JP2002285274A - Mg−Si系熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

Mg−Si系熱電材料及びその製造方法

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JP2002285274A
JP2002285274A JP2001091091A JP2001091091A JP2002285274A JP 2002285274 A JP2002285274 A JP 2002285274A JP 2001091091 A JP2001091091 A JP 2001091091A JP 2001091091 A JP2001091091 A JP 2001091091A JP 2002285274 A JP2002285274 A JP 2002285274A
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JP2001091091A
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Minoru Umemoto
実 梅本
Takasumi Shimizu
孝純 清水
Koichi Morii
浩一 森井
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い熱電特性を有すると共に、低温度で合成
することが可能なMg−Si系熱電材料及びその製造方
法を安価に提供すること。 【解決手段】 MgとSiの原子比が2:1となるMg
粉末及びSi粉末と前記ドーパント元素粉末とを混合す
る混合工程と、該混合工程で得られた混合粉末をMgの
融点Tm(Mg)以上1073K以下の温度範囲内で所
定時間加熱保持して溶融MgとSi粒子との反応により
MgSiを形成させると共に、前記ドーパント元素を
溶融Mg中に溶解させ前記MgSi結晶構造中のMg
若しくはSiの一部と置換・固溶させることよりMg
Si基化合物を生成させる加熱保持工程と、該加熱保持
工程を前記所定時間後に未反応のSi粒子が残存する程
度で停止させる冷却工程とにより作製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Mg−Si系熱電
材料及びその製造方法に関し、更に詳しくは、比較的低
温で合成が可能で、且つ高い熱電特性を有するMg−S
i系熱電材料及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題の高まりにより、工場等
から出される廃熱や、電子機器等から放出される廃熱の
有効利用が課題とされており、廃熱すなわち熱エネルギ
ーを電気エネルギーへと変換するエネルギー変換システ
ムが多く検討されている。
【0003】このエネルギー変換システムに必要不可欠
なのが熱電変換素子であり、この熱電変換素子に用いら
れる熱電材料としては、Bi−Te系、Pb−Te系、
Si−Ge系、Fe−Si系等が知られている。これら
の材料は、一般に異なる2つの物質を接合し、2箇所の
接合部を有する閉回路を形成し、一方の接合部を加熱す
ると共に他方を冷却すると、両物質の種類及び温度差に
基づき起電力が発生するゼーベック効果により、熱エネ
ルギーを電気的エネルギーに変換する特性を有するもの
である。
【0004】これらの熱電材料の中でBi−Te系は、
優れた熱電特性(熱電変換効率)を示すものの、融点が
低く、熱電特性における好適な温度域を示す範囲が狭い
という難がある。また、その融点の低さから高温域での
使用ができないことから、低温側温度と高温側温度との
差が小さくなってしまい、結果、熱電効率が低くなって
しまう。さらにはBi、Teは高コストである上、毒性
が強い物質であり材料そのものが環境負荷物質であると
いう環境上の問題もある。
【0005】また、Pb−Te系は、Bi−Te系より
も高い融点を有するものの、熱電特性(熱電変換効率)
はこれよりも劣り、なおかつPbもBi、Te同様に環
境負荷物質であるため同様に環境上の問題がある。
【0006】一方、Si−Ge系及びFe−Si系は、
融点が高く使用温度範囲が広い上、環境特性にも優れて
おり熱電材料として有望視されているが、Si−Ge系
においてはGeがBiやTe以上に高コストであるこ
と、Geが偏析しやすく均質な化合物を作製することが
困難である等の問題があり、Fe−Si系においては性
能指数が0.1×10−3(1/K)程度と低く、実用
性が乏しい。この性能指数は以下の式(数1)によって
表される。
【0007】
【数1】Z=Sσ/κ Z:性能指数(1/K) σ:電気伝導率(1/m・Ω) S:ゼーベック係数(V/K) κ:熱伝導率(W/m・K)
【0008】これに対して、Mg−Si系は低コストで
その構成元素は、環境負荷もなく軽量であり、しかも高
強度で融点も高く私用温度範囲も広いことから、熱電材
料として、工業的に期待される熱電材料の1つである。
しかし、このような利点を有する反面、均質な組織が容
易に得られないこと、電気伝導率が低く、熱伝導率が高
いため、熱電変換効率の指標となる性能指数は他の熱電
材料と比べて劣るという問題がある。
