JP2022535586A - ニコチンパウチ組成物 - Google Patents

Abstract

ニコチンパウチ組成物が開示されており、同パウチ組成物は、少なくとも１つの糖アルコールと、少なくとも１つの水不溶性繊維と、同組成物の８～６５重量％の水と、ニコチンと、を含む。また、経口パウチ詰めニコチン製品および経口パウチ詰め製品の製造方法が開示されている。

Description

本発明は、請求項１に記載のニコチンパウチ組成物、請求項５６に記載の経口パウチ詰めニコチン製品、および請求項６４に記載の経口パウチ詰め製品を製造する方法に関する。

喫煙によるニコチンの送達は、多くの周知の欠点、特に発癌性物質の含有など、健康関連の問題を有する。
しかしながら、タバコ代替品には、使用者の欲求の軽減が不十分であるなどの欠点もある。

本発明の一実施形態の目的は、上記の問題を解決することができる、例えばタバコ代替品としてのニコチン含有パウチを提供することである。
先行技術に関する更なる課題は、所望のニコチンの放出が、パウチの使用者にとって、使用者の観点から魅力的であるべきであるということである。

さらに、先行技術に関連するさらなる課題は、ニコチンの送達ビヒクルとしてのパウチは幾分コストがかかるものであり、それによって製造コストを抑制するためにパウチの設計方法に制限が課せられることであるかもしれない。

本発明は、ニコチンパウチ組成物に関し、同ニコチンパウチ組成物は、
少なくとも１つの糖アルコールと、
少なくとも１つの水不溶性繊維と、
同組成物の８～６５重量％の量の水と、
ニコチンと、
を含む。

本発明の利点は、パウチ組成物の驚くほど高い移動性が得られることであろう。これにより、パウチ組成物の効果的な処理、特にパウチ組成物をパウチに充填する際の処理が容易になる。一般的に、粉末化組成物を取り扱う際には、流動性を加工性の指標として使用している。しかしながら、糖アルコール含有パウチ組成物に多量の水を加えると、パウチ組成物が凝集しやすくなり、流動性が大幅に低下し、場合によっては従来の方法では測定できないほどになってしまう。しかしながら、本願の発明者らは、予期せぬことに、このパウチ組成物が充填機にて個々のパウチに依然として加工可能であることを見い出した。このように、本発明では、手作業によってパウチを充填したり、非常に複雑で特殊な設計の充填機を使用したりすることを回避することによって、効果的な処理を行うことができ、それによって費用対効果の高いセットアップを行うことができる。

本発明のさらなる利点は、糖アルコール、水不溶性繊維および水の組み合わせにより、非常に魅力的な柔らかくしっとりとした成形可能な質感と口当たりが得られることである。所望の質感および口当たりが得られる一方で、取り出されるときにパウチの破裂をもたらすほど互いがあまり粘着することもなく、製造されたパウチを、例えば缶などの中で共に隣接して保存することがそれでも可能である。

本発明のさらなる利点は、糖アルコール、水不溶性繊維および水の組み合わせが、魅力的な口当たりのみならず、非常に魅力的な味のプロファイルを提供することである。
本発明の好都合な実施形態において、組成物は、最大で０．８ｇ／ｃｍ３のかさ密度、例えば最大で０．７ｇ／ｃｍ３などのかさ密度、例えば最大で０．６ｇ／ｃｍ３などのかさ密度、例えば最大で０．５ｇ／ｃｍ３などのかさ密度を有する。

比較的低いかさ密度を有する組成物の発明の使用は、良好な口当たりを提供するだけではなく、比較的低いかさ密度が効果的な唾液分泌を促進し、それによって組成物の水溶性成分の放出を促進するという事実に起因して、パウチからの効果的な放出を提供する。特に、請求項記載の含水量と組み合わせた低いかさ密度は、使用者の認知の改善が望まれる場合に魅力的であることに留意されたい。

上記した実施形態の利点は、低密度の組成物が得られることであろう。意外なことに、水および糖アルコールの組み合わせは、非常に密度が高く密集した加工不能なパウチ組成物にはならず、比較的軽量かつ低密度の組成物を可能にした。

本発明の好都合な実施形態において、組成物は、０．２ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．７ｇ／ｃｍ３など、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．６ｇ／ｃｍ３など、例えば０．４～０．５ｇ／ｃｍ３など、のかさ密度を有する。

本発明の一実施形態において、組成物は、０．２ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３、例えば０．２ｇ／ｃｍ３～０．７ｇ／ｃｍ３など、例えば０．２ｇ／ｃｍ３～０．６ｇ／ｃｍ３など、例えば０．２～０．５ｇ／ｃｍ３などのかさ密度を有する。

本発明の一実施形態において、組成物は、０．２ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３など、例えば０．４ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３など、例えば０．５～０．８ｇ／ｃｍ３など、のかさ密度を有する。

比較的低いかさ密度を有する組成物の発明の使用は、良好な口当たりを提供するだけではなく、比較的低いかさ密度が効果的な唾液分泌を促進し、それによって組成物の水溶性成分の放出を促進するという事実に起因して、パウチからの効果的な放出を提供する。特に、請求項記載の含水量と組み合わせた低いかさ密度は、使用者の認知の改善が望まれる場合に魅力的であることに留意されたい。

同時に、低密度は、有利なことに原材料の必要性を低減し、それによって製造コストを下げる。
パウチ組成物の密度は、多くのパラメータ、特に糖アルコールの種類と量、繊維の種類と量、水の含有量、および以下の処理の混合時間によって影響を受ける可能性がある。例えば水の量を変化させることは、水の量が多すぎるとコンパクトで高密度なパウチ製剤になるような流動性にも影響を与えるが、水との結合力が高い繊維を選択することで、より高い含水量が少なくとも部分的には相殺される可能性がある。また、過度の混合は、非常に密集した緻密なパウチ組成物になる可能性があることが観察された。

本発明の好都合な実施形態において、ニコチンは、ニコチン塩、遊離塩基ニコチン（ｆｒｅｅ－ｂａｓｅ ｎｉｃｏｔｉｎｅ）、ニコチンポラクリレックス樹脂などのイオン交換樹脂などのイオン交換体に結合したニコチン、ニコチン包接複合体または任意の非共有結合のニコチン、ゼオライトに結合したニコチン、微結晶セルロースなどのセルロースに結合したニコチン、またはデンプンマイクロスフェア、およびそれらの混合物からなる群から選択される。

異なる種類のニコチンの組み合わせの一例として、ポラクリレックス樹脂と混合される遊離塩基ニコチンの組み合わせがあり、一部のニコチンはイオン交換樹脂に結合し、一部のニコチンは結合しないままである。

遊離塩基ニコチンには、糖アルコール、改質炭酸カルシウム、水溶性繊維、イオン交換樹脂、およびそれらの組み合わせ、と混合されるニコチンが含まれる。改質炭酸カルシウムに結合したニコチンは、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第２０１０／１２１６１９号に記載されている。

本発明の好都合な実施形態において、ニコチンは、非塩ニコチン（ｎｏｎ－ｓａｌｔ ｎｉｃｏｔｉｎｅ）を含む。
本発明の好都合な実施形態において、ニコチンは遊離塩基ニコチンを含む。

上記の実施形態の非常に重要な利点は、パウチ詰め製品の長い貯蔵寿命が得られ、ロングライフの味と質感（ｔｅｘｔｕｒｅ）が得られることであろう。ニコチンを遊離塩基の形態で提供することにより、アルカリ性ｐＨ制御剤をあまり使用することなく、パウチ組成物のｐＨを高くすることが容易になる。

そのため、上記の実施形態において、貯蔵寿命およびロングライフの味と質感を損なうことなく、アルカリ性ｐＨ制御剤の量を減らすことができる。
好都合な実施形態において、ニコチンはイオン交換樹脂と混合されたニコチンを含む。

本発明の好都合な実施形態において、ニコチンは、遊離塩基ニコチンとイオン交換樹脂との間の重量比が０．１～２．０、好ましくは０．５～２．０、最も好ましくは約０．６７～１．０で、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む。

本発明の一実施形態において、ニコチンは、遊離塩基ニコチンとイオン交換樹脂との間の重量比が１：１～約１：１０、好ましくは１：２～１：６、最も好ましくは約１：４～１：５で、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む。

ここで、重量比とは、第１成分の質量を第２成分の質量で割った比率を意味する。また、混合比（ｍｉｘｉｎｇ ｒａｔｉｏ）という用語を用いてもよい。
そのため、上記の実施形態において、ニコチンは、遊離塩基ニコチンとイオン交換樹脂との間の重量比が０．１～約１、好ましくは０．１７～０．５、最も好ましくは約０．２～０．２５で、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む。

本発明の好都合な実施形態において、ニコチンは、ニコチン塩（ｎｉｃｏｔｉｎｅ ｓａｌｔ）を含む。
本発明の一実施形態において、ニコチン塩は、ニコチンアスコルビン酸塩、ニコチンアスパラギン酸塩、ニコチン安息香酸塩、ニコチン一酒石酸塩、ニコチン酒石酸水素塩、ニコチン塩化物（例えば、ニコチン塩酸塩、ニコチン二塩酸塩）、ニコチンクエン酸塩、ニコチンフマル酸塩、ニコチンゲンシテート（ｎｉｃｏｔｉｎｅ ｇｅｎｓｉｔａｔｅ）、ニコチン乳酸塩、ニコチンムチン酸塩、ニコチンラウリン酸塩、ニコチンレブリン酸塩、ニコチンリンゴ酸塩、ニコチン過塩素酸塩、ニコチンピルビン酸塩、ニコチンサリチル酸塩、ニコチンソルビン酸塩、ニコチンコハク酸塩、ニコチン塩化亜鉛、ニコチン硫酸塩、ニコチントシル酸塩、およびこれらの水和物（例えば、ニコチン塩化亜鉛一水和物）から選択される。

本発明の一実施形態において、ニコチン塩は、ニコチン酒石酸水素塩を含むか、またはそれからなる。
本発明の好都合な実施形態において、ニコチンはイオン交換樹脂に結合したニコチンを含む。

本発明の一実施形態において、イオン交換樹脂は、ポラクリレックス樹脂である。
本発明の一実施形態において、ポラクリレックス樹脂は、Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ（登録商標）ＩＲＰ６４である。

本発明の好都合な実施形態において、ニコチンは合成ニコチンを含む。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物はさらに、ポラクリレックス樹脂などのイオン交換樹脂との複合体としてニコチンを含む。

上記した実施形態の利点は、ニコチンとイオン交換樹脂との複合体により、徐放性の成分が得られることであろう。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、ポラクリレックス樹脂などのイオン交換樹脂との複合体として、ニコチンとを組み合わせたイオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む。

一実施形態において、ニコチンは、ポラクリレックス樹脂と混合された遊離塩基ニコチンからなる。
本発明の一実施形態において、ニコチンは、ポラクリレックス樹脂などのイオン交換樹脂と混合されたニコチンを含み、ニコチンパウチ組成物は、イオン交換樹脂に結合したニコチン、すなわちニコチンイオン交換樹脂複合体をさらに含む。そのため、ニコチンは、ポラクリレックス樹脂と混合されたニコチンであってもよく、ここでは、一部のニコチンはイオン交換樹脂に結合しており、一方、一部のニコチンは遊離塩基ニコチンとして結合せずに残っている。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の少なくとも０．１重量％、例えば少なくとも０．２重量％など、の量でニコチンを含む。
本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の０．１～５．０重量％、例えばパウチ組成物の０．２～４．０重量％など、例えばパウチ組成物の１．０～２．０重量％など、の量でニコチンを含む。

速い放出期間と持続放出期間の両方を含むニコチンの放出プロファイルが得られ得る。
一実施形態において、速い放出期間は、ニコチン放出プロファイルの最初の１２０秒を指すことがあり、一方、持続的な放出期間は、実験終了または使用終了までの放出プロファイルのその後の期間、例えば、使用開始後２分～３０分までの期間を指すことがある。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、パウチで提供され、実施例３Ｋに記載されたように放出を測定した場合、口腔内の唾液と接触して１２０秒の期間内に少なくとも１５重量％のニコチン、例えば少なくとも２０重量％などのニコチン、例えば少なくとも３０重量％などのニコチン、例えば少なくとも４０重量％などのニコチンを放出するように適合されている。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチで提供されたときに、口腔内の唾液と接触して１２０秒の期間内に少なくとも５０重量％のニコチンを放出するように適合されている。好ましくは、放出は、実施例３Ｋに記載されているように測定される。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチで提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたときに、１２０秒の期間内に少なくとも１５重量％のニコチン、例えば少なくとも２０重量％などのニコチン、例えば少なくとも３０重量％などのニコチンを放出するように適合される。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチで提供され、実施例３Ｋに記載された放出を測定したときに、口腔内の唾液と接触して１０分以内に少なくとも３０重量％のニコチン、例えば少なくとも４０重量％などのニコチン、例えば少なくとも５０重量％などのニコチン、例えば少なくとも６０重量％などのニコチンを放出するように適合されている。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチで提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたときに、１０分間の期間内に少なくとも３０重量％のニコチン、例えば少なくとも４０重量％などのニコチン、例えば少なくとも５０重量％などのニコチン、例えば少なくとも６０重量％などのニコチンを放出するように適合されている。

