JP2018005049A - トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光照射による軟化速度および画像の定着性を向上させる手段を提供する。【解決手段】下記化学式(1)で表されるアゾベンゼン誘導体を含むトナー:上記化学式(1)中、Rは同一の炭素数6〜16のアルキル基またはアルコキシ基である。【選択図】なし

Description

本発明は、トナーおよび画像形成方法に関する。
従来、感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成し、形成されたトナー像を用紙に転写し、転写されたトナー像を加熱定着することで、用紙上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置が知られている。このような画像形成装置において、加熱定着によりトナー像を用紙に定着させるには、トナーを高温に加熱して一旦溶融させる必要がある。このため、省エネルギー化を図るには、限度がある。
近年、画像形成時における省エネルギー化や、操作性向上、対応メディア種拡大のために熱とは異なる外部刺激で定着するシステムが提案されている。中でも、電子写真プロセスに比較的適合しやすい光定着システムが注目されており、光によって軟化する現像剤(光溶融トナー)が報告されている。
たとえば、特許文献1には、結着樹脂と、着色剤と、添加剤とを含有し、前記添加剤が光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含む現像剤が開示されている。また、特許文献1では、このような現像剤を用いた定着方法として、用紙に転写されたトナー像に光を照射し、光吸収により相転移する化合物を溶融させた後、再度、光を照射して、前記化合物を凝固させることにより、トナー像を用紙に定着させる技術が開示されている。
さらに、特許文献2には、光吸収によりシス−トランス異性化反応し、相転移する化合物を含む現像剤が用いられる画像形成装置が開示されている。かような画像形成装置の一例として、透明樹脂からなる記録シートへの画像形成時において、感光体と転写ローラーとによって搬送ベルトが挟まれる位置であるニップ位置に向かって、光を照射する露光装置を備えた画像形成装置が提案されている。
特開2014−191078号公報 特開2014−191077号公報
しかしながら、上記特許文献1〜2に記載されている現像剤は、光照射による軟化速度が十分ではないため生産性が低く、また画像の定着性も悪いという問題があった。
そこで、本発明は、光照射による軟化速度および画像の定着性を向上させる手段を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を積み重ねた。その結果、特定の炭素数のアルキル基を有するアゾベンゼン誘導体を含むトナーにより上記課題が解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記化学式(1)で表されるアゾベンゼン誘導体を含むトナーである。
上記化学式(1)中、Rは同一の炭素数6〜16のアルキル基またはアルコキシ基である。
本発明によれば、光照射による軟化速度および画像の定着性を向上させる手段が提供される。
本発明の一実施形態による画像形成方法で用いられる画像形成装置100を示す概略構成図である。 画像形成装置100における照射部40の概略構成図である。
本発明は、下記化学式(1)で表されるアゾベンゼン誘導体を含むトナーである。
上記化学式(1)中、Rは同一の炭素数6〜16のアルキル基またはアルコキシ基である。
このようなアゾベンゼン誘導体を含む本発明のトナーは、光照射による軟化速度が向上し、画像の定着性に優れる。
なぜ、本発明のトナーにより上記効果が得られるのか、詳細は不明であるが、下記のようなメカニズムが考えられる。なお、下記のメカニズムは推測によるものであり、本発明は下記メカニズムに何ら制限されるものではない。以下の説明では、上記化学式(1)で表されるアゾベンゼン誘導体を、単に「本発明のアゾベンゼン誘導体」とも称する。
アゾベンゼン化合物は、光を吸収し固体状態から軟化(光相転移)する材料であることが知られており、アゾベンゼン化合物の光相転移は、シス−トランス異性化により結晶構造が崩れることで生じていると考えられる。アゾベンゼン化合物は、一般的に分子間のπ−π相互作用が強いため、光相転移が化合物の極最表面でしか生じない。しかしながら、本発明のアゾベンゼン誘導体は、2個のベンゼン環のパラ位に同じアルキル基またはアルコキシ基を有するため、π−π相互作用が弱くなり、さらにアルキル基またはアルコキシ基の炭素鎖がある程度長いことから、等方性(液体になろうとする性質)が生じやすくなる。画像形成装置の内部のように温度が高い場合、アゾベンゼン誘導体が有するアルキル基やアルコキシ基の炭素鎖の分子運動性は増加し、アゾベンゼンユニット間でπ−π相互作用を強めて系の安定化を図ろうとする。しかし、本発明のアゾベンゼン誘導体に光を照射しπ−π相互作用を弱くすれば、本発明のアゾベンゼン誘導体は等方性が生じやすくなり、速い速度で安定な液体状態となる。したがって、本発明のトナーは、光照射による軟化速度が向上し、より小さいエネルギーで画像の定着性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は、室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で行う。
[トナーの構成]
<アゾベンゼン誘導体>
本発明のアゾベンゼン誘導体は、下記化学式(1)で表される。
上記化学式(1)中、Rは同一の炭素数6〜16のアルキル基またはアルコキシ基である。
Rで用いられるアルキル基またはアルコキシ基の炭素数が6未満であると、光相転移が生じ難く、光照射による軟化速度が遅くなる。また、Rで用いられるアルキル基またはアルコキシ基の炭素数が6未満であると室温で液体の化合物もあり、そのような化合物はトナーへの適用が困難となる。一方、炭素数が16を超えると、アゾベンゼン誘導体の合成が困難となる。Rで用いられるアルキル基またはアルコキシ基の炭素数は、6〜12が好ましい。炭素数6〜12であると、アゾベンゼン誘導体の融点が低くなりトナーの光照射による軟化速度が速くなって、画像の定着性もより向上する。
Rで用いられる炭素数6〜16のアルキル基の例としては、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基などの直鎖状のアルキル基;1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルヘキシル基、t−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、1−メチルデシル基、1−ヘキシルヘプチル基などの分枝状のアルキル基;が挙げられる。
Rで用いられる炭素数6〜16のアルコキシ基の例としては、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基などの直鎖状のアルコキシ基:1−メチルペンチルオキシ基、4−メチル−2−ペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、t−オクチルオキシ基、1−メチルヘプチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、2−プロピルペンチルオキシ基、2,2−ジメチルヘプチルオキシ基、2,6−ジメチル−4−ヘプチルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、1−メチルデシルオキシ基、1−ヘキシルヘプチルオキシ基などの分枝状のアルコキシ基;が挙げられる。
本発明のアゾベンゼン誘導体をさらに具体的に挙げると、4,4’−ジヘキシルアゾベンゼン、4,4’−ジオクチルアゾベンゼン、4,4’−ジデシルアゾベンゼン、4,4’−ジドデシルアゾベンゼン、4,4’−ジヘキサデシルアゾベンゼン、4,4’−ビス(ヘキシルオキシ)アゾベンゼン、4,4’−ビス(オクチルオキシ)アゾベンゼン、4,4’−ビス(ドデシルオキシ)アゾベンゼン、4,4’−ビス(ヘキサデシルオキシ)アゾベンゼンなどがある。
上記したようにRで用いられる炭素数6〜16のアルキル基またはアルコキシ基は、直鎖状であってもよいし、分枝状であってもよい。しかしながら、光相転移が生じやすい棒状分子の構造となるという観点から、直鎖状のアルキル基またはアルコキシ基が好ましい。
当該アゾベンゼン誘導体の合成方法は、特に制限されず、従来公知の合成方法を適用することができる。たとえば、化学式(1)のRがアルキル基であるアゾベンゼン誘導体の場合、トルエン中、p−アルキルアニリンに対して酸化剤である二酸化マンガンを用いて処理すれば、4,4’−ジアルキルアゾベンゼンを得ることができる(下記反応式(1)参照)。
