JP2016157104A - トナー - Google Patents
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Abstract
【課題】高い水準での着色力と低温定着性の両立を可能とし、耐ホットオフセット性と転写性が良好なトナー。
【解決手段】結着樹脂、顔料、顔料分散剤及び結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子を有するトナーであって、該顔料分散剤が特定の顔料吸着部位と、ポリマー部位と、を有し、該顔料分散剤の疎水性パラメータHP1、及び該結晶性ポリエステルの疎水性パラメータHP2が下記式
−0.28≦(HP1−HP2)≦0.15を満たすことを特徴とするトナー。
【選択図】なし
Description
トナーの着色力を向上させるため、顔料の分散性を良化させる検討が行われている。トナー中での顔料分散性を良化させるための手段として、顔料に吸着する部位と顔料の分散媒と馴染みが良いポリマー部位を有する顔料分散剤を用いることが行われている。特許文献1には、酸、又は塩基性部位を有する櫛型ポリマー分散剤としてSolsperse(登録商標)(Lubrizol社製)を用いた例が記載されている。また、特許文献2には、トナー用ポリマー顔料分散剤として、アセトアセトアニリド類の置換体を含むアゾ、又はビスアゾ発色団がポリマーに結合した分散剤を用いた例が記載されている。これらは、高い着色力を有するトナーを実現している。
本発明は、上述した従来の課題を解決したトナーを提供するものである。即ち、本発明は、高い水準での着色力と低温定着性の両立を可能とし、耐ホットオフセット性と転写性が良好なトナーを提供することを目的とする。
該顔料分散剤が、下記式(1)で表される構造と、ポリマー部位と、を有し、該顔料分散剤の疎水性パラメータHP1及び該結晶性ポリエステルの疎水性パラメータHP2が下記式
−0.28≦(HP1−HP2)≦0.15
を満たすことを特徴とするトナーに関する。
[HP1は、該顔料分散剤0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部を含む溶液にヘプタンを添加した際の該顔料分散剤の析出点におけるヘプタンの体積分率を示す。HP2は、該結晶性ポリエステル0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部を含む溶液にヘプタンを添加した際の該結晶性ポリエステルの析出点におけるヘプタンの体積分率を示す。]
R1は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す。
Arは置換若しくは無置換のアリール基を表す。
Ar及びR2〜R6は、下記(i)及び(ii)の少なくとも一方の条件を満たす。
(i)Arが、アリール基の炭素原子に結合し、かつ該ポリマー部位との結合部を構成する連結基を有する。
(ii)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
該連結基ではないR2〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、又は、下記式(2−1)で表される基、又は下記式(2−2)で表される基を表す。
但し、Ar及びR2〜R6は、下記(iii)及び(iv)の少なくとも一方の条件を満たす。
(iii)Arは、置換基として、下記式(2−1)で表される基又は下記式(2−2)で表される基を有する。
(iv)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、下記式(2−1)で表される基又は下記式(2−2)で表される基である。]
*は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環との結合位置を表す。
R7は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、若しくは、置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。
A1は、酸素原子、硫黄原子、又はNR8基を表し、R8は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。]
*及び**は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環との結合位置を表す。
式(2−2)で表わされる基は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環と結合することによって5員複素環を形成する。
A2は、酸素原子、硫黄原子、又はNR8基を表し、
R8は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
本発明者らは、鋭意検討の結果、顔料分散剤が式(1)で表される構造(顔料吸着部位)とポリマー部位とを有し、上記疎水性パラメータ範囲を満たす顔料分散剤と結晶性ポリエステルを含むトナーが効果を発現することを見出した。
効果の発現メカニズムについては、以下のように考えられる。結晶性ポリエステルがトナー粒子の表面に存在する場合、高温での定着時において結着樹脂や離型剤の離型効果を阻害すると考えられるため、定着部材への紙の巻きつきやオフセットが発生する場合がある。また、結晶性ポリエステルは構造上、帯電に必要な電荷を帯びにくく、表面に存在した場合、十分な帯電性能が得られず、転写性が低下する場合がある。本発明では以下のような要因によって結晶性ポリエステルがトナー粒子表面に存在しにくくなっていると予測する。
しかしながら、従来の顔料分散剤を用いた場合、吸着性能が低く、顔料吸着部位の一部が顔料から外れてしまうことがある。外れた顔料吸着部位は、結晶性ポリエステルとの親和性が低く、局所的に結晶性ポリエステルが顔料分散剤に近づきにくい状態になると考えられる。そのため、十分に結晶性ポリエステルを顔料周辺に固定化することができないことが示唆される。一方、前記吸着部位が式(1)で表わされる構造を有する場合、高い吸着性能を持つため、このような現象を抑制することができるので、本件の効果を発現するに至ったと考えられる。
顔料分散剤の顔料吸着部位について下記に具体的に説明する。顔料吸着部位は下記式(1)で示される構造を有することを特徴とする。
Ar及びR2〜R6は、下記(i)及び(ii)の少なくとも一方の条件を満たす。
(i)Arが、アリール基の炭素原子に結合し、かつ、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基を有する。
(ii)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
該連結基ではないR2〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、(例えば炭素数1〜4の)アルキル基、(例えば炭素数1〜4の)アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、下記式(2−1)で表される基、又は下記式(2−2)で示される基を表す。
但し、Ar及びR2〜R6は、下記(iii)及び(iv)の少なくとも一方の条件を満たす。
(iii)Arは、置換基として、下記式(2−1)で表される基、又は下記式(2−2)で表わされる基を有する。
(iv)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、下記式(2−1)で表される基又は下記式(2−2)で表わされる基である。]
A1は、酸素原子、硫黄原子、又はNR8基を表し、
R8は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。]
*及び**は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環との結合位置を表す。
式(2−2)で表わされる基は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環と結合することによって5員複素環を形成する。
A2は、酸素原子、硫黄原子、又はNR8基を表し、
R8は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
上記式(1)中のR1におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及び、シクロヘキシル基のような直鎖、分岐、又は環状のアルキル基が挙げられる。
置換アルキル基の置換基、置換フェニル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基が挙げられる。上記式(1)中のR1は、上記の中でも顔料への親和性の観点からメチル基であることが好ましい。なお、本発明において、ハロゲンは第17族元素であり、例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
上記式(1)中のR2〜R6のうちの少なくとも一つは、顔料への親和性の観点から、前記(ii)の条件を満たすことが好ましい。さらに、製造容易性の観点から、R2〜R6のうちの少なくとも一つが前記(ii)の条件を満たし、かつ、該連結基ではないR2〜R6が、いずれも水素原子であることがより好ましい。
上記式(1)中のArにおいて、置換アリール基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、(例えば炭素数1〜4の)アルキル基、(例えば炭素数1〜4の)アルコキシ基、
ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、上記式(2−1)で表される基、及び上記式(2−2)で表わされる基が挙げられる。
その中でも、顔料への親和性の観点から、上記式(1)中のArは、前記(iii)の条件を満たすことが好ましい。さらに、製造容易性の観点から、Arの置換基のうちの少なくとも一つが、上記式(2−1)で表される基又は上記式(2−2)で表される基であり、その他の置換基がいずれも水素原子であることがより好ましい。
上記式(2−1)中のR7におけるアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基が挙げられる。
上記式(2−1)中のR7におけるアラルキルオキシカルボニル基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基が挙げられる。
R7において、置換アルキル基の置換基、置換アルキルオキシカルボニル基の置換基、置換アラルキルオキシカルボニル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
上記式(2−1)中のR7は、上記の中でも、顔料への親和性の観点から、水素原子、メチル基、又はエチル基であることが好ましい。
上記式(2−1)及び式(2−2)中のR8におけるアラルキルオキシカルボニル基としては、上記R7のアラルキルオキシカルボニル基の具体例と同様のものが挙げられる。
上記式(2−1)及び式(2−2)中のR8において、置換アルキルオキシカルボニル基の置換基、置換アラルキルオキシカルボニル基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
上記式(2−1)及び式(2−2)中のR8は、上記の中でも、製造容易性の観点から、水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基であることが好ましい。
また、上記式(1)で表される構造とポリマー部位とが連結するための連結基は、二価の連結基であれば特に限定されるものではない。例えば、エステル結合(−COO−)、
チオエステル結合(−COS−)、又はカルボン酸アミド結合(−CONH−)が挙げられる。製造容易性の観点から、エステル結合、又はカルボン酸アミド結合が好ましい。
具体的には下記式(L1)又は(L2)で表わされる連結基であることが特に好ましい。
上記のような顔料吸着部位とポリマー部位を有することによって、顔料への強い吸着性能と分散性を有することが可能となるため、着色力を向上することができると考えられる。
−0.28≦(HP1−HP2)≦0.15
を満たすことを特徴とする。
(HP1は、該顔料分散剤0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部を含む溶液にヘプタンを添加した際の該顔料分散剤の析出点におけるヘプタンの体積分率を示す。
HP2は、該結晶性ポリエステル0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部を含む溶液にヘプタンを添加した際の該結晶性ポリエステルの析出点におけるヘプタンの体積分率を示す。)
疎水性パラメータは後述する方法によって測定することができる。疎水性パラメータは該顔料分散剤及び該結晶性ポリエステルの疎水性の度合いを数値化したものであり、該顔料分散剤と該結晶性ポリエステルの疎水性パラメータの値が近いほど互いの親和性が高くなると考えられる。
(HP1−HP2)が−0.28以上0.15以下である場合、上記のようなメカニズムによって耐ホットオフセット性と転写性が向上する。
(HP1−HP2)のより好ましい範囲は
−0.25≦(HP1−HP2)≦0.13である。
HP1は主に該顔料分散剤の該ポリマー部位の組成を変更することにより、制御することができる。HP2は主に結晶性ポリエステルの組成を変更することにより制御することができる。
R11〜R15、及び、R2〜R6は、下記(v)及び(vi)の少なくとも一方の条件を満たす。
(v)R11〜R15のうちの少なくとも一つが、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
(vi)R2〜R6のうちの少なくとも一つが、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
該連結基ではないR11〜R15、R2〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、(例えば炭素数1〜4の)アルキル基、(例えば炭素数1〜4の)アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、前記式(2−1)で表される基、又は前記式(2−2)で表わされる基を表す。
但し、R11〜R15、及び、R2〜R6は、下記(vii)及び(viii)の少なくとも一方の条件を満たす。
(vii)R11〜R15のうちの少なくとも一つは、前記式(2−1)で表される基、又は前記式(2−2)で表わされる基である。
(viii)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、前記式(2−1)で表される基、又は前記式(2−2)で表わされる基である。]
式(1)で表される構造が式(3)で表される場合、顔料との吸着性能がより高いため、着色力が向上する。
式(4)で表される基の個数が2以上である場合、結晶性ポリエステルとの親和性が良くなるため、耐ホットオフセット性と転写性が向上し易い。nが3以上である場合も同様に耐ホットオフセット性と転写性が向上し易い。式(4)で表される基の個数が10以下である場合、顔料に対する吸着性能を損ないにくいため、着色力が向上し易い。nが21以下である場合も同様に着色力が向上し易い。
式(4)で表される基の個数のより好ましい範囲は3以上9以下である。
式(4)で表される基の個数は該顔料分散剤のポリマー製造時における単量体の仕込み比を調整することで制御できる。
例えば、結着樹脂を得るための重合性単量体、顔料、顔料分散剤、結晶性ポリエステル、及び必要に応じて離型剤等を含む重合性単量体組成物を水系溶媒に懸濁させて、重合性単量体を重合する懸濁重合法;各種トナー構成材料を混練、粉砕、分級する混練粉砕法;結着樹脂を乳化して分散した分散液と、結晶性ポリエステルの分散液、顔料及び顔料分散剤の分散液並びに必要に応じて離型剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化凝集法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、結晶性ポリエステルの分散液、顔料及び顔料分散剤の分散液並びに必要に応じて離型剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂、結晶性ポリエステル、顔料、顔料分散剤及び必要に応じて離型剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法;等が使用できる。
この中でも本発明のトナーは水系媒体中で造粒してトナー粒子を得る工程を有することが好ましく、この工程として具体的には、懸濁重合法や溶解懸濁法がより好ましい。水系媒体中で造粒して粒子を形成した場合、結晶性ポリエステルをより内包化できるため、耐ホットオフセット性と転写性が向上し易い。
前記ポリマー部位が式(5)で表される単量体単位を有する場合、立体反発力が向上し、着色力が向上しやすくなる。
上記式(5)中のR9は、上記の中でも単量体単位を形成する重合性単量体の重合性の観点から、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
上記式(5)中のR10におけるアルコシキカルボニル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、オクトキシカルボニル基、ノノキシカルボニル基、デコキシカルボニル基、ウンデコキシカルボニル基、ドデコキシカルボニル基、ヘキサデコキシカルボニル基、オクタデコキシカルボニル基、エイコソキシカルボニル基、ドコソキシカルボニル基、2−エチルヘキソキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ベンゾキシカルボニル基、及び2−ヒドロキシエトキシカルボニル基のような直鎖、又は分岐のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
上記式(5)中のR10において、置換フェニル基の置換基、置換アルコキシカルボニル基の置換基、置換カルボン酸アミド基の置換基としては、例えば、メトキシ基及びエトキシ基のようなアルコキシ基、N−メチルアミノ基及びN,N−ジメチルアミノ基のようなアミノ基、アセチル基のようなアシル基、フッ素原子、及び塩素原子のようなハロゲン原子が挙げられる。
カーボンブラック、C.I.Pigment Yellow 74、93、139、155、180、185、C.I.Pigment Red 31、122、150、170、185、258、269
上記の群より選ばれる顔料である場合、π―π相互作用や水素結合作用による吸着がより強く働くため、着色力、耐ホットオフセット性及び転写性が向上し易くなる。より好ましくは、カーボンブラック、C.I.Pigment Yellow 155、180、185、C.I.Pigment Red 122、150である。
HOOC−(CH2)m−COOH …式(6)
(式(6)中、mは4〜12の整数である)
HO−(CH2)n−OH …式(7)
(式(7)中、nは4〜12の整数である)
本発明における結晶性ポリエステルとは、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測されるポリエステルのことを指す。
なお、結晶性ポリエステルが、結晶性部位と非晶性部位を有するグラフト体やブロック体の態様であっても、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークを有している場合はこれも結晶性ポリエステルに該当する。
ジカルボン酸としては、例えばアルカンジカルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、デシルコハク酸、ドデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸など)、アルケンジカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、ダイマー酸など)、芳香族ジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらは、酸無水物及び(例えば炭素数1〜8の)アルキルエステルの形で用いてもよい。
ジオールとしては、アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA及びスピログリコールなど)、アルキレンエーテルグリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールA・エチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2.5モル付加物など)などが挙げられる。
ジカルボン酸、ジオール成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、該結晶性ポリエステルは、末端封止剤を用いてもよい。末端封止剤を用いることにより、該結晶性ポリエステルの分子量、酸価、水酸基価、結晶化度などを調整することが可能となる。例えば、末端封止剤としては、一価の酸やその誘導体、一価のアルコールなどが挙げられる。
具体的には、一価の酸やその誘導体としては、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、安息香酸及びそれらの酸無水物などが挙げられる。
一価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコールなどが挙げられる。
前記結晶性ポリエステルはポリエステル部位とポリスチレン部位を有する樹脂(ポリマー)であることが好ましい。ポリスチレン部位を有する場合、定着時により結着樹脂と相溶しやすいため、低温定着性が向上し易い。また、ポリスチレン部を有することにより、結晶性ポリエステルがより内包化されやすいため、耐ホットオフセット性と転写性が向上し易い。
該結晶性ポリエステルにおけるポリスチレン部位の含有量は、結晶性ポリエステル中に10質量%以上50質量%以下が好ましい。
ポリスチレン部位を有する結晶性ポリエステルは末端がカルボン酸又はカルボン酸エステルのビニルポリマーブロックとジオールとジカルボン酸を縮重合することにより製造することが可能である。末端がカルボン酸又はカルボン酸エステルのビニルポリマーブロックは公知の方法により導入することができる。官能基含有開始剤を用いる方法としては、例えば、Journal of Polymer Science Part A: Polymer Chemistry、1990年、第28巻、1887−1894が挙げられる。官能基含有連鎖移動剤を用いる方法としては、例えば、Journal of Polymer Science Part A: Polymer Chemistry、2000年、第38巻、3052−3058が挙げられる。
結着樹脂がスチレンユニットを含有する場合は、顔料分散剤のポリマー部位がスチレンユニットを含有し、結着樹脂がポリエステルユニットを含有する場合は、顔料分散剤のポリマー部位がポリエステルユニットを含有することが好ましい。
結着樹脂と顔料分散剤のポリマー部位が構造的に近しいユニットをそれぞれ含有している場合、ポリマー部位の高分子鎖がより空間的に広がることができるようになるため、立体反発力が大きくなり、着色力が向上し易い。
スチレン系ビニル樹脂を構成する重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル
系重合性単量体を用いることが可能である。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、及び2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体類;
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、及びジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性単量体類;が挙げられる。
単官能性重合性単量体を単独あるいは二種以上組み合わせて、単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体とを組み合わせて、又は多官能性重合性単量体を単独あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
多価カルボン酸としてはシュウ酸、グルタル酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−
フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等が挙げられる。
これら無機微粉体は、シランカップリング剤、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化処理されていることが好ましい。
さらに、本発明のトナーは、必要に応じて、上述した以外の外添剤をトナー粒子に混合されていてもよい。
無機微粉体の総添加量は、トナー粒子(外添剤を添加する前のトナー粒子)100.0質量部に対して、1.0質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
下記に、具体的な合成例を示すが他の合成方法により、本発明の顔料分散剤を得ることも可能である。
具体的には、下記スキームを一例に、顔料分散剤を得ることが可能である。
上記に例示したスキームでは、下記工程1〜4を経ることによって、上記式(1)で表わされるアゾ骨格構造を有する化合物を合成することができる。
工程1では、式(8)で表されるニトロアニリン誘導体と式(9)で表されるアセト酢酸類縁体をアミド化し、アシルアセトアニリド類縁体である中間体(10)を合成する。工程2では、中間体(10)とアニリン誘導体(11)をジアゾカップリングさせ、アゾ化合物(12)を合成する。工程3では、アゾ化合物(12)中のニトロ基を還元し、アゾ化合物(13)を合成する。工程4では、アゾ化合物(13)とポリマー部位P1を縮合反応等により結合させる。
<疎水性パラメータHP1及びHP2の測定方法>
本発明における疎水性パラメータHP1は以下の方法で行った。
8mlサンプル瓶に顔料分散剤 50mg(0.05g)を取り、クロロホルム 1.48gに溶解し、初期質量(W1)を測定する。サンプル瓶に撹拌子を入れ、マグネティックスターラーで撹拌しながら、(a)ヘプタンを100mg滴下し、20秒間撹拌を続ける。(b)目視において白濁しているかを確認する。白濁していなければ(a)、(b)の操作を繰り返し行う。白濁が確認された点(析出点)において操作を止め、質量(W2)を測定する。なお測定は全て25℃、常圧で行う。
以下の式に従い、HP1を算出する。
ヘプタン添加前の初期質量 W1(g)
ヘプタン添加後の白濁点における質量 W2(g)
疎水性パラメータ=
{(W2−W1)/0.684}/{((W2−W1)/0.684)+1}
同様の測定を3回行い、その平均値をHP1とする。
HP2に関しても、上記の測定方法において顔料分散剤を結晶性ポリエステルに変更する以外は同様にして測定する。
本発明における顔料分散剤の構造決定は以下の装置を用いて行った。
ブルカー社製FT−NMR AVANCE−600(使用溶剤:重クロロホルム)
なお、13C−NMRはクロム(III)アセチルアセトナートを緩和試薬として用いた逆ゲートデカップリング法により定量化し組成分析を行った。顔料分散剤中の吸着基部位の平均の個数Nは、後述する数平均分子量Mnの分子量を持つ分子中に、組成分析結果の組成で均一に導入されているとして算出した。
また、前記式(4)で表わされる基の個数は、上記吸着基部位の算出方法と同様にして算出した。
トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行なう前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。なお、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
結晶性ポリエステル及び顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)並びに数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のようにして測定する。
まず、室温で、結晶性ポリエステル又は顔料分散剤をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム:LF−604の2連[昭和電工(株)製]
溶離液:THF
流速:0.6mL/min
オーブン温度:40℃
試料注入量:0.020mL
サンプルの分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
結晶性ポリエステルなどの融点は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、サンプル5mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲0℃以上150℃以下の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。なお、測定においては、一度150℃まで昇温させ、続いて0℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度0℃以上150℃以下の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
結晶性ポリエステルの含有量は、結着樹脂及び結晶性ポリエステル各々の核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)スペクトルを基にトナーの核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)スペクトルの積分値から算出する。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
結晶性ポリエステルは各種分離方法(再沈殿、ろ過など)で分離することができ、例えば以下の方法で分離することができる。
トナーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、得られた可溶分から溶媒を減圧留去して、トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶成分を得る。
得られたトナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶成分をクロロホルムに溶解し、濃度25mg/mlの試料溶液を調製する。
得られた試料溶液3.5mlを、下記装置に注入し、下記条件で、分子量2000未満の離型剤由来の低分子量成分と、分子量2000以上の結着樹脂由来の高分子量成分とを分取する。
分取GPC装置:日本分析工業(株)製 分取HPLC LC−980型
分取用カラム:JAIGEL 3H、JAIGEL 5H(日本分析工業(株)社製)
溶離液:クロロホルム
流速:3.5ml/min
結着樹脂由来の高分子量成分を分取した後、溶媒を減圧留去し、さらに90℃雰囲気中、減圧下で24時間乾燥する。該結着樹脂成分が100mg程度得られるまで上記操作を繰り返す。
上記作業で得られた結着樹脂100mgにアセトン500mlを加え、70℃に加熱し完全に溶解させた後、徐々に25℃まで冷却して結晶性ポリエステルを再結晶させる。結晶性ポリエステルを吸引ろ過して、結晶性ポリエステルとろ液に分離する。
先ず、酢酸140部にm−ニトロアニリン25.0部、ジケテン15.4部、及びアセトン15.0部を加え、65℃で3時間撹拌した。反応終了後、水1200部に注ぎ込んだ後、濾過により化合物(1)38.4部を得た(収率96.0%)。
次に、5−アミノ−2−ベンズイミダゾリノン15.0部に、N,N−ジメチルホルムアミド142部、濃塩酸30.8部を加えて5℃以下に氷冷した。この溶液に、亜硝酸ナトリウム7.25部を水50.0部に溶解させたもの加えて同温度で1時間撹拌した(ジアゾニウム塩溶液)。N,N−ジメチルホルムアミド142部に、化合物(1)21.9部、炭酸カルシウム68.4部を加えて、5℃以下に氷冷し、上記ジアゾニウム塩溶液を加え、5℃以下で3時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、溶媒を減圧留去した。析出した沈殿を、希塩酸、水、メタノールで洗浄することで、化合物(2)36.0部を得た(収率94.3%)。
得られた化合物(2)を1,4−ジオキサン203部に加え、室温下、水硫化ナトリウム12.4部を水80部に溶解させた溶液を滴下した。滴下後、溶液を昇温し、50℃で26時間撹拌した。反応終了後、反応液を水中に注ぎ込み、析出した沈殿を濾別し、希塩酸、水、メタノールで洗浄することで顔料吸着部位前駆体(A―1)(化合物(3))10.0部を得た(収率50.6%)。顔料吸着部位前駆体(A―1)の構造について表1に示す。表中R1〜R6及びArは前記式(1)中の置換基を示し、該ArにおけるR1
1〜R15は、前記式(3)のR11〜R15に対応する。なお、Arはフェニルとなる。
顔料吸着部位前駆体1の製造例で、表2の組成となるように用いる化合物などを変更した以外は顔料吸着部位前駆体1と同様にして、顔料吸着部位前駆体(A―2)及び(A―3)を得た。顔料吸着部位前駆体(A―2)及び(A―3)の構造について表1に示す。表中R1〜R6及びArは前記式(1)中の置換基を示し、該ArにおけるR11〜R15は、前記式(3)のR11〜R15に対応する。なお、Arはフェニルとなる。
プロピレングリコールモノメチルエーテル100部を窒素置換しながら加熱し液温120℃以上で還流させ、そこへ、スチレン52部、メタクリル酸1.91部、メタクリル酸ステアリル11.27部及びtert−ブチルパーオキシベンゾエート[有機過酸化物系重合開始剤、日油(株)製、商品名:パーブチルZ]1.00部を混合したものを3時間かけて滴下した。滴下終了後、溶液を3時間撹拌した後、液温170℃まで昇温しながら常圧蒸留し、液温170℃到達後は1hPaで減圧下1時間蒸留して脱溶剤し、樹脂固形物を得た。該固形物をテトラヒドロフランに溶解し、n−ヘキサンでの再沈殿による精製でポリマー(P―1)を65部得た。
ポリマー(P―1)の製造例で、表2のように原料を変更した以外はポリマー(P―1)と同様にして、ポリマー(P―2)〜(P―18)を得た。ポリマー(P―2)〜(P―18)の組成比について表2に示す。
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び撹拌装置を備えたオートクレーブ中に、
テレフタル酸:21.0部
イソフタル酸:21.0部
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物:120部
ジブチルスズオキサイド:0.030部
を仕込み、窒素雰囲気下、常圧下で、220℃で15時間反応を行い、更に10〜20mmHgの減圧下で2.5時間反応させ、ポリエステル樹脂(a)を得た。得られたポリエステル樹脂(a)のMwは12,000であった。
得られたポリエステル樹脂(a)100部を脱水クロロホルム 440.0部に添加して完全に溶解させた後、氷冷させながら、2−イソシアナトエチルメタクリレート[昭和電工株式会社製、商品名「カレンズMOI」を4部添加し、その後、室温(25℃)で一昼夜撹拌した。
メタノール550.0部を入れた容器に、上記樹脂溶解液を徐々に滴化して樹脂分を再沈殿させた後、濾過、精製、乾燥させてポリエステル樹脂(b)を得た。
次いで、撹拌機、温度計、及び、窒素導入管を備えた反応容器に上記で得られたポリエステル樹脂(b):100.0部、スチレン10.0部、ステアリルアクリレート6.0部、アクリル酸5.0部、パーブチルD[日油(株)製]10.0部を添加して撹拌しながら、温度110℃で重合反応を行い、ポリマー(P―19)を得た。
ポリマー(P―1) 10.0部をクロロホルム100部に溶解して、塩化チオニル2.06部を滴下して室温で24時間撹拌を行った。その後、反応液を濃縮して、クロロホルムと過剰の塩化チオニルを除去し、得られた樹脂固形物を回収して、N,N−ジメチルアセトアミド61.1部に再度溶解させ、顔料吸着部位前駆体(A−1)を1.71部加えて窒素雰囲気下65℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮した後、メタノールで再沈殿させることで顔料分散剤(S―1)を9.87部得た。
なお、得られた顔料分散剤(S―1)の分子量測定の結果は、数平均分子量が11,500、重量平均分子量が29,000であり、13C−NMRの測定結果より、一分子当りの平均吸着基部位数は3.9個、構造式(4)で表される基(アルコキシカルボニル基)の個数は5.9個であった。
顔料分散剤(S―1)の組成について表3に示す。顔料分散剤(S―1)は、式(3)中のR3が連結基としてカルボン酸アミド結合(−CONH−)であり、ポリマー部位と結合する。
顔料分散剤(S―1)の製造例で、表3の組成となるように変更した以外は顔料分散剤(S―1)と同様にして、顔料分散剤(S―2)〜(S―21)を得た。顔料分散剤(S―2)〜(S―21)の組成について表3に示す。顔料分散剤(S―2)〜(S−18)、(S−21)において、式(3)中のR3が連結基としてカルボン酸アミド結合(−CONH−)を示し、ポリマー部位と結合する。顔料分散剤(S−19)において、式(3)中のR3が連結基としてカルボン酸アミド結合(−CONH−)を示し、ポリマー部位と結合する。(S−20)において、式(3)中のR12が連結基としてカルボン酸アミド結合(−CONH−)を示し、ポリマー部位と結合する。
撹拌機、温度計、窒素導入管、及び、減圧装置を備えた反応容器に、キシレン100部を窒素置換しながら加熱し、液温140℃で還流させた。該溶液へスチレン100.0部、Dimethyl 2,2’−azobis(2−methylpropionate)6.0部を混合したものを3時間かけて滴下し、滴下終了後、溶液を3時間撹拌した。その後、160℃、1hPaにて、キシレン及び残存スチレンを留去しビニルポリマー(1)を得た。
次いで、撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、及び、減圧装置を備えた反応容器に上記で得られたビニルポリマー(1)100.0部、有機溶媒としてキシレン88.0部、1,12−ドデカンジオール120.0部にエステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.43部を加えて、窒素雰囲気下、150℃で4時間反応させた。その後、1,10−デカンジカルボン酸124.0部を加えて150℃で3時間、180℃で4時間反応させた。その後、さらに180℃、1hPaで所望の重量平均分子量(Mw)となるまで反応させて結晶性ポリエステル1を得た。得られた結晶性ポリエステルは、DSC測定において、明確な吸熱ピークを有し、そのピーク温度(融点)は78℃であった。得られた結晶性ポリエステル1の物性を表4に示す。
表4に示すように原料を変更すること以外は結晶性ポリエステル1の製造と同様にして
結晶性ポリエステルを得た。得られた結晶性ポリエステルの物性を表4に示す。得られた結晶性ポリエステルは、DSC測定において、明確な吸熱ピークを有するものであった。
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、及び、減圧装置を備えた反応容器に、1,10−デカンジカルボン酸100.0部及び、1,12−ドデカンジオール120.0部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。エステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合した。その後、温度180℃に昇温し、減圧させながら所望の分子量となるまで反応させて結晶性ポリエステル5を得た。得られた結晶性ポリエステル5の物性を表5に示す。得られた結晶性ポリエステルは、DSC測定において、明確な吸熱ピークを有するものであった。
表5に示すように原料を変更すること以外は結晶性ポリエステル5の製造と同様にして結晶性ポリエステルを得た。得られた結晶性ポリエステルの物性を表5に示す。得られた結晶性ポリエステルは、DSC測定において、明確な吸熱ピークを有するものであった。
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、及び、減圧装置を備えた反応容器に、1,10−デカンジカルボン酸100.0部及び、1,12−ドデカンジオール93.5部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。チタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合した。アクリル酸15.0部、スチレン140.0部を1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま1時間攪拌を続けた後、8.3kPaにて1時間スチレン系樹脂成分の単量体の除去を行った。その後210℃に昇温し、所望の分子量になるまで反応を行い、結晶性ポリエステル16を得た。得られた結晶性ポリエステルのMwは23000であった。得られた結晶性ポリエステルは、DSC測定において、明確な吸熱ピークを有するものであった。
[着色剤分散液1の調製工程]
・スチレンモノマー 100.0部
・カーボンブラック(CB) 20.0部
Nipex35(Oorion Engineerred Carbons社製)
・顔料分散剤(S−1) 2.0部
上記材料をアトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径2.5mmのジルコニアビーズ(200部)を用いて200rpm、25℃で180分間撹拌を行い、着色剤分散液1を調製した。
[トナー組成物溶解液の調製工程]
・着色剤分散液1 48.8部
・スチレン 27.5部
・n−ブチルアクリレート 22.5部
・結晶性ポリエステル1 5.0部
・炭化水素系ワックス 10.0部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピークのピーク温度=78℃、Mw=750)
・極性樹脂1 5.0部
(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価Av=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・サリチル酸系化合物 1.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
上記材料を混合して65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて60分間均一に溶解し分散し、トナー組成物溶解液1を得た。
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットルの四つ口フラスコ中に、イオン交換水710部に0.1M−Na3PO4水溶液450部を投入し60℃に加温した。その後、1.0M−CaCl2水溶液67.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム化合物を含む水系媒体を得た。
次に、トナー組成物溶解液へ重合開始剤1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートの70%トルエン溶液8部を溶解し、十分に混合したのち上記水系媒体へ投入した。これを、温度62℃、N2雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて12,000rpmで10分間撹拌して重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ温度75℃に昇温し、7.5時間重合を行い、重合反応を終了した。次いで、減圧下で残存溶媒を留去し、水系媒体を冷却しトナー粒子1の分散液を得た。得られたトナー粒子(外添剤を添加する前のトナー粒子)の重量平均粒径(D4)は、5.9μmであった。
ブラックトナー粒子1の分散液に塩酸を加えpHを1.4にし、1時間撹拌することでリン酸カルシウム塩を溶解させた。これを加圧濾過器にて、0.4Mpaの圧力下で固液分離を行い、トナーケーキを得た。次に、イオン交換水を加圧濾過器に満水になるまで加え、0.4Mpaの圧力で洗浄した。この洗浄操作を、三度繰り返したのち乾燥し、ブラックトナー粒子1を得た。ブラックトナー粒子1について表6に示す。
ブラックトナー粒子1の製造例で、ブラックトナー粒子1の組成物を表6のように変更した以外は同様にして、ブラックトナー粒子2〜25を得た。トナー粒子2〜25について表6に示す。
[着色剤分散液2の調整工程]
・トルエン 350.0部
・カーボンブラック(CB) 56.0部
Nipex35(Orion Engineerred Carbons社製)
・顔料分散剤(S―18) 5.6部
・サリチル酸系化合物 10.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
上記材料をアトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径2.5mmのジルコニアビーズ(200部)を用いて200rpm、25℃で180分間撹拌を行い、着色剤分散液2を調製した。
・着色剤分散液2 250.0部
・極性樹脂 25.0部
(スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価AV=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・スチレンアクリル樹脂 450.0部
(スチレン:n−ブチルアクリレート=75:25(質量比)の共重合物)(Mw=30,000、Tg=55℃)
・結晶性ポリエステル15 25.0部
・炭化水素系ワックス 35.0部
(フィッシャートロプシュワックス;HNP−9)
上記材料を混合して65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて60分間均一に溶解し分散し、トナー組成物溶解液2を得た。
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットルの四つ口フラスコ中に、イオン交換水1200部に0.5M−Na3PO4水溶液300部を投入した。その後、TK式ホモミキサーを12,000rpmに調整して60℃に加温した。その後、1.0M−CaCl2水溶液25.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム化合物を含む水系媒体を得た。
次に、トナー組成物溶解液2を上記水系媒体へ投入した。これを、温度65℃、N2雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて12,000rpmで30分間撹拌してトナー組成物溶解液2の粒子を造粒した。次いで、減圧下で残存溶媒を留去し、水系媒体を冷却しトナー粒子分散液2を得た。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、5.9μmであった。
トナー粒子の分散液に塩酸を加えpHを1.4にし、1時間撹拌することでリン酸カルシウム塩を溶解させた。これを加圧濾過器にて、0.4Mpaの圧力下で固液分離を行い、トナーケーキを得た。次に、イオン交換水を加圧濾過器に満水になるまで加え、0.4Mpaの圧力で洗浄した。この洗浄操作を、三度繰り返したのち乾燥し、ブラックトナー粒子26を得た。
ブラックトナー粒子26のトナー粒子組成について表6に示す。
[着色剤分散液3の調製工程]
・スチレンモノマー 100.0部
・ピグメントレッド122 (PR−122) 16.7部
(Toner Magenta E[クラリアント社製])
・顔料分散剤(S−1) 1.67部
上記材料をアトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径2.5mmのジルコニアビーズ(200部)を用いて200rpm、25℃で180分間撹拌を行い、着色剤分散液3を調製した。
・着色剤分散液3 63.9部
・スチレン 13.5部
・n−ブチルアクリレート 22.5部
・結晶性ポリエステル2 5.0部
・炭化水素系ワックス 10.0部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピークのピーク温度=78℃、Mw=750)
・極性樹脂1 5.0部
(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価Av=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・サリチル酸系化合物 1.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
上記材料を混合して65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて60分間均一に溶解し分散し、トナー組成物溶解液3を得た。
以降、ブラックトナー粒子1と同様にしてマゼンタトナー粒子1を得た。得られたマゼンタトナー粒子1の重量平均粒径(D4)は、6.2μmであった。得られたマゼンタトナー粒子1について表7に示す。
マゼンタトナー粒子1の製造例で、顔料をピグメントレッド122(PR−122)であったところをピグメントレッド150(PR−150)[Fuji Fast Carmine522:冨士色素株式会社製]にし、顔料分散剤(S−1)であったところを顔料分散剤(S−2)に変更した以外は同様にして、マゼンタトナー粒子2を得た。得られたマゼンタトナー粒子2について表7に示す。
マゼンタトナー粒子1の製造例で、マゼンタトナー粒子1の組成物を表のように変更した以外は同様にして、マゼンタトナー粒子3〜5、7及び8を得た。得られたマゼンタトナー粒子3〜5、7及び8について表7に示す。
・スチレンアクリル樹脂 90.0部
(スチレン:n−ブチルアクリレート=75:25(質量比)の共重合物)(Mw=30,000、Tg=55℃)
・結晶性ポリエステル3 5.0部
・極性樹脂1 5.0部
(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価Av=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・ピグメントレッド122 (PR−122) 9.0部
(Toner Magenta E[クラリアント社製])
・サリチル酸系化合物 1.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
・炭化水素系ワックス 5.0部
(フィッシャートロプシュワックス;HNP−9)
・顔料分散剤(S−1) 0.9部
上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサーでよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて2mm以下に粗粉砕し、粗粉砕物を得た。
得られた粗粉砕物を、ホソカワミクロン社製ACM10を用いて、重量平均粒径100μmに中粉砕し、得られた中粉砕物を機械式粉砕機(ターボ工業社製;ターボミルT250−RS型)を用いて微粉砕した。その後、得られた微粉砕物を、ホソカワミクロン社製ターボプレックス100ATPを用いて粗粒分級を行い、マゼンタトナー粒子6を得た。マゼンタトナー粒子6について表7に示す。
[着色剤分散液4の調製工程]
・スチレンモノマー 100.0部
・ピグメントイエロー155 (PY−155) 16.7部
(Paliotol Yellow D1155[BASF社製])
・顔料分散剤(S−2) 1.67部
上記材料をアトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径2.5mmのジルコニアビーズ(200部)を用いて200rpm、25℃で180分間撹拌を行い、着色剤分散液4を調製した。
・着色剤分散液4 63.9部
・スチレン 13.5部
・n−ブチルアクリレート 22.5部
・結晶性ポリエステル4 5.0部
・炭化水素系ワックス 10.0部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピークのピーク温度=78℃、Mw=750)
・極性樹脂1 5.0部
(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価Av=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・サリチル酸系化合物 1.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
上記材料を混合して65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて60分間均一に溶解し分散し、トナー組成物溶解液4を得た。以降、ブラックトナー粒子1と同様にしてイエロートナー粒子1を得た。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、6.2μmであった。得られたイエロートナー粒子1について表8に示す。
イエロートナー粒子1の製造例で、顔料をピグメントイエロー155 であったところをピグメントイエロー185(PY−185)(Toner Yellow 4G[クラリアント社製])に変更した以外は同様にして、イエロートナー粒子2を得た。得られたイエロートナー粒子2について表8に示す。
イエロートナー粒子1の製造例で、顔料をピグメントイエロー155 であったところをピグメントイエロー180(PY−180)[Novoperm Yellow P-
HG(クラリアント社製)]に変更した以外は同様にして、イエロートナー粒子3を得た。イエロートナー粒子3について表8に示す。
イエロートナー粒子1の製造例で、イエロートナー粒子1の組成物を表のように変更した以外は同様にして、イエロートナー粒子4〜6を得た。イエロートナー粒子4〜6について表8に示す。
[着色剤分散液5の調製工程]
・スチレンモノマー 100.0部
・ピグメントブルー15:3 (顔料C1) 20.0部
(ECB−308[大日精化工業株式会社製])
・顔料分散剤(S−1) 2.0部
上記材料をアトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径2.5mmのジルコニアビーズ(200部)を用いて200rpm、25℃で180分間撹拌を行い、着色剤分散液を調製した。
・着色剤分散液5 48.8部
・スチレン 27.5部
・n−ブチルアクリレート 22.5部
・結晶性ポリエステル3 5.0部
・炭化水素系ワックス 10.0部
(フィッシャートロプシュワックス、最大吸熱ピークのピーク温度=78℃、Mw=750)
・極性樹脂1 5.0部
(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価Av=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・サリチル酸系化合物 1.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
上記材料を混合して65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて60分間均一に溶解し分散し、トナー組成物溶解液5を得た。
以降、ブラックトナー粒子1と同様にしてシアントナー粒子1を得た。得られたシアントナー粒子1の重量平均粒径(D4)は、5.7μmであった。得られたシアントナー粒子1について表9に示す。
[着色剤分散液6の調整工程]
・トルエン 350部
・ピグメントブルー15:3 (顔料C1) 56.0部
・顔料分散剤(S―18) 5.6部
・サリチル酸系化合物 10.0部
〔ボントロンE84(オリエント化学工業社製)〕
上記材料をアトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径2.5mmのジルコニアビーズ(200部)を用いて200rpm、25℃で180分間撹拌を行い、着色剤分散液6を調製した。
・着色剤分散液6 301.1部
・極性樹脂 25.0部
(スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体、Mw=14800、Tg=89℃、酸価AV=22mgKOH/g、水酸基価OHv=8mgKOH/g)
・ポリエステル樹脂(a) 450.0部
・結晶性ポリエステル5 25.0部
・炭化水素系ワックス 35.0部
(フィッシャートロプシュワックス;HNP−9)
上記材料を混合して65℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、5,000rpmにて60分間均一に溶解し分散し、トナー組成物溶解液6を得た。
以降、ブラックトナー粒子26と同様にしてシアントナー粒子2を得た。
得られたシアントナー粒子2について表9に示す。
シアントナー粒子1の製造例で、シアントナー粒子1の顔料分散剤(S−1)を顔料分散剤(S−21)に変更した以外は同様にして、シアントナー粒子3を得た。シアントナー粒子3について表9に示す。
市販のカラーレーザープリンターSatera LBP7700C(キヤノン(株)社
製)用のカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、試験トナー(150g)を充填した。また、Satera LBP7700C(キヤノン(株)社製)を一部改造し、定着機を外して未定着画像を出力できるように変更し、コントローラーにより画像濃度を調節可能にした。さらに、一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改造した。
上記カートリッジをプリンターに装着し、トナー載り量が0.30mg/cm2となるようにコントローラーを設定して、転写材中央に6.5cm×14.0cmの長方形のベタ画像の出力を行い評価画像とした。転写材は、レターサイズのHP LASERJETPAPER(ヒューレットパッカード社製、90.0g/m2)を用いた。評価画像中の画像濃度を測定して着色力を評価した。なお、画像濃度の測定には「X−Riteカラー反射濃度計(color refledtion densitometer X−Rit
e404A)」を用いて測定した。原稿濃度が0.00の白下地部分とベタ画像部の相対濃度を測定し、ベタ画像部の右上、左上、中央、右下、左下の5点の濃度を測定し、平均値を画像濃度として評価した。評価基準は以下の通りである。
A:画像濃度が1.50以上(着色力に非常に優れる)
B:画像濃度が1.35以上1.50未満(着色力に優れる)
C:画像濃度が1.25以上1.35未満(着色力に問題が無い)
D:画像濃度が1.25未満(着色力に劣る)
定着ユニットを外したカラーレーザープリンター(HP Color LaserJet 3525dn、HP社製)を用意し、シアンカートリッジからトナーを取り出して、代わりに評価するトナーを充填した。次いで、受像紙(キヤノン製オフィスプランナー 64g/m2)上に、充填したトナーを用いて、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(0.9mg/cm2)を、通紙方向に対し上端部から1.0cmの部分に形成した。次いで、取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードを調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。
常温常湿環境下(23℃、60%RH)、プロセススピードを230mm/sに設定し、上記未定着画像を120℃から220℃まで5℃ずつ変えて定着し、低温定着開始温度を測った。低温定着開始温度とは、各パッチにおいて、定着画像濃度と定着画像を50g/cm2の荷重をかけたシルボン紙で5回摺擦した後の画像濃度を測定し、求めた濃度低下率の平均値が10%以下を満たす定着状態と定義する。
なお、濃度の測定には「X−Riteカラー反射濃度計(color refledt
ion densitometer X−Rite404A)」を用いた。
(評価基準)
A:低温定着開始温度が135℃以下(低温定着性が特に優れている)
B:低温定着開始温度が140℃又は145℃(低温定着性に優れている)
C:低温定着開始温度が150℃又は155℃(低温定着性に問題はない)
D:低温定着開始温度が160℃以上(低温定着性に劣る)
上記評価方法と同様にして定着画像を作成し、最高定着温度の評価を行った。最高定着温度はオフセットが発生しない最高の温度と定義する。
(評価基準)
A:最高定着温度が205℃以上(耐ホットオフセット性が特に優れている)
B:最高定着温度が195℃又は200℃(耐ホットオフセット性が優れている)
C:最高定着温度が185℃又は190℃(耐ホットオフセット性に問題はない)
D:最高定着温度が180℃以下(耐ホットオフセット性に劣る)