放出速度は、所定の期間内の１分あたりのニコチンの平均放出量を記述する。
本発明の好都合な実施形態において、パウチで口腔に提供されるパウチ組成物は、２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．２％、例えば２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．３％など、例えば２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．４％など、例えば２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．５％などのニコチンの放出率を有する。

上記の放出率は、実施例３Ｋに記載されたように測定された放出結果に基づいて計算されてもよい。
本発明の一実施形態において、パウチに提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたパウチ組成物は、２分から６０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．２％、例えば２分から６０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．３％など、例えば２分から６０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．４％など、例えば２分から６０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．５％などのニコチンの放出率を有する。

本発明の一実施形態において、パウチに提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたパウチ組成物は、２分から３０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．２％、例えば２分から３０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．３％など、例えば２分から３０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．４％など、例えば２分から３０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．５％などのニコチンの放出率を有する。

本発明の好都合な実施形態において、パウチに提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたパウチ組成物は、２分から１０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．２％、例えば２分から１０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．３％など、例えば２分から１０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．４％など、例えば２分から１０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．５％などのニコチンの放出率を有する。

本発明の一実施形態において、パウチに提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたパウチ組成物は、２分から６０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．１ｍｇ、例えば２分から６０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．２ｍｇなどのニコチンの放出率を有する。

本発明の一実施形態において、パウチに提供され、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝されたパウチ組成物は、２分から１０分の放出期間内に１分間あたり少なくとも０．４ｍｇのニコチンの放出率を有する。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、ｐＨ制御剤、例えば塩基性ｐＨ制御剤、例えば塩基性緩衝剤をさらに含む。
上記実施形態の利点は、特に塩基性（アルカリ性）のｐＨ制御剤を用いた場合に、より効果的なニコチンの取り込みが得られることであろう。

上記実施形態の別の利点は、望ましい口当たりが使用中に得られ得ることであり得る。
実施形態において、例えばニコチン酒石酸水素塩のようなニコチン塩の使用を回避することにより、より少ない量のｐＨ制御剤を適用することができるが、ｐＨ制御剤を添加することによってｐＨをさらに上昇させることが依然として望ましい場合がある。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物はアルカリ性緩衝剤を含む。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、塩基性緩衝剤対などの少なくとも２種の塩基性緩衝剤の組合せなど、少なくとも２種の塩基性ｐＨ制御剤の組合せなど、少なくとも２種のｐＨ制御剤の組合せをさらに含む。

本明細書で使用される場合、アルカリ性緩衝剤という用語は、塩基性緩衝剤と交換可能に使用され、すなわち、アルカリ性は、酸性とは対照的なものとして「塩基性」の意味で使用される。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、ｐＨ制御剤を、パウチ組成物の６重量％未満、例えばパウチ組成物の５重量％未満など、例えばパウチ組成物の４重量％未満など、例えばパウチ組成物の２重量％未満など、例えばパウチ組成物の１重量％未満など、例えばｐＨ制御剤を含まないなど、の量で含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の０～６重量％、例えばパウチ組成物の０～５重量％など、例えばパウチ組成物の０～４重量％など、例えばパウチ組成物の０～３重量％など、例えばパウチ組成物の０～２重量％など、例えばパウチ組成物の０～１重量％などの量でｐＨ制御剤を含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、ｐＨ制御剤を、パウチ組成物の０．１～６重量％の量で、例えばパウチ組成物の０．１～５重量％などの量で、例えばパウチ組成物の０．５～５重量％などの量で、例えばパウチ組成物の０．５～４重量％などの量で、例えばパウチ組成物の０．１～３重量％などの量で、例えばパウチ組成物の０．１～２重量％などの量で、例えばパウチ組成物の０．１～１重量％などの量で、含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、ｐＨ制御剤を、例えばパウチ組成物の０．０１～１５重量％の量で含む。
本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、ｐＨ制御剤を、パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えばパウチ組成物の０．５～１０重量％など、例えばパウチ組成物の１～１０重量％など、例えばパウチ組成物の５～１０重量％など、の量で含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、２．０グラムのパウチ組成物を２０ｍＬの０．０２Ｍリン酸二水素カリウム緩衝液（ｐＨは７．４に調整）に添加したときに、少なくとも８．０のｐＨ、例えば少なくとも９．０などのｐＨを与えるように適合されている。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、２．０グラムのパウチ組成物を２０ｍＬの０．０２Ｍリン酸二水素カリウム緩衝液（ｐＨは７．４に調整）に添加したときに、少なくとも８．２のｐＨ、例えば少なくとも８．５のｐＨなど、例えば少なくとも８．７などのｐＨを与えるように適合されている。

上記実施形態の利点は、比較的効果的なニコチンの取込みが、得られる高いｐＨ値のために促進されることであり得る。
上記実施形態のさらなる利点は、保存剤の必要性が減少するかまたはさらにはなくなり得ること、およびそのような保存剤が、非存在でない場合に、より少量使用され得ることであり得る。

また、得られる高いｐＨ値は、好都合には、例えばタバコ系パウチ製品と似ているため望ましい口当たりとして認識され得る口中のヒリヒリした感覚（ｔｉｎｇｌｉｎｇ ｓｅｎｓａｔｉｏｎ）を与え得る。

本発明の好都合な実施形態において、ｐＨ制御剤は、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ－δ－ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム（Ｐｏｔａｓｉｕｍ ｃａｒｂｏｎａｔｅ）、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される。

本発明の好都合な実施形態において、ｐＨ制御剤は、塩基性緩衝剤など、および／または炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、若しくはこれらのあらゆる組合せなど、の塩基性ｐＨ制御剤である。

一実施形態において、少なくとも１つの糖アルコールとして、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの混合物を使用してもよい。また、少なくとも１つの糖アルコールは、さらなる糖アルコールを含んでいてもよい。例示的な実施形態として、ソルビトール、マルチトールおよびさらなる糖アルコールの混合物を含む加水分解水添デンプンを使用してもよい。

本発明の好都合な実施形態において、少なくとも１つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの混合物から選択される。

本発明の好都合な実施形態において、少なくとも１つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの混合物から選択される。

本発明の一実施形態において、少なくとも１つの糖アルコールは、キシリトールおよび／またはエリスリトールを含む。
本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、少なくとも２つの糖アルコールを含む。

味および唾液分泌の目的で、異なる糖アルコールを適用することができ、ここで糖アルコール組成物は、保存性、細菌の増殖、加工性および／または味に関して異なる特性を有する異なる糖アルコールで作られていることに留意されたい。

本発明の一実施形態において、少なくとも２つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、およびイソマルトから選択される。
本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、組成物の少なくとも１重量％、例えば組成物の少なくとも２重量％など、例えば組成物の少なくとも５重量％など、例えば組成物の少なくとも１０重量％など、の量で糖アルコールを含む。

組成物の少なくとも１重量％、例えば組成物の少なくとも２重量％など、例えば組成物の少なくとも５重量％など、例えば組成物の少なくとも１０重量％などの量で糖アルコールを含む組成物に関連して、０．２ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３のかさ密度、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．７ｇ／ｃｍ３などのかさ密度、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．６ｇ／ｃｍ３などのかさ密度、例えば０．４～０．５ｇ／ｃｍ３などかさ密度は、粘膜と接触させたときに、ニコチンを含むパウチ内容物の魅力的な溶解を提供することに留意されたい。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、組成物の１～８０重量％、例えば組成物の２～７０重量％など、例えば組成物の５～６０重量％など、例えば組成物の１０～５０重量％などの量で糖アルコールを含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、組成物の５～４０重量％、例えば組成物の５～３０重量％などの量で糖アルコールを含む。
本発明の好都合な実施形態において、糖アルコールは、ＤＣ（直接圧縮性）グレードの糖アルコールを含む。

本発明の好都合な実施形態において、糖アルコールの少なくとも５０重量％は、ＤＣ（直接圧縮性）グレードの糖アルコールである。
本発明の一実施形態において、糖アルコールは、非ＤＣ（非直接圧縮性）グレードの糖アルコールを含む。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性繊維は、植物繊維である。
本発明の好都合な実施形態において、水不溶性繊維は、コムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ（ｍａｉｚｅ）繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維、ふすま（ｂｒａｎ）繊維、竹繊維、粉末セルロース、およびこれらの組み合わせから選択される。

本発明の範囲内の粉末セルロースは、木材パルプなど、複数種の繊維状植物材料由来のパルプとして得られるα－セルロースを処理することにより調製されるセルロースであると理解される。

本発明の一実施形態において、水溶性繊維は穀物繊維を含むか、またはそれからなる。
本発明の一実施形態において、水溶性繊維は、果実繊維および／または植物繊維を含むか、またはそれからなる。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれらからなる。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維またはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれらからなる。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、またはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれらからなる。

使用可能な水不溶性繊維の非限定的な例としては、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ＷＦ ６００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ＨＦ ６００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）Ｐ９５、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ＷＦ ２００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）Ｌ００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）Ｅｒｂｓｅｎｆａｓｅｒ ＥＦ １５０、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ｂａｍｂｏｏ ｆｉｂｅｒｂａｆ ９０、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ＨＦ ６００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）Ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ Ｌ７００Ｇ、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ＰＦ２００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ｐｏｔａｔｏｆｉｂｅｒ ＫＦ２００、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）ｂａｍｂｏｏ ｆｉｂｅｒｈａｆ ＢＡＦ４０、Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標）Ｈａｆｅｒｆａｓｅｒ／ｏａｔ ｆｉｂｅｒ ＨＦ－４０１－３０ ＵＳが含まれる。

使用可能な粉末セルロースの非限定的な例としては、ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ００、ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））セルロース（Ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ）Ｌ７００Ｇ、ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））ＬＣ１０００、ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ６００－２０、ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ６００などがある。

一実施形態において、粉末セルロースは化学修飾されていない。そのため、粉末セルロースは、例えば微結晶性セルロース（ＭＣＣ）を含まない、化学修飾されていないセルロース繊維であり得る。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性繊維は、少なくとも４００％など、少なくとも３００％など、少なくとも２００％の水結合能（ｗａｔｅｒ ｂｉｎｄｉｎｇ ｃａｐａｃｉｔｙ）を有する。

上記実施形態の利点は、高い水結合能が高い含水量を有するパウチ組成物を可能にすることであり得る。
さらに、高い含水量を有するパウチが望ましい質感および口当たりを有することが見出されたと同時に、取り出されるときにパウチの破裂をもたらすほど互いにあまり粘着せずに、製造されたパウチを例えば缶などの中で共に隣接して保存することがそれでも可能である。

本発明の一実施形態において、水不溶性繊維は、３００～１５００％、例えば４００～１３００％などの水結合能を有する。
本発明の一実施形態において、水不溶性繊維は、２００％～１５００％、例えば３００～１３００％など、例えば２００～８００％など、例えば３００～８００％など、例えば４００～６００％など、の水結合能を有する。

本発明の一実施形態において、水不溶性繊維は、２００～１５００％、例えば３００～１３００％など、例えば３００～９００％など、例えば３００～７００％など、例えば４００～７００％など、の水結合能を有する。

本発明の一実施形態において、水不溶性繊維は、２００～１５００％、例えば４００～１５００％など、例えば５００～１５００％など、例えば５００～１２００％など、例えば５００～１０００％など、の水結合能を有する。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性繊維は、少なくとも５．０ｍＬ／ｇ、例えば５．０～２０ｍＬ／ｇなど、の膨潤能を有する。
上記実施形態の利点は、使用中の口当たりを損なわずに水不溶性繊維の量を減らすことができる点にある。水溶性成分の代わりに水不溶性繊維を用いると、使用中に水不溶性繊維が膨潤して水溶性成分の溶解が妨げられ、それにより、使用者は使用中にパウチの含有量の減少を経験することはないであろう。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性組成物は、パウチ組成物の５～５０重量％の量の水不溶性繊維および前記パウチ組成物の１５～７０重量％の含水量、を含むか、またはそれからなる。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性繊維がエンドウマメ繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせから選択され、パウチ組成物が同パウチ組成物の１０重量％以下の量で香味料を含んでいる。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、エンドウマメ繊維および粉末セルロース、またはそれらの組み合わせから選択された水不溶性繊維と、パウチ組成物の０．０１～１０重量％の量の香味料とを含む。

本発明の好都合な実施形態において、水不溶性繊維は、１リットルあたり５０～５００グラム、例えば１リットルあたり１００～４００グラムなど、例えば１リットルあたり２００～３００グラムなどの密度を有する。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、少なくとも４０度、例えば少なくとも４５度など、例えば少なくとも５０度などの安息角を有する。
そのため、上記の実施形態では、流動性はかなり低い。

