JP2020061468A - 積層セラミック電子部品およびその実装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ喰われを抑制し、機械的・電気的な接合性不良を抑制できる積層セラミック電子部品およびその実装構造を提供する。【解決手段】積層セラミックコンデンサ10は、複数の積層されたセラミック層14と、セラミック層14上に積層された複数の内部電極層16とを有する積層体12と、積層体12の両端面に外部電極24とを備える。外部電極24は、積層体12側から少なくともPd層28、Ni層30、Sn層32の順に形成される金属層26を含み、金属層26は外部電極24の最表面に位置する。Ni層30の厚みは、0.4μm以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミック電子部品およびその実装構造に関する。
従来、積層セラミック電子部品の外部電極構造は、CuやAgの導電性ペーストを塗布、焼成して形成した下地電極層上に、めっきによって形成されたNiめっきとさらにその上にめっきによって形成されたSnめっきで構成されていることが一般的である。なお、NiめっきおよびSnめっきの働きとして、Niめっき層は、実装時に半田に外部電極が喰われる(通称半田喰われ)のバリア層として機能し、Snめっき層は、半田が端子電極全体に濡れやすくなるための濡れ材として機能する。
このような外部電極構造を有する積層セラミック電子部品の実装には、従来、一般的にすず鉛の共晶半田が用いられてきた。すず鉛の共晶半田は融点が低いものが多く、半田付け性も良好であり、比較的低温での実装が可能であった。
しかしながら、近年では、環境への配慮から、共晶半田と比較して融点が高い鉛フリー半田の採用が増加している。そのため、実装時の温度を高くする必要が出てくる。ここで、通常、Niめっきおよび下地電極層のCuやAgが、半田溶融時に半田溶液中に溶解し、外部電極の一部または外部電極の全てが消失する半田喰われと呼ばれる現象を抑制するNiめっき層の働きが、実装時の温度が高くなることにより、その効果の得られなくなることが懸念される。具体的には、Niめっきおよび下地電極層のCuやAgの半田溶液中への溶解が激しくなり、Niめっきの厚さが薄い部分が消失してしまうことで、半田が下地電極に接触しAg、Cu等を溶解したり、Niめっきが緻密でない場合には、溶融半田が粒界を通して下地電極層に浸入し、半田喰われを引き起こすことが懸念される。
さらに、近年では、車載市場(SiC−PMなど)を中心に、より高温環境下で積層セラミック電子部品が使用されるようになってきている。このような高温環境下で積層セラミック電子部品を使用することにより、半田喰われを抑制しているNi層が経時的に高温下にさらされるため、上記と同様にNiめっきおよび下地電極層のCuやAgの溶解が激しくなり、Niめっきの厚さが薄い部分が消失してしまい、半田が下地電極層に接触しAg、Cu等を溶解したり、Ni層が緻密でない場合は、溶融半田が粒界を通して下地電極層に浸入して半田喰われを引き起こすことが懸念される。
そんな中、上記の課題を解決する方法としては、まずNiめっきを厚くする方法が考えられるが、Niめっきが厚くなりすぎると外部電極全体としての厚みが厚くなることで、積層セラミック電子部品の容量設計などに悪影響を及ぼすことになる。また、Niめっきが厚くなりすぎると、Niめっきは応力が大きくなるため剥離が発生することが懸念される。剥離は、Niめっきと下地電極の界面、または、下地電極層と積層体の界面で発生することが多いが、いずれの場合も実装時に半田が剥離部に浸入して剥離部周辺に大きな半田喰われが発生することが考えられる。
さらに、別の手段として、例えば、特許文献1では、外部電極の上層において、PdまたはPdを含有する合金から構成することで、半田喰われを抑制する技術が開示されている。
なお、半田喰われとは、次のようなメカニズムである。
すなわち、半田喰われとは、半田溶融時にNi層及び下地電極のCu又はAgが、半田溶液中に溶解し、外部電極の一部または外部電極の全てが消失する現象を言う。溶融している半田に金属が接触すると、半田溶液の温度が金属の融点以下であっても合金を作って溶融半田液中に金属が溶解する。Niは、比較的半田溶液中への溶解が小さいが、溶液の温度が高いと溶解が激しくなり、Ni層の厚さが薄い部分が消失して半田が下地電極層に接触し、Ag、Cu等を溶解する。また、Ni層が緻密でない場合は、溶融半田が粒界を通して下地電極層に浸入して半田喰われを引き起こす。また、Ni層にピンホールのある場合、Ni層と下地電極層もしくは下地電極層と素体間で剥離が発生している場合は、下地電極層を構成する金属と溶融状態の半田が直接接触するので、ピンホール部もしくは剥離部の周辺に大きな半田喰われが発生する。
特開平5−283273号公報
しかしながら、特許文献1の構造では、例えば、175℃を超えるような高温の使用環境になると、実装時の短時間の半田喰われに関してはPdめっきで抑制することができても、高温環境下で長い間使用されることでPdめっきが鉛フリー半田(LF半田)に経時的に喰われ続けるという現象が生じるため、半田喰われの抑制効果が十分ではなかった。その結果、機械的・電気的な接合性不良が生じてしまうことがあった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、はんだ喰われを抑制し、機械的・電気的な接合性不良を抑制できる積層セラミック電子部品およびその実装構造を提供することである。
この発明にかかる積層セラミック電子部品は、複数の積層されたセラミック層と、セラミック層上に積層された複数の内部電極層とを有し、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、積層方向および長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面を有する積層体と、第1の端面および第2の端面上に位置する外部電極と、を有する積層セラミック電子部品であって、外部電極は、積層体側から少なくともPd層、Ni層、Sn層の順に形成される金属層を含み、金属層は外部電極の最表面に位置し、Ni層の厚みは、0.4μm以上である、積層セラミック電子部品である。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品の実装構造は、積層セラミック電子部品が回路基板上に実装された積層セラミック電子部品の実装構造であって、複数の積層されたセラミック層と、セラミック層上に積層された複数の内部電極層とを有し、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、積層方向および長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面を有する積層体と、第1の端面および第2の端面上に位置する外部電極と、を有し、外部電極は、積層体側から少なくともPd層、Ni層、Sn層の順に形成される金属層を含み、金属層は外部電極の最表面に位置し、Ni層の厚みは、0.4μm以上であり、回路基板上のランド電極に鉛フリー半田によって実装される積層セラミック電子部品の実装構造である。
