JP2015113542A - 染色性の改善方法 - Google Patents

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慎介 清水
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諒 寺西
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悠太 萩原
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祐司 鈴木
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Abstract

【課題】本発明は、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体における染色性を改善する方法の提供を課題とする。【解決手段】少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法であって、上記2種類の昇華性を有する染料のうち、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜20g/100mlであり、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml未満の染料を用いることにより、染色性の改善方法を提供できた。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも樹脂及び染料を含有する樹脂組成物の粉体における、染色性の改善方法に関する。
染料を含有する樹脂組成物の粉体は、例えば着色材料として、紫外線硬化型インク、熱硬化型インク、インクジェットインク、グラビアインク、オフセットインク等の各種インク、液体トナー、転写式ハロゲン化銀感光材料、感熱転写方式の記録材料、記録ペン、光記録媒体材料、接着剤、粉体塗料、粉体トナー等の様々な分野で着色剤として用いられている。
これら染料を含有する樹脂組成物の粉体を着色剤として用いる染色方法としては、例えばインクジェットインクを用いたインクジェット方式の染色方法、乾式の紛体トナーや液体トナーを用いた電子写真方式の染色方法等が挙げられる。
上記のような、染料を含有する樹脂組成物の粉体を着色剤として用いる染色方法においては、染色物の白地汚染、濃度ムラ、染めムラ等の染色性において、不良が生じやすいことが知られている。その理由は定かではないが、染料を含有する樹脂組成物の粉体においては、その輸送時や使用時において、高温にさらされたときに、より染色性の不良が生じやすくなるため、高温により粉体に何らかの物性変化が生じ、それが原因であると推測される。
このような染色不良は、顔料を含有する樹脂組成物の粉体では観察されず、染料を含有する粉体に特有な現象であるため、染料を含有する粉体においては、その改善が極めて重要な課題である。
特許文献1には、水性インクジェット記録用インクの原料として、油溶性染料、分散染料から選ばれる疎水性着色剤と天然樹脂であるロジン化合物から作製される着色剤微粒子分散液が開示されている。
また、電子写真方式で用いる乾式の粉体トナーや液体トナーとしては、例えば、特許文献2〜5に様々な種類のものが開示されている。
電子写真方式を用いる昇華転写染色は、例えば下記の特許文献1〜10に開示されている。
特開平8−34941号公報 特開2012−1829号公報 特開平5−27474号公報 特開平9−73198号公報 特開平3−18866号公報 特開平02−295787号公報 特開平06−051591号公報 特開平10−058638号公報 特開2000−029238号公報 特表2006−500602号公報
本発明は、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法における、染色性の改善方法の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体とすることにより、上記の課題を解決できることを見出して本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下の1)〜6)に関する。
1)
少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法であって、上記2種類の昇華性を有する染料のうち、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜20g/100mlであり、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml未満である、染色性の改善方法。
2)
樹脂組成物の粉体が、トナーである上記1)に記載の染色性の改善方法。
3)
樹脂組成物の粉体が、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナーである上記1)又は2)に記載の染色性の改善方法。
4)
少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法が、電子写真方式によって樹脂組成物の粉体を中間記録媒体に付着させ、該中間記録媒体に付着させた樹脂組成物の粉体が含有する染料を、被染色物に昇華転写することにより染色を行う昇華転写染色方法である、上記1)〜3)のいずれか一項に記載の染色性の改善方法。
