JP5014630B2 - ポリエステルフィルムおよびプリント基板カバーレイフィルム押圧用シート - Google Patents

ポリエステルフィルムおよびプリント基板カバーレイフィルム押圧用シート Download PDF

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本発明は、ポリエステルフィルムおよびプリント基板カバーレイフィルム押圧用シートに関するものである。本明細書で言う「プリント基板カバーレイフィルム押圧用シート」とは、プリント基板の片面または両面に、接着面を有するプラスチックフィルム(カバーレイフィルム)を積層し、熱ローラや熱板を用いて熱圧着させる際に、その熱ローラや熱板とカバーレイフィルムとの間に介在して使用されるシート部材を意味するものである。
従来、熱ローラや熱板によりカバーレイフィルムをプリント基板上に積層接着させる際に、その熱ローラや熱板とカバーレイフィルムとの間にシート状のクッション材を介在させ、そのクッション材を介してカバーレイフィルムを基板上に熱圧着させることは広く行われている。このクッション材としては、紙やシリコーンゴム製シート等が知られている。このクッション材は、カバーレイフィルムをプリント基板上に積層接着させる際に、熱ローラや熱板の押圧力により、基板上の銅層凸部に対応した凹形状に変形し、カバーレイフィルムをその銅層の凸部の表面全体に密着させる効果を示す。
ポリエステル(PET)フィルムは、融点が約260℃と高いため、カバーレイフィルム押圧工程においても優れた耐熱性を示すが、従来のポリエステルフィルムは、ポリエチレンなどの低温熱溶融性のフィルムと比較して腰が強く、銅層凸部表面にカバーレイフィルムを完全密着させることが困難であるという欠点を有している。
特開平11−195849号公報 特開2001−339125号公報 特開2001−339126号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、耐熱性および離型性に優れるポリエステルフィルムの利点を活かしつつ、一方でポリエステルフィルムの腰の強さに起因する変形困難な点を克服して、基板の凸部形状に完全一致するように凹形状に容易に変形し、カバーレイフィルムを基板上の凸部外面に完全密着させることの容易なクッション材を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリビニルアルコールとフッ素系アクリル樹脂とを含有する塗布層を有し、当該塗布層表面の水滴接触角が80〜120の範囲であり、フィルム厚みが4〜25μmであることを特徴とするポリエステルフィルム、および、低温熱溶融性のフィルムの両面に、前記ポリエステルフィルムがドライラミネートされてなることを特徴とするプリント配線基板カバーレイフィルム押圧用シートに存する。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリエステルフィルムを構成するポリエステルとしては、代表的には、例えば、構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレート、構成単位の80モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエチレン−2,6−ナフタレート、構成単位の80モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートであるポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられる。そのほかには、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。上記の優位構成成分以外の共重合成分としては、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール成分、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびオキシモノカルボン酸などのエステル形成性誘導体を使用することができる。また、ポリエステルとしては、単独重合体または共重合体のほかに、他の樹脂との小割合のブレンドも使用することができる。
本発明のポリエステルフィルムに安定した離型性能を付与することを目的に、フィルム表面の水滴接触角を特定範囲となるように、塗布層を設ける必要がある。以下に、本発明のポリエステルフィルムの水滴接触角を特定範囲とするための塗布層形成の方法について説明する。
本発明においては、塗布層中に、ポリビニルアルコールと離型剤とを適宜比で混合して配合することにより、水滴接触角を特定範囲に調整する方法が好ましく用いられる。ポリビニルアルコールを塗布層中に含有しないと、水滴接触角が120度を超えることがあり、カバーレイ押圧加工においてフィルム表面(塗布層)からカバーレイフィルムもしくはプリント基板材料表面に離型成分の転移が生じやすく、後工程でのメッキ付き性が阻害されるなどの問題が生じる傾向がある。
一方、塗布層中に離型剤を含有しないと、水滴接触角が80度未満となることがあり、カバーレイ押圧加工において、カバーレイもしくはプレス板との離型が困難となり、本用途での加工適性に支障をきたす傾向がある。
塗布層中に使用する離型剤としては下記に限定されるものではないが、例えば、フッ素系アクリル樹脂、長鎖アルキル化合物、シリコーン、ワックス等が挙げられ、中でもフッ素系アクリル樹脂が、離型剤の転移防止の観点から好ましく用いられる。その場合、塗布層Aにおけるフッ素系アクリル樹脂の配合比は、3重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは5重量%以上である。フッ素系アクリル樹脂の配合比が5重量%に満たない場合には、フィルム表面の水滴接触角が80°に満たず、カバーレイもしくはプレス板との離型が困難となり、本用途での加工適性に支障をきたす傾向がある。
さらに塗布層中には、本発明の要旨を損なわない範囲において、架橋剤を併用することが好ましく、具体例としては、メチロール化またはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミド系、ポリアミド系化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシアネート、シランカップリング剤等が挙げられる。これらの架橋成分はバインダーポリマーとあらかじめ結合していてもよい。
また、塗布層の固着性、滑り性改良を目的として、不活性粒子を含有してもよく、具体例としてはシリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、有機粒子等が挙げられる。
さらに本発明の要旨を損なわない範囲において、必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料等が含有されてもよい。
本発明におけるプリント基板製造用離型フィルムを構成する塗布層中のポリビニルアルコールの合計量は、塗布層中10〜90重量%の範囲が好ましい。
上述の一連の化合物を溶液または分散体として、固形分濃度が0.1〜50重量%程度を目安に調整した塗布液をポリエステルフィルム上に塗布する要領にて本発明のポリエステルフィルムを製造するのが好ましい。
また、本発明の要旨を損なわない範囲において、水への分散性改良、造膜性改良等を目的として、塗布液中には少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は一種類のみでもよく、適宜、二種類以上を使用してもよい。
本発明におけるプリント基板製造用離型フィルムに関して、ポリエステルフィルム上に設けられる塗布層の塗布量(乾燥後)に制限はないが、通常0.005〜1g/m、好ましくは0.005〜0.5g/mの範囲である。塗布量が0.005g/m未満であると、塗布厚みの均一性が不十分な場合がある。一方、1g/mを超えて塗布する場合には、滑り性低下、ブロッキング等の不具合を生じる場合がある。
本発明のポリエステルフィルムの塗布層表面の水滴接触角は、80〜120度の範囲であることが必要である。水滴接触角の上限に関しては、好ましくは117度、さらに好ましくは115度である。水滴接触角が120度を超える場合には、カバーレイ押圧加工においてフィルム表面(塗布層)からカバーレイフィルムもしくはプリント基板材料表面に離型成分の転移が生じやすく、後工程でのメッキ付き性が阻害されるなどの問題が生じる。一方、水滴接触角が80度未満では、目的とする剥離性が得られない。水滴接触角の下限に関しては、好ましくは100度、さらに好ましくは105度である。
本発明のポリエステルフィルムの厚さは、プリント配線基板カバーレイフィルム押圧用シートを構成するための所望の変形性を維持させると共にシワ入り防止などのハンドリングの制約から、4〜25μmであることが必要であり、好ましくは6〜20μm、さらに好ましくは8〜16μmの範囲である。厚さが25μmを超えると、銅層凸部表面にカバーレイフィルムを完全密着させることが困難となる。一方、厚さが4μmに満たない場合には、積層クッションシートとして貼り合わせた後にシワが入りやすく、ハンドリングの点で著しく劣る。
本発明のポリエステルフィルムについて、その1%伸び時の荷重は、4〜20N/15mmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜12N/15mmである。1%伸び時の荷重が、20N/15mmを超えると、このフィルムを貼り合わせて作製したクッションシートの変形性が不足し、押圧工程において基板上の凸形状に追従することが困難となる傾向がある。一方、1%伸び時の荷重が4N/15mmに満たない場合には、同じく押圧工程にてシワが入りやすくなり、カバーレイにその形状が転写するなど加工上の問題が発生する傾向にある。
本発明のポリエステルフィルムは、本発明の要旨を越えない限り、2層以上の多層フィルムであってもよく、例えば製造原価低減や強度向上のために不活性粒子をほとんど含有しない層を積層しても差し支えない。
低温熱溶融性の厚手フィルムとしては、カバーレイフィルムにコーティングされた接着剤に接着性を発現させる範囲の低温度、例えば50℃以上、好ましくは80℃〜120℃で軟化性ないし溶融性を示す樹脂フィルムであれば任意のものを使用できる。このようなものとしては、ポリエチレンまたはポリエチレン系共重合体からなるフィルムや低温軟化性ポリプロピレンフィルム等のオレフィン系ポリマーフィルムが好ましい。このフィルムの厚さは、通常75〜200μm、好ましくは80〜150μmの範囲である。
プリント基板カバーレイフィルム押圧用シートを形成するには、この厚手フィルムの両面に上述のポリエステルフィルムを積層すればよい。ただし、押圧用シートの両表面に、塗布層が構成されることが必要である。
ここで二軸延伸を用いた場合のフィルムの製造方法の一例を詳細に説明する。
