JP2020164810A - 接着性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱成形時に作業環境に放出される臭気が少ない上に、高い流動性を有し、ポリオレフィン系樹脂中に含まれる無機化合物やフィラー等の分散性を高める機能をも有する接着性樹脂組成物とこの接着性樹脂組成物よりなるポリオレフィン系樹脂用改質剤を提供する。【解決手段】下記成分(A)〜(C)を含み、(A)成分および(C)成分がα,β−エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体によりグラフト変性されており、成分(A)〜(C)の合計量100質量%に対して、成分(A)を10〜30質量%、成分(B)を2〜5質量%、成分(C)を65〜88質量%含み、メルトフローレート(180℃、2.16kg)が20〜130g/10分である接着性樹脂組成物。 成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体 成分(B):無機化合物 成分(C):成分(A)以外のポリプロピレン系樹脂【選択図】なし

Description

本発明は、接着性樹脂組成物に係り、特に、加熱成形下でも作業環境中に不快な臭気の発生が少なく、且つポリオレフィン樹脂の分散性を高める機能を有する接着性樹脂組成物と、この接着性樹脂組成物よりなるポリオレフィン系樹脂用改質剤に関する。
ポリオレフィン系樹脂は、成形性、耐薬品性等は優れるため、各種分野で幅広く利用されている。
ポリオレフィン系樹脂を極性の高い材料と混合したり、組み合わせたりして使用する際には、極性の高い化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂を使用することが知られている。
ポリオレフィン系樹脂の変性には不飽和カルボン酸がよく用いられる。変性されたポリオレフィン系樹脂は単独でも使用できるが、その他、変性されていないポリプロピレンやポリエチレン、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体と混合して接着性樹脂組成物として使用することもできる。
通常、これらの樹脂組成物は各種成形機を用いてフィルム状、シート状、もしくは板状等に加工される。その際、樹脂組成物を溶融させるため、通常200℃前後で加熱することが行われる。この時、樹脂組成物中に含まれるポリオレフィン系樹脂や変性されたポリオレフィン系樹脂から、ポリオレフィンの分解物、および変性後に残存した未反応の不飽和カルボン酸や有機過酸化物の残渣による不快な臭気が発生することがある。
この問題を解決する方法として、例えば、特許文献1には、食品包装容器用途のポリオレフィン樹脂組成物として、吸着性無機化合物としてゼオライトやフライポンタイトーシリカ複合体、ハイドロタルサイトをポリプロプレンやポリエチレン樹脂に添加する方法が開示されている。
特許文献2には、ポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチック容器中の臭気/味覚発生物質を除去する方法として、無機化合物としてケイ酸アルミニウムを原料に配合する方法が開示されている。
特許文献3には、不飽和カルボン酸又はその誘導体によって変性されたポリプロピレンと未変性のポリプロピレンにゼオライトを配合して接着強度を向上させることが開示されている。
特開平10−1568号公報 特開平5−507759号公報 特開昭60−177070号公報
近年、変性ポリオレフィンは、接着剤としての用途以外にも、ポリオレフィン系樹脂中に含まれる無機化合物やフィラー等の分散性を高める改質剤としても使用されており、改質剤として使用する際には、上述されている従来の臭気の改善以外にも、流動性や分散性の向上も必要とされる。
特許文献1および特許文献2では、ポリプロピレン又はポリエチレンにおける分解物や酸化防止剤から発生する臭気の低減のために無機化合物を添加しているが、不飽和カルボン酸により変性された変性ポリオレフィンなどからの臭気を低減するには不十分であった。
特許文献3では、不飽和カルボン酸又はその誘導体によって変性されたポリプロピレンと未変性のポリプロピレンに配合されるゼオライトによって、ある程度は臭気の改善ができるが、臭気の残存があることや、分散性が低いため、ゼオライトなどが一部で凝集してしまい、成形体にした際の外観が悪化するという問題があった。
本発明は、かかる状況に鑑み、加熱成形時に作業環境に放出される臭気が少ない上に、高い流動性を有し、ポリオレフィン系樹脂中に含まれる無機化合物やフィラー等の分散性を高める機能をも有する接着性樹脂組成物と、この接着性樹脂組成物よりなるポリオレフィン系樹脂用改質剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定量の無機化合物と、不飽和カルボン酸でグラフト変性されたポリプロピレン系樹脂と共に不飽和カルボン酸でグラフト変性されたプロピレン・α−オレフィン共重合体を特定量配合した組成物が、メルトフローレート(MFR)を特定の範囲とすることができ、流動性も上がり、且つ加熱成形時にも作業環境に放出される臭気が少なく、またポリオレフィン系樹脂の改質剤としても好適に用いることができる接着性樹脂組成物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 下記成分(A)〜(C)を含み、該(A)成分および(C)成分がα,β−エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体によりグラフト変性されており、該成分(A)〜(C)の合計量100質量%に対して、成分(A)の含有量が10〜30質量%、成分(B)の含有量が2〜5質量%、成分(C)の含有量が65〜88質量%であり、メルトフローレート(180℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が20〜130g/10分である、接着性樹脂組成物
