JP5322914B2 - トナー用ワックス、電子写真用トナー、及び現像剤 - Google Patents

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本発明は、トナー用ワックス、前記トナー用ワックスを含有する電子写真用トナー、及び前記電子写真用トナーを含む現像剤に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等の電子写真方式を利用した画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体の表面を均一に帯電させる帯電装置と、帯電された像担持体の表面を露光することによって、前記像担持体の表面に静電潜像を形成させる露光装置と、前記静電潜像が形成された像担持体の表面にトナーを供給することによって、前記静電潜像をトナー像として現像する現像装置と、前記トナー像を構成するトナーを、前記像担持体から記録媒体へ転写する転写装置と、転写されたトナー像を加熱によって紙などの記録媒体に定着させる定着装置等を備える。このような画像形成装置は、上記各装置によって、上述したようにトナー像を記録媒体に転写し、その後、そのトナー像を記録媒体に定着させることによって、画像を記録媒体上に形成する。
また、前記画像形成装置は、高速化、小型化、カラー化、高画質化、低温定着化、省エネルギー化等の高性能化が求められている。これらの要求を満たすために、画像形成装置を改良するだけではなく、画像形成装置に用いられるトナーについても、高性能化が求められている。
特に、環境に配慮するために、省エネルギー化が求められるようになってきている。この要求を満たすためには、定着温度を低下させることが有効である。そして、単に定着温度を低下させただけでは、記録媒体に転写されたトナー像を充分に定着できない傾向がある。このため、低い定着温度でも、充分に定着できる低温定着性に優れたトナーが求められている。
トナーの低温定着性を高めるためには、例えば、軟化点の低い結着樹脂を用いることが考えられる。そうすることによって、低温定着性を高められるものの、定着時にトナー像が定着装置を構成するローラ等に付着するオフセット現象が発生しやすくなる傾向があった。
そこで、離型剤としてトナーに含有されるワックスについて検討されてきた。このような検討がなされたトナーとしては、具体的には、例えば、特許文献1〜4に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を主成分とする静電荷像現像用乾式トナーにおいて、離型剤として(A)脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス及び/又はモンタン系エステルワックス、(B)酸価10〜30の酸化ライスワックスを用いた静電荷像現像用乾式トナーが記載されている。
特許文献2には、少なくとも結着樹脂、着色剤及びエステルワックスを含有している静電荷像現像用トナーであり、該エステルワックスは、該結着樹脂100重量部当り3〜40重量部含有されており、該エステルワックスは、炭素数が同一のエステル化合物が50〜95重量%含有されている静電荷像現像用トナーが記載されている。
特許文献3には、DSCによる吸収熱量のピーク位置が55〜80℃に存在し、針入度が4以下である合成エステルワックスを含有する電子写真用トナーが記載されている。
特許文献4には、少なくとも樹脂、着色剤、及び離型剤を含有し、前記離型剤が、カルボン酸とアルコールとからなるカルボン酸エステル化合物であって、カルボン酸又はアルコール由来の炭素数のうち単一の炭素数が80〜90質量%含む静電荷像現像用トナーが記載されている。
特開平4−362953号公報 特開平8−50368号公報 特開平8−6285号公報 特開2002−162778号公報
特許文献1によれば、充分な耐オフセット性を有し、定着下限温度が低いトナーが得られる旨が開示されている。カルナウバワックス、モンタン系エステルワックス、及び酸化ライスワックスは、融点が比較的低く、低温定着性を高めることができるものの、これらのワックスは、天然化合物由来のワックスであり、品質が不均一な場合があった。このため、低温定着性を高めるために用いられる低軟化点の結着樹脂を含むトナーに用いた場合、耐オフセット性等を高めるワックスとしての効果を充分に発揮できない場合があった。
そこで、特許文献2〜4に記載されているような、合成ワックスを用いたトナーが注目されている。特許文献2〜4によれば、低温定着性や耐オフセット性等に優れたトナーが得られる旨が開示されている。しかしながら、特許文献2〜4には、炭素数分布の比較的狭いエステル化合物からなるワックスが記載されており、このような炭素数分布の比較的狭いワックスを用いると、定着可能温度の幅が狭くなる傾向があった。このような場合、定着温度の制御が困難であったり、定着温度が定着可能温度の幅から外れると定着性が低下する。すなわち、定着温度を定着可能温度に制御することが困難な場合、定着性が低下する傾向があった。また、ワックスの結着樹脂への分散性も低下する傾向があり、保存性、特に高温保存性が低下する傾向があった。具体的には、例えば、トナーを高温で保存した際に、ワックスがトナーからしみ出し、ワックスがトナー表面に露出する場合があった。このような高温保存後のトナーを画像形成に用いた場合、画像形成装置の部材を汚染したり、耐オフセット性を低下させる場合があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することを目的とする。また、前記トナー用ワックスを含有する電子写真用トナー、及び前記電子写真用トナーを含有する現像剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、ワックスの炭素数分布の影響に着目し、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性を向上させることができる条件を鋭意検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。
本発明の一態様に係るトナー用ワックスは、電子写真用トナーに含有されるワックスであって、炭素数が32〜41の第1カルボン酸エステル化合物と、炭素数が42〜46の第2カルボン酸エステル化合物と、炭素数が47〜62の第3カルボン酸エステル化合物とを含有し、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物の、前記ワックス全量に対するそれぞれの含有率が、5〜45質量%、20〜70質量%、及び15〜55質量%であることを特徴とする。
このような構成によれば、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することができる。
このことは、上記のような、様々な炭素数のカルボン酸エステル化合物を特定の比率で含有されたワックスは、カルボン酸エステル化合物の炭素数に応じて様々な機能を発揮し、それらが好適な割合で含有されているので、カルボン酸エステル化合物の炭素数に応じた機能をそれぞれ充分に発揮できることによると考えられる。
より具体的には、例えば、炭素数が32〜41の第1カルボン酸エステル化合物は、炭素数が比較的少ないので、融点が比較的低く、低温であっても離型剤として好適に働くことができると考えられる。よって、前記第1カルボン酸エステル化合物を含有させることによって、低温定着性を確保しつつ、耐オフセット性を向上させることができる。一方、第1カルボン酸エステル化合物は、この低温定着性を高めるために用いられる低軟化点の結着樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂を含むトナーに多量に含有させた場合、トナー中に分散しにくくなりやすいという傾向があると考えられる。さらに、この第1カルボン酸エステル化合物を多量に含有したトナーは、高温で保存すると、第1カルボン酸エステル化合物がトナーからしみ出しやすく、また、融点が比較的低いことにより、高温保存性が低下しやすくなる傾向があると考えられる。
また、炭素数が47〜62の第3カルボン酸エステル化合物は、トナー中に分散しやすく、高温保存性を充分に発揮できると考えられる。このような第3カルボン酸エステル化合物を所定量含有させることによって、前記第1エステル化合物によって充分に高めた低温定着性を維持しつつ、トナーへのワックスの分散性や高温保存性を充分に高めることができると考えられる。
