JP2021515411A5 - - Google Patents

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n−型Mg−Sb基室温熱電材料及びその製造方法
本発明は熱電材料の技術分野に属し、特にn-型Mg-Sb基室温熱電材料及びその製造方法に関する。
熱電材料は排熱と太陽エネルギーとを熱源とする発電技術のキー材料として、常に世界各国の注目を集めている。優れた熱電材料は、通常良好な導電性能と劣悪な伝熱性能とを有する。熱電材料は、通常n-型とp型とに分けられ、マルチペアp−型とn−型の熱電材料を集積することで熱電デバイスを形成し、直接電気エネルギーと熱エネルギーとの相互変換を実現する。熱電デバイスのエネルギー変換効率は主に熱電材料の熱電性能指数(ZT)に依存する。熱電材料の性能をどのように高めるかは学界と工業界とで人気の高い研究方向であり、研究者たちは既知の熱電材料中の電子とフォノンとの転送過程を制御する以外に、新型の熱電材料を探すことにも力を入れている。中でも、n−型伝統熱電材料の研究はナノ化、フォノン工程などの手段の最適化により、性能がある程度向上した。テルル化ビスマス基熱電材料は室温付近の性能が最も優れた熱電材料(150℃,ZT≒1.06)であるが、中温熱電材料がSkutterudites(450℃,ZT≒1.08)、テルル化鉛(500℃,ZT≒1.4)及びHalf−Heuslers(600℃,ZT≒1.0)などの熱電性能指数は400〜600℃の範囲だけでピークに達し、室温付近のZTも0.4未満である。熱電デバイスの小型化に伴い、材料の加工可能性能と力学性能とに対しても一定の要求を提出した。現在商用の室温n-型熱電材料はテルル化ビスマス基材であるが、その悪い力学性能は熱電デバイスの多様性を制限し、その破裂靭性は0.8〜1.3MPam1/2の間である。
現在、多くの学者は上述の問題に対して研究を行い、例えばMg-Sb基Zintl化合物を新型の熱電材料として採用したが、室温条件では熱電性能指数及び力学性能があまり理想的ではなく、この材料の使用温度範囲と応用領域とを制限した。
そのため、これらの技術的欠陥を解決する必要がある。
本発明の目的は上述の従来技術の不足を克服することにあり、まず室温熱電性能が優れたn-型Mg-Sb基熱電材料を提供し、その室温熱電性能指数及び力学性能は伝統的なn-型テルル化ビスマス熱電材料のレベルより優れ、コストも安い。
本発明により提供されたn-型Mg-Sb基室温熱電材料の化学一般式はMg3+δMnSb2−y−zBiであり、ここでAは酸素族元素S、Se又はTe、−0.2≦δ≦0.3であり、x、y、zは原子比率で、x=0.001〜0.4、y=0〜1.99.0、z=0〜0.2である。
本発明のn-型Mg-Sb基室温熱電材料として好ましい化学一般式Mg3+δMnSb2−y−zBiでは、x=0.001〜0.4、y=0〜1.0、z=0〜0.2である。
本発明が提供する上述の室温n型Mg−Sb基熱電材料は、その室温熱電性能指数は従来技術のn−型テルル化ビスマス性能(0.8−1.06)より優れていて、しかもその材料は安価で入手しやすい酸素族元素を選んで混ぜて、これらの元素は自然界での貯蔵量が比較的大きく、価格は安く、商用n-型室温熱電材料として既存のテルル化ビスマスに取って代わることが可能であり、工業化の量産化の需要を満たし、使用価値が高い。
本発明はまた、前述のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法を提供する。
一般式Mg3+δMnSb2−y−zBiに従う純度≧99%の単体材料を原料とし、酸素含有量が1ppm未満のアルゴン雰囲気で計量し、そしてボールミルにセットし、ボールミルにステンレス製の小球を一定量加え、ボールミルを高速回転させて粉体を得る。
上記の工程で得られた粉体をそれぞれ秤量して黒鉛金型に詰め、金型を高温炉に入れて真空にして、総気圧4Pa未満で焼結し、焼結終了後室温まで冷却することによって密度3.6〜5.8g/cmの塊体熱電材料が得られる。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記ステンレス製の小球と原料とがボールミル内で回転する際にアルゴンガスを注入して保護する。
本発明の製造方法のオプションの工程として、ボールミルに入っているステンレス製の小球として、少なくとも2種類の異なる直径のステンレス製の小球を使用する。
本発明の製造方法のオプションの工程として、2種類のステンレス製の小球を用いた場合、直径はそれぞれ6mmと20mmであり、その数量比率は10:1〜5:3である。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記ボールミルに置かれたステンレス製の小球及び原料の重量は10:1〜20:1である。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記ステンレス製の小球と原料とのボールミル内のボール磨き時間は7〜12時間である。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記ボールミルの運転速度は300〜500r/minである。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記金型を高温炉に入れて焼結する場合、焼結温度は500℃〜900℃、焼結時間は5min〜40minである。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記金型を高温炉に入れて焼結する場合、焼結温度は600℃〜900℃、焼結時間は5min〜40minである。
