JP2014167602A - 電子写真用トナー、及び該トナーを含む二成分現像剤、画像形成装置 - Google Patents

電子写真用トナー、及び該トナーを含む二成分現像剤、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくとも2種類の結着樹脂を含むトナーにおいて、低温定着性と耐熱保存性とを高いレベルで両立し得る電子写真用トナーを提供すること。
【解決手段】少なくとも結晶性樹脂、非晶性樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する電子写真用トナーであって、前記トナーの80℃の貯蔵弾性率が5.0×10以上5.0×106Pa以下であり、かつ140℃の貯蔵弾性率が2.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、前記トナーのX線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)とした時の比率(C)/((C)+(A))が、0.10以上であることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用トナー、及び該トナーを含む二成分現像剤、画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の画像形成装置等において、電気的又は磁気的に形成された潜像は、電子写真用トナー(以下、単に「トナー」と称することもある)によって顕像化されている。例えば、電子写真方式では、感光体上に静電荷像(潜像)を形成し、次いで、該潜像を前記トナーにより現像して、トナー画像を形成している。前記トナー画像は、通常、紙等の転写材上に転写され、次いで、前記転写材上に定着される。前記トナー像を前記転写紙上に定着する定着工程においては、そのエネルギー効率の良さから、加熱ローラ定着方式や加熱ベルト定着方式といった熱定着方式が広く一般に用いられている。
近年では、画像形成装置の高速化、省エネルギー化に対する市場からの要求は益々大きくなり、低温定着性に優れ、高品位な画像を提供できるトナーが求められている。前記トナーの低温定着性を達成するためには、該トナーの結着樹脂の軟化温度を低くする必要があるが、結着樹脂の軟化温度が低いと、定着時にトナー画像の一部が定着部材の表面に付着し、これがコピー用紙上に転移する、いわゆるオフセット(以下、ホットオフセットとも呼ぶ)が発生し易くなる。また、前記トナーの耐熱保存性が低下し、特に高温環境下において前記トナー粒子同士が融着する、いわゆるブロッキングが発生する。その他に、現像器内においても前記トナーが現像器内部やキャリアに融着して汚染する問題や、前記トナーが感光体表面にフィルミングし易くなる問題があった。
これらの問題を解決できる技術として、前記トナーの結着樹脂に結晶性樹脂を用いることが知られている。即ち、前記結晶性樹脂は、樹脂の融点で急激に軟化し、融点以下における耐熱保存性を担保しながら、トナーの軟化温度を融点付近にまで下げることが可能である。したがって、前記結晶性樹脂を前記トナーに用いると、低温定着性と耐熱保存性とを両立することができる。
前記結晶性樹脂を用いたトナーとして、例えば、結晶性ポリエステルをジイソシアネートで伸長させた結晶性樹脂を結着樹脂に用いたトナーが開示されている(特許文献1及び2参照)。しかし、これらのトナーの場合、低温定着性には優れるが、耐ホットオフセット性が不十分であり、近年に求められる品質には達していないという問題があった。
そこで、スルホン酸基を含む不飽和結合による架橋構造を有する結晶性樹脂を用いたトナーが提案されている(特許文献3参照)。このトナーは、それまでの従来技術に較べて耐ホットオフセット性を改善することができている。また、軟化温度と融解熱ピーク温度の比率と粘弾特性を規定し、低温定着性と耐熱保存性に優れた樹脂粒子の技術が開示されている(特許文献4参照)。
しかしながら、これらの結晶性樹脂を結着樹脂の主成分として用いたトナーの場合、該結晶性樹脂の特性から、耐衝撃性に優れるものの、ビッカース硬さのような押し込み硬さには弱く、現像器内での撹拌ストレスにより、キャリアや機内汚染、感光体へのフィルミング、外添剤の埋没による帯電性や流動性の悪化が生じ易いという問題があった。また、熱定着時に定着媒体上で溶融したトナーが、再び結晶化するまでには時間を要するため、画像表面の硬度が速やかに回復できない。このため、定着後の排紙工程における排紙ローラ等によって、画像表面にローラ跡による光沢変化や傷が発生するという問題があった。
更には、トナーの再結晶化によって画像の表面の硬度が回復した後における、硬度が不十分なため、引っ掻きや擦れに弱い画像となるという問題があった。
一方、結晶性樹脂のデュロメーター硬度を規定し、無機微粒子をトナー中に含有させることによって、トナーの耐ストレス性を向上させる技術が開示されている(特許文献5参照)。
しかしながら、この技術の場合、定着直後のローラ跡傷を改善できるものではなく、再結晶化後の画像の硬度も不十分であった。また、無機微粒子による低温定着性への阻害が大きく、結晶性樹脂の定着性への利点を最大限に活かせられないという問題があった。
他方、結着樹脂の主成分として結晶性樹脂を用いるのではなく、結晶性樹脂と非晶性樹脂とを併用して用いる技術も多く開示されている(例えば、特許文献6、7など参照)。
しかし、これらの提案の技術は、結晶性ポリエステルが非晶質ポリエステルに比べて急峻に溶融するため低温定着化を成し得るが、結晶性ポリエステルが融解しても、非晶質ポリエステルは未だ融解せず、結晶性ポリエステル、非晶質ポリエステル双方がある程度融解しないと定着しないため、近年更に高まっている高いレベルの低温定着性を満足するものでない。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする
。即ち、本発明は、少なくとも2種類の結着樹脂を含むトナーにおいて、低温定着性と耐
熱保存性とを高いレベルで両立し得る電子写真用トナーを提供することを目的とする。
上記の目的は、本発明の「少なくとも結晶性樹脂、非晶性樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する電子写真用トナーであって、前記トナーの80℃の貯蔵弾性率が5.0×10以上5.0×106Pa以下であり、かつ140℃の貯蔵弾性率が2.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、前記トナーのX線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)とした時の比率(C)/((C)+(A))が、0.10以上であることを特徴とする電子写真用トナー。」によって達成することができる。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、低温定着性と耐熱保存性とを高いレベルで両立し得る電子写真用トナーを提供することができる。
本発明のトナーの結晶化度算出時のフィッティング後のグラフの一例を示す図である。 本発明の画像形成装置における二成分現像手段の一例を示す概略図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 図4の画像形成装置の一部を拡大して示す概略構成図である。
<結着樹脂>
本発明の電子写真用トナーは、結着樹脂として少なくとも結晶性樹脂、及び非晶性樹脂の2種類の樹脂を含有する。非晶性樹脂は示差走査熱量計(DSC)によるガラス転移温度はトナーの耐熱保存性と低温定着性の観点から−60℃以上、0℃未満であることが好ましい。
前記のガラス転移温度が非常に低い非晶性樹脂は、低温で変形する性質を有し、定着時の加熱、加圧に対して変形し、より低温で紙に接着しやすくなる性質を有する。特に凝集エネルギーの高いウレタン、ウレア結合を有する場合には紙への接着性に優れる。またトナー分子骨格中に分岐構造を有すること、また凝集エネルギーの高いウレタン、ウレア結合部位が擬似架橋点のように振舞うため、分子鎖が三次元的な網目構造となり、低温で変形するが、流動しないというゴム的な性質を有するため、トナーの耐熱保存性、高温オフセット性の保持が可能となる。
前記非晶性樹脂は超低温域にガラス転移点を有するため、前記非晶性樹脂がトナー全体の50質量%以上含有される場合、トナー全体の溶融温度が下がることで低温定着性は向上するが、耐熱保存性を悪化させてしまうことがある。この観点から、前記結着樹脂の50質量%以上が前記結晶性樹脂であることが好ましい。
また、前記トナーのX線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)とした時の比率(C)/((C)+(A))は定着性と耐熱保存性の両立の観点から好ましく、0.10以上であり、0.15以上であることが好ましく、0.20以上が更に好ましく、0.30以上がより好ましく、0.45以上が特に好ましい。
前記比率(C)/((C)+(A))は、主にトナーの主成分たる結着樹脂中の結晶化部位の量を示す指標であり、X線回折測定によって得られる回折スペクトルにおける、結晶構造に由来する主回折ピークとハローの面積比である。本発明におけるX線回折測定は、2次元検出器搭載X線回折装置(D8 DISCOVER with GADDS/Bruker社製)を用いて測定した。
測定に使用するキャピラリーは、マークチューブ(リンデンマンガラス)の直径0.70mmを使用した。試料はこのキャピラリー管の上部まで詰めて測定した。また、サンプルを詰める際はタッピングを行い、タッピング回数は100回とした。測定の詳細条件を以下に示す。
管電流:40mA
管電圧:40kV
ゴニオメーター2θ軸:20.0000°
ゴニオメーターΩ軸 :0.0000°
ゴニオメーターφ軸 :0.0000°
検出器距離:15cm(広角測定)
測定範囲 :3.2≦2θ(゜)≦37.2
測定時間 :600sec
入射光学系には、φ1mmのピンホールを持つコリメーターを用いた。得られた2次元データを、付属のソフトで(χ軸が3.2°〜37.2°で)積分し、回折強度と2θの1次元データに変換した。
得られたX線回折測定結果を基に、前記比率(C)/((C)+(A))を算出する方法を、以下に説明する。X線回折測定によって得られる回折スペクトルの例を図1(A)及び図1(A)に示す。横軸は2θ、縦軸はX線回折強度であり、両方とも線形軸である。図1(A)におけるX線回折スペクトルにおいて、2θ=21.3°、24.2°に主要なピーク(P1、P2)があり、この2つのピークを含む広範囲にハロー(h)が見られる。ここで、前記主要なピークは、結晶構造に由来するものであり、ハローは非晶構造に由来するものである。この2つの主要なピークとハローをガウス関数、
p1(2θ)=ap1exp{−(2θ−bp1)/(2cp1 )} (式A(1))
p2(2θ)=ap2exp{−(2θ−bp2)/(2cp2 )} (式A(2))
(2θ)=aexp{−(2θ−b)/(2c )} (式A(3))
(fp1(2θ)、fp2(2θ)、f(2θ)はそれぞれ、主要ピークP1、P2、ハローに対応する関数)
で表し、この3つの関数の和
f(2θ)=fp1(2θ)+fp2(2θ)+f(2θ) (式A(4))
をX線回折スペクトル全体のフィッティング関数(図1(A)に図示する)とし、最小二乗法によるフィッティングを行った。
フィッティング変数は、ap1、bp1、cp1、ap2、bp2、cp2、a、b、cの9つである。各変数のフィッティングの初期値として、bp1、bp2、bにはX線回折のピーク位置(図1の例では、bp1=21.3、bp2=24.2、b=22.5)を、他の変数には適宜入力して2つの主要ピークとハローがX線回折スペクトルとできる限り一致させて得られた値を設定した。フィッティングは例えばMicrosoft社製Excel2003のソルバーを利用して行うことができる。
フィッティング後の2つの主要なピーク(P1、P2)に対応するガウス関数fp1(2θ)、fp2(2θ)、及びハローに相当するガウス関数f(2θ)のそれぞれについての積分面積(SP1、Sp2、S)から、(Sp1+Sp2)を(C)、(S)を(A)としたとき、結晶化部位の量を示す指標である比率(C)/((C)+(A))を算出することができる。
本発明において「結晶性」とは、高化式フローテスターにより測定される軟化温度と、示差走査熱量計(DSC)により測定される融解熱の最大ピーク温度との比(軟化温度/融解熱の最大ピーク温度)が0.80〜1.55である樹脂を「結晶性樹脂」とする。「結晶性樹脂」は、熱により急峻に軟化する性状を有する。
また、「非晶性」とは、前記軟化温度と前記融解熱の最大ピーク温度との比(軟化温度/融解熱の最大ピーク温度)が1.55より大きい樹脂を「非晶性樹脂」とする。「非晶性樹脂」は、熱により緩やかに軟化する性状を有する。
なお、トナー中の前記結晶性樹脂の存在は、トナーから抽出した樹脂について上記方法を適用することにより確認することができる。
なお、前記結着樹脂及び前記トナーの軟化温度は、高化式フローテスター(例えば、CFT−500D(株式会社島津製作所製))を用いて測定できる。試料として1gの前記結着樹脂又は前記トナーを昇温速度6℃/分間で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出し、温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化温度とした。
前記結着樹脂及び前記トナーの融解熱の最大ピーク温度は、示差走査熱量計(DSC)(例えば、TA−60WS及びDSC−60(株式会社島津製作所製))を用いて測定できる。
融解熱の最大ピーク温度の測定に供する試料は、前処理として、130℃で溶融した後、130℃から70℃まで1.0℃/分間の速度で降温し、次に70℃から10℃まで0.5℃/分間の速度で降温する。ここで、一度DSCにより、昇温速度20℃/分間で昇温して吸発熱変化を測定して、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、このとき観測される20℃〜100℃にある吸熱ピーク温度を「Ta」とする。吸熱ピークが複数ある場合は、最も吸熱量が大きいピークの温度をTaとする。その後、試料を(Ta−10)℃で6時間保管した後、更に(Ta−15)℃で6時間保管する。次いで、上記試料を、DSCにより、降温速度10℃/分間で0℃まで冷却した後、昇温速度20℃/分間で昇温して吸発熱変化を測定して、同様のグラフを描き、吸発熱量の最大ピークに対応する温度を、融解熱の最大ピーク温度とした。
<<結晶性樹脂>>
前記結晶性樹脂としては、結晶性を有するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、変性結晶性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂が好ましく、ウレタン骨格及びウレア骨格の少なくともいずれかを有する樹脂が好ましく、また、直鎖型ポリエステル樹脂、該直鎖型ポリエステル樹脂を含む複合樹脂がより好ましい。
ここで、ウレタン骨格及びウレア骨格の少なくともいずれかを有する樹脂としては、例えば、前記ポリウレタン樹脂、前記ポリウレア樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレア変性ポリエステル樹脂などが好適に挙げられる。
前記ウレタン変性ポリエステル樹脂は、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂と、ポリオールとを反応させてなる樹脂である。また、前記ウレア変性ポリエステル樹脂は、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂と、アミン類とを反応させてなる樹脂である。
本発明のトナーにおいては結晶性樹脂と非晶性樹脂とが相溶することが好ましい。
このため、結晶性樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であり、かつ、後述する非晶性樹脂が非晶性ポリエステル樹脂であることが好ましい。
前記結晶性樹脂の融解熱の最大ピーク温度としては、前記トナーにおける低温定着性と耐熱保存性とを両立し得る点で、45℃〜70℃が好ましく、53℃〜65℃がより好ましく、58℃〜62℃が特に好ましい。前記最大ピーク温度が、45℃未満であると、低温定着性は良くなるが耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると、逆に耐熱保存性は良くなるが低温定着性が悪化する。
前記結晶性樹脂の軟化温度と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化温度/融解熱の最大ピーク温度)は、0.80〜1.55であるが、0.85〜1.25が好ましく、0.90〜1.20がより好ましく、0.90〜1.19が特に好ましい。前記比が小さい程、樹脂が急峻に軟化する性状を持ち、前記トナーにおける低温定着性と耐熱保存性とを両立しえる点で好ましい。
前記結晶性樹脂の粘弾特性において、(融解熱の最大ピーク温度)+20℃における貯蔵弾性率G’は、5.0×106Pa以下が好ましく、1.0×101Pa〜5.0×105Paがより好ましく、1.0×101Pa〜1.0×104Paが特に好ましい。
また、(融解熱の最大ピーク温度)+20℃における損失弾性率G’’は、5.0×106Pa以下が好ましく、1.0×101Pa〜5.0×105Paがより好ましく、1.0×101Pa〜1.0×104Paが特に好ましい。
これは、本発明のトナーの粘弾特性において、(融解熱の最大ピーク温度)+20℃におけるG’及びG’’の値が、1.0×103Pa〜5.0×106Paとなることが定着強度や耐ホットオフセット性の観点から好ましく、結着樹脂中に着色剤や層状無機鉱物を分散させることでG’及びG’’が上昇することを考慮すれば、結晶性樹脂の粘弾特性としては前記の範囲であることが好ましい。
前記結晶性樹脂の粘弾特性は、前記結着樹脂を構成する結晶性モノマーと非晶性モノマーとの比率や、前記結着樹脂の分子量を調整すること等により得ることができる。例えば、前記結着樹脂の構成モノマーにおける結晶性モノマーの比率を増加させると、G’(Ta+20)の値は小さくなる。
前記樹脂及びトナーの動的粘弾特性値(貯蔵弾性率G’、損失弾性率G’’)は、動的粘弾性測定装置(例えば、ARES(TAインスツルメント社製))を用いて測定できる。周波数1Hz条件下で測定される。試料を、直径8mm、厚み1mm〜2mmのペレットに成型し、直径8mmのパラレルプレートに固定した後、40℃で安定させ、周波数1Hz(6.28rad/s)、歪み量0.1%(歪み量制御モード)にて200℃まで昇温速度2.0℃/分間で昇温させて測定した。
前記結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、定着性の観点から、2,000〜100,000が好ましく、5,000〜60,000がより好ましく、8,000〜30,000が特に好ましい。前記重量平均分子量が、2,000未満であると、耐ホットオフセット性が悪化する傾向にあり、100,000を超えると、低温定着性が悪化する傾向にある。
