JPH0722064B2 - チツプ型積層磁器コンデンサ - Google Patents

チツプ型積層磁器コンデンサ

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JPH0722064B2
JPH0722064B2 JP61038099A JP3809986A JPH0722064B2 JP H0722064 B2 JPH0722064 B2 JP H0722064B2 JP 61038099 A JP61038099 A JP 61038099A JP 3809986 A JP3809986 A JP 3809986A JP H0722064 B2 JPH0722064 B2 JP H0722064B2
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solder
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metal
external electrode
nickel
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信儀 藤川
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、外部電極が耐ハンダ性に優れ、かつ安価に製
造し得るチップ型積層磁器コンデンサに関する。
(背景技術) 市販のチップ型積層磁器コンデンサは誘電体表面に内部
電極を形成したものを複数枚積層して一体焼成し、この
側面に形成する外部接続用電極(外部電極)を前記内部
電極を交互に並列に接続するような構造としており、回
路基板に直接ハンダ付けして使用される。近時このよう
な超小型で実装時、回路基板へ直接ハンダ付けされるチ
ップ型積層コンデンサは、ハンダ付け実装時のハンダ熱
が外部電極に大きく影響を与えることから、この外部電
極の耐ハンダ性およびハンダぬれ性の向上が要求され
る。
また、最近に至り、安価な積層磁器コンデンサを得るこ
とを目的として、従来から内部電極として使用されてい
た貴金属であるパラジウムあるいは銀パラジウムに代わ
り、卑金属であるニッケル(Ni)を使用すること案出さ
れている。そこで外部電極としてニッケルになじみの良
い金属が要求されている。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の要求に対し、外部電極として銀または銀パラジウ
ムを適用することが考えられるが、このような貴金属を
使用することはコンデンサのトータルコストを高くする
のみならず、内部電極となじみが悪いために内部電極と
外部電極との接続が不充分となり、コンデンサの静電容
量低下及び誘電損失(tanδ)増大を招く。一方、この
外部電極に内部電極のニッケル(Ni)となじみがよく、
電極同士の接合性のよい金属としてニッケルまたは内部
電極と合金化しやすい銅、鉄、コバルトなどを選択する
ことも考えられる。しかしながら、ニッケル(Ni)また
は内部電極と合金化しやすい上記の金属の単体を使用し
た場合、たとえば、ニッケル(Ni)またはコバルト(C
o)を単体で用いる場合、ニッケル(Ni)またはコバル
ト(Co)は磁性を有するため、これをガラス成分と混合
した際、金属粉末同士が引き付け合い、凝集するといっ
た問題が生じる。その結果、焼付けられた外部電極の緻
密性が低下して外部電極強度が劣化するとともに、誘電
体への固着強度が弱くなる。一方、例えば銅(Cu)単体
で用いる場合、銅(Cu)はガラスとのぬれ性が悪いので
これをガラス粉末に混合して非酸化性雰囲気中で焼成す
ると、銅(Cu)とガラスとが分離する状態となる。その
結果、焼付けられた外部電極の緻密性が低下して、外部
電極強度が劣化するとともに、誘電体への固着強度が弱
くなる。
一方、耐ハンダ性およびハンダぬれ性に対しては、耐ハ
ンダ性に優れたパラジウムを多く含む、例えば、銀パラ
ジウム外部電極の表面にさらに耐ハンダ性の良いニッケ
ルのメッキ膜を設けることが提案されているが、耐ハン
ダ性は、メッキ膜の厚みに大きく依存し、その厚みが薄
いと実装時に容易に溶融ハンダに食われるという欠点を
有している。
(発明の目的) 本発明は上記欠点を解決することを目的とするもので、
特に内部電極であるニッケルとなじみが良く、耐ハンダ
性および長期的にハンダぬれ性に優れた外部電極を有
し、安価に製造し得るチップ型積層磁器コンデンサを提
供するにある。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明はニッケルを内部電極とするコンデンサに
おいて外部電極をNi,Coのいずれか1種と銅を含む金属
成分とガラス成分の焼結体から成る第1層膜と、該膜上
に錫、ハンダ、ニッケルまたは金から選ばれる金属のメ
ッキ膜で構成された第2層膜の積層構造とすることによ
って上記目的が達成される。
以下、本発明を詳述する。
第1図は本発明に適応する積層型磁器コンデンサの構造
例を示す断面図である。本発明の磁器コンデンサは内部
電極1が形成された誘電体2を積層、焼成した後、その
側面に外部電極3を形成して成り、外部電極3は、焼結
体から成る第1層膜4と、メッキ膜である第2層膜5に
より構成される。なお第1層膜4の焼結体は金属成分と
ガラス成分とから成り、いわゆるペーストを焼付ること
により形成されるものである。
本発明によれば外部電極の第1層膜の金属成分がガラス
成分とぬれ性のよい金属と、非磁性でガラス成分への分
散性のよい金属とから成ることが重要である。前者の金
属としてはNi,Coが好ましく、後者の金属としてはCuが
好ましい。
これらの金属成分は各々、単独で用いた場合、例えばN
i,Coのみでは前述したようにこれらの金属が磁性を有す
るために金属粒子相互が引付け合い、ガラス成分が分離
された状態となってペーストの混合が不均一となる。そ
の結果、焼付けられた外部電極2の緻密性が低下して外
部電極強度が劣化するとともに、誘電体3への固着強度
が弱くなる。
一方、銅を単独で用いた場合も、ガラスとのぬれ性が悪
いために銅とガラス成分とが分離し、電極の強度および
誘電体への固着強度が弱くなる。
上記のような見地から、Ni,CoとCuの量比は95:5乃至5:9
5、好ましくは90:10乃至10:90に設定される。
焼結体中のガラス成分としては、ホウケイ酸鉛、ホウケ
イ酸ビスマス、ホウケイ酸亜鉛等が知られているが、中
性又は弱還元性雰囲気での焼成を行う場合にはホウケイ
酸亜鉛が望ましい。
本発明における第2層膜は、第1層膜に含有される金属
成分が酸化され易いことに起因する経時的性能低下、お
よび最外層として回路基板への実装の際のハンダぬれ性
を改善するものであって、メッキ法によって設けられ
る。ハンダぬれ性に優れた金属としては、錫、ハンダ
(Sn-Pb)が好ましい。
本発明のニッケルを内部電極とするチップ型積層磁器コ
ンデンサは、外部電極の上述の構成によって、回路基板
に溶融ハンダ等によって実装する場合、外部電極の第2
層膜によるハンダぬれ性の改善によって電気的、機械的
にも確実に実装することが可能となり、しかも、第2層
膜に溶融ハンダによる食われが生じても第1層膜におけ
る焼結体中の金属成分は、ハンダに対し、溶解速度が小
さいため、優れた耐ハンダ性が確保される。なお、耐ハ
ンダ性は電極の厚みに大きく起因するが、第1層膜が焼
結体として設けられることからその膜厚を容易に大きく
することができ、それにより、耐ハンダ性を確実に付与
することができる。
上述のことから本発明における外部電極の厚みは、第1
層膜を厚みが最も薄くなるチップの角部で10乃至40μ
m、第2層膜を1乃至3μmに設定することが望まし
い。
本発明の磁器コンデンサの製造にあたっては公知の手段
を用いることができる。まず、ペーストの調製では、ガ
ラス成分としてその組成成分を所定量配合して溶融後、
急冷、粉砕してガラス粉末を得、このガラス粉末に対し
金属成分としてCuおよびNiまたはCoの粉末を(ガラス成
分:金属成分)体積比が10:90乃至25:75となる割合で、
また有機ヒビクル(有機バインダー溶液)を添加し、3
本ロール等の混合手段にて混合するとともに有機溶剤に
てよってその粘度を調整することによってペーストが得
られる。
このペーストの調製に当たり、金属成分は、各々粉末と
して添加する他、予め、合金化した粉末を添加すること
も、分散性において有利である。
得られたペーストをニッケルを内部電極とする積層磁器
コンデンサの端部に塗布し、乾燥後、酸化防止のため窒
素雰囲気中で焼成し、焼付を行う。
なお、この窒素雰囲気中での焼成に際し、誘電体自体が
還元される可能性があるため、誘電体としては例えば、
特願昭60-35049号、特開昭54-159657号、同55-67567
号、同55-67568号、同57-71866号、特願昭60-35049号等
に記載の非還元性誘電体組成物を用いると良い。
次に第2層膜の形成は、周知のメッキ法、例えば電解メ
ッキ、無電解メッキ等によって行うことができるが特に
製品が小さく生産性の点から回転バレルメッキが望まし
い。
以下、本発明を次の例で説明する。
