以下の説明において、説明の目的のために、本発明の多様な例示的な実施形態または実施形態の完全な理解を提供するために数多い特定の詳細が説明される。本明細書に使われる「実施例」および「実施形態」は、本明細書に開示された本発明の概念の1つ以上を利用するデバイスまたは方法の非制限的な例を示す相互に入れ替え可能な単語である。しかし、多様な例示的な実施例がこれら特定の詳細を利用しないで、1つ以上の等価配列体を用いて実施できることが明確に分かる。他の例において、公知の構造およびデバイスは、多様な例示的な実施形態を不必要にあいまいにすることを避けるために、ブロック図の形態で示される。また、多様な例示的な実施形態が互いに異なってもよいが、排他的である必要はない。例えば、例示的な実施形態の特定の形状、構成および特徴は、本発明の概念を逸脱しない限度内で他の例示的な実施形態で使用または実現可能である。
別途に明示されない限り、図示の例示的な実施形態は、本発明の概念が実際に実現できるいくつかの方式の変化する詳細の例示的な特徴を提供するものと理解されなければならない。そのため、別途に明示されない限り、多様な実施形態の特徴部、構成要素、モジュール、層、膜、パネル、領域および/または態様など(以下、個別的または集合的に「要素」と称される)は、本発明の概念を逸脱しない限度内で異なって組み合わされ、分離され、相互に入れ替えられ、および/または再配列される。
添付した図面における断面ハッチングおよび/または陰影の使用は、一般的に隣接する要素間の境界を明確化するために提供される。このように、断面ハッチングまたは陰影の存在だけでなく不在も、明示されない限り、要素の特定の材料、材料特性、寸法、比率、例示された要素間の共通性および/または任意の他の特徴、属性、特性などに対する何らかの選好または要求を意味し示すものではない。また、添付した図面において、要素の大きさおよび相対的な大きさは、明確性および/または説明的な目的のために誇張されることがある。例示的な実施形態が異なって実現可能な場合、特定の工程順序は説明された順序と異なって行われてもよい。例えば、2つの連続して説明された工程は、実質的に同時に行われるか、または説明された順序と反対の順序で行われてもよい。さらに、同一の参照符号は、同一の要素を表す。
層のような要素が他の要素または層「上にあるか」、「それに接続される」か、または「それに結合される」ものと言及されたとき、前記要素は、直接的に他の要素または層上にあるか、それに接続されるか、それに結合されてもよく、または介在要素または層が存在してもよい。しかし、要素または層が他の要素または層「上に直接あるか」、「それに直接接続されるか」または「それに直接結合される」ものと言及されたとき、介在要素または層が存在しない。このために、「接続された」という用語は、介在要素がある状態でまたはない状態で、物理的な、電気的なおよび/または流体的な接続を指し示すことができる。また、D1軸、D2軸およびD3軸は、x、yおよびz軸のような直交座標系の3つの軸に限定されず、より広い意味で解釈できる。例えば、D1軸、D2軸およびD3軸は、互いに直角であってもよく、または互いに直角でない互いに異なる方向を示すことができる。本開示の目的のために、「X、YおよびZのうちの1つ以上」および「X、YおよびZからなるグループより選択された1つ以上」は、Xのみ、Yのみ、Zのみまたは、例えば、XYZ、XYY、YZおよびZZのような、X、YおよびZのうちの2つ以上の任意の組み合わせとして解釈できる。本明細書に使われる用語「および/または」は、関連するリストされた物品のうちの1つ以上の任意および全ての組み合わせを含む。
本明細書では、たとえ、用語「第1」、「第2」などが多様な形態の要素を説明するために使われるが、これらの要素がこれらの用語によって限定されてはならない。これらの用語は、1つの要素を他の1つの要素と区別するために使われる。そのため、以下に述べる第1要素は、本開示の教示を逸脱しない限度内で第2要素と名付けられてもよい。
「下に」、「の下に」、「真下に」、「下部の」、「上に」、「上部の」、「上方に」、「より高い」(例えば、「側壁」におけるように)「側部」などのような空間的に相対的な用語は、説明的な目的のために、そして、それによって、図面に示されるような1つの要素と他の要素との関係を説明するために、本明細書で使われる。空間的に相対的な用語は、図面に示された方位に付加して、使用、作動および/または製造中の装置の互いに異なる方位を含むように意図される。例えば、図面における装置をひっくり返すと、他の要素または特徴部「の下に」または「下に」として説明された要素は、他の要素または特徴部の「上に」配向されるであろう。そのため、「の下に」という例示的な用語は、上および下の方位を全て含むことができる。また、装置は異なって配向されてもよく(例えば、90゜回転するか他の方位に配向されてもよく)、このように、本明細書で使われる空間的に相対的な叙述語は対応的に解釈できる。
本明細書で使われる専門用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、限定的ではない。本明細書で使われる単数形態は、文脈上明らかに異なって指示しない限り、複数の形態をさらに含む。また、本明細書で使われる「備える」、「備えている」、「含む」および/または「含んでいる」という用語は、言及された特徴、整数、段階、作動、要素、構成要素および/またはそのグループの存在を明示するが、1つ以上の他の特徴、整数、段階、作動、要素、構成要素および/またはそのグループの存在または付加を排除しない。さらに、本明細書で使われる用語「実質的に」、「約」およびその他の類似する用語は、程度を示す用語ではない近似度を示す用語として使われ、このように、当業界における通常の知識を有する者によって認識可能な、測定された、計算された、および/または提供された値の固有の偏差を説明するために使われる。
多様な例示的な実施形態は、理想化された例示的な実施形態および/または中間構造体の概略例示図である断面および/または分解例示図を参照して以下に説明される。このように、例えば、製造手法および/または公差の結果として例示図の形状からの変形が予想できる。そのため、本明細書に開示された例示的な実施形態は、必ずしも特定の図示の領域の形状に限定されると解釈されてはならず、例えば、製造に起因して発生する形状における偏差を含むと解釈されなければならない。この方式により、図面に示された領域は本質的に概略的であってもよく、この領域の形状はデバイスの領域の実形状を反映しなくてもよいし、このように、必ずしも限定的な意味を有するものとは意図されない。
別途に定義されない限り、本明細書で使われる(技術的または科学的な用語を含む)全ての用語は、本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。通常使われる辞書で定義されたような用語は、関連技術の脈絡でその意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本明細書で明示的に定義されない限り、理想的または過度に形式的な観点で解釈されてはならない。
以下、例示的な実施形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。本明細書で使われる、例示的な実施形態による発光デバイスまたは発光ダイオードは、当業界で公知のように、約10,000平方マイクロメートル未満の表面積を有するマイクロLEDを含むことができる。他の例示的な実施形態において、マイクロLEDは、特定の応用例によって、約4,000平方マイクロメートル未満または約2,500平方マイクロメートル未満の表面積を有することができる。
図1は、例示的な実施形態による発光積層構造の断面図である。
図1を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造は、複数の順次に積層されるエピタキシャルスタックと、エピタキシャルスタックの側面を覆う光学的非透過性膜とを含む。複数のエピタキシャルスタックは、基板10上に提供される。基板10は、実質的に上面および下面を含む板状を有する。本明細書で使用される、例示的な実施形態による発光積層構造は、当業界に公知のように、表面積において一般的に約200平方マイクロメートル以下または約100平方マイクロメートル以下のフォームファクタ(form factor)を有する、マイクロ発光構造またはマイクロLEDを含むことができる。
複数のエピタキシャルスタックが基板10の上面に実装され、基板10は多様な形態で提供可能である。基板10は、絶縁材料で形成される。基板10の材料の例は、ガラス、石英、シリコン、有機ポリマー、有機−無機複合体などを含むことができる。しかし、基板10の材料が絶縁特性を有する限り、本発明の概念は基板10の特定の材料に限定されない。例示的な実施形態において、基板10は、それぞれのエピタキシャルスタックに発光信号および共通電圧を提供可能な配線部をさらに含んでもよい。特に、各エピタキシャルスタックがアクティブマトリクスタイプで駆動されるとき、薄膜トランジスタを含む駆動素子が、配線部に加えて、基板10上にさらに配置されてもよい。このために、基板10は、印刷回路基板10として、またはガラス、シリコン、石英、有機ポリマーまたは有機/無機複合体上に形成される配線部および/または駆動素子を有する複合基板10として提供される。
エピタキシャルスタックは、基板10の上面に順次に積層され、それぞれ光を放射することができる。例示的な実施形態において、2つ以上のエピタキシャルスタックがそれぞれ互いに異なる波長帯域の光を放射するように提供される。具体的には、互いに異なるエネルギーバンドをそれぞれ有する複数のエピタキシャルスタックが提供される。基板10上のエピタキシャルスタックは、互いの上部に順次に配置される。例示的な実施形態により、エピタキシャルスタックは、基板10上に順次に配置される第1、第2および第3エピタキシャルスタック20、30および40を含むことができる。
各エピタキシャルスタックは、基板10の前方側に向かって光を放射することができる。1つのエピタキシャルスタックから放射される光は、光路(light path)内に位置する他の1つのエピタキシャルスタックを貫通してもよいし、前方方向に進行する。例えば、前方方向は、図1に示すように、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40が積層される方向に相当することができる。
各エピタキシャルスタックは、多様な波長帯域のうち、可視光帯域の色光(color light)を放射することができる。例えば、最下部エピタキシャルスタックから放射される光は、最も長い波長(例えば、最も低いエネルギーバンド)を有する色光であってもよく、エピタキシャルスタックから放射される光の波長は、基板10から遠くなる方向に沿ってより短くなる。最上部エピタキシャルスタックから放射される光は、最も短い波長(例えば、最も高いエネルギーバンド)を有する色光を有することができる。例えば、第1エピタキシャルスタック20は、第1色光L1を放射することができ、第2エピタキシャルスタック30は、第2色光L2を放射することができ、第3エピタキシャルスタック40は、第3色光L3を放射することができる。第1〜第3色光L1、L2およびL3は、互いに異なる色光に対応することができる。第1〜第3色光L1、L2およびL3は、順次に減少する波長を有する互いに異なる波長帯域の色光であってもよい。特に、第1〜第3色光L1、L2およびL3は、互いに異なる波長帯域を有してもよく、色光は、第1色光L1〜第3色光L3の順により短い波長帯域(例えば、より高いエネルギー)であってもよい。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、各エピタキシャルスタックから放射される光の波長は多様に変形可能である。
例示的な実施形態において、第1色光L1は、赤色光であってもよく、第2色光L2は、緑色光であってもよいし、第3色光L3は、青色光であってもよい。
以下、前述した前方方向および後方方向に加えて、基板10の「前方」方向を「上部」方向と称し、基板10の「後方」方向を「下部」方向と称することとする。「上部」または「下部」という用語は、相対的な方向を示し、発光積層構造の配置および方向によって変化可能である。
各エピタキシャルスタックは、上部方向に光を放射する。各エピタキシャルスタックは、下部にあるエピタキシャルスタックから放射される光の大部分を透過させる。特に、第1エピタキシャルスタック20から放射される光は、第2エピタキシャルスタック30および第3エピタキシャルスタック40を貫通し、前方方向に進行する。第2エピタキシャルスタック30から放射される光は、第3エピタキシャルスタック40を貫通し、前方方向に進行する。このために、最下部エピタキシャルスタック20以外のエピタキシャルスタックの少なくともいくつか、または好ましくは全てが光学的透過性材料で構成される。本明細書で使用される、「光学的透過性」材料は、全光を透過させるか、所定の波長を有する光の少なくとも一部分を透過させるものを指すことができる。例示的な実施形態において、各エピタキシャルスタックは、その下に配置されるエピタキシャルスタックから放射される光の約60%以上、他の例示的な実施形態において約80%以上、またはさらに他の例示的な実施形態において約90%以上を透過させることができる。
光学的非透過性(実質的に全反射性の(total reflective))膜80がエピタキシャルスタックの側面上に、より具体的には、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面上に提供される。光学的非透過性膜80は、実質的に第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の全側面を覆うことで光がそれから放射されるのを防止することができる。
光学的非透過性膜80は、光を吸収するか反射させることにより光透過を遮断する限り、特に限定されない。例示的な実施形態において、光学的非透過性膜80は、分布ブラッグ反射器(DBR)、絶縁膜上に形成される金属反射膜、または黒色を有する有機ポリマー膜であってもよい。金属反射膜が光学的非透過性膜として用いられる場合、金属反射膜は、他のピクセル内の構成要素から電気的に分離されるフローティング状態であり得る。金属反射膜はさらに、他のピクセル内の構成要素のうちの1つからの延長部(extension)の形態、例えば、異なるラインのうちの1つからの延長部として提供され、この場合、金属反射膜は、他の導電性構成要素に電気的に接続されない範囲内で提供される。
例示的な実施形態において、光学的非透過性膜80は、単一層または多層膜構造を有してもよく、多層膜として提供されるとき、2つ以上の互いに異なるタイプの材料を含むことができる。例示的な実施形態において、光学的非透過性膜80は、互いに異なる屈折率の2つ以上の絶縁膜を蒸着することにより形成される。例えば、光学的非透過性膜80は、低い屈折率を有する材料と高い屈折率を有する材料を順次に積層することにより形成されるか、代案的に、互いに異なる屈折率を有する絶縁膜を積層することにより形成されてもよい。互いに異なる屈折率を有する材料は、SiO2またはSiNxを含むことができるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。光学的非透過性膜80によって吸収される、または反射する光の波長は、その材料、積層厚さ、積層頻度などを変更することにより制御可能である。
例示的な実施形態において、光学的非透過性膜80は、ピクセルの側面上に提供され、特定のピクセルから放射される光が隣接したピクセルに影響する現象、または隣接したピクセルから放射される光と混色する現象を防止することができる。したがって、各エピタキシャルスタックは、光学的非透過性膜80の蒸着を容易にするために、テーパされた形状の側面を有する。特に、各エピタキシャルスタックの側面は、基板10の一表面(例えば、基板10の上面または下面)に対して傾斜した形状を有してもよい。
例示的な実施形態において、各エピタキシャルスタックの側面は、基板10の一表面に対して傾斜した形状を有する。例示的な実施形態により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一表面との間の角度は、断面図で約0度より大きく、約90度より小さくてよい。例えば、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一表面との間の角度が第1〜第3角度θ1、θ2およびθ3であるとき、第1〜第3角度θ1、θ2およびθ3は、それぞれ約45度から約85度までの範囲内の値を有することができる。
第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面が、前述のように所定の傾斜を有するとき、光学的非透過性膜80を形成することが比較的容易であり得る。また、各エピタキシャルスタックが所定の角度にテーパされた形状を有するとき、光学的非透過性膜80による光反射効果が最大化されるか、実質的に増加することができる。光学的非透過性膜80は、物理的および/または化学的気相蒸着を利用して形成されるが、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面が基板10の表面に垂直またはほぼ垂直であるとき、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面を光学的非透過性膜80で十分に覆いにくいことがある。特に、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面が基板10の表面に垂直またはほぼ垂直であれば、光学的非透過性膜80が物理的および/または化学的気相蒸着によって形成されても、側面上に形成される光学的非透過性膜80の厚さは、上面に形成される光学的非透過性膜80の厚さより薄くてよいし、側面上に形成される光学的非透過性膜80がクラックを有する可能性が高い。このように、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面部分は、光学的非透過性膜80によって十分に覆われないことがあり、これはエピタキシャルスタックからの光漏れを引き起こすことがある。
例示的な実施形態により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれの側面および基板10の一表面が約45度〜約85度の間の傾斜角を有するとき、光学的非透過性膜80は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の各側面上に十分に形成される。また、各エピタキシャルスタックが所定の角度にテーパされた形状を有するとき、光学的非透過性膜80による光反射効果が最大化されるか、実質的に増加することができる。このように、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれの側面と基板10の一表面との間の角度は、互いに同一または異なっていてもよい。第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一表面との間の角度は、各エピタキシャルスタックの材料、パターニング中のエッチング速度、各エピタキシャルスタックから放射される光の反射度などを考慮して決定可能である。例えば、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一表面との間に形成される角度のうち、第1角度θ1、第2角度θ2および第3角度θ3は、互いに異なっていてもよく、または代案的に、第2角度θ2および第3角度θ3が互いに同一でかつ第1角度θ1とは異なっていてもよい。例示的な実施形態において、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれの側面と基板10の一表面との間の角度は、放射される光の波長の差を考慮して決定可能である。例えば、各エピタキシャルスタックから放射される光が側面方向に進行するとき、最も高い内部全反射が発生するように、角度が決定可能である。
例示的な実施形態において、光学的非透過性膜80は、エピタキシャルスタックの側面上にのみ提供されてもよいが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、光学的非透過性膜80は、最上部エピタキシャルスタックの上面の一部分の上部に延びて、光放射が要求されない最上部エピタキシャルスタックの上面の少なくとも一部分を覆うことができる。より具体的には、図1に示すように、光学的非透過性膜80は、光放射が要求される領域に対応する上部(top)でエピタキシャルスタックの上面を露出させるためのウィンドウを有する。本明細書で使用される、使用者に可視的な発光領域は「発光領域(EA)」と称され、残りの発光領域は「周辺領域」と称される。光学的非透過性膜80は、発光領域にウィンドウを有し、発光領域を除いて第3エピタキシャルスタック40の上面の一部分および周辺領域での全側面を覆うことができる。したがって、光学的非透過性膜80は、エピタキシャルスタックの上面の周縁の一部分を覆うことで放射される光の指向角を減少させることができ、よって、隣接した発光積層構造からの光との干渉が最小化できる。
例示的な実施形態による発光積層構造において、各エピタキシャルスタックに発光信号を印加するための信号ラインは、独立して接続される。したがって、各エピタキシャルスタックが独立して駆動可能であり、発光積層構造は、光が各エピタキシャルスタックから放射されるかによって多様な色を実現することができる。加えて、互いに異なる波長の光を放射可能なエピタキシャルスタックは、互いの上に垂直に重なり、そのため、狭い面積内に形成される。また、エピタキシャルスタックの側面が傾斜するので、十分な厚さを有する非透過性膜80を容易に形成することができ、非透過性膜80は、特定のピクセルから放射される光が隣接したピクセルに影響する現象、または隣接したピクセルから放射される光と混色する現象を防止することができる。
図2は、例示的な実施形態による、配線部を含む発光積層構造の断面図である。図2では、図1に示す各エピタキシャルスタックおよび絶縁膜の傾斜した形状は省略される。
図2を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造において、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれは、その間に介在する第1〜第3接着層61、63および65を経由して、基板10上に提供される。第1接着層61は、導電性または非導電性材料を含むことができる。第1接着層61は、その下に提供される基板10に電気的に接続される必要があるとき、いくつかの領域で導電性を有することができる。第1接着層61はさらに、透明または不透明材料を含むことができる。例示的な実施形態において、不透明材料が基板10に提供され、基板10がその上に形成される配線部などを有するとき、第1接着層61は、不透明材料、例えば、光吸収材料を含むことができる。第1接着層61を形成する光吸収材料としては、例えば、エポキシ系ポリマー接着剤を含む多様なポリマー接着剤が使用できる。
第2および第3接着層63および65は、非導電性材料を含むことができ、また、光学的透過性材料を含むことができる。例えば、光学用透明接着剤(optically clear adhesive)が第2および第3接着層63および65のために使用できる。第2および第3接着層63および65を形成するための材料は、光学的に透明で各エピタキシャルスタックを安定的に付着させることができる限り、特に限定されない。例えば、第2および第3接着層63および65は、SU−8、多様なレジスト、パリレン、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ベンゾシクロブテン(BCB)、スピンオンガラス(spin on glass:SOG)などのようなエポキシ系ポリマーを含む有機材料およびシリコン酸化物、アルミニウム酸化物などのような無機材料で形成される。例示的な実施形態により、導電性酸化物が接着層として使用されてもよいし、この場合、導電性酸化物は、他の構成要素から絶縁される。有機材料が接着層として使用される場合、有機材料は、接着面に塗布された後、真空状態で高温高圧でボンディングされる。無機材料が接着層として用いられる場合、無機材料は、接着表面に蒸着された後、化学機械的平坦化(CMP)などによって平坦化され、その後、表面はプラズマ処理が施された後、高真空下でボンディングによってボンディングされる。
第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれは、順次に配置されるp型半導体層25、35および45、活性層23、33および43およびn型半導体層21、31および41と、を含む。
例示的な実施形態により、第1エピタキシャルスタック20のp型半導体層25、活性層23およびn型半導体層21は、赤色光を放射する半導体材料を含むことができる。しかし、本発明の概念が第1エピタキシャルスタック20から放射される特定の色の光に限定されるものではない。
赤色光を放射する半導体材料の例は、アルミニウムガリウム砒化物(AlGaAs)、ガリウム砒化リン化物(GaAsP)、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(AlGaInP)、ガリウムリン化物(GaP)などを含むことができる。しかし、赤色光を放射する半導体材料はこれに限定されず、多様な他の材料が使用可能である。
第1p型接触電極25pが第1エピタキシャルスタック20のp型半導体層25の下に提供される。第1エピタキシャルスタック20の第1p型接触電極25pは、単一層または多層金属であってもよい。例えば、第1p型接触電極25pは、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどのような金属またはその合金を含む多様な材料を含むことができる。第1p型接触電極25pは、高い反射率を有する金属を含むことができる。したがって、第1p型接触電極25pは、高い反射率を有する金属で形成されるので、上部方向で第1エピタキシャルスタック20から放射される光の発光効率を増加させることが可能である。
第2エピタキシャルスタック30は、順次に配置されるp型半導体層35、活性層33およびn型半導体層31を含む。p型半導体層35、活性層33およびn型半導体層31は、緑色光を放射する半導体材料を含むことができる。しかし、本発明の概念が第2エピタキシャルスタック30から放射される特定の色の光に限定されるものではない。
緑色光を放射するための材料の例は、インジウムガリウム窒化物(InGaN)、ガリウム窒化物(GaN)、ガリウムリン化物(GaP)、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(AlGaInP)およびアルミニウムガリウムリン化物(AlGaP)を含む。しかし、緑色光を放射する半導体材料はこれに限定されず、多様な他の材料が使用可能である。
第2p型接触電極35pが第2エピタキシャルスタック30のp型半導体層35の下に提供される。第2p型接触電極35pは、第1エピタキシャルスタック20と第2エピタキシャルスタック30との間に、または具体的には、第2接着層63と第2エピタキシャルスタック30との間に提供される。
第3エピタキシャルスタック40は、順次に配置されるp型半導体層45、活性層43およびn型半導体層41を含む。p型半導体層45、活性層43およびn型半導体層41は、青色光を放射する半導体材料を含むことができる。しかし、本発明の概念が第3エピタキシャルスタック40から放射される特定の色の光に限定されるものではない。
青色光を放射する材料の例は、ガリウム窒化物(GaN)、インジウムガリウム窒化物(InGaN)、亜鉛セレン化物(ZnSe)などを含むことができる。しかし、青色光を放射する半導体材料はこれに限定されず、多様な他の材料が使用可能である。
第3p型接触電極45pが第3エピタキシャルスタック40のp型半導体層45の下に提供される。第3p型接触電極45pは、第2エピタキシャルスタック30と第3エピタキシャルスタック40との間に、または具体的には、第3接着層65と第3エピタキシャルスタック40との間に提供される。
図2で、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41およびp型半導体層25、35および45がそれぞれ単一層として示されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、これらの層は、多層であってもよく、超格子層を含んでもよい。加えて、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の活性層23、33および43は、単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を含むことができる。
例示的な実施形態において、第2および第3p型接触電極35pおよび45pは、第2および第3エピタキシャルスタック30および40を実質的に覆うことができる。第2および第3p型接触電極35pおよび45pは、下のエピタキシャルスタックからの光を透過させるために透明導電性材料を含むことができる。例えば、第2および第3p型接触電極35pおよび45pのそれぞれは、透明導電性酸化物(TCO)を含むことができる。透明導電性酸化物は、スズ酸化物(SnO)、インジウム酸化物(InO2)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウムスズ亜鉛酸化物(ITZO)などを含むことができる。透明導電性化合物は、蒸発器、スパッタなどのような化学気相蒸着(CVD)、物理気相蒸着(PVD)により蒸着される。第2および第3p型接触電極35pおよび45pは、以下に詳細に説明される作製工程中、エッチングストッパとして機能するために十分な厚さ、例えば、透明度が満足できる程度に約2000オングストローム〜約2マイクロメートルの厚さに提供される。
例示的な実施形態において、共通ラインは、第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45pに接続される。共通ラインは、共通電圧が印加されるラインであってもよい。また、発光信号ラインは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41にそれぞれ接続される。例えば、共通電圧SCが共通ラインを介して第1p型接触電極25p、第2p型接触電極35pおよび第3p型接触電極45pに印加され、発光信号は、第1、第2および第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41に印加されて、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の発光を制御する。発光信号は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40にそれぞれ対応する第1〜第3発光信号SR、SGおよびSBを含むことができる。例示的な実施形態において、第1発光信号SRは、赤色光に対応する信号であってもよく、第2発光信号SGは、緑色光に対応する信号であってもよいし、第3発光信号SBは、青色光に対応する信号であってもよい。
例示的な実施形態により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40は、それぞれのエピタキシャルスタックに印加される発光信号によって駆動可能である。特に、第1エピタキシャルスタック20は、第1発光信号SRによって駆動され、第2エピタキシャルスタック30は、第2発光信号SGによって駆動され、第3エピタキシャルスタック40は、第3発光信号SBによって駆動される。特に、第1、第2および第3駆動信号SR、SGおよびSBは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40に独立して印加されて、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれが独立して駆動される。発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40から上方に放射される第1〜第3色光を組み合わせることにより、多様な色の光を最終的に提供することができる。
図2で、共通電圧が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のp型半導体層25、35および45に印加されるものと説明され、発光信号が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41に印加されるものと説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。他の例示的な実施形態において、共通電圧は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41に印加され、発光信号は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のp型半導体層25、35および45に印加される。
この方式により、図2の発光積層構造は、互いに離隔した互いに異なる平面上で互いに異なる色光を実現するよりは、互いに異なる色光の部分が重なった領域上に提供される方式で色を実現することができる。したがって、発光積層構造は、有利には、発光素子の小型化および集積化をなすことができる。一般的に、赤色、緑色および青色光のような互いに異なる色を放射する通常の発光素子は、フルカラーを実現するために、平面上で互いに離隔する。このように、通常の発光素子のそれぞれは、一般的に平面上に配列されてより大きい面積を占める。しかし、例示的な実施形態により、1つの領域で重なる互いに異なる色光を放射する発光素子の部分を有する積層構造を提供することにより、著しく小さい面積内でフルカラーを実現することが可能である。したがって、小さい面積内でも高解像度デバイスを製造することが可能である。
また、通常の積層発光デバイスを含む通常の発光デバイスは、それぞれの発光素子を個別的に設けた後、各発光素子のためのインターコネクションラインなどを接続するものとは別途のコンタクトを形成することにより製造されるため、通常の発光デバイスは複雑な構造を有することがあり、その製造も容易ではない。しかし、例示的な実施形態によれば、発光積層構造は、単一基板10上に多層のエピタキシャルスタックを順次に積層した後、多層エピタキシャルスタック上にコンタクトを形成し、最小工程によりラインで接続することにより形成される。また、個々の色の発光素子が個別的に製造され、個別的に実装される通常のディスプレイデバイスの製造方法と比較して、例示的な実施形態によれば、複数の発光素子の代わりに単一の発光積層構造のみ実装され、これは製造方法を著しく単純化する。
例示的な実施形態による発光積層構造は、高純度および高効率の色光を提供するために、多様な構成要素をさらに用いてもよい。例えば、例示的な実施形態による発光積層構造は、短波長の光が相対的に長波長の光を放射するエピタキシャルスタックに向かって進行することを遮断するための波長パスフィルタをさらに含んでもよい。
以下の例示的な実施形態では、重複を避けるために、前述した例示的な実施形態との相違点が主に説明される。
図3は、例示的な実施形態による所定の波長パスフィルタを含む発光積層構造の断面図である。図3で、図1および図2に示すいくつかの構成要素は省略される。
図3を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造は、第1エピタキシャルスタック20と第2エピタキシャルスタック30との間に配置される第1波長パスフィルタ71を含む。
第1波長パスフィルタ71は、特定の波長の光を選択的に透過させることができる。特に、第1波長パスフィルタ71は、第1エピタキシャルスタック20から放射される第1色光を透過させるのに対し、第1色光と異なる光は遮断するか、反射させることができる。したがって、第1エピタキシャルスタック20から放射される第1色光は、上部方向に進行するのに対し、第2および第3エピタキシャルスタック30および40から放射される第2および第3色光は、第1エピタキシャルスタック20に向かう進行が遮断され、第1波長パスフィルタ71によって反射するか、遮断される。
第2および第3色光は、第1色光より相対的に短い波長を有する高エネルギー光であってもよい。このように、第1エピタキシャルスタック20に進入するとき、第2および第3色光は、第1エピタキシャルスタック20内で追加の発光を誘導することができる。しかし、例示的な実施形態において、第2および第3色光は、第1エピタキシャルスタック20に進入することが第1波長パスフィルタ71によって遮断される。
例示的な実施形態において、第2波長パスフィルタ73が第2エピタキシャルスタック30と第3エピタキシャルスタック40との間にさらに提供されてもよい。第2波長パスフィルタ73は、第1および第2エピタキシャルスタック20および30から放射される第1色光および第2色光を透過させながら、第1および第2色光以外の光は遮断するか、反射させる。したがって、第1および第2エピタキシャルスタック20および30から放射される第1および第2色光は、上部方向に進行するのに対し、第3エピタキシャルスタック40から放射される第3色光は、第1および第2エピタキシャルスタック20および30に向かう方向への進行が許容されず、第2波長パスフィルタ73によって反射するか、遮断される。
上記のように、第3色光は、第1および第2色光より短い波長を有する相対的に高エネルギー光であってもよい。このように、第1および第2エピタキシャルスタック20および30に進入するとき、第3色光は、第1および第2エピタキシャルスタック20および30内でさらなる発光を誘導することができる。しかし、例示的な実施形態において、第2波長パスフィルタ73は、第3色光が第1および第2エピタキシャルスタック20および30に進入するのを防止する。
第1および第2波長パスフィルタ71および73は多様な形状に形成可能であるが、互いに異なる屈折率を有する絶縁膜を交互に積層することにより形成可能である。例えば、透過する光の波長は、SiO2およびTiO2を交互に積層し、SiO2およびTiO2の積層厚さおよび回数を調節することにより決定可能である。互いに異なる屈折率を有する絶縁膜は、SiO2、TiO2、HfO2、Nb2O5、ZrO2、Ta2O5などを含むことができる。
例示的な実施形態において、第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45p、第1〜第3接着層61、63および65および第1および第2波長パスフィルタ71および73は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のうちの1つをパターニングする同一の段階で併せてパターニングされ、または代案的に、別途の段階でパターニングされてもよい。例えば、前記層は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40と実質的に同一または類似の角度に傾斜してもよい。図3は、第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45p、第1〜第3接着層61、63および65および第1および第2波長パスフィルタ71および73が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40と同じ角度にパターニングされることを示す。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45p、第1〜第3接着層61、63および65および第1および第2波長パスフィルタ71および73の傾斜角度は、第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45p、第1〜第3接着層61、63および65および第1および第2波長パスフィルタ71および73のそれぞれの材料、パターニング工程のための条件などによって、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の傾斜角度と異なって形成されてもよい。
例示的な実施形態による発光積層構造は、高効率の均一な光を提供するために、多様な構成要素をさらに用いてもよい。例えば、例示的な実施形態による発光積層構造は、出光面上で多様な凹凸を有してもよい。例えば、例示的な実施形態による発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のうちの少なくとも1つのn型半導体層の上面に形成される凹凸を有してもよい。
各エピタキシャルスタックの凹凸は、選択的に形成可能である。例えば、凹凸が第1エピタキシャルスタック20上に提供されてもよく、凹凸が第1および第3エピタキシャルスタック20および40上に提供されてもよいし、凹凸が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40上に提供されてもよい。エピタキシャルスタックそれぞれの凹凸は、エピタキシャルスタックそれぞれの発光表面に対応するn型半導体層上に提供されてもよい。
エピタキシャルスタック上に形成される凹凸は、発光効率を増加させることができ、多角形ピラミッド、半球または任意の配列体で表面粗さを有する平面のような多様な形態で提供可能である。凹凸は、多様なエッチング工程によりテクスチャリングされるか、またはパターニングされたサファイア基板を用いて形成されてもよい。
例示的な実施形態において、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40からの第1〜第3色光は、互いに異なる光度を有することができ、このような光度の差は可視性の差につながりうる。例えば、発光効率は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の出光面上に凹凸を選択的に形成することにより向上することができ、これは第1〜第3色光間の可視性の差を減少させる。赤色および/または青色に対応する色光は、緑色より低い可視性を有することができ、この場合、第1エピタキシャルスタック20および/または第3エピタキシャルスタック40は、可視性の差を減少させるためにテクスチャリングされる。特に、赤色光の場合、発光スタックのうち最も低い発光スタックから光が提供可能なため、光強度が小さく、その上面に凹凸を形成することにより光効率が増加できる。
上述した構造を有する発光積層構造は、多様な色を表現することができ、そのため、ディスプレイデバイスにおいてピクセルとして利用可能である。以下の例示的な実施形態において、ディスプレイデバイスは、上記の発光積層構造を含むものと説明される。
図4は、例示的な実施形態によるディスプレイデバイスの平面図であり、図5は、図4の部分P1を示す拡大平面図である。
図4および図5を参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイデバイス100は、テキスト、ビデオ、写真、二次元または三次元イメージなどのような任意の視覚的情報をディスプレイすることができる。
ディスプレイデバイス100は、長方形のような直線面を含む閉多角形、曲面を含む円、楕円など、直線面と曲面との組み合わせを含む半円または半楕円を含む多様な形状を有してもよい。例示的な実施形態において、ディスプレイデバイスは、実質的に長方形状を有するものと説明される。
ディスプレイデバイス100は、イメージをディスプレイするための複数のピクセル110を有する。ピクセル100のそれぞれは、イメージをディスプレイするための最小単位であり得る。各ピクセル110は、上述した構造を有する発光積層構造を含み、白色光および/または色光を放射することができる。
例示的な実施形態において、各ピクセルは、赤色光を放射する第1ピクセル110Rと、緑色光を放射する第2ピクセル110Gと、青色光を放射する第3ピクセル110Bとを含む。第1〜第3ピクセル110R、110Gおよび110Bは、前述した発光積層構造の第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40にそれぞれ相当することができる。
ピクセル110は、マトリクスに配列される。本明細書で使用される、マトリクス配列を有するピクセルは、ピクセル110が行または列に沿って一列に配列されるものであるが、またはピクセル110が、例えば、ジグザグ状に配列されるピクセル110のように、細部的に特定の変形を有しかつ、一般的に行および列に沿って配列されることを意味する。
図6は、例示的な実施形態によるディスプレイデバイスの構造図である。
図6を参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイデバイス100は、タイミングコントローラ350と、スキャンドライバ310と、データドライバ330と、配線部と、ピクセルとを含む。各ピクセルは、配線部を介してスキャンドライバ310、データドライバ330などに個別的に接続される。
タイミングコントローラ350は、外部から(例えば、イメージデータを伝送するためのシステムから)ディスプレイデバイスを駆動するために必要な多様な制御信号およびイメージデータを受信する。タイミングコントローラ350は、受信されたイメージデータを再配列し、イメージデータをデータドライバ330に伝送する。また、タイミングコントローラ350は、スキャンドライバ310およびデータドライバ330を駆動するために必要なスキャン制御信号およびデータ制御信号を生成し、生成されたスキャン制御信号およびデータ制御信号をスキャンドライバ310およびデータドライバ330に出力する。
スキャンドライバ310は、タイミングコントローラ350からスキャン制御信号を受信し、対応するスキャン信号を生成する。データドライバ330は、タイミングコントローラ350からデータ制御信号およびイメージデータを受信し、対応するデータ信号を生成する。
配線部は、複数の信号ラインを含む。配線部は、特にスキャンドライバ310とピクセルとを接続するスキャンライン130と、データドライバ330とピクセルとを接続するデータライン120とを含む。スキャンライン130は、それぞれのピクセルに接続され、これによって、それぞれのピクセルに対応するスキャンライン130は、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130B(以下、「130」と通称する)と表される。
また、配線部は、タイミングコントローラ350とスキャンドライバ310、タイミングコントローラ350とデータドライバ330、または他の構成要素の間を接続して信号を伝送するラインをさらに含む。
スキャンライン130は、スキャンドライバ310から生成されたスキャン信号をピクセルに提供する。データドライバ330で生成されたデータ信号は、データライン120に出力される。
ピクセルは、スキャンライン130およびデータライン120に接続される。ピクセルは、スキャン信号がスキャンライン130から供給されるとき、データライン120から提供されるデータ信号に応答して選択的に発光する。例えば、各フレーム区間の間、各ピクセルは、入力データ信号に対応する輝度で発光する。ブラック輝度に対応するデータ信号が供給されるピクセルは、対応するフレーム区間に光を放射しないことにより、ブラックをディスプレイすることができる。
例示的な実施形態において、ピクセルは、パッシブタイプまたはアクティブタイプで駆動可能である。ディスプレイデバイスがアクティブタイプで駆動されるとき、ディスプレイデバイスは、スキャン信号およびデータ信号に加えて第1および第2ピクセル電源が供給される。
図7は、パッシブタイプのディスプレイデバイス内の1つのピクセルの回路図である。ピクセルは、ピクセルのうちの1つ、例えば、R、GおよびBピクセルのうちの1つであってもよいし、図7は、例として第1ピクセル110Rを示す。第2および第3ピクセルは、第1ピクセルと実質的に同一の方式で駆動可能なため、第2および第3ピクセルに対する回路図は、重複を避けるために省略される。