そして、炭素数が42〜46の第2カルボン酸エステル化合物を所定量含有させることによって、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物との相溶性を高めることができるので、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物とが好適に働くと考えられる。すなわち、前記第1カルボン酸エステル化合物の低温定着性や耐オフセット性を高める効果、及び前記第3カルボン酸エステル化合物の分散性や高温保存性を高める効果のそれぞれを損なうことなく、充分に発揮させることができると考えられる。
以上のことから、低温定着性を維持したまま、定着可能温度の幅を広げ、トナー中でのワックスの分散性を高め、よって、高温でトナーを保存しても、トナーからワックスがしみ出すことを抑制できると考えられる。よって、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することができると考えられる。
また、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物が、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノカルボン酸と、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を含むことが好ましい。このような構成によれば、低温定着性、耐オフセット性、及び保存性により優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することができる。
また、前記トナー用ワックスとしては、カルナバワックスを含むことが好ましい。このような構成によれば、低温定着性、耐オフセット性、及び保存性により優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することができる。
また、本発明の他の一態様に係る電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有し、前記ワックスが、前記トナー用ワックスであることを特徴とする。このような構成によれば、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーを提供することができる。このことは、前記トナー用ワックスが、上述したように、低温定着性、耐オフセット性、及び保存性の全てが優れるようなワックスであることによると考えられる。
また、前記ワックスの含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましい。このような構成によれば、低温定着性、耐オフセット性、及び保存性により優れたトナーを提供することができる。このことは、前記トナー用ワックスの、低温定着性、耐オフセット性、及び保存性の全てを高めることができるという効果を充分に発揮できるためであると考えられる。
また、前記結着樹脂が、ポリエステル系樹脂であることが好ましい。このような構成によれば、低温定着性、耐オフセット性、及び保存性により優れたトナーを提供することができる。このことは、ポリエステル系樹脂は、比較的軟化点が低く、優れた低温定着性を発揮でき、さらに、前記トナー用ワックスと相溶性が高く、この優れた低温定着性を維持しつつ、耐オフセット性及び保存性をより優れたものにすることができることによると考えられる。
また、本発明の他の一態様に係る現像剤は、前記電子写真用トナーとキャリアとを含むことを特徴とする。このような構成によれば、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れた現像剤を提供することができる。
本発明によれば、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することができる。また、前記トナー用ワックスを含有する電子写真用トナー、及び前記電子写真用トナーを含有する現像剤が提供される。
本実施形態に係るトナー及び現像剤を用いる画像形成装置1の全体構成を示す概略断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
[トナー用ワックス]
本実施形態に係るトナー用ワックスは、電子写真用トナーに含有されるワックスであって、炭素数が32〜41の第1カルボン酸エステル化合物と、炭素数が42〜46の第2カルボン酸エステル化合物と、炭素数が47〜62の第3カルボン酸エステル化合物とを含有し、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物の、前記ワックス全量に対するそれぞれの含有率が、5〜45質量%、20〜70質量%、及び15〜55質量%である。このようなトナー用ワックスを含有させることによって、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られる。
前記トナー用ワックスは、上記のような構成であれば、特に限定されない。すなわち、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物が、上記の所定含有率で含有されていれば、複数種類のカルボン酸エステル化合物を混合することによって、上記の所定含有率を満たすものであっても、合成することによって、上記の所定含有率を満たすものであってもよく、特に限定されない。具体的には、例えば、炭素数の異なる複数種類のカルボン酸エステル化合物を用意した後、それらを、上記のような構成を満たすように、混合して混練して得られたものであってもよい。また、直鎖飽和モノカルボン酸等のカルボン酸と直鎖飽和アルコール等のアルコールとを複数種ずつ用意し、上記のような構成を満たすように、前記カルボン酸と前記アルコールとを反応させて得られたものであってもよい。なお、前記トナー用ワックスの調製方法については、後述する。
ここで、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物等のエステル化合物の炭素数とは、各エステル化合物1分子中に含まれる全炭素数を示す。具体的には、カルボン酸とアルコールとを反応させて得られたカルボン酸エステル化合物の場合、前記カルボン酸由来の炭素数と前記アルコール由来の炭素数の合計である。より具体的には、例えば、炭素数18のオクタデカン酸と炭素数18のオクタデカノールとを反応させて得られたカルボン酸エステル化合物の炭素数は、36であり、炭素数18のオクタデカン酸と炭素数19のノナデカノールとを反応させて得られたカルボン酸エステル化合物の炭素数は、37である。
また、前記第1カルボン酸エステル化合物は、炭素数が比較的少ないので、融点が比較的低く、低温であっても離型材として好適に働くことができると考えられる。よって、前記第1カルボン酸エステル化合物を含有させることによって、低温定着性を確保しつつ、耐オフセット性を向上させることができる。一方、前記第1カルボン酸エステル化合物は、この低温定着性を高めるために用いられる低軟化点の結着樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂を含むトナーに多量に含有させた場合、トナー中に分散しにくくなりやすいという傾向があると考えられる。さらに、この第1カルボン酸エステル化合物を多量に含有したトナーは、高温で保存すると、第1カルボン酸エステル化合物がトナーからしみ出しやすく、高温保存性が低下しやすくなる傾向があると考えられる。すなわち、前記第1カルボン酸エステル化合物の含有量が少なすぎる場合、低温定着性が低下し、さらに、低温で離型材として好適に働きにくくなるので、耐オフセット性が低下する傾向がある。また、前記第1カルボン酸エステル化合物の含有量が多すぎる場合、トナー中への分散性や高温保存性が低下する傾向がある。よって、上記のような第1カルボン酸エステル化合物を所定量含有させることによって、トナーへのワックスの分散性や高温保存性を維持しつつ、優れた低温定着性を充分に発揮できると考えられる。
また、前記第3カルボン酸エステル化合物は、炭素数が比較的多いので、粘度が高く、トナー中に分散しやすいと考えられる。また、前記第3カルボン酸エステル化合物は、炭素数が比較的多いので、融点が比較的高く、トナーの高温保存性を高めることができると考えられる。すなわち、前記第3カルボン酸エステル化合物の含有量が少なすぎる場合、トナー中への分散性や高温保存性が低下する傾向がある。また、前記第3カルボン酸エステル化合物の含有量が多すぎる場合、前記第1カルボン酸エステル化合物の含有量が相対的に少なくなり、低温定着性及び耐オフセット性が低下する傾向がある。よって、上記のような第3カルボン酸エステル化合物を所定量含有させることによって、前記第1カルボン酸エステル化合物によって充分に高めた低温定着性を維持しつつ、トナーへのワックスの分散性や高温保存性を充分に高めることができる。
