JP4557639B2 - 画像形成用トナー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
耐オフセット性を向上させるために、離型剤微粒子を会合させる場合において、当該離型剤微粒子がトナー粒子の内部に取り込まれてしまい、この結果、耐オフセット性の向上を十分に図ることができない。樹脂微粒子、離型剤微粒子、着色剤微粒子などがランダムに融着してトナー粒子が構成されるので、得られるトナー粒子間において組成(構成成分の含有割合)および構成樹脂の分子量等にバラツキが発生し、この結果、トナー粒子間で表面特性が異なり、長期にわたり安定した画像を形成することができない。さらに低温定着が求められる低温定着システムにおいては、トナー表面に偏在する樹脂微粒子による定着阻害が発生し、定着温度幅を確保できない。
(1)水系媒体中で有機相に溶解または分散された少なくとも結着樹脂と着色剤を用いて造粒されるトナーにおいて、該結着樹脂の50〜100重量%がポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂として不飽和ポリエステルを含有するトナーであって、さらにマイクロカプセル化脂肪酸金属塩が外添されていることを特徴とする画像形成用トナー。
(2)前記脂肪酸金属塩が不飽和2重結合部分の酸化重合を促進させる前記(1)記載の画像形成用トナー。
(3)前記不飽和ポリエステルが結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の画像形成用トナー。
(4)前記結晶性ポリエステル樹脂の軟化温度T(F1/2)が65〜140℃、かつガラス転移温度が65〜140℃であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(5)前記結晶性ポリエステル樹脂のオルトジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布が、重量平均分子量(Mw)で1000〜30000、数平均分子量(Mn)で500〜6000、Mw/Mnが2〜8であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(6)前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm−1もしくは990±10cm−1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(7)結晶性ポリエステル樹脂が下記一般式(1)で示される構造を有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
一般式(1)
[−O−CO−(CR1=CR2)L−CO−O−(CH2)n−]m (1)
(ここでn、mは繰り返し単位の数である。Lは1〜3の整数である。R1、R2は水素原子もしくは炭化水素基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
(8)前記結晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分として炭素数2〜6のジオール化合物、酸成分として、少なくともフマル酸およびこの誘導体の1つを含有することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(9)前記結晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分が1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびこれらの誘導体の少なくとも1つを含有することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(10)前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が5〜45mgKOH/gであることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(11)前記結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価が5〜50mgKOH/gであることを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(12)前記脂肪酸金属塩がマイクロカプセル化されていることを特徴とする前記(1)〜(11)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(13)前記トナーが離型剤を含有することを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(14)前記離型剤の含有量が、画像形成用トナー100重量部に対して1重量部以上50重量部以下であることを特徴と前記(13)に記載の画像形成用トナー。
(15)前記離型剤の融点が、50℃〜120℃であることを特徴とする前記(13)または(14)記載の画像形成用トナー。
(16)前記水系媒体中で生成する方法が有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有するポリエステルプレポリマー、着色剤、離型剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有するポリエステルプレポリマーと活性水素基を有する化合物とを反応させて変性ポリエステル樹脂を生成した後、もしくは変性ポリエステル樹脂を生成させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥する方法であることを特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載の画像形成用トナー。
