JP2017045613A - 硫化物固体電解質及びその製造方法 - Google Patents

硫化物固体電解質及びその製造方法 Download PDF

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恒太 寺井
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拓明 山田
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Abstract

【課題】新規な硫化物固体電解質及びその製法を提供する。【解決手段】リチウム元素、硫黄元素、リン元素、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を含み、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも、2θ=15.26±0.14deg又は15.46±0.03degと、25.18±0.50degと、31.00±0.50degと、に回折ピークを有する硫化物固体電解質。【選択図】図2

Description

本発明は、硫化物固体電解質及びその製造方法に関する。
近年、携帯情報末端、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に用いられる、高性能リチウム二次電池の需要が増加している。そして、リチウム二次電池の用途が広がるにつれ、二次電池の更なる安全性の向上及び高性能化が望まれている。
従来、室温で高いリチウムイオン伝導性を示す電解質は、ほとんど液体に限られていた。例えば、室温で高リチウムイオン伝導性を示す材料として有機系電解液がある。
しかしながら、有機系電解液は有機溶媒を含むために可燃性であり、液漏れの心配や発火の危険性があった。また、有機系電解液を用いた電池を高温下(〜300℃)に晒すと、電解液が分解及び気化してしまう問題があるほか、当該分解及び気化に起因する破裂等の問題が生じてくるため使用範囲が制限されてしまう。このほか、有機系電解液は、リチウムイオンが伝導するだけでなく、対アニオンも伝導するためにリチウムイオン輸率が1とはならない。
安全性を確保するため、二次電池で使用されている電解質に、有機溶媒電解質ではなく無機固体電解質を用いることが検討されている。無機固体電解質はその性質上、不燃又は難燃性であり、通常使用される電解液と比較して安全性の高い材料であり、イオン伝導度が高いアルジロダイト型構造を有する硫化物固体電解質が開発された(特許文献1−3及び非特許文献1−5)。しかしながら、これら硫化物固体電解質を製造するためには、原料を高温で長時間加熱したり、原料をメカニカルミリング処理後に500℃以上の高温で処理したりする必要があった。
WO2009/047254号パンフレット 特開2011−096630号公報 特開2013−211171号公報
Angew.chem 47,755(2008) Hans−Jorg et.al Phys.Status.Solidi A208,No8,1804(2011) R.P.Rao et.al Argyrodite型化合物のリチウムイオン伝導性及び電気化学特性(第54回電池討論会、三井金属) アルジロダイト型Li6PS5Cl1−xBrx固体電解質のキャラクタリゼーション(電気化学学会第82回 大阪府立大学) 液相法を経由したArgyrodite型硫化物固体電解質の作製(Q会場2014年電気化学秋季大会電気化学会 大阪府立大学)
本発明の目的は、新規な硫化物固体電解質及びその製法を提供することである。
本発明によれば、以下の硫化物固体電解質等が提供される。
1.リチウム元素、硫黄元素、リン元素、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を含み、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも、2θ=15.26±0.14deg又は15.46±0.03degと、25.18±0.50degと、31.00±0.50degと、に回折ピークを有する。
2.以下の式を満たす1に記載の硫化物固体電解質。
/I≦0.5…(A)
(式(A)中、Iは粉末X線回折パターンにおける、結晶相を示すピークのうち最大のピーク強度を示し、Iは硫化リチウムを示すピークのうち最大のピーク強度を示す。)
3.前記12〜16族元素から選択される1以上の元素が、Ge、Si又はSnである1又は2に記載の硫化物固体電解質。
4.さらにハロゲン元素を含む1〜3のいずれかに記載の硫化物固体電解質。
5.前記ハロゲン元素が、Cl又はBrである4に記載の硫化物固体電解質。
6.LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造(式中、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、cは1〜8の数である)を有するガラス成分を有する硫化物とを反応させることを特徴とする硫化物固体電解質の製造方法。
7.LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造(式中、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、cは1〜8の数である)を有するガラス成分を有する硫化物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)とを反応させることを特徴とする硫化物固体電解質の製造方法。
8.LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造(式中、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、cは1〜8の数である)を有するガラス成分を有する硫化物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)と、硫化リチウムとを反応させることを特徴とする硫化物固体電解質の製造方法。
9.硫化リチウムと硫化リンを反応させた反応物と、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上の元素であり、uは1〜4の数であり、vは1〜8の数である)を反応させた反応物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)とを反応させる硫化物固体電解質の製造方法。
