JP2015232696A - トナー、現像剤、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、小粒径トナーとした場合の粉体流動性及び転写性に優れると共に、耐熱保存性、低温定着性及び耐高温オフセット性のいずれにも優れたトナーの製造方法が開示されている(例えば、特許文献2、3参照)。
また、安定した分子量分布のトナーバインダーを製造し、低温定着性及び耐高温オフセット性を両立させるための、熟成工程を有するトナーの製造方法が開示されている(例えば、特許文献4、5参照)。
しかし、これら提案の技術は、近年要求される高いレベルの低温定着性を満足するものでない。
また、結晶性ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体を含有するトナーが提案されている(例えば、特許文献7参照)。
これらの提案の技術は、結晶性ポリエステル樹脂が非晶質ポリエステル樹脂に比べて急速に溶融するため低温定着化を成し得る。しかし、低温定着性と耐熱保存性の両立は可能であるが、高速機の場合には、現像器内でトナーにかかるストレスがより大きくなり、トナー凝集体の発生、ドクター詰まりにより、出力されたトナー画像面におけるトナーの白抜け(転写白抜け)の問題が生じる。更に、結晶性ポリエステル樹脂を含むトナーの場合、高温高湿環境においてトナーの凝集体が発生するという問題もある。
本発明のトナーは、X線光電子分光分析(XPS)によるAl定量分析において、Al検出量が、0.7%〜1.3%であり、THF不溶分の示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるガラス転移温度[Tg2nd(THF不溶分)]が、−40℃〜30℃であることを特徴とする。
本発明のトナーは、X線光電子分光分析(XPS)によるAl定量分析において、Al検出量が、0.7%〜1.3%であり、THF不溶分の示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるガラス転移温度[Tg2nd(THF不溶分)]が、−40℃〜30℃である。
この性質を示す前記トナーは、低温定着性及び耐熱保存性を有しつつ、更に、高い帯電能力を有するものとなる。
前記非晶質ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aと、非晶質ポリエステル樹脂Bとを含有することが好ましい。
THF不溶分を構成する前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、非線状の反応性前駆体と硬化剤との反応により得られることが好ましい。
前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、紙などの記録媒体への接着性がより優れる点から、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有することが好ましい。また、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aが、ウレタン結合及びウレア結合のいずれかを有することにより、ウレタン結合又はウレア結合が擬似架橋点のような挙動を示し、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aのゴム的性質が強くなり、トナーの耐熱保存性、耐高温オフセット性がより優れる。
前記非線状の反応性前駆体としては、前記硬化剤と反応可能な基を有するポリエステル樹脂(以下、「プレポリマー」と称することがある。)であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記プレポリマーにおける前記硬化剤と反応可能な基としては、例えば、活性水素基と反応可能な基などが挙げられる。前記活性水素基と反応可能な基としては、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基などが挙げられる。これらの中でも、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aにウレタン結合又はウレア結合を導入可能な点で、イソシアネート基が好ましい。
前記イソシアネート基を含有するポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物などが挙げられる。
前記活性水素基を有するポリエステル樹脂は、例えば、ジオールと、ジカルボン酸と、3価以上のアルコール及び3価以上のカルボン酸の少なくともいずれかとを重縮合することにより得られる。前記3価以上のアルコール及び前記3価以上のカルボン酸は、前記イソシアネート基を含有するポリエステル樹脂に分岐構造を付与する。
前記ジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の脂肪族ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のオキシアルキレン基を有するジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環式ジオール;脂環式ジオールに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したもの;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類;ビスフェノール類に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したもの等のビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物などが挙げられる。これらの中でも、炭素数4以上12以下の脂肪族ジオールが好ましい。
これらのジオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。また、これらの無水物を用いてもよいし、低級(炭素数1〜3)アルキルエステル化物を用いてもよいし、ハロゲン化物を用いてもよい。
これらの中でも、炭素数4以上12以下の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
これらのジカルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記3価以上のアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3価以上の脂肪族アルコール、3価以上のポリフェノール類、3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキシド付加物などが挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類としては、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどが挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキシド付加物としては、例えば、3価以上のポリフェノール類に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したものなどが挙げられる。
前記3価以上のカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3価以上の芳香族カルボン酸などが挙げられる。また、これらの無水物を用いてもよいし、低級(炭素数1〜3)アルキルエステル化物を用いてもよいし、ハロゲン化物を用いてもよい。
前記ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジイソシアネート、3価以上のイソシアネートなどが挙げられる。
前記硬化剤としては、前記非線状の反応性前駆体と反応し、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aを生成できる硬化剤であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物などが挙げられる。
前記活性水素基含有化合物における活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミノアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記アミノ基をブロックしたものとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ基を、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類でブロックすることにより得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
