JP2017132842A - 粉体、染料の滲み出しの抑制方法および染色方法の改善 - Google Patents

粉体、染料の滲み出しの抑制方法および染色方法の改善 Download PDF

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諒 寺西
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Abstract

【課題】本発明は、少なくとも樹脂及び2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体、当該粉体における粉体からの染料の滲み出しを抑制する方法、および当該粉体を着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法の提供を課題とする。【解決手段】少なくとも2種類の染料(A)、及び樹脂(B)、を含有する樹脂組成物の粉体であって、上記少なくとも2種類の染料のうち、1種類の染料が、アゾ系染料(A−1)であり、もう1種類の染料がアントラキノン系染料(A−2)である、粉体。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも樹脂及び少なくとも2種類の染料を含有する樹脂組成物の粉体、当該樹脂組成物の粉体における染料の滲み出しの抑制方法、および当該樹脂組成物の粉体における染色性の改善方法に関する。
染料を含有する樹脂組成物の粉体は、例えば着色材料として、紫外線硬化型インキ、熱硬化型インキ、インクジェットインキ、グラビアインキ、オフセットインキ等の各種インク、液体トナー、転写式ハロゲン化銀感光材料、感熱転写方式の記録材料、記録ペン、光記録媒体材料、接着剤、粉体塗料、粉体トナー等の様々な分野で用いられている。
これらの粉体が含有する着色剤としては、各種の顔料や染料が挙げられる。しかしながら、着色剤として昇華性を有する染料を含有する樹脂組成物の粉体は、他の着色剤とは異なり、例えば輸送時、着色材料としての使用時、長期の保存又は経時変化等により、特に高温下での粉体凝集が特徴的に生じることが知られてきたため、その抑制が極めて重大な課題となっている。
このような凝集が生じると、粉体の流動性、分散性、又は帯電性等の諸物性を損なうことに繋がるため、粉体凝集の抑制が強く要求されている。
また、このような現象は、昇華性を有する染料が樹脂組成物の紛体における粒子の表面上に染み出してくる現象(ブリードアウト現象)によるところが大きく、そのような粉体において、特にその改善が強く要望されている。
さらに、上記のような、染料を含有する樹脂組成物の粉体を着色剤として用いる染色方法においては、染色物の白地汚染、濃度ムラ、染めムラ等の染色性において、不良が生じやすいことが知られている。その理由は定かではないが、染料を含有する樹脂組成物の粉体においては、その輸送時や使用時において、高温にさらされたときに、より染色性の不良が生じやすくなるため、高温により粉体に何らかの物性変化が生じ、それが原因であると推測される。
このような染色不良は、顔料を含有する樹脂組成物の粉体では観察されず、染料を含有する粉体に特有な現象であるため、染料を含有する粉体においては、その改善が極めて重要な課題である。
特許文献1には、水性インクジェット記録用インクの原料として、油溶性染料、分散染料から選ばれる疎水性着色剤と天然樹脂であるロジン化合物から作製される着色剤微粒子分散液が開示されている。
また、電子写真方式で用いる乾式の粉体トナーや液体トナーとしては、例えば、特許文献2〜5に様々な種類のものが開示されている。
電子写真方式を用いる昇華転写染色は、例えば下記の特許文献6〜11に開示されている。
特開平8−34941号公報 特開2012−1829号公報 特開平5−27474号公報 特開平9−73198号公報 特開平3−18866号公報 特開平02−295787号公報 特開平06−051591号公報 特開平10−058638号公報 特開2000−029238号公報 特表2006−500602号公報 特開2011−100129号公報
本発明は、少なくとも樹脂及び染料を含有する樹脂組成物の粉体、当該粉体における染料の滲み出しを抑制する方法、および当該粉体を着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、アゾ染料と、アントラキノン染料の組み合わせが、上記の課題を解決できることを見出して本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下の1)〜17)に関する。
1)
少なくとも2種類の染料(A)、及び樹脂(B)、を含有する樹脂組成物の粉体であって、上記少なくとも2種類の染料のうち、1種類の染料が、アゾ系染料(A−1)であり、もう1種類の染料がアントラキノン系染料(A−2)である、粉体。
2)
上記成分(A−1)が下記一般式(1)で表されるアゾ系染料であり、前記成分(A−2)が下記一般式(2)で表されるアントラキノン系染料である上記1)に記載の粉体。
Figure 2017132842
(式中、R及びRはそれぞれ独立して、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、フェニル(C1−C4)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基、アリール(C1−C3)アルキル基、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C3)アルキル基、フェノキシエトキシカルボニル(C2−C3)アルキル基、カルボキシ(C1−C3)アルキル基又は(C1−C6)アルコキシカルボキシ(C1−C3)アルキル基を示し、
は置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基、アリール基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルカルボニルアミノ基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルスルホニルアミノ基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノカルボニル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノスルホニル基、シアノ(C1−C2)アルキル基、又はハロゲン原子を示す)
Figure 2017132842
(式中、Rは、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、フェニル(C1−C4)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基又は(C1−C6)アルコキシフェニル基を示す)
3)
上記一般式(1)において、R及びRがそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、置換基を有していても良いシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基又はフェニルプロピル基であり、
がメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、置換基を有していても良いフェニル基、ベンジル基、フェネチル基、メチルスルホニルアミノ基又はフェニルプロピル基である上記2)に記載の粉体。