10.硫化リチウムと硫化リンを反応させた反応物と、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上の元素であり、uは1〜4の数であり、vは1〜8の数である)を反応させた反応物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)と、硫化リチウムとを反応させる硫化物固体電解質の製造方法。
11.Xが、Cl又はBrである7〜10のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法。
12.Mが、Ge、Si又はSnである6〜11のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法。
13.前記反応を、力学的エネルギーを付与することにより実施する6〜12のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法。
14.6〜13のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法により製造した硫化物固体電解質。
本発明によれば、新規な硫化物固体電解質及びその製法が提供できる。
合成例1−2及び実施例1で得られた合成物のラマン分光測定の結果を示す図である。 実施例1−4及び比較例1で得られた合成物のXRD測定の結果を示す図である。 全固体電池の一実施形態を示す概略断面図である。
<硫化物固体電解質>
本発明の硫化物固体電解質は、リチウム元素、硫黄元素、リン元素、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を含み、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも、2θ=15.26±0.14deg又は15.46±0.03degと、25.18±0.50degと、31.00±0.50degと、に回折ピークを有する硫化物固体電解質である。
言い換えると、本発明の硫化物固体電解質は、リチウム元素、硫黄元素、リン元素、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を含み、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも、2θ=15.26±0.14degと、25.18±0.50degと、31.00±0.50degと、に回折ピークを有する硫化物固体電解質であるか、あるいは、リチウム元素、硫黄元素、リン元素、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を含み、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも、2θ=15.46±0.03degと、25.18±0.50degと、31.00±0.50degと、に回折ピークを有する硫化物固体電解質である。
上記回折ピークは、粉末X線回折で観察される最も強い(高い)10個のピークに含まれることが好ましく、最も強い8個のピークに含まれることがより好ましく、最も強い7個のピークに含まれることがさらに好ましく、最も強い6個のピークに含まれることがさらにより好ましい。
好ましくは、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、さらに2θ=17.68±0.50degに回折ピークを有する。
上記2θ=17.68±0.50degに有する回折ピークは、粉末X線回折で観察される最も強い(高い)10個のピークに含まれることが好ましく、最も強い8個のピークに含まれることがより好ましく、最も強い7個のピークに含まれることがさらに好ましく、最も強い6個のピークに含まれることがさらにより好ましい。
より好ましくは、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、さらに2θ=29.64±0.50degに回折ピークを有する。
上記2θ=29.64±0.50degに有する回折ピークは、粉末X線回折で観察される最も強い(高い)10個のピークに含まれることが好ましく、最も強い8個のピークに含まれることがより好ましく、最も強い7個のピークに含まれることがさらに好ましく、最も強い6個のピークに含まれることがさらにより好ましい。
さらに好ましくは、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、さらに2θ=44.56±0.50degに回折ピークを有する。
また、上記2θ=25.18±0.50degの範囲に有する回折ピークが2θ=25.18±0.11deg又は25.42±0.09degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、より好ましくは2θ=25.18±0.08deg又は25.42±0.07degの範囲に有する回折ピークであり、さらに好ましくは、25.18±0.05deg又は25.42±0.07degの範囲に有する回折ピークである。
また、上記2θ=15.26±0.14deg又は15.46±0.03degの範囲に有する回折ピークが2θ=15.26±0.12deg又は15.46±0.03degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、より好ましくは2θ=15.26±0.10deg又は15.46±0.03degの範囲に有する回折ピークである。
また、上記2θ=31.00±0.50degの範囲に有する回折ピークが2θ=31.00±0.45degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、より好ましくは、2θ=31.00±0.09deg又は31.27±0.14degの範囲に有する回折ピークであり、さらに好ましくは、2θ=31.00±0.07deg又は31.27±0.10degの範囲に有する回折ピークである。
また、上記2θ=29.64±0.50degの範囲に有する回折ピークが2θ=29.64±0.45degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、より好ましくは、2θ=29.64±0.10deg又は29.93±0.15degの範囲に有する回折ピークであり、さらに好ましくは、2θ=29.64±0.80deg又は29.93±0.10degの範囲に有する回折ピークである。
また、上記2θ=44.56±0.50degの範囲に有する回折ピークが2θ=44.56±0.40degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、より好ましくは、2θ=44.56±0.10degの範囲に有する回折ピークである。