(a)構成成分としてジオール成分を含み、該ジオール成分が、炭素数4〜12の脂肪族ジオールを50質量%以上含有する。
(b)全アルコール成分中に炭素数4〜12の脂肪族ジオールを50質量%以上含有する。
(c)構成成分としてジカルボン酸成分を含み、該ジカルボン酸成分が、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を50質量%以上含有する。
前記非晶質ポリエステル樹脂Bは、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上80℃以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸;ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重量平均分子量(Mw)は、4,000〜7,000がより好ましい。前記数平均分子量(Mn)は、1,500〜3,000がより好ましい。前記Mw/Mnは、1.0〜3.5がより好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂Cは、高い結晶性をもつために、定着開始温度付近において急激な粘度低下を示す熱溶融特性を示す。このような特性を有する前記結晶性ポリエステル樹脂Cを前記非晶質ポリエステル樹脂Bと共に用いることで、溶融開始温度直前までは結晶性による耐熱保存性がよく、溶融開始温度では結晶性ポリエステル樹脂Cの融解による急激な粘度低下(シャープメルト性)を起こし、それに伴い後述する非晶質ポリエステル樹脂Bと相溶し、共に急激に粘度低下することで定着することから、良好な耐熱保存性と低温定着性とを兼ね備えたトナーが得られる。また、離型幅(定着下限温度と耐高温オフセット発生温度との差)についても、良好な結果を示す。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール、3価以上のアルコールが挙げられる。
前記ジオールとしては、例えば、飽和脂肪族ジオールなどが挙げられる。前記飽和脂肪族ジオールとしては、直鎖飽和脂肪族ジオール、分岐飽和脂肪族ジオールが挙げられるが、これらの中でも、直鎖飽和脂肪族ジオールが好ましく、炭素数が2以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジオールがより好ましい。前記飽和脂肪族ジオールが分岐型であると、結晶性ポリエステル樹脂Cの結晶性が低下し、融点が低下してしまうことがある。また、前記飽和脂肪族ジオールの炭素数が12を超えると、実用上の材料の入手が困難となる。
前記多価カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2価のカルボン酸、3価以上のカルボン酸が挙げられる。
さらには、重量平均分子量(Mw)5,000〜15,000、数平均分子量(Mn)2,000〜10,000、Mw/Mn1.0〜5.0であることが好ましい。
前記帯電制御剤は、金属カチオンの少なくとも一部が有機カチオンでイオン交換されている変性層状無機鉱物を含むことが好ましい。
前記変性層状無機鉱物は、スメクタイト系の基本結晶構造を有する層状無機鉱物の金属カチオンの一部が有機カチオンでイオン交換された有機変性スメクタイトであることがより好ましい。これにより、トナー母体粒子の形状を制御し、トナーの帯電性能を向上させることができる。
層状無機鉱物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどが挙げられ、二種以上併用してもよい。
有機カチオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、4級アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、イミダゾリウムイオンなどが挙げられる。中でも、4級アンモニウムイオンが好ましい。
4級アンモニウムイオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、トリメチルステアリルアンモニウムイオン、ジメチルステアリルベンジルアンモニウムイオン、ジメチルオクタデシルアンモニウムイオン、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
本発明のトナーには、前述した成分以外に、必要に応じて、例えば、離型剤、着色剤、外添剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料などの添加剤を含有させることができる。
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
ロウ類及びワックス類の離型剤としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。
前記外添剤としては、酸化物微粒子の他に、無機微粒子や疎水化処理無機微粒子を併用することができるが、疎水化処理された一次粒子の平均粒径は、1〜100nmが好ましく、5〜70nmの無機微粒子がより好ましい。
また、疎水化処理された一次粒子の平均粒径が20nm以下の無機微粒子を少なくとも1種類以上含み、かつ一次粒子の平均粒径が30nm以上の無機微粒子を少なくとも1種類含むことが好ましい。また、BET法による比表面積は、20m2/g〜500m2/gであることが好ましい。
疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、例えば、T−805(日本アエロジル社製)、STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業社製)、TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業社製)、MT−100S、MT−100T(いずれも、テイカ社製)、IT−S(石原産業社製)などが挙げられる。
疎水化処理された酸化物微粒子、疎水化処理されたシリカ微粒子、疎水化処理されたチタニア微粒子、疎水化処理されたアルミナ微粒子は、例えば、親水性の微粒子をメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤で処理すれば得られる。またシリコーンオイルを必要ならば熱を加えて無機微粒子に処理した、シリコーンオイル処理酸化物微粒子、無機微粒子も好適である。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。これらの中でも、シリカと二酸化チタンが特に好ましい。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。前記外添剤のシリカや酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして使用するのが特に好ましい。
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
前記トナーのX線光電子分光分析(XPS)によるAl定量分析におけるAl検出量は、0.7%〜1.3%である。ここで、1.3%を超えると低温定着性が低下することがあり、0.7%未満だと帯電能力が不十分になるからである。
本発明のトナーは、従来のトナーよりTgが低い傾向にあるが、THF不溶分を含有することにより、耐熱保存性を確保することができる。THF不溶分は、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aを主成分として含む。特に、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aが、凝集力の高いウレタン結合又はウレア結合を有する場合には、より優れた耐熱保存性効果を示す。
トナー中のTHF不溶分の割合は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15質量%〜35質量%が好ましく、20質量%〜30質量%がより好ましい。15質量%未満では、低温定着性が低下することがあり、35質量%を超えると、耐熱保存性が悪化することがある。
〔Tg2nd(THF不溶分)〕は、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂AのTg2ndに大きく依存している。
〔Tg2nd(THF不溶分)〕は、低温定着性に有利に機能する。
〔Tg2nd(THF不溶分)〕は、例えば樹脂組成を変えること(即ち、2官能以上のポリオール及び/又は2官能以上の酸成分を選択すること)により調整できる。
具体的には、Tgを下げたい場合には、樹脂の構成成分として側鎖にアルキル基を持つポリオールを使用し、Tgを上げたい場合には、樹脂中のエステル結合の距離を短くする。
前記〔Tg2nd(トナー)〕が、0℃未満であると、耐熱保存性の低下、現像機内でのブロッキング及び感光体へのフィルミングが発生し、30℃を超えると、トナーの低温定着性が低下する。
