JP5443286B2 - フェイスアップ型光半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は発光ダイオード(LED)等の光半導体装置、特に、フェイスアップ型光半導体装置に関する。
一般に、フェイスアップ型光半導体装置は、絶縁性の成長基板に形成されたn型半導体層、発光層としての活性層及びp型半導体層の各半導体層と、p型半導体層及び活性層の一部を除去して残存したp型半導体層の全面に形成された透明電極層と、透明電極層上に形成されたp側電極と、露出したn型半導体層上に形成されたn側電極とによって構成されている。この場合、透明電極層は光半導体装置全体に亘って均一に電流拡散させて発光分布を均一にさせる機能を有する。しかしながら、単純に透明電極層だけでは、電流はp側電極からn側電極を結ぶ中央部の最短距離の直線上付近に集中して流れ、従って、発光分布はこの直線上に集中して不均一となる。
図26は第1の従来のフェイスアップ型光半導体装置を示す上面図である(参照:特許文献1の図5)。図26のフェイスアップ型光半導体装置は上方から見て正方形をなしている。
図26において、成長基板101上に、n型半導体層102、発光層としての活性層103及びp型半導体層104を形成し、p型半導体層104及び活性層103の一部を除去して残存したp型半導体層104の光半導体素子外周部を除く全面に透明電極層105を形成する。透明電極層105上に形成されたp側電極106は電極台座部(以下、パッド部)1061及び2次延伸部(以下、補助電極部)1062a、1062bによって構成されている。また、露出したn型半導体層102上にn側電極107が形成されている。p側電極106とn側電極107との間の距離を略一定にすることによりp側電極106からn側電極107へ流れる電流は図26の実線矢印に示すごとく均一に拡散する。この場合、p側電極106とn側電極107との間の距離が後述の電流拡散距離Dより小さければ、p側電極106からn側電極107へ流れる電流はn側電極107側の透明電極層105の端に到達し、従って、その間の半導体層特に活性層103全体に亘って均一に電流を供給できる。この結果、発光分布は均一となる。
図27は第2の従来のフェイスアップ型光半導体装置を示す上面図である。図27のフェイスアップ型光半導体装置は上方から見て長方形をなしている。すなわち、近年、液晶表示装置のバックライト用光源として薄型装置に搭載されることが多く、このような薄型装置の形状に合わせて光半導体装置が上方から見て長方形をなしている。尚、本明細書においては、長方形の短い辺に平行な方向を短手方向、長方形の長い辺に平行な方向を長手方向とする。
図27の(A)においても、図26と同様に、成長基板101上に、n型半導体層102、活性層103、p型半導体層104、透明電極層105及びn側電極107が形成されているが、p側電極106’はパッド部のみからなる(参照:特許文献2の図1)。つまり、図26の補助電極部1062a、1062bは存在しない。これにより、p側電極106’ 及びn側電極107が短手方向の幅に対して占める割合を大きくすれば、電流は短手方向にある程度均一に拡散する。
しかしながら、図27の(A)においては、p側電極106’とn側電極107との間の距離はやはり一定ではなく、この結果、図27の(A)の太線矢印に示すごとく、p側電極106’からの電流はp側電極106’からn側電極107を結ぶ短手方向の中央に集中して流れる。しかも、p側電極106’からn側電極107へ流れる電流のうち短手方向の中央及び側方に流れた電流は、p側電極106’とn側電極107との距離が後述の電流拡散距離Dより大きければ、図27の(A)の太線矢印及び細線矢印に示すごとく、n側電極107側の透明電極層105の端まで十分に到達できず、p側電極106’付近に比べ発光強度が著しく弱い弱発光領域108が発生する。従って、発光分布は不均一となる。また、図27の(A)からも分かるように、短手方向外側にも電流を流すためにはp側電極106’とn側電極107の両電極を短手方向に対して十分な割合を占めるように形成しなければならない。この結果、光半導体装置の光取り出し面が小さくなる。つまり、p型半導体層104に対するp側電極106’が占める割合が大きくなり、p側電極106’が活性層103からの発光に対して影となり、光取り出し効率つまり光出力が低下する。
図27の(B)においては、図27の(A)における活性層103、p型半導体層104及び透明電極層105の中央部を除去した活性層103’、p型半導体層104’及び透明電極層105’を設け、これにより、光半導体装置の中央部での電流集中を回避する(参照:特許文献2の図5)。
しかしながら、図27の(B)においては、p型半導体層104’及び活性層103’を除去するので、電流が短手方向外側にも流れやすくなり、発光分布の不均一はある程度改善されるが、活性層を除去する分、光半導体装置1個あたりの活性層103の面積つまり発光領域が減ることとなり、光出力が低下する。しかも、p側電極106’とn側電極107との間の距離はやはり一定ではなく、p側電極106’からn側電極107へ流れる電流は図27の(A)に比較して改善されるものの、図27の(A)の場合と同様に、図27の(B)の細線矢印に示すごとく、短手方向の側方に流れた電流は、p側電極106’とn側電極107との距離が後述の電流拡散距離Dより大きければ、n側電極107側の透明電極層105’の端に十分に到達できず、やはり、弱発光領域108a、108bが発生する。従って、発光分布は不均一となる。
図28は図26のパッド部及び補助電極部よりなるp側電極を図27の長方形のフェイスアップ型光半導体装置に適用した場合の比較例としてのフェイスアップ型光半導体装置を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。
図28においては、C面サファイア基板1上にn型GaN層2、活性層3及びp型GaN層4の各半導体層を形成する。また、p型GaN層4及び活性層3の一部を除去して残存したp型GaN層4の全面に透明電極層5を形成する。さらに、透明電極層5上にパッド部61及び補助電極部62a、62bよりなるp側電極6を形成する。さらにまた、露出したn型GaN層2上にn側電極7を形成する。
図28のフェイスアップ型光半導体装置においては、長手方向が約510μmかつ短手方向が約310μmの長方形をなしている。また、p側電極6のパッド部61及びn側電極7はワイヤボンディング可能な直径約60μmの円形をなしている。さらに、p側電極6の補助電極部62a、62bはn側電極7を中心とする円周上に形成されているので、p側電極6の補助電極部62a、62bとn側電極7との間隔がほぼ一定となっている。従って、p側電極6とn側電極7との間に流れる電流は均一に拡散され、かつ補助電極部62a、62bによりp側電極6(パッド部61)の面積を小さくすることが可能となり、この結果、光取出し面に対するp側電極6が占める割合が小さくなって光出力を増大できる。
特開2005−39264号公報 特開2008−4729号公報
しかしながら、図28に示す比較例においては、図29に示すように、以下の課題がある。
電気抵抗率が一定の基では、電流はp側電極6とn側電極7との距離が最短の経路を流れる。この場合、p側電極6の補助電極部62a、62bとn側電極7との間の距離は略一定であるので、電流は、図29の実線及び点線矢印で示すごとく、p側電極6とn側電極7との間で均一に拡散する。しかしながら、p側電極6及びn側電極7に挟まれていない領域(弱発光領域とする)201a、201bの透明電極層5には電流が流れにくいために他の領域よりも発光が弱くなり、発光分布が不均一となる。
尚、補助電極部62a、62bを弱発光領域201a、201bまで延伸することも考えられるが、この場合、光半導体装置の長手方向を延伸することになり、p側電極6とn側電極7との間隔が一定でなくなり、従って、電流集中領域が生じることになり、好ましくない。
他方、透明電極層5内の電流拡散状態は透明電極層5の単位長さ当りのシート抵抗及び透明電極層5と半導体層(この場合、p型GaN層4)との接触抵抗率で決定される。図29の実線矢印は透明電極層5、p型GaN層4及び活性層3のいずれかに電流の大部分が流れていることを示し、点線矢印は、大部分の電流が活性層3を通過し、n型GaN層2内を流れていることを示している。図29に示すように、p側電極6からの電流のほとんどはn側電極7側の透明電極層5の端へ到達せずに、領域202において活性層3よりも下のn型GaN層2内を流れる。ここで、透明電極層5の領域202に電流がほとんど流れないことはその下の活性層3にも電流がほとんど流れず、その活性層3の電流密度が小さいことを意味する。従って、領域202は弱発光領域となる。
このように、図28に示す比較例においては、大きな弱発光領域201a、201b、202が存在し、この結果、発光分布が均一でないという課題があった。
尚、発光分布が完全に均一な光半導体装置の理想的な電流密度は透明電極層全体に亘って一定値を示す。つまり、光半導体装置内で最も強く発光する領域と最も弱く発光する領域との発光強度の差つまり電流密度J(d)の差が小さいことを示す。しかし、図28のフェイスアップ型光半導体装置においては、p側電極6及びn側電極7が半導体層(4、3、2)の積層方向と垂直方向(光半導体装置の平面方向)に離れて配置されているので、光半導体装置の端部つまりn側電極7まで十分に電流を拡散させることができず、上述のごとく、発光分布が不均一となって弱発光領域201a、201b、202が発生していた。
光半導体装置内の発光強度差を小さくして弱発光領域202を小さく、つまり、電流拡散距離Dを大きくする方法として次の3つの方法が考えられる。
第1に、透明電極層5を厚くしてシート抵抗ρITOを下げる方法である。シート抵抗が低下すると、d=0での電流密度J(d)が低下し、他方、n側電極7での電流密度J(d)が増加し、これにより、理想的な電流密度J(d)の分布が得られる。しかし、この方法は透明電極層5を光が通過する際に光吸収量が増加して光取出し効率を低下させる。また、シート抵抗を5Ω/□より低下させることは、製造上困難である。さらに、成膜時間が長くなり、ウェハ内の膜厚均一性保持の点から歩留りの低下、製造コストの上昇を招く。
第2に、透明電極層5と半導体層(この場合、p型GaN層4)との間の接触抵抗率r2を上げる方法である。しかし、この方法は光半導体装置の順方向電圧を上昇させる。
第3に、供給電流Isを大きくして活性層3に流れ込む電流を飽和させ、これにより、電流拡散距離Dを大きくする方法である。しかし、この方法はパッド61に接続されたボンディングワイヤ及び細い補助電極部62a、62bに大量の電流を流すことになり、ボンディングワイヤの断線及び補助電極部62a、62bの剥離等の信頼性の低下を招き、さらに、電流密度増大による内部量子効率の低下も招く。