また、上記2θ=17.68±0.50degの範囲に有する回折ピークが2θ=17.68±0.40degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、より好ましくは、2θ=17.68±0.10deg又は17.89±0.08degの範囲に有する回折ピークであり、さらに好ましくは、2θ=17.68±0.08deg又は17.89±0.06degの範囲に有する回折ピークである。
また、2θ=51.91±0.50deg、2θ=51.91±0.40deg、又は2θ=51.91±0.30degの範囲に回折ピークを有していてもよい。
また、2θ=47.41±0.50deg、2θ=47.41±0.40deg、又は2θ=47.41±0.30degの範囲に回折ピークを有していてもよい。
硫化物固体電解質は、アルジロダイト結晶相と類似する結晶相を有すると推測する。
上記12〜16族元素から選択される1以上の元素としては、Ge、Si、Sn、Al、Ga、As又はInが好ましく、Ge、Si又はSnがより好ましい。
本発明の硫化物固体電解質は、さらにハロゲン元素を含むことができる。
ハロゲン元素としては、I、Br、F、Clが挙げられ、Cl又はBrが好ましい。
本発明の硫化物固体電解質は、下記式(A)を満たすことが好ましい。
/I≦0.5…(A)
式(A)中、Iは粉末X線回折パターンにおける、結晶相を示すピークのうち最大のピーク強度を示し、Iは硫化リチウムを示すピークのうち最大のピーク強度を示す。式(A)を満たす硫化物固体電解質は、残存する硫化リチウムが少なく、イオン伝導度を高くすることができる。
本発明の硫化物固体電解質は、下記式(B)を満たすことが好ましく、下記式(C)を満たすことがより好ましく、下記式(D)を満たすことがさらに好ましいい。
/I≦0.4…(B)
/I≦0.35…(C)
/I≦0.3…(D)
(式(B)、(C)及び(D)中、I及びIは、式(A)のI及びIと同じである。)
硫化物固体電解質において、P元素及びM元素は、P元素:M元素=0.2〜0.95:0.05〜0.8(モル比)を満たすと好ましく、P元素:M元素=0.3〜0.9:0.1〜0.7(モル比)を満たすとより好ましい。
本発明の硫化物固体電解質は、製造が容易で、電池に使用可能な高いイオン伝導度を示すことができる。
上記の硫化物固体電解質は、リチウム、硫黄、リン、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を1又は2以上含む2以上の原料を反応させて得ることができる。例えば、硫化リチウム、五硫化二リン、塩化リチウム、硫化ゲルマニウムを反応させる。さらに、以下に説明する本発明の硫化物固体電解質の製造方法で製造できる。
<硫化物固体電解質の製造方法>
本発明の第一の硫化物固体電解質の製造方法は、LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物を反応させる。
本発明の第一の硫化物固体電解質の製造方法は、LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物と、LiXを反応させることが好ましい。
本発明の第一の硫化物固体電解質の製造方法は、LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物とLi構造を有するガラス成分を有する硫化物とLiXと硫化リチウムを反応させることが好ましい。
ここで、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、Xはハロゲン元素であり、cは1〜8の数である。
本発明の第二の硫化物固体電解質の製造方法は、硫化リチウムと硫化燐を反応させた反応物と、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上の元素であり、uは1〜4の数であり、vは1〜8の数である)を反応させた反応物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)とを反応させる。
本発明の第二の硫化物固体電解質の製造方法は、硫化リチウムと硫化燐を反応させた反応物と、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上の元素であり、uは1〜4の数であり、vは1〜8の数である)を反応させた反応物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)と、硫化リチウムとを反応させることが好ましい。
以下、本発明の第一と第二の硫化物固体電解質の製造方法に用いる各成分や製造条件等について説明する。尚、本願において「硫化物固体電解質」とは、硫黄元素を含み、1気圧下、25℃で固体であり、イオン伝導性を有する物質である。
ここで、本発明の第二の硫化物固体電解質の製造方法は、硫化リチウムと硫化リンを反応させた反応物を、LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物を例にして説明し、硫化リチウムとMを反応させた反応物を、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物を例にして説明するが、これらに限定されないことは言うまでもない。
以下、本発明の第一と第二の硫化物固体電解質の製造方法を総称して本発明の硫化物固体電解質の製造方法という場合がある。
(1)LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物は公知の方法により製造することができ、硫化リチウムと硫化リンを反応させてLiPSを合成する例を用いて説明する。尚、本発明の製法において、硫化リチウムを用いることは必須ではなく、単体硫黄等を用いて製造することも可能である。
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物の合成に使用する硫化リチウムは、特に制限なく使用できるが、高純度のものが好ましい。例えば、特開平7−330312号公報、特開平9−283156号公報、特開2010−163356号公報、特開2011−84438号公報、特開2011−136899号公報に記載の方法により製造することができる。
具体的に、例えば、炭化水素系有機溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを70℃〜300℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成してもよい(特開2010−163356号公報)。
また、水溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを10℃〜100℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成できる(特開2011−84438号公報)。
