JP2017227657A - 生体分子を特徴付けるためのナノ細孔センサー - Google Patents

生体分子を特徴付けるためのナノ細孔センサー Download PDF

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Abstract

【課題】生体分子パラメーターを特徴付けるための新規な方法及び装置等を提供する。
【解決手段】本発明において、ナノ細孔を含む膜により生体分子パラメーターを特徴付けるための方法及び装置、並びにまた本明細書で示された方法及び装置で用いることができる装置の製造方法が提供される。ナノ細孔膜は、導電層及び誘電体層の多層スタックであり、組込まれた導電層又は導電層ゲートは、生体分子が移動するナノ細孔中及びその周辺によく制御された測定可能な電界を付与する。一態様において、導電層はグラフェンである。
【選択図】 図22

Description

関連出願の相互参照
[0001]本願は、2011年7月27日に出願された米国特許仮出願第61/512,095号の利益を主張する。
政府に支援された調査又は開発に関する報告
[0002]本発明は、国立衛生研究所(National Institute of Health)から与えられた契約番号NIH 5R21CA155863−02及びNIH R25CA154015の政府支援によりなされた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
[0003]例えば印加された電界下で生体分子がナノ細孔を通過するときの電気的パラメーターをモニターすることによって生体分子を特徴付けるための方法及び装置が提供されている。生体分子の配列を決定するための多数の従来技術を利用することができ、例えば米国特許出願公開第2011/0226623号で考察されたもの、サンガーによる配列決定法、合成による配列決定、パイロシーケンシング、ハイブリダイゼーションによる配列決定、超並列的な遺伝子ビーズクローン解析法(massively parallel signature sequencing)、及び非酵素的リアルタイム単一分子配列決定がある。米国特許出願公開第2012/0040343号は、免疫沈降、メチル感受性酵素による消化、メチル化感受性PCR、及びDNAメチル化結合カラムなどの方法を含む、メチル化レベルを特徴付ける技術を考察する。米国特許第5,795,782号は、単量体の境界面における相互作用に基づくポリマー分子の特徴付けを考察する。
[0004]当業界において、特に生体分子がナノ細孔を通過するか又はナノ細孔と相互作用する際に、ナノ細孔中及びその周辺における生体分子の通過及び/又は電気的パラメーター測定をよりよく制御するために、ナノ細孔中及びその周辺の電気特性を正確に制御できるシステム及び方法が求められている。本明細書において開示される方法及び装置は、当業界公知の従来のシステムでは容易に達成できなかった、所望に応じて異なる形態の生体分子等の多様な生体分子の特徴付けができるように設計される。
[0005]本発明において、ナノ細孔を含む膜により生体分子パラメーターを特徴付けるための方法及び装置、並びにまた本明細書で示された方法及び装置で用いることができる装置の製造方法が提供される。特別に設計された膜は、導体/誘電体層、例えばグラフェン/誘電体層のような、層を貫通するナノ細孔を有する積層状の複数の層を含むことから、生体分子がナノ細孔を通過する際の制御の改善、加えて生体分子がナノ細孔を通過する間に生成する電気的パラメーターの測定又はモニターを促進することができる。特に、装置のその他の部分から独立してバイアスがかけられた組込み電極ゲートとして提供される導電層又はグラフェン層が、生体分子の通過中に、生体分子の通過及び/又は電気的パラメーターの測定を独自に制御する能力を提供する。
[0006]一態様において、2つ以上の電気端子を有する装置及びその装置の使用が本明細書において提供され、このような電気端子としては、例えばナノ細孔膜全域に電位差を発生させるための電気端子対、及び膜に一体化した電極に電圧印加するための別の端子が挙げられ、このような電極としては、グラフェン電極、又は他の原子レベルの薄さの導電層、例えばドープシリコン、単分子層シリコン又はシリセン、極薄金属、MoS電極などが挙げられる。一実施形態において、電極は、グラフェン又はMoSである。一実施形態において、複数の電極に電圧が印加される。一体化した電極は、「ゲート」電極と称され、通過する生体分子を電気的に特徴付けるためのマイクロリボン又はナノリボンを含む実施形態に関して、独立してバイアスをかけることにより、生体分子がナノ細孔を移動する速度を制御して、p型又はn型動作のいずれかを達成することができる。ゲート電極がシステムの他の構成要素から電気的に隔離されることにより、ナノ細孔中及び/又はそれと隣接する電界が独立して制御される。一態様において、ゲート電極は、ソース電極に接続される。一態様において、多数の独立してバイアスがかけられたゲート電極は、例えば成形されて電圧源に電気的に接続された複数のグラフェン層に包含されていてもよい。装置に組込まれてゲート電極を提供するグラフェン層は、マイクロリボン、ナノリボン、及びナノギャップに成形されていてもよい。「ナノ」は、約1μm未満及び約0.1nmより大きい寸法を意味する。「マイクロ」は、約1mm未満及び約1μmより大きい寸法を意味する。
[0007]一態様において、ナノリボンは、ヌクレオチド読み取り機として機能し、各ヌクレオチドが横方向電流又はコンダクタンスを独自に変化させる。さらに特異的なヌクレオチドと相互作用する材料を用いたナノリボンの縁の機能化は、エキソヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、タンパク質、ヘリカーゼ、又はヌクレオチド若しくはアミノ酸タイプの配列又はポリヌクレオチド若しくはアミノ酸の短い特異的配列それぞれと特異的に結合する化学成分などのヌクレオチド特異的な相互作用を強化することができる。
[0008]本明細書で示されるいずれかの装置又は方法では、任意選択で、電子的手段による長い生体分子内のマルチユニットの生体分子(例えば、有機又は合成ヌクレオチド、アミノ酸)の1つのユニットの検出を提供する。電極、例えば装置に組込まれた電極は、電気的パラメーターを感知又は測定することができ、さらに、生体分子を速度低下させたり又は捕捉したりするためにナノ細孔の電界効果ゲーティング(field effect gating)も可能にする。
[0009]本明細書で示される1つの重要な態様は、誘電体層などの絶縁層の間に挟まれた細孔におけるグラフェンで作製された第三のナノスケールの端子である。このようなサンドイッチ式の導電層又は端子は、「埋込み」層、例えば埋込みグラフェンとも称される。埋込みグラフェン層は、ナノ細孔中の生体分子又はナノ細孔を通過する生体分子に流れる電流を測定するためのシートとして用いてもよいし、或いは生体分子が細孔を通過するときの横方向のコンダクタンス又はインピーダンスを測定するための、又は2つのグラフェン電極にまたがるトンネル電流を測定するためのナノ細孔を有するリボンに作り上げてもよい。また他の平板状グラフェン電極を用いて、細孔をゲーティングし、移動速度を調節する、例えば生体分子の通過速度を低減することにより、シグナル対ノイズ比を増加させることもできる。
[0010]任意選択で、3つ以上のグラフェン電極は、例えばDNA及びDNA/タンパク質複合体の高感度検出のために、ホイートストンブリッジ構造で利用してもよい。対象の化学種がナノチャネル内に配置された電極のすぐ近くを通過するような場合、水平のホイートストンブリッジ構造が考慮される。電極がナノチャネルに沿って並べられたナノ細孔を含み、対象の化学種がナノ細孔を通過するような場合、垂直のホイートストンブリッジ構造も考慮される。従って、本発明の一実施形態は、ナノ細孔中又はその周辺で電気的パラメーターを測定するために、グラフェン層などの伝導層をホイートストンブリッジ配置で接続することに関連し、ここで、電気的パラメーターは、差動インピーダンス、トンネル電流、抵抗、キャパシタンス、電流又は電圧の1つ又は複数である。
[0011]一実施形態において、本装置及び方法は、DNA配列決定、RNAの配列決定、LNA、PNA又はXNAなどの他のポリヌクレオチドの配列決定、タンパク質又はアミノ酸の配列決定、ハプロタイピング、メチル化検出及び/又はマッピング、並びに関連用途のいずれか1つに関する。
[0012]一実施形態において、例えば導体−誘電体スタックを含む膜中にナノ細孔を設けることによる、生体分子パラメーターを特徴付けるための方法が提供される。膜が、第一の流体区画と第二の流体区画とを隔てており、ナノ細孔が、第一の流体区画と前記第二の流体区画とを流体接続する。「流体接続する」とは、流体がナノ細孔を通り区画間を移動することができ、さらに流体中のナノ細孔よりも小さい成分も同様に移動することができることを意味する。生体分子が第一の流体区画に適用され、膜に電界が印加される。この方式で、例えば電荷を有する生体分子の場合、生体分子は、印加された電界で、第一の流体区画から第二の流体区画への方向でナノ細孔に押し込まれるか、又は推進される。生体分子がナノ細孔を通過するときに電気的パラメーターを膜全域でモニターすることにより、生体分子パラメーターが特徴付けられる。或いは電気的パラメーターは、ナノ細孔全域で、又はナノ細孔を通ってモニターされる。一態様において、導電層は、1つ又は複数の原子レベルの薄さの導電層である。一態様において、原子レベルの薄さのとは、層厚さがおよそ2〜3個の原子又はそれ未満の原子の厚さであることを意味する。一態様において、原子レベルの薄さとは、層厚さが約1nm未満の厚さ、又は約0.5nm未満の厚さであることを意味する。
[0013]多層スタックの構造により、細孔中及び細孔周辺の様々な方向で電界を独立して活性化して測定する能力などの多数の機能的な利益がもたらされる。例えば、最も外側のグラフェン層は、電圧印加により、通過速度を低下させる、又は通常は非常に急速にナノ細孔を通過する生体分子を少しずつ動かすことを可能にし、ナノリボンなどの中央のグラフェン層は、コンダクタンス、インピーダンス、抵抗、電流、及び/又は電位などの電気的パラメーターの変化に基づいて生体分子パラメーターを特徴付けるのに用いられる。同様に、多層スタックの構造は、例えば最上層又は最下層に相当する中央又は最も外側のグラフェン層のどちらかに対応する組込み電極によって、例えば電界効果ゲーティング及び/又は電界効果感知のようなゲート電極が提供されるよう設計されていてもよい。多層スタックのいずれかが、任意選択で、所望の電極領域が生体分子が懸濁されている流体に直接晒されるように、パターン層などの絶縁層で覆われていてもよい。
[0014]一態様において、生体分子パラメーターは、ポリヌクレオチド配列;タグ付けしたヌクレオチド、ポリヌクレオチドのメチル化又はヒドロキシメチル化した状態、1つ又は複数のメチル化又はヒドロキシメチル化部位に結合したメチル又はヒドロキシメチル依存性結合タンパク質などのポリヌクレオチド配列中の改変されたヌクレオチドの存在;タンパク質−ポリヌクレオチド結合イベントの存在;ポリペプチド配列;生体分子の2次構造;及びアミノ酸配列からなる群より選択される。特徴付けられる生体分子パラメーターが測定される電気的パラメーターに影響を与えさえすれば、本明細書で示された方法及び装置は、各種の生体分子パラメーターに適している。多層スタック内にグラフェン層などの導電層を使用することにより、例えば1つ又は複数のゲート電極による正確で集中的な電界の操作及び制御がやりやすくなる。
[0015]本明細書で示される方法及び装置は、ポリヌクレオチド、ポリアミノ酸、タンパク質、バイオポリマー、及びそれらの混合物などの、自然では有機又は合成核酸などの反復単位構造を有する高分子である各種の生体分子に適している。一態様において、ポリヌクレオチドは、DNA、RNA、PNA、LNA又はXNAを含むポリヌクレオチドである。一実施形態において、DNAは一本鎖である。一実施形態において、DNAは二本鎖である。
[0016]本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、隣接するグラフェン層が誘電体層で隔てられている複数のグラフェン層を含む、グラフェン−誘電体スタックに関する。一態様において、グラフェン層の数は、2、3、4、5又は6である。一態様において、グラフェン層の数は少なくとも3であり、この場合の中央のグラフェン層は、電気的隔離状態の1つ又は複数のマイクロ又はナノリボンに相当し、このようなグラフェン層は、独立してゲーティングを制御したナノ細孔及び外部グラフェン層によって形成されたナノレベルの経路中の電界を制御及び/又は特徴付けするためのものである。
[0017]一実施形態において、グラフェン層の1つは、グラフェンマイクロリボン、ナノリボン又はナノギャップを含み、これをナノ細孔が、グラフェンナノリボンの長軸方向に対して横方向に通っている。この実施形態の一態様において、本方法は、生体分子がナノ細孔を通過する間の、グラフェンマイクロリボン、ナノリボン又はナノギャップにかかる電位又は横方向電流の経時変化を測定し、それにより生体分子の配列又は長さを特徴付けるステップをさらに含む。複数のマイクロリボン又はナノリボンを用いて、異なるパラメーターを同時に測定し、又は異なる生体分子位置又は配向で同じパラメーターを同時に測定することができ、それにより移動する生体分子の複数の同時読み取りが可能になる。一実施形態において、垂直方向で隣接するリボンの長軸方向は、例えば20°より大きい角度、或いは約10°〜180°の範囲、約30°〜130°の範囲、又は約90°から選択される角度で互いにずれている。この方式により、隣接する電気的に活性化されたナノリボンの影響が最小化される。一態様において、複数の長軸方向のマイクロ又はナノリボンは、平行な配置に構成される。一態様において、ナノリボン又はマイクロリボンの一部が互いに平行に並べられ、別の部分が、異なる長軸方向に配置される。
[0018]複数のグラフェン層を有する実施形態のような多層の膜を有する態様は、少なくとも1つのグラフェン層を独立して電気的にバイアスをかけるための配置をとりやすくなっており、それにより例えば生体分子に対してナノ細孔を電気的にゲーティングすることができる。一態様において、バイアスをかけるステップは、グラフェン−誘電体スタックに組込まれた電極を個々のグラフェン層に電気的に接続することによってなされ、バイアスをかけるステップは、膜全域に印加された電界によって生じたナノ細孔中の電界を改変する。
[0019]本明細書で示された方法及び装置は、各種の誘電材料に適している。一態様において、本方法及び装置のいずれかは、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、それらのナノ積層体、又はそれらの任意の組み合わせを含む誘電体層に関する。
[0020]対象となる特定の電気的パラメーターは、方法又は装置が用いられている状況、加えて装置の形状によって決まる。関連する電気的パラメーターの例としては、ナノ細孔を通る電流又は電流遮断、ナノ細孔のトンネル電流、コンダクタンス、横方向の電極を通る電気化学的電流、抵抗、インピーダンス、電位、及び前記ナノ細孔を通る生体分子の移動時間又は通過速度が挙げられる。多層中及びナノ細孔に対して組込み電極を正確に位置決めする能力は、ナノ細孔全域で(例えば、ナノ細孔に対して直角に)、又はナノ細孔の軸方向に沿ってなされる電気的パラメーターの測定を促進する。
[0021]本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、任意選択で、ナノ細孔グラフェンの露出した縁に化学成分を取り付けることによって、ナノ細孔中のグラフェンの露出した縁を機能化するステップをさらに含む。化学成分は、生体分子の一部への親和性を有し、例えば通過速度を定期的に遅くする可能性がある結合親和性を有し、さらに生体分子の一部と相互作用する化学成分は、生体分子がナノ細孔を通過するときにモニターされる電気的パラメーターを変化させる。化学成分の例としては、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、ポリアミノ酸、抗体、受容体などの生体分子の特異的なヌクレオチド、アミノ酸、及び/又はヌクレオチド若しくはアミノ酸配列の認識分子、並びに標的分子に高親和性を有する人工的に構築された化学物質及び化学基が挙げられる。
[0022]一態様において、化学成分は、対象の生体分子中の配列に結合する配列を有する合成分子、タンパク質、及びポリヌクレオチド;並びにポリヌクレオチドである生体分子中の特異的なヌクレオチドへの結合親和性を有する化学的構築物、例えばA、G、C若しくはTヌクレオチド結合タンパク質又は化学的構築物からなる群より選択される。任意選択で、化学成分と特異的なヌクレオチドとの結合親和性をさらに強化するために、生体分子中の化学成分が結合する特異的なヌクレオチドは、化学成分との親和性を強化する重原子、化学的官能基又はタグで標識される。
[0023]一実施形態において、本方法は、ポリヌクレオチド配列を有する生体分子と、グラフェン−誘電体スタックに固定されたエキソヌクレアーゼとを接触させることによって、生体分子を消化して複数のより小さい配列にし、それにより、消化による配列決定を行うステップをさらに含む。一態様において、複数のより小さい配列の少なくとも一部は、ポリヌクレオチド配列の個々の塩基又はヌクレオチドに相当する。
[0024]一実施形態において、本方法は、ナノ細孔を通過している生体分子にヌクレオチドを付加することによってポリヌクレオチド配列を合成し、それにより、合成による配列決定を行うステップをさらに含む。一態様において、合成による配列決定は、グラフェン−誘電体スタックに固定されたポリメラーゼによってなされ、付加されるヌクレオチドは、第一の流体区画におけるヌクレオチド源のものである。任意選択で、合成による配列決定は、例えばナノ細孔における電流の変化を測定することによって、細孔を通過している生体分子にヌクレオチドが付加される間に放出されたH又はピロリン酸を検出するステップをさらに含む。この方式で、モニターされる電気的パラメーターは、生体分子に付加されるヌクレオチドのタイプを反映する。他の実施形態において、DNAをほどいて一本鎖DNAを細孔に通過させて鎖シーケンシングを促進するために、ヘリカーゼがグラフェン−誘電体スタックに固定される。
[0025]本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、生物学的なナノ細孔であるナノ細孔に関する。生物学的なナノ細孔とは、ナノ細孔であるアパチャーを含むタンパク質構築物をさらに含むナノ細孔を指す。タンパク質は、特徴付けられる生体分子及び生体分子パラメーターに応じて選択される。一実施形態において、タンパク質は、ポリメラーゼ、ヌクレアーゼ、ヒストン、ヘリカーゼ、転写因子、アルファ溶血素、又はマイコバクテリウム・スメグマチス(Mycobacterium smegmatis)のポリンA若しくはGP10である。一実施形態において、タンパク質は、検出される標的生体分子に基づいて選択され、例えば、標的生体分子への高い結合親和性を有するタンパク質ナノ細孔であり、例えば本明細書では生体分子のタンパク質への結合領域と称される生体分子の特異的な部分を有するタンパク質がある。
[0026]一態様において、本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、層のレイアウト及び配置の観点で特徴付けることができ、例えば最上部のグラフェン層は、第一の流体区画と流動的及び電気的に接触している。この態様の一実施形態において、電気的パラメーターは、第一の流体区画中の流体と流動的及び電気的に接触するグラフェン層による抵抗測定によって得られる。
