JP2006128235A - 熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
大気圧下での溶融法と放電プラズマ焼結法に着目し、製造工程の安全性の向上及び製造コストの削減を図ることができるとともに、性能指数の優れたMgSi基熱電半導体から成る熱電材料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
大気側に緩衝キャビティ6を有する黒鉛容器1の溶解室7内に、塊状のMg及びSiを収容するとともに、ドーパント元素としてAl及びZnを複合添加し、緩衝キャビティ6内に不活性ガスを置換した状態で、MgSi化合物の融点以上でMgの沸点以下の温度範囲に一定時間保持することにより化合物融液若しくは合金融液を生成させ、その融液を冷却してインゴットを作製し、インゴットを粉砕して作製したMgSi原料粉末を放電プラズマ焼結法を用いて焼結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、MgSi基化合物を主体とした熱電材料及びその製造方法に関する。特に、MgSi基化合物にドーパント元素としてAl及びZnを添加した熱電材料と、それを溶融法で製造する熱電材料及びその製造方法に関する。
熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、これと逆の電気エネルギーを冷熱エネルギーに変換できる熱電変換素子は、可動部がなく機器の小型化が可能であるばかりでなく、精密な温度制御にも利用し易い。このため、廃熱回収や電子機器の温度制御、センサーなどにも利用が広がりつつある。
熱電変換素子に用いられる熱電材料としては、Bi−Te系、Pb−Te系、Si−Ge系、Fe−Si系、Mg−Si系等が知られている。Bi、Te、Pb、Geなどの元素は地球上で存在量が少なく、特にBi及びTeは強い毒性をもつことが、大規模な商用化の難点となっている。一方、Fe−Si系は、融点が高く使用温度範囲が広い上に環境特性にも優れており、熱電材料として有望視されているが、その性能指数が0.1×10−3(1/K)程度と低く、実用性が乏しい。
この性能指数は、Z=ασ/κ、Z:性能指数(1/K)によって算出される。ここで、σは電気伝導率(1/m・Ω)、αは起電力(V/K)、κは熱伝導率(W/m・K)である。これに対してMg−Si系は、低コストでその構成元素は環境負荷が小さく軽量であり、しかも高強度で融点も高いことから利用温度範囲も広いと考えられ、工業的に期待される熱電材料の一つである。
そこで、上記のMg−Si系の抱える問題の一つである性能指数の低さを改善するために、ドーパントと呼ばれる不純物を添加して、Mg−Si系材料に半導体特性を発現させ、高温下において高い電気伝導率を示すようにすることで熱電特性の改善が図られている。Mg−Si系材料に添加するドーパントとしては、N型半導体特性を発現させるAl、Sb等や、P型半導体特性を発現させるAg、Cu等が知られている。
しかしながら、Mgが活性な金属であり、発火等の危険性があるため、これまでMgSi熱電材料の開発はあまり進められていなかった。従来、この種のMgSi基化合物を製造する方法としては、MgとSiとが原子比で2:1となるようなMg及びSi粉末にドーパント元素粉末を加えた混合粉末、もしくは予め作製したMgSi粉末とドーパント元素粉末とからなる混合粉末を、耐圧加熱装置において大気圧の数倍の雰囲気でMgSiの融点(Tm:1358K)以上に加熱し、その後冷却時にMgSi基化合物を生成させる高圧溶融法がある。
別のMgSi基化合物の製造方法としては、MgとSiとが原子比で2:1となるようなMg及びSi粉末にドーパント元素粉末を加えた混合粉末、もしくは予め作製したMgSi粉末とドーパント元素粉末とからなる混合粉末を、不活性ガスで置換した加圧容器中のカーボン坩堝に入れ、高周波加熱・溶解する方法が挙げられる。