成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体
成分(B):無機化合物
成分(C):成分(A)以外のポリプロピレン系樹脂
[2] 前記樹脂組成物のグラフト率が0.3〜10質量%である、[1]に記載の接着性樹脂組成物。
[3] 前記成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が5〜10g/10分であり、前記成分(C)のメルトフローレート(230℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が0.5〜15g/10分である、[1]又は[2]に記載の接着性樹脂組成物。
[4] 前記成分(B)の無機化合物が酸性物質および塩基性物質に対して吸着機能を有し、平均粒子径が1〜10μmである、[1]〜[3]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
[5] 前記成分(B)の無機化合物を複数種組み合わせてなる、[1]〜[4]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
[6]前記成分(B)の無機化合物がゼオライトとジルコニウムフェライトである、[5]に記載の接着性樹脂組成物。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物よりなるポリオレフィン系樹脂用改質剤。
本発明の接着性樹脂組成物は、加熱成形時に作業環境に放出される臭気が少ない上に高い流動性を有し、無機化合物、或いはグラスファイバーなどの各種フィラーや充填剤を含む様々なポリオレフィン系樹脂材料に対して良好な分散性を付与することができる改質剤としても使用できることが期待される。また、流動性も高いため加工しやすい上に、この加工成形時の臭気も低減される。
以下に本発明について詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
なお、本発明において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
以下において、共重合体(共重合樹脂)に含まれる単量体単位を単に「単位」と称す場合がある。例えば、プロピレンに基づく単量体単位を「プロピレン単位」と称し、エチレンに基づく単量体単位、α−オレフィンに基づく単量体単位をそれぞれ「エチレン単位」、「α−オレフィン単位」と称す場合がある。
本発明において、樹脂のメルトフローレート(MFR)、密度、樹脂組成物のグラフト率は、以下のようにして測定された値である。
<MFR>
JIS K7210に従い、180℃又は230℃、荷重2.16kgの条件で測定される。
<密度>
JIS K7112に従い、水中置換法で測定される。
<グラフト率>
本発明の接着性樹脂組成物のグラフト率(変性量、グラフト量とも称される。)は、赤外分光測定装置で測定した際の、後述の原料成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体及び成分(C)のポリプロピレン系樹脂にグラフトしたα,β−エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体(以下、「不飽和カルボン酸成分」と称す場合がある。)の含有率を意味する。例えば、樹脂組成物を厚さ100μm程度のシート状にプレス成形したサンプル中の不飽和カルボン酸成分特有の吸収、具体的には1,900〜1,600cm−1(C=O伸縮振動帯)のカルボニル特性吸収を測定することにより求めることができる。グラフト率は、上記の方法で、予め作成した検量線から求めることもできる。
[接着性樹脂組成物]
本発明の接着性樹脂組成物は、下記成分(A)〜(C)を含み、該(A)成分および(C)成分がα,β−エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体によりグラフト変性されており、該成分(A)〜(C)の合計量100質量%に対して、成分(A)の含有量が10〜30質量%、成分(B)の含有量が2〜5質量%、成分(C)の含有量が65〜88質量%であり、メルトフローレート(180℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が20〜130g/10分であることを特徴とする。
成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体
成分(B):無機化合物
成分(C):成分(A)以外のポリプロピレン系樹脂
<成分(A)>
成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体は、不飽和カルボン酸成分によりグラフト変性されることで、本発明の接着性樹脂組成物に接着性、機械的強度を付与するための成分である。成分(A)は結晶性が低いことが特徴であり、不飽和カルボン酸成分によるグラフト変性の際、接着性樹脂組成物が固化するまでの時間が長くなる。そのため、接着性樹脂組成物中の臭気成分を系外に放出できる。成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体のプロピレン単位の含有量は、通常3質量%以上であり、好ましくは、5〜20質量%であり、プロピレン以外のα−オレフィン単位を必須として含むものである。
このプロピレン・α−オレフィン共重合体のプロピレン単位の含有量が上記下限以上であると力学特性が良好となる。一方、プロピレン単位の含有量が上記上限以下であれば、α−オレフィン単位を含有することによる接着性付与および低結晶化の効果を有効に得ることができる。
なお、本発明において、α−オレフィンはエチレンを含む広義のα−オレフィンであり、プロピレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンとは、プロピレン以外のエチレンを含むα−オレフィンをさす。
