JP2017224474A - 正極合材 - Google Patents

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利章 津野
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Abstract

【課題】放電電圧の高いリチウムイオン電池が得られる正極合材を提供する。【解決手段】リチウム元素、リン元素及び硫黄元素と、Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素Mと、を含み、CuKα線を用いた粉末X線回折測定において、少なくとも2θ=20.1±0.5°及び23.9±0.5°にピークを有する固体電解質と、ニッケル元素、マンガン元素及びリン元素のうち少なくとも1つを含有する正極活物質と、を含む正極合材。【選択図】なし

Description

本発明は、正極合材、正極合材の製造方法、正極及びリチウムイオン電池に関する。
従来のリチウムイオン電池は、電解質として有機溶媒を含む電解液を使用していたため、液漏れの心配や発火の危険性があった。そのため、溶媒を使用しない固体電解質を使用した全固体のリチウムイオン電池が検討されている。
また、全固体電池の高容量化や高出力化のため、電極で使用する電極合材の開発が進められている。例えば、正極活物質の粒子と硫化物系固体電解質粒子と、を含む正極合材が提案されている(特許文献1参照。)。
特開2010−245038号公報
特許文献1に記載の正極合材を使用することにより、放電電圧が高いリチウムイオン電池を得ることができる。しかしながら、さらなる改善が求められていた。
本発明の課題は、放電電圧の高く出力特性に優れたリチウムイオン電池が得られる正極合材を提供することである。
本発明によれば、以下の正極合材等が提供される。
1.リチウム元素、リン元素及び硫黄元素と、
Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素Mと、を含み、
CuKα線を用いた粉末X線回折測定において、少なくとも2θ=20.1±0.5°及び23.9±0.5°にピークを有する固体電解質と、
ニッケル元素、マンガン元素及びリン元素のうち少なくとも1つを含有する正極活物質と、を含む正極合材。
2.前記固体電解質が、さらにハロゲン元素を含む、1に記載の正極合材。
3.前記固体電解質の元素組成が下記式(1)を満たす、1又は2に記載の正極合材。
Li (1)
(式中、Mは、Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。XはI、Cl、Br及びFからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。a〜eは、それぞれ各元素の組成比を示し、8≦a≦12、b>0、c>0、2≦b+c≦4、10≦d≦14及び0≦e≦0.5を満たす。)
4.前記式(1)のMがSiであり、9≦a≦11、b>0、c>0、2.5≦b+c≦3.5、11≦d≦13及び0<e<0.5を満たす、3に記載の正極合材。
5.前記式(1)のXがClである、3又は4に記載の正極合材。
6.前記正極活物質がニッケル元素及びマンガン元素を含有する、1〜5のいずれかに記載の正極合材。
7.前記正極活物質がコバルト元素を含有する、1〜6のいずれかに記載の正極合材。
8.前記正極活物質がリチウムイオン伝導性酸化物により被覆されている、1〜7のいずれかに記載の正極合材。
9.1〜8のいずれかに記載の正極合材を含む正極。
10.9に記載の正極を有するリチウムイオン電池。
11.リチウム元素、リン元素及び硫黄元素と、
Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素Mと、を含み、
CuKα線を用いた粉末X線回折測定において、少なくとも2θ=20.1±0.5°及び23.9±0.5°にピークを有する固体電解質と、
ニッケル元素、マンガン元素及びリン元素のうち少なくとも1つを含有する正極活物質と、を混合する、正極合材の製造方法。
本発明によれば、放電電圧の高いリチウムイオン電池が得られる正極合材を提供することができる。
本発明の正極合材は、下記の固体電解質と正極活物質を含むことを特徴とする。
固体電解質:
リチウム元素(Li)、リン元素(P)及び硫黄元素(S)と、
Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素Mと、を含み、
