秒間の第2特別図柄変動が実行され、最初の5秒間に、遊技者に対して特図2保留を獲得させることを促す待機演出が実行される待機期間が設定され、その後、20秒間の第1期間が設定される。この第1期間中は、上述した第30実施形態におけるミッション演出(最終変動演出)が実行され、その後、結果報知演出が実行される。つまり、本実施形態では、時短最終変動の演出として、上述した第30実施形態と同様に、最終変動演出と、結果報知演出とが実行される。
そして、獲得済みの特図2保留内に当たり当選する特図2保留(当たり特図2保留)が存在する場合には、その旨を、最終変動演出で報知するか、結果報知演出で報知するかを、抽選によって決定するように構成している。
このように構成することで、例えば、待機期間経過時点において特図2保留を上限(4個)まで獲得し、その獲得した特図2保留内に当たり特図2保留が存在している状態であっても、その旨を最終変動演出では無く、結果報知演出にて報知することが可能となる。よって、遊技者に対して、時短最終変動にて実行される複数の演出(特図2保留の先読み結果を遊技者に報知することが可能な演出)の全てが終了するまで、当たり当選に対する期待感を維持させ易くすることができる。
<第31実施形態の電気的構成について>
次に、図649及び図650を参照して、本第31実施形態のパチンコ機10が有する電気的構成について説明をする。本第31実施形態では、上述した第30実施形態に対して音声ランプ制御装置のROM222の構成を一部変更した点と、RAM223の構成を一部削除した点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。まず、図649を参照して、音声ランプ制御装置113のROM222に規定されている内容について説明をする。図649は、音声ランプ制御装置113のROM222の構成を模式的に示した図である。図649に示した通り、本第31実施形態では、上述した第30実施形態に対して、キャラ選択テーブル222xb、対象保留選択テーブル222xc、表示アイコン選択テーブル222xdを削除し、報知期間選択31テーブル222yaを追加した点で相違し、それ以外は同一である。
なお、RAM223の構成は、上述した第30実施形態に対して、押下カウンタ223xa、使用保留情報格納エリア223xb、未使用保留情報格納エリア223xc、済フラグ223xdを削除した点、即ち、ROM222の構成変更に伴い、不要となったフラグ、及びカウンタを削除した点で相違しているが、相違点が構成の削除のみであるため、その詳細な説明を省略する。
報知期間選択31テーブル222yaは、時短最終変動において、特図2保留内に当たり当選を示す特図2保留(当たり特図2保留)が存在する場合に、その旨を報知する演出(期間)を選択するために用いられるデータテーブルである。この報知期間選択31テーブル222yaは、最終変動演出更新処理31(図651の図651参照)において、第1期間の開始タイミングであると判別した場合に(図651のC8301:Yes)、入賞情報格納エリア223laから特図2保留に対応する入賞情報を読み出し、読み出した入賞情報に基づく事前判別結果(先読み結果)として当たり情報(当たり当選する特図2保留)があると判別した場合に(図651のC8303:Yes)、当たり報知の報知期間を選択するために参照される。
ここで、報知期間選択31テーブル222yaの内容について、図650を参照して説明をする。図650は、報知期間選択31テーブル222yaに規定されている内容を模式的に示した図である。図650に示した通り、報知期間選択31テーブル222yaには、実行中変動(時短最終変動)の当否判定結果と、当たり情報が含まれる特図2保留種別と、取得した演出カウンタ223lfの値と、に対応させて報知対象期間が規定されている。
具体的には、実行中変動の当否判定結果が「当たり」で、且つ、当たり情報が保1(第1特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~29」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「30~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。また、当たり情報が保2(第2特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「40~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。また、当たり情報が保3(第3特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~49」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「50~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。また、当たり情報が保4(第4特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~69」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「70~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。
一方、実行中変動の当否判定結果が「外れ」で、且つ、当たり情報が保1(第1特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~69」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「70~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。また、当たり情報が保2(第2特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~59」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「60~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。また、当たり情報が保3(第3特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~49」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「50~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。また、当たり情報が保4(第4特図2保留)に存在する場合には、取得した演出カウンタ223lfの値が「0~39」の範囲に報知対象期間として「第1期間」が、「40~98」の範囲に報知対象期間として「第2期間」が、規定されている。加えて、実行中変動が「外れ」である場合には、当たり情報が複数存在するかを判別するように構成しており、複数存在すると判別した場合(当たり情報が複数の場合)には、取得した演出カウンタ223lfの値が取り得る全範囲「0~98」に対して、報知対象期間として「第1期間」が規定されている。
本第31実施形態では、上述した通り、特図2保留内に当たり情報(当たり特図2保留)が存在している場合において、抽選によって報知対象期間が選択されるように構成しており、報知対象期間として第1期間が選択された場合には、最終変動演出であるミッション演出(図375(a)参照)にて当たり当選を報知し、第2期間が選択された場合には、結果報知演出(図638(b)参照)にて当たり当選を報知するように構成している。よって、遊技者に対して、どのタイミングで当たり当選を示す演出が実行されるかを分かり難くすることができるため、演出効果を高めることができる。
さらに、本第31実施形態では、当たり特図2保留の格納箇所、即ち、獲得済みの特図2保留のうち、当たり特図2保留が格納されている順番に応じて、報知対象期間の選択割合を異ならせている。よって、実際に当たり当選が報知された場合において、第1期間中に報知されたか、第2期間中に報知されたかを判別することにより、何個目の特図2保留で当たり当選したかを予測させ易くすることができる。
なお、本第31実施形態では、原則として、獲得済みの特図2保留に対して、第1特図2保留(次に特図2抽選が実行される保留)から順に先読み処理(当たり特図2保留であるか否かの事前判別処理)を実行し、当たり特図2保留であると判別した場合には、それ以降の特図2保留に対して先読み処理を実行しないように構成している。
つまり、当たり特図2保留が、第1特図2保留である場合には、第2特図2保留~第4特図2保留の先読み処理を実行していない状態であり、当たり特図2保留が第4特図2保留である場合には、第1特図2保留~第3特図2保留が「外れ」であった場合を示すことになる。よって、当たり当選を示す演出が実行される期間に基づいて、当たり特図2保留の種別(第1特図2保留~第4特図2保留)を予測することにより、残りの特図2保留に対する当たり当選への期待感を異ならせることができるため、遊技者に対して時短最終変動中に実行される演出により興味を持たせることができる。
さらに、本第31実施形態では、実行中の特図2変動(特図2最終変動)の抽選結果に応じて、報知対象期間を異ならせており、実行中の特図2変動の抽選結果が当たりである場合と、外れである場合とで、選択され易い報知対象期間が異なるように構成している。具体的には、実行中の特図2変動が当たり当選している場合には、特図2保留の先読み結果として遊技者に有利となる先読み結果(早く実行される特図2保留が当たり特図2保留)であるほど、第2期間が選択され易くなるように規定しているのに対して、実行中の特図2変動が外れの場合には、特図2保留の先読み結果として遊技者に有利となる先読み結果(早く実行される特図2保留が当たり特図2保留)であるほど、第1期間が選択され易くなるように規定している。このように構成することで、特図2保留の先読み結果に加え、当該変動(時短最終変動)の抽選結果に対しても遊技者に興味を持たせることができる。
加えて、本第31実施形態では、所定条件が成立した場合、即ち、実行中の特図2変動が外れである場合に限り、全ての特図2保留を対象に先読み処理を実行するように構成しており、その先読み処理によって、特図2保留内に複数の当たり特図2保留が存在していると判別された場合には、必ず第1期間が報知対象期間として選択されるように構成している。このように構成することで、第1期間にて実行されるミッション演出が当たり当選を示す演出結果となった場合において、当該変動の抽選結果が外れである場合には、当たり特図2保留が複数存在する可能性を高めることができる。
なお、この場合、ミッション演出にて当たり当選を示す演出結果となった場合において、その演出結果がどの特図2抽選の結果を対象にしているかを遊技者に示唆可能な示唆演出を実行可能に構成すると良く、少なくとも、実行中の特図2変動の抽選結果であるか、獲得している特図2保留の抽選結果であるかを遊技者が把握可能な示唆演出を実行可能にすれば良い。
また、上述した示唆演出を用いること無く、例えば、図375を参照して上述した通り、第2特別図柄の変動状況を示す(特図2変動に対応する第3図柄を変動表示させる)ための小表示領域Dm2、及び、第2特別図柄の保留数(特図2保留数)を示すための小表示領域Dm2aを表示画面に表示することで、今回の演出結果が時短最終変動の抽選結果を示したものであるか、特図2保留の抽選結果を示したものであるかを、遊技者が事後的に判別可能な態様を用いても良い。
<第31実施形態における音声ランプ制御装置の制御処理について>
次に、図651を参照して、本第31実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容について説明をする。本第31実施形態におけるにおける音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容は、上述した第30実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理内容に対して、最終変動演出更新処理30(図643のC4596参照)に代えて、最終変動演出更新処理31(図651のC4599参照)を実行する点で相違し、それ以外は同一である。同一の内容については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図651は、最終変動演出更新処理31(C4599参照)の内容を示したフローチャートである。この最終変動演出更新処理31(C4599参照)では、上述した最終変動演出更新処理30(図643のC4596参照)に対して、各期間の開始タイミングにおいて実行される処理内容を異ならせている点で相違している。
最終変動演出更新処理31(C4599参照)が実行されると、まず、第1期間開始タイミングであるかを判別し(C8301)、第1期間開始タイミングであると判別した場合は(C8301:Yes)、入賞情報格納エリア223laから入賞情報を読み出し(C8302)、読み出した入賞情報の中に当たり情報が含まれているかを判別する(C8303)。
そして、C8303の処理において、当たり情報が含まれていると判別した場合は(C8303)、当該変動の当否判定結果と、当たり情報とに基づいて報知期間選択31テーブル222yaを参照して、第1期間、第2期間の演出態様を決定し(C8304)、C8311の処理へ移行する。また、C8303の処理において、当たり情報が含まれていないと判別した場合は(C8303:No)、当該変動が当たり変動であるかを判別し(C8305)、当たり変動である場合は(C8305:Yes)、第1期間に当たり当選を示す演出態様を決定し(C8306)、C8311の処理へ移行する。
一方、C8305の処理において、当たり変動では無いと判別した場合は(C8305)、第1期間、第2期間に外れを示す演出態様を決定し(C8307)、C8311の処理へ移行する。
また、C8301の処理において、第1期間開始タイミングでは無いと判別した場合は(C8301:No)、次に、第2期間開始タイミングであるかを判別し(C8308)、第2期間開始タイミングであると判別した場合は(C8308:Yes)、新たな特2保留、即ち、第1期間開始タイミングよりも後に、新たな特図2保留(特2保留)を獲得したかを判別し(C8309)、新たに獲得していると判別した場合は(C8309:Yes)、再先読みフラグlrをオンに設定し(C8310)、S8311の処理へ移行する。なお、再再起読みフラグlrの内容、及び、オンに設定されたことに基づいて実行される各種処理の内容については、上述した第16実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
また、C8308の処理において、第2期間開始タイミングでは無いと判別した場合(C8308:No)、或いは、C8309の処理において、新たな特2保留(特図2保留)を獲得していないと判別した場合(C8309:No)は、C8310の処理をスキップしてC8311の処理へ移行する。
C8311の処理では、上述した各種処理において決定した演出態様を示すための表示用コマンドを設定し(C8311)、本処理を終了する。
以上、説明をした通り、本第31実施形態では、時短状態の最終変動(特図2最終変動)における待機期間の終了タイミング(第1期間の開始タイミング)において、獲得済みの特図2保留に対する先読みを実行し、当たり当選する特図2保留があると判別した場合に、その当たり当選する特図2保留(当たり特図2保留)が存在することを報知するタイミングを抽選で決定するように構成している点で大きく相違している。
このように構成することで、時短最終変動の演出内容として遊技者が最も所望する演出内容である当たり特図2保留が存在することを報知する演出(当たり演出)の実行タイミングをランダムに設定することができるため、遊技者に対して時短最終変動の演出を最後まで楽しませることができる。
また、時短最終変動(特図2最終変動)では、30秒間の第2特別図柄変動が実行され、最初の5秒間に、遊技者に対して特図2保留を獲得させることを促す待機演出が実行される待機期間が設定され、その後、20秒間の第1期間が設定される。この第1期間中は、上述した第30実施形態におけるミッション演出(最終変動演出)が実行され、その後、結果報知演出が実行される。つまり、本実施形態では、時短最終変動の演出として、上述した第30実施形態と同様に、最終変動演出と、結果報知演出とが実行される。
そして、獲得済みの特図2保留内に当たり当選する特図2保留(当たり特図2保留)が存在する場合には、その旨を、最終変動演出で報知するか、結果報知演出で報知するかを、抽選によって決定するように構成している。
このように構成することで、例えば、待機期間経過時点において特図2保留を上限(4個)まで獲得し、その獲得した特図2保留内に当たり特図2保留が存在している状態であっても、その旨を最終変動演出では無く、結果報知演出にて報知することが可能となる。よって、遊技者に対して、時短最終変動にて実行される複数の演出(特図2保留の先読み結果を遊技者に報知することが可能な演出)の全てが終了するまで、当たり当選に対する期待感を維持させ易くすることができる。
以上、説明をした通り、上述した第30実施形態、及び第31実施形態では、時短最終変動となる特図2変動(特図2最終変動)の変動時間を30秒に固定した例(図639、及び図648参照)を示したが、これに限ること無く、時短最終変動となる特図2変動(特図2最終変動)の変動時間として、異なる長さの変動時間を選択可能に構成しても良い。この場合、例えば、特図2最終変動の変動時間として、5秒、25秒を選択可能にし、5秒の変動時間が選択された場合は、特図2最終変動が開始されると結果報知演出を実行させるように構成し、25秒の変動時間が選択された場合は、特図2最終変動が開始されると待機演出(5秒)を省略して、最終変動演出を実行させるように構成すると良い。これにより、特図2最終変動の変動時間が異なる場合であっても、同一の演出データを用いた演出を実行することができるため、演出データ量を削減することができる。
加えて、特図2最終変動の変動時間として、25秒~30秒の変動時間を設定可能に構成した場合は、上述した待機演出が実行される期間の長さを可変させた変動演出を実行するように構成すれば良い。つまり、上述した第30実施形態、及び第31実施形態のように、少なくとも、特図2最終変動期間が含まれる演出期間を複数の期間(第1期間、第2期間等)に分け、各期間に対して異なる演出を実行可能に構成した場合には、各期間に対して実行される演出に優先度を付し、異なる長さの演出期間が設定された場合において、優先度の高い演出が実行される期間の長さを優先的に確保し、優先度の低い演出が実行さえる期間の長さを可変させるように構成すると良い。
このように構成することで、異なる長さの演出期間が設定された場合であっても、優先度の高い演出を同一の演出期間を用いて実行させ易くすることが出来る。また、同一の演出期間を用いて優先度の高い演出を実行可能とすることにより、同一の演出態様を用いて優先度の高い演出を実行させ易くすることができるため、遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
さらに、上述した第30実施形態、及び第31実施形態では、通常状態が設定されてから実行される第2特別図柄抽選の変動時間(時短終了時において獲得済みの特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間)として、上述した第16実施形態と同じく固定時間(図385(b)参照)が設定されるように構成しているが、これに限ること無く、例えば、異なる長さの変動時間が選択されるように構成しても良い。
この場合、特図2最終変動にて実行される変動演出のうち、特定期間(例えば、待機期間)の長さを可変させることにより、特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間を含む演出期間を設定するように構成すれば良く、例えば、特図2最終変動の変動時間が30秒、獲得済みの特図2保留に対応する第2特別図柄変動の変動時間の合算時間が10秒となった場合には、特図2最終変動の開始に基づいて実行される変動演出の演出期間を40秒に設定し、13秒の待機演出期間、20秒の最終変動演出期間、7秒の結果報知演出期間となるように構成すれば良い。
このように構成することで、特図2最終変動の開始に基づいて実行される変動演出の演出期間を、特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間を含む期間とすることができるため、遊技者に対して、時短状態が長時間設定されているように思わせることができる。また、特定期間(待機演出期間)以外の期間(最終変動演出期間、結果報知演出期間)の長さを固定することができるため、相違する演出期間に対して、同一の演出データを用いた演出を実行させ易くすることができる。
さらに、特図2最終変動の開始に基づいて実行される変動演出のうち、先に実行される演出(待機演出)の演出期間の長さを可変させることにより、特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間を異ならせた場合において、後に実行される演出(最終変動演出、結果報知演出)が実行されるタイミングを、時短状態が終了し、通常状態へと移行しているタイミングとすることができる。
このように構成することで、例えば、結果報知演出が実行されるよりも前に時短状態を終了させた場合、即ち、結果報知演出が通常状態へと移行した後に実行される場合には、結果報知演出中に新たな特図2保留を獲得し難くさせることができるため、結果報知演出の演出態様を途中で可変させる演出制御、つまり、外れを示す演出態様で結果報知演出が開始された後に、新たな特図2保留を獲得し、その新たなに獲得した特図2保留の先読み結果が当たり当選である場合に、結果報知演出の演出態様を当たり当選を示す演出態様へと可変させる演出制御が実行され難くすることができる。よって、演出制御の処理負荷を軽減させることができる。
なお、上述した例では、結果報知演出の実行タイミング(開始タイミング)が、通常状態である場合について説明をしたが、これに限ること無く、最終変動演出の実行タイミング(開始タイミング)が、通常状態へと移行された後となり得るように、特図2最終変動の変動時間と、特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間とを選択可能に構成しても良い。また、変動時間の長さを可変させるのでは無く、各特図変動の確定時間(抽選結果を示すための特別図柄が停止表示されている期間)を異ならせることにより、演出期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
加えて、特図2最終変動の変動時間と、特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間との合算期間、即ち、特図2最終変動の開始と共に実行される変動演出の演出期間の長さが、特定期間(例えば、50秒)より長いか否かを判別する期間判別手段を設け、その期間判別手段により、特定期間よりも長いと判別された場合に、特殊演出を実行可能な特殊期間を設定するように構成しても良い。このように構成することで、演出期間に設定されている各種期間(待機演出期間、最終変動演出期間、結果報知演出期間)が無用に長くなり、演出効果が低下してしまうことを抑制することができる。また、この場合、特図2最終変動の変動時間、或いは、特図2保留に対応した第2特別図柄抽選の変動時間として、当たり当選している場合のほうが、当たり当選していない場合よりも、長い変動時間が設定されるように構成すると良い。これにより、当たり当選している(当たり当選する)場合のほうが、長い演出期間が設定されることにより、特定演出を実行され易くすることができるため、特定演出が実行された場合における当たり当選期待度を高めることができる。さらに、この場合、特図2最終変動、及び、特図2保留内に複数の当たり当選が存在する場合にのみ特殊期間が設定されるように構成すると良い。このように構成することで、特殊演出に対する付加価値をより高めることができる。
上記各実施形態では、主制御装置110において第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N)が更新される度(即ち、増加した場合や、減少した場合にそれぞれ)に、保留球数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、主制御装置110において第1特別図柄保留球数カウンタ203dの値(N)が増加する場合だけ、保留数コマンドを主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ送信する。また、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信された変動パターンコマンドを受信すると、特別図柄2保留球数カウンタ223bの値を1減らすように構成する。これにより、主制御装置110が音声ランプ制御装置113へ保留数コマンドを送信する回数と、音声ランプ制御装置113が保留数コマンドを受信する回数とをそれぞれ減らすことができるので、主制御装置110および音声ランプ制御装置113の制御的負担を軽減することができる。
上記各実施形態においては、第1入球口64への入賞およびスルーゲート67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記各実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
上述した各実施形態では、遊技者に各図柄の抽選結果を示すための第3図柄表示を1つの表示手段(第3図柄表示装置81)にて実行しているが、それ以外の構成を用いてもよく、例えば、第3図柄のうち、遊技者に強調して表示される主図柄を表示する表示手段と、従図柄を表示する表示手段とで異なる表示手段を設けてもよい。また、表示手段の構成として、液晶ディスプレイ以外の構成を用いても良い。
上述した各実施形態では、遊技者に有利となる遊技状態(時短状態)の場合に遊技盤13の右側領域を狙う右打ち遊技が実行され、通常の遊技状態の場合に遊技盤13の左側領域を狙う左打ち遊技が実行されるように構成しているが、遊技状態に応じて遊技盤13の狙う領域を異ならせていればよく、時短状態中に左打ち遊技を実行させ、通常状態中に右打ち遊技を実行させてもよい。また、同一の領域を狙いながら異なる遊技状態における遊技を実行可能に構成してもよい。
上述した各実施形態では、遊技者が操作可能な操作手段として、遊技者が押下動作することにより、操作手段が操作されたことが判別される枠ボタン22,23を用いているが、それ以外の構成を用いてもよく、遊技者が左右または前後に傾倒させることで操作されたことを判別可能なレバー状に構成された操作手段や、遊技者が接触または近接したで操作されたことを判別可能なタッチセンサ式の操作手段や、所定の電波を発信することで操作されたことを判別可能な無線式の操作手段等を用いても良い。また、可動弁750や貯留装置(第1貯留装置770、第2貯留装置771)や第2枠ボタン(解除用ボタン)22b(1022b、1122b)や第3枠ボタン(解除用ボタン)22cの各動作制御の一部または全部を主制御装置110ではなく、音声ランプ制御装置113側で実行するように構成してもよい。
上述した各実施形態では、第3図柄表示装置81の表示画面を用いて実行される演出における表示態様を設定するための処理を音声ランプ制御装置113が行い、遊技(抽選)そのものは、音声ランプ制御装置113とは異なる主制御装置110が実行するように構成しているが、これに限ること無く、遊技(抽選)を実行するための処理と、遊技(抽選)の結果を演出として表示するための処理とを、同一の制御装置で実行するように構成しても良い。このように構成することで、一つの制御装置にて複数の異なる処理を実行することが可能となる。
本発明を上記各実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。また、大当たり抽選に係る確率の組み合わせ(通称、設定と称される)が複数段階設けられ、遊技店側で設定を変更することが可能に構成されているパチンコ機として実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、複数段階の設定が設けられているパチンコ機としては、大当たり確率の組み合わせ(低確率状態における大当たり確率と、確変状態における大当たり確率との組み合わせ)を複数段階(例えば、6段階)のいずれかに設定することが可能なものが代表例として挙げられるが、これに限られるものではない。大当たり確率の組み合わせに代えて、又は加えて、例えば、大当たりとなった場合に決定される各大当たり図柄(各大当たり種別)の割合を、設定に応じて可変させることが可能なパチンコ機として実施してもよい。即ち、設定に応じて遊技者に有利な種別の大当たりが決定される割合を可変させたり、遊技者に不利な種別の大当たりが決定される割合を可変させたりしてもよい。より具体的には、例えば、ラウンド数が多い(例えば、16ラウンドの)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたり、ラウンド数が少ない(例えば、2ラウンドの)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたりすることにより、設定毎の有利度合いを可変させる構成としてもよい。また、例えば、大当たり終了後に多い時短回数(例えば、100回)が付与される大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたり、少ない時短回数(例えば、0回)が付与される大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたりしてもよい。更に、大当たり終了後に有利な遊技状態(例えば、確変状態)へと移行する(若しくは移行し易い)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたり、不利な遊技状態(例えば、通常状態)へと移行する(若しくは移行し易い)大当たりが決定される割合を、設定に応じて可変させたりしてもよい。また、特定の設定でのみ決定される割合が大幅に高くなる(他の設定ではほぼ決定されることがない)大当たり種別を設ける構成としてもよい。具体的には、例えば、設定を1から6の6段階で設定可能に構成しておき、最も有利な設定を設定6とする。そして、設定6では、大当たりとなった場合に2%の割合でラウンド数が6ラウンドの大当たりが決定される一方で、他の設定では0.01%の割合でしか6ラウンドの大当たりが決定されない構成としてもよい。このように構成することで、大当たりが6ラウンドで終了した時点で、最も有利な設定6である可能性が極めて高くなるので、遊技者に対して大当たりのラウンド数に注目して遊技を行わせることができる。また、これに代えて、又は加えて、例えば、設定6では、大当たり終了後に66回の時短回数が付与される大当たり種別となる割合が他の設定よりも高くなるように構成してもよい。このように構成することで、時短状態が終了する回数に注目して遊技を行わせることができる。また、これらに代えて、又は加えて、例えば、大当たり遊技の実行中に他の大当たり種別とは異なる作動パターンで大入賞口(若しくは大入賞口の内部の役物等)が作動する大当たり種別を設ける構成とし、当該大当たり種別が特定の設定で決定され易くなる(決定される割合が高くなる)ように構成してもよい。また、大当たりの確率の組み合わせを設定に応じて可変させる場合において、低確率状態では、遊技者に有利な設定であるほど大当たり確率を高くする一方で、確変状態では、遊技者に不利な設定であるほど大当たり確率を高くする構成としてもよい。本構成は、特に、確変状態において、特別図柄の抽選回数が多くなる程持ち球を増加させ易い(発射された遊技球の数よりも、払い出される賞球数の方が多くなり易い)タイプの遊技機において有効である。より具体的には、例えば、確変状態が次に大当たりに当選するまで継続する構成であり、且つ、確変状態では高確率で小当たりとなるタイプの遊技機に適用することで、高設定の優位性をより高めることができる。即ち、確変状態において大当たりとなる確率が低いと、次に大当たりとなるまでの抽選回数が多くなり易いので、小当たりとなって賞球を獲得する機会も多くなる。よって、確変状態になると、次に大当たりとなるまでの間により多くの賞球を獲得し易くなるので、遊技者にとって有利となる。
さらに、上記各実施形態では、複数の特別図柄種別として第1特別図柄と第2特別図柄との2種類の特別図柄を用いているが、特別図柄の種別はこれに限ること無く、3つ以上の特別図柄種別を用いても良いし、1つの特別図柄種別のみ用いるように構成しても良い。また、上述した各実施形態では、複数の特別図柄が予め定められた規則に従って抽選(変動)が行われる遊技性と、個々に独立して抽選(変動)が行われる遊技性と、を説明したが、各実施形態にて説明をした遊技性のそれぞれを入れ替えたり、組み合わせたりしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
上記した各実施形態、および各制御例について、その全部またはその一部を組み合わせて構成してもよい。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
<特徴A群>(メータ制御における発展制御)
遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段の操作が有効とされる有効期間を設定することが可能な有効期間設定手段と、前記有効期間内に前記操作手段が操作されることに基づいて演出を実行可能な演出実行手段と、を有した遊技機において、前記操作手段が前記有効期間内に操作されたことに基づいて実行されることが可能となる前記演出のうち、最終の演出態様に対応する情報を決定することが可能な情報決定手段と、前記情報決定手段に決定された前記情報に基づいて前記有効期間内に前記操作手段が操作されたタイミングに基づいて実行されることが可能となる演出態様を決定するための設定情報を設定することが可能な設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機A1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特許文献:特開2013-090780号公報)。しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機A1によれば、操作手段が有効期間内に操作されることで実行される最終の演出態様に対応する情報が決定され、その決定された情報に基づいて操作手段が操作されたタイミングに基づいて実行されることが可能となる演出態様が決定されるので、最終の演出態様までに実行される演出態様について、遊技者の操作タイミングによって異ならせることが可能となり、最終の演出態様と、遊技者が操作手段を操作する頻度やタイミング等を組み合わせて多様に複数の演出を実行するこが可能となり、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A1において、前記操作手段が操作されることに基づいて数値情報を加算または減算することが可能な更新手段を有し、前記演出実行手段は、前記更新手段に前記数値情報が更新されることに基づいて、更新された前記数値情報に対応した演出を実行することが可能に構成されており、前記情報決定手段は、前記情報として前記数値情報の最大値または最小値を決定するものであり、前記設定手段は、前記操作手段が操作されたタイミングに対応して前記更新手段が更新することが可能な値を前記設定情報として設定するものであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、情報決定手段により予め決定された最大値または最小値に対応して、操作手段が操作されたタイミングで更新可能な値が設定情報として設定されるので、有効期間を有効に利用して最大値または最小値まで数値情報を更新させることが可能となり、有効期間を有効に利用した演出が実行可能となり、操作手段を使用した演出の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機A1またはA2において、前記設定手段は、前記操作手段が操作されたタイミングに対応する時間情報に基づいて前記更新手段が前記数値情報を更新するための数式を設定することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1またはA2の奏する効果に加え、設定手段により数式が設定されることにより、容易に更新手段が更新するための数値情報を決定することができるという効果がある。
<特徴B群>(ボタン連打における連打検出制御)
遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段が操作されたことに基づいて、演出を実行することが可能な演出実行手段と、を有した遊技機において、前記演出実行手段により実行される演出態様を選択することが可能な演出態様選択手段と、前記演出実行手段により前記演出が実行される場合に、前記操作手段が操作されたことに基づいて前記演出が実行されることを所定期間、規制可能な規制手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機B1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特許文献:特開2013-090780号公報)。しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機B1によれば、演出が実行される場合に、所定期間の間、演出が実行されることが規制されるので、演出の実行がされている最中に操作手段が操作されることで新たな演出が開始されてしまい、演出の興趣が低下してしまう不具合を抑制し、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機B1において、前記演出実行手段により演出が実行される場合に、実行される前記演出に対応した期間情報を前記所定期間として設定することが可能な期間設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、実行される演出に対応した期間情報が所定期間として設定されるので、実行される演出に対応した期間で演出の実行が規制されることとなり、演出の実行間隔が長くなり、遊技の興趣が低下する不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機B1またはB2において、前記操作手段が操作される毎に報知態様を報知可能な報知手段と、前記操作手段が操作された場合に、所定の抽選を実行可能な抽選手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記抽選手段による抽選結果が特定の抽選結果である場合に、前記演出を実行することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B1またはB2の奏する効果に加え、操作手段が操作される毎に報知態様が報知され、操作手段が操作される毎に所定の抽選が実行されて、特定の抽選結果がである場合に、演出が実行されるように構成されているので、抽選結果が特定の抽選結果でない場合にも、操作手段が操作されたことを識別していることを遊技者が認識することができ、遊技の興趣が低下する不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴C群>(有利遊技状態中の一部期間にて不利大当たり遊技が実行され難くする)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による前記判別の結果が特定判別結果であることに基づいて、特典遊技の終了後に第1遊技状態が設定される第1特典遊技と、特典遊技の終了後に前記第1遊技状態よりも遊技者に有利となる第2遊技状態が設定される第2特典遊技と、を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第2遊技状態が設定されている状態で所定条件が成立した場合に、第1設定を設定可能な設定手段を有し、前記遊技機は、前記第1設定が設定されることにより、前記第1設定が設定されない場合よりも、前記判別手段により実行される前記判別の結果が前記特定判別結果であることに基づく前記第1特典遊技が実行され難くすることが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機C1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)又は、遊技者に不利となる不利遊技状態(通常状態)を設定可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、有利遊技状態が設定されている状態において実行される抽選によって、特典遊技の終了後に不利遊技状態が設定される特典遊技(不利特典遊技)が実行される当たりに当選してしまうと、確実に不利特典遊技が実行されてしまい、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。特に、有利遊技状態が設定されている期間が短い状態で、不利特典遊技が実行される当たりに当選した場合には、有利遊技状態の恩恵を殆ど受けること無く有利遊技状態が終了してしまうため、遊技者の遊技意欲がより低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制し、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
また、従来より、パチンコ機などの遊技機において、複数の抽選を同時に実行する遊技性(所謂、同時変動タイプ)を有するものがある。このような遊技性を有した遊技機では、1の抽選の抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行すると共に、実行中の他の抽選遊技を外れで強制的に終了させるものが提案されていた(例えば、特開2005-319221号公報)。ところで、上記した遊技機は、特典遊技の種別に関わらず、特典遊技が実行される抽選結果が停止表示されたことに基づいて、他の抽選を強制的に外れで停止表示させることから、遊技者に対して不快感を与えてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機C1によれば、第1設定が設定されることで、第1特典遊技を実行させ難くすることができるため、第2遊技状態中の遊技を行う遊技者に対して、第1特典遊技が実行されてしまうことを恐れること無く、意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制し、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機C1において、前記第1設定が設定されていることを報知するための報知演出を実行可能な報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、報知手段により実行される報知演出によって、第1設定の設定状況を遊技者に分かり易く報知することができるため、遊技者に対して第2遊技状態中における判別手段の判別を意欲的に実行させることができるという効果がある。
遊技機C2において、前記設定手段により前記第1設定が設定される場合に、報知条件が成立しているかを判別可能な報知条件判別手段を有し、前記報知手段は、前記報知条件判別手段により前記報知条件が成立していると判別した場合に前記報知演出を実行可能であることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、報知条件が成立していると判別した場合に報知演出が実行されるため、遊技者に適切な報知演出を実行することができるという効果がある。
遊技機C1からC3のいずれかにおいて、前記判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段を有し、前記特典遊技実行手段は、前記動的表示手段により動的表示させた前記識別情報が前記特定判別結果であることを示す表示態様で停止表示された場合に、前記特典遊技を実行するものであり、前記遊技機は、前記第1設定が終了されるタイミングにおいて実行されている前記動的表示を、前記特定判別結果とは異なる判別結果を示す前記識別情報で停止表示させることが可能な停止制御手段を有するものであることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C1からC3のいずれかの奏する効果に加え、第1設定が終了するタイミングで実行されている動的表示を特定判別結果とは異なる判別結果を示す前識別情報で停止表示させることができるため、第1特典遊技を実行させ難くすることができるという効果がある。
遊技機C4において、前記動的表示手段により実行される前記識別情報の動的表示期間として、第1動的表示期間と、その第1動的表示期間よりも短い第2動的表示期間と、を含む複数の動的表示期間から1の動的表示期間を設定可能な動的表示期間設定手段を有し、前記判別手段は、前記特定判別結果として、第1判別結果と、その第1判別結果とは異なる第2判別結果と、を少なくとも判別可能であり、前記特典遊技実行手段は、前記判別手段による前記判別の結果が前記第1判別結果であることに基づいて前記第1特典遊技を実行し、前記判別手段による前記判別の結果が前記第2判別結果であることに基づいて前記第2特典遊技を実行可能であり、前記動的表示期間設定手段は、前記第1判別結果を示すための前記識別情報の動的表示期間として、前記第2判別結果を示すための前記識別情報の動的表示期間よりも、前記第1動的表示期間を設定させ易く構成されているものであることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C4の奏する効果に加え、第1特典遊技が実行される判別結果を示すための識別情報の動的表示のほうが、第2特典遊技が実行される判別結果を示すための識別情報の動的表示よりも長い時間の動的表示期間を設定し易くすることができるため、停止制御手段により第2特典遊技よりも第1特典遊技を実行させ難くすることができるという効果がある。
<特徴D群>(右打ち検知バージョン:同一抽選結果であっても、演出態様を入賞口の種別で異ならせる)
遊技に関する主な制御を実行可能な第1制御手段と、前記第1制御手段から出力される情報に基づいて、遊技の制御を実行可能な第2制御手段と、遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を有し、前記第1制御手段は、前記第1入球手段または前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、前記判別の結果に基づいて遊技情報を決定することが可能な遊技情報決定手段と、前記遊技情報決定手段により決定された遊技情報を示すための制御信号を出力可能な制御信号出力手段と、を有し、前記第2制御手段は、前記制御信号に基づく前記判別結果を示すための演出を実行可能な演出実行手段を有した遊技機において、前記第1制御手段は、前記第1入球手段に入球したことに基づく前記制御信号であるか、前記第2入球手段に入球したことに基づく前記制御信号であるかを識別可能な識別情報を前記第2制御手段へ出力可能に構成され、前記演出実行手段は、前記識別情報に基づいて前記演出を実行している期間に遊技者に有利となる特定演出を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機D1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。また、抽選結果を示すための演出を実行することで、抽選結果が当たりであることを期待させながら遊技を行わせることができるものがあった。(例えば、特開2012-217766号公報)。さらに、1の抽選を実行するための抽選契機として複数の始動口を設け、様々な遊技によって抽選を実行可能にすることで、遊技性を向上させるものがあった。しかしながら、上記した遊技機では、何れの始動口に遊技球を入賞させたとしても、同一内容の演出が実行されるため、演出が単調となり、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制し、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機D1によれば、第1入球手段に遊技球が入球したことに基づく制御信号であるか、第2入球手段に入球したことに基づく制御信号であるかを識別可能な識別情報に基づいた演出を実行することができるため、演出のバリエーションを増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機D1において、前記演出情報実行手段は、前記識別情報に基づいて、前記特定演出の実行頻度を異ならせることが可能であることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、第1入球手段に入球した場合と、第2入球手段に入球した場合とで、特定演出の実行頻度を異ならせることができるため、特定演出を実行させるために何れかの入球手段に遊技球を入球させる遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機D1またはD2において、前記主制御手段は、前記判別手段の判別結果が特定判別結果であることに基づいて特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段を有し、前記演出実行手段は、前記制御信号に基づく前記判別結果が前記特定判別結果である場合に前記特定演出を実行可能であることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D1またはD2の奏する効果に加え、判別手段の判別結果が、特典遊技が実行される特定判別結果である場合に特定演出を実行させることができるため、遊技者に対して、特定演出が実行されることを期待させながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機D3において、前記演出実行手段は、前記第1入球手段に入球したことに基づく前記制御信号を受信した場合には、前記判別結果が前記特定判別結果である場合にのみ前記特定演出を実行可能であり、前記第2入球手段に入球したことに基づく前記制御信号を受信した場合には、前記判別結果が前記特定判別結果とは異なる判別結果である場合に前記特定演出を実行可能であることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D3の奏する効果に加え、第1入球手段に入球した場合と、第2入球手段に入球した場合とで、特定演出が実行される条件を異ならせることができるため、遊技者に対して、判別手段の判別結果を、遊技球を入球させた入球手段の種別に基づいて予測させることができるという効果がある。
<特徴E群>(SGの時短最終変動制御)
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、その表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特典遊技が実行される期間に、特定領域を遊技球が通過することで遊技者に特典を付与することが可能な特典付与手段と、前記入球手段に遊技球が入球し易くする第1状態と、前記第1状態よりも入球が困難となる第2状態とに可変されることが可能な可変手段と、第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変手段が第2状態から前記第1状態へと可変され易くする第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、前記遊技状態設定手段により第2遊技状態が設定されている場合に、前記第1遊技状態が前記遊技状態設定手段により設定される終了条件が成立する前に実行が開始される前記識別情報の動的表示の開始に対応して演出を実行することが可能な演出実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記演出を実行する場合に前記記憶手段に記憶されている前記情報のうち、所定数の前記情報に対応する前記識別情報の動的表示が終了するまでの期間に跨って前記演出を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機E1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、有利度合いの異なる複数の特典遊技を実行可能に構成し、複数の遊技状態を設定可能に構成し、設定されている遊技状態に応じて、特典遊技の選択割合を異ならせるものがある。(例えば、特開2015-13075号公報)。また、このような遊技機において、特定の遊技状態(例えば、時短状態)が設定されている場合に、他の遊技状態(例えば、通常状態)が設定されている場合よりも入球し易くなる特定始動口(例えば、電動役物付き始動口)を設け、その特定始動口に遊技球が入球したことに基づく抽選が実行された場合に、他の始動口に遊技球が入球した場合よりも、有利度合いの高い特典遊技(例えば、小当たり)が実行され易くなるように構成し、さらに、特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される抽選の権利を、所定数を上限に保留記憶可能に構成したものがある。このように構成された遊技機では、特定の遊技状態が設定されている場合に、特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される抽選を遊技者に効率良く実行させることができるため、特定の遊技状態が設定されることを目指して遊技者に意欲的に遊技を行わせることができるものであった。
しかしながら、特定の遊技状態の終了条件が成立すると、特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される抽選が行われ難くなるため、特定の遊技状態の終了が近づくにつれ、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者に対して特定の遊技状態が設定されている期間を長く見せることにより、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機E1によれば、終了条件が成立した後に実行される記憶手段に記憶されていた情報に対応する動的表示に跨って演出が実行されるので、第1遊技状態に移行した後にも第2遊技状態が継続して設定されているかのように遊技者に思わせることができ、第2遊技状態の期間が長く設定されているかのように思わせることで、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機E1において、前記所定数は、前記記憶手段に記憶されている全ての情報の数であることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、より多くの識別情報の動的表示を1の動的表示であるかのように見せることができ、第2遊技状態が設定されている期間を長く感じさせることができる。
遊技機E1またはE2において、前記記憶手段に記憶されている前記情報を、その情報に基づく前記判別手段による前記判別が実行されるよりも前に事前判別可能な事前判別手段と、前記演出実行手段により実行される前記演出の演出態様を設定可能な演出態様設定手段と、を有し、前記演出態様設定手段は、前記演出を実行する場合に前記記憶手段に記憶されている前記情報に対する前記事前判別の結果に基づいた演出態様を設定可能であることを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E1またはE2の奏する効果に加え、第2遊技状態中に実行される演出の演出態様を、第1遊技状態に移行した後に判別が実行される情報に対する事前判別結果に基づいて設定することができるため、第2遊技状態中に実行された判別の結果が設定値よりも高い確率で特定判別結果になったと思わせることができる。よって、第2遊技中の遊技を遊技者に意欲的に行わせることができるという効果がある。
遊技機E3において、前記演出実行手段は、前記演出として、第1演出と、その第1演出の終了後に実行される第2演出と、を少なくとも実行可能であり、前記演出態様設定手段により、前記第1演出の演出態様を設定するために用いる前記情報の数を選択可能な選択手段を有するものであることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E3の奏する効果に加え、第1演出の演出態様を設定するために用いる情報の数を異ならせることで、判別手段の判別の結果が特定判別結果となることを第1演出によって遊技者に報知する場合と、報知しない場合と、設定することができる。よって、演出実行手段により実行される前記演出が終了するまで特典遊技が実行されることを期待させながら遊技を行わせることができる。
遊技機E4において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対する操作が有効に判別される操作有効期間を設定可能な操作有効期間設定手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記演出として、前記第1演出が実行されるよりも前に、前記操作有効期間が設定される操作演出を実行可能であり、前記選択手段は、前記操作演出中における前記操作手段への操作内容に基づいて、前記第1演出の演出態様を設定するために用いる前記情報の数を選択可能であることを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E4の奏する効果に加え、遊技者による操作手段への操作に基づいて、第1演出の演出態様を設定する際に用いられる情報の数を選択することができるため、遊技者の所望する演出態様を設定し易くすることができるという効果がある。
遊技機E4またはE5において、前記演出態様設定手段は、前記選択手段により選択されなかった前記情報に対する前記事前判別の結果に基づいて、前記第2演出の演出態様を設定可能であることを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E4またはE5の奏する効果に加え、第1演出の演出態様を設定する際に用いられなかった情報に対する事前判別結果に基づいて第2演出の演出態様が設定されるため、第1演出の演出態様が外れを示す演出態様であったとしても、第1演出の演出態様を設定する際に用いられた情報の数が少なかったことを期待させ、第2演出に注目させることができる。よって、演出実行手段により実行される前記演出が終了するまで特典遊技が実行されることを期待させることができる。
遊技機E4からE6のいずれかにおいて、前記第2演出が開始されるまでに、前記第1演出の演出態様を設定するために用いられなかった前記情報の数を報知可能な報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、遊技機E3からE6の奏する効果に加え、第2演出が開始されるまでに、第1演出の演出態様を設定するために用いられなかった情報の数が報知されるため、報知された情報の数に基づいて、残りの演出を適正に楽しませることができるという効果がある。
<特徴F群>(右打ち検知バージョン:同一抽選結果であっても、演出態様を遊技状況で異ならせる)
遊技に関する主な制御を実行可能な第1制御手段と、その第1制御手段から出力される情報に基づいて、遊技の制御を実行可能な第2制御手段と、遊技球が流下可能な第1流路と、前記第1流路を流下した遊技球が流下することが困難に構成された第2流路と、前記第1流路を流下した遊技球が前記第2流路を流下した遊技球よりも入球し易く構成された第1入球手段と、前記第2流路を流下した遊技球が前記第2流路を流下した遊技球よりも入球し易く構成された第2入球手段と、前記第2流路を流下する遊技球を検出可能な検出手段と、有し、前記第1制御手段は、前記第1入球手段または前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別を実行可能な判別手段と、前記判別の結果に基づいて情報を決定することが可能な情報決定手段と、前記情報決定手段により決定された情報を示すための制御信号を出力可能な制御信号出力手段と、を有し、前記第2制御手段は、前記制御信号が示す前記判別結果を報知するための演出を実行可能な演出実行手段を有し、前記演出実行手段は、前記演出が実行されている期間に、前記検出手段による検出結果に基づいて遊技者に有利となる特定演出を実行することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機F1。
<G群>(SGの時短最終変動制御の変形1(未使用先読み数報知))
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された前記情報を、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、その表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特典遊技が実行される期間に、特定領域を遊技球が通過することで遊技者に特典を付与することが可能な特典付与手段と、前記入球手段に遊技球が入球し易くする第1状態と、前記第1状態よりも入球が困難となる第2状態とに可変されることが可能な可変手段と、第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変手段が第2状態から前記第1状態へと可変され易くする第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、前記遊技状態設定手段により第2遊技状態が設定されている場合に、前記第1遊技状態が前記遊技状態設定手段により設定される終了条件が成立する前に実行が開始される前記識別情報の動的表示の開始に対応して演出を実行することが可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行される前記演出の演出態様を設定可能な演出態様設定手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報を、その情報に基づく前記判別手段による前記判別が実行されるよりも前に事前判別可能な事前判別手段と、を有し、前記演出態様設定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対する前記事前判別の結果の少なくとも一部に基づいた演出態様を設定可能であり、前記遊技機は、前記演出態様設定手段により前記演出態様を設定するために用いられていない前記情報の数を示唆可能な示唆演出を実行可能であることを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、示唆演出によって、演出実行手段により実行される演出の演出態様を設定するために用いられていない情報の数を示唆することができるため、演出の終了後にも、特典遊技が実行されることを期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<H群>(SGの時短最終変動制御の変形2(当たり保留位置示唆))
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された前記情報を、所定個数を上限に記憶可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、その表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特典遊技が実行される期間に、特定領域を遊技球が通過することで遊技者に特典を付与することが可能な特典付与手段と、前記入球手段に遊技球が入球し易くする第1状態と、前記第1状態よりも入球が困難となる第2状態とに可変されることが可能な可変手段と、第1遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記可変手段が第2状態から前記第1状態へと可変され易くする第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、前記遊技状態設定手段により第2遊技状態が設定されている場合に、前記第1遊技状態が前記遊技状態設定手段により設定される終了条件が成立する前に実行が開始される前記識別情報の動的表示の開始に対応して演出を実行することが可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行される前記演出の演出態様を設定可能な演出態様設定手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報を、その情報に基づく前記判別手段による前記判別が実行されるよりも前に事前判別可能な事前判別手段と、を有し、前記演出態様設定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対する前記事前判別の結果が前記特定判別結果である前記情報を識別可能な演出態様を設定可能であることを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、前記演出の演出態様に基づいて、記憶手段に記憶されている情報のうち、特定判別結果となる情報を予測させることが可能となる。これにより、記憶手段に記憶されている他の情報が、特典遊技が実行されるまでに判別されるか、特典遊技の終了後に判別されるかを把握することにより、特典遊技の終了後に実行される遊技の内容を事前に予測させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴I群>(SG2)
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記判別手段により判別されるよりも前に前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、前記記憶手段に記憶されている情報のうち、前記演出実行手段により実行させる演出に対応した情報を遊技者が選択可能な選択手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機I1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、抽選結果の結果を図柄等の組み合わせを変動表示させた後に、抽選結果に対応した組み合わせで停止表示させる等の演出を実行するように構成され、図柄の変動表示が開始されるよりも前に抽選結果を事前に判別して、その事前の判別結果を報知することが可能な構成が提案されていた(例えば、特開2015-13075号公報)。 このような遊技機において、さらなる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機I1によれば、演出で使用される情報を遊技者が選択できるので、遊技者が遊技に介入できる幅が広がり遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴J群>(SG3)
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記判別手段により判別されるよりも前に前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、前記記憶手段に記憶されている情報のうち、前記演出実行手段により実行された前記演出に対応した前記事前判別手段による判別された前記情報以外の数情報を示すための示唆情報を示唆可能な示唆手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機J1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、抽選結果の結果を図柄等の組み合わせを変動表示させた後に、抽選結果に対応した組み合わせで停止表示させる等の演出を実行するように構成され、図柄の変動表示が開始されるよりも前に抽選結果を事前に判別して、その事前の判別結果を報知することが可能な構成が提案されていた(例えば、特開2015-13075号公報)。 このような遊技機において、さらなる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機J1によれば、演出が実行された後に、事前の判別に基づく演出が実行されていない情報の数が報知されるので、演出が実行された後にも、演出が実行されていない情報に対して期待を持つことができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴K群>(SG4)
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記判別手段により判別されるよりも前に前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記記憶手段に記憶されている複数の情報に基づく前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機K1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、抽選結果の結果を図柄等の組み合わせを変動表示させた後に、抽選結果に対応した組み合わせで停止表示させる等の演出を実行するように構成され、図柄の変動表示が開始されるよりも前に抽選結果を事前に判別して、その事前の判別結果を報知することが可能な構成が提案されていた(例えば、特開2015-13075号公報)。 このような遊技機において、さらなる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機K1によれば、複数の情報に基づく事前判別手段の判別結果に基づいて演出が実行されるので、演出を多様にすることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴L群>(SG5)
遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記判別手段により判別されるよりも前に前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記演出は、前記事前判別手段により判別された前記情報が記憶されていた順序に対応する情報に基づいて可変されるものであることを特徴とする遊技機L1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、抽選結果の結果を図柄等の組み合わせを変動表示させた後に、抽選結果に対応した組み合わせで停止表示させる等の演出を実行するように構成され、図柄の変動表示が開始されるよりも前に抽選結果を事前に判別して、その事前の判別結果を報知することが可能な構成が提案されていた(例えば、特開2015-13075号公報)。このような遊技機において、さらなる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機L1によれば、情報が記憶されていた順序により演出が可変されるので演出を多様にすることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴A群>(特定の特図変動中に小当たり可能)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により前記第1識別情報を動的表示させる動的表示期間を設定する動的表示期間設定手段と、前記第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、所定条件が成立している場合に、前記第1識別情報が動的表示される前記動的表示期間において前記第1遊技状態を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機A1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態が設定される期間が、その有利遊技状態が設定されてから実行される抽選によって可変するため、即ち、有利遊技状態中に実行される抽選によって直ぐに次回の当たりに当選した場合には、有利遊技状態が設定される期間が短くなり、有利遊技状態中に実行される抽選によって次回当たりに直ぐに当選しない場合には、有利遊技状態が設定される期間が長くなる。このように、有利遊技状態が設定されてから実行される抽選の結果に応じて遊技者に提供する有利遊技状態が設定される期間が異なってしまうという問題があった。さらに、有利遊技状態が設定されている期間において遊技者に特典を付与する遊技性を有する遊技機であれば、遊技者に付与される特典が大きく異なってしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機A1によれば、第1判定が動的表示されている期間中を第2判定が実行され易い第1遊技状態とすることができるため、第1遊技状態が設定される期間の長さを予め設定することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A1において、前記第2判定手段は、前記第1判定手段が前記特定の第1判定結果を判定する確率よりも高い確率で前記特定の第2判定結果を判定するように構成されているものであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段による第1判定の判定結果に基づいて実行される第1特典遊技よりも、第2判定手段による第2判定の判定結果に基づいて実行される第2特典遊技のほうが実行され易くすることができるため、第1遊技状態を第2遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態とすることができる。よって、遊技者に対して第1遊技状態が設定されることを所望して遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機A1またはA2において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段と、前記第2入球手段とは異なる第3入球手段と、前記第2入球手段へと遊技球を誘導可能な第1状態とその第1状態よりも前記第2入球手段への入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変手段と、を有し、前記第1判定手段は、前記第1入球手段、或いは前記第2入球手段に遊技球が入球することに基づいて前記第1判定を実行可能に構成され、前記第2判定手段は、前記第3入球手段に遊技球が入球することに基づいて前記第2判定を実行可能に構成され、前記第2遊技状態では、前記第1遊技状態よりも前記可変手段が前記第1状態に可変され易く制御されるものであることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1またはA2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2遊技状態よりも、第1遊技状態のほうが第1判定を実行し難くすることができる。よって、第1遊技状態が設定される状態において、第3入球手段に球を入球させる遊技を行わせ易くすることができ、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機A3において、前記第1特典遊技が実行された後に、前記第1判定により前記特定の第1判定結果と判定される確率を通常時よりも高い高確率を設定することが可能な高確率設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、前記高確率設定手段により前記高確率が設定されている場合に、前記特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報で表示されこととなる前記第1識別情報の動的表示の開始に基づいて、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、高確率設定手段により高確率が設定されている場合に、第1判定により特定の第1判定結果を示すための第1識別情報で表示されこととなる第1識別情報の動的表示の開始に基づいて第1遊技状態が設定されるため、第1遊技状態が設定されるまでの過程を段階的に設定することができる。よって、遊技者に対して継続して遊技を行わせ易くすることができるという効果がある。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、前記第2特典遊技は、前記第1特典遊技よりも遊技者に付与されることが可能な特典が少なく設定されているものであることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A1からA4のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2特典遊技では第1特典遊技よりも遊技者に付与されることが可能な特典が少なく設定されるため、第1遊技状態が設定されている期間中に遊技者に過剰に特典を付与してしまうことを抑制することができるという効果がある。
<特徴B群>(遊技内容と特1、特2を一度に設定)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を動的表示させる第1動的表示手段と、その第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示される期間を決定する第1動的表示期間決定手段と、前記第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、その第2表示手段に前記第2識別情報を動的表示させる第2動的表示手段と、その第2動的表示手段により前記第2識別情報が動的表示される期間を決定する第2動的表示期間決定手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報で表示されることとなる前記第1識別情報が動的表示される動的表示期間を判別する期間判別手段と、その期間判別手段により判別された前記動的表示期間中に実行される前記第2識別情報の動的表示に対応する演出を決定する演出決定手段と、その演出決定手段により決定された前記演出を実行する演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機B1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態が設定される期間が、その有利遊技状態が設定されてから実行される抽選によって可変するため、即ち、有利遊技状態中に実行される抽選によって直ぐに次回の当たりに当選した場合には、有利遊技状態が設定される期間が短くなり、有利遊技状態中に実行される抽選によって次回当たりに直ぐに当選しない場合には、有利遊技状態が設定される期間が長くなる。このように、有利遊技状態が設定されてから実行される抽選の結果に応じて遊技者に提供する有利遊技状態が設定される期間が異なってしまうという問題があった。さらに、有利遊技状態が設定されている期間において遊技者に特典を付与する遊技性を有する遊技機であれば、遊技者に付与される特典が大きく異なってしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機B1によれば、期間判別手段により判別された動的表示期間中に実行される第2識別情報の動的表示に対応する演出が演出決定手段により決定されるため、第1識別情報の動的表示期間と関連付けて第2識別情報の動的表示に対応する演出を実行することができるため、遊技者に対して実行される演出に基づいて今後の遊技を予測させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機B1において、前記演出決定手段は、前記期間判別手段により判別された前記動的表示期間と、前記第1特典遊技の遊技内容と、に基づいて、前記演出を決定するものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、演出実行手段により実行された演出を把握することにより、実行中の第1識別情報の動的表示期間と、第1特典遊技の遊技内容と、を予測することが可能となる。よって、遊技者を演出に注視させることができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機B1またはB2において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、前記特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報で表示されることとなる前記第1識別情報が動的表示される動的表示期間中に前記第1遊技状態を実行するものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B1またはB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技が実行されることとなる判定結果に対応する第1識別情報の動的表示中に第1遊技状態が設定されるため、第1特典遊技が実行されるまでの期間を用いて第2特典遊技を狙う遊技を行うことができる。さらに、演出実行手段により実行された演出を把握することにより、第1遊技状態が設定される期間を予測することができるため、第1遊技状態中に意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機B2またはB3において、前記特典遊技実行手段により実行される前記第1特典遊技として通常第1特典遊技と、その通常第1特典遊技よりも遊技者に付与する特典が少ない小第1特典遊技と、を設定可能な第1特典遊技設定手段を有し、前記第1動的表示期間決定手段は、第1期間と、その第1期間よりも長い第2期間とを決定可能なものであり、前記演出決定手段は、前記特典遊技実行手段により前記小第1特典遊技が実行され、且つ、前記期間判別手段により前記第2期間が決定される場合と、前記特典遊技実行手段により前記通常第1特典遊技が実行され、且つ、前記期間判別手段により前記第1期間が決定される場合とで同一態様の演出を決定するものであることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B2またはB3の奏する効果に加え、演出決定手段が演出内容を決定するための2つの要素の有利具合が異なる組み合わせである場合に、演出決定手段により同一態様の演出が決定されるため、演出実行手段により実行された演出の内容を把握することで、遊技者に対して今後の遊技状況を複数パターン予測させることができる。そして、第1遊技状態の進捗具合によって、予測の精度を徐々に高めさせることが可能となる。よって、遊技者に対して予測する楽しみをより高めさせることができ、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機B4において、前記演出決定手段は、前記特典遊技実行手段により前記通常第1特典遊技が実行され、且つ、前記期間判別手段により前記第2期間が決定される場合に、特定演出を決定するものであることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定演出が実行されることにより、遊技者に対して最も有利な遊技内容が設定されたことを報知することができるため、遊技者に優越感を与えることができるという効果がある。
<特徴C群>(突入報知)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を動的表示させる第1動的表示手段と、その第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示される期間を決定する第1動的表示期間決定手段と、前記第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、その第2表示手段に前記第2識別情報を動的表示させる第2動的表示手段と、その第2動的表示手段により前記第2識別情報が動的表示される期間を決定する第2動的表示期間決定手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定される場合に、前記第2識別情報の動的表示における状況に基づいて前記第1遊技状態が設定されたことを遊技者に示すための報知態様を報知する報知タイミングを決定する報知タイミング決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機C1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定し、遊技状態が可変したことを遊技者に報知する演出を実行する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態が設定されたことに基づいて、その旨を報知する演出を実行するように構成していたため、例えば、有利遊技状態が設定されているにも関わらず、新たな抽選を実行することができない状態であっても、有遊技状態が設定されていることを報知してしまい、遊技者に対して不快感を与えてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機C1によれば、第2判定が実行され易い第1遊技状態が設定されたことを報知する報知タイミングを、第2識別情報の動的表示状況に基づいて決定することができる。よって、第1遊技状態が設定されたことを報知する報知タイミングに対して遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機C1において、前記第2動的表示手段は、前記第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示されている状態で、前記第2識別情報を動的表示可能なものであり、前記遊技状態設定手段は、前記第1判定手段による前記第1判定の結果に基づいて前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2判定手段とは別に実行される第1判定手段の判定結果に基づいて設定される第1遊技状態が設定された場合に、第2識別情報の動的表示における状況に基づいて報知タイミングが決定される。よって、同時に動的表示可能な第1識別情報と第2識別情報とを複合させて遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機C2において、前記第1遊技状態が設定された時点において、前記第2識別情報が動的表示しているかを判別する動的表示判別手段を有し、前記報知タイミング決定手段は、前記動的表示判別手段により、前記第2識別情報が動的表示していないと判別した場合には、前記第1遊技状態が設定された時点に基づいて報知タイミングを決定するものであることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定された直後から第2判定を実行可能な場合は、第1遊技状態が設定されたことが即座に報知される。よって、遊技者に対して第1遊技状態中の遊技をより長く行わせることができるという効果がある。
遊技機C2またはC3において、前記報知タイミング決定手段は、前記動的表示判別手段により前記第2識別情報が動的表示していると判別した場合に、前記第2識別情報の動的表示が終了するタイミングに基づいて報知タイミングを決定するものであることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C2またはC3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定されたとしても、第2判定が実行不可能な期間中は、第1遊技状態が設定されたことが報知されず、第2判定を実行可能な状態となった場合に第1遊技状態が設定されたことが報知される。よって、第1遊技状態が設定されたことが報知されたにも関わらず、第2判定を実行することができないという不具合を抑制することができると共に、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機C4において、前記第2識別情報の動的表示が終了するタイミングから前記第1遊技状態が終了するまでの期間を判別する残期間判別手段を有し前記残期間判別手段による判別結果に基づいて、前記報知タイミング決定手段により前記報知タイミングを決定するか否かを判定する報知判定手段を有するものであることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、第1遊技状態中において第2判定を実行可能な期間に基づいて報知タイミングを決定するか否かが判定されるため、例えば、第1遊技状態中において第2判定を実行可能な期間が極端に短くなってしまった場合には、第1遊技状態が設定されたことを遊技者に報知しないようにすることができる。よって、第1遊技状態が設定されたことを遊技者に報知したにも関わらず、短期間で第1遊技状態が終了してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができるという効果がある。
<特徴D群>(同時変動で大当たり破棄、小当たり中断)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を所定期間動的表示させる第1動的表示手段と、前記第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、その第2表示手段に前記第2識別情報を所定期間動的表示させる第2動的表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第2特典遊技の内容を複数の特典内容から設定する第2特典遊技種別設定手段と、を有した遊技機において、前記第2動的表示手段は、前記第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示されている状態で、前記第2識別情報を動的表示可能なものであり、前記第2動的表示手段により、前記特定の第2判定結果であることを示す第2識別情報が停止表示された場合に、前記第2特典遊技種別設定手段により設定された特典内容に基づいて、前記第1動的表示手段による動的表示に対して停止制御を実行する停止制御手段を有するものであることを特徴とする遊技機D1。
従来より、パチンコ機などの遊技機において、複数の抽選を同時に実行する遊技性(所謂、同時変動タイプ)を有するものがある。このような遊技性を有した遊技機では、1の抽選の抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行すると共に、実行中の他の抽選遊技を外れで強制的に終了させるものが提案されていた(例えば、特開2005-319221号公報)。ところで、上記した遊技機は、特典遊技の種別に関わらず、特典遊技が実行される抽選結果が停止表示されたことに基づいて、他の抽選を強制的に外れで停止表示させることから、遊技者に対して不快感を与えてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機D1によれば、実行される第2特典遊技の内容に応じて、第1動的表示に対する停止制御内容を設定することができるため、遊技者に不快感を与えてしまう事態を抑制することができるという効果がある。
遊技機D1において、前記停止制御手段は、前記第1動的表示手段による動的表示を前記特定の第1判定結果とは異なる判定結果を示す前記第1識別情報で停止表示する強制停止制御と、前記第1動的表示手段により動的表示される期間の計測を所定の再開条件が成立するまで停止する一旦停止制御と、を実行可能とするものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、実行される第2特典遊技の内容に応じて、第1動的表示手段による動的表示を強制停止するか、一旦停止するかを設定することができる。よって、遊技者に対して過剰な特典が付与されることを抑制することができると共に、少ない特典が付与される特典遊技が実行されることにより、大きな特典が付与される特典遊技が破棄されることを抑制することができるという効果がある。
遊技機D1またはD2において、第2特典遊技種別設定手段は、第1特典種別と、その第1特典種別よりも遊技者に有利となる第2特典種別とを設定可能なものであり、前記停止制御手段は、前記第2特典遊技種別設定手段により前記第2特別種別が設定された場合には、前記強制停止制御を実行するものであることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D1またはD2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技者に有利となる第2特典種別が設定された場合には、第1動的表示手段により動的表示を強制停止することができるため、遊技者に対して過剰な特典が付与されることを抑制することができるという効果がある。
遊技機D3において、前記第1判定手段の判定結果が前記特定の第1判定結果である場合に、前記第1動的表示手段により実行される動的表示が終了し、前記特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が前記第1表示手段に表示されるまでの間、前記第2特典遊技種別設定手段により前記第2特典種別の設定を無効にする無効手段を有するものであることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段の判定結果が特定の第1判定結果である場合には、その動的表示中に第2特典種別の設定が無効手段により無効にされる。よって、第1特典遊技と、第2特典種別が設定された第2特典遊技とが連続して実行されることを抑制することができ、遊技者に対して過剰な特典が付与されることを抑制することができるという効果がある。
遊技機D3またはD4において、前記第2特典遊技種別設定手段は、前記第2判定手段の判定結果に基づいて前記第1特典種別と、前記第2特典種別と、を設定するものであり、前記第2特典種別よりも前記第1特典種別を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D3またはD4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2特典種別よりも第1特典種別が設定され易いため、第2特典遊技を多く実行したとしても、遊技者に対して過剰な特典が付与されることを抑制することができるという効果がある。
<その他思想1>(大当たり遊技の前後に潜確状態を設定可能)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、所定の第1条件が成立している場合に、前記第1識別情報が動的表示される期間において前記第1遊技状態を設定し、所定の第2条件が成立した場合に、前記第1特典遊技が終了した後に前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機E1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態が設定される期間が、その有利遊技状態が設定されてから実行される抽選によって可変するため、即ち、有利遊技状態中に実行される抽選によって直ぐに次回の当たりに当選した場合には、有利遊技状態が設定される期間が短くなり、有利遊技状態中に実行される抽選によって次回当たりに直ぐに当選しない場合には、有利遊技状態が設定される期間が長くなる。このように、有利遊技状態が設定されてから実行される抽選の結果に応じて遊技者に提供する有利遊技状態が設定される期間が異なってしまうという問題があった。さらに、有利遊技状態が設定されている期間において遊技者に特典を付与する遊技性を有する遊技機であれば、遊技者に付与される特典が大きく異なってしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機E1によれば、第1遊技状態が設定されるタイミングを第1特典遊技の前後に分けることができるため、遊技者に対して意外性のある遊技を提供することができる。よって遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
<特徴G群>(図柄確定期間中に小当たりRUSH)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を停止表示させる第1停止表示手段と、その第1停止表示手段により前記第1識別情報を停止表示させる停止表示期間を設定する停止表示期間設定手段と、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、所定条件が成立している場合に、前記第1識別情報が停止表示される前記停止表示期間において前記第1遊技状態を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機G1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態が設定される期間が、その有利遊技状態が設定されてから実行される抽選によって可変するため、即ち、有利遊技状態中に実行される抽選によって直ぐに次回の当たりに当選した場合には、有利遊技状態が設定される期間が短くなり、有利遊技状態中に実行される抽選によって次回当たりに直ぐに当選しない場合には、有利遊技状態が設定される期間が長くなるものであった。つまり、有利遊技状態が設定されてから実行される抽選の結果に応じて有利遊技状態が設定される期間が異なってしまうという問題があった。さらに、有利遊技状態が設定されている期間において遊技者に特典を付与する遊技性を有する遊技機であれば、遊技者に付与される特典が大きく異なってしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機G1によれば、停止表示期間を第1遊技状態が設定される期間として予め設定することができるため、第1遊技状態が実行される期間を適正に管理することができるという効果がある。また、第1判定の判定結果を示すための識別情報が停止表示されている期間中に第1遊技状態が設定されるため、第1遊技状態が終了した後の遊技内容を遊技者に事前に把握させることができる。このように構成することで、例えば、第1判定の判定結果として、特定の判定結果が表示されている状態で第1遊技状態が設定される場合には、第1遊技状態が終了した後に、第1特典遊技が実行されることを事前に把握することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機G1において、前記停止表示期間設定手段は、前記第1判定手段の判定結果に基づいて、異なる長さの停止表示期間を設定するものであることを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、第1判定手段の判定結果に基づいて停止表示期間が設定されるため、第1判定手段の判定結果に基づいて、第1特典遊技の実行の有無、及び、停止表示期間の長さが決定される。よって、第1判定手段の判定結果に遊技者をより注視させることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機G2において、前記停止表示期間設定手段は、前記第1判定手段の判定結果が、前記特定の第1判定結果である場合に、前記特定の第1判定結果以外の場合よりも長い停止表示期間が設定され易くするものであることを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G2の奏する効果に加え、第1判定手段の判定結果が特定の第1判定結果である場合に、特定の第1判定結果以外の場合よりも長い停止表示期間が設定され易くなるため、より長い期間が設定された第1遊技状態を実行することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機G2またはG3において、前記停止表示期間設定手段は、前記第1判定手段の判定結果が、前記特定の第1判定結果である場合に、異なる長さの停止表示期間を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G2またはG3の奏する効果に加え、特定の第1判定結果である場合においても、停止表示期間の長さを異ならせることができる。よって、特定の第1判定結果である場合においても、第1遊技状態が設定される期間が異なるため、遊技者に対して、より長い第1遊技状態が設定されるよう意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機G1からG4のいずれかにおいて、前記第2判定手段は、前記第1判定手段が前記特定の第1判定結果を判定する確率よりも高い確率で前記特定の第2判定結果を判定するように構成されているものであることを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G1からG4のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判定手段による第1判定の判定結果に基づいて実行される第1特典遊技よりも、第2判定手段による第2判定の判定結果に基づいて実行される第2特典遊技のほうが実行され易くすることができるため、第1遊技状態を第2遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態とすることができる。よって、遊技者に対して第1遊技状態が設定されることを所望して遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴H群>(時短終了変動時に大当たり当選で小当たりRUSH)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、第1所定条件と第2所定条件とが共に成立している場合に、前記第2判定を実行可能な第1期間の間、前記第1遊技状態を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機H1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態が設定されるか否かが1つの抽選結果のみによって設定されるため、有利遊技状態が設定されるまでの過程を遊技者に楽しませながら遊技を行わせることができないという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機H1によれば、第1所定条件と第2所定条件とが共に成立している場合に、第1遊技状態を第1期間設定することができるため、第1遊技状態中に第2判定を確実に実行させることができる。よって第1遊技状態が設定されたにも関わらず第2判定が実行されることなく第1遊技状態が終了してしまう事態が発生することを抑制することができ、遊技者に不満感を与えない遊技を提供することができる。
遊技機H1において、前記第1判定手段により実行された前記第1判定の回数を計測可能な第1判定回数計測手段を有し、前記第1判定回数計測手段により計測された前記第1判定の回数が所定回数となった場合に、前記第1所定条件が成立するものであることを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、第1判定の回数が所定回数となった場合に、第1所定条件が成立するため、第1判定手段による第1判定が実行されることにより、第1所定条件の成立に向けて確実に遊技内容を進行させることができる。よって、長時間遊技を行った場合に第1所定条件が成立しない状態を抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機H1またはH2において、前記第1判定手段の判定結果が、前記特定の第1判定結果である場合に、前記第2所定条件が成立するものであることを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H1またはH2の奏する効果に加え、第1判定手段の判定結果が特定の第1判定結果である場合に、第2所定条件が成立するため、遊技者に分かり易い遊技を提供することが出来るという効果がある。
遊技機H2またはH3において、前記遊技状態設定手段は、前記第1所定条件或いは前記第2所定条件が成立した場合にも、前記第1遊技状態を設定するものであり、前記遊技状態設定手段は、前記第1所定条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態が設定される場合には、前記第2判定を実行困難な第2期間の間、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H2またはH3の奏する効果に加え、第1所定条件のみが成立した場合には、第2判定を実行困難な第2期間のみ第1遊技状態が設定される。これにより、第1所定条件のみが成立した場合に設定される第1遊技状態を遊技者に不利となる遊技状態とすることができる。よって、遊技者に対して第1所定条件と第2所定条件とが共に成立するように意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機H4において、前記遊技状態設定手段は、前記第2所定条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態が設定される場合には、前記第1期間よりも短く、且つ、前記第2期間よりも長い第3期間の間、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H4の奏する効果に加え、第2所定条件のみが成立した場合には、第3期間の間、第1遊技状態が設定されるため、第1所定条件よりも先に第2所定条件を成立させようと意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴I群>(小当たりRUSH突入期待度を時短回数で可変)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態よりも前記第1遊技状態が設定されやすい第3遊技状態を所定期間設定可能とするものであり、前記第3遊技状態が設定される期間として、第1期間と、その第1期間よりも長い第2期間とを設定可能な第3遊技状態期間設定手段を有し、前記第3遊技状態期間設定手段により前記第1期間が設定されたほうが、前記第2期間が設定されるよりも、前記第1遊技状態を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機I1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて複数の遊技状態を段階的に移行させる遊技を行い、遊技者に有利となる有利遊技状態(潜確状態)を設定可能とする遊技機が提案されていた(例えば、特開2015-058267号公報)。ところで、上記した遊技機は、有利遊技状態が設定され易い遊技状態(準有利遊技状態)における有利遊技状態の設定のし易さが単一であるため、有利遊技状態が設定されることを目指して行われる遊技の内容が単調となってしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機I1によれば、第1遊技状態が設定され易い第3遊技状態を設定する期間を異ならせることにより、第3遊技状態が設定された状態において、第1遊技状態が設定される期待度を異ならせることができる。よって、第3遊技状態の設定内容に対しても遊技者に興味を持たせることができるため、第1遊技状態が設定されるまでの遊技過程に対しても、遊技者に意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機I1において、前記第3遊技状態期間設定手段により設定された前記所定期間の経過を判別する経過判別手段を、有し、前記遊技状態設定手段は、前記経過判別手段により前記所定期間の経過を判別した場合に成立する第1設定条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、第3遊技状態が設定される期間が経過した場合に、第1遊技状態が設定されるため、分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機I1またはI2において、前記遊技状態設定手段は、前記第3遊技状態が設定されている状態で、前記第1判定手段による前記第1判定結果が前記特定の第1判定結果である場合に成立する第2設定条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I1またはI2の奏する効果に加え、第1設定条件が成立し難い第3遊技状態、即ち、長期間の第3遊技状態が設定された場合であっても、その第3遊技状態中に第1判定手段の判定結果に基づいて、第1遊技状態を設定することができる。よって、設定される第3遊技状態の期間に応じて、第1遊技状態を設定させるために異なる移行条件を目指すことができるため、設定される第3遊技状態の期間の長さによって遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
遊技機I2またI3において、前記第3遊技状態期間設定手段は、前記第2期間よりも長い第3期間を設定可能なものであり、前記経過判別手段により、前記第3期間の経過を判別した場合には、前記第1設定条件を成立させない条件制限手段を有するものであることを特徴とする遊技機I4。
遊技機I4によれば、遊技機I1またはI2の奏する効果に加え、第3期間の経過を判別した場合には、条件制限手段により第1設定条件が成立されないため、第1遊技状態が設定されることを確実に制限することができる。よって、遊技者に過剰に有利な状態を提供してしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機I2からI4のいずれかにおいて、前記第1遊技状態が設定される期間を設定する第1遊技状態期間設定手段を有し、前記第1遊技状態期間設定手段は、前記経過判別手段により、前記第1期間が経過したと判別されたほうが、前記第2期間が経過したと判別されるよりも前記第1遊技状態が設定される期間を長く設定するものであることを特徴とする遊技機I5。
遊技機I5によれば、遊技機I2からI4のいずれかの奏する効果に加え、第2期間が経過したと判別されたほうが、第2期間が経過したと判別されるよりも長い期間、第1遊技状態が設定される。よって、経過判別手段の判別結果に対して遊技者を注視させることができるという効果がある。
<特徴J群>(予め定められた期間確実に小当たりRUSH)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、前記第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が継続して設定され得る有利期間を設定する有利期間設定手段と、その有利期間設定手段により設定された前記有利期間が経過した場合に成立する第1終了条件、或いは、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件が成立した場合に前記第1遊技状態を終了させる終了手段と、を有し、所定の継続条件が成立した場合に、前記第2終了条件の成立を制限する終了制限手段を有するものであることを特徴とする遊技機J1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて複数の遊技状態を段階的に移行させる遊技を行い、遊技者に有利となる有利遊技状態(潜確状態)を設定可能とする遊技機が提案されていた(例えば、特開2015-058267号公報)。ところで、上記した遊技機は、有利遊技状態が設定される期間が、その有利遊技状態中に実行される抽選結果に基づいて可変するため、予め定められた期間、有利遊技状態が遊技者に提供することができず、苦労して有利遊技状態を設定したにも関わらず短期間で有利遊技状態が終了してしまい遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機J1によれば、所定の継続条件が成立した場合には、終了制限手段により、第2終了条件の成立を制限することができる。よって、有利期間設定手段により設定された有利期間の間、継続して第1遊技状態を設定することができ、遊技者に安心して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機J1において、前記遊技状態設定手段は、前記所定の継続条件が成立し得る有利第1遊技状態と、前記所定の継続条件が成立し得ない不利第1遊技状態と、を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J1の奏する効果に加え、遊技状態設定手段により、有利第1遊技状態と、不利第1遊技状態と、を設定することができるため、遊技状態設定手段により有利第1遊技状態が設定されるように意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機J1またはJ2において、前記第1判定手段の前記第1判定の結果が前記特定の第1判定結果である場合に、前記所定の継続条件が成立するものであることを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J1またはJ2の奏する効果に加え、第1判定手段の判定結果が特定の第1判定結果である場合に、所定の継続条件が成立するため、第1判定手段の判定結果が特定の第1判定結果となるように、遊技者に対して意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機J2またはJ3において、前記有利第1遊技状態が設定されていることを報知するための報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、遊技機J2またはJ3の奏する効果に加え、有利第1遊技状態が設定されていることが報知手段により報知されるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することが出来るという効果がある。
遊技機J2からJ4のいずれかにおいて、前記有利第1遊技状態が設定されている期間中に、前記第2終了条件の成立条件が成立したことを判別する判別手段を有し、前記判別手段の判別結果に基づいて、前記第2終了条件の成立条件が成立したことを報知するための第2報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J2からJ4のいずれかの奏する効果に加え、有利第1遊技状態が設定されている期間中に第2終了条件の成立条件が成立したことが第2報知手段により報知されるため、今回設定されている第1遊技状態が、有利第1遊技状態では無く、不利第1遊技状態であったと仮定した場合に、第1遊技状態が終了していたか否かを遊技者に判別させることができる。よって、遊技者に今回設定されている有利第1遊技状態の優位性を体感させることができるという効果がある。
<特徴K群>(時短状態中に、時短回数を減算しない期間を設ける)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を所定の第1期間動的表示させる第1動的表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、前記第1判定が実行され易くする有利遊技状態を所定期間設定可能な遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により設定される前記有利遊技状態の期間を計測する期間計測手段と、その期間計測手段により前記所定期間が計測された場合に、前記有利遊技状態を終了させる終了手段と、所定の制限条件が成立した場合に、前記期間計測手段による前記有利遊技状態の期間の計測を制限する計測制限手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機K1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(時短状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、抽選回数が所定回数となるまでの期間を遊技者に有利となる有利遊技状態が設定される期間として設定するように構成しているため、有利遊技状態が設定される期間を容易に予測することができてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機K1によれば、有利遊技状態が設定される所定期間の計測を計測制限手段により制限することができるため、有利遊技状態が設定される期間を延長させることができる。よって、遊技者に対して意外性のある遊技を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機K1において、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、その第2表示手段に前記第2識別情報を所定の第2期間動的表示させる第2動的表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示されている間に、前記第2動的表示手段により前記第2識別情報を動的表示させることが可能に構成され、前記第2判定手段の判定結果が前記特定の第2判定結果である場合に、前記所定の制限条件が成立するものであることを特徴とする遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K1の奏する効果に加え、第1識別情報が動的表示されている間に、第2識別情報を動的表示させることが可能な構成において、第2判定手段の判定結果が特定の第2判定結果である場合に、所定の制限条件が成立される。これにより、有利遊技状態の期間の計測を制限させた状態で第1判定手段による第1判定を実行することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機K2において、前記計測制限手段は、前記第2動的表示手段により、前記特定の第2判定結果に対応する動的表示が実行されている間、前記期間計測手段による前記有利遊技状態の期間の計測を制限するものであることを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K1の奏する効果に加え、第2動的表示手段により特定の第2判定結果に対応する動的表示が実行されている間に、有利遊技状態の期間の計測が制限される。よって、有利遊技状態の期間の計測を制限させた状態で第1判定手段による第1判定を実行することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機K1からK3のいずれかにおいて、前記計測制限手段により、前記期間計測手段による前記有利遊技状態の期間の計測が制限されていることを報知する報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K1からK3のいずれかの奏する効果に加え、報知手段により計測制限手段により期間の計測が制限されていることが報知されるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
<特徴L群>(終了条件の異なる小当たりRUSH)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第1判定よりも前記第2判定が実行され易くする第1遊技状態と、前記第2判定よりも前記第1判定が実行され易くする第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記遊技状態設定手段は、所定の第1条件が成立した場合に、或いは、前記第1条件とは異なる第2条件が成立した場合に前記第1遊技状態を設定するものであり、前記第1条件が成立したことに基づいて前記第1遊技状態を設定する場合よりも、前記第2条件が成立したことに基づいて前記第1遊技状態を設定する場合のほうが、前記第1遊技状態が継続し易くするものであることを特徴とする遊技機L1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて複数の遊技状態を段階的に移行させる遊技を行い、遊技者に有利となる有利遊技状態(潜確状態)を設定可能とする遊技機が提案されていた(例えば、特開2015-058267号公報)。ところで、上記した遊技機は、有利遊技状態の終了条件が単一であるため、設定された有利遊技状態の継続のし易さを異ならせることができず、有利遊技状態中の遊技者に対して提供する遊技が単調になってしまい、遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機L1によれば、遊技状態設定手段により、継続して設定され易い第1遊技状態と、継続して設定し難い第1遊技状態とを設定することができるため、第1遊技状態が設定された後も、第1遊技状態が長期間継続することを期待しながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L1において、遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態において所定の終了条件が成立した場合に、前記第1遊技状態とは異なる遊技状態を設定するものであり、前記第1条件が成立したことに基づいて前記第1遊技状態を設定する場合よりも、前記第2条件が成立したことに基づいて前記第1遊技状態を設定する場合のほうが、前記所定の終了条件が成立し難いものであることを特徴とする遊技機L2。
遊技機L2によれば、遊技機L1の奏する効果に加え、第1条件が成立したことに基づいて第1遊技状態が設定される場合よりも、第2条件が成立したことに基づいて第1遊技状態が設定される場合の方が、第1遊技状態を終了し難くすることができる。よって、遊技者に対して、終了し易い第1遊技状態と、終了し難い第1遊技状態と、を設定することができるため、第1遊技状態が設定された後も、終了し難い第1遊技状態が設定されていることを所望しながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L2において、前記所定の終了条件として、第1終了条件と、その第1終了条件とは異なる第2終了条件とを設定可能な終了条件設定手段を有し、前記第2条件が成立したことに基づいて前記第1遊技状態が設定された場合には、前記第1終了条件が成立しないものであることを特徴とする遊技機L3。
遊技機L3によれば、遊技機L2の奏する効果に加え、第2条件が成立したことに基づいて第1遊技状態が設定された場合には、第1終了条件が成立しないため、終了し難い第1遊技状態を実行することができる。よって、遊技者に対して、第2条件を成立させようと意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機L3において、前記終了条件設定手段は、前記第1判定手段の判定結果が前記特定の第1判定結果である場合に前記第2終了条件を設定するものであることを特徴とする遊技機L4。
遊技機L4によれば、遊技機L3の奏する効果に加え、第1判定手段の判定結果が特定の第1判定結果である場合に第2終了条件が設定される。これにより、第2終了条件が成立したことに基づいて第1遊技状態が終了した場合には、特典遊技を提供することができる。よって、第1遊技状態が終了したとしても遊技者に特典を付与することができるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機L3またはL4において、前記第2条件が成立したことに基づいて前記第1遊技状態が設定されたことを報知するための報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機L5。
遊技機L5によれば、第1終了条件が成立しない状態であることが報知手段により報知されるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴M群>(特図高確の転落無効期間を設定)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の設定条件が成立した場合に、前記第1判定手段により実行される前記第1判定の結果が通常遊技状態よりも前記特定の第1判定結果となり易い有利遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、前記遊技状態設定手段により前記有利遊技状態が設定されている状態において、所定の移行条件が成立した場合に、遊技状態を前記有利遊技状態から前記通常遊技状態へと移行させる遊技状態移行手段と、前記所定の移行条件の成立を制限する移行条件制限手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機M1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に次回の大当たりに当選するまでの期間、遊技者に有利となる有利遊技状態(確変状態)を設定するように構成し、加えて、所定の抽選(転落抽選)に当選した場合に有利遊技状態を終了させる遊技機が提案されていた。(例えば、特開2013-152号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技の当否抽選が実行されることに基づいて転落抽選が実行されるように構成しているため、遊技者に対して常に有利遊技状態が終了する危機感を持たせることになり安心して遊技を行うことができないという問題があった。上記した遊技機において、遊技者が安心して遊技を行うことができ、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機M1によれば、移行条件制限手段により、遊技状態が有利遊技状態から通常遊技状態へと移行されることを制限することができるため、遊技状態が有利遊技状態から通常遊技状態へと移行しない遊技期間を設定することができる。よって、遊技者に対して安心して遊技を行わせる期間を提供することができるという効果がある。
遊技機M1において、前記第1判定手段は、所定の第1判定条件が成立した場合に、前記第1判定を実行するものであり、前記所定の第1判定条件が成立した場合に、前記第1判定とは異なる特別判定を実行可能な特別判定手段を有し、前記特別判定手段による判定結果が、特定の特別判定結果である場合に、前記所定の移行条件が成立するものであることを特徴とする遊技機M2。
遊技機M2によれば、遊技機M1の奏する効果に加え、第1判定条件が成立した場合に、特別判定が実行され、その判定結果が特定の特別判定結果である場合に、所定の移行条件が成立する。よって、第1判定手段による判別と、特別判定手段の判別とを関連付けて設定することができるため、分かり易い遊技を提供することが出来るという効果がある。
遊技機M1において、前記第1判定手段の判定結果が前記特定の第1判定結果とは異なる特定の第2判定結果である場合に、前記第1特典遊技とは異なる第2特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、その第2特典遊技実行手段により前記第2特典遊技が実行される場合に、遊技球が内部へ入球可能な開放状態へと可変動作される可変入球手段と、その可変入球手段の前記可変動作を制御するための可変制御手段と、を有し、前記可変入球手段の内部に遊技球が通過可能な特定領域を設け、前記特定領域を遊技球が通過した場合に、前記所定の移行条件が成立するものであることを特徴とする遊技機M3。
遊技機M3によれば、遊技機M1の奏する効果に加え、特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の移行条件が成立する。よって、第1判定手段の判別タイミングとは異なるタイミングで移行条件を成立させることができるため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができる。また、遊技者が遊技球を発射させるか否かの遊技結果に基づいて移行条件が成立するか否かを決定することができるため、遊技者の参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機M3において、前記可変制御手段は、前記可変入球手段に入球した球が前記特定領域を通過し易い第1可変制御と、その第1可変制御よりも前記特定領域を通過し難い第2可変制御と、を設定可能なものであることを特徴とする遊技機M4。
遊技機M4によれば、遊技機M3の奏する効果に加え、可変制御手段により、可変入球手段に入球した球が特定領域を通過し易い第1可変制御と、通過し難い第2可変制御とを設定することができるため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができる。また、遊技者が遊技球を発射させるか否かの遊技結果に基づいて移行条件が成立するか否かを決定することができるため、遊技者の参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機M4において、前記可変制御手段により、前記第2可変制御が設定されていることを報知するための報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機M5。
遊技機M5によれば、遊技機M4の奏する効果に加え、報知手段により第2可変制御が設定されていることが報知されるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
<特徴N群>(小当たり遊技の遊技選択)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示された場合に、第1特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1判定手段の判定結果が前記特定の第1判定結果とは異なる特定の第2判定結果である場合に、前記第1特典遊技とは異なる第2特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、その第2特典遊技実行手段により前記第2特典遊技が実行される場合に、遊技球が内部へ入球可能な開放状態へと可変動作される可変入球手段と、その可変入球手段の前記可変動作を制御するための可変制御手段と、を有し、前記可変入球手段の内部に遊技球が通過可能な特定領域を設け、前記特定領域を遊技球が通過した場合に、遊技者に不利となる不利遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機N1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行され、その特典遊技中に特定領域を遊技球が通過した場合に遊技者に有利となる有利遊技状態を設定可能とする遊技機が提案されていた(例えば、特開2013-152号公報)。上記した遊技機は、特定領域を遊技球が通過することで、有利遊技状態が設定されるため、特定領域を遊技球が通過するか否かについて注視させるものであった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機N1によれば、特定領域を遊技球が通過した場合に、不利遊技状態が設定されるため、遊技者に斬新な遊技性を提供することができるという効果がある。
遊技機N1において、前記可変制御手段は、前記可変入球手段に入球した球が前記特定領域を通過し易い第1可変制御と、その第1可変制御よりも前記特定領域を通過し難い第2可変制御と、を設定可能なものであることを特徴とする遊技機N2。
遊技機N2によれば、遊技機N1の奏する効果に加え、可変制御手段により、可変入球手段に入球した球が特定領域を通過し易い第1可変制御と、その第1可変制御よりも特定領域を通過し難い第2可変制御とのいずれかが設定されるため、実行される可変制御内容に応じて、遊技球を発射した場合に、発射された遊技球が特定領域を通過する可能性を異ならせることができる。よって、遊技球を発射するか否かを遊技者が決定する楽しみを提供することができるという効果がある。
遊技機N2において、前記第2特典遊技実行手段により実行される前記第2特典遊技が、前記可変制御手段により前記第2可変制御が設定されていることを報知可能な報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機N3。