5)
上記4)に記載の染色性の改善方法において、電子写真方式によって樹脂組成物の粉体を付着させた中間記録媒体。
6)
上記1)〜4)のいずれか一項に記載の染色方法により染色された物質。
7)
上記1)〜4)のいずれか一項の記載の染色性の改善方法において着色剤として用いる、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体。
8)
上記1)〜3)のいずれか一項に記載の染色性の改善方法において着色剤として用いる、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有し、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナー。
本発明により、少なくとも樹脂、及び、2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法における、染色性の改善方法を提供できた。
以下、本発明について詳細に説明する。特に断りがない限り、本明細書においては実施例等も含めて「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ意味する。
以下、本発明について詳細に説明する。特に断りがない限り、本明細書においては実施例等も含めて「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ意味する。
本発明は、少なくとも樹脂、及び、少なくとも昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体における上記の課題を、少なくともさらに1種類の染料を加えて少なくとも2種類以上の染料を含有すること、且つ、それら少なくとも2種類の昇華性を有する染料のうち、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜2g/100ml、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml未満の染料とすることにより、上記の課題を解決したものである。
該アセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜2g/100mlの染料としては、好ましくは0.2g/100ml〜2g/100mlの染料が挙げられる。
上記樹脂組成物の粉体の総質量中に含有する、アセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜2g/100mlの染料の総含有量と、アセトンに対する溶解度が0.1g/100ml未満の染料の総含有量との比率は通常10/90〜90/10、好ましくは30/70〜70/30、より好ましくは40/60〜60/40である。但し、3種類以上の染料を配合し、且つ黒色の着色剤として該粉体を使用するときは、上記比率が10/90〜90/10の範囲で任意に染料を混合するのが好ましい。
また、樹脂組成物の「粉体」とは、粒子状等の各種の形状を有する粉体の全てを含む意味で使用する。
昇華性を有する染料のアセトンに対する溶解度は、25℃における100mlのアセトン中に過剰の染料の固体を加え、1時間攪拌した後に、溶解しなかった固体をヌッチェ(ろ過直径70mm)、ろ紙(アドバンテック社製、No5C、70mm)、吸引びん、及びアスピレーター(アズワン社製、ASPIRATOR 型番AS−01、到達真空度0.09MPa(25℃))を用いて減圧ろ別し、濾過残渣の質量を測定することにより決定する。
測定は1染料について少なくとも2回行い、得られた数値の有効数字2桁目を四捨五入した値を、その染料の溶解度とする。また2回の測定値に差が生じたときは、2回の測定で得られた数値を下限値と上限値として記載することにする。
当業者であれば、アセトンに対する溶解度の測定は極めて容易であるが、そのような染料の一例として、イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を挙げると、C.I.ディスパースイエロー54、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースブルー359が、アセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜20g/100mlを満たす染料として挙げられる。
上記昇華性を有する染料としては、例えば「乾熱処理に対する染色堅ろう度試験方法[JIS L 0879:2005](2010年 確認、平成17年1月20日 改定、 財団法人日本規格協会 発行)」における、感熱処理試験(C法)汚染(ポリエステル)の試験結果が、好ましくは3−4級以下;より好ましくは3級以下;の染料が挙げられる。そのような公知の染料のうち、C.I.番号を有する染料としては、例えば以下の染料が挙げられる。
イエロー染料としては、C.I.ディスパースイエロー3、7、8、23、39、51、54、60、71、86;C.I.ソルベントイエロー114、163;等が挙げられる。
オレンジ染料としては、C.I.ディスパースオレンジ1、1:1、5、20、25、25:1、33、56、76;等が挙げられる。
ブラウン染料としては、C.I.ディスパースブラウン2;等が挙げられる。