まず原料を配合して押出機に供給し溶融混練後、溶融ポリマーを通常Tダイへ導き、スリット状に押し出す。次に、ダイから押し出された溶融シートを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面均一性、冷却効果を向上させるためには、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法が好ましく採用される。次いで、得られたシートを二軸方向に延伸してフィルム化する。本発明のポリエステルフィルムの表面凹凸は、かかる延伸によって生成される。
まず、通常70〜150℃、好ましくは75〜130℃の延伸温度、通常2.5〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.0倍の延伸倍率の条件下、前記未延伸シートを一方向(縦方向)に延伸する。かかる延伸にはロールおよびテンター方式の延伸機を使用することができる。さらに、通常75〜150℃、好ましくは80〜140℃の延伸温度で、通常2.5〜6.0倍、好ましくは3.0〜5.0倍の延伸倍率の条件下、一段目と直交する方向(横方向)に延伸を行い、二軸配向フィルムを得る。かかる延伸には、テンター方式の延伸機を使用することができる。上記の一方向の延伸を2段階以上で行う方法も採用することができるが、その場合も最終的な延伸倍率が上記した範囲に入ることが好ましい。また、前記未延伸シートを面積倍率が7〜30倍になるように同時二軸延伸することも可能である。次いで、テンター内熱処理を、通常200〜250℃、好ましくは220〜240℃で、1秒〜3分間行う。この熱処理工程では、熱処理の最高温度のゾーンおよび/または熱処理出口直前の冷却ゾーンにおいて、横方向および/または縦方向に0.1〜30%の弛緩を行うことが、熱寸法安定性付与の点で好ましい。特に横方向に1〜30%の弛緩を行うことが好ましい。
なお、上記においては、縦延伸後のフィルム(両面)に塗布層を設ける。塗布層を設ける方法はリバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、ロールコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。塗工方式に関しては「コーティング方式」槇書店 原崎勇次著 1979年発行に記載例がある。
本発明において、ポリエステルフィルム上に塗布層を形成する際の乾燥および硬化条件に関しては特に限定されるわけではないが、通常、塗布後の後工程において、70〜280℃で3〜200秒間を目安として熱処理を行うのが良い。また、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。
本発明のポリエステルフィルムおよびプリント基板カバーレイフィルム押圧用シートは、プリント基板面に露出した銅層等の金属層を保護し、さらに、基板の機械的強度を向上させるために基板面にカバーレイフィルムを被覆する際に、そのカバーレイフィルムの上に重ねて使用するものである。この場合、プリント基板は特に制約されず、片面に銅層を有するものおよび両面に銅層を有するもの等が任意に用いられる。また、プリント基板は、フレキシブル基板のほか、ソリッド基板であってもよい。
本発明のポリエステルフィルムおよびプリント基板カバーレイフィルム押圧用シートは、基板面の銅層の凸状パターンに対応して精度よく凹状に表面変形する。よって本発明のシートを用いるときには、基板面上の銅層の凸部形状に対応して精度よくその凸状形状部の表面にカバーレイフィルムを積層接着させることができる。また、本発明のプリント基板カバーレイフィルム押圧用シートは、別々に用意したクッション材と耐熱性フィルムを、使用に際して逐一積層して用いる必要がなく、1枚のシート状でハンドリングできることから、作業性においても非常に優れたものであり、その工業的価値は非常に高い。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお、本発明における各種の物性およびその測定方法、定義は下記のとおりである。また、実施例および比較例中、「部」および「%」とあるのは、各「重量部」および「重量%」を意味する。
(1)添加物の平均粒径(μm)
(株)島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いて、ストークスの抵抗則に基づく沈降法によって粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒子の等価球形分布における積算(体積基準)50%の値を用いて平均粒径とした。
(2)ポリエステルの固有粘度(dl/g)
ポリエステル1gに対し、フェノール/テトラクロロエタン:50/50(重量比)の混合溶媒を100mlの比で加えて溶解させ、30℃で測定した。
(3)フィルム1%伸び時の荷重(N/15mm)
インテスコ社製引張り試験機モデル2001型を用い、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において、長さ(チャック間):50mm、幅:15mmのサンプルを200mm/minの歪み速さで引張り、1%伸び時の荷重を読み取った。測定はフィルムのMD方向について行った。
(4)中心線平均粗さRa(μm)
小坂研究所製の万能表面形状測定器SE−3Fを用いて測定した。下記の条件でサンプルの片面(キャスト面)につき7回測定し、最大最小の2点を除いた5点の平均値をとった。
・触針先端径:2μm ・測定力:30mgf ・測定長:2.5mm ・カットオフ値:0.08mm
(5)水滴接触角(°)
イオン交換水を2μL滴下し、1分後のフィルム表面における水滴接触角をθ/2法により、接触角測定器(協和界面科学株式会社製CA−A型)を使用して測定した。
(6)カバーレイ押圧工程での適性試験
スルーホール付きフレキシブルプリント基板にカバーレイフィルムを積層させた。
積層方法としては、基板、予め基板のスルーホールに対応した位置に穴あけ加工を施したカバーレイフィルム、押圧用クッションシートの順に積層し、熱板により加熱加圧(170℃、30kg/cm、60分)した。次いで加圧下で50℃になるまで冷却した後、加圧を除き、クッションシートを剥離した。評価は以下項目のとおり実施した。
「カバーレイフィルムとクッションシートとの離型性」
◎:シートの離型はスムースであり、加工適性に優れていた
○:◎に比べると離型がスムースでないが、使用可能なレベルであった
×:シートとカバーレイの間で固着が見られ、加工適性に問題があった
「カバーレイフィルムの形状密着性」
◎:カバーレイフィルムが、基板面の銅層の凸形状に完全に密着した
○:◎に比べると密着性に劣るが、使用可能なレベルであった
×:基板とカバーレイフィルムとの間に気泡が見られ、密着性に問題があった
「ポリエステルフィルムのシワ」
◎:押圧後、クッションシート表面にシワの発生はなく、加工適性に優れていた
○:押圧後、クッションシート表面に一部シワが見られたが、使用可能なレベルであった
×:押圧後、クッションシート表面(全面)にシワが発生し、カバーレイにも形状が転写し、加工適性に問題があった
実施例1:
平均粒径2.4μmの無定型シリカ粒子を0.07%含有する、固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレートチップをベント付二軸押出機に直接投入して270℃で溶融、混練し、得られた溶融体をTダイを経由してスリット状に押出し、30℃の冷却ドラム上で冷却して無延伸シートを得た。次いで当該無延伸シートを縦方向に82℃で3.6倍延伸したフィルムの片面に、ポリビニルアルコール:フッ素系アクリル樹脂:ヘキサメトキシメチルメラミンの尿素共重合体=50:30:20の比率で混合させた液をバーコート方式により塗布した後、テンターに導き、横方向に120℃で4.2倍延伸し、段階的に昇温後、232℃で3秒間熱処理した。次いで180℃の雰囲気下、幅方向に2%の弛緩処理(テンターレール幅を狭める)を行った。最終的に、片面に塗工量(乾燥後)が0.02g/mの塗布層が設けられた、厚さ12μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。上記において、塗布層を構成するフッ素系アクリル樹脂とは、以下のとおりの調整法で得たものである。
・フッ素系アクリル樹脂
ガラス製反応容器中に、CF(CFCHCHOCOCH=CH(n=5〜11、nの平均=9)80.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート20.0g、ドデシルメルカプタン0.8g、脱酸素した純水354.7g、アセトン40.0g、C1633N(CHCl1.0gおよびC17O(CHCHO)nH(n=8)3.0gを入れ、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩0.5gを加え、窒素雰囲気下で攪拌しつつ60℃で10時間共重合反応させて、共重合体エマルションを得た。
(カバーレイ押圧用クッションシートの作製)
耐熱性厚手フィルムとして、厚さ90μm、大きさ500×500mmのポリエチレン樹脂フィルムを用い、その両面に上記で作製した厚さ12μm、大きさ500×500mmのポリエステルフィルム(片面に塗布層を構成)をドライラミネートにより積層したクッションシートを作製した。なお、積層クッションシートの両表面を塗布層が構成するようにポリエステルフィルムを配置した。得られたクッションシートを使用して、カバーレイ押圧工程での適性試験を実施した結果を下記表1に示す。
実施例2〜5、比較例1,2:
実施例1と同様にして、二軸配向ポリエステルフィルムの厚さを表1のとおりに変更した(3μm〜38μmの間で変更)。得られたフィルムを使用して、実施例1と同様にカバーレイ押圧用クッションシートを作製し、適性試験を実施した。
実施例6、比較例3,4:
塗布層の組成を表1のとおり変更する以外は実施例1と同様にして、厚さ12μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。なお、比較例3においては、塗布を実施しなかった。得られたフィルムを使用して、実施例1と同様にカバーレイ押圧用クッションシートを作製し、適性試験を実施した。
Figure 0005014630
本発明のフィルムは、例えば、プリント配線基板カバーレイフィルム押圧用シートとして、好適に利用することができる。

Claims (2)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリビニルアルコールとフッ素系アクリル樹脂とを含有する塗布層を有し、当該塗布層表面の水滴接触角が80〜120の範囲であり、フィルム厚みが4〜25μmであることを特徴とするポリエステルフィルム。
  2. 低温熱溶融性のフィルムの両面に、請求項1に記載のポリエステルフィルムがドライラミネートされてなることを特徴とするプリント配線基板カバーレイフィルム押圧用シート。
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