JP6719202B2 - 硫化物固体電解質、硫化物ガラス、電極合材及びリチウムイオン電池 - Google Patents

硫化物固体電解質、硫化物ガラス、電極合材及びリチウムイオン電池 Download PDF

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Description

本発明は、硫化物固体電解質、硫化物ガラス、電極合材及びリチウムイオン電池に関する。
近年の移動通信、情報電子機器の発達に伴い、高容量かつ軽量なリチウムイオン二次電池の需要が増加する傾向にある。室温で高いリチウムイオン伝導性を示す電解質のほとんどが液体であり、市販されているリチウムイオン二次電池の多くが有機系電解液を用いている。この有機系電解液を用いたリチウム二次電池では、漏洩、発火、爆発の危険性があり、より安全性の高い電池が望まれている。
有機系電解液の代わりに、リチウム化合物とハロゲン化合物と硫化リンを混合することで得られる固体電解質を用いた全固体電池では、電解質の漏洩や発火が起こりにくいという特徴を有する。固体電解質としては、安全性が高い硫化物系固体電解質が開発されている。
硫化物固体電解質材料の一つとして、Li結晶構造を有する硫化物固体電解質材料が挙げられる(特許文献1)。
特開2002−109955号公報
4−構造を有しているLi結晶構造は大気中で劣化しにくく、PS 3−等の構造を持つ他の結晶構造よりも安定性に優れる一方、リチウムイオン伝導性は低かった。本発明は、安定性に優れイオン伝導性も高い硫化物固体電解質を提供することを課題とする。
本発明によれば、以下の硫化物固体電解質等が提供される。
1.リチウム元素、硫黄元素及び燐元素を含み、
粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも2θ=16.7±0.5deg及び33.7±0.5degに回折ピークを有し、
Si、Ge及びSnから選択される元素Mを含む場合は、前記元素Mと燐元素Pの元素比(M/P)が0.25以下である硫化物固体電解質。
2.前記元素比(M/P)が0.15以下である1に記載の硫化物固体電解質。
3.前記元素比(M/P)が0.11以下である1又は2に記載の硫化物固体電解質。
4.下記式(1)に示す組成を有する1〜3のいずれかに記載の硫化物固体電解質。
Li…(1)
(式(1)において、MはSi、Ge及びSnから選択される元素を示す。NはSb、Bi、B、Al、Ga、In、Tl、Pb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W、Zn及びCuから選択される元素を示す。XはF、I、Br、Cl及びAtから選択される元素を示す。
a〜fは各元素の組成比を示す。b及びdの比(b:d)は0〜0.25:1である。
a、c、d、e及びfの比(a:c:d:e:f)は1〜12:0〜0.2:1:0.1〜9:0〜9を満たす。)
5.P 4−構造とPS 3−構造の合計に対するP 4−構造のP比率(Pmol%)が、50mol%(Pmol%)以上100mol%(Pmol%)以下である1〜4のいずれかに記載の硫化物固体電解質。
6.リチウム元素、硫黄元素及び燐元素を含み、
Si、Ge及びSnから選択される元素Mを含む場合は、前記元素Mと燐元素Pの元素比(M/P)が0.25以下であり、
160〜350℃の温度範囲で、1℃間隔で乾燥窒素雰囲気下にて熱処理すると少なくとも1点以上で、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも2θ=16.7±0.5deg、33.7±0.5degに回折ピークを有する硫化物固体電解質となる硫化物ガラス。
7.1〜5のいずれかに記載の硫化物固体電解質及び6に記載の硫化物ガラスのうち少なくとも1つと、活物質を含む電極合材。
8.1〜5のいずれかに記載の硫化物固体電解質、6に記載の硫化物ガラス及び7に記載の電極合材のうち少なくとも1つを含むリチウムイオン電池。
9.1〜5のいずれかに記載の硫化物固体電解質及び6に記載の硫化物ガラスのうち少なくとも1つにより製造された電極合材。
10.1〜5のいずれかに記載の硫化物固体電解質、6に記載の硫化物ガラス、7に記載の電極合材及び9に記載の電極合材のうち少なくとも1つにより製造されたリチウムイオン電池。
本発明によれば、P 4−構造を有し安定性に優れつつ、イオン伝導度が高い結晶相を有する硫化物系固体電解質を得ることができる。
実施例1で得た硫化物ガラスの示差走査熱量(DSC)測定結果である。 実施例2で得た硫化物固体電解質のX線回折(XRD)パターンである。 実施例2で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。 実施例3で得た硫化物ガラスのDSC測定結果である。 実施例4で得た硫化物固体電解質のXRDパターンである。 実施例4で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。 実施例5で得た硫化物ガラスのDSC測定結果である。 実施例6で得た硫化物固体電解質のXRDパターンである。 実施例6で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。 実施例7で得た硫化物ガラスのDSC測定結果である。 実施例8で得た硫化物固体電解質のXRDパターンである。 実施例8で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。 実施例9で得た硫化物ガラスのDSC測定結果である。 実施例10で得た硫化物固体電解質のXRDパターンである。 実施例10で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。 実施例11で得た硫化物ガラスのDSC測定結果である。 実施例12で得た硫化物固体電解質のXRDパターンである。 実施例12で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。 比較例1で得た硫化物ガラスのDSC測定結果である。 比較例2で得た硫化物固体電解質のXRDパターンである。 比較例2で得た硫化物固体電解質の31P−NMRスペクトルである。
[硫化物固体電解質]
本発明の硫化物固体電解質は、リチウム元素、硫黄元素及び燐元素を含む。そして、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも以下の(A)及び(B)の回折ピークを有することを特徴とする。
(A)2θ=16.7±0.5deg
(B)2θ=33.7±0.5deg
上記(A)及び(B)の回折ピークを有する硫化物固体電解質は新規であり、本回折ピークを有する硫化物固体電解質は、安定性に優れているP 4−構造を含み構成されているにもかかわらず、リチウムイオン伝導性が高い。