(17)有機溶媒中に更に非変性ポリエステル樹脂(ii)および不飽和結晶性ポリエステル樹脂(iii)を溶解、又は分散させ、前記変性ポリエステル樹脂(i)と(ii)+(iii)の重量比が5/95〜25/75であり、かつ、(ii)と(iii)の重量比が99/1〜50/50であることを特徴とする前記(16)に記載の画像形成用トナー。
(18)前記変性ポリエステル系樹脂と前記非変性ポリエステル系樹脂の酸価が0〜30mgKOH/gであることを特徴とする前記(17)に記載の画像形成用トナー。
(19)前記非変性ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が、30〜70℃であることを特徴とする(17)または(18)に記載の画像形成用トナー。
(20)前記(1)〜(19)のいずれかに記載の画像形成用トナーを用いてなることを特徴とする静電潜像現像剤。
(21)前記(1)〜(19)のいずれかに記載の画像形成用トナーとキャリアからなることを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤。
(22)水系媒体中に、少なくとも結着樹脂と着色剤を含む油相成分を溶解又は分散させて造粒する工程を有する画像形成用トナーの製造方法において、該結着樹脂成分の50〜100%がポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂として不飽和ポリエステルを含有し、さらにその不飽和2重結合部分の酸化重合反応を促進させるマイクロカプセル化脂肪酸金属塩を外添することを特徴とする画像形成用トナーの製造方法。
(23)前記不飽和ポリエステルが結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする前記(22)記載の画像形成用トナーの製造方法。
(24)前記脂肪酸金属塩がマイクロカプセル化されていることを特徴とする前記(22)または(23)に記載の画像形成用トナーの製造方法。
(25)前記水系媒体中で生成する方法が樹脂微粒子を含有させ、それらを前記トナー表面に付着させる方法であることを特徴とする前記(22)〜(24)のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
(26)前記樹脂微粒子の平均粒径が5〜500nmであることを特徴とする前記(25)に記載の画像形成用トナーの製造方法。
(27)前記結着樹脂に、着色剤を溶解または分散させて油相成分を調整し、該油相成分を水性媒体中に分散させて重合し、造粒することを特徴とする前記(22)〜(26)のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
(28)前記着色剤を予め有機溶媒中に分散させた着色剤分散液を、少なくとも前記結着樹脂とともに有機溶媒中に溶解または分散させて油相成分を得ることを特徴とする(22)〜(27)のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
(29)前記着色剤と有機溶媒との配合割合が5:95から50:50の範囲であることを特徴とする(28)に記載の画像形成用トナーの製造方法。
に関する。
また、本発明に使用する結着樹脂は、ポリエステル樹脂を主体とするが、必要に応じて結着樹脂の20重量%までの他の樹脂を混合して使用することができる。
本発明でマイクロカプセルの芯物質の脂肪酸金属塩(金属石鹸、金属ドライヤー)として用いられるものとしては、オクチル酸、ナフテン酸、樹脂酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ヒドロキシ高級脂肪酸、等のコバルト、マンガン、鉛、亜鉛、銅、鉄、カルシウム、ジルコニウム、アルミニウムなどの金属塩、又はセリウムなどの希土類金属塩の様な、従来より用いられている親油性の物質である。また、本発明では、これらの脂肪酸金属塩(金属石鹸、金属ドライヤー)を単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせて用いても良い。脂肪酸金属塩(金属石鹸、金属ドライヤー)の含有量は、トナーの0.1〜10%程度がよく、0.1%以下では、反応促進効果に乏しく、10%以上では、現像剤の電気特性に悪影響を与える。
本発明において、有機溶媒としてトナー組成物を溶解、及び/又は分散可能な溶媒で有れば特に限定するものではない。好ましいものとしては、該溶剤の沸点が150℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフランなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。トナー組成物100部に対する溶剤の使用量は、通常40〜300部、好ましくは60〜140部、さらに好ましくは80〜120部である。
本発明に使用する活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体としては、公知のものであれば全て使用でき、好ましくはイソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基を有する樹脂である。好ましくはイソシアネート基を有する樹脂である。特に好ましいのは(変性)ポリエステル樹脂であり、中でも、ウレア結合し得る基で変性されたポリエステル系樹脂(RMPE)等を挙げることができる。
活性水素と反応可能な基は公知のものであれば全て使用でき、好ましくはイソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基であるが、さらに好ましくはイソシアネート基である。従って、本発明に使用される特に好ましい樹脂としては、ウレア結合し得る基で変性されたポリエステル系樹脂(RMPE)である。例えば、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(i)などが挙げられる。このプレポリマー(i)としては、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物で、かつ活性水素を有するポリエステルにポリイソシアネート(PIC)を反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素を含む基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ジオールとしては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA 、ビスフェノールF 、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
