JP6165004B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法の如き画像形成方法に使用される負摩擦帯電性のトナーに関する。
近年、電子写真法を用いた複写機やプリンターは、市場拡大に伴い様々な国や地域で使用されるようになっている。一方で、製品が過酷な環境で保管あるいは使用されるケースが増えているため、より高度に品質を維持することが求められている。
例えば、東南アジア、インド、中近東地域といった気温の高い地域では、オフィスの温度は普段空調によって常温(例えば25℃)に制御されているが、長期休暇中といった空調が停止される際には、温度が45℃に到達することもある。このような場合には、複写機やプリンターが長期間に渡り昼夜の気温変化、つまりヒートサイクルを受けることがある。また、予備のトナーなどは空調の効いた場所に保管されていない場合もあり、このような場合は常時、ヒートサイクルを受けている可能性がある。
一方でこれらの地域で実際にユーザーが複写機やプリンターを使用する環境は、空調が効いた低温低湿環境下であることが多い。つまり、ヒートサイクルを受けながら長期間保管された後に、低温低湿環境下で使用される場合がある。
ヒートサイクル環境下で長期間保管されると、トナーの劣化が進行し、帯電性能が低下しやすい。一方、低温低湿環境下ではトナーの帯電性能が顕著に表れやすい。つまり帯電性能が低下したトナーは、低温低湿環境下で様々な画像欠陥が発生しやすくなる。
このような場合の画像欠陥として静電オフセットが挙げられる。静電オフセットは帯電不良のトナーが原因で、低温低湿環境下で発生しやすい画像欠陥であり、書類全域に渡ってトナーがオフセットするため、改善が必須となっている。
このようにヒートサイクル後に低温低湿環境下で使用する場合のように、環境変動に対しても安定したトナー性能を発揮するために、トナーの帯電特性を制御する必要がある。トナーの帯電特性を制御する方法としては、従来から荷電制御剤がトナーに用いられている。
例えば特許文献1、2には、トナー用荷電制御剤としてピラゾロンモノアゾ鉄錯化合物が開示されている。この荷電制御剤をトナーに用いると、高温高湿下(35℃,85%RH)においてもトナーの帯電立ち上がり性が高く、かつ帯電量の変動が少ないことが記載されている。しかし特許文献1、2に記載のピラゾロンモノアゾ金属錯体化合物を単に添加したトナーでは、ヒートサイクル環境下で長期間放置された後に低温低湿環境下で画出しした場合は、静電オフセットの発生を抑えるのは難しい。それゆえ、上記の問題点を解決することができるトナーが求められている。
WO2005/095523号公報 特開2005−292820号公報
本発明の目的は、荷電制御剤としてピラゾロンモノアゾ金属錯体化合物を用いたトナーにおいて、ヒートサイクル環境下で長期間放置された後に低温低湿環境下で画出しした場合でも、優れた現像性と耐静電オフセット性を示すトナーを提供することである。
本発明は、結着樹脂及び荷電制御剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該荷電制御剤は、
i)下記式〔1〕で表される化合物であり、
ii)ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上40°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、15.000°±0.150°及び20.100°±0.150°にピークを有し、且つ前記ピークの一方が最大強度のピークであり、他方が2番目の強度のピークであることを特徴とするトナーに関する。
Figure 0006165004
本発明によれば、ヒートサイクル環境下で長期間放置された後に低温低湿環境下で画出しした場合でも、現像性と耐静電オフセット性に優れたトナーを提供することができる。
本発明の実施例1に用いられる表面改質装置である。 本発明の実施例1乃至3に用いられる荷電制御剤C−1のX線回折のチャートである。 図2−1のチャートのピークリストである。 本発明の実施例4に用いられる荷電制御剤C−2のX線回折のチャートである。 図3−1のチャートのピークリストである。 本発明の実施例5乃至8に用いられる荷電制御剤C−3のX線回折のチャートである。 図4−1のチャートのピークリストである。 本発明の比較例1に用いられる荷電制御剤C−4のX線回折のチャートである。 図5−1のチャートのピークリストである。 本発明の比較例2に用いられる荷電制御剤C−5のX線回折のチャートである。 図6−1のチャートのピークリストである。 本発明の比較例3に用いられる荷電制御剤C−6のX線回折のチャートである。 図7−1のチャートのピークリストである。 本発明の実施例1乃至3に用いられる荷電制御剤C−1の77Kにおける、N2分子吸着−脱着等温線である。 本発明の比較例2に用いられる荷電制御剤C−5の77Kにおける、N2分子吸・脱着等温線である。
トナーは、結着樹脂、及びその他の添加剤により構成される。望ましい帯電特性(帯電速度、帯電レベル、帯電安定性等)、経時安定性、環境安定性等を付与するために一般に電荷制御剤が添加される。この電荷制御剤の添加によりトナーの特性は大きく改善される。本発明者らは、この荷電制御剤に関して鋭意検討を行った。
そして、各種荷電制御剤の中でもピラゾロンモノアゾ金属錯体化合物を用いると、高い帯電量を有し、且つ著しく高い帯電立ち上がり性を有する負帯電性トナーが得られることを見出した。ピラゾロンモノアゾ金属錯体が、高い帯電量と、高い帯電の立ち上がり性を有する詳しい理由は明確になっていないが、ピラゾロン骨格を配位子内に有することで、帯電性が向上すると考えられる。
しかし、単純に式〔1〕で表される荷電制御剤を用いただけでは、トナーが温度変化が繰り返される環境下、すなわちヒートサイクル環境下で長期間放置された後の低温低湿環境下の画出しで、現像性の低下や静電オフセットの発生を抑えることは難しかった。
静電オフセットとは、定着時に熱的にではなく、定着ニップ付近で溶融の不十分な紙上のトナーが、静電的に定着フィルム側に飛翔することで発生する現象である。その結果、定着フィルムが一回転した時に、定着フィルム側に飛翔したトナーが再度紙に定着されて画像欠陥を招いてしまう。
一般的に静電オフセットを防ぐために、定着フィルム表面は、トナーの帯電極性と同極性に帯電させて、トナーの飛翔を抑えている場合が多い。しかしトナーの帯電分布がブロードであると、帯電量が小さかったり、逆極性に帯電している帯電不良のトナーが含まれている可能性が高い。紙上に帯電不良のトナーが載っている場合、定着フィルム表面をトナーと同極性に帯電させていてもその効果が小さくなり、定着ニップ付近で定着フィルム上に飛翔してしまう。その結果、静電オフセットが発生する。
従って、いわゆる低温定着性や耐高温オフセット性といったトナーの熱溶融特性を向上させるだけでは解決し得ない課題であり、トナーの帯電性の制御が重要となる。つまり、定着時のトナーの帯電性が均一であるほど静電オフセットは発生しにくくなる。
本発明においては、以下のようにヒートサイクルの条件を設定し、評価を行った。
<1>25℃で1時間保持
<2>11時間かけて45℃まで直線的に温度を上げる
<3>45℃で1時間保持
<4>11時間かけて25℃まで直線的に温度を下げる
上記<1>乃至<4>までを1サイクルとして、計20サイクル行った。<1>乃至<4>のサイクルは、一日の温度変化のイメージを再現したものであり、長期休暇を想定して20サイクル行った。
本発明者らは、現像性の低下や静電オフセットの発生を抑えるために、式〔1〕の荷電制御剤の結晶構造に着目して検討を行った。そして鋭意検討した結果、式〔1〕の構造を有し、X線回折スペクトルにおいて、特定の位置にピークを有する結晶構造であると、現像性と耐静電オフセット性に優れたトナーを得られることを見出した。
すなわち、本発明の該荷電制御剤は、ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上40°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、15.000°±0.150°及び20.100°±0.150°にピークを有し、且つ一方が最大強度のピークであり、もう一方が2番目の強度のピークであり、且つ、該荷電制御剤は、下記式〔1〕
Figure 0006165004
に示される化合物であることを特徴とする。
一般的にトナーは複数の原材料から構成されている。ヒートサイクル環境下で長期間放置されると、トナー中に分散している荷電制御剤をはじめとする原材料同士が合一化したり、トナー表面に染み出したりし易い。その結果、トナー内部および表面の原材料組成が不均一になり、トナーが帯電不良を起こしやすくなる。その結果、トナーとしての帯電分布がブロードになりやすく、低温低湿環境下で静電オフセットが発生しやすくなる。
荷電制御剤はトナーの帯電性能に影響を及ぼす材料である。その荷電制御剤のトナー中での合一化や、トナー表面への染み出しを抑えることができれば、ヒートサイクル環境下で長期間放置されてもトナーの帯電性能を維持できるのではないかと考えた。そこで本発明者らは、荷電制御剤の結晶構造に着目して、現像性、耐静電オフセット性との関連性を検討した。
その結果、荷電制御剤が式〔1〕の構造を有し、さらにブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上40°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、15.000°±0.150°及び20.100°±0.150°にピークを有し、且つ一方が最大強度のピークであり、もう一方が2番目の強度のピークである場合に、現像性と耐静電オフセット性が良化することを見出した。
好ましくは、2θが10°以上40°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、15.950°±0.150°に3番目の強度のピークを、21.900°±0.150°に4番目の強度のピークを有すると、現像性と耐静電オフセット性がさらに良化する。
この理由について詳細はわかっていないが、次のように推測している。荷電制御剤がこのような特定の結晶構造を有することで、結着樹脂やその他の添加剤との親和性が向上する。その結果、トナーがヒートサイクル環境下で長期間放置されても、トナー中に分散している荷電制御剤の合一化やトナー表面への染み出しが起こりにくくなり、トナー中での分散状態を保持できるのではないかと推測している。その結果、トナーの帯電性が均一に保たれるため、現像性が維持されると共に、定着時に帯電不良のトナーが定着フィルムに付着しにくくなり、静電オフセットを抑制することができると本発明者らは示唆する。
X線回折スペクトルでの2θの測定範囲を10°以上40°以下としたのは次の理由からである。まず2θが10°以上の理由であるが、X線回折スペクトルでは、低角側、つまり2θが小さい側は、やや再現性に欠けるためである。これは低角側は測定する物質の結晶面の間隔が広い側であるため、空気中の様々な物質が結晶面内に入り込みやすく、面間隔が変化しやすいためと考えている。そのため同じサンプルで再現性測定をしても、安定して同じ結果が得られる10°以上を選択した。本発明の荷電制御剤でも再現性を確認したが、10°以上での領域では、安定した結果が得られている。次に2θが40°以下の理由であるが、本発明の荷電制御剤は40°以上では大きな回折ピークは見られなかった。そのため40°まで測定すれば十分と判断した。
本発明において、式〔1〕で表されるピラゾロンモノアゾ金属錯体化合物の荷電制御剤は、公知のモノアゾ錯体化合物の製造方法を用いて製造することができる。以下に代表的な製造方法を記載する。まず、4−クロロ−2−アミノフェノール等のジアゾ成分に、塩酸や硫酸のような鉱酸を加え、液温が5℃以下になったら、水に溶解させた亜硝酸ナトリウムを液温10℃以下に維持しながら滴下する。10℃以下で、30分乃至3時間以下撹拌して反応させることにより、4−クロロ−2−アミノフェノールをジアゾ化する。スルファミン酸を加え、ヨウ化カリウムでんぷん紙により過剰に亜硝酸が残存していないことを確認する。
次に、3−メチル−1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−ピラゾロンであるカップリング成分、水酸化ナトリウムの水溶液、炭酸ナトリウム、有機溶媒を添加し、室温で撹拌溶解する。そこに前記ジアゾ化合物を注加し、室温で数時間撹拌し、カップリングを行う。撹拌後、ジアゾ化合物とレゾルシンとの反応がないことを確認し反応終了とする。水を加えた後十分に撹拌し、静置してから分液する。更に水酸化ナトリウム水溶液を加え、撹拌洗浄し分液を行う。これによって、モノアゾ化合物の溶液を得る。
上記カップリングの際に使用する有機溶媒としては、1価アルコール、2価アルコール、ケトン系有機溶媒が好ましい。1価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、エチレングリコールモノアルキル(炭素数1乃至4)エーテルが挙げられる。2価のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコールが挙げられる。ケトン系としてはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。
次に、モノアゾ化合物と金属との反応を行う。上記モノアゾ化合物の溶液に、水、サリチル酸、n−ブタノール、炭酸ナトリウムを添加し撹拌する。配位金属として鉄を用いる場合は、塩化第二鉄水溶液と炭酸ナトリウムを添加する。
液温を30℃乃至40℃に昇温し、TLC(薄層クロマトグラフィ)で反応を追跡する。5時間乃至10時間経過後、原料のスポットが消失したことを確認し、反応終了とする。撹拌停止後、静止し、分液を行う。更に水、n−ブタノール、水酸化ナトリウム水溶液を加え、アルカリ洗浄を行う。濾過を行いケーキを取り出し、水で洗浄する。