また、前記第2カルボン酸エステル化合物は、前記第1カルボン酸エステル化合物の炭素数と前記第3カルボン酸エステル化合物の炭素数の間の炭素数を有するので、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物との相溶性を高めると考えられる。よって、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物とが好適に働くと考えられる。すなわち、前記第1カルボン酸エステル化合物の低温定着性や耐オフセット性を高める効果、及び、前記第3カルボン酸エステル化合物の分散性や高温保存性を高める効果のそれぞれを損なうことなく、充分に発揮させることができると考えられる。すなわち、前記第2カルボン酸エステル化合物の含有量が少なすぎる場合、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物との相溶性が低下し、それぞれの効果を充分に発揮できない傾向がある。また、前記第2カルボン酸エステル化合物の含有量が多すぎる場合、前記第1カルボン酸エステル化合物や前記第3カルボン酸エステル化合物の含有量が相対的に少なくなり、それぞれの効果を充分に発揮できない傾向がある。よって、上記のような第2カルボン酸エステル化合物を所定量含有させることによって、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物とがそれぞれ好適に働くことができると考えられる。
以上のことから、低温定着性を維持したまま、定着可能温度の幅を広げ、トナー中でのワックスの分散性を高め、よって、高温でトナーを保存しても、トナーからワックスがしみ出すことを抑制できると考えられる。よって、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られるトナー用ワックスを提供することができると考えられる。
さらに、炭素数が44のカルボン酸エステル化合物の、前記ワックス全量に対する含有率が、20〜47質量%であることがより好ましい。そうすることによって、低温定着性、耐オフセット性及び保存性により優れたトナーが得られるトナー用ワックスを得ることができる。このことは、炭素数が44のカルボン酸エステル化合物の含有率が上記範囲内であると、前記第1カルボン酸エステル化合物と前記第3カルボン酸エステル化合物との相溶性をより高めることができるためであると考えられる。
なお、トナー用ワックスに含有されているカルボン酸エステル化合物の炭素数と、その炭素数のカルボン酸エステル化合物の、前記ワックス全量に対する含有率、すなわち、トナー用ワックスの炭素数分布は、例えば、ガスクロマトグラフィを用いて測定することができる。より具体的には、例えば、トナー用ワックスを、ガスクロマトグラフィ(株式会社島津製作所製のGC−14B)を用い、カラムとして、フロンティア・ラボ株式会社製のUltra ALLOY UA17−15M−0.25Fを用い、カラム温度としては、開始温度150℃から10℃/分で320℃まで昇温させ、その温度で33分間保持し、インジェクション温度350℃、ディテクション温度350℃で測定することによって、トナー用ワックスの炭素数分布を得ることができる。
また、前記トナー用ワックスは、上述したように、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物が、上記の所定含有率で含有されていればよく、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノカルボン酸と、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を含むことが好ましい。すなわち、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物が、前記エステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を含んで、上記の所定含有率で含有するように構成されたトナー用ワックスが好ましい。
前記直鎖飽和モノカルボン酸は、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノカルボン酸であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、テトラコサン酸、ヘキサコサン酸、オクタコサン酸、トリアコンタン酸、ドトリアコンタン酸、及びテトラトリアコンタン酸等が挙げられる。前記直鎖飽和モノカルボン酸としては、前記カルボン酸を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記直鎖飽和モノアルコールは、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノアルコールであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、テトラコシルアルコール、ヘキサコシルアルコール、オクタコシルアルコール、トリアコシルアルコール、ドトリアコシルアルコール、及びテトラトリアコシルアルコール等が挙げられる。前記直鎖飽和モノアルコールとしては、前記アルコールを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記トナー用ワックスは、前記エステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物だけではなく、カルナバワックスを含んで、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物が、上記の所定含有率で含有するように構成されたトナー用ワックスが好ましい。
また、前記トナー用ワックスの酸価は、低いことが好ましく、具体的には、例えば、7mgKOH/g以下であることが好ましく、3mgKOH/g以下であることがより好ましい。すなわち、トナー用ワックスに含有されるカルボン酸が少ないことが好ましい。具体的には、カルボン酸エステル化合物から遊離したカルボン酸や、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノカルボン酸と、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を含む場合、合成されなかった前記直鎖飽和モノカルボン酸が少ないことが好ましい。前記トナー用ワックスの酸価が高すぎると、得られたトナーから析出したカルボン酸によって、トナーの帯電性、高温保存性及び耐ブロッキング性が低下する傾向がある。ここで、トナー用ワックスの酸価は、日本油化学会の「1996年版基準油脂分析試験法」のJOCS 2.3.1−96に準拠の方法により測定した値である。
また、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノカルボン酸と、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を含む場合、前記トナー用ワックスに、炭素数24以下の直鎖飽和モノカルボン酸が残存する量が少ないほうが好ましい。具体的には、前記トナー用ワックスの、炭素数24以下の直鎖飽和モノカルボン酸の、ワックス全量に対する含有率が、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。炭素数24以下の直鎖飽和モノカルボン酸の含有率が高すぎると、トナーの保存性及び耐ブロッキング性が低下する傾向がある。ここで、炭素数24以下の直鎖飽和モノカルボン酸の含有率は、トナー用ワックスの炭素数分布と同様の条件で、ガスクロマトグラフィを用いて測定することができる。
また、前記トナー用ワックスの透明融点が、60〜82℃であることが好ましく、65〜80℃であることがより好ましい。前記透明融点が低すぎると、保存性、特に高温保存性が低下する傾向がある。また、前記透明融点が高すぎると、低温定着性が低下する傾向がある。ここで、トナー用ワックスの透明融点とは、測定対象物であるトナー用ワックスが透明になる温度であり、JIS K0064に準拠の方法により測定した値である。
また、前記トナー用ワックスの調製方法としては、前記トナー用ワックスが得られれば、特に限定されない。具体的には、例えば、まず、上述したように、炭素数の異なる複数種類のカルボン酸エステル化合物を用意した後、それらを、上記のような炭素数分布を満たすように、混合して混練する方法が挙げられる。また、炭素数の異なる複数種類のカルボン酸エステル化合物を用意する方法としては、特に限定されず、単一の炭素数の直鎖飽和モノカルボン酸と、単一の炭素数の直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を用意する方法、天然に存在するカルナバワックス等のワックスを精製処理して、単一の炭素数のカルボン酸エステル化合物を用意する方法等が挙げられる。また、天然に存在するワックスの精製処理方法としては、抽出、蒸留、濾過、晶析、カラムクロマトグラフィによる分離等が挙げられ、これらを1つ、又は2つ以上組み合わせて行う方法が挙げられる。そして、炭素数の異なる複数種類のカルボン酸エステル化合物を用意する方法としては、炭素数既知のカルボン酸エステル化合物を購入して用意する方法であってもよい。
次に、前記トナー用ワックスの他の調製方法としては、炭素数の異なる複数種類の直鎖飽和モノカルボン酸と、炭素数の異なる複数種類の直鎖飽和モノアルコールとを、予め配合比率等を調整して、配合比率等が調整された直鎖飽和モノカルボン酸と直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって、上記のような炭素数分布を満たすワックスを得る方法が挙げられる。
[トナー]
本実施形態に係る電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有し、前記ワックスが、前記トナー用ワックスである。すなわち、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び前記トナー用ワックスを含むトナー母粒子を含有するものである。また、前記電子写真用トナーは、前記トナー母粒子からなるものであってもよいが、通常、前記トナー母粒子と、前記トナー母粒子に外添される外添剤とを含んで構成される。そうすることによって、低温定着性に優れるだけではなく、耐オフセット性や保存性に優れたトナーが得られる。
<トナー母粒子>
前記トナー母粒子は、結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有し、前記ワックスとして、前記トナー用ワックスを用いるものであって、トナー母粒子として使用可能な形態のものであれば、特に限定されない。また、その粒子径としては、体積平均径で、3〜9μmであることが好ましい。なお、ここでの体積平均径は、例えば、レーザ回折散乱法等による測定や、一般的な粒度計等を用いた測定によって、計測することができる。
(結着樹脂)
前記結着樹脂としては、従来からトナー母粒子の結着樹脂として用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等のポリスチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のオレフィン系樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;ビニルエーテル系樹脂;N−ビニル系樹脂等が挙げられる。この中でも、ポリエステル系樹脂が、比較的軟化点が低く、優れた低温定着性を発揮できる点から好ましく用いられる。また、ポリエステル系樹脂は、前記トナー用ワックスとの相溶性が比較的高いと考えられ、前記トナー用ワックスによる効果を充分に発揮できると考えられる。すなわち、低温定着性、保存性、及び耐オフセット性により優れたトナーが得られる。また、前記結着樹脂としては、上記各結着樹脂を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合又は共縮重合によって得られるもの等が挙げられる。また、ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。
前記アルコール成分としては、ポリエステル系樹脂を合成するためのアルコールとして使用可能なものであれば、特に限定されない。また、前記アルコール成分としては、分子内に水酸基が2個以上のアルコール(2価以上のアルコール)が含まれている必要がある。前記アルコール成分として用いられるもののうち、2価のアルコールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類等が挙げられる。また、前記アルコール成分として用いられるもののうち、3価以上のアルコールとしては、具体的には、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。また、前記アルコール成分としては、上記各成分を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記カルボン酸成分としては、ポリエステル系樹脂を合成するためのカルボン酸として使用可能なものであれば、特に限定されない。また、前記カルボン酸成分としては、カルボン酸だけではなく、カルボン酸の、酸無水物や低級アルキルエステル等も含まれる。そして、前記カルボン酸成分としては、カルボン酸の分子内に水酸基が2個以上であるもの(2価以上のカルボン酸)が含まれている必要がある。前記カルボン酸として用いられるもののうち、2価のカルボン酸としては、具体的には、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、アルキルコハク酸、及びアルケニルコハク酸等が挙げられる。アルキルコハク酸としては、例えば、n−ブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸等が挙げられ、アルケニルコハク酸としては、例えば、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等が挙げられる。また、前記カルボン酸として用いられるもののうち、3価以上のカルボン酸としては、具体的には、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等が挙げられる。また、前記カルボン酸成分としては、上記各成分を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。前記共重合モノマーとしては、p−クロロスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のオレフィン系炭化水素(アルケン);塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル等のアクリル酸エステル;メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデン等のN−ビニル化合物等が挙げられる。この中でも、低温定着性、帯電安定性、及び環境安定性に優れている点から、アクリル酸エステルが好ましく、アクリル酸n−ブチルがより好ましい。また、前記共重合モノマーとしては、上記各モノマーを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ポリスチレン系樹脂は、2つの重量平均分子量ピーク(低分子量ピークおよび高分子量ピーク)を有することが好ましい。具体的には、例えば、低分子量ピークが3000〜20000の範囲内であり、もう1つの高分子量ピークが300000〜1500000の範囲内であることが好ましい。さらに、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)について、Mw/Mnが10以上であることが好ましい。重量平均分子量ピークがこのような範囲内にあれば、トナーを容易に定着させることができ、また、耐オフセット性を向上させることもできる。
前記結着樹脂としては、定着性の観点から、上記のような熱可塑性樹脂を用いることが好ましいが、熱可塑性樹脂のみである必要はなく、架橋剤や熱硬化性樹脂を熱可塑性樹脂に組み合わせて用いてもよい。このように結着樹脂内に一部架橋構造を導入することにより、定着性の低下を抑制しつつ、耐オフセット性を向上させることができる。
前記熱硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、シアネート樹脂等のシアネート系樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(着色剤)
前記着色剤としては、トナーとして所望の色になるように、公知の顔料や染料を用いることができる。具体的には、例えば、色に応じて、以下のような着色剤が挙げられる。
黒色顔料としては、例えば、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。黄色顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー180等が挙げられる。橙色顔料としては、例えば、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド238等が挙げられる。紫色顔料としては、例えば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。青色顔料としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニンブルー顔料)等が挙げられる。緑色顔料としては、例えば、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG等が挙げられる。白色顔料としては、例えば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。例えば、シアントナーの着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニンブルー顔料)が好ましい。
前記着色剤の含有量としては、好適な画像濃度を達成するためにも、結着樹脂100質量部に対して、2〜15質量部であることが好ましく、3〜10質量部であることがより好ましい。
なお、前記電子写真用トナーを含有する現像剤としては、前記電子写真用トナーを含み、キャリアを含まない1成分現像剤であってもよいし、前記電子写真用トナーとキャリアとを含む2成分現像剤であってもよい。前記1成分現像剤として用いられる電子写真用トナーは、磁性1成分現像方式の画像形成装置に用いられるトナー、すなわち、磁性トナーであることが多い。このような磁性トナーの場合、トナーに含まれる着色剤としては、磁性粉が用いられる。また、磁性トナーに含まれる着色剤としては、磁性粉が含まれていればよく、上記の顔料や染料等の着色剤を含有してもよい。前記磁性粉としては、従来から磁性トナーの磁性粉として用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、前記金属を含む合金、前記金属及び前記合金を構成する元素を含む化合物、前記金属及び前記合金を構成する元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、及び二酸化クロム等が挙げられる。この中でも、前記金属及び前記合金を構成する元素を含む化合物が好ましく、フェライト及びマグタイトがより好ましい。また、前記磁性粉の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、40〜100質量部であることが好ましい。
(ワックス)
前記ワックスとしては、上述したように、前記トナー用ワックスが用いられる。前記トナー用ワックスの含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましい。前記含有量が少なすぎる場合には、前記トナー用ワックスによる効果を充分に発揮できない傾向がある。また、前記含有量が多すぎる場合には、トナーから離脱するワックス量が増え、耐ブロッキング性が低下する傾向がある。
(電荷制御剤)
前記トナー母粒子には、トナーの摩擦帯電性等の帯電性を制御するために、電荷制御剤を含有させることが一般的である。そして、トナーの帯電極性等に応じて、正電荷制御剤及び負電荷制御剤を必要に応じて組み合わせて用いられる。また、前記電荷制御剤としては、従来からトナー母粒子の電荷制御剤として用いられているものであれば、特に限定なく用いられる。
前記正電荷制御剤としては、具体的には、例えば、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RL等のアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体等のニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等のニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロールイド等の4級アンモニウム塩;分子内に4級アンモニウム塩を有する樹脂またはオリゴマー;分子内にカルボン酸塩を有する樹脂またはオリゴマー;分子内にカルボキシル基を有する樹脂またはオリゴマー等が挙げられる。
また、前記負電荷制御剤としては、具体的には、例えば、有機金属錯体、その塩、及びキレート化合物等が挙げられる。前記有機金属錯体、及びその塩としては、具体的には、例えば、アセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体、及びこれらの塩が挙げられる。また、前記キレート化合物としては、具体的には、例えば、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−ターシヤリーブチルサリチル酸クロム等が挙げられる。
また、前記電荷制御剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。前記電荷制御剤の含有量が少なすぎる場合、所定極性にトナーを安定して帯電することが困難となり、形成画像にかぶりが発生しやすくなる傾向がある。また、前記電荷制御剤の含有量が多すぎる場合、トナーがチャージアップし易く画像濃度の低下を招くことがある。
(製造方法)
また、前記トナー母粒子の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、上記の、結着樹脂、着色剤、及びワックス等のトナー母粒子の各成分を混合機等で混合する。前記混合機としては、公知のものを使用でき、例えば、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、メカノミル等のヘンシェルタイプの混合装置、オングミル、ハイブリダイゼーションシステム、コスモシステム等が挙げられる。この中でも、ヘンシェルミキサが好ましい。
次に、得られた混合物を混練機等で溶融混練する。前記混練機としては、公知のものを使用でき、例えば、2軸押出機等の押出機、三本ロールミル、ラボブラストミル等が挙げられ、押出機が好適に用いられる。また、溶融混練時の温度としては、前記結着樹脂の軟化点以上であって、前記結着樹脂の熱分解温度未満の温度であることが好ましい。
次に、得られた溶融混練物を冷却して固形物とし、その固形物を粉砕機等で粉砕する。前記粉砕機としては、公知のものを使用でき、例えば、超音速ジェット気流を利用して粉砕するジェット式粉砕機(ジェットミル)等の気流式粉砕機、ターボミル等の機械式粉砕機や衝撃式粉砕機等が挙げられ、機械式粉砕機、特にターボミルが好適に用いられる。
最後に、得られた粉砕物を分級機等で分級する。分級することによって、過粉砕物や粗粉を除去することができ、所望のトナー母粒子を得ることができる。前記分級機としては、公知のものを使用でき、例えば、エルボージェット分級機等の旋回式風力分級機(ロータリー式風力分級機)等の風力分級機や遠心力分級機等が挙げられ、風力分級機、特にエルボージェット分級機が好適に用いられる。
<外添剤>
前記電子写真用トナーは、前記トナー母粒子に対して、外添剤を外添して得られるものである。すなわち、前記トナー母粒子に外添工程を施すことによって得られるものである。
前記外添工程としては、従来公知の外添工程であれば、限定なく用いることができる。具体的には、例えば、前記トナー母粒子に外添剤を添加し、攪拌機等で攪拌させることによって、前記トナー母粒子の表面に外添剤を付着又は固着させる工程である。
前記外添剤としては、トナーの外添剤として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化亜鉛粒子、及びマグネタイト粒子等の金属酸化物粒子、ステアリン酸亜鉛粒子、ステアリン酸マグネシウム粒子、ステアリン酸カルシウム粒子等の金属石鹸粒子、樹脂粒子、及び前記金属酸化物粒子や前記金属石鹸粒子で表面処理された樹脂粒子等が挙げられる。この中でも、シリカ粒子が、流動性、帯電性、及び研磨性に優れる点から好ましい。また、前記外添剤としては、上記外添剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記外添剤の含有量は、前記トナー母粒子100質量部に対して、0.2〜3質量部であることが好ましい。
前記攪拌機としては、従来公知の攪拌機を限定なく使用できる。具体的には、例えば、タービン型攪拌機、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ等の一般的な攪拌機等が挙げられ、ヘンシェルミキサが好適に用いられる。
[現像剤]
前記電子写真用トナーを含有する現像剤としては、上述したように、前記電子写真用トナーを含み、キャリアを含まない1成分現像剤であってもよいし、前記電子写真用トナーとキャリアとを含む2成分現像剤であってもよいが、2成分現像剤が好適に用いられる。ここでは、2成分現像剤について説明する。なお、本発明の他の一態様に係る現像剤は、前記電子写真用トナーとキャリアとを含むことを特徴とする。