成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンはプロピレン以外であれば、特に限定されないが、具体的には、例えば、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の1種又は2種以上が挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンとしては炭素数が2、又は4〜8であるものが好ましく、中でも、エチレン、1−ブテンが好ましい。
成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体のMFR(230℃、荷重2.16kg)は特に限定されないが、1.0〜20g/10分であることが好ましく、5〜10g/10分であることがより好ましい。MFRが上記下限以上であるとその他の樹脂との溶融混練の際、混練不足による異物の発生がなく、成形した際に良好な外観となる接着性樹脂組成物を得易く、また、上記上限以下であると、成分(A)が配向することなく微分散性が保たれるために好ましい。
また、成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体の密度は、特に限定されないが、好ましくは0.895g/cm以下、より好ましくは0.880g/cm以下である。プロピレン・α−オレフィン共重合体の密度が低くなるほど、成形時の歪緩和効果が十分となり層間接着強度が向上する傾向がある。プロピレン・α−オレフィン共重合体の密度の下限は限定されないが、通常0.850g/cm以上である。
本発明に好適なプロピレン・α−オレフィン共重合体としては市販品を用いることもでき、例えば、三井化学社製「タフマー(登録商標)」シリーズ、DOW社製「エンゲージ(登録商標)」シリーズ等の中から前記の特性に該当するものを適宜選択することができる。
これらの成分(A)は、1種のみを用いてもよく、プロピレン単位の含有量や物性等の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
本発明の接着性樹脂組成物において、成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体の含有量は、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計100質量%に対して10〜30質量%である。成分(A)の含有量が上記上限よりも多いと耐熱性が低下し、上記下限よりも少ないと剥離時の伸びが損なわれて、接着強度が低下するため、好ましくは、成分(A)の含有量は、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計100質量%に対して15〜25質量%である。
<成分B>
成分(B)の無機化合物は、本発明の接着性樹脂組成物に接着性を付与すると共に臭気を低減する機能を奏する成分である。
成分(B)の無機化合物は、酸性物質および塩基性物質に対して吸着機能を有することが好ましい。酸性物質と塩基性物質の双方に吸着機能を有する無機化合物であれば、原料の分解による低分子量体の酸性もしくは塩基性物質や反応残渣を取り除くことができ、好ましい。ここで、吸着性能を有するとは、固体表面からの引力で上記のような低分子量体を捕捉することを指し、多孔質の無機化合物であれば表面積が大きいため、より吸着性能が高く、臭気をより低減できるため好ましい。
酸性物質および塩基性物質に対して吸着機能を有する無機化合物は限定されないが、例えば、ケイ酸アルミニウム化合物であるゼオライト、ジルコニウムフェライトが挙げられる。
ゼオライトは(M,MII 1/2(AlSim+n))・X HO(n≧m)で表され、MとしてはLiやNa、Kが挙げられる。MIIとしてはCa2+やMa2+、Ba2+が挙げられる。
ジルコニウムフェライトは表面水酸基に由来する大きなイオン交換機能を有しており、酸性物質および塩基性物質に対して吸着機能を有する。
成分(B)の無機化合物の平均粒子径は1〜10μmであることが好ましい。無機化合物の平均粒子径が10μm以下であれば本接着性樹脂組成物の使用の際に外観不良が生じない。また、無機化合物の平均粒子径が1μm以上であれば無機化合物同士の凝集が生じないため好適である。
ここで、無機化合物の平均粒子径は粒度分散測定のd50の値である。
成分(B)の無機化合物は1種のみを用いてもよいが、2種(複数種)以上組み合わせて用いるのが好ましい。特にゼオライトとジルコニウムフェライトを併用するのが好ましい。2種以上の無機化合物、例えば、ゼオライトとジルコニウムフェライトとを併用することで、そのメカニズムの詳細は明らかではないが、臭気を低減することができる。
成分(B)の無機化合物は市販のものを使うことができる。成分(B)の無機化合物の市販品としては、例えば、ジルコニウムフェライトとしては、大阪ガスケミカル(株)製のセブントールが挙げられ、ゼオライトとしては、水澤化学(株)製のミズカライザーが挙げられる。
本発明の接着性樹脂組成物において、成分(B)の無機化合物の含有量は、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計100質量%に対して、2〜5質量%である。成分(B)の含有量が2重量%未満の場合は臭気を低減する効果が非常に小さく、また接着性も十分ではない。また、成分(B)の含有量が5質量%より多い場合は、無機化合物が吸水し、成形加工時の加熱により外観不良となる可能性がある上に、分散性も悪くなる。更に接着性樹脂組成物が硬くなるため接着性の低下を引き起こす。
成分(B)として2種以上の無機化合物を組み合わせて用いる場合、その混合割合には特に制限はない。例えば、ゼオライトとジルコニウムフェライトを併用する場合、上記成分(B)の無機化合物の含有量の範囲においてゼオライトを1〜4質量%、ジルコニウムフェライトを1〜4質量%の範囲で混合して用いることが、併用による上記効果を得る上で好ましい。