一実施形態において、安息角は、４５～７０度、例えば４５～７０度など、例えば５０～７０度などであってもよい。
安息角は、５０ｇのパウチ組成物を、約１０ｃｍの高さから平らな水平面にゆっくりと注ぐことによって測定してもよい。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、組成物の８～６０重量％、例えば組成物の８～５０重量％など、例えば組成物の８～４０重量％など、例えば組成物の２０～４０重量％などの量で水を含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、組成物の８～６０重量％、例えば組成物の１０～６０重量％など、例えば組成物の１５～６０重量％など、例えば組成物の２０～６０重量％などの量で水を含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、組成物の８～６０重量％、例えば組成物の８～５０重量％など、例えば組成物の８～４０重量％など、例えば組成物の８～３０重量％などの量で水を含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、組成物の１０～４０重量％の量で水を含む。
本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、組成物の２０～６５重量％、例えば組成物の２０～６０重量％など、例えば組成物の２０～５０重量％など、例えば組成物の２０～４０重量％などの量で水を含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、前記パウチ組成物の１５～６５重量％、例えば前記パウチ組成物の１５～５０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１５～４０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１５～３０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１５～２５重量％などの含水量を有する。

水は、繊維など、他の成分に完全にまたは部分的に混合される別な成分として加えられ得る。例えば、遊離塩基ニコチンを、イオン交換樹脂および水との遊離塩基ニコチンの混合物として加える場合、最終的なパウチ組成物の水のかなりの量が遊離塩基ニコチン－イオン交換樹脂－水事前混合物から得られる。例えば、最終量パウチ組成物（ｆｉｎａｌ ａｍｏｕｎｔ ｐｏｕｃｈ ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎ）が、遊離塩基ニコチン－イオン交換樹脂－水事前混合物からの５％の水を含む場合、パウチ組成物中の水の１／３までは、遊離塩基ニコチン－イオン交換樹脂－水事前－混合物由来である。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、水および水不溶性繊維を、３．０以下、例えば２．５以下など、例えば２．０以下など、例えば１．５以下など、例えば１．０以下など、の重量比で含む。

実施形態において、パウチ組成物は、３．０～０．２、例えば２～０．２など、例えば２．０～１．０など、例えば１．５～０．５などの重量比の水および水不溶性繊維を含む。

このように、上記重量比は、分子にパウチ組成物の重量％での水の含量、および分母にパウチ組成物の重量％での水不溶性繊維の含量を有する。
本発明の範囲内の含水量を有すると、使用の開始からパウチが既に水で濡らされているか、または部分的に濡らされているので、最初の１２０秒以内など、最初の速い放出期間以内に速い放出を促進し得る。

他方で、含水量は高すぎてはならない。あまりにも高い含水量を有すると、パウチ内へ、並びにパウチからの液体拡散に影響があり得る。完全に濡らされたパウチは、使用時にパウチ内外のどちらにもより低い液体拡散を有し得る一方で、部分的に濡らされたパウチは、パウチ内外のどちらにもより高い液体拡散を有し得る。そのため、低い液体拡散を有するパウチは、例えば１０分後にニコチンのより低い放出を有し得る。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、前記パウチ組成物の６０重量％以下、例えば前記パウチ組成物の５０重量％以下など、例えば前記パウチ組成物の４０重量％以下など、例えば前記パウチ組成物の３０重量％以下などの含水量を有する。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、タバコ、タバコ繊維、およびタバコ由来の繊維を含まない。
いくつかの代替実施形態において、パウチ組成物は、微量のタバコを含み得る。例えば粉末状タバコなどタバコの一部として提供されるニコチンは、遊離塩基ニコチンにさらに加えられる。そのようなタバコは、例えば、タバコの香味を提供するために含まれ得る。

一実施形態において、パウチ組成物は、タバコ、タバコ繊維、またはタバコ由来の繊維を、パウチ組成物の０．１～５．０重量％の量、例えばパウチ組成物の０．１～３．０重量％の量など、で含み得る。そのため、パウチ組成物は、いくつかの実施形態において、少量のタバコを含み得るが、これは遊離塩基ニコチンに加えるものであり、そのためパウチ組成物はタバコ系ではない。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、例えばタバコを含まない、例えばパウチ組成物の０．１重量％未満など、例えばパウチ組成物の０．５重量％未満など、例えばパウチ組成物の１．０重量％未満など、例えばパウチ組成物の３．０重量％未満など、５．０重量％未満のタバコを含む。

本発明の一実施形態において、水不溶性組成物は、タバコ、タバコの繊維、またはタバコに由来する繊維を含まない。そのため、この実施形態において、水不溶性繊維は、非タバコ繊維であり、すなわち、タバコ、タバコ繊維、またはタバコに由来する繊維を含んでいない。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、セルロースを含まないなど、微結晶性セルロース（ＭＣＣ）を含まない。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物はセルロースを含み、微結晶性セルロース（ＭＣＣ）を含まない。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される糖アルコールを含み、ここで、組成物は、前記糖アルコールを、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％など、の量で含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される糖アルコールを含み、
組成物は、前記糖アルコールを、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％など、の量で含み、かつ、
前記組成物は、水不溶性繊維を、パウチ組成物の５～５０重量％、例えばパウチ組成物の１０～３０重量％など、の量でさらに含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、前記糖アルコールを、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％など、の量で含み、
前記組成物は、水不溶性繊維を、パウチ組成物の５～５０重量％、例えばパウチ組成物の１０～３０重量％など、の量でさらに含み、かつ、
水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはこれらの組合せなどの水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、前記糖アルコールを、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％など、の量で含み、
前記組成物は、水不溶性繊維を、パウチ組成物の５～５０重量％、例えばパウチ組成物の１０～３０重量％など、の量でさらに含み、かつ、
水不溶性組成物は、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはこれらの組合せなどの水不溶性繊維を含むか、またはそれからなり、ここで、パウチ組成物は、香味料を、パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えばパウチ組成物の０．１～１５重量％など、例えばパウチ組成物の１～１０重量％など、例えばパウチ組成物の３～１０重量％など、の量で含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、前記糖アルコールを、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％など、の量で含み、
前記組成物は、水不溶性繊維を、パウチ組成物の５～５０重量％、例えばパウチ組成物の１０～３０重量％など、の量でさらに含み、
前記水不溶性組成物は、水不溶性繊維、例えば、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせを含むか、またはそれらからなるものであり、パウチ組成物は、同パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えばパウチ組成物の０．１～１５重量％など、例えばパウチ組成物の１～１０重量％など、例えばパウチ組成物の３～１０重量％などの量で香味料を含み、かつ香味料は油系である。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ、
前記パウチ組成物が、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ－δ－ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはこれらの任意の組み合わせ、からなる群より選択されるｐＨ制御剤を含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ、
前記パウチ組成物が、塩基性緩衝剤などの塩基性ｐＨ制御剤、および／または、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせであるｐＨ制御剤を含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、保水剤をさらに含む。
一実施形態において、保水剤は、グリセロール、プロピレングリコール、アルギナート、ペクチン、加工デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、トリアセチン、ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）、キサンタンガム、およびそれらの組み合わせのリストから選択される。

一実施形態において、保水剤は、パウチ組成物の０．５～１０％、例えばパウチ組成物の０．５～５重量％など、例えばパウチ組成物の１～３重量％などの量の保水剤であるか、または保水剤を含む。

保水剤は、使用中に口腔内の水を引き付けて保持することができる。しかし、保水剤は、例えば、ニコチンの持続的な放出を容易にするために、ニコチンの放出をさらに緩和してもよい。

一実施形態において、保水剤は、アルギン酸ナトリウムなどのアルギナートであり、またはアルギナートを含み、例えば、パウチ組成物の０．５～１０重量％、例えば０．５～５重量％など、例えば１～３重量％などの量である。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、グリセロールをさらに含む。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、加工デンプンをさらに含む。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）をさらに含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は、二酸化ケイ素などの流動促進剤を、例えば組成物の０．５～５重量％、例えば組成物の１～３重量％などの量で含む。
本発明の一実施形態において、流動促進剤は、タルク粉末、コロイダルシリカ、二酸化ケイ素、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、およびそれらの組み合わせから選択される。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ組成物は香味料を含み、例えばパウチ組成物の０．０１～２０重量％の量、例えばパウチ組成物の０．０１～１５重量％などの量で含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の０．０１～１５重量％の量、例えばパウチ組成物の０．１～１５重量％の量など、例えばパウチ組成物の１～１０重量％の量など、例えばパウチ組成物の３～１０重量％などの量で香味料を含む。

水不溶性成分の特性は、パウチ組成物からの香味料の放出に影響を与え、それによって使用者による香味料の認知に影響を与える可能性がある。
本発明の一実施形態において、水不溶性繊維は、使用者に香味料のより高い認知もより低い認知も起こし得る。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の１０重量％以下、例えばパウチ組成物の８重量％以下など、例えばパウチ組成物の５重量％以下などの量で香味料を含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の０．０１～１０重量％、例えばパウチ組成物の０．０１～８重量％など、例えばパウチ組成物の０．０１～５重量％などの量で香味料を含む。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、実質的に均質である。
例えば、ニコチンに続いて水を加える前、例えばニコチンに続いて水と液体香味料（もしあれば）を加える前に、乾燥成分の総量の少なくとも９０重量％を混合すると、ニコチンの均一な分布を有する、より均質なパウチ組成物を得ることができる。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物からなる一連の少なくとも１０個の経口パウチ間のニコチンの含量は、１０％以下、好ましくは８％以下、より好ましくは最大６％、さらに好ましくは最大４％、最も好ましくは最大２％の相対標準偏差（ＲＳＤ）を保持している。

本発明の一実施形態において、前記パウチ組成物からなる一連の少なくとも１０個の経口パウチ間のニコチンの含量は、０．１～１０％、好ましくは０．１～８％、より好ましくは０．１～６％、さらに好ましくは０．１～４％、最も好ましくは０．１～２％の相対標準偏差（ＲＳＤ）を保持する。

パウチ組成物の均質性は、組成物の一成分の個別のパウチの間の分布を見積もることにより評価され得る。
例えば、ニコチン含量の標準偏差、すなわちニコチン含有量の均一性（ＣＵ）は、パウチ組成物の均質性に関連する。同じパウチ組成物から調製され、ニコチン含量の標準偏差が低いパウチは、パウチ組成物の均質性が高く、一方、同じパウチ組成物から調製され、ニコチン含有量の標準偏差が高いパウチは、パウチ組成物の均質性が低い。

本発明の好都合な実施形態において、前記組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、かつ、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ、
前記水不溶性組成物が、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせなどの水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ、
前記水不溶性組成物が、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせなどの水不溶性繊維を含むか、またはそれらからなり、前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えばパウチ組成物の０．１～１５重量％など、例えばパウチ組成物の１～１０重量％など、例えばパウチ組成物の３～１０重量％などの量で香味料を含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、
前記水不溶性組成物は、水不溶性繊維、例えば、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせを含むか、またはそれらからなるものであり、前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えば前記パウチ組成物の０．１～１５重量％など、例えば前記パウチ組成物の１～１０重量％など、例えば前記パウチ組成物の３～１０重量％などの量で香味料を含み、かつ同香味料は油系である。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ、
前記パウチ組成物が、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ－δ－ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはこれらの任意の組み合わせ、からなる群より選択されるｐＨ制御剤を含む。

本発明の好都合な実施形態において、前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
前記組成物は、パウチ組成物の１～８０重量％、例えばパウチ組成物の５～７０重量％など、例えばパウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
前記組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ、
前記パウチ組成物が、塩基性緩衝剤などの塩基性ｐＨ制御剤、および／または、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせであるｐＨ制御剤を含む。

本発明はさらに、唾液透過性（ｓａｌｉｖａ－ｐｅｒｍｅａｂｌｅ）パウチおよびニコチンパウチ組成物を含む経口パウチ詰め（ｐｏｕｃｈｅｄ）ニコチン製品に関し、
前記ニコチンパウチ組成物は：
少なくとも１つの糖アルコール、
少なくとも１つの水不溶性繊維、
前記組成物の８～６５重量％の量の水、および
ニコチン、
を含み、パウチは最大内側パウチ体積（ｍａｘｉｍｕｍ ｉｎｎｅｒ ｐｏｕｃｈ ｖｏｌｕｍｅ）を有し、前記ニコチンパウチ組成物は、前記最大内側パウチ体積の少なくとも６５％に対応する体積を有する。

本発明の利点は、非常に好ましい口当たりが得られることであろう。これまでは、パウチ組成物に焦点が当てられてきたが、それはもちろん重要な役割を果たしている。本発明者らは、驚くべきことに、パウチの最大内側体積近くまで充填することで、口当たりが著しく改善されることを発見した。

さらに、請求項記載のパウチ組成物を使用することにより、組成物の高い移動性（ｍｏｂｉｌｉｔｙ）が得られ、パウチ組成物の過度の圧縮をもたらすことなく、パウチを効果的に充填することができる。それにより、比較的低密度で大容量のパウチが得られる。低密度であることにより、使用中に唾液と効果的に接触することができ、これにより、再び、例えばニコチンの迅速な放出が容易になる。同時に、低密度であることで、原材料の必要性が低くなり、製造コストの削減にもつながる。