前記トナーのTHF不溶分は、以下のようにして得ることができる。
テトラヒドロフラン(THF)40部に対してトナー1部を添加し6時間還流した後に、遠心分離機により不溶成分を沈降させて、不溶成分と上澄み液とを分離する。
前記不溶成分を40℃、20時間乾燥させて、THF不溶分を得る。
尚、前記上澄み液を脱溶剤した後、40℃で20時間乾燥させると、THF可溶分を得ることができる。
前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂A、前記非晶質ポリエステル樹脂B、前記結晶性ポリエステル樹脂C、及び離型剤の各種物性は、それぞれ、それ自体について測定してもよいが、実際のトナーからゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)等により分離を行い、その分離した各成分について後述の分析手法を採ることで、Tg、分子量、融点等の物性を測定したり、構成成分の質量比を求めたりしてもよい。
THF(テトラヒドロフラン)を移動相としたGPC測定において、溶出液についてフラクションコレクターなどにより分取を行い、溶出曲線の全面積分のうちの所望の分子量部分に相当するフラクションをまとめる。
測定装置HLC−8020GPC(東ソー社製)を用い、カラムはTSKgel SuperHZM−Hを3本連結して使用する。測定は以下の方法で行う。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この40℃のカラムに、溶媒としてTHFを毎分0.35mLの流速で流し、試料濃度として0.05質量%〜0.6質量%に調製したトナー又は樹脂のTHF試料溶液を10μL注入して測定する。
重量平均分子量Mw、及び分子量分布の測定に際しては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料には、昭和電工社製ShowdexSTANDARDシリーズの、Mpが6540000、3570000、651000、251000、110000、45000、19300、6700、2800、580のもの及びトルエンを用い、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
一方、GPCの溶出液排出口にフラクションコレクターを配置して、所定のカウント毎に溶出液を分取しておき、溶出曲線の溶出開始(曲線の立ち上がり)から面積率で5%毎に溶出液を得る。
次いで、各溶出分について、1mLの重クロロホルムに30mgのサンプルを溶解させ、基準物質として0.05体積%のテトラメチルシラン(TMS)を添加する。
溶液を5mm径のNMR測定用ガラス管に充填し、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製JNM−AL400)を用い、23℃〜25℃の温度下、128回の積算を行い、スペクトルを得る。
トナーに含まれる前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂A、前記非晶質ポリエステル樹脂B、及び前記結晶性ポリエステル樹脂Cなどのモノマー組成、及び構成比率は得られたスペクトルのピーク積分比率から求めることができる。
ピークの帰属は、例えば、
8.25ppm付近:トリメリット酸のベンゼン環由来(水素1個分)
8.07ppm〜8.10ppm付近:テレフタル酸のベンゼン環由来(水素4個分)
7.1ppm〜7.25ppm付近:ビスフェノールAのベンゼン環由来(水素4個分)
6.8ppm付近:ビスフェノールAのベンゼン環由来(水素4個分)及びフマル酸の二重結合由来(水素2個分)
5.2ppm〜5.4ppm付近:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のメチン由来(水素1個分)
3.7ppm〜4.7ppm付近:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のメチレン由来(水素2個分)及びビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のメチレン由来(水素4個分)
1.6ppm付近:ビスフェノールAのメチル基由来(水素6個分)
とすることができる。
これらの結果から、例えば、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aが90%以上を占めるフラクションに回収された抽出物を前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aとして扱うことができる。同様に前記非晶質ポリエステル樹脂Bが90%以上を占めるフラクションに回収された抽出物を前記非晶質ポリエステル樹脂Bとして扱うことができる。前記結晶性ポリエステル樹脂Cが90%以上を占めるフラクションに回収された抽出物を前記結晶性ポリエステル樹脂Cとして扱うことができる。
本発明におけるトナー表面Al量は、帯電制御剤のスメクタイトに由来するものである。XPSにより、全元素に対するAlの含有量を測定する。これにより、帯電制御剤の被覆状態がわかる。結果は、原子%(個数)で検出される。
本発明では以下の装置、測定条件により求める。
表面原子濃度算出は、Kratos社の相対感度係数を用いる。
測定装置 :Kratos社製 AXIS−Ultra
測定光源 :Al(モノクロメータ)
測定出力 :105W(15kV、7mA)
分析エリア :900×600μm2
測定モード :Hybridモード
パスエネルギー :(wide scan)160eV、
(narrow scan)40eV
エネルギーstep:(wide scan)1.0eV、
(narrow scan)0.2eV
相対感度係数 :Kratos社の相対感度係数を使用
本発明における融点、ガラス転移温度(Tg)は、例えば、DSCシステム(示差走査熱量計)(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いて測定することができる。
具体的には、下記手順により測定できる。
まず、対象試料約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットする。次いで、窒素雰囲気下、−80℃から昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱する(昇温1回目)。その後、150℃から降温速度10℃/minにて−80℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱(昇温2回目)する。この昇温1回目、及び昇温2回目のそれぞれにおいて、示差走査熱量計(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いてDSC曲線を計測する。
また、本発明では、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂A、前記非晶質ポリエステル樹脂B、及び前記結晶性ポリエステル樹脂C、更には前記離型剤等のその他構成成分のガラス転移温度、融点については、特に断りが無い場合、2回目昇温時における吸熱ピークトップ温度、Tgを各対象試料の融点、Tgとする。
前記トナーの体積平均粒径(D4)と個数平均粒径(Dn)、その比(D4/Dn)は、例えば、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)等を用いて測定することができる。本発明ではコールターマルチサイザーIIを使用した。以下に測定方法について述べる。
トナー又は樹脂の各構成成分の分子量は、例えば、以下の方法で測定することができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー社製)
温度:40℃
溶媒:THF
流速:0.35mL/min
試料:0.15質量%の試料を0.4mL注入
試料の前処理:トナー又は樹脂をテトラヒドロフランTHF(安定剤含有 和光純薬製)に0.15質量%で溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。前記THF試料溶液を100μL注入して測定する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580を用いる。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非晶質ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とを含有する結着樹脂成分と、帯電制御剤とを少なくとも含むトナー材料を、有機溶剤中に溶解乃至分散させて油相を調整し、該油相を、水系媒体に分散させる工程を含んでいることが好ましい。