他のMgSi基化合物の製造方法としては、メカニカルアロイング法と呼ばれるものがある。この方法は、原子比でMgとSiとが2:1となるようにMgとSiの粉末を秤量し、これらの粉末を鉄あるいはセラミックス製のボールにより長時間(例えば、300時間)ボールミル粉砕を行うことで機械的にMgSi粉末を合成するものである。こうして得られたMgSi粉末とドーパント元素とを混合して加熱処理することによりMgSi基化合物が作製される。
更に他のMgSi基化合物の製造方法としては、放電プラズマ法と呼ばれるものがある。この方法は、MgとSiとが原子比で2:1となるようなMg粉末及びSi粉末とドーパント元素粉末とを混合する混合工程と、該混合工程で得られた混合粉末をMgの融点(Tm:923K)以上1073K以下の温度範囲内で所定時間加熱保持して溶融MgとSi粒子との反応によりMgSiを形成させると共に、ドーパント元素を溶融Mg中に溶解させMgSi結晶構造中のMgもしくはSiの一部と置換・固溶させることより、非平衡組織を有するMgSi基化合物が作製される。
これに関連する技術として、例えば、特開2002−285274号公報(特許文献1)には、「Mg−Si系熱電材料及びその製造方法」に係る発明が提案されており、「MgとSiの原子比が2:1となるMg粉末及びSi粉末と前記ドーパント元素粉末とを混合する混合工程と、該混合工程で得られた混合粉末をMgの融点Tm(Mg)以上1073K以下の温度範囲内で所定時間加熱保持して溶融MgとSi粒子との反応によりMgSiを形成させると共に、前記ドーパント元素を溶融Mg中に溶解させ前記MgSi結晶構造中のMg若しくはSiの一部と置換・固溶させることよりMgSi基化合物を生成させる加熱保持工程と、該加熱保持工程を前記所定時間後に未反応のSi粒子が残存する程度で停止させる冷却工程とにより作製される。」ことが開示されている。
特開2002−285274号公報
しかしながら、この特許文献1には、ドーパンとしてAlの実施例が開示されているが、本発明者の知見によると、Alのみの添加では偏析が大きくなり、ZnのみではP型になってしまいN型とはならない。一方、従来の高圧溶融法及び大気圧下での溶融法(常圧溶融法)等の直接溶融プロセスによって作製したMgSiインゴット中にはクラックが生じ易いので、このインゴットの緻密化が必要である。また、従来の放電プラズマ法で製造した非平衡組織を有するところの0.15at%Alドーパントを含むMgSi基化合物は優れた熱電特性を示すが、前記した高圧及び常圧等の直接溶融法で作製した同組成のMgSiインゴットにおいては、これが平衡組織を有するため、ドーパント元素の大部分が最終凝固部にAl化合物として偏析し、MgSi化合物への固溶量は極めて少なくなり、MgSiインゴットの導電率は極めて低い。従って、放電プラズマ法で用いられるMgSi基熱電材料の最適な化学組成は直接溶融プロセスには適用できない。
本発明は、上述した事情に鑑みて創案されたものであり、下記の目的を達成するものである。
本発明の目的は、大気圧下での溶融法に着目し、製造工程の安全性の向上及び製造コストの削減を図ることができる熱電材料及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、性能指数の優れたMgSi基化合物に、ドーパント元素としてAl及びZnを複合添加した熱電半導体から成る熱電材料及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成すべく、本発明に係る熱電材料は、Mg−Si基化合物に、ドーパント元素としてAl及びZnを添加することにより形成されたN型熱電半導体からなることを特徴とする。本発明に係る熱電材料は、前記Mg−Si基化合物が、MgとSiとが原子比で2:1であり、前記Al及びZnの添加量が0.21at%〜2at%であると良い。