上記(A)の回折ピークは、2θ=16.7±0.3degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、2θ=16.7±0.2degの範囲に有する回折ピークであることがより好ましい。
また、上記(B)の回折ピークは、2θ=33.7±0.3degの範囲に有する回折ピークであることが好ましく、2θ=33.7±0.2degの範囲に有する回折ピークであることがより好ましい。
なお、本願において「硫化物固体電解質」とは、硫黄元素を含み、1気圧下、25℃で固体であり、リチウムイオン伝導性を有する物質である。
本発明の硫化物固体電解質は、好ましくは、さらに粉末X線回折測定で得られる回折パターンにおいて、以下のピーク(C)を有する。
(C)2θ=13.2±0.5deg
また、本発明の硫化物固体電解質は、好ましくは、さらに粉末X線回折測定で得られる回折パターンにおいて、以下のピーク(D)有する。
(D)2θ=30.0±0.5deg
上記回折ピーク(A)〜(D)は、それぞれ、粉末X線回折で観察される最も強い(高い)40個のピークに含まれることが好ましく、最も強い30個のピークに含まれることがより好ましく、最も強い20個のピークに含まれることがさらに好ましく、最も強い10個のピークに含まれることがさらにより好ましい。
さらに、上記ピーク(A)〜(D)に加えて、(E)2θ=26.9±0.5deg、(F)2θ=46.5±0.5deg、(G)51.1±0.5deg、(H)55.6±0.5deg、(I)58.4±0.5degに回折ピークを有していても良い。なお、上記(A)〜(I)以外に、さらに回折ピークを有しても良い。
これらの回折ピークは、粉末X線回折で観察される最も強い(高い)40個のピークに含まれることが好ましく、最も強い30個のピークに含まれることがより好ましく、最も強い20個のピークに含まれることがさらに好ましく、最も強い10個のピークに含まれることがさらにより好ましい。
本発明の硫化物固体電解質は、P 4−構造の含有率が高いにもかかわらず、イオン伝導度が高い。具体的に、本発明の硫化物固体電解質は主にP 4−構造とPS 3−構造を有するが、P 4−構造は安定性に優れることから、P 4−構造とPS 3−構造の合計に対するP 4−のP比率(Pmol%)は、50mol%(Pmol%)以上100mol%(Pmol%)以下であることが好ましく、70mol%(Pmol%)以上99mol%(Pmol%)以下であることがより好ましく、87mol%(Pmol%)以上94mol%(Pmol%)以下であることが特に好ましい。
4−のP比率は、実施例に示すように、31P−NMR測定で観測される各構造由来のピークから算出できる。
本発明の硫化物固体電解質は、リチウム元素、硫黄元素及び燐元素の他に任意の元素を含んでいてもよく、また、含まなくてもよい。任意の元素として、Si、Ge及びSnから選択される元素(以下、元素Mという)を含む場合は、元素Mと燐元素Pの元素比(M/P)は0.25以下である。元素比(M/P)は、0.15以下であることが好ましく、0.11以下であることが特に好ましい。
本発明の硫化物固体電解質は、下記式(1)に示す組成を有することが好ましい。
Li…(1)
式(1)において、Mは上述した元素Mを示す。NはSb、Bi、B、Al、Ga、In、Tl、Pb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W、Zn及びCuから選択される元素を示す。XはF、I、Br、Cl及びAtから選択される元素を示す。
a〜fは各元素の組成比を示す。b及びdの比(b:d)は0〜0.25:1である。好ましくは0〜0.15:1であり、更に好ましくは0〜0.11:1である。
a、c、d、e及びfの比(a:c:d:e:f)は1〜12:0〜0.2:1:0.1〜9:0〜9を満たすことが好ましい。
好ましくは、c及びdの比(c:d)は0〜0.25:1であり、更に好ましくは0〜0.15:1であり、更に好ましくは0〜0.11:1である。最も好ましくは、cは0である。
また、好ましくは、a、d、及びeの比(a:d:e)が2〜10:1:3〜8であり、よりに好ましくは、2.5〜9:1:3.5〜7であり、最も好ましくは3〜8:1:4〜6である。
また、好ましくは、d、及びfの比(d:f)が1:0〜8であり、より好ましくは1:0〜7であり、最も好ましくは1:0〜3である。
本発明の硫化物固体電解質の製造方法は、特に限定しない。例えば、後述する本発明の硫化物ガラスを160〜350℃の温度範囲で加熱することにより製造できる。
加熱時間は、0.005分以上、10時間以下が好ましい。さらに好ましくは、0.005分以上、4時間以下であり、特に好ましくは、1分以上、3時間以下である。
昇温方法については特に指定がない。所定温度までゆっくり昇温してもよいし、急速に加熱してもよい。
加熱は、露点−40℃以下の環境下で行うことが好ましく、より好ましくは露点−60℃以下の環境下で行うことが好ましい。加熱時の気圧は、常圧であってもよく、減圧下であってもよい。雰囲気は、空気中であってもよく、不活性雰囲気下であってもよい。
[硫化物ガラス]
本発明の硫化物ガラスは、リチウム元素、硫黄元素及び燐元素を含み、160〜350℃の温度範囲で、1℃間隔で乾燥窒素雰囲気下にて熱処理すると少なくとも1点以上で、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも2θ=16.7±0.5deg及び33.7±0.5degに回折ピークを有する硫化物固体電解質を得ることができる。
硫化物ガラスはイオン伝導性を有していなくてもよいが、有していることが好ましい。通常、結晶性固体電解質の結晶化度は100%ではなく、硫化物ガラス成分が含まれるため、硫化物ガラスのイオン伝導度が高ければ高いほど、この硫化物ガラスを用いて製造した結晶性固体電解質のイオン伝導度が高くなるためである。
本発明の硫化物ガラスは、上述した本発明の硫化物固体電解質と同様に、リチウム元素、硫黄元素及び燐元素の他に任意の元素を含んでいてもよく、また、含まなくてもよい。任意の元素として、上述した元素Mを含む場合は、元素Mと燐元素Pの元素比(M/P)は0.25以下であり、0.15以下であることが好ましく、0.11以下であることが特に好ましい。
また、本発明の硫化物ガラスは、下記式(1)に示す組成を有することが好ましい。
Li…(1)
式(1)において、Mは上述した元素Mを示す。NはSb、Bi、B、Al、Ga、In、Tl、Pb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W、Zn及びCuから選択される元素を示す。XはF、I、Br、Cl及びAtから選択される元素を示す。