本発明のトナーは、前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂A、前記非晶質ポリエステル樹脂B、前記結晶性ポリエステル樹脂C、及び帯電制御剤を含み、更に必要に応じて、前記離型剤、前記着色剤などを含む油相を水系媒体中で分散させ造粒されることにより得られるものであることが好ましい。
また、本発明のトナーは、前記非線状の反応性前駆体、前記非晶質ポリエステル樹脂B、前記結晶性ポリエステル樹脂C、及び帯電制御剤を含み、更に必要に応じて、前記硬化剤、前記離型剤、前記着色剤などを含む油相を水系媒体中で分散させ造粒されることにより得られるものであることが好ましい。
上記のようにして得られたトナーには、有機樹脂粒子のほか、界面活性剤などの分散剤などの副材料が含まれているので、これらを除去すると共に、有機樹脂粒子表面に存在する高極性の物質を取り除くために洗浄を行うとよい。
そこで、本発明のトナーの製造方法には、アルカリ性化合物を供給してトナーの洗浄を行う洗浄工程を含んでいることがより好ましい。
アルカリ性化合物を供給しトナーを洗浄することで、トナー表面の有機樹脂粒子が除去される。定着阻害物質である有機樹脂粒子を除去することにより、トナーの低温定着性が向上する。また、トナー表面の帯電制御剤の被覆率が上がるためトナーの帯電能力も向上する。
前記トナーの製造方法の一例として、前記非線状の反応性前駆体と前記硬化剤との伸長反応及び/又は架橋反応により非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aを生成しながらトナー母体粒子を形成する方法を以下に示す。この方法では、水系媒体の調製、トナー材料を含有する油相の調製、トナー材料の乳化乃至分散、有機溶剤の除去、トナーの洗浄を行う。
トナーを洗浄、乾燥した後、分級などの工程を経たトナー粒子に対し、更に外添剤と混合してもよい。
前記水系媒体の調製は、例えば、有機樹脂粒子を水系媒体に分散させることにより行うことができる。
前記有機樹脂粒子は、トナーの粒度分布をシャープにするため、分散(乳化)安定剤として使用されるものである。
前記有機樹脂粒子の水系媒体中の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記水系媒体100質量部に対して、0.5質量部〜10質量部が好ましい。
前記トナー材料を含有する油相の調製は、前記非線状の反応性前駆体と、前記非晶質ポリエステル樹脂Bと、前記結晶性ポリエステル樹脂C、帯電制御剤とを少なくとも含み、更に必要に応じて前記硬化剤、前記離型剤、前記着色剤などを含むトナー材料を、有機溶剤中に溶解乃至分散させることにより行うことができる。
前記トナー材料の乳化乃至分散は、前記トナー材料を含有する油相を、前記水系媒体中に分散させることにより行うことができる。そして、前記トナー材料を乳化乃至分散させる際に、前記硬化剤と前記非線状の反応性前駆体とを伸長反応及び/又は架橋反応させることにより前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aが生成する。
(1)前記非線状の反応性前駆体と前記硬化剤とを含む油相を、水系媒体中で乳化又は分散させ、水系媒体中で前記硬化剤と前記非線状の反応性前駆体とを伸長反応及び/又は架橋反応させることにより前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aを生成させる方法。
(2)前記非線状の反応性前駆体を含む油相を、予め前記硬化剤を添加した水系媒体中で乳化又は分散させ、水系媒体中で前記硬化剤と前記非線状の反応性前駆体とを伸長反応及び/又は架橋反応させることにより前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aを生成させる方法。
(3)前記非線状の反応性前駆体を含む油相を水系媒体中で乳化又は分散させた後で、水系媒体中に前記硬化剤を添加し、水系媒体中で粒子界面から前記硬化剤と前記非線状の反応性前駆体とを伸長反応及び/又は架橋反応させることにより前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aを生成させる方法。
なお、粒子界面から前記硬化剤と前記非線状の反応性前駆体とを伸長反応及び/又は架橋反応させる場合、生成するトナーの表面に優先的に前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aが形成され、トナー中に前記非線状の非晶質ポリエステル樹脂Aの濃度勾配を設けることもできる。
前記乳化スラリー等の分散液から有機溶剤を除去する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、反応系全体を徐々に昇温させて、油滴中の有機溶剤を蒸発させる方法、分散液を乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の有機溶剤を除去する方法などが挙げられる。
前記トナーの洗浄方法としては、アルカリ性化合物を供給してトナーの洗浄を行うことが好ましい。例えば、アルカリ洗浄後に、酸洗浄し、水洗浄する方法が好適に挙げられる。
アルカリ洗浄を行うと、トナー粒子表面に存在する乳化剤、分散剤、イオン性不純物などを除去することができる。
特に、前記非晶質ポリエステル樹脂Aを少なくとも含むトナーにおいては、粒度分布をシャープにするため、前記有機樹脂粒子を分散(乳化)安定剤として使用するが、該有機樹脂粒子がトナー表面に過剰に存在すると、定着性を阻害したり、帯電性に悪影響を及ぼすことがあるため、除去することが好ましい。
この点、前記有機樹脂粒子は、酸性成分を含んでいるため、アルカリ洗浄により膨潤させたり溶解させることにより容易に除去することができる。
また、前記非晶質ポリエステル樹脂Aの生成には前記アミン類が用いられるが、未反応のアミン類は、前記非晶質ポリエステル樹脂Bにおける酸性基(カルボキシル基)と会合体を形成し、乳化後の伸長反応が円滑に進まないことがあるほか、前記非晶質ポリエステル樹脂Bの酸性度が低くなり、帯電性が損なわれたり、紙との接着性が低下したりすることがある。
この点、前記アルカリ洗浄を行うと、前記非晶質ポリエステル樹脂Bにおける末端カルボキシル基の水素原子がNa原子に置換され、その後、前記酸洗浄を行うと、前記ポリエステル樹脂における末端カルボキシル基が復活し、前記伸長反応を再び進行させることができる。
前記得られたトナー母体粒子は、前記外添剤などの粒子と混合してもよい。このとき、機械的衝撃力を印加することにより、前記トナー母体粒子の表面から前記外添剤の粒子が脱離するのを抑制することができる。
本発明の現像剤は、少なくとも前記トナーを含み、必要に応じてキャリア等の適宜選択されるその他の成分を含む。
このため、転写性、帯電性等に優れ、高画質な画像を安定に形成することができる。
なお、現像剤は、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命が向上することから、二成分現像剤が好ましい。
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、芯材を被覆する樹脂層を有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50emu/g〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム系材料、50emu/g〜90emu/gのマンガン−マグネシウム系材料などが挙げられる。また、画像濃度を確保するためには、100emu/g以上の鉄粉、75emu/g〜120emu/gのマグネタイト等の高磁化材料を用いることが好ましい。また、穂立ち状態となっている現像剤の感光体に対する衝撃を緩和でき、高画質化に有利であることから、30emu/g〜80emu/gの銅−亜鉛系等の低磁化材料を用いることが好ましい。
現像剤収容容器は、本発明の現像剤が収容されているが、容器としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択することができるが、容器本体とキャップを有するもの等が挙げられる。
本発明のトナーを用いた画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段を少なくとも有することが好ましく、クリーニング手段を有することがさらに好ましく、必要に応じて、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してもよい。
前記静電潜像担持体の材質、構造、大きさとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。
前記静電潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光部材とを少なくとも有する手段などが挙げられる。