本発明の熱電材料の製造方法は、大気側に緩衝キャビティを有する黒鉛容器の溶解室内に、塊状のMg及び該Mgと化合物を形成するSiを収容するとともに、ドーパント元素としてAl及びZnを複合添加し、前記緩衝キャビティ内に不活性ガスを置換した状態で、前記黒鉛容器をMgSi化合物の融点以上でMgの沸点以下の温度範囲に一定時間保持することにより化合物融液若しくは合金融液を生成させ、該化合物融液若しくは合金融液を冷却してインゴットを作製し、該インゴットを粉砕して作製したMgSi原料粉末を焼結することを特徴とする。
また、本発明の熱電材料の製造方法において、前記黒鉛容器は有底筒体からなる容器であって、前記黒鉛容器内に配置され前記容器の空間を区画する準密封用パンチにより、大気側に不活性ガスを導入して収容する前記緩衝キャビティ、及び底部側に前記Mg−Si基化合物及び前記Al及びZnを収納する前記溶解室を形成し、前記不活性ガスで大気と遮断しながら加熱・保持することにより、前記熱電材料の化合物融液若しくは合金融液を作るものであっても良い。
更に、本発明の熱電材料の製造方法において、前記焼結は、前記MgSi原料粉末に電圧・電流を印加し、該MgSi原料粉末の粒子間隙で起こる放電現象により焼結体を作製する放電プラズマ焼結法であるとより効果的なものが製造できる。更に、本発明の熱電材料の製造方法において、前記Al及びZnの添加量が0.21at%〜2at%であるものが良い。
本発明によれば、大気圧下での溶融法により、製造工程の安全性の向上及び製造コストの削減を図ることができるとともに、性能指数の優れたMgSi基熱電半導体から成る熱電材料を製造することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施の形態に限るものではない。図1を用いて、本発明に係る熱電材料の製造に用いる準密封容器(黒鉛容器)の構造を説明する。図示するように、本実施形態で用いる準密封容器1は有底円筒体状を呈する容器であり、その容器本体2は黒鉛により形成されている。この容器本体2の開口部は黒鉛製の蓋体3により閉塞されるように成っており、この蓋体3には、これを貫通するように管状のガス導入口4が設けられている。
また、容器本体2の長手方向中間部には、黒鉛製の準密封用パンチ5が装着されるように成っており、この準密封用パンチ5を介設することにより、該容器本体2内には、大気側に不活性ガスを導入して収容可能な緩衝キャビティ6を隔てて、底部側に原料を収容可能な溶解室7が区画形成されている。準密封用パンチ5は、容器本体2の内孔の内径より若干であるが小サイズである。
準密封用パンチ5は、容器本体2との摩擦力により任意の位置に固定可能である。この準密封用パンチ5を介設することにより、容器本体2の内部空間を上下の空間に区画することができる。即ち、容器本体2の上方の空間は大気側から不活性ガスを導入する空間である緩衝キャビティ6であり、準密封用パンチ5の下部空間である底部側は原料を収容可能な溶解室7が区画形成される。
準密封用パンチ5は、化合物融液若しくは合金融液の蒸発を押さえる効果を有する。特に、例えばマグネシウムのように、融点923K、沸点1380Kの場合、融点を越えると蒸発するので、パンチ5で準密封空間を形成することによりこの蒸発が抑制され、目的とする成分の均一なマグネシウム合金が製造できる。
本実施の形態の製造方法は、まず、このような大気側に緩衝キャビティ6を有する準密封容器1の溶解室7内に、Mg及びこれと化合物を形成するSiを収容するとともに、二種類のドーパント原料であるAlとZnを複合添加し、上記緩衝キャビティ6内に不活性ガスを置換した状態で、該準密封容器1をMgSi化合物の融点以上でMgの沸点以下の温度範囲に一定時間保持することにより化合物融液若しくは合金融液を生成させ、その融液を冷却して多結晶インゴットを作製する。