図7を参照すれば、第1ピクセル110Rは、スキャンライン130とデータライン120との間に接続される発光素子150を含む。発光素子150は、第1エピタキシャルスタック20に相当することができる。第1エピタキシャルスタック20は、p型半導体層とn型半導体層との間に閾値電圧以上の電圧が印加されるとき、印加された電圧の大きさに対応する輝度で光を放射する。特に、第1ピクセル110Rの発光は、第1スキャンライン130Rに印加されるスキャン信号および/またはデータライン120に印加されるデータ信号の電圧を制御することにより制御可能である。
図8は、アクティブタイプのディスプレイデバイスの第1ピクセルを示す回路図である。
ディスプレイデバイスがアクティブタイプの場合、第1ピクセル110Rは、スキャン信号およびデータ信号に加えて第1および第2ピクセル電源ELVDDおよびELVSSがさらに供給されてもよい。
図8を参照すれば、第1ピクセル110Rは、発光素子150と、それに接続されるトランジスタ部とを含む。
発光素子150は、第1エピタキシャルスタック20に相当し、発光素子150のp型半導体層は、トランジスタ部を経由して第1ピクセル電源ELVDDに接続され、n型半導体層は、第2ピクセル電源ELVSSに接続される。第1ピクセル電源ELVDDおよび第2ピクセル電源ELVSSは、互いに異なる電位を有してもよい。例えば、第2ピクセル電源ELVSSは、少なくとも発光素子150の閾値電圧だけ第1ピクセル電源ELVDDより低い電位を有してもよい。これら発光素子150のそれぞれは、トランジスタ部によって制御される駆動電流に対応する輝度で発光する。
例示的な実施形態により、トランジスタ部は、第1および第2トランジスタM1およびM2と、ストレージキャパシタCstとを含む。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、ピクセルの回路構成は多様に変形可能である。
第1トランジスタM1(例えば、スイッチングトランジスタ)のソース電極は、データライン120に接続され、ドレイン電極は、第1ノードN1に接続される。また、第1トランジスタM1のゲート電極は、第1スキャンライン130Rに接続される。第1トランジスタM1をターンオン可能な電圧を有するスキャン信号が第1スキャンライン130Rからデータライン120に供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされて第1ノードN1を電気的に接続することができる。例えば、対応するフレームのデータ信号は、データライン120に供給され、よって、データ信号が第1ノードN1に伝送される。第1ノードN1に伝送されたデータ信号は、ストレージキャパシタCstに充電される。
第2トランジスタM2のソース電極は、第1ピクセル電源ELVDDに接続され、ドレイン電極は、発光素子150のn型半導体層に接続される。第2トランジスタM2のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。第2トランジスタM2は、第1ノードN1の電圧に対応して、発光素子150に供給される駆動電流の量を制御する。
ストレージキャパシタCstの1つの電極は、第1ピクセル電源ELVDDに接続され、他の1つの電極は、第1ノードN1に接続される。ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に供給されるデータ信号に対応する電圧を充電し、次のフレームのデータ信号が供給されるまで充電された電圧を保持する。
図8は、2つのトランジスタを含むトランジスタ部を示すが、しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、トランジスタ部の構造に多様な変形が適用可能である。例えば、トランジスタ部は、それぞれ多様な構造を有するより多いトランジスタ、キャパシタなどを含むことができる。
ピクセルは、本発明の概念の範囲内で多様な構造で実現できる。以下、ピクセルは、パッシブマトリクスタイプのピクセルを有するものと説明される。
図9は、例示的な実施形態によるピクセルの平面図であり、図10Aおよび図10Bは、それぞれ図9のI−I’およびII−II’線に沿った断面図である。
図9、図10Aおよび図10Bを参照すれば、例示的な実施形態によるピクセルは、複数のエピタキシャルスタックが積層される発光領域と、発光領域を取り囲む周辺領域とを含む。複数のエピタキシャルスタックは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を含むことができる。
例示的な実施形態によるピクセルは、複数のエピタキシャルスタックが積層される発光領域を有する。発光領域の少なくとも一側には、配線部を第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40に接続するためのコンタクトが提供される。コンタクトは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40に共通電圧を印加するための第1および第2共通コンタクト50GCおよび50BCと、第1エピタキシャルスタック20に発光信号を提供するための第1コンタクト20Cと、第2エピタキシャルスタック30に発光信号を提供するための第2コンタクト30Cと、第3エピタキシャルスタック40に発光信号を提供するための第3コンタクト40Cとを含む。
例示的な実施形態において、積層構造は、共通電圧が印加される第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の半導体層の極性に応じて変化可能である。以下、積層構造は、p型半導体層に共通電圧が印加されるものと説明される。特に、第1〜第3共通接触電極は、それぞれ第1〜第3p型接触電極に対応するものと説明される。
例示的な実施形態において、第1および第2共通コンタクト50GCおよび50BCおよび第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40Cは、多様な位置に提供可能である。例えば、発光積層構造が実質的に正方形状を有する場合、第1および第2共通コンタクト50GCおよび50BCおよび第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40Cは、平面図で正方形の各ダイに相当する領域に配置される。しかし、第1および第2共通コンタクト50GCおよび50BCおよび第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40Cの位置はこれに限定されず、発光積層構造の形状によって多様な変形が適用可能である。
複数のエピタキシャルスタックは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を含む。第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれに発光信号を提供するための第1〜第3発光信号ラインおよび第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれに共通電圧を提供するための共通ラインと接続される。第1〜第3発光信号ラインは、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bに相当することができ、共通ラインは、データライン120に相当することができる。したがって、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよびデータライン120は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40にそれぞれ接続される。
図9を参照すれば、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bは、第1方向に(例えば、水平方向に)延びてもよい。データライン120は、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bと交差する第2方向に(例えば、垂直方向に)延びてもよい。しかし、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよびデータライン120の延長方向はこれに限定されず、ピクセルの配列によって多様な変形が適用可能である。
データライン120および第1p型接触電極25pは、第1エピタキシャルスタック20のp型半導体層に共通電圧を同時に提供しながら、第1方向と交差する第2方向に延びてもよい。したがって、データライン120と第1p型接触電極25pは、実質的に同一の構成要素であってもよい。以下、第1p型接触電極25pは、データライン120と称され、その逆であってもよい。
第1p型接触電極25pと第1エピタキシャルスタック20との間のオーミック接触のためのオーミック電極25p’は、第1p型接触電極25pが提供される発光領域上に提供される。複数のオーミック電極25p’が提供されてもよい。オーミック電極25p’は、オーミック接触のために提供され、多様な材料を含むことができる。例えば、p型オーミック電極25p’に対応するオーミック電極25p’は、Au/Zn合金またはAu/Be合金を含むことができる。この場合、オーミック電極25p’の材料は、Ag、Al、Auなどより低い反射率を有するので、追加的な反射電極がさらに配置されてもよい。追加的な反射電極として、Ag、Auなどが使用可能であり、Ti、Ni、Cr、Taなどが隣接した構成要素への接着のためのバッファ層として配置されてもよい。この場合、バッファ層は、Ag、Auなどを含む反射電極の上部および下面に薄く蒸着される。
第1スキャンライン130Rは、第1コンタクトホールCH1を介して第1エピタキシャルスタック20に接続され、データライン120は、オーミック電極25p’を経由して接続される。第2スキャンライン130Gは、第2コンタクトホールCH2を介して第2エピタキシャルスタック30に接続され、データライン120は、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bを介して接続される。第3スキャンライン130Bは、第3コンタクトホールCH3を介して第3エピタキシャルスタック40に接続され、データライン120は、第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bを介して接続される。
接着層、接触電極、波長パスフィルタなどが基板10と第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40との間にそれぞれ提供される。以下、例示的な実施形態によるピクセルを積層順序に基づいて説明する。
例示的な実施形態により、第1エピタキシャルスタック20がその間に接着層61が介在する状態で基板10上に提供される。第1エピタキシャルスタック20は、下側から上側に順次に配置されるp型半導体層、活性層およびn型半導体層を含むことができる。
絶縁膜81が基板10に向かうように第1エピタキシャルスタック20の下面に積層される。第1エピタキシャルスタック20の下面に形成される絶縁膜81は、光を透過させるか吸収する材料を含むことができる。複数のコンタクトホールが絶縁膜81内に形成される。コンタクトホールには、第1エピタキシャルスタック20のp型半導体層と接触するオーミック電極25p’が提供される。オーミック電極25p’は、多様な材料を含むことができる。第1p型接触電極25pおよびデータライン120は、オーミック電極25p’と接触する。第1p型接触電極25p(データライン120としても機能する)は、絶縁膜81と接着層61との間に提供される。
平面図からみて、第1p型接触電極25pは、第1p型接触電極25pが第1エピタキシャルスタック20と重なるか、より具体的には、第1エピタキシャルスタック20の発光領域の大部分または全てを覆いかつ、発光領域と重なる形態で提供されてもよい。第1p型接触電極25pは、第1p型接触電極25pが第1エピタキシャルスタック20からの光を反射させることができるように、反射性材料を含むことができる。絶縁膜81も、反射特性を有するように形成され、第1エピタキシャルスタック20からの光の反射を助けることができる。例えば、絶縁膜81は、全方位反射器(omni−directional reflector:ODR)構造を有してもよい。
第1p型接触電極25pの材料は、第1エピタキシャルスタック20から放射される光に対して高い反射率を有する金属から選択され、第1エピタキシャルスタック20から放射される光の反射率を最大化する。例えば、第1エピタキシャルスタック20が赤色光を放射する場合、赤色光に対して高い反射率を有する金属、例えば、Au、Al、Agなどが第1p型接触電極25pの材料として使用可能である。Auは、第2および第3エピタキシャルスタック30および40から放射される光(例えば、緑色光および青色光)に対して高い反射率を有さず、そのため、第2および第3エピタキシャルスタック30および40から放射される光による色混合を減少させることができる。
第1n型接触電極21nは、第1エピタキシャルスタック20の上面に提供される。例示的な実施形態において、第1n型接触電極21nは、例えば、Au/Te合金またはAu/Ge合金を含む多様な金属および金属合金を含むことができる。
第1n型接触電極21nは、第1コンタクト20Cに対応する領域に提供され、導電性材料を含むことができる。
第2接着層63は、第1エピタキシャルスタック20上に提供される。第1波長パスフィルタ71、第2p型接触電極35pおよび第2エピタキシャルスタック30が第2接着層63上に順次に提供される。第2エピタキシャルスタック30は、下側から上側に順次に配置されるn型半導体層、活性層およびp型半導体層を含むことができる。
第1波長パスフィルタ71は、第1エピタキシャルスタック20の上面に提供され、第1エピタキシャルスタック20の実質的に全ての発光領域を覆う。
例示的な実施形態において、第2エピタキシャルスタック30の第1コンタクト20Cに対応する領域が除去されて、第1n型接触電極21nの上面の一部分を露出させる。また、第2エピタキシャルスタック30は、第2p型接触電極35pより小さい面積を有してもよい。第1共通コンタクト50GCに対応する領域が第2エピタキシャルスタック30から除去されて、第2p型接触電極35pの上面の一部分を露出させる。
第3接着層65は、第2エピタキシャルスタック30上に提供される。第2波長パスフィルタ73および第3p型接触電極45pは、第3接着層65上に順次に提供される。第3エピタキシャルスタック40が第3p型接触電極45p上に提供される。第3エピタキシャルスタック40は、下側から上側に順次に積層されるp型半導体層、活性層およびn型半導体層を含むことができる。
第3エピタキシャルスタック40は、第2エピタキシャルスタック30より小さい面積を有してもよい。第3エピタキシャルスタック40は、第3p型接触電極45pより小さい面積を有してもよい。第2共通コンタクト50BCに対応する領域が第3エピタキシャルスタック40から除去されて、第3p型接触電極45pの上面の一部分を露出させる。
第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の積層構造を覆う第1光学的非透過性膜83が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面および上面の一部分上に提供される。第1光学的非透過性膜83は、多様な有機/無機絶縁材料を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、第1光学的非透過性膜83は、DBRまたは黒色を有する有機ポリマー膜であってもよい。例示的な実施形態において、フローティング金属反射膜が第1光学的非透過性膜83上にさらに提供されてもよい。例示的な実施形態において、光学的非透過性膜は、互いに異なる屈折率を有する2つ以上の絶縁膜を蒸着することにより形成可能である。
第1コンタクトホールCH1が第1光学的非透過性膜83内に形成されて、第1コンタクト20C内に提供される第1n型接触電極21nの上面を露出させる。
第1スキャンライン130Rが第1光学的非透過性膜83上に提供される。第1スキャンライン130Rは、第1コンタクトホールCH1を介して第1n型接触電極21nに接続される。
第2光学的非透過性膜85が第1光学的非透過性膜83上に提供される。第2光学的非透過性膜85も、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面および上面の一部分上に提供されて、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の積層構造を覆う。第2光学的非透過性膜85は、第1光学的非透過性膜83と実質的に同一または異なる材料を含むことができる。第2光学的非透過性膜85も、DBRまたは黒色を有する有機ポリマー膜であってもよい。例示的な実施形態において、フローティング金属反射膜が第2光学的非透過性膜85上にさらに提供されてもよい。例示的な実施形態において、光学的非透過性膜は、互いに異なる屈折率を有する2つ以上の絶縁膜を蒸着することにより形成可能である。
第2および第3スキャンライン130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBが第2光学的非透過性膜85上に提供される。第2光学的非透過性膜85には、第2コンタクト30Cにおいて第2エピタキシャルスタック30の上面を露出させるための、すなわち、第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層を露出させるための第2コンタクトホールCH2と、第3コンタクト40Cにおいて第3エピタキシャルスタック40の上面を露出させるための、すなわち、第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層を露出させるための第3コンタクトホールCH3と、第1共通コンタクト50GCにおいて第1p型接触電極25pの上面および第2p型接触電極35pの上面を露出させるための第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bと、第2共通コンタクト50BCにおいて第1p型接触電極25pの上面および第3p型接触電極45pの上面を露出させるための第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bとが提供される。
第2スキャンライン130Gは、第2コンタクトホールCH2を介して第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層に接続される。第3スキャンライン130Bは、第3コンタクトホールCH3を介して第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層に接続される。データライン120は、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bおよび第1ブリッジ電極BRGを介して第2p型接触電極35pに接続される。データライン120はさらに、第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bおよび第2ブリッジ電極BRBを介して第3p型接触電極45pに接続される。
図9〜図10Bは、第2および第3スキャンライン130Gおよび130Bが第2および第3エピタキシャルスタック30および40のn型半導体層に互いに直接接触するように電気的に接続されることを示している。しかし、本発明の概念がそれに限定されるものではなく、第2および第3n型接触電極が第2および第3スキャンライン130Gおよび130Bと第2および第3エピタキシャルスタック30および40のn型半導体層との間にさらに提供されてもよい。
凹凸が、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の上面に、すなわち、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の上面に選択的に提供可能である。各凹凸は、発光領域に対応する部分にのみ提供され、または各半導体層の実質的に全体上面にわたって提供されてもよい。
例示的な実施形態において、第1および第2光学的非透過性膜83および85は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面を完全に覆うことができる。第1および第2光学的非透過性膜83および85は、第3エピタキシャルスタック40の上面の一部分を覆うことができる。したがって、第1〜第3エピタキシャルスタックから放射される光が上部方向に進行できるように、第1および第2光学的非透過性膜83および85は発光領域には提供されない。
また、例示的な実施形態において、金属系の付加的な光学的非透過性膜(metal−based additional optically non−transmissive film)が、ピクセルの側面に相当する第1および/または第2光学的非透過性膜83および85の側面上にさらに提供されてもよい。付加的な光学的非透過性膜は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40からの光がピクセルの側面を介して放射されるのを防止するために提供される、光吸収性または反射性材料を含む付加的な光遮断膜である。
例示的な実施形態において、付加的な光学的非透過性膜は、単一または多層金属として形成されてもよい。例えば、付加的な光学的非透過性膜は、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどの金属またはその合金を含む多様な材料で形成される。付加的な光学的非透過性膜は、金属またはその合金のような材料で形成される別途の層であって、第1および/または第2光学的非透過性膜83および85の側面上に提供される。
付加的な光学的非透過性膜は、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBのうちの少なくとも1つを形成する同一の工程中、同一層上で実質的に同一の材料を用いて、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBとは別途に形成されてもよい。この場合、光学的非透過性膜は、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBから電気的に絶縁される。
例示的な実施形態において、付加的な光学的非透過性膜は、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBのうちの少なくとも1つから側方向に延びる形態で提供される。この場合、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBのうちの1つから延びる光学的非透過性膜は、他の導電性構成要素に電気的に接続されなくてもよい。
上記の構造を有するピクセルは、基板10上に第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を順次に積層しパターニングして製造され、これについて、以下、図面を参照して説明する。
図11〜図21は、基板上にピクセルを製造する方法を順次に示す平面図である。図12Aおよび図12B〜図22Aおよび図22Bは、それぞれ図11〜図21におけるような対応する図面のI−I’線およびII−II’線に沿った断面図である。
図11、図12Aおよび図12Bを参照すれば、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40が基板10上に順次に形成され、第3エピタキシャルスタック40がパターニングされる。
基板10上に第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を順次に形成するために、第1エピタキシャルスタック20およびオーミック電極25p’が第1仮基板上に形成される。例示的な実施形態において、第1仮基板は、第1エピタキシャルスタック20を形成するためのGaAs基板のような半導体基板であってもよい。第1エピタキシャルスタック20は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第1仮基板上に積層することにより作製される。コンタクトホールを有する絶縁膜81が第1仮基板上に形成され、オーミック電極25p’が絶縁膜81のコンタクトホール内に形成される。
オーミック電極25p’は、第1仮基板上に絶縁膜81を形成し、フォトレジストを塗布し、フォトレジストをパターニングし、パターニングされたフォトレジスト上にオーミック電極25p’材料を蒸着した後、フォトレジストパターンをリフトオフすることにより形成される。しかし、オーミック電極25p’を形成する方法はこれに限定されない。例えば、オーミック電極25p’は、絶縁膜81を形成し、絶縁膜81をフォトリソグラフィーによりパターニングし、オーミック電極膜25p’をオーミック電極膜25p’材料で形成した後、オーミック電極膜25p’をフォトリソグラフィーによりパターニングすることにより形成される。
(データライン120としても機能する)第1p型接触電極層25pは、オーミック電極25p’がその上に形成される第1仮基板上に形成される。第1p型接触電極層25pは、反射性材料を含むことができる。第1p型接触電極層25pは、例えば、金属性材料を蒸着した後、フォトリソグラフィーを利用してパターニングすることにより形成される。
第1仮基板上に形成される第1エピタキシャルスタック20は、その間に介在する第1接着層61を経由して基板10に反転して付着する。
第1エピタキシャルスタック20が基板10上に蒸着された後、第1仮基板が除去される。第1仮基板は、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
第1仮基板の除去後、第1n型接触電極21nが第1エピタキシャルスタック20の上面に提供される。第1n型接触電極21nは、導電性材料を蒸着した後、フォトリソグラフィー工程によりパターニングすることにより形成される。
第1仮基板を除去した後、凹凸が第1エピタキシャルスタック20の上面(n型半導体層)上に形成される。凹凸は、多様なエッチング工程を利用したテクスチャリングによって形成される。例えば、凹凸は、マイクロフォト工程を利用したドライエッチング、結晶特性を利用したウェットエッチング、サンドブラスティングのような物理的方法を利用したテクスチャリング、イオンビームエッチング、ブロックコポリマーのエッチング速度の差によるテクスチャリングなどのような多様な方法で形成可能である。
第2エピタキシャルスタック30、第2p型接触電極層35pおよび第1波長パスフィルタ71が別途の第2仮基板上に形成される。
第2仮基板は、サファイア基板であってもよい。第2エピタキシャルスタック30は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第2仮基板上に形成することにより作製できる。
第2仮基板上に形成される第2エピタキシャルスタック30は、その間に介在する第2接着層63を経由して第1エピタキシャルスタック20に反転して付着する。
付着後、第2仮基板が除去される。第2仮基板は、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
第2仮基板を除去した後、凹凸が第2エピタキシャルスタック30の上面(n型半導体層)上に形成される。凹凸は、多様なエッチング工程によりテクスチャリングされるか、第2仮基板のためのパターニングされたサファイア基板を用いることにより形成されてもよい。
第3エピタキシャルスタック40、第3p型接触電極層45pおよび第2波長パスフィルタ73が別途の第3仮基板上に形成される。
第3仮基板は、サファイア基板であってもよい。第3エピタキシャルスタック40は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第3仮基板上に形成することにより作製できる。
第3仮基板上に形成される第3エピタキシャルスタック40は、その間に介在する第3接着層65を経由して第2エピタキシャルスタック30に反転して付着する。
付着後、第3仮基板が除去される。第3仮基板は、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。第3仮基板が除去された後、凹凸が第3エピタキシャルスタック40の上面(n型半導体層)上に形成される。凹凸は、多様なエッチング工程によりテクスチャリングされるか、第3仮基板のためのパターニングされたサファイア基板を用いることにより形成されてもよい。
次に、第3エピタキシャルスタック40がパターニングされる。発光領域を除いた第3エピタキシャルスタック40の一部分が除去される。特に、第1および第2コンタクト20Cおよび30Cおよび第1および第2共通コンタクト50GCおよび50BCに相当する部分が除去される。このように、第3p型接触電極45pの上面の一部分が第2共通コンタクト50BCで外部に露出する。第3エピタキシャルスタック40は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法により除去可能であり、第3p型接触電極45pは、エッチングストッパとして機能することができる。
例示的な実施形態により、第3エピタキシャルスタック40の側面が基板10の一側面に関して斜めにパターニングされ、第3エピタキシャルスタック40と基板10の一側面との間に形成された角度は、約45度〜約85度であってもよい。
しかる後、第3p型接触電極45p、第2波長パスフィルタ73および第3接着層65がパターニングされる。このように、第2エピタキシャルスタック30の上面の一部分が露出する。
第3p型接触電極45p、第2波長パスフィルタ73および第3接着層65は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法により除去可能である。
図13、図14Aおよび図14Bを参照すれば、第2エピタキシャルスタック30の一部分が除去されて、第1共通コンタクト50GCで第2p型接触電極35pの上面の一部分を外部に露出させる。第3p型接触電極45pは、エッチング中、エッチングストッパとして機能することができる。
第2エピタキシャルスタック30の側面が基板10の一側面に関して斜めにパターニングされ、第2エピタキシャルスタック30と基板10の一側面との間に形成された角度は、約45度〜約85度であってもよい。
次に、第2p型接触電極35p、第1波長パスフィルタ71および第2接着層63の一部分がエッチングされる。したがって、第1n型接触電極21nの上面は、第1コンタクト20Cで露出し、第1エピタキシャルスタック20の上面は、発光領域以外の部分で露出する。
第2エピタキシャルスタック30、第2p型接触電極35p、第1波長パスフィルタ71および第2接着層63は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法により除去可能である。
図15、図16Aおよび図16Bを参照すれば、第1エピタキシャルスタック20および絶縁膜81が発光領域を除いた領域で除去される。第1p型接触電極25pの上面が第1および第2共通コンタクト50GCおよび50BCで露出する。
第1エピタキシャルスタック20の側面が基板10の一側面に関して斜めにパターニングされ、第1エピタキシャルスタック20と基板10の一側面との間に形成された角度は、約45度〜約85度であってもよい。
説明の便宜のために、実質的に同一の角度が図面に示されているが、基板の一表面に関して第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40によって形成される角度は、実質的に同一または異なっていてもよい。第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を除いた構成要素、例えば、第1および第2p型接触電極25pおよび35p、第1および第2接着層61および63および第1および第2波長パスフィルタ71および73は、基板の一側面に対して所定の角度を有するように斜めにパターニングされる。他の例示的な実施形態により、基板の一側面に関して第1および第2p型接触電極25pおよび35p、第1および第2接着層61および63および第1および第2波長パスフィルタ71および73によって形成される角度はそれに限定されず、よって、角度は、同一の工程で併せてエッチングされる構成要素によって変化可能であり、または、各構成要素と基板の一側面との間に形成される角度が約45度〜約85度である限り、個別的に互いに異なる角度を有することができる。
図17、図18Aおよび図18Bを参照すれば、第1光学的非透過性膜83が基板10の前方側面上に形成される。次に、発光領域に相当する基板10の上面からの第1光学的非透過性膜83の除去時、第1〜第3コンタクトホールCH1、CH2およびCH3、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bおよび第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bが形成される。
蒸着後、第1光学的非透過性膜83は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法によりパターニングされる。
図19、図20Aおよび図20Bを参照すれば、第1スキャンライン130Rがパターニングされた第1光学的非透過性膜83上に形成される。第1スキャンライン130Rは、第1コンタクト20Cにおいて第1コンタクトホールCH1を介して第1n型接触電極21nに接続される。第1スキャンライン130Rは、多様な方式で形成可能である。例えば、第1スキャンライン130Rは、フォトリソグラフィーにより形成される。
次に、第2光学的非透過性膜85が基板10の前方側面上に形成される。次に、好ましくは、発光領域に相当する基板10の上面からの第1光学的非透過性膜83の除去と同時に、第2および第3コンタクトホールCH2およびCH3、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bおよび第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bが形成される。蒸着後、第2光学的非透過性膜85は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法によりパターニングされる。
図21、図22Aおよび図22Bを参照すれば、第2スキャンライン130G、第3スキャンライン130B、第1ブリッジ電極BRGおよび第2ブリッジ電極BRBがパターニングされた第2光学的非透過性膜85上に形成される。
第2スキャンライン130Gは、第2コンタクト30Cにおいて第2コンタクトホールCH2を介して第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層に接続される。第3スキャンライン130Bは、第3コンタクト40Cにおいて第3コンタクトホールCH3を介して第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層に接続される。第1ブリッジ電極BRGは、第1共通コンタクト50GCにおいて第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bを介して第1p型接触電極25pに接続される。第2ブリッジ電極BRBは、第2共通コンタクト50BCにおいて第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bを介して第1p型接触電極25pに接続される。
第2スキャンライン130G、第3スキャンライン130Bおよびブリッジ電極BRGおよびBRBは、多様な方式で、例えば、フォトリソグラフィーにより、第2光学的非透過性膜85上に形成されてもよい。
第2スキャンライン130G、第3スキャンライン130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、第2光学的非透過性膜85がその上に形成された基板10上にフォトレジストを塗布した後、フォトレジストをパターニングし、パターニングされたフォトレジスト上に第2スキャンライン130G、第3スキャンライン130Bおよびブリッジ電極の材料を蒸着した後、フォトレジストパターンをリフトオフすることにより形成される。
例示的な実施形態により、配線部の第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBを形成する順序は特に限定されず、異なる順序で形成されてもよい。さらに具体的には、第2スキャンライン130G、第3スキャンライン130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、同一の段階中、第2光学的非透過性膜85上に形成されるものと説明されるが、異なる順序で形成されてもよい。例えば、第1スキャンライン130Rおよび第2スキャンライン130Gが同一の段階で先に形成され、次いで、追加の絶縁膜およびその後に第3スキャンライン130Bが形成されてもよい。代案的に、第1スキャンライン130Rおよび第3スキャンライン130Bが同一の段階で先に形成され、次いで、追加の絶縁膜の形成およびその後に第2スキャンライン130Gの形成が後に続いてもよい。また、第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bを形成する段階のうち任意の段階で併せて形成されてもよい。
加えて、例示的な実施形態において、それぞれのエピタキシャルスタック20、30および40のコンタクトの位置は異なって形成されてもよいし、この場合、第1〜第3スキャンライン130R、130Gおよび130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBの位置も変更可能である。
例示的な実施形態において、付加的な光学的非透過性膜が、ピクセルの側面に対応する部分で、第1光学的非透過性膜83または第2光学的非透過性膜85上にさらに提供されてもよい。
上述のように、例示的な実施形態によるディスプレイデバイスにおいて、複数のエピタキシャルスタックを順次に積層した後、複数のエピタキシャルスタックで配線部を有するコンタクトを同時に形成することが可能である。
例示的な実施形態による発光積層構造は、多様な形態に変形可能である。以下の例示的な実施形態では、重複を避けるために、前述した発光積層構造との相違点が主に説明される。
図23は、例示的な実施形態による発光積層構造の断面図である。
図23を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造は、複数の順次に積層されるエピタキシャルスタック、エピタキシャルスタックの側面を覆う光学的非透過性膜、および基板10の上面に順次に配置される複数のエピタキシャルスタックを含む。
複数のエピタキシャルスタックは、第3エピタキシャルスタック40、第2エピタキシャルスタック30および第1エピタキシャルスタック20の順に基板10の上面に積層される。
基板10は、光学的透過性絶縁材料で形成される。本明細書に使用される、「光学的透過性」基板10は、全光を透過させる透明な基板を称するだけでなく、所定の波長の光のみを透過させるか、所定の波長の光の一部分のみを透過させる半透明または部分的に透明な基板などを称する。
基板10は、第3エピタキシャルスタック40がその上に成長するようにすればよい。例えば、基板10は、サファイア基板であってもよい。しかし、本発明の概念は特定タイプの基板10に限定されず、エピタキシャルスタックがその上に成長可能であり、光学的に透過性かつ絶縁性である特性を有する限り、任意タイプの基板であってもよい。基板10の材料の例は、ガラス、石英、有機ポリマー、有機/無機複合体などを含む。例示的な実施形態において、基板10は、それぞれのエピタキシャルスタックに発光信号および共通電圧を提供可能な配線部をさらに含んでもよい。このように、基板10は、印刷回路基板として、またはガラス、シリコン、石英、有機ポリマーまたは有機/無機複合体上に形成される配線部および/または駆動素子を有する複合基板として提供可能である。
各エピタキシャルスタックは、図23に示すように、基板10の後方方向に光を放射する。1つのエピタキシャルスタックから放射される光は、光路(light path)内に位置する他の1つのエピタキシャルスタックを貫通し、後方方向に進行する。この場合、後方方向は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40が積層される方向に相当することができる。
例示的な実施形態において、第1エピタキシャルスタック20は、第1色光L1を放射することができ、第2エピタキシャルスタック30は、第2色光L2を放射することができ、第3エピタキシャルスタック40は、第3色光L3を放射することができる。第1〜第3色光L1、L2およびL3は、互いに異なる色光に対応する。第1〜第3色光L1、L2およびL3は、順次に減少する波長を有する互いに異なる波長帯域の色光であってもよい。特に、第1〜第3色光L1、L2およびL3は、互いに異なる波長帯域を有してもよく、色光は、第1色光L1〜第3色光L3の順により高いエネルギーのより短い波長帯域であってもよい。例示的な実施形態において、第1色光L1は、赤色光であってもよく、第2色光L2は、緑色光であってもよいし、第3色光L3は、青色光であってもよい。しかし、本発明の概念が各エピタキシャルスタックから放射される特定の色の光に限定されるものではなく、エピタキシャルスタックは、互いに異なる色の光を放射することができる。
光学的非透過性膜80が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面上に提供される。光学的非透過性膜80は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面を実質的に完全に覆うことができる。また、例示的な実施形態において、光学的非透過性膜80は、エピタキシャルスタックの側面のみならず、残るエピタキシャルスタックの頂部(top)に位置する最上部エピタキシャルスタックの上面を覆う。特に、光学的非透過性膜80は、平面図でエピタキシャルスタックと重なる。したがって、それぞれのエピタキシャルスタックから放射される光のうち、上部方向に指向される光は、光学的非透過性膜80から反射するか、光学的非透過性膜80によって吸収され、特に、光が光学的非透過性膜80によって反射するとき、反射する光は後方方向に進行して後方方向への発光効率を向上させる。光学的非透過性膜80は、光を吸収するか、反射させることにより光の透過を遮断する限り、特に限定されない。
例示的な実施形態において、各エピタキシャルスタックの側面は、基板10の一側面に対して傾斜した形状を有する。例示的な実施形態により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一側面との間の角度は、約0度より大きく、約90度より小さい。例えば、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一側面との間の角度が第1〜第3角度θ1、θ2およびθ3であるとき、第1〜第3角度θ1、θ2およびθ3は、それぞれ約45度〜約85度の範囲内の値を有することができる。
第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面が所定の傾斜を有する場合、光学的非透過性膜80が容易に形成できる。また、例示的な実施形態において、各エピタキシャルスタックは、所定の角度にテーパされた形状を有し、これは光学的非透過性膜80による光反射効果を最大化することができる。特に、例示的な実施形態により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40から放射される光の抽出効率を向上させるために、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面の角度を容易に調節することが可能になる。
例示的な実施形態において、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のそれぞれの側面と基板10の一側面との間の角度は、実質的に互いに同一または異なっていてもよい。例えば、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面と基板10の一側面との間に形成される角度のうち、第1角度θ1、第2角度θ2および第3角度θ3は、いずれも互いに異なっていてもよく、または代案的に、第2角度θ2および第3角度θ3が実質的に互いに同一でかつ第1角度θ1とは異なっていてもよい。
例示的な実施形態による発光積層構造において、それぞれのエピタキシャルスタックに発光信号を印加するための信号ラインは独立して接続され、よって、それぞれのエピタキシャルスタックは独立して駆動可能であり、そのため、発光積層構造は、各エピタキシャルスタックから光が放射されるかによって多様な色を実現することができる。加えて、互いに異なる波長の光を放射するためのエピタキシャルスタックは、互いの上に垂直に重なり、そのため、狭い面積内に形成できる。また、エピタキシャルスタックの側面が傾斜するので、十分な厚さを有する非透過性膜を容易に形成することができ、非透過性膜は、特定のピクセルから放射される光が隣接したピクセルに影響する現象、または隣接したピクセルから放射される光と色が混合される現象を防止することができる。
図24は、例示的な実施形態による配線部を含む発光積層構造の断面図である。図24では、図23に示す各エピタキシャルスタックおよび絶縁膜の傾斜した形状は省略される。
図24を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造において、第3エピタキシャルスタック40が基板10上に提供され、第2エピタキシャルスタック30がそれらの間に介在する第2接着層63を経由して第3エピタキシャルスタック40上に提供され、第1エピタキシャルスタック20がそれらの間に介在する第1接着層61を経由して第2エピタキシャルスタック30上に提供される。
第1および第2接着層61および63は、非導電性材料および光学的透過性材料を含むことができる。例えば、光学用透明接着剤(optically clear adhesive)が第1および第2接着層61および63のために使用できる。第1および第2接着層61および63を形成するための材料は、光学的に透明で各エピタキシャルスタックを安定的に付着させることができる限り、特に限定されない。
第3エピタキシャルスタック40は、下側から上側に順次に配置されるn型半導体層41、活性層43およびp型半導体層45を含む。第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層41、活性層43およびp型半導体層45は、青色光を放射する半導体材料を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第3エピタキシャルスタック40は、青色以外の色の光を放射することができる。第3p型接触電極45pが第3エピタキシャルスタック40のp型半導体層45の上部に提供される。
第2エピタキシャルスタック30は、下側から上側に順次に配置されるp型半導体層35、活性層33およびn型半導体層31を含む。第2エピタキシャルスタック30のp型半導体層35、活性層33およびn型半導体層31は、緑色光を放射する半導体材料を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第2エピタキシャルスタック30は、緑色以外の色の光を放射することができる。第2p型接触電極35pが第2エピタキシャルスタック30のp型半導体層35の下に提供される。
第1エピタキシャルスタック20は、下側から上側に順次に配置されるn型半導体層21、活性層23およびp型半導体層25を含む。第1エピタキシャルスタック20のn型半導体層21、活性層23およびp型半導体層25は、赤色光を放射する半導体材料を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1エピタキシャルスタック20は、赤色以外の色の光を放射することができる。第1p型接触電極25pが第1エピタキシャルスタック20のp型半導体層25の上部に提供される。