[0027]一実施形態において、本明細書で示された方法のいずれかは、流体区画中及びナノ細孔中の流体から電気的に絶縁されたグラフェン層による電界効果ゲーティング又は電界効果の感知によって電気的パラメーターを測定する。この実施形態において、グラフェン層は、スタックの内部層であってもよいし、さらに、例えば1つ又は複数のナノリボンによる正確なゲーティング又は感知を提供するために、ポート中の局所AC又はDC電位を利用できるように成形されていてもよい。
[0028]本明細書で示された方法のいずれかは、二本鎖ポリヌクレオチド配列である生体分子に関するものでもよく、この場合、本方法は、二本鎖ポリヌクレオチド配列をほどき、二本鎖ポリヌクレオチド配列の一本鎖をナノ細孔を通して推進させ、それにより、前記生体分子の配列決定を行うステップをさらに含む。一態様において、ほどくステップは、多層スタック、例えばグラフェン−誘電体スタックに固定されたヘリカーゼによってなされる。
[0029]一態様において、他のグラフェン層を通る電気化学的電流を測定するための埋込みグラフェン層を有する、3又は4層の導電層などの複数の導電層が提供される。
[0030]他の実施形態において、本発明は、例えば生体分子パラメーターを特徴付けるための、本明細書で示された方法のいずれかを実施するための装置を含む装置である。一態様において、本装置は、膜を含む。膜は、第一の表面及び第一の表面と反対側の第二の表面を有し、膜は、第一の流体区画を第二の流体区画から隔てている。一態様において、膜の第一及び第二の表面は、それぞれ第一の流体区画及び第二の流体区画の表面を形成する。一態様において、膜は、グラフェン/誘電体/グラフェン/誘電体スタックを含み、例えば、第一の表面における膜と第二の表面における膜との間に位置するグラフェン/Al/グラフェン/Alスタックを含み、ナノ細孔は、第一の区画と第二の区画とを流体接続する膜を通過する。一態様において、グラフェン/誘電体の多層スタックの最外層は、第一及び第二の表面を形成する。或いは、グラフェン/誘電体の多層スタックの最外層の一方又は両方は、少なくとも部分的にグラフェン/誘電体の多層スタックの最外層と流体区画とを隔てるコーティング層でコーティングされている。一態様において、最も外側のグラフェン層は、誘電体又はAlコーティング層などの電気絶縁層又は誘電体層で少なくとも部分的にコーティングされている。本装置は、制御された集束電界、及びそれに対応する、ナノ細孔を通過する、又はナノ細孔と相互作用する生体分子の生体分子パラメーターを特徴付けるのに用いられる電気的パラメーターを検出するための構成要素をさらに含んでいてもよい。このような構成要素の例としては、第一の流体区画と第二の流体区画との間に電位差を付与する電源又は電圧供給源、生体分子がナノ細孔を通過する際の電気的パラメーター、例えばナノ細孔を通過する電流、第一の流体区画と第二の流体区画の間の印加される電位差で生体分子がナノ細孔を通過するときにグラフェン層を通る、又は横方向の電極全域にかかる電気化学的電流を検出するための検出器、並びにゲート電極、検出電極、ソース電極、及びドレイン電極などの電極が挙げられる。
[0031]一態様において、本装置は、1つ又は複数のゲート電極をさらに含み、1つ又は複数のゲート電極はそれぞれ、多層スタック中のグラフェン層である。一態様において、ゲート電極は、それぞれ独立して、スタック中のグラフェン層の1つ又は複数に電気的に接続される。一態様において、ゲート電極は、グラフェン層の少なくとも一部から、例えばナノリボンの電極から形成され、又は電界の生成及び/又は電気的パラメーター検出を集中させるために先端が細い構造を有する電極などから形成される。
[0032]一態様において、導電層、グラフェン層又は誘電体層のいずれかは、厚さに関して説明される。一実施形態において、導電層又はグラフェン層は、ナノ細孔のところで3nm未満又は3nmに等しい厚さを有する。一実施形態において、電気的な接触部は、導電層又はグラフェン層と電気的に接触した金属パッド、例えばTi/Auパッド、及び金属パッドと電気的に接触した導電性ワイヤーを含み、金属パッドは、第一及び第二の流体区画のどちらとも電気的に隔離されている。
[0033]一実施形態において、ゲート電極は、電源によって電力が供給されるソース電極に電気的に接続されている。
[0034]本明細書で示されたグラフェン層のいずれかが、ナノリボンを含んでいてもよく、ナノ細孔がこのナノリボンの長軸に対して横方向で通過する。ナノリボンは、任意選択で、生体分子がナノ細孔を通過する間にナノリボンに流れる横方向電流を測定するための電気的な接触部を含み、グラフェン層の別の層は、グラフェン層に電気的にバイアスをかけるためのゲート電極に接続されている。一実施形態において、本明細書で示されたナノ細孔のいずれかは、ナノリボン幅の5%より大きい、又はナノリボン幅の5%〜95%の範囲から選択される直径を有する。この方式で、ナノリボンは、目的とする用途によって比較的狭いか又は比較的広い円周領域で、ナノ細孔の円周を取り囲むことができる。続いてナノリボンに電気的に接続されたゲート電極は、ナノリボンに独立して電気的にバイアスをかけ、さらなる制御をもたらす能力をシステムに提供する。
[0035]一態様において、検出器は、互いに向かい合い、ナノ細孔中の生体分子の通過方向に対して横方向にナノ細孔内の中心に配置された電極対を備えるトンネル検出器であり、生体分子が電極対の間を通過する。
[0036]代替の実施形態において、生体分子パラメーターを特徴付けるためのナノ細孔を含む膜を製造する方法が本明細書に提供される。一態様において、本方法は、自立型誘電体膜、例えばAl膜中に通路を形成するステップ、化学蒸着法でグラフェン層を成長させるステップ、グラフェン層の少なくとも一部をコーティングするか、又は自立型誘電体膜に移動させるステップ、グラフェン層上に誘電体層を形成するステップ、グラフェン層のステップを繰り返して、第二のグラフェン層を作製するステップ、誘電体を堆積させるステップを繰り返して、第二の誘電体層を作製するステップ、グラフェン層及び誘電体層それぞれを通る、膜の第一の表面から膜の第二の表面に伸長するナノ細孔を形成し、それによりグラフェン/誘電体/グラフェン/誘電体スタック中にナノ細孔を含む膜を作製するステップを含む。移動させたグラフェン層に誘電体層を形成してそのステップを繰り返すステップは、金属シード層を用いてもよいし、又は金属シード層を用いなくてもよい。
[0037]ある態様において、本方法は、第一のグラフェン層、第二のグラフェン層、又は第一のグラフェン層及び第二のグラフェン層の両方を、電気的な接触部と電気的に接触させて、独立して電気的にゲーティングされたナノ細孔を提供するステップをさらに含む。
[0038]一実施形態において、繰り返しのステップを繰り返して、隣接するグラフェン層が誘電体層で隔てられた3つ以上のグラフェン層を作製する。この方式で、スタックに多数のグラフェン層が含まれていてもよく、例えば、最上層及び最下層のどちらにもグラフェン層が含まれないスタック、最上層及び最下層のどちらか一方又は両方にグラフェン層が含まれるスタックが挙げられる。一態様において、グラフェン層の任意の1つ又は複数を電気的に接触させて、独立して電気的にゲーティングされたナノ細孔を提供する。
[0039]一態様において、本方法のいずれかは、ナノ細孔膜中にゲート電極を組込んで、ナノ細孔中の又はナノ細孔に隣接する局所電界を改変するステップをさらに含む。この方式で、本明細書で示された装置のいずれかは、ナノ細孔中の又はナノ細孔に隣接する局所電界を改変するように設計された、組込みゲート電極を有する。一態様において、組込みゲート電極は、膜のグラフェン層のいずれかを含む。
[0040]一態様において、誘電体層は、原子層堆積により堆積させた誘電体を含む。一態様において、誘電体層は、Al、Ta、SiO、Si、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、若しくは窒化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む。
[0041]一実施形態において、本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、ホイートストンブリッジ配置の電気回路のレイアウトを有する。従って、本方法のいずれかは、ナノ細孔中の電気的パラメーターを測定するために3つ以上のグラフェン層をホイートストンブリッジ配置で電気的に接続するステップをさらに含んでいてもよい。このようなホイートストンブリッジは、ブリッジ回路の異なるレッグのバランスをとることにより未知の電気的パラメーターを測定する能力を提供する。一態様において、電気的パラメーターは、差動インピーダンス、トンネル電流、抵抗、キャパシタンス、電流又は電圧のうち1つ又は複数である。
[0042]一態様において、本方法は、3つ以上のグラフェン層のうち中央のグラフェン層には電気的にバイアスをかけ、それに対して3つ以上のグラフェン層のうち2つの外部グラフェン層にはACバイアスをかけるステップをさらに含む。この方式で、本方法は、中央のグラフェン層と外部グラフェン層との間のインピーダンスをモニターするステップをさらに含んでいてもよい。一実施形態において、本方法は、1つ又は複数のグラフェン層にAC電圧シグナルでバイアスをかけるステップをさらに含む。
[0043]本発明の他の実施形態は、第一の流体区画を第二の流体区画から隔てている浮遊膜中にナノ細孔を設けることによって、生体分子のメチル化又はヒドロメチル化の状態を同定する、特徴付ける、又は定量するための方法に関する。膜は、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、グラフェン若しくはそれらのナノ積層体、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。一態様において、膜は、導電層及び誘電体層を含む多層スタックであり、例えば誘電体層で隔てられたグラフェンなどの複数の導電層、又は本明細書で示されたスタックのいずれかである。特定のタンパク質、オリゴヌクレオチド又は化学的なタグを、標的生体分子のメチル化又はヒドロキシメチル化部位に結合させる。第一の流体区画から第二の流体区画まで膜全域に、電界を印加して、生体分子をナノ細孔を通して推進させる。前記生体分子上の結合したタンパク質又はタグは、生体分子がナノ細孔を通過する間、イオン電流、トンネル電流、電圧、コンダクタンス又はインピーダンスの変化をモニターすることによって検出される。
[0044]一態様において、本方法は、生体分子がナノ細孔を通過するときに、結合したタンパク質又はタグを生体分子から連続的に切り離すステップをさらに含む。
[0045]一実施形態において、本明細書で示された装置及び方法は、単一分子レベルの生化学反応、又は分子の集合体又は凝集体からの生化学反応のいずれかによってピロリン酸の生成及びpH変化を検出するのに使用するためのナノスケールのpHセンサーに関する。
[0046]いかなる特定の理論にも縛られることは望まないが、本明細書において本発明の実施形態に関する基礎をなす原理又はメカニズムの意見又は理解を考察することができる。いずれかの説明又は仮説が最終的に正しいかどうかに関係なく、本発明の一実施形態は、機能的で有用である可能性があることが認められている。
グラフェン−Alナノ細孔の製造を示す図であり、(a)まず自立型Al膜に集束イオンビーム(FIB)ツールを用いて直径300nmの細孔を形成し、(b)CVDで成長させたグラフェンをチップ上に移動させ、(c)チップ上に、1.5nmのAlをシード層として蒸着させ、次にALDで6.5nmのAl(d1)を堆積させる。チップの縁まで拡がっている他のグラフェン層を移動させて金パッドを用いてg2と接触させ、Al/Al堆積(d2)を繰り返す。(d)FEGTEMナノ細孔が形成される。 グラフェン−Alナノ細孔の電気的な特徴付けを示すグラフである。(a)様々なサイズを有するグラフェン−Alナノ細孔のIVの特徴は、線形応答を示す。ここで、膜は、ほぼ無視できる程度のコンダクタンスしか示さないことに留意すべきである。フィッティングしたデータをコンピューターで数値的に計算する。(差し込み図)グラフェン−Alナノ細孔の1/fノイズは、Alナノ細孔のよりも優れているとは言わないまでもそれと同等である。(b)これらの膜及びナノ細孔は、示した通りナノ細孔径に依存する安定なコンダクタンス値を示す。 グラフェン−Alナノ細孔を通るλ−DNA輸送を示すグラフである。(a)ナノ細孔を通るλ−DNA輸送を示す略図である。λ−DNAは、約1.33μmの回転半径を有するため、示した通り電解質溶液中で大きい多重高次コイル状のボールを形成する。(ii)ナノ細孔中でのDNAのねじ切り過程を示す。(b)11.3nmグラフェン−Alナノ細孔を通過するλ−DNAの特徴的な移動イベントを示す。明確な下方への遮断が観察される。(c)400mVで記録された562の移動イベントで構成されるイベントの電流ヒストグラムを示す。2つの別個の電流ピークが観察される;1は細孔を通過する直鎖状dsDNA輸送を示し、2は細孔を通過する折り畳まれたDNA輸送を示す。この現象は(d)でより詳細に説明され、ヒストグラムの概要は(e)に示される。 DNA−タンパク質結合:グラフェン/Alナノ細孔を通るERα/EREの輸送を示すグラフであり、(a)単一のEREを含むDNAに結合したERαの略図である。(b)ERE配列を示し、(c)低い塩濃度におけるERα/ERE複合体の形成を確認するゲル−シフト分析を示す。320mMより高い塩濃度のKClでは、タンパク質−DNAバンドは観察されない。(d)ナノ細孔を通るdsDNA輸送を示す略図である。(e)電流上昇(上方へのスパイク)をもたらす直径14nmの細孔へのERα/ERE複合体の導入を示し、(f)ERα/EREに関する移動時間対電流上昇を示す散布図(差し込み図)であり、電流上昇のヒストグラムは、0.4nAにピークを有するガウス分布を示す。 図4−1に続いてDNA−タンパク質結合:グラフェン/Al2O3ナノ細孔を通るERα/EREの輸送を示すグラフであり、(g)500mVの印加電圧で、1MのKCl、10mMのトリス、1mMのEDTA、及びpH8の電解質中で、直径23nmのグラフェンAlナノ細孔を、RecAでコーティングしたDNAが移動する際のサンプル電流の軌跡を示す。IBLは、基準電流であり、下方へのスパイクは、遊離RecAタンパク質又は単一/複数のRecAでコーティングしたDNA分子のいずれかが細孔を通過して輸送されるときに相当する。差し込み図は、ナノ細孔のTEM画像であり、スケールバーは10nmを示す。(h)1368の移動イベントから構成されるイベントの密度プロットであり、500mVの印加バイアスにおける電流不通対移動時間(tD)を示す。表示されたバーは、イベント数を示す。(i)500mVにおける電流不通のヒストグラムを示す。ガウスのフィッティングにより3つの別個のピークが観察され、これは、未結合のRecAタンパク質の輸送、単一のRecAでコーティングしたDNA分子の輸送、及び複数のRecAでコーティングしたDNA分子の同時輸送を示す。 図4−2に続いてDNA−タンパク質結合:グラフェン/Al2O3ナノ細孔を通るERα/EREの輸送を示すグラフであり、(j)RecAでコーティングされたdsDNA輸送を示す、高時間分解能の電流の軌跡である:i.遊離RecAタンパク質の移動を示す。イベントは、迅速で低い振幅である。ii.単一のRecAのDNAの移動を示す。イベントの振幅は、遊離RecAで観察された振幅よりも深く長い。iii.複数のRecAでコーティングされたDNA分子の同時の移動を示す。移動イベントの振幅は、単一のRecAのDNAの場合に観察された振幅よりも長く高い。 (a)酵素でメチル化されたDNA断片からの開始を示す図である。(b)メチル化されたDNAサンプルにメチル化されたDNA結合タンパク質を添加する。(c)安定なMBDタンパク質に結合したDNA複合体を形成するためのインキュベートステップを示す。(d)MBDタンパク質−DNA複合体を、ナノ細孔流体セットアップのcisチャンバーに導入する。 (a)非メチル化DNAの経路を示す図であり、浅い電流遮断が観察される。(b)単一のメチル化されたCpGジヌクレオチドにMBD、例えばMBD2(またMBD1、MeCPも使用することができる)が結合したDNAの経路を示す。2つの遮断レベルが観察される:DNAによる浅い遮断と、MBDによる深い遮断を示す。(c)複数のMBDタンパク質が結合したDNAの経路を示す。電流のシグネチャーにより、単一分子上のメチル化部位のメチル化の定量及びマッピングが可能である。 (a)ナノ細孔の等電点がpH5〜7の範囲と仮定した場合の、高いpH及び低いpHの両方における細孔表面での対イオン凝縮を示す略図である。(b)直径18±1nmのグラフェン−Al細孔のpH応答をKCl濃度及び溶液のpHの関数として示す。(c)細孔径の作用:直径8±0.5nmのグラフェン−Al細孔のpH応答をKCl濃度及び溶液のpHの関数として示す。いずれのケースにおいても強いpH応答が観察される。 (a)グラフェンでゲーティングしたナノ細孔測定のセットアップを示す図である。グラフェン層2(g2)は、ナノ細孔チップの縁で250nmのTi/Auパッドを用いて接触される。全ての電流測定において、ゲートとソースとは接続している。(b)ナノ細孔チップはPCBにマウントされ、Ti/Auパッドは、Inワイヤーを用いて接触される。端子1及び2にかかる抵抗は、典型的には≦15kΩであり、これは、製造後の導電性グラフェンシートが存在する証拠となる。(c)ナノ細孔チップを有するPCBは、示した通り流体セットアップにマウントされ、それにより金属接触パッドが導電性溶液から隔離される。 ゲート(グラフェン層2)をソースに接続してゲートを浮動状態にした直径19nmのグラフェン−Alナノ細孔の電流−電圧(I−V)特性を示すグラフである。3つの列は、10.9、7.6、及び4の固定pH値でなされたI−V測定を示し、3つの行は、1M、100mM、及び10mMの固定KCl濃度でなされたI−V測定を示す。調査された全ての塩濃度においてpH10.9で有意な電流整流が観察された。この作用は、pH4で劇的に減少した。 単一分子のDNA配列決定のためのナノ細孔を有するグラフェンナノリボンを示す図である。(a)図1に示した構成でグラフェン層2(g2)でパターニングされたグラフェンリボンのSEM画像である。(i〜iii)リボンの高倍率のSEM画像を示す。(iv)TEMを用いてGNRの中心に穴を開けてなる14nmの細孔、(b)組込みグラフェンゲートを有するソリッドステートナノ細孔上のグラフェンナノリボンの略図である。グラフェンゲートは、十分に小さいリボンにp型又はn型動作のいずれかを達成することができ、それにより移動速度を静電的に制御する、例えばナノ細孔を通るssDNAの移動速度を減少させることができる。グラフェンリボンは、ヌクレオチド読み取り機として作用する可能性があり、各ヌクレオチドがその横方向のコンダクタンスを独自に変化させる。ナノ細孔中のグラフェンリボンの縁の機能化はさらに、ヌクレオチド特異的な相互作用を強化することができる。 (a)電流ではなく電圧を用いて個々のDNA及びタンパク質を測定するためのナノチャネルにおけるホイートストンブリッジ電極の構成を示す図である。(b)このシステムのための等価回路を示す。 (a)スタック中にパターニングされたナノ細孔を有する多層グラフェン/Al構造を示す図である。各グラフェン層は、(b)で示されるように層同士のオーバーラップが最小化されるようにパターニングされる。グラフェン層は(b)で示されるようにしてバイアスがかけられることで、垂直のホイートストンブリッジ構造が形成され、それにより電圧測定を用いてナノ細孔中で個々の分子を感知できるようになる。さらにこの構成は、分子の長さに沿った局所的な情報の高感度検出も促進する。 