本発明において、架橋剤及び/又は伸長剤として、アミン類を用いることができる。アミン類(A)としては、ジアミン(A1)、3価以上のポリアミン(A2)、アミノアルコール(A3)、アミノメルカプタン(A4)、アミノ酸(A5)、およびA1〜A5のアミノ基をブロックしたもの(A6)などが挙げられる。ジアミン(A1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(A2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(A3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(A4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
さらに、必要により架橋及び/又伸長は停止剤を用いて反応終了後の変性ポリエステルの分子量を調整することができる。停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、0.5〜30mgKOH/gの酸価をもった非変性ポリエステル(ii)および結晶性ポリエステル(iii)をトナーバインダー成分として含有させることが好ましい。(i)と(iii)を併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上する。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様なポリオール(1)とポリカルボン酸(2)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。
(ii)の酸価は通常0.5〜30、好ましくは5〜30である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。また、酸価及び水酸基価がそれぞれこの範囲を超えるものは高温高湿度下、低温低湿度下の環境下において、環境の影響を受けやすく、画像の劣化を招きやすい。
測定方法については下記に示す。
樹脂又はトナー約1.0g(A)を秤量する。これにTHF約50gを加えて20℃で24時間静置する。これを、まず遠心分離で分けJIS規格(P3801)5種Cの定量用ろ紙を用いてろ過する。このろ液の溶剤分を真空乾燥し樹脂分のみ残査量(B)を計測する。
この残査量がTHF溶解分である。
THF不溶解分(%)は下記式より求める。
THF不溶解分(%)=(A−B)/A
トナーの場合樹脂以外のTHF不溶解成分量(W1)とTHF溶解成分量(W2)は別途公知の方法例えばTG法による熱減量法で調べておき下記式より求める。
THF不溶解分(%)=(A−B−W2)/(A−W1−W2)×100
本発明のトナーは、該トナー中に結晶構造を有するポリエステル樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)(iii)を含有させることから、優れた低温定着性を有する。本発明のトナーを熱定着ローラに接触させ結晶性ポリエステル樹脂(iii)のガラス転移温度(Tg)以上に加熱溶融させたときに、トナー中の結晶性ポリエステル樹脂(iii)が結晶転移を起こすと同時に、固体状態から溶融粘度の低い溶融液状態に急激に変化し紙へ浸透する。次に定着ローラから離れた直後、すなわち加熱直後には結晶性ポリエステル樹脂(iii)が急激に結晶化し固化する。本発明のトナーは結晶性ポリエステル樹脂(iii)のTg及びT(F1/2)が耐熱保存性を維持する範囲内で低温度としたことから、優れた低温定着性と耐熱保存性を有する。
[−O−CO−(CR1=CR2)L−CO−O−(CH2)n−]m (1)
(ここでn、mは繰り返し単位の数である。Lは1〜3の整数である。R1、R2は水素原子もしくは炭化水素基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明で用いる結晶性ポリエステル樹脂(iii)は、酸価又は水酸基価を有するが、その酸価は5〜45mgKOH/g、好ましくは10〜40mgKOH/gである。その水酸基価は5〜50mgKOH/g、好ましくは10〜45mgKOH/gである。
(1)軟化温度T(F1/2)
このT(F1/2)は、樹脂の溶融しやすさの指標となるもので、T(F1/2)が高くなるとその樹脂の溶融性が悪くなり、その樹脂を溶融に高い温度を要することとなり、一方、T(F1/2)が低くなると、その樹脂の溶融性がよくなり、その樹脂の溶融を低い温度で行なうことができる。
このT(F1/2)は、高架式フローテスターCFT−500(島津製作所製)を用い、ダイス径1mm、ダイス径1mm、加圧10kg/cm2、昇温速度3℃/minの条件下で1cm3の試料を溶融流出させた時の流出開始点から流出終了点までの流出量の1/2に相当する温度を測定し、これをT(F1/2)とする。
ガラス転移温度はガラス状態からゴム状に変化する温度であるが、結晶性ポリエステルのように部分的に結晶構造を有する樹脂はガラス転移温度で結晶が融解すると同時に液状化する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットする。次に、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置後、室温まで試料を冷却して10min放置した。窒素雰囲気化で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