本発明において、前記結着樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)測定装置(例えば、GPC−8220GPC(東ソー株式会社製))を用いて測定できる。前記測定に用いるカラムとしては、TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー株式会社製)を使用した。測定する樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬製)にて0.15質量%溶液にし、0.2μmフィルターで濾過した後、その濾液を試料として用いた。前記THF試料溶液を測定装置に100μl注入し、温度40℃の環境下にて、流速0.35ml/分間で測定した。試料の分子量測定にあたっては、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。前記標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
<<<ポリエステル樹脂>>>
前記結晶性樹脂としてのポリエステル樹脂としては、例えば、ポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステル樹脂、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、ジオールとジカルボン酸との重縮合ポリエステル樹脂が、結晶性発現の観点から好ましい。
−ポリオール−
前記ポリオールとしては、例えば、ジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオールなどが挙げられる。
前記ジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、直鎖型脂肪族ジオール、鎖炭素数が2〜36の分岐型脂肪族ジオール等の脂肪族ジオール;炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール;炭素数4〜36の脂環式ジオール;前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記する);ビスフェノール類のAO付加物;ポリラクトンジオール;ポリブタジエンジオール;カルボキシル基を有するジオール、スルホン酸基又はスルファミン酸基を有するジオール、及びこれらの塩等のその他の官能基を有するジオールなどが挙げられる。これらの中でも、鎖炭素数が2〜36の脂肪族ジオールが好ましく、直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記直鎖型脂肪族ジオールのジオール全体に対する含有量としては、80mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。前記含有量が80mol%以上であると樹脂の結晶性が向上し、低温定着性と耐熱保存性との両立性が良く、樹脂硬度が向上する傾向にある点で好ましい。
前記直鎖型脂肪族ジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオールなどが挙げられる。これらのうち、入手容易性を考慮すると、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
前記鎖炭素数が2〜36の前記分岐型脂肪族ジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2−プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
前記炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
前記炭素数4〜36の脂環式ジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなどが挙げられる。
前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下AOと略記する)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンオキサイド(以下EOと略記する)、プロピレンオキサイド(以下POと略記する)、ブチレンオキサイド(以下BOと略記する)等の付加物(付加モル数1〜30)などが挙げられる。
前記ビスフェノール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のAO(EO、PO、BO等)付加物(付加モル数2〜30)などが挙げられる。
前記ポリラクトンジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリε−カプロラクトンジオールなどが挙げられる。
前記カルボキシル基を有するジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選
択することができ、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等の炭素数6〜24のジアルキロールアルカン酸などが挙げられる。
前記スルホン酸基又は前記スルファミン酸基を有するジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸PO2モル付加物等のスルファミン酸ジオール[N,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基の炭素数1〜6)及びそのAO付加物(AOとしてはEO又はPOなど、AOの付加モル数1〜6);ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェートなどが挙げられる。
これらの中和塩基を有するジオールの中和塩基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記炭素数3〜30の3級アミン(トリエチルアミン等)、アルカリ金属(ナトリウム塩等)などが挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、カルボキシル基を有するジオール、ビスフェノール類のAO付加物、及びこれらの併用が好ましい。
また、必要により用いられる前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカンポリオール及びその分子内若しくは分子間脱水物(例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン等)、糖類及びその誘導体(例えば、ショ糖、メチルグルコシド等)等の炭素数3〜36の3価〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール;トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)のAO付加物(付加モル数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラック等)のAO付加物(付加モル数2〜30);ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーとの共重合物等のアクリルポリオールなどが挙げられる。これらの中でも、3価〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のAO付加物が好ましく、ノボラック樹脂のAO付加物がより好ましい。
−ポリカルボン酸−
前記ポリカルボン酸としては、例えば、ジカルボン酸、3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸が挙げられる。
前記ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、直鎖型脂肪族ジカルボン酸、分岐型脂肪族ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;芳香族ジカルボン酸などが好適に挙げられる。これらの中でも、直鎖型脂肪族ジカルボン酸がより好ましい。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、デシルコハク酸等の炭素数4〜36のアルカンジカルボン酸;ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸などのアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸等の炭素数4〜36のアルケンジカルボン酸;ダイマー酸(2量化リノール酸)等の炭素数6〜40の脂環式ジカルボン酸などが好適に挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸などが好適に挙げられる。
また、必要により用いられる前記3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸などが挙げられる。
なお、前記ジカルボン酸又は前記3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物又は炭素数1〜4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
前記ジカルボン酸の中でも、前記脂肪族ジカルボン酸(好ましくは、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)を単独で用いることが特に好ましいが、前記脂肪族ジカルボン酸と共に前記芳香族ジカルボン酸(好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸等;これら芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステル類等)を共重合したものも同様に好ましい。前記芳香族ジカルボン酸の共重合量としては、20mol%以下が好ましい。
−ラクトン開環重合物−
前記ラクトン開環重合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等の炭素数3〜12のモノラクトン(環中のエステル基数1個)等のラクトン類を金属酸化物、有機金属化合物等の触媒を用いて、開環重合させて得られるラクトン開環重合物;開始剤としてグリコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等)を用い、前記炭素数3〜12のモノラクトン類を開環重合させて得られる、末端にヒドロキシル基を有するラクトン開環重合物などが挙げられる。
前記炭素数3〜12のモノラクトンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結晶性の点でε−カプロラクトンが好ましい。
また、前記ラクトン開環重合物としては、市販品を用いてもよく、該市販品としては、例えば、ダイセル株式会社製のPLACCELシリーズのH1P、H4、H5、H7等の高結晶性ポリカプロラクトンなどが挙げられる。
−ポリヒドロキシカルボン酸−
前記ポリヒドロキシカルボン酸の調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリコール酸、乳酸(L体、D体、ラセミ体等)等のヒドロキシカルボン酸を直接脱水縮合する方法;グリコリド、ラクチド(L体、D体、ラセミ体等)などのヒドロキシカルボン酸の2分子間若しくは3分子間脱水縮合物に相当する炭素数4〜12の環状エステル(環中のエステル基数2〜3個)を金属酸化物、有機金属化合物等の触媒を用いて、開環重合する方法などが挙げられるが、分子量の調整の点で前記開環重合する方法が好ましい。
前記環状エステルの中でも、結晶性の点でL−ラクチド、及びD−ラクチドが好ましい。また、これらのポリヒドロキシカルボン酸は、末端がヒドロキシル基やカルボキシル基となるように変性したものであってもよい。
<<<ポリウレタン樹脂>>>
前記結晶性樹脂としてのポリウレタン樹脂としては、ジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオール等のポリオールと、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、前記ジオールと前記ジイソシアネートとから合成されるポリウレタン樹脂が好ましい。
前記ジオール及び前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールとしては、前記ポリエステル樹脂において挙げた前記ジオール及び前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールと同様のものが挙げられる。
−ポリイソシアネート−
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートなどが挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジイソシアネート類、脂肪族ジイソシアネート類、脂環式ジイソシアネート類、芳香脂肪族ジイソシアネート類などが挙げられる。これらの中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6〜20の芳香族ジイソシアネート、2〜18の脂肪族ジイソシアネート、4〜15の脂環式ジイソシアネート、8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)、これらの2種以上の混合物などが挙げられる。また、必要により、3価以上のイソシアネートを併用してもよい。
前記芳香族ジイソシアネート類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(例えば、5質量%〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネート類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネート類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネート類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、m−及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、前記ジイソシアネートの変性物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等の変性MDI、イソシアネート含有プレポリマー等のウレタン変性TDIなどのジイソシアネートの変性物;これらジイソシアネートの変性物の2種以上の混合物(例えば、変性MDIとウレタン変性TDIとの併用)などが挙げられる。
これらのジイソシアネートの中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6〜15の芳香族ジイソシアネート、4〜12の脂肪族ジイソシアネート、4〜15の脂環式ジイソシアネートが好ましく、TDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIが特に好ましい。
<<<ポリウレア樹脂>>>
前記結晶性樹脂としてのポリウレア樹脂としては、ジアミン、3価以上のポリアミン等のポリアミンと、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレア樹脂などが挙げられる。これらの中でも、前記ジアミンと前記ジイソシアネートとから合成されるポリウレア樹脂が好ましい。
前記ジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートとしては、前記ポリウレタン樹脂において挙げた前記ジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートと同様のものが挙げられる。
−ポリアミン−
前記ポリアミンとしては、例えば、ジアミン、3価以上のポリアミンなどが挙げられる。
前記ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ジアミン類、芳香族ジアミン類などが挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜18の脂肪族ジアミン類、炭素数6〜20の芳香族ジアミン類が好ましい。また、必要により、前記3価以上のアミン類を併用してもよい。
前記炭素数2〜18の脂肪族ジアミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜6のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等の炭素数4〜18のポリアルキレンジアミン;ジアルキルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等の前記アルキレンジアミン若しくは前記ポリアルキレンジアミンの炭素数1〜4のアルキル又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル置換体;1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等の炭素数4〜15の脂環式ジアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等の炭素数4〜15の複素環式ジアミン;キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等の炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族アミン類などが挙げられる。
前記炭素数6〜20の芳香族ジアミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2−、1,3−及び1,4−フェニレンジアミン、2,4’−及び4,4’−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリアミン、ナフチレンジアミン等の非置換芳香族ジアミン;2,4−及び2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等の炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン;前記非置換芳香族ジアミン乃至前記炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミンの異性体の種々の割合の混合物;メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4’−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリン等の核置換電子吸引基(Cl、Br、I、F等のハロゲン;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ジアミン;4,4’−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等の二級アミノ基を有する芳香族ジアミン〔前記非置換芳香族ジアミン、前記炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物、前記核置換電子吸引基を有する芳香族ジアミンの一級アミノ基の一部又は全部がメチル、エチル等の低級アルキル基で二級アミノ基に置き換ったもの〕などが挙げられる。
前記ジアミンとして、これらの他、ジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)前記ポリアミン(前記アルキレンジアミン、前記ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン等のポリアミドポリアミン;ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物等のポリエーテルポリアミンなどが挙げられる。
<<<ポリアミド樹脂>>>
前記結晶性樹脂としてのポリアミド樹脂としては、ジアミン、3価以上のポリアミン等のポリアミンと、ジカルボン酸、3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸等のポリカルボン酸とから合成されるポリアミド樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ジアミンとジカルボン酸とから合成されるポリアミド樹脂が好ましい。
前記ジアミン及び前記3価以上のポリアミンとしては、前記ポリウレア樹脂において挙げた前記ジアミン及び前記3価以上のポリアミンと同様のものが挙げられる。
前記ジカルボン及び前記3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、前記ポリエステル樹脂において挙げた前記ジカルボン及び前記3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸と同様のものが挙げられる。
<<<ポリエーテル樹脂>>>
前記結晶性樹脂としてのポリエーテル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性ポリオキシアルキレンポリオールなどが挙げられる。
前記結晶性ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜従来より公知の方法を選択することができ、例えば、キラル体のAOを、通常AOの重合で使用される触媒で開環重合させる方法(例えば、Journal of the American Chemical Society、1956年、第78巻、第18号、p.4787−4792に記載の方法)や、安価なラセミ体のAOを立体的に嵩高い特殊な化学構造の錯体を触媒として用いて、開環重合させる方法などが挙げられる。
また、特殊な錯体を用いる方法としては、ランタノイド錯体と有機アルミニウムを接触させた化合物を触媒として用いる方法(例えば、特開平11−12353号公報に記載)やバイメタルμ−オキソアルコキサイドとヒドロキシル化合物をあらかじめ反応させる方法(例えば、特表2001−521957号公報に記載の方法)などが知られている。
また、非常にアイソタクティシティの高い結晶性ポリオキシアルキレンポリオールを得る方法として、サレン錯体を触媒として用いる方法(例えば、Journal of the American Chemical Society、2005年、第127巻、第33号、p.11566−11567に記載の方法)が知られている。例えば、キラル体のAOを用い、その開環重合時に、開始剤として、グリコール又は水を用いると、末端にヒドロキシル基を有するアイソタクティシティが50%以上であるポリオキシアルキレングリコールが得られる。前記アイソタクティシティが50%以上であるポリオキシアルキレングリコールは、その末端を例えば、カルボキシル基になるように変性したものであってもよい。なお、前記アイソタクティシティが50%以上であると、通常、結晶性となる。前記グリコールとしては、前記ジオールなどが挙げられ、カルボキシ変性するのに用いるカルボン酸としては、前記ジカルボン酸などが挙げられる。
前記結晶性ポリオキシアルキレンポリオールの製造に用いるAOとしては、炭素数3〜9のものが挙げられ、例えば、PO、1−クロロオキセタン、2−クロロオキセタン、1,2−ジクロロオキセタン、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2−BO、メチルグリシジルエーテル、1,2−ペンチレンオキサイド、2,3−ペンチレンオキサイド、3−メチル−1,2−ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、1,2−へキシレンオキサイド、3−メチル−1,2−ペンチレンオキサイド、2,3−ヘキシレンオキサイド、4−メチル−2,3−ペンチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテル、1,2−へプチレンオキサイド、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらのAOの中でも、PO、1,2−BO、スチレンオキサイド及びシクロへキセンオキサイドが好ましく、PO、1,2−BO、シクロへキセンオキサイドがより好ましい。また、これらのAOは、1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、前記結晶性ポリオキシアルキレンポリオールのアイソタクティシティは、得られる結晶性ポリエーテル樹脂の高シャープメルト性と耐ブロッキング性との点で、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましく、95%以上が最も好ましい。
前記アイソタクティシティは、Macromolecules、vol.35、No.6、2389−2392頁(2002年)に記載の方法で算出することができ、以下のようにして求めることができる。
測定試料約30mgを直径5mmの13C−NMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶剤を加えて溶解させ、分析用試料とする。ここで、前記重水素化溶剤としては、特に制限はなく、試料を溶解させることのできる溶剤を適宜選択することができ、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。13C−NMRの3種類のメチン基由来の信号は、それぞれシンジオタクチック値(S)75.1ppm付近とヘテロタクチック値(H)75.3ppm付近とアイソタクチック値(I)75.5ppm付近に観測される。
前記アイソタクティシティは、次の計算式(1)により算出する。
アイソタクティシティ(%)=[I/(I+S+H)]×100 計算式(1)
ただし、前記計算式(1)中、Iはアイソタクチック信号の積分値、Sはシンジオタクチック信号の積分値、Hはヘテロタクチック信号の積分値である。
<<<ビニル樹脂>>>
前記結晶性樹脂としてのビニル樹脂としては、結晶性を有するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結晶性を有するビニルモノマーと、必要により結晶性を有しないビニルモノマーとを構成単位として有するものが好ましい。
前記結晶性を有するビニルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が12〜50の直鎖アルキル(メタ)アクリレート(炭素数12〜50の直鎖アルキル基が結晶性基である)などが好適に挙げられる。
前記結晶性を有しないビニルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子量が1,000以下のビニルモノマーが好ましく、例えば、スチレン類、(メタ)アクリルモノマー、カルボキシル基含有ビニルモノマー、他のビニルエステルモノマー、脂肪族炭化水素系ビニルモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例
えば、スチレン、アルキル基の炭素数が1〜3のアルキルスチレンなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜11のアルキル(メタ)アクリレート及びアルキル基の炭素数が12〜18の分岐アルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数1〜11のヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜11のアルキルアミノ基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等の炭素数3〜15のモノカルボン酸;(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の炭素数4〜15のジカルボン酸;マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノアルキルエステル等の前記ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜18)エステル等のジカルボン酸モノエステルなどが挙げられる。
前記他のビニルエステルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択す
ることができ、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソプロペニルアセテート等の炭素数4〜15の脂肪族ビニルエステル;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の炭素数8〜50の不飽和カルボン酸多価(2価〜3価又はそれ以上)アルコールエステル;メチル−4−ビニルベンゾエート等の炭素数9〜15の芳香族ビニルエステルなどが挙げられる。
前記脂肪族炭化水素系ビニルモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、オクテン等の炭素数2〜10のオレフィン;ブタジエン、イソプレン、1,6−ヘキサジエン等の炭素数4〜10のジエンなどが挙げられる。
<<<結晶性ポリエステルユニットを有する樹脂>>>
前記結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステルユニットを有する樹脂を好ましく用い
ることができる。
結晶性ポリエステルユニットを有する樹脂としては、結晶性ポリエステルユニットのみからなる樹脂(単に、結晶性ポリエステル樹脂ともいう)、結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂、結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂(いわゆるブロックポリマー、グラフトポリマー)が挙げられる。結晶性ポリエステルユニットのみからなる樹脂は結晶構造をとる部分は多いものの、外力により容易に変形しやすいことがある。その理由としては、結晶性ポリエステルのすべての部分を結晶化させることは困難であり、結晶化していない部分(非結晶部位)の分子鎖の自由度が高いために容易に変形しやすい、あるいは結晶構造をとっている部分に関しても、通常その高次構造は分子鎖が折りたたまれながら面を形成したものが重なる、いわゆるラメラ構造となるが、そのラメラ層間には大きな結合力が働かないため容易にラメラ層がずれやすい、などの原因が考えられる。トナー用の結着樹脂としては、外力により容易に変形してしまうと、画像形成装置内での変形凝集、部材への付着あるいは固着、最終的に出力される画像に容易に傷がつく、などの問題が発生する可能性があるため、結着樹脂としても外力に対してある程度変形に耐えうるもの、強靭性を有するものでなければならない。
樹脂の強靭性付与の観点からは、凝集エネルギーの大きいウレタン結合部位、ウレア結合部位、フェニレン部位を有するような結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂、結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂(いわゆるブロックポリマー、グラフトポリマー)が好ましい。この中でも特に、ウレタン結合部位やウレア結合部位は、分子鎖中に存在することにより、非結晶部位やラメラ層間に大きな分子間力による擬似架橋点を形成させることができると考えられる上、紙への定着後においても紙に対して濡れやすく定着強度を高めることができるため好ましい。
−結晶性ポリエステルユニット−
結晶性ポリエステルユニットとしては、例えば、ポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステルユニット、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、ジオールとジカルボン酸との重縮合ポリエステルユニットが、結晶性発現の観点から好ましい。
−結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂−
結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂を得る方法としては、あらかじめ末端にヒドロキシル基等の活性水素を有する結晶性ポリエステルユニットを作製し、ポリイソシアネートで連結する方法などが挙げられる。この手段を用いると樹脂骨格中にウレタン結合部位を導入することができるため、樹脂の強靭性を高めることができる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートなどが挙げられる。
−結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂−
結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂を得る方法としては、あらかじめ結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーユニットを別々に作製し、それらを結合させる方法、あらかじめ結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーユニットのいずれかを作製し、次いで作製したユニットの存在下で、もう一方のポリマーを重合することによって結合させる方法、あるいは結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーユニットを同じ反応場で同時あるいは逐次重合させることにより得る方法があるが、設計意図通りに反応を制御させやすいという点で、下記の一つ目あるいは二つ目の方法が好ましい。
一つ目の方法としては、前述の結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂を得る方法と同様、あらかじめ末端にヒドロキシル基等の活性水素を有するユニットを作製し、ポリイソシアネートで連結する方法などが挙げられる。ポリイソシアネートについても前述のものが使用できる他、一方のユニットの末端にイソシアネート基を導入し、他方のユニットの活性水素と反応させる方法でも得ることができる。この手段を用いると樹脂骨格中にウレタン結合部位を導入することができるため、樹脂の強靭性を高めることができる。
二つ目の方法としては、結晶性ポリエステルユニットを先に作成する場合、次に作成するポリマーユニットが非晶性ポリエステルユニット、ポリウレタンユニット、ポリウレアユニット等であれば、結晶性ポリエステルユニットの末端のヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と、他のポリマーユニットを得るためのモノマーを反応させることにより、結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂を得ることができる。
−−非晶性ポリエステルユニット−−
非晶性ポリエステルユニットとしては、例えばポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステルユニットが挙げられる。ポリオール及びポリカルボン酸については前述の結晶性ポリエステルユニットで例示したものが使用できるが、結晶性を持たないように設計するためには、ポリマー骨格に屈曲点や分岐点を多く持たせるようにすればよく、屈曲点を持たせるには、例えば、ポリオールとして、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のAO(EO、PO、BO等)付加物(付加モル数2〜30)などのビスフェノール及びその誘導体、ポリカルボン酸として、フタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸を使用すればよい。また分岐点の導入には3価以上のポリオールやポリカルボン酸を使用すればよい。
<<<結晶性ポリエステルユニットとポリウレタンユニットを有する共重合体>>>
前記結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステルユニットとポリウレタンユニットを有する共重合体を好ましく用いることができる。ポリウレタンユニットは凝集エネルギーが大きく、樹脂に強靭性を付与できる。
−ポリウレタンユニット−
前記ポリウレタンユニットとしては、ジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオール等のポリオールと、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレタンユニットなどが挙げられる。これらの中でも、前記ジオールと前記ジイソシアネートとから合成されるポリウレタンユニットが好ましい。
前記ジオール及び前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールとしては、前記ポリエステル樹脂において挙げた前記ジオール及び前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールと同様のものが挙げられる。
前記ジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートとしては、前述のジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートと同様のものが挙げられる。
<<非晶性樹脂>>
非晶性樹脂は、示差走査熱量計(DSC)により測定されるガラス転移温度が−60℃以上、0℃未満であることを特徴とする。非晶性樹脂のガラス転移温度を−60℃以上、0℃未満にすることで、結着樹脂全体の軟化点を低温側にシフトさせ、トナーの低温定着性を向上させることができる。当該ガラス転移温度は、−10℃以下であることが好ましく、−30℃以下であることが更に好ましい。
前述のように、本発明のトナーにおいては結晶性樹脂と非晶性樹脂が相溶することが好ましいため、結晶性樹脂と非晶性樹脂の両方がポリエステル樹脂であることが好ましい。
以下では、前記非晶性樹脂が非晶性ポリエステル樹脂である場合を一例として説明する。
前記非晶性ポリエステル樹脂は、非線状の反応性前駆体aと硬化剤により構成される。
前記反応性前駆体aは、末端にイソシアネート、エポキシ、カルボジイミド等の反応活性点を有するポリエステルであり、とくにポリエステル系ポリウレタンの末端NCO化物であることが好ましい。
ポリエステルに於ける多価アルコール成分としては、従来公知の何れも単独、及び/または混合して使用しうるが、耐ブロッキング性、画像の保存性、及び、低温定着性の観点から3−メチル−1,5−ペンタンジオールやネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオールが好ましい。酸成分としては、従来公知の何れも単独及び/又は混合して使用しうるが、コスト面等の観点からテレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等が好ましい。
非線状、即ち分岐構造を取らせる為の成分は、従来公知の3価以上の多官能成分を使用
することが出来るが、コスト等の観点からアルコール系ではトリメチロールプロパン、酸
では無水トリメリット酸が好ましい。
イソシアネート成分としては、ジイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ジイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート及びこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
また、必要により、3価以上のポリイソシアネートを併用してもよい。
上記芳香族ジイソシアネートの具体例(3価以上のポリイソシアネートを含む)として
は、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば、5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4''−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂肪族ジイソシアネートの具体例(3価以上のポリイソシアネートを含む)としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
上記脂環式ジイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び/又は2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、m−及び/又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ジイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのジイソシアネートの変性物及びこれらの2種以上の混合物[たとえば、変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ジイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ジイソシアネート、及び炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIである。
硬化剤としては、従来公知のアミン系化合物を好適に使用しうる。
ジアミン(必要により用いられる3価以上のポリアミンを含む)の例として、脂肪族ジアミン類(C2〜C18)としては、〔1〕脂肪族ジアミン(C2〜C6アルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ジアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕);〔2〕これらのアルキル(C1〜C4)またはヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど〕;〔3〕脂環または複素環含有脂肪族ジアミン(脂環式ジアミン(C4〜C15)〔1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など〕、複素環式ジアミン(C4〜C15)〔ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕;〔4〕芳香環含有脂肪族アミン類(C8〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、等が挙げられる。
芳香族ジアミン類(C6〜C20)としては、
〔1〕:非置換芳香族ジアミン〔1,2−、1,3−及び1,4−フェニレンジアミン、2,4’−及び4,4’−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4’,4''−トリアミン、ナフチレンジアミンなど;
〔2〕:核置換アルキル基〔メチル,エチル,n−及びi−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基〕を有する芳香族ジアミン、たとえば2,4−及び2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなど〕、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物;
〔3〕:核置換電子吸引基(Cl,Br,I,Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ジアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4’−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリンなど〕;
〔4〕:2級アミノ基を有する芳香族ジアミン〔上記〔1〕〜〔3〕の芳香族ジアミンの−NHの一部または全部が−NH−R’(R’はアルキル基たとえばメチル,エチルなどの低級アルキル基)で置き換ったもの〕〔4,4’−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕が挙げられる。
ジアミン成分としては、これらの他、ポリアミドポリアミン〔ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど〕、ポリエーテルポリアミン〔ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物など〕等が挙げられる。
<着色剤>
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用の着色剤、マゼンダ、シアン、イエロー等のカラー用の着色剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記黒色用の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料などが挙げられる。
前記マゼンタ用の着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、48:1、49、50、51、52、53、53:1、54、55、57、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、177、179、202、206、207、209、211;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35などが挙げられる。
前記シアン用の着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、60;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45又フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料、グリーン7、グリーン36などが挙げられる。
前記イエロー用の着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー0−16、1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、55、65、73、74、83、97、110、151、154、180;C.I.バットイエロー1、3、20、オレンジ36などが挙げられる。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。前記含有量が1質量%未満であると、トナーの着色力の低下が見られ、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下、及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
前記着色剤は、マスターバッチ用樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。該マスターバッチ用樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリp−クロロスチレン樹脂、ポリビニルトルエン樹脂などが挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などが挙げられる。
また、これらのマスターバッチ用樹脂は、本発明における前記結晶性樹脂等の前記結着樹脂であっても何ら問題ない。
前記マスターバッチは、前記マスターバッチ用樹脂と、前記着色剤とを高せん断力をかけて混合乃至混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。前記フラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合乃至混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水分及び有機溶剤成分を除去する方法である。前記混合乃至混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に用いられる。
<離型剤>
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素等のワックス類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトンなどが挙げられる。
前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなどが挙げられる。前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどが挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミドなどが挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミドなどが挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトンなどが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワッックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワッックス、サゾールワックスなどが挙げられる。
前記離型剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40℃〜160℃が好ましく、50℃〜120℃がより好ましく、60℃〜90℃が特に好ましい。前記融点が、40℃未満であると、耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
前記離型剤の融点は、例えば、示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分間で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分間で昇温し、融解熱の最大ピーク温度を融点として求めることができる。
前記離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜40質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。前記含有量が、40質量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
<その他の成分>
本発明のトナーは、本発明の効果を損なわない範囲で、結着樹脂、着色剤、有機変性層状無機鉱物の他に、帯電制御剤、外添剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料などのその他の成分を必要に応じて含有してもよい。
<<帯電制御剤>>
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のもの中から目的に応じて適宜選択することができるが、有色材料を用いると色調が変化することがあるため、無色乃至白色に近い材料が好ましく、そのような帯電制御剤としては、例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤としては、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(いずれもオリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(いずれも保土谷化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(いずれもヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット株式会社製);キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物などが挙げられる。
前記帯電制御剤は、前記マスターバッチと共に溶融混練させた後、溶解乃至分散させてもよく、あるいは前記トナーの各成分と共に、溶解乃至分散させる際に添加してもよく、あるいはトナー粒子製造後にトナー表面に固定させてもよい。
前記帯電制御剤の前記トナーにおける含有量としては、前記結着樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、例えば、前記結着樹脂100質量部に対し、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。前記含有量が、0.1質量部未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
<<外添剤>>
前記外添剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ微粒子、疎水化されたシリカ微粒子、脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等);金属酸化物(例えば、酸化チタン、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモン等)、疎水化された金属酸化物微粒子、フルオロポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、疎水化されたシリカ微粒子、疎水化された酸化チタン微粒子、疎水化されたアルミナ微粒子が好適に挙げられる。
前記シリカ微粒子としては、例えば、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21、HDK H1303(いずれもヘキスト社製);R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(いずれも日本アエロジル株式会社製)などが挙げられる。また、前記酸化チタン微粒子としては、例えば、P−25(日本アエロジル株式会社製)、STT−30、STT−65C−S(いずれもチタン工業株式会社製)、TAF−140(富士チタン工業株式会社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(いずれもテイカ株式会社製)などが挙げられる。前記疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、例えば、T−805(日本アエロジル株式会社製);STT−30A、STT−65S−S(いずれもチタン工業株式会社製);TAF−500T、TAF−1500T(いずれも富士チタン工業株式会社製);MT−100S、MT−100T(いずれもテイカ株式会社製)、IT−S(石原産業株式会社製)などが挙げられる。
前記疎水化されたシリカ微粒子、疎水化された酸化チタン微粒子、疎水化されたアルミナ微粒子を得るためには、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子等の親水性の微粒子をメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で処理して得ることができる。
また、前記外添剤として、シリコーンオイルで、必要ならば熱を加えて無機微粒子を処理したシリコーンオイル処理無機微粒子も好適である。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル又はメタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイルなどが使用できる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。これらの中でも、シリカ、二酸化チタンが特に好ましい。
前記外添剤の添加量としては、前記トナーに対し0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.3質量%〜3質量%がより好ましい。
前記無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、100nm以下が好ましく、3nm〜7
0nmがより好ましい。前記個数平均粒径が3nm未満であると、無機微粒子がトナー中に埋没し、その機能が有効に発揮されにくい。前記個数平均粒径が100nmを超えると、静電潜像担持体表面を不均一に傷つけ好ましくない。
前記外添剤としては、前記無機微粒子や疎水化処理無機微粒子を併用することができるが、疎水化処理された一次粒子の個数平均粒径は、1nm〜100nmが好ましく、中でも、5nm〜70nmの無機微粒子を少なくとも2種含むことがより好ましい。更に、疎水化処理された一次粒子の個数平均粒径が20nm以下の無機微粒子を少なくとも2種類含み、かつ30nm以上の無機微粒子を少なくとも1種類含むことがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20m2/g〜500m2/gであることが好ましい。