ナノ細孔アレイの製造を示す図であり、(a)iは、浮遊Al/SiN膜からの開始、iiは、電子ビームリソグラフィーを用いたパターンZEP520、iiiは、RIEを用いたパターンのSiNへの移動、ivは、ICP−RIEでなされたBClエッチングを用いたパターンのAlへの移動を示す。(b)(a)のパートiで概説された領域のSEM断面図であり、Al及びSiN層の厚さを示す。(c)この過程を用いて形成された直径15nmの細孔のアレイを示す。(d)この過程を用いて形成された直径65nm未満の細孔のアレイを示す。 極薄のグラフェン/Al膜における単一のナノ細孔の製造を示す図である。(a)(b)のTEM画像で示した通り直径約300nmのFIB細孔がまず形成される。(c)次にグラフェンを移動させ、結果として浮遊単分子層の厚さの膜が形成され、これは、回折イメージング(d)及びラマン分光法(e)を用いて確認される。(f)次に厚さ15ÅのAlシード層を堆積させ、続いてALDで60ÅのAlを堆積させる。(g)この浮遊膜中で、収束電子ビームを集中させて単一のナノ細孔を分解的にスパッタリングする。(h)この過程を用いて形成された直径25nmの細孔のTEM画像を示す。 ナノ細孔によるDNA解析における傾向を示すグラフである。この技術がα−溶血素とソリッドステートナノ細孔との両方に関して開発されてから毎年、DNAの移動を調節する方法により、DNAの移動速度は実質的に低下している。近年の生物学的なナノ細孔における進歩により、ssDNA輸送速度は約0.1nt/msもの低さになり、感度が(単一のヌクレオチドまで)改善され、これは、天然のα−溶血素の部位特異的変異誘発、DNAプロセシング酵素の取り込み、化学的に標識付けられたヌクレオチド、及びDNA配列決定を可能にするアミノシクロデキストリンアダプターの共有結合によって達成された。ソリッドステートナノ細孔でも類似の傾向が観察される。移動速度の減少及び感度の改善は、溶液の状態(温度、粘度、pH)の最適化、化学的な機能化、表面電荷の処理、膜の厚さ及び組成の変更、及びより小さい直径のナノ細孔の使用(それによりポリマー−細孔の相互作用が強化される)によるものである。ソリッドステートナノ細孔を用いたDNAの迅速な電子的な配列決定(electronic sequencing)を可能にするためには、さらなるDNA速度の減少(1〜10nt/msの速度が高分解能のDNA解析にとって理想的であると予想される)及び実質的な感度の改善が必要である。この目的に向けた作業において、根本的に重要なことは新しい感知様式及び構造(トンネル接合、容量性のナノ細孔構造、グラフェンゲートなど)の開発であると予想されるが、このような技術の開発にはそれでもなおかなりの問題がある(表1)。この図は、DNA輸送における速度低下又は感度の強化が報告されている主要なナノ細孔開発を含むが、決して全ての網羅的なリストではない。このプロットにおける各データポイントは、参照実験で検出された参照値及び最も短い分子を含む。 DNA配列決定のための生物学的なナノ細孔を示すグラフであり、(a)i.α−溶血素構造の断面を示す。1.4nmの狭窄部は、ssDNAを通すがdsDNAは通さない。ii.それらがアミノシクロデキストリンで改変されたα−溶血素のナノ細孔を横断するときに個々のヌクレオチドにより誘導された典型的な電流遮断レベルを示す。iii.最適化された条件下でのα−溶血素のヌクレオチドの分離効率を示す。エキソヌクレアーゼを併用した消化による配列決定アプローチを示す。(b)i.MspA構造の断面を示す。ii.MspAを通る二本鎖切断されたDNAの移動により誘導された典型的な電流遮断を示す。二本鎖切断された分子におけるヌクレオチドの各三つ組で特有の電流レベルが観察される。iii.α−溶血素と比べて強化されたMspAの分離効率を示すヒストグラムを示す。 DNA解析のためのソリッドステートナノ細孔構造を示す図であり、(a)Alナノ細孔を示し、i.集束電子ビームを用いたALDによるAl膜におけるナノ細孔の形成及び制御された収縮を示す。1nm未満のレベルの精度を達成することができる。ii.直径5nmのAlの細孔を通る5kbpのdsDNAの移動の散布図であり、線形の折り畳まれていないdsDNA輸送に相当する単一の不通レベルを示す。(b)グラフェンナノ細孔を示し、i.1〜2のグラフェン単分子層におけるTEMベースのナノ細孔形成を示す。ii.散布図は、細孔を通って移動する様々なDNAコンフォメーション(折り畳まれた、及び折り畳まれていないDNA)に代表的な特有のコンダクタンスシグネチャーを示す。(c)i.約10のグラフェン単分子層中に形成されたひな壇状のナノ細孔のTEM画像であり、ii.多層領域で囲まれたアームチェアのような縁を有するグラフェン単分子層中のナノ細孔を示し、iii.多層グラフェン中のナノ細孔のTEM画像である;細孔の縁のリップルもひな壇状の構造を示す。 配列決定以外のナノ細孔の用途を示す図である。(a)組織からの配列特異的なmiRNAの検出:組織サンプルから特異的なmiRNAを分離して濃縮し、続いてナノ細孔ベースの定量を行うために用いられたプローブ特異的なハイブリダイゼーションを示す。この技術により、従来のマイクロアレイ技術よりも強化された感度が達成される。(b)SNPの検出:iで示されるように、タンパク質(EcoR1)が結合したdsDNA複合体を、直径約2nmのナノ細孔まで電気泳動により推進させ、切断した。定量PCRで確認されるように、タンパク質結合配列にSNPを導入することにより切断のしきい値電圧で検出可能なシフトが生じ(ii)、それによってSNPの高感度検出が可能になる。(c)遺伝子型解析及びゲノムプロファイリング:iで示されるように、PNAでタグ付けしたdsDNA産物は、ナノ細孔測定において特有の電流の一過性上昇を発生させた。1分子あたりのPNAタグの数は容易に定量することができ、従ってDNA分子の迅速な電気的プロファイリングも促進される。 ハイブリッド生物学的ソリッドステートナノ細孔を示す図である。(a)ヘアピンDNAで機能化したSiOナノ細孔を示し、ii.完全相補的ssDNA(ヘアピン配列に相補的)の移動と単一塩基のミスマッチ配列(1MM)の移動との対比により、示した通り二峰性分布が得られ、それによってSNPの高感度検出が可能になる。(b)脂質二重層でコーティングされたSiNナノ細孔であって、流動性の脂質側壁が高感度のタンパク質検出素子として機能する。ii.この表面を機能化したナノ細孔を用いて様々なタンパク質分析物を検出して識別するために、電流不通のヒストグラムを用いることができる。(c)SiN細孔へのα−溶血素の直接的な挿入を示す。i.dsDNA尾部で化学修飾されたα−溶血素の略図であり、ii.3段階のハイブリッド細孔の形成を示し、最終的に脂質二重層中のα−溶血素と一致するコンダクタンスレベル(III)が生じる。 配列決定するための可能性のある新規のナノ細孔構造を示す図である。(a)ナノ細孔に組込まれたトンネル検出器の断面図である。このような検出器は、細孔中央に約1nm間隔で配置された2つの電極を含む。ナノ細孔は、検出器を通過するssDNA/ヌクレオチドの線形の通過を促進し、このような検出器を用いて、ヌクレオチド特異的なトンネル電流を測定することによって配列情報を解読することができる。(差し込み図)ヌクレオチドがナノギャップ中に配置されたトンネル電極の上面図である。(b)組込みグラフェンゲートを有するソリッドステートナノ細孔上のグラフェンナノリボンを示す。グラフェンゲートを用いて、十分に小さいリボンにp型又はn型動作のいずれかを達成することができ、それによりssDNAを静電的に速度低下させることができる。グラフェンリボンは、ヌクレオチド読み取り機として作用する可能性があり、各ヌクレオチドがその横方向のコンダクタンスを独自に変化させる。ナノ細孔中でグラフェンリボンの縁が機能化されていることにより、ヌクレオチド特異的な相互作用をさらに強化することができる。 生体分子を特徴付けるための膜及び関連する構成要素の一実施形態の略図である。 図21Aと同様であるが、ゲート電極におけるバイアスを示す図である。 破線矢印で示された方向でナノ細孔を通過する生体分子に対して横方向で互いに向かい合った電極対を含むトンネル検出器の図式的な詳細図である。この配置では、本装置はヌクレオチド読み取り機とみなすことができる。
[0069]「生体分子」は、本明細書では、広義には生物系に関連する分子を指すのに用いられる。この用語は、例えば、ポリヌクレオチド、DNA、RNA、ポリペプチド、タンパク質、及びそれらの組み合わせを含む。生体分子は、天然に存在するものであってもよいし、又は加工されたものか、若しくは合成されたものであってもよい。「生体分子パラメーター」は、測定可能又は定量可能な生体分子の特性を指す。パラメーターは、配列又は配列の一部などの生体分子に関する固定情報であってもよい。パラメーターは、生体分子の状況又は状態に応じて生体分子ごとに異なっていてもよく、例えばメチル化状態、結合イベント、及び/又は2次構造などの生体分子パラメーターについて異なっていてもよい。「電気的パラメーター」は、電気的に測定又は決定することができるパラメーターであって、加えて生体分子パラメーターと関連するパラメーターを指す。従って、電気的パラメーターは、電気的な性質のものであってもよいし、或いはそれ自身は非電気的パラメーターであるが、その基礎をなす電気的な性質のパラメーター、例えば通過又は移動時間、流動、又は移動の頻度などに基づいて決定されてもよい。
[0070]「メチル化」は、1つ又は複数のメチル化された残基を有するDNAを指す。例えば、あらゆる脊椎動物のゲノムにおいて、シトシン残基のうちいくつかはメチル化されている。DNAのメチル化は遺伝子発現に影響を与える可能性があり、いくつかの遺伝子では癌のエピジェネティックなマーカーである。2種の異なるDNAのメチル化の態様、すなわちメチル化レベル又は含量とメチル化パターンとが重要である可能性がある。「メチル化状態」は、本明細書では、広義には、後生学、病状、又はDNAの状態の観点から対象となるあらゆるメチル化の態様を指すのに用いられ、例えば、メチル化の含量、DNA配列に沿ったそれらの分布、パターン、密度、及び空間的なバリエーションが挙げられる。ナノ細孔によるメチル化の検出は、米国特許出願公開第2012/0040343号(168−08)でさらに考察されている。
[0071]加えて、生体分子パラメーターは、測定可能で、生体分子のナノ細孔の通過で影響を受ける定量可能な変数を指し、例えば、ナノ細孔を通る移動速度、生体分子が細孔に入って通過するときのナノ細孔中の電気的パラメーターにおけるバリエーション(例えば、電界、イオン電流、抵抗、インピーダンス、キャパシタンス、電圧の変化)、生体分子と化学成分で機能化したナノ細孔の表面領域との生化学反応によって生じる変化、例えばピロリン酸の放出、例えばエキソヌクレアーゼ又はエンドヌクレアーゼ機能を有する化学成分によるpH変化が挙げられる。
[0072]「誘電体」は、非導電性材料又は絶縁材料を指す。一実施形態において、無機誘電体は、実質的に炭素非含有の誘電材料を含む。無機誘電材料の具体的な例としては、これらに限定されないが、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ホウ素、及びアルミニウム、チタン、タンタル又はハフニウムの酸化物が挙げられる。「高k誘電体(high−k dielectric)」は、特定のクラスの誘電材料を指し、例えば一実施形態では二酸化ケイ素よりも大きい誘電率を有する誘電材料を指す。いくつかの実施形態において、高k誘電体は、二酸化ケイ素の誘電率の少なくとも2倍の誘電率を有する。有用な高k誘電体としては、これらに限定されないが、Al、HfO、ZrO、HfSiO、ZrSiO、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。一態様において、本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、Alである誘電体を有する。
[0073]「導体−誘電体スタック」は、複数の層を意味し、そのうち少なくとも1つの層は電気導体を含み、他の層は誘電体である。一実施形態において、層は、幾何学的にパターニング又は堆積することができ、例えばナノリボンの形状で、長さ方向がナノ細孔によって形成された経路と直角に配置された導体層、すなわち導電性ナノリボンである導電層が含まれる。一態様において、スタックは、2つ以上の層、3つ以上の層、又は5以上20以下の層を含む。一態様において、隣接する導体層は、誘電体層で互いに隔てられている。一態様において、最外層は、導電層、誘電体層であるか、或いは一方の最外層が誘電体であり、スタックの反対側にある他方の最外層が導体である。一態様において、電気的に活性化された下にある導体層を覆う誘電体層を選択的にパターニングすることによって、膜表面近傍に局所電界を印加して制御することが可能である。本明細書で示された方法及び装置のいずれかは、グラフェンである導電層を有する。本明細書で例示されたように、グラフェンという用語は、所望に応じて、他の原子レベルの薄さの導電層、例えばMoS、ドープシリコン、シリセン、又は極薄金属と置き換えることができる。
[0074]「流体連通」又は「流体接続する」は、膜の片側(例えば第一の流体区画)から膜のもう一方の側(例えば第二の流体区画)への(又はその逆も同様)、電解質、特に電解質中のイオンの流動を可能にするナノレベルの経路を意味する。一態様において、流体連通接続は、ナノ細孔の通過を促進するように印加された電界無しで側面間に生体分子を通過させるには不十分である。これは、ナノ細孔の構造(例えば直径)、ナノ細孔表面の機能化、ナノ細孔に印加された電界、並びに生体分子及び流体の選択を組み合わせることにより制御することができる。
[0075]「特異的な結合」は、2つの構成要素間の相互作用を指し、一方の構成要素が標的の特徴を有する。一方の構成要素が標的の特徴を有する場合のみ結合が起こり、標的の特徴がない場合は実質的に結合は起こらない。一実施形態において、標的の特徴は、ヌクレオチドの型(例えば、A、T、G、C)、アミノ酸、又はヌクレオチドの特異的配列である。
[0076]以下の非限定的な実施例により、本発明をさらに理解することができる。本明細書において引用された全ての参考文献は、本明細書における開示と矛盾しない程度に参照により本明細書に組込まれる。本明細書での説明は多くの具体例を含むが、これらは本発明の範囲を制限するものとして解釈されるのではなく、単に現時点で好ましい本発明の実施形態のいくつかを説明するものと解釈されるものとする。例えば、本発明の範囲は、示された例ではなく添付の特許請求の範囲及びそれらの等価体によって決定されるものとする。特に、国際公開第2010/080617号パンフレット(代理人参照番号168−08WO)、米国特許出願公開第2012/0040343号及び米国特許出願公開第2011/0226623号(代理人参照番号56−09、2010年12月17日に出願)が、印加された電界下での生体分子のナノ細孔の通過による生体分子の特徴付けに関して本明細書で示されたシステム、装置及び方法に関して矛盾しない程度に参照により本明細書に組込まれる。
[0077]実施例1:グラフェン−Alナノ細孔
[0078]グラフェンは、二次元ハニカム格子に高密度に充填された炭素原子の原子レベルの薄さのシートであり、驚くべき機械的、電気的、及び熱的性質を有する。このような材料は、グラフェン単分子層がssDNAのヌクレオチド間の0.32〜0.52nmの間隔に匹敵する厚さを有することにより、電子的なDNA配列決定にとって特に魅力的である。この実施例では、DNA及びDNA−タンパク質複合体を解析するための新規のグラフェンベースのAlナノ細孔センサーの開発及び特徴付けを説明する。ナノ細孔がグラフェン−誘電体−グラフェン−誘電体スタック中に作製されることにより、各グラフェン層の独立したバイアス印加が促進される。この構造は機械的に強健であり、イオン性溶液中で安定なコンダクタンスを示し、pH感受性であり、グラフェンベースのナノ細孔によるDNA配列決定のためのグラフェンナノリボンとトンネル電極との一体化に適している。加えて、このプラットフォームの溶液のpHに対する顕著な応答は、イオン電流を単独で用いた合成アプローチによる配列決定を可能にする。またこのプラットフォームは、単1種のタンパク質への感受性に基づく診断法での使用にもよく適しており、これは特に、ここで示したように癌診断法に適用可能なメチル化検出で実証される。
[0079]グラフェン−Alナノ細孔の製造。まず自立型Al膜に集束イオンビーム(FIB)ツールを用いて直径300nmの細孔を形成する(図1a)。続いてこの基板上に、化学蒸着法(CVD)により成長させたグラフェンを移動させて300nmのAlの細孔の上を覆う(図1b)。この層は、グラフェン1又はg1と称される。グラフェン成長条件は以下の通りである:CVDグラフェンを1.4ミルの銅箔上に成長させる。この箔をAr/Hフロー下で45分アニールし、グラフェンを、CH/Hフロー下、1000℃、約500mTorrで20分成長させる。得られたCu/グラフェン基板を約20℃/分の速度のArフロー下で室温に冷却する。受取基板への移動を以下のようにして進行させる:グラフェンをPMMAの二重層(495K及び950K)でコーティングし、銅箔裏面のグラフェンをOプラズマ中で取り除き、続いて裏面の銅を1MのFeCl溶液中でエッチングする。得られたPMMA/グラフェンフィルム上の液体をスライドガラス上で取り除き、脱イオン水ですすぎ、10%HClのDI溶液ですすいで、残留した金属粒子を除去し、受取基板上で液体を取り除いた。受取基板でグラフェンを乾燥させた後、1:1の塩化メチレン:メタノール溶液でPMMAを取り除く。CVD加熱炉中、400℃、Ar/Hフロー下で移動したフィルムをアニールして、残留した全てのPMMAを除去する。アニーリングステップ後、電子線回折イメージング及びラマン分光法を用いて、グラフェンの品質を評価する(図1bの右の列)。続いて1.5nmの金属アルミニウムをグラフェン上に蒸着させて、接着層を形成し、続いて原子層堆積(ALD)により6.5nmのAl(誘電体層1又はd1)を堆積させる。処理ステップ1b及び1cをもう一度繰り返し、すなわち第二のグラフェン層(g2)を成長させて移動させ、Al/Al堆積(d2)を繰り返し、結果として図1cで示されるようなグラフェン/Al/グラフェン/Alスタックを得る。ここで、金パッドを用いてg2層とその縁部分で接触させることにより、導電性g2層にゲート電位がかかるようにすることに留意する。最後に、このスタック中に、図1dで示されるようなナノ細孔を電界放出銃TEMを用いて形成する。
[0080]グラフェン−Alナノ細孔の電気的な特徴付け。図2に、1MのKCl、10mMトリス、1mMのEDTA(pH8)中の、グラフェン−Alナノ細孔の様々なサイズを有する細孔に関する電流−電圧の特徴を示す。一般的に線形のIV曲線が観察され、これは、Alナノ細孔に関してこれまで報告されているような対称的なナノ細孔構造を示唆している。図2に様々な直径を有する4種の細孔のIV特徴を示す。さらに数値シミュレーションを用いて構築されたデータへのフィッティングも示す。さらに図2は、それと同じ細孔のコンダクタンスの安定性を時間の関数として示す。60分にわたり安定なコンダクタンス値が得られたことから、イオン性流体中でのこれらの細孔の安定性が確認される。図2b(中黒の四角)で観察されるように、ナノ細孔を開けた後のコンダクタンス値は、細孔がないグラフェン−Al膜のコンダクタンスよりも数桁のレベルで高い。
[0081]グラフェン−Alナノ細孔を用いたdsDNAの検出。グラフェン−Alナノ細孔の輸送特性を研究するために、プラスミドから抽出して精製した長さ48.5kbpのdsDNA断片であるλ−DNAの移動を含む実験を行う。dsDNAの比較的短い持続長(54±2nm)を考慮すると、図3a(i)で示されるようにλ−DNAは高塩濃度の溶液中で、