本発明の製造方法のオプションの工程として、前記金型を高温炉に入れて焼結する場合、焼結軸方向圧力は40〜120MPaである。
本発明により提供されたn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法は、異なる直径のステンレス製の小球を用いて原料に機械的に衝撃を与え、合金化した粉体を形成し、また、黒鉛金型による放電プラズマ活性化焼結成形を行い、その操作は簡単で、工芸プロセスが短く、コストが低く、得られた熱電材料の制御性が強く、再現性も良く、熱電材料の分野で良い将来性がある。
本発明の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、実施例で使用する図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わずに、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
図1は、本発明のプラズマ焼結の製造に用いられる黒鉛金型の概略図である。 図2は本発明により製造したn−型Mg3+δMnSb2−y−zBiTe室温熱電材料の実施例1のXRDスペクトル図である。 図3は本発明により製造したn−型Mg3+δMnSb2−y−zBiTe室温熱電材料の実施例1のサイクル試験における熱電性能図である。 図4は本発明により製造したn−型Mg3+δMnSb2−y−zBiTe室温熱電材料の実施例1と従来のn-型テルル化ビスマス材料との熱電性能指数比較図である。 図5は本発明により製造したn−型Mg3+δMnSb2−y−zBiTe室温熱電材料の実施例1と従来のn-型熱電材料との破断靱性比較図である。 図6は本発明により製造したn−型Mg3+δMnSb2−y−zBiSe室温熱電材料の実施例3のXRDスペクトル図である。
本発明の目的、技術的解決手段、及び利点をより明確にするために、以下に添付の図面及び実施例を合わせて、本発明を更に詳細に説明する。ここに記載する具体的な実施例は、本発明についての説明であって、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本発明は、化学一般式がMg3+δMnSb2−y−zBiであるn-型Mg-Sb基室温熱電材料を提供した。ここで、Aは酸素族元素S、Se又はTe、−0.2≦δ≦0.3であり、x、y、zは原子比率で、x=0.001〜0.4、y=0〜1.99、z=0〜0.2である。
前述のn-型Mg-Sb基室温熱電材料として、化学一般式Mg3+δMnSb2−y−zBiにおけるx値の範囲として0.001〜0.4が好ましい。y値の範囲は0〜1.0が好ましい。z値の範囲は0〜0.2が好ましい。
現在、Mg-Sb基熱電材料は、新型熱電材料として優れた熱電性能を有しているが、中低温での応用はMg空位の影響を受け、室温付近のZT値は0.4未満となり、この新型材料の使用温度範囲と応用分野とを制限している。MgSbはa−La構造のZintl相層状材料であり、通常は大きな固溶度を有し、ドーピング元素に大きな空間を提供し、Mg空位濃度の調節に有利であり、材料の導電率を大きく向上させ、Sb位ドープBiは熱伝導率の低下に有利である。しかし、異なる元素のドーピングは電子構造の面でもMgSbエネルギーバンドに異なる影響を与え、それによって熱電性能指数ピーク値に達する温度を変化させ、理想的な熱電性能を達成できなくなり、この材料の使用温度範囲と応用領域とを制限する。本発明はMgSbのZintl相層に微量のS、Se又はTeなどの酸素族元素をドーピングし、キャリア濃度を制御し、格子熱伝導率を下げ、Mg-Sb基熱電材料の熱電性能を向上させることができる。特に室温条件下での熱電性能指数は、従来技術のn-型テルル化ビスマスの性能水準(0.8-1.06)に達し、中高温時にはn-型テルル化ビスマスの性能水準を上回る。且つドーピング材料は安価で入手しやすい酸素族元素を選んだため、これらの元素は自然界で貯蔵量が比較的大きく、価格が安く、コストがテルル化ビスマス熱電材料より遥かに低く、工業化の量産が可能であることから、既存のテルル化ビスマスに取って代わる商用n-型室温熱電材材として十分に利用価値がある。
本発明は、更に、下記の工程を含む、上記のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法を提供する。
S1は、化学一般式Mg3+δMnSb2−y−zBiに従う純度≧99%の単体材料を原料として選択し、それぞれに酸素含有量が1ppm未満のアルゴン雰囲気で計量し、そして遊星ボールミルにセットし、ボールミルにステンレス製の小球を一定量加え、ボールミル中のステンレス製の小球の衝突エネルギーを利用して上述の原料を粉砕かつ混合し、粉体Mg3+δMnSb2−y−zBi相を初歩的に合成した。