4)
前記式(2)において、Rがメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヒドロキシヘキシル基、置換基を有していても良いフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、メトキシエチル基、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、フェノキシプロピル基又は2−メトキシエトキシエチル基である上記2)又は3)に記載の粉体。
5)
上記式(1)において、R及びRがそれぞれ独立して、エチル基又はn−プロピル基であり、Rがメチル基、又はメチルスルホニルアミノ基であり、
前記式(2)において、Rが、メチル基、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、エトキシプロピルスルファモイル基(−SONHCOC)、フェノキシエチル基、フェニルエチル基、アセトニル基、ヒドロキシフェニル基又はアセトキシフェニル基である上記2)に記載の粉体。
6)
上記樹脂(B)がポリエステル樹脂又はスチレン−アクリル酸共重合体である上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の粉体。
7)
上記1)乃至6)のいずれか一項に記載の粉体と、荷電制御剤と、ワックスとを含有するトナー。
8)
染料の滲み出しの抑制に用いるか、または、染色性の改善方法において着色剤として用いる、上記7)に記載のトナー。
9)
上記1)乃至6)のいずれか一項に記載の粉体における粉体からの染料の滲み出しの抑制方法。
10)
前記粉体が、トナーである、上記9)に記載の染料の滲み出しの抑制方法。
11)
前記粉体が、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナーである、上記9)または10)に記載の染料の滲み出しの抑制方法。
12)
上記1)乃至6)のいずれか一項に記載の粉体を、着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法。
13)
前記粉体が、トナーである、上記12)に記載の染色性の改善方法。
14)
前記粉体が、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナーである、上記12)または13)に記載の染色性の改善方法。
15)
前記粉体を着色剤として用いる染色方法が、電子写真方式によって粉体を中間記録媒体に付着させ、該中間記録媒体に付着させた粉体が含有する染料を、被染色物に昇華転写することにより染色を行う昇華転写染色方法である、上記12)乃至14)のいずれか一項に記載の染色性の改善方法。
16)
上記15)に記載の染色性の改善方法において、電子写真方式によって樹脂組成物の粉体を付着させた中間記録媒体。
17)
上記12)乃至15)のいずれか一項に記載の方法により染色された物質。
本発明により、少なくとも樹脂及び染料を含有する樹脂組成物の粉体、当該粉体における染料の滲み出し(ブリードアウト現象)を抑制する方法、および当該粉体を着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法を提供することができた。
以下、本発明について詳細に説明する。特に断りがない限り、本明細書においては実施例等も含めて「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ意味する。また上付きのRTMは登録商標を意味する。
本発明は、少なくとも2種類の染料(A)、及び樹脂(B)、を含有する樹脂組成物の粉体であって、上記少なくとも2種類の染料のうち、1種類の染料が、アゾ系染料(A−1)であり、もう1種類の染料がアントラキノン系染料(A−2)である
また、樹脂組成物の「粉体」とは、粒子状等の各種の形状を有する粉体の全てを含む意味で使用する。
[(A−1)アゾ系染料について]
本発明に用いるアゾ系染料は、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する染料であれば特に限定されるものではないが、λmaxが420nm以上650nm以下であるものが好ましい。また分子内に有するアゾ結合の数は1又は2が好ましく、1が更に好ましい。
成分(A−1)としては、上記一般式(1)で表されるアゾ系染料であることが好ましい。
上記式(1)において、R及びRはそれぞれ独立して、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、フェニル(C1−C4)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基、アリール(C1−C3)アルキル基、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C3)アルキル基、フェノキシエトキシカルボニル(C2−C3)アルキル基、カルボキシ(C1−C3)アルキル基又は(C1−C6)アルコキシカルボキシ(C1−C3)アルキル基を表す。
及びRにおける置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基とは、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基といった直鎖のもの;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられ、エチル基又はn−プロピル基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、例えばハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;スルホ基;スルファモイル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;ホスホ基;ニトロ基;アシル基;ウレイド基;アシルアミノ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたアシルアミノ基等で置換された(C1−C6)アルキル基等が挙げられる。
及びRにおけるシクロアルキル基としては、環状のアルキル基であり炭素3〜8程度、好ましくは3〜6程度である。
シクロアルキル基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるアリル基とは、CH=CH−CH−で表される基であり、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるアリール基とは、芳香族炭化水素から誘導された置換基を意味し、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等を表す。