CuKα線を用いた粉末X線回折測定において、少なくとも2θ=20.1±0.5°及び23.9±0.5°にピークを有する。
なお、固体電解質はゲルマニウム元素(Ge)を含有しない。
正極活物質:
ニッケル元素(Ni)、マンガン元素(Mn)及びリン元素(P)のうち少なくとも1つを含有する正極活物質
上記固体電解質と正極活物質を組み合わせて得られる正極合材では、放電電圧の向上効果が高い。
固体電解質が、粉末X線回折測定で上記ピークを有することは、固体電解質がLi4−xGe1−x(xは0<x<1である。)系チオリシコンリージョンII(thio−LISICON Region II)型結晶構造又は該型と類似の結晶構造を含んでいることを示す。
本発明で使用する固体電解質の元素組成は、下記式(1)を満たすことが好ましい。
Li (1)
(式中、Mは、Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。XはI、Cl、Br及びFからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。a〜eは、それぞれ各元素の組成比を示す。)
式(1)において、aは8≦a≦12であることが好ましく、特に、9≦a≦11が好ましい。
b及びcは、b>0かつc>0であり、2≦b+c≦4であることが好ましく、特に、2.5≦b+c≦3.5が好ましい。
dは10≦d≦14であることが好ましく、特に、11≦d≦13が好ましい。
eは0≦e≦0.5であることが好ましく、特に、0.2≦e≦0.4が好ましい。
式(1)において、MはSiが好ましい。MがSiである場合、式(1)において、aは8≦a≦12であることが好ましく、特に、9≦a≦11が好ましい。
b、cはb>0かつc>0であり、2≦b+c≦4であることが好ましく、特に、2.5≦b+c≦3.5が好ましい。
dは10≦d≦14であることが好ましく、特に、11≦d≦13が好ましい。
eは、0<e<0.5が好ましく、特に、0.2≦e≦0.4が好ましい。
Xは、F、Cl、Br又はIが好ましく、特にClが好ましい。
a〜eは、固体電解質の原料の配合比を調整することにより制御できる。
本発明で使用する固体電解質は、固体電解質が必須として含む元素(Li、P、S及び元素M)を全体として含むように、2種以上の原料(化合物又は単体)を選択し、それらを反応させることにより製造できる。
リチウム元素を含む原料としては、硫化リチウム(LiS)、酸化リチウム(LiO)、炭酸リチウム(LiCO)等のリチウム化合物、及びリチウム金属単体の少なくとも1つであることが好ましい。リチウム化合物としては硫化リチウム(LiS)が特に好ましい。
リン元素及び/又は硫黄元素を含む原料としては、例えば、三硫化二リン(P)、五硫化二リン(P)等の硫化リン、リン酸ナトリウム(NaPO)等のリン化合物、硫化亜鉛(ZnS)及びリン単体又は硫黄単体の少なくとも1つであることが好ましい。なかでも、硫化リンが好ましい。これら原料は、工業的に製造され、販売されているものであれば、特に限定なく使用することができる。
元素Mを含む原料としては、元素Mの硫化物やハロゲン化物が好ましい。硫化物としては、例えば、硫化ケイ素(SiS)、硫化ホウ素(B)、硫化ガリウム(Ga)、硫化スズ(SnS又はSnS)、硫化アルミニウム(Al)等が挙げられる。
ハロゲン化物としては、後述する式(2)で表されるハロゲン含有化合物が挙げられる。
原料は、さらにフッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)及びヨウ素(I)等の少なくとも1種のハロゲン元素を含むことが好ましく、塩素、臭素及びヨウ素の少なくとも1種がさらに好ましい。例えば、下記式(2)で表されるハロゲン含有化合物が好ましい。
M’−X (2)
式(2)中、M’は、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、ヒ素(As)、セレン(Se)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、鉛(Pb)、又はビスマス(Bi)を示し、リチウム(Li)又はリン(P)が好ましく、特にリチウムが好ましい。
Xは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素から選択されるハロゲン元素である。
また、lは1又は2の整数であり、mは1〜10の整数である。
上記式(2)で表されるハロゲン含有化合物としては、具体的には、NaI、NaF、NaCl、NaBr等のハロゲン化ナトリウム、LiF、LiCl、LiBr、LiI等のハロゲン化リチウム、BCl、BBr、BI等のハロゲン化ホウ素、AlF、AlBr、AlI、AlCl等のハロゲン化アルミニウム、SiF、SiCl、SiCl、SiCl、SiBr、SiBrCl、SiBrCl、SiI等のハロゲン化ケイ素、PF、PF、PCl、PCl、POCl、PBr、POBr、PI、PCl、P等のハロゲン化リン、SF、SF、SF、S10、SCl、SCl、SBr等のハロゲン化硫黄、AsF、AsCl、AsBr、AsI、AsF等のハロゲン化ヒ素、SeF、SeF、SeCl、SeCl、SeBr、SeBr等のハロゲン化セレン、SnF、SnCl、SnBr、SnI、SnF、SnCl、SnBr、SnI等のハロゲン化スズ、SbF、SbCl、SbBr、SbI、SbF、SbCl等のハロゲン化アンチモン、TeF、Te10、TeF、TeCl、TeCl、TeBr、TeBr、TeI等のハロゲン化テルル、PbF、PbCl、PbF、PbCl、PbBr、PbI等のハロゲン化鉛、BiF、BiCl、BiBr、BiI等のハロゲン化ビスマス等が挙げられる。
上記ハロゲン含有化合物のうち、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(LiI)等のハロゲン化リチウム、五塩化リン(PCl)、三塩化リン(PCl)、五臭化リン(PBr)、三臭化リン(PBr)等のハロゲン化リンが好ましい。中でも、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(LiI)等のハロゲン化リチウム、及び三臭化リン(PBr)が好ましく、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(LiI)等のハロゲン化リチウムがより好ましい。ハロゲン含有化合物は、上記の化合物の中から一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい、すなわち上記の化合物の少なくとも1つを用いることができる。
原料の組み合わせとして、例えば、下記の組み合わせが好ましい。
・硫化リチウム、元素Mの硫黄化合物及び硫化リン
・硫化リチウム、元素Mの硫黄化合物、硫化リン及びハロゲン又はハロゲン元素を含む化合物(ハロゲン化リチウムが好ましい。)
なかでも、LiS、P、SiS及びハロゲン化リチウム(LiCl等)を使用することが好ましい。
上記原料から固体電解質を製造する方法としては、溶媒を用いない方法及び溶媒を用いる方法が挙げられる。
溶媒を用いない方法としては、機械的エネルギーを与える方法、熱エネルギーを与える方法がある。機械的エネルギーを与える方法は、例えば、ミルを用いた乾式メカニカルミリング法である。熱エネルギーを与える方法は、例えば溶融急冷法である。
溶媒を用いる方法としては、ミルに原料と溶媒を入れる湿式メカニカルミリング法、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる方法(WO2009/047977)、炭化水素系溶媒中で原料を接触させる手段と粉砕合成手段とを交互に行う方法(特開2010−140893)、溶媒中で原料を接触させる工程の後に粉砕合成工程を行う方法(PCT/JP2012/005992)が挙げられる。
上記溶媒は、極性溶媒であっても非極性溶媒であってもよい。非極性溶媒としては、炭化水素溶媒が挙げられる。当該炭化水素溶媒としては、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒が挙げられ、芳香族炭化水素溶媒中で混合することが好ましい。芳香族炭化水素溶媒としては、アルキルベンゼンが好ましい。アルキルベンゼンとしては、トルエンが好ましい。
具体的な製造例として、例えば、Nature energy30,1−5(2016) Yuki Kato et. al.を参照できる。
本発明で使用する正極活物質は、ニッケル元素、マンガン元素及びリン元素のうち少なくとも1つを含有する。正極活物質は、例えば、リチウム遷移金属系化合物であり、リチウムイオンを脱離、挿入することが可能な構造を有する化合物である。具体的な正極活物質としては、例えば、リン酸塩化合物、リチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。
リン酸塩化合物としては、オリビン構造を有するリン酸化合物が挙げられる。一般的にはLiMePO(Meは少なくとも1種以上の遷移金属)で表される。具体的には、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO、LiMnPO等が挙げられる。
リチウム遷移金属複合酸化物としては、三次元的拡散が可能なスピネル構造や、リチウムイオンの二次元的拡散を可能にする層状構造に属するものが挙げられる。
スピネル構造を有するものは、一般的にLiMp(MpはNi及びMnの少なくとも一方の元素を含む)と表される。具体的には、LiMn、LiCoMnO、LiNi0.5Mn1.5等が挙げられる。
層状構造を有するものは、一般的にLiMpO(MpはNi及びMnの少なくとも一方の元素を含む)と表される。具体的には、LiNiO、LiNi1−xCo(0<x<1)、LiNi1−x−yCoMn(0<x<1、0<y<1、x+y<1)、LiNi0.5Mn0.5、Li1.2Cr0.4Mn0.4、LiMnO等が挙げられる。
組成式で表した場合、例えば、下記式(A)で表されるリチウム遷移金属系化合物が使用できる。
Li1+xMqO (A)
式中、xは通常0以上、0.5以下である。
Mqは、Ni及びMn、又は、Ni、Mn及びCoから構成される元素であり、MnとNiのモル比(Mn/Ni)は通常0.1以上、5以下である。NiとMqのモル比(Ni/Mq)は通常0以上、0.5以下である。CoとMqのモル比(Co/Mq)は通常0以上、0.5以下である。
なお、xで表されるLiのリッチ分は、遷移金属サイトMに置換している場合もある。また、式(A)においては、酸素量の原子比は便宜上2と記載しているが、多少の不定比性があってもよい。また、上記組成式中のxは、リチウム遷移金属系化合物の製造段階での仕込み組成である。通常、市場に出回る電池は、電池を組み立てた後に、エージングを行っている。そのため、充放電に伴い、正極のLi量は欠損している場合がある。その場合、組成分析上、3Vまで放電した場合のxが−0.65以上、1以下に測定されることがある。
また、リチウム遷移金属系化合物は、正極活物質の結晶性を高めるために酸素含有ガス雰囲気下で高温焼成されたものが電池特性に優れるため好ましい。
さらに、式(A)で示されるリチウム遷移金属系化合物は、式(A’)のとおり、213層と呼ばれるLiMrOとの固溶体であってもよい。
αLiMrO・(1−α)LiMsO (A’)
式中、αは、0<α<1を満たす数である。
Mrは、平均酸化数が4+である少なくとも1種の金属元素である。具体的には、Mn、Zr、Ti、Ru、Re及びPtからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である。
Msは、平均酸化数が3+である少なくとも1種の金属元素である。好ましくは、V、Mn、Fe、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素であり、より好ましくは、Mn、Co及びNiからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である。
なお、Mr及びMsの少なくとも一方は、Ni及びMnの少なくとも一方を含む。
また、正極活物質として、下記組成式(B)で示されるリチウム遷移金属系化合物も使用できる。
Li[LiMtMn2−b−a]O4+δ (B)
式中、Mtは、Ni、Cr、Fe、Co、Cu、Zr、Al及びMgから選ばれる遷移金属のうちの少なくとも1種から構成される元素である。
bの値は通常0.4以上、0.6以下である。bの値がこの範囲であれば、リチウム遷移金属系化合物における単位重量当たりのエネルギー密度が高い。
aの値は通常0以上、0.3以下である。なお、上記式中のaは、リチウム遷移金属系化合物の製造段階での仕込み組成である。通常、市場に出回る電池は、電池を組み立てた後に、エージングを行っている。そのため、充放電に伴い、正極のLi量は欠損している場合がある。その場合、組成分析上、3Vまで放電した場合のaが−0.65以上、1以下に測定されることがある。aの値がこの範囲であれば、リチウム遷移金属系化合物における単位重量当たりのエネルギー密度を大きく損なわず、かつ、良好な負荷特性が得られる。
δの値は通常±0.5の範囲である。δの値がこの範囲であれば、結晶構造としての安定性が高く、このリチウム遷移金属系化合物を用いて作製した電極を有する電池のサイクル特性や高温保存が良好である。
上記リチウム遷移金属系化合物の組成式のa及びbは、各遷移金属とリチウムを誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)で分析して、各金属の比を求める事で計算される。構造的視点では、aに係るリチウムは、同じ遷移金属サイトに置換されて入っていると考えられる。ここで、aに係るリチウムによって、電荷中性の原理によりMとマンガンの平均価数が3.5価より大きくなる。また、上記リチウム遷移金属系化合物は、フッ素置換されていてもよく、LiMn4−x2xと表記される。
上記式(A)又は(B)で表される化合物の具体例としては、例えば、Li1+xNi0.5Mn0.5、Li1+xNi0.85Co0.10Al0.05、Li1+xNi0.33Mn0.33Co0.33、Li1+xNi0.45Mn0.45Co0.1、Li1+xMn1.8Al0.2、Li1+xMn1.5Ni0.5が挙げられる。これら化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上をブレンドして用いてもよい。
本発明では、正極活物質がニッケル元素及びマンガン元素を含有することが好ましく、また、コバルト元素を含有することが好ましい。特に、正極活物質がニッケル元素、マンガン元素及びコバルト元素を含有することが好ましい。
なお、リチウム遷移金属系化合物は、異元素が導入されてもよい。異元素としては、B,Na,Mg,Al,K,Ca,Ti,V,Cr,Fe,Cu,Zn,Sr,Y,Zr,Nb,Ru,Rh,Pd,Ag,In,Sb,Te,Ba,Ta,Mo,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Pb,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Bi,N,F,S,Cl,Br,I,As,Ge,P,Pb,Sb,Si及びSnの何れか1種以上の中から選択される。これらの異元素は、リチウム遷移金属系化合物の結晶構造内に取り込まれていてもよく、又は、リチウム遷移金属系化合物の結晶構造内に取り込まれず、その粒子表面や結晶粒界等に単体もしくは化合物として偏在していてもよい。
本発明で使用する正極活物質は、公知の方法で製造できる。例えば、正極活物質を構成する金属元素(Ni、Mn、Co等)を含む複合水酸化物を合成し、複合水酸化物に水酸化リチウムを添加して焼成することによって製造できる。正極活物質の各構成元素の比率は、各原料の混合比を調整することで制御できる。
本発明で使用する正極活物質は、リチウムイオン伝導性酸化物で被覆されていてもよい。リチウムイオン伝導性酸化物は、イオン伝導性に優れ、かつ電気化学的酸化に対して安定な物質が選択される。このような物質としては、スピネル型構造を有するLi4/3Ti5/3、NASICON型構造を有するLiTi(PO、ペロブスカイト型構造を有する(Li,La)TiOなど、リチウムとチタンを含有する酸化物や、タンタルを含有するLiBaLaTa12が挙げられる。
リチウムイオン伝導性酸化物で正極活物質を被覆する方法は、特に限定はなく、正極活物質の形状により好適な方法を選択することができる。例えば、正極活物質が粉末の場合、リチウムイオン伝導性酸化物の原材料を含む溶液に正極活物質を浸漬、又は、正極活物質粉末を流動させた状態でリチウムイオン伝導性酸化物の原材料を含む溶液を噴霧するなどの方法で、正極活物質表面が溶液により塗布された状態とした後、溶媒を乾燥除去する方法が挙げられる。また、リチウムイオン伝導性酸化物の原材料を含む溶液に代えて、リチウムイオン伝導性酸化物の微粒子を分散させた懸濁液を用いてもよい。
正極活物質が薄膜状である場合、上記の溶液又は懸濁液を用い、スピンコーティングやディップコーティングなどの方法で正極活物質薄膜表面にリチウムイオン伝導性酸化物の薄膜を形成してもよく、また、リチウムイオン伝導性酸化物を蒸着源とした蒸着法などの物理的成膜法を用いることも可能である。また、正極活物質薄膜をパルスレーザー堆積法で作製し、その上にリチウムイオン伝導性酸化物の薄膜をパルスレーザー堆積法などの物理的成膜法で形成する方法を用いてもよい。
なお、上記の被覆層形成において溶液や懸濁液を用いた場合には、正極活物質表面がこれら液体で塗布された状態とした後に、溶媒や分散剤を除去し、被覆層の密着性を高めるため、また、原材料が炭酸塩やアルコキシドなどの場合には加熱分解するために加熱してもよい。
本発明の正極合材は、例えば、上述した固体電解質と正極活物質を混合することにより製造できる。混合方法は特に限定はないが、固体電解質と正極活物質を均一に混合できる方法が好ましい。具体的には、乳鉢、ボールミル、自転公転ミキサー、ヘンシェルミキサー、ロッキングミキサーを用いた方法が挙げられる。
本発明の正極合材において、正極活物質と固体電解質の混合比(正極活物質:固体電解質の「重量比」)は95:5〜50:50であることが好ましい。混合比は、例えば90:10〜55:45、85:15〜60:40、82:18〜62:38である。
なお、本発明の正極合材では、上述した固体電解質及び正極活物質の他に、バインダー樹脂、導電性物質(導電助剤)、他の正極活物質等を添加してもよい。
バインダー樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。
導電性物質(導電助剤)としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、デンカブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、活性炭等が挙げられる。
本発明の正極合材は、リチウムイオン電池の正極を形成する材料として好適である。本発明の正極は、本発明の正極合材を原料として製造されるか、又は、正極合材を含む。正極の製造方法は公知の方法や今後開発される方法が採用できる。例えば、本発明の正極合材を通常の方法でプレス成形して、シート状の電極とする方法により形成できる。また、静電法や塗布法により成膜することによっても製造することができる。
正極の厚さは、リチウムイオン電池の要求性能に合わせて適宜調整できる。
本発明のリチウムイオン電池は、上述した本発明の正極合材から得られる正極を有していればよく、固体電解質層、負極、集電体等、他の構成については公知のものが使用できる。
固体電解質層は、固体電解質からなる層であり、固体電解質としては、ポリマー系固体電解質、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質等、公知の固体電解質が使用できる。好ましくは、上述した本発明の正極合材で使用する固体電解質である。
固体電解質層の厚さは、好ましくは0.001mm以上1mm以下である。
負極層は、負極活物質及び電解質を含むことが好ましい。また、バインダーを含んでいてもよい。形成法や厚さは正極の場合と同様である。
負極活物質としては、リチウムイオンの挿入脱離が可能な物質、電池分野において負極活物質として公知のものが使用できる。
例えば、炭素材料、具体的には、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等が挙げられる。又はその混合物でもよい。好ましくは、人造黒鉛である。
また、金属リチウム、金属インジウム、金属アルミ、金属ケイ素等の金属自体や他の元素、化合物と組合わせた合金を、負極材として用いることができる。中でも、高い理論容量を有するケイ素、スズ、リチウム金属が好ましい。
電解質については、上述した正極合材や固体電解質層と同様なものが使用できる。
負極活物質の電子伝導性が低い場合には、導電助剤を添加することが好ましい。導電助剤は、導電性を有していればよく、その電子伝導度は、好ましくは1×10S/cm以上であり、より好ましくは1×10S/cm以上である。
導電助剤の具体例としては、炭素材料や、ニッケル、銅、アルミニウム、インジウム、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、クロム、金、ルテニウム、白金、ベリリウム、イリジウム、モリブデン、ニオブ、オスニウム、ロジウム、タングステン及び亜鉛からなる群より選択される少なくとも1つの元素を含む物質が挙げられる。好ましくは導電性が高い炭素単体、炭素単体以外の炭素材料;ニッケル、銅、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、ルテニウム、金、白金、ニオブ、オスニウム又はロジウムを含む金属単体、混合物又は化合物である。
集電体としては、ステンレス鋼、金、白金、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、アルミニウム又はこれらの合金等からなる板状体、箔状体、網目状体等が使用できる。
本発明のリチウムイオン電池は、公知の方法により製造することができ、例えば、塗布法、静電法(静電スプレー法、静電スクリーン法等)により製造することができる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
なお、評価方法は以下のとおりである。
(1)X線回折(XRD)測定
固体電解質の粉末から、直径10mm、高さ0.1〜0.3cmの円形ペレットを成形して試料とした。この試料を、XRD用気密ホルダーを用いて空気に触れさせずに測定した。回折ピークの2θ位置は、XRD解析プログラムJADEを用いて重心法にて決定した。
株式会社リガクの粉末X線回折測定装置SmartLabを用いて以下の条件にて実施した。
管電圧:45kV
管電流:200mA
X線波長:CuKα線(1.5418Å)
光学系:平行ビーム法
スリット構成:ソーラースリット5°、入射スリット1mm、受光スリット1mm
検出器:シンチレーションカウンター
測定範囲:2θ=10−60°
ステップ幅、スキャンスピード:0.02°、1°/分
(2)イオン伝導度測定
固体電解質を、錠剤成形機に充填し、22MPaの圧力を加え成形体とした。電極としてカーボンを成形体の両面に乗せ、再度錠剤成形機にて圧力を加えることで、測定用の成形体(直径約10mm、厚み0.1〜0.2cm)を作製した。この成形体について交流インピーダンス測定によりイオン伝導度を測定した。伝導度の値は25℃における数値を採用した。
製造例1
[硫化リチウム(LiS)の合成]
撹拌機付きの500mLセパラブルフラスコに、不活性ガス下で乾燥した水酸化リチウム無水物(本荘ケミカル社製)を200g仕込んだ。窒素気流下にて昇温し、内部温度を200℃に保持した。窒素ガスを硫化水素ガス(住友精化社製)に切り替え、500mL/minの流量にし、水酸化リチウム無水物と硫化水素を反応させた。
反応による発生する水分は、コンデンサにより凝縮して回収した。反応を6時間行った時点で水が144mL回収された。さらに3時間反応を継続したが、水の発生は見られなかった。
生成した粉末を回収し、純度測定及びX線回折測定した。純度は98.5%であり、X線回折測定で硫化リチウムのピークパターンが確認できた。
製造例2
[固体電解質の作製]
窒素を充填したグローブボックスにて、製造例1で合成した硫化リチウム(0.3891g、8.47×10−3mol)、五硫化二リン(P、0.2934g、1.32×10−3mol)、硫化ケイ素(SiS、0.2942g、3.19×10−3mol)及び塩化リチウム(LiCl、0.0233g、0.55×10−3mol)と、粉砕メディアである直径10mmのZrOボール15ケをステンレス製45mLポットに仕込み、密閉した。原料全体の元素組成はLi10Si1.81.512.3Cl0.3である。
ポットをグローブボックスから取り出し、加熱式遊星ボールミル(伊藤製作所製:回転半径0.075m、自公転の回転方向逆で比は1)に装着した。回転数を350rpmにてミリングを行いながら250℃昇温し、昇温後30時間処理した。
得られた粉末のX線回折測定から2θ=20.1±0.5°、及び23.9±0.5°にピークを有していることを確認した。また、イオン伝導度σは1.05×10−2S/cmであった。
製造例3
[被覆された正極活物質の作製]
正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3:日本化学工業株式会社製)を、特開2010−245038実施例1の方法、すなわち、N.Ohta, K.Takada, L.Zhang,R.Ma, M.Osada, T.Sasaki, Adv. Mater. 18, 2226 (2005).に記載の方法でLi4/3Ti5/3により表面修飾して、被覆正極活物質を作製した。
実施例1
製造例2で作製した固体電解質30重量部と、製造例3で作製した被覆正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)70重量部を、乳鉢で5分間混合して正極合材を作製した。
比較例1
固体電解質を、チオリシコン(Li3.25Ge0.250.75)に変更した他は、実施例1と同様にして正極合材を作製した。
実施例2
正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)を、オリビン系正極活物質であるLiFePO(三井造船株式会社製)に変更した他は、製造例3と同様にして被覆正極活物質を作製した。被覆正極活物質(LiFePO)を使用した他は、実施例1と同様にして正極合材を作製した。
比較例2
固体電解質を、チオリシコン(Li3.25Ge0.250.75)に変更した他は、実施例2と同様にして正極合材を作製した。
比較例3
正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)を、層状構造正極活物質であるLiCoO2に変更した他は、製造例3と同様にして被覆正極活物質を作製した。被覆正極活物質(LiCoO2)を使用した他は、実施例1と同様にして正極合材を作製した。
比較例4
固体電解質を、チオリシコン(Li3.25Ge0.250.75)に変更した他は、比較例3と同様にして正極合材を作製した。
[放電電圧の評価]
上記実施例及び比較例で作製した正極合材を使用して、リチウムイオン電池を作製し、放電開始から10秒後の放電電圧(V10)を評価した。
具体的に、製造例2で作製した固体電解質60mgを、直径10mmのプラスチック製の円筒に投入し加圧成型した。その後、円筒に正極合材を15.2mg投入し再び加圧成型し、正極と固体電解質の積層体とした。固体電解質側に、インジウム箔(厚さ0.3mm、直径9.5mm)とリチウム箔(厚さ0.2mm、直径9.5mm)を投入して、正極、固体電解質層及び負極の三層構造であるリチウムイオン電池を作製した。
作製したリチウムイオン電池について、充放電の電流密度0.2mA/cm、充放電電位範囲1.9−3.6V(実施例2及び比較例2では1.9−3.1V)、充放電温度25℃で定電流充放電試験を行った。次に、電流密度0.2mA/cmにて2.2Vまで充電した後、放電電流密度を1mA/cmとして同様の試験を行った。電流密度1mA/cmで放電した際の、放電開始から10秒後の放電電圧(V10)を評価した。測定結果を表1に示す。
Figure 2017224474
表1から、本発明で規定した固体電解質を使用することによって、高い放電電圧のリチウムイオン電池が得られることが確認できる。また、本発明で規定した正極活物質を使用した場合、他の正極活物質よりも放電電圧の向上効果が高いことが確認できる。
本発明の正極合材は、リチウムイオン電池の正極の材料として好適である。本発明のリチウムイオン電池は、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを電力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の電池として用いることができる。

Claims (11)

  1. リチウム元素、リン元素及び硫黄元素と、
    Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素Mと、を含み、
    CuKα線を用いた粉末X線回折測定において、少なくとも2θ=20.1±0.5°及び23.9±0.5°にピークを有する固体電解質と、
    ニッケル元素、マンガン元素及びリン元素のうち少なくとも1つを含有する正極活物質と、を含む正極合材。
  2. 前記固体電解質が、さらにハロゲン元素を含む、請求項1に記載の正極合材。
  3. 前記固体電解質の元素組成が下記式(1)を満たす、請求項1又は2に記載の正極合材。
    Li (1)
    (式中、Mは、Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。XはI、Cl、Br及びFからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。a〜eは、それぞれ各元素の組成比を示し、8≦a≦12、b>0、c>0、2≦b+c≦4、10≦d≦14及び0≦e≦0.5を満たす。)
  4. 前記式(1)のMがSiであり、9≦a≦11、b>0、c>0、2.5≦b+c≦3.5、11≦d≦13及び0<e<0.5を満たす、請求項3に記載の正極合材。
  5. 前記式(1)のXがClである、請求項3又は4に記載の正極合材。
  6. 前記正極活物質がニッケル元素及びマンガン元素を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の正極合材。
  7. 前記正極活物質がコバルト元素を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の正極合材。
  8. 前記正極活物質がリチウムイオン伝導性酸化物により被覆されている、請求項1〜7のいずれかに記載の正極合材。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の正極合材を含む正極。
  10. 請求項9に記載の正極を有するリチウムイオン電池。
  11. リチウム元素、リン元素及び硫黄元素と、
    Si、Sn、Pb、Sb、B、Al、Ga、In、Ti、Zr、V及びNbからなる群より選択される少なくとも1つの元素Mと、を含み、
    CuKα線を用いた粉末X線回折測定において、少なくとも2θ=20.1±0.5°及び23.9±0.5°にピークを有する固体電解質と、
    ニッケル元素、マンガン元素及びリン元素のうち少なくとも1つを含有する正極活物質と、を混合する、正極合材の製造方法。
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