<成分(C)>
成分(C)のポリプロピレン系樹脂としては、例えばホモポリプロピレン(プロピレンの単独重合体)、プロピレンランダム共重合体が挙げられるが、本発明の接着性樹脂組成物を後述のポリオレフィン系樹脂用改質剤として用いる場合は、成分(C)としては、結晶性、力学特性の観点からホモポリプロピレンが好ましい。
成分(C)のポリプロピレン系樹脂はプロピレン単位を50質量%以上、好ましくは70〜100質量%含むものであり、成分(A)のプロピレン・α−オレフィン共重合体とは異なるものである。
この成分(C)は本発明の接着性樹脂組成物に力学特性を付与するための成分であり、接着性樹脂組成物の力学特性の観点から、成分(C)のポリプロピレン系樹脂のプロピレン単位の含有量は上記下限以上であることが好ましい。
成分(C)のポリプロピレン系樹脂は公知の方法によって製造される。例えば、チーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒等の触媒を用い、バッチ法、気相法、スラリー法など公知の手段で製造される。
成分(C)のポリプロピレン系樹脂のMFR(230℃、荷重2.16kg)は特に制限はないが、0.5〜30g/10分であることが好ましく、0.5〜15g/10分であることが好ましく、3〜15g/10分であることが更に好ましい。成分(C)のポリプロピレン系樹脂のMFRが上記上限以下であると、耐熱性、機械的強度等が良好なものとなる傾向があり、上記下限以上であると、成形性、延伸性等が良好なものとなる傾向がある。
成分(C)のポリプロピレン系樹脂は、1種のみを用いてもよく、単量体単位の組成や物性等の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
本発明の接着性樹脂組成物において、成分(C)の含有量は、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計100質量%に対して65〜88質量%である。成分(C)の含有量が65質量%未満では力学特性が低くなり、88質量%を超えると接着性樹脂組成物の接着性が低下する。
<グラフト変性>
成分(A)及び成分(C)をグラフト変性するα,β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸等の不飽和カルボン酸が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の誘導体としては、コハク酸2−オクテン−1−イル無水物、コハク酸2−ドデセン−1−イル無水物、コハク酸2−オクタデセン−1−イル無水物、マレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、ブロモマレイン酸無水物、ジクロロマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、1−ブテン−3,4−ジカルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、exo−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、endo−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸無水物が挙げられる。
これらの不飽和カルボン酸成分は、変性すべき成分(A)及び/又は成分(C)や変性条件に応じて適宜選択することができ、1種を単独で用いる場合に限らず、2種以上を併用しても良い。
これらの不飽和カルボン酸成分は、有機溶剤などに溶解して使用することもできる。
成分(A)及び成分(C)のグラフト変性は、不飽和カルボン酸成分を添加して、好ましくはラジカル発生剤の存在下に不飽和カルボン酸成分を成分(A)及び/又は成分(C)にグラフト重合させることで行うことができる。
ここで、グラフト変性は、混合前の成分(A)と成分(C)の各々に対して行うこともできるが、成分(A)と成分(C)の混合物に対して行うのが効率的である。特に、本発明の接着性樹脂組成物に必要な成分をすべて混合してなる混合物に不飽和カルボン酸成分とラジカル発生剤を添加して溶融混練することで行うことが好ましい。
ここで使用されるラジカル発生剤としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルオキシ)ヘキサン、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、過酸化カリウム、過酸化水素等の有機及び無機の過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)ジハライド、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、アゾジ−t−ブタン等のアゾ化合物;ジクミル等の炭素ラジカル発生剤が挙げられる。
上記のラジカル発生剤は、変性反応に供する成分(A)及び/又は成分(C)の種類、変性剤としての不飽和カルボン酸成分の種類及び変性条件に応じて適宜選択することができ、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
ラジカル発生剤は有機溶剤などに溶解して使用することもできる。
本発明の接着性樹脂組成物を得る際に行う変性反応としては、溶融混練反応法、溶液反応法、懸濁分散反応法など公知の種々の反応方法を使用することができるが、通常は溶融混練反応法が好ましい。
溶融混練反応法よる場合は、前記の各成分を所定の配合比にて均一に混合した後に溶融混練すれば良い。混合には、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等が使用され、溶融混練には、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸又は二軸などの多軸混練押出機などが使用される。
