JP2015057458A - 粉体凝集の抑制方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも樹脂及び2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体における、粉体凝集を抑制する方法の提供を課題とする。
【解決手段】
少なくとも樹脂及び2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体における、粉体凝集の抑制方法であって、上記2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料である、粉体凝集の抑制方法により、高温下で加熱した場合でも粉体凝集を抑制する方法を提供できた。
【選択図】なし
Description
これらの粉体が含有する着色剤としては、各種の顔料や染料が挙げられる。しかしながら、着色剤として分散染料若しくは油溶性染料を含有する樹脂組成物の粉体は、他の着色剤とは異なり、例えば輸送時、着色材料としての使用時、長期の保存又は経時変化等により、特に高温下での粉体凝集が特徴的に生じることが知られてきたため、その抑制が極めて重大な課題となっている。
この粉体凝集は、樹脂組成物中において均一に溶融又は分散していた染料が、おそらく熱により不均一化し、樹脂組成物の表面に出てしまうことにより、この表面に出た染料間の物理的又は化学的な相互作用によって生じることが示唆された。このような凝集が生じると、粉体の流動性、分散性、又は帯電性等の諸物性を損なうことに繋がるため、粉体凝集の抑制が強く要求されている。
また、電子写真方式で用いる乾式の粉体トナーや液体トナーとしては、例えば、特許文献2〜5に様々な種類のものが開示されている。
電子写真方式を用いる昇華転写染色は、例えば下記の特許文献6〜10に開示されている。
少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体における粉体凝集の抑制方法であって、上記少なくとも2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料である、粉体凝集の抑制方法。
(2)
上記少なくとも2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料であり、少なくとも1種類の染料が分散染料、塩基性染料、建染染料、及び溶剤染料よりなる油溶性染料の群から選択される染料である、請求項1に記載の粉体凝集の抑制方法。
(3)
上記少なくとも2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料であり、少なくとも1種類の染料が分散染料、塩基性染料、及び溶剤染料よりなる油溶性染料の群から選択される染料である、請求項1に記載の粉体凝集の抑制方法。
(4)
上記少なくとも2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料であり、少なくとも1種類の染料が下記式(1)及び式(2)から選択される油溶性染料である、請求項1に記載の粉体凝集の抑制方法。
本発明は、「少なくとも樹脂及び2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体における、粉体凝集の抑制方法であって、上記2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料である、粉体凝集の抑制方法」に関する。換言すると、少なくとも樹脂及び分散染料若しくは油溶性染料から選択される1種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体における上記の課題を、さらに1種類の染料を加えて少なくとも2種類以上の染料を含有すること、且つ、それら2種類以上の染料のうち、少なくとも1種類の染料を、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料とすることにより、上記の課題を解決するものである。
該アセトンに対する溶解度は、好ましくは0.02g/100ml〜15g/100ml、より好ましくは0.04g/100ml〜10g/100mlである。
また、樹脂組成物の「粉体」とは、粒子状等の各種の形状を有する粉体の全てを含む意味で使用する。
上記樹脂組成物の粉体が2種類の染料を含有するとき、そのうち1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料であれば、残りの1種類の染料は特に制限されない。この残りの1種類の染料は、下記する各種の染料でもよいし、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料でもよい。
上記樹脂組成物の粉体が3種類以上の染料を含有するときは、全ての染料がアセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料でもよいし、3種類以上の染料のうち、1種類のみがアセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料でもよい。このようなときは、複数の種類の染料のうち、半数以上の染料がアセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料であるのが好ましく、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料以外の染料は1種類であることがより好ましい。
上記樹脂組成物が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料以外の染料を含有するときは、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散瀬飲料若しくは油溶性染料と、それ以外の染料の含有量は、前者の総含有量が通常50〜80%、好ましくは60〜80%であり、後者の総含有量が通常20%〜50%、好ましくは20%〜30%である。
測定は1染料について少なくとも2回行い、得られた数値の有効数字2桁目を四捨五入した値を、その染料の溶解度とする。また2回の測定値に差が生じたときは、2回の測定で得られた数値を下限値と上限値として記載することにする。
当業者であれば、アセトンに対する溶解度の測定は極めて容易であるが、そのような染料の一例として、イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を挙げると、C.I.ディスパースイエロー54、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースブルー359が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlを満たす分散染料若しくは油溶性染料として挙げられる。
なお、本明細書において「非水溶性染料」とは、水に対して不溶性又は難溶性の染料を意味する。水に対して「難溶性」とは、25℃の水に対する溶解度が通常0.01g/リットル以下、好ましくは0.001g/リットル以下の染料を意味する。
、22、112、117、161、170、171等のブラック染料;等が挙げられる。
、20 、25 、27、29、36、56 、57、59、60等のブラック染料;等が挙げられる。
例えば、ブラックインクの調製においては、ブルー染料を主体にオレンジ染料、及びレッド染料を適宜配合してブラック色に調色し、これをブラック染料として用いることができる。また、例えばブルー、オレンジ、レッド、バイオレット、又はブラック等の色調を、望みの色調に微調製する目的等で複数の染料を配合してもよい。
但し、このように複数の染料を併用するときであっても、上記樹脂組成物の粉体が含有する染料のうち、少なくとも1種類の染料は、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料である。
その具体例としては、例えば、スチレン又はスチレン誘導体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。
上記した樹脂は、いずれも単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体等)、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
染料の総含有量が1%未満であると着色材料として十分な性能が発揮できず、40%を超えると該粉体中での染料の溶融又は分散不良が生じ、粉体凝集の抑制が困難になる。
添加剤の一例として粉体トナーを挙げると、例えばワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が挙げられる。これらの種類、樹脂組成物の粉体の総質量中における含有量、及び、これらの添加剤を含有する粉体トナーの製造方法等については、いずれも公知の先行技術文献に記載されている。上記樹脂組成物の粉体を、粉体トナーとして用いるときは、公知の先行技術文献に基づき粉体トナーとして調製すればよく、他の用途に使用するときも、同様に調製すればよい。
上記樹脂組成物の粉体は、そのような添加剤を含有するときであっても、十分な凝集抑制効果を発揮する。
実施例中、平均粒子径は、精密粒度分布測定装置「Mulitisizer 3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定した。
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(105部)、カヤセットイエローA‐G(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54:5部)、下記式(1)で表される染料(5部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.8μmのトナー母粒子を得た。
なお、下記式(1)で表される染料は、特開平6−184481号に記載の方法で合成した。
調製例1(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、イエロートナーを調製した。
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(96部)、C.I.ディスパースブルー359(11.5部)、下記式(2)で表される染料(3部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.5μmのトナー母粒子を得た。
なお、下記式(2)で表される染料は、特開平6−228444号に記載の方法で合成した。
調製例2(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、シアントナーを調製した。
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(105部)、カヤセットイエローA‐G(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54:5部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.8μmのトナー母粒子を得た。
調製例3(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、染料を1種類しか含まない比較用のイエロートナーを得た。
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(96部)、日本化薬株式会社製のC.I.ディスパースブルー359(11.5部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.8μmのトナー母粒子を得た。
調製例4(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、染料を1種類しか含まない比較用のシアントナーを得た。
下記表1中の略号は、以下の意味を有する。
DsY 54:C.I.ディスパースイエロー54。
DsB 359:C.I.ディスパースブルー359。
50mlのガラス管瓶(日電理化硝子社製、SV−50A)、にトナーを5.0g秤量し、キャップ蓋をして密閉し、下記4条件で24時間保管した後、室温に戻るまで静置した。その後、キャップ蓋を開けてガラス管瓶を逆さまにし、各粉体トナーの排出状態、及び粉体の凝集塊の有無を、それぞれ下記A〜Cの評価基準に従って評価した。
条件1:室温(25℃)下で24時間保管。
条件2:40℃±1℃の恒温器に入れ、24時間保管。
条件3:50℃±1℃の恒温器に入れ、24時間保管。
条件4:60℃±1℃の恒温器に入れ、24時間保管。
A:逆さまにした直後に、中のトナーが自然落下により排出される。
B:逆さまにしてもすぐには排出されないが、30秒〜1分以内に自然落下して排出される。
C:逆さまにして1分以上経っても自然落下しない。
粉体が凝集するほど自然落下しにくくなるため、自然落下までの時間が短い方が、粉体凝集が生じていないことを意味し、優れた状態である。
A:自然落下した粉体に凝集塊は見当たらない。
B:自然落下した粉体は僅かに塊状になっているが、指で押すとすぐに紛状に戻る。
C:落下した粉体には凝集塊があり、指で押しても紛状には戻らない。