で示される回転半径で高次コイル状のボール形であると推測される。ナノ細孔中に捕捉されると、(ii)パートで示されるように伸長及びねじ切り過程が起こる。図3bは、それに対応する、1MのKCl、10mMトリス、1mMのEDTA(pH10.4)中で、400mVの印加電圧でλ−DNAが直径11.3nmの細孔を通過するときにλ−DNAにより誘導された電流遮断を説明する。これらの実験で用いられるλ−DNA濃度は、100ng/μlである。高いpHの緩衝液を用いて、ナノ細孔底部のグラフェン表面と負電荷を有するdsDNA分子との静電的相互作用を最小化する。さらに、AlはこのpH値では負電荷を有するため(Alの等電点は8〜9である)、DNAとは静電的に結合しないと予想されることに留意することも重要である。従って、これらの実験条件により、繰り返し可能なグラフェン−Alナノ細孔を通るDNAの移動が起こる。
[0082]図3b及び図3cの電流不通のヒストグラムで観察されるように、λ−DNAの移動実験では2つの別個の遮断レベルが観察され、浅い遮断は直鎖状dsDNA輸送に相当し、それより深い遮断レベルは折り畳まれたDNA輸送に相当する。ここでのΔIは、特定の電圧(このケースでは400mV)における基準電流と比較した、dsDNAにより誘導された電流不通を示すことに留意されたい。図3cの電流ヒストグラムは、それぞれ562のDNAの移動イベントで構成される。これらのイベントは単なる細孔表面との相互作用ではなくDNAの移動に起因することを確認するために、移動時間に対する電圧の作用を調査する。電圧依存性のDNA輸送が観察され、移動時間、tは、電気泳動の駆動力の増加に相当する電圧増加に伴い減少する。移動時間に関して測定された値は、n=1119のイベントから、400mVでt=1.81±2.77ms(図3(e))及び250mVでt=2.66±4.08ms(図3(e)差し込み図)である。移動時間の広域分布は、細孔表面との顕著な相互作用を含む移動に代表的なものである。
[0083]この実施例において説明されるλ−DNAの移動実験から、グラフェン−Alナノ細孔は、単一分子の存在の検出だけでなく、その微細な2次構造(折り畳まれた、又は折り畳まれていない)の識別でも高い感度を有することが示される。このシステムは確かに、タンパク質が結合したDNA断片の局所的な構造及び 又はssRNAで形成される2次構造を読み取ることができる。以下で、エストロゲン受容体αとそれと同系の結合配列とを用いたタンパク質−DNA結合実験を説明する。
[0084]実施例2:単一のタンパク質分析を用いたタンパク質−DNA複合体の検出:
[0085]図4−1〜図4−3に、単一のタンパク質分析を用いたグラフェン/Alナノ細孔を通るタンパク質−DNA複合体の移動を示す。これらの研究で用いられるモデルのDNA−タンパク質システムは、ERαタンパク質の同系の結合配列である単一のEREを含む長さ50bpのプローブに結合したERαである。DNAに結合したERαは主としてタンパク質複合体を補充するための核形成因子として機能し、酸化的ストレス応答、DNA修復、及び転写調節などの主要な生物学的過程に関与する。図4−1a及び4bそれぞれに、単一のEREを含むdsDNAへのERαの結合及びERE配列そのものを示す略図を示す。図4−1cに、ゲルシフト分析を示すが、低い塩濃度にのみERα/EREの結合が観察される。ナノ細孔を用いたタンパク質−DNA複合体の検出は、図4−1dで示されるようにdsDNA検出と同様である。特に、80mMのKCl中の直径約14nmの細孔を通るERα/ERE複合体の輸送により電流上昇が起こり(図4−1e)、これは、これまでの低塩濃度でのDNA輸送における研究で報告されているように輸送中に細孔のコンダクタンスを局所的に増加させる複合体上での対イオン凝縮に起因する可能性が高い。図4−1fに、移動時間対電流上昇を示す散布図を示す。単一の結合したERαタンパク質を有するこの長さ50bpのDNAプローブにとって500mVで最も可能性が高い移動時間は約3msであり、これは、50bpのdsDNA単独の場合の推定移動時間よりも2桁のレベルで遅い。
[0086]他のシステムにおいて、マグネシウム及びATPγSの存在下で二本鎖DNAに安定な核タンパク質フィラメントを形成することがわかっている組換えプロテインAを試験する。このモデルタンパク質は、原核生物での相同組換え及びDNA修復において中心的な役割を果たす。RecAでコーティングしたDNA分子は、NABsys(Providence、RI、USA)によって文書化された手順を用いて調製され供給された(Smeetsら.Nano Lett.2008、9:3089〜3095)。このタンパク質−DNA複合体のグラフェン−Alナノ細孔を通る輸送は、この核タンパク質フィラメントの有効径は7.5±0.5nmであることから、天然dsDNAよりもかなり深い電流遮断を誘導すると予想される。図4−2gは、1MのKCl、10mMのトリス、1mMのEDTA、pH8の電解質中で、500mVの印加電圧で、直径23nmのグラフェン−Alナノ細孔を通る長さ8kbpのRecAでコーティングしたdsDNA分子の輸送の際のナノ細孔の電流対時間を示す。細孔を通過する核タンパク質フィラメントの移動中に深い電流遮断が観察され、シグナル対ノイズ比(SNR)も天然dsDNAよりも有意に高かった(図4−3jにより高い時間分解能の軌跡を示す)。図4−2hに、1368の別個のRecAに関連する移動イベントで構成された、電流不通対移動時間(tD)のイベントの密度プロットを示す;図4−2iに、それに対応するイベントの振幅ヒストグラムを示す。2つの輸送イベントのカテゴリーは明かに異なっている:迅速な低い振幅のイベントは、これまでSiNナノ細孔で示されたような未結合又は遊離RecAタンパク質の輸送に相当し、それより遅く高い振幅の電流不通イベントは、単一のRecAでコーティングしたDNA分子の輸送に相当する。記載された2つのイベントカテゴリーの移動時間のスケールは、SiNナノ細孔におけるRecA−DNAの移動実験で報告されたスケールと一致する(Smeetsら;Kowalczykら.Nano Lett.2009 10:324〜328)。興味深いことに、図4−2iにおいて、約18nAの電流不通の値における高い振幅の第三のピークも観察される。これは、ナノ細孔を通る複数のRecAでコーティングしたDNA分子の同時輸送に相当する可能性がある。
[0087]この実施例では、多層のグラフェン/Alナノ細孔は、dsDNAに結合した単一のタンパク質に関する生物学的なパラメーターを測定することができ、さらにDNA分子に結合した単一のタンパク質を検出して空間的にマッピングする用途に用いることができることが確認される。
[0088]実施例3:メチル化の解析。
[0089]遺伝子ベースのメチル化解析の電流を用いた方法は、多大な労力を要し、大量のサンプルを必要とし、実行1回あたりのコストが高く、ほとんどの場合、有用な臨床評価を引き出すのに必要な感度が不足している。それに対して、初期癌検出のためのナノ細孔ベースのメチル化解析法は、現状の臨床的パラダイムから根本的に脱することにより、患者の予後に関連する有用な臨床情報を引き出すのに必要な感度及び速度を達成することができる。ナノ細孔ベースの技術は、(1)極少量のサンプル体積から極めて低い濃度で標的分子を検出する能力、(2)様々な遺伝子におけるメチル化の異常の組み合わせを検出する能力(疾患の進行及び予後のモニターにおいて重要である)、(3)PCR及びゲル電気泳動などのバルクの集合体を平均する方法を用いても検出されないと予想される対立遺伝子におけるメチル化パターンのわずかなバリエーションを検出する能力、(4)迅速なメチル化解析を行う能力(同じ遺伝子の何百ものコピーが数分で解析される)、(5)コストを低減する能力(必要な試薬量が少ない)、(6)扱いにくいPCR、DNA配列決定、及び亜硫酸水素塩による変換ステップを行わないことにより、実験及び解析ステップを簡易化する能力により遺伝子ベースのメチル化解析によく適している。
[0090]電流分光分析を用いたタンパク質が結合したメチル化DNAの解析。図5に、ナノ細孔ベースのメチル化解析法を図説する。まずメチル化DNA分子をメチル−CpG結合タンパク質と組み合わせて、タンパク質結合DNA複合体を形成する(図5b及び5c)。メチル−CpG−結合タンパク質ファミリー(MBD)は、5種のタンパク質、MeCP2、MBD1、MBD2、MBD3、及びMBD4からなり、それぞれメチル化DNAへの結合を可能にするメチル−CpG−結合ドメイン(MBD)を含む。これらのうちいずれかを用いて、メチル化CpGジヌクレオチドを標識する。
[0091]MeCP、MBD1、及びMBD2が、in vitroで単一のメチル化CpGジヌクレオチドに特異的及び独占的に結合するため選択され、これらは、転写抑制における重要な要素であることが確認された。これらのタンパク質の特異性を用いて、メチル化DNA分子のメチル化部位を標識する。MBD−DNA複合体は、図5dで示されるようにナノ細孔流体セットアップのcisチャンバーに導入される。印加された電位下で、これらのタンパク質結合メチル化DNA断片は細孔を通って移動し、その結果、分子のメチル化状態を示す特徴的な電流遮断が起こる。
[0092]メチル化の決定:ナノ細孔ベースの電流分光分析法を用いて、等しい長さを有する非メチル化DNA断片からの単一のメチル化DNA分子を示す(図6)。図6aで図示されているように、非メチル化DNAが細孔を通って移動すると、基準電流において極めてわずかな逸脱が生じる。しかしながら、MBDタンパク質結合DNA断片が細孔を通って移動すると、極めて異なる電流のシグネチャーが生じる(図6b)。細孔の電流の低下は、移動する分子の断面に関連するため、大きい結合タンパク質が細孔を通過するときにより深い遮断が観察される。2つの別個の遮断レベルが生じ、第一の遮断レベルは、結合タンパク質を含まないDNA領域(IDNA)に相当し、第二の遮断レベルは、MBDタンパク質を含む領域(IMBD)に相当する。ゲルシフト分析から、複数のメチル化CpGジヌクレオチドに相当する複数の結合MBDタンパク質を有する断片は、より遅くゲルを移動するため、単一のタンパク質分析で分析できることが示された。さらに、追加の結合タンパク質はそれぞれ、ゲル中での複合体の移動度を有意に減少させる。これは、2つの要因、すなわち(1)短いDNA断片に対して、MBD2は高分子量であること、(2)MBD2はpH8.0の緩衝液(9.1の等電点)で正電荷を有することによるものと考えられる。従って、通常の細孔の動作条件(pH7〜8)下で、MBDに結合したDNAの移動が予想される。
[0093]メチル化の定量及びマッピング:電流分光分析により、特異的なDNA断片にメチル化部位をマッピングすること、及びメチル化の全体レベルを定量することが可能になる。この過程は図6cで説明される。単一のDNA分子の複数の完全にメチル化されたCpGジヌクレオチドが存在するために、1つのDNAあたり複数のMBDタンパク質の結合が促進され、それぞれの結合により移動中に深い電流遮断が起こる。複数の結合タンパク質を有する断片の移動により、図6で示されるような電気的な読み出しが起こり、この読み出しは、その断片におけるタンパク質の空間分布と類似している。続いてこれを用いて、問題のDNA断片におけるメチル化CpGジヌクレオチドの分布を決定する。また電流のシグネチャーを用いて、1イベントあたりの深い電流遮断の数に基づいてメチル化の程度を定量することもできる。
[0094]これは、この技術の空間的分解能に関して問題を提起する。DNアーゼIのフットプリンティングにより、MeCP2のMBDが、単一のメチル化CpG対の周辺の合計12〜14個のヌクレオチドを保護することが確認される。MeCP2のMBDとMBD2とが相同であるため、発明者らは、MBD2が、結合の際におよそ12〜14bpのDNAもカバーするものと予想している。この12〜14bpのドメイン内の追加のメチルCpGジヌクレオチドは、他のMBD2分子に結合することはできないため、この技術の空間的分解能は制限される。従って、ナノ細孔のプラットフォームは、その高いシグナル対ノイズ比に基づき単一のDNA鎖に配置された個々のMBD分子を優れた分解能で分析できると予想される。この実施例で説明される長軸方向の局所的な読取り過程は、メチル化レベルの定量化及び単一のDNA断片におけるメチル化分布のマッピングを可能にし、さらに特異的な遺伝子の解析にも拡張することができる。この高感度のナノ細孔ベースのメチル化の解析技術は、医療的な診断法において有用である。
[0095]実施例4:グラフェン−Alナノ細孔のpH依存的応答。
[0096]ナノ細孔中の高い表面積対体積率のために、表面が、低い塩濃度で細孔のコンダクタンスに極めて大きい作用を与える可能性がある。グラフェン−Alナノ細孔の表面電荷特性及びpH応答は特に、DNAポリメラーゼを用いたヌクレオチドの取り込み中のHイオンの放出により局所的なpH変化をモニターすることによって、合成による配列決定アプローチを促進することができる。高塩濃度では、溶液中の電荷担体が、細孔を通るイオン電流よりも優位である。実験的に観察したところ、コンダクタンスは電荷担体の数と直線的に対応しており、表面電荷はほとんど影響がない。しかしながら低いKCl濃度では、ナノ細孔を通る全ての電流は、溶液中のバルクの濃度のイオンの寄与と表面電荷(電気浸透圧流)を保護する対イオンとの組み合わせである。図7aで示されるように、Alの等電点(約pH8〜9)より高いと、細孔中の表面電荷はマイナスになり、結果として縮合したKイオンの二重層が生じ、等電点より低いと、表面電荷がプラスになり、結果として縮合したCl対イオンの二重層が生じる。図7b及び7cそれぞれに、直径18±1nm及び直径8±0.5nmのグラフェン−Alナノ細孔の場合の細孔のコンダクタンスをKCl濃度及びpHの関数として示す。グラフェン−Alナノ細孔のコンダクタンスは、局所pHの強い影響を受けることは明らかである。
[0097]塩濃度が低下すると、pH10.9でコンダクタンスの飽和が明確に観察され、これは、これらの高いpH条件下で高度に負電荷を有する細孔表面が存在することを示唆している。それに対して、極めて低いKCl濃度であってもpH4ではコンダクタンスの飽和は観察されず(図7)、これは、細孔が、このpHでは弱い電荷しか有さないことを示唆している。pH4の応答は、より厳密には、チャネルのコンダクタンスにおける表面電荷の作用が最小の場合のバルクの挙動に似ている。図7cは、それより小さい直径8±0.5nmの細孔のpH応答を図説する。図7bと類似の傾向が観察され、すなわち低いpHほど低い細孔のコンダクタンスが観察される。興味深いことに、pH10.9におけるコンダクタンスにおける飽和/横ばいは、図7bよりも1桁大きい10mMから始まるKCl濃度で観察されている。この結果は、デバイ層のオーバーラップと予想され、表面の作用は、より小さい細孔におけるより高い塩濃度で優位になり始めると予想される。デバイのスクリーニング長さは、10mMのKCl中ではおよそ3nmであり、従ってこれは、図7cに示される細孔の直径8nmに匹敵する。従って、表面電荷の作用は、この比較的高い塩濃度で有意であると予想される。
[0098]グラフェン−Alナノ細孔のpH応答は、SiN及びTiOナノ細孔、加えてSiOナノチャネルのpH応答よりも著しく強い。これは、部分的に、Alの高い表面電荷密度に加えてグラフェンの存在に起因する可能性がある。溶液のpHを用いてナノ細孔の表面電位を変化させることは、確かに細孔のコンダクタンスを変化させることができる。このプラットフォームは、DNAポリメラーゼを用いて単一のヌクレオチドを取り込む間に局所pHをモニターして、合成による配列決定アプローチを促進することに適している。
[0099]実施例5:グラフェンでゲーティングしたナノ細孔及び成形されたグラフェン層。
[00100]電気的にゲーティングされたソリッドステートナノ細孔の概念は考察されてきたが、ゲート材料としてのグラフェンの使用及びこのようなシステムの実施はこれまでに実証されていない。ナノ細孔に組込まれた第三の電極は、細孔中の電界を改変するのに用いることができるために特に魅力的であり、ナノ細孔による配列決定の実施において主要なステップである移動するDNA分子の速度低下又は捕捉に用いることができる。ナノチャネルとナノ細孔との両方のコンダクタンスに対する絶縁された第三の電極(厚さ30nmのスズ層)の作用が説明されている。しかしながら、この実施例は、ナノ細孔電極又はゲート電極としてわずか2〜3の単分子層の厚さしかないグラフェンを用いて考察されている。このような構造の現実化には、図8aに示される(さらに図1cにも示される)構成への改変が必要である。これらの改変は、図1cで示されるような誘電体2(d2)の原子層堆積の前に図1におけるグラフェン層2(g2)と、250nmの蒸着させたTi/Auパッドとの接触を含む。次に接触させたスタックにナノ細孔を開ける。細孔を開けた後、ナノ細孔チップをエポキシ化して(epoxied)特注設計されたPCBを形成し、Ti/Auパッドを接触させたグラフェンゲートを、インジウムワイヤーを用いて図8bで示されるように外部のPCBパッド(1及び2)に接続させる。図21Bに、電源及び検出器に接続されたTi/Auパッドによって独立して電気的に活性化可能で検出可能なグラフェンゲート電極を図説する。チップを接続した後のパッド1及び2にかかる抵抗は、典型的には5〜15kΩの範囲であることから、製造後にナノ細孔チップ上に導電性グラフェンシートが存在することが確認される。次にPCBに搭載したナノ細孔チップを、図8cで示されるような特注設計された流体セットアップに挿入する。漏れ電流を防ぐために、Ti/Auパッドが流体から隔離されていることを慎重に確認する。
[00101]グラフェンゲートを用いたナノ細孔測定は、図8aの略図で示されるように、ゲートのノードをソース電極に接続することにより行われる。ソースとゲートとを接続して、ソースノード及びゲートノード間の流れからの漏れ電流を防ぐ。グラフェンが、技術的には低いバイアスが適用された状態におけるイオン性溶液中で極めてわずかな電子変換しか起こらない非ファラデー電極として作用すると予想されたとしても、CVDで成長させたグラフェンに特徴的な欠陥及び粒界の存在は、このような漏れ電流を引き起こす可能性がある。
[00102]図9は、様々な塩条件及びpH値における、グラフェン−Alナノ細孔中のグラフェンゲートを接続する(ゲート−ソースを接続する)作用を、ゲートを浮動状態にした場合と比較して図説する。
[00103]浮動状態にした場合と比較して、接続されたゲートではpH10.9及びpH7.6でより高いコンダクタンスレベルが観察される。それに対して、浮動状態のゲートの場合と比較して、接続されたゲートではpH4でより低いコンダクタンスが観察される。この電流上昇及び減少は塩濃度が低下したときにより顕著であり、これは静電効果を示唆しているが、この結果の原因は、単に細孔中の場の静電的な変化であるとは言えない。その原因は、接触させたg2層を通って流れる電気化学的電流が存在する可能性もあり、より高いpHでより顕著である。これは、この濃度でのデバイのスクリーニング長さは約0.3nmほどしかないにも関わらず、1MのKCl、pH10.9の条件で著しい電流の増幅が観察されたことの説明になる可能性がある。これは、高いpHでは、OH−は、グラフェンのsp結合を壊すことができ、結果としてグラフェンと流体との境界面で電荷移動が起こるという観念と一致する。この作用は低いpH値では起こらず、これは、発明者らの実験で観察された電流上昇の欠如と一致する。またゲートが接続された細孔を通る電流の変化の原因も単に漏れ電流であるとは言えない。ゲーティングされたナノ細孔の測定での調査と一致して、電圧範囲(−100mV〜100mV)におけるpHの関数としての漏れ電流はほとんど変化しないことが観察される。また本明細書で説明された結果は、この境界面で観察される有意な電流の移動を考慮すると、g2層は、実際には細孔中でトランス電極として用いることができることも示唆している。この層は、将来的なDNAの移動実験において高感度の電極として役立つ可能性がある。またこの第三の電極により細孔中に局所電位を印加することは、細孔中でDNA分子を速度低下させたり又は捕捉したりすることにおいても有用である。