硫化リチウムは、硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が0.15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下であり、かつN−メチルアミノ酪酸リチウムの含有量が0.15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下である。
得られた硫化リチウムを精製する場合は、好ましい精製法として、例えば、国際公開第2005/40039号に記載された精製法等が挙げられる。具体的には、硫化リチウムを、有機溶媒を用い、100℃以上の温度で洗浄する。
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物の合成に使用する硫化リンとしては、工業的に製造され、販売されているものであれば、特に限定なく使用でき、例えばP(三硫化二リン)、P(五硫化二リン)が挙げられる。これら硫化リンは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
硫化リチウムと硫化リンの反応は、例えば、メカニカルミリング(MM)法、溶融急冷法、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる方法(WO2009/047977)、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法(特開2010−140893)、溶媒中で原料を接触させる工程の後に粉砕合成工程を行う方法(PCT/JP2012/005992)によって実施できる。
硫化リチウムと硫化リンを反応させる方法は、力学的エネルギーを与える方法が好ましく、当該力学的エネルギーを与える方法としては、メカニカルミリング法、溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法が挙げられる。
以下、反応をMM法で実施する場合の条件等を説明する。
MM法は、原料に機械的なエネルギーを与えて反応させる方法である。機械的なエネルギーを与える方法は特に問わないが、例えば、回転ボールミル、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ビーズミル等の各種ボールミルを用いることができる。
例えば、原料を乳鉢にて混合し、上述したボールミル等を使用して所定時間反応させる。MM法は、原料の熱分解が起らない可能性が高いという利点がある。また、MM法では目的物の製造と同時に、微粉末化できるという利点もある。
MM法の条件としては、例えば、遊星型ボールミル機を使用した場合、特に限定されないが、例えば、回転速度を20〜1000回転/分(好ましくは100〜800回転/分)とし、0.5時間〜100時間(好ましくは5〜50時間)処理する。
また、ボールミルのボールの径は特に限定されないが例えば1〜20mmであり、異なる径のボールを混合して使用してもよい。
また、MM処理の際のミル内の温度を調整してもよい。
MM処理時の原料は、室温から200℃まで必要に応じて加熱してもよい。
また、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法も好ましい。本方法の粉砕合成手段としては、ビーズミル等を用いることができる。
炭化水素系溶媒、原料を接触させる手段(反応槽)等については、例えば、特開2010−140893号公報を参照できる。
以下、反応を溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法で実施する方法を説明する。
粉砕合成手段としては上記メカニカルミリング法が挙げられ、原料を当該メカニカルミリングする処理工程及び当該接触させる工程を交互に繰り返し行うことで反応させる。
メカニカルミリング処理工程は、MM法で例示した種々の形式の粉砕法を用いることができる。
メカニカルミリング処理の回転速度及び回転時間は特に限定されないが、遊星型ボールミル機を使用した場合、例えば、回転速度を250回転/分以上300回転/分以下とし、5分以上50時間以下処理する。
上記処理時間は、遊星型ボールミル機に反応物が留まっている時間を示す。従って、反応物が遊星型ボールミル機と反応槽を循環するが、反応開始から終了までに反応物が遊星型ボールミル機に留まっている時間の合計になる。
接触工程の時間は特に限定されないが、例えば5分以上200時間以下である。
ここで、上記接触工程の時間は、反応槽に反応物が留まっている時間を示す。従って、反応物が遊星型ボールミル機と反応槽を循環するが、反応開始から終了までに反応物が反応槽に留まっている時間の合計になる。
上述したメカニカルミリング処理工程と接触工程を、交互に繰り返して行う。繰り返し回数は、通常2回以上100回以下である。
(2)Li構造を有するガラス成分を有する硫化物
Li構造を有するガラス成分を有する硫化物において、Mとしては、Ge、Si、Sn、Al、Ga、As、Inが好ましく、Ge、Si又はSnがより好ましい。
Xのハロゲン元素としては、I、Br、F、Clが挙げられ、Cl又はBrが好ましい。
aは2以上10以下であることが好ましく、より好ましくは2以上8以下である。
bは1以上4以下であることが好ましく、より好ましくは1以上3以下である。
cは1以上8以下であることが好ましく、より好ましくは1以上6以下である。
Li構造は、具体的に、LiGeS構造、LiSiS構造、LiSnS構造であることが好ましく、LiGeSがより好ましい。
Li構造を有するガラス成分を有する硫化物は公知の方法で製造でき、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上であり、uは1〜4の数であり、vは、1〜8の数である)を反応させてLi(式中、M、a、b及びcは上記の通りである)を合成する例を用いて説明する。
Li構造を有するガラス成分を有する硫化物の合成に使用する硫化リチウムは、特に制限なく使用でき、上述したLiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物の合成に使用する硫化リチウムと同じものが使用できる。
Li構造を有するガラス成分を有する硫化物の合成に使用するMにおいて、Mは、12族〜16族から選択される1以上であり、好ましくはGe、Si、Snから選択される1以上である。uは1〜4の数であり、好ましくは1,2,3の数である。vは、1〜8の数であり、好ましくは2〜6の数である。
は、目的とするLiの組成に応じて適宜使用され、具体的には、GeS、SiS、SnS、Al、Ga、GaS、GeS、Ge、SnS、AsS、As、Inを挙げることができる。これら化合物は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。これら化合物のうち、GeS、SiS及びSnSが好ましい。
硫化リチウムとMの反応は、上述した硫化リチウムと硫化リンの反応と同様の方法で実施でき、好ましくは力学的エネルギーを与える方法である。
(3)硫化物固体電解質の製造
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物を反応させて硫化物固体電解質を製造する。
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物と、LiXを反応させて硫化物固体電解質を製造すると好ましい。
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物と、LiXと、硫化リチウムとを反応させて硫化物固体電解質を製造すると好ましい。
LiXのXのハロゲン元素としては、I、Br、F、Clが挙げられ、Cl又はBrが好ましい。
LiXとしては、LiI、LiBr、LiF、LiClが挙げられ、これらのうちLiBr又はLiClが好ましい。LiXは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物、硫化リチウム及びLiXを用いて硫化物固体電解質を製造する場合、これらの配合比は、LiPS:Li:硫化リチウム:LiX=0.4〜1:0.4〜1:0〜1.2:0〜1.2(モル比)が好ましく、より好ましくは0.5〜1:0.5〜1:0.6〜1.2:0.6〜1.2であり、さらに好ましくは0.6〜0.9:0.6〜0.9:0.7〜1.1:0.7〜1.1である。
本発明の製造方法における反応は、好ましくは力学的エネルギーを与える方法が好ましく、当該力学的エネルギーを与える方法としては、メカニカルミリング法、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法が挙げられる。
反応をメカニカルミリング法で実施する場合の実施条件は、上述したLiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物の合成の場合と同様の条件で実施できる。
本発明の製造方法では、LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物、Li構造を有するガラス成分を有する硫化物を用いて硫化物固体電解質を製造することで、原料の反応を促進し、イオン伝導度の高い硫化物固体電解質が得られ、未反応原料の残存を抑制することができる。
本発明の製造方法から得られる硫化物固体電解質は高いイオン伝導度を示すことができ、リチウムイオン電池のための固体電解質層の原料又は電極合材の原料として好適に使用できる。本発明の硫化物固体電解質を含む固体電解質層又は電極合材を用いたリチウムイオン電池は、高い電池性能を示すことができる。
本発明の硫化物固体電解質は、リチウムイオン二次電池等の全固体電池の固体電解質層、正極、及び負極のうち少なくとも1つに用いることができる。
本発明の硫化物固体電解質は、その用途に応じて、製造の際にバインダー(結着剤)、正極活物質、負極活物質、導電助剤を添加して、正極、固体電解質層、負極等、電池の構成材料として、及び電池を構成する部材(層)として使用できる。
バインダーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂;エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を1種単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
また、セルロース系バインダー、スチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等の水系バインダーを用いることもできる。
正極活物質としては、リチウムイオンの挿入脱離が可能な物質、電池分野において正極活物質として公知のものが使用できる。
例えば、V、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、Li(NiCoMn)O(ここで、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)、LiNi0.8Co0.15Al0.05、LiNi1−YCoO2、LiCo1−YMn、LiNi1−YMn(ここで、0≦Y<1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、a+b+c=2)、LiMn2−ZNiZO、LiMn2−ZCo(ここで、0<Z<2)、LiCoPO、LiFePO、酸化ビスマス(Bi)、鉛酸ビスマス(BiPb)、酸化銅(CuO)、酸化バナジウム(V13)、LiCoO,LiNiO,LiMn,LiFePO,LiCoPO,LiMn1/3Ni1/3Co1/3,LiMn1.5Ni0.5等の酸化物が挙げられる。それ以外の正極活物質としては、例えば、硫化物系では、単体硫黄(S)、硫化チタン(TiS)、硫化モリブデン(MoS)、硫化鉄(FeS、FeS)、硫化銅(CuS)及び硫化ニッケル(Ni)、硫化リチウム、有機ジスルフィド化合物、カーボンスルフィド化合物、硫黄等が使用できる。好ましくは、高い理論容量を有するS、硫化リチウムが使用できる。
上記有機ジスルフィド化合物及びカーボンスルフィド化合物を以下に例示する。
Figure 2017045613
(式(A)〜(C)において、Xはそれぞれ置換基であり、n及びmはそれぞれ独立に1〜2の整数であり、p及びqはそれぞれ独立に1〜4の整数である。
式(D)において、Zはそれぞれ−S−又は−NH−であり、nは繰返数2〜300の整数である。)
Figure 2017045613
(式中、n及びmはそれぞれ独立の整数である。)
正極活物質の形状としては、粒子形状を挙げることができ、好ましくは真球状又は楕円球状である。
正極活物質が粒子状である場合は、その平均粒径は、好ましくは0.1〜100μmの範囲内であり、より好ましくは、1〜50μmの範囲、特に好ましくは、1〜25μmの範囲である。正極活物質粒子の平均粒径が上記範囲を逸脱すると、稠密な正極活物質層が得られない場合がある。
負極活物質としては、リチウムイオンの挿入脱離が可能な物質、電池分野において負極活物質として公知のものが使用できる。
例えば、炭素材料、具体的には、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等が挙げられ、これらの混合物でもよい。好ましくは、人造黒鉛である。
また、金属リチウム、金属インジウム、金属アルミ、金属ケイ素等の金属自体や他の元素、化合物と組み合わせた合金を、負極材として用いることができる。中でも、高い理論容量を有するケイ素、スズ、リチウム金属が好ましい。
導電助剤は、導電性を有していればよく、当該導電助剤の導電率は、好ましくは1×10S/cm以上であり、より好ましくは1×10S/cm以上である。
導電助剤としては、炭素材料、金属粉末及び金属化合物から選択される物質や、これらの混合物が挙げられる。
導電助剤の具体例としては、好ましくは炭素、ニッケル、銅、アルミニウム、インジウム、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、クロム、金、ルテニウム、白金、ベリリウム、イリジウム、モリブデン、ニオブ、オスニウム、ロジウム、タングステン及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む物質であり、より好ましくは炭素単体、炭素、ニッケル、銅、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、ルテニウム、金、白金、ニオブ、オスニウム又はロジウムを含む金属単体、混合物又は化合物である。
特に導電助剤の炭素材料の具体例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、デンカブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、活性炭等が挙げられる。これらは単独でも2種以上でも併用可能である。
上記の導電助剤のなかでも、電子伝導性が高いアセチレンブラック、デンカブラック、ケッチェンブラックが好適である。
固体電解質層(シート)に本発明の硫化物固体電解質や他の電解質を用いることができる。また電解質の他、バインダー等を加えることができる。
固体電解質層の厚さは、0.001mm以上1mm以下であることが好ましい。
他の電解質は、例えばポリマー系固体電解質、酸化物固体電解質である。
ポリマー系固体電解質は、特に制限はない。例えば、特開2010−262860に開示されているように、フッ素樹脂、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレートやこれらの誘導体、共重合体等の、ポリマー電解質として用いられる材料が挙げられる。
フッ素樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン(VdF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)や、これらの誘導体等を構成単位として含むものが挙げられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(PHFP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のホモポリマーや、VdFとHFPとの共重合体(以下、この共重合体を「P(VdF−HFP)」と示す場合がある。)等の2元共重合体や3元共重合体、等が挙げられる。
酸化物固体電解質には、LiN、LISICON類、La0.55Li0.35TiO等のペロブスカイト構造を有する結晶や、NASICON型構造を有するLiTi12、さらにこれら結晶化させた電解質等を用いることができる。
正極は、正極活物質と電解質と導電助剤を含むことが好ましい。また、バインダーを含んでいてもよい。
正極において、正極活物質、電解質、導電助剤等の割合は、特に制限は無く公知の割合を用いることができる。
正極の厚さは、0.01mm以上10mm以下であることが好ましい。
正極は、公知の方法により製造することができる。例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
負極は、負極活物質、電解質、及び導電助剤を含むことが好ましい。また、バインダーを含んでいてもよい。
負極の厚さは、0.01mm以上10mm以下であることが好ましい。
負極は、公知の方法により製造することができる。例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
電池は、正極、固体電解質層及び負極の他に集電体を使用することが好ましい。集電体は公知のものを用いることができる。例えば、Au、Pt、Al、Ti、又は、Cu等のように、硫化物固体電解質と反応するものをAu等で被覆した層が使用できる。
図3は全固体電池の一実施形態を示す概略断面図である。
全固体電池100は、正極110及び負極130からなる一対の電極間に固体電解質層120が挟持されている。正極110及び負極130にはそれぞれ集電体140及び142が設けられている。
負極130は、負極活物質からなり、好ましくは硫化物系電解質粉体を含む負極合材を加熱処理してなる負極である。負極合材において、硫化物系電解質粉体と負極材の混合比(重量比)は、好ましくは硫化物系電解質粉体:負極活物質=20〜50:80〜50である。
上記正極110及び負極130に、導電助剤として、電子が正極活物質内で円滑に移動するようにするために、上述の導電助剤を適宜添加してもよい。
正極及び負極は、上記極材を集電体の少なくとも一部に膜状に形成することで作製できる。製膜方法としては、例えば、ブラスト法、エアロゾルデポジション法、コールドスプレー法、スパッタリング法、気相成長法又は溶射法等が挙げられる。このような方法により製膜することで、極材層の空隙率をより小さくすることができ、イオン伝導度を向上させることができる。
簡便な装置や室温条件下、電解質の結晶状態を変化させない温度範囲で製膜できることから、ブラスト法やエアロゾルデポジション法が好ましい。
集電体140,142としては、銅、マグネシウム、ステンレス鋼、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、インジウム、リチウム、又はこれらの合金等からなる板状体や箔状体等が使用できる。
全固体電池は、上述した電池用部材を貼り合せ、接合することで製造できる。接合する方法としては、各部材を積層し、加圧・圧着する方法や、2つのロール間を通して加圧する方法(roll to roll)等がある。接合面にイオン伝導性を有する活物質や、イオン伝導性を阻害しない接着物質を介して接合してもよい。接合においては、硫化物固体電解質の結晶構造が変化しない範囲で加熱融着してもよい。
また、上記の方法で製造した全固体電池を、さらに加熱処理すると好ましい。加熱条件は、通常、100〜350℃、0.1〜10時間である。加熱することにより高出力の電池が作製できる。尚、全固体電池の加熱処理は、負極、固体電解質層及び正極のみからなる電池素子部分だけを加熱処理する場合も含む。また、安全装置、ラッピング等の加熱処理は含まない。
合成例1
硫化リチウムと五硫化二リン(P)を75:25のモル比になるように、硫化リチウム0.7655g及び五硫化二リン1.2344gをジルコニアポット(45ml)にジルコニアボール10mmφ10個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを500rpm、20時間にてミリング処理して、合成物を得た。
得られた合成物について、ラマン分光測定した。結果を図1に示す。ラマン分光測定により、得られた合成物がLiPS構造を含むことを確認した。
合成例2
硫化リチウムと硫化ゲルマニウム(GeS)を66.7:33.3のモル比になるよう、硫化リチウム0.8045g及び硫化ゲルマニウム1.1955gをジルコニアポット(45ml)にジルコニアボール10mmφ、10個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを500rpm、20時間にてミリング処理して合成物を得た。
得られた合成物について、ラマン分光測定した。結果を図1に示す。ラマン分光測定により、得られた合成物がLiGeS構造を含むことを確認した。
実施例1
合成例1及び合成例2で合成した原料を用いて、以下のようにしてアルジロダイト結晶相を有する硫化物固体電解質を合成した。
P及びGeの元素比が75:25(mol)になるように、合成例1で製造した合成物0.4813g(0.00267mol)と合成例2で合成した合成物0.2037g(0.000891mol)を混合し、さらに硫化リチウム0.1638g(0.00356mol)と塩化リチウム(LiCl)0.1511g(0.00356mol)を添加して混合した。この混合物をジルコニアポット(45ml)に10mmφのジルコニアボール15個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを600rpm、10時間にてミリング処理して合成物を得た。
得られた合成物のXRD測定をしたところ、アルジロダイト結晶相のパターンの類似パターンを示すことが判明した。つまり、アルジロダイト結晶相と類似する結晶相である硫化物固体電解質であると推測する。結果を表1及び図2に示す。ここで、表1では、回折ピークの2θ位置を示し、単位はdegである。表1での実施例2以降と比較例の記載も同様である。粉末X線回折パターンにおいて、硫化リチウムのピーク強度は、最大ピーク強度の32%であった。
XRD測定方法は下記の通りである。
得られた合成物から、直径10mm、高さ0.1〜0.3cmの円形ペレットを成形して試料とした。この試料をXRD用気密ホルダーを用いて空気に触れさせずに測定した。回折ピークの2θ位置は、XRD解析プログラムJADEを用いて重心法にて決定した。
粉末X線回折測定は株式会社リガクの粉末X線回折測定装置SmartLabを用いて以下の条件にて実施した。
管電圧:45kV
管電流:200mA
X線波長:Cu−Kα線(1.5418Å)
光学系:平行ビーム法
スリット構成:ソーラースリット5°、入射スリット1mm、受光スリット1mm
検出器:シンチレーションカウンター
測定範囲:2θ=10−60°
ステップ幅、スキャンスピード:0.02°、1°/分
得られた合成物のイオン伝導度を以下のようにして測定した。
得られた合成物から、直径10mm(断面積S=0.785cm)、高さ(L)0.1〜0.3cmの円形ペレットを成形して試料とした。その試料の上下から電極端子を取り、交流インピーダンス法により測定し(周波数範囲:5MHz〜0.5Hz、振幅:10mV)、Cole−Coleプロットを得た。高周波側領域に観測される円弧の右端付近で、−Z’’(Ω)が最小となる点での実数部Z’(Ω)を電解質のバルク抵抗R(Ω)とし、以下式に従い、イオン伝導度σ(S/cm)を計算した。1.9mS/cmであった。
R=ρ(L/S)
σ=1/ρ
実施例2
合成例1及び合成例2で合成した原料を用いて、以下のようにしてアルジロダイト結晶相と類似する結晶相を有する硫化物固体電解質を合成した。
P及びGeの元素比が70:30(mol)になるように、合成例1で製造した合成物0.4454g(0.00247mol)と合成例2で合成した合成物0.2424g(0.00106mol)を混合し、さらに硫化リチウム0.1624g(0.00353mol)と塩化リチウム(LiCl)0.1498g(0.00353mol)を添加して混合した。この混合物をジルコニアポット(45ml)に10mmφのジルコニアボール15個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを600rpm、10時間にてミリング処理して合成物を得た。
得られた合成物のXRD測定をしたところアルジロダイト結晶相のパターンの類似パターンを示すことが判明した。つまり、アルジロダイト結晶相と類似する結晶相である硫化物固体電解質であると推測する。結果を表1及び図2に示す。粉末X線回折パターンにおいて、硫化リチウムのピーク強度は、最大ピーク強度の34%であった。
交流インピーダンス法により得られた硫化物固体電解質のイオン伝導度を測定したところ2.0mS/cmであった。
実施例3
合成例1及び合成例2で合成した原料を用いて、以下のようにしてアルジロダイト結晶相と類似する結晶相を有する固体電解質を合成した。
P及びGeの元素比が65:35(mol)になるように、合成例1で製造した合成物0.4102g(0.00228mol)と合成例2で合成した合成物0.2802g(0.00122mol)を混合し、さらに硫化リチウム0.1610g(0.00350mol)と塩化リチウム(LiCl)0.1485g(0.00350mol)を添加して混合した。この混合物をジルコニアポット(45ml)に10mmφのジルコニアボール15個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを600rpm、10時間にてミリング処理して合成物を得た。
得られた合成物のXRD測定をしたところ、アルジロダイト結晶相のパターンの類似パターンを示すことが判明した。つまり、アルジロダイト結晶相と類似する結晶相である硫化物固体電解質であると推測する。結果を表1及び図2に示す。粉末X線回折パターンにおいて、硫化リチウムのピーク強度は、最大ピーク強度の25%であった。
交流インピーダンス法により得られた硫化物固体電解質のイオン伝導度を測定したところ2.0mS/cmであった。
実施例4
