JP2019133145A - トナー - Google Patents
トナー Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019133145A JP2019133145A JP2019005929A JP2019005929A JP2019133145A JP 2019133145 A JP2019133145 A JP 2019133145A JP 2019005929 A JP2019005929 A JP 2019005929A JP 2019005929 A JP2019005929 A JP 2019005929A JP 2019133145 A JP2019133145 A JP 2019133145A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- particles
- fine particles
- acid
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0825—Developers with toner particles characterised by their structure; characterised by non-homogenuous distribution of components
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0819—Developers with toner particles characterised by the dimensions of the particles
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/087—Binders for toner particles
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/087—Binders for toner particles
- G03G9/08742—Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- G03G9/08755—Polyesters
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/093—Encapsulated toner particles
- G03G9/09307—Encapsulated toner particles specified by the shell material
- G03G9/09314—Macromolecular compounds
- G03G9/09328—Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/093—Encapsulated toner particles
- G03G9/09307—Encapsulated toner particles specified by the shell material
- G03G9/09342—Inorganic compounds
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/097—Plasticisers; Charge controlling agents
- G03G9/09733—Organic compounds
- G03G9/09775—Organic compounds containing atoms other than carbon, hydrogen or oxygen
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/097—Plasticisers; Charge controlling agents
- G03G9/09783—Organo-metallic compounds
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/097—Plasticisers; Charge controlling agents
- G03G9/09783—Organo-metallic compounds
- G03G9/09791—Metallic soaps of higher carboxylic acids
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/0802—Preparation methods
- G03G9/0804—Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
- G03G9/0806—Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium whereby chemical synthesis of at least one of the toner components takes place
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G9/00—Developers
- G03G9/08—Developers with toner particles
- G03G9/09—Colouring agents for toner particles
- G03G9/0906—Organic dyes
- G03G9/0918—Phthalocyanine dyes
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
Description
FPOTやFCOTの短縮のためには、現像ローラやキャリアなどのトナーに電荷を付与する部材(電荷付与部材)との摩擦によって迅速に帯電する、優れた帯電立ち上がり性を有するトナーが必要である。トナーは現像ローラやキャリアなどの電荷付与部材と接触した際に電荷付与部材から電荷が移動することによって帯電する。よって、電荷付与部材との接触回数が多く、電荷付与部材との接触時に電荷がスムーズに移動するトナーは帯電立ち上がり性に優れる。
電荷付与部材との接触回数を増やすためには、トナーの流動性を上げることが有効であり、電荷付与部材との接触時に電荷がスムーズに移動するためには、トナーの抵抗値を下げることが有効である。そこで、トナーの流動性を上げ、抵抗を下げることで帯電立ち上がり性を改善するために、金属化合物微粒子を表面に有するトナーの検討が広く行われている。
また、トナーカートリッジの印刷可能枚数の増加のためには、長期使用時にもトナー表面の変化や電荷付与部材部材の汚染が少ない、優れた耐久性を有するトナーが必要である。
そこで、金属化合物微粒子を表面に固着することで、長期使用時における金属化合物微粒子の現像ローラへの移行や埋め込みを抑制したトナーの検討が行われている。
特許文献2には、初期帯電性に優れ、長期使用時でも画像濃度の変動やカブリを抑制できるトナーとして、トナー母粒子の表面がチタン化合物で被覆され、トナー母粒子にシリカ及びチタニアが外添されたトナーが開示されている。
しかし、高速な帯電プロセスなど、トナーに高い負荷のかかる場合には、トナー上のチタン化合物やアルミニウム化合物を含む粒状塊が現像ローラに移行することでトナーの帯
電性能が低下する。また、移行したチタン化合物やアルミニウム化合物が現像ローラを汚染して電荷付与能を低下させることがあった。この場合、トナーの帯電性の低下及び現像ローラの汚染により、初期と同様の帯電立ち上がり性が得られなくなる。
一方、特許文献2に記載のトナーは、初期帯電性に優れるものの、長期使用時においては、トナーからシリカやチタニアが現像ローラに移行することによって、トナーの帯電性能が低下する。また、移行したシリカやチタニアがトナーの現像ローラを汚染することで、初期と同等の帯電立ち上がり性が得られなくなる場合があった。
さらに、現像ローラ汚染を抑制するためにシリカやアルミナを外添しなかった場合には、流動性が不足するため、初期から帯電立ち上がり性が低いことが確認された。
すなわち、本発明は、優れた帯電立ち上がり性を有すると同時に、長期使用時においても表面状態の変化が小さく、現像ローラ汚染も起こしにくい、優れた耐久性を示すトナーを提供するものである。
結着樹脂を含有するトナー母粒子の表面に複数の微粒子を有するトナー粒子を有するトナーであって、
透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面を、エネルギー分散型X線分光法を用いて解析することで得られる該トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像に、該複数の微粒子で構成される微粒子層Aが観察され、
該微粒子層Aに、第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素Mを含有する金属化合物を含む微粒子Bが観察され、
該微粒子Bの個数平均粒径をD(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの平均値をH(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの標準偏差をS(nm)としたときに、下記式(1)、(2)及び(3)の全てを満たすことを特徴とするトナーに関する。
1.0≦D≦100.0 (1)
0.10×D≦H≦1.50×D (2)
S≦0.50×D (3)
結着樹脂を含有するトナー母粒子の表面に複数の微粒子を有するトナー粒子を有するトナーであって、
透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面を、エネルギー分散型X線分光法を用いて解析することで得られる該トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像に、該複数の微粒子で構成される微粒子層Aが観察され、
該微粒子層Aに、第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少な
くとも一の金属元素Mを含有する金属化合物を含む微粒子Bが観察され、
該微粒子Bの個数平均粒径をD(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの平均値をH(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの標準偏差をS(nm)としたときに、下記式(1)、(2)及び(3)の全てを満たすことを特徴とするトナーである。
1.0≦D≦100.0 (1)
0.10×D≦H≦1.50×D (2)
S≦0.50×D (3)
(1)透過型電子顕微鏡(以下、TEMともいう)でトナー粒子の断面を観察する。
(2)該トナー粒子の断面の構成元素を、エネルギー分散型X線分光法(以下、EDXともいう)を用いて解析し、EDXマッピング像を作成する。
(3)該EDXマッピング像において、トナー粒子の断面の輪郭に、微粒子の構成元素に由来するシグナルが、トナー粒子の断面の輪郭の80%以上にわたって観察される場合、それを微粒子層Aと定義する。
好ましくは、トナー粒子の断面の輪郭の90%以上にわたって観察される場合であり、より好ましくはトナー粒子の断面の輪郭に切れ目なく連続的に観察される場合である。なお、詳細な測定方法は後述する。