(キャリア)
前記キャリアとしては、現像剤のキャリアとして用いられるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、フェライトキャリアや、キャリアコア材である磁性体粒子の表面を樹脂で被覆したもの等が挙げられる。キャリアコア材として、具体的には、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体金属、これらの合金、希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライト等のソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物、これらの混合物等の磁性体材料を、焼結及びアトマイズ等を行うことによって製造した磁性体粒子が挙げられる。
上述のようにして得られたキャリアコア材の表面を被覆する表面コート剤として、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の結着樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂等が挙げられる。この中でも、帯電安定性及び耐久性に優れている点から、シリコーン樹脂が好ましい。また、表面コート剤は、上記各表面コート剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。具体的には、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の結着樹脂と、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂との混合物等が挙げられる。
前記キャリアの粒子径は、体積中心径で、20〜200μmの範囲内であることが好ましく、30〜150μmの範囲内であることがより好ましい。なお、ここでの体積中心径は、例えば、電子顕微鏡による測定、レーザ回折散乱法等による測定、及び一般的な粒度計等を用いた測定によって、計測することができる。キャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に3〜8g/cmの範囲内であることが好ましい。
前記電子写真用トナーとキャリアとを含む2成分現像剤中のトナー濃度は、1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。トナー濃度が低すぎると、画像濃度が薄くなりすぎる傾向がある。また、トナー濃度が高すぎると、現像装置内でトナー飛散が発生し、機内汚れや転写紙等の背景部分にトナーが付着する不具合等が発生する傾向がある。よって、トナー濃度を上記範囲内にすることによって、高い画像濃度を得、さらに、現像装置内でトナー飛散が発生し、機内汚れや転写紙等の背景部分にトナーが付着する不具合を抑制することができる。
本実施形態の現像剤は、前記電子写真用トナーを前記キャリアと適切な割合で混合した2成分現像剤であり、例えば、後述の画像形成装置で使用することができる。
[画像形成装置]
前記電子写真用トナーや前記現像剤を用いる画像形成装置としては、電子写真方式の画像形成装置であれば、特に限定されない。また、後述するような、複数色のトナーを用いるタンデム方式のカラー画像形成装置が好ましい。具体的には、例えば、後述するような、複数色のトナーを用いるタンデム方式のカラー画像形成装置が挙げられる。ここでは、タンデム方式のカラー画像形成装置について説明する。なお、本実施形態に係る現像剤を用いる画像形成装置は、各表面上にそれぞれ異なった各色のトナーによるトナー像を形成させるために、所定方向に並設された、複数の像担持体と、各像担持体に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送し、搬送されたトナーを、前記各像担持体の表面にそれぞれ供給する、現像ローラを備えた複数の現像装置とを備え、前記現像剤として、前記現像剤を用いるものである。
図1は、画像形成装置1の全体構成を示す概略断面図である。ここでは、画像形成装置1としては、カラープリンタ1を例に挙げて説明する。
前記カラープリンタ1は、図1に示すように、箱型の機器本体1aを有している。この機器本体1a内には、用紙Pを給紙する給紙部2と、この給紙部2から給紙された用紙Pを搬送しながら当該用紙Pに画像を転写する画像形成部3と、この画像形成部3で用紙Pに転写された画像に対して定着処理を施す定着部4とが設けられている。さらに、前記機器本体1aの上面には、前記定着部4で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部5が設けられている。
前記給紙部2は、給紙カセット21、ピックアップローラ22、給紙ローラ23,24,25、及びレジストローラ対26を備えている。前記給紙カセット21は、前記機器本体1aから挿脱可能に設けられ、各サイズの用紙Pを貯留する。前記ピックアップローラ22は、前記給紙カセット21の図1に示す右上方位置に設けられ、前記給紙カセット21に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。前記給紙ローラ23,24,25は、前記ピックアップローラ22によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。前記レジストローラ対26は、前記給紙ローラ23,24,25によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで前記画像形成部3に供給する。
また、前記給紙部2は、前記機器本体1aの図1に示す右側面に取り付けられる不図示の手差しトレイとピックアップローラ27とをさらに備えている。このピックアップローラ27は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す。前記ピックアップローラ27によって取り出された用紙Pは、前記給紙ローラ23,25によって用紙搬送路に送り出され、前記レジストローラ対26によって一時待機させられた後、所定のタイミングで前記画像形成部3に供給される。
前記画像形成部3は、画像形成ユニット7と、この画像形成ユニット7によってその表面(接触面)にトナー像が1次転写される中間転写ベルト11と、この中間転写ベルト11上のトナー像を前記給紙カセット21から送り込まれた用紙Pに2次転写させるための2次転写ローラ12とを備えている。
前記画像形成ユニット7は、上流側(図1では左側)から下流側に向けて順次配設されたマゼンタ用ユニット7Mと、シアン用ユニット7Cと、イエロー用ユニット7Yと、ブラック用ユニット7Kとを備えている。各ユニット7M,7C,7Y及び7Kは、それぞれの中央位置に像担持体としての感光体ドラム71が矢符(反時計回り)方向に回転可能に配置されている。そして、各感光体ドラム71の周囲には、帯電器75、露光装置76、現像装置72、クリーニング装置73及び除電器74等が、感光体ドラム71の回転方向上流側から順に各々配置されている。なお、感光体ドラム71としては、例えば、感光層がアモルファスシリコンを含有するアモルファスシリコン感光体等が挙げられる。
前記帯電器75は、矢符方向に回転されている感光体ドラム71の周面を均一に帯電させる。前記帯電器75としては、例えば、スコロトロン帯電器等が挙げられる。
前記露光装置76は、いわゆるレーザ走査ユニットであり、前記帯電器75によって均一に帯電された感光体ドラム71の周面に、画像読取装置等から入力された画像データに基づくレーザ光を照射し、前記感光体ドラム71上に画像データに基づく静電潜像を形成する。前記現像装置72は、現像剤を収容する現像剤収容部を備える。そして、前記現像装置72は、静電潜像が形成された感光体ドラム71の周面に、前記現像剤収容部に収容されている現像剤のトナーを供給することで、画像データに基づくトナー像を形成させる。そして、このトナー像が中間転写ベルト11に1次転写される。なお、前記現像装置72の現像剤収容部には、画像形成ユニット7毎に、異なる色のトナーを備える現像剤を収容している。前記クリーニング装置73は、中間転写ベルト11へのトナー像の1次転写が終了した後、前記感光体ドラム71の周面に残留しているトナーを清掃する。前記除電器74は、残留トナーの清掃が終了した後、前記感光体ドラム71の周面を除電する。前記クリーニング装置73及び前記除電器74によって清浄化処理された感光体ドラム71の周面は、新たな帯電処理のために帯電器75へ向かい、新たな画像形成に備える。