硫化リチウム、五硫化二リン(P)、塩化リチウム(LiCl)、硫化ゲルマニウム(GeS)を62.5:8.875:25:3.125のモル比になるように、硫化リチウム0.8519g(0.001854mol)、五硫化二リン0.6168g(0.00277mol)、塩化リチウム0.3222g(0.00760mol)、硫化ゲルマニウム0.1265g(0.00092mol)を混合した。この混合物をジルコニアポット(45ml)に10mmφのジルコニアボール15個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを600rpm、10時間にてミリングし合成物を得た。
得られた合成物のXRD測定をしたところ、アルジロダイト結晶相のパターンの類似パターンを示すことが判明した。つまり、アルジロダイト結晶相と類似する結晶相である硫化物固体電解質であると推測する。結果を表1及び図2に示す。XRD測定の結果から未反応硫化リチウムが多く残っていることも確認した。粉末X線回折パターンにおいて、硫化リチウムのピーク強度は、最大ピーク強度の51%であった。
交流インピーダンス法により得られた硫化物固体電解質のイオン伝導度を測定したところ1.4mS/cmであった。
すなわち、原料の硫化リチウムが多くてもイオン伝導度が高くなることを示している。
比較例1
硫化リチウム、五硫化二リン(P)、及び塩化リチウム(LiCl)を62.5:12.5:25(mol比)の比率になるように、それぞれ0.8519g(0.01854mol)、0.8252g(0.00371mol)、0.3222g(0.00760mol)を混合した。この混合物をジルコニアポット(45ml)に10mmφのジルコニアボール15個と共に投入し、フリッチュ製遊星ボールミルP−7に設置した。これを600rpm、10時間にてミリングし合成物を得た。
得られた合成物のXRD測定をしたところ、アルジロダイト結晶相のパターンを示す、硫化物固体電解質であることを確認した。結果を表1及び図2に示す。粉末X線回折パターンにおいて、硫化リチウムのピーク強度は、最大ピーク強度の18%であった。
交流インピーダンス法により得られた硫化物固体電解質のイオン伝導度を測定したところ1.7mS/cmであった。
すなわち、原料の硫化リチウムが少なくてもイオン伝導度が高くならないことを示している。
実施例1と実施例4を比べると、Ge元素添加量が同じであるが、実施例1の方がイオン伝導度が高い。
Figure 2017045613
本発明の硫化物固体電解質は、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に用いられるリチウムイオン二次電池に使用できる。
100 全固体電池
110 正極
120 固体電解質層
130 負極
140,142 集電体

Claims (14)

  1. リチウム元素、硫黄元素、リン元素、及び12〜16族元素から選択される1以上の元素を含み、
    粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも、2θ=15.26±0.14deg又は15.46±0.03degと、25.18±0.50degと、31.00±0.50degと、に回折ピークを有する硫化物固体電解質。
  2. 以下の式を満たす請求項1に記載の硫化物固体電解質。
    /I≦0.5…(A)
    (式(A)中、Iは粉末X線回折パターンにおける、結晶相を示すピークのうち最大のピーク強度を示し、Iは硫化リチウムを示すピークのうち最大のピーク強度を示す。)
  3. 前記12〜16族元素から選択される1以上の元素が、Ge、Si又はSnである請求項1又は2に記載の硫化物固体電解質。
  4. さらにハロゲン元素を含む請求項1〜3のいずれかに記載の硫化物固体電解質。
  5. 前記ハロゲン元素が、Cl又はBrである請求項4に記載の硫化物固体電解質。
  6. LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造(式中、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、cは1〜8の数である)を有するガラス成分を有する硫化物とを反応させることを特徴とする硫化物固体電解質の製造方法。
  7. LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造(式中、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、cは1〜8の数である)を有するガラス成分を有する硫化物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)とを反応させることを特徴とする硫化物固体電解質の製造方法。
  8. LiPS構造を有するガラス成分を有する硫化物と、Li構造(式中、Mは12〜16族元素から選択される1以上の元素であり、aは2〜10の数であり、bは1〜4の数であり、cは1〜8の数である)を有するガラス成分を有する硫化物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)と、硫化リチウムとを反応させることを特徴とする硫化物固体電解質の製造方法。
  9. 硫化リチウムと硫化燐を反応させた反応物と、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上の元素であり、uは1〜4の数であり、vは1〜8の数である)を反応させた反応物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)とを反応させる硫化物固体電解質の製造方法。
  10. 硫化リチウムと硫化燐を反応させた反応物と、硫化リチウムとM(式中、Mは12族〜16族から選択される1以上の元素であり、uは1〜4の数であり、vは1〜8の数である)を反応させた反応物と、LiX(式中、Xはハロゲン元素である)と、硫化リチウムとを反応させる硫化物固体電解質の製造方法。
  11. Xが、Cl又はBrである請求項7〜10のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法。
  12. Mが、Ge、Si又はSnである請求項6〜11のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法。
  13. 前記反応を、力学的エネルギーを付与することにより実施する請求項6〜12のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法。
  14. 請求項6〜13のいずれかに記載の硫化物固体電解質の製造方法により製造した硫化物固体電解質。
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