JP2014210434A - 離型フィルム及びこれを用いたフレキシブルプリント配線板の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フレキシブル(又はリジッドフレキシブル)プリント配線板の製造において、フレキシブル回路部材にカバーレイを接着するにあたり、対形状追従性、均一な成形性、メッキ付き性、FPC仕上がり外観シワに優れた特性を維持しながら、従来の離型フィルムでは満足でなかったプレス時の離型性及び成形性を改善する。【解決手段】本発明は、温度180℃における粘弾性率が50〜250MPaであるポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体を含む離型層を有してなる離型フィルムを提供する。離型層の片側にはクッション層を設けるのが好ましい。離型層は特定粗さのエンボス処理するのが好ましい。また、本発明は前記離型フィルムを用いたフレキシブル及びリジッドフレキシブルプリント配線板の製造法を提供する。【選択図】 なし
Description
本発明はフレキシブルプリント配線板又はリジッドフレキシブルプリント配線板の製造工程において用いられる離型フィルムに関する。また、本発明は、この離型フィルムを用いたフレキシブル又はリジッドフレキシブルプリント配線板の製造法に関する。
フレキシブルプリント配線板(以下、FPCということがある)は、ポリイミドフィルムなど絶縁基材の表面に所定の回路を設けたフレキシブル回路部材より構成されている。このようなFPCは、通常、フレキシブル回路部材を、接着剤付きの耐熱樹脂フィルムであるカバーレイで被覆して絶縁及び回路保護を行い、離型フィルムを介在させてプレス機を用いプレスラミネートして製造される。
このような製造工程においては、FPCとプレス機の当板との間に良好な離型性のあること、カバーレイがフレキシブル回路部材の凹凸に充分に追従し接着していること、FPCへの圧力が全体に均一化されることなどが要求される。即ち離型性、対形状追従性、FPC全体への均一な圧力による脱ボイド性を包含したFPC製造における良好な「成形性」が求められる。
離型フィルムに必要な他の特性としては、仕上がりFPCの外観シワが少ないこと、カバーレイの接着剤のフロー量が少ないこと、プレス時のカバーレイ端面からの接着剤の滲み出し量が少ないこと、導体部の汚染がなく後工程において回路へのメッキ付がよいこと、使用後の離型フィルムに破れのないことなどが挙げられる。これら特性評価の基準については、日本国内においてJPCA規格が存在する。
離型フィルムに必要な他の特性としては、仕上がりFPCの外観シワが少ないこと、カバーレイの接着剤のフロー量が少ないこと、プレス時のカバーレイ端面からの接着剤の滲み出し量が少ないこと、導体部の汚染がなく後工程において回路へのメッキ付がよいこと、使用後の離型フィルムに破れのないことなどが挙げられる。これら特性評価の基準については、日本国内においてJPCA規格が存在する。
本発明の目的は、FPC製造時に用いられる公知の離型フィルムと同等の特性を有しつつ、これらでは充分でなかった離型性と対形状追従性を改善した離型フィルムを提供することにある。また、本発明はこの離型フィルムを用いたFPCの製造法を提供するものである。この離型フィルムは公知の離型フィルムに比較して、引裂き強度、伸び、引張強度、コストにも優れる。
本発明は、温度180℃における粘弾性率が50〜250MPaであるポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体を含む離型層を有してなる離型フィルムを提供するものである。この離型フィルムは、離型層及びその片側に設けられ離型層とは異なる熱可塑性樹脂からなるクッション層を有するのが好ましい。また、クッション層の離型層側とは反対面に、さらに副離型層(第2離型層)を設けてもよい。
本願の他の発明は、フレキシブル又はリジッドフレキシブルプリント配線板の製造にあたり、フレキシブル回路部材、カバーレイ(カバーレイ類似の接着フィルム)及び前記離型フィルムをこの順に重ねてプレスラミネート処理するフレキシブルプリント配線板及びリジッドフレキシブルプリント配線板を含むプリント配線板の製造方法を提供するものである。
つぎに本発明についてさらに詳細に説明する。プリント配線板には、FPC(フレキシブルプリント配線板)のほかに、リジッドフレキシブルプリント配線板と言われるものがある。かかるプリント配線板の製造工程においても、FPCと同様、リジッドフレキシブルプリント回路部材を、カバーレイと類似の接着フィルムで被覆し、これを本発明の離型フィルムを使用してプレスラミネートしプリント配線板を製造することができる。したがって、以下の説明ではFPCについて述べる。
FPCの製造において、離型フィルムには良好な離型性が必要である。離型性が低いと、プレスラミネート処理後の剥離にあたり、フィルムがFPCに接着して破れたり、逆にFPCの回路が剥がれるなどの問題を生じる。
FPCの製造において、離型フィルムには良好な離型性が必要である。離型性が低いと、プレスラミネート処理後の剥離にあたり、フィルムがFPCに接着して破れたり、逆にFPCの回路が剥がれるなどの問題を生じる。
(離型層)
フィルムの離型層に用いられる樹脂は、温度180℃における粘弾性率(Pa)が50〜250MPa、好ましくは60〜200MPa、より好ましくは70〜150MPaの熱可塑性樹脂である。粘弾性率がこれより小さいと、必要なプレス温度では離型層樹脂の表面が軟化し流動性が高くなり、FPCの銅箔部分に融着し離型性に劣る。また、粘弾性率が前記範囲より大きいと、離型性は良好であるがカバーレイに付着している接着剤のフロー量が多くなり対形状追従性が低下する。また、温度120℃における粘弾性率(Pa)は130〜300MPaであるのが好ましい。
かかる熱可塑性樹脂としては、具体的にはポリブチレンテレフタレート系樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTということがある)、又はその共重合体が挙げられる。かかる共重合体としては、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体が好ましい。共重合体の共重合比率については特に限定されない。
フィルムの離型層に用いられる樹脂は、温度180℃における粘弾性率(Pa)が50〜250MPa、好ましくは60〜200MPa、より好ましくは70〜150MPaの熱可塑性樹脂である。粘弾性率がこれより小さいと、必要なプレス温度では離型層樹脂の表面が軟化し流動性が高くなり、FPCの銅箔部分に融着し離型性に劣る。また、粘弾性率が前記範囲より大きいと、離型性は良好であるがカバーレイに付着している接着剤のフロー量が多くなり対形状追従性が低下する。また、温度120℃における粘弾性率(Pa)は130〜300MPaであるのが好ましい。
かかる熱可塑性樹脂としては、具体的にはポリブチレンテレフタレート系樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTということがある)、又はその共重合体が挙げられる。かかる共重合体としては、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体が好ましい。共重合体の共重合比率については特に限定されない。
この離型層の片側にはクッション層が設けられてよい。また、クッション層の離型層側とは反対面に、さらに副離型層を設けるのが好ましい。かかる2つの離型層は同一の樹脂を用いてもよく、異なっていてもよい。
離型層の厚みは、10〜100μm、好ましくは15〜50μmである。離型層がこれより薄いとプレスラミネート後、離型層が破れ、FPCと離型フィルムの分離の際に、FPC側に離型層樹脂が残る。一方、前記の範囲より厚いと対形状追従性に劣りカバーレイに付着している接着剤のフロー量が多くなる。
離型層の厚みは、10〜100μm、好ましくは15〜50μmである。離型層がこれより薄いとプレスラミネート後、離型層が破れ、FPCと離型フィルムの分離の際に、FPC側に離型層樹脂が残る。一方、前記の範囲より厚いと対形状追従性に劣りカバーレイに付着している接着剤のフロー量が多くなる。
前記離型層は、表面10点平均粗さ(Rz)が10〜45μmであるのが好ましい。このような離型層の表面粗さはエンボス処理など公知の表面処理法により得られる。エンボス処理による場合、高温、高圧にて、マットロールにフィルムを通すことによって行う方法、或いはダイスから出てきたフィルムにタッチロールでエンボス冷却ロールに押し当てる方法などが採用できる。このようなエンボス処理において温度は120〜220℃、好ましくは離型層樹脂の軟化温度140〜190℃が好ましい。エンボス処理時の圧力は、50〜200kgf/mm2(ゲージ圧)、好ましくは60〜120kgf/mm2である。エンボス用のマットロールの粗さは、10点平均粗さ(Rz)0.05μm〜1mmである。離型層の表面粗さは、Rz=10〜45μm、好ましくは15〜43μmである。表面粗さが前記の範囲より小さいと離型層破れが発生することがある。一方、前記の範囲を超えると、エンボス柄がFPCに転写される。
(クッション層)
離型フィルムのクッション層は離型層とは異なる熱可塑性樹脂であるのが好ましい。樹脂としては、軟化温度(ビカット軟化温度)50〜160℃であるのが好ましい。樹脂の軟化温度が50℃未満であるとプレス時に離型フィルムの端面より樹脂が滲み出してきて、プレス熱盤等に付着し、次工程における二次汚染の懸念がある。一方、160℃を超えると成形性が低下し、FPC細部にボイドが発生する。クッション層の厚みは特に限定されない。
このような樹脂として、具体的にはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−メチルメタクリレート(以下、EMMAという)系樹脂などが挙げられる。離型層とクッション層との間には、接着樹脂を介在させてもよいが、ない方がフィルム端面の滲みだしが少なく好ましい。
離型フィルムのクッション層は離型層とは異なる熱可塑性樹脂であるのが好ましい。樹脂としては、軟化温度(ビカット軟化温度)50〜160℃であるのが好ましい。樹脂の軟化温度が50℃未満であるとプレス時に離型フィルムの端面より樹脂が滲み出してきて、プレス熱盤等に付着し、次工程における二次汚染の懸念がある。一方、160℃を超えると成形性が低下し、FPC細部にボイドが発生する。クッション層の厚みは特に限定されない。
このような樹脂として、具体的にはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−メチルメタクリレート(以下、EMMAという)系樹脂などが挙げられる。離型層とクッション層との間には、接着樹脂を介在させてもよいが、ない方がフィルム端面の滲みだしが少なく好ましい。
(離型フィルムの製造法)
本発明の離型フィルムにおいて、多層のフィルムを製造するには、共押出ラミネート法、押出ラミネート法、ドライラミネート法など、従来公知のラミネート法がいずれも用いられてよい。
本発明の離型フィルムにおいて、多層のフィルムを製造するには、共押出ラミネート法、押出ラミネート法、ドライラミネート法など、従来公知のラミネート法がいずれも用いられてよい。
本発明のフィルムは、FPCの製造工程において、公知の離型フィルムと同様にして、カバーレイのプレスラミネート時の離型フィルムとして用いられる。このプレスラミネートにあたっては、例えば、熱盤の間にSUS板、紙、離型フィルム、カバーレイ(接着フィルム)、フレキシブル回路部材(片面)、SUS板の順に重ねた構成物を置き、所定条件にて加熱加圧後、後硬化を行う。一般的には、離型フィルム、カバーレイ、フレキシブル回路部材をくり返し積層することもできる。本発明の離型フィルムは、短時間成形方法(一般的にはHot−Hot用プレスと称されるプレス方法)とCold-Hot用プレスと称されるプレス方法のいずれにも使用できる。
以下に本発明を実施例及び比較例によって、更に詳細に説明する。本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例において使用した原材料を以下に示す。
離型層樹脂
・ ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体
(PBT系樹脂):品番5505S(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 100MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体
(PBT系樹脂):品番5510S(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 70MPa
・ ポリブチレンテレフタレート
(PBT系樹脂):品番5020F(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 110MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとドデカン二酸との共重合体
(PBT系樹脂):品番1200D(東レ(株)製) 粘弾性率 30MPa
・ ポリブチレンテレフタレート(PBT):品番1200S(東レ(株)製)
粘弾性率 110MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとフィラー添加(シリカ)(PBT系樹脂):
5020SCAMD24(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 300MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体
(PBT系樹脂):品番5505S(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 100MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体
(PBT系樹脂):品番5510S(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 70MPa
・ ポリブチレンテレフタレート
(PBT系樹脂):品番5020F(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 110MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとドデカン二酸との共重合体
(PBT系樹脂):品番1200D(東レ(株)製) 粘弾性率 30MPa
・ ポリブチレンテレフタレート(PBT):品番1200S(東レ(株)製)
粘弾性率 110MPa
・ ポリブチレンテレフタレートとフィラー添加(シリカ)(PBT系樹脂):
5020SCAMD24(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)
粘弾性率 300MPa
クッション層樹脂
・ エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA):品番アクリフトWH102
(住友化学工業(株)製) 軟化温度 73℃
・ ポリエチレン(LDPE):品番スミカセンL211(住友化学工業(株)製)
軟化温度100℃
・ ポリプロピレン:ノーブレンFS2011DG2(住友化学工業(株)製)
軟化温度154℃
・ エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA):
品番エバテートK5010(住友化学工業(株)製)軟化温度 41℃
なお、軟化温度はビカット軟化温度(JIS K6730−1981)を示す。
・ エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA):品番アクリフトWH102
(住友化学工業(株)製) 軟化温度 73℃
・ ポリエチレン(LDPE):品番スミカセンL211(住友化学工業(株)製)
軟化温度100℃
・ ポリプロピレン:ノーブレンFS2011DG2(住友化学工業(株)製)
軟化温度154℃
・ エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA):
品番エバテートK5010(住友化学工業(株)製)軟化温度 41℃
なお、軟化温度はビカット軟化温度(JIS K6730−1981)を示す。
<実施例1〜6>
2台の押出機の各々に表1に示す離型層樹脂及びクッション層樹脂を供給し、二層ダイスにより共押出して離型多層フィルムを作成した(実施例1〜4)。
また、3台の押出機にそれぞれに表1に示す離型層樹脂、クッション層樹脂、副離型層樹脂を供給し、三層ダイスより共押出して離型多層フィルムを作成した(実施例5、6)。
得られた離型多層フィルムとフレキシブルプリント配線板(FPC)とを1段型プレス機を用いて、185℃、5MPaにて2分間、加熱・加圧した。次にこれを取り出し、後記の項目について評価した。結果を表1に示す。
<比較例1〜2>
1台の押出機に表2に示す樹脂を供給し単層ダイスより押出して離型単層フィルムを作成した。得られた離型単層フィルムとフレキシブルプリント配線板(FPC)とを多段型プレス機を用いて、175℃、4MPaにて60分間、加熱・加圧した。次にこれを取り出し、前記と同様に評価した結果を表2に示す。
2台の押出機の各々に表1に示す離型層樹脂及びクッション層樹脂を供給し、二層ダイスにより共押出して離型多層フィルムを作成した(実施例1〜4)。
また、3台の押出機にそれぞれに表1に示す離型層樹脂、クッション層樹脂、副離型層樹脂を供給し、三層ダイスより共押出して離型多層フィルムを作成した(実施例5、6)。
得られた離型多層フィルムとフレキシブルプリント配線板(FPC)とを1段型プレス機を用いて、185℃、5MPaにて2分間、加熱・加圧した。次にこれを取り出し、後記の項目について評価した。結果を表1に示す。
<比較例1〜2>
1台の押出機に表2に示す樹脂を供給し単層ダイスより押出して離型単層フィルムを作成した。得られた離型単層フィルムとフレキシブルプリント配線板(FPC)とを多段型プレス機を用いて、175℃、4MPaにて60分間、加熱・加圧した。次にこれを取り出し、前記と同様に評価した結果を表2に示す。
<実施例7〜11>
表3に示す樹脂を用い、実施例1と同様に二層ダイスで共押出し離型フィルムを作成した。オフラインでエンボス処理(温度170℃、圧力100kgf/mm2(ゲージ圧))を施した。
得られた離型フィルムとFPCとを多段型プレス機を用いて、175℃、5MPa、真空状態で60分加熱・加圧した。前記と同様に評価した結果を表3に示す。
<実施例15〜17>
表3に示す樹脂を用いて実施例1と同様にして離型フィルムを作成した。このうち実施例16以外にエンボス処理を実施した。前記と同様に評価した結果を表3に示す。
表3に示す樹脂を用い、実施例1と同様に二層ダイスで共押出し離型フィルムを作成した。オフラインでエンボス処理(温度170℃、圧力100kgf/mm2(ゲージ圧))を施した。
得られた離型フィルムとFPCとを多段型プレス機を用いて、175℃、5MPa、真空状態で60分加熱・加圧した。前記と同様に評価した結果を表3に示す。
<実施例15〜17>
表3に示す樹脂を用いて実施例1と同様にして離型フィルムを作成した。このうち実施例16以外にエンボス処理を実施した。前記と同様に評価した結果を表3に示す。
<実施例12〜14、比較例6〜8>
表4に示す樹脂を実施例1と同様に二層ダイスで共押出し離型フィルムを作成した。得られた離型フィルムを前記と同様に処理し評価した。結果を表4に示す。離型フィルムの離型層の粘弾性率は、「セイコー電子(株)製DMS−210型」粘弾性測定装置を用いて測定した。
なお、評価はJPCA規格(デザインガイドマニュアル・片面及び両面フレキシブルプリント配線板・JPCA―DG02)に準拠し、以下のような項目と基準で行った。離型フィルムの離型層の表面粗さは、ハンディサーフ グラフE−30A(東京精密社製)にて測定した。
表4に示す樹脂を実施例1と同様に二層ダイスで共押出し離型フィルムを作成した。得られた離型フィルムを前記と同様に処理し評価した。結果を表4に示す。離型フィルムの離型層の粘弾性率は、「セイコー電子(株)製DMS−210型」粘弾性測定装置を用いて測定した。
なお、評価はJPCA規格(デザインガイドマニュアル・片面及び両面フレキシブルプリント配線板・JPCA―DG02)に準拠し、以下のような項目と基準で行った。離型フィルムの離型層の表面粗さは、ハンディサーフ グラフE−30A(東京精密社製)にて測定した。
(評価項目)
・成形性(7.5.3.3項の気泡による)
○:ボイド発生率 2.0%未満
×:ボイド発生率 2.0%以上
・CL(カバーレイ)接着剤のフロー量(7.5.3.6項のカバーレイの接着剤の流れ
及びカバーコートのにじみによる)
○:フロー量 150μm未満
×:フロー量 150μm以上
・成形性(7.5.3.3項の気泡による)
○:ボイド発生率 2.0%未満
×:ボイド発生率 2.0%以上
・CL(カバーレイ)接着剤のフロー量(7.5.3.6項のカバーレイの接着剤の流れ
及びカバーコートのにじみによる)
○:フロー量 150μm未満
×:フロー量 150μm以上
・離型フィルム端面シミ出し長さ(フィルム4方向端面からの樹脂がシミ出した長さを
測定)
○:1.2mm未満
×:1.2mm以上
・仕上がり外観シワ(7.5.7.2項しわによる)
○:シワ発生率 2.0%未満
×:シワ発生率 2.0%以上
・離型性(離型フィルムの破れ)(7.5.7.1項表面の付着物による)
○:破れ発生率 2.0%未満
×:破れ発生率 2.0%以上
・メッキ付き性(必要メッキ面積の90%以上にメッキが付いているものを良品:
7.5.4項めっきの外観による)
○:良品が98%以上
×:良品が98%未満
測定)
○:1.2mm未満
×:1.2mm以上
・仕上がり外観シワ(7.5.7.2項しわによる)
○:シワ発生率 2.0%未満
×:シワ発生率 2.0%以上
・離型性(離型フィルムの破れ)(7.5.7.1項表面の付着物による)
○:破れ発生率 2.0%未満
×:破れ発生率 2.0%以上
・メッキ付き性(必要メッキ面積の90%以上にメッキが付いているものを良品:
7.5.4項めっきの外観による)
○:良品が98%以上
×:良品が98%未満
本発明の離型フィルム(単層又は多層)を用いてFPCを製造すると、離型性、対形状追従性、均一な成形性、メッキ付き性、FPC仕上がり外観シワに優れた特性を維持しながら、従来の離型単層フィルムでは得られない優れたプレスラミネート時の離型性と成形性が得られる。また、離型層表面をエンボス処理することによりプレス時の離型性が向上する。また、本発明の離型フィルムは、引裂き強度、伸び、引張強度、さらにはコストおいても公知の離型フィルムに優れる。また、リジッドフレキシブルプリント配線板の製造においても離型フィルムとして同様に好ましく使用できる。
Claims (6)
- 温度180℃における粘弾性率が50〜250MPaであるポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体を含む離型層を有してなる離型フィルム。
- 離型層の片側に樹脂のビカット軟化温度が50〜160℃のクッション層を設けてなる請求項1の離型フィルム。
- 離型層の表面10点平均粗さ(Rz)が10〜45μmである請求項1の離型フィルム。
- フレキシブル又はリジッドフレキシブルプリント配線板製造時のプレスラミネート工程用離型フィルムである請求項1の離型フィルム。
- フレキシブルプリント配線板の製造にあたり、フレキシブル回路部材、カバーレイ及び請求項1〜3いずれかの離型フィルムをこの順に重ねてプレスラミネート処理することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造法。
- リジッドフレキシブルプリント配線板の製造にあたり、リジッドフレキシブル回路部材、接着フィルム及び請求項1〜3いずれかの離型フィルムをこの順に重ねてプレスラミネート処理することを特徴とするリジッドフレキシブルプリント配線板の製造法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (7)
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---|---|---|---|
JP2003189646 | 2003-07-01 | ||
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JP2004067705 | 2004-03-10 | ||
JP2004067705 | 2004-03-10 | ||
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