JP2016206262A - トナーおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
式(a):MO・Fe2O3
式(b):MFe2O4
(式) C=L1/L2
スキャナー112は、コンタクトガラス上の原稿Dを光学的に走査して読み取る。原稿Dからの反射光がCCDセンサー112aにより読み取られ、入力画像データとなる。入力画像データは、画像処理部30において所定の画像処理が施され、露光装置411に送られる。
(各樹脂の融点(Tc)およびガラス転移温度(Tg))
トナーを構成する各樹脂の融点およびガラス転移温度は、各樹脂について示差走査熱量測定を行うことにより求められる。示差走査熱量測定では、例えば、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)が用いられる。測定は、昇降速度10℃/minで室温(25℃)から150℃まで昇温し、5分間150℃で等温保持する1回目の昇温過程、冷却速度10℃/minで150℃から0℃まで冷却し、5分間0℃で等温保持する冷却過程、および、昇降速度10℃/minで0℃から150℃まで昇温する2回目の昇温過程をこの順に経る測定条件(昇温・冷却条件)によって行われる。上記測定は、トナー3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」のサンプルホルダーにセットして行う。リファレンスとして空のアルミニウム製パンを使用する。
各樹脂の重量平均分子量(Mw)(ポリスチレン換算)では、GPC装置として、「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラムとして「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用いる。カラム温度は40℃に保持され、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流す。測定試料の樹脂は、室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で、濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させる。得られた溶液を、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得る。さらに、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に上記GPC装置内に注入する。そいて、屈折率検出器(RI検出器)を用いて樹脂中の各成分を検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。
樹脂粒子、着色剤粒子等の体積平均粒径(体積基準のメジアン径)は、「UPA−150」(マイクロトラック・ベル株式会社製)で測定した。
離型剤としてのベヘン酸ベヘネート(融点73℃)60質量部と、イオン性界面活性剤「ネオゲン RK」(第一工業製薬株式会社製)5質量部と、イオン交換水240質量部とを混合した溶液を95℃に加熱し、ホモジナイザー「ウルトラタックスT50」(IKA社製)を用いて十分に分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーを用いて分散処理することにより、固形分量が20質量部の離型剤粒子分散液DWを調製した。この離型剤粒子分散液DW中の粒子の体積平均粒径は、240nmであった。
下記の付加重合系樹脂の原料モノマーおよびラジカル重合開始剤を含有するモノマー溶液Ma1を滴下ロートに入れた。
スチレン 70質量部
ブチルアクリレート 18質量部
アクリル酸 8質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド 14質量部
アラキジルアルコール 5.1質量部
ハイブリッド樹脂HB1の合成において、結晶核剤の種類を表1に記載のものに変更した以外は同様にしてハイブリッド樹脂HB2〜HB5を調製した。ハイブリッド樹脂HB2〜HB5のMwを表1に示す。
アクリル酸に代えてアリルアルコールを用い、アラキジルアルコールに代えてパルミチン酸を用いる以外はハイブリッド樹脂HB1の合成と同様にして、スチレンアクリル樹脂を主鎖とし、側鎖に結晶核剤部としてパルミチン酸がグラフトした形状のハイブリッド樹脂HB6を得た。ハイブリッド樹脂HB6のMwは、15,000であった。
ハイブリッド樹脂HB6の合成において、結晶核剤の種類を表1に記載のものに変更した以外は同様にしてハイブリッド樹脂HB7〜HB11を調製した。ハイブリッド樹脂HB7〜HB11のMwを表1に示す。
ハイブリッド樹脂HB8の合成において、結着樹脂全体に対する主鎖およびステアリン酸の添加量を表1に記載の通りに変更した以外は同様にしてハイブリッド樹脂HB12〜HB14を調製した。ハイブリッド樹脂HB12〜HB14のMwを表1に示す。
下記の両反応性モノマーと結晶核剤の混合物を窒素導入管、脱水管、攪拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させた。
ステアリン酸 12質量部
2−ブテン−1,4−ジオール 2質量部
スチレン 92質量部
n−ブチルアクリレート 24質量部
アクリル酸 11質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド 15質量部
両反応性モノマーを含む、下記の付加重合系樹脂(スチレンアクリル樹脂:StAc)ユニットの原料モノマーおよびラジカル重合開始剤を含有する溶液Ma3を滴下ロートに入れた。
スチレン 80質量部
n−ブチルアクリレート 20質量部
アクリル酸 10質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド 16質量部
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 80質量部
テレフタル酸 19質量部
フマル酸 13質量部