本実施の形態では、Mgを発火し易い粉末状態で用いるのではなく、塊状のものを上記準密封容器1の溶解室7内に装入する。また、Mgと化合物を形成するSiは、加熱保持時間を減少させるため小さい粒径のものを用いることが好ましく、特に、発火や爆発の危険性がない場合には粉末状のものを用いても構わない。一方、Mgは加熱保持温度で十分に溶解されるので、その原料の形状及びサイズの保持時間への影響は少ない。MgSi基化合物のインゴッドを作製するには、塊状のMg原料と不規則な粒状のSi原料とを原子比が2:1と成るように計量して上記溶解室7内に装入する。
また、本実施の形態では、ドーパント元素としてAl及びZnを複合添加しており、その複合添加量は0.21at%〜2at%であることが好ましい。ここで、Al及びZnを複合添加するのは、ドーパント元素のマクロ偏析を抑制して、後述データで示されるように性能指数の優れたMgSi基熱電半導体から成る熱電材料を得るためである。
原料の装入完了後、容器本体2内に準密封用パンチ5を配するとともに、その開口部をガス導入口4を有する蓋体3により閉塞し、該準密封容器1の加熱に際して上記ガス導入口4からアルゴン(Ar)等の不活性ガスを導入し、加熱・保持時及び冷却時に亘って緩衝キャビティ6内を不活性ガスで置換する。本実施形態では、緩衝キャビティ6内に導入する不活性ガスとしてArを用いたが、これに限るものではなく、ヘリウム(He)等の高温で原料と反応しない他のガスを用いても構わない。
準密封容器1の緩衝キャビティ6内を不活性ガスで置換した後、この準密封容器1を加熱炉内に収納し、MgSi化合物の融点以上でMgの沸点以下の温度範囲に一定時間保持することにより化合物融液若しくは合金融液を生成させる。ここで、MgSi化合物の融点以上の温度に加熱保持するのは、原料を溶融させて均一な化合物を得るためであり、Mgの沸点以下の温度に加熱保持するのは、Mgの蒸発による発火や爆発を防止するためである。
本実施の形態では、準密封容器1の加熱手段として電気炉を用いたが、これに限るものではなく、例えば、誘導加熱や坩堝通電による加熱などの他の加熱手段を用いても構わない。MgSi基化合物のインゴッドを作製するには、例えば、MgSiの融点(Tm(MgSi):1358K)以上でMgの沸点(Tb(Mg):1363K)以下の温度範囲にある1361Kまで加熱し、その温度に2時間保持することにより、MgSi基化合物の融液を生成させる。
この加熱保持工程において、溶解室7内で発生したガス及び蒸気は容器本体2の内面と準密封用パンチ5の外周面との隙間を通じて外へ逃げられるが、加熱保持温度がMgの沸点以下に設定されているので、準密封容器1の安全性は十分に高い。一方、溶解室7は準密封用パンチ5により準密封されており、溶解室7と緩衝キャビティ6との間のガスの対流を大幅に抑制できるので、Mgの外部への蒸発量は極めて少なく、溶融組成の変化も極めて少ない。更に、上記の加熱・温度保持のみならず、その後の冷却時においても、緩衝キャビティ6内にArガスを流し続けることにより、外部の酸素が緩衝キャビティ6を経由して溶解室7内へ混入するのを抑制することができる。
このように本実施の形態では、上記準密封容器1において、容器本体2の内面と蓋体3の外周面との隙間を緩衝キャビティ6内で発生したガス及び蒸気を逃す出口として利用しているが、上記蓋体3に細孔をあけてもよい。その後、MgSi融液を冷却(炉冷)することにより、多結晶のMgSiインゴットが得られる。そして、このMgSiインゴットをボールミル装置等の粉砕装置を用いてMgSi原料粉末を作製する。
次に、得られたMgSi原料粉末を用いて、放電プラズマ焼結法により短時間焼結(例えば、5分)することにより、MgSi化合物半導体の焼結体を作製する。このように本の実施の形態の製造方法によれば、塊状のMgを原料として用いてMgSiインゴットを作製しており、従来の粉末冶金法を用いた製造方法に比べて、取り扱いが困難な粉末状態で用いる必要がないので、生産の安全性を向上させ、製品コストを大幅に低減することができる。