例示的な実施形態において、共通ラインが第3p型接触電極45p、第2p型接触電極35pおよび第1p型接触電極25pに接続される。共通ラインは、共通電圧が印加されるラインであってもよい。また、発光信号ラインは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41にそれぞれ接続される。例示的な実施形態において、共通電圧SCが共通ラインを介して第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45pに印加され、発光信号が発光信号ラインを介して第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41に印加されて、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の発光を制御する。この場合、発光信号は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40にそれぞれ対応する第1〜第3発光信号SR、SGおよびSBを含む。例示的な実施形態において、第1発光信号SRは、赤色光に対応する信号であってもよく、第2発光信号SGは、緑色光に対応する信号であってもよいし、第3発光信号SBは、青色光に対応する信号であってもよい。
例示的な実施形態により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40は、それぞれのエピタキシャルスタックに印加される発光信号によって駆動される。
上記の例示的な実施形態において、共通電圧が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のp型半導体層25、35および45に印加されるものと説明され、発光信号が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40のn型半導体層21、31および41に印加されるものと説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。
例示的な実施形態による発光積層構造は、互いに離隔した互いに異なる平面上で互いに異なる色光を実現するよりは、互いに異なる色光の部分が重なった領域上に提供されるように、色を実現することができる。したがって、例示的な実施形態による発光積層構造は、有利には、発光素子の小型化および集積化を提供することができる。また、例示的な実施形態により、複数の発光素子の代わりに1つの発光積層構造のみが発光積層構造に装着されるので、製造方法が非常に単純化される。
発光積層構造は、多様な色を表現できる発光素子であり、そのため、ディスプレイデバイスにおいてピクセルとして利用可能である。以下、ディスプレイデバイスにおいてピクセルとして利用可能な発光積層構造を説明する。
図25は、例示的な実施形態による発光積層構造の平面図であり、図26は、図25のIII−III’線に沿った断面図である。
図25および図26を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造は、複数のエピタキシャルスタックが積層される発光領域と、発光領域を取り囲む周辺領域とを含む。複数のエピタキシャルスタックは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を含む。
発光領域の少なくとも一側には、配線部を第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40に接続するためのコンタクトが提供される。コンタクトは、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40に共通電圧を印加するための共通コンタクト50Cと、第1エピタキシャルスタック20に発光信号を提供するための第1コンタクト20Cと、第2エピタキシャルスタック30に発光信号を提供するための第2コンタクト30Cと、第3エピタキシャルスタック40に発光信号を提供するための第3コンタクト40Cとを含む。
例示的な実施形態において、発光積層構造が平面図で実質的に正方形状を有する場合、共通コンタクト50Cおよび第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40Cは、正方形の各角に相当する領域に配置される。しかし、共通コンタクト50Cおよび第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40Cの位置はこれに限定されず、発光積層構造の形状によって多様な変形が適用可能である。
第1コンタクト20Cには、第1n型接触電極21nを介して第1エピタキシャルスタック20に電気的に接続される第1パッド20pが提供される。第2コンタクト30Cには、第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層に電気的に接続される第2パッド30pが提供される。第3コンタクト40Cには、第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層に電気的に接続される第3パッド40pが提供される。
共通コンタクト50Cには共通パッド50pが提供される。共通パッド50pは、第1〜第3p型接触電極25p、35pおよび45pを介して第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40にそれぞれ電気的に接続される。
共通コンタクト50Cには、第1p型接触電極25pと重なる位置でオーミック電極25p’が提供される。オーミック電極25p’は、第1エピタキシャルスタック20のp型半導体層と第1p型接触電極25pとを電気的に接続するために提供され、多様な形態で多様な位置に提供可能である。例えば、オーミック電極25p’が共通コンタクト50Cに提供されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、オーミック電極25p’は、発光領域に提供されてもよい。
オーミック電極25p’は、実質的にドーナツ形状であってもよい。オーミック電極25p’は、オーミック接触のために提供され、多様な材料を含むことができる。例示的な実施形態において、p型オーミック電極に対応するオーミック電極25p’は、Au/Zn合金またはAu/Be合金を含むことができる。この場合、オーミック電極25p’の材料は、Ag、Al、Auなどより反射率が低いため、追加的な反射電極がさらに配置されてもよい。追加的な反射電極として、Ag、Auなどが使用され、Ti、Ni、Cr、Taなどが隣接した構成要素への接着のための金属接着層として配置される。この場合、金属接着層は、Ag、Auなどを含む反射電極の上部および下面に薄く蒸着される。
接着層、接触電極、波長パスフィルタなどが基板10と第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40との間にそれぞれ提供される。
図26を参照すれば、第3〜第1エピタキシャルスタック40、30および20が基板10上に順次に提供される。
第3p型接触電極45pが第3エピタキシャルスタック40上に提供される。具体的には、第3エピタキシャルスタック40のp型半導体層と接触する第3p型接触電極45pが提供される。第3p型接触電極45pは、例えば、透明導電性酸化物(TCO)のような透明導電性材料を含むことができる。
例示的な実施形態において、第2波長パスフィルタ73が第3p型接触電極45p上に提供される。第2波長パスフィルタ73は、高純度および高効率の色光を提供するように構成され、発光積層構造において選択的に利用可能である。第2波長パスフィルタ73は、相対的に短い波長を有する光がより長い波長を有する光を放射するエピタキシャルスタックに向かって進行することを遮断するように構成される。
例示的な実施形態において、第2波長パスフィルタ73は、第2エピタキシャルスタック30から放射される第2色光を透過させることができ、第2色光と異なる光は遮断するか、反射させることができる。したがって、第2エピタキシャルスタック30から放射される第2色光は、上側から下側に向かう方向に進行することができ、第3エピタキシャルスタック40から放射される第3色光は、第2エピタキシャルスタック30に向かって進行することが遮断され、第2波長パスフィルタ73によって反射するか、遮断される。
第2エピタキシャルスタック30は、その間に介在する第2接着層63を経由して、第3p型接触電極45pが形成される第3エピタキシャルスタック40上に提供される。
第2p型接触電極35pは、第2エピタキシャルスタック30の下に、すなわち、第2エピタキシャルスタック30と第2接着層63との間に提供される。
第1波長パスフィルタ71は、第2エピタキシャルスタック30上に提供される。第1波長パスフィルタ71は、比較的短い波長を有する光がより長い波長を有する光を放射するエピタキシャルスタックに向かって進行することを遮断するように構成され、後述のように、第1波長パスフィルタ71は、第1エピタキシャルスタック20から放射される第1色光を透過させながら、第1色光以外の光を遮断するか、反射させることができる。したがって、第1エピタキシャルスタック20から放射される第1色光は、上側から下側に向かう方向に進行することができ、第2エピタキシャルスタック30から放射される第2色光は、第1エピタキシャルスタック20に向かって進行することが遮断され、第1波長パスフィルタ71によって反射するか、遮断される。
第1エピタキシャルスタック20は、その間に介在する第2接着層63を経由して、第2p型接触電極35pが形成される第2エピタキシャルスタック30上に提供される。
n型半導体層、活性層およびp型半導体層の一部分が除去されて、第1エピタキシャルスタック20上にメサ(mesa)を形成する。メサが形成されない非メサ領域は、半導体層の一部分(特に、n型半導体層および活性層の一部分)が除去されるときに除去されて、n型半導体層の上面を露出させることができる。メサ領域は、一般的に発光領域と重なり、非メサ領域は、一般的に周辺領域と重なり、特にコンタクトと重なってもよい。
第1n型接触電極21nが露出したn型半導体層の上面に提供される。第1p型接触電極25pは、その間に介在するオーミック電極25p’および第1光学的非透過性膜83を経由して、メサを有するp型半導体層の上部に提供される。
第1光学的非透過性膜83は、第1エピタキシャルスタック20の上面を覆い、オーミック電極25p’が提供される部分でコンタクトホールを有する。オーミック電極25p’は、共通コンタクト50Cが提供される領域に対応するように提供され、多様な形状、例えば、実質的にドーナツ形状に提供される。
第1p型接触電極25pは、第1光学的非透過性膜83上に提供される。平面図からみて、第1p型接触電極25pは、全体発光領域を覆いかつ、第1p型接触電極25pが発光領域と重なる形態で提供される。第1p型接触電極25pは、反射性材料を含み、第1エピタキシャルスタック20からの光を下方向に反射させることができる。Ag、Al、Auなどのような多様な反射性金属が第1p型接触電極25pを形成するための反射性材料として使用できる。必要な場合、Ti、Ni、Cr、Taなどが隣接した構成要素との接着のための接着層として配置される。
例示的な実施形態により、第1p型接触電極25pは、第1エピタキシャルスタック20の赤色光の波長帯域で高い反射率を有する材料から選択される。例えば、第1p型接触電極25pは、赤色光の波長帯域で高い反射率を有するAuを含むことができ、この場合、Auは、下部から漏れる青色光を吸収して不要な色干渉を最小化することができる。
第1光学的非透過性膜83も、反射特性を有するように形成され、第1エピタキシャルスタック20からの光の反射を助けることができる。例えば、第1光学的非透過性膜83は、全方位反射器(omni−directional reflector:ODR)構造を有してもよい。
第2光学的非透過性膜85は、第1p型接触電極25pが提供される、第1光学的非透過性膜83上に提供される。第2光学的非透過性膜85は、第1エピタキシャルスタック20の上面および第2光学的非透過性膜85の下の各構成要素の側面を覆う。第2光学的非透過性膜85は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の側面から放射される光と隣接した発光構造から放射される光との混合を防止するために、光を吸収するか、反射させることにより光の放射を遮断する材料を含むことができる。第2光学的非透過性膜85は、第1光学的非透過性膜83と実質的に同一または異なる材料を含むことができる。第2光学的非透過性膜85も、DBRまたは黒色を有する有機ポリマー膜であってもよい。例示的な実施形態において、フローティング金属反射膜が第2光学的非透過性膜85上にさらに提供されてもよい。例示的な実施形態において、光学的非透過性膜は、互いに異なる屈折率を有する2つ以上の絶縁膜を蒸着することにより形成可能である。
第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pおよび共通パッド50pは、第2光学的非透過性膜85上に提供される。第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pおよび共通パッド50pは、第1〜第3スキャンラインおよびデータラインにそれぞれ接続される。
第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pおよび共通パッド50pは、単層または多層金属で形成される。例えば、第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pおよび共通パッド50pは、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどまたはその合金のような多様な材料で形成可能である。
第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pおよび共通パッド50pのそれぞれは、第1〜第4コンタクトホールCH1、CH2、CH3およびCH4および第1コンタクトホールCH1’のような、その下に提供されるホールを介してそれぞれの対応する構成要素に接続される。
共通パッド50pは、第1コンタクトホールCH1’を介して第1p型接触電極25pに接続され、第1コンタクトホールCH1を介して第2および第3p型接触電極35pおよび45pに接続される。第1パッド20pは、第2コンタクトホールCH2を介して第1エピタキシャルスタック20のn型半導体層に接続される。第2パッド30pは、第3コンタクトホールCH3を介して第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層に接続される。第3パッド40pは、第4コンタクトホールCH4を介して第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層に接続される。
上記の発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40から光を放射することにより下方向に光を放射することができる。第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pおよび共通パッド50pは、それぞれ第1〜第3スキャンラインおよびデータラインに接続され、よって、別途の駆動信号が第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pを介して第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40に印加され、共通電圧が共通パッド50pを介して印加される。この方式により、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40からの光の放射が独立して制御可能である。
図27、図29、図31および図33は、例示的な実施形態による、エピタキシャルスタックを製造する方法を示す平面図であり、図28、図30Aおよび図30B、図32Aおよび図32Bおよび図34は、例示的な実施形態により、それぞれ図27、図29、図31および図33におけるIII−III’線に沿った断面図である。
図27および図28を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造は、基板10上に形成される第3エピタキシャルスタック40を含む。第3p型接触電極45pおよび第2波長パスフィルタ73が第3エピタキシャルスタック40上に形成される。
次に、第2エピタキシャルスタック30が第4仮基板上に形成される。第4仮基板は、第2エピタキシャルスタック30がその上に形成可能な半導体基板であってもよい。第4仮基板は、形成しようとする半導体層に応じて異なって設定可能である。第2エピタキシャルスタック30は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第4仮基板上に形成することにより作製できる。第2p型接触電極35pは、第2エピタキシャルスタック30の上面に形成される。
第4仮基板上に形成された第2エピタキシャルスタック30は、第2接着層63が形成された第3エピタキシャルスタック40上に反転して接着され、その後、第4仮基板は除去される。第4仮基板は、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
次に、第1エピタキシャルスタック20が第2エピタキシャルスタック30上に形成される。第1エピタキシャルスタック20は、第5仮基板上に形成され、第5仮基板は、第1エピタキシャルスタック20がその上に形成可能な半導体基板であってもよい。第5仮基板は、形成しようとする半導体層に応じて異なって設定可能である。第1エピタキシャルスタック20は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第5仮基板上に形成することにより作製される。
第5仮基板上に形成された第1エピタキシャルスタック20は、第1接着層61が形成された第2エピタキシャルスタック30上に反転して接着され、その後、第5仮基板は除去される。第5仮基板は、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
次に、第1エピタキシャルスタック20の活性層、p型半導体層の一部分、および必要な場合、n型半導体層の一部分が除去されてメサ構造を形成する。メサ構造を形成することにより、第1エピタキシャルスタック20のn型半導体層の上面が露出する。
第1n型接触電極21nがn型半導体層の露出した上面に形成され、第1光学的非透過性膜83が第1n型接触電極21n上に形成される。コンタクトホールが第1光学的非透過性膜83上に提供されて第1エピタキシャルスタック20の上面の一部分を露出させ、オーミック電極25p’がコンタクトホール内に形成される。
例示的な実施形態において、メサ構造のような構成要素は、第2エピタキシャルスタック30上への第1エピタキシャルスタック20の転写(transfer)後、第1エピタキシャルスタック20、第1n型接触電極21n、オーミック電極25p’などの上に形成されるものと説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例示的な実施形態により、第1n型接触電極21n、オーミック電極25p’などは、第1仮基板上の第1エピタキシャルスタック20上に、または別途の付加的な仮基板を用いてパターニングされた第1エピタキシャルスタック20を第2エピタキシャルスタック30上に転写することにより先に形成される。
図29、図30Aおよび図30Bを参照すれば、第1p型接触電極25pが、第1光学的非透過性膜83などが形成された第1エピタキシャルスタック20上に形成される。第1p型接触電極25pは、反射性材料を含むことができ、発光領域を覆うように形成される。第1p型接触電極25pは、前方側面上に反射性導電物質を形成した後、フォトリソグラフィーなどを利用してパターニングすることにより形成される。
第1p型接触電極25pが形成された後、第1エピタキシャルスタック20、第1接着層61および第1波長パスフィルタ71の一部分が、発光領域、共通コンタクト50C、第2コンタクト30Cおよび第3コンタクト40C以外の非発光領域に対応する領域から除去されて、第1〜第4コンタクトホールCH1、CH2、CH3およびCH4を形成する。このように、第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層の上面が第2コンタクト30Cで露出する。
この場合、第1エピタキシャルスタック20、第1接着層61および第1波長パスフィルタ71は、フォトリソグラフィーを利用したドライエッチングまたはウェットエッチングによってパターニングされる。第1エピタキシャルスタック20、第1接着層61および第1波長パスフィルタ71の側面は、基板10の一表面に対して斜めにパターニングされる。具体的には、第1エピタキシャルスタック20と基板10の一側面との間に形成される角度は、約45度〜約85度であってもよい。
図31、図32Aおよび図32Bを参照すれば、発光領域以外の非発光領域に対応する領域の1つである共通コンタクト50Cの第1コンタクトホールCH1内で、共通コンタクト50C、第2コンタクト30C、第3コンタクト40Cおよび第2エピタキシャルスタック30の上面の一部分が除去されて、第2p型接触電極35pの上面の一部分を露出させる。この場合、第2エピタキシャルスタック30の側面が基板10の上面に関して斜めにパターニングされ、第2エピタキシャルスタック30と基板10の上面との間に形成された角度は、約45度〜約85度であってもよい。
しかる後、第2p型接触電極35p、第2接着層63および第2波長パスフィルタ73の一部分がさらに除去されて、第3p型接触電極45pの上面を露出させる。また、第3コンタクト40Cの第4コンタクトホールCH4内で、第2p型接触電極35p、第2接着層63、第2波長パスフィルタ73および第3エピタキシャルスタック40の一部分が除去されて、第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層の上面を露出させる。第3エピタキシャルスタック40は、発光領域を除いた領域から付加的に除去される。
第3エピタキシャルスタック40、第2接着層63、第2波長パスフィルタ73および第3p型接触電極45pの側面が基板10の上面に対して斜めにパターニングされる。具体的には、第3エピタキシャルスタック40と基板10の上面との間に形成される角度は、約45度〜約85度であってもよい。
次に、第2光学的非透過性膜85は、コンタクトホールなどが形成された基板10上に形成される。第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を含む他の構成要素は傾斜しているので、第2光学的非透過性膜85は、傾斜した側面に沿って十分な厚さに形成される。一般的に、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40を含む他の構成要素が垂直またはほぼ垂直な側面を有すると、第2光学的非透過性膜85を十分な厚さに形成しにくいことがある。第2光学的非透過性膜85も、DBRまたは黒色を有する有機ポリマー膜であってもよい。例示的な実施形態において、フローティング金属反射膜が第1光学的非透過性膜83上にさらに提供されてもよい。例示的な実施形態において、光学的非透過性膜は、互いに異なる屈折率を有する2つ以上の絶縁膜を蒸着することにより形成可能である。
第2光学的非透過性膜85は、基板10の前方側面上に形成された後にパターニングされて、いくつかの領域で下部にある構成要素を露出させる。したがって、第2光学的非透過性膜85は、共通コンタクト50Cにおいて第1p型接触電極25pの上面を部分的に露出させる第1コンタクトホールCH1’と、第2および第3n型接触電極の上面を露出させる第1コンタクトホールCH1と、第1コンタクト20Cにおいて第1n型接触電極21nの上面を露出させる第2コンタクトホールCH2と、第2コンタクト30Cにおいて第2エピタキシャルスタック30のn型半導体層の上面を露出させる第3コンタクトホールCH3と、第3コンタクト40Cにおいて第3エピタキシャルスタック40のn型半導体層の上面を露出させる第4コンタクトホールCH4と、を有する。
図33および図34を参照すれば、その後、共通パッド50pおよび第1〜第3パッド20P、30Pおよび40Pは、第1〜第4コンタクトホールCH1、CH2、CH3およびCH4が形成された共通コンタクト50C内に、そして第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40C内に形成される。
例示的な実施形態により、凹凸が第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40の下面に選択的に提供可能である。各凹凸は、発光領域に対応する一部分にのみ提供される。
また、例示的な実施形態により、付加的な光学的非透過性膜が発光積層構造の側面上にさらに提供されてもよい。
発光積層構造の側面上に光学的非透過性膜を提供することにより、特定の発光積層構造から放射される光が隣接した発光積層構造に影響する現象、または隣接した発光積層構造から放射される光と色が混合される現象を防止することができる。
上述のように、共通電圧および発光信号が共通コンタクト50Cおよび第1〜第3コンタクト20C、30Cおよび40Cにそれぞれ印加されるので、第1〜第3エピタキシャルスタック20、30および40で光を放射するか否かが独立して制御可能であり、その結果、各エピタキシャルスタックからの光の放射を利用して多様な色が実現可能である。
図35は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の概略平面図である。図36は、例示的な実施形態による、ディスプレイ用LEDピクセルの概略断面図である。
図35および図36を参照すれば、ディスプレイ装置201は、回路基板251と、複数のピクセル200とを含む。各ピクセル200は、基板221と、基板221上に配置される第1サブピクセルR、第2サブピクセルGおよび第3サブピクセルBとを含むことができる。他の例示的な実施形態において、基板221は省略可能である。
回路基板251は、パッシブ回路またはアクティブ回路を有することができる。例えば、パッシブ回路は、データラインおよびスキャンラインを含むことができる。例えば、アクティブ回路は、トランジスタおよび/またはキャパシタを含むことができる。回路基板251は、その表面上に位置する、またはその内部に位置する回路を有することができる。回路基板251は、例えば、ガラス基板、サファイア基板、Si基板、またはGe基板を含むことができる。
基板221は、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBを支持することができる。基板221が省略される場合、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBは、回路基板251によって支持されてもよい。基板210は、複数のピクセル200の上部で連続的に形成され、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBを回路基板251に電気的に接続することができる。基板221は、例えば、GaAs基板であってもよいが、これに限定されるものではない。
第1サブピクセルRは、第1LEDスタック223を含み、第2サブピクセルGは、第2LEDスタック233を含み、第3サブピクセルBは、第3LEDスタック243を含む。第1サブピクセルRは、第1LEDスタック223から光が放射されるように構成され、第2サブピクセルGは、第2LEDスタック233から光が放射されるように構成され、第3サブピクセルBは、第3LEDスタック243から光が放射されるように構成される。第1〜第3LEDスタック223、233および243は、互いに独立して駆動可能である。
第1LEDスタック223、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243は、互いに重なるように垂直方向に積層される。第2LEDスタック233は、第1LEDスタック223の部分的な領域上に配置される。第2LEDスタック233は、第1LEDスタック223上で一側に向かって配置される。第3LEDスタック243は、第2LEDスタック233の部分的な領域上に配置される。第3LEDスタック243は、第2LEDスタック233上で一側に向かって配置される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第3LEDスタック243は、第2LEDスタック233の左側に向かって配置されてもよい。
第1LEDスタック223内で発生する光Rは、第2LEDスタック233によって覆われない領域から放射され、第2LEDスタック233内で発生する光Gは、第3LEDスタック243によって覆われない領域から放射される。具体的には、第1LEDスタック223内で発生する光は、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243を貫通せずに外部に放射され、第2LEDスタック233内で発生する光は、第3LEDスタック243を貫通せずに外部に放射される。
また、光Rが第1LEDスタック223から放射される領域の面積、光Gが第2LEDスタック233から放射される領域の面積および第3LEDスタック243の領域の面積は、互いに異なっていてもよく、第1〜第3LEDスタック223、233および243のそれぞれから放射される光の光度は、これらの面積を調節することにより調節可能である。
しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではない。第1LEDスタック223内で発生する光は、第2LEDスタック233を貫通するか、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243を貫通して外部に放射される。第2LEDスタック233内で発生する光は、第3LEDスタック243を貫通して外部に放射される。
第1LEDスタック223、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243のそれぞれは、第1導電型半導体層(例えば、n型半導体層)と、第2導電型半導体層(例えば、p型半導体層)と、その間に介在する活性層とを含む。活性層は、特に、多重量子井戸構造を有してもよい。第1〜第3LEDスタック223、233および243は、互いに異なる活性層を含むことができ、そのため、互いに異なる波長の光を放射することができる。例えば、第1LEDスタック223は、赤色光を放射する無機LEDであってもよく、第2LEDスタック233は、緑色光を放射する無機LEDであってもよいし、第3LEDスタック243は、青色光を放射する無機LEDであってもよい。このために、第1LEDスタック223は、AlGaInP系井戸層を含むことができ、第2LEDスタック233は、AlGaInP系またはAlGaInN系井戸層を含むことができ、第3LEDスタック243は、AlGaInN系井戸層を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1LEDスタック223、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243から放射される光の順序は変更可能である。例えば、第1LEDスタック223は、赤色、緑色および青色光のうちのいずれか1つを放射することができ、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243は、それぞれ赤色、緑色および青色光のうちの互いに異なる光を放射することができる。
また、分布ブラッグ反射器が基板221と第1LEDスタック223との間に配置され、第1LEDスタック223内で発生する光が基板221によって吸収されて消失するのを防止することができる。例えば、分布ブラッグ反射器は、AlAs系半導体層およびAlGaAs系半導体層を交互に積層することにより形成可能である。
第3LEDスタック243および第2LEDスタック233は、傾斜した側面を有することができる。傾斜した側面は、LEDスタック233および243の側面上に形成される絶縁層またはコネクタのようなインターコネクションラインのステップカバレッジ(step coverage)を増加させることにより、ディスプレイ装置の信頼性を向上させることができる。第1LEDスタック223も、傾斜した側面を有することができる。本明細書で使用されるコネクタは、層のような2つの要素を電気的におよび/または機械的に接続する役割を果たす、スルーホール、ビア、ワイヤ、ライン、導電性材料などを含む、任意タイプの構造であってもよい。
図37Aおよび図37Bは、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の概略回路図である。
図37Aを参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイ装置は、アクティブマトリクス方式で駆動可能である。このために、回路基板は、アクティブ回路を含むことができる。
例えば、例示的な実施形態による駆動回路は、2つ以上のトランジスタ、例えば、トランジスタTr1およびTr2と、キャパシタとを含むことができる。電源が選択ラインVrow1〜Vrow3に接続され、データ電圧がデータラインVdata1〜Vdata3に印加されるとき、電圧が対応するLEDに印加される。また、対応するキャパシタには、データラインVdata1〜Vdata3の値に基づいて電荷が充電される。トランジスタTr2がターンオンされた状態がキャパシタの充電された電圧によって保持可能であり、よって、キャパシタの電圧は、ラインVrow1への電源供給が遮断されても保持されて、LED(LED1〜LED3)に印加される。また、LED(LED1〜LED3)に流れる電流は、データラインVdata1〜Vdata3の値に基づいて変更可能である。電流は、電流供給源Vddを介して常に供給され、そのため、連続的な発光が可能になる。
トランジスタTr1およびTr2およびキャパシタは、回路基板251内に形成される。LED(LED1〜LED3)は、単一ピクセル内に積層された第1〜第3LEDスタック223、233および243にそれぞれ対応することができる。第1〜第3LEDスタック223、233および243のアノードは、トランジスタTr2に接続され、そのカソードは、接地可能である。図37Aに示すように、第1〜第3LEDスタック223、233および243のカソードは、共通に接続され、接地される。
図37Aがアクティブマトリクス駆動のための回路図を示すが、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、他の回路が使用可能である。また、LED(LED1〜LED3)のアノードは、互いに異なるトランジスタ(例えば、トランジスタTr2)に接続されるものと説明され、カソードは、接地されるものと説明されるが、いくつかの例示的な実施形態により、第1〜第3LEDスタック223、233および243のアノードは、共通に接続され、カソードが互いに異なるトランジスタに接続されてもよい。
図37Bは、パッシブマトリクス駆動のための概略回路図である。
回路基板251は、データライン(例えば、Vdata1、Vdata2、Vdata3など)と、スキャンライン(例えば、Vscan1−1、Vscan1−2、Vscan1−3、Vscan2−1など)とを含むことができる。第1〜第3サブピクセルR、GおよびBのそれぞれは、データラインおよびスキャンラインに接続される。第1〜第3サブピクセルR、GおよびBのアノードは、互いに異なるスキャンライン(例えば、Vscan1−1、Vscan1−2およびVscan1−3)に接続され、そのカソードは、データラインVdata1に共通に接続される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBのアノードは、データラインに共通に接続され、そのカソードは、互いに異なるスキャンラインに接続される。
例示的な実施形態により、第1〜第3LEDスタック223、233および243のそれぞれは、パルス幅変調方法を利用して、または電流強度を変更することにより駆動可能で、各サブピクセルの明るさが調節可能である。また、明るさは、第1〜第3LEDスタック223、233および243のそれぞれの面積および光R、GおよびBが第1〜第3LEDスタック223、233および243のそれぞれから放射される領域の面積を変更することにより調節可能である。例えば、低い可視性を有する光を放射するLEDスタック、例えば、第1LEDスタック223の面積は、第2LEDスタック233の面積または第3LEDスタック243の面積より大きくて、同一の電流密度下でより高い光度を有する光を放射することができる。同時に、第2LEDスタック233の面積が第3LEDスタック243の面積より大きいため、第2LEDスタック233は、同一の電流密度下で第3LEDスタック243よりも高い光度を有する光を放射することができる。このように、光出力は、第1〜第3LEDスタック223、233および243のそれぞれの面積を調節することにより、第1LEDスタック223、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243から放射される光の可視性を考慮して制御可能である。
図38Aおよび図38Bは、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の1つのピクセル領域の拡大平面図および拡大底面図であり、図39A、図39B、図39Cおよび図39Dは、それぞれ図38AのA−A、B−B、C−CおよびD−D鎖線に沿った概略断面図である。
ディスプレイ装置のピクセルは、回路基板(例えば、図35の回路基板251)上に配置され、基板221と、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBとを含む。基板221は、複数のピクセルにわたって連続的であってもよい。以下、単一ピクセルについてより詳細に説明する。
図38A、図38B、図39A、図39B、図39Cおよび図39Dを参照すれば、ピクセルは、基板221と、分布ブラッグ反射器222と、絶縁層225と、貫通ビア227a、227bおよび227cと、第1LEDスタック223と、第2LEDスタック233と、第3LEDスタック243と、第1−1オーミック電極229aと、第1−2オーミック電極229bと、第2−1オーミック電極239と、第2−2オーミック電極235と、第3−1オーミック電極249と、第3−2オーミック電極245と、第1ボンディング層253と、第2ボンディング層255と、上部絶縁層261と、コネクタ271、272および273と、下部絶縁層275と、電極パッド277a、277b、277cおよび277dとを含む。
第1〜第3サブピクセルR、GおよびBは、LEDスタック223、233および243およびオーミック電極をそれぞれ含むことができる。同時に、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBのアノードは、電極パッド277a、277bおよび277cにそれぞれ電気的に接続され、そのカソードは、電極パッド277dに電気的に接続される。そのため、第1〜第3サブピクセルR、GおよびBは、互いに独立して駆動可能である。
基板221は、第1〜第3LEDスタック223、233および243を支持する。基板221は、AlGaInP系半導体層を成長させることができる成長基板(growth substrate)、例えば、GaAs基板を含むことができる。特に、基板221は、半導体基板であってもよく、n型導電性を示すことができる。
第1LEDスタック223は、第1導電型半導体層223aおよび第2導電型半導体層223bを含み、第2LEDスタック233は、第1導電型半導体層233aおよび第2導電型半導体層233bを含む。第3LEDスタック243は、第1導電型半導体層243aおよび第2導電型半導体層243bを含む。活性層が第1導電型半導体層223a、233aおよび243aのそれぞれと第2導電型半導体層223b、233bおよび243bのそれぞれとの間に介在してもよい。
例示的な実施形態によれば、第1導電型半導体層223a、233aおよび243aのそれぞれは、n型半導体層であってもよく、第2導電型半導体層223b、233bおよび243bのそれぞれは、p型半導体層であってもよい。表面テクスチャリング(surface texturing)による粗面化された表面(または凹凸)が第1導電型半導体層223a、233aおよび243aのそれぞれの上面に形成される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1導電型半導体層および第2導電型半導体層の半導体タイプは反対であってもよい。
第1LEDスタック223は、回路基板251に近接して配置され、第2LEDスタック233は、第1LEDスタック223上に位置し、第3LEDスタック243は、第2LEDスタック233上に位置する。第2LEDスタック233が第1LEDスタック223の一部の領域上に配置され、第1LEDスタック223は、第2LEDスタック233と部分的に重なる。第3LEDスタック243が第2LEDスタック233の一部の領域上に配置され、第2LEDスタック233は、第3LEDスタック243と部分的に重なる。そのため、第1LEDスタック223で発生する光は、第2および第3LEDスタック233および243を貫通せずに外部に放射される。また、第2LEDスタック233で発生する光は、第3LEDスタック243を貫通せずに外部に放射される。
第1LEDスタック223、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243の材料は、図36を参照して説明されたものと実質的に同一であり、よって、その繰り返しの説明は重複を避けるために省略される。
第1LEDスタック223は、傾斜した側面を有することができる。本明細書に使用される、「傾斜した側面」は、第1LEDスタック223の上面または下面に垂直でなく、特に、第1LEDスタック223の側面と下面との間に約90度未満の傾斜角を形成する表面を指すことができる。第2LEDスタック233および第3LEDスタック243も、傾斜した側面を含むことができる。特に、第2LEDスタック233の側面は、第2LEDスタック233の下面に対して90度未満の傾斜角を有することができ、第3LEDスタック243の側面も、第3LEDスタック243の下面に対して90度未満の傾斜角を有することができる。
図39Aは、第1〜第3LEDスタック223、233および243が全て傾斜した側面を有することを示すが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、第1〜第3LEDスタック223、233および243のうちの少なくとも1つは、傾斜した側面を有さなくてもよい。また、いくつかの例示的な実施形態により、第1LEDスタック223、第2LEDスタック233または第3LED243の側面の一部分のみが傾斜してもよい。
分布ブラッグ反射器222が基板221と第1LEDスタック223との間に介在する。分布ブラッグ反射器222は、基板221上に成長する半導体層で形成される。例えば、分布ブラッグ反射器222は、AlAs層およびAlGaAs層を交互に積層することにより形成可能である。分布ブラッグ反射器222は、基板221と第1LEDスタック223の第1導電型半導体層223aとを電気的に接続する半導体層であってもよい。分布ブラッグ反射器222も、傾斜した側面を有することができるが、これに限定されるものではない。
基板221を貫通する貫通ビア227a、227bおよび227cが形成される。貫通ビア227a、227bおよび227cはさらに、第1LEDスタック223を貫通してもよい。貫通ビア227a、227bおよび227cは、導電性ペーストでまたはメッキにより形成される。貫通ビア227a、227bおよび227cは、一定の幅を有するものとして示されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。貫通ビア227a、227bおよび227cの幅は、水平または垂直方向に沿って変化可能である。例えば、貫通ビア227a、227bおよび227cの幅は、基板221の頂部から底まで減少することができる。
絶縁層225は、貫通ビア227a、227bおよび227cと基板221および第1LEDスタック223を貫通するスルーホールの内壁の間に配置され、貫通ビア227a、227bおよび227cが基板221および第1LEDスタック223に短絡するのを防止する。
第1−1オーミック電極229aは、第1LEDスタック223の第1導電型半導体層223aとオーミック接触する。第1−1オーミック電極229aは、例えば、Au−Te合金またはAu−Ge合金で形成される。
第1−1オーミック電極229aを形成するために、第2導電型半導体層223bおよび活性層が部分的に除去され、第1導電型半導体層223aが露出してもよい。第1−1オーミック電極229aは、第2LEDスタック233が配置される領域から離れて配置される。また、第1−1オーミック電極229aは、パッド領域および延長部を含むことができ、コネクタ271は、図38Aに示すように、パッド領域に接続される。
第1−2オーミック電極229bは、第1LEDスタック223の第2導電型半導体層223bとオーミック接触する。電流拡散のために、第1−2オーミック電極229bは、図38Aに示すように、第1−1オーミック電極229aを部分的に取り囲むように形成される。しかし、第1−2オーミック電極229bは、必ずしも延長部を有するように形成されるわけではない。第1−2オーミック電極229bは、例えば、Au−Zn合金、Au−Be合金などで形成されてもよい。また、第1−2オーミック電極229bは、単一層で形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、多重層で形成されてもよい。
第1−2オーミック電極229bは、貫通ビア227aに接続され、よって、貫通ビア227aは、第2導電型半導体層223bに電気的に接続される。
第2−1オーミック電極239は、第2LEDスタック233の第1導電型半導体層233aとオーミック接触する。第2−1オーミック電極239も、パッド領域および延長部を含むことができる。コネクタ271は、図38Aに示すように、第2−1オーミック電極239を第1−1オーミック電極229aに電気的に接続することができる。第2−1オーミック電極239は、第3LEDスタック243が配置される領域から離れて配置される。
第2−2オーミック電極235は、第2LEDスタック233の第2導電型半導体層233bとオーミック接触する。第2−2オーミック電極235は、反射層235aおよびバリア層235bを含むことができる。反射層235aは、第2LEDスタック233で発生する光を反射させて第2LEDスタック233の光効率を向上させることができる。バリア層235bは、反射層235aを保護することができ、コネクタ272が連結される連結パッドとして機能することができる。第2−2オーミック電極235は、例えば、金属層で形成されてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、第2−2オーミック電極235は、導電性酸化物半導体層のような透明導電性層で形成される。
第3−1オーミック電極249は、第3LEDスタック243の第1導電型半導体層243aとオーミック接触する。第3−1オーミック電極249も、パッド領域および延長部を含むことができる。コネクタ271は、図38Aに示すように、第3−1オーミック電極249を第1−1オーミック電極229aに接続することができる。