この発明によれば、はんだ喰われを抑制し、機械的・電気的な接合性不良を抑制できる積層セラミック電子部品およびその実装構造を提供することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。 (a)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図であり、(b)は、(a)における外部電極およびその近傍の拡大図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。 (a)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が2つに分割された構造を示す図1のII−II線における断面図であり、(b)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が3つに分割された構造を示す図1のII−II線における断面図であり、(c)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が4つに分割された構造を示す図1のII−II線における断面図である。 は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの実装構造の一例を示す断面図である。
1.積層セラミック電子部品
この発明の積層セラミック電子部品の例として、積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。図2(a)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図であり、図2(b)は、図2(a)における外部電極およびその近傍の拡大図である。図3は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。
図1ないし図3に示すように、積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12を含む。
積層体12は、積層された複数のセラミック層14と複数の内部電極層16とを有する。さらに、積層体12は、積層方向xに相対する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、積層方向xに直交する幅方向yに相対する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに相対する第1の端面12eおよび第2の端面12fとを有する。この積層体12には、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。なお、角部とは、積層体の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体の隣接する2面が交わる部分のことである。また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d、ならびに第1の端面12eおよび第2の端面12fの一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。さらに、積層体12の長さ方向zの寸法は、幅方向yの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。
積層されるセラミック層14の枚数は、特に限定されないが、15枚以上200枚以下であることが好ましい。
積層体12は、複数枚のセラミック層14から構成される外層部14aと単数もしくは複数枚のセラミック層14とそれらの上に配置される複数枚の内部電極層16から構成される内層部14bとを含む。外層部14aは、積層体12の第1の主面12a側および第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極層16との間に位置する複数枚のセラミック層14、および第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極層16との間に位置する複数枚のセラミック層14の集合体である。そして、両外層部14aに挟まれた領域が内層部14bである。なお、外層部14aの厚みは、50μm以上300μm以下であることが好ましい。
積層体12の寸法は、特に限定されないが、長さ方向zの寸法は、0.37mm以上5.50mm以下、幅方向yの寸法は、0.195mm以上4.92mm以下、積層方向xの寸法は、0.195mm以上2.96mm以下であることが好ましい。
セラミック層14は、たとえば、誘電体材料により形成することができる。このような誘電体材料としては、たとえば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する積層体12の特性に応じて、たとえば、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
なお、積層体14に、圧電体セラミックを用いた場合、積層セラミック電子部品は、セラミック圧電素子として機能する。圧電セラミック材料の具体例としては、たとえば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミック材料などが挙げられる。
また、積層体14に、半導体セラミックを用いた場合、積層セラミック電子部品は、サーミスタ素子として機能する。半導体セラミック材料の具体例としては、たとえば、スピネル系セラミック材料などが挙げられる。
また、積層体14に、磁性体セラミックを用いた場合、積層セラミック電子部品は、インダクタ素子として機能する。また、インダクタ素子として機能する場合は、内部電極層18は、コイル状の導体となる。磁性体セラミック材料の具体例としては、たとえば、フェライトセラミック材料などが挙げられる。
焼成後のセラミック層14の厚みは、0.5μm以上20.0μm以下であることが好ましい。
積層体12は、複数の内部電極層16として、たとえば略矩形状の複数の第1の内部電極層16aおよび複数の第2の内部電極層16bを有する。複数の第1の内部電極層16aおよび複数の第2の内部電極層16bは、積層体12の積層方向xに沿って等間隔に交互に配置されるように埋設されている。
第1の内部電極層16aは、第2の内部電極層16bと対向する第1の対向電極部18aと、第1の内部電極層16aの一端側に位置し、第1の対向電極部18aから積層体12の第1の端面12eまでの第1の引出電極部20aを有する。第1の引出電極部20aは、その端部が第1の端面12eに引き出され、露出している。
第2の内部電極層16bは、第1の内部電極層16aと対向する第2の対向電極部18bと、第2の内部電極層16bの一端側に位置し、第2の対向電極部18bから積層体12の第2の端面12fまでの第2の引出電極部20bを有する。第2の引出電極部20bは、その端部が第2の端面12fに引き出され、露出している。
第1の内部電極層16aの第1の対向電極部18aと第2の内部電極層16bの第2の対向電極部18bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、コーナー部が丸められていたり、コーナー部が斜めに(テーパー状)形成されていたりしてもよい。