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電部材を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記露光部材としては、前記帯電部材により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光部材などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光部材を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像手段としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像手段は、本発明の現像剤で現像することができれば、特に制限はなく、例えば、本発明の現像剤を収容し、静電潜像にトナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものを用いることができ、本発明の現像剤収容容器を備えた現像器などが好ましく使用できる。
前記現像器としては、例えば、本発明の現像剤を摩擦攪拌により帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラーとを有するものなどが挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されている。そのため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。なお、現像器に収容する現像剤は、本発明のトナーを有していれば、一成分現像剤であっても、二成分現像剤であってもよい。
前記その他の手段としては、例えば、転写手段、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記転写手段としては、可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
ここで、前記記録媒体上に二次転写される画像が複数色のトナーからなるカラー画像である場合に、前記転写手段により、前記中間転写体上に各色のトナーを順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段により、当該中間転写体上の画像を前記記録媒体上に一括で二次転写する構成とすることができる。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記クリーニング手段としては、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記除電手段としては、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
中間転写体50は、無端ベルトであり、その内側に配置されている3個のローラー51で張架されており、矢印方向に移動することができる。3個のローラー51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加することが可能な転写バイアスローラーとしても機能する。
また、中間転写体50の近傍には、クリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。更に、記録紙95にトナー像を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加することが可能な転写手段としての転写ローラー80が中間転写体50に対向して配置されている。
ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色の現像器45は、現像剤収容部42(K、Y、M、C)と、現像剤供給ローラー43と、現像ローラー44を備える。
画像形成装置100Aでは、帯電ローラー20により感光体ドラム10を一様に帯電させた後、露光装置(不図示)により露光光Lを感光ドラム10上に像様に露光し、静電潜像を形成する。次に、感光体ドラム10上に形成された静電潜像を、現像器45から現像剤を供給して現像してトナー像を形成した後、ローラー51から印加された転写バイアスにより、トナー像が中間転写体50上に転写(一次転写)される。更に、中間転写体50上のトナー像は、コロナ帯電器52により電荷を付与された後、記録紙95上に転写(二次転写)される。なお、感光体ドラム10上に残存したトナーは、クリーニング装置6により除去され、感光体ドラム10は除電ランプ70により一旦、除電される。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。中間転写体50は、支持ローラー14、15及び16に張架されており、矢印方向に回転することができる。
支持ローラー15の近傍には、中間転写体50上に残留したトナーを除去するためのクリーニング装置17が配置されている。また、支持ローラー14と支持ローラー15により張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの4個の画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。
各色の画像形成手段18は、図3に示すように、感光体ドラム10と、感光体ドラム10を一様に帯電させる帯電ローラー60と、感光体ドラム10に形成された静電潜像をブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色の現像剤で現像してトナー像を形成する現像器70と、各色のトナー像を中間転写体50上に転写させるための転写ローラー62と、クリーニング装置63と、除電ランプ64を備える。
更に、中間転写体50のタンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22は、一対のローラー23に張架されている無端ベルトである二次転写ベルト24からなり、二次転写ベルト24上を搬送される記録紙と中間転写体50が互いに接触可能となっている。
二次転写装置22の近傍には、定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、定着ベルト26に押圧されて配置される加圧ローラー27を有する。
また、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、記録紙の両面に画像を形成するために記録紙を反転させる反転装置28が配置されている。
給紙テーブル200においては、給紙ローラー142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つから記録紙を繰り出し、分離ローラー145で1枚ずつ分離して給紙路146に送り出し、搬送ローラー147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラー49に突き当てて止める。あるいは、手差しトレイ54上の記録紙を繰り出し、分離ローラー58で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、レジストローラー49に突き当てて止める。なお、レジストローラー49は、一般に接地して使用されるが、記録紙の紙粉除去のために、バイアスが印加された状態で使用してもよい。
複合トナー像が転写された記録紙は、二次転写装置22により搬送されて、定着装置25に送り出される。そして、定着装置25において、定着ベルト26及び加圧ローラー27により、加熱加圧されて複合トナー像が記録紙上に定着される。その後、記録紙は、切換爪55で切り換えて排出ローラー56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。あるいは、切換爪55で切り換えて反転装置28により反転されて再び転写位置へと導かれて、裏面にも画像を形成した後、排出ローラー56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
なお、複合トナー像が転写された後に中間転写体50上に残留したトナーは、クリーニング装置17により除去される。
本発明に関するプロセスカートリッジは、各種画像形成装置に着脱可能に成型されており、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、静電潜像担持体上に担持された静電潜像を本発明の現像剤で現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも有する。なお、本発明のプロセスカートリッジは、必要に応じて、他の手段を更に有していてもよい。
トナーのTHF不溶分は、以下のようにして得た。
テトラヒドロフラン(THF)40部に対してトナー1部を添加し6時間還流した後に、遠心分離機により不溶成分を沈降させて、不溶成分と上澄み液とを分離した。
前記不溶成分を40℃、20時間乾燥させて、THF不溶分を得た。
XPSにより、Alの含有量(原子%(個数))を以下の装置、測定条件により求めた。
表面原子濃度算出は、Kratos社の相対感度係数を用いた。