この工程では、ボールミルに入ったステンレス製の小球と原料とがボールミル内で回転する際に、アルゴンガスを注入して保護し、粉体の酸化を防ぐことができる。
結晶粒のサイズを更に変えるために、加入したステンレス製の小球としては少なくとも2種類の異なる直径の小球を選び、異なる径の小球が絶えず衝突することを通じて、得られた粉体材料の粒径を更に小さくし、混合を更に均一にすることができる。直径が6mmと20mmとの2種類のステンレス製の小球を選び、2種類の小球の数量比率は10:1〜5:3である。
この工程では、前記ボールミルにセットしたステンレス製の小球と原料との重量比は10:1〜20:1であり、ボールミルの運転速度は300〜500r/minであり、ステンレス製の小球と原料とのボールミル内でのボール磨き時間は7〜12時間であり、理想的な粉体が得られた。
S2は上述の工程で得られた粉体をそれぞれ秤量して黒鉛金型に詰め、そして金型を高温炉に入れて真空にし、総気圧が4Pa未満の場合に焼結して塊状合金になり、焼結完了後、室温まで冷却する。
図1を参照すると、この工程では、黒鉛金型は黒鉛圧力ヘッド1、黒鉛圧力室2及び熱電対3を含み、粉体4は黒鉛圧力室2内に配置され、黒鉛圧力ヘッド1によって塊状に圧縮される。黒鉛金型を高温炉内で焼結する場合、その焼結温度は500℃〜900℃、好ましくは600℃〜900℃であり、焼結時間は5min〜40min、焼結軸方向圧力は40〜120MPaである。
上述の工程で製造された塊体の密度は3.6〜5.8g/cmの間で、抵抗率が5〜180μΩm、ゼーベック係数が80〜340μV/K、力率が0.6〜4.0mW/m/K、熱コンダクタンスが0.45〜1.25Wm−1−1、破断靱性は2.1MPam1/2より大きく、その熱電性能指数ZTは室温で0.6〜0.9に達し、250℃の時は1.42に達し、テルル化ビスマス熱電材料より明らかに優れている。
X線回折器(XRD)を用いて2θ=10°〜80°の範囲内で測定して、上述の製造方法で製造された5元Mg-Sb基熱電材料Mg3+δMnSb2−y−zBiは、MgSb相の対応する回折ピークを有し、かつ他の異質なピーク(Hetero peak)の出現はなく、合成された材料はMgSb単相であることが示唆された。
本発明により提供されたn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法は、異なる直径のステンレス製の小球を用いてボールミルの中で機械的に衝撃を与え、原料を合金化した粉体に形成し、そして黒鉛金型に入れて放電プラズマ活性化焼結成形を行うものであり、その製造方法は、操作が簡単で、コストが低く、制御性が強く、再現性が良く、工業化生産に有利である。
以下、本発明の製造方法を実施例を合わせて詳細に説明する。
実施例1
以下の工程で製造した。
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)を選んで原料とし、一般式がMg3+δMnSb2−y−zBiTeである化学量論比(ここでδ=-0.1、x=0.1、y=0.5、z=0.01、すなわち化学一般式はMg2.9Mn0.1Sb1.49Bi0.5Te0.01である)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合で遊星ボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して保護し、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は20:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は7.5時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、高温焼結を総気圧4Pa未満で行い、焼結温度は600℃、オーバーバーン(overburn)温度は10℃以内に制御し、焼結過程中の印加された圧力は75MPaであり、焼結時間はおよそ10minに制御した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ4.0g/cmであった。
図2に示すように、X線回折の分析を経て、本実施例1で得られた塊体材料はいずれもMgSb単相であり、且つこの5元Mg-Sb基熱電材料Mg2.9Mn0.1Sb1.49Bi0.5Te0.01には、それぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°等に、それぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)の回折ピークが現れた。
図3を参照すると、本実施例1で製造したn−型Mg2.9Mn0.1Sb1.49Bi0.5Te0.01材料は、0℃−500℃の範囲内で、サイクル試験の熱電力率は1.5〜2.7mW/m/Kである。
図4を参照すると、本実施例1で製造されたn−型Mg2.9Mn0.1Sb1.49Bi0.5Te0.01材料の熱電性能指数ZTは、室温で0.69に達し、250℃の時に1.42に達し、25℃〜125℃の間でテルル化ビスマスに相当し、125℃の後にZT値はテルル化ビスマス材料より明らかに優れていた。