また、従来の高圧溶融法を用いた製造方法に比べて、高温耐高圧加熱装置を使用する必要がないので、製品コストを低減することができる。更に、従来のメカニカルアロイング法を用いた製造方法に比べて、ボールミルによる混合工程での不純物の混入を防止できるため、高純度のMgSiインゴットを製造することができる。
そして、大気側に不活性ガスを導入して収容可能な緩衝キャビティ6を隔てて、底部側に原料を収容可能な溶解室7を有する準密封容器1を用いており、この準密封容器1を不図示の電気炉内で上記温度範囲に加熱・保持するに際して、上記緩衝キャビティ6内をAr等の不活性ガスで置換するので、真空装置を使用する必要がなく、大気圧下において原料を直接溶解することができ、製品コストを大幅に低減することができるものである。
加えて、不純物の混入のないMgSi原料粉末を用いて、放電プラズマ焼結法の短時間焼結によりMgSi化合物半導体の焼結体を作製するので、緻密なMgSi熱電半導体を得ることができ、その焼結体にクラックやマクロ偏析が生じることはない。
なお、本実施の形態では、有底円筒体状の容器本体2内に準密封パンチを配した準密封容器1を用いたが、これに限定されるものではなく、大気側に緩衝キャビティ6を有し、かつ溶解室7が準密封状態の容器であれば、他の形状の容器を用いてもよい。また、本発明の準密封容器1は一室の緩衝キャビティ6を有しているが、これに限るものではなく、二室以上の緩衝キャビティ6を有する容器を構成してもよい。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限るものではない。
(熱電材料の製造)
本発明に係るMg−Si系熱電材料は、MgとSi、及び二種類のドーパント元素によって構成される。本実施例の熱電材料の製造方法は、まず、大気側に緩衝キャビティ6を有する準密封容器1の溶解室7内に、Mg66.67−x−ySi33.33AlZn(x+y=0.21〜2)となるように、塊状のMg(99.5%、totalMg+Ca)と不規則な粒子状のSi(99.9%)、及びドーパント粉末原料を収容する。
なお、本実施例では、Si粒子の粒径は1〜5mmの範囲のものを用いたが、高温保持時間を減少させるためには小さい粒径のSi原料を用いることが好ましい。一方、Mg原料は保持温度で十分溶解されるので、その原料の形状及びサイズは保持時間への影響は少ない。原料の装入完了後、容器本体2内に準密封用パンチ5を配するとともに、その開口部をガス導入口4を有する蓋体3により閉塞し、該準密封容器1の加熱に際して上記ガス導入口4から不活性ガスとしてArを導入し、加熱・保持及び冷却時に亘って上記緩衝キャビティ6内を不活性ガスで置換する。
そして、MgSiの融点(Tm(MgSi):1358K)以上でMgの沸点(Tb(Mg):1363K)以下の温度範囲での1361Kまで加熱し、2時間程度保持する。この加熱保持工程においては、融点以上に達しているMgのみが溶融し、溶融Mgと固体状態(非凝固状態)にあるSiとの界面において下記化学式に示すような反応(液相−固相反応)が進行することにより、MgSi溶融が得られる。
2Mg(液相)+Si(固相)→MgSi(液相)
上述したように、加熱保持工程において、溶解室7内で発生したガス及び蒸気は容器本体2の内面と準密封用パンチ5の外周面との隙間を通じて外へ逃げられるが、加熱保持温度がMgの沸点以下に設定されているので、準密封容器1の安全性は十分に高い。一方、溶解室7は準密封用パンチ5により準密封されており、溶解室7と緩衝キャビティ6との間のガスの対流を大幅に抑制できるので、Mgの外部への蒸発量は極めて少なく、溶融組成の変化も極めて少ない。
