JP2852372B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

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JP2852372B2
JP2852372B2 JP1176805A JP17680589A JP2852372B2 JP 2852372 B2 JP2852372 B2 JP 2852372B2 JP 1176805 A JP1176805 A JP 1176805A JP 17680589 A JP17680589 A JP 17680589A JP 2852372 B2 JP2852372 B2 JP 2852372B2
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晴信 佐野
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    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/43Electric condenser making
    • Y10T29/435Solid dielectric type

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、内部電極が層状に埋設された積層誘電体セ
ラミックの両端に外部電極として機能する導電層が形成
された積層セラミックコンデンサに関する。
従来の技術 一般に、積層セラミックコンデンサは、複数の誘電体
セラミック層と、各誘電体セラミック層の間に配置され
た複数の内部電極と、誘電体セラミック層の両端面にお
いて内部電極と接続された外部電極とから構成されてい
る。
従来、内部電極としては、誘電体セラミックが焼結す
る温度で溶融せず、かつ、セラミックが半導体化しない
高い酸素分圧下で焼成されても酸化されない金属が材料
として用いられてきた。そして、誘電体セラミック層間
に内部電極を埋設した積層誘電体セラミックを形成した
後に、例えば銀ペーストを塗布、焼成することにより、
外部電極が形成されていた。
ところで、この種の積層セラミックコンデンサは、配
線用基板に半田付け接続した際、半田中に銀が溶融して
取り込まれる所謂銀くわれが生じていた。これがため、
積層セラミックコンデンサの劣化が著しいことから、従
来、積層セラミックコンデンサの製作工程において、外
部電極の上に被膜を形成している。即ち、前記積層誘電
体セラミックが形成された段階で、その両端面に銀等の
貴金属を含む導電層を形成した後、この上にニッケル、
銅等の如き耐熱性を有し、半田に溶融しがたい金属材料
をメッキし、銀くわれを防止する様にしていた。さら
に、近時は、このメッキ被膜の上に半田の付着を良好に
することを目的として、半田をメッキする試みもなされ
ている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、積層誘電体セラミック上に多層の被膜
を形成することで、銀くわれ、半田付け性は改善される
が、電気的特性が低下するという問題点があった。つま
り、前記積層誘電体セラミックの両端に形成された銀等
の導電層には、通常、微細な空隙(ポーラス細孔)が生
じるが、その上にメッキ被膜を形成するために、メッキ
槽の液中に前記積層誘電体セラミックを浸漬すると、導
電層の空隙にメッキ液が侵入し、これが拡散されて内部
電極と積層誘電体セラミックの接合界面にまで及び、接
合界面の密着強度を低下させるばかりか、誘電率や絶縁
抵抗等が変化し、コンデンサとしての電気的特性の劣化
を招来していた。
また、従来の積層セラミックコンデンサは、外部電極
を形成する前の素体の状態において、誘電容量を取り出
すために、内部電極と積層誘電体セラミックの接合界面
が外部に露出する状態となっており、この接合界面の機
械的強度が低いのでそこに亀裂が発生しやすく、積層セ
ラミックコンデンサ自体の寿命が短くなる現象があっ
