JP2017116783A - 定着装置および静電噴霧装置 - Google Patents
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上記のような課題に対し、トナーを溶解または膨潤させる定着液を用紙上のトナーに付与して、トナー像を用紙上に定着する定着装置を備えた画像形成装置がある。この定着装置は、熱定着方式のようなトナーを溶融させるための加熱処理が不要であり、消費電力が低く、省電力化に優れている。定着液をトナー像に塗布する方法としては、定着液をローラ表面に塗布し、ローラ上の定着液をトナー像に接触させて塗布する方法や、噴霧器などによって非接触でトナー像に塗布する方法などが知られている(特許文献1参照)。
ローラによって定着液を塗布する定着装置は、ローラとトナー像とが接触する構造となっている。そのため、このような定着装置は、ローラとトナー像とが接触することで、未定着のトナー像がローラ側に移動する(オフセットする)という課題を有していることが知れている。一方、噴霧器による定着装置は、トナー像に対して非接触で定着液を塗布することが出来るので、オフセットが発生しない。
しかし、定着液は、温度により粘度が変化するため定着液の温度上昇とともに低粘度化する定着液では、温度上昇とともに定着液の供給量が増加して、定着液を無駄に消費してしまうという問題点があった。このように問題点に対し、特許文献1の定着装置は、定着液の温度を調節するためのヒータを設け、定着液の温度を一定に保つように制御されている。これにより、上記の問題点を解決していた。
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度に基づいて前記定着液にかける圧力の値を決定する。
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度と、前記湿度センサで検出した湿度とに基づいて前記定着液に流す電流値を決定する。
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度に基づいて前記液体にかける圧力の値を決定する。
定着装置7は、定着液Lを噴霧するための定着ヘッド71と、定着ヘッド71の下で用紙Pを支持する第2電極72とを備えている。
また、エマルジョンを良好に形成するために界面活性剤を加えても良く、界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を使用することができる。アニオン系界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩類、ドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩類、ポリエトキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類を使用することができる。カチオン系界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩を使用することができる。ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタンモノラウレートなどのソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンモノラウレートなどのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類、ショ糖ラウリン酸エステルなどのショ糖脂肪酸エステル類を使用することができる。
そこで、制御部100は、記憶部110に記憶された第1上限圧力テーブルPmax1に基づいて、収容部73内の定着液Lの圧力を第1上限圧力テーブルPmax1より大きくならないように加圧装置75を制御する。
図8に示すように、制御部100は、レーザプリンタ1の電源がONになった場合またはスリープ状態から復帰した場合には(START)、まず、温度センサSTによって温度を測定する(S1)。ステップS1の後、制御部100は、圧力センサSPによって各ヘッド71A〜71C内の圧力を測定する(S2)。
温度に基づいて定着液Lにかける圧力の値を決定するので、温度に応じた適切な噴霧を行うことができる。また、従来技術のようなヒータを設ける必要がないので、電力消費を抑えることができる。
また、第2電極72は、必ずしもノズルNと対向する必要は無く、用紙の搬送方向上流側や下流側にずれて配置されていてもよい。
このように、T21以下の温度では、温度が小さくなるほど定着液の粘度が高くなる一方で圧力は一定に保たれているので、噴霧量は温度の低下とともに少なくなっていく。しかし、所望の噴霧量に対する不足を補うように噴霧するノズル数を増加させていくことで、より正確に噴霧量を制御することができる。
71 定着ヘッド
72 第2電極
74 第1電極
75 加圧装置
100 制御部
L 定着液
N ノズル
P 用紙
ST 温度センサ
Claims (33)
- 静電噴霧により記録シート上の現像剤像に向けて定着液を噴霧する定着装置であって、
定着液を内部に収容可能な収容部と、
前記収容部に連通し、記録シート上の現像剤像に向けて定着液を噴霧する複数のノズルと、
前記ノズル内の定着液と、前記ノズルから離れた位置で搬送される記録シートとの間に電位差を形成するための電位差形成部と、
前記収容部内の定着液に圧力をかける圧力付与部と、
温度を検出する温度センサと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度に基づいて前記定着液にかける圧力の値を決定することを特徴とする定着装置。 - 温度に対応した圧力が設定された圧力テーブルが記憶される記憶部を備え、
前記制御部は、前記圧力テーブルに基づいて圧力の値を決定することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記圧力テーブルにおける圧力は、温度と定着液の目標噴霧量とに対応して設定されていることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記圧力テーブルの圧力は、温度が小さくなるにつれて前記収容部内に加える圧力が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
- 前記圧力テーブルにおける圧力は、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第1圧力と、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力よりも低い圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第2圧力とを含んで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。 - 前記第2圧力は、前記複数のノズルの先端で定着液のテイラーコーンを維持することができる最大の圧力と等しいことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
- 前記圧力テーブルにおける圧力は、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第1圧力と、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力よりも高い圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第3圧力とを含んで構成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の定着装置。 - 前記第3圧力は、前記複数のノズルの先端で定着液のテイラーコーンを形成するための最低の圧力と等しいことを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
- 前記制御部は、