【0009】そこで、上記のSi−Mg系の抱える問題
の1つである性能指数の低さを改善するために、通常は
ドーパントと呼ばれる不純物を添加して、Mg−Si系
材料に半導体特性を発現させ、高温下において高い電気
伝導率を示すようにすることで熱電特性の改善が図られ
ている。Mg−Si系材料に添加するドーパントとして
は、n型半導体特性を発現させるAl、Sb等や、p型
半導体特性を発現させるAg、Cu等が知られている。
【0010】n型半導体特性を発現させるドーパント元
素(Al、Sb等)は、Mg−Si結晶構造中のMg若
しくはSiと置換・固溶してイオン化する際に一個ある
いはそれ以上の電子を結晶構造中に放出するいわゆるド
ナーとしての役割を果たすことで、この放出された電子
がMg−Si結晶構造中で伝導キャリアとして作用し、
n型半導体特性を有することになる。
【0011】一方のp型半導体特性を発現させるドーパ
ント元素(Ag、Cu等)は、Mg−Si結晶構造中の
Mg若しくはSiと置換・固溶してイオン化する際に一
個あるいはそれ以上の電子を結晶構造中から取り込むい
わゆるアクセプターとしての役割を果たすことで、この
ように電子がドーパント元素中へと取り込まれたことに
より結晶構造中にホール(正孔)が生じ、このホールが
伝導キャリアとして作用し、p型半導体特性を有するこ
とになる。
【0012】通常、使用される熱電変換素子は、n型半
導体特性を有する熱電材料とp型半導体特性を有する熱
電材料を熱的に並列に配置し、これを電気的に直列に接
続(pn接合)することにより構成されている。
【0013】Mg−Si系熱電材料の代表的なものとし
てはMgSi基化合物が挙げられる。従来、このMg
Si基化合物を製造する方法としては、MgとSiを
原子比でMg:Si=2:1となるMg及びSi粉末に
ドーパント元素粉末を加えた混合粉末若しくは予め作製
したMgSi粉末とドーパント元素粉末からなる混合
粉末を、MgSiの融点(Tm:1358K(108
5℃))以上に加熱してその後冷却時にMgSi基化
合物を生成させる直接溶融法がある。
【0014】この方法では原料粉末を収容する坩堝には
主として黒鉛製のものが使用されている。黒鉛製以外に
もMgO、CaO、SiO、Al、ムライト等
の酸化物製のものも使用されているが、高温下におい
て、Mg粉末がこれらの酸化物製の坩堝を還元してしま
い、その結果、原料に組成変動が生じてしまうためMg
Si基化合物を合成する方法としては好ましくない。
【0015】また、他の従来のMgSi基化合物の製
造方法としては、MgとSiを原子比でMg:Si=
2:1となるMg及びSi粉末にドーパント元素粉末を
加えた混合粉末若しくは予め作製したMgSi粉末と
ドーパント元素粉末からなる混合粉末を、不活性ガスで
置換した加圧容器中のカーボン坩堝に入れ、高周波加熱
・溶解する方法が挙げられる。
【0016】また、他の従来のMgSi基化合物の製
造方法としては、メカニカルアロイング法と呼ばれるも
のがある。この方法は、原子比でMg:Si=2:1と
なるようにMgとSiの粉末を秤量し、これらの粉末を
鉄あるいはセラミックス製のボールにより長時間(例え
ば、300時間)ボールミルによる粉砕を行うことで機
械的にMgSi粉末を合成するものである。さらに、
こうして得られたMg Si粉末とドーパント元素とを
混合して加熱処理することによりMgSi基化合物が
作製される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の直接溶
融法によるMgSi基化合物の製造方法では、Mg
Siの融点(Tm:1358K(1085℃))以上の
温度で加熱保持するものであり、この融点よりも12℃
高温度側にはMgの沸点(Tb:1370K(1097
℃))であるため、加熱保持温度領域においてはMgの
蒸発が生じる。そのため、このMgの蒸発を抑制するた
めの手段として高圧の不活性ガスを負荷しなければなら
ず、熱処理用の加熱炉も高圧の雰囲気ガスに耐えうるも
のでなければならない。従って、装置、製造工程等にコ
ストが掛かり、得られるMgSi製品も高コストにな
る上に、加熱保持の際にMgの爆発の危険性も伴う。
【0018】また、このようにMgSiの融点以上の
溶融状態から冷却して、MgSiの結晶を凝固させる
方法では、MgやSiの偏析が生じやすく、均質は組織
を得るのが困難である。
【0019】更にまた、冷却時において、坩堝内の反応
生成物は、通常、外側の坩堝側から冷却され凝固してい
くため、生成物の中心付近と坩堝側とでは温度差が生
じ、特にMgの沸点近くまで加熱する直接溶融法ではこ
の温度差が顕著である。従って、外側(坩堝側)は早く
冷却されて凝固するのに対して、内部は凝固が緩やかで
あり、これにより収縮率に差が生じ、その結果、生成物
内にクラックが生じる可能性がある。
【0020】更にまた、混合粉末を黒鉛製の坩堝に収容
する場合、高温下において原料粉末と黒鉛と反応が生
じ、坩堝と接する部分が炭化されるなどして原料の組成
変動が生じるため、通常はNaCl粉末を黒鉛坩堝表面
にコーティングするなど原料粉末と黒鉛製の坩堝が接し
ないような手段を講じる必要があり、生産性向上の妨げ
となる。
【0021】次に、高周波加熱による方法では、直接溶
