JP2019116512A - 選択的cdk4/6阻害剤の固体形態 - Google Patents

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Abstract

【課題】改善された物理化学的および製造可能性特性を実証する、より大きい一次粒子径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基を提供すること。【解決手段】本発明は、改善された特性を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基、該遊離塩基を含む医薬組成物および剤形、ならびに、そのような化合物、組成物および剤形を作製するための方法、ならびにそれらをがん等の細胞増殖性疾患の治療において使用するための方法に関する。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2013年2月21日に出願された米国仮出願第61/767,761号の優先権の利益を主張するものである。
本発明は、改善された物理化学的特性を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基に関する。本発明は、該遊離塩基を含む医薬組成物および剤形、ならびに、そのような化合物、組成物および剤形を作製する方法、ならびにそれらをがん等の細胞増殖性疾患の治療において使用するための方法にも関する。
化合物6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(本明細書においては「化合物1」とも称される)は、構造:
Figure 2019116512
によって表すことができ、パルボシクリブまたはPD−0332991としても公知である。化合物1は、CDK4およびCDK6の強力かつ選択的な阻害剤である。
化合物1および薬学的に許容できるその塩は、化合物1の、その塩酸塩としての調製について記述している、国際公開第WO2003/062236号ならびに米国特許第6,936,612号、同第7,208,489号および同第7,456,168号において開示されている。国際公開第WO2005/005426号ならびに米国特許第7,345,171号および同第7,863,278号は、遊離塩基、ならびにイセチオン酸塩の多形形態を包含する化合物1の種々の一酸および二酸付加塩の調製について記述している。化合物1の、モノ−イセチオン酸塩としての調製のためのプロセスは、国際公開第WO2008/032157号および米国特許第7,781,583号において記述されている。前述の参考文献のそれぞれの内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
化合物1は強力かつ選択的なCDK4/CDK6阻害剤であるが、遊離塩基としてのその使用は、医薬品開発への課題を提示した。例えばWO2005/005426の実施例4にあるような慣習的な塩分解手順によって提供される遊離塩基は、非常に静電気が起こりやすく、小さい一次粒子を形成し、これは篩によって分散させることが困難な大きくて硬質な凝集体に凝集し、さらなる開発には不適当であった。
米国仮出願第61/767,761号 国際公開第WO2003/062236号 米国特許第6,936,612号 米国特許第7,208,489号 米国特許第7,456,168号 国際公開第WO2005/005426号 米国特許第7,345,171号 米国特許第7,863,278号 国際公開第WO2008/032157号 米国特許第7,781,583号 米国特許第6,106,864号 WO00/35298 国際特許出願第WO91/11172号 国際特許出願第WO94/02518号 国際特許出願第WO98/55148号
Chenら、J.Pharmaceutical and Biomedical Analysis(2001)26:63 Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easter、Pa.、第15版(1975) LiangおよびChen、Expert Opinion in Therapeutic Patents(2001)11(6):981〜986 H.LiebermanおよびL.Lachman、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets、第1巻(1980) Vermaら、Pharmaceutical Technology On−line(2001)25(2):1〜14 FinninおよびMorgan、J Pharm Sci(1999)88(10):955〜958 J.Am.Chem.Soc.、1938、60:309 ISO 9277:2010
本発明は、改善された物理化学的および製造可能性特性を実証する、より大きい一次粒子径を有する化合物1遊離塩基を提供する。
化合物1、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基は、形態Aおよび形態Bを包含する1つまたは複数の多形形態で存在することができ、ここで、形態Aはより安定な結晶性形態である。遊離塩基は、無水物であってもよいし、可変量の水または1種もしくは複数の溶媒を含有していてもよい。
本発明は、当技術分野において記述されている慣習的な塩分解方法によって提供される遊離塩基よりも大きい一次粒子径、大幅に低減した比表面積および低い表面エネルギー測定値を有する、化合物1の結晶性遊離塩基を提供する。本明細書において開示されている、大きい粒径の化合物1遊離塩基は、様々な方法によって識別可能である。
本発明の多形および固体形態は、粉末X線回折法(PXRD)、固体NMR(ssNMR)、示差走査熱量測定法(DSC)、振動分光法(例えば、IRおよびラマン分光法)、偏光顕微鏡法(PLM)、走査電子顕微鏡法(SEM)、ホットステージ光学顕微鏡法、電子線結晶学、単結晶X線回折法、定量分析、粒径分析(PSA)(例えば、粒径、粒径分布(PSD)および粒子形状)、比表面積(SSA)分析、表面エネルギー分析(例えば、逆ガスクロマトグラフィーまたはIGC)によって、溶解度研究および溶解研究、またはこれらの技術の組合せによって識別することができる。
一態様において、本発明は、2m/g以下の比表面積を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、遊離塩基は1m/g以下の比表面積を有する。
好ましい実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は、遊離塩基の多形形態Aである。いくつかのそのような実施形態において、結晶性遊離塩基は、10.1±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。他のそのような実施形態において、結晶性遊離塩基は、8.0±0.2および10.1±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらに他の実施形態において、結晶性遊離塩基は、8.0±0.2、10.1±0.2および11.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性遊離塩基は、8.0±0.2、10.1±0.2、10.3±0.2および11.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性遊離塩基は、図1に示されているのと本質的に同じ回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基(形態A)は、以下の共鳴(ppm)値:12.5ppm±0.2ppmを含む13C固体NMR(ssNMR)スペクトルを有する。他の実施形態において、結晶性遊離塩基は、以下の共鳴(ppm)値:12.5ppmおよび112.4ppm±0.2ppmを含む13C固体NMRスペクトルを有する。さらなる実施形態において、結晶性遊離塩基は、以下の共鳴(ppm)値:12.5ppm、112.4ppmおよび143.2ppm±0.2ppmを含む13C固体NMRスペクトルを有する。
本明細書において記述されているいくつかの実施形態において、本発明の化合物1遊離塩基は、粒径分析によって識別される。いくつかのそのような実施形態において、結晶性遊離塩基は、約5μmから約150μmまで、好ましくは約10μmから約100μmまで、またはより好ましくは約15μmから約80μmまでの一次粒子径を有する。他のそのような実施形態において、結晶性遊離塩基は、(i)約5μmから約10μmまでのD10値;(ii)約10μmから約45μmまでのD50値;もしくは(iii)約30μmから約125μmまでのD90値;または(i)、(ii)および(iii)の組合せを特徴とする一次粒子径分布を有する。追加の実施形態において、結晶性遊離塩基は、約2から約3までの(D90−D10)/D50の一次粒子径分布比を有する。さらなる実施形態において、結晶性遊離塩基は、約15μmから約125μmまでの体積平均直径(D[4,3])を有する。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は無水物である。他の実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は溶媒和物、特に水和物である。
別の態様において、本発明は、本発明に従う大きい一次粒子径を有する化合物1の結晶性遊離塩基と、薬学的に許容できる担体、賦形剤または添加剤とを含む、医薬組成物を提供する。高頻度で、医薬組成物は、遊離塩基の多形形態Aを含む。
本発明は、本発明のそのような医薬組成物を含むカプセル剤をさらに提供する。いくつかのそのような実施形態において、カプセル剤は、0.1から200mgまで、好ましくは25から150mgまでの、本明細書において記述されている通りの大きい一次粒子径を有する化合物1遊離塩基を(好ましくは多形形態Aとして)含む。
別の態様において、本発明は、哺乳動物、好ましくはヒトにおいてがんを治療する方法であって、哺乳動物に、治療有効量の本発明の医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。治療の方法は、1種または複数の追加の治療剤と組み合わせた化合物1の投与をさらに含み得る。
さらなる態様において、本発明は、本明細書において記述されている通りの大きい一次粒子径を有する化合物1の遊離塩基を作製する方法を提供する。1つの方法は、化合物1の小さい粒径の遊離塩基を、第一の溶媒および第二の溶媒の混合物に溶解し、加熱して溶解するステップと、適温に冷却するステップと、化合物1遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、続いて結晶化して化合物1の大きい粒径の遊離塩基を提供するステップとを伴う。このプロセスにおいて使用される小さい粒径の遊離塩基は、慣習的な塩分解手順から、例えば、酸付加塩を提供するための中間体ビニルエーテルの酸加水分解、続いて実施例5において記述されている通りの塩基性化によって単離され得る。別の方法は、水および第一の溶媒の混合物中での中間体ビニルエーテルの酸加水分解を伴い、これは、加熱して溶解するステップと、第二の溶媒を添加し塩基性化して、インサイチュで発生した遊離塩基を含む第二の混合物を提供するステップと、加熱して必要であれば溶解し水を留去するステップと、適温で化合物1遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、続いて結晶化して、大きい一次粒子径を有する化合物1の遊離塩基を提供するステップとを必要とし得る。本発明は、本明細書において記述されている特性を有する、これらの方法によって調製される化合物1の遊離塩基をさらに提供する。
上記方法のそれぞれにおいて、第一の溶媒はアルコールであり、かつ第二の溶媒は芳香族溶媒である。好適なアルコールは、n−ブタノール、t−ブタノール、n−プロパノール、ペンタノール、1,4−ブタンジオールまたはプロピレングリコール等の比較的高沸点のアルコールを包含するがこれらに限定されない。好適な芳香族溶媒は、アニソール、メシチレン、m−キシレン、クロロベンゼン、ピリジン等を包含するがこれらに限定されない。収率を改善するために、方法は、室温より上または下の温度に加熱または冷却するステップを包含し得る。高頻度で、反応混合物を、約30℃から約150℃まで、より高頻度で約50℃から約120℃までの範囲の温度に加熱して、溶解することができる。結晶化の間、反応混合物を、室温以下、例えば約0℃から約30℃の間、好ましくは約5℃、約10℃、約15℃または約20℃までの温度に冷却することが望ましい場合がある。
これらおよび他の態様および実施形態を、本明細書において提供されている詳細な説明によってさらに記述する。本明細書において記述されている実施形態のそれぞれは、それが組み合わせられる実施形態と矛盾しない、本明細書において記述されている任意の他の実施形態と組み合わせてよい。
化合物1遊離塩基、多形形態AのPXRDパターンを示す図である。 化合物1遊離塩基、多形形態Aの炭素CPMASスペクトルを示す図である。アスタリスクの印がつけられたピークは、スピニングサイドバンドである。 化合物1遊離塩基、多形形態BのPXRDパターンを示す図である。 化合物1遊離塩基、多形形態Bの炭素CPMASスペクトルを示す図である。アスタリスクの印がつけられたピークは、スピニングサイドバンドである。 40%n−BuOH/アニソールから再結晶させた化合物1遊離塩基API、多形形態Aの走査電子顕微鏡法(200倍の倍率)画像を示す図である。 標準的な遊離塩基化(free basing)プロセスから単離された化合物1遊離塩基API、多形形態Aの走査電子顕微鏡法(1500倍の倍率)画像を示す図である。 40%n−BuOH/アニソールから再結晶させた化合物1遊離塩基API、多形形態Aの粒径分布を示す図である。 標準的な遊離塩基化プロセスから単離された化合物1遊離塩基API、多形形態Aの粒径分布を示す図である。 40%n−BuOH/アニソールから再結晶させた化合物1遊離塩基API、多形形態Aの偏光顕微鏡法(PLM)画像(200倍)を示す図である。
以下の詳細な説明および本明細書に包含される実施例を参照することにより、本発明をより容易に理解することができる。本明細書において使用されている術語は、具体的な実施形態について記述することのみを目的としており、限定を意図したものではないことを理解されたい。さらに、本明細書において具体的に定義されているのでない限り、本明細書において使用されている術語には、関連技術分野において公知のその慣習的な意味が与えられることを理解されたい。
本明細書において使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、別段の指示がない限り、複数の参照物を包含する。例えば、「1つの(a)」置換基は、1つまたは複数の置換基を包含する。
本明細書において使用される場合、用語「約」は、記載された濃度範囲、時間枠、分子量、粒径、温度またはpH等の、値の統計的に意味のある範囲内であることを意味する。そのような範囲は、指示されている値または範囲の一桁以内、典型的には20%以内、より典型的には10%以内、さらにより典型的には5%以内であってよい。時に、そのような範囲は、所与の値または範囲の測定および/または決定に使用される標準的な方法に典型的な実験誤差以内であってよい。用語「約」によって網羅される許容偏差は、研究中の特定の系によって決まることになり、当業者であれば容易に分かる。本願内で範囲が記載されている場合には常に、該範囲内のすべての整数もまた、本発明の実施形態として企図されている。
本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、用語「異常な細胞成長」は、正常な調節機構(例えば、接触阻害の喪失)とは無関係な細胞成長を指す。「異常細胞増殖性疾患」は、がん等の異常な細胞成長を特徴とする疾患である。
用語「がん」は、固形腫瘍および血液学的悪性腫瘍の両方を包含する。がんは、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、前立腺がん、精巣がん、膵臓がん、食道がん、頭頸部がん、胃がん、膀胱がん、肺がん(例えば、腺癌、NSCLCおよびSCLC)、骨がん(例えば、骨肉腫)、結腸がん、直腸がん、甲状腺がん、脳腫瘍および中枢神経系のがん、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経内分泌がん、ラブドイドがん(rhabdoid cancer)、角化棘細胞腫、類表皮癌、セミノーマ、メラノーマ、肉腫(例えば、脂肪肉腫)、膀胱がん、肝臓がん(例えば、肝細胞癌)、腎臓がん(例えば、腎細胞癌)、骨髄障害(例えば、AML、CML、骨髄異形成症候群および前骨髄球性白血病)、ならびにリンパ障害(例えば、白血病、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、ALL、CLL、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫)を包含するがこれらに限定されない。
語句「薬学的に許容できる」は、妥当な医学的判断の範囲内であり、必要以上の毒性、刺激、アレルギー応答等がなく、合理的なベネフィット/リスク比に見合っており、かつそれらの用途に有効な、患者の組織と接触させて使用するのに好適な物質を指す。
用語「哺乳動物」は、本明細書において使用される場合、ヒトまたは非ヒト哺乳動物(例えば、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、サル、他の下等霊長類等)であってよい。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、用語「治療すること」は、そのような用語が当てはまる障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を、逆転させる、緩和する、その進行を阻害する、または予防することを意味する。用語「治療」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、すぐ上で定義された通りの「治療すること」のように治療する行為を指す。
本明細書において使用される場合、「有効」量は、病状の重症度における減少、無病状期間の頻度および持続時間における増大、または疾患罹患による機能障害もしくは身体障害の予防をもたらすのに十分な分量である、化合物、作用物質、物質、製剤または組成物の量を指す。該量は、単回用量として、または複数回用量レジメンに従って、単独または他の化合物、作用物質もしくは物質と組み合わせてもてよい。当業者であれば、対象の大きさ、対象の症状の重症度、および選択された特定の組成物または投与経路等の要因に基づいて、そのような量を決定することができるであろう。
「単位剤形」は、本明細書において使用される場合、治療される対象に適切な発明製剤の物理的に不連続な単位を指す。しかしながら、本発明の組成物の1日の総使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で、担当医により決定されることが理解されるであろう。任意の特定の対象のための具体的な有効用量レベルは、治療されている障害および該障害の重症度;用いられている具体的な組成物;対象の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食生活;投与時間、治療の持続時間;発明組成物と組み合わせて、または同時に使用される薬物および/または追加の療法、ならびに医療分野において周知である類似の要因を包含する様々な要因によって決まることになる。
本明細書において使用される場合、X線回折ピーク位置に関連する用語「本質的に同じ」は、典型的なピーク位置および強度の変動性が考慮されることを意味する。例えば、当業者であれば、ピーク位置(2θ)は若干の、典型的には0.2°または0.1°程度の装置間変動性を示すことが分かるであろう。さらに、当業者であれば、相対ピーク強度は、装置間変動性、ならびに結晶化度、選択配向、調製試料表面、および当業者に公知である他の要因による変動性を示し、単なる定性的測定値として解釈されるべきであることが分かるであろう。
用語「溶媒和物」は、本明細書において使用される場合、溶媒を含有する物質の結晶形態を指す。用語「水和物」は、溶媒が水である場合の溶媒和物を指す。
用語「播種」は、本明細書において使用される場合、核形成を開始するもしくは強化すること、またはさらなる結晶化のための基質として作用することを目的とした、結晶化系への結晶の添加を意味する。
本明細書において使用される場合、用語「API」または「医薬品有効成分」は、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基を指す。
本明細書において使用される場合、用語「一次粒子」は、個々のAPI結晶を指す。
本明細書において使用される場合、用語「凝集体」は、処理および粒径分析中に一次粒子に分散することが困難な、密接に結合しているAPI結晶を指す。
本発明は、慣習的な塩分解方法によって提供される遊離塩基よりも大きい一次粒子径、大幅に低減した比表面積および低い表面エネルギー測定値を有する化合物1遊離塩基を提供する。便宜上、本発明によって提供される化合物1遊離塩基は、本明細書において、時に「大きい(一次)粒径」の遊離塩基と称されることがある。これは、時に「小さい(一次)粒径」の遊離塩基と称される、慣習的な塩分解方法を経由して調製された化合物1の遊離塩基とは対照的である。この事例における「小さい粒径」への言及は、個々のAPI結晶の粒径を指し、「小さい」粒子の、大きい凝集体を形成する傾向を考慮していないことが、当業者には理解されるであろう。
本明細書において記述されている発明のいくつかの実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は、比表面積(SSA)によって識別される。故に、一態様において、本発明は、2m/g以下の比表面積(SSA)を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、遊離塩基は、1m/g以下の比表面積(SSA)を有する。他の実施形態において、化合物1の遊離塩基は、0.9m/g以下、0.8m/g以下または0.7m/g以下のSSAを有する。さらなる実施形態において、化合物1の遊離塩基は、0.2m/gから2m/gの間、0.5m/gから1.5m/gの間、または0.5m/gから1m/gの間のSSAを有する。
本明細書において記述されているいくつかの実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は、分散表面エネルギーによって識別される。故に、一態様において、本発明は、60mJ/m以下の分散表面エネルギーを有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、遊離塩基は、55mJ/m以下、50mJ/m以下、45mJ/m以下または40mJ/m以下の分散表面エネルギーを有する。さらなる実施形態において、化合物1の遊離塩基は、20mJ/mから60mJ/mの間、25mJ/mから50mJ/mの間、または30mJ/mから50mJ/mの間の分散表面エネルギーを有する。
好ましい実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は、遊離塩基の多形形態Aである。いくつかのそのような実施形態において、結晶性形態は、10.1±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。他のそのような実施形態において、結晶性形態は、8.0±0.2および10.1±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらに他の実施形態において、結晶性形態は、8.0±0.2、10.1±0.2および11.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性形態は、8.0±0.2、10.1±0.2、10.3±0.2および11.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。他の実施形態において、結晶性形態は、5.1±0.2、8.0±0.2、10.1±0.2および11.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性形態は、8.0±0.2、10.1±0.2、11.5±0.2および19.7±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。またさらなる実施形態において、結晶性形態は、8.0±0.2、10.1±0.2、11.5±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性形態は、図1に示されているのと本質的に同じ回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基(形態A)は、以下の共鳴(ppm)値:12.5ppm±0.2ppmを含む13C固体NMRスペクトルを有する。他の実施形態において、結晶性形態は、以下の共鳴(ppm)値:12.5ppmおよび112.4ppm±0.2ppmを含む13C固体NMRスペクトルを有する。さらなる実施形態において、結晶性形態は、以下の共鳴(ppm)値:12.5ppm、112.4ppmおよび143.2ppm±0.2ppmを含む13C固体NMRスペクトルを有する。
本明細書において記述されているいくつかの実施形態において、化合物1の結晶性遊離塩基は、粒径分析によって識別される。いくつかのそのような実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約150μmまで、好ましくは約10μmから約100μmまで、より好ましくは約15μmから約80μmまでの一次粒子径を有する。
他のそのような実施形態において、遊離塩基は、(i)約5μmから約10μmまでのD10値;(ii)約10μmから約45μmまでのD50値;もしくは(iii)約30μmから約125μmまでのD90値;または(i)、(ii)および(iii)の組合せを特徴とする一次粒子径分布を有する。追加の実施形態において、遊離塩基は、約2から約3までの(D90−D10)/D50の一次粒子径分布比を有する。さらなる実施形態において、遊離塩基は、約15μmから約125μmまでの体積平均直径(D[4,3])を有する。
一態様において、本発明は、約5μmより大きい一次粒子径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、遊離塩基は、約7.5μmより大きい一次粒子径を有する。他の実施形態において、遊離塩基は、約10μmより大きい一次粒子径を有する。他のそのような実施形態において、遊離塩基は、約12.5μmより大きい一次粒子径を有する。他のそのような実施形態において、遊離塩基は、約15μmより大きい一次粒子径を有する。
別の態様において、本発明は、約5μmから約200μmまでの一次粒子径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約175μmまで;約5μmから約150μmまで;約5μmから約125μmまで;約5μmから約100μmまで;約5μmから約75μmまで;約10μmから約200μmまで;約10μmから約175μmまで;約10μmから約150μmまで;約10μmから約125μmまで;約10μmから約100μmまで;約10μmから約75μmまで;約15μmから約200μmまで;約15μmから約175μmまで;約15μmから約150μmまで;約15μmから約125μmまで;約15μmから約100μmまで;または約15μmから約75μmまでの一次粒子径を有する。
別の態様において、本発明は、
(a)約5μmから約10μmまでのD10値、
(b)約10μmから約45μmまでのD50値、および
(c)約30μmから約125μmまでのD90値
の少なくとも1つを有する一次粒子径分布を有する、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。
いくつかのそのような実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約10μmまでのD10値を有する。他のそのような実施形態において、遊離塩基は、約30μmから約125μmまでのD90値を有する。他のそのような実施形態において、遊離塩基は、約10μmから約45μmまでのD50値を有する。いくつかのそのような実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約10μmまでのD10値および約30μmから約125μmまでのD90値を有する。さらなる実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約10μmまでのD10値、約30μmから約125μmまでのD90値、および約10μmから約45μmまでのD50値を有する。
別の態様において、本発明は、
(d)約5μmから約10μmまでのD10値、
(e)約10μmから約25μmまでのD50値、および
(f)約30μmから約75μmまでのD90値
の少なくとも1つを有する一次粒子径分布を有する、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。
いくつかのそのような実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約10μmまでのD10値を有する。他のそのような実施形態において、遊離塩基は、約30μmから約75μmまでのD90値を有する。他のそのような実施形態において、遊離塩基は、約10μmから約25μmまでのD50値を有する。いくつかのそのような実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約10μmまでのD10値および約30μmから約75μmまでのD90値を有する。さらなる実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約10μmまでのD10値、約30μmから約755μmまでのD90値、および約10μmから約25μmまでのD50値を有する。
他の実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約7.5μmまで;約5μmから約10μmまで;約5μmから約12.5μmまで;または約5μmから約15μmまでのD10値を有する一次粒子径分布を有する。
他の実施形態において、遊離塩基は、約10μmから約50μmまで;約10μmから約45μmまで;約10μmから約40μmまで;約10μmから約35μmまで;約10μmから約30μmまで;約10μmから約25μmまで;または約10μmから約20μmまでのD50値を有する一次粒子径分布を有する。
さらに他の実施形態において、遊離塩基は、約30μmから約175μmまで;約30μmから約160μmまで;約30μmから約150μmまで;約30μmから約140μmまで;約30μmから約130μmまで;約30μmから約125μmまで;約30μmから約120μmまで;約30μmから約115μmまで;約30μmから約110μmまで;約30μmから約100μmまで;約30μmから約75μmまで;約30μmから約70μmまで;約30μmから約65μmまで;約30μmから約60μmまで;約30μmから約55μmまで;約30μmから約50μmまで;または約30μmから約45μmまでのD90値を有する一次粒子径分布を有する。
D10についての実施形態の前述の値のそれぞれは、それと矛盾しない、D50および/またはD90値についての任意の値と組み合わせてよい。D50についての実施形態の前述の値のそれぞれは、それと矛盾しない、D10および/またはD90値についての任意の値と組み合わせてよい。D90についての実施形態の前述の値のそれぞれは、それと矛盾しない、D10および/またはD50値についての任意の値と組み合わせてよい。
別の態様において、本発明は、約2から約3までの(D90−D10)/D50の一次粒子径分布比を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかのそのような実施形態において、遊離塩基は、約5μmから約150μmまでの一次粒子径を有する。
この態様のいくつかの実施形態において、遊離塩基は、約2から約2.75まで;約2から約2.5まで;約2から約2.25までの(D90−D10)/D50の一次粒子径分布比を有する。他の実施形態において、該比は、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、または約3.0である。
また別の態様において、本発明は、約15μmから約125μmまでの体積平均直径(D[4,3])を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、遊離塩基は、約50μmから約100μmまでのD[4,3]を有する。他の実施形態において、遊離塩基は、約15μmから約30μmまでのD[4,3]を有する。
さらに他の実施形態において、遊離塩基は、約15μmから約100μmまで;約15μmから約90μmまで;約15μmから約80μmまで;約15μmから約70μmまで;約15μmから約60μmまで;約15μmから約50μmまで;約15μmから約40μmまで;約25μmから約120μmまで;約25μmから約100μmまで;約25μmから約90μmまで;約25μmから約80μmまで;約25μmから約70μmまで;約25μmから約60μmまで;約25μmから約50μmまで;約25μmから約40μmまで;約25μm;約30μm;約35μm;約40μm;約45μm;約50μm;約55μm;約60μm;約65μm;約70μm;約75μm;約80μmまで;約90μm;約100μm;約105μm;約110μm;約115μm;または約120μmのD[4,3]を有する。
別の態様において、本発明は、本発明の遊離塩基と、薬学的に許容できる担体、賦形剤または添加剤とを含む、医薬組成物を提供する。本発明は、本発明のそのような医薬組成物を含むカプセル剤をさらに提供する。
いくつかの実施形態において、カプセル剤は、0.1から200mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの多形形態Aを含む。他の実施形態において、カプセル剤は、25から150mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの多形形態Aを含む。他の実施形態において、カプセル剤は、50から150mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの多形形態Aを含む。他の実施形態において、カプセル剤は、50から100mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの多形形態Aを含む。他の実施形態において、カプセル剤は、75から150mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの多形形態Aを含む。
別の態様において、本発明は、ヒトを包含する哺乳動物においてがんを治療する方法であって、哺乳動物に、治療有効量の本発明の医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。いくつかのそのような実施形態において、医薬組成物は、カプセル剤で投与される。カプセル剤は、0.1から200mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基の多形形態Aを含み得る。他の実施形態において、カプセル剤は、25から150mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基の多形形態Aを含み得る。さらなる実施形態において、カプセル剤は、50から150mgまでの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基の多形形態Aを含み得る。
本発明による化合物1の結晶性遊離塩基を特徴付けるための技術は、粉末X線回折法(PXRD)、固体NMR(ssNMR)、示差走査熱量測定法(DSC)、振動分光法(例えば、IRおよびラマン分光法)、偏光顕微鏡法(PLM)、走査電子顕微鏡法(SEM)、ホットステージ光学顕微鏡法、電子線結晶学、単結晶X線回折法、定量分析、粒径分析(PSA)(例えば、粒径、粒径分布(PSD)および粒子形状)、比表面積(SSA)分析、表面エネルギー分析(例えば、逆ガスクロマトグラフィーまたはIGC)、溶解度研究および溶解研究、またはこれらの技術の組合せによるものを包含するがこれらに限定されない。
さらなる態様において、本発明は、本明細書において記述されている通りの大きい一次粒子径を有する化合物1の遊離塩基を作製する方法を提供する。1つの方法は、化合物1の小さい粒径の遊離塩基を、第一の溶媒および第二の溶媒の混合物に溶解し、加熱して溶解するステップと、適温に冷却するステップと、化合物1遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、続いて結晶化して化合物1の大きい粒径の遊離塩基を提供するステップとを伴う。このプロセスにおいて使用される小さい粒径の遊離塩基は、慣習的な塩分解手順から、例えば、酸付加塩を提供するための中間体ビニルエーテルの酸加水分解、続いて実施例5において記述されている通りの塩基性化によって単離され得る。
一実施形態において、本発明は、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの大きい粒径の遊離塩基(形態A)を作製する方法であって、(a)6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基を、第一の溶媒および第二の溶媒の混合物に懸濁し、加熱して溶解するステップと、(b)適温に冷却して、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、(c)混合物を徐々に冷却して、結晶化するステップと、(d)大きい粒径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基(形態A)を単離するステップとを含む方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの大きい粒径の遊離塩基(形態A)を作製する方法であって、(a)6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基を、n−ブタノールおよびアニソールの混合物に懸濁し、約95〜100℃に加熱して溶解するステップと、(b)約80℃に冷却して、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、(c)混合物を約80℃で約3時間維持し、次いで徐々に約10℃に冷却して、結晶化するステップと、(d)濾過して、大きい粒径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基(形態A)を単離するステップとを含む方法を提供する。
別の方法は、水および第一の溶媒の混合物中での中間体ビニルエーテルの酸加水分解を伴い、これは、加熱して溶解するステップと、第二の溶媒を添加し塩基性化して、インサイチュで発生した遊離塩基を含む第二の混合物を提供するステップと、加熱して必要であれば溶解し水を留去するステップと、適温に冷却するステップと、化合物1遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、続いて結晶化して、大きい一次粒子径を有する化合物1の遊離塩基を提供するステップとを必要とし得る。
一実施形態において、本発明は、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの大きい粒径の遊離塩基(形態A)を作製する方法であって、(a)4−{6−[6−(1−ブトキシル−ビニル)−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、水および第一の溶媒の混合物に懸濁し、加熱して溶解するステップと、(b)酸の添加および反応により、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]−ピリミジン−7−オンの酸付加塩をインサイチュで生成するステップと、(c)第二の溶媒および塩基水溶液を10以上のpHまで添加するステップと、(d)有機層を分離し、加熱して水を留去するステップと、(e)適温に冷却し、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、(f)混合物を徐々に冷却して、結晶化するステップと、(g)大きい粒径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基(形態A)を単離するステップとを含む方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの大きい粒径の遊離塩基(形態A)を作製する方法であって、(a)4−{6−[6−(1−ブトキシル−ビニル)−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、水およびn−ブタノールの混合物に懸濁し、約70℃に加熱して溶解するステップと、(b)濃HClを添加し、約70℃で4〜6時間加熱するステップと、(c)アニソールおよびNaOH水溶液を添加して、10超のpHを有する二相混合物を実現するステップと、(d)層を分離し、有機層を約120℃に加熱して水を留去するステップと、(e)約80℃に冷却し、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基(形態A)の種晶を提供するステップと、(f)混合物を約80℃で約3時間維持し、次いで徐々に約10℃に冷却して、結晶化するステップと、(g)濾過して、大きい粒径を有する6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの遊離塩基(形態A)を単離するステップとを含む方法を提供する。
前述の方法のそれぞれのいくつかの実施形態において、方法は、2m/g以下の比表面積を有する化合物1の遊離塩基を提供する。前述の方法のそれぞれの他の実施形態において、方法は、1m/g以下の比表面積を有する化合物1の遊離塩基を提供する。前述の方法のそれぞれの他の実施形態において、方法は、約5μmから約150μmまで、好ましくは約10μmから約100μmまで、より好ましくは約15μmから約80μmまでの一次粒子径を有する化合物1の遊離塩基を提供する。前述の方法のそれぞれの他の実施形態において、方法は、(i)約5μmから約10μmまでのD10値;(ii)約30μmから約125μmまでのD90値;もしくは(iii)約10μmから約45μmまでのD50値;または(i)、(ii)および(iii)の組合せを特徴とする一次粒子径分布を有する、化合物1の遊離塩基を提供する。前述の方法のそれぞれのさらなる実施形態において、方法は、約2から約3までの(D90−D10)/D50の一次粒子径分布比を有する化合物1の遊離塩基を提供する。前述の方法のそれぞれのさらなる実施形態において、方法は、約15μmから約125μmまでの体積平均直径(D[4,3])を有する化合物1の遊離塩基を提供する。
別の態様において、本発明は、これらの方法の1つに従って調製される、本明細書において記述されている通りの化合物1の遊離塩基を提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書において記述されている方法のいずれかに従って調製される、6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基(形態A)を提供する。いくつかのそのような実施形態において、本明細書において記述されている方法によって調製された遊離塩基は、単独またはPXRDもしくはssNMRとさらに組み合わせた、そのSSA、PSAもしくは表面エネルギー、またはこれらの方法の組合せによって特徴付けることができる。いくつかのそのような実施形態において、結晶性遊離塩基は、0.05〜0.25wt%の間のアニソールおよび/または0.05〜0.25wt%の間のn−ブタノールの残留溶媒含有量を有する。他のそのような実施形態において、結晶性遊離塩基は、0.5wt%以下のアニソールおよび0.5wt%以下のn−ブタノール、好ましくは0.25wt%以下のアニソールおよび0.25wt%以下のn−ブタノールの残留溶媒含有量を有する。
上記方法のそれぞれにおいて、第一の溶媒はアルコールであり、かつ第二の溶媒は芳香族溶媒である。好適なアルコールは、n−ブタノール、t−ブタノール、n−プロパノール、ペンタノール、1,4−ブタンジオールまたはプロピレングリコール等の比較的高沸点のアルコールを包含するがこれらに限定されない。好適な芳香族溶媒は、アニソール、メシチレン、m−キシレン、クロロベンゼン、ピリジン等を包含するがこれらに限定されない。
いくつかのそのような実施形態において、溶媒混合物は、10%のアルコール、15%のアルコール、20%のアルコール、25%のアルコール、30%のアルコール、35%のアルコール、40%のアルコール、45%のアルコール、50%のアルコール、60%のアルコール、70%のアルコール、または70%超のアルコールを、芳香族溶媒となるバランスで含む。他のそのような実施形態において、溶媒混合物は、90%の芳香族、85%の芳香族、80%の芳香族、75%の芳香族、70%の芳香族、65%の芳香族、60%の芳香族、55%の芳香族、50%の芳香族、40%の芳香族、30%の芳香族、または30%未満の芳香族を、アルコール溶媒となるバランスで含む。
1つの好ましい実施形態において、第一の溶媒はn−ブタノールである。別の好ましい実施形態において、第二の溶媒はアニソールである。特に好ましい実施形態において、第一の溶媒はn−ブタノールであり、かつ第二の溶媒はアニソールである。いくつかのそのような実施形態において、溶媒混合物は、10%のn−ブタノール/アニソール、15%のn−ブタノール/アニソール、20%のn−ブタノール/アニソール、25%のn−ブタノール/アニソール、30%のn−ブタノール/アニソール、35%のn−ブタノール/アニソール、40%のn−ブタノール/アニソール、45%のn−ブタノール/アニソール、50%のn−ブタノール/アニソール、60%のn−ブタノール/アニソール、70%のn−ブタノール/アニソール、または70%超のn−ブタノール/アニソールを含む。いくつかの好ましい実施形態において、溶媒混合物は、約20から約50%までのn−ブタノール/アニソールを含む。特に好ましい実施形態において、溶媒混合物は、約40%のn−ブタノール/アニソールを含む。
収率を改善するために、方法は、室温より上または下の温度に加熱または冷却するステップを包含し得る。高頻度で、反応混合物を、約30℃から約150℃まで、より高頻度で約50℃から約120℃までの範囲の温度に加熱して、溶解することができる。結晶化の間、反応混合物を、室温以下、例えば約0℃から約30℃の間、好ましくは約5℃、約10℃、約15℃または約20℃までの温度に冷却することが望ましい場合がある。
追加の実施形態において、化合物1の遊離塩基は、10.1±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する多形形態Aである。他の実施形態において、結晶性形態は、10.1±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。この態様のさらなる実施形態において、結晶性形態は、5.1±0.2、10.1±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性形態は、5.1±0.2、10.1±0.2、19.7±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらに他の実施形態において、結晶性形態は、5.1±0.2、10.1±0.2、17.1±0.2、19.7±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。追加の実施形態において、結晶性形態は、5.1±0.2、10.1±0.2、11.5±0.2、17.1±0.2、19.7±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。また他の実施形態において、結晶性形態は、5.1±0.2、10.1±0.2、11.5±0.2、17.1±0.2、18.7±0.2、19.7±0.2および22.5±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。この態様のいくつかの実施形態において、結晶性形態は、図1に示されているのと本質的に同じ回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折(PXRD)パターンを有する。
遊離塩基多形形態Aの粉末X線回折(PXRD)パターンを図1に示し、対応するデータを表1において一覧にする。
Figure 2019116512
化合物1の結晶性遊離塩基形態Aについての固体状態核磁気共鳴(ssNMR)を図2に示し、対応するデータを表2において一覧にする。
Figure 2019116512
別の態様において、本発明は、結晶性遊離塩基が、化合物1の遊離塩基の多形形態Bである、化合物1の結晶性遊離塩基を提供する。この態様のいくつかの実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。この態様の他の実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2および19.8±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。この態様のさらなる実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2、19.8±0.2および26.7±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらなる実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2、16.4±0.2、19.8±0.2および26.7±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。さらに他の実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2、12.8±0.2、16.4±0.2、19.8±0.2および26.7±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。追加の実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2、12.8±0.2、16.4±0.2、19.8±0.2、22.6±0.2および26.7±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。また他の実施形態において、結晶性形態は、6.0±0.2、10.9±0.2、12.8±0.2、16.4±0.2、19.8±0.2、22.6±0.2および26.7±0.2の回折角(2θ)においてピークを含む粉末X線回折パターンを有する。この態様のいくつかの実施形態において、結晶性形態は、図3に示されているのと本質的に同じ回折角(2θ)においてピークを含むPXRDパターンを有する。遊離塩基多形形態Bの粉末X線回折(PXRD)パターンを図3に示し、対応するデータを表3において一覧にする。
Figure 2019116512
6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの結晶性遊離塩基形態Bについての固体状態核磁気共鳴(ssNMR)を図4に示し、対応する一覧データを表4に示す。
Figure 2019116512
各粉末X線回折測定について、遊離塩基の試料をホルダーの平面上に位置する空洞に入れ、スライドガラスを使用して試料の表面を水平にした。試料を含有するホルダーを回折計に入れ、X線ビーム源により、最初はホルダーの平面に対して小角度で、試料を照射した。その後、円弧を介してX線ビームを段階的方式で移動させ、これにより、入射ビームとホルダーの平面との間の角度を連続的に増大させた。走査の各ステップにおいて、回折される放射線の量をシンチレーションカウンターにより検出し、これを2θ(°)の関数として記録した。機器ソフトウェアは、走査の回折される放射線結果を、強度対2θ(°)として表示する。
表1および3は、それぞれ多形形態Aまたは形態Bを有する化合物1の遊離塩基についての顕著なPXRDピーク(すなわち、3.5より大きいピーク高さ対ノイズ比を呈するもの)を収載している。提供されている特徴的ピークのリストは、可能な唯一の特徴的ピークのリストというわけではない。多形同定の当業者ならば、1つの多形を別のものから識別もするであろう特徴的ピークの他のセットを選択することができる。
同じ多形の分離測定の中でも、PXRDパターンにおける差異は、多くの理由で生じ得る。誤差の原因は、試料調製における変動(例えば、試料高さ)、機器誤差、較正誤差、および操作者誤差(ピーク場所を決定する上での誤差を包含する)を包含する。優先配向、すなわち、PXRD試料中の結晶のランダム配向の欠如は、相対ピーク高さにおける有意な差異をもたらし得る。較正誤差および試料高さ誤差は、多くの場合、ディフラクトグラムのピークすべての、同じ方向へ、かつ同じ量のシフトをもたらす。フラットホルダー上の試料高さにおけるわずかな差異は、PXRDピーク位置における大きな変位につながり得る。1mmの試料高さ差異が1°2θもの高さのピークシフトにつながり得ることを示す体系的研究については、Chenら、J.Pharmaceutical and Biomedical Analysis(2001)26:63を参照されたい。
多くの場合、定誤差によって生じた回折パターンの中でのピークシフトは、シフトを補償すること(例えば、補正係数をすべてのピーク位置値に当てはめること)によって、または回折計を再較正することによって排除できる。概して、同じ技術を使用して、2つの異なる機器から得られたPXRDピーク位置を一致させることができるように、回折計間の差異を補償することができる。さらに、これらの技術が同じまたは異なる回折計からのPXRD測定値に当てはめられる場合、特定の多形についてのピーク位置は、通常、約±0.2°2θ以内に一致することになる。
開示化合物は、すべての薬学的に許容できる同位体変化物を内包する。同位体変化物は、少なくとも1個の原子が、同じ原子数を有するが自然界において通常見られる原子質量とは異なる原子質量の原子によって置きかえられている化合物である。有用な同位体は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体を包含する。故に、例示的な同位体は、H、H、13C、14C、15N、17O、18O、32P、35S、18Fおよび36Clを包含するがこれらに限定されない。
重水素、すなわちH等の同位体による開示化合物の置換は、より優れた代謝安定性から生じるある特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期の増大または必要投薬量の低減を生じさせることができ、それ故、いくつかの状況においてより有用となり得る。加えて、ある特定の同位体変化物、例えば放射性同位体を組み込んだものは、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわちH、および炭素−14、すなわち14Cは、それらの組み込みの容易性および即時の検出手段を考慮すると、この目的のために特に有用である。
開示化合物の同位体変化物は、概して、当業者に公知である従来の技術によって、または添付の実施例において記述されているものに類似するプロセスによって、好適な試薬の適切な同位体変化物を使用して調製され得る。開示化合物の薬学的に許容できる溶媒和物は、結晶化の溶媒が同位体で置換されていてよいもの、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOを包含する。
溶解度実験
米国特許第7,345,171号は、慣習的な塩分解手順によって調製された化合物1の遊離塩基が、pH7.9において難水溶性(9μg/mL)を有し、動物研究において低いバイオアベイラビリティを呈したことを報告した。遊離塩基は、スラリー実験に従うその最も安定な結晶相(すなわち、形態A)であることが報告された。米国特許第7,345,171号の図17は、形態Aの遊離塩基についての水吸着/脱着等温線を提供した。既に述べた通り、この材料は、本明細書において記述されている化合物1の小さい粒径の遊離塩基に相当する。
化合物1の遊離塩基(形態A)は、薬物粒子製造プロセスにおいて抜き型付着(punch sticking)する傾向が高い。抜き型付着はAPI比表面積に関係するため、API粒径制御は、薬物製品製造中の付着を最小化するために重大である。抜き型付着の問題に加えて、標準的な塩分解プロセスから直接的に単離された化合物1遊離塩基は、非常に静電気が起こりやすいことが分かり、篩によって分散されない大きくて(およそ500ミクロンの)硬質な凝集体を形成することが分かった。同様に不十分な物理的特性を持つ遊離塩基APIは、現存するイセチオン酸塩APIの遊離塩基化によって、またはAPI合成の最終ステップにおいて形成されたインサイチュ塩の中和によって生成した。いずれのプロセスにおいても、pHの調整による溶解度の劇的変化によって引き起こされた迅速結晶化により、小さいAPI一次粒子が生成された。すべての事例において、遊離塩基は、形態Aのより安定な多形として単離された。
図6は、上述した遊離塩基化および中和実験によって形成された典型的な小さい一次粒子の走査電子顕微鏡法(SEM)画像を示す。この遊離塩基単離プロセスによって生成された化合物1(形態A)のバッチについての粒径分布測定を、図8において提供する。粒径分布における第二の最頻値は、大きい凝集体の存在によって引き起こされたものであり、これは、図6のSEM画像においても見られる。遊離塩基化プロセスを修正するための試みは、生成されたAPIの物理的特性を改善することに成功しなかった。遊離塩基を生成するためのプロセスは、不十分な物理的特性を持つAPIの単離をもたらしたため、API物理的特性を改善させることができる再結晶プロセスを同定するための作業に取り組んだ。
化合物1遊離塩基についての初期結晶化スクリーニング実験を完了させて、改善された物理的特性を持つ粒子の単離を可能にする溶媒系を同定した。溶解度スクリーニングおよび小規模再結晶研究の組合せにより、複数の潜在的溶媒系を検査した。
小規模結晶化研究
一連の小規模結晶化実験を実行して、潜在的再結晶溶媒系を同定し、単離された遊離塩基一次粒子の形状に対する溶媒の影響を評価した。最初のセットの14のスクリーニング研究を、10mg規模で、密封したバイアルおよび外部熱源を使用して実行して、50mg/mLの試料を最大還流温度に加温した。目視観察により、溶液になった試料を同定し、顕微鏡撮影を使用して、生成された粒子を特徴付けた。これらの初期結晶化スクリーニング実験の結果を表5にまとめる。
Figure 2019116512
これらの小規模結晶化研究に基づき、生成された粒子が大きかったこと、およびアニソールがICHクラスIII溶媒であることから、アニソールは追加の結晶化および溶解度研究の焦点となった。このスクリーニング研究は、生成された粒子に基づき、ピリジン、m−キシレンおよびメシチレンも潜在的溶媒系として同定したが、これらの溶媒のいずれもアニソールと同様のICHクラスIIIリストを有するものではない。
以下の溶媒も、固体の再結晶に使用されてきた:イソプロパノール、イソブタノール、エタノール、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフランおよびジオキサン。該溶媒のそれぞれは、化合物1の多形形態A結晶性固体を発生させ、これは、ジクロロメタンから得られた元の結晶性形態と同じであった。
溶解度研究:
最初の小規模結晶化研究と並行して、一連の溶解度研究を化合物1の遊離塩基に対して行って、可能な再結晶系を同定した。最初の室温での溶解度スクリーニング研究において、合計23の溶媒をスクリーニングした。この研究は、化合物1遊離塩基が、広範な有機溶媒への低溶解性を有し、塩化メチレンだけが1mg/mLより大きい(3.0mg/mL)溶解度を表示したことを指示した。次なる標的であるより高い温度での溶解度研究を行った。追跡研究において、16の溶媒系のセットを25mg/mLの固定濃度で検査し、動的溶解度方法を使用して、溶解温度を、110℃の最高温度まで測定した。
化合物1のCOSMOtherm溶解度モデルによって予測された相乗的溶解度挙動を使用して、このスクリーニング研究に包含される二元および三元溶媒系を選択した。これらの研究の結果を、表6に収載する。表中で110℃超として収載されている実験について、化合物1は、110℃に加熱時、溶媒に溶解せず、この溶媒への溶解度は110℃において25mg/mL未満であることを指示した。
Figure 2019116512
その後の、表6中の実験番号3および11からの飽和溶液のUPLC/MS試験は、これまで見られなかった不純物ピークの存在を指示し、これらの実験において分解が発生したことを指示した。
プロピレングリコール/n−BuOH/アニソール混合物は、n−BuOH/アニソール混合物と比較して改善された溶解度を示したが、前者の溶媒系は、規模の問題(issues on−scale)を引き起こし得るその高い粘度および沸点による、プロピレングリコールを用いて作業することの潜在的課題を理由に、続行されなかった。
これらのスクリーニング研究に基づき、40%のn−ブタノールおよびアニソールの混合物を、比較的高い溶解度、APIの化学安定性、および再結晶させた化合物1のAPIの粒子特性を考慮して、さらなる作業のための結晶化溶媒系として選択した。この溶媒系をその後の生成において使用して、付着を低減させた、静電気が起こりにくく、かつ凝集体がない、より大きい一次粒子径のAPIを提供した。
この溶媒混合物を使用して、化合物1を、40mL/gの溶媒(25mg/mLの濃度)とともに95〜100℃に加熱することによって溶解した後、制御された冷却プロファイルを使用して結晶化し、播種して核形成を誘発した。図9は、この再結晶手順を使用して再結晶させた実験室規模のロットの化合物1のPLM画像であり、一方、図7は、3ロットの再結晶させたAPIについての粒径分布を表示している。この再結晶プロセスは、より大きい一次粒子径を持つ化合物1のAPI粒子の単離をもたらし、これが、薬物製品製造プロセスにおける付着傾向の減少につながる。この再結晶させた化合物1のAPIは、凝集体を形成せず、静電気が起こりにくい有利な特質も有する。
溶解度スクリーニングおよび小規模再結晶研究の組合せにより、複数の潜在的溶媒系を化合物1遊離塩基の再結晶について検査した。これらのスクリーニング研究からの結果に基づき、40%のn−ブタノール/アニソールの混合物を、比較的高い溶解度、APIの化学安定性、および再結晶させた化合物1の粒子特性に基づく好ましい結晶化溶媒系として選択した。この再結晶プロセスから単離されたAPIのより大きい粒径および改善された粒子特性は、化合物1遊離塩基のための薬物製品製造プロセスの開発を容易にした。
粒径評価
再結晶させた材料についての粒径は、レーザー回折法を使用して評価した。レーザー回折は、ISOおよびASTMを包含する規格および指導機関によって承認され、粒径分布を決定するために広く使用されている。評価を行う際、試料にレーザービームを通過させ、これにより、様々な角度で散乱するレーザー光をもたらす。固定角度で置かれた検出器により、その位置において散乱する光の強度を測定する。次いで、数学的モデル(ミーまたはフラウンホーファ(Fraunhoffer)理論)を当てはめて、粒径分布を発生させる。
粒径は、レーザー回折(または小角光散乱)技術を使用し、乾燥試料粉末を圧縮空気で分散させることによって分析した。具体的には、粒径分布は、Vibri乾燥粉末供給装置を備えたSympatec HELOS RODOSシステムを使用して分析した。粉末試料を0.5バールの分散圧力で分散させた。いくつかの場合において、Aspirosマイクロドージングデバイスを使用し、粉末試料を0.2バールの分散圧力で分散させた。各試料の粒径範囲を覆うために好適なレンズを選択した。
粒径決定において、メジアン値は、母集団の半分がこの点より上にあり、半分がこの点より下にある値として定義される。粒径分布では、メジアンをD50と呼ぶ。D50は、分布をこの直径より上の半分および下の半分に分けるサイズ(単位:ミクロン)である。表現Dv50またはD[v,0.5]は、時に、体積分布のメジアンに使用される。
最頻値は、度数分布のピークである。粒子分布は、例えば、粒子が一次粒子および凝集物として存在する場合、2つ以上の最頻値を包含してよい。
スパンは、時に、分布幅の測定値として使用され、(D[v,0.9]−D[v,0.1])/D[v,0.5]または(D90−D10)/D50の比として定義される。
分布幅は、x軸上の1つ、2つまたは好ましくは3つの値、典型的には、D10、D50およびD90のいくつかの組合せを引用することによって特徴付けることもできる。D50、メジアンは、母集団の半分がこの値よりも下にある直径として上記で定義された。同様に、分布の90パーセントはD90よりも下にあり、母集団の10パーセントはD10よりも下にある。
用語D[4,3]は、体積平均または質量モーメント平均を指す。レーザー回折結果は体積基準で報告され、体積平均を使用して、分布の中心点を定義することができる。D[4,3]値は、分布における大きい粒子の存在の影響を受けやすい。
製剤
本発明は、本明細書において記述されている化合物1の遊離塩基多形形態Aを含む医薬組成物にも関する。本発明の医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、持続放出製剤、液剤、懸濁剤として経口投与に、滅菌液剤、懸濁剤もしくは乳剤として非経口注射に、軟膏剤もしくはクリーム剤として局所投与に、または坐剤として直腸内投与に好適な形態であってよい。医薬組成物は、正確な投薬量の単回投与に好適な単位剤形であってよい。医薬組成物は、従来の医薬担体または添加剤、および有効成分として本発明による化合物を包含することになる。加えて、医薬組成物は、他の薬用品または医薬品、担体、アジュバント等を包含し得る。
好適な医薬担体は、不活性賦形剤または充填剤、水および種々の有機溶媒を包含する。医薬組成物は、所望ならば、香味剤、結合剤、添加剤等の追加の成分を含有していてよい。故に、経口投与では、クエン酸等の種々の添加剤を含有する錠剤は、デンプン、アルギン酸およびある特定の複合ケイ酸塩等の種々の崩壊剤、ならびにスクロース、ゼラチンおよびアカシア等の結合剤と一緒に用いられ得る。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルク等の平滑剤が、多くの場合、錠剤化目的のために有用である。同様の種類の固体組成物は、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤においても用いられ得る。好ましい材料は、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールを包含する。水性懸濁剤またはエリキシル剤が経口投与用に所望される場合、その中の活性化合物は、種々の甘味剤または香味剤、着色物質または染料、所望ならば、乳化剤または懸濁化剤と、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンまたはそれらの組合せ等の賦形剤と一緒に組み合わせられてよい。
一定量の活性化合物を持つ種々の医薬組成物を調製する方法は、当業者に公知であるか、または明らかになるであろう。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easter、Pa.、第15版(1975)を参照されたい。
開示化合物は、単独で、または他の薬物と組み合わせて投与されてよく、概して、1種または複数の薬学的に許容できる添加剤と会合した製剤として投与されることになる。用語「添加剤」は、化合物1およびその塩以外の任意の成分について記述するものである。添加剤の選択は、特定の投与モードにかなりの程度まで依存することになる。
開示化合物は経口的に投与され得る。経口投与は、化合物が胃腸管に入るような嚥下を伴ってもよいし、化合物が口から血流に直接入る口腔または舌下投与を用いてもよい。
経口投与に好適な製剤は、錠剤等の固体製剤、微粒子、液体または粉末を含有するカプセル剤、ロゼンジ剤(液体充填剤を包含する)、チュアブル錠、マルチおよびナノ微粒子剤、ゲル剤、固溶体剤、リポソーム剤、フィルム剤(粘膜接着剤を包含する)、オビュール剤、スプレー剤、ならびに液体製剤を包含する。液体製剤は、懸濁剤、液剤、シロップ剤およびエリキシル剤を包含する。そのような製剤は、軟または硬カプセル剤において充填剤として用いられてよく、典型的には、担体、例えば、水、EtOH、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、または好適な油と、1種または複数の乳化剤および/または懸濁化剤とを含む。液体製剤は、固体の再構成によって、例えばサシェから調製することもできる。
開示化合物は、LiangおよびChen、Expert Opinion in Therapeutic Patents(2001)11(6):981〜986において記述されているもの等、速溶性、速崩壊性の剤形で使用することもできる。
錠剤剤形では、用量に応じて、薬物は、剤形の1wt%から80wt%まで、より典型的には剤形の5wt%から60wt%までを占め得る。薬物に加えて、錠剤は概して、崩壊剤を含有する。崩壊剤の例は、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプンおよびアルギン酸ナトリウムを包含する。概して、崩壊剤は、剤形の1wt%から25wt%まで、好ましくは5wt%から20wt%までを構成することになる。
結合剤は概して、錠剤製剤に粘着性の品質を付与するために使用される。好適な結合剤は、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ガム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースを包含する。錠剤は、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥した一水和物、無水物等)、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、デンプン、およびリン酸水素カルシウム二水和物等の賦形剤も含有し得る。
錠剤はまた、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80等の表面活性剤、ならびに二酸化ケイ素およびタルク等の流動促進剤も場合により包含し得る。存在する場合、表面活性剤は錠剤の0.2wt%から5wt%までを構成し得、流動促進剤は錠剤の0.2wt%から1wt%までを構成し得る。
錠剤は概して、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムとの混合物等の滑沢剤も含有する。滑沢剤は概して、錠剤の0.25wt%から10wt%まで、好ましくは0.5wt%から3wt%までを構成する。他の成分は、保存剤、酸化防止剤、香料および着色剤を包含し得る。
錠剤混和物を直接圧縮して、錠剤を形成することができる。錠剤混和物または混和物の一部は、代替として、湿式、乾式もしくは溶融顆粒化、溶融凝固または押出した後で錠剤化してもよい。最終製剤は、1つまたは複数の層を含んでよく、コーティングされていてもコーティングされていなくてもよい。例示的な錠剤は、最大約80%の薬物、約10wt%から約90wt%までの結合剤、約0wt%から約85wt%までの賦形剤、約2wt%から約10wt%までの崩壊剤および約0.25wt%から約10wt%までの滑沢剤を含有する。錠剤の製剤化に関する追加の詳細については、H.LiebermanおよびL.Lachman、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets、第1巻(1980)を参照されたい。
経口投与用の固体製剤は、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出を包含する。好適な調節放出製剤の一般的記述については、米国特許第6,106,864号を参照されたい。高エネルギー分散ならびに浸透性およびコーティング粒子等、他の有用な放出テクノロジーの詳細については、Vermaら、Pharmaceutical Technology On−line(2001)25(2):1〜14を参照されたい。制御放出を実現するためのチューインガムの使用の考察については、WO00/35298を参照されたい。
開示化合物は、血流中、筋肉中または内臓器官中に直接投与されてもよい。非経口投与のための好適な手段は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下を包含する。非経口投与のための好適なデバイスは、針(顕微針を包含する)注射器、無針注射器および注入技術を包含する。
非経口製剤は、典型的には、塩、炭水化物および緩衝剤等の添加剤を(好ましくは3から9までのpHまで)含有し得る水溶液であるが、いくつかの用途では、滅菌非水溶液として、または滅菌パイロジェンフリー水等の好適なビヒクルと併せて使用するための乾燥形態として、より好適に製剤化することができる。滅菌条件下における、例えば凍結乾燥による非経口製剤の調製は、当業者に周知の標準的な薬学技術を使用して容易に達成することができる。例示的な非経口投与形態は、滅菌水溶液中の活性化合物の溶液または懸濁液、例えば、プロピレングリコール水溶液またはデキストロース溶液を包含する。そのような剤形は、所望ならば、好適に緩衝化されていてよい。
非経口溶液の調製において使用される開示化合物の溶解度は、溶解度増強剤の組み込み等、適切な製剤化技術の使用によって増大させることができる。非経口投与用の製剤は、上述した通り、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。故に、開示化合物は、活性化合物の長時間放出を提供する埋め込みデポー剤としての投与のために、より堅固な形態で製剤化することができる。
本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、真皮にまたは経皮的にのいずれかで投与することもできる。この目的のための典型的な製剤は、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、撒布剤、包帯剤、フォーム剤、フィルム剤、皮膚パッチ剤、ウエハー剤、インプラント剤、スポンジ剤、ファイバー剤、絆創膏剤およびマイクロエマルジョン剤を包含する。リポソーム剤を使用してもよい。典型的な担体は、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールを包含する。局所製剤は、浸透促進剤を包含してもよい。例えば、FinninおよびMorgan、J Pharm Sci(1999)88(10):955〜958を参照されたい。
局所投与の他の手段は、イオントフォレーシス、エレクトロポレーション、フォノフォレーシス、ソノフォレーシスおよび無針(例えば、パウダージェクト(POWDERJECT))または顕微針注射による送達を包含する。局所投与用の製剤は、上述した通り、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。
開示化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって、典型的には、乾燥粉末吸入器からの乾燥粉末(単独で、例えばラクトースとの乾式混和物中の混合物として、または例えばリン脂質と混合された混合成分粒子としてのいずれか)の形態で、または、加圧コンテナ、ポンプ、スプレー、噴霧器(好ましくは、電気流体力学を使用して霧状ミストを生成する噴霧器)もしくはネブライザーからエアゾールスプレーとして、ジクロロフルオロメタン等の好適な推進剤を使用してもしくは使用せずに、投与することもできる。加圧コンテナ、ポンプ、スプレー、噴霧器またはネブライザーは、活性化合物、活性化合物の分散、可溶化、または延長放出のための作用物質(例えば、EtOHまたはEtOH水溶液)、推進剤としての役割を果たす1種または複数の溶媒、およびソルビタントリオレエートまたはオリゴ乳酸等の任意選択の界面活性剤を含む、溶液または懸濁液を含有する。
乾燥粉末または懸濁液製剤における使用前に、薬物製品は、吸入による送達に好適なサイズ(典型的には5ミクロン未満)に微粉化される。これは、スパイラルジェットミリング、流動床ジェットミリング、ナノ粒子を形成するための超臨界流体処理、高圧均質化または噴霧乾燥等の任意の適切な破砕方法によって実現することができる。
吸入器またはインサフレーター(insufflator)において使用するための、カプセル剤、ブリスター剤およびカートリッジ剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース製のもの)は、活性化合物、ラクトースまたはデンプン等の好適な散剤基剤、およびL−ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウム等の性能調節剤の混合粉体を含有するように製剤化することができる。ラクトースは、無水物であってもよく、好ましくは一水和されていてもよい。他の好適な添加剤は、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースを包含する。
電気流体力学を使用して霧状ミストを生成する噴霧器において使用するための好適な液剤製剤は、作動ごとに1μgから20mgまでの本発明の化合物を含有し得、作動体積は、1μlから100μlまで変動し得る。典型的な製剤は、化合物1、プロピレングリコール、滅菌水、EtOHおよびNaClを含み得る。プロピレングリコールの代わりに使用することができる代替的な溶媒は、グリセロールおよびポリエチレングリコールを包含する。
吸入/鼻腔内投与用の製剤は、例えばポリ(DL−乳酸−グリコール酸)共重合体(PGLA)を使用して、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。メントールおよびレボメントール等の好適な香料、またはサッカリンもしくはサッカリンナトリウム等の甘味料を、吸入/鼻腔内投与が意図されている製剤に添加してよい。
乾燥粉末吸入器およびエアゾールの事例において、投薬量単位は、計量された量を送達する弁を利用して決定される。本発明に従う単位は、典型的には、100から1000μgまでの医薬品有効成分を含有する計量用量または「パフ」を投与するように構成される。総日用量は、典型的には、単回用量で、または、さらに通例は、1日を通しての分割用量として投与され得る、100μgから10mgの範囲内となる。
活性化合物は、経直腸的または経膣的に、例えば、坐剤、ペッサリー剤またはかん腸剤の形態で投与することができる。ココアバターが慣習的な坐剤基剤であるが、種々の代替物を適宜使用してよい。経直腸/経膣投与用の製剤は、上述した通り、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。
開示化合物を、典型的には、等張のpH調整した滅菌生理食塩水中の微粉化懸濁液または溶液の液滴の形態で、目または耳に直接投与してもよい。眼内および耳内投与に好適な他の製剤は、軟膏剤、生物分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生物分解性(例えばシリコーン)インプラント剤、ウエハー剤、レンズ剤およびニオソームもしくはリポソーム等の微粒子系または小胞系を包含する。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース性ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはメチルセルロース)またはヘテロ多糖ポリマー(例えば、ジェラン(gelan)ガム)等のポリマーを、塩化ベンザルコニウム等の保存剤と一緒に組み込んでよい。そのような製剤は、イオントフォレーシスによって送達することもできる。眼内/耳内(andial)投与用の製剤は、上述した通り、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。
開示化合物は、それらの溶解度、溶解速度、矯味性、バイオアベイラビリティおよび/または安定性を改善するために、シクロデキストリンまたはポリエチレングリコール含有ポリマー等の可溶性の高分子実体と組み合わせることができる。薬物−シクロデキストリン錯体は、例えば、ほとんどの剤形および投与経路に概して有用であることが分かっている。包接および非包接錯体の両方を使用することができる。薬物との直接錯体形成の代替として、シクロデキストリンを補助添加物として、すなわち、担体、賦形剤または可溶化剤として使用してよい。アルファ−、ベータ−およびガンマ−シクロデキストリンがこれらの目的のために一般に使用される。例えば、国際特許出願第WO91/11172号、同第WO94/02518号および同第WO98/55148号を参照されたい。
化合物1の治療有効用量は、1日当たり体重1kgにつきおよそ0.01mgからおよそ100mgまで変動することになる。典型的な成人用量は、1日当たりおよそ0.1mgからおよそ3000mgまでとなる。単位用量調製物中における有効成分の分量は、特定の用途および有効成分の効力に従って、およそ0.1mgからおよそ500mgまで、好ましくは約0.6mgから100mgまで変動し得る、または調整され得る。組成物は、所望ならば、他の適合する治療剤も含有していてよい。治療を必要としている対象には、1日当たり約0.6から約500mgの投薬量が、単回または複数回用量のいずれかで、24時間にわたって投与される。そのような治療を、必要な限り、間隔を置いて連続的に繰り返してよい。
異常な細胞増殖によって引き起こされる障害または状態は、がん、およびアテローム性動脈硬化症に関連する血管平滑筋増殖、手術後の血管狭窄症および再狭窄、ならびに子宮内膜症を包含する。自己免疫疾患は、乾癬、炎症性関節リウマチ、ループス、1型糖尿病、糖尿病性腎症、多発性硬化症、糸球体腎炎、および宿主対移植片病を包含する臓器移植拒絶反応を包含する。
一実施形態において、本発明は、そのような治療を必要としているヒトを包含する哺乳動物において、異常な細胞成長を治療する方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の、本明細書において記述されている本発明による化合物1の結晶性遊離塩基を投与するステップを含む方法を提供する。いくつもの実施形態において、遊離塩基は形態Aの多形である。
別の実施形態において、異常な細胞成長は、固形腫瘍および血液学的悪性腫瘍の両方を包含するがんである。いくつかのそのような実施形態において、がんは、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、前立腺がん、精巣がん、膵臓がん、食道がん、頭頸部がん、胃がん、膀胱がん、肺がん(例えば、腺癌、NSCLCおよびSCLC)、骨がん(例えば、骨肉腫)、結腸がん、直腸がん、甲状腺がん、脳腫瘍および中枢神経系のがん、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経内分泌がん、ラブドイドがん、角化棘細胞腫、類表皮癌、セミノーマ、メラノーマ、肉腫(例えば、脂肪肉腫)、膀胱がん、肝臓がん(例えば、肝細胞癌)、腎臓がん(例えば、腎細胞癌)、骨髄障害(例えば、AML、CML、骨髄異形成症候群および前骨髄球性白血病)、ならびにリンパ障害(例えば、白血病、多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫、ALL、CLL、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫)から選択される。
一般的合成スキーム
Figure 2019116512
以下で提供する実施例および調製は、本発明の実施形態の特定の態様をさらに例証し例示するものである。本発明の範囲は、以下の実施例の範囲によっていかようにも限定されないことを理解されたい。
実施例
一般的な方法および材料
粉末X線回折(PXRD)
PXRDデータは、以下のプロトコールに従って収集した。試料(2mg)を顕微鏡スライドガラスにゼロバックグラウンドで載置した。次いで、GADDS検出器を備えたディスカバー(Discover)D8(Bruker AXS機器)に試料を入れた。システムは、40kVおよび40mAに維持された銅X線源を使用して、1.5406オングストロームのCUα1放射を提供した。60.1秒のステップ時間で0.02°のステップ走査を使用して、4から40°2θまでのデータを収集した。回折ピークは、典型的には、±0.2度(2θ)の誤差で測定される。
SSNMR計装および方法
SSNMRデータは、以下のプロトコールに従って収集した。スペクトルは、広口径Bruker−Biospinアバンセ(Avance)III 500MHz NMR分光計内に位置付けられたBruker−Biospinの4mmおよび7mm BL CPMASプローブで収集した。4mmのローターをマジック角に向け、15.0kHzでスピニングさせた。7mmのローターをマジック角に向け、7.0kHzでスピニングさせた。すべてのスペクトルは、周囲条件(温度制御なし)で取得された。
13C固体状態スペクトルは、プロトンデカップリング交差分極マジック角スピニング(CPMAS)実験を使用して収集した。ピーク共鳴は、百万分率(ppm)±0.2ppmで報告される。
示差走査熱量測定法(Calorimetery)(DSC):
DSC測定は、Q1000熱分析機器を使用して行う。試料を、ピンホール付きの密封アルミニウム皿に入れる。典型的な試料重量は1.6mgである。試料を25℃に平衡化し、次いで10℃/分の走査速度で250℃に上昇させる。乾燥窒素をパージガスとして使用する。
ブルナウアー・エメット(Emmet)・テラー(BET)比表面積(SSA)測定:
SSA測定は、以下のプロトコールに従って収集した。結晶表面上での気体分子の単分子層形成を使用して、医薬品有効成分の乾燥粉末の比表面積を決定した。試料は、熱を印加し、窒素ガスでパージすることにより、水分および大気水蒸気がないように作製した。次いで、試料温度を液体窒素の温度に低減させて、吸着質ガス(窒素)を吸着させた。吸着ガスの分量および圧力データを使用して、吸着等温線プロットを作成した。次いで、いわゆるブルナウアー・エメット・テラー(BET)理論に基づく数学アルゴリズムを使用して、データを比表面積値に変換した(例えば、J.Am.Chem.Soc.、1938、60:309を参照)。比表面積は、ISO 9277:2010および下記の実験において十分に記述されている通り、静的多点または単一点ガス吸着法を使用して測定した。
逆相ガスクロマトグラフィー(IGC)表面エネルギー測定:
表面エネルギー測定値は、以下のプロトコールに従い、IGCを使用して収集した。シラン化処理ガラスカラムに、十分な分量の試料を詰め、粉末塊を両端に挿入されたガラスウールプラグによりカラム内に固定した。粉末塊に乾燥窒素流を、あらゆる表面吸着物が除去されるのに十分な時間にわたって流すことにより、カラムをコンディショニングした。測定は、一連のアルカン蒸気プローブ(ノナン、オクタン、ヘプタンおよびヘキサン)を担体ガス流中に、窒素流中のアルカン蒸気の無限希釈を想定するのに十分低い濃度で注入し、各蒸気がカラムを経由して溶離するのに要した時間を記録することによって為された。保持時間(詰められたカラム内の間質腔の「デッドボリューム」について補正したもの)対使用したアルカン蒸気プローブ分子の断面積および表面張力の関数のプロットは、検査中の固体粉末の表面エネルギーを指示する傾斜を持つ線をもたらした。
合成実施例
4−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
Figure 2019116512
ステップA.4−(6−ニトロ−ピリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
容器に、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(10.0g、1.0当量)をDMSO(25mL、2.5体積)とともに添加した。N−Bocピペラジン(13.8g、1.5当量)、続いてトリエチルアミン(7.5g、1.5当量)およびLiCl(2.1g、1.0当量)を添加した。混合物を、60〜65℃に最低12時間加温した。
水(5mL、0.5体積)を容器に60〜65℃でゆっくり添加した。混合物を60〜65℃で1時間保ち、次いで室温に冷却した。スラリーを20〜25℃で1時間保ち、次いでWhatman(商標)2番濾紙で濾過した。ケーキを水(50mL、5体積)ですすいだ。粗固体を収集し、清潔な容器に戻した。
水(100mL、10体積)を、固体を含有する容器に添加し、混合物を35〜40℃に2時間加温し、次いで、温かいうちにWhatman(商標)2番濾紙で濾過した。固体を水(40mL、4体積)ですすぎ、真空オーブン内、50〜55℃で終夜乾燥させた。4−(6−ニトロ−ピリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルが黄色固体(14.1gが収集された;約93%収率)として単離された。
ステップB.4−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
容器に、4−(6−ニトロ−ピリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(12.0g、1.0当量)を酢酸エチル(48mL、4.0体積)とともに添加した。スラリーに、50%の水で湿らせた5%Pd/C(480mg、4%w/w)を添加し、容器を窒素で3回パージした。容器を水素で3回パージし、次いで50psi水素に加圧した。混合物を42〜47℃に加熱し、水素取り込みが止まるまで(少なくとも8時間)撹拌させた。
生成物混合物を濾過し、酢酸エチル(2×1.5mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮して、6mL(2体積)の体積とした。溶液に、n−ヘプタン(54mL、4.5体積)を添加し、混合物を減圧下で蒸留して、6mL(2体積)の体積とした。溶液に、n−ヘプタン(54mL、4.5体積)を添加した。得られた濃厚なスラリーを20〜25℃に冷却し、2時間撹拌させた。スラリーを濾過し、濾過ケーキをn−ヘプタン(36mL、3体積)で洗浄した。固体を真空オーブン内、50〜55℃で終夜乾燥させた。4−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルが、薄橙色固体(10.4gが収集された;約96%収率)として単離された。1H NMR(500MHz, DMSO-d6): δ
7.62(dd, J=2.99, 0.60Hz, 1H), 7.17(dd, J=8.85, 2.99Hz, 1H), 6.40(dd, J=8.85,
0.60Hz, 1H), 5.45(bs, 2H), 3.43(m, 2H), 2.85(m, 2H), 1.41(s, 9H); 13C
NMR(125MHz, DMSO-d6): δ 154.8, 153.8, 138.7, 136.8, 125.9, 108.3,
78.9, 50.5, 43.8, 43.0, 28.0; HRMS: C14H23N4O2(M+H)+の計算値: 279.18155, 実測値: 279.18173.
6−ブロモ−2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの調製
Figure 2019116512
ステップA.5−ブロモ−2−クロロ−6−シクロペンチルアミノ−ピリミジンの調製
容器に、無水エタノール(3000mL、3.0体積)、続いて5−ブロモ−2,4−ジクロロピリミジン(分子量227.87;1000g、1.0当量)を添加した。トリエチルアミン(612mL、1.0当量)を添加し、次いでシクロペンチルアミン(分子量85.15;520mL、1.2当量)を2時間かけてゆっくり添加して、穏やかな発熱を制御した。シクロペンチルアミン添加の完了後、必要ならば、反応物を5−ブロモ−2−クロロ−6−シクロペンチルアミノ−ピリミジン(5g、0.5wt%)とともに播種して結晶化を誘発した。反応物を25℃で2時間撹拌した。
水(2500mL、2.5体積)を容器に、20〜25℃、30mL/分の速度で添加した。混合物を、8〜12℃に2℃/分で冷却した。スラリーを8〜12℃で1時間保ち、次いでWhatman(商標)2番濾紙で濾過した。ケーキをn−ヘプタン(2000mL)ですすいだ。ケーキをフィルター乾燥器上のn−ヘプタン(2000mL)で再スラリー化した。材料を、真空オーブン内、50〜55℃で終夜乾燥させて、5−ブロモ−2−クロロ−6−シクロペンチルアミノ−ピリミジン(1020g;84%)を白色固体として得た。
ステップB.2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの調製
容器に、5−ブロモ−2−クロロ−6−シクロペンチルアミノ−ピリジミジン(pyridimidine)(10.0g、1.0当量)をN−メチルピロリドン(NMP)(50mL、5.0体積)とともに周囲温度で添加した。反応混合物に、クロトン酸(4.7g、1.5当量)およびトリエチルアミン(20.2mL、4.0当量)を添加した。容器を脱気し、窒素で3回パージした。脱気した反応混合物に、Pd(OAc)(0.25g、0.03当量)を添加した。容器を脱気し、ステップ3と同じ方法を使用して、窒素で3回パージした。混合物を65℃に加熱し、出発材料が消費されるまで(少なくとも6時間)撹拌させた。
無水酢酸(6.8mL、2.0当量)を反応混合物に添加した。反応物を65℃で、出発材料が消費されるまで(通常1〜2時間)反応させた。
反応混合物を20℃に冷却し、HO(100mL、10体積)を添加してトリエチルアミン・HBr塩を溶解し、2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンを凝結させた。材料を20℃で1時間顆粒化した。固体を濾過し、HO(20mL、2.0体積)およびイソプロパノール/HOの4:1混合物(50mL、5.0体積)で洗浄した。粗生成物を真空下、55〜70℃で乾燥させて、2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(7.8g;81%)を黄褐色から灰色の固体として得た。
ステップC.6−ブロモ−2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンの調製
内壁がガラスの容器に、2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(9.35g、1.0当量)をアセトニトリル(65mL、7.0体積)とともに添加した。N−ブロモコハク酸イミド(9.67g、1.5当量)およびシュウ酸(0.65g、0.2当量)を添加した。反応混合物を60±5℃に加熱した。反応物を60℃で、出発材料が消費されるまで(少なくとも6時間)撹拌した。スラリーを20℃に冷却し、HO(9mL、1体積)を添加した。スラリーに、HO(38mL、4体積)中の重亜硫酸ナトリウム(3.88g、1.0当量)の溶液を添加した。スラリーを1時間顆粒化し、次いでWhatman2番濾紙で直接濾過した。反応容器を、水(19mL、2体積)、続いてメタノール/アセトニトリルの7:3混合物(28mL、3体積)で洗浄し、洗浄液を濾過ケーキに移した。生成物を、真空オーブン内、50〜55℃で乾燥させた。6−ブロモ−2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(10.52g;87%)が薄黄色固体として単離された。
生成物を、トルエンおよびn−ヘプタンからの再結晶によってさらに精製した。トルエン(60mL、6体積)および6−ブロモ−2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(10.00g、1当量)を反応容器に添加し、80℃に加熱した。温反応混合物を適切なカートリッジに通して濾過して、不溶性Pdおよび他の不溶性汚染物質の除去を確実にした。フィルターカートリッジを80℃のトルエン(5mL、0.5体積)で洗浄した。スラリーを25℃に1℃/分で冷却した。n−ヘプタン(70mL、7体積)を、反応物スラリーに1mL/分で添加した。スラリーを0℃に1℃/分でさらに冷却した。スラリーを0℃で少なくとも1時間顆粒化した。
スラリーを、Whatman2番濾紙で直接濾過した。n−ヘプタン(30mL、3体積)を反応容器に投入し、洗浄液を濾過ケーキに移し、生成物を、真空オーブン内、50〜55℃で乾燥させた。6−ブロモ−2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(8.73g、87%)がクリーム色固体として単離された。1H NMR(500MHz, DMSO-d6): δ
9.20(s, 1H), 5.82(m, 1H), 2.65(s, 3H), 2.11(m, 2H), 2.04(m, 2H), 1.86(m, 2H),
1.64(m, 2H); 13C NMR(125MHz, DMSO-d6): δ 158.2, 158.2,
157.6, 154.1, 144.0, 120.9, 113.0, 54.4, 28.3, 25.7, 18.3; HRMS: C13H14N3O1Br1Cl1(M+H)+の計算値: 342.00033, 実測値: 342.00037.
4−{6−[6−ブロモ−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
Figure 2019116512
乾燥の、窒素でパージされた反応器に、テトラヒドロフラン(900mL、15mL/g)を投入した。バッチ温度を20℃に設定し、250RPMでのかき混ぜを開始した。反応器に4−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(63.4g、0.2278モル、1.3当量)を投入し、混合物を20℃で30分間保持して、出発材料を溶解した。反応器に塩化イソプロピルマグネシウム(93.9g、0.193モル、第1回投入1.1当量)(THF中2.0M、1.1当量)を、ポンプにより30分間かけて投入した。バッチを20℃で40分間維持した。反応器に6−ブロモ−2−クロロ−8−シクロペンチル−5−メチル−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン(60.1g、0.1755モル、1当量)を一度に投入し、THF(50mLすすぎ液)ですすいだ。追加投入の塩化イソプロピルマグネシウム(93.9g、0.193モル、1.1当量−第2回投入)(THF中2.0M、1.1当量)を、ポンプにより30分間かけて添加した。バッチを20℃で90分間保持し、次いで20℃から60℃まで加熱した。
反応後、THF(2.86体積)およびHOAc(1当量)の混合物を使用して、反応物をクエンチした。次いで、バッチを0.5wt/wt%の4−{6−[6−ブロモ−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルとともに播種し、THF(1.14体積)およびHOAc(0.4当量)の混合物を投入して、沈殿を完了させた。20℃に冷却した後、バッチを濾過し、アセトン(4体積)、水(6体積)およびアセトン(4体積)で洗浄した。
湿ったケーキを、真空下65℃で一定重量に乾燥させて、4−{6−[6−ブロモ−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを93%収率で得た。1H NMR(600MHz, THF-d8): δ
9.36(s, 1H), 8.87(s, 1H), 8.22(d, J=8.8Hz, 1H), 8.04(d, J=2.9Hz, 1H), 7.39(dd,
J=8.8, 2.9Hz, 1H), 6.10(m, 1H), 3.55(広幅, 4H), 3.09(広幅, 4H), 2.60(s, 3H), 2.30(m, 2H), 2.09(m, 2H), 1.85(m, 2H), 1.66(m,
2H), 1.46(s, 9H); 13C NMR(150MHz, THF-d8): δ 159.5,
158.9, 157.7, 156.0, 155.0, 147.2, 144.62, 144.56, 138.0, 126.7, 117.6, 114.2,
108.4, 79.9, 55.5, 50.6, 44.7, 29.0, 28.7, 26.9, 18.1; HRMS: C27H35N7O3Br1(M+H)+の計算値: 584.19797, 実測値: 584.19811.
4−{6−[6−(1−ブトキシル−ビニル)−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
Figure 2019116512
乾燥の、窒素でパージされた反応器に、1−ブタノール(60mL、6mL/g)を投入し、4−{6−[6−ブロモ−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロ−ピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(10g、0.017モル)およびブチルビニルエーテル(5.1g、0.051モル、3.0当量)を添加した。ジイソプロピルエチルアミン(5.3g、0.041モル、2.4当量)を添加し、混合物をスパージ管に通して窒素で30分間スパージした。酢酸パラジウム(0.16g、0.00068モル、0.0400当量)およびビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテル(0.45g、0.00082モル、0.04800当量)を添加した。混合物を95℃に30分間かけて加熱し、バッチを95℃で2時間撹拌した。混合物を80℃に冷却し、試料採取して反応完了をモニターした。完了後、水(15mL、1.5mL/g)および1−ブタノール(30mL、3mL/g)を添加した。
溶液を0.45ミクロンのフィルターに通して濾過して、沈殿したパラジウムを除去した。水(35mL、3.5mL/g)、続いて1,2ジアミノプロパン(6.3g、0.085モル、5.0当量)を添加した。混合物を70℃で少なくとも30分間撹拌した。かき混ぜを停止し、混合物を15分間静置させた。底部の水相を分離して除き、混合物を60℃に30分間かけて冷却した。混合物を4−{6−[6−(1−ブトキシル−ビニル)−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(形態C)(50mg、0.005g/g)とともに播種し、60℃で90分間保持した。
結晶化が観察されたら、混合物を50℃に1時間かけて冷却し、50℃で3時間保持した。混合物を30℃に3時間かけて冷却し、30℃で2時間保持し、次いで20℃に4時間かけて冷却し、20℃で4時間保持した。スラリーを濾過し、1−ブタノール(10mL、1mL/g)で洗浄した。濾過ケーキをブローダウンし、混合物に1−ブタノール(10mL、1mL/g)を投入し、スラリーを20℃で1時間撹拌した。濾過ケーキをブローダウンした。混合物をメチルt−ブチルエーテル(20mL、2mL/g)で洗浄し、延長されたブロースルー時間(2時間以上)を使用して、ケーキを完全に脱液した。ケーキを70℃で乾燥させた。収率は75〜80%である。1H NMR(600MHz, DMSO-d6): δ 10.0(s, 1H), 8.87(s, 1H),
8.07(d, J=2.9Hz, 1H), 7.91(d, J=9.0Hz, 1H), 7.48(dd, J=9.0, 2.9Hz, 1H), 5.83(m,
1H), 4.47(d, J=1.6Hz, 1H), 4.05(d, J=1.6Hz, 1H), 3.77(t, J=6.4Hz, 2H), 3.48(広幅, 4H), 3.11(広幅, 4H), 2.37(s, 3H),
2.22(m, 2H), 1.89(m, 2H), 1.75(m, 2H), 1.61(m, 2H), 1.58(m, 2H), 1.43(s, 9H),
1.38(m, 2H), 0.90(t, J=7.39Hz, 3H); 13C NMR(150MHz, DMSO-d6):
δ 160.9, 158.2, 157.3, 155.2, 154.6, 153.7, 145.0, 143.0, 142.6, 136.0, 125.8,
125.5, 114.6, 106.6, 87.8, 78.9, 66.8, 52.8, 48.5, 43.4, 42.5, 30.3, 28.0, 27.4,
25.1, 18.8, 14.4, 13.6; HRMS: C33H46N7O4(M+H)+の計算値: 604.36058, 実測値: 604.36049.
中間体ブトキシル−ビニルエーテルは、数種の多形形態の1つで単離され得る。形態Aは、播種の非存在下では動力学的生成物として単離されたのに対し、形態Bは数事例において単離されたが、めったに観察されない。ブトキシル−ビニルエーテルの最も安定な結晶性形態、形態Cは、反応混合物を形態C結晶とともに播種することによって得られた。これらの多形形態のいずれを化合物1遊離塩基の調製において利用してもよいが、濾過容易性により、ブトキシル−ビニルエーテルの多形形態Cが好ましい。
中間体ブトキシル−ビニルエーテルの多形形態A、BおよびCについてのPXRDデータを、それぞれ表7、8および9において一覧にする。
Figure 2019116512
Figure 2019116512
Figure 2019116512
塩分解法による化合物1の小さい粒径の遊離塩基の調製
Figure 2019116512
反応器に、4−{6−[6−(1−ブトキシル−ビニル)−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.70kg、4.47mol、1.0当量)、続いて水(27.00L、10L/kg)およびアセトン(13.50L、5L/kg)の混合物を添加した。黄色スラリーを、50℃から55℃の間に加温した。水(5.40L、2L/kgの出発材料)およびアセトン(5.40L、2L/kgの出発材料)で希釈したメタンスルホン酸(2.15kg、22.36mol、5.0当量)の溶液を反応器に、およそ10分間かけて添加した。反応混合物を、45℃から55℃の間で少なくとも12時間保った。反応中に透明黄色溶液が実現された。
反応混合物を35℃に冷却し、5wt%水酸化ナトリウム溶液の混合物を小分けにして反応器に添加して、反応混合物をpH9超に上昇させた。反応器を20℃から25℃の間に冷却し、顆粒化し、濾過した。ケーキを水、続いてアセトンで洗浄し、真空下で乾燥させた。
この方法により、化合物1の小さい一次粒子径の遊離塩基が発生し、これは、WO2005/005426の実施例4における化合物1塩酸塩のNaOH水溶液による処理から調製された材料と同等であった。
上記で提供した代表的手順(表10中の実験Sに対応する)に加えて、広範な酸および水性溶媒系をスクリーニングして、反応ならびにその後の化合物1の遊離塩基のクエンチおよび単離に対する影響を決定した。実験室規模のスクリーニング実験を実行して、中間体ビニルエーテルを遊離塩基化合物1に変換するための反応条件を同定した。これらの反応スクリーニング実験の結果を、方法の一般概念を指示する表10にまとめる。
Figure 2019116512
化合物1の小さい粒径の遊離塩基から大きい粒径の遊離塩基への変換
Figure 2019116512
反応器に、実施例5に従って調製された化合物1遊離塩基(20g、44.69mmol、1.0当量)、続いて1−ブタノール(320ml、16ml/g)およびアニソール(480ml、24ml/g)を添加した。黄色スラリーを95℃から100℃の間に加温して、溶解した。反応器を80℃に冷却した。反応器内の溶液に、1−ブタノール(5mL、0.25mL/gの出発材料)に懸濁した化合物1遊離塩基(形態A)種晶(0.1g、0.2mmol、0.005当量)を含有する種スラリーを投入して、結晶化を誘発した。得られたスラリーを80℃で3時間撹拌した。スラリーを10℃に0.2℃/分で350分間かけて冷却し、顆粒化し、濾過した。ケーキを、アニソール、続いてヘプタンで洗浄し、真空下で乾燥させた。
この方法により、化合物1の遊離塩基の大きい一次粒子径の結晶が発生し、これは、下記の実施例7において記述されるワンポット法を使用して調製された遊離塩基と同等であった。
化合物1の大きい粒径の遊離塩基の調製のためのワンポット法
Figure 2019116512
反応器に、水(200mL、10mL/g)および4−{6−[6−(1−ブトキシル−ビニル)−8−シクロペンチル−5−メチル−7−オキソ−7,8−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−2−イルアミノ]−ピリジン−3−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(20g、33.1mmol、1.0当量)、続いて1−BuOH(232mL、11.6mL/g)を添加して、あらゆる固体を反応器にすすぎ落とした。黄色スラリーを70℃に加温した。二液層混合物が形成された。濃HCl溶液(16.3g、165.5mmol、5.0当量)を反応器におよそ10分間かけて添加した。反応混合物を70℃で4から6時間保った。透明黄色二相溶液が3時間後に実現された。
反応混合物にアニソール(356mL、17.8mL/g)を添加した。混合物を70℃に維持しながら、NaOH水溶液(17.2g、172.1mmol、5.2当量)(40wt%溶液)を反応器に20分間かけて添加して、反応混合物をpH10超に上昇させた。NaOH添加が完了した後、二相混合物を30分間撹拌した。
相を分離し、有機相を水で2回洗浄した。次いで、バッチを80℃に加熱し、結晶化容器中にスペックフリー濾過し、フィルターをブタノールですすいだ。次いで、バッチを蒸留して水を除去し、120℃の温度を実現した。次いで、バッチを80℃に冷却し、化合物1遊離塩基(形態A)種晶(0.015g、0.033mmol、化合物1に対して0.1wt.%)および1−BuOH(10mL、0.5mL/g)の種スラリーとともに播種した。次いで、バッチを30℃に0.2℃/分で冷却し、その後3サイクルで熟成し、ここで、温度は毎回10℃ずつ下げた。最終サイクルにおいて、バッチを10℃に冷却し、顆粒化し、濾過した。ケーキをヘプタンで2回洗浄し、真空下で乾燥させた。乾燥させた後、試料は単結晶性の多形形態Aであることが裏付けられた。
1H NMR(600MHz, DMSO-d6/TFA):
δ 10.41(s, 0.75H), 9.03(s, 0.25H), 8.98(s, 2H), 8.12(d, J=3.0Hz, 1H), 7.90(d,
J=9.1Hz, 1H), 7.63(dd, J=9.1, 3.0Hz, 1H), 5.84(m, 1H), 3.40(広幅, 4H), 3.29(広幅, 4H), 2.43(s, 3H),
2.33(s, 3H), 2.21(m, 2H), 1.91(m, 2H), 1.79(m, 2H), 1.59(m, 2H); 13C
NMR(150MHz, DMSO-d6/TFA): δ 202.4, 160.7, 154.8, 158.3, 158.0,
144.9, 142.3, 142.0, 134.6, 129.7, 126.7, 115.3, 107.0, 53.0, 45.6, 42.6, 31.3,
27.6, 25.2, 13.7; HRMS: C24H30N7O2(M+H)+の計算値: 448.24555, 実測値: 448.24540.
化合物1の遊離塩基の小さい一次粒子径および大きい一次粒子径の製剤についての比較PSA、SSAおよび表面エネルギーデータを、以下に提供する。すべての事例において、遊離塩基は多形形態Aとして単離された。
粉末X線回折(PXRD)
実験:
粉末回折分析は、Cu放射線源、固定スリット(発散=1.0mm、散乱線除去=0.6mmおよび受信=0.6mm)およびシンチレーションカウンター検出器を備えたBruker D8回折計を使用して行った。データは、シータ−シータ角度計で、Cu波長Kα=1.54056Å、3.0から40.0度2−シータまでで、0.040度のステップサイズおよび2.0秒のステップ時間を使用して収集した。X線管電圧およびアンペア数は、それぞれ40kVおよび40mAに設定した。試料はニッケルディスク(Gasser&Sons,Inc.Commack、NY)に置くことによって調製し、データ収集中に回転させた。データを収集し、Bruker DIFFRAC Plusソフトウェア(バージョン2.6)を使用して分析した。PXRDデータファイル(.raw)は、ピーク探索前には処理されなかった。概して、1の閾値および0.3の幅値を使用して、予備ピーク帰属を行った。自動化された帰属の出力を視覚的に確認して、妥当性を確実にし、必要ならば、調整を手動で行った。加えて、適切ならば、ピークをスペクトル内に手動で帰属した。
SSNMR実験:
形態Aについての炭素スペクトルは、4mmのローターにおいて、25秒のリサイクル遅延および2msの交差分極で2048走査にわたって取得した。取得中、100kHzのプロトンデカップリングを印加した。形態Bについての炭素スペクトルは、4mmのローターにおいて、4.5秒のリサイクル遅延、2msの交差分極で2048走査にわたって、128走査にわたって取得した。取得中、70kHzのプロトンデカップリングおよびスピニングサイドバンドの完全抑制(TOSS)を印加した。
機器方法:
およそ80mgの試料を、4mmのZrOローターに詰めた。スペクトルは、周囲温度および圧力で、広口径Bruker−BiospinアバンセIII 500MHz(H周波数)NMR分光計内に位置付けられたBruker−Biospin 4mm CPMASプローブで収集した。詰められたローターをマジック角に向け、15.0kHzでスピニングさせた。13C固体状態スペクトルは、プロトン位相変調デカップリング交差分極マジック角スピニング(CPMAS)実験を使用して収集した。交差分極接触時間は2.0msに設定した。取得中、およそ100kHzのプロトンデカップリング場を印加した。化合物1形態Aの炭素スペクトルは、25秒のリサイクル遅延で512走査にわたって取得した。スペクトルを図2に示し、データを表2において一覧にする。化合物1形態Bの炭素スペクトルは、4.5秒のリサイクル遅延で2048走査にわたって取得した。結晶性アダマンタンの外部標準を使用して炭素スペクトルを参照し、その高磁場共鳴を29.5ppmに設定した。スペクトルを図4に示し、データを表4において一覧にする。
粒径分析
粒径は、レーザー回折(または小角光散乱)技術を使用し、乾燥試料粉末を圧縮空気で分散させることによって分析した。具体的には、粒径分布は、Vibri乾燥粉末供給装置を備えたSympatec HELOS RODOSシステムを使用して分析した。粉末試料を0.5バールの分散圧力で分散させた。いくつかの場合において、Aspirosマイクロドージングデバイスを使用し、粉末試料を0.2バールの分散圧力で分散させた。各試料の粒径範囲を覆うために好適なレンズを選択した。
結果
VibriまたはAspirosデバイスのいずれかを使用して試料を分散させた、APIの4つのバッチについての比較データを、下記の表11において提供する。バッチ番号4は75μm前後のD90を有していたのに対し、バッチ番号1および2はいずれもおよそ45μmのD90を有していた。レーザー回折粒径データは、これらのバッチについてSEM観察を裏付けるものである。
Figure 2019116512
走査電子顕微鏡法(SEM)
走査電子顕微鏡法は、標準的な条件下で実施された。図5は、40%BuOH/アニソールから再結晶させた化合物1遊離塩基形態AのSEM(200倍の倍率)画像を提供するものである。図6は、標準的な遊離塩基化プロセスから単離された化合物1遊離塩基形態AのSEM(1500倍の倍率)画像を提供するものである。
付着分析
MASS(付着についての材料接着スクリーニング)抜き型を社内で開発して、一連の圧縮後の、取り外し可能な抜き型先端の接着粉末の量を秤量することにより、錠剤製剤の付着傾向を定量的に評価した。この試験は、配合者が、薬物製品開発中の抜き型付着のリスクを客観的かつ迅速に評価し、臨床的錠剤製造中に観察される付着の問題を解決することができるようにする。
MASS抜き型試験用の試料を調製するために、10gのAPIを軽く滑沢剤を入れた標準的混和物(10%のAPI、89.75%のアビセル(Avicel)PH102および0.25%のステアリン酸マグネシウム)中に希釈し、ボトルを500回転にわたって混和させた(500mLの琥珀色のガラスボトル)。取り外し可能な抜き型先端(1/2インチの丸型平面)に接着した粉末の重量を、微量天秤を使用して、0.85の標的固体画分で、最大100回圧縮の約250mgWの錠剤を周期的に評価した。
標準的混和物中に混合された化合物1遊離塩基についてのMASS抜き型プロファイルは、好ましい応答を示した。圧縮実行の終わりにおける抜き型先端の写真は、粉末が先端に接着したことを裏付けるものであった(データは示されていない)。参考までに、標準的混和物の対照試料は粘着性ではなく、接着された粉末は10μg未満であろう。試験方法は、新たなAPIロットの付着傾向を公知の材料のものに対してランク付けすることが分かった。
比表面積(SSA)測定(BET窒素)
装置
比表面積(SSA)測定(BET窒素)は、Micromeriticsトライスター(TriStar)II 3020比表面積分析器をMicromeriticsスマートプレップ(SmartPrep)ステーション(Micromeritics U.K.Ltd.、Ste 2、The Stables Hexton Manor、Hexton、Hertfordshire SG5 3JH、England)と一緒に使用して決定した。試料をBET−窒素吸着分析に供して、試料の比表面積を決定した。
セットアップ
ソフトウェアのバージョン:トライスターIIコンファーム(Confirm)(1.03または同等のもの)
吸着物:窒素
試料管:ガラス溶接棒付きの3/8インチの平底セル
試料質量:セルをおよそ3/4満たす
試料調製:スマートプレップ(窒素を使用して流れから脱ガス)
ガス放出条件:ガス流下、25℃で16時間(10℃/分で上昇)
等温ジャケット:使用
等温線収集点:0.05〜0.30P/Poの範囲内で11点BET
等温線データ分析範囲:0.05〜0.20P/Poの範囲内で7点BET
漏れ試験:120秒
自由空間:測定
排出時間:1時間
ガス放出試験持続時間:180秒
平衡化間隔:10秒
平衡化中断:600秒
試料の質量は、試験試料の粒径に従って変動する。試料については、粒径が比較的小さい場合、セルバルブを3/4満たすためにおよそ0.50gの材料が必要とされ、試料の粒径が比較的大きい場合、セルバルブを3/4満たすために0.75gの材料が必要とされた。
算出および報告
比表面積は、3連決定からの7点BETを使用して、0.05〜0.20P/Poの範囲内で報告した。試料質量、比表面積、BET定数(「C」値)および相関係数を、複製ごとに決定した。
結果
表12は、1つが慣習的な塩分解法によって調製された小さい一次粒子径のAPIを含み(バッチ5)、3つのバッチが本発明によって調製された大きい粒径のAPIを含む、化合物1遊離塩基APIの4つのバッチについてのBET−N2 SSAを提供するものである。バッチ5は、小さい一次粒子および大きい凝集体を有する化合物1遊離塩基を含有しており、これは非常に静電気が起こりやすく粘着性であった。バッチ6は、温度サイクルを使用して調製され、化合物1の大きい粒径の遊離塩基については典型的な粒径分布(PSD)を有し、VMDはおよそ17μmであった。バッチ7は、バッチ6と同様のPSDを実証した。バッチ8は、化合物1の大きい粒径の遊離塩基の代表的ICHバッチであり、これも温度サイクルによって調製される。同じバッチを、下記の表面エネルギー決定において使用した。
Figure 2019116512
逆相ガスクロマトグラフィー(IGC)表面エネルギー測定:
シラン化処理ガラスカラムに、十分な分量の試料を詰め、粉末塊を両端に挿入されたガラスウールプラグによりカラム内に固定した。粉末塊に乾燥窒素流を、あらゆる表面吸着物が除去されるのに十分な時間にわたって流すことにより、カラムをコンディショニングした。測定は、一連のアルカン蒸気プローブ(ノナン、オクタン、ヘプタンおよびヘキサン)を担体ガス流中に、窒素流中のアルカン蒸気の無限希釈を想定するのに十分低い濃度で注入し、各蒸気がカラムを経由して溶離するのに要した時間を記録することによって為された。保持時間(詰められたカラム内の間質腔の「デッドボリューム」について補正したもの)対使用したアルカン蒸気プローブ分子の断面積および表面張力の関数のプロットにより、検査中の固体粉末の表面エネルギーを指示する傾斜を持つ線を産出した。
結果
表13は、化合物1遊離塩基の4つのバッチ、すなわち、SSAデータに関して上述したバッチ5〜8について発生した分散表面エネルギー(mJ/m)データを提供するものである。バッチ5は小さい粒径の遊離塩基であり、バッチ6〜8は大きい粒径の遊離塩基APIを包含する。
Figure 2019116512
本明細書において引用されているすべての刊行物および特許出願、ならびにその中で引用されているすべての参考文献は、各個々の刊行物または特許出願または参考文献が、具体的にかつ個々に参照により組み込まれると指示されているのと同様に、参照により本明細書に組み込まれる。明瞭な理解を目的として、説明および例によって前述の発明について若干詳細に記述してきたが、添付の請求項の趣旨または範囲から逸脱することなく、ある特定の変更および修正がそれらに対して為され得ることが、本発明の教示を踏まえて、当業者には容易に明らかとなるであろう。

Claims (1)

  1. 多形形態Bの6−アセチル−8−シクロペンチル−5−メチル−2−(5−ピペラジン−1−イル−ピリジン−2−イルアミノ)−8H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オン遊離塩基。
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