遊技機N3によれば、遊技機N2の奏する効果に加え、第2可変制御が設定されていることが報知手段により報知されるため、遊技者に遊技球を発射するか否かを決定させる際に参考となる情報を提供することができる。よって、遊技球を発射するか否かを遊技者が決定する楽しみを提供することができるという効果がある。
遊技機N1から遊技機N3のいずれかにおいて、前記特定領域に遊技球が通過したことを検知する検知手段と、その検知手段による検知結果を無効にする無効手段と、を有し、前記無効手段は、前記第1判定手段の判定結果に基づいて、前記検知手段による検知結果を無効にするものであることを特徴とする遊技機N4。
遊技機N4によれば、遊技機N1からN3のいずれかの奏する効果に加え、無効手段により検知手段による検知結果を無効にすることができるため、遊技者に安心して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機N4において、前記無効手段により、前記検知手段による検知結果を無効にしている期間中に、前記検知手段により検知された遊技球の数を計測する計測手段と、その計測手段の計測結果に基づく情報を報知する計測結果報知手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機N5。
遊技機N5によれば、遊技機N4の奏する効果に加え、検知手段による検知結果を無効にしている期間中に、計測結果報知手段により計測手段の計測結果に基づく情報が報知されるため、無効期間中に検知手段により検知された数を遊技者が把握することができる。よって、遊技者が容易に優位性を感じることができるという効果がある。
<特徴O群>(複数条件のうち、先に成立した条件に基づいて時短を終了)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、その第1表示手段に前記第1識別情報を動的表示させる第1動的表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が停止表示された場合に、第1特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1判定が実行され易い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記第1判定が実行され難い第2遊技状態と、設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、所定の第1終了条件が成立した場合、或いは、前記第1終了条件とは異なる第2終了条件が成立した場合に、前記第1遊技状態を終了させる終了手段を有し、前記終了手段は、前記第1終了条件と、前記第2終了条件と、のうち、先に成立した終了条件に基づいて前記第1遊技状態を終了させるものであることを特徴とする遊技機O1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2015-12907号公報)。ところで、上記した遊技機は、遊技者に有利となる有利遊技状態(時短状態)が設定される期間の減算が、特別図柄の変動開始タイミングとなるため、有利遊技状態を最大限に設定することが出来ず、遊技者に不快感を与えてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機O1によれば、第1遊技状態を終了させる条件として第1終了条件と、第2終了条件と、を設け、何れかの終了条件が終了した場合に、第1遊技状態が終了するため、第1遊技状態を確実に終了させることができるという効果がある。
遊技機O1において、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、その第2表示手段に前記第2識別情報を所定の第2期間動的表示させる第2動的表示手段と、を有し、前記特典遊技実行手段は、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示された場合に、第2特典遊技を実行するものであり、前記第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示されている間に、前記第2動的表示手段により前記第2識別情報を動的表示させることが可能に構成され、前記第1判定手段が実行されることにより前記第1終了条件が成立し、前記第2判定手段が実行されることにより前記第2終了条件が成立するものであることを特徴とする遊技機O2。
遊技機O2によれば、遊技機O1の奏する効果に加え、第1判定手段による第1判定に基づいて第1終了条件が成立し、第2判定手段による第2判定に基づいて第2終了条件が成立するため、第1動的表示手段により第1識別情報が動的表示されている間に、第2動的表示手段により第2識別情報を動的表示させることが可能な遊技機であっても、適切に第1遊技状態を終了させることができるという効果がある。
遊技機O2において、前記第1判定手段の実行回数を計測する第1実行回数計測手段と、前記第2判定手段の実行回数を計測する第2実行回数計測手段と、前記第1実行回数計測手段の計測結果と、前記第2実行回数計測手段の計測結果と、を合算する合算手段と、前記第1遊技状態が継続して設定される第1期間として、前記第1判定手段の実行回数と、前記第2判定手段の実行回数とを合算した所定回数を設定する第1期間設定手段と、前記第1判定手段の実行回数が前記所定回数となる場合に対応する前記動的表示の実行中であることを判別する実行判別手段と、を有し、前記状態判別手段により、前記動的表示の実行中であることを判別している状態で前記第2判定手段により前記第2判定が実行される場合に、その第2判定が実行されるよりも前に前記第2終了条件を成立させるものであることを特徴とする遊技機O3。
遊技O3によれば、遊技機O2の奏する効果に加え、第1終了条件が成立し得る動的表示中であっても、第2終了条件が成立させることができるため、適切に第1遊技状態を終了させることができるという効果がある。
遊技機O3において、前記第1終了条件は、前記第1判定手段の実行回数が前記所定回数となる場合に対応する前記動的表示が終了してから、前記第1判定手段の実行回数が前記所定回数よりも多くなる場合に対応する前記第1判定が実行されるまでのいずれかの時点で成立するものであることを特徴とする遊技機O4。
遊技機O4によれば、遊技機O3の奏する効果に加え、第1終了条件が、第1判定手段の実行回数が所定回数となる場合に対応する動的表示が終了してから、第1判定手段の実行回数が所定回数よりも多くなる場合に対応する第1判定が実行されるまでの間に成立するため、予め定められた第1期間を長く設定することができる。よって、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機O4において、第3判定を実行可能な第3判定手段と、その第3判定手段による判定結果を示すための第3識別情報が表示される第3表示手段と、その第3表示手段に前記第3識別情報を動的表示させる第3動的表示手段と、前記第3表示手段に特定の第3判定結果を示すための前記第3識別情報が停止表示された場合に、第3特典遊技を実行する第3特典遊技実行手段と、を有し、前記第3判定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されている場合に、前記第2遊技状態が設定されている場合よりも、実行され易くするものであることを特徴とする遊技機O5。
遊技機O5によれば、遊技機O4の奏する効果に加え、第1遊技状態が設定されている場合に、実行され易くなる第3判定手段を有しているため、第1遊技状態が設定される期間を長くすることにより、第3判定手段を実行し易くなる期間を長くすることが出来る。よって、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができるという効果がある。
<特徴P群>(大当たり遊技のオープニング期間中も特図変動)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示されたことに基づいて、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示されたことに基づいて、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有する遊技機であって、前記第2判定手段は、前記前記第1特典遊技が実行されている期間のうち、特定の第1期間中は前記第2判定を実行し、前記第1期間とは異なる第2期間は前記第2判定を実行しないものであることを特徴とする遊技機P1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、特別図柄の種別を複数設け、複数の特別図柄を同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、上記した遊技機は、複数の特別図柄を同時に変動させることにより、遊技者に効率良く抽選を行わせるものであったが、一方の特別図柄において当たりに当選した場合に、他方の特別図柄の変動が実行されないように構成されているため、抽選効率が低下してしまうとい遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技意欲が低下することを抑制し、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機P1によれば、第1特典遊技が実行されている間に第2判定を実行することができるため、遊技者に対してより多くの判定を実行させることができる。よって、遊技効率を高めることができるという効果がある。
遊技機P1において、遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球の入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変入球手段と、前記第1特典遊技が実行される場合に、前記可変入球手段を前記第1状態と第2状態とに可変制御する可変制御手段と、を有し、前記可変制御手段により前記可変入球手段が第2状態に可変されている期間を前記第1期間とするものであることを特徴とする遊技機P2。
遊技機P2によれば、遊技機P1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技が実行されている期間のうち、遊技球が可変入球手段に入球し得ない期間を用いて第2判定が実行されるため、第1特典遊技の遊技結果を分かり難くすること無く第2判定を実行することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技機を提供することができるという効果がある。
遊技機P1またはP2において、前記第2判定手段は、前記第2判別結果として、有利第2判別結果と、その有利第2判別結果に基づいて実行される有利第2特典遊技よりも遊技者に不利となる不利第2特典遊技が実行される不利第2判別結果とを判別可能なものであり、前記第1特典遊技中に実行される前記第2判別手段の判別結果が前記有利第2判別結果となることを制限する判別制限手段を有するものであることを特徴とする遊技機P3。
遊技機P3によれば、遊技機P1またはP2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技中に実行される第2判定は、その判定結果が有利第2判別結果とならないように判別制限手段により制限されるため、遊技者に対して過剰に特典を付与してしまう事態が発生することを抑制することができる。よって、遊技者に適正な遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機P3において、前記不利第2特典遊技中に、前記可変制御手段により前記可変手段が前記第2状態から前記第1状態へと可変することを制限する可変制限手段を有することを特徴とする遊技機P4。
遊技機P4によれば、遊技機P3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変制限手段により、第2判定手段の判定結果に基づいて不利第2特典遊技が実行されている状態で、第1特典遊技が第1状態へと可変されてしまうことを制限することができる。よって、複数の特典遊技が重複して実行されることにより分かり難い遊技が提供されることを抑制することができるという効果がある。
遊技機P4において、前記可変制限手段により前記第1特典遊技が前記第1状態へと可変することを制限した場合に、前記第1特典遊技が前記第1状態へと可変するものであることを特徴とする遊技機P5。
遊技機P5によれば、遊技機P4の奏する効果に加え、可変制限手段により第1特典遊技が第1状態へと可変されることが制限されたとしても、第1特典遊技における第1状態の期間の長さは可変しないため、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。また、第1特典遊技の第2期間が設定されている間は、最後まで第2判定を行おうと意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機P2からP5のいずれかにおいて、前記可変制御手段は、前記第1特典遊技が実行される場合に、前記可変入球手段が前記第2状態となるように可変制御するものであり、少なくとも、前記第1特典遊技が実行されてから、前記可変入球手段が前記第1状態となるまでの間を前記第1期間とするものであることを特徴とする遊技機P6。
遊技機P6によれば、遊技機P2からP5のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技が実行された直後に第2判定を実行させることができるため、第1特典遊技が実行される前の期間から継続して第2判定を実行することができる。これにより、遊技者に違和感を与えること無く第1特典遊技中に第2判定を実行することができるという効果がある。
遊技機P6において、前記第2判定手段の判定結果を示すための識別情報を所定期間動的表示させるための第2動的表示設定手段と、前記第1特典遊技として、前記第1期間が異なる複数の前記第1特典遊技を設定可能な第1特典遊技設定手段と、を有し、前記特典遊技付与手段は、前記第1特典遊技設定手段により設定された前記第1特典遊技を付与するものであり、前記第1特典遊技設定手段は、少なくとも、前記第2動的表示設定手段により設定される前記第2判定手段の判定結果を示すための識別情報を動的表示させる期間よりも長い前記第1期間が設定される通常第1特典遊技と、前記第2判定手段の判定結果を示すための識別情報を動的表示させる期間よりも短い前記第1期間が設定される短縮第1特典遊技と、を設定可能なものであることを特徴とする遊技機P7。
遊技機P7によれば、遊技機P6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技設定手段により、通常第1特典遊技が設定された場合は、第1期間中に第2判定手段による判定に基づく第2特典遊技を実行することが可能となり、短縮第1特典遊技が設定された場合は、第1期間中に第2判定手段による判定に基づく第2特典遊技を実行することが困難となるように構成することができる。よって、特典遊技中において遊技者に興味を持たせ難い第1期間に対して遊技者に興味を持たせることができるため、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機P1からP7のいずれかにおいて、前記第2判定手段の判定結果を示すための前記識別情報を所定期間動的表示させる第2動的表示設定手段を有し、前記第1特典遊技が実行される場合に、動的表示されている前記第2判定手段の判定結果を示すための前記識別情報を強制的に停止表示させる強制停止手段を有するものであることを特徴とする遊技機P8。
遊技機P8によれば、遊技機P1からP7のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技が実行される場合に、第2判定手段の判定結果を示すための識別情報の動的表示が強制的に停止表示されるため、第1期間中に新たな動的表示を開始させ易くすることができる。よって、第1期間中に実行される第2判定手段による判定を遊技者に提供し易くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機P1からP8のいずれかにおいて、遊技球が通過可能な特定領域を有し、前記特典遊技付与手段は、前記第1判定手段の判定結果が前記特定の第1判定結果であることを示すための前記識別情報が停止表示された状態で、前記特定領域を遊技球が通過した場合に前記第1特典遊技を付与するものであり、前記第2判定手段は、前記第1判定手段の判定結果が前記特定の第1判定結果であることを示すための前記識別情報が停止表示されてから、前記特定領域を遊技球が通過するまでの期間も前記第1期間中であるとして前記第2判定を実行するものであることを特徴とする遊技機P9。
<特徴Pa群の派生>(特電始動口を用いた小当たりRUSH)
判定を実行可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に特定の判定結果を示すための所定の前記識別情報が表示されたことに基づいて、特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行されたことに基づいて、遊技球が入球し難い第1状態から、その第1状態よりも遊技球が入球し易い第2状態へと可変される可変入球手段と、前記所定の識別情報が表示されてから前記特典遊技実行手段によって前記可変入球手段が前記第2状態へと可変されるまでの間に、前記可変入球手段を第2状態へと可変させる特殊遊技を実行可能な特殊遊技実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機Pa1。
従来より、パチンコ機などの遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、特別図柄の種別を複数設け、複数の特別図柄を同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、上記した遊技機は、複数の特別図柄を同時に変動させることにより、遊技者に効率良く抽選を行わせるものであったが、何れの遊技においても、抽選によって当たりに当選しない限り遊技者に特典遊技を付与することができないため、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機Pa1によれば、特典遊技実行手段により可変入球手段が第2状態へと可変されるまでに、特殊遊技実行手段により、可変入球手段を第2状態へと可変させることができるため、遊技者に意外性のある遊技を提供することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機Pa1において、球が入球可能な入球手段と、その入球手段に球が入球したことに基づいて遊技球が入球困難な第1状態から、その第1状態よりも遊技球が入球容易となる第2状態へと可変される第2可変入球手段を有し、前記特殊遊技実行手段は、前記第2可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて前記特殊遊技を実行するものであることを特徴とする遊技機Pa2。
遊技機Pa2によれば、遊技機Pa1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2可変入球手段に遊技球を入球させることで特殊遊技が実行されるため、遊技者に対して分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
遊技機Pa2において、前記特殊遊技実行手段により実行される前記特殊遊技の内容を設定する特殊遊技設定手段を有し、前記特殊遊技設定手段は、前記第2可変入球手段に遊技球が入球してから、前記可変入球手段が前記第2状態へと可変させるまでの準備期間を異ならせた複数の特殊遊技の中から一の特殊遊技を設定するものであることを特徴とする遊技機Pa3。
遊技機Pa3によれば、遊技機Pa2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、実行される特殊遊技によって、第2可変入球手段に遊技球が入球してから可変入球手段を第2状態へと可変させるまでの準備期間を異ならせることができる。よって、準備期間が短い特殊遊技が実行されることを期待させながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機Pa3において、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記特殊遊技設定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されている場合に、前記第2遊技状態が設定されている場合よりも前記準備期間が短い特典遊技を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機Pa4。
遊技機Pa4によれば、遊技機Pa3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定されている場合には、短い準備期間が設定され易くなるため、第1遊技状態が設定されている期間において、集中した特殊遊技を実行させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機Pa4において、前記遊技状態設定手段は、前記判定手段による判定結果が前記特定の判定結果であることに基づいて、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機Pa5。
遊技機Pa5によれば、遊技機Pa4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判定手段の判定結果に基づいて、特典遊技の有無と、遊技状態の設定とが実行されるため、遊技者に対して判定手段の判定結果に興味を持たせることができるという効果がある。
遊技機Pa5において、前記表示手段に前記所定の判定結果が表示されてから、前記特典遊技が実行されるまでの待機期間を設定する待機期間設定手段と、を有し、前記特殊遊技設定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定された場合に、前記待機期間よりも短い前記準備期間が設定された前記特殊遊技を設定するものであることを特徴とする遊技機Pa6。
遊技機Pa6によれば、遊技機Pa5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態設定手段により第1遊技状態が設定された場合には、待機期間よりも短い準備期間が設定された特殊遊技が設定されるため、特殊遊技を確実に実行することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴Q群>(P群派生)
第1判定を実行可能な第1判定手段と、その第1判定手段による判定結果を示すための第1識別情報が表示される第1表示手段と、第2判定を実行可能な第2判定手段と、その第2判定手段による判定結果を示すための第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判定結果を示すための前記第1識別情報が表示されたことに基づいて、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判定結果を示すための前記第2識別情報が表示されたことに基づいて、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第2判定手段は、前記前記第1特典遊技が実行されている期間のうち、特定の第1期間中は前記第2判定を実行し、前記第1期間とは異なる第2期間は前記第2判定を実行しないものであることを特徴とする遊技機Q1。
従来より、パチンコ機などの遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、特別図柄の種別を複数設け、複数の特別図柄を同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、上記した遊技機は、複数の特別図柄を同時に変動させることにより、遊技者に効率良く抽選を行わせるものであったが、何れの遊技においても、抽選によって当たりに当選しない限り遊技者に特典遊技を付与することができないため、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
<特徴R群>(特図の変動時間に応じてV入賞率を異ならせる。)
判別条件が成立した場合に判別を行う判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により前記識別情報を動的表示させる動的表示期間を設定する動的表示期間設定手段と、前記表示手段に第1判別結果を示す前記識別情報が停止表示されたことに基づいて特典遊技を付与する特典遊技付与手段と、前記判別手段による判別の結果として前記第1判別結果とは異なる第2判別結果を示す識別情報が前記表示手段に停止表示されたことに基づいて、遊技球が入球し難い第1状態から入球し易い第2状態へと可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、を有し、前記特典遊技付与手段は、前記特定領域を遊技球が通過した場合にも前記特典遊技を付与するものであり、前記動的表示期間設定手段は、前記動的表示期間として、第1期間と、その第1期間よりも長い第2期間とを設定可能なものであり、前記第1期間が設定されるよりも前記第2期間が設定されるほうが、前記特定領域に遊技球を通過させ易くするものであることを特徴とする遊技機R1。
従来より、パチンコ機などの遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果が特定の抽選結果である場合に、特定遊技を実行し、その特定遊技中に球が特定領域を通過した場合にも特典遊技が実行される遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-192067号公報)。ところで、上記した遊技機は、複数の契機で特典遊技を実行可能にするものであるため、遊技の興趣を向上することができるものであったが、実行される特定遊技の種別によって特定領域への球の通過割合を可変させるものであったため、抽選結果がその後の遊技内容に大きく影響を与えてしまい、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機R1によれば、動的表示期間設定手段により設定された動的表示期間によって、特定領域への遊技球の通過のし易さを異ならせることができるため、判別手段の判別結果だけでは無く、その判別結果を示すための識別情報が停止表示されるタイミングまで遊技者に注視させることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機R1において、前記動的表示期間設定手段により設定され得る複数の動的表示期間が規定されている期間群を複数有する期間群記憶手段と、その期間群記憶手段に記憶されている複数の前記期間群の中から一の期間群を選定する期間群選定手段と、を有し、前記動的表示期間設定手段は、前記期間群選定手段により選定された前記一の期間群に規定されている複数の動的表示期間の中から一の動的表示期間を設定するものであり、前記期間群記憶手段は、第1期間群と、その第1期間群よりも前記第2期間に対応する前記動的表示期間が多く含まれる第2期間群とを少なくとも有するものであることを特徴とする遊技機R2。
遊技機R2によれば、遊技機R1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2期間が設定され易い第2期間群が設定されている場合に、第1期間群が設定されている場合よりも、第2期間が設定され易くすることができるため、第2期間群が設定されている間、遊技者に有利な遊技を安心して実行させることができるという効果がある。
遊技機R2において、遊技状態として第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段を有し、前記期間群選定手段は、前記遊技状態設定手段により設定される前記遊技状態に応じて前記期間群を選定するものであることを特徴とする遊技機R3。
遊技機R3によれば、遊技機R2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、期間群は遊技状態に応じて設定されるものであるため、一旦、遊技者に有利な第2期間群が設定されると、遊技状態設定手段により異なる遊技状態が設定されるまでは第2期間群が継続することになる。よって、遊技者に対して安心して遊技を実行させることができるという効果がある。
遊技機R3において、前記動的表示期間設定手段は、前記第2期間群が設定されている状態で、前記判別手段による判別の結果として前記第1判別結果と、前記第2判別結果と、は異なる第3判別結果を示す識別情報が前記表示手段に停止表示されたことに基づいて、特殊動的表示期間を設定可能なものであることを特徴とする遊技機R4。
遊技機R4によれば、遊技機R3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、判別手段の判別結果が第3判別結果である場合に設定される動的表示期間によって、現在設定されている期間群が遊技者に有利な第2期間群であることを遊技者に把握させることができる。よって、判別手段の判別結果が特典遊技が実行され得ない判別結果であったとしても、遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴S群>(R派生)
判別条件が成立した場合に判別を行う判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により前記識別情報を動的表示させる動的表示期間を設定する動的表示期間設定手段と、前記表示手段に第1判別結果を示す前記識別情報が停止表示されたことに基づいて特典遊技を付与する特典遊技付与手段と、前記判別手段による判別の結果として前記第1判別結果とは異なる第2判別結果を示す識別情報が前記表示手段に停止表示されたことに基づいて、遊技球が入球し難い第1状態から入球し易い第2状態へと可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、を有し、前記特典遊技付与手段は、前記特定領域を遊技球が通過した場合にも前記特典遊技を付与するものであり、前記動的表示期間設定手段は、前記動的表示期間として、第1期間と、その第1期間よりも長い第2期間とを設定可能なものであり、前記第1期間が設定されるよりも前記第2期間が設定されるほうが、前記特定領域に遊技球を通過させ易くするものであることを特徴とする遊技機S1。
従来より、パチンコ機などの遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果が特定の抽選結果である場合に、特定遊技を実行し、その特定遊技中に球が特定領域を通過した場合にも特典遊技が実行される遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-192067号公報)。ところで、上記した遊技機は、複数の契機で特典遊技を実行可能にするものであるため、遊技の興趣を向上することができるものであったが、実行される特定遊技の種別によって特定領域への球の通過割合を可変させるものであったため、抽選結果がその後の遊技内容に大きく影響を与えてしまい、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
<特徴T群>(1種2種の3回ループ)
判別条件が成立した場合に判別を行う判別手段と、その判別手段による判別結果を示す識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記判別結果として第1判別結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を付与する特典遊技付与手段と、その特典遊技付与手段により付与される前記特典遊技が終了した後に、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記特典遊技が付与され易い第2遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記特典遊技が付与されにくい第3遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、前記判別手段による判別の結果として前記第1判別結果とは異なる第2判別結果を示す識別情報が前記表示手段に停止表示されたことに基づいて、特定領域に遊技球が通過可能となる期間を設定可能な期間設定手段と、を有し、前記特典遊技付与手段は、前記特定領域を遊技球が通過した場合にも前記特典遊技を付与するものであり、前記遊技機は、前記第2遊技状態が設定されている状態で特典遊技が付与された場合には、その特典遊技終了後に前記第3遊技状態よりも前記第1遊技状態または前記第2遊技状態の何れかが前記遊技状態設定手段により設定され易いものであることを特徴とする遊技機T1。
従来より、パチンコ機などの遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果が特定の抽選結果である場合に、特定遊技を実行し、その特定遊技中に球が特定領域を通過した場合にも特典遊技が実行され、さらに、特定領域を球が通過し易い遊技状態を設定可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-192067号公報)。ところで、上記した遊技機は、複数の契機で特典遊技を実行可能にするものであるため、遊技の興趣を向上することができるものであったが、特定領域を球が通過し易い遊技状態が即座に終了してしまう場合があり、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機T1によれば、第2遊技状態が設定されると、次の特典遊技が付与された場合に第3遊技状態が設定されることが無いため、次々回の特典遊技を付与され易くすることができる。よって、遊技者に対して特典遊技が付与され易い状態で安心して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機T1において、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で前記特典遊技が付与された場合よりも、前記第1遊技状態が設定されている状態で特典遊技が付与された場合のほうが、前記特典遊技終了後に前記第3遊技状態を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機T2。
遊技機T2によれば、遊技機T2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定されている場合には、特典遊技が付与されたことに基づいて第3遊技状態が設定され易くなるため、遊技者に有利な遊技状態が長期間設定されることを抑制することができる。よって、遊技者に適正な遊技を提供することができる。
遊技機T1またはT2において、前記遊技状態設定手段は、前記特典遊技のうち、前記判別手段の判別結果が特定の判別結果であることに基づいて付与される第1特典遊技と、前記特定領域を遊技球が通過したことに基づいて付与される第2特典遊技と、のうち前記特典遊技付与手段により付与される前記特典遊技の種別に応じて設定する遊技状態を異ならせるものであることを特徴とする遊技機T3。
遊技機T3によれば、遊技機T2またはT3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技が付与される場合と、第2特典遊技が付与される場合とで、設定する遊技状態を異ならせることができるため、遊技者に対して、どの種別の特典遊技が実行されたのか興味を持たせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機T3において、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態では、前記第1特典遊技が付与されるよりも前記第2特典遊技が付与されたほうが遊技者に有利な遊技状態を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機T4。
遊技機T4によれば、第2遊技状態が設定されている場合には、遊技者に対して第2特典遊技が付与されるように意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機T3またはT4において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態では、前記第2特典遊技が付与されるよりも前記第1特典遊技が付与されるほうが遊技者に有利な遊技状態を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機T5。
遊技機T5によれば、遊技機T3またはT4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定されている場合には、遊技者に対して第1特典遊技が付与されるように意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴U群>(T群派生)
判別条件が成立した場合に判別を行う判別手段と、その判別手段による判別結果を示す識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に特定の判別結果を示す前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を付与する特典遊技付与手段と、その特典遊技付与手段により付与される前記特典遊技が終了した後に、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記特典遊技が付与され易い第2遊技状態と、前記第1遊技状態よりも前記特典遊技が付与されにくい第3遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、前記判別手段による判別の結果として前記第1判別結果とは異なる第2判別結果を示す識別情報が前記表示手段に停止表示されたことに基づいて、遊技球が入球し難い第1状態から入球し易い第2状態へと可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段に入球した遊技球が通過可能な特定領域と、を有し、前記特典遊技付与手段は、前記特定領域を遊技球が通過した場合にも前記特典遊技を付与するものであり、前記遊技状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で特典遊技が付与された場合には、その特典遊技終了後に前記第1遊技状態と前記第2遊技状態との何れかを設定され易くするものであることを特徴とする遊技機U1。
<特徴V群>(同時変動不要の小当たりRUSH)
遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段への入球に基づいて第1判別を実行可能な第1判別手段と、その第1判別手段による判別結果を示すための第1識別情報を表示手段に動的表示する第1動的表示手段と、遊技球が入球可能な第2入球手段と、その第2入球手段に遊技球が入球することに基づいて情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された前記情報に基づいて第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段による判別結果を示すための第2識別情報を前記表示手段に動的表示する第2動的表示手段と、前記取得手段により取得された前記情報を前記第2判別手段による前記判別が実行されるまで記憶可能な記憶手段と、前記表示手段に特定の前記第2判別結果を示すための前記第2識別情報が停止表示された場合に第2特典遊技の実行を付与する第2特典遊技付与手段と、前記第2入球手段への遊技球の入球を制限する制限手段と、前記表示手段に特定の前記第1判別結果を示すための前記第1識別情報が停止表示された場合に少なくとも前記制限手段の解除を実行可能な第1特典遊技を実行する第1特典遊技実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機V1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に特定の入球口に球が入球し易い有利遊技状態(時短状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、有利遊技状態中であれば、常に特定の入球口に球を容易に入球させることができるため、遊技に早期に飽きてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機V1によれば、特典遊技、或いは、特殊特典遊技が付与されている間のみ、入球手段に球を入球させることが可能となるため、特典遊技、或いは、特殊特典遊技が付与されていない状態において、記憶手段への記憶を制限することができるという効果がある。
遊技機V1において、遊技球が入球可能な第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球の入球を許容する第1位置と、その第1位置よりも遊技球の入球を規制する第2位置とに可変可能な可変部材と、を有し、前記可変部材は、前記特典遊技、或いは、前記特殊特典遊技が実行される場合に、可変制御されるものであり、前記制限手段は、前記可変部材を前記第1位置に位置させるものであり、前記制限解除手段は、前記可変部材を前記第2位置に位置させるものであることを特徴とする遊技機V2。
遊技機V2によれば、遊技機V1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技、或いは、特殊特典遊技にて実行される可変部材の可変状況に応じて、入球手段への球の入球のし易さを可変させることができるため、特典遊技、或いは、特殊特典遊技の遊技と同期して入球手段へ球を入球させることができる。よって、特典遊技、或いは、特殊特典遊技中の遊技性を向上させることができるという効果がある。
遊技機V1またはV2において、前記特典遊技が実行されるよりも、前記特殊特典遊技が実行されるほうが、前記制限解除手段により、前記制限手段による制限を解除し易いものであることを特徴とする遊技機V3。
遊技機V3によれば、遊技機V1またはV2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変部材を可変させる遊技の種別に応じて、入球手段への球の入球のし易さを可変させることができるため、特典遊技、或いは、特殊特典遊技中の遊技性を向上させることができるという効果がある。
遊技機V3において、前記特典遊技は前記特殊特典遊技よりも実行され難いものであることを特徴とする遊技機V4。
遊技機V4によれば、遊技機V3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技は特殊特典遊技よりも実行され難いが、その遊技中に球を入球手段に入球させ易くすることができる。よって、特典遊技が実行されることを遊技者に意欲的に狙わせることができ、遊技の稼働を高めることができるという効果がある。
<特徴W群>(役物動作パターンで複数の遊技条件の成立のし易さを可変)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果が特定の判別結果である場合に、第1状態から第2状態へと可変される可変手段と、その可変手段の可変動作内容を設定する可変動作設定手段と、その可変動作設定手段により設定された可変動作内容に基づいて前記可変手段を制御する可変制御手段と、を有し、前記可変制御手段は、前記可変動作設定手段により第1可変動作内容が設定された場合には、第1特典がその第1特典とは異なる第2特典よりも付与され易くなるように前記可変手段を可変制御するものであり、前記可変動作設定手段により前記第1可変動作内容とは異なる第2可変動作内容が設定された場合には、前記第2特典が前記第1特典よりも付与され易くなるように前記可変手段を可変制御するものであることを特徴とする遊技機W1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果に応じて特典遊技の終了後に特定の電動役物を可変動作し易い有利遊技状態(時短状態)を設定する遊技機が提案されていた(例えば、特開2012-217766号公報)。ところで、上記した遊技機は、電動役物を可変動作することで遊技者に付与され得る特典が常に同一であり、さらに、電動役物の可変動作内容を異ならせることで、一の特典が付与され易い状態とされ難い状態とを設定できるたけであることから、遊技に早期に飽きてしまうという問題があった。上記した遊技機において、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機W1によれば、可動動作設定手段により設定された可動動作内容に基づいて、付与される特典を異ならせることができるため、遊技者に対して可変手段の可変状況を注視させることができるという効果がある。
遊技機W1において、複数の終了条件を設定する終了条件設定手段と、その終了条件設定手段により設定された前記複数の終了条件の成立を判別する条件判別手段と、その条件判別手段により前記終了条件が成立したと判別した場合に、前記可変制御手段による前記可変手段の可変制御を終了させる可変制御終了手段と、を有し、前記複数の終了条件のうち特定終了条件が成立したことに基づいて前記可変制御終了手段が前記可変制御を終了させた場合には、前記第1特典と前記第2特典とが付与され易い特殊状態が設定されるものであることを特徴とする遊技機W2。
遊技機W2によれば、遊技機W1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特定終了条件が成立した場合には、特殊状態が設定されるため、遊技者に対して特定終了条件が成立するように意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機W2において、入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段による判別の結果が特定の第2判別結果である場合に特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有し、前記第1特典は、前記第2判別が実行されるものであることを特徴とする遊技機W3。
遊技機W3によれば、遊技機W2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技を実行させることが可能な第2判別が第1特典として付与されるため、遊技者に対して、第1特典が付与され易い第1可変動作内容が設定されることを期待させながら遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることが出来るという効果がある。
遊技機W3において、前記特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行された場合に、遊技球が入球困難な第1状態から、その第1状態よりも入球容易となる第2状態へと可変動作可能な可変入球手段を有し、前記第2特典は、前記可変入球手段へ遊技球が入球するものであることを特徴とする遊技機W4。
遊技機W4によれば、遊技機W3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技が実行されている場合には、第2特典が付与され易い第2可変動作内容が設定されることを期待させながら遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることが出来るという効果がある。
遊技機W2からW4の何れかにおいて、前記終了条件設定手段は、前記第1特典が付与されたことを前記特定終了条件として設定するものであることを特徴とする遊技機W5。
遊技機W5によれば、遊技機遊技機W2からW4のいずれかに奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特殊状態が設定されるように、第1特典が付与されることを期待しながら遊技者に意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴X群>(当たり遊技中にスルー通過可能)
遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別条件を成立させる判別条件成立手段と、その判別条件成立手段により前記判別条件が成立した場合に判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果が特定の判別結果であることに基づいて特典遊技を付与する特典遊技付与手段と、その特典遊技付与手段により前記特典遊技が付与されている間に遊技球が通過可能となる通過手段と、その通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判定を実行可能な判定手段と、その判定結果が特定の判定結果であることに基づいて第1位置から第2位置へと可変制御される可変手段と、その可変手段が前記第2位置となった場合に、前記第1位置である場合よりも遊技球が入球し易くなる第2入球手段と、を有し、前記判別条件成立手段は、前記第2入球手段に遊技球が入球した場合にも前記判別条件を成立させるものであることを特徴とする遊技機X1。
遊技機X1において、前記第2入球手段は、前記通過手段を通過した球が入球し得る位置に設けられるものであることを特徴とする遊技機X2。
遊技機X2において、前記判定手段による判定結果を示すための識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により前記識別情報を動的表示させる期間を設定する動的表示期間設定手段と、を有し、前記動的表示期間設定手段は、前記通過手段を通過した球が前記第2入球手段に入球可能となる第1期間と、その第1期間よりも入球困難となる第2期間とを少なくとも設定可能なものであることを特徴とする遊技機X3。
遊技機X3において、前記第1期間は、前記第2期間よりも長いことを特徴とする遊技機X4。
<特徴Y群>(有利な普図エンディング)
判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果を報知するための期間を決定する期間決定手段と、を有して、特定の前記判定結果を示すための報知結果が報知されたことに基づいて遊技者に有利な有利状態となる遊技機において、前記有利状態が終了した後に、前記判定手段による次の判定を実行可能とするまでの設定期間を設定する設定手段を有し、前記設定期間は、第1設定期間と、その第1設定期間よりも遊技者に有利となる第2設定期間とが少なくとも設定されているものであることを特徴とする遊技機Y1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、遊技者に有利となる当たり遊技等が実行されるまでの期間が長くなることで、遊技が単調となり、遊技に早期に飽きてしまうという不具合があった。当たり遊技が実行されるまでの期間においても遊技者が楽しむことができ、遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制することが求められていた。遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機Y1によれば、有利状態が設定される場合に、第2設定期間が設定されることを遊技者に期待させることができ、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機Y1において、前記有利状態である場合に、遊技球が通過可能となる第1流路を有し、前記第2設定期間が設定された場合には、前記第1流路へと前記第1設定期間が設定された場合よりも遊技球が流下し易く構成されているものであることを特徴とする遊技機Y2。
遊技機Y2によれば、遊技機Y1の奏する効果に加え、第2設定期間が設定された場合には、第1流路へと遊技球が流下し易くすることができ、第2設定期間が設定されることをより期待させることができるという効果がある。
遊技機Y1またはY2において、前記第2設定期間は、前記有利状態となった次の前記判定手段による判定結果が前記特定の判定結果となり前記有利状態となったことで、前記第1流路へと遊技球が通過することで前記特典が付与され易くなる期間で設定されているものであることを特徴とする遊技機Y3。
遊技機Y3によれば、遊技機Y1またはY2の奏する効果に加え、第2設定期間が設定されたことで、次に有利状態が設定されることへの価値を高めることができ、有利状態が設定されることへの期待を高めることができるという効果がある。
遊技機Y1からY3のいずれかにおいて、前記第1流路を流下した遊技球が可能な位置に配置され、遊技球が入球することで前記特典の少なくとも一部が付与される特定入球手段と、その特定入球手段に遊技球が入球可能となる第1状態と、その第1状態よりも入球が困難となる第2状態とを設定する状態設定手段と、を有し、前記第2設定期間は、前記第1状態が設定されている期間に、前記特定入球手段へと遊技球が到達可能となる期間で構成されているものであることを特徴とする遊技機Y4。
遊技機Y4によれば、遊技機Y1からY3のいずれかの遊技機が奏する効果に加え、第2設定期間が設定されることで、特定入球手段へと遊技球が到達することが容易となるので、より第2設定期間が設定されることへの期待感を高めることができるという効果がある。
遊技機Y4において、前記有利状態となることで遊技球が入球可能となる入球手段と、その入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特定判定を実行する特定判定手段と、その特定判定手段により前記特定判定が実行されたことに基づいて、前記特定入球手段を前記第1状態に設定するまでの期間を可変させるための可変期間を決定する期間決定手段と、を有し、前記期間決定手段は、前記第2設定期間が設定されていない場合にも、遊技者に有利となる期間を決定可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機Y5。
遊技機Y5によれば、遊技機Y4の奏する効果に加え、期間決定手段により第2設定期間が設定されていない場合にも、遊技者に有利となる期間が決定されるので、遊技者に有利となる状態を増大させることができ、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴β群派生>(一定間隔の普図当たりで有利)
判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果を報知するための期間を決定する期間決定手段と、特定の前記判定結果を示すための報知結果が報知されたことに基づいて遊技者に有利となる有利状態を所定条件が成立するまで設定する有利状態設定手段と、その有利状態設定手段により前記有利状態が設定されている場合に、遊技球が通過可能となる第1流路と、を有し、前記第1流路には、前記有利状態が設定される間隔が第1間隔である場合に通過することが可能となる確率が高く設定されているものであることを特徴とする遊技機β1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、さらに遊技の興趣を向上させた遊技機が求められていた。遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
遊技機β1によれば、有利状態が設定される間隔が第1間隔である場合に第1流路を通過することが可能となる確率が高く設定されるので、有利状態が実行された後に次に実行される間隔についても興味を持たせることができ遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機β1において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球を誘導する第1位置と、前記入球手段への入球を困難とする第2位置とに可変可能な可変手段と、を有し、前記有利状態設定手段は、前記有利状態として前記可変手段を前記第1位置へと可変させるものであることを特徴とする遊技機β2。
遊技機β2によれば、遊技機β2の奏する効果に加え、可変手段が第1位置へと可変されることで有利状態が設定されるので、有利状態であることを分かりやすくできるという効果がある。
遊技機β2において、前記有利状態設定手段は、前記有利状態が設定されている場合に、前記入球手段に遊技球が所定数入球したことに基づいて、前記有利状態の設定を解除するものであり、前記有利状態の設定が解除される場合に、前記可変手段の所定範囲上を転動している遊技球が前記第1流路へと誘導されるものであることを特徴とする遊技機β3。
遊技機β3によれば、遊技機β2の奏する効果に加え、有利状態が解除される場合にも可変手段上の遊技球に対して興味を持たせることができ、有利状態の解除についても期待を持たせることができるという効果がある。
遊技機β1からβ3のいずれかにおいて、前記第1流路に誘導された遊技球が入球可能となる特定領域が配置されており、前記特定領域へと遊技球が入球可能な第1状態と、その入球状態よりも遊技球の入球が困難とする第2状態とにされる状態可変手段と、前記第1流路を遊技球が流下する流下期間が経過するよりも前に前記状態可変手段を前記第1状態に可変した後に、前記第2状態へと可変する第1可変制御と、前記流下期間が経過する期間には前記状態可変手段を前記第1状態となるように可変する第2可変制御とのいずれか一方を少なくとも実行する可変制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機β4。
遊技機β4によれば、遊技機β1からβ3のいずれかの奏する効果に加え、可変制御手段により第2可変制御が実行されることを期待させることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴Z群>(普電の下方にアタッカ)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段への入球に基づいて判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段の判定結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示手段と、前記表示手段に特定の判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記入球手段へと遊技球の入球を容易にする第1状態と、その第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、特定条件の成立に基づいて、前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定条件が成立するまで可変させる可変制御手段と、を有した遊技機において、前記可変手段が前記第1状態であることにより前記可変手段に誘導され、前記第1入球手段に入球する前に前記第2状態に可変されることで流下した遊技球が入球可能となる特定流路と、その特定流路を流下した遊技球が入球可能となる特定領域と、を有し、前記特典遊技実行手段は、前記特定領域へと遊技球が入球可能な入球状態を終了条件が成立するまで設定する前記特典遊技を実行するものであることを特徴とする遊技機Z1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、さらに遊技の興趣を向上させた遊技機が求められていた。遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
遊技機Z1によれば、可変手段により入球手段に入球させることができなかった遊技球に対しても特定流路への入球を期待させて遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機Z1において、前記識別情報の動的表示を開始させる場合に、動的表示期間を決定する動的表示期間決定手段を有し、前記動的表示期間決定手段により決定される前記動的表示期間は、前記特定領域へと遊技球が入球し易い有利動的表示期間と、前記特定領域への入球が困難となる不利動的表示期間とが少なくとも設定されているものであることを特徴とする遊技機Z2。
遊技機Z2によれば、遊技機Z1の奏する効果に加え、識別情報の動的表示期間に対しても遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機Z1またはZ2において、前記特典遊技実行手段は、前記特典遊技の実行開始に基づいて、前記特定領域を一定の規則で前記入球状態の設定を実行開始するものであることを特徴とする遊技機Z3。
遊技機Z3によれば、遊技機Z1またはZ2の奏する効果に加え、特典遊技の実行開始に基づいて、特定領域が一定の規則で入球状態に設定されるので、遊技者に対しての公平性を一定に保つことができるという効果がある。
<特徴AA群>(特図2変動に基づく演出)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段への入球に基づいて判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段の判定結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により前記識別情報が動的表示される動的表示期間を決定する動的表示期間決定手段と、前記表示手段に特定の判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、終了条件が成立するまで遊技球が入球可能となる特定入球手段と、を有した遊技機において、前記特定入球手段へと入球可能となる流路を流下する遊技球を検出可能な検出手段と、前記動的表示期間に演出を実行することが可能な演出実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記検出手段による検出結果に基づいた前記演出の少なくとも一部を実行するものであることを特徴とする遊技機AA1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選結果を報知する場合に、抽選結果を示唆する演出を所定期間実行した後に抽選結果を遊技者に報知するように構成することで、遊技者が抽選結果に対する期待を高く抱くことができる遊技機が提案されている。(例えば、特開2013-226399号公報)。ところで、予め決定している抽選結果に基づいて演出が実行されるため、演出が一定のものとなりやすく遊技が単調となり、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうという不具合があった。遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AA1によれば、特定入球手段へと入球可能となる流路を流下する遊技球が検出手段により検出されて、その検出結果に基づいて実行されている演出の少なくとも一部が実行されるので、識別情報の動的表示だけでなく実行されている演出が遊技球の流下により可変されるように実行でき、遊技の興趣を向上して、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AA1において、前記動的表示期間決定手段により決定される前記動的表示期間には、前記特定入球手段へと遊技球が入球し易く設定された第1動的表示期間が少なくとも設定されており、前記演出実行手段は、前記第1動的表示期間が決定されていることを少なくとも1の条件として特定演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AA2。
遊技機AA2によれば、遊技機AA1の奏する効果に加え、遊技者に有利となる第1動的表示期間が決定されていることを少なくとも1の条件として特定演出が実行されるので、特定演出が実行されることで、第1動的表示期間が決定されていることを期待させることができるという効果がある。
遊技機AA2において、前記演出実行手段は、前記第1動的表示期間が決定されている場合にも、特定の検出期間に前記検出手段による遊技球の検出がない場合には、前記特定演出とは異なる演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AA3。
遊技機AA3によれば、遊技機AA2の奏する効果に加え、第1動的表示期間が決定されている場合にも、特定の検出期間に遊技球が検出手段により検出されない場合には、特定演出が実行されないので、特定演出の実行が無駄に行われて特定演出への期待度が低下してしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AA1からAA3のいずれかにおいて、前記特定入球手段には、入球した遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、前記特定領域を通過することに基づいて、前記特典遊技を実行するための設定が実行されるものであることを特徴とする遊技機AA4。
遊技機AA4によれば、遊技機AA1からAA3のいずれかの奏する効果に加え、特定入球手段に遊技球が入球することで特定領域を遊技球が通過して特典遊技が実行されることを期待させることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AA4において、前記入球手段へと遊技球の入球を容易にする第1状態と、その第1状態よりも遊技球の入球を困難とする第2状態とに可変可能な可変手段と、特定条件の成立に基づいて、前記可変手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定条件が成立するまで可変させる可変制御手段と、を有し、前記流路は、前記可変手段が前記第1状態であることにより前記可変手段に誘導され、前記第1入球手段に入球する前に前記第2状態に可変されることで流下した遊技球が流入可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機AA5。
遊技機AA5によれば、遊技機AA4の奏する効果に加え、可変手段が可変されることで入球手段に入球しなかった遊技球に対しても流路へと流入することを期待させることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AA5において、前記特定入球手段は、前記流路を流下して入球した遊技球が前記特定領域に通過し易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機AA6。
遊技機AA6によれば、遊技機AA5の奏する効果に加え、流路を流下することで特定領域に通過することに対する期待度を高めることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴AB群>(普電非入賞球が、特電に入賞可能)
遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1判別を実行可能な第1判別手段と、その第1判別手段による判別結果を示すための第1識別情報を、表示手段に所定期間動的表示させることが可能な第1動的表示手段と、遊技球が入球可能な第1状態とその第1状態よりも入球困難となる第2状態とに可変可能な第1可変入球手段と、前記第1判別手段による判別結果が特定の判別結果である場合に、前記第1可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変させる第1可変制御手段と、前記第1可変入球手段へと遊技球を誘導することが可能な第1誘導路と、遊技球が入球可能な第2入球手段と、その第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段による判別結果を示すための第2識別情報を、表示手段に所定期間動的表示させることが可能な第2動的表示手段と、前記第1誘導路に設けられ、遊技球が入球可能な第1状態とその第1状態よりも入球困難となる第2状態とに可変可能な第2可変入球手段と、前記第2判別手段による判別結果が特定の判別結果である場合に、前記第2可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと可変させる第2可変制御手段と、を有する遊技であって、前記第1可変入球手段は、前記第2可変入球手段に入球すること無く前記第1誘導路を流下した遊技球が入球し得るものであることを特徴とする遊技機AB1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、第1始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて変動表示が所定期間実行される第1図柄と第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて変動表示が所定期間実行される第2図柄とを有し、夫々の図柄を同時に変動可能としたものがある。このような遊技機において、第2図柄の抽選結果として所定の抽選結果(例えば、小当たり)となった場合に、遊技者に小特典を付与可能な小特典遊技(例えば、小当たり遊技)を実行するように構成し、その第2図柄の抽選が実行され易い遊技状態と、実行され難い遊技状態とを設定可能に構成しているものがある。(例えば、特開2015-39398号公報)。
かかる従来型の遊技機では、第2図柄の変動時間の長さを異ならせることで、その第2図柄の抽選が実行され易い遊技状態と、実行され難い遊技状態とを設定可能にし、結果として、小特典遊技が実行され易い遊技状態と、され難い遊技状態とを設定するように構成しているため、例えば、第2図柄の抽選が行い易い状態において、小特典遊技により遊技者に付与される特典量を異ならせるといった詳細な設定をすることが出来ず、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記例示した問題点等を解決することを目的とする。
遊技機ABによれば、第2可変手段の状況に応じて第1可変入球手段へ到達する遊技球の数を可変させることができるため、第1可変入球手段へ到達する球数を第2可変手段の制御内容によって調整することが可能となる。よって、第1可変入球手段を開放動作させる遊技において遊技者に付与される特典量を調整することができるため、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機AB1において、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、前記第2動的表示手段により実行される前記第2識別情報の動的表示期間を、異なる期間から設定可能な動的表示期間設定手段と、を有し、前記動的表示期間設定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定される場合に、前記第2遊技状態が設定される場合よりも長い動的表示期間を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機AB2。
遊技機AB2によれば、遊技機AB1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、設定される遊技状態に応じて、第2動的表示手段の動的表示期間を可変させることができる。さらに、第1遊技状態が設定されている場合は、第2遊技状態が設定される場合よりも長い動的表示期間が設定され易くなる。よって、第2可変入球手段に球が入球し得ない期間を長くすることができるため、第1可変入球手段に球を到達させ易くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AB2において、前記第2可変入球手段は、遊技球が入球可能な開口部と、その開口部を開閉させる開閉蓋部材と、を少なくとも有するものであり、前記開閉蓋部材が前記開口部を閉鎖されている状態では、前記開閉蓋部材の上面が前記第1誘導路の一部を形成するように構成し、前記動的表示期間設定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定される場合に、前記開閉蓋部材の上面を遊技球が通過するための通過時間よりも長い動的表示期間を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機AB3。
遊技機AB3によれば、上述した遊技機AB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定されている場合には、確実に第1可変入球手段に球を到達させることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AB2またはAB3において、複数の異なる可変パターンの中から前記第2可変制御手段により可変制御される可変パターンを設定可能な可変パターン設定手段を有し、前記可変パターン設定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定される場合に、前記第2遊技状態が設定される場合よりも、前記第2可変入球手段が前記第2状態となる期間が長い可変パターンを設定するものであることを特徴とする遊技機AB4。
遊技機AB4によれば、遊技機AB2またはAB3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が設定される場合には、第2遊技状態が設定される場合よりも、第2可変入球手段が第2状態となる期間が長い可変パターンが設定されるため、第1遊技状態をより遊技者に有利な遊技状態とすることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴AC群>(特図1変動中の特図2抽選に基づいて特図1抽選結果を示唆)
第1判別を実行可能な第1判別手段と、その第1判別手段による判別結果を示すための第1識別情報を所定期間動的表示させる第1動的表示手段と、前記第1識別情報が表示される第1表示手段と、第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段による判別結果を示すための第2識別情報を所定期間動的表示させる第2動的表示手段と、前記第2識別情報が表示される第2表示手段と、前記第1表示手段に特定の第1判別結果を示すための前記第1識別情報が停止表示されたことに基づいて、第1特典遊技を実行し、前記第2表示手段に特定の第2判別結果を示すための前記第2識別情報が停止表示されたことに基づいて、第2特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示されている間に前記第2判別手段の判別が実行されたことに基づいて、前記第1判別手段の判別結果を示唆するための示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AC1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2015-12907号公報)。ところで、上記した遊技機は、第1特別図柄の抽選結果を示唆するために第1特別図柄専用の変動演出を実行し、第2特別図柄の抽選結果を示唆するために第2特別図柄専用の変動演出を実行するように構成されているため、一方の特別図柄抽選を用いた遊技と、他方の特別図柄抽選を用いた遊技とが独立してしまい、両方の特別図柄抽選を意欲的に実行しようとする意欲が低下してしまうという問題があった。また、複数の特別図柄が同時に変動している場合において、遊技者に各特別図柄の抽選結果を分かり難く報知してしまうという問題があった。また、各特別図柄に対して独立した変動演出が実行されてしまうため、統一感の無い演出が実行されてしまうという問題があった。上記した遊技機において、各特別図柄の抽選結果を示唆するための示唆演出を分かり易く遊技者に提供することにより、さらに遊技の興趣を向上した遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AC1によれば、第1動的表示手段により第1識別情報が動的表示されている間に実行された第2判別手段の判別に基づいて、第1判別手段の判別結果を示唆するための示唆演出が実行されるため、第1判別手段の判別結果を事前に把握しようと遊技者に対して第2判別手段の判別を実行させようと意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AC1において、前記示唆演出実行手段は、前記第1判別手段の判別結果が前記特定の第1判別結果である場合に、前記示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AC2。
遊技機AC2によれば、遊技機AC1の奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、第1判別手段の判別結果が特定の第1判別結果である場合に示唆演出が実行されるため、示唆演出の演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AC2において、前記第1判別手段により前記特定の第1判別結果であると判別されてから、前記特定の第1判別結果を示すための前記第1識別情報が停止表示されるまでの間、前記第2判別手段の判別結果が前記特定の第2判別結果となることを制限する制限手段を有するものであることを特徴とする遊技機AC3。
遊技機AC3によれば、遊技機AC2の奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、第1判別手段の判別結果が特定の第1判別結果である場合には、第2判別手段による判別が特定の第2判別結果となることが制限手段により制限されるため、実行された示唆演出の内容とは異なる特典遊技が実行されてしまうことを抑制することができる。よって、示唆演出の信頼度を高めることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AC1またはAC3において、前記示唆演出実行手段は、前記第2識別情報の表示態様を用いて前記示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AC4。
遊技機AC4によれば、遊技機AC1からAC3のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、第2識別情報の表示態様を用いて示唆演出が実行されるため、遊技者は、第2識別情報の表示態様を見るだけで、第2判別手段の判別結果を確認しながら、第1判別手段の判別結果を予測することが可能となる。よって、遊技者が第2識別情報に注視することとなり遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AC1からAC4のいずれかにおいて、前記第2判別手段の判別結果を集計する集計手段と、その集計手段により集計された前記判別結果に基づいて実行条件の成立を判別する条件成立判別手段と、を有し、前記示唆演出実行手段は、前記条件成立判別手段により前記実行条件が成立したと判別された場合に前記示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AC5。
遊技機AC5によれば、遊技機AC1からAC4のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、第2判別手段の判別結果が集計され、その集計結果が実行条件を満たしている場合に示唆演出が実行されるため、遊技者に対して実行条件を満たすために意欲的に遊技を行わせることができる。よって、遊技の稼働を向上させることができるという効果がある。
遊技機AC1からAC5の何れかにおいて、前記示唆演出実行手段により実行される前記示唆演出の演出態様を設定する演出態様設定手段を有し、前記演出態様設定手段は、第1示唆態様とその第1示唆態様よりも前記第1判別手段の判別結果を分かり難く示唆する第2示唆態様とを設定可能なものであることを特徴とする遊技機AC6。
遊技機AC6によれば、遊技機AC1からAC5のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、演出態様設定手段により設定された演出態様によって、分かり易い示唆演出と、分かり難い示唆演出と、が実行される。これにより、1回の示唆演出によって第1判別手段の判別結果を容易に把握されてしまうことを抑制することができる。よって、示唆演出を複数回実行させようと意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機AC6において、前記示唆演出実行手段により実行された前記示唆演出の実行回数を計測する回数計測手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記回数計測手段により計測された前記示唆演出の実行回数が所定回数である場合よりも、その所定回数よりも多い特定回数である場合のほうが前記第1示唆態様を設定し易いものであることを特徴とする遊技機AC7。
遊技機AC7によれば、遊技機AC6の奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、示唆演出が実行された回数が多いほど遊技者に分かり易い示唆演出が実行されるため、示唆演出を複数回実行させようと意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴BA群>(第1有利状態の連続回数が多い方が、より有利な第2有利状態が設定され易くなる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、その第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定することが可能な第1遊技状態設定手段と、前記第2遊技状態において予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記特定条件は、前記第1遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて設定された前記第2遊技状態よりも、前記第2遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて設定された前記第2遊技状態の方が成立し易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BA1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。更に、上述した従来型の遊技機の中には、当たり状態が終了した後に比較的有利な遊技状態が設定され、その比較的有利な遊技状態において特定回数の抽選で連続して外れとなった場合に、より有利な状態へと移行するものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、比較的有利な遊技状態から、より有利な遊技状態への移行条件が、比較的有利な遊技状態となった時点の状況によらず固定であったため、比較的有利な遊技状態に設定された時点における遊技者の期待感を向上させ難く、遊技者の遊技に対する興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して遊技機BA1によれば、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、その第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定することが可能な第1遊技状態設定手段と、前記第2遊技状態において予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第3遊技状態に設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記特定条件は、前記第1遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて設定された前記第2遊技状態よりも、前記第2遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて設定された前記第2遊技状態の方が成立し易くなるように構成されているものである。
これにより、第2遊技状態になった場合に、第1遊技状態よりも有利となる上に、第3遊技状態へと移行し易くなるので、遊技者の第3遊技状態に対する期待感を向上させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA1において、前記特定条件は、前記第1遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて前記第2遊技状態が設定された場合よりも、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、特定回数以上連続して前記第2遊技状態が設定されている場合の方が成立し易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BA2。
遊技機BA2によれば、遊技機BA1の奏する効果に加え、前記特定条件は、前記第1遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて前記第2遊技状態が設定された場合よりも、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、特定回数以上連続して前記第2遊技状態が設定されている場合の方が成立し易くなるように構成されているので、第2遊技状態において特定条件が成立することなく特典遊技が実行されたとしても、第3遊技状態に対する期待感をより向上させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA1又はBA2において、前記第2遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて前記第2遊技状態が設定された場合に、当該第2遊技状態において予め定められた第1回数に渡って連続して、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、前記第3遊技状態を設定するものであり、前記第2遊技状態設定手段は、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、特定回数以上連続して前記第2遊技状態が設定されている場合に、当該第2遊技状態において前記第1回数よりも少ない第2回数に渡って連続して、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、前記第3遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BA3。
遊技機BA3によれば、遊技機BA1又はBA2の奏する効果に加え、前記第2遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態の間に前記特典遊技が実行されたことに基づいて前記第2遊技状態が設定された場合に、当該第2遊技状態において予め定められた第1回数に渡って連続して、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、前記第3遊技状態を設定するものであり、前記第2遊技状態設定手段は、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、特定回数以上連続して前記第2遊技状態が設定されている場合に、当該第2遊技状態において前記第1回数よりも少ない第2回数に渡って連続して、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、前記第3遊技状態を設定するものである。
これにより、第2遊技状態において、特定の判別結果になるよりも、外れ判別結果が連続することを期待するという斬新な遊技性を実現することができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA1からBA3のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、前記判別手段の判別結果が特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記第3遊技状態は、前記第2遊技状態よりも前記可変遊技が実行され易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BA4。
遊技機BA4によれば、遊技機BA1からBA3のいずれかが奏する効果に加え、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、前記判別手段の判別結果が特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記第3遊技状態は、前記第2遊技状態よりも前記可変遊技が実行され易くなるように構成されているものである。
これにより、第3遊技状態においては、入球手段へと遊技球を入球させる機会が多くなるため、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA4において、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2判別手段による判別は、前記第1判別手段による判別よりも前記第2判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであり、前記第3遊技状態は、他の遊技状態よりも前記第2の判別条件が成立し易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BA5。
遊技機BA5によれば、遊技機BA4の奏する効果に加え、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2判別手段による判別は、前記第1判別手段による判別よりも前記第2判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであり、前記第3遊技状態は、他の遊技状態よりも前記第2の判別条件が成立し易くなるように構成されているものである。
これにより、第3遊技状態において、第2判別手段の判別結果に注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BA1から遊技機BA5のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段へと遊技球が入球可能となる第3位置と、その第3位置よりも遊技球が入球困難となる第4位置と、に可変可能な第2可変手段と、を備え、前記第1判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BA6。
遊技機BA6によれば、遊技機BA1からBA5のいずれかが奏する効果に加え、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段へと遊技球が入球可能となる第3位置と、その第3位置よりも遊技球が入球困難となる第4位置と、に可変可能な第2可変手段と、を備え、前記第1判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものである。
これにより、第2可変手段の可変位置に注目させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BA6において、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態、および前記第3遊技状態よりも、前記第2可変手段が第3位置に可変され易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BA7。
遊技機BA7によれば、遊技機BA6の奏する効果に加え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態、および前記第3遊技状態よりも、前記第2可変手段が第3位置に可変され易くなるように構成されているので、第2遊技状態の有利度合いを向上させることができるという効果がある。
遊技機BA6又はBA7において、遊技球が通過可能な通過手段と、その通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判別を実行する通過判別手段と、その通過判別手段の判別結果が第3の判別結果となったことに基づいて、前記第2可変手段を所定の可変パターンで可変させる可変制御手段と、を備え、前記通過判別手段は、前記第2遊技状態において判別が実行された場合に、第1確率で前記第3の判別結果となり、前記第1遊技状態、および前記第3遊技状態において判別が実行された場合に、前記第1確率よりも低い第2確率で前記第3の判別結果となるものであることを特徴とする遊技機BA8。
遊技機BA8によれば、遊技機BA6又はBA7の奏する効果に加え、遊技球が通過可能な通過手段と、その通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判別を実行する通過判別手段と、その通過判別手段の判別結果が第3の判別結果となったことに基づいて、前記第2可変手段を所定の可変パターンで可変させる可変制御手段と、を備え、前記通過判別手段は、前記第2遊技状態において判別が実行された場合に、第1確率で前記第3の判別結果となり、前記第1遊技状態、および前記第3遊技状態において判別が実行された場合に、前記第1確率よりも低い第2確率で前記第3の判別結果となるものである。
これにより、通過判別手段の判別結果に注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BB群>(動的表示の結果を、当該結果とは少なくとも異なる内容を報知するための演出において示唆する)
第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、その第1判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1判別手段の判別結果を示すための第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、その第2判別手段の判別結果を示すための第2演出を、前記第1演出と重複して実行可能な第2演出実行手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出を実行することで前記第1演出と前記第2演出とが重複して実行される場合に、前記第2演出において、前記第1演出により示される前記第1判別手段の判別結果を示唆可能な特定の演出態様を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機BB1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる当たり遊技を実行するものがある。さらに、係る従来型の遊技機の中には、第1特別図柄と第2特別図柄とを同時に変動させることが可能な遊技機が提案されていた(例えば、特開2015-12907号公報)。ところで、上記した遊技機は、第1特別図柄の抽選結果を示唆するために第1特別図柄専用の変動演出を実行し、第2特別図柄の抽選結果を示唆するために第2特別図柄専用の変動演出を実行するように構成されているため、一方の特別図柄抽選を用いた遊技と、他方の特別図柄抽選を用いた遊技とが独立してしまい、両方の特別図柄抽選を意欲的に実行しようとする意欲が低下してしまうという問題があった。また、複数の特別図柄が同時に変動している場合において、遊技者に各特別図柄の抽選結果を分かり難く報知してしまうという問題があった。また、各特別図柄に対して独立した変動演出が実行されてしまうため、演出を好適に実行することができなくなってしまうという問題点があった。
これに対して遊技機BB1によれば、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、その第1判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1判別手段の判別結果を示すための第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、その第2判別手段の判別結果を示すための第2演出を、前記第1演出と重複して実行可能な第2演出実行手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2演出を実行することで前記第1演出と前記第2演出とが重複して実行される場合に、前記第2演出において、前記第1演出により示される前記第1判別手段の判別結果を示唆可能な特定の演出態様を実行可能に構成されているものである。
これにより、第2演出により第2判別手段の判別結果だけでなく、第1判別手段の判別結果も示唆することができるので、より好適な演出態様を実現することができるという効果がある。
遊技機BB1において、前記第2演出実行手段は、前記第1演出により前記第1判別手段の判別結果が示されるよりも前に、前記第2演出において前記特定の演出態様を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機BB2。
遊技機BB2によれば、遊技機BB1の奏する効果に加え、前記第2演出実行手段は、前記第1演出により前記第1判別手段の判別結果が示されるよりも前に、前記第2演出において前記特定の演出態様を実行可能に構成されているので、第1演出を最後まで確認しなくても、第2演出を確認することで第1判別手段の判別結果を確認することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1又はBB2において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を備え、前記第1の判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2の判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BB3。
遊技機BB3によれば、遊技機BB1又はBB2の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を備え、前記第1の判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2の判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものである。
これにより、第1入球手段と、第2入球手段とに注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1からBB3のいずれかにおいて、前記遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難となる第2状態と、に可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記第2判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、前記可変入球手段が所定期間、前記第2状態から前記第1状態に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2判別手段の判別結果が前記第2の判別結果となったことに基づいて実行される前記第2演出において、前記特定の演出態様を示唆可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機BB4。
遊技機BB4によれば、遊技機BB1からBB3の何れかが奏する効果に加え、前記遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難となる第2状態と、に可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記第2判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、前記可変入球手段が所定期間、前記第2状態から前記第1状態に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記第2演出実行手段は、前記第2判別手段の判別結果が前記第2の判別結果となったことに基づいて実行される前記第2演出において、前記特定の演出態様を示唆可能に構成されているものである。
これにより、第2判別手段の判別結果が第2の判別結果となることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BB4において、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、第1判別手段の判別が実行され易い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記第2判別手段の判別が実行され易い第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に変更する遊技状態変更手段と、を備えることを特徴とする遊技機BB5。
遊技機BB5によれば、遊技機BB4の奏する効果に加え、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、第1判別手段の判別が実行され易い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記第2判別手段の判別が実行され易い第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に変更する遊技状態変更手段と、を備える。
これにより、第1遊技状態において、特定条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1又はBB2において、遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難となる第2状態と、に可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記第2判別手段は、前記可変入球手段へと遊技球が入球したか否かを判別するものであり、前記第2演出は、前記可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の音声を出力する演出で構成されているものであることを特徴とする遊技機BB6。
遊技機BB6によれば、遊技機BB1又はBB2の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難となる第2状態と、に可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記第2判別手段は、前記可変入球手段へと遊技球が入球したか否かを判別するものであり、前記第2演出は、前記可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の音声を出力する演出で構成されているものである。
これにより、音声による聴覚的な演出を実行することができるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1からBB6のいずれかにおいて、特定の演出態様には、第1演出態様と、その第1演出態様よりも前記特定の判別結果を示すための前記第1演出が実行されている場合に前記第2演出実行手段により実行される割合が高くなる第2演出態様と、が少なくとも含まれていることを特徴とする遊技機BB7。
遊技機BB7によれば、遊技機BB1からBB6のいずれかにおいて、特定の演出態様には、第1演出態様と、その第1演出態様よりも前記特定の判別結果を示すための前記第1演出が実行されている場合に前記第2演出実行手段により実行される割合が高くなる第2演出態様と、が少なくとも含まれているので、第2演出において、第2演出態様が実行されることをより強く期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB7において、前記特定の演出態様には、前記特定の判別結果を示すための前記第1演出が実行されている場合にのみ、前記第2演出実行手段により実行され得る第3演出態様が少なくとも含まれていることを特徴とする遊技機BB8。
遊技機BB8によれば、遊技機BB7の奏する効果に加え、前記特定の演出態様には、前記特定の判別結果を示すための前記第1演出が実行されている場合にのみ、前記第2演出実行手段により実行され得る第3演出態様が少なくとも含まれているので、第3演出態様が実行された場合に、遊技者に対してより大きな喜びを抱かせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1からBB8のいずれかにおいて、前記第2演出は、少なくとも所定期間の間において、前記第1演出よりも遊技者にとって視認し易い態様で実行されるものであることを特徴とする遊技機BB9。
遊技機BB9によれば、遊技機BB1からBB8のいずれかが奏する効果に加え、前記第2演出は、少なくとも所定期間の間において、前記第1演出よりも遊技者にとって視認し易い態様で実行されるので、視認し易い第2演出を確認することにより、第2判別手段の判別結果と、第1判別手段の判別結果とを共に確認することができる。よって、遊技者の利便性を向上させることができるという効果がある。
<特徴BC群>(不利状態において大当たりとは少なくとも異なる特定条件の成立に基づいて、直接有利状態に移行させる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、遊技者にとって不利な第1遊技状態の間に、前記特典遊技の実行とは少なくとも異なる特定の設定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な第2遊技状態を設定する第2遊技状態設定手段と、前記第2遊技状態において、予め定められた特定条件が成立する毎に、遊技者が所定の特典を獲得し得る獲得遊技を実行する獲得遊技実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機BC1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。更に、上述した従来型の遊技機の中には、当たり状態が終了した後に比較的有利な遊技状態が設定され、その比較的有利な遊技状態において特定回数の抽選で連続して外れとなった場合に、より有利な状態へと移行するものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、比較的有利な遊技状態へと移行させなければ、より有利な遊技状態へと移行させることが困難に構成されているので、不利な遊技状態における興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して遊技機BC1によれば、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、遊技者にとって不利な第1遊技状態の間に、前記特典遊技の実行とは少なくとも異なる特定の設定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な第2遊技状態を設定する第2遊技状態設定手段と、前記第2遊技状態において、予め定められた特定条件が成立する毎に、遊技者が所定の特典を獲得し得る獲得遊技を実行する獲得遊技実行手段と、を備える。
これにより、不利な第1遊技状態において、特定の設定条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC1において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて前記所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記獲得遊技実行手段は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことを前記特定条件の成立として、前記獲得遊技として前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変するように制御するものであることを特徴とする遊技機BC2。
遊技機BC2によれば、遊技機BC1の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて前記所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記獲得遊技実行手段は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことを前記特定条件の成立として、前記獲得遊技として前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変するように制御するものである。
これにより、第2遊技状態において、入球手段へと遊技球が入球するか否かに注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC2において、少なくとも前記第2遊技状態において前記獲得遊技が実行された場合に、当該獲得遊技の実行が終了した後も、前記第2遊技状態が維持されるものであることを特徴とする遊技機BC3。
遊技機BC3によれば、遊技機BC2の奏する効果に加え、少なくとも前記第2遊技状態において前記獲得遊技が実行された場合に、当該獲得遊技の実行が終了した後も、前記第2遊技状態が維持されるので、第2遊技状態の有利度合いをより高めることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC2又はBC3において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を備え、前記判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する第1判別条件と、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する第2判別条件と、で少なくとも構成されるものであり、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される判別は、前記第1判別条件の成立に基づいて実行される判別よりも、前記第2判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであり、前記第1遊技状態は、前記第2判別条件の成立に基づいて判別が実行された場合に、前記第2遊技状態よりも判別結果が出難くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BC4。
遊技機BC4によれば、遊技機BC2又はBC3の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を備え、前記判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する第1判別条件と、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する第2判別条件と、で少なくとも構成されるものであり、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される判別は、前記第1判別条件の成立に基づいて実行される判別よりも、前記第2判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであり、前記第1遊技状態は、前記第2判別条件の成立に基づいて判別が実行された場合に、前記第2遊技状態よりも判別結果が出難くなるように構成されている。
これにより、第2遊技状態における有利度合いをより向上させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BC1からBC4のいずれかにおいて、前記第2遊技状態は、少なくとも前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果となるまでの間、同一の遊技状態に維持されるものであることを特徴とする遊技機BC5。
遊技機BC5によれば、遊技機BC1からBC4のいずれかが奏する効果に加え、前記第2遊技状態は、少なくとも前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果となるまでの間、同一の遊技状態に維持されるので、第2遊技状態において、特定の判別結果にならないことを期待する斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BC5において、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも、前記特定の判別結果となる確率が低いものであることを特徴とする遊技機BC6。
遊技機BC6によれば、遊技機BC5の奏する効果に加え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも、前記特定の判別結果となる確率が低いので、第2遊技状態における有利度合いをより高めることができるという効果がある。
遊技機BC5又はBC6において、遊技機の設定を初期化する初期化手段を備え、前記第2遊技状態は、前記初期化手段による前記初期化が行われた場合に設定される遊技状態で構成されているものであることを特徴とする遊技機BC7。
遊技機BC7によれば、遊技機BC5又はBC6の奏する効果に加え、遊技機の設定を初期化する初期化手段を備え、前記第2遊技状態は、前記初期化手段による前記初期化が行われた場合に設定される遊技状態で構成されている。
これにより、初期化により設定される遊技状態が有利になるという、一般的な遊技機とは異なる極めて特殊な遊技性を提供することができるという効果がある。
遊技機BC7において、前記初期化手段による前記初期化が行われたことに基づいて前記第2遊技状態が設定されてから、予め定められた特定条件が成立するまでの間、前記獲得遊技が実行され難くなるように制限する制限手段を備えることを特徴とする遊技機BC8。
遊技機BC8によれば、遊技機BC7の奏する効果に加え、前記初期化手段による前記初期化が行われたことに基づいて前記第2遊技状態が設定されてから、予め定められた特定条件が成立するまでの間、前記獲得遊技が実行され難くなるように制限する制限手段を備えるので、初期化時に有利となりすぎてしまうことを抑制できる。よって、初期化後から遊技者にとって過剰に有利となってしまい、ホールに不利益を与えてしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BC8において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて前記所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記獲得遊技実行手段は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことを前記特定条件の成立として、前記獲得遊技として前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変するように制御するものであり、前記制限手段は、前記判別手段の判別結果が前記第2の判別結果となってから、前記獲得遊技が開始されるまでの期間が、前記制限手段による制限が行われていない場合よりも長くなるように制御することを特徴とする遊技機BC9。
遊技機BC9によれば、遊技機BC8の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて前記所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記獲得遊技実行手段は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことを前記特定条件の成立として、前記獲得遊技として前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変するように制御するものであり、前記制限手段は、前記判別手段の判別結果が前記第2の判別結果となってから、前記獲得遊技が開始されるまでの期間が、前記制限手段による制限が行われていない場合よりも長くなるように制御する。
これにより、初期化後の第2遊技状態の有利度合いを低くすることができるという効果がある。
<特徴BD群>(RBAMクリ時の通常状態と、他の契機で移行される通常状態とで有利度合いを異ならせる)
遊技機の設定を初期化したことに基づいて、遊技状態を予め定められた第1遊技状態に設定可能な第1状態設定手段と、遊技機に対する電源投入とは少なくとも異なる予め定められた特定の設定条件の成立に基づいて、前記第1遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する第2状態設定手段と、前記第1状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、有利度合いに関する特定要素を予め定められた特定の有利度合い以下に設定し、前記第2状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記特定要素を前記特定の有利度合いよりも高くなるように設定する特定要素設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BD1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。更に、係る従来型の遊技機の中には、遊技機の設定を初期化した場合に設定される遊技状態(所謂、通常状態)よりも有利度合いの低い遊技状態を設ける構成とする斬新な遊技性のものも存在する。
しかしながら、係る従来型の遊技機においては、斬新な遊技性を実現しようとして、初期化後の遊技状態の有利度合いを高くしてしまうと、初期化することにより遊技者に過剰に有利となってしまうので、ホールにとって初期化を行い難い遊技機となってしまう虞がある。
これに対して遊技機BD1によれば、遊技機の設定を初期化したことに基づいて、遊技状態を予め定められた第1遊技状態に設定可能な第1状態設定手段と、遊技機に対する電源投入とは少なくとも異なる予め定められた特定の設定条件の成立に基づいて、前記第1遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する第2状態設定手段と、前記第1状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、有利度合いに関する特定要素を予め定められた特定の有利度合い以下に設定し、前記第2状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記特定要素を前記特定の有利度合いよりも高くなるように設定する特定要素設定手段と、を備える。
これにより、第1状態設定手段よりも、第2状態設定手段により第1遊技状態が設定されることを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を口授押させることができるという効果がある。
遊技機BD1において、前記特定要素設定手段は、前記第1状態設定手段により設定された前記第1遊技状態の間に予め定められた特定の設定条件が成立したことに基づいて、前記特定要素を前記特定の有利度合いよりも高くなるように設定するものであることを特徴とする遊技機BD2。
遊技機BD2によれば、遊技機BD1の奏する効果に加え、前記特定要素設定手段は、前記第1状態設定手段により設定された前記第1遊技状態の間に予め定められた特定の設定条件が成立したことに基づいて、前記特定要素を前記特定の有利度合いよりも高くなるように設定するので、特定の設定条件が成立することを期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD1又はBD2において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記特定要素設定手段は、前記特定要素として、前記可変遊技の実行され易さを可変するものであることを特徴とする遊技機BD3。
遊技機BD3によれば、遊技機BD1又はBD2の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記特定要素設定手段は、前記特定要素として、前記可変遊技の実行され易さを可変するものである。
これにより、第1遊技状態において、可変遊技の実行され易さを可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD3において、識別情報を表示可能な表示手段と、その表示手段に対して前記判別手段の判別結果を示す前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段による前記識別情報の動的表示における動的表示期間を決定する動的表示期間決定手段と、を備え、前記特定要素設定手段は、前記第1状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記動的表示期間決定手段により予め定められた第1期間以上の長さの期間が設定され易くなるように制御し、前記第2状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第1期間よりも短い長さの期間が設定され易くなるように制御するものであることを特徴とする遊技機BD4。
遊技機BD4によれば、遊技機BD3の奏する効果に加え、識別情報を表示可能な表示手段と、その表示手段に対して前記判別手段の判別結果を示す前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段による前記識別情報の動的表示における動的表示期間を決定する動的表示期間決定手段と、を備え、前記特定要素設定手段は、前記第1状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記動的表示期間決定手段により予め定められた第1期間以上の長さの期間が設定され易くなるように制御し、前記第2状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第1期間よりも短い長さの期間が設定され易くなるように制御するものである。
これにより、第1遊技状態において、有利度合いをより確実に可変させることができるという効果がある。
遊技機BD4において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を備え、前記判別条件は、前記第1入球手段へと入球したことに基づいて成立する第1判別条件と、前記第2入球手段へと入球したことに基づいて成立する第2判別条件と、で少なくとも構成されているものであり、前記判別手段は、前記第1判別条件の成立に基づいて判別が実行された場合よりも、前記第2判別条件の成立に基づいて判別が実行された場合の方が、前記特定の判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであり、前記特定要素設定手段は、前記第1状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間として、前記第1期間以上の長さの期間が設定され易くなるように制御し、前記第2状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間として、前記第1期間よりも短い長さの期間が設定され易くなるように制御するものであることを特徴とする遊技機BD5。
遊技機BD5によれば、遊技機BD4の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、を備え、前記判別条件は、前記第1入球手段へと入球したことに基づいて成立する第1判別条件と、前記第2入球手段へと入球したことに基づいて成立する第2判別条件と、で少なくとも構成されているものであり、前記判別手段は、前記第1判別条件の成立に基づいて判別が実行された場合よりも、前記第2判別条件の成立に基づいて判別が実行された場合の方が、前記特定の判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであり、前記特定要素設定手段は、前記第1状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間として、前記第1期間以上の長さの期間が設定され易くなるように制御し、前記第2状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間として、前記第1期間よりも短い長さの期間が設定され易くなるように制御するものである。
これにより、第2判別手段の判別の実行間隔を異ならせることで有利度合いを異ならせることができるという効果がある。
遊技機BD5において、前記判別手段の判別結果が予め定められた第2の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記特典遊技の終了後における遊技状態として、前記特定要素が前記特定の有利度合い以下に設定された前記第1遊技状態よりも遊技者に有利で、且つ、前記特定要素が前記特定の有利度合いよりも高く設定された前記第1遊技状態よりも遊技者に不利な第2遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第2状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で所定の変更条件が成立したことを前記特定の設定条件の成立として、前記第1遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BD6。
遊技機BD6によれば、遊技機BD5の奏する効果に加え、前記判別手段の判別結果が予め定められた第2の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記特典遊技の終了後における遊技状態として、前記特定要素が前記特定の有利度合い以下に設定された前記第1遊技状態よりも遊技者に有利で、且つ、前記特定要素が前記特定の有利度合いよりも高く設定された前記第1遊技状態よりも遊技者に不利な第2遊技状態を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第2状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている状態で所定の変更条件が成立したことを前記特定の設定条件の成立として、前記第1遊技状態を設定するものである。
これにより、第2遊技状態において、所定の変更条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD6において、前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも前記判別手段の判別結果が前記第2の判別結果となる確率が低くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BD7。
遊技機BD7によれば、遊技機BD6の奏する効果に加え、前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも前記判別手段の判別結果が前記第2の判別結果となる確率が低くなるように構成されているので、第1遊技状態は、判別手段の判別結果が低いにもかかわらず、第2状態設定手段によって設定されると有利になるという斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BD6又はBD7において、前記特定要素設定手段は、前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間として、前記第1期間以上の長さの期間が設定され易くなるように制御するものであることを特徴とする遊技機BD8。
遊技機BD8によれば、遊技機BD6又はBD7の奏する効果に加え、前記特定要素設定手段は、前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間として、前記第1期間以上の長さの期間が設定され易くなるように制御するので、第2遊技状態において第2判別条件が成立し難くすることができるという効果がある。
<特徴BE群>(小当たりRUSHに移行してから小当たり変動が開始されるまでの間で特定演出を実行)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能な第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備えた遊技機において、特定の設定条件の成立に基づいて、前記可変遊技が実行され難い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記可変遊技が実行され易くなる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて第1演出を実行する第1演出実行手段と、その第1演出実行手段により前記第1演出が実行された後で、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果になったことに基づいて、前記第1演出とは異なる演出態様の第2演出を実行する第2演出実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機BE1。
パチンコ機等の遊技機において、液晶表示装置等の表示装置が設けられた遊技機が知られている。この従来型の遊技機では、表示装置において図柄の変動表示が行われ、図柄が予め定められた組み合わせで停止表示されることで、遊技者に有利な大当たり遊技が付与される。また、表示装置には、図柄以外にもキャラクタや風景等の様々な画像が表示され、多種多様な興趣演出を実行することで遊技の興趣向上を図っていた(例えば、特開2003-325886号公報)。
また、係る従来型の遊技機の中には、所定の遊技状態において、遊技者にとって有利な状況が近いということを示す演出態様(準備演出態様)と、その準備演出態様の実行中に遊技者にとって有利な状況になった場合に、有利な状況となったことを示す有利状況演出とを実行可能なものも存在する。
しかしながら、係る従来型の遊技機では、準備演出態様が実行されたとしても、遊技者は、早く有利状況演出が実行されて欲しいと思うのみであり、準備演出態様の実行期間が長くなった場合に遊技者の興趣を損ねてしまう虞があるという問題点があった。
これに対して遊技機BE1によれば、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能な第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置と、に可変可能な可変手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備えたものであり、特定の設定条件の成立に基づいて、前記可変遊技が実行され難い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記可変遊技が実行され易くなる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて第1演出を実行する第1演出実行手段と、その第1演出実行手段により前記第1演出が実行された後で、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果になったことに基づいて、前記第1演出とは異なる演出態様の第2演出を実行する第2演出実行手段と、を備える。
これにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE1において、識別情報を表示可能な表示手段と、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させる動的表示実行手段と、を備え、前記判別条件は、第1判別条件と、その第1判別条件とは異なる第2判別条件と、で少なくとも構成されているものであり、前記動的表示手段は、前記第1判別条件の成立に基づく前記識別情報の動的表示と、前記第2判別条件の成立に基づく前記識別情報の動的表示と、を重複して行うことが可能に構成されているものであり、前記遊技機は、前記第1判別条件と、前記第2判別条件と、のうち一方の判別条件の成立に基づく判別で前記第2判別結果となった場合に、少なくとも当該第2判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間の間、他方の判別条件が成立したことに基づいて実行される判別で、前記特定の判別結果および前記第2判別結果のいずれとも異なる外れ判別結果となるように制御する判別結果制御手段を備えることを特徴とする遊技機BE2。
遊技機BE2によれば、遊技機BE1の奏する効果に加え、識別情報を表示可能な表示手段と、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示させる動的表示実行手段と、を備え、前記判別条件は、第1判別条件と、その第1判別条件とは異なる第2判別条件と、で少なくとも構成されているものであり、前記動的表示手段は、前記第1判別条件の成立に基づく前記識別情報の動的表示と、前記第2判別条件の成立に基づく前記識別情報の動的表示と、を重複して行うことが可能に構成されているものであり、前記遊技機は、前記第1判別条件と、前記第2判別条件と、のうち一方の判別条件の成立に基づく判別で前記第2判別結果となった場合に、少なくとも当該第2判別結果を示すための前記識別情報の動的表示における動的表示期間の間、他方の判別条件が成立したことに基づいて実行される判別で、前記特定の判別結果および前記第2判別結果のいずれとも異なる外れ判別結果となるように制御する判別結果制御手段を備える。
これにより、第1判別条件の成立に基づく判別と、第2判別条件の成立に基づく判別とで、重複して特典遊技が実行されることを抑制できるという効果がある。
遊技機BE2において、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも、前記第2判別条件の成立に基づく判別が実行され易くなるように構成されているものであり、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される判別は、前記特定の判別結果と、前記第2判別結果と、前記外れ判別結果とのうちいずれかの判別結果になるように構成されていることを特徴とする遊技機BE3。
遊技機BE3によれば、遊技機BE2の奏する効果に加え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも、前記第2判別条件の成立に基づく判別が実行され易くなるように構成されているものであり、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される判別は、前記特定の判別結果と、前記第2判別結果と、前記外れ判別結果とのうちいずれかの判別結果になるように構成されている。
これにより、第2遊技状態において特定の判別結果となることを期待させることができるという効果がある。
遊技機BE3において、前記第1遊技状態において、前記特典遊技が実行されたこととは少なくとも異なる特定条件の成立に基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に変更する遊技状態変更手段を備えることを特徴とする遊技機BE4。
遊技機BE4によれば、遊技機BE3の奏する効果に加え、前記第1遊技状態において、前記特典遊技が実行されたこととは少なくとも異なる特定条件の成立に基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に変更する遊技状態変更手段を備えるので、特定条件が成立することを期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE4において、前記遊技状態変更手段は、前記第1遊技状態が設定されてから、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が実行されるまでの間に前記特典遊技が実行されなかった場合に、遊技状態を前記第2遊技状態に変更するものであることを特徴とする遊技機BE5。
遊技機BE5によれば、遊技機BE4の奏する効果に加え、前記遊技状態変更手段は、前記第1遊技状態が設定されてから、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が実行されるまでの間に前記特典遊技が実行されなかった場合に、遊技状態を前記第2遊技状態に変更するので、第1遊技状態において、特典遊技が実行されないことを期待して遊技を行うという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BE5において、前記第1遊技状態は、前記判別手段による判別が実行された場合に第1確率で前記第2判別結果となるように構成されているものであり、前記第2遊技状態は、前記判別手段による判別が実行された場合に前記第1確率よりも低い第2確率で前記第2判別結果となるように構成されているものであり、前記遊技状態変更手段は、前記第1遊技状態が設定されてから、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が実行されるまでの間に前記特典遊技が実行されなかった場合に、前記判別手段による判別で前記第2判別結果となる確率を前記第1確率から前記第2確率に可変させることで前記遊技状態を前記第2遊技状態に変更するものであることを特徴とする遊技機BE6。
遊技機BE6によれば、遊技機BE5の奏する効果に加え、前記第1遊技状態は、前記判別手段による判別が実行された場合に第1確率で前記第2判別結果となるように構成されているものであり、前記第2遊技状態は、前記判別手段による判別が実行された場合に前記第1確率よりも低い第2確率で前記第2判別結果となるように構成されているものであり、前記遊技状態変更手段は、前記第1遊技状態が設定されてから、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が実行されるまでの間に前記特典遊技が実行されなかった場合に、前記判別手段による判別で前記第2判別結果となる確率を前記第1確率から前記第2確率に可変させることで前記遊技状態を前記第2遊技状態に変更するものである。
これにより、第2判別結果となる確率が低い方が有利になるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BE1からBE6のいずれかにおいて、遊技機の設定を初期化する初期化手段と、その初期化手段により前記初期化が実行されたことに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に設定する初期化時設定手段と、その初期化時設定手段により設定された前記第2遊技状態において、遊技状態設定手段により設定された前記第2遊技状態よりも、前記可変遊技が実行され難くなるように制限する制限手段と、を備えることを特徴とする遊技機BE7。
遊技機BE7によれば、遊技機BE1からBE6のいずれかが奏する効果に加え、遊技機の設定を初期化する初期化手段と、その初期化手段により前記初期化が実行されたことに基づいて、遊技状態を前記第2遊技状態に設定する初期化時設定手段と、その初期化時設定手段により設定された前記第2遊技状態において、遊技状態設定手段により設定された前記第2遊技状態よりも、前記可変遊技が実行され難くなるように制限する制限手段と、を備える。
これにより、初期化後が有利となりすぎることを抑制しつつ、初期化後の状態と同一の遊技状態を有利にすることができるという、極めて特殊且つ斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
<特徴BF群>(有利度合いの異なる複数の小当たりRUSH状態)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果が前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、所定の設定条件の成立に基づいて、第1状態と、その第1状態よりも前記可変遊技が実行され易い第2状態と、その第2状態よりも遊技者に有利な第3状態と、を含む複数の状態の中から1の状態を設定することが可能な状態設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BF1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。更に、上述した従来型の遊技機の中には、有利な状態として、所謂小当たり遊技が実行され易く、当たり状態にならなくても遊技価値を獲得することが可能となる状態を搭載することにより、更なる興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、小当たり遊技が実行され易い有利な状態へと移行してしまうと、その後の遊技が単に遊技価値を獲得し続けるのみの単調なものとなってしまい、遊技者の興趣を向上させ難くなってしまうという問題点があった。
これに対して遊技機BF1によれば、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果が前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、所定の設定条件の成立に基づいて、第1状態と、その第1状態よりも前記可変遊技が実行され易い第2状態と、その第2状態よりも遊技者に有利な第3状態と、を含む複数の状態の中から1の状態を設定することが可能な状態設定手段と、を備える。
これにより、第2状態、または第3状態になることを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BF1において、前記第2の判別結果となった時点における前記状態が、当該第2の判別結果となったことに基づいて実行された前記可変遊技の終了後も少なくとも維持されるものであることを特徴とする遊技機BF2。
遊技機BF2によれば、遊技機BF1の奏する効果に加え、前記第2の判別結果となった時点における前記状態が、当該第2の判別結果となったことに基づいて実行された前記可変遊技の終了後も少なくとも維持されるので、第2状態において、可変遊技を複数回実行させることができる。よって、第2状態の有利度合いを向上させることができるという効果がある。
遊技機BF1又はBF2において、前記第3状態は、前記第2状態よりも前記可変遊技が実行され易い状態であることを特徴とする遊技機BF3。
遊技機BF3によれば、遊技機BF1又はBF2の奏する効果に加え、前記第2状態よりも前記可変遊技が実行され易い状態であるので、第3状態の有利度合いをより向上させることができるという効果がある。
遊技機BF3において、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2状態は、前記第2の判別条件よりも前記第1の判別条件の方が成立し易くなるものであり、前記第3状態は、前記第1の判別条件よりも前記第2の判別条件の方が成立し易くなるものであり、前記第1判別手段による判別よりも、前記第2判別手段による判別の方が、前記第2の判別結果となる確率が高くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BF4。
遊技機BF4によれば、遊技機BF3の奏する効果に加え、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2状態は、前記第2の判別条件よりも前記第1の判別条件の方が成立し易くなるものであり、前記第3状態は、前記第1の判別条件よりも前記第2の判別条件の方が成立し易くなるものであり、前記第1判別手段による判別よりも、前記第2判別手段による判別の方が、前記第2の判別結果となる確率が高くなるように構成されているものである。
これにより、第2判別条件が成立することをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF1からBF4のいずれかにおいて、前記状態設定手段は、前記特典遊技実行手段による前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、前記複数の状態の中から1の状態を設定することが可能なものであり、前記第2状態において前記特定の判別結果となる確率は、前記第3状態において前記特定の判別結果となる確率よりも高くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BF5。
遊技機BF5によれば、遊技機BF1からBF4のいずれかが奏する効果に加え、前記状態設定手段は、前記特典遊技実行手段による前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、前記複数の状態の中から1の状態を設定することが可能なものであり、前記第2状態において前記特定の判別結果となる確率は、前記第3状態において前記特定の判別結果となる確率よりも高くなるように構成されているものである。
これにより、第3状態の方が特定の判別結果となる確率が低いので、有利な第3状態がより長く継続し易くなるように構成できる。よって、第3状態が設定された場合に、遊技者に対してより大きな満足感を抱かせることができるという効果がある。
遊技機BF5において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段へと遊技球が入球可能となる第3位置と、その第3位置よりも遊技球が入球困難となる第4位置と、に可変可能な第2可変手段と、を備え、前記判別手段は、前記第1入球手段、又は前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて判別を実行するものであり、前記第2状態と、前記第3状態とは、前記第1状態よりも前記第2可変手段が前記第3位置に可変され難くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BF6。
遊技機BF6によれば、遊技機BF5の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段へと遊技球が入球可能となる第3位置と、その第3位置よりも遊技球が入球困難となる第4位置と、に可変可能な第2可変手段と、を備え、前記判別手段は、前記第1入球手段、又は前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて判別を実行するものであり、前記第2状態と、前記第3状態とは、前記第1状態よりも前記第2可変手段が前記第3位置に可変され難くなるように構成されているものである。
これにより、第2可変手段が第3位置に可変され易い状態よりも、可変され難い状態の方が有利になるという斬新な遊技性を実現することができるという効果がある。
遊技機BF4において、前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段を備え、前記状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて前記第1状態を設定し、前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて前記第2状態と、前記第3状態とのうちいずれかの状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BF7。
遊技機BF7によれば、遊技機BF4の奏する効果に加え、前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段を備え、前記状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されたことに基づいて前記第1状態を設定し、前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて前記第2状態と、前記第3状態とのうちいずれかの状態を設定するものである。
これにより、第2遊技状態として、第2状態が設定される第2遊技状態と、第3状態が設定される第2遊技状態と、を設けることができる。よって、同じ遊技状態であるにもかかわらず有利度合いが可変するという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
<特徴BG群>(大当たり変動の実行中に時短回数を減算することで有利度合いが可変する)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、識別情報を表示可能な表示手段と、前記表示手段において前記判別手段の判別結果を示すための前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、を備えた遊技機において、予め定められた第1の設定条件が成立したことに基づいて、第1遊技状態を設定する第1遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において予め定められた第2の設定条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態とは有利度合いが異なる第2遊技状態を設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記第2の設定条件は、前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示の実行中に少なくとも成立し得るものであることを特徴とする遊技機BG1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。
また、上述した従来型の遊技機の中には、当たり種別に応じて当たり状態が終了した後における遊技状態も異ならせることが可能に構成しているものも存在し、当たり状態が終了した後における興趣向上を図っているものも存在する。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、有利な遊技状態に設定されていたとしても、当たりに当選することで、当該有利な状態から不利な状態へと移行される可能性が生じるため、有利な状態において当たりとなった場合に、遊技者の興趣を向上させ難いという問題点があった。
これに対して遊技機BG1によれば、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、識別情報を表示可能な表示手段と、前記表示手段において前記判別手段の判別結果を示すための前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、を備えたものであり、予め定められた第1の設定条件が成立したことに基づいて、第1遊技状態を設定する第1遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において予め定められた第2の設定条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態とは有利度合いが異なる第2遊技状態を設定する第2遊技状態設定手段と、を備え、前記第2の設定条件は、前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示の実行中に少なくとも成立し得るものである。
これにより、特定の判別結果を示すための識別情報の動的表示の実行中においても、第2の設定条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG1において、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記動的表示手段は、前記第1判別手段の判別結果を示すための第1識別情報を動的表示させる第1動的表示手段と、前記第2判別手段の判別結果を示すための第2識別情報を動的表示させる第2動的表示手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2の設定条件は、前記第1遊技状態において前記第1動的表示手段により前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示が実行されている間に、前記第2判別手段による判別が実行されたことに基づいて成立し得る条件で構成されているものであることを特徴とする遊技機BG2。
遊技機BG2によれば、遊技機BG1の奏する効果に加え、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記動的表示手段は、前記第1判別手段の判別結果を示すための第1識別情報を動的表示させる第1動的表示手段と、前記第2判別手段の判別結果を示すための第2識別情報を動的表示させる第2動的表示手段と、で少なくとも構成されているものであり、前記第2の設定条件は、前記第1遊技状態において前記第1動的表示手段により前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示が実行されている間に、前記第2判別手段による判別が実行されたことに基づいて成立し得る条件で構成されているものである。
これにより、特定の判別結果を示すための識別情報の動的表示が実行されている間に、第2判別手段による判別を積極的に実行させるという斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG2において、前記第2の設定条件は、前記第1遊技状態が設定されてから、前記特典遊技が実行されるよりも前に、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が実行されたことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BG3。
遊技機BG3によれば、遊技機BG2の奏する効果に加え、前記第2の設定条件は、前記第1遊技状態が設定されてから、前記特典遊技が実行されるよりも前に、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が実行されたことに基づいて成立するので、特定の判別結果を示すための識別情報の動的表示が実行されている間に、特定回数の判別手段による判別が終了することを目指すという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BG2又はBG3において、前記第1動的表示手段は、前記第1遊技状態における前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示として、予め定められた特定期間以上の長さの動的表示期間の前記識別情報の動的表示を実行するものであり、前記第2動的表示手段は、前記第1遊技状態における前記識別情報の動的表示として、前記特定期間よりも短い長さの動的表示期間の前記識別情報の動的表示を実行するものであることを特徴とする遊技機BG4。
遊技機BG4によれば、遊技機BG2又はBG3の奏する効果に加え、前記第1動的表示手段は、前記第1遊技状態における前記特定の判別結果を示すための前記識別情報の動的表示として、予め定められた特定期間以上の長さの動的表示期間の前記識別情報の動的表示を実行するものであり、前記第2動的表示手段は、前記第1遊技状態における前記識別情報の動的表示として、前記特定期間よりも短い長さの動的表示期間の前記識別情報の動的表示を実行するものである。
これにより、第1遊技状態において、第1動的表示手段により特定の判別結果を示すための識別情報の動的表示が実行されている場合に、第2動的表示手段による動的表示をより多く実行させることができるので、第2遊技状態に設定され易くすることができるという効果がある。
遊技機BG1からBG4のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難になる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも前記可変遊技が実行され易くなるものであることを特徴とする遊技機BG5。
遊技機BG5によれば、遊技機BG1からBG4の奏する効果に加え、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難になる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果とは異なる第2判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が所定期間、前記第2位置から前記第1位置に可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、を備え、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも前記可変遊技が実行され易くなるものである。
これにより、特定の判別結果を示すための識別情報の動的表示の実行中に、可変遊技が実行され易い状態を形成することができるので、特典遊技が実行されるまでの間、可変遊技を楽しませることができるという効果がある。
遊技機BG1からBG5のいずれかにおいて、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうちいずれかを設定する特典遊技後設定手段を備え、前記第1遊技状態において前記特典遊技が実行された場合よりも、前記第2遊技状態において前記特典遊技が実行された場合の方が、前記特典遊技後設定手段によって前記第2遊技状態が設定され易くなるように構成されていることを特徴とする遊技機BG6。
遊技機BG6によれば、遊技機BG1からBG5のいずれかが奏する効果に加え、前記特典遊技の終了後の遊技状態として、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうちいずれかを設定する特典遊技後設定手段を備え、前記第1遊技状態において前記特典遊技が実行された場合よりも、前記第2遊技状態において前記特典遊技が実行された場合の方が、前記特典遊技後設定手段によって前記第2遊技状態が設定され易くなるように構成されている。
これにより、特典遊技が実行されるよりも前に第2遊技状態に移行させることにより、特典遊技の終了後も第2遊技状態が設定され易くなるので、特定の判別結果を示すための識別情報の動的表示の実行中において、より積極的に第2判別手段による判別を実行させる斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
<投影ユニット600の投影板部材620を一例とする発明の概念について>
光透過性材料から板状に形成されると共に反射部を有する光透過部材と、その光透過部材の側端面へ光を照射する光照射手段とを備え、前記光透過部材の側端面から入射された光を前記反射部で反射させて前記光透過部材の正面から出射させる遊技機において、前記光照射手段から照射された光のうちの前記光透過部材の正面から出射される光の割合を高くする出射増加手段を備えると共に、その出射増加手段が表示領域外に配置されることを特徴とする遊技機A1。
ここで、光透過性材料から板状に形成されると共に反射部を有する光透過部材と、その光透過部材の側端面へ光を照射する光照射手段とを備え、光透過部材の側端面から入射された光を反射部で反射させて光透過部材の正面から出射させる遊技機が知られている(例えば、特開2015-29735号公報)。この種の遊技機によれば、例えば、光透過部材を遊技領域における液晶表示装置の正面側に配設することで、通常の状態では、光透過部材を介して液晶表示装置の表示を遊技者に視認させる一方、所定の遊技状態が形成された場合には、光照射手段から照射した光を光透過部材の側端面から入射させ、光透過部材の内部を進行する光を反射部で反射させて、光透過部材の正面から出射させる。この場合、反射部は、複数の反射面から構成される群が複数配設され、各群が模様や図柄の形状をなす。よって、反射部で反射され、光透過部材の正面から出射される光を、模様や図柄として遊技者に認識させることができる。即ち、液晶表示装置の表示と共に、その液晶表示装置の正面に模様や図柄を浮かび上がさせる(表示する)ことができる。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光が弱いという問題点があった。そのため、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことが困難となる。この場合、光照射手段の出力を大きくしたのでは、コストや消費電力が嵩むだけでなく、発熱量が大きくなり、他の部材や機器へ熱の影響を与えるという問題が生じる。
これに対し、遊技機A1によれば、光照射手段から照射された光のうちの光透過部材の正面から出射される光の割合を高くする出射増加手段を備えるので、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光を強くできる。その結果、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことができる。また、光照射手段の出力を高める必要がないので、発熱量を小さくして、他の部材や機器への熱の影響を抑制できる。更に、出射増加手段は、表示領域外に配置されるので、遊技者から視認され難くでき、その分、外観を悪化することを抑制できる。
なお、光透過部材の反射部の形成位置は、例えば、光透過部材の背面であっても良く、或いは、光透過部材の内部であっても良い。
遊技機A1において、前記出射増加手段は、前記光透過部材の正面または背面の少なくとも一方の外縁に沿って配設される外縁部材を備えることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、出射増加手段は、光透過部材の正面または背面の少なくとも一方の外縁に沿って配設される外縁部材を備えるので、光照射手段から照射され光透過部材の側端面に直接到達する光だけでなく、光照射手段から照射され外縁部材に反射された光も光透過部材の側端面から入射させることができ、その分、光透過部材の側端面へ入射される光の集光効率を高めることができる。よって、光照射手段から照射された光のうちの光透過部材の反射部まで到達する光を増加させることができるので、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光を強くして、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことができる。また、光照射手段の出力を高める必要がないので、発熱量を小さくして、他の部材や機器への熱の影響を抑制できる。
更に、このように、出射増加手段が、光透過部材の正面または背面の少なくとも一方の外縁に沿って配設される外縁部材を備えることで、遊技領域における他の装置が光を発光した場合には、かかる他の装置の光を外縁部材が遮って、光透過部材の側端面から入射されることを抑制することができる。よって、光照射手段を消灯させている場合(光透過部材に光を入射させず、光透過部材の正面に模様や図柄を表示させない場合)に、他の装置からの光が光透過部材に入射されて光透過部材の正面に模様や図柄が表示されることを抑制できる。
遊技機A2において、前記外縁部材は、前記光透過部材の正面および背面のそれぞれに配設されることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、外縁部材は、光透過部材の正面および背面にそれぞれ配設されるので、光照射手段から照射された光のうち、光透過部材の側端面に直接入射されず、光透過部材の正面側に外れる光および背面側に外れる光のそれぞれを、正面の外縁部材および背面の外縁部材によってそれぞれ反射させ、光透過部材の側端面から入射させることができる。よって、その分、光透過部材の側端面へ入射される光の集光効率をより一層高めることができる。
更に、このように、光透過部材の正面または背面のそれぞれに外縁部材を備えることで、遊技領域における他の装置が発光した光が光透過部材の正面または背面のいずれの側から到達した場合でも、正面の外縁部材および背面の外縁部材のそれぞれによって遮ることができるので、光透過部材の側端面から入射されることを抑制することができる。よって、光照射手段を消灯させている場合(光透過部材に光を入射させず、光透過部材の正面に模様や図柄を表示させない場合)に、他の装置からの光が光透過部材に入射されて光透過部材の正面に模様や図柄が表示されることをより確実に抑制できる。
遊技機A2又はA3において、前記外縁部材は、前記光透過部材の側端面よりも外方へ張り出して配設されることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A2又はA3の奏する効果に加え、外縁部材は、光透過部材の側端面よりも外方へ張り出して配設されるので、光照射手段から照射された光を、外縁部材の張り出した部分(光透過部材の側端面に連設される面)で反射させて、光透過部材の側端面へ入射させやすくできる。よって、その分、光透過部材の側端面へ入射される光の集光効率をより一層高めることができる。
遊技機A2からA4のいずれかにおいて、前記外縁部材は、前記光透過部材よりも小さな屈折率の材料から形成されることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A2からA4のいずれかの奏する効果において、外縁部材は、光透過部材よりも小さな屈折率の材料から形成されるので、光透過部材の側端面から入射された光を、光透過部材と外縁部材との境界で反射させやすくできる。その結果、光透過部材の側端面から入射された光を反射部に到達させやすくできるので、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光を強くして、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことができる。
即ち、例えば、光透過部材と外縁部材とが同じ屈折率の材料から形成されると、光透過部材の側端面から入射された光が、光透過部材と外縁部材との境界で反射され難く、外縁部材へ透過されやすい。外縁部材へ透過された光は、その外縁部分の外面(空気との境界)で全反射(又は一部が反射)した後、光透過部材へ戻るが、外縁部材から光透過部材へ戻った光は、光透過部材の反射部へ向かう方向へ進行するものだけでなく、光透過部材の側端面へ向かう方向へ進行するものも含まれる。そのため、反射部に到達する光が減少される。これに対し、遊技機A4のように、外縁部材を、光透過部材よりも小さな屈折率の材料から形成することで、光透過部材の側端面から入射された光を、光透過部材と外縁部材との境界で反射させやすくできる(又は、全反射させることができる)ので、反射部に到達する光を確保することができる。
遊技機A2からA5のいずれかにおいて、前記外縁部材は、前記光透過部材の正面または背面との間に所定の隙間が形成された状態で配設されることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A2からA5のいずれかの奏する効果において、外縁部材は、光透過部材の正面または背面との間に所定の隙間が形成された状態で配設されるので、光透過部材の側端面から入射された光を、光透過部材の正面または背面(空気との境界)で反射させやすくできる。その結果、光透過部材の側端面から入射された光を反射部に到達させやすくできるので、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光を強くして、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことができる。
即ち、例えば、光透過部材と外縁部材との屈折率が同一または屈折率の差が比較的小さい場合に、それら光透過部材と外縁部材とが密着されていると、光透過部材の側端面から入射された光が、光透過部材と外縁部材との境界で反射され難く、外縁部材へ透過されやすい。外縁部材へ透過された光は、その外縁部分の外面(空気との境界)で全反射(又は一部が反射)した後、光透過部材へ戻るが、外縁部材から光透過部材へ戻った光は、光透過部材の反射部へ向かう方向へ進行するものだけでなく、光透過部材の側端面へ向かう方向へ進行するものも含まれる。そのため、反射部に到達する光が減少される。これに対し、遊技機A5のように、外縁部材を、光透過部材の正面または背面との間に所定の隙間が形成された状態で配設することで、光透過部材の側端面から入射された光を、光透過部材の正面または背面(空気との境界)で反射させやすくできる(又は、全反射させることができる)ので、反射部に到達する光を確保することができる。
遊技機A2からA6のいずれかにおいて、前記光透過部材を回転可能に支持すると共に前記光透過部材に回転駆動力を付与する回転機構を備え、前記外縁部材は、円環形状に形成されると共に、その円環形状の外周面または内周面の周方向に沿って湾曲ラックギヤが刻設され、前記回転機構は、前記外縁部材の湾曲ラックギヤに歯合されるピニオンギヤと、そのピニオンギヤを回転駆動する駆動手段とを備えることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A2からA6のいずれかの奏する効果に加え、外縁部材が、円環形状に形成されると共に、その円環形状の外周面または内周面の周方向に沿って湾曲ラックギヤが刻設され、その外縁部材の湾曲ラックギヤに歯合されるピニオンギヤと、そのピニオンギヤを回転駆動する駆動手段とを回転機構が備えるので、駆動手段によりピニオンギヤを回転駆動することで、そのピニオンギヤの回転を湾曲ラックギヤを介して外縁部材に伝達でき、これにより、外縁部材と共に光透過部材を回転させることができる。よって、光透過部材の正面から出射される光により表示される模様や図柄を、変位(回転)させた状態で遊技者に視認させることができる。
この場合、光照射手段から照射された光を光透過部材の側端面へ集光させる役割と、駆動手段の回転駆動力を光透過部材へ伝達して回転させる役割とを、外縁部材に兼用させることができるので、その分、部品点数を削減して、製品コストの削減と構造の簡素化に伴う信頼性の向上とを図ることができる。
遊技機A2からA7のいずれかにおいて、前記光透過部材を回転可能に支持すると共に前記光透過部材に回転駆動力を付与する回転機構を備え、前記外縁部材は、円環形状に形成されると共に、その円環形状の外周面の周方向に沿って案内溝が凹設され、前記回転機構は、前記案内溝に沿って案内される複数の支持輪を備えることを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A2からA7のいずれかの奏する効果に加え、外縁部材が、円環形状に形成されると共に、その円環形状の外周面の周方向に沿って案内溝が凹設され、回転機構は、案内溝に沿って案内される複数の支持輪を備えるので、これら案内溝および支持輪の作用により、光透過部材の側端面を露出させた状態で、即ち、光透過部材の側端面から光を入射可能な状態で、光透過部材を回転可能に支持することができる。よって、光透過部材を回転させることで、光透過部材の正面から出射される光により表示される模様や図柄を、変位(回転)させた状態で遊技者に視認させることができる。
この場合、光照射手段から照射された光を光透過部材の側端面へ集光させる役割と、光透過部材を支持輪と共に回転可能に支持する役割とを、外縁部材に兼用させることができるので、その分、部品点数を削減して、製品コストの削減と構造の簡素化に伴う信頼性の向上とを図ることができる。
なお、支持輪は、回転可能に軸支されるものであっても良く、或いは、回転不能に固定されるものであっても良い。この場合、支持輪が案内溝に沿って案内される形態としては、回転可能に軸支された支持輪が案内溝に沿って転動する或いは摺動しつつ転動する形態や、回転不能に固定された支持輪が案内溝に沿って摺動する形態が例示される。
また、遊技機A7に従属する遊技機A8においては、湾曲ラックギヤが刻設される外縁部材を光透過部材の正面または背面の一方に、案内溝が凹設される外縁部材を光透過性部材の正面または背面の他方に、それぞれ配設することが好ましい。即ち、外縁部材が、光透過部材の正面および背面にそれぞれ配設されることで、光照射手段から照射された光のうち、光透過部材の側端面に直接入射されず、光透過部材の正面側に外れる光および背面側に外れる光のそれぞれを、正面の外縁部材および背面の外縁部材によってそれぞれ反射させ、光透過部材の側端面から入射させることができるからである。また、このように、光透過部材の正面または背面のそれぞれに外縁部材が配設されることで、遊技領域における他の装置が発光した光が光透過部材の正面または背面のいずれの側から到達した場合でも、正面の外縁部材および背面の外縁部材のそれぞれによって遮ることができ、光透過部材の側端面から入射されることを抑制することができるからである。
遊技機A8において、前記外縁部材は、その外周側が前記光透過部材の正面または背面と所定間隔を隔てて対向する形状に形成され、それら外縁部材と光透過部材との間の対向間が前記案内溝とされることを特徴とする遊技機A9。
遊技機A9によれば、遊技機A8の奏する効果に加え、外縁部材は、その外周側が光透過部材の正面または背面と所定間隔を隔てて対向する形状に形成され、それら外縁部材と光透過部材との間の対向間が案内溝とされるので、光透過部材および外縁部材からなる構造体の小型化を図ることができる。即ち、光透過部材の正面または背面に案内溝の一方の内壁を担わせることで、外縁部材を断面コ字状に形成する必要がなく、外縁部材の厚み寸法を小さくできる。よって、その分、上述した構造体の小型化を図ることができる。
また、外縁部材は、光透過部材の正面または背面との間に所定の隙間が形成された状態で配設されるので、光透過部材の側端面から入射された光を、光透過部材の正面または背面(空気との境界)で反射させやすくできる。その結果、光透過部材の側端面から入射された光を反射部に到達させやすくできるので、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光を強くして、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことができる。
遊技機A2からA9のいずれかにおいて、前記光透過部材の側端面は、前記光透過部材の正面および背面に直交して形成され、前記光照射手段は、その照射面からの光の照射方向が前記光透過部材の側端面に直交する姿勢で前記照射面を前記光透過部材の側端面に対向させて配設されることを特徴とする遊技機A10。
遊技機A10によれば、遊技機A2からA9のいずれかの奏する効果に加え、光透過部材の側端面は、光透過部材の正面および背面に直交して形成され、光照射手段は、その照射面からの光の照射方向が光透過部材の側端面に直交する姿勢で照射面を光透過部材の側端面に対向させて配設されるので、光照射手段から照射され光透過部材の側端面から入射された光を、光透過部材の正面または背面で反射させやすくできる。その結果、光透過部材の側端面から入射された光を反射部に到達させやすくできるので、反射部で反射され光透過部材の正面から出射される光を強くして、模様や図柄を鮮明に浮かび上がらせる(表示する)ことができる。
<投影ユニット600の照射ユニット650を一例とする発明の概念について>
光の照射対象となる対象部材と、その対象部材へそれぞれが照射面を向けた姿勢で前記対象部材の周囲に分散配置される複数の発光手段とを備えた遊技機において、前記複数の発光手段のうちの少なくとも2以上の発光手段が搭載されると共に弾性変形可能に形成される1又は複数の基板部材と、その基板部材を弾性変形された所定の姿勢で保持するベース部材とを備えることを特徴とする遊技機B1。
ここで、光の照射対象となる対象部材と、その対象部材へそれぞれが照射面を向けた姿勢で配置される複数の発光手段とを備えた遊技機が知られている(例えば、特開2015-29735号公報)。この遊技機によれば、発光手段から光を照射して対象部材の外周面から入射させることで、その入射された光を、光透過部材の内部を進行させ、反射部で反射させることで、光透過部材の正面から出射させることができる。この場合、本願出願人は、対象部材を、光透過性材料から円板形状に形成すると共に反射部を形成する一方、複数の発光手段を、円板形状(対象部材)の外周面に照射面を向けた姿勢で、対象部材の周囲を取り囲むように配設し、各発光手段から照射された光を対象部材の外周面から入射させる構造を考案した(本願出願時において未公知)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、複数の発光手段を対象部材の周囲にそれぞれ配設する必要があるため、その配設作業の手間が嵩むという問題点があることを新たに見出した。特に、複数の発光手段は、それぞれの照射面を対象部材の外周面へ向けた姿勢(即ち、それぞれが異なる向き)で配設する必要があるため、この点からも配設作業の手間が嵩む。
これに対し、遊技機B1によれば、少なくとも2以上の発光手段が搭載されると共に弾性変形可能に形成される1又は複数の基板部材と、その基板部材を弾性変形された所定の姿勢で保持するベース部材とを備えるので、1の基板部材をベース部材に配設することで、少なくとも2以上の発光手段の配設作業を完了することができる。よって、その分、発光手段の配設作業の手間を抑制できる。
また、ベース部材に基板部材を配設すると、かかる基板部材が弾性変形された所定の姿勢に保持されるので、発光手段の照射面の方向を規定することができる。即ち、複数の発光手段を、それらの照射面をそれぞれ個別に対象部材の外周面へ向けた姿勢で配設する必要がないので、この点からも発光手段の配設作業の手間を抑制できる。
遊技機B1において、前記基板部材よりも剛性が高く形成されると共に前記基板部材に配設されるブロック体を備え、そのブロック体が前記ベース部材に保持されることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、基板部材よりも剛性が高く形成されると共に基板部材に配設されるブロック体を備え、そのブロック体がベース部材に保持されるので、基板部材の反りや撓みを抑制して、かかる基板部材の姿勢を規定しやすくできる。その結果、発光手段の姿勢が、基板部材の反りや撓みの影響を受けることを抑制して、発光手段の照射面を適切な方向へ向けることができると共にその向きを維持しやすくできる。
遊技機B2において、前記発光手段は、前記基板部材のうちの前記ブロック体が配設される領域に配設されることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B2の奏する効果に加え、発光手段は、基板部材のうちのブロック体が配設される領域に配設されるので、発光手段の姿勢が、基板部材の反りや撓みの影響を受けることをより確実に抑制できる。よって、発光手段の照射面を適切な方向へ向けることができると共にその向きをより一層維持しやすくできる。
遊技機B2又はB3において、前記ブロック体は、前記基板部材に複数が所定間隔を隔てつつ配設されると共に、前記ブロック体どうしの間に位置する前記基板部材を弾性変形させた姿勢で前記ベース体に保持されることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B2又はB3の奏する効果に加え、ブロック体は、基板部材に複数が所定間隔を隔てつつ配設されると共に、ブロック体どうしの間に位置する基板部材を弾性変形させた(曲げた)姿勢でベース体に保持されるので、弾性変形した姿勢の基板部材をベース部材に直接保持させる場合と比較して、発光手段の姿勢(照射面の向き)を安定させることができる。
遊技機B2からB4のいずれかにおいて、前記発光手段は、前記対象部材に対面する前記基板部材の正面に配設されると共に、前記ブロック体は、前記対象部材と反対側となる前記基板部材の背面に配設されることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B2からB4のいずれかの奏する効果に加え、発光手段は、対象部材に対面する基板部材の正面に配設されると共に、ブロック体は、対象部材と反対側となる基板部材の背面に配設されるので、ブロック体による基板部材の姿勢を安定化する効果を得つつ、発光手段をより対象部材へ近接させることができる。
遊技機B5において、前記ブロック体は、前記基板部材の正面からねじにより締結固定され、前記ねじの頭部が前記基板部材の正面に突出されることを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B5の奏する効果に加え、ブロック体は、基板部材の正面からねじにより締結固定され、そのねじの頭部が基板部材の正面に突出されるので、発光手段をねじの頭部によって保護することができる。即ち、例えば、可動する部材が基板部材の正面へ変位された場合には、その部材にねじの頭部を当接させ、発光手段に当接して破損することを抑制できる。
遊技機B6において、前記ブロック体は、少なくとも2本の前記ねじにより締結固定され、前記発光手段は、前記2本のねじの頭部の間に配設されることを特徴とする遊技機B7。
遊技機B6によれば、遊技機B5の奏する効果に加え、ブロック体は、少なくとも2本のねじにより締結固定され、発光手段は、2本のねじの頭部の間に配設されるので、発光手段をねじの頭部によって保護しやすくできる。
なお、2本のねじは、可動する部材の変位方向に沿って配設されることが好ましい。このように配設されるねじの頭部の間に発光手段が配設されることで、可動する部材をねじの頭部に当接させやすくでき、発光手段を保護しやすくできるからである。
遊技機B2からB7のいずれかにおいて、前記ベース体またはブロック体の一方には、突起が突設されると共に、その突起を受け入れて嵌合される嵌合孔が前記ベース体またはブロック体の他方に凹設されることを特徴とする遊技機B8。
遊技機B8によれば、遊技機B2からB7のいずれかの奏する効果に加え、ベース体またはブロック体の一方には、突起が突設されると共に、その突起を受け入れて嵌合される嵌合孔がベース体またはブロック体の他方に凹設されるので、突起を嵌合孔に嵌合させることで、ベース体へブロック体を配設することができ、その配設作業の手間を抑制できる。特に、複数のブロック体が基板部材に配設され、それらブロック体どうしの間を弾性変形させた(曲げた)姿勢で配設する場合には、一方のブロック体を嵌合により位置決め(仮固定)しつつ、基板部材を弾性変形させて(曲げて)、他方のブロック体を嵌合させる態様で作業できるので、かかる配設作業の作業性の向上を図ることができる。
遊技機B2からB8のいずれかにおいて、前記ブロック体は、前記基板部材に配設される側の面に凹部を備え、そのブロック体の凹部に、前記基板部材に配設される電子部品が収納されることを特徴とする遊技機B9。
遊技機B9によれば、遊技機B2からB8のいずれかにおいて、ブロック体が、基板部材に配設される側の面に凹部を備え、そのブロック体の凹部に、基板部材に配設される電子部品が収納されるので、電子部品をブロック体により覆って保護することができる。よって、例えば、可動する部材が電子部品に当接して破損することを回避できる。
<上下変位ユニット800を一例とする発明の概念について>
ベース部材と、そのベース部材に配設され第1位置および第2位置の間で変位可能に形成される変位部材と、その変位部材に駆動力を付与して変位させる駆動手段とを備えた遊技機において、前記変位部材が前記第1位置から第2位置へ変位されるに伴って弾性変形される弾性部材を備え、前記変位部材は、重力の作用により前記第1位置から第2位置へ向かう方向へ変位される形態で前記ベース部材に配設され、前記駆動手段から前記変位部材への駆動力の付与が解除された状態では、前記第1位置および第2位置の間の所定位置において、前記変位部材に作用する重力と前記弾性部材の弾性回復力とがつり合うことを特徴とする遊技機C1。
ここで、ベース部材と、そのベース部材に配設され第1位置および第2位置の間で変位可能に形成される変位部材と、その変位部材に駆動力を付与して変位させる駆動手段とを備え、変位部材の変位による演出を行う遊技機が知られている(例えば、特開2011-239870号公報)。この場合、例えば、通常の状態では、変位部材を、遊技者から視認不能または遊技領域の外縁側となる退避位置(例えば、第1位置または第2位置の一方)に配置する一方、所定の遊技状態が形成されると、遊技領域に張り出す張出位置(第1位置または第2位置の他方)へ向けて変位部材を変位させ、張出位置へ向けて変位される変位部材の動作を遊技者に視認させる演出が行われる。しかしながら、上述した遊技機では、駆動手段の駆動力により変位部材を変位させる構成であり、変位部材が一定の変位速度で変位されるため、変位部材に興趣のある変位を行わせることが困難であるという問題点があった。
これに対し、遊技機C1によれば、変位部材が第1位置から第2位置へ変位されるに伴って弾性変形される弾性部材を備え、変位部材は、重力の作用により第1位置から第2位置へ向かう方向へ変位される形態でベース部材に配設され、駆動手段から変位部材への駆動力の付与が解除された状態では、第1位置および第2位置の間の所定位置において、変位部材に作用する重力と弾性部材の弾性回復力とがつり合うので、このつり合い位置(所定位置)を中心として、重力の作用と弾性部材の弾性回復力とによる往復変位(近似的には単振動)を変位部材に行わせることができる。即ち、変位部材の重力方向の変位を等速円運動の正射影の運動とでき、変位速度に変化を持たせることができるので、かかる変位部材に興趣のある変位を行わせることができる。
一方で、駆動手段から変位部材へ駆動力を付与すれば、上述した変位(等速円運動の正射影の運動)とは異なる態様で、変位部材を第1位置および第2位置の間で変位させることができ、その分、変位のバリエーションを増やすことができる。即ち、駆動手段から変位部材へ駆動力を付与するか否かを切り替えるのみで、変位のバリエーションを増やすことができ、構造や制御を複雑化する必要がないので、製品コストの低減と信頼性の向上とを図ることができる。
遊技機C1において、前記変位部材は、一端側が前記ベース部材に回転可能に軸支され、前記第1位置および第2位置の間で他端側を昇降させる形態で形成されることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、一端側がベース部材に回転可能に軸支され、第1位置および第2位置の間で他端側を昇降させる形態で形成されるので、駆動手段から変位部材への駆動力の付与を解除して、重力の作用と弾性部材の弾性回復力とによる往復変位(近似的には単振動)を変位部材に行わせる場合には、かかる変位部材の他端の変位を、鉛直方向の直線運動だけでなく、一端側を回転中心とする回転運動も組み合わせた変位とすることができる。その結果、かかる変位部材に興趣のある変位を行わせることができる。
遊技機C2において、前記駆動手段の駆動力を前記変位部材へ伝達する伝達手段を備え、その伝達手段は、前記ベース部材に回転可能に配設され前記駆動手段の駆動力により回転される回転部材と、その回転部材の回転中心から偏心した位置に一端が回転可能に連結されると共に他端が前記変位部材に回転可能に連結される連結部材とを備えることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、伝達手段は、ベース部材に回転可能に配設され駆動手段の駆動力により回転される回転部材と、その回転部材の回転中心から偏心した位置に一端が連結されると共に他端が変位部材に連結される連結部材とを備えるので、駆動手段から変位部材への駆動力の付与を解除して、重力の作用と弾性部材の弾性回復力とによる往復変位(近似的には単振動)を変位部材に行わせる場合には、その変位部材が連結部材を押し引きして回転部材を回転させるところ、その押し引きに伴って回転部材に対する連結部材の姿勢が変化されるため、押し引き方向の力のうちの回転部材を回転させる方向の力成分の大きさを変化させることができる。即ち、変位部材が往復変位される際に、変位部材が伝達手段から受ける抵抗の大きさを変化させることができ、その結果、変位部材の往復変位の変位速度に変化を付与することができ、かかる変位部材に興趣のある変位を行わせることができる。
遊技機C3において、前記変位部材に作用する重力と前記弾性部材の弾性回復力とがつり合う前記所定位置では、前記回転部材の回転中心と前記回転部材および連結部材の連結位置とを結ぶ方向に対して、前記回転部材および連結部材の連結位置と前記連結部材および変位部材の連結位置とを結ぶ方向が略直交することを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、変位部材に作用する重力と弾性部材の弾性回復力とがつり合う所定位置では、回転部材の回転中心と回転部材および連結部材の連結位置とを結ぶ方向に対して、回転部材および連結部材の連結位置と連結部材および変位部材の連結位置とを結ぶ方向が略直交するので、押し引き方向の力のうちの回転部材を回転させる方向の力成分の大きさを、つり合い位置(所定位置)において最大とし、その力成分を、つり合い位置から押し引きのいずれの方向へ向かう場合も減少させることができる。即ち、変位部材が往復変位される際に、変位部材が伝達手段から受ける抵抗をつり合い位置を中心として略対称に変化させることができるので、変位部材の往復変位を継続させやすくできる。
遊技機C3又はC4において、前記回転部材または連結部材の一方は、他方へ向けて突設される突設部を備え、前記第1位置および第2位置の間の可動範囲のうちの前記所定位置を含む中央側範囲を前記変位部材が変位される際には、前記突設部が前記回転部材または連結部材の他方に非対向とされ、前記中央側範囲よりも前記第1位置または第2位置に近い外側範囲を前記変位部材が変位される際には、前記突設部が前記回転部材または連結部材の他方に当接可能に対向されることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C3又はC4の奏する効果に加え、回転部材または連結部材の一方は、他方へ向けて突設される突設部を備え、第1位置および第2位置の間の可動範囲のうちの所定位置を含む中央側範囲を変位部材が変位される際には、突設部が回転部材または連結部材の他方に非対向とされ、中央側範囲よりも第1位置または第2位置に近い外側範囲を変位部材が変位される際には、突設部が回転部材または連結部材の他方に対向されるので、駆動手段から変位部材への駆動力の付与を解除して、つり合い位置(所定位置)を中心とする往復変位を変位部材に行わせる場合には、中央側範囲において、突設部の摺動による抵抗の発生を回避して、変位部材の往復変位をスムーズに行わせることができる一方、駆動手段の駆動力により変位部材を変位させる場合には、外側範囲において、突設部を、回転部材または連結部材の他方に当接可能に対向させて、それら回転部材および連結部材の間のがたつきを抑制できる。
遊技機C5において、前記外側範囲は、前記中央側範囲よりも前記第1位置に近い側に設定されると共に、前記中央側範囲は、前記所定位置および前記第2位置を含む範囲に設定されることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、外側範囲は、中央側範囲よりも第1位置に近い側に設定されると共に、中央側範囲は、所定位置および第2位置を含む範囲に設定されるので、変位部材が第1位置に変位された状態では、突設部を利用して、回転部材および連結部材の間のがたつきを抑制することで、変位部材の姿勢を安定化できる一方、駆動手段の駆動力により変位部材を第1位置から第2位置へ向けて変位させる際には、突設部の摺動による抵抗の発生を回避できるので、変位部材に作用する重力も利用しつつ、変位部材の変位をスムーズに行わせることができる。
例えば、第1位置を、変位部材が遊技領域の外縁側に退避される退避位置とし、第2位置を、変位部材が遊技領域の中央側へ向けて張り出される張出位置とする場合には、第1位置(退避位置)では、変位部材のがたつきを抑制して、外観の向上や耐久性の向上を図ると共に、他の部材の演出が阻害されることを抑制できると共に、変位部材を第1位置から第2位置(張出位置)へ向けて変位させる際には、第2位置まで速やかに張り出させる(変位させる)ことができ、その張り出し動作による演出効果を高めることができる。
遊技機C6において、前記第2位置では、前記回転部材の回転中心と、前記回転部材および連結部材の連結位置と、前記連結部材および変位部材の連結位置とが略一直線上に位置することを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、遊技機C6の奏する効果に加え、第2位置では、回転部材の回転中心と、回転部材および連結部材の連結位置と、連結部材および変位部材の連結位置とが略一直線上に位置するので、変位部材が連結部材を押し引きして回転部材を回転させようとしても、その押し引き方向が回転部材の回転中心へ向かう方向となり、回転部材を回転させる方向の力成分が発生しない状態(即ち、死点)を形成できる。よって、変位部材を第2位置へ向けて変位させる際には、突設部の摺動による抵抗の発生を回避して、変位部材をスムーズ(速やか)に変位させることを可能としつつ、第2位置に配置された後は、上述した死点の作用により、変位部材のがたつきを抑制して、外観の向上や耐久性の向上を図ることができる。
遊技機C3からC7のいずれかにおいて、前記連結部材は、前記ベース部材に当接可能に形成される当接部を備え、その当接部は、前記変位部材およびベース部材の連結位置と前記回転部材および連結部材の連結位置とを結ぶ略直線上であって、前記回転部材および連結部材の連結位置を挟んで前記変位部材およびベース部材の連結位置と反対側に配置されることを特徴とする遊技機C8。
遊技機C8によれば、遊技機C3からC7のいずれかの奏する効果に加え、ベース部材に当接可能に形成される当接部を連結部材が備え、その当接部は、変位部材およびベース部材の連結位置と回転部材および連結部材の連結位置とを結ぶ略直線上であって、回転部材および連結部材の連結位置を挟んで変位部材およびベース部材の連結位置と反対側に配置されるので、ベース部材に対して変位部材ががたつく場合に、ベース部材に連結部材の当接部が当接されることで、回転部材および連結部材の連結部分(回転部材と連結部材の一端とが回転可能に連結される部分の軸支孔に対する回転軸)の傾きを抑制しやすくできる。その結果、駆動手段の駆動力を伝達手段を介して変位部材にスムーズに伝達することができる。
<変位ユニット400を一例とする発明の概念について>
ベース部材と、そのベース部材に変位可能に配設される変位部材と、その変位部材に駆動力を付与する駆動手段とを備えた遊技機において、前記駆動手段は、第1駆動手段と、第2駆動手段とを備え、前記第1駆動手段から付与される駆動力により前記変位部材が変位される場合と、前記第2駆動手段から付与される駆動力により前記変位部材が変位される場合とで、前記変位部材が異なる態様で変位されることを特徴とする遊技機D1。
ここで、ベース部材と、そのベース部材に変位可能に配設される変位部材と、その変位部材に駆動力を付与する駆動手段とを備え、変位部材の変位による演出を行う遊技機が知られている(例えば、特開2011-239870号公報)。この場合、例えば、通常の状態では、変位部材を、遊技者から視認不能または遊技領域の外縁側となる退避位置に配置する一方、所定の遊技状態が形成されると、遊技領域に張り出す張出位置へ向けて変位部材を変位させ、張出位置へ向けて変位される変位部材の動作を遊技者に視認させる演出が行われる。
しかしながら、従来の遊技機では、変位部材の変位による演出の効果が不十分であるという問題点があった。具体的には、従来の遊技機では、変位部材の変位態様(ベース部材に対して変位部材が変位する際の軌跡)が一通りに限定されているため、変位部材の変位による演出がワンパターンとなり、遊技者の意表をつく演出を行うことが困難であった。駆動手段の駆動力に強弱をつけて変化を設けたとしても、変位部材の変位速度が増減するだけであり、その変位態様(軌跡)は相変わらず一定であるため、遊技者の意表をつく演出を行うことが困難であった。
これに対し、遊技機D1によれば、駆動手段が、第1駆動手段と、第2駆動手段とを備え、第1駆動手段から付与される駆動力により変位部材が変位される場合と、第2駆動手段から付与される駆動力により変位部材が変位される場合とで、変位部材が異なる態様で変位されるので、変位部材の変位による演出の効果を高めることができる。即ち、変位部材の変位態様(ベース部材に対して変位部材が変位する際の軌跡)が一通りに限定される従来品のように、演出がワンパターンとならず、一の変位部材を少なくとも二通りの変位態様で変位させることができるので、かかる変位態様を切り替えることで、遊技者の意表をつく演出を行うことができる。
遊技機D1において、前記ベース部材にスライド変位可能に配設されると共に前記第1駆動手段により駆動される第1部材と、前記ベース部材にスライド変位可能に配設されると共に前記第2駆動手段により駆動される第2部材とを備え、前記変位部材の第1の部分および第2の部分が前記第1部材および第2部材に少なくとも回転可能にそれぞれ連結されることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、ベース部材にスライド変位可能に配設されると共に第1駆動手段により駆動される第1部材と、ベース部材にスライド変位可能に配設されると共に第2駆動手段により駆動される第2部材とを備え、変位部材の第1の部分および第2の部分が第1部材および第2部材に少なくとも回転可能にそれぞれ連結されるので、第1駆動手段の駆動力により第1部材がスライド変位される場合には、第2部分側を中心として変位部材全体が回転される変位態様を形成できる一方、第2駆動手段の駆動力により第2部材がスライド変位される場合には、第1部分側を中心として変位部材全体が回転される変位態様を形成できる。即ち、一の変位部材を少なくとも二通りの変位態様で変位させることができるので、かかる変位態様を切り替えることで、遊技者の意表をつく演出を行うことができる。
特に、遊技機D2によれば、二通りの変位態様が、回転中心を同一としその回転方向を異ならせることで形成されるのではなく、回転方向が異なり、且つ、回転中心も異ならせて形成されるので、変位部材の変位態様の変化を大きくでき、遊技者の意表をつく演出を行いやすくできる。
遊技機D2において、前記第1部材および第2部材が前記ベース部材に直線変位可能に配設されると共に、前記変位部材の第1の部分または前記第1部材の一方から突出される連結ピンが他方に形成される案内溝に回転可能かつ摺動可能に挿通されることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D2の奏する効果に加え、第1部材および第2部材がベース部材に直線変位可能に配設されると共に、変位部材の第1の部分または第1部材の一方から突出される連結ピンが他方に形成される案内溝に回転可能かつ摺動可能に挿通されるので、第1駆動手段の駆動力により第1部材を直線変位させるか第2駆動手段の駆動力により第2部材を直線変位させるかに応じて、第2部分側を中心として変位部材全体が回転される変位態様と、第1部分側を中心として変位部材全体が回転される変位態様とを形成できる。即ち、一の変位部材を少なくとも二通りの変位態様で変位させることができるので、かかる変位態様を切り替えることで、遊技者の意表をつく演出を行うことができる。
この場合、第1部材および第2部材がベース部材に直線変位可能に配設されるので、曲線状の軌跡でスライド変位させる場合のように複雑な構造とする必要がなく(曲線状の軌跡であると、第1部材および第2部材を曲線状に案内する機構だけでなく、曲線状に変位する第1部材および第2部材に駆動力を継続して付与可能とする機構とを設ける必要が生じる)、例えば、ラック・ピニオン機構を利用することができ、その構造を簡素化することができる。よって、製品コストの削減と共に、耐久性と動作の信頼性の向上を図ることができる。
遊技機D3において、前記第1部材の直線変位の方向と、前記第2部材の直線変位の方向とが略平行とされることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D3の奏する効果に加え、第1部材の直線変位の方向と、第2部材の直線変位の方向とが略平行とされるので、第1駆動手段または第2駆動手段の一方のみを駆動して、変位部材全体を回転させる変位態様に加え、第1駆動手段および第2駆動手段の両方を駆動して、変位部材全体を直線変位(例えば、横行)させる変位態様を形成することができる。即ち、一の変位部材を少なくとも三通りの変位態様で変位させることができるので、かかる変位態様を切り替えることで、遊技者の意表をつく演出を行いやすくすることができる。
特に、遊技機D4によれば、変位部材の変位態様として、変位の種類(回転)は同じだが、その回転方向と回転中心の位置とを異ならせるものに加え、変位の種類自体を異ならせることができる(即ち、回転と直線変位とを形成できる)ので、変位部材の変位態様の変化をより一層大きくでき、遊技者の意表をつく演出を更に行いやすくできる。
遊技機D4において、前記第1部材および第2部材が前記第1駆動手段および第2駆動手段によりそれぞれ駆動される場合に、前記第1部材の変位速度と第2部材の変位速度とが異なる変位速度とされることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D4の奏する効果に加え、第1部材および第2部材が第1駆動手段および第2駆動手段によりそれぞれ駆動される場合に、第1部材の変位速度と第2部材の変位速度とが異なる変位速度とされるので、変位部材の変位に、回転運動と直線運動とを含ませることができる。即ち、変位部材を、その姿勢を維持したまま、第1部材および第2部材の直線変位の方向と平行に変位(直線運動)させるのみでなく、その姿勢を回転させつつ直線運動させることができるので、遊技者の意表をつく演出を行いやすくすることができる。
なお、かかる回転運動と直線運動とを組み合わせた変位態様で変位部材を変位させることは、1の駆動手段の駆動力でスライド溝に沿って変位部材を摺動させる従来の構成では不可能であり、本発明のように、2の駆動手段を利用することが始めて可能となったものである。
遊技機D1からD5のいずれかにおいて、前記ベース部材に変位可能に配設される第2変位部材を備え、前記第1駆動手段の駆動力により前記変位部材が変位される際には、その変位部材と共に前記第2変位部材が変位される一方、前記第2駆動手段の駆動力により前記変位部材が変位される際には、前記第2変位部材が停止状態に維持されることを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D1からD5のいずれかの奏する効果に加え、ベース部材に変位可能に配設される第2変位部材を備え、第1駆動手段の駆動力により変位部材が変位される際には、その変位部材と共に第2変位部材が変位される一方、第2駆動手段の駆動力により変位部材が変位される際には、第2変位部材が停止状態に維持されるので、第1駆動手段による変位態様と第2駆動手段による変位態様との装置(変化)を大きくすることができる。よって、かかる変位態様を切り替えることで、遊技者の意表をつく演出を行いやすくすることができる。
<投影ユニット5600を一例とする発明の概念について>
光の照射対象となる対象部材と、その対象部材へ向けて光を照射する光照射手段とを備えた遊技機において、前記対象部材または前記光照射手段の少なくとも一方または両方が変位可能に形成され、前記一方または両方の変位によって前記光照射手段による前記対象部材の照射態様が変化されることを特徴とする遊技機E1。
ここで、第1位置および第2位置の間で変位可能に形成される変位部材と、その変位部材に駆動力を付与して変位させる駆動手段とを備え、変位部材の変位による演出を行う遊技機が知られている(例えば、特開2011-239870号公報)。この遊技機では、変位部材の内部に光照射手段(LED)が配設されると共に、変位部材の正面(遊技者側の面)に光透過性材料からなる透光部が設けられ、その透光部を光照射手段により背面から照射することで、変位部材の一部(透光部)が発光している形態を遊技者に視認させることができる。しかしながら、上述した従来の遊技機では、光照射手段により対象部材の照射態様が一定であるため、遊技者が視認する態様の変化が乏しく、興趣を持たせ難いという問題点があった。
これに対し、遊技機E1によれば、対象部材または光照射手段の少なくとも一方または両方が変位可能に形成され、一方または両方の変位によって光照射手段による対象部材の照射態様が変化されるので、遊技者が視認する態様を変化させることができる。その結果、遊技者に興趣を持たせやすくできる。
なお、光の照射態様が変化される形態としては、例えば、光照射手段により照射される対象部材の位置が変化される形態、光照射手段の照射面から対象部材の照射位置までの距離が変化される形態、これらを組み合わせた形態などが例示される。
遊技機E1において、ベース部材を備え、前記光照射手段は、前記ベース部材に固定されると共に、前記対象部材は、前記ベース部材に変位可能に配設されることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、光照射手段は、ベース部材に固定されると共に、対象部材は、ベース部材に変位可能に配設されるので、光照射手段の電気的配線を固定状態とすることができ、その分、断線の発生を抑制できる。
遊技機E2において、開口部を有し前記ベース部材に配設される遮蔽部材を備え、前記遮蔽部材の開口部から前記対象部材の一部を遊技者に視認させると共に、前記対象部材は、光透過性材料から板状に形成されると共に反射部を備えて形成され、前記光照射手段から照射され側端面から入射された光を前記反射部で反射して前記対象部材の正面から出射することを特徴とする遊技機E3。
ここで、反射部は、複数の反射面から構成される群が複数配設され、各群が模様や図柄の形状をなす。よって、反射部で反射され、光透過部材の正面から出射される光を、模様や図柄として遊技者に認識させることができる。
遊技機E3によれば、遊技機E2の効果に加え、開口部を有しベース部材に配設される遮蔽部材を備え、遮蔽部材の開口部から対象部材の一部を遊技者に視認させるので、対象部材が変位されることで、対象部材の異なる部分を遮蔽部材の開口部から遊技者に視認させることができる。
例えば、反射部を構成する複数の群のうちの第1の群が開口部を介して視認可能となる第1位置と、第1の群とは別の群となる第2の群が開口部を介して視認可能となる第2位置との間で対象部材が変位可能とされる場合、対象部材を第1位置に配置することで、遮蔽部材の開口部を介して、第1の群により形成される第1の模様や図柄を遊技者に視認させる一方、対象部材を第1位置から第2位置へ変位させることで、遮蔽部材の開口部を介して遊技者に視認させる模様や図柄を、第2の群により形成される第2の模様や図柄に変更することができる。
この場合、対象部材は、光透過性材料から形成されるので、遊技者が視認する模様や図柄を変更するために、対象部材を変位させる際には、光照射手段からの光を非照射とすることで、対象部材が変位していることを遊技者に認識させ難くできる。
遊技機E3において、前記対象部材は、正面視円形状または円環形状に形成され、その円形状または円環形状の中心を回転中心として前記ベース部材に回転可能に配設されることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E3の奏する効果に加え、対象部材は、正面視円形状または円環形状に形成され、その円形状または円環形状の中心を回転中心としてベース部材に回転可能に配設されるので、対象部材がスライド変位可能とされる場合と比較して、遮蔽部材の開口部を介して遊技者に視認させる模様や図柄の数を確保しつつ、対象部材の配設に要するスペースを抑制できる。
遊技機E2において、前記対象部材は、光透過性材料から正面視円形状の板状に形成されると共に反射部を備えて形成され、前記光照射手段から照射され側端面から入射された光を前記反射部で反射して前記対象部材の正面から出射するものであり、前記光照射手段は、前記対象部材の側端面へ照射面を向けた姿勢で前記対象部材の周囲に複数が分散配置され、前記対象部材が前記円形状の中心を回転中心として前記ベース部材に回転可能に配設されることを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E6の奏する効果に加え、対象部材は、光透過性材料から円形板状に形成されると共に反射部を備えて形成され、光照射手段から照射され側端面から入射された光を反射部で反射して対象部材の正面から出射するものであり、光照射手段は、対象部材の側端面へ照射面を向けた姿勢で対象部材の周囲に複数が分散配置されるので、光照射手段から光を照射させつつ対象部材を回転させることで、対象部材の正面から出射される光により表示される模様や図柄を、回転させた状態で遊技者に視認させることができる。
遊技機E5において、前記複数の光照射手段は、前記対象部材の回転中心から等距離となる位置において周方向に分散配置されることを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E5の奏する効果に加え、複数の光照射手段は、対象部材の回転中心から等距離となる位置において周方向に分散配置されるので、対象部材の回転位置(位相)に関わらず、対象部材の正面から出射される光を一定としやすくできる。即ち、対象部材の正面から出射される光により表示される模様や図柄を安定して形成することができる。
遊技機E1において、ベース部材を備え、前記光照射手段および対象部材は、前記ベース部材に変位可能に配設されることを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、光照射手段および対象部材は、ベース部材に変位可能に配設されるので、両者の変位の組み合せによって、光照射手段による対象部材の照射態様の変化のバリエーションを多くすることができる。よって、遊技者が視認する態様をより変化させることができ、遊技者に興趣を持たせやすくできる。
遊技機E7において、前記対象部材に駆動力を付与して変位させる駆動手段を備え、前記光照射手段は、前記駆動手段から付与された駆動力により変位された前記対象部材が当接されることで、前記対象部材と共に変位されることを特徴とする遊技機E8。
遊技機E8によれば、遊技機E7の奏する効果に加え、対象部材に駆動力を付与して変位させる駆動手段を備え、光照射手段は、駆動手段から付与された駆動力により変位された対象部材が当接されることで、対象部材と共に変位されるので、対象部材を変位させるための駆動手段を兼用することができ、光照射手段を変位させるための駆動手段を別途設けることを不要とできる。
<特徴F群>(カウントダウン予告を自由設定)
異なる演出期間のうち、一の演出期間を設定する演出期間設定手段と、前記一の演出期間内に設定される特定期間において特定演出を実行する特定演出実行手段と、その特定演出実行手段により前記特定演出が実行されることを事前に報知する報知演出を実行する報知演出実行手段と、所定の第1情報に基づいて前記報知演出の開始契機を設定し、前記第1情報とは異なる第2情報に基づいて前記報知演出の終了契機を設定する報知演出設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機F1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、当たりに当選したか否かを遊技者に示唆するための変動演出を所定期間実行する遊技機がある。そして、所定期間実行される演出のうち、特定の演出(例えば、カットイン演出)が実行されるタイミングを遊技者に事前に報知する事前報知演出(カウントダウン演出)を実行可能に構成している遊技機がある。(例えば、特開2013-198568号公報)。
かかる従来型の遊技機では、特定の演出が実行されるタイミングを遊技者に事前に報知することで、遊技者の大当たりに対する期待度を高めながら変動演出を実行することができるものであった。しかしながら、事前報知演出を実行すると判別した場合に、その事前報知演出を実行する期間(即ち、開始タイミングと終了タイミング)を設定するように構成されているため、演出内容が単調となってしまい、遊技者が演出に対して早期に飽きてしまうという問題があった。また、上述した構成を有する従来型の遊技機では、事前報知演出が実行されている間に、事前報知演出の演出態様を可変させる(例えば、事前報知演出の対象となる特定の演出を可変させる)ことが出来ず、演出効果を高めることが出来ないという問題があった。
遊技機F1によれば、特定演出が実行されることを報知するための報知演出の実行期間として、報知演出設定手段により、第1情報に基づいて開始契機が設定され、第2情報に基づいて終了契機が設定される。これにより、異なる複数の情報に基づいて報知演出を実行する期間が設定されるため、報知演出が実行される期間を自由に設定することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F1において、前記特定演出の実行情報を判別する実行情報判別手段を有し、前記報知演出設定手段は、前記実行情報判別手段により判別された前記特定演出の実行情報を前記第2情報とするものであることを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、特定演出が実行されることを示すための実行情報を第2情報として報知演出の終了契機が設定されるため、特定演出の実行情報に対応した報知演出を設定することができる。よって、報知演出が実行される期間を自由に設定可能としながらも、実行される特定演出に対応した報知演出を実行することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F2において、前記実行情報判別手段は、少なくとも、前記特定演出が実行されるタイミングを判別するものであることを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F2の奏する効果に加え、特定演出が実行されることを示すための実行情報を第2情報として報知演出の終了契機が設定されるため、特定演出の実行タイミングに対応した報知演出を設定することができる。よって、報知演出が実行される期間を自由に設定可能としながらも、特定演出が実行されるタイミングを正確に報知することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F2またはF3において、前記特定演出実行手段により実行される前記特定演出として、実行タイミングの異なる複数の前記特定演出のうち、1の前記特定演出を設定する特定演出設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F2またはF3の奏する効果に加え、実行タイミングの異なる複数の特定演出に対して、その特定演出が実行されるタイミングに合わせた報知演出を容易に設定することができる。よって、報知演出が実行される期間を自由に設定可能としながらも、特定演出が実行される期間を正確に報知することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F1からF4において、前記報知演出設定手段は、前記第1情報に基づいて前記報知演出の開始契機を設定するタイミングとは異ならせて、前記第2情報に基づいて前記報知演出の終了契機を設定するものであることを特徴とする遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F1からF4のいずれかの奏する効果に加え、前記報知演出の実行期間を異なるタイミングで設定することができるため、報知演出が実行される期間を自由に設定することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F5において、前記報知演出期間設定手段は、前記報知演出実行手段により前記報知演出が実行されている間に前記第2情報に基づいて前記報知演出の終了契機を設定するものであることを特徴とする遊技機F6。
遊技機F6によれば、遊技機F5の奏する効果に加え、報知演出を実行してから、その報知演出の終了契機を設定可能とすることで、報知演出が実行されてから、その報知演出の実行期間を設定することになる。よって、報知演出が実行される期間を自由に設定することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。また、報知演出が実行された時点ではどのタイミングで実行される特定演出を対象とした報知演出であるかを設定していないため、報知演出の内容を遊技者に事前に予測されてしまうことを確実に防止することができる。
遊技機F1からF6のいずれかにおいて、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を操作させるための操作演出を実行する操作演出実行手段と、その操作演出実行手段により実行される前記操作演出中に前記操作手段が操作されたことを判別する操作判別手段と、を有し、前記報知演出設定手段は、前記操作判別手段の判別結果に基づいて前記報知演出の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機F7。
遊技機F7によれば、遊技機F1からF6のいずれかの奏する効果に加え、操作演出中における操作手段の操作内容に基づいて報知演出の演出期間が設定されるため、遊技者の演出に対する参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機F1からF7のいずれかにおいて、前記報知演出設定手段は、前記報知演出が実行される期間として、第1報知演出期間と、その第1報知演出期間の後に設定される第2報知演出期間とを設定するものであり、少なくとも、前記第2報知演出期間は、前記第2情報に基づいて設定されるものであることを特徴とする遊技機F8。
遊技機F8によれば、遊技機F1からF7のいずれかにおいて、報知演出が実行される期間のうち第2報知演出期間を第2情報に基づいて設定することができるため、報知演出期間を自由に設定可能な遊技機において、第2情報に基づいた演出を実行する期間を確保することができ、遊技者に分かり易い演出を実行することができるという効果がある。
遊技機F8において、前記報知演出実行手段は、前記第2報知演出期間中に前記特定演出が実行されるまでの期間を経時的に示唆する経時演出を実行するものであることを特徴とする遊技機F9。
遊技機F9によれば、遊技機F8の奏する効果に加え、第2報知演出期間中に計時演出を実行することができるため、特定演出が実行されるタイミングを遊技者に分かり易く報知することができるという効果がある。
遊技機F9において、前記報知演出設定手段により設定された前記報知演出の演出期間を判別する報知演出期間判別手段と、その報知演出期間判別手段により判別された前記演出期間の長さに基づいて、前記経時演出が実行される期間を設定する経時演出期間設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機F10。
遊技機F10によれば、遊技機F9の奏する効果に加え、報知演出が実行される演出期間の長さに基づいて、経時演出期間設定手段により、経時演出を実行する期間が一定期間実行される経時演出を実行する契機として、特定演出の実行タイミングから一定期間減算したタイミングが決定されるため、演出期間設定手段により異なる演出期間が設定された場合であっても、特定演出の開始タイミングを正確に遊技者に示唆することができるという効果がある。
遊技機F8からF10のいずれかにおいて、前記報知演出設定手段は、前記第1情報に基づいて前記第1報知演出期間中に実行される第1演出の演出態様を設定するものであり、前記第1報知演出期間中において所定の演出可変条件が成立した場合に、前記第1演出態様を可変させる第1演出態様可変手段を有するものであることを特徴とする遊技機F11。
遊技機F11によれば、遊技機F8からF10のいずれかの奏する効果に加え、第1報知演出期間中に実行される第1演出の演出態様が、第1演出が実行されている間に成立可能な演出可変条件が成立した場合に可変される。これにより報知演出が実行されてから、その報知演出の演出態様を可変することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F11において、前記演出可変条件は、前記報知演出設定手段により前記報知演出の終了契機が設定された場合に成立するものであることを特徴とする遊技機F12。
遊技機F12によれば、報知演出の終了契機を設定し、報知演出の演出期間が確定した場合に、第1演出の演出態様を可変させることができる。よって、設定された終了契機に対応した第1演出を実行することができ、遊技者に違和感を与えてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機F1において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を操作させるための操作演出を実行する操作演出実行手段と、その操作演出実行手段により実行される前記操作演出中に前記操作手段が操作されたことを判別する操作判別手段と、を有し、前記操作演出実行手段は、前記報知演出実行手段により前記報知演出が実行されている間に前記操作演出を実行するものであり、前記報知演出設定手段は、前記操作判別手段による判別結果に基づいて、前記第2情報を設定するものであることを特徴とする遊技機F13。
遊技機F13によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、報知演出中に実行される操作演出に対する操作内容に基づいて報知演出の終了契機が設定される。よって、遊技者の操作によって報知演出の演出期間を可変させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機F13において、前記操作判別手段による判別結果に基づいて前記特定期間を設定する特定期間設定手段を有し、前記報知演出設定手段は、前記特定期間設定手段により設定される前記特定期間を示すための情報を前記第2情報とするものであることを特徴とする遊技機F14。
遊技機F14によれば、遊技機F13の奏する効果に加え、報知演出中に実行される操作演出に対する操作内容に基づいて特定演出が実行される特定期間が設定され、その設定された特定期間に基づいて報知演出の演出期間を可変させることができるため、実行される特定演出に対応した報知演出を実行することができるという効果がある。
遊技機F14において、前記特定期間設定手段は、複数の所定期間の中から1の所定期間を前記特定期間として設定するものであり、前記特定演出実行手段は、前記特定期間設定手段により設定された前記特定期間に対応する前記特定演出を実行するものであることを特徴とする遊技機F15。
遊技機F15によれば、遊技機F14の奏する効果に加え、特定期間設定手段により設定された特定期間に対応した特定演出が実行されるため、操作手段の操作内容によって異なる特定演出を実行することができる。よって、遊技に意欲的に参加させることができるという効果がある。
遊技機F15において、前記報知演出設定手段は、前記報知演出が実行される期間として、第1報知演出期間と、その第1報知演出期間の後に設定される第2報知演出期間とを設定するものであり、前記操作演出実行手段は、前記第1報知演出期間中に前記操作演出を実行し、前記第2報知演出期間の長さを、前記特定期間設定手段により設定された前記特定期間に対応させて可変させる演出期間可変手段を有するものである。ことを特徴とする遊技機F16。
遊技機F16によれば、遊技機F15の奏する効果に加え、第1報知演出期間と、第2報知演出期間とから設定される報知演出において、第1報知演出期間中に操作演出を実行し、その操作演出中の操作手段への操作内容に基づいて、第2報知演出期間の長さを可変することで報知演出の長さが可変される。よって、報知演出の長さを可変させる場合において、操作演出が実行される期間を確保することがでるため、遊技者に操作手段を操作させ易い演出を実行することができるという効果がある。
<特徴G群>(HP表示のバリエーション)
演出情報に基づいて判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果に基づいて、演出値を可変させる可変演出を実行する可変演出実行手段と、その演出実行手段により前記可変演出が実行される場合に、前記演出値を可変させるための第1演出値を決定する第1演出値決定手段と、その第1演出値決定手段により前記第1演出値が決定された場合に、前記演出値を可変させることが可能な前記第1演出値とは異なる第2演出値を決定する第2演出値決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機G1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、大当たりに当選したか否かを遊技者に示唆するための変動演出を所定期間実行する遊技機がある。そして、変動演出として、自キャラと敵キャラとが対戦する演出(バトル演出)を実行し、演出終了時におけるそれぞれの体力ポイントの値によって大当たりに当選したか否かの結果を報知する遊技機がある。(例えば、特開2015-9075号公報)。
かかる従来型の遊技機では、バトル演出中に自キャラ或いは敵キャラの体力ポイントを減少させる演出が複数回行われ、減少する体力ポイントを遊技者に対して大当たりに当選したか否かを煽り特定の演出が実行されるタイミングを遊技者に事前に報知することで、遊技者の大当たりに対する期待度を高めながら変動演出を実行することができるものであった。さらに、バトル演出中に減少する体力ポイントを詳細に設定することにより、バトル演出の演出パターンを増加させ、バトル演出に対して遊技者が飽きてしまうことを抑制するものであった。しかしながら、従来型の遊技機では、表示画面に表示される詳細な体力ポイントを管理し、その管理した体力ポイントに基づいて次の体力ポイントを設定するように構成しているため、体力ポイントの減少管理を行うための処理量が膨大なものとなってしまうという問題があった。なお、バトル演出中に体力ポイントを減少させるパターンを少なくすることで、体力ポイントの減少管理を簡素化することは可能だが、この場合、バトル演出の演出パターンが減少してしまい、遊技者に早期に飽きられてしまうという問題があった。
遊技機G1によれば、複数の決定手段により決定された値に基づいて演出値を決定しているため、1の決定手段により演出値を決定させる場合よりも、演出値のバリエーションを増加させ易くすることができるという効果がある。
遊技機G1において、前記可変演出が継続して実行される特定演出状態を設定可能な演出状態設定手段と、その演出状態設定手段により前記特定演出状態が設定されている場合に、前記演出値を継続して可変更新する演出値更新手段と、前記第1演出値決定手段により決定された前記第1演出値を記憶可能な第1演出値記憶手段と、を有し、前記演出値更新手段は、前記第1演出値記憶手段に記憶された前記第1演出値に基づいて前記演出値を可変更新するものであることを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、第1演出値と第2演出値とに基づいて決定される演出値を可変更新する場合に、その合算した演出値では無く、第1演出値のみを記憶し、その第1演出値に基づいて演出値が可変更新されるため、実際に表示される演出値(第1演出値と第2演出値とを合算した演出値)の表示パターンに対して、演出値更新手段により可変更新される値(第1演出値)のパターンを減らすことができ、処理負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機G2において、前記演出値更新手段により可変更新される前記演出値の可変量に基づいた演出態様を設定する演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された演出態様を表示する演出態様表示手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G2の奏する効果に加え、演出更新手段により可変更新された演出値の可変量に基づいた演出態様が表示されるため、実行される演出態様を見ることで、遊技者に演出値の可変量を分かり易く報知することができるという効果がある。
遊技機G3において、前記第1演出値は、演出値の一部であり、前記第2演出値は、前記第1演出値とは異なる値で構成されるものであり、前記第1演出と前記第2演出値と合算して前記演出値を算出する演出値合算手段を有しているものであることを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G3の奏する効果に加え、演出値の一部である第1演出値と、第1演出値とは異なる第2演出値とが演出値合算手段により合算されて演出値が決定されるので、より演出値を多様にできるという効果がある。
遊技機G1からG4のいずれかにおいて、所定の判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別の結果が特定の判別結果であることに基づいて、特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記判別手段による判別が実行された場合に、前記第1演出値決定手段により前記第1演出値が決定されるものであることを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G1からG4の奏する効果に加え、判別手段による判別が実行された場合に第1演出値が決定され、演出値が可変するため、その演出値の可変状況と判別手段の判別結果とに関連性があるように演出を実行することができる。よって、演出値の可変状況に遊技者を注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機G1からG5いずれかにおいて、前記第2演出値決定手段は、前記第1演出値決定手段が前記第1演出値を決定したことに基づいて前記第2演出値を決定するものであることを特徴とする遊技機G6。
遊技機G6によれば、遊技機G1からG5のいずれかの奏する効果に加え、第1演出値が決定された場合に、第2演出値が決定されるため、第1演出値と第2演出値とを合算した演出値が表示される。よって、判別手段による判別が実行されたことで可変した演出値の可変量を遊技者に分かり難くさせることができ、予測する楽しさを提供することができるという効果がある。
遊技機G5またはG6において、前記第1演出値決定手段は、前記判別手段に判別結果に基づいて、前記第1演出値の可変量を異ならせるものであることを特徴とする遊技機G7。
遊技機G7によれば、遊技機G5またはG6の奏する効果に加え、判別手段の判別結果に基づいて、演出値の可変量を異ならせることができるため、遊技者に対して演出値の可変量を注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機G7において、前記第1演出値決定手段は、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果である場合に、可変量が大きくなるように前記第1演出値を決定し易くするものであることを特徴とする遊技機G8。
遊技機G8によれば、遊技機G7の奏する効果に加え、演出値の可変量が大きい程、特典を付与させ易い状態となるため、遊技者に対して演出値の可変量を注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機G1からG8のいずれかにおいて、前記第2演出値決定手段により決定される前記第2演出値を選択可能な選択範囲として、第1範囲、或いは、その第1範囲とは異なる第2範囲を有する選択範囲記憶手段と、前記第1演出値決定手段により決定された前記第1演出値が所定値以上であるかを判別する決定値判別手段と、を有し、前記第2演出値決定手段は、前記決定値判別手段の判別結果に基づいて前記選択範囲記憶手段に記憶されている複数の選択範囲のうち1の選択範囲を選択して前記第2演出値を決定するものであることを特徴とする遊技機G9。
遊技機G9によれば、遊技機G1からG8のいずれかの奏する効果に加え、第1演出値が所定値以上であるか否かに基づいて、第2演出値が選択される選択範囲を異ならせることができる。よって、演出値のバリエーションを増加させ易くすることができるという効果がある。
遊技機G9において、前記選択範囲記憶手段は、前記第2演出値として、前記第1演出値を増減可能な範囲が記憶されている第1選択範囲と、前記第1演出値を減少可能な範囲が記憶されている第2選択範囲とを有するものであり、前記第2演出値決定手段は、前記決定値判別手段の判別結果が、前記第1演出値が所定値未満であると判別した場合に、前記第2選択範囲を選択して前記第2演出値を設定するものであることを特徴とする遊技機G10。
遊技機G10によれば、遊技機G9の奏する効果に加え、第1演出値が所定値未満の場合には、第1演出値を減少させる第2演出値が選択されることから、第1演出値と第2演出値とを合算させた演出値が、第1演出値よりも大きくなることを抑制することができる。これにより、例えば、第1演出値として下限値(例えば0)が決定される場合において、演出値として下限値よりも大きな値が決定されることを抑制することができ、遊技者に違和感を与えてしまう演出が実行されることを抑制することができるという効果がある。
<特徴H群>(転落抽選機の有利期間示唆報知)
所定の判別条件が成立した場合に、判別を実行する第1判別手段と、その第1判別手段による第1判別結果が所定の第1判別結果である場合に、特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記第1判別手段による前記第1判別結果が前記所定の第1判別結果になり易い高確率状態と、その高確率状態よりも前記第1判別手段による第1判別結果が前記所定の第1判別結果になり難い低確率状態と、を設定可能な確率設定手段と、前記確率設定手段により、前記高確率状態が設定されている状態において、前記所定の判別条件が成立した場合に、判別を実行する第2判別手段を有し、前記確率設定手段は、前記第2判別手段による第2判別結果が所定の前記第2判別結果である場合に、前記低確率状態を設定するものであり、遊技状態として、前記所定の判別条件が成立し易い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記所定の判別条件が成立し難い第2遊技状態とを設定可能な遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により、前記第1遊技状態が設定されている期間を報知するための期間演出を実行する期間演出実行手段と、を有する遊技機において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態において、第1条件が成立した場合に前記第2遊技状態を設定するものであり、前記期間演出実行手段は、前記第1条件が成立したか否かを示すための第1演出と、その第1演出の演出態様を決定するための第2演出とから構成される前記期間演出を繰り返し実行するものであり、前記第1条件は、前記確率設定手段により前記低確率遊技が設定される第1要件と、前記第1遊技状態が設定される状態において前記第1判別手段により所定回数の判別が実行される第2要件と、を共に満たした場合に成立するものであり、前記第1要件または前記第2要件の成立情報に対応して、前記期間演出の演出態様を設定する期間演出態様設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機H1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、当たりに当選したことに基づいて遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、当たりに当選する確率が高くなる確変状態)に設定し、その有利遊技状態が継続する期間が終了するか否かを演出(例えば、バトル演出)の結果によって遊技者に示唆する遊技機がある。(例えば、特開2011-143197号公報)。
かかる従来型の遊技機では、有利遊技状態が継続する当たりに当選した場合に、自キャラが勝利する勝利パターンの演出結果が表示され、有利遊技状態が終了する当たりに当選した場合に、自キャラが敗北する敗北パターンの演出結果が表示され、当たりに当選していない場合(有利遊技状態が引き続き設定される場合)に、勝敗が付かない引き分けパターンの演出結果が表示されるようにバトル演出が実行されるため、バトル演出の内容を遊技者に注視させることができ、演出効果を高めることができるものであった。しかしながら、有利遊技状態において長期間の間、当たりに当選することなく遊技が実行される場合には、結果として引き分けパターンの演出結果が表示されるバトル演出が実行され易くなり、バトル演出に対する遊技者の期待度が低下してしまうという問題があった。さらに、上述した従来型の遊技機では、抽選の結果、当たりに当選することなく特定の変動パターンが抽選された場合に、引き分けパターンのバトル演出が実行されるように構成されているため、その特定の変動パターンが連続して抽選された場合には、引き分けパターンのバトル演出が連続して実行されてしまいバトル演出に対する遊技者の期待度がより低下してしまうという問題があった。
遊技機H1によれば、第1遊技状態が設定されている状態において実行される期間演出のうち、第2演出の演出態様を第1要件と第2要件の成立情報に対応して設定することで、第2演出の演出態様に基づいて、第1要件と第2要件の成立の有無を予測することができる。これにより、期間演出が繰り返し実行される場合であっても、遊技者は、新たに実行される第2演出の演出態様に基づいて遊技状態を予測することができるようになる。よって、期間演出に対して早期に飽きてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機H1において、前記期間演出態様設定手段は、前記第1演出の演出態様を設定する第1演出態様設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、第1条件が成立したか否かを示すための第1演出の演出態様が、第2演出の演出結果に加え、第1要件または第2要件の成立の有無に基づいて設定されるため、第1演出の演出態様によって、第1条件が成立したか否かの結果と、第1条件が成立するまでの状況とを予測することができる。よって、第1演出の演出態様に遊技者をより注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機H1またはH2において、前記期間演出態様設定手段は、前記第2演出の演出態様を設定する第2演出態様設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H1またはH2の奏する効果に加え、第1演出の演出態様を決定するための第2演出の演出態様が、第1要件または第2要件の成立の有無に基づいて設定されるため、第2演出の演出態様によって、第1条件が成立するまでの状況を予測することができる。よって、第2演出の演出態様に遊技者を注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機H1からH3のいずれかにおいて、前記期間演出態様設定手段は、前記第1要件或いは前記第2要件のうち、何れかの要件が成立した場合に異なる演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H1からH3のいずれかの奏する効果に加え、第1条件を成立させるための複数の要件のうち、何れかの要件が成立したことにより期間演出の演出態様が可変される。よって、期間演出の演出態様によって第1条件が成立するまでの期間を予測することができる。よって、期間演出の演出態様に遊技者を注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機H4において、前記第2要件が成立するまでの残期間を判別する残期間判別手段を有し、前記期間演出態様設定手段は、前記第1要件が成立した場合における前記残期間判別手段の判別結果に対応した前記期間演出の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、第1条件が成立するまでの残期間に基づいて期間演出の演出態様が設定される。これにより、期間演出の演出態様によって第1条件が成立するまでの残期間を示唆することができる。よって、遊技者に対して危機感を持たせながら意欲的に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機H1からH5のいずれかにおいて、前記期間演出実行手段は、所定の演出切替条件が成立した場合に実行中の期間演出を前記第2演出から前記第1演出へと切り替えるものであり、前記確率設定手段により前記高確率状態が設定されている場合と、前記低確率状態が設定されている場合とで、前記演出切替条件の成立のし易さを異ならせるものであることを特徴とする遊技機H6。
遊技機H6によれば、遊技機H1からH5のいずれかの奏する効果に加え、確率設定手段により高確率状態が設定されている場合と、低確率状態とが設定されている場合とで、第1演出が実行される頻度を異ならせることができるため、第1演出が実行される頻度に基づいて、現在設定されている確率状態を予測させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機H6において、前記第1要件が成立してから所定期間の間、前記演出切替条件を成立し易くする条件設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機H7。
遊技機H7によれば、遊技機H6の奏する効果に加え、確率設定手段によって低確率状態が設定されてから所定期間の間は第1演出が実行され易くすることができる。よって、遊技者に対して、第1演出が実行される頻度に基づいて、現在設定されている確率状態を予測させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機H1からH7のいずれかにおいて、前記期間演出実行手段は、前記第1判別手段による第1判別結果が前記所定の第1判別結果である場合に、前記第1演出を実行するものであることを特徴とする遊技機H8。
遊技機H8によれば、遊技機H1からH7のいずれかの奏する効果に加え、第1判別手段の判別結果が、特典遊技が実行される判別結果である場合にも、第1演出が実行されるため、第1演出が実行された場合に、特典遊技に当選したか否か或いは第1条件が成立したか否かの両方を意識しながら演出を注視することになる。よって、遊技者が実行される演出に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機H1からH8のいずれかにおいて、前記遊技状態設定手段により継続して前記第1遊技状態が継続して設定されている間に実行される前記期間演出の回数を計測する回数計測手段を有し、前記第2演出態様設定手段は、前記回数計測手段により計測された前記期間演出の実行回数に基づいて前記第2演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機H9。
遊技機H9によれば、遊技機H1からH8のいずれかの奏する効果に加え、期間演出が繰り返し実行される場合に、繰り返された回数に基づいて第2演出態様が設定されるため、第1遊技状態が継続して長期間設定される場合に、第2演出態様として同一の演出態様が繰り返し設定されることを抑制することができる。よって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機H6からH9のいずれかにおいて、前記期間演出実行手段により前記第1演出が実行されてからの演出期間を判別する演出期間判別手段と、前記所定の演出切替条件が成立した状態において、前記演出期間判別手段により判別された演出期間が所定期間以内である場合には、前記期間演出実行手段により前記第1演出が実行されることを規制する演出規制手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機H10。
遊技機H10によれば、遊技機H6からH9のいずれかの奏する効果に加え、演出切替条件が成立したとしても、前記第1演出が実行されてからの演出期間が所定期間以内であると判別された場合には、演出規制手段により第1演出の実行が規制される。これにより、頻繁に第1演出が実行されることを抑制することができるため、第1演出が実行されることに対して遊技者が飽きてしまうことを抑制することができる。
遊技機H10において、前記第1判別手段による第1判別結果が前記所定の第1判別結果である場合に実行される前記第1演出は、前記演出規制手段による規制を受けないものであることを特徴とする遊技機H11。
遊技機H11によれば、遊技機H10の奏する効果に加え、特典遊技が実行される場合に実行される第1演出は、演出期間判別手段の判別結果に関わらず実行されるため、特典遊技が実行される場合の演出効果が低下してしまうことを抑制することができるという効果がある。また、前回の第1演出が実行されてから所定の演出期間内に再度第1演出が実行された場合に、特典遊技が実行される期待度を高めることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
<特徴J群>(期待度上昇演出の報知タイミングで対象演出を異ならせる)
所定条件が成立したことを示すための期待度を段階的に示唆可能な複数の期待度表示態様を表示手段に表示可能な期待度表示制御手段と、その期待度表示制御手段により表示された前記期待度表示態様を段階的に可変させる表示態様可変手段と、その表示態様可変手段により可変される可変情報を設定する可変情報設定手段と、前記複数の期待度表示態様のうち、少なくとも一の期待度表示態様が可変することを示唆する可変示唆演出を実行する可変示唆演出実行手段と、を有し、前記期待度表示制御手段は、前記複数の期待度表示態様のうち少なくとも何れかの期待度表示態様を異なるタイミングで前記表示手段に表示するものであり、前記可変示唆演出を実行するタイミングを設定する実行タイミング設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機J1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、大当たりに当選したか否かを遊技者に示唆するための変動演出を所定期間実行する遊技機がある。そして、その所定期間実行される演出にて表示画面に表示されるキャラクタの表示態様として、大当たりの期待度に対応した複数の表示態様を有し、今回の変動演出の大当たり期待度を、表示されるキャラクタの表示態様によって遊技者に報知する遊技機がある。(例えば、特開2013-248305号公報)。
かかる従来型の遊技機では、変動演出中に表示されるキャラクタの表示態様によって遊技者に対して大当たりの期待度を示すことができるため、実行される変動演出の演出内容に興味を持たせることができ、演出効果を高めることができる。さらに、上述した従来型の遊技機では、複数の表示態様のうち、大当たりの期待度に対応した表示態様が表示される期待度表示態様を複数種類設け、各期待度表示態様の表示態様を複合的に判断することで遊技者に大当たり期待度を示唆することができるため、複数種類の期待度表示態様の表示態様に基づいて大当たり期待度を遊技者に予測させることができ、実行される演出内容に遊技者を注視させることができ、演出効果を高めることができるものであった。また、上述した構成を有する遊技機においては、期待度表示態様の表示態様を示唆するための示唆演出を実行可能に構成し、期待度表示態様としてどの表示態様が表示されるかを示唆するように構成し、変動演出として期待度表示態様がどの表示態様で表示されるかを遊技者に予測させる期待度表示態様事前示唆演出を実行する遊技機もある。また、期待度表示態様の表示態様とを、表示画面に一旦表示させた表示態様から可変させる遊技機もある。
しかしながら、複数種類の期待度表示態様を有する遊技機において、特定の期待度表示態様に対応した期待度表示態様事前示唆演出を実行した場合には、期待度表示態様事前示唆演出の対象とならない期待度表示態様が可変することを暗に否定することになり、演出効果を低下させてしまうという問題があった。
遊技機J1によれば、異なるタイミングで表示手段に表示される複数の期待度表示態様のうち、何れかの期待度表示態様が可変されることを示唆する可変示唆演出が可変示唆演出実行手段により実行される。その可変示唆演出の実行タイミングが実行タイミング設定手段により設定されるため、可変示唆演出の実行タイミングを異ならせることができる。これにより、可変示唆演出として同一の演出態様を用いたとしても、可変示唆演出の示唆対象となる期待度表示態様を異ならせることができるという効果がある。
遊技機J1において、所定の判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別の結果が特定の判別結果であることに基づいて、特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果である場合に、前記所定条件が成立するものであることを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J1の奏する効果に加え、特典が付与される場合に、期待度表示態様が高期待度を示し易くすることができるため、遊技者が期待度表示態様の表示内容を注視することになる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機J1またはJ2において、前記可変示唆演出は、段階的に可変される期待度表示態様の可変情報を報知するものであることを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J1またはJ2の奏する効果に加え、可変示唆演出によって、対象となる期待度表示態様の可変情報を報知することができるため、遊技者に対して可変示唆演出を注視させることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機J3において、前記可変示唆演出は、前記期待度表示態様が実際に可変される程度を示すための可変量を少なくとも含む複数の可変量が表示されるものであることを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、遊技機J3の奏する効果に加え、可変示唆演出として、複数の可変量が表示されるため、遊技者に対して表示されている複数の可変量のうち、より大きい可変量が実可変量となるように期待を持たせながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機J1からJ4のいずれにおいて、前記可変示唆演出実行手段により実行される前記可変示唆演出の対象となる期待度表示態様を、前記可変示唆演出が終了する前に報知する対象報知手段を有するものであることを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J1からJ4のいずれかの奏する効果に加え、今回実行される可変示唆演出の対象を事前に遊技者に報知することで、遊技者に対して実行される可変示唆演出を安心して楽しませることができるという効果がある。
遊技機J2からJ5のいずれかにおいて、前記判別手段の判別結果に基づいて、期待度種別を設定する期待度種別設定手段と、その期待度種別設定手段により設定された前記期待度種別に基づいて、前記複数の期待度表示態様のそれぞれに対して期待度を設定する期待度設定手段と、を有し、期待度表示制御手段は前記期待度設定手段により設定された前記複数の期待度表示態様の期待度のうち、少なくとも一部の期待度を示すための期待度表示態様を予め表示するものであり、前記可変示唆演出は、既に表示されている期待度と前記期待度設定手段により設定された期待度との差分を前記可変量として示唆するものであることを特徴とする遊技機J6。
遊技機J6によれば、遊技機J2からJ5のいずれかの奏する効果に加え、既に表示されている期待度と、予め設定されていた期待度との差分を可変量として示唆する演出を実行するため、可変示唆演出として表示される可変量が少ない場合であっても、既に高い期待度が表示されている期待度表示態様を対象に、可変示唆演出が実行されていれば、特典が付与される可能性を高くすることができる。よって、可変示唆演出の演出内容だけではなく、現在の期待度表示態様の表示態様も抽選することになり演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機J2において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を操作させるための操作演出を実行する操作演出実行手段と、その操作演出実行手段により実行される前記操作演出中に前記操作手段が操作されたことを判別する操作判別手段と、を有し、前記表示態様可変手段は、前記操作判別手段による判別結果に対応して、前記期待度表示態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機J8。
遊技機J8によれば、遊技機J2の奏する効果に加え、操作手段への操作に対応して、期待度表示態様が可変されるため、遊技者に意欲的に操作手段を操作させることができるという効果がある。
遊技機J8において、所定の判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別の結果が所定の判別結果である場合に、特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の取得条件が成立した場合に、入球情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得した前記入球情報を、前記所定の判別条件が成立するまでの間、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記入球情報に基づいて事前判別を実行する事前判別手段と、前記記憶手段に記憶された前記入球情報の数を示す入球情報数を表示する入球情報数表示手段と、を有した遊技機において、所定の追加条件が成立した場合に、前記操作判別手段による判別結果に対応して、前記入球情報数表示手段により表示された前記入球情報数を示すための表示態様を可変させる追加演出を実行する追加演出実行手段を有するものであることを特徴とする遊技機J9。
遊技機J9によれば、遊技機J8の奏する効果に加え、操作手段への操作に対応して、実行される追加演出によって、入球情報数を示すための表示態様も可変させることができるため、遊技者に意欲的に操作手段を操作させることができるという効果がある。
遊技機J9において、前記期待度表示制御手段により表示される期待度表示態様が所定の演出条件を満たしているかを判別する演出条件判別手段を有し、前記演出条件判別手段により前記演出条件を満たしていないと判別した場合に、前記追加条件が成立するものであることを特徴とする遊技機J10。
遊技機J10によれば、遊技機J9の奏する効果に加え、表示手段に表示される期待度表示態様が所定の演出条件を満たしていない場合に、追加演出が実行されるため、複数の演出に関連性を持たせることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機J10において、前記演出条件判別手段は、前記期待度表示制御手段により前記期待度表示態様が所定数表示されない場合に、前記演出条件を満たしていないと判別するものであることを特徴とする遊技機J11。
遊技機J11によれば、遊技機J10の奏する効果に加え、追加演出を実行することにより、実行される演出の数を補完することができるため、実行される演出数が少ないことにより遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができるという効果がある。
<特徴K群>(保留連時の大当たり演出)
所定の判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別の結果が所定の判別結果である場合に、特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、所定の取得条件が成立した場合に、入球情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得した前記入球情報を、前記所定の判別条件が成立するまでの間、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記入球情報に基づいて事前判別を実行する事前判別手段と、を有した遊技機において、前記事前判別手段は、少なくとも前記特典遊技中における事前判別条件が成立した場合に前記事前判別を実行するものであり、前記事前判別手段の判別結果に対応して前記特典遊技中の演出態様を設定する演出態様設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機K1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動口に入球したことに基づいて入球情報を取得し、その入球情報を抽選条件が成立するまで保留可能な保留手段と、抽選条件が成立した場合に入球情報に基づいて所定の抽選を実行する抽選手段と、抽選手段の抽選結果が当たりに当選している場合に遊技者に有利となる当たり遊技を実行する実行手段と、を有する遊技機がある。そして、保留手段に保留されている入球情報を抽選手段による抽選が行われる前に事前に判別する事前判別手段を有し、事前判別手段によって当たり遊技中の終了時点で保留内に当たりが有ると判別した場合に、当たり遊技中の表示態様(ラウンド数)を継続して表示する遊技機がある。(例えば、特開2014-30737号公報)。
かかる従来型の遊技機では、保留内で再度当たりに当選した場合に特殊な演出を2回目の当たり遊技中に実行することができ、遊技者に満足感を与えることができる。しかしながら、大当たり終了時に保留されている入賞情報を判別する構成であり、1回目の当たり遊技中は当たり当選時に設定された演出が実行されるだけであるため、例えば、1回目の当たり遊技中に当たりに当選する入賞情報が保留されたとしても1回目の当たり遊技に対する演出を可変することが出来ず、演出効果を高めることが出来ないという問題があった。
また、複数の当たり遊技に対して演出を連続させるように構成しているが、1回目の当たり遊技と2回目の当たり遊技との切れ目を遊技者が容易に識別できる演出が実行されるだけであるため、当たり遊技中に連続して実行される演出中にどの程度の当たり遊技が実行されるのかを容易に予測出来てしまうという問題があった。
遊技機K1によれば、特典遊技中の演出態様が、その特典遊技中に実行される事前判別手段の判別結果に基づいて設定されるため、予め特典遊技中の演出態様を設定する場合に比べて、事前判別結果に対応した演出態様を設定する際の処理負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機K1において、前記特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技は、複数の小特典遊技が実行されるものであり、前記小特典遊技が実行される場合に前記事前判別条件が成立するものであることを特徴とする遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K1の奏する効果に加え、小特典遊技が実行される場合に事前判別条件が成立し、特典遊技中の演出態様が設定されるため、小特典遊技の実行状況に合わせて特典遊技の演出態様を設定することができる。よって、特典遊技中にその特典遊技の演出態様を設定したとしても遊技者に違和感を与えることなく特典遊技を実行させることができるという効果がある。
遊技機K2において、前記特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技として、異なる数の小特典遊技が実行される複数の前記特典遊技のうち、一の特典遊技を選択する特典遊技選択手段を有するものであることを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K2の奏する効果に加え、特典遊技として、異なる数の小特典遊技が実行される複数の特典遊技から一の特典遊技が選択されるため、特典遊技の内容に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機K3において、前記事前判別手段は、前記事前判別の結果が所定の事前判別結果である場合に、前記記憶手段に前記特典遊技が実行される前記入球情報が含まれていること事前判別するものであり、前記演出態様設定手段は、前記事前判別手段により事前判別された前記特典遊技において実行される小特典遊技の数に対応して、前記特典遊技中の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K3の奏する効果に加え、事前判別手段により判別された小特典遊技の数に応じて特典遊技中の演出態様が設定されるため、遊技者を特典遊技中の演出態様に注視させることができるという効果がある。
遊技機K3またはK4において、前記特典遊技選択手段により選択された前記特典遊技の小特典遊技の数を記憶する実行数記憶手段と、その実行数記憶手段に記憶されている前記小特典遊技の数のうち、少なくとも一部を報知する小特典遊技数報知手段と、前記実行数記憶手段に記憶されている前記小特典遊技の数と、前記小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数との差分を判別する第1差分判別手段と、前記第1差分判別手段の判別結果に基づいて、前記小特典遊技数報知手段により報知される前記小特典遊技の数を設定する報知数設定手段と、を有することを特徴とする遊技機K5。
遊技機K5によれば、遊技機K3またはK4の奏する効果に加え、特典遊技(大当たり)中に実行される小特典遊技(ラウンド遊技)の数を部分的に報知することにより、1回の特典遊技中に実行される小特典遊技の数を遊技者に把握させ難くすることができ、特典遊技が実行されている間も、より多くの小特典遊技が実行されるよう期待しながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機K5において、前記事前判別手段により事前判別された前記特典遊技において実行される前記小特典遊技の数を前記実行数記憶手段に加算する加算手段を有するものであることを特徴とする遊技機K6。
遊技機K6によれば、遊技機K5の奏する効果に加え、特典遊技(大当たり)中に、事前判別手段により特典遊技が実行されることを事前判別した場合は、その事前判別された特典遊技において実行される小特典遊技の数が加算手段によって実行数記憶手段に記憶される。これにより、短い間隔で複数回の特典遊技が実行される場合において、先の特典遊技が実行されている間に報知される小特典遊技の数を、後の特典遊技において実行される小特典遊技の数を加味して設定することができる。よって、小特典遊技数報知手段により特典遊技中に報知される小特典遊技の数を見ることで、次の特典遊技が実行されるか否かを予測することができ、1つの特典遊技が終了した後の遊技に対して期待感を持たせることができるという効果がある。
遊技機K5またはK6において、前記小特典遊技が実行される場合に、前記小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数を更新するかを判別する更新判別手段を有するものであることを特徴とする遊技機K7。
遊技機K7によれば、遊技機K5またはK6の奏する効果に加え、小特典遊技数報知手段により報知されている小特典遊技の数を更新するかが更新判別手段により判別されるため、報知数設定手段により小特典遊技の数が設定されたとしても小特典遊技の数を更新しないことがある。よって、新たな小特典遊技が実行される場合に、小特典遊技数報知手段により報知されている小特典遊技の数が更新されなかったとしても、次に小特典遊技が実行される際に、小特典遊技数報知手段により報知されている小特典遊技の数が更新される可能性を残すことができ、より多くの小特典遊技が実行されるよう期待しながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機K7において、前記第1差分判別手段による判別結果が第1条件を満たした場合には、前記小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数を更新させる強制更新手段を有するものであることを特徴とする遊技機K8。
遊技機K8によれば、遊技機K7の奏する効果に加え、第1差分判別手段による判別結果が第1条件を満たした場合には、強制更新手段により、小特典遊技数報知手段により報知されている小特典遊技の数を強制的に更新することにより、遊技者に安心して特典遊技を実行させる期間を設定することができるという効果がある。