第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aと第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、コーナー部が丸められていたり、コーナー部が斜めに(テーパー状)形成されていたりしてもよい。
第1の内部電極層16aの第1の対向電極部18aの幅と第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aの幅とは、同じ幅に形成されていてもよく、どちらか一方が狭く形成されてもよい。同様に、第2の内部電極層16bの第2の対向電極部18bの幅と第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bの幅とは、同じ幅に形成されていてもよく、どちらか一方が狭く形成されてもよい。
積層体12は、第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bの幅方向yの一端と第1の側面12cとの間および第1の対向電極部18aおよび第2の対向電極部18bの幅方向yの他端と第2の側面12dとの間に形成される積層体12の側部(Wギャップ)22aを含む。さらに、積層体12は、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aとは反対側の端部と第2の端面12fとの間および第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bとは反対側の端部と第1の端面12eとの間に形成される積層体12の端部(Lギャップ)22bを含む。
内部電極層16は、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含む、たとえば、Ag−Pd合金などの、それらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料を含有している。内部電極層16を形成するための内部電極用導電性ペーストに使用する樹脂成分は、エチルセルロースやアクリル樹脂が用いられることが好ましい。
内部電極層16の厚みは、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。また、内部電極層16の枚数は、15枚以上200以下であることが好ましい。
積層体12の第1の端面12e側および第2の端面12f側には、外部電極24が配置される。外部電極24は、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bを有する。
第1の外部電極24aは、積層体12の第1の端面12eの表面に配置され、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成される。この場合、第1の外部電極24aは、第1の内部電極層16aの第1の引出電極部20aと電気的に接続される。なお、第1の外部電極24aは、積層体12の第1の端面12eのみに形成されていてもよい。
第2の外部電極24bは、積層体12の第2の端面12fの表面に配置され、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成される。この場合、第2の外部電極24bは、第2の内部電極層16bの第2の引出電極部20bと電気的に接続される。なお、第2の外部電極24bは、積層体12の第2の端面12fのみに形成されていてもよい。
積層体12内においては、第1の内部電極層16aの第1の対向電極部18aと第2の内部電極層16bの第2の対向電極部18bとがセラミック層14を介して対向することにより、静電容量が形成されている。そのため、第1の内部電極層16aが接続された第1の外部電極24aと第2の内部電極層16bが接続された第2の外部電極24bとの間に、静電容量を得ることができ、コンデンサの特性が発現する。
なお、図4に示すように、内部電極層16として、第1の内部電極層16aおよび第2の内部電極層16bに加えて、第1の端面12eおよび第2の端面12fのどちらにも引き出されない浮き内部電極層16cが設けられ、浮き内部電極層16cによって、対向電極部18cが複数に分割された構造としてもよい。たとえば、図4(a)に示すような2連、図4(b)に示すような3連、図4(c)に示すような4連構造であり、4連以上の構造でもよいことは言うまでもない。このように、対向電極部18cを複数個に分割した構造とすることによって、対向する内部電極層16a、16b、16c間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。そのため、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサの高耐圧化を図ることができる。
外部電極24は、その最表面に金属層26を含む。金属層26は、積層体12から少なくともPd層28、Ni層30、Sn層32の順に形成される。
金属層26は、第1の金属層26aおよび第2の金属層26bを含む。
第1の金属層26aは、第1の外部電極24aの最表面に位置する。言い換えると、第1の金属層26aは、第1の外部電極24aの最表面から、第1のSn層32、第1のNi層30、第1のPd層28の順番で配置される。
第2の金属層26bは、第2の外部電極24bの最表面に位置する。言い換えると、第2の金属層26bは、第2の外部電極24bの最表面から、第2のSn層32、第2のNi層30、第2のPd層28の順番で配置される。
第1の金属層26aおよび第2の金属層26bは、めっき層であることが好ましい。これにより、Pd層28、Ni層30を薄く均一に形成することが可能であり、電子部品のサイズダウンと、必要最小限のPd使用量とすることでのコスト制限に寄与することができる。
一方で、Pd層28に関しては、ガラスを含む焼結金属層であってもよい。
Pd層28をめっき層で形成する場合、Pd層28の厚みは、0.04μm以上であることが好ましい。より具体的には、第1の端面12eの端面に位置する第1のPd層28aの高さ方向中央部における第1のPd層28aの厚み、および第2の端面12fの端面に位置する第2のPd層28bの高さ方向中央部における第2のPd層28bの厚みは、0.04μm以上であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に第1のPd層28aおよび第2のPd層28bを設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する長さ方向zの中央部における第1のPd層28aおよび第2のPd層28bの厚みは、0.04μm以上であることが好ましい。
Pd層28を、ガラスを含む焼結金属層で形成する場合は、第1の端面12eに位置する第1のPd層28aの高さ方向中央部における第1のPd層28aの厚み、および第2の端面12fの端面に位置する第2のPd層28bの高さ方向中央部における第2のPd層28bの厚みは、15μm以上160μ以下であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に第1のPd層28aおよび第2のPd層28bを設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する長さ方向zの中央部における第1のPd層28aおよび第2のPd層28bの厚みは、5μm以上40μm以下であることが好ましい。