a〜fは各元素の組成比を示す。b及びdの比(b:d)は0〜0.25:1である。好ましくは0〜0.15:1であり、更に好ましくは0〜0.11:1である。
a、c、d、e及びfの比(a:c:d:e:f)は1〜12:0〜0.2:1:0.1〜9:0〜9を満たすことが好ましい。
好ましくは、c及びdの比(c:d)は0〜0.25:1であり、更に好ましくは0〜0.15:1であり、更に好ましくは0〜0.11:1である。最も好ましくは、cは0である。
また、好ましくは、a、d、及びeの比(a:d:e)が2〜10:1:3〜8であり、よりに好ましくは、2.5〜9:1:3.5〜7であり、最も好ましくは3〜8:1:4〜6である。
また、好ましくは、d、及びfの比(d:f)が1:0〜8であり、より好ましくは1:0〜7であり、最も好ましくは1:0〜3である。
本発明の硫化物ガラスは、リチウム、リン及び硫黄、並びに所望により上述した元素M、元素N又はハロゲン元素Xを含む原料を混合して合成処理することにより製造できる。
硫化物ガラスの原料としては、LiS(硫化リチウム)、硫化リン、SiS(硫化珪素)、LiSiO(オルト珪酸リチウム)、Al(硫化アルミニウム)、単体リン(P)、単体の硫黄(S)、シリコン(Si)、GeS(硫化ゲルマニウム)、B(三硫化二ホウ素)、LiPO(リン酸リチウム)、LiGeO(ゲルマン酸リチウム)、LiSnO(スズ酸リチウム)、LiBO(メタホウ酸リチウム)、LiAlO(リチウムアルミネート)、LiF(フッ化リチウム)、LiCl(塩化リチウム)、LiI(ヨウ化リチウム)、LiBr(臭化リチウム)等を用いることができる。
上述した硫化物固体電解質に含まれる新規構造が発現しやすくなることから、硫化物ガラスに含まれるリチウム元素、硫黄元素及びリン元素の合計(Li+S+P)に対するリチウム元素Li、硫黄元素S及びリン元素Pの元素比は下記式を満たすことが好ましい。
0.35≦[Li/(Li+S+P)]≦0.55
0.38≦[S/(Li+S+P)]≦0.52
0.02≦[P/(Li+S+P)]≦0.19
更に好ましくは下記式を満たすことが好ましい。
0.37≦[Li/(Li+S+P)]≦0.53
0.40≦[S/(Li+S+P)]≦0.51
0.05≦[P/(Li+S+P)]≦0.15
最も好ましくは下記式を満たすことが好ましい。
0.39≦[Li/(Li+S+P)]≦0.50
0.42≦[S/(Li+S+P)]≦0.49
0.08≦[P/(Li+S+P)]≦0.11
また、硫化物ガラスに含まれる燐元素の元素比を相対的に高くすることが好ましい。ここで、燐元素の元素比を相対的に高くするとは、以下のことを意味する。硫化物ガラスの原料全体に含まれるリチウム元素、硫黄元素及び燐元素の元素比をそれぞれx、y及びz(x+y+z=1)とし、これら元素をLiS及びPの混合物[aLiS+bP、(a+b=1)]からなると仮定したとき、各元素比x、y及びzは下記式(a)〜(c)で表される。
x=2a (a)
y=a+5b (b)
z=2b (c)
本願では、燐元素の元素比zが2bより高い場合を燐元素の元素比が相対的に高いとする。
硫化物ガラスの元素組成を調整するためには、例えば、原料として、硫化リチウム及び硫化リンを使用する場合、さらに、単体燐やリン化合物を原料として用い、燐元素のmol比を相対的に高くすることが挙げられる。特に、単体燐を原料として用いることが好ましい。
また、原料として、硫化リチウム、硫化リン、ハロゲン化リチウム(例えば、LiI、LiBr、LiCl、LiFが挙げられ、これらのうち1種としてもよく、2種以上としてもよい。)及び単体燐を使用してもよい。
以下、原料として、硫化リチウム、硫化リン及び単体燐を使用した例について説明する。
原料として使用する硫化リチウムは特に制限はなく、例えば、工業的に入手可能なものが使用でき、また特開平7−330312号公報、特開平9−283156号公報、特開2010−163356号公報、特開2011−084438号公報に開示の方法に製造できる硫化リチウムを使用できる。
なお、上記特開2010−163356号公報では、炭化水素系有機溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを70℃〜300℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成する。また、上記特開2011−084438号公報では、水溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを10℃〜100℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成する。
特開平7−330312号及び特開平9−283156号に記載の硫化リチウムの製造方法では、得られる硫化リチウムは硫黄酸化物のリチウム塩等を含むため、精製することが好ましい。一方、特開2010−163356号に記載の硫化リチウムの製造方法では、得られる硫化リチウムは、硫黄酸化物のリチウム塩等の含有量が非常に少ないため、精製せずにそのまま用いることができる。
硫化リチウムを精製する場合、好ましい精製法としては、例えば、国際公開WO2005/40039号に開示の精製法等が挙げられ、得られた硫化リチウムを、有機溶媒を用いて100℃以上の温度で洗浄することにより精製する。
また、硫化リチウムは、純度が90.0%以上であることが好ましく、98.0%以上であることがさらに好ましく、99.0%以上であることがより好ましく、99.9%以上であることが最も好ましい。
硫化リンとしては特に限定はなく、例えば、工業的に製造され、販売されているものであってもよい。具体的には、例えばP(三硫化二リン)、P(五硫化二リン)が挙げられる。これら硫化リンは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、硫化リンは、純度が90.0%以上であることが好ましく、98.0%以上であることがさらに好ましく、99.0%以上であることがより好ましく、99.9%以上であることが最も好ましい。
単体燐としては特に限定はなく、例えば、工業的に製造され、販売されているものであってもよい。例えば、赤燐、黒燐、紫燐、白燐が挙げられる。単体燐は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、単体燐は、純度が90.0%以上であることが好ましく、98.0%以上であることがさらに好ましく、99.0%以上であることがより好ましく、99.9%以上であることが最も好ましい。