評価紙は、「GF−R070(A4、坪量66.0g/m2)」(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いて評価を行った。
ベタ部における紙面上のトナーの載量を0.5mg/cm2とし、紙上の全面がベタ部である画像を10000枚出力した。その後、再度、トナーの載量を0.5mg/cm2とし、紙上の全面がベタ部である画像を1枚出力し、ドラム上のトナー量と転写紙上のトナー量を測定し、その重量変化から、転写効率を求めた(ドラム上トナー量が全量紙上に転写された場合を転写効率100%とする)。
A:転写効率が95%以上(転写性が非常に優れている)
B:転写効率が90%以上95%未満(転写性に優れている)
C:転写効率が80%以上90%未満(転写性に問題はない)
D:転写効率が80%未満(転写性に劣る)
実施例1〜39についてトナーとしてブラックトナー粒子1〜22、マゼンタトナー粒子1〜8、イエロートナー1〜6、シアントナー1〜3を用いて上記評価を行った。評価結果を表10に示す。
比較例1〜4についてトナーとして、ブラックトナー粒子23〜26を用いて上記評価を行った。評価結果を表10に示す。
Claims (15)
- 結着樹脂、顔料、顔料分散剤、及び結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該顔料分散剤が、下記式(1)で表される構造と、ポリマー部位と、を有し、
該顔料分散剤の疎水性パラメータHP1、及び該結晶性ポリエステルの疎水性パラメータHP2が下記式
−0.28≦(HP1−HP2)≦0.15
を満たすことを特徴とするトナー。
(HP1は、該顔料分散剤0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部を含む溶液にヘプタンを添加して求められる該顔料分散剤の析出点におけるヘプタンの体積分率を示す。
HP2は、該結晶性ポリエステル0.05質量部、およびクロロホルム1.48質量部を含む溶液にヘプタンを添加した際の該結晶性ポリエステルの析出点におけるヘプタンの体積分率を示す。)
(式(1)中、
R1は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す。
Arは置換若しくは無置換のアリール基を表す。
Ar及びR2〜R6は、下記(i)及び(ii)の少なくとも一方の条件を満たす。
(i)Arが、アリール基の炭素原子に結合し、かつ、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基を有する。
(ii)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
該連結基ではないR2〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、又は、下記式(2−1)で表される基、又は下記式(2−2)で表わされる基を表す。
但し、Ar及びR2〜R6は、下記(iii)及び(iv)の少なくとも一方の条件を満たす。
(iii)Arは、置換基として、下記式(2−1)で表される基又は下記式(2−2)で表わされる基を有する。
(iv)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、下記式(2−1)で表される基又は下記式(2−2)で表わされる基である。)
(式(2−1)中、
*は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環との結合位置を表す。
R7は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、若しくは、置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。
A1は、酸素原子、硫黄原子、又はNR8基を表し、
R8は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
(式(2−2)中、
*及び**は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環との結合位置を表す。式(2−2)で表わされる基は、式(1)中のAr、又はR2〜R6を有する芳香環と結合することによって5員複素環を形成する。
A2は、酸素原子、硫黄原子、又はNR8基を表し、
R8は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。) - 前記式(1)で表される構造が下記式(3)で表される構造である請求項1に記載のトナー。
[式(3)中、
R1は、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す。
R11〜R15、及び、R2〜R6は、下記(v)及び(vi)の少なくとも一方の条件を満たす。
(v)R11〜R15のうちの少なくとも一つが、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
(vi)R2〜R6のうちの少なくとも一つが、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
該連結基ではないR11〜R15、R2〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、前記式(2−1)で表される基、又は前記式(2−2)で表わされる基を表す。
但し、R11〜R15、及び、R2〜R6は、下記(vii)及び(viii)の少なくとも一方の条件を満たす。
(vii)R11〜R15のうちの少なくとも一つは、前記式(2−1)で表される基、又は前記式(2−2)で表わされる基である。
(viii)R2〜R6のうちの少なくとも一つは、前記式(2−1)で表される基、又は前記式(2−2)で表わされる基である。] - 前記顔料分散剤の1分子当りの前記式(1)で表される構造の個数が、1以上6以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記顔料が、下記群より選ばれる顔料を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
[カーボンブラック、C.I.Pigment Yellow 74、93、139、155、180、185、C.I.Pigment Red 31、122、150、170、258、269] - 前記顔料が、下記群より選ばれる顔料を含む請求項6に記載のトナー。
[カーボンブラック、C.I.Pigment Yellow 155、180、185、C.I.Pigment Red 122、150] - 前記結晶性ポリエステルは、下記式(6)で表わされる2価の酸モノマーと下記式(7)で表わされる2価のアルコールモノマーとの縮合物を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナー。
HOOC−(CH2)m−COOH …式(6)
(式(6)中、mは4〜12の整数である)
HO−(CH2)n−OH …式(7)
(式(7)中、nは4〜12の整数である) - 前記結晶性ポリエステルは、ポリエステル部位とポリスチレン部位を有する樹脂である請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記結晶性ポリエステルの含有量は、前記結着樹脂と該結晶性ポリエステルとの総量に対して、0.5質量%以上20質量%以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記顔料分散剤の含有量は、前記顔料100質量部に対して、1.0質量部以上20質量部以下である請求項1〜10のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記結着樹脂がスチレンユニットを含有する場合は、前記顔料分散剤のポリマー部位がスチレンユニットを含有し、前記結着樹脂がポリエステルユニットを含有する場合は、前記顔料分散剤のポリマー部位がポリエステルユニットを含有する請求項1〜11のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記式(1)中のArが、前記(iii)の条件を満たす請求項1〜12のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記式(1)中のR2〜R6が、前記(ii)の条件を満たす請求項1〜13のいずれか一項に記載のトナー。
- 請求項1〜14のいずれか一項に記載のトナーの製造方法であって、該製造方法が、
水系媒体中で造粒してトナー粒子を得る工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
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