酸価は樹脂中のカルボン酸基の数、水酸基値は水酸基の数の指標であり、これらの測定方法は、JIS K0070に規定の方法による。但しサンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサンまたはTHF、オルト−ジクロロベンゼン等の溶媒を用いる。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)を用いて測定する。この場合の測定は、以下のようにして行う。
145℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶離液として0.3%BHT入りのオルト−ジクロロベンゼンを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.3重量%に調整した樹脂の140℃オルト−ジクロロベンゼン溶解液を50〜200μl注入して測定する。 測定機としては、Waters製150CV型、カラムとしてShodexAT−G+AT−806MS(2本)を用いることが出来る。
粉末X線回折測定は、理学電機RINT1100を用い、管球をCu、管電圧−電流を50kV−30mAの条件で広角ゴニオメーターを用いて測定した。
(6)樹脂の分子構造
固体C13−NMR(日本電子製のFT−NMR SYSTEM JNM−α400)を用い、観測核C13、基準物質アダマンタン、積算回数8192回、パルス系列CPMAS。IRMOD:IRLEV、観測周波数100.4MHz、OBSET:134500Hz、POINT:4096、PD:7.0sec、SPIN6088Hzの条件で行い、分子構造推定はソフトウエアとしてChem Draw Pro Ver.4.5を用いて行った。
(a)フーリエ変換赤外線分光光度(FT−IR)透過法にて試料を測定し、標準スペクトル比較から構造を推定する。
測定機 :Nicolet Magna 850
測定範囲:4000〜400cm−1
標準試料:KBr
(b)熱分解ガスクロマトグラム質量分析計による熱分解性生物の構造推定
設置 :島津製作所 GC−17A、島津 CR−4A
熱分解温度:日本分析工業 JHB−3S
熱分解温度:試料加熱温度×時間を590℃×4秒
カラム :DB−5(JアンドW Co.)L=30m、I.D=0.2
5mm、Film=0.25mm
カラム温度:50℃(保持時間1分)から10℃/分で300℃まで昇温
インジェクション温度:320℃
キャリアガス圧力:90kPr(保持時間2分)から2kPa/分で150
kPaまで昇圧
検出器 :FID
本発明において、トナーの樹脂成分として変性ポリエステルと非変性ポリエステル結晶性ポリエステルを含む場合には、変性ポリエステルを伸長、及び/または架橋させたポリマーは分子量が高いため、明確なガラス転移挙動が観測されない。そのため、トナーのガラス転移点(Tg)と非変性ポリエステル及び結晶性ポリエステルのガラス転移点(Tg)に差は見られず、トナーのガラス転移点(Tg)は非変性ポリエステル及び結晶性ポリエステルのガラス転移点(Tg)によって調整することが可能であり、トナーのガラス転移点として、通常40〜70℃、好ましくは45〜55℃である。40℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。架橋及び/又は伸長されたポリエステル樹脂の共存により、本発明の乾式トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットする。次に、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置後、室温まで試料を冷却して10min放置した。窒素雰囲気化で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明では、塩基性高分子共重合体系分散剤、変成ポリウレタン系分散剤、ポリエステル系分散剤、アクリル酸、メタクリル酸および/またはそのエステルの重合体、着色剤の誘導体等を用いることができる。
着色剤の分散液における着色剤と有機溶媒との配合割合が5:95から50:50の範囲にあることが好ましい。着色剤の配合割合がこれより少ないとトナー作製時に分散液量が多くなり、トナー作製の効率が低下しやすく、着色剤の配合割合がこれより多いと顔料の分散が不十分になりやすい。
着色剤分散後の分散液中の着色剤の粒径は、1μm以下であることが望ましい。1μmより大きいとトナーを形成した際に、着色剤の粒径が大きくなり、画質が低下しやすく、特に、OHPの光透過性が低下しやすい。なお、着色剤の粒径は、レーザー回折/散乱粒度分布測定装置「LA−920」(堀場製作所社製)で求めることができる。
また、結着樹脂、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。本発明のワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
本発明で使用される樹脂微粒子は、トナー形状(円形度、粒度分布など)を制御するために、製造工程で添加されるが、ガラス転移点(Tg)が30〜70℃であり、重量平均分子量が8千〜40万であることが好ましく、ガラス転移点(Tg)が30℃未満、及び/又は重量平均分子量が8千未満の場合、トナーの保存性が悪化してしまい、保管時および現像機内でブロッキングを発生してしまう。ガラス転移点(Tg)が70℃以上、及び/又は重量平均分子量が40万以上の場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。
トナー粒子に対する残存率が0.5〜5.0wt%にすることが重要である。残存率が、0.5wt%未満の時、トナーの保存性が悪化してしまい、保管時および現像機内でブロッキングの発生が見られ、また、残存量が5.0wt%以上では、樹脂微粒子がワックスのしみ出しを阻害し、ワックスの離型性効果が得られず、オフセットの発生が見られる。