従来のトナーにおいて、帯電立ち上がり性と耐久性の両立が困難であった要因は、両者がトレードオフの関係にあったためである。
具体的には、流動性の改善及び抵抗値の低減のため、トナー粒子に金属化合物を含有する微粒子(以下、金属化合物微粒子ともいう)を添加した場合、金属化合物微粒子は長期使用時にトナー粒子から現像ローラへ移行しやすく、トナー粒子表面の状態変化を引き起こしやすくなる。
また、金属化合物微粒子はトナーの帯電特性を改善する効果がある。一方、該金属化合物微粒子が現像ローラに付着した場合には現像ローラの帯電付与能を低下させやすい。これは、通常、現像ローラとトナーは逆極性に帯電しやすい材料で構成されていることによる。
このように、金属化合物微粒子が添加されたトナー粒子は、長期使用時にトナー粒子表面の状態変化、及び、現像ローラの汚染を引き起こしやすかった。
そのため、金属化合物微粒子をトナー粒子表面に固着させることも検討されているが、微粒子を固着させた場合であっても外力によって現像ローラへ移行しやすいため、耐久性は十分ではなかった。
具体的には、微粒子がトナー粒子表面に独立して存在する場合、その微粒子は外力を単独で受けることになるため、現像ローラへの移行や埋め込みが起こりやすい。
一方、複数の微粒子が集まって存在する場合、外力は分散されるものの、一部の微粒子がトナー粒子表面から浮いた状態で存在するために、同様に現像ローラへの移行が起こりやすくなる。
すなわち、微粒子の現像ローラへの移行を抑制するためには、微粒子をトナー粒子表面に他の微粒子と接触した状態で存在させるとともに、微粒子をトナー粒子表面にも接触させた状態で存在させるとよい。
金属化合物微粒子を含む複数の微粒子同士が接した状態で、トナー粒子が、その表面に
これら微粒子を有する場合、トナー粒子表面に独立して存在する金属化合物微粒子を少なくすることができる。
また、トナー粒子上での微粒子の積層を抑えることで、金属化合物微粒子の現像ローラへの移行を抑制することができる。
これらにより、優れた帯電立ち上がり性を有し、長期使用時においても表面状態の変化が小さく、現像ローラを汚染しにくい、優れた耐久性を示すトナーを提供することができる。
該微粒子層Aに第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素Mを含有する金属化合物を含む微粒子Bが観察され、
該微粒子Bの個数平均粒径をD(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの平均値をH(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの標準偏差をS(nm)としたときに、下記式(1)、(2)及び(3)の全てを満たす。
1.0≦D≦100.0 (1)
0.10×D≦H≦1.50×D (2)
S≦0.50×D (3)
一方、微粒子層Aが存在しない場合、トナー粒子表面に独立して存在する金属化合物微粒子が多く、金属化合物微粒子が現像ローラへ移行する場合がある。
個数平均粒径Dが上記範囲を満たす場合、流動性に優れ、かつ金属化合物微粒子の現像ローラへの移行が抑制され耐久性に優れたトナーを得ることができる。
該個数平均粒径Dが1.0nm未満の場合、トナーの流動性が低下する。
一方、該個数平均粒径Dが100.0nmを超える場合、金属化合物微粒子が現像ローラへ移行する場合がある。
該個数平均粒径Dは、金属化合物微粒子の現像ローラへのさらなる移行抑制の観点から、1.0nm以上30.0nm以下であることが好ましい。
該個数平均粒径Dは、反応によって金属化合物微粒子を生成する場合には、生成時の反応温度などによって制御することが可能である。具体的には、反応温度が高いほど金属化合物微粒子の個数平均粒径Dは小さくなる傾向がある。また、金属化合物微粒子を外部から導入する場合には、個数平均粒径の異なる金属化合物微粒子を用いることで制御することが可能である。
0.10×D≦H≦1.50×D (2)
0.50×D≦H≦1.50×D (2)’
H≧0.10×Dを満たす場合、トナー粒子の表面に金属化合物を含有する微粒子を有し、微粒子層Aの厚みが十分な状態である。
H≦1.50×Dを満たす場合、金属化合物微粒子の現像ローラへの移行が抑制され、耐久性に優れたトナーを得ることができる。
一方、H>1.50×Dの場合、トナー粒子表面に接触していない金属化合物微粒子が
現像ローラへ移行する場合がある。
また、Hが上記(2)’を満たす場合、金属化合物微粒子の現像ローラへの移行をさらに抑制することができる。
該微粒子層Aの厚さの平均値Hは、該金属化合物微粒子が生成する際の原材料の濃度などによって制御することが可能である。具体的には、原材料の濃度が高いほど、微粒子層Aの厚さの平均値Hは大きくなる傾向がある。
S≦0.50×D (3)
0.10×D≦S≦0.50×D (3)’
S≦0.50×Dを満たす場合、金属化合物微粒子の現像ローラへの移行が抑制され、耐久性に優れたトナーを得ることができる。
一方、S>0.50×Dの場合、金属化合物微粒子の存在状態が不均一なためにトナー粒子表面に接触していない金属化合物微粒子が現像ローラへ移行する場合がある。
また、0.10×D≦Sである場合、トナー粒子表面は凹凸を有することで、さらに流動性に優れたトナーを得ることができる。
該微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは、該金属化合物微粒子の原材料の架橋性や、反応時のpHなどによって制御することが可能である。
具体的には、原材料の架橋性が高いほど、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは大きくなる傾向がある。また、反応時のpHは高いほど、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは大きくなる傾向がある。
また、該D、該H、及び該Sが、下記式(2)’及び(3)’を満たすことがより好ましい。
0.50×D≦H≦1.50×D (2)’
0.10×D≦S≦0.50×D (3)’
該金属化合物は、第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素Mを含有する。
第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素を含有する金属化合物をトナー粒子表面に配置することで、トナーの抵抗値が下がり、トナーの帯電立ち上がり性が良化する。
具体的には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、銅、鉄、銀、亜鉛、インジウム、アルミニウムなどが挙げられる。
また、該金属元素のポーリングの電気陰性度は、1.25以上1.85以下であることが好ましく、1.30以上1.70以下であることがより好ましい。
該電気陰性度が上記範囲の金属元素を含有する金属化合物は、吸湿性が抑えられることに加え、金属化合物内での分極が大きくなるため、帯電立ち上がり性に対する効果をより向上させることができる。
なお、ポーリングの電気陰性度は、「日本化学会編(2004)『化学便覧 基礎編』改訂5版、表表紙裏の表、丸善出版」記載の値を用いた。
一方、第1族及び第2族の金属元素のみを有する金属化合物は不安定であり、空気中の水と反応したり、空気中の水を吸収したりすることで特性が変化しやすいため、長期使用時に性能が変化しやすい。
リン酸とチタンを含む化合物との反応物、リン酸とジルコニウムを含む化合物との反応物、リン酸とアルミニウムを含む化合物との反応物、リン酸と銅を含む化合物との反応物、リン酸と鉄を含む化合物との反応物などに代表されるリン酸金属塩;硫酸とチタンを含
む化合物との反応物、硫酸とジルコニウムを含む化合物との反応物、硫酸と銀を含む化合物との反応物などに代表される硫酸金属塩;炭酸とチタンを含む化合物との反応物、炭酸とジルコニウムを含む化合物との反応物、炭酸と鉄を含む化合物との反応物などに代表される炭酸金属塩;アルミナ(酸化アルミニウム:Al2O3)、アルミナ水和物、チタニア(酸化チタン:TiO2)、チタン酸ストロンチウム(TiSrO3)、チタン酸バリウム(TiBaO3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉄(Fe2O3、Fe3O4)、酸化インジウム(In2O3)、酸化インジウムスズなどに代表される金属酸化物;などが挙げられる。
これらの中では、多価酸と上記金属元素を含む化合物との反応物であることが好ましい。該多価酸は、2価以上の酸であればどのようなものでも構わない。具体例としては、リン酸、炭酸、硫酸などの無機酸;ジカルボン酸、トリカルボン酸などの有機酸が挙げられる。
例えば、リン酸金属塩は、リン酸イオンが金属間を架橋することで強度が高く、分子内にイオン結合を有することで帯電立ち上がり性にも優れており、好ましい。
具体的には、リン酸とチタンを含む化合物との反応物、リン酸とジルコニウムを含む化合物との反応物、リン酸とアルミニウムを含む化合物との反応物などが好ましい。
トナー粒子は、その表面にケイ素化合物を含有することが好ましい。
ケイ素化合物は表面自由エネルギーが低いため、トナーの流動性が向上し、帯電立ち上がり性がさらに良化する。
また、該ケイ素化合物が下記式(A)で表される有機ケイ素化合物の縮合物であることが好ましい。下記式(A)で表される有機ケイ素化合物の縮合物は架橋性を有するため、金属化合物微粒子の現像ローラへの移行をさらに抑制することができる。また、疎水性が高く、高湿環境下での帯電性が良好となる。
さらに、上記微粒子が、該有機ケイ素化合物の縮合物を含有することが好ましい。
式(A)中、Raは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は(好ましくは炭素数1〜4、より好ましくは1〜3の)アルコキシ基を示し、Rbは、それぞれ独立して、(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは1〜6の)アルキル基、(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは1〜4の)アルケニル基、(好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは6〜10の)アリール基、(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは1〜4の)アシル基又はメタクリロキシアルキル基(好ましくはメタクリロキシプロピル基)を示す。
nは2又は3の整数を示す。
該式(A)で表わされる有機ケイ素化合物として、二官能、三官能の各種シラン化合物が挙げられる。
具体的には、二官能のシラン化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
三官能のシラン化合物として、下記化合物が挙げられる。
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン、メチルエトキシジメトキシシランの三官能のメチルシラン化合物;
エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシランなどの三官能のシラン化合物;
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどの三官能のフェニルシラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどの三官能のビニルシラン化合物;
アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルジエトキシメトキシシラン、アリルエトキシジメトキシシランなどの三官能のアリルシラン化合物;
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエトキシメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルエトキシジメトキシシランなどの三官能のγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物;など。
中でも、下記式(B)で表されるシラン化合物は架橋性が高いために金属化合物微粒子の現像ローラへの移行をさらに抑制できる。また、上述したシグナル層の厚さの標準偏差Sを適度な範囲に制御しやすいため、より好ましい。
式(B)中、Raは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又はアルコキシ基を示し、Rbは、それぞれ独立して、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基又はメタクリロキシアルキル基を示す。
式(B)で表されるシラン化合物としては、具体的には、上記した三官能のシラン化合物などが挙げられる。
トナー粒子中の該有機ケイ素化合物の縮合物の含有量は、0.01質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
有機ケイ素化合物の縮合物の含有量が上記範囲である場合、帯電立ち上がりがさらに良好となる。該含有量は、原材料として用いる有機ケイ素化合物の量によって制御することが可能である。
該結着樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
ビニル系樹脂の製造に用いることのできる重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;
アクリル酸メチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどのメタクリル酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;
マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸;
マレイン酸無水物などの不飽和ジカルボン酸無水物;
アクリロニトリルなどのニトリル系ビニル単量体;塩化ビニルなどの含ハロゲン系ビニル単量体;
ニトロスチレンなどのニトロ系ビニル単量体;などが挙げられる。
中でも、結着樹脂として、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。ポリエステル樹脂は金属化合物微粒子との親和性が高いため、金属化合物微粒子の現像ローラへの移行を抑制しやすい。また、金属化合物微粒子との電荷授受がスムーズなため、トナーの帯電量分布がシャープになる。
また、結着樹脂中のポリエステル樹脂の含有量は、1.0質量%以上であることが好ましい。
具体的には、結着樹脂の項に挙げたビニル系単量体が挙げられる。
具体的には以下のものが挙げられる。
過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化−tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert−ヒドロペルオキシド、過ギ酸−tert−ブチル、過酢酸−tert−ブチル、過安息香酸−tert−ブチル、過フェニル酢酸−tert−ブチル、過メトキシ酢酸−tert−ブチル、過N−(3−トルイル)パルミチン酸−tert−ブチルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ブチルパーオキシイソブチレ−ト、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどに代表される過酸化物系重合開始剤;
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルなどに代表されるアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;など。
ブラック着色剤としては、カーボンブラックなどのブラック顔料が挙げられる。
イエロー着色剤としては、モノアゾ化合物;ジスアゾ化合物;縮合アゾ化合物;イソインドリノン化合物;ベンズイミダゾロン化合物;アントラキノン化合物;アゾ金属錯体;メチン化合物;アリルアミド化合物などのイエロー顔料及びイエロー染料が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、111、128、155、174、180、185、C.I.ソルベントイエロー162などが挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、モノアゾ化合物;縮合アゾ化合物;ジケトピロロピロール化合物;アントラキノン化合物;キナクリドン化合物;塩基染料レーキ化合物;ナフトール化合物:ベンズイミダゾロン化合物;チオインジゴ化合物;ペリレン化合物などのマゼンタ顔料及びマゼンタ染料などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19などが挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物;塩基染料レーキ化合物などのシアン顔料及びシアン染料などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66などが挙げられる。
着色剤の含有量は、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
また、トナーは、磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。
この場合、磁性体は着色剤の役割をかねることもできる。
磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどに代表される酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルなどに代表される金属又はこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムなどの金属との合金及びその混合物などが挙げられる。
ベヘン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、パルミチン酸パルミチルなどの1価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;
セバシン酸ジベヘニルなどの2価カルボン酸とモノアルコールのエステル類;
エチレングリコールジステアレート、ヘキサンジオールジベヘネートなどの2価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;
グリセリントリベヘネートなどの3価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;
ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテートなどの4価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;
ジペンタエリスリトールヘキサステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテートなどの6価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;
ポリグリセリンベヘネートなどの多官能アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;
カルナバワックス、ライスワックスなどの天然エステルワックス類;
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどの石油系炭化水素ワックス及びその誘導体;
フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィン系炭化水素ワックス及びその誘導体;高級脂肪族アルコール;
ステアリン酸、パルミチン酸などの脂肪酸;酸アミドワックスなど。
ワックスの含有量は、離型性の観点から、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して、1.0質量部以上30.0質量部以下であることが好ましく、5.0質量部以上20.0質量部以下であることがより好ましい。
具体的には、負帯電制御剤として以下の、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などの芳香族カルボン酸の金属化合物又は該芳香族カルボン酸の金属化合物を含有する重合体又は共重合体;
スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体;
アゾ染料若しくはアゾ顔料の金属塩又は金属錯体;
ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンなどが挙げられる。
一方、正帯電制御剤として以下の、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物などが挙げられる。
なお、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸などのスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体又は結着樹脂の項に示したビニル系単量体と上記スルホン酸基含有ビニル系モノマーの共重合体などを用いることができる。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して、0.01質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
該外部添加剤としては特段の制限なく従来公知の外部添加剤を用いることができる。
具体的には以下の;湿式製法シリカ、乾式製法シリカなどの原体シリカ微粒子又はそれら原体シリカ微粒子にシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル
などの処理剤により表面処理を施したシリカ微粒子;フッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子などの樹脂微粒子などが挙げられる。
外部添加剤の含有量は、トナー粒子100.0質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
該トナー粒子の製造方法については特に限定されないが、金属化合物を含有する微粒子を有するトナー粒子を製造する場合、以下の第一の製造方法又は第二の製造方法で製造するとよい。
第一の製造方法としては、トナー母粒子が分散した水系媒体中で金属化合物微粒子の原材料となる金属源を酸又は水と反応させ、金属化合物を微粒子として析出させ、トナー母粒子に付着させることで、トナー粒子を得る方法が挙げられる。
