JP7270895B2 - トナー、画像形成装置、画像形成方法、及びトナー収容ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、トナー、画像形成装置、画像形成方法、及びトナー収容ユニットに関する。
近年、電子写真法における定着の方式としては、エネルギー効率の観点から加熱ローラを直接記録媒体上のトナー像に圧接して定着する加熱ヒートローラ方式が一般的に広く用いられている。前記加熱ヒートローラ方式は、定着のために多大な電力が必要となる。そこで、省エネルギー化を図るために加熱ヒートローラの消費電力を削減することが検討されている。
例えば、画像を出力しない時には加熱ローラ用ヒータの出力を弱め、画像出力時にヒータの出力を上げて加熱ローラの温度を上昇させる方式が一般に用いられている。しかし、この場合、スリープ時から加熱ローラの温度を定着に必要な温度まで上昇させるためには、数10秒間程度の待機時間が必要とされる。また、画像を出力しない時に加熱ローラ用ヒータの出力を完全にオフにすることで、電力消費はさらに抑えることができる。
これらの要求を達成するためには、トナー自体の定着温度を下げ、定着に必要な加熱ローラ温度を下げ、定着時の消費電力を下げることが有効であり、低温定着性を向上させたトナーの検討が進められている。しかしながら、トナー自体の定着温度を下げるとトナーの保存性や耐ブロッキング性がトレードオフとなり、その両立が困難となる。
例えば、低温定着性及び保存性に優れたトナーとして、非晶性ポリエステル中に結晶性ポリエステルを分散させ結晶性ポリエステルのシャープメルト性を利用したトナーが提案されている(特許文献1参照)。
他にも、トナーの低温定着性の向上手段として、例えば、結着樹脂とともに定着補助成分として特定の物性を有する飽和脂肪酸アミド、または特定の構造を有するアミドワックスを含ませることで、樹脂そのものの熱特性をコントロールすることが検討されている(特許文献2、特許文献3参照)。
また、トナーに、特定の合成ワックス、エステル系ワックス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸エステル系ワックスから選ばれる少なくとも一つのワックスを添加し耐オフセット性を高めつつ、キャリア表面樹脂組成物で被覆することで、スペント化やキャリア劣化が生じにくく耐久性の高い二成分現像剤が提案されている(特許文献4参照)。
優れた低温定着性を得ようとすると、樹脂自体の熱特性を下げる必要があり保存性や耐久性、耐ブロッキング性とを両立することは難しい。
本発明の目的は、トレードオフとなる低温定着性と耐ブロッキング性、また、耐久性のいずれも優れたトナーを提供することにある。
前記課題を解決するための手段としては、以下のとおりである。即ち、
結着樹脂と離型剤と機能付与剤とを含むトナーであって、
前記機能付与剤が、融点110℃以上160℃以下の脂肪酸アミドであり、
前記トナーが、示差走査熱量測定計(DSC)による昇温時に、前記脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域に吸熱ピークを持たないトナー。
本発明によれば、低温定着性を維持しつつ、定着後の耐ブロッキング性、耐久性に優れたトナーを提供することが出来る。
本発明の画像形成方法に用いられるカラー画像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明で用いられる現像手段の一例を示す概略図である。 図2の現像手段を有する画像形成装置の一例を示す図である。 本発明で用いられる画像形成装置の他の例を示す図である。
本発明のトナーは、結着樹脂と離型剤と機能付与剤とを含むトナーであって、前記機能付与剤が、融点110℃以上160℃以下の脂肪酸アミドであり、前記トナーが、示差走査熱量測定計(DSC)による昇温時に、前記脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域に吸熱ピークを持たないことを特徴とする。
以下、本発明のトナー、トナー収容ユニット、画像形成装置及び画像形成方法の実施形態について詳細に説明する。
<トナー>
本発明トナーは、少なくとも、結着樹脂と離型剤と機能付与剤とを含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
<機能付与剤>
前記機能付与剤は、融点110℃以上160℃以下の脂肪酸アミドからなる。
前記脂肪酸アミドは、分子内に長鎖のアルキル基と極性の大きいアミド基を有し、水素結合により会合しているため特異な物理的性質を示す。とくに物質の表面において界面活性を持つ固体化合物として利用できる。この性質のため、加熱ローラにより加熱され溶融したトナー内部から析出した離型剤と脂肪酸アミドのうち、定着画像の最表面には脂肪酸アミドが多く存在する。よって、熱物性の高い脂肪酸アミドを添加することで、定着画像表面が保護されるため耐ブロッキング性に優れる。
前記脂肪酸アミドは、分子内および分子末端の少なくともいずれかにアミド結合(-CONH-)を有し、融点が110℃以上160℃以下であれば、脂肪酸アミドの構造としては、特に制限はなく選択できる。
例えば、脂肪酸アミドとしては、モノアマイド類としてカプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、等が挙げられる。また、メチロールアマイド類としてメチロールステアリン酸アミドやメチロールベヘン酸アミド等があげられる。それ以外に適している脂肪酸アミドとしては、例えば、ビスアマイド類も挙げられ、メチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N′-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N′-ジステアリルセバシン酸アミド等があげられる。また、メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′-ジオレイルセバシン酸アミド、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N′-ジステアリルイソフタル酸アミド等もあげられる。これらの脂肪酸アミドは、耐ブロッキング性の観点から融点が110℃以上であるものを選択する必要がある。
前記脂肪酸アミドは、融点が110℃以上160℃以下である。脂肪酸アミドの融点が110℃未満である場合、定着画像表面には存在するものの、熱物性が劣るため十分な耐ブロッキング性が得られない。また、脂肪酸アミドの融点が160℃より高い場合、定着時にトナー内部で十分に溶融せずトナー表面に染み出てこないため、十分な耐ブロッキング性が得られない。
本発明のトナーは、示差走査熱量測定計(DSC)による昇温時に、前記脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域に吸熱ピークを持たない。すなわち、これは、トナー化した後、脂肪酸アミドが結着樹脂と相溶し、トナー内部に結晶ドメインとして存在していないことを示している。この場合、脂肪酸アミドがトナー内部に結晶ドメインとして存在しないため、結晶構造が壊れることによる耐久性低下を防ぐことが出来る。一方、脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域にトナーが吸熱ピークを持つ場合、すなわち、これは、トナー化した後も、脂肪酸アミドが結着樹脂と相溶せずトナー内部に非相溶状態で存在する場合を示し、トナー内部で結晶ドメインとして存在するため、外部ストレスにより結晶ドメインが壊れ耐久性が低下する。また、脂肪酸アミドは、トナー表面に析出しやすい性質を有しており、結晶ドメインが壊れると、トナー表面構造に影響を与える可能性を有しており、耐久性の低下、感光体フィルミングが発生する。
示差走査熱量測定計(DSC)による昇温時に、前記脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域に吸熱ピークを持たないトナーは、例えば、結着樹脂と脂肪酸アミドの相溶性、脂肪酸アミドの含有量等を調整することにより得ることができる。
トナーにおける前記脂肪酸アミドの含有量は、脂肪酸アミドが樹脂に相溶し、前記吸熱ピークを持たない量であれば問題はないが、0.5~3.0質量%が好ましい。
前記脂肪酸アミドを含有するトナーは、定着温度160℃で定着した画像表面のTOF-SIMS分析で検出されたマススペクトルから、少なくとも前記脂肪酸アミドに由来するピークが検出される。前記脂肪酸アミドに由来するピークが検出されない場合、TOF-SIMSの検出範囲である最表面から深さ方向へ1~2nmほどの領域に脂肪酸アミドが存在せず、耐ブロッキング性に効果をなさない。
前記脂肪酸アミドは、下記構造式(1)で示される第一級アミドである場合、脂肪酸アミドによる機内汚染を低減することができる。
R1-CO-NH2 ・・・構造式(1)
[上記構造式(1)中、R1は、炭化水素基であり、不飽和基を有してもよい。]
上記構造式(1)に示した分子末端にアミド結合を有する脂肪族モノアミドは、分子内にアミド結合を有するものと比較し、トナー化の定着時の過熱による粒子発生量が少ない。よって、脂肪酸アミドによる機内汚染を低減することができる。
トナーに含有される成分の分析及び物質構造解析は、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析法(熱分解GCMS)によって行うことができ、酸アミドの有無、構造、融点等を知ることができる。
尚、脂肪酸アミドは、分子内部にアミド結合を有することから樹脂と水素結合しやすく、一般的なワックスよりも樹脂との相溶性が良い傾向にある。また、後述するワックス分散剤を用いる場合、ワックス分散剤との相溶性に関わらず、それらの内部でドメインを形成せず、結着樹脂に相溶し存在することができる。
<結着樹脂>
本発明において、トナー材料として用いられる前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、従来公知の樹脂を使用することができる。
前記結着樹脂としては、例えば、スチレン、ポリ-α-スチルスチレン、スチレン-クロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-塩化ビニル共重合体、スチレン-酢酸ビニル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル-アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン-エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合のいずれも使用できる。
本発明においては、結着樹脂としてポリエステル樹脂を含有することが好ましく、特にポリエステル樹脂を主成分とすることがより好ましい。ポリエステル樹脂は一般的に他の樹脂に比べ、耐高温高湿保存性を維持したまま低温定着が可能であり、また、脂肪酸アミドとの相溶性の観点から、本発明には適した結着樹脂である。
結着樹脂のトナー中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー100質量部に対して、60質量部以上95質量部以下が好ましく、75質量部以上90質量部以下がより好ましい。
本発明で用いられるポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。
前記アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1、4-ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、およびビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体などが挙げられる。
前記カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体などが挙げられる。
ここで、ポリエステル樹脂のTgとしては50℃以上70℃以下が好ましい。
<離型剤>
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
例えば、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然パラフィン、合成パラフィン、ポリオレフィンワックス、及びこれらの部分酸化物、あるいはフッ化物、塩化物等の脂肪族炭化水素;牛脂、魚油等の動物油;やし油、大豆油、菜種油、米ぬかワックス、カルナウバワックス等の植物油;モンタンワックス等の高級脂肪族アルコール・高級脂肪酸;脂肪酸アマイド、脂肪酸ビスアマイド;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛等の金属石鹸;脂肪酸エステル、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。より好ましくは、エステルワックスを含んでいることである。エステルワックスは、一般的なポリエステル結着樹脂との相溶性が低いため、定着時に表面に染み出しやすく、高い離型性を示し、高い低温定着性を確保できる。さらに好ましくは合成モノエステルワックスを用いることが好ましい。合成モノエステルワックスの例としては、長鎖直鎖飽和脂肪酸と長鎖直鎖飽和アルコールから合成されるモノエステルワックスが挙げられる。ここで長鎖直鎖飽和脂肪酸の具体例としては、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸およびメリシン酸等が挙げられる。一方長鎖直鎖飽和アルコールの具体例としては、アミルアルコール、ヘキシールアルコール、ヘプチールアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、ベへニルアルコール、およびヘプタデカンノオール等が挙げられ、低級アルキル基、アミノ基、ハロゲン等の置換基を有していてもよい。合成モノエステルワックスは、トナー化の定着時の過熱による粒子発生量が少なく機内汚染を低減することができる。
また、エステルワックスの融点は65℃以上80℃以下であることが好ましい。融点が65℃以上であると、トナーの熱特性が向上し、凝集体の発生・感光体フィルミング・画像白抜けなどの不具合が生じにくい。融点が80℃以下であると、定着時にトナー内部から染み出しやすく、低温定着性が良くなる。
前記離型剤は、トナー100質量部に対して4質量部~8質量部であることが好ましく、5質量部~7質量部であることがより好ましい。該含有量が4質量部以上であると、定着時における表面への染み出しが十分となり、離型性が良くなり、低温定着性、耐高温オフセット性が向上する。該含有量が8質量部以下であると、トナー表面に析出する離型剤の量が増えすぎることがなく、トナーとしての保存性が向上し、感光体等へのフィルミング性が向上する。
<帯電制御剤>
前記トナーは、帯電制御剤を含有することができる。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物;ホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料;高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類;有機金属錯体、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体;第四級アンモニウム塩;芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類;ビスフェノール等のフェノール誘導体類などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤を前記トナーの内部に添加する場合、前記結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましい。また、前記帯電制御剤により着色される場合もあるため、ブラックトナーである場合を除いて、できるだけ透明色のものを選定することが好ましい。
<ワックス分散剤>
本発明のトナーは、ワックス分散剤を含有することが好ましく、該ワックス分散剤としては、モノマーとして少なくともスチレン、ブチルアクリレート及びアクリロニトリルを含む共重合体組成物および該共重合体組成物のポリエチレン付加物であることがより好ましい。
ポリエステル樹脂に比べて、スチレン系樹脂は、一般的なワックスとの相溶性が良いために、ワックスの分散状態は小さくなりやすい。また、スチレン系樹脂は内部凝集力が弱く、ポリエステル樹脂に比べると粉砕性に優れる。このため、スチレン系樹脂を用いることにより、ワックス分散状態が同等であっても、ポリエステル樹脂の場合のように、ワックスと樹脂の界面が粉砕面となる確率が低く、トナー粒子表面に存在するワックスを抑えることができ、トナーとしての保存性を高めることができる。
また、ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂は非相溶であるために、光沢を低下させやすい。本発明では、ワックス分散剤として、一般的なスチレン系樹脂の中ではSP値がポリエステル系樹脂に近い、アクリル種がブチルアクリレートである共重合体組成物を用いることにより、非相溶のものを含有しても光沢の低下を抑制することができる。また、アクリル種がブチルアクリレートの場合には、ポリエステルの熱的特性に近いものとしやすく、ポリエステルが持つ低温定着性と内部凝集力を大きく崩すものではない。
該ワックス分散剤は、トナー100質量部に対して7質量部以下含有することが好ましい。ワックス分散剤を含有することによりワックスの分散効果が得られ、製造方法に左右されることなく安定的に保存性の向上が期待できる。また、ワックスの分散効果によりワックス径が小さくなり感光体等へのフィルミング現象を抑制できる。該含有量が7質量部以下であると、ポリエステル樹脂に対する非相溶成分が多くなりすぎることがなく、光沢が低下しない。また、ワックスの分散性が高くなりすぎることがなく、定着時のワックスの表面への染み出しが良くなり、低温定着性、耐ホットオフセット性が向上する。
<着色剤>
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
着色剤の含有量はトナーに対して通常1~15質量%、好ましくは3~10質量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ-p-クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
<外添剤>
外添剤としては、例えば、シリカ、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤、或いは例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末の如き流動性付与剤、凝集防止剤、或いは例えば、酸化亜鉛粉末、酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤、が挙げられ、また、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として用いることもできる。これらは単独或いは複数組合せて使用することができ、空転等の現像ストレスに対して耐性を持たせるように選択される。