粉体が凝集塊を生じないほど優れた状態であることを意味する。
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(50.0部)、カヤセットイエローA‐G(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54:2.4部)、上記式(1)で表される染料(2.4部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(36.0部)、日本化薬株式会社製のC.I.ディスパースブルー359(2.5部)、上記式(2)で表される染料(1.5部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例7]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.5部)、C.I.ディスパースレッド60(日本化薬株式会社製:3.0部)、C.I.ディスパースレッド92(日本化薬株式会社製:2.0部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例8]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.5部)、C.I.ディスパースレッド60(日本化薬株式会社製:3.0部)、C.I.ディスパースレッド74(日本化薬株式会社製:2.0部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例9]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.5部)、C.I.ディスパースブルー359(日本化薬株式会社製:2.5部)、式(1)で表される染料(2.5部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例10]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.0部)、C.I.ディスパースブルー359(日本化薬株式会社製:1.5部)、カヤセットイエローA‐G(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54:2.0部)、式(1)で表される染料(4.0部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例11]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.0部)、カヤセットイエローA‐G(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54:2.0部)、式(1)で表される染料(2.0部)、式(2)で表される染料(1.5部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例12]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(45.8部)、C.I.ディスパースブルー359(日本化薬株式会社製:2.1部)、式(2)で表される染料(1.3部)、C.I.ソルベントブルー63(日本化薬株式会社製:0.9部)で表される染料(1.5部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の紛体を得た。
[調製例13]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.5部)、カヤセットイエローA‐G(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー54:5.0部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、比較用の樹脂組成物の紛体を得た。
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(48.0部)、日本化薬株式会社製のC.I.ディスパースブルー359(6.5部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、比較用の樹脂組成物の紛体を得た。
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(52.5部)、カヤセットイエローA‐H(日本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー160:2.5部)、式(2)で表される染料(2.5部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、比較用の樹脂組成物の紛体を得た。
下記表1中の略号は、以下の意味を有する。
DsY54:C.I.ディスパースイエロー54。
DsR60:C.I.ディスパースレッド60。
DsR74:C.I.ディスパースレッド74。
DsR90:C.I.ディスパースレッド90。
DsB359:C.I.ディスパースブルー359。
SvB63:C.I.ソルベントブルー63。
50mlのガラス管瓶(日電理化硝子社製、SV−50A)、に樹脂組成物の粉体をそれぞれ5.0g秤量し、キャップ蓋をして密閉し、下記2条件で保管した後、室温に戻るまで静置した。その後、各樹脂組成物の粉体の電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ株式会社製、S−4800形電界放出形走査電子顕微鏡)写真からブリードアウトの有無を、それぞれ下記A〜Dの評価基準で評価した。
条件1:室温(25℃)下で24時間保管。
条件2:60℃±1℃の恒温器に入れ、24時間保管。
A:ブリードアウトした固体がほとんど観測されない。
B:ブリードアウトした固体が観測されるが、1μm未満の小さな固体がほとんどである。
C:ブリードアウトした固体が観測されるが、1μm以上3μm未満の中型の固体が多数観測される。
D:ブリードアウトした固体が非常に多く、3μm以上の大きな固体が数多観測される。
Claims (1)
- 少なくとも樹脂及び2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体における、粉体凝集の抑制方法であって、上記2種類の染料のうち、少なくとも1種類の染料が、アセトンに対する溶解度が0.01g/100ml〜20g/100mlの分散染料若しくは油溶性染料である、粉体凝集の抑制方法。
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