第二の製造方法としては、トナー母粒子が分散した水系媒体中に金属化合物微粒子を加え、トナー母粒子に付着させることで、トナー粒子を得る方法が挙げられる。
上記第一の製造方法でトナーを得る場合、金属源としては特段の制限なく従来公知の金属化合物を用いることができる。具体的には以下のものが挙げられる。
チタンジイソプロポキシビスアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソプロポキシビスエチルアセトアセテート、チタニウムジ−2−エチルヘキソキシビス2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド、チタンジイソプロポキシビスエチルアセトアセテート、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンジイソプロポキシビストリエタノールアミネート、チタンイソステアレート、チタンアミノエチルアミノエタノレート、チタントリエタノールアミネート;
ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩;
アルミニウムラクテート、アルミニウムラクテートアンモニウム塩、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート;
鉄(II)ラクテート;銅(II)ラクテート;銀(I)ラクテートなどに代表される金属キレート化合物;
テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、ジルコニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、アルミニウムセカンダリーブトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、トリスイソプロポキシ鉄、テトライソプロポキシハフニウムなどに代表される金属アルコキシド化合物;
塩化チタン、塩化ジルコニウム、塩化アルミニウムなどに代表される金属ハロゲン化物;
などが挙げられる。
中でも金属キレート化合物を用いると、反応速度を抑えることで金属化合物微粒子の凝集を抑制することで、本発明の規定を満たすトナーを得やすいため、好ましい。
さらには、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩、アルミニウムラクテート、アルミニウムラクテートアンモニウム塩がより好ましい。
リン酸、炭酸、硫酸などに代表される無機の多価酸;
硝酸などに代表される無機の一価酸;
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などに代表される有機の多価酸;
ギ酸、酢酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸などに代表される有機の一価酸;などが挙げられる。
中でも、無機の多価酸を用いると、金属原子間を架橋することで強度の高い金属化合物微粒子が得られるため、耐久性に優れ、好ましい。
さらに、リン酸イオンを用いることがより好ましい。なお、上記酸は、酸のままで用いてもよく、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属塩や、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属塩、又は、アンモニウム塩として用いてもよい。
この場合、上記金属化合物微粒子(微粒子B)は、第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素、及び、ケイ素を含む。
具体的には、まず、上記式(A)で表される有機ケイ素化合物を事前に加水分解するか、トナー母粒子の分散液中で加水分解する。
その後、得られた有機ケイ素化合物の加水分解物を縮合させ、縮合物とする。
該縮合物はトナー母粒子表面に移行する。該縮合物は粘性があるため、金属化合物微粒子を、トナー母粒子の表面に密着させ、該金属化合物微粒子をより強固にトナー母粒子に固着することができる。
また、該金属化合物微粒子の表面にも該縮合物は移行し、該金属化合物微粒子を疎水化し、環境安定性を向上させることができる。
有機ケイ素化合物の縮合反応はpH依存性があることが知られており、縮合の進行には水系媒体のpHは6.0以上12.0以下であることが好ましい。
水系媒体又は混合液のpH調整は、既存の酸又は塩基でコントロールすればよい。pHを調整する酸としては、以下のものが挙げられる。
塩酸、臭酸、ヨウ素酸、過臭素酸、メタ過ヨウ素酸、過マンガン酸、チオシアン酸、硫酸、硝酸、ホスホン酸、リン酸、二リン酸、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、トリポリリン酸、アスパラギン酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、イソニコチン酸、オキサロ酢酸、クエン酸、2−グリセリンリン酸、グルタミン酸、シアノ酢酸、シュウ酸、トリクロロ酢酸、o−ニトロ安息香酸、ニトロ酢酸、ピクリン酸、ピコリン酸、ピルビン酸、フマル酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、o−ブロモ安息香酸、マレイン酸、マロン酸。
中でも、金属化合物微粒子を効率よく生成できることから、金属化合物との反応性が低い酸を用いることが好ましい。
pHを調整する塩基としては、以下のものが挙げられる。
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属の水酸化物及びそれらの水溶液、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどのアルカリ金属の炭酸塩及びそれらの水溶液、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウムなどのアルカリ金属の硫酸塩及びそれらの水溶液、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウムなどのアルカリ金属のリン酸塩及びそれらの水溶液、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物及びそれらの水溶液、アンモニア、ヒスチジン、アルギニン、リシンなどの塩基性アミノ酸及びそれらの水溶液、トリスヒドロキシメチルアミノメタン。
これらの酸及び塩基は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水系媒体中でトナー母粒子を製造した場合は、そのまま水分散液として用いてもよく、
洗浄やろ過、乾燥を行った後、水系媒体中に再分散させてもよい。
乾式でトナー母粒子を製造した場合は公知の方法によって水系媒体に分散させることができる。トナー母粒子を水系媒体中に分散させるために、水系媒体が分散安定剤を含有することが好ましい。
一例として、懸濁重合法でトナー母粒子を得る方法を以下に述べる。
まず、結着樹脂を生成しうる重合性単量体、及び必要に応じて各種添加物を混合し、分散機を用いて、該材料を溶解又は分散させた重合性単量体組成物を調製する。
各種添加物として、着色剤、ワックス、荷電制御剤、重合開始剤、連鎖移動剤などが挙げられる。
分散機としては、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、又は超音波分散機が挙げられる。
次いで、重合性単量体組成物を、難水溶性の無機微粒子を含有する水系媒体中に投入し、高速撹拌機又は超音波分散機などの高速分散機を用いて、重合性単量体組成物の液滴を調製する(造粒工程)。
その後、該液滴中の重合性単量体を重合してトナー母粒子を得る(重合工程)。
重合開始剤は、重合性単量体組成物を調製する際に混合してもよく、水系媒体中に液滴を形成させる直前に重合性単量体組成物中に混合してもよい。
また、液滴の造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じて重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることもできる。
重合性単量体を重合して結着樹脂を得たあと、必要に応じて脱溶剤処理を行い、トナー母粒子の分散液を得るとよい。
<金属化合物を含有する微粒子Bの個数平均粒径D、微粒子層Aの厚さの平均値H、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sの測定方法>
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、トナー粒子の断面を以下の方法により観察する。
まず、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分分散させた後、40℃の雰囲気下で2日間硬化させる。
得られた硬化物からダイヤモンド刃を備えたミクロトーム(EM UC7:Leica社製)を用い、厚さ50nmの薄片状のサンプルを切り出す。
このサンプルを、TEM(JEM2800型:日本電子社製)を用いて加速電圧200V、電子線プローブサイズ1mmの条件で50万倍の倍率に拡大し、トナー粒子の断面を観察する。この際、トナー粒子の断面としては、後述するトナー粒子の個数平均粒径(D1)の測定法に従い、同トナーを測定した際の個数平均粒径(D1)の0.9倍〜1.1倍の最大径を有するものを選択する。続いて、得られたトナー粒子の断面の構成元素を、エネルギー分散型X線分光法(EDX)を利用して解析し、EDXマッピング像(256×256ピクセル(2.2nm/ピクセル)、積算回数200回)を作成する(図1参照)。
該EDXマッピング像において、トナー粒子の断面の輪郭に、微粒子の構成元素に由来するシグナルがトナー粒子の断面の輪郭の80%以上にわたって観察される場合、微粒子層が存在するものとし、観察される層を微粒子層Aとする。また、微粒子層A中に存在する金属化合物を含有する微粒子を微粒子Bとする。
上記方法で20個のトナー粒子の断面を観察し、微粒子層Aの有無を確認する。
微粒子層Aを有する場合には、各々の微粒子Bの最大径(nm)に沿ってEDS強度ラインプロファイルを抽出し、プロファイルの半値幅を、微粒子Bの粒径とする。トナー20個分のEDXマッピング像に対して、微粒子Bの粒径を測定し、その算術平均値を個数平均粒径D(nm)とする(図2参照)。
一方、微粒子層Aに対してトナー粒子表面に垂直方向にEDS強度ラインプロファイルを抽出し、プロファイルの半値幅を微粒子層Aの厚みとする。この時、シグナルが観測さ
れない部位においては、厚みは0nmとする。そして、各トナー粒子についてトナー粒子の断面の輪郭を10等分するように微粒子層Aの厚みを計測する(図2参照)。
上記方法に従って、20個のトナー粒子の断面を解析し、各々のトナー粒子の微粒子層Aの厚さ及びその標準偏差を求め、それらを算術平均した数値を、微粒子層Aの厚さの平均値H(nm)、及び、微粒子層Aの厚さの標準偏差S(nm)とする。
トナー中のケイ素化合物の含有量を以下の方法で測定した。
ケイ素化合物の含有量は、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。
なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。
また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中にトナー4gを入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE−32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ2mm、直径39mmに成型したペレットを用いる。
ケイ素化合物を含まないトナーに対して、シリカ(SiO2)微粉末をトナー全体の0.01質量%となるように添加し、コーヒーミルを用いて充分混合する。
同様にして、シリカ微粉末を0.05質量%、0.1質量%、0.5質量%、1.0質量%、5.0質量%、10.0質量%及び20.0質量%となるようにトナーとそれぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、ペンタエリトリトール(PET)を分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi−Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。
この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。
得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中のSiO2添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。
次に、分析対象のトナーを、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi−Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー中のケイ素化合物の含有量を求める。
なお、シリカ粒子を添加したサンプルについては、添加したシリカ粒子はすべてトナー中に含まれるものとして、得られたケイ素化合物の含有量から添加したシリカ粒子の量を減じたものをケイ素化合物の含有量として用いる。
トナー、トナー粒子、又はトナー母粒子(以下、トナーなど、ともいう)の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)を用いる。
測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター
Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1.0%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモー
ドの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター(株)製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1,600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに電解水溶液200.0mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに電解水溶液30.0mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetra150」(日科機バイオス(株)製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2.0mL添加する。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナーなど10mgを少量ずつ上記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーなどを分散した上記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
トナー母粒子又は樹脂などのガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料10mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。
なお、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて、降温速度10℃/minで30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。
この2度目の昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点
を、ガラス転移温度(Tg)とする。
・イオン交換水 80.0部
・メチルトリエトキシシラン 20.0部
上記材料を200mLのビーカーに秤量し、10%塩酸でpHを3.5に調整した。その後、ウォーターバスで60℃に加熱しながら1.0時間撹拌し、有機ケイ素化合物液1を作製した。また、有機ケイ素化合物の種類を表1のように変更し、有機ケイ素化合物液2〜7を作製した。
(水系媒体1の製造)
・イオン交換水 390.0部
・リン酸ナトリウム(12水和物) 14.0部
反応容器に上記材料を投入し、窒素パージしながら65℃で1.0時間保温した。
T.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)を用いて、12,000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水10.0部に9.2部の塩化カルシウム(2水和物)を溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。さらに、1mol/Lの塩酸を加えてpHを6.0に調整し、水系媒体1を得た。
(重合性単量体組成物1の製造例)
・スチレン 60.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.5部
上記材料をアトライタ(日本コークス工業社製)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5.0時間分散させて、顔料が分散された着色剤分散液を調製した。
上記着色剤分散液に下記材料を加えた。
・スチレン 20.0部
・n−ブチルアクリレート 20.0部
・ポリエステル樹脂 5.0部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物/テレフタル酸/トリメリット酸の縮合物、ガラス転移温度Tg:75℃、酸価:8.0mgKOH/g)
・フィッシャートロプシュワックス(融点:78℃) 7.0部
上記材料を65℃に保温し、T.K.ホモミクサーを用いて、500rpmにて均一に
溶解、分散し、重合性単量体組成物1を調製した。
(造粒工程)
水系媒体1の温度を70℃、撹拌装置の回転数を12,000rpmに保ちながら、水系媒体1中に重合性単量体組成物1を投入し、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加した。そのまま上記撹拌装置にて12,000rpmを維持しつつ10分間造粒した。
(重合工程)
高速撹拌装置からプロペラ撹拌羽根を備えた撹拌機に変更し、150rpmで撹拌しながら70℃を保持して5.0時間重合を行い、さらに85℃に昇温して2.0時間加熱することで重合反応を行った。イオン交換水を加えて分散液中のトナー母粒子濃度が20.0%になるように調整し、トナー母粒子1が分散したトナー母粒子分散液1を得た。
トナー母粒子1の重量平均粒径(D4)は6.7μm、個数平均粒径(D1)は5.6μm、ガラス転移温度(Tg)は56℃であった。
(水系媒体2の製造)
・イオン交換水 370.0部
・水酸化ナトリウム 9.6部
反応容器に上記材料を投入し、窒素パージしながら65℃で1.0時間保温した。
T.K.ホモミクサーを用いて、12,000rpmにて撹拌しながら、イオン交換水30.0部に24.4部の塩化マグネシウム(6水和物)を溶解した塩化マグネシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体2を調製した。さらに、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.5に調整し、水系媒体2を得た。
トナー母粒子分散液1の製造例において、水系媒体として水系媒体1に替えて水系媒体2を用いる以外は同様にしてトナー母粒子分散液2を得た。
トナー母粒子2の重量平均粒径(D4)は6.9μm、個数平均粒径(D1)は5.8μm、ガラス転移温度(Tg)は56℃であった。
トナー母粒子分散液1の製造例において、ポリエステル樹脂に替えてボントロンE−84(オリヱント化学工業株式会社)1.0部を用いる以外は同様にしてトナー母粒子分散液3を得た。
トナー母粒子3の重量平均粒径(D4)は7.5μm、個数平均粒径(D1)は6.4μm、ガラス転移温度(Tg)は56℃であった。
反応容器内に下記材料を秤量し、プロペラ撹拌翼を用いて混合した。
・トナー母粒子分散液1 500.0部
・有機ケイ素化合物液1 20.0部
・チタンラクテート44%水溶液 3.64部
(TC−310:マツモトファインケミカル社製、チタンラクテートとして1.60部相当)
次に、1mol/LのNaOH水溶液を用いて、得られた混合液のpHを7.0に調整し、混合液の温度を50℃にした後に、プロペラ撹拌羽根を用いて混合しながら、1.0時間保持した。
その後、1mol/LのNaOH水溶液を用いてpHを9.5に調整し、温度は50℃で、撹拌しながら2.0時間保持した。
温度を25℃に下げたのち、1mol/Lの塩酸でpHを1.5に調整して1.0時間撹拌後、イオン交換水で洗浄しながら、ろ過し、リン酸と、チタンを含む化合物との反応物を含む微粒子が表面に存在するトナー粒子1を得た。
なお、該リン酸とチタンを含む化合物との反応物は、チタンラクテート(チタンを含む化合物)と、水系媒体1中のリン酸ナトリウム、又は、リン酸カルシウム由来のリン酸イオンとの反応物である。
トナー粒子1の製造例において、金属源の種類及び量、有機ケイ素化合物液の種類及び量、反応温度を表2の様に変更した以外は同様にして、トナー粒子2〜10、12、13、15〜20及び24を得た。
トナー粒子1の製造例において、混合液のpHを7.0に調整する工程を、混合液のpHを9.0に調整する工程に変更した以外は同様にしてトナー粒子11を製造した。
反応容器内に下記サンプルを秤量し、プロペラ撹拌翼を用いて混合した。
・トナー母粒子分散液2 500.0部
・有機ケイ素化合物液1 10.0部
・アルミニウムラクテート 1.60部
次に、得られた混合液の温度を50℃にした後に、プロペラ撹拌羽根を用いて混合しながら、3.0時間保持した。温度を25℃に下げたのち、1mol/Lの塩酸でpHを5.0に調整して1.0時間撹拌後、イオン交換水で洗浄しながら、ろ過し、リン酸とアルミニウムを含む化合物との反応物を含む微粒子が表面に存在するトナー粒子14を得た。
500.0部のトナー母粒子分散液3を撹拌しながら温度を25℃に調整した。
次いで、メタノール20.0部にイソプロピルトリイソステアロイルチタネート(チタネートカップリング剤)5.00部を混合した混合液を5mL/minの速度で滴下し、そのまま2.0時間撹拌を続けた。
次いで、撹拌しながら60℃まで昇温し、60℃で保持しながらさらに2.0時間撹拌を継続した。
その後、25℃まで冷却し、吸引濾過で固液分離した。次いで真空乾燥を12時間継続してチタネートカップリング剤によって表面が被覆されたトナー粒子21を得た。
500.0部のトナー母粒子分散液3を撹拌しながら1mol/Lの塩酸でpHを1.5に調整し、25℃で1.0時間撹拌した。
その後、イオン交換水で洗浄しながらろ過し、トナー母粒子Aを得た。
反応容器内に下記材料を秤量し、プロペラ撹拌翼を用いて混合した。
・メタノール 590.0部
・トナー母粒子A 100.0部
ここに、下記材料を加え、さらに混合した。
・テトラエトキシシラン 50.0部
・テトラエトキシチタン 50.0部
・メチルトリエトキシシラン 30.0部
・メタノール 400.0部
次いで、この分散液を28%濃度の水酸化アンモニウム水溶液1000.0部とメタノール10000.0部の混合液に滴下し、室温で48時間撹拌した。その後、精製水で洗浄しながらろ過し、メタノールで洗浄してトナー粒子22を得た。
トナー母粒子3をそのままトナー粒子23とした。
トナー粒子1をそのままトナー1として用いた。
該トナーをTEMで観察したところ、トナー粒子の表面に微粒子を有していた。
また、トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像において、チタンを含む微粒子B及びケイ素を含む微粒子を有する微粒子層Aが観察された。
これら観察画像から算出された、チタンを含有する微粒子Bの個数平均粒径Dは19.3nm、微粒子層Aの厚さの平均値Hは16.2nm、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは3.7nmであり、トナー粒子から浮いた微粒子は観察されなかった。
また、リン元素をマッピングした結果、チタンの付近にリンが存在しており、リン酸チタン化合物が生成していることを確認した。
さらに、トナー粒子中のケイ素化合物の含有量を計測したところ、2.2質量%であった。
トナー粒子2〜21をそのままトナー2〜21として用いた。
トナー粒子22をトナー23、トナー粒子24をトナー24として用いた。
各トナーの物性を表3に示す。
また、トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像において、チタンに由来する薄膜層が観察された。
これら観察画像から算出された、薄膜層の厚さの平均値Hは14.7nm、薄膜層の厚さの標準偏差Sは0.7nmであった。
また、チタンの付近にリンは確認されず、リン酸とチタンを含む化合物との反応物は生成していなかった。
また、トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像において、チタン及びケイ素に由来する微粒子層Aが観察された。
これら観察画像から算出された、チタンを含有する微粒子Bの個数平均粒径Dは40.3nm、微粒子層Aの厚さの平均値Hは74.9nm、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは32.0nmであり、式(2)及び(3)を満たさず、トナー粒子から浮いた微粒子が多数観察された。
また、元素マッピングの結果、チタンの付近にリンは確認されず、リン酸とチタンを含む化合物との反応物は生成していなかった。
トナー粒子21に対して、体積平均粒径15nmのデシルシランで処理された疎水性チタニア0.8質量%、体積平均粒径30nmの疎水性シリカ(NY50:日本アエロジル社製)1.1質量%、体積平均粒径100nmの疎水性シリカ(X−24:信越化学工業社製)1.0質量%となるようにFMミキサ(日本コークス社製)で周速32m/sで10分間混合し、開口部が45μmのメッシュで粗大粒子を除去してトナー22を得た。
トナー22をTEMで観察したところ、トナー粒子は薄膜で被覆されており、その上に、添加した微粒子が存在していた。
また、トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像において、チタンを含む微粒子B及びケイ素を含む微粒子に由来する微粒子層Aが観察された。
これら観察画像から算出された、チタンを含有する微粒子Bの個数平均粒径Dは15.3nm、微粒子層Aの厚さの平均値Hは25.7nm、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは10.6nmであった。これにより、式(2)及び(3)を満たさず、独立して存在する微粒子やトナー粒子から浮いた微粒子が多く観察された。
また、元素マッピングの結果、チタンの付近にリンは確認されず、リン酸とチタンを含む化合物との反応物は生成していなかった。
トナー粒子23に対して、体積平均粒径15nmのデシルシランで処理された疎水性チタニア1.6質量%、体積平均粒径30nmの疎水性シリカ(NY50:日本アエロジル社製)2.2質量%、体積平均粒径100nmの疎水性シリカ(X−24:信越化学工業社製)2.0質量%となるようにFMミキサ(日本コークス社製)で周速32m/sで10分間混合し、開口部が45μmのメッシュで粗大粒子を除去してトナー25を得た。
トナー25をTEMで観察したところ、トナー粒子の表面に微粒子を有していた。
また、トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像において、チタンを含む微粒子B及びケイ素を含む微粒子に由来する微粒子層Aが観察された。
これら観察画像から算出された、チタンを含有する微粒子Bの個数平均粒径Dは15.3nm、微粒子層Aの厚さの平均値Hは53.5nm、微粒子層Aの厚さの標準偏差Sは17.7nmであった。しかし、式(2)及び(3)を満たさず、独立して存在する微粒子やトナー粒子から浮いた微粒子が多く観察された。
また、元素マッピングの結果、チタンの付近にリンは確認されず、リン酸とチタンを含む化合物との反応物は生成していなかった。
表3中、有機ケイ素化合物名は表1中の略称を使用した。
ポリエステル含有の項は、使用したトナー母粒子にポリエステルを含有する場合を○とした。
リン酸金属塩の項は、元素マッピング時に金属由来のシグナルとリン由来のシグナルが同一カ所に確認された場合を○とした。
上記トナー1〜25を用いて、下記評価を実施した。評価結果を表4に示す。
評価方法及び評価基準は以下の通りである。
画像形成装置として、市販のレーザープリンター「LBP−712Ci(キヤノン製)」をプロセススピードが250mm/secとなるよう改造した改造機、及び、市販のプロセスカートリッジであるトナーカートリッジ040H(シアン)(キヤノン製)を用いた。
カートリッジ内部からは製品トナーを抜き取り、エアブローによって清掃した後、上記トナーを165g充填した。なお、イエロー、マゼンタ、ブラックの各ステーションにはそれぞれ製品トナーを抜き取り、トナー残量検知機構を無効としたイエロー、マゼンタ及びブラックカートリッジを挿入して評価を行った。
上記プロセスカートリッジ、上記レーザープリンターの改造機、及び評価用紙(GF−C081(キヤノン製)A4:81.4g/m2)を常温常湿環境(25℃/50%RH、以下、N/N環境)に48時間静置した。
N/N環境において、評価用紙上に、用紙を縦に見たときに、用紙先頭から10mmの位置から20mmの位置にかけて、長さ10mmの横帯状の全黒画像部(乗り量0.45mg/cm2)があり、そこから下流方向に長さ10mmの全白画像部(乗り量0.00mg/cm2)があり、そこからさらに下流方向に長さ100mmのハーフトーン画像部(乗り量0.20mg/cm2)がある画像を出力した。
ハーフトーン画像部上の、全黒画像部から現像ローラ1周分下流にあたる部分の画像濃度と全白画像部から現像ローラ1周分下流にあたる部分の画像濃度の差から、帯電立ち上がり性能を以下の基準で評価した。
画像濃度の測定は、「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて付属の取扱説明書に沿って、画像濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定することによって行い、得られた相対濃度を画像濃度の値とした。
下記評価基準に従って、帯電立ち上がり性を評価した。
帯電立ち上がり性が良好であると、現像ローラ上に供給されたトナーが速やかに帯電するため、全黒画像部の後と全白画像部の後の画像濃度が変化せず、良好な画像が得られる。
(帯電立ち上がり性の評価基準)
A:画像濃度差が0.03未満
B:画像濃度差が0.03以上0.06未満
C:画像濃度差が0.06以上0.10未満
D:画像濃度差が0.10以上
帯電立ち上がり性の評価後に、N/N環境において、評価用紙上に印字比率0.5%の画像を25,000枚連続で出力した。同環境で24時間静置したのち、帯電立ち上がり性の評価と同様の評価を行った。
上記帯電立ち上がり性の評価基準に従って評価し、耐久性の評価とした。また、現像ローラを目視観察し、金属化合物微粒子による汚染の有無を確認した。
上記プロセスカートリッジ、上記レーザープリンターの改造機、及び評価用紙(HP brocure paper 180g glossy(HP社製)レター:180g/m2)を高温高湿環境(30℃/80%RH、以下、H/H環境)に48時間静置した。
続いて、プロセススピードを83mm/sec(1/3速)に変更し、H/H環境において、評価用紙上に0%印字比率の全白画像を出力した。
全白画像上のカブリ濃度を測定し、帯電性を以下の基準で評価した。
カブリ濃度(%)の測定は、「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)を用い、測定した画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出することにより行った。フィルターは、アンバーフィルターを用いた。
帯電性に優れるトナーでは、カブリの少ない良好な画像を得ることができる。
環境安定性に優れた、表層の吸湿性が低いトナーでは、高湿の環境においても良好な帯電性を示す。そして、カブリが少ないトナーは、長期使用時のトナー消費量を抑えることにより、トナーカートリッジの印刷可能枚数を増加させることができる。
(環境安定性の評価基準)
A:カブリ濃度0.5%未満
B:カブリ濃度0.5%以上1.0%未満
C:カブリ濃度1.0%以上2.0%未満
D:カブリ濃度2.0%以上
上記プロセスカートリッジ、上記レーザープリンターの改造機、及び評価用紙(GF−C081(キヤノン製)A4:81.4g/m2)を低温低湿環境(15℃/10%RH、以下、L/L環境)に48時間静置した。
L/L環境において、評価用紙上に全黒画像を出力し、感光体から中間転写体への転写中に装置を停止し、転写工程前の感光体上のトナー載り量M1(mg/cm2)と転写工程後の感光体上のトナー載り量M2(mg/cm2)を測定した。得られたトナー載り量から、(M1−M2)×100/M1を転写効率(%)とした。
帯電量分布がシャープなトナーは、転写工程において電位に追従しやすく、高い転写効率を示す。そして、転写効率が高いトナーは、長期使用時のトナー消費量を抑えることにより、トナーカートリッジの印刷可能枚数を増加させることができる。
(帯電量分布の評価基準)
A:転写効率95%以上
B:転写効率90%以上95%未満
C:転写効率85%以上90%未満
D:転写効率85%未満
Claims (8)
- 結着樹脂を含有するトナー母粒子の表面に複数の微粒子を有するトナー粒子を有するトナーであって、
透過型電子顕微鏡で観察される該トナー粒子の断面を、エネルギー分散型X線分光法を用いて解析することで得られる該トナー粒子の断面の構成元素のEDXマッピング像に、該複数の微粒子で構成される微粒子層Aが観察され、
該微粒子層Aに、第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素Mを含有する金属化合物を含む微粒子Bが観察され、
該微粒子Bの個数平均粒径をD(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの平均値をH(nm)とし、
該微粒子層Aの厚さの標準偏差をS(nm)としたときに、下記式(1)、(2)及び(3)の全てを満たすことを特徴とするトナー。
1.0≦D≦100.0 (1)
0.10×D≦H≦1.50×D (2)
S≦0.50×D (3) - 前記Dが、1.0nm以上30.0nm以下である、請求項1に記載のトナー。
- 前記D、前記H、及び前記Sが、下記式(2)’及び(3)’を満たす、請求項1又は2に記載のトナー。
0.50×D≦H≦1.50×D (2)’
0.10×D≦S≦0.50×D (3)’ - 前記金属元素のポーリングの電気陰性度が、1.25以上1.85以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記微粒子が、さらに、有機ケイ素化合物の縮合物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記微粒子Bが、第3族から第13族までに属する全ての金属元素から選択される少なくとも一の金属元素、及び、ケイ素を含む、請求項5に記載のトナー。
- 前記有機ケイ素化合物の縮合物が、下記式(A)で表される有機ケイ素化合物からなる群より選択される少なくとも一の有機ケイ素化合物の縮合物である、請求項5又は6に記載のトナー。
Ra(n)−Si−Rb(4−n) (A)
式(A)中、Raは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又はアルコキシ基を示し、Rbは、それぞれ独立して、アルキル基、アルケニル基、アシル基、アリール基又はメタクリロキシアルキル基を示し、nは2又は3の整数を示す。 - 前記トナー粒子がポリエステル樹脂を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018011287 | 2018-01-26 | ||
JP2018011287 | 2018-01-26 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019133145A true JP2019133145A (ja) | 2019-08-08 |
JP7267750B2 JP7267750B2 (ja) | 2023-05-02 |
Family
ID=67224028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019005929A Active JP7267750B2 (ja) | 2018-01-26 | 2019-01-17 | トナー |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10635010B2 (ja) |
JP (1) | JP7267750B2 (ja) |
CN (1) | CN110083025B (ja) |
DE (1) | DE102019101831B4 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102021127293A1 (de) | 2020-10-23 | 2022-04-28 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110597031A (zh) | 2018-06-13 | 2019-12-20 | 佳能株式会社 | 调色剂 |
CN110597032B (zh) | 2018-06-13 | 2024-03-19 | 佳能株式会社 | 调色剂 |
EP3582017B1 (en) | 2018-06-13 | 2023-04-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner and method for producing toner |
JP7350554B2 (ja) | 2019-07-25 | 2023-09-26 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP7336293B2 (ja) | 2019-07-25 | 2023-08-31 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP7328048B2 (ja) * | 2019-07-25 | 2023-08-16 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP7321810B2 (ja) | 2019-07-25 | 2023-08-07 | キヤノン株式会社 | トナー |
US11256187B2 (en) | 2019-07-25 | 2022-02-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Process cartridge and electrophotographic apparatus |
JP7350553B2 (ja) | 2019-07-25 | 2023-09-26 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP2022001918A (ja) | 2020-06-22 | 2022-01-06 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP2022066092A (ja) | 2020-10-16 | 2022-04-28 | キヤノン株式会社 | トナー |
JP2022160285A (ja) | 2021-04-06 | 2022-10-19 | キヤノン株式会社 | 電子写真装置、プロセスカートリッジ |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007293043A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像トナー、静電荷像現像トナーの製造方法、静電荷像現像剤及び画像形成方法 |
JP2012203369A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像トナー及びその製造方法、カートリッジ、画像形成方法、並びに、画像形成装置 |
JP2017207746A (ja) * | 2016-05-12 | 2017-11-24 | キヤノン株式会社 | トナー |
Family Cites Families (47)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2125427C (en) * | 1994-06-08 | 1999-11-23 | Richard B. Lewis | Composite metal oxide particle processes and toners thereof |
JP2004325756A (ja) | 2003-04-24 | 2004-11-18 | Canon Inc | トナー及びその製造方法 |
US8142972B2 (en) | 2005-12-05 | 2012-03-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Developer for replenishment and image forming method |
JP5081538B2 (ja) * | 2006-12-05 | 2012-11-28 | 花王株式会社 | 電子写真用トナーの製造方法。 |
CN101910954B (zh) | 2007-12-27 | 2012-08-22 | 佳能株式会社 | 调色剂以及双组分显影剂 |
US20090197190A1 (en) | 2008-02-01 | 2009-08-06 | Canon Kabushiki Kaisha | Two-component developer, replenishing developer, and image-forming method using the developers |
JP4572246B2 (ja) * | 2008-05-29 | 2010-11-04 | シャープ株式会社 | トナー、現像剤、現像装置および画像形成装置 |
EP2312398B1 (en) | 2008-08-04 | 2017-03-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Magnetic carrier and two-component developer |
KR101304468B1 (ko) | 2008-08-04 | 2013-09-05 | 캐논 가부시끼가이샤 | 자성 캐리어, 2성분계 현상제 및 화상 형성 방법 |
KR101315534B1 (ko) | 2008-08-04 | 2013-10-08 | 캐논 가부시끼가이샤 | 자성 캐리어, 이성분계 현상제 및 화상 형성 방법 |
KR101314918B1 (ko) | 2008-08-04 | 2013-10-04 | 캐논 가부시끼가이샤 | 자성 캐리어 및 2성분계 현상제 |
RU2477506C2 (ru) | 2008-08-04 | 2013-03-10 | Кэнон Кабусики Кайся | Магнитный носитель и двухкомпонентный проявитель |
JP5393330B2 (ja) | 2008-08-04 | 2014-01-22 | キヤノン株式会社 | 磁性キャリア及び二成分系現像剤 |
JP2011102892A (ja) | 2009-11-11 | 2011-05-26 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置 |
WO2012036311A1 (en) | 2010-09-16 | 2012-03-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
WO2012046827A1 (en) | 2010-10-04 | 2012-04-12 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
JP5865032B2 (ja) | 2010-11-29 | 2016-02-17 | キヤノン株式会社 | トナー |
US9034549B2 (en) | 2010-12-24 | 2015-05-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
JP6061672B2 (ja) * | 2012-12-28 | 2017-01-18 | キヤノン株式会社 | トナー |
US9429860B2 (en) | 2013-05-22 | 2016-08-30 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner production method |
US9261806B2 (en) | 2013-08-01 | 2016-02-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
JP2015045849A (ja) | 2013-08-01 | 2015-03-12 | キヤノン株式会社 | トナー |
US9632441B2 (en) | 2013-10-09 | 2017-04-25 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
RU2016141933A (ru) | 2014-03-27 | 2018-04-28 | Кэнон Кабусики Кайся | Тонер и способ изготовления тонера |
US9423708B2 (en) | 2014-03-27 | 2016-08-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Method for producing toner particle |
JP6335582B2 (ja) | 2014-03-28 | 2018-05-30 | キヤノン株式会社 | トナー |
US9857713B2 (en) | 2014-12-26 | 2018-01-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Resin particle and method of producing the resin particle, and toner and method of producing the toner |
US9798262B2 (en) | 2014-12-26 | 2017-10-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of producing toner |
JP6727837B2 (ja) | 2015-03-25 | 2020-07-22 | キヤノン株式会社 | トナー及びトナーの製造方法 |
US9658554B2 (en) | 2015-03-30 | 2017-05-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of producing toner and method of producing resin particle |
US9823595B2 (en) | 2015-06-30 | 2017-11-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US9798256B2 (en) | 2015-06-30 | 2017-10-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of producing toner |
JP2017083822A (ja) | 2015-10-29 | 2017-05-18 | キヤノン株式会社 | トナーの製造方法および樹脂粒子の製造方法 |
JP6797660B2 (ja) | 2016-01-08 | 2020-12-09 | キヤノン株式会社 | トナーの製造方法 |
DE102017101171B4 (de) | 2016-01-28 | 2021-07-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
JP6887833B2 (ja) | 2016-03-18 | 2021-06-16 | キヤノン株式会社 | トナー及びトナーの製造方法 |
JP6732532B2 (ja) * | 2016-05-12 | 2020-07-29 | キヤノン株式会社 | トナー |
US10409180B2 (en) | 2017-02-13 | 2019-09-10 | Canon Kabushiki Kaisha | Resin fine particles, method of producing resin fine particles, method of producing resin particles, and method of producing toner |
US10295920B2 (en) | 2017-02-28 | 2019-05-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US10303075B2 (en) | 2017-02-28 | 2019-05-28 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US10338487B2 (en) | 2017-05-15 | 2019-07-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US10310396B2 (en) | 2017-05-15 | 2019-06-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of producing toner |
US10353308B2 (en) | 2017-05-15 | 2019-07-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
JP6887868B2 (ja) | 2017-05-15 | 2021-06-16 | キヤノン株式会社 | トナー |
US10503090B2 (en) | 2017-05-15 | 2019-12-10 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
US10345726B2 (en) | 2017-05-15 | 2019-07-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing toner |
US10551758B2 (en) | 2017-05-15 | 2020-02-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
-
2019
- 2019-01-17 JP JP2019005929A patent/JP7267750B2/ja active Active
- 2019-01-22 US US16/253,999 patent/US10635010B2/en active Active
- 2019-01-25 DE DE102019101831.5A patent/DE102019101831B4/de active Active
- 2019-01-25 CN CN201910073613.0A patent/CN110083025B/zh active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007293043A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像トナー、静電荷像現像トナーの製造方法、静電荷像現像剤及び画像形成方法 |
JP2012203369A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像トナー及びその製造方法、カートリッジ、画像形成方法、並びに、画像形成装置 |
JP2017207746A (ja) * | 2016-05-12 | 2017-11-24 | キヤノン株式会社 | トナー |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102021127293A1 (de) | 2020-10-23 | 2022-04-28 | Canon Kabushiki Kaisha | Toner |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20190235404A1 (en) | 2019-08-01 |
US10635010B2 (en) | 2020-04-28 |
DE102019101831A1 (de) | 2019-08-01 |
JP7267750B2 (ja) | 2023-05-02 |
DE102019101831B4 (de) | 2022-05-12 |
CN110083025B (zh) | 2023-12-29 |
CN110083025A (zh) | 2019-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7267750B2 (ja) | トナー | |
JP7106347B2 (ja) | トナー | |
US10401750B2 (en) | Toner | |
JP7091137B2 (ja) | トナー | |
US10539893B2 (en) | Toner | |
WO2015145968A1 (ja) | トナーおよびトナーの製造方法 | |
JP7321810B2 (ja) | トナー | |
JP2018194835A (ja) | トナー | |
JP2019128514A (ja) | トナー | |
US11314178B2 (en) | Toner | |
CN112286020B (zh) | 调色剂 | |
JP2019012188A (ja) | ブラックトナー | |
US11347157B2 (en) | Toner | |
JP2019168529A (ja) | トナー | |
JP2019020491A (ja) | トナー | |
JP7027180B2 (ja) | トナー | |
JP7471847B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2007241091A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2017167446A (ja) | トナー | |
JP2018059972A (ja) | トナー粒子の製造方法 | |
JP2023020961A (ja) | トナー及びトナーの製造方法 | |
JP2022182231A (ja) | トナーおよびその製造方法 | |
JP2024077210A (ja) | トナー | |
JP2021179532A (ja) | トナー | |
JP2018205385A (ja) | トナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221018 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221025 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230322 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230420 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7267750 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |