JP2017030492A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】空調装置をフロントチルト機構の動作に適切に追従させられる形に設けること。【解決手段】シートクッション3の前部の座面角度を調節可能なフロントチルト機構6と、シートクッション3に取り付けられた空調装置10と、を有するシートである。フロントチルト機構6は、シートクッション3のフロントパネル3Fbが両サイドフレーム3Faとの連結点である回転軸6Bのまわりに高さ方向に回転することで、シートクッション3の前部の座面角度を調節する構成となっている。空調装置10は、フロントパネル3Fbの底部に回転可能に枢着される前側枢着部10Aと、両サイドフレーム3Fa間に架橋されたフロントパイプ5Cに回転可能に枢着される後側枢着部10Bと、これらの間の距離をスライドにより変化させられるスライド構造10Cと、を備えて、フロントパネル3Fbの底部とフロントパイプ5Cとの間に架橋されている。【選択図】図3

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートクッションの前部の座面角度を調節可能なフロントチルト機構と、シートクッションに取り付けられた空調装置と、を有する乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートクッションに空調装置が備え付けられたものが知られている。上記空調装置は、クッションパッドを下側から支える支持バネに取り付けられており、クッションパッドに形成された通風路内に下側から風を送り込む構成となっている。上記支持バネは、クッションフレームの枠内に一体的に張設されてクッションパッドを定位置で下側から支える構成となっている。
特開2013−126789号公報
しかし、上記従来技術では、シートクッションが前部の座面角度を調節可能なフロントチルト機構を備えている場合、支持バネに取り付けられた空調装置を、座面角度の調節により上げ下げされるクッションパッドに対して、適切に追従させることができない。本発明は、上述した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、空調装置をフロントチルト機構の動作に適切に追従させられる形に設けることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートクッションの前部の座面角度を調節可能なフロントチルト機構と、シートクッションに取り付けられた空調装置と、を有する乗物用シートである。フロントチルト機構は、シートクッションの両サイドフレームの間に架橋されたフロントパネルが、両サイドフレームとの連結点まわりに高さ方向に回転することで、シートクッションの前部の座面角度を調節する構成となっている。空調装置は、フロントパネルの底部に回転可能に枢着される前側枢着部と、両サイドフレームの間に架橋された丸パイプに回転可能に枢着される後側枢着部と、両枢着部間の距離をスライドにより変化させることのできるスライド構造と、を備え、フロントチルト機構の動作をスライド構造のスライドにより逃がすことができる形でフロントパネルの底部と丸パイプとの間に架橋されている。
この第1の発明によれば、空調装置は、フロントチルト機構の動作によりフロントパネルと丸パイプとの間の距離が変化しても、これらに対する回転可能な枢着状態を変化させることなく維持したまま、スライド構造のスライドによって、これらの間に架橋された状態に保持される。したがって、空調装置をフロントチルト機構の動作に適切に追従させることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。すなわち、スライド構造は、互いにスライド可能な状態に組み付けられる一方の部材が、他方の部材に対して、幅方向の両端箇所で高さ方向に剥離防止された状態に引掛けられると共に、幅方向の中央箇所で上記両端箇所よりも幅の厚いガイドにより幅方向に隙詰めされた状態に組み付けられた構成となっている。
この第2の発明によれば、スライド構造の互いにスライドする両部材間の傾き規制を適切に行うことのできる構成を、幅方向にコンパクトに、かつ、高い構造強度を持たせた形に形成することができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。すなわち、スライド構造の一方の部材が、他方の部材に対して、どちらかの部材の幅方向の一部領域から相手側の部材に向かって高さ方向に突出するスライド方向に筋状に延びる筋状突起を介して高さ方向に部分的に接触する構成とされている。
この第3の発明によれば、スライド構造の両部材間の摺動抵抗を減らしてスライドを円滑に行えるようにすることができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。すなわち、後側枢着部が、丸パイプに対して外周側から嵌め込まれるC字状のフックとして形成されており、このフックの内周面上に、丸パイプに対して部分的に接触する摺動突起が突出して形成されている。
この第4の発明によれば、後側枢着の丸パイプに対する摺動抵抗を減らして回転を円滑に行えるようにすることができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 空調装置の取り付け箇所の分解斜視図である。 シートクッションがチルトダウンされた状態を表した図1のIII-III線断面図である。 シートクッションがチルトアップされた状態を図3と同じ断面で切って表した断面図である。 図3〜図4の要部構造を拡大した模式図である。 空調装置を後側から見た斜視図である。 図6からフックとダクトを取り外した分解斜視図である。 フックを底側から見た斜視図である。 図6のIX-IX線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