樹脂微粒子は水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
本発明で得られた着色粒子の耐熱保存性、帯電性を補助するために、無機微粒子を用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、0.5nm〜200nmであることが好ましく、特に0.5nm〜50nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばリン酸三カルシウム、コロイダルシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ヒドロキシアパタイトなどを挙げることができる。
本発明のトナーは、BET比表面積が0.5〜6.0(m2/g)であることが好ましく、BET比表面積が0.5(m2/g)未満では粗大粒子の存在や添加剤の内包により、また、6.0(m2/g)を超えた場合は微細粒子の存在、添加剤の浮出し、表面の凹凸により画質に影響が現れやすい。
本発明のトナーのBET比表面積はユアサアイオニクス製NOVAシリーズなどJIS規格(Z8830及びR1626)に対応可能な機器を用いて測定することによって得られる。
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性を補助するために、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
トナーバインダーは以下の方法などで製造することができる。ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(i)を得る。
本発明の乾式トナーは以下の方法で製造することができるが勿論これらに限定されることはない。
本発明に用いる水性相には、予め有機微粒子を添加することにより使用する。水性相に用いる水は、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
また高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、αーシアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β一ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
伸長および/または架橋反応時間は、プレポリマー(i)の有するイソシアネート基構造とアミン類(A)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行っても良いが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子、または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
〜樹脂微粒子エマルションの合成〜
製造例1
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液1]を得た。[樹脂微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、105nmであった。[樹脂微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
製造例2
水990部、[樹脂微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
製造例3
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
製造例4
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
製造例5
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
製造例6
水1200部、C.I ピグメントレッドPR269(大日本インキ化学工業社製)540部、 ポリマー分散剤である「EFKA−4080」(変成ポリウレタン アミン価:3.6−4.1、EFKA Chemicals社製)108部ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
製造例7
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバWAX110部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
製造例8
40℃に保温した3.0%ゼラチン水溶液40部に同温度に保温した3.0%アラビアゴム水溶液40部を添加し、更に10%酢酸水溶液を加えてpHを4.5に調整してコンプレックスコアセルベートを形成した後、アイソパーM金属塩を6%に調整したナフテン酸コバルト20部を添加して、ホモミキサーにて4500rpmの条件で撹拌した。引き続き、撹拌しながら容器を外部より冷却し、液温が8℃の状態で約1時間撹拌し、コンプレックスコアセルベート滴のゲル化を完了した。その後、コンプレックスコアセルベートの沈着、脱水のために等量の冷プロピルアルコールを加えた。溶液をしばらく放置後デカンテーションにより生成物を単離し、室温で乾燥し[マイクロカプセル化脂肪酸金属塩1]を得た。
製造例9
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,4−ブタンジオール25モル、フマル酸23.75モル、無水トリメリット酸1.65モル、ハイドロキノン5.3gを入れ、160℃で5時間反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ、さらに8.3KPaにて1時間反応させ[結晶性ポリエステル樹脂1]を得た。融点119℃、Mn710、Mw2100、酸価24、水酸基価28であった。
製造例10
金属製2L容器に[結晶性ポリエステル樹脂1]を100g、酢酸エチル400gを採り、79℃で加熱溶解もしくは加熱分散させた後、氷水浴中で急冷した。これにガラスビーズ(3mmφ)500mlを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で10時間攪拌を行い、体積平均粒径が0.4μmの[結晶性ポリエステル分散液1]を得た。
〔実施例1〕
[顔料・WAX分散液1]664部、[プレポリマー1]を109.4部、[結晶性ポリエステル分散液1]を73.9部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[乳化スラリー1]100部を減圧濾過した後、
a:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
b:aの濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液1OO部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
c:bの濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
d:cの濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[マイクロカプセル化脂肪酸金属塩1]を添加して[トナー1]を得た。
実施例1において、[プレポリマー1]を109.4部、[ケチミン化合物1]4.6部を使用することは変更しないまま、トナー中のプレポリマー/未変性ポリエステル/結晶性ポリエステルの重量比が下記表1になるように原料を仕込むほかは、実施例1と同様に操作して[トナー2〜6]を得た。
実施例1において、[結晶性ポリエステル分散液1]を使用しないこと以外は実施例1と同様に操作して[トナー7]を得た。
実施例1において、[マイクロカプセル化脂肪酸金属塩1]を使用しないこと以外は実施例1と同様に操作して[トナー8]を得た。
実施例1において、[結晶性ポリエステル分散液1]と[マイクロカプセル化脂肪酸金属塩1]を使用しないこと以外は実施例1と同様に操作して[トナー9]を得た。
外添剤処理を施したトナー5重量%とシリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が40μmの銅−亜鉛フェライトキャリア95重量%からなる現像剤を調製し、毎分A4サイズの用紙を45枚印刷できるリコー製imagio Neo 450を用いて、連続印刷して下記の基準で評価し、表3に示した。
トナーの粒径は、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用い、アパーチャー径100μmで測定した。体積平均粒径および個数平均粒径は上記粒度測定器により求めた。
トナーの熱特性を測定するフローテスターとしては、例えば島津製作所製の高架式フローテスターCFT500型がある。
測定条件
荷重:10kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min、
ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:10.0mm
リコー製imagio Neo 450を用いて、普通紙及び厚紙の転写紙(リコー製 タイプ6200及びNBSリコー製複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行ない、定着ベルトの温度が可変となる様に調整を行なって、普通紙でオフセットの発生しない温度を、厚紙で定着下限温度を測定した。定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
ベタ画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定。これを各色単独に5点測定し各色ごとに平均を求めた。
(f)地肌汚れ
白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定。
クリーニングローラー汚染状況は、10万枚印刷後クリーニングローラーの付着物量を測定し、殆ど無いものを◎(非常に良好)、微量なものを○(良好)、多いものを×(不良)、良好と不良の間のものを△として評価した。
(h)フィルミング
現像ローラまたは感光体上のトナーフィルミング発生状況の有無を観察した。○がフィルミングがなく、△はスジ上のフィルミングが見られ、×は全体的にフィルミングがある。
Claims (29)
- 水系媒体中で有機相に溶解または分散された少なくとも結着樹脂と着色剤を用いて造粒されるトナーにおいて、該結着樹脂の50〜100重量%がポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂として不飽和ポリエステルを含有するトナーであって、さらにマイクロカプセル化脂肪酸金属塩が外添されていることを特徴とする画像形成用トナー。
- 前記脂肪酸金属塩が不飽和2重結合部分の酸化重合を促進させる請求項1記載の画像形成用トナー。
- 前記不飽和ポリエステルが結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂の軟化温度T(F1/2)が65〜140℃、かつガラス転移温度が65〜140℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂のオルトジクロロベンゼンの可溶分のGPCによる分子量分布が、重量平均分子量(Mw)で1000〜30000、数平均分子量(Mn)で500〜6000、Mw/Mnが2〜8であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm−1もしくは990±10cm−1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 結晶性ポリエステル樹脂が下記一般式(1)で示される構造を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成用トナー。
一般式(1)
[−O−CO−(CR1=CR2)L−CO−O−(CH2)n−]m (1)
(ここでn、mは繰り返し単位の数である。Lは1〜3の整数である。R1、R2は水素原子もしくは炭化水素基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。) - 前記結晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分として炭素数2〜6のジオール化合物、酸成分として、少なくともフマル酸およびこの誘導体の1つを含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分が1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびこれらの誘導体の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が5〜45mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価が5〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記脂肪酸金属塩がマイクロカプセル化されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記トナーが離型剤を含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記離型剤の含有量が、画像形成用トナー100重量部に対して1重量部以上50重量部以下であることを特徴と請求項13に記載の画像形成用トナー。
- 前記離型剤の融点が、50℃〜120℃であることを特徴とする請求項13または14記載の画像形成用トナー。
- 前記水系媒体中で生成する方法が有機溶媒中に、少なくとも活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有するポリエステルプレポリマー、着色剤、離型剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有するポリエステルプレポリマーと活性水素基を有する化合物とを反応させて変性ポリエステル樹脂を生成した後、もしくは変性ポリエステル樹脂を生成させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥する方法であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 有機溶媒中に更に非変性ポリエステル樹脂(ii)および不飽和結晶性ポリエステル樹脂(iii)を溶解、又は分散させ、前記変性ポリエステル樹脂(i)と(ii)+(iii)の重量比が5/95〜25/75であり、かつ、(ii)と(iii)の重量比が99/1〜50/50であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成用トナー。
- 前記変性ポリエステル系樹脂と前記非変性ポリエステル系樹脂の酸価が0〜30mgKOH/gであることを特徴とする請求項17に記載の画像形成用トナー。
- 前記非変性ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が、30〜70℃であることを特徴とする請求項17または18に記載の画像形成用トナー。
- 請求項1〜19のいずれかに記載の画像形成用トナーを用いてなることを特徴とする静電潜像現像剤。
- 前記請求項1〜19のいずれかに記載の画像形成用トナーとキャリアからなることを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤。
- 水系媒体中に、少なくとも結着樹脂と着色剤を含む油相成分を溶解又は分散させて造粒する工程を有する画像形成用トナーの製造方法において、該結着樹脂成分の50〜100%がポリエステル樹脂であり、該ポリエステル樹脂として不飽和ポリエステルを含有し、さらにその不飽和2重結合部分の酸化重合反応を促進させるマイクロカプセル化脂肪酸金属塩を外添することを特徴とする画像形成用トナーの製造方法。
- 前記不飽和ポリエステルが結晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項22記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 前記脂肪酸金属塩がマイクロカプセル化されていることを特徴とする請求項22または23に記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 前記水系媒体中で生成する方法が樹脂微粒子を含有させ、それらを前記トナー表面に付着させる方法であることを特徴とする請求項22〜24のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 前記樹脂微粒子の平均粒径が5〜500nmであることを特徴とする請求項25に記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 前記結着樹脂に、着色剤を溶解または分散させて油相成分を調整し、該油相成分を水性媒体中に分散させて重合し、造粒することを特徴とする請求項22〜26のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 前記着色剤を予め有機溶媒中に分散させた着色剤分散液を、少なくとも前記結着樹脂とともに有機溶媒中に溶解または分散させて油相成分を得ることを特徴とする請求項22〜27のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 前記着色剤と有機溶媒との配合割合が5:95から50:50の範囲であることを特徴とする請求項28に記載の画像形成用トナーの製造方法。
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