図5に示すように、本実施例1で製造された5元n-型Mg2.9Mn0.1Sb1.49Bi0.5Te0.01材料の力学的性能は、破断靱性が2.95MPam1/2、ヤング率が43GPa、弾性率がテルル化ビスマス基材に相当し、破断靱性がテルル化ビスマス基材の2.5〜3倍である。
また、この5元n-型Mg2.9Mn0.1Sb1.49Bi0.5Te0.01塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が20〜90μΩm、ゼーベック係数が−220〜−300μV/K、熱コンダクタンスが1.1〜0.6Wm−1−1である。
実施例2:
以下の工程で製造した。
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiTeである化学量論比(δ=0.1、x=0.2、y=0.3、z=0.05、すなわち化学一般式Mg3.1Mn0.2Sb1.65Bi0.3Te0.05)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:2の量の割合で一緒に遊星ボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は15:1であった。遊星ボールミルの運転速度は400r/min、ボール磨き時間は10時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、焼結温度は700℃、オーバーバーン温度は10℃以内に制御し、焼結過程中の印加された圧力は80MPaであり、焼結時間は20minに制御した。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ4.2g/cmであった。
X線回折の分析を経て、本実施例2で製造された5元n-型Mg3.1Mn0.2Sb1.65Bi0.3Te0.05塊体材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
また、この5元n-型Mg3.1Mn0.2Sb1.65Bi0.3Te0.05塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が10〜80μΩm、ゼーベック係数が−150〜−350μV/K、熱コンダクタンスが1.2〜0.7Wm−1−1である。
力学的性能破断靱性が2.56MPam1/2、ヤング率が45GPaである。
熱電性能指数ZTは室温で0.74に達し、250℃の時は1.42に達し、テルル化ビスマス材料より明らかに優れている。
実施例3
以下の工程で製造した。
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Se(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiSeである化学量論比(δ=0、x=0.3、y=0.1、z=0.1、すなわち化学一般式MgMn0.3Sb1.8Bi0.1Se0.1)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を5:3の量の割合で一緒に遊星ボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は10:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は7.5時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、焼結温度は800℃、オーバーバーン温度は10℃以内に制御し、焼結過程中の印加された圧力は100MPaであり、焼結時間は8minに制御した。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ4.5g/cmであった。
図6に示すように、X線回折の分析を経て、本実施例3で製造された5元n-型MgMn0.3Sb1.8Bi0.1Se0.1塊体材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
また、この5元n-型MgMn0.3Sb1.8Bi0.1Se0.1塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が30〜120μΩm、ゼーベック係数が−240〜−350μV/K、熱コンダクタンスが1.0〜0.6Wm−1−1であった。
力学的性能破断靱性が2.37MPam1/2、ヤング率が44GPaである。
熱電性能指数ZTは室温で0.65に達し、250℃の時は1.38に達し、テルル化ビスマス材料より明らかに優れている。
実施例4
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)、S(純度99.999%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiである化学量論比(δ=−0.2、x=0.4、y=0.8、z=0.2、すなわち化学一般式Mg2.8Mn0.4SbBi0.80.2)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:2の量の割合で一緒に遊星ボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は20:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は12時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、焼結温度は900℃、焼結過程中のオーバーバーン温度は10℃以内に制御し、印加された圧力は120MPaであり、焼結時間は5minに制御した。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ4.8g/cmであった。
X線回折の分析を経て、本実施例4で製造された5元n-型Mg2.8Mn0.4SbBi0.80.2塊状材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
また、この5元n-型Mg2.8Mn0.4SbBi0.80.2塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が20〜130μΩm、ゼーベック係数が−175〜−280μV/K、熱コンダクタンスが0.9〜0.6Wm−1−1であった。
力学的性能破断靱性が2.55MPam1/2、ヤング率が49.5GPaである。
熱電性能指数ZTは室温で0.62に達し、250℃の時は1.29に達し、テルル化ビスマス材料より明らかに優れている。
実施例5
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)、S(純度99.999%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiである化学量論比(δ=0.2、x=0.1、y=0、z=0、すなわち化学一般式Mg3.2Mn0.1Sb)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合で一緒に遊星ボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は15:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は12時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、焼結温度は700℃、焼結過程中のオーバーバーン温度は10℃以内に制御し、印加された圧力は120MPaであり、焼結時間は30minに制御した。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ4.2g/cmであった。
X線回折の分析を経て、本実施例5で製造された5元n-型Mg3.2Mn0.1Sb塊体材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
この5元n-型Mg3.2Mn0.1Sb塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が30〜100μΩm、ゼーベック係数が−180〜−250μV/K、熱コンダクタンスが1.3〜0.8Wm−1−1であった。
力学的性能破断靱性が2.15MPam1/2、ヤング率が45.5GPaである。
熱電性能指数ZTは室温で0.41に達し、250℃の時は0.96に達し、テルル化ビスマス材料のレベルに近い。
実施例6
S1において、糸状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiTeである化学量論比(δ=0.2、x=0.01、y=1.8、z=0.01、すなわち化学一般式Mg3.2Mn0.01Sb0.19Bi1.8Te0.01)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合でボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は15:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は10時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、二段階焼結し、第1次の焼結温度は500℃、時間は20min、第2次の焼結温度は700℃、時間は10minであった。焼結過程中は、オーバーバーン温度を10℃以内に制御し、印加された圧力は120MPaであった。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ5.5g/cmである。
X線回折の分析を経て、本実施例6で製造された5元n-型Mg3.2Mn0.01Sb0.2Bi1.8塊体材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
このn-型Mg3.2Mn0.1Sb塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が5〜20μΩm、ゼーベック係数が−120〜−160μV/K、熱コンダクタンスが1.8〜2.2Wm−1−1である。
熱電性能指数ZTは室温で0.41に達し、250℃の時は0.68に達し、その熱電性能は実施例1〜5より低い。
実施例7
S1において、糸状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiTeである化学量論比(δ=0.2、x=0.01、y=1.2、z=0.05、すなわち化学一般式Mg3.2Mn0.01Sb0.75Bi1.2Te0.05)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合でボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は15:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は10時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、焼結温度は700℃、焼結過程中のオーバーバーン温度は10℃以内に制御し、印加された圧力は120MPaであり、焼結時間は30minに制御した。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ5.0g/cmであった。
X線回折の分析を経て、本実施例7で製造されたn-型Mg3.2Mn0.1Sb塊体材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
このn-型Mg3.2Mn0.1Sb塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が10〜40μΩm、ゼーベック係数が−140〜−220μV/K、熱コンダクタンスが1.4〜1.0Wm−1−1である。
熱電性能指数ZTは室温で0.60に達し、250℃の時は1.43に達し、テルル化ビスマス材料のレベルに近い。
実施例8
S1において、糸状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Mn(純度99.95%)を原料とし、Mg3+δMnSb2−y−zBiTeである化学量論比(δ=−0.2、x=0.001、y=1.9、z=0、すなわち化学一般式Mg2.8Mn0.001Sb0.1Bi1.9)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合でボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は15:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は10時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、金型の内壁には0.1mmの黒鉛カーボン紙を敷き、続いて金型を高温炉キャビティに入れた。
炉内は真空にして、焼結を総気圧4Pa未満で行い、二段階焼結し、第1次の焼結温度は500℃、時間は20min、第2次の焼結温度は700℃、時間は20minであった。焼結過程中は、オーバーバーン温度を10℃以内に制御し、印加された圧力は120MPaであった。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
焼結完了後、成形された塊体密度はおよそ5.8g/cmであった。
X線回折の分析を経て、本実施例8で製造されたn-型Mg2.8Mn0.001Sb0.1Bi1.9塊体材料はMgSb単相であり、且つそれぞれ22.46°、24.61°、25.65°、33.56°、37.29°、43.96°などの近傍にそれぞれMgSbの(100)、(002)、(011)、(012)、(103)回折ピークが出現し、他の異質なピークの出現はなかった。
このn-型Mg2.8Mn0.001Sb0.1Bi1.9塊体材料は25−500℃の範囲内で、抵抗率が5〜13μΩm、ゼーベック係数が−70〜−110μV/K、熱コンダクタンスが2.1〜2.9Wm−1−1である。
熱電性能指数ZTは室温で0.35に達し、250℃の時は0.6に達する。
比較例2
以下の工程で製造した。
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Ti(純度99.99%)を原料とし、Mg3+δTiSb2−y−zBiTeである化学量論比(δ=−0.2〜0.3、x=0〜0.4、y=0〜0.8、z=0〜0.2)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合でボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は20:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は7.5時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量0.1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、その後、金型を石英管に入れた。炉内は真空にして、焼結を総気圧10Pa未満で行い、焼結過程中の印加された圧力は80MPaであり、昇温速さを5〜35℃に制御し、焼結時間は30〜60minに制御した。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
X線回折の分析を経て、比較例1で得られた5元Mg3+δTiSb2−y−zBiTe(y=0〜0.8、z=0〜0.4、z=0〜0.2)塊体材料はMgSb単相であった。
図6を参照すると、ドーピング元素はTiを選び且つ熱圧焼結する方式を採用して、その熱電性能指数は室温の時は0.38、250℃の時は1.24で、本発明実施例1の熱電性能指数より遥かに低い。
比較例2
S1において、シート状Mg(純度99.8%)、粒状Sb(純度99.999%)、Bi(純度99.999%)、Te(純度99.999%)、粉状Fe(純度99.99%)を原料とし、Mg3+δFeSb2−y−zBiTeである化学量論比(δ=−0.2〜0.3、x=0〜0.4、y=0〜0.8、z=0〜0.2)に従い、酸素含有量は1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱の中で計量し、且つ直径6mmと20mmのステンレス製の小球を10:1の量の割合でボールミルに入れ、アルゴンガスを注入して、粉体酸化を防止し、ボールミルと原料との重量比は20:1であった。遊星ボールミルの運転速度は500r/min、ボール磨き時間は7.5時間であった。
S2において、上述の工程で得られた粉体を酸素含有量1ppm未満のアルゴン雰囲気の真空干燥箱から取り出し、それぞれ秤量した後、図1に示す黒鉛金型に入れ、その後、金型を石英管に入れた。炉内は真空にして、焼結を総気圧10Pa未満で行い、昇温速さを5〜35℃に制御し、焼結時間は30〜60minに制御し、焼結過程中の印加された圧力は80MPaであった。焼結完成後、室温まで冷却して焼結サンプルを取り出した。
X線回折の分析を経て、比較例2で得られた5元Mg3+δFeSb2−y−zBiTe(y=0〜0.8、z=0〜0.4、z=0〜0.2)塊体材料はMgSb単相であった。
測定されたドーピング元素は遷移元素Feを選び、且つ熱圧焼結する方式を採用して、その熱電性能指数は室温の時は0.23、250℃の時は1.14で、本発明実施例1の熱電性能指数より遥かに低い。
上述した内容は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではない。本発明の精神及び原則の範囲内に限り、いかなる修正、同等置換、改良などのすべては本発明の保護範囲内に含まれるべきである。

Claims (8)

  1. 熱電材料の化学一般式がMg3+δMnSb2−y−zBiであり、Aは酸素族元素S、Se又はTe、−0.2≦δ≦0.3であり、x、y、zは原子比率で、x=0.001〜0.4、y=0〜1、z=0〜0.2であるn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法であって、
    一般式Mg3+δMnSb2−y−zBiに従う純度≧99%の単体材料を原料とし、酸素含有量が1ppm未満のアルゴン雰囲気で計量し、そしてボールミルにセットし、ボールミルにステンレス製の小球を一定量加え、ボールミルを高速回転させて粉体を得る工程と、
    上記の工程で得られた粉体をそれぞれ秤量して黒鉛金型に詰め、金型を高温炉に入れて真空にして、総気圧4Pa未満で焼結し、焼結温度は600℃〜900℃、焼結時間は5min〜40minであり、焼結終了後室温まで冷却することによって密度3.6〜5.8g/cmの塊体熱電材料を得る工程とを含むn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  2. 前記ステンレス製の小球と原料とがボールミル内で回転する際に、アルゴンガスを注入して保護することを特徴とする請求項1に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  3. ボールミルに入っているステンレス製の小球として、少なくとも2種類の異なる直径のステンレス製の小球を使用することを特徴とする請求項2に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  4. 2種類のステンレス製の小球を用いた場合、直径はそれぞれ6mmと20mmであり、数量比率は10:1〜5:3であることを特徴とする請求項3に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  5. 前記ボールミルにセットしたステンレス製の小球と原料との重量比は10:1〜20:1であることを特徴とする請求項1−4のいずれか1項に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  6. 前記ステンレス製の小球と原料とのボールミル内のボール磨き時間は7〜12時間であることを特徴とする請求項1−4のいずれか1項に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  7. 前記ボールミルの運転速度は300〜500r/minであることを特徴とする請求項1−4のいずれか1項に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
  8. 前記金型を高温炉に入れて焼結する場合、焼結軸方向圧力は40〜120MPaであることを特徴とする請求項1−4のいずれか1項に記載のn-型Mg-Sb基室温熱電材料の製造方法。
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