<シート1の基本構造>
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図9を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の右側座席として構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成となっている。上記シート1は、いわゆる「パワーシート」の構成となっており、シートバック2の背凭れ角度の調整やシートクッション3の着座位置の調整をそれぞれスイッチの操作による電動操作によって行うことができる構成となっている。
具体的には、シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、図示しない電動式のリクライナを介してシートクッション3の左右両サイドの後端部に連結された構成となっている。これにより、シートバック2は、常時は上述した不図示の各リクライナによってその背凭れ角度が固定された状態に保持され、図示しないスイッチの操作によって各リクライナを電動操作することにより、その背凭れ角度が前後方向に調整される構成となっている。
また、シートクッション3は、車両のフロア上に、左右一対の電動式のスライドレール4を介して連結された構成となっている。これにより、シートクッション3は、常時は上述した各スライドレール4によってその着座位置が固定された状態に保持され、図示しないスイッチの操作によって各スライドレール4を電動操作することにより、その着座位置が前後方向に調整される構成となっている。
また、シートクッション3は、上述した左右一対のスライドレール4との間に、それぞれ電動式のシートリフタ5が介在して設けられた構成となっている。これにより、シートクッション3は、常時は上記シートリフタ5によってその着座高さが固定された状態に保持され、図示しないスイッチの操作によってシートリフタ5を電動操作することにより、その着座高さが調整される構成とされている。
また、シートクッション3は、その前部に、電動式のフロントチルト機構6が備えられた構成とされている。これにより、シートクッション3は、常時は上述したフロントチルト機構6によってその着座乗員の大腿部を支える前部の支持角度が固定された状態に保持され、図示しないスイッチの操作によってフロントチルト機構6を電動操作することにより、上記前部の支持角度が高さ方向に調整される構成とされている。
このように、シート1は、シートバック2の背凭れ角度の調整(前後2方向)と、シートクッション3の着座位置の調整(前後2方向と上下2方向)と、シートクッション3の前部の支持角度の調整(上下2方向)と、が可能な8方向の調整が可能とされた構成となっている。これらの調整は、シートクッション3の車両外側(図示向かって左側)の側部等の箇所に設けられた図示しないスイッチの操作による電動操作によって行われるようになっている。
また、上記シート1には、更に、上述した着座乗員の大腿部を支えるシートクッション3の前部箇所に、シートクッション3への着座による蒸れを防止するための換気を行う吸気式の空調装置10が備え付けられている。上記空調装置10は、上述したフロントチルト機構6の動作によって上げ下げされるシートクッション3のフロントパネル3Fbの底部に取り付けられている。詳しくは、上記空調装置10は、上述したフロントパネル3Fb上に形成された後述する凹部3Fb2との干渉を避けるために、フロントパネル3Fbの凹部3Fb2より後側の斜め下方向に延びる傾斜支持部3Fb1と、その後側に位置するシートクッション3の両サイドフレーム3Fa間に架橋されたフロントパイプ5Cと、の間に跨るように架け渡されて設けられた状態とされている。
上記空調装置10は、上記のようにフロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間に架け渡されて設けられていることで、フロントパネル3Fbがフロントチルト機構6の動作により上げ下げされる動きによって、フロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間で架け渡される角度や架け渡し間隔が変えられる構成となっている。その理由は、フロントパネル3Fbがフロントパイプ5Cよりも後側の位置に設定された回転軸6Bを中心に上げ下げされるようになっているためである。
しかし、上記空調装置10は、上記のように架け渡し角度や架け渡し間隔の変えられるフロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間に架け渡されていても、フロントパネル3Fbの昇降動作を阻害することなく、これらに対して適切に係合した状態に保持されるように取り付けられている。以下、上述した空調装置10のフロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとに対する具体的な取付構造について、シートクッション3の具体的な構成と併せて詳しく説明していく。
<シートクッション3>
先ず、シートクッション3の構成について説明する。シートクッション3は、その骨格を成す金属製のクッションフレーム3Fが、シートクッション3の外周形状に沿った平面視四角枠状の形に組まれた構成となっている。具体的には、クッションフレーム3Fは、左右一対のサイドフレーム3Faと、各サイドフレーム3Faの前端部間に架橋されて着座乗員の大腿部を下方側から支えるフロントパネル3Fbと、を有し、各サイドフレーム3Faの前部間と後部間とにそれぞれ金属製の丸パイプ材から成るフロントパイプ5Cとリヤパイプ5Dとがシート幅方向に架橋されることで、全体が平面視四角枠状の形に組まれた構成となっている。上記フロントパイプ5Cとリヤパイプ5Dとの間には、クッションフレーム3Fの上部に組み付けられる図示しないクッションパッドを下方側から弾性的に柔らかく支持するための支持バネ3Sがシート幅方向の4箇所に架け渡されている。ここで、フロントパイプ5Cが本発明の「丸パイプ」に相当する。
上述した各サイドフレーム3Faは、それぞれ、前後方向に長尺な板形状にプレスカットされた1枚の鋼板材により形成されている。上記各サイドフレーム3Faは、それぞれ、シート幅方向に面を向ける形に立設されて、それらの上縁部と下縁部とがそれぞれシート外側に折り曲げられることにより、曲げや捩りに対する構造強度が高められた構成とされている。
フロントパネル3Fbは、シート幅方向に長尺な板形状にプレスカットされた1枚の鋼板材により形成されている。上記フロントパネル3Fbは、上述した各サイドフレーム3Faの前端部間に上方側から高さ方向に面を向けて跨る形にセットされている。上記フロントパネル3Fbは、その左右両側部に後方側へ延びる形に結合された各チルトアーム6Aが、それぞれ、各サイドフレーム3Faの内側部において、互いに同軸上の位置に配置されたシート幅方向を向く回転軸6Bにより回転可能に軸連結された状態として設けられている。これにより、フロントパネル3Fbは、上述した各回転軸6Bを中心とした高さ方向の回転により、その着座乗員の大腿部を支える上面部の角度が変えられる構成とされている。上述した各回転軸6Bは、フロントパイプ5Cよりも後方側、かつ、僅かに上方側の位置に配置されている(図3参照)。
上述したフロントパネル3Fbは、図1に示すように、その前側の縁部や左右両側の各縁部がそれぞれシート下方側に折り曲げられて、曲げや捩りに対する構造強度が高められていると共に、外周部にエッジを立たせない形に丸められた形状とされている。また、フロントパネル3Fbは、そのシート幅方向の中央の後部領域に、後下がりに傾斜した傾斜支持部3Fb1が形成されている。上記傾斜支持部3Fb1により、フロントパネル3Fbは、着座乗員の大腿部を前上がりの安楽な角度姿勢で下方側から支えることのできる構成とされている。また、上記フロントパネル3Fbの上方側に面を向ける前部領域のシート幅方向の中央箇所には、車両の前部衝突の発生時に着座乗員のいわゆるサブマリン現象を防止するために展開する図示しないエアバッグユニットの収納部となる横長状の凹部3Fb2が形成されている。
<シートリフタ5>
シートリフタ5は、左右一対のフロントリンク5Aと、左右一対のリヤリンク5Bと、車両外側のリヤリンク5Bに昇降動作のための回動力やブレーキ力を伝達する駆動ユニット5Eと、を有する左右一対の4節リンク機構によって構成されている。
各フロントリンク5Aは、各側のサイドフレーム3Faに対して車両外側となる、オフセットされた左右非対称な位置に配置されている。各フロントリンク5Aは、それらの上端部が、円筒状のブッシュ5A1を介して各側のサイドフレーム3Faに対して回転可能に軸連結された状態に組み付けられ、下端部が、連結軸5A2を介して各側のスライドレール4の上部に対して回転可能に軸連結された状態に組み付けられている。上述した各ブッシュ5A1の間には、これらブッシュ5A1の円筒内に両端部が嵌合する形に縮径された段付き円管形状のフロントパイプ5Cがシート幅方向の内側からそれぞれ差し込まれて回転可能に軸連結された状態に組み付けられている。
各リヤリンク5Bも、各側のサイドフレーム3Faに対して車両外側となる、オフセットされた左右非対称な位置に配置されている。各リヤリンク5Bは、それらの上端部が、円筒状のブッシュ5B1を介して各側のサイドフレーム3Faに対して回転可能に軸連結された状態に組み付けられ、下端部が、連結軸5B2を介して各側のスライドレール4の上部に対して回転可能に軸連結された状態に組み付けられている。上述した各ブッシュ5B1の間には、これらブッシュ5B1の円筒内に両端部が嵌合する形に縮径された段付き円管形状のリヤパイプ5Dがシート幅方向の内側からそれぞれ差し込まれてこれらに一体的に連結された状態に組み付けられている。上記組み付けにより、各リヤリンク5Bは、上述したリヤパイプ5Dを介して互いに一体的となって回動することができる状態とされて、曲げや捩りに対する構造強度が高められた状態とされている。
そして、車両外側に配置されたリヤリンク5Bには、同リヤリンク5Bに回転駆動力やブレーキ力を伝達するための駆動ユニット5Eが連結されている。上記駆動ユニット5Eは、車両外側のサイドフレーム3Faに取り付けられており、同側に設けられたリヤリンク5Bに対して回転駆動力やブレーキ力を伝達することができるように図示しないピニオンギアとセクタギアとの噛合い構造によって動力伝達可能な状態に連結された状態とされている。
上記シートリフタ5は、上記図示しないスイッチの操作によって上記駆動ユニット5Eが駆動操作されることにより、車両外側のリヤリンク5Bに回動力が伝達されて、各側のリヤリンク5Bやフロントリンク5Aが一斉に昇降動作するよう操作されるようになっている。また、上記シートリフタ5は、上記不図示のスイッチの操作が行われていない時には、駆動ユニット5Eにより発揮されるブレーキ力によって、各側のリヤリンク5Bやフロントリンク5Aの動きが一斉に止められた状態に保持されるようになっている。
<フロントチルト機構6>
フロントチルト機構6は、上述したフロントパネル3Fbの左右両側部に結合されて後方側に延び出すチルトアーム6Aと、各チルトアーム6Aの後端部を各サイドフレーム3Faに回転可能に軸連結する回転軸6Bと、フロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間にリンク連結された左右一対の屈伸リンク6Dと、車両内側の屈伸リンク6Dに屈伸運動のための回動力やブレーキ力を伝達する駆動ユニット6Cと、を有する構成となっている。
上述した各屈伸リンク6Dは、これらの詳細な図示は省略されているが、それらの根元側の端部にフロントパイプ5Cが差し込まれて、フロントパイプ5Cを介して互いに一体的となって回転することができるように連結された状態とされている。上記駆動ユニット6Cは、車両内側のサイドフレーム3Faに取り付けられており、同側に設けられた屈伸リンク6Dに対して回転駆動力やブレーキ力を伝達することができるように連結された状態とされている。
上記フロントチルト機構6は、上記図示しないスイッチの操作によって上記駆動ユニット6Cが駆動操作されることにより、車両内側の屈伸リンク6Dにその回動力が伝達されて、各側の屈伸リンク6Dが一斉に屈伸運動するように操作されるようになっている。上記フロントチルト機構6は、図3に示すように、上記各屈伸リンク6Dの伸張運動によって、フロントパネル3Fbをフロントパイプ5Cから遠ざける形で回転軸6Bを中心に上方側へ持ち上げるように上昇動作(以下、「チルトアップ動作」という。)させるようになっている。
また、上記フロントチルト機構6は、図4に示すように、上記各屈伸リンク6Dの屈折運動によって、フロントパネル3Fbをフロントパイプ5Cに近づける形で下方側へ引き込むように下降動作(以下、「チルトダウン動作」という。)させるようになっている。また、上記フロントチルト機構6は、上記不図示のスイッチの操作が行われていない時には、駆動ユニット6Cにより発揮されるブレーキ力によって、各側の屈伸リンク6Dの動きが一斉に止められた状態に保持されるようになっている。
上記クッションフレーム3Fの上部には、着座乗員の荷重を弾性的に柔らかく受け止めることのできる図示しない発泡ウレタン製のクッションパッドが組み付けられている。上記クッションパッドは、その表面全体に図示しない布製のクッションカバーが被せ付けられており、クッションカバーの前後左右の各周縁部が下方側に引き込まれてクッションフレーム3Fに止着されていることにより、クッションフレーム3Fの上部に組み付けられた状態に保持されている。
<空調装置10>
空調装置10は、図2〜図5に示すように、上述したフロントチルト機構6の動作によって昇降運動するフロントパネル3Fbと、フロントパネル3Fbの昇降動作には追従しないフロントパイプ5Cと、の間に架橋されている。具体的には、上記空調装置10は、図6〜図7に示すように、、通風機となるベンチレータ11と、ベンチレータ11の上面部に取り付けられた金属製の取付プレート12と、取付プレート12の前端部に軸ピン13により軸回転可能な状態に組み付けられた金属製の取付ブラケット14と、取付プレート12の後端部に前後スライド可能な状態に組み付けられた金属製のフック15と、ベンチレータ11の上面側の吸気口に接続されたゴム製のダクト16と、を有する構成となっている。ここで、フック15が本発明の「一方の部材」に相当し、取付プレート12が本発明の「他方の部材」に相当する。
上述した取付プレート12は、図7に示すように、1枚の金属板がプレスカットされて形成されており、その四隅が上述したベンチレータ11の上面部にビス締めされて一体的に結合されている。上記取付プレート12の中央部には、上述したベンチレータ11の上面部に形成された吸気口を避けて上方側に開口させる丸孔12Aが貫通して形成されている。
取付ブラケット14は、1枚の金属板がプレスカットされて形成されており、図2〜図3に示すように、上述したフロントパネル3Fbの傾斜支持部3Fb1の底面部にあてがわれて2本の取付ボルト14Aにより一体的に締結されて固定されている。上記取付ブラケット14は、図2に示すように、その左右両端部に下方側に折り曲げられて形成された各軸支片14Bが、上述した取付プレート12の前端側の左右両端部に上方側に折り曲げられて形成された各軸支片12Bに対して、それぞれ、シート外側からあてがわれた状態にセットされて、これらにシート幅方向に貫通するように軸ピン13が挿通されて組み付けられることにより、取付プレート12に対して軸ピン13を中心に回転することができる状態に組み付けられている。上記軸ピン13を介した取付ブラケット14の取付プレート12に対する回転可能な連結構造により、空調装置10をフロントパネル3Fbの底部に対して回転可能に枢着することが可能な前側枢着部10Aが構成されている。
また、図6〜図7に示すように、上述した取付ブラケット14の後端部には、後述するダクト16の管路の中腹部に形成されたくびれ部16Bを後方側から嵌め込んで拘束した状態にすることのできるC字状に張り出した保持部14Cが形成されている。上記保持部14Cは、図3〜図4に示すように、上述した取付ブラケット14がフロントパネル3Fbの底面部にボルト締結されて組み付けられた状態では、フロントパネル3Fbから後方側に張り出した位置に設けられるようになっている。上記保持部14Cは、その内部にダクト16のくびれ部16Bを嵌合させておくことにより、ダクト16の上端側の開口の向きをフロントパネル3Fbに対して常に一定の向きに向けた状態として保持するようになっている。上記保持により、ダクト16は、シートクッション3の前部がフロントチルト機構6の動作によって上げ下げされても、その上端側の開口が、上記動作に追従する図示しないクッションパッドの底面部に形成された配風溝の接続口と接続された状態に保持されるようになっている。
フック15は、図6〜図8に示すように、上述した取付プレート12の後端部に形成されたレール片12Cに前後スライド可能な状態に組み付けられている。上記フック15は、上記取付プレート12との取付箇所から上方側に立ち上がった位置に、側面視で後方側に開口を向ける形に張り出す略C字状の嵌合形状を有した形状とされている。上記フック15は、図2〜図5に示すように、その後方側に開口する略C字の嵌合形状が、フロントパイプ5Cに対して半径方向の外側から嵌め込まれることにより、上記嵌合形状がフロントパイプ5Cの外周部に弾性的に嵌合して、フロントパイプ5Cに対して回転方向に摺動することができる状態として組み付けられている。上記フック15がフロントパイプ5Cに対して回転可能に連結される連結構造により、空調装置10をフロントパイプ5Cに対して回転可能に枢着することのできる後側枢着部10Bが構成されている。
詳しくは、上記フック15の略C字状に張り出す嵌合形状は、フロントパイプ5Cの外周部に対して、円周方向の半分以上の領域を外周側からひとまわり大きな略同心の円弧形状で囲い込む形に嵌め込まれるようになっている。上記組み付けにより、空調装置10は、上述したフロントパネル3Fbの昇降動作によってフロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間の架け渡し角度が変えられる動きを、フック15がフロントパイプ5Cに対して摺動回転する動きによって吸収することができるようになっている。ここで、図6に示すように、上記フック15の略C字状に張り出す嵌合形状の内周面上には、シート幅方向に筋状に延びる形に突出した摺動突起15Aが、C字の両端近傍箇所とその間の箇所との円周方向の3箇所の位置に形成されている。
これら摺動突起15Aは、図5に示すように、上述したフック15がフロントパイプ5Cの外周部に嵌め込まれた際に、フロントパイプ5Cの外周部に円周方向の3点で接触する点接触構造を構成するものとなっている。これら摺動突起15Aによって、上述したフック15がフロントパイプ5Cに対して摺動回転する際の接触面積が低減されて、フック15の摺動回転が円滑に行えるようになっている。上記各摺動突起15Aは、図6及び図9に示すように、上記フック15の略C字状に張り出す嵌合形状の内周面上における、シート幅方向の両端箇所を除く中央箇所に形成されている。
上述したフック15は、図7〜図8に示すように、その下端部に形成されたスライド連結部15Bが、上述した取付プレート12の後端部に形成されたレール片12Cに後側から差し込まれて前後スライド可能な状態に組み付けられている。具体的には、上記スライド連結部15Bは、図8〜図9に示すように、フック15の底面部上の左右両端箇所から前後方向に長尺状に下方側へ延びる引掛片15B1と、フック15の底面部上のシート幅方向の中央箇所から前後方向に長尺状に下方側へ延びるガイド15B2と、フック15の底面部上の上記各引掛片15B1とガイド15B2との配置間領域から前後方向に長尺状に下方側へ小さく突出する筋状突起15B3と、を有する形状とされている。
上記各引掛片15B1及びガイド15B2は、それぞれ、上記フック15の底面部上から下方側に向かって先端部まで寸胴な形で垂下する形状とされており、前後方向に一定断面で延びる形状とされている。上記各引掛片15B1とガイド15B2とは、互いに同じ高さ位置まで下方側に延び出した形状とされている。
詳しくは、上記各引掛片15B1は、それらの下方側へ延出した先の各端部に、それぞれ、互いの向かい合うシート幅方向の内側に向かって庇状に張り出す爪部15B1aが形成された構成となっている。上記各引掛片15B1は、それらの内側面間に上述した取付プレート12のレール片12Cを前方側から受け入れて、同レール片12Cをそれらの内側面によって両外側からあてがえると共に各爪部15B1aによって下方側からもあてがえた状態としてレール片12Cに組み付けられるようになっている。
詳しくは、上記各引掛片15B1は、それらの内側面間の横幅がレール片12Cの横幅よりも僅かに大きな形状とされており、レール片12Cをシート幅方向の両外側から僅かな隙間を空けてあてがえた状態とするようになっている。また、上記各引掛片15B1の爪部15B1aは、それらの上面上に前後方向に筋状に延びる形に突出して形成された各摺動突起15B1bを上記レール片12Cにそれぞれ下方側からあてがえた状態として、レール片12Cをシート幅方向の両端側の2点で下方側から支持した状態とするようになっている。
また、ガイド15B2は、上述した各引掛片15B1よりもシート幅方向の幅厚が大きな構造強度の高い構成とされている。上記ガイド15B2は、上述した取付プレート12のレール片12Cが上述した各引掛片15B1の内側面間に組み付けられることにより、同レール片12Cのシート幅方向の中央箇所に後方側に向かって開口する形に切り込まれたスリット12C1(図8参照)内に嵌め込まれて、同スリット12C1に対してシート幅方向の隙間がほとんどない状態に組み付けられるようになっている。上記組み付けにより、ガイド15B2は、レール片12Cに対してシート幅方向にガタ付かない状態に組み付けられるようになっている。
上記ガイド15B2の下方側へ延出した先の端部には、シート幅方向の両外側に張り出して上述したレール片12Cに下方側からあてがわれる張出し部15B2aが形成されている。上記張出し部15B2aは、詳しくは、上述したレール片12Cの底面部との間に高さ方向に僅かな隙間を有して下方側からあてがわれるようになっている。上記張出し部15B2aは、上述したフック15と取付プレート12との間にこれらを高さ方向に剥離させるような大荷重が入力された際に、レール片12Cの底面部に押し当てられて、フック15が取付プレート12から剥離することを防止する抜け止め部として機能するものとなっている。
また、各筋状突起15B3は、それぞれ、上述した各引掛片15B1の内側面間に取付プレート12のレール片12Cが組み付けられることにより、同レール片12Cの上面部に上方側からあてがわれるようになっている。上記各筋状突起15B3による上方側からの支えにより、レール片12Cは、上述した各引掛片15B1の爪部15B1aによる下方側からの支えと併せて、スライド連結部15Bに対して高さ方向の両側から挟持される形で、高さ方向にガタ付かない状態に組み付けられるようになっている。
上記レール片12Cは、図8に示すように、取付プレート12のシート幅方向の中央の後端箇所から後方側に向かって板状に延びる形に形成されている。上記レール片12Cのシート幅方向の中央箇所には、レール片12Cをシート幅方向に2分割するように切り分けるスリット12C1が形成されている。上記スリット12C1は、前述したようにフック15のスライド連結部15Bに形成されたガイド15B2を後側から通すための通し部として機能するものとなっている。また、上記レール片12Cの後端部には、シート幅方向の両外側に突出するストッパ12C2が形成されている。
上記ストッパ12C2は、上述したスライド連結部15Bの各引掛片15B1の内側面間の横幅よりもシート幅方向の両外側に張り出した形状とされている。上記ストッパ12C2は、上述したレール片12Cにスライド連結部15Bを後側から組み付ける動作により、スリット12C1の孔幅を狭める形でシート幅方向の内側に押し窄められてスライド連結部15Bのレール片12Cへの組み付けを許容するようになっている。そして、上記ストッパ12C2は、スライド連結部15Bがこれらを越えてレール片12Cに通された状態に組み付けられることにより、復元して、スライド連結部15Bの各引掛片15B1の後側に張り出した状態となって、スライド連結部15Bのレール片12Cからの後側への外れを防止するようになっている。
上記レール片12Cは、上述したスライド連結部15Bの各引掛片15B1の内側面間に組み付けられることにより、そのスリット12C1内にガイド15B2が通された状態として、ガイド15B2によってフック15をシート幅方向にガタ付かせないように支持した状態となる。また、上記レール片12Cは、上記組み付けにより、その底面部の左右2箇所に上述した各引掛片15B1の爪部15B1aの摺動突起15B1bが下方側からあてがわれると共に、その上面部の2箇所に各筋状突起15B3が上方側からあてがわれた状態となって、これら摺動突起15B1bと筋状突起15B3とによってフック15を高さ方向にもガタ付かせないように支持した状態となる。上記各支えによって、レール片12Cは、フック15をシート幅方向や高さ方向にガタ付かせない他、前後方向や左右方向、それに旋回方向にも傾かせることがないように支持するようになっている。
上記各支えによって、フック15は、レール片12Cに対して、ガイド15B2をスリット12C1の延びる形状に沿って前後方向に摺動させる形でスライドすることができる状態に組み付けられている。上記フック15は、上述したガイド15B2、各摺動突起15B1b及び筋状突起15B3がレール片12Cに対して部分的に接触した構成となっていることにより、レール片12Cに対して少ない接触面積で上記各方向にガタ付かないように支えられた状態として、レール片12Cに対して前後方向に円滑に摺動することができるようになっている。
上記のように、フック15が取付プレート12に対して前後スライド可能な状態に組み付けられていることにより、図3〜図5で前述したフロントパネル3Fbがフロントチルト機構6の動作によりフロントパイプ5Cに対して昇降動作することでこれらに対する架け渡し間隔が変えられる動きを、フック15が取付プレート12に対して前後スライドする動きによって吸収することができるようになっている。上記フック15が取付プレート12のレール片12Cに対して前後スライド可能に組み付けられた構成により、上述した前側枢着部10Aと後側枢着部10Bとの間の距離をスライドにより変化させることのできるスライド構造10Cが構成されている。
ダクト16は、図3〜図7に示すように、その図示下端側となる一端が上述したベンチレータ11の上面側に形成された吸気口に接続され、図示上端側となる他端が図示しないクッションパッドの底面部に形成された配風溝の接続口に接続された状態として設けられている。上記ダクト16は、その管路がゴム製となっており、同管路の中腹部に形成されたくびれ部16Bが前述した取付ブラケット14に形成された保持部14Cに嵌め込まれることで、同くびれ部16Bから上側の領域が取付ブラケット14と一体的となって動くことができるように取付ブラケット14に拘束された状態とされている。
上記ダクト16の上記くびれ部16Bより下側の管路部分には、同管路部分を前後左右に曲げ撓ませやすくする蛇腹部16Aが形成されている。上記蛇腹部16Aにより、ダクト16は、図3〜図5に示すように、上記取付ブラケット14に取り付けられたくびれ部16Bとベンチレータ11の吸気口に接続された図示下端側の端部との間の管路部分が、フロントチルト機構6の動作に伴う取付プレート12と取付ブラケット14との相対回転を逃がす形に曲げ撓まされやすい構成とされている。上記ダクト16の接続により、空調装置10は、ベンチレータ11により発揮される吸引力を図示しないクッションパッドの配風溝の接続口に伝えて、同配風溝の所々の箇所からクッションパッドの着座面に向かって貫通して空けられた通気孔から空気を吸い込んで、シートクッション3の表面を換気して着座による蒸れを防止するようになっている。
上記構成の空調装置10は、上記のように取付ブラケット14がフロントパネル3Fbの底面部に一体的に取り付けられ、フック15がフロントパイプ5Cの外周部に回転可能に嵌め込まれた状態として、これらの間に架橋されている。上記取り付けにより、空調装置10は、上述した取付ブラケット14がフロントパネル3Fbに対して強固に一体的に結合された状態とされている。また、空調装置10は、フック15がフロントパイプ5Cに対して円周方向の半分以上の領域に亘って外周側からひとまわり大きな略同心の円弧形状で囲い込む形に嵌め込まれた状態として、径方向に外れにくい形に強固に組み付けられた状態とされている。
上記空調装置10は、上記のように組み付けられていることで、フロントパネル3Fbがフロントチルト機構6の動作によって昇降動作するのに合わせて、取付ブラケット14が軸ピン13を中心に取付プレート12に対して回転したり、フック15がフロントパイプ5Cに対して回転したりして、フロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとに対する架け渡し角度が変えられる動きを逃がすようになっている。また、上記空調装置10は、フロントパネル3Fbがフロントチルト機構6の動作によって昇降動作するのに合わせて、フック15が取付プレート12に対して前後スライドすることで、フロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとに対する架け渡し間隔が変えられる動きを逃がすようになっている。
このように、空調装置10は、フロントチルト機構6の動作によってフロントパネル3Fbの位置が変えられても、フロントパネル3Fbやフロントパイプ5Cに対して高い取り付け強度で取り付けられた状態を維持可能な状態として取り付けられている。したがって、フロントパイプ5Cに取り付けられたフック15に上方側から負荷が掛けられることがあっても、フック15がフロントパイプ5Cに強固に取り付けられた状態に維持された状態として、フック15がフロントパイプ5Cから外されることを防止することができる。また、重量物である空調装置10をフロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間で脱落させることなく安定して支持することができる。
詳しくは、上記空調装置10は、上記のチルトアップ動作やチルトダウン動作を前後スライドで逃がすフック15と取付プレート12との取付構造がこれらの間にシート幅方向や高さ方向にガタ付きの生じない構造とされていることにより、隙間の発生に伴う曲げの負荷が掛かりにくい、高い構造強度を発揮することのできる構成とされている。また、上記フック15と取付プレート12との取付構造は、フック15が取付プレート12に対して前後方向や左右方向に傾いたり旋回したりしないように取り付けられていることから、前後スライドをつかえさせることなく円滑に行わせて、他の部位に負荷を掛けにくい構成とされている。
<まとめ>
以上をまとめると、本実施例のシート1は、次のような構成となっている。すなわち、シートクッション3の前部の座面角度を調節可能なフロントチルト機構6と、シートクッション3に取り付けられた空調装置10と、を有するシート1である。フロントチルト機構6は、シートクッション3の両サイドフレーム3Faの間に架橋されたフロントパネル3Fbが、両サイドフレーム3Faとの連結点である回転軸6Bのまわりに高さ方向に回転することで、シートクッション3の前部の座面角度を調節する構成となっている。
空調装置10は、フロントパネル3Fbの底部に回転可能に枢着される前側枢着部10Aと、両サイドフレーム3Faの間に架橋されたフロントパイプ5C(丸パイプ)に回転可能に枢着される後側枢着部10Bと、上記前側枢着部10Aと後側枢着部10Bとの間の距離をスライドにより変化させることのできるスライド構造10Cと、を備え、フロントチルト機構6の動作をスライド構造10Cのスライドにより逃がすことができる形でフロントパネル3Fbの底部とフロントパイプ5Cとの間に架橋されている。
このような構成となっていることにより、空調装置10は、フロントチルト機構6の動作によりフロントパネル3Fbとフロントパイプ5Cとの間の距離が変化しても、これらに対する回転可能な枢着状態を変化させることなく維持したまま、スライド構造10Cのスライドによって、これらの間に架橋された状態に保持される。したがって、空調装置10をフロントチルト機構6の動作に適切に追従させることができる。
上記スライド構造10Cは、フック15(互いにスライド可能な状態に組み付けられる一方の部材)のスライド連結部15Bが、取付プレート12(他方の部材)のレール片12Cに対して、シート幅方向の両端箇所で高さ方向に剥離防止された状態に引掛けられると共に、シート幅方向の中央箇所で上記両端箇所よりも幅の厚いガイド15B2によりシート幅方向に隙詰めされた状態に組み付けられた構成となっている。
このような構成となっていることにより、スライド構造10Cの互いにスライドするフック15とレール片12Cとの間の傾き規制を適切に行うことのできる構成を、シート幅方向にコンパクトに、かつ、高い構造強度を持たせた形に形成することができる。
また、上記スライド連結部15Bが、レール片12Cに対して、シート幅方向の一部領域からレール片12C(相手側の部材)に向かって高さ方向に突出するスライド方向に筋状に延びる筋状突起15B3を介して高さ方向に部分的に接触する構成とされている。このような構成となっていることにより、フック15のレール片12Cに対する摺動抵抗を減らしてスライドを円滑に行えるようにすることができる。
また、後側枢着部10Bが、フロントパイプ5Cに対して外周側から嵌め込まれるC字状のフック15として形成されており、このフック15の内周面上に、フロントパイプ5Cに対して部分的に接触する摺動突起15Aが突出して形成されている。このような構成となっていることにより、後側枢着部10Bのフロントパイプ5Cに対する摺動抵抗を減らして回転を円滑に行えるようにすることができる。
<その他の実施例>
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車の右側座席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、空調装置の後側枢着部が取り付けられる丸パイプは、両サイドフレームの間に一体的に結合されて設けられるものであってもよく、シートリフタやフロントチルト機構の駆動時に軸回転するように設けられるものであってもよい。また、後側枢着部は、丸パイプに対して外周側からの嵌合ではなく丸パイプが軸方向に貫通した状態に通されて組み付けられる連結により回転可能に枢着されるようになっていてもよい。また、前側枢着部は、フロントパネルの底部にブラケットを結合し、このブラケットに対して回転可能に枢着されたり傾動可能に引掛けられたりした構成であってもよい。
また、スライド構造は、空調装置において前後方向に真っ直ぐにスライドするものでなくてもよく、高さ方向に斜めに真っ直ぐスライドするものや湾曲してスライドするものであってもよい。また、スライド構造は、互いにスライド可能な状態に組み付けられる一方の部材が、他方の部材に対して、幅方向の両端箇所で高さ方向に剥離防止された状態に引掛けられると共に、幅方向の中央箇所で両端箇所よりも幅の厚いガイドにより幅方向に隙詰めされた状態に組み付けられる構成となっていることで、互いにスライドする両部材間の傾き規制を適切に行うことのできる構成を、幅方向にコンパクトに、かつ、高い構造強度を持たせた形に形成することができる。
また、スライド構造は、その一方の部材が、他方の部材に対して、どちらかの部材の幅方向の一部領域から相手側の部材に向かって高さ方向に突出するスライド方向に筋状に延びる筋状突起を介して高さ方向に部分的に接触する構成とされていることで、両部材間の摺動抵抗を減らしてスライドを円滑に行えるようにすることができる。また、スライド構造は、互いにスライド可能な状態に組み付けられる一方の部材が、他方の部材に対して、幅方向の中央箇所で高さ方向に剥離防止された状態に引掛けられると共に、幅方向の両端箇所で上記中央箇所よりも幅の厚いガイドにより幅方向に隙詰めされた状態に組み付けられる構成であってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3F クッションフレーム
3Fa サイドフレーム
3Fb フロントパネル
3Fb1 傾斜支持部
3Fb2 凹部
3S 支持バネ
4 スライドレール
5 シートリフタ
5A フロントリンク
5A1 ブッシュ
5A2 連結軸
5B リヤリンク
5B1 ブッシュ
5B2 連結軸
5C フロントパイプ(丸パイプ)
5D リヤパイプ
5E 駆動ユニット
6 フロントチルト機構
6A チルトアーム
6B 回転軸
6C 駆動ユニット
6D 屈伸リンク
10 空調装置
10A 前側枢着部
10B 後側枢着部
10C スライド構造
11 ベンチレータ
12 取付プレート(他方の部材)
12A 丸孔
12B 軸支片
12C レール片
12C1 スリット
12C2 ストッパ
13 軸ピン
14 取付ブラケット
14A 取付ボルト
14B 軸支片
14C 保持部
15 フック(一方の部材)
15A 摺動突起
15B スライド連結部
15B1 引掛片
15B1a 爪部
15B1b 摺動突起
15B2 ガイド
15B2a 張出し部
15B3 筋状突起
16 ダクト
16A 蛇腹部
16B くびれ部

Claims (4)

  1. シートクッションの前部の座面角度を調節可能なフロントチルト機構と、前記シートクッションに取り付けられた空調装置と、を有する乗物用シートであって、
    前記フロントチルト機構は、前記シートクッションの両サイドフレームの間に架橋されたフロントパネルが前記両サイドフレームとの連結点まわりに高さ方向に回転することで前記シートクッションの前部の座面角度を調節する構成となっており、
    前記空調装置は、前記フロントパネルの底部に回転可能に枢着される前側枢着部と、前記両サイドフレームの間に架橋された丸パイプに回転可能に枢着される後側枢着部と、当該両枢着部間の距離をスライドにより変化させることのできるスライド構造と、を備え、前記フロントチルト機構の動作を前記スライド構造のスライドにより逃がすことができる形で前記フロントパネルの底部と前記丸パイプとの間に架橋されている乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記スライド構造は、互いにスライド可能な状態に組み付けられる一方の部材が、他方の部材に対して、幅方向の両端箇所で高さ方向に剥離防止された状態に引掛けられると共に、幅方向の中央箇所で前記両端箇所よりも幅の厚いガイドにより幅方向に隙詰めされた状態に組み付けられた構成となっている乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記スライド構造の前記一方の部材が、前記他方の部材に対して、どちらかの部材の幅方向の一部領域から相手側の部材に向かって高さ方向に突出するスライド方向に筋状に延びる筋状突起を介して高さ方向に部分的に接触する構成とされている乗物用シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記後側枢着部が、前記丸パイプに対して外周側から嵌め込まれるC字状のフックとして形成されており、該フックの内周面上に、前記丸パイプに対して部分的に接触する摺動突起が突出して形成されている乗物用シート。
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