測定装置 :Kratos社製 AXIS−Ultra
測定光源 :Al(モノクロメータ)
測定出力 :105W(15kV、7mA)
分析エリア :900×600μm2
測定モード :Hybridモード
パスエネルギー :(wide scan)160eV、
(narrow scan)40eV
エネルギーstep:(wide scan)1.0eV、
(narrow scan)0.2eV
相対感度係数 :Kratos社の相対感度係数を使用
融点、及びガラス転移温度(Tg)は、DSCシステム(示差走査熱量計)(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いて下記手順により測定した。
まず、対象試料約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次いで、窒素雰囲気下、−80℃から昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱した(昇温1回目)。その後、150℃から降温速度10℃/minにて−80℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱(昇温2回目)した。この昇温1回目、及び昇温2回目のそれぞれにおいて、示差走査熱量計(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いてDSC曲線を計測した。
また、得られたDSC曲線から、Q−200システム中の解析プログラムを用いて、1回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温1回目における吸熱ピークトップ温度を融点として求めた。また同様に、2回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温2回目における吸熱ピークトップ温度を融点として求めた。
トナー又は樹脂の各構成成分の分子量は、以下の方法で測定した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置:GPC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel SuperHZM―H 15cm 3連(東ソー社製)
温度:40℃
溶媒:THF
流速:0.35mL/min
試料:0.15質量%の試料を0.4mL注入
試料の前処理:トナー又は樹脂をテトラヒドロフランTHF(安定剤含有 和光純薬製)に0.15質量%で溶解後0.2μmフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いた。前記THF試料溶液を100μL注入して測定した。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580を用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
<ケチミンの合成>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部、及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
<非線状の非晶質ポリエステル樹脂A1の合成>
−プレポリマーA1の合成−
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、イソフタル酸、及びアジピン酸を、水酸基とカルボキシル基のモル比「OH/COOH」が1.5となるように投入した。ジオール成分は3−メチル−1,5−ペンタンジオール100モル%とし、ジカルボン酸成分はイソフタル酸40モル%、アジピン酸60モル%とした。更に、トリメチロールプロパンを、全モノマー量に対して1モル%となるように、チタンテトライソプロポキシド(樹脂成分全体に対して1,000ppm)と共に投入した。その後、4時間程度で200℃まで昇温し、次いで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応させた。その後、更に10mmHg〜15mmHgの減圧下で5時間反応させて、中間体ポリエステルA1を得た。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステルA1とイソホロンジイソシアネート(IPDI)を、モル比(IPDIのイソシアネート基/中間体ポリエステルの水酸基)2.0で投入し、酢酸エチルで50%酢酸エチル溶液となるように希釈した後、100℃で5時間反応させて、プレポリマーA1を得た。
得られたプレポリマーA1を加熱装置、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中で撹拌し、更にプレポリマーA1中のイソシアネート量に対して[ケチミン化合物1]のアミン量が等モルになる量の[ケチミン化合物1]を反応容器に滴下していき、45℃で10時間撹拌した後、プレポリマー伸長物を取り出した。得られたプレポリマー伸長物を残酢酸エチル量が100ppm以下になるまで50℃で減圧乾燥させ、非線状の非晶質ポリエステル樹脂A1を得た。アルコール成分、及び酸成分の組成(モル%)を表1に示す。
また、非線状の非晶質ポリエステル樹脂A1の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)を表1に示す。
<非線状の非晶質ポリエステル樹脂A2の合成>
−プレポリマーA2の合成−
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物、イソフタル酸、及びアジピン酸を、水酸基とカルボキシル基のモル比であるOH/COOHが1.5であり、ジオール成分の構成がビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物とビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物とがモル比(ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物)で80/20であり、ジカルボン酸成分の構成がイソフタル酸85mol%及びアジピン酸15mol%であり、全モノマー中における無水トリメリット酸の量が1mol%となるように、チタンテトライソプロポキシド(樹脂成分に対して1,000ppm)とともに投入した。その後、4時間程度で200℃まで昇温し、次いで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後更に、10mmHg〜15mmHgの減圧下で5時間反応し中間体ポリエステルA2を得た。
得られたプレポリマーA2を加熱装置、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中で撹拌し、更にプレポリマーA2中のイソシアネート量に対して[ケチミン化合物1]のアミン量が等モルになる量の[ケチミン化合物1]を反応容器に滴下していき、45℃で10時間撹拌後にプレポリマー伸長物を取り出した。得られたプレポリマー伸長物を残酢酸エチル量が100ppm以下になるまで50℃で減圧乾燥させ、非線状の非晶質ポリエステル樹脂A2を得た。
非線状の非晶質ポリエステル樹脂A2の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)を表1に示す。
<非線状の非晶質ポリエステル樹脂A3〜A7の合成>
−プレポリマーA3〜A7の合成−
プレポリマーA1の合成において、アルコール成分及び酸成分を表1のA3〜A7の欄に示すように変えた点以外は、プレポリマーA1の合成と同様にして、プレポリマーA3〜A7を得た。
なお、表1中のアルコール成分及び酸成分の欄の数値は、それぞれの配合割合(モル%)を示す。
プレポリマーA1をプレポリマーA3〜A7に変えた点以外は、非線状の非晶質ポリエステル樹脂A1の合成と同様にして、非線状の非晶質ポリエステル樹脂A3〜A7を得た。
非線状の非晶質ポリエステル樹脂A3〜A7の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)を表1に示す。
<非晶質ポリエステル樹脂B1の合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した四つ口フラスコに、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物、テレフタル酸、アジピン酸を、水酸基とカルボキシル基とのモル比「OH/COOH」が1.3となるように投入した。ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物とビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物の比は60/40(モル%)とし、テレフタル酸とアジピン酸の比は93/7(モル%)とした。そして、チタンテトライソプロポキシド(樹脂成分に対して500ppm)と共に常圧下、230℃で8時間反応させ、更に、10〜15mmHgの減圧下で4時間反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸を全樹脂成分に対して1モル%になるように入れ、180℃、常圧下で3時間反応させて非晶質ポリエステル樹脂B1を得た。アルコール成分、及び酸成分の組成(モル%)を表2に示す。