本発明のさらなる利点は、パウチ組成物の高い移動性が得られることである。この高い移動性を使用して、好ましくは比較的低密度のパウチ組成物で、パウチの高度な充填が得られる。糖アルコールと繊維を含む組成物に多量の水が含まれていると、パウチ製品の製造に大きな問題が生じることが予想された。粉末組成物の加工性の典型的な尺度は流動性であり、組成物を効果的に処理するためには、ある最小の流動性が必要である。含水量が高いと通常、流動性が非常に低くなり、加工性が非常に悪くなる。

しかしながら、得られたパウチ組成物は実際には加工可能であり、加工可能な範囲内の移動性を有していることが示された。この高い移動性により、パウチを高充填性で充填することができ、比較的低密度の組成物を維持することができた。これにより、有利なことに、製造されたパウチは、原材料の消費を低く抑えながら、高い体積を有することができる。これは驚くべきことである。その理由は、水を加えると、移動性が悪くなり、高密度の組成物になり、満杯のパウチに関連する使用者の経験が相殺されることがない場合、製造が複雑になり、原材料コストが高くなることが予想されたからである。

本発明の好都合な実施形態において、組成物は、パウチ内で０．８ｇ／ｃｍ３未満、例えば０．７ｇ／ｃｍ３未満など、例えば０．６ｇ／ｃｍ３未満など、例えば０．５ｇ／ｃｍ３未満などのかさ密度を有する。

本発明の好都合な実施形態において、パウチは、例えば織布または不織布を含む水透過膜を含む。
典型的には、パウチ膜は開口部を含み、特徴的な開口部寸法は、パウチ組成物を使用前にパウチ内部に保持し、および／または水不溶性組成物などのパウチ組成物の一部を使用中にパウチ内部に保持するようにパウチ組成物の特徴的な寸法に適合されている。

使用すべきパウチ組成物を考慮して好適な開口部寸法を有するパウチ膜を得るために、例えば、織布および／または不織布などを含むパウチ膜の材料が適切に選択され得る。
言い換えると、種々の実施形態によると、パウチ膜は、唾液の通過を可能にし、溶解していない組成物および水不溶性繊維の通過を妨げるか若しくは阻止する。パウチ膜は、任意の好適な材料、例えば、織布若しくは不織布（例えば、綿、フリースなど）、長繊維紙などのヒートシール性不織セルロース、または合成、半合成、若しくは天然ポリマー性材料などの他のポリマー性材料であり得る。パウチ膜の好適な材料の一例は、パルプおよび少量の湿潤増強剤でできた紙である。使用に好適な材料は、粉末または組成物が使用中にバッグまたはパウチから出るのを防ぐために、半透過膜層を提供しなくてはならない。好適な材料は、パウチからのニコチンの放出に著しい影響を有さないものでもある。

より詳細には、材料に関して、パウチ膜は、天然、合成、半合成の親水性または疎水性の膜であり得る。それは、１種以上の生体適合性および生理的に許容できるポリマー性材料から製造され得る。パウチ膜の好適な材料の例は、酢酸セルロースおよびその誘導体、カルボキシメチルセルロース、ポリセルロースエステル、エチルセルロース、プロピルセルロースを含む他のセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、メタクリレートおよびアクリレートのポリマー、天然ゴム、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、およびナイロンである。他の好適な材料は、本明細書で先に言及されている。

ビスコースレーヨン繊維などのレーヨン繊維（すなわち再生セルロース）も、例えば、不織材料中で結合剤として作用し、その製造中にパウチ膜のヒートシールを提供するアクリルポリマーと組み合わせて使用され得る。１種以上の酢酸ビニルとアクリル酸エステルのコポリマーなどの他の結合剤も使用され得る。

好適なパウチ膜は、商品名「タボカ（ｔａｂｏｋａ）」、キャッチドライ（ＣａｔｃｈＤｒｙ）、エタン（Ｅｔｔａｎ）、ジェネラル（Ｇｅｎｅｒａｌ）、グラニット（Ｇｒａｎｉｔ）、ゴートボーグス・レイプ（Ｇｏｔｅｂｏｒｇｓ Ｒａｐｅ）、グロブスヌース・ホワイト（ＧｒｏｖＳｎｕｓ Ｗｈｉｔｅ）、メトロポール・カクタス（Ｍｅｔｒｏｐｏｌ Ｋａｋｔｕｓ）、モカ・アニス（Ｍｏｃｃａ Ａｎｉｓ）、モカ・ミント（Ｍｏｃｃａ Ｍｉｎｔ）、モカ・ウィンターグリーン（Ｍｏｃｃａ Ｗｉｎｔｅｒｇｒｅｅｎ）、キックス（Ｋｉｃｋｓ）、プローブ（Ｐｒｏｂｅ）、プリンス（Ｐｒｉｎｃｅ）、スクルーフ（Ｓｋｒｕｆ）、トレアンクレア（ＴｒｅＡｎｋｒａｒｅ）、キャメル・スヌース・オリジナル（Ｃａｍｅｌ Ｓｎｕｓ Ｏｒｉｇｉｎａｌ）、キャメル・スヌース・フロスト（Ｃａｍｅｌ Ｓｎｕｓ Ｆｒｏｓｔ）、およびキャメル・スヌース・スパイス（Ｃａｍｅｌ Ｓｎｕｓ Ｓｐｉｃｅ）で利用可能である。パウチ膜は、ティーバッグの構成に使用される網状タイプの材料に特性の面で類似していると考えられ得るタイプの液体透過性容器を提供する。放出されるべきニコチン組成物の所望の成分は、パウチ膜を通って、使用者の口内に拡散する。

パウチ膜の材料は、網、篩、穴の開いた紙、透過性の布などの形態を有し得る。例えば、網状形態のライスペーパー、または穴の開いたわら紙から製造されたパウチ材料は、使用者の口内で溶解し得る。いくつかの例示的な実施形態において、パウチ膜の材料は、水分散性被膜形成材料（例えば、アルギナート、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、プルランなどの結合剤など）、並びに粉砕されたセルロース誘導体（例えば、微粒子径木材パルプ）などの材料と組み合わせたそれらの材料を使用して製造され得る。好ましいパウチ材料は、水分散性または溶解性ではあるが、通常の使用条件下で、パウチがその物理的完全性を喪失する時間の前に、かなりの量のニコチン内容物がパウチ材料を透過するように設計および製造され得る。望まれる場合、香味付け成分、崩壊助剤、および他の所望の成分が、パウチ材料内に組み込まれることも、パウチ材料に適用されることもある。

様々な種類のパウチ膜材料の例は、カースタッド（Ｋｊｅｒｓｔａｄ）に付与された米国特許第５，１６７，２４４号明細書に述べられている。パウチ膜として使用するためのフリース材料は、例えば、国際公開第２００８／１５２４６９号、英国特許６７３，５８７号明細書、および欧州特許第２６９２２５４号明細書に記載されている。

本発明の一実施形態において、膜は、パウチ詰め製品（ｐｏｕｃｈｅｄ ｐｒｏｄｕｃｔ）に含まれる水不溶性繊維とは異なる起源の水不溶性繊維を含む。
本発明の一実施形態において、膜の水不溶性繊維とパウチ組成物の水不溶性繊維はどちらも天然繊維を含む。

本発明の一実施形態において、膜の水不溶性繊維とパウチ組成物の水不溶性繊維はどちらも天然繊維である。
本発明の好都合な実施形態において、パウチ詰め製品は、前記パウチを、前記パウチ詰め製品の２０重量パーセントまでの量、例えば前記パウチ詰め製品の１５重量パーセントまでの量など、で含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチ詰め製品は、前記パウチを、前記パウチ詰め製品の３～２０重量パーセントの量、例えば前記パウチ詰め製品の５～１５重量パーセントの量など、で含む。

本発明の好都合な実施形態において、パウチは最大内側パウチ体積を有し、ニコチンパウチ組成物は、前記最大内側パウチ体積の少なくとも７０％、例えば前記最大内側パウチ体積の少なくとも８０％など、例えば前記最大内側パウチ体積による少なくとも９０％など、例えば前記最大内側パウチ体積による少なくとも９５％など、に対応する体積を有する。

本発明の一実施形態において、パウチは最大内側パウチ体積を有し、ニコチンパウチ組成物は、前記最大内側パウチ体積による少なくとも９０％、例えば前記最大内側パウチ体積による少なくとも９５％など、に対応する体積を有する。

本発明の好都合な実施形態において、最大内側パウチ体積は、少なくとも０．５ｍＬ、例えば少なくとも１．０ｍＬなどである。
一実施形態において、最大内側パウチ体積は、０．５ｍＬ～３．０ｍＬ、例えば１．０～２．０ｍＬなど、である。

本発明の好都合な実施形態において、本発明またはその実施形態のいずれかに従う経口ニコチンパウチ詰め製品は、本発明またはその実施形態のいずれかに従うニコチンパウチ組成物を含む。

本発明はさらに、本発明またはその実施形態のいずれかによる経口パウチ詰め製品を製造する方法に関連し、この方法は、以下の添加ステップ：
－本発明またはその実施形態のいずれかによるパウチ組成物を提供すること、
－唾液透過性のパウチを提供すること、
－パウチ組成物を前記パウチに添加すること、および
－パウチを密封すること、
を含む。

本明細書で使用される場合、「ニコチン」という用語は、精製された／単離された物質として使用されるニコチンを指す。特に、ニコチンは、ニコチンを含有するタバコ材料を指すものではない。

本明細書で使用される場合、「ニコチンパウチ組成物」という用語は、パウチ詰め製品、すなわちニコチンを含む経口使用のためのパウチで使用するための組成物を指す。また、「ニコチンパウチ組成物」および「パウチ組成物」という用語は互換的に使用される。ニコチンパウチ組成物は、タバコベースのパウチ組成物ではない。いくつかの実施形態において、ニコチンパウチ組成物は、組成物の２重量％未満の少量のタバコを香味料として含んでいてもよい。他の実施形態において、ニコチンパウチ組成物はタバコを含まない。

本明細書で使用される場合、用語「遊離塩基ニコチン」は、非プロトン化形態のニコチンを指し、したがって、ニコチン塩およびニコチンとイオン交換樹脂との複合体として提供されるニコチンを含まない。しかしながら、遊離塩基ニコチンは、ある量のイオン交換樹脂または糖アルコール若しくは水溶性繊維などの水溶性組成物と混合され得る。遊離塩基ニコチンは、タバコから抽出された遊離塩基ニコチン並びに合成により製造された遊離塩基ニコチンのどちらも含むが、遊離塩基ニコチンは、タバコまたは粉末化タバコの形態では提供されない。典型的には、遊離塩基ニコチンは液体として提供される。

本明細書で使用される場合、「パウチ」という用語は、典型的には、空洞を囲む繊維状材料のウェブによって形成される容器を意味することを意図している。パウチは、有効成分を口腔内に投与するために設計されているため、口腔内での使用に適しており、毒性がなく、水溶性ではない。繊維状の材料は、例えば、織られたまたは不織布のウェブまたは布を形成してもよい。パウチは、例えば、ウェブまたは布の対応する２つの部分をその端に沿って互いに接着して密封し、ニコチンおよび非水溶性組成物のための空洞を形成してもよい。ニコチン、香味料、およびその他の水溶性物質を放出するために、パウチは、口腔からの唾液がパウチを貫通して空洞に入り、そこで唾液がニコチン、香味料、およびその他の水溶性物質と接触し、それによってニコチン、香味料、およびその他の水溶性物質が口腔パウチから放出されるように、水透過性である。

本明細書で使用される場合、「粉末組成物」という用語は、粉末の形態の組成物、すなわち、例えば１～１２００マイクロメートルの比較的小さな粒径を有する粒子状物質としての組成物を指す。特に、粉末組成物とは、粉末状のタバコを意味するものではない。

本明細書で使用される場合、流動性が適用できない場合、移動性（ｍｏｂｉｌｉｔｙ）という用語は、粉末加工性のパラメータである。
本明細書で使用される場合、用語「保水剤（ｈｕｍｅｃｔａｎｔ）」は、唾液の形で水分または水を引き寄せるために使用される湿潤剤として理解される。保水剤には、適切に吸湿性のある組成物が含まれる。場合によっては、保水剤は、水分を引き寄せる役割を果たすことから、保湿剤とも呼ばれることがある。保水剤の例としては、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、加工デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギナート、ペクチン、キサンタンガムなどが含まれる。

本明細書で使用される場合、用語「水溶性」は、比較的高い水溶解度、例えば、摂氏２５度および７．０のｐＨで測定して、１００ｍＬの水あたり５グラムを超える水溶性組成物または物質の水溶解度を指す。「溶解性」組成物または物質に言及する場合、特記されない限り水溶性が意味される。

本明細書で使用される場合、用語「水不溶性」は、比較的低い水溶解度、例えば、摂氏２５度および７．０のｐＨで測定して、１００ｍＬの水あたり０．１グラム未満の水溶性組成物または物質の水溶解度を指す。「不溶性」に言及する場合、特記されない限り水不溶性が意味される。