た。即ち、積層誘電体セラミックと内部電極の接合界面
が外部に露出している端面に外部電極を形成する過程に
おいて、曲げ等の応力に対する機械的強度が劣る前記接
合界面に応力が集中すると、接合界面で亀裂が発生した
り、最悪の場合には内部電極が剥離することになる。
そこで、本発明の課題は、外部電極上に施されるメッ
キ液が、内部電極側に侵入することを防止し、コンデン
サとしての電気的特性の劣化を抑制し、信頼性の高い積
層セラミックコンデンサを提供することにある。
課題を解決するための手段 以上の課題を解決するために、本発明に係る積層セラ
ミックコンデンサは、複数の誘電体セラミック層と、該
誘電体セラミック層の両端面において露出した内部電極
部分が誘電体セラミックの半導体層からなり、内部電極
の他の部分は金属導体層からなることを特徴とする。ま
た、本発明に係る他の積層セラミックコンデンサは、前
記構成に加えて、メッキ処理にて形成された外部電極と
内部電極の半導体層との間にさらに誘電体セラミックの
半導体層が形成されていることを特徴とする。
前記半導体層は、例えば、誘電体セラミック層を半導
体化させる半導体化剤により形成され、好ましくは、誘
電体セラミック層に含まれるセラミック粉末に半導体化
剤を含有させたものから形成される。前記半導体層と接
続される外部電極は、例えば、導電性金属粉末を主成分
とする導電性ペーストの焼付け層又は導電性金属のメッ
キ層にて形成され、とりわけ前記焼付け層の上にメッキ
層が形成されたものであることが好ましい。
作 用 以上の構成により、内部電極の金属導体層と外部電極
との間に半導体層が形成されているので、内部電極と外
部電極とは電気的には接続されているが、構造的には半
導体層で分断されている。これにより、外部電極に半田
付け時の銀くわれを防止するための被膜をメッキ処理に
て形成する際、この被膜形成時にメッキ液は半導体層に
より遮断され、内部電極側に侵入することがない。従っ
て、積層誘電体セラミック層の内部に不要物が侵入する
ことはなく、コンデンサとしての電気的特性が劣化する
ことはない。
実施例 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
[実施例1] 本発明に係る積層セラミックコンデンサは、第1図に
示す様に、内部電極3を介在して複数枚の誘電体セラミ
ック2を積層して得られた積層誘電体セラミック1の両
端面に外部電極6及びニッケル、銅などのメッキ被膜
7、半田、錫などのメッキ被膜8が形成され、直方体形
状のチップタイプとされている。内部電極3は金属導体
部3aと半導体部3bとで構成され、半導体部3bが誘電体セ
ラミック2の両端面に露出すると共に外部電極6と接続
している。
次に、製造工程順に説明する。
まず、積層誘電体セラミック1を形成する。この積層
誘電体セラミック1は次の様にして製造される。即ち、
第2図に示す様に、材料粉末をスラリー化してシート状
とした誘電体セラミック2(グリーンシート)を用意
し、その一面にPd等の金属導体ペーストを塗布して金属
導体部3aとなる導電ペースト層を形成すると共に、半導
体化剤にバインダを混入したペーストを塗布して半導体
部3bとなるペースト層を形成する。内部電極3(金属導
体部3a、半導体部3b)となるペースト層を有する誘電体
セラミック2は必要枚数積層され、第3図に示す如く、
内部電極3を有しない誘電体セラミック4にて挾んで圧
着し、積層体とし、焼成する。
内部電極3となるペースト層は、第2図、第3図に示
す様に、外部電極6と電気的に接続される半導体部3bが
誘電体セラミック2の端部2aに露出しており、金属導体
部3aは他端部2bには露出せず、いずれの端面にも露出し
ていない。半導体部3bとなるペーストは、例えば、誘電
体セラミックを半導体化させる半導体化剤にバインダを
混入したペーストであっても、あるいは誘電体セラミッ
クに含まれるセラミック粉末に前記半導体化剤を混合し
たものにバインダを混入したペーストであってもよい。
続いて、以上の如く焼成された積層誘電体セラミック
1の端面に、外部電極6を形成する。この外部電極6
