JP2017010027A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電位変動が抑制された電子写真感光体、ならびに、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する。【解決手段】支持体、支持体上に形成された下引き層、および下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体の下引き層が、式(1)で示される化合物、または、式(1)で示される化合物の重合物を組成物として含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
現在、プロセスカートリッジや電子写真装置に搭載される電子写真感光体としては、有機光導電性物質を含有する電子写真感光体(有機電子写真感光体。以下「感光体」ともいう。)が主流である。有機光導電性物質を用いた電子写真感光体は、無公害性、高生産性および材料設計の容易性などの利点を有する。
電子写真感光体は、一般的に、支持体および支持体上に形成された感光層を有する。また、感光層については、支持体側から電荷発生層、正孔輸送層の順に積層してなる積層型のものが一般である。さらに、支持体側から感光層側への電荷注入を抑制し帯電能の低下を抑え、カブリなどの画像欠陥に対する課題に関し、支持体と感光層との間には下引き層が設けられることが多い。
また近年、電荷発生物質は、より高い感度を有するものが用いられている。しかしながら、電荷発生物質が高感度化するのに伴い、電荷の発生量が多くなることにより電荷が電荷発生層中に残留しやすく、ゴーストが発生しやすいという課題がある。具体的には、出力画像中、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が濃くなる、いわゆるポジゴーストという現象が発生しやすい。このような電荷発生層中の電荷の残留を抑制する技術として、下引き層に電子輸送物質を含有させて、電荷発生層側から支持体側へ電子の移動をスムーズにする技術が知られている。
下引き層、又は、下引き層に相当し得る層に電子輸送物質を含有させる技術としては、例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3には、下引き層にフルオレノン化合物誘導体、イミド化合物誘導体やアントラキノン誘導体等の電子輸送物質を含有させる技術が開示されている。また、特許文献4および特許文献5にはそれぞれ、中間層(下引き層に相当し得る)に、特定の一般式で表されるナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物、ベンゼンテトラカルボン酸ジイミド化合物を含有させる技術が開示されている。
特開2001−83726号公報 特開2003−345044号公報 特開2008−65173号公報 特開平5−27469号公報 特開平5−134443号公報
近年、電子写真画像の品質に対する要求は高まる一方であり、上述の画像欠陥に対する許容範囲が格段に厳しくなってきている。
そして、本発明者らの検討の結果、上記特許文献に開示された技術では、ポジゴーストの抑制が十分に改善されていない場合があり、さらなる改善の必要があるものであった。
本発明の目的は、連続画像出力前後での電位変動が抑制された電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、長鎖の置換基を有する化合物または少なくともその化合物を含む組成物の重合物を電子写真感光体の下引き層に含有させることで、ゴーストを抑制し画像欠陥を無くした電子写真を供与することが可能になることを見出した。
すなわち、本発明は、支持体、該支持体上に形成された下引き層、および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、該下引き層が式(1)で示される化合物、または、式(1)で示される化合物の重合物を組成物として含有することを特徴とする電子写真感光体に関する。
Figure 2017010027
式中、Xは、式(X1)、式(X2)および式(X3)から選択されるいずれか1つである。
Figure 2017010027
Figure 2017010027
Figure 2017010027
式(1)中、Rは、主鎖の炭素数が1以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が2以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を示す。R17、R18、R19は水素原子、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示す。
式(1)中、Rは、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR20に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR2122に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基を示す。R20、R21、R22は水素原子、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示す。
前記アルキル基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17またはNR20に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819またはSiR2122に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、およびシクロアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基を示す。
前記アリール基の置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、アシル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基を示す。
式(X1)、式(X2)および式(X3)中、R〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を示す。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置である。
本発明によれば、ポジゴーストが抑制された電子写真感光体、および、その製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図である。 ゴースト評価用画像(ゴースト評価用印字)を説明する図である。 1ドット桂馬パターン画像を説明する図である。
本発明の電子写真感光体は、支持体、支持体上に形成された下引き層、および下引き層上に形成された電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層を有する。そして、下引き層は、式(1)で示される化合物、または、式(1)で示される化合物を含む組成物の重合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 2017010027
式中、Xは、式(X1)、式(X2)および式(X3)から選択されるいずれか1つである。
Figure 2017010027
Figure 2017010027
Figure 2017010027
式(1)中、Rは、主鎖の炭素数が1以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が2以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を示す。R17、R18、R19は水素原子、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示す。