第3−2オーミック電極245は、第3LEDスタック243の第2導電型半導体層243bとオーミック接触する。第3−2オーミック電極245は、反射層245aおよびバリア層245bを含むことができる。反射層245aは、第3LEDスタック243で発生する光を反射させて第3LEDスタック243の光効率を向上させることができる。バリア層245bは、反射層245aを保護することができ、コネクタ273が連結される連結パッドとして機能することができる。第3−2オーミック電極245は、例えば、金属層で形成されてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、第3−2オーミック電極245は、導電性酸化物半導体層のような透明導電性層で形成される。
第1−2オーミック電極229b、第2−2オーミック電極235および第3−2オーミック電極245は、電流拡散を助けるために、LEDスタックのp型半導体層とそれぞれオーミック接触可能である。第1−1オーミック電極229a、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249は、電流拡散を助けるために、LEDスタックのn型半導体層とそれぞれオーミック接触可能である。
第1ボンディング層253は、第2LEDスタック233を第1LEDスタック223に結合する。第2−2オーミック電極235は、第1ボンディング層253と接触可能である。第1ボンディング層253は、光透過性であるか、光不透過性であってもよい。第1ボンディング層253は、有機材料層または無機材料層で形成される。有機材料層は、例えば、SU8、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリイミド、パリレン、ベンゾシクロブテン(BCB)などを含むことができ、無機材料層は、例えば、Al2O3、SiO2、SiNxなどを含むことができる。有機材料層は、高真空および高圧でボンディングされる。無機材料層は、例えば、化学機械研磨工程により表面−平坦化され、その後、表面エネルギーがプラズマなどを用いて制御され、無機材料層は、表面エネルギーを用いて高真空でボンディングされる。第1ボンディング層253はさらに、スピンオンガラス方法により形成可能であり、AuSnのような金属ボンディング層として形成可能である。金属ボンディング層が採用される場合、第1LEDスタック223および金属ボンディング層の電気的な絶縁のための絶縁層が第1LEDスタック223上に配置される。また、第1LEDスタック223で発生する光が第2LEDスタック233に入射するのを防止するために、反射層が第1ボンディング層253と第1LEDスタック223との間に追加されてもよい。
第1ボンディング層253も、傾斜した側面を有することができる。特に、第1ボンディング層253は、第1LEDスタック223の上面に対して約90度未満の傾斜角を有することができる。第1ボンディング層253の傾斜角が第2LEDスタック233の傾斜角と実質的に同一であってもよいが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、第1ボンディング層253の傾斜角は、第2LEDスタック233の傾斜角と異なっていてもよい。例示的な実施形態において、第2LEDスタック233の傾斜角は、第1ボンディング層253の傾斜角より大きく、よって、第2LEDスタック233の側面および/または第1ボンディング層253の側面上に形成されるコネクタ271、272および273または絶縁層261のステップカバレッジを向上させることができる。もう1つの例示的な実施形態において、第2LEDスタック233の傾斜角は、第1ボンディング層253の傾斜角より小さく、よって、第2LEDスタック233の発光面積を増加させることができる。
第2ボンディング層255は、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243を結合させる。第2ボンディング層255は、第2LEDスタック233と第3−2オーミック電極245との間に配置され、第2LEDスタック233および第3−2オーミック電極245をボンディングすることができる。第2ボンディング層255はさらに、ボンディング材料で形成される。また、絶縁層および/または反射層が第2LEDスタック233と第2ボンディング層255との間に追加されてもよい。
第2ボンディング層255も、傾斜した側面を有することができる。特に、第2ボンディング層255は、第2LEDスタック233の上面に対して約90度未満の傾斜角を有することができる。第2ボンディング層255の傾斜角が第3LEDスタック243の傾斜角と実質的に同一であってもよいが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、第2ボンディング層255の傾斜角は、第3LEDスタック243の傾斜角と異なっていてもよい。例示的な実施形態において、第3LEDスタック243の傾斜角は、第2ボンディング層255の傾斜角より大きく、よって、第3LEDスタック243の側面および/または第2ボンディング層255の側面上に形成されるコネクタ271および273または絶縁層261のステップカバレッジを向上させることができる。もう1つの例示的な実施形態において、第3LEDスタック243の傾斜角は、第2ボンディング層255の傾斜角より小さく、よって、第3LEDスタック243の発光面積を増加させることができる。
第1ボンディング層253および第2ボンディング層255が光透過性材料で形成されるとき、そして第2−2オーミック電極235および第3−2オーミック電極245が透明酸化物層で形成されるとき、第1LEDスタック223で発生する光の一部分は、第1ボンディング層253および第2−2オーミック電極235を貫通してもよく、第2LEDスタック233に入射した後、第2LEDスタック233を介して外部に放射される。また、第1LEDスタック223で発生する光の一部分は、第2ボンディング層255および第3−2オーミック電極245を貫通してもよく、第3LEDスタック243に入射した後、外部に放射される。また、第2LEDスタック233で発生する光の一部分は、第2ボンディング層255および第3−2オーミック電極245を貫通してもよく、第3LEDスタック243に入射した後、外部に放射される。
この場合、第1LEDスタック223で発生する光が第2LEDスタック233を貫通する間に第2LEDスタック233に吸収されるのを防止する必要がある。このために、第1LEDスタック223で発生する光は、第2LEDスタック233のバンドギャップエネルギーより小さいエネルギーを有しなければならず、そのため、第1LEDスタック223で発生する光の波長は、第2LEDスタック233で発生する光の波長より長くてよい。
また、第2LEDスタック233で発生する光が第3LEDスタック243を貫通する間に第3LEDスタック243によって吸収されるのを防止するために、第2LEDスタック233で発生する光は、第3LEDスタック243で発生する光より長い波長を有してもよい。
一方、第1ボンディング層253および第2ボンディング層255が光に対して不透過性の場合、反射層が第1LEDスタック223と第1ボンディング層253との間および第2LEDスタック233と第2ボンディング層255との間にそれぞれ介在し、第1LEDスタック223で発生して第1ボンディング層253に入射する光、および第2LEDスタック233で発生して第2ボンディング層255に入射する光を反射させることができる。反射する光は、それぞれ第1LEDスタック223および第2LEDスタック233を介して外部に放射される。
上部絶縁層261は、第1〜第3LEDスタック223、233および243を実質的に覆うことができる。上部絶縁層261は、特に、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243のそれぞれの傾斜した側面を覆うことができ、また、第1LEDスタック223の側面を覆うことができる。
上部絶縁層261は、第1〜第3貫通ビア227a、227bおよび227cを露出させる開口部を有してもよく、また、第2LEDスタック233の第1導電型半導体層233a、第3LEDスタック243の第1導電型半導体層243a、第2−2オーミック電極235および第3−2オーミック電極245を露出させる開口部を有してもよい。
上部絶縁層261は、具体的に限定されるものではないが、絶縁材料層であってもよいし、例えば、シリコン酸化物またはシリコン窒化物で形成される。上部絶縁層261は、化学気相蒸着手法を利用して形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、スパッタリング手法を利用して形成されてもよい。特に、第1ボンディング層253(または第2ボンディング層255)の傾斜角が第2LEDスタック233(または第3LEDスタック243)の傾斜角より大きいとき、ステップカバレッジは、スパッタリング手法を利用することにより向上することができる。
コネクタ271は、第1−1オーミック電極229a、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249を互いに電気的に接続する。コネクタ271は、上部絶縁層261上に形成され、第3LEDスタック243の第2導電型半導体層243b、第2LEDスタック233の第2導電型半導体層233bおよび第1LEDスタック223の第2導電型半導体層223bから絶縁される。
コネクタ271は、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249と実質的に同一の材料で形成され、そのため、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249とともに形成される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、コネクタ271は、第2−1オーミック電極239または第3−1オーミック電極249と異なる導電性層で形成されてもよく、そのため、第2−1オーミック電極239および/または第3−1オーミック電極249を形成するための工程とは別個の工程で形成される。
図39Aに示すように、コネクタ271は、第2および第3LEDスタック233および243および第1および第2ボンディング層253および255の傾斜した側面上に形成される。第2および第3LEDスタック233および243および第1および第2ボンディング層253および255が傾斜した側面を有するので、コネクタ271の断線の可能性は、第2および第3LEDスタック233および243および第1および第2ボンディング層253および255が垂直な側面を有する場合と比較するとき、減少するか防止され、そのため、ピクセルの信頼性が向上できる。
コネクタ272は、第2−2オーミック電極235、例えば、バリア層235b、および第2貫通ビア227bを電気的に接続することができる。コネクタ273は、第3−2オーミック電極245、例えば、バリア層245b、および第3貫通ビア227cを電気的に接続する。コネクタ272は、上部絶縁層261によって第1LEDスタック223から絶縁される。コネクタ273も、上部絶縁層261によって第2LEDスタック233および第1LEDスタック223から絶縁される。
図39Cに示すように、コネクタ272は、第1ボンディング層253の傾斜した側面上に形成され、よって、コネクタ272の断線の発生は、第1ボンディング層253が垂直な側面を有するときと比較して防止できる。また、図39Dに示すように、コネクタ273は、第2ボンディング層255、第2LEDスタック233および第1ボンディング層253の側面上に形成され、第2ボンディング層255、第2LEDスタック233および第1ボンディング層253は、傾斜した側面を有してもよいし、よって、コネクタ273の断線の発生が防止できる。
コネクタ272および273は、同一の工程で併せて形成される。コネクタ272および273はさらに、コネクタ271とともに形成される。また、コネクタ272および273は、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249とともに、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249の材料と実質的に同一の材料で形成される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、コネクタ272および273は、第2−1オーミック電極239または第3−1オーミック電極249と異なる導電性層で形成されてもよく、そのため、第2−1オーミック電極239および/または第3−1オーミック電極249を形成するための工程とは別個の工程で形成される。
下部絶縁層275は、基板221の下面を覆う。下部絶縁層275は、基板221の下で第1〜第3貫通ビア227a、227bおよび227cを露出させる開口部を有してもよく、また、基板221の下面を露出させる開口部を有してもよい。
電極パッド277a、277b、277cおよび277dは、基板221の下に配置される。電極パッド277a、277bおよび277cは、下部絶縁層275の開口部を介して貫通ビア227a、227bおよび227cにそれぞれ接続され、電極パッド277dは、基板221に接続される。
電極パッド277a、277bおよび277cは、各ピクセルに配置され、各ピクセルの第1〜第3LEDスタック223、233および243に電気的に接続される。電極パッド277dは、各ピクセルに配置される。しかし、基板221が複数のピクセルにわたって連続的に配置されるので、電極パッド277dは、各ピクセルに配置される必要がない。
電極パッド277a、277b、277cおよび277dを回路基板251にボンディングすることにより、例示的な実施形態によるディスプレイ装置が提供可能である。
以下、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を製造する方法を説明する。
図40A〜図47Bは、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を製造する方法を概略的に示す平面図および断面図である。各断面図は、対応する平面図のE−E線に沿ったものである。
図40Aおよび図40Bを参照すれば、第1LEDスタック223が基板221上に成長する。基板221は、例えば、GaAs基板であってもよい。第1LEDスタック223は、AlGaInP系半導体層で形成され、第1導電型半導体層223aと、活性層と、第2導電型半導体層223bとを含む。第1LEDスタック223が成長する前に、分布ブラッグ反射器222が基板221上に先に形成されてもよい。分布ブラッグ反射器222は、例えば、交互するAlAsおよびAlGaAs層の積層構造を有してもよい。
次に、溝がフォトリソグラフィーおよびエッチング工程を利用して基板221および第1LEDスタック223上に形成される。溝は、基板221を貫通してもよく、または、図示のように、基板221の厚さより小さい高さを有するように形成される。
次に、各溝の側壁を覆う絶縁層225が形成され、溝を満たす貫通ビア227a、227bおよび227cが形成される。例えば、各溝の側壁を覆う絶縁層225が形成された後、貫通ビア227a、227b、227cは、メッキ手法を利用して溝を導電性層で充填するか、または溝を導電性ペーストで充填することにより、そして第1LEDスタック223の上面に残留する導電性材料層および絶縁層を、化学機械的研磨手法などを利用して除去することにより形成される。
図41Aおよび図41Bを参照すれば、第2LEDスタック233および第2−2オーミック電極235が第1ボンディング層253を介して第1LEDスタック223にボンディングされる。
第2LEDスタック233は、第2基板上に成長し、第2−2オーミック電極235は、第2LEDスタック233上に形成される。第2LEDスタック233は、AlGaInP系半導体層またはAlGaInN系半導体層で形成され、第1導電型半導体層233aと、活性層と、第2導電型半導体層233bとを含むことができる。第2基板は、AlGaInP系半導体層を成長させることができる基板、例えば、GaAs基板、またはAlGaInN系半導体層を成長させることができる基板、例えば、サファイア基板であってもよい。Al、GaおよびInの組成比は、第2LEDスタック233が緑色光を放射できるように設定可能である。第2−2オーミック電極235は、第2導電型半導体層233b、例えば、p型半導体層とオーミック接触する。第2−2オーミック電極235は、第2LEDスタック233で発生する光を反射させるための反射層235aと、バリア層235bとを含むことができる。
第2−2オーミック電極235は、第1LEDスタック223に向かうように配置され、第1ボンディング層253によって第1LEDスタック223にボンディングされる。次に、第2基板が化学的エッチング手法またはレーザリフトオフ手法を利用して第2LEDスタック233から除去され、第1導電型半導体層233aが露出する。表面テクスチャリングによって粗面化された表面が、露出した第1導電型半導体層233a上に形成されてもよい。
例示的な実施形態により、第1ボンディング層253が形成される前に、絶縁層および反射層が第1LEDスタック223上に追加されてもよい。
図42Aおよび図42Bを参照すれば、第3LEDスタック243および第3−2オーミック電極245が第2ボンディング層255を介して第2LEDスタック233にボンディングされる。
まず、第3LEDスタック243が第3基板上に成長し、第3−2オーミック電極245が第3LEDスタック243上に形成される。第3LEDスタック243は、AlGaInN系半導体層で形成され、第1導電型半導体層243aと、活性層と、第2導電型半導体層243bとを含むことができる。第3基板は、窒化ガリウム系半導体層を成長させることができる基板であり、第1基板221とは異なる。AlGaInNの組成比は、第3LEDスタック243が青色光を放射できるように設定可能である。第3−2オーミック電極245は、第2導電型半導体層243b、例えば、p型半導体層とオーミック接触する。第3−2オーミック電極245は、第3LEDスタック243で発生する光を反射させるための反射層245aと、バリア層245bとを含むことができる。
第3−2オーミック電極245は、第2LEDスタック233に向かうように配置され、第2ボンディング層255によって第2LEDスタック233にボンディングされる。次に、第3基板が化学的リフトオフ手法またはレーザリフトオフ手法を利用して第3LEDスタック243から除去され、第1導電型半導体層243aが露出する。表面テクスチャリングによって粗面化された表面が、露出した第1導電型半導体層243a上に形成されてもよい。
例示的な実施形態により、第2ボンディング層255が形成される前に、絶縁層および反射層が第2LEDスタック233上に追加されてもよい。
図43Aおよび図43Bを参照すれば、各ピクセル領域において、第3LEDスタック243をパターニングすることにより、第3サブピクセルBの領域を除いて第3LEDスタック243が除去される。また、第3サブピクセルBの領域において、湾入部(indented part)が第3LEDスタック243内に形成され、バリア層245bは、湾入部内で露出してもよい。第3LEDスタック243は、図43Bに示すように、傾斜した側面を有するように形成される。例えば、傾斜した側面を有するフォトレジストパターンがフォトレジストのリフロー工程を利用して形成され、第3LEDスタック243が傾斜した側面を有するフォトレジストパターンを用いてエッチングされ、よって、傾斜した側面を有する第3LEDスタック243が形成される。
次に、第3サブピクセルBの領域以外の領域において、第3−2オーミック電極245および第2ボンディング層255が除去され、第2LEDスタック233が露出する。第3−2オーミック電極245および第2ボンディング層255も、傾斜した側面を有するように形成される。特に、第2ボンディング層255の側面の傾斜角が第3LEDスタック243の側面の傾斜角と実質的に同一であってもよいが、これに限定されるものではない。第3−2オーミック電極245は、第3サブピクセルBの領域の近くに制限される。
一方、各ピクセル領域において、第2LEDスタック233は、第2LEDスタック233をパターニングすることにより、各ピクセルの第2サブピクセルGの領域を除いた領域から除去される。第2サブピクセルGの領域の第2LEDスタック233は、第3LEDスタック243と部分的に重なる。図43Bに示すように、第2LEDスタック233も、傾斜した側面を有するようにパターニングされる。
第2LEDスタック233をパターニングすることにより、第2−2オーミック電極235が露出する。第2LEDスタック233は、湾入部を含むことができ、第2−2オーミック電極235、例えば、バリア層235bが湾入部内で露出してもよい。
次に、第2−2オーミック電極235および第1ボンディング層253が除去され、第1LEDスタック223が露出する。第2−2オーミック電極235および第1ボンディング層253も、傾斜した側面を有するようにパターニングされる。特に、第1ボンディング層253の側面の傾斜角が第2LEDスタック233の側面の傾斜角と実質的に同一であってもよいが、これに限定されるものではない。第2−2オーミック電極235は、第2サブピクセルGの領域の近くに制限される。加えて、第1〜第3貫通ビア227a、227bおよび227cは、第1LEDスタック223が露出するときにともに露出してもよい。
一方、各ピクセル領域において、第1LEDスタック223の第2導電型半導体層223bをパターニングすることにより、第1導電型半導体層223aが露出する。第1導電型半導体層223aは、図43Aに示すように、実質的に延伸された形状を有するように露出してもよいが、これに限定されるものではない。
また、ピクセル領域が、第1LEDスタック223をパターニングすることにより分離できる。したがって、第1サブピクセルRの領域が画定される。ここで、分布ブラッグ反射器222も分割可能である。図43Bに示すように、第1LEDスタック223は、傾斜した側面を有するようにパターニングされ、分布ブラッグ反射器222も、傾斜した側面を有することができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、分布ブラッグ反射器222は、分割されずに複数のピクセルにわたって連続的であってもよい。また、第1LEDスタック223は、実質的に垂直な側面を有することができる。また、第1導電型半導体層223aは、ピクセル領域に分割される代わりに複数のピクセルにわたって連続的であってもよい。
図44Aおよび図44Bを参照すれば、第1−1オーミック電極229aおよび第1−2オーミック電極229bが第1LEDスタック223上に形成される。第1−1オーミック電極229aは、露出した第1導電型半導体層223a上で、例えば、Au−Te合金、Au−Ge合金などで形成される。第1−2オーミック電極229bは、第2導電型半導体層223b上で、例えば、Au−Be合金、Au−Zn合金などで形成される。第1−2オーミック電極229bが先に形成され、第1−1オーミック電極229aが形成されるか、第1−2オーミック電極229bが形成される前に、第1−1オーミック電極229aが形成されてもよい。第1−2オーミック電極229bは、第1貫通ビア227aに接続される。第1−1オーミック電極229aは、パッド領域および延長部を含むことができ、延長部は、パッド領域から第1貫通ビア227aに向かって延びてもよい。
加えて、電流拡散のために、第1−2オーミック電極229bが第1−1オーミック電極229aを少なくとも部分的に取り囲むように配置される。第1−1オーミック電極229aおよび第1−2オーミック電極229bは、図示のように、延びた長さを有するように形成されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、第1−1オーミック電極229aおよび第1−2オーミック電極229bは、実質的に円形の形状を有するように形成されてもよい。
図45Aおよび図45Bを参照すれば、第1〜第3LEDスタック223、233および243を覆う上部絶縁層261が形成される。上部絶縁層261は、第1−1オーミック電極229aおよび第1−2オーミック電極229bを覆うことができる。上部絶縁層261はさらに、第1〜第3LEDスタック223、233および243の側面を覆うことができ、分布ブラッグ反射器222の側面を覆うことができる。上部絶縁層261は、化学気相蒸着手法を利用して形成される。いくつかの例示的な実施形態により、上部絶縁層261は、スパッタリング手法を利用して形成されてもよい。
上部絶縁層261は、第1−1オーミック電極229aを露出させる開口部261aと、バリア層235bおよび245bを露出させる開口部261bおよび261cと、第2および第3貫通ビア227bおよび227cを露出させる開口部261dおよび261eと、第2LEDスタック233の第1導電型半導体層233aおよび第3LEDスタック243の第1導電型半導体層243aを露出させる開口部261fおよび261gとを含むことができる。開口部261a〜261は、フォトリソグラフィーおよびエッチング手法を利用して形成される。
図46Aおよび図46Bを参照すれば、第2−1オーミック電極239、第3−1オーミック電極249およびコネクタ271、272および273が形成される。第2−1オーミック電極239は、開口部261f内に形成され、第1導電型半導体層233aとオーミック接触する。第3−1オーミック電極249は、開口部261g内に形成され、第1導電型半導体層243aとオーミック接触する。
コネクタ271は、第2−1オーミック電極239および第3−1オーミック電極249を第1−1オーミック電極229aに電気的に接続する。例えば、コネクタ271は、開口部261aによって露出する第1−1オーミック電極229aに接続される。コネクタ271は、上部絶縁層261上に形成され、第2導電型半導体層223b、233bおよび243bから絶縁される。
コネクタ272は、第2−2オーミック電極235を第2貫通ビア227bに電気的に接続し、コネクタ273は、第3−2オーミック電極245を第3貫通ビア227cに電気的に接続する。コネクタ272および273も、上部絶縁層261上に配置され、第1〜第3LEDスタック223、233および243に対する短絡を防止する。
コネクタ271、272および273は、第1および第2ボンディング層253および255、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243の傾斜した側面上に形成され、そのため、低いステップカバレージによる断線(disconnection)を防止することができる。
第2−1オーミック電極239、第3−1オーミック電極249およびコネクタ271、272および273は、同一の工程で実質的に同一の材料でともに形成される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、コネクタ271、272および273は、互いに異なる工程で互いに異なる材料で形成されてもよい。
次に、図47Aおよび図47Bを参照すれば、下部絶縁層275が基板221の下に形成される。下部絶縁層275は、第1〜第3貫通ビア227a、227bおよび227cを露出させる開口部と、基板221の下面を露出させる開口部とを有してもよい。
電極パッド277a、277b、277cおよび277dは、下部絶縁層275上に形成される。電極パッド277a、277bおよび277cは、第1〜第3貫通ビア227a、227bおよび227cにそれぞれ接続され、電極パッド277dは、基板221に接続される。
したがって、電極パッド277aは、第1貫通ビア227aを介して第1LEDスタック223の第2導電型半導体層223bに電気的に接続され、電極パッド277bは、第2貫通ビア227bを介して第2LEDスタック233の第2導電型半導体層233bに電気的に接続され、電極パッド277cは、第3貫通ビア227cを介して第3LEDスタック243の第2導電型半導体層243bに電気的に接続される。第1〜第3LEDスタック223、233および243の第1導電型半導体層223a、233aおよび243aは、共通に電極パッド277dに電気的に接続される。
基板221の電極パッド277a、277b、277cおよび277dが図35の回路基板251にボンディングされ、例示的な実施形態によるディスプレイ装置が提供される。回路基板251は、アクティブ回路またはパッシブ回路を含むことができ、よって、ディスプレイ装置は、アクティブマトリクス駆動方式またはパッシブマトリクス駆動方式で駆動可能である。
図48は、他の例示的な実施形態による、ディスプレイ用LEDピクセルの概略断面図である。
図48を参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイ装置のLEDピクセル202は、第2LEDスタック233が第1LEDスタック223の大部分の領域を覆い、第3LEDスタック243が第2LEDスタック233の大部分の領域を覆うことを除けば、図36のディスプレイ装置のLEDピクセル200と実質的に類似している。そのため、第1サブピクセルRで発生する光は、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243を実質的に貫通して外部に放射される。また、第2LEDスタック233で発生する光は、第3LEDスタック243を実質的に貫通して外部に放射される。
第1LEDスタック223は、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243と比較して狭いバンドギャップを有する活性層を含むことができ、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243から放射される光より比較的長い波長を有する光を放射することができる。第2LEDスタック233は、第3LEDスタック243と比較して狭いバンドギャップを有する活性層を含むことができ、第3LEDスタック243から放射される光より比較的長い波長を有する光を放射することができる。
図49は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の1つのピクセルの拡大平面図であり、図50Aおよび図50Bは、それぞれ図49のG−GおよびH−H線に沿った断面図である。
図49、図50Aおよび図50Bを参照すれば、例示的な実施形態によるピクセルは、第2LEDスタック233が第1LEDスタック223の大部分の領域を覆い、第3LEDスタック243が第2LEDスタック233の大部分の領域を覆うことを除けば、図38、図39A、図39Bおよび図39Cを参照して説明したピクセルと実質的に類似している。第1〜第3貫通ビア227a、227bおよび227cは、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243の外部に配置される。
第1LEDスタック223の上面は、図示のように、貫通ビア227a、227bおよび227cを露出させるが、いくつかの例示的な実施形態により、貫通ビア227a、227bおよび227cは省略可能である。
第1−1オーミック電極229aの一部分と第2−1オーミック電極239の一部分が第3LEDスタック243の下に配置される。このために、第1−1オーミック電極229aは、第2LEDスタック233が第1LEDスタック223にボンディングされる前に形成されてもよいし、第2−1オーミック電極239はさらに、第3LEDスタック243が第2LEDスタック233にボンディングされる前に形成されてもよい。
第1LEDスタック223で発生する光は、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243を実質的に貫通して外部に放射される。第2LEDスタック233で発生する光は、第3LEDスタック243を実質的に貫通して外部に放射される。そのため、第1ボンディング層253および第2ボンディング層255は、光透過性材料で形成され、第2−2オーミック電極235および第3−2オーミック電極245は、透明導電性層で形成される。
湾入部が第3LEDスタック243内に形成されて第3−2オーミック電極245を露出させ、湾入部が第3LEDスタック243および第2LEDスタック233内に連続的に形成されて第2−2オーミック電極235を露出させる。第2−2オーミック電極235および第3−2オーミック電極245は、コネクタ272および273を介して第2貫通ビア227bおよび第3貫通ビア227cにそれぞれ電気的に接続される。
また、湾入部が第3LEDスタック243内に形成されるので、第2LEDスタック233の第1導電型半導体層233a上に形成される第2−1オーミック電極239が露出してもよい。また、湾入部が第3LEDスタック243および第2LEDスタック233内に連続的に形成されるので、第1LEDスタック223の第1導電型半導体層223a上に形成される第1−1オーミック電極229aが露出してもよい。コネクタ271は、第1−1オーミック電極229aおよび第2−1オーミック電極239を第3−1オーミック電極249に接続することができる。第3−1オーミック電極249は、コネクタ271とともに形成され、第1−1オーミック電極229aおよび第2−1オーミック電極239のそれぞれのパッド領域に接続される。
第1−1オーミック電極229aの一部分および第2−1オーミック電極239の一部分は、第3LEDスタック243の下に配置されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。第3LEDスタック243の下に配置される第1−1オーミック電極229aの一部分および第2−1オーミック電極239の一部分は省略可能である。また、第2−1オーミック電極239は省略可能であり、コネクタ271は、第1導電型半導体層233aとオーミック接触可能である。
前述した例示的な実施形態のように、第3LEDスタック243、第2ボンディング層255、第2LEDスタック233および第1ボンディング層253は、傾斜した側面を含み、コネクタ271および273は、傾斜した側面上に形成され、コネクタ272は、第1ボンディング層253の傾斜した側面上に形成される。
例示的な実施形態によれば、複数のピクセルがウエハボンディングを利用してウエハレベルで形成され、そのため、LEDを個別的に実装する段階が省かれる。
また、貫通ビア227a、227bおよび227cが基板221内に形成され、電流経路として用いられるので、基板221を除去する必要がない。そのため、第1LEDスタック223を成長させるために用いられる成長基板は、第1LEDスタック223から除去されずに基板221として使用可能である。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、基板221は、第1LEDスタック223から除去可能であり、第1LEDスタック223は、ボンディング層を用いて回路基板251にボンディングされる。コネクタ271、272および273は、回路基板251に直接接続される。このために、第1LEDスタック223およびボンディング層は、傾斜した側面を有するように形成される。
また、第1LEDスタック223、第2LEDスタック233および第3LEDスタック243は、垂直方向に積層され、よって、第1〜第3LEDスタック223、233および243と第1および第2ボンディング層253および255が垂直な側面を有する場合、コネクタ271、272および273を垂直な側面上に強固に形成しにくいことがある。例示的な実施形態により、第1〜第3LEDスタック223、233および243の側面のうち、コネクタ271、272および273のような配線がその上に形成される側面と第1および第2ボンディング層253および255は傾斜して、配線が強固に形成される。そのため、ディスプレイ装置の信頼性を向上させることができる。
図51は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の概略平面図である。
図51を参照すれば、ディスプレイ装置は、回路基板401と、複数の発光デバイス400とを含む。
回路基板401は、パッシブマトリクス駆動またはアクティブマトリクス駆動のための回路を含むことができる。1つの例示的な実施例において、回路基板401は、その内部にインターコネクションラインおよび抵抗を含むことができる。他の例示的な実施形態において、回路基板401は、インターコネクションライン、トランジスタ、およびキャパシタを含むことができる。回路基板401はさらに、その内部に配置される回路が外部構成要素に電気的に接続できるように、その上面にパッドを有することができる。
複数の発光デバイス400が回路基板401上に配列される。各発光デバイス400は、1つのピクセルを構成することができる。発光デバイス400は、回路基板401に電気的に接続される電極パッド481a、481b、481cおよび481dを有する。発光デバイス400はさらに、その上面に基板441を含むことができる。発光デバイス400が互いに離隔するため、発光デバイス400の上面に配置される基板441も、互いに離隔する。
発光デバイス400の構成を、図52A、図52Bおよび図52Cを参照して詳細に説明する。図52Aは、例示的な実施形態による発光デバイス400の概略平面図であり、図52Bは、図52AのA−A線に沿った断面図であり、図52Cは、図52AのB−B線に沿った断面図である。電極パッド481a、481b、481cおよび481dが上部側に配列されるものとして示されて説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、いくつかの例示的な実施形態による発光デバイス400は、図51の回路基板401上にフリップボンディングされ、この場合、電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、発光デバイス400の下部側に配列される。
図52A、図52Bおよび図52Cを参照すれば、発光デバイス400は、基板441と、電極パッド481a、481b、481cおよび481dと、第1LEDスタック423と、第2LEDスタック433と、第3LEDスタック443と、第1透明電極425と、第2透明電極435と、第3透明電極445と、オーミック電極427と、第1カラーフィルタ447と、第2カラーフィルタ457と、第1ボンディング層449と、第2ボンディング層459と、絶縁層461とを含む。
基板441は、半導体スタック423、433および443を支持することができる。また、基板441は、第3LEDスタック443を成長させるための成長基板であってもよい。例えば、基板441は、サファイア基板または窒化ガリウム基板、特に、パターニングされたサファイア基板であってもよい。LEDスタックは、第3LEDスタック443、第2LEDスタック433および第1LEDスタック423の順に基板441上に配置される。
例示的な実施形態において、単一の第3LEDスタックが1つの基板441上に配置され、そのため、発光デバイス400は、単一ピクセルの単一チップ構造を有することができる。もう1つの例示的な実施形態により、基板441は省略可能であり、第3LEDスタック443の下面が露出してもよい。この場合、粗面化された表面が表面テクスチャリングによって第3LEDスタック443の下面に形成されてもよい。
さらに他の例示的な実施形態により、複数の第3LEDスタック443が1つの基板441上に配置され、第2LEDスタック433および第1LEDスタック423は、各第3LEDスタック443上に配置される。したがって、発光デバイス400は、複数のピクセルを含むことができる。
第1LEDスタック423、第2LEDスタック433および第3LEDスタック443は、それぞれ第1導電型半導体層423a、433aまたは443aと、第2導電型半導体層423b、433bまたは443bと、その間に介在する活性層とを含む。活性層は、多重量子井戸構造を有してもよい。
LEDスタック423、433および443に対して、LEDスタックが基板441により近いほど、より短い波長の光がLEDスタックから放射される。例えば、第1LEDスタック423は、赤色光を放射する無機発光ダイオードであってもよく、第2LEDスタック433は、緑色光を放射する無機発光ダイオードであってもよいし、第3LEDスタック443は、青色光を放射する無機発光ダイオードであってもよい。第1LEDスタック423は、AlGaInP系半導体層を含むことができ、第2LEDスタック433は、AlGaInP系またはAlGaInN系半導体層を含むことができ、第3LEDスタック443は、AlGaInN系半導体層を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、LEDスタックがマイクロLEDを含む場合、マイクロLEDの小さなフォームファクタによって、作動に不利な影響を及ぼすことなく、そしてカラーフィルタを必要とせず、基板441に最も近接して配置されるLEDスタックが、最も長い波長を有する光またはその上に配置されるLEDスタックより中間波長を有する光を放射することができる。
それぞれのLEDスタック423、433および443の第1導電型半導体層423a、433aおよび443aは、n型半導体層であってもよく、それぞれのLEDスタック423、433および443の第2導電型半導体層423b、433bおよび443bは、p型半導体層であってもよい。特に、第1LEDスタック423の上面は、n型半導体層423aであってもよく、第2LEDスタック433の上面は、n型半導体層433aであってもよいし、第3LEDスタック443の上面は、p型半導体層443bであってもよい。すなわち、半導体層の順序は、第3LEDスタック443でのみ逆転する。したがって、第2LEDスタック433および第3LEDスタック443のp型半導体層は、互いに向かい合うように配列される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1LEDスタック423のp型半導体層423bと第2LEDスタック433のp型半導体層433bとが互いに向かい合うように配列される。また、第2LEDスタック433のn型半導体層433aおよび第3LEDスタック443のn型半導体層443aが互いに向かい合うように配列されるか、第1LEDスタックのn型半導体層423aおよび第2LEDスタック433のn型半導体層433aが互いに向かい合うように配列されてもよい。
第1LEDスタック423において、第1導電型半導体層423aは、第2導電型半導体層423bと実質的に同一の面積を有することができ、そのため、第1導電型半導体層423aおよび第2導電型半導体層423bは、互いに重なってもよい。また、第2LEDスタック433において、第1導電型半導体層433aは、第2導電型半導体層433bと実質的に同一の面積を有することができ、そのため、第1導電型半導体層433aおよび第2導電型半導体層433bは、互いに重なってもよい。第3LEDスタック443において、第2導電型半導体層443bは、第1導電型半導体層443aの一部の領域上に配置され、そのため、第1導電型半導体層443aは、部分的に露出する。
第1LEDスタック423および第2LEDスタック433は、第3LEDスタック443の一部の領域上に配置される。また、第1および第2LEDスタック423および433は、第2導電型半導体層443bの上部領域内に配置される。より具体的には、第2LEDスタック433は、第2導電型半導体層443bの一部の領域上に配置され、第1LEDスタック423は、第2LEDスタック433の一部の領域上に配置される。第2LEDスタック433は、第1LEDスタック423の外部に配置される領域を含むことができ、第3LEDスタック443は、第2LEDスタック433の外部に配置される領域を含むことができる。
第1LEDスタック423は、基板441から遠く離れて配置され、第2LEDスタック433は、第1LEDスタック423の下に配置され、第3LEDスタック443は、第2LEDスタック433の下に配置される。第1LEDスタック423が第2および第3LEDスタック433および443より長い波長を有する光を放射するので、第1LEDスタック423で発生する光は、第2および第3LEDスタック433および443および基板441を介して外部に放射される。また、第2LEDスタック433が第3LEDスタック443より長い波長を有する光を放射するので、第2LEDスタック433で発生する光は、第3LEDスタック443および基板441を介して外部に放射される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、LEDスタックがマイクロLEDを含む場合、マイクロLEDの小さなフォームファクタによって、作動に不利な影響を及ぼすことなく、またはカラーフィルタを必要とすることなく、基板441に最も近接して配置されるLEDスタックが最も長い波長を有する光またはその上に配置されるLEDスタックより中間波長を有する光を放射することができる。
第1透明電極425は、第1LEDスタック423の第2導電型半導体層423bとオーミック接触し、第1LEDスタック423で発生する光を透過させる。第1透明電極425は、赤色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。
図52Bに示すように、第1透明電極425は、第1LEDスタック423の外部に突出する部分を含むことができる。すなわち、第1透明電極425は、第1LEDスタック423の外部に露出する領域を含むことができる。
オーミック電極427は、第1LEDスタック423の第1導電型半導体層423aとオーミック接触する。1つの例示的な実施形態において、オーミック電極427は、反射性金属層を含むことができ、そのため、第1LEDスタック423で発生する光を基板441に向かって反射させることができる。オーミック電極427は、例えば、Au−Te、Au−Geなどで形成される。もう1つの例示的な実施形態において、オーミック電極427は、導電性酸化物層のような赤色光に透過性である材料層で形成される。
オーミック電極427は、第1LEDスタック423の大部分の領域を覆うことができるが、これに限定されるものではなく、第1導電型半導体層423aと部分的に接触可能である。
第2透明電極435は、第2LEDスタック433の第2導電型半導体層433bとオーミック接触する。図示のように、第2透明電極435は、第2LEDスタック433と第3LEDスタック443との間で第2LEDスタック433の下面と接触する。また、図52Bに示すように、第2透明電極435は、第2LEDスタック423の外部に突出する領域を含むことができる。すなわち、第2透明電極435は、第2LEDスタック433の外部に露出する領域を含むことができる。第2透明電極435は、赤色光および緑色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。
第3透明電極445は、第3LEDスタック443の第2導電型半導体層443bとオーミック接触する。第3透明電極445は、第2LEDスタック433と第3LEDスタック443との間に配置され、第3LEDスタック443の上面と接触する。第3透明電極445は、赤色光および緑色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。第3透明電極445は、青色光に対しても透過性であってよい。第3透明電極445は、第2導電型半導体層443bの上部領域内に配置され、そのため、第1導電型半導体層443aより狭い面積を有する。
第1透明電極425、第2透明電極435および第3透明電極445は、各LEDスタックのp型半導体層とオーミック接触することにより、電流拡散を助けることができる。第1、第2および第3透明電極425、435および445のために使用される導電性酸化物層の例は、SnO2、InO2、ITO、ZnO、IZOなどを含む。加えて、第1、第2および第3透明電極425、435および445は、エッチング停止層として使用可能であり、露出する部分と露出しない部分とは、互いに異なる厚さを有することができる。