原料における硫化リチウムと硫化リンの割合は、98〜60mol%:2〜40mol%が好ましく、95〜65mol%:5〜35mol%が好ましく、95〜77mol%:5〜23mol%がさらに好ましく、93〜78mol%:7〜22mol%が最も好ましい。
単体燐の添加量は、例えば硫化リチウム、硫化リン、及び赤燐を原料として含む場合、硫化リチウムと硫化リン(LiS+P)、及び赤燐の合計量を100mol%とした場合、1mol%〜40mol%が好ましく、2mol%〜35mol%が好ましく、3mol%〜28mol%がさらに好ましい。
上記原料から硫化物ガラスを製造する方法としては、MM(メカニカルミリング)法、溶融急冷法、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる方法(WO2009/047977)、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法(特開2010−140893)、溶媒中で原料を接触させる工程の後に粉砕合成工程を行う方法(PCT/JP2012/005992)のいずれでもよい。
上記溶媒は、極性溶媒であっても非極性溶媒であってもよい。非極性溶媒としては、炭化水素溶媒が挙げられる。当該炭化水素溶媒としては、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒が挙げられ、芳香族炭化水素溶媒中で混合することが好ましい。芳香族炭化水素溶媒としては、アルキルベンゼンが好ましい。アルキルベンゼンとしては、トルエンが好ましい。
製造時の温度は特に限定は無いが、例えば0℃以上150℃以下、5℃以上140℃以下である。溶媒を用いる場合には、溶媒の沸点以下が好ましい。
製造時間は特に限定は無いが、例えば1時間以上72時間以下、2時間以上48時間以下である。
本発明の硫化物固体電解質及び硫化物ガラスは、リチウムイオン二次電池等の固体電解質層、正極、負極等に用いることができる。
[電極合材]
本発明の電極合材は、上述した本発明の硫化物固体電解質及び硫化物ガラスのうち少なくとも1つと、活物質を含む。又は、本発明の硫化物固体電解質及び硫化物ガラスのうち少なくとも1つにより製造される。活物質として負極活物質を使用すると負極合材となる。一方、正極活物質を使用すると正極合材となる。
・負極合材
本発明の硫化物固体電解質及び硫化物ガラスのうち少なくとも1つ(以下、纏めて固体電解質ということがある。)に負極活物質を配合することにより負極合材が得られる。
負極活物質としては、例えば、炭素材料、金属材料等を使用することができる。これらのうち2種以上からなる複合体も使用できる。また、今後開発される負極活物質も使用することができる。
また、負極活物質は電子伝導性を有していることが好ましい。
炭素材料としては、グラファイト(例えば、人造黒鉛)、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等が挙げられる。
金属材料としては、金属単体、合金、金属化合物が挙げられる。当該金属単体としては、金属ケイ素、金属スズ、金属リチウム、金属インジウム、金属アルミニウムが挙げられる。当該合金としては、ケイ素、スズ、リチウム、インジウム及びアルミニウムのうち少なくとも1つを含む合金が挙げられる。当該金属化合物としては、金属酸化物が挙げられる。金属酸化物は、例えば酸化ケイ素、酸化スズ、酸化アルミニウムである。
負極活物質と固体電解質の配合割合は、負極活物質:固体電解質=95重量%:5重量%〜5重量%:95重量%が好ましく、90重量%:10重量%〜10重量%:90重量%がより好ましく、85重量%:15重量%〜15重量%:85重量%がさらに好ましい。
負極合材における負極活物質の含有量が少なすぎると電気容量が小さくなる。また、負極活物質が電子伝導性を有し、導電助剤を含まないか、又は少量の導電助剤しか含まない場合には、負極内の電子伝導性(電子伝導パス)が低下し、レート特性が低くなるおそれや、負極活物質の利用率が下がり、電気容量が低下するおそれがあると考える。一方、負極合材における負極活物質の含有量が多すぎると、負極内のイオン伝導性(イオン伝導パス)が低下し、レート特性が低くなるおそれや、負極活物質の利用率が下がり、電気容量が低下するおそれがあると考える。
負極合材は導電助剤をさらに含有することができる。
負極活物質の電子伝導性が低い場合には、導電助剤を添加することが好ましい。導電助剤は、導電性を有していればよく、その電子伝導度は、好ましくは1×10S/cm以上であり、より好ましくは1×10S/cm以上である。
導電助剤の具体例としては、好ましくは炭素材料、ニッケル、銅、アルミニウム、インジウム、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、クロム、金、ルテニウム、白金、ベリリウム、イリジウム、モリブデン、ニオブ、オスニウム、ロジウム、タングステン及び亜鉛からなる群より選択される少なくとも1つの元素を含む物質であり、より好ましくは導電性が高い炭素単体、炭素単体以外の炭素材料;ニッケル、銅、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、ルテニウム、金、白金、ニオブ、オスニウム又はロジウムを含む金属単体、混合物又は化合物である。
なお、炭素材料の具体例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、デンカブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック;黒鉛、炭素繊維、活性炭等が挙げられ、これらは単独でも2種以上でも併用可能である。なかでも、電子伝導性が高いアセチレンブラック、デンカブラック、ケッチェンブラックが好適である。
負極合材が導電助剤を含む場合の導電助剤の合材中の含有量は、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは2〜20質量%である。導電助剤の含有量が少なすぎると、負極の電子伝導性が低下してレート特性が低くなるおそれや、負極活物質の利用率が下がり、電気容量が低下するおそれがあると考える。一方、導電助剤の含有量が多すぎると、負極活物質の量及び/又は固体電解質の量が少なくなる。負極活物質の量が少なくなると電気容量が低下すると推測する。また、固体電解質の量が少なくなると負極のイオン伝導性が低下し、レート特性が低くなるおそれや、負極活物質の利用率が下がり、電気容量が低下するおそれがあると考える。
負極活物質と固体電解質を互いに密に結着させるため、さらに結着剤を含んでもよい。
結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、あるいはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。