Ni層30の厚みは、0.6μm以上であることが好ましい。これにより、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物の量がPd層28の上に十分に形成され、200℃の高温環境下においても半田喰われから外部電極24を守るバリア層としての機能を維持することができる。より具体的には、第1の端面12eの端面に位置する第1のNi層30aの高さ方向中央部における第1のNi層30aの厚み、および第2の端面12fの端面に位置する第2のNi層30bの高さ方向中央部における第2のNi層30bの厚みは、0.6μm以上であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に第1のNi層30aおよび第2のNi層30bを設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する長さ方向zの中央部における第1のNi層30aおよび第2のNi層30bの厚みは、0.6μm以上程度であることが好ましい。
Ni層30の厚みが0.6μmよりも薄い場合は、Pd層28上のNi/Sn化合物層の形成が不十分であるため、200℃の高温環境下では半田のSnがPdを喰い、その下に配置される、後述する下地電極34に下地電極喰われが生じる。
また、Ni層30の厚みは、特に限定はされないが、積層セラミックコンデンサ10のサイズ制限の観点から、10μm以下とされることが好ましい。
Sn層32の厚みは、特に限定されないが、たとえば、第1の端面12eの端面に位置する第1のSn層32aの高さ方向中央部における第1のSn層32aの厚み、および第2の端面12fの端面に位置する第2のSn層32bの高さ方向中央部における第2のSn層32bの厚みは、2μm以上10μm以下であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に第1のSn層32aおよび第2のSn層32bを設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する長さ方向zの中央部における第1のSn層32aおよび第2のSn層32bの厚みは、2μm以上10μm以上程度であることが好ましい。
さらに、外部電極24は、積層体12上に内部電極層16に直接接続するように位置し、金属層26の直下に配置される下地電極層34をさらに有する。言い換えると、外部電極24は、内部電極層16に接続され積層体12に接触し、積層体12と金属層26との間に配置される下地電極層34をさらに含む。これにより、内部電極層16から、金属層30(Pd/Ni/Snめっき層)までの電気的接続信頼性が強固となり、積層セラミックコンデンサ10の電子部品としての特性の安定性を得ることができる。
なお、下地電極層34は、必ずしも積層体12上に配置されなくてもよい。
下地電極層34は、第1の下地電極層34aおよび第2の下地電極層34bを有する。そして、第1の外部電極24aは、第1の下地電極層34aを含み、第2の外部電極24bは、第2の下地電極層34bを含む。
第1の下地電極層34aは、積層体12の第1の端面12eの表面に配置される。なお、第1の下地電極層34aは、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成されていてもよい。
第2の下地電極層34bは、積層体12の第2の端面12fの表面に配置される。なお、第2の下地電極層34bは、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成されていてもよい。
第1の下地電極層34aを設ける場合、第1の金属層26aは、第1の下地電極層34aを覆うように配置される。同様に、第2の下地電極層34bを設ける場合、第2の金属層26bは、第2の下地電極層34bを覆うように配置される。
下地電極層34は、焼付け層、導電性樹脂層、薄膜層等から選ばれる少なくとも1つを含む。
まず、下地電極層34が焼付け層の場合について説明する。
下地電極層34は、導電性金属およびガラス成分を含む。下地電極層34の導電性金属としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。また、下地電極層34のガラス成分としては、B、Si、Ba、Mg、AlおよびLi等から選ばれる少なくとも1つを含む。下地電極層34は、複数層であってもよい。下地電極層34は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼き付けたものであり、セラミック層14および内部電極層16と同時に焼成したものでもよく、セラミック層14および内部電極層16を焼成した後に焼き付けたものでもよい。
第1の端面12eに位置する第1の下地電極層34aおよび第2の端面12fに位置する第2の下地電極層34bの高さ方向中央部におけるそれぞれの厚みは、15μm以上160μm以下であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dの表面に下地電極層を設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dの表面に位置する第1の下地電極層34aおよび第2の下地電極層34bである長さ方向zの中央部におけるそれぞれの厚みは、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
次に、下地電極層34が導電性樹脂層の場合について説明する。
導電性樹脂層は、焼付け層上に焼付け層を覆うように配置されるか、積層体12上に直接配置されてもよい。
導電性樹脂層は、熱硬化性樹脂および金属を含む。
導電性樹脂層は、熱硬化性樹脂を含むため、たとえば、めっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる導電層よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子部品)に物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層が緩衝層として機能し、積層セラミックコンデンサ(積層セラミック電子部品)へのクラックを防止することができる。
導電性樹脂層に含まれる金属としては、Ag、Cu、またはそれらの合金を使用することができる。また、金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用することができる。金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用する際には金属粉としてCuやNiを用いることが好ましい。また、Cuに酸化防止処理を施したものを使用することもできる。
なお、導電性樹脂層に含まれる金属としてAgの導電性金属粉を用いることは、Agが金属の中でもっとも比抵抗が低いため電極材料に適しており、Agは貴金属であるため酸化せず耐候性が高いため、好ましい。なお、導電性樹脂層に含まれる金属としてAgコーティングされた金属を用いることは、上記のAgの特性を保ちつつ、母材の金属を安価なものにすることが可能になるため、好ましい。
導電性樹脂層に含まれる金属は、導電性樹脂全体の体積に対して、35vol%以上75%以下で含まれていることが好ましい。