溶融混練は、樹脂が熱劣化しないように、通常100℃以上、好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃以上で、通常300℃以下、好ましくは280℃以下、より好ましくは250℃以下の範囲で行う。
変性剤としての不飽和カルボン酸成分の配合量は、成分(A)と成分(C)の合計100質量部に対し、通常0.01質量部以上、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上で、通常30質量部以下、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。不飽和カルボン酸成分の配合量が少な過ぎる場合は、十分な変性が行えず、多過ぎる場合は、配合量に応じたグラフト率が得られず不経済である。
また、ラジカル発生剤の配合量は、成分(A)と成分(C)の合計100質量部に対し、通常0.001質量部以上、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上で、通常3質量部以下、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下、更に好ましくは0.5質量部以下である。ラジカル発生剤の配合量が少な過ぎる場合は、変性が十分に起こらず、多過ぎる場合は、成分(A)及び/又は成分(C)の変性時の低分子量化(粘度低下)が大きく、材料強度が著しく低下してしまう。即ち、この変性反応においては、成分(A)及び/又は成分(C)に不飽和カルボン酸成分が付加するグラフト重合反応が主として起こるが、分解反応も起こり、分解により、得られる変性物は分子量が低下して溶融粘度が低くなる。ラジカル発生剤の使用量が多過ぎると、グラフト重合反応も起こり易いが、同時にこのような溶融粘度低下につながる分解反応も起こり易くなるため、好ましくない。
この反応生成物は、接着性樹脂組成物として、後述の如く、そのまま接着性樹脂層の成形に供することができる。
なお、本発明の接着性樹脂組成物は、上記の通り、成分(A)と成分(C)の混合物を不飽和カルボン酸成分でグラフト変性処理する他、グラフト変性処理された成分(A)とグラフト変性処理された成分(C)を混合することにより製造することもできる。製造が容易であり、また、均一に変性処理された接着性樹脂組成物を得ることができることから、成分(A)と成分(C)の混合物に対して上記の通りグラフト変性処理することが好ましい。
<その他の成分>
本発明の接着性樹脂組成物には、上記の各成分に加え、本発明の効果を著しく損なわない範囲で各種目的に応じ他の任意の添加剤や樹脂等(以下、これらを「その他の成分」と称す。)を配合することができる。その他の成分は、1種類のみを用いても、2種類以上を任意の組合せと比率で併用してもよい。
添加剤としては、一般的にポリオレフィン系樹脂に用いられる補助添加成分、具体的には、プロセス油、中和剤、加工助剤、可塑剤、結晶核剤、衝撃改良剤、難燃剤、難燃助剤、架橋剤、架橋助剤、帯電防止剤、滑剤、充填材、相溶化剤、耐熱安定剤、耐候安定剤(酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等)、防曇剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、抗菌剤、カーボンブラック、着色剤(顔料、染料等)が挙げられる。
このうち、難燃剤は、ハロゲン系難燃剤と非ハロゲン系難燃剤に大別されるが、非ハロゲン系難燃剤が好ましく、具体的には、金属水酸化物、リン系難燃剤、窒素含有化合物(メラミン系、グアニジン系)難燃剤及び無機系化合物(硼酸塩、モリブデン化合物)難燃剤が挙げられる。
熱安定剤及び酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物が挙げられる。
充填材は、有機充填材と無機充填材に大別される。有機充填材としては、澱粉、セルロース微粒子、木粉、おから、モミ殻、フスマ等の天然由来のポリマーやこれらの変性品等が挙げられる。また、無機充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、金属繊維、金属ウイスカー、セラミックウイスカー、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、グラファイト、グラスファイバー(GF)、炭素繊維等が挙げられる。
これらの添加剤を用いる場合、その含有量は限定されないが、本発明の接着性樹脂組成物中の含有量として、通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、また、通常5質量%以下、好ましくは2質量%以下であることが望ましい。なおこれらの添加剤は、本発明の接着性樹脂組成物をマスターバッチとして用いる場合には、前記した含有量の2〜50倍、好ましくは3〜30倍の濃度で含有させることもできる。
その他の成分として用いる樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;ナイロン66、ナイロン11等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレン等のスチレン系樹脂;及びポリメチルメタクリレート系樹脂等のアクリル/メタクリル系樹脂を挙げることができる。
本発明の接着性樹脂組成物がこれらのその他の樹脂を含有する場合、その含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対して30質量部以下であることが好ましい。
<製造方法>
成分(A)〜(C)と必要に応じて添加されるその他の成分を用いて、本発明の接着性樹脂組成物を製造するための混合・変性方法は、実用的には溶融混練法が好ましい。