前記酸化物微粒子を含む外添剤の表面処理剤としては、例えば、ジアルキルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルトリハロゲン化シラン、ヘキサアルキルジシラザンなどのシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニスなどが挙げられる。
前記外添剤として樹脂微粒子も添加することができる。該樹脂微粒子としては、例えば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン;メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルの共重合体;シリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン等の重縮合系重合体粒子;熱硬化性樹脂による重合体粒子などが挙げられる。このような樹脂微粒子を併用することによってトナーの帯電性が強化でき、逆帯電のトナーを減少させ、地肌汚れを低減することができる。前記樹脂微粒子の添加量は、前記トナーに対し0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜2質量%がより好ましい。
<<流動性向上剤>>
前記流動性向上剤は、前記トナーの表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下におい
ても前記トナーの流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものを意味し、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
<<クリーニング性向上剤>>
前記クリーニング性向上剤は、静電潜像担持体や中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、重量平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
<<磁性材料>>
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
[トナーの特性]
本発明のトナーが、低温定着性と耐熱保存性をより高いレベルで両立し、耐ホットオフセット性に優れるものとするためには、前記トナーの示差走査熱量計により測定される融解熱の最大ピーク温度をTa(℃)、高化式フローテスターにより測定される軟化温度をTb(℃)とした場合、45≦Ta≦70、0.8≦Tb/Ta≦1.55であり、且つ、前記トナーの(Ta+20)℃における貯蔵弾性率をG’(Ta+20)(Pa)、(Ta+20)℃における損失弾性率をG’’(Ta+20)(Pa)とした場合、1.0×103≦G’(Ta+20)≦5.0×106、1.0×103≦G’’(Ta+20)≦5.0×106を満たすことが好ましい。
前記トナーの融解熱の最大ピーク温度(Ta)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、45℃〜70℃が好ましく、53℃〜65℃がより好ましく、58℃〜62℃が特に好ましい。前記Taが、45℃〜70℃であると、トナーに要求される最低限の耐熱保存性を確保することができ、且つ、従来にはない優れた低温定着性を持つトナーが得られる。前記Taが、45℃未満であると、低温定着性は良くなるが耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると、逆に耐熱保存性は良くなるが低温定着性が悪化する。
前記トナーの軟化温度(Tb)と融解熱の最大ピーク温度(Ta)との比(Tb/Ta)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.8〜1.55が好ましく、0.85〜1.25がより好ましく、0.9〜1.2が特に好ましく、0.9〜1.19が最も好ましい。前記Tbが小さい程、樹脂が急峻に軟化する性状を持ち、低温定着性と耐熱保存性とを両立する点で優れている。
前記トナーの粘弾特性において、(Ta+20)℃における貯蔵弾性率G’(Ta+20)は、1.0×104〜5.0×106Paであることが定着強度及び耐ホットオフセット性の点で好ましいが、5.0×104〜5.0×105Paであることがより好ましい。また、(Ta+20)℃における損失弾性率G’’(Ta+20)は、1.0×103〜5.0×106Paであることが耐ホットオフセット性の点で好ましいが、1.0×104〜5.0×105Paであることがより好ましい。
また、前記トナーの(Ta+30)℃における損失弾性率をG’’(Ta+30)(Pa)、(Ta+70)℃における損失弾性率をG’’(Ta+70)(Pa)とした場合、0.05≦〔G’’(Ta+30)/G’’(Ta+70)〕≦50であることが好ましく、この範囲にすることで、温度に対するトナーの損失弾性率の変化が緩やかになり、低温定着性を維持しながら、より耐ホットオフセット性に優れたトナーを得ることができる。〔G’’(Ta+30)/G’’(Ta+70)〕としては、0.05〜50が好ましく、0.1〜40がより好ましく、0.5〜30が特に好ましい。
前記トナーの粘弾特性は、結着樹脂を構成する結晶性樹脂と非晶性樹脂の比率や、樹脂の分子量やモノマー組成を調整すること等により任意で制御することが可能である。
[トナーの製造方法]
本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結晶性樹脂、非晶性樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する電子写真用トナーであって、前記トナーの80℃の貯蔵弾性率が5.0×10以上5.0×106Pa以下であり、かつ140℃の貯蔵弾性率が2.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、前記トナーのX線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)とした時の比率(C)/((C)+(A))が、0.10以上である。
その製法や材料は条件を満たしていれば公知のものが全て使用可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、混練粉砕法や水系媒体中にてトナー粒子を造粒する、いわゆるケミカル工法がある。前記ケミカル工法では、結晶性樹脂を容易に造粒することが可能であり、また、前記その他の成分として有機変性層状無機鉱物を含む場合には、これをトナー表層近傍に配置させ易いので好ましい。
前記水系媒体中にてトナー粒子を造粒するケミカル工法としては、例えば、モノマーを出発原料として製造する懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等;樹脂や樹脂前駆体を有機溶剤などに溶解して水系媒体中にて分散乃至乳化させる溶解懸濁法;樹脂や樹脂前駆体と適当な乳化剤からなる溶液に水を加えて転相させる転相乳化法;これらの工法によって得られた樹脂粒子を水系媒体中に分散させた状態で凝集させて加熱溶融等により所望サイズの粒子に造粒する凝集法などが挙げられる。これらの中でも、溶解懸濁法で得られるトナーであることが、結晶性樹脂による造粒性(粒度分布制御の容易さ、粒子形状の制御など)や、前記有機変性層状無機鉱物のトナー表層近傍への配向性の点でより好ましい。
以下に、これらの製法についての詳細な説明をする。
前記混練粉砕法は、例えば、少なくとも着色剤、結着樹脂及び離型剤を有するトナー材料を溶融混練したものを、粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機などが挙げられる。これらの中でも、株式会社神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製TEM型押出機、有限会社ケイシーケイ製二軸押出機、株式会社池貝製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に挙げられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。
具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕では、前記混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
前記ケミカル工法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも前記結着樹脂と、前記着色剤と、前記離型剤とを含むトナー組成物を、水系媒体中に分散乃至乳化して前記トナーの母体粒子を造粒する方法が好ましい。
本発明のトナーとしては、少なくとも前記結着樹脂と、前記着色剤と、前記離型剤とを含むトナー組成物を、水系媒体中に分散乃至乳化してトナー粒子を造粒することにより得られるトナーが好ましい。
また、前記ケミカル工法としては、少なくとも前記結着樹脂及び前記結着樹脂前駆体の少なくともいずれかと、前記着色剤と、前記離型剤とを含むトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散してなる油相を、水系媒体中に分散乃至乳化して前記トナーの母体粒子を造粒する方法が好ましい。
本発明のトナーとしては、少なくとも前記結着樹脂及び前記結着樹脂前駆体の少なくともいずれかと、前記着色剤と、前記離型剤とを含むトナー組成物を有機溶剤に溶解乃至分散してなる油相を、水系媒体中に分散乃至乳化してトナー粒子を造粒することにより得られるトナーが好ましい。
前記結晶性樹脂は結晶性樹脂であり耐衝撃性に優れるため、粉砕工法ではエネルギー効率面で不向きであり、トナー表層近傍に前記有機変性層状無機鉱物を配置させることが困難である。一方、溶解懸濁法やエステル伸長法では、前記結晶性樹脂を容易に造粒することが可能であり、水系媒体中での分散乃至乳化時に前記有機変性層状無機鉱物がトナー表層近傍に均一に配列する点で好ましい。
少なくとも前記結着樹脂を含む樹脂微粒子を製造する方法としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の(a)〜(h)などが挙げられる。
(a)ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法。
(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましく、加熱により液状化させたものでもよい。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
(d)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を機械回転式、ジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(e)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(f)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、又はあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(g)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱、減圧等によって溶剤を除去する方法。
(h)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
また、水系媒体中への乳化乃至分散に際し、必要に応じて、界面活性剤や、高分子系保護コロイド等を用いることもできる。
−界面活性剤−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤;アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤;脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン界面活性剤;アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等の両性界面活性剤などが挙げられる。
また、前記界面活性剤としてフルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。前記フルオロアルキル基を有する界面活性剤としては、例えば、フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤、フルオロアルキル基を有するカチオン性界面活性剤などが挙げられる。
前記フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
前記フルオロアルキル基を有するカチオン性界面活性剤としては、例えば、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級又は2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
−高分子系保護コロイド−
前記高分子系保護コロイドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の酸類;アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体;ビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等のビニルアルコールとのエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、及びこれらのメチロール化合物;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類;ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原子乃至その複素環を有するもの等のホモポリマー乃至共重合体;ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン系;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類などが挙げられる。
−有機溶媒−
前記結着樹脂や前記結着樹脂前駆体、前記着色剤及び前記離型剤を含むトナー組成物を溶解乃至分散させる場合に用いる有機溶媒としては、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点で好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
前記結着樹脂や前記結着樹脂前駆体、前記着色剤及び前記離型剤を含むトナー組成物を溶解乃至分散させて得られる油相の固形分濃度としては、40質量%〜80質量%が好ましい。前記固形分濃度が高すぎると、溶解又は分散が困難になり、また粘度が高くなって扱いづらく、前記固形分濃度が低すぎると、トナーの製造量が少なくなる。
前記着色剤、前記有機変性層状無機鉱物などの樹脂以外のトナー組成物、及びそれらのマスターバッチなどは、それぞれ個別に有機溶剤に溶解乃至分散させ、前記樹脂溶解液乃至分散液に混合してもよい。
−水系媒体−
前記水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。前記混和可能な溶剤としては、例えば、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)などが挙げられる。
前記水系媒体の前記トナー組成物100質量部に対する使用量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常50質量部〜2,000質量部であり、100〜1,000質量部が好ましい。前記使用量が50質量部未満では、トナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。また、前記使用量が2,000質量部を超えると経済的でない。
前記水系媒体中には、無機分散剤乃至有機樹脂微粒子をあらかじめ水系媒体中に分散させていてもよく、粒度分布がシャープになるとともに分散安定性の点で好ましい。
前記無機分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイトなどが用いられる。
前記有機樹脂微粒子を形成する樹脂としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば、いかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られ易い点で、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
水系媒体中への乳化乃至分散の方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。これらの中でも、粒子の小粒径化の点で、高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常、1,000rpm〜30,000rpmであり、5,000rpm〜20,000rpmが好ましい。分散時の温度としては、通常、0℃〜150℃(加圧下)であり、20℃〜80℃が好ましい。
前記トナー組成物に前記結着樹脂前駆体を有する場合、前記結着樹脂前駆体の伸長乃至架橋反応に必要な前記活性水素基を有する化合物などを、水系媒体中で前記トナー組成物を分散する前に油相中に予め混合しておいてもよいし、水系媒体中で混合してもよい。
前記有機溶剤を得られた乳化分散体から除去するためには、公知の方法を使用することができ、例えば、常圧又は減圧下で系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。
前記水系媒体中で凝集法を用いる場合は、上記の方法で得られた樹脂微粒子分散液、着色剤分散液、離型剤、及び必要ならば有機変性層状無機鉱物などの分散液を混合し、一緒に凝集させることにより造粒される。樹脂微粒子分散液の種類は、単独でもよいし、二種類以上の樹脂微粒子分散液を加えてもよく、該樹脂微粒子分散液を一度に加えてもよいし、何度かに分けて加えてもよい。その他の分散液に関しても同様である。
凝集状態の制御には、熱を加える、金属塩を添加する、pHを調整するなどの方法が好ましく用いられる。
前記金属塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム、カリウム等の塩を構成する一価の金属;カルシウム、マグネシウム等の塩を構成する二価の金属;アルミニウム等の塩を構成する三価の金属などが挙げられる。
前記塩を構成する陰イオンとしては、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオンが挙げられ、これらの中でも、塩化マグネシウムや塩化アルミニウム及びその複合体や多量体が好ましい。
また、凝集の途中や凝集完了後に加熱することは、樹脂微粒子同士の融着を促進することができ、トナーの均一性の点で好ましい。さらに、加熱によりトナーの形状を制御することができ、通常、より加熱すればトナーは球状に近くなっていく。
水系媒体に分散されたトナーの母体粒子を洗浄、乾燥する工程は、公知の技術が用いられる。
即ち、遠心分離機、フィルタープレスなどで固液分離した後、得られたトナーケーキを常温〜約40℃程度のイオン交換水に再分散させ、必要に応じて酸やアルカリでpH調整した後、再度固液分離するという工程を数回繰り返すことにより不純物や界面活性剤などを除去した後、気流乾燥機や循環乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機などにより乾燥することによってトナー粉末を得る。この際、遠心分離などでトナーの微粒子成分を取り除いてもよいし、また、乾燥後に必要に応じて公知の分級機を用いて所望の粒径分布にしてもよい。
得られた乾燥後のトナー粉体と前記帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、得られる混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的な方法としては、例えば、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などが挙げられる。
前記方法に用いる装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン株式会社製)、I式ミル(日本ニューマチック株式会社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(株式会社奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業株式会社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
また、本発明のトナーは、特許第4531076号公報に示されるような粒子製造方法、すなわち、トナーを構成する材料を液状または超臨界状態の二酸化炭素に溶解させた後に、この液状又は超臨界状態の二酸化炭素を除去することによりトナー粒子を得る粒子製造方法、によっても製造することができる。
(現像剤)
本発明の現像剤は、前記トナーを含み、更に必要に応じて適宜選択した、キャリアなどのその他の成分を含む。
前記現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支、即ち、現像剤へのトナー供給と現像によるトナー消費とが行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の層厚規制部材へのトナーの融着がなく、現像手段の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
また、前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像手段における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
<キャリア>
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、50emu/g〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料などが好ましく、画像濃度の確保の点で、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75emu/g〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている静電潜像担持体への当りを弱くでき、高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30emu/g〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記芯材の粒径としては、平均粒径(重量平均粒径(D50))で、10μm〜200μmが好ましく、40μm〜100μmがより好ましい。前記平均粒径(重量平均粒径(D50))が、10μm未満であると、キャリア粒子の分布において、微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、200μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
前記樹脂層の材料としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー(フッ化三重(多重)共重合体)、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリコーン樹脂が特に好ましい。
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂;アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等で変性したシリコーン樹脂などが挙げられる。
前記シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、前記ストレートシリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR152;東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2400、SR2406、SR2410などが挙げられる。
前記変性シリコーン樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
なお、前記シリコーン樹脂を単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
前記樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの導電粉の平均粒径としては、1μm以下が好ましい。前記平均粒径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテートなどが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法などが挙げられる。
前記樹脂層の前記キャリアにおける含有量としては、0.01質量%〜5.0質量%が好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記現像剤が二成分現像剤である場合には、前記キャリアの該二成分現像剤における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、90質量%〜98質量%が好ましく、93質量%〜97質量%がより好ましい。
前記二成分系現像剤のトナーとキャリアの混合割合は、一般にキャリア100質量部に対しトナー1質量部〜10.0質量部が好ましい。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写され転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、現像手段において用いるトナーが前記本発明のトナーであることを特徴とする。また、本発明の画像形成装置は、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してもよい。
なお、帯電手段と、露光手段とを合わせて静電潜像形成手段と称することもある。また、前記現像手段は、内部に固定された磁界発生手段を有し、本発明のトナーを担持して回転可能な現像剤担持体を有している。
<静電潜像担持体>
前記静電潜像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ドラム状、シート状、エンドレスベルト状などが挙げられる。前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記画像形成装置の大きさや仕様等に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン、CdS、ZnO等の無機感光体;ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)などが挙げられる。
<帯電手段>
前記帯電手段は、前記静電潜像担持体表面を帯電させる手段である。
前記帯電手段としては、前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加して一様に帯電させることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、(1)静電潜像担持体と接触して帯電させる接触方式の帯電手段と、(2)静電潜像担持体と非接触で帯電させる非接触方式の帯電手段とに大別される。
前記(1)の接触方式の帯電手段としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ、フィルム、ゴムブレードなどが挙げられる。これらの中でも、前記帯電ローラは、コロナ放電に比べてオゾンの発生量を大幅に低減することが可能であり、静電潜像担持体の繰り返し使用時における安定性に優れ、画質劣化防止に有効である。
前記(2)の非接触の帯電手段としては、例えば、コロナ放電を利用した非接触帯電器や針電極デバイス、固体放電素子;静電潜像担持体に対して微小な間隙をもって配設された導電性又は半導電性の帯電ローラなどが挙げられる。
<露光手段>
前記露光手段は、帯電された前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する手段である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系等の各種露光器などが挙げられる。また、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像手段>
前記現像手段は、静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する手段であり、前記トナーが本発明のトナーである。
前記現像手段は、例えば、前記トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に前記トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像手段を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像手段は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよい。また、単色用現像手段であってもよいし、多色用現像手段であってもよく、例えば、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に前記トナーを含む現像剤を担持して回転可能な現像剤担持体を有する現像装置等が好適に挙げられる。
前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
ここで、図2は、トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤を用いた二成分現像装置の一例を示す概略図である。この図2の二成分現像装置では、二成分現像剤がスクリュー441によって攪拌及び搬送され、現像剤担持体としての現像スリーブ442に供給される。この現像スリーブ442に供給される二成分現像剤は層厚規制部材としてのドクターブレード443によって規制され、供給される現像剤量はドクターブレード443と現像スリーブ442との間隔であるドクターギャップによって制御される。このドクターギャップが小さすぎると、現像剤量が少なすぎて画像濃度不足になり、逆にドクターギャップが大きすぎると、現像剤量が過剰に供給されて静電潜像担持体としての感光体ドラム1上にキャリア付着が発生するという問題が生じる。そこで、現像スリーブ442内部には、その周表面に現像剤を穂立ちさせるように磁界を形成する磁界発生手段としての磁石が備えられており、この磁石から発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像剤が現像スリーブ442上にチェーン状に穂立ちされて磁気ブラシが形成される。
現像スリーブ442及び感光体ドラム1は、一定の間隙(現像ギャップ)を挟んで近接するように配置されていて、双方の対向部分に現像領域が形成されている。現像スリーブ442は、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂等の非磁性体を円筒形に形成しており、回転駆動機構(不図示)によって回転されるようになっている。磁気ブラシは、現像スリーブ442の回転によって現像領域に移送される。現像スリーブ442には現像用電源(不図示)から現像電圧が印加され、磁気ブラシ上のトナーが現像スリーブ442と静電潜像担持体である感光体ドラム1間に形成された現像電界によってキャリアから分離し、感光体ドラム1上の静電潜像上に現像される。なお、現像電圧には交流を重畳させてもよい。
前記現像ギャップは、現像剤粒径の5倍〜30倍程度が好ましく、現像剤粒径が50μmであれば0.25mm〜1.5mmに設定することが好適である。これより現像ギャップ広くすると、望ましい画像濃度がでにくくなることがある。
また、前記ドクターギャップは、現像ギャップと同程度か、あるいはやや大きくすることが好ましい。感光体ドラム1のドラム径やドラム線速、現像スリーブ442のスリーブ径やスリーブ線速は、複写速度や装置の大きさ等の制約によって決まる。ドラム線速に対するスリーブ線速の比は、必要な画像濃度を得るために1.1以上にすることが好ましい。なお、現像後の位置にセンサを設置し、光学的反射率からトナー付着量を検出してプロセス条件を制御することもできる。
<転写手段>
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段である。
前記転写手段としては、静電潜像担持体上の可視像を記録媒体に直接転写する転写手段と、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する二次転写手段とに大別され、いずれの転写手段でも特に制限されるものではなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができる。
<定着手段>
前記定着手段は、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段である。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着部材と該定着部材を加熱する熱源とを有する定着装置が好適に用いられる。前記定着部材としては、互いに当接してニップ部を形成可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無端状ベルトとローラとの組合せ、ローラとローラとの組合せなどが挙げられるが、ウォームアップ時間を短縮することができ、省エネルギー化の実現の点で、無端状ベルトとローラとの組合せや誘導加熱などによる前記定着部材の表面からの加熱方法を用いるのが好ましい。
前記定着手段としては、(1)定着手段がローラ及びベルトの少なくともいずれかを有し、トナーと接しない面から加熱し、記録媒体上に転写された転写像を加熱及び加圧して定着する態様(内部加熱方式)と、(2)定着手段がローラ及びベルトの少なくともいずれかを有し、トナーと接する面から加熱し、記録媒体上に転写された転写像を加熱及び加圧して定着する態様(外部加熱方式)とに大別される。なお、両者を組み合わせたものを用いることも可能である。
前記(1)の内部加熱方式の定着手段としては、例えば、前記定着部材それ自体が内部に加熱手段を有するものなどが挙げられる。このような加熱手段としては、例えば、ヒーター、ハロゲンランプ等の熱源が挙げられる。
前記(2)の外部加熱方式の定着手段としては、例えば、前記定着部材の少なくとも1つにおける表面の少なくとも一部が加熱手段により加熱される態様が好ましい。このような加熱手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電磁誘導加熱手段などが挙げられる。前記電磁誘導加熱手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁場を発生する手段と、電磁誘導により発熱する手段とを有するものなどが好ましい。前記電磁誘導加熱手段としては、例えば、前記定着部材(例えば、加熱ローラ)へ近接するように配置される誘導コイルと、この誘導コイルが設けられている遮蔽層と、この遮蔽層の誘導コイルが設けられている面の反対側に設けられている絶縁層とからなるものが好適に挙げられる。このとき、前記加熱ローラは、磁性体からなる態様、ヒートパイプである態様などが好ましい。前記誘導コイルは、前記加熱ローラの、前記加熱ローラと前記定着部材(例えば、加圧ローラ、無端状ベルト等)との接触部位の反対側において、少なくとも半円筒部分を包む状態にて配置されるのが好ましい。
(プロセスカートリッジ)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、現像手段とを、少なくとも有し、更に必要に応じて適宜選択した、帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジを備えていても良い。
前記現像手段は、前記静電潜像担持体上に担持された静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する手段であり、前記トナーが本発明のトナーであることを必要とする。
前記現像手段としては、前記トナーを収容するトナー収容器と、該トナー収容器内に収容されたトナーを担持しかつ搬送するトナー担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させる前記トナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。前記現像手段は、前記二成分現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容された二成分現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有することが好ましい。具体的には、上記画像形成装置で説明した現像手段のいずれかを好適に用いることができる。
また、前記帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段としては、上述した画像形成装置と同様なものを適宜選択して用いることができる。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンターに着脱可能に備えさせることができ、本発明の前記画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが特に好ましい。
ここで、前記プロセスカートリッジは、例えば、図3に示すように、静電潜像担持体101を内蔵し、帯電手段102、現像手段104、転写手段108、クリーニング手段107を含み、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。図3中、103は露光手段による露光、105は記録媒体をそれぞれ示す。