遊技機K7またはK8において、既に実行された前記小特典遊技の数を報知する実行済小特典遊技数報知手段と、前記小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数と、前記実行済小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数との差分を判別する第2差分判別手段と、その第2差分判別手段による判別結果が第2条件を満たした場合に、前記小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数を更新させる強制更新手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機K9。
遊技機K9によれば、遊技機K7またはK8の奏する効果に加え、第2差分判別手段による判別結果が第2条件を満たした場合には、強制更新手段により、小特典遊技数報知手段により報知されている小特典遊技の数を強制的に更新するため、小特典遊技数報知手段により報知される小特典遊技の数よりも、実行済小特典遊技の数が多くなってしまうことを防止することができるという効果がある。
遊技機K5からK9のいずれかにおいて、前記小特典遊技数報知手段は、前記特典遊技が実行されている期間のうち、特定期間中に前記取得手段が取得した前記入球情報の前記事前判別の結果が前記所定の事前判別結果の場合に、特定の小特典遊技数報知を実行するものであることを特徴とする遊技機K10。
遊技機K10によれば、遊技機K5からK9のいずれかの奏する効果に加え、特典遊技中が実行されている期間のうち、特定期間内に取得した入球情報が、事前判別の結果特典遊技に当選していた場合には、小特典遊技数報知手段により特定の小特典遊技数報知が実行される。よって、特典遊技中に入球情報を取得する楽しみを提供することができるという効果がある。
遊技機K5からK10のいずれかにおいて、前記実行数記憶手段に記憶されている前記小特典遊技の数と、前記実行済小特典遊技数報知手段により報知されている前記小特典遊技の数との差分を判別する第3差分判別手段と、一の前記特典遊技が終了した状態で、前記第3差分判別手段の判別結果が第3条件を満たしている場合に、前記一の特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間、前記特典遊技中に実行される演出を継続する演出継続手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機K11。
遊技機K11によれば、遊技機K5からK10のいずれかの奏する効果に加え、第3差分判別手段による判別結果が第3条件を満たした場合には、演出継続手段により特典遊技中に実行される演出が継続して表示される。これにより、事前判別手段により前記特典遊技が実行されると判別された場合において、1回目の特典遊技が終了した後に継続して特典遊技中に実行される演出を表示することができるという効果がある。
遊技機K11において、前記特定条件は、少なくとも、次の前記特典遊技が実行されるまで成立しないものであることを特徴とする遊技機K12。
遊技機K12によれば、遊技機K11の奏する効果に加え、演出継続手段により、1回目の特典遊技が終了してから2回目の特典遊技が実行されるまでの期間において、特典遊技中に実行される演出を確実に実行することができる。よって、複数の特典遊技に対して一連の演出を実行することができるため、その演出が実行されている間により多くの小特典遊技が実行されるよう期待しながら遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機K5からK12のいずれかにおいて、前記判別手段による判別の結果が所定の判別結果である場合に、前記記憶手段に記憶された前記入球情報の数を判別する記憶数判別手段と、前記特典遊技中に実行される複数の演出態様を記憶する演出態様記憶手段と、を有し、前記記憶数判別手段が判別した前記入球手段の数に基づいて、前記演出態様記憶手段に記憶されている前記複数の演出態様から1の演出態様を選択する特典遊技演出態様選択手段を有するものであることを特徴とする遊技機K13。
遊技機K13によれば、遊技機K5からK12のいずれかの奏する効果に加え、所定の判別結果である場合に、記憶手段に記憶されている入球情報数に基づいて特典遊技中の演出態様が選択されるため、特典遊技中において遊技者に様々な演出を提供することができる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機K13において、前記演出態様記憶手段は、前記複数の演出態様として、前記事前判別手段の事前判別の結果が前記所定の事前判別結果であることを前記特典遊技が開始された時点で遊技者に報知可能な第1演出態様と、前記特典遊技が終了した後に遊技者に報知可能な第2演出態様と、を少なくとも記憶するものであることを特徴とする遊技機K14。
遊技機K14によれば、遊技機K13の奏する効果に加え、特典遊技演出態様選択手段により選択される演出態様により、事前判別手段の事前判別の結果が所定の事前判別結果であることが報知されるタイミングを異ならせることができるため、演出効果を高めることができる。
<特徴L群>(遊技履歴で演出頻度を変更)
判定条件が成立した場合に判定を実行する判定手段と、その判定手段の判定結果を示すための演出を実行する演出実行手段と、その演出実行手段により特定の前記判定結果を示すための演出が実行された場合に遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、特定条件が成立した場合に、対応する遊技情報が履歴情報として記憶される記憶手段と、前記演出実行手段により実行される演出のうち、特定演出を実行させるかを前記履歴情報に基づいて決定する決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機L1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、当たりに当選したか否かを遊技者に示唆するための変動演出を所定期間実行する遊技機がある。そして、所定期間実行される変動演出として、遊技者が操作可能な操作手段の操作結果に基づいて演出態様が可変する操作演出を実行する遊技機がある。(例えば、特開2012-249877号公報)。
かかる従来型の遊技機では、操作手段への遊技者の操作内容に基づいて演出態様が可変されるため、遊技者を意欲的に遊技に参加させることができる。しかしながら、操作手段を意欲的に操作しない遊技者に対して、操作演出が頻繁に実行されてしまうと、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。
遊技機L1によれば、特定演出の実行が履歴情報に基づいて決定されるので、遊技の進捗等により特定演出の実行頻度を可変させることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機L1において、前記特定演出の選択率が異なるように設定された複数の演出選択テーブルが設定された演出選択テーブル記憶手段を有し、前記決定手段は、前記履歴情報に対応した前記演出選択テーブルを決定するものであることを特徴とする遊技機L2。
遊技機L2によれば、遊技機L1の奏する効果に加え、対応する演出選択テーブルを選択することで特定演出の選択率を切り替えることができるので、容易な制御で特定演出の選択率を可変させることができるという効果がある。
遊技機L1またはL2において、遊技者が操作する操作手段と、その操作手段に対して所定の操作がされたことを判別可能な操作判別手段と、を有し、前記演出の一つとして、前記操作判別手段により前記所定の操作が判別された場合に、演出態様を可変させる操作演出が設定されており、前記特定条件は、前記操作判別手段により前記所定の操作が判別されたことが少なくとも1の条件に設定されているものであることを特徴とする遊技機L3。
遊技機L3によれば、遊技機L1またはL2の奏する効果に加え、操作演出において操作手段を操作することで、演出態様が可変されるだけでなく、特定条件が成立し易くなるので、履歴情報を可変させることができ特定演出の実行割合に影響を与えることができるという効果がある。
遊技機L1からL3のいずれかにおいて、少なくとも前記履歴情報を蓄積可能な蓄積手段と、その蓄積手段による蓄積結果に基づいて所定値を上限に蓄積値を設定可能な設定手段と、その設定手段により設定される前記蓄積値に対応する蓄積特典系統を複数の蓄積特典系統の中から選択する選択手段と、その選択手段により選択された前記蓄積特典系統に対応する蓄積特典を付与する蓄積特典付与手段と、を有し、前記蓄積特典付与手段は、前記設定手段により新たな前記蓄積値が設定された場合には、前記選択手段により選択された前記蓄積値特典に対応する新たな蓄積特典を付与するものであり、前記選択手段は、前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報に基づいて複数の蓄積特典系統の中から一の蓄積特典系統を選択するものであることを特徴とする遊技機F4。
遊技機L4によれば、遊技機L1からL3のいずれかの奏する効果に加え、蓄積された履歴情報に基づいて蓄積特典系統が選択され、その蓄積特典系統に対応する蓄積特典が付与される。これにより、履歴情報に基づいて、特定演出が実行される頻度の設定と、蓄積特典の付与との両方が実行されることになる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機L4において、前記蓄積特典付与手段により付与される前記蓄積特典は、前記選択手段により選択される前記蓄積特典系統毎に異なるものであることを特徴とする遊技機L5。
遊技機L5によれば、遊技機L4の奏する効果に加え、蓄積特典系統によって付与される蓄積特典を異ならせることができるため、操作手段の操作内容を異ならせながら様々な蓄積特典を獲得する楽しみを遊技者に提供することができる。さらに、操作手段の操作内容を異ならせることで、演出頻度も異ならせることが可能となるため、実行される演出に対しても新たな楽しみを遊技者に提供することができるという効果がある。
遊技機L5において、前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報を、前記選択手段により異なる前記蓄積特典系統を選択可能な状態まで消去可能とする履歴情報消去手段を有するものであることを特徴とする遊技機L6。
遊技機L6によれば、遊技機L5の奏する効果に加え、履歴情報を、異なる蓄積特典系統が選択可能な状態まで消去することができるため、履歴情報を全て消去する場合に比べて、次の蓄積特典系統を選択されやすくすることができる。よって、他の蓄積特典を獲得する意欲を高めることができるという効果がある。
加えて、履歴情報消去手段により、履歴情報が部分的に消去されることに基づいて、設定手段により設定される蓄積値も可変(減少)することになるため、蓄積値が予め定められた上限値に到達してしまい演出効果が低下してしまう事態を抑制することができるという効果がある。
遊技機L4からL6のいずれかにおいて、前記選択手段によって特定の蓄積特典系統を選択させるための遊技内容を案内する案内手段を有するものであることを特徴とする遊技機L7。
遊技機L7によれば、遊技機L4からL6のいずれかの奏する効果に加え、案内手段により案内される遊技内容に基づいて遊技を行うことで、特定の蓄積特典系統が選択されるようになるため、遊技者に様々な蓄積特典を付与することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機L7において、前記案内手段は、前記操作演出の演出態様を可変させることで、特定の蓄積特典系統を選択させるための遊技内容を案内するものであることを特徴とする遊技機L8。
遊技機L8によれば、遊技機L7の奏する効果に加え、操作演出の演出態様が案内手段により可変されるため、操作演出の演出態様に従って操作手段を操作するだけで、異なる蓄積特典系統が選択されるようになる。よって、遊技者に対して様々な特典を付与することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L8において、前記案内手段は、前記操作演出の演出態様として、前記操作手段に対して前記所定の操作を行わせることを報知する報知演出態様と、報知しない非報知演出態様と、のいずれかを用いて遊技内容を案内するものであることを特徴とする遊技機L9。
遊技機L9によれば、操作演出として、操作手段に対して所定の操作が行われ易い演出態様と、行われにくい演出態様とを実行することができるため、操作演出の演出態様に従って操作手段を操作するだけで、異なる蓄積特典系統が選択されるようになる。よって、遊技者に対して様々な特典を付与することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機L4からL9のいずれかにおいて、前記案内手段により案内される遊技内容に対応する前記特定の蓄積特典系統を、前記複数の蓄積特典系統の中から遊技者が選択可能な系統選択手段を有するものであることを特徴とする遊技機L10。
遊技機L10によれば、遊技機L4からL9のいずれかの奏する効果に加え、遊技者が所望する蓄積特典系統が選択されるように遊技内容を報知することができるため、演出効果をより高めることができるという効果がある。
<特徴M群>(小当たり確定時の判別対策)
遊技球を遊技者の操作に基づいて発射することが可能な発射手段と、その発射手段により発射された遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、その特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、その特典付与手段による付与される前記特典の種別を決定する特典種別決定手段と、前記識別情報が停止表示される場合に、前記特典種別決定手段により決定される前記特典の種別を遊技者が識別可能な報知情報を報知する報知手段と、その報知手段により前記報知情報が報知された後から所定期間以上、前記発射手段による発射が停止された場合に、前記特定入球手段への入球が困難となるようにする手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機M1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりするものが提案されている。この当たり遊技の種別は、抽選結果を図柄等で表示して報知する場合に、予め定められた報知態様で報知して遊技の公平性を保てるようにするものが知られている。(例えば、特開2012-147965号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、当たり遊技中に特定の入球口や特定領域に遊技球が入球することで、さらに当たり遊技が実行されるようにして、その後に設定される遊技状態が先に実行されている当たり遊技の種別により決定される構成とすると、遊技者に不利となる遊技状態が付与される当たり種別であるかを判別して、特定の入球口や特定領域に遊技球が入球しないように遊技を行うという遊技方法が行われることで、遊技店側の不利益が増大する虞があった。
本遊技機M1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店側の不利益を抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機M1によれば、特典種別決定手段により決定される特典の種別を示す報知情報を確認することで、特定の特典種別を付与されることを遊技者が回避しようとすると、他の特典種別である場合にも特定入球手段へと入球することが困難となるので、遊技店側の不利益を抑制できるという効果がある。
遊技機M1において、前記動的表示態様決定手段は、前記識別情報を動的表示させた後に仮停止させる疑似停止態様を組み合わせた異なる動的表示態様のうち、一の動的表示態様を決定するものであることを特徴とする遊技機M2。
遊技機M2によれば、疑似停止態様により仮停止されることで、識別情報の最終的な停止タイミングが分かり難くなり、特定の特典遊技が実行される場合に、特定入球手段へと遊技球を入球させることを回避する遊技方法が実行されることを抑制できるという効果がある。
遊技機M1またはM2において、前記特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別により、前記特定領域へ入球する入球率を可変させる可変制御手段を有することを特徴とする遊技機M3。
遊技機M3によれば、遊技機M1またはM2の奏する効果に加え、実行される特典遊技の種別により特定領域へ入球する入球率を可変させることができるので、特定領域へ入球させる確率を容易に制御することができるという効果がある。
<特徴N群>(直当たり演出その2)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技とその第1特典遊技とは異なる第2特典遊技とを実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記第1特典遊技または前記第2特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、前記第1特典遊技が実行され、前記特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な第1特典を付与し、前記第2特典遊技が実行されている場合には、前記特定領域への入球に関わらず遊技者に有利となる第2特典を付与する特典付与手段と、前記特定の判定結果を示すための前記識別情報の動的表示の開始から前記特定入球手段へ入球するまでの期間に跨がった演出を実行することが可能な演出実行手段と、を有することを特徴とする遊技機N1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりするものが提案されている。(例えば、特開2012-147965号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、当たり遊技までの演出が行われるのみうであり、遊技が単調となり遊技者が早期に遊技に飽きてしまうという問題点があった。
本遊技機N1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機N1によれば、特定の判定結果を示すための識別情報が表示される場合には、その識別情報の動的表示の開始から特定領域へ入球するまでの期間で演出が実行されるので、識別情報が特定の判定結果を示すことだけでなく演出により特定領域に入球するかを期待させることができ、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機N1において、前記演出実行手段は、複数の演出より付与される特典遊技の種別に基づいて1の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機N2。
遊技機N2によれば、遊技機N1の奏する効果に加え、多様な演出を実行できるという効果がある。
遊技機N1またはN2において、前記演出実行手段は、前記特定領域に予め設定された期間が経過しても遊技球が入球しない場合には、特定演出に切り替えて実行するものであることを特徴とする遊技機N3。
遊技機N3によれば、遊技機N1またはN2の奏する効果に加え、特定領域に入球しない場合には、特定演出に切り替えられるので、遊技者に特定領域に入球しなかったことを効果的に報知できるという効果がある。
<特徴P群>(Vアタッカー上部に遅延装置を設けてチョロ打ち対策)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、その特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、その特典付与手段による付与される前記特典の種別を決定する特典種別決定手段と、前記識別情報が停止表示される場合に、前記特典種別決定手段により決定される前記特典の種別に関する情報を報知する報知手段と、前記特定入球手段へと遊技球を誘導可能な位置に前記特定入球手段へ誘導される遊技球の所定期間に対する流下量を減少させる調整手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機P1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりするものが提案されている。この当たり遊技の種別は、抽選結果を図柄等で表示して報知する場合に、予め定められた報知態様で報知して遊技の公平性を保てるようにするものが知られている。(例えば、特開2012-147965号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、当たり遊技中に特定の入球口や特定領域に遊技球が入球することで、さらに当たり遊技が実行されるようにして、その後に設定される遊技状態が先に実行されている当たり遊技の種別により決定される構成とすると、遊技者に不利となる遊技状態が付与される当たり種別であるかを判別して、特定の入球口や特定領域に遊技球が入球しないように遊技を行うという遊技方法が行われることで、遊技店側の不利益が増大する虞があった。
本遊技機P1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店側の不利益を抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機P1によれば、特定入球手段へと誘導される所定期間に対する流下量が調整手段により減少されるので、報知手段により報知された情報を判別して特定入球手段へ遊技球を入球させるか否かを打ち分けることを困難にすることができるという効果がある。
遊技機P1において、遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、その発射手段により発射される発射強度を遊技者の操作により可変可能な発射強度可変手段と、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下した遊技球が流下困難となる第2流路と、を有し、前記調整手段は、前記第2流路を流下する遊技球を前記特定入球手段へと入球可能な特定流路と前記特定入球手段へと入球困難となる流路とに所定の割合で振り分けるものであることを特徴とする遊技機P2。
遊技機P2によれば、遊技機P1の奏する効果に加え、第2流路を流下する遊技球のうち、特定入球手段へと誘導される遊技球の量を容易に減少させることができるという効果がある。
遊技機P1において、遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、その発射手段により発射される発射強度を遊技者の操作により可変可能な発射強度可変手段と、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下した遊技球が流下困難となる第2流路と、を有し、前記調整手段は、前記第2流路を流下した遊技球を所定期間以上転動させて遊技球を前記特定入球手段へと誘導される流路へと排出することが可能な転動手段を有するものであることを特徴とする遊技機P3。
遊技機P3によれば、遊技機P1の奏する効果に加え、調整手段により所定期間以上第2流路を流下した遊技球が転動させられるので、遊技者が遊技球の発射を停止させたとしても、所定期間経過することで特定入球手段へと遊技球を誘導させることができるという効果がある。
遊技機P1からP3のいずれかにおいて、前記特定の判定結果を示すための前記識別情報が停止表示されてから前記特定入球手段が入球可能となるまでの期間は、前記第2流路へと遊技球を発射してから前記調整手段をへて特定入球手段へと到達するまでの期間よりも短く構成されているものであることを特徴とする遊技機P4。
遊技機P4によれば、遊技機P1からP3のいずれかの奏する効果に加え、特定入球手段へと入球させるには、遊技球を継続して発射させるようにすることが必要となり、特定の特典遊技に特定入球手段へと入球させない遊技方法を規制できるという効果がある。
<特徴Q群>(チョロ打ち対策2)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、その特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、その特典付与手段による付与される前記特典の種別を決定する特典種別決定手段と、前記特定入球手段へと遊技球を誘導可能な位置に前記特定入球手段へ誘導される遊技球の所定期間に対する流下量を減少させる調整手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機Q1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりするものが提案されている。(例えば、特開2012-147965号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、特定の入球口や特定領域に遊技球が入球しないように遊技を行うという遊技方法が行われることで、遊技店側の不利益が増大する虞があった。
本遊技機Q1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技店側の不利益を抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機P1によれば、特定入球手段へと誘導される所定期間に対する流下量が調整手段により減少されるので、報知手段により報知された情報を判別して特定入球手段へ遊技球を入球させるか否かを打ち分けることを困難にすることができるという効果がある。
遊技機Q1において、遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、その発射手段により発射される発射強度を遊技者の操作により可変可能な発射強度可変手段と、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下した遊技球が流下困難となる第2流路と、を有し、前記調整手段は、前記第2流路を流下する遊技球を前記特定入球手段へと入球可能な特定流路と前記特定入球手段へと入球困難となる流路とに所定の割合で振り分けるものであることを特徴とする遊技機Q2。
遊技機Q2によれば、遊技機Q1の奏する効果に加え、第2流路を流下する遊技球のうち、特定入球手段へと誘導される遊技球の量を容易に減少させることができるという効果がある。
遊技機Q1において、遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、その発射手段により発射される発射強度を遊技者の操作により可変可能な発射強度可変手段と、遊技球が流下可能な第1流路と、その第1流路を流下した遊技球が流下困難となる第2流路と、を有し、前記調整手段は、前記第2流路を流下した遊技球を所定期間以上転動させて遊技球を前記特定入球手段へと誘導される流路へと排出することが可能な転動手段を有するものであることを特徴とする遊技機Q3。
遊技機Q3によれば、遊技機Q1の奏する効果に加え、調整手段により所定期間以上第2流路を流下した遊技球が転動させられるので、遊技者が遊技球の発射を停止させたとしても、所定期間経過することで特定入球手段へと遊技球を誘導させることができるという効果がある。
遊技機Q1からQ3のいずれかにおいて、前記特定の判定結果を示すための前記識別情報が停止表示されてから前記特定入球手段が入球可能となるまでの期間は、前記第2流路へと遊技球を発射してから前記調整手段をへて特定入球手段へと到達するまでの期間よりも短く構成されているものであることを特徴とする遊技機Q4。
遊技機Q4によれば、遊技機Q1からQ3のいずれかの奏する効果に加え、特定入球手段へと入球させるには、遊技球を継続して発射させるようにすることが必要となり、特定の特典遊技に特定入球手段へと入球させない遊技方法を規制できるという効果がある。
<特徴R群>(小当たりと直当たりにおいてV通過までの演出)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技とその第1特典遊技とは異なる第2特典遊技とを実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記第1特典遊技または前記第2特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、前記第1特典遊技が実行され、前記特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な第1特典を付与し、前記第2特典遊技が実行されている場合には、前記特定領域への入球に関わらず遊技者に有利となる第2特典を付与する特典付与手段と、前記特定の判定結果を示すための前記識別情報の動的表示の開始から前記特定入球手段へ入球するまでの期間に跨がった演出を実行することが可能な演出実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記特定の判定結果を示すための識別情報が停止表示されるよりも前に段階的に遊技球の発射方法を切り替えることを示唆する示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機R1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりするものが提案されている。(例えば、特開2012-147965号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、当たり遊技までの演出が行われるのみうであり、遊技が単調となり遊技者が早期に遊技に飽きてしまうという問題点があった。
本遊技機N1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機N1によれば、特定の判定結果を示すための識別情報が表示される場合には、その識別情報の動的表示の開始から特定領域へ入球するまでの期間で演出が実行されるので、識別情報が特定の判定結果を示すことだけでなく演出により特定領域に入球するかを期待させることができ、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機R1において、前記演出実行手段は、複数の演出より付与される特典遊技の種別に基づいて1の演出を実行するものであることを特徴とする遊技機R2。
遊技機R2によれば、遊技機R1の奏する効果に加え、多様な演出を実行できるという効果がある。
遊技機R1またはR2において、前記演出実行手段は、前記特定領域に予め設定された期間が経過しても遊技球が入球しない場合には、特定演出に切り替えて実行するものであることを特徴とする遊技機R3。
遊技機R3によれば、遊技機R1またはR2の奏する効果に加え、特定領域に入球しない場合には、特定演出に切り替えられるので、遊技者に特定領域に入球しなかったことを効果的に報知できるという効果がある。
<特徴S群>(小当たりと図柄当たりとで2種制御切替)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技とその第1特典遊技とは異なる第2特典遊技とを実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記第1特典遊技または前記第2特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、前記第1特典遊技が実行され、前記特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な第1特典を付与し、前記第2特典遊技が実行されている場合には、前記特定領域への入球に関わらず遊技者に有利となる第2特典を付与する特典付与手段と、前記特定入球手段へと入球した遊技球を前記特定領域へと誘導する誘導路を前記特定領域へと誘導可能な第1状態と前記特定領域へと誘導困難な第2状態とに切り替える切替手段と、前記第1特典遊技が実行される場合には、前記切替手段により前記誘導路が切り替えられる第1切替情報を設定し、前記第2特典遊技が実行される場合には、前記第1切替情報とは異なる第2切替情報を設定する設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機S1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりし、当たり遊技中に特定の入球口や特定領域に遊技球が入球することで、さらに当たり遊技等の特典付与が実行されるようにするものが提案されている。(例えば、特開2013-9795号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、さらに遊技の興趣向上が求められていた。
本遊技機P1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機S1によれば、第1特典遊技と第2特典遊技とで誘導路の制御方法が切り替えられるので、遊技者に異なる特定領域までの誘導態様を見せることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機S1において、前記第2切替情報により前記誘導路が切り替えられることで、前記第1状態に切り替えられるものであることを特徴とする遊技機S2。
遊技機S2によれば、遊技機S1の奏する効果に加え、第2切替情報により誘導路が第1状態に切り替えられるので、第2特典遊技では、特定領域に遊技球を入球させやすくでき、遊技者に第2特典遊技であっても、特定領域に入球したことにより第2特典が付与されているかのように思わせることができるという効果がある。
遊技機S1またはS2において、前記第1切替情報は、複数の異なる情報が設定されており、1の情報が所定の規則に基づいて決定されるものであることを特徴とする遊技機S3。
遊技機S3によれば、遊技機S1またはS2の奏する効果に加え、第1切替情報を多様にすることができ、多様に誘導路の誘導状態を切り替えることができるという効果がある。
<特徴T群>(小当たりと図柄当たりとで2種切替2)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球した場合に判定を実行することが可能な判定手段と、その判定手段による判定結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判定結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる第1特典遊技とその第1特典遊技とは異なる第2特典遊技とを実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技において、前記特典遊技実行手段により前記第1特典遊技または前記第2特典遊技が実行されている期間に遊技球が入球可能となる特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球が入球可能な特定領域と、前記第1特典遊技が実行され、前記特定領域に遊技球が入球した場合に、遊技者に有利な第1特典を付与し、前記第2特典遊技が実行されている場合には、前記特定領域への入球に関わらず遊技者に有利となる第2特典を付与する特典付与手段と、前記特定入球手段へと入球した遊技球を前記特定領域へと誘導する誘導路を前記特定領域へと誘導可能な第1状態と前記特定領域へと誘導困難な第2状態とに切り替える切替手段と、前記第1特典遊技が実行される場合には、前記切替手段により前記誘導路が切り替えられる第1切替情報を設定し、前記第2特典遊技が実行される場合には、前記第1状態に前記誘導路を切り替える第2切替情報を設定する設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機T1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入球することで抽選を実行して、その抽選結果が当たりであると遊技者に有利となる当たり遊技が実行され、その当たり遊技の種別により当たり遊技後の状態を遊技者に有利となる状態を設定したり、不利となる状態を設定したりし、当たり遊技中に特定の入球口や特定領域に遊技球が入球することで、さらに当たり遊技等の特典付与が実行されるようにするものが提案されている。(例えば、特開2013-9795号公報)。
しかしながら、上述した従来型の遊技機では、さらに遊技の興趣向上が求められていた。
本遊技機P1は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機S1によれば、第1特典遊技と第2特典遊技とで誘導路の制御方法が切り替えられるので、遊技者に異なる特定領域までの誘導態様を見せることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機T1において、前記第2切替情報により前記第1状態に切り替えられる場合と、前記第1切替情報により前記第1状態とに切り替えられる場合とでは、異なる誘導路により前記特定領域まで前記遊技球が誘導されるものである特徴とする遊技機T2。
遊技機T2によれば、遊技機T1の奏する効果に加え、異なる誘導により特定領域へと誘導されるので遊技者が早期に飽きることを抑制できるという効果がある。
遊技機T1またはT2において、前記第1切替情報は、複数の異なる情報が設定されており、1の情報が所定の規則に基づいて決定されるものであることを特徴とする遊技機T3。
遊技機T3によれば、遊技機T1またはT2の奏する効果に加え、第1切替情報を多様にすることができ、多様に誘導路の誘導状態を切り替えることができるという効果がある。
<特徴群U>(特2入賞から特2変動までの期間の長さに基づいて演出態様を設定)
第1判別条件が成立した場合に、第1判別を実行する第1判別手段と、取得条件の成立に基づいて取得情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された取得情報を、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、第2判別条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶された前記取得情報に基づいて第2判別を実行する第2判別手段と、前記第1判別手段の判別結果を示すための第1識別情報、又は、前記第2判別手段の判別結果を示すための第2識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示手段と、を有した遊技機において、前記動的表示手段により前記第1識別情報が動的表示されている間は、前記第2識別情報の動的表示が開始されないものであり、所定の演出条件が成立したことに基づいて期間演出を実行する期間演出実行手段と、前記第1識別情報が動的表示されている場合において、所定の開始条件が成立してから前記第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を判別する期間判別手段と、前記期間演出実行手段により実行される前記期間演出における演出態様を、前記期間判別手段の判別結果に基づいて設定する演出態様設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機U1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、始動口を複数設け、遊技球が入球した始動口に応じて異なる抽選を実行するように構成したものがある。そして、各始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される当否抽選の結果を示唆する示唆演出を実行するものがある(例えば、特開2015-13075号公報)。このような遊技機は、一方の始動口への遊技球の入球に基づいて当否抽選が実行されている最中に、他方の始動口に遊技球が入球した場合に、実行中の当否抽選が終了するまでは、新たな当否抽選が実行されないようにすることで、遊技者に過度に当否抽選を実行させないようにすることができるものであった。
しかしながら、一方の始動口に遊技球が入球してから、その入球に基づく当否抽選(示唆演出)が実行されるまでの期間は、他方の始動口への遊技球の入球に基づいて実行される当否抽選の状況に応じて異なるため、例えば、始動口に遊技球が入球してから、その入球に基づいて実行される当否抽選の抽選結果を示すための示唆演出が実行されるまでの期間が長くなると、遊技者に対してどの入球に基づく示唆演出が実行されているのかが分かり難くなり、示唆演出の演出効果が低下してしまい、遊技意欲が低下するという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲の低下を抑制できる演出を提供することで、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機U1によれば、所定の開始条件が成立してから第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間の長さに基づいて、期間演出実行手段により実行される期間演出の演出態様を設定することができるため、第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間が異なったとしても、遊技者に対して違和感を与えることの無い期間演出を実行することができる。よって、第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間が長い場合に遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機U1において、前記第1識別情報の動的表示期間の残動的表示期間を判別する残期間判別手段を有し、前記期間判別手段は、前記残期間判別手段により判別された前記残期間に基づいて前記期間を判別するものであることを特徴とする遊技機U2。
遊技機U2によれば、遊技機U1の奏する効果に加え、期間判別手段が実行中の第1識別情報の残動的表示期間に基づいて、所定の開始条件が成立してから第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を判別することができるため、その判別結果の精度を高めることができる。よって、実際の遊技内容に沿った期間演出を実行することができ、演出効果を高めることができるいという効果がある。
遊技機U1またはU2において、前記所定の開始条件は、前記取得手段が前記取得情報を取得した場合に成立するものであり、前記期間判別手段は、前記所定の開始条件が成立してから、当該開始条件が成立した前記取得情報に基づく前記第2識別情報の動的表示が開始されるまでの前記期間を判別するものであることを特徴とする遊技機U3。
遊技機U3によれば、遊技機U1またはU2の奏する効果に加え、取得情報を取得してから、当該取得情報に基づいて第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間が期間判別手段によって判別されるため、その判別結果の精度を高めることができる。よって、実際の遊技内容に沿った期間演出を実行することができ、演出効果を高めることができるいという効果がある。
遊技機U3において、前記期間演出実行手段は、少なくとも、前記取得手段が前記取得情報を取得してから、当該取得情報に基づく前記第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を含む演出期間にて前記期間演出を実行するものであることを特徴とする遊技機U4。
遊技機U4によれば、遊技機U3の奏する効果に加え、期間演出が実行される演出期間として、少なくとも取得手段が取得情報を取得してから、当該取得情報に基づく第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を設定することができるため、実際の遊技状況に対応させた期間に、実際の遊技状況に対応させた演出態様を設定することができる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機U1またはU2において、所定の実行条件が成立した場合に、前記取得条件が成立し易い特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段を有し、前記期間判別手段は、前記特定遊技実行手段により前記特定遊技が実行されてから前記第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を判別するものであり、前記期間演出実行手段は、少なくとも、前記所定の実行条件が成立してから、当該取得情報に基づく前記第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を含む演出期間にて前記期間演出を実行するものであることを特徴とする遊技機U5。
遊技機U5によれば、遊技機U1またはU2の奏する効果に加え、取得条件が成立する前の時点で、第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を判別することが可能となるため、期間判別手段の判別結果に基づいてより長い期間の演出態様を設定することができる。よって、期間演出の演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機U5において、前記特定遊技実行手段により前記特定遊技が実行される場合に、前記第1識別情報が動的表示されているかを判別可能な動的表示判別手段と、前記動的表示判別手段により前記第1識別情報が動的表示されていないと判別した場合に、前記期間判別手段とは異なる第2期間の判別を実行する第2期間判別手段と、を有し、前記第2期間判別手段は、前記第1識別情報が動的表示されている状態において、前記取得情報を取得してから、当該取得情報に基づく前記第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を判別するものであることを特徴とする遊技機U6。
遊技機U6によれば、遊技機U5の奏する効果に加え、期間判別手段により判別が実行され得るタイミングで第1識別情報が動的表示されていない場合に、そのタイミングとは異なるタイミングで第2期間判別手段の判別を実行させることができる。よって、所定の開始条件が成立してから第2識別情報の動的表示が開始されるまでの期間を複数のタイミングで判別することができるため、実際の遊技内容に沿った期間演出を実行し易くすることができるという効果がある。
遊技機U1からU6の何れかにおいて、前記期間演出実行手段は、前記期間演出として、所定の第1期間に実行される第1期間演出と、前記第1期間よりも後に実行される前記第2期間演出に実行される第2期間演出と、を少なくとも実行するものであり、前記演出態様設定手段は、前記第2期間演出の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機U7。
遊技機U7によれば、遊技機U1からU6の何れかの奏する効果に加え、期間判別手段の判別結果に関わらず、共通の第1期間演出を実行することができるため、遊技者に違和感を与えること無く期間演出を実行することができるという効果がある。
遊技機U7において、前記演出態様設定手段は、前記期間判別手段による判別結果が特定の判別結果である場合に、前記第2期間演出の演出態様として、前記第1期間演出の演出態様の一部を設定するものであることを特徴とする遊技機U8。
遊技機U8によれば、遊技機U7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2期間演出の演出態様として、第1期間演出の演出態様を設定することができるため、遊技者に対して第1期間演出が実行されているのか第2期間演出が実行されているのかを分かり難くすることができる。よって、期間判別手段によって第2期間が長いと判別された場合であっても、遊技者に違和感を与えること無く期間演出を実行することができるという効果がある。
<特徴群V>(所定条件が成立している場合に、普図ロング開放示唆演出を実行)
遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難となる第2状態とに可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果が特定の判別結果である場合に、遊技者に特典を付与可能な特典付与手段と、判定条件が成立した場合に判定を実行する判定手段と、その判定条件による判定の結果を示すための識別情報を所定期間動的表示させる動的表示手段と、を有した遊技機において、前記動的表示手段により前記識別情報が動的表示されている期間中に所定の演出を実行可能な演出実行手段と、前記識別情報が特定の表示態様で停止表示されたことに基づいて、前記可変入球手段を前記第2状態から前記第1状態へと所定期間可変させる特定遊技を所定期間実行可能な特定遊技実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、所定の演出条件が成立した場合に、前記識別情報が前記特定の表示態様で停止表示されることを示すための演出を実行するものであることを特徴とする遊技機V1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が第1抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、始動口に可動部材を設け、始動ゲートを遊技球が通過した場合に実行される第2抽選で当たりに当選した場合に、可動部材を可動させることで、始動口に遊技球が入球し易くするものがある。加えて、第2抽選の抽選結果を遊技者に示唆するための示唆演出を実行するように構成したものがある。(例えば、特開2015-13075号公報)。このような遊技機では、示唆演出によって第2抽選の抽選結果を示唆することができるため、遊技者に対して始動口に遊技球を入球させ易くなることを期待させながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるものであった。
しかしながら、示唆演出が実行されることにより、遊技者が遊技球の発射を停止し、その示唆演出の演出結果に基づいて遊技を再開する演出態様が当たり当選である可能性が高い演出態様である場合には、その示唆演出が終了するまで遊技を停止し、可動部材が可動するタイミングに合わせて遊技を再開したり、示唆演出の演出態様が外れである可能性が高い演出態様である場合には、その示唆演出が終了するまで遊技を一方の始動口に遊技球が入球してから、その入球に基づく当否抽選(示唆演出)が実行されるまでの期間は、他方の始動口への遊技球の入球に基づいて実行される当否抽選の状況に応じて異なるため、例えば、始動口に遊技球が入球してから、その入球に基づいて実行される当否抽選の抽選結果を示すための示唆演出が実行されるまでの期間が長くなると、遊技者に対してどの入球に基づく示唆演出が実行されているのかが分かり難くなり、示唆演出の演出効果が低下してしまい、遊技意欲が低下するという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲の低下を抑制できる演出を提供することで、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機V1によれば、所定の演出条件が成立した場合に、演出実行手段により実行される演出にて特定遊技実行手段により特定遊技が実行されることを報知することができる。よって、遊技者に対して演出条件を成立させるための遊技を意欲的に行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機V1において、前記特定遊技実行手段により実行される前記特定遊技の種別として、遊技者に有利となる第1特定遊技に対応する第1種別と、その第1特定遊技よりも不利となる第2特定遊技に対応する第2種別と、を設定可能な遊技種別設定手段を有し、前記演出実行手段は、前記遊技種別設定手段により前記第1種別が設定される場合に前記演出を実行するものであることを特徴とする遊技機V2。
遊技機V2によれば、遊技機V1の奏する効果に加え、遊技者に有利となる第1特定遊技が実行される場合に、演出実行手段による演出が実行されるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機V1またはV2において、前記演出条件の成立の有無を判別可能な条件判別手段と、前記判別手段により実行される前記判別の結果を示すための特定識別情報を所定期間動的表示させる動的表示手段と、を有し、前記条件判別手段は、前記動的表示手段により前記特定識別情報が動的表示されている場合に前記演出条件が成立していると判別するものであることを特徴とする遊技機V3。
遊技機V3によれば、特定識別情報が動的表示されている場合に演出条件を成立させることができるため、遊技者に対して特定識別情報を動的表示させる遊技を意欲的に行わせることができるという効果がある。
遊技機V3において、前記判別手段により前記判別が実行されたことを示す実行情報を保持可能な情報保持手段と、その情報保持手段により保持されている前記実行情報が有効条件を満たしているかを判別する有効条件判別手段と、を有し、前記条件判別手段は、前記有効条件判別手段により前記有効条件を満たしていると判別された場合も、前記演出条件が成立していると判別するものであることを特徴とする遊技機V4。
遊技機V4によれば、遊技機V3の奏する効果に加え、特定識別情報が動的表示されていなくても、その実行情報が有効条件を満たしている間は、演出条件を成立させることができるため、特定識別情報を動的表示させる遊技を行っているにも関わらず、特定識別情報が動的表示されていないタイミングが発生したとしても、演出実行手段による演出を実行させることが可能となる。よって、意欲的に遊技を行っている遊技者に対して安定して演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機V3またはV4の何れかにおいて、取得条件が成立した場合に取得情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記取得情報を、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、を有し、前記判定手段は、前記判定条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報に基づいて前記判定を行うものであり、前記条件判別手段は、前記取得手段が前記取得情報を取得したことに基づいて第1条件判別を実行し、前記判定手段により前記判定が実行されることに基づいて第2条件判別を実行するものであり、前記演出実行手段は、前記第1条件判別の結果、或いは前記第2条件判別の結果の何れかにおいて前記演出条件が成立していると判別された場合に、前記演出を実行するものであることを特徴とする遊技機V5。
遊技機V5によれば、遊技機V3またはV4の奏する効果に加え、条件判別手段により複数のタイミングで演出条件の成立を判別することができるため、意欲的に遊技を行っている遊技者に対して安定して演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機V1またはV5において、前記演出実行手段は、前記演出として、前記可変入球手段が前記第1状態となるタイミングを報知するタイミング報知演出を実行可能とするものであることを特徴とする遊技機V6。
遊技機V6によれば、遊技機V1またはV5の奏する効果に加え、演出実行手段により実行される演出によって、判定手段の判定結果だけでは無く、可変入球手段が第1状態となるタイミングも遊技者に報知されることになるため、演出実行手段による演出が実行されるよう意欲的に遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機V6において、前記演出実行手段は、前記演出条件が成立していない場合に、前記可変入球手段が前記第1状態になるタイミングとは異なるタイミングを報知する擬似タイミング報知演出を実行可能となるものであることを特徴とする遊技機V7。
遊技機V7によれば、遊技機V6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、演出条件が成立していない場合は、可変入球手段が前記第1状態となるタイミングとは異なるタイミングが報知されるため、演出条件を成立させること無く、判定条件のみを成立させる遊技を行う遊技者に不利な遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機V1からV7の何れかにおいて、前記判定条件は、前記演出条件よりも成立し易いものであることを特徴とする遊技機V8。
遊技機V8によれば、遊技機V1からV7の何れかの奏する効果に加え、判定条件のほうが演出条件よりも成立し易いものであるため、演出条件を成立させるためにより意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴群W>(時短中の小当たり当選演出にて時短中の振分割合よりも高確率で有利小当たり当選を報知)
取得条件の成立に基づいて取得情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された取得情報を、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、所定の判別条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶された前記取得情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が、第1判別結果である場合に遊技者に有利となる第1特典遊技を実行し、前記第1判別結果とは異なる第2判別結果である場合に前記第1特典遊技よりも遊技者に有利となる第2特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記特典遊技実行手段により実行される前記第1特典遊技または前記第2特典遊技の終了後に第1遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、前記記憶手段に記憶された前記取得情報を、当該取得情報に基づく前記判別が実行されるまでに事前判別する事前判別手段と、前記第1特典遊技または前記第2特典遊技が実行されることを示すための示唆演出を、前記第1遊技状態中に実行可能な演出実行手段と、を有し、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態で所定の終了条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態とは異なる第2遊技状態を設定するものであり、前記演出実行手段は、前記所定の終了条件が成立した後に前記判別が実行される前記取得情報に対応する前記事前判別の結果に基づいて前記示唆演出を実行可能なものであることを特徴とする遊技機W1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が第1抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、有利度合いの異なる複数の特典遊技を実行可能に構成し、複数の遊技状態を設定可能に構成し、設定されている遊技状態に応じて、特典遊技の選択割合を異ならせるものがある。(例えば、特開2015-13075号公報)。また、近年の遊技機では、遊技の健全化を図るために、遊技者に有利な遊技状態(例えば、時短状態や確変状態)が大当たり遊技終了後に設定される割合(所謂、継続率)を低く(例えば、65%以下)設定することにより遊技の射幸性を抑えるものがある。
このような遊技機では、例えば、遊技者に有利な有利遊技状態が設定されている状態で当たり(例えば、大当たり、小当たり)に当選したとしても、その当たり遊技終了後に再度、有利遊技状態が設定される割合が抑えられてしまうため、有利遊技状態中における当たり報知演出に期待感を抱かせることが困難になり遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲の低下を抑制しすることで、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機W1によれば、第1遊技状態中に実行される示唆演出により、事前判別の結果に基づいて第1特典遊技、または、第1特典遊技よりも有利な第2特典遊技が実行されることが示唆される。そして、第2遊技状態が設定された後に実行される判別手段の判別結果に対応する事前判別結果に基づいて示唆演出を実行させることができるため、第1遊技状態中に特典遊技が実行されることを示唆し易くすることができる。よって、遊技者に対して示唆演出が実行されることに対して期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機W1において、前記演出実行手段は、前記所定の終了条件が成立した後に前記判別が実行される前記取得情報に対応する前記事前判別の結果が、前記第2判別結果を示すための前記事前判別結果となる場合のほうが、前記第1判別結果を示すための前記事前判別結果となる場合よりも前記示唆演出を実行し易いものであることを特徴とする遊技機W1。
遊技機W2によれば、第1遊技状態の終了条件が成立したことに基づいて第2遊技状態が設定された後に判別が実行される取得情報に対応する事前判別結果が第2判別結果を示す場合のほうが、第1判別結果を示す場合より演出実行手段による示唆演出が実行され易くなる。これにより、第1遊技状態中に示唆演出が実行された場合において、第1遊技状態中に実行される判別手段の判別結果に加え、第2遊技状態が設定された後に実行される判別手段の判別結果に対応する事前判別結果に基づいて示唆演出を実行する構成において、第1示唆演出が実行された場合における第2特典遊技が実行される割合を高めることができる。よって、遊技者に対して示唆演出が実行されることに対して期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機W2において、前記判別手段による前記判別の結果が前記第1判別結果となる割合と、前記第2判別結果となる割合と、を設定可能な割合設定手段を有し、前記割合設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている場合よりも、前記第2遊技状態が設定されている場合のほうが、前記第2判別結果となる割合が多くなるように設定するものであることを特徴とする遊技機W3。
遊技機W3によれば、遊技機W1の奏する効果に加え、第1遊技状態中よりも、第2遊技状態中のほうが、第2判別結果となり易くすることができる。これにより、第1示唆演出が実行された場合における第2特典遊技が実行される割合を高めることができる。よって、遊技者に対して示唆演出が実行されることに対して期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機W1からW3のいずれかにおいて、前記演出実行手段は、前記事前判別手段により前記事前判別が行われた前記取得情報に対応する前記判別が実行されるまでの期間を演出期間として前記示唆演出を実行可能なものであることを特徴とする遊技機W4。
W4によれば、遊技機W1からW3のいずれかの奏する効果に加え、事前判別された取得情報に対応する判別が実行されるまでの期間を演出期間として示唆演出が実行されるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
<特徴X群>(時短状態から通常状態へと移行する条件が成立する場合に、通常状態で特図2変動を多く実行させるための報知を時短状態中に実行)
取得条件の成立に基づいて取得情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された取得情報を、所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、所定の判別条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶された前記取得情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果が特定の判別結果である場合に遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記取得手段が前記取得情報を取得し易い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも取得し難い第2遊技状態と、設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、前記遊技状態設定手段は、少なくとも、前記第1遊技状態が設定されている状態で所定の移行条件が成立した場合に、前記第2遊技状態を設定するものであり、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報の数を判別可能な記憶数判別手段と、前記第1遊技状態が設定されている状態において前記記憶数判別手段の判別結果に基づく報知態様を設定可能な報知態様設定手段と、その報知態様設定手段により設定された前記報知態様で報知動作を実行可能な報知実行手段と、を有し、前記報知態様設定手段は、少なくとも前記第1遊技状態の特定タイミングにおける前記記憶数判別手段の判別結果に基づいて前記報知態様を設定するものであることを特徴とする遊技機X1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、有利度合いの異なる複数の特典遊技を実行可能に構成し、複数の遊技状態を設定可能に構成し、設定されている遊技状態に応じて、特典遊技の選択割合を異ならせるものがある。(例えば、特開2015-13075号公報)。また、このような遊技機において、特定の遊技状態が設定されている場合に、他の遊技状態が設定されている場合よりも入球し易くなる特定始動口を設け、その特定始動口に遊技球が入球したことに基づく抽選が実行された場合に、他の始動口に遊技球が入球した場合よりも、有利度合いの高い特典遊技が実行され易くなるように構成し、さらに、特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される抽選の権利を、所定数を上限に保留記憶可能に構成したものがある。このように構成された遊技機では、特定の遊技状態が設定されている場合に、特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される抽選を遊技者に効率良く実行させることができるため、特定の遊技状態が設定されることを目指して遊技者に意欲的に遊技を行わせることができるものであった。
しかしながら、特定の遊技状態の終了条件が成立すると、特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される抽選が行われ難くなるため、特定の遊技状態の終了が近づくにつれ、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲の低下を抑制することで、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機X1によれば、報知実行手段により実行される報知の態様を、第1遊技状態の特定期間における記憶手段に記憶された取得情報の記憶数に応じて設定することができる。よって、報知実行手段により様々な態様の報知動作が実行されるように、取得情報の記憶数を可変させるための遊技を遊技者に行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機X1において、前記報知実行手段は、前記第1遊技状態中に前記取得情報を取得させることを示唆する取得示唆報知を実行するものであり、前記報知態様設定手段は、前記記憶数判別手段により、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報が所定数以下であると判別された場合に前記取得示唆報知に対応する報知態様を設定するものであることを特徴とする遊技機X2。
遊技機X2によれば、遊技機X1の奏する効果に加え、第1遊技状態における特定期間にて記憶手段に記憶されている取得情報の数が所定数以下である場合に取得示唆報知が実行されるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。また、第1遊技状態における特定期間にて記憶手段に記憶されている取得情報の数が所定数よりも多い場合、例えば、記憶手段に上限数の取得情報が記憶されている場合には取得示唆報知が実行されないように構成することができるため、報知実行手段により実行される報知の内容に対して遊技者が困惑してしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機X1またはX2において、前記第1遊技状態が設定されている状態において前記判別手段により実行された前記判別の回数を計測する判別回数計測手段と、その判別回数計測手段による計測結果に基づいて、前記移行条件が成立するかを判別する移行条件判別手段と、を有し、前記報知実行手段は、前記移行条件判別手段により前記移行条件が成立すると判別されてから前記移行条件が成立するまでの特定期間内で前記報知演出を実行するものであることを特徴とする遊技機X3。
遊技機X3によれば、遊技機X2の奏する効果に加え、次の効果を奏するものである。即ち、移行条件が成立すると判別された後に報知演出が実行されるため、遊技者に対して限られた期間内に取得情報を取得させるための遊技を行わせることになる。よって、第1遊技状態が設定されている最後の期間まで遊技者に意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機X3において、前記特定期間として、少なくとも、第1期間と、その第1期間よりも後に設定される第2期間と、を設定可能な期間設定手段を有し、前記報知実行手段は、少なくとも、前記第1期間において、前記報知演出を実行するものであり、前記第1期間の終了タイミングにおける前記記憶数判別手段の判別結果に基づいて、前記第2期間中に実行される第2期間演出の演出態様を設定する期間演出態様設定手段と、その期間演出態様設定手段により設定された前記演出態様で前記第2期間演出を実行する第2期間演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機X4。
遊技機X4によれば、遊技機X3の奏する効果に加え、報知演出が実行された後における前記記憶手段に記憶されている取得情報の数に基づいて第2期間演出の演出態様を設定することができる。よって、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機X4において、前記第1期間が設定された時点における前記記憶手段に記憶されている前記取得情報の数と、前記第1期間が終了した時点における前記記憶手段に記憶されている前記取得情報の数と、に基づいて、前記第1期間中に前記記憶手段に記憶された前記取得情報の数を判別可能な増加数判別手段を有し、前記期間演出態様設定手段は、前記増加数判別手段の判別結果に基づいて前記演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機X5。
遊技機X5によれば、遊技機X4の奏する効果に加え、第1期間中に記憶された取得情報の数に基づいて第2期間演出の演出態様が設定されるため、第1期間が設定される時点の取得情報の記憶数を遊技者が調整することにより、第1期間中に記憶された取得情報の数を可変させることで、第2期間演出の演出態様を異ならせることが可能となる。よって、遊技者が実行する遊技内容に応じて異なる演出を実行させることができるため、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機X4またはX5において、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報を、当該取得情報に基づく前記判別が実行されるまでに事前に判別する事前判別手段を有し、前記期間演出態様設定手段は、前記事前判別手段の判別結果に基づいて前記演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機X6。
遊技機X6によれば、遊技機X5の奏する効果に加え、記憶手段に記憶されている取得情報の事前判別結果に基づいて第2期間演出の演出態様を設定することができるため、遊技者に対して第2期間演出により興味を持たせることができるという効果がある。
遊技機X6において、前記第2期間演出実行手段は、実行中の前記判別手段の判別結果が前記特定の判別結果以外の場合であって、前記事前判別手段の判別結果が特定の判別結果を示すものである場合には、前記特定の判別結果である前記取得情報に基づく前記判別手段の判別結果が報知されるまでの間、前記第2期間演出を実行するものであることを特徴とする遊技機X7。
遊技機X7によれば、遊技機X6の奏する効果に加え、事前判別手段の判別結果が特定の判別結果である場合に、その事前判別に対応する識別情報が停止表示されるまで演出実行手段による演出が実行される。よって、第2期間中に実行される演出に対して遊技者を注視させることができるという効果がある。
遊技機X7において、前記演出態様設定手段は、前記事前判別手段の判別結果が特定の判別結果であることを、実行中の前記動的表示が停止表示されるまでに示唆する示唆演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機X8。
遊技機X8によれば、遊技機X7の奏する効果に加え、実行中の動的表示が停止表示されるまでに、示唆演出態様によって事前判別手段の判別結果が特定の判別結果であることが示唆されるため、遊技者に対して、どの判別が特定の判別結果となったのかを分かり難くすることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴Y群>(複数の時短終了条件を設定し、成立した時短終了条件に応じて異なる特典を付与)
所定の判別条件が成立した場合に判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果が特定の判別結果である場合に遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段による前記判別が実行され易い第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも前記判別が実行され難い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、を有した遊技機において、前記遊技状態設定手段は、少なくとも、前記第1遊技状態が設定されている状態で所定の移行条件が成立したことに基づいて、前記第2遊技状態を設定するものであり、前記移行条件として、第1移行条件と、その第1移行条件とは異なる第2移行条件と、を設定可能な移行条件設定手段と、その移行条件設定手段により設定された前記移行条件が成立したことに基づいて遊技者に有利となる所定の特典を付与可能な特典付与手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記第1移行条件が成立した場合に第1特典を付与し、前記第2移行条件が成立した場合に前記第1特典とは異なる第2特典を付与するものであることを特徴とする遊技機Y1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が第1抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、始動口に可動部材を設け、始動ゲートを遊技球が通過した場合に実行される第2抽選で当たりに当選した場合に、可動部材を可動させることで、始動口に遊技球が入球し易くするものがある。(例えば、特開2015-13075号公報)。加えて、上記遊技機では、特定の遊技状態が設定されている場合に、他の遊技状態が設定されている場合よりも、第2抽選の変動期間を短く設定することで、特定の遊技状態が設定されている期間中に第2抽選をより多く実行させるように構成している。
しかしながら、特定の遊技状態中において設定される第2抽選の変動期間が一定であるため、特定の遊技状態中における遊技が単調になってしまい、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲の低下を抑制することで、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機Y1によれば、取得情報を取得し易い第1遊技状態が設定された場合において、第1遊技状態から第2遊技状態へと移行させる複数の移行条件のうち、成立した移行条件によって異なる特典を付与することができる。よって、第1遊技状態が設定されたにも関わらず、特典を得ること無く第1遊技状態が終了してしまう事態を発生させ難くすることができるため、遊技者に対して第1遊技状態を設定させるための遊技を意欲的に行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機Y1において、前記移行条件設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態において実行される前記判別手段の判別回数が所定回数に到達したことに基づいて成立する条件を、前記第1移行条件として設定するものであることを特徴とする遊技機Y2。
遊技機Y2によれば、遊技機Y1の奏する効果に加え、第1遊技状態が設定される期間中に実行される判別手段の判別回数に制限を設定することができるため、遊技者に過度な特典が付与されてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機Y1またはY2において、遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難な第2状態と、に可変可能な可変入球手段と、所定の実行条件が成立した場合に、前記可変入球手段を前記第1状態へと所定期間可変可能な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、を有し、前記判別手段は、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて前記判別を実行するものであり、前記遊技状態設定手段により設定される前記第1遊技状態は、前記第2遊技状態よりも前記特定遊技が実行され易い遊技状態であることを特徴とする遊技機Y3。
遊技機Y3において、前記特典付与手段は、前記第1移行条件が成立した場合に付与される前記第1特典として、前記第1遊技状態よりも前記特定遊技が実行され易い遊技状態を付与するものであることを特徴とする遊技機Y4。
遊技機Y4において、判定条件が成立した場合に判定を実行可能な判定手段と、その判定手段により実行される前記判定の結果を示すための識別情報を所定期間動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示期間を設定可能な動的表示期間設定手段と、を有し、前記所定の実行条件は、前記識別情報が特定の表示態様で停止表示された場合に成立するものであり、前記動的表示期間設定手段は、前記第1特典が付与されている場合にほうが、前記第1特典が付与されていない場合よりも短い動的表示期間を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機Y5。
遊技機Y1またはY5において、前記移行条件設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態において実行される前記判別手段の判別結果が、前記特定の判別結果とは異なる特殊判別結果となる回数が所定回数に到達したことに基づいて成立する条件を、前記第2移行条件として設定するものであることを特徴とする遊技機Y6。
遊技機Y6によれば、遊技機Y1またはY2の奏する効果に加え、第1遊技状態が設定される期間中に実行される判別手段の判別結果に応じて第1遊技状態が第2遊技状態へと移行されるため、第1遊技状態が継続する期間を不定にすることができる。よって、遊技者に対して第1遊技状態が長期間継続することを期待させながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴AA群>(大当たり遊技が実行されるまでの契機を遊技者に分かり難くする)
所定の実行条件が成立したことに基づいて遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、第1判別条件が成立した場合に第1判別を実行する第1判別手段と、前記第1判別条件とは異なる第2判別条件が成立した場合に第2判別を実行する第2判別手段と、判定条件が成立した場合に判定を実行する判定手段と、遊技球が入球し難い第1状態から、その第1状態よりも遊技球が入球し易い第2状態へと可変可能な可変入球手段と、前記判定手段による前記判定の結果が特定の判定結果である場合に前記可変入球手段を前記第2状態へと所定期間可変させる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記第2判別条件は、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて成立し得るものであり、前記特典遊技実行手段は、前記第1判別手段の判別結果が特定の前記第1判別結果である場合に成立する第1実行条件、或いは、前記第2判別手段の判別結果に基づいて成立し得る第2実行条件が成立したことに基づいて前記特典遊技を実行するものであり、前記第1判別手段の判別結果が前記特定の第1判別結果であることを示す第1情報または前記判定手段の判定結果が前記特定の判定結果であることを示す第2情報を報知するための演出を、同一の演出態様を用いて実行な演出実行手段を有し、前記演出実行手段は、前記演出が実行されてから前記第1実行条件が成立したことに基づいて前記特典遊技が実行されるまでの期間と、前記演出が実行されてから前記第2実行条件が成立したことに基づいて前記特典遊技が実行されるまでの期間と、が同一となるように前記演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AA1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選される第1抽選が実行され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。さらに、始動口に可動部材を設け、始動ゲートを遊技球が通過した場合に実行される第2抽選で当たりに当選した場合に、可動部材を可動させることで、始動口に遊技球が入球し易くするものがある。そして、第1抽選の抽選結果を遊技者に示唆するための第1示唆演出と、第2抽選の抽選結果を遊技者に示唆するための第2示唆演出と、を実行可能に構成されたものがある(例えば、特開2011-115411号公報)。このような遊技機では、第1示唆演出、および第2示唆演出を実行することで、遊技者に対して、第1抽選と、第2抽選との何れにも期待感を持たせながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができた。
しかしながら、第1示唆演出と第2示唆演出とで実行される演出の演出態様が異なるため、遊技者に遊技状況が判別され易くなり、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者の遊技意欲の低下を抑制することで、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AA1によれば、どの実行条件が成立した場合であっても、演出実行手段により演出が実行されてから特典遊技が実行されるまでの期間を同一とすることができるため、遊技者に対して実行される特典遊技がどの実行条件の成立に基づくものなのかを分かり難くすることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AA1において、前記演出実行手段により、前記判定手段の判定結果が前記特定の判定結果であることを示す第2情報を報知するための演出が実行された後に、前記第2実行条件が成立し得ない場合に、特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段を有するものであることを特徴とする遊技機AA2。
遊技機Z2によれば、演出実行手段により演出が実行された後に、特典遊技が実行され得ない状態となった場合に特殊演出を実行することができるため、遊技者に分かり易い演出を提供することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AA1からAA2において、遊技球が流下可能な遊技領域と、発射強度を可変可能であり、前記遊技領域へと遊技球を到達させることが可能な発射手段と、を有した遊技機において、前記遊技領域は、少なくとも、前記発射手段により一の発射強度で発射された遊技球が流下可能な第1遊技領域と、前記一の発射強度とは異なる所定の発射強度で発射された遊技球が流下可能な前記第1遊技領域とは異なる第2遊技領域と、を有し、前記第1遊技領域には、遊技球が入球することにより前記第1判別条件が成立する第1入球手段と、遊技球が入球することにより前記判定条件が成立する特定入球手段と、が配置され、前記第2遊技領域には、前記可変入球手段と、前記特典遊技実行手段により前記特典遊技が実行される場合に、遊技球が入球し難い第1状態から、その第1状態よりも遊技球が入球し易い第2状態へと可変可能な前記特定可変入球手段とが配置されるものであり、前記演出実行手段は、前記所定の発射強度で遊技球を発射させるための発射可変報知を含む演出態様で前記演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AA3。
遊技機AA3によれば、演出実行手段により実行される演出に基づいて発射強度を可変させるための報知が実行されるため、発射強度を可変させるタイミングも同一にすることができる。よって、特定遊技の実行契機をより分かり難くすることができるという効果がある。
遊技機AA3において、前記第2遊技領域を流下する遊技球が前記可変入球手段に到達するまでに要する第1期間と、前記第2遊技領域を流下する遊技球が前記特定可変入球手段に到達するまでに要する第2期間と、を異ならせたことを特徴とする遊技機AA4。
遊技機AA4によれば、遊技機AA3の奏する効果に加え、第2遊技領域を流下する球が第可変入球手段に入球するタイミングと、特定可変入球手段に入球するタイミングとが異なるため、第2遊技領域を流下する遊技球が可変入球手段に入球するか、特定可変入球手段に入球するかを、順を追って確認することが可能となる。よって、遊技球の流下状況をより楽しませることができるという効果がある。
遊技機AA1からAA4のいずれかにおいて、前記第1判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示可能な動的表示手段を有し、前記特典遊技実行手段は、前記動的表示手段により動的表示される前記識別情報が、前記特定の判別結果を示す特定の表示態様で停止表示された場合に前記特典遊技を実行するものであり、前記演出実行手段は、前記動的表示手段が前記識別情報を動的表示させている期間中に、前記演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AA5。
<特徴AB群>(1回の電チュー開放で実行可能な特図変動回数を増加させる期間を設ける)
遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも遊技球が入球困難な第2状態と、に可変可能な可変入球手段と、所定の実行条件が成立した場合に、前記可変入球手段を前記第1状態へと所定期間可変可能な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて成立し得る判別条件が成立した場合に、判別を実行可能な判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により実行される前記識別情報の動的表示期間を設定する動的表示期間設定手段と、前記動的表示実行手段により動的表示された前記識別情報が、特定の表示態様で停止表示された場合に遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記動的表示期間設定手段により設定される前記動的表示期間として、前記特定遊技により前記可変入球手段が前記第1状態へと可変される所定期間よりも短い短動的表示期間が設定され易い特定期間を設定可能な特定期間設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機AB1。
遊技機AB1によれば、特定期間設定手段により、特定期間が設定されると、1回の特定遊技が実行される期間よりも短い動的表示期間が設定され易くなる。これにより、1回の特定遊技期間中に、判別手段の判別を複数回実行させることが可能となる。遊技者に対して特定期間が設定されることを期待させながら遊技を行わせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AB1において、所定の第2判別を実行可能な第2判別手段と、その第2判別手段により実行される前記第2判別の結果を示すための第2識別情報を所定期間動的表示させる第2動的表示手段と、その第2動的表示手段により実行される前記第2識別情報の動的表示期間として、複数の動的表示期間の中からいずれかの動的表示期間を設定可能な第2動的表示期間設定手段と、を有し、前記所定の実行条件は、前記第2判別手段により実行される前記第2判別の結果が特定の第2判別結果である場合に成立するものであり、前記第2動的表示期間設定手段により、第1期間の動的表示期間が設定可能な第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも、前記第1期間より長い第2期間が設定され易い第2遊技状態と、を少なくとも設定可能な状態設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AB2。
遊技機AB2によれば、遊技機AB1の奏する効果に加え、第1遊技状態のほうが第2遊技状態よりも、単位時間当たりの判定手段による判定回数を増加させることができるという効果がある。
遊技機AB1またはAB2において、前記遊技状態設定手段は、第1遊技状態として、第1期間の間設定可能な有利第1遊技状態と、その有利第1遊技状態よりも短い第2期間の間設定可能な不利第1遊技状態と、を少なくとも設定可能とするものであり、前記有利第1遊技状態が設定される場合ほうが前記不利第1遊技状態が設定される場合よりも前記実行条件が成立し易いものであることを特徴とする遊技機AB3。
遊技機AB3によれば、遊技機AB1またはAB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態が長い期間設定されるほうが、特殊遊技を実行し易くすることができるため、長い期間第1遊技状態が設定されたにも関わらず第1遊技状態中に特典遊技が実行されない遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機AB1からAB3のいずれかにおいて、所定の移行条件が成立するかを判別可能な移行条件判別手段を有し、記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている状態において、所定の移行条件が成立した場合に、前記第2遊技状態を設定するものであり、前記移行条件判別手段により特定の移行条件が成立すると判別された場合に、前記実行条件が成立するものであることを特徴とする遊技機AB4。
遊技機AB4によれば、遊技機AB1からAB3のいずれかの奏する効果に加え、特定の移行条件が成立し、第1遊技状態が終了する場合において、特殊遊技を実行することができるため、遊技者に対して最後まで意欲的に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機AB4において、前記特定の移行条件が成立することを示唆する示唆演出を、前記第1遊技状態が設定されている間に実行可能な示唆演出実行手段を有するものであることを特徴とする遊技機AB5。
遊技機AB5によれば、遊技機AB1またはAB2の奏する効果に加え、第1遊技状態が設定されている間に特定の移行条件が成立することを示唆する示唆演出が実行されるため、示唆演出が実行された場合に、遊技者に安心して遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴BA群> (電源復帰状態終了時にBGMをリセットする)
所定の電力を供給可能な電力供給手段と、その電力供給手段により前記電力が供給されたことを示すための報知を実行可能な報知手段と、その報知手段により実行される前記報知が終了した後に、所定の演出を実行可能な演出実行手段と、所定期間の音声データに基づいた音声を出力可能な音声出力手段と、を有する遊技機において、前記音声出力手段は、前記報知手段により前記報知が実行される報知期間中に前記音声データの開始位置から前記音声を出力し、前記演出実行手段により前記演出が実行される場合に前記音声データの所定位置から前記音声を出力するものであることを特徴とする遊技機BA1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動時間後、抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、所定の変動時間中に電源が落ちた場合は変動時間の減算を停止し、電源投入後に復帰画面を表示すると共に、停止した変動時間の減算を再開するものがある(例えば、特開2016-005505号公報)。このような遊技機では、復帰画面を表示することにより電源が投入されたことを遊技者に分かり易く報知することができるものであったが、電源が復帰したことを強調して報知する分、変動時間の減算が再開されたことを分かり易く報知することができないという問題があった。上記した遊技機において、電源復帰時の遊技状況をより分かり易く遊技者に報知可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BA1によれば、電源が供給されたことを示すための報知が実行されている間にも、所定の演出が実行されている期間中に出力される音声を出力可能に構成しているため、電源が供給されたことを報知する期間と、その後の期間とに関連性を持たすことができるという効果がある。また、電源が供給されたことを示すための報知が終了し、所定の演出が開始されるタイミングにて、所定期間の音声データに基づいた音声が、音声データの特定位置から出力されるように構成しているため、電源が供給されたことを示すための報知が終了した期間後に実行される演出に対応した内容で音声を出力することができる。よって、遊技者に違和感を与えること無く音声を出力することができるという効果がある。
なお、上述した遊技機BA1を用いる場合は、電源が断された時点で特図変動が実行されているか否かを判別する判別手段と、その判別結果を電源が断されている所定期間の間記憶可能な記憶手段と、をさらに設け、電源が供給された場合において、特図変動中に電源が断されたと判別した場合には、電源が供給されたことを報知する報知期間中に、特図変動中に出力されるBGMを出力するように構成すると良い。これにより、電源が供給されたことを示すための報知が実行されている間に、特図変動が実行されていることを音声を用いて遊技者に報知することができる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
また、電源が供給されたことを報知する期間を、パチンコ機10の各種制御装置に対して立ち上げ処理が終了するまでの間、継続して設定するように構成すると良い。このように構成することにより、電源が供給されたことを報知する期間を短くすることができる。なお、特図変動中に電源が断された場合や、電源が供給されたことを報知する期間中に特図変動が開始された場合では、電源が供給されたことを報知する期間が終了し、通常の表示画面となるタイミングを、特図変動が跨ぐ可能性がある。この場合、通常の表示画面が表示される時点から、実行中の特図変動が終了するまでの期間を判別し、その判別結果に基づいた変動演出(残変動時間対応演出)を設定するように構成すると良い。これにより、特図変動の抽選結果を示唆する示唆演出を遊技者に分かり易く実行することができる。
なお、残変動時間の判別結果が所定時間以内(例えば1秒以内)である場合は、電源が供給されたことを報知する演出の終了タイミングを所定時間(1秒)遅延させるように構成すると良い。これにより、遊技者が識別困難となる短期間のみの残変動時間対応演出が実行されることを抑制することができるため遊技者に分かり易い演出を提供することができる。
<特徴BB群> (ボタン操作時の図柄変動速度に応じて背景変更タイミングを異ならせる)
所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により動的表示された前記識別状態が特定の表示態様で停止表示したことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて演出態様を可変させる演出態様可変手段と、その演出態様可変手段により可変された前記演出態様に対応する演出を実行可能な演出実行手段と、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたことが判別された場合における前記識別情報の動的表示速度に基づいて、前記演出態様を可変させるタイミングを設定する可変タイミング設定手段と、を有するものであることを特徴する遊技機BB1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動時間後、抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、遊技者が操作可能な操作手段を設け、その操作手段に対する遊技者の操作内容に基づいて、各種演出を設定するものもあった(例えば、特開2016-18274号公報)。このような遊技機では、操作演出を実行することにより、遊技者が操作手段を操作するか否かの操作結果に応じて演出態様を可変させることができるため、遊技者に対して操作手段を意欲的に操作させることができる、即ち、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるものであったが、遊技者が遊技に参加した場合(操作演出において操作手段を操作した場合)に実行される演出態様が乏しくなるため、より多彩な演出態様を設定可能にし、演出効果を高めることが望まれていた。
遊技機BBによれば、遊技者が操作手段を操作したタイミングにおける識別情報の変動速度に応じて演出態様を異ならせることが出来るため、多彩な演出を提供することができる。なお、上述した遊技機BBにおいて、演出態様可変手段により可変される演出態様としては、例えば、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される背景モードの表示態様が考えられる。これにより、識別情報の動的表示速度に応じて、背景モードを可変設定させるタイミングを可変することができる。よって、例えば、識別情報の動的表示速度が遅い状態、即ち、特別図柄の抽選結果が停止表示される直前の状態において背景モードが可変設定されることを抑制することができる。
また、遊技者に対して、現在の識別情報の動的表示速度を報知するための報知手段を設けると良い。これにより、演出態様を可変させるために操作手段を操作する場合に、直後に演出態様が可変するか否かを遊技者が判別することができる。さらに、遊技者が演出態様を可変させるために操作手段を操作してから演出態様が可変するまでの期間が所定期間以上である場合には、所定期間経過後に演出態様が可変することを遊技者に示すコメントを表示するように構成すると良い。これにより、演出態様を可変させるための操作を実行した場合に、その操作を遊技機が受け付けているか否かを遊技社に容易に把握させることができる。
さらに、操作手段を操作してから演出態様を可変させるまでに所定期間以上の間隔を設ける場合には、例えば、次の特図変動が実行されるタイミングまでが上述した所定期間となるように構成すると良い。このように構成することで、特図抽選の抽選結果を示すための識別情報の動的表示が実行されていない状態で演出態様を可変させることができる。
<特徴BC群> (ボタン操作タイミングと、操作回数に応じて発展演出を切り替える)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段により前記所定の操作が行われたと判別されたタイミングを判別可能な操作タイミング判別手段と、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたと判別された回数を計測可能な操作回数計測手段と、前記操作タイミング判別手段の判別結果と、前記操作回数計測手段の計測結果と、に基づいて演出態様を設定する演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様に応じた演出を実行可能な演出実行手段と、を有することを特徴とする遊技機BC1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、所定の変動時間後、抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、遊技者が操作可能な操作手段を設け、その操作手段に対する遊技者の操作内容に基づいて、各種演出を設定するものもあった(例えば、特開2016-18274号公報)。このような遊技機では、操作手段に対する操作内容或いは操作回数に基づいて演出態様を設定するように構成されている。このように構成された遊技機では、操作手段への操作内容に応じて多彩な演出態様を設定することが困難となるため、演出効果を高めることができるものであったが、より多彩な演出態様を設定可能な遊技機が求められていた。
遊技機BC1によれば、操作手段に対する操作タイミングと、操作回数との両方に基づいて演出態様を可変させることができるため、より多彩な演出を設定することができ、演出効果を高めることができる。
なお、遊技機BC1の構成を有する遊技機において、複数回の操作手段への操作に対応して演出態様が可変する連続操作演出を実行可能に構成し、連続操作演出が実行されている期間のうち、所定回数目の操作タイミングに応じて、以降の連続操作演出の演出態様可変タイミングを設定するように構成すると良い。具体的には、連続操作演出が実行されている期間のうち1回目の操作手段への操作タイミングに基づいて、2回目以降の操作手段への操作に対する演出態様の可変され易さを異ならせるように構成すること良い。このように構成することで、遊技者に違和感を与えること無く、様々な演出態様を設定することができる。
さらに、この場合、1回目の操作手段への操作タイミングに関わらず、1回目の操作手段への操作に対して設定される演出態様を同一に設定すると良い。これにより、1回目の操作手段への操作タイミングの違いを遊技者に分かり難くすることができる。
加えて、連続操作演出が終了した状態において表示されている連続操作演出の演出態様に応じて、連続操作演出後に実行される演出態様を可変させるように構成しても良い。これにより、遊技者に対して連続操作演出に意欲的に参加させることができる。また、特図変動に基づいて連続操作演出を実行可能に構成し、連続操作演出後に実行される演出態様を、連続操作演出の演出結果と、特図変動の抽選結果とに基づいて設定するように構成しても良いし、特図変動の抽選結果と、連続操作演出期間中の所定回数目(例えば、1回目)の操作タイミングと、に基づいて、連続操作演出の演出態様可変条件(操作手段の操作回数や、操作方法等)を設定するように構成しても良い。
<特徴BD群> (液晶に表示される保留数表示を、実際の保留球数に同期させる状態と、同期させない状態とを設ける)
取得条件の成立に基づいて情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された前記情報に基づいて判別条件の成立を契機に判別を実行する判別手段と、前記取得手段により取得された前記情報を、少なくとも当該情報に対する前記判別条件が成立するまで、第1の所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、所定の演出を複数回実行可能な演出実行手段と、所定の数を示すための表示態様を表示手段に表示させる態様表示手段と、を有し、前記態様表示手段は、第1条件が成立している場合には、前記記憶手段に記憶されている前記情報の数を示すための第1態様を前記表示態様として前記表示手段に表示させるものであり、前記第1条件とは異なる第2条件が成立している場合には、前記演出実行手段により実行される前記演出の回数を示すための第2態様を前記表示態様として前記表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機BD1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、抽選を実行する権利を複数個記憶可能に構成し、効率良く遊技が行われるようにするものであった。そして、抽選を実行する権利(保留)を複数個記憶可能に構成された遊技機においては、記憶されている保留個数を遊技者に示すための保留図柄を表示するものがあった。(例えば、特開2016-18274号公報)。このような遊技機では、現在の保留数を遊技者が容易に把握することができるため、保留数に基づいて遊技内容を決定することができ、効率の良い遊技を行うことができる。また、記憶されている保留に対して、実際に抽選が実行されるよりも前の時点で、事前に抽選結果を判別する機能を持たせ、且つ、記憶されている保留数が特定数となった場合に、その特定数の保留に対応する抽選が実行される期間を利用して一連の演出(連続演出)を実行するものがあった。このような連続演出では、複数の保留に対する事前判別の結果を一連の演出を用いて実行することができるため、1回の抽選結果に基づく演出よりも、対象となる抽選の中に当たりが含まれる可能性を高くすることができ、遊技者に演出を注視させることができるものであって。しかしながら、上述した遊技機では、連続演出が実行されている期間中に新たな保留を獲得した場合に、連続演出の対象となる保留を示す保留図柄に、新たな保留に対応する保留図柄を追加して表示することになるため、どの保留図柄までが連続演出の対象であるのかを遊技者が判別し難くなってしまい、演出効果が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、演出の対象となる保留図柄を分かり易く遊技者に報知可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BD1によれば、表示手段に表示される記憶数を示す表示態様が、成立する条件に応じて記憶手段に記憶されている記憶数を表示する場合と、演出の回数を示す情報を表示する場合とに可変設定することができるため、遊技者に分かり易い遊技を提供することができる。
さらに、遊技機BD1の構成を有する遊技機においては、記憶手段に記憶されている記憶数を常時表示可能な第2表示手段を、表示手段とは異ならせて設けると良い。これにより、遊技の結果に影響を与える記憶手段の記憶数を遊技者に確実に報知することができる。なお、この場合、第2表示手段を、上述した表示手段の近傍(例えば、同一の液晶表示装置内)に設けても良いし、LED等の発光手段の発光態様によって報知するように構成しても良い。
また、表示手段にて演出の回数を示す情報が表示されている期間中において第2表示手段にて記憶手段に記憶されている記憶数を表示するように構成しても良い。さらに、第2表示手段は、表示手段よりも目立たないように構成すると良い。このように構成することで、遊技者を表示手段に表示されている表示態様に注視させることができるため、演出効果を高めることができる。
加えて、表示手段が演出の回数を示す情報を表示する場合には、演出期間中に実行される判別回数に対応する記憶手段の記憶数を表示するように構成しても良いし、演出期間の長さに基づく表示(例えば、30秒につき1つ表示)を行うように構成しても良い。また、演出期間中に第3図柄が停止(仮停止含む)する回数を示す表示を用いても良い。
<特徴BE群> (背景変更した場合にのみ実行される予告演出)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて演出態様を可変させる演出態様可変手段と、その演出態様可変手段により可変された前記演出態様に応じた演出を実行する演出実行手段と、前記演出態様可変手段により前記演出態様が可変される可変タイミングが特定条件を満たす場合に、特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、を有するものであることを特徴する遊技機BE1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されていた。さらに、その抽選結果が当たりであることを遊技者に期待させながら遊技を行わせるための示唆演出を実行するものがあった。そして、その示唆演出の演出態様のバリエーションを増加させるために、示唆演出が実行されるモードを可変可能に構成するものがあった(例えば、特開2010-213999号公報)。さらに、遊技者が操作手段を操作したことに基づいて示唆演出が実行されるモード(背景)を可変させるものもあった。このような遊技機では、設定されるモードに応じて、専用の示唆演出が実行されるようにすることで、遊技者に対して多彩な演出を提供することにより、演出効果を高めることができるものであったが、各モードに応じた専用演出を見た後には遊技者が意欲的に操作手段を操作し、モードを可変させる意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者に意欲的にモード変更を行わせることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BE1によれば、演出態様が可変される際に専用の演出を実行可能に構成しているため、各モードが設定されている期間中に長期間の遊技を行ったとしても体験することのできない演出を、モード切替タイミングにて実行することが可能となる。よって、様々な演出を体験しようとする遊技者に対して、意欲的に操作手段の操作を行わせることができる。
<特徴BF群> (現在のモードを報知する期間と、報知しない期間を設け、報知しない期間であってもボタン操作によって現在モードを把握可能にする)
複数の演出モードのうち何れかの演出モードを設定可能なモード設定手段と、そのモード設定手段により設定された前記演出モードに対応した演出を実行可能な演出実行手段と、前記モード設定手段により設定された演出モードを報知可能な演出モード報知手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、を有し、演出モード報知手段は、所定の第1期間、或いは、前記第1期間とは異なる第2期間中であって前記操作判別手段により前記操作手段に対して所定の操作が行われたことが判別された場合に、前記モード設定手段により設定された前記演出モードを示すための情報を報知するものであることを特徴とする遊技機BF1。遊技機BF1によれば、演出モードを報知する期間と、報知しない期間とを設定し、報知しない期間であっても操作手段への操作に基づいて演出モードを報知することができるようになる。よって、遊技者に対して演出モードを把握しようと意欲的に操作手段を操作させることができる。なお、この場合、第2期間中であって操作手段に対して所定の操作が行われていない場合は、遊技に関する別の情報を報知するように構成すると良く、例えば、識別情報の動的表示速度や、判別手段の判別結果を示唆する示唆情報を報知するように構成すると良い。これにより、第2期間中は、遊技者が所望する遊技情報を遊技者の操作手段への操作に基づいて選択することができる。
<特徴BG群> (ボタンバイブのステップアップ)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、前記操作手段を振動させることが可能な振動手段と、その振動手段により前記操作手段を振動させる振動量を異なる振動量に可変させることが可能な振動量可変手段と、前記操作判別手段の判別結果に基づいて前記振動量可変手段により前記振動量を可変させることが可能な可変期間を設定する期間設定手段と、その期間設定手段により前記可変期間が設定されていることを示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機BG1。遊技機BG1によれば、操作手段の振動量が可変することを示唆する示唆演出が実行されるため、遊技者に意欲的に操作手段を操作させることができる。
<特徴BH群> (ボタンの色で図柄変動の速度を報知)
所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により動的表示された前記識別状態が特定の表示態様で停止表示したことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて所定の演出を実行可能な操作演出実行手段と、前記操作手段の態様を可変可能な態様可変手段と、を有し、前記態様可変手段は、前記動的表示実行手段により動的表示される前記識別情報の動的表示速度が、第1速度からその第1速度よりも遅い第2速度へと可変した場合に前記態様を可変するものであることを特徴とする遊技機BH1。遊技機BH1によれば、操作手段の態様によって、識別情報の動的表示速度を把握することができる。
<特徴BI群> (停止図柄の組合せ次第で背景が変わる)
所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、前記判別手段の判別結果が特定の判別結果である場合には、前記識別情報を特定の表示態様で停止表示させ、前記判別手段の判別結果が特定の判別結果以外である場合には、前記識別情報を特定の表示態様とは異なる所定の表示態様で停止表示させる停止表示手段と、その停止表示手段により前記識別情報が前記特定の表示態様で停止表示されたことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、を有する遊技機において、前記停止表示手段は、前記所定の表示態様として複数の表示態様を停止表示させることができるものであり、前記停止表示手段により停止表示された前記所定の表示態様に基づいて演出態様を可変させる演出態様可変手段と、その演出態様可変手段により可変された前記演出態様に対応した演出を実行可能な演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機BI1。遊技機B11によれば、識別情報が所定の識別情報で停止表示されたとしてもその表示態様に注視させることができる。なお、この場合、遊技者が所定の停止表示態様で識別情報を停止表示させる場合に、その停止表示態様を選択できるように構成すると良い。具体的には、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで複数の停止表示態様の中から一の停止表示態様を選択できるように構成すると良い。
<特徴BJ群> (役物動作の準備駆動での先ばれ防止)
所定の演出表示が実行される表示手段と、所定の演出シナリオに基づいて前記表示手段に前記演出表示を実行させる演出表示制御手段と、所定の演出動作が実行される可動手段と、前記所定の演出シナリオに基づいて前記可動手段に前記演出動作を実行させる演出動作制御手段と、前記演出シナリオとして、複数の演出シナリオから一の演出シナリオを設定可能な演出シナリオ設定手段と、を有し、前記可動手段は、少なくとも、第1位置から、その第1位置とは異なる第2位置へと可動可能に構成されるものであり、前記可動手段を前記演出動作の初期位置へと可動させる準備可動を実行可能な準備可動制御手段を有し、前記準備可動制御手段は、前記演出シナリオに基づいて前記演出表示制御手段により前記演出表示が実行されるよりも前に前記準備可動を実行するものであることを特徴とする遊技機BJ1。遊技機BJ1によれば、予め準備可動を行うことで、確実に演出シナリオに基づいた演出を実行することができる。さらに、演出シナリオに基づく演出動作とは別に準備可動制御を行うように構成しているため、演出動作が実行される場合と、実行されない場合との何れの場合でも準備可動を行うことができるため、可動手段が準備可動をしたとしても演出動作が実行されるか否かを遊技者に分かり難くすることができる。
<特徴BK群> (役物の動作状態に応じて先読み結果を差し替える)
取得条件の成立に基づいて情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された前記情報に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示可能な表示手段と、その表示手段に前記識別情報が特定の表示態様で停止表示した場合に特典が付与される遊技機において、前記取得手段により取得された前記情報を、少なくとも当該情報に対する前記判別が実行されるまで、第1の所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報を、当該情報に基づく前記識別情報の動的表示が開始されるまでに事前判別可能な事前判別手段と、その事前判別手段による前記事前判別の結果に基づいて特定演出の演出態様を設定可能な演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様に対応する前記特定演出を所定のタイミングで実行可能な特定演出実行手段と、その特定演出実行手段が前記特定演出を実行するタイミングにおいて特定条件が成立している場合に、前記特定演出実行手段により実行される前記特定演出の演出態様として、前記演出態様設定手段により設定された前記演出態様とは異なる差替演出態様を設定する演出態様差替手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機BK1。遊技機BK1によれば、事前判別手段の判別結果に基づいて設定された演出態様を、差替演出態様に差し替えることができるため、状況に応じた演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。なお、この場合、演出態様設定手段が設定可能な演出態様として、所定の範囲を可動可能な可動手段の可動態様を用い、その可動手段の位置情報に基づいて演出態様差替手段により演出態様を差し替えるように構成すると良い。具体的には、可動手段の位置情報が可動態様を実行困難な位置、例えば、可動態様の初期位置とは異なる位置を示す位置情報を取得した場合に、演出態様差替手段により、可動手段を用いることの無い演出態様、例えば、表示手段のみを用いた演出態様を差替演出態様として設定するように構成すると良い。また、上述した可動手段を遊技者が操作可能な操作手段への操作に基づいて可動させる可動制御手段を設け、演出効果を高めた遊技機に上述した技術思想を用いることにより、演出態様差替手段に効果がより顕著に表れる。
<特徴BL群> (デモ中操作有効期間の設定タイミングを、遊技状態に応じて異ならせる)
所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により前記識別情報が動的表示される動的表示期間として第1期間が設定され易い第1遊技状態と、前記第1期間よりも短い動的表示期間である第2期間が設定され易い第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、前記動的表示実行手段による前記識別情報の動的表示が実行されていない状態で、所定の待機条件が成立している場合に待機状態を設定する待機状態設定手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて所定の演出を実行可能な操作演出実行手段と、前記操作判別手段が前記操作手段に対して所定の操作が行われたこと有効に判別可能な操作有効期間を設定する有効期間設定手段と、を有し、前記有効期間設定手段は、前記遊技状態設定手段により前記第2期間が設定される場合のほうが、前記第1期間が設定される場合よりも、前記待機状態が設定されてから前記有効期間を設定するまでの期間が長くなるように前記有効期間の開始タイミングを設定するものであることを特徴とする遊技機BL1。遊技機BL1によれば、設定されている遊技状態に応じて操作手段への操作を有効に判別する操作有効期間の設定タイミングを異ならせることができるため、不用意に操作が実行されてしまうことを抑制することができる。また、操作有効期間が設定されたことを遊技者に報知するための報知手段を設けた場合においては、頻繁に報知手段による報知が行われてしまうことを抑制することができる。加えて、第2遊技状態が設定されている間は、判別手段による判別が実行され易くなるように構成すると良い。これにより、第2遊技状態を第1遊技状態よりも有利な遊技状態とすることができる。この場合、第2遊技状態中に待機状態が設定されたとしても短期間で待機状態を終了させることができる。
<特徴BM群>
遊技機に対して電力を供給可能な電力供給手段と、その電力供給手段による前記電力の供給が開始されたことに基づいて、所定の報知を実行可能な報知手段と、その報知手段により実行される前記報知が終了したことに基づいて、所定の演出を実行可能な演出実行手段と、前記電力供給手段による前記電力の供給が開始されたことに基づいて、所定の音声データを再生可能な再生手段と、その再生手段により再生された前記音声データに対応する音声を出力可能な音声出力手段と、を有する遊技機において、前記再生手段により再生される前記音声データの再生開始位置として、前記報知手段による前記報知の態様に応じた再生開始位置を設定する再生開始位置設定手段を備えることを特徴とする遊技機BM1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、電源投入時に電源が投入されたことを遊技者に報知するための初期画面を表示するものがある(例えば、特開2016-005505号公報)。このような遊技機では、電源投入時の遊技状況をより分かり易くすることが求められていた。上記した遊技機において、遊技者に分かり易い遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BM1によれば、遊技機に対して電力を供給可能な電力供給手段と、その電力供給手段による前記電力の供給が開始されたことに基づいて、所定の報知を実行可能な報知手段と、その報知手段により実行される前記報知が終了したことに基づいて、所定の演出を実行可能な演出実行手段と、前記電力供給手段による前記電力の供給が開始されたことに基づいて、所定の音声データを再生可能な再生手段と、その再生手段により再生された前記音声データに対応する音声を出力可能な音声出力手段と、を有するものであり、前記再生手段により再生される前記音声データの再生開始位置として、前記報知手段による前記報知の態様に応じた再生開始位置を設定する再生開始位置設定手段を備える。これにより、遊技者に分かり易い遊技機を提供することができる。
遊技機BM1において、前記再生開始位置設定手段は、前記報知の終了タイミングに合わせて前記音声データの末尾の再生位置が再生されるように前記再生開始位置を設定するものであることを特徴とする遊技機BM2。
遊技機BM2によれば、遊技機BM1の奏する効果に加え、音声をより好適に出力することができるという効果がある。
遊技機BM1またはBM2において、前記再生手段は、少なくとも前記所定の演出が終了するまでの間、前記音声データを繰り返し再生するものであることを特徴とする遊技機BM3。
遊技機BM3によれば、遊技機BM1またはBM2の奏する効果に加え、前記再生手段は、少なくとも前記所定の演出が終了するまでの間、前記音声データを繰り返し再生するので、音声をより好適に出力することができるという効果がある。
遊技機BM1からBM3のいずれかにおいて、前記電力供給手段による前記電力の供給が開始されたことに基づいて、前記所定の演出の実行条件が成立しているか否かを判別する実行判別手段を備え、前記再生手段は、前記実行判別手段により前記実行条件が成立していると判別されたことに基づいて、前記音声データを再生するものであることを特徴とする遊技機BM4。
遊技機BM4によれば、遊技機BM1からBM3のいずれかの奏する効果に加え、前記電力供給手段による前記電力の供給が開始されたことに基づいて、前記所定の演出の実行条件が成立しているか否かを判別する実行判別手段を備え、前記再生手段は、前記実行判別手段により前記実行条件が成立していると判別されたことに基づいて、前記音声データを再生するものであるので、遊技者に分かり易い遊技機を提供することができるという効果がある。
<特徴BN群>
所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により動的表示された前記識別情報が特定の表示態様で停止表示したことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、を有する遊技機において、前記動的表示実行手段により実行される前記識別情報の動的表示速度として、少なくとも第1速度と、その第1速度よりも遅い第2速度とを設定可能な速度設定手段と、前記操作判別手段の判別結果が特定の判別結果である場合に、前記第1速度で前記識別情報を動的表示させる第1期間を短縮させる期間短縮手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機BN1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある(例えば、特開2012-217766号公報)。このような遊技機では、更なる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BN1によれば、所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により動的表示された前記識別状態が特定の表示態様で停止表示したことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて演出態様を可変させる演出態様可変手段と、その演出態様可変手段により可変された前記演出態様に対応する演出を実行可能な演出実行手段と、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたことが判別された場合における前記識別情報の動的表示速度に基づいて、前記演出態様を可変させるタイミングを設定する可変タイミング設定手段と、を有するものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BN1において、前記動的表示実行手段により前記識別情報が動的表示されている期間中に所定の演出を実行可能な演出実行手段を有し、前記演出実行手段は、前記速度設定手段により設定される前記識別情報の動的表示速度に応じて異なる演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BN2。
遊技機BN2によれば、遊技機BN1の奏する効果に加え、識別情報の動的表示速度に応じて異なる演出が実行されるため、遊技者に対して積極的に操作手段を操作させることができる。よって、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機BN2において、前記操作手段とは異なる第2操作手段と、その第2操作手段に対して所定の第2操作が行われたことを判別可能な第2操作判別手段と、前記第1期間が設定されている状態で前記第2操作が行われた場合に特定の演出を実行可能な特定演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機BN3。
遊技機BN3によれば、遊技機BN2の奏する効果に加え、第1期間中に操作手段を操作するか、第2操作手段を操作するかを遊技者に選択させることができ、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BO群>
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、所定の第1期間内に、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたと判別された操作タイミングを判別可能な操作タイミング判別手段と、前記操作タイミング判別手段の判別結果に基づいて、前記第1期間よりも後に設定される第2期間中の演出態様を設定する演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様に応じた演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記演出態様設定手段により設定される前記第2期間中の演出態様を示唆する示唆演出を、前記第1期間中に実行するものであることを特徴とする遊技機BO1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある(例えば、特開2012-217766号公報)。このような遊技機では、更なる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BO1によれば、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、所定の第1期間内に、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたと判別された操作タイミングを判別可能な操作タイミング判別手段と、前記操作タイミング判別手段の判別結果に基づいて、前記第1期間よりも後に設定される第2期間中の演出態様を設定する演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様に応じた演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記演出実行手段は、前記演出態様設定手段により設定される前記第2期間中の演出態様を示唆する示唆演出を、前記第1期間中に実行するものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BO1において、前記第1期間内に前記所定の操作が行われたと判別された判別回数を計測する計測手段を有し、前記演出態様設定手段は、前記計測手段により計測された前記判別回数が特定回数となる前記操作タイミングに基づいて前記第2期間中の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機BO2。
遊技機BO2によれば、遊技機BO1の奏する効果に加え、識別情報の動的表示速度に応じて異なる演出が実行されるため、遊技者に対して積極的に操作手段を操作させることができる。よって、遊技に早期に飽きてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機BO2において、前記演出実行手段は、前記計測手段により計測された前記判別回数が前記特定回数よりも少ない所定回数である場合に、前記演出態様設定手段により設定される前記第2期間中の演出態様を示唆しない統一演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BO3。
遊技機BO3によれば、遊技機BO2の奏する効果に加え、第2期間に設定される演出態様が遊技者に早期に把握されてしまうことを抑制することができる。よって、演出効果を高めることが出来るという効果がある。
<特徴BP群>