は、銀等の金属粉末からなる導電性ペーストを塗布した
後焼付けにより形成される。この後、外部電極6上にニ
ッケル、銅などのメッキを施し、メッキ被膜7を形成す
る。最後に、このメッキ被膜7の上に半田、錫などのメ
ッキを施してメッキ被膜8を形成し、チップ型の積層セ
ラミックコンデンサを得る。
具体的には、誘電体セラミックの組成材料として、Ba
TiO3を84.35mol%、BaZrO3を15.65mol%加えたもの100w
t%に対し、MnCO3を0.07wt%の割合で添加した混合粉末
を用いた。これら原料粉末にバインダとしてPVA(ポリ
ビニルアルコール)を用いると共に、界面活性剤、分散
剤及び水を加えて混練し、スラリーを得た。続いて、こ
のスラリーをドクターブレード法によりシート状に形成
し、厚み35μmのグリーンシートを形成した。この後、
グリーンシートの一面にPdペーストをスクリーン印刷法
にて印刷し、金属導体部3aとなる導電ペースト層を形成
した。同時に、半導体部3bを形成するために、半導体化
剤として10wt%のLa2O3に対してエチルセルロース樹
脂、ブチルセルソルブ溶剤からなるペーストを加えて混
練し、半導体化剤ペーストを得た。そして、このペース
トをグリーンシートの一端部2aにスクリーン印刷法にて
印刷した。内部電極3となるペースト層を有するグリー
ンシートは所要の静電容量に応じて複数枚を積層した。
この際、半導体化剤ペーストが印刷された一端部2aと、
印刷されていない他端部2bとが交互に積み重ねられる
(第3図参照)。さらに、この状態で熱圧着されること
により、金属導体部3aが端部2a,2bに露出していない未
焼成の積層体が得られた。
次に、この積層体を乾燥した後、空気中にて1300℃で
2時間焼成し、積層体の磁器化と半導体部3bの形成を同
時に行なった。これによって、誘電体セラミッ中に半導
体化剤が拡散され、半導体部3bと金属導体部3aとが電気
的に接続された構造の積層誘電体が得られた。
続いて、前記積層誘電体の両端面に外部電極6を形成
する。この外部電極6は、半導体部3bが一層ごとに露出
した両端面に銀ペーストを塗布し、空気中にて800℃で
焼き付けることにより形成した。この後、この外部電極
6の上にメッキ被膜7を形成する。このメッキ材として
は、硫酸ニッケルあるいは塩化ニッケルとホウ酸からな
るニッケルメッキ液を用意し、バレルメッキ法にて外部
電極6上にニッケルメッキした。最後に、このメッキ被
膜7の上にメッキ被膜8を形成した。このメッキには、
AS浴(アルカノールスルホン酸)からなる半田メッキ液
を用意し、バレルメッキ法にてメッキ被膜7上に半田メ
ッキした。
この様にして形成された第1図に示す積層セラミック
コンデンサは、下記の通りである。
外形寸法 幅: 3.2mm 長さ: 1.6mm 厚み: 1.2mm セラミック単位厚さ: 20μm 有効誘電体総数: 19 一層当りの対向電極面積: 1.3mm2 ところで、本実施例1の積層セラミックコンデンサの
電気的特性を知るために従来品を比較例として同一条件
の下に試験を行なった。なお、この試験に際しては、半
導体部3bの有無による差異を測定するため、比較例及び
本発明例とも外部電極6の焼付け後のものと、半田メッ
キ被膜8の形成後のものとをそれぞれ試料として用い
た。
まず、静電容量(C)及び誘電損失(tanδ)を測定
するために、自動ブリッジ式測定器を用い、各試料に1k
H2、1Vrmsの電圧を印加した。次に、絶縁抵抗(R)を
測定するために、絶縁抵抗計を用い、50Vの電圧を2分
間印加した。そして、静電容量(C)と絶縁抵抗(R)
とのCR積を求めた。
以上の試験による測定結果は、下記表−1の通りであ
る。
以上の表−1から理解される様に、本発明例の積層セ
ラミックコンデンサは、半導体部3bの形成後も電気的特
性は低下することなく、高信頼性を有することが明らか
となった。
即ち、銀焼付け後及び半田メッキ後の測定結果を比較
例と比較した場合、比較例は、静電容量(C)が0.16μ
Fから0.1μFに低下し、逆に、誘電損失(tanδ)が1.