融法と同様に生成物内にクラックが生じること、加熱装
置が高価であること、また、大量生産に適していないこ
となどから、得られる製品のコストが高くなるという問
題がある。
【0022】また、メカニカルアロイング法による製造
方法では、長時間の混合・粉砕作業によりボールが削れ
て、粉末中へと不純物として混入することが十分に考え
られるため得られる合金粉末の純度が悪くなる。また、
ポットから粉末を取り出す際にMg粉末の爆発の危険性
もある。
【0023】本発明の解決しようとする課題は、熱電特
性(性能指数)の高いMg−Si系熱電材料を提供する
と共に、その熱電材料から製造される熱電素子の製造コ
ストを低減化してMg−Si系熱電材料の有用性を高め
ようとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のMg−Si系熱電材料は、請求項1に記載の
ように、化学組成式がMg66.667−xSi
33.333−yx+y(Aはドーパント元素であ
り、Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、Cu、
Au、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいずれか
の元素、0.017≦x≦0.192及びy=0、若し
くはx=0及び0.017≦y≦0.192)で表され
るMgSi基化合物であって、前記ドーパント元素が
MgSi結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換
・固溶されると共に、前記化合物中には平均粒径Gが
0.1μm<G<10μmの範囲内にあるSi粒子が非
凝固状態で分散して存在していることを要旨とするもの
である。
【0025】この熱電材料によれば、MgSiにドー
パント元素を添加したMgSi基化合物であり、Mg
Si結晶構造中のMgの格子サイト若しくはSiの格
子サイトに添加したドーパント元素が置換固溶すること
により結晶構造が構成されるものであるから、添加した
ドーパント元素が結晶構造中でドナー若しくはアクセプ
ターとして作用して、MgSi基化合物は半導体特性
を発現する。これにより、高温下において電気伝導率が
向上し、純粋なMgSiよりも優れた熱電特性を有す
るMg−Si系熱電材料が得られる。
【0026】この半導体特性は、添加するドーパント元
素によって、n型若しくはp型のいずれかに分けられ
る。ドーパント元素の原子価数が置換されたMg若しく
はSiの原子価数よりも大きい場合には、ドーパント元
素は結晶構造中でドナーとして作用し、MgSi基化
合物はn型の半導体特性を有する。一方、ドーパント元
素の原子価数が置換されたMg若しくはSiの原子価数
よりも小さい場合には、ドーパント元素は結晶構造中で
アクセプターとして作用し、MgSi基化合物はp型
の半導体特性を有する。
【0027】さらにこの熱電材料は、MgSi基化合
物の結晶粒子内に平均粒径Gが0.1μm<G<10μ
mの範囲内にあるSi粒子が非凝固状態で分散して存在
する組織を有するものであり、このようにマトリックス
相であるMgSi基化合物中に弾性定数の異なるSi
粒子が均一に分散された状態に有れば、物質中の熱伝導
を支配する1つの因子であるフォノン(格子振動)が、
マトリックス相であるMgSi基化合物の結晶粒子と
二次相であるSi粒子との界面において散乱され、その
結果、化合物全体の熱伝導率が低下する。これにより、
性能指数の高いMg−Si系熱電材料が得られる。
【0028】また上記のMg−Si系熱電材料の製造方
法は、請求項2に記載のように、Mg66.667−x
Si33.333−yx+y(Aはドーパント元素で
あり、Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、C
u、Au、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいず
れかの元素、0.017≦x≦0.192及びy=0、
若しくはx=0及び0.017≦y≦0.192)で表
されるMgSi基化合物を生成するMgとSiの原子
比が2:1となるMg粉末及びSi粉末と前記ドーパン
ト元素粉末とを混合する混合工程と、該混合工程で得ら
れた混合粉末をMgの融点Tm(Mg)以上1073K
以下の温度範囲内で所定時間加熱保持して溶融MgとS
i粒子との反応によりMgSiを形成させると共に、
前記ドーパント元素を溶融Mg中に溶解させ前記Mg
Si結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換・固溶
させることよりMgSi基化合物を生成させる加熱保
持工程と、該加熱保持工程を前記所定時間後に未反応の
Si粒子が残存する程度で停止させる冷却工程とからな
ることを要旨とするものである。
【0029】この製造方法によれば、Si、Mg及びド
ーパント元素からなる混合粉末をMgの融点(Tm(M
g):921K)〜1073Kの温度で所定時間加熱保
持を行うものであり、比較的低い温度でMgのみを溶融
させ、この溶融MgとSi粒子との直接反応によってM
Si基化合物(Mg66.667−xSi33.