下記の付加重合系樹脂の原料モノマー、両反応性モノマーおよびラジカル重合開始剤を含有する溶液Ma4を滴下ロートに入れた。
スチレン 35質量部
ブチルアクリレート 9質量部
アクリル酸 4質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド 7質量部
アジピン酸 118質量部
1,9−ノナンジオール 130質量部
アラキジルアルコール 12.5質量部
ハイブリッド結晶性樹脂HBC1の合成において、結晶核剤の種類を表2に記載のものに変更した以外は同様にしてハイブリッド結晶性樹脂HBC2〜HBC5を調製した。ハイブリッド樹脂HBC2〜HBC5のMwおよび融点を表2に示す。
アクリル酸に代えてアリルアルコールを用い、アラキジルアルコールに代えてパルミチン酸を用いる以外はハイブリッド結晶性樹脂HBC1の合成と同様にして、スチレンアクリル樹脂を主鎖とし、側鎖に結晶性ポリエステル樹脂および結晶核剤部としてのパルミチン酸がグラフトした形状のハイブリッド結晶性樹脂HBC6を得た。ハイブリッド結晶性樹脂HBC6のMwは14,000であり、融点は62℃であった。
ハイブリッド結晶性樹脂HBC6の合成において、結晶核剤の種類を表2に記載のものに変更した以外は同様にしてハイブリッド結晶性樹脂HBC7〜HBC11を調製した。ハイブリッド樹脂HBC7〜HBC11のMwおよび融点を表2に示す。
ハイブリッド結晶性樹脂HBC8の合成において、結着樹脂全体に対する主鎖および第1の側鎖、ステアリン酸の添加量を表2に記載の通りに変更した以外は同様にしてハイブリッド結晶性樹脂HBC12〜HBC14を調製した。ハイブリッド樹脂HBC12〜HBC14のMwおよび融点を表2に示す。
下記の両反応性モノマーと結晶核剤の混合物を窒素導入管、脱水管、攪拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させ、溶液Mb3を得た。
ステアリン酸 14質量部
エチレングリコール 3.5質量部
メチレンコハク酸 5質量部
スチレン 71質量部
n−ブチルアクリレート 18質量部
アクリル酸 8質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド 15質量部
アジピン酸 7質量部
1,9−ノナンジオール 7質量部
Ti(OBu)4 0.1質量部
下記の両反応性モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマーおよびラジカル重合開始剤を含有する溶液Ma6を滴下ロートに入れた。
スチレン 34質量部
ブチルアクリレート 8質量部
2−ブテン−1,4−ジオール 3質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド 7質量部
アジピン酸 122質量部
1,9−ノナンジオール 134質量部
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、アルコールモノマーとして1,10−デカンジオールを174質量部、酸モノマーとして1,10−デカン二酸を202質量部、を投入した。
100質量部のハイブリッド樹脂HB1を酢酸エチル100質量部に溶解し、この溶液を撹拌しながら、イオン交換水400質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が1質量%になるよう溶解させた水溶液を上記溶液にゆっくりと滴下した。得られた溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、アンモニアでpHを8.5に調製した。その後、固形分濃度を20質量%に調整した。こうして、水系媒体中にハイブリッド樹脂HB1による微粒子が分散された分散液DHB1を調製した。分散液DHB1に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は、210nmであった。
分散液DHB1の調製において、ハイブリッド樹脂HB1の代わりにハイブリッド樹脂HB2〜HB16のそれぞれを用いる以外は分散液DHB1の調製と同様にして、水系媒体中にハイブリッド樹脂HB2〜HB16のそれぞれの微粒子が分散された分散液DHB2〜DHB16をそれぞれ得た。分散液DHB2〜DHB16に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は、いずれも180〜240nmの範囲内であった。
分散液DHB1の調製において、ハイブリッド樹脂HB1の代わりにハイブリッド結晶性樹脂HBC1を用いる以外は分散液DHB1の調製と同様にして、水系媒体中にハイブリッド樹脂HB1の微粒子が分散された分散液DHBC1を調製した。分散液DHBC1に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は、200nmであった。
分散液DHB1の調製において、ハイブリッド樹脂HB1の代わりにハイブリッド結晶性樹脂HBC2〜HBC17のそれぞれを用いる以外は分散液DHB1の調製と同様にして、水系媒体中にハイブリッド結晶性樹脂HBC2〜HBC17のそれぞれの微粒子が分散された分散液DHBC2〜DHBC17をそれぞれ得た。分散液DHBC2〜DHBC17に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は、いずれも180〜240nmの範囲内であった。
アジピン酸293質量部および1,9−ノナンジオール320質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れた。反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、Ti(OBu)40.1質量部を添加し、窒素ガス気流下、約180℃で8時間撹拌反応を行った。
分散液DHB1の調製において、ハイブリッド樹脂HB1の代わりに結晶性樹脂C1を用いる以外は分散液DHB1の調製と同様にして、水系媒体中に結晶性樹脂C1の微粒子が分散された分散液DC1を調製した。分散液DC1に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は、205nmであった。