更に、上記の加熱・温度保持のみならず、その後の冷却時においても、緩衝キャビティ6内に0.5ml/minの流量でArガスを流し続けることにより、外部の酸素が緩衝キャビティ6を経由して溶解室7内へ混入するのを十分に抑制することができる。その後、MgSi融液を冷却(炉冷)することにより、多結晶のMgSiインゴットが得られる。得られたMgSiインゴット中には、目視によるマクロ偏析は認められなかった。また 前記のMgSi原料粉末をX線回折により分析した結果、そのインゴットはほぼ単純なMgSiの構造で、未反応のMg及びSiは極めて少ない。
次に、得られたMgSiインゴットを遊星型ボールミル装置で30分粉砕してMgSi原料粉末を作製した。この原料粉末をX線回折により分析した結果、上記インゴットは略単純なMgSiの構造を示しており、未反応のMg及びSiは極めて少ないことが判った。そして、上記MgSi原料粉末を用いて、放電プラズマ焼結法により大気中で緻密なMgSi化合物半導体の試料を作製した。MgSiの焼結温度は1293Kで、焼結荷重は15MPaであり、保持時間は5分であった。放電プラズマ焼結法は、複合材料、機能材料の接合・焼結が可能で、放電現象による粉体の自己発熱で加熱して焼結体を得る周知の焼結方法であり、その説明は省略する。
図2は、MgSi焼結体の光学顕微鏡による結晶組織の観察結果を示す顕微鏡写真である。図示するように、得られた焼結体の組織は、粗粒のMgSi結晶と微細なMgSi結晶からなっていることが分かる。顕微鏡観察の試料を研磨する際、粗粒の結晶のほうが優先的に削り取られるので相対的に低い硬度を示したが、より微細な組織の焼結体の硬度はインゴットよりも高いと考えられる。
本実施例における加熱工程では、大気雰囲気下で焼結させたが、他の雰囲気(例えば、真空や不活性ガス雰囲気)での焼結プロセスを用いでも構わない。また、本発明の予備実験結果によれば、MgSi原料粉末を用いる場合には、焼結雰囲気による焼結体の熱電特性への影響は少ないことが判っている。
(実施例で得られた熱電材料の特性)
図3から図7は、本発明の製造方法で作製されたMgSi基焼結体の起電力(α)、導電率(σ)、出力因子P、熱伝導率(κ)及び性能指数(Z)等熱電特性を示す説明図である。図3の横軸は温度T、縦軸は起電力αであり、前述した実施例の製造方法で得られた熱電材料の温度Tと起電力αの関係の特性を示すものである。起電力αは熱電半導体材料に1Kの温度差が付いたときに得られる起電力を意味する。本実施例の導電材料の起電力αは、温度700K付近でピークを示している。ただし、この起電力および導電率は、汎用の比抵抗、ホール係数及び熱電能温度依存性同時測定システムを用いて測定したものであり(例えば、熱電変換システム技術総覧:(株)リアライズ社発行,p.33(1995)参照)、熱伝導率は真空理工株式会社製の熱定数測定装置TC7000Winを用いてレーザーフラッシュ法で測定した。
図4の横軸は温度T、縦軸は導電率σであり、前述した実施例の製造方法で得られた熱電材料の温度と導電率の関係の特性を示すものである。本実施例の熱電材料の導電率σは、低い温度領域で高い特性を示している。図5の横軸は温度T、縦軸は出力因子Pであり、前述した実施例の製造方法で得られた熱電材料の温度と出力因子Pの関係の特性を示すものである。温度400Kから温度700Kにかけてピーク値を示している。
図6の横軸は温度T、縦軸は熱伝導率κであり、前述した実施例の製造方法で得られた熱電材料の温度Kと熱伝導率κの関係の特性を示すものである。本実施例の熱電材料の熱伝導率κは、低い温度領域で高い特性を示している。図7の横軸は温度T、縦軸は性能指数Zであり、前述した実施例の製造方法で得られた熱電材料の温度と性能指数Zの関係の特性を示すものである。温度400Kから温度700Kにかけてピーク値を示している。性能指数Zの数値が0.5以上を示す温度領域は、温度450Kないし750Kの範囲を示し、幅広い温度領域で使用できることを示している。
このように本実施例によれば、不活性ガスを置換した準密封容器1において、MgとSiとが原子比で2:1となるようなMg及びSi原料と前記ドーパント元素(Al及びZn)とを加熱・保持して溶融させ、冷却することによりMgSiインゴットが得られ、このインゴットを粉砕して、放電プラズマ焼結法を用いて短時間焼結させることにより、緻密なMgSi半導体を製造することができる。特に、前記の製造方法において、ドーパントとしてAl及びZnを複合添加することにより、ドーパント元素のマクロ偏析が抑制され、図3から図7に示すように、性能指数の優れたN型のMgSi基熱電半導体を製造することができるものである。
図1は、本実施例の熱電材料の製造に用いる準密封容器の構造を示す縦断面図である。 図2は、本実施例で作製されたMg66Si33.33Al0.33Zn0.33熱電材料焼結体の光学顕微鏡による結晶組織の観察結果を示す説明図である。 図3は、本実施例で作製されたMg66Si33.33Al0.33Zn0.33熱電材料の起電力(α)を示す説明図である。 図4は、本実施例で作製されたMg66Si33.33Al0.33Zn0.33熱電材料の導電率(σ)を示す説明図である。 図5は、本実施例で作製されたMg66Si33.33Al0.33Zn0.33熱電材料の出力因子P、(ασ)を示す説明図である。 図6は、本実施例で作製されたMg66Si33.33Al0.33Zn0.33熱電材料の熱伝導率(κ)を示す説明図である。 図7は、本実施例で作製されたMg66Si33.33Al0.33Zn0.33熱電材料の性能指数(Z)を示す説明図である。
符号の説明
1…準密封容器
2…容器本体
3…蓋体
4…ガス導入口
5…準密封用パンチ
6…緩衝キャビティ
7…溶解室

Claims (6)

  1. Mg−Si基化合物に、ドーパント元素としてAl及びZnを添加することにより形成されたN型熱電半導体からなることを特徴とする熱電材料。
  2. 前記Mg−Si基化合物が、MgとSiとが原子比で2:1であり、前記Al及びZnの添加量が0.21at%〜2at%であることを特徴とする請求項1に記載の熱電材料。
  3. 大気側に緩衝キャビティを有する黒鉛容器の溶解室内に、塊状のMg及び該Mgと化合物を形成するSiを収容するとともに、ドーパント元素としてAl及びZnを複合添加し、前記緩衝キャビティ内に不活性ガスを置換した状態で、前記黒鉛容器をMgSi化合物の融点以上でMgの沸点以下の温度範囲に一定時間保持することにより化合物融液若しくは合金融液を生成させ、該化合物融液若しくは合金融液を冷却してインゴットを作製し、該インゴットを粉砕して作製したMgSi原料粉末を焼結する
    ことを特徴とする熱電材料の製造方法。
  4. 請求項3に記載の熱電材料の製造方法において、
    前記黒鉛容器は有底筒体からなる容器であって、前記黒鉛容器内に配置され前記容器の空間を区画する準密封用パンチにより、大気側に不活性ガスを導入して収容する前記緩衝キャビティ、及び底部側に前記Mg−Si基化合物及び前記Al及びZnを収納する前記溶解室を形成し、
    前記不活性ガスで大気と遮断しながら加熱・保持することにより、前記熱電材料の化合物融液若しくは合金融液を作る
    ことを特徴とする熱電材料の製造方法。
  5. 請求項3に記載の熱電材料の製造方法において、
    前記焼結は、前記MgSi原料粉末に電圧・電流を印加し、該MgSi原料粉末の粒子間隙で起こる放電現象により焼結体を作製する放電プラズマ焼結法である
    ことを特徴とする熱電材料の製造方法。
  6. 請求項4に記載の熱電材料の製造方法において、
    前記Al及びZnの添加量が0.21at%〜2at%であることを特徴とする熱電材料の製造方法。
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