次に、図3に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、静電潜像担持体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段(不図示)による露光103により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像手段104でトナーにより現像され、現像されたトナー像は転写手段108により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の静電潜像担持体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制
限されるものではない。
<ケチミン化合物>
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170質量部及びメチルエチルケトン75質量部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。
[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
<結晶性樹脂>
結晶性樹脂として以下のポリエステル樹脂A1、ポリウレタン樹脂A2、ポリウレタン樹脂A3を作製した。
(ポリエステル樹脂A1の製造)
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202質量部(1.00mol)、アジピン酸15質量部(0.10mol)、1,6−ヘキサンジオール177質量部(1.50mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5質量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ12,000に達するまで反応を行い、[ポリエステル樹脂A’1]を得た。
得られた[ポリエステル樹脂A’1]は、Mw12,000であった。
続いて、得られた[ポリエステル樹脂A’1]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル350質量部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)30質量部(0.12mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ポリエステル樹脂A1]を得た。
得られた[ポリエステル樹脂A1]は、Mw22,000、融点62℃であった。
(ポリウレタン樹脂A2の製造)
撹拌機及び温度計をセットした反応容器に、1,4−ブタンジオール45質量部(0.50mol)、1,6−ヘキサンジオール59質量部(0.50mol)、及びメチルエチルケトン(以下、MEKと記載する。)200質量部を入れた。この溶液に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)250質量部(1.00mol)を入れ、80℃で5時間反応した後、溶媒を除去して[ポリウレタン樹脂A2]を得た。
得られた[ポリウレタン樹脂A2]は、Mw20,000、融点60℃であった。
(ポリウレタン樹脂A3の製造)
冷却管、撹拌機および窒素導入管を装備した反応槽中に、1,4−ブタンジオール126質量部、1,6−ヘキサンジオール215質量部、メチルエチルケトン(MEK)100質量部を入れて攪拌した後、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)341質量部を加え、窒素気流下にて80℃で8時間反応させた。次いで減圧下にてMEKを留去し、[ポリウレタン樹脂A3]を得た。
得られた[ポリウレタン樹脂A3]は、Mw18,000、融点59℃であった。
<非晶性樹脂>
非晶性樹脂として以下のポリエステル樹脂B1〜ポリエステル樹脂B5を作製した。
(ポリエステル樹脂B1)
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、イソフタル酸、アジピン酸、無水トリメリット酸を水酸基とカルボキシル基のモル比であるOH/COOHを1.5とし、ジオール成分の構成は3−メチル−1,5−ペンタンジオールを100mol%、ジカルボン酸成分の構成がイソフタル酸40mol%、アジピン酸60mol%、全モノマー中における無水トリメリット酸の量が1mol%となる様に、チタンテトライソプロポキシド(1000ppm対樹脂成分)とともに投入した。その後、4時間程度で200℃まで昇温し、ついで、二時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後さらに、10mmHg〜15mmHgの減圧で5時間反応し中間体ポリエステルを得た。次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステルとイソホロンジイソシアネートをモル比2.0で投入し、酢酸エチルで50%となるように希釈後、200℃で5時間反応させ、プレポリマーを得た。
また得られたプレポリマーを加熱装置、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中で撹拌下に、プレポリマー中のイソシアネート量に対して[ケチミン化合物1]のアミン量が等モルになる量を滴下していき、45℃で10時間撹拌後、プレポリマー伸長物を取り出した。得られたプレポリマー伸長物を残酢酸エチル量が100ppm以下になるまで50℃で減圧乾燥させ、[ポリエステル樹脂B1](非晶性ポリエステル樹脂)を得た。[ポリエステル樹脂B1]の分子量Mwは150000、ガラス転移温度Tgは−40℃であった。
(ポリエステル樹脂B2〜B5)
上記ポリエステル樹脂B1と同様の方法で、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを100mol%、ジカルボン酸成分の構成がイソフタル酸20mol%、アジピン酸80mol%とした[ポリエステル樹脂B2](非晶性ポリエステル樹脂)を、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを100mol%、ジカルボン酸成分の構成がイソフタル酸80mol%、アジピン酸20mol%とした[ポリエステル樹脂B3](非晶性ポリエステル樹脂)を、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを100mol%、ジカルボン酸成分の構成がデカン二酸100mol%とした[ポリエステル樹脂B4](非晶性ポリエステル樹脂)を、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを100mol%、ジカルボン酸成分の構成がイソフタル酸100mol%とした[ポリエステル樹脂B5](非晶性ポリエステル樹脂)を合成した。
得られた[ポリエステル樹脂B2]の分子量Mwは100000、ガラス転移温度Tgは−55℃であり、[ポリエステル樹脂B3]の分子量Mwは110000、ガラス転移温度Tgは−4℃であり、[ポリエステル樹脂B4]の分子量Mwは100000、ガラス転移温度Tgは−65℃であり、[ポリエステル樹脂B5]の分子量Mwは110000、ガラス転移温度Tgは5℃であった。
(ポリエステル樹脂B6の製造)
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイドサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物をモル比で85/15、イソフタル酸とアジピン酸をモル比で80/20とし、水酸基とカルボキシル基のモル比であるOH/COOHを1.3で仕込み、500ppmのチタンテトライソプロポキシドと共に常圧で230℃で8時間反応し、さらに10mmHg〜15mmHgの減圧で4時間反応後、反応容器に無水トリメリット酸を全樹脂成分に対して1mol%になるよう入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[ポリエステル樹脂B6]を得た。
得られた[ポリエステル樹脂B6]は、Mw6,000、融点50℃であった。
(実施例1)
−着色剤マスターバッチP1の製造−
[ポリエステル樹脂A1]100質量部、シアン顔料(C.I.Pigment blue 15:3)100質量部、及びイオン交換水30質量部をよく混合して、オープンロール型混練機(ニーデックス/三井鉱山(株)製)にて混練を行った。混練温度は90℃から混練を始め、その後、50℃まで徐々に冷却し、樹脂と顔料の比率(質量比)が1:1である[着色剤マスターバッチP1]を作製した。
−層状無機鉱物マスターバッチF1の製造−
[ポリエステル樹脂A1]100質量部、少なくとも一部にベンジル基を有する第4級アンモニウム塩で変性したモンモリロナイト化合物(クレイトンAPA、サザンクレイプロダクツ社製)100質量部、及びイオン交換水50質量部をよく混合して、オープンロール型混練機(ニーデックス/三井鉱山(株)製)にて混練を行った。混練温度は90℃から混練を始め、その後、50℃まで徐々に冷却し、樹脂と顔料の比率(質量比)が1:1である[層状無機鉱物マスターバッチF1]を作製した。
−ワックス分散液の製造−
冷却管、温度計及び撹拌機を装備した反応容器に、パラフィンワックス(HNP−9(融点75℃)、日本精蝋社製)20質量部、及び酢酸エチル80質量部を入れ、78℃に加熱して充分溶解し、撹拌しながら1時間で30℃まで冷却を行った後、さらにウルトラビスコミル(アイメックス製)にて、送液速度1.0Kg/hr、ディスク周速度:10m/秒間、0.5mmジルコニアビーズ充填量80体積%、パス数6回の条件で湿式粉砕し、[ワックス分散液]を得た。
−トナー1の製造−
温度計及び攪拌機を装備した容器に、[ポリエステル樹脂A1]37質量部、及び酢酸エチル37質量部を入れ、樹脂の融点以上まで加熱してよく溶解させ、[ポリエステル樹脂B1]が50質量%の酢酸エチル溶液を88質量部、[ワックス分散液]を30質量部、[層状無機鉱物マスターバッチF1]2質量部、[着色剤マスターバッチP1]12質量部及び酢酸エチル47質量部を加え、50℃にてTK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)で回転数10,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相1]を得た。なお、[油相1]の温度は容器内にて50℃に保つようにし、結晶化しないように作製から5時間以内に使用した。
次に、撹拌機及び温度計をセットした別の容器内に、イオン交換水90質量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル型ノニオン界面活性剤(NL450、第一工業製薬株式会社製)の5質量%水溶液3質量部、及び酢酸エチル10質量部を40℃で混合撹拌させて水相溶液を作製し、50℃に保たれた[油相1]を50質量部加え、40℃〜50℃にてTKホモミキサー(特殊機化株式会社製)で回転数13,000rpmで1分間混合して、[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機及び温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー1]を投入し、60℃で6時間脱溶剤して、[スラリー1]を得た。
得られたトナー母体粒子の[スラリー1]100質量部を減圧濾過した後、以下の洗浄処理を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(2)前記(1)の濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで10分間)した後、減圧濾過した。
(3)前記(2)の濾過ケーキに10質量%塩酸100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(4)前記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過する操作を2回行い、[濾過ケーキ1]を得た。
得られた[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き
75μmメッシュで篩い、[トナー母体粒子1]を作製した。
次に、得られた[トナー母体粒子1]100質量部に疎水性シリカ(HDK−2000
、ワッカー・ケミー社製)1.0質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合して、体積
平均粒径5.8μmの[トナー1]を作製した。
−キャリアの製造−
本発明における二成分系現像剤に用いられるキャリアは以下のように製造した。
芯材として、Mnフェライト粒子(重量平均径:35μm)5,000質量部、並びに、被覆材として、トルエン450質量部、シリコーン樹脂SR2400(東レ・ダウコーニング株式会社製、不揮発分50質量%)450質量部、アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング株式会社製)10質量部、及びカーボンブラック10質量部をスターラーで10分間分散して調製されたコート液を用いて、前記芯材とこのコート液と流動床内において回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で250℃、2時間の条件で焼成し、[キャリアA]を得た。
−二成分現像剤の製造−
[キャリアA]100質量部に対し上記で作製した[トナー1]7質量部を、容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで3分間均一混合し帯電させた。本発明においては、[キャリアA]200gと[トナー1]14gを内容積500mlのステンレス容器に入れて混合を行った。
また、以上作製した二成分現像剤について、接触帯電方式、二成分現像方式、二次転写方式、ブレードクリーニング方式、及び外部加熱のローラ定着方式を採用した間接転写方式のタンデム型画像形成装置(画像形成装置A)の現像ユニットに装填して画像形成を行い、トナー及び現像剤の性能評価を行った。
以下に、本発明における性能評価に使用した画像形成装置Aについて詳細を説明する。
−画像形成装置A−
図4に示す画像形成装置A 100は、タンデム型カラー画像形成装置である。画像形成装置A 100は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。
そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図4中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング手段17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの4つの画像形成手段18Y、18C、18M、18Kが対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、露光手段21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写手段22が配置されている。二次転写手段22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される記録媒体と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写手段22の近傍には定着手段25が配置されている。
なお、画像形成装置A 100においては、二次転写手段22及び定着手段25の近傍に、記録媒体の両面に画像形成を行うために該記録媒体を反転させるための反転装置28が配置されている。
次に、タンデム型現像器120を用いたフルカラー画像の形成について説明する。
即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読み取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。そして、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段18K、イエロー用画像形成手段18Y、マゼンタ用画像形成手段18M、及びシアン用画像形成手段18C)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段18K、イエロー用画像形成手段18Y、マゼンタ用画像形成手段18M、及びシアン用画像形成手段18C)は、図5に示すように、それぞれ、静電潜像担持体10(ブラック用静電潜像担持体10K、イエロー用静電潜像担持体10Y、マゼンタ用静電潜像担持体10M、及びシアン用静電潜像担持体10C)と、該静電潜像担持体を一様に帯電させる帯電器60と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記静電潜像担持体を露光(図5中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光器と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する現像器61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング手段63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つから記録媒体を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上の記録媒体を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録媒体の紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写手段22との間に記録媒体を送出させ、二次転写手段22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該記録媒体上に転写(二次転写)することにより、該記録媒体上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング手段17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記記録媒体は、二次転写手段22により搬送されて、定着手段25へと送出され、定着手段25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該記録媒体上に定着される。その後、該記録媒体は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされ、あるいは、切換爪55で切り換えて反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。なお、図4中の符号26及び27は、それぞれ定着ベルト、及び加圧ローラを示す。
本発明の課題でもある、熱定着直後の再結晶化時に生じる画像搬送傷の発生は、画像形成装置A 100においては、排出ローラ56や、反転装置28内に配置された搬送ローラを記録媒体が通過する際に発生する。
<評価>
以下に、本発明における結着樹脂、トナー及び現像剤の性能評価の方法について詳細を説明する。
<<結着樹脂及びトナーの融点(Ta)、軟化温度(Tb)及び軟化温度と融点との比(Ta/Tb)>>
結着樹脂及びトナーの融点(融解熱の最大ピーク温度、Ta)は、示差走査熱量計(DSC)(TA−60WS及びDSC−60、島津製作所製)を用いて測定した。融解熱の最大ピーク温度の測定に供する試料は、前処理として、130℃で溶融した後、130℃から70℃まで1.0℃/分の速度で降温し、次に70℃から10℃まで0.5℃/分の速度で降温した。ここで、一度DSCにより、昇温速度20℃/分で昇温して吸発熱変化を測定して、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、このとき観測される20℃〜100℃にある吸熱ピーク温度を「Ta」とした。なお、吸熱ピークが複数ある場合は、最も吸熱量が大きいピークの温度をTaとした。その後、試料を(Ta−10)℃で6時間保管した後、更に(Ta−15)℃で6時間保管した。次いで、上記試料を、DSCにより、降温速度10℃/分間で0℃まで冷却した後、昇温速度20℃/分間で昇温して吸発熱変化を測定して、同様のグラフを描き、吸発熱量の最大ピークに対応する温度を、融解熱の最大ピーク温度とした。
結着樹脂及びトナーの軟化温度(Tb)は、高化式フローテスター(CFT−500D、島津製作所製)を用いて測定した。試料として1gの樹脂を昇温速度6℃/分間で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出し、温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化温度とした。
<トナーの貯蔵弾性率の測定方法>
トナーの貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(ARES、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。測定の際の周波数は、1Hzである。
具体的には、測定試料を、直径8mm、厚み1mm〜2mmのペレットに成型し、直径8mmのパラレルプレートに固定した後、40℃で安定させ、周波数1Hz(6.28rad/s)、歪み量0.1%(歪み量制御モード)にて200℃まで昇温速度2.0℃/分間で昇温させて、貯蔵弾性率を測定した。
<<結晶構造と非結晶構造のスペクトルの積分強度比率>>
各トナーの、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度(C)と、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度(A)の比率(C)/((C)+(A))を前述の方法により求めた。
<<低温定着性(定着下限温度)>>
画像形成装置Aを用い、転写紙(リコービジネスエキスパート株式会社製、複写印刷用紙<70>)上に、転写後のトナー付着量が0.85±0.1mg/cm2のベタ画像(画像サイズ3cm×8cm)を作像し、定着ベルトの温度を変化させて定着を行い、得られた定着画像表面を描画試験器AD−401(上島製作所製)を用いて、ルビー針(先端半径260μmR〜320μmR、先端角60度)、荷重50gで描画し、繊維(ハニコット#440、ハニロン社製)で描画表面を強く5回擦り、画像の削れが殆ど無くなる定着ベルト温度をもって定着下限温度とした。また、ベタ画像は転写紙上において、通紙方向先端から3.0cmの位置に作成した。なお、定着装置のニップ部を通過する速度は、280mm/sである。定着下限温度は、低い程、低温定着性に優れる。
〔評価基準〕
上記の定着下限温度に基づき、低温定着性の評価基準は、次の通りとした。
◎:110℃未満
○:130℃未満110℃以上
△:160℃未満130℃以上
×:160℃以上
とした。
<<画像搬送傷>>
画像形成装置Aを用い、転写紙(株式会社リコー製、タイプ6200)上に、転写後のトナー付着量が0.85±0.1mg/cm2の紙全面ベタ画像を作成し、トナーの定着下限温度+10℃に定着ベルトの温度を設定して定着を行い、得られた定着画像表面についた排紙ローラによって生じた画像搬送傷の程度をランク見本と比較して評価を行った。
なお、定着装置のニップ部を通過する速度は280mm/sで実施し、A4横方向で通紙を行った。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
画像搬送傷の評価基準は次の通りとした。
◎:殆ど搬送傷が無い
○:若干の搬送傷がある
×:明らかな搬送傷がある
<<耐熱保存性>>
50mlのガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽に24時間放置した後、24℃に冷却し、針入度試験(JIS K2235−1991)により、針入度(mm)を測定し、下記基準で耐熱保存性を評価した。なお、針入度が大きい程、耐熱保存性が優れていることを意味し、針入度が5mm未満であるものは、使用上、問題が発生する可能性が高い。
〔評価基準〕
耐熱保存性の評価基準は次の通りとした。
◎:針入度が25mm以上
○:針入度が20mm以上25mm未満
△:針入度が15mm以上20mm未満
×:針入度が10mm以上15mm未満
××:針入度が10mm未満
(実施例2)
−トナー2製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B2]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー2]を作成し、[トナー2]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例3)
−トナー3製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B3]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー3]を作成し、[トナー3]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例4)
−トナー4製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A2]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー4]を作成し、[トナー4]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例5)
−トナー5製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A2]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B2]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー5]を作成し、[トナー5]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例6)
−トナー6製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A2]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B3]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー6]を作成し、[トナー6]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例7)
−トナー7製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A3]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー7]を作成し、[トナー7]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例8)
−トナー8製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A3]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B2]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー8]を作成し、[トナー8]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(実施例9)
−トナー9製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A3]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B3]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナー9]を作成し、[トナー9]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例1)
−トナーa製造−
実施例1において、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B4]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナーa]を作成し、[トナーa]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例2)
−トナーb製造−
実施例1において、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B5]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナーb]を作成し、[トナーb]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例3)
−トナーc製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A2]を添加
し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B4]を添加したこと以外は
実施例1と同様に[トナーc]を作成し、[トナーc]及びこれを用いた現像剤の性能評
価を行なった。
(比較例4)
−トナーd製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A2]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B5]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナーd]を作成し、[トナーd]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例5)
−トナーe製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A3]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B4]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナーe]を作成し、[トナーe]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例6)
−トナーf製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリウレタン樹脂A3]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B5]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナーf]を作成し、[トナーf]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例7)
−トナーg製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]及び酢酸エチルをそれぞれ30質量部に、[ポリエステル樹脂B1]の50質量%の酢酸エチル溶液を53質量部にしたこと以外は実施例1と同様に[トナーg]を作成し、[トナーg]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例8)
−トナーh製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリエステル樹脂B6]を添加したこと以外は実施例1と同様に[トナーh]を作成し、[トナーh]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例9)
−トナーi製造−
実施例2において[ポリエステル樹脂A1]に代えて[ポリエステル樹脂B6]を添加し、[ポリエステル樹脂B1]に代えて[ポリエステル樹脂B2]を添加したこと以外は実施例2と同様に[トナーi]を作成し、[トナーi]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
(比較例10)
−トナーj製造−
実施例8において、[ポリエステル樹脂A3]を31質量部、[ポリエステル樹脂B2]の50質量%の酢酸エチル溶液を100質量部に変えた以外は実施例8と同様に[トナーj]を作成し、[トナーj]及びこれを用いた現像剤の評価を行った。
(比較例11)
−トナーk製造−
実施例1において[ポリエステル樹脂A1]及び酢酸エチルをそれぞれ47質量部に、[ポリエステル樹脂B1]の50質量%の酢酸エチル溶液を41質量部にしたこと以外は実施例1と同様に[トナーk]を作成し、[トナーk]及びこれを用いた現像剤の性能評価を行なった。
トナー及び現像剤の性能評価結果を表1に示す。
10K:ブラック用静電潜像担持体
10Y:イエロー用静電潜像担持体
10M:マゼンタ用静電潜像担持体
10C:シアン用静電潜像担持体
14:支持ローラ
15:支持ローラ
16:支持ローラ
17:中間転写体クリーニング装置
18:画像形成手段
20:帯電ローラ
21:露光装置
22:二次転写装置
23:ローラ
24:二次転写ベルト
25:定着装置
26:定着ベルト
27:加圧ローラ
28:シート反転装置
30:露光装置
32:コンタクトガラス
33:第1走行体
34:第2走行体
35:結像レンズ
36:読取りセンサ
49:レジストローラ
50:中間転写体
51:ローラ
52:分離ローラ
53:手差し給紙路
54:手差しトレイ
55:切換爪
56:排出ローラ
57:排出トレイ
58:コロナ帯電器
60:クリーニング装置
61:現像装置
62:転写帯電器
63:クリーニング装置
64:除電装置
70:除電ランプ
80:転写ローラ
90:クリーニング装置
95:記録媒体
100:画像形成装置
101:静電潜像担持体
102:帯電装置
103:露光
104:現像手段
105:記録媒体
107:クリーニング手段
108:転写手段
120:タンデム型現像器
130:原稿台
142:給紙ローラ
143:ペーパーバンク
144:給紙カセット
145:分離ローラ
146:給紙路
147:搬送ローラ
148:給紙路
150:複写装置本体
160:帯電装置
200:給紙テーブル
210:画像定着装置
300:スキャナ
400:原稿自動搬送装置(ADF)
441:スクリュー
442:現像スリーブ
443:ドクターブレード
特公平4−024702号公報 特公平4−024703号公報 特許第3910338号公報 特開2010−077419号公報 特許第3360527号公報 特許第3949526号公報 特許第4513627号公報

Claims (11)

  1. 少なくとも結晶性樹脂、非晶性樹脂、着色剤、及び離型剤を含有する電子写真用トナーであって、
    前記トナーの80℃の貯蔵弾性率が5.0×10以上5.0×106Pa以下であり、かつ140℃の貯蔵弾性率が2.0×10Pa以上2.0×10Pa以下であり、
    前記トナーのX線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)とした時の比率(C)/((C)+(A))が、0.10以上である
    ことを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 前記非晶性樹脂は示差走査熱量計によるガラス転移温度が−60℃以上、0℃未満であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナー。
  3. 前記比率(C)/((C)+(A))が、0.15以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用トナー。
  4. 前記結晶性樹脂が、結晶性ポリエステルユニットを有する樹脂であること特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  5. 前記結晶性樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であり、かつ前記非晶性樹脂が非晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  6. 前記結晶性樹脂および/または前記非晶性樹脂がウレタン結合および/またはウレア結合を有する樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  7. 前記結晶性樹脂が、結晶性ポリエステルユニットとポリウレタンユニットを有する共重合体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  8. 少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含むトナー組成物を、水系媒体中に分散及至乳化してトナー粒子を造粒することによって得られることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  9. 前記非晶性樹脂が、末端にイソシアネート基を含有する変性樹脂を伸長及至架橋させて得られることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真用トナー。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤。
  11. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記トナーが、請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
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