また、このアリール基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるフェニル(C1−C4)アルキル基とは、フェニル基で置換されたアルキル基であり、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、本フェニル(C1−C4)アルキル基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおける(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基における(C1−C6)アルコキシとは、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基といった直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。また、(C1−C4)アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味であり、また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるフェノキシ(C1−C3)アルキル基とはフェノキシ基で置換された(C1−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるアリール(C1−C3)アルキル基は、アリール基で置換された(C1−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおける(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C3)アルキル基は、(C1−C6)アルコキシカルボニル基で置換された(C1−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるフェノキシエトキシカルボニル(C2−C3)アルキル基とは、フェノキシエトキシカルボニル基で置換された(C2−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおけるカルボキシ(C1−C3)アルキル基は、カルボキシ基で置換された(C1−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
及びRにおける(C1−C6)アルコキシカルボキシ(C1−C3)アルキル基は、(C1−C6)アルキル基で置換されたカーボネート基(-O-(C=O)-O-)で置換された(C1−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
上記式(1)において、Rは置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基、アリール基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルカルボニルアミノ基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルスルホニルアミノ基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノカルボニル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノスルホニル基、シアノ(C1−C2)アルキル基、又はハロゲン原子を表す。
における置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基とは、上記R及びRにおける(C1−C6)アルキル基と同じ意味を表す。
における置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基とは、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基といった直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基が挙げられる。
また、有しても良い置換基としては、R及びRにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
におけるアリール基は、R及びRにおけるアリール基と同じものを意味する。
における置換又は無置換の(C1−C6)アルキルカルボニルアミノ基とは、該アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、アセチルアミノ基(メチルカルボニルアミノ基)、プロピオニルアミノ基(エチルカルボニルアミノ基)、n−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、ピバロイルアミノ基(tert−ブチルカルボニルアミノ基)等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、アセチルアミノ基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、R及びRにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
における置換又は無置換の(C1−C6)アルキルスルホニルアミノ基としては、該アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基等の直鎖のもの;イソプロピルスルホニルアミノ基、イソブチルスルホニルアミノ基、sec−ブチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、メチルスルホニルアミノ基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、R及びRにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
における置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノカルボニル基としては、該アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基等の直鎖のもの;イソプロピルアミノカルボニル基、イソブチルアミノカルボニル基、sec−ブチルアミノカルボニル基、tert−ブチルアミノカルボニル基等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、メチルアミノカルボニル基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、R及びRにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
における置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノスルホニル基としては、該アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、n−プロピルアミノスルホニル基、n−ブチルアミノスルホニル基等の直鎖のもの;イソプロピルアミノスルホニル基、イソブチルアミノスルホニル基、sec−ブチルアミノスルホニル基、tert−ブチルアミノスルホニル基等の分岐鎖のもの;が挙げられ、直鎖のものが好ましく、メチルアミノスルホニル基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、R及びRにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