溶融混練のための具体的な方法としては、成分(A)〜(C)、並びに必要に応じて添加されるその他の成分を、所定の配合割合にて、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等を用いて均一に混合した後、多軸混練押出機、例えば日本製鋼所の2軸混練押出機であるTEX25を用いて混練する方法が例示できる。
各成分の溶融混練の温度は、前述のグラフト変性の項に記載したように、通常100〜300℃、好ましくは120〜280℃、より好ましくは150〜250℃である。更に、各成分の混練順序及び方法は、特に限定されるものではなく、成分(A)〜(C)と必要に応じて用いられるその他の成分とを一括して混練する方法、又は成分(A)〜(C)と必要に応じて用いられるその他の成分の一部を予め混練しておき、その後残りの成分を混練する方法でもよい。
<MFR>
本発明の接着性樹脂組成物のMFR(180℃、荷重2.16kg)は20〜130g/10分であり、好ましくは25〜100g/10分である。接着性樹脂組成物のMFRが上記範囲であると良好な成形性、特に良好な共押出成形性が得られるため好ましい。
<グラフト率>
本発明の接着性樹脂組成物のグラフト率は0.3〜10質量%、特に0.5〜3質量%であることが好ましい。グラフト率が上記下限以上であると、良好な接着性を得ることができる。ただし、グラフト率が高過ぎると焼け等が多くなり、その結果、製品の外観等に悪影響を及ぼすため、接着性樹脂組成物のグラフト率は上記上限以下であることが好ましい。
<接着性樹脂組成物よりなる接着層>
本発明の接着性樹脂組成物は、例えば積層体の接着層として用いることができる。より具体的には本発明の接着性樹脂組成物よりなる層を含むポリプロピレン系樹脂層とガスバリア層とを積層してなる積層体において、ガスバリア層に接して設けられる接着層として有用である。
この場合、本発明の接着性樹脂組成物からなる接着層の厚みは限定されるものではなく、用途や被接着層の種類等に応じて適宜決定されるが、通常1〜100μmであることが好ましく、2〜50μmであることがより好ましく、3〜20μmであることが更に好ましい。
また、一方の被接着層となるガスバリア層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)が挙げられる。
エチレン・ビニルアルコール共重合体は、通常エチレン・酢酸ビニル共重合体を鹸化して得られるものであり、本発明においては、そのエチレン単位の含有量が20〜50モル%で、鹸化度が95%以上のものが好ましい。なお、鹸化度の上限は100%である。エチレン・ビニルアルコール共重合体のエチレン単位の含有量が少な過ぎると熱分解し易く、溶融成形が困難で、また延伸性にも劣り、かつ吸水し膨潤し易く耐水性が劣るものとなる。一方、エチレン・ビニルアルコール共重合体のエチレン単位の含有量が多過ぎると、耐ガス透過性が低下する傾向がある。また、鹸化度が低過ぎる場合には、耐ガス透過性が低下する傾向がある。
ポリアミド樹脂としては、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタムの重合体、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸の重合体、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシルメタン)等の脂環式ジアミン、m−又はp−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン等のジアミンと、アジピン酸、スペリン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカルボン酸との重縮合体、及びこれらの共重合体であって、具体的には、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン611、ナイロン612、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロンMXD6があり、中でもナイロン6、ナイロンMXD6が好ましい。
ガスバリア層の厚みとしては特に限定されるものではなく、用途や樹脂種、要求特性等によって適宜決定されるが、通常2〜200μm、好ましくは3〜100μmである。
他方の被接着層となるポリプロピレン系樹脂層は、本発明の接着性樹脂組成物からなる接着層のみからなるものであってもよく、その他のポリプロピレン系樹脂層との積層構造であってもよい。
その他のポリプロピレン系樹脂層を構成するプロピレン系樹脂とは、プロピレン含量が50モル%以上のプロピレン系樹脂である。具体的には、プロピレン単独重合体(プロピレンホモポリマー)、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・オクテンランダム共重合体、プロピレン・ブテン・ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・ブテン・オクテンランダム共重合体、プロピレン・ヘキセン・オクテンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体等のプロピレン系重合体を挙げることができ、中でもMFR(230℃,2.16kg)0.1〜30g/10分の、プロピレン単独重合体(プロピレンホモポリマー)、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・オクテンランダム共重合体、プロピレン・ブテン・ヘキセンランダム共重合体、プロピレン・ブテン・オクテンランダム共重合体、特にプロピレン単独重合体(プロピレンホモポリマー)、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテンランダム共重合体が好ましく用いられる。
その他のポリプロピレン系樹脂層の厚みとしては特に限定されるものではなく、用途や樹脂種、要求特性等によって適宜決定されるが、通常20〜5,000μm、好ましくは30〜4,000μmである。
