JP2015194737A - トナーおよび二成分現像剤 - Google Patents

トナーおよび二成分現像剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2015194737A
JP2015194737A JP2015048301A JP2015048301A JP2015194737A JP 2015194737 A JP2015194737 A JP 2015194737A JP 2015048301 A JP2015048301 A JP 2015048301A JP 2015048301 A JP2015048301 A JP 2015048301A JP 2015194737 A JP2015194737 A JP 2015194737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
acid
charge control
control agent
aliphatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015048301A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6487730B2 (ja
Inventor
高橋 徹
Toru Takahashi
徹 高橋
小川 吉寛
Yoshihiro Ogawa
吉寛 小川
大祐 辻本
Daisuke Tsujimoto
大祐 辻本
飯田 育
Hagumu Iida
育 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015048301A priority Critical patent/JP6487730B2/ja
Priority to US14/659,505 priority patent/US9606466B2/en
Priority to CN201510122818.5A priority patent/CN104932213B/zh
Priority to EP15159801.8A priority patent/EP2921908B1/en
Publication of JP2015194737A publication Critical patent/JP2015194737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6487730B2 publication Critical patent/JP6487730B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09733Organic compounds
    • G03G9/09758Organic compounds comprising a heterocyclic ring
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08702Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08726Polymers of unsaturated acids or derivatives thereof
    • G03G9/08733Polymers of unsaturated polycarboxylic acids
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08742Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08755Polyesters
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/09Colouring agents for toner particles
    • G03G9/0906Organic dyes
    • G03G9/091Azo dyes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09733Organic compounds
    • G03G9/09775Organic compounds containing atoms other than carbon, hydrogen or oxygen
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09783Organo-metallic compounds

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】低温定着性に優れ、飛び散りおよびガサツキが抑制され、選択現像およびライン/ベタ比の悪化が抑制されたトナーおよび二成分現像剤を提供する。
【解決手段】結着樹脂および荷電制御剤を有するトナー粒子を有するトナーであって、結着樹脂が、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選択された少なくとも1種の脂肪族化合物が末端に縮合したポリエステルユニットを有する樹脂を含み、荷電制御剤が、特定の化合物(ピラゾロンモノアゾ金属化合物)を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電潜像(静電荷像)を現像(顕像化)するためのトナーおよび二成分現像剤に関する。
近年、複写機やプリンターなどの電子写真方式の画像形成装置(電子写真装置)では、高画質な画像を長期にわたって安定して出力できる高い現像性・耐久安定性が要求されるとともに、省エネルギーへの対応も併せて要求されている。
高画質化や高い現像性を達成するために、トナーに求められる特性としては、高い帯電量とシャープな帯電量分布が挙げられる。
トナーの帯電量を制御する方法として、荷電制御剤を用いて制御する方法が知られている。特許文献1には、荷電制御剤として、帯電立ち上がりの良好なモノアゾ鉄錯体化合物が記載されている。
また、トナーの帯電量は、トナー粒子中の結着樹脂の性能にも大きく影響される。特許文献2には、トナー粒子の結着樹脂として、吸湿性の高い脂肪族多価アルコールを70モル%以上使用したポリエステル樹脂を用い、荷電制御剤として、吸湿性の低いピラゾロンモノアゾ金属化合物を用いることが記載されている。こうすることで、高湿環境下においても帯電量が低下しにくいトナーが得られると記載されている。
これらの荷電制御剤を用いることで、帯電量が比較的高いトナーを得ることができる。
また、複写機やプリンターなどの画像形成装置の省エネルギー化を図るには、トナーの定着温度を下げることが有効である。そのため、従来から、トナーの低温定着性の向上を目的として、トナー粒子に用いられる結着樹脂の改良が進められている。
特許文献3には、トナー粒子の結着樹脂として、酸またはアルコールと反応する官能基と長鎖アルキル基とを有する化合物の存在下で合成したポリエステル樹脂を用いることで、低温定着性を向上させる技術が記載されている。このポリエステルには、上記化合物が構成単位として取り込まれる。
特許第3986488号公報 特開2012−215857号公報 特許第5132913号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載の荷電制御剤は、帯電能が高いため、トナーの帯電量分布がブロードになりやすい傾向があった。トナーの帯電量分布がブロードになると、特に低温低湿環境下において、「飛び散り」が発生しやすくなる。「飛び散り」とは、過剰に帯電されたトナーが、画像部(トナーで現像するべき部分)の周辺の非画像部(本来トナーで現像しない部分)に飛び散った状態のことである。
また、トナー粒子の中でも、帯電量が高くなりやすい粒径(粒度)が比較的小さい粒子が選択的に現像に供され、粒径が比較的大きいトナー粒子が現像に供されずに現像器の中に蓄積するという、いわゆる選択現像が顕著になる傾向があった。
また、トナーの帯電量分布がブロードになると、静電潜像を忠実に再現しにくくなる。その結果、ハーフトーン画像の均一性が乱れ、トナーの粒状感が顕著になり、画像にガサツキが生じやすくなる。
また、特許文献3に記載されているように、ポリエステルに長鎖アルキル基を有させると、トナーの帯電量が低下する傾向にある。その結果、同じ現像コントラストの設定で現像した際、ベタ黒部のトナーの載り量に対してライン部のトナーの載り量が多くなり、ライン/ベタ比が悪化する(所定の値からずれる)場合があった。
本発明の目的は、低温定着性に優れ、飛び散りおよびガサツキが抑制され、選択現像およびライン/ベタ比の悪化が抑制されたトナーおよび二成分現像剤を提供することにある。
本発明は、結着樹脂および荷電制御剤を有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂が、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪族化合物が末端に縮合したポリエステルユニットを有する樹脂を含み、
該荷電制御剤が、下記式〔1〕で示される化合物を含む
ことを特徴とするトナーである。
Figure 2015194737
(式〔1〕中、A、AおよびAは、それぞれ独立して、水素原子、ニトロ基、または、ハロゲン原子を示す。Bは、水素原子、または、アルキル基を示す。Mは、鉄原子、クロム原子、または、アルミニウム原子を示す。Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオン、または、これらイオンのうちの2種以上の混合イオンを示す。)
また、本発明は、上記トナーと、キャリアと、を有する二成分現像剤である。
本発明によれば、低温定着性に優れ、飛び散りおよびガサツキが抑制され、選択現像およびライン/ベタ比の悪化が抑制されたトナーおよび二成分現像剤を提供することができる。
本発明者らは、低温定着性の向上を追求しつつ、高画質化を達成しうるトナーについて検討を行った。その検討の結果、トナー粒子の結着樹脂として、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪族化合物が末端に縮合したポリエステルユニットを有する樹脂を用い、かつ、トナー粒子の荷電制御剤として、下記式〔1〕で示される化合物を用いることによって、低温定着性の向上とともに、高画質化を達成しうることを見出した。
Figure 2015194737
上記式〔1〕中、A、AおよびAは、それぞれ独立して、水素原子、ニトロ基、または、ハロゲン原子を示す。Bは、水素原子、または、アルキル基を示す。Mは、鉄原子、クロム原子、または、アルミニウム原子を示す。Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオン、または、これらイオンのうちの2種以上の混合イオンを示す。これらの中でも、水素イオンが好ましい。
以上の構成のトナーが優れた効果を奏する理由について、本発明者らは、以下のように推察している。
上述のとおり、本発明に係るトナー粒子の結着樹脂は、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪族化合物が末端に縮合したポリエステルユニットを有する樹脂を含む。これは、ポリエステルユニットの末端基であるカルボキシ基またはヒドロキシ基が、上記脂肪族化合物でキャップされていることを意味している。ここで、「末端」とは、ポリエステルユニットが枝分かれ構造を有している場合、その枝分かれした先の末端も含む。
上記脂肪族化合物は、官能基(カルボキシ基またはヒドロキシ基)が1価であることが重要である。1価であることにより、上記脂肪族化合物は、ポリエステルユニットの末端に縮合することになる。その結果、トナー粒子中に荷電制御剤を均一に微分散させることができ、トナーの帯電均一性を向上させることができる。その結果、ガサツキが抑制され、選択現像の悪化が抑制される。
一方、上記式〔1〕で示される化合物は錯体であるため、ポリエステルユニットの官能基(ヒドロキシ基、カルボキシ基、エステル基)が有する双極子モーメントとの間で、クーロン力が働くことが考えられる。特に、上記式〔1〕で示される化合物は、他の荷電制御剤よりも帯電能が高いと考えられるため、結着樹脂との相互作用が強くなると考えられる。
ポリエステルユニットの末端基は、エステル基よりも強いクーロン力を有する。そのため、トナー粒子の結着樹脂としてポリエステルの末端をキャップしていない樹脂を用いた場合、荷電制御剤は結着樹脂の末端基と強く相互作用すると考えられる。その結果、荷電制御剤のミクロな偏析が生じ、ミクロな帯電量の不均一性(帯電不均一性)が生じるものと推察される。
本発明の構成では、ポリエステルユニットの末端基を比較的大きな上記脂肪族化合物でキャップしているため、荷電制御剤を結着樹脂中に分散させて、ポリエステルユニット中のエステル基と効果的に相互作用させることができるようになった。その結果、トナーの高い帯電量および帯電均一性が得られ、飛び散りおよびライン/ベタ比の悪化が抑制されたと考えられる。
本発明に係るトナー粒子の結着樹脂に使用する上記ポリエステルユニットを有する樹脂に用いられる上記脂肪族化合物の炭素数は30以上102以下である。好ましくは、50以上80以下である。上記脂肪族化合物の炭素数を30以上とすることにより、キャップされていないポリエステルユニットの末端基との相互作用も十分に弱めることができる。その結果、トナーの低温定着性が向上する。それとともに、荷電制御剤を結着樹脂中に効果的に分散させることができ、ミクロな帯電均一性が向上して、飛び散りが抑制される。一方、上記脂肪族化合物の炭素数を102以下とすることにより、少量の上記脂肪族化合物の使用でも、ポリエステルユニットの末端を効果的にキャップすることができる。その結果、上記脂肪族化合物のミクロな相分離を抑制できる。そのため、トナーの低温定着性および荷電制御剤と結着樹脂との相互作用を阻害することなく、トナーの帯電均一性を向上させることができ、飛び散りが抑制される。
本発明に係るトナー粒子の結着樹脂には、上記ポリエステルユニットを有する樹脂が用いられる。本発明において「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来するユニットを意味する。また、「ポリエステルユニットを有する樹脂」には、いわゆるポリエステル樹脂の他に、ポリエステルユニットとその他のポリマーユニット(樹脂ユニット)とが化学的に結合したハイブリッド樹脂が含まれる。その他のポリマーユニットを構成する樹脂としては、例えば、ビニル系ポリマー(ビニル系樹脂)、ポリウレタン(ポリウレタン樹脂)、エポキシ系ポリマー(エポキシ樹脂)、フェノール系ポリマー(フェノール樹脂)などが挙げられる。これらの中でも、ビニル系ポリマー(ビニル系ポリマーユニット)が好ましい。
本発明において、トナー粒子の結着樹脂には、上記ポリエステルユニットを有する樹脂以外に、その他の樹脂を併用することができる。その他の樹脂としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。
本発明において、トナー粒子の結着樹脂は、エステル基と荷電制御剤との効果的な相互作用を得る観点から、すべてがポリエステル樹脂であることが好ましく、すべてが上記ポリエステルユニットを有する樹脂であることがより好ましい。
以下、上記ポリエステルユニットを構成するための成分(アルコール成分、カルボン酸成分)について説明する。以下の成分は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
ポリエステルユニットを構成するための2価の酸成分としては、例えば、以下のジカルボン酸またはその誘導体が挙げられる。
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類、または、その無水物もしくはその低級アルキルエステル、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類、または、その無水物もしくはその低級アルキルエステル、
炭素数1以上50以下のアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、または、その無水物もしくはその低級アルキルエステル、
フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類、または、その無水物もしくはその低級アルキルエステル。
ポリエステルユニットを構成するための2価のアルコール成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、下記式(I)で示されるビスフェノールもしくはその誘導体、
Figure 2015194737
(式(I)中、Rは、エチレン基、または、プロピレン基を示す。xおよびyは、それぞれ独立に、0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は、0以上10以下である。)
下記式(II)で示されるジオール類。
Figure 2015194737
本発明に係るポリエステルユニットを構成するための成分としては、上述の2価のカルボン酸化合物および2価のアルコール化合物以外に、3価以上のカルボン酸化合物や、3価以上のアルコール化合物を用いてもよい。
3価以上のカルボン酸化合物としては、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。3価以上のアルコール化合物としては、例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリンなどが挙げられる。
本発明に係るポリエステルユニットを構成するためのアルコール成分としては、脂肪族多価アルコールを1モル%以上30モル%以下含有することが好ましく、5モル%以上30モル%以下含有することがより好ましい。
脂肪族多価アルコールの含有量を1モル%以上30モル%以下にすることにより、ポリエステルユニット中のエステル基の濃度を高くすることができる。その結果、エステル基と荷電制御剤との相互作用がより効果的に得られる。
本発明に係るポリエステルユニットの製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、2価のカルボン酸化合物および2価のアルコール化合物を脂肪族モノカルボン酸または脂肪族モノアルコールと同時に仕込む。そして、エステル化反応、エステル交換反応、縮合反応などの反応により、これらを重合させ、ポリエステルユニットを製造する。重合温度は、180℃以上290℃以下の範囲であることが好ましい。ポリエステルユニットの重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなどの重合触媒を用いることができる。本発明において、上記ポリエステルユニットは、チタン系触媒の存在下での縮重合によって得られたものであることが好ましい。
チタン系触媒としては、例えば、
チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C14N)(CO)〕、
チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート〔Ti(C10N)(CO)〕、
チタンジペンチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C14N)(C11O)〕、
チタンジエチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C14N)(CO)〕、
チタンジヒドロキシオクチレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C14N)(OHC16O)〕、
チタンジステアレートビストリエタノールアミネート〔Ti(C14N)(C1837O)〕、
チタントリイソプロピレートトリエタノールアミネート〔Ti(C14N)(CO)〕、
チタンモノプロピレートトリス(トリエタノールアミネート)〔Ti(C14N)(CO)〕、
テトラ−n−ブチルチタネート〔Ti(CO)〕、
テトラプロピルチタネート〔Ti(CO)〕、
テトラステアリルチタネート〔Ti(C1837O)〕、
テトラミリスチルチタネート〔Ti(C1429O)〕、
テトラオクチルチタネート〔Ti(C17O)〕、
ジオクチルジヒドロキシオクチルチタネート〔Ti(C17O)(OHC16O)〕、
ジミリスチルジオクチルチタネート〔Ti(C1429O)(C17O)
などが挙げられる。これらの中でも、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート、チタンジイソプロピレートビスジエタノールアミネート、チタンジペンチレートビストリエタノールアミネート、テトラステアリルチタネート、テトラミリスチルチタネート、テトラオクチルチタネート、ジオクチルジヒドロキシオクチルチタネートが好ましい。
これらは、例えば、ハロゲン化チタンと、目的物に対応するアルコールと、を反応させることにより得ることができる。
また、チタン系触媒は、芳香族カルボン酸チタン化合物を含むことが好ましい。
芳香族カルボン酸チタン化合物としては、芳香族カルボン酸とチタンアルコキシドとを反応させることによって得られたものが好ましい。
芳香族カルボン酸としては、2価以上の芳香族カルボン酸(すなわち、2個以上のカルボキシ基を有する芳香族カルボン酸)および/または芳香族オキシカルボン酸であることが好ましい。
2価以上の芳香族カルボン酸としては、例えば、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのジカルボン酸類、または、その無水物、
トリメリット酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸類、または、その無水物もしくはそのエステル化物
などが挙げられる。これらの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
芳香族オキシカルボン酸としては、例えば、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸、トロパ酸などが挙げられる。
上述のとおり、本発明においては、ポリエステルユニットを有する樹脂に、ポリエステルユニットとその他のポリマーユニットとが化学的に結合したハイブリッド樹脂が含まれる。ハイブリッド樹脂の中でも、ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットとが化学的に結合したハイブリッド樹脂が好ましい。
ハイブリッド樹脂中のビニル系ポリマーユニットを構成するためのビニル系モノマーとしては、例えば、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸系モノマーなどが挙げられる。これらの中でも、スチレン系モノマーが好ましく、スチレンがより好ましい。スチレンは分子構造中の芳香環の占める割合が大きいため、トナーの耐久安定性がより向上する。ビニル系モノマー中のスチレンの含有量は、70モル%以上であることが好ましく、85モル%以上であることがより好ましい。
スチレン系モノマーとしては、例えば、
スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンなどのスチレン誘導体
などが挙げられる。
アクリル酸系モノマーとしては、例えば、
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸もしくはアクリル酸エステル類、
メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニルなどのメタクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸もしくはそのエステル類(メタクリル酸アミノエステル類)、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体
などが挙げられる。
また、ビニル系ポリマーユニットを構成するためのモノマーとしては、例えば、
2−ヒドロキシ−エチルアクリレート、2−ヒドロキシ−エチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−プロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類、
4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレン
などのヒドロキシ基を有するモノマーも挙げられる。
ビニル系ポリマーユニットには、上記モノマー以外のビニル重合が可能なモノマーを用いることもできる。
上記モノマー以外のビニル重合が可能なモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン系不飽和モノオレフィン類、
ブタジエン、イソプレンなどの不飽和ポリエン類、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどのビニルエステル類、
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類、
N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物、
ビニルナフタリン類、
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸などの不飽和二塩基酸、
マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物などの不飽和二塩基酸無水物、
マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルなどの不飽和塩基酸のハーフエステル、
ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和二塩基酸エステル、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸などのα,β−不飽和酸の酸無水物、
α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、
アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、または、これらの酸無水物もしくはこれらのモノエステルなどのカルボキシ基を有するモノマー
などが挙げられる。
また、ビニル系ポリマーユニットには、架橋性モノマーを用いることもできる。
架橋性モノマーとしては、例えば、芳香族ジビニル化合物、アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、芳香族基およびエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、ポリエステル型ジアクリレート類、多官能の架橋剤などが挙げられる。
芳香族ジビニル化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどが挙げられる。
アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
芳香族基およびエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレートなどが挙げられる。
ポリエステル型ジアクリレート類としては、例えば、日本化薬(株)製のMANDA(商品名)などが挙げられる。
多官能の架橋剤としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートなどが挙げられる。
上記ビニル系ポリマーユニットは、重合開始剤を用いて製造されたポリマーであってもよい。重合開始剤の使用量は、重合効率の観点から、ビニル系モノマー100質量部に対して0.05質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−カーバモイルアゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートなどが挙げられる。
ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットが化学的に結合したハイブリッド樹脂を製造する際には、両ポリマーを構成するためのモノマーのいずれとも反応しうる化合物(以下「両反応性化合物」とも表記する。)を用いて重合を行うことが好ましい。
両反応性化合物としては、例えば、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸ジメチルなどが挙げられる。これらの中でも、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットが化学的に結合したハイブリッド樹脂を製造する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
すなわち、ポリエステルユニットを構成するためのモノマーと、ビニル系ポリマーユニットを構成するためのビニル系モノマーを同時に反応させることにより、または、順次反応させることにより、上記ハイブリッド樹脂を製造することができる。ビニル系モノマーを付加重合反応させた後、ポリエステルユニットを構成するためのモノマーを縮重合反応させた場合、ハイブリッド樹脂の分子量の制御が容易となる。
ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットが化学的に結合したハイブリッド樹脂の、ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットとの質量比は、分子レベルでの架橋構造の制御の観点から、50/50以上90/10以下であることが好ましい。より好ましくは、50/50以上80/20以下である。ハイブリッド樹脂がポリエステルユニットを50質量%以上含有することで、トナーの低温定着性が向上する。また、ハイブリッド樹脂がビニル系ポリマーユニットを10質量%以上含有することで、帯電均一性が向上する。
本発明に係る脂肪族化合物は、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選択される少なくとも1種である。脂肪族モノカルボン酸や脂肪族モノアルコールとしては、第1級のもの、第2級のもの、第3級のもののいずれでも用いることができる。
脂肪族モノカルボン酸としては、例えば、メリシン酸、ラクセル酸、テトラコンタン酸、ペンタコンタン酸などが挙げられる。
脂肪族モノアルコールとしては、例えば、メリシルアルコール、テトラコンタノールなどが挙げられる。
本発明に係る脂肪族化合物には、脂肪族炭化水素系ワックスを酸変性またはアルコール変性して得られる変性ワックスを使用することもできる。
変性ワックスには、0価のもの、1価のもの、2価以上のものが含まれることがあるが、変性ワックスの混合物中に1価(モノカルボン酸またはモノアルコール)の変性ワックスが50質量%以上含まれていることが好ましい。
酸変性された脂肪族炭化水素系ワックスとしては、例えば、ポリエチレンもしくはポリプロピレンをアクリル酸などの1価の不飽和カルボン酸により酸変性されているものが挙げられる。
アルコール変性された脂肪族炭化水素系ワックスのうち、第1級のアルコール変性脂肪族炭化水素系ワックスは、例えば、次の方法で製造することができる。まず、エチレンを、チーグラー触媒を用いて重合させてポリエチレンを得る。重合終了後、酸化させて、触媒金属とポリエチレンとのアルコキシドを生成させた後、加水分解することによって、第1級のアルコール変性脂肪族炭化水素系ワックスを製造することができる。
アルコール変性された脂肪族炭化水素系ワックスのうち、第2級のアルコール変性脂肪族炭化水素系ワックスは、例えば、次の方法で製造することができる。脂肪族炭化水素系ワックスを、ホウ酸および無水ホウ酸の存在下で、分子状酸素含有ガスで液相酸化することにより得られる。得られた第2級のアルコール変性脂肪族炭化水素系ワックスは、さらに、プレス発汗法による精製、溶剤を使用した精製、水添処理、硫酸での洗浄後の活性白土による処理などを行ってもよい。触媒としては、ホウ酸と無水ホウ酸の混合物を使用することもできる。ホウ酸と無水ホウ酸とのモル比(ホウ酸/無水ホウ酸)は、1.0/1.0以上2.0/1.0以下であることが好ましく、1.2/1.0以上1.7/1.0以下であることがより好ましい。無水ホウ酸の割合が多いほど、ホウ酸の過剰分による凝集現象が生じにくくなる。無水ホウ酸の割合が少ないほど、反応後に生じる無水ホウ酸由来の粉末の量が少なくなり、また、反応に寄与しにくい無水ホウ酸が少なくなる。
ホウ酸と無水ホウ酸の混合物の使用量は、その混合物をホウ酸量に換算して、原料の脂肪族炭化水素系ワックス1モルに対して0.001モル以上10モル以下であることが好ましく、0.1モル以上1モル以下であることがより好ましい。
ホウ酸/無水ホウ酸以外の触媒としては、例えば、メタホウ酸、ピロホウ酸などが挙げられる。
また、アルコールとエステルを形成するものとしては、例えば、ホウ素の酸素酸、リンの酸素酸、硫黄の酸素酸などが挙げられる。より具体的には、ホウ酸、硝酸、リン酸、硫酸などが挙げられる。
分子状酸素含有ガスとしては、例えば、酸素ガス、空気、または、それらを不活性ガスで希釈したガスなどが挙げられる。分子状酸素含有ガス中の酸素濃度は、1体積%以上30体積%以下であることが好ましく、3体積%以上20体積%以下であることがより好ましい。
液相酸化反応は、通常は、溶剤を使用せず、原料の脂肪族炭化水素系ワックスの溶融状態下で行われる。反応温度は、120℃以上280℃以下であることが好ましく、150℃以上250℃以下であることがより好ましい。反応時間は、1時間以上15時間以下であることが好ましい。
ホウ酸と無水ホウ酸は、あらかじめ混合して、反応系に添加することが好ましい。ホウ酸に無水ホウ酸をあらかじめ混合しておくことで、ホウ酸の脱水反応が生じにくくなる。
ホウ酸と無水ホウ酸の混合触媒の添加温度(反応系に添加するときの温度)は、100℃以上180℃以下であることが好ましく、110℃以上160℃以下であることがより好ましい。100℃以上であれば反応系内に水分が残存しにくく、水分に起因する無水ホウ酸の触媒能の低下が生じにくくなる。
反応終了後、反応混合物に水を加え、生成した脂肪族炭化水素系ワックスのホウ酸エステルを加水分解し、精製して、アルコール変性された脂肪族炭化水素系ワックスが得られる。
本発明に係る脂肪族化合物には、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および/または炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールが用いられるが、これらの中でも、炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールが好ましい。ポリエステルユニットの末端基であるカルボキシ基およびヒドロキシ基のうち、カルボキシ基は、ヒドロキシ基よりも強い水素結合を形成しやすい。よって、脂肪族モノアルコールでカルボキシ基をキャップすることにより、ポリエステルユニットの末端基と荷電制御剤との相互作用をより効果的に弱めることができる。その結果、荷電制御剤のミクロな偏析を抑制することができ、トナーの帯電均一性がより向上する。
また、上記脂肪族化合物をポリエステルユニットの末端に縮合させることにより、上記脂肪族化合物に由来する部分がポリエステルユニットを部分的に可塑化することができるようになるため、トナーの低温定着性を向上させることができる。
上記脂肪族化合物をポリエステルユニットの末端に縮合する方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。ポリエステルユニットを有する樹脂を製造する際、該樹脂が有するポリエステルユニットを構成するためのモノマーとともに上記脂肪族化合物を添加し、縮重合を行う方法である。この方法によって、該樹脂が有するポリエステルユニットの末端に十分に上記脂肪族化合物を縮合することができる。
上記脂肪族化合物の使用量は、トナー粒子の結着樹脂の合計質量100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、2質量部以上7質量部以下である。上記脂肪族化合物の量が上記範囲にあることで、結着樹脂に対する可塑効果が高くなり、低温定着性がより向上する。
本発明に係るトナー粒子の結着樹脂には、上記ポリエステルユニットを有する樹脂以外の樹脂を併用してもよい。その他の樹脂としては、本発明の効果を十分に得る観点から、ポリエステル樹脂や、ポリエステルユニットとその他のポリマーユニットとが化学的に結合したハイブリッド樹脂が好ましい。
上記ポリエステルユニットを有する樹脂以外の樹脂もまた、上記脂肪族化合物と同様の脂肪族化合物が末端に縮合したポリエステルユニットを有する樹脂であることが好ましい。上記ポリエステルユニットを有する樹脂以外の樹脂にも上記脂肪族化合物由来の部分が存在することで樹脂同士の相溶性が高まる。その結果、トナーの低温定着性がより向上し、荷電制御剤もトナー粒子中に均一に微分散させることができる。
上記ポリエステルユニットを有する樹脂以外の樹脂を併用する場合、上記ポリエステルユニットが、結着樹脂に対して60質量%以上になるように用いることが好ましい。結着樹脂中の上記ポリエステルユニットが60質量%以上であることで、ポリエステルユニット中のエステル基と荷電制御剤と効果的に相互作用して、トナーの帯電均一性がより向上する。
結着樹脂として複数の樹脂を併用する系では、高軟化点樹脂の軟化点(Tm)は、120℃以上170℃以下であることが好ましい。また、低軟化点樹脂の軟化点(Tm)は、70℃以上120℃未満であることが好ましい。
結着樹脂として複数の樹脂を併用することで、トナー粒子における結着樹脂の分子量分布の設計を容易に行うことができ、幅広い定着領域を持たせることができるので好ましい。
結着樹脂として1種類の樹脂を単独で使用する場合、その樹脂の軟化点(Tm)は、95℃以上170℃以下であることが好ましく、120℃以上160℃以下であることがより好ましい。結着樹脂の軟化点(Tm)が120℃以上160℃以下の範囲内であれば、トナーの耐高温オフセット性と低温定着性のバランスがより良好となる。
本発明において、軟化点は、以下のようにして測定した。
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメーター(商品名:流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D、(株)島津製作所製)を用い、本流動特性評価装置に付属のマニュアルに従って行った。本流動特性評価装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダーに充填した測定試料を昇温して溶融させることができる。そして、シリンダーの底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、本流動特性評価装置に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とした。なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度(Tm)(=軟化点)である。
樹脂の軟化点(Tm)の測定試料としては、1.0gの測定試料を、25℃の環境下で、エヌピーエーシステム(株)製の錠剤成型圧縮機(商品名:NT−100H)を用い、10MPaの圧力で60秒間圧縮成型し、直径8mmの円柱状としたものを用いた。
本流動特性評価装置の測定条件は、以下のとおりである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/分
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストンによって加える荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、トナーの保存安定性の観点から、45℃以上であることが好ましい。また、低温定着性の観点から、結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は75℃以下であることが好ましく、65℃以下であることがより好ましい。
トナー粒子の結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、TA Instruments社製の示差走査型熱量計(DSC)(商品名:MDSC−2920)を用い、ASTM D3418−82に準じて、常温常湿下で測定した。測定試料である樹脂(結着樹脂)3mgを精密に秤量したものを用いる。これをアルミニウムパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウムパンを用いる。測定温度の範囲を30℃以上200℃以下とし、一旦、昇温速度10℃/分で30℃から200℃まで昇温した後、降温速度10℃/分で200℃から30℃まで降温し、再度、昇温速度10℃/分で200℃まで昇温する。2回目の昇温過程で得られるDSC曲線において、比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、測定試料である樹脂(結着樹脂)のガラス転移温度(Tg)とする。
本発明に係る荷電制御剤は、下記式〔1〕で示される化合物を含む。
Figure 2015194737
上記式〔1〕中、A、AおよびAは、それぞれ独立して、水素原子、ニトロ基、または、ハロゲン原子を示す。これらの中でも、ハロゲン原子が好ましく、その中でも、塩素原子が好ましい。Bは、水素原子、または、アルキル基を示す。これらの中でも、アルキル基が好ましく、その中でも、メチル基が好ましい。Mは、鉄原子、クロム原子、または、アルミニウム原子を示す。これらの中でも、鉄原子が好ましい。Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオン、または、これらイオンのうちの2種以上の混合イオンを示す。これらの中でも、水素イオンが好ましい。
上記式〔1〕で示される化合物(ピラゾロンモノアゾ金属化合物)は、例えば、以下の製造方法によって製造することができる。
まず、4−クロロ−2−アミノフェノールなどのアミン成分に、塩酸や硫酸のような鉱酸を加え、液温が5℃以下になったら、水に溶解させた亜硝酸ナトリウムを液温10℃以下に維持しながら滴下する。10℃以下で30分以上3時間以下撹拌して反応させることにより、4−クロロ−2−アミノフェノールをジアゾ化してジアゾ化合物を得る。次いで、スルファミン酸を加え、ヨウ化カリウムでんぷん紙により、過剰に亜硝酸が残存していないことを確認する。
次に、3−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−ピラゾロンであるカップリング成分、水酸化ナトリウムの水溶液、炭酸ナトリウム、および、有機溶剤を混合し、室温で撹拌し、可溶成分を溶解させる。そこに上記ジアゾ化合物を加え、室温で数時間撹拌し、カップリング反応を行う。撹拌後、反応液にレゾルシンを加え、上記ジアゾ化合物とレゾルシンとの反応がなくなったことを確認し、反応終了とする。反応終了後、水を加え、十分に撹拌し、静置してから分液する。さらに、水酸化ナトリウム水溶液を加え、撹拌洗浄し、分液を行う。これによって、モノアゾ化合物の溶液を得る。
カップリング反応の際に使用する有機溶剤としては、例えば、1価アルコール、2価アルコール、ケトン系有機溶剤が挙げられる。
1価のアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、エチレングリコールモノアルキル(炭素数1以上4以下)エーテルなどが挙げられる。
2価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。
ケトン系有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。
次に、金属化反応を行う。上記モノアゾ化合物の溶液に、水、サリチル酸、n−ブタノール、および、炭酸ナトリウムを添加し、撹拌する。配位金属の原子として鉄原子を採用する場合は、塩化第二鉄水溶液と炭酸ナトリウムを添加する。
液温を30℃以上40℃以下の範囲に昇温し、TLC(Thin-Layer Chromatography)で反応を追跡する。5時間以上10時間以下経過後、原料のスポットが消失したことを確認し、反応終了とする。反応終了後、撹拌を停止し、静止し、分液を行う。さらに、水、n−ブタノール、および、水酸化ナトリウム水溶液を加え、アルカリ洗浄を行う。次いで、濾過を行い、ケーキを取り出し、水で洗浄する。
水で洗浄したケーキを有機溶剤に溶解させる。このとき用いる有機溶剤としては、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1価アルコール、2価アルコールなどが挙げられる。
1価のアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、エチレングリコールモノアルキル(炭素数1以上4以下)エーテルなどが挙げられる。
2価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールが挙げられる。
この溶解液を50℃に昇温し、撹拌させながら水を添加していくことで、徐々に荷電制御剤(上記式〔1〕で示される化合物)を析出させる。あらかじめ水に消泡剤を添加しておくと、系内で発生する泡を除去することができ、荷電制御剤を均一にできる。次いで、冷却し、濾過した後、水によりケーキを洗浄し、ケーキを乾燥(真空乾燥)させることで、上記式〔1〕で示される化合物(ピラゾロンモノアゾ金属化合物)を得ることができる。
また、上記式〔1〕で示される化合物は、下記式〔2〕で示される化合物(モノアゾ鉄化合物)であることが好ましい。
Figure 2015194737
上記式〔2〕中、A、AおよびAは、それぞれ独立して、水素原子、ニトロ基、または、ハロゲン原子を示す。Bは、水素原子、または、アルキル基を示す。Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオン、または、これらイオンのうちの2種以上の混合イオンを示す。
上記式〔2〕で示される化合物は、上記式〔1〕で示される化合物のうち、上記式〔1〕中のMが鉄原子である化合物である。M(配位金属の原子)を鉄原子とすることで、長期にわたってトナーに優れた帯電安定性を与えることができる。その結果、ライン/ベタ比の悪化が抑制される。
上記式〔2〕で示される化合物は、下記式〔3〕で示される化合物(モノアゾ鉄化合物)であることがより好ましい。
Figure 2015194737
上記式〔3〕中、Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオン、または、これらイオンのうちの2種以上の混合イオンを示す。
上記式〔3〕で示される化合物は、上記式〔2〕で示される化合物のうち、上記式〔2〕中のBがメチル基であり、A、AおよびAが塩素原子であって、該塩素原子の置換位置が特定の位置にある化合物である。上記式〔3〕で示される構造をとることで、トナーの帯電量分布がよりシャープになり、選択現像の悪化が抑制される。
本発明に係る荷電制御剤の体積平均粒径は、0.5μm以上3.0μm以下であることが好ましい。荷電制御剤の体積平均粒径を0.5μm以上3.0μm以下の範囲にすることで、荷電制御剤の結着樹脂中での分散性が向上する。
本発明において、荷電制御剤の体積平均粒径(粒度分布)は、以下のようにして測定した。
荷電制御剤の粒径は、ベックマン・コールター社製のレーザー回折型粒度分布計(商品名:コールターLS−230型粒度分布計)を用いて測定した。測定溶媒としては、エタノールを使用した。エタノールにて上記粒度分布計の測定系内を数回洗浄し、エタノールで置換し、バックグラウンドファンクションを実行する。
次に、以下のようにして試料液を得て、上記粒度分布計の測定系内に試料液を徐々に加えた。そして、上記粒度分布計の画面上のPIDS(濃度)が45%以上55%以下になるように測定系内の試料濃度を調整して測定を行い、体積分布から算術した分布から頻度比率を求めた。
エタノールの屈折率を、装置係数としては1.36とし、光学モデルとしては1.08(実数部)−0.00i(虚数部)として、測定を行った。なお、上記粒度分布計の粒度測定範囲は0.04μm以上2000μm以下である。測定温度は、20℃以上25℃以下の範囲とした。
本発明における測定試料の調製方法としては、測定対象の微粒子を0.4g秤量し、これをエタノール100mLの入ったビーカーに入れ、スターラー撹拌により1分間撹拌し、なじませた。ビーカーを超音波振動槽に移し、3分間処理して分散液を得た。処理終了後、直ちにエタノールで満たされた測定部に分散液を測定許容濃度になるまで加え、測定を開始した。
超音波振動槽としては、アズワン(株)(旧:井内盛栄堂社)製のULTRASONIC CLEANER VS−150型(商品名)(周波数50kHz、最大出力150W)を使用した。
この測定における測定試料濃度は、微粒子の凝集および分散を観測するのに適しており、微粒子の粒径の分布を正確に観測することができる濃度である。なお、粒径が小さいもの、または、凝集性が低い測定試料を測定する場合には、測定試料の量を0.2gとし、エタノールの量を50mLとしてもよい。
なお、上記粒度分布計においては、まず、各粒子の粒径を求め、次に、下記表1のチャンネルに振り分けている。そして、各チャンネルの中心径をそのチャンネルの代表値とし、その代表値を直径として有する球を想定し、その球の体積をもとに体積基準の粒度分布を求めている。
Figure 2015194737
本発明に係る荷電制御剤は、酢酸エステルを1ppm以上1000ppm以下含有することが好ましく、1ppm以上500ppm以下含有することがより好ましく、1ppm以上300ppm以下含有することがより好ましい。荷電制御剤が上記量の酢酸エステルを含有することで、トナーの帯電性が向上する(高い帯電量が得られる。)。この理由は明確ではないが、以下のように考えている。
トナー粒子が、混練粉砕法によって得られたトナー粒子である場合、本発明に係る荷電制御剤に含まれる酢酸エステルは、トナー粒子を製造する際の混練工程(溶融混練工程)で大部分が揮発する。酢酸エステルが揮発する際は、トナー粒子に含まれる荷電制御剤と結着樹脂の界面から揮発していきやすいため、結着樹脂と荷電制御剤との密着性を弱める働きをする。そのため、混練工程後の粉砕工程の際、結着樹脂と荷電制御剤との界面で混練物は粉砕されやすく、荷電制御剤がトナー粒子の表面に露出しやすくなる。その結果、荷電制御剤の効果がより顕著に発揮されるものと考えられる。
酢酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシルなどが挙げられる。これらの中でも、酢酸ブチルが好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。
本発明において、荷電制御剤に含まれる酢酸エステルの含有量は、以下のようにして測定した。
ヘッドスペース法(加熱温度120℃)による有機揮発成分分析によるトナーのトルエン換算の有機揮発成分量の定量を、以下のようにして行った。
ヘッドスペース用バイアル瓶(容積:22mL)に荷電制御剤50mgを精秤し、クリンパーを用いてクリンプキャップとフッ素樹脂でコーティングされた専用セプタムでシールした。このバイアル瓶をヘッドスペースサンプラーにセットし、以下の条件でガスクロマトグラム(GC)分析を行った。そして、得られたGCチャートのピークの総面積値をデータ処理により算出した。この際、トナーを封入していない空のバイアル瓶もブランクとして測定し、ブランク測定における測定値については、トナー測定データから差し引いた。
バイアル瓶の中にトルエンのみを精秤したものを3点(0.1μL、0.5μL、1.0μL)準備し、トナー測定試料の測定を行う前に、以下の分析条件にてそれぞれ測定を行った後、トルエンの仕込み量とトルエン面積値から検量線を作成した。
トルエン換算の有機揮発成分量は、この検量線を基にトナーの有機揮発成分の面積値をトルエンの質量に換算し、さらにトナー質量を基準とした量に換算することによって得られる。
(測定装置および測定条件)
ヘッドスペースサンプラー:(株)パーキンエルマージャパン製のTurbo Matrix HS40(商品名)
オーブン温度:120℃
トランスファーライン温度:125℃
ニードル温度:125℃
保温時間:60分
サイクルタイム:65分
加圧時間:2.5分
注入時間:0.08分
キャリアーガス:ヘリウムガス
GC:サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製のTRACE GC Ultra(商品名)
MS:サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製のISQ(商品名)
カラム:HP−5MS(内径:0.25mm、膜厚:0.25μm、カラム長:60m)
昇温条件:(1)40℃:3分ホールド、(2)2℃/分で70℃まで昇温、(3)5℃/分で150℃まで昇温、(4)10℃/分で300℃まで昇温後、1分ホールド。
Inlet条件
温度:200℃
圧力:150kPa
Split flow:10mL
Split ratio:7
本発明に係る荷電制御剤の、イオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は、300μS/cm以下であることが好ましく、200μS/cm以下であることがより好ましく、100μS/cm以下であることがより好ましい。電気伝導度は、荷電制御剤に含まれる水溶性のイオンなどの含有量を表しており、電気伝導度が高いほど、これらイオンなどの物質が多く含まれていることを表している。荷電制御剤に含まれる水溶性のイオンを少なくすることで、荷電制御剤と結着樹脂とがより効果的に相互作用して、トナーの帯電量を高くすることができるため、飛び散りが抑えられ、ライン再現性が向上する。
荷電制御剤の電気伝導度を300μS/cm以下に調整する方法としては、例えば、十分な量の水を用いて繰り返し洗浄し、濾過を行う方法が挙げられる。濾過方法としては、例えば、フィルタープレス、遠心濾過などが挙げられる。また、逆浸透膜、半透膜を用いる方法や、荷電制御剤を溶解させ、結晶を再析出させる晶析操作による精製方法なども挙げられる。
本発明において、電気伝導度は、以下のようにして測定した。
荷電制御剤の乾燥品1.5gをイオン交換水150mLに分散させて分散液を得た。分散液を15分間煮沸した。煮沸によってイオン交換水が蒸発したため、分散液は減量した。煮沸後、流水によって室温まで分散液を冷却し、5A濾紙で濾過し、濾液を得た。イオン交換水で濾紙を洗浄しながら該イオン交換水を濾液に追加し、最後にイオン交換水を濾液に直接追加して、濾液の量を150mLに調整した。その電気伝導度を(株)堀場製作所製の電気伝導度計(商品名:HORIBA導電率メーターES−14)で測定した。
本発明に係る荷電制御剤の比表面積は、3.0m/g以上30.0m/g以下であることが好ましい。
上記式〔1〕で示される化合物をトナーに含有させる方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
結着樹脂に着色剤などとともに上記式〔1〕で示される化合物を添加し、混練し、粉砕する方法(粉砕トナー)。上記式〔1〕で示される化合物はトナー粒子に内添される。
重合性の単量体モノマーに上記式〔1〕で示される化合物を添加し、該単量体モノマーを重合させてトナーを得る方法(重合トナー)。上記式〔1〕で示される化合物はトナー粒子に内添される。
あらかじめトナー粒子を製造し、その後、トナー粒子の表面に添加する方法。上記式〔1〕で示される化合物はトナー粒子に外添される。
本発明のトナーは、磁性一成分トナーとしても使用できるし、非磁性一成分トナーとしても使用できるし、二成分現像剤用のトナー(非磁性トナー)としても使用できる。
本発明のトナーを磁性一成分トナーとして使用する場合、トナー粒子の着色剤としては、磁性酸化鉄粒子などが挙げられる。
磁性酸化鉄粒子としては、例えば、
マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの磁性酸化鉄、もしくは、これらとは異なる金属酸化物を併せて含む磁性酸化鉄、
Fe、Co、Niなどの金属、もしくは、これら金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、Vなどの金属との合金、
これらの混合物
などが挙げられる。
本発明のトナーを非磁性一成分トナーまたは二成分現像剤用のトナー(非磁性トナー)として使用する場合、トナー粒子の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
ブラック色の着色剤としては、例えば、
ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラック
などが挙げられる。また、マグネタイト、フェライトなどの磁性粒子も挙げられる。
イエロー色の着色剤のうち、顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191、
C.I.バットイエロー1,3,20
などが挙げられる。
イエロー色の着色剤のうち、染料としては、例えば、
C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162
などが挙げられる。
シアン色の着色剤のうち、顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66、
C.I.バットブルー6、
C.I.アシッドブルー45
などが挙げられる。
シアン色の着色剤のうち、染料としては、例えば、
C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95
などが挙げられる。
マゼンタ色の着色剤のうち、顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,48:2、48:3、48:4、49,50,51,52,53,54,55,57,57:1、58,60,63,64,68,81,81:1、83,87,88,89,90,112,114,122,123,144、146,150,163,166、169、177、184,185,202,206,207,209,220、221、238、254、
C.I.ピグメントバイオレット19、
C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35
などが挙げられる。
マゼンタ色の着色剤のうち、染料としては、例えば、
C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,52、58、63、81,82,83,84,100,109,111、121、122、
C.I.ディスパースレッド9、
C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27、
C.I.ディスパースバイオレット1、
C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40、
C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28
などが挙げられる。
各色の着色剤は、それぞれ、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
トナーに離型性を与えるために、トナー粒子は、離型剤(ワックス)を含有することが好ましい。
ワックスとしては、トナー粒子中での分散性、離型性の観点から、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの炭化水素系ワックスが好ましい。
離型剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
離型剤としては、例えば、
酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物、
カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、
脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの、
パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類、
ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、
ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類、
長鎖アルキルアルコール類、
ソルビトールなどの多価アルコール類、
リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、
メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類、
エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類、
m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類、
ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、
脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類、
ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、
植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物
などが挙げられる。
本発明においては、炭化水素系ワックスが好適に用いられ、その中でも、脂肪族炭化水素系ワックスがより好適に用いられる。
脂肪族炭化水素系ワックスとしては、例えば、
アルキレンを高圧下でラジカル重合し、または低圧下でチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー、
高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー、
一酸化炭素および水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素ワックスおよびそれを水素添加して得られる合成炭化水素ワックス、
これらの脂肪族炭化水素系ワックスをプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により分別したワックス
などが挙げられる。
脂肪族炭化水素系ワックスの母体である炭化水素としては、例えば、
金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの(例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物)、
ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素、
エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素
などが挙げられる。
脂肪族炭化水素系ワックスの具体的なものとしては、例えば、
三洋化成工業(株)製のビスコール330−P、550−P、660−P、TS−200(商品名)、
三井化学(株)製のハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(商品名)、
サゾール社製のサゾールH1、H2、C80、C105、C77(商品名)、
日本精蝋(株)製のHNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(商品名)、
東洋アドレ(株)(旧・東洋ペトロライト(株))製のユニリン350、425、550、700、ユニシッド350、425、550、700(商品名)、
(株)セラリカNODA製の木蝋、蜜蝋、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(商品名)
などが挙げられる。
混練粉砕法によってトナー粒子を製造する場合、離型剤は、混練工程(溶融混練工程)で添加してもよいし、トナー粒子の結着樹脂の製造工程で添加してもよい。
トナー粒子中の離型剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
本発明において、トナー粒子の荷電制御剤には、本発明に係る荷電制御剤以外に、その他の荷電制御剤を併用することができる。その他の荷電制御剤としては、例えば、
アゾ系鉄化合物、アゾ系クロム化合物、アゾ系マンガン化合物、アゾ系コバルト化合物、アゾ系ジルコニウム化合物、カルボン酸誘導体のクロム化合物、カルボン酸誘導体の亜鉛化合物、カルボン酸誘導体のアルミニウム化合物、カルボン酸誘導体のジルコニウム化合物などが挙げられる。上記カルボン酸誘導体としては、芳香族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。また、その他の荷電制御剤として、荷電制御樹脂を用いることもできる。
本発明に係る荷電制御剤とその他の荷電制御剤とを併用する場合、トナー粒子中のその他の荷電制御剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
本発明のトナーは、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば、フェライト、マグネタイトなどのキャリアや、樹脂コートキャリアや、樹脂中に磁性粒子が分散されたバインダー型のキャリアなどが挙げられる。
樹脂コートキャリアは、主として、キャリアコア粒子と、キャリアコア粒子の表面を被覆(コート)する樹脂(被覆材)からなるキャリアである。
被覆材として用いられる樹脂としては、例えば、
スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル系樹脂、
アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、
ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素含有樹脂、
シリコーン樹脂、
ポリエステル(ポリエステル樹脂)、
ポリアミド(ポリアミド樹脂)、
ポリビニルブチラール、
アミノアクリレート樹脂、
アイオモノマー樹脂、
ポリフェニレンサルファイド(ポリフェニレンサルファイド樹脂)
などが挙げられる。
被覆材としての樹脂は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明においては、トナーの帯電安定性、現像性、流動性、耐久性の向上の観点から、シリカ微粒子をトナー粒子に外添することが好ましい。シリカ微粒子は、トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上8.00質量部以下用いることが好ましく、0.10質量部以上5.00質量部以下用いることがより好ましい。
また、シリカ微粒子は、窒素吸着によるBET法による比表面積(BET比表面積)が30m/g以上500m/g以下であることが好ましく、50m/g以上400m/g以下であることがより好ましい。シリカ微粒子のBET比表面積は、例えば、
カンタクロームインスツルメンツ(旧・湯浅アイオニクス(株))製の比表面積測定装置オートソーブ1(商品名)、
マイクロメリティックス社製のGEMINI2360/2375(商品名)または
マイクロメリティックス社製のトライスター3000(商品名)
を用い、シリカ微粒子の表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
シリカ微粒子は、疎水化、摩擦帯電性の制御の観点から、処理剤で処理されていることが好ましい。シリカ微粒子の処理剤としては、例えば、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物、その他の有機ケイ素化合物などが挙げられる。
本発明のトナーには、必要に応じて、その他の外部添加剤を外添(添加)してもよい。その他の外部添加剤としては、例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラ定着時の離型剤、滑剤、研磨剤などの働きをする樹脂微粒子もしくは無機微粒子などが挙げられる。
滑剤としては、例えば、ポリフッ化エチレン粒子、ステアリン酸亜鉛粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子などが挙げられる。
研磨剤としては、例えば、酸化セリウム粒子、炭化ケイ素粒子、チタン酸ストロンチウム粒子などが挙げられる。これらの中でも、チタン酸ストロンチウム粒子が好ましい。
本発明のトナーの製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、結着樹脂および荷電制御剤、必要に応じて、着色剤、ワックス、その他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合機を用いて混合して混合物を得る。そして、混合物を、二軸混練押し出し機、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーなどの熱混練機を用いて溶融混練して混練物(溶融混練物)を得る。溶融混練の際、ワックスや磁性酸化鉄粒子や含金属化合物などを添加することもできる。次に、混練物を冷却し、固化させた後、粉砕機を用いて混練物を粉砕し、分級機を用いて分級を行い、トナー粒子を得る。必要に応じて、トナー粒子と外添剤とをヘンシェルミキサーなどの混合機を用いて混合して、トナーを得ることができる。
混合機としては、例えば、
日本コークス工業(株)(旧・三井鉱山(株))製のヘンシェルミキサー(商品名)、
(株)カワタ製のスーパーミキサー(商品名)、
(株)大川原製作所製のリボコーン(商品名)、
ホソカワミクロン(株)製のナウターミキサー(商品名)、タービュライザー(商品名)、サイクロミックス(商品名)、
太平洋機工(株)製のスパイラルピンミキサー(商品名)、
(株)マツボー製のレーディゲミキサー(商品名)
などが挙げられる。
混練機としては、例えば、
(株)栗本鉄工所製のKRCニーダー(商品名)、
Buss社製のブス・コ・ニーダー(商品名)、
東芝機械(株)製のTEM型押し出し機(商品名)、
(株)日本製鋼所製のTEX二軸混練機(商品名)、
(株)池貝(旧・池貝鉄工所)製のPCM混練機(商品名)、
(株)井上製作所製の三本ロールミル(商品名)、ミキシングロールミル(商品名)、ニーダー(商品名)、
日本コークス工業(株)(旧・三井鉱山(株))製のニーデックス(商品名)、
日本スピンドル製造(株)(旧・(株)森山製作所製)のMS式加圧ニーダー(商品名)、ニダールーダー(商品名)、
(株)神戸製鋼所製のバンバリータイプのミキサー
などが挙げられる。
粉砕機としては、例えば、
ホソカワミクロン(株)製のカウンタージェットミル(商品名)、ミクロンジェット(商品名)、イノマイザ(商品名)、
日本ニューマチック工業(株)製のIDS型ミル(商品名)、PJMジェット粉砕機(商品名)、
(株)栗本鉄工所製のクロスジェットミル(商品名)、
日曹エンジニアリング(株)製のウルマックス(商品名)、
(株)セイシン企業製のSKジェット・オー・ミル(商品名)、
(株)アーステクニカ(旧・川崎重工業(株))製のクリプトロン(商品名)、
フロイント・ターボ(株)(旧・ターボ工業社)製のターボミル(商品名)、
日清エンジニアリング(株)製のスーパーローター(商品名)
などが挙げられる。
分級機としては、例えば、
(株)セイシン企業製のクラッシール(商品名)、マイクロンクラッシファイアー(商品名)、スペディッククラシファイアー(商品名)、
日清エンジニアリング(株)製のターボクラッシファイアー(商品名)、
ホソカワミクロン(株)製のミクロンセパレータ(商品名)、ターボプレックス(ATP)(商品名)、TSPセパレータ(商品名)、
日鉄鉱業(株)製のエルボジェット(商品名)、
日本ニューマチックエ業(株)製のディスパージョンセパレータ(商品名)、
ユーラステクノ(株)(旧・安川商事(株))製のYMマイクロカット(商品名)
などが挙げられる。
粗粒子を篩い分けるために用いられる篩い装置としては、例えば、
晃栄産業(株)製のウルトラソニック(商品名)、
(株)徳寿工作所製のレゾナシーブ(商品名)、ジャイロシフター(商品名)、
(株)ダルトン製のバイブラソニックシステム(商品名)、
新東工業(株)のソニクリーン(商品名)、
フロイント・ターボ(株)(旧・ターボ工業社)製のターボスクリーナー(商品名)、
槙野産業(株)製のミクロシフター(商品名)、
円形振動篩い
などが挙げられる。
本発明において、トナーの粒径(粒度分布)は、以下のようにして測定した。
〔トナーの重量平均粒径(D4)測定〕
トナーの重量平均粒径(D4)は、ベックマン・コールター社製の精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer3)および付属の専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer3 Version3.51)を用いて測定した。上記精密粒度分布測定装置は、100μmのアパーチャーチューブを備えており、細孔電気抵抗法による測定装置である。実効測定チャンネル数は2万5千チャンネルとし、測定データの解析を行い、トナーの重量平均粒径(D4)を算出した。
測定に使用する電解水溶液としては、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたものが使用できる。このような電解水溶液としては、例えば、ベックマン・コールター社製のISOTON II(商品名)などが挙げられる。
測定および解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回とし、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに設定し、ゲインを2に設定し、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に設定し、粒径ビンを256粒径ビンに設定し、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer3専用のガラス製の250mL丸底ビーカーに上記電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行った。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去した。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに上記電解水溶液30mLを入れ、この中に分散剤として和光純薬工業製のコンタミノンN(商品名)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加えた。コンタミノンNは、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤および有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液である。
(3)日科機バイオス(株)製の超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispension System Tetora150)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2mL添加した。Ultrasonic Dispension System Tetora150は、発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180°ずらした状態で内蔵しており、電気的出力が120Wである。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、上記超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間、超音波分散処理を継続した。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となるように適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した上記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、トナーの重量平均粒径(D4)を算出した。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
〈結着樹脂A−1の製造例〉
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物):45.0モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2モル付加物):40.0モル部
・エチレングリコール:15.0モル部
・テレフタル酸:100.0モル部
上記ポリエステルユニットを構成するためのモノマーの混合物95質量部および炭素数50の脂肪族モノアルコール(ポリエチレンの片末端にヒドロキシ基を有するワックス)5質量部をチタンテトラブトキシド500ppmとともに5Lのオートクレーブに入れた。そこに、還流冷却器、水分分離装置、窒素ガス導入管、温度計および撹拌装置を付け、オートクレーブ内に窒素ガスを導入しながら、230℃で重縮合反応を行った。得られる樹脂の軟化点が所定の値になるように反応時間を調整した。反応終了後、反応生成物を容器から取り出し、冷却し、粉砕して、結着樹脂A−1を得た。
〈結着樹脂A−2〜A−8の製造例〉
結着樹脂A−1の製造例において、エチレングリコール(以下「EG」とも表記する。)のモル部、ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物)(以下「BPA−EO」とも表記する。)のモル部、脂肪族化合物の質量部、および、脂肪族化合物の炭素数を表2に示すように変更した。それら以外は、結着樹脂A−1の製造例と同様にして、結着樹脂A−2〜A−8を得た。
Figure 2015194737
〈結着樹脂A−9の製造例〉
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物):25.0モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2モル付加物):40.0モル部
・エチレングリコール:35.0モル部
・テレフタル酸:80.0モル部
・無水トリメリット酸:20.0モル部
上記ポリエステルユニットを構成するためのモノマーの混合物88質量部および炭素数40の脂肪族モノアルコール(ポリエチレンの片末端にヒドロキシ基を有するワックス)12質量部をジブチルスズオキシド0.2質量部とともに5Lのオートクレーブに入れた。そこに、還流冷却器、水分分離装置、窒素ガス導入管、温度計および撹拌装置を付け、オートクレーブ内に窒素ガスを導入しながら、230℃で重縮合反応を行った。得られる樹脂の軟化点が所定の値になるように反応時間を調整した。反応終了後、反応生成物を容器から取り出し、冷却し、粉砕して、結着樹脂A−9を得た。Tgは60℃であり、Tmは135℃であった。
〈結着樹脂B−1の製造例〉
(ポリエステルユニットの処方)
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物):100.0モル部
・テレフタル酸:65.0モル部
・無水トリメリット酸:25.0モル部
・アクリル酸:10.0モル部
上記ポリエステルユニットを構成するためのモノマーの混合物60質量部および炭素数50の脂肪族モノアルコール5質量部を4口フラスコに入れた。そこに、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置および撹拌装置を付け、窒素雰囲気下にて160℃で撹拌した。
そこに、ビニル系ポリマーユニットを構成するためのビニル系モノマー(スチレン90.0モル部および2−エチルヘキシルアクリレート10.0モル部)40質量部および重合開始剤としてのベンゾイルパーオキサイド1質量部を滴下ロートから4時間かけて滴下した。そして、160℃で5時間反応を行った。
その後、230℃に昇温して、上記ポリエステルユニットを構成するためのモノマーの総量に対して0.2質量部のチタンテトラブトキシドを添加し、得られる樹脂の軟化点が所定の値になるまで重合反応を行った。反応終了後、反応生成物を容器から取り出し、冷却し、粉砕して、結着樹脂B−1を得た。
〈結着樹脂B−2〜B−6の製造例〉
結着樹脂B−1の製造例において、脂肪族化合物の質量部および炭素数を表3に示すように変更した。それら以外は、結着樹脂B−1の製造例と同様にして、結着樹脂B−2〜B−6を得た。
Figure 2015194737
〈結着樹脂B−7〜B−12の製造例〉
結着樹脂B−1の製造例において、0.2質量部のチタンテトラブトキシドを0.2質量部のジブチルスズオキシドに変更し、脂肪族化合物の質量部、炭素数および種類を表4に示すように変更した。それら以外は、結着樹脂B−1の製造例と同様にして、結着樹脂B−7〜B−12を得た。
Figure 2015194737
〈荷電制御剤の製造例1〉
水580質量部および35%塩酸84質量部の混合溶液中に、4−クロロ−2−アミノフェノールの57.4質量部を加え、冷却下で撹拌し、塩酸水溶液を得た。その後、塩酸水溶液を氷冷し、塩酸水溶液の温度を0℃以上5℃以下の範囲に維持した。次いで、水50.7質量部に溶解させた亜硝酸ナトリウム28.2質量部を塩酸水溶液に滴下し、2時間撹拌し、ジアゾ化を行った。これにスルファミン酸を加え、過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液を得た。
次に、3−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−ピラゾロンの101質量部を、水475質量部、炭酸ナトリウム95質量部およびn−ブタノール840質量部の混合溶液に添加し、溶解させた。そこに上記ジアゾ溶液を加え、20℃以上22℃以下の範囲に維持しながら4時間撹拌し、カップリング反応を行った。その後、25%水酸化ナトリウム水溶液43.5部を加え、撹拌洗浄し、下層の水層を分液除去し、反応液を得た。
次に、水226質量部、サリチル酸29質量部、n−ブタノール823.7質量部および15%炭酸ナトリウム水溶液242.4質量部を上記反応液に添加し、撹拌した。これに38%塩化第二鉄水溶液89.6質量部を添加し、液温を30℃に昇温させた後、8時間撹拌し、錯体化反応を行い、反応物を濾過し、濾過物を得た。この濾過物を水1000質量部で洗浄する作業を5回繰り返した。次に、濾過物を24時間60℃で乾燥(真空乾燥)させ、モノアゾ金属化合物98.8質量部を得た。これを荷電制御剤1とする。
荷電制御剤1の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤1の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が5.5μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が73体積%であった。荷電制御剤1をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は560μS/cmであった。
〈荷電制御剤の製造例2〉
荷電制御剤の製造例1で得られた荷電制御剤1の80質量部を、ジメチルスルホキシド320質量部に添加し、溶解させた。そこに、信越化学工業(株)製の消泡剤(商品名:KF995、環状ジメチルシリコーン)5質量部、酢酸n−ブチル0.005質量部および水5000質量部の混合溶液を滴下し、モノアゾ金属化合物を析出させた。滴下終了後、得られた析出物を水1000質量部で洗浄した後、析出物を24時間60℃で乾燥(真空乾燥)させ、荷電制御剤2を得た。
荷電制御剤2の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤2の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が0.9μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が6体積%であった。荷電制御剤2中の酢酸n−ブチルの含有量は9ppmであった。荷電制御剤2をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は21μS/cmであった。
〈荷電制御剤の製造例3〉
荷電制御剤の製造例2において、酢酸n−ブチル0.005質量部を酢酸n−ブチル0.001質量部に変更して、滴下速度により析出スピードを調整した。それら以外は、荷電制御剤の製造例2と同様にして、荷電制御剤3を得た。
荷電制御剤3の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤3の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が1.8μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が12体積%であった。荷電制御剤3中の酢酸n−ブチルの含有量は2ppmであった。荷電制御剤3をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は17μS/cmであった。
〈荷電制御剤の製造例4〉
荷電制御剤の製造例2において、酢酸n−ブチル0.005質量部を酢酸n−ブチル0.3質量部に変更して、滴下速度により析出スピードを調整した。それら以外は、荷電制御剤の製造例2と同様にして、荷電制御剤4を得た。
荷電制御剤4の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤4の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が0.5μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が2体積%であった。荷電制御剤4中の酢酸n―ブチルの含有量は550ppmであった。荷電制御剤4をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は33μS/cmであった。
〈荷電制御剤の製造例5〉
荷電制御剤の製造例2において、酢酸n−ブチル0.005質量部を酢酸n−ブチル0.0001質量部に変更して、滴下速度により析出スピードを調整した。それら以外は、荷電制御剤の製造例2と同様にして、荷電制御剤5を得た。
荷電制御剤5の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤5の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が2.0μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が13体積%であった。荷電制御剤5中の酢酸n−ブチルの含有量は0.1ppmであった。荷電制御剤5をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は14μS/cmであった。
〈荷電制御剤の製造例6〉
荷電制御剤の製造例5において、酢酸n−ブチル0.0001質量部を酢酸n−ブチル0.1質量部に変更し、水5000質量部を水500質量部に変更して、滴下速度により析出スピードを調整した。それら以外は、荷電制御剤の製造例5と同様にして、荷電制御剤6を得た。
荷電制御剤6の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤6の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が2.2μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が16体積%であった。荷電制御剤6中の酢酸n−ブチルの含有量は1000ppmであった。荷電制御剤6をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は293μS/cmであった。
〈荷電制御剤の製造例7〉
荷電制御剤の製造例5において、酢酸n−ブチル0.0001質量部を酢酸n−ブチル0.1質量部に変更し、水5000質量部を水200質量部に変更して、滴下速度により析出スピードを調整した。それら以外は、荷電制御剤の製造例5と同様にして、荷電制御剤7を得た。
荷電制御剤7の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析およびマススペクトルより同定したところ、上記式(3)で示される化合物(上記式(3)中のXは水素イオン(H))を含むことを確認した。
荷電制御剤7の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径が2.3μmであり、体積基準の4.0μm以上の粒子の割合が18体積%であった。荷電制御剤7中の酢酸n−ブチルの含有量は1100ppmであった。荷電制御剤7をイオン交換水に1質量%分散させたときの電気伝導度は365μS/cmであった。
〈実施例1〉
(トナーNo.1の製造例)
・結着樹脂A−1:30質量部
・結着樹脂B−1:70質量部
・フィッシャートロプッシュワックス(サゾール社製のC105(商品名)、融点105℃):2質量部
・カーボンブラック:5質量部
・荷電制御剤2:2質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、二軸混練押し出し機によって溶融混練した。このとき、混練された樹脂の温度が150℃になるように二軸混練押し出し機中の滞留時間を調整した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで粉砕した。得られた微粉砕粒子を、コアンダ効果を利用した多分割分級機(商品名:エルボジェット分級機、日鉄鉱業(株)製)を用いて分級し、重量平均粒径(D4)が7.3μmのトナー粒子を得た。得られたトナー粒子100質量部に対し、疎水性のシリカ微粒子(BET比表面積:140m/g、疎水化処理としてヘキサメチルジシラザン処理を行ったもの。)1.0質量部およびチタン酸ストロンチウム粒子(体積平均粒径:1.6μm)3.0質量部を混合し、トナー粒子に外添した。次いで、目開き150μmのメッシュで篩い、トナーNo.1を得た。
次に、磁性キャリア92質量部に対してトナーNo.1を8質量部加え、ターブラーミキサーにより2分間混合し、二成分現像剤を調製した。
一方、磁性キャリア10質量部に対してトナーNo.1を90質量部加え、常温常湿(23℃/50%RH)環境において、V型混合機により5分間混合し、補給用現像剤(補給用の二成分現像剤)を得た。 なお、上記磁性キャリアには、後述する評価用の画像形成装置であるキヤノン(株)製のフルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C7065用のキャリアを用いた。
〔評価〕
トナーNo.1について、以下の評価を行った。評価結果を表6に示す。
評価用の紙として、キヤノンマーケティングジャパン(株)のA4サイズの81.4g/mの普通紙(商品名:CS−814)を用いた。
また、評価用の画像形成装置として、キヤノン(株)製のフルカラー複写機(商品名:imageRUNNER ADVANCE C7065)の改造機を用いた。
具体的には、現像コントラストを変更できる(現像装置の現像スリーブに印加する電圧のうち、直流電圧VDCを調整できる)ように改造し、また、定着装置通過前のトナー未定着画像を出力できるように改造している。
上記現像剤は、評価用の画像形成装置のブラック用の現像装置に入れた。
また、以下の10万枚耐久試験における出力画像は、印字率5%の画像とした。
また、低温定着性の評価の際には、評価用の画像形成装置を用いた後、キヤノン(株)製プロダクション複合機(商品名:imagePRESS C1+)から取り外した外部定着器(ベルト&ローラ定着器)を用いた。
[低温定着性]
評価用の画像形成装置において、FFh画像(ベタ黒画像)を形成した場合のトナーの紙上への載り量が0.5mg/cmとなるように上記直流電圧VDCを調整した後、未定着のFFh画像を出力した。
その後、上記外部定着器における定着温度を100℃から200℃までの範囲で10℃おきに調整し、各温度で上記未定着のFFh画像を定着し、定着画像を得た。このとき、上記外部定着器は、300mm/秒のプロセススピードで作動させた。得られた定着画像を4.9kPaの荷重をかけたレンズクリーニングワイパー(商品名:ダスパー、小津産業(株)製)で5往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%以下になる点を定着温度とし、以下の評価基準に従って評価した。
A:定着温度120℃未満
B:定着温度120℃以上130℃未満
C:定着温度130℃以上140℃未満
D:定着温度140℃以上150℃未満
E:定着温度150℃以上
なお、FFh画像ならびに後述の00h画像および30h画像は、256階調を十六進法で表記したものである(十進法の0〜255が、十六進法の00〜FF)。FFh、00hおよび30hのhは、hexadecimal(十六進法)の頭文字であり、十六進法による表記であることを明示している。00h画像は、白地部(ベタ白画像・256階調の1階調目)を意味し、FFh画像は、ベタ部(ベタ黒画像・256階調の256階調目)を意味する。また、30h画像は、ハーフトーン画像の一種である。
[飛び散り]
評価用の画像形成装置を用いて高温高湿(30℃/80%RH)環境下で10万枚耐久試験を行った。初期(10万枚耐久試験前)と10万枚耐久試験後に太さ100μm(静電潜像での太さ)のラインによる格子パターン(1cm間隔)を出力し、光学顕微鏡を用いてトナーの飛び散りを目視で観察し、評価した。
(評価基準)
A:ラインが非常にシャープで、トナーの飛び散りはほとんどない
B:わずかにトナーが飛び散っている程度で、ラインはシャープ
C:トナーの飛び散りがやや多いが、ラインはDに比べてシャープ
D:トナーの飛び散りが多く、ラインがぼんやりした感じになる
E:トナーの飛び散りがとても多く、Dのレベルに満たない
[ライン/ベタ比]
高温高湿(30℃/80%RH)環境下で10万枚耐久試験を行った後、FFh画像のトナーの紙上への載り量が0.5mg/cmとなるように上記直流電圧VDCを調整した。
次に、縦1cm×横7cmのベタ部(ベタ黒パッチ)が感光ドラムの表面に形成された状態で評価用の画像形成装置を止めて、感光ドラムの表面のベタ部のトナーの載り量(Mb)を測定した。
次に、縦1cm×横7cmの領域に太さ170μmのラインを20本形成した縞部(ライン:ベタ白=4:8のパッチ)が感光ドラムの表面に形成された状態で評価用の画像形成装置を止めて、感光ドラムの表面の縞部中のラインのトナーの載り量(Ml)を測定した。
なお、縦は感光ドラムの周方向であり、横は感光ドラムの軸方向である。
ラインのトナーの載り量(Ml/(7×4/12))/ベタ部のトナーの載り量(Mb/7)を計算し、その値をもって評価した。値が小さいほど優れている。
(評価基準)
A:1.3未満
B:1.3以上1.4未満
C:1.4以上1.5未満
D:1.5以上
[ガサツキ]
常温低湿(23℃/5%RH)環境下で10万枚耐久試験を行った後、ハーフトーン画像(30h画像)を出力し、出力画像を目視にて観察し、ガサツキについて以下の基準に基づき評価した。
(評価基準)
A:ガサツキを感じなく、なめらかである。
B:ガサツキをあまり感じない。
C:ややガサツキ感はある。
D:ガサツキ感がある。
[選択現像性]
高温高湿(30℃/80%RH)環境下で10万枚耐久試験を行った。初期(10万枚耐久試験前)と10万枚耐久試験後に現像装置(現像器)内のトナーの粒度分布を測定し、トナーの重量平均粒径の変化を以下の基準に基づき評価した。重量平均粒径の変化が小さいほど優れている。
トナーの重量平均粒径の変化=10万枚耐久試験後のトナーの重量平均粒径(μm)−初期のトナーの重量平均粒径(μm)
(評価基準)
A:0.2μm未満
B:0.2μm以上0.3μm未満
C:0.3μm以上0.4μm未満
D:0.4μm以上
〈実施例2〜13〉
(トナーNo.2〜13の製造例)
実施例1において、トナーの処方を表5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナーNo.2〜13を製造した。そして、トナーNo.2〜13について、実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表6に示す。
Figure 2015194737
Figure 2015194737
〈比較例1〜5〉
実施例1において、トナーの処方を表7に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナーNo.14〜18を製造した。そして、トナーNo.14〜18について、実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表8に示す。なお、荷電制御剤のT77とは、下記式〔4〕で示される化合物(モノアゾ鉄錯体、保土谷化学工業(株)製)である。
Figure 2015194737
比較例1は、ライン/ベタ比の評価結果がCとなり、選択現像性の評価結果がDとなった。荷電制御剤として上記式〔1〕で示される化合物を用いずにT77を用いたことで、帯電均一性が悪化したためと考えられる。
比較例2および3は、低温定着性の評価結果がDとなった。脂肪族化合物の炭素数が110または16であるため、結着樹脂に対する可塑効果を効果的に得ることができなかったと考えられる。また、飛び散りの評価もDとなった。脂肪族化合物の炭素数の影響で、荷電制御剤との相互作用が効果的に発現せず、飛び散りに影響を与えたものと考えられる。
比較例4は、ライン/ベタ比およびガサツキの評価結果がDとなった。比較例3に対して、荷電制御剤として上記式〔1〕で示される化合物を用いずにT77を用いたことで、帯電均一性が悪化したためと考えられる。
比較例5は、低温定着性および飛び散りの評価結果がEとなった。上記脂肪族化合物を用いなかったため、荷電制御剤が結着樹脂の末端にミクロに偏析して、帯電均一性が悪化したためと考えられる。
Figure 2015194737
Figure 2015194737

Claims (10)

  1. 結着樹脂および荷電制御剤を有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該結着樹脂が、炭素数30以上102以下の脂肪族モノカルボン酸および炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選択される少なくとも1種の脂肪族化合物が末端に縮合したポリエステルユニットを有する樹脂を含み、
    該荷電制御剤が、下記式〔1〕で示される化合物を含む
    ことを特徴とするトナー。
    Figure 2015194737
    (式〔1〕中、A、AおよびAは、それぞれ独立して、水素原子、ニトロ基、または、ハロゲン原子を示す。Bは、水素原子、または、アルキル基を示す。Mは、鉄原子、クロム原子、または、アルミニウム原子を示す。Xは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンもしくはアルキルアンモニウムイオン、または、これらイオンのうちの2種以上の混合イオンを示す。)
  2. 前記ポリエステルユニットが、チタン系触媒の存在下での縮重合によって得られたユニットである請求項1に記載のトナー。
  3. 前記ポリエステルユニットが、
    脂肪族多価アルコールを1モル%以上30モル%以下含有するアルコール成分と、
    カルボン酸成分と、
    の縮重合によって得られたユニットである請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記アルコール成分が、前記脂肪族多価アルコールを5モル%以上30モル%以下含有する請求項3に記載のトナー。
  5. 前記脂肪族化合物が、炭素数30以上102以下の脂肪族モノアルコールである請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 前記脂肪族化合物の炭素数が、50以上80以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー。
  7. 前記ポリエステルユニットを有する樹脂中のポリエステルユニットが、前記結着樹脂に対して60質量%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
  8. 前記式〔1〕中のMが、鉄原子である請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。
  9. 前記式〔1〕中のA、AおよびAがハロゲン原子であり、Bが、アルキル基である請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナー。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のトナーと、
    キャリアと、
    を有する二成分現像剤。
JP2015048301A 2014-03-20 2015-03-11 トナーおよび二成分現像剤 Active JP6487730B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015048301A JP6487730B2 (ja) 2014-03-20 2015-03-11 トナーおよび二成分現像剤
US14/659,505 US9606466B2 (en) 2014-03-20 2015-03-16 Toner and two-component developer
CN201510122818.5A CN104932213B (zh) 2014-03-20 2015-03-19 调色剂和双组分显影剂
EP15159801.8A EP2921908B1 (en) 2014-03-20 2015-03-19 Toner and two-component developer

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014058172 2014-03-20
JP2014058172 2014-03-20
JP2015048301A JP6487730B2 (ja) 2014-03-20 2015-03-11 トナーおよび二成分現像剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015194737A true JP2015194737A (ja) 2015-11-05
JP6487730B2 JP6487730B2 (ja) 2019-03-20

Family

ID=52692523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015048301A Active JP6487730B2 (ja) 2014-03-20 2015-03-11 トナーおよび二成分現像剤

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9606466B2 (ja)
EP (1) EP2921908B1 (ja)
JP (1) JP6487730B2 (ja)
CN (1) CN104932213B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017156706A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 キヤノン株式会社 トナー
JP2017227894A (ja) * 2016-06-15 2017-12-28 株式会社リコー トナー、トナー収容ユニット、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2018101125A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 キヤノン株式会社 トナー
JP2018101126A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 キヤノン株式会社 トナー
JP2018180175A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 キヤノン株式会社 トナー

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6632249B2 (ja) 2014-08-26 2020-01-22 キヤノン株式会社 磁性キャリア及び二成分系現像剤
JP6418992B2 (ja) 2015-03-13 2018-11-07 キヤノン株式会社 磁性キャリアおよびその製造方法
DE112016001562B4 (de) 2015-03-31 2021-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Magnetischer träger
JP6584225B2 (ja) 2015-08-25 2019-10-02 キヤノン株式会社 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法
JP6403816B2 (ja) 2016-02-08 2018-10-10 キヤノン株式会社 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法
US10409188B2 (en) 2017-02-10 2019-09-10 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic carrier, two-component developer, replenishing developer, and image forming method
US10451985B2 (en) 2017-02-28 2019-10-22 Canon Kabushiki Kaisha Toner
JP6938345B2 (ja) 2017-11-17 2021-09-22 キヤノン株式会社 トナー
JP7293010B2 (ja) 2018-08-08 2023-06-19 キヤノン株式会社 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法
JP7293009B2 (ja) 2018-08-08 2023-06-19 キヤノン株式会社 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法
JP7171314B2 (ja) 2018-08-28 2022-11-15 キヤノン株式会社 トナー
JP7286471B2 (ja) 2018-08-28 2023-06-05 キヤノン株式会社 トナー
JP7130518B2 (ja) 2018-09-28 2022-09-05 キヤノン株式会社 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法
US11249410B2 (en) 2018-12-12 2022-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Toner
WO2021070872A1 (ja) 2019-10-07 2021-04-15 キヤノン株式会社 トナー

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07175263A (ja) * 1993-01-11 1995-07-14 Canon Inc 静電荷像現像用トナー、一成分系現像剤及び二成分系現像剤
US5578409A (en) * 1993-01-11 1996-11-26 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic image, one component-type developer and two-component type developer
JPH09146303A (ja) * 1995-11-17 1997-06-06 Canon Inc 静電荷像現像用トナー
JP2004086224A (ja) * 2003-03-31 2004-03-18 Hodogaya Chem Co Ltd モノアゾ鉄錯体化合物、それを用いた電荷制御剤及びトナー
WO2005095523A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Hodogaya Chemical Co., Ltd モノアゾ鉄錯体化合物、それを用いた電荷制御剤及びトナー
JP2012215857A (ja) * 2011-03-29 2012-11-08 Canon Inc トナー
JP5132913B2 (ja) * 2005-10-13 2013-01-30 三菱レイヨン株式会社 トナー用バインダー樹脂、その製造方法、およびトナー
US20130108954A1 (en) * 2011-11-02 2013-05-02 Canon Kabushiki Kaisha Toner

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03185457A (ja) * 1989-12-15 1991-08-13 Konica Corp カラートナー
US5512402A (en) 1993-05-20 1996-04-30 Canon Kabushiki Kaisha Carrier for electrophotography, two-component type developer, and image forming method
DE69818912T2 (de) 1997-06-18 2004-08-19 Canon K.K. Toner, Zweikomponenten-Entwickler und Bilderzeugungsverfahren
JP3987197B2 (ja) * 1998-04-13 2007-10-03 株式会社東芝 現像剤及びその製造方法
CN100402504C (zh) * 2003-03-31 2008-07-16 保土谷化学工业株式会社 单偶氮铁配位化合物、使用了该化合物的电荷控制剂及调色剂
US7544457B2 (en) 2003-11-06 2009-06-09 Canon Kabushiki Kaisha Color toner and two-component developer
KR20130103610A (ko) 2010-12-28 2013-09-23 캐논 가부시끼가이샤 토너
IN2013CN05917A (ja) 2010-12-28 2015-04-24 Canon Kk
JP6470588B2 (ja) 2014-02-27 2019-02-13 キヤノン株式会社 磁性キャリアおよび二成分系現像剤

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07175263A (ja) * 1993-01-11 1995-07-14 Canon Inc 静電荷像現像用トナー、一成分系現像剤及び二成分系現像剤
US5578409A (en) * 1993-01-11 1996-11-26 Canon Kabushiki Kaisha Toner for developing electrostatic image, one component-type developer and two-component type developer
JPH09146303A (ja) * 1995-11-17 1997-06-06 Canon Inc 静電荷像現像用トナー
JP2004086224A (ja) * 2003-03-31 2004-03-18 Hodogaya Chem Co Ltd モノアゾ鉄錯体化合物、それを用いた電荷制御剤及びトナー
JP3986488B2 (ja) * 2003-03-31 2007-10-03 保土谷化学工業株式会社 モノアゾ鉄錯体化合物、それを用いた電荷制御剤及びトナー
WO2005095523A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Hodogaya Chemical Co., Ltd モノアゾ鉄錯体化合物、それを用いた電荷制御剤及びトナー
US20070020547A1 (en) * 2004-03-30 2007-01-25 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Mono azo iron complex compound, and charge controlling agent and toner using the same
JP5132913B2 (ja) * 2005-10-13 2013-01-30 三菱レイヨン株式会社 トナー用バインダー樹脂、その製造方法、およびトナー
JP2012215857A (ja) * 2011-03-29 2012-11-08 Canon Inc トナー
US20140004460A1 (en) * 2011-03-29 2014-01-02 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US20130108954A1 (en) * 2011-11-02 2013-05-02 Canon Kabushiki Kaisha Toner
JP2013097262A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Canon Inc トナー

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017156706A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 キヤノン株式会社 トナー
JP2017227894A (ja) * 2016-06-15 2017-12-28 株式会社リコー トナー、トナー収容ユニット、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2018101125A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 キヤノン株式会社 トナー
JP2018101126A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 キヤノン株式会社 トナー
JP2018180175A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 キヤノン株式会社 トナー

Also Published As

Publication number Publication date
US9606466B2 (en) 2017-03-28
CN104932213A (zh) 2015-09-23
JP6487730B2 (ja) 2019-03-20
CN104932213B (zh) 2020-02-18
EP2921908B1 (en) 2018-07-25
EP2921908A1 (en) 2015-09-23
US20150268577A1 (en) 2015-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6487730B2 (ja) トナーおよび二成分現像剤
JP6165004B2 (ja) トナー
JP6099873B2 (ja) トナー
JP2018010288A (ja) トナー、該トナーを備えた現像装置及び画像形成装置
JP2018155912A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2015215603A (ja) 磁性トナー
JP6611554B2 (ja) トナー
JP6385087B2 (ja) トナーの製造方法
JP2006146056A (ja) 静電荷像現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷像現像剤及び画像形成方法
JP5972129B2 (ja) トナー
JP2020160204A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2018101125A (ja) トナー
JP6385088B2 (ja) 磁性トナー
JP6410609B2 (ja) トナー
JP2009205049A (ja) 画像形成方法
JP2005173208A (ja) トナー
JP2021032981A (ja) トナー
JP6742806B2 (ja) トナー
JP2019144364A (ja) トナー
JP7451166B2 (ja) トナー
JP7353967B2 (ja) 二成分現像剤
JP6839010B2 (ja) トナー
JP2018010114A (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP6659140B2 (ja) トナー
JP6391454B2 (ja) 画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20171214

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171220

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6487730

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151