式(1)中、Rは、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR20に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR2122に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCH−CHの少なくとも1つをCH=CHに置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基を示す。R20、R21、R22は水素原子、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示す。
前記アルキル基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17またはNR20に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819またはSiR2122に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、およびシクロアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基を示す。
前記アリール基の置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、アシル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基を示す。
式(X1)、式(X2)および式(X3)中、R〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を示す。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が1以上40以下のアルキル基は、直鎖または分岐のアルキル基であってよい。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、Rとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、Rとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17に置き換えて導かれる基、およびRとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819に置き換えて導かれる基は、前記Rとしての主鎖の炭素数が1以上40以下のアルキル基のうち、炭素数が3以上40以下の基のCHの少なくとも1つを酸素原子、硫黄原子、NR17、またはSiR1819に置き換えて導かれる基である。ただし、Rが結合する窒素原子に直接結合するCHが酸素原子、硫黄原子、NR17、またはSiR1819と置換したものは、式(1)で示される化合物が不安定となることがあるため好ましくない。
前記Rとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17に置き換えて導かれる基、およびRとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819に置き換えて導かれる基中、R17、R18、R19は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示し、前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基等を、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントラニル基、フェナンスレニル基等が挙げられる。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が2以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基は、前記Rとしての主鎖の炭素数が1以上40以下のアルキル基のうち、炭素数が2以上40以下のアルキル基に対応するアルケニル基である。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基は、該官能基中の環状部位を構成する炭素数が3以上40以下であるシクロアルキル基であり、単環でも複環のシクロアルキル基であってもよい。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての、主鎖の炭素数が7以上40以下のアルキル基は、直鎖または分岐のアルキル基であってよい。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、Rとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、Rとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR20に置き換えて導かれる基、およびRとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR2122に置き換えて導かれる基は、前記Rとしての主鎖の炭素数が1以上40以下のアルキル基のうち、炭素数が7以上40以下の基のCHの少なくとも1つを酸素原子、硫黄原子、NR20、またはSiR2122に置き換えて導かれる基である。ただし、Rが結合する窒素原子に直接結合するCHが酸素原子、硫黄原子、NR20、またはSiR2122と置換したものは、式(1)で示される化合物が不安定となることがあるため好ましくない。
前記Rとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR20に置き換えて導かれる基、およびRとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR2122に置き換えて導かれる基中、R20、R21、R22は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示し、前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基等を、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントラニル基、フェナンスレニル基等が挙げられる。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が7上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基は、前記Rとしての主鎖の炭素数が1以上40以下のアルキル基のうち、炭素数が7以上40以下のアルキル基に対応するアルケニル基である。
前記式(1)で示される化合物において、Rとしての主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基は、該官能基中の環状部位を構成する炭素数が7以上40以下であるシクロアルキル基であり、単環でも複環のシクロアルキル基であってもよい。
上記式(1)で示される化合物において、前記RまたはRとしてのアルキル基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819に置き換えて導かれる基、アルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、およびシクロアルキル基の置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基を有していてよい。前記置換基としての炭素数1〜6のアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ペンタン−2−イル基、ペンタン−3−イル基、2−メチルブチル基、2−メチルブタン−2−イル基、3−メチルブタン−2−イル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、n−ヘキシル基、ヘキサン−2−イル基、ヘキサン−3−イル基、2−メチルペンチル基、2−メチルペンタン−2−イル基、2−メチルペンタン−3−イル基、4−メチルペンタン−2−イル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンタン−2−イル基、3−メチルペンタン−3−イル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブタン−2−イル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブタン−2−イル基、3,3−ジメチルブタン−2−イル基等が挙げられるが、これらに限られない。前記ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、およびカルボキシル基は、重合性官能基としての機能を有する。
前記式(1)で示される化合物において、RまたはRとしてのアリール基は、例えば、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントラニル基、フェナンスレニル基等が挙げられるが、これらに限られない。アリール基は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、アシル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基を置換基として有していても良い。前記置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を挙げることができる。また、前記置換基としての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基である。さらに、前記置換基としてのアシル基、およびアルコキシ基としては、前記炭素数1〜4のアルキル基が、それぞれカルボニル基、酸素原子を介して結合する基である。前記ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、およびカルボキシル基は、重合性官能基としての機能を有する。
なお、RおよびRにおける主鎖は、シクロアルキル基の場合を除き、式(1)で示される化合物のRおよびRが結合した窒素原子に結合した炭素を含めその炭素原子から直線で最も長い鎖部分を意味する。
前記式(X1)、式(X2)および式(X3)で表わされる構造中、前記R〜R16としてのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基が挙げられる。前記アルキル基はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アリール基を置換基として有していても良い。前記置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を挙げることができる。前記置換基としてのアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントラニル基、フェナンスレニル基等を挙げることができる。
前記式(X1)、式(X2)および式(X3)で表わされる構造中、前記R〜R16としてのアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、アントラニル基、フェナンスレニル基等が挙げられる。前記アリール基はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基を置換基として有していても良い。前記置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を挙げることができる。前記置換基としてのアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基を挙げることができる。
ここで、上述した特開平5−27469号公報に記載の特定のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物および特開平5−134443号公報に記載の特定のベンゼンテトラカルボン酸ジイミド化合物と、本発明における式(1)で示される化合物との構造上の違いに関して述べる。
特開平5−27469号公報に記載の特定のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物および特開平5−134443号公報に記載の特定のベンゼンテトラカルボン酸ジイミド化合物は、2つあるN置換基が末端にカルボン酸エステル基を有する同一のアルキル基である点が本発明における式(1)で示される化合物とは異なる。
更に、この構造上の違いにより、特開平5−27469号公報に記載の特定のナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物及び特開平5−134443号公報に記載の特定のベンゼンテトラカルボン酸ジイミド化合物のように2つあるN置換基が同一の化合物いわゆる対照の化合物は非対称の化合物に比べて化合物同士で凝集しやすい。更に、N置換基が末端にカルボン酸エステルを有するアルキル基であるため、エステル基同士の相互作用が働き、より凝集しやすくなっている。このため、特開平5−27469号公報および特開平5−134443号公報に記載の特定の化合物では加熱乾燥時に化合物同士が凝集しやすく、本発明における式(1)で示される化合物の効果は得られない。
〔支持体〕
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)であることが好ましい。例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、金、鉄などの金属または合金製の支持体が挙げられる。また、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラスなどの絶縁性支持体上にアルミニウム、銀、金などの金属の薄膜または酸化インジウム、酸化スズなどの導電性材料の薄膜を形成してなるものが挙げられる。
支持体の表面には、電気的特性の改善や、半導体レーザーなどコヒーレント光照射時に発生しやすい干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング、ブラスト、切削などの処理を施してもよい。
〔下引き層〕
感光層と支持体との間に下引き層が設けられる。以下、「式(1)で示される化合物」は、「式(1)で示される化合物の重合物」と読み替えることもできる。
下引き層は、式(1)で示される化合物を含む組成物を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成し、塗膜を乾燥させることによって形成することができる。塗布液は、式(1)で示される化合物を単独で溶剤に溶解させるか、さらに樹脂等他の材料と組合せて塗布液を作成してもよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂およびアルキッド樹脂等が挙げられるが、これらに制限されることはない。また樹脂一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を混合して使用してもよい。樹脂等他の材料と組合せて使用する場合、式(1)で示される化合物と樹脂との比率(式(1)で示される化合物/樹脂)は、1/10以上の範囲であることが好ましいが、電荷の滞留を抑制できる範囲で1/10より式(1)で示される化合物の比率を下げて使用しても良い。溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤および芳香族炭化水素溶剤等が挙げられるが、水に分散させる形で塗布液を作成してもよい。
下引き層の膜厚は、0.2μm以上3.0μm以下であることが好ましく、0.4μm以上1.5μm以下であることがより好ましい。
また、式(1)で示される化合物を直接加熱溶融させ塗膜を形成させてもよい。
さらに、式(1)で示される化合物を含む下引き層用塗布液の塗膜乾燥時に、重合性官能基を有する式(1)で示される化合物を重合させ、硬化膜を形成させてもよい。その際に熱や光のエネルギーを印加し重合反応(硬化反応)を促進させるか、触媒を添加してもよい。さらに式(1)で示される化合物を含む下引き層用塗布液は、架橋剤を含有していてもよく、さらに重合性官能基を有する樹脂あるいは官能基を有しない樹脂、もしくはそれらを組み合わせて使用してもよい。こうして重合して硬化膜を形成する際、本発明の長鎖の基を有することを特徴とする式(1)で示される化合物は、必ずしもすべて架橋剤や樹脂と架橋構造をとる必要はない。
架橋剤としては、式(1)で示される化合物と重合(硬化)または架橋する化合物を用いることができる。具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)などに記載されている化合物等を用いることができる。
架橋剤と式(1)で示される化合物との質量比は何れでも良いが、その中でも100:50から100:250が好ましい。
上記の質量比であると、架橋剤同士の凝集が抑制され、その結果、下引き層中のトラップサイトが減少し、よりゴースト抑制効果が向上すると考えられる。下引き層中の重合性官能基を有する樹脂の含有量は、下引き層の組成物の全質量に対して、3〜60質量%が好ましく、さらには5〜20質量%が好ましい。
架橋剤は、例えば、以下に示すイソシアネート化合物、アミン化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。また、架橋剤は複数組み合わせて使用してもよい。
イソシアネート化合物は、イソシアネート基またはブロックイソシアネート基を複数個有しているイソシアネート化合物が好ましい。例えば、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネートメチルベンゼン、トリフェニルメタントリイソシアネート、リジントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートのイソシアヌレート変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、トリメチロールプロパンやペンタエリストールとのアダクト変性体が挙げられる。これらの中でもイソシアヌレート変性体とアダクト変性体がより好ましい。
購入可能なイソシアネート化合物(架橋剤)として、例えば、旭化成社製デュラネートMFK−60B、SBA−70B、住化バイエルウレタン社製デスモジュールBL3175、BL3475、といったイソシアネート系架橋剤、三井化学社製ユーバン20SE60、220、DIC社製、スーパーベッカミンL−125−60、G−821−60といったアミノ系架橋剤、日立化成社製ファンクリルFA−129AS FA−731Aといったアクリル系架橋剤等が挙げられる。
アミン化合物は、例えば、N−メチロール基またはアルキルエーテル化されたN−メチロール基を複数個有しているアミン化合物が好ましい。例えば、メチロール化されたメラミン、メチロール化されたグアナミン、メチロール化された尿素誘導体、メチロール化されたエチレン尿素誘導体、メチロール化されたグリコールウリルおよび、メチロール部位がアルキルエーテル化されたこれら化合物および、これらの誘導体が挙げられる。
購入可能なアミン化合物(架橋剤)としては、例えば、スーパーメラミNo.90(日本油脂社製)、スーパーベッカミン(R)TD−139−60、L−105−60、L127−60、L110−60、J−820−60、G−821−60(DIC社製)、ユーバン2020(三井化学)、スミテックスレジンM−3(住友化学工業)、ニカラックMW−30、MW−390、MX−750LM(日本カーバイド社製)、スーパーベッカミン(R)L−148−55、13−535、L−145−60、TD−126(DIC社製)、ニカラックBL−60、BX−4000(日本カーバイド社製)、ニカラックMX−280、ニカラックMX−270、ニカラックMX−290(日本カーバイド社製)、が挙げられる。
重合(硬化)することが可能な重合性官能基を有する樹脂の重合性官能基として好ましくは、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基またはメトキシ基が挙げられる。その重合性官能基を有する樹脂としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリアミド、カルボキシル基含有樹脂、ポリアミン、ポリチオールが挙げられる。本発明はこれらに限定されるわけではない。また、樹脂は複数組み合わせて使用してもよい。
購入可能な重合性官能基を有する樹脂としては、例えば、日本ポリウレタン工業(株)製AQD−457、AQD−473、三洋化成工業(株)製サンニックスGP−400、GP−700などのポリエーテルポリオール系樹脂、日立化成工業(株)製フタルキッドW2343、DIC(株)製ウォーターゾールS−118、CD−520、ハリマ化成(株)製ハリディップWH−1188などのポリエステルポリオール系樹脂、DIC(株)製、バーノックWE−300、WE−304などのポリアクリルポリオール系樹脂、(株)クラレ製クラレポバールPVA−203などのようなポリビニルアルコール系樹脂、積水化学工業(株)製BX−1、BM−1、KS−1、KS−5などのポリビニルアセタール系樹脂、ナガセケムテックス(株)製トレジンFS−350などのポリアミド系樹脂、日本触媒(株)製アクアリック、鉛市株式会社製ファインレックスSG2000などのカルボキシル基含有樹脂、DIC社製 ラッカマイドなどのポリアミン樹脂、東レ(株)製QE−340Mなどのポリチオール樹脂が挙げられる。
重合性官能基を有する樹脂の重量平均分子量は、5,000〜400,000の範囲であることがより好ましい。より好ましくは、5,000〜300,000である。
ポジゴーストの抑制の観点から、組成物中における式(1)で示される化合物とその他の組成物の比率が100:50〜100:250であることが好ましい。
下引き層は、上述した重合物以外にも、成膜性や電気的特性を高めるために、他の樹脂(重合性官能基を有さない樹脂)、有機粒子、無機粒子、レベリング剤などを含有してもよい。ただし、下引き層におけるそれらの含有量は、下引き層の全質量に対して50質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
本発明の下引き層を有する電子写真感光体は、下引き層で支持体からの電荷の注入と電荷発生層での電子の滞留を抑制し、帯電性低下の抑制とゴーストの抑制に優れる。
本発明で下引き層に用いられる式(1)で示される化合物は、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR20に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR2122に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基を有することを特徴とする。
本発明における下引き層は、式(1)で示される化合物を溶剤に溶解あるいは分散させた溶液を塗布するか、あるいは式(1)で示される化合物そのものを溶融させて塗布することにより形成することができる。式(1)で示される化合物に長鎖の基を導入することにより、上層の電荷発生層塗布時に下引き層が溶けだすことがないような適切な溶解性を式(1)で示される化合物に供与できる。結果として電荷発生層へのコンタミが抑制され、ゴーストのない良好な電子写真特性が得られる。また、長鎖の基により膜に適度な柔軟性を供与でき、上層の電荷発生層との接着性も良化する。式(1)で示される化合物のみで膜を形成することにより、電子搬送部位であるアリールジイミド部分の膜中における濃度を高くでき、電子搬送の滞りを効果的に解消することができる。上記本発明の観点から、ゴーストを低減した良好な電子写真特性を得るために、長鎖の基の主鎖の原子数は7以上40以下、さらに合成の容易性等から長鎖の基の主鎖の原子数は7以上20以下が好適に用いられる。しかしながら、長鎖の基の主鎖が40を超える長さであっても、成膜性や電子搬送性を阻害しない範囲で使用可能である。
また本発明における下引き層は、式(1)で示される化合物と樹脂を溶剤に溶解あるいは分散させ塗布することにより形成することもできる。この樹脂との混合系においても、式(1)で示される化合物と樹脂の組合せによってはさらに効果的な膜形成が可能となる。本発明で使用される式(1)で示される化合物は、導入される長鎖の基により極性等の特性がそれぞれ異なってくるため、使用する樹脂の特性に合わせ適用できる。
さらに本発明における下引き層においては、ヒドロキシ基のような重合性官能基を有する式(1)で示される化合物を用いることにより、式(1)で示される化合物の官能基と重合可能な官能基を有する架橋剤や樹脂を溶剤に溶解あるいは分散させ塗布し、さらに硬化過程を経て、架橋構造を有する膜を形成させ使用することも可能である。その際、上記に示したような式(1)で示される化合物の特長により、硬化の状態が弱い状態(架橋するための官能基が残存している状態)であっても、電荷発生層塗布時に式(1)で示される化合物が溶けだすことはなく、安定した膜形成が可能となる。よって、生産工程における膜形成条件の緩和につなげることができる。完全な硬化状態(すべての式(1)で示される化合物が架橋剤、樹脂と結合を形成している)でも、式(1)で示される化合物の少なくとも一つの長鎖の基により膜に柔軟性を付与することができ、良好な電子写真特性を得ることができる。ヒドロキシ基のような重合性官能基を有する式(1)で示される化合物は、もちろん上記に示したような架橋構造をとらない、単独あるいは樹脂のような材料との混合系にいても使用することができる。
式(1)で示される化合物の骨格は、例えばJournal of the AmericanChemical Society,130 ,14410−14411(2008)、Chemische Berichte,124,529-535(1991)記載の公知の合成方法を用いて合成することが可能である。例えば東京化成工業(株)やシグマアルドリッチジャパン(株)やジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能なピロメリット酸二無水物やペリレンテトラカルボン酸二無水物とモノアミン誘導体との反応で合成可能である。
また、式(1)で示される化合物の骨格体に重合性官能基(ヒドロキシ基、カルボキシル基、チオール基、アミノ基)を導入するためには、例えばこの合成した骨格に直接硬化性官能基を導入する方法がある。この他にも、前記硬化性官能基または、硬化性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法(例えば、イミド誘導体のハロゲン化物にパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い官能基含有アリール基を導入する方法、FeCl触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い官能基含有アルキル基を導入する方法、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCOを作用させヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法)が挙げられる。その他にも、イミド誘導体を合成する際の原料として、前記硬化性官能基または、硬化性官能基の前駆体と成り得る官能基を有するピロメリット酸無水物誘導体やペリレンテトラカルボン酸二無水物誘導体又はモノアミン誘導体を用いる方法がある。
以下、表1に、式(1)で示される化合物の具体例を示すが、本発明はこれら化合物に限定される訳ではない。
Figure 2017010027
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本発明に使用する化合物等の確認は、以下の方法により行うこともできる。
・質量分析
マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析計(MALDI−TOF MS:ブルカー・ダルトニクス(株)製 ultraflex)を用いた。条件としては、加速電圧:20kV、モード:Reflector、分子量標準品:フラーレンC60であり、得られたピークトップ値で分子量を確認した。
〔感光層〕
下引き層上には、電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層が設けられる。
電荷発生物質および正孔輸送物質を含有する感光層には、支持体側から電荷発生物質を含有する電荷発生層と正孔輸送物質を含有する正孔輸送層をこの順に積層してなるもの(以下「積層型感光層」ともいう。)と、電荷発生物質と正孔輸送物質を同一の層に含有させてなるもの(以下「単層型感光層」ともいう。)がある。電荷発生層や正孔輸送層は、それぞれ複数設けてもよい。
電荷発生物質としては、例えば、アゾ顔料、ペリレン顔料、キノン顔料、インジゴイド顔料、フタロシアニン顔料、ペリノン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体および共重合体や、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールが好ましく、これらの中でも、ポリビニルアセタールがより好ましい。
電荷発生層において、電荷発生物質と結着樹脂との質量比率(電荷発生物質/結着樹脂)は、10/1〜1/10の範囲であることが好ましく、5/1〜1/5の範囲であることがより好ましい。
電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましい。
正孔輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物、トリフェニルアミンなどが挙げられる。また、これらの化合物から誘導される基を主鎖または側鎖に有するポリマーも挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、正孔輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート、ポリアリレートが好ましい。また、これらの重量平均分子量(Mw)は、10,000〜300,000の範囲であることが好ましい。
正孔輸送層において、正孔輸送物質と結着樹脂との質量比率(正孔輸送物質/結着樹脂)は、10/5〜5/10の範囲であることが好ましく、10/8〜6/10の範囲であることがより好ましい。
なお、支持体と上記下引き層との間や上記下引き層と感光層との間に、金属酸化物やカーボンブラックなどの導電性粒子を樹脂中に分散してなる導電層や、本発明に使用する化合物や重合体を含有しない第2の下引き層などの別の層を設けてもよい。
また、感光層(または積層型感光層の場合には、正孔輸送層)上には、導電性粒子または正孔輸送物質と結着樹脂とを含有する保護層を設けてもよい。保護層には、潤滑剤などの添加剤をさらに含有させてもよい。また、保護層の樹脂(結着樹脂)自体に導電性や正孔輸送性を有させてもよく、その場合、保護層には、当該樹脂以外の導電性粒子や正孔輸送物質を含有させなくてもよい。また、保護層の結着樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱、光、放射線(電子線など)などにより硬化させてなる硬化性樹脂であってもよい。
下引き層、感光層などの電子写真感光体を構成する各層を形成する方法としては、各層を構成する材料を溶剤に溶解および/または分散させて得られた塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥および/または硬化させることによって形成する方法が好ましい。塗布液を塗布する方法としては、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などが挙げられる。これらの中でも、効率性および生産性の観点から、浸漬塗布法が好ましい。
〔プロセスカートリッジおよび電子写真装置〕
図1に、本発明の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図1において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、回転軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面(周面)は、回転過程において、帯電手段3(例えば、接触系一次帯電器、非接触系一次帯電器など)により、正または負の所定電位に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(画像露光手段)(不図示)からの露光光(画像露光光)4(例えば、レーザー光)を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段5(例えば、接触型現像器、非接触型現像機など)のトナーにより現像される。得られたトナー像は、転写材P(例えば、紙)に、転写手段6(例えば、転写帯電器)により順次転写されていく。転写材Pは、不図示の転写材供給部から電子写真感光体1の回転と同期して取り出され、電子写真感光体1と転写手段6との間に給送される。
トナー像が転写された転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として電子写真装置外へプリントアウトされる。
トナー転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段7によって転写残りトナーの除去を受けて清浄化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。
帯電手段3は、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器を用いてもよいし、ローラー形状、ブレード形状、ブラシ形状などの帯電部材を備える接触型帯電器を用いてもよい。
本発明においては、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素から選択される少なくとも1つの手段とをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。そして、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7の少なくとも1つの手段を電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化する。そして、電子写真装置本体のレール10などの案内手段を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9とすることができる。
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
まず、式(1)で示されるイミド化合物の合成例を示す。
(合成例1)
ジメチルアセトアミド200部に、窒素雰囲気下で、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.4部および9−オクタデセン−1−アミン12.9部を加え、室温で1時間撹拌し、溶液を調製した。溶液を調製後、10時間還流を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒酢酸エチル/トルエン)で分離した後、目的物を含有するフラクションを濃縮した。その濃縮物を酢酸エチル/トルエン混合溶液で再結晶を行い、例示化合物A112を12.3部得た。
この化合物をMALDI−TOF MSで測定したところ、A112の分子イオンピークを確認した。
(合成例2)
ジメチルアセトアミド200部に、窒素雰囲気下で、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.4部およびドデシルアミン4.5部、2−アミノ−1,3−プロパンジオール2.2部を加え、室温で1時間撹拌し、溶液を調製した。溶液を調製後、10時間還流を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒酢酸エチル/トルエン)で分離した後、目的物を含有するフラクションを濃縮した。その濃縮物を酢酸エチル/トルエン混合溶液で再結晶を行い、例示化合物A401を8.2部得た。
この化合物をMALDI−TOF MSで測定した所、A401の分子イオンピークを確認した。
次に、電子写真感光体の製造および評価について示す。
A112、A401で示されるイミド化合物以外の本発明のイミド化合物も、その構造に対応した原料を選択し、上述の方法と同様の方法で合成することができる。
次に、電子写真感光体の作製および評価について示す。
(実施例1)
長さ260.5mmおよび直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
次に、酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子(粉体抵抗率:120Ω・cm、酸化スズの被覆率:40%)50部、フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、DIC(株)製、樹脂固形分:60%)40部、メトキシプロパノール55部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液における酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子の平均粒径を、(株)堀場製作所製の粒度分布計(商品名:CAPA700)を用い、テトラヒドロフランを分散媒とし、回転数5000rpmにて遠心沈降法で測定した。その結果、平均粒径は0.30μmであった。
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間160℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が18μmの導電層を形成した。
次に、合成例1で得た例示化合物A112を3部、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:KS−5Z、積水化学工業(株)製)3部とを、オルトキシレン47部とテトラヒドロフラン47部の混合溶媒に溶解し、これにシリカ粒子がイソプロパノールに分散されたスラリー(商品名:IPA−ST−UP、シリカ比率:15質量%、日産化学(株)製)を0.12部加えて撹拌し、下引き層用塗布液を調製した。
Figure 2017010027
こうして得られた下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を130℃30分間加熱し、膜厚0.6μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、2時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間95℃で乾燥させることによって、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、式(2)で示されるアミン化合物(正孔輸送物質)6部、式(3)で示されるアミン化合物(正孔輸送物質)2部ならびに、式(4)および式(5)で示される構造単位を5/5の割合で有している、重量平均分子量(Mw)が100,000であるポリエステル樹脂10部を、ジメトキシメタン40部およびクロロベンゼン60部の混合溶剤に溶解させることによって、正孔輸送層用塗布液を調製した。
Figure 2017010027
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この正孔輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が15μmの正孔輸送層を形成した。
このようにして、支持体上に導電層、下引き層、電荷発生層および正孔輸送層を有する電子写真感光体を作製した。
製造した電子写真感光体を、温度15℃、湿度10%RHの環境下にて、キヤノン(株)製のレーザービームプリンター(商品名:LBP−2510)の改造機に装着して、表面電位の測定および出力画像の評価を行った。詳しくは以下のとおりである。
表面電位評価の測定は、上記レーザービームプリンターのシアン色用のプロセスカートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(model6000B−8:トレック・ジャパン(株)製)を装着した。さらに、電子写真感光体の中央部の電位を表面電位計(model344:トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。ドラムの表面電位は、初期暗部電位(Vd)が−500V、初期明部電位(Vl)が−100Vになるよう、画像露光の光量を設定した。
続いて、上記レーザービームプリンターのシアン色用のプロセスカートリッジに、製造した電子写真感光体を装着して、そのプロセスカートリッジをシアンのプロセスカートリッジのステーションに装着し、画像を出力した。まず、ベタ白画像1枚、ゴースト評価用画像5枚、ベタ黒画像1枚、ゴースト評価用画像5枚の順に連続して画像出力を行った。次に、A4サイズの普通紙で、10,000枚のフルカラー画像(各色印字率1%の文字画像)の出力を行い、その後、ベタ白画像1枚、ゴースト評価用画像5枚、ベタ黒画像1枚、ゴースト評価用画像5枚の順に連続して画像出力を行った。
ゴースト評価用画像は、図2に示すように、画像の先頭部に「白画像」中に四角の「ベタ画像」を出した後、図3に示す「1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像」を作成したものである。なお、図2中、「ゴースト」部は、「ベタ画像」に起因するゴーストが出現し得る部分である。
ポジゴーストの評価は、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像の画像濃度と、ゴースト部の画像濃度との濃度差を測定することで行った。分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite(株)製)で、1枚のゴースト評価用画像中で濃度差を10点測定した。この操作をゴースト評価用画像10枚すべてで行い、合計100点の平均を算出し、初期画像出力時のマクベス濃度差(初期)を評価した。次に、10,000枚の出力後のマクベス濃度差と初期画像出力時のマクベス濃度差の差(変化分)を算出して、マクベス濃度差の変動分を求めた。マクベス濃度差が小さいほど、ポジゴーストが抑制されたことを意味する。そして10,000枚の出力後のマクベス濃度差と初期画像出力時のマクベス濃度差との差が小さい程、ポジゴーストの変動変化が小さい事を意味する。結果を表2に示す。
(実施例2〜18)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物および樹脂の種類、質量部を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作成し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例19)
以下の操作で下引き層を形成した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
合成例2で得た例示化合物A401を3部、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:KS−5Z、積水化学工業(株)製)1部、ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:SBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)2部、ヘキサン酸亜鉛(II)(商品名:ヘキサン酸亜鉛(II)、三津和化学薬品(株)製)0.05部とを、1−メトキシ−2−プロパノール47部とテトラヒドロフラン47部の混合溶媒に溶解し、これにシリカ粒子がイソプロパノールに分散されたスラリー(商品名:IPA−ST−UP、シリカ比率:15質量%、日産化学(株)製)を0.12部加えて撹拌し、下引き層用塗布液を調製した。
Figure 2017010027
こうして得られた下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を150℃20分間加熱し、膜厚0.6μmの下引き層を形成した。
(実施例20〜41)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物および樹脂の種類、質量部を表2に示すように変更した以外は、実施例19と同様に感光体を作成し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(6)で示される化合物に変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例2)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(7)で示される化合物に変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例3)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(8)で示される化合物に変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例4)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(9)で示される化合物に変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例5)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(10)で示される化合物に変えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例6)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(11)で示される化合物に変えた以外は、実施例19と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例7)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(12)で示される化合物に変えた以外は、実施例19と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例8)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(13)で示される化合物に変えた以外は、実施例19と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
(比較例9)
下引き層用塗布液に混合する式(1)で示される化合物を式(14)で示される化合物に変えた以外は、実施例19と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017010027
Figure 2017010027
Figure 2017010027
表2および表3中、架橋剤1は、ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:SBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製(固形分70%))である。架橋剤2は、イソシアネート系架橋剤(商品名:デスモジュールBL3575、住化バイエル社製(固形分60%))である。架橋剤3は、ブチル化メラミン系架橋剤(商品名:スーパーベッカミンJ821−60、DIC社製(固形分60%))である。架橋剤4は、ブチル化尿素系架橋剤(商品名:ベッカミンP138、DIC社製(固形分60%))である。
表2および表3中、樹脂1(重合性官能基を有する樹脂)は、1g当たりのヒドロキシ基のmol数が3.3mmol、分子量1×10のポリビニルアセタール樹脂である。樹脂2は、1g当たりのヒドロキシ基のmol数が3.3mmol、分子量2×10のポリビニルアセタール樹脂である。樹脂3は、1g当たりのヒドロキシ基のmol数が2.5mmol、分子量3.4×10のポリビニルアセタール樹脂である。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材

Claims (7)

  1. 支持体、該支持体上に形成された下引き層、および該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、
    該下引き層が、式(1)で示される化合物、または、式(1)で示される化合物を含む組成物の重合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2017010027
    (式(1)中、
    は、主鎖の炭素数が1以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が2以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が3以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基、または置換若しくは無置換のアリール基を示し、R17、R18、およびR19は、それぞれ独立して、水素原子、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示し、
    は、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR20に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR2122に置き換えて導かれる基、主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のアルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、または主鎖の炭素数が7以上40以下の置換若しくは無置換のシクロアルキル基を示し、R20、R21、およびR22は、それぞれ独立して、水素原子、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換若しくは無置換のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示し、
    該アルキル基、該アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを酸素原子に置き換えて導かれる基、該アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つを硫黄原子に置き換えて導かれる基、該アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをNR17またはNR20に置き換えて導かれる基、該アルキル基の主鎖中のCHの少なくとも1つをSiR1819またはSiR2122に置き換えて導かれる基、該アルキル基の主鎖中の炭素−炭素単結合の少なくとも1つを炭素−炭素二重結合に置き換えて導かれる基、および該シクロアルキル基の置換基は、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基、フェニル基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基であり、
    該アリール基の置換基は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、アシル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、またはカルボキシル基であり、
    Xは、式(X1)、式(X2)および式(X3)で示される構造から選択されるいずれか1つであり、
    Figure 2017010027
    Figure 2017010027
    Figure 2017010027
    式(X1)、式(X2)および式(X3)中、R〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、主鎖の炭素数が1以上4以下の置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を示す。)
  2. 前記RおよびRの主鎖の炭素数が20以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記RおよびRの主鎖の炭素数が7以上20以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記置換のアルキル基の置換基が、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基、またはフェニル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記置換のアリール基の置換基が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基、アシル基、またはアルコキシ基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真感光体。
  6. 電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも一つの手段とを一体に支持し、電子写真装置に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、該電子写真感光体が請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、該電子写真感光体が請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置。
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