本明細書で使用される通り、用語「香味料（ｆｌａｖｏｒ）」は、当技術分野内でのその通常の意味を有すると理解される。香味料として、液体および粉末化香味料がある。そのため、香味料は、当然ながら、甘味料（糖、糖アルコール、および高甘味度甘味料など）も、純粋な酸度／酸味を与える酸も、純粋な塩味（例えばＮａＣｌ）または純粋な苦味を与える化合物も含まない。香味強化剤（ｆｌａｖｏｒ ｅｎｈａｎｃｅｒｓ）としては、塩味、苦味、または酸味のみを与える物質がある。そのため、香味強化剤としては、例えば、ＮａＣｌ、クエン酸、塩化アンモニウムなどがある。

本発明のパウチは、口腔へのニコチン放出を与える。速い放出期間と持続放出期間の両方を含むニコチンの放出プロファイルが得られ得る。
本明細書で使用される場合、用語「速い放出」または「速い放出期間」はニコチン放出プロファイルの最初の２分を指し得るが、用語「持続放出期間」は、実験の終わりまたは使用の終わりまでの放出プロファイルのその後の期間を指す。

本明細書で使用される場合、「放出速度」は、所与の期間内の１分あたりのニコチンの平均放出を説明し、例えばパウチが２分から１０分の期間にニコチン投与量の１６％をさらに放出する場合、放出速度はこの所与の期間内で１分あたり２％である。あるいは、パウチが２分から１０分の期間に２ｍｇのニコチンをさらに放出する場合、放出速度はこの所与の期間内で１分あたり０．２５ｍｇである。放出速度は、期間の外時点での放出データのみから決定される。

一般的に、パウチは開口部を備えており、その特徴的な開口部の寸法は、使用前にパウチ内にパウチ組成物を保持するため、および／または、使用中にパウチ内に水不溶性組成物などのパウチ組成物の一部を保持するために、パウチ組成物の特徴的な寸法に適合している。

使用するパウチ組成物を考慮して適切な開口部寸法を有するパウチを得るために、パウチの材料は、例えば、織布および／または不織布からなるものなど、適宜選択することができる。

言い換えると、様々な実施形態によれば、パウチは、唾液の通過を可能にする膜を形成し、未溶解の組成物や水不溶性繊維の通過を防止または抑制する。パウチの膜は、任意の適切な材料、例えば、織布または不織布（例えば、綿、フリースなど）、ヒートシール性不織セルロース、または合成、半合成、または天然のポリマー材料などの他のポリマー材料であってもよい。適切なパウチ材料の例としては、パルプと少量の湿潤増強剤からなる紙が挙げられる。使用に好適な材料は、粉末または組成物が使用中にバッグまたはパウチから出るのを防ぐために、半透過膜層を提供しなくてはならない。また、適した材料とは、パウチからのニコチンの放出に大きな影響を及ぼさない材料である。

パウチ組成物は、パウチに充填され、密封によってパウチ内に維持される。理想的なパウチは、化学的および物理的に安定しており、薬学的に許容され、水に不溶であり、粉末を充填して密封することができ、半透膜層を提供して、粉末がバッグから出るのを防ぐが、唾液およびそこに溶解した、または十分に小さく懸濁した、ニコチンや香味料などのパウチ内のパウチ組成物からの成分が当該パウチを通過するのを許容する。

パウチは、使用者が口腔内に入れることができる。その後、唾液がパウチ内に入り、唾液に可溶性であるニコチンや他の成分が溶解し始め、唾液とともにパウチから口腔内に運ばれ、そこでニコチンが吸収され得る。

本発明の一実施形態によれば、パウチ組成物は、緩衝剤のような１つ以上のｐＨ制御剤を含む。
本発明の一実施形態において、前記ｐＨ制御剤は、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ－δ－ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはこれらのあらゆる組合せからなる群から選択される。

本発明の種々の実施形態によると、１種以上の糖アルコールは、パウチ組成物の一部分として、例えば、担体若しくはその一部分として、保水剤として、または甘味料として、パウチに含められ得る。好適な糖アルコールとしては、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはこれらのあらゆる組合せの群から選択される糖アルコールが含まれる。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は高甘味度甘味料（ｈｉｇｈ ｉｎｔｅｎｓｉｔｙ ｓｗｅｅｔｅｎｅｒ）を含む。
好ましい高甘味度甘味料としては、単独または組み合わせにて、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウムなどのアセスルファムの塩、アリテーム、サッカリンおよびその塩、シクラミン酸およびその塩、グリチルリチン、ジヒドロカルコン、ソーマチン、モネリン、ステビオシドなどがあるが、これらに限定されない。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、糖および／または無糖の甘味料、例えば糖アルコールを含む。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物の１．０～約８０重量％の量で糖および／または無糖の甘味料を含み、より典型的にはパウチ組成物の５～約７０重量％を構成し、より一般的にはパウチ組成物の１０～３０重量％またはパウチ組成物の５～２５重量％を構成する。他のいくつかの実施形態において、糖および／または無糖の甘味料は、パウチ組成物の１０～６０重量％、またはパウチ組成物の１０～５０重量％を構成する。糖および／または無糖の甘味料は、甘味料としてだけでなく、保水剤としても機能することがある。いくつかの実施形態において、特定の成分を含めることで、糖および／または無糖の甘味料のおよその量（ａｂｏｕｔ ａｍｏｕｎｔｓ）をさらに制限することができる。いくつかの実施形態において、パウチ組成物中の糖および／または無糖の甘味料の含量は、パウチ組成物の２０重量％以下、例えばパウチ組成物の１５重量％以下など、例えばパウチ組成物の１０重量％以下など、例えばパウチ組成物の５重量％以下などである。

甘味料は、しばしば、パウチ組成物の香味プロファイルを支持し得る。
糖甘味料としては、一般的に、単独または組み合わせにて、スクロース、デキストロース、マルトース、サッカロース、ラクトース、ソルボース、デキストリン、トレハロース、Ｄ－タガトース、乾燥転化糖、フルクトース、レブロース、ガラクトース、固形コーンシロップ、グルコースシロップ、水素化グルコースシロップなど、パウチの分野に通常公知である糖含有成分が含まれるが、これらに限定されない。これらの糖甘味料は保水剤としても含められ得る。

甘味料は、無糖甘味料と組み合わせて使用できる。一般的に、無糖甘味料は、甘味付与特性を有するが通常公知である糖を含まない成分を含み、単独または組み合わせにて、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、加水分解水添デンプン、マルチトール、イソマルト、エリスリトール、ラクチトールなどの糖アルコールを含むがこれらに限定されない。これらの無糖甘味料は保水剤としても含められ得る。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は、水溶性繊維をさらに含む。水溶性繊維の非限定的な例としては、イヌリン、ポリデキストロース、およびサイリウム植物繊維が含まれる。また、他の水溶性食物繊維を使用してもよい。

本発明の一実施形態において、パウチ組成物は香味料を含む。香味料は、典型的には、パウチの全組成物の０．０１～１５重量％、例えば、全組成物の０．０１～５重量％などの量で存在してもよい。代替的な実施形態において、パウチ組成物は香味料を含まないことがある。

本発明の一実施形態に適した香味料の非網羅的な例は、ココナツ、コーヒー、チョコレート、バニラ、グレープフルーツ、オレンジ、ライム、ベルガモット、またはレモンなどの柑橘類、メントール、甘草、カラメルアロマ、ハニーアロマ、ピーナッツ、クルミ、カシュー、ヘーゼルナッツ、アーモンド、パイナップル、イチゴ、ラズベリー、トロピカルフルーツ、チェリー、シナモン、ペパーミント、ウィンターグリーン、スペアミント、ユーカリ、およびミント、リンゴ、洋ナシ、モモ、イチゴ、アンズ、ラズベリー、チェリー、パイナップルなどのフルーツエッセンス、レモングラス、ライム、チリ（カプサイシン）、シトラス、タバコ香味料、ベルガモット、プラムエッセンスである。精油には、ペパーミント、スペアミント、メントール、ユーカリ、クローブ油、ベイ油、アニス、タイム、シダーリーフオイル、ナツメグ、上記した果実の油が含まれる。

本発明の種々の実施形態において、パウチ組成物は、パウチ組成物および／またはその一部分、特にニコチンの放出を制御するための放出制御組成物（ｒｅｌｅａｓｅ ｃｏｎｔｒｏｌｌｉｎｇ ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎ）を含む。

放出制御組成物は、様々な実施形態によれば、金属ステアリン酸塩、改質炭酸カルシウム、水添植物油、部分水添植物油、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンモノステアレート、動物性脂肪、ケイ酸塩、二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ヒュームドシリカ、粉末化水添綿実油、水添植物油、水添大豆油、乳化剤、トリグリセリド、およびそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。特に、ステアリン酸マグネシウムなどの金属ステアリン酸塩が有利な場合がある。

放出制御組成物は、様々な方法でパウチ組成物に添加することができる。
本発明の一実施形態において、パウチ組成物はトリグリセリドを含まない。
例えば、放出制御組成物は、最終混合の最後の数分の間に完全な粉末混合物により加えられ（ａｄｄｅｄ ｂｙ ｆｕｌｌｙ ｐｏｗｄｅｒ ｍｉｘｔｕｒｅ）得る。

代替的に、放出制御組成物は、造粒プレミックス（ｐｒｅｍｉｘ）における造粒ステップの後に添加してもよい。
さらに、放出制御組成物は、２つの異なるニコチンの放出プロファイルが得られるように、パウチ組成物の一部としてのみ添加されてもよい。さらに、２つ以上の分量のパウチ組成物は、もしあれば、異なる量の放出制御組成物を含んでいてもよく、それによって、より複雑で調整されたニコチンの放出プロファイルを提供することができる。

ステアリン酸マグネシウムなどの放出制御組成物は密封効果を有し得て、ニコチンの放出およびパウチの溶解度を制御するために使用できる。

実施例１Ａ－ニコチンの投与用に設計されたパウチの調製
パウチの材料は、長繊維紙などのヒートシール性不織セルロースである。不織セルロース布の形態ではないパウチも本発明に従って使用できる。

粉末をパウチ内に充填し、密封によりパウチ内に維持する。
実施例１Ｂ－ニコチンの投与用に設計されたパウチの調製
パウチの材料は、ビスコースレーヨンステープル繊維などのレーヨン繊維を使用して製造する。パウチ膜は、パウチ膜により形成される内部空隙への一端にある開口部を除き、その端に沿ってヒートシールする。

粉末をパウチ内に充填し、密封によりパウチ内に維持する。
実施例２Ａ－ニコチンプレミックスＩ－樹脂
ステファン（Ｓｔｅｐｈａｎ）ミキサー（真空プレ混合）に水を入れ、ニコチンを秤量して加え、ミキサーを閉じて、５分間撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、１０～６０分間撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表１に述べられる構成成分から製造した。

実施例２Ｂ－ニコチンプレミックスＩＩ－樹脂
６０リットル遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間周囲温度で撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、開けて、必要な場合かき落とした。最後に、ミキサーをさらに５分間高速で撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表２に述べられる構成成分から製造した。

総処理時間は２０分であった。
実施例２Ｃ－ニコチンプレミックスＩＩＩ－樹脂
６０リットル遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間周囲温度で撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、開けて、必要な場合かき落とした。最後に、ミキサーをさらに５分間高速で撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表３に述べられる構成成分から製造した。

総処理時間は２０分であった。
実施例２Ｄ－ニコチンプレミックスＩＶ－樹脂
６０リットル遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間周囲温度で撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、開けて、必要な場合かき落とした。最後に、ミキサーをさらに５分間高速で撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表４に述べられる構成成分から製造した。

総処理時間は２０分であった。
実施例２Ｅ－ニコチンプレミックスＶ－樹脂
６０リットル遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間周囲温度で撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、開けて、必要な場合かき落とした。最後に、ミキサーをさらに５分間高速で撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表４Ｂに述べられる構成成分から製造した。

総処理時間は２０分であった。
実施例２Ｆ－ニコチンプレミックスＶＩ－樹脂
６０リットル遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間周囲温度で撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、開けて、必要な場合かき落とした。最後に、ミキサーをさらに５分間高速で撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表４Ｃに述べられる構成成分から製造した。

総処理時間は２０分であった。
実施例２Ｇ－ニコチンプレミックスＶＩＩ－樹脂
６０リットル遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間周囲温度で撹拌した。次いで、イオン交換樹脂アンバーライト（Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ）（登録商標）ＩＲＰ６４を秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、開けて、必要な場合かき落とした。最後に、ミキサーをさらに５分間高速で撹拌した。

それにより、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物を、以下の表４Ｄに述べられる構成成分から製造した。