第1カラーフィルタ447は、第3透明電極445と第2LEDスタック433との間に配置され、第2カラーフィルタ457は、第2LEDスタック433と第1LEDスタック423との間に配置される。第1カラーフィルタ447は、第1および第2LEDスタック423および433で発生する光を透過させ、第3LEDスタック443で発生する光を反射させる。第2カラーフィルタ457は、第1LEDスタック423で発生する光を透過させ、第2LEDスタック433で発生する光を反射させる。したがって、第1LEDスタック423で発生する光は、第2LEDスタック433および第3LEDスタック443を介して外部に放射され、第2LEDスタック433で発生する光は、第3LEDスタック443を介して外部に放射される。また、第2LEDスタック433で発生する光は、第1LEDスタック423上に入射して損失することが防止され、第3LEDスタック443で発生する光は、第2LEDスタック433上に入射して損失することが防止される。
いくつかの例示的な実施形態において、第2カラーフィルタ457は、第3LEDスタック443で発生する光を反射させることができる。
第1および第2カラーフィルタ447および457は、例えば、低周波範囲、すなわち、長波長帯域のみを通過させるローパスフィルタ、所定の波長帯域のみを通過させるバンドパスフィルタ、または所定の波長帯域のみを遮断するバンドストップフィルタであってもよい。特に、第1および第2カラーフィルタ447および457は、互いに異なる屈折率を有する絶縁層を交互に積層することにより形成可能であり、例えば、TiO2絶縁層およびSiO2絶縁層を交互に積層することにより形成可能である。特に、第1および第2カラーフィルタ447および457は、分布ブラッグ反射器(DBR)を含むことができる。分布ブラッグ反射器の阻止帯域は、TiO2およびSiO2の厚さを調節することにより制御可能である。ローパスフィルタおよびバンドパスフィルタも、互いに異なる屈折率を有する絶縁層を交互に積層することにより形成可能である。
第1ボンディング層449は、第2LEDスタック433を第3LEDスタック443に接続する。第1ボンディング層449は、第1カラーフィルタ447を実質的に覆い、第2透明電極435にボンディングされる。例えば、第1ボンディング層449は、透明有機層または透明無機層であってもよい。有機層の例は、SU8、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリイミド、パリレンおよびベンゾシクロブテン(BCB)を含み、無機層の例は、Al2O3、SiO2、SiNxなどを含む。第1ボンディング層449はさらに、スピンオンガラス(SOG)で形成される。有機層は、高真空および高圧でボンディングされ、無機層は、例えば、化学機械的研磨工程により表面を平坦化した後、プラズマなどを用いて表面エネルギーが変更された状態で、高真空下でボンディングされる。
第2ボンディング層459は、第2LEDスタック433を第1LEDスタック423に結合する。図示のように、第2ボンディング層459は、第2カラーフィルタ457を覆うことができ、第1透明電極425と接触可能である。第2ボンディング層459は、上記の第1ボンディング層449と実質的に同一の材料で形成される。
絶縁層461は、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443の側面および上部領域を覆う。1つの例示的な実施形態において、絶縁層461は、光透過性材料SiO2、Si3N4またはSOGで形成される。もう1つの例示的な実施形態において、絶縁層461は、隣接した発光デバイスとの光干渉を防止するために、光反射層または光吸収層のような光遮断層を含むことができる。例えば、絶縁層461は、赤色光、緑色光および青色光を反射させる分布ブラッグ反射器、またはその上に蒸着された反射性金属層または高反射性有機層を有するSiO2層を含むことができる。代案的に、絶縁層461は、光遮断のため黒色エポキシのような吸収層を含むことができる。光遮断層は、発光デバイス間の光干渉を防止することにより、イメージのコントラスト比を増加させることができる。
絶縁層461は、電気的な経路のための開口部461a、461b、461c、461dおよび461eを有してもよい。例えば、絶縁層461は、オーミック電極427と、第1透明電極425と、第2および第3透明電極435および445と、第2および第3LEDスタック433および443を露出させるための開口部461a、461b、461c、461dおよび461eとを含む。開口部461aは、オーミック電極427を露出させ、開口部461bは、第2LEDスタック433の第1導電型半導体層433aを露出させ、開口部461cは、第3LEDスタック443の第1導電型半導体層443aを露出させる。開口部461dは、第1透明電極425を露出させ、開口部461eは、第2透明電極435および第3透明電極445をともに露出させる。もう1つの例示的な実施形態において、第2透明電極435および第3透明電極445は、互いに異なる開口部によって露出してもよい。しかし、第2および第3透明電極435および445が1つの開口部461eによって露出すれば、第2および第3透明電極435および445は、相対的に大きい程度に露出してもよい。
電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、第1LEDスタック423の上部に配置され、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443に電気的に接続される。電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、第1〜第3電極パッド481a、481bおよび481cと、共通電極パッド481dとを含むことができる。電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、絶縁層461上に配置され、絶縁層461、第1、第2および第3透明電極425、435および445および第2および第3LEDスタックの第1導電型半導体層433aおよび443aの開口部461a、461b、461c、461dおよび461eによって露出するオーミック電極427に接続される。例えば、第1電極パッド481aは、開口部461aを介してオーミック電極427に接続される。第1電極パッド481aは、オーミック電極427を介して第1LEDスタック423の第1導電型半導体層423aに電気的に接続される。
また、第2電極パッド481bは、絶縁層461の開口部461bを介して第2LEDスタック433の第1導電型半導体層433aに接続され、第3電極パッド481cは、絶縁層461の開口部461cを介して第3LEDスタック443の第1導電型半導体層443aに電気的に接続される。
共通電極パッド481dは、開口部461dおよび461eを介して第1透明電極425、第2透明電極435および第3透明電極445に共通に接続される。したがって、共通電極パッド481dは、第1LEDスタック423の第2導電型半導体層423b、第2LEDスタック433の第2導電型半導体層433bおよび第3LEDスタック443の第2導電型半導体層443bに共通に電気的に接続される。
例示的な実施形態により、第1LEDスタック423は、電極パッド481dおよび481aに電気的に接続され、第2LEDスタック433は、電極パッド481dおよび481bに電気的に接続され、第3LEDスタック443は、電極パッド481dおよび481cに電気的に接続される。したがって、第1LEDスタック423、第2LEDスタック433および第3LEDスタック443のアノードは、電極パッド481dに共通に電気的に接続され、そのカソードは、第1、第2および第3電極パッド481a、481bおよび481cにそれぞれ電気的に接続される。そのため、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443は、独立して駆動可能である。
第1、第2および第3電極パッド481a、481bおよび481cが第1導電型半導体層423a、433aおよび443aに電気的に接続されるものと説明され、共通電極パッド481dが第2導電型半導体層423b、433bおよび443bに電気的に接続されるものと説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、第1、第2および第3電極パッド481a、481bおよび481cは、第2導電型半導体層423b、433bおよび443bと電気的に接続され、共通電極パッド481dは、第1導電型半導体層423a、433aおよび443aに電気的に接続される。
図53、図54、図55、図56、図57A、図57B、図58A、図58B、図59A、図59B、図60A、図60B、図61A、図61B、図62A、図62B、図63A、図63B、図64Aおよび図64Bは、例示的な実施形態による発光デバイス400を製造する方法を示す概略的な平面図および断面図である。図中、各平面図は、図52Aの平面図に対応し、各断面図は、図52AのA−A線に沿った断面図に対応する。
図53を参照すれば、第1LEDスタック423が第1基板421上に成長する。第1基板421は、例えば、GaAs基板であってもよい。第1LEDスタック423は、AlGaInP系半導体層で形成され、第1導電型半導体層423aと、活性層と、第2導電型半導体層423bとを含む。第1導電型は、n型であってもよく、第2導電型は、p型であってもよい。
第1透明電極425は、第1LEDスタック423上に形成される。第1透明電極425は、SnO2、InO2、ITO、ZnO、IZOなどのような導電性酸化物層で形成される。
図54を参照すれば、第2LEDスタック433が第2基板431上に成長し、第2透明電極435が第2LEDスタック433上に形成される。第2LEDスタック433は、AlGaInP系またはAlGaInN系半導体層で形成され、第1導電型半導体層433aと、活性層と、第2導電型半導体層433bとを含むことができる。活性層は、AlGaInP係またはAlGaInN井戸層を含むことができる。第1導電型は、n型であってもよく、第2導電型は、p型であってもよい。
第2基板431は、AlGaInP系半導体層がその上に成長可能な基板、例えば、GaAs基板、またはAlGaInN系半導体層がその上に成長可能な基板、例えば、GaN基板またはサファイア基板であってもよい。井戸層の組成比は、第2LEDスタック433が緑色光を放射するように決定可能である。第2透明電極435は、第2導電型半導体層433bとオーミック接触する。第2透明電極435は、SnO2、InO2、ITO、ZnO、IZOなどのような導電性酸化物層で形成される。
図55を参照すれば、第3LEDスタック443が第3基板441上に成長し、第3透明電極445および第1カラーフィルタ447が第3LEDスタック443上に形成される。第3LEDスタック443は、AlGaInN系半導体層で形成され、第1導電型半導体層443aと、活性層と、第2導電型半導体層443bとを含むことができる。活性層はさらに、AlGaInN系井戸層を含むことができる。第1導電型は、n型であってもよく、第2導電型は、p型であってもよい。
第3基板441は、窒化ガリウム系半導体層がその上に成長可能な基板であり、サファイア基板またはGaN基板であってもよい。AlGaInNの組成比は、第3LEDスタック443が青色光を放射するように決定可能である。第3透明電極445は、第2導電型半導体層443bとオーミック接触する。第3透明電極445は、SnO2、InO2、ITO、ZnO、IZOなどのような導電性酸化物層で形成される。
第1カラーフィルタ447は、図52A、図52Bおよび図52Cを参照して説明したものと実質的に同一であるので、重複を避けるためにその詳細な説明は書略する。
図56を参照すれば、図54を参照して説明した第2LEDスタック433が図55の第3LEDスタック443上にボンディングされる。
第1カラーフィルタ447および第2透明電極435は、互いに向かい合うようにボンディングされる。例えば、ボンディング材料層が第1カラーフィルタ447および第2透明電極435上にそれぞれ形成され、第1カラーフィルタ447および第2透明電極435をボンディングすることにより、第1ボンディング層449が形成される。ボンディング材料層は、例えば、透明有機層または透明無機層であってもよい。有機層の例は、SU8、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリイミド、パリレン、ベンゾシクロブテン(BCB)などを含み、無機層の例は、Al2O3、SiO2、SiNxなどを含む。加えて、第1ボンディング層449は、スピンオンガラスを用いて形成される。
しかる後、第2基板431がレーザリフトオフ、化学的リフトオフなどのような手法を利用して第2LEDスタック433から除去される。したがって、第2LEDスタック433の第1導電型半導体層433aが上部から露出する。表面テクスチャリングによって粗面化された表面が、露出した第1導電型半導体層433aの表面上に形成されてもよい。
しかる後、第2カラーフィルタ457が第2LEDスタック433の露出した第1導電型半導体層433a上に形成される。第2カラーフィルタ457は、図52A、図52Bおよび図52Cを参照して説明したものと実質的に同一であるので、重複を避けるためにその詳細な説明は省略する。
図53の第1LEDスタック423が第2LEDスタック433上にボンディングされる。第2カラーフィルタ457および第1透明電極425が互いに向かい合うようにボンディングされる。例えば、ボンディング材料層が第2カラーフィルタ457および第1透明電極425上にそれぞれ形成され、第2カラーフィルタ457および第2透明電極425をボンディングすることにより、第2ボンディング層459が形成される。ボンディング材料層は、上記のように、例えば、透明有機層または透明無機層であってもよい。
しかる後、第1基板421が第1LEDスタック423から除去される。第1基板421は、例えば、ウェットエッチング手法を利用して除去される。したがって、第1導電型半導体層423aが露出する。露出した第1導電型半導体層423aの表面が光取り出し効率を向上させるためにテクスチャリングされ、これは粗面化された表面または光取り出し構造が第1導電型半導体層423aの表面上に形成されるようにする。
図57Aおよび図57Bを参照すれば、第1LEDスタック423がパターニングされて第1透明電極425を露出させる。図面は、1つの発光デバイス領域を示すが、第1LEDスタック423は、基板441上の複数の発光デバイス領域でパターニングされ、第1透明電極425が露出する。第1透明電極425は、第1LEDスタック423がパターニングされるとき、エッチング停止層として使用可能であり、これは第1LEDスタック423の外部に露出する第1透明電極425の一部をエッチングして第1透明電極425上に段差(step)を形成できるようにする。すなわち、第1LEDスタック423の下の第1透明電極425は、第1LEDスタック423の外部の第1透明電極425より厚くてよい。
図58Aおよび図58Bを参照すれば、後続して、第2LEDスタック433の第1導電型半導体層433aが露出するように、第1透明電極425、第2ボンディング層459および第2カラーフィルタ457がパターニングされる。図58Aに示すように、第1透明電極425は、平面図で第1透明電極425の一部が第1LEDスタック423の外部に残留するようにパターニングされる。
図59Aおよび図59Bを参照すれば、第1および第2導電型半導体層433aおよび433bがパターニングされて第2透明電極435を露出させる。図59Aに示すように、第1導電型半導体層433aは、平面図で第1導電型半導体層433aの一部が第1LEDスタック423の外部に残留するようにパターニングされる。第2透明電極435は、第1および第2導電型半導体層433aおよび433bをパターニングする間、エッチング停止層として使用可能である。したがって、第2透明電極435において、第2LEDスタック433の外部に配置される部分が、第2LEDスタック433の下に配置される部分より薄くなって段差(step)が形成される。
図60Aおよび図60Bを参照すれば、第2透明電極435、第1ボンディング層449および第1カラーフィルタ447が順次にパターニングされて第3透明電極445を露出させる。第3透明電極445がエッチング停止層として用いられ、段差がさらに第3透明電極445上に形成される。すなわち、第3透明電極445において、第1カラーフィルタ447の外部に露出する部分が第1カラーフィルタ447の下に配置される部分に比べて相対的に薄くてよい。
図58Aに示すように、第2透明電極435は、平面図で第2透明電極435の一部が第2LEDスタック433の外部に残留するようにパターニングされる。露出する第2透明電極435は、露出する第1透明電極425に隣接して配置される。
図61Aおよび図61Bを参照すれば、第3透明電極445および第2導電型半導体層443aがパターニングされて第1導電型半導体層443aを露出させる。
第3透明電極445の一部が平面図に示されるように、第2LEDスタック433の外部に露出する。露出する第3透明電極445は、露出する第2透明電極435に隣接して配置される。
図62Aおよび図62Bを参照すれば、オーミック電極427が第1LEDスタック423の第1導電型半導体層423a上に形成される。オーミック電極427は、第1導電型半導体層423aとオーミック接触し、AuTeまたはAuGeのような金属層で形成される。
図63Aおよび図63Bを参照すれば、第1〜第3LEDスタック423、433および443を覆う絶縁層461が形成される。絶縁層461は、SiO2、Si3N4、SOGなどの単一層または多重層として形成される。代案的に、絶縁層461は、隣接した発光デバイスとの光学的な干渉を避けるために光反射層または光吸収層を含むことができる。例えば、絶縁層461は、赤色光、緑色光および青色光を反射させる分布ブラッグ反射器、またはその上に蒸着された反射性金属層または高反射性有機層を有するSiO2層を含むことができる。代案的に、絶縁層461は、例えば、光吸収材料として黒色エポキシを含むことができる。光反射層または光吸収層は、発光デバイス間の光学的な干渉を防止して、イメージのコントラスト比を増加させる。
絶縁層461は、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443の上面および側面を覆うことができる。絶縁層461はさらに、露出する第1、第2および第3透明電極425、435および445を覆う。絶縁層461はさらに、オーミック電極427を覆うことができる。
絶縁層461は、オーミック電極427、第1導電型半導体層433aおよび443aおよび第1、第2および第3透明電極425、435および445を露出させるための開口部461a、461b、461c、461dおよび461eを含むようにパターニングされる。特に、開口部461eは、第2透明電極435および第3透明電極445をともに露出させることができる。
オーミック電極427、第1導電型半導体層433aおよび第1導電型半導体層443aがそれぞれ1つの開口部によって露出するものとして示されて説明されるが、これらのそれぞれは、複数の開口部によって露出してもよい。また、第2および第3透明電極435および445は、それぞれ異なる開口部によって露出してもよく、第1、第2および第3透明電極425、435および445は、それぞれ複数の開口部によって露出してもよい。
図64Aおよび図64Bを参照すれば、電極パッド481a、481b、481cおよび481dが絶縁層461上に形成される。電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、第1電極パッド481aと、第2電極パッド481bと、第3電極パッド481cと、共通電極パッド481dとを含む。
共通電極パッド481dは、開口部461dおよび461eを介して第1透明電極425、第2透明電極435および第3透明電極445に接続される。したがって、共通電極パッド481dは、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443のアノードに共通に電気的に接続される。特に、共通電極パッド481dは、1つの開口部461eを介して第2透明電極435および第3透明電極445に同時に接続される。
第1電極パッド481aは、オーミック電極427に接続され、開口部461aを介して第1LEDスタック423のカソード、すなわち、第1導電型半導体層423aに電気的に接続される。第2電極パッド481bは、開口部461bを介して第2LEDスタック433のカソード、すなわち、第1導電型半導体層433aに電気的に接続され、第3電極パッド481cは、開口部461cを介して第3LEDスタック443のカソード、すなわち、第1導電型半導体層443aに電気的に接続される。
電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、互いに電気的に分離されて、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443のそれぞれが2つの電極パッドに電気的に接続され、独立して駆動されるように適合化される。
後続して、例示的な実施形態により、図52Aの発光デバイス400が基板441を発光デバイス領域に分割することにより提供される。
図64Aに示すように、電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、各発光デバイス400の4つの角に配置される。加えて、電極パッド481a、481b、481cおよび481dは、実質的に長方形状を有してもよいが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。
また、基板441が分割されるものと説明されるが、露出した第1導電型半導体層443aの表面がテクスチャリングできるように、基板441が除去可能である。
例示的な実施形態による発光デバイスは、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443のアノードが共通に電気的に接続され、そのカソードが独立して接続される構造を有する。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443のアノードが電極パッドに独立して接続され、カソードが共通に共通電極パッドに電気的に接続される。
発光デバイス400は、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443を含み、赤色、緑色および青色光を放射することができ、そのため、ディスプレイ装置において単一ピクセルとして使用可能である。図51を参照して説明したように、ディスプレイ装置は、回路基板401上に複数の発光デバイス400を配列することにより提供される。発光デバイス400が第1、第2および第3LEDスタック423、433および443を含むので、1つのピクセル内のサブピクセルの面積が増加できる。また、第1、第2および第3LEDスタック423、433および443は、1つの発光デバイス400を実装することにより実装可能であり、それによって、実装工程の数を減少させる。
図示の実施形態により、第2透明電極435および第3透明電極445が1つの開口部461eを介してともに露出してもよいし、共通電極パッド481dは、開口部461eを介して第2透明電極435および第3透明電極445に共通に接続される。第2LEDスタック433および第3LEDスタック443の同じ導電型の半導体層が互いに向かい合うように配置されているので、共通電極パッド481dによって短絡が発生しない。第2LEDスタック433および第3LEDスタック443の第2導電型半導体層433bおよび443bの半導体層が互いに向かい合うように配置されるものと説明したが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。
図51を参照して説明したように、回路基板401上に実装される発光デバイス400は、パッシブマトリクス方法またはアクティブマトリクス方法により駆動可能である。
図65は、例示的な実施形態によるディスプレイ用発光ダイオード(LED)スタックの概略断面図である。
図65を参照すれば、ディスプレイ用発光ダイオードスタック4000は、支持基板4051と、第1LEDスタック4023と、第2LEDスタック4033と、第3LEDスタック4043と、反射電極4025と、オーミック電極4026と、第1絶縁層4027と、第2絶縁層4028と、インターコネクションライン4029と、第2−p透明電極4035と、第3−p透明電極4045と、第1カラーフィルタ4037と、第2カラーフィルタ4047と、親水性材料層4052、4054および4056と、第1ボンディング層(下部ボンディング層)4053と、第2ボンディング層(中間ボンディング層)4055と、第3ボンディング層(上部ボンディング層)4057とを含むことができる。
支持基板4051は、半導体スタック4023、4033および4043を支持する。支持基板4051は、その表面上にまたはその内部に回路を有することができるが、これに限定されるものではない。支持基板4051は、例えば、ガラス、サファイア基板、Si基板またはGe基板を含むことができる。
第1LEDスタック4023、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043は、それぞれ第1導電型半導体層4023a、4033aおよび4043aと、第2導電型半導体層4023b、4033bおよび4043bと、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に介在する活性層とを含む。活性層は、多重量子井戸構造を有してもよい。
第1LEDスタック4023は、赤色光を放射する無機LEDであってもよく、第2LEDスタック4033は、緑色光を放射する無機LEDであってもよいし、第3LEDスタック4043は、青色光を放射する無機LEDであってもよい。第1LEDスタック4023は、GaInP系井戸層を含むことができ、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043は、GaInN系井戸層を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、LEDスタックがマイクロLEDを含む場合、第1LEDスタック4023は、赤色、緑色および青色光のうちのいずれか1つを放射することができ、第2および第3LEDスタック4033および4043は、その小さなフォームファクタによって、作動に不利な影響を及ぼすか、カラーフィルタを必要とすることなく、赤色、緑色および青色光のうちの他の1つを放射することができる。
各LEDスタック4023、4033または4043の対向する表面は、それぞれn型半導体層およびp型半導体層である。図示の例示的な実施形態は、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043それぞれの第1導電型半導体層4023a、4033aおよび4043aがn型であり、その第2導電型半導体層4023b、4033bおよび4043bがp型である場合を示す。粗面化された表面が第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043の上面に形成される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、LEDスタックのそれぞれの上面および下面の半導体タイプは反転してもよい。
第1LEDスタック4023は、支持基板4051に近接して配置され、第2LEDスタック4033は、第1LEDスタック4023上に配置され、第3LEDスタック4043は、第2LEDスタック4033上に配置される。第1LEDスタック4023が第2および第3LEDスタック4033および4043の波長より長い波長の光を放射するので、第1LEDスタック4023で発生する光は、第2および第3LEDスタック4033および4043を介して透過して外部に放射される。加えて、第2LEDスタック4033が第3LEDスタック4043の波長より長い波長の光を放射するので、第2LEDスタック4033で発生する光は、第3LEDスタック4043を介して透過して外部に放射される。
反射電極4025は、第1LEDスタック4023の第2導電型半導体層とオーミック接触し、第1LEDスタック4023で発生する光を反射させる。例えば、反射電極4025は、オーミック接触層4025aと、反射層4025bとを含むことができる。
オーミック接触層4025aは、第2導電型半導体層、すなわち、p型半導体層と部分的に接触する。オーミック接触層4025aによる光吸収を防止するために、オーミック接触層4025aがp型半導体層と接触する面積は、p型半導体層の全体面積の約50%を超えなくてもよい。反射層4025bは、オーミック接触層4025aを覆いかつ、第1絶縁層4027を覆う。図示のように、反射層4025bは、オーミック接触層4025aの全体またはオーミック接触層4025aの一部分を実質的に覆うことができる。
反射層4025bは、第1絶縁層4027を覆うことで、全方位反射器が相対的に高い屈折率を有する第1LEDスタック4023と、相対的に低い屈折率を有する第1絶縁層4027、および反射層4025bのスタックによって形成される。反射層4025bは、第1LEDスタック4023の面積の50%以上または第1LEDスタック4023の領域の大部分を覆い、それによって、光効率を向上させる。
オーミック接触層4025aおよび反射層4025bは、金(Au)を含む金属層で形成される。オーミック接触層4025aは、例えば、Au−Zn合金またはAu−Be合金で形成される。反射層4025bは、第1LEDスタック4023で発生する光、例えば、赤色光に対して高い反射率を有する、アルミニウム(Al)、銀(Ag)または金(Au)のような金属層で形成される。特に、金(Au)は、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043で発生する光、例えば、緑色光または青色光に対して相対的に低い反射率を有してもよく、そのため、第2および第3LEDスタック4033および4043で発生して支持基板4051に向かって進行する光を吸収することにより、光干渉を減少させることができる。
第1絶縁層4027は、支持基板4051と第1LEDスタック4023との間に配置され、第1LEDスタック4023を露出させる開口部を有する。オーミック接触層4025aは、第1絶縁層4023の開口部内で第1LEDスタック4023に接続される。
オーミック電極4026は、第1LEDスタック4023の第1導電型半導体層4023aとオーミック接触する。オーミック電極4026は、第2導電型半導体層4023bを部分的に除去することにより、露出する第1導電型半導体層4023a上に配置される。図65が1つのオーミック電極4026を例示するが、複数のオーミック電極4026が支持基板4051上の複数の領域上に整列される。オーミック電極4026は、例えば、Au−Te合金またはAu−Ge合金で形成される。
第2絶縁層4028は、支持基板4051と反射電極4025との間に配置されて反射電極4025を覆う。第2絶縁層4028は、オーミック電極4026を露出させる開口部を有する。第2絶縁層4028は、SiO2またはSOGで形成される。
インターコネクションライン4029は、第2絶縁層4028と支持基板4051との間に配置され、第2絶縁層4028の開口部を介してオーミック電極4026に接続される。インターコネクションライン4026は、支持基板4051上で複数のオーミック電極4026を互いに接続することができる。
第2−p透明電極4035は、第2LEDスタック4033の第2導電型半導体層4033b、すなわち、p型半導体層とオーミック接触する。第2−p透明電極4035は、赤色光および緑色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。
第3−p透明電極4045は、第3LEDスタック4043の第2導電型半導体層4043b、すなわち、p型半導体層とオーミック接触する。第3−p透明電極4045は、赤色光、緑色光および青色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。
反射電極4025、第2−p透明電極4035および第3−p透明電極4045は、各LEDスタックのp型半導体層とオーミック接触して電流拡散を助けることができる。
第1カラーフィルタ4037は、第1LEDスタック4023と第2LEDスタック4033との間に配置される。加えて、第2カラーフィルタ4047は、第2LEDスタック4033と第3LEDスタック4043との間に配置される。第1カラーフィルタ4037は、第1LEDスタック4023で発生する光を透過させ、第2LEDスタック4033で発生する光を反射させる。第2カラーフィルタ4047は、第1および第2LEDスタック4023および4033で発生する光を透過させ、第3LEDスタック4043で発生する光を反射させる。したがって、第1LEDスタック4023で発生する光は、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043を介して外部に放射され、第2LEDスタック4033で発生する光は、第3LEDスタック4043を介して外部に放射される。また、第2LEDスタック4033で発生する光が第1LEDスタック4023上に入射して損失するか、第3LEDスタック4043で発生する光が第2LEDスタック4033上に入射して損失するのを防止することが可能である。
いくつかの例示的な実施形態により、第1カラーフィルタ4037はさらに、第3LEDスタック4043で発生する光を反射させることができる。いくつかの例示的な実施形態により、LEDスタックがマイクロLEDを含む場合、カラーフィルタがマイクロLEDの小さなフォームファクタによって、省略可能である。
第1および第2カラーフィルタ4037および4047は、例えば、低周波領域、すなわち、長波長領域のみを通過させるローパスフィルタ、所定の波長帯域のみを通過させるバンドパスフィルタ、または所定の波長帯域のみを遮断するバンドストップフィルタであってもよい。特に、第1および第2カラーフィルタ4037および4047は、互いに異なる屈折率を有する絶縁層を交互に積層することにより形成可能であり、例えば、TiO2とSiO2、Ta2O5とSiO2、Nb2O5とSiO2、HfO2とSiO2、またはZrO2とSiO2を交互に積層することにより形成可能である。また、第1および/または第2カラーフィルタ4037および/または4047は、分布ブラッグ反射器(DBR)を含むことができる。分布ブラッグ反射器は、互いに異なる屈折率を有する絶縁層を交互に積層することにより形成可能である。また、分布ブラッグ反射器の阻止帯域は、TiO2およびSiO2の厚さを調節することにより制御可能である。
第1ボンディング層4053は、第1LEDスタック4023を支持基板4051に結合する。図示のように、インターコネクションライン4029は、第1ボンディング層4053と接触可能である。また、インターコネクションライン4029は、第2絶縁層4028のいくつかの領域の下部に配置され、インターコネクションライン4029を有しない第2絶縁層4028の領域は、第1ボンディング層4053と接触可能である。第1ボンディング層4053は、光透過性であるか、光不透過性であってもよい。特に、ディスプレイ装置のコントラストは、黒色エポキシのような光を吸収する接着層を第1ボンディング層4053として用いることにより向上することができる。
第1ボンディング層4053は、支持基板4051と直接接触可能であるが、図示のように、親水性材料層4052が支持基板4051と第1ボンディング層4053との間の界面に配置されてもよい。親水性材料層4052は、支持基板4051の表面を親水性に変化させて、第1ボンディング層4053の接着力を改善することができる。本明細書で使用される、ボンディング層および親水性材料層は、集合的にバッファ層として称される。
第1ボンディング層4053は、親水性材料層に対して強い接着力を有するが、疎水性材料層に対しては弱い接着力を有する。そのため、接着力が弱い部分で剥離が発生することがある。例示的な実施形態による親水性材料層4052は、疎水性表面を親水性に変化させて、第1ボンディング層4053の接着力を向上させて剥離の発生を防止することができる。
親水性材料層4052はさらに、例えば、SiO2などを支持基板4051の表面上に蒸着することにより形成され、また、表面を改質するために、支持基板4051の表面をプラズマで処理することにより形成される。表面改質された層は、表面エネルギーを増加させて疎水性特性を親水性特性に変化させる。第2絶縁層4028が疎水性特性を有する場合、親水性材料層は、第2絶縁層4028上にも配置され、第1ボンディング層4052は、第2絶縁層4028上の親水性材料層と接触可能である。
第2ボンディング層4055は、第2LEDスタック4033を第1LEDスタック4023に結合する。第2ボンディング層4055は、第1LEDスタック4023と第1カラーフィルタ4037との間に配置され、第1カラーフィルタ4037と接触可能である。第2ボンディング層4055は、第1LEDスタック4023で発生する光を透過させることができる。親水性材料層4054は、第1LEDスタック4023と第2ボンディング層4055との間の界面に配置される。第1LEDスタック4023の第1導電型半導体層4023aは、一般的に、疎水性特性を示す。そのため、第2ボンディング層4055が第1導電型半導体層4023aと直接接触する場合、第2ボンディング層4055と第1導電型半導体層4023aとの間の界面で剥離が発生しやすい。
例示的な実施形態による親水性材料層4054は、第1LEDスタック4023の表面を、疎水性特性を有するものから親水性特性を有するものに変更させ、そのため、第2ボンディング層4055の接着力を向上させて剥離の発生を減少させるか、防止する。親水性材料層4054は、SiO2を蒸着するか、または前述のように第1LEDスタック4023の表面をプラズマに改質することにより形成される。
第2ボンディング層4055と接触する第1カラーフィルタ4037の表面層は、親水性材料層、例えば、SiO2であってもよい。第1カラーフィルタ4037の表面層が親水性でない場合、親水性材料層が第1カラーフィルタ4037上に形成され、第2ボンディング層4055は、親水性材料層と接触可能である。
第3ボンディング層4057は、第3LEDスタック4043を第2LEDスタック4033に結合する。第3ボンディング層4057は、第2LEDスタック4033と第2カラーフィルタ4047との間に配置され、第2カラーフィルタ4047と接触可能である。第3ボンディング層4057は、第1LEDスタック4023および第2LEDスタック4033で発生する光を透過させる。親水性材料層4056が第2LEDスタック4033と第3ボンディング層4057との間の界面に配置される。第2LEDスタック4033は、疎水性特性を示すことができ、結果として、第3ボンディング層4057が第2LEDスタック4033に直接接触する場合、第3ボンディング層4057と第2LEDスタック4033との間の界面で剥離が発生しやすい。
例示的な実施形態による親水性材料層4056は、第2LEDスタック4033の表面を疎水性特性から親水性特性に変更させ、そのため、第3ボンディング層4057の接着力を向上させて剥離の発生を防止する。親水性材料層4056は、SiO2を蒸着するか、または前述のように第2LEDスタック4033の表面をプラズマに改質することにより形成される。
第3ボンディング層4057と接触する第2カラーフィルタ4047の表面層は、親水性材料層、例えば、SiO2であってもよい。第2カラーフィルタ4047の表面層が親水性でない場合、親水性材料層が第2カラーフィルタ4047上に形成され、第3ボンディング層4057は、親水性材料層と接触可能である。
第1〜第3ボンディング層4053、4055および4057は、光透過性SOCで形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、他の透明な有機材料層または透明な無機材料層が使用されてもよい。有機材料層の例は、SU8、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリイミド、パリレン、ベンゾシクロブテン(BCB)などを含むことができ、無機材料層の例は、Al2O3、SiO2、SiNxなどを含むことができる。有機材料層は、高真空および高圧でボンディングされてもよく、無機材料層は、例えば、化学機械的研磨工程で表面を平坦化し、プラズマなどを用いて表面エネルギーを変化させた後、変化した表面エネルギーを用いることにより、ボンディングされてもよい。
図66A〜図66Fは、例示的な実施形態によるディスプレイ用発光ダイオードスタック4000を製造する方法を示す概略断面図である。
図66Aを参照すれば、まず、第1LEDスタック4023が第1基板4021上に成長する。第1基板4021は、例えば、GaAs基板であってもよい。第1LEDスタック4023は、AlGaInP系半導体層で形成され、第1導電型半導体層4023aと、活性層と、第2導電型半導体層4023bとを含む。
次に、第2導電型半導体層4023bが部分的に除去されて、第1導電型半導体層4023aを露出させる。図66Aが単に1つのピクセル領域を示すが、第1導電型半導体層4023aは、ピクセル領域のそれぞれに対して部分的に露出する。
第1絶縁層4027が第1LEDスタック4023上に形成され、開口部を形成するようにパターニングされる。例えば、SiO2が第1LEDスタック4023上に形成され、フォトレジストが塗布され、フォトレジストパターンがフォトリソグラフィーおよび現像により形成される。次に、内部に開口部が形成される第1絶縁層4027がフォトレジストパターンをエッチングマスクとして用いてSiO2をパターニングすることにより形成される。第1絶縁層4027の開口部のうちの1つは、第1導電型半導体層4023a上に配置され、他の開口部は、第2導電型半導体層4023b上に配置されてもよい。
その後、オーミック接触層4025aおよびオーミック電極4026が第1絶縁層4027の開口部内に形成される。オーミック接触層4025aおよびオーミック電極4026は、リフトオフ手法を利用して形成される。オーミック接触層4025aが先に形成されてからオーミック電極4026が形成され、またはその逆であってもよい。加えて、例示的な実施形態により、オーミック電極4026およびオーミック接触層4025aが同一の材料層で同時に形成されてもよい。
オーミック接触層4025aが形成された後、オーミック接触層4025aおよび第1絶縁層4027を覆う反射層4025bが形成される。反射層4025bは、リフトオフ手法を利用して形成される。反射層4025bはさらに、オーミック接触層4025aの一部分を覆うことができ、また、図示のようにオーミック接触層4025aの実質的に全体を覆うこともできる。反射電極4025が、オーミック接触層4025aと、反射層4025bとによって形成される。
反射電極4025は、第1LEDスタック4023のp型半導体層とオーミック接触可能であり、そのため、以下、第1p型反射電極4025として称される。反射電極4025は、オーミック電極4026から離隔し、そのため、第1導電型半導体層4023aから電気的に絶縁される。
反射電極4025を覆いオーミック電極4026を露出させる開口部を有する第2絶縁層4028が形成される。第2絶縁層4028は、例えば、SiO2またはSOGで形成される。
しかる後、インターコネクションライン4029が第2絶縁層4028上に形成される。インターコネクションライン4029は、第2絶縁層4028の開口部を介してオーミック電極4026に接続され、そのため、第1導電型半導体層4023aに電気的に接続される。
インターコネクションライン4029が第2絶縁層4028の全体表面を覆うものとして図66Aに示されるが、インターコネクションライン4029は、第2絶縁層4028上に部分的に配置され、第2絶縁層4028の上面は、インターコネクションライン4029の周囲で露出してもよい。
図示の例示的な実施形態が1つのピクセル領域を示すが、基板4021上に配置される第1LEDスタック4023は、複数のピクセル領域を覆うことができ、インターコネクションライン4029は、複数の領域上に形成されるオーミック電極4026に共通に接続されてもよい。また、複数のインターコネクションライン4029が基板4021上に形成されてもよい。
図66Bを参照すれば、第2LEDスタック4033が第2基板4031上に成長し、第2−p透明電極4035および第1カラーフィルタ4037が第2LEDスタック4033上に形成される。第2LEDスタック4033は、窒化ガリウム系第1導電型半導体層4033aと、第2導電型半導体層4033bと、その間に配置される活性層とを含むことができ、活性層は、GaInN井戸層を含むことができる。第2基板4031は、窒化ガリウム系半導体層がその上に成長できる基板であり、第1基板4021とは異なる。GaInNの組成比は、第2LEDスタック4033が緑色光を放射できるように決定されてもよい。第2−p透明電極4035は、第2導電型半導体層4033bとオーミック接触する。
第1カラーフィルタ4037は、第2−p透明電極4035上に形成され、その細部は図65を参照して説明したものと実質的に同一であるので、その詳細な説明は重複を避けるために省略する。
図66Cを参照すれば、第3LEDスタック4043が第3基板4041上に成長し、第3−p透明電極4045および第2カラーフィルタ4047が第3LEDスタック4043上に形成される。第3LEDスタック4043は、窒化ガリウム系第1導電型半導体層4043aと、第2導電型半導体層4043bと、その間に配置される活性層とを含むことができ、活性層は、GaInN井戸層を含むことができる。第3基板4041は、窒化ガリウム系半導体層がその上に成長できる基板であり、第1基板4021とは異なる。GaInNの組成比は、第3LEDスタック4043が青色光を放射するように決定されてもよい。第3−p透明電極4045は、第2導電型半導体層4043bとオーミック接触する。
第2カラーフィルタ4047は、図65を参照して説明したものと実質的に同一であるので、重複を避けるためにその詳細な説明は省略する。
一方、第1LEDスタック4023、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043が互いに異なる基板上に成長するので、その形成順序は特に限定されない。
図66Dを参照すれば、次に、第1LEDスタック4023が第1ボンディング層4053を介して支持基板4051上に結合される。ボンディング材料層は、支持基板4051および第2絶縁層4028上に配置され、互いにボンディングされて第1ボンディング層4053を形成することができる。インターコネクションライン4029は、支持基板4051に向かうように配置される。
一方、支持基板4051の表面が疎水性特性を有する場合、親水性材料層4052が支持基板4051上に先に形成される。親水性材料層4052はさらに、SiO2のような材料層を支持基板4051の表面上に蒸着することにより、または表面エネルギーを増加させるために支持基板4051の表面をプラズマなどで処理することにより形成される。支持基板4051の表面は、プラズマ処理によって改質され、高い表面エネルギーを有する表面改質層が支持基板4051の表面上に形成される。第1ボンディング層4053は、親水性材料層4052にボンディングされてもよく、そのため、第1ボンディング層4053の接着力は向上する。
第1基板4021が化学的エッチング手法を利用して第1LEDスタック4023から除去される。したがって、第1LEDスタック4023の第1導電型半導体層が頂部表面上で露出する。第1導電型半導体層4023aの露出した表面は、光取り出し効率を増加させるためにテクスチャリングされ、そのため、粗面化された表面などのような光取り出し構造が第1導電型半導体層4023aの表面上に形成される。
図66Eを参照すれば、第2LEDスタック4033が第2ボンディング層4055を介して第1LEDスタック4023に結合される。第1カラーフィルタ4037は、第1LEDスタック4023に向かうように配置され、第2ボンディング層4055にボンディングされる。ボンディング材料層は、第1LEDスタック4023および第1カラーフィルタ4037上に配置され、互いにボンディングされて第2ボンディング層4055を形成する。