333−yx+y)を合成するものであるので、従来
の高温下で加熱保持する直接溶融法のようなMgの爆発
のおそれが全くない上に、溶融状態から冷却させてMg
Siを凝固させる従来法と異なり、均一に分散して存
在するSiと、マトリックスとしてMgSi結晶を生
成させる方法であるから、容易に均質な組織が得られ
る。
【0030】また、加熱保持温度が低温度であるので、
冷却時に生成反応物(MgSi基化合物)の坩堝側と
中心側との温度差は顕著には生じず、得られた反応物中
にクラックが生じる心配もない。これはMgの沸点(T
b(Mg):1370K(1097℃))よりもはるか
に低い温度で加熱保持を行うためであり、これに伴っ
て、従来法ではMgの蒸発による損失を抑制する手段と
して高圧の不活性ガスを導入する必要があったが、本発
明による製造方法を用いれば、Mgの蒸発は全く生じな
いので常圧(0.1MPa)の雰囲気中で十分にMg
Si基化合物を製造することができる。
【0031】さらにまた、この加熱保持工程をSi粒子
が溶融Mgと完全に反応することなく一部残存した状態
で終了させ、次いで冷却することによって、加熱保持工
程で生成したMgSi基化合物は、その化合物結晶中
に未反応のSi粒子が分散して存在した組織を有するも
のであり、この分散するSi粒子が、前述のように、M
Si基化合物の熱伝導率を低下させる分散材として
作用する。従って、このような組織を形成させることに
よりMgSi基化合物の熱電特性(性能指数)を向上
させることができる。
【0032】また、請求項3に記載のように、Si粉末
は、粉末粒径が1〜10μmの範囲にあることが望まし
い。このように、Si粉末の粉末粒径が1〜10μmの
範囲にあれば、Si粒子と溶融Mgとの反応が十分に進
行し、平均粒径Gが0.1μm<G<10μmの未反応
の残存Siが分散して存在する組織が形成され、高い熱
電特性(性能指数)を有するMgSi基化合物が得ら
れる。
【0033】さらに、請求項4に記載のように、前記熱
処理を常圧の不活性雰囲気中で行うことが望ましい。こ
の常圧雰囲気下での熱処理により、熱処理炉の大型化並
びに連続的な熱処理が行える連続炉の実現が可能となる
ため、例えば、p型、n型のMgSi基化合物を多数
配列した素子の同時作製ができるなど大量生産に適して
おり、製品コストの大幅な低減が期待できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て詳細に説明する。本発明に係るMg−Si系熱電材料
は、原料粉末であるMgとSi、及びドーパント元素に
よって構成される。これらの元素から構成される混合粉
末をMgの融点(Tm(Mg):921K)以上107
3K以下の温度に加熱して、その加熱保持工程におい
て、融点以上に達しているMgのみが溶融し、その後、
溶融Mgと固体状態(非凝固状態)にあるSi粒子との
界面において化1に示す反応(液相−固相反応)が進行
することによりMgSi結晶相が得られる。
【0035】
【化1】2Mg(l)+Si(s)→MgSi(s) (l)、(s):それぞれ液相、固相状態を表す。
【0036】すなわち、この方法では溶融Mg中に存在
する固体のSi粒子を結晶核として、この固相Si核の
周囲の溶融Mgとの界面において徐々にMgSi基化
合物の生成反応(化1)が進行していくというものであ
る。また、これと同時に添加するドーパント元素が溶融
Mg中に溶解し、生成するMgSiの結晶構造中のM
g若しくはSiの一部と置換・固溶することによりMg
Si基化合物(Mg 66.667−xSi
33.333−yx+y)が構成される。
【0037】ここで、用いるSi粉末の平均粒径が1〜
10μmの範囲にあるものを用いるのが望ましい。原料
のSi粉末が10μmよりも大きい場合には、本発明に
おける加熱保持条件では上記の生成反応が十分に進行せ
ず、10μm以上の大きさのSi粒子が残存することと
なり、このような状態では逆に性能指数の低下を招いて
しまうため好ましくない。一方、原料のSi粉末が1μ
mよりも小さい場合には、原料粉末のコストが高くなる
ため原材料として使用するには現実的ではない。
【0038】本発明に係るMg−Si系熱電材料は、M
66.667−xSi33.33 3−yx+yの化
学組成式で表される。すなわち、MgSiにドーパン
ト元素Aを添加したものである。ドーパント元素Aは、
Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、Cu、A