さらに、X線回折スペクトルにおいて、15.000°±0.150°及び20.100°±0.150°にピークを有し、且つ一方が最大強度のピークであり、もう一方が2番目の強度のピークである荷電制御剤を得るためには、例えば以下のような方法で作成することができる。
上記で水洗浄したケーキを有機溶剤に溶解させる。この時に、以下の有機溶剤を用いることが重要である。ジメチルスルホキシド;N,N−ジメチルホルムアミド;メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、エチレングリコールモノアルキル(炭素数1乃至4)エーテル等の1価のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の2価のアルコールが挙げられる。
この溶解液を50℃に昇温し、撹拌しながら水を添加していくことで、徐々に荷電制御剤を析出させる。この際に、系内での泡の発生を抑制するために、添加する水に消泡剤を添加しておくことが好ましい。こうして製造することによって、結晶構造の揃った化合物を得ることができ、所望のX線回折スペクトルを有する荷電制御剤が得られやすくなる。冷却後、析出した化合物を濾過し、水によりケーキを洗浄し、さらにケーキを真空乾燥することで、本発明の荷電制御剤を得ることができる。
荷電制御剤をトナー粒子に内添する場合、添加量としてはトナー用樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上5質量部以下がより好ましい。また、トナー粒子に外添する場合は、0.01質量部以上5質量部以下が好ましく、0.01質量部以上2質量部以下がより好ましい。
本発明の荷電制御剤は、温度77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線において、相対圧p/p0(p0:飽和蒸気圧)が0.4の時の吸着過程の吸着量M1が3.0cm3/g以上8.0cm3/g以下であり、且つM1と、相対圧p/p0が0.4の時の脱着過程の吸着量M2との差(M2−M1)が、0.4cm3/g以下であると、耐静電オフセット性の点から好ましい。
温度77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線は、N2分子の相対圧を増加させた際の吸着量をプロットした吸着等温線と、逆に相対圧を下げた際の吸着量をプロットした脱着等温線から構成される。吸着−脱着等温線は、吸着過程のN2分子吸着量より、脱着過程のN2分子吸着量の方が高い、所謂ヒステリシス構造をとることがある。
このヒステリシスは、粒子が凝集状態を有すると、吸着過程においてN2分子が凝集粒子の奥深くまで入り込み、吸着する為、脱着過程において、相対圧が下がっても、N2分子が脱離しきれず、ヒステリシスが閉じなくなる。この現象は低圧ヒステリシスと呼ばれる。これは分子レベルでの水分でも同じ現象が起こると考えられる。
相対圧p/p0が0.4の時の吸着過程の吸着量M1(cm3/g)と、相対圧p/p0が0.4の時の脱着過程の吸着量M2との差(M2−M1)が、0.4より大きい場合、ヒートサイクルが繰り返された場合に温度変化による飽和水蒸気量の変化で、分子レベルで水分が凝集粒子の奥深くまで入り込み蓄積されやすい。その結果、トナーとしての帯電分布がブロードになりやすく、低温低湿環境下で静電オフセットが発生しやすくなる。
また、ピラゾロンモノアゾ金属錯体化合物がトナー中で均一な分散性を得るには、吸着過程の吸着量M1(cm3/g)が、3.0以上8.0以下であることが好ましい。
本発明のトナーは、画像処理解像度512×512画素(1画素あたり0.37μm×0.37μm)のフロー式粒子像測定装置によって計測された円形度を、0.200以上1.000以下の円形度範囲に800分割し解析されたトナーの平均円形度が0.940以上であることが、耐静電オフセット性の点から好ましい。
平均円形度が0.940以上、好ましくは0.950以上であると、トナーが球形に近づくために、形状による帯電量のばらつきが少なくなる。つまりトナーとして帯電分布がシャープになる。そのためヒートサイクル環境下で長期間放置された後に低温低湿環境下で画出しした場合でも、静電オフセット抑制が良くなる。さらにトナーの帯電分布がブロードな場合に低温低湿環境下で発生しやすいかぶり抑制も良化する。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間核でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512の画像処理解像度(一画素あたり0.19μm×0.19μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。
次に、上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度Cは、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形の時に円形度は1になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とする。
本発明のトナーは、結着樹脂及び荷電制御剤を含有するトナー粒子を有するトナーである。
本発明に用いられる結着樹脂について記載する。
上記結着樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂が挙げられる。特に、極性を有する荷電制御剤を均一に分散させるという観点から、一般的に高い極性を有するポリエステル樹脂を含有することが、現像性や耐静電オフセット性の点で好ましい。
上記ポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。
2価のアルコール成分としては、鎖状の脂肪族ジオールを含有することが好ましい。例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコールが挙げられる。鎖状の脂肪族ジオールを含有すると、ポリエステル分子内で分子が配列した結晶部位を有する場合があり、結晶構造を有する荷電制御剤との混ざりが良好になる。そのため、荷電制御剤がトナー中で合一化したり、トナー表面への染み出しを抑えることができ、本発明の効果を得られやすくなる。鎖状の脂肪族ジオールは、全アルコール成分の50%以上含有することが好ましい。
芳香族ジオールとしては、下記式〔2〕で表わされるビスフェノール及びその誘導体、下記式〔3〕で示されるジオール類、が挙げられる。
Figure 0006165004
2価の酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
本発明においては、芳香族カルボン酸化合物を90モル%以上含有したカルボン酸成分と、アルコール成分を縮重合したポリエステルであり、芳香族カルボン酸化合物の80モル%以上が、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸であることが、理由は定かではないが、荷電制御剤の分散性を高めるという点で好ましい。
また、架橋成分として働く3価以上のアルコール成分や3価以上の酸成分を単独で使用するか、もしくは併用することが、磁性酸化鉄やワックスなどの内添剤のより均一な分散性を達成するうえで好ましい。
3価以上の多価アルコール成分としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼンが挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸成分としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物が挙げられる。
上記アルコール成分としては40mol%以上60mol%以下、好ましくは45mol%以上55mol%以下、酸成分としては40mol%以上60mol%以下、好ましくは45mol%以上55mol%以下であることが好ましい。
上記ポリエステル樹脂は通常一般に知られている縮重合によって得られる。
一方、ビニル系樹脂を生成する為のビニル系モノマーとしては、次の様なものが挙げられる。
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tertブチルスチレン、p−nヘキシルスチレン、p−nオクチルスチレン、p−nノニルスチレン、p−nデシルスチレン、p−nドデシルスチレンの如きスチレンの誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸nブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸nオクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸nオクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
更に、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
更に、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂のビニル系樹脂は、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有してもよい。
この場合に用いられる架橋剤は、芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられる。アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールアクリレート、1,6−へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレ一ト、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー卜をメタクリレートに代えたものが挙げられる。芳香族基及びエ一テル結合を含む鎖で緒ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4ヒドロキシフエニル)プロパンジアクリレード、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4ヒドロキシフエニル)プロパンジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート化合物類として例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
また、多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート;が挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.03質量部以上5質量部以下用いることができる。
これらの架橋剤のうち好適に用いられるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
また、ビニル系共重合体を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾピス(−2メチルプチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソプチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパ−オキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デ力ノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリオイルパーオキサイド、ジーイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネト、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソプチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキンベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−プチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート,ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
上記結着樹脂は、保存性という観点で、ガラス転移点(Tg)が45℃以上70℃以下、好ましくは50℃以上70℃以下であることが好ましい。
また、本発明において使用する結着樹脂は、トナーの帯電安定性という点で、酸価(mgKOH/g)を有していることが好ましい。好ましくは、10.0mgKOH/g以上60.0mgKOH/g以下であり、さらに好ましくは15.0mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下である。
本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。
本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトのような酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ビスマス、カルシウム、マンガン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物が挙げられる。
これらの磁性材料は平均粒子径が2μm以下、好ましくは0.05μm以上0.5μm以下のものが好ましい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100質量部に対し20質量部以上200質量部以下、特に好ましくは樹脂成分100質量部に対し40質量部以上150質量部以下が良い。
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック、グラフト化カーボンや以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用可能である。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物等が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。
本発明の着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1質量部以上20質量部以下添加して用いられる。
本発明のトナーは、ワックスを含有してもよい。
本発明に用いられるワックスには次のようなものがある。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;又は、それらのブロック共重合物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろうの如き植物系ワックス;みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラクタムの如き鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪族エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪族エステルを一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、或いは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カウナビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、或いは更に長鎖のアルキル基を有するアルキルアルコールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪族アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪族ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
また、これらのワックスを、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は融液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
離型剤として使用できるワックスの具体的な例としては、ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200(三洋化成工業社)、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODAにて入手可能)が挙げられる。
本発明のトナーには、流動性向上剤を添加しても良い。流動性向上剤は、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものである。このような流動性向上剤としては、例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフウルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ、それらをシラン化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ;酸化亜鉛、酸化スズの如き酸化物;チタン酸ストロンチウムやチタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウムやジルコン酸カルシウムの如き複酸化物;炭酸カルシウム及び、炭酸マグネシウムの如き炭酸塩化合物が挙げられる。
好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉末であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次のようなものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、シリカとしてはそれらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001μm以上2μm以下であることが好ましく、特に0.002μm以上0.2μm以下のシリカ微粉体を使用することが好ましい。
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えばAEROSIL(日本アエロジル社)130、200、300、380、TT600、MOX170、MOX80、COK84、Ca−O−SiL(CABOT Co.社)M−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5、Wacker HDK N 20(WACKER−CHEMIE GMBH社)V15、N20E、T30、T40、D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社)、Fransol(Fransil社)の商品名で市販されているものがあり、本発明ではこれらも好適に用いることができる。
さらには、本発明に用いられる流動性向上剤としては、前記ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応或いは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
前記有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメトリジメチルクロロシラン、α−クロロエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び1分子当たり2以上12個以下のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサンが挙げられる。さらに、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは一種或いは二種以上の混合物で用いられる。
前記流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に対して流動性向上剤を総量で0.01質量部以上8質量部以下、好ましくは0.1質量部以上4質量部以下使用することが良い。
本発明のトナーは、前記流動性向上剤と混合して、また必要に応じてさらに他の外添剤(例えば帯電制御剤等)と混合して一成分現像剤として用いることができ、またキャリアと併用して二成分現像剤として用いることができる。二成分現像方法に用いる場合のキャリアとしては、従来知られているものがすべて使用可能である。具体的には、表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金又は酸化物の、平均粒径20μm以上300μm以下の粒子が好ましくは使用される。
また、それらキャリア粒子の表面に、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂の物質を付着又は被覆させたものが好ましく使用される。
本発明のトナーを作製するには、結着樹脂及び荷電制御剤を含有する混合物が材料として用いられるが、必要に応じて磁性体やワックス、その他の添加剤が用いられる。これらの材料をヘンシェルミキサー又はボールミルの如き混合機により十分混合する。そして、ロール、ニーダー及びエクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び混練して樹脂類を互いに相溶せしめた中に、ワックスや磁性体を分散せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級を行ってトナーを得ることができる。
本発明のトナーは、公知の製造装置を用いて製造することができ、例えば、状況に応じて以下の製造装置を用いることができる。
トナー製造装置としては、例えば混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられる。
混練機としては、例えばKRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられる。
粉砕機としては、例えばカウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)が挙げられる。
分級機としては、例えばクラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラッシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボジェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げられる。
表面改質装置としては、例えばファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メカノフュージョン(ホソカワミクロン社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)、ハイブリダイザー(奈良機械社製)、イノマイザ(ホソカワミクロン社製)、シータコンポーザ(徳寿工作所社製)、メカノミル(岡田精工社製)、図1に示すような熱処理装置が挙げられる。
図1に示す熱処理装置について説明する。トナー粒子1はオートフィーダー2で供給ノズル3を通じて、一定量で表面改質装置内部4に供給される。表面改質装置内部4はブロワー8で吸引されているので、供給ノズル3から導入されたトナー粒子1は機内に分散する。機内に分散にされたトナー粒子1は、熱風導入口5から導入される熱風で、瞬間的に熱が加えられて表面改質される。本発明ではヒーターにより熱風を発生させているが、トナー粒子の表面改質に十分な熱風を発生させられるものであれば装置は特に限定されない。表面改質されたトナー粒子7は、冷風導入口6から導入される冷風で瞬時に冷却される。本発明では冷風には液体窒素を用いているが、表面改質されたトナー粒子7を瞬時に冷却することができれば、手段は特に限定されない。表面改質されたトナー粒子7はブロワー9で吸引されて、サイクロン8で捕集される。
粗粒等をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、例えばウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩いが挙げられる。
本発明のトナーは、重量平均粒径(D4)が2.5乃至10.0μm、好ましくは6.0乃至8.0μmであると、本発明の効果を得られやすい。
本発明のトナーに係る各種物性の測定について以下に説明する。
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行った。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃乃至40℃となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、対物レンズとして「LUCPLFLN」(倍率20倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて2000個のトナーを計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.977μm以上39.54μm未満に限定し、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5100A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.977μm以上39.54μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<X線回折の測定方法>
荷電制御剤のX線回折測定は、測定装置「RINT−TTRII」(株式会社リガク社製)と、装置付属の制御ソフト及び解析ソフトを用いる。
測定条件は以下の通りである。
X線:Cu/50kV/300mA
ゴニオメータ:ロータ水平ゴニオメータ(TTR−2)
アタッチメント:標準試料ホルダー
フィルタ:不使用
インシデントモノクロ:不使用
カウンタモノクロメータ:不使用
発散スリット:解放
発散縦制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
カウンタ:シンチレーションカウンタ
走査モード:連続
スキャンスピード:4.0000°/min.
サンプリング幅:0.0200°
走査軸:2θ/θ
走査範囲:10.0000乃至40.0000°
θオフセット:0.0000°
続いてシリコン製の無反射試料板に荷電制御剤をセットして測定を開始する。解析は得られた測定プロファイルに対して以下の処理を順番に行う。解析には株式会社リガク社製の取扱説明書「第4部 基本データ処理」を参考にした。
(1)平滑化
X線のノイズによるプロファイルの乱れを除去するために行う。小さなノイズを回折ピークとして検知すると、膨大な量の回折ピークが現れてしまうこと、さらに本発明で重要な1番目、2番目の強度のピークに対しても、正確なピーク位置を算出できない可能性がある。一般的な処理方法として、平滑化処理方法は加重平均法を用い、パラメータ決定方法は自動処理を用いる。
(2)バックグラウンド除去
回折ピークの強度は、バックグラウンドの位置からピーク位置までの高さを計算する。そのため回折ピークの強度を正確に算出するために、バックグラウンド除去を行う。バックグラウンド除去には、Sonnevelt−Visser法を用いる。Sonnevelt−Visser法は、強度のしきい値とピークしきい値を設定することで、バックグラウンドの値を自動的に見積もる方法である。強度のしきい値は10、ピーク幅しきい値は0.5に設定する。
(3)Kα2除去
入射X線Kαは強度比2:1の2成分Kα1、Kα2から成っている。これをどちらかの成分だけにして真のプロファイルを知るために、得られた回折線からKα2成分を除去する。強度比は0.5に設定する。
(4)ピークサーチ
回折ピークを検出する。ピークサーチは手動を選択し、強度のしきい値は60、ピーク幅しきい値は0.5に設定する。
<N2分子の吸着−脱着等温線の測定方法>
荷電制御剤の温度77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線は、細孔分布測定装置Tristar3000(島津製作所社製)を用いて、試料表面に窒素ガスを吸着させるガス吸着法により測定したものである。測定の概略は、島津製作所社発行の操作マニュアルに記載されており、以下の通りである。測定前には、試料管にサンプル0.3乃至0.5gを入れ、23℃で24時間真空引きを行う。真空引き終了後サンプル質量を精秤し、サンプルを得た。得られたサンプルを上記細孔分布測定装置を用いて、温度77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線を得た。得られた、吸着−脱着等温線より、相対圧p/p0(p0:飽和蒸気圧)が0.4の時の吸着過程の吸着量M1(cm3/g)と、相対圧p/p0が0.4の時の脱着過程の吸着量M2(cm3/g)との差(M2−M1)を算出した。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。実施例における「部」は、特に断りが無い限り、質量部を表す。
<結着樹脂(A−1)の製造例>
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・テレフタル酸:1.200mol
・フマル酸:3.500mol
・エチレングリコール:4.450mol
・ネオペンチルグリコール:0.600mol
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、上記モノマーを仕込み、重合触媒として、テトラブチルチタネート0.1質量%を添加し、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5乃至20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2mgKOH/g以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸0.500molを加え、常圧密閉下で2時間反応させた後、取り出した。室温まで冷却後、粉砕し、結着樹脂(A−1)(Tg=61.5℃、酸価=25.0mgKOH/g)を得た。
<結着樹脂(A−2)の製造例>
ポリエステルモノマーを下記比率で混合する。
・前記式〔2〕で表されるビスフェノール誘導体(R:プロピレン基,x+yの平均値:2.2):1.250mol
・テレフタル酸:0.430mol
・イソフタル酸:0.400mol
・ドデセニル無水琥珀酸:0.170mol
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、上記モノマーを仕込み、重合触媒として、テトラブチルチタネート0.1質量%を添加し、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5乃至20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2mgKOH/g以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸0.300molを加え、常圧密閉下で2時間反応させた後、取り出した。室温まで冷却後、粉砕し、結着樹脂(A−2)(Tg=59.0℃、酸価=20.0mgKOH/g)を得た。
<結着樹脂(A−3)の製造例>
スチレン70部、アクリル酸n−ブチル24部、マレイン酸モノブチル6部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1部をキシレン200部中に4時間かけて滴下した。更に、キシレン還流下で重合を完了した。この後、昇温して有機溶剤を留去し、室温まで冷却後、粉砕し、結着樹脂(A−3)(Tg60.0℃、酸価8.5mgKOH/g)を得た。
<荷電制御剤(C−1)乃至(C−6)>
荷電制御剤(C−1)乃至(C−6)としては、以下の特徴を持つものを使用した。
荷電制御剤(C−1)乃至(C−6)の構造を、赤外吸収スペクトル、可視部吸収スペクトル、元素分析(C,H,N)、原子吸光分析、マススペクトルより同定したところ、いずれも式〔1〕の化合物であることを確認した。また、それぞれの荷電制御剤のX線回折のスペクトルを図2乃至7に、最大強度のピークと2番目乃至4番目の強度のピークの位置及び温度77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線における吸着量M1、吸着量差M2−M1を表1に示す。
また、吸着−脱着等温線の代表的な例として、荷電制御剤(C−1)及び(C−5)の77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線のプロファイルを図8及び図9にそれぞれ示す。
Figure 0006165004
<実施例1>
・結着樹脂(A−1):100部
・磁性酸化鉄粒子:90部
(平均粒径0.20μm、Hc=11.5kA/m、σs=85Am2/kg、σr=16Am2/kg)
・フィッシャートロプッシュワックス(サゾール社製、C105、融点105℃):2部
・荷電制御剤(C−1):1部
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、PCM−30(池貝鉄工所社製)を用い、吐出口における溶融物温度が150℃になるように、温度を設定し、溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、粉砕機としてターボミルT250(ターボ工業社製)を用いて微粉砕した。この時の微粉砕温度は48℃であった。微粉砕温度は、粉砕機内からトナーが排出される部分で測定された温度を指す。得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級した。
得られた分級物を図1に示す表面改質装置により熱処理を行い、重量平均粒径(D4)7.2μm、平均円形度0.978のトナー粒子1を得た。表面改質の条件は、原料供給速度は2kg/hr、熱風流量は700L/min、熱風の吐出温度は300℃、冷風の吐出温度は−15℃、供給ノズルから供給するインジェクション圧は0.2MPaとした。
次に、トナー粒子100部に対し、疎水性シリカ微粉体(BET比表面積150m2/g、シリカ微粉体100部に対しヘキサメチルジシラザン(HMDS)30部及びジメチルシリコーンオイル10部で疎水化処理をしたもの)1.0部とチタン酸ストロンチウム微粉体(D50:1.0μm)3.0部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー1を得た。
得られたトナー1の一部に関して、ヒートサイクル環境下に放置した。ヒートサイクルの条件を以下に示す。
<1>25℃で1時間保持
<2>11時間かけて45℃まで直線的に温度を上げる
<3>45℃で1時間保持
<4>11時間かけて25℃まで直線的に温度を下げる
上記<1>乃至<4>までを1サイクルとして、計20サイクル行った。
放置前後のトナーに関して、以下の評価を行った。ヒートサイクル環境下での放置を行う前の評価結果を表3に、ヒートサイクル環境下での放置後の評価結果を表4に示す。評価機は磁性一成分方式の市販のデジタル複写機imageRUNNER2545i(キヤノン(株)社製)を用いた。
<現像性の評価>
トナーを所定のプロセスカートリッジに充填した。印字率2%となる横線パターンを2枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間にマシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定したモードで、計1000枚の画出し試験を実施し、1000枚目での画像濃度を測定した。評価は常温常湿下(25.0℃,60%RH)と、トナーの帯電性能が顕著に表れやすい低温低湿下(10℃,30%RH)で行った。画像濃度は、反射濃度計であるマクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルタを使用して、5mm丸のベタ黒画像の反射濃度を測定することにより測定した。数値が大きいほど現像性が良いことを示す。
<カブリ値の評価>
現像性の評価において、1000枚耐久後の画像の白地部反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Dr−Dsをカブリ値とした。白地部反射濃度の測定には、反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用いた。数値が小さいほどカブリ抑制が良いことを示す。
<静電オフセットの評価>
トナーを所定のプロセスカートリッジに充填し、低温低湿環境下(10℃,30%RH)で3時間調湿した。A4の75g/m2紙を用いて、画像の前半半分がベタ黒、後半半分が白地の静電オフセット試験用チャートを用いて連続100枚の画出しを行った。得られた画像の白地部を目視にて観察し、白地部にオフセットした画像が見られるかを確認した。評価基準を以下に示す。
A:1枚目から100枚目まで全く見られない。
B:1枚目からわずかに見られ、10枚目以降では全く見られない。
C:1枚目からわずかに見られ、50枚目以降では全く見られない。
D:1枚目からわずかに見られ、100枚目まで消失しない。
E:1枚目から明らかなオフセット画像が見られる。
実施例1に関しては、何れも良好な結果が得られた。実施例2乃至8、比較例1乃至3で使用した結着樹脂、荷電制御剤、トナー作製時の微粉砕温度、表面改質の有無及び表面改質の種類、トナーの重量平均粒径(D4)、平均円形度を表2に示す。
<実施例2>
図1に示す表面改質装置により熱処理を行う代わりに、ファカルティF−600型(ホソカワミクロン社製)を用いて機械的表面処理を行った以外は、実施例1と同様にしてトナー2を得た。ファカルティF−600型の分散ローター回転数は100s-1(回転周速を140m/sec)で15秒間処理を行った。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<実施例3>
図1に示す表面改質装置により表面改質を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてトナー3を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<実施例4>
荷電制御剤C−2を用いた以外は、実施例3と同様にしてトナー4を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<実施例5>
荷電制御剤C−3を用いた以外は、実施例3と同様にしてトナー5を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<実施例6>
微粉砕温度を40℃とした以外は、実施例5と同様にしてトナー6を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<実施例7>
結着樹脂A−2を用いた以外は、実施例6と同様にしてトナー7を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<実施例8>
結着樹脂A−3を用いた以外は、実施例6と同様にしてトナー8を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
<比較例1乃至3>
用いる荷電制御剤を表2のようにした以外は、実施例6と同様にして比較用トナー1乃至3を得た。得られたトナーに対して、実施例1と同様の評価を実施した。結果を表3及び表4に示す。
Figure 0006165004
Figure 0006165004
Figure 0006165004
1…トナー粒子、2…オートフィーダー、3…供給ノズル、4…表面改質装置内部、5…熱風導入口、6…冷風導入口、7…表面改質されたトナー粒子、8…サイクロン、9…ブロワー

Claims (3)

  1. 結着樹脂及び荷電制御剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該荷電制御剤は、
    i)下記式〔1〕で表される化合物であり、
    ii)ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上40°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、15.000°±0.150°及び20.100°±0.150°にピークを有し、且つ前記ピークの一方が最大強度のピークであり、他方が2番目の強度のピークであることを特徴とするトナー。
    Figure 0006165004
  2. 該荷電制御剤の温度77KにおけるN2分子の吸着−脱着等温線において、相対圧p/p0が0.4の時の吸着過程の吸着量M1が3.0cm3/g以上8.0cm3/g以下であり、且つM1と相対圧p/p0が0.4の時の脱着過程の吸着量M2(cm3/g)との差(M2−M1)が0.4cm3/g以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 該トナーは、平均円形度が0.940以上である請求項1または2に記載のトナー。
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