JP2016149175A - 半導体装置、中央処理装置及び電子機器 - Google Patents

半導体装置、中央処理装置及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016149175A
JP2016149175A JP2016011210A JP2016011210A JP2016149175A JP 2016149175 A JP2016149175 A JP 2016149175A JP 2016011210 A JP2016011210 A JP 2016011210A JP 2016011210 A JP2016011210 A JP 2016011210A JP 2016149175 A JP2016149175 A JP 2016149175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
circuit
layer
wiring
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016011210A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6717604B2 (ja
Inventor
貴彦 石津
Takahiko Ishizu
貴彦 石津
一馬 古谷
Kazuma Furuya
一馬 古谷
圭太 佐藤
Keita Sato
圭太 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Publication of JP2016149175A publication Critical patent/JP2016149175A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6717604B2 publication Critical patent/JP6717604B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C8/00Arrangements for selecting an address in a digital store
    • G11C8/08Word line control circuits, e.g. drivers, boosters, pull-up circuits, pull-down circuits, precharging circuits, for word lines
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C5/00Details of stores covered by group G11C11/00
    • G11C5/06Arrangements for interconnecting storage elements electrically, e.g. by wiring
    • G11C5/063Voltage and signal distribution in integrated semi-conductor memory access lines, e.g. word-line, bit-line, cross-over resistance, propagation delay
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C5/00Details of stores covered by group G11C11/00
    • G11C5/14Power supply arrangements, e.g. power down, chip selection or deselection, layout of wirings or power grids, or multiple supply levels
    • G11C5/148Details of power up or power down circuits, standby circuits or recovery circuits
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C8/00Arrangements for selecting an address in a digital store
    • G11C8/12Group selection circuits, e.g. for memory block selection, chip selection, array selection
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C5/00Details of stores covered by group G11C11/00
    • G11C5/14Power supply arrangements, e.g. power down, chip selection or deselection, layout of wirings or power grids, or multiple supply levels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Dram (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Memory System (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Power Sources (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)

Abstract

【課題】新規な半導体装置、または消費電力が低い半導体装置、または長期間にわたってデータを保持することが可能な半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置10は、複数の第1の記憶回路20(マクロ20)と接続された第1の選択回路S1と、複数の第2の記憶回路30(サブアレイ30)と接続された第2の選択回路S2と、複数の第3の記憶回路40(記憶ブロック40)と接続された第3の選択回路S3を有し、第1の記憶回路毎、第2の記憶回路毎または第3の記憶回路毎にパワーゲーティングを行う。データの読み書きを行わない記憶回路に対しては、電力の供給が停止された状態を維持し、半導体装置における消費電力を低減する。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、半導体装置、中央処理装置及び電子機器に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。または、本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。
特許文献1には、酸化物半導体を用いたトランジスタと、単結晶シリコンを用いたトランジスタによって構成された記憶装置が記載されている。また、酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が極めて小さいことが記載されている。
特開2012−256400号公報
本発明の一態様は、新規な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、消費電力が低い半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、長期間にわたってデータを保持することが可能な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、面積の縮小が可能な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、高速な動作が可能な半導体装置の提供を課題の一つとする。または、本発明の一態様は、信頼性が高い半導体装置の提供を課題の一つとする。
なお、本発明の一態様は、必ずしも上記の課題の全てを解決する必要はなく、少なくとも一の課題を解決できるものであればよい。また、上記の課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様にかかる半導体装置は、複数の記憶回路と、選択回路と、を有し、複数の記憶回路はそれぞれ、セルアレイと、駆動回路と、を有し、選択回路は、複数の記憶回路と電気的に接続され、選択回路は、選択回路に入力されたアドレス信号に基づいて、複数の記憶回路のうち特定の記憶回路を選択する機能を有し、選択回路によって選択されていない記憶回路において、駆動回路への電力の供給を停止する機能を有する半導体装置である。
また、本発明の一態様にかかる半導体装置は、複数の第1の記憶回路と、第1の選択回路と、を有し、複数の第1の記憶回路はそれぞれ、複数の第2の記憶回路と、第2の選択回路と、を有し、複数の第2の記憶回路はそれぞれ、セルアレイと、駆動回路と、を有し、第1の選択回路は、複数の第1の記憶回路と電気的に接続され、第2の選択回路は、複数の第2の記憶回路と電気的に接続され、第1の選択回路は、第1の選択回路に入力されたアドレス信号に基づいて、複数の第1の記憶回路のうち特定の第1の記憶回路を選択する機能を有し、第2の選択回路は、第2の選択回路に入力されたアドレス信号に基づいて、複数の第2の記憶回路のうち特定の第2の記憶回路を選択する機能を有し、第1の選択回路によって選択されていない第1の記憶回路において、駆動回路への電力の供給を停止する機能と、第2の選択回路によって選択されていない第2の記憶回路において、駆動回路への電力の供給を停止する機能と、を有する半導体装置である。
さらに、本発明の一態様にかかる半導体装置において、駆動回路と、電源電位を供給する機能を有する配線と、の間にスイッチを有し、スイッチがオフ状態となることにより、駆動回路への電力の供給が停止されてもよい。
さらに、本発明の一態様にかかる半導体装置において、セルアレイは、第1のメモリセルと、第2のメモリセルと、を有し、駆動回路は、第1の論理回路と、第2の論理回路と、を有し、第1の論理回路は、第1の配線を介して第1のメモリセルと電気的に接続され、第2の論理回路は、第2の配線を介して第2のメモリセルと電気的に接続され、第1のメモリセルが選択されている期間において、第2の論理回路への電力の供給を停止する機能を有していてもよい。
さらに、本発明の一態様にかかる半導体装置において、第1のメモリセル及び第2のメモリセルは、トランジスタと、容量素子と、を有し、トランジスタのソースまたはドレインの一方は、容量素子と電気的に接続され、トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を含んでいてもよい。
また、本発明の一態様にかかる中央処理装置は、上記半導体装置を備えたキャッシュメモリを有する。
また、本発明の一態様にかかる電子機器は、上記半導体装置または上記中央処理装置と、表示部、マイクロホン、スピーカ、または操作キーと、を有する。
本発明の一態様により、新規な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、消費電力が低い半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、長期間にわたってデータを保持することが可能な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、面積の縮小が可能な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、高速な動作が可能な半導体装置を提供することができる。または、本発明の一態様により、信頼性が高い半導体装置を提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。また、本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。また、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様の動作を説明する図。 本発明の一態様の動作を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する回路図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 本発明の一態様を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 トランジスタの構成の一例を説明する図。 中央処理装置の構成の一例を説明する図。 電子部品の作製方法の一例を説明する図。 電子機器の一例を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態における説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、本発明の一態様には、記憶装置、RF(Radio Frequency)タグ、表示装置、撮像装置、集積回路を含む、あらゆる装置がその範疇に含まれる。また、表示装置には、液晶表示装置、有機発光素子に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)など、集積回路を有する表示装置が、その範疇に含まれる。
なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いることがある。
また、本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図又は文章に示された接続関係に限定されず、図又は文章に示された接続関係以外のものも、図又は文章に記載されているものとする。ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に接続されていない場合であり、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに、XとYとが、接続されている場合である。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、又は、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。又は、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅又は電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。なお、XとYとが機能的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合と、XとYとが電気的に接続されている場合とを含むものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが機能的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子又は別の回路を挟まずに接続されている場合)とが、本明細書等に開示されているものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載されている場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同様な内容が、本明細書等に開示されているものとする。
なお、図面上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、及び電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置の構成例について説明する。
<半導体装置の構成例>
図1に、本発明の一態様にかかる半導体装置10の構成例を示す。半導体装置10は、記憶装置としての機能を有する。そのため、半導体装置10は、記憶装置10とよぶこともできる。半導体装置10は、半導体装置10、記憶回路20、記憶回路30、または記憶回路40を空間的粒度とした、細粒度パワーゲーティングを行う機能を有する。このような半導体装置10の構成について、以下に説明する。
半導体装置10は、複数の記憶回路20(以下、マクロ20ともいう)を有する。また、マクロ20はそれぞれ複数の記憶回路30(以下、サブアレイ30ともいう)を有する。そして、サブアレイ30はそれぞれ複数の記憶回路40(以下、記憶ブロック40ともいう)を有する。すなわち、サブアレイ30は記憶ブロック40の集合によって構成される記憶回路であり、マクロ20はサブアレイ30の集合で構成される記憶回路である。なお、記憶ブロック40は、データを記憶する機能を有する回路である。
図1では一例として、半導体装置10が4個のマクロ20を有し、マクロ20が4個のサブアレイ30を有し、サブアレイ30が4個の記憶ブロック40を有する構成を示す。従って、半導体装置10は、4×4×4=64個の記憶ブロック40を有する記憶装置としての機能を有する。例えば、記憶ブロック40の容量を2KBとした場合、半導体装置10は128KBの記憶装置として用いることができる。なお、マクロ20、サブアレイ30、記憶ブロック40の個数や記憶ブロック40の容量は上記に限定されず、任意の値に設定することができる。
また、半導体装置10には選択回路S1が設けられ、マクロ20には選択回路S2が設けられ、サブアレイ30には選択回路S3が設けられている。
半導体装置10にアクセスがあり、外部からアドレス信号ADDRが入力されると、当該アドレス信号ADDRに基づいて、所定の記憶ブロック40へのアクセスが行われる。そして、アクセスされた記憶ブロック40において、データの書き込み又は読み出しが行われる。一方、半導体装置10にアドレス信号ADDRが入力されない期間においては、半導体装置10への電力の供給を停止することができる。これにより、半導体装置10の待機状態における消費電力を低減することができる。なお、電力の供給の停止は、図5、6等で後述するように、高電源電位と低電源電位の一方、または両方の供給を停止する等の方法により行うことができる。
複数のマクロ20は、選択回路S1と接続されている。選択回路S1は、アドレス信号ADDRに基づき、複数のマクロ20のうちアクセスが要求されている特定のマクロ20を選択する機能を有する。選択回路S1は、デコーダなどによって構成することができる。例えば、図1に示すように選択回路S1に4個のマクロ20が接続されている場合、選択回路S1において、アドレス信号ADDRに含まれる2ビットのデータをデコードすることにより、特定のマクロ20を選択することができる。
半導体装置10は、選択回路S1によって選択されたマクロ20に電力を供給しつつ、選択回路S1に選択されていないマクロ20に対しては電力の供給を停止する機能を有する。これにより、選択回路S1によって選択されたマクロ20においてデータの書き込みや読み出しなどの処理を行いつつ、他のマクロ20における消費電力を低減することができる。
マクロ20が有する複数のサブアレイ30は、選択回路S2と接続されている。選択回路S2は、アドレス信号ADDRに基づき、複数のサブアレイ30のうちアクセスが要求されている特定のサブアレイ30を選択する機能を有する。選択回路S2は、デコーダなどによって構成することができる。例えば、図1に示すように選択回路S2に4個のサブアレイ30が接続されている場合、選択回路S2において、アドレス信号ADDRに含まれる2ビットのデータをデコードすることにより、特定のサブアレイ30を選択することができる。
半導体装置10は、選択回路S2によって選択されたサブアレイ30に電力を供給しつつ、選択回路S2に選択されていないサブアレイ30に対しては電力の供給を停止する機能を有する。これにより、選択回路S2によって選択されたサブアレイ30においてデータの書き込みや読み出しなどの処理を行いつつ、他のサブアレイ30における消費電力を低減することができる。
サブアレイ30が有する複数の記憶ブロック40は、選択回路S3と接続されている。選択回路S3は、アドレス信号ADDRに基づき、複数の記憶ブロック40のうちアクセスが要求されている特定の記憶ブロック40を選択する機能を有する。選択回路S3は、デコーダなどによって構成することができる。例えば、図1に示すように選択回路S3に4個の記憶ブロック40が接続されている場合、選択回路S3において、アドレス信号ADDRに含まれる2ビットのデータをデコードすることにより、特定の記憶ブロック40を選択することができる。
半導体装置10は、選択回路S3によって選択された記憶ブロック40に電力を供給しつつ、選択回路S3に選択されていない記憶ブロック40に対しては電力の供給を停止する機能を有する。これにより、選択回路S3によって選択された記憶ブロック40においてデータの書き込みや読み出しなどの処理を行いつつ、他の記憶ブロック40における消費電力を低減することができる。
以上のように、半導体装置10は、マクロ20毎、サブアレイ30毎、または記憶ブロック40毎に電力の供給を制御することができる。
図2に、半導体装置10にアドレス信号ADDRが入力された際の動作例を示す。ここでは一例として、半導体装置10に入力されるアドレス信号ADDRに、アクセスする記憶ブロック40を指定する6ビットのデータ”011011”が含まれる場合の動作について説明する。
6ビットのデータ”011011”を含むアドレス信号ADDRが入力されると、6ビットのデータの上位2ビット”01”が選択回路S1によってデコードされ、アクセスが要求されているマクロ20(図中、左から2番目のマクロ20)が選択される。
ここで、アクセス要求がないマクロ20(上位2ビット”00”、”10”、”11”で指定されるマクロ20)においては、電力の供給が停止された状態を維持することができる。すなわち、マクロ20の選択時において、選択回路S1と、アクセスが要求されているマクロ20に含まれるサブアレイ30および選択回路S2と、にのみに電力を供給することができる。従って、マクロ20を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
次に、選択回路S1によって選択されたマクロ20において、6ビットのデータの中位2ビット”10”が選択回路S2によってデコードされ、アクセスが要求されているサブアレイ30(図中、下から2番目のサブアレイ30)が選択される。
ここで、選択回路S1によって選択されたマクロ20に含まれるサブアレイ30のうち、アクセス要求がないサブアレイ30(中位2ビット”00”、”01”、”11”で指定されるサブアレイ30)においては、電力の供給が停止された状態を維持することができる。すなわち、サブアレイ30の選択時において、選択回路S1と、アクセスが要求されているマクロ20に含まれる選択回路S2と、アクセスが要求されているサブアレイ30に含まれる記憶ブロック40および選択回路S3と、にのみに電力を供給することができる。従って、サブアレイ30を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
次に、選択回路S2によって選択されたサブアレイ30において、アドレスデータの下位2ビット”11”が選択回路S3によってデコードされ、アクセスが要求されている記憶ブロック40(図中、右下の記憶ブロック40)が選択される。
ここで、選択回路S2によって選択されたサブアレイ30に含まれる記憶ブロック40のうち、アクセス要求がない記憶ブロック40(下位2ビット”00”、”01”、”10”で指定される記憶ブロック40)においては、電力の供給が停止された状態を維持することができる。すなわち、記憶ブロック40の選択時において、選択回路S1と、アクセスが要求されているマクロ20に含まれる選択回路S2と、アクセスが要求されているサブアレイ30に含まれる選択回路S3と、アクセスが要求されている記憶ブロック40と、にのみに電力を供給することができる。従って、記憶ブロック40を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
以上のように、本発明の一態様においては、アドレス信号が入力されて特定の記憶ブロック40へのアクセス要求があった際に、アドレス信号によって指定されていないマクロ20、サブアレイ30、または記憶ブロック40において、電力の供給が停止された状態を維持することができる。なお、電力の供給を停止する対象は、半導体装置10に記憶されたデータの局所性やアクセスの頻度などに応じて変更することができる。
具体的には、半導体装置10を動作させる際に、(1)半導体装置10の全体に電力を供給するモード、(2)アクセス要求があったマクロ20に対して電力を供給するモード、(3)アクセス要求があったサブアレイ30に対して電力を供給するモード、(4)アクセス要求があった記憶ブロック40に対して電力を供給するモード、を選択することができる。すなわち、半導体装置10だけでなく、マクロ20、サブアレイ30、または記憶ブロック40を空間的粒度に設定した細粒度パワーゲーティングを行うことができる。
次に、半導体装置10における細粒度パワーゲーティングの詳細について説明する。図3に示すように、半導体装置10は、パワーゲーティングの空間的粒度を変更することができる。なお、図中、電力が供給される回路を太枠で示す。
図3(A)に、半導体装置10の全体に電力が供給されるモードを示す。半導体装置10に半導体装置10を選択する信号CEが入力されると、半導体装置10の全体に電力が供給され、半導体装置10に含まれるマクロ20、サブアレイ30、記憶ブロック40(図示せず)にも電力が供給される。すなわち、半導体装置10を空間的粒度としたパワーゲーティングが行われる。なお、信号CEが入力されていない期間においては、半導体装置10への電力の供給が停止された状態を維持することができる。
図3(B)に、選択回路S1に選択された特定のマクロ20に電力が供給されるモードを示す。選択回路S1には、特定のマクロ20(ここでは、紙面左端のマクロ20)を選択する信号MAが入力されている。この時、選択されたマクロ20には電力が供給され、選択されたマクロ20に含まれるサブアレイ30、記憶ブロック40(図示せず)にも電力が供給される。
一方、選択回路S1によって選択されていないマクロ20には、電力が供給されない。すなわち、選択されていないマクロ20、および選択されていないマクロ20に含まれるサブアレイ30、記憶ブロック40(図示せず)は、電力の供給が停止された状態に維持されている。これにより、マクロ20を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができ、半導体装置10における消費電力を低減することができる。
図3(C)に、選択回路S2に選択された特定のサブアレイ30に電力が供給されるモードを示す。選択回路S2には、特定のサブアレイ30(ここでは、紙面最上部のサブアレイ30)を選択する信号SAが入力されている。この時、選択されたサブアレイ30に電力が供給され、選択されたサブアレイ30に含まれる記憶ブロック40(図示せず)にも電力が供給される。
一方、選択回路S2によって選択されていないサブアレイ30には、電力が供給されない。すなわち、選択されていないサブアレイ30、および選択されていないサブアレイ30に含まれる記憶ブロック40(図示せず)は、電力の供給が停止された状態に維持されている。これにより、サブアレイ30を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができ、マクロ20における消費電力を低減することができる。
図3(D)は、選択回路S3に選択された特定の記憶ブロック40に電力が供給されているモードを示す。選択回路S3には、特定の記憶ブロック40(ここでは、紙面右上の記憶ブロック40)を選択する信号BAが入力されている。この時、選択された記憶ブロック40には電力が供給される。
一方、選択回路S3によって選択されていない記憶ブロック40には、電力が供給されない。すなわち、選択されていない記憶ブロック40は、電力の供給が停止された状態に維持されている。これにより、記憶ブロック40を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができ、サブアレイ30における消費電力を低減することができる。
以上のように、本発明の一態様においては、パワーゲーティングを行う際の空間的粒度を、半導体装置10、マクロ20、サブアレイ30、記憶ブロック40から選択することができる。そのため、半導体装置10に記憶されたデータの局所性やアクセスの頻度などに応じて適切なパワーゲーティングを行うことができ、半導体装置10における消費電力を効率的に低減することができる。空間的粒度の選択は、実行されるプログラムの内容などに応じて、ハードウェアを用いて行ってもよいしソフトウェア(システム)を用いて行ってもよい。
なお、細粒度パワーゲーティングによる低消費電力化の効果は、半導体装置10に記憶されたデータの局所性に依存する。そのため、半導体装置10をキャッシュメモリのようにデータの局所性が強い記憶装置に用いることにより、消費電力の大幅な低減が可能となる。半導体装置10をキャッシュメモリとして用いる場合は、容量の異なる複数の半導体装置10を用いてもよい。例えば、容量の異なる3種類の半導体装置10を用い、容量の小さいものからそれぞれ、1次キャッシュ、2次キャッシュ、3次キャッシュに適用することができる。
<記憶ブロックの構成例>
図4に、図1乃至3に示す記憶ブロック40の構成例を示す。記憶ブロック40は、セルアレイ110、駆動回路120、駆動回路130を有する。また、セルアレイ110は、複数のメモリセル111を有する。
メモリセル111は、データを記憶する機能を有する回路である。メモリセル111には、2値(ハイレベルおよびローレベル)のデータを記憶してもよいし、3値以上のデータを記憶してもよい。
メモリセル111は、配線WL、配線BLと接続されている。配線WLは、所定の行のメモリセル111を選択するための信号(以下、選択信号ともいう)を伝える機能を有する。配線BLは、選択されたメモリセル111に書き込むデータに対応する電位(以下、書き込み電位ともいう)を伝える機能を有する。また、配線BLは、メモリセル111に記憶されたデータに対応する電位(以下、読み出し電位ともいう)を伝える機能を有する。ここでは、記憶ブロック40にn+1本の配線WL(配線WL[n:0])と、m+1本の配線BL(配線BL[m:0])と、(n+1)×(m+1)個のメモリセル111が設けられた構成例を示す(n、mは0以上の整数)。なお、書き込み電位と読み出し電位は、同一の配線BLに出力されてもよいし、異なる配線に出力されてもよい。
メモリセル111には、チャネル形成領域に酸化物半導体を含むトランジスタ(以下、OSトランジスタともいう)を用いることが好ましい。酸化物半導体は、シリコンなどの他の半導体よりもバンドギャップが広く、キャリア密度が低い。そのため、OSトランジスタのオフ電流は極めて小さい。従って、メモリセル111にOSトランジスタを用いることにより、メモリセル111に記憶されたデータを長期間にわたって保持することができる。また、記憶ブロック40への電力の供給が停止された期間においても、データを保持することができる。OSトランジスタを用いたメモリセル111の詳細は、実施の形態2で説明する。
駆動回路120は、アドレス信号ADDRに基づいて、配線WLに選択信号を出力する機能を有する。駆動回路120は、デコーダなどによって構成することができる。
駆動回路130は、アドレス信号ADDRに基づいて選択されたメモリセル111にデータを書き込む機能を有する。また、アドレス信号ADDRに基づいて選択されたメモリセル111に記憶されたデータを読み出す機能を有する。具体的には、駆動回路130は、配線BLに書き込み電位を供給する機能や、配線BLの電位からメモリセル111に記憶されたデータを読み出す機能を有する。また、駆動回路130は、配線BLを所定の電位にプリチャージする機能や、配線BLの電位を増幅する機能などを有していてもよい。
なお、駆動回路120、130は、隣接する記憶ブロック40と共有することもできる。
セルアレイ110においてデータの読み書きが行われない期間においては、駆動回路120、駆動回路130への電力の供給を停止することができる。これにより、記憶ブロック40における消費電力を低減することができる。
一方、アドレス信号ADDRに基づいて特定の記憶ブロック40が選択されると、当該記憶ブロック40において、駆動回路120、駆動回路130に電力が供給される。具体的には、図4(A)に示すように、駆動回路120のうち、選択されたメモリセル111に配線WLを介して選択信号を供給する素子を有する領域(図中、斜線で示す)と、駆動回路130に電力を供給する。図4(A)では、1行目のメモリセル111が選択され、駆動回路120のうち配線WL[0]と接続された論理回路に電力が供給されている状態を示す。このように、駆動回路120において、特定の行のメモリセル111を選択するための論理回路にのみ電力を供給することにより、駆動回路120における消費電力を低減することができる。なお、図4(A)は、空間的粒度をメモリセル111の1行分としたパワーゲーティングであるといえる。
なお、図4(B)に示すように、アドレス信号ADDRに基づいて特定の記憶ブロック40が選択されたとき、駆動回路120の全体に電力を供給してもよい。この場合、空間的粒度を駆動回路120としたパワーゲーティングを行うことができる。また、空間的粒度をメモリセル111の複数行分としたパワーゲーティングを行うこともできる。また、駆動回路130において、空間的粒度をメモリセル111の1列または複数列分としたパワーゲーティングを行うこともできる。駆動回路120の回路構成の具体例については、図9において後述する。
<パワースイッチ回路の構成例>
図5、6に、電力の供給を制御するためのスイッチ(パワースイッチ)が設けられた回路の構成例を示す。
図5(A)において、回路210は、電力の供給を制御するパワースイッチと接続されている。ここでは、パワースイッチとしてトランジスタ221を用いている。
回路210は、高電源電位VDDおよび低電源電位VSSを利用して駆動する回路であり、構成や機能は特に限定されない。例えば、回路210は、演算回路や記憶回路であってもよい。回路210を演算回路として用いる場合、例えば、インバータ回路、AND回路、NAND回路、OR回路、NOR回路などの組み合わせ回路によって構成された回路を用いることができる。また、回路210は、フリップフロップ回路、ラッチ回路などの順序回路によって構成された回路であってもよい。
回路210は、低電源電位VSSが供給される配線、およびトランジスタ221のソースまたはドレインの一方と接続されている。トランジスタ221のソースまたはドレインの他方は、高電源電位VDDが供給される配線と接続されている。トランジスタ221のゲートは、信号ENが供給される配線と接続されている。
信号ENとしてローレベルの信号が入力されると、トランジスタ221がオン状態となり、回路210に高電源電位VDDが供給され、回路210が動作する。一方、信号ENとしてハイレベルの信号が入力されると、トランジスタ221がオフ状態となり、回路210への高電源電位VDDの供給が停止される。
回路210として、図1乃至3における選択回路S1乃至S3や、図4におけるセルアレイ110、駆動回路120、130などを用いることができる。これにより、選択回路S1乃至S3やセルアレイ110、駆動回路120、130への電力の供給を制御することができる。
また、図5(B)に示すように、回路210と低電源電位VSSが供給される配線との間にスイッチを設けてもよい。ここでは、スイッチとしてトランジスタ222を用いている。信号ENとしてハイレベルの信号が入力されると、トランジスタ222がオン状態となり、回路210に低電源電位VSSが供給され、回路210が動作する。一方、信号ENとしてローレベルの信号が入力されると、トランジスタ222がオフ状態となり、回路210への低電源電位VSSの供給が停止される。
また、図5(C)に示すように、回路210と高電源電位VDDが供給される配線の間、および回路210と低電源電位VSSが供給される配線の間にスイッチを設けてもよい。ここで、信号ENBは、信号ENの反転信号である。信号ENとしてハイレベルの信号が入力されると、回路210に高電源電位VDDおよび低電源電位VSSが供給される。
また、図6(A)に示すように、図5(A)においてさらにトランジスタ231を設けた構成とすることもできる。トランジスタ231のゲートは信号ENが供給される配線と接続され、ソースまたはドレインの一方は出力端子OUTと接続され、ソースまたはドレインの他方は低電源電位VSSが供給される配線と接続されている。
トランジスタ231は、信号ENとしてハイレベルの信号が入力されている期間においてオン状態となる。これにより、回路210への電力の供給が停止された期間において、出力端子OUTの電位をローレベルに維持することができる。よって、回路210の出力が不定値になることを防止することができる。
また、図6(B)に示すように、図5(B)にトランジスタ232を設けた構成とすることもできる。トランジスタ232のゲートは信号ENが供給される配線と接続され、ソースまたはドレインの一方は出力端子OUTと接続され、ソースまたはドレインの他方は高電源電位VDDが供給される配線と接続されている。
トランジスタ232は、信号ENとしてローレベルの信号が入力されている期間においてオン状態となる。これにより、回路210への電力の供給が停止された期間において、出力端子OUTの電位をハイレベルに維持することができる。よって、回路210の出力が不定値になることを防止することができる。
なお、図6(A)におけるトランジスタ231の代わりに、論理回路を設けてもよい。図6(C)に、トランジスタ231の代わりにインバータ233、AND回路234を設けた構成を示す。また、図6(D)に、トランジスタ231の代わりにインバータ233、NAND回路235およびインバータ236を設けた構成を示す。
また、図6(B)におけるトランジスタ232の代わりに、論理回路を設けてもよい。図6(E)に、トランジスタ232の代わりにAND回路237を設けた構成を示す。また、図6(F)に、トランジスタ232の代わりにNAND回路238およびインバータ239を設けた構成を示す。
図6(C)乃至(F)においては、回路210への電力の供給が停止された期間に、出力端子OUTの電位をローレベルに維持することができる。よって、回路210の出力が不定値になることを防止することができる。
また、図5、6において、高電源電位VDDを低電源電位VSSに切り替えることにより、電力の供給を停止してもよい。このとき、低電源電位VSSが供給される2本の配線の間に回路210が接続され、回路210に電流が流れない状態となる。同様に、図5、6において、低電源電位VSSを高電源電位VDDに切り替えることにより、電力の供給を停止してもよい。
図5、6におけるトランジスタ(トランジスタ221、222、231、232や、インバータ、AND回路、NAND回路を構成するトランジスタなど)の材料は特に限定されず、例えばOSトランジスタを用いることができる。特に、トランジスタ221、222としてOSトランジスタを用いると、トランジスタ221、222がオフとなり電力の供給が停止された期間において、消費電力を極めて小さく抑えることができる。
また、OSトランジスタは、他のトランジスタ上に積層することができる。そのため、図5、6におけるトランジスタを、回路210に含まれるトランジスタ上に積層することができ、パワースイッチを設けることによる面積の増加を抑えることができる。
また、図5、6におけるトランジスタには、チャネル形成領域が単結晶半導体を有する基板の一部に形成されるトランジスタ(以下、単結晶トランジスタともいう)を用いてもよい。単結晶半導体を有する基板としては、単結晶シリコン基板や単結晶ゲルマニウム基板などが挙げられる。単結晶トランジスタは高速な動作が可能であるため、トランジスタ221、222として単結晶トランジスタを用いると、電力の供給の切り替えを高速で行うことができる。
また、図5、6におけるトランジスタには、酸化物半導体以外の半導体材料を含む膜にチャネル形成領域が形成されるトランジスタを用いることもできる。例えば、チャネル形成領域に非単結晶半導体を有するトランジスタを用いることができる。非単結晶半導体としては、非晶質シリコン、微結晶シリコン、多結晶シリコンなどの非単結晶シリコンや、非晶質ゲルマニウム、微結晶ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウムなどの非単結晶ゲルマニウムなどが挙げられる。
<回路210の構成例>
次に、図7、8に、回路210の具体的な構成例を示す。
図7(A)に、図5(A)における回路210がインバータである場合の構成を示す。回路210は、トランジスタ241、242を有する。
トランジスタ241のゲートは入力端子INと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ221のソースまたはドレインの一方と接続され、ソースまたはドレインの他方はトランジスタ242のソースまたはドレインの一方と接続されている。トランジスタ242のゲートは入力端子INと接続され、ソースまたはドレインの他方は低電源電位VSSが供給される配線と接続されている。なお、ここでは図5(A)における回路210をインバータとした構成を示したが、図5(B)、(C)、図6における回路210をインバータとすることもできる。
図7(B)に、図5(A)における回路210がNAND回路である場合の構成を示す。回路210は、トランジスタ251、252、253、254を有する。
トランジスタ251のゲートは入力端子IN1と接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ252のソースまたはドレインの一方およびトランジスタ221のソースまたはドレインの一方と接続され、ソースまたはドレインの他方はトランジスタ252のソースまたはドレインの他方およびトランジスタ253のソースまたはドレインの一方と接続されている。トランジスタ252のゲートは入力端子IN2と接続されている。トランジスタ253のゲートは入力端子IN2と接続され、ソースまたはドレインの他方はトランジスタ254のソースまたはドレインの一方と接続されている。トランジスタ254のゲートは入力端子IN1と接続され、ソースまたはドレインの他方は低電源電位VSSが供給される配線と接続されている。なお、ここでは図5(A)における回路210をNAND回路とした構成を示したが、図5(B)、(C)、図6における回路210をNAND回路とすることもできる。
図7に示す回路210は、図1乃至3における選択回路S1乃至S3や、図4におけるセルアレイ110、駆動回路120、駆動回路130などに用いることができる。また、図7(A)のインバータと図7(B)のNAND回路を組み合わせてAND回路を構成することもできる。
なお、図5、6における回路210は、複数の論理素子によって構成することもできる。図8に、図5(A)における回路210が、複数の論理回路211を有する構成を示す。
図8(A)における回路210は、N個の論理回路211(論理回路211_1乃至211_N)を有する(Nは自然数)。複数の論理回路211はそれぞれ、トランジスタ221を介して、高電源電位VDDが供給される配線と接続されている。また、複数の論理回路211はそれぞれ、低電源電位VSSが供給される配線と接続されている。信号ENとしてローレベルの信号を供給することにより、論理回路211_1乃至211_Nに高電源電位VDDが供給される。これにより、論理回路211_1乃至211_Nへの電力の供給の制御を一括で行うことができる。
論理回路211は、インバータ回路、AND回路、NAND回路、OR回路、NOR回路などの組み合わせ回路や、フリップフロップ回路、ラッチ回路などの順序回路によって構成された回路であってもよい。
また、図8(B)に示すように、論理回路211ごとにトランジスタ221を設けてもよい。この場合、論理回路211ごとに電力の供給の制御を行うことができる。
なお、図8の回路210において、ある論理回路211の出力端子は、他の論理回路211の入力端子と接続されていてもよい。これにより、論理回路211を組み合わせた論理回路を構成することができる。
また、図8における回路210は、図5(B)、(C)、図6における回路210に適用することもできる。
<駆動回路の構成例>
図4における駆動回路120にパワースイッチを設けた構成例について説明する。
図9は、図4(A)に示すように、配線WLと接続された回路ごとにパワーゲーティングを行うことができる駆動回路120の構成例である。駆動回路120は、論理回路310_0乃至310_nを有し、配線WLごとに論理回路310が設けられている。また、配線WLには、複数のメモリセル(図示せず)が接続されている。
論理回路310は、トランジスタ321乃至324、トランジスタ331、332、トランジスタ341、342を有する。なお、トランジスタ321乃至324は、図7(B)におけるトランジスタ251乃至254に対応し、NAND回路を構成している。トランジスタ331、332は、図7(A)におけるトランジスタ241、242に対応し、インバータを構成している。そして、論理回路310は、AND回路を構成している。
信号RAは、配線WLに出力される選択信号に対応する信号である。信号RAが入力された状態で、信号WLEをハイレベルとすることにより、配線WLに選択信号が出力される。
トランジスタ341は、トランジスタ331と高電源電位VDDが供給される配線との間に設けられており、論理回路310への高電源電位VDDの供給を制御する機能を有する。トランジスタ342は、トランジスタ324と低電源電位VSSが供給される配線との間に設けられており、論理回路310への低電源電位VSSの供給を制御する機能を有する。トランジスタ341、342はそれぞれ、図5におけるトランジスタ221、222と同様の機能を有する。
このように、論理回路310のそれぞれにトランジスタ341、342を設けることにより、論理回路310ごとにパワーゲーティングを行うことができる。そのため、選択された配線WLに対応する論理回路310にのみ電力を供給することができ、空間的粒度のサイズをメモリセル111の1行分とした細粒度パワーゲーティングを行うことができる(図4(A)参照)。
また、図10に示すように、配線WLを駆動する論理回路311を配線WLごとに設けた構成において、論理回路311_1乃至311_nで高電源電位VDDが供給される配線と低電源電位VSSが供給される配線を共有し、高電源電位VDDが供給される配線と接続されたトランジスタ341と、低電源電位VSSが供給される配線と接続されたトランジスタ342を設けてもよい。この場合、論理回路311_1乃至311_nへの電力の供給の制御を一括で行うことができる。従って、図4(B)に示すように、駆動回路120の全体に対してパワーゲーティングを行うことができる。なお、図10においては、信号RA[0]乃至[n]が入力された状態で、信号WLEをハイレベルとすることにより、配線WL[0]乃至[n]に選択信号が出力される。
図9、10における駆動回路120には、図5、6の構成を自由に適用することができる。例えば、トランジスタ341とトランジスタ342の一方は省略することもできる。また、トランジスタ341に加えて、またはトランジスタ341に代えて、トランジスタ321、322と、トランジスタ321、322と接続された高電源電位VDDが供給される配線との間にトランジスタを設けて、パワーゲーティングを行ってもよい。また、トランジスタ342に加えて、またはトランジスタ342に代えて、トランジスタ332と、トランジスタ332と接続された低電源電位VSSが供給される配線との間にトランジスタを設けて、パワーゲーティングを行ってもよい。
<パワースイッチイネーブル生成回路>
図11に、図1乃至3における選択回路S1乃至S3への電力の供給を制御するパワースイッチ、および記憶ブロック40内の回路(駆動回路120、130等、図4参照)への電力の供給を制御するパワースイッチに、制御信号を出力するための回路(パワースイッチイネーブル生成回路)の構成例を示す。なお、選択回路S1乃至S3や駆動回路120、130に設けるパワースイッチの構成については、図5乃至10を参酌することができる。
図11(A)に、パワースイッチを制御するための信号を生成する回路400の構成例を示す。回路400は、AO回路(AND回路+OR回路)、NOR回路によって構成されている。回路400は、信号PGD[0]乃至[3]、信号PSE、信号CE、MA、SA、BAに基づき、パワースイッチに入力される信号EN_S1乃至EN_S3、信号EN_blockを出力する機能を有する。
信号PGD[0]乃至[3]は、パワーゲーティングの空間的粒度を決定するための信号である。信号PGD[0]乃至[3]の入力は、実行されるプログラムの内容に応じて、ハードウェアで行ってもよいしソフトウェア(システム)を用いて行ってもよい。
信号CE、MA、SA、BAは、図3に示すように、それぞれ半導体装置10、選択回路S1、選択回路S2、選択回路S3に入力される選択信号である。
信号PSEは、回路400に入力される信号PGD[3:0]、信号CE、MA、SA、BAに関わらず、半導体装置10の全体に電力を供給するための信号である。
信号EN_S1乃至EN_S3は、選択回路S1乃至S3のパワースイッチに供給される選択信号であり、信号EN_blockは、アドレス信号に基づいて選択された記憶ブロック40内の回路(駆動回路120、130等、図4参照)に設けられたパワースイッチに供給される選択信号である。
また、図中に示すように、回路400が有するAO回路の出力端子からは、それぞれ信号EN_all、EN_MA、EN_SAが出力され、信号BAが入力されるNOR回路の出力端子からは、EN_blockが出力される。信号EN_all、EN_MA、EN_SA、EN_blockはそれぞれ、半導体装置10の全体を選択する制御信号、特定のマクロ20を選択する制御信号、特定のサブアレイ30を選択する制御信号、特定の記憶ブロック40を選択する制御信号に対応する。
なお、ここでは、選択回路S1乃至S3、および記憶ブロック40内の回路(駆動回路120、130等)に設けられたパワースイッチが、図5(A)、(C)、図6(A)、(C)、(D)におけるトランジスタ221のように、pチャネル型トランジスタである場合の構成例を示す。すなわち、信号EN_S1乃至EN_S3、信号EN_blockとしてローレベルの信号が入力されると、パワースイッチがオン状態となり、電力の供給が行われる。
信号PGD[0]乃至[3]、信号PSEと、パワーゲーティングを行う範囲の対応を、表1に示す。なお、表1中のXは不定値を表し、”1”はハイレベルの信号、”0”はローレベルの信号に対応する。
半導体装置10が選択されると、信号CEがハイレベルとなり、アドレス信号ADDRに基づいて選択されたマクロ20、サブアレイ30、記憶ブロック40に入力される信号MA、SA、BAがハイレベルとなる。これにより、信号EN_S1乃至EN_S3がローレベルとなり、選択回路S1乃至S3に電力が供給される。
そして、記憶ブロック40毎にパワーゲーティングを行う場合は、信号PSEをローレベルとした上で、信号PGD[1]乃至[3]をローレベルとする。このとき、信号EN_all、EN_MA、EN_SAはいずれもローレベルとなる。そのため、ハイレベルの信号BAが入力された選択回路S3によって選択された記憶ブロック40にのみ、ローレベルの信号EN_blockが出力される。これにより、選択された記憶ブロック40内の回路に設けられたパワースイッチがオン状態となり、電力の供給が行われる。すなわち、記憶ブロック40を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
サブアレイ30毎にパワーゲーティングを行う場合は、信号PSEをローレベルとした上で、信号PGD[1]をハイレベル、信号PGD[2]、[3]をローレベルとする。このとき、信号SAがハイレベルとなると、信号EN_SAがハイレベルとなる。そのため、信号SAが入力された選択回路S2によって選択されたサブアレイ30においては、信号BAに関わらず、ローレベルの信号EN_blockが出力される。これにより、選択回路S2によって選択されたサブアレイ30が有する全ての記憶ブロック40に電力の供給が行われる。すなわち、サブアレイ30を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
マクロ20毎にパワーゲーティングを行う場合は、信号PSEをローレベルとした状態で、信号PGD[2]をハイレベル、信号PGD[3]をローレベルとする。このとき、信号MAがハイレベルとなると、信号EN_MAがハイレベルとなり、EN_SAもハイレベルとなる。そのため、信号MAが入力された選択回路S1によって選択されたマクロ20においては、信号SA、BAに関わらず、ローレベルの信号EN_blockが出力される。これにより、選択回路S1によって選択されたマクロ20が有する全ての記憶ブロック40に電力の供給が行われる。すなわち、マクロ20を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
また、半導体装置10にアクセスがあり、アドレス信号ADDRが入力される毎に、半導体装置10が有する全ての記憶ブロック40に電力を供給する場合は、信号PSEをローレベルとした状態で、信号PGD[3]をハイレベルとする。このとき、信号CEがハイレベルとなると、信号EN_allがハイレベルとなり、信号EN_MA、EN_SAもハイレベルとなる。そのため、信号CEが入力された場合、信号MA、SA、BAに関わらず、ローレベルの信号EN_blockが出力される。これにより、半導体装置10に含まれる全ての記憶ブロック40に電力の供給が行われる。すなわち、半導体装置10を空間的粒度としたパワーゲーティングを行うことができる。
また、信号PGD[0]をハイレベルとすると、信号PGD[1]乃至[3]、信号CE、MA、SA、BAに関わらず信号EN_S1乃至EN_S3がローレベルとなり、選択回路S1乃至S3に電力が供給される。すなわち、半導体装置10を選択回路S1乃至S3に常時電力を供給するモードに設定することができる。選択回路S1乃至S3は記憶ブロック40内の配線WL、配線BL毎に設ける必要がなく、半導体装置10の全体の消費電力に対する選択回路S1乃至S3における消費電力の割合は比較的小さい。そのため、選択回路S1乃至S3を常時オン状態としても、消費電力の増加は小さい。半導体装置10に高速動作が要求される場合は、選択回路S1乃至S3に常時電力を供給するモードとすることにより、選択回路S1乃至S3への電力の供給の切り替えによる動作速度の低下を回避することができる。
また、信号PSEをハイレベルとすることにより、信号PGD[0]乃至[3]や信号CE、MA、SA、BAに関わらず、半導体装置10に含まれる全ての記憶ブロック40、選択回路S1乃至S3に電力を供給することができる。これは、半導体装置10においてパワーゲーティングを行わないモードに対応する。この場合、半導体装置10への電力の供給の切り替えを行う必要がないため、半導体装置10の動作周波数を上げ、動作速度を向上させることができる。高速な処理が必要なプログラムを実行する際などには、信号PSEをハイレベルとすることが有効である。
また、半導体装置10に含まれる全ての記憶ブロック40、選択回路S1乃至S3への電力の供給を停止する場合は、信号PGD[0]乃至[3]をローレベルとすればよい。
なお、図11(A)においては、信号PGDを4ビットの信号としたが、3ビット以下にすることもできる。例えば、選択回路S1乃至S3に常時電力を供給するモードを用いない場合には、図11(B)に示すように、信号PGD[0]が入力される配線を省略することができる。また、サブアレイ30毎にパワーゲーティングを行うモードを用いない場合は、図11(C)に示すように、信号PGD[1]、信号SAが入力される配線を省略し、AND回路、OR回路、NOR回路の個数を削減することができる。同様に、マクロ20毎にパワーゲーティングを行うモードを用いない場合は、信号PGD[2]、信号MAが入力される配線を省略することができる。また、記憶ブロック40毎にパワーゲーティングを行うモードを用いない場合は、信号PGD[0]、信号BAが入力される配線を省略することができる。
以上のように、本発明の一態様に係る半導体装置10は、複数の記憶回路20と接続された選択回路S1や、複数の記憶回路30と接続された選択回路S2や、複数の記憶回路40と接続された選択回路S3を有することにより、記憶回路20毎、記憶回路30毎、または記憶回路40毎にパワーゲーティングを行うことができる。これにより、データの読み書きを行わない記憶回路40に対しては、電力の供給が停止された状態を維持することができ、半導体装置10における消費電力を低減することができる。
なお、本発明の一態様は、上記の構成に限定されない。つまり、本実施の形態には様々な発明の態様が記載されているため、本発明の一態様は、特定の態様に限定されない。例えば、本発明の一態様として、記憶回路20毎、記憶回路30毎、または記憶回路40毎にパワーゲーティングを行うことができる半導体装置の例を示したが、場合によっては、または、状況に応じて、本発明の一態様は、半導体装置10の全体に対してパワーゲーティングを行ってもよいし、パワーゲーティングを行わなくてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。よって、本実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことができる。なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。また、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることができる。これは、以下の実施の形態においても同様である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様に係るメモリセルの構成例について説明する。ここでは特に、OSトランジスタを用いて構成したメモリセル111の構成について説明する。
図12(A)に、記憶ブロック40の構成例を示す。なお、図12(A)における記憶ブロック40は、図4における記憶ブロック40に対応するものである。セルアレイ110は、(n+1)×(m+1)個のメモリセル111(メモリセル[0,0]乃至[n,m])を有する。
本発明の一態様においては、メモリセル111が選択されていない期間において、セルアレイ110、駆動回路120、130への電力の供給を停止することができる。従って、メモリセル111は、電力の供給がない期間においてもデータを保持することが可能な構成とすることが好ましい。
ここで、OSトランジスタはオフ電流が極めて小さいため、メモリセル111に用いるトランジスタとして好適である。具体的には、図12(B)に示すように、メモリセル111にOSトランジスタであるトランジスタ112、容量素子113を設けることが好ましい。図中、「OS」の記号を付したトランジスタは、OSトランジスタであることを示す。
トランジスタ112のソースまたはドレインの一方は容量素子113と接続されている。ここで、トランジスタ112のソースまたはドレインの一方および容量素子113と接続されたノードを、ノードN1とする。
ノードN1には、メモリセル111に保持される電位が、トランジスタ112を介して配線BLなどから供給される。そして、トランジスタ112がオフ状態となると、ノードN1が浮遊状態となり、ノードN1の電位が保持される。ここで、OSトランジスタであるトランジスタ112のオフ電流は極めて小さいため、ノードN1の電位を長期間にわたって保持することが可能となる。なお、トランジスタ112の導通状態は、トランジスタ112のゲートと接続された配線に所定の電位を供給することにより、制御することができる。
ノードN1に保持する電位は、2値(ハイレベルおよびローレベル)の電位であってよいし、3値以上の電位であってもよい。特に、ノードN1に保持される電位が3値以上の場合、保持される電位の間隔が狭くなるため、微小な電荷のリークがデータの変動の原因になり得る。しかしながら、OSトランジスタはオフ電流が極めて小さいため、ノードN1からの電荷のリークを極めて小さく抑えることができる。従って、ノードN1に3値以上の電位を保持する場合、トランジスタ112をOSトランジスタとすることは特に好ましい。
また、OSトランジスタは、チャネル形成領域にシリコンを有するトランジスタ(以下、Siトランジスタともいう)等と比べて耐圧性が高い。そのため、トランジスタ112をOSトランジスタとすることにより、ノードN1に保持される電位の範囲を広げることができる。従って、メモリセル111に保持するデータの数を増加させることができる。例えば、ノードN1には、16値の電位を保持することができる。この場合、メモリセル111には4ビットのデータを記憶することができる。
なお、OSトランジスタには、バックゲートを設けてもよい。図12(C)、(D)に、トランジスタ112にバックゲートを設けた構成の例を示す。図12(C)に示すトランジスタ112のバックゲートは、トランジスタ112のフロントゲートと接続されている。図12(D)に示すトランジスタ112のバックゲートは、所定の電位が供給される配線と接続されている。
このように、メモリセル111にOSトランジスタを用いることにより、メモリセル111に記憶されたデータを長期間保持することができ、信頼性が高い半導体装置を提供することができる。以下、メモリセル111の具体的な構成例について説明する。
<メモリセルの構成例1>
図13(A)に、メモリセル111の構成の一例を示す。メモリセル111は、回路510、回路520を有する。
回路510は、トランジスタ511乃至516を有する。トランジスタ511、512、515、516はnチャネル型であり、トランジスタ513、514はpチャネル型である。なお、トランジスタ511、512はそれぞれ、nチャネル型であってもpチャネル型であってもよい。
トランジスタ511のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ513のソースまたはドレインの一方、トランジスタ515のソースまたはドレインの一方、トランジスタ514のゲート、トランジスタ516のゲートと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。トランジスタ512のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ514のソースまたはドレインの一方、トランジスタ516のソースまたはドレインの一方、トランジスタ513のゲート、トランジスタ515のゲートと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLBと接続されている。トランジスタ513のソースまたはドレインの他方、トランジスタ514のソースまたはドレインの他方は、それぞれ高電位電源線VDDと接続されている。トランジスタ515のソースまたはドレインの他方、トランジスタ516のソースまたはドレインの他方は、それぞれ低電位電源線VSSと接続されている。なお、トランジスタ513のゲートおよびトランジスタ515のゲートと接続されたノードをノードN3とし、トランジスタ514のゲートおよびトランジスタ516のゲートと接続されたノードをノードN2とする。
配線WLは、選択信号を伝える機能を有する配線であり、配線BLは、書き込み電位または読み出し電位を伝える機能を有する配線であり、配線BLBは、配線BLに供給される信号の反転信号を伝える機能を有する配線である。配線BLBは、駆動回路130と接続されていてもよいし、インバータ等を介して配線BLと接続されていてもよい。
回路510は揮発性のメモリセルであるSRAM(Static Random Access Memory)セルを構成している。そして、ノードN2およびノードN3は、メモリセル111に書き込まれたデータに対応する電荷を保持するノードに対応する。
回路520は、トランジスタ521、522および容量素子523、524を有する。ここで、トランジスタ521、522はOSトランジスタである。
トランジスタ521のゲートは配線PGと接続され、ソースまたはドレインの一方は容量素子523の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードN3と接続されている。トランジスタ522のゲートは配線PGと接続され、ソースまたはドレインの一方は容量素子524の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方はノードN2と接続されている。容量素子523の他方の電極および容量素子524の他方の電極はそれぞれ、所定の電位が供給される配線と接続されている。所定の電位が供給される配線は、高電位電源線であっても低電位電源線(接地線など)であってもよい。また、電位の切り替えが可能な配線であってもよい。なお、トランジスタ521のソースまたはドレインの一方および容量素子523の一方の電極と接続されたノードをノードN4とし、トランジスタ522のソースまたはドレインの一方および容量素子524の一方の電極と接続されたノードをノードN5とする。
配線PGは、データのバックアップを行うメモリセル111を選択する機能を有する配線である。なお、配線WLに供給される信号と配線PGに供給される信号は、一方の信号によって他方の信号が決定されるものであってもよいし、各々が独立した信号であってもよい。また、配線PGを駆動回路120に接続することにより、配線PGの電位を駆動回路120によって制御することができる。
メモリセル111においてデータが保持されるノードに相当するノードN2は、OSトランジスタであるトランジスタ522を介してノードN5と接続されている。また、メモリセル111においてデータが保持されるノードに相当するノードN3は、OSトランジスタであるトランジスタ521を介してノードN4と接続されている。これにより、SRAMセルを構成する回路510に保持されたデータを、ノードN4およびノードN5に退避させることができる。また、退避させたデータを再度、回路510に復帰させることができる。
具体的には、回路510においてデータの読み書きが行われない期間において、配線PGの電位をハイレベルとし、トランジスタ521、522をオン状態とすることにより、ノードN2に保持されたデータをノードN5に退避させ、ノードN3に保持されたデータをノードN4に退避させることができる。その後、配線PGの電位をローレベルとし、トランジスタ521、522をオフ状態とすることにより、ノードN4、N5の電位を保持することができる。また、配線PGの電位を再度ハイレベルとし、トランジスタ521、522をオン状態とすることにより、ノードN4、N5に退避させたデータをノードN2、N3に復帰させることができる。
ここで、トランジスタ521、522はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さい。そのため、トランジスタ521、522がオフ状態であるとき、ノードN4の電位とノードN5の電位を長期間にわたって保持することができる。従って、メモリセル111への電力の供給が停止される直前に、ノードN2、N3に保持されたデータをノードN4、N5に退避させることにより、メモリセル111への電力の供給が停止した場合であっても、メモリセル111に記憶されたデータを保持することが可能となる。そして、メモリセル111への電力の供給が再開された後、ノードN4、N5に保持されたデータをノードN2、N3に復帰させることができる。
なお、メモリセル111はSRAMセルを構成するため、トランジスタ511乃至516には高速動作が要求される。そのため、トランジスタ511乃至516にはSiトランジスタなどを用いることが好ましい。ただし、これに限定されず、トランジスタ511乃至516にはOSトランジスタを用いることもできる。
また、メモリセル111に電力が供給され、回路510がSRAMセルとして動作している期間においては、トランジスタ521、522はオフ状態とすることが好ましい。これにより、回路510の動作速度の低下を防止することができる。
なお、図13(A)においては、回路520がトランジスタ521、522、容量素子523、524を有する例を示したが、トランジスタ521および容量素子523を省略した構成、またはトランジスタ522および容量素子524を省略した構成とすることもできる。
また、図13(A)においては回路510に揮発性のメモリセルである6トランジスタ型のSRAMセルを用いたが、これに限定されず、回路510として他の揮発性のメモリセルを用いてもよい。他の揮発性メモリセルを用いた場合であっても、図13(A)に示すようにOSトランジスタおよび容量素子を接続することにより、データの退避及び復帰が可能となる。
以上のように、メモリセル111において、回路510に格納されたデータを回路520に退避させて保持することにより、メモリセル111への電力の供給が行われない期間においてもデータを保持することができる。また、電力の供給が再開された後、回路520に保持されたデータを回路510に復帰させることができる。そのため、データの保持期間においてメモリセル111への電力の供給を停止することができ、消費電力を低減することができる。
また、後述するように、OSトランジスタは、Siトランジスタ上に積層することができる。そのため、回路520を回路510上に積層することができる。従って、回路520を設けることによるメモリセル111の面積の増加を抑えることができる。
<メモリセルの構成例2>
図13(B)に、メモリセル111の他の構成例を示す。図13(B)に示すメモリセル111は、トランジスタ531、容量素子532を有する。ここでは、トランジスタ531はnチャネル型のOSトランジスタとしている。
トランジスタ531のゲートは配線WLと接続され、ソースまたはドレインの一方は容量素子532の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。容量素子532の他方の電極は、所定の電位が供給される配線と接続されている。ここで、トランジスタ531のソースまたはドレインの一方および容量素子532の一方の電極と接続されたノードを、ノードN6とする。以下、メモリセル111の動作を説明する。
まず、容量素子532の他方の電極と接続された配線の電位を一定に維持した上で、配線WLの電位をトランジスタ531がオン状態となる電位にして、トランジスタ531をオン状態とする。これにより、配線BLの電位がノードN6に供給される(データの書き込み)。
次に、配線WLの電位をトランジスタ531が非導通状態となる電位にして、トランジスタ531を非導通状態とする。これにより、ノードN6が浮遊状態となり、ノードN6の電位が保持される(データの保持)。ここで、トランジスタ531はOSトランジスタであり、非導通状態におけるオフ電流が極めて小さいため、ノードN6の電位を長時間にわたって保持することができる。
次に、容量素子532の他方の電極と接続された配線の電位を一定に維持した上で、配線WLの電位をトランジスタ531がオン状態となる電位にして、トランジスタ531をオン状態とする。これにより、ノードN6の電位が配線BLに供給される。この時、配線BLの電位は、ノードN6の電位に応じて異なる電位となる。従って、配線BLの電位を読み出すことにより、メモリセル111に記憶されているデータの読み出しが可能となる。ノードN6に蓄積された電荷による配線BLの電位の変動が微弱な場合は、配線BLにセンスアンプなどを接続し、配線BLの電位を増幅して読み出しを行えばよい。
また、データの書き換えは、上記データの書き込みおよび保持と同様の動作により行うことができる。具体的には、配線WLの電位をトランジスタ531がオン状態となる電位にして、トランジスタ531をオン状態とする。これにより、新たに書き換えるデータに対応する配線BLの電位がノードN6に与えられる。その後、配線WLの電位をトランジスタ531がオフ状態となる電位にして、トランジスタ531をオフ状態とすることにより、ノードN6が浮遊状態となり、ノードN6には書き換えたデータに対応する電位が保持される。
ここで、トランジスタ531はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さいため、保持期間においてノードN6の電位を長時間にわたって維持することができる。そのため、所定の周期で再度書き込みを行う動作(リフレッシュ動作)が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることができる。また、メモリセル111への電力の供給が停止された期間においてもデータを保持することができる。
<メモリセルの構成例3>
図14(A)に、メモリセル111の他の構成例を示す。図14(A)に示すメモリセル111は、トランジスタ541、542、容量素子543を有する。なお、トランジスタ541はOSトランジスタとする。また、ここではトランジスタ542をnチャネル型としているが、pチャネル型であってもよい。
トランジスタ541のゲートは配線WWLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ542のゲートおよび容量素子543の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。トランジスタ542のソースまたはドレインの一方は配線SLと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線BLと接続されている。容量素子の他方の電極は、配線RWLと接続されている。ここで、トランジスタ541のソースまたはドレインの一方、トランジスタ542のゲート、および容量素子543の一方の電極と接続されたノードを、ノードN7とする。
配線WWLは、書き込みを行うメモリセル111に選択信号を伝える機能を有する配線であり、配線RWLは、読み出しを行うメモリセル111に選択信号を伝える機能を有する配線であり、配線BLは、書き込み電位または読み出し電位を伝える機能を有する配線であり、配線SLは、所定の電位が供給される配線である。所定の電位は、固定電位でもよいし、異なる2以上の電位であってもよい。なお、配線WWLおよび配線RWLは、図12における配線WLに対応し、駆動回路120と接続されている。配線SLは、駆動回路120または駆動回路130と接続されていてもよいし、駆動回路120や駆動回路130とは別に設けられた電源線と接続されていてもよい。
トランジスタ541にOSトランジスタを用いることにより、トランジスタ541をオフ状態とした際、ノードN7の電位を極めて長時間にわたって保持することができる。
次に、図14(A)に示すメモリセル111の動作について説明する。まず、配線WWLの電位を、トランジスタ541がオン状態となる電位にして、トランジスタ541をオン状態とする。これにより、配線BLの電位がノードN7に与えられる。すなわち、トランジスタ542のゲート電極には所定の電荷が与えられる(データの書き込み)。
その後、配線WWLの電位をトランジスタ541がオフ状態となる電位にして、トランジスタ541をオフ状態とすることにより、ノードN7が浮遊状態となり、ノードN7の電位が保持される(データの保持)。
次に、配線SLの電位を一定の電位に維持した上で、配線RWLの電位を所定の電位とすると、ノードN7に保持された電荷の量に応じて、配線BLは異なる電位となる。一般に、トランジスタ542をnチャネル型とすると、トランジスタ542のゲートの電位がハイレベルである場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ542のゲートの電位がローレベルである場合の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ542をオン状態とするために必要な配線RWLの電位をいうものとする。したがって、配線RWLの電位をVth_HとVth_Lの間の電位Vとすることにより、ノードN7の電位を判別することができる。例えば、ノードN7の電位がハイレベルである場合には、配線RWLの電位がV(>Vth_H)となれば、トランジスタ542はオン状態となる。一方、ノードN7の電位がローレベルである場合には、配線RWLの電位がV(<Vth_L)となっても、トランジスタ542はオフ状態のままとなる。このため、配線BLの電位を読み出すことにより、メモリセル111に記憶されているデータの読み出しが可能となる。
データの読み出しを行わない場合には、ノードN7の電位に関わらずトランジスタ542がオフ状態となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を配線RWLに与えればよい。
また、データの書き換えは、上記データの書き込みおよび保持と同様の動作により行うことができる。具体的には、配線WWLの電位を、トランジスタ541がオン状態となる電位にして、トランジスタ541をオン状態とする。これにより、書き換えるデータに対応する配線BLの電位がノードN7に与えられる。その後、配線WWLの電位を、トランジスタ541がオフ状態となる電位にして、トランジスタ541をオフ状態とすることにより、ノードN7が浮遊状態となり、ノードN7には書き換えたデータに対応する電位が保持される。
トランジスタ541はOSトランジスタであり、オフ電流が極めて小さいため、保持期間においてノードN7の電位を長時間にわたって維持することができる。そのため、メモリセル111への電力の供給が停止された期間においても、データを保持することができる。
なお、トランジスタ541のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ542のゲートと接続されることにより、不揮発性メモリとして用いられるフローティングゲート型トランジスタのフローティングゲートと同様の機能を有する。このため、図14(A)中、トランジスタ541のソースまたはドレインの一方とトランジスタ542のゲートが接続された部位を、フローティングゲート部と呼ぶこともできる。トランジスタ541が非導通状態の場合、フローティングゲート部は絶縁体中に埋設されたとみなすことができ、フローティングゲート部には電荷が保持される。トランジスタ541のオフ電流は、Siトランジスタのオフ電流の10万分の1以下であるため、トランジスタ541のリークによってフローティングゲート部に蓄積された電荷が消失する量は極めて小さい。あるいは、長期間にわたって、フローティングゲート部に蓄積された電荷の消失を無視することが可能である。そのため、OSトランジスタであるトランジスタ541を用いることにより、電力の供給が停止された期間においても、長期間データを保持することができる記憶装置を実現することが可能となる。
また、図14(A)のメモリセル111は、再度のデータの書き込みによって直接的にデータを書き換えることが可能である。このためフラッシュメモリなどにおいて必要とされる消去動作が不要であり、消去動作に起因する動作速度の低下を抑制することができる。つまり、半導体装置の高速動作が実現される。
また、この場合、従来のフローティングゲート型トランジスタにおいて指摘されているゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)の劣化という問題が存在しない。つまり、従来問題とされていた、電子をフローティングゲートに注入する際のゲート絶縁膜の劣化という問題を解消することができる。これは、原理的な書き込み回数の制限が存在しないことを意味するものである。また、従来のフローティングゲート型トランジスタにおいて書き込みや消去の際に必要であった高電圧も不要である。
なお、ここではノードN7に2値の電位を保持する場合について説明したが、3値以上の電位を保持する構成としてもよい。これにより、メモリセル111に多値のデータを記憶することができる。
例えば、ノードN7に1ビット(2値)のデータを10年間保持させる場合を考える。電源電圧を2V以上、3.5V以下、容量素子543の容量を21fF、保持電位の許容変動量を0.5V未満、とした場合、85℃、10年間で保持電位を許容変動量未満とするには、ノードN7からのリーク電流は、33×10−24A未満であることが必要となる。他からのリークがさらに小さく、リーク箇所がほぼOSトランジスタである場合、OSトランジスタのチャネル幅が350nmのとき、OSトランジスタの単位面積あたりのリーク電流を93×10−24A/μm未満とすることが好ましい。メモリセル111を上記構成にすることで、85℃において、10年間データを保持することが可能になる。
また、ノードN7に4ビット(16値)のデータを10年間保持させる場合を考える。電源電圧を2V以上、3.5V以下、容量素子543の容量を0.1fF、保持電位の分布幅を30mV未満、保持電位の許容変動量を80mV未満、とした場合、85℃10年間で保持電位を許容変動量未満とするには、ノードN7からのリーク電流は0.025×10−24A未満であることが必要となる。他からのリークがさらに小さく、リーク箇所がほぼOSトランジスタである場合、OSトランジスタのチャネル幅が60nmのとき、OSトランジスタの単位面積あたりのリーク電流を0.423×10−24A/μm未満とすることが好ましい。メモリセル111を上記構成にすることで、85℃において、10年間データを保持することが可能になる。
また、ノードN7に8ビット(256値)のデータを10年間保持させる場合を考える。電源電圧を2V以上、3.5V以下、保持容量を0.1fF、保持電位の分布幅を2mV未満、保持電位の許容変動量を5mV未満、とした場合、85℃、10年間で保持電位を許容変動量未満とするには、ノードN7からのリーク電流は0.0016×10−24A未満であることが必要となる。他からのリークがさらに小さく、リーク箇所がほぼOSトランジスタである場合、OSトランジスタのチャネル幅が60nmのとき、OSトランジスタの単位面積あたりのリーク電流を0.026×10−24A/μm未満とすることが好ましい。メモリセル111を上記構成にすることで、85℃において、10年間データを保持することが可能になる。
なお、図14(A)においては、データの書き込みと読み出しを同一の配線BLを用いて行う構成を示すが、データの書き込みと読み出しはそれぞれ別の配線を用いておこなってもよい。すなわち、トランジスタ541のソースまたはドレインの他方と、トランジスタ542のソースまたはドレインの他方は、別々の配線と接続されていてもよい。また、トランジスタ542と配線BLは他のトランジスタを介して接続されていてもよいし、トランジスタ542と配線SLは他のトランジスタを介して接続されていてもよい。図14(A)におけるメモリセル111の変形例を図14(B)に示す。
図14(B)に示すメモリセル111は、トランジスタ541、542、容量素子543に加えて、トランジスタ544を有する。なお、ここではトランジスタ542、544をnチャネル型としているが、トランジスタ542、544はpチャネル型であってもよい。
トランジスタ541のゲートは配線WWLと接続され、ソースまたはドレインの一方はトランジスタ542のゲートおよび容量素子543の一方の電極と接続され、ソースまたはドレインの他方は配線WBLと接続されている。トランジスタ542のソースまたはドレインの一方は配線SLと接続され、ソースまたはドレインの他方はトランジスタ544のソースまたはドレインの一方と接続されている。トランジスタ544のゲートは配線RWLと接続され、ソースまたはドレインの他方は配線RBLと接続されている。容量素子543の他方の電極は、所定の電位が供給される配線と接続されている。
また、図14(B)におけるメモリセル111においては、配線BLが配線WBLと配線RBLに分割されている。配線WBLは、書き込み電位を伝える機能を有する配線であり、配線RBLは、読み出し電位を伝える機能を有する配線である。
図14(B)においては、配線RWLの電位を、トランジスタ544がオン状態となる電位にして、トランジスタ544をオン状態とすることにより、配線RBLに読み出し電位を出力することができる。すなわち、配線RBLに供給する信号によって、メモリセル111からのデータの読み出しを制御することができる。
また、図14(B)において、配線WBLと配線RBLを同一の配線BLとしてもよい。このようなメモリセル111の構成を、図14(C)に示す。図14(C)において、トランジスタ541とトランジスタ544は配線BLと接続されている。また、容量素子543は、配線SLと接続されている。
なお、図14において、トランジスタ541とトランジスタ542(およびトランジスタ544)は積層することができる。例えば、トランジスタ542の上方に絶縁層を設け、当該絶縁層の上方にOSトランジスタであるトランジスタ541、および容量素子543を設けた構成とすることができる。これにより、メモリセル111の面積を縮小することができる。
以上のように、メモリセル111にOSトランジスタを用いることにより、メモリセル111に記憶されたデータを長時間にわたって保持することができる。また、メモリセル111への電力の供給が停止された状態においても、メモリセル111に記憶されたデータを保持することができる。
なお、図13、14において「OS」の記号を付したトランジスタ以外のトランジスタの材料は、特に限定されない。例えば、図5、6におけるトランジスタと同様の材料を用いることができる。
また、図13、14に示すトランジスタは、半導体膜を間に挟んで存在する一対のゲートを有していてもよい。また、このようにあるトランジスタTが、半導体膜を間に挟んで存在する一対のゲート(フロントゲート、バックゲート)を有している場合、一方のゲートには信号Aが、他方のゲートには固定電位Vbが与えられてもよい。
信号Aは、例えば、導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号Aは、電位V1、または電位V2(V1>V2とする)の2種類の電位をとるデジタル信号であってもよい。例えば、電位V1を高電源電位とし、電位V2を低電源電位(接地電位など)とすることができる。信号Aは、アナログ信号であってもよい。
固定電位Vbは、例えば、トランジスタTのしきい値電圧VthAを制御するための電位である。固定電位Vbは、電位V1、または電位V2であってもよい。この場合、固定電位Vbを生成するための電位発生回路を別途設ける必要がなく好ましい。固定電位Vbは、電位V1、または電位V2と異なる電位であってもよい。固定電位Vbを低くすることで、しきい値電圧VthAを高くできる場合がある。その結果、ゲートーソース間電圧Vgsが0Vのときのドレイン電流を低減し、トランジスタTを有する回路のリーク電流を低減できる場合がある。例えば、固定電位Vbを低電源電位よりも低くしてもよい。固定電位Vbを高くすることで、しきい値電圧VthAを低くできる場合がある。その結果、ゲートーソース間電圧VgsがVDDのときのドレイン電流を向上させ、トランジスタTを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。例えば、固定電位Vbを低電源電位よりも高くしてもよい。
また、トランジスタTの一方のゲートには信号Aが、他方のゲートには信号Bが与えられてもよい。信号Bは、例えば、トランジスタTの導通状態または非導通状態を制御するための信号である。信号Bは、電位V3、または電位V4(V3>V4とする)の2種類の電位をとるデジタル信号であってもよい。例えば、電位V3を高電源電位とし、電位V4を低電源電位とすることができる。信号Bは、アナログ信号であってもよい。
信号Aと信号Bが共にデジタル信号である場合、信号Bは、信号Aと同じデジタル値を持つ信号であってもよい。この場合、トランジスタTのオン電流を向上し、トランジスタTを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。このとき、信号Aの電位V1は信号Bの電位V3と異なっていても良い。また、信号Aの電位V2は信号Bの電位V4と異なっていても良い。例えば、信号Bが入力されるゲートに対応するゲート絶縁層が、信号Aが入力されるゲートに対応するゲート絶縁層よりも厚い場合、信号Bの電位振幅(V3−V4)を、信号Aの電位振幅(V1−V2)より大きくしても良い。そうすることで、トランジスタTの導通状態または非導通状態に対して、信号Aが与える影響と、信号Bが与える影響と、を同程度とすることができる場合がある。
信号Aと信号Bが共にデジタル信号である場合、信号Bは、信号Aと異なるデジタル値を持つ信号であってもよい。この場合、トランジスタTの制御を信号Aと信号Bによって別々に行うことができ、より高い機能を実現できる場合がある。例えば、トランジスタTがnチャネル型である場合、信号Aが電位V1であり、かつ、信号Bが電位V3である場合のみ導通状態となる場合や、信号Aが電位V2であり、かつ、信号Bが電位V4である場合のみ非導通状態となる場合には、一つのトランジスタでNAND回路やNOR回路等の機能を実現できる場合がある。また、信号Bは、しきい値電圧VthAを制御するための信号であってもよい。例えば、信号Bは、トランジスタTを有する回路が動作している期間と、当該回路が動作していない期間と、で電位が異なる信号であっても良い。信号Bは、回路の動作モードに合わせて電位が異なる信号であってもよい。この場合、信号Bは信号Aほど頻繁には電位が切り替わらない場合がある。
信号Aと信号Bが共にアナログ信号である場合、信号Bは、信号Aと同じ電位のアナログ信号、信号Aの電位を定数倍したアナログ信号、または、信号Aの電位を定数だけ加算もしくは減算したアナログ信号等であってもよい。この場合、トランジスタTのオン電流を向上し、トランジスタTを有する回路の動作速度を向上できる場合がある。信号Bは、信号Aと異なるアナログ信号であってもよい。この場合、トランジスタTの制御を信号Aと信号Bによって別々に行うことができ、より高い機能を実現できる場合がある。
信号Aがデジタル信号、信号Bがアナログ信号であってもよい。信号Aがアナログ信号、信号Bがデジタル信号であってもよい。
また、 トランジスタTの一方のゲートには固定電位Vaが、他方のゲートには固定電位Vbが与えられてもよい。トランジスタTの両方のゲートに固定電位を与える場合、トランジスタTを、抵抗素子と同等の素子として機能させることができる場合がある。例えば、トランジスタTがnチャネル型である場合、固定電位Vaまたは固定電位Vbを高く(低く)することで、トランジスタの実効抵抗を低く(高く)することができる場合がある。固定電位Va及び固定電位Vbを共に高く(低く)することで、一つのゲートしか有さないトランジスタによって得られる実効抵抗よりも低い(高い)実効抵抗が得られる場合がある。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る記憶ブロックのより具体的な構成例を説明する。
図15に、記憶ブロック40の構成例を示す。図15に示す記憶ブロック40は、ランダムアクセスメモリとして用いることができる。
記憶ブロック40は、メモリセルアレイ610、周辺回路620を有する。周辺回路620は、コントロールロジック回路630、ロードライバ640、カラムドライバ650、出力ドライバ660、プレデコーダ670を有する。記憶ブロック40には、高電源電位VDDD、低電源電位VSSSが入力されている。
メモリセルアレイ610は、図4におけるセルアレイ110に対応する回路であり、複数のメモリセルを有する。ここでは、メモリセルアレイ610に図14におけるメモリセル111を用いている。なお、メモリセル111が有するトランジスタ541にはバックゲートが設けられており、バックゲートには外部から電位VBGが供給されている。
コントロールロジック回路630は、クロック信号CLK、チップイネーブル信号CE、グローバルライト信号GW、バイトライト信号BW[3:0]に基づいて、ロードライバ640、カラムドライバ650を制御する信号を生成する機能を有する。
ロードライバ640は、ローデコーダ641、読み出しワード線ドライバ642、書き込みワード線ドライバ643を有する。ローデコーダ641は、アドレス信号ADDRをデコードする機能を有する。読み出しワード線ドライバ642は、配線RWLに出力する信号を生成する機能を有する。書き込みワード線ドライバ643は、配線WWLに出力する信号を生成する機能を有する。ロードライバ640には、高電源電位VDDHが入力されている。
カラムドライバ650は、ソースドライバ651、書き込みドライバ652、出力マルチプレクサ(MUX)653、センスアンプ654、プリチャージ回路655を有する。ソースドライバ651は、配線SLを駆動する機能を有する。配線SLには、ソースドライバ651によって電位VDDMが供給される。なお、電位VDDMは、異なる2以上の電位であってもよい。書き込みドライバ652は、外部から入力された書き込みデータWDATA[31:0]に対応する書き込み電位を、配線BLに出力する機能を有する。出力マルチプレクサ653は、センスアンプ654から出力される信号を選択して、出力ドライバ660に伝送する機能を有する。センスアンプ654は、配線BLの電位と電位VREFとを比較して、配線BLの電位を増幅する機能を有する。プリチャージ回路655は、配線BLをプリチャージする機能を有する。カラムデコーダ661は、アドレス信号ADDRをデコードする機能を有する。
出力ドライバ660は、出力マルチプレクサ653から入力されるデータを処理して、読み出しデータRDATA[31:0]として外部に出力する機能を有する。
プレデコーダ670は、アドレス信号ADDRに基づいて、所定の記憶ブロック40を選択する機能を有する。プレデコーダ670は、図1乃至3における選択回路S3に対応し、複数の記憶ブロック40において共有されている。ここでは、半導体装置10を128KBの記憶装置として用いており、プレデコーダ670にはアドレス信号ADDR[16:2]が入力される。
本実施の形態は、他の実施の形態の記載と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様にかかる半導体装置の積層構造の一例を説明する。
上記実施の形態において、OSトランジスタを有する層と、OSトランジスタ以外のトランジスタを有する層を積層することができる。また、OSトランジスタを有する複数の層を積層することができる。これにより、メモリセルの面積を縮小することができる。以下に、OSトランジスタとSiトランジスタを積層した半導体装置の構成例について、図16乃至21を用いて説明する。
<断面構造>
本発明の一態様における半導体装置が有するトランジスタは、Siトランジスタ又はOSトランジスタで構成することができる。また、半導体装置の断面構造は、Siトランジスタを有する層と、OSトランジスタを有する層とが積層された構成とすることができる。それぞれの層では、同じ材料の半導体で構成される、複数のトランジスタを有する。
本発明の一態様における半導体装置は、一例としては、図16(A)に示すように、Siトランジスタを有する層61(図中、Si−FET Layerと表記)、配線層62(図中、WiringLayerと表記)、OSトランジスタを有する層63(図中、OS−FET Layerと表記)の順に積層して設けることができる。図16(A)に示す断面構造の模式図でSiトランジスタを有する層61は、例えば、単結晶のシリコン基板に形成されるSiトランジスタを有する。なお、Siトランジスタは、非晶質、微結晶、多結晶又は単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの薄膜の半導体を半導体層に用いるトランジスタでもよい。
図16(A)に示す断面構造の模式図でOSトランジスタを有する層63は、平坦化された絶縁表面上に形成されるOSトランジスタを有する。
図16(A)に示す断面構造の模式図で配線層62は、Siトランジスタを有する層61、及び/又はOSトランジスタを有する層63が有するトランジスタ同士を電気的に接続するための配線、あるいはトランジスタに電位を与えるための配線を有する。配線層62は、図16(A)では単層で示したが、複数積層して設ける構成としてもよい。
なお、図16(A)に示す断面構造の模式図でOSトランジスタを有する層63は、図16(A)では単層で示したが、積層して設ける構成としてもよい。積層する場合は、図16(B)に示す断面構造の模式図で表すことができる。
図16(B)では、OSトランジスタを有する層63_1及び63_2を積層した構造を例示している。図16(B)に示す断面構造の模式図でOSトランジスタを有する層63_1及び63_2は、平坦化された絶縁表面上に形成されるOSトランジスタを有する。図16(B)では、2層を積層する例を示したが、積層数は限定されず、3層以上でもよい。なおOSトランジスタを有する層63_1及び63_2の間には、配線層62を設けることができる。該構成とすることで、OSトランジスタ同士を電気的に接続することができる。
例えば、図5、6におけるトランジスタ221、222はOSトランジスタとすることができ、その他のトランジスタや回路210を構成するトランジスタは、Siトランジスタとすることができる。図16(A)の構造を図5に示す回路に適用する場合、Siトランジスタを有する層61が回路210を有し、OSトランジスタを有する層63がトランジスタ221、222を有する構成とすることができる。また、図12乃至14に示すメモリセル111におけるOSトランジスタを、OSトランジスタを有する層63に設け、その他のトランジスタを、Siトランジスタを有する層61に設けることもできる。
図16(A)、(B)に示すようにOSトランジスタを有する層を、Siトランジスタを有する層と積層させることで、半導体装置の面積を縮小し、小型化を図ることができる。
<Siトランジスタを有する層・配線層>
図17に、図16で説明したSiトランジスタを有する層61と、Siトランジスタを有する層61上の配線層62の断面構造の一例を示す。図17では、Siトランジスタを有する層61が有するトランジスタ71の断面構造について説明する。図17のトランジスタ71の断面構造は、例えば、図5、6における回路210や、図12乃至14における、OSトランジスタ以外のトランジスタに用いることができる。なお、図17において、破線A1−A2で示す領域では、トランジスタ71のチャネル長方向における構造を示しており、破線A3−A4で示す領域では、トランジスタ71のチャネル幅方向における構造を示している。
図17で、トランジスタ71が形成される基板700は、例えば、シリコン基板、ゲルマニウム基板、シリコンゲルマニウム基板等を用いることができる。図17では、単結晶シリコン基板を基板700として用いる場合を例示している。
また、トランジスタ71は、素子分離法により電気的に分離されている。素子分離法として、トレンチ分離法(STI法:Shallow Trench Isolation)等を用いることができる。図17では、トレンチ分離法を用いてトランジスタ71を電気的に分離する場合を例示している。具体的に、図17では、エッチング等により基板700に形成されたトレンチに、酸化珪素などが含まれる絶縁物を埋め込んだ後、当該絶縁物をエッチング等により部分的に除去することで形成される素子分離領域701により、トランジスタ71を素子分離させる場合を例示している。
また、トレンチ以外の領域に存在する基板700の凸部には、トランジスタ71の不純物領域702及び不純物領域703と、不純物領域702及び不純物領域703に挟まれたチャネル形成領域704とが設けられている。さらに、トランジスタ71は、チャネル形成領域704を覆う絶縁膜705と、絶縁膜705を間に挟んでチャネル形成領域704と重なるゲート電極706とを有する。
トランジスタ71では、チャネル形成領域704における凸部の側部及び上部と、ゲート電極706とが絶縁膜705を間に挟んで重なることで、チャネル形成領域704の側部と上部を含めた広い範囲においてキャリアが流れる。そのため、トランジスタ71の基板上における専有面積を小さく抑えつつ、トランジスタ71におけるキャリアの移動量を増加させることができる。その結果、トランジスタ71は、オン電流が大きくなると共に、電界効果移動度が高められる。特に、チャネル形成領域704における凸部のチャネル幅方向の長さ(チャネル幅)をW、チャネル形成領域704における凸部の膜厚をTとすると、チャネル幅Wに対する膜厚Tの比に相当するアスペクト比が高い場合、キャリアが流れる範囲はより広くなるため、トランジスタ71のオン電流をより大きくすることができ、電界効果移動度もより高められる。
なお、バルクの半導体基板を用いたトランジスタ71の場合、アスペクト比は0.5以上であることが望ましく、1以上であることがより望ましい。
トランジスタ71上には、絶縁膜711が設けられている。絶縁膜711には開口部が形成されている。そして、上記開口部には、不純物領域702、不純物領域703にそれぞれ電気的に接続されている導電膜712、導電膜713と、ゲート電極706に電気的に接続されている導電膜714とが、形成されている。
そして、導電膜712は、絶縁膜711上に形成された導電膜716に電気的に接続されており、導電膜713は、絶縁膜711上に形成された導電膜717に電気的に接続されており、導電膜714は、絶縁膜711上に形成された導電膜718に電気的に接続されている。
なお、図17において、図16(A)、(B)で図示した配線層62は、導電膜716、717、718に相当する。なお、配線層62は、絶縁膜、該絶縁膜に設けられる開口部、該開口部を含む領域に設けられる導電膜を順に形成することで積層することができる。
<OSトランジスタを有する層>
次いで、図18では、図16で説明したOSトランジスタを有する層63の断面構造の一例について示す。図18(A)では、OSトランジスタを有する層63が有するトランジスタ72の断面構造について説明する。図18(A)のトランジスタ72の断面構造は、例えば、図5、6におけるトランジスタ221、222や、図12乃至14におけるOSトランジスタなどに用いることができる。
なお、図18において、図17と同様に、破線A1−A2で示す領域では、トランジスタ72のチャネル長方向における構造を示しており、破線A3−A4で示す領域では、トランジスタ72のチャネル幅方向における構造を示している。
図16で説明した配線層62の上方に設けられる、絶縁膜720上には、酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜721が設けられている。絶縁膜721は、密度が高くて緻密である程、また未結合手が少なく化学的に安定である程、より高いブロッキング効果を示す。酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶縁膜721として、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等を用いることができる。水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶縁膜721として、例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン等を用いることができる。
絶縁膜721上には絶縁膜722が設けられており、絶縁膜722上には、トランジスタ72が設けられている。
トランジスタ72は、絶縁膜722上に、酸化物半導体を含む半導体膜730と、半導体膜730に電気的に接続された、ソース電極またはドレイン電極として機能する導電膜732及び導電膜733と、半導体膜730を覆っているゲート絶縁膜731と、ゲート絶縁膜731を間に挟んで半導体膜730と重なるゲート電極734と、を有する。
なお、図18(A)において、トランジスタ72は、ゲート電極734を半導体膜730の片側において少なくとも有していれば良いが、絶縁膜722を間に挟んで半導体膜730と重なるゲート電極を、さらに有していても良い。
トランジスタ72が、一対のゲート電極を有している場合、一方のゲート電極には導通状態または非導通状態を制御するための信号が与えられ、他方のゲート電極は、電圧が他の配線から与えられている状態であっても良い。この場合、一対のゲート電極に、同じ高さの電圧が与えられていても良いし、他方のゲート電極にのみ接地電圧などの固定の電圧が与えられていても良い。他方のゲート電極に与える電圧を制御することで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
また、図18(A)では、トランジスタ72が、一のゲート電極734に対応した一のチャネル形成領域を有する、シングルゲート構造である場合を例示している。しかし、トランジスタ72は、電気的に接続された複数のゲート電極を有することで、一の活性層にチャネル形成領域を複数有する、マルチゲート構造であっても良い。
また、図18(A)に示すように、トランジスタ72は、半導体膜730が、絶縁膜722上において順に積層された酸化物半導体膜730a乃至酸化物半導体膜730cを有する場合を例示している。ただし、本発明の一態様では、トランジスタ72が有する半導体膜730が、単膜の金属酸化物膜で構成されていても良い。ここでは、酸化物半導体膜730cが、導電膜732及び導電膜733上に設けられた構成を示す。
なお酸化物半導体膜730bがIn−M−Zn酸化物(Mは、Ga、Y、Zr、La、Ce、またはNd)の場合、酸化物半導体膜730bを成膜するために用いるターゲットにおいて、金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x:y:zとすると/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であって、z/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z/yを1以上6以下とすることで、酸化物半導体膜730bとしてCAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜が形成されやすくなる。ターゲットの金属元素の原子数比の代表例としては、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=3:1:2等がある。CAAC−OS膜の詳細については後述する。
なお、酸化物半導体膜730a、730cがIn−M−Zn酸化物(Mは、Ga、Y、Zr、La、Ce、またはNd)の場合、酸化物半導体膜730a、730cを成膜するために用いるターゲットにおいて、金属元素の原子数比をIn:M:Zn=x:y:zとすると/y<x/yであって、z/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z/yを1以上6以下とすることで、酸化物半導体膜730a、730cとしてCAAC−OS膜が形成されやすくなる。ターゲットの金属元素の原子数比の代表例としては、In:M:Zn=1:3:2、In:M:Zn=1:3:4、In:M:Zn=1:3:6等がある。
絶縁膜722は、加熱により酸素を酸化物半導体膜730a乃至酸化物半導体膜730cに供給する機能を有する絶縁膜であることが望ましい。また、絶縁膜722は、欠陥が少ないことが好ましく、代表的には、ESR(Electron Spin Resonance)測定により得られる、シリコンのダングリングボンドに由来するg=2.001を持つスピンの密度が1×1018spins/cm以下であることが好ましい。
絶縁膜722は、加熱により酸素を酸化物半導体膜730a乃至酸化物半導体膜730cに供給する機能を有するため、酸化物であることが望ましく、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルなどを用いることができる。絶縁膜722は、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタリング法等により、形成することができる。
なお、本明細書中において、酸化窒化物は、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化物は、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を指す。
なお、図18(A)に示すトランジスタ72は、チャネル領域が形成される酸化物半導体膜730bの端部のうち、導電膜732及び導電膜733とは重ならない端部、言い換えると、導電膜732及び導電膜733が位置する領域とは異なる領域に位置する端部と、ゲート電極734とが、重なる構成を有する。酸化物半導体膜730bの端部は、当該端部を形成するためのエッチングでプラズマに曝されるときに、エッチングガスから生じた塩素ラジカル、フッ素ラジカル等が、酸化物半導体を構成する金属元素と結合しやすい。よって、酸化物半導体膜の端部では、当該金属元素と結合していた酸素が脱離しやすい状態にあるため、酸素欠損が形成され、n型化しやすい。しかし、図18(A)に示すトランジスタ72では、導電膜732及び導電膜733とは重ならない酸化物半導体膜730bの端部と、ゲート電極734とが重なるため、ゲート電極734の電圧を制御することにより、当該端部にかかる電界を制御することができる。よって、酸化物半導体膜730bの端部を介して導電膜732と導電膜733の間に流れる電流を、ゲート電極734に与える電圧によって制御することができる。このようなトランジスタ72の構造を、Surrounded Channel(s−channel)構造とよぶ。
具体的に、s−channel構造の場合、トランジスタ72がオフとなるような電圧をゲート電極734に与えたときは、当該端部を介して導電膜732と導電膜733の間に流れるオフ電流を小さく抑えることができる。そのため、トランジスタ72では、大きなオン電流を得るためにチャネル長を短くし、その結果、酸化物半導体膜730bの端部における導電膜732と導電膜733の間の長さが短くなっても、トランジスタ72のオフ電流を小さく抑えることができる。よって、トランジスタ72は、チャネル長を短くすることで、導通状態のときには大きいオン電流を得ることができ、非導通状態のときにはオフ電流を小さく抑えることができる。
また、具体的に、s−channel構造の場合、トランジスタ72が導通状態となるような電圧をゲート電極734に与えたときは、当該端部を介して導電膜732と導電膜733の間に流れる電流を大きくすることができる。当該電流は、トランジスタ72の電界効果移動度とオン電流の増大に寄与する。そして、酸化物半導体膜730bの端部と、ゲート電極734とが重なることで、酸化物半導体膜730bにおいてキャリアの流れる領域が、ゲート絶縁膜731に近い酸化物半導体膜730bの界面近傍のみでなく、酸化物半導体膜730bの広い範囲においてキャリアが流れるため、トランジスタ72におけるキャリアの移動量が増加する。この結果、トランジスタ72のオン電流が大きくなると共に、電界効果移動度が高くなり、代表的には電界効果移動度が10cm/V・s以上、さらには20cm/V・s以上となる。なお、ここでの電界効果移動度は、酸化物半導体膜の物性値としての移動度の近似値ではなく、トランジスタの飽和領域における電流駆動力の指標であり、見かけ上の電界効果移動度である。
なお、図18(B)に示すように、酸化物半導体膜730cは、酸化物半導体膜730bと導電膜732及び導電膜733との間に設けられていてもよい。
<積層構造>
次いで図19乃至21では、図17で説明したSiトランジスタを有する層および配線層と、図18(A)で説明したOSトランジスタを有する層と、を積層した際の断面構造の一例について示す。
図19では、図16(A)に示す模式図の断面構造の一例である。
なお、図19において、図17、図18(A)と同様に、破線A1−A2で示す領域では、トランジスタ71、72のチャネル長方向における構造を示しており、破線A3−A4で示す領域では、トランジスタ71、72のチャネル幅方向における構造を示している。
なお本発明の一態様では、トランジスタ71のチャネル長方向とトランジスタ72のチャネル長方向とが、必ずしも一致していなくともよい。
トランジスタ71とトランジスタ72は、配線層62が有する導電膜を介して、互いに接続することができる。
図19に示す断面構造では、図16(A)の説明でも述べたように、酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタ72を、単結晶のシリコン基板にチャネル形成領域を有するトランジスタ71上に形成する。図19の構成とすることで、トランジスタ72の半導体膜と、トランジスタ71のチャネル形成領域と、を互いに重ねて設けることができる。そのため該構成としたメモリセルを有する半導体装置では、レイアウト面積の縮小を図ることができる。
なお、図19において、トランジスタ72を覆う絶縁膜740が設けられている。絶縁膜740は、酸素、水素、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等をブロッキングできる機能を有していることが好ましい。絶縁膜740を設けることで、半導体膜730から外部への酸素の拡散と、外部から半導体膜730への水素、水等の入り込みを防ぐことができる。このような機能を持たせるため、絶縁膜740には、例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウムなどを有する絶縁層を、少なくとも1層設ければよい。
また、OSトランジスタを有する層63上には、配線層62が設けられており、該配線層62は、導電膜741を有する。そして、導電膜733は、導電膜741を介して、導電膜718と接続されている。これにより、トランジスタ71のゲートとトランジスタ72のソースまたはドレインを接続することができる。このような構成は、例えば、図13(A)や図14におけるメモリセル111などに用いることができる。
なお、OSトランジスタを有する層63に設けられるトランジスタ72が複数ある場合、それぞれを同じ層に設けてもよいし、異なる層に設けてもよい。
例えば、OSトランジスタを有する層63に設けられる複数のトランジスタ72を同じ層に設ける場合、図20に示す構成とすることができる。また、OSトランジスタを有する層63に設けられる複数のトランジスタ72を異なる層に設ける場合、OSトランジスタを有する層63_1と層63_2を分け、配線層62を間に介して積層する、図21に示す構成とすることができる。
図20に示す断面構造とすることで、OSトランジスタ数が増えてもOSトランジスタを有する層63を1層設ければよいため、積層数を削減することができる。例えば図20ではトランジスタ72Aとトランジスタ72Bとを一度に作製することができる。そのため半導体装置を作製するための工程の削減を図ることができる。
なお、図20において、トランジスタ71、72A、72Bのチャネル長方向における構造を示している。チャネル幅構造については図19で示した構造と同様であり、前述の構造を参照すればよい。
また、図21に示す断面構造とすることで、OSトランジスタ数が増えても、OSトランジスタを有する層63_1、63_2と複数の層に設ければよいため、OSトランジスタ数が増えても回路面積の増大を抑制することができる。そのため、半導体装置のチップ面積を縮小し、小型化を図ることができる。
なお、図21において、トランジスタ71、72C、72Dのチャネル長方向における構造を示している。チャネル幅構造については図19で示した構造と同様であり、前述の構造を参照すればよい。
図21に示す断面構造とすることで、異なる層にあるOSトランジスタを有する層63_1、63_2とで膜厚、膜質等を異ならせたOSトランジスタとすることができる。そのため異なる特性を有するトランジスタの作り分けを図ることができる。例えば、ゲート絶縁膜を薄膜化してスイッチング特性を高めたトランジスタと、ゲート絶縁膜を厚膜化して耐圧性を高めたトランジスタを積層して設けることができる。そのため、半導体装置の高性能化を図ることができる。
また、図21において、OSトランジスタを有する層63をさらに積層することもできる。例えば、OSトランジスタを有する層63_2上に、OSトランジスタを有する層63_3、63_4を順に積層することもできる。
<構成例>
図22に、Siトランジスタを有する層61とOSトランジスタを有する層63を積層した場合の具体的な構成を示す。なお、ここでは一例として、図14におけるメモリセル111の構成例を示すが、Siトランジスタを有する層61とOSトランジスタを有する層63を積層した構成は、他の回路にも適用することができる。
図22において、Siトランジスタを有する層61はトランジスタ71を有し、OSトランジスタを有する層63はトランジスタ72、および容量素子73を有する。また、Siトランジスタを有する層61とOSトランジスタを有する層63との間には、配線層62_1が設けられている。また、OSトランジスタを有する層63上には、配線層62_2が設けられている。なお、図22において、符号およびハッチングが付されていない層は、絶縁層を表す。
トランジスタ71、トランジスタ72、容量素子73はそれぞれ、図14におけるトランジスタ542、トランジスタ541、容量素子543に対応する。このような構成とすることにより、メモリセル111の面積を縮小することができ、半導体装置の小型化を図ることができる。
Siトランジスタを有する層61はトランジスタ71を有する。また、Siトランジスタを有する層61は、絶縁層の開口部に設けられた導電層751を複数有する。トランジスタ71のゲート電極や不純物領域は、導電層751と接続されている。
配線層62_1は、導電層761と、絶縁層の開口部に設けられた導電層762と、を複数有する。トランジスタ71は、導電層761、762を介して、トランジスタ72や容量素子73と接続されている。
OSトランジスタを有する層63は、トランジスタ72、容量素子73を有する。容量素子73は、トランジスタ72上に積層されている。また、OSトランジスタを有する層63は、絶縁層の開口部に設けられた導電層772と、導電層773と、を複数有する。トランジスタ72のゲート電極、ソース電極、ドレイン電極などは、導電層772と接続されている。
また、トランジスタ72上には、絶縁層を介して容量素子73が積層されている。容量素子73は、導電層774、絶縁層775、導電層776を有する。導電層774は容量素子73の一方の電極としての機能を有し、絶縁層775は容量素子73の誘電体としての機能を有し、導電層776は容量素子73の他方の電極としての機能を有する。
トランジスタ72のソースまたはドレインの一方は、導電層を介して、トランジスタ71のゲート、および容量素子73の一方の電極と接続されている。これにより、図14に示すメモリセル111を構成することができる。
また、OSトランジスタを有する層63は、導電層771を有する。導電層771は、トランジスタ72のバックゲートとしての機能を有する。導電層771には、トランジスタ72のフロントゲートと同じ電位が供給されていてもよいし、固定電位が供給されていてもよい。
配線層62_2は、絶縁層の開口部に設けられた導電層781と、導電層782と、を複数有する。なお、ここでは導電層782が導電層783、784、785の積層によって構成された例を示すが、導電層782は単層構造であってもよいし、2層または4層以上の積層であってもよい。トランジスタ72や容量素子73は、導電層781、782を介して、他の素子や配線と接続される。
このように、トランジスタ71、トランジスタ72、容量素子73を積層してメモリセルを構成することができる。
図22に示す導電層はそれぞれ、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ストロンチウム(Sr)などの材料、またはこれらの材料を含む合金、またはこれらの材料を主成分とする化合物を含む層によって形成することができる。また、各導電層はそれぞれ単層であってもよいし、2層以上の積層であってもよい。
ここで、Siトランジスタを有する層61、配線層62_1に設けられた導電層は、配線層62_2に設けられた導電層よりも、融点が高いことが好ましい。Siトランジスタを有する層61、配線層62_1に設けられた導電層の融点が高いほど、該導電層における熱拡散が生じにくくなるため、OSトランジスタを有する層63の形成時における処理温度を高くすることが可能となる。よって、トランジスタ72が有する酸化物半導体膜に酸素を供給する工程などにおいて、処理温度を上げることができ、トランジスタ72の信頼性を向上させることができる。
一方、配線層62_2に設けられた導電層は、Siトランジスタを有する層61や配線層62_1に設けられた導電層よりも、抵抗率が低いことが好ましい。これにより、配線層62_1に設けられた導電層に入力された信号の遅延を抑え、動作速度を向上させることができる。
このように、OSトランジスタを有する層63の上下に設けられる導電層の材料を変えることにより、トランジスタ72の信頼性と回路の高速動作を両立することができる。
例えば、導電層751、761、762に、高融点材料としてタングステンを用い、導電層781、782に、低抵抗材料としてアルミニウムまたは銅を用いることができる。図22に示すように、導電層782を導電層783、784、785の積層によって構成する場合は、導電層784にアルミニウムまたは銅を用い、導電層783、785にその他の材料(例えば、チタンや窒化チタンなど)を用いることができる。これにより、トランジスタ72の形成時における熱処理の温度を500℃以上とすることができ、トランジスタ72の信頼性を向上させるとともに、導電層781、782と接続された回路の動作速度を向上させることができる。
なお、図22において、容量素子73は、平行に配置された導電層774、776によって構成されたプレーナ型の容量素子としているが、別の構成でもよい。例えば、図23に示すように、容量素子73を、絶縁層の開口部に形成されたトレンチ型の容量素子としてもよい。容量素子73をトレンチ型の容量素子とすることで、容量素子73の容量値を向上させることができる。
また、図22、23においては、Siトランジスタを有する層61上に、OSトランジスタを有する層63を1層積層した構成を示したが、2層以上積層してもよい。
以上のように、OSトランジスタを他のトランジスタ上に積層することにより、半導体装置の面積を縮小することができる。
本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様に用いることができるOSトランジスタの構成例について説明する。
<構成例1>
図24に、OSトランジスタの構成の一例を示す。図24(A)はOSトランジスタの構成の一例を示す上面図である。図24(B)は、y1−y2線断面図であり、図24(C)はx1−x2線断面図であり、図24(D)はx3−x4線断面図である。ここでは、y1−y2線の方向をチャネル長方向と、x1−x2線方向をチャネル幅方向と呼称する場合がある。よって、図24(B)は、OSトランジスタのチャネル長方向の断面構造を示す図であり、図24(C)および図24(D)は、OSトランジスタのチャネル幅方向の断面構造を示す図である。なお、デバイス構造を明確にするため、図24(A)では、一部の構成要素が省略されている。
OSトランジスタであるトランジスタ901は絶縁表面に形成される。ここでは、絶縁層911上に形成されている。絶縁層911は基板910表面に形成されている。トランジスタ901は絶縁層916に覆われている。なお、絶縁層916をトランジスタ901の構成要素とみなすこともできる。トランジスタ901は、絶縁層912、絶縁層913、絶縁層914、絶縁層915、半導体層921乃至923、導電層930、導電層931、導電層932および導電層933を有する。ここでは、半導体層921乃至923をまとめて、半導体領域920と呼称する。
導電層930はゲート電極として機能し、導電層933はバックゲート電極として機能する。導電層931、932は、それぞれ、ソース電極またはドレイン電極として機能する。絶縁層911は、基板910と導電層933を電気的に分離させる機能を有する。絶縁層915はゲート絶縁層として機能し、絶縁層913、914はバックチャネル側のゲート絶縁層として機能する。
なお、チャネル長とは、例えば、トランジスタの上面図において、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソース(ソース領域またはソース電極)とドレイン(ドレイン領域またはドレイン電極)との間の距離をいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル長が全ての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル長は一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書等では、チャネル長はチャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
チャネル幅とは、例えば、半導体(またはトランジスタがオン状態のときに半導体の中で電流の流れる部分)とゲート電極とが重なる領域、またはチャネルが形成される領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さをいう。なお、一つのトランジスタにおいて、チャネル幅がすべての領域で同じ値をとるとは限らない。即ち、一つのトランジスタのチャネル幅は、一つの値に定まらない場合がある。そのため、本明細書では、チャネル幅は、チャネルの形成される領域における、いずれか一の値、最大値、最小値または平均値とする。
なお、トランジスタの構造によっては、実際にチャネルの形成される領域におけるチャネル幅(以下、実効的なチャネル幅と呼ぶ)と、トランジスタの上面図において示されるチャネル幅(以下、見かけ上のチャネル幅と呼ぶ)と、が異なる場合がある。例えば、立体的な構造を有するトランジスタでは、実効的なチャネル幅が、トランジスタの上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも大きくなり、その影響が無視できなくなる場合がある。例えば、微細かつ立体的な構造を有するトランジスタでは、半導体の側面に形成されるチャネル領域の割合が大きくなる場合がある。その場合は、上面図において示される見かけ上のチャネル幅よりも、実際にチャネルの形成される実効的なチャネル幅の方が大きくなる。
ところで、立体的な構造を有するトランジスタにおいては、実効的なチャネル幅の、実測による見積もりが困難となる場合がある。例えば、設計値から実効的なチャネル幅を見積もるためには、半導体の形状が既知という仮定が必要である。したがって、半導体の形状が正確にわからない場合には、実効的なチャネル幅を正確に測定することは困難である。
そこで、本明細書では、トランジスタの上面図において、半導体とゲート電極とが重なる領域における、ソースとドレインとが向かい合っている部分の長さである見かけ上のチャネル幅を、「囲い込みチャネル幅(SCW:Surrounded Channel Width)」と呼ぶ場合がある。また、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、囲い込みチャネル幅または見かけ上のチャネル幅を指す場合がある。または、本明細書では、単にチャネル幅と記載した場合には、実効的なチャネル幅を指す場合がある。なお、チャネル長、チャネル幅、実効的なチャネル幅、見かけ上のチャネル幅、囲い込みチャネル幅などは、断面TEM像などを取得して、その画像を解析することなどによって、値を決定することができる。
なお、トランジスタの電界効果移動度や、チャネル幅当たりの電流値などを計算して求める場合、囲い込みチャネル幅を用いて計算する場合がある。その場合には、実効的なチャネル幅を用いて計算する場合とは異なる値をとる場合がある。
図24(B)、図24(C)に示すように、半導体領域920は、半導体層921、半導体層922、半導体層923の順に積層している部分を有する。絶縁層915はこの積層部分を覆っている。導電層930は絶縁層913を介して積層部分と重なる。導電層931および導電層932は、半導体層921および半導体層922とでなる積層上に設けられており、それぞれ、この積層の上面に接している。半導体層921、922および導電層931、932の積層は、同じマスクを用いたエッチング工程を経ることで形成されている。
半導体層923は、半導体層921、922、および導電層931、932を覆うように形成されている。絶縁層915は半導体層923を覆っている。ここでは、半導体層923と絶縁層915は同じマスクを用いてエッチングされている。
絶縁層915を介して、半導体層921乃至923の積層部分のチャネル幅方向を取り囲むように、導電層930が形成されている(図24(C)参照)。このため、この積層部分には、垂直方向からのゲート電界と、側面方向からのゲート電界も印加される。トランジスタ901において、ゲート電界とは、導電層930(ゲート電極層)に印加される電圧により形成される電界のことをいう。ゲート電界によって、半導体層921乃至923の積層部分全体を電気的に取り囲むことができるので、半導体層922の全体に(バルク)にチャネルが形成される場合がある。そのため、トランジスタ901は高いオン電流を有することができる。また、s−channel構造をとることで、トランジスタ901の高周波特性を向上することができる。具体的には、遮断周波数を向上することができる。
s−channel構造は、高いオン電流が得られるため、LSI(Large Scale Integration)など微細化されたトランジスタが要求される半導体装置に適した構造といえる。s−channel構造は、高いオン電流が得られるため、高周波での動作が要求されるトランジスタに適した構造といえる。該トランジスタを有する半導体装置は、高周波で動作可能な半導体装置とすることが可能となる。
OSトランジスタの微細化によって、集積度が高い、または小型な半導体装置を提供することが可能となる。例えば、OSトランジスタは、チャネル長が好ましくは10nm以上、1μm未満、さらに好ましくは10nm以上、100nm未満、さらに好ましくは10nm以上、70nm未満、さらに好ましくは10nm以上、60nm未満、さらに好ましくは10nm以上、30nm未満の領域を有する。例えば、トランジスタは、チャネル幅が好ましくは10nm以上、1μm未満、さらに好ましくは10nm以上、100nm未満、さらに好ましくは10nm以上、70nm未満、さらに好ましくは10nm以上、60nm未満、さらに好ましくは10nm以上、30nm未満の領域を有する。
なお、In−Ga−Zn酸化物などの酸化物半導体は、シリコンと比較して熱伝導が低い。そのため、半導体層922に酸化物半導体を用いると、特に半導体層922のチャネル形成領域のドレイン側の端部などにおいて、発熱が生じやすい。しかしながら、図24(B)に示すトランジスタ901は、導電層931、932が導電層930と重なる領域を有するため、導電層931、932が半導体層922のチャネル形成領域の近傍に配置される。従って、半導体層922のチャネル形成領域で発生した熱が導電層931、932に伝導する。すなわち、導電層931、932を用いてチャネル形成領域の放熱を行うことができる。
次に、図24に示す各層の詳細を説明する。
[基板]
基板910としては、例えば、絶縁体基板、半導体基板または導電体基板を用いればよい。絶縁体基板は、例えば、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、安定化ジルコニア基板(イットリア安定化ジルコニア基板など)、樹脂基板などである。また、半導体基板は、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどの単体半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウムからなる化合物半導体基板などである。半導体基板は、バルク型でもよいし、半導体基板に絶縁領域を介して半導体層が設けられているSOI(Silicon On Insulator)型でもよい。導電体基板は、黒鉛基板、金属基板、合金基板、導電性樹脂基板などである。または、金属の窒化物を有する基板、金属の酸化物を有する基板などがある。さらには、絶縁体基板に導電体または半導体が設けられた基板、半導体基板に導電体または絶縁体が設けられた基板、導電体基板に半導体または絶縁体が設けられた基板などである。または、上掲された基板に素子が設けられたものを用いてもよい。基板に設けられる素子は、容量素子、抵抗素子、スイッチ素子、発光素子、記憶素子などである。
基板910は可撓性基板でもよい。可撓性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可撓性の基板(例えば、半導体基板)上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可撓性基板である基板910に転置する方法もある。その場合には、非可撓性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。なお、基板910として、繊維を編みこんだシート、フィルムまたは箔などを用いてもよい。また、基板910が伸縮性を有してもよい。また、基板910は、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有してもよい。または、元の形状に戻らない性質を有してもよい。基板910の厚さは、例えば、5μm以上700μm以下、好ましくは10μm以上500μm以下、さらに好ましくは15μm以上300μm以下とする。基板910を薄くすると、半導体装置を軽量化することができる。また、基板910を薄くすることで、ガラスなどを用いた場合にも伸縮性を有する場合や、折り曲げや引っ張りをやめた際に、元の形状に戻る性質を有する場合がある。そのため、落下などによって基板910上の半導体装置に加わる衝撃などを緩和することができる。即ち、丈夫な半導体装置を提供することができる。
可撓性基板である基板910は、例えば、金属、合金、樹脂もしくはガラス、またはそれらの繊維などである。可撓性基板は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。可撓性基板には、例えば、線膨張率が1×10−3/K以下、5×10−5/K以下、または1×10−5/K以下である材質を用いるとよい。樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン、アラミドなど)、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などがある。特に、アラミドは、線膨張率が低いため可撓性基板の材料として好適である。
[絶縁層]
絶縁層911乃至916は、単層構造または積層構造の絶縁層で形成される。絶縁層を構成する材料には、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどがある。
なお、本明細書において、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素の含有量が多い化合物をいい、窒化酸化物とは、酸素よりも窒素の含有量が多い化合物をいう。本明細書等において、絶縁材料に用いられる酸化物には、窒素濃度が1atomic%未満のものも含まれる。
絶縁層914および絶縁層915は半導体領域920と接しているため、酸化物を含むことが好ましく、特に、加熱により酸素が脱離する酸化物材料を含むことが好ましい。好適には、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物を用いることが好ましい。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物膜は、加熱により一部の酸素が脱離する。絶縁層914、絶縁層915から脱離した酸素は酸化物半導体である半導体領域920に供給され、酸化物半導体中の酸素欠損を低減することが可能となる。その結果、トランジスタの電気特性の変動を抑制し、信頼性を高めることができる。
化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化物膜は、例えば、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは3.0×1020atoms/cm以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度は100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下の範囲が好ましい。
絶縁層913は、絶縁層914に含まれる酸素が、導電層933に含まれる金属と結びつき、絶縁層914に含まれる酸素が減少することを防ぐパッシベーション機能を有する。絶縁層916は、絶縁層915に含まれる酸素が減少することを防ぐパッシベーション機能を有する。
絶縁層911、913、916は、酸素、水素、水、アルカリ金属、アルカリ土類金属等をブロッキングできる機能を有していることが好ましい。絶縁層911、913、916を設けることで、半導体領域920から外部への酸素の拡散と、外部から半導体領域920への水素、水等が入り込みを防ぐことができる。このような機能を持たせるため、絶縁層911、913、916には、例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等でなる絶縁層を少なくとも1層設ければよい。
なお、絶縁層911は、図18における絶縁膜721などに対応する。
[導電層]
導電層931および導電層932は、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、金(Au)、アルミニウム(Al)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、錫(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ストロンチウム(Sr)の低抵抗材料からなる単体、もしくは合金、またはこれらを主成分とする化合物を含む導電膜の単層または積層とすることが好ましい。特に、耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましい。また、アルミニウムや銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好ましい。さらに、Cu−Mn合金を用いると、酸素を含む絶縁体との界面に酸化マンガンを形成し、酸化マンガンがCuの拡散を抑制する機能を持つので好ましい。
導電層931および導電層932は、半導体層921と半導体層922との積層を形成するために使用されるハードマスクから作製されている。そのため、導電層931および導電層932は、半導体層921および半導体層922の側面に接する領域を有していない。例えば、次のような工程を経て、半導体層921、922、導電層931、932を作製することができる。半導体層921、922を構成する2層の酸化物半導体膜を形成する。酸化物半導体膜上に、単層または積層の導電膜を形成する。この導電膜をエッチングしてハードマスクを形成する。このハードマスクを用いて、2層の酸化物半導体膜をエッチングして、半導体層921と半導体層922の積層を形成する。次に、ハードマスクをエッチングして、導電層931および導電層932を形成する。
導電層930および導電層933には、導電層931および導電層932と同様の材料を用いることができる。
[半導体層]
半導体層922は、例えば、インジウム(In)を含む酸化物半導体である。半導体層922は、例えば、インジウムを含むと、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、半導体層922は、元素Mを含むと好ましい。元素Mは、好ましくは、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)またはスズ(Sn)などとする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素(B)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)などがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。例えば、酸素との結合エネルギーがインジウムよりも高い元素である。または、元素Mは、例えば、酸化物半導体のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、半導体層922は、亜鉛(Zn)を含むと好ましい。酸化物半導体は、亜鉛を含むと結晶化しやすくなる場合がある。
ただし、半導体層922は、インジウムを含む酸化物半導体に限定されない。半導体層922は、例えば、亜鉛スズ酸化物、ガリウムスズ酸化物などの、インジウムを含まず、亜鉛を含む酸化物半導体、ガリウムを含む酸化物半導体、スズを含む酸化物半導体などであっても構わない。半導体層922は、例えば、エネルギーギャップが大きい酸化物を用いる。半導体層922のエネルギーギャップは、例えば、2.5eV以上4.2eV以下、好ましくは2.8eV以上3.8eV以下、さらに好ましくは3eV以上3.5eV以下とする。半導体領域920は、後述するCAAC−OSで形成されていることが好ましい。または、少なくとも、半導体層922はCAAC−OSで形成されていることが好ましい。
例えば、半導体層921および半導体層923は、半導体層922を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から構成される酸化物半導体である。半導体層922を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から半導体層921および半導体層923が構成されるため、半導体層921と半導体層922との界面、および半導体層922と半導体層923との界面において、界面準位が形成されにくい。
なお、半導体層921がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%より高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%より高いとする。半導体層921をスパッタリング法で成膜する場合、上記の組成を満たすスパッタリングターゲットを用いることが好ましい。例えば、In:M:Zn=1:3:2が好ましい。
また、半導体層922がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが25atomic%より高く、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%より高く、Mが66atomic%未満とする。半導体層922をスパッタリング法で成膜する場合、上記の組成を満たすスパッタリングターゲットを用いることが好ましい。例えば、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=2:1:3、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:4.1が好ましい。特に、スパッタリングターゲットとして、原子数比がIn:Ga:Zn=4:2:4.1を用いる場合、成膜される半導体層922の原子数比は、In:Ga:Zn=4:2:3近傍となる場合がある。
また、半導体層923がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%より高く、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%より高くする。なお、半導体層923は、半導体層921と同種の酸化物を用いても構わない。ただし、半導体層921または/および半導体層923がインジウムを含まなくても構わない場合がある。例えば、半導体層921または/および半導体層923が酸化ガリウムであっても構わない。
図25を参照して、半導体層921、半導体層922、および半導体層923の積層により構成される半導体領域920の機能およびその効果について、説明する。図25(A)は、図24(B)の部分拡大図であり、トランジスタ901の活性層(チャネル部分)を拡大した図である。図25(B)はトランジスタ901の活性層のエネルギーバンド構造であり、図25(A)の点線Z1−Z2で示す部位のエネルギーバンド構造を示している。
図25(B)の、Ec914、Ec921、Ec922、Ec923、Ec915は、それぞれ、絶縁層914、半導体層921、半導体層922、半導体層923、絶縁層915の伝導帯下端のエネルギーを示している。
ここで、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差(「電子親和力」ともいう)は、真空準位と価電子帯上端のエネルギーとの差(イオン化ポテンシャルともいう)からエネルギーギャップを引いた値となる。なお、エネルギーギャップは、分光エリプソメータを用いて測定できる。また、真空準位と価電子帯上端のエネルギー差は、紫外線光電子分光分析(UPS:Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)装置を用いて測定できる。
絶縁層914と絶縁層915は絶縁体であるため、Ec914とEc915は、Ec921、Ec922、およびEc923よりも真空準位に近い(電子親和力が小さい)。
半導体層922には、半導体層921および半導体層923よりも電子親和力の大きい酸化物が用いられる。例えば、半導体層922として、半導体層921および半導体層923よりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい酸化物が用いられる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
なお、インジウムガリウム酸化物は、小さい電子親和力と、高い酸素ブロック性を有する。そのため、半導体層923がインジウムガリウム酸化物を含むと好ましい。ガリウム原子割合[Ga/(In+Ga)]は、例えば、70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上とする。このとき、ゲート電圧を印加すると、半導体層921、半導体層922、半導体層923のうち、電子親和力の大きい半導体層922にチャネルが形成される。
ここで、半導体層921と半導体層922との間には、半導体層921と半導体層922との混合領域を有する場合がある。また、半導体層922と半導体層923との間には、半導体層922と半導体層923との混合領域を有する場合がある。混合領域は、界面準位密度が低くなる。そのため、半導体層921、半導体層922および半導体層923の積層体は、それぞれの界面近傍において、エネルギーが連続的に変化する(連続接合ともいう。)バンド構造となる。
このとき、電子は、半導体層921中および半導体層923中ではなく、半導体層922中を主として移動する。上述したように、半導体層921および半導体層922の界面における界面準位密度、半導体層922と半導体層923との界面における界面準位密度を低くすることによって、半導体層922中で電子の移動が阻害されることが少なく、トランジスタのオン電流を高くすることができる。
トランジスタのオン電流は、電子の移動を阻害する要因を低減するほど、高くすることができる。例えば、電子の移動を阻害する要因のない場合、効率よく電子が移動すると推定される。電子の移動は、例えば、チャネル形成領域の物理的な凹凸が大きい場合にも阻害される。または、例えば、チャネルの形成される領域中の欠陥準位密度が高い場合にも、電子の移動は阻害される。
トランジスタ901のオン電流を高くするためには、例えば、半導体層922の上面または下面(被形成面、ここでは半導体層921の上面)の、1μm×1μmの範囲における二乗平均平方根(RMS:Root Mean Square)粗さが1nm未満、好ましくは0.6nm未満、さらに好ましくは0.5nm未満、より好ましくは0.4nm未満とすればよい。また、1μm×1μmの範囲における平均面粗さ(Raともいう。)が1nm未満、好ましくは0.6nm未満、さらに好ましくは0.5nm未満、より好ましくは0.4nm未満とすればよい。また、1μm×1μmの範囲における最大高低差(P−Vともいう。)が10nm未満、好ましくは9nm未満、さらに好ましくは8nm未満、より好ましくは7nm未満とすればよい。RMS粗さ、RaおよびP−Vは、走査型プローブ顕微鏡システムを用いて測定することができる。
例えば、半導体層922が酸素欠損(Vとも表記する。)を有する場合、酸素欠損のサイトに水素が入り込むことでドナー準位を形成することがある。以下では酸素欠損のサイトに水素が入り込んだ状態をVHと表記する場合がある。VHは電子を散乱するため、トランジスタのオン電流を低下させる要因となる。なお、酸素欠損のサイトは、水素が入るよりも酸素が入る方が安定する。したがって、半導体層922中の酸素欠損を低減することで、トランジスタのオン電流を高くすることができる場合がある。
例えば、半導体層922のある深さにおいて、または、半導体層922のある領域において、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定される水素濃度は、1×1016atoms/cm以上、2×1020atoms/cm以下、好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1016atoms/cm以上、1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以上、5×1018atoms/cm以下とする。
半導体層922の酸素欠損を低減するために、例えば、絶縁層915に含まれる過剰酸素を、半導体層921を介して半導体層922まで移動させる方法などがある。この場合、半導体層921は、酸素透過性を有する層(酸素を通過または透過させる層)であることが好ましい。
トランジスタ901がs−channel構造である場合、半導体層922の全体にチャネルが形成される。したがって、半導体層922が厚いほどチャネル領域は大きくなる。即ち、半導体層922が厚いほど、トランジスタ901のオン電流を高くすることができる。
また、トランジスタ901のオン電流を高くするためには、半導体層923の厚さは小さいほど好ましい。半導体層923は、例えば、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下の領域を有していればよい。一方、半導体層923は、チャネルの形成される半導体層922へ、隣接する絶縁体を構成する酸素以外の元素(水素、シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能を有する。そのため、半導体層923は、ある程度の厚さを有することが好ましい。半導体層923は、例えば、0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上の厚さの領域を有していればよい。また、半導体層923は、絶縁層915などから放出される酸素の外方拡散を抑制するために、酸素をブロックする性質を有すると好ましい。
また、トランジスタ901の信頼性を高くするためには、半導体層921は厚く、半導体層923は薄いことが好ましい。半導体層921は、例えば、10nm以上、好ましくは20nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上の厚さの領域を有していればよい。半導体層921の厚さを、厚くすることで、隣接する絶縁体と半導体層921との界面からチャネルの形成される半導体層922までの距離を離すことができる。ただし、半導体装置の生産性が低下する場合があるため、半導体層921は、例えば、200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下の厚さの領域を有していればよい。
トランジスタ901に安定した電気特性を付与するには、半導体領域920中の不純物濃度を低減し、半導体層922を真性または実質的に真性にすることが有効である。なお、本明細書等において、酸化物半導体が実質的に真性であるという場合、酸化物半導体のキャリア密度が、8×1011個/cm未満、好ましくは1×1011個/cm未満、より好ましくは1×1010個/cm未満であり、且つ、1×10−9個/cm以上であることを指す。
酸化物半導体において、水素、窒素、炭素、シリコン、および主成分以外の金属元素は不純物となる。例えば、水素および窒素はドナー準位の形成に寄与し、キャリア密度を増大させてしまう。また、シリコンは酸化物半導体中で不純物準位の形成に寄与する。当該不純物準位はトラップとなり、トランジスタの電気特性を劣化させることがある。したがって、半導体層921、半導体層922および半導体層923の層中や、それぞれの界面において不純物濃度を低減させることが好ましい。
例えば、半導体層922と半導体層921との間に、シリコン濃度が1×1016atoms/cm以上かつ1×1019atoms/cm未満である領域を有する。シリコン濃度は、1×1016atoms/cm以上かつ5×1018atoms/cm未満が好ましく、1×1016atoms/cm以上かつ2×1018atoms/cm未満であることがより好ましい。また、半導体層922と半導体層923との間に、シリコン濃度が1×1016atoms/cm以上かつ1×1019atoms/cm未満である領域を有する。シリコン濃度は1×1016atoms/cm以上かつ5×1018atoms/cm未満が好ましく、1×1016atoms/cm以上、2×1018atoms/cm未満がより好ましい。シリコン濃度は例えばSIMSで測定することができる。
また、半導体層922の水素濃度を低減するために、半導体層921および半導体層923の水素濃度を低減すると好ましい。半導体層921および半導体層923は、水素濃度が1×1016atoms/cm以上かつ2×1020atoms/cm以下の領域を有する。水素濃度は、1×1016atoms/cm以上かつ5×1019atoms/cm以下が好ましく、1×1016atoms/cm以上かつ1×1019atoms/cm以下がより好ましく、1×1016atoms/cm以上かつ5×1018atoms/cm以下がさらに好ましい。水素濃度は例えばSIMSで測定することができる。
半導体層922の窒素濃度を低減するために、半導体層921および半導体層923の窒素濃度を低減すると好ましい。半導体層921および半導体層923は、窒素濃度が1×1016atoms/cm以上かつ5×1019atoms/cm未満の領域を有する。窒素濃度は1×1016atoms/cm以上かつ5×1018atoms/cm以下が好ましく、1×1016atoms/cm以上かつ1×1018atoms/cm以下がより好ましく、1×1016atoms/cm以上かつ5×1017atoms/cm以下がさらに好ましい。窒素濃度はSIMSで測定することができる。
また、上述のように高純度化された酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタのオフ電流は極めて小さい。例えば、ソースとドレインとの間の電圧を0.1(V)、5(V)、または、10(V)程度とした場合に、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流を数yA/μmから数zA/μmにまで低減することが可能となる。
図24は、半導体領域920が3層の例であるが、これに限定されない。例えば、半導体層921または半導体層923が無い2層構造としてもよい。または、半導体層921の上もしくは下、または半導体層923の上もしくは下に、半導体層921乃至923と同様の半導体層を設けて、4層構造とすることも可能である。または、半導体層921の上、半導体層921の下、半導体層923の上、半導体層923の下のいずれか二箇所以上に、半導体層921乃至923と同様の半導体層を設けて、n層構造(nは5以上の整数)とすることもできる。
なお、図24における半導体層921乃至923は、図18における酸化物半導体膜730a乃至730cに対応する。
トランジスタ901をバックゲート電極の無いトランジスタにする場合、導電層933を設けなければよい。この場合、絶縁層912も設けず、絶縁層911上に絶縁層913を形成すればよい。
<構成例2>
図24に示すトランジスタ901は、導電層930をマスクにして、半導体層923及び絶縁層915をエッチングすることができる。そのような工程を経たOSトランジスタの構成例を図26(A)に示す。図26(A)に示すトランジスタ902では、半導体層923および絶縁層915の端部は導電層930の端部とほぼ一致することになる。導電層930の下部のみに半導体層923および絶縁層915が存在する。
<構成例3>
図26(B)に示すトランジスタ903は、トランジスタ902に導電層935、導電層936を追加したデバイス構造を有する。トランジスタ903のソース電極およびドレイン電極として一対の電極は、導電層935と導電層931の積層、および導電層936と導電層932の積層で構成される。
導電層935、936は、単層または積層の導電体で形成される。例えば、ホウ素、窒素、酸素、フッ素、シリコン、リン、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、インジウム、スズ、タンタルおよびタングステンを一種以上含む導電体を用いることができる。導電体は合金膜や化合物であってもよく、アルミニウムを含む導電体、銅およびチタンを含む導電体、銅およびマンガンを含む導電体、インジウム、スズおよび酸素を含む導電体、チタンおよび窒素を含む導電体などを用いてもよい。
導電層935、936は可視光線を透過する性質を有してよい。または、導電層935、936は可視光線、紫外線、赤外線もしくはX線を、反射もしくは吸収することで透過させない性質を有してもよい。このような性質を有することで、トランジスタ903の電気特性の迷光による変動を抑制できる場合がある。
導電層935、936は、半導体層922などとの間にショットキー障壁を形成しない層を用いると好ましい場合がある。こうすることで、トランジスタ903のオン特性を向上させることができる。
導電層935、936は、導電層931、932よりも高抵抗の膜を用いると好ましい場合がある。また、導電層935、936は、トランジスタ903のチャネル(具体的には、半導体層922)よりも抵抗が低いことが好ましい場合がある。例えば、導電層935、936の抵抗率を、0.1Ωcm以上100Ωcm以下、または0.5Ωcm以上50Ωcm以下、または1Ωcm以上10Ωcm以下とすればよい。導電層935、936の抵抗率を上述の範囲とすることにより、チャネルとドレインとの境界部における電界集中を緩和することができる。そのため、トランジスタ903の電気特性の変動を低減することができる。また、ドレインから生じる電界に起因したパンチスルー電流を低減することができる。そのため、チャネル長の短いトランジスタにおいても、飽和特性を良好にすることができる。なお、ソースとドレインとが入れ替わらない回路構成であれば、導電層935および導電層936のいずれか一方のみ(例えば、ドレイン側)を配置するほうが好ましい場合がある。
<構成例4>
図24に示すトランジスタ901は、導電層931及び導電層932が、半導体層921、922の側面と接していてもよい。そのような構成例を図26(C)に示す。図26(C)に示すトランジスタ904は、導電層931及び導電層932が半導体層921の側面及び半導体層922の側面と接している。
<酸化物半導体膜の結晶構造>
以下に、半導体領域920を構成する酸化物半導体膜の構造について説明する。なお、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
[CAAC−OS膜]
CAAC−OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって、CAAC−OS膜の明視野像および回折パターンの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察することで複数の結晶部を確認することができる。一方、高分解能TEM像によっても明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
試料面と略平行な方向から、CAAC−OS膜の断面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、試料面と略垂直な方向から、CAAC−OS膜の平面の高分解能TEM像を観察すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に略垂直な方向を向いていることが確認できる。
InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
CAAC−OS膜を用いたOSトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
[微結晶酸化物半導体膜]
微結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において、結晶部を確認することのできる領域と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子回折(制限視野電子回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径の電子線を用いるナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
[非晶質酸化物半導体膜]
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において結晶部を確認することができない。非晶質酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、電子回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物半導体膜に対し、ナノビーム電子回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパターンが観測される。
酸化物半導体膜は、nc−OS膜と非晶質酸化物半導体膜との間の物性を示す構造を有する場合がある。そのような構造を有する酸化物半導体膜を、特に非晶質ライク酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。
a−like OS膜は、高分解能TEM像において鬆(ボイドともいう。)が観察される場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。a−like OS膜は、TEMによる観察程度の微量な電子照射によって、結晶化が起こり、結晶部の成長が見られる場合がある。一方、良質なnc−OS膜であれば、TEMによる観察程度の微量な電子照射による結晶化はほとんど見られない。
a−like OS膜およびnc−OS膜の結晶部の大きさの計測は、高分解能TEM像を用いて行うことができる。例えば、InGaZnOの結晶は層状構造を有し、In−O層の間に、Ga−Zn−O層を2層有する。InGaZnOの結晶の単位格子は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層状に重なった構造を有する。よって、これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nmと求められている。そのため、高分解能TEM像における格子縞に着目し、格子縞の間隔が0.28nm以上0.30nm以下である箇所においては、それぞれの格子縞がInGaZnOの結晶のa−b面に対応する。
酸化物半導体膜は、構造ごとに膜密度が異なる場合がある。例えば、ある酸化物半導体膜の組成がわかれば、該組成と同じ組成における単結晶酸化物半導体膜の膜密度と比較することにより、その酸化物半導体膜の構造を推定することができる。例えば、単結晶酸化物半導体膜の膜密度に対し、a−like OS膜の膜密度は78.6%以上92.3%未満となる。また、例えば、単結晶酸化物半導体膜の膜密度に対し、nc−OS膜の膜密度およびCAAC−OS膜の膜密度は92.3%以上100%未満となる。なお、単結晶酸化物半導体膜の膜密度に対し膜密度が78%未満となる酸化物半導体膜は、成膜すること自体が困難である。
上記について、具体例を用いて説明する。例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnOの膜密度は6.357g/cmとなる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、a−like OS膜の膜密度は5.0g/cm以上5.9g/cm未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、nc−OS膜の膜密度およびCAAC−OS膜の膜密度は5.9g/cm以上6.3g/cm未満となる。
なお、同じ組成の単結晶酸化物半導体膜が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる単結晶酸化物半導体膜を組み合わせることにより、所望の組成の単結晶酸化物半導体膜に相当する膜密度を算出することができる。所望の組成の単結晶酸化物半導体膜の膜密度は、組成の異なる単結晶酸化物半導体膜を組み合わせる割合に対して、加重平均を用いて算出すればよい。ただし、膜密度は、可能な限り少ない種類の単結晶酸化物半導体膜を組み合わせて算出することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、a−like OS膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
<成膜方法>
半導体装置を構成する絶縁層、導電層、半導体層等の成膜方法としては、スパッタ法や、プラズマCVD法が代表的である。その他の方法、例えば、熱CVD法により形成すること可能である。熱CVD法として、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法を使用することができる。
熱CVD法は、プラズマを使わない成膜方法のため、プラズマダメージにより欠陥が生成されることが無いという利点を有する。熱CVD法は、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、原料ガスと酸化剤を同時にチャンバー内に送り、基板近傍または基板上で反応させて基板上に堆積させることで成膜を行ってもよい。
また、ALD法は、チャンバー内を大気圧または減圧下とし、反応のための原料ガスが順次にチャンバーに導入され、そのガス導入の順序を繰り返すことで成膜を行ってもよい。例えば、それぞれのスイッチングバルブ(高速バルブとも呼ぶ)を切り換えて2種類以上の原料ガスを順番にチャンバーに供給し、複数種の原料ガスが混ざらないように第1の原料ガスと同時またはその後に不活性ガス(アルゴン、或いは窒素など)などを導入し、第2の原料ガスを導入する。なお、同時に不活性ガスを導入する場合には、不活性ガスはキャリアガスとなり、また、第2の原料ガスの導入時にも同時に不活性ガスを導入してもよい。また、不活性ガスを導入する代わりに真空排気によって第1の原料ガスを排出した後、第2の原料ガスを導入してもよい。第1の原料ガスが基板の表面に吸着して第1の単原子層を成膜し、後から導入される第2の原料ガスと反応して、第2の単原子層が第1の単原子層上に積層されて薄膜が形成される。このガス導入順序を制御しつつ所望の厚さになるまで複数回繰り返すことで、段差被覆性に優れた薄膜を形成することができる。薄膜の厚さは、ガス導入順序を繰り返す回数によって調節することができるため、精密な膜厚調節が可能であり、微細なFETを作製する場合に適している。
MOCVD法やALD法などの熱CVD法は、これまでに記載した実施形態に開示された導電膜や半導体膜を形成することができ、例えば、InGaZnO(X>0)膜を成膜する場合には、トリメチルインジウム、トリメチルガリウム、及びジメチル亜鉛を用いる。なお、トリメチルインジウムの化学式は、(CHInである。また、トリメチルガリウムの化学式は、(CHGaである。また、ジメチル亜鉛の化学式は、(CHZnである。また、これらの組み合わせに限定されず、トリメチルガリウムに代えてトリエチルガリウム(化学式(CGa)を用いることもでき、ジメチル亜鉛に代えてジエチル亜鉛(化学式(CZn)を用いることもできる。
例えば、ALDを利用する成膜装置によりタングステン膜を成膜する場合には、WFガスとBガスを順次繰り返し導入して初期タングステン膜を形成し、その後、WFガスとHガスを順次繰り返し導入してタングステン膜を形成する。なお、Bガスに代えてSiHガスを用いてもよい。
例えば、ALDを利用する成膜装置により酸化物半導体膜、例えばInGaZnO(X>0)膜を成膜する場合には、In(CHガスとOガスを順次繰り返し導入してInO層を形成し、その後、Ga(CHガスとOガスを順次繰り返し導入してGaO層を形成し、更にその後Zn(CHガスとOガスを順次繰り返し導入してZnO層を形成する。なお、これらの層の順番はこの例に限らない。また、これらのガスを混ぜてInGaO層やInZnO層、GaInO層、ZnInO層、GaZnO層などの混合化合物層を形成してもよい。なお、Oガスに変えてAr等の不活性ガスでバブリングして得られたHOガスを用いてもよいが、Hを含まないOガスを用いる方が好ましい。また、In(CHガスにかえて、In(Cガスを用いてもよい。また、Ga(CHガスにかえて、Ga(Cガスを用いてもよい。また、Zn(CHガスを用いてもよい。
本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置を記憶装置として用いた、中央処理装置の構成例について説明する。
図27に、中央処理装置(CPU)1000の構成例を示す。図27に示すCPU1000は、CPUコア1001、パワマネージメントユニット(PMU)1021および周辺回路1022を有する。PMU1021は、パワーコントローラ1002、およびパワースイッチ1003を有する。周辺回路1022は、キャッシュメモリを有するキャッシュ1004、バスインターフェース(BUS I/F)1005、及びデバッグインターフェース(Debug I/F)1006を有する。CPUコア1001は、データバス1023、制御装置1007、プログラムカウンタ(PC)1008、パイプラインレジスタ1009、パイプラインレジスタ1010、算術演算装置(ALU:Arithmetic logic unit)1011、およびレジスタファイル1012を有する。CPUコア1001と周辺回路1022とのデータのやり取りは、データバス1023を介して行われる。
上記実施の形態に示す半導体装置は、例えばキャッシュ1004に適用し、キャッシュメモリとして用いることができる。これにより、キャッシュ1004において細粒度パワーゲーティングを行うことができ、CPU1000の消費電力を低減することができる。
制御装置1007は、PC1008、パイプラインレジスタ1009、パイプラインレジスタ1010、ALU1011、レジスタファイル1012、キャッシュ1004、バスインターフェース1005、デバッグインターフェース1006、及びパワーコントローラ1002の動作を統括的に制御することで、入力されたアプリケーションなどのプログラムに含まれる命令をデコードし、実行する機能を有する。
ALU1011は、四則演算、論理演算などの各種演算処理を行う機能を有する。キャッシュ1004は、使用頻度の高いデータを一時的に記憶しておく機能を有する。PC1008は、次に実行する命令のアドレスを記憶する機能を有するレジスタである。なお、図27では図示していないが、キャッシュ1004には、キャッシュメモリの動作を制御するキャッシュコントローラが設けられている。
パイプラインレジスタ1009は、命令データを一時的に記憶する機能を有するレジスタである。レジスタファイル1012は、汎用レジスタを含む複数のレジスタを有しており、メインメモリから読み出されたデータ、またはALU1011の演算処理の結果得られたデータ等を記憶することができる。パイプラインレジスタ1010は、ALU1011の演算処理に利用するデータ、またはALU1011の演算処理の結果得られたデータなどを一時的に記憶する機能を有するレジスタである。
バスインターフェース1005は、CPU1000とCPU1000の外部にある各種装置との間におけるデータの経路としての機能を有する。デバッグインターフェース1006は、デバッグの制御を行うための命令をCPU1000に入力するための信号の経路としての機能を有する。
パワースイッチ1003は、CPU1000が有する、パワーコントローラ1002以外の各種回路への、電源電圧の供給を制御する機能を有する。上記各種回路は、幾つかのパワードメインにそれぞれ属しており、同一のパワードメインに属する各種回路は、パワースイッチ1003によって電源電圧の供給の有無が制御される。また、パワーコントローラ1002はパワースイッチ1003の動作を制御する機能を有する。このような構成を有することで、CPU1000は、パワーゲーティングを行うことが可能である。パワーゲーティングの流れについて、一例を挙げて説明する。
まず、CPUコア1001が、電源電圧の供給を停止するタイミングを、パワーコントローラ1002のレジスタに設定する。次いで、CPUコア1001からパワーコントローラ1002へ、パワーゲーティングを開始する旨の命令を送る。次いで、必要に応じて、CPU1000内に含まれる各種レジスタとキャッシュ1004が、データの退避を開始する。次いで、CPU1000が有するパワーコントローラ1002以外の各種回路への電源電圧の供給が、パワースイッチ1003により停止される。次いで、割込み信号がパワーコントローラ1002に入力されることで、CPU1000が有する各種回路への電源電圧の供給が開始される。なお、パワーコントローラ1002にカウンタを設けておき、電源電圧の供給が開始されるタイミングを、割込み信号の入力に依らずに、当該カウンタを用いて決めるようにしてもよい。次いで、レジスタとキャッシュ1004においてデータの退避を行った場合は、データの復帰を行う。次いで、制御装置1007における命令の実行が再開される。
このようなパワーゲーティングは、プロセッサ全体、もしくはプロセッサを構成する一つ、または複数の論理回路において行うことができる。また、短い時間でも電力の供給を停止することができる。このため、空間的に、あるいは時間的に細かい粒度でパワーゲーティングを行うことができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、半導体装置の一例として、電子部品、及び電子部品を具備する電子機器等について説明する。
図28は、電子部品の作製方法例を示すフローチャートである。電子部品は、半導体パッケージ、IC用パッケージ、またはパッケージともいう。この電子部品は、端子取り出し方向や、端子の形状に応じて、複数の規格や名称が存在する。そこで、本実施の形態では、その一例について説明することにする。
トランジスタで構成される半導体装置は、組み立て工程(後工程)を経て、プリント基板に脱着可能な部品が複数合わさることで完成する。後工程については、図28(A)に示す各工程を経ることで完成させることができる。具体的には、前工程で得られる素子基板が完成(Step1)した後、基板を複数のチップに分離するダイシング工程を行う(Step2)。基板を複数に分割する前に、基板を薄膜化して、前工程での基板の反り等を低減し、部品の小型化を図る。
チップをピックアップしてリードフレーム上に搭載し接合する、ダイボンディング工程を行う(Step3)。ダイボンディング工程におけるチップとリードフレームとの接着は樹脂やテープによって行えばよい。接着方法は製品に適した方法を選択すればよい。ダイボンディング工程は、インターポーザ上にチップを搭載し接合してもよい。ワイヤーボンディング工程で、リードフレームのリードとチップ上の電極とを金属の細線(ワイヤー)で電気的に接続する(Step4)。金属の細線には、銀線や金線を用いることができる。ワイヤーボンディングは、ボールボンディングとウェッジボンディングの何れでもよい。
ワイヤーボンディングされたチップは、エポキシ樹脂等で封止される、モールド工程が施される(Step5)。リードフレームのリードをメッキ処理する。そしてリードを切断及び成形加工する(Step6)。めっき処理によりリードの錆を防止し、後にプリント基板に実装する際のはんだ付けをより確実に行うことができる。パッケージの表面に印字処理(マーキング)を施す(Step7)。検査工程(Step8)を経て、電子部品が完成する(Step9)。上掲した実施の形態の半導体装置を組み込むことで、低消費電力で、小型な電子部品を提供することができる。
図28(B)は完成した電子部品の斜視模式図である。一例として、図28(B)はQFP(Quad Flat Package)を示している。図28(B)に示す電子部品1500は、リード1501及び回路部1503を示している。回路部1503には、例えば、上記実施の形態に示す半導体装置や記憶装置、その他の論理回路が含まれている。電子部品1500は、例えばプリント基板1502に実装される。このような電子部品1500が複数組み合わされて、それぞれがプリント基板1502上で電気的に接続されることで電子機器に搭載することができる。完成した回路基板1504は、電子機器等の内部に設けられる。例えば、電子部品1500は、データを記憶するランダムアクセスメモリ、CPU、MCU、FPGA、無線IC等の各種の処理を実行するプロセッシングユニットに用いることができる。電子部品1500を搭載することで、電子機器の消費電力を削減することができる。または、電子機器を小型化することが容易になる。
よって、電子部品1500は、デジタル信号処理、ソフトウェア無線、アビオニクス(通信機器、航法システム、自動操縦装置、飛行管理システム等の航空に関する電子機器)、ASICのプロトタイピング、医療用画像処理、音声認識、暗号、バイオインフォマティクス(生物情報科学)、機械装置のエミュレータ、および電波天文学における電波望遠鏡等、幅広い分野の電子機器の電子部品(ICチップ)に適用することが可能である。このような電子機器としては、表示機器、パーソナルコンピュータ(PC)、記録媒体を備えた画像再生装置(DVD、ブルーレイディスク、フラッシュメモリ、HDD等の記録媒体を再生する装置、および画像を表示するための表示部を有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一形態に係る半導体装置を用いることができる電子機器には、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、カメラ(ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等)、ウエアラブル型表示装置(ヘッドマウント型、ゴーグル型、眼鏡型、腕章型、ブレスレッド型、ネックレス型等)ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図29に示す。
図29(A)に示す携帯型ゲーム機2000は、筐体2001、筐体2002、表示部2003、表示部2004、マイクロホン2005、スピーカ2006、操作キー2007、およびスタイラス2008等を有する。
図29(B)に示す携帯情報端末2010は、筐体2011、筐体2012、表示部2013、表示部2014、接続部2015、および操作キー2016等を有する。表示部2013は筐体2011に設けられ、表示部2014は筐体2012に設けられている。接続部2015により筐体2011と筐体2012とが接続され、筐体2011と筐体2012との間の角度は接続部2015により変更可能となっている。そのため、接続部2015における筐体2011と筐体2012との間の角度によって、表示部2013に表示される画像を切り換える構成としてもよい。また、表示部2013および/または表示部2014にタッチパネル付の表示装置を使用してもよい。
図29(C)に示すノート型PC2020は、筐体2021、表示部2022、キーボード2023、およびポインティングデバイス2024等を有する。
図29(D)に示す電気冷凍冷蔵庫2030は、筐体2031、冷蔵室用扉2032、および冷凍室用扉2033等を有する。
図29(E)に示すビデオカメラ2040は、筐体2041、筐体2042、表示部2043、操作キー2044、レンズ2045、および接続部2046等を有する。操作キー2044およびレンズ2045は筐体2041に設けられており、表示部2043は筐体2042に設けられている。そして、筐体2041と筐体2042は接続部2046によって接続されており、かつ接続部2046により筐体2041と筐体2042の間の角度を変えることが可能な構造となっている。筐体2041に対する筐体2042の角度によって、表示部2043に表示される画像の向きの変更、画像の表示/非表示の切り換え等を行えるようにしてもよい。
図29(F)に示す自動車2050は、車体2051、車輪2052、ダッシュボード2053、およびライト2054等を有する。
本実施の形態で示す構成、方法は、他の実施の形態で示す構成、方法と適宜組み合わせることができる。
(実施例)
本実施例では、OSトランジスタを用いた記憶装置の特性の測定結果について説明する。
メモリにおいて発生し得るエラーとして、放射線の入射によるソフトエラーがあげられる。ソフトエラーは、メモリやパッケージを構成する材料などから放出されるα線や、宇宙から大気に入射した一次宇宙線が大気中に存在する原子の原子核と核反応を起こすことにより発生する二次宇宙線中性子などがトランジスタに照射され、電子正孔対が生成されることにより、メモリに保持されたデータが反転するなどの誤作動が生じる現象である。本実施例では、OSトランジスタを用いたメモリに放射線を照射することにより、ソフトエラー耐性の評価を行った。
測定には、図13(A)、図14(C)に示すメモリセル111を8192個備えた8kビットのメモリを用いた。図13(A)に示すメモリセル111においては、容量素子523、524の容量を30fF、トランジスタ511乃至516をチャネル長0.35μmのSiトランジスタ、トランジスタ521、522をチャネル長0.8μmのOSトランジスタとした。また、図14(C)に示すメモリセル111においては、容量素子543の容量を6.7fF、トランジスタ542、544をチャネル長0.35μmのSiトランジスタ、トランジスタ541をチャネル長0.8μmのOSトランジスタとした。また、両メモリセルにおいて、SiトランジスタにはSOI基板を用いた。
ソフトエラー耐性の評価は、上記のメモリセルを有する8kビットのメモリ1乃至3に対して放射線を照射し、その時のデータの保持特性を測定することにより行った。メモリ1は、図14(C)に示すメモリセル111のノードN7にデータが保持された状態のメモリである。メモリ2は、図13(A)に示すメモリセル111において、OSトランジスタを有する回路520のノードN4、N5にデータが保持された状態のメモリである。メモリ3は、図13(A)に示すメモリセル111において、SRAMセルに対応する回路510のノードN2、N3にデータが保持された状態のメモリである。メモリ1乃至3のそれぞれについて、2サンプル(サンプルA、B)ずつ測定を行った。また、メモリ1乃至3に照射する放射線の放射線源には、α線源として質量数241のアメリシウム(Am)を用い、放射線源とサンプル間の距離は1mmとした。そして、放射線の照射により、保持されたデータが変動したメモリセル111の個数を、ソフトエラー数としてカウントすることにより試験を行った。試験結果を表2に示す。
試験は、3種類の条件下で行った(試験1乃至3)。メモリの電源電圧を2Vとし、放射線が照射された状態においてデータを5分間保持した試験1では、いずれのサンプルにおいてもソフトエラーは生じなかった。
次に、動作電圧を、2V未満でメモリが動作する最小の電圧(最低動作電圧)に変更して試験2を行った。その結果、メモリ3において、サンプルA、Bの両方でソフトエラーが確認された。すなわち、図13(A)における、SRAMセルに対応する回路510において、ソフトエラーが発生した。一方、OSトランジスタによってデータが保持されたメモリ1、2においては、ソフトエラーは確認されなかった。
次に、動作電圧を最低動作電圧としたまま、データの保持時間を20分に延長して試験3を行った。その結果、メモリ3においてはソフトエラー数が増加した。一方、OSトランジスタを用いてデータを保持しているメモリ2においては、保持時間が長くなり照射される放射線の量が増加してもソフトエラーが確認されず、データが正確に保持されていた。
試験1乃至3の結果から、図14(C)に示すメモリセル111は、ソフトエラー耐性が高いことが分かった。また、図13(A)に示すメモリセル111においては、SRAMセルに対応する回路510に記憶されたデータが、OSトランジスタを有する回路520に退避されることにより、ソフトエラーの発生を抑制することができた。すなわち、SRAMセルにおいて、OSトランジスタを用いたバックアップを行うことにより、ソフトエラー耐性を向上させることができた。
以上のように、OSトランジスタを用いてメモリセルを構成することにより、ソフトエラー耐性が高く、信頼性が高い記憶装置を構成することができる。
10 半導体装置
20 マクロ
30 サブアレイ
40 記憶ブロック
61 層
62 配線層
63 層
71 トランジスタ
72 トランジスタ
73 容量素子
110 セルアレイ
111 メモリセル
112 トランジスタ
113 容量素子
120 駆動回路
130 駆動回路
210 回路
211 論理回路
221 トランジスタ
222 トランジスタ
231 トランジスタ
232 トランジスタ
233 インバータ
234 AND回路
235 NAND回路
236 インバータ
237 AND回路
238 NAND回路
239 インバータ
241 トランジスタ
242 トランジスタ
251 トランジスタ
252 トランジスタ
253 トランジスタ
254 トランジスタ
310 論理回路
311 論理回路
321 トランジスタ
322 トランジスタ
323 トランジスタ
324 トランジスタ
331 トランジスタ
332 トランジスタ
341 トランジスタ
342 トランジスタ
400 回路
510 回路
511 トランジスタ
512 トランジスタ
513 トランジスタ
514 トランジスタ
515 トランジスタ
516 トランジスタ
520 回路
521 トランジスタ
522 トランジスタ
523 容量素子
524 容量素子
531 トランジスタ
532 容量素子
541 トランジスタ
542 トランジスタ
543 容量素子
544 トランジスタ
610 メモリセルアレイ
620 周辺回路
630 コントロールロジック回路
640 ロードライバ
641 ローデコーダ
642 ワード線ドライバ
643 ワード線ドライバ
650 カラムドライバ
651 ソースドライバ
652 書き込みドライバ
653 出力マルチプレクサ
654 センスアンプ
655 プリチャージ回路
661 カラムデコーダ
660 出力ドライバ
670 プレデコーダ
700 基板
701 素子分離領域
702 不純物領域
703 不純物領域
704 チャネル形成領域
705 絶縁膜
706 ゲート電極
711 絶縁膜
712 導電膜
713 導電膜
714 導電膜
716 導電膜
717 導電膜
718 導電膜
720 絶縁膜
721 絶縁膜
722 絶縁膜
730 半導体膜
730a 酸化物半導体膜
730b 酸化物半導体膜
730c 酸化物半導体膜
731 ゲート絶縁膜
732 導電膜
733 導電膜
734 ゲート電極
740 絶縁膜
741 導電膜
751 導電層
761 導電層
762 導電層
771 導電層
772 導電層
773 導電層
774 導電層
775 絶縁層
776 導電層
781 導電層
782 導電層
783 導電層
784 導電層
785 導電層
901 トランジスタ
902 トランジスタ
903 トランジスタ
904 トランジスタ
910 基板
911 絶縁層
912 絶縁層
913 絶縁層
914 絶縁層
915 絶縁層
916 絶縁層
920 半導体領域
921 半導体層
922 半導体層
923 半導体層
930 導電層
931 導電層
932 導電層
933 導電層
935 導電層
936 導電層
1000 CPU
1001 CPUコア
1002 パワーコントローラ
1003 パワースイッチ
1004 キャッシュ
1005 バスインターフェース
1006 デバッグインターフェース
1007 制御装置
1008 PC
1009 パイプラインレジスタ
1010 パイプラインレジスタ
1011 ALU
1012 レジスタファイル
1021 PMU
1022 周辺回路
1023 データバス
1500 電子部品
1501 リード
1502 プリント基板
1503 回路部
1504 回路基板
2000 携帯型ゲーム機
2001 筐体
2002 筐体
2003 表示部
2004 表示部
2005 マイクロホン
2006 スピーカ
2007 操作キー
2008 スタイラス
2010 携帯情報端末
2011 筐体
2012 筐体
2013 表示部
2014 表示部
2015 接続部
2016 操作キー
2021 筐体
2022 表示部
2023 キーボード
2024 ポインティングデバイス
2030 電気冷凍冷蔵庫
2031 筐体
2032 冷蔵室用扉
2033 冷凍室用扉
2040 ビデオカメラ
2041 筐体
2042 筐体
2043 表示部
2044 操作キー
2045 レンズ
2046 接続部
2050 自動車
2051 車体
2052 車輪
2053 ダッシュボード
2054 ライト

Claims (7)

  1. 複数の記憶回路と、選択回路と、を有し、
    前記複数の記憶回路はそれぞれ、セルアレイと、駆動回路と、を有し、
    前記選択回路は、前記複数の記憶回路と電気的に接続され、
    前記選択回路は、前記選択回路に入力されたアドレス信号に基づいて、前記複数の記憶回路のうち特定の記憶回路を選択する機能を有し、
    前記選択回路によって選択されていない記憶回路において、前記駆動回路への電力の供給を停止する機能を有する半導体装置。
  2. 複数の第1の記憶回路と、第1の選択回路と、を有し、
    前記複数の第1の記憶回路はそれぞれ、複数の第2の記憶回路と、第2の選択回路と、を有し、
    前記複数の第2の記憶回路はそれぞれ、セルアレイと、駆動回路と、を有し、
    前記第1の選択回路は、前記複数の第1の記憶回路と電気的に接続され、
    前記第2の選択回路は、前記複数の第2の記憶回路と電気的に接続され、
    前記第1の選択回路は、前記第1の選択回路に入力されたアドレス信号に基づいて、前記複数の第1の記憶回路のうち特定の第1の記憶回路を選択する機能を有し、
    前記第2の選択回路は、前記第2の選択回路に入力されたアドレス信号に基づいて、前記複数の第2の記憶回路のうち特定の第2の記憶回路を選択する機能を有し、
    前記第1の選択回路によって選択されていない前記第1の記憶回路において、前記駆動回路への電力の供給を停止する機能と、
    前記第2の選択回路によって選択されていない前記第2の記憶回路において、前記駆動回路への電力の供給を停止する機能と、を有する半導体装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記駆動回路と、電源電位を供給する機能を有する配線と、の間にスイッチを有し、
    前記スイッチがオフ状態となることにより、前記駆動回路への電力の供給が停止される半導体装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記セルアレイは、第1のメモリセルと、第2のメモリセルと、を有し、
    前記駆動回路は、第1の論理回路と、第2の論理回路と、を有し、
    前記第1の論理回路は、第1の配線を介して前記第1のメモリセルと電気的に接続され、
    前記第2の論理回路は、第2の配線を介して前記第2のメモリセルと電気的に接続され、
    前記第1のメモリセルが選択されている期間において、前記第2の論理回路への電力の供給を停止する機能を有する半導体装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記第1のメモリセル及び前記第2のメモリセルは、トランジスタと、容量素子と、を有し、
    前記トランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記容量素子と電気的に接続され、
    前記トランジスタは、チャネル形成領域に酸化物半導体を含む半導体装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置を備えたキャッシュメモリを有する中央処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置、又は請求項6に記載の中央処理装置と、
    表示部、マイクロホン、スピーカ、または操作キーと、を有する電子機器。
JP2016011210A 2015-02-09 2016-01-25 半導体装置、中央処理装置及び電子機器 Expired - Fee Related JP6717604B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015022827 2015-02-09
JP2015022827 2015-02-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016149175A true JP2016149175A (ja) 2016-08-18
JP6717604B2 JP6717604B2 (ja) 2020-07-01

Family

ID=56566988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016011210A Expired - Fee Related JP6717604B2 (ja) 2015-02-09 2016-01-25 半導体装置、中央処理装置及び電子機器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10090031B2 (ja)
JP (1) JP6717604B2 (ja)
KR (1) KR20160098076A (ja)
TW (1) TWI691972B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018116758A (ja) * 2017-01-13 2018-07-26 株式会社半導体エネルギー研究所 記憶装置、半導体装置、電子部品および電子機器
JP2019036280A (ja) * 2017-08-11 2019-03-07 株式会社半導体エネルギー研究所 グラフィックスプロセッシングユニット、コンピュータ、電子機器及び並列計算機
WO2019207410A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
WO2020217130A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置および電子機器

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10236884B2 (en) 2015-02-09 2019-03-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Word line driver comprising NAND circuit
US10096631B2 (en) 2015-11-30 2018-10-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Signal processing circuit and semiconductor device including the signal processing circuit
JP6906940B2 (ja) 2015-12-28 2021-07-21 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
WO2018015833A1 (en) 2016-07-19 2018-01-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US10120470B2 (en) 2016-07-22 2018-11-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, display device and electronic device
US10263119B2 (en) 2016-09-23 2019-04-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Programmable device with high reliability for a semiconductor device, display system, and electronic device
US10797706B2 (en) 2016-12-27 2020-10-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US10296070B2 (en) * 2017-02-24 2019-05-21 Winbond Electronics Corporation Power-gating control and method
KR101910518B1 (ko) * 2017-04-11 2018-10-22 삼성전자주식회사 생체 센서 및 생체 센서를 포함하는 장치
US11626875B2 (en) * 2018-04-20 2023-04-11 Texas Instruments Incorporated Stress reduction on stacked transistor circuits
CN112955946A (zh) 2018-11-09 2021-06-11 株式会社半导体能源研究所 显示装置及电子设备
US10984874B1 (en) * 2019-11-13 2021-04-20 Sandisk Technologies Llc Differential dbus scheme for low-latency random read for NAND memories

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5615162A (en) * 1995-01-04 1997-03-25 Texas Instruments Incorporated Selective power to memory
JPH11219589A (ja) * 1998-02-03 1999-08-10 Mitsubishi Electric Corp スタティック型半導体記憶装置
JP2000278135A (ja) * 1999-03-26 2000-10-06 Fuurie Kk セレクタ
JP2000293432A (ja) * 1999-04-01 2000-10-20 Fuurie Kk バンク可変メモリ
JP2003045189A (ja) * 2001-07-31 2003-02-14 Fujitsu Ltd 半導体メモリ
JP2007035091A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Sony Corp 半導体記憶装置
US20090103386A1 (en) * 2007-10-18 2009-04-23 Rao G R Mohan Selectively-powered memories
JP2009187611A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Renesas Technology Corp 半導体装置
US20100128549A1 (en) * 2008-11-24 2010-05-27 Dudeck Dennis E Memory Circuit Having Reduced Power Consumption
WO2011027501A1 (ja) * 2009-09-02 2011-03-10 パナソニック株式会社 半導体記憶装置
US20130290753A1 (en) * 2012-04-26 2013-10-31 Ravindraraj Ramaraju Memory column drowsy control
US20130290750A1 (en) * 2012-04-26 2013-10-31 Freescale Semiconductor, Inc. Memory with word level power gating
US20130326157A1 (en) * 2012-06-01 2013-12-05 Semiconductor Energy Laboratory Co.. Ltd. Central processing unit and driving method thereof

Family Cites Families (116)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60198861A (ja) 1984-03-23 1985-10-08 Fujitsu Ltd 薄膜トランジスタ
JPH0244256B2 (ja) 1987-01-28 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn2o5deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH0244258B2 (ja) 1987-02-24 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn3o6deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH0244260B2 (ja) 1987-02-24 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn5o8deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPS63210023A (ja) 1987-02-24 1988-08-31 Natl Inst For Res In Inorg Mater InGaZn↓4O↓7で示される六方晶系の層状構造を有する化合物およびその製造法
JPH0244262B2 (ja) 1987-02-27 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn6o9deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH0244263B2 (ja) 1987-04-22 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn7o10deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
US5430859A (en) * 1991-07-26 1995-07-04 Sundisk Corporation Solid state memory system including plural memory chips and a serialized bus
JPH05251705A (ja) 1992-03-04 1993-09-28 Fuji Xerox Co Ltd 薄膜トランジスタ
JP3479375B2 (ja) 1995-03-27 2003-12-15 科学技術振興事業団 亜酸化銅等の金属酸化物半導体による薄膜トランジスタとpn接合を形成した金属酸化物半導体装置およびそれらの製造方法
KR100394896B1 (ko) 1995-08-03 2003-11-28 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 투명스위칭소자를포함하는반도체장치
JP3625598B2 (ja) 1995-12-30 2005-03-02 三星電子株式会社 液晶表示装置の製造方法
JP4170454B2 (ja) 1998-07-24 2008-10-22 Hoya株式会社 透明導電性酸化物薄膜を有する物品及びその製造方法
JP2000150861A (ja) 1998-11-16 2000-05-30 Tdk Corp 酸化物薄膜
JP3276930B2 (ja) 1998-11-17 2002-04-22 科学技術振興事業団 トランジスタ及び半導体装置
TW460731B (en) 1999-09-03 2001-10-21 Ind Tech Res Inst Electrode structure and production method of wide viewing angle LCD
JP4089858B2 (ja) 2000-09-01 2008-05-28 国立大学法人東北大学 半導体デバイス
KR20020038482A (ko) 2000-11-15 2002-05-23 모리시타 요이찌 박막 트랜지스터 어레이, 그 제조방법 및 그것을 이용한표시패널
JP3997731B2 (ja) 2001-03-19 2007-10-24 富士ゼロックス株式会社 基材上に結晶性半導体薄膜を形成する方法
JP2002289859A (ja) 2001-03-23 2002-10-04 Minolta Co Ltd 薄膜トランジスタ
JP4090716B2 (ja) 2001-09-10 2008-05-28 雅司 川崎 薄膜トランジスタおよびマトリクス表示装置
JP3925839B2 (ja) 2001-09-10 2007-06-06 シャープ株式会社 半導体記憶装置およびその試験方法
EP1443130B1 (en) 2001-11-05 2011-09-28 Japan Science and Technology Agency Natural superlattice homologous single crystal thin film, method for preparation thereof, and device using said single crystal thin film
JP4164562B2 (ja) 2002-09-11 2008-10-15 独立行政法人科学技術振興機構 ホモロガス薄膜を活性層として用いる透明薄膜電界効果型トランジスタ
JP4083486B2 (ja) 2002-02-21 2008-04-30 独立行政法人科学技術振興機構 LnCuO(S,Se,Te)単結晶薄膜の製造方法
US7049190B2 (en) 2002-03-15 2006-05-23 Sanyo Electric Co., Ltd. Method for forming ZnO film, method for forming ZnO semiconductor layer, method for fabricating semiconductor device, and semiconductor device
JP3933591B2 (ja) 2002-03-26 2007-06-20 淳二 城戸 有機エレクトロルミネッセント素子
US7339187B2 (en) 2002-05-21 2008-03-04 State Of Oregon Acting By And Through The Oregon State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University Transistor structures
JP2004022625A (ja) 2002-06-13 2004-01-22 Murata Mfg Co Ltd 半導体デバイス及び該半導体デバイスの製造方法
US7105868B2 (en) 2002-06-24 2006-09-12 Cermet, Inc. High-electron mobility transistor with zinc oxide