負極合材は、固体電解質と負極活物質、並びに任意の導電助剤及び/又は結着剤を混合することで製造できる。
混合方法は特に限定されないが、例えば、乳鉢、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、遊星ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、カッターミルを用いて混合する乾式混合;及び有機溶媒中に原料を分散させた後に、乳鉢、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、フィルミックスを用いて混合し、その後溶媒を除去する湿式混合を適用することができる。これらのうち、負極活物質粒子を破壊しないために湿式混合が好ましい。
・正極合材
本発明の固体電解質に正極活物質を配合することにより正極合材が得られる。
正極活物質は、リチウムイオンの挿入脱離が可能な物質であり、電池分野において正極活物質として公知のものが使用できる。また、今後開発される正極活物質も使用することができる。
正極活物質としては、例えば、金属酸化物、硫化物等が挙げられる。硫化物には、金属硫化物、非金属硫化物が含まれる。
金属酸化物は、例えば遷移金属酸化物である。具体的には、V、V13、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、Li(NiCoMn)O(ここで、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)、LiNi1−YCo、LiCo1−YMn、LiNi1−YMn(ここで、0≦Y<1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、a+b+c=2)、LiMn2−ZNi、LiMn2−ZCo(ここで、0<Z<2)、LiCoPO、LiFePO、CuO、Li(NiCoAl)O(ここで、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)等が挙げられる。
金属硫化物としては、硫化チタン(TiS)、硫化モリブデン(MoS)、硫化鉄(FeS、FeS)、硫化銅(CuS)及び硫化ニッケル(Ni)等が挙げられる。
その他、金属酸化物としては、酸化ビスマス(Bi)、鉛酸ビスマス(BiPb)等が挙げられる。
非金属硫化物としては、有機ジスルフィド化合物、カーボンスルフィド化合物等が挙げられる。
上記の他、セレン化ニオブ(NbSe)、金属インジウム、硫黄も正極活物質として使用できる。
正極合材は、さらに導電助剤を含んでいてもよい。
導電助剤は、負極合材と同様である。
正極合材の固体電解質及び正極活物質の配合割合、導電助剤の含有量、並びに正極合材の製造方法は、上述した負極合材と同様である。
[リチウムイオン電池]
本発明のリチウムイオン電池は、上述した本発明の硫化物固体電解質、硫化物ガラス及び電極合材のうち少なくとも1つを含む。又は、本発明の硫化物固体電解質、硫化物ガラス及び電極合材のうち少なくとも1つにより製造される。
リチウムイオン電池の構成は特に限定されないが、一般に、負極層、電解質層及び正極層をこの順に積層した構造を有する。以下、リチウムイオン電池の各層について説明する。
(1)負極層
負極層は、好ましくは本発明の負極合材から製造される層である。
又は、負極層は、好ましくは本発明の負極合材を含む層である。
負極層の厚さは、100nm以上5mm以下が好ましく、1μm以上3mm以下がより好ましく、5μm以上1mm以下がさらに好ましい。
負極層は公知の方法により製造することができ、例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
(2)電解質層
電解質層は、固体電解質を含む層又は固体電解質から製造された層である。当該固体電解質は特に限定されないが、好ましくは本発明の硫化物固体電解質又は硫化物ガラスである。
電解質層は、固体電解質のみからなってもよく、さらにバインダーを含んでもよい。当該バインダーとしては、本発明の負極合材の結着剤と同じものが使用できる。
電解質層の厚さは、0.001mm以上1mm以下であることが好ましい。
電解質層の固体電解質は、融着していてもよい。融着とは、固体電解質粒子の一部が溶解し、溶解した部分が他の固体電解質粒子と一体化することを意味する。また、電解質層は、固体電解質の板状体であってもよく、当該板状体は、固体電解質粒子の一部又は全部が溶解し、板状体になっている場合も含む。
電解質層は、公知の方法により製造することができ、例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
(3)正極層
正極層は、正極活物質を含む層であり、好ましくは本発明の正極合材を含む層又は本発明の正極合材から製造された層である。
正極層の厚さは、0.01mm以上10mm以下であることが好ましい。
正極層は、公知の方法により製造することができ、例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
(4)集電体
本発明のリチウムイオン電池は、好ましくは集電体をさらに備える。例えば負極集電体は負極層の電解質層側とは反対側に、正極集電体は正極層の電解質層側とは反対側に設ける。
集電体として、銅、マグネシウム、ステンレス鋼、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、インジウム、リチウム、又はこれらの合金等からなる板状体や箔状体等が使用できる。
本発明のリチウムイオン電池は、上述した各部材を貼り合せ、接合することで製造できる。接合する方法としては、各部材を積層し、加圧・圧着する方法や、2つのロール間を通して加圧する方法(roll to roll)等がある。
また、接合面にイオン伝導性を有する活物質や、イオン伝導性を阻害しない接着物質を介して接合してもよい。
接合においては、固体電解質の結晶構造が変化しない範囲で加熱融着してもよい。
また、本発明のリチウムイオン電池は、上述した各部材を順次形成することでも製造できる。公知の方法により製造することができ、例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
なお、評価方法は以下のとおりである。
(1)イオン伝導度測定
各例で製造した硫化物ガラス又は硫化物固体電解質を、錠剤成形機に充填し、22MPaの圧力を加え成形体とした。電極としてカーボンを成形体の両面に乗せ、再度錠剤成形機にて圧力を加えることで、測定用の成形体(直径約10mm、厚み0.1〜0.2cm)を作製した。この成形体について交流インピーダンス測定によりイオン伝導度を測定した。伝導度の値は25℃における数値を採用した。
なお、本実施例で用いたイオン伝導度の測定方法では、イオン伝導度が1.0×10−6S/cm未満の場合には、イオン伝導度を正確に測ることができないため、測定不能とした。
(2)示差走査熱量(DSC)測定
乾燥窒素雰囲気下、昇温速度2℃/minで50〜350℃の温度範囲で実施した。ここで、ピークを測定する目的は、結晶化温度を探すことであるため、ピークが現れた時点で、350℃に到達する前に任意の温度で測定を止めることがある。示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社製Diamond DSC)を使用し、試料を約15mgで測定した。
(3)31P−NMR測定
粉末試料0.1gをNMR試料管へ充填した。
装置:JNM−CMXP300NMR(日本電子株式会社製)
観測核:31
観測周波数:8.6KHz
測定温度:室温
パルス系列:シングルパルス(90°パルスを使用)
90°パルス幅:4μs
FID測定後、次のパルス印加までの待ち時間:30s
積算回数:128回
なお、上記の31P−NMRスペクトルの測定において、化学シフトは、外部基準としてリン酸水素2アンモニウム(化学シフト1.33ppm)を用いることで得た。
本測定では、P 4−構造、PS 3−構造などの各構造由来のピークが得られるが、それぞれの構造のP比率を以下の方法により計算した。
得られた固体31P−NMRスペクトルをガウス関数とローレンツ関数のコンボリューション関数を用いて、非線形最少二乗法にて分離。分離により得られた各ピークのうち、82〜84ppmにある1本のピークをPS 3−に、102〜110ppmにある複数のピークをP 4−に帰属し、各ピークの面積から、それぞれのPの比率を決定した。即ち、P 4−に帰属される複数のピークの面積の和をSP2S6、PS 3−に帰属される1本のピークの面積をSPS4とし、P 4−及びPS 3−のP比率(Pmol%)を以下の式で求めた。
4−のP比率=100×SP2S6/(SP2S6+SPS4
PS 3−のP比率=100×SPS4/(SP2S6+SPS4
(4)X線回折(XRD)測定
各例で製造した硫化物固体電解質の粉末から、直径10mm、高さ0.1〜0.3cmの円形ペレットを成形して試料とした。この試料を、XRD用気密ホルダーを用いて空気に触れさせずに測定した。回折ピークの2θ位置は、XRD解析プログラムJADEを用いて重心法にて決定した。
株式会社リガクの粉末X線回折測定装置SmartLabを用いて以下の条件にて実施した。
管電圧:45kV
管電流:200mA
X線波長:Cu−Kα線(1.5418Å)
光学系:平行ビーム法
スリット構成:ソーラースリット5°、入射スリット1mm、受光スリット1mm
検出器:シンチレーションカウンター
測定範囲:2θ=10−60°
ステップ幅、スキャンスピード:0.02°、1°/分
製造例1
(硫化リチウム(LiS)の製造)
(1)硫化リチウムの製造
撹拌翼のついた10リットルオートクレーブにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)3326.4g(33.6mol)及び無水水酸化リチウム287.4g(12mol)を仕込み、300rpmで130℃に昇温した。昇温後、液中に硫化水素を3L/分の供給速度で2時間吹き込んだ。
続いて、この反応液を窒素気流下(200cc/分)で昇温し、生成した水硫化リチウムを脱硫化水素化し硫化リチウムを得た。昇温するにつれ、上記硫化水素と水酸化リチウムの反応により副生した水が蒸発しはじめ、この水をコンデンサにより凝縮し、系外に抜き出した。水を系外に留去すると共に反応液の温度が上昇し、180℃に達した時点で昇温を停止し、一定温度に保持した。水硫化リチウムの脱硫化水素反応(約80分)が終了後、反応を終了し硫化リチウムを得た。
(2)硫化リチウムの精製
(1)で得られた500mLのスラリ反応溶液(NMP−硫化リチウムスラリ)中のNMPをデカンテーションした後、脱水したNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌した。その温度のままNMPをデカンテーションした。同様の操作を合計4回繰り返した。デカンテーション終了後、脱水ヘプタン100mLを加え、室温で撹拌して、上澄み除去を行った。この操作を5回繰り返した。このヘプタンスラリーを採取し、窒素気流下でろ過することで溶媒を除去した。200℃で真空乾燥を行い、精製硫化リチウムを得た。
BET比表面積(クリプトン法)を評価したところ、比表面積0.04m/g,細孔容積0.001mL/g以下であった。
実施例1
(硫化物ガラスの製造)
製造例1で製造した硫化リチウム(純度98.6%)、五硫化二リン(FS SPEC、サーモフォス社製、純度99.9%以上)及び赤燐(PPE02PB、(株)高純度化学研究所製、純度99.999%以上)を出発原料に用いた(以下、全ての実施例において、各出発原料の純度は同様である)。硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が80:20、(LiS+P)と赤燐(P)のmol比((LiS+P):P)が90:10となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.4404g、五硫化二リン0.5257g、赤燐0.0407gを混合し、原料混合物とした。
原料混合物と、直径10mmのジルコニア製ボール30gとを遊星型ボールミル(フリッチュ社製:型番P−7)アルミナ製ポット(45mL)に入れ、完全密閉した。ポット内はアルゴン雰囲気とした。遊星型ボールミルで回転数を370rpmにして72時間メカニカルミリングを行い、硫化物ガラスの粉末を得た。
また、硫化物ガラスのDSC測定を行った。結果を図1に示す。結晶化温度は276℃であった。
実施例2
(硫化物固体電解質の製造)
実施例1の硫化物ガラス約0.5gを窒素雰囲気下、ホットプレート(ND−1 ASONE社製)上で加熱を行った。当該ホットプレートを予め290℃にし、アルミ箔上に均一に広げた硫化物ガラスをホットプレート上に置き、1時間熱処理して、硫化物固体電解質とした。
得られた硫化物固体電解質についてイオン伝導度(σ)を測定した結果、1.7×10−4S/cmであった。
得られた硫化物固体電解質についてXRD測定を行った。XRDパターンを図2に示す。2θ=13.3、16.8、27.0、30.1、31.2、33.8、44.8、46.6、51.1、53.1、58.2degの位置にピークが得られた。このうち、少なくとも2θ=16.8及び33.8degの位置に現れたピークは本発明による新規な固体電解質に由来するものである。また、2θ=13.3、30.1、46.6、51.1、58.2degにあるピークも本発明による新規な固体電解質に由来するものであると考えられる。
得られた硫化物固体電解質について31P−NMR測定を行った。NMRスペクトルを図3に示す。その結果、P 4−は89.9mol%(Pmol%)、PS 3−=10.1mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
実施例3
(硫化物ガラスの製造)
硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が80:20、(LiS+P)と赤燐(P)のmol比((LiS+P):P)が80:20となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.4191g、五硫化二リン0.5002g、赤燐0.0870gを混合し、原料混合物とした他は実施例1と同様にして、硫化物ガラスを製造し、評価した。
また、硫化物ガラスのDSC測定結果を図4に示す。結晶化温度は281℃であった。
実施例4
(硫化物固体電解質の製造)
実施例3で製造した硫化物ガラスを使用した他は、実施例1と同様にして硫化物固体電解質を製造し評価した。
イオン伝導度は1.1×10−4S/cmであった。
硫化物固体電解質のXRDパターンを図5に示す。2θ=13.3、16.8、26.9、30.0、31.3、33.8、44.8、46.5、51.1、53.1、58.5degの位置にピークが得られた。
これらピークのうち少なくとも2θ=16.8及び33.8degの位置に現れたピークは本発明による新規な固体電解質に由来するものである。また、2θ=13.3、30.0、46.5、51.1、及び58.5degの位置に現れたピークも本発明による新規な固体電解質に由来するものであると考えられる。
31P−NMRスペクトルを図6に示す。NMR測定の結果、P 4−は92.6mol%(Pmol%)、PS 3−は7.4mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
実施例5
(硫化物ガラスの製造)
硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が85:15、(LiS+P)と赤燐(P)のmol比((LiS+P):P)が90:10となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.5223g、五硫化二リン0.4401g、赤燐0.0454gを混合し、原料混合物とした他は実施例1と同様にして、硫化物ガラスを製造し、評価した。
また、硫化物ガラスのDSC測定結果を図7に示す。結晶化温度は271℃及び285℃であった。
実施例6
(硫化物固体電解質の製造)
実施例5で製造した硫化物ガラスを使用した他は、実施例1と同様にして硫化物固体電解質を製造し評価した。
イオン伝導度は1.3×10−4S/cmであった。
硫化物固体電解質のXRDパターンを図8に示す。2θ=13.0、16.6、27.0、30.1、31.2、33.6、44.8、51.0、53.1、55.6、58.6degの位置にピークが得られた。
これらピークのうち少なくとも2θ=16.6及び33.6degの位置に現れたピークは本発明による新規な固体電解質に由来するものである。また、2θ=13.0、30.1、51.0、及び58.6degの位置に現れたピークも本発明による新規な固体電解質に由来するものであると考えられる。
31P−NMRスペクトルを図9に示す。NMR測定の結果、P 4−は87.0mol%(Pmol%)、PS 3−は13.0mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
実施例7
(硫化物ガラスの製造)
硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が85:15、(LiS+P)と赤燐(P)のmol比((LiS+P):P)が80:20となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.4943g、五硫化二リン0.4165g、赤燐0.0966gを混合し、原料混合物とした他は実施例1と同様にして、硫化物ガラスを製造し、評価した。
また、硫化物ガラスのDSC測定結果を図10に示す。結晶化温度は285℃であった。
実施例8
(硫化物固体電解質の製造)
実施例7で製造した硫化物ガラスを使用し、熱処理温度を300℃とした他は、実施例1と同様にして硫化物固体電解質を製造し評価した。
イオン伝導度は7.8×10−5S/cmであった。
硫化物固体電解質のXRDパターンを図11に示す。2θ=13.1、16.6、26.8、30.0、31.1、33.7、44.7、51.1、53.0、55.6、58.3degの位置にピークが得られた。
これらピークのうち少なくとも2θ=16.6及び33.7degの位置に現れたピークは本発明による新規な固体電解質に由来するものである。また、2θ=13.1、30.0、51.1、及び58.3degの位置に現れたピークも本発明による新規な固体電解質に由来するものであると考えられる。
31P−NMRスペクトルを図12に示す。NMR測定の結果、P 4−は93.4mol%(Pmol%)、PS 3−は6.6mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
実施例9
(硫化物ガラスの製造)
硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が90:10、(LiS+P)と赤燐(P)のmol比((LiS+P):P)が90:10となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.6258g、五硫化二リン0.3320g、赤燐0.0514gを混合し、原料混合物とした他は実施例1と同様にして、硫化物ガラスを製造し、評価した。
また、硫化物ガラスのDSC測定結果を図13に示す。結晶化温度は280℃であった。
実施例10
(硫化物固体電解質の製造)
実施例9で製造した硫化物ガラスを使用し、熱処理温度を300℃とした他は、実施例1と同様にして硫化物固体電解質を製造し評価した。
イオン伝導度は4.0×10−5S/cmであった。
硫化物固体電解質のXRDパターンを図14に示す。2θ=13.2、16.7、26.8、30.0、31.1、33.7、44.7、51.0、53.0、55.6、58.4degの位置にピークが得られた。
これらピークのうち少なくとも2θ=16.7及び33.7degの位置に現れたピークは本発明による新規な固体電解質に由来するものである。また、2θ=13.2、30.0、51.0、及び58.4degの位置に現れたピークも本発明による新規な固体電解質に由来するものであると考えられる。
31P−NMRスペクトルを図15に示す。NMR測定の結果、P 4−は90.3mol%(Pmol%)、PS 3−は9.7mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
実施例11
(硫化物ガラスの製造)
硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が90:10、(LiS+P)と赤燐(P)のmol比((LiS+P):P)が80:20となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.5880g、五硫化二リン0.3120g、赤燐0.1086gを混合し、原料混合物とした他は実施例1と同様にして、硫化物ガラスを製造し、評価した。
また、硫化物ガラスのDSC測定結果を図16に示す。結晶化温度は294℃であった。
実施例12
(硫化物固体電解質の製造)
実施例11で製造した硫化物ガラスを使用し、熱処理温度を300℃とした他は、実施例1と同様にして硫化物固体電解質を製造し評価した。
イオン伝導度は3.1×10−5S/cmであった。
硫化物固体電解質のXRDパターンを図17に示す。2θ=13.2、16.5、26.9、30.0、31.1、33.7、44.7、51.1、53.0、55.6degの位置にピークが得られた。
これらピークのうち少なくとも2θ=16.5及び33.7degの位置に現れたピークは本発明による新規な固体電解質に由来するものである。また、2θ=13.2、30.0、及び51.1degの位置に現れたピークも本発明による新規な固体電解質に由来するものであると考えられる。
31P−NMRスペクトルを図18に示す。NMR測定の結果、P 4−は88.6mol%(Pmol%)、PS 3−は11.4mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
比較例1
(硫化物ガラスの製造)
硫化リチウムと五硫化二リンのmol比(LiS:P)が65:35となるように、各原料を混合した。具体的には、硫化リチウム0.2813g、五硫化二リン0.7233gを混合し、原料混合物とした他は実施例1と同様にして、硫化物ガラスを製造し、評価した。
また、硫化物ガラスのDSC測定結果を図19に示す。結晶化温度は265゜Cであった。
比較例2
(硫化物固体電解質の製造)
比較例1で製造した硫化物ガラスを使用し、熱処理温度を270℃とした他は、実施例1と同様にして硫化物固体電解質を製造し評価した。
イオン伝導度は測定不能であった。
硫化物固体電解質のXRDパターンを図20に示す。2θ=16.2、16.7、24.2、26.8、29.2、29.7、32,3、33.9、35.5、40.2、42.1、43.8、45.4、47.6、51.1、52.0、53.6、55.5degの位置にLi結晶構造に由来するピークが得られた。
31P−NMRスペクトルを図21に示す。NMR測定の結果、P 4−は99.2mol%(Pmol%)、帰属不明な成分(99.6ppm)は0.8mol%(Pmol%)であった。多くをP 4−構造が占めていることが分かった。
本発明の硫化物固体電解質及び硫化物ガラスは、リチウムイオン電池の構成材料、例えば、正極、負極、電解質層等に使用できる。
本発明のリチウムイオン電池は、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に使用できる。

Claims (11)

  1. リチウム元素、硫黄元素及び燐元素を含み、
    粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも2θ=16.7±0.5deg、33.7±0.5deg、13.2±0.5deg及び30.0±0.5degに回折ピークを有する硫化物固体電解質。
  2. さらに、Si、Ge及びSnから選択される元素Mを含み、前記元素Mと燐元素Pの元素比(M/P)が0.25以下である、請求項1に記載の硫化物固体電解質。
  3. 前記元素比(M/P)が0.15以下である請求項2に記載の硫化物固体電解質。
  4. 前記元素比(M/P)が0.11以下である請求項2に記載の硫化物固体電解質。
  5. 下記式(1)に示す組成を有する請求項1又は2に記載の硫化物固体電解質。
    Li…(1)
    (式(1)において、MはSi、Ge及びSnから選択される元素を示す。NはSb、Bi、B、Al、Ga、In、Tl、Pb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W、Zn及びCuから選択される元素を示す。XはF、I、Br、Cl及びAtから選択される元素を示す。
    a〜fは各元素の組成比を示す。b及びdの比(b:d)は0〜0.25:1である。
    a、c、d、e及びfの比(a:c:d:e:f)は1〜12:0〜0.2:1:0.1〜9:0〜9を満たす。)
  6. 4−構造とPS 3−構造の合計に対するP 4−構造のP比率(Pmol%)が、50mol%(Pmol%)以上100mol%(Pmol%)以下である請求項1〜5のいずれかに記載の硫化物固体電解質。
  7. リチウム元素、硫黄元素及び燐元素を含み、
    Si、Ge及びSnから選択される元素Mを含む場合は、前記元素Mと燐元素Pの元素比(M/P)が0.25以下であり、
    160〜350℃の温度範囲で、1℃間隔で乾燥窒素雰囲気下にて熱処理すると少なくとも1点以上で、粉末X線回折(CuKα:λ=1.5418Å)において、少なくとも2θ=16.7±0.5deg、33.7±0.5deg、13.2±0.5deg及び30.0±0.5degに回折ピークを有する硫化物固体電解質となる硫化物ガラス。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の硫化物固体電解質と、活物質を含む電極合材。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の硫化物固体電解質及び請求項8に記載の電極合材のうち少なくとも1つを含むリチウムイオン電池。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の硫化物固体電解質により製造された電極合材。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載の硫化物固体電解質、請求項8に記載の電極合材及び請求項10に記載の電極合材のうち少なくとも1つにより製造されたリチウムイオン電池。
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