(第1段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部およびイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。次いで、得られた溶液に、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、得られた溶液に、下記からなる単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂微粒子の分散液(x1)を調製した。
スチレン 480質量部
n−ブチルアクリレート 250質量部
メタクリル酸 68.0質量部
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、当該溶液に、樹脂微粒子の分散液(x1)260質量部と、下記からなる単量体および離型剤を90℃にて溶解させた溶液とを添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック株式会社製、「CLEARMIX(クレアミックス)」は同社の登録商標)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。上記離型剤は、ベヘン酸ベヘネート(融点73℃)である。
スチレン 284質量部
n−ブチルアクリレート 92質量部
メタクリル酸 13質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 1.5質量部
ベヘン酸ベヘネート 190質量部
さらに、樹脂微粒子の分散液(x2)にイオン交換水400質量部を添加し、よく混合したのち、得られた混合液に、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた溶液を添加し、得られた分散液に、82℃の温度条件下で、下記からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン 350質量部
n−ブチルアクリレート 215質量部
アクリル酸 30質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 8質量部
下記の重縮合系樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)ユニットの原料モノマーを、窒素導入管、脱水管、攪拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させた。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 285.7質量部
テレフタル酸 66.9質量部
フマル酸 47.4質量部
100質量部の非晶性樹脂X2を、400質量部の酢酸エチル(関東化学株式会社製)に溶解し、得られた溶液を、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(株式会社日本精機製作所製)でV−LEVEL 300μAで30分間超音波分散後した。次いで、40℃に加温した状態でダイヤフラム真空ポンプ「V−700」(BUCHI社製)を使用し、減圧下で3時間撹拌しながら酢酸エチルを完全に除去した。こうして、固形分量が13.5質量%の非晶性樹脂X2の微粒子が水系媒体中に分散してなる分散液DX2を調製した。分散液DX2に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は、170nmであった。
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に下記成分を下記の量で入れた後、触媒としてジブチル錫をモノマー総量100質量部に対して1.6質量部添加した。
テレフタル酸 166質量部
トリメリット酸 21質量部
ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2mol付加物 103質量部
ビスフェノールA・エチレンオキサイド2mol付加物 63質量部
エチレングリコール 22質量部
温度計および攪拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン600質量部、低分子量ポリプロピレン1(軟化点156℃、160℃時の粘度1900mPa・s、数平均分子量9200)500質量部、低分子量ポリエチレン(軟化点128℃、140℃時の粘度600mPa・s、数平均分子量3800)120質量部を入れ充分溶解した。次いで、得られた溶液に、窒素置換後、スチレン1900質量部、アクリロニトリル170質量部、マレイン酸モノブチル240質量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート78質量部およびキシレン455質量部の混合溶液を180℃で3時間で滴下し重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、樹脂組成物Y1を得た。樹脂組成物Y1のMwは10,500であり、Tgは84.2℃であった。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加した。この溶液を撹拌しながら、銅フタロシアニン420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子の水系分散液DCyを調製した。分散液DCyにおける着色剤微粒子の平均粒径(体積基準のメジアン径)は110nmであった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、分散液DX1320質量部(固形分換算)、分散液DHB140質量部(固形分換算)、分散液DC140質量部(固形分換算)、イオン交換水2000質量部を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調製した。
