JP2014191078A - 現像剤および定着方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷時における省エネルギー化を図ることができる現像剤を提供すること。
【解決手段】現像剤に、結着樹脂と、着色剤と、添加剤とを含有させ、添加剤に、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含有させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法や静電記録法に用いられ、可視像を形成するためのトナー、および、そのトナーの定着方法に関する。
電子写真法や静電記録法に用いられるトナーとして、例えば、ポリエステル樹脂と、着色剤とを含有するトナーが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
そして、そのようなトナーは、印刷時において、定着器により、例えば、110℃〜230℃の温度に加熱されて、用紙に定着される。
特開2008−286944号公報
つまり、特許文献1に記載のトナーを用紙に定着するには、用紙上のトナーを、高温に加熱することにより一旦溶融する必要がある。そのため、そのようなトナーを用いる画像形成装置などにおいて、省エネルギー化を図るには限度がある。
そこで、本発明の目的は、印刷時における省エネルギー化を図ることができる現像剤を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明の現像剤は、結着樹脂と、着色剤と、添加剤とを含有している。添加剤が、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含んでいる。
このような構成によれば、添加剤が、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含んでいるので、現像剤に光を照射することにより、添加剤に含まれる化合物を溶融または凝固させることができる。
そのため、現像剤に光を照射し化合物を溶融した後、再度、光を照射して、化合物を凝固させることにより、現像剤を被転写媒体に定着させることができる。その結果、現像剤を被転写媒体に定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
従って、本発明の現像剤によれば、印刷時、具体的には、被転写媒体に対する定着時における省エネルギー化を図ることができる。
(2)また、結着樹脂および着色剤は、現像剤母粒子を構成し、化合物は、現像剤母粒子の表面に固着されていてもよい。また、現像剤母粒子の表面積に対する、化合物の被覆率は、7%以上であってもよい。
このような構成によれば、化合物が現像剤母粒子の表面に固着しているので、化合物が現像剤母粒子内に含有されている場合と比較して、光を受ける化合物の表面積、すなわち、化合物の受光面積の向上を図ることができる。そのため、現像剤に光を照射したときに、化合物に含まれる化合物を確実に溶融または凝固させることができる。
また、現像剤母粒子の表面積に対する、化合物の被覆率が7%以上であるので、化合物と被転写媒体とを効率よく接触させることができる。そのため、現像剤を、被転写媒体に確実に定着させることができる。
従って、現像剤に光を照射したときに、化合物を確実に溶融または凝固させることができ、現像剤を被転写媒体に確実に定着させることができる。
(3)また、現像剤母粒子の表面積に対する、化合物の被覆率が、13%以上であってもよい。
このような構成によれば、化合物と被転写媒体とをより一層効率よく接触させることができる。そのため、現像剤を被転写媒体により一層確実に定着させることができる。
(4)本発明の現像剤は、結着樹脂と、着色剤とを含有している。また、結着樹脂が、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含んでいる。
このような構成によれば、結着樹脂が、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含んでいるので、現像剤に光を照射することにより、結着樹脂に含まれる化合物を溶融または凝固させることができる。
そのため、現像剤に光を照射し化合物を溶融した後、再度、光を照射して、化合物を凝固させることにより、現像剤を被転写媒体に定着させることができる。その結果、現像剤を被転写媒体に定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
従って、本発明の現像剤によれば、印刷時、具体的には、被転写媒体に対する定着時における省エネルギー化を図ることができる。
また、結着樹脂が、光の吸収により相転移する化合物を含んでいるので、そのような化合物を含む添加剤などが、別途添加される場合と比較して、現像剤の製造工程数の低減を図ることができる。
(5)また、化合物は、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移してもよい。
このような構成によれば、被転写媒体上の現像剤に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射することにより、現像剤に含有される化合物を、固体から液体に相転移すなわち溶融させることができる。そのため、現像剤を被転写媒体に確実に定着させることができる。
(6)また、化合物は、400nm以上800nm以下の波長を有する光を吸収することにより、液体から固体に相転移してもよい。
このような構成によれば、溶融された化合物を含有する現像剤に、400nm以上800nm以下の波長を有する光を照射することにより、化合物を、液体から固体に相転移すなわち凝固させることができる。
つまり、被転写媒体上の現像剤に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射し、現像剤に含有される化合物を溶融した後、400nm以上800nm以下の波長を有する光を照射して、溶融された化合物を凝固させることにより、現像剤を被転写媒体に、より一層確実に定着させることができる。
(7)また、化合物は、30℃以上化合物の融点以下に加熱することにより、液体から固体に相転移してもよい。
このような構成によれば、溶融された化合物を含有する現像剤を、30℃以上化合物の融点以下に加熱することにより、化合物を凝固させることができる。
つまり、被転写媒体上の現像剤に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射し、現像剤に含有される化合物を溶融した後、30℃以上化合物の融点以下に加熱して、溶融された化合物を凝固させることにより、現像剤を被転写媒体に、より一層確実に定着させることができる。
(8)本発明の定着方法は、上記の現像剤からなる現像剤像を、被転写媒体に定着させる定着方法であって、被転写媒体上の現像剤像に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射し、現像剤像を被転写媒体に定着させる。
このような構成によれば、被転写媒体上の現像剤像に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射することにより、現像剤に含有される化合物が溶融されるので、現像剤像を被転写媒体に定着させることができる。
そのため、現像剤像を被転写媒体に定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
本発明の現像剤および定着方法によれば、印刷時における省エネルギー化を図ることができる。
図1は、本発明の現像剤の第1実施形態であるトナーの走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 図2は、定着試験方法1で評価したトナーにおける、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料の被覆率と、定着試験方法1による濃度低下率との相関関係を示すグラフである。 図3は、定着性試験方法2で評価したトナーにおける、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料の被覆率と、定着性試験方法2による濃度低下率との相関関係を示すグラフである。 図4は、本発明の現像剤が使用されるプリンタの一実施形態の中央断面図である。
1.第1実施形態
本発明の現像剤の第1実施形態としてのトナーは、結着樹脂および着色剤を含有する現像剤母粒子の一例としてのトナー母粒子と、トナー母粒子の表面に固着される添加剤とを備えている。
このような第1実施形態に係るトナーは、添加剤の懸濁液を調製する添加剤調製工程と、トナー母粒子の懸濁液を調製するトナー母粒子調製工程と、添加剤の懸濁液およびトナー母粒子の懸濁液からトナーを調製するトナー調製工程とにより製造される。
2.添加剤調製工程
添加剤調製工程では、まず、添加剤の懸濁液を調製する。
添加剤は、少なくともUV軟化材料を含み、必要により帯電制御剤を含む。なお、UV軟化材料とは、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含有する材料を示す。
そのため、添加剤調製工程では、少なくともUV軟化材料の懸濁液が調製され、必要により、UV軟化材料の懸濁液とは別途、帯電制御剤の懸濁液が調製される。
(1)UV軟化材料懸濁液の調製
UV軟化材料の懸濁液、すなわち、UV軟化材料微粒子が分散されたUV軟化材料懸濁液は、UV軟化材料、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させたUV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
(1−1)UV軟化材料
UV軟化材料は、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する光反応性化合物を含有している。より詳しくは、光反応性化合物は、分子中にシス−トランス光異性化可能なアゾベンゼン基を複数有する化合物であって、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移する。
このような光反応性化合物としては、例えば、下記一般式(1)で示される糖アルコールエステル、下記一般式(2)で示される糖アルコールエステル、下記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物などが挙げられる。
一般式(1):
(式(1)中、Rは、下記一般式(3)で示される官能基であり、nは、1〜4の整数を示す。)
一般式(2):
(式(2)中、Rは、下記一般式(3)で示される官能基であり、nは、1〜4の整数を示す。)
一般式(3):
(式(3)中、mは、0〜16の整数を示し、lは、1〜16の整数を示す。)
一般式(4):
(式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立的に、水素、アルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、アルコキシフェニル基、およびN−アルキルアミノカルボニル基からなる群から選択され、nは整数を表す。ただし、R1、R2およびR3の全てが水素の場合を除く。)
(1−1−1)糖アルコールエステル
上記一般式(1)および上記一般式(2)で示される糖アルコールエステルは、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移し、また、400nm以上800nm以下の波長を有する光を吸収すること、あるいは、30℃以上化合物の融点以下に加熱することにより、液体から固体に相転移する。
上記一般式(3)中、mは、好ましくは、4〜8の整数を示す。また、上記一般式(3)中、lは、好ましくは、8〜12の整数を示す。
このような糖アルコールエステルの融点は、例えば、50℃以上、好ましくは、60℃以上、例えば、140℃以下、好ましくは、130℃以下である。
このような糖アルコールエステルは、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。また、このような糖アルコールエステルのなかでは、好ましくは、上記一般式(1)で示される糖アルコールエステルが挙げられ、さらに好ましくは、下記化学式(5)〜化学式(7)で示される糖アルコールエステルが挙げられ、とりわけ好ましくは、化学一般式(7)で示される糖アルコールエステルが挙げられる。
化学式(5):
(式(5)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(6):
(式(6)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(7):
(式(7)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(8):
上記一般式(1)で示される糖アルコールエステルを調製するには、上記一般式(3)で示されるアゾベンゼン基を有する原料化合物と、下記一般式(9)に示す糖アルコールとを反応させる。
原料化合物としては、例えば、下記一般式(10)に示すアゾベンゼン化合物などが挙げられる。
一般式(10):
(式(10)中、mは、上記一般式(3)に示されるmと同様の整数を示し、lは、上記一般式(3)に示されるlと同様の整数を示す。)
上記一般式(10)に示されるアゾベンゼン化合物は、例えば、4−アルキル−4’−ヒドロキシアゾベンゼンと、ハロゲン原子含有カルボン酸化合物とを、アルカリ性条件下で反応させて、中間体としてのカルボキシル基含有アゾベンゼン誘導体を調製した後、カルボキシル基含有アゾベンゼン誘導体を、酸ハロゲン化剤と反応させることにより調製される。
4−アルキル−4’−ヒドロキシアゾベンゼンとしては、好ましくは、4−ヘキシル−4’−ヒドロキシアゾベンゼンが挙げられる。
ハロゲン原子含有カルボン酸化合物は、カルボキシル基およびハロゲン原子を有する化合物であって、例えば、炭素数2〜17のハロゲン原子含有カルボン酸化合物、好ましくは、炭素数9〜13のハロゲン原子含有カルボン酸化合物が挙げられる。また、ハロゲン原子含有カルボン酸化合物のハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは、臭素が挙げられる。
また、酸ハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、オキザリルクロリド、ホスゲン、オキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、臭化チオニル、三臭化リン、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリドなどが挙げられ、好ましくは、塩化チオニルが挙げられる。
一般式(9):
(式(9)中、nは、上記一般式(1)に示されるnと同様の整数を示す。)
上記一般式(9)に示す糖アルコールは、糖のカルボニル基が還元された鎖状の多価アルコールであって、例えば、グリセリンなどのトリトール、例えば、トレイトール、エリスリトールなどのテトリトール、例えば、アラビニトール、キシリトール、リビトールなどのペンチトール、例えば、ガラクチトール、グルシトール、マンニトールなどのペンチトールなどが挙げられる。
このような糖アルコールは、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。また、このような糖アルコールのなかでは、好ましくは、ペンチトールが挙げられ、さらに好ましくは、マンニトールが挙げられる。
上記一般式(10)に示されるアゾベンゼン化合物と、上記一般式(9)に示される糖アルコールとを反応させるには、まず、上記一般式(10)に示されるアゾベンゼン化合物を有機溶媒に溶解して、中間体溶液を調製するとともに、上記一般式(9)に示す糖アルコールを、脱水ピリジンに分散させて、例えば、0.5〜3質量%の糖アルコール懸濁液を調製する。
有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、例えば、ヘキサン、ヘプタンなどの飽和炭化水素類、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。このような有機溶媒は、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。また、このような有機溶媒のなかでは、好ましくは、ハロゲン化炭化水素類が挙げられ、さらに好ましくは、ジクロロメタンが挙げられる。
次いで、糖アルコール懸濁液を中間体溶液にゆっくりと加えた後、例えば、10〜40℃において、例えば、24〜144時間攪拌する。
これによって、上記一般式(10)に示すアゾベンゼン化合物と、上記一般式(9)に示す糖アルコールとが反応し、上記一般式(1)で示される糖アルコールエステルが製造される。
(1−1−2)ディスコチック液晶化合物
上記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物は、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移し、また、30℃以上化合物の融点以下に加熱することにより、液体から固体に相転移する。
上記一般式(4)中、Rは、好ましくは、アルコキシル基、さらに好ましくは、炭素数1〜20のアルコキシル基、とりわけ好ましくは、炭素数8〜16のアルコキシル基が挙げられる。また、上記一般式(4)中、RおよびRは、好ましくは、水素が挙げられる。また、上記一般式(4)中、nは、例えば、1〜8の整数、好ましくは、1〜4の整数を示す。
このようなディスコチック液晶化合物の融点は、例えば、50℃以上、好ましくは、60℃以上、例えば、140℃以下、好ましくは、130℃以下である。
このようなディスコチック液晶化合物は、単独で使用してもよく、あるいは、2種以上併用することもできる。
また、このようなディスコチック液晶化合物のなかでは、好ましくは、上記一般式(4)中、nが1である環状2量体、すなわち、下記化学式(11)に示す環状2量体、および、上記一般式(4)中、nが2である環状3量体、すなわち、下記化学式(12)に示す環状3量体が挙げられ、さらに好ましくは、下記化学式(11)に示す環状2量体が挙げられる。
化学式(11)
(式(11)中、R1、R2およびR3は、上記一般式(4)のR1、R2およびR3のそれぞれと同様の官能基を示す。)
化学式(12)
(式(12)中、R1、R2およびR3は、上記一般式(4)のR1、R2およびR3のそれぞれと同様の官能基を示す。)
上記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物を調製するには、例えば、第2中間体としての下記一般式(13)に示されるメチレン架橋二量化ニトロベンゼン誘導体を、水素化アルミニウムリチウムなどの公知の還元剤により、還元的に環化させる。
一般式(13):
(式(13)中、RおよびRは、上記一般式(4)のRおよびRと同様の置換基を示し、Rは、アルキル基を示す。)
また、上記一般式(13)に示されるメチレン架橋二量化ニトロベンゼン誘導体は、実施例において詳述するが、下記一般式(14)に示すように、ニトロベンゼン誘導体を、ホルムアルデヒドにより二量化させて、第1中間体を調製した後、下記一般式(15)に示すように、第1中間体とハロゲン化アルキルとを反応させて、第1中間体に置換基を導入することにより調製される。
一般式(14):
(式(14)中、RおよびRは、上記一般式(4)のRおよびRと同様の置換基を示す。)
一般式(15):
(式(15)中、RおよびRは、上記一般式(4)のRおよびRと同様の置換基を示し、Rは、上記一般式(13)のRと同様のアルキル基を示す。)
上記一般式(15)において、RXとして示されるハロゲン化アルキルとしては、例えば、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル、好ましくは、炭素数8〜16のハロゲン化アルキルが挙げられる。また、ハロゲン化アルキルとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは、臭素が挙げられる。つまり、ハロゲン化アルキルとしては、好ましくは、炭素数8〜16の臭化アルキルが挙げられ、さらに好ましくは、ブロモドデカン酸が挙げられる。
(1−2)有機溶剤
有機溶剤としては、UV軟化材料を溶解または膨潤させることができれば特に制限されず、例えば、上記した有機溶媒と同様のものが挙げられる。このような有機溶剤は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。また、このような有機溶剤のなかでは、好ましくは、ケトン類およびハロゲン化炭化水素類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンおよびジクロロメタンが挙げられる。
(1−3)水系媒体
水系媒体は、水、または、水を主成分として、例えば、アルコール類、グリコール類などの若干の水溶性溶媒、または、例えば、界面活性剤、分散剤などの任意成分が配合されている水系媒体が挙げられる。水系媒体は、下記の乳化方法によれば、好ましくは、水と界面活性剤を混合したものが用いられる。
界面活性剤としては、例えば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。また、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウムなどの脂肪酸石けん、例えば、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。また、ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
このような界面活性剤は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。また、このような界面活性剤のなかでは、好ましくは、アニオン性界面活性剤、さらに好ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
界面活性剤の配合割合は、水100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.04質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、1質量部以下である。
(1−4)UV軟化材料乳化液の調製
UV軟化材料懸濁液を調製するには、まず、UV軟化材料乳化液を調製する。
UV軟化材料乳化液は、例えば、まず、UV軟化材料が有機溶剤によって溶解または膨潤されたUV軟化材料液を調製した後、そのUV軟化材料液を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
UV軟化材料を有機溶剤に配合する方法は、特に制限されず、例えば、UV軟化材料を有機溶剤に配合して、UV軟化材料が溶解または膨潤するように攪拌混合する。これによって、UV軟化材料液が調製される。
また、UV軟化材料の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
次いで、UV軟化材料液は、水系媒体と配合された後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌される。これによって、UV軟化材料液が液滴となって、水系媒体中に乳化され、UV軟化材料乳化液に調製される。
UV軟化材料液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、30質量部以上、例えば、90質量部以下、好ましくは、70質量部以下である。
また、UV軟化材料液と水系媒体との配合時における、UV軟化材料液および水系媒体のそれぞれの温度は、有機溶剤の沸点未満となる温度範囲であって、例えば、20℃以上、好ましくは、30℃以上、例えば、80℃以下、好ましくは、75℃以下である。UV軟化材料液と水系媒体との配合時における、UV軟化材料液の温度と水系媒体の温度とは、互いに同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、互いに同一である。
また、分散機の撹拌条件は、例えば、容量が1L〜3L以下の場合、その回転数が、例えば、先端周速が4m/s以上、好ましくは、7m/s以上、例えば、17m/s以下、好ましくは、14m/s以下となるように、例えば、5000rpm以上、好ましくは、7000rpm以上、例えば、20000rpm以下であり、その攪拌時間が、例えば、5分以上、好ましくは、10分以上、例えば、60分以下、好ましくは、30分以下である。
なお、UV軟化材料乳化液の調製においては、UV軟化材料液を水系媒体に配合してもよく、また、水系媒体をUV軟化材料液に配合することもできる。水系媒体をUV軟化材料液に配合する場合には、転相乳化法を用いることもできる。
(1−5)UV軟化材料懸濁液の調製
そして、UV軟化材料懸濁液は、UV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去することにより調製される。
UV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去する方法としては、例えば、送風、加熱、減圧またはこれらの併用など、公知の方法が挙げられる。
具体的には、UV軟化材料乳化液は、例えば、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、例えば、常温、好ましくは、30℃以上、例えば、90℃以下、好ましくは、80℃以下で、初期の有機溶剤量の80質量%以上、95質量%以下程度が除去されるまで加熱されることにより、有機溶剤が除去される。これにより、水系媒体から有機溶剤が除去されて、UV軟化材料微粒子が水系媒体中に分散されたUV軟化材料懸濁液が調製される。
UV軟化材料懸濁液中のUV軟化材料微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、50nm以上、好ましくは、90nm以上、例えば、1500nm以下、好ましくは、1200nm以下である。
UV軟化材料微粒子の体積平均粒子径は、UV軟化材料を有機溶剤に配合したときの粘度、UV軟化材料液と水との配合割合、UV軟化材料乳化液を調製するときの高速分散機の攪拌速度などを適宜制御することにより、上記範囲内に設定することができる。
(2)帯電制御剤懸濁液の調製
帯電制御剤の懸濁液、すなわち、帯電制御剤の微粒子が分散された帯電制御剤懸濁液は、例えば、帯電制御剤、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
(2−1)帯電制御剤
帯電制御剤は、目的および用途に対応して、負帯電性電荷制御剤または正帯電性電荷制御剤から、単独または併用して用いられ、公知のものを使用できる。例えば、帯電制御剤が合成樹脂からなる帯電制御樹脂であれば、後述のトナー母粒子に良好に固着させることができる。さらに、帯電制御樹脂がカチオン性基を有した合成樹脂であれば、トナーに安定的に正帯電性を付与できる。
カチオン性基としては、例えば、第4級アンモニウム基、第4級アンモニウム塩含有基、アミノ基、ホスホニウム塩含有基などが挙げられる。カチオン性基のうち、好ましくは、第4級アンモニウム塩含有基が挙げられる。カチオン性基が第4級アンモニウム塩含有基であれば、帯電制御樹脂を安定的に乳化させることができ、得られるトナーの帯電の安定性を向上させることができる。
また、合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。合成樹脂のなかでは、好ましくは、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂が挙げられ、さらに好ましくは、アクリル−スチレン樹脂が挙げられる。合成樹脂がアクリル−スチレン樹脂であれば、後述のトナー母粒子の結着樹脂がポリエステル樹脂である場合に、結着樹脂と相溶しにくいため、帯電制御樹脂がトナー母粒子に相溶されることを抑制することができ、トナーに安定した帯電性を付与することができる。このような合成樹脂は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。
また、第4級アンモニウム塩含有基を含有する帯電制御樹脂は、特開昭63−60458号公報、特開平3−175456号公報、特開平3−243954号公報、特開平11−15192号公報などの記載に準じて製造することができる。また、第4級アンモニウム塩含有基を含有する帯電制御樹脂としては、例えば、藤倉化成株式会社製から市販されており、例えば、FCA−207P、FCA−161P、FCA−78P、FCA−201PSなどが挙げられる。
また、帯電制御樹脂のガラス転移点Tgは、トナーの保存安定性や熱定着性から、例えば、40℃以上、好ましくは、55℃以上、例えば、100℃以下、好ましくは、80℃以下である。
(2−2)有機溶剤
有機溶剤としては、例えば、上記の有機溶剤と同様のものが挙げられ、好ましくは、ケトン類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンが挙げられる。このような有機溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
(2−3)水系媒体
水系媒体としては、上記の水系媒体と同様のものが挙げられ、好ましくは、水が挙げられる。
(2−4)帯電制御剤乳化液の調製
帯電制御剤懸濁液を調製するには、まず、帯電制御剤乳化液を調製する。
帯電制御剤乳化液は、例えば、まず、帯電制御剤が有機溶剤によって溶解または膨潤された帯電制御剤液を調製した後、その帯電制御剤を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
帯電制御剤を有機溶剤に配合する方法は、特に制限されず、例えば、帯電制御剤を有機溶剤に配合して、帯電制御剤が溶解または膨潤するように攪拌混合する。これにより、帯電制御剤液が調製される。
また、帯電制御剤の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
次いで、帯電制御剤液は、水系媒体と配合された後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌される。これによって、帯電制御剤液が液滴となって、水系媒体中に乳化され、帯電制御剤乳化液が調製される。
帯電制御剤液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、200質量部以下、好ましくは、150質量部以下である。また、分散機の撹拌条件は、例えば、上記の撹拌条件と同様である。
なお、帯電制御剤液乳化液は、まず、水系媒体と有機溶剤とを配合した後、得られた水系媒体と有機溶剤との混合液に帯電制御剤を配合して、上記と同様に攪拌することにより調製することもできる。
また、帯電制御剤液乳化液は、帯電制御剤の極性基を利用することにより、例えば、界面活性剤、分散剤または中和剤などの乳化安定化剤を配合することなく調製することができる。そのため、得られるトナー中に含有される乳化安定化剤を低減することができ、トナーの帯電性を安定化させることができる。
(2−5)帯電制御剤懸濁液の調製
そして、帯電制御剤懸濁液は、帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去することにより調製される。
なお、帯電制御剤が極性基を有しているので、帯電制御剤乳化液の調製において、有機溶剤に溶解または膨潤されている帯電制御剤は、水系媒体中で安定に乳化している。そして、帯電制御剤懸濁液は、この帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去することにより得られるため、凝集物の少ない帯電制御剤微粒子の懸濁液として調製される。
帯電制御剤乳化液から有機溶剤を除去する方法は、上記のUV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去する方法と同様の方法が挙げられる。これにより、水系媒体から有機溶剤が除去されて、帯電制御剤微粒子が水系媒体中に分散された帯電制御剤懸濁液が調製される。
帯電制御剤微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、50nm以上、好ましくは、90nm以上、例えば、600nm以下である。
帯電制御剤微粒子の体積平均粒子径は、帯電制御剤を有機溶剤に配合したときの粘度、帯電制御剤液と水との配合割合、帯電制御剤乳化液を調製するときの高速分散機の攪拌速度などを適宜制御することにより、上記範囲内に設定することができる。
3.トナー母粒子調製工程
また、トナー母粒子調製工程では、添加剤調製工程とは別途、結着樹脂と着色剤とを含有する母体微粒子の懸濁液が調製され、母体微粒子の懸濁液を加熱することにより母体微粒子を凝集させて、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液を調製する。
(1)母体微粒子懸濁液
母体微粒子の懸濁液、すなわち、母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液は、結着樹脂、着色剤、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
(1−1)結着樹脂
結着樹脂は、トナーの主成分であり、例えば、カルボキシル基などの酸価を有する官能基を有するポリエステル樹脂が挙げられる。
酸価を有するポリエステル樹脂としては、酸価が、例えば、0.5mgKOH/g以上、好ましくは、1.0mgKOH/g以上、例えば、40mgKOH/g以下、好ましくは、20mgKOH/g以下で、標準ポリスチレンを検量線とするGPC測定による重量平均分子量が、例えば、9,000以上、好ましくは、20,000以上、例えば、200,000以下、好ましくは、150,000以下で、テトラヒドロフラン不溶分、すなわちゲル分が、例えば、10質量%以下、例えば、0.5質量%以上で、ガラス転移点Tgが、例えば、50℃以上、好ましくは、55℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下のポリエステル樹脂が挙げられる。具体的には、ポリエステル樹脂は、例えば、三菱レイヨン社から市販されており、例えば、FC1565、FC023、FC1494、FC1233、ER508、ER502などが挙げられる。
酸価が上記下限値より低い場合には、後に添加する水酸化ナトリウムなどの塩基と反応する量が少ないために、乳化が不安定となって安定したスラリーが得られない場合がある。一方、酸価が上記上限値よりも高い場合には、トナーの正帯電性が低下し、画像濃度の低下などを生じる場合がある。
また、重量平均分子量が上記下限値よりも低い場合には、トナーの機械的強度が不足してトナーの耐久性が低くなる場合がある。一方、重量平均分子量が上記上限値よりも高い場合には、トナーの溶融粘度が過度に高くなり、乳化液滴が大きくなってしまい粗大粒子が発生しやすくなる場合がある。
また、ゲル分は、全くなくてもよいが、トナーの強度や定着性、特にトナー強度に対しては、ある程度存在していることが好適である。ただし、上記上限値より多いと、乳化液滴が大きくなってしまい粗大粒子が発生する場合がある。
(1−2)着色剤
着色剤は、トナーに所望の色を付与するものであって、結着樹脂内に分散または浸透される。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、例えば、キノフタロンイエロー、ハンザイエロー、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、ペリノンオレンジ、ペリノンレッド、ペリレンマルーン、ローダミン6Gレーキ、キナクリドンレッド、ローズベンガル、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、ジケトピロロピロール系顔料などの有機顔料、例えば、チタンホワイト、チタンイエロー、群青、コバルトブルー、べんがら、アルミニウム粉、ブロンズなどの無機顔料または金属粉、例えば、アゾ系染料、キノフタロン系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、トリフェニルメタン系染料、フタロシアニン系染料、インドフェノール系染料、インドアニリン系染料などの油溶性染料または分散染料、例えば、ロジン、ロジン変性フェノール、ロジン変性マレイン酸樹脂などのロジン系染料、さらには、高級脂肪酸や樹脂などよって加工された染料や顔料などが挙げられる。
このような着色剤は、所望する色に応じて、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。例えば、有彩単一色のトナーは、同色系の顔料と染料、例えば、ローダミン系の顔料と染料、キノフタロン系の顔料と染料、フタロシアニン系の顔料と染料を、それぞれ配合される。
着色剤は、結着樹脂100質量部に対して、例えば、2質量部以上、好ましくは、4質量部以上、例えば、40質量部以下、好ましくは、30質量部以下、さらに好ましくは、10質量部以下の割合で配合される。
(1−3)有機溶剤
トナー母粒子調製工程における有機溶剤としては、例えば、上記の有機溶剤と同様のものが挙げられ、好ましくは、ケトン類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンが挙げられる。このような有機溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。
(1−4)水系媒体
トナー母粒子調製工程における水系媒体としては、例えば、上記の水系媒体と同様のものや、アルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ性水溶液としては、例えば、アミン類などの塩基性有機化合物を水に溶解した有機塩基水溶液や、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などを水に溶解した無機塩基水溶液が挙げられる。
このような水系媒体のなかでは、好ましくは、アルカリ性水溶液が挙げられ、さらに好ましくは、無機塩基水溶液が挙げられる。
無機塩基水溶液は、例えば、0.1規定以上、好ましくは、0.2規定以上、例えば、5規定以下、好ましくは、2規定以下の、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液として調製される。
トナー母粒子調製工程における水系媒体を調製するには、水100質量部に対して、無機塩基水溶液を、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、40質量部以下、好ましくは、20質量部以下の配合割合で配合する。
(1−5)結着樹脂乳化液の調製
母体微粒子懸濁液を調製するには、まず、結着樹脂乳化液を調製する。
結着樹脂乳化液は、例えば、まず、結着樹脂および着色剤が有機溶剤に混合された結着樹脂液を調製した後、その結着樹脂液を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
(1−5−1)結着樹脂液
より詳しくは、結着樹脂液は、結着樹脂および着色剤を有機溶剤に混合した後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌されることにより調製される。
結着樹脂の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、10質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。また、着色剤の配合割合は、有機溶剤100質量部に対して、例えば、0.25質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、8質量部以下、さらに好ましくは、3質量部以下である。
分散機としては、例えば、スリーワンモーターなど、タービン翼やプロペラ翼を有する攪拌機、例えば、ローター・ステーター方式のホモジナイザーなどの高速分散機、例えば、高圧ホモジナイザーなどの分散機などが挙げられる。
なお、結着樹脂液は、予め着色剤を有機溶剤に分散させて着色剤分散液を調製し、この着色剤分散液を有機溶剤に配合することによっても調製できる。
この場合、着色剤分散液には、着色剤を有機溶剤に分散させるために、好ましくは、結着樹脂が添加される。結着樹脂の配合割合は、着色剤100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、200質量部以下、好ましくは、150質量部以下である。また、有機溶剤の配合割合は、着色剤100質量部に対して、例えば、100質量部以上、好ましくは、400質量部以上、例えば、3600質量部以下、好ましくは、3500質量部以下である。そして、着色剤分散液中の着色剤は、ディスパーやホモジナイザーなどの攪拌機により予備分散され、次いで、ビーズミルや高圧ホモジナイザーなどの分散機により微分散される。
(1−5−2)結着樹脂乳化液
次いで、結着樹脂液は、水系媒体と配合された後、上記と同様の分散機を用いて撹拌される。これによって、結着樹脂液が、100nm以上1000nm以下の液滴となって、水系媒体中に乳化され、結着樹脂乳化液に調製される。
結着樹脂液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、例えば、150質量部以下、好ましくは、120質量部以下である。
また、結着樹脂液と水系媒体との配合時における、結着樹脂液および水系媒体のそれぞれの温度は、有機溶剤の沸点未満となる温度範囲であって、例えば、30℃以上、好ましくは、40℃以上、例えば、80℃以下、好ましくは、75℃以下である。結着樹脂液と水系媒体との配合時における、結着樹脂液の温度と水系媒体の温度とは、互いに同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、互いに同一である。
また、分散機の撹拌条件としては、その先端周速が、例えば、5m/s以上、好ましくは、7m/s以上、例えば、20m/s以下、好ましくは、14m/s以下であり、その撹拌時間が、例えば、10分以上、好ましくは、15分以上、例えば、120分以下、好ましくは、60分以下である。
なお、結着樹脂乳化液の調製においては、結着樹脂液を水系媒体に配合してもよく、また、水系媒体を結着樹脂液に配合することもできる。水系媒体を結着樹脂液に配合する場合には、転相乳化法を用いることもできる。通常、転相乳化法では、結着樹脂液に水系媒体を少量ずつ添加するため、乳化に多大な時間を要するが、このような調製方法によれば、水系媒体を添加する速度を上げることができ、生産性を向上させることができる。また、結着樹脂液に予めアルカリ性水溶液を配合して中和しておき、それに水を配合してもよく、さらには、予め中和した結着樹脂液に水を配合することもできる。
(1−6)母体微粒子懸濁液
そして、母体微粒子懸濁液は、結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去することにより調製される。
結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去する方法としては、上記のUV軟化材料乳化液から有機溶剤を除去する方法と同様の方法が挙げられる。
なお、この工程で有機溶剤を揮発しないで、後述のトナー母粒子懸濁液を調製してもよい。この場合、母体微粒子を凝集・融合させて後述のトナー母粒子の大きさに液滴形成させた後、送風、加熱、減圧等の方法により溶剤を除去する。
得られた母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の濃度、すなわち、母体微粒子懸濁液の固形分濃度は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、例えば、50質量%以下、好ましくは、30質量%以下である。また、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径は、メジアン径として、例えば、30nm以上、好ましくは、50nm以上、例えば、1000nm以下、好ましくは、500nm以下である。
(2)トナー母粒子懸濁液の調製
トナー母粒子懸濁液は、例えば、母体微粒子懸濁液を希釈した後、凝集剤を添加して母体微粒子を凝集させ、加熱により凝集させた母体微粒子を融合させることにより調製される。
トナー母粒子懸濁液の調製において、母体微粒子懸濁液は、その固形分濃度が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下となるように、水系媒体で希釈される。
なお、母体微粒子懸濁液を希釈するときには、必要により、水系媒体とともに界面活性剤を添加することができる。なお、母体微粒子懸濁液に界面活性剤を添加する場合には、予め界面活性剤水溶液を調製し、その界面活性剤水溶液を、母体微粒子懸濁液に添加してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンデシルエーテル、ポリオキシアルキレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが挙げられる。このような界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。また、このような界面活性剤のなかでは、好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、さらに好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーが挙げられる。
母体微粒子懸濁液に界面活性剤を添加する場合には、界面活性剤は、母体微粒子懸濁液の固形分100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下の配合割合で配合される。
次いで、母体微粒子懸濁液は、凝集剤が添加される。これによって、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子が凝集する。
凝集剤としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硝酸カルシウムなどの無機金属塩、例えば、ポリ塩化アルミニウムなどの無機金属塩の重合体などが挙げられる。このような凝集剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用することもできる。また、このような凝集剤のなかでは、好ましくは、無機金属塩、さらに好ましくは、塩化アルミニウムが挙げられる。
このような凝集剤は、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.05規定以下、例えば、1.0規定以下、好ましくは、0.5規定以下の水溶液に調整される。そして、凝集剤の水溶液は、希釈された母体微粒子懸濁液100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下となる割合で添加され、撹拌される。
凝集剤が添加された母体微粒子懸濁液を攪拌するには、例えば、まず、ホモジナイザーなどの高速分散機で、凝集剤を母体微粒子懸濁液に分散させ、次いで、攪拌機で、凝集剤が添加された母体微粒子懸濁液を攪拌する。攪拌機としては、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などの攪拌翼を備える攪拌機が挙げられる。また、攪拌機に代えて、超音波分散機で母体微粒子懸濁液を攪拌することもできる。
その後、母体微粒子懸濁液は凝集停止剤が添加される。これによって、母体微粒子の凝集が停止される。
凝集停止剤としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。また、凝集停止剤としては、イオン性界面活性剤を使用することもできる。
このような凝集停止剤は、例えば、0.01規定以上、好ましくは、0.1規定以上、例えば、5.0規定以下、好ましくは、2.0規定以下の水溶液として調製される。そして、凝集停止剤の水溶液は、母体微粒子懸濁液100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1.0質量部以上、例えば、20質量部以下、好ましくは、10質量部以下となる割合で、母体微粒子懸濁液に添加され、攪拌が継続される。
なお、凝集停止剤を添加するときには、補助添加剤として、例えば、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテルなどの界面活性剤を添加することもできる。
次いで、母体微粒子懸濁液は加熱される。これによって、凝集した母体微粒子が融合する。
より具体的には、母体微粒子懸濁液は、攪拌されながら、母体微粒子のガラス転移点以上の温度で、母体微粒子が所望する形状に融合するまで加熱される。
このときの加熱温度は、例えば、55℃以上、好ましくは、65℃以上、例えば、100℃以下である。また、加熱時間は、結着樹脂の種類にもよるが、例えば、0.5時間以上、例えば、10時間以下である。
加熱時間を短くすれば、異形、言い換えると、真球状でないトナー母粒子を得ることができ、加熱時間を長くすれば、真球状のトナー母粒子を得ることができる。
このようにして、凝集した母体微粒子が融合され、トナー母粒子が形成される。これにより、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液が調製される。
トナー母粒子の体積基準の平均粒子径Dvは、例えば、3μm以上、好ましくは、6μm以上、例えば、12μm以下、好ましくは、10μm以下である。なお、体積基準の平均粒子径Dvは、後述する実施例に記載の方法で測定する。
4.トナー調製工程
(1)帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液との混合液の調製
トナー調製工程では、まず、帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とが混合されることにより、第1混合液が調製される。
帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを混合するには、特に制限されず、例えば、帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とを配合して、適宜攪拌する。
帯電制御剤懸濁液は、その固形分つまり帯電制御剤微粒子が、トナー母粒子懸濁液の固形分つまりトナー母粒子100質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下質量部となるように、母粒子懸濁液と配合される。
第1混合液中の帯電制御剤微粒子が上記割合より少ないと、トナー母粒子表面の帯電制御剤量が不足するため十分な帯電性が得られない場合がある。一方、第1混合液中の帯電制御剤微粒子が上記割合より多いと、チャージアップなどの原因となりトナーの帯電の均一性が阻害される場合があり、やはり、トナーの帯電の安定性が低下する場合がある。第1混合液中の帯電制御剤微粒子が上記割合であると、トナーの帯電性をより一層安定化させることができる。
帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とは、例えば、スリーワンモーターなどの攪拌機により液全体が流動する程度に攪拌されることにより混合される。攪拌翼としては、公知のものが使用でき、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などを用いることができる。
これにより、第1混合液中において、トナー母粒子に帯電制御剤微粒子が静電気的に付着される。
(2)第1混合液とUV軟化材料懸濁液との混合液の調製
次いで、第1混合液が加熱された後、UV軟化材料懸濁液が、その第1混合液に添加される。これによって、第1混合液とUV軟化材料懸濁液とが混合され、第2混合液が調製される。
混合時における第1混合液の加熱温度としては、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下である。
また、UV軟化材料懸濁液は、その固形分つまりUV軟化材料懸濁液が、第1混合液中のトナー母粒子100質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、例えば、10質量部以下、好ましくは、8質量部以下となるように、第1混合液と配合される。
第2混合液中のUV軟化材料微粒子が上記割合より少ないと、トナー母粒子表面のUV軟化材料量が不足するため、被転写媒体に対する十分な定着性が得られない場合がある。第2混合液中のUV軟化材料微粒子が上記割合であると、被転写媒体に対するトナーの定着性をより一層安定化させることができる。
(3)トナー粒子の調製
次いで、第2混合液は、例えば、スリーワンモーターなどの攪拌機により液全体が流動する程度に攪拌される。攪拌翼としては、公知のものが使用でき、例えば、平板タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼などを用いることができる。
攪拌機の撹拌条件としては、温度が、例えば、40℃以上、好ましくは、50℃以上、例えば、70℃以下、好ましくは、65℃以下であり、時間が、例えば、3分以上、好ましくは、10分以上、例えば、40分以下、好ましくは、20分以下である。
これによって、トナー母粒子の表面に、UV軟化材料微粒子および帯電制御剤微粒子が固着、融合され、トナー粒子が形成される。そして、トナー粒子は、濾別された後、必要により、蒸留水で洗浄され、乾燥される。
このようなトナー粒子において、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料微粒子の被覆率は、例えば、2%以上、好ましくは、7%以上、さらに好ましくは、13%以上、例えば、100%以下、好ましくは、79%以下である。なお、トナー母粒子の表面積に対するUV軟化材料微粒子の被覆率は、後述する実施例に記載の方法で測定する。
上記被覆率が上記割合より少ないと、トナー母粒子表面のUV軟化材料量が不足するため、被転写媒体に対する十分な定着性が得られない場合がある。上記被覆率が上記割合であると、被転写媒体に対するトナーの定着性をより一層安定化させることができる。
(4)外添剤
その後、必要により、外添剤を添加する。外添剤は、トナーの帯電性、流動性、保存安定性などを調整するために添加され、トナー母粒子よりも非常に小さい粒径の極微粒子からなる。
外添剤としては、例えば、無機粒子や合成樹脂粒子が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪素アルミニウム共酸化物、珪素チタン共酸化物、および、これらの疎水性化処理物などが挙げられる。例えば、シリカの疎水化処理物は、シリカの微粉体を、シリコーンオイルやシランカップリング剤で処理することにより得ることができる。シランカップリング剤としては、例えば、ジクロロジメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザンなどが挙げられる。
合成樹脂粒子としては、例えば、メタクリル酸エステル重合体粒子、アクリル酸エステル重合体粒子、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体粒子、スチレン−アクリル酸エステル共重合体粒子、コアがスチレン重合体でシェルがメタクリル酸エステル重合体からなるコアシェル型粒子などが挙げられる。
外添剤の添加は、特に制限されず、例えば、ヘンシェルミキサーなどの高速攪拌機などを用いて、上記により得られたトナー粒子と外添剤とを攪拌混合する。外添剤の添加量は、特に制限されないが、上記により得られたトナー粒子100質量部に対して、通常、0.1〜6質量部である。
4.プリンタ
(1)プリンタの構成
このようなトナーは、例えば、図4に示すようなプリンタ1に使用される。より詳しくは、トナーは、後述する現像カートリッジ3に充填される。
プリンタ1は、図4に示すように、略ボックス形状の本体ケーシング41を備えている。なお、プリンタ1に関し、方向について言及する場合には、それぞれ水平方向に載置したときの方向を基準とし、具体的には、図4に示した矢印方向を基準とする。
また、プリンタ1は、その本体ケーシング41内において、画像形成ユニット42と、定着ユニット14とを備えている。
画像形成ユニット42は、感光ドラム2と、現像カートリッジ3と、スキャナユニット8と、スコロトロン帯電器10と、転写ローラ9とを備えている。
感光ドラム2は、左側面視略時計方向に回転するように構成されている。
現像カートリッジ3は、感光ドラム2の前側に配置されており、筺体7を備えている。
また、現像カートリッジ3は、筺体7内において、現像ローラ4、供給ローラ5および層厚規制ブレード6を備えている。現像ローラ4は、筺体7の後側から露出するように配置され、筺体7に回転可能に支持されており、感光ドラム2に対して前側から接触されている。なお、後述する画像形成動作において、現像ローラ4には、現像バイアスが印加される。
供給ローラ5は、現像ローラ4に前下側から圧接するように配置され、筺体7に回転可能に支持されている。層厚規制ブレード6は、現像ローラ4に前側から接触するように、筺体7に支持されている。そして、筺体7は、その内部において、供給ローラ5の上側に、上記したトナーを収容している。
スキャナユニット8は、本体ケーシング41内の上部において、感光ドラム2の上側に配置されている。また、スキャナユニット8は、画像データに基づいて、現像ローラ4を露光するためのレーザービームLを、感光ドラム2に向かって出射し、感光ドラム2の周面を露光する。
スコロトロン帯電器10は、感光ドラム2の後上側に間隔を隔てて対向配置されている。転写ローラ9は、感光ドラム2に対して下側から圧接されている。なお、後述する画像形成動作において、転写ローラ9には、転写バイアスが印加される。
定着ユニット14は、画像形成ユニット42の後側に配置されており、紫外LED11と、加熱ローラ12と、加圧ローラ13と、可視LED16とを備えている。
紫外LED11は、感光ドラム2の後側に間隔を隔てて配置されている。また、紫外LED11は、例えば、300nm以上、好ましくは、330nm以上、例えば、400nm未満、好ましくは、390nm未満の波長を有する紫外光を下側に向かって出射するように構成されている。また、紫外LED11の露光量は、例えば、0.5〜200J/cm、好ましくは、1.0〜150J/cm、さらに好ましくは、3.0〜80J/cmである。
加熱ローラ12は、紫外LED11の後側に間隔を隔てて配置されており、後述する画像形成動作時において、その周面が、例えば、25〜100℃、好ましくは、40〜80℃に加熱されるように構成されている。
加圧ローラ13は、加熱ローラ12に対して下側から圧接されている。
可視LED16は、加熱ローラ12の後側に間隔を隔てて配置されている。また、可視LED16は、例えば、400nm以上、好ましくは、450nm以上、例えば、800nm以下、好ましくは、650nm以下の波長を有する可視光を下側に向かって出射するように構成されている。
(2)画像形成動作
筺体7内のトナーは、供給ローラ5の回転により、現像ローラ4に供給される。このとき、トナーは、供給ローラ5と現像ローラ4との間で正極性に摩擦帯電され、層厚規制ブレード6により厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ4の周面上に担持される。
一方、感光ドラム2の表面は、感光ドラム2の回転に伴って、スコロトロン帯電器10により一様に正帯電される。そして、その正帯電した感光ドラム2の表面に、スキャナユニット8からのレーザビームが選択的に照射されることにより、画像データに基づく静電潜像が形成される。
そして、現像ローラ4の表面に担持されている正帯電トナーが、感光ドラム2の表面に形成されている静電潜像に供給されることにより、感光ドラム2の表面にトナー像が担持される。
被転写媒体の一例としての用紙Pは、本体ケーシング41の底部に着脱自在に装着される給紙トレイ43内に収容されており、各種ローラによって、Uターンするように搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム2と転写ローラ9との間に給紙される。そして、用紙Pにおける感光ドラム2側の第1面には、感光ドラム2と転写ローラ9との間を搬送されるときに、転写ローラ9に印加される転写バイアスにより、トナー像が転写される。
そして、トナー像が転写された用紙Pは、紫外LED11の下側を通過する。このとき、用紙Pの第1面に転写されたトナー像は、紫外LED11と対向し、紫外LED11からの紫外光が照射される。これによって、トナーの表面に位置するUV軟化材料が、溶融され、用紙Pの第1面に融着する。
次いで、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間に搬送される。そして、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、加圧される。これによって、溶融されたUV軟化材料が、用紙Pの第1面に向けて押圧され、用紙Pの第1面に確実に融着される。
ここで、トナーが、上記一般式(4)で示されるディスコチック液晶化合物を含有する場合、加熱ローラ12は加熱され、用紙Pは、加熱ローラ12と加圧ローラ13との間を通過するときに、加熱および加圧される。この場合、溶融されたUV軟化材料が、用紙Pの第1面に向けて押圧されるとともに、凝固して用紙Pの第1面に固着する。そのため、トナー像が、用紙Pの第1面に定着される。
次いで、用紙Pのトナー像は、可視LED16の下側に到達したときに、可視LED16からの可視光が照射される。ここで、トナーが、上記一般式(1)または一般式(2)で示される糖アルコールエステルを含有する場合、可視LED16からの可視光により、溶融されたUV軟化材料が、凝固し、用紙Pの第1面に固着する。そのため、トナー像が、用紙Pの第1面に定着される。
なお、画像形成動作時において、本体ケーシング41内の温度は、例えば、10℃以上、好ましくは、25℃以上、例えば、60℃以下、好ましくは、50℃以下に設定されている。
その後、トナー像が定着された用紙Pは、排紙ローラ44に向けて搬送され、排紙ローラ44によって、本体ケーシング41の上面に形成された排紙トレイ45上に排紙される。
5.作用効果
(1)このようなトナーでは、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する光反応性化合物、すなわち、UV軟化材料粒子が、トナー母粒子の表面に固着しているので、トナーに光を照射することにより、UV軟化材料粒子を溶融または凝固させることができる。
そのため、トナーに光を照射しUV軟化材料粒子を溶融した後、再度、光を照射して、UV軟化材料粒子を凝固させることにより、トナーを被転写媒体に定着させることができる。その結果、トナーを被転写媒体に定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
(2)また、UV軟化材料粒子が、トナー母粒子の表面に固着しているので、光が照射されたときに、光を受けるUV軟化材料粒子の表面積、すなわち、UV軟化材料粒子の受光面積の向上を図ることができる。そのため、トナーに光を照射したときに、UV軟化材料を確実に溶融または凝固させることができる。
また、トナー母粒子の表面積に対する、UV軟化材料粒子の被覆率が7%以上であるので、UV軟化材料粒子と被転写媒体とを効率よく接触させることができる。その結果、トナーを、被転写媒体に確実に定着させることができる。
(3)また、トナー母粒子の表面積に対する、UV軟化材料粒子の被覆率が、13%以上であると、UV軟化材料粒子と被転写媒体とをより一層効率よく接触させることができる。そのため、トナーを被転写媒体により一層確実に定着させることができる。
(4)また、UV軟化材料は、300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移する。そのため、被転写媒体上のトナー像に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射することにより、UV軟化材料を、固体から液体に相転移すなわち溶融させることができる。その結果、トナー像を被転写媒体に確実に定着させることができる。
(5)また、UV軟化材料は、上記一般式(1)または一般式(2)に示される糖アルコールエステルを含有する場合、400nm以上800nm以下の波長を有する光を吸収することにより、液体から固体に相転移する。そのため、トナーに、400nm以上800nm以下の波長を有する光を照射することにより、UV軟化材料を、液体から固体に相転移すなわち凝固させることができる。
つまり、被転写媒体上のトナー像に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射し、UV軟化材料を溶融させて、トナー像を被転写媒体に融着させた後、そのトナー像に、400nm以上800nm以下の波長を有する光を照射して、UV軟化材料を凝固させることにより、トナー像を被転写媒体に、より一層確実に定着させることができる。
(6)また、本発明の定着方法では、図4に示すように、被転写媒体上のトナー像に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射することにより、UV軟化材料が溶融されるので、トナー像を被転写媒体に定着させることができる。
そのため、トナー像を被転写媒体に定着させるときに加熱が必要な場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
6.第2実施形態
第1実施形態では、UV軟化材料が、結着樹脂および着色剤を含有するトナー母粒子の表面に固着されるが、本発明の第2実施形態に係るトナーでは、UV軟化材料が結着樹脂としてトナー母粒子に含有される。
このような第2実施形態に係るトナーは、例えば、添加剤調製工程と、トナー母粒子調製工程と、トナー調製工程とにより製造される。
なお、第2実施形態において、第1実施形態と共通する部分は、その説明を省略し、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
(1)添加剤調製工程
第2実施形態に係るトナーでは、添加剤が任意成分であるが、好ましくは、添加剤として帯電制御剤が含有される。
トナーに帯電制御剤が含有される場合、添加剤調製工程において、帯電制御剤懸濁液が調製される。このような帯電制御剤懸濁液は、上記した第1実施形態における帯電制御剤懸濁液の調製と同様にして調製される。
(2)トナー母粒子調製工程
(2−1)母体微粒子懸濁液の調製
母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液は、結着樹脂、着色剤、有機溶剤および水系媒体を配合して乳化させた結着樹脂乳化液から有機溶剤を除去することによって調製される。
結着樹脂は、トナーの主成分であり、少なくとも上記したUV軟化材料を含んでおり、必要により、第1実施形態で上記したポリエステル樹脂を含む。このような結着樹脂は、UV軟化材料とポリエステル樹脂との混合物であってもよいが、好ましくは、上記したUV軟化材料のみからなる。
有機溶剤としては、例えば、第1実施形態と同様の有機溶剤が挙げられる。このような有機溶剤のなかでは、好ましくは、ケトン類およびハロゲン化炭化水素類、さらに好ましくは、メチルエチルケトンおよびジクロロメタンが挙げられる。
(2−2)結着樹脂乳化液の調製
結着樹脂乳化液は、例えば、まず、結着樹脂および着色剤が有機溶剤に混合された結着樹脂液を調製した後、その結着樹脂液を水系媒体中で乳化させることにより調製される。
結着樹脂液は、結着樹脂および着色剤を有機溶剤に混合した後、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて撹拌されることにより調製される。
なお、結着樹脂液は、上記した第1実施形態と同様に、予め着色剤を有機溶剤に分散させて着色剤分散液を調製し、この着色剤分散液を有機溶剤に配合することによっても調製できる。この場合、使用する有機溶剤としては、第1実施形態と同様の有機溶剤が挙げられる。
次いで、結着樹脂液は、水系媒体と配合された後、上記と同様の分散機を用いて撹拌される。これによって、結着樹脂液が、100nm以上1000nm以下の液滴となって、水系媒体中に乳化され、結着樹脂乳化液に調製される。
結着樹脂乳化液の調製工程において、結着樹脂液の配合割合は、水系媒体100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、15質量部以上、例えば、100質量部以下、好ましくは、50質量部以下である。
また、結着樹脂乳化液の調製工程において、必要により、水系媒体とともに分散安定剤を添加することができる。
分散安定剤としては、例えば、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナなど無機化合物、例えば、ポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,ポリアクリル酸及びその塩,デンプン,ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド,ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−メタクリル酸メチル−メタクリル酸)共重合体などの有機化合物が挙げられる。
このような分散安定剤は、単独で使用することもでき、2種以上併用することもできる。また、このような分散安定剤のなかでは、好ましくは、無機化合物が挙げられ、さらに好ましくは、リン酸三カルシウムが挙げられる。
結着樹脂乳化液に分散安定剤を添加する場合には、分散安定剤は、結着樹脂乳化液中の結着樹脂100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、5質量部以上、例えば、60質量部以下、好ましくは、30質量部以下の配合割合で配合される。
また、結着樹脂乳化液に分散安定剤を添加する場合には、予め分散安定剤水溶液を調製し、その分散安定剤水溶液と結着樹脂液とを配合してもよい。
分散安定剤水溶液は、その濃度が、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、15質量%以下に調整され、結着樹脂液100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、30質量部以上、例えば、600質量部以下、好ましくは、300質量部以下となる割合で配合される。
(2−3)母体微粒子懸濁液の調製
次いで、母体微粒子懸濁液は、結着樹脂乳化液から有機溶剤を、上記と同様の方法により除去することにより調製される。これによって、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子が凝集し、トナー母粒子が形成される。
トナー母粒子の体積基準の平均粒子径Dvは、例えば、3μm以上、好ましくは、6μm以上、例えば、12μm以下、好ましくは、10μm以下である。なお、体積基準の平均粒子径Dvは、後述する実施例に記載の方法で測定する。
(3)トナー母粒子懸濁液の調製
次いで、トナー母粒子は、分散安定剤が添加されている場合、濾別された後、酸性水溶液に分散されて撹拌される。これによって、トナー母粒子の表面の分散安定剤が、溶解され除去される。
酸性水溶液としては、例えば、塩酸水溶液、硫酸水溶液、硝酸水溶液などが挙げられ、好ましくは、塩酸水溶液が挙げられる。このような酸性水溶液は、その規定度が、例えば、0.01以上、好ましくは、0.03以上、例えば、0.2以下、好ましくは、0.1以下に調整される。
次いで、トナー母粒子は、例えば、濾別された後、必要により、蒸留水で洗浄され、再度蒸留水に分散される。これによって、トナー母粒子が分散されたトナー母粒子懸濁液が調製される。
トナー母粒子懸濁液の固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
(4)トナー調製工程
トナー調製工程では、まず、帯電制御剤懸濁液とトナー母粒子懸濁液とが混合されることにより、第1混合液が調製される。これにより、第1混合液中において、トナー母粒子に帯電制御剤微粒子が静電気的に付着される。
次いで、第1混合液は、例えば、40〜70℃、好ましくは、50〜65℃に昇温された後、例えば、3〜40分、好ましくは、10〜20分撹拌される。
これによって、トナー母粒子の表面に、帯電制御剤微粒子が固着、融合され、トナー粒子が形成される。
このような第2実施形態に係るトナーでは、結着樹脂が、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する光反応性化合物、すなわち、UV軟化材料を含有するので、トナーに光を照射することにより、UV軟化材料を溶融または凝固させることができる。
そのため、第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、結着樹脂がUV軟化材料を含んでいるので、トナーの製造工程数の低減、具体的には、UV軟化材料懸濁液の調製工程を低減することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、何らこれらに限定されるものではない。なお、実施例中、配合割合を示される部および%は質量基準によるものである。また、実施例中の配合割合などの数値は、上記の第1実施形態および第2実施形態において記載される対応箇所の上限値または下限値に代替することができる。
1.実施例1〜実施例11
(1)添加剤調製工程
(1−1)UV軟化材料懸濁液Aの調製
(1−1−1)UV軟化材料Aの合成
4−ヘキシル−4’−ヒドロキシアゾベンゼン105部と、11−ブロモウンデカン酸99部と、水酸化カリウム46部とを、エタノール2923部に溶解して、原料溶液を得た。次いで、原料溶液を、100℃において3日間撹拌した後、塩酸と酢酸とにより中和した。これによって、原料溶液中に析出物を析出させた。そして、原料溶液中の析出物を、濾別した後、水洗いした。
次いで、得られた析出物を、クロロホルム:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーにより分離して、11−[4−(4−ヘキシルフェニルアゾ)フェノキシ]ウンデカン酸90部を得た。
次いで、11−[4−(4−ヘキシルフェニルアゾ)フェノキシ]ウンデカン酸88部を、脱水のジクロロメタン398部に溶解して、中間体溶液を得た。そして、その中間体溶液に塩化チオニル164部を加えた後、その中間体溶液を1時間加熱還流した。そして、還流後の中間体溶液からジクロロメタンと塩化チオニルとを留去した後、脱水のジクロロメタン663部を加えた。
次いで、ジクロロメタンが添加された中間体溶液を、D−マンニトール5部が脱水のピリジン295部に懸濁されたマンニトール懸濁液にゆっくりと加えた後、室温で4日間撹拌した。
次いで、得られた反応液を、暗所において、ジクロロメタン:ヘキサン:酢酸エチル=25:25:1の混合溶媒を展開溶媒とするカラムクロマトグラフィーにより精製して、下記化学式(7)に示されるUV軟化材料A26部(融点115℃)を得た。
化学式(7):
(式(7)中、Rは、下記化学式(8)で示される官能基である。)
化学式(8):
(1−1−2)UV軟化材料懸濁液A1の調製
ジクロロメタン80部と、UV軟化材料A20部とを40℃で加熱しながら混合攪拌し、UV軟化材料Aが溶解されたUV軟化材料液Aを得た。
次いで、UV軟化材料液A100部に、40℃に温めた蒸留水99.5部と20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5部の混合液を添加した後、シャフト18Fを備えるホモジナイザーにより16000rpmで20分間攪拌して乳化させ、UV軟化材料乳化液Aを得た。なお、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液は、商品名:ネオゲンS−20A、第一工業製薬製である。また、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
そして、UV軟化材料乳化液Aをセパラブルフラスコへ投入し、窒素を気相中へ送気しながら40℃で90分間加熱攪拌して有機溶剤を除去して、UV軟化材料懸濁液A1を得た。UV軟化材料懸濁液A1の固形分濃度は、11.5%であった。UV軟化材料懸濁液A1中のUV軟化材料微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、220nmであった。
(1−1−3)UV軟化材料懸濁液A2の調製
蒸留水を99.5部から99.6部に変更した点、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5部から0.4部に変更した点、および、ホモナイザ−の回転数を、16000rpmから8000rpmに変更した点以外は、上記のUV軟化材料懸濁液A1の調製と同様にして、UV軟化材料懸濁液A2を調製した。UV軟化材料懸濁液A2の固形分濃度は、11.8%であった。UV軟化材料懸濁液A2中のUV軟化材料微粒子のメジアン径D50は、980nmであった。
(1−2)UV軟化材料懸濁液Bの調製
(1−2−1)UV軟化材料Bの合成
原料としてのパラニトロフェノール278部に水50部を加え、80℃に加熱し攪拌することによって、ニトロフェノールを水に溶解した。そして、そのニトロフェノール水溶液に、濃硫酸184部および35%のホルムアルデヒド水溶液110部を加えた後、その混合溶液を125℃に昇温して1時間攪拌した。そして、薄層クロマトグラフィーにより、混合溶液中のパラニトロフェノールの消失を確認した後、室温で放冷し蒸留水を注ぎ入れて固体を析出させた。
次いで、析出した固体を濾別し、5%NaOH水溶液に分散させた。そして、不溶物を濾過により取り除いた後、得られた濾液である塩基性水溶液を塩酸により酸性化して、再度、固体を析出させた。析出した固体を濾別し蒸留水で洗浄した後、真空乾燥により乾燥させて、下記化学式(16)に示される第1中間体264部を得た。
次いで、第1中間体261部、1−ブロモドデカン675部および炭酸カリウム621部を、N,N−ジメチルホルムアミド4248部に溶解し、第1中間体溶液を得た。そして、その第1中間体溶液を、窒素雰囲気下、80℃で4時間加熱・攪拌した。
次いで、薄層クロマトグラフィーにより、第1中間体溶液中の第1中間体の消失を確認した後、第1中間体溶液に蒸留水を加えてヘキサンで抽出した。得られた有機相を、蒸留水で1回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。
次いで、濾過により有機相中の固体を取り除いた後、溶媒を減圧留去して、抽出物を得た。そして、その抽出物を、ヘキサン:クロロホルム=1:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、下記化学式(16)に示される第2中間体288部を得た。
化学式(16):
次いで、第2中間体28部を無水テトラヒドロフラン7469部に溶解させた。この溶液に対して、1.0mol/Lの水素化リチウムアルミニウム無水テトラヒドロフラン溶液237部を室温で約20分かけて滴下し、その後、40℃で3時間攪拌した。この反応液に蒸留水5600部を加えた後、テトラヒドロフランの大部分を減圧留去した。得られた残渣を、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を蒸留水で1回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した後、有機相に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。そして、固体を濾過にて取り除いた後、溶媒を減圧留去した。得られたオイル状の残渣を、ヘキサン:酢酸エチル=20:1の混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、複数の環状オリゴマーを含む混合物を得た。そして、複数の環状オリゴマーを含む混合物をさらにゲル浸透クロマトグラフィーにより分離して、単一の環状2量体を回収し、下記化学式(17)に示されるUV軟化材料Bを得た。
この一連の作業、すなわち、第2中間体と水素化リチウムアルミニウムとを反応させた後、下記化学式(17)に示されるUV軟化材料Bを精製する作業を10回繰り返して、下記化学式(17)に示されるUV軟化材料B2.8部(融点122℃)を得た。
化学式(17):
(1−2−2)UV軟化材料懸濁液Bの調製
ジクロロメタンを80部から85部に変更した点、および、UV軟化材料A20部に代えてUV軟化材料B15部を用いた点以外は、上記のUV軟化材料懸濁液A1の調製と同様にして、UV軟化材料懸濁液Bを調製した。UV軟化材料懸濁液Bの固形分濃度は、10.7%であった。UV軟化材料懸濁液B中のUV軟化材料微粒子のメジアン径D50は、310nmであった。
(1−3)帯電制御剤懸濁液の調製
帯電制御剤として、藤倉化成株式会社製のFCA−201PSを準備した。
なお、FCA−201PSは、アクリル酸ブチル、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム=p−トルエンスルホナートおよびスチレンの共重合物であって、そのN,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム=p−トルエンスルホナート含有量が14質量%で、その重量平均分子量Mwは15000、そのガラス転移点Tgは66℃である。
次いで、メチルエチルケトン82.5部と、帯電制御剤17.5部とを混合攪拌し、帯電制御剤をメチルエチルケトンに溶解させて、帯電制御剤液を得た。
この帯電制御剤液100部に、蒸留水100部を混合し、シャフト18Fを備えるホモジナイザーを用いて、回転数16000rpmで20分間攪拌して乳化させて帯電制御剤乳化液を得た。なお、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
得られた帯電制御剤乳化液を2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、80℃で加熱しながら、直径75mmの6枚平板タービン翼を用いて120分間攪拌してメチルエチルケトンを揮発させて除去し、帯電制御剤懸濁液を得た。
帯電制御剤懸濁液の固形分濃度は、22.3%であった。また、帯電制御剤懸濁液中の帯電制御剤微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、110nmであった。
(2)トナー母粒子調製工程
(2−1)着色剤分散液PEの調製
ポリエステル樹脂15部と、カーボンブラック15部と、メチルエチルケトン70部とを混合し、シャフト18Fを備えるホモジナイザーにて回転数10000rpmで10分間攪拌することにより、着色剤を予備分散した。なお、ポリエステル樹脂は、商品名:FC1565、ガラス転移温度Tg64℃、数平均分子量Mn4500、重量平均分子量Mw70000、ゲル分0.8wt%、酸価6.0KOHmg/g、三菱レイヨン製である。また、カーボンブラック15は、商品名:#260、三菱化学製であり、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
次いで、着色剤の予備分散液100部を、直径1mmのジルコニアビーズ450部とともにビーズミル装置に投入し、攪拌速度2000rpmで60分間処理し、着色剤分散液PEを得た。なお、ビーズミル装置は、商品名:RMB−04、アイメックス製である。
(2−2)結着樹脂液PEの調製
次いで、着色分散液PE60部に、メチルエチルケトン678部をゆっくりと混合した後、上記のポリエステル樹脂162部を混合して攪拌し、これを液温70℃に加熱攪拌して結着樹脂液PEを得た。
(2−3)結着樹脂乳化液PEの調製
得られた結着樹脂液PE900部と、70℃に加熱された蒸留水900部と、1規定水酸化ナトリウム水溶液9部とを混合し、シャフト22Fのホモジナイザーにて回転数15000rpm、先端周速に換算して13.0m/sで20分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液PEを得た。
(2−4)母体微粒子懸濁液PEの調製
得られた結着樹脂乳化液PEを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、75℃で140分間加熱攪拌してメチルエチルケトンを除去し、母体微粒子が分散された母体微粒子懸濁液PEを得た。母体微粒子懸濁液PEの固形分濃度は、23.0%であった。また、母体微粒子懸濁液PE中の母体微粒子の体積平均粒子径、すなわちメジアン径D50は、301nmであった。
(2−5)トナー母粒子懸濁液PEの調製
次いで、母体微粒子懸濁液PEに、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー5%水溶液57.6部を加えた後、蒸留水で希釈して、固形分濃度10%の希釈液PE1600部を得た。なお、ノニオン系界面活性剤は、商品名:エパン785、第一工業製薬製である。
この希釈液PEに、凝集剤として、0.2規定の塩化アルミニウム水溶液35部を加え、シャフト22Fを備えるホモジナイザーを用いて回転数8000rpmで10分間混合撹拌した。
その後、凝集剤が添加された希釈液PEを、直径75mmの6枚平板タービン翼を用いて回転数300rpmで攪拌しながら、液温が45℃となるように加熱して、約30分間撹拌して母体微粒子PEを凝集させた。その後、凝集停止剤として、0.2規定水酸化ナトリウム水溶液46部を加えた後、液温を90℃まで昇温し、約6.5時間攪拌して、トナー母粒子懸濁液PEを得た。
得られたトナー母粒子懸濁液PEの一部を採取し、濾過してトナー母粒子PEを濾別した。トナー母粒子PEは、その体積基準の平均粒子径Dvが8.0μmであり、円形度が0.995であり、ガラス転移温度Tgが59℃であった。
一方、残りのトナー母粒子懸濁液PEを濾過し、濾別されたトナー母粒子PEを、蒸留水で洗浄した後、セパラブルフラスコへ投入した。そこへ蒸留水を注いで、トナー母粒子PEを再び分散させ、固形分10質量%のトナー母粒子懸濁液PEを得た。
(3)トナー調製工程
(3−1)実施例1〜実施例5
25℃の湯浴中において、インペラー、具体的には直径75mmの6枚平板タービン翼2段を用いて200rpmで攪拌しながら、トナー母粒子懸濁液PE500部に、帯電制御剤懸濁液1.3部を配合して10分間撹拌した。その後、湯浴温度を1℃/分の速度で60℃まで昇温した後、UV軟化材料懸濁液A1を、表1に示す配合処方において添加し、さらに60℃において15分間加熱撹拌した。これによって、図1の走査型電子顕微鏡写真に示すように、UV軟化材料Aがトナー母粒子PEの表面に固着され、トナー粒子A1−1〜A1−5が形成された。
次いで、トナー粒子A1−1〜A1−5が分散される懸濁液を室温まで冷却した後、濾過して、濾別されたトナー粒子A1−1〜A1−5に蒸留水を加えて、濾液の導電率が4μS/cm以下になるまで繰り返し濾過洗浄した。
その後、洗浄されたトナー粒子A1−1〜A1−5を、50℃の乾燥機において水分量が0.5質量%以下となるまで乾燥して、乾燥されたトナー粒子A1−1〜A1−5を得た。また、トナー母粒子PEの表面積に対するUV軟化材料A1の被覆率を、下記式から算出した。結果を表1に示す。
式:UV軟化材料微粒子の投影総面積W1/トナー総表面積W2
なお、UV軟化材料微粒子の投影総面積W1は、UV軟化材料微粒子1つ当たりの投影面積/(UV軟化材料微粒子1つ当たりの体積×UV軟化材料微粒子の比重)×UV軟化材料微粒子の仕込み量により算出できる。より具体的には、UV軟化材料微粒子の投影総面積W1[m]=π×(UV軟化材料微粒子の半径[m])/(4π/3×(UV軟化材料微粒子の半径[m])×UV軟化材料微粒子の比重[g/m])×UV軟化材料微粒子の仕込み量[g]である。
また、トナー総表面積W2は、トナー粒子1つ当たりの表面積/(トナー粒子1つ当たりの体積V×トナー粒子の比重)×トナー粒子の仕込み量により算出できる。より具体的には、トナー総表面積W2[m]=4π×(トナー粒子の半径[m])/(4π/3×(トナー粒子の半径[m])×トナー粒子の比重[g/m])×トナー粒子の仕込み量[g]である。つまり、UV軟化材料微粒子の投影総面積W1およびトナー総表面積W2は、各粒子の粒径および比重から算出できる。
次いで、乾燥されたトナー粒子A1−1〜A1−5の50部に対して、疎水性シリカ1部、詳しくは、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、岡田精工製のメカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーA1−1〜A1−5を得た。
(3−2)実施例6〜実施例8
UV軟化材料懸濁液A1に代えて、UV軟化材料懸濁液A2を、表1に示す配合処方において添加した点以外は、実施例1〜5と同様にして、トナー粒子A2−1〜A2−3を得た。また、トナー母粒子PEの表面積に対するUV軟化材料微粒子A2の被覆率を、上記式から算出した。結果を表1に示す。
そして、乾燥されたトナー粒子A2−1〜A2−3の50部に対して、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、メカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーA2−1〜A2−3を得た。
(3−3)実施例9〜実施例11
UV軟化材料懸濁液A1に代えて、UV軟化材料懸濁液Bを、表1に示す配合処方において添加した点以外は、実施例1〜5と同様にして、トナー粒子B1−1〜B1−3を得た。また、トナー母粒子PEの表面積に対するUV軟化材料微粒子Bの被覆率を、上記式から算出した。結果を表1に示す。
そして、乾燥されたトナー粒子B1−1〜B1−3の50部に対して、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、メカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーB1−1〜B1−3を得た。
2.実施例12および実施例13
(1)添加剤調製工程
(1−1)帯電制御剤懸濁液の調製
実施例1〜11における帯電制御剤懸濁液の調製と同様にして、帯電制御剤懸濁液を調製した。
(2)トナー母粒子調製工程
(2−1)トナー母粒子懸濁液A
(2−1−1)着色剤分散液Aの調製
上記化学式(7)に示されるUV軟化材料A15部と、カーボンブラック15部と、ジクロロメタン70部とを混合し、シャフト18Fを備えるホモジナイザーにて回転数10000rpmで10分間攪拌することにより、着色剤を予備分散した。なお、カーボンブラック15は、商品名:#260、三菱化学製であり、ホモジナイザーは、商品名:サイレントクラッシャーM、ハイドルフ製である。
次いで、着色剤の予備分散液100部を、直径1mmのジルコニアビーズ450部とともにビーズミル装置に投入し、攪拌速度2000rpmで60分間処理し、着色剤分散液を得た。ビーズミル装置は、商品名:RMB−04、アイメックス製である。
(2−1−2)結着樹脂液Aの調製
次いで、着色分散液A20部に、ジクロロメタン226部をゆっくりと混合した後、上記化学式(7)に示されるUV軟化材料A54部を混合して40℃で加熱しながら攪拌し、結着樹脂液Aを得た。
(2−1−3)結着樹脂乳化液Aの調製
次いで、40℃に温めた蒸留水1387.5部と、リン酸三カルシウム10%分散液112.5部との混合液に、結着樹脂液A300部を混合し、クレアミックスにて回転数4500rpmで10分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液Aを得た。なお、クレアミックスは、ローターR1、スクリーンS1.5−24、エムテクニック製であり、リン酸三カルシウム10%分散液は、商品名:TCP-10・U、太平化学産業製である。
(2−1−4)母体微粒子懸濁液Aの調製
結着樹脂乳化液Aを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、40℃で140分間加熱攪拌して有機溶媒を除去し、トナー母粒子A3が分散された母体微粒子分散液Aを得た。
得られた母体微粒子分散液Aの一部を採取し、濾過してトナー母粒子A3を濾別した。トナー母粒子A3は、その体積基準の平均粒子径Dvが7.9μmであり、円形度が、0.992であり、ガラス転移温度Tgが74℃であった。
(2−1−5)トナー母粒子懸濁液Aの調製
一方、残りの母体微粒子分散液Aを濾過し、濾別されたトナー母粒子A3を、0.06規定の塩酸3300部に分散し、2時間攪拌することによって、トナー母粒子A3の表面のリン酸三カルシウムを溶解させた。その後、トナー母粒子A3が分散された塩酸を濾過し、濾別されたトナー母粒子A3を、蒸留水で洗浄した後、再度蒸留水に分散させ、固形分濃度10%のトナー母粒子懸濁液Aを得た。
(2−2)トナー母粒子懸濁液B
(2−2−1)着色剤分散液Bの調製
上記化学式(7)に示されるUV軟化材料A15部に代えて、上記化学式(17)に示されるUV軟化材料B15部を用いた点以外は、着色剤分散液Aの調製と同様にして、着色剤分散液Bを調製した。
(2−2−2)結着樹脂液Bの調製
次いで、着色剤分散液B20部に、ジクロロメタン226部をゆっくりと混合した後、上記化学式(17)に示されるUV軟化材料B54部を混合して40℃で加熱しながら攪拌し、結着樹脂液Bを得た。
(2−2−3)結着樹脂乳化液Bの調製
次いで、40℃に温めた蒸留水1365部と、上記のリン酸三カルシウム10%分散液135部との混合液に、結着樹脂液B300部を混合し、上記のクレアミックスにて回転数4500rpmで15分間攪拌して乳化させ、結着樹脂乳化液Bを得た。
(2−2−4)母体微粒子懸濁液Bの調製
結着樹脂乳化液Bを2Lセパラブルフラスコへ移し、窒素を気相中へ送気しながら、40℃で140分間加熱攪拌して有機溶媒を除去し、トナー母粒子B2が分散された母体微粒子分散液Bを得た。
得られた母体微粒子分散液Bの一部を採取し、濾過してトナー母粒子B2を濾別した。トナー母粒子B2は、その体積基準の平均粒子径Dvが8.3μmであり、円形度が、0.993であり、ガラス転移温度Tgは79℃であった。
(2−2−5)トナー母粒子懸濁液Bの調製
一方、残りの母体微粒子分散液Bを濾過し、濾別されたトナー母粒子B2を、0.06規定の塩酸4000部に分散し、2時間攪拌することによって、トナー母粒子B2の表面のリン酸三カルシウムを溶解させた。その後、トナー母粒子B2が分散された塩酸を濾過し、濾別されたトナー母粒子B2を、蒸留水で洗浄した後、再度蒸留水に分散させ、固形分濃度10%のトナー母粒子懸濁液Bを得た。
(3)トナー調製工程
(3−1)実施例12
25℃の湯浴中において、インペラー、具体的には直径75mmの6枚平板タービン翼2段を用いて200rpmで攪拌しながら、トナー母粒子懸濁液A500部に、帯電制御剤懸濁液A1.3部を配合して10分間撹拌した。その後、湯浴温度を1℃/分の速度で60℃まで昇温し、トナー母粒子懸濁液Aと帯電制御剤懸濁液Aとの混合液の液温を60℃とした後、さらに15分間加熱攪拌した。次いで、この混合液を室温まで冷却した後、濾過して、濾別されたトナー粒子A3に蒸留水を加えて、濾液の導電率が4μS/cm以下になるまで繰り返し濾過洗浄した。
その後、洗浄されたトナー粒子を、50℃の乾燥機において水分量が0.5質量%以下となるまで乾燥した後、この乾燥されたトナー粒子A3の50部に対して、疎水性シリカ1部、詳しくは、クラリアント製のHVK2150を0.5部、および、アエロジル製のNA50Hを0.5部を配合し、岡田精工製のメカノミルにて回転数2500rpmで3分間攪拌した。その後、疎水性シリカの粗大凝集物を、篩によって除去し、トナーA3を得た。
(3−2)実施例13
トナー母粒子懸濁液Aに代えて、トナー母粒子懸濁液Bを用いた点以外は、実施例12と同様にして、トナーB2を調製した。
3.各種物性試験方法
(1)固形分の測定方法
アルミ容器に測定対象を2〜20g採取して乾燥前の質量を測定し、50℃の乾燥機中で乾燥させ、不揮発分の質量を測定した。乾燥前の質量に対する不揮発分の質量の百分率を、固形分として算出した。
(2)帯電制御剤微粒子、UV軟化材料微粒子および母体微粒子の平均粒子径の測定
ナノトラック粒度分布測定装置を使用して、帯電制御剤懸濁液中の帯電制御剤微粒子、UV軟化材料懸濁液中のUV軟化材料微粒子、および、母体微粒子懸濁液中の母体微粒子の体積平均粒子径を測定した。なお、ナノトラック粒度分布測定装置は、商品名:UPA150、日機装製である。
希釈溶媒に純水を使用し、溶媒の屈折率は1.33に設定した。また、帯電制御剤微粒子の屈折率は、1.51に設定し、UV軟化材料微粒子の屈折率は、1.51に設定し、母体微粒子の屈折率は、1.91に設定した。
帯電制御剤懸濁液、UV軟化材料懸濁液および母体微粒子懸濁液のいずれかを、ナノトラック粒度分布測定装置の測定部に、測定条件の適正濃度範囲に入るように、スポイドで数滴投入し、測定時間60秒で測定した。同じサンプルを3回測定した平均値のメジアン径D50を体積平均粒子径の代表値とした。
(3)トナー母粒子の平均粒子径の測定
粒度分布測定装置を使用した。なお、粒度分布測定装置は、商品名:コールターマルチサイザーIII、ベックマン・コールター製である。また、アパーチャ径が100μmのものを使用して測定した。
トナー母粒子懸濁液を乾燥させて得られたトナー母粒子0.2gを、分散剤を用いて50mlの蒸留水に分散、必要により超音波分散させ、スラリー状の試料を調製した。なお、分散剤は、商品名:ペレックスOT−P、花王製である。
次いで、試料を、粒度分布測定装置の測定器に、2mlのスポイトで3〜5滴投入して、約50000個の粒子の体積基準の平均粒子径Dvを計測した。
(4)定着性試験
(4−1)定着試験方法1
図3に示すプリンタ1から定着ユニット14を除いたプリンタを準備し、実施例1〜8および12のトナーA1−1〜A1−5、トナーA2−1〜A2−3、トナーA3のそれぞれが収容された現像カートリッジ3を、そのプリンタの本体ケーシング41に装着した。
次いで、そのプリンタにより、上記の画像形成動作を実行し、用紙Pの中央に10mm×10mmの四角画像が配置された未定着印刷物を6枚採取した。そして、定着前における四角画像の反射濃度OD1を、分光光度計により測定した。なお、分光光度測定装置は商品名:スペクトロアイ、エックスライト製である。また、プリンタは、反射濃度OD1が1.29〜1.31になるよう現像バイアスを調整した。次いで、未定着印刷物を、日亜化学製のLED光源を用いて365nmの紫外光(30mW/cm)を約25℃で、軟化に十分な時間、具体的には、10分間以上照射させた。続いて、LED光源を用いて510nm(30mW/cm)の可視光を25℃で、硬化に十分な時間、具体的には、10分間以上間照射させた。これにより、四角画像が用紙Pの中央部に定着された。
そして、用紙Pにおける四角画像が定着された部分を、300gの荷重をかけながら、布で5往復擦った後、定着後の反射濃度OD2を測定した。
そして、反射濃度低下率[%]を、下記式(18)により算出した。
式(18):
反射濃度低下率[%]=(反射濃度OD1−反射濃度OD2)/反射濃度OD1×100
反射濃度低下率の6枚の平均値が、10%以上45%未満であるものを△、6%以上10%未満であるものを○、6%未満であるものを◎と判定した。その結果を、図2および表2に示す。
(2)定着試験方法2
上記の定着試験方法1と同様に、図4に示すプリンタ1から、定着ユニット14を除いたプリンタを準備し、実施例1〜13のトナーA1−1〜A1−5、トナーA2−1〜A2−3、トナーB1−1〜B1−3、トナーA3およびトナーB2のそれぞれが充填された現像カートリッジ3を用いて、同様に反射濃度OD1が1.29〜1.31の未定着印刷物を6枚採取した。
次いで、未定着印刷物を、日亜化学製のLED光源を用いて365nmの紫外光(30mW/cm)を約25℃で、軟化に十分な時間、具体的には、10分間以上照射させた。続いて、硬化に十分な時間、具体的には、1時間以上、40℃に加熱した。これにより、四角画像が用紙Pの中央部に定着された。
そして、用紙Pにおける四角画像が定着された部分を、300gの荷重をかけながら、布で5往復擦った後、上記式(18)により、反射濃度低下率(%)を算出した後、上記と同様に評価した。その結果を、図3および表3に示す。

Claims (8)

  1. 結着樹脂と、着色剤と、添加剤とを含有し、
    前記添加剤が、
    光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含んでいることを特徴とする、現像剤。
  2. 前記結着樹脂および前記着色剤は、現像剤母粒子を構成し、
    前記化合物は、前記現像剤母粒子の表面に固着され、
    前記現像剤母粒子の表面積に対する、前記化合物の被覆率が、7%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の現像剤。
  3. 前記現像剤母粒子の表面積に対する、前記化合物の被覆率が、13%以上であることを特徴とする、請求項2に記載の現像剤。
  4. 結着樹脂と、着色剤とを含有し、
    前記結着樹脂が、
    光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含んでいることを特徴とする、現像剤。
  5. 前記化合物は、
    300nm以上400nm未満の波長を有する光を吸収することにより、固体から液体に相転移することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の現像剤。
  6. 前記化合物は、
    400nm以上800nm以下の波長を有する光を吸収することにより、液体から固体に相転移することを特徴とする、請求項5に記載の現像剤。
  7. 前記化合物は、
    30℃以上前記化合物の融点以下に加熱することにより、液体から固体に相転移することを特徴とする、請求項5に記載の現像剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の現像剤からなる現像剤像を、被転写媒体に定着させる定着方法であって、
    前記被転写媒体上の前記現像剤像に、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射し、前記現像剤像を前記被転写媒体に定着させることを特徴とする、定着方法。
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