なお、上記のポリプロピレン系樹脂層、及び前述のガスバリア層には、その目的を損なわない範囲において、本発明の接着性樹脂組成物或いはその成分を含んでいてもよく、また、前述の本発明の接着性樹脂組成物が含有していてもよいその他の成分や添加剤を含有していてもよい。
上記の積層体は、更にその他の層が積層されていてもよい。
その他の層としては特に制限されることはない。例えば、ポリカーボネート樹脂;ポリスチレン(GPPS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリルグラフト共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂等からなる樹脂層や、プロピレン系樹脂以外のオレフィン系重合体、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂等のアクリル/メタクリル系樹脂等のその他の熱可塑性樹脂層が挙げられる。
本発明の接着性樹脂組成物を用いた積層体が多層シートである場合、その総厚みは200〜5,000μmであることが好ましい。また、本発明の接着性樹脂組成物を用いた積層体が多層フィルムである場合、その総厚みは30〜200μmであることが好ましい。
上記の積層体を製造する方法としては、従来より公知の種々の手法を採用することができる。例えば、押出機で溶融させた個々の溶融樹脂を多層ダイスに供給し、ダイスの中で積層する共押出法によるインフレーション成形、T−ダイ成形によるフィルム成形もしくはシート成形を行う方法が挙げられる。更に、単体又は他樹脂との共押出しにより得られた本発明の接着性樹脂組成物フィルムと被着材フィルムとの熱ラミネート、ヒートシール等による積層法を用いることもできる。
以下、共押出法について詳細に説明する。
上記の各層を構成する組成物の原料を予め溶融混練若しくはドライブレンドによって調製し、単軸、2軸などの押出成形法により押出し、フィードブロック、マルチマニフォールドダイなどで合流し積層構造にし、所定の形状のダイから押出して、冷却後、フィルム形状の場合は巻き取り機で巻き取る。共押出成形法における押出し温度は、ガスバリア層の樹脂の特性によって適時選択されるが、一般的に300℃以下に抑制するのが好ましい。フィルムの引き取り速度(m/h)は所望の厚みに応じて適時設定し、押出機の基材原料の吐出量(g/h)は、用いる原料の種類、目的とするフィルムの各層厚み等により適宜選択することが好ましい。冷却方法は公知の方法を採用することができるが、例として、ロール上へのキャスト冷却、ないしはエアナイフによる冷却、丸ダイスから押出してブローアップによる冷却の方法により冷却して、積層体を得る。
上記のようにして製造された積層体に対して延伸や、熱成形等の二次成形を施すこともできる。
本発明の接着性樹脂組成物は、ガスバリア性の樹脂に対して優れた接着強度特性を示す。このため、このような本発明の接着性樹脂組成物を接着層とする本発明の積層体は、優れた接着強度特性を示し、更に強度、耐熱性及びガスバリア性等にも優れたものとすることができる。従って、この積層体は、ハム等の畜肉包装フィルム、ゼリーカップや米飯トレーなどの一般食品包装用材料に好適に使用することができる。
[ポリオレフィン系樹脂用改質剤]
本発明の接着性樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂の改質剤として好適に使用できる。中でもポリオレフィン系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂の分散性を高める分散剤として好適に使用できる。特に、ポリオレフィン系樹脂中に充填剤、例えば、本発明の成分(B)のような無機化合物やタルクやマイカなどの天然鉱物やグラスファイバー等の無機充填材や、ウッドチップ等の有機充填材、EVOHやナイロンのような高極性ポリマーが含まれている場合に、これらの分散性を高める改質剤として有用である。
この場合、本発明の接着性樹脂組成物に含まれる成分(C)としては、ホモポリプロピレンが好適である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
[原材料]
以下の諸例では次の原材料を使用した。
<成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体>
・A−1:三井化学社製 タフマー(登録商標)XM−7070(プロピレン・1−ブテン共重合体、MFR(230℃、荷重2.16kg):7g/10分、密度:0.860g/cm
・A−2:三井化学社製 タフマー(登録商標)P0280(エチレン・プロピレン共重合体、MFR(230℃、荷重2.16kg):5.4g/10分、密度:0.870g/cm
<成分(B):無機化合物>
・B−1:ジルコニウムフェライト 大阪ガスケミカル(株)製 セブントールN−PC50(平均粒子径:3μm)
・B−2:ジルコニウムフェライト 大阪ガスケミカル(株)製 セブントールOM−1(平均粒子径:2μm)
・B−3:ゼオライト 水澤化学(株)製 ミズカライザーDS(A型ナトリウムゼオライト、平均粒子径:2μm)
<成分(C):成分(A)以外のポリプロピレン系樹脂>
・C−1:ホモポリプロピレン 市販品(MFR(230℃、荷重2.16kg):2g/10分)
・C−2:ホモポリプロピレン 市販品(MFR(230℃、荷重2.16kg):0.5g/10分)
・C−3:ホモポリプロピレン 市販品(MFR(230℃、荷重2.16kg):11g/10分)
<成分(D):ラジカル発生剤>
有機過酸化物 日本油脂(株)製 パーヘキサ25B
<成分(E):不飽和カルボン酸成分>
無水マレイン酸 市販品
[接着性樹脂組成物の作製]
上記に記載した原材料を、それぞれ表−1及び表−2に記載の配合量にてドライブレンドして混合し、2軸押出機(日本製鋼所社製、TEX25αIII、D=25mmφ、L/D=52.5)を用い、設定温度230℃、スクリュー回転数400rpm、押出量20kg/hで溶融混練し、ストランドカットによりペレット状の接着性樹脂組成物を得た。