取得条件の成立に基づいて情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された前記情報に基づいて判別条件の成立を契機に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記取得手段により取得された前記情報を、少なくとも当該情報に対する前記判別条件が成立するまで、第1の所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、所定の表示態様を表示可能な表示手段と、その表示手段に表示させる表示態様として、前記記憶手段に記憶されている前記情報の情報数が前記第1の所定数以下の第2の所定数になったことに基づいて、特定の表示態様を表示させることが可能な表示制御手段と、その表示制御手段により前記特定の表示態様が表示された時点で前記記憶手段に記憶されていた前記情報のうち、前記第2の所定数以下の第3の所定数の前記情報が少なくとも前記判別手段による判別に用いられたことに基づいて、前記特定の表示態様の表示を終了させる態様終了手段と、を備えることを特徴とする遊技BP1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある(例えば、特開2012-217766号公報)。このような遊技機では、更なる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BP1によれば、取得条件の成立に基づいて情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された前記情報に基づいて判別条件の成立を契機に判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記取得手段により取得された前記情報を、少なくとも当該情報に対する前記判別条件が成立するまで、第1の所定数を上限に記憶可能な記憶手段と、所定の表示態様を表示可能な表示手段と、その表示手段に表示させる表示態様として、前記記憶手段に記憶されている前記情報の情報数が前記第1の所定数以下の第2の所定数になったことに基づいて、特定の表示態様を表示させることが可能な表示制御手段と、その表示制御手段により前記特定の表示態様が表示された時点で前記記憶手段に記憶されていた前記情報のうち、前記第2の所定数以下の第3の所定数の前記情報が少なくとも前記判別手段による判別に用いられたことに基づいて、前記特定の表示態様の表示を終了させる態様終了手段と、を備えるものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BP1において、前記表示手段に対して、前記特定の表示態様の終了までに実行される残りの前記判別手段の判別回数を示唆する回数示唆態様を表示させる第2表示制御手段を備えるものであることを特徴とする遊技機BP2。
遊技機BP2によれば、遊技機BP1の奏する効果に加え、前記表示手段に対して、前記特定の表示態様の終了までに実行される残りの前記判別手段の判別回数を示唆する回数示唆態様を表示させる第2表示制御手段を備えるので、遊技者にとってより分かり易い表示態様を実現することができるという効果がある。
遊技機BP2において、前記特定の表示態様が表示されていない場合に、前記記憶手段に記憶されている前記情報の情報数を示唆する情報数示唆態様を、前記回数示唆態様と区別し難い態様で表示させる第3表示制御手段を備えるものであることを特徴とする遊技機BP3。
遊技機BP3によれば、遊技機BP2の奏する効果に加え、前記特定の表示態様が表示されていない場合に、前記記憶手段に記憶されている前記情報の情報数を示唆する情報数示唆態様を、前記回数示唆態様と区別し難い態様で表示させる第3表示制御手段を備えるので、回数示唆態様の意味を遊技者に対して容易に理解させることができるという効果がある。
遊技機BP2またはBP3において、前記第2表示制御手段は、前記特定の表示態様が表示されている間に前記記憶手段に対して新たな前記情報が記憶された場合に、予め定められた特定条件が成立していれば、前記回数示唆態様により示唆される回数を増加させるものであることを特徴とする遊技機BP4。
遊技機BP4によれば、遊技機BP2またはBP3の奏する効果に加え、前記第2表示制御手段は、前記特定の表示態様が表示されている間に前記記憶手段に対して新たな前記情報が記憶された場合に、予め定められた特定条件が成立していれば、前記回数示唆態様により示唆される回数を増加させるので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
<特徴BQ群>
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記特定演出の実行中に予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、前記特定演出の種別を示唆することが可能な示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、を備えるものであることを特徴とする遊技機BQ1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある(例えば、特開2012-217766号公報)。このような遊技機では、更なる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BQ1によれば、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が予め定められた特定の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記特定演出の実行中に予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、前記特定演出の種別を示唆することが可能な示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、を備える。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BQ1において、前記特定演出実行手段により実行される特定演出の種別として、前記特定演出の開始から少なくとも特定期間が経過した後で第1演出態様が実行される第1特定演出と、前記特定演出の開始から少なくとも前記特定期間が経過した後で前記第1演出態様とは異なる第2演出態様が実行される第2特定演出と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段を備え、前記示唆演出実行手段は、前記特定期間が経過するよりも前に前記特定条件が成立したことに基づいて、前記示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BQ2。
遊技機BQ2によれば、遊技機BQ1の奏する効果に加え、前記特定演出実行手段により実行される特定演出の種別として、前記特定演出の開始から少なくとも特定期間が経過した後で第1演出態様が実行される第1特定演出と、前記特定演出の開始から少なくとも前記特定期間が経過した後で前記第1演出態様とは異なる第2演出態様が実行される第2特定演出と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段を備え、前記示唆演出実行手段は、前記特定期間が経過するよりも前に前記特定条件が成立したことに基づいて、前記示唆演出を実行するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BQ1またはBQ2において、遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記特定条件は、前記操作手段に対する操作が行われたことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BQ3。
遊技機BQ3によれば、遊技機BQ1またはBQ2の奏する効果に加え、遊技者が操作可能な操作手段を備え、前記特定条件は、前記操作手段に対する操作が行われたことに基づいて成立するので、示唆演出を実行させたいと希望する遊技者に対して、積極的に操作手段を操作させることができる。よって、遊技者の好みに応じた演出態様を実現することができるという効果がある。
<特徴BR群>
複数の演出モードのうち何れかの演出モードを設定可能なモード設定手段と、そのモード設定手段により設定された前記演出モードに対応した演出を実行可能な演出実行手段と、前記モード設定手段により設定された前記演出モードを報知可能な演出モード報知手段と、予め定められた第1条件が成立したことに基づいて、前記演出モード報知手段による前記演出モードの報知が抑制される抑制期間を設定する抑制期間設定手段と、前記抑制期間の間に予め定められた第2条件が成立したことに基づいて、前記演出モード報知手段に対して前記演出モードを報知させる報知制御手段と、を備えるものであることを特徴とする遊技機BR1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある(例えば、特開2012-217766号公報)。このような遊技機では、更なる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BR1によれば、複数の演出モードのうち何れかの演出モードを設定可能なモード設定手段と、そのモード設定手段により設定された前記演出モードに対応した演出を実行可能な演出実行手段と、前記モード設定手段により設定された前記演出モードを報知可能な演出モード報知手段と、予め定められた第1条件が成立したことに基づいて、前記演出モード報知手段による前記演出モードの報知が抑制される抑制期間を設定する抑制期間設定手段と、前記抑制期間の間に予め定められた第2条件が成立したことに基づいて、前記演出モード報知手段に対して前記演出モードを報知させる報知制御手段と、を備えるものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BR1において、遊技者が操作可能な操作手段と、前記演出実行手段により実行される演出の種別として、演出期間に含まれる特定期間の間に前記操作手段に対する第1の操作を検出したことに基づいて所定の演出態様が実行される特定演出を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する演出種別決定手段と、を備え、前記抑制期間設定手段は、少なくとも前記特定期間の間、前記抑制期間を設定するものであり、前記演出モード報知手段は、前記抑制期間とは異なる期間の間に前記操作手段に対する前記第1の操作を検出したことに基づいて前記演出モードを報知するものであることを特徴とする遊技機BR2。
遊技機BR2によれば、遊技機BR1の奏する効果に加え、遊技者が操作可能な操作手段と、前記演出実行手段により実行される演出の種別として、演出期間に含まれる特定期間の間に前記操作手段に対する第1の操作を検出したことに基づいて所定の演出態様が実行される特定演出を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する演出種別決定手段と、を備え、前記抑制期間設定手段は、少なくとも前記特定期間の間、前記抑制期間を設定するものであり、前記演出モード報知手段は、前記抑制期間とは異なる期間の間に前記操作手段に対する前記第1の操作を検出したことに基づいて前記演出モードを報知するものである。これにより、遊技者の利便性を向上させることができるという効果がある。
遊技機BQ2において、前記第2条件は、前記操作手段に対して前記第1の操作とは異なる第2の操作が実行された場合に成立するものであることを特徴とする遊技機BQ3。
遊技機BQ3によれば、遊技機BQ2の奏する効果に加え、前記第2条件は、前記操作手段に対して前記第1の操作とは異なる第2の操作が実行された場合に成立するので、遊技者の利便性をより向上させることができるという効果がある。
<特徴BS群>
遊技者が操作可能な操作手段と、1の演出期間の間に、前記操作手段に対する操作を有効として扱う有効期間が設定される特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記有効期間の間に前記操作手段に対する操作が行われたことに基づいて、特定の制御を実行する特定制御実行手段と、その特定制御実行手段により実行される特定の制御の種別として、第1制御と、第2制御と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する制御種別決定手段と、前記特定演出の種別として、1の前記有効期間において前記操作手段に対する特定回数の操作が行われた場合に、前記第1制御が実行され易い第1種別と、その第1種別よりも、前記特定回数の操作が行われた場合に前記第2制御が実行され易い第2種別と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する特定演出種別決定手段と、を備えるものであることを特徴とする遊技機BS1。
従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある(例えば、特開2012-217766号公報)。このような遊技機では、更なる遊技の興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BS1によれば遊技者が操作可能な操作手段と、1の演出期間の間に、前記操作手段に対する操作を有効として扱う有効期間が設定される特定演出を実行する特定演出実行手段と、前記有効期間の間に前記操作手段に対する操作が行われたことに基づいて、特定の制御を実行する特定制御実行手段と、その特定制御実行手段により実行される特定の制御の種別として、第1制御と、第2制御と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する制御種別決定手段と、前記特定演出の種別として、1の前記有効期間において前記操作手段に対する特定回数の操作が行われた場合に、前記第1制御が実行され易い第1種別と、その第1種別よりも、前記特定回数の操作が行われた場合に前記第2制御が実行され易い第2種別と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する特定演出種別決定手段と、を備える。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BS1において、前記特定演出は、前記有効期間の間における前記操作手段に対する操作回数と、前記制御種別決定手段により決定され易い制御の種別との対応関係が、前記特定演出の種別毎に予め定められているものであることを特徴とする遊技機BS2。
遊技機BS2によれば、遊技機BS1の奏する効果に加え、前記特定演出は、前記有効期間の間における前記操作手段に対する操作回数と、前記制御種別決定手段により決定され易い制御の種別との対応関係が、前記特定演出の種別毎に予め定められているので、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BS1またはBS2において、前記第1制御は、前記操作手段を第1の振動強度で振動させるための制御であり、前記第2制御は、前記操作手段を前記第1の振動強度とは異なる第2の振動強度で振動させるための制御であることを特徴とする遊技機BS3。
遊技機BS3によれば、遊技機BS1またはBS2の奏する効果に加え、前記第1制御は、前記操作手段を第1の振動強度で振動させるための制御であり、前記第2制御は、前記操作手段を前記第1の振動強度とは異なる第2の振動強度で振動させるための制御であるので、操作手段の振動強度を確認することで、特定演出の種別を容易に理解させることができるという効果がある。
遊技機BS1からBS3のいずれかにおいて、前記特定演出は、前記有効期間の間における前記操作手段に対する操作回数と、前記制御種別決定手段により決定され易い制御の種別との対応関係が、前記特定演出の種別毎に予め定められているものであることを特徴とする遊技機BS4。
遊技機BS4によれば、BS1からBS3のいずれかの奏する効果に加え、表示態様を表示可能な表示手段と、その表示手段に対して、1の特定演出の実行期間の間に前記特定制御実行手段により実行された制御の履歴を表示させる表示制御手段と、を備える。これにより、実行された特定演出の種別を遊技者に対して容易に理解させることができるので、遊技者の利便性を向上させることができるという効果がある。
<特徴BT群>
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて所定の操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有する遊技機において、前記操作演出実行手段により実行される前記操作演出として、複数の前記操作演出から一の前記操作演出を設定する操作演出設定手段と、前記操作手段の態様を可変可能な態様可変手段と、を有し、前記態様可変手段は、前記操作手段の態様を、前記操作演出設定手段により設定される前記一の操作演出を示唆する態様に可変するものであることを特徴とする遊技機BT1。
ここで、従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある。(例えば、特開2012-217766号公報)。
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BT1によれば、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて所定の操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有するものであり、前記操作演出実行手段により実行される前記操作演出として、複数の前記操作演出から一の前記操作演出を設定する操作演出設定手段と、前記操作手段の態様を可変可能な態様可変手段と、を有し、前記態様可変手段は、前記操作手段の態様を、前記操作演出設定手段により設定される前記一の操作演出を示唆する態様に可変するものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BT1において、前記操作手段における遊技者が視認可能な領域を発光させる発光手段を有し、前記態様可変手段は、前記発光手段の発光態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機BT2。
遊技機BT2によれば、遊技機BT1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記操作手段における遊技者が視認可能な領域を発光させる発光手段を有し、前記態様可変手段は、前記発光手段の発光態様を可変させるものである。これにより、操作手段を操作しようとする遊技者に対して現在の状況を分かり易く報知することが出来るという効果がある。
遊技機BT1またはBT2において、所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により動的表示された前記識別状態が特定の表示態様で停止表示したことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記操作演出設定手段は、前記識別情報が動的表示される期間中に異なる操作演出を設定可能なものであることを特徴とする遊技機BT3。
遊技機BT3によれば、遊技機BT1またはBT2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により動的表示された前記識別状態が特定の表示態様で停止表示したことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記操作演出設定手段は、前記識別情報が動的表示される期間中に異なる操作演出を設定可能なものである。
これにより、1回の動的表示期間中に異なる操作演出が設定されるため、遊技者に対して操作手段を操作するタイミングを楽しませることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BU群>
識別情報を表示可能な表示手段と、所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための前記識別情報を前記表示手段において動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段による前記動的表示の種別として、前記動的表示が開始されてから少なくとも特定期間が経過した後で第1態様が表示される第1動的表示種別と、前記特定期間が経過した後で前記第1態様とは異なる第2態様が表示される第2動的表示種別と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の態様を選択する態様選択手段と、前記識別情報の動的表示が開始されてから前記特定期間が経過するまでの間に特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段と、その特定演出実行手段により実行される前記特定演出の種別として、前記第1態様が表示されることを示唆可能な第1特定演出と、前記第2態様が表示されることを示唆可能な第2特定演出と、を少なくとも含む複数の中から1の種別を決定する特定演出種別決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BU1。
ここで、従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある。(例えば、特開2012-217766号公報)。
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BU1によれば、識別情報を表示可能な表示手段と、所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段の判別結果が特定の判別結果になったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段の判別結果を示すための前記識別情報を前記表示手段において動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段による前記動的表示の種別として、前記動的表示が開始されてから少なくとも特定期間が経過した後で第1態様が表示される第1動的表示種別と、前記特定期間が経過した後で前記第1態様とは異なる第2態様が表示される第2動的表示種別と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の態様を選択する態様選択手段と、前記識別情報の動的表示が開始されてから前記特定期間が経過するまでの間に特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段と、その特定演出実行手段により実行される前記特定演出の種別として、前記第1態様が表示されることを示唆可能な第1特定演出と、前記第2態様が表示されることを示唆可能な第2特定演出と、を少なくとも含む複数の中から1の種別を決定する特定演出種別決定手段と、を備える。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BU1において、前記特定演出実行手段は、1の前記特定演出の実行期間の間に、前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果を示す外れ演出態様を複数回表示させることが可能に構成されているものであり、前記第1特定演出は、1の前記特定演出の実行期間の間に表示される前記外れ演出態様の組合せが第1の組合せとなるものであり、前記第2特定演出は、1の前記特定演出の実行期間の間に表示される前記外れ演出態様の組合せが前記第1の組合せとは異なる第2の組合せとなるものであることを特徴とする遊技機BU2。
遊技機BU2によれば、遊技機BU1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記特定演出実行手段は、1の前記特定演出の実行期間の間に、前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果を示す外れ演出態様を複数回表示させることが可能に構成されているものであり、前記第1特定演出は、1の前記特定演出の実行期間の間に表示される前記外れ演出態様の組合せが第1の組合せとなるものであり、前記第2特定演出は、1の前記特定演出の実行期間の間に表示される前記外れ演出態様の組合せが前記第1の組合せとは異なる第2の組合せとなるものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
<特徴BV群>
所定の演出を実行させるための演出制御を実行可能な演出制御手段を有する遊技機において、前記演出制御手段は、前記演出の演出態様を設定するための演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様を示す演出情報を出力可能な出力手段と、を有するものであり、前記出力手段により出力された前記演出情報に基づいて、第1演出手段に対して所定の第1演出動作を実行させる第1演出制御手段と、前記出力手段により出力された前記演出情報に基づいて、前記第1演出手段とは異なる第2演出手段に対して所定の第2演出動作を実行させる第2演出制御手段と、を有し、前記第1演出制御手段は、前記出力手段により出力された前記演出情報に含まれる特定情報を前記第2演出制御手段へと出力可能な特定情報出力手段を有するものであることを特徴とする遊技機BV1。
ここで、従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある。(例えば、特開2012-217766号公報)。
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BV1によれば、所定の演出を実行させるための演出制御を実行可能な演出制御手段を有する遊技機において、前記演出制御手段は、前記演出の演出態様を設定するための演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様を示す演出情報を出力可能な出力手段と、を有するものであり、前記出力手段により出力された前記演出情報に基づいて、第1演出手段に対して所定の第1演出動作を実行させる第1演出制御手段と、前記出力手段により出力された前記演出情報に基づいて、前記第1演出手段とは異なる第2演出手段に対して所定の第2演出動作を実行させる第2演出制御手段と、を有し、前記第1演出制御手段は、前記出力手段により出力された前記演出情報に含まれる特定情報を前記第2演出制御手段へと出力可能な特定情報出力手段を有するものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BV1において、前記演出態様設定手段は、少なくとも前記第1演出動作と前記第2演出動作とを用いた重複演出態様を設定可能なものであり、前記出力手段は、前記重複演出態様を示す前記演出情報を前記第1演出制御手段に出力し、前記特定情報出力手段は、前記重複演出態様のうち、前記第2演出動作を示す情報を前記特定情報として前記第2演出制御手段に出力するものであることを特徴とする遊技機BV2。
遊技機BV2によれば、遊技機BV1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記演出態様設定手段は、少なくとも前記第1演出動作と前記第2演出動作とを用いた重複演出態様を設定可能なものであり、前記出力手段は、前記重複演出態様を示す前記演出情報を前記第1演出制御手段に出力し、前記特定情報出力手段は、前記重複演出態様のうち、前記第2演出動作を示す情報を前記特定情報として前記第2演出制御手段に出力するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BV2において、前記演出態様設定手段は、前記第1演出動作の開始タイミングが前記第2演出動作の開始タイミングよりも早くなるように前記重複演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機BV3。
遊技機BV3によれば、前記演出態様設定手段は、前記第1演出動作の開始タイミングが前記第2演出動作の開始タイミングよりも早くなるように前記重複演出態様を設定するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
<特徴BW群>
所定の演出期間を設定可能な演出期間設定手段と、その演出期間設定手段により第1演出期間が設定されている最中に、第1演出条件が成立した場合に、少なくとも第1位置から、その第1位置とは異なる第2位置へと可動可能な演出部材を用いた第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第1演出期間が設定されている最中に、前記第1演出条件とは異なる第2演出条件が成立した場合に、表示手段を用いた前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、を有する遊技機において、前記第1演出期間内の特定演出期間において、前記演出部材と、前記表示手段と、を用いた特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記演出部材の可動状況を判別する可動状況判別手段と、前記可動状況判別手段の判別結果が特定の判別結果である場合に、前記特定演出期間中に前記特定演出とは異なる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機BW1。
ここで、従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある。(例えば、特開2012-217766号公報)。
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BW1によれば、所定の演出期間を設定可能な演出期間設定手段と、その演出期間設定手段により第1演出期間が設定されている最中に、第1演出条件が成立した場合に、少なくとも第1位置から、その第1位置とは異なる第2位置へと可動可能な演出部材を用いた第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、前記第1演出期間が設定されている最中に、前記第1演出条件とは異なる第2演出条件が成立した場合に、表示手段を用いた前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、を有する遊技機において、前記第1演出期間内の特定演出期間において、前記演出部材と、前記表示手段と、を用いた特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記演出部材の可動状況を判別する可動状況判別手段と、前記可動状況判別手段の判別結果が特定の判別結果である場合に、前記特定演出期間中に前記特定演出とは異なる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、を有するものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BW1において、前記可動状況判別手段は、前記演出部材が前記第1位置に位置していない場合に前記特定の判別結果と判別するものであることを特徴とする遊技機BW2。
遊技機BW2によれば、遊技機BW1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記可動状況判別手段は、前記演出部材が前記第1位置に位置していない場合に前記特定の判別結果と判別するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BW1またはBW2において、前記特殊演出実行手段は、前記表示手段を用いた前記特殊演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BW3。
遊技機BW3によれば、前記特殊演出実行手段は、前記表示手段を用いた前記特殊演出を実行するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BW1からBW3のいずれかにおいて、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、を有し、前記第1演出条件は、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたことが判別された場合に成立するものである。
遊技機BW4によれば、遊技機BW1からBW3のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、を有し、前記第1演出条件は、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたことが判別された場合に成立するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BW4において、前記操作判別手段により前記操作手段に対して前記所定の操作が行われたことが有効に判別される操作有効期間を設定可能な有効期間設定手段と、その有効期間設定手段により前記操作有効期間が設定されていることを前記表示手段に表示させる期間表示手段と、を有するものである。
遊技機BW5によれば、遊技機BW4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、を有し、前記第1演出条件は、前記操作判別手段により前記所定の操作が行われたことが判別された場合に成立するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BW4において、前記操作判別手段により前記操作手段に対して前記所定の操作が行われたことが有効に判別される操作有効期間を設定可能な有効期間設定手段と、その有効期間設定手段により前記操作有効期間が設定されていることを前記表示手段に表示させる期間表示手段と、を有するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
<特徴BX群>
所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により前記識別情報が動的表示される動的表示期間として第1期間を設定可能な第1遊技状態と、前記第1期間よりも短い動的表示期間である第2期間を設定可能な第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、所定の待機条件が成立している場合に待機状態を設定する待機状態設定手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて所定の演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有し、前記操作判別手段は、前記待機状態設定手段により前記待機状態が設定されている場合に、前記所定の操作が行われたことを有効に判別するものであり、前記遊技状態設定手段により設定される遊技状態に基づいて、前記待機条件を可変設定可能な待機条件可変設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機BX1。
ここで、従来より、パチンコ機などの遊技機は、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合には、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがある。(例えば、特開2012-217766号公報)。
しかしながら、更なる遊技の興趣向上が求められていた。本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機BX1によれば、所定の判別を実行する判別手段と、その判別手段による前記判別の結果を示すための識別情報を表示手段に所定期間動的表示させる動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により前記識別情報が動的表示される動的表示期間として第1期間を設定可能な第1遊技状態と、前記第1期間よりも短い動的表示期間である第2期間を設定可能な第2遊技状態と、を設定可能な遊技状態設定手段と、所定の待機条件が成立している場合に待機状態を設定する待機状態設定手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対して所定の操作が行われたことを判別可能な操作判別手段と、その操作判別手段の判別結果に基づいて所定の演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有し、前記操作判別手段は、前記待機状態設定手段により前記待機状態が設定されている場合に、前記所定の操作が行われたことを有効に判別するものであり、前記遊技状態設定手段により設定される遊技状態に基づいて、前記待機条件を可変設定可能な待機条件可変設定手段を有するものである。これにより、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
遊技機BX1において、前記待機条件は、前記動的表示実行手段により前記識別情報が前記動的表示されていない期間の長さが所定期間となる場合に成立するものであり、前記待機条件可変設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている場合よりも、前記第2遊技状態が設定されている場合のほうが、前記待機条件が成立し難くなるように前記待機条件を可変設定するものであることを特徴とする遊技機BX2。
遊技機BX2によれば、遊技機BX1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記待機条件は、前記動的表示実行手段により前記識別情報が前記動的表示されていない期間の長さが所定期間となる場合に成立するものであり、前記待機条件可変設定手段は、前記第1遊技状態が設定されている場合よりも、前記第2遊技状態が設定されている場合のほうが、前記待機条件が成立し難くなるように前記待機条件を可変設定するものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
遊技機BX1またはBX2において、前記第2遊技状態は前記第1遊技状態よりも前記判別手段による判別が実行され易いものであることを特徴とする遊技機BX3。
遊技機BX3によれば、前記第2遊技状態は前記第1遊技状態よりも前記判別手段による判別が実行され易いものである。これにより、遊技者の遊技に対する興趣をより向上させることができるという効果がある。
<遊技者の押し込み方向を、奥から手前方向とするポイント>
遊技者が押し込み操作する操作手段を有する操作デバイスにおいて、その操作デバイス
は、通常時の第1状態と、その第1状態よりも前記操作手段が遊技者に対して張り出した
位置に配置される第2状態とを構成可能とされ、前記操作手段を第1状態から第2状態へ
向けて付勢する付勢手段を備え、前記第2状態における操作手段の押し込み方向が遊技者
にとって奥側から手前側へ向けた方向とされることを特徴とする遊技機A1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段が第1位置と第2位置と
の間を進退移動する態様で構成される遊技機がある(例えば、特開2014-14421
8号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、進出位置において遊技者に対し
て大当たりの期待感を高める態様で演出を行うことから、遊技者は進出位置にある操作手
段を大きな加速度で操作し易くなるため、操作手段の強度を高く設計しておく必要があっ
た。この場合、操作手段が全体として重くなり、操作手段を駆動させる駆動手段が大型化
するという問題点があった。
これに対し、遊技機A1によれば、第2状態で押し込み操作する場合に、操作手段の押
し込み方向が遊技者にとって奥側から手前側へ向けた方向とされるので、素直な上下の直
動では操作仕切れない分を、遊技者の手と操作手段との間の滑りとして生じさせることに
より、押し込みの勢いを逃がすことができる。
また、遊技者の遊技姿勢からして、肩や肘を中心に操作手段を押し込み操作する場合、
手前方向へは力をかけづらくなるので、遊技者が操作手段にかける力を自然と弱めさせる
ことができる。
遊技機A1において、前記操作デバイスは、遊技者にとって奥側に配置される軸棒を中
心に回転可能とされ、その軸棒を中心に上下に傾倒動作可能に構成されると共に前記操作
手段を有する傾倒手段を備え、その傾倒手段は、前記第2状態において前記操作手段を遊
技者の反対方向へ向けて配置することを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、操作手段を有する傾倒手段を回転動作する態様で構成し、第2状
態において操作手段を遊技者の反対方向へ向けて配置することにより、第2状態のときに
、遊技者が操作手段を叩きつける操作を行うことを抑制することができる。
また、軸棒付近に手を置き、その位置を支点として手を傾倒動作させることにより、操
作手段を押し込み操作し易い構成となるので、押し込みの加速度の付きにくい新たな押し
込み操作の方法を提供でき、遊技者の押し込み操作により操作デバイスが破損することを
防止することができる。
新たな押し込み操作の方法とは、例えば、左手小指の外側の側面を軸棒付近に置き、手
の平が上下方向に起つ姿勢で手を操作手段付近に配置した状態から親指側を操作手段へ向
けて倒す態様で操作する方法や、中指の先端を軸棒付近に置き、手の平が操作手段と対向
配置する姿勢で配置した状態から、手の平を操作手段へ向けて落とす態様で操作する方法
等が例示される。
遊技機A1又はA2において、前記第1状態において、操作手段の押し込み操作の方向
が、上下方向とされることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1又はA2の奏する効果に加え、第1状態における操作
手段の押し込み操作の方向が上下方向とされるので、第1状態における操作性を確保しな
がら、第2状態での押し込み操作による破壊防止を図ることができる。
遊技機A3において、前記操作デバイスは、前記操作手段が自動動作可能に構成される
と共に、その自動動作の駆動力を発生する駆動手段を備え、その駆動装置の駆動力は、遊
技者が押し込み操作する方向へ作用し、その逆方向へは作用しない態様とされることを特
徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A3の奏する効果に加え、操作デバイスを自動動作させる
駆動手段の駆動力が、押し込み操作方向にのみ作用するので、遊技者の操作方向と対向す
る方向へ駆動力が作用することを防止することができる。従って、駆動手段が遊技者の操
作により損傷することを防止することができる。
例えば、ボタンを押し込み操作のみが可能な構成とすることで、ボタンを退避させる動
作をおこなうときに逆方向に遊技者から引っ張られて、駆動手段が高負荷を受けることを
防止することができる。
遊技機A4において、前記操作デバイスを第1状態または第2状態で維持する維持状態
を形成可能とすると共に、前記駆動手段で動作する維持手段を備え、前記駆動手段は、偏
心部分を介して前記操作手段に駆動力を伝達する回転手段を有し、前記維持手段を維持状
態としたまま、前記回転手段が第1位相と、その第1位相と異なる第2位相とで位相変化
可能とされ、それら第1位相と第2位相とでは、前記維持状態が解除された場合に前記操
作手段が移動可能な範囲が変化され、それら第1位相と第2位相とのいずれにおいても、
同一の回転により前記維持状態を解除可能に構成される遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A4の奏する効果に加え、維持手段を維持状態としたまま
、駆動手段の位相を変化可能とされ、その変化後の位相において、維持状態を解除する動
きを回転手段にさせることにより、付勢手段により操作デバイスが移動する移動幅を変化
させることができる。従って、付勢手段による動作態様を複数通り構成することができる
遊技機A5において、前記維持手段は、前記維持状態において前記付勢手段の付勢方向
に移動可能とされ、その維持手段の移動速度が前記回転手段の回転速度に対応して増減す
る態様とされ、前記維持手段の移動に追従して前記操作手段が移動する態様で構成される
遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、付勢手段の付勢力の方向への移
動は、その付勢力によってのみ生じていたために、移動の態様が一通りに限定されていた
操作手段に対して、維持手段に追従して移動するという移動態様を追加することができる
ので、操作手段の移動態様の種類を増加させることができる。これにより、操作デバイス
の注目度を向上させることができる。
遊技機A1からA6のいずれかにおいて、前記操作デバイスの内部に配設されると共に
遊技者へ向けて光を照射する発光手段を備え、前記第1状態に比較して、前記第2状態の
方が、遊技者視点において、前記操作手段の面積が減少すると共に、前記発光手段により
照射される光の照射範囲が拡大されることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A1からA6のいずれかの奏する効果に加え、発光手段を
備え、第1状態に比較して、第2状態の方が、遊技者視点において、発光手段により照射
される光の照射範囲が拡大されると共に操作手段の面積が減少するので、遊技者に光に注
目させることができ演出効果を向上させることができると共に、狙わなければ操作手段を
押すことが困難である態様とすることで操作時の遊技者の力を軽減させることができる。
遊技機A7において、操作手段が非透過性の材料から構成され、操作手段が表示手段と
の間において表示手段と近接離反する移動を行うことにより前記発光手段の露光部分の面
積が変化することを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A7の奏する効果に加え、操作手段が非透過性の材料から
構成され、操作手段が表示手段との間において表示手段と近接離反する移動を行うことに
より発光手段の露光部分の面積が変化するので、発光した光が表示手段に写り込み、表示
手段の映像が見づらくなることを防止することができる。
<連打への対応を可能としながら、通常時の反発力は小とするポイント>
遊技者が終端位置までの操作を行うことが可能とされる操作手段を有する操作デバイス
において、第1状態と、その第1状態に比較して終端位置までの操作の可動域が広い第2
状態とを形成可能とされ、第2状態から第1状態へ移動させる駆動力を発生する第1駆動
手段を備え、第1状態から第2状態へ移動させる付勢力を発生する付勢手段を備える遊技
機において、遊技者の操作に応じて、第1状態から第2状態へ向けて操作手段を移動させ
る駆動力を発生させる第2駆動手段を備えることを特徴とする遊技機B1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段が第1位置と第2位置と
の間を進退移動する態様で構成される遊技機がある(例えば、特開2014-14421
8号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、操作手段を初期位置に復帰する
力はバネにより発生され、操作手段を自動動作させるのは駆動モータで行うところ、バネ
の弾性定数を低くした方が駆動モータの駆動力を低く抑えられるが、その場合、操作手段
の復帰が遅くなり、遊技者の操作が速い場合に操作手段が遊技者の操作に追随しないので
、遊技者が連打操作をしづらくなるという問題点があった。
遊技機B1によれば、付勢力を弱く設定する事で、第1駆動手段で操作手段を移動させ
る際にはモータの駆動力を低減できる一方で、操作手段の復帰を速くしたい場合には第2
駆動手段で操作手段を押し戻すことで復帰を速くできるので、遊技者に連打操作を楽しま
せることができる。
遊技機B1において、所定時間内のストロークの操作手段のセンサ検出値により連打操
作を行っているか否かの判別を行う連打判別手段を備え、その連打判別手段の検出値によ
り、第2駆動手段を駆動させるか否かを決定することを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、連打判別手段の検出値により、第2駆動手段を駆動させるか否か
を決定するので、遊技者が連打操作を行っていない(例えば、単発の押し込み操作や、長
押し操作などを行っている)場合にまで第2駆動手段が動作し、遊技者が手を押し戻され
る負荷を感じることを防止することができる。
遊技機B2において、操作手段の位置を検出すると共に操作手段が終端位置に配置され
たか否かを検出する終端検出手段と、操作手段が終端位置から所定量変化した位置に配置
されたか否かを検出する位置差検出手段と、それら終端検出手段の検出値と位置差検出手
段の検出値との時間関係から操作手段の移動の向きを判断する移動向き判断手段と、を備
え、移動向き判断手段によって判断される移動の向きが押し込み終端から第1状態へ戻る
向きである場合に、前記第2駆動手段が駆動されることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B2の奏する効果に加え、移動向き判断手段によって判断
される移動の向きが押し込み終端から第1状態へ戻る向きである場合、即ち、遊技者の手
がボタンから離反する方向に移動するタイミングで、前記第2駆動手段が駆動されるので
、遊技者の動きにシンクロする形で操作手段を押し返す負荷を発生させることができる。
従って、遊技者の手の移動向きと対向する向きに第2駆動装置が動作して、遊技者の手
に高負荷がかけられることを抑制することができる。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、第2駆動手段が、前記操作手段の前記第1状
態と前記第2状態とを結ぶ方向に沿って振動変位するボイスコイルモータにより構成され
ることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、ボイスコイ
ルモータの振動変位を効果的に利用して、操作手段を移動させる駆動力を発生させること
ができる。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、前記操作手段を支持する支持枠を備え、前記
第2駆動手段は、偏心錘を回転させる駆動モータと、その駆動モータを前記支持枠に弾性
的に支持する支持手段と、を備え、その支持手段は、前記操作手段が前記終端位置に近づ
くほどその操作手段を前記第1状態の位置から前記第2状態の位置へ向けて移動させる駆
動力が大きくなる態様とされ、前記偏心錘は、前記操作手段が前記終端位置に配置された
状態において前記支持枠に当接し、駆動力を発生させることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、第2駆動手
段による駆動力を、支持手段により発生する駆動力と、偏心錘と支持枠との当接により生
じる駆動力とで別々に発生させることにより、駆動モータの回転を維持したままで、操作
手段に与えられる駆動力の調節を行うことができる。このとき、駆動モータの回転を、開
始または停止させる制御を行うことは不要であり、駆動モータの回転を維持したままで行
うことができる。
遊技機B5において、前記偏心錘は、前記操作手段が前記終端位置に配置されることに
基づいて、前記操作手段の移動方向で前記支持枠に対して近接動作し、前記支持枠と当接
することを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B5の奏する効果に加え、偏心錘が操作手段の移動方向で
支持枠に対して近接動作し、支持枠と当接するので、その当接により生じる反発力を利用
して駆動モータを操作手段の移動方向で支持枠から離反する方向に移動させることができ
る。これにより、駆動モータを支持する支持手段ごと支持枠から離反する方向(操作手段
に近接する方向)に移動するので、操作手段を押し戻す駆動力をより上昇させることがで
きる。
<VCMを制動装置、兼、振動演出装置として用いるポイント>
操作手段の終端位置付近の位置を検出する検出センサを備え、その検出センサは、複数
個のセンサから構成され、前記検出センサの検出間隔から操作手段の速度を測定する測定
手段と、その測定手段により測定された測定値が所定の閾値以上か否かを判断する閾値判
定手段と、操作手段の押し込み方向の反対方向へ向けた駆動力を発生する反発手段と、を
備え、前記閾値判定手段により測定される閾値が所定の閾値以上である場合の方が、前記
閾値判定手段により測定される閾値が所定の閾値以下の場合に比較して、前記反発手段が
発生する駆動力が増加することを特徴とする遊技機C1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段が第1位置と第2位置と
の間を進退移動する態様で構成される遊技機がある(例えば、特開2014-14421
8号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、遊技者が軽く操作できることを
重視すると操作抵抗が低くなり遊技者の操作により操作手段が破損する恐れがある一方で
、固めに支持すると操作手段の動き自体を低速にでき操作手段が破損する可能性を低減さ
せることができるが、遊技者の操作に必要な力が増加し、非力な遊技者にとっては操作手
段の操作が負担となるという問題点があった。
これに対し、遊技機C1によれば、閾値判定手段により、操作手段の速度が閾値以上か
を判定し、閾値以上である場合には、反発手段が発生する駆動力を増加させる態様で構成
されるので、操作手段の速度が閾値以下の時の操作抵抗は軽くしつつ、必要時にのみ操作
手段の減速を行うことができる。従って、反発手段により操作性の向上と、破壊防止とを
図ることができる。
遊技機C1において、前記反発手段は、前記操作手段の押し込み方向の反対方向へ向け
た駆動力を発生するボイスコイルモータを備え、閾値判定手段により測定される閾値が所
定の閾値以上である場合に、前記ボイスコイルモータを伸張位置に押し出す制御が実行さ
れ、前記操作手段が前記ボイスコイルモータと当接可能な位置に配置されるよりも前に、
前記ボイスコイルモータを予め駆動することを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、ボイスコイルモータを駆動制御
し、操作手段の減速を行うことができると共に、操作手段がボイスコイルモータと当接可
能な位置に配置される前にボイスコイルモータを駆動させておくことにより、操作手段と
ボイスコイルモータとの間で生じる衝撃を抑制することができる。
遊技機C1又はC2において、前記操作手段と前記ボイスコイルモータとが当接した後
で、そのボイスコイルモータに流す電流を増強させる制御を行うことを特徴とする遊技機
C3。
遊技機C3によれば、遊技機C1又はC2の奏する効果に加え、操作手段とボイスコイ
ルモータとが当接した後で、そのボイスコイルモータに流す電流を増強させる制御を行う
ことにより、操作手段とボイスコイルモータとの当接の瞬間に大きな負荷が生じることを
抑制しながら、操作手段を制動させる度合いを徐々に向上させることができ、操作時に遊
技者が感じる違和感を低減することができる。
遊技機C1において、前記反発手段は、前記操作手段と当接可能に配置され、前記操作
手段の移動により変形する変形量に対応した駆動力をバネ弾性により発生させることを特
徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、反発手段が変形量に対応した駆
動力をバネ弾性により発生させるので、操作手段の移動速度が高速な場合でも、時間遅れ
なく駆動力を発生させることができる。
遊技機C4において、前記反発手段は、前記閾値判定手段により測定される値が所定の
閾値以上である場合の方が、前記閾値判定手段により測定される値が所定の閾値以下の場
合に比較して、前記反発手段の端部であって前記操作手段と当接する側の反対側の端部の
移動可能領域が、狭められることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C4の奏する効果に加え、反発手段の端部であって操作手
段と当接する側の反対側の端部の移動可能領域が狭められることにより、操作手段の操作
速度が速い場合の方が、反発手段が生じる弾性力を増加させることができる。
<クラッチで駆動力の伝達を遮断することにより、駆動手段の破損を防止>
遊技者が操作する操作手段を有する操作デバイスにおいて、その操作デバイスは、前記
操作手段を動作させる駆動力を発生する駆動手段と、その駆動手段の駆動力を前記操作手
段に伝達する伝達手段と、駆動力の伝達を解除する解除手段と、を備え、その解除手段は
、前記伝達手段を介して前記駆動手段と前記操作手段との間に生じる負荷が所定量以上と
なった場合に駆動力の伝達を解除することを特徴とする遊技機D1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段が第1位置と第2位置と
の間を進退移動する態様で構成される遊技機がある(例えば、特開2014-14421
8号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、演出のために操作手段を自動で
動作させる場合の、その自動動作中に、操作手段が操作された場合に、駆動系に大きな負
荷が生じる恐れがあるという問題点があった。
これに対し、遊技機D1によれば、解除手段が、伝達手段を介して駆動手段と操作手段
との間に生じる負荷が所定量以上となった場合に駆動力の伝達を解除する態様で構成され
るので、操作手段が自動動作している場合に遊技者が操作手段を操作したとしても、駆動
系への負荷の伝達が解除(不通と)され、駆動系にかけられる負荷を抑制することができ
る。
遊技機D1において、前記駆動手段は、第1方向への駆動と、その第1方向とは逆方向
である第2方向への駆動とを可能とされ、前記第1方向への駆動中か、前記第2方向への
駆動中かによらず、前記解除手段による解除が機能することを特徴とする遊技機D2。
ここで、駆動手段の動作方向によって駆動力の伝達を解除可能か否かが分かれる場合、
駆動力の伝達を解除不能な動作方向で駆動手段を駆動する際に操作手段が遊技者に操作さ
れると、駆動手段に大きな負荷が生じる恐れがある。そのため、操作手段を動作させて演
出する際の演出自由度が低減される。
ボタンを第1位置と第2位置との間で駆動する場合に、駆動手段が正回転するか、逆回
転するかにより、ボタンをロックするロック部材を解除方向へ移動させるか、その解除方
向の逆方向へ移動させるかを切り替える。この場合、ボタンの動作を2態様つくることが
できる(解除パターンと、解除しないパターンとの2通り)が、その両方において、駆動
力の不通は行われる必要がある。
これに対し、遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、駆動手段の駆動方
向によらず、駆動方向の両方向において、駆動力の伝達を解除(不通と)することができ
るので、操作手段を自動動作させる演出の、動作の自由度を向上させることができる。
なお、伝達の解除の方法としては、駆動手段の動作方向と交差する方向にクラッチが移
動することが例示される。交差する方向とは、例えば、駆動手段が回転動作する場合の周
方向を除く趣旨であって、クラッチが回転軸方向に移動しても良いし、径方向に移動して
も良い。
遊技機D1又はD2において、前記駆動手段と前記伝達手段とを駆動力伝達が可能な状
態へ付勢する付勢手段を備え、前記解除手段が、前記駆動手段と前記伝達手段との当接部
にそれぞれ形成される凸設部分であると共に、それらが噛み合う状態において駆動力を伝
達させる係合歯を備え、その係合歯は、前記駆動手段の動作方向と対向する両面が前記当
接面から遠ざかるほど先細りする態様で前記当接面に対して傾斜する形状から構成される
ことを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D1又はD2の奏する効果に加え、付勢手段が駆動手段と
伝達手段とを押し付け、その押し付けられる当接面において、解除手段が、噛み合った状
態で駆動力を伝達する一方で、駆動手段の動作方向と対向する両面が当接面から遠ざかる
程に先細りする態様で傾斜する係合歯を備えるので、係合歯同士の係合により、伝達手段
を駆動手段から離反させることができ、これにより、駆動力の伝達を解除することができ
る。
また、駆動手段と伝達手段との間において、付勢手段による付勢力が常時かけられてお
り、伝達手段が駆動手段から離反する際において係合歯を介して駆動手段の動作方向に付
勢力による負荷がかけられる。そのため、駆動力が伝達される状態と、伝達が解除された
状態との間で駆動手段にかけられる負荷が急変することを抑制することができる。
なお、係合歯の係合部分の大きさは、伝達手段が駆動手段から遠ざかる程、伝達手段の
周方向において小さくなる。そのため、伝達手段と駆動手段との位相差が大きくなった際
に、伝達手段の周方向に生じる負荷が、過大となることを防止することができる。
加えて、解除状態において、離れて完全に抵抗がなくなるのではなく、周期的に抵抗が
復活する。これにより、遊技者が手を離すと、短時間の内にボタンを動作させ始めること
ができる。
即ち、「演出として」、ボタンが駆動する場合に、遊技者がボタンを把持していると、
ボタンの動作の1フェーズを経過してしまう。そして、途中で遊技者が手を離した場合に
、その1フェーズの終わりから動くのでは、ボタンが停止している期間が長くなるし、「
遊技者の負荷が解けたから動き出した」感が削がれる。
これに対し、遊技機D3によれば、遊技者が手を離し、負荷が解除された後、短時間の
内に操作手段を始動させることができる。これにより、遊技者の負荷が解けたから動き出
した感を演出できる。
遊技機D1からD3のいずれかにおいて、前記伝達手段と前記解除手段との係合面は、
互いに係合しあう鋸歯形状から形成されることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D1からD3のいずれかの奏する効果に加え、遊技者から
の負荷が解除された場合に解除手段を伝達手段との係合位置に早期に復帰し易くできる。
即ち、係合面の先端部に、伝達手段と解除手段とが近接離反する方向に対して平行な平面
が有る場合、伝達手段と解除手段とが、その平面で突き当たって、解除手段の、伝達手段
に対して近接離反する方向に沿っての移動が停止されることを抑制することができる。そ
のため、遊技者からの負荷が解除された後に、操作手段を早期に動作開始させることがで
きる。
遊技機D1からD4のいずれかにおいて、前記駆動手段を正方向に継続して動作させる
場合と、前記駆動手段を逆方向に継続して動作させる場合とで、前記操作手段の動作態様
が異なることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D1からD4のいずれかの奏する効果に加え、操作手段の
動作態様を複数用意しながら、いずれかの動作態様に限定されることなく、駆動力伝達の
解除を行うことができる。
遊技機D5において、前記操作手段の動作態様は、前記駆動手段が正方向に動作するか
逆方向に動作するかの違いがある場合に、前記駆動手段の動作開始時から所定期間の動作
態様は同様で、その所定期間経過後の動作が異なることを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D5の奏する効果に加え、操作手段の動作態様で、駆動手
段の動作方向の違いがある場合に、駆動手段の動作開始時から所定期間の動作態様は同様
で、その所定期間経過後の動作が異なるので、操作手段に対する遊技者の注目力を向上さ
せることができる。
ここで、操作手段の動作態様の違いを、大当たり期待度などの、遊技者にとって利益と
なる情報と絡めることにより、操作手段の動作態様が変化するまでの所定期間、遊技者に
操作手段の動作を見守らせることができる。
また、この動作態様の違いは駆動手段の動作方向の違いにより生じるので、駆動手段の
動作方向を予め確認できれば、遊技者は操作手段の動作を見守ることなく大当たり期待度
などの違いを把握することができる。しかし、通常、駆動手段は遊技者から隠されるもの
であり、また、動作方向の違いは振動音などからは認識不可能なため、駆動手段の動作方
向を予め確認することはできず、遊技者に操作手段の動作を見守らせることができる。
<カムの突起の位置を、カムの回転に基づいて変化させる>
遊技者が操作する操作手段を有する操作デバイスにおいて、その操作デバイスは、前記
操作手段を動作させる駆動力を発生する駆動手段と、その駆動手段の駆動力を前記操作手
段に伝達する伝達手段と、前記操作手段を第1位置と、その第1位置とは異なる第2位置
との間で動作する態様で構成され前記操作手段の位置が前記第1位置から変化することを
抑制する第1手段と、前記操作手段を前記第1位置から前記第2位置へ向けた方向へ付勢
する付勢手段と、その付勢手段の付勢力により前記第1位置から第2位置へ向けて移動す
る操作手段の移動終端を変化可能に形成する終端手段と、を備える遊技機において、前記
第1手段は、前記操作手段と係合することで前記操作手段の位置変化を抑制するものであ
って、前記第1手段の、前記操作手段との係合を解除する負荷を前記第1手段に与える解
除負荷手段を備え、その解除負荷手段による係合の解除と、前記終端手段における前記操
作手段の移動終端の変化とが、単一の駆動手段により行われることを特徴とする遊技機E
1。
パチンコ機等の遊技機において、カムにより動作され、移動可能な操作手段を第1位置
で固定し、その固定を解除負荷手段により解除することにより、付勢手段の付勢力で張出
動作させると共に、その張出動作の変位量を終端手段により変化可能な遊技機がある(例
えば、特開2014-144218号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では
、固定解除時のカムの位相により操作手段の張出動作の変位量を変えることから、固定解
除時のカムの位相を様々に変化させることになるので、操作手段を移動させるカムと、固
定を解除する解除負荷手段とが別々の駆動力で動作していた。従って、駆動手段が複数個
必要であり、駆動手段の配置スペースが大きくなるという問題点があった。
これに対し、遊技機E1では、操作手段の固定を解除する解除負荷手段が、操作手段を
駆動させる駆動手段により駆動される。これにより、終端手段により操作手段の終端位置
を変化させる駆動手段と、解除負荷手段を動かす駆動手段と、を兼用できるので、駆動手
段の個数を減少させることができる。
遊技機E1において、前記解除負荷手段の位置の変化が、前記伝達手段の動作に基づい
て行われることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、解除負荷手段の位置の変化を伝
達手段の動作に基づいて生じさせることができるので、伝達手段の動作量を検出すること
により、解除負荷手段の状態を判定することができる。これにより、解除負荷手段の状態
を検出する位置センサ等の検出手段の配設個数を削減することができ、部品個数を低減す
ることができる。
なお、解除負荷手段の状態の切替方法としては、伝達手段をカムから構成し、解除負荷
手段をそのカムと同軸で回転する突起から構成する場合において、カムと突起との回転周
期をずらす方法や、カムが所定の位相に配置された場合においてカムの回転と突起の回転
との同期を外し、その他の位相ではカムの回転と突起の回転とを同期させる方法などが、
例示される。
遊技機E2において、前記解除負荷手段は、前記第1手段から与えられる負荷により、
前記伝達手段に対して動作可能に配設され、その解除負荷手段の動作により、前記解除負
荷手段と前記伝達手段とが同期動作するか否かが切り替えられることを特徴とする遊技機
E3。
遊技機E3によれば、遊技機E2の奏する効果に加え、解除負荷手段が第1手段からの
負荷により伝達手段に対して動作可能に配設され、その解除負荷手段の動作により、解除
負荷手段と伝達手段とが同期動作するか否かが切り替わるので、部材を追加することなく
解除負荷手段と伝達手段との同期状態を変化させることができる。
遊技機E2において、前記伝達手段は、回転する第1回転部材を備え、その第1回転部
材の回転軸に対して偏心して前記操作手段が支持され、前記解除負荷手段は、回転する第
2回転部材を備え、前記第1回転部材と、前記第2回転部材との回転周期が異なることを
特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E2の奏する効果に加え、第1回転部材と第2回転部材と
は単一の駆動手段により動作するが、回転周期が異なるので、第2回転手段が所定の位相
で第1手段と当接することにより第1手段が解除される場合の、第1回転部材の位相を複
数種類用意することができる。
本構成によれば、操作手段が第1位置で維持された状態から、第1手段の作用が解除さ
れ、第2位置へ向けて移動する場合の、終端位置を複数種類用意することができるので、
演出の幅を広げることができる。例えば、終端位置を第1位置から徐々に離す演出や、第
1位置へ徐々に近づける演出を、同様の構成で実現することができる。
<ソフトケースに支持される振動装置>
遊技者が操作する操作手段を有する操作デバイスにおいて、その操作デバイスは、前記
操作手段が第1位置と、その第1位置から遊技者が操作を行うことにより前記操作手段が
到達する第2位置との間を移動可能に構成され、振動する振動部を有する振動手段と、前
記振動部と当接可能に配置される受け手段と、を備える遊技機において、前記操作手段が
前記第1位置に配置されると、前記振動部が前記受け手段に当接不能な離間状態となる一
方で、前記操作手段が前記第2位置に配置されると、前記振動部が前記受け手段に当接可
能な当接状態となることを特徴とする遊技機F1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段または
遊技機の框体を介して遊技者に振動を伝える振動手段とを備える遊技機がある(例えば、
特開2014-144218号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、操作
手段を操作しているか否かに関わらず、振動手段が振動すると、その振動が操作手段また
は遊技機の框体に伝達されることから、その操作手段または遊技機の框体に触れる遊技者
に伝達されるので、操作手段を操作した直後に振動を伝達させるという演出を行う場合、
操作手段の操作を検出してから振動手段を動作させる必要がある。そのため、遊技者が操
作手段を操作した後、操作手段から手を離す前に振動手段を動作させる必要があり、遊技
者の操作の態様(例えば、操作手段を押し込んだ瞬間に離すというような操作の態様)に
よっては、振動の開始が手を離す前に間に合わないことがあり、振動に遊技者が気付かな
い恐れがあるという問題点があった。
これに対し、遊技機F1によれば、操作手段が第1位置に配置されるか、遊技者に操作
され第2位置に配置されるかによって、振動部が受け手段に当接するか否かが変化するの
で、振動部を継続的に振動させる場合においても、遊技者が操作手段を操作することによ
り初めて振動を遊技者に感じさせることができる。また、振動部の振動は遊技者が押し込
み操作する前から生じているので、遊技者の操作の態様に関わらず、遊技者が手を離す前
から振動部を振動させておくことができ、遊技者に振動を伝達させることができる。
遊技機F1において、前記振動手段は、前記離間状態において、前記操作手段が前記第
2位置に配置された場合に占める占有領域に張り出して配置され、前記操作手段が前記第
2位置へ移動することにより、前記振動手段が前記占有領域から出されることにより、前
記当接状態へ変化することを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、遊技機F1の奏する効果に加え、操作手段の移動に基づいて振動
手段が移動することにより、離間状態から当接状態へ変化するので、操作手段の移動の程
度によって、操作手段または受け手段と、振動部との当接強度を変化させることができ、
伝わる振動の強度も変化させることができる。従って、遊技者の操作強度に対して、伝わ
る振動の強度を変化させる演出を、特段の駆動態様の変化無く、振動手段を同様に振動さ
せることで行うことができる。
遊技機F1又はF2において、前記振動手段が、バネ弾性を有する支持手段を介して前
記受け手段に支持されることを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、遊技機F1又はF2の奏する効果に加え、支持手段によって、振
動手段の振動が受け手段に伝達されることを抑制しながら、受け手段に対する位置決めを
行うことができる。これにより、受け手段と振動手段とを離間させ、振動の伝達を防止す
ることができると共に、振動時に振動手段に生じる変位を抑制することができる。
遊技機F3において、前記当接状態において、前記振動部の振動に基づいて、前記支持
手段が伸縮することを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、遊技機F3の奏する効果に加え、支持手段の弾性を利用して、振
動部と受け手段との当接時に生じる負荷を増加させることができる。即ち、支持手段の伸
縮により、振動部が受け手段に近接する方向に移動する際に、勢いを付けることができる
遊技機F3において、前記支持手段は、前記操作手段の動作方向に沿った変形抵抗が、
前記操作手段の動作方向と垂直な方向の変形抵抗に比較して低くされることを特徴とする
遊技機F5。
遊技機F5によれば、遊技機F3の奏する効果に加え、支持手段の変形抵抗の違いによ
って、操作手段が操作され支持手段と干渉した場合に、支持手段が変形する方向を細かく
設定することができる。
これにより、操作手段の移動量の違いが僅かであっても、支持手段の伸縮量に違いを持
たせることができ、振動部と受け手段との間で生じる負荷に違いを持たせることができる
なお、変形抵抗を異ならせる方法としては、支持手段が振動手段を囲うゴム部材から構
成される場合において操作手段の動作方向に沿ってゴム脚を延設する方法や、支持手段が
振動手段を囲うゴム部材から構成される場合においてゴム部材を二色成型で製造し方向ご
との変形抵抗を変化させる方法や、支持手段を、操作手段を動作方向に沿った方向に動作
するようにガイドするレールと、操作手段の動作方向に沿って振動手段を付勢するコイル
スプリングと、から構成する方法などが例示される。
遊技機F3において、前記振動部が当接する部分が、前記受け手段であって、前記受け
手段が前記操作手段とは別手段として構成されることを特徴とする遊技機F6。
遊技機F6によれば、遊技機F3の奏する効果に加え、操作手段を介して遊技者に振動
が伝わるのでは無く、操作手段とは別手段である受け手段を介して遊技者に振動が伝わる
ので、振動手段の振動が操作手段と伝達手段とを介して駆動手段に伝わることを抑制する
ことができるので、駆動手段に負荷がかかる状態となることを抑制することができる。こ
れにより、駆動手段の耐久性を向上させることができる。
また、操作手段を操作する遊技者の手に振動が伝わることを抑制できるので、操作時に
、振動に驚いた遊技者が操作を止めてしまうことを防止することができる。
なお、受け手段としては、例えば、遊技機の框体の部分の内、遊技球が供給される上皿
付近の部分や、ガラス枠の縁部分など、遊技中に遊技者が、意識せずに手を触れる可能性
がある部分や、操作手段を部分的に囲う収容部分等が例示される。
<カムと軸とのワンタッチ取り付け。取り付け部分で形状変形(弾性変形)可能>
遊技者が操作する操作手段を有する操作デバイスにおいて、その操作デバイスは、前記
操作手段が第1位置と、その第1位置と異なる第2位置との間を移動可能に構成され、前
記操作手段を駆動させる駆動力を発生させる駆動手段と、その駆動手段の駆動力を前記操
作手段に伝達する伝達手段と、を備え、前記伝達手段は、過負荷により弾性変形する変形
部を備えることを特徴とする遊技機G1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を駆動
する駆動力を発生させる駆動手段と、その駆動手段から操作手段へ駆動力を伝達させる伝
達手段と、を備える遊技機がある(例えば、特開2014-144218号公報を参照)
。しかし、上述した従来の遊技機では、操作手段を遊技者が把持固定した場合に、駆動手
段が操作手段を駆動させる駆動力を発生させると、伝達手段と操作手段との連結部分や、
伝達手段と駆動手段との連結部分に負荷が蓄積され、これらの連結部分が破損する恐れが
あるという問題点があった。
これに対し、遊技機G1によれば、操作デバイスに過負荷がかけられた場合、伝達手段
の変形部が弾性変形することにより、操作手段と伝達手段との連結部分や、駆動手段と伝
達手段との連結部分に与えられる負荷を緩和することができる。
遊技機G1において、前記伝達手段が、回転可能に支持されるカム部材を備え、前記変
形部が、前記カム部材の回転軸との連結部分を構成し、前記変形部の弾性により、回転軸
への固定力が生じることを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、変形部が、伝達手段の回転軸に対するカム部材の弾性変形を担う
部分としての役割と、回転軸に対するカム部材の支持力を発生する部分としての役割と、
を備える。そのため、機能の兼用により、伝達部材の構成を簡素化することができる。例
えば、eリングなどの個別の固定部材を省略できる。
遊技機G2において、前記カム部材は、回転軸と平行に凸設される凸設部を備え、その
凸設部と前記操作手段とが連結され、前記変形部の弾性変形は、前記カム部材に対して前
記回転軸が傾倒する態様とされることを特徴とする遊技機G3。
ここで、伝達手段の弾性変形は、例えば、凸設部をカム部材の周方向に沿って変位させ
ることによっても行うことができる。しかし、この場合、カム部材と凸設部とを1部材で
構成することが困難となり、部材個数が増加する恐れがある。
これに対し、遊技機G3によれば、遊技機G2の奏する効果に加え、変形部の弾性変形
は、カム部材に対して回転軸が傾倒する態様とされるので、凸設部をカム部材に対してス
ライド移動させる場合に比較して、カム部材を単一部材から容易に構成でき、部材の簡素
化をすることができる。
遊技機G3において、前記変形部の弾性変形の抵抗が、前記カム部材を、前記回転軸と
前記凸設部とを結ぶ直線を軸に回転させる第1回転方向に比較して、前記回転軸と前記凸
設部とを結ぶ直線と前記回転軸の延設方向との両方に対して直角な直線を軸に回転させる
第2回転方向の方が、変形抵抗が大きくなることを特徴とする遊技機G4。
遊技機G4によれば、遊技機G3の奏する効果に加え、変形部の変形抵抗を、方向ごと
に異ならせることによって、回転軸方向視において、変形部が弾性変形した後の状態の方
が、弾性変形する前の状態に比較して、凸設部の凸設先端をカム部材の周方向に沿った方
向へ変位させることができる。これにより、カム部材の凸設部が移動しようとする方向に
沿って凸設部を変位させることができるので、変形部の弾性変形により、凸設部と操作手
段との間に生じる負荷を緩和することができる。
遊技機G3又はG4において、前記カム部材の回転軸と平行な方向に沿って所定距離だ
け離間配置される摩擦部材を備え、前記変形部が弾性変形することにより、前記カム部材
が姿勢変化し、前記カム部材と前記摩擦部材とが当接することを特徴とする遊技機G5。
遊技機G5によれば、遊技機G3又はG4の奏する効果に加え、操作手段に過負荷が与
えられると、変形部が弾性変形することにより、カム部材が姿勢変化され、カム部材と摩
擦部材とが当接するので、カム部材自体の動作抵抗を増加させることができ、これにより
、カム部材と操作手段との連結部分にかけられる負荷を低減することができる。
遊技機G3からG5のいずれかにおいて、前記カム部材の少なくとも一部が軸に対して
傾斜変位することを検出する検出手段を備えることを特徴とする遊技機G6。
ここで、操作デバイスに過負荷が与えられ、駆動手段が動作しているのに操作手段が動
作していない状況において、例えば、駆動手段の駆動により予想される変位と、操作手段
の実際の変位とのずれを根拠として過負荷が生じていることを検出する場合、過負荷の発
生を検出するまでに、駆動手段を所定期間駆動させる必要がある。この期間は、変位のず
れを検出する検出手段の配置間隔が小さい程、短くできるが、検出手段の配置間隔を小さ
くする程、検出手段の構成が複雑になり、高価になってしまう。そのため、安価に、尚か
つ、過負荷の発生を早期に検出する構成とすることが困難であるという問題点があった。
これに対し、遊技機G6によれば、遊技機G3からG5のいずれかの奏する効果に加え
、検出手段が、カム部材の少なくとも一部が軸に対して傾斜変位したか否かを検出するこ
とで、検出手段の追加個数を抑えながら、駆動手段を所定期間駆動させる必要なく、検出
手段がカム部材の少なくとも一部を検出すると同時に過負荷が生じていると判定すること
ができる。これにより、過負荷の発生時に、駆動手段にかけられる負荷を低減することが
できる。
<糸付き球ゴト防止構造。遊技機H>
遊技領域へ発射された遊技球の内、発射装置へ向けて戻り流下するファール球が通過可
能なファール球通路を備える遊技機において、そのファール球通路は、流下する遊技球の
通過は許容すると共に逆流する物体の進行を妨害する一方向妨害手段を備えることを特徴
とする遊技機H1。
パチンコ機等の遊技機において、上皿から発射装置へ遊技球を案内する案内経路内部に
糸切り刃を配設し、糸が連結された遊技球を遊技領域内へ打ち込むことで行われる不正行
為を防止する(糸を切断する)機能を備えた遊技機がある(例えば、特開2015-02
4179号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、発射時に糸が糸切り歯に
押し付けられ、その際に生じる張力で糸を切断するところ、遊技球の発射強度が弱い場合
、糸を切断しきれないまま遊技球がファール球として遊技者側へ返却されることがある。
そのため、例えば、糸の両端に遊技球を連結した不正道具を用意し、糸の一端に連結され
た一方の遊技球を発射強度弱で発射することでファール球通路へ流し、遊技者側へ返却さ
れたその一方の遊技球を把持した状態で、糸の他端に連結された他方の遊技球を遊技領域
へ打ち込むことで、案内経路からは糸を外すことができると共に、ファール球通路を通し
て一方の遊技球と他方の遊技球とが糸で連結された状態を作ることができるので、他方の
遊技球に連結された糸に外部から負荷を与え、遊技領域内に配置される他方の遊技球を操
り、不正の利益を得ることができる虞があるという問題点があった。
これに対し、遊技機H1によれば、ファール球通路を通して遊技領域に案内された糸を
利用して他方の遊技球に負荷を与える不正行為が行われた場合であっても、一方向妨害手
段が、遊技球の逆流方向への糸の移動を妨害することにより、不正の利益を発生し難くす
ることができる。
遊技機H1において、前記ファール球通路は、遊技球の流下経路を折り曲げる折曲部を
備えることを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、遊技球の経路に沿って案内され
る糸を折曲部と擦れさせることができるので、糸を早期に切断できる。
遊技機H2において、前記折曲部は、折れ曲がりの内角側に、流下する遊技球に負荷を
与えず、逆流する前記物体に負荷を与える負荷手段を備えることを特徴とする遊技機H3
遊技機H3によれば、遊技機H2の奏する効果に加え、負荷手段によって、逆流する物
体(例えば、糸状の部材)に負荷を与えることができる。
遊技機H3において、前記負荷手段は、遊技球の直径未満の幅で凹設される凹設部に配
置されることを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H3の奏する効果に加え、凹設部の凹みに遊技球が入り込
むことを防止することで、負荷手段と遊技球とが衝突することを避け、負荷手段が破損す
ることを防止することができる。
遊技機H3又はH4において、前記ファール球通路の外方への前記負荷手段の移動を規
制する規制手段を備えることを特徴とする遊技機H5。
遊技機H5によれば、遊技機H3又はH4の奏する効果に加え、規制手段により、負荷
手段のファール球通路の外方への移動が規制されるので、糸状の部材と負荷手段との間で
負荷が生じる際に、負荷手段がファール球通路の外方へ変形することで、糸上の部材に与
えられる負荷が弱まることを防止することができる。
遊技機H1からH5のいずれかにおいて、ファール球が前扉の手前側において初めに到
達する皿である受容皿を備え、その受容皿に、払出装置から払い出される遊技球を排出す
る部分である払出球排出部は、前記ファール球通路の排出側出口よりも上方に配置される
ことを特徴とする遊技機H6。
遊技機H6によれば、遊技機H1からH5のいずれかの奏する効果に加え、払出装置か
ら払い出される遊技球がファール球通路の排出側出口の手前を通る態様とすることで、フ
ァール球通路を通して遊技領域に案内された糸を利用して他方の遊技球に負荷を与える不
正行為が行われた場合に、払い出される遊技球を意図的に当てて、負荷を与え、糸の耐久
性を低下させることができる。
遊技機H1からH6のいずれかにおいて、ファール球が前扉の手前側において初めに到
達する皿である受容皿に、払出装置から払い出される遊技球を排出する部分である払出球
排出部の下端は、前記ファール球通路の排出側出口の下端よりも下方とされることを特徴
とする遊技機H7。
遊技機H7によれば、遊技機H1からH6のいずれかの奏する効果に加え、ファール球
通路を通して遊技領域に案内された糸を利用して他方の遊技球に負荷を与える不正行為が
行われた場合に、払い出される遊技球により糸に損傷を与えやすくすることができる。
<盤面押さえの構造。遊技機I>
遊技中に使用される遊技手段と、その遊技手段と対向する側である一側が開口し、その
一側から遊技手段を受け入れ可能な受入手段と、を備え、その受入手段は、前記遊技手段
を使用不可能な状態である使用不可能状態から、前記遊技手段を使用可能な状態である使
用可能状態にすることができる状態変化手段を備え、その状態変化手段は、前記遊技手段
を前記使用状態とする際に、前記遊技手段に対して前記一側から近接する近接手段を備え
ることを特徴とする遊技機I1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技盤の前面に平行な回転方向で回転可能とされ、遊
技盤を内枠に固定する固定状態と、遊技盤を内枠から取り外し可能な解除状態とで状態変
化する固定手段を備える遊技機がある(例えば、特開2005-230420号公報を参
照)。しかし、上述した従来の遊技機では、遊技盤を使用状態の位置に押し込んだ後での
み固定手段が状態変化可能に構成されるので、遊技盤の押し込みが中途半端だった場合に
、再度の押し込みという繰り返しの作業を行う必要が生じ、作業効率が低下する虞がある
という問題点があった。
これに対し、遊技機I1によれば、状態変化手段が、遊技手段を使用状態とする際に遊
技手段に対して受け入れ側(一側)から近接する近接手段を備えるので、遊技盤の押し込
みが中途半端であったとしても、近接手段が遊技盤と当接し、押進力を付加することで、
遊技盤を使用状態の位置まで押し込むことができるという効果を奏する。
遊技機I1において、前記状態変化手段は、前記遊技手段を使用不可能とする使用不可
能状態に状態変化することに伴い、前記遊技手段を前記一側へ変位させることを特徴とす
る遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、遊技手段が使用不可能状態に状
態変化されることに伴い、遊技手段が受け入れ側(一側)へ変位するので、遊技手段の取
り外し作業の作業効率を向上させることができるという効果を奏する。
遊技機I1又はI2において、前記状態変化手段は、前記遊技手段を使用不可能とする
使用不可能状態とすることに伴い、前記近接手段が、前記遊技手段の外方へ退避すること
を特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I1又はI2の奏する効果に加え、近接手段が遊技手段の
外方へ退避するので、遊技手段の取り外し作業の作業効率を向上させることができると共
に、それが遊技手段を使用不可能状態とすることに伴い行われるので、作業効率をより向
上させることができる。
遊技機I1からI3のいずれかにおいて、前記状態変化手段は、使用可能状態へ状態変
化する際に前記遊技手段から負荷を受ける当接手段を備える遊技機I4。
遊技機I4によれば、当接手段が遊技手段から負荷を受けることで状態変化手段が使用
可能状態へ状態変化するので、状態変化手段に遊技手段を押しつける操作により、一連の
流れとして使用可能状態へ状態変化させることができる。
遊技機I4において、前記遊技手段は、前記受入手段の一側を軸に支持され、他側を近
接されることで前記受入手段に受け入れられるように構成され、前記状態変化手段は、前
記受入手段の前記他側に配設されることを特徴とする遊技機I5。
遊技機I5によれば、遊技機I4の奏する効果に加え、遊技手段の幅寸法を利用して、
遊技手段を介して当接手段に効率的に負荷を与えることができる。
遊技機I1からI5のいずれかにおいて、前記受入手段の前記一側の開口を閉塞する閉
塞手段を備え、その閉塞手段は、前記状態変化手段が、前記遊技手段を使用不可能とする
使用不可能状態を維持する際には、前記遊技手段の一側の開口を閉塞不能とする閉塞規制
部を備えることを特徴とする遊技機I6。
遊技機I6によれば、遊技機I1からI5のいずれかの奏する効果に加え、閉塞手段が
遊技手段の一側の開口を閉塞できるか否かにより、状態変化手段が遊技手段を使用可能状
態とするか否かを判別することができる。これにより、遊技手段が使用不可能状態を維持
しているにも関わらず、閉塞手段が遊技手段の一側の開口を閉塞する事態の発生を防止す
ることができる。
<逆カップとハーネスバンドとで、ピアノ線ゴト防止。遊技機J>
遊技中に使用される遊技手段と、その遊技手段と対向する側である一側が開口し、その
一側から遊技手段を受け入れ可能な受入手段と、を備え、その受入手段は、前記遊技手段
と外部との間で連通される経路に配設される配置手段を備え、その配置手段は、外部から
の物体の進入を複数個所で抑制可能に構成されることを特徴とする遊技機J1。
パチンコ機等の遊技機において、正面枠の回転軸側からピアノ線を挿入する不正行為に
対する不正防止を図るための不正防止部を備える遊技機がある(例えば、特開2016-
26573号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、不正防止部が1箇所に
しかなく、不正防止の効果が十分でないという問題点があった。
これに対し、遊技機J1では、ピアノ線が挿入される虞のある経路に配置手段が配設さ
れ、その配置手段は、ピアノ線の進入を複数個所で抑制可能に構成されるので、不正防止
の効果を向上させることができる。
遊技機J1において、前記配置手段は、第1の箇所において外部からの部材の進入を抑
制する第1手段と、第2の箇所において外部からの部材の進入を抑制する第2手段とが、
異なる方法で外部からの部材の進入を抑制することを特徴とする遊技機J2。
遊技機J2によれば、遊技機J1の奏する効果に加え、配置手段が、第1の箇所と、第
2の箇所とで、外部からの部材の進入を抑制する方法が異なるので、単に配置手段の数を
増やした場合に比較して、外部からの部材の進入を更に抑制することができる。
なお、外部からの進入を抑制する方法は何ら限定されるものでは無い。例えば、経路を
塞ぐことで進入を抑制する方法でも良いし、熱を検出して警報を鳴らすことで不正行為を
抑制する方法でも良い。
遊技機J1又はJ2において、前記配置手段は、前記受入手段の外方へ向けて開放され
るカップ形状から形成される侵入規制部を備えることを特徴とする遊技機J3。
遊技機J3によれば、遊技機J1又はJ2の奏する効果に加え、侵入規制部がカップ形
状から形成されることにより、侵入してきた部材の、それ以上の侵入を防止することがで
きる。
遊技機J3において、前記配置手段は、電気配線を支持する支持手段を備え、その支持
手段は、前記外部から前記遊技手段へ向かう経路において、前記進入規制部よりも下流側
に配置されることを特徴とする遊技機J4。
遊技機J4によれば、遊技機J3の奏する効果に加え、進入規制部を高熱により貫通さ
せる不正の発生時に、その高熱により配線に生じる変化(熱による断線等)を検出するこ
とで外部からの部材の進入を抑制する効果を生じやすくすることができる。
遊技機J1からJ4のいずれかにおいて、前記配置手段は、外部から進入した部材を、
遊技手段から遠い解消領域へ案内する解消手段を備えることを特徴とする遊技機J5。
遊技機J5によれば、遊技機J1からJ4のいずれかの奏する効果に加え、配置手段に
より外部から進入した部材が遊技手段から遠い解消領域へ案内されるため、外部から進入
した部材の進入の度合いが強くなったとしても、外部から進入した部材が遊技手段へ到達
することを防止することができる。
<5枚構造の装飾板の構造。不正防止も絡めて。遊技機K>
第1方向に沿って対向配置されると共に少なくとも一の辺が連結される第1手段および
第2手段と、前記第1方向に沿って前記第1手段と第2手段との間に配設される第3手段
と、を備える遊技機において、前記第1手段および第2手段を連結する連結部を備え、そ
の連結部の連結方向が、前記第1方向と交差する第2方向に設定されることを特徴とする
遊技機K1。
パチンコ機等の遊技機において、対向配置されると共に少なくとも一の辺で連結される
第1手段および第2手段と、第1方向に沿って第1手段と第2手段との間に配設される第
3手段と、を備える遊技機がある(例えば、特開2016-26573号公報を参照)。
しかし、上述した従来の遊技機では、接着やビス止めなどの既存の方法で各部材の連結が
行われるところ、第1手段と第2手段との連結時に、第1方向に沿った負荷が第3手段に
かけられ、第3手段が破損する虞があるという問題点があった。
これに対し、遊技機K1によれば、第1手段および第2手段を連結する連結部の連結方
向が、第1方向と交差する第2方向に設定されるので、第3手段に第1方向からかけられ
る負荷を低減することができる。これにより、第3手段が破損することを防止することが
できる。
遊技機K1において、前記連結部は、前記第3手段と離間して配置されることを特徴と
する遊技機K2。
遊技機K2によれば、遊技機K1の奏する効果に加え、連結部から第3手段へ負荷が与
えられることを防止することができる。
遊技機K1又はK2において、前記第1手段および第2手段の他の辺と連結固定される
被連結手段を備え、前記第1手段および第2手段の前記一の辺は、前記被連結手段に近接
する第3方向に前記第1手段に対して前記第2手段を変位させ、互いに嵌合させることで
連結されることを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K1又はK2の奏する効果に加え、第1手段および第2手
段の他の辺と連結される被連結手段を備え、第1手段および第2手段の一の辺は、被連結
手段に近接する第3方向に第1手段に対して第2手段を変位させることにより生じる嵌合
により連結固定されるので、第3方向と交差する方向に向けた第1手段および第2手段の
分解に対する抵抗を向上させることができる。
遊技機K3において、前記第1手段および第2手段の前記一の辺が、外方に露出して配
置されることを特徴とする遊技機K4。
遊技機K4によれば、遊技機K3の奏する効果に加え、第1手段および第2手段の一の
辺が、外方に露出して配置されるので、嵌合部分の状態を容易に確認することができる。
これにより、嵌合部分を破壊して、第1手段および第2手段を分解する不正行為が生じた
場合であっても、その不正行為の発覚を早めることができる。
遊技機K3又はK4において、前記第1手段および第2手段は、前記被連結手段に締結
固定され、その締結固定の方向は、前記第3方向と同方向であることを特徴とする遊技機
K5。
遊技機K5によれば、遊技機K3又はK4の奏する効果に加え、第1手段および第2手
段と、被連結手段との締結方向が、第3方向と同方向に設定されるので、締結による締め
強度により、嵌合強さを補強することができる。
遊技機K3からK5のいずれかにおいて、前記第1手段または第2手段側へ向けて光を
照射すると共に前記被連結手段に固定される光照射手段と、前記第1手段または第2手段
の一方の部材に固定されると共に前記光照射手段が照射した光を内部に導入可能に構成さ
れる導光手段と、を備えることを特徴とする遊技機K6。
遊技機K6によれば、遊技機K3からK5のいずれかの奏する効果に加え、第1手段お
よび第2手段と、導光手段との位置ずれを防止することができる。
遊技機K6において、前記第1手段または第2手段の他方の部材と、前記導光手段との
対向する領域に、面当接する当接手段を備えることを特徴とする遊技機K7。
遊技機K7によれば、遊技機K6の奏する効果に加え、第1手段または第2手段の他方
の部材と、導光手段との対向領域に、当接手段の寸法分の間隔を維持することができる。
これにより、第1手段または第2手段が対向方向に負荷を受け変位した場合に第1手段ま
たは第2手段の他方の部材と、導光手段との間の間隔が変化することを防止することがで
きる。
これにより、第1手段または第2手段が不正に分解を試みられる際に、対向方向に負荷
を受けたとしても、第1手段、第2手段および導光手段の位置関係が変化することを防止
することができる。
<湾曲する導光手段を活用するポイントL。ポイントとしては、未達>
内部を通過する光の照射方向視で湾曲波状に形成される導光手段と、その導光手段と対
向配置され前記導光手段を通過した光が投影される被投影手段と、を備え、前記被投影手
段は、前記導光手段の凹面部と対向配置される凹面対向部と、前記導光手段の凸面部と対
向配置される凸面対向部とを備えることを特徴とする遊技機L1。
パチンコ機等の遊技機において、端面より入れた光を均一に面発光させる導光板を備え
る遊技機がある(例えば、特開2016-26573号公報を参照)。しかし、上述した
従来の遊技機では、導光板は平面板状に形成されるので、面発光する光の強度を部分的に
変化させるためには、入射する光の強度を変化させる必要があるという問題点があった。
これに対し、遊技機L1によれば、被投影手段が凹面対向部と、凸面対向部とを備える
ので、導光手段に入射される光の強度を一定としても、凹面対向部と、凸面対向部とで、
被投影手段の発光強度を変化させることができる。
遊技機L1において、前記被投影手段は、前記凹面対向部が光透過性の材料から構成さ
れ、前記凸面対向部が、前記凹面対向部よりも光を透過し難い材料から構成されることを
特徴とする遊技機L2。
遊技機L2によれば、遊技機L1の奏する効果に加え、凸面対向部を透過する光の強度
を意識的に弱くすることで、導光手段から出射された光が集光する凹面対向部での光によ
る演出の演出効果を向上させることができる。
遊技機L2において、前記導光手段を挟んで前記被投影手段の反対側に配設されると共
に導光手段を通過した光が投影される反対投影手段を備え、その反対投影手段は、前記導
光手段の凹面部と対向配置される部分と、前記導光手段の凸面部と対向配置される部分と
が、光透過性が略同一の材料から形成されることを特徴とする遊技機L3。
遊技機L3によれば、遊技機L2の奏する効果に加え、反対投影手段の導光手段の凹面
部と対向配置される部分と、導光手段の凸面部と対向配置される部分とが、光透過性が略
同一の材料から形成されるので、導光手段に同一の光を入射させることで、被投影手段を
通して視認される光の演出態様と、反対投影手段を通して視認される光の演出態様とを異
ならせることができる。
<バスレフスピーカーの配置構造。遊技機M>
対向配置されると共に互いに固定され、固定された状態で内部空間を構成する第1手段
および第2手段と、前記内部空間に少なくとも一部を進入させた状態で配設される音響手
段と、前記内部空間に屈曲経路を構成する屈曲手段と、を備えることを特徴とする遊技機
M1。
パチンコ機等の遊技機において、正面枠の左右両端部にスピーカーが配設され、そのス
ピーカーから出力される音声により演出を行う遊技機がある(例えば、特開2016-1
6088号公報を参照)。そして、このような遊技機では、スピーカー本体の背面側へ進
行する振動波を遊技機左右中央位置まで進行させ、遊技機の外方へ送出することにより、
低音を聞かせる演出が行われやすいところ、振動波の経路長が遊技機の左右幅に規定され
るという問題点があった。
これに対し、遊技機M1によれば、屈曲手段により第1手段および第2手段の内部空間
に屈曲経路が構成されるので、一片の長さ以上に長い経路を構成することで、遊技機の左
右幅の規定を解除して、振動波を任意の距離で進行させることができる。
遊技機M1において、前記第1手段および第2手段は対向する方向に負荷がかかる態様
で締結固定され、前記屈曲手段は、前記第1手段または第2手段の少なくとも一方から他
方へ向けてリブ状に突設される突設部を備え、その突設部の突設先端が、前記第1手段ま
たは第2手段の他方と当接することを特徴とする遊技機M2。
遊技機M2によれば、遊技機M1の奏する効果に加え、第1手段および第2手段に締結
力がかけられる方向で、突設部の突設先端と、第1手段または第2手段の他方とが当接さ
れることにより、締結固定を行うことに伴って、突設部と、第1手段または第2手段の他
方との間で隙間が発生することを防止することができる。従って、屈曲経路の隙間から振
動波などの流体が通過することを防止することができる。
遊技機M1又はM2において、前記内部空間と、外部とを連結する開口部を備え、その
開口部は、その開口部を通して前記内部空間と外部とに渡されると共に前記音響手段に接
続される通過部材により閉塞されることを特徴とする遊技機M3。
遊技機M3によれば、遊技機M1又はM2の奏する効果に加え、音響手段に接続される
通過部材によって開口部が閉塞されるので、追加の閉塞用の部材を用意することを不要と
しながら、内部空間から外部へ通過部材を通した状態で内部空間を構成する壁を適切に閉
塞することができる。
遊技機M3において、前記開口部は、前記突設部よりも前記音響手段に近接する側に配
設されることを特徴とする遊技機M4。
遊技機M4によれば、遊技機M3の奏する効果に加え、開口部を通して音響手段の配線
を内部空間から外部へ通す場合に、音響手段の配線が突設部に挟まれ断線することを防止
することができる。
遊技機M1からM4のいずれかにおいて、前記第1手段または第2手段の少なくとも一
方が締結固定される支持締結手段と、その支持締結手段の下方に配置されると共に遊技に
伴う演出を行う演出手段と、を備え、その演出手段が前記支持締結手段を下方から支持す
ることを特徴とする遊技機M5。
遊技機M5によれば、遊技機M1からM4のいずれかの奏する効果に加え、支持締結手
段が演出手段に下方から支えられる構成により、演出に用いるスペースを圧迫することな
く、支持締結手段に重量物を採用することができる。
<可動ユニット、逆回転する花。途中で止まる花びら。遊技機N>
ベース部材と、そのベース部材に変位可能に支持される第1変位手段と、その第1変位
手段に駆動力を付与する駆動手段と、前記第1変位手段の変位方向に変位する追従状態と
、前記第1変位手段の変位方向とは異なる方向に変位する非追従状態とで切替可能な第2
変位手段と、を備える遊技機において、少なくとも前記第2変位手段が追従状態とされる
場合において、前記駆動手段の駆動力により記第2変位手段の変位方向の逆方向に変位す
る第3変位手段を備えることを特徴とする遊技機N1。
パチンコ機等の遊技機において、第1変位手段が伸縮動作するのに伴って第2変位手段
が第1変位手段の伸縮動作方向に変位する一方で、第1変位手段が伸張端部付近において
動作する際に、第2変位手段が第1変位手段の伸縮動作方向とは異なる方向に変位する遊
技機がある(例えば、特開2011-229580号公報を参照)。しかし、上述した従
来の遊技機では、第1変位手段が伸縮動作する際に第1変位手段と第2変位手段の変位の
方向が同じなので、緩慢な演出となり、演出効果が十分で無いという問題点があった。
これに対し、遊技機N1によれば、少なくとも第2変位手段の追従状態において、第3
変位手段が、第2変位手段の変位方向の逆方向に変位するので、第2変位手段の変位速度
を、第3変位手段を基準とした速度として視認させることができる。そのため、第2変位
手段が実際に駆動される速度に比較して、遊技者が体感として感じる第2変位手段の速度
を大きくすることができる。
遊技機N1において、前記第2変位手段の変位に対する抵抗を発生させる抵抗手段を備
え、その抵抗手段は、前記追従状態と前記非追従状態との切り替え点を変化可能に構成さ
れることを特徴とする遊技機N2。
遊技機N2によれば、遊技機N1の奏する効果に加え、抵抗手段の作用により、第1変
位手段に対して第2変位手段が追従動作する追従状態と、追従状態から外れる非追従状態
との切り替え点が変化可能とされるので、第1変位手段に対する第2変位手段の変位の態
様の種類を増加させることができる。これにより、演出効果を向上させることができる。
遊技機N2において、前記抵抗手段は、前記第2変位手段を前記非追従状態で動作させ
る際の駆動力を利用して前記第2変位手段の状態を変化可能に構成されることを特徴とす
る遊技機N3。
遊技機N3によれば、遊技機N2の奏する効果に加え、第2変位手段の状態を切り替え
る駆動力を、第1変位手段を駆動させる駆動手段により発生させることができるので、駆
動手段を兼用することができる。
遊技機N2又はN3において、前記抵抗手段は、前面から視認可能に配設されることを
特徴とする遊技機N4。
遊技機N4によれば、遊技機N2又はN3の奏する効果に加え、抵抗手段を視認可能に
構成することにより、抵抗手段を、第1変位手段の状態を変化させる機能と、遊技者に視
認させる演出装置としての機能とで兼用することができる。
遊技機N4において、前記ベース部材に固定される棒状の軸手段を備え、その軸手段は
、前記第1変位手段、第2変位手段および前記抵抗手段を同軸で回転可能に軸支すること
を特徴とする遊技機N5。
遊技機N5によれば、遊技機N4の奏する効果に加え、第1変位手段、第2変位手段お
よび抵抗手段の回転軸として機能する軸手段がベース部材に固定されるので、第1変位手
段、第2変位手段または抵抗手段のいずれか一つの姿勢が変化することに伴い、その他の
部材または手段の姿勢も追従して変化することになるので、変位抵抗が過度に上昇するこ
とを防止することができる。
<貝ボタン、抜き孔の活用。ポイントとしては、未達>
第1手段と、その第1手段を収容可能に構成される収容手段と、を備える遊技機におい
て、前記収容手段は、前記第1手段を収容する際にその第1手段を受け入れる開口である
第1開口部と、その第1開口部と前記第1手段との間の隙間の幅以上の幅で開口される第
2開口部と、を備えることを特徴とする遊技機O1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を下方
から覆う上皿とを備え、上皿に対して操作手段が昇降動作する遊技機がある(例えば、特
開2012-048970号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、上皿と
操作手段との間の隙間に異物が挿入された場合、その異物が内部に残留し、誤作動を誘引
する虞があるという問題点があった。
これに対し、遊技機O1では、収容手段の第1開口部と第1手段との間の隙間の幅以上
の幅で形成される第2開口部を備えるので、第2開口部を通して異物を収容手段の外部に
容易に取り除くことができる。これにより、異物が内部に残留する事態を避けることがで
きる。
遊技機O1において、前記収容手段は、前記第1手段を支持する支持部を備え、前記第
2開口部は、前記第1手段を挟んで前記支持部の反対側に配置されることを特徴とする遊
技機O2。
遊技機O2によれば、遊技機O1の奏する効果に加え、前記支持部の支持強度を維持し
ながら、第2開口部を形成することができる。
遊技機O1又はO2において、前記収容手段は、耐水性の低い低耐水部を備え、前記第
2開口部は、前記低耐水部の周囲に配設されることを特徴とする遊技機O3。
遊技機O3によれば、遊技機O1又はO2の奏する効果に加え、水が低耐水部に到達す
る前に、その水を第2開口部伝いに外方へ排出することができる。即ち、第2開口部を所
定の固形の対象物を通過させる目的と、水などの液体を排出する目的とで兼用することが
できる。
遊技機O1からO3のいずれかにおいて、前記第2開口部は複数形成され、それら複数
の第2開口部は、前記固形の対象物の方向違いで投影される形状に基づく形状から構成さ
れることを特徴とする遊技機O4。
遊技機O4によれば、遊技機O1からO3のいずれかの奏する効果に加え、複数の第2
開口部が、固形の対象物の方向違いの形状に基づく形状から構成されるので、第2開口部
を通して固形の対象物を取り除き易くすることができる。
遊技機O1からO4のいずれかにおいて、前記第2開口部は、前記第1手段よりも遊技
者に近接する側に配設されることを特徴とする遊技機O5。
遊技機O5によれば、遊技機O1からO4のいずれかの奏する効果に加え、第2開口部
の一部を固形の対象物が閉塞した状態において、固形の対象物の影を遊技者に視認させる
ことができる。これにより、固形の対象物が第1手段と収容手段との間に挿入されている
ことを遊技者に気づかせることができるので、固形の対象物が残留し続ける可能性を低く
することができる。
<ガラス枠(正面枠)の底部形状の工夫に関するポイント>
第1手段と、その第1手段を支持する第1支持手段と、を備える遊技機において、前記
第1支持手段は、下面から突設される突設形状部を備えることを特徴とする遊技機P1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、操作ハンドルが配設されるガラス枠(正面枠
)が、遊技盤が配設される外枠から取り外し可能に構成される遊技機がある(例えば特開
2015-159837号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、ガラス枠
の底面が平面形状から形成されているため、底面に指をかけて持つ際に滑る虞があり、取
り扱い易さの観点から改良の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機P1によれば、第1支持手段の底面から突設される突設形状部が指
を掛ける部分として機能することで、第1支持手段が手から滑り落ちる事態の発生を抑制
することができるので、取り扱い易さの観点から改良することができる。
なお、突設形状部の配置は、何ら限定されるものでは無く、第1支持手段の外方へ突設
されるものであれば良い。例えば、上下方向へ突設されるものでも良いし、正面側へ突設
されるものでも良い。
遊技機P1において、前記第1支持手段を着脱可能に支持する前記第2支持手段を備え
、前記突設形状部は、前記第1支持手段が前記第2支持手段に支持される支持位置から離
れて配置されることを特徴とする遊技機P2。
遊技機P2によれば、遊技機P1の奏する効果に加え、支持位置として第1支持手段の
重量が中心的にかかる位置から離れた位置において、突設形状部が下底面から下方へ突設
されるので、第1支持手段を更に持ちやすくすることができる。これにより、第1支持手
段の第2支持手段への着脱作業を容易にすることができる。
なお、支持位置から離れた位置としては、何ら限定されるものでは無い。例えば、第1
支持手段が第2支持手段の前側において支持される場合における前側寄りの位置でも良い
し、第1支持手段が第2支持手段に一方の端部で軸支される場合における他方の端部寄り
の位置でも良いし、遊技球を貯留する皿を基準とする軸支位置の反対側の位置でも良い。
遊技機P1又はP2において、前記第1支持手段は、内側から外方へ凹設される凹設形
状部を備え、前記第1手段は、前記凹設形状部との間に隙間を空けて前記凹設形状部と対
向配置されることを特徴とする遊技機P3。
遊技機P3によれば、遊技機P1又はP2の奏する効果に加え、第1手段と第1支持手
段との支持位置の一部が凹設形状部による隙間とされることで、第1手段が位置ずれする
ことにより第1手段と第1支持手段とが擦れる際に発生する虞のある粉(削れ粉、粉塵)
の、発生量を低減することができる。即ち、粉が溜まり可動部分に詰まって動作不良を起
こしたり、検出装置の検出箇所に粉が溜まり誤感知したりすることを抑制することができ
る。
このように、凹設形状部は、非動作時(例えば、エラー解除のためにガラス枠を開放し
ている時、メンテナンス時、又はガラス枠交換時など)だけでなく、動作時(例えば、遊
技中、又は遊技待ち状態(デモ画面表示状態)など)においても、効果を奏する。
遊技機P3において、前記凹設形状部は、前記突設形状部が突設される範囲の内側に配
設されることを特徴とする遊技機P4。
遊技機P4によれば、遊技機P3の奏する効果に加え、凹設形状部が形成されている箇
所が、他の箇所に比較して極端に薄くなり、強度不足に陥ることを防止することができる
。また、突設形状部の裏に凹設形状部が形成されることにより、突設形状部が内外方向に
撓み変形可能となるので、突設形状部に大きな負荷が加えられたとしても、突設形状部の
割れを抑制することができる。
なお、突設形状部に加えられる負荷としては、例えば、搬送時や仮置き時に加えられる
可能性がある第1支持手段の自重や、第1支持手段を動かす際に加えられる負荷や、第1
支持手段の近くで遊技者や店員により動かされるもの(千両箱など)が衝突することで加
えられる負荷等が例示される。
遊技機P4において、前記第1手段は、前記凹設形状部の外方における第1支持手段の
部分であって前記突設形状部と内外方向で重なる重なり部に当接する態様で支持される当
接手段と、その当接手段に位置決めされ遊技者が操作可能に構成される操作部と、を備え
ることを特徴とする遊技機P5。
遊技機P5によれば、遊技機P4の奏する効果に加え、凹設形状部の効果を維持しつつ
も、当接手段を支持する重なり位置の支持厚さを十分に確保できるので、操作部の操作時
に第1支持手段が変形することを抑制することができる。
遊技機P5において、前記当接手段は、前記操作部との間に連続的に形成され、衝撃を
減衰可能に構成される衝撃減衰手段を備え、その衝撃減衰手段は、前記凹設形状部の幅に
比較して短い幅で形成されることを特徴とする遊技機P6。
遊技機P6によれば、遊技機P5の奏する効果に加え、操作部から当接手段へ伝達され
る衝撃を衝撃減衰手段によって減衰できることに加え、衝撃減衰手段と重なり部との間の
距離を空けることで、衝撃を当接手段の変形(撓み)によっても減衰させることができる
なお、衝撃減衰手段としては、種々の態様が例示される。例えば、可撓性材料から形成
される塊部材でも良いし、コイルスプリング等の弾性部材でも良いし、ダンパ等の装置で
も減衰装置でも良い。
遊技機P3からP6のいずれかにおいて、前記凹設形状部は、前記第1手段と対向する
第1部分と、その第1部分から延設される第2部分とを備え、前記第1部分の方が、前記
第2部分に比較して、凹設度合いが大きく形成されることを特徴とする遊技機P7。
遊技機P7によれば、遊技機P3からP6のいずれかの奏する効果に加え、大負荷が付
与されることが予想される第1部分には十分な空間を用意し、第1部分に比較して付与さ
れる負荷が小さいと予想される第2部分の空間は小さく形成することで、耐久性を高く維
持しながら、凹設形状部の設計自由度を向上することができる。
なお、凹設度合いとは、例えば、凹設深さ(凹設度合いが大きいほど、深い)や、凹設
幅(凹設度合いが大きいほど、幅広)などが例示される。
なお、第1手段の構造が複雑であり、第1手段と対向する部分の方が、他の部分に比較
して、付与される負荷が小さい場合には、他の部分に対応する凹設形状部の凹設度合いを
大きく形成しても良い。
また、負荷の大小に限定されず、例えば、負荷の発生頻度の大小に基づいて、凹設形状
部を設計しても良い。この場合、負荷の発生頻度は、遊技店の営業時間全体における発生
頻度の大小を基準としても良いし、遊技機の所定状態(所定の演出状態や、特定遊技状態
などの遊技状態)における発生頻度の大小を基準としても良い。
遊技機P1からP7のいずれかにおいて、前記突設形状部は、前記第1支持手段の底面
部の下方に前後方向に沿って形成され、前方へ向かう程、形成範囲が幅広になることを特
徴とする遊技機P8。
遊技機P8によれば、遊技機P1からP7のいずれかの奏する効果に加え、第1支持手
段を単体で立たせる際に負荷が集中する前方部分の耐荷重を向上させることができるので
、第1支持手段を単体で床置きする保管方法でも第1支持手段が倒れることなく、第1支
持手段を長期間保管することができる。
なお、突設形状部の設計の際に検討するのは、第1支持手段の自重に限定されるもので
は無い。例えば、第1手段の操作時に生じる負荷の大きさや、負荷発生の頻度を検討して
突設形状部の形状を設計しても良い。
遊技機P1からP8のいずれかにおいて、前記第1支持手段の下面は、前記第2支持手
段から離反する方向へ向けて上昇傾斜する傾斜面として形成されることを特徴とする遊技
機P9。
遊技機P9によれば、遊技機P1からP8のいずれかの奏する効果に加え、第1支持手
段を単体で自立し易くすることができ、更に、床との接触部分を突設形状部に限定するこ
とができるので、突設形状部以外の部分が汚れることを回避することができる。
<襟巻の支持構造および形状に基づく変形態様に関するポイント>
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を支持する第1支持手段と、その第1支
持手段又は前記操作手段の少なくとも一方を支持する第2支持手段と、を備える遊技機に
おいて、前記第1支持手段は、前記操作手段と前記第2支持手段との間の隙間を狭める方
向に変形可能に構成されることを特徴とする遊技機Q1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、演出ボタン等の操作手段がガラス枠に支持さ
れる遊技機がある(例えば特開2016-106830号公報を参照)。しかし、上述し
た従来の遊技機では、操作手段の操作時の負荷により操作手段の周囲の領域に生じる位置
ずれに対する対策が不十分であり、操作手段の周囲の領域に生じる位置ずれへの対策とい
う観点で改良の余地があるという問題点があった。
例えば、操作手段に遊技者の体重がかけられ、操作手段が下降した場合に、第2支持手
段も同時に下降する。この時、第2支持手段の正面側部の下降距離は、操作手段の下降距
離よりも長くなりがちである。この時、下降距離の違いによって、正面側部分において、
操作手段と第2支持手段との間に隙間が生じる可能性がある。
これに対し、遊技機Q1によれば、第2支持手段が余分に下降したとしても、第1支持
手段が変形することで、操作手段と第2支持手段との間に隙間が生じることを抑制するこ
とができる。即ち、操作手段が余分に下降すること(沈み込み)を許容できることから、
操作手段の支持態様を簡素化することができる。
なお、操作方向は何ら限定されるものでは無い。例えば、下降する方向でも良いし、上
昇する方向でも良いし、前後に沿って押し込む方向でも良いし、回転(回動)方向でも良
いし、それらの組み合わせでも良い。
また、操作方向から当接する態様としては、当接面から延びる法線が操作方向と一致す
る場合の他、様々な態様が例示される。例えば、当接面が、操作方向に対してすり鉢形状
(断面V字形状)に広がる面として形成されても良い。この場合、操作方向を当接面が形
成するすり鉢(V字形状)の底部中心側へ寄せることができ、加えて底部中心側へ寄るほ
ど反力が大きくなることから、操作手段の支持を効果的に行うことができる。
また、第1支持手段と第2支持手段とを共通で支持する共通支持手段を備えるようにし
ても良い。この場合において、第1支持手段と第2支持手段とが、共通支持手段により支
持される支持位置の反対側の位置において連結(結合、嵌合)されるようにしても良い。
遊技機Q1において、前記第1支持手段は、可撓性材料から構成され、前記操作手段を
支持する支持部と、遊技球を保持可能に構成され、前記第1支持手段を介して前記操作手
段と連結される遊技球保持部とを備えることを特徴とする遊技機Q2。
遊技機Q2によれば、遊技機Q1の奏する効果に加え、操作手段と遊技球保持部との間
に隙間が生じることを抑制することができる。
また、第1支持手段が柔軟な部材により構成される場合や、操作手段または遊技球保持
部に対してフローティング構造で連結される場合には、操作手段を操作した際の振動がそ
のまま遊技球保持部に伝達されることを防止することができるので、操作手段を操作する
度に遊技球保持部に保持される遊技球が位置ずれして異音が発生することを防止すること
ができる。
なお、振動伝達防止(抑制)の構造としては、種々の態様が例示される。例えば、第1
の方向では振動伝達が防止される一方、第2の方向では振動伝達が維持されるように構成
しても良い。この場合、第2の方向で振動を発生させることにより、敢えて異音を発生さ
せることができ、音による演出を実行することができる。
遊技機Q2において、前記操作手段は、遊技者が操作可能に構成される操作部を備え、
前記第1支持手段は、前記遊技球保持部との連結位置が、前記操作部から遠くなるほど、
正面側に配置されることを特徴とする遊技機Q3。
遊技機Q3では、遊技機Q2の奏する効果に加え、操作に伴い位置ずれし易い位置であ
る操作部周辺においては、連結位置を背面側に寄せることで位置ずれの絶対量を低減する
ことで遊技球保持部および第1支持手段の隙間の発生を抑制する一方で、操作に伴い位置
ずれし難い位置である操作部遠方においては、連結位置を正面側に配置する(遊技者に近
づける)ことで、意匠性の向上を図ることができる。
遊技機Q1からQ3のいずれかにおいて、前記操作手段は、遊技者が操作可能に構成さ
れる操作部と、前記第1支持手段に支持される本体部と、前記操作部と前記本体部とを連
結する連結部と、を備え、前記操作部は、前記連結部よりも幅広に形成され、前記第1支
持手段は、複数の分割体から形成され、前記連結部を挟む方向で付け外し可能とさえ、前
記連結部を囲う態様で構成されることを特徴とする遊技機Q4。
遊技機Q4によれば、遊技機Q1からQ3のいずれかの奏する効果に加え、操作部の大
きさを十分に確保しながら、第1支持手段の組み付けを容易とすることができる。
なお、分割体から形成される第1支持手段の固定の手法は、種々の態様が例示される。
例えば、複数の分割体がそれぞれ操作手段に連結されても良いし、複数の分割体の内で操
作手段に連結される一の分割体と、分割体に連結される他の分割体とを備えさせても良い
また、分割体の固定位置および固定態様は、種々の態様が例示される。例えば、嵌め合
わせで行っても良いし、締結で行っても良い。
なお、締結で行う場合、操作部の操作方向に沿う複数位置で分割体を固定することによ
り、操作部が操作された時に生じる衝撃を複数の固定位置で分散して受け持たせることが
でき、分割体の固定の耐久性を向上させることができるので、第1支持手段の位置ずれの
発生を抑制することができる。
更に、締結方向を操作部の操作方向と交差(例えば、直交)する方向に設定することで
、操作部の操作による負荷の方向と、締結ネジの締め付けの方向とを異ならせることがで
きるので、操作時の衝撃で締結ネジが緩むことを抑制することができる。
遊技機Q4において、前記分割体を締結する締結手段の締結方向が、前記操作部の操作
方向に対して交差することを特徴とする遊技機Q5。
遊技機Q5によれば、遊技機Q4の奏する効果に加え、操作部の操作時の負荷が締結方
向にかけられることを抑制することができるので、操作時に締結手段による締結が緩み、
分割体の固定が解除されることを防止することができる。
なお、操作方向に対して交差する方向としては、種々の態様が例示される。例えば、操
作方向が所定の回転軸を中心とした円に沿った回転方向である場合、操作方向に対して交
差する方向は、所定の回転軸と直交する平面と交差する方向(例えば、所定の回転軸に沿
った方向)が例示される。
また、例えば、操作方向が所定の直線に沿った方向である場合(押し込み操作や、引き
出し操作である場合)、操作方向に対して交差する方向は、所定の直線に対して交差する
平面に沿った方向が例示される。
この場合において、遊技中に、所定の直線(操作における割合(頻度)が高い操作方向
に沿う直線)が複数想定される場合には、それぞれの直線に対して交差する複数の平面の
内、少なくとも一つの平面に沿った方向に締結方向が設定されても良いし、複数の平面の
交差部分、即ち、複数の所定の直線のいずれとも交差する方向に締結方向が設定されても
良い。
遊技機Q4又はQ5において、前記分割体の締結箇所が複数箇所で構成され、一の締結
箇所を含む第1平面と、他の締結箇所を含む第2平面とが、異なる平面として構成される
ことを特徴とする遊技機Q6。
遊技機Q6によれば、遊技機Q4又はQ5の奏する効果に加え、一の締結箇所(を含む
第1平面)に大きな負荷がかけられた場合であっても、同時に他の締結箇所に大きな負荷
がかけられることを防止することができるので、双方の締結箇所において分割体が同時に
位置ずれしたり、締結が緩んだりすることを防止することができる。
なお、分割体の締結箇所は、操作部が操作される際に、負荷が集中する箇所に配置され
ても良い。この場合においても、別の締結箇所が負荷の集中する平面とは別の平面に配置
されることになるので、操作時の負荷によって分割体が位置ずれしたり、締結が緩んだり
することを未然に防ぐことができる。
遊技機Q4からQ6のいずれかにおいて、操作手段は、前記操作部の所定の操作を検出
可能に構成される検出手段を備え、その検出手段は、前記分割体の分割位置から離れた位
置に配設されることを特徴とする遊技機Q7。
遊技機Q7によれば、遊技機Q4からQ6のいずれかの奏する効果に加え、分割位置で
は保持力が不十分となりがちであり、分割位置において操作部の操作に伴う操作部の移動
に際して操作部と分割体とが擦れ、粉(粉塵など)が発生する虞があるところ、分割位置
から検出手段を離して配設しているので、粉(粉塵など)が検出手段に検出されることを
抑制することができる。これにより、誤検出の発生を抑制することができる。
遊技機Q4からQ7のいずれかにおいて、前記操作手段は、遊技可能時において、前記
分割体の分割方向(近接離反方向)で離反する側において前記分割体に対して分割方向視
で干渉する干渉手段を備えることを特徴とする遊技機Q8。
遊技機Q8によれば、遊技機Q4からQ7のいずれかの奏する効果に加え、干渉手段に
よって、分割体に対する操作手段の分割方向への位置ずれを抑制することができる。
なお、干渉手段は、組立状態において操作手段と干渉する一方、組立状態となる前の前
の、例えば、組み付け作業時には、操作手段と干渉しないように形成しても良い。例えば
、分割体が可撓性の材料から形成される場合には、組む付け作業時に分割体を撓ませるこ
とができるので、干渉手段との干渉を避けやすくすることができ、組立易さを維持するこ
とができる。
また、例えば、分割体が硬質材料から形成されている場合であっても、組み付ける過程
においては干渉手段と干渉しないように構成しても良い。即ち、締結前における組み付け
方向視(例えば、分割体同士を組み付けのために近づける方向の方向視)で非干渉となる
形状から形成しても良い。この場合、組み付け容易性を担保しながら、遊技可能時におけ
る分割体の位置ずれの抑制を図ることができる。
遊技機Q1からQ8のいずれかにおいて、前記第2支持手段は、前記第1支持手段を受
け入れ可能に凹設される受入凹設部を備えることを特徴とする遊技機Q9。
遊技機Q9によれば、遊技機Q1からQ8のいずれかの奏する効果に加え、第1支持手
段が受入凹設部に受け入れられているので、操作手段が位置ずれする影響で第1支持手段
が位置ずれした場合であっても、受入凹設部からの反発力により操作手段および第1支持
手段を早期に元の位置に復帰させることができる。
遊技機Q1からQ9のいずれかにおいて、前記第1支持手段は、前記操作手段の操作部
側に曲率半径の中心が配置される円に沿った湾曲形状で形成されることを特徴とする遊技
機Q10。
遊技機Q10によれば、遊技機Q1からQ9のいずれかの奏する効果に加え、操作部を
配置可能な領域を大きく確保することができ、加えて、遊技者が操作部を把持した際に窮
屈に感じることを防止することができる。これにより、操作部の意匠性の向上と、操作部
の操作性の向上とを図ることができる。
遊技機Q1からQ10のいずれかにおいて、前記第1支持手段は、補強のために筋状に
加工される筋状部を備え、その筋状部の延設方向が、領域ごとに異なる方向で形成される
ことを特徴とする遊技機Q11。
遊技機Q11によれば、遊技機Q1からQ10のいずれかの奏する効果に加え、筋状部
の延設方向が領域ごとに異なる方向とされるので、剛性に異方性のある第1支持手段を構
成することができる。
なお、筋状部の延設方向の設計基準は何ら限定されるものでは無い。例えば、第1支持
手段の形状から歩留まりの良い延設方向として設計しても良いし、操作手段の操作時に生
じる負荷が領域ごとに異なる態様で作用する場合に、その負荷への対応として最善な方向
として筋状部の延設方向を設計しても良い。
<スピーカーと基板との支持構造に関するポイント>
振動手段と、その振動が伝達される位置に配置され発光可能に構成される発光手段と、
を備える遊技機において、前記発光手段は、前記振動手段に対して変位可能幅を備えるこ
とを特徴とする遊技機R1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、スピーカーと発光素子とが横並びに配置され
る遊技機がある(例えば特開2016-16088号公報を参照)。しかし、上述した従
来の遊技機では、発光演出の観点から改良の余地があるという問題点があった。
詳述すると、上述した従来の遊技機では、スピーカーの振動を基板が受けることを避け
るために、スピーカーの背後に発光素子(LED、蛍光ランプ、放電管等)が配置されて
おり、スピーカーが配置される箇所では発光演出ができないために暗くなる。この場合、
遊技機が視認されやすい正面領域において、煌びやかに演出できる領域が狭くなる。そも
そも、パチンコ機等に代表される遊技機は、規格から大体の大きさが決まっているので、
発光演出領域を確保することは重要な課題と認められる。
これに対し、遊技機R1によれば、発光手段が振動手段に対して変位可能幅を持つので
、発光手段は振動装置の振動を受け流すことができ、発光手段の配置を振動手段の振動発
生箇所に近づけることができる。これにより、振動手段の振動発生箇所に関わらず、正面
領域を明るく視認させることができるので、発光演出の観点から改良することができる。
なお、振動手段の態様は、何ら限定されるものでは無い。例えば、音声を出力可能に構
成される音響手段でも良いし、振動装置を内蔵する操作手段でも良い。また、能動的に振
動可能な手段に限られず、外力の負荷に対して振動可能(受動的に振動可能)に構成され
る手段でも良い。
音響手段としては、種々の態様が例示される。例えば、スピーカーが備える振動膜や、
例えば、バスレフ型スピーカーにみられるスピーカーの振動の背圧が排出される排出口や
、その排出口まで振動部分から連結される経路などが例示される。
振動装置としては、回転駆動による振動装置(例えば、バイブレーター)でも良いし、
直線的な駆動により振動を発生させる振動装置(例えば、ボイスコイルモーター)でも良
い。
なお、近接配置の態様は、何ら限定されるものでは無く、遊技者が発光手段の光を視認
可能な態様であれば良い。例えば、振動手段に発光手段が積層配置されるものでもよく、
その場合の積層方向は、前後方向でも良いし、前後方向に対して上または下へ傾斜する方
向でも良いし、左右端から左右内向きに傾斜する方向でも良い。
遊技機R1において、前記振動手段を複数備え、前記発光手段が配設される発光用基板
を備え、前記発光用基板は、複数の前記振動手段に積層配置されることを特徴とする遊技
機R2。
遊技機R2によれば、遊技機R1の奏する効果に加え、振動手段が音声を出力する際に
生じる振動の影響で発光用基板が変位(振動や、位置ずれ等)しがちになり、これにより
発光手段の演出態様を変化させることができるところ、音声を出力する振動手段を異なら
せることによって、発光用基板の変位態様を異ならせることができるので、発光手段の演
出態様の変化の種類(バリエーション)を増やすことができる。
なお、発光用基板は1枚でも良いし、複数枚でも良い。複数枚の時は、少なくとも一枚
の発光用基板が複数の振動手段に積層配置されていれば良い。この場合、振動手段から生
じる振動で変位する発光用基板と、変位しない発光用基板との組み合わせを設けることが
できるので、発光手段の演出態様の変化の種類を更に増やすことができる。
遊技機R2において、前記振動手段を保持する保持手段を備え、前記発光用基板は、前
記保持手段に対して前記積層方向に非固定とされ、前記保持手段は、前記積層方向に沿っ
て前記発光用基板の変位を抑制する方向の負荷が生じるように構成されることを特徴とす
る遊技機R3。
遊技機R3によれば、遊技機R2の奏する効果に加え、発光用基板が変位すると共に保
持手段が変位することを抑制することができる。
なお、非固定の態様は、発光用基板と保持手段とが機械的に連結されていない場合に限
定されない。例えば、発光用基板と保持手段とがビスで連結されてはいても、締結力が作
用しない(例えば、単なる抜け止め)状態であれば、非固定であるといえる。
また、非固定との表現は、大きな変位を許容することを想定するものでは無い。例えば
、発光用基板の前後位置を規定する2枚の板部材を保持手段に固定することで発光用基板