6%から10%に増加している。また、CR積は5000ΩF,200
ΩFにまで極端に下がったことが認められる。この様
に、比較例は、電気的特性の低下が著しく、これは、積
層誘電体セラミックの内部に不要物が混入していること
を示すもので、半田メッキ時に、メッキ液が外部電極6
及びニッケルメッキ被膜7からなる導電層のポーラス細
孔に侵入し、さらに、誘電体セラミック2と内部電極3
とからなる端部にまで達して、積層誘電体セラミック1
内に拡散されていることを裏付けるものである。
一方、本発明例は、静電容量(C)が共に0.16μFで
あり、誘電損失(tanδ)も共に1.7%である。また、CR
積は共に5000ΩFであって、差異が生じていない。この
様に、本発明例の電気的特性には、全く変化が認められ
ない。従って、内部電極3と外部電極6とは、電気的に
適正に接続されていることが判る。これは積層誘電体セ
ラミック1中に不要物が存在しないことを示すもので、
銀焼付け後に半田メッキを施した際、前記導電層のポー
ラス細孔にメッキ液が侵入しても、半導体部3bによって
内部への侵入が遮断され、誘電体セラミック2と金属導
体部3aとの接合界面にまで至らないことが確認される。
そして、この積層セラミックコンデンサは、配線用基板
に半田付け接続された際、メッキ被膜7が施されている
ので銀くわれの問題もなく、確実に接続される。
また、前記本発明例は、半導体部3bを形成すること
で、機械的強度にも優れていることが明らかとなった。
即ち、外部電極6を形成する前の積層誘電体チップは、
静電容量を取り出すために従来品とは異なり金属導体部
3aと誘電体セラミック2の接合界面が直接外部に露出し
ておらず、半導体部3bが接合されている。従って、半導
体部3bは内部の金属導体部3aと誘電体セラミック2の接
合界面を保護すると同時に、その接合界面の端部の密着
強度を向上させる。これにより、外部電極用ペーストの
塗布及び焼付けの工程で自動機で処理する際、積層誘電
体チップを整列させるのに曲げ応力や衝撃力が積層誘電
体チップの半導体部3bに作用しても、金属導体部3aと誘
電体セラミック2の接合界面に集中されることはなく、
この部分の密着強度が高められているので、亀裂を生じ
ることはない。従って、コンデンサが早期に劣化すると
いう従来の問題点も解消される。
[実施例2] 本実施例2は、第4図に示す様に、内部電極3を金属
導体部3aと半導体部3bとで構成すると共に、半導体部3b
が一層ごとに露出した積層誘電体セラミック1の両端面
に半導体層5を形成し、さらにその上に外部電極として
機能させるためにメッキ被膜7,8を形成したものであ
る。製造工程は基本的には前記実施例1と同様である。
即ち、第2図に示す誘電体セラミック2(グリーンシー
ト)上に金属導体部3aとなるペースト層及び半導体部3b
となるペースト層を形成し、第3図に示す如く、内部電
極3を有しない誘電体セラミック4にて圧着する。その
後、積層誘電体セラミック1の両端面(半導体部3bが露
出している)に半導体化剤にバインダを混入したペース
トを塗布し、所定温度で焼成する。これにて、半導体層
5を両端面に有する積層誘電体が得られ、半導体層5の
上にメッキ被膜7,8が形成されている。メッキ被膜7は
ニッケル、銅など、メッキ被膜8は半田、錫などからな
る点は前記実施例1と同じである。
具体的には、まず、前記実施例1と同様の誘電体セラ
ミックの組成材料であるBaTiO3を84.35mol%、BaZrO3
15.65mol%加えたもの100wt%に対し、MnCO3を0.07wt%
の割合で添加した混合粉末を用いて、前記実施例1と同
様の工程で、厚み35μmのグリーンシートを形成した。
この後、グリーンシートの一面に金属導体部3aとなるPd
ペーストをスクリーン印刷法にて印刷し、乾燥後、半導
体部3bとなる半導体化剤ペーストをスクリーン印刷法に
て一端部2aに印刷した。半導体化剤ペーストは、実施例
1と同様にLa2O3が10wt%となる様にエチルセルロース
樹脂、ブチルセロソルブ溶剤を加えたものを使用した。
この内部電極3となるペースト層を有するグリーンシー
トを、第3図に示した様に、端部2a,2bを交互に重ねて
積層し、熱圧着により半導体化剤ペーストが端部2aに露
出した積層体を得た。
次に、前記半導体化剤ペーストを積層体の両端面に塗
布し、乾燥することにより、金属導体ペーストが外部に
露出していない未焼成の積層体を得た。
続いて、この積層体を乾燥した後、空気中にて1300℃
で2時間焼成し、積層体の磁器化と半導体部3b及び半導
体層5の形成を同時に行なった。これにより、誘電体セ
ラミックの端面に半導体化剤が拡散され、半導体層5と
内部の金属導体部3aとが半導体部3bを介して電気的に接
続された構造の積層誘電体が得られた。
その後、前記実施例1と同様の工程にて半導体層5上
にメッキ被膜7,8を形成し、積層セラミックコンデンサ
1を得た。さらに、比較検討するために、半導体層5上
に実施例1と同様の工程でAgペーストを塗布、焼付けた
ものを用意した。
なお、この様にして製作された積層セラミックコンデ
ンサは、外形寸法その他は前記実施例1と同様である。
また、電気的特性を知るための試験も実施例1と同一の
条件で行なわれ、比較例として採用された従来品も同じ
試料を用いた。
以上の試験による測定結果は、下記表−2の通りであ
る。
以上の表−2から理解される様に、実施例2における
本発明例の積層セラミックコンデンサも、前記実施例1
のものと同様に電気的特性が変化することなく高信頼性
を備えていることが明らかとなった。即ち、銀焼付け後
及び半田メッキ後の測定結果は、本実施例2の場合、静
電容量(C)が共に0.16μFであり、誘電損失(tan
δ)も共に1.6%であった。また、CR積は共に5000ΩF
であって、これら電気的特性は全く変化が認められなか
った。
これは、実施例1と同様に、メッキを施した際、半導
体層5の存在によってメッキ液が内部電極3と誘電体セ
ラミック2との接合界面に侵入せず、不要物が積層誘電
体セラミック1の内部に存在しないことを示すものであ
る。勿論、銀くわれの問題もなく、積層セラミックコン
デンサは基板に対して適正に接続される。
ところで、本発明に係る積層セラミックコンデンサ
は、金属導体部3aと外部電極6あるいは金属導体部3aと
メッキ被膜7,8とが直接的に接触することなく、半導体
部3bないし半導体層5を介して電気的に接続されてい
る。このため、前記諸特長を備える他に以下の作用効果
を奏する。
即ち、積層セラミックコンデンサは、半田付け性の向
上を図るため、外部電極の上からメッキ被膜を介して半
田メッキ被膜を形成している。この半田に主として使用
される錫には、一般に多くの金属と合金を作り易い性質
を有しており、特に高温においては著しい。そして、こ
の金属化合物は、経時的に積層誘電体セラミックの内部
に拡散され、やがては内部電極に広がっていく。この場
合、組成材料が化学変化するためか、コンデンサとして
の電気的特性、例えば誘電率や静電容量が著しく低下す
る現象が生じる場合がある。
しかし、本発明に係る積層セラミックコンデンサは、
前記の様に積層誘電体セラミック1と外部電極6との間
に半導体部3bさらには半導体層5を形成しているので、
半田メッキ被膜8が錫であっても内部電極3側まで侵入
せず、その拡散も遮断される。従って、積層誘電体セラ
ミック1のコンデンサとしての電気的特性は安定に保た
れる。この様に、本発明に係る積層セラミックコンデン
サは、半田の組成材料により悪影響を及ぼされることは
ない。
[他の実施例] なお、本発明に係る積層セラミックコンデンサは前記
実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で
種々に変更可能である。
特に、半導体部3b、半導体層5を形成するための半導
体化剤は種々の組成成分のものを用いることができ、誘
電体セラミック材料等も同様である。また、半導体化剤
を積層体の両端面に付着させる方法は、スパッタリン
グ、気相蒸着、スプレー、浸漬等種々の手法が採用可能
であり、これらの手法は導電層を形成する際にも採用可