分散液DHB1の代わりに分散液DHB2〜DHB15のそれぞれを用いる以外は、実施例1と同様にして、シアン現像剤2〜13、18および19をそれぞれ製造した。シアントナー粒子2〜13、18、19の体積平均粒径は、いずれも6.0〜6.5μmの範囲内であった。
結着樹脂中、ハイブリッド樹脂、結晶性樹脂、非晶性樹脂の含有比率が表3の値となるように各分散液の添加量を変更した以外は、実施例1と同様にしてシアン現像剤14、15、17をそれぞれ製造した。得られたシアントナー粒子14、15、17の体積平均粒径は、いずれも6.0〜6.5μmの範囲内であった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、分散液DX2320質量部(固形分換算)、分散液DHB840質量部(固形分換算)、分散液DC140質量部(固形分換算)、イオン交換水2000質量部を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調製した。
分散液DHB1の代わりに分散液DHB16を用いる以外は、実施例1と同様にして、シアン現像剤20を製造した。シアントナー粒子20の体積平均粒径は、6.0〜6.5μmの範囲内であった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、分散液DX1350質量部(固形分換算)、分散液DHBC150質量部(固形分換算)、イオン交換水2000質量部を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調製した。
分散液DHBC1の代わりに分散液DHBC2〜DHBC15のそれぞれを用いる以外は、実施例20と同様にして、シアン現像剤22〜33、38および39をそれぞれ製造した。シアントナー粒子22〜33、38、39の体積平均粒径は、いずれも6.0〜6.5μmの範囲内であった。
結着樹脂中、ハイブリッド結晶性樹脂、非晶性樹脂の含有比率が表4の値となるように各分散液の添加量を変更した以外は実施例27と同様にして、シアン現像剤34、35、37をそれぞれ製造した。シアントナー粒子34、35、37の体積平均粒径は、いずれも6.0〜6.5μmの範囲内であった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、分散液DX2350質量部(固形分換算)、分散液DHBC850質量部(固形分換算)、イオン交換水2000質量部を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調製した。
分散液DHBC1の代わりに分散液DHBC16を用いる以外は実施例20と同様にして、シアン現像剤40を製造した。シアントナー粒子40の体積平均粒径は、6.5μmであった。
ハイブリッド結晶性樹脂HBC17 20質量部
非晶性樹脂X3 80質量部
樹脂組成物Y1 3.5質量部
カーボンブラック 5.0質量部
フィッシャートロプシュワックス 5.5質量部
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.4質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)で混合した後、二軸混練機(株式会社池貝製PCM−30型))にて回転数3.3s−1、混練樹脂温度140℃の条件で混練した。なお、フィッシャートロプシュワックスのDSCピーク温度は105℃である。
(1)低温定着性
複写機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタ社製)の定着装置を、定着用ヒートローラの表面温度を100〜210℃の範囲で変更することができるように改造した評価機にシアン現像剤1を充填した。次いで、A4サイズの普通紙(坪量80g/m2)上に、トナー付着量11mg/10cm2のベタ画像を定着させる定着実験を、設定される定着温度を85℃から5℃刻みで増加させるよう変更しながら130℃まで繰り返し行った。当該試験を、シアン現像剤2〜40およびブラック現像剤1のそれぞれについて行った。
(評価基準)
ランク5:全く折れ目なし
ランク4:一部折れ目に従った剥離あり
ランク3:折れ目に従った細かい線状の剥離あり
ランク2:折れ目に従った太い線状の剥離あり
ランク1:大きな剥離あり。
シアン現像剤1〜40およびブラック現像剤1のそれぞれ0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り、蓋を閉めて、タップデンサーKYT−2000(株式会社セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で55℃、35%RHの環境下に2時間放置した。
At(質量%)=(篩上の残存現像剤質量(g))/0.5(g)×100
(評価基準)
◎:トナー凝集率が15質量%未満(現像剤の耐熱保管性が極めて良好)
○:トナー凝集率が15質量%以上20質量%未満(現像剤の耐熱保管性が良好)
△:トナー凝集率が20質量%以上25質量%未満(現像剤の耐熱保管性がやや悪い)
×:トナー凝集率が25質量%以上(現像剤の耐熱保管性が悪く、使用不可)
シアン現像剤1〜40およびブラック現像剤1のそれぞれを用いて、上記評価機にてハーフトーンチャートをコピーし、この画像の画像濃度を感光体の軸方向に5点測定し、画像濃度のばらつきを求めた。画像濃度は、画像濃度計(Macbeth RD914)を用いて測定した。画像濃度のばらつきは、5点の測定値のうち、最大の値と最小の値の差を算出し、5点の平均値に対する上記差の割合(%)として算出した。画像濃度のばらつきから、下記評価基準に基づきハーフトーンの再現性を評価し、もってトナーの帯電均一性を評価した。◎〜△であれば合格と判断される。
(評価基準)
◎:画像濃度のばらつきが10%未満(非常に良好)
○:画像濃度のばらつきが10%以上15%未満(良好)
△:画像濃度のばらつきが15%以上20%未満
×:画像濃度のばらつきが20%以上
30 画像処理部
40 画像形成部
41Y、41M、41C、41K 画像形成ユニット