[00104]DNA検出及び配列決定のためのグラフェンナノリボン−ナノ細孔:ナノ細孔を有するグラフェンナノリボン(GNR)を用いたヌクレオチド識別の理論上のみの実行可能性が近年実証された。この理論上の研究において、リボンを通るヌクレオチド特異的な横方向の電流が報告されている。この実施例では、単一分子のDNA配列決定のための類似の構成を使用する。図10aは、GNRの製造及びリボンへの直接的なナノ細孔の形成を示す一連のSEM画像を示す。GNRは、図1に示されるようにg2層をパターニングすることによって形成されることに留意されたい。図10b及び20bは、ssDNA配列決定のアプローチを示す。ssDNAの通過中にリボン132を通る横方向電流を測定することにより、GNRはヌクレオチド読み取り機として役立つ可能性がある。組込みグラフェンゲート(層g1)602は、GNRにp型又はn型動作のいずれかのためのバイアスをかける手段を提供し、それによりDNAの移動を静電的に速度低下させることができる。
[00105]電圧センサーとしてのナノチャネルにおけるナノ電極。以下のナノチャネルにおける電極構成(ホイートストンブリッジ)は、極めて高い空間的分解能により個々のDNA分子及びDNA/タンパク質複合体の感知を促進することができ、それにより、DNAの長距離のハプロタイプマッピング及び電圧感知アプローチを用いた配列決定を促進することができる。ここで説明される構成は図11aに示されており、このような構成は、ナノチャネル内に配置された3つの電極を含み、このナノチャネルは電極の上又は下のいずれかを通る。ACシグナルが中央の電極(電極3)に印加され、左(電極1)及び右(電極2)の電極が接地される。電極1と電極3との間のインピーダンスはZ1で示され、電極2と電極3との間のインピーダンスはZ2で示される。DNA及び他の化学種を含まない溶液中では、Z1及びZ2は構成の対称性により釣り合っており、結果的にVout=V1−V2=0の出力電位が生じる。図11bに等価回路を示す。DNA又はタンパク質の導入により以下のことが起こる:DNA分子又はタンパク質が電極1と電極3との間の領域を通過するとき、DNA分子又はタンパク質がZ1を変化/変更させ、出力電圧における電圧スパイクとして検出される。分子が電極3と電極2との間の領域を通過するときも同様に、DNA分子又はタンパク質がZ2を変化させて、逆の極性の電圧スパイクが生じる。それにより、移動する分子がナノチャネルを通過するときに2倍のカウントを得ることができる。またスパイクの振幅を比較して電極の間隔をナノスケールで制御することによっても、DNA分子、例えばアプタマー又は結合タンパク質の長さ方向の高感度の局所的な情報を分析することが可能である。またこのような構成は、チャネルの長さ方向に並べることにより、エラーをチェックする目的で単一分子で複数の独立したカウントを得ることもでき、加えて長さ方向の局所的な情報も得ることができる。
[00106]電圧センサーとしてのナノ細孔におけるグラフェンナノ電極。この実施例は、2層のグラフェン/誘電体構造を、例えば図12aで示されるような適用例の3層に拡張したものである。図12(a)を参照すると、膜100は、導電層(例えばグラフェン)140と誘電体層150(この実施例ではAl)との多層スタック130を含む。第一の表面110及び第二の表面120は、それぞれ第一の流体区画及び第二の流体区画に面する、スタック130の上面及び下面を定める。ナノ細孔160は、第一の表面110から第二の表面120に膜100を通過する。各グラフェン層は、図12bで示されるようにパターニングされ、オーバーラップ領域にナノ細孔が開けられる(図12bでは誘電体は示されない)。図12bを参照すると、ナノ細孔160は、ナノ細孔の通過方向162を定める。各グラフェン層140は、所望に応じてパターニングされ、例えば、ナノリボングラフェン層132が長軸522(各ナノリボンの長い縁方向に相当する)に沿って配向されて、ナノリボンが、164と標識された矢印で示されるような幅を有するようにパターニングされる。図12bから、当然のことながら、あらゆるナノリボンの長軸方向は、ナノ細孔の通過方向162に対して横方向又は直角のように特徴付けることができる。グラフェン層は、互いに所定角度でずれていてもよく、この実施形態において、隣接する層は、互いに90°の角度でずれている。オーバーラップ領域は、約100nm×100nmの面積を有し、この場合でもパターニングされたグラフェン層は、ALDによって堆積した薄い誘電体層で隔てられると予想される。例えば図11に示される水平構造に対して垂直のホイートストンブリッジ構造を達成するために、グラフェン層は、図12bで示されるようにしてバイアスがかけられる。中央の電極には、この場合でもACシグナルがかけられ、出力電位は、この場合でも電極1及び2全域で測定される。Z1の変化(電極1及び3にかかるインピーダンス)及びZ2の変化(電極2及び3にかかるインピーダンス)を測定することにより、分子がナノ細孔を通過するときの電気的なインピーダンスを用いた分子の検出及び空間的なマッピングが可能になると予想される。ここで示された垂直の構造は、オングストロームレベルで間隔をあけて配置された電極間隔を正確に制御するという追加の利点があり、それにより図11に示される平面の構成に比べてより高感度の分子に沿った局所的な測定が可能になる。
[00107]参考文献
[00108]Wanunu,M.及びMeller,A.Chemically Modified Solid−State Nanopores.Nano Letters 7、1580〜1585(2007)。
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[00113]実施例6:DNA及びDNA−タンパク質複合体の高感度検出のためのナノレベルで作製されたグラフェン−Alナノ細孔及びナノ細孔アレイ
[00114]この実施例では、単一のDNA分子及びDNA−タンパク質複合体の高感度検出のためのナノ細孔及びナノ細孔アレイの製造を説明する。単一のDNA分子のハイスループット解析を促進する、電子ビームリソグラフィー及びSiN/Al膜で反応性イオンエッチングステップを用いて直径約15nmのナノ細孔の高密度アレイを作製する。極薄のグラフェン/Al膜における単一のナノ細孔の作製はさらに、DNA−タンパク質複合体の検出に関しても報告される。低い塩濃度における単一のタンパク質分析が実証される。
[00115]ナノ細孔によるDNA解析は新しい技術であり、この技術は、溶液中で電気泳動によりDNA分子をナノスケールの細孔を通して推進させ、それに対応する細孔中のイオン電流の変化をモニターすることを含む。この多目的のアプローチによれば、電荷を有するポリマー(一本鎖DNA、二本鎖DNA、及びRNA)を、長さが単一のヌクレオチドから長さが数キロベースのゲノムDNA断片の範囲で、1nm未満のレベルの分解能で、標識不使用、増幅不使用で解析することができる。近年のナノ細孔における進歩は、この低コストで高度に拡張可能な技術それ自体が、第三世代のDNA配列決定技術である1000ドル未満のヒト二倍体ゲノムの有望な急速で信頼できる配列決定の開発に役立つ可能性があることを示唆する。しかしながら、ソリッドステートナノ細孔を用いたハイスループットの多重化配列決定を可能にするためには、ナノ細孔の高密度アレイの作製が必要である。この実施例は、電子ビームリソグラフィー及びドライエッチング法、パラレルDNA解析によく適したプラットフォーム技術を用いた、浮遊Al/SiN膜中での直径約15nmのナノ細孔アレイの製造に最適化された過程を実証する。またソリッドステートナノ細孔へのグラフェンの取り込みも大いに見込みがある。このような材料は、グラフェン単分子層が一本鎖DNA(ssDNA)のヌクレオチド間の0.32〜0.52nmの間隔に匹敵する厚さを有するため、電子的なDNA配列決定に適用される単一のヌクレオチド検出にとって特に魅力的である。この実施例は、強健な極薄のグラフェン/Al膜における単一のナノ細孔の作製を説明するものであり、この構成を単一のDNA−タンパク質複合体の高感度検出のために使用する。これらの研究で用いられるモデルのタンパク質−DNAシステムは、その同系の結合配列(エストロゲン反応要素)を含む長さ50塩基対(bp)のプローブに結合したエストロゲン受容体α(ERα)である。これらの研究で、この構成の単一のタンパク質に対する感度を実証し、さらに転写因子、ヌクレアーゼ、及びヒストンなどの様々な他のDNA結合タンパク質の検出にも拡張することが可能である。
[00116]ナノ細孔による感知の原理は、コールター(Coulter)カウンターの原理と類似している。ナノスケールのアパチャー即ちナノ細孔は、導電性電解質で充填された2つのチャンバーを隔てる絶縁膜中に形成される。ソリッドステート膜の場合において、ナノ細孔は、収束電子ビームを集中させる分解的なスパッタリングによって形成され、二本鎖(ds)DNAの断面直径の2.2nmに匹敵する断面直径を有する細孔を形成する。流体チャンバーの一方に電荷を有する分子(例えばDNA)が挿入され、それを印加された電位下で電気泳動により細孔を通過させることによって、細孔を通るイオン電流を変化させる。それに対応する電子的なシグネチャーにより、移動する分子の構造及び動的な運動に関する有用な情報が解明される。ssDNAの形態の通過するヌクレオチドそれぞれが特徴的な残留イオン電流を生じる場合、この電流の軌跡を用いて配列情報を抽出することができることから、この概念は配列決定にも拡張することができる。
[00117]実験。ナノ細孔アレイを製造する。以前に文書化された製造方法を用いて自立型Al/SiN膜を形成する。この膜は、原子層堆積(ALD)によって堆積させた厚さ350ÅのAl層、それに続いてプラズマエンハンスト化学蒸着法(PECVD)によって堆積させたキャッピングのための厚さ430ÅのSiN層を含む。まず、ZEP520:アニソールを2:3の比率でアニソール中に溶解させたZEP520電子ビームレジストを自立型膜上にスパニングし(2000rpmで60秒)、約10nmの特性を明確にするために750Åの最終厚さに最適化する。次にZEP520でコーティングしたチップを200℃で2分ベークし、続いてJEOLJBX−6000FS電子ビームリソグラフィー(線量=10,000μC/cm2)を用いて電子ビーム露光を行う。アレイパターンを、キシレン中で30秒、続いてIPA中で30秒現像する。次に反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて、ZEP520中のアレイパターンをSiNに移動する。60sccmのCF:6sccmのCHF中で、60Wの電力及び80mTorrの圧力でエッチングを行う。これらの条件下で、ZEP520の場合、約600Å/分対約200Å/分のエッチング速度を測定する。ZEP520及びSiNのエッチングウィンドウは、プラズマサーモ(PlasmaTherm)SLR−770誘導結合プラズマ(ICP)反応性イオンエッチャーでなされるAlのドライエッチング用のマスクとして役立つ。10sccmのBCl:40sccmのAr中で、200WのICP電力、20Wの圧盤電力で、約65VのDCバイアスでエッチングを行う。これらの条件下で、SiNの場合は約220Å/分対90Å/分のAlエッチング速度を観察し、ZEP520の場合は200Å/分のエッチング速度を観察する。
[00118]グラフェン/Al膜における単一のナノ細孔を製造する。以前に文書化された膜製造方法を用いて自立型Al/SiN膜を再度形成する。これらの膜に、FEI DB235集束イオンビーム(FIB)ツールを用いて直径約300nmの大きい細孔を開ける。ベーシックカッパー(Basic Copper)から購入した1.4ミルの銅箔上でエタモタ(Etamota)化学蒸着(CVD)システムを用いてグラフェンフィルムを成長させる。この箔をAr/Hフロー下で45分アニールし、CH/H/Arフロー下で、1000℃で、約500mTorrで20分、グラフェンを成長させる。得られたCu/グラフェン基板を約20℃/分の速度のArフロー下で室温に冷却する。グラフェンの受取基板への移動を以下のようにして進行させる:グラフェンをPMMAの二重層(495K及び950K)でコーティングし、銅箔上の裏面のグラフェンをOプラズマ中で取り除き、続いて裏面の銅を1MのFeCl溶液中でエッチングする。得られたPMMA/グラフェンフィルム上の液体をスライドガラス上で取り除き、脱イオン水ですすぎ、10%HClのDI溶液ですすいで、残留した金属粒子を除去し、最後にDIですすぎ、受取基板上で液体を取り除いた。受取基板でグラフェンを乾燥させた後、1:1の塩化メチレン:メタノール溶液中でPMMAを取り除く。CVD加熱炉中、400℃、Ar/Hフロー下で移動したフィルムをアニールして、残留した全てのPMMAを除去する。続いてシード層、例えば15Åの金属Alを含む金属シード層を、CHA SEC−600電子ビームエバポレーターを用いてグラフェンでコーティングしたチップ上に蒸着させる。この層を空気中で十分に酸化させ、これをALDによるAlのシード層として利用する。次にALDを用いて60ÅのAlを堆積させる。グラフェン/Al膜中に、純粋なAl膜中に細孔を開けるのに用いられる条件と類似したビーム条件でJEOL2010F FEG−TEMからの収束電子ビームを集中させてナノ細孔を開ける。
[00119]結果及び考察である。図13aにナノ細孔アレイの製造方法を示す。まず電子ビームリソグラフィーを用いてZEP520電子ビームレジストをパターニングし、次にこのパターンを一連の反応性イオンエッチングステップを用いてSiN及びAl層へ移動させることによりアレイを形成する。方法を最適化することにより、図13cで示されるように直径約15nmのナノ細孔を100nmのピッチで平行製造することが可能になる。同様に、図13dで示されるように、それより大きいアレイも比較的容易に作製することができる。このような用途にはZEP520電子ビームレジストが選択されるが、これは、ドライエッチング選択性がPMMAと比較して高く、除去に必要な電子線量がPMMAよりも約10倍低いために迅速なウェーハスケールのナノ細孔アレイ製造が提供されるためである。浮遊膜中でアレイを作製する前に、平面基板上で一連の試験露光を用いて電子線量を最適化し、10nm未満の分解能を達成する。本明細書で示された方法は、CF/CHFの混合物を用いた、SiN:ZEP520の場合のエッチング選択性が3:1の、SiNにおいて幅が20nm未満という特徴を有する高異方性ドライエッチングを促進する。Alは、この製法において強健なエッチング停止として役立つ。パターンのAlへの移動は、測定された選択性がAl:SiNについて2.5:1のBCl:Arのエッチング法を用いて達成される。図13a(iv)で模式的に示されるように、Alにおいて先細りのエッチングプロファイルが観察され、この場合、円錐角は約54°であり、Alにおける最終的な細孔径を、ZEP520においてパターニングされた細孔径よりも有意に小さくすることができる。この特徴は、Alに直径10nm未満のナノ細孔アレイの作製を促進する可能性があるため、極めて有用である可能性がある。このような構成にナノスケールの電極を取り入れて個々に位置指定されたナノ細孔アレイを形成することにより、配列決定用途の個々のDNA分子のハイスループット検出が可能になる。
[00120]図14に極薄のグラフェン/Al膜における個々のナノ細孔の作製を示す。まず自立型SiN/Al膜に単一の約300nmの細孔を集束イオンビームツールを用いて形成する。続いてCVDで成長させたグラフェンを、実験の章で詳述したようなFIB細孔を含む基板に移動させる。移動後、ナノスケール及びマイクロスケールの両方で、グラフェンの完全性をTEM回折イメージング及びラマン分光法を用いて検査する。FIB細孔を貫通するグラフェン膜からの回折パターンで観察された六方対称(図14d)は、単分子層グラフェンが存在する可能性を示唆しており、さらにこれは、I(G’)/I(G)>2で示される図14eのラマンスペクトルからのピーク強度によっても裏付けられる。
[00121]ここで採用されたCVD法を用いた主として単分子層のグラフェンの成長が報告されている。図14eで観察されるDピークはCVDグラフェンに特徴的であり、これは欠陥に起因することに留意されたい。次に厚さ15ÅのAlシード層をグラフェン層上に蒸着させ、続いてALDによって60ÅのAlを堆積させ、全体の膜厚さを8nm未満にする。図14g及び14h(TEM画像)で示されるようにして、この極薄のグラフェン/Al膜中に収束電子ビームを集中させて単一のナノ細孔を形成する。これらのナノ細孔は、極めて強健であり、線形のIVの特徴を示す。
[00122]図4−1〜図4−3に、グラフェン/Alナノ細孔を通るタンパク質−DNA複合体の移動を示す。これらの研究におけるモデルのDNA−タンパク質システムは、ERαタンパク質の同系の結合配列である単一のEREを含む長さ50bpのプローブに結合したERαである。DNAに結合したERαは主としてタンパク質複合体を補充するための核形成因子として機能し、酸化的ストレス応答、DNA修復、及び転写調節などの主要な生物学的過程に関与する。図4−1a及び4bそれぞれに、単一のEREを含むdsDNAへのERαの結合及びERE配列そのものを示す略図を示す。図4−1cに、ゲルシフト分析を示すが、低い塩濃度にのみERα/EREの結合が観察される。ナノ細孔を用いたタンパク質−DNA複合体の検出は、図4−1dで示されるようにdsDNA検出と同様である。特に、80mMのKCl中の直径約14nmの細孔を通るERα/ERE複合体の輸送により電流上昇が起こり(図4―1e)、これは、これまでの低塩濃度でのDNA輸送における研究で報告されているように輸送中に細孔のコンダクタンスを局所的に増加させる複合体上での対イオン凝縮に起因する可能性が高い。図4−1fに、移動時間対電流上昇を示す散布図を示す。単一の結合したERαタンパク質を有するこの長さ50bpのDNAプローブにとって500mVで最も可能性が高い移動時間は約3msであり、これは、50bpのdsDNA単独の場合の推定移動時間よりも2桁のレベルで遅い。ここで示された研究により、グラフェン/Alナノ細孔は、dsDNAに結合した単一のタンパク質を空間的に分析できることが確認される。
[00123]単一のDNA−タンパク質複合体の高感度の電気的検出のためのナノ細孔及びナノ細孔アレイの製造を実証する。この製造方法により、浮遊SiN/Al膜中で電子ビームリソグラフィー及び反応性イオンエッチングステップを用いることにより作製された直径約15nm以上のナノ細孔の高密度アレイを形成することができる。この方法は、これらの細孔をナノスケールの電極で個々に処理することをさらに含んでいてもよく、それによりDNA配列決定に適用されるハイスループットのDNA解析を促進することができる。また極薄のグラフェン/Al膜における単一のナノ細孔の製造及びDNA−タンパク質複合体、特にERα/EREの検出も実証する。このプラットフォームを低い塩濃度で用いることにより、単一のタンパク質の空間的分析が達成されることが重要である。
[00124]参考文献
[00125]Venkatesan,B.M.及びBashir,R.Nanopore Sensors for Nucleic Acid Analysis.Nat.Nanotechnol.、6:615〜624(2011年9月18日オンラインで入手可能)。
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[00127]Venkatesan,B.M.ら.Highly Sensitive、Mechanically Stable Nanopore Sensors for DNA Analysis.Adv.Mater.21、2771〜2776(2009)。
[00128]Venkatesan,B.M.ら.Lipid bilayer coated Al2O3 nanopore sensors:towards a hybrid biological solid−state nanopore.Biomed.Microdevices、1〜12(2011)。
[00129]Venkatesan,B.M.、Shah,A.B.、Zuo,J.M.及びBashir,R.DNA Sensing Using Nanocrystalline Surface−Enhanced Al Nanopore Sensors.Adv.Funct.Mater.20、1266〜1275(2010)。
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[00131]実施例7:核酸解析のためのナノ細孔センサー
[00132]ナノ細孔によるDNA解析は新しい技術であり、この技術は、溶液中で電気泳動によりDNA分子をナノスケールの細孔を通して推進させ、それに対応する細孔中のイオン電流の変化をモニターすることを含む。この多目的のアプローチによれば、電荷を有するポリマー(一本鎖DNA、二本鎖DNA、及びRNA)を、長さが単一のヌクレオチドから長さが数キロベースのゲノムDNA断片の範囲で、1nm未満のレベルの分解能で、標識不使用、増幅不使用で解析することができる。近年のナノ細孔における進歩は、この低コストで高度に拡張可能な技術それ自体が、第三世代のDNA配列決定技術である1000ドル未満のヒト二倍体ゲノムの有望な急速で信頼できる配列決定の開発に役立つ可能性があることを示唆している。この実施例では、配列決定、ゲノムプロファイリング、エピジェネティックな解析、及び医療的な診断法におけるナノ細孔の新しい役割を説明する。
[00133]ヒトゲノムの配列決定は、疾患、遺伝、及び個体性のさらなる理解を助けてきた。ゲノムの配列決定はこれまでメンデル遺伝病、複雑なヒトの疾患に関連する遺伝学的な危険因子の同定において重要であり、治療剤及び個別化された医薬において新たな役割を果たし続けている。より安価で速いゲノムの配列決定への必要性の高まりは、速度及びコストに関して従来のサンガーのチェーンターミネーション法より勝る新しい技術の開発を駆り立ててきた。2004年に国立衛生研究所が提唱した1000ドルのゲノムチャレンジによって触発されたこれらの新規の第二及び第三世代の配列決定技術により、ゲノム医薬に革命を起こすことが期待されている。ナノ細孔によるDNA配列決定は、現在のところこの壮大なチャレンジを達成する準備ができている技術の1つである。
[00134]ナノ細孔によるDNA配列決定は、ハイスループットのDNA解析の規模にすることができる標識不使用、増幅不使用の単一分子アプローチであるため、魅力的である。この技術は、典型的には、少量の試薬しか必要とせず、比較的低いコストによって利益を享受し、長い読み取り長に耐えることから、デノボの配列決定及び長期にわたるハプロタイプマッピングが可能になるかもしれない。ナノ細孔による感知の原理は、コールターカウンターの原理と類似している。ナノスケールのアパチャー又はナノ細孔は、導電性電解質で充填された2つのチャンバーを隔てる絶縁膜中に形成される。電荷を有する分子を印加された電位下で電気泳動により細孔に通すことで、細孔を通るイオン電流を変化させる。それに対応する電子的なシグネチャーにより、移動する分子の構造及び動的な運動に関する有用な情報が解明される。1990年代にDeamer、Branton、及びChurchによって最初に提唱されたように、一本鎖DNA(ssDNA)の形態の通過するヌクレオチドそれぞれが特徴的な残留イオン電流を生じる場合、この電流の軌跡を用いて配列情報を抽出することができることから、この概念は配列決定にも拡張することができる。
[00135]生物学的なナノ細孔における近年の開発から、ナノ細孔による配列決定は確かに実行可能であることが示唆される。生物学的なα−溶血素及びMspAナノ細孔を用いた原理証明実験は、この方向で著しく進展した。この実施例は、ソリッドステート及びハイブリッドナノ細孔技術における新しい開発に加えて、この分野における近年の進歩、特に、単一のヌクレオチド識別及び超高速の配列決定を可能にするグラフェンの取り込みを説明している。さらに、DNAの移動を速度低下させようとする試み(図15)並びにナノ細孔に官能性を付与する新規の感知構造及び様式も試験する(表1)。これらの新しい技術を配列決定に適用すること、及びそれに関連する挑戦を簡潔に示す。最後に、配列決定以外の分野へのナノ細孔の適用、特にこの技術の医療的な診断法における新しい役割を考察する。
[00136]イオン電流アプローチは、原理を証明する配列決定実験、特にエキソヌクレアーゼ消化による配列決定及びDIシーケンシング(DI sequencing)において、かなりの成功を収めたことが示されている。またナノ細孔ベースの光学的アプローチも有望であるが、大規模なDNAの変換を必要とする。コンピューターによる研究から、横方向の電子トンネル効果及び容量性のナノ細孔アプローチは、未だ実験的な実現化を試みている最中であるが、これらの技術も超高速の配列決定を促進する可能性があることが示唆される。
[00137]生物学的なナノ細孔:脂質二重層に再構された生物学的なナノ細孔は、単一分子のDNA解析にとって魅力的な選択肢の1つである。このようなナノ細孔の多能性は、まず第一に、自然界では、半導体産業ではまだ複製が不可能な原子レベルの精度で生物学的なナノ細孔の大量生産を可能にするセル状の機構が生産されること;X線結晶解析情報を利用することにより、オングストロームレベルの分解能で細孔構造が明らかになること;部位特異的変異誘発などの技術を用いて、細孔の物理的及び化学特性を要望通りに設計することができること;及び細孔の間でサイズ及び組成に関して驚くべき不均質性が観察されることといった数々の要因に起因する可能性がある。生物学的なナノ細孔を通るDNA輸送に関するin vitroの研究は従来、α−溶血素を使用しており、この七量体タンパク質の細孔構造を図16aに示す。チャネルは、3.6nmの前室で構成され、この前室は、二本鎖DNA(dsDNA)ではなく一本鎖DNAの通過が可能な1.4nmの狭窄部を含む長さ約5nmの膜貫通β−バレルと接続される。Kasianowiczによって、電気泳動による個々のssDNA及びssRNA分子のα−溶血素を通る輸送が最初に実証された。特に、初期の結果から、自由に移動するシチジル酸及びアデニル酸のRNAホモポリマーを区別する、加えてssDNAのポリ(dA)及びポリ(dC)鎖を区別する天然のα−溶血素の能力が実証され、これは、次世代のDNA配列決定ツールとしてのα−溶血素の可能性が浮上したことを示唆している。しかしながらこのようなツールの実現化は、図15で観察されるように主として典型的な実験条件下で細孔を通るssDNAの移動が著しく高速であるため(約1ヌクレオチド/μsと推定される)困難であることが証明されている。これらの迅速な時間の尺度では、熱力学的な変動(細孔中の電荷担体の数及びヌクレオチド位置における統計的な変動)及びヌクレオチド間に存在するわずかな化学的な差を考慮して移動するヌクレオチドを正確に同定するのに細孔中でわずか約100個のイオンしか利用できない。それゆえに、α−溶血素を用いて自由に移動するssDNAを配列決定することは不可能であると証明されている。
[00138]これまでのナノ細孔による配列決定方策のほとんどは、電子的な読み出しの前にssDNA輸送を能動的又は受動的に速度低下させることを試みたものであった。能動的なアプローチは、典型的には、細孔を通るDNA輸送を調節する酵素を包含する。ナノ細孔とカップリングされた酵素モーターは、2つの理由、すなわち、(1)バルク溶液中で、細孔中での電気泳動による捕捉が可能な酵素−DNA複合体の形態であること、及び(2)酵素が細孔を通るDNA基質を処理し進めるときに、比較的遅く制御された動きが観察されることという理由のために魅力的である。この見事な実例は、DNAポリメラーゼによって触媒されるα−溶血素を通るssDNAの塩基ごとの段階的移動を示す。相補的ヌクレオチド群の存在下でのみ単一のヌクレオチドプライマーの伸長イベントを電子的に観察したところ、配列決定が可能であった。つい最近になって、Liebermanらは、phi29DNAポリメラーゼを用いたα−溶血素におけるssDNAの前進型の複製を実証した。個々の触媒サイクルの分析が可能であることに加えて、さらにイオン電流を用いてポリメラーゼの動力学も識別することができる(dNTPの結合、ポリメラーゼのフィンガーの開閉)。Deamerにより、DNAプロセシング酵素を用いたα−溶血素を通るDNAの制御された輸送に関する総論が提示されている。また、例えばヌクレオチドの標識付け、DNAヘアピンを用いたssDNA末端の終結、正電荷を有する残基を有する膜貫通ドメインを内張りすることによる細孔への分子ブレーキの取り込みなどを用いた、DNAを速度低下させるためのより簡単な受動的アプローチも存在するが、高度に制御され配向された分子の輸送という壮大なチャレンジに挑んだアプローチは1つもない。ヌクレオチドの標識付けは、標識の化学的性質、電荷、及びサイズを変化させることができるために非常に魅力的であり、場合によっては「オンザフライ」での配列決定が可能になるかもしれないが、大きいゲノム断片におけるヌクレオチドの連続的な標識付けには問題がある。近年、Bayleyのグループによってより用途が多い標識不使用の配列決定方法が実証された。この研究では、Clarkeらが、抵抗性電流の測定を用いてα−溶血素を通る固有のモノヌクレオチド(dAMP、dCMP、dGMP、dTMP)を連続的に分析する能力を実証した。突然変異α−溶血素の細孔を膜貫通ドメインのβバレル内に共有結合したアミノシクロデキストリンアダプターで改変して、チャネルを引き締め同時にセンサーの化学的特異性を強化することによって、塩基の選択性を達成した。最適な動作条件下では、未処理のモノヌクレオチドが99%を超える信頼度で読み取られた。化学的付着又は遺伝学的な融合のいずれかによってこの塩基同定プラットフォームと高度に前進型のエキソヌクレアーゼとを一体化することにより、消化アプローチによるナノ細孔ベースの単一分子の配列決定を確かに実行可能にすることができる。このようなアプローチは、オックスフォードナノポア(Oxford Nanopore)(Oxford、UK)による商業的な配列決定の試みの基準となっている。
[00139]これまではα−溶血素が、生物学的なナノ細孔による配列決定の特質よりもはるかに優勢であったが、配列決定のためのより効率的な生物学的なナノ細孔がすでに出現しつつある。α−溶血素の構造的な欠点は、同時に収容できるヌクレオチドが約10個以下という長さ約5nmの円柱形のβバレルに関連する。このβバレル中に配置されたヌクレオチドは、細孔の電流を著しく変化させ、その後、最も狭い1.4nmの細孔の狭窄部のところで単一のヌクレオチドに特異的なイオン性シグネチャーが弱まり、配列決定用途における全体のシグナル対ノイズ比を低下させる。この固有の構造的な限界は、ナノ細孔による配列決定の分野における比較的新しい候補、すなわちチャネルのポリンであるマイコバクテリウム・スメグマチスのポリンA(MspA)によって克服される。MspAは、約0.5nmのチャネル長さを有する直径約1.2nmの単一の狭窄部を含む八量体タンパク質のチャネルであり、α−溶血素の円柱形構造とは対照的に、先細りの漏斗の形状を形成する(図16bに構造的な断面図を示す)。Derringtonらは、トリヌクレオチド群(AAA、GGG、TTT、CCC)それぞれを区別する遺伝操作されたMspAの能力を実証し、このMspAのヌクレオチド分離効率は、天然のα−溶血素よりも見事に3.5倍も強化された。興味深いことに、固定されたssDNAを用いた実験では、MspAの狭窄部内又はその近傍の細孔の電流に寄与するヌクレオチドは、わずか3個しか観察されず、これは、天然のα−溶血素中でイオン電流を変化させることがわかっているヌクレオチド数が約10個であったことに比べて有意な改善である。著者らは、これは、部位特異的変異誘発によっておそらく単一のヌクレオチドまでさらに改善することができるとの仮説をたてており、これが将来的なMspA突然変異体の明確な目的である。MspAのデノボの配列決定への適用は、いずれも問題がないわけではない。MspAを通る制限のないssDNAの移動速度は、「オンザフライ」でssDNAを配列するにはそれでもなお速すぎる。この限界を克服するために、二本鎖切断(DI)ナノ細孔配列決定が近年提唱されている。DIシーケンシングは、分析DNA分子中の各ヌクレオチド間に「短い」二本鎖DNAセグメントを挿入することを含む。二本鎖に変換されたDNAがMspAナノ細孔を通して推進されると、各二本鎖が連続して移動過程を停止し、単一の分析ヌクレオチドが封じられたナノ細孔の穴で晒されてイオン電流を用いて同定することができる。二本鎖が解離して、DNAが次の二本鎖まで前進し、そこで次の分析ヌクレオチドの決定等がなされる。このような方法は、最終的に迅速で長い連続的な読み取りを可能にする。しかしながら、このアプローチを用いて高い忠実度で大きいゲノム断片を変換し読み取る能力はまだ観察されていない。DIシーケンシングの代替アプローチは、酵素モーターとMspAとをカップリングして、制御しながらssDNAを細孔に通して各ステップでヌクレオチド同定を行うことであり、これは、鎖シーケンシングという方法である。この用途に適した候補酵素としては、T7DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ1及びphi29DNAポリメラーゼのクレノー断片が挙げられ、後者は、180mVで印加された高い負荷でのα−溶血素の穴における連続的なヌクレオチド付加を触媒することにおいて極めて安定で高効率であることが知られている。それゆえに、MspAにカップリングされたphi29DNAポリメラーゼは、このようなシステムの実験的な実現化は未だ実証されていないが、長いDNA鎖シーケンシングが可能になるかもしれない。
[00140]またDNA配列決定以外の分野への生物学的なナノ細孔の適用も極めて大きい可能性を有している。分子診断法及びDNAフィンガープリント法で有用な適用を見出すことができる特定の生物学的な細孔の1種は、バクテリオファージphi29DNAパッケージングモーター由来の連結タンパク質である。このタンパク質ナノ細孔の多能性は相対的サイズに起因しており、このタンパク質のハブは、自己集合して約3.6nmの内部直径を有するチャネルを形成する12個のGP10サブユニットで構成される。興味深いことに、このナノ細孔の開いたチャネルのコンダクタンスは、類似の条件下におけるα−溶血素のコンダクタンスよりも約5倍高く、これは、dsDNA、DNAタンパク質複合体、及びタンパク質配列決定のためのアミノ酸ポリマーなどのより大きい分析物のスクリーニングの可能性を示唆している。近年、Wendellらにより脂質二重層に組込まれた遺伝子組換え連結チャネルを通るdsDNAの移動が実証された。このチャネルを介したdsDNAの(N末端入口からC末端出口への)一方向輸送が観察されており、これは、バクテリオファージphi29ウイルスの成熟中にdsDNAのパッケージングを補助するチャネルにおける天然のバルブ機構を示唆している。この興味深いタンパク質ナノ細孔の性能は、近い将来より明らかになると予想される。
[00141]ソリッドステートナノ細孔。生物学的なナノ細孔は不均質性及び驚くべき感度を有するにもかかわらず、これらのセンサーはそれら本来の不利な点を示す。機械的に支持する脂質二重層の繊細な性質、生物学的な細孔の実験条件(pH、温度、塩濃度)に対する感度、及びハイスループットのDNA解析/配列決定のためのラージスケールのアレイ一体化に関連する問題が、これらの生物学的なプラットフォームの多能性を制限する。現在行われている、固体及びナノ多孔質基板上に担持された二重層の開発、脂質二重層組成の変更、及び接続された二重層構造の開発による二重層の安定性への改善が行われてはいるが、それでもソリッドステート膜は、その強健さ及び耐久性のためにその生物学的な同等物よりも優位である。従って、微細加工技術における進歩と組み合わせることにより、ソリッドステートナノ細孔は、急速に廉価で用途が多い生物学的なナノ細孔の代替物になりつつある。ソリッドステート技術によって得られる他の利点としては、ナノ細孔の寸法を1nm未満のレベルの精度で調整する能力、高密度のナノ細孔アレイを作製する能力、脂質ベースのシステムを超える優れた機械的、化学的、及び熱的な特徴、及び電気的及び光学的な調査技術との一体化の可能性が挙げられる。
[00142]ソリッドステートナノ細孔を用いたDNA感知の最初の報告は、2001年初頭にGolovchenkoの研究室から発表された。細孔径に真のナノメートルレベルの制御を付与する過程である特注のフィードバック制御イオンビーム彫刻ツールを用いて、薄いSiN膜にナノ細孔を形成した。現在ほとんどのグループが、薄い絶縁膜中に電界放出銃(FEG)TEMからの収束電子ビームを使用してナノ細孔を分解的にスパッタリングすることを好んでおり、これは、1980年代に進化した技術である。Healyらによって薄い絶縁膜へのソリッドステートナノ細孔の作製が総論されており、Dekkerによってこの技術の単一分子の生物物理学への応用が総論されている。SiNは従来、高い耐薬品性及び低い機械的応力のために、最適なナノ細孔膜の材料であり、最適化された低圧の化学蒸着法によって堆積されてきた。この過程は、典型的には高温(約800℃)でなされ、1nm未満のレベル体制での厚さの制御は行われていない。DNAの局所構造を、個々のヌクレオチドの分析により効果的に調査するために、厚さが1nm未満のレベルの絶縁膜が必要である。この目的への取り組みにおいて、原子層堆積(ALD)を用いた極薄の絶縁Al膜へのナノ細孔の形成方法が提唱されており、これは、膜厚さにオングストロームレベルの制御を付与する方法である。集束電子ビームを用いたAl膜へのナノ細孔の作製により、2つの興味深い現象、すなわち細孔中のナノスケールの電極の直接的な「書込み」に適用可能なAlから金属Alへの線量依存性の変換、及び細孔/流体の境界面におけるナノスケールの表面電荷処理を可能にするα及びγナノ結晶ドメインの制御された形成が解明された。細孔中の材料の化学量論及び表面の電荷密度といったパラメーターが1/fノイズ及びDNA輸送速度に与える影響を考慮すると、これらパラメーターの制御が重要である。興味深いことに、類似の直径を有するSiN細孔の場合よりも遅いDNA輸送がAlナノ細孔で観察されたが、この原因は、正電荷を有するAl表面と負電荷を有するdsDNAとの強い静電的相互作用にある。これらの相互作用を静電的又は化学的のいずれかによって強化することによってさらに、ナノ細孔による配列決定の必要条件であるDNA輸送速度の低下を促進することができる。このALDベースの技術の多能性によってさらに、1)それぞれ固有の材料特性を有するTiO及びHfOなどの様々な他の高k誘電材料での膜及びナノ細孔の形成、及び2)ALD法の低温の性質(典型的には<250℃)を利用して、金属の接触部とグラフェン層とを直接膜に組入れることも可能になる。このアプローチは大いに有望であるが、厚さが1nm未満のレベルの強健な絶縁ALD膜の作製は、超薄膜中のピンホールからのイオン電流の漏れにより難しいことが証明されている。それゆえに厚さ1nm未満のレベルの絶縁膜を形成するには、新規のアプローチを要する可能性が高いと予想される。
[00143]グラフェン:グラフェンは、二次元のハニカム結晶格子に高密度に充填された炭素原子の原子レベルの薄さのシートであり、驚くべき機械的、電気的、及び熱的性質を有する。このような材料は、グラフェン単分子層がssDNAにおけるヌクレオチド間の0.32〜0.52nmの間隔に匹敵する厚さを有するため、電子的なDNA配列決定にとって特に魅力的である。浮遊グラフェンフィルム中で作製された単一のナノ細孔及びナノ細孔アレイの最初の報告は、2008年にDrndicの研究室から発表された。それに続くZettlのグループによるTEMベースの研究により、グラフェンにおける細孔形成の速度論及びin−situにおけるグラフェンの縁の安定性(ジグザグ型対アームチェア型)の両方が解明された。しかしながら、グラフェンナノ細孔を用いた個々のdsDNA分子の検出は、近年実証されたのみである。別の研究で、Golovchenko(Harvard)、Dekker(Delft)、及びDrndic(University of Pennsylvania)の研究室が、化学蒸着法(CVD)又はグラファイトからの剥離のいずれかによって製造された浮遊グラフェンフィルムでの直径5〜25nmのナノ細孔の電子ビームベースの製造を報告した。1〜2もの少ないグラフェン単分子層にナノ細孔を形成したところ、膜は、高いイオン強度の溶液中で驚くべき耐久性及び絶縁特性を示した。単分子層の薄膜中の細孔のコンダクタンスは、ある程度独特な傾向を示した。Harvardの研究から、単分子層の薄い膜中の細孔径、dporeで細孔のコンダクタンスの線形の比例関係が示され、これは、典型的には厚いSiN膜中の細孔で観察されるdpore の比例関係とは対照的である。約0.6nmの膜の有効厚さ、heffをグラフェン単分子層中に形成されたナノ細孔に関して抽出した。この結果は、heff→0のときの極限値における理論と一致し、この場合、優勢な抵抗は、細孔の抵抗そのもの(Rpore)ではなくアクセス抵抗(電極からナノ細孔への電解質における電位の低下に起因するRaccess)であり、Raccessスケールはdporeと反比例する。それに対して、Delftの研究は、グラフェン単分子層中のナノ細孔のコンダクタンスは、dpore の関数として比例することを示しており、これは興味深い結果であり、無視できない程度の厚さを有する円柱形のナノ細孔の構造(Rpore>Raccess)を示唆する。このdpore の比例関係の原因は、DNA吸着を低減させるためにグラフェンに導入されたポリマーコーティング(6−メルカプトヘキサン酸)に起因する可能性がある。さらに、Delftのグループは、1つの単分子層に形成された等しい直径の細孔と、最大8つの単分子層の厚さを有する膜に形成された細孔との類似のコンダクタンス値を報告した。多層グラフェン中のナノ細孔形成は、細孔の中心に向かって放射状にグラフェン層の数が単調に減少するひな壇状の作用を誘導し、単分子層分の厚さしか有さない領域が細孔の縁を裏張りすることが知られているため、後者の結果は賞賛に値する(図17c)。近年、この作用はTEM画像解析を用いて確認されており、さらに以前の研究では可視化もされている。ひな壇状のナノ細孔構成は、2つの理由、すなわち、1)グラフェン単分子層のナノ細孔を作製するために大面積の単分子層を成長させ移動させることの制約を緩和できるかもしれないこと、及び2)多層の支持体が、グラフェンナノ細孔センサーの安定性及び寿命を高める可能性があることから、極めて有用であることを証明することができる。
[00144]グラフェンの細孔を通るdsDNAの移動は、SiNナノ細孔におけるDNAによって誘導された電流遮断に類似した、折り畳まれたDNA構造及び折り畳まれていないDNA構造の両方の輸送をマーキングするイオン電流のわずかな変動を誘導した。移動速度は、10〜100nt/μsの範囲のいずれかであり、個々のヌクレオチドの電子の測定には速すぎた。結果的に、Garajは、コンピューター解析を用いて、グラフェン単分子層の理論上の空間的及び幾何学的なナノ細孔の分解能を調査した。厚さ約0.6nmのグラフェン中の直径2.4nmの細孔におけるdsDNAの擬似スタティックなシミュレーションにより、約0.35nmの分解能が明らかになり、これは、個々のDNAヌクレオチドのサイズと同一であった。この興味深い結果から、グラフェンの細孔中のDNAの移動を、約1nt/msまで十分に遅くすることができるならば、単一のヌクレオチドの検出が論理上可能であり、電子的な配列決定を促進する可能性があることが示される。しかしながら、このような進歩を可能にするためには、DNA輸送の定量的な態様をよりよく理解する必要がある。例えば、標準化した状態(塩濃度、電圧)で、多層グラフェン(3〜15の単分子層)中のナノ細孔が単一層のグラフェン中の細孔と比べてより深いDNAによって誘導された電流遮断を生じる理由はまだわかっていない。1つの考えられる説明は、これまでに述べられてきたひな壇状の作用であるが、グラフェンナノ細孔の構造、特性、及び定量的なDNA輸送に関するより詳細な研究が必要である。配列決定に関する多数の根本的な疑問も残っている。例えば、熱力学的な変動及び電気的なノイズの存在下で、単一のヌクレオチドの分解能が実験的に実現可能であるかどうかは明確になってない。さらに、プリンとピリミジンとの化学的及び構造的な類似性は、むき出しのグラフェン細孔を通るイオン電流単独では個々のヌクレオチドの同定を本質的に制限する可能性がある。ヌクレオチドの特異性を強化するためにグラフェン細孔の表面機能化が必要な場合があるが、このようなアプローチは、膜が厚くなるために分解能の質を落とす可能性がある。
[00145]DNA配列決定以外のナノ細孔の用途。医療的な診断法において、ソリッドステートナノ細孔をより迅速な用途で利用できる可能性がある。ナノ細孔ベースの診断ツールは、(1)極少量のサンプルから極めて低い濃度で標的分子を検出することができ(おそらく患者の血清中の腫瘍細胞からDNAを流出させることができる);(2)バイオマーカー/遺伝子のパネルを同時にスクリーニングすることができ(診断、進行及び予後のモニターにおいて重要である);(3)比較的低コストで迅速な分析を行うことができ;及び(4)PCR、亜硫酸水素塩による変換、及びサンガーによる配列決定法などの扱いにくい増幅及び変換ステップを省くことができる。マイクロRNA(miRNA)発現プロファイリングは、ソリッドステートナノ細孔技術が秀でている用途の1つである。これらの癌バイオマーカーの検出及び正確な定量は、重要な臨床上の意義があり、疾患の診断、病期、進行、予後、及び治療応答を容易に確認できるようになる可能性がある。Wanunuらは近年、細胞組織から濃縮された特異的なマイクロRNA配列を従来のマイクロアレイ技術より勝る感度で検出するためのナノ細孔ベースのアプローチを実証した(図19a)。他の興味深い見込みは、エピジェネティックな解析へのソリッドステートナノ細孔の使用であり、より特定には、発癌イベントにおいて初期に頻繁に観察されるイベントである異常なDNAメチル化の検出である。特異的な遺伝子のプロモーター配列における過小及び過剰メチル化は、強健な癌バイオマーカーとして(例えばGSTP1プロモーターの過剰メチル化は、前立腺癌のケースの90%より高い割合で観察される)、加えて多くの腫瘍タイプにおける疾患の重症度及び転移能の指標として役立つ。Timp及びDrndicの研究室によって、メチル化及びヒドロキシメチル化DNAの検出を含むナノ細孔ベースのメチル化の解析への予備的な進展が実証された。
[00146]ナノ細孔に適合する他の重要な診断的用途は、単一ヌクレオチド多型(SNP)の検出を含む遺伝学的解析である。SNP及び点突然変異は、嚢胞性線維症及びハンチントン病などの様々なメンデル遺伝病、加えてより複雑な疾患の表現型との関連が支援されている。原理証明実験において、Zhao及びその共同研究者は、直径約2nmのSiNナノ細孔を用いたSNPの高感度検出を実証した。ナノ細孔を局所的な作動装置として用いることにより、DNA結合タンパク質及びその同系の配列の結合エネルギーをSNP配列と比較して区別することができる(図19b)。このアプローチを拡張して、転写因子、ヌクレアーゼ、及びヒストンなどの様々な他のDNA結合タンパク質の同系配列において突然変異をスクリーニングすることができる。Mellerの研究室は、ソリッドステートナノ細孔を用いて他の方向、すなわちウイルス及びヒト病原体の迅速な遺伝子型解析を活発に追求している。高い浸潤性を有するペプチド核酸(PNA)プローブの導入を含む革新的なアプローチを使用して、標的ゲノムを高親和的及び配列特異的に標識して、分子中に局所的な隆起(P−ループ)を形成した。この標識された分子の移動により第二のDNA−PNA遮断レベル(図19c)が生じ、効果的に標的ゲノムをバーコード化した。この技術の最終的な空間的分解能を決定するにはさらなる研究が必要であるが、この方法論は、C型肝炎、デング熱、及び西ナイルウイルスなどの小さい5〜10kbのウイルスゲノムの迅速で正確な増幅不使用の同定が可能になるかもしれない。
[00147]ハイブリッド生物学的/ソリッドステートナノ細孔。今のところソリッドステートナノ細孔技術が有する主な欠点は、サイズがほぼ同じ分析物を化学的に区別できないことである。この化学的特異性の欠如は、特異的な認識配列及び受容体を付着させて細孔表面を改変すること、すなわち実質的にハイブリッド構造を形成することにより克服することができる。化学的な感度を有するナノ細孔は、配列決定用途においてヌクレオチドを独自に同定するため、又は診断用途において標的タンパク質を区別して定量するために必要な可能性がある。近年、Siwyにより、高分子ナノ細孔の化学的機能化及び電気特性へのその作用が実証された。また表面の機能化は、DNA配列の特異性を導入するのにも使用することができる。DNAヘアピンで機能化したSiOナノ細孔を用いた研究では、完全相補的(PC)ssDNAの通過について、単一の塩基のミスマッチを含むプローブ(1MM)と比較してより速い流動とより短い移動時間とが観察され、これは、SNPを検出するための高感度の方策である(図19a)。さらにSiNにおける機能化した生体模倣ナノ細孔は、単一分子レベルの核細胞質間輸送現象の研究を可能にしてきた。また細孔表面の化学的性質を変更することは、タンパク質の高感度検出及び識別を促進することもできる。脂質でコーティングした昆虫触覚の嗅覚感覚子から発想を得て、Mayerの研究室は近年、流動性の脂質二重層でコーティングしたSiNナノ細孔を用いたタンパク質の同定を実証した(図19b)。二重層に可動式リガンドを取り込んで細孔に化学的特異性を導入し、標的タンパク質の移動を遅くし、細孔が目詰まりしないようにし、さらに非特異的な結合を取り除くことにより、ソリッドステートナノ細孔に固有の多くの問題を解決した。また(SiN又はAlのいずれかに)この性質を有する脂質二重層でコーティングしたナノ細孔構成を将来的に生物学的なナノ細孔と一体化することにより、強健なナノ細孔による配列決定素子を形成することも可能になる。
[00148]近年、Dekker及びその共同研究者は、直径2.4〜3.6nmのSiNナノ細孔への遺伝子組換えα−溶血素の直接挿入によってハイブリッド生物学的ソリッドステートナノ細孔の概念を向上させた。ソリッドステート細孔中のα−溶血素の配向を制御するために、簡単で洗練された方策が考案された。図19cで示されるように長いdsDNAの尾部をタンパク質の細孔に化学的に結合させることにより、この遺伝子組換えα−溶血素のチャネルのSiNナノ細孔への侵入を電気泳動により導き、同軸上に配置された構造を形成することができる。ハイブリッド細孔のコンダクタンス及びssDNAの移動イベント持続時間は、脂質二重層に組込まれたα−溶血素の場合に十分匹敵するものであった。興味深いことに、ハイブリッド細孔を通るssDNAの遮断の振幅は、α−溶血素−二重層システムよりも有意に小さかったが、これは、ソリッドステート細孔に挿入された際の生物学的な細孔の歪みとその本体周辺の漏れ電流との両方に起因する。また電気的なノイズの増加もハイブリッド構造で観察された。これらのパラメーターは、アミノシクロデキストリンで改変されたα−溶血素の単一のヌクレオチドへの感度を釣り合わせるために最適化する必要がある場合がある。それでもこのハイブリッドの構成は、α−溶血素又はMspAのいずれかの単一のヌクレオチド認識性能と、個々に位置指定されたソリッドステートナノ細孔のウェーハスケールのアレイとを組み合わせることによるハイスループット配列決定の興味深い可能性を切り開く。
[00149]ここで説明した進歩は、ナノ細孔は、近い将来、医療的な診断法及びDNA配列決定においてますます高まりつつある役割を果たす可能性があることを示唆している。例えばナノチャンバーのアレイにおける1塩基合成反応の単一分子のエバネッセント場での検出(Pacific Biosciences)、自己集合するDNAナノアレイでのライゲーションによる配列決定(Complete Genomics)、及びシリコン電界効果トランジスタでの1塩基合成反応の際に複数のポリメラーゼテンプレート反応から放出されたHイオンの検出(Ion Torrent)などのDNA分子の検出及び配列決定のための新しい光学的及び電子的なアプローチが出現しているが、生物学的又はソリッドステートナノ細孔を用いた単一分子の「オンザフライ」での配列決定の直接読み取りの目的はそれでもなお非常に魅力的な壮大なチャレンジである。迅速で費用効率が高い方式で非標識ssDNA分子における長い塩基の読み取りができるようになるという興味深い可能性は、ゲノミクス及び個別化された医薬に革命を起こす可能性がある。この魅力的な展望が、NIHからの大規模な投資、並びにロシュ(Roche)/IBM、オックスフォードナノポア、及びNABsysなどの企業からの民間セクターの投資などの教育機関及び商業的な環境の両方において革新を推し進め続けている。最近の傾向から、配列決定において生物学的なナノ細孔の使用を妨げるかなりの障害(高い移動速度、ヌクレオチド特異性の欠如)が解決されたことが示唆される。同様に、ソリッドステートナノ細孔を通るDNAの移動が約3Å/ms(長さが単一のヌクレオチドが1ミリ秒でセンサー領域を通って移動するときの空間的分解能が約3Åということ)まで速度を落とすことができる場合、加えてヌクレオチドが電子的なシグネチャーで独自に同定できる場合、長さが100万塩基の分子を20分間未満で配列決定することができる。この技術を平行して稼動する100,000の個々に位置指定されたナノ細孔アレイに規模拡大することにより、50倍の適用範囲で1時間未満で30億bpのヒトゲノムの配列決定が可能になる。
[00150]これを達成するために、本明細書で示された電子的にゲーティングしたナノ細孔及びナノチャネル、単層カーボンナノチューブ、及びグラフェンナノリボン、並びにナノ細孔に組込まれたナノギャップの一体化などのナノ細孔の境界面で官能性を付与する新規の構造が必要になる可能性がある。IBMのDNAナノ細孔トランジスタ構造を用いて配列決定するためのアプローチも同様に興味深い。分子動力学を用いて、IBMのグループは、金属層全域に印加された交流電界を用いて多層の金属−酸化物膜に形成されたナノ細孔を通るssDNAの制御された塩基ごとの段階的移動を実証した。しかしながらこの結果の実験的な実証はまだ示されていない。また近年の走査トンネル顕微鏡法を用いた実験的な進歩も興味深く、電子トンネル効果(ヌクレオチド特異的なトンネル電流は、A、C、G、TのHOMO−LUMOギャップにおける差と関連する)及びDNAオリゴマーの部分的な配列決定を用いてヌクレオチドを同定する可能性を示唆している。この性質を有するトンネル検出器をナノ細孔に組込むことができ、さらにDNAを十分に遅くすることができるならば、ソリッドステートナノ細孔による配列決定の目的を達成する可能性があるという点で、ヌクレオチド特異的な電子トンネル電流を測定するためのナノ加工された金属製のギャップジャンクションの使用が特に魅力的である。図20に配列決定のための典型的なナノ細孔構造を示しており、組込みグラフェン層への電気的な接触部604は、電気的に接続された動力源及び検出器により横方向電流を測定するためのものである(図20a)。図20bは、ナノリボングラフェン層132、及び組込みグラフェン層である組込みゲート電極602を図説する。
[00151]ナノギャップ−ナノ細孔によるトンネル検出器を作製する試みは現在進行中であるが、ナノ細孔内の塩基の熱変動(ssDNA中のヌクレオチドが個々のヌクレオチドか又は連続したヌクレオチドかにかかわらず)及び電気的なノイズを考慮すれば、配列決定への道は些細なことではない。従って何度も繰り返し行われる各ヌクレオチド/分子のサンプリングイベントを含む統計学的アプローチは、配列情報を得るのに必要である可能性が高い。加えて、トンネル電流は、(有効なトンネルの距離及び分子の配向に基づき)バリアの幅及び高さに指数関数的に依存するため、2地点での測定では本質的に限定的な情報しか得られない可能性がある。おそらく4地点のプローブに類似した測定のセットアップが必要であるが、1nm未満のレベルの精度でこのような構造を確実に加工することは未だ大変な作業である。注目すべきことに、所定の適用においては4塩基全てが独自に同定されなくてもよい可能性がある。研究者は、ヌクレオチド配列の2進数換算(A/T=0及びG/C=1)を用いて、ゲノム変化のマーカーの発見及び同定のために短いDNA及びRNA断片をゲノムにうまくマッピングすることを可能にした。従って、ナノ細孔を用いたdsDNA中のヌクレオチド対の2進数による同定を用いた直接の配列決定でも、有意な予後及び診断値を示す可能性がある。
[00152]要約すれば、DNA分子の標識不使用の「オンザフライ」での配列決定のための生物学的なナノ細孔とソリッドステートナノ細孔との両方において、この数年間で顕著な進歩がみられた。ナノ細孔は、手ごろで個別化されたDNA配列決定を目指した勝算のある第三世代の配列決定技術の重要な実現要因であり続けるであろうことは疑問の余地がない。
[00153]図21A、21B、及び22に所定の装置及び方法の典型的な実施形態を示す。図21Bを参照すると、膜100はスタック130を含み、スタック130は、互いに誘電体層150によって隔てられた複数のグラフェン層140によって形成される。第一の表面110は、第一の流体区画200の1つの表面を形成し、第二の表面120は、第二の流体区画300の1つの表面を形成する。ナノ細孔160は、第一及び第二の流体区画200及び300を膜100を介して流体接続する。電源400及び検出器500を用いてシステムに電圧印加し、例えば独立してゲート電極600を介して電源及び検出器に接続された組込みゲート電極602を用いることにより、ナノ細孔中の電気的パラメーターを測定する。源700及びドレイン800電極により、第一及び第二の流体区画に互いに相関してバイアスをかけてもよい。導電性ワイヤー410は、様々な電気的な構成要素を接続することができる。
[00154]図22を参照すると、トンネル検出器510は、ナノ細孔中で互いに向き合っており方向520で配向した電極対512及び514によって形成されており、方向520は、破線矢印で示されているように、ナノ細孔の軸方向162に対して横方向又は直角である。一態様において、電極対512及び514は、グラフェン層140から形成される。ゲート電極600、例えばTi/Auパッドはトンネル検出器に接続されて、他の層と電気的に隔離されている組込みグラフェン層に対応するトンネル検出器との電気的な接触をもたらす。この方式で、ナノ細孔と相互作用するか、又は第一の流体区画200から第二の流体区画300に向かってナノ細孔を通過する生体分子は、生体分子パラメーターを反映する電気的パラメーターをモニターすることにより特徴付けられる。明確にするために、図22は、正確な縮尺比では書かれておらず、例えば向かい合う電極対の配置は、塩基ごとの移動の際に一本鎖DNAが先端の間を通過して、トンネル検出器で、生体分子中の個々の塩基毎に流検出器が電気的パラメーターを測定して生体分子の配列情報が得られるようになっている(図20(a)も参照)。