導電性樹脂層に含まれる金属(導電性フィラー)の形状は、特に限定されない。導電性フィラーは、球状、扁平状等であってもよい。なお、導電性樹脂層に含まれる金属としては、球形状金属粉と扁平状金属粉とを混合して用いるのが好ましい。
導電性樹脂層に含まれる金属の平均粒径は、特に限定されない。導電性フィラーの平均粒径は、たとえば、0.3μm以上10μm以下程度であってもよい。
導電性樹脂層に含まれる金属は、主に、導電性樹脂層の通電性を担う。具体的には、導電性フィラー同士が接触することにより、導電性樹脂層の内部に通電経路が形成される。
導電性樹脂層の樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の種々の熱硬化性樹脂を使用することができる。その中でも、耐熱性、耐湿性、密着性などに優れたエポキシ樹脂は、最も適切な樹脂の一つである。
また、導電性樹脂層には、熱硬化性樹脂とともに、硬化剤を含むことが好ましい。ベース樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂の硬化剤としては、フェノール系、アミン系、酸無水物系、イミダゾール系など公知の種々の化合物を使用することができる。
第1の端面12eに位置する第1の下地電極層34aおよび第2の端面12fに位置する第2の下地電極層34bの高さ方向中央部におけるそれぞれの導電性樹脂層の厚みは、たとえば、10μm以上120μm以下程度であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dの表面に下地電極層34を設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dの表面に位置する第1の下地電極層34aおよび第2の下地電極層34bである長さ方向zの中央部におけるそれぞれの導電性樹脂層の厚みは、5μm以上40μm以下程度であることが好ましい。
積層体12、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bを含む積層セラミックコンデンサ10の長さ方向zの寸法をL寸法とし、積層体12、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bを含む積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法をT寸法とし、積層体12、第1の外部電極24aおよび第2の外部電極24bを含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向yの寸法をW寸法とする。
積層セラミックコンデンサ10の寸法は、長さ方向zのL寸法が0.4mm以上6.1mm以下、幅方向yのW寸法が0.2mm以上5.4mm以下、積層方向xのT寸法が0.2mm以上3.0mm以下であることが好ましい。
下地電極層34が薄膜層の場合、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積された1μm以下の層である。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、外部電極24が、その最表面に金属層26を含み、金属層26が、積層体12から少なくともPd層28、Ni層30、Sn層32の順に形成されることにより、半田溶融時にNiを取り込んだSnがPd層と接触する構造とすることができ、Pd層28は、Ni/Sn化合物に対して、非常に強いバリア層として機能するために、半田喰われを抑制することが可能となる。より具体的には、外部電極24の最表面に位置する金属層26を積層体12側から表面に向かって順番に、Pd層28、Ni層30、Sn層32に形成することで、半田融点以上になった際に、まずSnがNiを取り込みNi/Snの金属間化合物化し、その化合物がPd層28に接触する構造としている。通常、Pd層28は、Snに対しては高温環境下では強いバリア層として働かないが、金属間化合物化したNi/Sn合金に対しては、強力なバリア層として働く効果を持つ。また、長時間高温に晒された際にも、Niが半田中に拡散することなく、Pd表面に存在しようとするために経時的にもPd層28、Ni/Snの金属間化合物が半田に対するバリア層として維持することができる。これらの作用により、図1に示す積層セラミックコンデンサ10で、175℃あるいは200℃を超えるような使用環境下においても、短時間の半田喰われおよび経時的に生じる半田喰われを抑制することが可能となる。その結果、機械的・電気的な接合性不良も防止することができる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、外部電極24が、内部電極層16に接続され、積層体12に接触し、積層体12と金属層30との間に下地電極層34が配置されるので、内部電極層16から、金属層30(Pd/Ni/Snめっき層)までの電気的接続信頼性が強固となり、積層セラミックコンデンサ10の電子部品としての特性の安定性を得ることができる。
さらに、図1に示す積層セラミックコンデンサ10において、金属層30がめっき層であると、Pd層28、Ni層30を薄く均一に形成することが可能であり、電子部品のサイズダウンと、必要最小限のPd使用量とすることでのコスト制限に寄与することができる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10において、Ni層の厚みが0.6μm以上であると、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物の量がPd層28の上に十分に形成され、200℃の高温環境下においても半田喰われから外部電極24を守るバリア層としての機能を維持することができる。
2.積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、本発明にかかる積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
まず、セラミック粉末を含むセラミックペーストを、たとえば、スクリーン印刷法などによりシート状に塗布し、乾燥させることにより、セラミックグリーンシートが作製される。
次に、セラミックグリーンシートの上に、内部電極形成用の導電性ペーストを、たとえば、スクリーン印刷法やグラビア印刷法などにより所定のパターンに塗布し、内部電極形成用導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートと、内部電極形成用導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートとが用意される。なお、セラミックペーストや、内部電極形成用の導電性ペーストには、たとえば、バインダや溶媒が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。
続いて、内部電極形成用導電パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートが所定枚数積層され、その上に、内部電極形成用導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートが順次積層され、さらに、内部電極形成用導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを所定枚数積層することにより、積層体シートが作製される。
そして、積層体シートは、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着し、積層ブロックを作製する。
その後、積層体ブロックが所定の形状寸法に切断され、生の積層体チップが切り出される。このとき、生の積層体チップに対してバレル研磨などを施し、積層体の角部や稜線部に丸みをつけてもよい。
続いて、切り出された生の積層体チップが焼成され、積層体の内部に第1の内部電極層および第2の内部電極層が配され、第1の内部電極層が第1の端面に引き出され、第2の内部電極層が第2の端面に引き出された積層体が生成される。なお、生の積層体チップの焼成温度は、セラミックの材料や内部電極形成用導電ペーストの材料に依存するが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
次に、下地電極層34が形成される。まず、焼成後の積層体チップの両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布し、焼き付け、第1の外部電極24aの第1の下地電極層34aおよび第2の外部電極24bの第2の下地電極層34bが形成される。焼き付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
その後、焼付け層からなる下地電極層34の表面に金属層26を形成する。金属層26は、Pd層28、Ni層30、Sn層32の順で形成される。Pd層28は、電解めっきまたは無電解めっきによって、めっきにより形成されるか、ガラスとPd金属を含む導電性ペーストを塗布、焼きつけることで形成される焼結金属で形成されていてもよい。また、Ni層30、Sn層32においては、電解めっきまたは無電解めっきにより形成することができる。なお、それぞれの金属層の厚みは、めっき条件を制御することにより調整する。
上述のようにして、図1に示す積層セラミックコンデンサ10が製造される。
3.積層セラミック電子部品の実装構造
次に、この発明の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の実装構造について、図5に基づいて説明する。なお、ここでは図1に示す積層セラミックコンデンサ10を基板42に実装する場合を例にして説明する。図5は、この発明にかかる積層セラミック電子部品の実装構造の一例を示す断面図である。なお、図5(a)に記載の積層セラミックコンデンサ10は、図1ないし図3、ならびに図4に記載の積層セラミックコンデンサ10と同一の構造とされる。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の実装構造40は、積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ10と、積層セラミックコンデンサ10を実装するための基板42とを備える。
基板42は、基板42のコア材44の主面上にランド電極46が貼り合わされた基板である。また、コア材44は単層であってもよいし、複数層で形成されていてもよい。複数層で形成される場合には、それぞれのコア材44の表面にランド電極46が形成され、異なる層のランド電極(図示せず)とビア配線(図示せず)などにより電気的に接続され、配線が組まれていてもよい。
コア材44は、たとえば、ガラス布(クロス)とガラス不織布を混ぜ合わせた基材にエポキシ樹脂やポリイミド樹脂を含浸させた材料からなる基板や、セラミックスとガラスを混合したシートを焼き付けて製造するセラミックス基板からなる。コア材44の厚みは、特に限定されないが、200μm以上800μm以下であることが好ましい。
ランド電極46は、基板42のコア材44の片面、もしくは両面に貼り付けられている。このランド電極46に、積層セラミックコンデンサ10の外部電極24が半田によって、実装される。このランド電極46は、第1のランド電極46aおよび第2のランド電極46bを含む。ランド電極46の材質は、特に限定されないが、たとえば、Cu、Au、Pd、Ptなどの金属やその合金から形成されている。ランド電極46の厚みは、20μm以上200μm以下であることが好ましい。
また、CuやAlからなるリードフレームを配線とし、異なるリードフレーム間を橋渡しをするように、積層セラミックコンデンサを半田実装することもできる。
積層セラミックコンデンサ10は、その第1の外部電極24aが基板42上の第1のランド電極46aに接触するように、かつその第2の外部電極24bが基板42上の第2のランド電極46bに接触するように配置される。そして、第1の外部電極24aと第1のランド電極46aとが、半田50によって電気的に接続された状態で接合される。同様に、第2の外部電極24bと第2のランド電極46bとが、半田50によって電気的に接続された状態で接合される。
半田50は、鉛フリー半田によって接続されている。鉛フリー半田は、たとえば、Sn:96.3%以上99.0%以下、Ag:0%以上3%以下、Cu:0.5%以上0.7%の範囲内で調整される組成のものを用いることが好ましく、Sn:96.5%、Ag:3%、Cu:0.5%の組成の半田を用いることがより好ましい。
また、たとえば、175℃や200℃のような高温環境下では、Ni層30およびSn層32は、化合物化されていることが好ましい。
以上の構成により、図5に示す積層セラミック電子部品の実装構造40では、下地電極層34の半田喰われを抑制する効果を得ることができる。
より具体的には、外部電極24の最表面に位置する金属層26を積層体12側っから表面に向かって順番に、Pd層28、Ni層30、Sn層32に形成することで、半田融点以上になった際に、まず、SnがNiを取り込み、Ni/Snの金属間化合物化し、その化合物がPd層28に接触する構造としている。通常、Pd層28は、Snに対しては、高温環境下では強いバリア層として働かないが、金属間化合物化したNi/Sn合金に対しては、強力なバリア層として働く効果を持つ。また、長時間高温に晒された際にも、Niが半田中に拡散することなくPd表面に存在しようとするために、経時的にもPd層、Ni/Snの金属間化合物層が半田に対する優れたバリア層として維持することができる。
これらの作用により、図5に示す積層セラミック電子部品の実装構造40で、たとえば、175℃あるいは200℃を超えるような使用環境下においても、短時間の半田喰われおよび経時的に生じる半田喰われを抑制することが可能となる。その結果、機械的・電気的な接合性不良も防止することができる。
4.実験例
次に、上述した本発明にかかる積層セラミック電子部品およびその実装構造の効果を確認するために、本発明の製造方法に基づき、積層セラミック電子部品として積層セラミックコンデンサを製造し、高温負荷試験を行った試料に対して、積層体の断面におけるボイドの発生の有無の確認と、横押しの固着力限界試験を行い、破断面が外部電極内部にまで及んだか否かの確認とを行った。
(1)実施例および比較例
実施例1ないし実施例4は、前述の積層セラミック電子部品の製造方法に従って、後に記載の仕様の積層セラミックコンデンサを作製した。