一方、第2ボンディング層4055が形成される前に、親水性材料層4054が第1LEDスタック4023上に先に形成されてもよい。親水性材料層4054は、第1LEDスタック4023の表面を、疎水性特性を有するものから親水性特性に変化させて、第2ボンディング層4055の接着力を向上させる。親水性材料層4054はさらに、SiO2のような材料層を蒸着することにより、または表面エネルギーを増加させるために第1LEDスタック4023の表面をプラズマなどで処理することにより形成される。第1LEDスタック4023の表面は、プラズマ処理によって改質され、高い表面エネルギーを有する表面改質層が第1LEDスタック4023の表面上に形成される。第2ボンディング層4055は、親水性材料層4054にボンディングされてもよく、そのため、第2ボンディング層4055の接着力は向上する。
第2基板4031は、レーザリフトオフまたは化学的リフトオフのような手法を利用して第2LEDスタック4033から分離される。加えて、光取り出しを向上させるために、粗面化された表面が表面テクスチャリングを利用して第1導電型半導体層4033aの露出した表面上に形成される。
図66Fを参照すれば、親水性材料層4056がその後に第2LEDスタック4033上に形成される。親水性材料層4056は、第2LEDスタック4033の表面を親水性特性に変化させて、第3ボンディング層4057の接着力を向上させる。親水性材料層4056はさらに、SiO2のような材料層を蒸着することにより、または表面エネルギーを増加させるために第2LEDスタック4033の表面をプラズマなどで処理することにより形成される。しかし、第2LEDスタック4033の表面が親水性特性を有する場合、親水性材料層4056は省略可能である。
次に、図65および図66Cを参照すれば、第3LEDスタック4043が第3ボンディング層4057を介して第2LEDスタック4033に結合される。第2カラーフィルタ4047は、第2LEDスタック4033に向かうように配置され、第3ボンディング層4057にボンディングされる。ボンディング材料層は、第2LEDスタック4033(または親水性材料層4056)および第3カラーフィルタ4047上に配置され、互いにボンディングされて第3ボンディング層4057を形成する。
第3基板4041は、レーザリフトオフまたは化学的リフトオフのような手法を利用して第3LEDスタック4043から分離される。したがって、図65に示すように、第3LEDスタック4043の第1導電型半導体層4043aが露出するディスプレイ用LEDスタックが提供される。加えて、粗面化された表面が表面テクスチャリングによって第1導電型半導体層4043aの露出した表面上に形成される。
支持基板4051上に配置される第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043のスタックは、ピクセル単位でパターニングされ、パターニングされたスタックは、インターコネクションラインを用いて互いに接続されて、ディスプレイ装置を提供することを可能にする。以下、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を説明する。
図67は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の概略回路図であり、図68は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の概略平面図である。
図67および図68を参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイ装置は、パッシブマトリクス方式で駆動されるように実現できる。
例えば、図65を参照して説明したディスプレイ用LEDスタックは、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043が垂直方向に積層される構造を有するので、1つのピクセルが3つの発光ダイオードR、GおよびBを含む。ここで、第1発光ダイオードRは、第1LEDスタック4023に相当することができ、第2発光ダイオードGは、第2LEDスタック4033に相当することができ、第3発光ダイオードBは、第3LEDスタック4043に相当することができる。
図67および図68で、1つのピクセルは、第1〜第3発光ダイオードR、GおよびBを含み、各発光ダイオードは、サブピクセルに対応する。第1〜第3発光ダイオードR、GおよびBのアノードは、共通ライン、例えば、データラインに接続され、そのカソードは、他のライン、例えば、スキャンラインに接続される。第1ピクセルに対して、例えば、第1〜第3発光ダイオードR、GおよびBのアノードは、データラインVdata1に共通に接続され、そのカソードは、スキャンラインVscan1−1、Vscan1−2およびVscan1−3にそれぞれ接続される。したがって、同一のピクセル内の発光ダイオードR、GおよびBは、個別的に駆動できる。
加えて、発光ダイオードR、GおよびBのそれぞれは、パルス幅変調を利用することにより、または電流強度を変更することにより駆動されて、各サブピクセルの明るさを調節することを可能にする。
図68をさらに参照すれば、複数のピクセルが、図65を参照して説明したスタックをパターニングすることにより形成され、それぞれのピクセルは、反射電極4025およびインターコネクションライン4071、4073および4075に接続される。図67に示すように、反射電極4025は、データラインVdataとして使用可能であり、インターコネクションライン4071、4073および4075は、スキャンラインとして形成可能である。ここで、インターコネクションライン4075は、インターコネクションライン4029によって形成される。反射電極4025は、複数のピクセルの第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043の第1導電型半導体層4023a、4033aおよび4043aを互いに電気的に接続することができ、インターコネクションライン4029は、反射電極4025に実質的に垂直に配置され、複数のピクセルの第1導電型半導体層4023aを互いに電気的に接続することができる。
ピクセルは、マトリクス状に配列され、各ピクセルの発光ダイオードR、GおよびBのアノードは、反射電極4025に共通に接続され、そのカソードは、互いに離隔したインターコネクションライン4071、4073および4075にそれぞれ接続される。ここで、インターコネクションライン4071、4073および4075は、スキャンラインVscanとして使用可能である。
図69は、図68のディスプレイ装置の1つのピクセルの拡大平面図であり、図70は、図69のA−A線に沿った概略断面図であり、図71は、図69のB−B線に沿った概略断面図である。
図68〜図71を再度参照すれば、各ピクセルにおいて、反射電極4025の一部分、第2−p透明電極4035の一部分、第2LEDスタック4033の上面の一部分、第3−p透明電極4045の一部分および第3LEDスタック4043の上面が外部に露出する。
第3LEDスタック4043は、その上面に形成される粗面化された表面4043rを有することができる。粗面化された表面4043rはさらに、第3LEDスタック4043の上面の全体または第3LEDスタック4043の上面の一部分上に形成されてもよい。
下部絶縁層4061が各ピクセルの側面を覆うことができる。下部絶縁層4061は、SiO2のような光透過性材料で形成され、この場合、下部絶縁層4061はさらに、第3LEDスタック4043の上面の実質的に全体を覆うことができる。代案的に、例示的な実施形態による下部絶縁層4061は、光反射層または光吸収層を含み、光が第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043から側面に進行するのを防止することができ、この場合、下部絶縁層4061は、第3LEDスタック4043の上面を少なくとも部分的に露出させる。下部絶縁層4061は、例えば、分布ブラッグ反射器または金属性反射層や透明絶縁層上の有機反射層を含むことができ、また、黒色エポキシのような光吸収層を含むことができる。黒色エポキシのような光吸収層は、光がピクセルの外部に放射されるのを防止してディスプレイ装置におけるピクセル間のコントラスト比を向上させることができる。
下部絶縁層4061は、第3LEDスタック4043の上面を露出させる開口部4061aと、第2LEDスタック4033の上面を露出させる開口部4061bと、第3−p透明電極4045を露出させる開口部4061cと、第2−p透明電極4035を露出させる開口部4061dと、第1p型反射電極4025を露出させる開口部4061eとを有することができる。第1LEDスタック4023の上面は、外部に露出しなくてもよい。
インターコネクションライン4071およびインターコネクションライン4073は、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043の付近で支持基板4051上に形成され、下部絶縁層4061上に配置されて第1p型反射電極4025から絶縁される。コネクタ4077abは、第2−p透明電極4035および第3−p透明電極4045を反射電極4025に接続する。したがって、第1LEDスタック4023、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043のアノードは、反射電極4025に共通に接続される。
インターコネクションライン4075または4029は、反射電極4025の下で反射電極4025に実質的に垂直に配置されてもよいし、オーミック電極4026に接続されて、第1導電型半導体層4023aに電気的に接続される。オーミック電極4026は、第1LEDスタック4023の下で第1導電型半導体層4023aに接続される。オーミック電極4026は、図69に示すように、第3LEDスタック4043の粗面化された表面4043rの下部領域の外部に配置され、そのため、光損失が減少できる。
コネクタ4071aは、第3LEDスタック4043の上面をインターコネクションライン4071に接続し、コネクタ4073aは、第2LEDスタック4033の上面をインターコネクションライン4073に接続する。
上部絶縁層4081は、インターコネクションライン4071および4073および下部絶縁層4061上に配置されてインターコネクションライン4071、4073および4075を保護することができる。上部絶縁層4081は、インターコネクションライン4071、4073および4075を露出させる開口部を有してもよいし、ボンディングワイヤなどが開口部を介してそれに接続される。
例示的な実施形態により、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043のアノードは、反射電極4025に共通に電気的に接続され、そのカソードは、インターコネクションライン4071、4073および4075にそれぞれ電気的に接続される。したがって、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043は、独立して駆動可能である。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、電極と配線との接続は多様に変形可能である。
図72A〜図72Hは、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を製造するための方法を示す概略平面図である。以下、図69のピクセルを製造するための方法を説明する。
まず、図65を参照して説明した発光ダイオードスタック4000が用意される。
次に、図72Aを参照すれば、粗面化された表面4043rが第3LEDスタック4043の上面に形成される。粗面化された表面4043rは、第3LEDスタック4043の上面で各ピクセル領域に対応するように形成される。粗面化された表面4043rは、化学的エッチング手法、例えば、光−増強化学的エッチング(PEC)手法を利用して形成される。
粗面化された表面4043rは、第3LEDスタック4043が後にエッチングされる領域を考慮して各ピクセル領域内に部分的に形成される。特に、粗面化された表面4043rは、オーミック電極4026が粗面化された表面4043rの外部に配置されるように形成される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、粗面化された表面4043rは、第3LEDスタック4043の上面の実質的に全体にわたって形成されてもよい。
図72Bを参照すれば、その後、第3LEDスタック4043の周辺領域が各ピクセル領域でエッチングされて、第3−p透明電極4045を露出させる。第3LEDスタック4043は、図示のように、実質的に長方形または正方形状を有するように残されることがあるが、2つ以上の陥没部が周縁に沿って形成されてもよい。加えて、図示のように、1つの陥没部は、他の1つの陥没部より大きく形成されてもよい。
図72Cを参照すれば、その後、露出した第3−p透明電極4045は、相対的に大きな陥没部内で露出した第3−p透明電極4045の一部分を除いて除去されて、第2LEDスタック4033の上面を露出させる。第2LEDスタック4033の上面は、第3LEDスタック4043の周囲で露出し、また、他の1つの陥没部内で露出する。第3−p透明電極4045が露出する領域および第2LEDスタック4033が露出する領域は、相対的に大きな陥没部内に形成される。
図72Dを参照すれば、相対的に小さな陥没部内に形成される第2LEDスタック4033を除いて残りの領域で露出する第2LEDスタック4033が除去されて、第2−p透明電極4035を露出させる。第2−p透明電極4035は、第3LEDスタック4043の周囲で露出し、第2−p透明電極4035はさらに、相対的に大きな陥没部内で露出する。
図72Eを参照すれば、その後、相対的に大きな陥没部内で露出する第2−p透明電極4035を除いて、第3LEDスタック4043の周囲で露出する第2−p透明電極4035が除去されて、第1LEDスタック4023の上面を露出させる。
図72Fを参照すれば、第3LEDスタック4043の周囲で露出した第1LEDスタック4023が連続除去され、第1絶縁層4027は除去されて、反射電極4025を露出させる。したがって、反射電極4025は、第3LEDスタック4043の周囲で露出する。露出した反射電極4025は、垂直方向で実質的に延伸された形状を有するようにパターニングされて、線形インターコネクションラインを形成する。パターニングされた反射電極4025は、垂直方向に複数のピクセル領域の上部に配置され、水平方向に隣り合うピクセルから離隔する。
図示の例示的な実施形態において、反射電極4025が第1LEDスタック4023を除去した後にパターニングされるものと説明されるが、反射電極4025は、反射電極4025が基板4021上に形成されるとき、パターニングされた形状を有するように、予め形成されてもよい。この場合、第1LEDスタック4023を除去した後に反射電極4025をパターニングする必要がない。
反射電極4025をパターニングすることにより、第2絶縁層4028が露出してもよい。インターコネクションライン4029は、反射電極4025に垂直に配置され、第2絶縁層4028によって反射電極4025から絶縁される。
図72Gを参照すれば、その後、ピクセルを覆う下部絶縁層4061(図70および図71参照)が形成される。下部絶縁層4061は、反射電極4025を覆い、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043の側面を覆う。加えて、下部絶縁層4061は、第3LEDスタック4043の上面を少なくとも部分的に覆うことができる。下部絶縁層4061がSiO2のような透明層の場合、下部絶縁層4061はさらに、第3LEDスタック4043の上面の実質的に全体を覆うことができる。代案的に、下部絶縁層4061はさらに、反射層または光吸収層を含むことができ、この場合、下部絶縁層4061は、第3LEDスタック4043の上面を少なくとも部分的に露出させて、光が外部に放射されるようにする。
下部絶縁層4061は、第3LEDスタック4043を露出させる開口部4061aと、第2LEDスタック4033を露出させる開口部4061bと、第3−p透明電極4045を露出させる開口部4061cと、第2−p透明電極4035を露出させる開口部4061dと、反射電極4025を露出させる開口部4061eとを有することができる。反射電極4025を露出させる1つまたは複数の開口部4061eが形成されてもよい。
図72Hを参照すれば、その後、インターコネクションライン4071および4073およびコネクタ4071a、4073aおよび4077abがリフトオフ手法によって形成される。インターコネクションライン4071および4073は、下部絶縁層4061によって反射電極4025から絶縁される。コネクタ4071aは、第3LEDスタック4043をインターコネクションライン4071に電気的に接続し、コネクタ4073aは、第2LEDスタック4033をインターコネクションライン4073に接続する。コネクタ4077abは、第3−p透明電極4045および第2−p透明電極4035を第1p型反射電極4025に電気的に接続する。
インターコネクションライン4701および4073は、反射電極4025に実質的に垂直に配置され、複数のピクセルを互いに接続することができる。
次に、上部絶縁層4081(図70および図71参照)がインターコネクションライン4071および4073およびコネクタ4071a、4073aおよび4077abを覆う。上部絶縁層4081はさらに、第3LEDスタック4043の上面の実質的に全体を覆うことができる。上部絶縁層4081は、例えば、シリコン酸化物膜またはシリコン窒化物膜で形成され、また、分布ブラッグ反射器を含むことができる。加えて、上部絶縁層4081は、その上に透明絶縁膜および反射性金属層または多層構造の有機反射層を含んで光を反射させることができるか、または黒色系エポキシのような光吸収層を含み、光を遮断することができる。
上部絶縁層4081が光を反射させるか遮断する場合、光を外部に放射するために、第3LEDスタック4043の上面を少なくとも部分的に露出させることが必要である。一方、外部からの電気的な接続を許容するために、上部絶縁層4081が部分的に除去されて、インターコネクションライン4071、4073および4075を部分的に露出させる。また、上部絶縁層4081も省略可能である。
上部絶縁層4081が形成されることにより、図69に示すピクセル領域が完成する。また、図68に示すように、複数のピクセルが支持基板4051上に形成され、これらのピクセルは、第1p型反射電極4025およびインターコネクションライン4071、4073および4075によって互いに接続され、パッシブマトリクス方式で駆動可能である。
図示の例示的な実施形態では、パッシブマトリクス方式で駆動可能なディスプレイ装置を製造するための方法が説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、図65に示す発光ダイオードスタックを含むディスプレイ装置は、多様な方式で駆動されるように構成される。
例えば、インターコネクションライン4071および4073が下部絶縁層4061上にともに形成されるものと説明されるが、インターコネクションライン4071が下部絶縁層4061上に形成され、インターコネクションライン4073は、上部絶縁層4081上に形成されてもよい。
一方、図65では、反射電極4025、第2−p透明電極4035および第3−p透明電極4045が第1LEDスタック4023、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043の第2導電型半導体層4023b、4033bおよび4043bとそれぞれオーミック接触するものと説明され、オーミック電極4026が第1LEDスタック4023の第1導電型半導体層4023aとオーミック接触するものと説明されるが、オーミック接触層は、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043の第1導電型半導体層4033aおよび4043aに別途に提供されない。ピクセルの大きさが200マイクロメートル以下と小さい場合、いくつかの例示的な実施形態により、n型である第1導電型半導体層4033aおよび4043aに別途のオーミック接触層が形成されない場合にも、電流拡散における困難はない。しかし、電流拡散のために、透明電極層が第2および第3LEDスタック4033および4043のn型半導体層上に配置される。
例示的な実施形態により、複数のピクセルがディスプレイ用発光ダイオードスタック4000を用いることによりウエハレベルで形成され、そのため、発光ダイオードを個別的に実装する工程が省かれる。また、発光ダイオードスタックは、第1〜第3LEDスタック4023、4033および4043が垂直に積層される構造を有するので、サブピクセルの面積が限られたピクセル面積内で確保できる。加えて、第1LEDスタック4023、第2LEDスタック4033および第3LEDスタック4043で発生する光がこれらのLEDスタックを介して透過して外部に放射されるので、光損失を減少させることが可能である。
しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、それぞれのピクセルが互いに分離された発光デバイスも提供可能であり、これらの発光デバイスは、回路基板上に個別的に実装されてディスプレイ装置を提供することを可能にする。
加えて、オーミック電極4026が第2導電型半導体層4023bに隣接して第1導電型半導体層4023a上に形成されるものと説明されるが、オーミック電極4026は、第2導電型半導体層4023bに対向して第1導電型半導体層4023aの表面上に形成されてもよい。この場合、第3LEDスタック4043および第2LEDスタック4033は、オーミック電極4026を露出させるようにパターニングされ、インターコネクションライン4029の代わりに、オーミック電極4026を回路基板に接続する別途のインターコネクションラインが提供される。
図73は、例示的な実施形態による発光積層構造の断面図である。
図73を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造は、複数の順次に積層されるエピタキシャルスタックを含む。複数のエピタキシャルスタックは、基板5010上に提供される。
基板5010は、実質的に上面および下面を有する板状を有する。
複数のエピタキシャルスタックが基板5010の上面に実装され、基板5010は、多様な形態で提供可能である。基板5010は、絶縁材料で形成される。基板5010の材料の例は、ガラス、石英、シリコン、有機ポリマー、有機/無機複合体などを含む。しかし、基板5010の材料はこれに限定されず、絶縁特性を有する限り、特に限定されない。例示的な実施形態において、基板5010は、それぞれのエピタキシャルスタックに発光信号および共通電圧を提供可能な配線部をさらに含んでもよい。例示的な実施形態において、配線部に加えて、基板5010は、薄膜トランジスタを含む駆動素子をさらに含んでもよいし、この場合、それぞれのエピタキシャルスタックは、アクティブマトリクス方式で駆動可能である。このために、基板5010は、印刷回路基板5010として、またはガラス、シリコン、石英、有機ポリマーまたは有機/無機複合体上に形成される配線部および/または駆動素子を有する複合基板として提供可能である。
複数のエピタキシャルスタックが基板5010の上面に順次に積層され、それぞれ発光する。
例示的な実施形態において、それぞれ互いに異なる波長帯域の光を放射する2つ以上のエピタキシャルスタックが提供される。すなわち、互いに異なるエネルギーバンドをそれぞれ有する複数のエピタキシャルスタックが提供される。例示的な実施形態において、基板5010上のエピタキシャルスタックは、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040を含む3つの順次に積層される層が提供されるものとして示される。
各エピタキシャルスタックは、多様な波長帯域のうち可視光帯域の色光(color light)を放射することができる。最下部エピタキシャルスタックから放射される光は、最も低いエネルギーバンドを有する最も長い波長の色光であり、放射される色光の波長は、下側から上側に向かう順に短くなる。頂部(top)に配置されるエピタキシャルスタックから放射される光は、最も高いエネルギーバンドを有する最も短い波長の色光である。例えば、第1エピタキシャルスタック5020は、第1色光L1を放射することができ、第2エピタキシャルスタック5030は、第2色光L2を放射することができ、第3エピタキシャルスタック5040は、第3色光L3を放射することができる。第1〜第3色光L1、L2およびL3は、互いに異なる色光に対応する。第1〜第3色光L1、L2およびL3は、順次に減少する波長を有する互いに異なる波長帯域の色光であってもよい。すなわち、第1〜第3色光L1、L2およびL3は、互いに異なる波長帯域を有することができ、色光は、第1色光L1〜第3色光L3の順により高いエネルギーのより短い波長帯域であってもよい。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、発光積層構造がマイクロLEDを含む場合、最下部エピタキシャルスタックは、任意のエネルギーバンドを有する光の色を放射することができ、その上に配置されるエピタキシャルスタックは、マイクロLEDの小さなフォームファクタによって、最下部エピタキシャルスタックのエネルギーバンドとは異なるエネルギーバンドを有する光の色を放射することができる。
例示的な実施形態において、第1色光L1は、赤色光であってもよく、第2色光L2は、緑色光であってもよいし、第3色光L3は、青色光であってもよい。
各エピタキシャルスタックは、基板5010の前方方向に光を放射する。特に、1つのエピタキシャルスタックから放射される光は、光路(light path)内に位置する他のエピタキシャルスタックを貫通して前方方向に進行する。前方方向は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040が積層される方向に相当することができる。
以下、前述した前方方向および後方方向に加えて、基板5010の「前方」方向を「上部」方向と称し、基板5010の「後方」方向を「下部」方向と称することとする。もちろん、「上部」または「下部」という用語は、相対的な方向を示し、発光積層構造の配置および方向によって変化可能である。
各エピタキシャルスタックは、上部方向に光を放射し、各エピタキシャルスタックは、下部にあるエピタキシャルスタックから放射される光の大部分を透過させる。特に、第1エピタキシャルスタック5020から放射される光は、第2エピタキシャルスタック5030および第3エピタキシャルスタック5040を貫通して前方方向に進行し、第2エピタキシャルスタック5030から放射される光は、第3エピタキシャルスタック5040を貫通して前方方向に進行する。このために、最下部エピタキシャルスタック以外のエピタキシャルスタックのうちの少なくともいくつか、または好ましくは全てが光学的に透過性である材料を含むことができる。本明細書で使用される「光学的に透過性である」材料は、全光を透過させる透明材料だけでなく、所定の波長の光を透過させるか、所定の波長の光の一部を透過させる材料も含む。例示的な実施形態において、各エピタキシャルスタックは、その下に配置されるエピタキシャルスタックから放射される光の約60%以上、他の例示的な実施形態において約80%以上、またはさらに他の例示的な実施形態において約90%以上を透過させることができる。
例示的な実施形態による発光積層構造において、それぞれのエピタキシャルスタックに発光信号を印加するための信号ラインは、独立に接続され、よって、それぞれのエピタキシャルスタックは、独立して駆動可能であり、発光積層構造は、各エピタキシャルスタックから光が放射されるかによって多様な色を実現することができる。加えて、互いに異なる波長の光を放射するためのエピタキシャルスタックは、互いの上に垂直に重なり、そのため、狭い面積内に形成される。
図74Aおよび図74Bは、例示的な実施形態による発光積層構造を示す断面図である。
図74Aを参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造において、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれは、間に介在する接着層またはバッファ層を経由して基板5010上に提供される。
接着層5061は、基板5010および第1エピタキシャルスタック5020を基板5010上に接着させる。接着層5061は、導電性または非導電性材料を含むことができる。接着層5061は、その下部に提供される基板5010に電気的に接続される必要があるとき、いくつかの区域で導電性を有することができる。接着層5061は、透明または不透明材料を含むことができる。例示的な実施形態において、不透明材料が基板5010に提供され、基板5010がその上に形成される配線部などを有するとき、接着層5061は、不透明材料、例えば、光吸収材料を含むことができる。接着層5061を形成する光吸収材料としては、例えば、エポキシ系ポリマー接着剤を含む多様なポリマー接着剤が使用できる。
バッファ層は、2つの隣接した層を互いに接着させる構成要素として作用すると同時に、2つの隣接した層間のストレスまたは衝撃を緩和させる役割もする。バッファ層は、2つの隣接したエピタキシャルスタックの間に提供されて、2つの隣接したエピタキシャルスタックを互いに接着させると同時に、2つの隣接したエピタキシャルスタックに影響を及ぼしうるストレスまたは衝撃を緩和させる役割もする。
バッファ層は、第1および第2バッファ層5063および5065を含む。第1バッファ層5063は、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030の間に提供され、第2バッファ層5065は、第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040の間に提供される。
バッファ層は、ストレスまたは衝撃を緩和させることができる材料、例えば、外部からのストレスまたは衝撃があるとき、ストレスまたは衝撃を吸収可能な材料を含む。バッファ層は、このような目的のために特定の弾性を有することができる。バッファ層はさらに、接着力を有する材料を含むことができる。加えて、第1および第2バッファ層5063および5065は、非導電性材料および光学的に透過性である材料を含むことができる。例えば、光学用透明接着剤(optically clear adhesive)が第1および第2バッファ層5063および5065のために使用できる。
第1および第2バッファ層5063および5065を形成するための材料は、光学的に透明であり、各エピタキシャルスタックを安定的に付着させながらストレスまたは衝撃を緩衝できる限り、特に限定されない。例えば、第1および第2バッファ層5063および5065は、SU−8、多様なレジスト、パリレン、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ベンゾシクロブテン(BCB)、スピンオンガラス(spin on glass:SOG)などのようなエポキシ系ポリマーを含む有機材料、およびシリコン酸化物、アルミニウム酸化物などのような無機材料で形成される。必要な場合、導電性酸化物がバッファ層として使用されてもよいし、この場合、導電性酸化物は、他の構成要素から絶縁されなければならない。有機材料がバッファ層として使用される場合、有機材料は、接着面に塗布された後、真空状態で高温高圧でボンディングされてもよい。無機材料がバッファ層として使用される場合、無機材料は、接着表面に蒸着された後、化学機械的平坦化(CMP)などにより平坦化され、その後、表面はプラズマ処理が処された後、高真空下でボンディングによってボンディングされる。
図74Bを参照すれば、第1および第2バッファ層5063および5065のそれぞれは、互いに隣接した2つのエピタキシャルスタックを接着するための接着力向上層5063aまたは5065aと、2つの隣接したエピタキシャルスタック間のストレスまたは衝撃を緩和させるための衝撃吸収層5063bまたは5065bとを含むことができる。
2つの隣接したエピタキシャルスタック間の衝撃吸収層5063bおよび5065bは、2つの隣接したエピタキシャルスタックのうちの少なくとも1つがストレスまたは衝撃に露出するとき、ストレスまたは衝撃を吸収する役割をする。
衝撃吸収層5063bおよび5065bを形成する材料は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、アルミニウム酸化物などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例示的な実施形態において、衝撃吸収層5063bおよび5065bは、シリコン酸化物を含むことができる。
例示的な実施形態において、ストレスまたは衝撃吸収に加えて、衝撃吸収層5063bおよび5065bは、2つの隣接したエピタキシャルスタックを接着するために所定の接着力を有することができる。特に、衝撃吸収層5063bおよび5065bは、エピタキシャルスタックへの接着を容易にするために、エピタキシャルスタックの表面エネルギーと類似しているか、同等の表面エネルギーを有する材料を含むことができる。例えば、エピタキシャルスタックの表面にプラズマ処理などにより親水性が付与される場合、親水性エピタキシャルスタックに対する接着性を向上させるために、シリコン酸化物のような親水性材料が衝撃吸収層として使用可能である。
接着力向上層5063aまたは5065aは、2つの隣接したエピタキシャルスタックを強固に接着させる役割をする。接着力向上層5063aまたは5065aを形成するための材料の例は、SOG、SU−8、多様なレジスト、パリレン、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ベンゾシクロブテン(BCB)などのようなエポキシ系ポリマーを含むが、これに限定されるものではない。例示的な実施形態において、接着力向上層5063aまたは5065aは、SOGを含むことができる。
例示的な実施形態において、第1バッファ層5063は、第1接着力向上層5063aおよび第1衝撃吸収層5063bを含むことができ、第2バッファ層5065は、第2接着力向上層5065aおよび第2衝撃吸収層5065bを含むことができる。例示的な実施形態において、接着力向上層および衝撃吸収層のそれぞれは、1つの層として提供されてもよいが、これに限定されるものではなく、他の例示的な実施形態において、接着力向上層および衝撃吸収層のそれぞれは、複数の層として提供されてもよい。
例示的な実施形態において、接着力向上層および衝撃吸収層を積層する順序は、多様に変更可能である。例えば、衝撃吸収層が接着力向上層上に積層されるか、または、逆に、接着力向上層が衝撃吸収層上に積層されてもよい。加えて、第1バッファ層5063および第2バッファ層5065において接着力向上層と衝撃吸収層を積層する順序は異なってもよい。例えば、第1バッファ層5063では、第1衝撃吸収層5063bおよび第1接着力向上層5063aが順次に積層され、第2バッファ層5065では、第2接着力向上層5065aおよび第2衝撃吸収層5065bが順次に積層されてもよい。図74Bは、第1衝撃吸収層5063bが第1バッファ層5063において第1接着力向上層5063a上に積層され、第2衝撃吸収層5065bが第2バッファ層5065において第2接着力向上層5065a上に積層される、例示的な実施形態を示す。
例示的な実施形態において、第1バッファ層5063および第2バッファ層5065の厚さは、互いに実質的に同一であるか、互いに異なってもよい。第1バッファ層5063および第2バッファ層5065の厚さは、エピタキシャルスタックの積層工程でエピタキシャルスタックに対する衝撃量を考慮して決定可能である。例示的な実施形態において、第1バッファ層5063の厚さは、第2バッファ層5065の厚さより大きくてよい。特に、第1バッファ層5063における第1衝撃吸収層5063bの厚さは、第2バッファ層5065における第2衝撃吸収層5065bの厚さより大きくてよい。
例示的な実施形態による発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040が順次に積層される工程により製造され、よって、第2エピタキシャルスタック5030は、第1エピタキシャルスタック5020が積層された後に積層され、第3エピタキシャルスタック5040は、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030が全て積層された後に積層される。したがって、工程中に第1エピタキシャルスタック5020に印加可能なストレスまたは衝撃の量は、第2エピタキシャルスタック5030に印加可能なストレスまたは衝撃の量より大きくかつ増加した頻度を有する。特に、第2エピタキシャルスタック5030は、その下のスタックが浅い厚さを有する状態で積層されるため、第2エピタキシャルスタック5030は、相対的に大きな厚さの下のスタック上に積層される第3エピタキシャルスタック5040に加えられるストレスまたは衝撃よりも大きい量のストレスまたは衝撃が施される。例示的な実施形態において、第1バッファ層5063の厚さは、前述したストレスまたは衝撃の差を補償するために、第2バッファ層5065の厚さよりも大きい。
図75は、例示的な実施形態による発光積層構造の断面図である。
図75を参照すれば、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれは、それらの間に介在する接着層5061および第1および第2バッファ層5063および5065を経由して基板5010上に提供される。
第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれは、順次に配置されるp型半導体層5025、5035および5045と、活性層5023、5033および5043と、n型半導体層5021、5031および5041とを含む。
第1エピタキシャルスタック5020のp型半導体層5025、活性層5023およびn型半導体層5021は、赤色光を放射する半導体材料を含むことができる。
赤色光を放射する半導体材料の例は、アルミニウムガリウム砒化物(AlGaAs)、ガリウム砒化リン化物(GaAsP)、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(AlGaInP)、ガリウムリン化物(GaP)などを含むことができる。しかし、赤色光を放射する半導体材料はこれに限定されず、多様な他の材料が使用されてもよい。
第1p型接触電極5025pが第1エピタキシャルスタック5020のp型半導体層5025の下に提供される。第1エピタキシャルスタック5020の第1p型接触電極5025pは、単一層または多層金属であってもよい。例えば、第1p型接触電極5025pは、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどのような金属またはその合金を含む多様な材料を含むことができる。第1p型接触電極5025pは、高い反射率を有する金属を含むことができ、よって、第1p型接触電極5025pは、高い反射率を有する金属に形成されるので、上部方向で第1エピタキシャルスタック5020から放射される光の発光効率を増加させることが可能である。
第1n型接触電極5021nが第1エピタキシャルスタック5020のn型半導体層5021の上部部分上に提供される。第1エピタキシャルスタック5020の第1n型接触電極5021nは、単一層または多層金属であってもよい。例えば、第1n型接触電極5021nは、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどのような金属またはその合金を含む多様な材料で形成される。しかし、第1n型接触電極5021nの材料は、上述したものに限定されず、よって、他の導電性材料が使用されてもよい。
第2エピタキシャルスタック5030は、順次に配置されるn型半導体層5031と、活性層5033と、p型半導体層5035とを含む。n型半導体層5031、活性層5033およびp型半導体層5035は、緑色光を放射する半導体材料を含むことができる。緑色光を放射するための材料の例は、インジウムガリウム窒化物(InGaN)、ガリウム窒化物(GaN)、ガリウムリン化物(GaP)、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(AlGaInP)およびアルミニウムガリウムリン化物(AlGaP)を含む。しかし、緑色光を放射する半導体材料はこれに限定されず、多様な他の材料が使用されてもよい。
第2p型接触電極5035pが第2エピタキシャルスタック5030のp型半導体層5035の下に提供される。第2p型接触電極5035pは、第1エピタキシャルスタック5020と第2エピタキシャルスタック5030との間に、または具体的には、第1バッファ層5063と第2エピタキシャルスタック5030との間に提供される。
第2p型接触電極5035pのそれぞれは、透明導電性酸化物(TCO)を含むことができる。透明導電性酸化物は、スズ酸化物(SnO)、インジウム酸化物(InO2)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウムスズ亜鉛酸化物(ITZO)などを含むことができる。透明導電性化合物は、蒸発器、スパッタなどのような化学気相蒸着(CVD)、物理気相蒸着(PVD)により蒸着される。第2p型接触電極5035pは、後述する作製工程でエッチングストッパとして機能するために十分な厚さを有し、例えば、透明度が満足する程度に約5001Å〜約2μmの厚さを有して提供できる。
第3エピタキシャルスタック5040は、順次に配置されるp型半導体層5045と、活性層5043と、n型半導体層5041とを含む。p型半導体層5045、活性層5043およびn型半導体層5041は、青色光を放射する半導体材料を含むことができる。青色光を放射する材料の例は、ガリウム窒化物(GaN)、インジウムガリウム窒化物(InGaN)、亜鉛セレン化物(ZnSe)などを含むことができる。しかし、青色光を放射する半導体材料はこれに限定されず、多様な他の材料が使用されてもよい。
第3p型接触電極5045pが第3エピタキシャルスタック5040のp型半導体層5045の下に提供される。第3p型接触電極5045pは、第2エピタキシャルスタック5030と第3エピタキシャルスタック5040との間に、または具体的には、第2バッファ層5065と第3エピタキシャルスタック5040との間に提供される。
第2エピタキシャルスタック5030のp型半導体層5035と第3エピタキシャルスタック5040のp型半導体層5045との間の第2p型接触電極5035pおよび第3p型接触電極5045pは、第2エピタキシャルスタック5030および第3エピタキシャルスタック5040によって共有される共有電極である。
第2p型接触電極5035pと第3p型接触電極5045pとが少なくとも部分的に互いに接触し、物理的にそして電気的に互いに接続されるため、信号が第2p型接触電極5035pまたは第3p型接触電極5045pの少なくとも一部分に印加されるとき、同一の信号が第2エピタキシャルスタック5030のp型半導体層5035および第3エピタキシャルスタック5040のp型半導体層5045に同時に印加される。例えば、第2p型接触電極5035pおよび第3p型接触電極5045pのうちの1つに共通電圧が印加されると、共通電圧は、第2p型接触電極5035pおよび第3p型接触電極5045pの全てを介して第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040のそれぞれのp型半導体層に印加される。
図示の例示的な実施形態において、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のn型半導体層5021、5031および5041およびp型半導体層5025、5035および5045がそれぞれ単一層として示されるが、これらの層は、多層であってもよく、超格子層を含んでもよい。加えて、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の活性層5023、5033および5043は、単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を含むことができる。
例示的な実施形態において、共有電極である第2および第3p型接触電極5035pおよび5045pは、第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040を実質的に覆う。第2および第3p型接触電極5035pおよび5045pは、下のエピタキシャルスタックからの光を透過させるために透明導電性材料を含むことができる。例えば、第2および第3p型接触電極5035pおよび5045pのそれぞれは、透明導電性酸化物(TCO)を含むことができる。透明導電性酸化物は、スズ酸化物(SnO)、インジウム酸化物(InO2)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウムスズ亜鉛酸化物(ITZO)などを含むことができる。透明導電性化合物は、蒸発器、スパッタなどのような化学気相蒸着(CVD)、物理気相蒸着(PVD)によって蒸着される。第2および第3p型接触電極5035pおよび5045pは、後述する作製工程でエッチングストッパとして機能するために、十分な厚さ、例えば、透明度が満足する程度に約5001Å〜約2μmの厚さが提供できる。
例示的な実施形態において、共通ラインは、第1〜第3p型接触電極5025p、5035pおよび5045pに接続される。この場合、共通ラインは、共通電圧が印加されるラインである。また、発光信号ラインは、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のn型半導体層5021、5031および5041にそれぞれ接続される。共通電圧SCが共通ラインを介して第1p型接触電極5025p、第2p型接触電極5035pおよび第3p型接触電極5045pに印加され、発光信号は、発光信号ラインを介して第1エピタキシャルスタック5020のn型半導体層5021、第2エピタキシャルスタック5030のn型半導体層5031および第3エピタキシャルスタック5040のn型半導体層5041に印加され、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の発光を制御する。発光信号は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040にそれぞれ対応する第1〜第3発光信号SR、SGおよびSBを含む。例示的な実施形態において、第1発光信号SRは、赤色光に対応する信号であってもよく、第2発光信号SGは、緑色光に対応する信号であってもよいし、第3発光信号SBは、青色光に対応する信号であってもよい。
上述した図示の例示的な実施形態において、共通電圧が第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のp型半導体層5025、5035および5045に印加され、発光信号が第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のn型半導体層5021、5031および5041に印加されるものと説明されるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。他の例示的な実施形態において、共通電圧は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のn型半導体層5021、5031および5041に印加され、発光信号は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のp型半導体層5025、5035および5045に印加される。