非晶質ポリエステル樹脂B1の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)を表2に示す。
<非晶質ポリエステル樹脂B2〜B3の合成>
非晶質ポリエステル樹脂B1の合成において、アルコール成分及び酸成分の組成を表2に示すように変えた点以外は、非晶質ポリエステル樹脂B1の合成と同様にして、非晶質ポリエステル樹脂B2〜B3を得た。
非晶質ポリエステル樹脂B2〜B3の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度(Tg)を表2に示す。
<結晶性ポリエステル樹脂C1の合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5Lの四つ口フラスコに、セバシン酸、及び1,6−ヘキサンジオールを、水酸基とカルボキシル基とのモル比「OH/COOH」が0.9となるように仕込み、チタンテトライソプロポキシド(樹脂成分に対して500ppm)と共に、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、更に8.3kPaの圧力下で2時間反応させて、結晶性ポリエステル樹脂C1(重量平均分子量(Mw)16,400、融点(Tm)67℃)を得た。
<マスターバッチ(MB)1の調製>
水1,200部、カーボンブラック(Printex35、デクサ社製)〔DBP吸油量=42mL/100mg、pH=9.5〕500部、及び非晶質ポリエステル樹脂B1 500部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、離型剤としてパラフィンワックス50部(日本精鑞社製、HNP−9、炭化水素系ワックス、融点75℃)、及び酢酸エチル450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した。次いで、1時間かけて30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒間、直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で分散を行ない、[WAX分散液1]を得た。
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、結晶性ポリエステル樹脂C1を308部、及び酢酸エチル1,900部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した。次いで、1時間かけて30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒間、直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で分散を行ない、[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]を得た。
帯電制御剤は油相調整時に投入した。使用した帯電制御剤を表3に示す。
[WAX分散液1]190部、[プレポリマーA1]32部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]290部、[非晶質ポリエステル樹脂B1]65部、[マスターバッチ1]100部、[帯電制御剤1]1.8部、及び[ケチミン化合物1]0.2部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)により7,000rpmで60分間混合して、[油相1]を得た。
なお、上記配合量は、各原材料における固形分の配合量を示す。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業社製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分間で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液を30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。
LA−920(HORIBA社製)で測定した[微粒子分散液1]の体積平均粒径は、0.14μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とした。
[油相1]677部が入った容器に、[水相1]1,200部を加え、TKホモミキサーにより、回転数8,000rpmで20分間混合し、[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH=12になるように調整し、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した、
という前記(1)〜(4)の操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
[トナー母体粒子1]100部に対して、疎水シリカR972(日本アエロジル社製)を0.6部、ヘンシェルミキサーにて混合し、目開き500メッシュの篩を通過させ、[トナー1]を得た。
実施例1の<洗浄・乾燥>において、10%水酸化ナトリウム水溶液を加える工程を省いた点以外は、実施例1と同様にして、実施例2のトナーを得た。
実施例1の<油相の調製>において、帯電制御剤1の量を1.8部から0.9部に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例3のトナーを得た。
実施例3の<洗浄・乾燥>において、10%水酸化ナトリウム水溶液を加える工程を省いた点以外は、実施例3と同様にして、実施例4のトナーを得た。
実施例1の<油相の調製>において、帯電制御剤1を帯電制御剤2に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例5のトナーを得た。
実施例5におけるプレポリマーA1をプレポリマーA3に、非晶質ポリエステル樹脂B1を非晶質ポリエステル樹脂B2に変え、<油相の調整>において、帯電制御剤2の量を1.8部から2.4部に変え、<洗浄・乾燥>において、10%水酸化ナトリウム水溶液を加える工程を省いた点以外は、実施例5と同様にして、実施例6のトナーを得た。
実施例1におけるプレポリマーA1をプレポリマーA4に、非晶質ポリエステル樹脂B1を非晶質ポリエステル樹脂B3に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例7のトナーを得た。
実施例1におけるプレポリマーA1をプレポリマーA5に、非晶質ポリエステル樹脂B1を非晶質ポリエステル樹脂B3に変え、<油相の調整>において、帯電制御剤1の量を1.8部から2.4部に変えた点以外は、実施例1と同様にして、実施例8のトナーを得た。
実施例3におけるプレポリマーA1をプレポリマーA6に変え、非晶質ポリエステル樹脂B1を非晶質ポリエステル樹脂B3に変えた点以外は、実施例3と同様にして、実施例9のトナーを得た。
実施例3におけるプレポリマーA1をプレポリマーA3に変えた点以外は、実施例3と同様にして、実施例10のトナーを得た。
(実施例11)
実施例5の<洗浄・乾燥>において、10%水酸化ナトリウム水溶液を加える工程を省いた点以外は、実施例5と同様にして、実施例11のトナーを得た。
(実施例12)
実施例6の<洗浄・乾燥>において、10%水酸化ナトリウム水溶液を加える工程を追加した点以外は、実施例6と同様にして、実施例12のトナーを得た。
実施例2におけるプレポリマーA1をプレポリマーA2に変え、非晶質ポリエステル樹脂B1を非晶質ポリエステル樹脂B3に変え、<油相の調整>において、帯電制御剤1を帯電制御剤3に変えた点以外は、実施例2と同様にして、比較例1のトナーを得た。
実施例2における<油相の調整>において、帯電制御剤1の量を1.8部から0.2部に変えた点以外は、実施例2と同様にして、比較例2のトナーを得た。
実施例5における<油相の調整>において、帯電制御剤2の量を1.8部から3.0部に変えた点以外は、実施例5と同様にして、比較例3のトナーを得た。
実施例4におけるプレポリマーA1をプレポリマーA2に変えた点以外は、実施例4と同様にして、比較例4のトナーを得た。
実施例4における帯電制御剤1の量を0.9部から0.6部に変え、プレポリマーA1をプレポリマーA7に変えた以外は、実施例4と同様にして、比較例5のトナーを得た。
上記のようにして得られた各トナーについて、ボールミルを用いて、各トナー5部と下記のようにして得られたキャリア95部を混合し、現像剤を作製した。