実施例1ないし実施例4では、Pd層は、電解めっきにより形成し、Ni層およびSn層も、電解めっきにより形成した。金属層を構成するPd層、Ni層およびSn層の厚みは、めっき条件を制御することにより調整した。Ni層の厚みについて、実施例1は0.4μm、実施例2は0.6μm、実施例3は0.8μm、実施例4は1.0μmとなるようにそれぞれ制御した試料である。実施例1ないし実施例4の各試料数は、それぞれ10個とした。
一方、比較例1および比較例2は、従来の積層セラミック電子部品の製造方法に従って、後に記載の仕様の積層セラミックコンデンサを作製した。
比較例1および比較例2では、Pd層は、電解めっきにより形成し、Ni層およびSn層も、電解めっきにより形成した。金属層を構成するPd層、Ni層およびSn層の厚みは、めっき条件を制御することにより調整した。比較例1は、Ni層を形成しなかった。Niの厚みについて、比較例2は、Ni層の厚みについて、0.3μmとなるように制御した試料である。比較例1および比較例2の各試料数は、それぞれ10個とした。
実験例および比較例に用いた試料である積層セラミックコンデンサの仕様は、以下のとおりである。
・積層セラミックコンデンサのサイズ(設計値):長さ×幅×高さ=1.0mm×0.5mm×0.5mm
・容量:0.01μF
・定格電圧:50V
・セラミック層の材料:BaTiO3
・外部電極の構造
下地電極層+金属層
下地電極層の厚み:
・1/2W位置における積層体の断面における第1の端面および第2の端面に位置す る高さ方向中央部における厚み:50μm
・1/2W位置における積層体の端面における第1の主面および第2の主面、ならび に第1の側面および第2の側面上に位置する長さ方向の中央部における厚み:14μm
金属層の厚み:表1ないし表3を参照
実験に用いた基板の仕様および基板に対する積層セラミックコンデンサの実装構造は以下のとおりとした。
高耐熱BN−LX基板にJIS準拠のランド電極を作製した。パターン電極はCu箔の上にAuめっきを形成した。
試料である積層セラミックコンデンサと基板のパターン電極とは、半田で接続した。半田は、千住金属工業株式会社製の鉛フリー半田であるSAC305(Sn−3.0Ag−0.5Cu)とした。半田の印刷に使用するメタルマスクの厚みは、150μmとした。リフローにより基板に試料を実装する際のトップ温度は、250℃とした。
(2)金属層の厚みの測定方法
各実施例および各比較例の10個の試料に対して、Pd層、Ni層、Sn層の各層を形成した時点の試料をそれぞれ取り出し、蛍光X線膜厚計を使用して膜厚の測定を実施した。測定箇所は、外部電極面中央部のスポットサイズφ100μmとした。
実施例および比較例におけるPd層の厚みの測定結果を表1に示し、各実施例および各比較例それぞれにおけるNi層の厚みの測定結果を表2に示し、各実施例および各比較例それぞれにおけるSn層の厚みの測定結果を表3に示す。なお、表1に示すPd層の厚みの測定結果は、実施例1ないし実施例4、ならびに比較例1および比較例2で共通である。
Figure 2020061468
Figure 2020061468
Figure 2020061468
(3)特性評価の方法
(a)評価方法1
上述した仕様の実施例および比較例の試料である積層セラミックコンデンサを基板に実装した状態で、200℃で1000時間放置した(以下、高温放置試験という)後、試料である積層セラミックコンデンサの主面もしくは側面と平行になるように1/2Wもしくは1/2Tの位置まで断面研磨して、半田が下地電極層を侵食し、半田と金属層と下地電極層の間にボイドが形成されているか否かを観察した。そして、半田が下地電極層を侵食し、半田と金属層と下地電極層の間にボイドが形成されている数をカウントした。評価方法1による実験結果を表4に示す。
(b)評価方法2
上述した仕様の実施例および比較例の試料である積層セラミックコンデンサを基板に実装した状態で、高温放置試験前と高温放置試験後について、横押しの固着力限界試験を実施し、破壊限界値を測定した上で、破断面が下地電極層内部にまで及んだか否かを観察した。破断面が及んでいる場合は×とし、及んでいなければ○とした。評価方法2による各実施例の10個の試料に対する破壊限界の平均値(ave)、最大値(max)、最小値(min)および標準偏差(σ)の結果、ならびに破断面の観察結果を評価方法2による実験結果を表5に示す。また、評価方法2による各比較例の10個の試料に対する破壊限界の平均値(ave)、最大値(max)、最小値(min)および標準偏差(σ)の結果、ならびに破断面の観察結果を評価方法2による実験結果を表6に示す。
Figure 2020061468
Figure 2020061468
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(4)実験結果
まず、評価方法1に対する実験結果について述べる。
表4に示すように、実施例1に用いた試料は、Pd層が形成されており、Ni層の厚みが0.4μmであるため、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に形成されており、10個中9個について半田が下地電極層にまで侵食せず、半田と金属層と下地電極層との間にボイドが形成されていなかった。
また、実施例2ないし実施例4に用いた試料は、いずれもPd層が形成されており、そして、Ni層の厚みがいずれも0.4μm以上であるので、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成されていたことから、半田が下地電極層にまで侵食せず、半田と金属層と下地電極層との間にボイドが形成されていなかった。
一方、表4に示すように、比較例1および比較例2では、比較例1では、Ni層が形成されていないため、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に形成されないことから、10個中10個に対して半田が下地電極層にまで侵食し、半田と金属層と下地電極層との間にボイドが形成された。
比較例2では、Ni層の厚みが0.3μmであり、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成されないことから、比較例2では10個中9個に対して半田が下地電極層にまで侵食し、半田と金属層と下地電極層との間にボイドが形成された。
次に、評価方法2に対する実験結果について述べる。
表5に示すように、実施例1は、Ni層の厚みが0.4μmであり、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に形成されていたことから、10個中7個の試料において、破断面が下地電極層の内部にまで及んでいなかった。また、高温放置試験前の破壊限界の平均値が21.23Nであり、高温放置試験後の破壊限界の平均値が17.49Nであり、半田の劣化による低下と考えられ、大きな破壊限界の低下は見られなかった。
実施例2は、Ni層の厚みが0.6μmであり、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成されていたことから、10個中10個の試料において、破断面が下地電極層の内部にまで及んでいなかった。また、高温放置試験前の破壊限界の平均値が22.28Nであり、高温放置試験後の破壊限界の平均値が18.78Nであり、半田の劣化による低下と考えられ、大きな破壊限界の低下は見られなかった。
実施例3は、Ni層の厚みが0.8μmであり、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成されていたことから、10個中10個の試料において、破断面が下地電極層の内部にまで及んでいなかった。また、高温放置試験前の破壊限界の平均値が22.26Nであり、高温放置試験後の破壊限界の平均値が18.64Nであり、半田の劣化による低下と考えられ、大きな破壊限界の低下は見られなかった。
実施例4は、Ni層30の厚みが1.0μmであり、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成されていたことから、10個中10個の試料において、破断面が下地電極層の内部にまで及んでいなかった。また、高温放置試験前の破壊限界の平均値が21.87Nであり、高温放置試験後の破壊限界の平均値が18.78Nであり、半田の劣化による低下と考えられ、大きな破壊限界の低下は見られなかった。
一方、表6に示すように、比較例1は、Ni層が形成されていないため、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に形成されないことから、10個中10個の試料において、破断面が下地電極層の内部にまで及んでいた。また、高温放置試験前の破壊限界の平均値が18.50Nであり、高温放置試験後の破壊限界の平均値が8.83Nであり、大きく固着力が劣化した。
比較例2は、Ni層の厚みが0.3μmであり、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成されないことから、10個中8個の試料において、破断面が下地電極層の内部にまで及んでいた。また、高温放置試験前の破壊限界の平均値が21.43Nであり、高温放置試験後の破壊限界の平均値が11.42Nであり、大きく固着力が劣化した。
以上の結果から、実施例にかかる積層セラミックコンデンサおよびその実装構造によれば、半田溶融時に生成するNi/Snの金属間化合物がPd層の上に十分に形成され、Pd層が、金属間化合物化したNi/Sn合金に対して強力なバリア層として働く効果を持ち、また、長時間高温に晒された際にも、Niが半田中に拡散することなくPd表面に存在しようとするために、経時的にもPd層、Ni/Snの金属間化合物層が半田に対する優れたバリア層として機能していることが確認された。
したがって、これらの作用により、実施例にかかる積層セラミックコンデンサおよびその実装構造によれば、たとえば、200℃を超えるような使用環境下においても、短時間の半田喰われおよび経時的に生じる半田喰われを抑制することが可能となることが確認された。
なお、以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10 積層セラミックコンデンサ
12 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第1の端面
12f 第2の端面
14 セラミック層
14a 外層部
14b 内層部
16 内部電極層
16a 第1の内部電極層
16b 第2の内部電極層
16c 浮き内部電極層
18a 第1の対向電極部
18b 第2の対向電極部
18c 対向電極部
20a 第1の引出電極部
20b 第2の引出電極部
22a 側部(Wギャップ)
22b 端部(Lギャップ)
24 外部電極
24a 第1の外部電極
24b 第2の外部電極
26 金属層
26a 第1の金属層
26b 第2の金属層
28 Pd層
28a 第1のPd層
28b 第2のPd層
30 Ni層
30a 第1のNi層
30b 第2のNi層
32 Sn層
32a 第1のSn層
32b 第2のSn層
34 下地電極層
34a 第1の下地電極層
34b 第2の下地電極層
40 積層セラミック電子部品の実装構造
42 基板
44 コア材
46 ランド電極
46a 第1のランド電極
46b 第2のランド電極
50 半田
x 積層方向
y 幅方向
z 長さ方向

Claims (9)

  1. 複数の積層されたセラミック層と、前記セラミック層上に積層された複数の内部電極層とを有し、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、前記積層方向および前記長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面を有する積層体と、
    前記第1の端面および前記第2の端面上に位置する外部電極と、
    を有する積層セラミック電子部品であって、
    前記外部電極は、前記積層体側から少なくともPd層、Ni層、Sn層の順に形成される金属層を含み、前記金属層は外部電極の最表面に位置し、
    前記Ni層の厚みは、0.4μm以上である、積層セラミック電子部品。
  2. 前記外部電極は、前記内部電極に接続され前記積層体に接触し、前記積層体と前記金属層との間に配置される下地電極層をさらに含む、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記金属層は、めっき層である、請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記Ni層の厚みは、0.6μm以上である、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
  5. 積層セラミック電子部品が回路基板上に実装された積層セラミック電子部品の実装構造であって、
    複数の積層されたセラミック層と、前記セラミック層上に積層された複数の内部電極層とを有し、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、前記積層方向および前記長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面を有する積層体と、
    前記第1の端面および前記第2の端面上に位置する外部電極と、
    を有し、
    前記外部電極は、前記積層体側から少なくともPd層、Ni層、Sn層の順に形成される金属層を含み、前記金属層は外部電極の最表面に位置し、
    前記Ni層の厚みは、0.4μm以上であり、
    前記回路基板上のランド電極に鉛フリー半田によって実装される積層セラミック電子部品の実装構造。
  6. 前記外部電極は、前記内部電極に接続され前記積層体に接触し、前記積層体と前記金属層との間に配置される下地電極層をさらに含む、請求項5に記載の積層セラミック電子部品の実装構造。
  7. 前記金属層は、めっき層である、請求項5ないし請求項6のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の実装構造。
  8. 前記Ni層の厚みは、0.6μm以上である、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の実装構造。
  9. 前記Ni層およびSn層は、化合物として存在する、請求項5ないし請求項9のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の実装構造。
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