総処理時間は２０分であった。
実施例２Ｈ－ニコチンプレミックスＶＩＩＩ－樹脂
６０リットルの遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーに水を入れ、ニコチンを秤量して加えた。ミキサーを低速で１分間、周囲温度で撹拌した。次に、イオン交換樹脂Ａｍｂｅｒｌｉｔｅ（登録商標）ＩＲＰ６４と繊維とを秤量し、ミキサーに加えた。ミキサーを閉じ、高速で５分間撹拌し、必要に応じ開いてこすり落とした。最後に、ミキサーを高速でさらに５分間撹拌した。

それにより、下記の表４Ｅに記載の構成成分から、ニコチンとカチオン交換樹脂の混合物が製造された。

総処理時間は２０分であった。
実施例３Ａ－パウチ
ニコチンプレミックスを含むパウチＰＰＣ１～ＰＰＣ５を、表５に概説される粉末化組成物を含めて調製する。パウチを下記の通り製造する。

遊星型ベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーを使用して、繊維と水を５分間混合する。その後、以下の成分を連続的に混合しながら引き続いて加えた：ニコチンプレミックス（２分間混合）、次いで、液体香味料および流動促進剤がある場合それら以外の残りの成分（２分間混合）、次いで、もしあれば液体香味料（１分間混合）、次いで、もしあれば流動促進剤（１分間混合）。総混合時間は９～１１分である。

最終粉末組成物をパウチに充填する（目標充填重量パウチあたり５００ｍｇ粉末）。長繊維紙から製造した実施例１Ａのパウチ材料を使用する。粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチの材料は、長繊維紙などのヒートシール性不織セルロースである。不織セルロース布の形態でないパウチも、本発明に従って使用できる。また、実施例１Ｂのパウチ材料を使用してもよい。

粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。
表５に概説されているように、ニコチン塩またはニコチンポラクリレックス樹脂としてニコチンを含むパウチＰＰＣ６～ＰＰＣ７。パウチを下記の通り製造する。

繊維および水を、遊星型のベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーを用いて５分間混合する。次いで、以下の成分を、その後に、連続的に混合しながら加えた：最初に、該当する場合、ニコチン酒石酸水素塩ｘＨ２Ｏ（ＮＢＴ、３２．５％のニコチン含量）またはニコチンポラクリレックス樹脂（ＮＰＲ、１５．９％のニコチン含量）（２分間混合）、次いで、液体香味料および流動促進剤がある場合、それら以外の残りの成分（２分間混合）、次いで、もしあれば液体香味料（１分間混合）、次いで、もしあれば流動促進剤（１分間混合）。総混合時間は９～１１分である。

最終粉末組成物をパウチに充填する（目標充填重量パウチあたり５００ｍｇ粉末）。長繊維紙から製造した実施例１Ａのパウチ材料を使用する。粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチの材料は、長繊維紙のようなヒートシール性不織セルロースである。不織セルロース布の形態でないパウチも、本発明に従って使用できる。また、実施例１Ｂのパウチ材料を使用してもよい。

粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチ内容量：合計で５００ｍｇ、すなわちニコチン濃度１９．２ｍｇ／ｇ。
適用されるキシリトールは、例えば、商品名「キシリタブ（Ｘｙｌｉｔａｂ（登録商標））２００」である。

コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ１～ＰＰＣ５は、パウチ組成物の少なくとも１０重量％の含水量を有する異なるパウチを、遊離塩基ニコチンを用いて製造できることを示している。
パウチＰＰＣ６およびＰＰＣ７は、ＰＰＣ１と同様の含水量であるが、ニコチン塩とイオン交換樹脂との複合体であるニコチンを使用している。

実施例３Ｂ－パウチ
ニコチンプレミックスを含有する、パウチＰＰＣ１１～ＰＰＣ１５および比較用１～２（Ｃｏｍ．１－２）を、表６に概説するように粉末化組成物を含んで調製した。パウチを下記の通り製造する。

繊維および粉末成分（流動促進剤を除く）を、遊星型のベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーを用いて２分間混合する。次に、ニコチンプレミックスを加えて２分間混合する。次に、水を加えて５分間混合し、続いて液体香味料（もしあれば１分間混合する）と流動促進剤（もしあれば１分間混合する）を加える。総混合時間は９～１１分である。

パウチの内容物：合計５００ｍｇ。
適用されるイソマルトは、例えばＧａｌｅｎＩＱ（商標）７２０である。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ１１～ＰＰＣ１５は、パウチ組成物の少なくとも１０重量％の様々な含水量を示す。含水量は様々であるが、加えた精製水の量と繊維の量の比は一定のままである。

実施例３Ｃ－パウチ
パウチＰＰＣ２１～ＰＰＣ２６は、表７に概説されているような粉末化組成物を含んで調製され、実施例３ＢのパウチＰＰＣ１１～ＰＰＣ１５と同様に製造される。

パウチの内容物：合計５００ｍｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ２１は、コムギ繊維の代わりに例えば微結晶セルロース（ＭＣＣ）などの使用を示す。
パウチＰＰＣ２２は、ニコチン－イオン交換樹脂プレミックスとニコチン－糖アルコールプレミックスとの組み合わせの使用を示す。

パウチＰＰＣ２３～ＰＰＣ２６は、様々な量の緩衝剤（ここでは炭酸ナトリウム）の使用を示す。よりアルカリ性の環境を達成するより多量の塩基性緩衝剤では、保存剤（ここではソルビン酸カリウム）の必要性が低下し、したがって、最高量のアルカリ性緩衝剤を有するＰＰＣ２５～ＰＰＣ２６においてそれを省略する。

実施例３Ｄ－パウチ
パウチＰＰＣ３１～ＰＰＣ３２は、表８に概説されているような粉末化組成物を含んで調製され、実施例３ＡのパウチＰＰＣ１～ＰＰＣ５と同様に製造されるが、それぞれニコチンプレミックスＩおよびＩＩＩを用いている。

パウチＰＰＣ３３～ＰＰＣ３７は以下のように製造される。
ニコチンおよび糖アルコール（キシリトール、ソルビトール、マルチトールなど）を秤量する。ニコチンを攪拌しながら糖アルコール粉末にゆっくりと加える（キッチンエイド（Ｋｉｔｃｈｅｎａｉｄ）ミキサーは約３０分で約３０ＲＰＭで動作する）。得られた顆粒をふるいにかけ、トレイ上に置く。得られた粉末を周囲温度で一晩乾燥させ、その後ふるいにかけてニコチン－糖アルコールプレミックスを得る。糖アルコールと混合する前に、ニコチンに一定量の水を加えることも可能である。その後、そのような水は乾燥中に蒸発するであろう。

繊維および水を、遊星型のベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーを用いて５分間混合する。その後、以下の成分を連続的に混合しながら引き続いて加えた：ニコチンプレミックス以外の粉末成分（２分間混合）、ニコチン－糖アルコールプレミックス（２分間混合）、次に液体香味料（もしあれば）（１分間混合）、最後に流動促進剤（もしあれば）（１分間混合）。総混合時間は９～１１分である。最終粉末組成物をパウチに充填する（目標充填重量パウチあたり５００ｍｇ粉末）。長繊維紙から製造した実施例１Ａのパウチ材料を使用する。粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチの材料は、長繊維紙のようなヒートシール性不織セルロースである。不織セルロース布の形態でないパウチも、本発明に従って使用できる。また、実施例１Ｂのパウチ材料を使用してもよい。

粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチの内容物：合計５００ｍｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ３１～ＰＰＣ３２は、他のニコチンプレミックスの使用を示す。
パウチＰＰＣ３３～ＰＰＣ３５は、異なる糖アルコールと予め混合されたニコチンの使用を示す。

パウチＰＰＣ３６～ＰＰＣ３７は、異なる水溶性繊維と予め混合されたニコチンの使用を示す。
実施例３Ｅ－パウチ
パウチＰＰＣ４１～ＰＰＣ４６は、表９に概説されているような粉末化組成物を含んで調製され、実施例３ＡのパウチＰＰＣ１～ＰＰＣ５と同様に製造される。

パウチの内容物：合計５００ｍｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ４１～ＰＰＣ４４は、４．８ｍｇ～１２ｍｇの異なる量のニコチンの使用を示す。
パウチＰＰＣ４５は、アルギナートを含まないが、それ以外の点では、パウチＰＰＣ４３に相当する、パウチを示す。

パウチＰＰＣ４６は、２つの糖アルコールを組み合わせたパウチを示す。
実施例３Ｆ－パウチ
パウチＰＰＣ５１～ＰＰＣ５３は、表１０に概説されているような粉末化組成物を含んで調製され、以下のように製造される。

繊維および粉末成分（ニコチン含有粉末および流動促進剤を除く）を、遊星型のベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーを用いて１分間混合する。その後、ＮＰＲおよびＮＢＴを加え、２分間混合する（該当する場合）。次に、ニコチンプレミックスを加えて２分間混合する。次に、水を加えて５分間混合し、続いて液体香味料（もしあれば１分間混合）と流動促進剤（もしあれば１分間混合）を加える。総混合時間は９～１１分である。

パウチの内容物：合計５００ｍｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ５１は、ニコチンイオン交換樹脂プレミックスをニコチン酒石酸水素塩（ＮＢＴ）と組み合わせて使用したパウチを示す。
パウチＰＰＣ５２は、ニコチンイオン交換樹脂プレミックスをニコチンポラクリレックス樹脂（ＮＰＲ）と組み合わせて使用したパウチを示す。

パウチＰＰＣ５３は、ニコチンイオン交換樹脂プレミックスをニコチン酒石酸水素塩（ＮＢＴ）およびニコチンポラクリレックス樹脂（ＮＰＲ）と組み合わせて使用したパウチを示す。

実施例３Ｇ－パウチ
ニコチンプレミックスを含有するパウチＰＰＣ６１～ＰＰＣ６４および比較用Ｐ３（ＣＯＭＰ．Ｐ３）を、表１１に概説するように粉末化組成物を含んで調製した。パウチを下記の通り製造する。

粉末香味料（もしあれば）を含む粉末化成分を、遊星型のベアバリミキサー（Ｂｅａｒ Ｖａｒｉｍｉｘｅｒ）ミキサーを用いて２分間混合する。次に、ニコチンを加えて２分間混合する。次に、ミキサーの運転中に水をゆっくりと加え、続いて液体香味料を加える。最後に、二酸化ケイ素を加え、約１分間混合する。総混合時間は約３０分である。

最終粉末組成物をパウチに充填する（目標充填重量パウチあたり５００ｍｇ粉末）。長繊維紙から製造した実施例１Ａのパウチ材料を使用する。粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチの材料は、長繊維紙のようなヒートシール性不織セルロースである。不織セルロース布の形態でないパウチも、本発明に従って使用できる。また、実施例１Ｂのパウチ材料を使用してもよい。

粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。

パウチ内容量：合計で５００ｍｇ、すなわちニコチン濃度１９．２ｍｇ／ｇ。
糖アルコールは、キシリトール（例えば、商品名「Ｘｙｌｉｔａｂ（登録商標）２００」）および／またはイソマルト（例えば、商品名「ＧａｌｅｎＩＱ（登録商標）７２０」）であってもよい。

コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
炭酸ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

高甘味度甘味料としては、例えばアセスルファムカリウムを使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ６１～ＰＰＣ６３は、水と水不溶性繊維の含量が異なるパウチを示す。
実施例３Ｈ－パウチ
ニコチンプレミックスを含有するパウチＰＰＣ７１～ＰＰＣ７６を、表１２に概説するように粉末化組成物を含んで調製した。パウチを下記の通り製造する。

繊維および粉末成分（流動促進剤を除く）を、レーディゲ（Ｌｏｅｄｉｇｅ）ミキサーを用いて２分間混合する。次に、ニコチンプレミックスを加えて２分間混合する。次に、ミキサーを運転した状態で、水を加えて１５分間混合し、続いて液体香味料（もしあれば１５分間混合）と流動促進剤（もしあれば１分間混合）を加える。総混合時間は１９～３５分である。

最終粉末組成物をパウチに充填する（目標充填重量パウチあたり５００ｍｇ粉末）。長繊維紙から製造した実施例１Ａのパウチ材料を使用する。粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。また、実施例１Ｂのパウチ材料を使用してもよい。

ニコチンプレミックスＶＩＩＩはエンドウ豆繊維を含む。
パウチの内容物：合計５００ｍｇ、即ち、ニコチン濃度１９．２ｍｇ／ｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。

粉末セルロース、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ００」または「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ７００Ｇ」。
オートムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。

エンドウマメ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））ＥＦ１５０」。
その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、竹繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

アセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースは、例として、高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ７１～ＰＰＣ７４は、異なるニコチンプレミックスの使用を示す。
パウチＰＰＣ７５～ＰＰＣ７７は、異なる繊維の使用を示す。
実施例３Ｉ－パウチ
ニコチンプレミックスを含有するパウチＰＰＣ８１～ＰＰＣ９２を、表１３－Ｉおよび１３－ＩＩに概説するように粉末化組成物を含んで調製した。パウチは以下のように作製した。

繊維および粉末成分（流動促進剤を除く）を、レーディゲ（Ｌｏｅｄｉｇｅ）ミキサーを用いて２分間混合する。次に、ニコチンプレミックスを加えて２分間混合する。次に、ミキサーを運転した状態で、水を加えて１５分間混合し、続いて液体香味料（もしあれば１５分間混合）と流動促進剤（もしあれば１分間混合）を加える。総混合時間は１９～３５分である。

最終粉末組成物をパウチに充填する（目標充填重量パウチあたり５００ｍｇ粉末）。長繊維紙から製造した実施例１Ａのパウチ材料を使用する。粉末をパウチに充填し、密封によりパウチ内に維持する。また、実施例１Ｂのパウチ材料を使用してもよい。

ニコチンプレミックスは水を様々な量で含み、それにより総含水量に寄与する。
パウチの内容物：合計５００ｍｇ、即ち、ニコチン濃度１９．２ｍｇ／ｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」または「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））２００ ＷＦ」。

粉末セルロース、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ００」または「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））Ｌ７００Ｇ」。
オートムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。

エンドウマメ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））ＥＦ１５０」。
その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、竹繊維、粉末セルロース、ふすま繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

アセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースは、例として、高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ８１～ＰＰＣ９２は、さまざまな繊維、さまざまな量、さまざまなニコチンプレミックスの使用を示す。
パウチＰＰＣ９３～ＰＰＣ９４は、それぞれ、緩衝剤対と大量の塩の使用を示す。

実施例３Ｊ－パウチ
ニコチンプレミックスを含有するパウチＰＰＣ１０１～ＰＰＣ１０７を、表１４に概説するように粉末化組成物を含んで調製した。パウチを下記の通り製造する。

繊維および粉末成分（流動促進剤を除く）を、レーディゲ（Ｌｏｅｄｉｇｅ）ミキサーを用いて２分間混合する。次に、ニコチンプレミックスを加えて２分間混合する。次に、ミキサーを運転した状態で、水を加えて１５分間混合し、続いて液体香味料（もしあれば１５分間混合）と流動促進剤（もしあれば１分間混合）を加える。総混合時間は１９～３５分である。

パウチの内容物：合計５００ｍｇ。
コムギ繊維、商品名「ビタセル（Ｖｉｔａｃｅｌ（登録商標））６００ ＷＦプラス」。その他の繊維としては、水不溶性の植物繊維、例えば、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、粉末セルロース、カカオ繊維、竹繊維、ふすま繊維、セルロース繊維などを同様に用いることができる。

例えば、メントールとペパーミントの混合物を使用することができる。当然ながら、本明細書に記載されている他の香味料も同様に、メントールおよび／またはペパーミントと組み合わせて、あるいは、これらの代わりに使用することができる。

二酸化ケイ素は、流動促進剤として使用される。他の可能な流動促進剤としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルクなどが挙げられる。
保水剤として、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）を使用してもよい。また、アルギン酸ナトリウム、グリセロール、ＨＰＣと組み合わせて、あるいは代替として、本明細書に記載されている他の保水剤を使用することもできる。

炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムは、アルカリ性緩衝剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の緩衝剤は、炭酸ナトリウムと組み合わせて使用してもよいし、代替として使用してもよい。

ソルビン酸カリウムは、保存剤として使用される。また、本明細書に記載されている他の保存剤も、ソルビン酸カリウムと組み合わせて、またはソルビン酸カリウムの代替として使用することができる。

アセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースは、例として、高甘味度甘味料として使用することができる。本明細書に記載されている他の使用可能な高甘味度甘味料は、アセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースと組み合わせて、またはアセスルファムカリウムおよび／またはスクラロースの代替として使用してもよい。

パウチＰＰＣ１０１～ＰＰＣ１０２は、異なる甘味料と緩衝剤の組み合わせの使用を示す。
パウチＰＰＣ１０３－ＰＰＣ１０４は、繊維の含量が異なるパウチを示す。

パウチＰＰＣ１０５－ＰＰＣ１０７は、異なる保水剤の使用を示す。
実施例３Ｋ－放出試験（インビボ）
判定者（ａｓｓｅｓｓｏｒｓ）、好ましくは少なくとも８人の判定者のパネルにより、パウチの放出性を評価した。各判定者に、口腔内に、具体的には上唇に配置すべきパウチを与えた。

２分後、５分後、１０分後、３０分後、または６０分後に、試験者の口腔内からパウチを取り出した。
パウチの中に残っているニコチンの量は、標準的なＨＰＬＣ技術を用いて測定した。

各時点で２個のパウチを試験した。各時点で得られた結果の平均を使用して、パウチ内のニコチン含量の経時的なプロファイルを作成した。
その後、放出されたニコチンの量は、試験されたパウチ内のニコチンの初期用量からパウチ内の残りのニコチン量を差し引くことで得られた。

実施例３Ｌ－放出試験（インビトロ）
パウチの放出性をインビトロの実験で検証した。
およそ２ｃｍの直径を有し、３７℃に温められた１０ｍＬの０．０２Ｍリン酸二水素カリウム緩衝液（ｐＨを７．４に調整）を含む反応管に個々のパウチを入れた。

放出実験の間、攪拌または振とうは行わなかった。
２分後、５分後、１０分後、３０分後または６０分後にパウチを緩衝液から取り出した。過剰な緩衝液を除去し、標準的なＨＰＬＣを用いて残存するニコチンの量を測定した。

各時点で２個のパウチを試験した。各時点で得られた結果の平均を使用して、パウチ内のニコチン含量の経時的なプロファイルを作成した。
その後、放出されたニコチンの量は、試験されたパウチ内のニコチンの初期用量からパウチ内の残りのニコチン量を差し引くことで得られた。

実施例３Ｍ－含量の均一性
パウチ試料の含量の均一性（ＣＵ）は、１０個の反復副試料の分析によって決定した。およそ５００ｍｇの各副試料について、ニコチンの含量を標準的なＨＰＬＣ技法を利用して測定した。副試料のニコチン含量を、試料中のニコチンの公称含量（ｎｏｍｉｎａｌ ｃｏｎｔｅｎｔ）に対するパーセンテージ（すなわち、％ラベルクレーム）として表した。例えば、公称ニコチン含量が２０ｍｇ／ｇのパウチ試料を分析した結果、実際の含量が１９ｍｇ／ｇであった場合、ラベルクレームのニコチン含有量は９５％となる。

次に、試料の含量均一性は、１０の反復実験における相対ニコチン含量の個別の分析の相対標準偏差（ＲＳＤ）として決定する。
実施例４－評価
製造された本発明のパウチを評価したところ、ニコチンの好ましい放出を提供すると同時に、例えば望ましい粘着性の質感に関して使用者にとって心地よいという点で、ニコチンの送達ビヒクルとして非常に適していることが分かった。特に、本発明のパウチは、使用時に最初は乾燥しているように感じられる含水量の低い従来のニコチンパウチとは対照的に、使用前に湿らせる必要がなかった。

実施例５－移動性および密度
ＰＰＣ１およびＰＰＣ４６のパウチを、移動性および密度に関して、比較用１（Ｃｏｍｐ．１）のパウチと比較した。

ＰＰＣ６１～ＰＰＣ６３について安息角を測定した。ＰＰＣ６３は、ＰＰＣ６２よりも１５％大きい含水量を有し、ＰＰＣ６２もＰＰＣ６１よりも１５％大きい含水量を有していた。しかしながら、ＰＰＣ６３とＰＰＣ６２との安息角の差は、ＰＰＣ６２とＰＰＣ６１との差よりも有意に大きかった。

パウチＰＰＣ１およびＰＰＣ４６のパウチ組成物は、はるかに高い移動性を有し、パウチ包装機で加工可能であることがわかった。
また、パウチＰＰＣ１およびＰＰＣ４６は、高い充填度を有する一方で、完成したパウチにおけるパウチ組成物の密度が著しく低いことが分かった。

実施例６－充填度
充填度の影響を評価するために、同じパウチ組成物であるＰＰＣ６２を用いていくつかのパウチを作った。充填度は、満杯のパウチ（１００％）と重量を比較することによって確認した。それぞれのパウチについて、十分に充填されていると感じられるかどうかを評価した。この評価は、まずパウチを手で触れ、次にパウチを口に挿入することで行った。各パウチには、手での感触と口での感触について、承認または不承認の評価が付けられている。

表１５からわかるように、少なくとも６５％充填されたパウチは、手での感触について承認された評価が与えられ、少なくとも７０％充填されたパウチは、口での感触について承認された評価が与えられる。

実施例７－充填度と含水量
含水量が充填度に関する使用者の好みにどのように影響するかを評価するために、含水量が異なるパウチ組成物、ＰＰＣ６１、ＰＰＣ６２（上記の結果を参照）および比較用Ｐ３（ＣＯＭＰ．Ｐ３）を使用して、多数のパウチを製造した。

充填度は、満杯のパウチ（１００％）と重量を比較することによって確認した。それぞれのパウチについて、十分に充填されていると感じられるかどうかを評価した。この評価は、まずパウチを手で触れ、次にパウチを口に挿入することで行った。各パウチには、手での感触と口での感触について、承認または不承認の評価が付けられている。

表１６からわかるように、水を５％含むパウチは、少なくとも６５％充填された状態で手での感触について承認された評価が与えられ、水を１５％含むパウチは、少なくとも６０％充填された状態ですでに手での感触について承認された評価が与えられる。

水を５％含むパウチは少なくとも７５％充填された状態で口での感触について承認された評価が与えられ、水を１５％含むパウチは、少なくとも６０％充填された時点ですでに口での感触について承認された評価が与えられる。

実施例８－使用者の評価
パウチ製品ＰＰＣ１を、ニコチンによる効果の認知と、灼熱した（ヒリヒリした）感覚について評価した。

ニコチンによる認知効果（ｐｅｒｃｅｉｖｅｄ ｅｆｆｅｃｔ）と灼熱した（ヒリヒリした）感覚の評価は、以下のように行われる。
ニコチンによる認知効果と灼熱した（ヒリヒリした）感覚は、４人の訓練された判定者の試験パネルにより評価した。各判定者は全試料を２回評価する。平均の評価を推定する。

パウチ製品ＰＰＣ１は、４名の判定者全員から、作用発現が早く、ニコチンによる認知効果が高いと評価された。また、パウチ製品ＰＰＣ１は、４名の判定者全員が灼熱した（ヒリヒリした）感覚が高いと評価した。

同様に、パウチ製品ＰＰＣ１は、上記と同様の方法において、ニコチンによる認知効果について評価した。パウチ製品ＰＰＣ１は、４名の判定者全員から、ニコチンによる認知効果が高いと評価された。

実施例９－放出の結果
パウチを、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝した。

放出の結果は、エンドウマメ繊維、セルロースＬ７００Ｇおよびコムギ繊維（ＷＦ２００）のような比較的高い水結合能を有する繊維からなるパウチについて、１０分後のニコチンの放出量が増加していることを示している。

実施例１０－放出の結果
ＰＰＣ４６に類似したパウチ組成物を有するが、以下に示す保水剤を使用したパウチを製造し、実施例３Ｌに記載したインビトロ放出実験に曝した。

実施例１１－放出の結果
パウチを、実施例３Ｌに記載されたインビトロ放出実験に曝した。

結果は、ニコチンプレミックスＶＩを使用すると、１０分後の放出が改善されることを示している。緩衝系、すなわち３．５％炭酸ナトリウムおよび３．５％炭酸水素ナトリウムを含むことにより、放出はさらに改善される（ＰＰＣ９３）。

また、１０％のＮａＣｌを加えることで、１０分後に得られる放出量が改善されるようである（ＰＰＣ９４）。

Claims (64)