前記中間転写ベルト11は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が各感光体ドラム71の周面にそれぞれ当接するように駆動ローラ13、ベルト支持ローラ14、バックアップローラ15、及び1次転写ローラ16等の複数のローラに架け渡されている。また、前記中間転写ベルト11は、各感光体ドラム71と対向配置された1次転写ローラ16によって感光体ドラム71に押圧された状態で、前記複数のローラによって無端回転するように構成されている。
前記駆動ローラ13は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、前記中間転写ベルト11を無端回転させるための駆動力を与える。前記ベルト支持ローラ14、及び前記バックアップローラ15は、回転自在に設けられ、駆動ローラ13による前記中間転写ベルト11の無端回転に伴って回転する従動ローラである。これらの従動ローラ14,15は、前記駆動ローラ13の主動回転に応じて中間転写ベルト11を介して従動回転するとともに、前記中間転写ベルト11を支持する。
前記1次転写ローラ16は、1次転写バイアス(トナーの帯電極性とは逆極性)を前記中間転写ベルト11に印加する。そうすることによって、各感光体ドラム71上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム71と前記1次転写ローラ16との間で、前記駆動ローラ13の駆動により矢符(時計回り)方向に周回する中間転写ベルト11に重ね塗り状態で順次転写(1次転写)される。なお、前記1次転写ローラ16は、前記感光体ドラム71を回転させる駆動モータから駆動力を得て回転するものである。
前記2次転写ローラ12は、トナー像と逆極性の2次転写バイアスを用紙Pに印加する。そうすることによって、前記中間転写ベルト11上に1次転写されたトナー像は、前記2次転写ローラ12と前記バックアップローラ15との間で用紙Pに転写され、これによって、用紙Pにカラーの転写画像が形成される。
前記定着部4は、前記画像形成部3で用紙Pに転写された転写画像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラ41と、この加熱ローラ41に対向配置され、周面が加熱ローラ41の周面に押圧当接される加圧ローラ42とを備えている。
そして、前記画像前記部3で前記2次転写ローラ12により用紙Pに転写された転写画像は、当該用紙Pが前記加熱ローラ41と前記加圧ローラ42との間を通過する際の加熱による定着処理で用紙Pに定着される。そして、定着処理の施された用紙Pは、前記排紙部5へ排紙されるようになっている。また、前記カラープリンタ1では、前記定着部4と前記排紙部5との間の適所に搬送ローラ対6が配設されている。
前記画像形成装置1は、以上のような現像動作及び画像形成動作によって、用紙P上に画像形成を行う。そして、上記のようなタンデム方式の画像形成装置では、前記電子写真用トナーを用いるので、低温定着性、及び耐オフセット性のいずれもが優れたものである。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
なお、ここでの酸価は、日本油化学会の「1996年版基準油脂分析試験法」のJOCS 2.3.1−96に準拠の方法により測定した値である。
また、透明融点は、JIS K0064に準拠の方法により測定した値である。
そして、炭素数分布及び炭素数24以下の直鎖飽和モノカルボン酸の含有率は、ガスクロマトグラフィ(株式会社島津製作所製のGC−14B)を用い、カラムとして、フロンティア・ラボ株式会社製のUltra ALLOY UA17−15M−0.25Fを用い、カラム温度としては、開始温度150℃から10℃/分で320℃まで昇温させ、その温度で33分間保持し、インジェクション温度350℃、ディテクション温度350℃で測定することによって、得られた値である。
[トナー用ワックス]
まず、トナー用ワックスの製造に用いるカルボン酸エステル化合物の合成方法について説明する。
(合成方法A)
温度計、窒素導入管、攪拌機及び冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、表1に示す組成(炭素数分布)のモノカルボン酸451g(カルボン酸エステル化合物1の合成の場合には、1.34mol)と、表1に示す組成(炭素数分布)のモノアルコール400g(カルボン酸エステル化合物1の合成の場合には、1.27mol)とを加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、15時間常圧で反応させた。この反応によって得られたエステル化粗生成物を水洗した。具体的には、前記エステル化粗生成物100質量部に対して、炭化水素溶媒(トルエン)20質量部と、分離用アルコール溶媒(エタノール)4質量部とを入れ、さらに、前記エステル化粗生成物の酸価の1.5倍当量に相当する量の水酸化カリウムを含む10%水酸化カリウム水溶液を加え、70℃で30分間攪拌した。その後、30分間静置することによって、エステル層と分離された水層部(下)を除去することによって、前記エステル化粗生成物を水洗した。そして、この除去した水層部のpHが中性になるまで、上記水洗を繰り返した。具体的には、4回繰り返した。その後、水洗されたエステル層を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去し、濾過を行った。そうすることによって、カルボン酸エステル化合物が得られた。
なお、カルボン酸エステル化合物1を合成する場合、得られたエステル化粗生成物の量は、831gであり、酸価は、10.5mgKOH/gであった。そして、最終的に得られたカルボン酸エステル化合物1の量は、764.5gであった。
(合成方法B)
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、表1に示す組成(炭素数分布)のモノカルボン酸528g(カルボン酸エステル化合物2の合成の場合には、1.24mol)と、表1に示す組成(炭素数分布)のモノアルコール321g(カルボン酸エステル化合物2の合成の場合には、1.18mol)とを加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しつつ、10時間常圧で反応させた後、濾過を行った。そうすることによって、カルボン酸エステル化合物が得られた。
なお、カルボン酸エステル化合物2を合成する場合、最終的に得られたカルボン酸エステル化合物2の量は、810.2gであった。
前記合成方法A及び前記合成方法Bにおいて用いたモノカルボン酸及びモノアルコールの炭素数分布は、表1に示す。
Figure 0005322914
[実施例1]
表2に示すように、得られたカルボン酸エステル化合物1を60質量部(60g)と、得られたカルボン酸エステル化合物2を40質量部(40g)とを、100℃で加熱溶融して、均一になるまで混合した。その後、冷却して固化した混合物を粉砕して、実施例1に係るトナー用ワックスを得た。
[実施例2〜11、及び比較例1〜11]
表2に示す組成となるように、カルボン酸エステル化合物、カルナバワックス、ライスワックスを用いた以外、実施例1と同様にして、実施例2〜11、及び比較例1〜11に係るトナー用ワックスを得た。
そして、得られたトナー用ワックスの炭素数分布、酸価、炭素数24以下の直鎖飽和モノカルボン酸の含有率、及び透明融点を上記の方法で測定した。その測定結果を、トナー用ワックスの組成ともに、表2に示す。
Figure 0005322914
さらに、得られた実施例1〜11、及び比較例1〜11に係るトナー用ワックスを用いて、以下のようにして、トナー及び現像剤をそれぞれ製造し、それらを評価した。
[トナー]
(トナー母粒子)
まず、結着樹脂として、ポリエステル樹脂(酸価:5.6mgKOH/g、融点:120℃)100質量部、着色剤として、銅フタロシアニン顔料(クラリアントジャパン株式会社製のC.I.Pigment Blue 15:3)4質量部、実施例1〜11、及び比較例1〜11に係る各トナー用ワックス5質量部、電荷制御剤として、4級アンモニウム塩化合物(オリエント化学工業株式会社製のP−51)1質量部を、ヘンシェルミキサ(日本コークス工業株式会社製)で混合した。その後、得られた混合物を2軸押出機(株式会社池貝製のPCM−30型)で溶融混練し、得られた混練物を、ターボミル(ターボ工業株式会社製)で粉砕し、エルボージェット分級機(日鉄鉱業株式会社製のEJ−LABO)で分級処理した。そうすることによって、体積平均粒子径6.8μmのトナー母粒子が得られた。なお、トナー母粒子の体積平均粒子径は、粒度計(ベックマンコールター株式会社製のマルチサイザー3)によって、測定した。
(トナー)
得られたトナー母粒子100質量部に対して、外添剤として、シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製のRA200H)1.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサ(日本コークス工業株式会社製)で混合した。そうすることによって、実施例1〜11、及び比較例1〜11に係る各トナー用ワックスを含有するトナーがそれぞれ得られた。
[現像剤]
得られた各トナーを、平均粒径:35μmのフェライトキャリア(パウダーテック株式会社製の、京セラミタ株式会社製のプリンタ(FS−C5300DN)に使用されているキャリア)に、トナー濃度が10質量%となるように配合した。そして、ロッキングミキサ(株式会社セイワ技研製のRM−10型)で30分間攪拌した。そうすることによって、実施例1〜11、及び比較例1〜11に係る各トナー用ワックスを含有するトナーを含有する現像剤が得られた。
[評価]
得られたトナー及び現像剤については、以下のような方法で評価した。
(保存性)
まず、得られた各トナーを3g秤量して、20mlのポリ容器中に密閉した。密閉したポリ容器を、槽内温度を60℃に設定したオーブン内に入れ、3時間放置する熱処理を施した。
その後、熱処理したポリ容器からトナーを取り出した。そして、取り出したトナーを篩にかけた。具体的には、140メッシュ(目開き105μm)の篩をセットしたパウダーテスタ(ホソカワミクロン株式会社製)で、レオスタット目盛5の条件で30秒間、取り出したトナーに振動を与えることによって、トナーを篩にかけた。
その際、篩を通過したトナーの重量と篩上に残存したトナーの重量とを測定した。そして、測定した重量を用いて、下記式(I)により、残存率(%)を算出した。
残存率(%) = 篩上に残存したトナーの重量(g) / (篩を通過したトナーの重量(g) + 篩上に残存したトナーの重量(g)) ×100 (I)
そして、得られた残存率が10%以下であれば、「○」と評価し、得られた残存率が10%を超え30%以下であれば、「△」と評価し、得られた残存率が30%を超えるのであれば、「×」と評価した。
(低温定着性)
まず、京セラミタ株式会社製のプリンタ(FS−C5016N)に備えられた定着器の代わりに、外部駆動装置及び定着温度制御装置を備えた定着試験器を備えた改造機を評価機として用い、得られた各現像剤をスタート現像剤として用い、さらに、得られた各トナーを補給用トナーとして用いて、温度20〜23℃、相対湿度50〜65%RHの、常温常湿環境下で画像形成して、下記の評価を行った。
具体的には、まず、前記スタート現像剤を前記評価機にセットし、前記評価機の電源を入れて安定させた。その後、2×3cmのベタの未定着画像を、トナー載り量が1.8mg/cmとなるように、用紙上に形成させた。得られた未定着画像を所定の定着温度に設定した定着試験器により線速97mm/秒で定着させた。この際、定着温度として、5℃の間隔で複数振って設定し、定着画像を複数形成させた。
そして、種々の温度で定着させた画像の定着性を以下のように評価し、定着性が特定の基準を超える最低温度を最低定着可能温度とした。
具体的には、定着された画像が内側になり、さらに、前記画像上に折れ目が形成されるように、用紙を折り曲げた。用紙の折れ目部分に、1kgの重りを載置し、その重りの自重を前記用紙の折れ目部分にかけたまま、その重りを5往復擦った。その後、用紙を開いて、用紙上に形成された画像上に、1kgの重りを載置し、その重りの自重を前記用紙の折れ目部分にかけたまま、その重りを5往復擦った。その結果、画像の折り曲げられた部分に生じたトナーが剥がれた箇所の長さを測定した。その長さが1mm以下であれば、合格とした。そして、トナーが剥がれた箇所の長さが1mm以下となる最低温度を最低定着可能温度とした。
そして、得られた最低定着可能温度が130℃以下であれば、「○」と評価し、得られた最低定着可能温度が130℃を超え150℃未満であれば、「△」と評価し、得られた最低定着可能温度が150℃以上あれば、「×」と評価した。
(耐オフセット性)
前記低温定着性の評価と同様にして、定着温度を5℃の間隔で複数振って設定して、定着画像を複数形成させた。
そして、種々の温度で定着させた画像の耐オフセット性を以下のように評価し、耐オフセット性が特定の基準を超える最高温度を最高オフセット未発生温度とした。
具体的には、種々の温度で定着させた画像にオフセット画像が確認されるか否かで評価した。より具体的には、定着後の画像のベタ印字部から用紙の搬送方向下流側に定着ローラ1周分後の用紙上に画像汚れの発生が確認された場合は、不合格とし、確認されなかった場合は、合格とした。そして、定着後の画像にオフセット画像が確認されなかった最高温度を最高オフセット未発生温度とした。
そして、得られた最高オフセット未発生温度が195℃以上であれば、「○」と評価し、得られた最高オフセット未発生温度が175℃を超え195℃未満であれば、「△」と評価し、得られた最高オフセット未発生温度が175℃以下あれば、「×」と評価した。
各評価結果は、表3に示す。
Figure 0005322914
表3からわかるように、炭素数が32〜41の第1カルボン酸エステル化合物と、炭素数が42〜46の第2カルボン酸エステル化合物と、炭素数が47〜62の第3カルボン酸エステル化合物とを含有し、前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物の、前記ワックス全量に対するそれぞれの含有率が、5〜45質量%、20〜70質量%、及び15〜55質量%であるトナー用ワックス(実施例1〜11)を含有するトナーや現像剤を用いた場合は、上記構成を満たさないワックスを含有するトナーや現像剤を用いた場合(比較例1〜11)と比較して、低温定着性に優れるだけではなく、保存性及び耐オフセット性にも優れていた。
1 画像形成装置(カラープリンタ)
1a 機器本体
2 給紙部
3 画像形成部
4 定着部
5 排紙部
6 搬送ローラ対
7 画像形成ユニット
7C シアン用ユニット
7K ブラック用ユニット
7M マゼンタ用ユニット
7Y イエロー用ユニット
11 中間転写ベルト
12 2次転写ローラ
13 駆動ローラ
14 ベルト支持ローラ
15 バックアップローラ
16 1次転写ローラ
21 給紙カセット
22 ピックアップローラ
23 給紙ローラ
26 レジストローラ対
27 ピックアップローラ
41 加熱ローラ
42 加圧ローラ
71 感光体ドラム
72 現像装置
73 クリーニング装置
74 除電器
75 帯電器
76 露光装置

Claims (7)

  1. 電子写真用トナーに含有されるワックスであって、
    炭素数が32〜41の第1カルボン酸エステル化合物と、炭素数が42〜46の第2カルボン酸エステル化合物と、炭素数が47〜62の第3カルボン酸エステル化合物とを含有し、
    前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物の、前記ワックス全量に対するそれぞれの含有率が、5〜45質量%、20〜70質量%、及び15〜55質量%であることを特徴とするトナー用ワックス。
  2. 前記第1カルボン酸エステル化合物、前記第2カルボン酸エステル化合物、及び前記第3カルボン酸エステル化合物が、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノカルボン酸と、炭素数が16〜34の直鎖飽和モノアルコールとをエステル化することによって得られたカルボン酸エステル化合物を含む請求項1に記載のトナー用ワックス。
  3. カルナバワックスを含む請求項1又は請求項2に記載のトナー用ワックス。
  4. 少なくとも結着樹脂、着色剤、及びワックスを含有し、
    前記ワックスが、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー用ワックスであることを特徴とする電子写真用トナー。
  5. 前記ワックスの含有量が、前記結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部である請求項4に記載の電子写真用トナー。
  6. 前記結着樹脂が、ポリエステル系樹脂である請求項4又は請求項5に記載の電子写真用トナー。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の電子写真用トナーとキャリアとを含むことを特徴とする現像剤。
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