また、たとえば、化学式(1)のRがアルコキシ基であるアゾベンゼン誘導体の場合、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中、4,4’−ジヒドロキシアゾベンゼンに対してハロゲン化アルキルを作用させれば、4,4’−ジアルコキシアゾベンゼンを得ることができる(下記反応式(2)参照)。
アゾベンゼン誘導体は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
<結着樹脂>
本発明のトナーは、結着樹脂を含むことが好ましい。トナーの製造方法として後述の乳化凝集法を利用することにより、略均一な粒子径および形状を有するトナー粒子を作製できることが一般的に知られている。上記化学式(1)に記載のアゾベンゼン誘導体単独では、分子の構造上、乳化凝集法における塩析を用いてトナー粒子を作製することができないが、アゾベンゼン誘導体と結着樹脂とを併用することにより、乳化凝集法における塩析を用いて略均一な粒子径および形状を有するトナー粒子の作製を行うことができる。よって、アゾベンゼン誘導体および結着樹脂を含むトナーは、電子写真用トナーにより容易に適用することができる。
かような結着樹脂は、一般にトナーを構成する結着樹脂として用いられている樹脂を制限なく用いることができる。具体的には、たとえば、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン樹脂、アミド樹脂、およびエポキシ樹脂などが挙げられる。これら結着樹脂は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
これらの中でも、溶融すると低粘度になり、かつ高いシャープメルト性を有するという観点から、結着樹脂は、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、スチレンアクリル樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
以下では、好ましい結着樹脂であるスチレンアクリル樹脂およびポリエステル樹脂について説明する。
(スチレンアクリル樹脂)
本発明でいうスチレンアクリル樹脂とは、少なくともスチレン単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを用いて、重合を行うことにより形成されるものである。ここで、スチレン単量体とは、CH=CH−Cの構造式で表されるスチレンの他、スチレン構造中に公知の側鎖や官能基を有する構造のものも含まれる。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体とは、エステル結合を有する官能基を側鎖に有するものである。具体的には、CH=CHCOOR(Rはアルキル基)で表されるアクリル酸エステル単量体の他、CH=C(CH)COOR(Rはアルキル基)で表されるメタクリル酸エステル単量体などのビニル系エステル化合物が含まれる。
以下に、スチレンアクリル樹脂を形成することが可能なスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体例を示すが、以下に示すものに限定されるものではない。
スチレン単量体としては、たとえば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどが挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体は、以下に示すアクリル酸エステル単量体およびメタクリル酸エステル単量体が代表的なもので、アクリル酸エステル単量体としては、たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、フェニルアクリレートフェニルなどが挙げられる。メタクリル酸エステル単量体としては、たとえば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられる。
これらのスチレン単量体、アクリル酸エステル単量体、またはメタクリル酸エステル単量体は、単独でもまたは2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、スチレンアクリル共重合体には、上述したスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体のみで形成された共重合体の他に、これらスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体に加えて、一般のビニル単量体を併用して形成されるものもある。以下に、本発明でいうスチレンアクリル共重合体を形成する際に併用可能なビニル単量体を例示するが、併用可能なビニル単量体は以下に示すものに限定されるものではない。
(1)オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレン等
(2)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等
(3)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等
(4)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等
(5)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
(6)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等。
また、多官能性ビニル単量体を使用して、架橋構造の樹脂を作製することも可能である。さらに、側鎖にイオン性解離基を有するビニル単量体を使用することも可能である。イオン性解離基の具体例としては、たとえば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられる。以下に、これらイオン性解離基を有するビニル単量体の具体例を示す。
カルボキシル基を有するビニル単量体の具体例としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなどが挙げられる。
スチレンアクリル樹脂の形成方法は、特に制限されず、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用して単量体を重合する方法が挙げられる。必要に応じてたとえば、n−オクチルメルカプタンなどの公知の連鎖移動剤を使用してもよい。
本発明に使用されるスチレンアクリル樹脂を形成する場合、スチレン単量体およびアクリル酸エステル単量体の含有量は特に限定されるものではなく、結着樹脂の軟化点温度やガラス転移温度を制御する観点から適宜調整することが可能である。具体的には、スチレン単量体の含有量は、単量体全体に対し40〜95質量%が好ましく、50〜80質量%がより好ましい。また、アクリル酸エステル単量体の含有量は、単量体全体に対し5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
スチレンアクリル樹脂の形成方法は、特に制限されず、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用して単量体を重合する方法が挙げられる。油溶性の重合開始剤としては、具体的には、以下に示すアゾ系またはジアゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤がある。
アゾ系またはジアゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
過酸化物系重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジンなどが挙げられる。
また、乳化重合法でスチレンアクリル樹脂粒子を形成する場合は水溶性ラジカル重合開始剤が使用可能である。水溶性ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素などが挙げられる。
重合温度は、用いる単量体や重合開始剤の種類によっても異なるが、50〜100℃であることが好ましく、55〜90℃であることがより好ましい。また、重合時間は、用いる単量体や重合開始剤の種類によっても異なるが、たとえば2〜12時間であることが好ましい。
乳化重合法により形成されるスチレンアクリル樹脂粒子は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の構成とすることもできる。この場合の製造方法としては、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)により調製した樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する多段重合法を採用することができる。
