JP2016034205A - 駆動装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動装置1のフレーム部材20は、モータ10に固定される。回路基板41は、フレーム部材20に固定される。巻線組13、14に通電される電流を切り替えるインバータ部を構成するSW素子は、回路基板41のフレーム部材20側の面である発熱素子実装面42に、フレーム部材20に対して放熱可能に実装される。制御部品80は、マイコン81、プリドライバ821、レギュレータ823、信号処理部822、および、回転角センサ85がSW素子と同一の回路基板41に実装される。これにより、SW素子の熱を放熱させるためのヒートシンクを別途に設ける場合と比較して、電子部品を高密度に実装でき、小型化することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を低減可能な駆動装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
回転電機は、巻線が巻回されるステータ、ステータに対して相対回転可能に設けられるロータ、および、ロータとともに回転するシャフトを有する。
回路基板は、フレーム部材に固定される。
巻線に通電される電流を切り替えるインバータ部を構成する駆動素子は、基板のフレーム部材側の面にフレーム部材に対して放熱可能に実装される。
また、本発明では、駆動素子が実装される回路基板と同一の基板に制御部品が実装される。これにより、回路基板の実装面積を有効に活用でき、装置の小型化に寄与する。特に、駆動素子が実装される基板と同一の基板に全ての制御部品を実装することで、基板を複数設ける場合と比較し、部品点数を低減可能であるとともに、駆動装置を小型化することができる。
本発明の駆動装置は、駆動素子と制御部品とを同一の回路基板に実装し、駆動素子の熱をフレーム部材に放熱させることで、小型化を図っている。そのため、搭載スペースが狭い箇所にも搭載可能となる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による駆動装置、および、電動パワーステアリング装置を図1〜図11に示す。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
モータ10は、三相ブラシレスモータであって、後述するステータ12に巻回される第1巻線組13および第2巻線組14を有する。第1巻線組13は、U相コイル131、V相コイル132、および、W相コイル133から構成される。第2巻線組14は、U相コイル141、V相コイル142、および、W相コイル143から構成される。本実施形態では、第1巻線組13および第2巻線組14が「巻線」に対応する。
本実施形態のSW素子51〜56、61〜66は、MOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)であるが、IGBT等の他の素子を用いてもよい。
本実施形態では、SW素子51〜56、61〜66が、「駆動素子」に対応する。
電流検出素子67、68、69は、第2巻線組14の各相に対応してSW素子64〜66の低電位側に設けられ、第2巻線組14の各相に通電される電流を検出する。
本実施形態の電流検出素子57〜59、67〜69は、シャント抵抗である。
本実施形態では、電源リレー71、72および逆接保護リレー73、74は、いずれもMOSFETであるが、IGBT等の他の素子を用いてもよい。本実施形態では、電源リレー71、72および逆接保護リレー73、74が「リレー」に対応する。
マイコン81は、トルクセンサ103や回転角センサ85等からの信号に基づき、第1巻線組13および第2巻線組14への通電に係る指令値を演算する。
ASIC82は、プリドライバ821、信号処理部822、および、レギュレータ823等から構成される。
レギュレータ823は、電源の電圧(例えば12[V])を所定電圧(例えば5[V])に調整してマイコン81等に出力する。すなわち、レギュレータ823は、マイコン81等に供給する電圧を安定化させる安定化回路である、といえる。
図3〜図8に示すように、駆動装置1は、モータ10、フレーム部材20、ECU40、および、カバー部材90等を備える。
図3に示すように、モータ10は、モータケース11、ステータ12、第1巻線組13、第2巻線組14、ロータ15、および、シャフト16等を有する。
底部111の略中央には、シャフト16の一端161が挿通される軸孔112が形成される。また、底部111には、ベアリング166が嵌合する。
また、第2モータ線145は、第2U相モータ線146、第2V相モータ線147、および、第2W相モータ線148から構成され、電源リレー71、72側から、第2W相モータ線148、第2V相モータ線147、第2U相モータ線146の順に配列される。
ここで、「対称」とは、磁束漏れを相殺できる程度であれば、製造上の誤差程度は許容されるものとする。
シャフト16の他端162には、マグネット18を保持するマグネット保持部17が設けられる。
また、フレーム部材20には、第1モータ線135が挿通されるモータ線挿通孔24、および、第2モータ線145が挿通されるモータ線挿通孔25が形成される。これにより、モータ線135、145は、ECU40側に取り出される。
フレーム部材20のECU側端面31には、基板固定部32、リレー収容室33、34、ASIC収容室35、端子逃がし溝36、および、接着溝37が形成される。
ECU40は、各種電子部品が実装される回路基板41を有する。
ここで、回路基板41のモータ10側の面を発熱素子実装面42、モータ10と反対側の面を大型部品実装面43とする。
本実施形態では、SW素子51〜56とSW素子61〜66とは、モータ10の軸中心Oを通る直線を挟んで線対称に配置される。
これにより、インピーダンスを低減可能であるとともに、回路基板41における各相の配線長のばらつきが低減されるので、各相のインピーダンスのばらつきを低減することができる。なお、ここでいう「対称」とは、インピーダンスを低減可能な程度であって、製造誤差等は許容されるものとする。
SW素子61〜66および第2モータ線145の配置についても同様である。
SW素子51〜56、61〜66と比較して発熱素子実装面42からの高さが大きい電源リレー71、72は、フレーム部材20のECU側端面31に形成されるリレー収容室33、34に収容される。また、SW素子51〜56、61〜66と比較して発熱素子実装面42からの高さが大きいASIC82は、フレーム部材20のECU側端面31に形成されるASIC収容室35に収容される。本実施形態では、電源リレー71、72およびASIC82を「大型部品」とし、図12においては、SW素子51と大型部品180(電源リレー71、72およびASIC82に対応)との関係を例に説明する。図12においては、説明のため、大型部品180の軸方向の大きさを強調して記載している。
例えば、アルミ電解コンデンサ等の高さの大きい部品を発熱素子実装面42側に実装する場合、高さが大きいほど、SW素子51から離間させて配置する、といった具合である。
L1≧T2+{2−(√2)}×G2−T1−G1 ・・・(1)
T1:SW素子51の高さ
G1:SW素子51とフレーム部材20との間隔
T2:大型部品180の高さ
G2:大型部品180とフレーム部材20との最短間隔
(本実施形態では、軸方向における間隔)
また、式(1)中のG2の係数{2−(√2)}は、大型部品収容室182の側壁と底壁との間が円弧状に形成されることを想定しているが、大型部品収容室182の側壁と底壁とを円弧状としない場合には、式(1)中のG2の係数を2としてもよい。
なお、大型部品180とフレーム部材20との間のギャップに放熱ゲル75を設けることで大型部品180の熱をフレーム部材20側に放熱させてもよいし、大型部品180とフレーム部材20とを離間させた状態としてフレーム部材20側に放熱させなくてもよい。
また、本実施形態では、SW素子51〜55と、SW素子61〜66とは、軸中心Oを挟んで反対側に配置されており、フレーム部材20において、SW素子52が対向する箇所と、SW素子62が対向する箇所との間には、軸孔23が形成される。そのため、高放熱部HS1、HS2と軸孔23とが重複しないように、SW素子52とSW素子62とを離間させて配置する。
L2≧d+L3 ・・・(2)
図13では、高放熱部HS1、HS2と軸孔23との位置関係を中心に説明したが、高放熱部HS1、HS2とモータ線挿通孔24、25との位置関係についても同様である。すなわち本実施形態では、軸孔23およびモータ線挿通孔24、25が「孔部」に対応する。また、高放熱部HSが「第1高放熱部」に対応し、高放熱部HS1、HS2が「第2高放熱部」に対応する。
マイコン81は、ASIC82が実装される領域の裏側であって、少なくとも一部が重複する箇所に実装される。また、マイコン81は、駆動素子実装領域R3の外側に配置される。なお、図11においては、駆動素子実装領域R3の記載を省略した。
カバー本体91の周壁92の端部には、挿入部921が形成される。挿入部921は、フレーム部材20の接着溝37に挿入され、接着剤により固定される。これにより、フレーム部材20とカバー部材90との間からの水滴等の浸入が防止される。
給電用コネクタ96は、開口部961がモータ10と反対側の端部に形成され、軸方向端部側からバッテリ109と接続される図示しないハーネスを接続可能に形成される。また、給電用コネクタ96は、回路基板41と接続される給電コネクタ端子962を有する。給電コネクタ端子962は、回路基板41に形成される端子挿通孔965に挿通され、はんだ等により回路基板41と接続される。これにより、ECU40は、バッテリ109と接続される。
モータ10は、第1巻線組13および第2巻線組14が巻回されるステータ12、ステータ12に対して相対回転可能に設けられるロータ15、および、ロータと共に回転するシャフト16を有する。
巻線組13、14に通電される電流を切り替えるインバータ部50、60を構成するSW素子51〜56、61〜66は、回路基板41のフレーム部材20側の面である発熱素子実装面42に、フレーム部材20に対して放熱可能に実装される。
また、SW素子51〜56、61〜66が実装される回路基板41に制御部品80が実装される。これにより、回路基板41の実装面積を有効に活用でき、電子部品を高密度に実装できるので、装置の小型化に寄与する。特に本実施形態では、SW素子51〜56、61〜66が実装される回路基板41に全ての制御部品80が実装することで、基板を複数設ける場合と比較し、部品点数を低減可能であるとともに、駆動装置1を小型化することができる。
また、フレーム部材20は、シャフト16と接続されモータ10の駆動力を出力する出力端165と反対側に設けられるので、出力軸が回路基板41を貫通しないため、全面に素子実装が可能となり、回路基板41をさらに小型化することができる。
電流検出素子57〜59、67〜69は、フレーム部材20に対して放熱可能に実装される。これにより、電流検出素子57〜59、67〜69への通電により生じた熱が、フレーム部材20に放熱されるので、前記素子を小型化できるとともに、検出誤差を低減することができる。
また、フレーム部材20には、大型部品180を収容する大型部品収容室182が形成される。フレーム部材20において、回路基板41の垂直方向にSW素子51〜56、61〜66の放熱部位をフレーム部材20の回路基板41側の面であるECU側端面31に投影した領域の端部から外側方向に45°の角度の拡散ラインS1の内側を高放熱部HSとすると、大型部品収容室182は、高放熱部HSと重複しない箇所に形成される。
これにより、高放熱部HSに空間Aが形成されず、SW素子51〜56、61〜66の熱をフレーム部材20側へ高効率に放熱させることができる。
高放熱部HS2と軸孔23およびモータ線挿通孔24、25とが重複せず、高放熱部HS1、HS2に空間が形成されないので、SW素子51〜56、61〜66の熱をフレーム部材20側へ高効率に放熱させることができる。
また、軸孔23等の貫通穴がない場合には、第1インバータ部50のSW素子51〜56に対応する高放熱部HS1と第2インバータ部60のSW素子61〜66に対応する高放熱部HS2の空間が重複しないようにSW素子51〜56、およびSW素子61〜66を実装配置することで、SW素子51〜56、61〜66の熱をフレーム部材20側へ高効率に放熱させることができる。
同時に、電源リレー71、72および逆接保護リレー73、74も2つ構成とすることで、同様な効果が得られる。
更に、第1インバータ部50を含む第1領域R1および対応する第1巻線組13から取り出される第1モータ線135が挿通されるモータ線挿通部44は、第2インバータ部60を含む第2領域R2および第2巻線組14から取り出される第2モータ線145が挿通されるモータ線挿通部45と回路基板41の軸中心Oを挟んで反対側に配置することにより、軸中心Oを挟んで両側に効率よく配線を形成することができ、かつ発熱が分散できるので、小型化に寄与する。
また、これにより大電流系の配線をコンパクトに構成できるため、回路基板41の実装面積を有効に活用し、小型化することができる。
電源リレー71、72および逆接保護リレー73、74は、駆動素子実装領域R3を挟んでマイコン81およびASIC82と反対側に配置される。これにより、回路基板41の発熱素子実装面42の実装面積を有効に活用し、各素子類を適切に配置することができる。
本実施形態の第2実施形態による駆動装置を図14〜図19に示す。なお、図14は、図17のXIV−XIV線の断面図である。
駆動装置2は、回転電機としてのモータ210、フロントフレームエンド215、リアフレームエンド220、コントローラとしてのECU240、コネクタ280、および、カバー部材290等を備える。本実施形態では、リアフレームエンド220が「フレーム部材」に対応する。なお、駆動装置2の電気的構成は、上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
ステータ212には、フロントフレームエンド215およびリアフレームエンド220が固定される。また、本実施形態では、モータケースが省略されており、ステータ212が露出している。その他の点については、上記実施形態のステータ12と同様である。すなわち本実施形態の駆動装置2では、ステータ212が剥き出しとなっており、防水構造とはなっていない。そのため、本実施形態の駆動装置2は、車室内に設けられることが好ましく、コラムアシスト型の電動パワーステアリング装置に好適に適用される。
本実施形態では、モータケースが省略されているので、ステータ212を投影した領域を「モータ領域」と捉えるものとする。
放熱部230は、フレーム部222のECU240側に立設される。放熱部230には、基板固定部232が形成される。放熱部230のECU240側には、放熱面235が形成される。
コネクタ受部236には、放熱部230から径方向外側に突出して形成される。コネクタ受部236のECU240側には、コネクタ280が配置される。コネクタ受部236とコネクタ280とは、離間している。
本実施形態では、コネクタ受部236よりもECU240側の放熱部230の軸方向の大きさを、必要放熱厚dとする。
ECU240は、各種電子部品が実装される回路基板241を有する。
回路基板241は、リアフレームエンド220を投影した領域内に収まる形状に形成される。また、回路基板241に実装され、ECU240を構成するSW素子51〜56、61〜66、電流検出素子57〜59、67〜69、コンデンサ86、87、および、チョークコイル89が、モータ領域内に収まっている。
ここで、回路基板241のモータ210側の面を発熱素子実装面242、モータ10と反対側の面を大型部品実装面243とする。
本実施形態では、SW素子51〜56、61〜66、電流検出素子57〜59、67〜69、電源リレー71、72、逆接保護リレー73、74、および、ASIC82は、放熱ゲルを介して、リアフレームエンド220の放熱部230の放熱面235に放熱可能な状態で当接する。これにより、SW素子51〜56、61〜66、電源リレー71、72、逆接保護リレー73、74、および、ASIC82にて生じた熱は、放熱ゲルを経由して、リアフレームエンド220に放熱される。
回路基板241に実装される各種電子部品の配置や、第1実施形態におけるフレーム部材20に対応するリアフレームエンド220との位置関係等で特に言及していない点については、上記実施形態と同様である。
また、インバータ部50、60との配線抵抗を小さくでき、かつ第1インバータ部50の配線と第2インバータ部60の配線との配線バランスがよい(すなわち、配線インピーダンス差が小さい)接続が容易になり、トルクリップルが小さいスムーズなモータ駆動を実現し易くなる。
回路基板241の発熱素子実装面242側であって、電源リレー71、72および逆接保護リレー73、74の外側のコネクタ固定部252には、コネクタ280が設けられる。
コネクタ280は、樹脂等で形成され、回路基板241から径方向外側に突出した状態にて固定され、リアフレームエンド220のコネクタ受部236のECU240側に配置される。なお、コネクタ280は、リアフレームエンド220のフレーム部222およびコネクタ受部236よりもECU240側に設けられており、「コネクタは、フレーム部材よりもコントローラ側に配置される」という概念に含まれるものとする。
本実施形態のコネクタ280は、給電用コネクタ283と信号用コネクタ284とが一体に形成される。また、コネクタ280の外周には、フランジ部285が形成される。
側壁292には、コネクタ280に応じた形状の切欠部293が形成される。これにより、コネクタ280の開口部281側は、カバー部材290から露出する。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(ア)フレーム部材
他の実施形態では、フレーム部材は、フレーム固定ねじによりモータケースに固定されてもよいし、ねじ以外の部材によってフレーム部材をモータケースに固定してもよい。また、圧入により、フレーム部材をモータケースに固定してもよい。これにより、部品点数を低減することができる。また、径方向における体格を小型化することができる。
また、上記実施形態では、回路基板は、フレーム部材の回転電機の反対側に固定される。他の実施形態では、回路基板をフレーム部材の回転電機側に固定してもよい。
上記実施形態では、ECUには、インバータ部およびリレーは、2組ずつ設けられる。他の実施形態では、インバータ部およびリレーを1組としてもよいし、3組以上設けてもよい。
上記実施形態では、発熱素子は、放熱ゲルを介してフレーム部材と放熱可能に当接する。他の実施形態では、放熱ゲルに替えて、放熱シートを用いてもよいし、発熱素子とフレーム部材とが直接的に当接するように構成してもよい。また、上記実施形態では、SW素子は、モールド部から放熱スラグが露出して形成される。他の実施形態では、SW素子は、放熱スラグが露出していなくてもよい。上記実施形態では、放熱スラグが露出している箇所を「放熱部位」としたが、放熱スラグが露出していない場合、例えばモールド部全体を「放熱部位」と捉えてもよい。電源リレー、逆接保護リレー、および、ASICについても同様である。
さらにまた、これらの素子類とは異なる電子部品を発熱素子として、フレーム部材に対して放熱可能となるように基板の発熱素子実装面に実装してもよい。
また、コンデンサおよびチョークコイルの少なくとも一部を、発熱素子実装面側に実装してもよい。
上記実施形態では、ASICは、発熱素子実装面にフレーム部材に対して放熱可能に実装される。他の実施形態では、ASIC以外の制御部品(例えばマイコン)を発熱素子実装面にフレーム部材に対して放熱可能に実装してもよい。この場合、マイコンが「発熱制御部品」に対応する。
上記実施形態では、基板は、基板固定ねじによりフレーム部材に固定される。他の実施形態では、基板をフレーム部材に固定する手法は、ねじを用いるのに限らず、どのようであってもよい。
第1実施形態では、コネクタ部は、1つの給電用コネクタ、および、2つの信号用コネクタから構成される。他の実施形態では、これらのコネクタの一部または全部を複数設けてもよい。これらのコネクタは、第1実施形態のようにそれぞれ別個に設けてもよいし、一部または全部を第2実施形態のように一体に形成してもよい。
また、コネクタの数、コネクタの開口部の向き、および、カバー部材との一体もしくは別体については、どのような組み合わせとしてもよい。
第1実施形態では、カバー部材は接着剤にてフレーム部材に固定される。また、第2実施形態では、かしめによりフレーム部材に固定される。カバー部材のフレーム部材への固定方法は、これに限らず、例えばねじ等で固定する等、どのように固定してもよい。
上記実施形態では、回転電機は三相ブラシレスモータである。他の実施形態では、回転電機は、三相ブラシレスモータに限らず、どのようなモータであってもよい。また、回転電機は、モータ(電動機)に限らず、発電機であってもよいし、電動機および発電機の機能を併せ持つ所謂モータジェネレータであってもよい。また、巻線は、2系統に限らず、3系統以上設けてもよい。
上記実施形態では、駆動装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、駆動装置を電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
8・・・電動パワーステアリング装置
10、210・・・モータ(回転電機)
20・・・フレーム部材 220・・・リアフレームエンド(フレーム部材)
41、241・・・回路基板
42、242・・・発熱素子実装面
51〜56、61〜66・・・SW素子(駆動素子)
80・・・制御部品
Claims (18)
- 巻線(13、14)が巻回されるステータ(12、212)、前記ステータに対して相対回転可能に設けられるロータ(15)、および、前記ロータと共に回転するシャフト(16)を有する回転電機(10、210)と、
前記回転電機に固定されるフレーム部材(20、220)と、
前記フレーム部材に固定される回路基板(41、241)と、
前記回路基板の前記フレーム部材側の面である発熱素子実装面(42、242)に前記フレーム部材に対して放熱可能に実装され、前記巻線に通電される電流を切り替えるインバータ部(50、60)を構成する駆動素子(51〜56、61〜66)と、
演算処理を実行する演算回路部(81)、前記駆動素子に駆動信号を出力するプリドライバ(821)、電源(109)の電圧を所定電圧に調整して出力するレギュレータ(823)、入力された信号を処理する信号処理部(822)、および、前記ロータの回転角度を検出する回転角センサ(85)の少なくとも1つを含み、前記駆動素子と同一の前記回路基板に実装される制御部品(80)と、
を備えることを特徴とする駆動装置(1、2)。 - 前記フレーム部材は、前記回転電機の軸方向側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 前記フレーム部材は、前記シャフトと接続され前記回転電機の駆動力を出力する出力端(165)と反対側に設けられることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
- 前記回路基板は、前記フレーム部材の前記回転電機と反対側に固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記回路基板の前記発熱素子実装面に実装され、前記巻線に通電される電流を検出する電流検出素子(57、58、59、67、68、69)を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記電流検出素子は、前記フレーム部材に対して放熱可能に設けられることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
- 前記制御部品を構成する電子部品のうち放熱が必要である発熱制御部品(82)は、前記発熱素子実装面に前記フレーム部材に対して放熱可能に実装されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記発熱素子実装面に実装され、前記発熱素子実装面からの高さが前記駆動素子よりも大きい大型部品(71、72、82、180)を備え、
前記フレーム部材には、前記大型部品を収容する大型部品収容室(33、34、35、182)が形成され、
前記フレーム部材において、前記回路基板の垂直方向に前記駆動素子の放熱部位を前記フレーム部材の前記回路基板側の面(31)に投影した領域の端部から外側方向に45°の角度の拡散ラインよりも内側を第1高放熱部とすると、
前記大型部品収容室は、前記第1高放熱部と重複しない箇所に形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記フレーム部材には、板厚方向に貫通する孔部(23、24、25、231)が形成され、
前記駆動素子の放熱に必要な前記フレーム部材の板厚を必要放熱厚とし、
前記フレーム部材において、前記必要放熱厚の半分よりも前記回路基板側であって、前記回路基板の垂直方向に前記駆動素子の放熱部位を前記フレーム部材の前記回路基板側の面(31)に投影した領域の端部から外側方向に45°の角度の拡散ラインよりも内側を第2高放熱部とすると、
前記孔部は、前記第2高放熱部と重複しない箇所に形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記インバータ部は、複数であって、
前記駆動素子の放熱に必要な前記フレーム部材の板厚を必要放熱厚とし、
前記フレーム部材において、前記必要放熱厚の半分よりも前記回路基板側であって、前記回路基板の垂直方向に前記駆動素子の放熱部位を前記フレーム部材の前記回路基板側の面(31)に投影した領域の端部から外側方向に45°の角度の拡散ラインよりも内側を第2高放熱部とすると、
第1インバータ部(50)の前記駆動素子に対応する前記第2高放熱部と、第2インバータ部(60)の前記駆動素子に対応する前記第2高放熱部とが重複しないように配置することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記インバータ部は、2つであって、
前記インバータ部の一方である第1インバータ部(50)を構成する前記駆動素子(51〜56)が実装される領域を第1領域、前記インバータ部の他方である第2インバータ部(60)を構成する前記駆動素子(61〜66)が実装される領域を第2領域とすると、
前記第1領域は、前記回路基板の中心相当点を挟んで前記第2領域の反対側に配置されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記中心相当点には、前記回転角センサが実装され、
前記第1インバータ部を構成する前記駆動素子と前記第2インバータ部を構成する前記駆動素子とは、前記中心相当点に対して点対称に配置されることを特徴とする請求項11に記載の駆動装置(2)。 - 前記第1領域の基板配線と前記第2領域の基板配線とは、前記中心相当点に対して点対称であることを特徴とする請求項12に記載の駆動装置。
- 前記回路基板の前記フレーム部材と反対側の面である大型部品実装面であって、前記駆動素子が実装される領域と少なくとも一部が重複する箇所に実装されるコンデンサ(86、87)を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記駆動素子が実装される領域、および、前記回路基板の中心相当点を含む領域を駆動素子実装領域とすると、
前記演算回路部、前記プリドライバ、前記レギュレータ、および、前記信号処理部の少なくとも1つを含んで構成される集積回路部品(81、82)は、前記駆動素子実装領域の外側に配置されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の駆動装置。 - 前記発熱素子実装面に前記フレーム部材に対して放熱可能に実装され、前記電源と前記インバータ部との間に通電される電流の導通または遮断を切り替え可能であるリレー(71〜74)を備えることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記発熱素子実装面に前記フレーム部材に対して放熱可能に実装され、前記電源と前記インバータ部との間に通電される電流の導通または遮断を切り替え可能であるリレー(71〜74)を備え、
前記リレーは、前記駆動素子実装領域を挟んで前記集積回路部品と反対側に配置されることを特徴とする請求項15に記載の駆動装置。 - 請求項1〜17のいずれか一項に記載の駆動装置と、
前記回転電機から出力されたトルクを駆動対象(102)に伝達するギア(9)と、
を備え、
前記回転電機のトルクにより前記駆動対象を駆動することで、運転者による操舵部材(101)の操舵を補助することを特徴とする電動パワーステアリング装置(8)。
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