上述の課題を解決するために、本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置は、第1の導電型の第1の半導体層と、第1の半導体層上に設けられた活性層と、活性層上に設けられた第2の導電型の第2の半導体層と、第2の半導体層上に設けられた透明電極層と、第2の半導体層上あるいは透明電極層上に設けられパッド部及び該パッド部に接続された補助電極部を有する第1の電極と、第1の半導体層の露出した領域に設けられた第2の電極と、補助電極部と第2の電極との間に位置し、補助電極部と物理的に独立し、透明電極層に接して設けられた少なくとも1つの外側独立電極とを具備する。補助電極部は第2の電極を中心とする第1の円周もしくはその接線上に設けられている。外側独立電極は、第2の電極を中心とする第2の円周もしくはその接線上に、第2の円周もしくはその接線に沿うように円弧状あるいは直線状に設けられている。外側独立電極は第1の電極と第2の電極とが形成する電場の等電位線上に形成されている。外側独立電極は透明電極層のシート抵抗より小さいシート抵抗を有する。補助電極部の第1の円周と外側独立電極の第2の円周との第2の電極を中心とする円の第1の半径方向距離は、外側独立電極が設けられていないと仮定した場合における透明電極層の電流密度が極小値を示す領域と第1の電極のパッド電極との距離である極小値距離より小さい。これにより、光半導体装置の側方の弱発光領域が縮小する。
また、第1の半径方向距離が極小値距離に近いときには、外側独立電極が受け取る電流は小さいので、発光分布の改善は小さい。このため、好ましくは、第1の半径方向距離は、外側独立電極が設けられていないと仮定した場合においてパッド部直下の電流密度と極小値となる電流密度との電流密度差を1としたときに、極小値との電流密度との差が0.01となる電流密度を示す電流拡散距離以下である。たとえば、透明電極層のシート抵抗は約10Ω/□〜25Ω/□であり、第2の半導体層と透明電極層との接触抵抗率は約5×10-4 Ωcm2〜7×10-3 Ωcm2であり、電流拡散距離は約170μmである。さらに、好ましくは、外側独立電極が受け取る電流を大きくするために、第1の半径方向距離は電流拡散距離の15〜90%とすることもできる。
また、本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置は、さらに、補助電極部と第2の電極との間に設けられた少なくとも1つの中央独立電極を具備する。中央独立電極は第2の電極を中心とする第3の円周もしくはその接線上に第3の円周もしくはその接線に沿うように設けられる。これにより、光半導体装置の中央部の弱発光領域が縮小する。
さらに、本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置は、補助電極部及び補助電極部に隣接する外側独立電極の間あるいは隣接する2つの外側独立電極の間に設けられ、かつ第2の電極を中心とする第4の円周もしくは接線上に第4の円周あるいはその接線上に沿うように設けられた少なくとも1つの透明絶縁層を具備する。この透明絶縁層は、第4の円周と、補助電極部の外側端部あるいは隣接する2つの外側独立電極の第1の電極側の外側独立電極の外側端部と第2の電極の中心とを結ぶ直線と、の交点を含むように形成される。上述の交点から透明絶縁層の外側端部までの距離と、第1の円周と補助電極部に隣接する外側独立電極が形成された第2の円周との第2の電極を中心とする第4の半径方向距離あるいは隣接する2つの外側独立電極が形成された2つの第2の円周の第2の電極を中心とする半径方向距離と、の合計が極小値距離より小さい。これにより、透明絶縁層は電流を装置の外側へ拡散して光半導体装置の側方の弱発光領域をさらに縮小させる。
また、同様な透明絶縁層を外側独立電極と中央独立電極との間に設ける。この透明絶縁層は電流を装置の中央へ拡散して光半導体装置の中央部の弱発光領域をさらに縮小させる。
本発明によれば、外側独立電極、中央独立電極あるいは透明絶縁層によって弱発光領域が縮小するので、発光分布を均一にできる。すなわち、補助電極部とは物理的に分断された外側独立電極および/または中央独立電極、第1の電極と第2の電極との間に配置することによって、第1の電極から第2の電極に向う方向の透明電極層の実質のシート抵抗を下げ、これにより該方向の電流拡散を促進して電流密度分布つまり発光分布を均一化できる。また、外側独立電極あるいは中央独立電極は第1の電極と第2の電極が形成する電場の同電位上に配置されるので、同電位方向の電流拡散も促進され、これによっても、電流密度分布つまり発光分布を均一化できる。さらに補助電極、外側独立電極、中央独立電極の端部近傍に透明絶縁層を形成し電流の拡散方向を制御することでさらに光半導体装置全体に亘って電流を拡散可能とし、これによっても発光分布を均一化できる。
本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置の第1の実施の形態を示す斜視図である。 図1のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 図1の発光領域を説明するための図2の(A)の拡大図である。 図1、図2のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図1のフェイスアップ型光半導体装置の第1の変更例を示し、(A)は全体斜視図、(B)は一部切り欠いた部分斜視図である。 図5のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 図5、図6のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図1のフェイスアップ型光半導体装置の第2の変更例を示す斜視図である。 図8のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 図8、図9のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置の第2の実施の形態を示す斜視図である。 図11のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 図11の発光領域を説明するための図12の(A)の拡大図である。 図11、図12のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置の第3の実施の形態を示す斜視図である。 図15のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。 図15、図16の透明絶縁層による透明電極層5内の電流拡散を説明する図であって、(A)は平面図、(B)は断面図である。 図15の発光領域を説明するための図16の(A)の拡大図である。 図18の変更例を示す図である。 図15、図16のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明が適用されたフェイスアップ型光半導体装置の他の例を示す上面図である。 本発明が適用されたフェイスアップ型光半導体装置のさらに他の例を示す上面図である。 本発明が適用されたバックライト用光源の第1の例を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のフェイスアップ型光半導体装置アセンブリの上面図である。 本発明が適用されたバックライト用光源の第2の例を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のフェイスアップ型光半導体装置アセンブリの上面図である。 本発明が適用されたバックライト用光源の第3の例を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のフェイスアップ型光半導体装置アセンブリの上面図である。 第1の従来のフェイスアップ型光半導体装置を示す上面図である。 第2の従来のフェイスアップ型光半導体装置を示す上面図である。 図26のパッド部及び補助電極部よりなるp側電極を図27の長方形のフェイスアップ型光半導体装置に適用した場合の比較例としてのフェイスアップ型光半導体装置を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。 図28のフェイスアップ型光半導体装置の課題を説明するための上面図である。 極小値距離Dm及び電流拡散距離Dを説明するためのグラフである。 図30のグラフを規格化したグラフである。
図1は本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置の第1の実施の形態を示す斜視図、図2は図1のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
図1、図2においては、図28の比較例に対し、図29の弱発光領域201a、201bに相当する領域の透明電極層5上の、円形のn側電極7を中心とする円周もしくはその接線上にこの円周もしくはその接線に沿うように外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bを付加する。尚、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bは上述の同心円の円周の接線上の直線状とすることもできる。この場合、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bは長過ぎると、発光分布が不均一となるので、各外側独立電極の長さは50μm以下とする。つまり、同一円周上に設けられた外側独立電極、あるいは、同一円周の接線上に設けられた外側独立電極である、外側独立電極81aと81b、82aと82b、83aと83bは、それぞれ、n側電極7からの距離が同じとなるよう配置されており、すなわち電位となるよう配置されている。尚、外側独立電極は、円弧状、直線状、いずれも一定幅で形成されるが、透明電極層5との剥離防止のために、端部にR加工を施してもよい。
外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bはp側電極6と同一材料からなり、もしくは透明電極層5のシート抵抗より小さいシート抵抗の金属等の材料からなる。従って、p側電極6と同時に形成可能であるが、p側電極6とは物理的に分離され、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bも互いに物理的に分離されている。