能である。
発明の効果 以上詳述した様に、本発明によれば、内部電極を構成
する金属導体層部分を誘電体セラミック層内に埋設し該
積層誘電体セラミックの端面露出部分ないし外部電極と
の間に半導体部ないし半導体層を形成したため、外部電
極にメッキ被膜を形成する際、メッキ被膜が半導体部な
いし半導体層に遮断されて内部電極側に侵入することが
防止される。従って、積層誘電体セラミックの内部にお
いては、不要物が存在せず、コンデンサとしての電気的
特性が劣化することなく、高信頼性を有する。また、半
導体部ないし半導体層は内部電極と誘電体セラミックと
の接合界面の端面に形成されるため、その接合界面を保
護し、該接合界面の端面部分における密着強度が高めら
れ、外部電極を形成する際、曲げ応力や衝撃力が作用し
た場合、接合界面に亀裂等が生じることなく、被膜の剥
離も防止される。従って、積層セラミックコンデンサの
劣化が軽減され、長寿命に保たれる効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る積層セラミックコンデンサの一例
を示す中央縦断面図、第2図は積層前の誘電体セラミッ
クの一例を示す平面図、第3図は第2図のものの誘電体
セラミック積層時の分解斜視図である。第4図は積層セ
ラミックコンデンサの他の例を示す中央縦断面図であ
る。 1……積層セラミックコンデンサ、2……誘電体セラミ
ック、3……内部電極、3a……金属導体部、3b……半導
体部、5……半導体層、6……外部電極、7……メッキ
被膜、8……メッキ被膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 4/30 H01G 4/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の誘電体セラミック層と、それぞれの
    端縁が該誘電体セラミック層の両端面に露出する様に該
    誘電体セラミック層を介して互いに積層された状態で配
    置されて静電容量を形成するための複数の内部電極と、
    前記誘電体セラミック層の両端面に配置され前記内部電
    極の端縁露出部に接続された外部電極とを備えた積層セ
    ラミックコンデンサにおいて、 前記内部電極が金属導体層からなる部分と誘電体セラミ
    ックの半導体層からなる部分とで構成され、前記内部電
    極の半導体層が前記誘電体セラミック層の両端面に露出
    して前記外部電極と接続していること、 を特徴とする積層セラミックコンデンサ。
  2. 【請求項2】前記外部電極がメッキ処理により形成され
    ている一方、前記内部電極の端縁露出部と前記外部電極
    との間に誘電体セラミックの半導体層が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデ
    ンサ。
  3. 【請求項3】前記半導体層は誘電体セラミック層を半導
    体化させる半導体化剤により形成されていることを特徴
    とする請求項1又は2記載の積層セラミックコンデン
    サ。
  4. 【請求項4】前記半導体層は誘電体セラミック層に含ま
    れるセラミック粉末に半導体化剤を含有させたものによ
    り形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載
    の積層セラミックコンデンサ。
  5. 【請求項5】前記外部電極は導電性金属粉末を主成分と
    する導電性ペーストの焼付け層にて形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデン
    サ。
  6. 【請求項6】前記焼付け層の上にメッキ層が形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載の積層セラミックコ
    ンデンサ。
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