の前後位置を規定(前後位置安定、小さな振動を許容)し、発光用基板の形状よりも若干
大きな枠形状の枠部材で前後と直交する方向を囲うことで、前後方向とは別方向(上下左
右)への変位を抑制することができる。
これにより、振動手段と同様に発光用基板が保持手段に固定される場合に比較して振動
手段から生じる振動が発光用基板へ与える影響を小さくすることができるので、発光用基
板の位置安定性を高めることができる。
遊技機R2又はR3において、前記積層方向における前記発光用基板の両側に配置され
る第1部材および第2部材と、それら第1部材および第2部材を前記保持手段へ固定する
固定手段と、前記第1部材および第2部材の移動方向を前記積層方向に規制する規制手段
と、を備え、前記固定手段は、前記積層方向に対して傾斜する方向に沿って前記保持手段
へ向けて進行することを特徴とする遊技機R4。
遊技機R4によれば、遊技機R2又はR3の奏する効果に加え、第1部材および第2部
材が積層される方向と、固定手段の進行方向とが一致せず、第1部材および第2部材は固
定手段の進行方向への移動が規制されることから、固定手段による固定に緩みが発生して
も(一部の固定手段が緩んだ場合であっても)、固定手段の変位に比較して第1部材およ
び第2部材の変位を小さくすることができる。
これにより、第1部材および第2部材の位置関係を維持し易くすることができる。換言
すれば、第1部材および第2部材が想定以上に離間したり、近づいたりすることを防止す
ることができる。
なお、進行する態様としては、種々の態様が例示される。例えば、貫通孔に棒状部材が
挿通される態様でも良いし、ネジ穴に締結ネジが締結される態様でも良い。
遊技機R2からR4のいずれかにおいて、前記発光用基板は、変位可能に構成される第
1変位領域と、その第1変位領域に比較して変位が抑制される第2変位領域と、を備える
ことを特徴とする遊技機R5。
遊技機R5によれば、遊技機R2からR4のいずれかの奏する効果に加え、振動手段の
振動の影響で発光用基板が変位する場合における発光態様の変化を、発光用基板の領域ご
とに変化させることができる。
これにより、第1変位領域における発光演出の態様と、第2変位領域における発光演出
の態様とを異なる態様で設計することで、優れた演出効果を奏することができる。例えば
、第1変位領域から照射される光を受け屈折させる第1屈折手段として、面発光により均
一な発光演出を行う面発光手段を配置する一方、第2変位領域から照射される光を受け屈
折ささせる第2屈折手段として、一方の端部(エッジ)から入射した光を全反射させ他方
の端部(エッジ)から出射させることで遊技者に高輝度の光を見せるエッジ発光手段を配
置することで、領域ごとに発光態様(例えば、輝度)の異なる斬新な発光演出を行うこと
ができる。
なお、変位の抑制の態様は、何ら限定されるものではない。例えば、発光用基板と複数
の振動手段との位置関係から規定される抑制の態様でも良いし、発光用基板の保持態様か
ら規定される態様でも良い。
例えば、複数の振動手段と発光用基板との位置関係として、各振動手段から等位置とさ
れる領域は、一方の振動手段からの影響が、他方の振動手段からの影響により相殺される
ことで、変位が抑制される場合がある。
遊技機R1からR5のいずれかにおいて、締結固定用の締結ネジと、その締結ネジの頭
部と対向配置される対向部と、を備え、前記締結ネジに緩みが生じると、前記締結ネジの
頭部と前記対向部とが当接可能に配置されることを特徴とする遊技機R6。
遊技機R6によれば、遊技機R1からR5のいずれかの奏する効果に加え、対向部によ
り締結ネジの進行を規制することにより、締結ネジに緩みが発生した場合に、締結関係が
それ以上悪化することを防止することができる。
なお、締結ネジに緩みが発生した後の対応については、種々の態様が例示される。例え
ば、締結ネジに緩みが発生した場合には、電気的にその緩みを検出できるように構成して
も良いし、対向部を振動装置の表面に形成することにより締結ネジに緩みが発生している
場合に振動させると異音が発生し緩みに気付けるように構成しても良いし、特別な報知を
設けず定期メンテナンスで緩んだ箇所を直すように構成しても良い。
遊技機R1からR6のいずれかにおいて、前記発光用基板の両側に配置される第1部材
および第2部材と、前記第1部材および第2部材に締結固定される連結手段と、を備え、
前記連結手段は、前記第1部材と前記第2部材とを結ぶ連結方向への変形に比較して、そ
の連結方向と交差する方向への変形の方が容易に生じる態様で構成されることを特徴とす
る遊技機R7。
ここで、連結手段を連結方向への変形が容易に生じる態様で構成する場合、連結位置の
間隔は延びたり縮んだりする両方向の変化が生じることになり、有利な影響と不利な影響
とが周期的に生じるようになり、好ましくない。
これに対し、遊技機R7によれば、遊技機R1からR6のいずれかの奏する効果に加え
、連結方向と交差する方向へ連結手段が変形することで、連結位置の間隔を縮む側のみに
変化させることができ、第1部材および第2部材を互いに押し付け合う方向の負荷を優先
的に生じさせることができる。
これにより、連結手段が変形する状況(例えば、連結手段に負荷が生じる状況)に限定
して、第1部材および第2部材を押し付け合う方向の負荷を増大させることができるので
、通常は第1部材および第2部材の対向方向の負荷を低く設定しながら、振動手段による
振動で発光用基板が揺れやすい時にのみ第1部材および第2部材を押し付け合う方向の負
荷を増大することができ、発光用基板の揺れの抑制を図ることができる。
なお、所定の方向で変形が容易に生じる態様は、何ら限定されるものでは無い。例えば
、連結手段の形状が、方向毎に厚みが異なる態様で形成されるようにしても良いし、連結
手段に生じる負荷の大きさが方向毎に変わるように構成しても良い。
また、押し付け合う方向の負荷の切り替え態様は、何ら限定されるものでは無い。例え
ば、第1部材または第2部材のいずれかを変位させる駆動装置を備えるようにしても良い
。これによれば、駆動装置の制御により、任意のタイミングで、第1部材および第2部材
を押し付け合う方向の負荷を変化させることができる。
遊技機R1からR7のいずれかにおいて、前記振動手段は、振動の方向を前記変位可能
幅に沿う第1方向と、その第1方向と交差する第2方向とで変更可能に構成されることを
特徴とする遊技機R8。
遊技機R8によれば、遊技機R1からR7のいずれかの奏する効果に加え、振動手段の
振動の発光手段への作用を複数種類構成することができる。
<サイドの発光手段の技術思想。エッジ光が、部材の側面や背面へ進行>
発光可能に構成される発光手段と、光を導光可能とする導光手段と、を備え、その導光
手段は、前記発光手段から照射される光を第1の態様で導光する第1導光手段と、前記発
光手段から照射される光を前記第1の態様とは異なる態様で導光する第2導光手段とを備
えることを特徴とする遊技機S1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、LED光を板状部材の端部から入射させ、そ
の板状部材の表面から出射させるように構成される遊技機がある(例えば特開2015-
159875号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、発光演出の演出効果
の観点から改良の余地があるという問題点があった。
詳述すると、上述した従来の遊技機のように、平板から形成されるLED基板で発光演
出を行う場合、基板の価格を安くできるのでコストダウンには役立つが、そのままでは立
体的な発光演出との両立を図ることが困難であった。
即ち、LEDを基準として近い位置と、遠い位置とで発光態様(明暗、強度、輝度など
)に差が生じることにより演出効果が低下しがちであり、これを解消するために、発光態
様が弱く(暗く)なりがちな部分のLEDを増やしても良いが、その場合には、演出に必
要なLED素子の個数がLED基板の面積に対して増加してしまい、コストダウンを阻害
する結果を招くことになる。従って、演出効果の向上か、コストダウンかを、選択するこ
とを避けられなかった。
これに対し、遊技機S1によれば、導光手段が、発光手段からの光を異なる態様で導光
可能に構成されるので、発光手段を基準とした距離が違っても、演出効果が下がる(変化
する)ことを抑制できる。従って、コストダウンを図りながら、発光演出の演出効果の観
点から改良することができる。
なお、導光手段の態様としては、種々の態様が例示される。例えば、無色または有色の
透明部材からなる光透過性の部材でも良いし、擦りガラスのように光を均一に近い形で面
発光させる部材でも良いし、乳白色材料の樹脂等を硬化することで形成される白色部材で
も良いし、網戸や障子に類似して隙間から光を通過させる部材でも良いし、透過液晶に類
似してその部材自体に表示が映写(投影)されるものでも良いし、その他の態様の部材で
も良い。
遊技機S1において、前記導光手段は、前記発光手段からの距離の違いに対応して、光
らせ方が段階的に変化するように構成されることを特徴とする遊技機S2。
遊技機S2によれば、遊技機S1の奏する効果に加え、導光手段が配設される基板が平
板から形成される場合であっても、導光手段が曲面を形成する板状に構成される場合に、
その曲面を一様(均一)に発光させる演出を実行することができる。
遊技機S1又はS2において、前記発光手段を収容する収容手段と、前記発光手段が配
設される発光用基板と、を備え、前記収容手段は、前記発光用基板を支持し、前記導光手
段が少なくとも第1位置で固定される支持手段と、前記導光手段と遊技者との間を遮蔽可
能に構成される遮蔽手段と、を備え、前記第1位置は、前記遮蔽手段の外形の外方に配置
されることを特徴とする遊技機S3。
遊技機S3では、遊技機S1又はS2の奏する効果に加え、遮蔽手段が組み付けられた
ままの状態で、第1位置における固定を緩めることができるので、支持手段に対する導光
手段の位置を容易に調整することができる。従って、発光手段と導光手段との位置ずれを
修復することが容易となり、メンテナンス性の向上を図ることができる。
なお、遮蔽手段の遮蔽の態様は、何ら限定されるものでは無い。例えば、遊技者が導光
手段に触れることができないように遮蔽する一方で、見ることはできるように構成しても
良いし、遊技者が導光手段に触れることも見ることもできないように構成しても良い。
なお、第1位置が複数箇所で形成される場合は、全ての第1位置が遮蔽手段の外形の外
方に配置されるようにしても良いし、複数の第1位置の内、少なくとも一つが遮蔽手段の
外形の外方に配置されるようにしても良い。
遊技機S3において、前記発光用基板は、前記支持手段および導光手段に対して非固定
とされ、前記導光手段は、長尺板形状とされ、前記第1位置は、前記導光手段の長尺方向
の端部に配置されることを特徴とする遊技機S4。
遊技機S4によれば、遊技機S3の奏する効果に加え、導光手段が長尺板形状とされ、
長尺方向の端部に第1位置が配置されるので、第1位置の固定を緩め導光手段の短手方向
に負荷を与えることで導光手段の位置ずれを容易に補正することができる。
詳述すれば、導光手段の位置ずれの補正を、導光手段の短手方向への変形で補ったり、
強い負荷を与えることに寄る滑りで補ったりすることで、長尺方向の一方の端部だけ固定
を緩め、他方の端部において固定が維持されている場合であっても、導光手段の位置ずれ
を容易に修復することができる。
また、導光手段によって発光用基板を支持手段に押し付ける支持態様の場合、導光手段
の撓み変形に伴って、発光用基板を支持手段に支持する度合いを弱くすることができる。
そのため、導光手段を支持手段から取り外さなくとも、第1位置での固定を緩めて導光手
段を撓み変形させることによって、発光用基板の支持度合いを弱くでき、その状態で発光
用基板に負荷を与えることで、発光用基板の位置ずれを修正することができる。
なお、位置調整の調整幅は、何ら限定されるものでは無い。例えば、発光用基板に配設
される発光手段の外形から導光手段の照射対象となる部分が、照射方向視で完全に外れる
ほどには位置ずれしないように機械的に規制される設計の基での位置ずれを修正する程度
の調整幅でも良いし(調整幅小)、予め調整幅を大きく確保する設計の基で、発光手段の
外形から導光手段の照射対象となる部分が、照射方向視で完全に外れる位置に導光手段の
位置を調整可能としても良い(調整幅大)。
この場合、発光手段および導光手段は同じ構造のままで、同じ演出の時に視認される発
光演出の態様を変化させることができる。この場合、例えば、同じ構成の遊技機を、別の
遊技性で遊技可能に用意する場合(例えば、スペック違いの遊技機を構成する場合)に、
各部の機械的構成を大きく変化させることなく、導光手段の位置調整で発光演出の態様を
変化させることができるので、遊技機の製造に係る負担(例えば、コスト)を低減するこ
とができる。
なお、非固定の態様は何ら限定されるものでは無い。例えば、締結ネジなどの固定具に
より固定される場合以外の態様を、総じて非固定と表現しても良い。また、端部とは、端
に限定されることを避ける意図の表現である。即ち、長尺方向端の周辺を含む位置に、第
1位置が配置されれば良い。
遊技機S3又はS4において、前記遮蔽手段は、前記支持手段に固定され、前記導光手
段および前記遮蔽手段は、互いの距離を短くするほど相対位置のずれを縮小可能に構成さ
れる位置ずれ防止部を備え、その位置ずれ防止部は、前記支持手段との固定部を備えるこ
とを特徴とする遊技機S5。
ここで、発光用基板には電気を導通する配線を接続する必要があるところ、配線のずれ
や欠けは発光手段の動作不良に直接的に影響するので、それを防止する目的からも、発光
用基板と支持手段との位置ずれが容易に生じないように構成することが好ましい。
演出効果を考えると、導光手段は、発光用基板との位置ずれが容易に生じないようにす
ることは前提として、位置ずれが生じてしまった場合には位置合わせが容易であることが
好ましく、支持手段側に保持させることが良いとも考えられる。一方で、導光手段と遮蔽
手段との間で位置ずれが生じると、導光手段と遮蔽手段とが衝突し見栄えが悪くなる虞が
あり、遮蔽手段側に保持させることが良いとも考えられる。
遮蔽手段は、遊技者が触れることができる箇所であるので、強度面を考えて、ベースと
なる支持手段に固定することが好ましい。このように、各手段に期待される支持態様が様
々であった。
遊技機S5によれば、遊技機S3又はS4の奏する効果に加え、位置ずれ防止部の作用
により、導光手段と遮蔽手段とを直接固定しないでも、組み付け時の互いの位置合わせを
容易に行うことができるだけでなく、遊技中における導光手段と遮蔽手段との位置関係を
維持し易くすることができる。
なお、位置ずれ防止部の態様は、何ら限定されるものでは無い。例えば、同様の形状と
され嵌合可能な凹凸でも良いし、また、嵌合可能な凹凸は、組み付け方向に沿う形状が不
変とされるものでも良いし、相手部材に近い側程、先細りする凸形状と拡大する凹形状と
で構成されるものでも良い。
遊技機S1からS5のいずれかにおいて、前記導光手段は、本体部と、前記発光手段か
ら離反する側へ前記本体部から延設される離反延設部と、その延設部の外形に相当する断
面形状で前記発光手段へ向けて延設される対向延設部と、を備え、前記発光手段は、前記
対向延設部に入射した光が全反射する態様で配設される全反射発光部を備えることを特徴
とする遊技機S6。
遊技機S6によれば、全反射発光部から照射される光が対向延設部以外の部分に入るこ
とを抑制することができるので、離反延設部および対向延設部と、それ以外の部分との境
界を明確にでき、短い幅の境界で光の態様を変化させる(光を分離する)演出を実行可能
とすることができる。
なお、全反射する態様としては、何ら限定されるものでは無い。例えば、導光手段と発
光手段との位置関係、照射される光の方向、照射される光の幅、導光手段の材質や形状、
及びそれらの組み合わせ等で特定することができる。
遊技機S6において、前記導光手段は、前記発光用基板に覆設される覆設部と、その覆
設部の外形を形成し、前記発光用基板の外形と同様の形状の枠形状から形成される枠部と
、を備え、前記対向延設部は、前記覆設部から延設され、前記枠部に結合されていること
を特徴とする遊技機S7。
遊技機S7によれば、遊技機S6の奏する効果に加え、結合箇所から枠部へ光を入射さ
せることができるので、枠部の発光演出の演出効果を向上でき、且つ、対向延設部が補強
用のリブとして機能することで、導光手段の強度向上を図ることができる。
これによれば、枠部が発光手段から出射される光の方向に沿って発光手段の背後まで延
設されていれば、出射方向の反対側を光らせる演出を行うことができる。
遊技機S7において、前記対向延設部は、前記覆設部に沿って長尺形状に形成され、長
手方向の一方の端部において前記枠部と結合し、他方の端部において前記枠部から離間す
ることを特徴とする遊技機S8。
遊技機S8によれば、遊技機S7の奏する効果に加え、対向延設部の設計に基づいて、
長手方向で枠部に光を入射可能な端部と、入射が規制される端部とを構成することができ
るので、枠部を用いた発光演出の設計自由度を向上することができる。
遊技機S6からS8のいずれかにおいて、前記発光手段は、前記対向延設部および前記
離反延設部の投影位置に配置され、前記離反延設部の先端形状の光の照射方向に対する傾
斜角度が小さいほど、前記対向延設部および前記離反延設部の断面形状の端寄りに配置さ
れることを特徴とする遊技機S9。
遊技機S9によれば、遊技機S6からS8のいずれかの奏する効果に加え、離反延設部
の先端形状が発光用基板の平面に対して傾斜する形状であっても、発光手段の発光強度を
一律としたままで、遊技者に違和感を与えることなく発光演出を行うことができる。即ち
、離反延設部の断面形状の全体を同程度に発光させることができる。
<トップの発光手段の技術思想。発光手段からの距離で光らせ方を変えるポイント>
発光可能に構成される発光手段と、光を受光可能とする受光手段と、を備え、その受光
手段は、前記発光手段から照射される光を第1の態様で受光する第1受光手段と、前記発
光手段から照射される光を前記第1の態様とは異なる態様で受光する第2受光手段とを備
えることを特徴とする遊技機T1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、LED光を面状部材のエッジから入射させ、
その面状部材の表面から出射させるように構成される遊技機がある(例えば特開2015
-159875号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、発光演出の演出効
果の観点から改良の余地があるという問題点があった。
詳述すると、上述した従来の遊技機のように、平板から形成されるLED基板で発光演
出を行う場合、基板の価格を安くできるのでコストダウンには役立つが、そのままでは立
体的な発光演出との両立を図ることが困難であった。
即ち、LEDを基準として近い位置と、遠い位置とで発光態様(明暗、強度、輝度など
)に差が生じることにより演出効果が低下しがちであり、これを解消するために、発光態
様が弱く(暗く)なりがちな部分のLEDを増やしても良いが、その場合には、演出に必
要なLED素子の個数がLED基板の面積に対して増加してしまい、コストダウンを阻害
する結果を招くことになる。従って、演出効果の向上か、コストダウンかを、選択するこ
とを避けられなかった。
これに対し、遊技機T1によれば、受光手段が、発光手段からの光を異なる態様で受光
可能に構成されるので、発光手段を基準とした距離が違っても、演出効果が下がる(変化
する)ことを抑制できる。従って、コストダウンを図りながら、発光演出の演出効果の観
点から改良することができる。
なお、受光手段の態様としては、種々の態様が例示される。例えば、無色または有色の
透明部材からなる光透過性の部材でも良いし、擦りガラスのように光を均一に近い形で面
発光させる部材でも良いし、乳白色材料の樹脂等を硬化することで形成される白色部材で
も良いし、網戸や障子に類似して隙間から光を通過させる部材でも良いし、透過液晶に類
似してその部材自体に表示が映写(投影)されるものでも良いし、その他の態様の部材で
も良い。
遊技機T1において、前記受光手段は、前記発光手段からの距離の違いに対応して、光
らせ方が段階的に変化するように構成されることを特徴とする遊技機T2。
遊技機T2によれば、遊技機T1の奏する効果に加え、受光手段が配設される基板が平
板から形成される場合であっても、受光手段が曲面を形成する板状に構成される場合に、
その曲面を一様(均一)に発光させる演出を実行することができる。
遊技機T1又はT2において、前記発光手段を収容する収容手段と、前記発光手段が配
設される発光用基板と、を備え、前記収容手段は、前記発光用基板の一方の面と対向配置
される領域を区画する区画手段を備え、前記受光手段は、前記区画手段で区画される領域
ごとに光らせ方が変化するように構成されることを特徴とする遊技機T3。
遊技機T3によれば、遊技機T1又はT2の奏する効果に加え、受光手段の光らせ方が
変化する境界に区画手段の枠が配置されることになるので、受光手段の光らせ方を急激に
変化させた場合に遊技者に与える違和感を少なくすることができる。これにより、発光用
基板の枚数が少ない場合であっても、発光用基板を用いた発光演出の演出効果を向上させ
ることができる。
遊技機T3において、前記発光用基板に与えられる付勢力に対抗する方向から、前記発
光用基板を前記区画手段が支えることで位置合わせされることを特徴とする遊技機T4。
遊技機T4によれば、遊技機T3の奏する効果に加え、発光用基板と区画手段との位置
合わせを容易とすることで組立作業の容易化を図ることができることに加え、使用時に発
光用基板と区画手段とが位置ずれすることを抑制することができる。
遊技機T3又はT4において、前記区画手段は、前記発光用基板に配設される発光部の
形状に対応して形成される貫通孔を備え、前記受光手段は、前記貫通孔に挿通される挿通
部を備えることを特徴とする遊技機T5。
遊技機T5によれば、遊技機T3又はT4の奏する効果に加え、区画手段の寸法に影響
されず、発光部と受光手段との間隔を狭めることができ、挿通部の内部に入射した光を全
反射させ易くなり、発光手段から出射される光の強度が落ちることを防止することができ
る。
遊技機T5において、前記区画手段は、前記発光用基板に配設される発光部の形状に対
応して穿設され、前記挿通部を受け入れない非挿通貫通孔を備え、その非挿通貫通孔は、
前記発光用基板から離反するほど開口が拡大する態様で形成され、前記発光用基板の反対
側から前記受光手段に面で当接されることを特徴とする遊技機T6。
遊技機T6によれば、遊技機T5の奏する効果に加え、挿通部が挿通されない貫通孔を
、発光部から出射された光を広い角度で出射させる手段として構成することができ、加え
て受光手段との間の隙間を狭めることで光の漏れを抑制することができる。
遊技機T1からT6のいずれかにおいて、前記受光手段は、前記発光手段に近い側より
も、前記発光手段から遠い側の方が、断面形状の外形が大きく形成されることを特徴とす
る遊技機T7。
遊技機T7によれば、遊技機T1からT6のいずれかの奏する効果に加え、発光手段が
形成される領域に比較して、受光手段を介して遊技者が光を視認する領域を大きくするこ
とができる。
遊技機T7において、前記受光手段は、前記発光手段側から延設される光導通部と、そ
の光導通部と交差する抜き境界面部とを備え、その抜き境界面は、前記光導通部の、延設
方向における前後方向面部の方が傾斜面部よりも短くなる位置に配置されることを特徴と
する遊技機T8。
遊技機T8によれば、遊技機T7の奏する効果に加え、受光手段が前方へ向かうほど断
面形状の外形が大きくなる態様で形成される場合であっても、抜き境界面部を形成した場
合であっても、光導通部の肉厚を均一にし易くすることができる。これにより、光導通部
の延設方向に亘って全反射を維持し易くすることができる。
遊技機T7又はT8において、前記受光手段は、前記発光手段側から延設される光導通
部を備え、その光導通部は、前記挿通部の基端部を含むライン状に形成されることを特徴
とする遊技機T9。
遊技機T9によれば、遊技機T7又はT8の奏する効果に加え、発光手段のLEDから
出射される光をライン状の光(点光源からの光が交じりあった光)として視認させ易くす
ることができるので、LEDの配設個数を増加させることなく、点光源のような感じを低
下させることができる。
<締結方向が傾斜する2方向で構成されるポイント>
第1手段と、その第1手段に固定手段で固定される第2手段と、を備える遊技機におい
て、前記固定手段は、第1方向に固定力を発生させる第1固定手段と、前記第1方向に対
し傾斜する第2方向で固定力を発生させる第2固定手段と、を備えることを特徴とする遊
技機U1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、正面枠を、前後方向で挿通される締結ネジで
複数の構造体を合体して構成する遊技機がある(例えば特開2016-41185号公報
を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、固定手段の配置に構造体の形状が規定さ
れてしまい、構造体の設計自由度が低くなるという問題点があった。
例えば、固定手段に前後方向で挿通する締結ネジを挿通させる場合、締結ネジが挿通さ
れる一の断面において正面視で締結ネジと干渉する位置にLED等の発光部材を配置する
ことはできない。即ち、固定手段を配置可能な領域が、事実上、発光部材の外形の限界位
置と一致することになるため、固定手段の配置可能な位置に構造体の大きさが制限される
ことになる。
換言すれば、発光用基板を背面側から支持する支持板の形状を、固定手段を配置する分
だけ発光用基板よりも大きく形成する必要があるので、支持板の配置可能な領域の大きさ
に発光用基板の大きさが制限されることになる。
これに対し、遊技機U1によれば、固定手段を固定する締結ネジの挿通方向が、互いに
傾斜する第1方向と第2方向とで構成されるので、全ての固定手段が前後方向に沿って挿
通される場合に比較して、遊技者に視認させる側の演出領域を広く確保することができる
遊技機U1において、前記固定手段は、前記第1方向に沿って形成される第1面と、前
記第2方向に沿って形成される第2面と、を外形面に備えることを特徴とする遊技機U2
遊技機U2によれば、遊技機1の奏する効果に加え、外形面が固定手段にかけられる固
定力の方向に沿って形成されるので、外力により外形面が変形しそうになっても、十分な
抵抗力を生じさせることができ、外形面の変形を抑制することができる。
遊技機U1又はU2において、前記固定手段の固定箇所の少なくとも一つにおいて、固
定力の低下を抑制する抑制手段を備えることを特徴とする遊技機U3。
ここで、第1手段や第2手段が樹脂成型品から構成され、製造用の樹脂型の抜き方向が
1方向であるとすると、互いに傾斜する第1方向または第2方向と、抜き方向とが傾斜す
ることになるので、その傾斜した側に対応する第1又は第2固定手段で固定力が弱くなる
虞がある。
これに対し、遊技機U3によれば、遊技機U1又はU2の奏する効果に加え、抑制手段
により固定力の低下を抑制することができるので、固定手段の締結に利用する締結ネジを
共通部品とすることができる。
なお、前記抑制手段の構成は何ら限定されるものではない。例えば、固定の緩みが生じ
ることを防止する緩み防止手段でも良いし、固定の緩みが生じた場合にそれ以上の緩みを
規制する緩み規制手段であっても良い。
遊技機U3において、前記抑制手段は、前記固定手段の固定不良を報知可能な報知手段
を備えることを特徴とする遊技機U4。
遊技機U4によれば、遊技機U3の奏する効果に加え、報知手段により固定手段の固定
不良が報知されるので、締結ネジに緩みが生じたことの早期発見を図ることができる。
なお、報知手段の構成は何ら限定されるものではない。例えば、センサ等の検出手段の
ように電気的に報知する手段でも良いし、外観の変化を惹起する構造的な手段でも良い。
構造的な手段としては、例えば、遊技機内部で生じる振動の遊技機外側への伝達強度を変
化させる伝達変化手段や、内部からの発光を遮り外観で分かる影を発生させる光演出変化
手段や、振動装置の振動箇所と当接させ異音を発生させたり振動を強化させたりして遊技
者に気付かせる振動報知手段などが例示される。
前記遊技機U2からU4のいずれかにおいて、前記第1手段と前記第2手段との間に配
設される第3手段を備え、その第3手段は、前記第1面と第2面との間に配設されること
を特徴とする遊技機U5。
遊技機U5によれば、遊技機U2からU4のいずれかの奏する効果に加え、第1手段お
よび第2手段が固定手段の固定力の成分方向として抵抗力を発生可能な方向を複数方向と
することができるので、第3手段を安全に保持し易くすることができる。
なお、第3手段の構成は何ら限定されるものではない。例えば、第3手段を、第1手段
側を遊技者に視認させる一方、第2手段側を遊技者に視認させない構成としても良い。こ
の場合、第1面と第2面との間隔が広がる側を第1手段側、狭まる側を第2手段側とする
ことで、遊技者に視認させる領域を広く確保しながら、視認させない側の構成の占める領
域を狭めることができる。
遊技機U5において、前記第1面を挟んで前記第3手段の反対側に配設される第4手段
を備え、前記第1面は、前後方向に対して傾斜して形成されることを特徴とする遊技機U
6。
遊技機U6によれば、遊技機U5の奏する効果に加え、正面視における第3手段の占め
る領域と第4手段の占める領域とを干渉可能とすることができるので、第3手段および第
4手段の配置可能領域を大きく確保することができる。
遊技機U1からU6のいずれかにおいて、前記第1固定手段および第2固定手段は、そ
れぞれ、所定の間隔を空けて組で配置されることを特徴とする遊技機U7。
遊技機U7によれば、遊技機U1からU6のいずれかの奏する効果に加え、第1固定手
段および第2固定手段がそれぞれ所定の間隔を空けて組で配置されるので、一方の固定手
段における固定力の発生方向に沿う変形が、他方の固定手段に生じることを回避すること
ができる。即ち、固定力の発生方向と交差する方向への変形を抑制することができるので
、固定手段に緩みが生じることを回避することができる。
<背面ケース横の切り欠き(貫通孔)による剛性低下を遊技盤の剛性で補助>
遊技盤と、その遊技盤に縁部が対向配置される対向手段とを備える遊技機において、前
記対向手段は、左右側の前記縁部に前記遊技盤に近接配置される近接部が配設され、その
近接部の形成態様が左右非対称とされることを特徴とする遊技機ZA1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技領域を構成する遊技盤と、可動ユニット等が配設
される背面ケースとを備える遊技機がある(例えば、特開2016-77627号公報を
参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、背面ケースの内部スペースが遊技盤と背面
ケースとの連結位置が占めるスペースに侵食されることが原因で、可動ユニット等の配置
スペースを十分に確保することが困難となるという問題点があった。
特に、確変状態(高確率状態)や大当たり遊技(特別遊技状態)において右打ちで遊技
を行うような右打ち機においては、遊技者の視線が遊技領域の右側に集中する場合が多い
ため、右打ちされた遊技球が流下する流路(液晶装置の右側の流路)の背面側における背
面ケースの内部スペースを確保することが求められていた。
これに対し、遊技機ZA1によれば、近接部の形成態様が左右非対称とされることで、
遊技盤に対する対向手段の左右縁部の配置を左右非対称とすることができることから、左
右いずれか一方の対向手段の内部領域を犠牲にする代わりに、左右いずれか他方の対向手
段の内部領域を確保し易くすることができる。これにより、遊技盤に対する対向手段の配
置自由度を向上することができ、可動ユニット等の配置スペースを十分に確保することが
でき、遊技盤を通して遊技者に視認させる演出の自由度の向上を図ることができる。例え
ば、遊技盤の端部付近(例えば、右打ち流路)を移動役物の発光手段で照らしたり、液晶
表示装置から出射される光で照らしたりすることができる。
なお、近接部の形成の態様は、何ら限定されるものではない。例えば、遊技盤に接触し
ているものでも良いし、遊技盤から離れて配置されているものでも良いし、それらの組み
合わせでも良い。
なお、近接部の形成態様は何ら限定されるものではない。例えば、遊技盤との連結に用
いられる連結部(接触部)を広い範囲で形成しない領域を確保するようにしても良いし、
連結部(接触部)の占める面積を抑制した上で連結部(接触部)を配置するようにしても
良い。
また、左右非対称の態様としては、何ら限定されるものではない。例えば、近接部が形
成される面積を非対称としても良いし、近接部の形成の向きを左右非対称としても良いし
、近接部に配設される機能部(締結ネジが締結固定される雌ネジが形成される締結部など
)の形成位置、形成方向(例えば、締結ネジの挿通方向が前後方向、左右方向またはその
他の方向で設定されるための方向)または形成個数を左右非対称としても良い。
遊技機ZA1において、前記対向手段は、前記近接部が前記遊技盤側の端部に形成され
、左右方向で対向配置される配置部を備え、前記近接部は、前記配置部に対する形成方向
が左右非対称に構成されることを特徴とする遊技機ZA2。
遊技機ZA2によれば、遊技機ZA1の奏する効果に加え、配置部の間の領域を、遊技
盤に対して左右非対称に構成することができる。なお、形成方向が左右非対称とされる態
様は何ら限定されるものではない。例えば、左右対称方向に対して逆向き(左右とも同方
向)の形成方向とされても良いし、左右で交差する方向(例えば、直交する方向)の形成
方向とされても良い。
また、形成方向としては、例えば、板状部が延設される延設方向(設ける方向)や、切
欠きとして凹設される凹設部の凹設方向(削る方向)等が例示される。
遊技機ZA1又はZA2において、前記近接部は、前記遊技盤に対向する面である対向
面と、前記遊技盤に対向する辺である対向辺とを備え、前記遊技盤の左側部に対する部分
に比較して、前記遊技盤の右側部に対する部分の方が、前記対向面よりも前記対向辺の割
合が多いことを特徴とする遊技機ZA3。
遊技機ZA3によれば、遊技機ZA1又はZA2の奏する効果に加え、近接部の占める
左右幅を、遊技盤の左側部に比較して、遊技盤の右側部の方が狭くすることができる。
遊技機ZA1からZA3のいずれかにおいて、前記遊技盤または対向手段の、対向方向
への変位を抑制する抑制手段を備えることを特徴とする遊技機ZA4。
遊技機ZA4によれば、遊技機ZA1からZA3のいずれかの奏する効果に加え、抑制
手段により対向手段の剛性を補強することができる。なお、抑制手段の配置は何ら限定さ
れるものではない。例えば、遊技盤から離れた位置(対向手段に当接する位置を含む)に
配設されても良いし、対向手段から離れた位置(遊技盤に当接する位置を含む)に配設さ
れても良いし、遊技盤と対向手段との間の位置(遊技盤または対向手段の少なくとも一方
と当接する位置を含む)に配設されても良い。
遊技機ZA4において、前記抑制手段は、前記遊技盤側に配設されることを特徴とする
遊技機ZA5。
遊技機ZA5によれば、遊技機ZA4の奏する効果に加え、対向手段に特別な部材を設
けることなく、遊技ユニット全体としての強度の維持(剛性の確保)を図ることができる
遊技機ZA4又はZA5において、前記抑制手段は、前記対向手段の最外側面と正面視
で重なる重なり部を備えることを特徴とする遊技機ZA6。
遊技機ZA6によれば、遊技機ZA4又はZA5の奏する効果に加え、遊技盤の内部の
設計自由度を犠牲にすることを防止できるので、遊技領域における右打ち流路のスペース
を確保しながら、遊技ユニット全体としての強度の維持(剛性の確保)を図ることができ
る。
遊技機ZA1からZA6のいずれかにおいて、前記対向手段は、前記所定方向の最外側
面の前記遊技盤側の縁部に、前記遊技盤に対して非当接な非当接部を備えることを特徴と
する遊技機ZA7。
遊技機ZA7によれば、遊技機ZA1からZA6のいずれかの奏する効果に加え、遊技
盤と非当接部との間の隙間を、可変入賞口の駆動装置の配置箇所としたり、その駆動装置
や入賞センサや発光装置に連結される配線の通り道としたり、発光装置の配置箇所とした
りすることで有効に活用することができる。
遊技機ZA1からZA7のいずれかにおいて、前記遊技盤は、樹脂材料から形成され、
前記対向手段は、前記遊技盤との間に配設される演出手段を備え、その演出手段の前端は
、前記対向手段の前端よりも前側に配置可能に構成されることを特徴とする遊技機ZA8
遊技機ZA8によれば、遊技機ZA1からZA7のいずれかの奏する効果に加え、演出
手段の配置スペースを前側にも広げることができる。
<可動役物に多様な発光態様>
所定の発光領域へ光を照射する発光手段と、所定方向視で前記発光領域と少なくとも一
部が重なる第1位置が変位区間の少なくとも一部に含まれるよう構成される変位手段と、
を備える遊技機において、前記発光領域は、前記変位手段の配置に対応して複数種類の発
光態様で視認可能に構成される可能領域を備えることを特徴とする遊技機ZB1。
パチンコ機等の遊技機において、正面視において発光手段と変位手段とが重なるように
構成される遊技機がある(例えば、特開2016-159178号公報を参照)。しかし
、上述した従来の遊技機では、発光手段および変位手段がそれぞれ単独で視認されるに留
まり、重なることを利用した演出効果が不十分となるという問題点があった。即ち、変位
手段が発光手段の手前側に配置されることで発光手段が変位手段に隠される構成であり、
演出効果が不十分となるという問題点があった。
これに対し、遊技機ZB1によれば、発光手段が、変位手段の態様との絡みで異なる発
光態様で視認可能に構成されるので、演出態様の多様化を図ることができる。
なお、変位手段の態様としては、例えば、変位手段の配置態様や、変位手段の変位態様
や、変位手段の向き(姿勢)の態様や、変位手段に配設された発光手段の発光態様等が例
示される。変位手段の配置態様としては、変位手段の一部が発光手段と重なる場合や、変
位手段の全体が発光手段と重なる場合などが例示される。変位手段の変位態様としては、
変位手段が発光手段側へ変位する場合や、変位手段が発光手段から離反して変位する場合
などが例示される。変位手段の向き(姿勢)の態様としては、変位手段の表面が発光手段
側を向く場合や、変位手段の裏面が発光手段側を向く場合や、その間の面が発光手段側を
向く場合などが例示される。
発光手段の発光態様としては、変位手段側へ向けて発光する発光手段が点灯、点滅また
は消灯する態様や、変位手段から離反する側へ向けて発光する発光手段が点灯、点滅また
は消灯する態様などが例示される。
遊技機ZB1において、前記可能領域は、前記変位手段が前記第1位置に配置される第
1状態と、前記変位手段が前記第1位置と異なる第2位置に配置される第2状態とで、前
記所定方向から視認される発光態様が異なる場合を構成可能とされることを特徴とする遊
技機ZB2。
遊技機ZB2によれば、遊技機ZB1の奏する効果に加え、変位手段の位置の変化によ
って発光態様を異ならせることができるので、変位手段単体の発光態様が同じままとしな
がら、遊技者に与える印象を突然変化させることができる。
遊技機ZB1又はZB2において、前記発光手段は、発光部が配設される基板と、前記
発光部から出射される光を屈折可能に配置される屈折手段と、を備え、前記基板は、前記
所定方向視で前記可能領域の外側に配置され、前記屈折手段は、前記所定方向視で前記可
能領域と重なる第1屈折部を備えることを特徴とする遊技機ZB3。
遊技機ZB3によれば、遊技機ZB1又はZB2の奏する効果に加え、第1屈折部を通
して視認される光の態様を、発光部から出射される光と、変位手段に基づく色や明暗との
組み合わせにより現すことができる。
また、基板の形成範囲を狭めることにより、他の構成部材、例えば変位手段の駆動力を
発生する駆動装置を配置する領域や、変位手段が変位するための空間を確保することがで
きる。
遊技機ZB3において、前記変位手段は、前記所定方向視で前記可能領域と重なる位置
における変位の方が、その他の位置における変位に比較して大きいことを特徴とする遊技
機ZB4。
遊技機ZB4によれば、遊技機ZB3の奏する効果に加え、発光手段が大きな空間を占
める位置では変位手段の変位を抑制し、発光手段が占める空間が小さな位置では変位手段
の変位を大きくすることができるので、発光手段および変位手段が共同で占める空間を抑
えながら、変位手段の変位の自由度を最大限確保することができる。
なお、変位の大小の態様は何ら限定されるものではない。例えば、変位手段の変位の絶
対値で比較しても良いし、相反する方向に正負を設けて比較しても良いし、変位手段の所
定方向(成分)の変位で比較しても良いし、変位手段に構成され変位する部材の個数の多
少を含めて比較しても良い。
遊技機ZB1からZB4のいずれかにおいて、前記変位手段は、前記所定方向から視認
可能な態様で発光する第2発光手段と、その第2発光手段から出射される光を透過させる
透過手段と、を備え、前記透過手段は、前記変位手段の変位方向に沿って、その方向と交
差する方向の幅が変化する形状であることを特徴とする遊技機ZB5。
遊技機ZB5によれば、遊技機ZB1からZB4のいずれかの奏する効果に加え、可能
領域を通して視認される第2発光手段の光の幅を、変位手段が変位区間のどの位置に配置
されているかによって変化させることができる。
遊技機ZB1からZB5のいずれかにおいて、前記可能領域は、液晶表示領域を視認可
能に開口される窓部の中央側に配置されることを特徴とする遊技機ZB6。
遊技機ZB6によれば、遊技機ZB1からZB5のいずれかの奏する効果に加え、可能
領域の発光態様の変化を、液晶表示領域側へ遊技者の視線を誘導することに利用すること
ができる。
なお、可能領域の配置態様は何ら限定されるものではなく、様々な態様が例示される。
例えば、窓部の周囲に点在する(可能領域が一か所である場合を含む)態様でも良いし、
窓部を囲う円(弧)状の態様でも良い。
遊技機ZB1からZB6のいずれかにおいて、前記発光手段が配設される基板を備え、
その基板は、前記可能領域側の端部において締結用の締結手段が配設されないことを特徴
とする遊技機ZB7。
遊技機ZB7によれば、遊技機ZB1からZB6のいずれかの奏する効果に加え、可能
領域側部における発光手段の配置スペースを確保することができると共に、締結手段の影
が可能領域に生じることを回避することができる。
遊技機ZB7において、前記所定方向視で、前記可能領域と前記基板との間を覆う態様
で覆設される覆設手段を備えることを特徴とする遊技機ZB8。
遊技機ZB8によれば、遊技機ZB7の奏する効果に加え、覆設手段により、可能領域
と基板との境界位置を隠しているので、基板の端部付近において光の視認性が悪化する場
合であっても、それを遊技者に見せることを回避することができる。
遊技機ZB7又はZB8において、前記基板を保持する基板保持手段を備え、その基板
保持手段は、前記基板の組み付けを容易にするために隙間を形成する隙間形成部を備え、
その隙間形成部は、組立状態において閉塞されることを特徴とする遊技機ZB9。
遊技機ZB9によれば、遊技機ZB7又はZB8の奏する効果に加え、隙間形成部によ
って基板の組み付けを容易にする効果を奏しながら、隙間形成部から光が漏れるなどの不
具合を回避することができる。また、この隙間形成部を他の部材との係合に利用し、他の
部材の位置合わせに活用しても良い。
遊技機ZB7からZB9のいずれかにおいて、前記基板は、配線が連結されるコネクタ
部を備え、そのコネクタ部は、前記可能領域側の端部から離れた位置に配設されることを
特徴とする遊技機ZB10。
遊技機ZB10によれば、遊技機ZB7からZB9のいずれかの奏する効果に加え、コ
ネクタ部に連結される配線に負荷を与えることで、可能領域側の端部を起点とするモーメ
ントを生じさせることができるので、基板を直接取り出せない状況であっても、基板を容
易に取り出すことができる。
<複数部材への駆動力の伝達、伝達と遮断との切替>
変位可能に構成される変位手段と、その変位手段を変位させるための駆動力を発生させ
る駆動手段と、その駆動手段が発生させる駆動力を所定の状態で前記変位手段へ伝達可能
に構成される伝達手段と、を備える遊技機において、前記伝達手段は、前記変位手段の所
定の被伝達部に駆動力を伝達する伝達部を備え、前記駆動手段の駆動状態において、前記
伝達部が前記被伝達部に非当接とされる場合に前記変位手段の変位を抑制可能に構成され
ることを特徴とする遊技機ZC1。
パチンコ機等の遊技機において、駆動力伝達に利用される円柱部が変位部材の凹部に案
内されるよう構成され、円柱部の配置と変位部材の姿勢とが対応する遊技機がある(例え
ば、特開2010-234152号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、
変位部材の姿勢の維持が円柱部による支持で行われることから、変位部材の姿勢を維持し
た状態において円柱部を利用した他の演出を行うことが困難となるという問題点があった
これに対し、遊技機ZC1によれば、伝達部が非当接の状態でも変位手段の変位を抑制
可能に構成されているので、変位手段の姿勢を維持した状態において伝達部を他の演出に
利用することができる。
なお、伝達手段の態様は、何ら限定されるものではない。例えば、変位手段と駆動手段
との間に配置される単一または複数のギアでも良いし、複数の部材が相互に影響し合うス
ライダクランクやカム等の機構に例示される態様でも良い。
なお、変位を抑制可能とする態様は、何ら限定されるものではない。例えば、重力やバ
ネ部材に基づく弾性力により付勢される態様でも良いし、爪状の部材で係止(係合)され
る態様でも良いし、ストッパとしての機能を有する部材に当接して抑制される態様でも良
い。また、抑制可能としては、変位手段の変位を低減する態様や、変位手段の変位を防止
する(規制する)態様等が例示される。
遊技機ZC1において、前記伝達手段は、前記伝達部の移動軌跡に沿って形成される形
成部を備え、その形成部は、前記伝達部が前記変位手段に対して前記変位手段の移動方向
で非当接である状態において前記変位手段と当接可能に構成されることを特徴とする遊技
機ZC2。
遊技機ZC2によれば、遊技機ZC1の奏する効果に加え、形成部と変位手段との当接
により変位手段の変位を抑制することができるので、外力に対する変位手段の配置の安定
性を向上することができる。
遊技機ZC2において、前記形成部は、前記伝達部から前記伝達手段の変位方向に沿っ
て延設され、前記変位手段との間隔が前記伝達部と前記変位手段との間隔に比較して長く
なるよう構成されることを特徴とする遊技機ZC3。
遊技機ZC3によれば、遊技機ZC2の奏する効果に加え、変位手段と伝達手段との対
向方向において、駆動力の伝達時に負荷が発生する箇所と、変位抑制時に負荷が発生する
箇所とを部分的にずらすことができる。
遊技機ZC3において、前記変位手段は、前記被伝達部に対して前記変位手段の移動方
向一側に形成される一側機能部と、前記被伝達部に対して前記変位手段の移動方向他側に
形成される他側機能部と、を備え、前記一側機能部は、前記形成部の移動軌跡と同一平面
で構成され、前記他側機能部は、前記形成部の移動軌跡の外方に構成されることを特徴と
する遊技機ZC4。
遊技機ZC4によれば、遊技機ZC3の奏する効果に加え、形成部により移動が抑制さ
れる移動方向を、片側方向に設定することができる。
遊技機ZC1からZC4のいずれかにおいて、前記変位手段は、第1変位手段と、その
第1変位手段とは異なる第2変位手段とを備え、前記伝達手段は、前記第1変位手段およ
び第2変位手段への伝達態様を動作区間ごとに変化可能に構成されることを特徴とする遊
技機ZC5。
なお、伝達態様の切り替え方は何ら限定されるものではない。例えば、第1変位手段ま
たは第2変位手段の一方に駆動力が伝達される場合には、他方への駆動力伝達を遮断する
態様でも良いし、第1変位手段と第2変位手段とに伝達される駆動力の割合を変化させる
態様でも良い。
遊技機ZC5によれば、遊技機ZC1からZC4のいずれかの奏する効果に加え、一の
伝達手段により複数の変位手段を異なる変位態様で変位させることができる。
遊技機ZC5において、前記第1変位手段は、前記伝達手段の一側に配設され、前記第
2変位手段は、前記伝達手段の他側に配設されることを特徴とする遊技機ZC6。
遊技機ZC6によれば、遊技機ZC5の奏する効果に加え、第1変位手段と第2変位手
段の変位態様の組み合わせの設定自由度を向上することができる。
なお、第1変位手段と第2変位手段との変位態様の組み合わせは何ら限定されるもので
はない。例えば、第1変位手段と第2変位手段とが同期して変位するタイミングを含むも
のでも良いし、第1変位手段と第2変位手段とに対する駆動力の伝達または遮断が反転す
るよう構成され同期して変位することは無いものでも良い。
また、同期して変位するタイミングを含む場合において、第1変位手段および第2変位
手段の相対速度が変化することで変位態様を変化させるものでも良い。
遊技機ZC5又はZC6において、前記第1変位手段の変位の方向と、前記第2変位手
段の変位の方向とが逆方向に設定されることを特徴とする遊技機ZC7。
遊技機ZC7によれば、遊技機ZC5又はZC6の奏する効果に加え、共通の領域にお
いて第1変位手段と第2変位手段とを相互に視認させることができるので、第1変位手段
および第2変位手段が変位する演出領域が狭い場合であっても、効果的な演出を実行する
ことができる。
なお、第1変位手段と第2変位手段との態様は何ら限定されるものではない。例えば、
前後積層される複数の変位手段を別タイミングで共通の領域に張り出させる態様でも良い
し、初期の配置は前後積層としながら複数の可動部材の移動中に共通の範囲を通過するよ
うに構成しても良い。
<負荷発生部が追い付いて当接することで停止位置のずれを防止>
変位可能に構成される第1変位手段と、所定方向に変位することで前記第1変位手段を
変位可能に構成される第2変位手段と、を備える遊技機において、前記第2変位手段は、
前記第1変位手段を変位させるために前記所定方向に沿う方向の負荷を与える負荷発生部
を備え、前記第1変位手段は、前記負荷発生部から負荷を受ける被負荷部を備え、前記負
荷発生部は、前記所定方向に沿った変位中に前記被負荷部から離れ、前記第1変位手段の
被負荷部とは異なる所定部に対して当接可能に構成されることを特徴とする遊技機ZD1
パチンコ機等の遊技機において、駆動力伝達に利用される円柱部が変位部材の凹部に案
内されるよう構成され、円柱部の配置と変位部材の姿勢とが対応する遊技機がある(例え
ば、特開2010-234152号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、
駆動伝達の不具合で円柱部が過度に移動した場合、変位部材の位置が移動端からずれてし
まい、遊技者に対して違和感を与える虞があるという問題点があった。
これに対し、遊技機ZD1によれば、負荷発生部は変位中に被負荷部から離れ、被負荷
部とは異なる所定部に当接されることから、第2変位手段に過度な変位が生じても、それ
によって第1変位手段が意図しない位置に配置されることを回避することができる。
遊技機ZD1において、前記負荷発生部は、前記第1変位手段が変位可能区間の一方側
の端部に配置された状態で、前記所定方向の他方側から一方側へ向けた負荷を前記所定部
に対して付与可能に構成されることを特徴とする遊技機ZD2。
遊技機ZD2によれば、遊技機ZD1の奏する効果に加え、第1変位手段が所定方向の
一方の端部に配置された場合に、負荷発生部から第1変位手段に対して、所定方向の他方
側から一方側へ向かう方向の負荷が与えられるので、第1変位手段を所定方向の一方側の
端部に負荷により押し付けることができる。
遊技機ZD1又はZD2において、前記第2変位手段を駆動可能に構成される駆動手段
を備え、前記負荷発生部は、前記被負荷部よりも前記所定方向の他方側において前記第1
変位手段に当接することを特徴とする遊技機ZD3。
遊技機ZD3によれば、遊技機ZD1又はZD2の奏する効果に加え、負荷発生部と第
1変位手段との当接により第2変位手段を機械的に停止させることができるので、駆動力
停止のタイミングの精度が低くとも第1変位手段および第2変位手段の終端位置を一定と
し易くすることができる。これにより、第1変位手段および第2変位手段の停止を急激に
設定しながら、第1変位手段および第2変位手段が終端位置から位置ずれすることを抑制
することができる。
また、第2変位手段が過度に移動するという稀に発生する事象への対策を行う部位を、
毎回の駆動力伝達で負荷を受ける被負荷部とは別の箇所に設けることにより、被負荷部が
変形していても、問題なくフェイルセーフ機能が発揮できる。
遊技機ZD1からZD3のいずれかにおいて、前記第1変位手段を前記所定方向の一方
の端部で規制可能な規制手段を備えることを特徴とする遊技機ZD4。
遊技機ZD4によれば、遊技機ZD1からZD3のいずれかの奏する効果に加え、規制
手段により第1変位手段を所定方向の一方の端部で規制している間において、第2変位手
段を第1変位手段に対して独立して変位させることができる。
なお、規制手段の態様は何ら限定されるものではない。例えば、第1変位手段の変位方
向と交差する方向で出入りし、係合する爪状の部材でも良いし、重力や弾性部材による付
勢力で規制しても良いし、第2変位手段の一部により構成されても良い。
遊技機ZD1からZD4のいずれかにおいて、前記第1変位手段が前記所定方向の一方
の端部に配置されたことを検出可能に構成される検出手段を備え、前記第1変位手段は、
前記検出手段に位置を検出される被検出部を備え、前記負荷発生部は、前記被検出部と当
接することを特徴とする遊技機ZD5。
遊技機ZD5によれば、遊技機ZD1からZD4のいずれかの奏する効果に加え、当接
時の負荷により破損する箇所を被検出部に限定することができる。
なお、第2変位手段の変位回数(駆動回数)から算出可能な寿命と、検出片の耐久性と
をリンクさせておくことで、検出片の破損に基づく検出不良を判定することで、第2変位
手段の交換時期(メンテナンス時期)を把握することができる。
遊技機ZD1からZD5のいずれかにおいて、前記負荷発生部から前記所定部に対して
与えられる負荷の方向が、前記負荷発生部から前記被負荷部に対して与えられる負荷の方
向に対して交差することを特徴とする遊技機ZD6。
遊技機ZD6によれば、遊技機ZD1からZD5のいずれかの奏する効果に加え、第1
変位手段の動作方向を複数通り容易することができる。
遊技機ZD1からZD6のいずれかにおいて、前記被負荷部と前記所定部とは、前記所
定方向に対して直交する方向に所定間隔離れて配設されることを特徴とする遊技機ZD7
遊技機ZD7によれば、遊技機ZD1からZD6のいずれかにおいて、被負荷部と所定
部とが、所定方向に対して直交する方向から視認した場合に同じ位置に配置されるので、
被負荷部と所定部との配置に必要な領域を狭めることができる。
<追従手段の柔軟性を利用して保持する技術思想>
所定領域を変位可能に構成される変位手段と、前記変位手段の変位に追従する追従手段
と、を備える遊技機において、前記追従手段の所定部が前記所定領域側に進入することを
防止する防止手段を備えることを特徴とする遊技機ZE1。
パチンコ機等の遊技機において、柔軟な配線が変位手段の変位の方向に沿って取り回さ
れるよう構成される遊技機がある(例えば、特開2012-157474号公報を参照)
。しかし、上述した従来の遊技機では、配線の長さを変位手段との対比で設定することで
変位手段の変位時に配線の撓みが生じにくいというメリットがある反面、変位手段への配
線の噛み込みを防止するために変位手段の各所に配線が相対変位しないように仮固定する
仮固定部を形成する必要が生じることに加え、その仮固定部に配線を這わせつつ変位手段
を所定位置に配置しつつという組み付けとなるので組立に時間がかかるのが通常である。
これにより、設計自由度の低下および組立効率の低下を招く可能性があるという問題点が
あった。
これに対し、遊技機ZE1によれば、防止手段によって、配線などに例示される追従手
段が、所定領域側に変位することが防止されるので、追従手段が変位手段と擦れて損傷す
ることを抑制することができる。これにより、変位手段に複数の仮固定部を形成する必要
を無くすことができ、変位手段の設計自由度の向上および組立効率の向上を図ることがで
きる。
遊技機ZE1において、前記防止手段は、前記変位手段の変位に伴い変位手段との距離
の変化が生じる所定方向に前記追従手段を相対変位可能に支えることを特徴とする遊技機
ZE2。
遊技機ZE2によれば、遊技機ZE1の奏する効果に加え、防止手段は、変位手段の変
位に伴い防止手段と変位手段との距離に変化が生じる方向に変位可能な態様で追従手段を
支えるので、結束バンドなどの固定部材で追従手段の位置を固定する場合に比較して、追
従手段に与えられる負荷を低減することができる。
なお、防止手段の態様は何ら限定されるものではない。例えば、追従手段を巻き付け可
能な柱状部でも良いし、追従手段を挟み込み可能な爪状部でも良い。また、防止手段を柱
状部として形成する場合に、例えば、その柱状部が部材同士を締結固定する場合に用いら
れる締結部として形成されても良いし、部材同士を組み付ける際の位置合わせに用いられ
る位置決め部として形成されても良い。
また、追従手段の態様は何ら限定されるものではない。例えば、変位手段に電気を供給
する電気配線でも良いし、変位手段の変位に基づいて変位する帯状部材であって、表面に
図形や模様が描画され、その図形や模様を遊技者に視認させて演出を補助する帯状演出部
材でも良いし、変位手段の変位を補助する付勢力を発生するコイルスプリング等の弾性手
段でも良い。
遊技機ZE1又はZE2において、前記追従手段は、前記変位手段に電気を供給可能に
構成されることを特徴とする遊技機ZE3。
遊技機ZE3によれば、遊技機ZE1又はZE2の奏する効果に加え、変位手段に良好
に電気を供給することができる。
遊技機ZE1からZE3のいずれかにおいて、前記所定方向は、前記変位手段が変位す
る方向と交差する方向であって、前記追従手段は、前記防止手段の周りを囲むように構成
されることを特徴とする遊技機ZE4。
遊技機ZE4によれば、遊技機ZE1からZE3のいずれかの奏する効果に加え、追従
手段が片側に大きく張り出す事態を避けることができる。即ち、追従手段が変位可能な範
囲を防止手段の両側に配置することができるので、追従手段と他の部材との干渉を避ける
必要がある領域を防止手段の周囲の範囲に限定することができる。
また、変位手段の変位終端から変位方向外側に、追従手段を進入させるための逃げ部を
構成することを不要にできる。これにより、変位手段を省スペースで配設することができ
る。
遊技機ZE1からZE4のいずれかにおいて、前記変位手段の少なくとも一部を遮蔽す
る遮蔽手段を備え、前記追従手段は、前記変位手段に対して前記遮蔽手段の内方位置にお
いて連結されることを特徴とする遊技機ZE5。
遊技機ZE5によれば、遊技機ZE1からZE4のいずれかの奏する効果に加え、追従
手段と変位手段との連結部が遊技者に視認されることを、遮蔽手段で回避することができ
る。なお、ここでいう内方とは、正面視における縁部を外形とした場合における、内側方
向を意味する。
遊技機ZE5において、前記変位手段は、第1軸を中心に回転可能に構成され、その第
1軸は、前記遮蔽手段の外縁部に配設されることを特徴とする遊技機ZE6。
遊技機ZE6によれば、遊技機ZE5の奏する効果に加え、追従手段を遊技者の視界に
入らないようにしながら、変位手段の遮蔽手段の外形(外縁部)からの張出量を大きく確
保することができる。
遊技機ZE5又はZE6において、前記防止手段は、前記第1軸を中心とする前記変位
手段の回転可能角度を等分する直線であって、前記第1軸を通る直線上に配設されること
を特徴とする遊技機ZE7。
遊技機ZE7によれば、遊技機ZE5又はZE6の奏する効果に加え、追従手段の変位
量の絶対値を抑えることができる。
遊技機ZE1からZE7のいずれかにおいて、前記変位手段は、前記追従手段を変位軌
跡から離反する方向に案内する案内部を備えることを特徴とする遊技機ZE8。
遊技機ZE8によれば、遊技機ZE1からZE7のいずれかの奏する効果に加え、変位
手段と擦れることを防止することができ、追従手段の耐久性の向上を図ることができる。
遊技機ZE8において、前記案内部は、前記所定領域の外形と直交する方向へ延設され
ることを特徴とする遊技機ZE9。
遊技機ZE9によれば、遊技機ZE8の奏する効果に加え、変位手段の付近において追
従手段が占める領域を狭くすることができ、追従手段が通過可能な空隙の領域を狭くする
ことができるので、空隙が大きい場合に比較して変位手段を保持する外部手段の剛性を向
上することができる。
遊技機ZE1からZE9のいずれかにおいて、前記追従手段は、紐状または帯状に形成
され、一方の端部が前記変位手段に連結され、他方の端部が遊技機に連結され、両端部へ
向けて前記所定領域の一側から案内されることを特徴とする遊技機ZE10。
遊技機ZE10によれば、遊技機ZE1からZE9のいずれかの奏する効果に加え、追
従手段の両端部において、所定領域の一側から引っ張る方向の負荷をかけることができる
。これにより、追従手段全体で、案内部から与えられる負荷とのバランスをとることがで
きる。
遊技機ZE1からZE10のいずれかにおいて、前記追従手段は、前記変位手段が変位
前位置から変位後位置へ変位することにより緩む向きで前記防止手段に巻かれるよう構成
されることを特徴とする遊技機ZE11。
遊技機ZE11によれば、遊技機ZE1からZE10のいずれかの奏する効果に加え、
変位手段の変位を追従手段の緩み(たるみ)で吸収することにより、追従手段に過大な負
荷が生じることを抑制することができる。
遊技機ZE1からZE11のいずれかにおいて、前記変位手段との間に前記追従手段が
配置される配置手段を備え、その配置手段の位置合わせを行う位置合わせ部を備え、その
位置合わせ部は、前記追従手段の移動軌跡の外方に配置されることを特徴とする遊技機Z
E12。
遊技機ZE12によれば、遊技機ZE1からZE11のいずれかの奏する効果に加え、
位置合わせ部が追従手段の変位スペースを侵食することを回避できるので、変位手段の変
位に伴って追従手段に与えられる負荷を最小限に抑えることができる。
遊技機ZE12において、前記追従手段は、前記防止手段の周囲に巻かれるよう構成さ
れ、前記追従手段は、第1変位部(弱変位部)と、その第1変位部よりも変位が大きく設
定される第2変位部(強変位部)とを備え、前記第1変位部は、前記第2変位部と前記配
置手段との間に配置されることを特徴とする遊技機ZE13。
遊技機ZE13によれば、遊技機ZE12の奏する効果に加え、追従手段の配置手段と
当接して損傷が生じやすい箇所を限定することができる。そのため、補強の必要な箇所を
限定することができるので、低コストで耐久性向上を図ることができる。
なお、第1変位部および第2変位部の変位の大小の比較の態様は何ら限定されるもので
はない。例えば、変位前後の位置の直線距離を比較するものでも良いし、変位が複数方向
で生じる場合に、所定方向(又は所定面上)の変位に限定して比較するものでも良い。
遊技機ZE12又はZE13において、前記防止手段は、前記配置手段から突設される
突設部を備え、その突設部に前記追従手段が巻かれることを特徴とする遊技機ZE14。
遊技機ZE14によれば、遊技機ZE12又はZE13の奏する効果に加え、配置手段
により自重で垂れる追従手段を下支えしながら、上方から固定手段を配置手段に組み付け
ることができるので、追従手段、配置手段および固定手段の組み付けを容易に行うことが
できる。
<正逆回転で変位態様(伝達態様)が変わる技術思想>
駆動手段と、その駆動手段の駆動力により変位可能に構成される変位手段と、前記駆動
手段が発生する駆動力を前記変位手段へ伝達可能に構成される伝達手段と、を備える遊技
機において、前記駆動手段は、第1方向へ駆動力を発生させる第1駆動態様と、前記第1
方向と異なる第2方向へ駆動力を発生させる第2駆動態様とで動作可能に構成され、前記
変位手段は、前記第1駆動態様で駆動される第1変位態様と、前記第2駆動態様で駆動さ
れる第2変位態様とで変位可能に構成されることを特徴とする遊技機ZF1。
パチンコ機等の遊技機において、共通の駆動装置による駆動力で変位する第1変位手段
と第2変位手段とを備え、駆動装置の駆動方向を正逆で反転することで変位の向きが反転
するよう構成される遊技機がある(例えば、特開2013-146413号公報を参照)
。しかし、上述した従来の遊技機では、駆動装置を正方向に駆動させる長さによって第1
変位手段と第2変位手段との変位態様が変化するに留まり、駆動装置の駆動方向を正逆で
入れ替たとしても、第1変位手段と第2変位手段とが共に変位するものであった。そのた
め、駆動装置として正逆方向に駆動可能な装置を採用したことによる演出効果の向上の程
度が不十分であるという問題点があった。
これに対し、遊技機ZF1によれば、駆動力を発生させる方向を変化させることで、変
位手段の変位態様を変化可能に構成されるので、駆動力の発生方向を複数設定可能な駆動
装置を利用した演出効果を十分に向上させることができる。
遊技機ZF1において、前記変位手段へ向けた光を発射する発光手段を備え、前記変位
手段は、前記発光手段から発射される光の光軸を通過する態様で変位可能に構成されるこ
とを特徴とする遊技機ZF2。
遊技機ZF2によれば、遊技機ZF1の奏する効果に加え、発光手段から発射される光
が変位手段と交差する位置を変位手段の変位中に変化させることができるので、変位手段
の照らされる位置が時間経過で変化する煌びやかな演出を行うことができる。
遊技機ZF1又はZF2において、前記伝達手段の少なくとも一部の変位を抑制する変
位抑制手段を備え、前記伝達手段は、前記第1駆動態様または前記第2駆動態様の少なく
とも一方において、前記駆動手段の駆動力の伝達が抑制される抑制領域を備え、前記変位
抑制手段は、前記抑制領域における所定の変位を抑制可能に構成されることを特徴とする
遊技機ZF3。
遊技機ZF3によれば、遊技機ZF1又はZF2の奏する効果に加え、変位抑制手段に
よって、伝達手段が駆動力の伝達が抑制されている時に意図せず変位することにより、意
図しない変位態様で変位手段が変位することを防止することができる。
また、変位手段を他の部材に直接的に当接させることで変位手段を停止させる場合に比
較して、変位手段の視認性を高く維持することができる。そのため、適切な変位態様の変
位手段を遊技者から見やすく構成することができる。
なお、変位抑制手段の態様は何ら限定されるものではない。例えば、ダンパ装置などに
代表される粘性の抵抗を生じる係合装置でも良いし、自重により抵抗力を生じる抵抗装置
でも良いし、自重による抵抗力が不十分となり易い場合(例えば、変位手段の変位方向が
水平方向に沿う場合)では、重力の付勢で空回り動作を抑制することできないので、例え
ば、トルクリミッタ等の変位態様に応じて抵抗が可変となる装置でも良い。
遊技機ZF3において、前記変位抑制手段の変位を検出可能に構成される検出手段を備
え、前記変位抑制手段は、前記抑制領域における伝達手段の動作速度が所定速度よりも低
い場合に抵抗を発生させ、前記抑制領域における伝達手段の動作速度が所定速度以上の場
合に抵抗が抑制されるよう構成され、前記検出手段は、前記変位抑制手段が抵抗を発生さ
せる位置において前記変位抑制手段の被検出部を検出可能に配置されることを特徴とする
遊技機ZF4。
遊技機ZF4によれば、遊技機ZF3の奏する効果に加え、検出手段を、変位抑制手段
の停止位置の検出と、変位抑制手段における伝達手段の抑制領域における変位の抑制が良
好に機能しているかの検出との両方に利用することができる。
遊技機ZF1からZF4のいずれかにおいて、前記変位手段は、第1軸を中心に回転変
位する第1変位手段と、前記第1軸を中心として前記第1変位手段の外側を回転変位する
第2変位手段を備え、前記第1駆動態様または前記第2駆動態様において、前記第2変位
手段の変位を抑制可能に構成されることを特徴とする遊技機ZF5。
遊技機ZF5によれば、遊技機ZF1からZF4のいずれかの奏する効果に加え、第1
駆動態様または第2駆動態様において、第2変位手段の変位を抑制可能に構成されるので
、この抑制される状態において、第2変位手段が遊技者と第1変位手段との間に配置され
視界を遮る場合と、第2変位手段が遊技者と第1変位手段との間の外方に配置され視界を
遮らない場合の2通りの演出態様を構成可能であり、加えて、第2変位手段の変位を抑制
しない駆動態様でも変位可能なので、合わせて3通りの変位態様で変位手段による演出を
構成することができる。
遊技機ZF1からZF5のいずれかにおいて、前記伝達手段は、前記変位手段との連結
位置側に光透過性材料から形成される光透過手段を備えることを特徴とする遊技機ZF6
遊技機ZF6によれば、遊技機ZF1からZF5のいずれかの奏する効果に加え、光透
過手段により、変位手段の組み付けを容易にする効果と、変位手段へ向けて光を導通させ
ることによる発光演出を可能とする効果とを奏することができる。
遊技機ZF1からZF6のいずれかにおいて、前記変位手段は、第1軸を中心に回転変
位する第1変位手段と、前記第1軸を中心として回転変位し前記第1変位手段の前記伝達
手段との連結位置よりも外方で前記伝達手段に連結される第2変位手段とを備え、前記第
1軸方向視において、前記第2変位手段が前記第1変位手段と重なって構成されることを
特徴とする遊技機ZF7。
遊技機ZF7によれば、遊技機ZF1からZF6のいずれかの奏する効果に加え、第2
変位手段の抜け止めを第1変位手段で行うことができる。これにより、別途の抜け止め部
材の配設を不要とすることができる。
<デバイスの隣に振動装置(P9方針1)>
遊技者が操作可能に構成される第1操作手段と、その第1操作手段とは違う位置に配設
され遊技者が操作可能に構成される第2操作手段と、前記第1操作手段に対して前記第2
操作手段側に配設され、前記第1操作手段および第2操作手段へ向けた負荷を発生可能に
構成される負荷発生手段とを備えることを特徴とする遊技機ZG1。
パチンコ機等の遊技機において、複数の操作デバイスと、それら操作デバイスを駆動さ
せる演出をするための駆動装置とを備える遊技機がある(例えば、特開2016-159
178号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、各操作デバイスに振動装置
が配設されているので、各操作デバイスを配置するために必要なスペースが嵩み、配置可
能な操作デバイスの個数が限定され易かったり、駆動装置の個数が多くなることでコスト
高になったりするという問題点があった。
これに対し、遊技機ZG1によれば、負荷発生手段が、第1操作手段に対して第2操作
手段側に配設されるので、負荷発生手段を第1操作手段および第2操作手段(即ち、複数
の操作手段)を駆動させるために兼用することができる。これにより、第1操作手段およ
び第2操作手段の配置に必要なスペースを削減することができ、配置可能な操作手段の個
数の上限を引き上げることができる。加えて、負荷発生手段の個数も低減することができ
るので、遊技機を構成するための費用を抑えることができる。
なお、負荷発生手段の態様は何ら限定されるものではない。例えば、振動(高速繰り返
し変位)可能に構成される手段でも良いし、ポンプのように所定の周期で負荷を発生させ
る手段でも良いし、カムの変位により姿勢変化するアーム部材から構成される手段でも良
い。また、負荷の態様は何ら限定されるものではない。例えば、当接状態で機械的に伝達
される負荷でも良いし、非当接の状態で伝達される負荷(風圧、音圧、高圧等)でも良い
遊技機ZG1において、前記負荷発生手段は、前記第1操作手段と前記第2操作手段と
の間に配設されることを特徴とする遊技機ZG2。
遊技機ZG2によれば、遊技機ZG1の奏する効果に加え、第1操作手段および第2操
作手段の双方に同程度に負荷を伝達することができる。
遊技機ZG1又はZG2において、前記第1操作手段は、遊技領域へ向けて遊技球を発
射させるために操作され、前記負荷発生手段は、前記第1操作手段を所定方向から少なく
とも部分的に覆う覆設手段に配設されることを特徴とする遊技機ZG3。
遊技機ZG3によれば、遊技機ZG1又はZG2の奏する効果に加え、第1操作手段を
操作する遊技者の手指を第1操作手段との間に挟む位置に負荷発生手段が配設されること
で、遊技者の手指に負荷発生手段から発生する負荷が伝達し易く構成することができる。
例えば、第1操作手段に手指を近づけ操作し、操作終了後に第1操作手段から手指を離
すという遊技者の手指の移動の過程において、遊技者の手指が通り易い位置に覆設手段を
配置する(手指と干渉し易い方向から覆うように覆設手段を配置する)ことで、手指の移
動中に特に負荷発生手段の負荷を遊技者に伝達し易いように構成することができる。
また、例えば、覆設手段を、遊技者が第1操作手段を操作する際に高い確率で手指が接
触する位置に配置することで、第1操作手段の操作中に亘り負荷発生手段の負荷が遊技者
に伝達し易い状態を構成することができる。
なお、本思想は、第1操作手段に負荷発生手段を配設する思想とは異なるものである。
即ち、負荷発生手段は、第1操作手段に対して第2操作手段側に配設されているので、負
荷発生手段は、第1操作手段とは異なる位置に配設されている。
遊技機ZG3において、前記負荷発生手段と、前記第1操作手段および前記第2操作手
段との間に介在し、前記第1操作手段および第2操作手段へ負荷を伝達可能に構成される
介在手段を備え、その介在手段は、前記第1操作手段への振動伝達の強度が、前記第2操
作手段への振動伝達の強度よりも高くなるように構成されることを特徴とする遊技機ZG
4。
遊技機ZG4によれば、遊技機ZG3の奏する効果に加え、負荷伝達を第1操作手段側
へ集中させることができる。
遊技機ZG4において、介在手段は、前記負荷発生手段の駆動に伴いその負荷発生手段
が変位することにより、負荷伝達の強度を変化可能に構成されることを特徴とする遊技機
ZG5。
遊技機ZG5によれば、遊技機ZG4の奏する効果に加え、負荷発生手段の非駆動時に
比較して、負荷発生手段の駆動時の方が、介在手段を介して伝達される負荷の強度を向上
することができるので、遊技者がパチンコ機に与える負荷等で第1操作手段と第2操作手
段とが連動して動作(振動)する度合いを抑制しつつ、負荷発生手段の駆動時には、第1
操作手段と第2操作手段とを強く動作(振動)させる演出を実行することができる。
遊技機ZG1からZG5のいずれかにおいて、前記負荷発生手段を変位可能に保持する
保持手段を備え、その保持手段は、負荷発生手段の変位を案内する案内部を備えることを
特徴とする遊技機ZG6。
遊技機ZG6によれば、遊技機ZG1からZG5のいずれかの奏する効果に加え、負荷
発生手段の変位方向を規定することで、遊技者の安全を確保することができる。即ち、負
荷発生手段の振動により変位する被変位部材が、意図せず遊技者に衝突する等の不具合の
発生を防止することができる。
また、負荷発生手段自体の構造に関わらず、望みの方向に案内すれば負荷発生手段を望
みの方向に変位させることができるので、望みの動作(振動)演出を実現するために採用
する負荷発生手段の自由度を向上させることができる。
遊技機ZG6において、前記保持手段は、前記案内部に案内される方向と交差する交差
方向への前記負荷発生手段の変位を許容する態様で構成されることを特徴とする遊技機Z
G7。
遊技機ZG7によれば、遊技機ZG6の奏する効果に加え、非駆動状態と駆動状態との
切替時に交差方向へ変位するように負荷発生手段を構成でき、切替時と、駆動状態(安定
状態)とで異なる態様で負荷発生手段を変位させることができる。これにより、負荷発生
手段による演出効果を向上することができる。
なお、変位を許容する態様としては、種々の態様が例示される。例えば、保持手段を案
内する第2保持手段を備え、その第2保持手段による案内方向が案内部の案内方向と交差
するように構成しても良いし、負荷発生手段が保持手段との間に柔軟な部材を介在するよ
うに構成され、その柔軟な部材の変形により変位が生じるものでも良い。
<覆設手段に振動手段(P9方針2)>
枠形状に構成される枠手段と、前記枠手段の少なくとも一部を正面側から覆う覆設手段
と、その覆設手段に配設され振動可能に構成される振動手段とを備え、前記覆設手段は、
変位が許容される許容部を備え、その許容部を介して前記振動手段の振動を伝達可能に構
成されることを特徴とする遊技機ZH1。
パチンコ機等の遊技機において、正面枠と、その正面枠の前側に配設される振動手段と
を備える遊技機がある(例えば、特開2015-159837号公報を参照)。しかし、
上述した従来の遊技機では、振動手段の振動を正面枠側(内部機構側)に所定強度以上の
振動が伝達しない程度に抑える必要があり、振動演出の観点から改善の余地があるという
問題点があった。
これに対し、遊技機ZH1によれば、振動手段が、覆設手段に配設され、覆設手段の変
位が許容されることから、覆設手段を介して遊技者側へ振動を伝達可能な一方、覆設手段
の変位により振動を吸収することで、枠手段側への振動の伝達を抑制することができる。
これにより、振動手段の振動強度として許容される程度を高めることができる。
なお、許容部の態様は何ら限定されるものではない。例えば、スライド、リン又はギア
等の変位を前提とした連結態様で構成され、スライド、リンク又はギア等が動作すること
で変位が生じるものでも良いし、他の部分に比較して材質または構造から柔軟に構成され
、過負荷が与えられることで変位が生じるものでも良い。
遊技機ZH1において、前記覆設手段は、水平方向への変位の許容量に比較して、鉛直
方向への変位の許容量の方が小さくなるように構成されることを特徴とする遊技機ZH2
遊技機ZH2によれば、遊技機ZH1の奏する効果に加え、許容部の効果は水平方向の
変位で維持しながら、遊技者が覆設手段に手を乗せるなど覆設手段に対して重力方向の負
荷が与えられた場合に、覆設手段が過度に変位して、遊技者の姿勢が乱れることを防止す
ることができる。即ち、鉛直方向の変位の許容量を小さく抑えることで、製品としての構
造安定化を図ることができる。
遊技機ZH1又はZH2において、前記覆設手段は、前記枠手段側が開放した袋状に構
成されることを特徴とする遊技機ZH3。
遊技機ZH3によれば、遊技機ZH1又はZH2の奏する効果に加え、枠手段側が開放
した袋状に構成されることから、その袋の縁部と枠手段とが対向配置されることになり、
接触し振動伝達が行われる覆設手段と枠手段との接触面積を小さくすることができる。こ
れにより、枠手段側への振動伝達を抑制することができるので、枠手段側に配設される主
要基板や球通路や主要な電気構成に振動が伝達されることを回避できる。
遊技機ZH1からZH3のいずれかにおいて、前記振動手段は、前記枠手段側に配設さ
れる配設部を備え、前記枠手段は、前記配設部を支持する支持部を備え、前記配設部は、
前記支持部に比較して変形抵抗が低く構成されることを特徴とする遊技機ZH4。
遊技機ZH4によれば、遊技機ZH1からZH3のいずれかの奏する効果に加え、枠手
段側への振動伝達の抑制を維持しながら、振動手段の変位範囲を制限し、更に、配設部が
硬く構成される場合に比較して、変形抵抗が低いことを利用して食い込みを生じさせるこ
とができ、振動手段の枠手段側への変位量の絶対値を大きく確保することができる。これ
により、振動手段が配設される覆設手段を大きく変位させ易くすることができる。
遊技機ZH1からZH4のいずれかにおいて、前記覆設手段は、第1覆設部と、その第
1覆設部に比較して変形抵抗の低い第2覆設部とを備え、前記振動手段は、前記第1覆設
部および第2覆設部に連結され、前記第1覆設部と局所的に当接可能な当接部を備えるこ
とを特徴とする遊技機ZH5。
遊技機ZH5によれば、遊技機ZH1からZH4のいずれかの奏する効果に加え、変形
抵抗の高い第1覆設部と、当接部とを局所的に当接させることにより、その当接位置を振
動の不動点(基準点)として利用することができる。即ち、当接位置を基準とした振動手
段および第2覆設部の変位の絶対値を大きくすることができる。
遊技機ZH1からZH5のいずれかにおいて、遊技領域へ向けて遊技球を発射させるた
めに操作される球発射用操作手段を備え、前記覆設手段は、前記球発射用操作手段との間
に少なくとも所定部材を介することを特徴とする遊技機ZH6。
遊技機ZH6によれば、遊技機ZH1からZH5のいずれかの奏する効果に加え、球発
射用操作手段への振動伝達を抑制することができる。
<役物の変位により光自体を遮ることを特徴としたポイント>
発光手段と、前記発光手段からの光が照射される被照射手段とを備える遊技機において
、前記被照射手段の所定方向視における外形を残しながら、前記被照射手段の見え方を変
化させることを特徴とする遊技機ZI1。
パチンコ機等の遊技機において、可動役物に搭載され、発光演出を実行可能に構成され
る発光手段を備える遊技機がある(例えば、特開2015-208360号公報を参照)
。しかし、上述した従来の遊技機では、発光手段の光軸に干渉するように変位する部材は
配設されておらず、発光演出の態様を変化させるためには発光手段の制御をおこなう必要
があり、その制御のためにデータ容量が圧迫されたり、基板が大型化したりすることから
、発光演出の実現手法に関して改善の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機ZI1によれば、例えば、変位手段が第1位置と第2位置とを変位
可能に構成され、変位手段が変位することで発光手段から照射される光に干渉することが
できるよう構成することで、発光演出の態様を変位手段の変位で切り替えることができる
。従って、発光手段の制御を行うことなく発光演出の態様を変化させることができ、制御
のためのデータを不要としたり、制御のための回路を不要とすることで基板を小型化した
りすることができる。これにより、発光演出の実現手法に関して改善することができる。
なお、変位の態様は何ら限定されるものでは無く種々の態様が例示される。例えば、回
転でも良いし、直線的なスライドでも良いし、所定の曲線に沿う変位でも良い。変位手段
の変位の態様が直線的なスライドの場合において、そのスライドの方向が所定方向と一致
する場合の方が、スライドの方向が所定方向に対して交差する場合に比較して、変位手段
の外形の維持を行い易くすることができる。
なお、被照射手段の態様は、何ら限定されるものではない。例えば、光軸と交差する回
転軸で回転するように構成され、姿勢の違いで投影面積が変化しても良いし、姿勢変化が
生じずとも、内部から部材が張り出すように構成され拡大縮小変位することで相対的な投
影面積が変化するとしても良い。
変位手段の態様は、何ら限定されるものではない。例えば、被照射手段の周りを回転変
位するように構成されても良いし、平面上をスライドして被照射手段の側方(発光手段と
の間)に入り込むようにしても良い。
また、変位手段の外形を残すようにする場合の態様は、何ら限定されるものではない。
例えば、変位手段が停止しているように視認される態様でも良いし、被照射手段に比較し
て変位量の絶対値が小さくされ、変位手段の変位が遊技者に認識されないように構成され
る態様でも良い。
また、発光手段に関連して変位手段が変位するようにしても良い。その変位のいずれか
のタイミングで発光手段が被照射手段側へ向くように構成すればよい。
発光手段の態様は、何ら限定されるものではない。例えば、位置を固定されるものでも
良いし、変位可能に構成されても良い。変位可能な状態において、発光手段が変位手段に
配設されていても良いし、発光手段と変位手段とが別々に(独立して)変位するものでも
良い。また、照射方向を固定されるものでも良いし、照射方向を可変とするものでも良い
発光手段の変位の態様は、被照射手段へ光軸を向けて被照射手段に近接離反する態様で
スライドするものでも良いし、被照射手段へ光軸を向けた状態で被照射手段の周りを回転
するものでも良い。
発光手段の発光態様は何ら限定されるものではない。例えば、常に点灯状態を維持する
ものでも良いし、点灯と消灯とが切り替えられるものでも良い。
遊技機ZI1において、前記被照射手段の見え方の違いは、前記被照射手段が前記発光
手段から照射される光を反射することで生じることを特徴とする遊技機ZI2。
遊技機ZI2によれば、遊技機ZI1の奏する効果に加え、発光手段が光を照射したら
直ちに被照射手段の違いを認識することができるので、光照射のタイミングに対する注目
力を向上することができる。なお、これによれば、被照射手段は、変位可能な手段でも、
変位不可能な手段でも良い。
遊技機ZI1又はZI2において、前記被照射手段の見え方の違いの程度は、前記被照
射手段の変位に基づいて変化することを特徴とする遊技機ZI3。
遊技機ZI3によれば、遊技機ZI1又はZI2の奏する効果に加え、被照射手段に対
する注目力を向上させることができる。
なお、被照射手段の見え方の違いの基礎となる変位の態様は、何ら限定されるものでは
ない。例えば、一定速度で継続する一定(周期)の変位でも良いし、不規則な変位でも良
い。また、瞬間的な変位でも良いし、遅速(遊技者が変位を把握し難い程に遅速、例えば
、1[mm/min]の変位等でも良い。
遊技機ZI1からZI3のいずれかにおいて、前記被照射手段は、前記発光手段からの
光を反射させる向きを変化させるように構成可能であることを特徴とする遊技機ZI4。
遊技機ZI4によれば、遊技機ZI1からZI3のいずれかにおいて、被照射手段の外
形を維持しながら、被照射手段を介して反射する光によって照らして目立たせる箇所を異
ならせることができる。
遊技機ZI1からZI3のいずれかにおいて、前記被照射手段が光を反射させる向きは
同一である一方、光の光量または色の少なくとも一方が異なるように構成可能であること
を特徴とする遊技機ZI5。
遊技機ZI5によれば、遊技機ZI1からZI3のいずれかの奏する効果に加え、被照
射手段の発光態様に対する注目力を向上することができる。
遊技機ZI1からZI5のいずれかにおいて、光軸が前記被照射手段の周囲に配置され
る変位手段の移動軌跡と非干渉となる照射態様で前記被照射手段に光を照射可能に構成さ
れる非遮蔽発光手段を備えることを特徴とする遊技機ZI6。
遊技機ZI6によれば、遊技機ZI1からZI5のいずれかの奏する効果に加え、非遮
蔽発光手段から光を照射することで変位手段の配置に寄らず被照射手段に光を当てること
ができるので、被照射手段が必要以上に暗く視認されることを回避することができる。
遊技機ZI1からZI6のいずれかにおいて、前記被照射手段は、第1被照射手段と、
その第1被照射手段へ向けて前記発光手段から照射される光を遮蔽可能な遮蔽位置に配置
可能に構成される第2被照射手段とを備え、前記第1被照射手段は、前記発光手段の光軸
方向視の面積が、前記第2被照射手段が前記遮蔽位置に配置されない場合に比較して、前
記第2被照射手段が前記遮蔽位置に配置される場合の方が小さくなるように構成されるこ
とを特徴とする遊技機ZI7。
遊技機ZI7によれば、遊技機ZI1からZI6のいずれかの奏する効果に加え、第1
被照射手段へ光が到達し難くすることができる。即ち、光を遮蔽する効果を向上すること
ができる。なお、第1被照射手段の面積の変化は、発光手段から光が照射されている場合
に限り生じるようにしても良い。
遊技機ZI1からZI7のいずれかにおいて、前記発光手段は、複数の光軸で前記被照
射手段へ光を照射するよう構成され、前記被照射手段は、所定位置において複数の光軸と
交差可能に構成されることを特徴とする遊技機ZI8。
遊技機ZI8によれば、遊技機ZI1からZI7のいずれかの奏する効果に加え、発光
手段の光軸を増加させる(例えば、LEDの個数を増やす)ことによって被照射手段が受
ける光の光量を増加させることができる。
遊技機ZI1からZI8のいずれかにおいて、前記被照射手段と、その被照射手段の周
囲に配置される変位手段とを同期駆動可能に構成される駆動手段を備え、前記被照射手段
は、変位中に所定の第1面が同じ側へ向くように構成され、前記変位手段は、前記第1位
置と前記第2位置とを周期的に変位するように構成されることを特徴とする遊技機ZI9
遊技機ZI9によれば、遊技機ZI1からZI8のいずれかの奏する効果に加え、被照
射手段の視認性が大きく変化することを抑制しつつ、変位手段の配置により生じる被照射
手段の発光態様(例えば、明暗)の切り替えタイミングを変位手段の速度変化により変化
させることができる。
なお、被照射手段の変位態様は何ら限定されるものではない。例えば、スライド変位で
も良いし、回転変位でも良いし。回転変位としては、例えば、表示装置の表示面に沿う回
転軸で生じる回転変位でも良いし、表示領域の表示面に直交する回転軸で生じる回転変位
でも良い。
遊技機ZI1からZI9のいずれかにおいて、前記被照射手段の周囲に配置される変位
手段または前記被照射手段の少なくとも一方は、発光手段側の面が、前記変位手段が前記
第2位置に配置されることに伴って前記発光手段から照射される光の進行方向を遊技者側
へ変化可能に構成されることを特徴とする遊技機ZI10。
遊技機ZI10によれば、遊技機ZI1からZI9のいずれかの奏する効果に加え、変
位手段が第1位置に配置される場合と、第2位置に配置される場合とで、発光手段から照
射される光が遊技者側へ進行する程度の差を大きくすることができる。
<特徴AA群> (レバーUP制御)
所定の第1位置から第1方向に少なくとも遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されることに基づいて、その操作に対応した演出を実行可能な演出実行手段と、を有した遊技機において、前記操作手段を前記第1方向に操作させることを示唆する操作示唆態様を報知可能な報知手段と、前記第1方向へと操作された後に解除条件が成立した状態において、前記操作手段が特定位置に位置していない場合に、特定演出を設定することが可能な特定演出設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AA1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出として遊技者に操作手段を操作させるための操作演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった。また、上述した遊技機において、演出効果をより高めるために操作手段を初期位置から可動させた状態で遊技者に操作させるものがあった(例えば、特開2013-090780号公報)。このような遊技機では、操作手段を初期位置から可動させたにも関わらず、遊技者が操作手段を操作しなかった場合において、遊技者の操作とは関係無く、可動状態の操作手段を初期位置へと戻す制御を実行する必要があり、演出効果が低下してしまい遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AA1によれば、解除条件が成立した状態において、操作手段が特定位置に位置していない場合に、特定演出設定手段により特定演出が設定されるため、操作手段が特定位置に位置していない場合ならでは演出を遊技者に提供することが可能となる。よって、操作手段を可動させた後に、操作手段が操作されなかったとしても、演出効果が低下してしまうことを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AA1において、前記操作手段を前記特定位置に向けて常に付勢する付勢手段と、前記操作手段を、前記特定位置からその特定位置とは異なる前記第1位置へと移動させることが可能な移動制御手段を有し、前記操作手段は、前記第1位置から前記第1方向に操作することで、前記特定位置に位置するものであることを特徴とする遊技機AA2。
遊技機AA2によれば、第1位置に位置した操作手段を遊技者が操作することにより、操作手段を特定位置へと移動させることが可能となるため、遊技者に操作手段を操作させる楽しみと、操作手段を特定位置に移動させる行為とを同時に実行することができる。よって、操作演出を円滑に行わせることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AA2において、前記操作手段とは異なる遊技者が操作可能な第2操作手段を有し、前記特定演出は、前記第2操作手段を操作することを示唆する示唆態様が少なくとも含まれているものであることを特徴とする遊技機AA3。
遊技機AA3によれば、遊技機AA2の奏する効果に加え、第2操作手段を操作することを示唆する示唆態様が含まれる特定演出が実行されることから、第2操作手段を操作させ易くすることが可能となる。よって、遊技者が操作手段から手を離し、付勢手段により操作手段を特定位置へと移動させ易くすることができるため、操作手段を所定の位置に位置させ易くすることができ、操作演出を実行し易くすることができるという効果がある。
遊技機AA1からAA3のいずれかにおいて、前記特定位置で前記操作手段が操作困難となるように固定する固定手段を有するものであることを特徴とする遊技機AA4。
遊技機AA4によれば、遊技機A1からA3のいずれかの奏する効果に加え、操作手段が特定位置に位置している場合は、固定手段により操作手段の移動が制限されるため、操作演出とは関係無く操作手段が操作されてしまうことを抑制することができる。よって、操作手段が無用に操作され故障の原因となることを抑制することができるという効果がある。
遊技機AA1からAA4のいずれかにおいて、遊技球を遊技者の操作に基づいて発射可能な発射手段を有し、前記特定演出には、遊技球の発射を遊技者に促すための態様が含まれているものであることを特徴とする遊技機AA5。
遊技機AA5によれば、遊技機AA1からAA4のいずれかの奏する効果に加え、特定演出として遊技球の発射を遊技者に促すための態様が含まれるため、特定演出が実行された場合に、遊技者に対して積極的に遊技球の発射を促すことができる。これにより、遊技者が操作手段から手を離し易くする演出を実行することができるため、操作手段を特定位置へと移動させ易くすることができるため、操作手段を所定の位置に位置させ易くすることができ、操作演出を実行し易くすることができるという効果がある。
<特徴AB群> (保留PUSHとPUSH予告との複合制御)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対応した識別図柄を前記表示手段に表示させる識別図柄表示手段と、を有した遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段が操作されることで演出態様が可変する操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、前記操作手段が操作されることで表示されている前記識別図柄の態様を可変させることが可能となる識別図柄演出を実行可能な識別図柄演出実行手段と、前記操作演出と前記識別図柄演出とが重複する期間で実行されることを規制する規制手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AB1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出として遊技者に操作手段を操作させるための操作演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった。(例えば、特開2013-090780号公報)。また、上述した構成を有する遊技機において、演出効果をより高めるために操作演出を実行させる条件を複数設けるものがあった。この場合、複数の操作演出が重複して実行され、遊技者に分かり難い演出となってしまい遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AB1によれば、操作演出と識別図柄演出とが重複する期間で実行されることを規制手段により規制することができるため、複数の操作演出が重複して実行されることを防止することが可能となる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AB1において、前記規制手段は、前記識別情報が動的表示される期間において、前記操作演出態様の実行を規制する期間を設定し、その期間内で前記識別図柄演出を実行するように構成するものであることを特徴とする遊技機AB2。
遊技機AB2によれば、遊技機AB1の奏する効果に加え、識別情報が動的表示される期間中に、規制手段により、操作演出態様の実行を規制する期間が設定され、その期間内で識別図柄演出が実行されるため、複数の操作演出を円滑に実行することが可能となる。よって、遊技者に分かり易く複数の操作演出を実行することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AB1またはAB2において、前記操作演出が実行される期間には、前記操作手段が操作されずに前記識別図柄の態様が可変して表示される態様可変演出が実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機AB3。
遊技機AB3によれば、遊技機AB1またはAB2の奏する効果に加え、操作演出が実行される期間中に態様可変演出が実行可能に構成しているため、態様可変演出が実行されるのか、識別図柄演出が実行されるのかを遊技者に分かり難くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴AC群> (転落によって電サポ終了制御)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変部材と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記表示手段の特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、遊技者に有利な特典を付与可能な特典付与手段と、前記特定の判別結果と判別される確率として第1確率と、その第1確率よりも高い第2確率とを設定可能な確率設定手段と、その確率設定手段により前記第2確率が設定されている場合に、判定を実行可能な判定手段と、その判定手段により特定の判定結果と判定されたことに基づいて前記第1確率を設定させる確率制御手段と、通常遊技状態よりも前記可変部材が前記第2状態から前記第1状態へと可変され易い特定遊技状態を設定可能な設定手段と、その設定手段により特別遊技状態が設定された場合に、前記通常遊技状態を設定させる終了条件の成立を判別する終了条件判別手段と、を有した遊技機において、前記設定手段は、前記第2確率が設定される場合に前記特別遊技状態を設定することが可能に構成され、前記終了条件判別手段は、前記特別遊技状態が設定された後に、所定期間を経過している状態で、記第2確率から前記第1確率へと設定されたことに基づいて、前記終了条件の成立と判別するものであることを特徴とする遊技機AC1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、遊技状態として当たりに当選し易い高確率状態と、当たりに当選し難い低確率状態とを設定可能にし、高確率状態が設定されている場合に遊技状態を低確率状態へと移行させるための抽選(所謂、転落抽選)を実行するものがあった。さらに、上述した遊技機において、遊技の当否抽選が実行され易い特定遊技状態と、実行され難い通常遊技状態とを設定可能に構成するものがあった。(例えば、特開2010-269007号公報)。しかしながら、上記遊技機では、高確率状態から低確率状態へと移行させるタイミングと、特定遊技状態から通常遊技状態へと移行させるタイミングとに関連が無く、各遊技状態の遷移状況が遊技者に分かり難くなり、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AC1によれば、確率制御手段により第1確率が設定される場合に通常遊技状態が設定されるため、確率設定手段の設定状況と、設定手段の設定状況とを関連付けて可変させることができる。よって、遊技状態の遷移状況が遊技者に分かり易くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AC1において、前記判定手段は、前記判別手段が前記判別を実行するための判別条件が成立する場合に前記判定を実行するものであることを特徴とする遊技機AC2。
遊技機AC2によれば、判別条件が成立した場合に判定手段による判定を実行させることができるため、第2確率が設定されている状態で判別手段により過剰に判別が実行されることを抑制することができる。よって、適正な遊技を遊技者に提供することができるという効果がある。
遊技機AC2において、前記判定手段は、前記取得手段により取得された前記情報に基づいて前記識別情報の動的表示が開始されるよりも前に判定を実行するものであることを特徴とする遊技機AC3。
遊技機AC3によれば、遊技機AC2の奏する効果に加え、識別情報の動的表示が開始されるよりも前に判定手段による判定が実行されるため、判別条件が成立したことに基づいて実行された判別の結果を示すための識別情報の動的表示を、判定手段の判定結果に基づいて実行することが可能となる。これにより、判定手段により特定の判定結果と判定された場合において、その判定契機となった判別条件の成立に基づいて実行される判別手段の判別を第1確率で実行することができる。よって、適正な遊技を遊技者に提供することができるという効果がある。
遊技機AC1からAC3のいずれかにおいて、前記確率制御手段は、前記判定手段により前記特定の判定結果と判定されている場合に前記識別情報の動的表示の開始よりも前に前記第1確率を設定するものであることを特徴とする遊技機AC4。
遊技機AC4によれば、遊技機AC1からAC3のいずれかの奏する効果に加え、判定手段の判定結果が特定の判定結果である場合には、確率制御手段により、識別情報の動的表示の開始よりも前に第1確率が設定される。よって、特定の判定結果が判定された後に、第2確率に基づく識別情報の動的表示が実行されてしまうことを抑制することができるため、適正な遊技を遊技者に提供することができるという効果がある。
遊技機AC1からAC4のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記特別遊技状態が設定されている状態で前記特定の判別結果と判別されたことに基づいて前記通常遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機AC5。
遊技機AC5によれば、遊技機AC1からAC4のいずれかの奏する効果に加え、判別手段の判別結果が特定の判別結果である場合にも、設定手段により通常遊技状態が設定されるため、設定手段により通常遊技状態が設定された場合に、判別手段の判別結果が特定の判別結果となったのか、判定手段の判定結果が特定の判定結果となったのかを遊技者に分かり難くすることができ、予測させる楽しみを提供することができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴AD群> (バースト中断演出)
演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行される演出の実行期間を決定する演出期間決定手段と、を有した遊技機において、前記演出実行手段により演出が実行されている期間に前記演出実行手段により実行されている演出の少なくとも一部を中断させて特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、前記特定演出が実行される場合に前記演出実行手段により実行されている前記演出の状態に対応して前記中断させる演出を変更して設定することが可能な設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AD1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった。さらに、示唆演出として様々な演出を様々なタイミングで実行させることにより示唆演出の演出効果をより高めた遊技機がある(例えば、特開2014-209952号公報)。このような遊技機では、一の示唆演出の実行中であっても、他の示唆演出の実行させることができるため、実行される演出の種類を増やし、演出効果を高めることが出来るという効果がある。しかしながら、上述した遊技機では、実行中の一の示唆演出の演出状況に関わることなく他の示唆演出を実行するように構成しているため、実行される示唆演出が急に切り替わることで遊技者を困惑させてしまい、遊技者の遊技意欲が低下してしまうという問題があった。さらに、実行中の示唆演出が所定の過程変化(例えば、ストーリー展開)を示すものであった場合には、示唆演出を切り替えてしまうことにより、所定の過程変化態様が途中で終了してしまうことから、遊技者をより困惑させてしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技者を困惑させること無く多彩な示唆演出を実行させることで遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AD1によれば、特定演出が実行されることにより中断された演出の態様を設定手段により変更させることができるため、実行途中で演出が中断してしまい遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができる。よって、複数の演出を重複させて実行可能な遊技機において、遊技者に分かり易い演出を提供することができるという効果がある。
遊技機AD1において、前記演出実行手段により実行される前記演出は、音声による演出が含まれているものであり、前記設定手段は、前記演出の状態により前記音声による演出を中断させる場合と、前記音声による演出を中断させない場合とを設定するものであることを特徴とする遊技機AD2。
遊技機AD2によれば、遊技機AD1の奏する効果に加え、演出を中断させた場合に、音声のみ継続させる場合と、音声も中断させる場合とを設定可能に構成されているため、中断される演出の内容に応じて演出の中断態様を可変させることが可能となる。よって、中断された演出に対する遊技者の興味度合いを異ならせることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
なお、この場合、特定演出の演出態様と、中断された演出の演出態様とに基づいて、音声の出力を中断させるか否かを判別しても良く、特定演出の演出態様として設定される音声種別と、中断される演出の演出態様として設定される音声種別と、が同一の音声種別である場合には、音声の出力を中断させるように構成すると良い。このように構成することで、中断された演出の音声が出力され、特定演出の演出態様として設定される音声と混同してしまい分かり難い演出が提供されてしまうことを抑制することができる。
また、演出の中断タイミングに応じて音声の出力を中断させるか否かを判別するように構成しても良い。この場合、中断される演出の残期間が所定期間以下(例えば、1秒以下)である場合には、演出を中断させても音声のみ最後まで出力することができる。よって、演出が中断させたことを遊技者に分かり難くすることができる。
遊技機AD1またはAD2において、前記演出実行手段により実行される演出の一つとして複数の識別図柄が動的表示される表示手段と、前記表示手段に特定の組み合わせで前記識別図柄が表示された場合に遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記設定手段は、前記複数の識別図柄のうち、1の識別図柄が動的表示された状態で他の識別図柄が前記特定の組み合わせとなることが可能な組み合わせで表示されたリーチ表示態様が表示された後であるか否かにより前記中断させる演出を変更して設定するものであることを特徴とする遊技機AD3。
遊技機AD3によれば、遊技機AD1またはAD2の奏する効果に加え、中断される演出がリーチ表示の前であるか後であるかにより演出を変更することができる。つまり、演出実行手段により実行される演出の中断タイミングに基づいて、設定手段により設定される演出の態様を変更することが可能となる。よって、演出が中断されたことにより遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機AD3において、前記設定手段は、前記演出事項手段により実行される前記演出が、前記リーチ表示態様が表示される前に中断される場合には前記音声による演出を中断させ、前記リーチ表示態様が表示された後に中断される場合には前記音声による演出を中断させないように演出を設定するものであることを特徴とする遊技機AD4。
遊技機AD4によれば、遊技機AD3の奏する効果に加え、リーチ表示態様が表示される前に演出が中断する場合は音声を中断し、リーチ表示態様が表示された後に演出が中断する場合は音声を中断させないようにすることができる。よって、リーチ表示態様が表示された後に演出が中断された場合であっても、音声を継続して出力させることができるため、リーチ表示態様が途中で破棄されたのではと遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができるという効果がある。
<特徴AE群> (ボタン連打音制御)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されたことに基づいて演出が可変する演出実行手段と、を有した遊技機において、前記操作手段が操作される毎に、第1操作音と、その第1操作音とは異なる第2操作音とを交互に出力させることが可能な音声制御手段を有するものであることを特徴とする遊技機AE1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出として遊技者に操作手段を操作させるための操作演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった(例えば、特開2013-090780号公報)。また、上記した遊技機において、遊技者が操作手段を操作した場合に、その操作を正確に受け付けたことを報知するために、操作音を出力するものがあった。このような遊技機では、遊技者が操作手段を操作できたか否かを出力された操作音によって容易に判別することができるものであったが、1回の操作音の出力が終了するまでの期間に次の操作が実行された場合、即ち、連打操作が行われた場合に、遊技者が各操作に対応して出力される操作音を聞き取りにくくなるという問題があった。また、出力される操作音が一音だと遊技が単調になるという問題があった。上記した遊技機において、出力される操作音を遊技者が聞き取りやすくし、さらにバリエーションに富んだ操作音を出力することにより、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AE1によれば、遊技者が操作手段を複数回操作した場合に、第1操作音と第2操作音とが交互に出力されるため、1種類の操作音のみが出力される場合に比べてバリエーションに富んだ操作音を出力することができるという効果がある。また、異なる操作音が交互に出力されるため、短い間隔(一つの操作音の出力期間よりも短い間隔)で操作手段が操作された場合であっても、遊技者に操作手段を操作したことを操作音によって容易に判別させ易くすることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AE1において、前記音声制御手段は、第1期間の間、前記第1操作音を出力させ、前記第1期間が経過する前に、次に第1操作音が出力される操作がされた場合には、出力中の前記第1操作音を停止させて新たに前記第1操作音の出力を開始させるものであることを特徴とする遊技機AE2。
遊技機AE2によれば、遊技機AE1の奏する効果に加え、第1操作音が出力される第1期間内に次の第1操作音が出力される場合には、出力中の第1操作音を停止させ、新たな第1操作音を出力させるため、遊技者に対して新たな操作を実行したことを分かり易く報知することができるという効果がある。
遊技機AE1またはAE2において、前記音声制御手段は、第2期間の間、前記第2操作音を出力させ、前記第2期間が経過する前に、次に第2操作音が出力される操作がされた場合には、出力中の前記第2操作音を停止させて新たに前記第2操作音の出力を開始させるものであることを特徴とする遊技機E3。
遊技機AE3によれば、遊技機AE1またはAE2の奏する効果に加え、第2操作音が出力される第2期間内に次の第2操作音が出力される場合には、出力中の第2操作音を停止させ、新たな第2操作音を出力させるため、遊技者に対して新たな操作を実行したことを分かり易く報知することができるという効果がある。
遊技機AE1からAE3のいずれかにおいて、前記演出実行手段は、操作手段を連続して複数回操作することに対応して演出の態様が可変する連続操作演出を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機AE4。
遊技機AE4によれば、遊技機AE1からAE3のいずれかの奏する効果に加え、操作手段を連続して複数回操作することに対応して連続操作演出を実行させることで、演出態様の可変状況によって操作手段が操作されたことを遊技者に報知することができる。これにより、操作手段への操作が受け付けられたことを、操作音と演出とで判別することが可能となる。よって、遊技者に分かり易い遊技を提供することができるという効果がある。
<特徴AF群> (保留予告)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対応した識別図柄を前記表示手段に表示させる識別図柄表示手段と、を有した遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段が操作されることで演出態様が可変する操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、前記操作手段が操作されることで表示されている前記識別図柄の態様を可変させることが可能となる識別図柄演出を実行可能な識別図柄演出実行手段と、を有し、前記識別図柄演出実行手段は、複数の識別図柄が前記表示手段に表示されている場合に、2以上の前記識別図柄に対して前記識別図柄演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AF1。
従来より、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて、図柄を変動表示させ、その変動表示終了後に遊技者に抽選の結果を報知するものがある。さらに、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される抽選を複数回、保留記憶可能に構成し、その保留記憶数に対応した保留図柄を表示するとともに、表示されている保留図柄を用いて対応する抽選に関する情報を事前に報知可能な保留予告演出を実行可能に構成しているものがある(例えば、特開2009-297071号公報)。上記した遊技機では、保留図柄の色や形状を変化させることにより、その保留図柄に対応する変動表示で大当たりとなる期待度を示唆することにより、変動表示が開始されるよりも前に、遊技者の期待感を高めることを可能としていた。しかしながら、保留予告演出が発生した場合に、その保留予告の対象外の保留図柄に対して、遊技者が期待感を抱くことが困難となり、遊技意欲を低下させてしまうという問題があった。上記例示した問題点等を解決することを目的とする。
遊技機AF1によれば、1回の識別図柄演出として、2以上の識別図柄に対して識別図柄演出を実行するように構成しているため、識別図柄演出の対象範囲を広げることができ、識別図柄演出の対象外となる識別図柄の数を減らすことができる。よって、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AF1において、前記記憶手段に記憶されている前記情報が前記判別手段に判別されるよりも前に前記判別を実行可能な事前判別手段を有し、前記識別図柄演出実行手段は、前記事前判別手段による判別結果に基づいて前記識別図柄の態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機AF2。
遊技機AF2によれば、遊技機AF1の奏する効果に加え、事前判別手段の判別結果に基づいて識別図柄の態様を可変させることができるため、識別図柄演出の演出結果に対して遊技者に興味を持たせることができる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AF1またはAF2において、前記識別図柄演出実行手段は、前記操作手段が操作されることにより所定条件が成立したことに基づいて、前記2以上の識別図柄の態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機AF3。
遊技機AF3によれば、遊技機AF1またはAF2の奏する効果に加え、操作手段への操作に基づいて2以上の識別図柄の態様を可変させることができるため、遊技者に対して実行される演出に対する参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機AF1からAF3のいずれかにおいて、前記識別図柄演出実行手段は、前記識別情報が複数回動的表示される期間に跨がって前記識別図柄演出を実行するものであり、前記識別図柄演出が実行されている期間において、前記操作手段の操作を有効としない規制期間を設定する規制期間設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機AF4。
遊技機AF4によれば、遊技機AF1からAF3のいずれかの奏する効果に加え、識別情報が複数回動的表示される期間に跨がって識別図柄演出が実行され、さらに、識別図柄演出の実行期間中に操作手段への操作を有効と判別しない規制期間が設けられる。これにより、遊技者に対してどのタイミングで操作手段を操作するかを楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AF4において、前記識別図柄演出が実行されている期間のうち、前記規制期間以外の期間では、特定演出が実行されるものであることを特徴とする遊技機AF5。
遊技機AF5によれば、遊技機AF4の奏する効果に加え、特定演出を実行することにより、識別図柄演出中において、現在が操作手段の操作を有効としない規制期間中であるか否かを遊技者に容易に判別させることができるため、遊技者に分かり易い演出を実行することができるという効果がある。
<特徴AG群> (小当たり当選で確変転落)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段に遊技球が入球可能な第1状態と、その第1状態よりも入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変部材と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記表示手段の特定の前記判別結果を示すための識別情報が表示された場合に、遊技者に有利な特典を付与可能な特典付与手段と、前記特定の判別結果と判別される判別確率として第1確率と、その第1確率よりも高い第2確率とを設定可能な確率設定手段と、遊技状態として、通常遊技状態と、その通常遊技状態よりも前記可変部材が前記第2状態から前記第1状態へと可変され易い特定遊技状態とを設定可能な設定手段と、を有した遊技機において、前記確率設定手段は、前記第2確率が設定されている状態で第1移行条件が成立した場合に、前記第1確率を設定するものであり、前記設定手段は、前記特定遊技状態が設定されている状態で第2移行条件が成立した場合に、前記通常遊技状態を設定するものであり、前記第1移行条件と前記第2移行条件との成立順序に基づいて異なる演出態様を設定可能な演出態様設定手段と、その演出態様設定手段により設定された前記演出態様に基づいて演出を実行可能な演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AG1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、遊技状態として当たりに当選し易い高確率状態と、当たりに当選し難い低確率状態とを設定可能にし、高確率状態が設定されている場合に遊技状態を低確率状態へと移行させるための抽選(所謂、転落抽選)を実行するものがあった。さらに、上述した遊技機において、遊技の当否抽選が実行され易い特定遊技状態と、実行され難い通常遊技状態とを設定可能に構成するものがあった。(例えば、特開2010-269007号公報)。しかしながら、上記遊技機では、高確率状態から低確率状態へと移行させるタイミングと、特定遊技状態から通常遊技状態へと移行させるタイミングとに関連が無く、各遊技状態の遷移状況が遊技者に分かり難くなり、遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AG1によれば、第1移行条件と第2移行条件との成立順序に基づいて異なる演出態様で演出が実行されるため、実行される演出内容に基づいて、現在の遊技状況を予測させることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AG1において、前記判別手段は、前記特定の判別結果とは異なる前記特殊判別結果を判別可能なものであり、前記第2移行条件は、前記判別手段の判別結果が前記特殊判別結果であることに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機AG2。
遊技機AG2によれば、遊技機AG1の奏する効果に加え、判別手段の判別結果に基づいて第2移行条件が成立するため、判別手段による判別が、遊技者により有利な判別結果となる場合と、遊技者に不利な判別結果となる場合とを提供することが可能となる。よって、判別手段の判別結果に対して遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AG2において、前記特定遊技状態が設定されている状態において、前記判別手段の判別結果が前記特殊判別結果となる回数を計数可能な計数手段を有し、前記第2移行条件は、前記計数手段による前記計数の結果が、所定の計数結果となった場合に、前記第2移行条件が成立するものであることを特徴とする遊技機AG3。
遊技機AG3によれば、遊技機AG2の奏する効果に加え、判別手段の判別結果が特殊判別結果となった回数が所定回数に到達した場合に第2移行条件が成立するため、判別手段の判別結果が特殊判別結果となったことを判別することにより、第2移行条件が成立するまでの期間を予測させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AG1からAG3のいずれかにおいて、前記演出態様設定手段は、前記確率設定手段により設定されている前記判別確率と、前記設定手段により設定されている前記遊技状態と、に基づいて前記演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機AG4。
遊技機AG4によれば、遊技機AG1からAG3のいずれかの奏する効果に加え、設定されている判別確率と遊技状態とに基づいて演出態様が設定されるため、実行される演出に基づいて、現在の遊技状況を予測させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AG4において、前記演出態様設定手段は、前記確率設定手段により前記第1確率が設定され、前記設定手段により前記通常遊技状態が設定されている第1遊技状態と、前記確率設定手段により前記第2確率が設定され、前記設定手段により前記通常遊技状態が設定されている第2遊技状態とで、同一の演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機AG5。
遊技機AG5によれば、遊技機AG4の奏する効果に加え、第1確率が設定され、通常遊技状態が設定されている第1遊技状態と、第2確率が設定され、通常遊技状態が設定されている第2遊技状態とで、同一の演出態様が設定されるため、第1遊技状態と第2遊技状態とを遊技者に判別させ難くすることができる。よって、遊技者に対して現在の遊技状況を予測させる楽しみを提供することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AG5において、前記確率設定手段により前記第2確率が設定されている場合に、判定を実行可能な判定手段を有し、前記判定手段は、前記判別手段が前記判別を実行するための判別条件が成立する場合に前記判定を実行するものであり、前記第1移行条件は、前記判定手段の判定結果が特定の判定結果である場合に成立するものであることを特徴とする遊技機AC6。
遊技機AC6によれば、遊技機AG5の奏する効果に加え、判別条件が成立した場合に判定手段による判定を実行させることができるため、第2確率が設定されている状態で判別手段により過剰に判別が実行されることを抑制することができる。よって、適正な遊技を遊技者に提供することができるという効果がある。
遊技機AG5またはAG6において、前記演出態様設定手段は、前記特典付与手段により前記特典が付与された後、所定期間が経過した場合に、前記確率設定手段により設定されている前記判別確率を示唆するための示唆演出態様を設定するものであることを特徴とする遊技機AC7。
遊技機AC7によれば、遊技機AG5またはAG6の奏する効果に加え、特典付与手段により特典が付与された後、所定期間が経過した場合に、示唆演出態様が設定されるため、第1遊技状態、或いは、第2遊技状態が設定されている場合において、示唆演出態様の内容に基づいて現在の遊技状態を遊技者に把握させることができる。よって、所定期間が経過するまで遊技者に遊技を継続させ易くすることができ、遊技の稼働を向上させることができるという効果がある。
<特徴AH群> (保留PUSHとPUSH予告との複合制御発展)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対応した識別図柄を前記表示手段に表示させる識別図柄表示手段と、を有した遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されることで演出態様が可変する操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、前記操作手段が操作されることで表示されている前記識別図柄の態様を可変させることが可能となる識別図柄演出を実行可能な識別図柄演出実行手段と、前記操作演出と前記識別図柄演出とが重複する期間で実行される場合に、その重複する期間で前記操作手段が操作されたことに基づいて特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AH1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出として遊技者に操作手段を操作させるための操作演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった。(例えば、特開2013-090780号公報)。また、上述した構成を有する遊技機において、演出効果をより高めるために操作演出を実行させる条件を複数設けるものがあった。この場合、複数の操作演出が重複して実行され、遊技者に分かり難い演出となってしまい遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AH1によれば、操作演出と識別図柄演出とが重複する期間で実行される場合に、特定演出が実行されるため、操作演出と識別図柄演出とが重複した場合であっても遊技者に分かり易い演出を実行することができる。よって、演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AH1において、前記重複する期間で前記操作手段が操作された場合に可変される対象となる前記操作演出または前記識別図柄演出を設定する設定手段を有し、前記特定演出には、前記操作手段が操作されることで可変される対象となる前記操作演出または前記識別図柄演出について示す示唆態様が含まれているものであることを特徴とするAH2。
遊技機AH2によれば、遊技機AH1の奏する効果に加え、遊技機AHの奏する効果特定演出によって操作手段を操作した場合に可変される対象となる演出を遊技者に示唆することが可能となるため、遊技者に分かり易い演出を実行することができる遊技機を提供することができるという効果がある。
遊技機AH1またはAH2において、前記重複する期間では、前記操作手段が操作されたことに基づいて、前記操作演出または前記識別図柄演出が可変される操作回数が異なるように設定されるものであることを特徴とする遊技機AH3。
遊技機AH3によれば、遊技機AA1またはAA2の奏する効果に加え、操作演出や可変操作演出が単独で実行される場合と、重複して実行される場合とで、可変される操作回数を異ならせることが可能となる。よって、特定演出の演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AH1からAH3のいずれかにおいて、前記操作演出と前記識別図柄演出とが重複する期間で実行される場合には、少なくともどちらか一方を前記操作手段が複数回操作されることで可変されるように設定する切替設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機AH4。
遊技機AH4によれば、遊技機AH1からAH3の奏する効果に加え、操作演出と識別図柄演出とが重複する期間で実行される場合には、少なくとも、どちらか一方の操作演出に対応する操作回数を増加させることができるため、特定演出が実行されていることを容易に把握させることができる。よって特定演出が短期間で終了してしまい、遊技者に分かり難い演出が実行されてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機AH4において、前記特定演出は、可変された後の前記操作演出態様の実行期間が通常時よりも長く設定されたものが含まれるものであることを特徴とする遊技機AH5。
遊技機AH5によれば、遊技機AH4の奏する効果に加え、特定演出中は、操作演出態様の実行期間が通常時よりも長く設定されるため、遊技者に対して特定演出が実行されていることを分かり易く報知することができるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
<特徴AI群> (保留予告発展)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を動的表示させる動的表示手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対応した識別図柄を前記表示手段に表示させる識別図柄表示手段と、を有した遊技機において、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段が操作されることで演出態様が可変する操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、前記操作手段が操作されることで表示されている前記識別図柄の態様を可変させることが可能となる識別図柄演出を実行可能な識別図柄演出実行手段と、前記識別図柄演出実行手段により、前記識別図柄演出が実行されている期間中に所定の変更条件が成立したことに基づいて、実行中の前記識別図柄演出の演出態様を可変させる演出態様可変手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AI1。
従来より、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて、図柄を変動表示させ、その変動表示終了後に遊技者に抽選の結果を報知するものがある。さらに、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて実行される抽選を複数回、保留記憶可能に構成し、その保留記憶数に対応した保留図柄を表示するとともに、表示されている保留図柄を用いて対応する抽選に関する情報を事前に報知可能な保留予告演出を実行可能に構成しているものがある(例えば、特開2009-297071号公報)。上記した遊技機では、保留図柄の色や形状を変化させることにより、その保留図柄に対応する変動表示で大当たりとなる期待度を示唆することにより、変動表示が開始されるよりも前に、遊技者の期待感を高めることを可能としていた。しかしながら、保留予告演出が発生した後の遊技状況の変化に対して、その保留予告演出の内容を対応させることができないため、保留予告演出の内容に対して、遊技者が期待感を抱くことが困難となり、遊技意欲を低下させてしまうという問題があった。上記例示した問題点等を解決することを目的とする。
遊技機AI1によれば、識別図柄演出の実行中に変更条件が成立した場合には、実行中の識別図柄演出の演出態様を可変させることができるため、識別図柄演出の演出効果を高めることができる。よって、遊技意欲を低下させてしまうことを抑制し遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AI1において、前記識別図柄演出が実行されている期間中に、前記記憶手段に新たな前記情報が記憶されたことに基づいて前記変更条件が成立するものであることを特徴とする遊技機AI2。