レッド染料としては、C.I.ディスパースレッド11、50、53、55、55:1、59、60、65、70、75、93、146、158、190、190:1、207、239、240;C.I.バットレッド41;等が挙げられる。
バイオレット染料としては、C.I.ディスパースバイオレット8、17、23、27、28、29、36、57;等が挙げられる。
ブルー染料としては、C.I.ディスパースブルー19、26、26:1、35、55、56、58、64、64:1、72、72:1、81、81:1、91、95、108、131、141、145、359、360;C.I.ソルベントブルー3、63、83、105、111;等が挙げられる。
上記の染料は、少なくとも2種類を併用するが、望みの色調を得る目的等により、2種類以上を併用(配合)することもできる。
例えば、ブラックインクの調製においては、ブルー染料を主体にオレンジ染料、及びレッド染料を適宜配合してブラック色に調色し、これをブラック染料として用いることができる。また、例えばブルー、オレンジ、レッド、バイオレット、又はブラック等の色調を、望みの色調に微調製する目的等で複数の染料を配合することもできる。
上記樹脂組成物の粉体が含有する樹脂としては、特に制限はなく、染料と混合することが可能なものであれば、公知の樹脂の中から使用目的に応じて適宜選択することができる。
その具体例としては、例えば、スチレン又はスチレン誘導体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。
上記した樹脂は、いずれも単独で使用することもできるし、2種類以上を併用することもできる。
上記スチレン又はスチレン誘導体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等が挙げられる。
上記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体等)、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン− アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
上記樹脂の市販品の一例としては、ポリエステルとして知られる三菱レーヨン株式会社製のダイヤクロン FC−684、ダイヤクロン FC−1224、ダイヤクロン FC−316等;スチレン−アクリル酸エステル共重合体として知られる三井化学株式会社製のCPR−100、CPR−250、CPR−390等;等が挙げられる。
上記樹脂組成物の粉体の用途としては特に制限は無く、例えば紫外線硬化型インク、熱硬化型インク、インクジェットインク、グラビアインク、オフセットインク等の印刷インクや液体トナーが含有する着色材料;転写式ハロゲン化銀感光材料;感熱転写方式の記録材料;記録ペン、光記録媒体材料、接着剤等が含有する着色材料;粉体塗料、粉体トナー等が含有する着色材料;等の着色剤としての用途が挙げられる。これらの用途の中では、紫外線硬化型インク、熱硬化型インク、インクジェットインク、グラビアインク、オフセットインク等の印刷インクや液体トナー;粉体塗料、粉体トナー;等が含有する、各着色剤としての用途が好ましく、液体トナー、粉体塗料、粉体トナー等の用途がより好ましく、粉体トナーとしての用途がさらに好ましい。
上記樹脂組成物の粉体が含有する染料の総含有量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その目安としては、該粉体の総質量に対して通常1〜40%、好ましくは2〜35%である。
染料の総含有量が1%未満であると着色材料として十分な性能が発揮できず、40%を超えると、染色性の改善が困難になる。
上記樹脂組成物の粉体は、上記の通り各種の用途に使用することができる。このため、該樹脂組成物の粉体は、その使用用途に応じて樹脂以外の添加剤を含有してもよい。
添加剤の一例として粉体トナーを挙げると、例えばワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が挙げられる。これらの種類、樹脂組成物の粉体の総質量中における含有量、及び、これらの添加剤を含有する粉体トナーの製造方法等については、いずれも公知の先行技術文献に記載されている。上記樹脂組成物の粉体を、粉体トナーとして用いるときは、公知の先行技術文献に基づき粉体トナーとして調製すればよく、他の用途に使用するときも、同様に調製すればよい。
上記樹脂組成物の粉体は、そのような添加剤を含有するときであっても、十分な染色性の改善効果を発揮する。
ワックスとしては、特に制限はなく、公知のワックスの中から適宜選択することができる。それらの中では、融点が通常50℃〜160℃、好ましくは50℃〜150℃、より好ましくは50〜120℃のワックスが好ましい。上記の樹脂組成物の粉体は、このようなワックスを含有することにより、離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これによりオイルレス(例えばオイルのような離型剤を、定着ローラに塗布しない方法)で使用したときでもホットオフセット性が良好となる。
ワックスとしては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;等の天然ワックスが挙げられる。
また、例えば、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;等の合成ワックスも挙げられる。
さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−
n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、等をワックスとして用いることもできる。
ワックスは、いずれも単独で使用することも、2種類以上を併用することもできる。
ワックスの含有量は通常0.1〜20%、好ましくは0.5〜10%である。
ワックスの含有量が0.1%未満のときは定着ローラへのオフセットが生じやすく、20%を超えると中間記録媒体に対する樹脂組成物の粉体の定着不良が生じる。 ワックスの入手方法は特に制限されず、公知の方法で合成することも、市販品として入手することもできる。市販品の一例としては、例えば、カルナウバワックスとしては株式会社加藤洋行製のカルナウバワックスC1等;モンタンワックスとしてはクラリアント社製のLicowax KP等;等が挙げられる。
荷電制御剤としては、特に制限はなく、公知の荷電制御剤の中から適宜選択することができる。
例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、等が挙げられる。
荷電制御剤は、いずれも単独で使用することも、2種類以上を併用することもできる。
荷電制御剤の含有量は上記の樹脂の種類、他の添加剤の有無等により変動し、一概に規定することは困難である。荷電制御剤の含有量の目安としては、上記の樹脂組成物の粉体を構成する、少なくともポリエステル樹脂を含有する樹脂の総質量に対して通常0.1〜10%、好ましくは0.2〜5%程度である。
荷電制御剤の含有量が0.1%未満のときは、帯電制御性能が得られないことがあり、10%を超えると樹脂組成物の粉体の帯電性が大きくなりすぎ、荷電制御剤の効果を減退させて、樹脂組成物の粉体と現像ローラとの静電的吸引力が増大し、該粉体の流動性の低下や、画像濃度の低下を生じることがある。
荷電制御剤の市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のボントロンE−82、サリチル酸系金属錯体のボントロンE−84、フェノール系縮合物のボントロンE−89(以上、オリエント化学工業社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製);第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製);銅フタロシアニン;ペリレン;キナクリドン;アゾ系顔料;又は、スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する、高分子系の化合物;等が挙げられる。
外添剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。
これらの外添剤は、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で疎水化処理を行うこともできる。また、必要に応じてシリコーンオイルで処理することも可能であり、加熱下に処理を行うこともできる。シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル等が挙げられる。
外添剤の添加量は、外添剤で処理するトナーの総質量に対して通常0.1〜5%程度である。
外添剤の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nm
がより好ましい。また、上記外添剤のBET法による比表面積としては、20〜500m2/gが好ましい。
外添剤の市販品としては、例えば、シリカとしては日本アエロジル株式会社製のAEROSIL R812、AEROSIL RX50、AEROSIL RX200、AEROSIL RX300、キャボットジャパン株式会社製のTG−6110G、TG−810G、TG−811F、クラリアントジャパン株式会社製のH2000/4、H2000T、H05TM、H13TM、H20TM、H30TM等;アルミナとしては日本アエロジル株式会社製のAEROXIDE Alu C 805等;酸化チタンとしてはチタン工業株式会社製のSTT−30A、EC−300、日本アエロジル株式会社製のAEROXIDE TiO T805、AEROXIDE TiO NKT90等;チタン酸ストロンチウムとしてはチタン工業株式会社製のSW−100、SW−350等;等が挙げられる。これらの中では、AEROSIL RX300、H05TM、TG−811F、SW−100、SW−350等が好ましい。
外添剤の使用量は、外添剤で処理する上記の樹脂組成物の粉体の総質量に対して通常0.01〜5%、好ましくは0.01〜4%である。
上記の各成分等を必要に応じて加熱や溶融混練した後、粉砕・分級を行うことにより、粉体トナーを得ることができる。この粉砕・分級のときに、例えば粉砕によって生じた樹脂組成物の粒子を、気流中、流動状態で加熱処理することにより、角の尖った粒子や歪な形状の粒子を、より球に近い形状にする、いわゆる「球形化」の処理を行うこともできる。
上記被染色物としては、少なくとも疎水性繊維、若しくは疎水性樹脂を含有する物質が挙げられる。また、上記の染色方法により染色される物質も、これらを意味する。
これらのうち、疎水性繊維としては、疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維、若しくは該繊維の構造物である布帛が挙げられる。上記の疎水性繊維としては、少なくともポリエステル繊維を含有する繊維が挙げられる。
上記の疎水性樹脂を含有する物質としては、疎水性樹脂として少なくともポリエステル樹脂を含有する物質が挙げられる。
疎水性樹脂を含有する物質としては、例えば、疎水性樹脂を含有するフィルムやシート、好ましくはPETフィルムやPETシート等;疎水性樹脂がコーティングされた布帛、ガラス、金属、陶器等;が挙げられる。なお、「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」を意味する。
上記の疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維、若しくは該繊維の構造物である布帛の具体例としては、例えば、サテン、トロピカル、ダブルピケ、マイクロファイバー等が挙げられる。
上記の中間記録媒体としては、特に制限はなく、「紙・板紙及びパルプ用語[JIS P 0001:1998(2008年 確認、平成10年3月20日 改正、財団法人日本規格協会 発行)]」中、第28頁〜第47頁の「3.分類 f)紙・板紙の品種及び加工製品」に記載された紙・板紙の品種及び加工製品(番号6001〜6284。但し、番号6235の「耐油性」、6263「フルート,段」、6273「パルプ成型品」、6276「カーボン紙」、6277「マルチコピーフォーム用紙」、6278「裏カーボンフォーム用紙」を除く);及び、セロハン(以下、「紙・板紙の品種及び加工製品;及び、セロハン」を「紙等」という。)の中から適宜選択することができる。
上記の紙等としては、例えば、アイボリー、アスファルト紙、アート紙、色板紙、色上質紙、インクジェット用紙、印刷せんか紙、印刷用紙、印刷用紙A、印刷用紙B、印刷用紙C、印刷用紙D、インディアンペーパー、薄葉印刷紙、薄葉和紙、裏カーボン紙、エアメールペーパー、衛生用紙、エンボス紙、OCR用紙、オフセット用紙、カード用厚紙、化学繊維紙、加工用紙、画仙紙、型紙、片つやクラフト紙、壁紙原紙、紙糸原紙、紙ひも原紙、感圧複写紙、感光紙、感熱紙、雁皮紙、缶用板紙、黄板紙、擬革紙、切符用紙、機能紙、キャストコート紙、京花紙、局紙、金属蒸着紙、金属はく紙、グラシン、グラビア用紙、クラフト紙、クラフト伸張紙、クラフトボール、クレープ紙、軽量コート紙、ケーブル用絶縁紙、化粧板用原紙、建材原紙、ケント紙、研摩原紙、合成紙、合成繊維紙、コート紙、コンデンサ紙、雑種紙、更紙、さらしクラフト紙、ジアゾ感光紙、紙管原紙、磁気記録用紙、紙器用板紙、辞典用紙、遮光紙、重袋用両更クラフト紙、純白ロール紙、証券用紙、障子紙、上質紙、情報用紙、食品容器原紙、書籍用紙、書道用紙、白板紙、白ボール、新聞巻取紙、吸取紙、水溶紙、図面用紙、筋入りクラフト紙、すの目紙、スピーカーコーン紙、静電記録用紙、生理用紙・紙綿用紙、積層板原紙、石こうボード原紙、接着紙原紙、セミ上質紙、セメント袋用紙、セラミックペーパー、ソリッドファイバーボード、ターフェルト原紙、ターポリン紙、耐アルカリ紙、耐火紙、耐酸紙、耐油紙、タオル用紙、檀紙、段ボール、段ボール原紙、地図用紙、チップボール、中質紙、中性紙、ちり紙、つや消しアート紙、ティーバック用紙、ティッシュペーパー、電気絶縁紙、典具帖、貼合紙、転写紙、トイレットペーパー、統計機カード用紙、謄写版原紙、塗工印刷用紙、塗工紙原紙、鳥の子、トレーシングペーパー、中しん原紙、ナプキン原紙、難燃紙、NIP用紙、荷札用紙、粘着紙、ノーカーボン紙、はく離紙、ハトロン紙、バライタ紙、パラフィン紙・ろう紙、バルカナイズドファイバー、半紙、PPC用紙、筆記用紙、微塗工印刷用紙、フォーム用紙・連続伝票用紙、複写原紙、プレスボード、防湿紙、奉書紙、防水紙、防せい紙、包装用紙、ボンド紙、マニラボール、美濃紙・書院紙、ミルクカートン原紙、模造紙、油紙、吉野紙、ライスペーパー・シガレットペーパー、ライナー・ライナ、硫酸紙、両更クラフト紙、ルーフィング原紙、ろ紙、和紙、ワニスペーパー、ワンプ、軽量紙、風乾紙、湿潤強力紙、無灰紙、無酸紙、無仕上紙又は板紙、二層紙又は板紙、三層紙又は板紙、多層紙又は板紙、無サイズ紙、サイズ紙、ウーブペーパー、木目紙又は板紙、マシン仕上げ紙又は板紙、マシン光沢仕上げ紙又は板紙、プレート光沢仕上げ紙又は板紙、摩擦光沢仕上げ紙又は板紙、カレンダ処理紙又は板紙、スーパーカレンダ処理紙、ラミン(紙又は板紙)、片面着色紙又は板紙、両面着色紙又は板紙、ツインワイヤ紙又は板紙、ラグペーパー、オールラグペーパー、機械パルプ紙又は板紙、混合わらパルプ紙又は板紙、水仕上げ紙又は板紙、チップボール、合せチップボール、ミルボード、強光沢ミルボード、同質板紙、機械パルプ板紙、褐色機械パルプ板紙、褐色混合パルプ板紙、擬革板紙、石綿板紙、フェルトボード、タール褐色紙、ウォータリーフペーパー、表面サイズ紙、プレスパン、プレス用紙、しわ付き仕上げ紙、はり合せアイボリー、ブレード塗工紙、ロール塗工紙、グラビア塗工紙、サイズプレス塗工紙、ブラッシュ塗工紙、エアナイフ塗工紙、押出塗工紙、ディップ塗工紙、カーテン塗工紙、ホットメルト塗工紙、溶剤塗工紙、エマルション塗工紙、バブル塗工紙、イミテーションアート紙、聖書用紙、ポスター用紙、包装用ティシュ、原紙、カーボン原紙、ジアゾ感光紙原紙、写真用印画紙原紙、冷凍食品用紙原紙:直接接触紙用、冷凍食品用紙原紙:非接触紙用紙、安全紙、銀行券用紙、絶縁紙又は板紙、ラミネート絶縁体用紙、ケーブル用電気絶縁紙、靴底用板紙、織物紙管用紙、紋紙又は板紙、圧搾用板紙、製本用板紙、衣服箱用板紙、紙型用紙、記録用紙、クラフトライナー、検定済みライナー、クラフト張りライナー、古紙ライナー、封筒用紙、折畳み箱用板紙、塗工折畳み箱用板紙、さらしパルプ裏打ち折畳み箱用板紙、タイプライタ用紙、謄写版複写用紙、スピリット複写用紙、カレンダロール用紙、薬きょう用紙、波形加工用紙、波形加工紙、二層タール紙、強化二層タール紙、布張り紙又は板紙、布しん紙又は板紙、補強紙又は補強板紙、張合せ板紙、カートンコンパクト、上張り、ウェットクレープ、索引カード、ノーカーボンフォーム用紙、封筒、郵便はがき、絵入りはがき、郵便書簡、絵入り郵便書簡等;及び、セロハン;等が挙げられる。