補助電極部62a、62b、外側独立電極81a、81b、外側独立電極82a、82b、外側独立電極83a、83bの半径方向距離L1、L2、L3(図3参照)は各外側独立電極からの電流密度がほぼ均一となるように決定される。尚、補助電極部は、n側電極7を中心とする円周もしくはその接線上に、その円周もしくはその接線に沿うように円弧状あるいは直線状に設けられる。外側独立電極81a、81b(82a、82b、83a、83b)がn側電極7を中心とする円周上からずれると、電流は外側独立電極81a、81b(82a、82b、83a、83b)とn側電極7との最短距離の直線上に集中し、従って、発光分布は均一とならない。
外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bは透明電極層5内のp側電極6からn側電極7に向かう電流の一部を光半導体装置の短手方向端部の透明電極層5内に拡散させ、これにより、図29の弱発光領域201a、201bを縮小するようにする。これを図2の(A)の拡大図である図3を用いて説明する。尚、図3における実線矢印は透明電極層5内を流れる電流を示し、従って、実線矢印の領域は実質的に発光領域を示している。
外部独立電極、補助電極部の半径方向距離については、比較サンプルの電流拡散状態に基づいて設定することができる。比較サンプルとして、外側独立電極の存在しない点で構成の異なる図28に示す光半導体装置を用いる。比較サンプルの電流拡散状態は、シミュレーションにより求めることができ、以下、図30を参照して説明する。図30の下図の実線矢印及び点線矢印で示す電流密度J(d)を有するp側電極6(パッド61)からn側電極7への電流は、p側電極6から透明電極層5を距離dだけ通過し、透明電極層5から半導体層(4、3、2)を垂直に通過し、n型GaN層2を距離(350μm-d)だけ通過してn側電極7に到達する。尚、距離dは、p側電極パッド部61の中心を0とする。また、P側電極6とn側電極7との間の透明電極層5の長さは350μmとした。この場合、活性層3及びp型GaN層4の各厚さは非常に薄いので、透明電極層5の垂直方向の電流密度は活性層3の電流密度J(d)と近似できる。電流密度J(d)は、上述のごとく、主に、透明電極層5のシート抵抗及び透明電極層5と半導体層との接触抵抗率で決定されるが、詳細には、p側電極6とn側電極7との間の駆動電圧Vdは、
Vd = J(d)・r1 + J(d)・ρITO・d + J(d)・r2 + J(d)・ρp-GaN・t + VQW
+ J(d)・ρn-GaN・(350μm-d) + J(d)・r3 (1)
但し、r1:p側電極6と透明電極層5との接触抵抗率たとえば2×10-4Ω・cm2
ρITO:透明電極層5のシート抵抗たとえば10〜15Ω/□(膜厚220nm相当)
r2:透明電極層5とp型GaN層4との接触抵抗率たとえば7×10-4Ω・cm2
ρp-GaN:p型GaN層(GaN:Mg)4のシート抵抗(キャリア密度10×1018/cm3、キャリア移動度1.45cm2/V・sec、厚さ150nmより換算)
t:p型GaN層4の厚さ、
VQW:活性層3の電圧降下、
ρn-GaN:n型GaN層(GaN:Si)2のシート抵抗(キャリア密度5.0×1018/cm3、キャリア移動度200cm2/V・sec、厚さ6μmより換算)
r3:n型GaN層2とn側電極7との接触抵抗率たとえば2×10-4Ω・cm2
で表わされる。供給電流Isの基で(1)式を用いてシミュレーションソフトSpeCLED(商標)によってJ(d)を演算した結果が図30の上図に示されている。
また、図31は、上記シミュレーション結果を加工して示したグラフである。具体的には、図30における各距離dの電流密度J(d)から、シート抵抗5Ω/□、10Ω/□、25Ω/□、50Ω/□の場合の極小値(J(Dm))約13A/cm2、9 A/cm2、5 A/cm2、2 A/cm2を減算した上で、さらに距離d=0での電流密度が1となるように規格化した各距離の値J'(d)を求め、得られたJ'(d)の値の近似曲線を示すものである。つまり、各距離の電流密度J'(d)は、
J'(d)= (J(d)−J(Dm))/(J(0)−J(Dm))
である。
図30、図31は、光半導体装置の駆動電流を20mAとし、透明電極層5のシート抵抗がそれぞれ5Ω/□、10Ω/□、25Ω/□、50Ω/□の場合の電流密度J(d)、値J'(d)の演算結果である。いずれの演算結果においても、電流密度J(d)が約d=0μmからd=170μmにかけて減少し、d=230μm付近で電流密度J(d)が極小となる。図30において、具体的には、シート抵抗が5Ω/□の場合、d=220μmで極小値J(d)=13A/cm2、シート抵抗が10Ω/□の場合、d=225μmで極小値J(d)=9A/cm2、シート抵抗が25Ω/□の場合、d=230μmで極小値J(d)=2A/cm2である。このとき、電流密度J(d)の分布は光半導体装置の発光分布とほぼ一致している。従って、電流密度J(d)が極小値となるd(以下、極小値距離Dmとする)の付近は発光が最も弱い領域となる。
ここで、弱発光領域とならない十分な電流密度の得られる最大距離を電流拡散距離Dと呼称する。弱発光領域は、極小値距離Dmより少し短い距離から開始されており、図31によれば、いずれのシート抵抗値における演算結果も175μm付近までJ’(d)が0に近い値を示すことから、電流拡散距離Dは170μmと見積もることができる。また、電流拡散距離D以内においては、パッド部中心直下の電流密度と極小値の電流密度との電流密度差を1とした場合の、電流密度と極小値との電流密度との差(すなわち前記J'(d))は、0.01以上となっている。従って、電流拡散距離Dは、J’(d)が0.01である距離ともいえる。つまり、たとえば、透明電極層5をシート抵抗が10Ω/□、厚さ約200nmのインジウム錫酸化物(ITO)を用い、透明電極層5とp型GaN層4との接触抵抗率を約7×10-4Ωcm2とした場合、電流拡散距離Dは170μmとなる。
電気特性及び光学特性を考慮して光半導体装置の実用上好ましい透明電極層5のシート抵抗は約10Ω/□〜25Ω/□である。また、駆動電流を規格20mAとした場合の透明電極層5とp型GaN層4との接触抵抗率は約5×10-4Ω・cm2〜7×10-3Ω・cm2である。この範囲より大きい接触抵抗率では、駆動時の順方向電圧が大きくなり、光半導体装置の発光効率が低下する。他方、上記範囲より小さい接触抵抗率では、駆動時の順方向電圧が小さくなるが、電流拡散距離Dが著しく小さくなり、光半導体装置全体に電流を拡散させるためには、5Ω/□より小さい透明電極層5を必要とするが、このような透明電極層5の形成は困難である。従って、透明電極層5のシート抵抗は約10Ω/□〜25Ω/□であり、p型GaN層4と透明電極層5との接触抵抗率は約5×10-4 Ωcm2〜7×10-3 Ωcm2であり、このとき、Dm=225μm、D=170μmである。
すなわち、透明電極層5内をp側電極6の補助電極部62a、62bからn側電極7に向かう電流I0の一部I0a’、I0b’を外側独立電極81a、81bが受取り、光半導体装置の短手方向端部の透明電極層5内に電流I1a 、I1bとして拡散させる。この場合、外側独立電極81a、81bが透明電極層5を介して補助電極部62a、62bから電流を確実に受取るようにするために、補助電極部62a、62bと外側独立電極81a、81bとの半径方向距離L1は極小値距離Dm(=220μm)より小さく、好ましくは、電流拡散距離D(=170μm)より小さくする。つまり、L1<Dm、好ましくは、L1<Dとする。たとえば、L1=100μmとする。また同時に、外側独立電極81a、81bの内側端部たとえばT1iは、補助電極部62a、62bの外側端部たとえばToとn側電極7の中心とを結ぶ直線と、外側独立電極81a、81bの円周との交点もしくはそれより中央側に位置させる。但し、光取出し効率を考慮すると、外側独立電極81a、81bは短い方がよく、しかも中央側に延伸すればする程、電流集中が発生し、発光分布が不均一となる。たとえば、補助電極部62a、62bに最も近い外側独立電極81a、81bの内側端部T1iをp側電極6のパッド部61とn側電極7に挟まれる領域Rまで延伸すると、電流が補助電極部62aの外側端部Toまで十分に拡散する前に外側独立電極81a、81bの内側端部T1iに流れるため発光分布の観点から好ましくない。従って、I0からの分流比I0a’/I0、I0b’/I0が適切になるように、外側独立電極81a、81bの内側端部たとえばT1iは透明電極層5上のp側電極6とn側電極7に挟まれる領域Rよりも外側かつ補助電極部62aの外側端部Toとn側電極7の中心とを結ぶ直線よりも中央側に位置させるのが好ましく、上記光取り出し効率を考慮すると上記交点に位置させるのがより好ましい。このとき、I0a’=I0b’となるように外側独立電極81a、81bは線対称に配置させると、電流分布のバランスがとれ発光分布も均一となるため好ましい。
また、透明電極層5内を外側独立電極81a、81bからn側電極7に向かう電流I1a 、I1bの一部I1a’、I1b’を外側独立電極82a、82bが受取り、光半導体装置の短手方向端部の透明電極層5内に電流I2a 、I2bとして拡散させる。この場合、外側独立電極82a、82bが透明電極層5を介して外側独立電極81a、81bから電流を確実に受取るようにするために、外側独立電極81a、81bと外側独立電極82a、82bとの半径方向距離L2は極小値距離Dm(=220μm)より小さく、好ましくは、電流拡散距離D(=170μm)より小さくする。つまり、L2<Dm、好ましくは、L2<Dとする。たとえば、L2=100μmとする。また同時に、外側独立電極82a、82bの内側端部たとえばT2iは、外側独立電極81a、81bの外側端部たとえばT1oとn側電極7の中心とを結ぶ直線と、外側独立電極82a、82bの円周との交点もしくはそれより中央側に位置させる。但し、光取出し効率を考慮すると、外側独立電極82a、82bは短い方がよく、しかも中央側に延伸すればする程、電流集中が発生し、発光分布が不均一となる。従って、I1a、I1bからの分流比I1a’/I1a、I1b’/I1bが適切となるように、外側独立電極82a、82bの内側端部たとえばT2iは上記交点もしくはそれより中央側に位置させるのがよい。他方、外側独立電極82a、82bの電流I2a 、I2bによる発光領域を最大限とするために、外側独立電極82a、82bの外側端部たとえばT2oは光半導体装置の長手方向の側面まで接近させる。