この方式により、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040は、それぞれのエピタキシャルスタックに印加される発光信号によって駆動される。特に、第1エピタキシャルスタック5020は、第1発光信号SRによって駆動され、第2エピタキシャルスタック5030は、第2発光信号SGによって駆動され、第3エピタキシャルスタック5040は、第3発光信号SBによって駆動される。この場合、第1、第2および第3駆動信号SR、SGおよびSBは、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040に独立して印加され、結果として、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれは、独立して駆動される。発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040から上方に放射される第1〜第3色光を組み合わせることにより、多様な色の光を最終的に提供することができる。
例示的な実施形態による発光積層構造は、互いに離隔した互いに異なる平面上で互いに異なる色光を実現するよりは、互いに異なる色光の部分が重なった領域上に提供される方式で色を実現可能で、発光素子の簡素化および集積化を有利な方式で提供することができる。通常の発光素子においては、フルカラーを実現するために、赤色、緑色および青色光のような互いに異なる色を放射する発光素子が一般的に平面上で互いに離隔して配置され、これはそれぞれの発光素子が平面上に配列されるため、相対的に大きな面積を占める。しかし、例示的な実施形態による発光積層構造においては、1つの領域で重なる互いに異なる色光を放射する発光素子の部分を有する積層構造を提供することにより、通常の発光素子に比べて著しく小さい面積内でフルカラーを実現することが可能である。したがって、小さい面積内でも高解像度デバイスを製造することが可能である。
また、例示的な実施形態による発光積層構造は、製造中に発生しうる欠陥を著しく減少させる。特に、発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタックの順に積層することにより製造され、この場合、第2エピタキシャルスタックは、第1エピタキシャルスタックが積層された状態で積層され、第3エピタキシャルスタックは、第1および第2エピタキシャルスタックの全てが積層された状態で積層される。しかし、第1〜第3エピタキシャルスタックは、先に別途の仮基板上で製造された後、基板上に搬送されることにより積層されるので、基板上に搬送し、仮基板を除去する段階の途中に欠陥が発生することがあり、第1〜第3エピタキシャルスタックおよび第1〜第3エピタキシャルスタック上の他の構成要素がストレスまたは衝撃に露出することがある。しかし、例示的な実施形態による発光積層構造は、隣接したエピタキシャルスタックの間にバッファ層またはストレスまたは衝撃吸収層を含むので、処理中に発生しうる欠陥が減少できる。
加えて、通常の発光デバイスは、それぞれの発光素子の個別的な用意、およびその後の発光素子それぞれに対するインターコネクションラインなどによる接続のような個別的なコンタクトの形成を必要とするため、複雑な構造を有して複雑な製造工程を必要とする。しかし、例示的な実施形態によれば、発光積層構造は、単一基板5010上に多層のエピタキシャルスタックを順次に積層した後、多層エピタキシャルスタック上にコンタクトを形成し、最小工程によりラインで接続することにより形成される。また、個別色の発光素子が個別的に製造されて個別的に実装されるため、複数の発光素子の代わりに、単一発光積層構造のみが例示的な実施形態により実装される。したがって、製造方法が著しく単純化される。
例示的な実施形態による発光積層構造は、高純度および高効率の色光を提供するために多様な構成要素をさらに使用してもよい。例えば、例示的な実施形態による発光積層構造は、短波長の光が相対的に長波長の光を放射するエピタキシャルスタックに向かって進行することを遮断するために、波長パスフィルタを含むことができる。
以下の例示的な実施形態では、重複する説明を避けるために、前述した例示的な実施形態との相違点が主に説明される。
図76は、例示的な実施形態による所定の波長パスフィルタを含む発光積層構造の断面図である。
図76を参照すれば、例示的な実施形態による発光積層構造において、第1波長パスフィルタ5071が第1エピタキシャルスタック5020と第2エピタキシャルスタック5030との間に提供される。
第1波長パスフィルタ5071は、特定の波長の光を選択的に透過させ、第1エピタキシャルスタック5020から放射される第1色光を透過させながら、第1色光以外の光を遮断するか、反射させることができる。したがって、第1エピタキシャルスタック5020から放射される第1色光は、上部方向に進行できるのに対し、第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040から放射される第2および第3色光は、第1エピタキシャルスタック5020に向かう進行が遮断され、第1波長パスフィルタ5071によって反射するか、遮断される。
第2および第3色光は、第1色光より相対的に短い波長を有し得る高エネルギー光であり、第1エピタキシャルスタック5020に進入するとき、第1エピタキシャルスタック5020での付加的な光放射であってもよい。例示的な実施形態において、第2および第3色光は、第1波長パスフィルタ5071によって第1エピタキシャルスタック5020に進入することが遮断される。
例示的な実施形態において、第2波長パスフィルタ5073が第2エピタキシャルスタック5030と第3エピタキシャルスタック5040との間に提供される。第2波長パスフィルタ5073は、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030から放射される第1色光および第2色光を透過させながら、第1および第2色光以外の光は遮断するか、反射させる。したがって、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030から放射される第1および第2色光は、上部方向に進行できるのに対し、第3エピタキシャルスタック5040から放射される第3色光は、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030に向かう方向への進行が許容されず、第2波長パスフィルタ5073によって反射するか、遮断される。
前述のように、第3色光は、第1および第2色光より短い波長を有する相対的に高エネルギー光であり、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030に進入するとき、第3色光は、第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030での付加的な放射を誘発することができる。例示的な実施形態において、第2波長パスフィルタ5073は、第3色光が第1および第2エピタキシャルスタック5020および5030に進入するのを防止する。
第1および第2波長パスフィルタ5071および5073は、多様な形態に形成可能であり、互いに異なる屈折率を有する絶縁膜を交互に積層することにより形成可能である。例えば、透過する光の波長は、SiO2およびTiO2を交互に積層し、SiO2およびTiO2の積層厚さおよび回数を調節することにより決定可能である。互いに異なる屈折率を有する絶縁膜は、SiO2、TiO2、HfO2、Nb2O5、ZrO2、Ta2O5などを含むことができる。
第1および第2波長パスフィルタ5071および5073が互いに異なる屈折率を有する無機絶縁膜を積層して形成される場合、製造工程中のストレスまたは衝撃による欠陥、例えば、剥離またはクラックが発生することがある。しかし、例示的な実施形態により、このような欠陥は、衝撃を緩和させるためにバッファ層を提供することにより著しく減少できる。
例示的な実施形態による発光積層構造は、高効率の均一な光を提供するために多様な構成要素をさらに使用してもよい。例えば、例示的な実施形態による発光積層構造は、出光面に多様な凹凸(irregularities)(または粗面化された表面)を有してもよい。例えば、例示的な実施形態による発光積層構造は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のうちの少なくとも1つのn型半導体層の上面に形成される凹凸を有してもよい。
例示的な実施形態において、各エピタキシャルスタックの凹凸は、選択的に形成可能である。例えば、凹凸が第1エピタキシャルスタック5020上に提供されるか、凹凸が第1および第3エピタキシャルスタック5020および5040上に提供されるか、または凹凸が第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040上に提供されてもよい。エピタキシャルスタックそれぞれの凹凸は、エピタキシャルスタックそれぞれの放射表面に対応するn型半導体層上に提供されてもよい。
凹凸は、発光効率を高めるために提供され、多角形ピラミッド、半球または任意の配列体で表面粗さを有する平面のような多様な形態で提供されてもよい。凹凸は、多様なエッチング工程により、またはパターニングされたサファイア基板を用いてテクスチャリングされる。
例示的な実施形態において、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040からの第1〜第3色光は、互いに異なる光度を有してもよく、このような光度の差は可視性の差につながる。発光効率は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の出光面上に凹凸を選択的に形成することにより向上することができ、これは第1〜第3色光間の可視性の差を減少させる。赤色および/または青色に対応する色光は、緑色より低い可視性を有することができ、この場合、第1エピタキシャルスタック5020および/または第3エピタキシャルスタック5040は、可視性の差を減少させるためにテクスチャリングされる。特に、最下部発光スタックが赤色光を放射するとき、光度は小さくてよい。このような状況で、光効率は、その上面に凹凸を形成することにより増加できる。
上述した構造を有する発光積層構造は、多様な色を表現できる発光素子であり、そのため、ディスプレイデバイスにおいてピクセルとして使用可能である。以下の例示的な実施形態において、ディスプレイデバイスは、例示的な実施形態による発光積層構造を含むものと説明される。
図77は、例示的な実施形態によるディスプレイデバイスの平面図であり、図91は、図90の部分P1を示す拡大平面図である。
図77および図78を参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイデバイス5110は、テキスト、ビデオ、写真、二次元または三次元イメージなどのような任意の視覚的情報をディスプレイすることができる。
ディスプレイデバイス5110は、長方形のような直線面を含む閉多角形、曲面を含む円、楕円など、直線面と曲面との組み合わせを含む半円または半楕円を含む多様な形状で提供可能である。例示的な実施形態において、ディスプレイデバイスは、実質的に長方形状を有するものと説明される。
ディスプレイデバイス5110は、イメージをディスプレイするための複数のピクセル5110を有する。ピクセル5110のそれぞれは、イメージをディスプレイするための最小単位であってもよい。各ピクセル5110は、上述した構造を有する発光積層構造を含み、白色光および/または色光を放射することができる。
例示的な実施形態において、各ピクセルは、赤色光を放射する第1ピクセル5110Rと、緑色光を放射する第2ピクセル5110Gと、青色光を放射する第3ピクセル5110Bとを含む。第1〜第3ピクセル5110R、5110Gおよび5110Bは、前述した発光積層構造の第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040にそれぞれ対応することができる。
ピクセル5110は、マトリクスに配列される。本明細書で使用される、「マトリクス」に配列されるピクセルは、ピクセル5110が行または列に沿って一列に配列されるときだけでなく、ピクセル5110が、例えば、ジグザグ状に配列されるように、細部的に特定の変形を有する状態で一般的に行および列に沿うような、任意の繰り返しパターンに配列されるときも意味する。
図79は、例示的な実施形態によるディスプレイデバイスの構造図である。
図79を参照すれば、例示的な実施形態によるディスプレイデバイス5110は、タイミングコントローラ5350と、スキャンドライバ5310と、データドライバ5330と、配線部と、ピクセルとを含む。ピクセルが複数のピクセルを含む場合、各ピクセルは、配線部を介してスキャンドライバ5310、データドライバ5330などに個別的に接続される。
タイミングコントローラ5350は、外部から(例えば、イメージデータを伝送するためのシステムから)ディスプレイデバイスを駆動するために必要な多様な制御信号およびイメージデータを受信する。タイミングコントローラ5350は、受信されたイメージデータを再配列し、イメージデータをデータドライバ5330に伝送する。また、タイミングコントローラ5350は、スキャンドライバ5310およびデータドライバ5330を駆動するために必要なスキャン制御信号およびデータ制御信号を生成し、生成されたスキャン制御信号およびデータ制御信号をスキャンドライバ5310およびデータドライバ5330に出力する。
スキャンドライバ5310は、タイミングコントローラ5350からスキャン制御信号を受信し、対応するスキャン信号を生成する。データドライバ5330は、タイミングコントローラ5350からデータ制御信号およびイメージデータを受信し、対応するデータ信号を生成する。
配線部は、複数の信号ラインを含む。配線部は、スキャンドライバ5310とピクセルとを接続するスキャンライン5130と、データドライバ5330とピクセルとを接続するデータライン5120とを含む。スキャンライン5130は、それぞれのピクセルに接続され、これによって、それぞれのピクセルに対応するスキャンライン5130は、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130B(以下、「5130」と通称する)と表記される。
また、配線部は、タイミングコントローラ5350とスキャンドライバ5310、タイミングコントローラ5350とデータドライバ5330、または他の構成要素の間を接続して信号を伝送するラインをさらに含む。
スキャンライン5130は、スキャンドライバ5310で生成されたスキャン信号をピクセルに提供する。データドライバ5330で生成されたデータ信号は、データライン5120に出力される。
ピクセルは、スキャンライン5130およびデータライン5120に接続される。ピクセルは、スキャン信号がスキャンライン5130から供給されるとき、データライン5120から入力されるデータ信号に応答して選択的に発光する。例えば、各フレーム区間の間、各ピクセルは、入力データ信号に対応する輝度で発光する。ブラック輝度に対応するデータ信号が供給されるピクセルは、対応するフレーム区間に光を放射しないことにより、ブラックをディスプレイする。
例示的な実施形態において、ピクセルは、パッシブタイプまたはアクティブタイプで駆動可能である。ディスプレイデバイスがアクティブタイプで駆動されるとき、ディスプレイデバイスは、スキャン信号およびデータ信号に付加して第1および第2ピクセル電源が供給される。
図80は、パッシブタイプのディスプレイデバイスの1つのピクセルの回路図である。ピクセルは、R、GおよびBピクセルのうちの1つであってもよいし、第1ピクセル5110Rが例として示される。第2および第3ピクセルは、第1ピクセルと実質的に同一の方式で駆動可能なため、第2および第3ピクセルに対する回路図は省略される。
図80を参照すれば、第1ピクセル5110Rは、スキャンライン5130とデータライン5120との間に接続される発光素子5150を含む。発光素子5150は、第1エピタキシャルスタック5020に対応することができる。第1エピタキシャルスタック5020は、p型半導体層とn型半導体層との間に閾値電圧以上の電圧が印加されるとき、印加された電圧の大きさに対応する輝度で光を放射する。特に、第1ピクセル5110Rの発光は、第1スキャンライン5130Rに印加されるスキャン信号および/またはデータライン5120に印加されるデータ信号の電圧を制御することにより制御可能である。
図81は、アクティブタイプのディスプレイデバイスの第1ピクセルの回路図である。
ディスプレイデバイスがアクティブタイプの場合、第1ピクセル5110Rは、スキャン信号およびデータ信号に付加して第1および第2ピクセル電源ELVDDおよびELVSSがさらに供給されてもよい。
図81を参照すれば、第1ピクセル5110Rは、発光素子150と、それに接続されるトランジスタ部とを含む。発光素子150は、第1エピタキシャルスタック5020に対応することができ、発光素子150のp型半導体層は、トランジスタ部を経由して第1ピクセル電源ELVDDに接続され、n型半導体層は、第2ピクセル電源ELVSSに接続される。第1ピクセル電源ELVDDおよび第2ピクセル電源ELVSSは、互いに異なる電位を有してもよい。例えば、第2ピクセル電源ELVSSは、少なくとも発光素子の閾値電圧だけ第1ピクセル電源ELVDDより低い電位を有してもよい。これら発光素子のそれぞれは、トランジスタ部によって制御される駆動電流に対応する輝度で発光する。
例示的な実施形態により、トランジスタ部は、第1および第2トランジスタM1およびM2およびストレージキャパシタCstを含む。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、トランジスタ部の構造は変化可能である。
第1トランジスタM1(例えば、スイッチングトランジスタ)のソース電極は、データライン5120に接続され、ドレイン電極は、第1ノードN1に接続される。また、第1トランジスタM1のゲート電極は、第1スキャンライン5130Rに接続される。第1トランジスタM1をターンオン可能な電圧のスキャン信号が第1スキャンライン5130Rからデータライン5120に供給されると、第1トランジスタM1がターンオンされて第1ノードN1を電気的に接続する。対応するフレームのデータ信号は、データライン5120に供給され、よって、データ信号が第1ノードN1に伝送される。第1ノードN1に伝送されたデータ信号は、ストレージキャパシタCstに充電される。
第2トランジスタM2のソース電極は、第1ピクセル電源ELVDDに接続され、ドレイン電極は、発光素子のn型半導体層に接続される。第2トランジスタM2のゲート電極は、第1ノードN1に接続される。第2トランジスタM2は、第1ノードN1の電圧に対応して発光素子に供給される駆動電流量を制御する。
ストレージキャパシタCstの1つの電極は、第1ピクセル電源ELVDDに接続され、他の1つの電極は、第1ノードN1に接続される。ストレージキャパシタCstは、第1ノードN1に供給されるデータ信号に対応する電圧を充電し、次のフレームのデータ信号が供給されるまで充電された電圧を保持する。
図81は、2つのトランジスタを含むトランジスタ部を示す。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではなく、トランジスタ部の構造に多様な変形が可能である。例えば、トランジスタ部は、より多いトランジスタ、キャパシタなどを含むことができる。加えて、第1および第2トランジスタ、ストレージキャパシタおよびラインの特定の構造が示されないものの、第1および第2トランジスタ、ストレージキャパシタおよびラインは特に限定されず、多様に提供可能である。
ピクセルは、本発明の概念の範囲内で多様な構造で実現できる。以下、例示的な実施形態によるピクセルをパッシブマトリクスタイプのピクセルを参照して説明する。
図82は、例示的な実施形態によるピクセルの平面図であり、図83Aおよび図83Bは、それぞれ図82のI−I’およびII−II’線に沿った断面図である。
図82、図83Aおよび図83Bを参照すれば、平面図からみて、例示的な実施形態によるピクセルは、複数のエピタキシャルスタックが積層される発光領域と、発光領域を取り囲む周辺領域とを含む。複数のエピタキシャルスタックは、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040を含む。
平面図からみて、例示的な実施形態によるピクセルは、複数のエピタキシャルスタックが積層される発光領域を有する。発光領域の少なくとも一側には、配線部を第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040に接続するためのコンタクトが提供される。コンタクトは、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040に共通電圧を印加するための第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCと、第1エピタキシャルスタック5020に発光信号を提供するための第1コンタクト5020Cと、第2エピタキシャルスタック5030に発光信号を提供するための第2コンタクト5030Cと、第3エピタキシャルスタック5040に発光信号を提供するための第3コンタクト5040Cとを含む。
例示的な実施形態において、積層構造は、共通電圧が印加される第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の半導体層の極性に応じて変化可能である。すなわち、第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCに関連し、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれに共通電圧を印加するために提供される接触電極が存在する場合、このような接触電極は、「第1〜第3共通接触電極」として言及され、第1〜第3接触電極は、共通電圧がp型半導体層に印加されるとき、それぞれ「第1〜第3p型接触電極」であってもよい。共通電圧がn型半導体層に印加される例示的な実施形態において、第1〜第3共通接触電極は、それぞれ第1〜第3n型接触電極であってもよい。以下、共通電圧がp型半導体層に印加されるものと説明し、そのため、第1〜第3共通接触電極は、それぞれ第1〜第3p型接触電極に相当するものと説明する。
例示的な実施形態において、平面図からみて、第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCおよび第1〜第3コンタクト5020C、5030Cおよび5040Cは、多様な位置に提供可能である。例えば、発光積層構造が実質的に正方形状を有する場合、第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCおよび第1〜第3コンタクト5020C、5030Cおよび5040Cは、正方形の各角に相当する領域に配置される。しかし、第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCおよび第1〜第3コンタクト5020C、5030Cおよび5040Cの位置はこれに限定されず、発光積層構造の形状によって多様な変形が適用可能である。
複数のエピタキシャルスタックは、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040を含む。第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれに発光信号を提供するための第1〜第3発光信号ライン、および第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040のそれぞれに共通電圧を提供するための共通ラインと接続される。例示的な実施形態において、第1〜第3発光信号ラインは、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bに相当することができ、共通ラインは、データライン5120に相当することができる。したがって、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよびデータライン5120は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040にそれぞれ接続される。
例示的な実施形態において、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bは、実質的に第1方向(例えば、図示の横方向)に延びてもよい。データライン5120は、実質的に第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bと交差する第2方向(例えば、図示の縦方向)に延びてもよい。しかし、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよびデータライン5120の延長方向はこれに限定されず、ピクセルの配列によって多様な変形が適用可能である。
データライン5120および第1p型接触電極5025pは、実質的に第1エピタキシャルスタック5020のp型半導体層に共通電圧を同時に提供しながら、第1方向と交差する第2方向に延びる。したがって、データライン5120と第1p型接触電極5025pは、実質的に同一の構成要素であってもよい。以下、第1p型接触電極5025pは、データライン5120と称され、その逆であってもよい。
第1p型接触電極5025pと第1エピタキシャルスタック5020との間のオーミック接触のためのオーミック電極5025p’が第1p型接触電極5025pが提供される発光領域上に提供される。
第1スキャンライン5130Rは、第1コンタクトホールCH1を介して第1エピタキシャルスタック5020に接続され、データライン5120は、オーミック電極5025p’を経由して接続される。第2スキャンライン5130Gは、第2コンタクトホールCH2を介して第2エピタキシャルスタック5030に接続され、データライン5120は、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bを介して接続される。第3スキャンライン5130Bは、第3コンタクトホールCH3を介して第3エピタキシャルスタック5040に接続され、データライン5120は、第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bを介して接続される。
バッファ層、接触電極、波長パスフィルタなどが基板5010と第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040との間にそれぞれ提供される。以下、例示的な実施形態によるピクセルを積層順に説明する。
例示的な実施形態により、第1エピタキシャルスタック5020が間に介在する接着層5061を経由して基板5010上に提供される。第1エピタキシャルスタック5020には、p型半導体層、活性層およびn型半導体層が下側から上側に順次に配置される。
第1絶縁膜5081が第1エピタキシャルスタック5020の下面、すなわち、基板5010に向かう表面上に積層される。複数のコンタクトホールが第1絶縁膜5081内に形成される。コンタクトホールには、第1エピタキシャルスタック5020のp型半導体層と接触するオーミック電極5025p’が提供される。オーミック電極5025p’は、多様な材料を含むことができる。例示的な実施形態において、p型オーミック電極5025p’に対応するオーミック電極5025p’は、Au/Zn合金またはAu/Be合金を含むことができる。この場合、オーミック電極5025p’の材料は、Ag、Al、Auなどより反射率が低いため、追加的な反射電極がさらに配置されてもよい。追加的な反射電極として、Ag、Auなどが使用され、Ti、Ni、Cr、Taなどが隣接した構成要素への接着のための接着層として配置される。この場合、接着層は、Ag、Auなどを含む反射電極の上部および下面に薄く蒸着される。
第1p型接触電極5025pおよびデータライン5120は、オーミック電極5025p’と接触する。第1p型接触電極5025p(データライン5120としても機能する)は、第1絶縁膜5081と接着層5061との間に提供される。
平面図からみて、第1p型接触電極5025pは、第1p型接触電極5025pが第1エピタキシャルスタック5020と重なるか、より具体的には、第1エピタキシャルスタック5020の発光領域の大部分または全てを覆いかつ、発光領域と重なる形態で提供されてもよい。第1p型接触電極5025pは、反射性材料を含み、第1p型接触電極5025pが第1エピタキシャルスタック5020からの光を反射させることができる。第1絶縁膜5081も、反射特性を有するように形成され、第1エピタキシャルスタック5020からの光の反射を助けることができる。例えば、第1絶縁膜5081は、全方位反射器(omni−directional reflector:ODR)構造を有することができる。
また、第1p型接触電極層5025pの材料は、第1エピタキシャルスタック5020から放射される光に対して高い反射率を有する金属から選択され、第1エピタキシャルスタック5020から放射される光の反射率を最大化する。例えば、第1エピタキシャルスタック5020が赤色光を放射する場合、赤色光に対して高い反射率を有する金属、例えば、Au、Al、Agなどが第1p型接触電極層5025pの材料として使用可能である。Auは、第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040から放射される光(例えば、緑色光および青色光)に対して高い反射率を有さず、そのため、第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040から放射される光による色混合を減少させることができる。
第1波長パスフィルタ5071および第1n型接触電極5021nが第1エピタキシャルスタック5020の上面に提供される。例示的な実施形態において、第1n型接触電極5021nは、例えば、Au/Te合金またはAu/Ge合金を含む多様な金属および金属合金を含むことができる。
第1波長パスフィルタ5071は、第1エピタキシャルスタック5020の上面に提供されて、第1エピタキシャルスタック5020の実質的に全ての発光領域を覆う。
第1n型接触電極5021nは、第1コンタクト5020Cに対応する領域に提供され、導電性材料を含むことができる。第1波長パスフィルタ5071にはコンタクトホールが提供され、コンタクトホールを介して第1n型接触電極5021nが第1エピタキシャルスタック5020の上面のn型半導体層と接触する。
第1バッファ層5063は、第1エピタキシャルスタック5020上に提供され、第2p型接触電極5035pおよび第2エピタキシャルスタック5030は、第1バッファ層5063上に順次に提供される。第2エピタキシャルスタック5030には、p型半導体層、活性層およびn型半導体層が下側から上側に順次に配置される。
例示的な実施形態において、第2エピタキシャルスタック5030の第1コンタクト5020Cに対応する領域が除去されて、第1n型接触電極5021nの上面の一部分を露出させる。また、第2エピタキシャルスタック5030は、第2p型接触電極5035pより小さい面積を有してもよい。第1共通コンタクト5050GCに対応する領域が第2エピタキシャルスタック5030から除去されて、第2p型接触電極5035pの上面の一部分を露出させる。
第2波長パスフィルタ5073、第2バッファ層5065および第3p型接触電極5045pが第2エピタキシャルスタック5030上に順次に提供される。第3エピタキシャルスタック5040が第3p型接触電極5040p上に提供される。第3エピタキシャルスタック5040には、n型半導体層、活性層およびp型半導体層が下側から上側に順次に配置される。
第3エピタキシャルスタック5040は、第2エピタキシャルスタック5030より小さい面積を有してもよい。第3エピタキシャルスタック5040は、第3p型接触電極5045pより小さい面積を有してもよい。第2共通コンタクト5050BCに対応する領域が第3エピタキシャルスタック5040から除去されて、第3p型接触電極5045pの上面の一部分を露出させる。
第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の積層構造を覆う第2絶縁膜5083が第3エピタキシャルスタック5040上に提供される。第2絶縁膜5083は、多様な有機/無機絶縁材料を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、第2絶縁膜5083は、シリコン窒化物およびシリコン酸化物を含む無機絶縁材料、またはポリイミドを含む有機絶縁材料を含むことができる。
第1コンタクトホールCH1は、第2絶縁膜5083内に形成されて、第1コンタクト5020C内に提供される第1n型接触電極5021nの上面を露出させる。第1スキャンラインは、第1コンタクトホールCH1を介して第1n型接触電極5021nに接続される。
第3絶縁膜5085が第2絶縁膜5083上に提供される。第3絶縁膜5085は、第2絶縁膜5083と実質的に同一または異なる材料を含むことができる。第3絶縁膜5085は、多様な有機/無機絶縁材料を含むことができるが、これに限定されるものではない。
第2および第3スキャンライン5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、第3絶縁膜5085上に提供される。
第3絶縁膜5085には、第2コンタクト5030Cにおいて第2エピタキシャルスタック5030の上面を露出させるための、すなわち、第2エピタキシャルスタック5030のn型半導体層を露出させるための第2コンタクトホールCH2と、第3コンタクト5040Cにおいて第3エピタキシャルスタック5040の上面を露出させるための、すなわち、第3エピタキシャルスタック5040のn型半導体層を露出させるための第3コンタクトホールCH3と、第1共通コンタクト5050GCにおいて第1p型接触電極5025pの上面および第2p型接触電極5035pの上面を露出させるための第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bと、第2共通コンタクト5050BCにおいて第1p型接触電極5025pの上面および第3p型接触電極5045pの上面を露出させるための第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bとが提供される。
第2スキャンライン5130Gは、第2コンタクトホールCH2を介して第2エピタキシャルスタック5030のn型半導体層に接続される。第3スキャンライン5130Bは、第3コンタクトホールCH3を介して第3エピタキシャルスタック5040のn型半導体層に接続される。
データライン5120は、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bおよび第1ブリッジ電極BRGを介して第2p型接触電極5035pに接続される。データライン5120はさらに、第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bおよび第2ブリッジ電極BRBを介して第3p型接触電極5045pに接続される。
例示的な実施形態において、第2および第3スキャンライン5130Gおよび5130Bは、互いに直接接触する第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040のn型半導体層に電気的に接続されるものとして示されている。しかし、他の例示的な実施形態において、第2および第3n型接触電極が第2および第3スキャンライン5130Gおよび5130Bと第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040のn型半導体層との間にさらに提供されてもよい。
例示的な実施形態により、凹凸が第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の上面に、すなわち、第1〜第3エピタキシャルスタックのn型半導体層の上面に選択的に提供可能である。各凹凸は、発光領域に対応する部分にのみ提供され、または各半導体層の全体上面にわたって提供されてもよい。
加えて、例示的な実施形態において、実質的に非透過性の膜がピクセルの側面に対応する第2および/または第3絶縁膜5083および5085の側面上にさらに提供されてもよい。非透過性の膜は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040からの光がピクセルの側面を介して放射されるのを防止するために提供される、光吸収性または反射性材料を含む光遮断膜である。
例示的な実施形態において、光学的に非透過性の膜は、単一または多層金属として形成されてもよい。例えば、光学的に非透過性の膜は、Al、Ti、Cr、Ni、Au、Ag、Ti、Sn、Ni、Cr、W、Cuなどの金属またはその合金を含む多様な材料で形成される。
光学的に非透過性の膜は、金属またはその合金のような材料で形成される別途の層として第2絶縁膜5083の側面上に提供される。
光学的に非透過性の膜は、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBのうちの少なくとも1つから側方向に延びる形態で提供されてもよい。この場合、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBのうちの1つから延びる光学的に非透過性の膜は、他の導電性構成要素に電気的に接続されない限度内で提供される。
加えて、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBとは別途に形成される実質的に非透過性の膜が、同一の層上に、そして第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBのうちの少なくとも1つを形成する同一の工程中に実質的に同一の材料を用いて提供される。この場合、非透過性の膜は、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBから電気的に絶縁される。
代案的に、光学的に非透過性のフィルムが別途に提供されないとき、第2および第3絶縁膜5083および5085が光学的に非透過性の膜として機能することができる。第2および第3絶縁膜5083および5085が光学的に非透過性の膜として使用されるとき、第2および第3絶縁膜5083および5085は、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の上部部分(前方方向)に対応する領域に提供されないことにより、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040から放射される光が前方方向に進行することを許容する。
実質的に非透過性の膜は、光を吸収するか、反射させることにより、光の透過を遮断する限り、特に限定されない。例示的な実施形態において、非透過性の膜は、分布ブラッグ反射器(DBR)誘電体ミラー、絶縁膜上に形成される金属反射膜、または黒色の有機ポリマー膜であってもよい。金属反射膜が非透過性膜として使用される場合、金属反射膜は、他のピクセル内の構成要素から電気的に分離されるフローティング状態であってもよい。
ピクセルの側面上に非透過性膜を提供することにより、特定のピクセルから放射される光が隣接したピクセルに影響を及ぼすか、または隣接したピクセルから放射される光と色が混合される現象を防止することができる。
上記のような構造を有するピクセルは、基板5010上に第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040を順次に積層し、順次にパターニングして製造され、これについて以下に説明する。
図84A〜図84Cは、第1〜第3エピタキシャルスタックを基板上に積層する工程を示す、図82のI−I’線に沿った断面図である。
図84Aを参照すれば、第1エピタキシャルスタック5020が基板5010上に形成される。
第1エピタキシャルスタック5020およびオーミック電極5025p’は、第1仮基板5010p上に形成される。例示的な実施形態において、第1仮基板5010pは、第1エピタキシャルスタック5020を形成するためのGaAs基板のような半導体基板であってもよい。第1エピタキシャルスタック5020は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第1仮基板5010p上に積層する方式で作製される。その上に形成されるコンタクトホールを有する第1絶縁膜5081が第1仮基板5010p上に形成され、オーミック電極5025p’が第1絶縁膜5081のコンタクトホール内に形成される。
オーミック電極5025p’は、第1仮基板5010p上に第1絶縁膜5081を形成し、フォトレジストを塗布し、フォトレジストをパターニングし、パターニングされたフォトレジスト上にオーミック電極5025p’材料を蒸着した後、フォトレジストパターンをリフトオフすることにより形成される。しかし、オーミック電極5025p’を形成する方法はこれに限定されない。例えば、オーミック電極5025p’は、第1絶縁膜5081を形成し、第1絶縁膜5081をフォトリソグラフィーによりパターニングし、オーミック電極膜5025p’をオーミック電極膜5025p’材料で形成した後、オーミック電極膜5025p’をフォトリソグラフィーによりパターニングすることにより形成される。
(データライン5120としても機能する)第1p型接触電極層5025pは、オーミック電極5025p’がその上に形成される第1仮基板5010p上に形成される。第1p型接触電極層5025pは、反射性材料を含むことができる。第1p型接触電極層5025pは、例えば、金属性材料を蒸着した後、フォトリソグラフィーを利用してパターニングすることにより形成される。
第1仮基板5010p上に形成される第1エピタキシャルスタック5020は、間に介在する接着層5061を経由して基板5010に反転して付着する。
第1エピタキシャルスタック5020が基板5010に付着した後、第1仮基板5010pが除去される。第1仮基板5010pは、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
図84Bを参照すれば、第1仮基板5010pが除去された後、第1n型接触電極5021n、第1波長パスフィルタ5071および第1接着力向上層5063aが第1エピタキシャルスタック5020上に形成される。第1n型接触電極5021nは、導電性材料を蒸着した後、フォトリソグラフィー工程によりパターニングすることにより形成される。第1波長パスフィルタ5071は、互いに異なる屈折率を有する絶縁膜を交互に積層することにより形成可能である。
第1仮基板5010pの除去後、凹凸が第1エピタキシャルスタック5020の上面(n型半導体層)上に形成される。凹凸は、多様なエッチング工程を利用したテクスチャリングによって形成される。例えば、凹凸は、マイクロフォト工程を利用したドライエッチング、結晶特性を利用したウェットエッチング、サンドブラスティングのような物理的方法を利用したテクスチャリング、イオンビームエッチング、ブロックコポリマーのエッチング速度の差によるテクスチャリングなどのような多様な方法で形成可能である。
第2エピタキシャルスタック5030、第2p型接触電極層5035pおよび第1衝撃吸収層5063bが別途の第2仮基板5010q上に形成される。
第2仮基板5010qは、サファイア基板であってもよい。第2エピタキシャルスタック5030は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第2仮基板5010q上に形成することにより作製できる。
第2仮基板5010q上に形成された第2エピタキシャルスタック5030は、第1エピタキシャルスタック5020上に反転して付着する。この場合、第1接着力向上層5063aおよび第1衝撃吸収層5063bは、互いに向かい合うように配置された後に結合される。例示的な実施形態において、第1接着力向上層5063aおよび第1衝撃吸収層5063bは、それぞれSOGおよびシリコン酸化物のような多様な材料を含むことができる。
付着後、第2仮基板5010qが除去される。第2仮基板5010qは、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
例示的な実施形態により、第2仮基板5010q上に形成された第2エピタキシャルスタック5030を基板5010上に付着させる工程で、そして第2仮基板5010qを第2エピタキシャルスタック5030から除去する工程で、第1エピタキシャルスタック5020、第2エピタキシャルスタック5030、第1波長パスフィルタ5071および第2p型接触電極5035pに印加される衝撃は、第1バッファ層5063によって、特に、第1バッファ層5063内の第1衝撃吸収層5063bによって吸収および/または緩和される。これは、第1エピタキシャルスタック5020、第2エピタキシャルスタック5030、第1波長パスフィルタ5071および第2p型接触電極5035pで、そうでなければ、発生しうるクラッキング(cracking)および剥離を最小化する。より具体的には、第1波長パスフィルタ5071が第1エピタキシャルスタック5020の上面に形成されるとき、第1波長パスフィルタ5071が第2エピタキシャルスタック5030側上に形成されるときと比較して剥離が発生する可能性が著しく減少する。第1波長パスフィルタ5071が第2エピタキシャルスタック5030の上面に形成された後、第1エピタキシャルスタック5020側に付着するとき、第2仮基板5010qを除去する工程で発生する衝撃によって、第1波長パスフィルタ5071の剥離欠陥が発生することがある。しかし、例示的な実施形態により、第1エピタキシャルスタック5020側上に形成される第1波長パスフィルタ5071に加えて、第1衝撃吸収層5063bによる衝撃吸収効果が剥離のような欠陥の発生を防止することができる。
図84Cを参照すれば、第2波長パスフィルタ5073および第2接着力向上層5065aが、第2仮基板5010qが除去された第2エピタキシャルスタック5030上に形成される。
第2波長パスフィルタ5073は、互いに異なる屈折率を有する絶縁膜を交互に積層することにより形成可能である。
凹凸が、第2仮基板の除去後、第2エピタキシャルスタック5030の上面(n型半導体層)上に形成される。凹凸は、多様なエッチング工程によりテクスチャリングされるか、第2仮基板のためのパターニングされたサファイア基板を用いることにより形成される。
第3エピタキシャルスタック5040、第3p型接触電極層5045pおよび第2衝撃吸収層5065bが別途の第3仮基板5010r上に形成される。
第3仮基板5010rは、サファイア基板であってもよい。第3エピタキシャルスタック5040は、n型半導体層、活性層およびp型半導体層を第3仮基板5010r上に形成することにより作製できる。
第3仮基板5010r上に形成された第3エピタキシャルスタック5040は、第2エピタキシャルスタック5030上に反転して付着する。この場合、第2接着力向上層5065aおよび第2衝撃吸収層5065bは、互いに向かい合うように配置された後に結合される。例示的な実施形態において、第2接着力向上層5065aおよび第2衝撃吸収層5065bは、それぞれSOGおよびシリコン酸化物のような多様な材料を含むことができる。
付着後、第3仮基板5010rが除去される。第3仮基板5010rは、ウェットエッチング、ドライエッチング、物理的除去、レーザリフトオフなどのような多様な方法により除去可能である。
例示的な実施形態により、第3仮基板5010r上に形成された第3エピタキシャルスタック5040を基板5010上に付着させる工程で、そして第3仮基板5010rを第3エピタキシャルスタック5040から除去する工程で、第2および第3エピタキシャルスタック5030および5040、第2波長パスフィルタ5073および第3p型接触電極5045pに印加される衝撃は、第2バッファ層5065によって、特に、第2バッファ層5065内の第2衝撃吸収層5065bによって吸収および/または緩和される。
したがって、第1〜第3エピタキシャルスタック5020、5030および5040の全てが基板5010上に積層される。
凹凸が、第3仮基板の除去後、第3エピタキシャルスタック5040の上面(n型半導体層)上に形成される。凹凸は、多様なエッチング工程によりテクスチャリングされるか、第3仮基板5010rのためのパターニングされたサファイア基板を用いることにより形成されてもよい。
以下、例示的な実施形態による積層型エピタキシャルスタックをパターニングしてピクセルを製造する方法を説明する。
図85、図87、図89、図91、図93、図95および図97は、例示的な実施形態により基板上にピクセルを製造する方法を順次に示す平面図である。
図86A、図86B、図88A、図88B、図90A、図90B、図92A、図92B、図94A、図94B、図96A、図96B、図98Aおよび図98Bは、それぞれ対応する図のI−I’線およびII−II’線に沿った図である。
図85、図86Aおよび図86Bを参照すれば、まず、第3エピタキシャルスタック5040がパターニングされる。発光領域を除いた第3エピタキシャルスタック5040の大部分が除去され、特に、第1および第2コンタクト5020Cおよび5030Cおよび第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCに対応する部分が除去される。第3エピタキシャルスタック5040は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法により除去可能であり、第3p型接触電極5045pは、エッチングストッパとして機能することができる。
図87、図88Aおよび図88Bを参照すれば、第3p型接触電極5045p、第2バッファ層5065および第2波長パスフィルタ5073が発光領域を除いた領域から除去される。このように、第2エピタキシャルスタック5030の上面の一部分が第2コンタクト5030Cで露出する。
第3p型接触電極5045p、第2バッファ層5065および第2波長パスフィルタ5073は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法により除去可能である。
図89、図90Aおよび図90Bを参照すれば、第2エピタキシャルスタック5030の一部分が除去されて、第2共通コンタクト5050GCにおいて第2p型接触電極5035pの上面の一部分を外部に露出させる。第3p型接触電極5045pは、エッチング中にエッチングストッパとして機能する。
次に、第2p型接触電極5035p、第1バッファ層5063および第1波長パスフィルタ5071の部分がエッチングされる。したがって、第1n型接触電極5021nの上面は、第1コンタクト5020Cで露出し、第1エピタキシャルスタック5020の上面は、発光領域以外の部分で露出する。
第2エピタキシャルスタック5030、第2p型接触電極5035p、第1バッファ層5063および第1波長パスフィルタ5071は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法により除去可能である。
図91、図92Aおよび図92Bを参照すれば、第1エピタキシャルスタック5020および第1絶縁膜5081が発光領域を除いた領域でエッチングされる。第1p型接触電極5025pの上面が第1および第2共通コンタクト5050GCおよび5050BCで露出する。
図93、図94Aおよび図94Bを参照すれば、第2絶縁膜5083が基板5010の前方側上に形成され、第1〜第3コンタクトホールCH1、CH2およびCH3と、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bと、第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bとが形成される。
蒸着後、第2絶縁膜5083は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法によりパターニングされる。
図95、図96Aおよび図96Bを参照すれば、第1スキャンライン5130Rがパターニングされた第2絶縁膜5083上に形成される。第1スキャンライン5130Rは、第1コンタクト5020Cにおいて第1コンタクトホールCH1を介して第1n型接触電極5021nに接続される。
第1スキャンライン5130Rは、多様な方式で形成可能である。例えば、第1スキャンライン5130Rは、複数のマスクシートを用いたフォトリソグラフィーにより形成される。
次に、第3絶縁膜5085が基板5010の前方側上に形成され、第2および第3コンタクトホールCH2およびCH3と、第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bと、第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bとが形成される。
蒸着後、第3絶縁膜5085は、フォトリソグラフィーを利用したウェットエッチングまたはドライエッチングのような多様な方法によりパターニングされる。
図97、図98Aおよび図98Bを参照すれば、第2スキャンライン5130G、第3スキャンライン5130B、第1ブリッジ電極BRGおよび第2ブリッジ電極BRBがパターニングされた第3絶縁膜5085上に形成される。
第2スキャンライン5130Gは、第2コンタクト5030Cにおいて第2コンタクトホールCH2を介して第2エピタキシャルスタック5030のn型半導体層に接続される。第3スキャンライン5130Bは、第3コンタクト5040Cにおいて第3コンタクトホールCH3を介して第4エピタキシャルスタック5040のn型半導体層に接続される。第1ブリッジ電極BRGは、第1共通コンタクト5050GCにおいて第4aおよび第4bコンタクトホールCH4aおよびCH4bを介して第1p型接触電極5025pに接続される。第2ブリッジ電極BRBは、第2共通コンタクト5050BCにおいて第5aおよび第5bコンタクトホールCH5aおよびCH5bを介して第1p型接触電極5025pに接続される。
第2スキャンライン5130G、第3スキャンライン5130Bおよびブリッジ電極5120bは、多様な方式で、例えば、複数のマスクシートを用いるフォトリソグラフィーにより第3絶縁膜5085上に形成されてもよい。
第2スキャンライン5130G、第3スキャンライン5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、第3絶縁膜5085がその上に形成された基板5010上にフォトレジストを塗布した後、フォトレジストをパターニングし、パターニングされたフォトレジスト上に第2スキャンライン、第3スキャンラインおよびブリッジ電極の材料を蒸着した後、フォトレジストパターンをリフトオフすることにより形成される。
例示的な実施形態により、配線部の第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBを形成する順序は特に限定されず、多様な順序が使用可能である。例えば、第2スキャンライン5130G、第3スキャンライン5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、同一の段階で第3絶縁膜5085上に形成されるものとして示されるが、異なる順序で形成されてもよい。例えば、第1スキャンライン5130Rおよび第2スキャンライン5130Gが同一の段階で先に形成され、次いで、追加の絶縁膜およびその後に第3スキャンライン5130Bが形成されてもよい。代案的に、第1スキャンライン5130Rおよび第3スキャンライン5130Bが同一の段階で先に形成され、次いで、追加の絶縁膜の形成およびその後に第2スキャンライン5130Gの形成が後に続いてもよい。また、第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBは、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bを形成する段階のうち任意の段階で併せて形成されてもよい。
加えて、例示的な実施形態において、それぞれのエピタキシャルスタック5020、5030および5040のコンタクトの位置は異なって形成されてもよいし、この場合、第1〜第3スキャンライン5130R、5130Gおよび5130Bおよび第1および第2ブリッジ電極BRGおよびBRBの位置も変更可能である。
例示的な実施形態において、光学的に非透過性の膜が、ピクセルの側面に対応する第4絶縁膜上で、第2絶縁膜5083または第3絶縁膜5085上にさらに提供されてもよい。光学的に非透過性の膜は、DBR誘電体ミラー、絶縁膜上の金属反射膜または有機ポリマー膜で形成される。金属反射膜が光学的に非透過性の膜として使用される場合、金属反射膜は、他のピクセル内の構成要素から電気的に絶縁されるフローティング状態で製造される。例示的な実施形態において、光学的に非透過性の膜は、互いに異なる屈折率を有する2つ以上の絶縁膜を蒸着することにより形成される。例えば、光学的に非透過性の膜は、低い屈折率を有する材料と高い屈折率を有する材料を順次に積層することにより形成可能であるか、代案的に、互いに異なる屈折率を有する絶縁膜を交互に積層することにより形成可能である。互いに異なる屈折率を有する材料は特に限定されないが、その例は、SiO2およびSiNxを含む。
上述のように、例示的な実施形態によるディスプレイ装置において、複数のエピタキシャルスタックを順次に積層した後、複数のエピタキシャルスタックで配線部を有するコンタクトを同時に形成することが可能である。
図99は、実施形態によるディスプレイ装置の概略平面図であり、図100Aは、図99の部分断面図であり、図100Bは、概略回路図である。
図99および図100Aを参照すれば、ディスプレイ装置は、基板6021と、複数のピクセルと、第1LEDスタック6100と、第2LEDスタック6200と、第3LEDスタック6300と、多層構造を有する絶縁層(またはバッファ層)6130と、第1カラーフィルタ6230と、第2カラーフィルタ6330と、第1接着層6141と、第2接着層6161と、第3接着層6261と、バリア6350とを含むことができる。また、ディスプレイ装置は、多様な電極パッドおよびコネクタを含むことができる。
基板6021は、半導体スタック6100、6200および6300を支持する。また、基板6021は、内部に回路を有することができる。例えば、基板6021は、薄膜トランジスタが内部に形成されるシリコン基板であってもよい。TFT基板は、LCDディスプレイ分野などのようなディスプレイ分野のアクティブマトリクス駆動のために広く使用される。TFT基板の構成は、当業界で公知であるので、それに関する詳細な説明は省略する。複数のピクセルがアクティブマトリクス方式で駆動可能であるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。他の例示的な実施形態において、基板6021は、データラインおよびスキャンラインを含むパッシブ回路を含むことができ、そのため、複数のピクセルがパッシブマトリクス方式で駆動可能である。
複数のピクセルが基板6021上に配列される。ピクセルは、バリア6350によって互いに離隔可能である。バリア6350は、光反射材料または光吸収材料で形成される。バリア6350は、反射または吸収によって隣り合うピクセル領域に向かって進行する光を遮断してピクセル間の光干渉を防止することができる。光反射材料の例は、ホワイト感光性半田レジスト(PSR)のような光反射材料を含むことができ、光吸収材料の例は、黒色エポキシなどを含むことができる。
各ピクセルは、第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300を含む。第2LEDスタック6200は、第1LEDスタック6100上に配置され、第3LEDスタック6300は、第2LEDスタック6200上に配置される。
第1LEDスタック6100は、n型半導体層6123およびp型半導体層6125を含み、第2LEDスタック6200は、n型半導体層6223およびp型半導体層6225を含み、第3LEDスタック6300は、n型半導体層6323およびp型半導体層6325を含む。加えて、第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300は、それぞれn型半導体層6123、6223または6323およびp型半導体層6125、6225または6325の間に介在する活性層を含む。活性層は、特に、多重量子井戸構造を有してもよい。
LEDスタックが基板6021により近く位置することにより、LEDスタックは、より長い波長の光を放射することができる。例えば、第1LEDスタック6100は、赤色光を放射する無機発光ダイオードであってもよく、第2LEDスタック6200は、緑色光を放射する無機発光ダイオードであってもよいし、第3LEDスタック6300は、青色光を放射する無機発光ダイオードであってもよい。例えば、第1LEDスタック6100は、AlGaInP系井戸層を含むことができ、第2LEDスタック6200は、AlGaInP系またはAlGaInN系井戸層を含むことができ、第3LEDスタック6300は、AlGaInN系井戸層を含むことができる。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではない。特に、LEDスタックがマイクロLEDを含む場合、基板6021により近く配置されるLEDスタックは、より短い波長を有する光を放射することができ、その上に配置されるLEDスタックは、マイクロLEDの小さなフォームファクタによって、作動に不利な影響を及ぼすか、カラーフィルタを必要とすることなく、より長い波長を有する光を放射することができる。
第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300それぞれの上面は、n型であってもよく、その下面は、p型であってもよい。しかし、いくつかの例示的な実施形態により、LEDスタックそれぞれの上面および下面の半導体タイプは反転してもよい。
第3LEDスタック6300の上面がn型のとき、第3LEDスタック6300の上面は、化学的エッチングにより表面テクスチャリングされて粗面化された表面(または凹凸)を形成することができる。第1LEDスタック6100および第2LEDスタック6200の上面も、表面テクスチャリングによって粗面化される。一方、第2LEDスタック6200が緑色光を放射するとき、緑色光が赤色光または青色光より高い可視性を有するので、第2LEDスタック6200の発光効率に比べて第1LEDスタック6100および第3LEDスタック6300の発光効率を増加させることが好ましい。そのため、光取り出し効率を向上させるために、表面テクスチャリングが第1LEDスタック6100および第3LEDスタック6300に適用可能であり、第2LEDスタック6200は、表面テクスチャリングなしに用いられ、赤色、緑色および青色光の光度を類似のレベルに調節することができる。
第1LEDスタック6100で発生する光は、第2および第3LEDスタック6200および6300を介して透過して外部に放射される。また、第2LEDスタック6200が第3LEDスタック6300より長い波長で光を放射するので、第2LEDスタック6200で発生する光は、第3LEDスタック6300を介して透過して外部に放射される。
第1カラーフィルタ6230は、第1LEDスタック6100と第2LEDスタック6200との間に配置される。加えて、第2カラーフィルタ6330は、第2LEDスタック6200と第3LEDスタック6300との間に配置される。第1カラーフィルタ6230は、第1LEDスタック6100で発生する光を透過させ、第2LEDスタック6200で発生する光を反射させる。第2カラーフィルタ6330は、第1および第2LEDスタック6100および6200で発生する光を透過させ、第3LEDスタック6300で発生する光を反射させる。そのため、第1LEDスタック6100で発生する光は、第2LEDスタック6200および第3LEDスタック6300を介して外部に放射され、第2LEDスタック6200で発生する光は、第3LEDスタック6300を介して外部に放射される。また、第2LEDスタック6200で発生する光が第1LEDスタック6100上に入射して損失するか、第3LEDスタック6300で発生する光が第2LEDスタック6200上に入射して損失するのを防止することが可能である。
いくつかの例示的な実施形態において、第1カラーフィルタ6230は、第3LEDスタック6300で発生する光を反射させることができる。
第1および第2カラーフィルタ6230および6330は、例えば、低周波領域、すなわち、長波長領域のみを通過させるローパスフィルタ、所定の波長帯域のみを通過させるバンドパスフィルタ、または所定の波長帯域のみを遮断するバンドストップフィルタであってもよい。特に、第1および第2カラーフィルタ6230および6330は、互いに異なる屈折率を有する絶縁層を交互に積層することにより形成可能である。例えば、第1および第2カラーフィルタ6230および6330は、TiO2とSiO2を交互に積層することにより形成可能である。特に、第1および第2カラーフィルタ6230および6330は、分布ブラッグ反射器(DBR)を含むことができる。分布ブラッグ反射器の阻止帯域は、TiO2およびSiO2の厚さを調節することにより制御可能である。ローパスフィルタおよびバンドパスフィルタも、互いに異なる屈折率を有する絶縁層を交互に積層することにより形成可能である。
第1接着層6141は、基板6021と第1LEDスタック6100との間に配置され、第1LEDスタック6100を基板6021にボンディングする。第2接着層6161は、第1LEDスタック6100と第2LEDスタック6200との間に配置され、第2LEDスタック6200を第1LEDスタック6100にボンディングする。また、第3接着層6261は、第2LEDスタック6200と第3LEDスタック6300との間に配置され、第3LEDスタック6300を第2LEDスタック6200にボンディングする。
図示のように、第2接着層6161は、第1LEDスタック6100と第1カラーフィルタ6230との間に配置され、第1カラーフィルタ6230と接触可能である。第2接着層6161は、第1LEDスタック6100で発生する光を透過させる。
第3接着層6261は、第2LEDスタック6200と第2カラーフィルタ6330との間に配置され、第2カラーフィルタ6330と接触可能である。第2接着層6161は、第1LEDスタック6100および第2LEDスタック6200で発生する光を透過させる。
第1〜第3接着層6141、6161および6261のそれぞれは、パターニング可能な接着材料で形成される。これらの接着層6141、6161および6261は、例えば、エポキシ、ポリイミド、SU8、スピンオンガラス(SOG)、ベンゾシクロブテン(BCB)などを含むことができるが、これに限定されるものではない。
金属ボンディング材料が各接着層6141、6161および6261内に配置され、これについて、以下でより詳細に説明する。
絶縁層6130は、第1接着層6141と第1LEDスタック6100との間に配置される。絶縁層6130は、多層構造を有し、第1LEDスタック6100と接触する第1絶縁層6131と、第1接着層6141と接触する第2絶縁層6135とを含むことができる。第1絶縁層6131は、シリコン窒化膜(SiNx層)で形成され、第2絶縁層6135は、シリコン酸化膜(SiO2層)で形成される。シリコン窒化膜は、GaP系半導体層に強い接着力を有し、SiO2層は、第1接着層6141に強い接着力を有するので、第1LEDスタック6100は、シリコン窒化膜およびSiO2層を積層することにより、基板6021上に安定して固定できる。
例示的な実施形態により、分布ブラッグ反射器が第1絶縁層6131と第2絶縁層6135との間にさらに配置されてもよい。分布ブラッグ反射器は、第1LEDスタック6100で発生する光が基板6021内に吸収されるのを防止して光効率を向上させる。
図100Aで、第1接着層6141がバリア6350によって各ピクセル単位に分割されるものとして図示および説明されたが、いくつかの例示的な実施形態において、第1接着層6141は、複数のピクセルにわたって連続的であり得る。絶縁層6130も、複数のピクセルにわたって連続的であり得る。
第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300は、電極パッド、コネクタおよびオーミック電極を用いて基板6021内の回路に電気的に接続され、そのため、例えば、図100Bに示すような回路が実現できる。電極パッド、コネクタおよびオーミック電極は、以下でより詳細に説明する。
図100Bは、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の概略回路図である。
図100Bを参照すれば、例示的な実施形態による駆動回路は、2つ以上のトランジスタTr1およびTr2およびキャパシタを含むことができる。電源が選択ラインVrow1〜Vrow3に接続され、データ電圧がデータラインVdata1〜Vdata3に印加されるとき、電圧が対応する発光ダイオードに印加される。また、データラインVdata1〜Vdata3の値に応じて対応するキャパシタに電荷が充電される。トランジスタTr2のターンオン状態は、キャパシタの充電電圧によって保持可能であり、そのため、選択ラインVrow1への電源が遮断されても、キャパシタの電圧は保持可能であり、電圧が発光ダイオードLED1〜LED3に印加される。さらに、発光ダイオードLED1〜LED3を介して流れる電流は、データラインVdata1〜Vdata3の値に応じて変更可能である。電流が電流供給源Vddを介して常に供給され、そのため、連続的な発光が可能である。
トランジスタTr1およびTr2およびキャパシタは、基板6021内に形成される。ここで、発光ダイオードLED1〜LED3は、1つのピクセル内に積層された第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300にそれぞれ対応することができる。第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300のアノードは、トランジスタTr2に接続され、そのカソードは、接地される。第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300は、共通に電気的に接地される。
図100Bは、アクティブマトリクス駆動のための回路図を例示的に示すが、アクティブマトリクス駆動のための他の回路が使用されてもよい。加えて、例示的な実施形態により、パッシブマトリクス駆動も実現できる。
以下、ディスプレイ装置の製造方法を詳細に説明する。
図101A〜図107は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を製造する方法を示す概略的な平面図および断面図である。各図中、断面図は、対応する平面図に示された線に沿ったものである。
まず、図101Aを参照すれば、第1LEDスタック6100が第1基板6121上に成長する。第1基板6121は、例えば、GaAs基板であってもよい。第1LEDスタック6100は、AlGaInP系半導体層で形成され、n型半導体層6123と、活性層と、p型半導体層6125とを含む。第1LEDスタック6100は、例えば、Al、GaおよびInの組成を有し、赤色光を放射することができる。
p型半導体層6125および活性層がエッチングされて、n型半導体層6123を露出させる。p型半導体層6125および活性層は、フォトリソグラフィーおよびエッチング手法を利用してパターニングされる。図101Aで、1つのピクセル領域に対応する部分が示されるが、第1LEDスタック6100は、基板6121上で複数のピクセル領域にわたって形成され、n型半導体層6123は、各ピクセル領域に対応して露出する。
図101Bを参照すれば、オーミック接触層6127および6129が形成される。オーミック接触層6127および6129は、ピクセル領域ごとに形成される。オーミック接触層6127は、n型半導体層6123とオーミック接触し、オーミック接触層6129は、p型半導体層6125とオーミック接触する。例えば、オーミック接触層6127は、AuTeまたはAuGeを含むことができ、オーミック接触層6129は、AuBeまたはAuZnを含むことができる。
図101Cを参照すれば、絶縁層6130が第1LEDスタック6100上に形成される。絶縁層6130は、多層構造を有し、オーミック接触層6127および6129を露出させる開口部を有するようにパターニングされる。絶縁層6130は、第1絶縁層6131および第2絶縁層6135を含むことができ、また、分布ブラッグ反射器6133を含むことができる。第2絶縁層6135は、分布ブラッグ反射器6133の一部として分布ブラッグ反射器6133内に組み込まれる。
第1絶縁層6131は、例えば、シリコン窒化膜を含むことができ、第2絶縁層6135は、シリコン酸化膜を含むことができる。シリコン窒化膜は、AlGaInP系半導体層に対して良好な接着特性を示すものの、シリコン酸化膜は、AlGaInP系半導体層に対して不良な接着特性を有する。シリコン酸化膜は、後述のように、第1接着層6141に対して良好な接着性を有し、シリコン窒化膜は、第1接着層6141に対して不良な接着特性を有する。シリコン窒化膜とシリコン酸化膜は、互いに相補的なストレス特性を示すので、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜を併用することにより、工程安定性を向上させて欠陥の発生を防止することができる。
オーミック接触層6127および6129が先に形成され、絶縁層6130がその後に形成されるものと説明するが、いくつかの例示的な実施形態によれば、絶縁層6130が先に形成され、オーミック接触層6127および6129がn型半導体層6123およびp型半導体層6125を露出させる絶縁層6130の開口部内に形成される。
図101Dを参照すれば、後続して、第1電極パッド6137、6138、6139および6140が形成される。第1電極パッド6137および6139は、絶縁層6130の開口部を介してオーミック接触層6127および6129にそれぞれ接続される。第1電極パッド6138および6140は、絶縁層6130上に配置され、第1LEDスタック6100から絶縁される。後述のように、第1電極パッド6138および6140は、第2LEDスタック6200および第3LEDスタック6300のp型半導体層6225および6325にそれぞれ電気的に接続される。第1電極パッド6137、6138、6139および6140は、多層構造を有してもよいし、特に、その上面にバリア金属層を含むことができる。
図101Eを参照すれば、その後、第1接着層6141が第1電極パッド6137、6138、6139および6140上に形成される。第1接着層6141は、第2絶縁層6135と接触可能である。
第1接着層6141は、第1電極パッド6137、6138、6139および6140を露出させる開口部を有するようにパターニングされる。このように、第1接着層6141は、パターニング可能な材料で形成され、例えば、エポキシ、ポリイミド、SU8、SOG、BCBなどで形成される。
実質的にボール形状を有する金属ボンディング材料6143が第1接着層6141の開口部内に形成される。金属ボンディング材料6143は、例えば、AuSn、Snなどのようなインジウムボールまたは半田ボールで形成される。実質的にボール形状を有する金属ボンディング材料6143は、第1接着層6141の表面と実質的に同一の高さまたは第1接着層6141の表面より高い高さを有することができる。しかし、各金属ボンディング材料の体積は、第1接着層6141内の開口部の体積より小さくてよい。
図102Aを参照すれば、後続して、基板6021および第1LEDスタック6100がボンディングされる。電極パッド6027、6028、6029および6030は、第1電極パッド6137、6138、6139および6140に対応して基板6021上に配置され、金属ボンディング材料6143は、第1電極パッド6137、6138、6139および6140を電極パッド6027、6028、6029および6030とボンディングする。また、第1接着層6141は、基板6021と絶縁層6130とをボンディングする。
基板6021は、アクティブマトリクス駆動のための、薄膜トランジスタがその上に形成されるガラス基板、CMOSトランジスタがその上に形成されるSi基板などであってもよい。
第1電極パッド6137および6139がオーミック接触層6127および6129から離隔するものとして示されるが、第1電極パッド6137および6139は、絶縁層6130を介してオーミック接触層6127および6129にそれぞれ電気的に接続される。
第1接着層6141および金属ボンディング材料6143が第1基板6121側に形成されるものと説明されるが、第1接着層6141および金属ボンディング材料6143は、基板6021側に形成されるか、または接着層が第1基板6121側と基板6021側にそれぞれ形成され、これらの接着層が互いにボンディングされてもよい。
金属ボンディング材料6143が第1電極パッド6137、6138、6139および6140と基板6021上の電極パッド6027、6028、6029および6030との間でこれらのパッドによって加圧され、そのため、上面および下面が変形して電極パッドの形状によって平らな形状を有する。金属ボンディング材料6143が第1接着層6141の開口部内で変形するので、金属ボンディング材料6143は、第1接着層6141と密着接触するように第1接着層6141の開口部を実質的に完全に満たすか、空き空間が第1接着層6141の開口部内に形成されてもよい。第1接着層6141は、加熱および加圧条件下で垂直方向に収縮され、水平方向に膨張可能であり、そのため、開口部の内部壁の形状が変形可能である。
金属ボンディング材料6143および第1接着層6141の形状を、図108A、図108Bおよび図108Cを参照して以下に説明する。
図102Bを参照すれば、第1基板6121が除去され、n型半導体層6123が露出する。第1基板6121は、ウェットエッチング手法などを利用して除去可能である。表面テクスチャリングによって粗面化された表面が露出したn型半導体層6123の表面上に形成される。
図102Cを参照すれば、第1LEDスタック6100および絶縁層6130を貫通するホールH1がハードマスクなどを用いて形成される。ホールH1は、第1電極パッド6137、6138および6140をそれぞれ露出させてもよい。ホールH1は、第1電極パッド6139上には形成されず、そのため、第1電極パッド6139は、第1LEDスタック6100を介して露出しない。
しかる後、絶縁層6153が形成され、第1LEDスタック6100の表面およびホールH1の側壁を覆う。絶縁層6153がパターニングされて、ホールH1内で第1電極パッド6137、6138、6139および6140を露出させる。絶縁層6153は、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜を含むことができる。
図102Dを参照すれば、ホールH1を介して第1電極パッド6137、6138および6140にそれぞれ電気的に接続される第1コネクタ6157、6158および6160が形成される。
第1−1コネクタ6157は、第1電極パッド6137に接続され、第1−2コネクタ6158は、第1電極パッド6138に接続され、第1−3コネクタ6160は、第1電極パッド6140に接続される。第1電極パッド6140は、第1LEDスタック6100のn型半導体層6123に電気的に接続され、そのため、第1コネクタ6157はさらに、n型半導体層6123に電気的に接続される。第1−2コネクタ6158および第1−3コネクタ6160は、第1LEDスタック6100から電気的に絶縁される。
図102Eを参照すれば、その後、第2接着層6161が第1コネクタ6157、6158および6160上に形成される。第2接着層6161は、絶縁層6153と接触可能である。
第2接着層6161は、第1コネクタ6157、6158および6160を露出させる開口部を有するようにパターニングされる。このように、第2接着層6161は、第1接着層6141と類似してパターニング可能な材料で形成され、例えば、エポキシ、ポリイミド、SU8、SOG、BCBなどで形成される。
実質的にボール形状を有する金属ボンディング材料6163が第2接着層6161の開口部内に形成される。金属ボンディング材料6163の材料および形状は、前述した金属ボンディング材料6143のそれと類似しているので、それに関する詳細な説明は省略する。
図103Aを参照すれば、第2LEDスタック6200が第2基板6221上に成長し、第2透明電極6229が第2LEDスタック6200上に形成される。
第2基板6221は、第2LEDスタック6200を成長させることができる基板、例えば、サファイア基板またはGaAs基板であってもよい。
第2LEDスタック6200は、AlGaInP系半導体層またはAlGaInN系半導体層で形成される。第2LEDスタック6200は、n型半導体層6223と、p型半導体層6225と、活性層とを含むことができ、活性層は、多重量子井戸構造を有してもよい。活性層において井戸層の組成比は、第2LEDスタック6200が、例えば、緑色光を放射するように決定されてもよい。
第2透明電極6229は、p型半導体層とオーミック接触する。第2透明電極6229は、赤色光および緑色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。導電性酸化物層の例は、SnO2、InO2、ITO、ZnO、IZOなどを含むことができる。
図103Bを参照すれば、第2透明電極6229、p型半導体層6225および活性層がパターニングされて、n型半導体層6223を部分的に露出させる。n型半導体層6223は、第2基板6221上の複数のピクセル領域に対応する複数の領域で露出する。
n型半導体層6223は、第2透明電極6229が形成された後に露出するものと説明されたが、いくつかの例示的な実施形態では、n型半導体層6223が先に露出した後、第2透明電極6229が形成される。
図103Cを参照すれば、第1カラーフィルタ6230が第2透明電極6229上に形成される。第1カラーフィルタ6230は、第1LEDスタック6100で発生する光を透過させ、第2LEDスタック6200で発生する光を反射させるように形成される。
しかる後、絶縁層6231が第1カラーフィルタ6230上に形成される。絶縁層6231は、ストレスを制御するために形成され、例えば、シリコン窒化膜(SiNx)またはシリコン酸化膜(SiO2)で形成される。絶縁層6231は、第1カラーフィルタ6230が形成される前に先に形成されてもよい。
n型半導体層6223および第2透明電極6229を露出させる開口部が、絶縁層6231および第1カラーフィルタ6230をパターニングすることにより形成される。
第1カラーフィルタ6230は、n型半導体層6223が露出した後に形成されるものと説明されるが、いくつかの例示的な実施形態により、第1カラーフィルタ6230が先に形成された後、第1カラーフィルタ6230、第2透明電極6229、p型半導体層6225および活性層がパターニングされて、n型半導体層6223を露出させてもよい。その後、絶縁層6231が形成されて、p型半導体層6225および活性層の側面を覆うことができる。
図103Dを参照すれば、後続して、第2電極パッド6237、6238および6240が第1カラーフィルタ6230または絶縁層6231上に形成される。第2電極パッド6237は、第1カラーフィルタ6230の開口部を介してn型半導体層6223に電気的に接続され、第2電極パッド6238は、第1カラーフィルタ6230の開口部を介して第2透明電極6229に電気的に接続される。第2電極パッド6240は、第1カラーフィルタ6230上に配置され、第2LEDスタック6200から絶縁される。
図104Aを参照すれば、図103Dを参照して説明した第2LEDスタック6200および第2電極パッド6237、6238および6240が、図102Eを参照して説明した第2接着層6161および金属ボンディング材料6163上に結合される。金属ボンディング材料6163は、第1コネクタ6157、6158および6160と第2電極パッド6237、6238および6240とをそれぞれボンディングすることができ、第2接着層6161は、絶縁層6231と絶縁層6153とをボンディングすることができる。第2接着層6161および金属ボンディング材料6163を用いたボンディングは、図102Aを参照して説明したものと類似しているので、それに関する詳細な説明は省略する。
第2基板6221が第2LEDスタック6200から分離され、第2LEDスタック6200の表面が露出する。第2基板6221は、エッチング、レーザリフトオフなどのような手法を利用して分離される。表面テクスチャリングによって粗面化された表面が露出した第2LEDスタック6200の表面、すなわち、n型半導体層6223の表面上に形成される。
第2接着層6161および金属ボンディング材料6163が第1LEDスタック6100上に形成されて第2LEDスタック6200をボンディングするものと説明されるが、いくつかの例示的な実施形態により、第2接着層6161および金属ボンディング材料6163は、第2LEDスタック6200側に形成されてもよい。また、接着層が第1LEDスタック6100および第2LEDスタック6200上にそれぞれ形成され、これらの接着層は互いにボンディングされてもよい。
図104Bを参照すれば、第2LEDスタック6200、第2透明電極6229、第1カラーフィルタ6230および絶縁層6231を貫通するホールH2がハードマスクなどを用いて形成される。ホールH2は、第2電極パッド6237および6240をそれぞれ露出させてもよい。ホールH2は、第2電極パッド6238上には形成されないので、第2電極パッド6238は、第2LEDスタック6200を介して露出しない。
しかる後、絶縁層6253が形成されて、第2LEDスタック6200の表面およびホールH2の側壁を覆う。絶縁層6253がパターニングされて、ホールH2内で第2電極パッド6237および6240を露出させる。絶縁層6253は、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜を含むことができる。
図104Cを参照すれば、ホールH2を介して第2電極パッド6237および6240にそれぞれ電気的に接続される第2コネクタ6257および6260が形成される。第2−1コネクタ6257は、第2電極パッド6237に接続され、よって、n型半導体層6223に電気的に接続される。第2−2コネクタ6260は、第2LEDスタック6200から絶縁され、第1LEDスタック6100から絶縁される。
また、第2−1コネクタ6257は、第1−1コネクタ6157を介して電極パッド6027に電気的に接続され、第2−2コネクタ6260は、第1−3コネクタ6160を介して電極パッド6030に電気的に接続される。第2−1コネクタ6257は、第1−1コネクタ6157に垂直方向に積層され、第2−2コネクタ6260は、第1−3コネクタ6160に垂直方向に積層される。しかし、本発明の概念がこれに限定されるものではない。
図104Dを参照すれば、その後、第3接着層6261が第2コネクタ6257および6260上に形成される。第3接着層6261は、絶縁層6253と接触可能である。
第3接着層6261は、第2コネクタ6257および6260を露出させる開口部を有するようにパターニングされる。このように、第3接着層6261は、第1接着層6141と類似してパターニング可能な材料で形成され、例えば、エポキシ、ポリイミド、SU8、SOG、BCBなどで形成される。
実質的にボール形状を有する金属ボンディング材料6263が第3接着層6261の開口部内に形成される。金属ボンディング材料6263の材料および形状は、前述した金属ボンディング材料6143のそれと類似しているので、それに関する詳細な説明は省略する。
図105Aを参照すれば、第3LEDスタック6300が第3基板6321上に成長し、第3透明電極6329が第3LEDスタック6300上に形成される。
第3基板6321は、第3LEDスタック6300を成長させることができる基板、例えば、サファイア基板であってもよい。第3LEDスタック6300は、AlGaInN系半導体層で形成される。第3LEDスタック6300は、n型半導体層6323と、p型半導体層6325と、活性層とを含むことができ、活性層は、多重量子井戸構造を有してもよい。活性層において井戸層の組成比は、第3LEDスタック6300が、例えば、青色光を放射するように決定されてもよい。
第3透明電極6329は、p型半導体層6325とオーミック接触する。第3透明電極6329は、赤色光、緑色光および青色光に透過性である金属層または導電性酸化物層で形成される。導電性酸化物層の例は、SnO2、InO2、ITO、ZnO、IZOなどを含むことができる。
図105Bを参照すれば、第3透明電極6329、p型半導体層6325および活性層がパターニングされて、n型半導体層6323を部分的に露出させる。n型半導体層6323は、第3基板6321上の複数のピクセル領域に対応する複数の領域で露出する。
n型半導体層6323は、第3透明電極6329が形成された後に露出するものと説明されるが、いくつかの例示的な実施形態により、n型半導体層6323は、第3透明電極6329が形成される前に露出してもよい。
図105Cを参照すれば、第2カラーフィルタ6330が第3透明電極6329上に形成される。第2カラーフィルタ6330は、第1LEDスタック6100および第2LEDスタック6200で発生する光を透過させ、第3LEDスタック6300で発生する光を反射させるように形成される。
しかる後、絶縁層6331が第2カラーフィルタ6330上に形成される。絶縁層6331は、ストレスを制御するために形成され、例えば、シリコン窒化膜(SiNx)またはシリコン酸化膜(SiO2)で形成される。絶縁層6331は、第2カラーフィルタ6330が形成される前に先に形成されてもよい。一方、n型半導体層6323および第2透明電極6329を露出させる開口部が絶縁層6331および第2カラーフィルタ6330をパターニングすることにより形成される。
第2カラーフィルタ6330は、n型半導体層6323が露出した後に形成されるものと説明されたが、いくつかの例示的な実施形態により、第2カラーフィルタ6330が先に形成された後、第2カラーフィルタ6330、第3透明電極6329、p型半導体層6325および活性層がパターニングされて、その後、n型半導体層6323を露出させてもよい。その後、絶縁層6331が形成されて、p型半導体層6325および活性層の側面を覆うことができる。
図105Dを参照すれば、後続して、第3電極パッド6337および6340が第2カラーフィルタ6330または絶縁層6331上に形成される。第3電極パッド6337は、第2カラーフィルタ6330の開口部を介してn型半導体層6323に電気的に接続され、第3電極パッド6340は、第2カラーフィルタ6330の開口部を介して第3透明電極6329に電気的に接続される。
図106Aを参照すれば、図105Dを参照して説明した第3LEDスタック6300および第3電極パッド6337および6340が、図104Eを参照して説明した金属ボンディング材料6263によって第3接着層6261に結合される。金属ボンディング材料6263は、第2コネクタ6257および6260と第3電極パッド6337および6340とをそれぞれボンディングすることができ、第3接着層6261は、絶縁層6331と絶縁層6253とをボンディングすることができる。第3接着層6261および金属ボンディング材料6263を用いたボンディングは、図102Aを参照して説明したものと類似しているので、それに関する詳細な説明は省略する。
第3基板6321は、第3LEDスタック6300から分離され、第3LEDスタック6300の表面が露出する。第3基板6321は、レーザリフトオフ、化学的リフトオフなどのような手法を利用して分離される。表面テクスチャリングによって粗面化された表面が露出した第3LEDスタック6300の表面、すなわち、n型半導体層6323の表面上に形成される。
第3接着層6261および金属ボンディング材料6263が第2LEDスタック6200上に形成されて第3LEDスタック6300をボンディングするものと説明されるが、いくつかの例示的な実施形態により、第3接着層6261および金属ボンディング材料6263は、第3LEDスタック6300側に形成される。また、接着層が第2LEDスタック6200および第3LEDスタック6300上にそれぞれ形成され、これらの接着層は互いにボンディングされてもよい。
図106Bを参照すれば、後続して、隣接したピクセル間の領域がその後にエッチングされてピクセルを分離し、絶縁層6341が形成される。絶縁層6341は、各ピクセルの側面および上面を覆うことができる。隣接したピクセル間の領域は、基板6021を露出させるように除去可能であるが、本発明の概念がこれに限定されるものではない。例えば、第1接着層6141は、分離されずに複数のピクセル領域にわたって連続的に形成され、絶縁層6130も連続的であり得る。
図107を参照すれば、後続して、バリア6350がピクセル領域間の分離領域内に形成される。バリア6350は、光反射層または光吸収層で形成され、そのため、ピクセル間の光干渉が防止できる。光反射層は、例えば、ホワイトPSR、分布ブラッグ反射器、SiO2のような絶縁層、その上に蒸着された反射性金属層、または高反射性有機層を含むことができる。光遮断層として、例えば、黒色エポキシが使用できる。
そのため、複数のピクセルが基板6021上に配列される、例示的な実施形態によるディスプレイ装置が提供される。各ピクセルにおいて、第1〜第3LEDスタック6100、6200および6300は、電極パッド6027、6028、6029および6030を介して入力される電源によって独立して駆動可能である。
図108A、図108Bおよび図108Cは、金属ボンディング材料6143、6163および6263の概略断面図である。
図108Aを参照すれば、金属ボンディング材料6143、6163および6263は、第1〜第3接着層6141、6161および6261内の開口部内に配置される。金属ボンディング材料6143、6163および6263の下面は、電極パッド6030またはコネクタ6160または6260と接触し、そのため、金属ボンディング材料6143、6163および6263は、電極パッドまたはコネクタの上面の形状によって実質的に平坦な形状を有することができる。金属ボンディング材料6143、6163および6263の上面は、電極パッド6140、6240および6340の形状によって実質的に平坦な形状を有することができる。金属ボンディング材料6143、6163および6263の側面は、実質的に湾曲した形状を有することができる。金属ボンディング材料6143、6163および6263の中央部分は、外部に凸状の形状を有してもよい。
接着層6141、6161および6261の開口部の内壁も、実質的に開口部の内側に凸状の形状を有することができ、金属ボンディング材料6143、6163および6263の側面は、接着層6141、6161および6261の側面と接触可能である。しかし、金属ボンディング材料6143、6163および6263の体積が接着層6141、6161および6261の開口部の体積より小い場合、空き空間が図示のように開口部内に形成されてもよい。
図108Bを参照すれば、例示的な実施形態による金属ボンディング材料6143、6163および6263および接着層6141、6161および6261の形状は、図108Aを参照して説明したものと実質的に類似しているが、側面の凸の部分が加熱によって相対的に低い位置に配置されるという点から相違がある。
図108Cを参照すれば、例示的な実施形態による金属ボンディング材料6143、6163および6263の形状は、図108Bを参照して説明したものと類似しているが、接着層6141、6161および6261の開口部の内壁の形状とは異なる。特に、開口部の内壁は、金属ボンディング材料によって凹状に形成される。
特定の例示的な実施形態および実施形態が本明細書で説明されたが、他の実施形態および変形例もかかる説明から明らかになろう。したがって、本発明の概念はこのような実施形態に限定されず、当業界における通常の知識を有する者にとって自明なように、添付した請求の範囲のより広い範囲および多様な自明な変形例と等価の配列体に限定される。