[評価方法]
得られた接着性樹脂組成物について、以下の方法で評価を行った。
<フィラー分散性>
上記で得られた接着性樹脂組成物のうち、成分(B)を用いたものについて、厚み0.1mmの単層フィルムを以下の製造方法により作製した。
(株)GSIクレオス社製単層Tダイフィルム成形機(押出機:50mmφ、リップ開度:0.3mm)を用いて上記接着性樹脂組成物の厚み0.1mm単層フィルムを得た。成形温度は230℃、成形速度は5m/minとした。
上記で得られた単層フィルムについて、目視により外観を観察し、凝集物が無く平滑なものは◎、ほぼ平滑なものは○、凝集物があり平滑でないものは×とした。
<接着性>
上記で得られた接着性樹脂組成物を接着層とし、以下の製造方法により多層フィルムを得た。
プラ技研社製多層押出フィルム成形機(各層の押出機:40mmφ,450mm幅マルチマニフォールドダイス、リップ開度:0.5mm)を用いて、3種5層多層フィルムを得た。層構成は、ポリプロピレン層/接着層/EVOH層/接着層/ポリプロピレン層とし、各層厚みを35μm/10μm/10μm/10μm/35μmとし、多層フィルムの全厚みを100μmとした。成形温度は280℃、成形速度は20m/分とし、冷却は、冷却ロール(温度30℃)を用いた後、エアナイフ冷却を行うことにより実施した。なお、上記のポリプロピレン層、EVOH層には以下のものを用いた。
ポリプロピレン層:日本ポリプロ社製 ポリプロピレン系樹脂
ノバテック(登録商標)PP FW4B
EVOH:クラレ社製 クラレエバール F101A
上記で得られた多層フィルムを押出方向(MD方向)に幅15mmの短冊状に切り出して試験片とし、23℃雰囲気下、速度300mm/minにて180°ピール剥離試験を行い、接着強度を測定し、下記基準で評価した。ここで、接着強度は、EVOH層と接着層との界面における接着強度である。
○:5N/15mm以上
×:5N/15mm未満
<臭気>
接着性樹脂組成物のペレットの臭気を以下の方法にて評価した。
各ペレット80gを500mLの共栓付き三角フラスコに入れ、栓をして80℃にコントロールされたギアオーブンに入れて2時間加熱した。加熱後、三角フラスコを取り出し、10分以内に臭いを嗅ぎ、臭気の強度を0〜5の7段階(0:無臭、0.5:ほぼ無臭、1:やっと感じる、2:感じられる、3:かなり臭う、4:強く臭う、5:激しく臭う)で評価した。評価は5人で行い、評価結果を平均してサンプルの臭気とした。
表−1及び表−2に各実施例及び比較例の結果を示す。
なお、表−1及び表−2には、前述の方法で測定した接着性樹脂組成物のMFR(180℃,荷重2.16kg、JIS K 7210準拠)と、グラフト率を併記した。
Figure 2020164810
Figure 2020164810
表1及び表−2から明らかなように、本発明の接着性樹脂組成物を用いた実施例1〜9は、成分(B)の無機化合物の分散性が良好であり、臭気テストでも良い結果を示した。特に無機化合物を2種類併用した実施例8,9は、臭気が十分に低減されている。
これに対して、表−2に示されるように、変性された成分(C)のみを用いた比較例1は、臭気が強い結果であった。
成分(B)を含まない樹脂組成物の比較例2および比較例3も、臭気が強い結果であった。
成分(A)を含まない樹脂組成物の比較例4および比較例5もまた臭気が強かった。
比較例6では、成分(B)が過剰に存在することで、異物が発生し、外観の悪いものとなった。
比較例7では、未変性の樹脂を使用したため、臭気の問題はないが極性材料への密着性に乏しい結果となった。

Claims (7)

  1. 下記成分(A)〜(C)を含み、該(A)成分および(C)成分がα,β−エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体によりグラフト変性されており、該成分(A)〜(C)の合計量100質量%に対して、成分(A)の含有量が10〜30質量%、成分(B)の含有量が2〜5質量%、成分(C)の含有量が65〜88質量%であり、メルトフローレート(180℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が20〜130g/10分である、接着性樹脂組成物
    成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体
    成分(B):無機化合物
    成分(C):成分(A)以外のポリプロピレン系樹脂
  2. 前記樹脂組成物のグラフト率が0.3〜10質量%である、請求項1に記載の接着性樹脂組成物。
  3. 前記成分(A)のメルトフローレート(230℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が5〜10g/10分であり、前記成分(C)のメルトフローレート(230℃、荷重2.16kg、JIS K7210準拠)が0.5〜15g/10分である、請求項1又は2に記載の接着性樹脂組成物。
  4. 前記成分(B)の無機化合物が酸性物質および塩基性物質に対して吸着機能を有し、平均粒子径が1〜10μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
  5. 前記成分(B)の無機化合物を複数種組み合わせてなる、請求項1〜4のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
  6. 前記成分(B)の無機化合物がゼオライトとジルコニウムフェライトである、請求項5に記載の接着性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の接着性樹脂組成物よりなるポリオレフィン系樹脂用改質剤。
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