圧力を前記第1圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を第1ノズル数とし、
圧力を前記第2圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を前記第1ノズル数よりも多い第2ノズル数とすることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置。 - 前記制御部は、
圧力を前記第1圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を第1ノズル数とし、
圧力を前記第3圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を前記第1ノズル数よりも少ない第3ノズル数とすることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の定着装置。 - 前記圧力テーブルにおいて、温度が所定範囲内である場合には、前記目標噴霧量が第1噴霧量であるときの圧力が、前記目標噴霧量が前記第1噴霧量よりも多い第2噴霧量であるときの圧力よりも低い値に設定されていることを特徴とする請求項3から請求項10のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記圧力テーブルにおいて、温度が所定範囲外である場合には、前記目標噴霧量が第1噴霧量であるときの圧力が、前記目標噴霧量が前記第1噴霧量よりも多い第2噴霧量であるときの圧力よりも高い値に設定されていることを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
- 前記制御部は、印刷指令を受ける前に、圧力の値を決定し、前記圧力付与部を制御して前記収容部内の前記定着液に圧力をかけることを特徴とする請求項3から請求項12のいずれか1項に記載の定着装置。
- 湿度を検出する湿度センサを備え、
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度と、前記湿度センサで検出した湿度とに基づいて前記定着液に流す電流値を決定することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の定着装置。 - 温度および湿度に対応した電流値が設定された電流値テーブルが記憶される記憶部を備え、
前記制御部は、前記電流値テーブルに基づいて電流値を決定することを特徴とする請求項14に記載の定着装置。 - 前記定着液に流れる電流を検出する電流センサを備え、
前記制御部は、前記電流センサで検出した電流値が、決定した電流値となるように電圧を制御することを特徴とする請求項15に記載の定着装置。 - 前記記憶部は、定着液の目標噴霧量に応じた複数の前記電流値テーブルを記憶し、
前記制御部は、前記目標噴霧量に基づいて前記電流値テーブルを選択することを特徴とする請求項15または請求項16に記載の定着装置。 - 前記制御部は、画像の濃度に応じて目標噴霧量を決定することを特徴とする請求項17に記載の定着装置。
- 前記温度センサは、定着装置の周囲の温度を検出可能であることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記温度センサは、定着液の温度を検出可能であることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記電界形成部は、
前記収容部内の定着液と接触し、定着液に電圧を印可可能な第1電極と、
前記ノズルと間隔を空けて配置され、前記ノズルの先端との間で電界を形成するための第2電極と、を有することを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか1項に記載の定着装置。 - 静電噴霧によって液体を噴霧する静電噴霧装置であって、
液体を内部に収容可能な収容部と、
前記収容部に連通する複数のノズルと、
前記容器内の液体と接触し、液体に所定の電圧を印可可能な電極と、
前記収容部内の液体に圧力をかける圧力付与部と、
温度を検出する温度センサと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度に基づいて前記液体にかける圧力の値を決定することを特徴とする静電噴霧装置。 - 温度に対応した圧力が設定された圧力テーブルが記憶される記憶部を備え、
前記制御部は、前記圧力テーブルに基づいて圧力の値を決定することを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。 - 前記圧力テーブルにおける圧力は、温度と定着液の目標噴霧量とに対応して設定されていることを特徴とする請求項23に記載の静電噴霧装置。
- 前記圧力テーブルの圧力は、温度が小さくなるにつれて圧力が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項24に記載の静電噴霧装置。
- 前記圧力テーブルにおける圧力は、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第1圧力と、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力よりも低い圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第2圧力とを含んで構成されており、
前記第2圧力は、前記複数のノズルの先端で定着液のテイラーコーンを維持することができる最大の圧力と等しいことを特徴とする請求項25に記載の静電噴霧装置。 - 前記圧力テーブルにおける圧力は、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第1圧力と、
前記目標噴霧量を噴霧するのに必要な圧力よりも高い圧力であり、かつ、噴霧状態が正常となる圧力範囲内である第3圧力とを含んで構成されており、
前記第3圧力は、前記複数のノズルの先端で定着液のテイラーコーンを形成するための最低の圧力と等しいことを特徴とする請求項26に記載の静電噴霧装置。 - 前記制御部は、
圧力を前記第1圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を第1ノズル数とし、
圧力を前記第2圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を前記第1ノズル数よりも多い第2ノズル数とすることを特徴とする請求項26に記載の静電噴霧装置。 - 前記制御部は、
圧力を前記第1圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を第1ノズル数とし、
圧力を前記第3圧力に設定した場合には、作動させる前記ノズルの数を前記第1ノズル数よりも少ない第3ノズル数とすることを特徴とする請求項27に記載の静電噴霧装置。 - 湿度を検出する湿度センサを備え、
前記制御部は、前記温度センサで検出した温度と、前記湿度センサで検出した湿度とに基づいて前記定着液に流す電流値を決定することを特徴とする請求項22から請求項29のいずれか1項に記載の静電噴霧装置。 - 温度および湿度に対応した電流値が設定された電流値テーブルが記憶される記憶部を備え、
前記制御部は、前記電流値テーブルに基づいて電流値を決定することを特徴とする請求項30に記載の静電噴霧装置。 - 前記収容部内の液体に流れる電流を検出する電流センサを備え、
前記制御部は、前記電流センサで検出した電流値が、決定した電流値となるように電圧を制御することを特徴とする請求項31に記載の静電噴霧装置。 - 前記記憶部は、液体の目標噴霧量に応じた複数の前記電流値テーブルを記憶し、
前記制御部は、前記目標噴霧量に基づいて前記電流値テーブルを選択することを特徴とする請求項31または請求項32に記載の静電噴霧装置。
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