u、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいずれかの
元素であり、MgSi結晶構造中のMg若しくはSi
と置換・固溶することにより、これらドーパント元素が
ドナー若しくはアクセプターとして作用し、半導体特性
を有するMgSi基化合物(Mg66.667−x
33.333− x+y)が得られる。
【0039】ここで、MgSi基化合物の化学組成式
Mg66.667−xSi33.3 33−yx+y
おいて、0.017≦x≦0.192及びy=0、若し
くはx=0及び0.017≦y≦0.192としたの
は、ドーパント元素Aはその種類、性質によってMg、
Siいずれとも置換しうるからである。
【0040】本発明のMgSi基化合物はドーパント
元素としてAlを用いた。このAlがMgSi中のM
gと置換するか、Siと置換するかは、主にそれぞれの
元素の原子半径の大きさに依存する。一般に、原子半径
が±15%を越えると置換型として固溶することができ
ない。MgSi結晶構造中のMgの原子半径は1.6
0Å、Siの原子半径が1.17Åであり、一方、ドー
パントであるAlの原子半径が1.43Åである。この
ことから、Alの原子半径の±15%の範囲にあるのは
Mgのみであるので、この場合、ドーパント元素のAl
はMgSi結晶構造中のMgと置換・固溶する。この
ように、Al添加のMgSi基化合物は、化学組成式
Mg66.667−xAlSi33.333(0.0
17≦x≦0.192)で表される。この範囲の中で
も、特に、Alの添加量が0.149at%の場合が最
も好ましい。
【0041】MgSi基化合物(Mg
66.667−xAlSi33.333)は、2族元
素であるMgの格子サイトに3族元素のAlが置換・固
溶されて構成されているものであるので、前述のよう
に、Alはドナーとして作用し、すなわち、Alが供給
される電子が伝導キャリアとして作用することにより、
MgSi基化合物はn型半導体を示す。以下に、具体
的な実施例について説明する。
【0042】(実施例品及び比較例品)市販のMg粉末
とSi粉末とを原子比でMg:Si=2:1となるよう
に配合し、さらにこの粉末にドーパント元素粉末として
Al粉末を0〜0.402at%添加して、これらの粉
末を乾式で混合した。ここで、Si粉末は平均粒径が
0.1〜50μmの範囲のものを用いた。そして、得ら
れた混合粉末を黒鉛製の坩堝に入れて、常圧(0.1M
Pa)のArガス雰囲気下において873K(600
℃)〜1123K(850℃)の温度範囲で60分間加
熱保持を行い、その後冷却させて、AlドープのMg
Si基化合物(Mg66.518Al0.14 Si
33.333)を作製した。
【0043】得られたMg66.518Al0.149
Si33.333試料を切断し、その断面を走査型電子
顕微鏡(SEM)によって観察し、作製化合物中の残留
Si粒子の平均粒径及び単位面積(1mm辺り)の存
在数の測定を行った。また、熱電性能の評価として、8
00Kにおける性能指数Zの評価を行った。表1に本発
明の実施例品及び比較例品の作製条件及び評価結果につ
いてまとめた。ここで、性能指数が0.6×10
−3(1/K)以上の値を示すものを「○」として評価
して合格品とした。一方、0.3×10−3以上0.6
×10−3(1/K)未満の値を示すものを「△」とし
て評価し、0.3×10−3(1/K)未満の値を示す
ものを「×」として評価してこれらを不合格品とした。
【0044】
【表1】
【0045】本発明の実施例品(実施例1〜6)につい
て説明する。得られたMg66.5 18Al0.149
Si33.333試料の断面観察を行った結果、いずれ
の実施例品も試料中にMgSiの生成に関与しなかっ
た未反応の残留Si粒子が分散して存在しており、この
残留Siは平均粒径が2.0μm以下の大きさのもので
あった。さらに、これらの実施例品について、800K
の温度における性能指数Zの測定を行った結果、いずれ
の試料も性能指数Zは0.60×10−3(1/K)以
上の値を示し、熱電材料としての有効性の指標となる性
能指数Z=0.60×10−3(1/K)と同等若しく
はそれを上回る特性値であった。
【0046】次に、比較例品(比較例1〜6)について
説明する。比較例1はドーパント元素であるAlが添加
されていない組成であるため、半導体特性を有しておら
ず、800Kの温度においても性能指数は0.10×1
−3(1/K)と低い値である。また、比較例2はA
lがドーパントとして添加されているが、0.402a
t%と過剰に存在するとMgSi結晶構造内に固溶し
ないAlがMgSi基化合物中に分散して存在し、こ
の分散したAlが性能指数を低下させるため十分に高い
値が得られない。
【0047】また、比較例3は、原料のSi粉末の平均
粒径が0.5μmと細かく、Mg及びSi粉末はほぼ完
全に反応しており、残留Si粒子は全く観察されず、得
られるMgSi基化合物の性能指数は0.50×10
−3(1/K)と低い値であった。一方、比較例4のよ
うに、Si粉末の平均粒径が50μmと適正の粒径範囲
よりも大きいと、加熱保持工程において、溶融MgとS
i粒子との反応は十分には進行しておらず、平均粒径が
10μmの残留Si粒子が多数存在しており、この残留
Si粒子が熱電特性の低下の原因となり、性能指数は
0.20×10 (1/K)と低い値であった。
【0048】また、比較例5は、加熱温度が873Kと
Mgの融点(Tm(Mg):921K)よりも低い温度
であるためMg粉末は溶融せず、従って、MgとSiの
反応も生じていないため、MgSi基化合物は得られ
ない。この試料について性能指数の測定を行ったが、
0.10×10−3(1/K)未満と極めて小さい値で
あった。これに対して、1123Kと適正の加熱温度よ
りも高い温度になると、MgとSiはほぼ完全に反応し
てAlドープのMgSi基化合物が得られるものの、
化合物中に残留Si粒子はなく、性能指数も0.55×
10−3(1/K)と低い値であった。
【0049】本発明は、上記した実施例に何ら限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
の改変が可能である。例えば、上記実施例では、ドーパ
ント元素としてAlを用いたが、これに限定されるもの
ではなく、MgSi結晶構造中に置換・固溶して半導
体特性を有するMgSi基化合物が得られるものであ
れば、その他のいかなる元素をドーパントとして用いて
も構わない。
【0050】また、上記実施例では常圧のArガス雰囲
気下で加熱保持を行ったが、用いるガスを不活性ガスで
有ればAr以外のものであってもよい。また、この場
合、加熱保持工程においてMgSi基化合物に組成変
化をもたらさない0.1MPa以上の加圧された不活性
雰囲気下、あるいは、真空下の雰囲気であっても良い。
【0051】
【発明の効果】本発明に係るMg−Si系熱電材料は、
化学組成式がMg66.667−xSi
33.333−yx+y(Aはドーパント元素であ
り、Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、Cu、
Au、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいずれか
の元素、0.017≦x≦0.192及びy=0、若し
くはx=0及び0.017≦y≦0.192)で表され
るMgSi基化合物であって、前記ドーパント元素が
MgSi結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換
・固溶されると共に、前記化合物中にはSi粒子が非凝
固状態で分散して存在してなるものであるから、ドーパ
ント元素がドナー若しくはアクセプターとして作用し、
得られるMgSi基化合物は半導体特性を発現する。
これによって、全ての温度範囲において高い熱電特性
(性能指数)を示すMgSi基化合物が得られる。
【0052】また、本発明に係るMg−Si系熱電材料
の製造方法は、Mg66.667− Si
33.333−yx+yAはドーパント元素であり、
Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、Cu、A
u、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいずれかの
元素、0.017≦x≦0.192及びy=0、若しく
はx=0及び0.017≦y≦0.192)で表される
MgSi基化合物を生成するMgとSiの原子比が
2:1となるMg粉末及びSi粉末と前記ドーパント元
素粉末とを混合する混合工程と、該混合工程で得られた
混合粉末をMgの融点Tm(Mg)以上1073K以下
の温度範囲内で所定時間加熱保持して溶融MgとSi粒
子との反応によりMgSiを形成させると共に、前記
ドーパント元素を溶融Mg中に溶解させ前記MgSi
結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換・固溶させ
ることよりMgSi基化合物を生成させる加熱保持工
程と、該加熱保持工程を前記所定時間後に未反応のSi
粒子が残存する程度で停止させる冷却工程とからなるも
のであるので、その組成によらず、熱電特性(性能指
数)の高いMg Si基化合物が安定して得られるとい
う効果がある。
【0053】また、用いるSi粉末の平均粒径が1〜1
0μmの範囲内のものを用いれば、得られるMgSi
基化合物中に平均粒径Gが0.1μm<G<10μmの
範囲にある未反応の残留Siが分散して存在し、この残
留Siが化合物中のフォノン散乱を引き起こし、結果、
熱電特性(性能指数)を向上させるという効果がある。
【0054】さらに、本発明のMg−Si系熱電材料の
製造方法であれば、Mgの融点(Tm(Mg):921
K)〜1073Kという従来よりも低い温度でMg
i基化合物を作製することができるので、溶融Mgの蒸
発の心配がなく常圧の不活性雰囲気下での加熱保持可能
となる。これにより、前記熱処理を常圧の不活性雰囲気
中で行うことが望ましい。この常圧雰囲気下での熱処理
により、熱処理炉の大型化並びに連続的な熱処理が行え
る連続炉の実現が可能となるため、例えば、p型、n型
のMgSi基化合物を多数配列した素子の同時作製が
できるなど大量生産に適しており、製品コストの大幅な
低減が期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 35/34 H01L 35/34 Fターム(参考) 4K018 AA13 AB10 AC01 AD11 BA20 BC12 DA18 DA31 KA32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学組成式がMg66.667−xSi
    33.333−y x+y(Aはドーパント元素であ
    り、Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、Cu、
    Au、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいずれか
    の元素、0.017≦x≦0.192及びy=0、若し
    くはx=0及び0.017≦y≦0.192)で表され
    るMgSi基化合物であって、前記ドーパント元素が
    MgSi結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換
    ・固溶されると共に、前記化合物中には平均粒径Gが
    0.1μm<G<10μmの範囲内にあるSi粒子が非
    凝固状態で分散して存在していることを特徴とするMg
    −Si系熱電材料。
  2. 【請求項2】 Mg66.667−xSi
    33.333−yx+y(Aはドーパント元素であ
    り、Al、P、Ga、As、In、Sb、Ag、Cu、
    Au、Ni、Fe、Mn、Co、Zn、Pbのいずれか
    の元素、0.017≦x≦0.192及びy=0、若し
    くはx=0及び0.017≦y≦0.192)で表され
    るMgSi基化合物を生成するMgとSiの原子比が
    2:1となるMg粉末及びSi粉末と前記ドーパント元
    素粉末とを混合する混合工程と、該混合工程で得られた
    混合粉末をMgの融点Tm(Mg)以上1073K以下
    の温度範囲内で所定時間加熱保持して溶融MgとSi粒
    子との反応によりMgSiを形成させると共に、前記
    ドーパント元素を溶融Mg中に溶解させ前記MgSi
    結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換・固溶させ
    ることよりMgSi基化合物を生成させる加熱保持工
    程と、該加熱保持工程を前記所定時間後に未反応のSi
    粒子が残存する程度で停止させる冷却工程とからなるこ
    とを特徴とするMg−Si系熱電材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記Si粉末は、粉末粒径が1〜10μ
    mの範囲にあることを特徴とする請求項2に記載のMg
    −Si系熱電材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記加熱保持工程を常圧の不活性ガス雰
    囲気中で行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の
    Mg−Si系熱電材料の製造方法。
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