(ポリエステル樹脂)
ポリエステル樹脂は、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸成分)と、2価以上のアルコール(多価アルコール成分)との重縮合反応によって得られる公知のポリエステル樹脂である。なお、ポリエステル樹脂は、非晶性であってもよいし結晶性であってもよい。
多価カルボン酸成分および多価アルコール成分の価数としては、好ましくはそれぞれ2〜3であり、特に好ましくはそれぞれ2であるため、特に好ましい形態として価数がそれぞれ2である場合(すなわち、ジカルボン酸成分、ジオール成分)について説明する。
ジカルボン酸成分としては、たとえば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸(ドデカン二酸)、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸;メチレンコハク酸、フマル酸、マレイン酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸、ドデセニルコハク酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−フェニレン二酢酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸などの不飽和芳香族ジカルボン酸;などが挙げられ、また、これらの低級アルキルエステルや酸無水物を用いることもできる。ジカルボン酸成分は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。
その他、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸、および上記のカルボン酸化合物の無水物、あるいは炭素数1〜3のアルキルエステルなども用いることができる。
ジオール成分としては、たとえば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの飽和脂肪族ジオール;2−ブテン−1,4−ジオール、3−ブテン−1,4−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ブチン−1,4−ジオール、9−オクタデセン−7,12−ジオールなどの不飽和脂肪族ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノール類、およびこれらのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物などのビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオールが挙げられ、また、これらの誘導体を用いることもできる。ジオール成分は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。
ポリエステル樹脂の製造方法は特に制限されず、公知のエステル化触媒を利用して、上記多価カルボン酸成分および多価アルコール成分を重縮合する(エステル化する)ことによりを製造することができる。
ポリエステル樹脂の製造の際に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウムなどのアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウムなどの第2族元素を含む化合物;アルミニウム、亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウムなどの金属の化合物;亜リン酸化合物;リン酸化合物;およびアミン化合物などが挙げられる。具体的には、スズ化合物としては、酸化ジブチルスズ(ジブチル錫オキサイド)、オクチル酸スズ、ジオクチル酸スズ、これらの塩などを挙げることができる。チタン化合物としては、テトラノルマルブチルチタネート(Ti(O−n−Bu))、テトライソプロピルチタネート、テトラメチルチタネート、テトラステアリルチタネートなどのチタンアルコキシド;ポリヒドロキシチタンステアレートなどのチタンアシレート;チタンテトラアセチルアセトナート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネートなどなどのチタンキレートなどを挙げることができる。ゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウムなどを挙げることができる。さらにアルミニウム化合物としては、ポリ水酸化アルミニウム、アルミニウムアルコキシド、トリブチルアルミネートなどを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合温度は特に限定されるものではないが、70〜250℃であることが好ましい。また、重合時間も特に限定されるものではないが、0.5〜10時間であることが好ましい。重合中には、必要に応じて反応系内を減圧にしてもよい。
本発明のトナーが結着樹脂を含む場合の含有割合は、アゾベンゼン誘導体:結着樹脂=5:95〜80:20(質量比)の範囲が好ましい。この範囲であれば、アゾベンゼン誘導体の光相転移が生じやすく、トナーの光照射による軟化速度が十分なものとなる。
なお、化学式(1)で表されるアゾベンゼン誘導体および結着樹脂を含むトナーは、単層構造であってもよいしコアシェル構造であってもよい。コアシェル構造のコア粒子およびシェル部に用いられる結着樹脂の種類は、特に制限されない。
<着色剤>
本発明のトナーは着色剤を含んでもよい。着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、鉄・チタン複合酸化物ブラックなどが挙げられ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが挙げられる。また、磁性体としてはフェライト、マグネタイトなどが挙げられる。
イエローのトナーを得るための着色剤としては、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162などの染料;C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185などの顔料が挙げられる。
マゼンタのトナーを得るための着色剤としては、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122などの染料;C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222などの顔料が挙げられる。
シアンのトナーを得るための着色剤としては、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などの染料;C.I.ピグメントブルー1、同7、同15、同60、同62、同66、同76などの顔料が挙げられる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、トナー中0.5〜20質量%であることが好ましく、2〜10質量%であることがより好ましい。
<離型剤>
本発明に係るトナーは、離型剤を含有してもよい。使用される離型剤は、特に限定されるものではなく、公知の種々のワックスを用いることができる。ワックスとしては、低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、または酸化型の低分子量ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、パラフィン、合成エステルワックスなどが挙げられ、特に、低融点および低粘度であることから、合成エステルワックスを用いることが好ましく、合成エステルワックスとしてベヘン酸ベヘニル、グリセリントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネートなどを用いることが特に好ましい。
離型剤の含有割合は、トナー中1〜30質量%の範囲内であることが好ましく、3〜15質量%の範囲内であることがより好ましい。
<荷電制御剤>
本発明に係るトナーは、荷電制御剤を含有してもよい。使用される荷電制御剤は、摩擦帯電により正または負の帯電を与えることのできる物質であり、かつ無色のものであれば特に限定されず、公知の種々の正帯電性の荷電制御剤および負帯電性の荷電制御剤を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、トナー中0.01〜30質量%の範囲内であることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲内であることがより好ましい。
<外添剤>
トナーの流動性、帯電性、クリーニング性等を改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤等の外添剤を添加して本発明のトナーを構成してもよい。
外添剤としては、たとえば、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子などの無機酸化物粒子、ステアリン酸アルミニウム粒子、ステアリン酸亜鉛粒子などの無機ステアリン酸化合物粒子、チタン酸ストロンチウム粒子、チタン酸亜鉛粒子などの無機チタン酸化合物粒子などの無機粒子が挙げられる。これらは単独でもまたは2種以上を組み合わせても用いることができる。
これら無機粒子は、シランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性や環境安定性の向上のために、表面処理が行われていてもよい。
これら外添剤の添加量は、トナー中0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましい。
<トナーの平均粒径>
トナーの平均粒径は、体積基準のメジアン径(D50)で4〜10μmであることが好ましく、6〜9μmであることがより好ましい。体積基準のメジアン径(D50)が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなりハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
本発明において、トナーの体積基準のメジアン径(D50)は、「コールターカウンター3」(ベックマン・コールター株式会社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステム(ベックマン・コールター株式会社製)を接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。
具体的には、測定試料(トナー)0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、たとえば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター株式会社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。
ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャー径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径(D50)とされる。
[トナーの製造方法]
本発明のトナーの製造方法は特に制限されない。たとえば、アゾベンゼン誘導体のみでトナーとする場合は、上記の合成方法で得られたアゾベンゼン誘導体を、ハンマーミル、フェザーミル、カウンタージェットミルなどの装置を用いて粉砕した後、スピンエアーシーブ、クラッシール、マイクロンクラッシファイアーなどの乾式分級機を用いて所望の粒径になるように分級することを含む製造方法が好ましい。
アゾベンゼン誘導体および着色剤を含み結着樹脂を含まないトナーを製造する場合は、アゾベンゼン誘導体および着色剤がともに溶解する溶媒を用いて、アゾベンゼン誘導体および着色剤を溶解させ溶液とした後、脱溶媒し、その後上記した方法と同様の方法で、粉砕・分級することを含む製造方法が好ましい。
アゾベンゼン誘導体、着色剤、および結着樹脂を含むトナーを製造する場合は、粒子径および形状の制御が容易な乳化凝集法を利用した製造方法であることが好ましい。
かような製造方法は、
(1A)結着樹脂粒子の分散液を調製する結着樹脂粒子分散液調製工程
(1B)着色剤粒子の分散液を調製する着色剤粒子分散液調製工程
(1C)アゾベンゼン誘導体粒子の分散液を調製するアゾベンゼン誘導体粒子分散液調製工程
(2)結着樹脂粒子、着色剤粒子およびアゾベンゼン誘導体粒子が存在している水系媒体中に、凝集剤を添加し、塩析を進行させると同時に凝集・融着を行い、会合粒子を形成する会合工程
(3)会合粒子の形状制御をすることによりトナー粒子を形成する熟成工程
(4)水系媒体からトナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤等を除去する濾過、洗浄工程
(5)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程
(6)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する外添剤添加工程
の各工程を含むことが好ましい。以下、(1A)〜(1C)の工程について説明する。
(1A)結着樹脂粒子分散液調製工程
本工程では、従来公知の乳化重合などにより樹脂粒子を形成し、この樹脂粒子を凝集、融着させて結着樹脂粒子を形成する。一例として、結着樹脂を構成する重合性単量体を水系媒体中へ投入、分散させ、重合開始剤によりこれら重合性単量体を重合させることにより、結着樹脂粒子の分散液を作製する。
また、結着樹脂粒子分散液を得る方法として、上記の水系媒体中で重合開始剤により重合性単量体を重合させる方法の他に、たとえば、溶媒を用いることなく、水性媒体中において分散処理を行う方法、あるいは結晶性樹脂を酢酸エチルなどの溶媒に溶解させて溶液とし、分散機を用いて当該溶液を水性媒体中に乳化分散させた後、脱溶媒処理を行う方法などが挙げられる。
この際、必要に応じ、結着樹脂には離型剤を予め含有させておいてもよい。また、分散のために、適宜公知の界面活性剤(たとえば、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸などのアニオン系界面活性剤)の存在下で重合させることも好ましい。
分散液中の結着樹脂粒子の体積基準のメジアン径は、50〜300nmが好ましい。分散液中の結着樹脂粒子の体積基準のメジアン径は、「マイクロトラックUPA−150」(日機装株式会社製)を用いて動的光散乱法によって測定することができる。
(1B)着色剤粒子分散液調製工程
この着色剤粒子分散液調製工程は、着色剤を水系媒体中に微粒子状に分散させて着色剤粒子の分散液を調製する工程である。
着色剤の分散は、機械的エネルギーを利用して行うことができる。分散液中の着色剤粒子の個数基準のメジアン径は、10〜300nmであることが好ましく、50〜200nmであることがより好ましい。着色剤粒子の個数基準のメジアン径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子株式会社製)を用いて測定することができる。
(1C)アゾベンゼン誘導体粒子分散液調製工程
このアゾベンゼン誘導体粒子分散液調製工程は、アゾベンゼン誘導体を水系媒体中に微粒子状に分散させてアゾベンゼン分散体粒子の分散液を調製する工程である。アゾベンゼン誘導体粒子分散液を調製するにあたり、まず、アゾベンゼン誘導体乳化液を調製する。アゾベンゼン誘導体乳化液の調製方法としては、たとえば、有機溶媒にアゾベンゼン誘導体を溶解させたアゾベンゼン誘導体液を得た後、該アゾベンゼン誘導体液を水系媒体中で乳化させる方法が挙げられる。
アゾベンゼン誘導体を有機溶媒に溶解する方法は、特に制限されず、たとえば、アゾベンゼン誘導体を有機溶媒に添加して、アゾベンゼン誘導体が溶解するように攪拌混合する方法がある。アゾベンゼン誘導体の添加割合は、有機溶媒100質量部に対して、好ましくは5質量部以上100質量部以下、より好ましくは10質量部以上50質量部以下である。
次に、アゾベンゼン誘導体液と水系媒体とを混合し、ホモジナイザーなどの公知の分散機を用いて攪拌する。これにより、アゾベンゼン誘導体が液滴となって、水系媒体中に乳化され、アゾベンゼン誘導体乳化液が調製される。
アゾベンゼン誘導体液の添加割合は、水系媒体100質量部に対して、好ましくは10質量部以上90質量部以下、より好ましくは30質量部以上70質量部以下である。
また、アゾベンゼン誘導体液と水系媒体との混合時における、アゾベンゼン誘導体液および水系媒体のそれぞれの温度は、有機溶媒の沸点未満となる温度範囲であって、好ましくは20℃以上80℃以下、より好ましくは30℃以上75℃以下である。アゾベンゼン誘導体液と水系媒体との混合時における、アゾベンゼン誘導体液の温度と水系媒体の温度とは、互いに同一であっても異なっていてもよく、好ましくは互いに同一である。
分散機の攪拌条件は、たとえば、容量が1〜3Lの場合、その回転数が7000rpm以上20000rpm以下であることが好ましく、また、その攪拌時間が10分以上30分以下であることが好ましい。
アゾベンゼン誘導体粒子分散液は、アゾベンゼン誘導体乳化液から有機溶媒を除去することにより調製される。アゾベンゼン誘導体乳化液から有機溶媒を除去する方法としては、たとえば、送風、加熱、減圧、またはこれらの併用など、公知の方法が挙げられる。
一例として、アゾベンゼン誘導体乳化液は、たとえば、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、好ましくは25℃以上90℃以下、より好ましくは30℃以上80℃以下で、初期の有機溶媒量の80質量%以上95質量%以下程度が除去されるまで加熱されることにより、有機溶媒が除去される。これにより、水系媒体から有機溶媒が除去されて、アゾベンゼン誘導体粒子が水系媒体中に分散されたアゾベンゼン誘導体粒子分散液が調製される。
アゾベンゼン誘導体粒子分散液中のアゾベンゼン誘導体粒子の質量平均粒径は、90nm以上1200nm以下が好ましい。アゾベンゼン誘導体粒子の質量平均粒径は、アゾベンゼン誘導体を有機溶媒に配合したときの粘度、アゾベンゼン誘導体液と水との配合割合、アゾベンゼン誘導体乳化液を調製するときの分散機の攪拌速度などを適宜調節することにより、上記範囲内に設定することができる。アゾベンゼン誘導体粒子分散液中のアゾベンゼン誘導体粒子の質量平均粒径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子株式会社製)を用いて測定することができる。
<有機溶媒>
本工程で用いられる有機溶媒は、本発明のアゾベンゼン誘導体を溶解させることができれば特に制限されず使用することができる。具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ヘキサン、ヘプタンなどの飽和炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類が挙げられる。
このような有機溶媒は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。これら有機溶媒の中でも、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類が好ましく、メチルエチルケトン、ジクロロメタンがより好ましい。
<水系媒体>
本工程で用いられる水系媒体は、水、または水を主成分として、アルコール類、グリコール類などの水溶性溶媒や、界面活性剤、分散剤などの任意成分が配合されている水系媒体などが挙げられる。水系媒体は、好ましくは水と界面活性剤とを混合したものが用いられる。
界面活性剤としては、たとえば、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、たとえば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、たとえば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウムなどの脂肪酸石けん、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。また、ノニオン性界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
このような界面活性剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。界面活性剤の中では、好ましくはアニオン性界面活性剤、より好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが使用される。
界面活性剤の添加量は、水系媒体100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.04質量部以上1質量部以下である。
(2)会合工程から(6)外添剤添加工程までの工程については、従来公知の種々の方法に従って行うことができる。
なお、(2)会合工程において使用される凝集剤は、特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。金属塩としては、たとえばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩等の一価の金属塩;カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属塩;鉄、アルミニウムなどの三価の金属塩などが挙げられる。具体的な金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガンなどを挙げることができ、これらの中で、より少量で凝集を進めることができることから、二価の金属塩を用いることが特に好ましい。これらは単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
[現像剤]
本発明のトナーは、たとえば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合などが考えられ、いずれも好適に使用することができる。
上記磁性体としては、たとえばマグネタイト、γ−ヘマタイト、または各種フェライトなどを使用することができる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、鉄、鋼、ニッケル、コバルト、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来公知の材料からなる磁性粒子を用いることができる。
キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂等の被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体粉末を分散してなるいわゆる樹脂分散型キャリアを用いることが好ましい。被覆用の樹脂としては、特に限定はないが、たとえば、オレフィン樹脂、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂またはフッ素樹脂などが用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、たとえば、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂など使用することができる。
キャリアの体積基準のメジアン径は、20〜100μmであることが好ましく、25〜80μmであることがより好ましい。キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパテック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
トナーのキャリアに対する混合量は、トナーとキャリアとの合計質量を100質量%として、2〜10質量%であることが好ましい。
[画像形成方法]
本発明のトナーは、電子写真方式の公知の種々の画像形成方法において用いることができる。たとえば、モノクロの画像形成方法やフルカラーの画像形成方法に用いることができる。フルカラーの画像形成方法では、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各々に係る4種類のカラー現像装置と、1つの感光体とにより構成される4サイクル方式の画像形成方法や、各色に係るカラー現像装置および感光体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の画像形成方法など、いずれの画像形成方法にも適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態による画像形成方法で用いられる画像形成装置100を示す概略構成図である。ただし、本発明に用いられる画像形成装置としては、下記の形態および図示例に限定されるものではない。図1には、モノクロの画像形成装置100の例を示すが、カラーの画像形成装置にも本発明を適用することができる。
画像形成装置100は、記録媒体としての記録用紙Sに画像を形成する装置であって、画像読取装置71および自動原稿送り装置72を備え、用紙搬送系7により搬送される記録用紙Sに対し画像形成部10、第1照射部40a、圧着部9、および第2照射部40bにより画像形成を行う。以下、第1照射部40aおよび第2照射部40bをまとめて称するときには、照射部40と呼ぶ。
また、記録媒体として、画像形成装置100では記録用紙Sを用いているが、画像形成を行う対象とされる媒体は、用紙以外でもよい。
自動原稿送り装置72の原稿台上に載置された原稿dは、画像読取装置71の走査露光装置の光学系により走査露光されてイメージセンサーCCDに読み込まれる。イメージセンサーCCDにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部20において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、画像形成部10の露光器3に入力される。
用紙搬送系7は、複数のトレイ16、複数の給紙部11、搬送ローラー12、搬送ベルト13等を備えている。トレイ16は、決められたサイズの記録用紙Sをそれぞれ収容しており、制御部90からの指示に応じて定められたトレイ16の給紙部11を作動させ、記録用紙Sを供給する。搬送ローラー12は、給紙部11によってトレイ16から送り出された記録用紙Sまたは手差し給紙部15から搬入された記録用紙Sを画像形成部10へ搬送する。
画像形成部10は、感光体1の周りに、感光体1の回転方向に沿って、帯電器2、露光器3、現像部4、転写部5、除電部6およびクリーニング部8がこの順番に配置されて構成されている。
像担持体である感光体1は、表面に光導電層の形成された像担持体であり、図示しない駆動装置により図1中の矢印方向に回転可能に構成されている。感光体1の近傍には、画像形成装置100内の温度や湿度を検知する温湿度計17が設けられている。
帯電器2は、感光体1の表面に均一に電荷を与え、感光体1の表面を一様に帯電させる。露光器3は、レーザーダイオード等のビーム発光源を備え、帯電された感光体1の表面にビーム光を照射することで照射部分の電荷を消失させ、感光体1上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像部4は、内部に収容されるトナーを感光体1に供給して、感光体1表面上に静電潜像に基づくトナー像を作像する。
転写部5は、記録用紙Sを介して感光体1と対向し、トナー像を記録用紙Sに転写する。除電部6は、トナー像を転写した後の感光体1上の除電を行う。クリーニング部8は、ブレード85を備える。ブレード85により、感光体1表面をクリーニングして感光体1の表面に残留した現像剤を除去する。
トナー像が転写された記録用紙Sは、搬送ベルト13により圧着部9へ搬送される。圧着部9は、任意に設置されるものであり、トナー像が転写された記録用紙Sに対し、加圧部材91および92によって圧力のみまたは熱および圧力を加えて定着処理を施し、これにより記録用紙S上に画像を定着させる。画像が定着された記録用紙Sは、搬送ローラーによって排紙部14に搬送され、排紙部14から機外へ排出される。
また、画像形成装置100は用紙反転部24を備えており、加熱定着処理がなされた記録用紙Sを排紙部14の手前で用紙反転部24に搬送し、表裏を反転して排出するか、または表裏を反転した記録用紙Sを再度画像形成部10に搬送し記録用紙Sの両面に画像形成を行うことを可能としている。
<照射部>
図2は、画像形成装置100における照射部40の概略構成図である。
本発明の一実施形態による画像形成装置100は、第1照射部40aおよび第2照射部40bを含む照射部40を備える。照射部40を構成する装置の例としては、発光ダイオード(LED)、レーザー光源などが挙げられる。
第1照射部40aは、現像剤に含まれる光吸収により相転移する化合物(本発明のアゾベンゼン誘導体)を溶融させるものであって、好ましくは300nm以上400nm未満の範囲内、より好ましくは330nm以上390nm未満の範囲内の波長を有する紫外光を照射する。第1照射部40aにおける紫外光の照射量は、好ましくは0.1〜200J/cmの範囲内、より好ましくは0.5〜100J/cmの範囲内、さらに好ましくは、1.0〜50J/cmの範囲内である。
第2照射部40bは、アゾベンゼン誘導体を凝固させるものであって、好ましくは400nm以上800nm以下の範囲内、より好ましくは450nm以上650nm以下の範囲内の波長を有する可視光を照射する。第2照射部40bにおける可視光の照射量は、好ましくは0.1〜200J/cm、より好ましくは0.5〜100J/cm、さらに好ましくは、1.0〜50J/cmである。
すなわち、本発明の一実施形態による画像形成方法は、記録媒体上に本発明のトナーからなるトナー像を形成する工程と、前記トナー像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射して前記トナー像を軟化させる工程と、軟化した前記トナー像に対して、400nm以上800nm以下の波長を有する光を照射して前記トナー像を固化させ記録媒体に定着させる工程と、を含む。
第1照射部40aおよび第2照射部40bはトナー像を保持する記録用紙Sにおける感光体側の第1面に向かって光を照射するものであり、感光体1と転写ローラー50とにニップされた記録用紙S面に対して感光体側に配置されている。また、記録用紙Sの搬送方向(用紙搬送方向)に沿って、第1照射部40a、第2照射部40bの順に配置されている。
第1照射部40aは、感光体1と転写ローラー40とのニップ位置に対して、用紙搬送方向下流側、かつ圧着部9に対して用紙搬送方向上流側に配置されている。
第2照射部40bは、第1照射部40aに対して用紙搬送方向下流側、かつ排紙部14に対して用紙搬送方向上流側に設置される。第2照射部40bは、用紙搬送方向において、圧着部9と排紙部14との間に設置することができる。
本発明の一実施形態による画像形成方法によれば、帯電器2により感光体1に一様な電位を付与して帯電させた後、原画像データに基づいて露光器3により照射した光束で感光体1上を走査し、静電潜像を形成する。次に現像部4により光吸収により相転移する化合物を含む現像剤を感光体1上に供給する。
感光体1の表面に担持されたトナー像が、感光体1の回転によって転写部材50の位置に至るタイミングに合わせて、トレイ16から記録用紙Sを画像形成部10に搬送すると、転写部材50に印加される転写バイアスにより、感光体1上のトナー像が、転写部材50と感光体1とにニップされた記録用紙S上に転写される。
また、転写部材50は、加圧部材を兼ねており、感光体1から記録用紙Sにトナー像を転写させることができながら、トナー像に含まれるアゾベンゼン誘導体を確実に記録用紙Sに密着させることができる。
トナー像が記録用紙Sに転写された後に、クリーニング部8のブレード85は、感光体1表面に残留する現像剤を除去する。
トナー像が転写された記録用紙Sが搬送ベルト13により圧着部9に搬送される過程において、第1照射部40aは、記録用紙S上に転写されたトナー像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する紫外光を照射する。第1照射部40aにより記録用紙Sの第1面上のトナー像に向かって紫外光を照射することにより、トナー像をより確実に溶融させることができ、トナー像の記録用紙Sに対する定着性を向上させることができる。
トナー像が保持された記録用紙Sが、搬送ベルト13により圧着部9に至ると、加圧部材91および92が、トナー像を記録用紙Sの第1面に圧着する。圧着部9により定着処理が施される前に、トナー像が第1照射部40aによる紫外光照射により軟化するため、記録用紙Sに対する画像圧着の省エネルギー化を図ることができる。すなわち、本発明の画像形成方法は、400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射して、トナー像を固化させ記録媒体に定着させる工程の前に、軟化したトナー像を加圧部材により加圧する工程をさらに含むことが好ましい。
また、加圧部材91は、記録用紙Sが加圧部材91および92の間を通過する際に、記録用紙S上のトナー像を加熱することができる。光照射によって軟化したトナー像は、この加熱によりさらに軟化され、その結果、トナー像の記録用紙Sへの定着性がより向上する。加熱する場合の加圧部材91の温度は、30℃以上100℃以下が好ましく、40℃以上100℃以下が好ましい。
加圧部材91および92の間を通過した記録用紙Sが、排紙部14に至るまでに、記録用紙S上のトナー像に対して400nm以上800nm以下の波長を有する可視光を照射するように第2照射部40bを設ける。この第2照射部40bから可視光を照射することで、記録用紙S上のトナー像をより確実に凝固させることができ、トナー像の記録用紙Sに対する定着性をより向上させることができる。
記録用紙Sの両面に画像を形成する場合、圧着処理がなされた記録用紙Sを排紙部14の手前で用紙反転部24に搬送し、表裏を反転して排出するか、または表裏を反転した記録用紙Sを再度画像形成部10に搬送する。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
[アゾベンゼン誘導体の合成]
<化学式(1)のRがアルキル基である化合物の合成>
4−ヘキシルアニリン(0.17g、1.0mmol)にトルエン10mL、および活性二酸化マンガン(0.30g、3.5mmol)を加え、120℃で8時間攪拌を続けた。溶媒を減圧留去後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた固形物を酢酸エチル:ヘキサン=1:5の混合液を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。その後、溶媒を除去することにより、4,4’−ジヘキシルアゾベンゼン(アゾベンゼン誘導体1、化学式(1)のRがn−ヘキシル基である化合物)を得た。
また、4−ヘキシルアニリンの代わりに、4−エチルアニリン、4−ブチルアニリン、4−オクチルアニリン、4−ドデシルアニリン、および4−ヘキサデシルアニリンにそれぞれ変更したこと以外は、上記と同様にして、アゾベンゼン誘導体2〜6を合成した。
<化学式(1)のRがアルコキシ基である化合物の合成>
4,4’−ジヒドロキシアゾベンゼン(0.21g、1.0mmol)にDMF10mL、1−ブロモヘキサン(0.99g、6.0mmol)、および炭酸カリウム(0.69g、5.0mmol)を加え、80℃で2時間攪拌した後、室温で12時間攪拌を続けた。溶媒を減圧留去後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた固形物を酢酸エチル:ヘキサン=5:95の混合液を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。その後、溶媒を除去することにより、4,4’−ビス(ヘキシルオキシ)アゾベンゼン(アゾベンゼン誘導体7、化学式(1)のRがn−ヘキシルオキシ基である化合物)を得た。
また、1−ブロモヘキサンの代わりに、1−ブロモエタン、1−ブロモオクタン、1−ブロモドデカン、および1−ブロモヘキサデカンにそれぞれ変更したこと以外は、上記と同様にして、アゾベンゼン誘導体8〜11を合成した。
合成したアゾベンゼン誘導体の構造および化合物名を下記表1に示す。
[トナーの作製]
<トナー1〜8、14〜16の作製>
アゾベンゼン誘導体1をハンマーミルにて粒径1mm以下になるように粗粉砕し、次いで、高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を用いて微粉砕しアゾベンゼン誘導体の粉砕物を得た。次に、クラッシールを用いて微粉および粗粉を同時に分級除去し、トナー1を得た。トナー1の体積基準のメジアン径は8.2μmであった。
また、アゾベンゼン誘導体2、およびアゾベンゼン誘導体4〜11を、上記と同様にしてハンマーミルを用いて粉砕した後クラッシールで分級し、トナー2〜8および14〜15を得た。トナー2〜8、およびトナー14〜15の体積基準のメジアン径は下記表2に示すとおりであった。
なお、アゾベンゼン誘導体3は、常温で液体であったため、トナーとしての粉体は得られなかった。
<トナー9の作製>
(スチレンアクリル樹脂粒子分散液の作製)
スチレン 201質量部、n−ブチルアクリレート 117質量部、およびメタクリル酸 18.3質量部を混合し、このモノマー混合液を攪拌しつつ80℃に加温し、ベヘン酸ベヘニル 172質量部を徐々に添加して溶解した。
次いで、アニオン性界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸 3質量部を純水 1182質量部に溶解してなる界面活性剤水溶液を80℃に加温し、上記モノマー混合液を加えて、高速攪拌を行い、モノマー分散液を調製した。
攪拌装置、冷却管、温度センサー、および窒素導入管を備えた重合装置に純水 867.5質量部を投入し、窒素気流下で攪拌を行いながら内温を80℃にした。この重合装置に上記モノマー分散液を投入し、さらに過硫酸カリウム8.55質量部を純水 162.5質量部に溶解した重合開始剤水溶液を投入した。
重合開始剤水溶液投入後、n−オクチルメルカプタン 5.2質量部を35分間かけて添加し、さらに80℃で重合を2時間行った。次に、過硫酸カリウム 9.96質量部を純水189.3質量部に溶解した重合開始剤水溶液を添加し、スチレン 366.1質量部、n−ブチルアクリレート 179.1質量部、およびn−オクチルメルカプタン 7.2質量部を混合したモノマー溶液を1時間かけて滴下した。モノマー溶液を滴下した後、2時間重合処理を続けた後、室温(25℃)まで冷却し、結着樹脂粒子であるスチレンアクリル樹脂粒子を含む分散液を作製した。
(カーボンブラック分散液の調製)
n−ドデシル硫酸ナトリウム 11.5質量部を純水 1600質量部に溶解し、カーボンブラック「モーガルL(キャボット社製)」25質量部を徐々に添加し、次いで、「クレアミックス(登録商標)WモーションCLM−0.8(エム・テクニック株式会社製)」を用い、カーボンブラック分散液を調製した。分散液中のカーボンブラックの粒径は、個数基準におけるメジアン径で160nmであった。
(アゾベンゼン誘導体粒子分散液の調製)
ジクロロメタン80質量部と、アゾベンゼン誘導体1 20質量部とを50℃で加熱しながら混合攪拌し、アゾベンゼン誘導体1を含む液を得た。この液100質量部に、50℃に温めた蒸留水99.5質量部と、20質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液0.5質量部との混合液を添加した。その後、シャフトジェネレーター18Fを備えるホモジナイザー(ハイドルフ社製)により16000rpmで20分間攪拌して乳化させ、アゾベンゼン誘導体乳化液を得た。
得られたアゾベンゼン誘導体乳化液をセパラブルフラスコへ投入し、窒素を気相中へ送気しながら40℃で90分間加熱攪拌して有機溶媒を除去して、アゾベンゼン誘導体粒子分散液を得た。アゾベンゼン誘導体粒子分散液の固形分濃度は、11.0質量%であった。また、アゾベンゼン誘導体粒子分散液中のアゾベンゼン誘導体粒子の粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子株式会社製)を用いて測定したところ、質量平均粒径で265nmであった。
(凝集・融着)
上記で作製したスチレンアクリル樹脂粒子分散液を固形分換算で360質量部、アゾベンゼン誘導体粒子分散液を固形分換算で360質量部、イオン交換水900質量部、およびカーボンブラック分散液を固形分換算で70質量部を、攪拌装置、温度センサー、および冷却管を装着した反応装置に投入した。容器内の温度を30℃に保持して、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次に、塩化マグネシウム・6水和物 2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を攪拌下、10分間かけて滴下した後、昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃を保持したま粒子成長反応を継続した。この状態で「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター株式会社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメジアン径(D50)が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。80℃で1時間攪拌した後、さらに昇温を行い、85℃の状態で加熱攪拌することにより、粒子の融着を進行させた。その後、30℃まで冷却することにより、トナー粒子の分散液を得た。
上記で得られたトナー粒子の分散液を遠心分離機で固液分離し、トナー粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー(株式会社セイシン企業製)」に移し、水分量が0.5質量%になるまで乾燥して、トナー9を作製した。
得られたトナー9の体積基準のメジアン径(D50)を、「コールターカウンター3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定したところ7.2μmであった。
<トナー10〜11の作製>
アゾベンゼン誘導体1と結着樹脂との質量比を下記表2のように変更したこと以外は、上記<トナー9の作製>と同様にして、トナー10〜11を作製した。
得られたトナー10の体積基準のメジアン径(D50)を、「コールターカウンター3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定したところ6.8μmであった。また、トナー11の体積基準のメジアン径(D50)を、上記と同様の方法で測定したところ、7.5μmであった。
<トナー12の作製>
スチレンアクリル樹脂粒子分散液の代わりに、下記のようにして作製したポリエステル樹脂粒子分散液を用い、上記アゾベンゼン誘導体粒子分散液の調製においてアゾベンゼン誘導体1の代わりにアゾベンゼン誘導体7を用い、さらに(凝集・融着)の工程を下記のように行ったこと以外は、<トナー9の作製>と同様にして、トナー12を作製した。
(ポリエステル樹脂粒子分散液の作製)
窒素導入管、脱水管、攪拌器、および熱電対を備えた容量10リットルの四つ口フラスコに、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 500質量部、テレフタル酸 117質量部、フマル酸 81質量部、およびオクチル酸スズ(エステル化触媒)2質量部を投入し、温度230℃で8時間の重縮合反応を行った。さらに、8kPaで1時間重縮合反応を継続後、160℃に冷却し、ポリエステル樹脂を得た。ポリエステル樹脂 100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(株式会社徳寿工作所製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液 638質量部と混合し、攪拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(株式会社日本精機製作所製)を用いて、V−LEVEL、300μAで30分間超音波分散し、ポリエステル樹脂粒子分散液を作製した。
(凝集・融着)
上記で作製したポリエステル樹脂粒子分散液を固形分換算で540質量部、アゾベンゼン誘導体粒子分散液を固形分換算で180質量部、イオン交換水900質量部、およびカーボンブラック分散液を固形分換算で70質量部を、攪拌装置、温度センサー、および冷却管を装着した反応装置に投入した。容器内の温度を30℃に保持して、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次に、塩化マグネシウム・6水和物 2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を攪拌下、10分間かけて滴下した後、昇温を開始し、この系を60分間かけて75℃まで昇温し、75℃を保持したま粒子成長反応を継続した。この状態で「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター株式会社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメジアン径(D50)が6.5μmになった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。75℃で1時間攪拌した後、さらに昇温を行い、80℃の状態で加熱攪拌することにより、粒子の融着を進行させた。その後、30℃まで冷却することにより、トナー粒子の分散液を得た。
上記の凝集・融着工程にて作製したトナー粒子の分散液を遠心分離機で固液分離し、トナー粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー(株式会社セイシン企業製)」に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥してトナー12を作製した。
得られたトナー12の体積基準のメジアン径(D50)を、「コールターカウンター3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定したところ7.0μmであった。
<トナー13の作製>
アゾベンゼン誘導体7と結着樹脂との質量比を下記表2のように変更したこと以外は、上記<トナー12の作製>と同様にして、トナー13を作製した。
得られたトナー13の体積基準のメジアン径(D50)を、「コールターカウンター3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定したところ6.5μmであった。
<トナー17〜18の作製>
上記アゾベンゼン誘導体1に代えて、下記の方法で調製した化合物1の懸濁液または化合物2の懸濁液を使用し、かつ化合物1または化合物2と結着樹脂との質量比を下記表2のように変更したこと以外は、上記<トナー9の作製>と同様にして、トナー17〜18を作製した。
得られたトナー17の体積基準のメジアン径(D50)を、「コールターカウンター3(ベックマン・コールター株式会社製)」を用いて測定したところ7.2μmであった。また、トナー18の体積基準のメジアン径(D50)を、上記と同様の方法で測定したところ、7.0μmであった。
(化合物1の懸濁液の調製)
特開2014−191078号公報の段落「0217」〜「0227」に記載の「(1−1)UV軟化材料懸濁液Aの調製」と同様の方法で、下記化学式(2)で表される化合物1の懸濁液を調製した。
(化合物2の懸濁液の調製)
特開2014−191078号公報の段落「0227」〜「0238」に記載の「(1−2)UV軟化材料懸濁液Bの調製」と同様の方法で、下記化学式(3)で表される化合物2の懸濁液を調製した。
[現像剤の作製]
体積基準のメジアン径が70μmの鉄粉9.5gと、各実施例および比較例のトナー0.5gとを、20mlガラス製容器に入れ、毎分200回、振り角度45度、アーム50cmで20分間振り、現像剤を作製した。
[評価:定着性試験]
定着性試験は、上記で得られた現像剤を用いて、常温常湿環境下(温度20℃、湿度50%RH)で行った。一方に現像剤、他方に普通紙(坪量:64g/m)を設置した一対の平行平板(アルミ)電極間に、現像剤を磁力によって摺動させながら配置し、電極間ギャップが0.5mm、DCバイアスとACバイアスとはトナー付着量3g/mとなる条件でトナーを現像させ、紙の表面にトナー層を形成し、各定着装置にて定着した印刷物を用いて行った。この印刷物の1cm角の画像を、「JKワイパー(登録商標)」(日本製紙クレシア株式会社製)で10kPaの圧力をかけて3回こすり、画像の定着率で評価した。定着率80%以上を合格とする。なお、画像の定着率とは、プリント後の画像およびこすった後の画像の濃度を反射濃度計「RD−918」(サカタインクスエンジニアリング株式会社製)で測定し、こすった後のベタ画像の反射濃度を、プリント後のベタ画像の反射濃度で除した値を百分率で表した数値である。
定着装置は、図2に示す装置を適宜改変して構成された下記3種の装置を用いた:
No.1:図2の圧着部9がなく、第1照射部40aから照射される紫外光の波長は365nmであり(光源:発光波長が365nm±10nmのLED光源)、照射量は10J/cmである。第2照射部40bから照射される可視光の波長は505nmであり(光源:発光波長が505nm±10nmのLED光源)、照射量は20J/cmである;
No.2:図2の圧着部9があり、加圧部材91の温度が20℃である。第1照射部および第2照射部の光源および照射量はNo.1と同様;
No.3:図2の圧着部9があり、加圧部材91の温度が80℃である。第1照射部および第2照射部の光源および照射量はNo.1と同様。
各トナーの構成、定着装置の種類および評価結果を下記表2に示す。
上記表2から明らかなように、実施例1〜18のトナーは高い定着性を示した。一方、比較例1〜2および4〜5のトナーは定着性が低く、また比較例3のトナーは、常温で液体であったため評価できなかった。定着性試験で用いられた紫外線の光源および紫外線の照射条件は、実施例および比較例を通して一定であることから、実施例のトナーは比較例のトナーに比べて、光照射による軟化速度が速くなり、定着性が向上したと言える。
定着装置の比較をすると、結着樹脂を含むトナーの場合、加圧部材91の温度が高いNo.3の定着装置を用いたほうがNo.2の定着装置を用いた場合に比べて、定着性が向上した(実施例9〜13と実施例14〜18の比較)。
1 感光体、
2 帯電器、
3 露光器、
4 現像部、
5 転写部、
6 除電部、
7 用紙搬送系、
8 クリーニング部、
9 圧着部、
10 画像形成部、
11 給紙部、
12 搬送ローラー、
13 搬送ベルト、
14 排紙部、
15 手差し給紙部、
16 トレイ、
17 温湿度計、
20 画像処理部、
24 用紙反転部、
40 照射部、
40a 第1照射部、
40b 第2照射部、
50 転写ローラー、
71 画像読取装置、
72 自動原稿送り装置、
85 ブレード、
90 制御部、
91、92 加圧部材、
100 画像形成装置、
d 原稿、
S 記録用紙。

Claims (7)

  1. 下記化学式(1)で表されるアゾベンゼン誘導体を含むトナー:
    上記化学式(1)中、Rは同一の炭素数6〜16のアルキル基またはアルコキシ基である。
  2. さらに結着樹脂を含む、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記結着樹脂は、スチレンアクリル樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項2に記載のトナー。
  4. さらに着色剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 記録媒体上に請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナーからなるトナー像を形成する工程と、
    前記トナー像に対して、300nm以上400nm未満の波長を有する光を照射して前記トナー像を軟化させる工程と、
    軟化した前記トナー像に対して、400nm以上800nm以下の波長を有する光を照射して前記トナー像を固化させ記録媒体に定着させる工程と、
    を含む、画像形成方法。
  6. 前記記録媒体に定着させる工程の前に、軟化した前記トナー像を加圧部材により加圧する工程をさらに含む、請求項5に記載の画像形成方法。
  7. 前記加圧部材の温度が、30℃以上100℃以下である、請求項6に記載の画像形成方法。
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