(実施例) 〔試料の作成〕 化学純度99.5%以上、平均粒径1.0μmの第1表組成の
金属成分と有機ヒビクルとホウケイ酸亜鉛ガラス粉末と
を70:25:5の重量割合で秤量し、3本ロールミルにより
混合し、混合後のペーストに有機溶剤を添加してペース
トの粘度を調整し、外部電極焼付用ペーストを得た。
また、特願昭60-35049号に記載のニッケル内部電極の積
層磁器コンデンサ(外形寸法3.18mm×1.57mm×0.75m
mt)を製作し、評価用試料チップとした。
このチップに対し、その両端に前述のペーストを塗布
し、150℃で乾燥後、窒素雰囲気中で850℃で10分間保持
し、外部電極焼成膜(第1層膜)を形成した。焼成膜の
厚みは平面部で約80μm、角部で約20μmであった。
次に、この第1層膜の表面に電解スズ(Sn)メッキ又は
電解ハンダ(Sn-Pb)メッキを約2μmの膜厚で設け
た。なおハンダの組成は90Sn-10Pbであった。
(特性の測定) 得られた各試料について25℃において同波数1KHzおよび
入力電圧1Vrmsにて静電容量および誘電損失(tanδ)を
測定した。また、直流電圧50Vを1分間充電後の絶縁抵
抗(IR)を測定した。
ハンダぬれ性の評価は各試料作成後、1日および90日間
自然放置後の試料を230℃のハンダ融液に4秒間浸漬
し、ハンダぬれの状態を10倍実体顕微鏡で観察した。外
部電極の90%以上がハンダで覆われている場合を良とし
た。
また、耐ハンダ性の評価は、試料作成後、1日自然放置
後270℃のハンダ融液に3秒、30秒、1分および2分間
浸漬し、電気的特性および外観を評価した。外観の観察
は10倍実体顕微鏡により行い、外部電極の1部又は全部
の剥離がない場合、良とした。
さらに、外部電極固着力試験として、銅配線ガラスエポ
キシ基板にハンダ付けし、基板の裏より押し、破壊時の
力の強さを測定した。
結果は第1表に示した。
第1表から明らかなように、第1層膜のみで第2層膜を
設けなかったNo.1,4,7はいずれも電気特性、耐ハンダ性
には問題はないが、長期的ハンダぬれ性において、不十
分で90日で劣化が見られた。
また、第1層膜の金属成分を1種にて行ったNo.10,11,1
2は電気的特性、ハンダぬれ性、耐ハンダ性とも問題は
ないが、固着強度が低いものであり、中には外部電極に
クラックが生じているものもあった。
これに対し、本発明の試料No.2,3,5,6,8,9はいずれも優
れた電気特性、ハンダぬれ性、耐ハンダ性固着力を示し
た。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明のチップ型積層磁器コンデン
サは、ニッケルを内部電極とするものでその外部電極と
して第1層膜として、Niまたは/およびCoとCuを金属成
分とする焼結体により構成し、この層膜上に第2層膜と
してSnまたはSn-Pbのメッキ膜を設けることにより、内
部電極とのなじみ、密着性を向上させるとともに外部電
極自体の基板実装時の耐ハンダ性、ハンダぬれ性を改善
し、且つ長期に亘り、ハンダぬれ性を維持することがで
きる。
また、使用する成分自体、安価なものであることからコ
ンデンサとして安価なものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に適応する積層型磁器コンデンサの構造
例を示す断面図である。 1……内部電極 2……誘電体 3……外部電極 4……第1層膜 5……第2層膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/30 301 C 9174−5E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケルから成る内部電極が形成された複
    数の誘電体を積層して焼成し、その側面に外部電極を形
    成したチップ型積層磁器コンデンサにおいて、 前記外部電極がNi,Coの少なくともいずれか1種および
    銅を含む金属成分とガラス成分から成る焼結体で構成さ
    れた第1層膜と、該第1層膜上に積層され、錫あるいは
    ハンダから選ばれる金属のメッキ膜で構成された第2層
    膜とを具備したことを特徴とするチップ型積層磁器コン
    デンサ。
JP61038099A 1986-02-21 1986-02-21 チツプ型積層磁器コンデンサ Expired - Lifetime JPH0722064B2 (ja)

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