本発明のトナーに用いる外添剤は、シリカ粒子であることが好ましい。シリカ粒子の分散性の観点から、シリカ粒子表面は疎水化処理されていることが望ましい。例えば、シリカ粒子表面がアルキル基で被覆されることにより、シリカ粒子は疎水化される。そのためには、例えば、シリカ粒子にアルキル基を有する公知の有機珪素化合物を作用させればよい。
疎水化処理剤としては、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられ、具体例には、例えば、シラザン化合物(例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシランなどのシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等)等が挙げられる。疎水化処理剤は、1種で用いてもよいし、複数種用いてもよい。これら疎水化処理剤の中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。
<トナーの製造方法>
前記トナーの製造方法としては、本発明で規定する上記要件を満たすことができれば公知のものが適宜使用可能であり、例えば、混練粉砕法や、水系媒体中にてトナー粒子を造粒する、いわゆるケミカル工法などが挙げられる。
例えば、本発明のトナーを作製するには、まず、前記結着樹脂、離型剤、機能性付与剤、必要に応じて着色剤、更に必要に応じてワックス分散剤、帯電制御剤などを組み合わせて、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの混合機により十分混合する。次いで加熱ロール、ニーダ、エクストルーダーなどの熱溶融混練機を用いて溶融混練して素材類を十分に混合した後、冷却固化後微粉砕及び分級を行ってトナーを得る。この時の粉砕方法としては高速気流中にトナーを包含させ、衝突板にトナーを衝突させそのエネルギーで粉砕するジェットミル方式やトナー粒子同士を気流中で衝突させる粒子間衝突方式、更には高速に回転したローターと狭いギャップ間にトナーを供給し粉砕する機械式粉砕法などが使用できる。
また、本発明のトナーを作製するには、トナー材料を有機溶媒相に溶解又は分散させた油相を、水系媒体相中に分散させ、樹脂の反応を行った後、脱溶剤し、濾過と洗浄、乾燥することにより、トナーの母体粒子を製造する溶解懸濁法でも可能である。
<現像剤>
本発明の現像剤は、少なくとも前記トナーを含む。現像剤は、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
好ましい態様として、本発明のトナーをキャリアと混合して二成分現像剤とし、二成分現像剤方式の電子写真画像形成方法に用いる。
二成分現像剤方式を用いる場合、磁性キャリアに用いる磁性体微粒子としては、例えば、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Zn、Mg、Cu等)を一種又は二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子を使用できる。
その形状は粒状、球状、針状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合は鉄等の強磁性微粒子を用いることが好ましい。また、化学的な安定性を考慮するとマグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトを用いることが好ましい。
具体的には、MFL-35S、MFL-35HS(パウダーテック株式会社製)、DFC-400M、DFC-410M、SM-350NV(DOWA IP クリエイション株式会社)などが好適な例として挙げられる。
強磁性微粒子の種類及び含有量を選択することにより所望の磁化を有する樹脂キャリアを使用することもできる。この時のキャリアの磁気特性は1,000エルステッドにおける磁化の強さが30emu/g~150emu/gであることが好ましい。このような樹脂キャリアは磁性体微粒子と絶縁性バインダー樹脂との溶融混練物をスプレードライヤーで噴霧して製造したり、磁性体微粒子の存在下に水性媒体中でモノマーないしプレポリマーを反応、硬化させ縮合型バインダー中に磁性体微粒子が分散された樹脂キャリアを製造できる。
磁性キャリアの表面には正又は負帯電性の微粒子又は導電性微粒子を固着させたり、樹脂をコーティングしたりして帯電性を制御できる。
表面のコート材(樹脂)としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられ、さらに正又は負帯電性の微粒子又は導電性微粒子を含んでコーティングすることができるが、シリコーン樹脂及びアクリル樹脂が好ましい。
本発明において、現像装置内に収容される現像剤中のキャリアの質量比率は、85質量%以上98質量%未満であることが好ましい。85質量%以上であると、現像装置からのトナーの飛散が発生しやすくなることによる不良画像の発生を抑制することができる。現像剤中のキャリアの質量比率が98質量%未満であれば、電子写真現像用トナーの帯電量が過度に上昇したり、電子写真現像用トナーの供給量が不足することを抑制でき、画像濃度の低下、不良画像の発生を有効に防止することができる。
<画像形成方法・画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する、トナーを備える現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含み、前記トナーが、本発明のトナーである。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含み、前記トナーが、本発明のトナーである。また本発明の画像形成方法は、前記トナー画像が転写体上に転写された後の前記静電潜像担持体(以下感光体とも称す)表面をクリーニングして前記静電潜像担持体表面上のトナーを回収し、前記回収したトナーを現像手段に供給して前記現像工程に使用するリサイクルシステムを有することが好ましい。
以下、本発明の画像形成方法および該方法に用いられる画像形成装置の具体例について説明する。
本発明の画像形成方法に用いられるカラー画像形成装置の一例を図1に示す。
図1の符号101Aは駆動ローラ、101Bは従動ローラ、102は感光体ベルト、103は帯電器、104はレーザー書き込み系ユニット、105A~105Dはそれぞれイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色のトナーを収容する現像ユニット、106は給紙カセット、107は中間転写ベルト、107Aは中間転写ベルト駆動用の駆動軸ローラ、107Bは中間転写ベルトを支持する従動軸ローラ、108はクリーニング装置、109は定着ローラ、109Aは加圧ローラ、110は排紙トレイ、113は紙転写ローラを示している。
このカラー画像形成装置では、可撓性の中間転写ベルト107が使用されており、該中間転写体たる中間転写ベルト107は駆動軸ローラ107Aと一対の従動軸ローラ107Bに張架されて時計方向に循環搬送されていて、一対の従動軸ローラ107B間のベルト面を駆動ローラ101Aの外周の感光体ベルト102に対して水平方向から当接させた状態としている。
通常のカラー画像出力時は、感光体ベルト102上に形成される各色のトナー像は、形成の都度前記中間転写ベルト107に転写されて、カラーのトナー像を合成し、これを給紙カセット106から搬送される転写紙に対し紙転写ローラ113によって一括転写し、転写後の転写紙は定着装置の定着ローラ109と加圧ローラ109Aの間へと搬送され、定着ローラ109と加圧ローラ109Aによる定着後、排紙トレイ110に排紙される。
105A~105Dの現像ユニットがトナーを現像すると、現像ユニットに収容されている現像剤のトナー濃度が低下する。現像剤のトナー濃度の低下はトナー濃度センサにより検知される。トナー濃度の低下が検知されると、各現像ユニットにそれぞれ接続されているトナー補給装置が稼動し、トナーを補給してトナー濃度を上昇させる。このとき、補給されるトナーは、現像ユニットに現像剤排出機構が備わっていれば、キャリアとトナーが混合されている所謂トリクル現像方式用現像剤であってもよい。
図1では中間転写ベルト上にトナー像を重ねて画像を形成しているが、中間転写ベルトを用いることなく、転写ドラムから直接記録媒体へ転写を行なうシステムを用いてもよい。
図2は、本発明で用いられる現像手段の一例を示す図である。
図2において、静電潜像担持体である感光体20に対向して配設された現像装置は、現像剤担持体としての現像スリーブ41、現像剤収容部材42、規制部材としてのドクターブレード43、支持ケース44等から主に構成されている。
感光体20側に開口を有する支持ケース44には、内部にトナー21を収容するトナー収容部としてのトナーホッパー45が接合されている。トナーホッパー45に隣接した、トナー21と、キャリア23からなる現像剤を収容する現像剤収容部46には、トナー21とキャリア23を撹拌し、トナー21に摩擦/剥離電荷を付与するための、現像剤撹拌機構47が設けられている。
トナーホッパー45の内部には、駆動手段によって回動されるトナー供給手段としてのトナーアジテータ48及びトナー補給機構49が配設されている。トナーアジテータ48及びトナー補給機構49は、トナーホッパー45内のトナー21を現像剤収容部46に向けて撹拌しながら送り出す。
感光体20とトナーホッパー45との間の空間には、現像スリーブ41が配設されている。駆動手段で図の矢印方向に回転駆動される現像スリーブ41は、キャリア23による磁気ブラシを形成するために、その内部に現像手段に対して相対位置不変に配設された、磁界発生手段としての磁石を有する。
現像剤収容部材42の、支持ケース44に取り付けられた側と対向する側には、ドクターブレード43が一体的に取り付けられている。ドクターブレード43は、この例では、その先端と現像スリーブ41の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。
上記構成により、トナーホッパー45の内部からトナーアジテータ48、トナー補給機構49によって送り出されたトナー21は、現像剤収容部46へ運ばれ、現像剤撹拌機構47で撹拌されることによって、所望の摩擦/剥離電荷が付与され、キャリア23と共に現像剤として、現像スリーブ41に担持されて感光体20の外周面と対向する位置まで搬送され、トナー21のみが感光体20上に形成された静電潜像と静電的に結合することにより、感光体20上にトナー像が形成される。
図3は、図2の現像手段を有する画像形成装置の一例を示す図である。ドラム状の感光体20の周囲に、帯電部材32、像露光系33、現像手段40、転写装置50、クリーニング装置60、除電ランプ70が配置されていて、この例の場合、帯電部材32の表面は、感光体20の表面とは約0.2mmの間隙を置いて非接触状態にあり、帯電部材32により感光体20に帯電を施す際、帯電部材32に電圧印加手段によって直流成分に交流成分を重畳した電界により、感光体20を帯電させることにより、帯電ムラを低減することが可能であり、効果的である。
画像形成の一連のプロセスは、ネガ-ポジプロセスで説明を行うことができる。有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される感光体20は、除電ランプ70で除電され、帯電チャージャ、帯電ローラ等の帯電部材32で均一にマイナスに帯電され、レーザー光学系等の像露光系33から照射されるレーザー光で潜像形成(この例では、露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザー光は、半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により、感光体20の表面を、感光体20の回転軸方向に走査する。このようにして形成された潜像が、現像手段40にある現像剤担持体である現像スリーブ41上に供給されたトナー及びキャリアの混合物からなる現像剤により現像され、トナー像が形成される。潜像の現像時には、電圧印加機構から現像スリーブ41に、感光体20の露光部と非露光部の間に、ある適当な大きさの直流電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
一方、転写媒体(例えば紙)80が、給紙機構から給送され、上下一対のレジストローラで画像先端と同期をとって、感光体20と転写装置50との間に給送され、トナー像が転写される。このとき、転写装置50には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、転写媒体80は、感光体20より分離され、転写像が得られる。
また、感光体20上に残存するトナーは、クリーニング部材としてのクリーニングブレード61により、クリーニング装置60内のトナー回収室62に回収される。
回収されたトナーは、トナーリサイクル手段により現像剤収容部46及び/又はトナーホッパー45に搬送され、再使用されてもよい。
画像形成装置は、上述の現像手段を複数配置し、転写媒体上へトナー像を順次転写した後、定着機構へ送り、熱等によってトナーを定着する装置であってもよく、一端中間転写媒体上へ複数のトナー像を転写し、これを一括して転写媒体に転写後同様の定着を行う装置であってもよい。
図4には、本発明で用いられる画像形成装置の他の例を示す。感光体20は、導電性支持体上に少なくとも感光層が設けられており、駆動ローラ24a、24bにより駆動され、帯電部材32による帯電、像露光系33による像露光、現像装置40による現像、転写装置50を用いる転写、クリーニング前露光光源26によるクリーニング前露光、ブラシ状クリーニング手段64及びクリーニングブレード61によるクリーニング、除電ランプ70による除電が繰り返し行われる。図4においては、感光体20(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側よりクリーニング前露光が行われる。
<トナー収容ユニット>
本発明におけるトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、トナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジなどが挙げられる。
トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも静電潜像担持体(像担持体ともいう)と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段から選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
本発明は、以下実施例に限られたものではなく、これらの変更・修正は本発明に含まれるものであり、実施例に限定されるものではない。
以下、部は質量部を示す。
<樹脂製造例>
[ポリエステル樹脂Aの製造]
モル比で、芳香族ジオール成分としてのビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物が25モル%、エチレングリコールが25モル%、アジピン酸が20モル%、テレフタル酸が10モル%、イソフタル酸が10モル%、及びトリメリット酸が10モル%の比率になるように配合された単量体を、蒸留塔を有する5リットルのオートクレーブに全量が4000gとなるように仕込み、常圧下、170~260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの三酸化アンチモンを加え3Torrの真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い「ポリエステル樹脂A」を得た。得られた「ポリエステル樹脂A」のガラス転移点は61℃であった。
[ポリエステル樹脂Bの製造]
モル比で、芳香族ジオール成分としてのビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物が25モル%、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物が25モル%、テレフタル酸が50モル%の比率になるように配合された単量体を、蒸留塔を有する5リットルのオートクレーブに全量が4000gとなるように仕込み、常圧下、170~260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの三酸化アンチモンを加え3Torrの真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い「ポリエステル樹脂B」を得た。得られた「ポリエステル樹脂B」のガラス転移点は65℃であった。
[ポリエステル樹脂Cの製造]
モル比で、芳香族ジオール成分としてのビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物が20モル%、ビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物が30モル%、テレフタル酸が50モル%の比率になるように配合された単量体を、蒸留塔を有する5リットルのオートクレーブに全量が4000gとなるように仕込み、常圧下、170~260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの三酸化アンチモンを加え3Torrの真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い「ポリエステル樹脂C」を得た。得られた「ポリエステル樹脂C」のガラス転移点は70℃であった。
<離型剤製造例>
[エステルワックス1の製造]
温度計、窒素導入管、撹拌機および冷却管を取り付けた1リットルの四つ口フラスコに、脂肪酸成分として100質量部のステアリン酸、アルコール成分として100質量部のベヘニルアルコールを、全量が500gとなるように仕込み、窒素気流下、220℃で反応物を留去しつつ、15時間以上常圧で反応を行い「エステルワックス1」を得た。得られた「エステルワックス1」の融点は67℃であった。
(実施例1~9、比較例1~6)
<トナーの製造方法>
[トナー1の製造]
・ポリエステル樹脂A 90.0部
・スチレンアクリル共重合体(三洋化成社製EXD-001) 5.0部
・上記エステルワックス1 5.0部
・サリチル酸誘導体ジルコニウム塩 0.9部
・カーボンブラック(C-44 三井化学株式会社製) 6.0部
・ベヘン酸アミド(融点111℃) 2.0部
上記のトナー原材料を、へンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製、FM20B)を用いて予備混合した後、一軸混練機(Buss製、コニーダ混練機)で100~130℃の温度で溶融、混練した。得られた混練物は室温まで冷却後、ロートプレックスにて200~300μmに粗粉砕した。次いで、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、100AFG)を用いて、重量平均粒径が6.5±0.3μmとなるように粉砕エアー圧を適宜調整しながら微粉砕した後、気流分級機(株式会社マツボー製、EJ-LABO)で、重量平均粒径が7±0.2μm、重量平均粒径/個数平均粒径の比が1.25以下となるようにルーバー開度を適宜調整しながら分級し、トナー母体粒子1を得た。
次いで、トナー母体粒子100部に対し、添加剤(HDK-2000、クラリアント株式会社製)1.0部及び(H05TD、クラリアント株式会社製)1.0部をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、トナー1を製造した。
[トナー2の製造]
ベヘン酸アミドの添加量を2.0部から5.0部にした以外は、トナー1と同様にして、トナー2を製造した。
[トナー3の製造]
ベヘン酸アミドの代わりにステアリン酸アミド(融点101℃、日本油脂製アルフローS-10)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー3を製造した。
[トナー4の製造]
ベヘン酸アミドの代わりにエルカ酸アミド(融点80℃、日本油脂製アルフローP-10)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー4を製造した。
[トナー5の製造]
ベヘン酸アミドを2.0部から0.5部にした以外は、トナー1と同様にして、トナー5を製造した。
[トナー6の製造]
ベヘン酸アミドの代わりにエチレンビスステアリン酸アミド(融点145℃、花王製カオーワックスEB)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー6を製造した。
[トナー7の製造]
ベヘン酸アミドの代わりにエチレンビスラウリン酸アミド(融点157℃、日本化成製スリパックスL)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー7を製造した。
[トナー8の製造]
ポリエステル樹脂Aの代わりにスチレンアクリル樹脂(三菱レイヨン製ダイヤナールFB-1788)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー8を製造した。
[トナー9の製造]
エステルワックス1の代わりにエステルワックス2(融点79℃、日本油脂製WEP-8)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー9を製造した。
[トナー10の製造]
エステルワックス1の代わりにマイクロクリスタリンワックス(融点71℃、日本精鑞社製Hi-Mic-1045)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー10を製造した。
[トナー11の製造]
ベヘン酸アミドの添加量を2.0部から0部にした以外は、トナー1と同様にして、トナー11を製造した。
[トナー12の製造]
ポリエステル樹脂Aの代わりにポリエステル樹脂Cを用い、ベヘン酸アミドの添加量を2.0部から0部にした以外は、トナー9と同様にして、トナー12を製造した。
[トナー13の製造]
ポリエステル樹脂Aの代わりにポリエステル樹脂Bを用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー13を製造した。
[トナー14の製造]
ポリエステル樹脂Aの代わりにポリエステル樹脂Bを用い、エステルワックス1の代わりにエステルワックス2(融点79℃、日本油脂製WEP-8)を用いた以外は、トナー1と同様にして、トナー14を製造した。
[トナー15の製造]
ポリエステル樹脂Aの代わりにポリエステル樹脂Cを用いた以外は、トナー9と同様にして、トナー15を製造した。
以上のようにしてトナー1~15を製造した。各トナーに使用した結着樹脂、離型剤(融点)、脂肪酸アミド(添加量、融点)を表1に示す。
Figure 0007270895000001
各トナーの、示差走査熱量測定計(DSC)による昇温時の脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域の吸熱ピークの有無、TOF-SIMS測定での機能付与剤に由来するピークの有無、脂肪酸アミドの構造を表2に示す。
(脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク、トナーの吸熱ピークの測定方法)
前記脂肪酸アミド、または、前記トナー約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、該試料容器を示差走査熱量計(「DSC-60」、(株)島津製作所製)のホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットする。次いで、窒素雰囲気下、0℃から昇温速度10℃/分間にて180℃まで加熱する。その後、180℃から降温速度10℃/分間にて0℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/分間にて180℃まで加熱し、DSC曲線を計測する。得られたDSC曲線から、DSC-60システム中の解析プログラムを用いて、1回目の昇温時における吸熱ピークを解析する。なお、脂肪酸アミドの吸熱の最高ピークの温度を求め、脂肪酸アミドの融点とした。トナーのDSC曲線において、脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域の吸熱ピークの有無を調べた。
(TOF-SIMS測定方法)
前記トナーを付着量0.85mg/cm2、定着温度160℃にて定着した定着画像をサンプルとし、TOF-SIMS(「TOF.SIMS 5」、ION-TOF社製)にて、一次イオン源Bi3++、一次イオン加速電圧30kV、一次イオン電流0.41pA、二次イオン極性positive、測定エリア500×500ミμm2、128×128pixel、積算回数64scan、帯電中和補正ありの条件にて測定を実施しマススペクトルを得る。用いた機能付与剤に由来するピークの有無を調べた。
Figure 0007270895000002
[二成分現像剤の製造]
<キャリアAの作製>
シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコ-ン)・・・・・・・・・100部
トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン・・・・・・5部
カーボンブラック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、コート層形成液を調製した。このコート層形成液を、芯材として重量平均粒径が35μmのMnフェライト粒子を用いて、芯材表面において平均膜厚が0.20μmになるように、流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各70℃に制御して塗布・乾燥した。
得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリアAを得た。
<二成分現像剤の作製>
作製したトナーと、キャリアAとを、ターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで5分間均一混合し帯電させ、二成分現像剤を作製した。なお、トナーとキャリアの混合比率は、評価機の初期現像剤のトナー濃度:4質量%に合わせて混合した。
[評価]
上記各実施例及び比較例により作製したトナー1~12を用いた二成分現像剤を用いて下記の評価を実施した。
<耐ブロッキング性>
各現像剤をリコー製デジタルフルカラー複合機Imagio Neo C600改造機(線速が280mm/sec)を用いて、付着量0.85mg/cm2となるように4cm角ベタ画像を形成し、NIP幅10mm、定着ローラ温度160℃で定着を行い、定着画像面通しを重ね合わせた2枚の画像上に60gの重りを載せ70℃の恒温槽に24時間保管した後、取り出して1時間以上冷却した画像をはがした時の画像状態と剥がれ音を確認する。
〔評価基準〕
◎:画像剥がれ無し、剥がれ音無し
○:画像剥がれ無し、剥がれ音有り
△:画像剥がれ10か所以下、剥がれ音有り
×:画像剥がれ11か所以上、剥がれ音有り
<耐久性>
各現像剤を(株)リコー社製デジタルフルカラー複合機MP C306を用いて20%画像濃度チャートを1万枚出力後の画像状態を評価した。
〔評価基準〕
◎:異常画像の発生なし。
○:8000枚以降に異常画像発生。
△:5000枚以降に異常画像発生。
×:5000枚未満で異常画像発生。
<210℃加熱時の粒子発生量>
前記トナー約1.0gを50mlスクリューバイアルに入れ、密閉ケース内にある210℃のホットプレート上に載せる。Inletから窒素ガスを700cc/minで流し、Outletに接続された携帯型凝集粒子カウンター(「Model3007」、東京ダイレック(株)製)にて900秒間の粒子発生量を測定する。
〔評価基準〕
◎:粒子発生量が3.0e+6個未満
○:粒子発生量が6.0e+6個未満
△:粒子発生量が9.0e+6個未満
×:粒子発生量が9.0e+6個以上
<低温定着性>
各現像剤をリコー製デジタルフルカラー複合機Imagio Neo C600改造機(線速が280mm/sec)を用いて、付着量0.85mg/cm2となるように4cm角ベタ画像を形成し、NIP幅10mmで、定着ローラ温度を変化させて定着を行い、コールドオフセットの有無を目視評価し、コールドオフセットが発生しない下限温度を定着下限温度とし、下記基準で低温定着性を評価した。
このとき評価に用いた用紙は株式会社リコーPPC用紙TYPE6000(70W)を使用した。
〔評価基準〕
◎:定着下限温度が140℃未満
○:定着下限温度が140℃以上145℃未満
△:定着下限温度が145℃以上150℃未満
×:定着下限温度が150℃以上
<総合評価>
次の評価基準で総合評価を行った。
〔評価基準〕
◎:全ての評価が◎または〇であるもの
〇:×がなく、△が1つあるもの
△:×がなく、△が2つ以上あるもの
×:1つでも×があるもの
Figure 0007270895000003
表3より、本発明のトナーは、トレードオフとなる耐ブロッキング性と低温定着性を両立し、かつ、異常画像の原因となる耐久性と、機内汚染の原因となる粒子発生量の少ないトナーであることが明らかとなった。
(図1について)
101A 駆動ローラ
101B 従動ローラ
102 感光体ベルト
103 帯電器
104 レーザー書き込み系ユニット
105A~105D それぞれイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色のトナー
を収容する現像ユニット
106 給紙カセット
107 中間転写ベルト
107A 中間転写ベルト駆動用の駆動軸ローラ
107B 中間転写ベルトを支持する従動軸ローラ
108 クリーニング装置
109 定着ローラ
109A 加圧ローラ
110 排紙トレイ
113 紙転写ローラ
(図2について)
20 感光体
21 トナー
23 キャリア
41 現像スリーブ
42 現像剤収容部材
43 ドクターブレード
44 支持ケース
45 トナーホッパー
46 現像剤収容部
47 現像剤撹拌機構
48 トナーアジテータ
49 トナー補給機構
(図3について)
20 感光体
32 帯電部材
33 像露光系
40 現像手段
41 現像スリーブ
45 トナーホッパー
47 現像剤撹拌機構
50 転写装置
60 クリーニング装置
61 クリーニングブレード
62 トナー回収室
70 除電ランプ
80 転写媒体
(図4について)
20 感光体
24a 駆動ローラ
24b 駆動ローラ
26 クリーニング前露光光源
32 帯電部材
33 像露光系
40 現像装置
50 転写装置
61 クリーニングブレード
64 ブラシ状クリーニング手段
70 除電ランプ
特開2006-113473号公報 特許第5540560号公報 特許第3248050号公報 特許第4149998号公報

Claims (5)

  1. 結着樹脂と離型剤と機能付与剤とを含むトナーであって、
    前記結着樹脂がポリエステル樹脂であり、
    前記離型剤がワックスであり、
    前記ワックスの分散剤としてスチレン系樹脂を含み、
    前記機能付与剤が、融点110℃以上160℃以下の第一級脂肪酸アミドであり、
    前記トナーが、示差走査熱量測定計(DSC)による昇温時に、前記第一級脂肪酸アミドの吸熱の最高ピーク±20℃の領域に吸熱ピークを持たず、
    前記トナーを定着温度160℃で定着した画像表面のTOF-SIMS分析で検出されたマススペクトルから、少なくとも前記機能付与剤に由来するピークが検出されるトナー。
  2. 前記離型剤が、融点が65℃以上80℃以下のエステルワックスである請求項1に記載のトナー。
  3. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する、トナーを備える現像手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含み、
    前記トナーが、請求項1又は2に記載のトナーである画像形成装置。
  4. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含み、
    前記トナーが、請求項1又は2に記載のトナーである画像形成方法。
  5. 請求項1又は2に記載のトナーを収容したトナー収容ユニット。
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