JPH10163067A - チップ型電子部品の外部電極 - Google Patents

チップ型電子部品の外部電極

Info

Publication number
JPH10163067A
JPH10163067A JP32162096A JP32162096A JPH10163067A JP H10163067 A JPH10163067 A JP H10163067A JP 32162096 A JP32162096 A JP 32162096A JP 32162096 A JP32162096 A JP 32162096A JP H10163067 A JPH10163067 A JP H10163067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
conductive paste
metal
chip
external electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP32162096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiomi Go
良臣 郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP32162096A priority Critical patent/JPH10163067A/ja
Publication of JPH10163067A publication Critical patent/JPH10163067A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック焼結体よりなるベアチップとの接
合強度が高く、しかも、実装時のはんだ耐熱性及びはん
だ付け性が高く、電気回路との接合性も良好な、チップ
型電子部品の外部電極を提供する。 【解決手段】 外部電極4を第1層4aと第2層4bの
2層構造とし、第1層4aを金属レジネートを有機バイ
ンダ及び有機溶剤に分散させてなる導電性ペーストの焼
き付けにより形成し、第2層4bを金属粉末とガラスを
含む導電性ペーストの焼き付けにより形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチップ型電子部品の
外部電極に係り、特に、セラミック焼結体よりなるベア
チップとの接合強度が高く、しかも、実装時のはんだ耐
熱性及びはんだ付け性が高く、電気回路との接合性も良
好な、電気的特性、信頼性、機械的特性に優れたチップ
型電子部品の外部電極に関する。
【0002】
【従来の技術】チップインダクター、チップ抵抗、チッ
プ型積層セラミックコンデンサ、チップサーミスタ等の
チップ型電子部品は、セラミック焼結体からなるベアチ
ップと、その内部に設けられた内部電極と、この内部電
極に導通するように、ベアチップの両側面に設けられた
外部電極とで主に構成され、この外部電極を基板にはん
だ付けすることにより実装される。
【0003】このようなチップ型電子部品において、外
部電極は、チップ型電子部品と基板上の電気回路とを接
続するためのものであるため、その良否が製品の電気的
特性、信頼性、機械的特性等に大きな影響を及ぼす。
【0004】従来、チップ型電子部品の外部電極は、A
g,Pd,Pt等の貴金属粉末とガラスを主成分とする
無機結合材を混合したものを有機ビヒクルに混練し、得
られた導電性ペーストをベアチップの両端面に塗布した
後、600〜800℃程度の温度で焼成して形成されて
いる。
【0005】このようにして形成される外部電極の表面
には、はんだ付け時のくわれ(外部電極のはんだへの溶
解)を防止するためのNi或いはCuメッキ皮膜と、更
に、このメッキ皮膜の酸化によるはんだ付け性の低下を
防止するためのSnメッキ皮膜又はSn/Pdメッキ皮
膜とからなる2層のメッキ電極層が形成されている。こ
のメッキ電極層の形成は、通常、湿式の電解バレルメッ
キ法で行われている。
【0006】外部電極表面に電解バレルメッキ法でメッ
キ電極層を形成する際、外部電極の表面及び内部に空孔
があると、この空孔に電解液が侵入する場合がある。外
部電極の空孔内への電解液の侵入は、電子部品の信頼性
の低下や外部電極のベアチップに対する接合強度の低下
の原因となる。なお、この外部電極とベアチップとの接
合強度の低下は、内部に侵入した電解液により外部電極
中のガラスが変質又は溶解することにより起こる。
【0007】そこで、従来においては、外部電極のベア
チップに対する接合強度を高めるために、外部電極形成
用導電性ペーストに主としてガラスからなる無機結合材
を加えている。そして、この無機結合材の組成や配合比
を調整することで、上記電解液の侵入防止を図っている
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
ペーストの無機結合材の組成や配合比を調整することに
より、電解液の侵入を防止し、ベアチップと外部電極と
の接合強度の改善を図る場合には、次のような問題があ
る。
【0009】即ち、ベアチップと外部電極との接合強度
の改善を主目的とした導電性ペースト組成は、ガラス配
合が比較的多いものとなる。このため、このような金属
ペーストで形成された外部電極は、その表面に多量にガ
ラス成分が存在するものとなるが、このような外部電極
は表面に均一なメッキ膜を形成することができない。こ
のため、チップ型電子部品を基板に実装する際のはんだ
耐熱性及びはんだ付け性が低下し、電気回路との接合性
が劣化する。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、セラ
ミック焼結体よりなるベアチップとの接合強度が高く、
しかも、実装時のはんだ耐熱性及びはんだ付け性が高
く、電気回路との接合性も良好なチップ型電子部品の外
部電極を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のチップ型電子部
品の外部電極は、セラミック焼結体からなるベアチップ
の表面に接する第1層と、この第1層に積層形成された
第2層とを有するチップ型電子部品の外部電極におい
て、前記第1層は、金属レジネートと有機バインダ及び
有機溶剤とを混合してなる導電性ペーストを焼き付ける
ことにより形成され、前記第2層は金属粉末及びガラス
を含む導電性ペーストを焼き付けることにより形成され
ていることを特徴とする。
【0012】本発明のチップ型電子部品の外部電極の第
1層では、焼き付け時に金属レジネートが熱分解して金
属微粒子が生じ、且つこの金属微粒子同士が焼結して緻
密な金属層が形成されている。即ち、この金属レジネー
トと有機バインダ及び有機溶剤とを混合してなる導電性
ペーストを焼き付けると、従来の導電性ペーストによる
大きな金属粒子同士の焼結とは異なり、金属レジネート
の分解生成物である金属超微粒子が焼結するため、きわ
めて緻密な電極層が形成される。この緻密な外部電極層
により、湿式メッキ時の電解液の侵入が防止され、電解
メッキによる特性劣化が防止される。
【0013】また、この第1層はベアチップと第2層と
のいずれに対してもなじみが良い。そして、第2層を形
成する導電性ペーストのガラス組成や配合は、はんだ付
け性及びはんだ耐熱性を重視した、ガラス配合の少ない
ものとすることができる。このため、表面のガラス成分
存在量の極めて少ない第2層に対して、均一なメッキ膜
を形成して、はんだ耐熱性及びはんだ付け性を高め、電
気回路との接合性を良好なものとすることができる。
【0014】本発明において、第1層を形成する導電性
ペースト中の金属レジネートを構成する金属成分の含有
量は10〜20重量%であることが好ましく、第2層を
形成する導電性ペースト中のガラスの含有割合は該導電
性ペースト中の金属粉末に対して1.5〜15重量%で
あることが好ましい。
【0015】また、本発明において、第1層を形成する
導電性ペースト中の金属レジネートの金属成分は、A
g,Pd及びPtよりなる群から選ばれる1種又は2種
以上の第1の金属成分と、ベアチップを構成するセラミ
ック焼結体との結合剤としてのSi,Ca及びBiより
なる群から選ばれる1種又は2種以上の第2の金属成分
とで構成されることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0017】図1は、本発明のチップ型電子部品の外部
電極の実施の形態に係る、積層セラミックコンデンサの
断面図である。
【0018】図示の積層セラミックコンデンサ10は、
表面実装型のチップコンデンサであり、内部電極1を有
する鉛系ペロブスカイトのセラミック誘電体2を複数枚
積層して得られたグリーンチップを焼成して得られるベ
アチップ3を有する。このベアチップ3の両端面に、内
部電極1と電気的に接続された第1層4aと、この第1
層4aに重なった第2層4bとからなる2層構造の外部
電極4が形成されている。
【0019】このセラミック誘電体2としては、鉛系ペ
ロブスカイトの他、チタン酸バリウム系、チタン酸スト
ロンチウム系等の誘電体が用いられ、内部電極1として
はPd,Pt,Ag/Pd,Au等の貴金属、或いはN
i,Cu,Fe,Co等の卑金属が用いられる。
【0020】本発明に係る外部電極4の第1層4aは、
金属レジネートと有機バインダ及び有機溶剤とを混合し
てなる導電性ペーストを焼き付けることにより形成さ
れ、第2層4bは、金属粉末及びガラスを含む導電性ペ
ーストを焼き付けることにより形成される。
【0021】第1層4aを形成するための導電性ペース
ト(以下「第1の導電性ペースト」と称す。)は、好ま
しくはAg,Pd及びPtよりなる群から選ばれる1種
又は2種以上の第1の金属成分を含む金属レジネート
と、ベアチップを構成するセラミック焼結体との結合剤
としての、Si,Ca及びBiよりなる群から選ばれる
1種又は2種以上の第2の金属成分を含む金属レジネー
トを、有機バインダ及び有機溶剤を含む有機ビヒクルで
混練して調製される。なお、金属レジネートとしては、
例えば、オクチル酸銀、オクチル酸パラジウム等の有機
金属化合物を用いることができる。
【0022】第1の導電性ペースト中の第1の金属成分
を含む金属レジネートの割合は20〜57重量%の範囲
が好ましい。第1の金属成分の金属レジネートの割合が
上記範囲よりも少ないと、外部電極としての十分な導電
性が得られず、上記範囲よりも多いと、相対的に有機ビ
ヒクルの割合が少なくなり、後述の如く、外部電極の形
成が困難となる。
【0023】また、第1の導電性ペースト中の第2の金
属成分を含む金属レジネートの割合は、1〜5重量%の
範囲が好ましい。第2の金属成分の金属レジネートの割
合が上記範囲よりも少ないと、ベアチップと外部電極と
の結合性が十分に得られず、上記範囲よりも多いと、ベ
アチップと外部電極との結合性が過剰になり、特性が劣
化する。
【0024】この第1の導電性ペーストの金属成分の割
合は10〜20重量%の範囲とするのが好ましい。金属
成分の割合が10重量%未満では、1回のペースト塗布
で形成される外部電極の厚みが極端に薄くなり、また膜
の連続性も低下するため、電解液が侵入する恐れがあ
る。逆に金属成分の割合が20重量%を超えると、有機
ビヒクルに対する金属レジネートの割合が過剰になり、
この場合には外部電極の塗布厚みの不均一性や電極の剥
離といった問題により、外部電極の形成が困難となる。
【0025】第1の導電性ペーストの好適配合は次の通
りである。
【0026】第1の導電性ペースト配合(重量%) Ag(又はPd又はPt)レジネート:20〜57 Siレジネート:1〜5 Caレジネート:0.1〜0.5 Biレジネート:0.3〜0.9 有機ビヒクル :残部 一方、第2層4bを形成するための導電性ペースト(以
下「第2の導電性ペースト」と称す。)は、Ag,Pd
及びPtよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の金
属粉末と、ガラスとを、有機バインダ及び有機溶剤を含
む有機ビヒクルに分散させて調製され、その好適な配合
割合は次の通りである。
【0027】第2の導電性ペースト配合 金属粉末 :50〜80重量% ガラス :金属粉末に対して1.5〜15重量% 有機ビヒクル:残部 第2の導電性ペースト中の金属粉末の割合が50重量%
未満では、第2層と第1層との接合が悪くなり、電気的
特性に問題が生じる上に電極表面の導電性が低下するた
め、電解メッキ法でメッキ皮膜を形成する際、メッキ皮
膜の形成が困難になる。逆に、金属粉末の割合が80重
量%を超えると、ペースト化が困難になり、塗布作業を
実施できなくなる。また、ガラスの割合が金属粉末の割
合に対して1.5重量%未満では結合性が得られず、電
極膜の形成が困難となり、15重量%を超えるとガラス
が多くなることで均一なメッキ層が形成されなくなり、
はんだ付け性及びはんだ耐熱性が劣るものとなる。
【0028】第2の導電性ペーストのガラスとしては、
ホウケイ酸鉛亜鉛系、ホウ酸鉛亜鉛系、ホウケイ酸亜鉛
系等のガラスが好ましい。
【0029】この第1層4a及び第2層4bからなる2
層構造の外部電極4は、ベアチップ3の外部電極形成端
面を第1の導電性ペーストに浸漬した後引き上げて15
0〜200℃で乾燥した後、600〜800℃で焼成し
て第1層4aを焼き付け、次いで、この第1層4aを焼
き付けたベアチップ3の外部電極形成端面を第2の導電
性ペーストに浸漬した後引き上げて、同様に乾燥、焼成
することにより形成することができる。
【0030】なお、本発明において、外部電極4の第1
層4aの厚さは3〜15μmとし、第2層4bの厚さは
40〜70μmとするのが、メッキ処理後の電気的特性
及び機械的特性を確保する面で好適である。
【0031】この積層セラミックコンデンサ10は、外
部電極4の表面に更にCu又はNiメッキ皮膜5とSn
又はSn/Pbメッキ皮膜6とを形成して使用される。
【0032】なお、本発明のチップ型電子部品の外部電
極は、図示の積層セラミックコンデンサの他、チップ抵
抗、チップサーミスタ、チップインダクター等の様々な
チップ型電子部品に適用することができる。
【0033】本発明において、ベアチップを構成するセ
ラミック焼結体がチタン酸バリウム、チタン酸ストロン
チウム或いは、鉛ペロブスカイトを主成分とするセラミ
ック誘電体であれば、高特性セラミックコンデンサが提
供される。また、セラミック焼結体がフェライトを主成
分とするセラミック磁性体であれば、高特性チップサー
ミスタ又はフェライトチップインダクタが提供される。
【0034】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。
【0035】なお、以下において使用した積層セラミッ
クコンデンサチップは、鉛ペロブスカイト(PLZT)
系セラミック誘電体を用いた、層間80μmの6.8η
F品で、チップ寸法:長さ3.2mm×幅1.6mm×
高さ1.05mmのものである。
【0036】実施例1 金属レジネートをエチルセルロース、ブチルカルビトー
ル及びテルピネオールを含む有機ビヒクルに混練して下
記配合割合の第1の導電性ペースト(導電性ペースト中
の金属レジネートの合計含有量50重量%,金属成分の
合計含有量15重量%)を調製した。
【0037】第1の導電性ペーストの配合割合(重量
%) Ag金属レジネート:43.4(Agとして14.8重
量%) Si金属レジネート:1.0(Siとして0.1重量
%) Ca金属レジネート:0.2(Caとして0.02重量
%) Bi金属レジネート:0.4(Biとして0.08重量
%) 有機ビヒクル :55 別に、Ag粉末とガラスフリットをエチルセルロース、
ブチルカルビトール及びテルピネオールを含む有機ビヒ
クルに混練して下記配合割合の第2の導電性ペーストを
調製した。なお、ガラスフリットとしてはホウケイ酸鉛
亜鉛系を用いた。
【0038】第2の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag粉末 :75 ガラスフリット:7.5(Ag粉末に対して10重量
%) 有機ビヒクル :17.5 第1の導電性ペーストをベアチップ3の両端面に塗布し
て、大気圧下、200℃で10分間乾燥した後、大気圧
下、25℃/分の昇温速度で750℃まで昇温して焼成
し、第1層4aを形成した。この第1層4aの電極厚み
は約10μmであった。
【0039】次に、第2の導電性ペーストを、第1層4
aを形成したベアチップ3の第1層4a上に塗布し、大
気圧下、200℃で10分間乾燥した後、大気圧下、2
5℃/分の昇温速度で750℃まで昇温して焼成し、第
2層4bを形成した。この第2層4bの電極厚みは約5
0μmであった。
【0040】その後、形成された外部電極上に、電解バ
レルメッキ法で、スルファミン酸ニッケルメッキ浴を用
いてNiメッキ皮膜5を形成し、次いで、スルホン酸メ
ッキ浴を用いてSn/Pbメッキ膜6を順次形成した。
【0041】得られた積層セラミックコンデンサについ
て、諸特性を次の方法により測定し、結果を表1に示し
た。
【0042】 静電容量(ηF)及び誘電正接(%)
(試験個数=30) LCRメータ(ヒューレットパッカード社製4284
型)を用い、1kHz、1Vrmsで測定した。
【0043】 絶縁抵抗(Ω)(試験個数=15) 高抵抗計(ヒューレットパッカード社製4329A)を
用い、500Vの直流電圧を印加した後、30秒経過後
の抵抗値を測定した。
【0044】 信頼性(耐湿負荷試験)(試験個数=
20) +85℃の温度で85%の相対湿度下、630Vの直流
電圧を印加して1000時間までの劣化の有無を調べ
た。
【0045】 信頼性(高温負荷試験)(試験個数=
30) 125℃の温度で、1%以下の相対湿度下、630Vの
直流電圧を印加して1000時間迄の劣化の有無を調べ
た。
【0046】 端子電極付着強度(試験個数=10) 試料の端子電極に0.8mmのはんだ引き鋼線を230
℃のホットプレート上で共晶クリームはんだにより接着
し、この鋼線を10mm/分で引っ張ることにより付着
強度を測定した。
【0047】 はんだ付け性(試験個数=50) 作製した試料をロジン25重量%のエタノール溶液に2
秒浸漬後、230℃の共晶はんだSn63/Pb37に
2秒間浸漬した。その後、外部電極表面が完全にはんだ
で覆われているかどうかを実体顕微鏡(×15倍)で調
べ、不良数で示した。
【0048】 はんだ耐熱性試験(試験個数=50) 作製した試料をロジン25重量%のエタノール溶液に2
秒浸漬後、300℃の共晶はんだSn63/Pb37に
30秒間浸漬した。その後、外部電極が喰われて素地が
露出していないかどうか実態顕微鏡(×15倍)で調
べ、不良数で示した。
【0049】実施例2 実施例1において、第2の導電性ペーストとして下記配
合のものを用いたこと以外は同様にして積層セラミック
コンデンサを製造し、同様に諸特性を調べ、結果を表1
に示した。
【0050】第2の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag粉末 :75 ガラスフリット:1.1(Ag粉末に対して1.5重量
%) 有機ビヒクル :23.9 実施例3 実施例1において、第2の導電性ペーストとして下記配
合のものを用いたこと以外は同様にして積層セラミック
コンデンサを製造し、同様に諸特性を調べ、結果を表1
に示した。
【0051】第2の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag粉末 :75 ガラスフリット:11.3(Ag粉末に対して15重量
%) 有機ビヒクル :13.7 実施例4 実施例1において、第1の導電性ペーストとして下記配
合のものを用いたこと以外は同様にして積層セラミック
コンデンサを製造し、同様に諸特性を調べ、結果を表1
に示した。
【0052】第1の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag金属レジネート:27.6 Si金属レジネート:2.8 Ca金属レジネート:1.7 Bi金属レジネート:1 有機ビヒクル :66.9 この導電性ペーストの金属レジネートの合計含有量は3
3.1重量%であり、金属成分の合計含有量は10重量
%である。
【0053】実施例5 実施例1において、第1の導電性ペーストとして下記配
合のものを用いたこと以外は同様にして積層セラミック
コンデンサを製造し、同様に諸特性を調べ、結果を表1
に示した。
【0054】第1の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag金属レジネート:57 Si金属レジネート:5 Ca金属レジネート:0.5 Bi金属レジネート:0.9 有機ビヒクル :36.6 この導電性ペーストの金属レジネートの合計含有量は6
3.4重量%であり、金属成分の合計含有量は20重量
%である。
【0055】比較例1 実施例1において、第1層4aの形成を行わず、第2層
4bのみの外部電極(電極厚み約45μm)を形成した
こと以外は同様にして積層セラミックコンデンサを製造
し、同様に諸特性を調べ、結果を表1に示した。
【0056】比較例2 比較例1において、第2の導電性ペーストとして下記配
合のものを用いたこと以外は同様にして積層セラミック
コンデンサを製造し、同様に諸特性を調べ、結果を表1
に示した。
【0057】第2の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag粉末 :75 ガラスフリット:15(Ag粉末に対して20重量%) 有機ビヒクル :10 比較例3 実施例1において、第1の導電性ペーストとして下記配
合のものを用いたこと以外は同様にして積層セラミック
コンデンサを製造し、同様に諸特性を調べ、結果を表1
に示した。
【0058】第1の導電性ペースト配合割合(重量%) Ag金属レジネート:12.4 Si金属レジネート:1.3 Ca金属レジネート:0.8 Bi金属レジネート:0.5 有機ビヒクル :85 この導電性ペーストの金属レジネートの合計含有量は1
5重量%であり、金属成分の合計含有量は4.5重量%
である。この導電性ペーストで形成した第1層は部分的
に途切れ、電極厚みは0〜3μmの範囲でばらついてい
た。
【0059】
【表1】
【0060】表1に示す結果から、次のことが明らかで
ある。即ち、本発明に係る実施例1〜5の積層セラミッ
クコンデンサは、電気的特性、信頼性試験において不良
が皆無である。また、端子電極付着強度、はんだ付け性
及び耐熱性についても問題がない。
【0061】これに対して、第1層を形成していない比
較例1では、電気的特性、信頼性の低下に加え、電解液
の侵入が原因と考えられる付着強度の低下が見られた。
また、第1層を形成せず、第2層のガラス配合量を高め
た比較例2では、電気的特性及び信頼性、付着強度はさ
ほど問題ないが、メッキ膜の不均一形成が原因と考えら
れるはんだ付け性及び耐熱性の劣化が見られた。
【0062】比較例3では、第1層の電極厚みが薄く、
電極が均一に形成されていないために、電気的特性、信
頼性の低下が見られ、端子電極付着強度も実施例より劣
るものとなっている。
【0063】なお、上記実施例の説明は、積層セラミッ
クコンデンサについて行ったが、本発明は、積層セラミ
ックコンデンサ等の積層セラミック電子部品以外の他の
セラミック電子部品にも適用し得るものである。即ち、
内部電極が存在しないセラミック電子部品においても外
部電極表面に電解メッキによりメッキ層を形成させる場
合には、本発明のチップ型電子部品の外部電極を適用す
ることにより、信頼性の高い電子部品を製造することが
できる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のチップ型電
子部品の外部電極は、金属レジネートを含む導電性ペー
ストの焼き付けにより形成された第1層と、金属粉末と
ガラスを含む導電性ペーストの焼き付けにより形成され
た第2層との2層構造としたものであり、電解メッキに
よる外部電極とベアチップとの接合強度の低下が無い。
また、外部電極表面のガラス成分が極めて少ないため、
均一なメッキ膜を形成でき、従って、はんだ付け性、は
んだ耐熱性が良く、電気回路との接合性を良好なものと
することができる。
【0065】従って、本発明によれば、電気的特性、信
頼性、機械的特性に優れたチップ型電子部品の外部電極
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るチップ型電子部品の
外部電極を示す積層セラミックコンデンサの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 内部電極 2 セラミック誘電体 3 ベアチップ 4 外部電極 4a 第1層 4b 第2層 5 Niメッキ皮膜 6 Sn/Pbメッキ皮膜 10 積層セラミックコンデンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック焼結体からなるベアチップの
    表面に接する第1層と、この第1層に積層形成された第
    2層とを有するチップ型電子部品の外部電極において、
    前記第1層は、金属レジネートと有機バインダ及び有機
    溶剤とを混合してなる導電性ペーストを焼き付けること
    により形成され、前記第2層は金属粉末及びガラスを含
    む導電性ペーストを焼き付けることにより形成されてい
    ることを特徴とするチップ型電子部品の外部電極。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第1層を形成する導
    電性ペースト中の金属レジネートを構成する金属成分の
    含有量が10〜20重量%であることを特徴とするチッ
    プ型電子部品の外部電極。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、第2層を形成
    する導電性ペースト中のガラスの含有割合が該導電性ペ
    ースト中の金属粉末に対して1.5〜15重量%である
    ことを特徴とするチップ型電子部品の外部電極。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、第1層を形成する導電性ペースト中の金属成分がA
    g,Pd及びPtよりなる群から選ばれる1種又は2種
    以上の第1の金属成分と、Si,Ca及びBiよりなる
    群から選ばれる1種又は2種以上の第2の金属成分とで
    構成されることを特徴とするチップ型電子部品の外部電
    極。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、セラミック焼結体が鉛系ペロブスカイトを主成分と
    するセラミック誘電体よりなることを特徴とするチップ
    型電子部品の外部電極。
JP32162096A 1996-12-02 1996-12-02 チップ型電子部品の外部電極 Withdrawn JPH10163067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32162096A JPH10163067A (ja) 1996-12-02 1996-12-02 チップ型電子部品の外部電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32162096A JPH10163067A (ja) 1996-12-02 1996-12-02 チップ型電子部品の外部電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10163067A true JPH10163067A (ja) 1998-06-19

Family

ID=18134556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32162096A Withdrawn JPH10163067A (ja) 1996-12-02 1996-12-02 チップ型電子部品の外部電極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10163067A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001345560A (ja) * 2000-02-09 2001-12-14 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板およびその製造方法、並びに電子部品
US6381118B1 (en) 1999-07-22 2002-04-30 Tdk Corporation Ceramic electronic component having electronic component containing cuprous oxide
JP2012009556A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Tdk Corp セラミック電子部品及びその製造方法
JP2012019159A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Tdk Corp セラミック電子部品
WO2012114925A1 (ja) * 2011-02-23 2012-08-30 ナミックス株式会社 導電性組成物及びそれを用いた外部電極
CN105469954A (zh) * 2015-12-31 2016-04-06 中山因塞施特电子科技有限公司 一种金属粉末基体电感器的电极及其制备方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6381118B1 (en) 1999-07-22 2002-04-30 Tdk Corporation Ceramic electronic component having electronic component containing cuprous oxide
US6729003B2 (en) 1999-07-22 2004-05-04 Tdk Corporation Process for producing a ceramic electronic component
JP2001345560A (ja) * 2000-02-09 2001-12-14 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板およびその製造方法、並びに電子部品
JP4685251B2 (ja) * 2000-02-09 2011-05-18 日本特殊陶業株式会社 配線基板の製造方法
JP2012009556A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Tdk Corp セラミック電子部品及びその製造方法
JP2012019159A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Tdk Corp セラミック電子部品
WO2012114925A1 (ja) * 2011-02-23 2012-08-30 ナミックス株式会社 導電性組成物及びそれを用いた外部電極
KR20140027116A (ko) * 2011-02-23 2014-03-06 나믹스 가부시끼가이샤 도전성 조성물 및 그것을 사용한 외부 전극
CN105469954A (zh) * 2015-12-31 2016-04-06 中山因塞施特电子科技有限公司 一种金属粉末基体电感器的电极及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4423707B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2852372B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH10284343A (ja) チップ型電子部品
JP2001307947A (ja) 積層チップ部品及びその製造方法
JP3419321B2 (ja) セラミック電子部品およびその製造方法
JPH09190950A (ja) 電子部品の外部電極
JPH10163067A (ja) チップ型電子部品の外部電極
JP2003217969A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2001284160A (ja) 導電性ペーストおよびこれを用いた積層セラミック電子部品
JP2973558B2 (ja) チップ型電子部品用導電性ペースト
JP2000182883A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2000100653A (ja) チップ型積層電子部品
JP3257036B2 (ja) チップ型電子部品用導電性ペースト
JP2002203736A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JPH09115772A (ja) チップ型電子部品の外部電極
JPH0817139B2 (ja) 積層磁器コンデンサ
JPH09266129A (ja) チップ型電子部品の外部電極
JP3291831B2 (ja) チップ型電子部品用導電性ペースト
JP2996016B2 (ja) チップ型電子部品の外部電極
JP3123310B2 (ja) チップ型電子部品用導電性ペースト
JP2002198253A (ja) セラミック電子部品及び導電性ペースト
JPH0878279A (ja) チップ型電子部品の外部電極形成方法
JPH0722064B2 (ja) チツプ型積層磁器コンデンサ
JP3376717B2 (ja) 電子部品の外部電極用導電性組成物およびそれを用いて形成されるセラミック電子部品
JPH0652721A (ja) 導電体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040203