42 中間転写ユニット
43 二次転写ユニット
50 用紙搬送部
51 給紙部
51a、51b、51c 給紙トレイユニット
52 排紙部
52a 排紙ローラー
53 搬送経路部
53a レジストローラー対
60 定着装置
62 定着ローラー
63 発熱ベルト
64 加圧ローラー
110 画像読取部
111 給紙装置
112 スキャナー
112a CCDセンサー
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
421 中間転写ベルト
422 一次転写ローラー
423、431 支持ローラー
423A バックアップローラー
426 ベルトクリーニング装置
431A 二次転写ローラー
432 二次転写ベルト
D 原稿
S 用紙
Claims (14)
- 結着樹脂を含有するトナー母体粒子を含有する静電潜像現像用のトナーにおいて、
前記結着樹脂は、結晶性樹脂およびハイブリッド樹脂を含み、
前記ハイブリッド樹脂は、主鎖および側鎖を有し、
前記主鎖および前記側鎖の一方または両方は、結晶核剤に由来のユニットを含み、
前記結晶核剤は、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコノール、オクタコサノール、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸およびリグノセリン酸からなる群から選ばれる一以上の化合物である、
トナー。 - 前記側鎖は、前記主鎖に前記結晶核剤が結合してなる、請求項1に記載のトナー。
- 前記結晶核剤の融点は、前記結晶性樹脂の融点よりも高い、請求項1または2に記載のトナー。
- 前記結着樹脂における前記ハイブリッド樹脂の含有量は、1〜30質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記ハイブリッド樹脂は、ビニル系樹脂ユニットを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
- 結着樹脂を含有するトナー母体粒子を含有する静電潜像現像用のトナーにおいて、
前記結着樹脂は、ハイブリッド結晶性樹脂を含み、
前記ハイブリッド結晶性樹脂は、主鎖と、前記主鎖に結合している第1の側鎖と、前記主鎖に結合している、前記第1の側鎖以外の第2の側鎖と、を有し、
前記第1の側鎖は、結晶性樹脂ユニットを含み、
前記主鎖および前記第2の側鎖の一方または両方は、結晶核剤に由来のユニットを含み、
前記結晶核剤は、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコノール、オクタコサノール、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸およびリグノセリン酸からなる群から選ばれる一以上の化合物である、
トナー。 - 前記主鎖は、非晶性樹脂ユニットを含み、前記第2の側鎖は、前記主鎖に前記結晶核剤が結合してなる、請求項6に記載のトナー。
- 前記非晶性樹脂ユニットは、ビニル系樹脂ユニットである、請求項7に記載のトナー。
- 前記結晶核剤の融点は、前記ハイブリッド結晶性樹脂の融点よりも高い、請求項6〜8のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記結着樹脂における前記ハイブリッド結晶性樹脂の含有量は、1〜30質量%である、請求項6〜9のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記結着樹脂は、ビニル系樹脂をさらに含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のトナー。
- 前記トナー母体粒子およびその表面に存在する外添剤を有するトナー粒子と、キャリア粒子とを含有する二成分現像剤である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のトナー。
- 結晶性樹脂およびハイブリッド樹脂を含む結着樹脂を含有するトナー母体粒子を有する静電潜像現像用のトナーを製造する方法において、
前記結晶性樹脂の微粒子および前記ハイブリッド樹脂の微粒子を水系媒体中に分散させる工程と、
前記水系媒体中において、少なくとも前記結晶性樹脂の微粒子および前記ハイブリッド樹脂の微粒子を凝集、融着させて前記トナー母体粒子を形成する工程と、を含み、
前記ハイブリッド樹脂は、主鎖および側鎖を有し、
前記主鎖および前記側鎖の一方または両方は、結晶核剤に由来のユニットを含み、
前記結晶核剤は、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコノール、オクタコサノール、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸およびリグノセリン酸からなる群から選ばれる一以上の化合物である、
トナーの製造方法。 - ハイブリッド結晶性樹脂を含む結着樹脂を含有するトナー母体粒子を有する静電潜像現像用のトナーを製造する方法において、
前記ハイブリッド結晶性樹脂の微粒子を水系媒体中に分散させる工程と、
前記水系媒体中において、少なくとも前記ハイブリッド結晶性樹脂の微粒子を凝集、融着させて前記トナー母体粒子を形成する工程と、を含み、
前記ハイブリッド結晶性樹脂は、主鎖と、前記主鎖に結合している第1の側鎖と、前記主鎖に結合している、前記第1の側鎖以外の第2の側鎖と、を有し、
前記第1の側鎖は、結晶性樹脂ユニットを含み、
前記主鎖および前記第2の側鎖一方または両方は、前記主鎖に結晶核剤に由来のユニットを含み、
前記結晶核剤は、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコノール、オクタコサノール、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸およびリグノセリン酸からなる群から選ばれる一以上の化合物である、
トナーの製造方法。
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