1. ニコチンパウチ組成物であって：
   少なくとも１つの糖アルコールと、
   少なくとも１つの水不溶性繊維と、
   前記組成物の８～６５重量％の量の水と、
   ニコチンと、
   を含むニコチンパウチ組成物。
2. 前記組成物は、最大で０．８ｇ／ｃｍ３、例えば最大で０．７ｇ／ｃｍ３など、例えば最大で０．６ｇ／ｃｍ３など、例えば最大で０．５ｇ／ｃｍ３などのかさ密度を有する、請求項１に記載のニコチンパウチ組成物。
3. 前記組成物は、０．２ｇ／ｃｍ３～０．８ｇ／ｃｍ３、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．７ｇ／ｃｍ３など、例えば０．３ｇ／ｃｍ３～０．６ｇ／ｃｍ３など、例えば０．４～０．５ｇ／ｃｍ３などのかさ密度を有する請求項１または請求項２に記載のニコチンパウチ組成物。
4. 前記ニコチンは、ニコチン塩、ニコチン遊離塩基、ニコチンポラクリレックス樹脂などのイオン交換樹脂などのイオン交換体に結合したニコチン、ニコチン包接複合体または任意の非共有結合のニコチン、ゼオライトに結合したニコチン、微結晶セルロースなどのセルロースに結合したニコチン、またはデンプンマイクロスフェア、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項１～３のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
5. 前記ニコチンが非塩ニコチンを含む、請求項１～４のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
6. 前記ニコチンがニコチン遊離塩基を含む、請求項１～５のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
7. 前記ニコチンがイオン交換樹脂と混合されたニコチンを含む、請求項１～６のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
8. 前記ニコチンは、遊離塩基ニコチンとイオン交換樹脂との間の重量比が０．１～２．０、好ましくは０．５～２．０、最も好ましくは約０．６７～１．０で、イオン交換樹脂と混合された遊離塩基ニコチンを含む、請求項１～７のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
9. 前記ニコチンがニコチン塩を含む、請求項１～８のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
10. 前記ニコチンがイオン交換樹脂に結合したニコチンを含む、請求項１～９のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
11. 前記ニコチンが合成ニコチンを含む、請求項１～１０のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
12. 前記パウチ組成物は、同パウチ組成物の少なくとも０．１重量％、例えば少なくとも０．２重量％などの量でニコチンを含む、請求項１～１１のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
13. 前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の０．１～５．０重量％、例えば前記パウチ組成物の０．２～４．０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１．０～２．０重量％などの量でニコチンを含む、請求項１～１２のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
14. 前記パウチ組成物は、パウチで提供され、実施例３Ｋに記載されたように放出を測定した場合、口腔内の唾液と接触して１２０秒の期間内に少なくとも１５重量％のニコチン、例えば少なくとも２０重量％などのニコチン、例えば少なくとも３０重量％などのニコチン、例えば少なくとも４０重量％などのニコチンを放出するように適合されている、請求項１～１３のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
15. パウチで前記口腔に提供される前記パウチ組成物は、２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．２％、例えば２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．３％など、例えば２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．４％など、例えば２分から１０分までの放出期間内に１分間あたり少なくとも０．５％などのニコチンの放出率を有する、請求項１～１４のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
16. 前記パウチが塩基性緩衝剤などの塩基性ｐＨ制御剤などのｐＨ制御剤をさらに含む、請求項１～１５のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
17. 前記パウチ組成物がアルカリ性緩衝剤を含む、請求項１～１６のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
18. 前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えば前記パウチ組成物の０．５～１０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１～１０重量％など、例えば前記パウチ組成物の５～１０重量％などの量でｐＨ制御剤を含む、請求項１～１７のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
19. 前記パウチ組成物は、前記ｐＨ制御剤を、前記パウチ組成物の５重量％未満、例えば前記パウチ組成物の４重量％未満など、例えば前記パウチ組成物の２重量％未満など、例えば前記パウチ組成物の１重量％未満など、例えばｐＨ制御剤を含まない、といった量で含む、請求項１～１８のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
20. 前記パウチ組成物は、２．０グラムのパウチ組成物を２０ｍＬの０．０２Ｍリン酸二水素カリウム緩衝液（ｐＨ７．４）に添加したときに、少なくとも８．０のｐＨ、例えば少なくとも９．０などのｐＨを与えるように適合されている、請求項１～１９のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
21. 前記ｐＨ制御剤は、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ－δ－ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはこれらの任意の組み合わせ、からなる群より選択される、請求項１～２０のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
22. 前記ｐＨ制御剤は、塩基性緩衝剤などの塩基性ｐＨ制御剤、および／または、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせなどである、請求項１～２１のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
23. 前記少なくとも１つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ソルビトール、ラクチトール、およびそれらの混合物から選択される、請求項１～２２のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
24. 前記少なくとも１つの糖アルコールは、キシリトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、およびそれらの混合物から選択される、請求項１～２３のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
25. 前記パウチ組成物が少なくとも２つの糖アルコールを含む、請求項１～２４のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
26. 前記パウチ組成物は、前記組成物の少なくとも１重量％、例えば前記組成物の少なくとも２重量％など、例えば前記組成物の少なくとも５重量％など、例えば前記組成物の少なくとも１０重量％などの量で糖アルコールを含む、請求項１～２５のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
27. 前記パウチ組成物は、前記組成物の１～８０重量％、例えば前記組成物の２～７０重量％など、例えば前記組成物の５～６０重量％など、例えば前記組成物の１０～５０重量％などの量で糖アルコールを含む、請求項１～２６のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
28. 前記糖アルコールがＤＣ（直接圧縮性）グレードの糖アルコールを含む、請求項１～２７のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
29. 前記糖アルコールの少なくとも５０重量％がＤＣ（直接圧縮性）グレードの糖アルコールである、請求項１～２８のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
30. 前記水不溶性繊維が植物繊維である、請求項１～２９のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
31. 前記水不溶性繊維は、コムギ繊維、エンドウマメ繊維、コメ繊維、メイズ繊維、オートムギ繊維、トマト繊維、オオムギ繊維、ライムギ繊維、サトウダイコン繊維、ソバ繊維、ジャガイモ繊維、セルロース繊維、リンゴ繊維、カカオ繊維、セルロース繊維、ふすま繊維、竹繊維、粉末セルロース、およびこれらの組み合わせから選択される、請求項１～３０のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
32. 前記水不溶性組成物が、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせから選択される水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる、請求項１～３１のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
33. 前記水不溶性繊維が、少なくとも２００％、例えば、少なくとも３００％など、例えば少なくとも４００％などの水結合能を有する、請求項１～３２のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
34. 前記水不溶性繊維が、５．０～２０ｍＬ／ｇなど、少なくとも５．０ｍＬ／ｇの膨潤能を有する、請求項１～３３のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
35. 前記水不溶性組成物が、前記パウチ組成物の５～５０重量％の水不溶性繊維、および前記パウチ組成物の１５～７０重量％の含水量、を含むか、またはそれからなる、請求項１～３４のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
36. 前記水不溶性組成物が、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、およびそれらの組み合わせから選択され、前記パウチ組成物が前記パウチ組成物の１０重量％以下の量で香味料を含む、請求項１～３５のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
37. 前記水不溶性組成物が、１リットルあたり５０～５００グラム、例えば１リットルあたり１００～４００グラムなど、例えば１リットルあたり２００～３００グラムなどの密度を有する、請求項１～３６のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
38. 前記パウチ組成物が少なくとも４５度、例えば少なくとも５０度などの安息角を有する、請求項１～３７のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
39. 前記パウチ組成物は、前記組成物の１０～６０重量％、例えば前記組成物の１０～５０重量％など、例えば前記組成物の１０～４０重量％など、例えば前記組成物の２０～４０重量％などの量で水を含む、請求項１～３８のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
40. 前記パウチ組成物が前記組成物の１０～４０重量％の量で水を含む、請求項１～３９のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
41. 前記パウチ組成物は、前記組成物の２０～６５重量％、例えば前記組成物の２０～６０重量％など、例えば前記組成物の２０～５０重量％など、例えば前記組成物の２０～４０重量％などの量で水を含む、請求項１～４０のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
42. 前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の１５～６５重量％、例えば前記パウチ組成物の１５～５０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１５～４０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１５～３０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１５～２５重量％などの含水量を有する、請求項１～４１のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
43. 前記パウチ組成物が、３．０以下、例えば２．５以下など、例えば２．０以下など、例えば１．５以下など、例えば１．０以下などの重量比の水および水不溶性繊維を含む、請求項１～４２のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
44. 前記パウチ組成物がタバコ、タバコ繊維、タバコ由来の繊維を含んでいない、請求項１～４３のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
45. 前記パウチ組成物が保水剤をさらに含む、請求項１～４４のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
46. 前記パウチ組成物は、二酸化ケイ素などの流動促進剤を、例えば前記組成物の０．５～５重量％、例えば前記組成物の１～３重量％などの量で含む、請求項１～４５のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
47. 前記パウチ組成物は香味料を含み、例えば前記パウチ組成物の０．０１～２０重量％の量、例えば前記パウチ組成物の０．０１～１５重量％などの量で含む、請求項１～４６のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
48. 前記パウチ組成物を含む一連の少なくとも１０個の経口パウチ間のニコチンの含量は、１０％以下、好ましくは８％以下、より好ましくは最大６％、さらに好ましくは最大４％、最も好ましくは最大２％の相対標準偏差（ＲＳＤ）を保持する、請求項１～４７のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
49. 前記組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含む、請求項１～４８のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
50. 前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、かつ
    前記組成物は、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含む、請求項１～４９のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
51. 前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ
    前記水不溶性組成物が、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせなどの水不溶性繊維を含むか、またはそれからなる、請求項１～５０のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
52. 前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ
    前記水不溶性組成物が、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせなどの水不溶性繊維を含むか、またはそれらからなり、前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えばパウチ組成物の０．１～１５重量％など、例えばパウチ組成物の１～１０重量％など、例えばパウチ組成物の３～１０重量％などの量で香味料を含む、請求項１～５１のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
53. 前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
    組成物は、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、
    前記水不溶性組成物は、水不溶性繊維、例えば、コムギ繊維、オートムギ繊維、エンドウマメ繊維、粉末セルロース、またはそれらの組み合わせを含むか、またはそれらからなるものであり、前記パウチ組成物は、前記パウチ組成物の０．０１～１５重量％、例えば前記パウチ組成物の０．１～１５重量％など、例えば前記パウチ組成物の１～１０重量％など、例えば前記パウチ組成物の３～１０重量％などの量で香味料を含み、かつ同香味料は油系である、請求項１～５２のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
54. 前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、
    前記パウチ組成物は、酢酸、アジピン酸、クエン酸、フマル酸、グルコノ－δ－ラクトン、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、リン酸、オルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸カリウム、オルトリン酸カルシウム、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム、二リン酸カルシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、炭酸、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、またはこれらの任意の組み合わせ、からなる群より選択されるｐＨ制御剤を含む、請求項１～５３のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
55. 前記パウチ組成物は、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、加水分解水添デンプン、イソマルト、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の１～８０重量％、例えば前記パウチ組成物の５～７０重量％など、例えば前記パウチ組成物の１０～６０重量％などの量で前記糖アルコールを含み、
    前記組成物は、前記パウチ組成物の５～５０重量％、例えば前記パウチ組成物の１０～３０重量％などの量で水不溶性繊維をさらに含み、かつ
    前記パウチ組成物が、塩基性緩衝剤などの塩基性ｐＨ制御剤、および／または、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせであるｐＨ制御剤を含む、請求項１～５４のいずれか一項に記載のニコチンパウチ組成物。
56. 経口パウチ詰めニコチン製品であって、
    唾液透過性（ｓａｌｉｖａ－ｐｅｒｍｅａｂｌｅ）パウチと、
    ニコチンパウチ組成物と、
    を含み、前記ニコチンパウチ組成物は：
    少なくとも１つの糖アルコールと、
    少なくとも１つの水不溶性繊維と、
    前記組成物の８～６５重量％の量の水と、
    ニコチンと、
    を含み、
    前記パウチは最大内側パウチ体積を有し、前記ニコチンパウチ組成物は、前記最大内側パウチ体積の少なくとも６５％に対応する体積を有する、経口パウチ詰めニコチン製品。
57. 前記組成物は、前記パウチ内で０．８ｇ／ｃｍ３未満、例えば０．７ｇ／ｃｍ３未満など、例えば０．６ｇ／ｃｍ３未満など、例えば０．５ｇ／ｃｍ３未満などのかさ密度を有する、請求項５６に記載の経口パウチ詰めニコチン製品。
58. 前記パウチは最大内側パウチ体積を有し、前記ニコチンパウチ組成物は、前記最大内側パウチ体積の少なくとも７０％、例えば前記最大内側パウチ体積の少なくとも８０％など、例えば前記最大内側パウチ体積による少なくとも９０％など、例えば前記最大内側パウチ体積による少なくとも９５％など、に対応する体積を有する、請求項５６または請求項５７に記載の経口パウチ詰めニコチン製品。
59. 前記最大内側パウチ体積は、少なくとも０．５ｍＬ、例えば少なくとも１．０ｍＬなどである、請求項５６～５８のいずれか一項に記載の経口パウチ詰めニコチン製品。
60. 前記パウチの前記膜は、前記パウチ詰め製品に含まれる水不溶性繊維とは異なる起源の水不溶性繊維を含む、請求項５６～５９のいずれか一項に記載の経口パウチ詰めニコチン製品。
61. 前記膜の前記水不溶性繊維および前記パウチ組成物の前記水不溶性繊維の両方が天然繊維を含む、請求項５６～６０のいずれか一項に記載の経口パウチ詰めニコチン製品。
62. 前記膜の前記水不溶性繊維および前記パウチ組成物の前記水不溶性繊維の両方が天然繊維である、請求項５６～６１のいずれか一項に記載の経口パウチ詰めニコチン製品。
63. 請求項１～５５のいずれかに記載のニコチンパウチ組成物を含む、請求項５６～６２のいずれか一項に記載の経口ニコチンパウチ詰め製品。
64. 請求項５６～６３のいずれか一項に記載の経口パウチ詰め製品を製造する方法であって、添加するステップを含む前記方法は：
    －請求項１～５５のいずれか一項に記載のパウチ組成物を提供することと、
    －前記唾液透過性パウチを提供することと、
    －前記パウチ組成物を前記パウチに添加することと、
    －前記パウチを密封することと、
    を含む、方法。