におけるシアノ(C1−C2)アルキル基の、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、R及びRにおける(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更にR及びRにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
におけるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
成分(A−1)としては、例えばC.I.ディスパースレッド343等が挙げられる。
本発明の粉体総量中、(A−1)アゾ系染料の含有量は、通常1〜20質量%であり、好ましくは2〜10質量%であり、さらに好ましくは2〜5質量%である。
また、当該(A−1)アゾ系染料は単独で用いても、複数を混合して用いても良い。
[(A−2)アントラキノン系染料について]
本発明に用いるアントラキノン系染料は、分子内にアントラキノン骨格を有する染料であれば特に限定されるものではないが、λmaxが420nm以上700nm以下であるものが好ましい。また、当該アントラキノン骨格上にアミノ基及び/又はヒドロキシ基を有するものがさらに好ましい。
成分(A−2)としては、上記一般式(2)で表されるアントラキノン系染料であることが好ましい。
式(2)中、Rは、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、フェニル(C1−C4)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基又は(C1−C6)アルコキシフェニル基を示す
における置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基とは、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基といった直鎖のもの;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられ、メチル基又はエチル基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、例えばハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;スルホ基;スルファモイル基;(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルスフフィド基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;ホスホ基;ニトロ基;アシル基;ウレイド基;アシルアミノ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたアシルアミノ基等で置換された(C1−C6)アルキル基等が挙げられる。
におけるシクロアルキル基は、環状のアルキル基であり炭素3〜8程度、好ましくは3〜6程度である。
シクロアルキル基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
におけるアリル基は、CH=CH−CH−で表される基であり、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
におけるアリール基は、芳香族炭化水素から誘導された置換基を意味し、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等を表す。
また、このアリール基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
におけるフェニル(C1−C4)アルキル基は、フェニル基で置換されたアルキル基であり、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、本フェニル(C1−C4)アルキル基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
における(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基における(C1−C6)アルコキシとは、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基といった直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。また、(C1−C4)アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味であり、また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
におけるフェノキシ(C1−C3)アルキル基とはフェノキシ基で置換された(C1−C3)アルキル基であり、アルキル基部分は、炭素数に関する限定以外、上記(C1−C6)アルキル基と同様の意味である。また、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
における(C1−C6)アルコキシフェニル基における(C1−C6)アルコキシとは、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基といった直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。
として好ましい置換基は、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換基を有していても良いフェニル基、(C1−C6)アルコキシフェニル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ基で置換された(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基である。
として更に好ましい置換基は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヒドロキシヘキシル基、置換基を有していても良いフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、メトキシエチル基、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、フェノキシプロピル基又は2−メトキシエトキシエチル基である。
成分(A−2)としては、例えばC.I.ディスパースレッド4、53、55、59、60、91、92、127、132、146、164、165、189、190、190:1、191、204、207、229、259、260、283、288、302等のレッド染料が挙げられる。このうち好ましくは、C.I.ディスパースレッド60であるカヤセットRTMB(日本化薬(株)製)として、市場から入手可能である。
本発明の粉体総量中、(A−2)アントラキノン系染料の含有量は、通常1〜20質量%であり、好ましくは2〜10質量%であり、さらに好ましくは2〜7質量%である。
また、当該(A−2)アントラキノン系染料は単独で用いても、複数を混合して用いても良い。
[(B)樹脂について]
本発明の粉体は、成分(B)として樹脂を含有する。
当該樹脂としては、特に制限はなく、染料と混合することが可能なものであれば、公知の樹脂の中から使用目的に応じて適宜選択することができる。
その具体例としては、例えば、スチレン又はスチレン誘導体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。
上記した樹脂は、いずれも単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記スチレン又はスチレン誘導体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等が挙げられる。
上記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体等)、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
上記樹脂の市販品の一例としては、ポリエステルとして知られる三菱レーヨン株式会社製のダイヤクロン FC−684、ダイヤクロン FC−1224、ダイヤクロン FC−2232、ダイヤクロン FC−316等;スチレン−アクリル酸エステル共重合体として知られる三井化学株式会社製のCPR−100、CPR−250、CPR−390等;等が挙げられる。
本発明の粉体の総量中、(B)樹脂は70〜98質量%である場合が好ましく、更に好ましくは75〜95質量%である。
本発明の樹脂組成物の粉体の用途としては特に制限は無く、例えば紫外線硬化型インキ、熱硬化型インキ、インクジェットインキ、グラビアインキ、オフセットインキ等の印刷インクや液体トナーが含有する着色材料;転写式ハロゲン化銀感光材料;感熱転写方式の記録材料;記録ペン、光記録媒体材料、接着剤等が含有する着色材料;粉体塗料、粉体トナー等が含有する着色材料;等の用途が挙げられる。これらの用途の中では、紫外線硬化型インキ、熱硬化型インキ、インクジェットインキ、グラビアインキ、オフセットインキ等の印刷インクや液体トナー;粉体塗料、粉体トナー;等が含有する、各着色材料としての用途が好ましく、液体トナーに含まれる粉体の着色樹脂組成物、粉体塗料、粉体トナー等が挙げられる。
上記樹脂組成物の粉体が含有する染料の総含有量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その目安としては、該粉体の総質量に対して通常1〜40%、好ましくは2〜35%である。
染料の総含有量が1%未満であると着色材料として十分な性能が発揮できず、40%を超えると該粉体中での染料の溶融又は分散不良が生じ、染料の滲み出しの抑制が困難になり、また、染色性の改善も困難になる。
上記樹脂組成物の粉体は、上記の通り各種の用途に使用することができる。このため、該樹脂組成物の粉体は、その使用用途に応じて樹脂以外の添加剤を含有してもよい。
添加剤の一例として粉体トナーを挙げると、例えばワックス、荷電制御剤、外添剤等の添加剤が挙げられる。これらの種類、樹脂組成物の粉体の総質量中における含有量、及び、これらの添加剤を含有する粉体トナーの製造方法等については、いずれも公知の先行技術文献に記載されている。上記樹脂組成物の粉体を、粉体トナーとして用いるときは、公知の先行技術文献に基づき粉体トナーとして調製すればよく、他の用途に使用するときも、同様に調製すればよい。
上記樹脂組成物の粉体は、そのような添加剤を含有するときであっても、十分な凝集抑制効果を発揮する。
ワックスとしては、特に制限はなく、公知のワックスの中から適宜選択することができる。それらの中では、融点が通常50℃〜160℃、好ましくは50℃〜150℃、より好ましくは50〜120℃のワックスが好ましい。上記の樹脂組成物の粉体は、このようなワックスを含有することにより、離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これによりオイルレス(例えばオイルのような離型剤を、定着ローラに塗布しない方法)で使用したときでもホットオフセット性が良好となる。
ワックスとしては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;等の天然ワックスが挙げられる。
また、例えば、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;等の合成ワックスも挙げられる。
さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、等をワックスとして用いることもできる。
ワックスは、いずれも単独で使用することも、2種類以上を併用することもできる。
ワックスの含有量は通常0.1〜20%、好ましくは0.5〜10%である。
ワックスの含有量が0.1%未満のときは定着ローラへのオフセットが生じやすく、20%を超えると中間記録媒体に対する樹脂組成物の粉体の定着不良が生じる。ワックスの入手方法は特に制限されず、公知の方法で合成することも、市販品として入手することもできる。市販品の一例としては、例えば、カルナウバワックスとしては株式会社加藤洋行製のカルナウバワックスC1等;モンタンワックスとしてはクラリアント社製のLicowax KP等;等が挙げられる。
荷電制御剤としては、特に制限はなく、公知の荷電制御剤の中から適宜選択することができる。
例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、等が挙げられる。
荷電制御剤は、いずれも単独で使用することも、2種類以上を併用することもできる。
荷電制御剤の含有量は上記の樹脂の種類、他の添加剤の有無等により変動し、一概に規定することは困難である。荷電制御剤の含有量の目安としては、上記の樹脂組成物の粉体を構成する、少なくともポリエステル樹脂を含有する樹脂の総質量に対して通常0.1〜10%、好ましくは0.2〜5%程度である。
荷電制御剤の含有量が0.1%未満のときは、帯電制御性能が得られないことがあり、10%を超えると樹脂組成物の粉体の帯電性が大きくなりすぎ、荷電制御剤の効果を減退させて、樹脂組成物の粉体と現像ローラとの静電的吸引力が増大し、該粉体の流動性の低下や、画像濃度の低下を生じることがある。
荷電制御剤の市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のボントロンE−82、サリチル酸系金属錯体のボントロンE−84、フェノール系縮合物のボントロンE−89(以上、オリエント化学工業社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製);第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製);銅フタロシアニン;ペリレン;キナクリドン;アゾ系顔料;又は、スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する、高分子系の化合物;等が挙げられる。
外添剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。
これらの外添剤は、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で疎水化処理を行うこともできる。また、必要に応じてシリコーンオイルで処理することも可能であり、加熱下に処理を行うこともできる。シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル等が挙げられる。
外添剤の添加量は、外添剤で処理するトナーの総質量に対して通常0.1〜5%程度である。
外添剤の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。また、上記外添剤のBET法による比表面積としては、20〜500m2/gが好ましい。
外添剤の市販品としては、例えば、シリカとしては日本アエロジル株式会社製のAEROSIL R812、AEROSIL RX50、AEROSIL NY50、AEROSIL RY50、AEROSIL NA50H、AEROSIL NA50Y、AEROSIL RX200、AEROSIL RX300、キャボットジャパン株式会社製のTG−6110G、TG−810G、TG−811F、TG−820F、クラリアントジャパン株式会社製のH2000/4、H2000T、H05TM、H13TM、H20TM、H30TM、H3050VP、H05TA、H13TA、H30TA等;アルミナとしては日本アエロジル株式会社製のAEROXIDE Alu C 805等;酸化チタンとしてはチタン工業株式会社製のSTT−30A、EC−300、日本アエロジル株式会社製のAEROXIDE TiO2 T805、AEROXIDE TiO2 NKT90等;チタン酸ストロンチウムとしてはチタン工業株式会社製のSW−100、SW−350等;等が挙げられる。これらの中では、AEROSIL RX300、H05TM、TG−811F、SW−100、SW−350等が好ましい。
外添剤の使用量は、外添剤で処理する上記の樹脂組成物の粉体の総質量に対して通常0.01〜5%、好ましくは0.01〜4%である。
上記の各成分等を必要に応じて加熱や溶融混練した後、粉砕・分級を行うことにより、粉体トナーを得ることができる。この粉砕・分級のときに、例えば粉砕によって生じた樹脂組成物の粒子を、気流中、流動状態で加熱処理することにより、角の尖った粒子や歪な形状の粒子を、より球に近い形状にする、いわゆる「球形化」の処理を行うこともできる。
上記被染色物としては、少なくとも疎水性繊維、若しくは疎水性樹脂を含有する物質が挙げられる。また、上記の染色方法により染色される物質も、これらを意味する。
これらのうち、疎水性繊維としては、疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維、若しくは該繊維の構造物である布帛が挙げられる。上記の疎水性繊維としては、少なくともポリエステル繊維を含有する繊維が挙げられる。
上記の疎水性樹脂を含有する物質としては、疎水性樹脂として少なくともポリエステル樹脂を含有する物質が挙げられる。
疎水性樹脂を含有する物質としては、例えば、疎水性樹脂を含有するフィルムやシート、好ましくはPETフィルムやPETシート等;疎水性樹脂がコーティングされた布帛、ガラス、金属、陶器等;が挙げられる。なお、「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」を意味する。
上記の疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維、若しくは該繊維の構造物である布帛の具体例としては、例えば、サテン、トロピカル、ダブルピケ、マイクロファイバー等が挙げられる。
上記の中間記録媒体としては、特に制限はなく、「紙・板紙及びパルプ用語[JIS P 0001:1998(2008年 確認、平成10年3月20日 改正、財団法人日本規格協会 発行)]」中、第28頁〜第47頁の「3.分類 f)紙・板紙の品種及び加工製品」に記載された紙・板紙の品種及び加工製品(番号6001〜6284。但し、番号6235の「耐油性」、6263「フルート,段」、6273「パルプ成型品」、6276「カーボン紙」、6277「マルチコピーフォーム用紙」、6278「裏カーボンフォーム用紙」を除く);及び、セロハン(以下、「紙・板紙の品種及び加工製品;及び、セロハン」を「紙等」という。)の中から適宜選択することができる。
上記の紙等としては、例えば、アイボリー、アスファルト紙、アート紙、色板紙、色上質紙、インクジェット用紙、印刷せんか紙、印刷用紙、印刷用紙A、印刷用紙B、印刷用紙C、印刷用紙D、インディアンペーパー、薄葉印刷紙、薄葉和紙、裏カーボン紙、エアメールペーパー、衛生用紙、エンボス紙、OCR用紙、オフセット用紙、カード用厚紙、化学繊維紙、加工用紙、画仙紙、型紙、片つやクラフト紙、壁紙原紙、紙糸原紙、紙ひも原紙、感圧複写紙、感光紙、感熱紙、雁皮紙、缶用板紙、黄板紙、擬革紙、切符用紙、機能紙、キャストコート紙、京花紙、局紙、金属蒸着紙、金属はく紙、グラシン、グラビア用紙、クラフト紙、クラフト伸張紙、クラフトボール、クレープ紙、軽量コート紙、ケーブル用絶縁紙、化粧板用原紙、建材原紙、ケント紙、研摩原紙、合成紙、合成繊維紙、コート紙、コンデンサ紙、雑種紙、更紙、さらしクラフト紙、ジアゾ感光紙、紙管原紙、磁気記録用紙、紙器用板紙、辞典用紙、遮光紙、重袋用両更クラフト紙、純白ロール紙、証券用紙、障子紙、上質紙、情報用紙、食品容器原紙、書籍用紙、書道用紙、白板紙、白ボール、新聞巻取紙、吸取紙、水溶紙、図面用紙、筋入りクラフト紙、すの目紙、スピーカーコーン紙、静電記録用紙、生理用紙・紙綿用紙、積層板原紙、石こうボード原紙、接着紙原紙、セミ上質紙、セメント袋用紙、セラミックペーパー、ソリッドファイバーボード、ターフェルト原紙、ターポリン紙、耐アルカリ紙、耐火紙、耐酸紙、耐油紙、タオル用紙、檀紙、段ボール、段ボール原紙、地図用紙、チップボール、中質紙、中性紙、ちり紙、つや消しアート紙、ティーバック用紙、ティッシュペーパー、電気絶縁紙、典具帖、貼合紙、転写紙、トイレットペーパー、統計機カード用紙、謄写版原紙、塗工印刷用紙、塗工紙原紙、鳥の子、トレーシングペーパー、中しん原紙、ナプキン原紙、難燃紙、NIP用紙、荷札用紙、粘着紙、ノーカーボン紙、はく離紙、ハトロン紙、バライタ紙、パラフィン紙・ろう紙、バルカナイズドファイバー、半紙、PPC用紙、筆記用紙、微塗工印刷用紙、フォーム用紙・連続伝票用紙、複写原紙、プレスボード、防湿紙、奉書紙、防水紙、防せい紙、包装用紙、ボンド紙、マニラボール、美濃紙・書院紙、ミルクカートン原紙、模造紙、油紙、吉野紙、ライスペーパー・シガレットペーパー、ライナー・ライナ、硫酸紙、両更クラフト紙、ルーフィング原紙、ろ紙、和紙、ワニスペーパー、ワンプ、軽量紙、風乾紙、湿潤強力紙、無灰紙、無酸紙、無仕上紙又は板紙、二層紙又は板紙、三層紙又は板紙、多層紙又は板紙、無サイズ紙、サイズ紙、ウーブペーパー、木目紙又は板紙、マシン仕上げ紙又は板紙、マシン光沢仕上げ紙又は板紙、プレート光沢仕上げ紙又は板紙、摩擦光沢仕上げ紙又は板紙、カレンダ処理紙又は板紙、スーパーカレンダ処理紙、ラミン(紙又は板紙)、片面着色紙又は板紙、両面着色紙又は板紙、ツインワイヤ紙又は板紙、ラグペーパー、オールラグペーパー、機械パルプ紙又は板紙、混合わらパルプ紙又は板紙、水仕上げ紙又は板紙、チップボール、合せチップボール、ミルボード、強光沢ミルボード、同質板紙、機械パルプ板紙、褐色機械パルプ板紙、褐色混合パルプ板紙、擬革板紙、石綿板紙、フェルトボード、タール褐色紙、ウォータリーフペーパー、表面サイズ紙、プレスパン、プレス用紙、しわ付き仕上げ紙、はり合せアイボリー、ブレード塗工紙、ロール塗工紙、グラビア塗工紙、サイズプレス塗工紙、ブラッシュ塗工紙、エアナイフ塗工紙、押出塗工紙、ディップ塗工紙、カーテン塗工紙、ホットメルト塗工紙、溶剤塗工紙、エマルション塗工紙、バブル塗工紙、イミテーションアート紙、聖書用紙、ポスター用紙、包装用ティシュ、原紙、カーボン原紙、ジアゾ感光紙原紙、写真用印画紙原紙、冷凍食品用紙原紙:直接接触紙用、冷凍食品用紙原紙:非接触紙用紙、安全紙、銀行券用紙、絶縁紙又は板紙、ラミネート絶縁体用紙、ケーブル用電気絶縁紙、靴底用板紙、織物紙管用紙、紋紙又は板紙、圧搾用板紙、製本用板紙、衣服箱用板紙、紙型用紙、記録用紙、クラフトライナー、検定済みライナー、クラフト張りライナー、古紙ライナー、封筒用紙、折畳み箱用板紙、塗工折畳み箱用板紙、さらしパルプ裏打ち折畳み箱用板紙、タイプライタ用紙、謄写版複写用紙、スピリット複写用紙、カレンダロール用紙、薬きょう用紙、波形加工用紙、波形加工紙、二層タール紙、強化二層タール紙、布張り紙又は板紙、布しん紙又は板紙、補強紙又は補強板紙、張合せ板紙、カートンコンパクト、上張り、ウェットクレープ、索引カード、ノーカーボンフォーム用紙、封筒、郵便はがき、絵入りはがき、郵便書簡、絵入り郵便書簡等;及び、セロハン;等が挙げられる。
これらの紙等のうち、昇華転写に使用できるものであれば、いずれも中間記録媒体として使用することができる。
なお、後記するように、昇華転写を行うときは通常190℃〜210℃程度の熱処理を行う。従って、上記の中間記録媒体のうち、該熱処理のときに安定なものが好ましい。
上記のうち、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、より好ましいもの同士の組み合わせはさらに好ましい。好ましいものと、より好ましいものとの組み合わせ、及び、より好ましいものと、さらに好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
本発明の、粉体からの染料の滲み出しの抑制方法は、特に高温下での輸送時、使用時、又は保存時等において、樹脂組成物の粉体の表面上に染料が出てくる現象を抑制することができる。このため、上記樹脂組成物からの染料の滲み出しの抑制が可能となり、耐熱安定性、経時安定性が極めて高い、各種の用途に応用が可能な高品質の樹脂組成物の粉体を提供できる。
また、本発明の染色性の改善方法は、特に高温下での輸送時、使用時、又は保存時等において、樹脂組成物の粉体の表面上に染料が出てくる現象を抑制することにより、各種の染色性を改善するものである。この各種の染色性には、掃きムラ、画像メモリ、染色濃度、白地汚染、染めムラ、染色再現性、ビルドアップ性、染着性、均染性等が含まれる。このことから、本発明は、耐熱安定性、経時安定性が極めて高く、各種の用途に応用が可能である、樹脂組成物の粉体を用いる染色性の改善方法を提供できる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
実施例中、平均粒子径は、精密粒度分布測定装置「Mulitisizer 3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定した。
以下に、調製例1〜6として、樹脂組成物の粉体の調製例を記載する。各調製例において用いたミキサーは、象印マホービン株式会社製のBM−RS08である。
[実施例1]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(46.5部)、カヤセットレッドB(日本化薬株式会社製、1.75部)、下記式(3)で表される染料(1.75部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の粉体を得た。なお、下記式(3)で表される染料は、CN103627201号に記載の方法で合成した(ただし市場からも容易に入手可能である)。
Figure 2017132842
[実施例2]
実施例1において、ダイヤクロンFC−316の代わりに三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−2232(46.5部)を用いた以外は同様にして樹脂組成物の粉体を得た。
[実施例3]
実施例1において、ダイヤクロンFC−316の代わりに三井化学株式会社製のアロマテックスCPR−390(46.5部)を用いた以外は同様にして樹脂組成物の粉体を得た。
[実施例4]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(46.5部)、カヤセットレッドB(日本化薬株式会社製、1.75部)、下記式(4)で表される染料(1.75部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の粉体を得た。
なお、下記式(4)で表される染料は、特開昭50−122526号公報に記載の方法で合成した。
Figure 2017132842
[実施例5]
実施例4において、ダイヤクロンFC−316の代わりに三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−2232(46.5部)を用いた以外は同様にして樹脂組成物の粉体を得た。
[実施例6]
実施例4において、ダイヤクロンFC−316の代わりに三井化学株式会社製のアロマテックスCPR−390(46.5部)を用いた以外は同様にして樹脂組成物の粉体を得た。
[実施例7]
三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−316(46.5部)、カヤセットレッドB(日本化薬株式会社製、1.75部)、下記式(5)で表される染料(1.75部)を220℃に加熱したホットプレート上でメルトブレンドした。冷却後、得られた混練物をミキサーで粉砕することにより、樹脂組成物の粉体を得た。
なお、下記式(5)で表される染料は、特開昭58−040355号公報に記載の方法で合成した。
Figure 2017132842
[実施例8]
実施例7において、ダイヤクロンFC−316の代わりに三菱レイヨン株式会社製のダイヤクロンFC−2232(46.5部)を用いた以外は同様にして樹脂組成物の粉体を得た。
[実施例9]
実施例7において、ダイヤクロンFC−316の代わりに三井化学株式会社製のアロマテックスCPR−390(46.5部)を用いた以外は同様にして樹脂組成物の粉体を得た。
上記のようにして調製した各樹脂組成物の粉体のブリードアウト性を下記方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
[ブリードアウト性試験]
50mlのガラス管瓶(日電理化硝子社製、SV−50A)、に樹脂組成物の粉体をそれぞれ5.0g秤量し、キャップ蓋をして密閉し、下記2条件で保管した後、室温に戻るまで静置した。その後、各樹脂組成物の粉体の電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ株式会社製、S−4800形電界放出形走査電子顕微鏡)写真からブリードアウトの有無を、それぞれ下記A〜Cの評価基準で評価した。
条件1:室温(25℃)下で24時間保管。
条件2:60℃±1℃の恒温器に入れ、24時間保管。
[評価基準]
◎:ブリードアウトした固体が全く観察されない。
○:ブリードアウトした固体が僅かに観察されるが、3μm未満の小さな固体である。
△:ブリードアウトした固体が観察されるが、3μm未満の小さい固体がほとんどである。
×:ブリードアウトした固体が非常に多く、3μm以上の大きな固体が数多く観察される。
Figure 2017132842
表1から明らかなように、本発明の粉体は、通常の使用環境である室温下においてブリードアウトの抑制効果を有することが明らかとなった。また、過酷な環境である高温(60℃)においてもブリードアウトが有効に抑制されている結果も得られている。
ブリードアウトの評価結果が悪化するのに伴い、凝集性及び凝集塊の状態も悪化し、ブリードアウトと凝集性には相関があることも確認された。
本発明の、粉体からの染料の滲み出しの抑制方法は、各種の用途に使用可能な、染料を含有する樹脂組成物の粉体の凝集を抑制できるため極めて有用である。また、本発明の染色性の改善方法は、染色濃度が高く、且つ染色物の白地汚染及び染めムラ等を抑制することができるため、電子写真方式によるダイレクト染色、昇華転写染色等に用いる、染料を含有する粉体トナーや粉体塗料等を用いた染色又は印刷において、画像不良の無い高品質な染色物又は印刷物を得ることができる方法として、極めて有用である。

Claims (17)

  1. 少なくとも2種類の染料(A)、及び樹脂(B)、を含有する樹脂組成物の粉体であって、上記少なくとも2種類の染料のうち、1種類の染料が、アゾ系染料(A−1)であり、もう1種類の染料がアントラキノン系染料(A−2)である、粉体。
  2. 前記成分(A−1)が下記一般式(1)で表されるアゾ系染料であり、前記成分(A−2)が下記一般式(2)で表されるアントラキノン系染料である請求項1に記載の粉体。
    Figure 2017132842
    (式中、R及びRはそれぞれ独立して、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、フェニル(C1−C4)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基、アリール(C1−C3)アルキル基、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C3)アルキル基、フェノキシエトキシカルボニル(C2−C3)アルキル基、カルボキシ(C1−C3)アルキル基又は(C1−C6)アルコキシカルボキシ(C1−C3)アルキル基を示し、
    は置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基、アリール基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルカルボニルアミノ基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルスルホニルアミノ基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノカルボニル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルキルアミノスルホニル基、シアノ(C1−C2)アルキル基、又はハロゲン原子を示す)
    Figure 2017132842
    (式中、Rは、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、フェニル(C1−C4)アルキル基、(C1−C6)アルコキシ(C1−C4)アルキル基、フェノキシ(C1−C3)アルキル基又は(C1−C6)アルコキシフェニル基を示す)
  3. 前記一般式(1)において、R及びRがそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、置換基を有していても良いシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基又はフェニルプロピル基であり、
    がメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、置換基を有していても良いフェニル基、ベンジル基、フェネチル基、メチルスルホニルアミノ基又はフェニルプロピル基である請求項2に記載の粉体。
  4. 前記式(2)において、Rがメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヒドロキシヘキシル基、置換基を有していても良いフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、メトキシエチル基、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、フェノキシプロピル基又は2−メトキシエトキシエチル基である請求項2又は3に記載の粉体。
  5. 前記式(1)において、R及びRがそれぞれ独立して、エチル基又はn−プロピル基であり、Rがメチル基、又はメチルスルホニルアミノ基であり、
    前記式(2)において、Rが、メチル基、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、エトキシプロピルスルファモイル基(−SONHCOC)、フェノキシエチル基、フェニルエチル基、アセトニル基、ヒドロキシフェニル基又はアセトキシフェニル基である請求項2に記載の粉体。
  6. 前記樹脂(B)がポリエステル樹脂又はスチレン−アクリル酸共重合体である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の粉体。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の粉体と、荷電制御剤と、ワックスとを含有するトナー。
  8. 染料の滲み出しの抑制に用いるか、または、染色性の改善方法において着色剤として用いる、請求項7に記載のトナー。
  9. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の粉体における粉体からの染料の滲み出しの抑制方法。
  10. 前記粉体が、トナーである、請求項9に記載の染料の滲み出しの抑制方法。
  11. 前記粉体が、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナーである、請求項9または10に記載の染料の滲み出しの抑制方法。
  12. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の粉体を、着色剤として用いる染色方法における染色性の改善方法。
  13. 前記粉体が、トナーである、請求項12に記載の染色性の改善方法。
  14. 前記粉体が、さらに荷電制御剤、及びワックスを含有するトナーである、請求項12または13に記載の染色性の改善方法。
  15. 前記粉体を着色剤として用いる染色方法が、電子写真方式によって粉体を中間記録媒体に付着させ、該中間記録媒体に付着させた粉体が含有する染料を、被染色物に昇華転写することにより染色を行う昇華転写染色方法である、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の染色性の改善方法。
  16. 請求項15に記載の染色性の改善方法において、電子写真方式によって樹脂組成物の粉体を付着させた中間記録媒体。
  17. 請求項12乃至15のいずれか一項に記載の方法により染色された物質。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10942464B2 (en) 2017-03-20 2021-03-09 Esprix Technologies, LP. Ames negative sublimation toner

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