−キャリアの作製−
トルエン100部に、シリコーン樹脂:オルガノストレートシリコーン(信越シリコーン社製:KR−282)100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部、及び、カーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒径50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に前記樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
各前記トナーのAl量、〔Tg2nd(THF不溶分)〕、〔Tg1st(トナー)〕、〔Tg2nd(トナー)〕を前述した方法により、測定した。結果を表4に示す。
各前記現像剤を用いて、以下の評価方法を用い、帯電量、定着下限、耐熱保存性を評価した。結果を表5に示す。
2成分系現像剤6gを計量し、密閉できる金属円柱に仕込み、280rpmの攪拌速度で攪拌し、ブローオフ法により帯電量(μC/g)を求めた。なお、攪拌時間は、60秒(TA60)、600秒(TA600)である。
〔帯電量評価基準〕
◎:36以上
○:33以上36未満
△:30以上33未満
×:30未満
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した複写機MF2200(株式会社リコー製)の定着部を改造した装置を用いて、タイプ6,200紙(株式会社リコー製)に複写テストを行った。
具体的には、定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)を求めた。
定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を120mm/秒間〜150mm/秒間、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を3mmとした。
評価基準は次のとおりである。
〔定着下限温度評価基準〕
◎:110℃未満
○:110℃以上、120℃未満
△:120℃以上、130℃未満
×:130℃以上
各トナーを50℃で8時間保管した後、42メッシュの篩で2分間篩い、金網上の残存率を測定し、下記の基準で評価した。このとき、耐熱保存性が良好なトナーほど、残存率は小さい。
〔耐熱保存性評価基準〕
◎:残存率が10%未満
○:残存率が10%以上、20%未満
△:残存率が20%以上、30%未満
×:残存率が30%以上
<1> X線光電子分光分析(XPS)によるAl定量分析において、Al検出量が、0.7%〜1.3%であり、THF不溶分の示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるガラス転移温度〔Tg2nd(THF不溶分)〕が、−40℃〜30℃であることを特徴とするトナーである。
<2> 示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目におけるトナーのガラス転移温度〔Tg1st(トナー)〕が、20℃〜50℃である前記<1>に記載のトナーである。
<3> 示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるトナーのガラス転移温度〔Tg2nd(トナー)〕が、0℃〜30℃である前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
<4> トナーが、架橋構造を有する非線状の非晶質ポリエステル樹脂を含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> トナーが、結晶性ポリエステル樹脂を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> トナーが、有機変性スメクタイトからなる帯電制御剤を含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
<7> アルカリ性化合物を供給してトナーの洗浄を行う洗浄工程を含む製造方法により製造される前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーである。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーと、キャリアとを含有することを特徴とする現像剤である。
<9> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、
前記トナーが、前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
6 クリーニング装置
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
14 支持ローラー
15 支持ローラー
16 支持ローラー
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラー
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラー
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ベルト
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像器
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラー
43Y 現像剤供給ローラー
43M 現像剤供給ローラー
43C 現像剤供給ローラー
44K 現像ローラー
44Y 現像ローラー
44M 現像ローラー
44C 現像ローラー
45K ブラック現像ユニット
45Y イエロー現像ユニット
45M マゼンタ現像ユニット
45C シアン現像ユニット
49 レジストローラー
50 中間転写ベルト
51 ローラー
52 コロナ帯電装置
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラー
57 排出トレイ
58 分離ローラー
60 帯電ローラー
61 現像装置
62 転写ローラー
63 感光体クリーニング装置
64 除電ランプ
70 除電ランプ
80 転写ローラー
90 クリーニング装置
95 転写紙
100A 画像形成装置
100B 画像形成装置
110 プロセスカートリッジ
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラー
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラー
146 給紙路
147 搬送ローラー
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (9)
- X線光電子分光分析(XPS)によるAl定量分析において、Al検出量が、0.7%〜1.3%であり、THF不溶分の示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるガラス転移温度〔Tg2nd(THF不溶分)〕が、−40℃〜30℃であることを特徴とするトナー。
- 示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目におけるトナーのガラス転移温度〔Tg1st(トナー)〕が、20℃〜50℃である請求項1に記載のトナー。
- 示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるトナーのガラス転移温度〔Tg2nd(トナー)〕が、0℃〜30℃である請求項1から2のいずれかに記載のトナー。
- トナーが、架橋構造を有する非線状の非晶質ポリエステル樹脂を含有する請求項1から3のいずれかに記載のトナー。
- トナーが、結晶性ポリエステル樹脂を含有する請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
- トナーが、有機変性スメクタイトからなる帯電制御剤を含有する請求項1から5のいずれかに記載のトナー。
- アルカリ性化合物を供給してトナーの洗浄を行う洗浄工程を含む製造方法により製造される請求項1から6のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1から7のいずれかに記載のトナーと、キャリアとを含有することを特徴とする現像剤。
- 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、
前記トナーが、請求項1から8のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。
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