遊技機AI2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、記憶手段に新たな情報が記憶されたことに基づいて識別図柄演出の演出態様を可変させることができるため、識別図柄演出の実行中においても新たな情報を記憶手段に記憶させようと遊技者に意欲的に遊技を行わせることができ、遊技の稼働を向上させることができるという効果がある。
遊技機AI2において、前記記憶手段に記憶されている前記情報が前記判別手段に判別されるよりも前に前記判別を実行可能な事前判別手段を有し、前記識別図柄演出実行手段は、前記事前判別手段による判別結果に基づいて前記識別図柄の態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機AI3。
遊技機AI3によれば、遊技機AI2の奏する効果に加え、事前判別手段の判別結果に基づいて、識別図柄の態様を可変させるものであるため、実行される識別図柄演出に興味を持たせることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AI3において、前記演出態様可変手段は、前記変更条件が成立した契機となる前記情報に対する前記事前判別手段の判別結果に基づいて前記演出態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機AI4。
遊技機AI4によれば、遊技機AI3の奏する効果に加え、新たに記憶された情報に対する事前判別の結果に基づいて識別図柄演出の演出態様を可変させることが可能となるため、実行された時点における識別図柄演出が示す識別図柄の範囲よりも広い範囲の識別図柄を演出の対象にすることができる。よって、識別図柄演出に対して遊技者に期待感を抱かせ易くすることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AI1からAI4のいずれかにおいて、前記識別図柄演出実行手段は、前記識別情報が複数回動的表示される期間に跨がって前記識別図柄演出を実行するものであり、前記識別図柄演出が実行されている期間において、前記操作手段の操作を有効としない規制期間を設定する規制期間設定手段を有するものであることを特徴とする遊技機AI5。
遊技機AI5によれば、遊技機AI1からAI4のいずれかの奏する効果に加え、識別情報が複数回動的表示される期間に跨がって識別図柄演出が実行され、さらに、識別図柄演出の実行期間中に操作手段への操作を有効と判別しない規制期間が設けられる。これにより、遊技者に対してどのタイミングで操作手段を操作するかを楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AI5において、前記識別図柄演出が実行されている期間のうち、前記規制期間以外の期間では、特定演出が実行されるものであることを特徴とする遊技機AI6。
遊技機AI6によれば、遊技機AI5の奏する効果に加え、特定演出を実行することにより、識別図柄演出中において、現在が操作手段の操作を有効としない規制期間中であるか否かを遊技者に容易に判別させることができるため、遊技者に分かり易い演出を実行することができるという効果がある。
<特徴AJ群> (ボタン連打音制御)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されたことに基づいて演出が可変する演出実行手段と、を有した遊技機において、前記操作手段が操作される毎に、操作音として、少なくとも第1操作音と、その第1操作音とは異なる第2操作音とを出力させることが可能な音声制御手段と、その音声制御手段により出力される前記操作音の種別を設定可能な音声設定手段と、前記音声制御手段により出力されている前記操作音の種別を判別可能な音声判別手段と、を有し、前記音声設定手段は、前記音声判別手段の判別結果に基づいて、前記操作音の種別を設定するものであることを特徴とする遊技機AJ1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出として遊技者に操作手段を操作させるための操作演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった(例えば、特開2013-090780号公報)。また、上記した遊技機において、遊技者が操作手段を操作した場合に、その操作を正確に受け付けたことを報知するために、操作音を出力するものがあった。このような遊技機では、遊技者が操作手段を操作できたか否かを出力された操作音によって容易に判別することができるものであったが、1回の操作音の出力が終了するまでの期間に次の操作が実行された場合、即ち、連打操作が行われた場合に、遊技者が各操作に対応して出力される操作音を聞き取りにくくなるという問題があった。また、出力される操作音が一音だと遊技が単調になるという問題があった。上記した遊技機において、出力される操作音を遊技者が聞き取りやすくし、さらにバリエーションに富んだ操作音を出力することにより、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機AJ1によれば、実際に出力されている操作音の種別に基づいて新たな操作音の種別を設定することができるため、遊技者に分かり易い操作音を出力することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AJ1において、前記音声設定手段は、前記音声判別手段により判別された前記操作音の種別とは異なる種別の前記操作音を設定するものであることを特徴とする遊技機AJ2。
遊技機AJ2によれば、遊技機AJ1の奏する効果に加え、実際に出力されている操作音の種別とは異なる種別の操作音を設定することが可能となるため、様々な操作音を出力することでバリエーションに富んだ演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機AJ1またはAJ2において、前記音声設定手段は、前記音声判別手段により前記操作音が出力されていないと判別された場合に、前記第1操作音を設定するものであることを特徴とする遊技機AJ3。
遊技機AJ3によれば、遊技機AJ1またはAJ2の奏する効果に加え、操作音が出力されていない場合は、音声設定手段により第1操作音が設定される。よって、操作手段の操作に対して所定の規則性を持たせて操作音を出力することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機AJ1からAJ3のいずれかにおいて、前記操作手段に対して実行される前記操作の間隔を判別可能な操作状況判別手段を有し、前記音声設定手段は、前記操作状況判別手段の判別結果が特定の状況判別結果となった場合に、前記第1操作音と、前記第2操作音とは異なる第3操作音を設定可能とするものであることを特徴とする遊技機AJ4。
遊技機AJ4によれば、遊技機AJ1からAJ3のいずれかの奏する効果に加え、操作状況判別手段の判別結果に基づいて、第3操作音を設定することができるため、遊技者に対して操作手段を操作する楽しみを提供することができる。よって、遊技者の遊技への参加意欲を高めることができるという効果がある。
遊技機AJ4において、前記操作状況判別手段は、前記操作手段に対して実行される前記操作の間隔が所定期間よりも短い場合に、前記特定の状況判別結果と判別するものであることを特徴とする遊技機AJ5。
遊技機AJ5によれば、遊技機AJ4の奏する効果に加え、操作手段に対して実行される前記操作の間隔が所定期間よりも短い場合に、第3操作音が出力されることになるため、遊技者の遊技への参加意欲をより高めることができるという効果がある。
遊技機AJ1からAJ5のいずれかにおいて、前記演出実行手段は、所定の演出期間の間、前記演出を実行するものであり、前記演出期間が経過した時点における前記音声判別手段の判別結果に基づいて、前記演出期間の経過後に疑似音声を設定可能な疑似音声設定手段を有し、前記音声制御手段は、前記疑似音声設定手段により設定された前記疑似音声も出力させることが可能なものであることを特徴とする遊技機AJ6。
遊技機AJ6によれば、遊技機AJ1からAJ5のいずれかの奏する効果に加え、演出期間の経過時に出力される操作音の種別に基づいて、疑似音声を出力することができるため、演出期間終了時において出力されている操作音の種別が何れの種別であったとしても、遊技者に違和感を与えること無く、音声の出力制御を終了させることができるという効果がある。
遊技機AJ6において、前記疑似音声設定手段は、前記音声判別手段により前記第2操作音とは異ななる前記操作音の種別を判別した場合に、前記第2操作音に対応する疑似音声を設定するものであることを特徴とする遊技機AJ7。
遊技機AJ7によれば、遊技機AJ6の奏する効果に加え、演出期間の経過時に出力される操作音の種別が第2操作音以外である場合には、疑似音声によって第2操作音に対応する音声が出力されるため、音声制御手段により出力させる音声の終了音声を統一化することができる。よって、遊技者に違和感を与えることの無い演出を提供することができるという効果がある。
遊技機AJ7において、判別条件が成立した場合に判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に前記識別情報を所定期間動的表示させる動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示された前記識別情報が前記判別手段の判別結果が特定の判別結果であることを示す特定の表示態様で停止表示されたことに基づいて特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記演出期間は、前記動的表示により前記識別情報が動的表示される動的表示期間中に設定されるものであり、前記疑似音声設定手段は、前記演出が実行されている間に動的表示される前記識別情報が前記特定の表示態様で停止表示される場合に、前記特定の表示態様で停止表示されない場合よりも、前記疑似音声を設定し易くするものであることを特徴とする遊技機AJ8。
遊技機AJ8によれば、遊技機AJ7の奏する効果に加え、判別手段の判別結果が特定の判別結果であることを示す識別情報の動的表示期間中に実行される演出にて、疑似音声が出力され易くしているため、音声制御手段により出力される音声の終了内容に対して遊技者に興味を持たせることができるという効果がある。
<特徴AK群>(図柄ボイス)
演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により特定の前記演出が実行された場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、を有した遊技機において、前記演出実行手段により実行される第1演出に対応した音声を出力させることが可能な音声制御手段と、その音声出力手段により出力される前記音声情報を複数の音声情報より決定する音声情報決定手段と、その音声情報決定手段により決定される音声情報の種別を規制することが可能な規制手段と、を有することを特徴とする遊技機AK1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知する場合に、複数の図柄列を変動表示させて、停止表示された図柄の組み合わせにより抽選結果が報知されるように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。また、上記した遊技機において、変動表示させた複数の図柄列を停止表示させる場合に、効果音を出力することで抽選結果を報知する演出にメリハリを付与するように構成されているものがある。しかしながら、単調な効果音が繰り返されることで遊技が単調となり、遊技者が遊技に飽きてしまうという不具合があった。上記した遊技機において、単調な効果音が出力されることが繰り返されることを抑制することにより、遊技者が早期に遊技に飽きるのを抑制できる遊技を提供することを目的とする。
遊技機AK1によれば、音声情報決定手段により決定される音声情報の種別が規制されることで、音声情報の種別が設計時に意図するように決定され易くでき、遊技者が早期に遊技に飽きる不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AK1において、前記音声情報決定手段により決定された前記音声情報を履歴情報として記憶可能な記憶手段を有し、前記規制手段は、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報に対応して前記音声情報決定手段により決定される前記音声情報の種別を規制するものであることを特徴とする遊技機AK2。
遊技機AK2によれば、遊技機AK1の奏する効果に加え、決定された音声情報が履歴情報として記憶手段に記憶され、その記憶された履歴情報に対応して音声情報決定手段により決定される音声情報の種別が規制されることにより、履歴情報に対応して決定される音声情報を制御することができ、決定される音声情報の種別を好適にすることができるという効果がある。
遊技機AK2において、前記規制手段は、所定回数前に記憶されている前記音声情報の種別と同一の種別が決定されることを規制するものであることを特徴とする遊技機AK3
遊技機AK3によれば、遊技機AK2の奏する効果に加え、同一の音声情報の種別が連続して決定されることを抑制でき、遊技が単調となってしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AK1またはAK2において、前記規制手段は、所定期間に特定回数以上決定された前記音声情報の種別が決定されることを規制するものであることを特徴とする遊技機AK4。
遊技機AK4によれば、遊技機AK1またはAK2の奏する効果に加え、同一の音声情報の種別が所定期間に過剰に決定される不具合を抑制することができ、遊技が単調となる不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AK1からAK4のいずれかにおいて、前記演出実行手段により実行される演出として、複数の識別図柄が動的表示される図柄演出が含まれるものであり、前記第1演出は、前記複数の識別図柄のうち、1の前記識別図柄が停止表示される演出であることを特徴とする遊技機AK5。
遊技機AK5によれば、遊技機AK1からAK4のいずれかの奏する効果に加え、識別図柄が停止表示さえる場合に多様な音声が出力されるので、識別図柄が停止表示される場合における演出を多様にすることが可能となり、遊技者が早期に遊技に飽きる不具合を抑制できる。
遊技機AK1からAK5のいずれかにおいて、判定を実行可能な判定手段と、その判定手段による判定結果が特定の判定結果であることに基づいて遊技者に有利な特典を付与可能な特典付与手段と、を有し、前記音声情報決定手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて前記音声情報を決定することが可能なものであることを特徴とする遊技機AK6。
遊技機AK6によれば、遊技機AK1からAK5のいずれかの奏する効果に加え、第1演出に対応して出力される音声により判定結果を識別することが可能となるので、出力される音声の種類に興味を持たせて遊技を行なわせることができるという効果がある。
遊技機AK6において、情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された情報が記憶される情報記憶手段と、を有し、前記判定手段は、前記情報記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定を実行するものであり、前記遊技機は、前記情報記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記判定手段よりも先に事前判定を実行する事前判定手段を有し、前記音声情報決定手段は、前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて前記音声情報を決定することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機AK7。
遊技機AK7によれば、遊技機AK6の奏する効果に加え、出力される音声の種別により事前判定の結果を識別することができるので、出力される音声の種別に対して興味を持たせることができるという効果がある。
<特徴AL群>(画質制御)
表示手段で表示させる表示態様の表示情報を複数の表示情報より決定する表示情報決定手段と、その表示情報決定手段により決定された前記表示情報のうち、少なくとも2以上の前記表示情報におけるデータ量に対応した情報を判別するデータ量判別手段と、そのデータ量判別手段により判別された判別結果に基づいて、前記表示手段に表示させる表示態様を可変して制御する可変制御手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AL1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、表示装置に多様な画像や動画を表示するように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、ランダムに予告表示態様が表示されることで、表示される画像データが過剰となり、表示制御等に対する付加が増大するという問題点があった。上記した遊技機において、制御負荷を軽減することができる遊技を提供することを目的とする。
遊技機AL1によれば、データ量判別手段により判別された結果に基づいて表示される表示態様が可変して制御されるので、データ量に合わせた表示制御を行なうことが可能となり、制御負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機AL1において、前記データ量判別手段は、所定の第1期間に表示する前記表示態様のデータ量に対応する前記情報の合計値に基づいて特定条件が成立しているか判別するものであることを特徴とする遊技機AL2。
遊技機AL2によれば、遊技機AL1の奏する効果に加え、所定の第1期間に表示する表示態様のデータ量の合計値に基づいて特定条件が成立しているか判別されるので、第1期間における制御負荷が増大する不具合を抑制できる。
遊技機AL1またはAL2において、判定を実行可能な判定手段と、その判定手段の判定結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により特定の前記演出が実行された場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記表示情報決定手段は、前記演出実行手段により実行される前記演出で表示される表示態様を決定するものであることを特徴とする遊技機AL3。
遊技機AL3によれば、遊技機AL1またはAL2の奏する効果に加え、判定結果が報知する演出がデータ量の増大により安定して実行することができなくなる不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AL1からAL3のいずれかにおいて、前記表示態様決定手段により表示される表示態様は、前記データ量に対応した情報として、前記データ量に対応したステータス情報が設定されているものであり、前記データ量判別手段は、前記ステータス情報を加算した合計値が所定値以上であるかを判別するものであることを特徴とする遊技機AL4。
遊技機AL4によれば、遊技機AL1からAL3のいずれかの奏する効果に加え、データ量に対応したステータス情報が設定されていることにより、データ量の判別を容易に行なうことができるという効果がある。
遊技機AL1からAL4のいずれかにおいて、前記可変制御手段は、前記表示手段に表示する前記表示態様のデータ量の合計値が低下するように前記表示情報決定手段により決定された前記表示情報に対応する表示態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機AL5。
遊技機AL5によれば、遊技機AL1からAL4の奏する効果に加え、データ量が抑制されるので、制御負荷を軽減することができるという効果がある。遊技機AL5において、前記可変制御手段は、前記表示情報決定手段により決定された少なくとも1の前記表示情報に対応する表示態様の画素数を低下させた表示態様を設定するものであることを特徴とする遊技機AL6。
遊技機AL6によれば、遊技機AL5の奏する効果に加え、既存の表示態様における画素数を少なく設定することでデータ量を抑制することができ、表示データが過大になる不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴AM群>(複数回の押下演出)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報が動的表示される動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、を有した遊技機において、前記動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様として、遊技者が操作可能な操作手段が操作されることにより表示態様が可変される操作動的表示態様が設定されており、前記操作動的表示態様が設定される場合に、前記操作手段の操作が有効とされる有効期間を設定する有効期間設定手段と、前記有効期間内に前記操作手段が操作された場合に、設定されている前記有効期間の残期間に基づいて特定の演出を実行させることが可能な特定演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AM1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで、演出を可変させることで、遊技者が遊技に直接参加できるように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、遊技者によって、操作手段を操作するタイミングや操作の期間等の方法は一定ではない為、演出を実行する上で興趣が低下するという問題点があった。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AM1によれば、操作手段が操作された場合に、有効期間の残期間に基づいて特定の演出が実行されることが可能に構成されているので、有効期間を長く設定して幅広く遊技者が操作手段を操作することができるように構成した場合にも、有効期間の残期間に基づいて特定の演出が実行されるので、多様な演出を実行することが可能となり、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AM1において、前記有効期間設定手段により設定された前記有効期間内に、前記操作手段を複数回操作することを示唆する示唆態様を設定する示唆態様設定手段と、その示唆態様設定手段により設定される1の操作に対応する前記示唆態様に対して、前記有効期間内の期間で所定の演出期間を設定する演出期間設定手段と、その演出期間設定手段により設定された前記演出期間の残り期間を示す残期間態様を報知することが可能な報知手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AM2。
遊技機AM2によれば、遊技機AM1の奏する効果に加え、複数回の操作に対して、それぞれ有効期間が設定されているかのように遊技者に思わせることができるので、複数回の操作を実行することを分かり易く報知できるという効果がある。
遊技機AM1またはAM2において、前記識別情報は、複数の識別図柄を組み合わせて構成されており、前記動的表示手段は、前記複数の識別図柄をそれぞれ動的表示し、前記判別結果を示すための組み合わせで前記複数の識別図柄を停止させるものであり、前記操作動的表示態様は、前記複数の識別図柄のうち、少なくとも一部に対して前記操作手段が操作されることにより特定態様で表示されるように構成されたものであり、前記特定演出実行手段は、前記特定の演出として、前記残期間が所定期間以上である場合には、当該動的表示されている前記識別情報の次以降に動的表示が開始される前記識別情報の動的表示中に反映される情報に対応した演出を実行するものであることを特徴とする遊技機AM3。
遊技機AM3によれば、遊技機AM1またはAM2の奏する効果に加え、残期間が所定期間以上となるように操作手段を操作することで、当該における動的表示以降の動的表示中にも反映される演出が実行されることで、意欲的に操作手段を短期間に操作するようにさせることができるという効果がある。
<特徴AN群>(コスモアップ)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段により記憶された前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報が動的表示される動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、を有した遊技機において、前記動的表示態様が動的表示されている期間に演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行された特定の前記演出に基づく特定情報が記憶される特定情報記憶手段と、その特定記憶手段に記憶されている前記特定情報に基づいて、前記識別情報の動的表示の開始時に前記演出実行手段により実行される前記演出の少なくとも一部として特殊演出を決定する特殊演出決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AN1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、さらなる興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AN1によれば、特定の演出が実行された場合に記憶される特定情報に基づいて、特殊演出が決定されるので、特定の演出が実行されることによりその後に実行される演出を可変させることができ、遊技者毎に異なる遊技を提供して、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AN1において、前記特定情報記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応する示唆態様が示唆される示唆手段と、前記特殊演出決定手段により決定された前記特殊演出が実行されることに基づいて、前記示唆態様を可変させる示唆態様可変手段と、を有し、前記示唆態様が所定の態様である場合には、前記識別情報の残動的表示期間が所定期間以上となるように構成されているものであることを特徴とする遊技機AN2。
遊技機AN2によれば、示唆態様により識別情報が判別結果を示すための態様で表示されるタイミングではないことを判別することができ、判別結果を見逃す不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機AN1またはAN2において、遊技者が操作可能な操作手段を有し、前記特殊演出決定手段により決定される前記演出は、前記操作手段が操作されることで演出態様が可変する操作演出で構成されており、前記特定情報記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応して、前記操作演出が実行される回数が設定されるものであることを特徴とする遊技機AN3。
遊技機AN3によれば、遊技機AN1またはAN2の奏する効果に加え、記憶されている特定情報によって操作演出が実行される回数が設定されるので、遊技者が操作手段を操作することができる回数を勘違いしてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴AO群>(3回操作)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されることに基づいて演出が実行される操作演出を設定可能な操作演出設定手段と、を有し、その操作演出設定手段により設定されることが可能な前記操作演出には、複数回の操作に対応して特定の操作演出が実行される複数操作演出が設定されており、前記複数操作演出が設定される場合には、その複数操作演出に設定されている前記操作回数に対応した個数の示唆態様が表示されるものであることを特徴とする遊技機AO1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで、演出を可変させることで、遊技者が遊技に直接参加できるように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、操作手段の操作に基づく演出を実行する上で興趣が低下するという問題点があった。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AO1によれば、複数操作演出が設定される場合に、操作回数に対応した個数の示唆態様が表示されることにより、分かり易い遊技を提供して、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AO1において、前記複数操作演出が設定される場合に、前記操作手段の操作が有効とされる有効期間を設定する有効期間設定手段と、その有効期間設定手段により設定される有効期間内で、前記示唆態様のそれぞれに対して前記有効期間の減少に対応して可変して表示される可変表示態様を設定する可変表示手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AO2。
遊技機AO2によれば、遊技機AO1の奏する効果に加え、可変表示態様により、示唆態様それぞれに有効期間が設定されているかのように思わせることができ、それぞれの操作をするタイミングを可変表示態様に従って操作させることができ、操作演出が表示されるタイミングを好適にできるという効果がある。
遊技機AO1またはAO2において、前記複数操作演出は、前記操作手段が操作された回数に応じて実行される前記操作演出が予め設定されているものであることを特徴とする遊技機AO3。
遊技機AO3によれば、遊技機AO1またはAO2の奏する効果に加え、複数回の操作演出を個別に設定する必要がなく、複数回操作される制御を容易にできるという効果がある。
<特徴AP群>(バーストチャレンジ)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作が有効とされる有効期間を設定する有効期間設定手段と、前記有効期間内における前記操作手段の操作に基づいて操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有した遊技機において、前記有効期間のうち、所定期間で実行可能な前記操作演出に対応する情報を決定する情報決定手段と、前記所定期間内に前記操作手段が操作された場合に、前記所定期間の残期間に基づいて実行する前記操作演出の態様を決定する操作態様決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AP1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、さらなる興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AP1によれば、有効期間内の所定期間で実行可能な操作演出に対応する情報が予め決定されており、残期間に基づいて操作演出の態様が決定されるので、操作手段を操作する頻度や間隔等の遊技者の違いがあっても、遊技者の操作に合わせた操作演出を実行して情報を報知することで、有効期間を有効に利用させて遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機AP1において、前記操作演出実行手段は、前記所定期間内に前記操作手段が操作する毎に、前記操作演出を実行可能に構成され、前記情報決定手段は、前記所定期間内に実行されることが可能な最終の前記操作演出の態様に対応する情報が決定されるものであることを特徴とする遊技機AP2。
遊技機AP2によれば、遊技機AP1の奏する効果に加え、最終の操作演出が予め決定されているので、操作手段を操作する毎に、最終の操作演出が実行されるまでの過程を楽しませることができるという効果がある。
遊技機AP1またはAP2において、特定の前記操作演出が実行された場合に、遊技者に有利となる特典が付与されることが示されるものであり、前記所定期間で実行される前記操作演出には、前記特定の操作演出が表示されるまでの過程に対応する過程操作演出が設定されており、前記操作態様決定手段は、前記所定期間の残期間が所定期間以下である場合に、前記特定の操作演出を決定し、前記残期間が所定期間以上である場合には、その残期間に対応した前記過程操作演出を決定するものであることを特徴とする遊技機AP3。
遊技機AP3によれば、遊技機AP1またはAP2の奏する効果に加え、過程操作演出により、徐々に最終の操作演出となることを遊技者に認識させることができ、遊技者の興趣を高めることができるという効果がある。
遊技機AP3において、前記操作手段が操作されることに基づいて演出数値を更新する更新手段を有し、その更新手段は、前記演出数値を更新させる値を前記所定期間の残期間と現在設定されている前記演出数値との値とに対応して更新するものであり、前記操作態様決定手段は、前記更新手段により更新された前記演出数値に対応した前記操作演出の態様を決定するものであることを特徴とする遊技機AP4。
遊技機AP4によれば、遊技機AP3の奏する効果に加え、演出数値により容易に操作演出の態様を決定することができ、制御負荷を軽減できるという効果がある。
<特徴AQ群>(コスモアップ派生)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段により記憶された前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報が動的表示される動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、を有した遊技機において、前記動的表示態様が動的表示されている期間に演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行された特定の前記演出に基づく特定情報が記憶される特定情報記憶手段と、その特定記憶手段に記憶されている前記特定情報に基づいて、前記演出実行手段により実行される前記演出の少なくとも一部として特殊演出を決定する特殊演出決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AQ1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、さらなる興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AQ1によれば、特定の演出が実行された場合に記憶される特定情報に基づいて、特殊演出が決定されるので、特定の演出が実行されることによりその後に実行される演出を可変させることができ、遊技者毎に異なる遊技を提供して、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴AR群>(バーストチャレンジ派生)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作が有効とされる有効期間を設定する有効期間設定手段と、前記有効期間内における前記操作手段の操作に基づいて操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有した遊技機において、前記有効期間で実行可能な前記操作演出に対応する情報を決定する情報決定手段と、前記所定期間内に前記操作手段が操作された場合に、前記有効期間の残期間に基づいて実行する前記操作演出の態様を決定する操作態様決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機AR1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、さらなる興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機AR1によれば、有効期間内で実行可能な操作演出に対応する情報が予め決定されており、残期間に基づいて操作演出の態様が決定されるので、操作手段を操作する頻度や間隔等の遊技者の違いがあっても、遊技者の操作に合わせた操作演出を実行して情報を報知することで、有効期間を有効に利用させて遊技の興趣を向上できるという効果がある。
<特徴BA群>(保留連が発生しない方が有利となる遊技性)
第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置された第1入球手段と、その第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1の判別情報を取得する第1判別情報取得手段と、その第1判別情報取得手段により取得された前記第1の判別情報に基づいて第1の判別を実行する第1判別手段と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置された第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2の判別情報を取得する第2判別情報取得手段と、その第2判別情報取得手段により取得された前記第2の判別情報に基づいて第2の判別を実行する第2判別手段と、前記第2判別情報取得手段により前記第2の判別情報が取得されてから、その取得された第2の判別情報に基づく前記第2の判別が実行されるまで、前記第2の判別情報を所定の情報数を上限として記憶可能な判別情報記憶手段と、前記第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置され、遊技球が入球し易い第1状態と、その第1状態よりも入球が困難となる第2状態とに可変可能な可変入球手段と、その可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記第1判別手段、または前記第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、前記可変入球手段が第1状態に所定回数可変される可変遊技を実行する可変遊技実行手段と、その可変遊技実行手段による前記可変遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記遊技状態設定手段は、前記第1判別手段により前記特定の判別結果となるよりも、前記第2判別手段により前記特定の判別結果となった方が、前記可変遊技の実行が終了した後の遊技状態として前記第1遊技状態を設定する割合が高くなるものであることを特徴とする遊技機BA1。
遊技機BA1によれば、第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に第1入球手段が配置され、その第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1の判別情報が第1判別情報取得手段によって取得される。第1判別情報取得手段により取得された第1の判別情報に基づいて第1判別手段によって第1の判別が実行される。第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に第2入球手段が配置されており、その第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2判別情報取得手段によって第2の判別情報が取得される。第2判別情報取得手段により取得された第2の判別情報に基づいて第2判別手段によって第2の判別が実行される。第2判別情報取得手段により第2の判別情報が取得されてから、その取得された第2の判別情報に基づく第2の判別が実行されるまで、第2の判別情報が判別情報記憶手段によって所定の情報数を上限として記憶される。遊技球が入球し易い第1状態と、その第1状態よりも入球が困難になる第2状態とに可変可能な可変入球手段が、第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置されている。可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定の特典が特典付与手段によって付与される。第1判別手段、または第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、可変入球手段が第1状態に所定回数可変される可変遊技が可変遊技実行手段によって実行される。可変遊技実行手段による可変遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態が遊技状態設定手段によって設定される。第1判別手段により特定の判別結果となるよりも、第2判別手段により特定の判別結果となった方が、遊技状態設定手段により可変遊技の実行が終了した後の遊技状態として第1遊技状態を設定する割合が高くなる。
これにより、可変遊技の実行中に所定の特典を得るために第2方向へと遊技球を発射すると、第2入球手段へと遊技球が入球して第2の判別情報が記憶される。第2の判別情報に基づく第2の判別で特定の判別結果になると、第2遊技状態よりも有利度合いが低い第1遊技状態に設定される割合が高いので、可変遊技の実行中に記憶された第2の判別情報に基づく第2の判別で、特定の判別結果にならないことを期待して遊技者に遊技を行わせることができる。よって、斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BA1において、前記可変入球手段の可変パターンとして、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも前記可変入球手段に遊技球が入球し難い第2可変パターンとを少なくとも含む複数の可変パターンの何れかを設定する可変パターン設定手段を備え、前記可変パターン設定手段は、前記第1判別手段による判別で前記特定の判別結果となった場合に、前記第2可変パターンよりも前記第1可変パターンを設定する割合が高くなり、前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となった場合に、前記第1可変パターンよりも前記第2可変パターンを設定する割合が高くなるものであることを特徴とする遊技機BA2。
遊技機BA2によれば、遊技機BA1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変入球手段の可変パターンとして、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも可変入球手段に遊技球が入球し難い第2可変パターンとを少なくとも含む複数の可変パターンの何れかが可変パターン設定手段によって設定される。第1判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に、可変パターン設定手段によって第1可変パターンを設定する割合が第2可変パターンよりも高くなる。一方、第2判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に、可変パターン設定手段によって第2可変パターンを設定する割合が第1可変パターンよりも高くなる。
これにより、第2判別手段による判別で特定の判別結果となった場合には、遊技球が可変入球手段へと入球し難い第2可変パターンが設定され易くなるので、可変遊技の実行中に記憶された第2の判別情報に基づく第2の判別で、特定の判別結果にならないことをより強く期待させることができるという効果がある。
遊技機BA1又はBA2において、前記可変遊技が開始されたことに基づいて、前記可変入球手段の可変パターンとして、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも前記可変入球手段に遊技球が入球し難い第2可変パターンとを少なくとも含む複数の可変パターンの何れかを設定する可変パターン設定手段を備え、前記第1可変パターンが開始されてから終了するまでの期間は、遊技球が第2方向へ発射され続けた場合に、前記第2判別情報取得手段により前記所定の情報数の前記第2の判別情報が取得されるまでの期間よりも少なくとも長い期間で構成されるものであることを特徴とする遊技機BA3。
遊技機BA3によれば、遊技機BA1又はBA2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、可変遊技が開始されたことに基づいて、可変入球手段の可変パターンとして、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも可変入球手段に遊技球が入球し難い第2可変パターンとを少なくとも含む複数の可変パターンの何れかが可変パターン設定手段によって設定される。第1可変パターンが開始されてから終了するまでの期間は、遊技球が第2方向へ発射され続けた場合に、第2判別情報取得手段により所定の情報数の第2の判別情報が取得されるまでの期間よりも少なくとも長い期間で構成されている。
これにより、第1可変パターンが設定される可変遊技の実行中に、所定の特典を得るために遊技者が第2方向へと遊技球を発射し続けると、少なくとも所定の情報数以上の第2の判別情報が取得される。よって、可変遊技の終了後に、毎回、上限回数の第2の判別が実行される。従って、上限回数の第2の判別が全て、特定の判別結果にならないことを期待して遊技者に遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BA1からBA3のいずれかにおいて、前記第2判別手段による前記第2の判別は、前記第1判別手段による前記第1の判別よりも優先して実行されるものであることを特徴とする遊技機BA4。
遊技機BA4によれば、遊技機BA1からBA3のいずれかが奏する効果に加え、第2判別手段による第2の判別が、第1判別手段による第1の判別よりも優先的に実行されるので、第2の判別情報が判別情報記憶手段に記憶された状態で第1入球手段へと遊技球が入球したとしても、第1の判別が実行されることを抑制できる。よって、第2の判別により注目させることができるという効果がある。
遊技機BA1からBA4のいずれかにおいて、前記第2方向に発射された遊技球が到達可能な位置に配置され、到達した遊技球を、前記第2入球手段が設けられている第1流路と、前記可変入球手段が設けられた第2流路とに振り分ける振分手段を備えることを特徴とする遊技機BA5。
遊技機BA5によれば、遊技機BA1からBA4のいずれかが奏する効果に加え、第2入球手段が設けられている第1流路と、可変入球手段が設けられた第2流路とに遊技球を振り分ける振分手段が、第2方向に発射された遊技球が到達可能な位置に配置されているので、第2方向へと発射された遊技球の流下方向が偏ってしまうことを防止することができるという効果がある。
遊技機BA5において、前記振分手段は、前記第1流路と、前記第2流路とに遊技球を交互に振り分けるものであることを特徴とする遊技機BA6。
遊技機BA6によれば、遊技機BA5の奏する効果に加え、振分手段によって、第1流路と、第2流路とに遊技球が交互に振り分けられるので、可変遊技の実行中に、遊技球を第2入球手段と、可変入球手段とに交互に入球させることができる。よって、第2方向へと発射された遊技球が第2入球手段、または可変入球手段に偏って入球してしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BA1からBA6のいずれかにおいて、前記第1入球手段へと遊技球が入球し易くなる第1位置と、その第1位置に比べて前記第1入球手段へと遊技球が入球し難くなる第2位置とに可変可能な可変手段と、その可変手段の可変動作を制御する可変制御手段とを備え、前記第1遊技状態は、前記可変制御手段により前記可変手段が前記第1位置に可変され難いものであり、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態に比べて前記可変制御手段により前記可変手段が前記第1位置に可変され易いものであることを特徴とする遊技機BA7。
遊技機BA7によれば、遊技機BA1からBA6のいずれかが奏する効果に加え、第1入球手段へと遊技球が入球し易くなる第1位置と、その第1位置に比べて第1入球手段へと遊技球が入球し難くなる第2位置とに可変手段が可変する。可変手段の可変動作が可変制御手段によって制御される。第1遊技状態は、可変制御手段により可変手段が第1位置に可変され難くなり、第2遊技状態は、第1遊技状態に比べて可変制御手段により可変手段が第1位置に可変され易くなる。
これにより、第1遊技状態では、可変手段が第1位置に可変されやすくなるので、第1入球手段へと遊技球が入球し易くなる。よって、第1遊技状態では、より効率よく遊技を行うことができるので、第1遊技状態となることをより期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BA1からBA7のいずれかにおいて、前記第1遊技状態は、前記第1判別手段、および前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となる確率が第1確率に設定されるものであり、前記第2遊技状態は、前記第1判別手段、および前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となる確率が、前記第1確率よりも低い第2確率に設定されるものであることを特徴とする遊技機BA8。
遊技機BA8によれば、遊技機BA1からBA7のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態では、第1判別手段、および第2判別手段による判別で特定の判別結果となる確率が第1確率に設定される。これに対して、第2遊技状態では、第1判別手段、および第2判別手段による判別で特定の判別結果となる確率が、第1確率よりも低い第2確率に設定される。
これにより、第1遊技状態では、第2遊技状態よりも特定の判別結果となる確率が高くなるので、可変遊技が終了した後、比較的少ない判別回数で再度可変遊技が実行され易くなる。よって、第1遊技状態では比較的短期間でより多くの所定の特典を獲得することが見込めるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BB群>(大当たりのエンディング期間と、保留消化期間とを用いて特定演出を実行する)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段による前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者にとっての有利度合いが高い第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記判別手段による判別結果を示す識別情報を動的表示させる動的表示実行手段と、前記特典遊技の実行中に予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、前記特典遊技が終了するまでの期間と、前記特典遊技が終了した後に実行される1又は複数の前記識別情報の動的表示が終了するまでの期間とで特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記特定演出は、当該特定演出が終了した後の遊技状態が前記第2遊技状態であるか否かを遊技者に示唆可能な演出であることを特徴とする遊技機BB1。
遊技機BB1によれば、判別条件の成立に基づいて判別手段により判別が実行され、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技が特典遊技実行手段によって実行される。特典遊技実行手段による特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者にとっての有利度合いが高い第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態が遊技状態設定手段によって設定される。判別手段による判別結果を示す識別情報が動的表示実行手段によって動的表示される。特典遊技の実行中に予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、当該特典遊技が終了するまでの期間と、特典遊技が終了した後に実行される1又は複数の識別情報の動的表示が終了するまでの期間とで特定演出実行手段によって特定演出が実行される。特定演出は、特定演出が終了した後の遊技状態が第2遊技状態であるか否かを遊技者に示唆可能な演出で構成されている。
これにより、特定演出を、特定条件が成立してから、1又は複数の識別情報の動的表示が終了するまでの期間に渡って実行することができるので、単に特典遊技が終了するまでの期間、もしくは1の識別情報の動的表示における動的表示時間で特定演出を実行する場合に比較して、特定演出の自由度を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1において、前記特定演出実行手段は、前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態が前記第2遊技状態に設定される場合に、前記特定条件が成立したことに基づいて前記特定演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BB2。
遊技機BB2によれば、遊技機BB1の奏する効果に加え、特典遊技の実行が終了した後の遊技状態が第2遊技状態に設定される場合に、特定条件が成立したことに基づいて特定演出が特定演出実行手段によって実行されるので、特定演出の実行中に特定の判別結果となって第1遊技状態へと移行しない限り、特定演出において第2遊技状態が示唆される。よって、特定演出の実行中に特定の判別結果とならないことを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BB1又はBB2において、予め定められた特定契機に基づいて、前記判別手段による判別に用いる判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段により取得された前記判別情報を、その取得された判別情報に対する前記判別条件が成立するまで、所定の情報数を上限として記憶可能な判別情報記憶手段と、前記特定条件が成立したことに基づいて、前記判別情報記憶手段に記憶されている前記判別情報の中に前記特定の判別結果に対応する判別情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、その判定手段による判定結果に基づいて、前記特定演出の演出態様を決定する演出態様決定手段とを備え、前記特定演出実行手段は、前記演出態様決定手段により決定された演出態様の特定演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BB3。
遊技機BB3によれば、遊技機BB1又はBB2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、予め定められた特定契機に基づいて、判別手段による判別に用いる判別情報が判別情報取得手段によって取得され、その判別情報取得手段によって取得された判別情報が、その取得された判別情報に対する判別条件が成立するまで、所定の情報数を上限として判別情報記憶手段によって記憶される。特定条件が成立したことに基づいて、判別情報記憶手段に記憶されている判別情報の中に特定の判別結果に対応する判別情報が含まれているか否かが判定手段によって判定される。判定手段による判定結果に基づいて、特定演出の演出態様が演出態様決定手段によって決定される。演出態様決定手段により決定された演出態様の特定演出が特定演出実行手段によって実行される。
これにより、判別手段による判別結果を事前に判定することができるので、実際に判別手段により実行される判別の結果に即した演出態様を設定することができるという効果がある。
遊技機BB3において、前記特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、実行が終了した後の遊技状態が前記遊技状態設定手段によって前記第1遊技状態に設定される第1特典遊技と、実行が終了した後の遊技状態が前記第2遊技状態に設定される第2特典遊技とを少なくとも含む複数の特典遊技の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段を備え、前記判定手段は、前記判別情報記憶手段に記憶されている前記判別情報の中に、前記第1特典遊技に対応する判別情報が含まれているかを判定するものであり、前記演出態様決定手段は、前記判定手段により前記第1特典遊技に対応する判別情報が含まれていると判定されたことに基づいて、前記特定演出が終了した後の遊技状態が第1遊技状態であることを示唆する演出態様を決定するものであることを特徴とする遊技機BB4。
遊技機BB4によれば、遊技機BB3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、実行が終了した後の遊技状態が遊技状態設定手段によって第1遊技状態に設定される第1特典遊技と、実行が終了した後の遊技状態が第2遊技状態に設定される第2特典遊技とを少なくとも含む複数の特典遊技の種別の中から種別決定手段によって1の種別が決定される。判別情報記憶手段に記憶されている判別情報の中に、第1特典遊技に対応する判別情報が含まれているかが判定手段によって判定される。判定手段により第1特典遊技に対応する判別情報が含まれていると判定されたことに基づいて、特定演出が終了した後の遊技状態が第1遊技状態であることを示唆する演出態様が演出態様決定手段によって決定される。
これにより、第1特典遊技が含まれていないことを期待して遊技を行わせるという斬新な遊技性を提供することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BB1からBB4のいずれかにおいて、前記特定演出は、演出期間として、演出態様とは無関係に予め定められた特定期間が設定されるものであることを特徴とする遊技機BB5。
遊技機BB5によれば、遊技機BB1からBB4のいずれかが奏する効果に加え、特定演出の演出期間として、演出態様とは無関係に予め定められた特定期間が設定されるので、演出期間の長さから特定演出の結果を予測することが困難となる。よって、遊技者に対して特定演出の結果に最後まで注目させることができるという効果がある。
遊技機BB5において、識別情報を表示する表示手段と、前記判別手段による判別結果を示す前記識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により実行される前記識別情報の動的表示における動的表示期間を、前記判別手段による判別結果に基づいて決定する動的表示期間決定手段とを備え、前記特定期間は、前記特定条件が成立してから前記特典遊技が終了するまでの期間と、予め定められた特定回数の前記判別手段による判別が全て前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となった場合に前記動的表示期間決定手段によって決定される前記特定回数分の前記動的表示期間との和となるものであることを特徴とする遊技機BB6。
遊技機BB6によれば、遊技機BB5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別情報が表示手段に表示される。判別手段による判別結果を示す識別情報の動的表示が動的表示実行手段によって実行される。動的表示実行手段により実行される識別情報の動的表示における動的表示時間が、判別手段による判別結果に基づいて動的表示期間決定手段によって決定される。特定条件が成立してから特典遊技が終了するまでの期間と、予め定められた特定回数の判別手段による判別が全て特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となった場合に動的表示期間決定手段によって決定される特定回数分の動的表示期間との和が特定期間として設定される。
これにより、特定回数分の識別情報の動的表示が終了するタイミングで、特定演出を終了させることができるので、特定演出をきりよく終了させることができるという効果がある。
遊技機BB6において、前記動的表示期間決定手段は、前記特典遊技の終了後、前記特定回数以内の前記判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に、少なくとも前記特定期間が終了するまでの残り期間以上の期間を前記動的表示期間として決定するものであることを特徴とする遊技機BB7。
遊技機BB7によれば、遊技機BB6の奏する効果に加え、特典遊技の終了後、特定回数以内の判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に、少なくとも特定期間が終了するまでの残り期間以上の期間が、動的表示期間決定手段によって動的表示期間として決定されるので、特定回数以内の判別で特定の判別結果となった場合に、特定期間が終了するよりも前に特典遊技が開始されてしまうことを抑制できる。よって、特定演出が終了するよりも前に特典遊技が開始されることにより、特定演出の結果が事前に分かってしまうことを抑制できるので、特定演出により注目させることができるという効果がある。
遊技機BB1からBB7のいずれかにおいて、前記特典遊技の実行中に、前記特定演出により前記第2遊技状態が示唆されることに対する期待度を示す演出を実行する期待度示唆演出実行手段を備えることを特徴とする遊技機BB8。
遊技機BB8によれば、遊技機BB1からBB7の奏する効果に加え、特典遊技の実行中に特定演出により第2遊技状態が示唆されることに対する期待度を示唆する演出が期待度示唆演出実行手段によって実行されるので、特典遊技の実行中における演出態様と、特定演出とが一連の演出であるかのような印象を遊技者に抱かせることができる。よって、特典遊技の実行中における遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BC群>(保留連が発生するか否かをアタッカーの動作から判別し難くする)
遊技球が入球したことに基づいて所定の特典が付与される特典入球手段と、その特典入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変する可変手段と、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で第1の判別結果となったことに基づいて、前記可変手段が第1可変態様で可変するように制御する第1可変制御手段と、前記判別手段による判別で前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて、当該判別が実行された時点における遊技状態とは異なる遊技状態を設定可能な遊技状態設定手段と、前記判別手段による判別で前記第2の判別結果となったことに基づいて、特定回数の前記判別手段による判別が全て前記第1の判別結果となった場合に実行される前記特定回数の前記第1可変態様と区別し難い見た目となる特定可変態様が少なくとも含まれる第2可変態様で、前記可変手段が可変するように制御する第2可変制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機BC1。
遊技機BC1によれば、遊技球が入球したことに基づいて特典入球手段によって所定の特典が付与され、その特典入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変手段が可変する。判別条件の成立に基づいて判別手段によって判別が実行され、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、可変手段が第1可変態様で可変するように第1可変制御手段によって制御される。判別手段による判別で第2の判別結果となったことに基づいて、特定回数の判別手段による判別が全て第1の判別結果となった場合に実行される特定回数の第1可変態様と区別しがたい見た目となる特定可変態様が少なくとも含まれる第2可変態様で、第2可変制御手段によって可変手段が可変するように制御される。
これにより、第1の判別結果となったのか、第2の判別結果となったのかを可変手段の可変態様から区別することが困難となるので、異なる遊技状態が設定されたのか否かを遊技者に判別され難くすることができるという効果がある。
遊技機BC1において、前記遊技状態設定手段は、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも不利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を設定可能なものであり、前記判別手段による判別で前記第2の判別結果となった場合に、前記第2遊技状態を設定する割合が、第1遊技状態を設定する割合よりも高く設定されているものであることを特徴とする遊技機BC2。
遊技機BC2によれば、遊技機BC1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも不利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から遊技状態設定手段によって1の遊技状態が設定される。判別手段による判別で第2の判別結果となった場合に、遊技状態設定手段によって第2遊技状態が設定される割合が、第1遊技状態が設定される割合よりも高く設定されている。
これにより、第2の判別結果となった場合に、不利な第2遊技状態が設定され易いので、第1の判別結果となることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BC1又はBC2において、前記判別手段による判別で前記第1の判別結果となる割合が、他の判別結果となる割合よりも高く設定されているものであることを特徴とする遊技機BC3。
遊技機BC3によれば、遊技機BC1又はBC2の奏する効果に加え、判別手段による判別で第1の判別結果となる割合が、他の判別結果となる割合よりも高く設定されているので、特定回数に渡って連続して第1の判別結果となる可能性が高くなる。よって、第2の判別結果になって第2可変態様で可変手段が制御されている場合にも、第1の判別結果が特定回数に渡って連続したのかもしれないと思わせることができる。よって、異なる遊技状態が設定されたのか否かを遊技者により判別され難くすることができるという効果がある。
遊技機BC1からBC3のいずれかにおいて、前記判別手段は、第1判別条件と、その第1判別条件とは異なる第2判別条件とのうちいずれかが成立した場合に判別を実行するものであり、前記遊技状態設定手段は、前記第1判別条件の成立に基づく判別で前記第2の判別結果となった場合に、第1遊技状態を設定する割合が高く設定され、前記第2判別条件の成立に基づく判別で前記第2の判別結果となった場合に、前記第1遊技状態よりも不利な第2遊技状態を設定する割合が高く設定されているものであることを特徴とする遊技機BC4。
遊技機BC4によれば、遊技機BC1からBC3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判別条件と、その第1判別条件とは異なる第2判別条件とのうちいずれかが成立した場合に判別手段により判別が実行される。第1判別条件の成立に基づく判別で第2の判別結果となった場合に、遊技状態設定手段によって第1遊技状態が設定される割合が高く設定されている。一方、第2判別条件の成立に基づく判別で第2の判別結果となった場合には、第1遊技状態よりも不利な第2遊技状態が設定される割合が高く設定されている。
これにより、第1判別条件の成立に基づく判別で第2の判別結果となった場合には、第2遊技状態よりも有利度合いが高い第1遊技状態が設定され易いので、第1判別条件が成立することを期待して遊技を行わせることができる。よって、判別手段による判別が実行された場合に、当該判別が実行される契機となった判別条件の種別に注目させることができるという効果がある。
遊技機BC4において、前記判別手段による判別で前記第2の判別結果となり、前記遊技状態設定手段によって前記第1遊技状態が設定される場合に、前記第2可変態様よりも前記特典入球手段に遊技球が入球し易い第3可変態様で、前記可変手段が可変するように制御する第3可変制御手段を備えることを特徴とする遊技機BC5。
遊技機BC5によれば、遊技機BC4の奏する効果に加え、判別手段による判別で第2の判別結果となり、遊技状態設定手段によって第1遊技状態が設定される場合に、第2可変態様よりも特典入球手段に遊技球が入球し易い第3可変態様で、可変手段が可変するように第3可変制御手段によって制御されるので、第1判別条件の成立に基づく判別で第2の判別結果となった場合の有利度合いをより高くすることができる。よって、遊技者に対して、第1判別条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BC4又はBC5において、第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置された第1入球手段と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置された第2入球手段と、を備え、前記第1判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記特典入球手段は、前記第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に設けられているものであることを特徴とする遊技機BC6。
遊技機BC6によれば、遊技機BC4又はBC5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に第1入球手段が配置されている一方で、第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に、第2入球手段と特典入球手段とが設けられている。第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1判別条件が成立するのに対して、第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2判別条件が成立する。
これにより、特典入球手段が第1位置に可変された場合に、所定の特典を得ようとして第2方向へと遊技を発射すると、第2入球手段へと遊技球が入球する。よって、特典入球手段が第1位置に可変された後で、第2判別条件の成立に基づく判別が実行されやすい状態を形成することができるという効果がある。
遊技機BC6において、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて、前記判別手段による判別に用いる判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段によって取得された前記判別情報を、所定の情報数を上限として、前記判別手段による判別が実行されるまで少なくとも記憶可能な判別情報記憶手段とを備えることを特徴とする遊技機BC7。
遊技機BC7によれば、遊技機BC6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて、判別手段による判別に用いる判別情報が判別情報取得手段によって取得され、その判別情報取得手段によって取得された判別情報が、所定の情報数を上限として、判別手段による判別が実行されるまで少なくとも判別情報記憶手段によって記憶される。
これにより、判別手段による判別が開始できない状況において第2入球手段に対する入球を検出した場合に、判別に用いる判別情報を判別情報記憶手段によって記憶しておくことができる。よって、第2入球手段に対する入球が無駄になってしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機BC4からBC7のいずれかにおいて、前記第2判別条件の成立に基づいて実行される判別は、前記第1判別条件の成立に基づいて実行される判別よりも優先して実行されるものであることを特徴とする遊技機BC8。
遊技機BC8によれば、遊技機BC4からBC7のいずれかが奏する効果に加え、第2判別条件の成立に基づいて実行される判別は、第1判別条件の成立に基づいて実行される判別よりも優先して実行されるので、第2判別条件の成立に基づく判別が実行された場合に、当該判別の結果に注目させることができるという効果がある。
<特徴BD群>(大当たり中は特2の始動入賞が発生し易く、通常時は発生し難くなる構成)
第1判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1判別条件とは異なる第2判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、前記第1判別手段、または前記第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技よりも遊技者にとっての有利度合いが高い第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の特典遊技の種別を決定する種別決定手段と、前記第1判別手段、または前記第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、前記第2判別条件が成立し易い第1状態を設定し、前記特典遊技の終了条件が成立したことに基づいて、前記第1状態に比較して前記第2判別条件が成立し難い第2状態を設定する状態設定手段と、を備え、前記種別決定手段は、前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となるよりも、前記第1判別手段による判別で前記特定の判別結果となった方が、前記第2特典遊技を決定する割合が高いものであることを特徴とする遊技機BD1。
遊技機BD1によれば、第1判別条件の成立に基づいて第1判別手段によって判別が実行され、第1判別条件とは異なる第2判別条件の成立に基づいて第2判別手段によって判別が実行される。第1判別手段、または第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技が得点遊技実行手段によって実行される。特典遊技実行手段によって実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技よりも遊技者にとっての有利度合いが高い第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から種別決定手段によって1の特典遊技の種別が決定される。第1判別手段、または第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、第2判別条件が成立し易い第1状態が状態設定手段によって設定される。一方、特典遊技の終了条件が成立したことに基づいて、第1状態に比較して第2判別条件が成立し難い第2状態が状態設定手段によって設定される。第2判別手段による判別で特定の判別結果となるよりも、第1判別手段による判別で特定の判別結果となった方が、第2特典遊技を決定する割合が高くなるように種別決定手段が構成されている。
これにより、特典遊技の実行中以外の状態で第2判別条件が成立することを抑制できる。よって、有利度合いの低い第1特典遊技が実行される機会を限定することができるという効果がある。
遊技機BD1において、前記第2判別条件の成立に基づいて、前記第2判別手段による判別に用いるための判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段により取得された前記判別情報を、前記第2判別手段による判別に用いられるまで、所定の情報数を上限として記憶する判別情報記憶手段と、を備えるものであることを特徴とする遊技機BD2。
遊技機BD2によれば、遊技機BD1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2判別条件の成立に基づいて、第2判別手段による判別に用いるための判別情報が判別情報取得手段によって取得される。判別情報取得手段により取得された判別情報が、第2判別手段による判別に用いられるまで、所定の情報数を上限として判別情報記憶手段によって記憶される。
これにより、第2判別手段による判別が実行されるよりも前に、第2判別条件が複数回成立した場合に、当該複数回分の第2判別条件の成立に応じて取得された複数の判別情報が判別情報記憶手段によって記憶されるので、第2判別条件が成立したにも拘わらず判別が実行されない不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機BD2において、前記第2判別手段は、前記特典遊技の実行中に前記判別情報取得手段により取得され、前記判別情報記憶手段に記憶された前記判別情報に基づいて、前記特典遊技の終了後に判別を実行するものであることを特徴とする遊技機BD3。
遊技機BD3によれば、遊技機BD2の奏する効果に加え、特典遊技の実行中に判別情報取得手段により取得され、判別情報記憶手段に記憶された判別情報に基づいて、第2判別手段によって特典遊技の終了後に判別が実行されるので、第2判別手段による判別が実行される機会を、特典遊技が終了した後に集中させることができる。よって、特典遊技の終了後に、第2判別手段による判別で特定の判別結果とならないことを期待して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BD1からBD3のいずれかにおいて、遊技球が入球したことに基づいて前記第2判別条件が成立する入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球し難い第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球し易くなる第2位置とに可変可能な可変手段と、特定の判別条件が成立したことに基づいて、前記可変手段を前記第1位置から前記第2位置に可変させるか判別する特定判別手段と、その特定判別手段により前記第1位置から前記第2位置に可変させると判別されたことに基づいて、前記可変手段が前記第2位置に可変するように制御する可変制御手段とを備え、前記可変制御手段は、前記第2状態で前記特定判別手段により前記可変手段を可変させると判別された場合よりも、前記第2状態で前記特定判別手段により前記可変手段を可変させると判別された場合の方が、前記可変手段が前記第2位置に可変する期間が長くなるように制御するものであることを特徴とする遊技機BD4。
遊技機BD4によれば、遊技機BD1からBD3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球が入球したことに基づいて第2判別条件が成立する入球手段へと遊技球が入球し難い第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球し易くなる第2位置とに可変手段が可変される。特定の判別条件が成立したことに基づいて、可変手段を第1位置から第2位置に可変させるかが特定判別手段によって判別される。特定判別手段により第1位置から第2位置に可変させると判別されたことに基づいて、可変手段が第2位置に可変するように可変制御手段によって制御される。第2状態で特定判別手段により可変手段を可変させると判別された場合よりも、第2状態で特定判別手段により可変手段を可変させると判別された場合の方が、可変手段が第2位置に可変する期間が長くなるように可変制御手段によって制御される。
これにより、第2状態よりも第1状態の方が、入球手段へと遊技球を入球させ易くすることができる。よって、第1状態では、第2状態よりも第2判別条件が成立し易くできるという効果がある。
遊技機BD1からBD4のいずれかにおいて、遊技球が入球したことに基づいて前記第2判別条件が成立する入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球し難い第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球し易くなる第2位置とに可変可能な可変手段と、特定の判別条件が成立したことに基づいて、前記可変手段を前記第1位置から前記第2位置に可変させるか判別する特定判別手段と、その特定判別手段により前記第1位置から前記第2位置に可変させると判別されたことに基づいて、前記可変手段が前記第2位置に可変するように制御する可変制御手段とを備え、前記第2状態よりも前記第1状態の方が、前記特定判別手段による1の判別が開始されてから終了するまでの期間が短くなり易いものであることを特徴とする遊技機BD5。
遊技機BD5によれば、遊技機BD1からBD4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球が入球したことに基づいて第2判別条件が成立する入球手段へと遊技球が入球し難い第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球し易くなる第2位置とに可変手段が可変される。特定の判別条件が成立したことに基づいて、可変手段を第1位置から第2位置に可変させるかが特定判別手段によって判別される。特定判別手段により第1位置から第2位置に可変させると判別されたことに基づいて、可変手段が第2位置に可変するように可変制御手段によって制御される。第2状態よりも第1状態の方が、特定判別手段による1の判別が開始されてから終了するまでの期間が短くなり易くなるように構成されている。
これにより、第1状態の方が、第2状態に比べて特定判別手段が同じ回数の判別を行うのに要する期間が短くなる。よって、より多くの回数、可変手段が第2位置に可変される機会を得ることができるので、第1状態において、遊技球を入球させ易くできるという効果がある。
遊技機BD1からBD3のいずれかにおいて、特定流路に設けられ、遊技球が入球したことに基づいて前記第2判別条件が成立する入球手段と、前記特定流路を遊技球が流下困難となるように閉鎖する閉鎖状態と、遊技球が流下可能となる開放状態とに可変可能な開閉手段と、その開閉手段を、前記第1状態となったことに基づいて前記開放状態に設定し、前記第2状態となったことに基づいて前記閉鎖状態に設定する開閉制御手段とを備えることを特徴とする遊技機BD6。
遊技機BD6によれば、遊技機BD1からBD3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球が入球したことに基づいて第2判別条件が成立する入球手段が特定流路に設けられている。特定流路を遊技球が流下困難となるように閉鎖する閉鎖状態と、遊技球が流下可能となる開放状態とに開閉手段が可変される。第1状態となったことに基づいて、開閉手段が開閉制御手段によって開放状態に設定される一方で、第2状態となったことに基づいて開閉手段が開閉制御手段によって閉鎖状態に設定される。
これにより、第2状態で第2判別条件が成立することをより確実に防止することができるという効果がある。
遊技機BD6において、前記開閉手段は、前記閉鎖状態に設定されている場合に、前記開閉手段の上流側に特定個数の遊技球を停留させることが可能に構成されていることを特徴とする遊技機BD7。
遊技機BD7によれば、遊技機BD6の奏する効果に加え、開閉手段が閉鎖状態に設定されている場合に、開閉手段の上流側に特定個数の遊技球を停留させることが可能に構成されているので、開放状態に設定された場合に、停留されていた遊技球を入球手段へと入球させることができる。よって、開放状態が設定される第1状態において、第2判別条件をより成立し易くすることができるという効果がある。
<特徴BE群>(主からサブへの変動パターンコマンドに特定演出の終了までの残りの変動回数に応じた情報を含ませる)
演出態様を表示可能な表示手段と、遊技に関する主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力されるコマンドに基づいて遊技に関する制御を行う従制御手段と、を備えた遊技機において、前記主制御手段は、判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、前記判別手段による判別の結果を示す識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により実行される前記識別情報の動的表示における動的表示時間を決定する動的表示時間決定手段と、その動的表示時間決定手段により決定された前記動的表示時間に対応する情報と、その動的表示時間に対応する情報とは異なる特定の情報とを少なくとも含む動的表示時間コマンドを前記従制御手段に対して出力するコマンド出力手段と、を備え、前記従制御手段は、前記コマンド出力手段により出力された前記動的表示時間コマンドを受信するコマンド受信手段と、そのコマンド受信手段により前記動的表示時間コマンドを受信したことに基づいて、前記動的表示時間を特定する動的表示時間特定手段と、予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、1または複数の前記動的表示時間に渡って実行可能な特定演出を前記表示手段において実行する特定演出実行手段と、前記動的表示時間コマンドに含まれた前記特定の情報に基づいて、前記特定演出を終了させるか否かを判別する特定演出終了判別手段と、その特定演出終了判別手段により前記特定演出を終了させると判別されたことを契機として、当該判別に用いられた前記動的表示時間コマンドに基づいて前記動的表示時間特定手段によって特定された前記動的表示時間が終了するまでの間に、前記特定演出を終了させる特定演出終了手段とを備えることを特徴とする遊技機BE1。
遊技機BE1によれば、主制御手段において、判別条件の成立に基づいて判別手段によって判別が実行され、その判別手段による判別結果が特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技が特典遊技実行手段によって実行される。判別手段による判別の結果を示す識別情報の動的表示が動的表示実行手段によって実行される。動的表示実行手段により実行される識別情報の動的表示における動的表示時間が動的表示時間決定手段によって決定される。動的表示時間決定手段により決定された動的表示時間に対応する情報と、その動的表示時間に対応する情報とは異なる特定の情報とを少なくとも含む動的表示時間コマンドが、コマンド出力手段によって従制御手段に対して出力される。従制御手段において、コマンド出力手段により出力された動的表示時間コマンドがコマンド受信手段によって受信され、そのコマンド受信手段により動的表示時間コマンドを受信したことに基づいて、動的表示時間が動的表示時間特定手段によって特定される。あらかじめ定められた特定条件が成立したことに基づいて、1または複数の動的表示時間に渡って実行可能な特定演出が特定演出実行手段により表示手段において実行される。動的表示時間コマンドに含まれた特定の情報に基づいて、特定演出を終了させるか否かが特定演出終了判別手段によって判別される。特定演出終了判別手段によって特定演出を終了させると判別されたことを契機として、当該判別に用いられた動的表示時間コマンドに基づいて動的表示時間特定手段によって特定された動的表示時間が終了するまでの間に、特定演出主湯量手段によって特定演出が終了される。
これにより、特定演出を好適に終了させることができるという効果がある。
遊技機BE1において、前記特定演出終了判別手段により前記特定演出を終了させると判別された場合に、前記動的表示時間コマンドに含まれる前記判別手段による判別結果に応じた情報に基づいて、前記特定演出終了手段により前記特定演出が終了されるまでの間の演出態様を決定する演出態様決定手段を備えることを特徴とする遊技機BE2。
遊技機BE2によれば、遊技機BE1の奏する効果に加え、特定演出終了判別手段により特定演出を終了させると判別された場合に、動的表示時間コマンドに含まれる判別手段による判別結果に応じた情報に基づいて、特定演出終了手段により特定演出が終了されるまでの間の演出態様が演出態様決定手段により決定されるので、判別手段による判別結果を加味して演出態様を決定することができる。よって、特定演出の演出態様を好適に設定することができるという効果がある。
遊技機BE1又はBE2において、前記従制御手段は、遊技機に対する電源の投入を判別する投入判別手段と、その投入判別手段により電源の投入が判別された場合に、前記動的表示時間コマンドに含まれた前記特定の情報に基づいて、遊技機の電源が遮断された時点が前記特定演出の実行中であったか否かを判別する遮断時判別手段と、その遮断時判別手段によって前記特定演出の実行中であったと判別されたことに基づいて、前記特定演出を実行する投入後演出実行手段とを備えることを特徴とする遊技機BE3。
遊技機BE3によれば、遊技機BE1又はBE2の奏する効果に加え、従制御手段において、遊技機に対する電源の投入が投入判別手段により判別され、その投入判別手段により電源の投入が判別された場合に、動的表示時間コマンドに含まれた特定の情報に基づいて、遊技機の電源が遮断された時点が特定演出の実行中であったか否かが遮断時判別手段によって判別される。遮断時判別手段によって特定演出の実行中であったと判別されたことに基づいて、特定演出が投入後演出実行手段によって実行される。
これにより、特定演出の実行中に電源が遮断されたとしても、特定演出を再開させることができるので、電源の遮断前後で演出態様が異なってしまい、遊技者を困惑させてしまうことを抑制することができるという効果がある。
遊技機BE3において、前記特定演出終了手段は、前記投入後演出実行手段により実行された前記特定演出を終了させるものであることを特徴とする遊技機BE4。
遊技機BE4によれば、遊技機BE3の奏する効果に加え、投入後演出実行手段により実行された特定演出が、特定演出終了手段によって終了されるので、特定演出の実行中に遊技機の電源が遮断された場合であっても、特定演出を好適に終了させることができるという効果がある。
遊技機BE4において、前記特定演出実行手段は、前記特定演出の演出期間として予め定められた特定期間を設定するものであることを特徴とする遊技機BE5。
遊技機BE4によれば、遊技機BE5の奏する効果に加え、特定演出の演出期間として、特定演出実行手段によりあらかじめ定められた特定期間が設定されるので、特定演出を設定する場合に簡素な処理で設定することができるという効果がある。
遊技機BE1からBE5のいずれかにおいて、前記主制御手段は、前記判別条件の成立に基づいて、前記判別手段による判別に用いる判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段により取得された前記判別情報を、所定の情報数を上限として、前記判別手段による判別に用いられるまで少なくとも記憶可能な判別情報記憶手段と、を備え、前記コマンド出力手段は、前記判別情報記憶手段に記憶されている前記判別情報の情報数に応じた情報を含む情報数コマンドを前記従制御手段に対して出力するものであり、前記特定演出実行手段は、前記情報数コマンドに含まれる前記判別情報の情報数以下の回数の前記識別情報の動的表示に渡って前記特定演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BE6。
遊技機BE6によれば、遊技機BE1からBE5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段において、判別条件の成立に基づいて、判別手段による判別に用いる判別情報が判別情報取得手段によって取得される。判別情報取得手段によって取得された判別情報が、所定の情報数を上限として、判別手段による判別に用いられるまで少なくとも判別情報記憶手段に記憶される。判別情報記憶手段に記憶されている判別情報の情報数に応じた情報を含む情報数コマンドがコマンド出力手段によって従制御手段に対して出力される。情報数コマンドに含まれる判別情報の情報数以下の回数の識別情報の動的表示に渡って特定演出実行手段により特定演出が実行される。
これにより、特定演出を、判別情報記憶手段に記憶されている判別情報の情報数以下の範囲内で実行することができるので、識別情報の動的表示が実行されていないにも拘わらず、特定演出が継続することを抑制できるという効果がある。
遊技機BE6において、前記判別情報の情報数に応じた情報は、前記特定条件が成立してから前記判別情報記憶手段に記憶されている判別情報に基づく全ての判別が終了するまでの間において、前記判別情報記憶手段に記憶されている残りの前記判別情報の情報数に応じた情報で構成されるものであることを特徴とする遊技機BE7。
遊技機BE7によれば、遊技機BE6の奏する効果に加え、判別情報の情報数に応じた情報が、特定条件が成立してから判別情報記憶手段に記憶されている判別情報に基づく全ての判別が終了するまでの間において、判別情報記憶手段に記憶されている残りの判別情報の情報数に応じた情報で構成されるので、特定演出を、より確実に判別情報記憶手段に記憶されている判別情報の情報数以下の範囲内で実行することができるという効果がある。
<特徴BF群>(当たり図柄に応じて、不利側の特図抽選の実行されやすさを可変させる)
第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置された第1入球手段と、その第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1の判別情報を取得する第1判別情報取得手段と、その第1判別情報取得手段により取得された前記第1の判別情報を用いて、第1の判別を実行する第1判別手段と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置された第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2の判別情報を取得する第2判別情報取得手段と、その第2判別情報取得手段により取得された前記第2の判別情報を用いて、前記第1の判別よりも不利な判別結果となり易い第2の判別を実行する第2判別手段と、前記第2判別情報取得手段により取得された前記第2の判別情報を、所定の情報数を上限として記憶可能な判別情報記憶手段と、前記第1判別手段、または前記第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、少なくとも所定期間において前記第2方向よりも前記第1方向に遊技球を発射した方が有利となり易い第1特典遊技と、前記所定期間において前記第1方向よりも前記第2方向に遊技球を発射した方が有利となり易い第2特典遊技とを含む複数の種別の中から1の前記特典遊技の種別を決定する種別決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BF1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。また、従来型の遊技機の中には、ラウンド数に代えて、または加えて、当たり後に付与される遊技状態を異ならせたり、各ラウンドで獲得可能な賞球数を異ならせる等により、有利度合いに差を設けているものもある。しかしながら、当たり種別に応じた有利度合いの差を更に大きくすることが求められていた。
これに対して遊技機BF1によれば、第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に第1入球手段が配置されている。第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1の判別情報が第1判別情報取得手段により取得され、その第1情報取得手段により取得された第1判別情報を用いて、第1判別手段により第1の判別が実行される。第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に第2入球手段が配置されている。第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2の判別情報が第2判別情報取得手段により取得される。第2判別情報取得手段により取得された第2の判別情報を用いて、第1の判別よりも不利な判別結果となり易い第2の判別が第2判別手段によって実行される。第2判別情報取得手段により取得された第2の判別情報が、所定の情報数を上限として判別情報記憶手段に記憶される。第1判別手段、または第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、特典遊技実行手段により遊技者に有利な特典遊技が実行される。特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、少なくとも所定期間において第2方向よりも第1方向に遊技球を発射した方が有利となり易い第1特典遊技と、所定期間において第1方向よりも第2方向に遊技球を発射した方が有利となり易い第2特典遊技とを含む複数の種別の中から1の特典遊技の種別が種別決定手段によって決定される。
これにより、第1方向に遊技球を発射することで有利になる第1特典遊技の方が、不利な判別結果となり易い第2の判別が実行され難いので、第1特典遊技と、第2特典遊技との有利度合いの差を大きくすることができる。よって、種別決定手段により第1特典遊技が決定されることを期待させることができるので、特定の判別結果となった場合に、特典遊技の種別により注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF1において、前記第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置され、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第1可変入球手段と、前記第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置され、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第2可変入球手段と、前記第1可変入球手段、または前記第2可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記第1特典遊技は、前記第2可変入球手段よりも、前記第1可変入球手段の方が入球可能な状態に可変され易いものであり、前記第2特典遊技は、前記第1特典遊技よりも、前記第2可変入球手段が入球可能な状態に可変され易いものであることを特徴とする遊技機BF2。
遊技機BF2によれば、遊技機BF1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第1可変入球手段が配置されている。第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第2可変入球手段が配置されている。第1可変入球手段、または第2可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて特典付与手段により所定の特典が付与される。第1特典遊技は、第2可変入球手段よりも、第1可変入球手段の方が入球可能な状態に可変され易くなる。第2特典遊技は、第1特典遊技よりも第2可変入球手段が入球可能な状態に可変され易くなる。
これにより、特典遊技の実行中に、発射した遊技球が第1可変入球手段、または第2可変入球手段へと入球するかどうかに注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF1又はBF2において、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段を備え、前記第1遊技状態は、前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて実行された前記特典遊技が終了後した後の遊技状態として設定される割合が、前記第2遊技状態よりも高いものであることを特徴とする遊技機BF3。
遊技機BF3によれば、遊技機BF1又はBF2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の中から1の遊技状態が遊技状態設定手段により設定される。第1遊技状態は、第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて実行された特典遊技が終了した後の遊技状態として設定される割合が、第2遊技状態よりも高くなるように構成されている。
これにより、第2判別手段による判別が実行された場合に、特定の判別結果にならないことを期待して遊技を行わせるという斬新な遊技性を実現することができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BF3において、前記遊技状態設定手段は、前記第1特典遊技、または前記第2特典遊技が終了した後の遊技状態として前記第2遊技状態を設定する割合が、前記第1遊技状態を設定する割合よりも高いものであることを特徴とする遊技機BF4。
遊技機BF4によれば、遊技機BF3の奏する効果に加え、第1特典遊技、または第2特典遊技が終了した後の遊技状態として第2遊技状態が設定される割合は、第1遊技状態が設定される割合よりも高くなるように構成されているので、所定期間において第2方向に遊技球を発射したことに基づいて実行される第2の判別で特定の判別結果となり、第1遊技状態が設定されてしまうことを避けたいと遊技者に思わせることができる。よって、第2特典遊技の終了後に第2の判別で特定の判別結果とならないことを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF1からBF4のいずれかにおいて、前記第1判別手段、または前記第2判別手段による判別結果を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、その示唆演出実行手段により実行される前記示唆演出として、前記種別決定手段により前記第1特典遊技が決定された場合に第1示唆演出と、その第1示唆演出とは異なる第2示唆演出とのどちらかを決定し、前記種別決定手段により前記第2特典遊技が決定された場合に前記第1示唆演出を決定する示唆演出決定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BF5。
遊技機BF5によれば、遊技機BF1からBF4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1判別手段、または第2判別手段による判別結果を示唆する示唆演出が示唆演出実行手段により実行される。示唆演出実行手段により実行される示唆演出として、種別決定手段により第1特典遊技が決定された場合に第1示唆演出と、その第1示唆演出とは異なる第2示唆演出とのどちらかが示唆演出決定手段により決定される。一方、種別決定手段により第2特典遊技が決定された場合には、第1示唆演出が示唆演出決定手段により決定される。
これにより、第2示唆演出が実行された場合には、第1特典遊技であることが確定するため、示唆演出として第2示唆演出が実行されることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。また、第1示唆演出は第1特典遊技でも実行される可能性があるため、第1示唆演出が実行された場合に、第1特典遊技であることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF5において、前記示唆演出実行手段は、前記種別決定手段により前記第1特典遊技が決定されたことに基づいて前記第1示唆演出を実行した場合に、その第1示唆演出の終了後に前記第2示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BF6。
遊技機BF6によれば、遊技機BF5の奏する効果に加え、種別決定手段により第1特典遊技が決定されたことに基づいて第1示唆演出を実行した場合に、その第1示唆演出の終了後に示唆演出実行手段によって第2示唆演出が実行されるので、第1示唆演出が実行された場合に、その第1示唆演出の終了後に第2示唆演出が実行されることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BF1からBF6のいずれかにおいて、前記所定期間は、前記第2方向へと遊技球を発射し続けた場合に、前記第2判別情報取得手段により少なくとも前記所定の情報数以上の前記第2の判別情報が取得される長さの期間であることを特徴とする遊技機BF7。
遊技機BF7によれば、遊技機BF1からBF6のいずれかが奏する効果に加え、第2特典遊技になり、所定期間において第2方向へと遊技球を発射し続けると、判別情報記憶手段に対して上限である所定の情報数の第2の判別情報が記憶されるので、第2特典遊技の終了後に、上限数に対応する回数の第2の判別を実行させることができるという効果がある。
遊技機BF7において、前記第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に配置され、遊技球が入球可能な第1状態と、遊技球が入球困難な第2状態とに可変可能な第2可変入球手段と、その第2可変入球手段の状態を、前記所定期間において前記第1状態に可変させる可変制御手段と、前記第2可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、前記第2方向に発射された遊技球が到達可能な位置に配置され、到達した遊技球を、前記第2入球手段が設けられている第1流路と、前記第2可変入球手段が設けられている第2流路とのどちらかに振り分ける振分手段と、を備えることを特徴とする遊技機BF8。
遊技機BF8によれば、遊技機BF7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第2方向に発射された遊技球が入球し易い位置に、遊技球が入球可能な第1状態と、遊技球が入球困難な第2状態とに可変可能な第2可変入球手段が配置されている。第2可変入球手段の状態が、可変制御手段により所定期間において第1状態に可変される。第2可変入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて特典付与手段により所定の特典が付与される。第2方向に発射された遊技球が到達可能な位置に、遊技球を第2入球手段が設けられている第1流路と、第2可変入球手段が設けられている第2流路とのどちらかに振り分ける振分手段が配置されている。
これにより、第2方向に発射された遊技球の流下方向が偏ってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BF8において、前記振分手段は、前記第1流路と、前記第2流路とに遊技球を交互に振り分けるものであることを特徴とする遊技機BF9。
遊技機BF9によれば、遊技機BF8の奏する効果に加え、第2特典遊技における所定期間において第2方向に発射された遊技球を、第2入球手段と、第2可変入球手段とに交互に入球させることができる。よって、第2方向に発射された遊技球が第2入球手段、または第2可変入球手段に偏って入球してしまうことをより確実に抑制することができるという効果がある。
<特徴BG群>(V入賞したことに基づいて大当たり種別を報知する)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段への遊技球の入球が可能となる第1位置と、その第1位置よりも入球が困難な第2位置とに可変可能な可変手段と、その可変手段を、前記特典遊技の実行中に所定条件が成立したことに基づいて、前記第2位置から前記第1位置に所定期間可変させる可変制御手段と、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、前記特典遊技の実行中に前記入球手段へと遊技球が入球した場合に遊技者に有利な第1遊技状態を設定し、前記特典遊技の実行中に前記入球手段へと遊技球が入球しなかった場合に前記第1遊技状態よりも遊技者に不利な第2遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技よりも遊技者に有利な第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段と、その種別決定手段により少なくとも前記第1特典遊技、または前記第2特典遊技が決定された場合に、決定された前記特典遊技の種別を示唆する示唆演出を、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて実行可能な示唆演出実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機BG1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、液晶表示装置等の表示装置が設けられた遊技機が知られている。この従来型の遊技機では、表示装置において図柄の変動表示が行われ、図柄が予め定められた組み合わせで停止表示されることで、遊技者に有利な当たり遊技が付与される。また、表示装置には、図柄以外にもキャラクタや風景等の様々な画像が表示され、多種多様な興趣演出を実行することで遊技の興趣向上を図っていた(例えば、特許文献1:特開2003-325886号公報)。また、係る従来型の遊技機の中には、当たりに当選した時点では、当該当たり後の遊技状態を報知せず、当たり状態中に当たり終了後の遊技状態を示唆する演出を実行する遊技機も知られている。しかしながら、係る従来型の遊技機では、当たり終了後の遊技状態を示唆する演出が実行された後は、残りの当たり遊技が単調となってしまという問題点があった。
これに対して遊技機BG1によれば、判別条件の成立に基づいて判別手段により判別が実行され、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて特典遊技実行手段により遊技者に有利な特典遊技が実行される。遊技球が入球可能な入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難な第2位置とに可変手段が可変される。特典遊技の実行中に所定条件が成立したことに基づいて、可変手段が可変制御手段によって第2位置から第1位置に所定期間可変される。特典遊技が終了した後の遊技状態として、特典遊技の実行中に入球手段へと遊技球が入球した場合に遊技状態設定手段により遊技者に有利な第1遊技状態が設定される。一方、特典遊技の実行中に入球手段へと遊技球が入球しなかった場合には、遊技状態設定手段により第1遊技状態よりも遊技者に不利な第2遊技状態が設定される。特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技よりも遊技者に有利な第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別が種別決定手段により決定される。種別決定手段により少なくとも第1特典遊技、または第2特典遊技が決定された場合に、決定された特典遊技の種別を示唆する演出が示唆演出実行手段によって入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて実行される。
これにより、入球手段へと遊技球が入球し、有利な第1遊技状態の設定が確定した後も、示唆演出実行手段により実行される示唆演出により示唆される特典遊技の種別に注目して遊技を行わせることができる。よって、入球手段へと遊技球を入球させた後における遊技が単調となってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BG1において、前記判別手段は、前記判別条件として第1の判別条件の成立に基づいて第1の判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて第2の判別を実行する第2判別手段と、を有し、前記種別決定手段は、前記第1判別手段による前記第1の判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて実行される前記特典遊技の種別として、前記第1特典遊技と、前記第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定し、前記第2判別手段による第2の判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて実行される前記特典遊技の種別として、前記第1特典遊技、および前記第2特典遊技よりも前記特典遊技の実行中に前記入球手段へと遊技球が入球し難い第3特典遊技を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定するものであり、前記第1特典遊技は、前記第2特典遊技よりも、前記特典遊技が終了した後の所定期間において前記第2の判別が実行され易くなるものであることを特徴とする遊技機BG2。
遊技機BG2によれば、遊技機BG1の奏する効果に加え、判別手段において、第1の判別条件の成立に基づいて第1判別手段により第1の判別が実行される。第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて第2判別手段により第2の判別が実行される。第1判別手段による第1の判別で特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別として、種別決定手段により第1特典遊技と、第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別が決定される。一方、第2判別手段による第2の判別で特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技、および第2特典遊技よりも特典遊技の実行中に入球手段へと入球し難い第3特典遊技を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別が種別決定手段によって決定される。第1特典遊技は、第2特典遊技よりも、特典遊技が終了した後の所定期間において第2の判別が実行されやすくなる。
これにより、第1特典遊技が終了すると、所定期間において不利な第2の判別が実行されやすくなるので、特定の判別結果となった場合に、第2特典遊技が決定されることをより強く期待させることができる。よって、遊技者に対して特典遊技の種別により注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BG1又はBG2において、前記第1特典遊技、または前記第2特典遊技が開始されてから、少なくとも前記入球手段へと遊技球が入球するまでの期間で特定演出を実行する特定演出実行手段を備え、前記示唆演出実行手段は、前記特定演出の結果として、前記特典遊技の種別を示唆する演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BG3。
遊技機BG3によれば、遊技機BG1又はBG2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1特典遊技、または第2特典遊技が開始されてから、少なくとも入球手段へと遊技球が入球するまでの期間で、特定演出実行手段により特定演出が実行される。特定演出の結果として、示唆演出実行手段により、特典遊技の種別を示唆する演出が実行される。
これにより、特定演出と、特典遊技の種別を示唆する演出とで一連の演出に見せることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG2又はBG3において、識別情報を表示可能な表示手段と、その表示手段において、前記判別手段による判別結果を示す識別情報の動的表示を表示する動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報として、第1識別情報と、その第1識別情報とは異なる第2識別情報とを少なくとも含む複数の識別情報の中から1の識別情報を決定可能な識別情報決定手段と、を備え、前記識別情報決定手段は、前記判別手段による判別で前記特定の判別結果となり、且つ、前記種別決定手段により前記第1特典遊技が決定された場合に前記第1識別情報を決定し、前記第2特典遊技が決定された場合に前記第1識別情報、または前記第2識別情報を決定するものであることを特徴とする遊技機BG4。
遊技機BG4によれば、遊技機BG2又はBG3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別情報を表示可能な表示手段において、判別手段による判別結果を示す識別情報の動的表示が動的表示手段により表示される。動的表示手段により動的表示される識別情報として、第1識別情報と、その第1識別情報とは異なる第2識別情報とを少なくとも含む複数の識別情報の中から1の識別情報が識別情報決定手段によって決定される。判別手段による判別で特定の判別結果となり、且つ、種別決定手段により第1特典遊技が決定された場合に識別情報決定手段により第1識別情報が決定される。一方、第2特典遊技が決定された場合は、識別情報決定手段により第1識別情報、または第2識別情報が決定される。
これにより、動的表示により、有利な第2特典遊技でしか決定されない第2識別情報が表示されることを期待して識別情報の動的表示を確認させることができる。また、第2特典遊技の場合にも第1識別情報が表示され得る構成とすることにより、第1識別情報が表示された場合に、遊技者の第2特典遊技に対する期待感を維持させることができるという効果がある。
遊技機BG4において、前記示唆演出実行手段は、前記動的表示手段により実行された前記識別情報の動的表示において前記第1識別情報が表示された場合に前記示唆演出を実行するものであり、前記示唆演出の種別には、前記識別情報の動的表示において表示された前記第1識別情報が前記第1識別情報のまま維持される第1示唆演出と、前記第1識別情報が前記第2識別情報に可変される第2示唆演出と、が少なくとも設けられているものであることを特徴とする遊技機BG5。
遊技機BG5によれば、遊技機BG4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、動的表示手段により実行された識別情報の動的表示において第1識別情報が表示された場合に、示唆演出実行手段により示唆演出が実行される。示唆演出の種別には、識別情報の動的表示において表示された第1識別情報が第1識別情報のまま維持される第1示唆演出と、第1識別情報が第2識別情報に可変される第2示唆演出とが少なくとも設けられている。
これにより、識別情報の動的表示において第1識別情報が表示された場合に、第2示唆演出が実行されることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BG5において、前記種別決定手段により前記第1特典遊技、または前記第2特典遊技が決定された場合に、前記示唆演出を実行するか否かを判別する示唆演出実行判別手段を備え、前記識別情報決定手段は、前記示唆演出実行判別手段により前記示唆演出を実行すると判別されたことに基づいて、前記第1識別情報を決定するものであり、前記示唆演出実行手段は、前記種別決定手段により前記第1特典遊技が決定され、前記示唆演出実行判別手段により前記示唆演出を実行すると判別された場合に前記第1示唆演出を実行し、前記種別決定手段により前記第2特典遊技が決定され、前記示唆演出実行判別手段により前記示唆演出を実行すると判別された場合に前記第2示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BG6。
遊技機BG6によれば、遊技機BG5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、種別決定手段により第1特典遊技、または第2特典遊技が決定された場合に、示唆演出を実行するか否かが示唆演出実行判別手段によって判別される。示唆演出実行判別手段により示唆演出を実行すると判別されたことに基づいて、識別情報決定手段により第1識別情報が決定される。種別決定手段により第1識別情報が決定され、示唆演出実行判別手段により示唆演出を実行すると判別された場合に第1示唆演出が示唆演出実行手段によって実行される。一方、種別決定手段により第2特典遊技が決定され、示唆演出実行判別手段により示唆演出を実行すると判別された場合に、示唆演出実行手段により第2示唆演出が実行される。
これにより、第2特典遊技が決定された場合にのみ第2示唆演出が実行されるので、第2示唆演出が実行されることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BG6において、前記示唆演出実行判別手段は、前記種別決定手段により前記第1特典遊技が決定された場合よりも、前記第2特典遊技が決定された場合の方が前記示唆演出を実行すると判別する割合が高くなるものであることを特徴とする遊技機BG7。
遊技機BG7によれば、遊技機BG6の奏する効果に加え、種別決定手段により第1特典遊技が決定された場合よりも、第2特典遊技が決定された場合の方が、示唆演出実行手段により示唆演出を実行すると判別される割合が高くなるので、示唆演出が開始された時点で、第2特典遊技に対する期待感を向上させることができるという効果がある。
遊技機BG1又はBG2において、識別情報を表示可能な表示手段と、その表示手段において、前記判別手段による判別結果を示す識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、その動的表示実行手段により実行される前記特定の判別結果を示す識別情報の動的表示の期間と、前記特典遊技が開始されてから少なくとも前記可変手段が前記第1位置に可変されるまでの期間とに渡って特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記示唆演出実行手段は、前記特定演出の結果として、前記特典遊技の種別を示唆する示唆演出を実行するものであることを特徴とする遊技機BG8。
遊技機BG8によれば、遊技機BG1又はBG2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、識別情報を表示可能な表示手段において、判別手段による判別結果を示す識別情報の動的表示の期間と、特典遊技が開始されてから少なくとも可変手段が第1位置二か偏されるまでの期間とに渡って、特定演出実行手段により特定演出が実行される。特定演出の結果として、特典遊技の種別を示唆する示唆演出が示唆演出実行手段により実行される。
これにより、特定演出と、特典遊技の種別を示唆する演出とで一連の演出に見せることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BH群>(大当たり種別に応じて、保留連発生有無の予測し易さを可変する)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技とは異なる第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段と、所定の可変態様で可変可能な可変手段と、前記判別手段による判別で前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となったことに基づいて、第1可変態様と、その第1可変態様とは異なる第2可変態様とを少なくとも含む複数の可変態様うち何れか1の可変態様で前記可変手段を可変させる第1可変制御手段と、前記判別手段による判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて、第1可変態様と区別し難い見た目となる特定可変態様が少なくとも含まれる第3可変態様で前記可変手段を可変させる第2可変制御手段と、前記第1特典遊技が終了してから予め定められた特定条件が成立するまでの間において、前記第1可変制御手段により前記可変手段が前記第1可変態様で可変され易い第1可変状態を設定し、前記第2特典遊技が終了してから前記特定条件が成立するまでの間において、前記第1可変状態よりも前記可変手段が前記第2可変態様で可変され易くなる第2可変状態を設定する可変状態設定手段と、を備えることを特徴とする遊技機BH1。
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。しかしながら、上述した従来型の遊技機では、当たりとなった時点で当たりとなったことが報知される上に、その当たり種別も報知されるので、当該報知がなされた後は、単に報知された当たりを消化するだけの作業のようになってしまい、遊技が単調となってしまう場合があった。また、従来型の遊技機の中には、当たり状態となったか、外れの一種である小当たりとなったかを、演出態様や特定入賞口の開閉動作等から識別することが困難となるように構成した遊技機も知られており、当たりになっていたことを、当たり遊技が終了した後も期待させることができる遊技機も知られている。しかしながら、係る遊技機では、当たりとなったか小当たりとなったかを把握するのに時間がかかりすぎてしまい、遊技者の遊技に対する興趣を損ねてしまう虞があった。
これに対して遊技機BH1によれば、判別条件の成立に基づいて判別手段により判別が実行される。判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、特典遊技実行手段により遊技者に有利な特典遊技が実行される。特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技とは異なる第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から種別決定手段により1の種別が決定される。判別手段による判別で特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となったことに基づいて、第1可変態様と、その第1可変態様とは異なる第2可変態様とを少なくとも含む複数の可変態様のうち何れか1の可変態様で、第1可変制御手段により可変手段が可変される。判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、第1可変態様と区別し難い見た目となる特定可変態様が少なくとも含まれる第3可変態様で、第2可変制御手段により可変手段が可変される。第1特典遊技が終了してから予め定められた特定条件が成立するまでの間において、第1可変制御手段により可変手段が第1可変態様で可変され易い第1可変状態が可変状態設定手段により設定される。一方、第2特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間において、第1可変状態よりも可変手段が第2可変態様で可変され易くなる第2可変状態が可変状態設定手段により設定される。
これにより、第1特典遊技の終了後に外れ判別結果になった場合と、特定の判別結果になった場合とで、可変手段の可変態様の見た目が区別し難くなるので、少なくとも特定条件が成立するまでの間、可変手段の可変態様から特典遊技が実行されるのか否かを識別することが困難にできる。一方、第2特典遊技の終了後に外れ判別結果になった場合は、第2可変態様が設定されるので、外れ判別結果となったか否かを可変手段の可変態様から遊技者が比較的識別し易くなる。よって、特定条件が成立するまでにおける外れ判別結果の識別し易さを特典遊技の種別に応じて可変させることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BH1において、遊技球が入球可能な入球手段を備え、前記可変手段は、前記入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難になる第2位置とに可変可能なものであり、前記第1可変態様は、第1期間の経過に基づいて前記可変手段が前記第2位置から前記第1位置に所定期間可変される可変態様であり、前記第2可変態様は、前記第1期間とは異なる第2期間の経過に基づいて前記可変手段が前記第2位置から前記第1位置に所定期間可変される可変態様であることを特徴とする遊技機BH2。
遊技機BH2によれば、遊技機BH1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難になる第2位置とに可変手段が可変可能に構成されている。第1可変態様は、第1期間の経過に基づいて可変手段が第2位置から第1位置に所定期間可変される可変態様で構成され、第2可変態様は、第1期間とは異なる第2期間の経過に基づいて可変手段が第2位置から第1位置に所定期間可変される可変態様で構成されている。
これにより、可変手段が第1位置に可変されるまでの間隔を確認することで、第1可変態様であるか、第2可変態様であるかを遊技者が容易に識別することができるという効果がある。
遊技機BH1又はBH2において、前記判別手段は、第1の判別条件の成立に基づいて第1の判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて第2の判別を実行する第2判別手段と、を備え、前記第1可変制御手段は、前記第1判別手段による判別で前記外れ判別結果となったことに基づいて、前記第1可変態様と、前記第2可変態様とを少なくとも含む複数の可変態様のうち何れか1の可変態様で前記可変手段を可変させるものであり、前記第2可変制御手段は、前記第1判別手段による判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて、前記第3可変態様で前記可変手段を可変させるものであることを特徴とする遊技機BH3。
遊技機BH3によれば、遊技機BH1又はBH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1の判別条件の成立に基づいて第1判別手段により第1の判別が実行される。第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて第2判別手段により第2の判別が実行される。第1判別手段による判別で外れ判別結果となったことに基づいて、第1可変態様と、第2可変態様とを少なくとも含む複数の可変態様のうち何れか1の可変態様で、第1可変制御手段により可変手段が可変される。第1判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、第2可変制御手段により第3可変態様で可変手段が可変される。
これにより、特典遊技の種別に応じて、第1判別手段による判別で外れ判別結果となった場合における可変手段の可変態様が可変されるので、特定条件が成立するまでの間、第1判別手段による判別が実行される毎に、可変手段の可変態様に注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BH3において、前記種別決定手段は、前記第2判別手段による前記第2の判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて実行される前記特典遊技の種別を決定するものであることを特徴とする遊技機BH4。
遊技機BH4によれば、遊技機BH3の奏する効果に加え、第2判別手段による第2の判別で特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別が、種別決定手段により決定されるので、第2判別手段による第2の判別が実行された場合に、第1特典遊技が決定されるのか、第2特典遊技が決定されるのかに注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BH3又はBH4において、前記第1の判別条件は、前記特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間、前記第2の判別条件よりも成立し易くなるものであることを特徴とする遊技機BH5。
遊技機BH5によれば、遊技機BH3又はBH4の奏する効果に加え、第1の判別条件は、特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間、第2の判別条件よりも成立し易くなるので、特定条件が成立するまでの間、可変手段の可変態様により注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BH3からBH5のいずれかにおいて、第1方向に発射された遊技球が入球可能な位置に設けられた第1入球手段と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球可能な位置に設けられた第2入球手段と、前記第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に設けられ、遊技球が入球したことに基づいて所定の特典が付与される特典入球手段と、その特典入球手段の状態を、前記特典遊技が開始されたことに基づいて、遊技球が入球困難な第1状態から、遊技球が入球可能な第2状態に所定回数可変させる可変制御手段と、を備え、前記第1の判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2の判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BH6。
遊技機BH6によれば、遊技機BH3からBH5のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1方向に発射された遊技球が入球可能な位置に第1入球手段が設けられ、第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球可能な位置に第2入球手段が設けられている。第1方向に発射された遊技球が入球し易い位置に、遊技球が入球したことに基づいて所定の特典が付与される特典入球手段が設けられている。特典入球手段の状態が、可変制御手段により、特典遊技の開始に基づいて遊技球が入球困難な第1状態から遊技球が入球可能な第2状態に所定回数可変される。第1の判別条件は、第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立し、第2の判別条件は、第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する。
これにより、特典遊技の実行中に特典入球手段を狙って遊技球を発射することにより、第1入球手段へも遊技球を入球させることができる。よって、特典遊技が実行された場合に、第1の判別条件を成立し易くできるという効果がある。
遊技機BH6において、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて、前記第1判別手段による判別に用いる第1判別情報を取得する第1判別情報取得手段と、その第1判別情報取得手段により取得された前記第1判別情報を、所定の情報数を上限として記憶可能な判別情報記憶手段と、を備え、前記特定条件は、前記特典遊技の終了時点で前記判別情報記憶手段に記憶されていた全ての前記第1判別情報に基づく判別が実行されたことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BH7。
遊技機BH7によれば、遊技機BH6の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて、第1判別手段による判別に用いる第1判別情報が第1判別情報取得手段により取得される。第1判別情報取得手段により取得された第1判別情報が、判別情報記憶手段により所定の情報数を上限として記憶される。特典遊技の終了時点で判別情報記憶手段に記憶されていた全ての第1判別情報に基づく判別が実行されたことに基づいて特定条件が成立する。
これにより、特典遊技の実行中に取得された第1判別情報が判別情報記憶手段に記憶されるので、第1の判別を効率良く実行することができるという効果がある。
遊技機BH7において、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態を決定する遊技状態決定手段を備え、前記種別決定手段は、前記第1の判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別として、前記遊技状態決定手段により前記第1遊技状態が決定される第3特典遊技を決定する割合が、他の特典遊技の種別を決定する割合よりも高い第1種別決定手段と、前記第2の判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別として、前記第1特典遊技と、前記第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する第2種別決定手段と、を有し、前記遊技状態決定手段は、前記第1特典遊技、または前記第2特典遊技になった場合に、前記第2遊技状態を前記特典遊技が終了した後の遊技状態として決定するものであることを特徴とする遊技機BH8。
遊技機BH8によれば、遊技機BH7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態とを少なくとも含む複数の遊技状態の中から1の遊技状態が遊技状態決定手段により決定される。第1の判別で特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別として、遊技状態決定手段により第1遊技状態が決定される第3特典遊技が第1種別決定手段により決定される割合が、他の特典遊技の種別が決定される割合よりも高くなる。第2の判別で特定の判別結果となったことに基づいて実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、第2特典遊技とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別が第2種別決定手段により決定される。第1特典遊技、または第2特典遊技になった場合に、特典遊技が終了した後の遊技状態として遊技状態決定手段により第2遊技状態が決定される。
これにより、第1の判別で特定の判別結果になると、特典遊技の終了後に第1遊技状態が決定される割合が高いので、特典遊技の実行中に判別情報記憶手段に記憶された第1判別情報に基づいて、特典遊技の終了後に実行される第1の判別が全て外れ判別結果になることを願って遊技を行わせることができる。よって、特定の判別結果になることを回避したいと思わせる斬新な遊技性を実現できるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BI群>(保留連の発生し易さを大当たり種別に応じて異ならせる)
第1の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第1判別手段と、前記第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて判別を実行する第2判別手段と、前記第1判別手段による判別、または前記第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段により実行される前記特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技よりも、前記特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間に前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となり易い第2特典遊技と、を少なくとも含む複数の中から1の前記特典遊技の種別を決定する種別決定手段と、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記第1特典遊技と、前記第2特典遊技とは、いずれも前記特典遊技が終了した後の遊技状態として、前記第2遊技状態よりも前記第1遊技状態の設定割合が高くなるものであることを特徴とする遊技機BI1。
ここで、パチンコ機等の遊技機において、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、ラウンド数の異なる複数種類の当たり種別が設けられているものがあり、獲得できる遊技価値を異ならせることにより、当たり中の興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特許第2514417号公報)。また、従来型の遊技機の中には、ラウンド数に代えて、または加えて、当たり後に付与される遊技状態を異ならせたり、各ラウンドで獲得可能な賞球数を異ならせる等により、有利度合いに差を設けているものもある。しかしながら、当たり種別に応じた有利度合いの差を更に大きくすることが求められていた。
これに対して遊技機BI1によれば、第1の判別条件の成立に基づいて第1判別手段により判別が実行され、第1の判別条件とは異なる第2の判別条件の成立に基づいて第2判別手段により判別が実行される。第1判別手段による判別、または第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。特典遊技実行手段により実行される特典遊技の種別として、第1特典遊技と、その第1特典遊技よりも、特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間に第2判別手段による判別で特定の判別結果となり易い第2特典遊技と、を少なくとも含む複数の中から1の特典遊技の種別が種別決定手段により決定される。特典遊技が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態とを少なくとも含む複数の中から1の遊技状態が遊技状態設定手段により設定される。第1特典遊技と、第2特典遊技とは、いずれも特典遊技が終了した後の遊技状態として、第2遊技状態よりも第2遊技状態の設定割合が高くなる。
これにより、第1特典遊技になるか、第2特典遊技になるかに応じて、特定条件が成立するまでの間に第2判別手段による判別で特定の判別結果となる可能性が異なるので、種別決定手段によって決定される特典遊技の種別により注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技BI1において、前記種別決定手段は、前記第1特典遊技と、前記第2特典遊技と、他の前記特典遊技の種別よりも遊技者に不利な第3特典遊技と、を少なくとも含む複数の中から1の前記特典遊技の種別を決定するものであり、前記第3特典遊技は、前記第1判別手段による判別よりも、前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となった場合に前記種別決定手段により決定される割合が高いものであることを特徴とする遊技機BI2。
遊技機BI2によれば、遊技機BI1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1特典遊技と、第2特典遊技と、他の特典遊技の種別よりも遊技者に不利な第3特典遊技と、を少なくとも含む複数の中から1の特典遊技の種別が種別決定手段により決定される。第1判別手段による判別よりも、第2判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に種別決定手段により第3特典遊技が決定される割合が高くなる。
これにより、第2判別手段による判別で特定の判別結果になると、不利な第3特典遊技が決定される割合が高くなるので、第2判別手段による判別で特定の判別結果にならないことを願わせることができる。よって、第2判別手段による判別で特定の判別結果になり易い第2特典遊技になるよりも、第1特典遊技となることに期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BI1又はBI2において、前記第1遊技状態は、前記第1判別手段による判別、または前記第2判別手段による判別が実行された場合に前記特定の判別結果となる確率が前記第2遊技状態よりも高いものであり、前記第2特典遊技が終了してから前記特定条件が成立するまでの間は、前記第1の判別条件よりも前記第2の判別条件の方が成立し易くなるものであることを特徴とする遊技機BI3。
遊技機BI3によれば、遊技機BI1又はBI2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態は、第1判別手段による判別、または第2判別手段による判別が実行された場合に特定の判別結果となる確率が第2遊技状態よりも高くなるように構成されている。第2特典遊技が終了してから特定条件が成立するまでの間は、第1の判別条件よりも第2の判別条件の方が成立し易くなる。
これにより、第1遊技状態では、特定の判別結果となる確率が第2遊技状態よりも高くなるので、比較的短い間隔で連続して特典遊技となり易くなる。よって、第1遊技状態となった場合に、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BI1からBI3のいずれかにおいて、所定の取得条件の成立に基づいて、前記第2判別手段による判別に用いる判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段により取得された前記判別情報を、所定の情報数を上限として記憶可能な判別情報記憶手段と、その判別情報記憶手段に記憶された1の前記判別情報が前記第2判別手段による判別に用いられたことに基づいて、当該1の前記判別情報を前記判別情報記憶手段から消去する消去手段と、を備え、前記特定条件は、前記判別情報記憶手段に記憶されている前記判別情報の情報数が0になったことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BI4。
遊技機BI4によれば、遊技機BI1からBI3のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の取得条件の成立に基づいて、第2判別手段による判別に用いる判別情報が判別情報取得手段によって取得される。判別情報取得手段によって取得された判別情報が、所定の情報数を上限として判別情報記憶手段に記憶される。判別情報記憶手段に記憶された1の判別情報が第2判別手段による判別に用いられたことに基づいて、当該1の判別情報が消去手段により判別情報記憶手段から消去される。判別情報記憶手段に記憶されている判別情報の情報数が0になったことに基づいて特定条件が成立する。
これにより、判別情報の情報数が0になるまでの間、第2判別手段による判別で特定の判別結果となり易いので、判別情報記憶手段に記憶されている情報数に注目して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BI1からBI4のいずれかにおいて、第1方向に発射された遊技球が入球可能な位置に配置された第1入球手段と、前記第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球可能な位置に配置された第2入球手段と、を備え、前記第1の判別条件は、前記第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2の判別条件は、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであり、前記第2特典遊技は、前記特典遊技が開始された後の少なくとも所定期間において、前記第1方向よりも前記第2方向に遊技球を発射した方が遊技者にとって有利となり易いものであることを特徴とする遊技機BI5。
遊技機BI5によれば、遊技機BI1からBI4のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1方向に発射された遊技球が入球可能な位置に第1入球手段が配置されている。第1方向とは異なる第2方向に発射された遊技球が入球可能な位置に第2入球手段が配置されている。第1の判別条件は、第1入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する一方で、第2の判別条件は、第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立する。第2特典遊技は、特典遊技が開始された後の少なくとも所定期間において、第1方向よりも第2方向に遊技球を発射した方が遊技者にとって有利となり易い。
これにより、第2特典遊技となった場合には、所定期間において第2方向に遊技球を発射することで第2入球手段にも遊技球を入球させることができる。よって、特典遊技の終了後に第2の判別条件が成立し易い状態を形成することができるという効果がある。
遊技機BI5において、前記第1方向に発射された遊技球が入球可能な位置に配置され、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第1可変入球手段と、前記第2方向に発射された遊技球が入球可能な位置に配置され、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第2可変入球手段と、前記第1可変入球手段、または前記第2可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて所定の特典を付与する特典付与手段と、を備え、前記第2可変入球手段は、前記第2特典遊技の実行中において、少なくとも前記所定期間の間に遊技球が入球可能な状態に可変されるものであることを特徴とする遊技機BI6。
遊技機BI6によれば、遊技機BI5の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1方向に発射された遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第1可変入球手段が配置されている。第2方向に発射された遊技球が入球可能な位置に、遊技球が入球可能な状態と、遊技球が入球困難な状態とに可変可能な第2可変入球手段が配置されている。第1可変入球手段、または第2可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて特典付与手段により所定の特典が付与される。第2可変入球手段は、第2得点遊技の実行中において、少なくとも所定期間の間に遊技球が入球可能な状態に可変される。
これにより、第2特典遊技の実行中における所定期間では、所定の特典を得たいと考える遊技者に対して第2方向へと遊技球を発射させることができる。よって、所定期間の間に、第2入球手段に対してより多くの遊技球を入球させることができるという効果がある。
遊技機BI6において、前記第1可変入球手段は、前記第1特典遊技の実行中において、少なくとも前記所定期間の間に遊技球が入球可能な状態に可変されるものであることを特徴とする遊技機BI7。
遊技機BI7によれば、遊技機BI6の奏する効果に加え、第1得点遊技の実行中において、少なくとも所定期間の間に、第1可変入球手段が、遊技球が入球可能な状態に可変されるので、第1特典遊技の実行中における所定期間では、所定の特典を得たいと考える遊技者に対して第1方向へと遊技球を発射させることができる。よって、第1特典遊技の実行中における所定期間の間に、第2入球手段へと遊技球が入球することを抑制できるという効果がある。
遊技機BI5からBI7のいずれかにおいて、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて、前記第2判別手段による判別に用いる判別情報を取得する判別情報取得手段と、その判別情報取得手段により取得された前記判別情報を、所定の情報数を上限として記憶可能な判別情報記憶手段と、を備え、前記所定期間は、前記第2方向へと遊技球を発射し続けた場合に、前記判別情報取得手段により少なくとも前記所定の情報数以上の前記第2の判別情報が取得される長さの期間であることを特徴とする遊技機BI8。
遊技機BI8によれば、遊技機BI5からBI7のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて、第2判別手段による判別に用いる判別情報が判別情報取得手段により取得される。判別情報取得手段により取得された判別情報が、判別情報記憶手段により所定の情報数を上限として記憶される。所定期間は、第2方向へと遊技球を発射示続けた場合に、判別情報記憶手段により少なくとも所定の情報数以上の第2判別情報が取得される長さで構成されている。
これにより、第2特典遊技となった場合に、確実に判別情報記憶手段に対して上限の情報数まで判別情報を記憶させることができるという効果がある。
遊技機BI8において、前記第2方向に発射された遊技球を、前記第2入球手段が設けられている第1流路と、前記第2可変入球手段が設けられている第2流路とのどちらかに振り分けることが可能な振分手段を備えることを特徴とする遊技機BI9。
遊技機BI9によれば、遊技機BI8の奏する効果に加え、第2方向に発射された遊技球が、第2入球手段が設けられている第1流路と、第2可変入球手段が設けられている第2流路とのどちらかに、振分手段により振り分けられるので、第2方向に発射された遊技球が第2入球手段に偏って入球したり、逆に、第2可変入球手段に偏って入球してしまうことを抑制できるという効果がある。
<特徴BJ群>(特1で遊技を行う状態として、時短が付与され易い状態と、時短が付与され難い状態とを設ける)
遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、その可変手段を、特定の可変条件の成立に基づいて、第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも遊技球が前記入球手段に入球し難くなる第2可変パターンと、を少なくとも含む複数のうち1の可変パターンで可変させる可変制御手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに少なくとも基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段による前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態のいずれとも異なる第3遊技状態と、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態とは、前記第3遊技状態よりも前記可変制御手段により前記第1可変パターンで前記可変手段が可変される割合が低くなるものであることを特徴とする遊技機BJ1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、当たり状態の終了を契機として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも有利な有利遊技状態とのいずれかに設定されるものがある(例えば、特許文献1:特開2006-000392号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、当たり状態の終了を契機に有利遊技状態が設定されなかった場合には、遊技者の遊技に対するモチベーションを低下させてしまい、遊技を辞められ易くなってしまうという問題点があった。
特に、所謂確率変動機能を搭載せず、時短遊技状態と、通常遊技状態との2種類の遊技状態のみが設けられているタイプの遊技機において、時短遊技状態を経て通常遊技状態が設定された場合には、時短遊技状態において遊技を行うことができたことで遊技者が遊技に満足してしまい、その後の通常遊技状態で遊技を続行しようと思わせ難くなってしまう虞があった。
これに対して遊技機BJ1によれば、遊技球が入球可能な入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変手段が可変可能に構成されている。可変手段が、特定の可変条件の成立に基づいて、可変制御手段により第1可変パターンと、その第1可変パターンよりも遊技球が入球手段に入球し難くなる第2可変パターンと、を少なくとも含む複数のうち1の可変パターンで可変される。入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて実行される判別手段による判別で特定の判別結果となったことに少なくとも基づいて、特典遊技実行手段により遊技者に有利な特典遊技が実行される。特典遊技実行手段による特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれとも異なる第3遊技状態を、を少なくとも含む複数のうち1の遊技状態が遊技状態設定手段によって設定される。第1遊技状態と、第2遊技状態とは、第3遊技状態よりも可変制御手段により第1可変パターンで可変手段が可変される割合が低くなるように構成されている。
これにより、可変手段の可変割合から、第1遊技状態であるか、第2遊技状態であるかを見分けることが困難になる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ1において、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態とは、前記判別手段による判別で前記特定の判別結果となる確率が共通の特定確率となるものであることを特徴とする遊技機BJ2。
遊技機BJ2によれば、遊技機BJ1の奏する効果に加え、第1遊技状態と、第2遊技状態とが、判別手段による判別で特定の判別結果となる確率が共通の特定確率となるように構成されているので、第1遊技状態と第2遊技状態とをより遊技者に見分けられ難くすることができるという効果がある。
遊技機BJ1又はBJ2において、前記入球手段とは異なる第2入球手段と、その第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて判別を実行する第2判別手段と、その前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となったことに基づいて前記特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、を備え、前記第1遊技状態は、前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となった場合に前記遊技状態設定手段により前記第3遊技状態が第1の割合で設定されるものであり、前記第2遊技状態は、前記第2判別手段による判別で前記特定の判別結果となった場合に前記遊技状態設定手段により前記第3遊技状態が前記第1の割合よりも高い第2の割合で設定されるものであることを特徴とする遊技機BJ3。
遊技機BJ3によれば、遊技機BJ1又はBJ2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入球手段とは異なる第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2判別手段により判別が実行される。第2判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて第2特典遊技実行手段により特典遊技が実行される。第1遊技状態において第2判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に、遊技状態設定手段により第1の割合で第3遊技状態が設定される一方で、第2遊技状態において第2判別手段による判別で特定の判別結果となった場合に、遊技状態設定手段により第1の割合よりも高い第2の割合で第3遊技状態が設定される。
これにより、第1遊技状態よりも第2遊技状態の方が、特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として第3遊技状態が設定され易くなるので、第2遊技状態で特定の判別結果になることをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BJ3において、前記第3遊技状態は、前記特典遊技が実行された場合に、前記遊技状態設定手段により前記第3遊技状態が前記第1の割合よりも高い第3の割合で設定されるものであることを特徴とする遊技機BJ4。
遊技機BJ4によれば、遊技機BJ3の奏する効果に加え、第3遊技状態で特典遊技が実行されると、遊技状態設定手段により第3遊技状態が第1の割合よりも高い第3の割合で設定されるので、第3遊技状態になると、特典遊技と第3遊技状態とが繰り返され易くなる。よって、第3遊技状態となった場合に遊技者に対して大きな満足感を抱かせることができるという効果がある。
遊技機BJ4において、前記第2遊技状態において、前記特定の判別結果になることとは少なくとも異なる予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技状態を前記第1遊技状態に移行させる遊技状態移行手段を備え、前記第3遊技状態は、前記特典遊技が実行された場合に、前記遊技状態設定手段により前記第2遊技状態と前記第3遊技状態とのどちらかが設定されるものであることを特徴とする遊技機BJ5。
遊技機BJ5によれば、遊技機BJ4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2遊技状態において、特定の判別結果になることとは少なくとも異なる予め定められた特定条件が成立したことに基づいて、遊技状態移行手段により遊技状態が第1遊技状態に移行される。第3遊技状態で特典遊技が実行されると、遊技状態設定手段により第2遊技状態と第3遊技状態とのどちらかが設定される。
これにより、第3遊技状態において特定の判別結果となった場合に、第1遊技状態が設定されることが無いので、第3遊技状態が終了した後も、最低限、遊技状態移行手段により第2遊技状態から第1遊技状態に移行されるまでは遊技を継続しようと考えさせることができる。よって、遊技機の稼働率を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ5において、前記遊技状態移行手段は、前記特定条件として、前記判別手段による判別で所定回数に渡って連続して前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、前記第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行させるものであることを特徴とする遊技機BJ6。
遊技機BJ6によれば、遊技機BJ5の奏する効果に加え、特定条件として、判別手段による判別で所定回数に渡って連続して特定の判別結果とは異なる外れ判別結果になったことに基づいて、遊技状態移行手段により第2遊技状態から第1遊技状態に移行されるので、外れ判別結果の連続回数に注目して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ6において、前記遊技状態設定手段により設定される前記第2遊技状態の種別として、前記判別手段による第1回数の判別に渡って前記外れ判別結果になったことに基づいて前記遊技状態移行手段により前記第1遊技状態に移行される第1種別と、前記第1回数よりも多い第2回数の判別に渡って前記外れ判別結果になったことに基づいて前記遊技状態移行手段により前記第1遊技状態に移行される第2種別とを少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段を備えることを特徴とする遊技機BJ7。
遊技機BJ7によれば、遊技機BJ6の奏する効果に加え、遊技状態設定手段により設定される第2遊技状態の種別として、判別手段による第1回数の判別に渡って外れ判別結果になったことに基づいて遊技状態移行手段により第1遊技状態に移行される第1種別と、第1回数よりも多い第2回数の判別に渡って外れ判別結果になったことに基づいて遊技状態移行手段により第1遊技状態に移行される第2種別とを少なくとも含む複数の種別の中から、種別決定手段により1の種別が決定されるので、第2遊技状態がより多い判別に渡って継続することを期待させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ7において、演出態様を表示可能な表示手段と、前記遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定された場合に、前記表示手段に対して第1演出態様を表示させることが可能な第1表示制御手段と、前記遊技状態設定手段により前記第2遊技状態が設定された場合に、前記表示手段に対して前記第1演出態様とは異なる第2演出態様を表示させることが可能な第2表示制御手段と、前記遊技状態設定手段により前記第2遊技状態が設定されてから前記第2回数に渡って前記外れ判別結果になるまでの間、前記第1演出態様が表示されることを制限する制限手段と、を備えることを特徴とする遊技機BJ8。
遊技機BJ8によれば、遊技機BJ7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技状態設定手段により第1遊技状態が設定された場合に、第1表示制御手段により表示手段に対して第1演出態様が表示される。遊技状態設定手段により第2遊技状態が設定された場合に、第2表示制御手段により表示手段に対して第1演出態様とは異なる第2演出態様が表示される。遊技状態設定手段により第2遊技状態が設定されてから第2回数に渡って外れ判別結果になるまでの間、第1演出態様が表示されることが制限手段によって制限される。
これにより、第2遊技状態が設定されてから第1回数に渡って外れ判別結果になったとしても、第2回数までは第1演出態様が表示されることが無いので、遊技者にとって、第1種別の第2遊技状態であるのか、第2種別の第2遊技状態であるのかを識別することが困難になる。よって、第2遊技状態の種別によらず、第2回数の判別を実行させるまでは最低限遊技を継続しようと思わせることができるので、遊技機の稼働率を向上させることができるという効果がある。
遊技機BJ8において、前記遊技状態設定手段により前記第2遊技状態が設定されてから前記第2回数に渡って前記外れ判別結果になったことに基づいて、前記第1演出態様を表示させる第3表示制御手段を備えることを特徴とする遊技機BJ9。
遊技機BJ9によれば、遊技機BJ8の奏する効果に加え、遊技状態設定手段により第2遊技状態が設定されてから第2回数に渡って外れ判別結果になったことに基づいて、第3表示制御手段により第1演出演出態様が表示されるので、第1遊技状態であるか、第2遊技状態であるかが不明である期間が長くなり過ぎてしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BJ4からBJ9のいずれかにおいて、前記第2の割合は、前記第3の割合よりも高いものであることを特徴とする遊技機BJ10。
遊技機BJ10によれば、遊技機BJ4からBJ9の何れかが奏する効果に加え、第2の割合が、第3の割合よりも高く構成されているので、第2遊技状態で特定の判別結果になることをより強く期待させることができるという効果がある。
<特徴BK群>(時短中に特2が回り難くなる構成)
所定の設定条件の成立に基づいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、その第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、その可変手段の可変動作を、前記第1遊技状態において、前記入球手段へと遊技球が入球し難くなる第1制御で制御し、前記第2遊技状態において、前記入球手段へと遊技球が入球し難くなる第2制御で制御し、前記第3遊技状態において、前記第1制御および前記第2制御よりも前記入球手段へと遊技球が入球し易くなる第3制御で制御する可変制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機BK1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、当たり状態の終了を契機として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも有利な有利遊技状態とのいずれかに設定されるものがある(例えば、特許文献1:特開2006-000392号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、当たり状態の終了を契機に有利遊技状態が設定されなかった場合には、遊技者の遊技に対するモチベーションを低下させてしまい、遊技を辞められ易くなってしまうという問題点があった。
特に、所謂確率変動機能を搭載せず、時短遊技状態と、通常遊技状態との2種類の遊技状態のみが設けられているタイプの遊技機において、時短遊技状態を経て通常遊技状態が設定された場合には、時短遊技状態において遊技を行うことができたことで遊技者が遊技に満足してしまい、その後の通常遊技状態で遊技を続行しようと思わせ難くなってしまう虞があった。
これに対して遊技機BK1によれば、所定の設定条件の成立に基づいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、その第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態が遊技状態設定手段によって設定される。遊技球が入球可能な入球手段へと入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも遊技球が入球困難となる第2位置とに可変手段が可変可能に構成されている。可変手段の可変動作が、第1遊技状態において、入球手段へと遊技球が入球し難くなる第1制御で可変制御手段により制御され、第2遊技状態において、入球手段へと遊技球が入球し難くなる第2制御で可変制御手段により制御され、第3遊技状態において、入球手段へと遊技球が入球し易くなる第3制御で可変制御手段により制御される。
これにより、入球手段へと入球し難い制御が実行される第1遊技状態と、第2遊技状態とで、有利度合いを異ならせているので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BK1において、前記第2制御は、前記第1制御よりも前記可変手段が前記第1位置に配置され易くなるものであることを特徴とする遊技機BK2。
遊技機2によれば、遊技機BK1の奏する効果に加え、第2制御は、第1制御よりも可変手段が第1位置に配置され易くなるように構成されているので、第2制御では、第1制御よりも可変手段が第1位置に配置され易くなるにもかかわらず、第1制御と同様に入球手段へと入球し難くなるという斬新な動作を実現できるという効果がある。
遊技機BK2において、遊技球が通過可能な通過手段と、その通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判別を実行する判別手段と、を備え、前記可変制御手段は、前記判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて前記可変手段を所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変させるものであり、前記第1遊技状態は、前記判別手段による判別で第1の確率で前記特定の判別結果となるものであり、前記第2遊技状態と、前記第3遊技状態とは、前記判別手段による判別で前記第1の確率よりも高い第2の確率で前記特定の判別結果となるものであることを特徴とする遊技機BK3。
遊技機BK3によれば、遊技機BK2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、遊技球が通過可能な通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判別手段により判別が実行される。判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、可変制御手段により可変手段が第2位置から第1位置へと所定期間可変される。第1遊技状態では、判別手段による判別で第1の確率で特定の判別結果となる一方で、第2遊技状態と第3遊技状態とでは、判別手段による判別で第1の確率よりも高い第2の確率で特定の判別結果となる。
これにより、第2遊技状態と第3遊技状態とは、特定の判別結果になる確率が共通であるにもかかわらず、入球手段への入球し易さが異なるという斬新な動作を実現できるという効果がある。
遊技機BK3において、所定間隔以上の発射間隔で遊技球を発射可能な発射手段を備え、前記第2遊技状態は、前記判別手段による判別で前記特定の判別結果となってから前記可変手段が前記第1位置に可変されるまでの間の期間が第1期間に設定され、前記可変手段が前記第1位置に可変されてから前記第2位置に可変されるまでの期間が第2期間に設定されるものであり、前記通過手段を遊技球が通過してから当該通過した遊技球が前記入球手段へと到達するまでの期間は、前記第1期間よりも短くなり易いものであり、1の遊技球が前記通過手段を通過してから、当該通過した遊技球の次に前記所定間隔で前記発射手段により発射された遊技球が前記可変手段に到達するまでの間の期間は、前記第1期間と前記第2期間との和よりも長くなり易いものであることを特徴とする遊技機BK4。
遊技機BK4によれば、遊技機BK3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定間隔以上の発射間隔で発射手段により遊技球が発射される。第2遊技状態では、判別手段による判別で特定の判別結果となってから可変手段が第1位置に可変されるまでの間の期間が第1期間に設定され、可変手段が第1位置に可変されてから第2位置に可変されるまでの期間が第2期間に設定される。通過手段を遊技球が通過してから当該通過した遊技球が入球手段へと到達するまでの期間は、第1期間よりも短くなり易くなる。1の遊技球が通過手段を通過してから、当該通過した遊技球の次に所定間隔で発射手段により発射された遊技球が可変手段に到達するまでの間の期間が、第1期間と第2期間との和よりも長くなり易くなる。
これにより、第2遊技状態において通過手段に対して連続して遊技球を発射し続けたとしても、可変手段が第1位置に可変されている間に遊技球を入球手段へと到達させることを困難にできる。よって、第2遊技状態を、可変手段が第1位置に可変され易いにもかかわらず入球手段に遊技球が入球し難いという特殊な状態にすることができるという効果がある。
遊技機BK4において、前記第3遊技状態は、前記判別手段による判別で前記特定の判別結果となってから前記可変手段が前記第1位置に可変されるまでの間の期間が前記第1期間よりも長い第3期間に設定され、前記可変手段が前記第1位置に可変されてから前記第2位置に可変されるまでの間の期間が前記第2期間に設定されるものであり、前記通過手段を遊技球が通過してから当該通過した遊技球が前記入球手段へと到達するまでの間の期間は、前記第3期間よりも長くなり、且つ、前記第3期間と前記第2期間との和よりも短くなり易いものであることを特徴とする遊技機BK5。
遊技機BK5によれば、遊技機BK4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第3遊技状態では、判別手段による判別で特定の判別結果となってから可変手段が第1位置に可変されるまでの間の期間が第1期間よりも長い第3期間に設定され、可変手段が第1位置に可変されてから第2位置に可変されるまでの間の期間が第2期間に設定される。通過手段を遊技球が通過してから当該通過した遊技球が入球手段へと到達するまでの間の期間は、第3期間よりも長くなり、且つ、第3期間と第2期間との和よりも短くなり易くなる。
これにより、第3遊技状態では、通過手段を通過したことに基づいて実行される判別で特定の判別結果となった場合に、通過手段を通過した遊技球を直接入球手段へと入球させることができるので、第3遊技状態における遊技を効率よく進行させることができるという効果がある。
遊技機BK1からBK5のいずれかにおいて、前記入球手段とは異なり、且つ、遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1の判別を実行する第1判別手段と、前記第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2の判別を実行する第2判別手段と、前記第1判別手段による判別、または前記第2判別手段による判別で予め定められた第1の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を備え、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態において前記第2の判別で前記第1の判別結果となったことに基づいて実行された前記特典遊技の終了後の遊技状態として、第1の割合で前記第3遊技状態を設定し、前記第2遊技状態において前記第2の判別で前記第1の判別結果となったことに基づいて実行された前記特典遊技の終了後の遊技状態として、前記第1の割合よりも高い第2の割合で前記第3遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BK6。
遊技機BK6によれば、遊技機BK1からBK5のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第1判別手段により第1の判別が実行される。入球手段とは異なる第2入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて第2判別手段により第2の判別が実行される。第1判別手段による判別、または第2判別手段による判別で予め定められた第1の判別結果となったことに基づいて、遊技者に有利な特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。第1遊技状態において第2の判別で第1の判別結果となったことに基づいて実行された特典遊技の終了後の遊技状態として、遊技状態設定手段により第1の割合で第3遊技状態が設定される。第2遊技状態において第2の判別で第1の判別結果となったことに基づいて実行された特典遊技の終了後の遊技状態として、第1の割合よりも高い第2の割合で遊技状態設定手段により第3遊技状態が設定される。
これにより、第2遊技状態の間に特定の判別結果になって欲しいと強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BK6において、前記遊技状態設定手段は、前記第3遊技状態において前記第1の判別で前記第1の判別結果となったことに基づいて実行された前記特典遊技の終了後の遊技状態として、前記第1の割合よりも高い第3の割合で前記第3遊技状態を決定するものであることを特徴とする遊技機BK7。
遊技機BK7によれば、遊技機BK6の奏する効果に加え、第3遊技状態において第1の判別で第1の判別結果となったことに基づいて実行された特典遊技の終了後の遊技状態として、第1の割合よりも高い第3の割合で遊技状態設定手段により第3遊技状態が決定されるので、第3遊技状態では、特典遊技の終了後が再度第3遊技状態になり易くなる。よって、第3遊技状態になった場合に遊技者に対して大きな満足感を抱かせることができるという効果がある。
遊技機BK7において、前記第2の割合は、前記第3の割合よりも高い割合であることを特徴とする遊技機BK8。
遊技機BK8によれば、遊技機BK7の奏する効果に加え、第2の割合が、第3の割合よりも高い割合で構成されているので、第2遊技状態において第1の判別結果になることをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴BL群>(振り分け手段により2つのルートに交互に振り分けられ易くなる遊技方法と、1のルートに振り分けられ易くなる遊技方法とで遊技可能な機構)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に対する操作内容に応じて遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段により発射された遊技球が通過可能な第1流路と、その第1流路とは異なる第2流路と、前記操作手段に対して第1の操作内容の操作が行われることで成立し得る第1条件が成立している間、到達した遊技球を前記第1流路と、前記第2流路とに交互に振り分け易い状態となり、前記第1の操作内容の操作とは異なる第2の操作内容の操作が行われることで成立し得る第2条件が成立している間、前記第1条件が成立している間よりも、到達した遊技球を前記第1流路に振り分け易い状態となる振分手段と、を備えることを特徴とする遊技機BL1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、盤面上に設けられている2種類の流路のどちらかへと遊技球を振り分ける振分部材が設けられているものがある。係る従来型の遊技機では、振分部材に到達した遊技球を1球ずつ2種類の流路に振り分ける構成とすることで、2種類の流路にバランス良く遊技球を流下させることを可能としていた(例えば、特許文献1:特開2012-231902号公報)。
しかしながら、係る従来型の遊技機では、遊技者の遊技方法によらず、振分部材に到達した遊技球が2種類の流路に交互に振り分けられてしまうため、遊技者の技量が介在する余地が無く、遊技者の遊技に対する興趣を低下させてしまう虞があった。
これに対して遊技機BL1によれば、遊技者が操作可能な操作手段に対する操作内容に応じて、発射手段により遊技球が発射される。発射手段により発射された遊技球が通過可能な第1流路と、その第1流路とは異なる第2流路とが設けられている。操作手段に対して第1の操作内容の操作が行われることで成立し得る第1条件が成立している間、振分手段の状態が、到達した遊技球を第1流路と、第2流路とに交互に振り分け易い状態となる。第1の操作内容とは異なる第2の操作内容の操作が行われることで成立し得る第2条件が成立している間、振分手段の状態が、第1条件が成立している間よりも到達した遊技球が第1流路に振り分けられ易い状態となる。
これにより、遊技者の操作内容に応じて振分手段による遊技球の振り分けられ方を異ならせることができるので、操作手段の操作を工夫させることができるという効果がある。
遊技機BL1において、前記第1の操作内容の操作は、実行することで前記発射手段により第1の発射間隔で遊技球が発射されるものであり、前記第2の操作内容の操作は、実行することで前記発射手段により前記第1の発射間隔よりも長い第2の発射間隔で遊技球が発射されるものであることを特徴とする遊技機BL2。
遊技機BL2によれば、遊技機BL1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1の操作内容の操作が実行されると、発射手段により第1の発射間隔で遊技球が発射される。第2の操作内容の操作が実行されると、発射手段により第1の発射間隔よりも長い第2の発射間隔で遊技球が発射される。これにより、発射間隔を異ならせるだけで、容易に振分手段による遊技球の振り分けられ方を可変させることができるので、遊技者の利便性を高めることができるという効果がある。
遊技機BL2において、前記振分手段は、到達した遊技球が前記第1流路に振り分けられ易くなる第1可動範囲と、前記第2流路に振り分けられ易くなる第2可動範囲と、を少なくとも含む特定の可動範囲を可動可能に構成されているものであり、前記振分手段は、前記第1可動範囲に配置された状態で遊技球を前記第1流路に振り分けることにより、前記第2可動範囲に可動し易くなり、且つ、前記第2可動範囲に配置された状態で遊技球を前記第2流路に振り分けることにより、前記第1可動範囲に可動し易くなるように構成されているものであることを特徴とする遊技機BL3。
遊技機BL3によれば、遊技機BL2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、到達した遊技球が第1流路に振り分けられ易くなる第1可動範囲と、第2流路に振り分けられ易くなる第2可動範囲と、を少なくとも含む特定の可動範囲を振分手段が可動する。第1可動範囲に配置された状態で遊技球を第1流路に振り分けることにより、振分手段が第2可動範囲に可動し易くなる。また、第2可動範囲に配置された状態で遊技球を第2流路に振り分けることにより、振分手段が第1可動範囲に可動し易くなる。
これにより、遊技球が連続して振分手段に到達することで遊技球を第1流路と第2流路とに交互に振り分ける動作を実現できるという効果がある。
遊技機BL3において、前記振分手段は、遊技球を前記第1流路に振り分けて前記第2可動範囲に可動した場合に、前記第2の発射間隔の長さよりも短く、且つ、前記第1の発射間隔の長さよりも長い期間で前記第1可動範囲まで可動するものであることを特徴とする遊技機BL4。
遊技機BL4によれば、遊技機BL3の奏する効果に加え、遊技球を第1流路に振り分けて振分手段が第2可動範囲に可動した場合に、第2の発射間隔の長さよりも短く、且つ、第1の発射間隔の長さよりも長い期間で振分手段が第1可動範囲まで可動するので、第2の発射間隔以上の発射間隔で遊技球を発射し続けた場合に、振分手段の可動範囲を確実に第1可動範囲とすることができるという効果がある。
遊技機BL4において、前記振分手段は、前記第1流路へと振り分けた遊技球の質量によって前記第1可動範囲から前記第2可動範囲に可動し易くなり、前記第2流路へと振り分けた遊技球の質量によって前記第2可動範囲から前記第1可動範囲に可動し易くなるものであることを特徴とする遊技機BL5。
遊技機BL5によれば、遊技機BL4の奏する効果に加え、第1流路へと振り分けた遊技球の質量によって、振分手段が第1可動範囲から第2可動範囲に可動し易くなり、第2流路へと振り分けた遊技球の質量によって、振分手段が第2可動範囲から第1可動範囲に可動し易くなるので、振分手段を可動させるための動力源を不要とすることができるという効果がある。
遊技機BL4又はBL5において、前記振分手段は、前記第1可動範囲における所定位置が初期配置となるように構成され、且つ、遊技球が所定期間到達しなかった場合に前記所定位置に戻るように構成されているものであることを特徴とする遊技機BL6。
遊技機BL6によれば、遊技機BL4又はBL5の奏する効果に加え、第1可動範囲における所定位置が初期配置となるように振分手段が構成されており、且つ、遊技球が振分手段に対して所定期間到達しなかった場合に所定位置に戻るように振分手段が構成されているので、遊技球を振り分けなければ振分手段が第1可動範囲に維持される。よって、振分手段に最初に到達した遊技球を確実に第1流路に振り分けることができるという効果がある。
遊技機BL1からBL6のいずれかにおいて、前記第2流路に振り分けられた遊技球が通過可能な位置に設けられている通過手段と、前記第1流路を流下した遊技球と、前記第2流路を流下した遊技球とが入球可能な位置に設けられている入球手段と、前記入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも前記入球手段へと遊技球が入球困難になる第2位置と、に可変可能な可変手段と、前記通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて前記可変手段を所定期間、前記第2位置から前記第1位置へと可変させる可変制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機BL7。
遊技機BL7によれば、遊技機BL1からBL6のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2流路に振り分けられた遊技球が通過可能な位置に通過手段が設けられている。第1流路を流下した遊技球と、第2流路を流下した遊技球とが入球可能な位置に入球手段が設けられている。入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも入球手段へと遊技球が入球困難になる第2位置と、に可変手段が可変可能に構成されている。通過手段を遊技球が通過したことに基づいて判別手段による判別が実行される。判別手段による判別で特定の判別結果となったことに基づいて、可変制御手段により可変手段が所定期間、第2位置から第1位置へと可変される。
これにより、判別手段による判別の結果に注目して遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BL7において、所定の設定条件の成立に基づいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、その第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記可変制御手段は、前記第1遊技状態において、前記入球手段へと遊技球が入球し難くなる第1可変態様で前記可変手段が可変するように制御し、前記第2遊技状態において、前記入球手段へと遊技球が入球し難くなる第2可変態様で前記可変手段が可変するように制御し、前記第3遊技状態において、前記第1可変態様および前記第2可変態様よりも前記入球手段へと遊技球が入球し易くなる第3可変態様で前記可変手段が可変するように制御するものであることを特徴とする遊技機BL8。
遊技機BL8によれば、遊技機BL7の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、所定の設定条件の成立に基づいて、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態と、その第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態が遊技状態設定手段により設定される。第1遊技状態において、入球手段へと遊技球が入球し難くなる第1可変態様で可変手段が可変するように可変制御手段により制御される。第2遊技状態において、入球手段へと遊技球が入球し難くなる第2可変態様で可変手段が可変するように可変制御手段により制御される。第3遊技状態において、第1可変態様および第2可変態様よりも入球手段へと遊技球が入球し易くなる第3可変態様で可変手段が可変するように可変制御手段により制御される。
これにより、入球手段への入球し易さが異なる複数の遊技状態が設けられているので、遊技が単調となってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BL8において、前記第1遊技状態は、前記判別手段により第1の確率で前記特定の判別結果となるものであり、前記第2遊技状態は、前記判別手段により前記第1の確率よりも高い第2の確率で前記特定の判別結果となるものであり、前記3遊技状態は、前記判別手段により前記第2の確率で前記特定の判別結果となるものであることを特徴とする遊技機BL9。
遊技機BL9によれば、遊技機BL8の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態では、判別手段により第1の確率で特定の判別結果となる。第2遊技状態では、判別手段により第1の確率よりも高い第2の確率で特定の判別結果となる。第3遊技状態では、判別手段により第2の確率で特定の判別結果となる。
これにより、第2遊技状態と第3遊技状態とでは、特定の判別結果となる確率が共通であるにもかかわらず、入球手段への入球し易さを異ならせるという斬新な動作を実現することができるという効果がある。
<特徴BM群>(時短を抜けた方が有利になる)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で特定の判別結果となったことに少なくとも基づいて遊技者に有利な特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、その特典遊技実行手段による前記特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうち1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、その遊技状態設定手段により前記第1遊技状態が設定されている状態で、前記特典遊技の実行の終了とは少なくとも異なる特定の移行条件が成立したことに基づいて、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、を備えることを特徴とする遊技機BM1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり状態へと移行するものがある。かかる遊技機の中には、当たり状態の終了を契機として、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも有利な有利遊技状態とのいずれかに設定されるものがある(例えば、特許文献1:特開2006-000392号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、当たり状態の終了を契機に通常遊技状態が設定された場合に、少なくとも次に当たり状態となるまで不利な状態が続いてしまうため、通常遊技状態となった場合に遊技者の遊技に対する興趣の向上を図ることができないという問題点があった。
また、係る従来型の遊技機の中には、通常遊技状態と有利遊技状態とに加え、通常遊技状態よりも有利で、且つ、有利遊技状態よりも不利な第3の遊技状態を設ける構成とし、当たり状態の終了後は、有利遊技状態と、第3の遊技状態とのどちらかが設定されるように構成することで、少なくとも第3の遊技状態が終了するまでは遊技を続行しようと遊技者に思わせることができるものも存在する。しかしながら、係る遊技機では、第3の遊技状態において所定回数の抽選が終了すると、第3の遊技状態から通常遊技状態へと移行してしまうのが通常であるため、通常遊技状態へと移行してしまった後は、遊技者の興趣を向上させることが困難になってしまうという問題点があった。
これに対して遊技機BM1によれば、判別条件の成立に基づいて実行される判別手段による判別で特定の判別結果となったことに少なくとも基づいて、特典遊技実行手段により遊技者に有利な特典遊技が実行される。特典遊技実行手段による特典遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうち1の遊技状態が遊技状態設定手段により設定される。遊技状態設定手段により第1遊技状態が設定されている状態で、特典遊技の実行の終了とは少なくとも異なる特定の移行条件が成立したことに基づいて、第1遊技状態から第2遊技状態へと遊技状態移行手段により移行される。
これにより、第1遊技状態において特定の移行条件が成立することを期待して遊技を行わせることができるので、第1遊技状態における遊技が単調となってしまうことを抑制できるという効果がある。
遊技機BM1において、前記特定の移行条件は、前記第1遊技状態に設定されてから実行された前記判別手段による判別で、予め定められた特定回数、前記特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となった場合に成立するものであることを特徴とする遊技機BM2。
遊技機BM2によれば、遊技機BM1の奏する効果に加え、第1遊技状態に設定されてから実行された判別手段による判別で、予め定められた特定回数、特定の判別結果とは異なる外れ判別結果となった場合に特定の移行条件が成立するので、第1遊技状態においては、判別手段による判別が実行される毎に、外れ判別結果になることを期待させるという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BM1又はBM2において、遊技球が入球可能な入球手段と、その入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも前記入球手段へと遊技球が入球困難となる第2位置とに可変可能な可変手段と、前記第1遊技状態において、前記可変手段が前記第1位置に可変され易くなる第1可変制御を実行し、前記第2遊技状態において、前記第1遊技状態よりも前記可変手段が前記第1位置に可変され難い第2可変制御を実行する可変制御実行手段と、を備え、前記判別条件は、前記入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて成立するものであることを特徴とする遊技機BM3。
遊技機BM3によれば、遊技機BM1又はBM2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、入球手段へと遊技球が入球可能となる第1位置と、その第1位置よりも入球手段へと遊技球が入球困難となる第2位置とに可変手段が可変する。第1遊技状態において、可変手段が第1位置に可変され易くなる第1可変制御が可変制御実行手段により実行され、第2遊技状態において、第1遊技状態よりも可変手段が第1位置に可変され難い第2可変制御が可変制御実行手段により実行される。入球手段へと遊技球が入球したことに基づいて判別条件が成立する。
これにより、可変手段が第1位置に可変されることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BM3において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第2遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうち1の遊技状態を設定するものであり、前記可変制御実行手段は、前記第3遊技状態において、前記第1可変制御及び前記第2可変制御よりも遊技球が前記入球手段に入球し易くなる第3可変制御を実行するものであることを特徴とする遊技機BM4。
遊技機BM4によれば、遊技機BM3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態と、第2遊技状態と、第2遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の遊技状態のうち1の遊技状態が遊技状態設定手段により設定される。第3遊技状態において、第1可変制御及び第2可変制御よりも遊技球が入球手段に入球し易くなる第3可変制御が可変制御実行手段によって実行される。
これにより、第3遊技状態では、判別手段による判別が実行され易くなるので、効率的に遊技を行うことができる。よって、第3遊技状態になることを期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BM4において、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態において前記特定の判別結果となった場合に、前記特典遊技が終了した後の遊技状態として第1の割合で前記第3遊技状態を設定し、前記第2遊技状態において前記特定の判別結果となった場合に、前記第1の割合よりも高い第2の割合で前記第3遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BM5。
遊技機BM5によれば、遊技機BM4の奏する効果に加え、第1遊技状態において特定の判別結果となった場合に、特典遊技が終了した後の遊技状態として遊技状態設定手段により第1の割合で第3遊技状態が設定される一方、第2遊技状態において特定の判別結果となった場合に、第1の割合よりも高い第2の割合で第3遊技状態が設定されるので、第2遊技状態で特定の判別結果になった方が、特典遊技の終了後の遊技状態として第3遊技状態が設定され易くなる。よって、第1遊技状態において、特定の判別結果になるよりも、特定の移行条件が成立することを期待して遊技を行うという斬新な遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BM5において、前記遊技状態設定手段は、前記第3遊技状態において実行された前記特典遊技の終了後の遊技状態として前記第1の割合よりも高い第3の割合で前記第3遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BM6。
遊技機BM6によれば、遊技機BM5の奏する効果に加え、第3遊技状態において実行された特典遊技の終了後の遊技状態として第1の割合よりも高い第3の割合で遊技状態設定手段により第3遊技状態が設定されるので、第3遊技状態では、特典遊技の終了後に再度、第3遊技状態となり易くなる。よって、第3遊技状態になることで遊技者に対して大きな満足感を抱かせることができるという効果がある。
遊技機BM1からBM6のいずれかにおいて、遊技球が入球可能な入球領域と、その入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて前記特典遊技を実行する第2特典遊技実行手段と、を備えるものであることを特徴とする遊技機BM7。
遊技機BM7によれば、遊技機BM1からBM6のいずれかが奏する効果に加え、入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて第2特典遊技実行手段により特典遊技が実行されるので、入球領域へと遊技球が入球するか否かに注目して遊技を行わせることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴BN群>(時短中に当選すると、小当たり終了後が不利になり易い小当たり)
判別条件の成立に基づいて判別を実行する判別手段と、その判別手段による判別で第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な第1有利遊技を実行する第1有利遊技実行手段と、その第1有利遊技実行手段により実行される前記第1有利遊技の種別として、第1種別と、その第1種別とは異なる第2種別と、を少なくとも含む複数の種別の中から1の種別を決定する種別決定手段と、前記判別手段による判別で前記第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて前記第1有利遊技よりも遊技者に有利な第2有利遊技を実行する第2有利遊技実行手段と、その第2有利遊技実行手段による前記第2有利遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、前記第1遊技状態において実行された前記判別手段による判別で前記第2の判別結果以外の判別結果となった場合に、予め定められた特定条件が成立していれば、前記第1遊技状態を終了させる遊技状態終了手段と、を備え、前記特定条件は、前記判別手段による判別で前記第1の判別結果となり、且つ、前記種別決定手段により前記第1種別が決定された場合よりも、前記判別手段による判別で前記第1の判別結果となり、且つ、前記種別決定手段により前記第2種別が決定された場合の方が成立し易く構成されているものであることを特徴とする遊技機BN1。
ここで、パチンコ機等の遊技機には、電動役物が開放(または可動)されることにより入球可能となる入球口を有し、その入球口へ遊技球が入球することに基づいて実行される特定の遊技(小当たり遊技等)中に開放されるV入賞装置の内部へと入球した遊技球が、V入賞装置内に設けられている特定領域(入賞スイッチ等)を通過することによって遊技者に有利となる特典遊技(大当たり遊技等)を付与可能にするパチンコ機が提案されている(例えば、特許文献1:特開2011-010741号公報)。
しかしながら、係る従来型の遊技機では、小当たり遊技が実行されたとしても、V入賞装置の内部へと遊技球を入球させることができなければ特典遊技が実行されないため、V入賞装置に遊技球を入球させることができなかった場合に、遊技者の遊技に対する興趣を損ねてしまう虞があった。
これに対して遊技機BN1によれば、判別条件の成立に基づいて実行される判別手段による判別で第1の判別結果となったことに基づいて遊技者に有利な第1有利遊技が第1有利遊技実行手段によって実行される。第1有利遊技実行手段により実行される第1有利遊技の種別として、第1種別と、その第1種別とは異なる第2種別と、を少なくとも含む複数の種別の中から種別決定手段により1の種別が決定される。判別手段による判別で第1の判別結果とは異なる第2の判別結果となったことに基づいて第2有利遊技実行手段により第1有利遊技よりも遊技者に有利な第2有利遊技が実行される。第2有利遊技実行手段による第2有利遊技の実行が終了した後の遊技状態として、第1遊技状態と、その第1遊技状態とは異なる第2遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から遊技状態設定手段により1の遊技状態が設定される。第1遊技状態において実行された判別手段による判別で第2の判別結果以外の判別結果となった場合に、予め定められた特定条件が成立していれば、第1遊技状態が遊技状態終了手段によって終了される。判別手段による判別で第1の判別結果となり、且つ、種別決定手段により第1種別が決定された場合よりも、判別手段による判別で第1の判別結果となり、且つ、種別決定手段により第2種別が決定された場合の方が、特定条件が成立し易く構成されている。
これにより、第1の判別結果となった場合に、第1種別が決定されることに期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BN1において、前記第2遊技状態は、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利なものであり、前記遊技状態終了手段は、前記特定条件が成立していれば、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態に移行させるものであることを特徴とする遊技機BN2。
遊技機BN2によれば、遊技機BN1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2遊技状態は、第1遊技状態よりも遊技者に有利となるように構成されている。特定条件が成立していれば、遊技状態終了手段により第1遊技状態から第2遊技状態へと移行される。
これにより、特定条件が成立することを期待して第1遊技状態における遊技を行わせることができるので、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BN1又はBN2において、前記第1有利遊技が実行されたことに基づいて遊技球が入球可能となる入球領域を備え、前記第2有利遊技実行手段は、前記入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて前記第2有利遊技を実行するものであり、前記遊技状態終了手段は、1の前記第1遊技状態において前記第1種別の前記第1有利遊技が第1回数実行されたことに基づいて前記第1遊技状態を終了させ、1の前記第1遊技状態において前記第2種別の前記第1有利遊技が前記第1回数よりも少ない第2回数実行されたことに基づいて前記第1遊技状態を終了させるものであることを特徴とする遊技機BN3。
遊技機BN3によれば、遊技機BN1又はBN2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1有利遊技が実行されたことに基づいて入球可能となる入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて、第2有利遊技実行手段により第2有利遊技が実行される。1の第1遊技状態において第1種別の第1有利遊技が第1回数実行されたことに基づいて遊技状態終了手段により第1遊技状態が終了される一方で、1の第1遊技状態において第2種別の第1有利遊技が第1回数よりも少ない第2回数実行されたことに基づいて遊技状態終了手段により第1遊技状態が終了される。
これにより、第1有利遊技の実行中に、遊技球を入球領域へと入球させて第2有利遊技を実行させるか、入球領域へと入球させずに特定条件が成立することを期待するかを選択させる遊技性を実現できるという効果がある。
遊技機BN3において、前記遊技状態設定手段は、前記第2種別の前記第1有利遊技の実行中に前記入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて前記第2有利遊技が実行された場合に、当該第2有利遊技の終了後の遊技状態として、前記第1遊技状態を決定するものであることを特徴とする遊技機BN4。
遊技機BN4によれば、遊技機BN3の奏する効果に加え、第2種別の第1有利遊技の実行中に入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて第2有利遊技が実行された場合に、第2有利遊技の終了後の遊技状態として、遊技状態設定手段により第1遊技状態が設定されるので、第1有利遊技が第1種別であるか、第2種別であるかをより真剣に予測して、遊技球を入球領域へと入球させて第2有利遊技を実行させるか、入球領域へと入球させずに特定条件が成立することを期待するかを選択させることができる。よって、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機BN4において、前記遊技状態設定手段は、前記第1種別の前記第1有利遊技の実行中に前記入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて前記第2有利遊技が実行された場合に、当該第2有利遊技の終了後の遊技状態として、前記第2遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BN5。
遊技機BN5によれば、遊技機BN4の奏する効果に加え、第1種別の第1有利遊技の実行中に入球領域へと遊技球が入球したことに基づいて第2有利遊技が実行された場合に、遊技状態設定手段により第2有利遊技の終了後の遊技状態として第2遊技状態が設定されるので、第1有利遊技が第1種別であれば、入球領域へと入球させないことで特定条件が成立して第2遊技状態へと移行する可能性がある一方で、第2種別であれば、入球領域へと入球させることで第2有利遊技が実行され、更に第2遊技状態へと移行する。よって、第1有利遊技の種別をより真剣に予測させることができるという効果がある。
遊技機BN5において、前記判別手段による判別で前記第1の判別結果となったことに基づいて、前記種別決定手段により決定された前記第1有利遊技の種別によらず、共通の特定演出を実行する特定演出実行手段を備えることを特徴とする遊技機BN6。
遊技機BN6によれば、遊技機BN5の奏する効果に加え、判別手段による判別で第1の判別結果となったことに基づいて、種別決定手段により決定された第1有利遊技の種別によらず、特定演出実行手段により共通の特定演出が実行されるので、演出から第1種別であるか、第2種別であるかを区別することが困難になる。よって、第1種別であるか、第2種別であるかをより真剣に予測させることができるという効果がある。
遊技機BN1からBN6のいずれかにおいて、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態と、前記第2遊技状態と、前記第1遊技状態および前記第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から1の遊技状態を設定するものであり、前記遊技状態設定手段は、前記第1遊技状態において実行された前記第2有利遊技が終了した後の遊技状態として、第1の割合で前記第3遊技状態を設定し、前記第2遊技状態において実行された前記第2有利遊技が終了した後の遊技状態として、前記第1の割合よりも高い第2の割合で前記第3遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BN7。
遊技機BN7によれば、遊技機BN1からBN6のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第1遊技状態と、第2遊技状態と、第1遊技状態および第2遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態と、を少なくとも含む複数の中から遊技状態設定手段により1の遊技状態が設定される。第1遊技状態において実行された第2有利遊技が終了した後の遊技状態として、遊技状態設定手段により第1の割合で第3遊技状態が設定される一方で、第2遊技状態において実行された第2有利遊技が終了した後の遊技状態として、遊技状態設定手段により第1の割合よりも高い第2の割合で第3遊技状態が設定される。
これにより、第2遊技状態において第2有利遊技が実行されることをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
遊技機BN7において、前記遊技状態設定手段は、前記第3遊技状態において実行された前記第2有利遊技が終了した後の遊技状態として、前記第1の割合よりも高い第3の割合で前記第3遊技状態を設定するものであることを特徴とする遊技機BN8。
遊技機BN8によれば、遊技機BN7の奏する効果に加え、第3遊技状態において実行された第2有利遊技が終了した後の遊技状態として、遊技状態設定手段により第1の割合よりも高い第3の割合で第3遊技状態が設定されるので、第3遊技状態になると、第2有利遊技と第3遊技状態とが繰り返され易くなる。よって、第3遊技状態となった場合に遊技者に対してより大きな満足感を抱かせることができるという効果がある。
遊技機BN8において、前記第2の割合は前記第3の割合よりも高いものであることを特徴とする遊技機BN9。
遊技機BN9によれば、遊技機BN8の奏する効果に加え、第2の割合歯第3の割合よりも高い割合で構成されているので、第2遊技状態になった場合に、第2有利遊技が実行されることをより強く期待して遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴CA群>(転落抽選に無敵ゾーン)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報を動的表示させることが可能な動的表示手段と、前記判別結果に基づいて第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利となる第2遊技状態との少なくとも一方を設定可能な状態設定手段と、前記判別手段により判別が実行されるよりも前に前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、を有した遊技機において、前記識別情報が動的表示される期間に演出を実行可能な演出実行手段を有し、その演出実行手段は、前記事前判別手段による前記判別の結果に対応して前記第2遊技状態が継続して設定される特定期間に対応した期間演出を実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CA1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選確率が高くなる等の遊技者に有利な遊技状態が設定されることにより、遊技者に有利な遊技状態に切り替えられることへの興味や、有利な遊技状態が継続して設定されることへの期待感により遊技の興趣が向上されるように構成したものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。このような遊技機において、遊技者に有利な遊技状態が設定される構成を利用して、遊技者により正確で早いタイミングで遊技者に有利な遊技状態が継続して設定されるか、不利な遊技状態に切り替わるかに関わる情報を示唆することで遊技の興趣をさらに向上することができる遊技機が求められていた。本発明は、上記した課題を解決するために、遊技者に有利となる遊技状態が設定される期間を先に判別することで、その判別結果に関する情報に基づく演出を実行することで、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CA1によれば、事前判別手段の判別結果によって、特定期間に対応した期間演出が実行されるので、実行される期間演出により遊技者に有利となる第2遊技状態が設定されている期間を識別することができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CA1において、前記期間演出は、1の前記識別情報が動的表示される期間に対応して実行されるものであることを特徴とする遊技機CA2。
遊技機CA2によれば、遊技機CA1の奏する効果に加え、期間演出が1の識別情報の動的表示期間に対応して実行されるので、1の識別情報が動的表示される期間は、期間演出の内容が有効(例えば、第2遊技状態の設定が継続されることを示唆する期間演出が実行されると、実行されている1の識別情報が動的表示される期間の終了までは、第2遊技状態が継続して設定されることを早期に認識させることができる)であることを分かり易くすることができるという効果がある。
遊技機CA1またはCA2において、前記状態設定手段は、前記第2遊技状態が設定されている場合には前記判別手段の判別結果に基づいて、前記識別情報の動的表示が開始されるよりも前に前記第1遊技状態を設定することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CA3。
遊技機CA3において、識別情報の動的表示が開始されるよりも前に、第2遊技状態が設定されるので、識別情報が動的表示される毎に、遊技状態が変更されたかについて遊技者に興味を持たせることができるという効果がある。
<特徴CB群>(普図のカウント数で新たなゲーム性)
遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1情報を取得することが可能な第1情報取得手段と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2情報を取得することが可能な第2情報取得手段と、取得された前記第1情報と前記第2情報とがそれぞれ記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記第1情報に基づいて第1判別を実行し、前記第2情報に基づいて第2判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による前記第1判別の結果が特定の第1判別結果であることに基づいて第1特典を付与可能であり、前記第2判別の結果が特定の第2判別結果であることに基づいて前記第1特典とは異なる前記第2特典を付与することが可能な特典付与手段と、を有した遊技機において、遊技球が入球可能な特定入球手段と、その特定入球手段に入球した遊技球の数に対応して遊技球が流下する流路を切り替えることが可能な流路切替手段と、を有し、前記流路切替手段は、前記第1入球手段へと遊技球を誘導する第1誘導状態と、前記第2入球手段へと遊技球を誘導する第2誘導状態とを前記流路を切り替えることで設定可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CB1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。遊技盤面上には遊技球が入球可能な複数の入球口が設けられ、遊技球が流下する流路により入球する入球口を異ならせることで遊技の興趣が向上された遊技機が提案されていた(例えば、特開2013-233181号公報)。このような遊技機において、遊技球が流下する流路は一定となり易く、遊技が単調となってしまう不具合があった。上記した課題を解消するために、遊技球が流下する流路を条件により切り替えることで、遊技球が入球する入球口を切り替えるようにすることで、入球する遊技球を多種多様の入球口へと入球させることにより、遊技が単調となるのを抑制して、遊技者が早期に遊技に飽きることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CB1によれば、特定入球手段に入球した遊技球の数により第1誘導状態と第2誘導状態とが切り替えられるので、特定入球手段に入球させる遊技球の数により誘導状態を任意に切り替えて、入球させる入球手段を制御することにより、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CB1において、特定入球手段に遊技球が入球し易い開放状態と、その開放状態よりも遊技球の入球が困難となる閉鎖状態とに可変可能な可変手段と、その可変手段を前記閉鎖状態から前記開放状態へと所定条件が成立まで可変させる可変制御手段と、を有し、前記可変制御手段は、前記特定入球手段へと第1個数以上入球可能な期間で前記可変手段を前記開放状態に可変させる第1開放と、前記第1個数が入球することが困難となる期間で前記可変手段を前記開放状態に可変させる第2開放と、を切り替えて実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CB2。
遊技機CB2によれば、遊技機CB1の奏する効果に加え、前記第1個数以上入球可能な状態と、困難な状態とを切り替えることができるので、特定入球手段に入球する遊技球の数を制御することができるという効果がある。
遊技機CB2において、前記可変制御手段は、前記第2誘導状態が設定されている場合に、前記第1開放を実行するものであることを特徴とする遊技機CB3。
遊技機CB3によれば、遊技機CB2の奏する効果に加え、前記第2誘導状態が設定されている場合には、特定入球手段に第1個数以上入球させることが可能となり、遊技者が意図して誘導状態を切り替え易くすることができるという効果がある。
<特徴CC群>(普図カウント数制御)
遊技球が入球可能な第1入球手段と、その第1入球手段とは異なる第2入球手段と、前記第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第1情報を取得することが可能な第1情報取得手段と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことに基づいて第2情報を取得することが可能な第2情報取得手段と、取得された前記第1情報と前記第2情報とがそれぞれ記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記第1情報に基づいて第1判別を実行し、前記第2情報に基づいて第2判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による前記第1判別の結果が特定の第1判別結果であることに基づいて第1特典を付与可能であり、前記第2判別の結果が特定の第2判別結果であることに基づいて前記第1特典とは異なる前記第2特典を付与することが可能な特典付与手段と、を有した遊技機において、遊技球が入球可能な特定入球手段、を有し、前記特定入球手段に入球した遊技球の数に応じて、前記第1情報と、前記第2情報との取得割合を可変させる取得割合可変手段を有するものであることを特徴とする遊技機CC1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。遊技盤面上には遊技球が入球可能な複数の入球口が設けられ、遊技球が流下する流路により入球する入球口を異ならせることで遊技の興趣が向上された遊技機が提案されていた(例えば、特開2013-233181号公報)。このような遊技機において、遊技球が流下する流路は一定となり易く、遊技が単調となってしまう不具合があった。上記した課題を解消するために、遊技球が流下する流路を条件により切り替えることで、遊技球が入球する入球口を切り替えるようにすることで、入球する遊技球を多種多様の入球口へと入球させることにより、遊技が単調となるのを抑制して、遊技者が早期に遊技に飽きることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CC1によれば、特定入球手段に入球した遊技球の数により第1情報と第2情報との取得割合を異ならせることができるため、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CC1において、特定入球手段に遊技球が入球し易い開放状態と、その開放状態よりも遊技球の入球が困難となる閉鎖状態とに可変可能な可変手段と、その可変手段を前記閉鎖状態から前記開放状態へと所定条件が成立まで可変させる可変制御手段と、を有し、前記可変制御手段は、前記特定入球手段へと第1個数以上入球可能な期間で前記可変手段を前記開放状態に可変させる第1開放と、前記第1個数が入球することが困難となる期間で前記可変手段を前記開放状態に可変させる第2開放と、を切り替えて実行可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CC2。
遊技機CC2によれば、遊技機CC1の奏する効果に加え、前記第1個数以上入球可能な状態と、困難な状態とを切り替えることができるので、特定入球手段に入球する遊技球の数を制御することができるという効果がある。
遊技機CC2において、前記可変手段は、前記開放状態である場合に、前記第1入球手段、或いは前記第2入球手段への遊技球の入球も規制するものであることを特徴とする遊技機CC3。
遊技機CC3によれば、遊技機CC2の奏する効果に加え、可変手段が開放状態である場合には、第1入球手段、或いは第2入球手段への遊技球の入球が規制されるため、特定入球手段への遊技球の入球と、第1入球手段、或いは第2入球手段への遊技球の入球が同時に発生してしまい分かり難い遊技が実行されることを抑制することができるという効果がある。
<特徴CD群>(図柄停止時の予告発展制御)
所定の判別を実行可能な判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報を動的表示した後に停止表示させる表示制御手段と、その表示制御手段により、特定の判別結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、を有した遊技機において、前記表示制御手段は、前記識別情報として複数の表示態様を動的表示させ、その複数の表示態様を異なるタイミングで停止表示させるものであり、前記表示制御手段により前記表示態様が停止表示されたことに基づいて音声を出力させることが可能な音声制御手段と、その音声出力手段により出力される前記音声情報を複数の音声情報より決定する音声情報決定手段と、その音声情報決定手段により決定される音声情報の種別を規制することが可能な規制手段と、を有することを特徴とする遊技機CD1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知する場合に、複数の図柄列を変動表示させて、停止表示された図柄の組み合わせにより抽選結果が報知されるように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。また、上記した遊技機において、変動表示させた複数の図柄列を停止表示させる場合に、効果音を出力することで抽選結果を報知する演出にメリハリを付与するように構成されているものがある。しかしながら、単調な効果音が繰り返されることで遊技が単調となり、遊技者が遊技に飽きてしまうという不具合があった。上記した遊技機において、単調な効果音が出力されることが繰り返されることを抑制することにより、遊技者が早期に遊技に飽きるのを抑制できる遊技を提供することを目的とする。
遊技機CD1によれば、音声情報決定手段により決定される音声情報の種別が規制されることで、音声情報の種別が設計時に意図するように決定され易くでき、遊技者が早期に遊技に飽きる不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機CD1において、前記音声情報決定手段により決定された前記音声情報を履歴情報として記憶可能な記憶手段を有し、前記規制手段は、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報に対応して前記音声情報決定手段により決定される前記音声情報の種別を規制するものであることを特徴とする遊技機CD2。
遊技機CD2によれば、遊技機CD1の奏する効果に加え、決定された音声情報が履歴情報として記憶手段に記憶され、その記憶された履歴情報に対応して音声情報決定手段により決定される音声情報の種別が規制されることにより、履歴情報に対応して決定される音声情報を制御することができ、決定される音声情報の種別を好適にすることができるという効果がある。
遊技機CD2において、前記規制手段は、所定回数前に記憶されている前記音声情報の種別と同一の種別が決定されることを規制するものであることを特徴とする遊技機CD3。
遊技機CD3によれば、遊技機CD2の奏する効果に加え、同一の音声情報の種別が連続して決定されることを抑制でき、遊技が単調となってしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機CD1またはCD2において、前記規制手段は、所定期間に特定回数以上決定された前記音声情報の種別が決定されることを規制するものであることを特徴とする遊技機CD4。
遊技機CD4によれば、遊技機CD1またはCD2の奏する効果に加え、同一の音声情報の種別が所定期間に過剰に決定される不具合を抑制することができ、遊技が単調となる不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機CD1からCD4のいずれかにおいて、前記演出実行手段により実行される演出として、複数の識別図柄が動的表示される図柄演出が含まれるものであり、前記第1演出は、前記複数の識別図柄のうち、1の前記識別図柄が停止表示される演出であることを特徴とする遊技機CD5。
遊技機CD5によれば、遊技機CD1からCD4のいずれかの奏する効果に加え、識別図柄が停止表示さえる場合に多様な音声が出力されるので、識別図柄が停止表示される場合における演出を多様にすることが可能となり、遊技者が早期に遊技に飽きる不具合を抑制できる。
遊技機CD1からCD5のいずれかにおいて、判定を実行可能な判定手段と、その判定手段による判定結果が特定の判定結果であることに基づいて遊技者に有利な特典を付与可能な特典付与手段と、を有し、前記音声情報決定手段は、前記判定手段による判定結果に基づいて前記音声情報を決定することが可能なものであることを特徴とする遊技機CD6。
遊技機CD6によれば、遊技機CD1からCD5のいずれかの奏する効果に加え、第1演出に対応して出力される音声により判定結果を識別することが可能となるので、出力される音声の種類に興味を持たせて遊技を行なわせることができるという効果がある。
遊技機CD6において、情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された情報が記憶される情報記憶手段と、を有し、前記判定手段は、前記情報記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判定を実行するものであり、前記遊技機は、前記情報記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記判定手段よりも先に事前判定を実行する事前判定手段を有し、前記音声情報決定手段は、前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて前記音声情報を決定することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CD7。
遊技機CD7によれば、遊技機CD6の奏する効果に加え、出力される音声の種別により事前判定の結果を識別することができるので、出力される音声の種別に対して興味を持たせることができるという効果がある。
<特徴CE群>(表示内容によって画素数切替制御)
表示手段で表示させる表示態様の表示情報を複数の表示情報より決定する表示情報決定手段と、その表示情報決定手段により決定された前記表示情報のうち、少なくとも2以上の前記表示情報におけるデータ量に対応した情報を判別するデータ量判別手段と、そのデータ量判別手段により判別された判別結果に基づいて、前記表示手段に表示させる表示態様を可変して制御する可変制御手段と、を有し、前記表示情報決定手段は、少なくとも2以上のタイミングで前記表示情報を決定するものであることを特徴とする遊技機CE1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、表示装置に多様な画像や動画を表示するように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、ランダムに予告表示態様が表示されることで、表示される画像データが過剰となり、表示制御等に対する付加が増大するという問題点があった。上記した遊技機において、制御負荷を軽減することができる遊技を提供することを目的とする。
遊技機CE1によれば、データ量判別手段により判別された結果に基づいて表示される表示態様が可変して制御されるので、データ量に合わせた表示制御を行なうことが可能となり、制御負荷を軽減することができるという効果がある。
遊技機CE1において、前記データ量判別手段は、所定の第1期間に表示する前記表示態様のデータ量に対応する前記情報の合計値に基づいて特定条件が成立しているか判別するものであることを特徴とする遊技機CE2。
遊技機CE2によれば、遊技機CE1の奏する効果に加え、所定の第1期間に表示する表示態様のデータ量の合計値に基づいて特定条件が成立しているか判別されるので、第1期間における制御負荷が増大する不具合を抑制できる。
遊技機CE1またはCE2において、判定を実行可能な判定手段と、その判定手段の判定結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により特定の前記演出が実行された場合に、遊技者に有利な特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記表示情報決定手段は、前記演出実行手段により実行される前記演出で表示される表示態様を決定するものであることを特徴とする遊技機CE3。
遊技機CE3によれば、遊技機CE1またはCE2の奏する効果に加え、判定結果が報知する演出がデータ量の増大により安定して実行することができなくなる不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機CE1からCE3のいずれかにおいて、前記表示態様決定手段により表示される表示態様は、前記データ量に対応した情報として、前記データ量に対応したステータス情報が設定されているものであり、前記データ量判別手段は、前記ステータス情報を加算した合計値が所定値以上であるかを判別するものであることを特徴とする遊技機CE4。
遊技機CE4によれば、遊技機CE1からCE3のいずれかの奏する効果に加え、データ量に対応したステータス情報が設定されていることにより、データ量の判別を容易に行なうことができるという効果がある。
遊技機CE1からCE4のいずれかにおいて、前記可変制御手段は、前記表示手段に表示する前記表示態様のデータ量の合計値が低下するように前記表示情報決定手段により決定された前記表示情報に対応する表示態様を可変させるものであることを特徴とする遊技機CE5。
遊技機CE5によれば、遊技機CE1からCE4の奏する効果に加え、データ量が抑制されるので、制御負荷を軽減することができるという効果がある。遊技機CE5において、前記可変制御手段は、前記表示情報決定手段により決定された少なくとも1の前記表示情報に対応する表示態様の画素数を低下させた表示態様を設定するものであることを特徴とする遊技機CE6。
遊技機CE6によれば、遊技機CE5の奏する効果に加え、既存の表示態様における画素数を少なく設定することでデータ量を抑制することができ、表示データが過大になる不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴CF群>(ボタン押下のタイミングで演出可変)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報が動的表示される動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、を有した遊技機において、前記動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様として、遊技者が操作可能な操作手段が操作されることにより表示態様が可変される操作動的表示態様が設定されており、前記操作手段への操作が有効とされる有効期間を設定する有効期間設定手段と、前記有効期間の残期間に基づいて特定の演出を実行させることが可能な特定演出実行手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機CF1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで、演出を可変させることで、遊技者が遊技に直接参加できるように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、遊技者によって、操作手段を操作するタイミングや操作の期間等の方法は一定ではない為、演出を実行する上で興趣が低下するという問題点があった。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CF1によれば、操作手段が操作された場合に、有効期間の残期間に基づいて特定の演出が実行されることが可能に構成されているので、有効期間を長く設定して幅広く遊技者が操作手段を操作することができるように構成した場合にも、有効期間の残期間に基づいて特定の演出が実行されるので、多様な演出を実行することが可能となり、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CF1において、前記有効期間設定手段により設定された前記有効期間内に、前記操作手段を複数回操作することを示唆する示唆態様を設定する示唆態様設定手段と、その示唆態様設定手段により設定される1の操作に対応する前記示唆態様に対して、前記有効期間内の期間で所定の演出期間を設定する演出期間設定手段と、その演出期間設定手段により設定された前記演出期間の残り期間を示す残期間態様を報知することが可能な報知手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機CF2。
遊技機CF2によれば、遊技機CF1の奏する効果に加え、複数回の操作に対して、それぞれ有効期間が設定されているかのように遊技者に思わせることができるので、複数回の操作を実行することを分かり易く報知できるという効果がある。
遊技機CF1またはCF2において、前記識別情報は、複数の識別図柄を組み合わせて構成されており、前記動的表示手段は、前記複数の識別図柄をそれぞれ動的表示し、前記判別結果を示すための組み合わせで前記複数の識別図柄を停止させるものであり、前記操作動的表示態様は、前記複数の識別図柄のうち、少なくとも一部に対して前記操作手段が操作されることにより特定態様で表示されるように構成されたものであり、前記特定演出実行手段は、前記特定の演出として、前記残期間が所定期間以上である場合には、当該動的表示されている前記識別情報の次以降に動的表示が開始される前記識別情報の動的表示中に反映される情報に対応した演出を実行するものであることを特徴とする遊技機CF3。
遊技機CF3によれば、遊技機CF1またはCF2の奏する効果に加え、残期間が所定期間以上となるように操作手段を操作することで、当該における動的表示以降の動的表示中にも反映される演出が実行されることで、意欲的に操作手段を短期間に操作するようにさせることができるという効果がある。
<特徴CG群>(3回操作)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段が操作されることに基づいて演出態様が可変する操作演出を設定可能な操作演出設定手段と、を有し、その操作演出設定手段により設定されることが可能な前記操作演出には、前記操作手段の操作回数に対応させて前記演出態様を可変させる複数操作演出が設定されており、前記複数操作演出が設定される場合には、その複数操作演出に設定されている前記操作回数に対応した個数の示唆態様が表示されるものであることを特徴とする遊技機CG1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、遊技者が操作可能な操作手段を操作することで、演出を可変させることで、遊技者が遊技に直接参加できるように構成されているものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、操作手段の操作に基づく演出を実行する上で興趣が低下するという問題点があった。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CG1によれば、複数操作演出が設定される場合に、操作回数に対応した個数の示唆態様が表示されることにより、分かり易い遊技を提供して、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CG1において、前記複数操作演出が設定される場合に、前記操作手段の操作が有効とされる有効期間を設定する有効期間設定手段と、その有効期間設定手段により設定される有効期間内で、前記示唆態様のそれぞれに対して前記有効期間の減少に対応して可変して表示される可変表示態様を設定する可変表示手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機CG2。
遊技機CG2によれば、遊技機CG1の奏する効果に加え、可変表示態様により、示唆態様それぞれに有効期間が設定されているかのように思わせることができ、それぞれの操作をするタイミングを可変表示態様に従って操作させることができ、操作演出が表示されるタイミングを好適にできるという効果がある。
遊技機CG1またはCG2において、前記複数操作演出は、前記操作手段が操作された回数に応じて実行される前記操作演出が予め設定されているものであることを特徴とする遊技機CG3。
遊技機CG3によれば、遊技機CG1またはCG2の奏する効果に加え、複数回の操作演出を個別に設定する必要がなく、複数回操作される制御を容易にできるという効果がある。
<特徴CH群>(コスモアップ)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段により記憶された前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報が動的表示される動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典を付与する特典付与手段と、を有し、前記識別情報が動的表示されている期間に演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行された特定の前記演出に基づく特定情報が記憶される特定情報記憶手段と、その特定記憶手段に記憶されている前記特定情報に基づいて、特殊演出を決定する特殊演出決定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機CH1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を報知するための演出として、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を事前に示唆する予告演出が実行されるものが提案されている(例えば、特開2013-090780号公報)。しかしながら、さらなる興趣向上が求められていた。上記した遊技機において、興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CH1によれば、特定の演出が実行された場合に記憶される特定情報に基づいて、特殊演出が決定されるので、特定の演出が実行されることによりその後に実行される演出を可変させることができ、遊技者毎に異なる遊技を提供して、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CH1において、前記特定情報記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応する示唆態様が示唆される示唆手段と、前記特殊演出決定手段により決定された前記特殊演出が実行されることに基づいて、前記示唆態様を可変させる示唆態様可変手段と、を有し、前記示唆態様が所定の態様である場合には、前記識別情報の残動的表示期間が所定期間以上となるように構成されているものであることを特徴とする遊技機CH2。
遊技機CH2によれば、示唆態様により識別情報が判別結果を示すための態様で表示されるタイミングではないことを判別することができ、判別結果を見逃す不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機CH1またはCH2において、遊技者が操作可能な操作手段を有し、前記特殊演出決定手段により決定される前記演出は、前記操作手段が操作されることで演出態様が可変する操作演出で構成されており、前記特定情報記憶手段に記憶されている前記特定情報に対応して、前記操作演出が実行される回数が設定されるものであることを特徴とする遊技機CH3。
遊技機CH3によれば、遊技機CH1またはCH2の奏する効果に加え、記憶されている特定情報によって操作演出が実行される回数が設定されるので、遊技者が操作手段を操作することができる回数を勘違いしてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴CI群>(疑似導光板演出)
表示手段と、第1表示態様から前記第1表示態様とは異なる第2表示態様を表示可能な表示制御手段と、を有した遊技機において、前記第2表示態様は、前記第1表示態様に対して焦点位置を可変させた表示態様で構成されており、前記表示制御手段は、前記第1表示態様と前記第2表示態様とを重ねて表示させることが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CI1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。抽選結果を示すための図柄が表示手段には変動表示された後に、抽選結果を示す図柄の組み合わせで停止表示され、変動表示の最中には、抽選結果を示唆する予告演出等が実行されるものが提案されていた(例えば、特開2013-090780号公報)。このような遊技機において、駆動物やLED等の発光装置を遊技盤等に配置して、表示態様と関連させて作動させることで遊技の興趣をより向上させる遊技機が提案されていたが、そのような構成では、遊技機のコストが過剰になり、コストを低減しながらも、遊技の興趣を向上できる遊技機が求められていた。本発明は、上記した課題を解決するために、遊技の興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CI1によれば、焦点位置が可変した表示態様が重ねて表示されることで、遊技者に遠近感のある表示態様のように見せることができ、遊技の興趣を向上できるという効果がある。
遊技機CI1において、前記第2表示態様は、前記第1表示態様で表示されていた表示物に対して焦点が合わない態様が含まれているものであることを特徴とする遊技機CI2。
遊技機CI2によれば、遊技機CI1の奏する効果に加え、表示物に対して焦点が合わない態様が含まれていることで、第1表示態様と第2表示態様とを重ねることで、より遠近感のある演出を提供できるという効果がある。
遊技機CI1またはCI2において、前記表示制御手段は、前記第1表示態様を第1期間表示させた後に、前記第2表示態様を前記第1表示態様の前面側で複数回表示させる第1状態と非表示させる第2状態とを繰り返し表示させることが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機CI3。
遊技機CI3によれば、遊技機CI1またはCI2の奏する効果に加え、第2表示態様が第1表示態様の前面側で表示、非表示が短時間に繰り返されることにより、残像と第1表示態様を組み合わせてより前面側に第1表示態様が張り出すかのように思わせることができるという効果がある。
<特徴CJ群>(保留情報と内部情報を用いた演出の制御)
情報を取得可能な取得手段と、その取得手段により取得された前記情報が記憶される記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される前記識別情報を動的表示することが可能な動的表示手段と、前記判別結果に基づいて第1遊技状態と、その第1遊技状態よりも遊技者に有利となる第2遊技状態との少なくとも一方を設定可能な状態設定手段と、前記判別手段により判別が実行されるよりも前に前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて事前判別を実行可能な事前判別手段と、を有した遊技機において、演出を実行可能な演出実行手段と、その演出実行手段により実行される前記演出の演出態様を少なくとも含む複数の演出態様群の中から一の演出態様群を選択することが可能な演出選択手段と、その演出選択手段により選択される前記演出態様群を切り替える群切替手段と、を有し、前記群切替手段は、前記事前判別手段の判別結果に基づいて前記演出態様群の種別を決定するものであることを特徴とする遊技機CJ1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、当否抽選で当たりに当選し易い遊技状態と、当選し難い遊技状態と、を設定可能にし、設定されている遊技状態に応じて、当たり期待度の異なる遊技を遊技者に対して提供するものが提案されている。(例えば、特開2013-090780号公報)。このような遊技機にて、現在設定されている遊技状態を遊技者に分かり難くするための演出を実行することで、遊技者に有利な遊技状態が設定されていることを期待させながら遊技を行わせるものがあったが、この場合、例え、遊技者に有利な遊技状態が設定されていたとしても、遊技者が、遊技者に不利な遊技状態が設定されていると思い込んでしまい、遊技意欲が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、設定されている遊技状態を適正に示唆可能な演出を実行することにより遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機CJ1によれば、事前判別手段の判別結果に基づいて演出態様群が切り替わり、切り替わった演出態様群に基づいて演出実行手段により演出が実行されるため、実行される演出の演出態様に基づいて、後の遊技状況を予測することが可能となる。よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機CJ1において、前記演出実行手段により実行される前記演出には、前記2遊技状態が設定されていることを示唆する示唆演出が含まれており、前記群切替手段は、前記事前判別手段による前記事前判別により前記第2遊技状態から前記第1遊技状態に切り替えられるかを判別して、その判別結果に対応した前記示唆演出を選択可能な前記演出態様群を決定するものであることを特徴とする遊技機CJ2。
遊技機CJ2によれば、遊技機CJ1の奏する効果に加え、事前判別手段により遊技状態が第2遊技状態から第1遊技状態へと切り替わることが判別されたことに対応する演出態様群に基づいて演出実行手段により演出を実行させることができるため、実行される演出の演出態様に基づいて、現在設定されている遊技状態、或いは、後に設定され得る遊技状態と、を予測することが可能となる。また、実際に遊技状態が移行するという事前判別情報に基づいて演出態様群を切り換えるため、遊技者に対して信頼度の高い演出を実行することができる。よって、実行される演出に遊技者を注視させることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機CJ1またはCJ2において、前記状態設定手段は、特定の前記判別結果に対応する前記識別情報の動的表示開始時に前記第1遊技状態へと切り替えて設定するものであることを特徴とする遊技機CJ3。
遊技機CJ3によれば、遊技機CJ1またはCJ2の奏する効果に加え、状態設定手段は、識別情報の動的表示開始時に第2遊技状態から第1遊技状態への切り替えを設定をするため、遊技状態の切替タイミングを遊技者に分かり難くすることができるという効果がある。
遊技機CJ1からCJ3のいずれかにおいて、前記第2遊技状態が設定されたことに基づいて、前記判別結果を示すための前記識別情報により、少なくとも所定回数の判別結果が表示されるまでの期間、遊技者に有利となる有利期間を設定する有利期間設定手段と、前記示唆態様は、前記所定回数の判別が表示されるまでの期間が経過した時点における前記状態設定手段により設定されている遊技状態を示唆するものであることを特徴とする遊技機CJ4。
遊技機CJ4によれば、遊技機CJ1からCJ3のいずれかの奏する効果に加え、設定されている有利期間の経過状況に基づいて示唆態様が表示されるため、有利期間が設定された直後に示唆態様が表示されることを抑制することができる。よって、遊技者の遊技意欲が直ぐに低下してしまうことを抑制し、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴CK群>(メータ音制御)
遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段を操作することに基づいて操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、を有した遊技機において、前記操作演出実行手段は、特定期間の間に、前記操作手段が操作された場合に、特定操作演出を実行可能に構成され、前記特定操作演出は、前記操作手段が前記特定期間中に操作された場合に、その操作された期間に対応して異なる態様が実行されるように構成されていることを特徴とする遊技機CK1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。そして、抽選結果が報知されるよりも前に、抽選結果を示唆するための示唆演出として遊技者に操作手段を操作させるための操作演出を実行可能にし、抽選結果が報知されるまでの期間を遊技者に楽しませるものがあった。また、上述した遊技機において、演出効果をより高めるために操作手段を遊技者に操作させるものがあった(例えば、特開2013-090780号公報)。このような遊技機では、どのタイミングで操作手段を操作しても、同一の操作演出が実行されるため、演出効果が低下してしまい遊技の興趣が低下してしまうという問題があった。上記した遊技機において、遊技の興趣を向上させた遊技を提供することを目的とする。
遊技機CK1によれば、操作手段が操作された場合に、その操作された期間に対応した異なる態様で特定操作演出を実行することができるため、操作手段を操作した場合に実行される特定操作演出のバリエーションを増加させることができ遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機CK1において、前記特定操作演出は、前記操作手段が操作された期間に対応して段階的に表示態様が可変する表示演出と、その可変された表示演出に対応した音声演出と、で少なくとも構成されているものであることを特徴とする遊技機CK2。
遊技機CK2によれば、遊技機CK1の奏する効果に加え、特定操作演出として段階的に表示態様が可変する表示演出と、その可変された表示演出に対応した音声演出とが実行されるため、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機CK2において、前記音声演出は、前記操作手段が操作された場合に、対応する音声データの再生が開始される再生処理が実行されるものであり、前記再生処理で実行された音声データの再生は、予め定められた再生期間継続されるか、前記再生期間が継続されるよりも前に前記操作手段が予め定められている操作を実行された場合に前記音声データの再生が停止または音声の出力が停止される処理が実行されるものであることを特徴とする遊技機CK3。
遊技機CK3によれば、遊技機CK2の奏する効果に加え、音声データが再生される音声演出が、操作手段を予め定めた操作した場合に停止されるため、表示演出と、音声演出と、に一体感を持たせた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機CK3において、前記音声データの再生が停止または音声の出力が停止される処理が実行された後に、前記操作手段が操作されたことに基づいて前記再生が停止または前記音声の出力が停止されていた位置から前記再生が開始または前記音声の出力が実行されるものであることを特徴とする遊技機CK4。
遊技機CK4によれば、遊技機CK3の奏する効果に加え、操作手段の操作に基づいて停止された音声データの再生を再度再開させることができるため、表示演出と、音声演出と、により一体感を持たせた演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
<特徴CL群>(変動跨ぎ音声制御)
判別を実行可能な判別手段と、その判別手段の判別結果を示すための識別情報が表示される表示手段と、その表示手段に表示される識別情報を動的表示する動的表示手段と、その動的表示手段により動的表示される動的表示期間決定手段と、特定の前記判別結果を示すための識別情報が停止表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有した遊技機において、前記識別情報が動的表示される期間に表示演出を実行可能な表示演出実行手段と、その表示演出実行手段により前記表示演出が実行される期間に音声演出を実行可能な音声演出実行手段と、を有し、前記表示演出実行手段は、所定回数の前記判別結果を示すための前記識別情報が停止表示されるまでの期間で1の表示演出を実行する特定表示演出を実行可能に構成されており、前記音声演出実行手段は、前記特定表示演出が実行される期間に対応した特定音声演出を実行可能に構成されており、前記特定音声演出を実行する場合には、前記識別情報が停止表示されることに基づいて前記特定音声演出の再生を停止させ、前記識別情報の動的表示の開始に対応させて再開させる処理を実行するものであることを特徴とする遊技機CL1。
従来より、パチンコ機などの遊技機では、遊技盤面上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、遊技の当否が抽選され、その抽選結果が当たりであった場合に、遊技者に有利となる特典遊技が実行されるものがあった。(例えば、特開2013-090780号公報)。さらに、上述した遊技機では、予め定められた回数の当否抽選が実行されるまでの特定期間において特定の演出を実行可能に構成するものがあり、当否抽選が実行される期間に応じて異なる演出を遊技者に提供することにより、演出効果を高めるものがあった。しかしながら、上述した遊技機では、特定期間中に当否抽選が途切れること無く実行される場合と、特定期間中に当否抽選が途切れる場合とがあり、当否抽選結果を示すための演出と、特定期間中に実行される演出とに一体感を持たせることができず、演出効果を高めることができないという問題があった。上記した遊技機において、演出効果を高めることにより興趣を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機CL1によれば、特定表示演出が実行される期間中に実行される特定音声演出が、識別情報が停止表示されることに基づいて停止され、識別情報の動的表示が開始されることに基づいて再開されるため、特定表示演出と、特定音声演出と、に一体感を持たせることができる。よって、演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
遊技機CL1において、前記音声演出実行手段は、前記特定音声演出の再生を停止させる場合に、特殊音声を出力させるように構成されているものであることを特徴とする遊技機CL2。遊技機CL2によれば、遊技機CL1の奏する効果に加え、特定音声演出を停止させる場合に、特殊音声が出力されるため、識別情報が停止表示されてから次の識別情報の動的表示が開始されるまでの期間が短い場合に、特定音声演出が途切れることを遊技者に分かり難くすることができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
なお、音声演出実行手段により出力される特殊音声は、少なくとも、識別情報が停止表示されてから所定期間が経過するまで継続して音声が出力されるものであると良い。これにより、複数回の識別情報の動的表示に跨がって特定音声演出が継続して実行されていると遊技者に思わせ易くすることができる。
遊技機CL1またはCL2において、前記特定表示演出は、1の識別情報の動的表示期間の終了に対応した演出が予め設定されているものであることを特徴とする遊技機CL3。
遊技機CL3によれば、遊技機CL1またはCL2の奏する効果に加え、特定表示演出として1の識別情報の動的表示期間の終了に対応した演出が予め設定されているため、動的表示期間の終了に対応させた演出を確実に実行することができ、演出効果を高めることができるという効果がある。
遊技機CL1からCL3のいずれかにおいて、前記表示演出実行手段は、前記特定表示演出が実行される期間に、前記識別情報の動的表示が停止されることに基づいて前記特定表示演出の表示を中断するものであることを特徴とする遊技機CL4。
遊技機CL4によれば、遊技機CL1からCL3の奏するいずれかの効果に加え、識別情報の動的表示が停止されることに基づいて特定表示演出の表示を中断することができるため、特定表示演出と、特定音声演出と、により一体感を持たせた演出を実行することが可能となり、遊技の興趣を向上することができるという効果がある。
上述した各遊技機のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
上述した各遊技機のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機Z2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
上述した各遊技機のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機Z3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
パチンコ機等の遊技機には、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて行われる抽選の結果が当たりだった場合に、当たり遊技を実行するものがある。かかる遊技機の中には、遊技者にとって有利度合いが異なる複数の遊技を実行可能にし、様々な遊技において当たり遊技を目指す遊技を行わせることにより遊技者の遊技に対する興趣向上を図っているものがある(例えば、特許文献1:特開2001-038007号公報)。
しかしながら、更なる興趣の向上が求められている。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有し、前記判別手段により判別されるよりも前に前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記演出は、前記事前判別手段により判別された前記情報が記憶されていた順序に対応する情報に基づいて可変されるものである。
<効果>
技術的思想1記載の遊技機によれば、遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて情報を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された情報が記憶されることが可能な記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別することが可能な判別手段と、前記判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示することが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための態様で前記識別情報が表示された場合に、遊技者に有利となる特典遊技を実行可能な特典遊技実行手段と、を有し、前記判別手段により判別されるよりも前に前記記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づく演出を実行可能な演出実行手段と、を有し、前記演出は、前記事前判別手段により判別された前記情報が記憶されていた順序に対応する情報に基づいて可変されるものである。
これにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができるという効果がある。
10 パチンコ機(遊技機)

Claims (1)

  1. 遊技球を遊技領域へと発射可能な発射手段と、
    その発射手段によって発射された遊技球が入球可能な第1入球手段と、
    その第1入球手段に遊技球が入球したことに基づいて成立し得る第1条件が成立した場合に所定情報を取得可能な取得手段と、
    その取得手段によって取得された前記所定情報を記憶可能な記憶手段と、
    第1実行条件が成立した場合に前記記憶手段に記憶されている前記所定情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、を有した遊技機において、
    その判別手段による前記判別の結果が特定の判別結果であったことに基づいて特定遊技状態を発生させることが可能な手段と、
    前記発射手段によって発射された遊技球が入球可能であって、前記第1入球手段とは異なる第2入球手段と、
    その第2入球手段へと遊技球を入球させることが可能な第1位置と、その第1位置よりも前記第2入球手段へと遊技球を入球させることが困難な第2位置とに変位可能な変位手段と、
    前記第2位置に位置している前記変位手段を前記第1位置へと変位させる第1変位制御と、前記第1位置に位置している前記変位手段を前記第2位置へと変位させる第2変位制御と、を少なくとも実行可能な変位制御手段と、を有し、
    前記変位制御手段は、前記特定遊技状態において成立し得る第1条件が成立したことに基づいて前記第1変位制御を実行し、前記第1変位制御によって前記変位手段が前記第1位置に位置している状況において成立し得る第2条件が成立したことに基づいて前記第2変位制御を実行するように構成され、
    前記遊技機は、
    少なくとも前記第1入球手段へと遊技球が入球した場合に、予め定められている所定価値が遊技者に付与されるように構成され、
    前記判別手段による前記判別が実行されたことに基づく第1態様と、前記特定遊技状態が発生したことに基づく第2態様と、前記第2入球手段への所定の入球に基づく第3態様とが少なくとも発生し得るように構成されていることを特徴とする遊技機。
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