これらの紙等のうち、昇華転写に使用できるものであれば、いずれも中間記録媒体として使用することができる。
なお、後記するように、昇華転写を行うときは通常190℃〜210℃程度の熱処理を行う。従って、上記の中間記録媒体のうち、該熱処理のときに安定なものが好ましい。
本発明の染色性の改善方法は、特に高温下での輸送時、使用時、又は保存時等において、樹脂組成物の粉体の表面上に染料が出てくる現象を抑制することにより、各種の染色性を改善するものである。この各種の染色性には、掃きムラ、画像メモリ、染色濃度、白地汚染、染めムラ、染色再現性、ビルドアップ性、染着性、均染性等が含まれる。このことから、本発明は、耐熱安定性、経時安定性が極めて高く、各種の用途に応用が可能である、樹脂組成物の粉体を用いる染色性の改善方法を提供できる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
実施例中、平均粒子径は、精密粒度分布測定装置「Mulitisizer 3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定した。
[実施例1]
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(95部)、C.I.ディスパースイエロー54(日本化薬株式会社製:1.5部)、C.I.ディスパースレッド60(日本化薬株式会社製:2.0部)、C.I.ディスパースブルー72(日本化薬株式会社製:6.5部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が8.0μmのトナー母粒子を得た。
(工程2)
実施例3(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、実施例1のブラックトナーを調製した。
[実施例2]
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(95部)、C.I.ディスパースブルー359(日本化薬株式会社製:5.0部)、C.I.ソルベントブルー63(日本化薬株式会社製:5.0部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.5μmのトナー母粒子を得た。
(工程2)
実施例4(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、実施例2のシアントナーを調製した。
[比較例1]
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(105部)、C.I.ディスパースイエロー54(日本化薬株式会社製:5.0部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.8μmのトナー母粒子を得た。
(工程2)
比較例1(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、染料を1種類しか含まない比較用のイエロートナーを得た。
[比較例2]
(工程1)
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(96部)、C.I.ディスパースブルー359(日本化薬株式会社製:11.5部)、ボントロン E−84(1部)、カルナバワックスC1(4部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間予備混合した後、二軸押出機により溶融混練した。得られた溶融混練物を粉砕・分級機を用いて粉砕・分級することにより、平均粒子径が7.8μmのトナー母粒子を得た。
(工程2)
比較例2(工程1)で得られたトナー母粒子(100部)、クラリアントジャパン社製のH05TM(1.5部)、キャボット社製のTG−811F(1.5部)、チタン工業社製のSW−100(1.0部)をヘンシェルミキサーに入れ、30m/秒の回転速度で10分間撹拌し、染料を1種類しか含まない比較用のシアントナーを得た。
上記のようにして調製した各樹枝組成物の粉体が含有する各染料の、アセトンに対する溶解度を下記表1に示す。
下記表1中の略号は、以下の意味を有する。
DsY 54:C.I.ディスパースイエロー54。
DsR 60:C.I.ディスパースレッド60。
DsB 72:C.I.ディスパースブルー72。
DsB 359:C.I.ディスパースブルー359。
SvB 63:C.I.ソルベントブルー63。
Figure 2015113542
[樹脂組成物の粉体が付着した中間記録媒体の調製]
乾式非磁性1成分現像方式印刷機(桂川電気株式会社製:KIPc7800)に、上記実施例及び比較例で得た各トナーをそれぞれ充填した。中間記録媒体としてA0判のボンド紙を用いて、解像度:600pixel/inch、定着温度:140℃、現像バイアス:200Vの条件でベタ画像を印刷した中間記録媒体をそれぞれ得た。
[評価試験1]:中間記録媒体の画像品質(掃きムラと画像メモリ)。
得られた各中間記録媒体の掃きムラと画像メモリの有無を目視にて観察し、以下の評価基準に従って評価した。評価結果を下記表2に示す。
A:掃きムラ、画像メモリが無く、均一なベタ画像が得られている。
B:掃きムラ、画像メモリが僅かに観察される。
C:掃きムラ、画像メモリが明らかに観察される。
D:非常に目立つ程の掃きムラ、画像メモリが明確に観察される。
得られた各中間記録媒体のトナー付着面と、被染色物として100%ポリエステル繊維で構成されているダブルピケ(目付90g/m2)とを重ね合わせた後、熱プレス機(太陽精機株式会社製:トランスファープレス機TP−600A2)を用いて195℃×60秒の条件にて熱処理することにより、昇華転写染色方法により染色された染色物をそれぞれ得た。
[評価試験2]:染色濃度。
得られた各染色物の染色部分を分光光度計「スペクトロアイ(グレタグマクベス社製)」を用いて測色し、染色濃度を測定した。染色濃度は1.35以上であれば良好であることを示す。各実施例及び比較例は、いずれも染色濃度が1.4以上を示し、染色濃度はいずれも良好であった。
[評価試験3]:染色物の白地汚染の測色による評価。
評価例1で得られた各染色物の白地部分を分光光度計「スペクトロアイ(グレタグマクベス社製)」を用いて測色し、下記の白地汚染の程度(=各染色物の白地部分の測定値−染色を行う前のダブルピケを同様に測色した値)を算出して評価した。評価結果を下記表2に示す。
[評価試験4]:染色物の白地汚染の目視による評価。
評価例2に用いた各染色物において、測色を行った白地部分の汚染具合を目視にて観察し、下記する4段階の基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
A:白地汚染がほとんど観察されない。
B:白地汚染が僅かに観察される。
C:白地汚染されていることが明らかに観察される。
D:激しく白地汚染されていることが明確に観察される。
[評価試験5]:染色物の染めムラの目視による評価。
評価例4に用いた各染色物において、染めムラの具合を目視にて観察し、下記する4段階の基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
A:染めムラが無い高品質の染色物が得られている。
B:染めムラが僅かに観察される。
C:染めムラが明らかに観察される。
Figure 2015113542
表2から明らかなように、各実施例は、各比較例と比較して全ての染色性が同等以上に改善されることが分かった。
本発明の染色性の改善方法は、染色濃度が高く、且つ染色物の白地汚染及び染めムラ等を抑制することができるため、電子写真方式によるダイレクト染色、昇華転写染色等に用いる、染料を含有する粉体トナーや粉体塗料等を用いた染色又は印刷において、画像不良の無い高品質な染色物又は印刷物を得ることができる方法として、極めて有用である。

Claims (8)

  1. 少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法であって、上記2種類の昇華性を有する染料のうち、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml〜20g/100mlであり、少なくとも1種類の染料のアセトンに対する溶解度が0.1g/100ml未満である、染色性の改善方法。
  2. 樹脂組成物の粉体が、トナーである請求項1に記載の染色性の改善方法。
  3. 樹脂組成物の粉体が、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナーである請求項1又は2に記載の染色性の改善方法。
  4. 少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体を、着色剤として用いる染色方法が、電子写真方式によって樹脂組成物の粉体を中間記録媒体に付着させ、該中間記録媒体に付着させた樹脂組成物の粉体が含有する染料を、被染色物に昇華転写することにより染色を行う昇華転写染色方法である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の染色性の改善方法。
  5. 請求項4に記載の染色性の改善方法において、電子写真方式によって樹脂組成物の粉体を付着させた中間記録媒体。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の染色方法により染色された物質。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項の記載の染色性の改善方法において着色剤として用いる、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体。
  8. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の染色性の改善方法において着色剤として用いる、少なくとも樹脂、及び、少なくとも2種類の昇華性を有する染料を含有し、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナー。
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