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[00268]本願全体にわたり全ての参考文献、例えば発行又は許諾された特許又はそれらの等価体などの特許文献;公開特許公報;及び非特許文献又は他の資料は、それぞれ個々に参照により本明細書に組み入れられたのと同様になるように参照によりそれらの全体が本発明に組込まれるが、この組込みは、それぞれの参考文献が本願における開示と少なくとも部分的に矛盾しない程度になされる(例えば部分的に矛盾する参考文献は、参考文献のその部分的に矛盾する部分を除いて参照により本明細書に組込まれる)。
[00269]本明細書で述べられた全ての特許及び公報は、本発明が関する当業者の能力のレベルを示す。本明細書において引用された参考文献は、それらの全体を参照により本明細書に組込まれるが、これらの参考文献は、一部はそれらの出願日の時点での最先端技術を示しており、この情報は、本明細書において、必要に応じて従来技術に含まれる特定の実施形態を除外(例えば排除)するのに用いることができるものとする。例えば化合物が特許請求される場合、当然のことながら、従来技術で公知の化合物、例えば本明細書において開示された参考文献(特に参照された特許文献)で開示された所定の化合物は、特許請求の範囲に含まれないものとする。
[00270]開示が本明細書での開示と矛盾しない程度に参照により具体的に包含される文書の例としては、Venkatesanら.「Stacked Graphene−Al Nanopore Sensors for Sensitive Detection of DNA and DNA−Protein Complexes.」ACS NANO 6(1):441〜450(2012);国際公開第2010/08061号パンフレット;米国特許出願公開第2012/0040343号及び2011/0226623号が挙げられる。
[00271]本明細書においてマーカッシュ群又は他のグループ分けが用いられる場合、その群の全ての個々の構成要素、並びに任意の組み合わせ及び可能性のあるその群の下位の組み合わせが、個々に開示に含まれるものとする。記載又は例示された構成要素のあらゆる調合又は組み合わせが、特に他の指定がない限り、本発明を実施するのに用いることができる。本明細書に例えば数値範囲、電圧範囲又は速度範囲などの範囲が示される場合はいつでも、示された範囲に含まれる全ての中間範囲及び部分範囲、加えて全ての個々の値が開示に含まれるものとする。
[00272]本明細書で用いられるように、「含む(comprising)」は、「含む(including)」、「含む(containing)」、又は「特徴とする(characterized by)」と同義であり、包括的又はオープンエンドの意味であり、さらに追加の、列挙されていない要素又は方法のステップを排除しない。本明細書で用いられるように、「からなる(consisting of)」は、請求項で具体的に述べられていない要素、ステップ、又は成分を排除する。本明細書で用いられるように、「実質的に〜からなる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲における基本となる新規の特徴に著しく影響を与えない材料又はステップを排除しない。特に組成物の構成要素の説明において、又は装置の要素の説明において、本明細書における用語「含む(comprising)」の列挙は、実質的に列挙された構成要素又は要素からなる組成物及び方法と、列挙された構成要素又は要素からなる組成物及び方法とを包含するものとする。本明細書において例示された発明は、本明細書では具体的に開示されていない要素又は要素(複数)、限定又は限定(複数)の非存在下で実施されることが適切であり得る。
[00273]
140…導電層(グラフェン)、150…誘電体層、160…ナノ細孔、162…ナノ細孔の通過方向、200…第一の流体区画、300…第二の流体区画、510…トンネル検出器、512、514…電極対、600…ゲート電極。

Claims (46)

  1. 生体分子パラメーターを特徴付けるための方法であって、
    導体−誘電体スタックを含む膜中にナノ細孔を設けるステップであって、前記膜が、第一の流体区画と第二の流体区画とを隔てており、前記ナノ細孔が、前記第一の流体区画と前記第二の流体区画とを流体接続しており、前記導体が、グラフェン、又は二硫化モリブデン(MoS)、ドープシリコン、シリセン若しくは極薄金属の原子レベルの薄さの導電層を含む、ステップと、
    前記第一の流体区画に生体分子を供給するステップと、
    前記膜全域に電界を印加するステップと、
    前記印加された電界下で、前記生体分子を前記ナノ細孔を通って前記第二の流体区画に推進させるステップと、
    生体分子がナノ細孔を通過するときに、膜全域で、又は膜によって形成された面で電気的パラメーターをモニターし、それにより前記生体分子パラメーターを特徴付けるステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記生体分子パラメーターが、
    ポリヌクレオチド配列、
    改変されたヌクレオチドの存在、
    ポリヌクレオチドのメチル化状態、
    ポリヌクレオチドのヒドロキシメチル化状態、
    ポリヌクレオチド配列上の1つ又は複数のメチル化又はヒドロキシメチル化部位に結合した、メチル依存性又はヒドロキシメチル依存性の結合タンパク質、
    タンパク質−ポリヌクレオチド結合イベントの存在、
    ポリペプチド配列、
    生体分子の2次構造、及び
    アミノ酸配列
    からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリヌクレオチドが、有機又は合成核酸を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記導体−誘電体スタックが、隣接するグラフェン層が誘電体層で隔てられている複数のグラフェン層を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記グラフェン層の1つ又は複数が、グラフェンマイクロリボン、グラフェンナノリボン、又はグラフェンナノギャップを含み、これを前記ナノ細孔が、前記グラフェンマイクロリボン、グラフェンナノリボン、又はグラフェンナノギャップの長軸方向に対して横方向に通っており、前記方法が、
    前記生体分子が前記ナノ細孔を通過する間の、前記グラフェンマイクロリボン若しくはグラフェンナノリボンの、又は前記グラフェンナノギャップの電位又は横方向電流の経時変化を測定し、それにより前記生体分子の配列、組成、流動、持続時間又は長さを特徴付けるステップをさらに含み、前記測定ステップが、移動する生体分子の異なる位置での同時多重測定である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記導電層の1つ又は複数に独立して電気的にバイアスをかけて、前記ナノ細孔の電気的なゲーティングを行うステップをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記バイアスをかけるステップが、グラフェン−誘電体スタックに組込まれた個々のグラフェン層に電極を電気的に接続することによってなされ、前記バイアスをかけるステップが、膜全域に印加された電界によって生じたナノ細孔中の電界を改変する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記誘電体層が、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、それらのナノ積層体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1〜5又は請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記電気的パラメーターが、
    ナノ細孔を通る電流又は電流遮断、
    ナノ細孔のトンネル電流、
    横方向の電極を通る電気化学的電流、
    コンダクタンス、
    抵抗、
    インピーダンス、
    電位、
    前記ナノ細孔を通る前記生体分子の移動時間、及び
    生体分子の流動又は移動頻度
    からなる群のうち1つ又は複数から選択される、請求項1に記載の方法。
  10. 露出したナノ細孔グラフェン縁に化学成分を取り付けることによって、ナノ細孔中のグラフェンの露出した縁を機能化するステップをさらに含み、前記化学成分が、生体分子の一部への親和性を有し、前記生体分子の前記一部と相互作用する前記化学成分が、前記生体分子が前記ナノ細孔を通過するときにモニターされる電気的パラメーターを変化させる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記化学成分が、
    前記生体分子中の配列に結合する配列を有するタンパク質、ポリペプチド、及びポリヌクレオチド、並びに
    ポリヌクレオチドである前記生体分子中の特異的なヌクレオチドへの結合親和性を有する化学的構築物
    からなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記生体分子中の前記特異的なヌクレオチドが、前記化学成分と前記特異的なヌクレオチドとの親和性を強化する重原子、化学官能基、又はタグで標識されている、請求項11に記載の方法。
  13. ポリヌクレオチド配列を有する生体分子と、グラフェン−誘電体スタックに固定されたエキソヌクレアーゼとを接触させることによって、前記生体分子を消化して複数のより小さい配列にし、それにより、消化による配列決定を行うステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記複数のより小さい配列の少なくとも一部が、個々の塩基に相当する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ナノ細孔を通過している前記生体分子にヌクレオチドを付加することによってポリヌクレオチド配列を合成し、それにより、合成による配列決定を行うステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記合成による配列決定が、前記グラフェン−誘電体スタックに固定されたポリメラーゼによってなされ、前記付加されるヌクレオチド及び試薬が、前記第一の流体区画又は前記第二の流体区画におけるヌクレオチド源のものである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記合成による配列決定が、前記細孔を通過している生体分子にヌクレオチドが付加される間に放出されたH又はピロリン酸を検出するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記放出されたH又はピロリン酸を検出するステップが、ナノ細孔電流の変化を測定することによってなされる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記ナノ細孔が、前記ナノ細孔である内部チャネルを有するタンパク質複合体を含む生物学的なナノ細孔を含み、前記タンパク質が、転写因子、ポリメラーゼ、ヌクレアーゼ、及びヒストンを含むDNA結合タンパク質、アルファ溶血素、マイコバクテリウム・スメグマチスのポリンA及びGP10からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  20. 最上部のグラフェン層が、前記第一の流体区画及び/又は前記第二の流体区画中で流体中にあり流体と電気的に接触しており、前記電気的パラメーターが、生体分子が前記細孔を通過するときに、前記第一の流体区画及び/又は前記第二の流体区画中で流体中にあり前記流体と電気的に接触しているグラフェン層によって電気化学的に測定されるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記電気的パラメーターが、前記流体区画中及び前記ナノ細孔中の流体から電気的に絶縁されたグラフェン層による電界効果ゲーティング又は電界効果感知によって測定される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記生体分子が、二本鎖ポリヌクレオチド配列であり、前記方法が、二本鎖ポリヌクレオチド配列をほどき、二本鎖ポリヌクレオチド配列の一本鎖を前記ナノ細孔を通して推進させ、それにより、前記生体分子の配列決定を行うステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  23. 前記ほどくステップが、グラフェン−誘電体スタックに固定されたヘリカーゼによってなされる、請求項22に記載の方法。
  24. 埋込みグラフェン層が、別のグラフェン層を通る電気化学的電流を測定する、請求項4に記載の方法。
  25. 膜であって、
    第一の表面及び前記第一の表面と反対側の第二の表面であり、前記膜が、前記第一の表面を備える第一の流体区画を前記第二の表面を備える第二の流体区画から隔てている、第一の表面及び第二の表面、
    前記第一の表面と前記第二の表面との間に配置されたグラフェン/誘電体/グラフェン/誘電体スタック、並びに
    前記第一の区画と前記第二の区画とを流体接続する、前記膜を通るナノ細孔
    を備える膜と、
    前記膜と電気的に接触して、前記第一の流体区画と前記第二の流体区画との間に電位差をもたらす電源と、
    前記第一と第二の流体区画との間の印加される電位差の下で生体分子が前記ナノ細孔を通過するときに前記ナノ細孔を通る電流を検出するための検出器と
    を具備する、生体分子パラメーターを特徴付けるための装置。
  26. 1つ又は複数のゲート電極をさらに具備し、前記1つ又は複数のゲート電極がそれぞれ、前記スタック中のグラフェン層である、請求項25に記載の装置。
  27. 前記グラフェン層が、前記ナノ細孔のところで3nm以下の厚さを有し、前記電気的な接触部が、前記グラフェン層と電気的に接触した金属パッドを備え、前記金属パッドが、前記第一及び第二の流体区画のいずれもから電気的に隔離されている、請求項26に記載の装置。
  28. 前記ゲート電極が、前記電源によって電力が供給されるソース電極に電気的に接続されている、請求項27に記載の装置。
  29. 前記グラフェン層の1つ又は複数がナノリボンを含み、これを前記ナノ細孔が、前記ナノリボンの長軸に対して横方向に通過する、請求項25〜28のいずれか一項に記載の装置。
  30. 前記ナノリボンが、生体分子が前記ナノ細孔を通過する間に前記ナノリボンの横方向電流を測定するための電気的な接触部をさらに備え、前記グラフェン層の別の層が、前記グラフェン層に電気的にバイアスをかけるためのゲート電極に接続されている、請求項29に記載の装置。
  31. 前記ナノ細孔が、前記ナノリボンの幅の5%より大きい、又は前記ナノリボンの幅の5%〜95%の範囲から選択される直径を有する、請求項29に記載の装置。
  32. 前記検出器が、互いに向かい合い、前記ナノ細孔中の生体分子の通過方向に対して横方向に前記ナノ細孔内の中心に配置されたグラフェン電極対を備えるトンネル検出器であり、生体分子が前記電極対の間を通過する、請求項25に記載の装置。
  33. 生体分子パラメーターを特徴付けるためのナノ細孔を含む膜を製造する方法であって、
    前記自立型誘電体膜中に通路を形成するステップと、
    前記化学蒸着法でグラフェン層を成長させるステップと、
    前記自立型誘電体膜に前記グラフェン層の一部を移動させるステップと、
    前記移動したグラフェン層上に誘電体層を形成するステップと、
    前記グラフェン層のステップを繰り返して、第二のグラフェン層を作製するステップと、
    前記誘電体層を形成するステップを繰り返して、第二の誘電体層を作製するステップと、
    前記グラフェン層及び誘電体層それぞれを通る、前記膜の第一の表面から前記膜の第二の表面に伸長するナノ細孔を形成し、それによりグラフェン/誘電体/グラフェン/誘電体スタック中にナノ細孔を含む膜を作製するステップと、
    を含む、方法。
  34. 前記第一のグラフェン層、前記第二のグラフェン層又は前記第一のグラフェン層及び前記第二のグラフェン層の両方を、電気的な接触部と独立して電気的に接触させて、電気的にゲーティングされたナノ細孔を形成するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記繰り返しステップを繰り返して、隣接するグラフェン層が誘電体層で隔てられた3つ以上のグラフェン層を作製する、請求項33に記載の方法。
  36. 前記グラフェン層の1つ又は複数を電気的な接触部と電気的に接触させて、電気的にゲーティングされたナノ細孔を形成するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  37. 前記ナノ細孔膜中にゲート電極を組込んで、前記ナノ細孔中の又は前記ナノ細孔に隣接する局所電界を改変するステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  38. 前記組込まれたゲート電極が、前記膜のグラフェン層のいずれかを含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記誘電体層が、原子層堆積により堆積させた誘電体を含む、請求項33に記載の方法。
  40. 前記誘電体層が、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、若しくは窒化ケイ素、又はそれらの組み合わせを含む、請求項33又は39に記載の方法。
  41. 前記ナノ細孔で電気的パラメーターを測定するためにホイートストンブリッジ配置で前記グラフェン層を電気的に接続するステップをさらに含み、前記電気的パラメーターが、差動インピーダンス、トンネル電流、抵抗、キャパシタンス、電流又は電圧のうち1つ又は複数である、請求項33に記載の方法。
  42. AC電圧シグナルで1つ又は複数のグラフェン層に電気的にバイアスをかけるステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。
  43. 中央のグラフェン層と外部グラフェン層との間のインピーダンスをモニターするステップ、又はグラフェン層間のインピーダンス電流又は電圧を測定するステップをさらに含む、請求項42に記載の方法。
  44. 生体分子のメチル化又はヒドロメチル化の状態を同定する、特徴付ける、又は定量するための方法であって、
    第一の流体区画を第二の流体区画から隔てている浮遊膜中にナノ細孔を設けるステップであり、前記膜が、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、グラフェン若しくはそれらのナノ積層体、又はそれらの任意の組み合わせを含む、ステップ、
    特異的なタンパク質、オリゴヌクレオチド又は化学的タグを、標的生体分子上のメチル化又はヒドロキシメチル化部位に結合させるステップ、及び
    前記第一の流体区画から前記第二の流体区画まで前記膜全域に電界を印加して、生体分子を前記ナノ細孔を通して推進させるステップ
    を含む方法。
  45. 前記生体分子上の前記結合したタンパク質又はタグが、イオン電流、トンネル電流、電圧、コンダクタンス又はインピーダンスの変化をモニターすることによって検出される、請求項44に記載の方法。
  46. 生体分子が前記ナノ細孔を通過するときに、結合したタンパク質又はタグを生体分子から連続的に切り離すステップをさらに含む、請求項44に記載の方法。
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