さらに、透明電極層5内を外側独立電極82a、82bからn側電極7に向かう電流I2a、I2bの一部I2a’、I2b’を外側独立電極83a、83bが受取り、光半導体装置の短手方向端部の透明電極層5内に電流I3a 、I3bとして拡散させる。この場合、外側独立電極83a、83bが透明電極層5を介して外側独立電極82a、82bから電流を確実に受取るようにするために、外側独立電極82a、82bと外側独立電極83a、83bとの半径方向距離L3は極小値距離Dm(=220μm)より小さく、好ましくは、電流拡散距離D(=170μm)より小さくする。つまり、L3<Dm、好ましくは、L3<Dとする。たとえば、L3=45μmとする。また同時に、外側独立電極83a、83bの内側端部たとえばT3iは、外側独立電極82a、82bの外側端部たとえばT2oとn側電極7の中心とを結ぶ直線と、外側独立電極83a、83bの円周との交点もしくはそれより中央側に位置させる。但し、光取出し効率を考慮すると、外側独立電極83a、83bは短い方がよく、しかも中央側に延伸すればする程、電流集中が発生し、発光分布が不均一となる。従って、I2a、I2bからの分流比I2a’/I2a、I2b’/I2bが適切となるように、外側独立電極83a、83bの内側端部たとえばT3iは上記交点もしくはそれより中央側に位置させるのがよい。他方、外側独立電極83a、83bの電流I3a 、I3bによる発光領域を最大限とするために、外側独立電極83a、83bの外側端部たとえばT3oは光半導体装置の長手方向の側面まで接近させる。
尚、図3においては、p側電極6の補助電極部62a、62b、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bからn側電極7へ向かう電流はすべて直線的に流れるように図示しているが、実際には、透明電極層5の平面方向にも僅かに拡散する。従って、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bの内側端部を上述の交点に位置させているが、少しずれてもよい。
このように、p側電極6の補助電極部62a、62b、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bの半径方向距離L1、L2、L3は極小値距離Dmより小さく、好ましくは、電流拡散距離Dより小さく設定される。たとえば、電流拡散距離Dの15〜90%、特に好ましくは、20〜80%で設定する。しかし、半径方向距離L1、L2、L3が小さ過ぎると、電流は活性層3を通過せずに透明電極層5を拡散して弱発光領域を増加させるだけでなく、透明電極層5を多数の外側独立電極で覆うこととなり、光取り出し効率が低下する。このため、半径方向距離L1、L2、L3は少なくとも20μm必要である。逆に、半径方向距離L1、L2、L3が大き過ぎると、n側電極7に近い外側独立電極に流れる電流が少なくなり、光半導体装置のn側電極7側の角部の弱発光領域が大きくなる。
次に、図1、図2のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を図4を参照して説明する。
始めに、ステップ401において、C面サファイア成長基板1上にn型GaN層2、発光層としての活性層3及びp型GaN層4を有機金属化学気相成長(MOCVD)法により順次エピタキシャル成長させる。
具体的には、AlxInyGazN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)が成長可能なC面サファイア成長基板1をMOCVD装置に投入し、水素雰囲気中で約1000℃、約10分間の加熱によりサーマルクリーニングを行う。次いで、トリメチルガリウム(TMG):10.4μmol/min、NH3:3.3LM(標準状態のリットル/分)を約500℃、約3分間供給して低温GaNバッファ層(図示せず)を成長させる。次いで、約1000℃まで昇温して約30秒間保持して低温GaNバッファ層を結晶化させ、その温度で、TMG:45μmol/min、NH3:4.4LMを20分間供給して厚さ約1μmの下地GaN層(図示せず)を形成する。引き続き、その温度1000℃で、TMG:45μmol/min、NH3:4.4LM、SiH4:2.7×10-9μmol/minを約90分間供給して厚さ約6μmのn型GaN層2を成長させる。
次いで、活性層3としてInGaN/GaNよりなる多重量子井戸(MQW)構造を採用する。すなわち、TMG:3.6μmol/min、トリメチルインジウム(TMI):10μmol/min、 NH3:4.4LMを約700℃で約33秒間供給して厚さ約2.2nmのInGaN井戸層を成長させ、引き続き、同一温度で、TMG:3.6μmol/min、NH3:4.4LMを約320秒間供給して厚さ約15nmのGaN障壁層を成長させ、これを5周期分繰返す。尚、活性層3は単一量子井戸(SQW)構造でも、単層でもよい。
次いで、温度を約870℃まで上昇させ、TMG:8.1μmol/min、トリメチルアルミニウム(TMA):7.5μmol/min、NH3:4.4LM、ビスシクロペンタジニエルマグネシウム(Cp2Mg):2.9×10-7μmol/minを約5分間供給して厚さ約40nmのp型AlGaNクラッド層(図示せず)を成長させる。引き続き、その温度で、TMG:18μmol/min、NH3:4.4LM、Cp2Mg:2.9×10-7μmol/minを約7分間供給して厚さ約150nmのp型GaN層4を成長させる。
次に、ステップ402において、フォトリソグラフィ/エッチング法によりn型GaN層2の一部を露出させる。
具体的には、n型GaN層2の露出させる領域以外の領域にフォトレジストパターンを形成する。次いで、反応性イオンエッチング(RIE)装置に投入し、p型GaN層4、活性層3及びn型GaN層2の一部を除去する。そしてフォトレジストパターンを除去する。
次に、ステップ403において、透明電極層5を形成する。
具体的には、ウエハ全面に、厚さ約220nmのインジウム錫酸化物(ITO)よりなる透明電極層を形成する。次いで、透明電極層上にフォトリソグラフィ法によりフォトレジストパターンを形成し、関東化学製ITO用エッチントITO02(商標)の溶液に40℃、30〜500秒間浸漬させることにより不要な透明電極層を除去して透明電極層5を完成させる。そして、フォトレジストパターンを除去する。その後、酸素を含む雰囲気中で600℃、1分間加熱して透明電極層5を酸化させて光透過率を向上させる。
尚、透明電極層5の材料としては、ITO以外に、In、Sn、Znの1つもしくは2つ以上の酸化物でもよく、また、AuNi等でもよい。成膜方法としては、EB蒸着法、スパッタリング法、アーク放電式イオンプレーティング法があるが、膜質、ウエハへのダメージから、成膜時に、ウエハをプラズマに直接曝すことがないアーク放電式イオンプレーティング法が好ましい。
次に、ステップ404において、リフトオフ法によりp側電極6つまりパッド部61、補助電極部62a、62b及び外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bを形成する。
具体的には、フォトリソグラフィ法によりフォトレジストパターンを形成する。次いで、EB蒸着法等により、厚さ約10ÅのTi、厚さ約10000ÅのAl、PtもしくはRhを順次成膜する。次いで、フォトレジストパターンを除去することにより、この成膜層をパターニングする。尚、Pt、Rhは活性層3から放射される青色光に対して高い反射率を有し、ITOとの接触抵抗率が低いので、本発明の電極材料として好ましい。
次に、ステップ405において、リフトオフ法によりn側電極7を形成する。
具体的には、フォトリソグラフィ法によりn側電極7を形成しない領域にフォトレジストパターンを形成する。次いで、EB蒸着法等により、厚さ約10ÅのTi、厚さ約10000ÅのAlを順次成膜する。次いで、フォトレジストパターンを除去することにより、この成膜層をパターニングする。尚、n側電極7をp側電極6及び外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bと同一構造にしたときには、n側電極7はステップ404においてp側電極6及び外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bと同時に形成される。
最後に、ステップ406において、ウエハ上の各光半導体装置(チップ)をダイシング、スクライブ/ブレイキング、レーザ等で分離する。その後、サファイア成長基板1側が形成された側を、プリント基板、サブマウント上に実装し、p側電極6のパッド部61及びn側電極7をボンディングワイヤによってプリント基板もしくはサブマウント上の端子へ接続する。
図5は図1のフェイスアップ型光半導体装置の第1の変更例を示し、(A)は全体斜視図、(B)は一部切り欠いた斜視図である。また、図6は図5のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
図5、図6においては、パッド部61’、補助電極部62a’、62b’よりなるp側電極6’、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は透明電極層5の下に形成されている。従って、p側電極6’の補助電極部62a’、62b’及び外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は幅1〜10μm程度の細線であるが、透明電極層5によって覆われることにより上から押えられ、剥離しにくくなっている。また、この場合、透明電極層5は下に形成されている補助電極部62a’、62b’、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’よりも厚く形成されていることが好ましい。これは透明電極層の方が薄い場合、シート抵抗が透明電極層の厚みで制限されてしまうためである。
p側電極6’及び外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は、電流が直下の半導体層(2、3、4)へ流れ込まないように、非オーミック性を有する。従って、p側電極6’及び外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は活性層3からの発光に対して高い反射率を有するAl、Rhあるいはこれらの合金で形成される。尚、Al、Rhあるいはこれらの合金はEB蒸着法、スパッタリング法等で形成される。また、p側電極6’及び外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は高反射率かつ光取出し効率から最も好ましいAgもしくはこの合金によっても形成できるが、この場合、非オーミック接触とするために、p型GaN層4をRIE装置によって予めプラズマ処理して半導体層の表面を高抵抗化する必要がある。
次に、図5、図6のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を図7を参照して説明する。
図7においては、図4におけるp側電極及び外側独立電極形成工程404を先に行い、その後、透明電極層形成工程403を行う。次に、図4にない開口部形成工程701を行う。開口部形成工程701は、図6の(B)に示すように、p側電極6’のパッド部61’を露出させるために透明電極層5に開口部61’aを形成するものである。そして、図4のn側電極形成工程405及び素子分割工程406を行う。
このように、図5、図6のフェイスアップ型光半導体装置を製造する場合には、図1、図2のフェイスアップ型光半導体装置を製造する場合に比べてパッド部61’を露出させるための開口部形成工程701が余分に必要となる。また、透明電極層形成工程403にて透明電極層の不要な領域をエッチングする際に開口部61’aの領域にある透明電極層5を除去すれば開口部形成工程701は省略できる。
図8は図1のフェイスアップ型光半導体装置の第2の変更例を示す斜視図である。また、図9は図8のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
図8、図9においては、パッド部61、補助電極部62a、62bよりなるp側電極6は透明電極層5の上に形成され、他方、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は透明電極層5の下に形成されている。従って、p側電極6のパッド部61を露出させる工程は必要はなく、他方、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は幅1〜10μm程度の細線であるが、透明電極層5によって覆われることにより上から押えられ、剥離しにくくなっている。また、この場合、透明電極層5は下に形成されている補助電極部62a’、62b’、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’よりも厚く形成されていることが好ましい。これは透明電極層のほうが薄い場合、シート抵抗が透明電極層の厚みで制限されてしまうためである。
外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’のみが、電流が直下の半導体層(2、3、4)へ流れ込まないように、非オーミック性を有する。従って、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’はp型GaN層4に対して非オーミック性を有しかつ活性層3からの発光に対して高い反射率を有するAl、Rhあるいはこれらの合金で形成される。また、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’はp型GaN層4に対して非オーミック性を有しかつ高反射率かつ光取出し効率から最も好ましいAgもしくはこの合金によっても形成できるが、この場合、非オーミック接触とするために、p型GaN層4における外側独立電極の形成領域をRIE装置によってプラズマ処理して半導体層の表面を高抵抗化する必要がある。
次に、図8、図9のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を図10を参照して説明する。
図10においては、図4における透明電極層形成工程403の前に、外側独立電極形成工程404Aにおいて外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bを形成する。そして、透明電極層形成工程403の後に、p側電極形成工程404Bを行ってp側電極6を形成する。
このように、図8、図9のフェイスアップ型光半導体装置を製造する場合には、図1、図2のフェイスアップ型光半導体装置を製造する場合に比べてp側電極6と外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bとを別々に形成する必要がある。
尚、図8、図9に示すフェイスアップ型光半導体装置においては、一部の外側独立電極を透明電極層5の上に形成し、残りの外側独立電極を透明電極層5の下に形成することもできる。この場合、電流が透明電極層5の厚み方向の上から下へ流れることを考慮して、p側電極6に近い外側独立電極たとえば81a’、81b’は透明電極層5の上に形成し、n側電極7に近い外側独立電極たとえば82a’、82b’、83a’、83b’を透明電極層5の下に形成する。
図11は本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置の第2の実施の形態を示す斜視図、図12は図11のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
図11、図12においては、図1、図2のフェイスアップ型光半導体装置に対し、図29の弱発光領域202に相当する領域の透明電極層5上の、n側電極7を中心とする円周もしくはその接線上にその円周もしくはその接線に沿って中央独立電極9を付加する。これにより、弱発光領域202を縮小させる。また、中央独立電極9は光半導体装置の短手方向中心に跨いで形成されているが、これに限定されず、複数たとえば2つに分断して形成してもよい。この場合には、電流分布を均一にするために、光半導体装置の短手方向中心を基準に線対称に形成するのがよい。さらに、図11においては、中央独立電極9は外側独立電極たとえば82a、82bと同一円周上に設けられているが、必ずしも同一円周上に設ける必要はない。中央独立電極9が外側独立電極82a、82bと同一円周上に設けられている場合、中央独立電極9を外側独立電極82a、82bに物理的に接続させてもよい。
中央独立電極9はp側電極6と同一材料からなり、あるいは透明電極層5のシート抵抗より小さいシート抵抗を有する金属材料よりなる。従って、p側電極6と同時に形成可能であるが、p側電極6とは物理的に分離される。
中央独立電極9は透明電極層5内の外側独立電極たとえば81a、81bからn側電極7に向かう電流の一部を光半導体装置の短手方向中央部の透明電極層5内に拡散させ、これにより、図29の弱発光領域202を縮小もしくはなくすようにする。これを図12の(A)の拡大図である図13を用いて説明する。尚、図13における実線矢印も電流拡散距離Dの透明電極層5内を流れる電流を示し、従って、実線矢印の領域は実質的に発光領域を示している。
すなわち、透明電極層5内をp側電極6の補助電極部62a、62bからn側電極7に向かう電流I0を中央独立電極9が受取らないようにして電流I0を十分に拡散させる。つまり、補助電極部62a、62bと中央独立電極9との距離L4は電流拡散距離D(=170μm)より大きく、好ましくは極小値距離Dmより大きくする。つまり、L4>D、好ましくはL4>Dmとする。他方、透明電極層5内を外側独立電極81a、81bからn側電極7に向かう電流I1a 、I1bの一部I1a”、I1b”を中央独立電極9が受取り、光半導体装置の短手方向中央部の透明電極層5内に電流I9として拡散させる。この場合、中央独立電極9が透明電極層5を介して外側独立電極81a、81bから電流を確実に受取るようにするために、外側独立電極81a、81bと中央独立電極9との半径方向距離L5は極小値距離Dmより小さく、好ましくは、電流拡散距離D(=170μm)より小さくする。つまりL5<Dm、好ましくはL5<Dとする。たとえば、L5=100μmとする。また同時に、中央独立電極9の外側端部T9oは、中央独立電極よりp側電極6寄りの外側独立電極81a、81bの内側端部T1iとn側電極7の中心とを結ぶ直線と、中央独立電極9の円周との交点もしくはそれより外側に位置させる。本実施の形態においては、外側端部が上述の交点よりも円周上外側方向に5μm以内にあればいい。但し、光取出し効率を考慮すると、中央独立電極9は短い方が好ましい。従って、I1a、I1bからの分流比I1a”/I1a、I1b”/I1bが適切となるように、中央独立電極9の外側端部たとえばT 9o は上記交点に位置させるのがよい。
尚、図13においても、中央独立電極9からn側電極7へ向かう電流は直線的に流れるように図示しているが、実際には、透明電極層5の平面方向にも僅かに拡散する。従って、中央独立電極9の外側端部を上述の交点に位置させているが、少しずれてもよい。
このように、p側電極6の補助電極部62a、62bと中央独立電極9との半径方向距離L4は電流拡散距離Dより大きく、好ましくは、極小値距離Dmより大きく設定すると共に、外側独立電極81a、81bと中央独立電極9との間隔L5は極小値距離Dmより小さく、電流拡散距離Dより小さく設定される。たとえば、電流拡散距離Dの15〜90%、たとえば20〜80%で設定する。これにより、光半導体装置の中央部の弱発光領域を小さくする。
次に、図11、図12のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を図14を参照して説明する。
図14においては、図4におけるp側電極及び外側独立電極形成工程404の代りにp側電極、外側独立電極及び中央独立電極形成工程1401を設けている。つまり、図14のp側電極、外側独立電極及び中央独立電極形成工程1401において、リフトオフ法によりp側電極6つまりパッド部61、補助電極部62a、62b、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83b及び中央独立電極9を形成すると同時に形成する。
また、図5、図6に示すごとく、パッド部61’、補助電極部62a’、62b’よりなるp側電極6’、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’を透明電極層5の下に形成するときには、中央独立電極9は透明電極層5の下に形成する。
さらに、図8、図9に示すごとく、パッド部61、補助電極部62a、62bよりなるp側電極6を透明電極層5の上に形成し、他方、外側独立電極81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’は透明電極層5の下に形成するときにも、中央独立電極9は透明電極層5の下に形成する。
さらにまた、一部の外側独立電極を透明電極層5の上に形成し、残りの外側独立電極を透明電極層5の下に形成するときには、中央独立電極9は透明電極層5の上もしくは下に形成する。中央独立電極を透明電極層5の上に形成するときは、中央独立電極よりp側電極6寄りに位置する外側独立電極および補助電極は、透明電極層5の上に形成する。他方、中央独立電極を透明電極層5の下に形成するときは、中央独立電極よりn側電極7寄りに位置する外側独立電極は、透明電極層5の下に形成する。
図15は本発明に係るフェイスアップ型光半導体装置の第3の実施の形態を示す斜視図、図16は図15のフェイスアップ型光半導体装置の詳細を示し、(A)は上面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
図15、図16においては、図11、図12のフェイスアップ型光半導体装置に対し、補助電極部62a、62bと外側独立電極81a、81bとの間に透明絶縁層11a、11bを設け、外側独立電極81a、81bと外側独立電極82a、82b及び中央独立電極9との間に透明絶縁層12a、12bを設け、外側独立電極82a、82bと外側独立電極83a、83bとの間に透明電極層13a、13bを設ける。この場合、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bはn側電極7を中心とする同心円の円周もしくはこれらの接線上にこれらの円周もしくはこれらの接線に沿うように位置する。これにより、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83b及び中央独立電極9の被覆面積を減少でき、また、有効な発光領域を拡大できる。
尚、補助電極部と外側独立電極との間、あるいは外側独立電極及び中央独立電極と外側独立電極との間には、2つ以上の径の異なる同心円上に透明絶縁層を設けてもよい。
透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bはたとえば酸化シリコン(SiO2)よりなり、透明電極層5より薄くかつ透明電極層5内に形成される。好ましくは、図16の(C)に示すごとく、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bは半導体層(2、3、4)の表面上に形成される。従って、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13b上の透明電極層5の厚さは減少して、シート抵抗はこれに反比例して高くなり、この結果、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bの周辺では電流が同心円の円周方向に拡散し易くなる。また、このとき、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13b上も電流が通過して拡散する。従って、弱発光領域は減少する。
尚、上述の透明絶縁層はp型GaN層4上に形成しているが、p型GaN層4上以外であっても、透明電極層5の内部に存在するように形成されていればよい。
図17は図15、図16の透明絶縁層たとえば11aによる透明電極層5内の電流拡散を説明する図であって、(A)は平面図、(B)は断面図である。
図17の(A)に示すように、透明絶縁層11a直上の透明電極層5のシート抵抗が大きいので、補助電極部62aから透明電極層5を介して透明絶縁層11aへ向う電流Ia0はシート抵抗が低い方向である透明絶縁層11aに沿ってつまりn側電極7を中心とする円周方向の外側へIa1として拡散する。また、同時に、図17の(A)、(B)に示すように、透明絶縁層11a直上の透明電極層5の高いシート抵抗領域にも電流ia1が流れる。このように、透明絶縁層11aは、半導体層(2、3、4)からの光を遮ることなく、透明電極層5内の電流Ia0を電流Ia1、ia1として外側へ拡散する。
図18は図15の発光領域を説明するための図16の(A)の拡大図である。
図18において、図13の電流I0、I1a、I1b、I2a、I2b、I3a、I3b以外の補助電極部62a(62b)から透明電極層5を介して外側独立電極81a(81b)、82a(82b)、83a(83b)及び中央独立電極9に流れる電流について考察する。
図18に示すように、透明絶縁層11a(11b)は、透明絶縁層11a(11b)が形成されたn側電極7を中心とする円周と、補助電極部62a(62b)の外側端部とn側電極7の中心とを結ぶ線との交点Pa1(Pb1)を含むように形成される。尚、透明絶縁層11a(11b)が交点Pa1(Pb1)を外れると、補助電極部62a(62b)からの電流Ia0(Ib0)は該交点上を通過して電流Ia0(Ib0)が外側へ拡散されなくなる。また、交点Pa1(Pb1)と透明絶縁層11a(11b)の外側端部との距離をΔL1とすれば、
L1 +ΔL1< Dm
好ましくは、
L1 +ΔL1< D
但し、L1は補助電極部62a(62b)と外側独立電極81a(81b)との半径方向距離である。尚、L1 +ΔL1≧DmもしくはDであると、補助電極部62a(62b)からの電流Ia0(Ib0)の外側への拡散電流Ia1(Ib1)が外側独立電極81a(81b)に到達できなくなる。さらに、交点Pa1(Pb1)と透明絶縁層11a(11b)の内側端部との距離をΔL1’とすれば、
ΔL1 ≦ ΔL1
となる。尚、ΔL1>ΔL1’であると、補助電極部62a(62b)からの電流Ia0(Ib0)は光半導体装置の端部よりも中央部へ拡散されるようになり、有効な発光領域の拡大が減少する。
このようにして、補助電極部62a(62b)から外側独立電極81a(81b)に向う電流Ia0(Ib0)は光半導体装置の外側へIa1(Ib1)として拡散され、また同時に、透明絶縁層11a(11b)の直上から外側独立電極81a(81b)へ拡散する。この結果、透明絶縁層11a(11b)と外側独立電極81a(81b)との間は有効な発光領域171a(171b)として作用する。
さらにまた、n側電極7の中心、外側独立電極81a(81b)の内側端部及び透明絶縁層11a(11b)の外側端部が一直線となるように、外側独立電極81a(81b)の内側端部を設計する。たとえば、外側独立電極81a(81b)の内側端部81a’(81b’)を短縮して外側独立電極81a(81b)の被覆面積を最小限にして有効な発光領域を増加させることができる。尚、電流の拡散を優先する場合には、外側独立電極81a(81b)を短縮させず、内側端部81a’(81b’)を残存せしめてもよい。
また、透明絶縁層12a(12b)は、透明絶縁層12a(12b)が形成されたn側電極7を中心とする円周と、外側独立電極81a(81b)の外側端部とn側電極7の中心とを結ぶ線との交点Pa2(Pb2)を含むように、また、上述の円周と、外側独立電極81a(81b)の内側端部(あるいは中央独立電極9の外側端部)とn側電極7の中心とを結ぶ線との交点Pa2’(Pb2’)を含むように形成される。尚、透明絶縁層12a(12b)が交点Pa2(Pb2)あるいはPa2’(Pb2’)を外れると、外側独立電極81a(81b)からの電流Ia2(Ib2)、Ia2’(Ib2’)は該交点上を通過して電流Ia2(Ib2)もしくはIa2’(Ib2’)が外側もしくは内側へ拡散されなくなる。また、交点Pa2(Pb2)と透明絶縁層12a(12b)の外側端部との距離をΔL2とすれば、
L2 +ΔL2< Dm
好ましくは、
L2 +ΔL2< D
但し、L2は外側独立電極81a(81b)と外側独立電極82a(82b)との距離である。尚、L2+ΔL2≧DmもしくはDであると、外側独立電極81a(81b)からの電流Ia2(Ib2)の外側への拡散電流Ia3(Ib3)が外側独立電極82a(82b)に到達できなくなる。同様に、交点Pa2’(Pb2’)と透明絶縁層12a(12b)の内側端部との距離をΔL2’とすれば、
L2 +ΔL2’ < Dm
好ましくは、
L2 +ΔL2’ < D
である。さらに、交点Pa2(Pb2)と交点Pa2’(Pb2’)との距離をΔL2”とすれば、
ΔL2 ≦ ΔL2” +ΔL2
ΔL2’ ≦ ΔL2” +ΔL2
となる。尚、ΔL2>ΔL2”+ΔL2’であると、外側独立電極81a(81b)からの電流Ia2(Ib2)の大部分は光半導体装置の端部よりも中央部へ拡散されて電流が外側独立電極82bに到達しない。また、ΔL2’> ΔL2”+ΔL2であると、外側独立電極81a(81b)からの電流Ia2’(Ib2’)の大部分は中央独立電極9側よりも外側へ拡散され、十分な量の電流が中央独立電極9に到達しなくなり、有効な発光領域の拡大が減少する。
このようにして、外側独立電極81a(81b)から外側独立電極82a(82b)に向う電流Ia2(Ib2)は光半導体装置の外側へIa3(Ib3)として拡散され、また同時に、透明絶縁層12a(12b)の直上から外側独立電極82a(82b)へ拡散する。この結果、透明絶縁層12a(12b)と外側独立電極82a(82b)との間は有効な発光領域172a(172b)として作用する。
また、外側独立電極81a(81b)から外側独立電極82a(82b)に向う電流Ia2’(Ib2’)は中央独立電極9の内側へIa3’(Ib3’)として拡散され、また同時に、透明絶縁層12a(12b)の直上から外側独立電極82a(82b)へ拡散する。この結果、透明絶縁層12a(12b)と中央独立電極9との間は有効な発光領域173a(173b)として作用する。
さらにまた、n側電極7の中心、外側独立電極82a(82b)の内側端部及び透明絶縁層12a(12b)の外側端部が一直線となるように、外側独立電極82a(82b)の内側端部を設計する。たとえば、外側独立電極82a(82b)の内側端部82a’(82b’)を短縮して外側独立電極82a(82b)の被覆面積を最小限にして有効な発光領域を増加させることができる。尚、電流の拡散を優先する場合には、外側独立電極82a(82b)を短縮させず、内側端部82a’(82b’)を残存せしめてもよい。
さらにまた、同様に、n側電極7の中心、中央独立電極9の外側端部及び透明絶縁層12a(12b)の内側端部が一直線となるように、中央独立電極9の外側端部を設計してよい。これにより、中央独立電極9の外側端部9aを短縮して中央独立電極9の被覆面積を最小限にして有効な発光領域を増加させることができる。尚、電流の拡散を優先する場合には、中央独立電極9を短縮させず、外側端部9aを残存せしめてもよい。
さらに、透明絶縁層13a(13b)は、透明絶縁層13a(13b)が形成されたn側電極7を中心とする円周と、外側独立電極82a(82b)の外側端部とn側電極7の中心とを結ぶ線との交点Pa3(Pb3)を含むように形成される。尚、透明絶縁層13a(13b)が交点Pa3(Pb3)を外れると、外側独立電極82a(82b)からの電流Ia4(Ib4)は該交点上を通過して電流Ia4(Ib4)が外側へ拡散されなくなる。また、交点Pa4(Pb4)と透明絶縁層13a(13b)の外側端部との距離をΔL3とすれば、
L3 +ΔL3< Dm
好ましくは、
L3 +ΔL3< D
但し、L3は外側独立電極82a(82b)と外側独立電極83a(83b)との距離
である。尚、L3 +ΔL3≧Dであると、外側独立電極82a(82b)からの電流Ia4(Ib4)の外側への拡散電流Ia5(Ib5)が外側独立電極83a(83b)に到達できなくなる。さらに、交点Pa3(Pb3)と透明絶縁層13a(13b)の内側端部との距離をΔL3’とすれば、
ΔL3 ≦ ΔL3
となる。尚、ΔL3>ΔL3’であると、外側独立電極82a(82b)からの電流Ia4(Ib4)は光半導体装置の端部よりも中央部へ拡散されるようになり、有効な発光領域の拡大が減少する。
このようにして、外側独立電極82a(82b)から外側独立電極83a(83b)に向う電流Ia4(Ib4)は光半導体装置の外側へIa5(Ib5)として拡散され、また同時に、透明絶縁層13a(13b)の直上から外側独立電極83a(83b)へ拡散する。この結果、透明絶縁層13a(13b)と外側独立電極83a(83b)との間は有効な発光領域174a(174b)として作用する。
さらにまた、n側電極7の中心、外側独立電極83a(83b)の内側端部及び透明絶縁層13a(13b)の外側端部が一直線となるように、外側独立電極83a(83b)の内側端部を設計する。たとえば、外側独立電極83a(83b)の内側端部83a’(83b’)を短縮して外側独立電極83a(83b)の被覆面積を最小限にして有効な発光領域を増加させることができる。尚、電流の拡散を優先する場合には、外側独立電極83a(83b)を短縮させず、内側端部83a’(83b’)を残存せしめてもよい。
図18において、透明絶縁層11a(11b)の距離ΔL1、ΔL1’は、たとえば、約10μm、約20μmであり、また、透明絶縁層12a(12b)の距離ΔL2、ΔL2’、ΔL2”は、たとえば、約20μm、約20μm、約60μmであり、透明絶縁層13a(13b)の距離ΔL3、ΔL3’は、たとえば、約10μm、約20μmである。この場合、L1=100μm、L2=100μm、L3=65μm、D=150μmとすれば、
L1 +ΔL1= 110 < DmもしくはD
L2 +ΔL2(又はΔL2’)= 120 < DmもしくはD
L3 +ΔL3= 110 < DmもしくはD
であり、電流は外側独立電極83a(83b)及び中央独立電極9に到達することができる。
図19は図18の変更例を示す図である。図19に示すように、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bの一部及び中央独立電極9の一部を省略することができる。これにより、透明電極層5の被覆面積が減少し、有効な光取り出し面積が増加することになる。
また、図18において、増加した有効な発光領域171a、171b、172a、172b、173a、173b、174a、174bは透明電極層5の面積の約2%に相当し、これは図13の弱発光領域の約20%に相当する。他方、図19における外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83bの内側端部の短縮及び中央独立電極9の外側端部の短縮は透明電極層5の面積の約0.3%に相当し、p側電極6(61、62a、62b)、外側独立電極81a、81b、82a、82b、83a、83b及び中央独立電極9の合計面積の約5%に相当する。この結果、これらの分だけ電極被覆面積が減少し、有効な光取り出し面積が増加したことになる。つまり、第2の実施の形態に比較して、有効な発光領域は約2%増加でき、また、有効な光取り出し面積を約0.3%増加させることができる。
尚、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bの導入は、その直下の活性層3が発光しないので、発光面積の減少を招き、また、透明電極層5と半導体層(2、3、4)との接触面積が減少するので、順方向電圧(Vf)の上昇等を招く。しかしながら、電流は半導体層(2、3、4)の中でもある程度、光半導体装置の平面方向に拡散すること、透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bの合計面積が透明電極層5の面積の約0.9%程度に過ぎないことから、発光面積の減少及び順方向電圧の実質的な上昇はない。
次に、図14、図15のフェイスアップ型光半導体装置の製造方法を図20を参照して説明する。
図20においては、図14における透明電極層形成工程403の前に、透明絶縁層形成工程2001において透明絶縁層11a、11b、12a、12b、13a、13bを形成する。たとえば、CVD法により酸化シリコン層を形成し、フォトリソグラフィ/エッチング法によってパターン化する。
尚、上述の実施の形態において、電流拡散距離Dの代りに、電流拡散距離Dの15〜90%、特に好ましくは、電流拡散距離Dの20〜80%を用いてもよい。
このように、図15、図16のフェイスアップ型光半導体装置を製造する場合には、図11、図12のフェイスアップ型光半導体装置を製造する場合に比べて透明絶縁層形成工程のみの追加のみである。
尚、上述の実施の形態においては、外側独立電極が3対設けられているが、少なくとも1対設ければよい。また、中央独立電極が1つ設けられているが、2つ以上設けてもよい。ここで、中央独立電極を設けるときは、2つの条件を満たすように形成しなくてはならない。第1の条件は、中央独立電極から電流拡散距離よりも近い領域に他の中央独立電極または補助電極部を設けないように配置する。他の中央独立電極または補助電極部を電流拡散距離以内に設けると、補助電極、外側独立電極、中央独立電極の端部、すなわち光半導体装置の短手方向外側まで電流が拡散する前に次の中央独立電極へと電流が渡されてしまうために、光半導体装置中央部での電流集中が起き、発光分布が不均一となる。第2の条件は、中央独立電極から電流拡散距離以内に少なくとも一対の外側独立電極が設けられているよう配置する。中央独立電極から電流拡散距離以内に外側独立電極が存在しないと中央独立電極に十分な電流を受け渡すことができないためである。従って、補助電極部と中央独立電極との間および中央独立電極同士の間には少なくとも一対の外側独立電極を形成しなくてはならない。さらに、透明絶縁層は補助電極部と外側独立電極との間、隣接する2つの外側独立電極間、外側独立電極と中央独立電極との間に設けられているが、少なくとも1つ設ければよい。
また、上述の実施の形態においては、p側電極6、n側電極7を光半導体装置の短手方向中央に設けているが、図21に示すごとく、光半導体装置の対角方向に設けてもよい。この場合には、外側独立電極81、82は一方側に設けられ、中央独立電極9は他方側に設けられ、透明絶縁層11、12は補助電極部62bと外側独立電極81との間、外側独立電極81と外側独立電極82、中央独立電極9との間に設けられる。
さらに、上述の実施の形態においては、上から見て長方形の光半導体装置の短手方向中央に設けているが、図22に示すごとく、上から見て正方形の光半導体装置の対角方向に設けてもよい。この場合には、外側独立電極81a、82bは両側に設けられ、中央独立電極9はこれらの間に設けられる。透明絶縁層11a、11bは、補助電極部62a、62bと外側独立電極81a、81bとの間に、透明絶縁層12a、12bは、外側独立電極81a、81bと中央独立電極9との間に設けられる。
図23は本発明が適用されたバックライト用光源の第1の例を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のフェイスアップ型光半導体装置アセンブリの上面図である。すなわち、フェイスアップ型光半導体装置アセンブリ2301は図1、図11もしくは図15に示すフェイスアップ型光半導体装置を複数配列することによって構成されている。フェイスアップ型光半導体装置は青色LEDとすれば、螢光体2302をスクリーン印刷機によって印刷塗布して予め白色LEDとし、これを導光板2303の端部に装着する。この場合、フェイスアップ型光半導体装置のパッド部はフェイスアップ型光半導体装置の配列方向の一線上のボンディングワイヤ2304によって正電極端子2305、負電極端子2306に接続されている。従って、螢光体2302の印刷塗布時にスキージがボンディングワイヤ2304をかするが、スキージの移動方向がボンディングワイヤ2304の方向に一致しているので、ボンディングワイヤ2304の剥がれはほとんどない。これは、スキージの操作方向と同一方向なのでワイヤに引っかかる確率が減るためである。尚、ボンディングワイヤ2304が中央の一線上に配列されているため、フェイスアップ型光半導体装置アセンブリを載置したステージが前記直線上に動くのみでワイヤボンディング可能となり、ワイヤボンディング時の動作の効率が高まる。また、同様の理由から、ワイヤボンディングに用いる装置のステージ移動機構も単純な構成で済み、複雑なステージ移動機構を有する高価なワイヤボンディング装置を必要としない。
図24は本発明が適用されたバックライト用光源の第2の例を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のフェイスアップ型光半導体装置アセンブリの上面図である。すなわち、フェイスアップ型光半導体装置アセンブリ2401は図19に示すフェイスアップ型光半導体装置を複数配列することによって構成されている。フェイスアップ型光半導体装置は青色LEDとすれば、螢光体2402をスクリーン印刷機によって印刷塗布して予め白色LEDとし、これを導光板2403の端部に装着する。この場合、フェイスアップ型光半導体装置のパッド部はフェイスアップ型光半導体装置の配列方向に対して斜めのボンディングワイヤ2404によって正電極端子2405、負電極端子2406に接続されている。従って、螢光体2402の印刷塗布時にスキージがボンディングワイヤ2404をかすり、ボンディングワイヤ2404の剥がれが生ずることがある。
図25は本発明が適用されたバックライト用光源の第3の例を示し、(A)は断面図、(B)は(A)のフェイスアップ型光半導体装置アセンブリの上面図である。すなわち、フェイスアップ型光半導体装置アセンブリ2501は図22に示すフェイスアップ型光半導体装置を複数配列することによって構成されている。フェイスアップ型光半導体装置は青色LEDとすれば、螢光体2502をスクリーン印刷機によって印刷塗布して予め白色LEDとし、これを導光板2503の端部に装着する。この場合、フェイスアップ型光半導体装置のパッド部はフェイスアップ型光半導体装置の配列方向に対して斜めのボンディングワイヤ2504によって正電極端子2505、負電極端子2506に接続されている。従って、螢光体2502の印刷塗布時にスキージがボンディングワイヤ2504をかすり、ボンディングワイヤ2504の剥がれが生ずることがある。さらに、フェイスアップ型光半導体装置は上から見て正方形をなしているので、フェイスアップ型光半導体装置が薄い導光板2503の端部からはみ出ることがある。
1:サファイア成長基板
2:n型GaN層
3:活性層
4:p型GaN層
5:透明電極層
6,6’:p側電極
11a、11b、12a、12b、13a、13b:透明絶縁層
61,61’:パッド部
61’a:開口部
62a,62b、62a’、62b’:補助電極部
7:n側電極
81a,81b、82a,82b、83a,83b、81a’、81b’、82a’、82b’、83a’、83b’:外側独立電極
9:中央独立電極
101:成長基板
102:n型半導体層
103、103’:活性層
104、104’:p型半導体層
105、105’:透明電極層
106、106’:p側電極
1061:パッド部(電極台座部)
1062a,1062b:補助電極部(2次延伸部)
108、108a、108b:弱発光領域
201a、201b、202:弱発光領域
2301、2401、2501:フェイスアップ型光半導体装置アセンブリ
2302、2402、2502:螢光体
2303、2403、2503:導光板
2304、2404、2504:ボンディングワイヤ
2305、2405、2505:正電極端子
2306、2406、2506:負電極端子
Dm:極小値距離
D:電流拡散距離

Claims (19)

  1. 第1の導電型の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に設けられた活性層と、
    前記活性層上に設けられた第2の導電型の第2の半導体層と、
    前記第2の半導体層上に設けられた透明電極層と、
    前記第2の半導体層上あるいは前記透明電極層上に設けられ、パッド部及び該パッド部に接続された補助電極部を有する第1の電極と、
    前記第1の半導体層の露出した領域に設けられた第2の電極と、
    前記補助電極部と前記第2の電極との間に位置し、前記補助電極部と物理的に独立し、前記透明電極層に接して設けられた少なくとも1つの外側独立電極と
    を具備し、
    前記補助電極部は前記第2の電極を中心とする第1の円周もしくはその接線上に設けられ、
    前記外側独立電極は、前記第2の電極を中心とする第2の円周もしくはその接線上に、該第2の円周もしくはその接線に沿うように円弧状あるいは直線状に設けられ、
    前記外側独立電極は前記第1の電極と前記第2の電極とが形成する電場の等電位線上に形成され、
    前記外側独立電極は前記透明電極層のシート抵抗より小さいシート抵抗を有し、
    前記補助電極部の第1の円周と前記外側独立電極の第2の円周との前記第2の電極を中心とする円の第1の半径方向距離は、前記外側独立電極が設けられていないと仮定した場合における前記透明電極層の電流密度が極小値を示す領域と前記第1の電極のパッド電極との距離である極小値距離より小さいフェイスアップ型光半導体装置。
  2. 前記第1の半径方向距離は、前記外側独立電極が設けられていないと仮定した場合において前記パッド部直下の電流密度と極小値となる電流密度との電流密度差を1としたときに、前記極小値との電流密度との差が0.01となる電流密度を示す電流拡散距離以下である請求項1に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  3. 前記透明電極層のシート抵抗は約10Ω/□〜25Ω/□であり、
    前記第2の半導体層と前記透明電極層との接触抵抗率は約5×10-4Ωcm2〜7×10-3 Ωcm2であり、
    前記電流拡散距離は約170μmである請求項2に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  4. 前記第1の半径方向距離は前記電流拡散距離の15〜90%である請求項2または請求項3に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  5. 前記外側独立電極は、前記第2の半導体層と前記透明電極層との間、あるいは前記透明電極層上に設けられた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  6. 前記外側独立電極の内側端部は、前記第2の円周と、前記補助電極部の外側端部と前記第2の電極の中心とを結ぶ直線と、の交点、あるいは該交点より内側に位置する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  7. 前記外側独立電極の内側端部は、前記第1の電極のパッド部と前記第2の電極で挟まれる領域より外側に位置する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  8. さらに、前記補助電極部と前記第2の電極との間に設けられた少なくとも1つの中央独立電極を具備し、
    前記中央独立電極は前記第2の電極を中心とする第3の円周もしくはその接線上に、該第3の円周もしくはその接線に沿うように設けられた請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  9. 前記中央独立電極は、前記第2の半導体層上あるいは前記透明電極層上に、前記透明電極層に接して設けられる請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  10. 前記第1の円周と前記第3の円周との前記第2の電極を中心とする第2の半径方向距離は、前記電流拡散距離より大きく、
    および前記第2の円周と前記第3の円周との前記第2の電極を中心とする第3の半径方向距離は、前記極小値距離より小さく、
    前記第1の円周の半径、前記第2の円周の半径、前記第3の円周の半径は、前記第1の円周の半径>前記第2の円周の半径>前記第3の円周の半径である請求項9に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  11. 前記第1の円周と前記第3の円周との前記第2の電極を中心とする第2の半径方向距離は、前記極小値距離より大きく、
    および前記第2の円周と前記第3の円周との前記第2の電極を中心とする第3の半径方向距離は、前記電流拡散距離より小さく、
    前記第1の円周の半径、前記第2の円周の半径、前記第3の円周の半径は、前記第1の円周の半径>前記第2の円周の半径>前記第3の円周の半径である請求項9に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  12. 前記中央独立電極の端部は、前記第3の円周と、前記外側独立電極の内側の端部と前記第2の電極の中心とを結ぶ直線と、の交点、あるいは該交点より外側に位置する請求項8乃至請求項11のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  13. さらに、前記補助電極部及び該補助電極部に隣接する外側独立電極の間あるいは隣接する2つの外側独立電極の間に設けられ、かつ前記第2の電極を中心とする第4の円周もしくは接線上に該第4の円周もしくはその接線上に沿うように設けられた少なくとも1つの透明絶縁層を具備し、
    該透明絶縁層は、前記第4の円周と、前記補助電極部の外側端部あるいは前記隣接する2つの外側独立電極の前記第1の電極側の外側独立電極の外側端部と前記第2の電極の中心とを結ぶ直線と、の交点を含むように形成され、
    前記交点から前記透明絶縁層の外側端部までの距離と、前記第1の円周と前記補助電極部が隣接する外側独立電極が形成された前記第2の円周との前記第2の電極を中心とする第4の半径方向距離あるいは前記隣接する2つの外側独立電極が形成された2つの前記第2の円周の前記第2の電極を中心とする第5の半径方向距離と、の合計が前記極小値距離より小さい請求項1に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  14. 前記透明絶縁層の外側端部と前記交点との距離は該交点と前記透明絶縁層の内側端部との距離より小さい請求項13に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  15. 前記第2の電極の中心、前記透明絶縁層の外側端部、及び前記補助電極部に隣接する外側独立電極の内側端部あるいは前記隣接する2つの外側独立電極の前記第2の電極側の外側独立電極の内側端部が一直線上に配列されている請求項13または請求項14に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  16. さらに、前記外側独立電極と前記中央独立電極の間に設けられ、かつ前記第2の電極を中心とする第5の円周もしくは接線上に該第5の円周もしくはその接線上に沿うように設けられた少なくとも1つの透明絶縁層を具備し、
    該透明絶縁層は、前記第5の円周と、前記第1の電極側の前記外側独立電極の内側端部と前記第2の電極の中心とを結ぶ直線と、の交点を含むように形成され、
    前記交点から前記透明絶縁層の内側端部までの距離と、前記第1の円周と前記補助電極部が隣接する前記外側独立電極が形成された前記第2の円周との前記第2の電極を中心とする第6の半径方向距離あるいは前記第2の円周の半径及び前記中央独立電極が形成された前記第5の円周の第7の半径方向距離と、の合計が前記極小値距離より小さい請求項10に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  17. 前記透明絶縁層の内側端部と前記交点との距離は該交点と前記透明絶縁層の外側端部との距離より小さい請求項16に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  18. 前記第2の電極の中心、前記透明絶縁層の内側端部、及び前記中央独立電極の外側端部が一直線上に配列されている請求項16または請求項17に記載のフェイスアップ型光半導体装置。
  19. 前記フェイスアップ型光半導体装置は長方形をなしており、
    前記第1、第2の電極は前記フェイスアップ型光半導体装置の短手方向中央に位置する請求項1乃至請求項18のいずれかに記載のフェイスアップ型光半導体装置。

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