US7067843B2 (en) 2002-10-11 2006-06-27 E. I. Du Pont De Nemours And Company Transparent oxide semiconductor thin film transistors
JP4166105B2 (ja) 2003-03-06 2008-10-15 シャープ株式会社 半導体装置およびその製造方法
JP2004273732A (ja) 2003-03-07 2004-09-30 Sharp Corp アクティブマトリクス基板およびその製造方法
JP4108633B2 (ja) 2003-06-20 2008-06-25 シャープ株式会社 薄膜トランジスタおよびその製造方法ならびに電子デバイス
US7262463B2 (en) 2003-07-25 2007-08-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Transistor including a deposited channel region having a doped portion
US7297977B2 (en) 2004-03-12 2007-11-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Semiconductor device
EP1737044B1 (en) 2004-03-12 2014-12-10 Japan Science and Technology Agency Amorphous oxide and thin film transistor
US7145174B2 (en) 2004-03-12 2006-12-05 Hewlett-Packard Development Company, Lp. Semiconductor device
US7282782B2 (en) 2004-03-12 2007-10-16 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Combined binary oxide semiconductor device
US7211825B2 (en) 2004-06-14 2007-05-01 Yi-Chi Shih Indium oxide-based thin film transistors and circuits
JP2006100760A (ja) 2004-09-02 2006-04-13 Casio Comput Co Ltd 薄膜トランジスタおよびその製造方法
US7285501B2 (en) 2004-09-17 2007-10-23 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method of forming a solution processed device
US7298084B2 (en) 2004-11-02 2007-11-20 3M Innovative Properties Company Methods and displays utilizing integrated zinc oxide row and column drivers in conjunction with organic light emitting diodes
US7829444B2 (en) 2004-11-10 2010-11-09 Canon Kabushiki Kaisha Field effect transistor manufacturing method
US7868326B2 (en) 2004-11-10 2011-01-11 Canon Kabushiki Kaisha Field effect transistor
CN101057333B (zh) 2004-11-10 2011-11-16 佳能株式会社 发光器件
US7791072B2 (en) 2004-11-10 2010-09-07 Canon Kabushiki Kaisha Display
EP1812969B1 (en) 2004-11-10 2015-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Field effect transistor comprising an amorphous oxide
US7453065B2 (en) 2004-11-10 2008-11-18 Canon Kabushiki Kaisha Sensor and image pickup device
US7863611B2 (en) 2004-11-10 2011-01-04 Canon Kabushiki Kaisha Integrated circuits utilizing amorphous oxides
US7579224B2 (en) 2005-01-21 2009-08-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing a thin film semiconductor device
US7608531B2 (en) 2005-01-28 2009-10-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, electronic device, and method of manufacturing semiconductor device
TWI562380B (en) 2005-01-28 2016-12-11 Semiconductor Energy Lab Co Ltd Semiconductor device, electronic device, and method of manufacturing semiconductor device
US7858451B2 (en) 2005-02-03 2010-12-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Electronic device, semiconductor device and manufacturing method thereof
US7948171B2 (en) 2005-02-18 2011-05-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device
US20060197092A1 (en) 2005-03-03 2006-09-07 Randy Hoffman System and method for forming conductive material on a substrate
US8681077B2 (en) 2005-03-18 2014-03-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, and display device, driving method and electronic apparatus thereof
WO2006105077A2 (en) 2005-03-28 2006-10-05 Massachusetts Institute Of Technology Low voltage thin film transistor with high-k dielectric material
US7645478B2 (en) 2005-03-31 2010-01-12 3M Innovative Properties Company Methods of making displays
US8300031B2 (en) 2005-04-20 2012-10-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising transistor having gate and drain connected through a current-voltage conversion element
JP2006344849A (ja) 2005-06-10 2006-12-21 Casio Comput Co Ltd 薄膜トランジスタ
US7691666B2 (en) 2005-06-16 2010-04-06 Eastman Kodak Company Methods of making thin film transistors comprising zinc-oxide-based semiconductor materials and transistors made thereby
US7402506B2 (en) 2005-06-16 2008-07-22 Eastman Kodak Company Methods of making thin film transistors comprising zinc-oxide-based semiconductor materials and transistors made thereby
US7507618B2 (en) 2005-06-27 2009-03-24 3M Innovative Properties Company Method for making electronic devices using metal oxide nanoparticles
KR100711890B1 (ko) 2005-07-28 2007-04-25 삼성에스디아이 주식회사 유기 발광표시장치 및 그의 제조방법
US7323909B2 (en) 2005-07-29 2008-01-29 Sequence Design, Inc. Automatic extension of clock gating technique to fine-grained power gating
JP2007059128A (ja) 2005-08-23 2007-03-08 Canon Inc 有機el表示装置およびその製造方法
JP4280736B2 (ja) 2005-09-06 2009-06-17 キヤノン株式会社 半導体素子
JP2007073705A (ja) 2005-09-06 2007-03-22 Canon Inc 酸化物半導体チャネル薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP4850457B2 (ja) 2005-09-06 2012-01-11 キヤノン株式会社 薄膜トランジスタ及び薄膜ダイオード
JP5116225B2 (ja) 2005-09-06 2013-01-09 キヤノン株式会社 酸化物半導体デバイスの製造方法
EP3614442A3 (en) 2005-09-29 2020-03-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device having oxide semiconductor layer and manufactoring method thereof
JP5037808B2 (ja) 2005-10-20 2012-10-03 キヤノン株式会社 アモルファス酸化物を用いた電界効果型トランジスタ、及び該トランジスタを用いた表示装置
KR101117948B1 (ko) 2005-11-15 2012-02-15 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 액정 디스플레이 장치 제조 방법
TWI292281B (en) 2005-12-29 2008-01-01 Ind Tech Res Inst Pixel structure of active organic light emitting diode and method of fabricating the same
US7867636B2 (en) 2006-01-11 2011-01-11 Murata Manufacturing Co., Ltd. Transparent conductive film and method for manufacturing the same
JP4977478B2 (ja) 2006-01-21 2012-07-18 三星電子株式会社 ZnOフィルム及びこれを用いたTFTの製造方法
US7576394B2 (en) 2006-02-02 2009-08-18 Kochi Industrial Promotion Center Thin film transistor including low resistance conductive thin films and manufacturing method thereof
US7977169B2 (en) 2006-02-15 2011-07-12 Kochi Industrial Promotion Center Semiconductor device including active layer made of zinc oxide with controlled orientations and manufacturing method thereof
KR20070101595A (ko) 2006-04-11 2007-10-17 삼성전자주식회사 ZnO TFT
US20070252928A1 (en) 2006-04-28 2007-11-01 Toppan Printing Co., Ltd. Structure, transmission type liquid crystal display, reflection type display and manufacturing method thereof
JP5028033B2 (ja) 2006-06-13 2012-09-19 キヤノン株式会社 酸化物半導体膜のドライエッチング方法
JP4999400B2 (ja) 2006-08-09 2012-08-15 キヤノン株式会社 酸化物半導体膜のドライエッチング方法
JP4609797B2 (ja) 2006-08-09 2011-01-12 Nec液晶テクノロジー株式会社 薄膜デバイス及びその製造方法
JP4332545B2 (ja) 2006-09-15 2009-09-16 キヤノン株式会社 電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP4274219B2 (ja) 2006-09-27 2009-06-03 セイコーエプソン株式会社 電子デバイス、有機エレクトロルミネッセンス装置、有機薄膜半導体装置
JP5164357B2 (ja) 2006-09-27 2013-03-21 キヤノン株式会社 半導体装置及び半導体装置の製造方法
US7622371B2 (en) 2006-10-10 2009-11-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fused nanocrystal thin film semiconductor and method
US7772021B2 (en) 2006-11-29 2010-08-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Flat panel displays comprising a thin-film transistor having a semiconductive oxide in its channel and methods of fabricating the same for use in flat panel displays
JP2008140684A (ja) 2006-12-04 2008-06-19 Toppan Printing Co Ltd カラーelディスプレイおよびその製造方法
KR101303578B1 (ko) 2007-01-05 2013-09-09 삼성전자주식회사 박막 식각 방법
US8207063B2 (en) 2007-01-26 2012-06-26 Eastman Kodak Company Process for atomic layer deposition
KR100851215B1 (ko) 2007-03-14 2008-08-07 삼성에스디아이 주식회사 박막 트랜지스터 및 이를 이용한 유기 전계 발광표시장치
US7795613B2 (en) 2007-04-17 2010-09-14 Toppan Printing Co., Ltd. Structure with transistor
KR101325053B1 (ko) 2007-04-18 2013-11-05 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터 기판 및 이의 제조 방법
KR20080094300A (ko) 2007-04-19 2008-10-23 삼성전자주식회사 박막 트랜지스터 및 그 제조 방법과 박막 트랜지스터를포함하는 평판 디스플레이
KR101334181B1 (ko) 2007-04-20 2013-11-28 삼성전자주식회사 선택적으로 결정화된 채널층을 갖는 박막 트랜지스터 및 그제조 방법
US8274078B2 (en) 2007-04-25 2012-09-25 Canon Kabushiki Kaisha Metal oxynitride semiconductor containing zinc
KR101345376B1 (ko) 2007-05-29 2013-12-24 삼성전자주식회사 ZnO 계 박막 트랜지스터 및 그 제조방법
JP5215158B2 (ja) 2007-12-17 2013-06-19 富士フイルム株式会社 無機結晶性配向膜及びその製造方法、半導体デバイス
JP4623179B2 (ja) 2008-09-18 2011-02-02 ソニー株式会社 薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP4359646B1 (ja) * 2008-09-25 2009-11-04 株式会社ビジサー 情報処理装置、外部記憶装置、制御方法
JP5451280B2 (ja) 2008-10-09 2014-03-26 キヤノン株式会社 ウルツ鉱型結晶成長用基板およびその製造方法ならびに半導体装置
KR101591613B1 (ko) 2009-10-21 2016-02-03 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치
EP2494594B1 (en) 2009-10-29 2020-02-19 Semiconductor Energy Laboratory Co. Ltd. Semiconductor device
KR20190006091A (ko) 2009-10-29 2019-01-16 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치
TWI555128B (zh) 2010-08-06 2016-10-21 半導體能源研究所股份有限公司 半導體裝置及半導體裝置的驅動方法
US10079053B2 (en) * 2011-04-22 2018-09-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Memory element and memory device
KR20130072521A (ko) * 2011-12-22 2013-07-02 에스케이하이닉스 주식회사 고전압 트랜지스터를 포함한 반도체 소자
TW201348946A (zh) * 2012-05-31 2013-12-01 Acer Inc 可攜式電子裝置及其記憶體晶片的控制方法
JP6254834B2 (ja) 2012-12-06 2017-12-27 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JP6368155B2 (ja) 2013-06-18 2018-08-01 株式会社半導体エネルギー研究所 プログラマブルロジックデバイス
WO2015030150A1 (en) 2013-08-30 2015-03-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Storage circuit and semiconductor device
JP6581765B2 (ja) 2013-10-02 2019-09-25 株式会社半導体エネルギー研究所 ブートストラップ回路、およびブートストラップ回路を有する半導体装置
KR20160004936A (ko) 2014-07-04 2016-01-13 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치, 및 전자 기기
US10236884B2 (en) 2015-02-09 2019-03-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Word line driver comprising NAND circuit

Patent Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5615162A (en) * 1995-01-04 1997-03-25 Texas Instruments Incorporated Selective power to memory
JPH11219589A (ja) * 1998-02-03 1999-08-10 Mitsubishi Electric Corp スタティック型半導体記憶装置
JP2000278135A (ja) * 1999-03-26 2000-10-06 Fuurie Kk セレクタ
JP2000293432A (ja) * 1999-04-01 2000-10-20 Fuurie Kk バンク可変メモリ
JP2003045189A (ja) * 2001-07-31 2003-02-14 Fujitsu Ltd 半導体メモリ
JP2007035091A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Sony Corp 半導体記憶装置
US20090103386A1 (en) * 2007-10-18 2009-04-23 Rao G R Mohan Selectively-powered memories
JP2009187611A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Renesas Technology Corp 半導体装置
US20100128549A1 (en) * 2008-11-24 2010-05-27 Dudeck Dennis E Memory Circuit Having Reduced Power Consumption
WO2011027501A1 (ja) * 2009-09-02 2011-03-10 パナソニック株式会社 半導体記憶装置
US20120147680A1 (en) * 2009-09-02 2012-06-14 Panasonic Corporation Semiconductor memory device
US20130290753A1 (en) * 2012-04-26 2013-10-31 Ravindraraj Ramaraju Memory column drowsy control
US20130290750A1 (en) * 2012-04-26 2013-10-31 Freescale Semiconductor, Inc. Memory with word level power gating
JP2013229095A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Freescale Semiconductor Inc ワードレベルのパワーゲーティングを有するメモリ
US20130326157A1 (en) * 2012-06-01 2013-12-05 Semiconductor Energy Laboratory Co.. Ltd. Central processing unit and driving method thereof
JP2014006894A (ja) * 2012-06-01 2014-01-16 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 中央処理装置および中央処理装置の駆動方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018116758A (ja) * 2017-01-13 2018-07-26 株式会社半導体エネルギー研究所 記憶装置、半導体装置、電子部品および電子機器
JP7002946B2 (ja) 2017-01-13 2022-01-20 株式会社半導体エネルギー研究所 記憶装置、半導体装置、電子部品および電子機器
US11366507B2 (en) 2017-01-13 2022-06-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Storage device, semiconductor device, electronic component, and electronic device
JP2019036280A (ja) * 2017-08-11 2019-03-07 株式会社半導体エネルギー研究所 グラフィックスプロセッシングユニット、コンピュータ、電子機器及び並列計算機
JP7004453B2 (ja) 2017-08-11 2022-01-21 株式会社半導体エネルギー研究所 グラフィックスプロセッシングユニット
WO2019207410A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JPWO2019207410A1 (ja) * 2018-04-27 2021-05-13 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JP7130738B2 (ja) 2018-04-27 2022-09-05 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US11881513B2 (en) 2018-04-27 2024-01-23 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
WO2020217130A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
KR20160098076A (ko) 2016-08-18
US20160232956A1 (en) 2016-08-11
TW201640498A (zh) 2016-11-16
US10090031B2 (en) 2018-10-02
TWI691972B (zh) 2020-04-21
JP6717604B2 (ja) 2020-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6717604B2 (ja) 半導体装置、中央処理装置及び電子機器
US10490258B2 (en) Semiconductor device with stacked structure of memory cells over sensing amplifiers, circuit board and electronic device
US10825836B2 (en) Logic circuit, processing unit, electronic component, and electronic device
JP6754579B2 (ja) 半導体装置、記憶装置、電子機器
US9852778B2 (en) Semiconductor device, memory device, and electronic device
US20150370313A1 (en) Semiconductor device
JP6727821B2 (ja) 半導体装置、電子部品および電子機器
US10002648B2 (en) Memory device, semiconductor device, and electronic device
US9583177B2 (en) Memory device and semiconductor device including memory device
JP6541360B2 (ja) 半導体装置
US9922692B2 (en) Semiconductor device including refresh circuit for memory cell
JP2016076285A (ja) 半導体装置及び電子機器
US10936410B2 (en) Memory system and information processing system
JP2016119091A (ja) 半導体装置、センサ装置及び電子機器
US9900006B2 (en) Semiconductor device, computer, and electronic device
JP2016115385A (ja) 半導体装置、記憶装置及び電子機器
JP6690935B2 (ja) 半導体装置
US20160086958A1 (en) Semiconductor device, electronic component, and electronic device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6717604

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees